JP7411439B2 - 複合シートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複合シートの製造方法に関する。
従来、2枚のシート間に粉体が配された構成を有する複合シートが知られている。そのような複合シートとして、例えば、特許文献1には、2枚のシート間に、粉体である高吸水性ポリマーの粒子が配されたシート状の吸収体が記載されている。特許文献1においては、第1不織布の上に高吸水性ポリマー粒子を供給した後に、該第1不織布の上に、接着剤を塗工した第2不織布を重ね合わせて、第1不織布と第2不織布との間に高吸水性ポリマーの粒子が配された構成を有するシート状の吸収体を製造している。
特開2010-63815号公報 国際公開第2017/131014号公報 特開2004-351803号公報
特許文献1に開示された製造方法においては、第1不織布の上に高吸水性ポリマー粒子を供給する際に、第1不織布に当たった高吸水性ポリマー粒子が跳ね返り、該高吸水性ポリマー粒子が飛散してしまう恐れがある。
高吸収性ポリマー粒子等の粉体が飛散することを防止することに関し、特許文献2には、粉体の供給に先立って、不織布からなるシートを起毛させることが記載されている。また特許文献3には、接着剤を塗工した2枚の不織布シートを、該接着剤の塗工面どうしを対向させた状態で静電場に供給し、該静電場において、2枚の不織布シート間に吸水性樹脂粉末を供給することが記載されている。特許文献3によれば、静電場に供給された吸水性樹脂粉末は、静電力によって誘電分極し、2枚の不織布シートそれぞれの外側に配された電極の方に引き寄せられ、不織布シートの接着剤の塗工面に接着される。
しかしながら、特許文献2の製造方法においては、起毛装置を用いて不織布を起毛させる工程が必須であり、特許文献3の製造方法においては、電極を用いて静電場を形成する工程が必須である。このように、特許文献2及び3の製造方法においては、粉体の飛散を防止するための工程を別途行う必要があり、製造工程が複雑化する等の欠点がある。
本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る複合シートの製造方法を提供することにある。
本発明は、2枚のシート間に粉体が固定された構成の複合シートの製造方法であって、
シート搬送工程、接着剤塗工工程及び粉体供給工程を有しており、
前記2枚のシートは、平均摩擦係数が異なっており、第1のシートと、該第1のシートより平均摩擦係数が小さい第2のシートであり、
前記接着剤塗工工程においては、接着剤を、少なくとも第1のシートに塗工し、且つ第1のシートと第2のシートとが重なる領域の面積に対する前記接着剤の塗工面積の割合が、第1のシートの方が第2のシートよりも大きくなるように塗工し、
前記粉体供給工程においては、第1のシートと第2のシートとの合流部に向かって搬送される第1のシートと第2のシートとのなす角が90度以下であるV字状の搬送区域に、前記粉体を、鉛直方向に沿って落下させて供給する、複合シートの製造方法を提供するものである。
本発明の複合シートの製造方法によれば、製造工程の複雑化を抑制しつつ、粉体の飛散を防止することができる。
図1は、本発明の製造方法により製造される複合シートの一例を示す模式的な斜視図である。 図2は、図1に示す複合シートの製造に使用可能な製造装置の一例の概略図である。 図3(a)~(e)は、本発明の製造方法に係る接着剤塗工工程における、第1のシートへの接着剤の塗工パターンを示す平面図である。 図4(a)~(d)は、本発明の製造方法に係る接着剤塗工工程における、第2のシートへの接着剤の塗工パターンを示す平面図である。 図5は、図2に示されるV字状の搬送区域の拡大図である。 図6(a)~(c)は、V字状の搬送区域の模式図である。 図7は、図2に示す製造装置における粉体供給装置の供給管の先端部及び搬送される第1のシートを示す模式図である。 図8(a)は、図1に示す複合シートの模式断面図であり、図8(b)は、図1に示す複合シートの模式平面図である。図8(c)は、本発明の複合シートの製造方法により製造される複合シートの変形例の模式断面図であり、図8(d)は、図8(c)に示す複合シートの模式平面図である。図8(e)は、本発明の複合シートの製造方法により製造される複合シートの別の変形例の模式断面図であり、図8(f)は、図8(e)に示す複合シートの模式平面図である。尚、図8においては、接着剤及び粉体の記載を省略している。 図9(a)~(c)は、本発明に係るV字状の搬送区域の変形例を示す模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の製造方法により製造される複合シート10の一例を示す図で、長尺状の複合シート10から、その平面視における一部分を切り出して示した図である。図1においては、複合シート10や2枚のシート1,2それぞれの厚みに対して粉体4の大きさを大きく誇張して示してある。
本実施態様で製造する複合シート10においては、2枚のシート1,2間に粉体4が固定されている。粉体4は、接着剤3を介して固定されていることが好ましい。2枚のシート1,2どうしは、接着剤3によって互いに接合されている。複合シート10における接着剤3は、後述するように、2枚のシート1,2それぞれの相対向する面(粉体4の配置面)に所定のパターンで塗工されている。
複合シート10の製造に使用する2枚のシート1,2は互いに平均摩擦係数が異なっている。本明細書では、2枚のシート1,2のうち、平均摩擦係数が大きい方のシートを第1のシート1とし、平均摩擦係数が小さい方のシートを第2のシート2とする。つまり、2枚のシートは、第1のシートと、第1のシートより平均摩擦係数が小さい第2のシートである。第1及び第2のシート1,2の平均摩擦係数は、以下の方法により測定することができる。
〔平均摩擦係数の測定方法〕
平均摩擦係数は、KES-FB4表面試験機(カトーテック株式会社製)を用いて測定する。第1のシート、第2のシートから20cm×20cmの試験片を切り出し、試験台にとりつける。次に、試験片上に接触子により5kPa(50gf/cm)の荷重を加えた状態下に、その接触子を0.1cm/sの一定速度で水平方向に3cm移動させる。移動領域の摩擦係数及び摩擦係数の平均偏差を縦方向に3点計測し、その平均値をシートの平均摩擦係数とする。
次に、本発明の複合シートの製造方法について、前述した複合シート10を製造する場合を例にして、図面を参照しながら説明する。図2には、複合シート10の製造方法の実施に使用可能な製造装置の一例である製造装置100の概略構成が示されている。製造装置100で実施される複合シート10の製造方法は、本発明の複合シートの製造方法の好ましい一実施態様であり、シート搬送工程、接着剤塗工工程及び粉体供給工程を有している。
シート搬送工程においては、第1のシート1及び第2のシート2を合流部12に向かって搬送する。シート搬送工程は、搬送される第1のシート1と搬送される第2のシート2とがV字状の搬送区域Vを形成するように搬送する工程を含む。
接着剤塗工工程においては、第1及び第2のシート1,2のうち少なくとも一方のシートに接着剤3を塗工する。本実施態様に用いた製造装置100では、第1及び第2のシート1,2それぞれに塗工手段31,32により接着剤3を塗工している。より具体的には、長尺の第1のシート1がロール状に巻回された原反(不図示)から第1のシート1を連続的に巻き出し、第1のシート1の一方の面(第2のシート2との対向面)に塗工手段31により接着剤3を塗工する。また、これと並行して、長尺の第2のシート2がロール状に巻回された原反(不図示)から第2のシート2を連続的に巻き出し、第2のシート2の一方の面(第1のシート1との対向面)に塗工手段32により接着剤3を塗工する。
また接着剤塗工工程においては、第1のシート1と第2のシート2とが重なる領域Rの面積Sに対する接着剤3の塗工面積の割合が、第1のシート1の方が第2のシート2よりも大きくなるように接着剤を塗工する。即ち、前記領域Rの面積Sに対する第1のシートの接着剤3の塗工面積S1の割合S1/Sの方が、前記領域Rの面積Sに対する第2のシート2の接着剤3の塗工面積S2の割合S2/Sよりも大きくなるように塗工する。
ここで、両シート1,2が重なる領域Rとは、後続する合流部12において第1のシート1と第2のシート2とを合流させて得られる長尺状の複合シート10を平面視したときに、第1のシート1と第2のシート2とが重なっている領域Rを意味する(図8(a)~(c)参照)。
前記割合S1/S及び前記割合S2/Sは、第1のシート1、第2のシート2及び長尺状の複合シート10の長手方向の単位長さ当たりの、領域Rの面積S、第1のシート1に対する接着剤3の塗工面積S1、第2のシート2に対する接着剤3の塗工面積S2から算出する。
前記領域Rの面積Sは、以下のようにして測定することができる。
〔シートが重なる領域の面積の測定方法〕
第1のシート1および第2のシートを重ねた際、第1のシート1および第2のシートの幅方向の長さのうちより小さい幅方向の長さと、長手方向の所定長さを乗算することで求めることが出来る。
第1及び第2のシート1,2の接着剤3の塗工面積S1,S2は、以下のようにして測定することができる。
〔接着剤の塗工面積の測定方法〕
シート1,2の塗工面積は、同一の形状及び面積を有する両シート1,2を、シートの重ならない部分が生じないように積層して比較するものとする。接着剤3の塗工面積は、例えば各シート1、2の接着剤3が付着している側の面に対して、インクトナー等を用いて接着剤3の存在部位を可視化し、その部位の面積を画像処理ソフト等を用いて、それぞれ算出することができる。複合シート10を測定対象としたときに、接着剤3の存在部位の識別が困難である場合、コールドスプレーなどを用いて両シート1,2をそれぞれ剥離し、剥離した各シート1,2に対して上述した方法を適用してもよい。
接着剤3が塗工された第1及び第2のシート1,2は、両シート1,2を合流させる合流部12に向かって搬送する。より具体的には、合流部12に向かって搬送される第1のシート1と第2のシート2とのなす角αが90度以下であるV字状の搬送区域V(以下、単に搬送区域Vともいう)を形成するように、両シート1,2を合流部12に向かって搬送する。
本実施態様に用いた製造装置100では、接着剤3が塗工された第1のシート1は、該第1のシート1の搬送経路におけるロール53よりも上流に配置されたロール51により該第1のシート1の搬送方向が方向転換され、合流部12に向かって搬送される。また、接着剤3が塗工された第2のシート2は、該第2のシート2の搬送経路におけるロール53よりも上流に配置されたロール52により該第2のシート2の搬送方向が方向転換され、合流部12に向かって搬送される。本実施態様においては合流部12にロール53が配されている。合流部12に向かって搬送された第1及び第2のシート1,2は、ロール53上で合流し、積層状態となって下流へと搬送される。
ロール51及びロール52はそれぞれ、駆動ロールであってもよいし、従動ロールであってもよい。ロール51及びロール52は、第1及び第2のシート1,2の搬送方向を変化させる部材であり、該部材としてはターンバー等の他の部材を用いることもできる。合流部12にはロール53に代えて、ニップロールを備えていてもよい。
搬送区域Vは、合流部12に向かって搬送される第1のシート1と、合流部12に向かって搬送される第2のシート2とにより形成される。搬送区域Vを形成する方法は斯かる方法に制限されない。
合流部12に向かって搬送される第1のシート1と第2のシート2とのなす角αは、以下のようにして測定することができる。
〔第1のシートと第2のシートとのなす角の測定方法〕
合流部12に向かう第1のシート1と第2のシート2を搬送方向の側面からカメラで撮影し、画像処理ソフト等を用いて測定することが出来る。その他、第1のシート1と第2のシート2に分度器を当てて直接測定することが出来る。
本実施態様における前記粉体供給工程においては、搬送区域Vに、粉体4を、鉛直方向Zに沿って落下させて供給する。
本実施態様に用いた製造装置100においては、搬送区域Vの鉛直方向Z上側に、粉体4を供給する粉体供給手段40が配されている。製造装置100は、粉体供給手段40として、供給管41を有する粉体供給装置40を備えており、供給管41の先端部に供給口42を有している。粉体供給手段40は、供給した粉体4がCD方向に飛散することを抑制するための飛散抑制手段を備えていることが好ましい。製造装置100には、前記の飛散抑制手段として、前述した供給口42におけるCD方向の両側それぞれに飛散防止ガイド60が設けられている(図7参照)。CD方向は、第1のシート1の搬送方向及び第2のシート2の搬送方向それぞれと交差する方向、好ましくは直交する方向である。
本実施態様では、粉体供給装置40の供給口42から粉体4を落下させることにより、該粉体4が、搬送区域Vを搬送される第1のシート1及び第2のシート2の一方又は両方の上に落下し、第1のシート1と第2のシート2とが合流して重ね合わされる際に、粉体4が、第1及び第2のシート1,2の間に挟み込まれる。そして、粉体4が第1及び第2のシート1,2の間に挟み込まれることにより、粉体4が、第1及び第2のシート1,2の間に接着剤3を介して固定された複合シート10が製造される。
このようにして製造された複合シート10は、後続の工程により、例えば所望の形状に切断してもよい。
本実施態様の製造方法によれば、搬送区域Vにおいて第1のシート1と第2のシート2とのなす角αを90度以下としているため、該搬送区域Vに粉体4を落下させて供給したときに、該粉体4が第1又は第2のシート1,2に衝突して散乱したとしても、該粉体4が散乱する範囲は搬送区域V内に収まり易くなる。
しかも、平均摩擦係数の大きいシートは、該シートに粉体がぶつかったときに、該粉体が跳ね返り飛散し易いところ、本実施態様においては、平均摩擦係数が大きい方のシートである第1のシート1に、平均摩擦係数が小さい方のシートである第2のシート2よりも塗工面積が大きくなるように接着剤3を塗工している。そのため、第2のシート2に比して粉体4を飛散させ易い第1のシート1において、供給された粉体4が第1のシート1に接着剤3を介して固定され易くなり、第1のシート1にぶつかった粉体4が飛散することを防ぐことができるようになっている。
以上のように、本実施態様の製造方法によれば、合流部12に向かって搬送される第1及び第2のシート1,2どうしのなす角や、両シート1,2への接着剤3の塗工の仕方を調整するという簡便な方法により、第1及び第2のシート1,2間に供給された粉体4が、両シート1,2間の外側に飛散することを防ぐことができる。
第1及び第2のシート1,2が重なる領域Rの面積Sに対する第1のシート1の接着剤3の塗工面積S1の割合S1/Sは、衝突した粉体の跳ね返りを効果的に抑制して粉体の飛散を防止する観点から、好ましくは70%以上であり、より好ましくは85%以上であり、更に好ましくは100%である。
前記領域Rの面積Sに対する第2のシート2の接着剤3の塗工面積S2の割合S2/Sは、複合シート10の通気性、透湿性、通液性を確保する観点から、上記の割合S1/S以下であり、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下である。塗工面積S2の割合S2/Sは0%でも良い。すなわち第1のシート1のみに接着剤3を塗工し、第2のシート2には接着剤3を塗工しなくても良い。
接着剤塗工工程において、第1又は第2のシート1,2に塗工される接着剤3の塗工パターンは、特に制限されない。第1のシート1における接着剤3の塗工パターンは、例えば、その全面に接着剤3を塗工するものであってもよいし(図3(a)参照)、長手方向の両側縁部を除く部分に接着剤3を塗工するものであってもよいし(図3(b)参照)、千鳥状であってもよいし(図3(c)参照)、ストライプ状であってもよい(図3(d)及び(e)参照)。また、第2のシート2における接着剤3の塗工パターンは、例えば、リング状の接着剤3の塗工部を幅方向及び長手方向に並べたものであってもよいし(図4(a)参照)、ストライプ状であってもよいし(図4(b)及び(c)参照)、格子状であってもよい(図4(d)参照)。
搬送区域Vにおいて、合流部12に向かって搬送される第1のシート1と第2のシート2とのなす角αは、粉体4が散乱する範囲を搬送区域V内により収まり易くし、粉体4が周囲に飛散することをより防止できるようにする観点から、好ましくは90度以下であり、より好ましくは50度以下であり、搬送の乱れ等により第1のシート1と第2のシート2が合流部12よりも上流側で接着することを防止する観点から、好ましくは5度以上であり、より好ましくは10度以上であり、それらの両立の観点から、好ましくは5度以上90度以下であり、より好ましくは10度以上50度以下である。
また、粉体4が散乱する範囲を搬送区域V内により収まり易くし、粉体4が周囲に飛散することをより防止できるようにする観点から、搬送区域Vにおいて、合流部12に向かって搬送される第1のシート1及び第2のシート2それぞれと鉛直方向Zとのなす角α1,α2が何れも45度以下であることが好ましい(図5参照)。角α1と角α2とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
合流部12に向かって搬送される第1のシート1と鉛直方向Zとのなす角α1(図5参照)は、粉体4が散乱する範囲を搬送区域V内により収まり易くし、粉体4が周囲に飛散することをより防止できるようにする観点から、好ましくは45度以下、より好ましくは25度以下であり、粉体4がシート1、2に付く前に、シート1、2の上にある接着剤3がお互い接着することを防止する観点から、好ましくは2.5度以上、より好ましくは5度以上であり、それらの両立の観点から、好ましくは2.5度以上45度以下、より好ましくは5度以上25度以下である。
合流部12に向かって搬送される第2のシート2と鉛直方向Zとのなす角α2(図5参照)は、粉体4が散乱する範囲を搬送区域V内により収まり易くし、粉体4が周囲に飛散することをより防止できるようにする観点から、好ましくは45度以下、より好ましくは25度以下であり、搬送の乱れ等により第1のシート1と第2のシート2が合流部12よりも上流側で接着することを防止する観点から、好ましくは2.5度以上、より好ましくは5度以上であり、それらの両立の観点から、好ましくは2.5度以上45度以下、より好ましくは5度以上25度以下である。
合流部12に向かって搬送される第1のシート1及び第2のシート2それぞれと鉛直方向Zとのなす角α1,α2は、以下のようにして測定することができる。
〔合流部に向かって搬送されるシートと鉛直方向とのなす角の測定方法〕
合流部12に向かって上部から錘付きの糸を垂らし基準線を設ける。糸を垂らした状態で、合流部12に向かう第1のシート1と第2のシート2を搬送方向側面からカメラで撮影し、錘付きの糸の伸びる方向を鉛直方向として、画像処理ソフト等を用いて測定することが出来る。
粉体供給工程において、粉体4の落下位置Z1は、搬送区域V内の何れの位置であってもよい。粉体4の落下位置Z1とは、供給口42より落下した粉体4が、初めに第1のシート1又は第2のシート2と接触する位置を意味する。散布された粉体4が水平方向(図2又は図6では搬送方向)に一定の幅を持つ場合には、粉体4の落下位置Z1は、前記水平方向(図2又は図6では搬送方向)における該粉体4の中心部と第1のシート1または第2のシート2が接触する位置を意味する。
粉体4の落下位置Z1は、例えば、合流部12の位置であってもよいし(図6(a)参照)、合流部12よりも第1のシート1側に位置していてもよいし(図6(c)参照)、合流部12よりも第2のシート2側に位置していてもよい(図6(b)参照)。
本実施態様では、第1のシート1の方が、第2のシート2に比して接着剤3の塗工面積が広いため、第1のシート1の方が、第2のシート2に比して、粉体4を固定し易くなっている。したがって、粉体4の落下位置Z1は、粉体4がより固定され易い第1のシート1側に位置していることが、粉体4の飛散を防止する観点から好ましい。
本実施態様では、粉体4の供給幅W1、即ち、粉体供給装置40の供給口42の幅W1よりも、一対の飛散防止ガイド60,60間の幅W2(以下、ガイド幅W2ともいう)の方が広いことが好ましい(図7参照)。供給幅W1の方よりもガイド幅W2の方が広いことにより、落下する粉体4が飛散防止ガイド60に衝突しにくくなり、CD方向における粉体4の存在密度の均一性が低下することを防止できる。
また、本実施態様では、ガイド幅W2よりも、第1のシート1における接着剤3の塗工幅D1の方が広いことが好ましい。ガイド幅W2よりも塗工幅D1の方が広いことにより、粉体4が、第1のシート1における接着剤3の未塗工部分に落下することを防ぐことができ、粉体4が第1のシート1に固定され易くなる。
本実施態様においては、供給幅W1、ガイド幅W2、塗工幅D1の順に広くなっていることがより好ましい。供給幅W1、ガイド幅W2、塗工幅D1の各幅は、CD方向の長さである。
第1のシート1及び第2のシート2としては、例えば、不織布、織布、編物、紙等の繊維シート、樹脂フィルム、発泡体、ネット、これらの1種の積層体、及びこれらの2種以上の積層体などが挙げられる。第1のシート1は、典型的には、不織布を含んで構成される。第1のシート1を構成する不織布としては、各種製法によるものを特に制限なく用いることができ、例えば、エアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド(SMS)不織布が挙げられる。これらの不織布は、親水化処理が施された繊維からなる親水性不織布であってもよい。
第1のシート1と第2のシート2とは、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。粉体4としては、吸水性ポリマーの粒子、砂糖、活性炭、小麦粉、ポリエチレンペレット、ポリプロピレンペレット、ポリエチレンテレフタレートチップ、ポリカーボネートチップ、ポリエチレングラニュール、ポリアクリル酸ブチルビーズ等の有機物の粉粒体や、金属粉、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ガラス、石灰等の無機物の粉粒体等が挙げられる。
本実施態様により製造される複合シート10は、例えば、所定形状に切断して、吸収性物品に使用される吸収性コアとして使用することができる。吸収性物品の具体例としては、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、パンティライナー、おりものシート等が挙げられるが、これらに限られず、人体から排泄される排泄物の吸収保持に用いられる物品を広く包含する。複合シート10を吸収性コアとして使用する場合、複合シート10における第2のシート2側の面が吸収性物品の着用者の肌側に向けられるようにすることが好ましい。複合シート10においては、第2のシート2の方が、第1のシート1に比して、接着剤3の塗工面積が小さい。そのため、複合シート10における第2のシート2側の面の方が、第1のシート1側の面に比して透水性や通気性が高い。したがって、複合シート10における第2のシート2側の面が吸収性物品の着用者の肌側に向けられるようにすることにより、尿等の排泄物が吸水性ポリマー等の粉体4に吸収され易くすることができる。
以上、本発明をその好ましい実施態様に基づき説明したが、本発明は上述した実施態様に制限されない。
例えば、本実施態様では、第1のシート1と第2のシート2とは、幅方向の長さが同じであったが(図8(a)参照)、第1のシート1と第2のシート2とは、幅方向の長さが異なっていてもよい(図8(b)及び(c)参照)。
また、本実施態様では、第1及び第2のシート1,2それぞれに接着剤3を塗工しているが、第1のシート1のみに接着剤3を塗工してもよい。
また、本実施態様のように、接着剤3を塗工した第1及び第2のシート1,2の搬送方向をロール51,52により方向転換させる必要は必ずしも無い。接着剤3を塗工した第1及び第2のシート1,2を、両シート1,2の搬送方向を方向転換させずに、そのまま合流部12に向かって搬送してもよい(図9(a)参照)。また、第1及び第2のシート1,2の何れか一方のシートの搬送方向のみを方向転換させてもよい(図9(b)及び(c)参照)。
10 複合シート
1 第1のシート
2 第2のシート
3 接着剤
4 粉体
12 合流部
100 製造装置
30 接着剤塗工手段
40 粉体供給手段
51,52,53 ロール
Z 鉛直方向

Claims (5)

  1. 2枚のシート間に粉体が固定された構成の複合シートの製造方法であって、
    シート搬送工程、接着剤塗工工程及び粉体供給工程を有しており、
    前記接着剤塗工工程前において、前記2枚のシートは、平均摩擦係数が異なっており、第1のシートと、第1のシートより平均摩擦係数が小さい第2のシートであり、
    前記接着剤塗工工程においては、接着剤を、少なくとも第1のシートに塗工し、且つ第1のシートと第2のシートとが重なる領域の面積に対する前記接着剤の塗工面積の割合が、第1のシートの方が第2のシートよりも大きくなるように塗工し、
    前記粉体供給工程においては、第1のシートと第2のシートとの合流部に向かって搬送される第1のシートと第2のシートとのなす角が90度以下であるV字状の搬送区域に、前記粉体を、鉛直方向に沿って落下させて供給する、複合シートの製造方法。
  2. 前記V字状の搬送区域において、前記合流部に向かって搬送される第1のシート及び第2のシートそれぞれと鉛直方向とのなす角が何れも2.5度以上45度以下である、請求項1に記載の複合シートの製造方法。
  3. 第1のシートは、第1のシートと第2のシートとが重なる前記領域の面積に対する前記接着剤の塗工面積の割合が70%以上である、請求項1又は2に記載の複合シートの製造方法。
  4. 第2のシートは、第1のシートと第2のシートとが重なる前記領域の面積に対する前記接着剤の塗工面積の割合が30%以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の複合シートの製造方法。
  5. 前記粉体の落下位置が、水平方向において、前記合流部よりも第1のシート側に位置している、請求項1~の何れか1項に記載の複合シートの製造方法。
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