JP7410680B2 - 抽選装置 - Google Patents

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本発明は、ボールを利用した抽選を行う抽選装置に関するものである。
従来、メダルゲーム機等に設けられ、ボールを利用して抽選を行う抽選機があった(例えば特許文献1)。
特開2007-215650号公報
しかし、従来の抽選装置は、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、例えば、以下の形態を備える。なお、実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。また、符号を付して説明した構成は、適宜変更してもよく、また、少なくとも一部を他の構成に代替してもよい。
・第1の形態は、移動するボールを抽選に利用する抽選装置(10)であって、ボール(11)が移動可能に配置された傾斜面(12)と、前記傾斜面の傾斜方向下側に配置され、前記傾斜面を移動してきたボールを収容可能なボール収容部(14)と、前記ボール収容部の傾斜方向上側の範囲に、回転可能に設けられたアーム(17,18)とを備え、前記アームは、前記傾斜面を移動するボールに当接することにより、ボールを不規則な方向に移動する不規則移動動作と、前記ボール収容部に収容後のボールを前記傾斜面の傾斜方向上側の範囲に移動する上側移動動作とを行うことを特徴とする抽選装置である。
・第2の形態は、前記アーム(17)の上側移動動作の回転速度は、不規則移動動作の回転速度よりも速いことを特徴とする第1の形態の抽選装置である。
・第3の形態は、前記アームは、第1アーム(17)と、第2アーム(18)とを備え、前記第1アームは、不規則移動動作及び上側移動動作を行い、前記第2アームは、上側移動動作を行うことを特徴とする第1又は2の形態の抽選装置である。
・第4の形態は、前記第1アーム(17)の回転範囲及び前記第2アームの回転範囲(18)は、近接しており、前記第2アームは、前記第1アームの上側移動動作時において、前記第1アームが移動させるボールの移動経路から退避することを特徴とする第3の形態の抽選装置である。
・第5の形態は、前記ボール収容部(14)は、ボールを収容する壁部を備え、前記壁部は、前記アームの上側移動動作時において、変形することにより、収容されたボールを前記アームの回転範囲内に移動することを特徴とする第1~4のいずれかの形態の抽選装置である。
本発明によれば、例えば、以下の効果を奏する。
(1)アームは、ボールの不規則移動動作(ボールの傾斜面上の滞留時間を不規則にするための動作、移動する方向を予測困難にするための動作)をする装置と、上側移動動作(ボール打ち出し)をする装置とを兼用できる。
(2)アームは、ボールの上側移動動作(打ち出し時等)に、ボールを傾斜面のより上側に移動できる。また、アームは、不規則移動動作時には、ゆっくりと回転するので、プレイヤは、ボールが移動する態様を、じっくりと楽しめる。
(3)アームを複数備えるので、ボールの不規則移動の上記作用、効果を向上できる。
(4)第1アーム、第2アームを近接配置して、ボール収容部に向けて移動するボールを、ボール収容部から離れる方向に、移動できる。また、第2アームは、第1アームの上側移動動作時において、第1アームが移動させるボールの移動経路から退避するので、上側移動動作の邪魔にならない。
(5)ボール収容部が変形することにより、ボールを第1アームの回転範囲内に移動するので、ボールを移動させる態様(打ち出し時の動作等)が面白い。
実施形態のゲーム機1の斜視図である。 実施形態のゲーム機1を上側Z2から見た状態を示す図であり、抽選装置10、大量放出装置25、6つのステーションSt1~St6の配置を説明する図である。 実施形態の傾斜面12近傍の構成の斜視図である。 実施形態の傾斜面12、ステーションSt1近傍の構成を上側Z2から見た図である。 実施形態の傾斜面12近傍の構成を右側X2から見た状態の各構成の配置を、模式的に示す図である。 実施形態の表示部21のルーレット画面を説明する図である。 実施形態のボールゲーム中のボール11の移動態様を説明する図である。 実施形態のステーションSt1のプッシャ台35及び操作パネル2d近傍を、上側Z2から見た図である。 実施形態のゲーム機1の外部メダルM1、内部メダルM2に関する主要な構成を説明する図であり、外部メダルM1、内部メダルM2の流れを説明する図である。 実施形態の回収筒36近傍の構成を奥側Y2から見た斜視図である。 実施形態の回収筒36の筒本体55の構成を説明する図である。 実施形態の回収筒36が内回転状態、外回転状態に配置された状態の回収筒36近傍の構成を説明する斜視図である。 実施形態のメダルMが回収筒36によって移動される態様を説明する図である。 実施形態のプッシャ台35及びボール供給装置70近傍の構成を説明する図である。 実施形態の固定テーブル35b及びボール供給装置70近傍の構成を、右上から見た斜視図である。 実施形態のチャッカ入賞にともなう抽選処理のフローチャートである。 実施形態のスロット抽選処理時の表示部21のスロット画面80を説明する図である。 実施形態のスロット抽選処理時の表示部21のスロット画面80を説明する図である。
(実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態のゲーム機1の斜視図である。
なお、図1は、6つのステーションSt1~St6のうち主にステーションSt1の主要な構成を図示し、他のステーションStは、図示を省略した。また、支柱2b、天板2c等は、二点鎖線で図示し、これらの部材に隠れる構造を透過して図示した。
図2は、実施形態のゲーム機1を上側Z2から見た状態を示す図であり、抽選装置10、大量放出装置25、6つのステーションSt1~St6の配置を説明する図である。
実施形態、図面では、説明の便宜上、XYZ直交座標系(左右方向X、奥行方向Y、鉛直方向Z)を設けた。奥行方向Y、左右方向Xは、ゲーム機1を図1、図2に示すように配置した状態(ステーションSt1側を手前側Y1、ステーションSt4側を奥側Y2に配置した状態)の水平面上の方向とする。
図1に示すように、ゲーム機1(メダルプッシャゲーム機)は、主にアミューズメント施設等に配置される大型の装置である。
ゲーム機1は、記憶部95、制御部96を備える。
記憶部95は、ゲーム機1を動作させるための各種情報、プログラム等を記憶する。
制御部96は、ゲーム機1の動作に必要な演算処理をしたり、ゲーム機1を統括的に制御するための装置である。制御部96は、各検出部の出力に応じて各駆動部(モータ等)を制御したり、各種演算処理をしたりする。
実施形態では、1つの制御部96が全てのステーションSt1~St6を制御する例を説明するが、これに限定されない。プッシャゲーム等の動作を行うための制御部を各ステーションStが備え、また、メダルの大量放出に関する処理等を共有する1つのセンタの制御部を備えていてもよい。この場合には、各ステーションの制御部と、センタの制御部とが、必要に応じて通信すればよい。
なお、実施形態において、コンピュータとは、記憶装置、制御装置等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機1は、記憶部95、制御部96を備え、コンピュータの概念に含まれる。
記憶部95は、各装置の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。制御部96は、例えば、CPU(中央処理装置)等から構成される。制御部96は、記憶部95に記憶された各種プログラム、各種情報を適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
[ゲーム機1の概略]
ゲーム機1の概略を説明する。
図1、図2に示すように、ゲーム機1は、メダルプッシャゲーム機である。
ゲーム機1は、6つのステーションSt1~St6(プレイ部)を備える。ステーションSt1~St6は、抽選装置10及び大量放出装置25を囲うように配置されている。大量放出装置25は、恐竜を模した模型25aを備えており、恐竜が生息した中生代の雰囲気を演出している。
各ステーションStのゲームの結果、メダルの大量放出(以下、単に「大量放出」ともいう)のステージに移行すると、抽選装置10が、そのステーションStに関して大量放出に関する抽選処理を実行後、大量放出装置25が抽選結果に応じたメダルの大量放出を行う。後述するように、抽選処理は、ボールゲーム、ルーレット20a等を利用した抽選の動作、処理等を含む。
ゲーム機1の筐体2の外形は、中心軸が鉛直方向Zの多角柱状である。
ゲーム機1の筐体2の内外は、透明なウィンドウ2aによって仕切られている。プレイヤは、ウィンドウ2aを通して、領域F(F0~F6)を視認することができる。
領域Fは、ゲーム機1内部の領域である。領域Fは、主に、領域F0~F6を備える。
領域F0は、抽選装置10を利用した抽選ゲームが行われたりする領域である。領域F1~F6は、それぞれ、ステーションSt1~St6に対応した領域であり、プレイヤが投入したメダルでプッシャゲームのプレイが行われる領域である。
ゲーム機1の中央には、抽選装置10の主要部及びメダルの大量放出装置25の主要部が配置されている。
各ステーションStは、6人のプレイヤが独立してメダルプッシャゲームをするための独立した装置である。
なお、実施形態では、ゲーム機1は、6つのステーションSt1~St6を備える例を示すが、これに限定されず、6つ以外のステーションStを備えていてもよい。この場合には、ゲーム機1の形状をステーションStの数に応じて、適宜変更してもよい。
実施形態では、主にステーションSt1の構成について説明する。他のステーションSt2~St6の構成も同様である。
[抽選装置10、大量放出装置25]
抽選装置10、大量放出装置25について説明する。
(抽選装置10、大量放出装置25の構成)
図3は、実施形態の傾斜面12近傍の構成の斜視図である。
図4は、実施形態の傾斜面12、ステーションSt1近傍の構成を上側Z2から見た図である。
図5は、実施形態の傾斜面12近傍の構成を右側X2から見た状態の各構成の配置を、模式的に示す図である。
図3から図5は、傾斜面12の方向A1が、ステーションSt1に向けられた状態を示す。
図6は、実施形態の表示部21のルーレット画面を説明する図である。
以下の説明では、適宜、上側Z2から見た状態で、傾斜面12の傾斜方向下側に沿った方向を方向A1(第1方向)、方向A1とは反対側であり傾斜方向上側に沿った方向を方向A2(第2方向)という。なお、水平面に対する傾斜面12の傾斜角度(つまり、傾斜面12の法線方向と、鉛直方向Zとがなす角)は、5度程度であり、十分に小さい。このため、実施形態では、適宜、鉛直方向Zの上側Z2から見た状態を、傾斜面12の法線方向から見た状態とみなして説明する。また、方向A(方向A1,方向A2)についても、傾斜面12の傾斜方向とみなして説明し、適宜、括弧を付して、方向A1側(傾斜方向下側)、方向A2側(傾斜方向上側)ともいう。
傾斜面12の左右方向Xの説明は、便宜上、傾斜面12が図3から図5の状態に配置された状態(方向A1をステーションSt1側に向けた状態)を説明する。
抽選装置10は、ボール11、傾斜面12、規制レール13(規制部)、収容部14(ボール収容部)、点在突起15(15A~15D)、妨害突起16、第1アーム17(ボール移動部)、第2アーム18(ボール移動部)、模型台19(メダル放出部の設置部)、抽選部20(イベント発生部)を備える。
(ボール11)
ボール11は、抽選に用いられる球体である。ボール11の表層は、ゴム、スポンジ等の弾性体によって形成されていてもよい。
(傾斜面12)
傾斜面12は、回転枠12bに対して固定された傾斜板12a(図5参照)の上面である。傾斜板12aは、回転枠12bに固定された円盤状の板材である。
回転枠12bは、筒状の部材である。回転枠12bの中心軸C12は、ゲーム機1の中心軸と同心であり、鉛直方向Zである。また、上側Z2から見た状態で、中心軸C12は、傾斜面12の中心に一致する。
回転枠12bは、複数のローラ12eによって、中心軸C12を回転軸として回転可能に支持される(回転方向θ12参照)。回転枠12bは、モータ等を備える駆動部12d(図5参照)によって、回転駆動される。回転枠12bは、回転位置、回転速度を検出するロータリエンコーダ等の検出部(図示せず)が設けられている。
傾斜面12は、ボール11が移動可能に配置されている。
前述したように、傾斜面12の傾斜角度は、緩やかであり例えば5度程度である。
上記構成により、傾斜面12は、中心軸C12回りに回転可能である。また、傾斜面12は、方向A1に向かう程、鉛直方向Zの下側Z1に至るように傾斜する。
(規制レール13)
規制レール13は、傾斜面12の外周よりも一回り小さい円周上に設けられた柵である。これにより、規制レール13は、傾斜面12上のボール11の移動範囲を、この円周内に規制する。
なお、傾斜面12の外周にも壁部13a(図3参照)が設けられている。この壁部13aは、予期せず、ボール11が規制レール13を乗り越えたりして規制レール13外に逸脱した場合に、ボール11が傾斜面12から落下することを防ぐためのものである。ゲーム機1の通常の動作時には、ボール11は、規制レール13外に逸脱することはない。
規制レール13の最下部は、ボール11の直径よりも少し広い程度の開口13b(図3参照)を備える。
(収容部14)
収容部14は、傾斜面12内の方向A1側(傾斜方向下側)に配置され、かつ、規制レール13の開口13bの部分に配置されている。このため、傾斜面12上のボール11は、重力の作用によって、収容部14に導かれる。
収容部14は、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14b、ボール検出部14cを備える。
第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、モータ(図示せず)によって、開位置及び閉位置の間で、鉛直方向Zの軸回り(正確には傾斜面12の法線方向の軸回り)に回転移動される。第1開閉アーム14aの回転軸は、開口13bの右側X2に配置されている。第2開閉アーム14bの回転軸は、開口13bの左側X1に配置されている。
第1開閉アーム14aは、鉛直方向Zの高さが異なる位置に、2つ設けられている。
第2開閉アーム14bは、鉛直方向Zにおいて、2つの第1開閉アーム14aの中間に配置されている。
このため、鉛直方向Zにおいて、第1開閉アーム14aの回転範囲と、第2開閉アーム14bの回転範囲とは、重ならない。これにより、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、互いに干渉することなく回転移動することができる。
開位置に配置された状態(開状態)で、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、方向A2側に開口13bを構成するV字状に配置される。これにより、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、収容部14の壁部を形成し、収容部14は、ボール11を収容可能な状態となる。
図3の二点鎖線内に示すように、閉位置に配置された状態(閉状態)で、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、開口13bを閉じる。また、上側Z2から見た状態で、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bの外形は、規制レール13を延長したように、方向A1側(傾斜方向下側)に膨らむ円弧状である。このため、閉位置に配置された状態では、ボール11は、重力の作用によって、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14b上に安定して配置される。
図3の二点鎖線内に示すボール11の位置は、後述するように、ボール11の打ち出し時の位置である。
ボール検出部14cは、収容部14に収容されたボール11を検出する検出部である。ボール検出部14cは、例えば光学センサ等である。
(点在突起15(15A~15D))
点在突起15は、4つ設けられており、同様な形状である。
点在突起15は、傾斜面12から突出するように、傾斜面12に固定されている。点在突起15は、傾斜面12に点在するように配置されている。後述するように、点在突起15は、例えば、傾斜面12を移動するボール11の移動方向を、不規則に変えたりする。
点在突起15の表面のうち方向A2側(傾斜方向上側)の面は、平面であり、傾斜面12に対して直立した直立面15aである。直立面15aの法線方向は、方向A2側を向いている。
点在突起15の表面のうち方向A1側(傾斜方向下側)の面は、斜面15bである。斜面15bは、平面であり、方向A2側(傾斜方向上側)に至る程、鉛直方向Zの上側Z2(つまり傾斜面12の法線方向であって、傾斜面12から離れる方向)に変位する。
図4に示すように、上側Z2から見た状態で、妨害突起16よりも右側X2の領域には、3つの点在突起15A~15Cが配置され、左側X1の領域には、1つの点在突起15Dが配置されている。また、上側Z2から見た状態で、各点在突起15の形状は、ほぼ三角形である。点在突起15は、ほぼ逆三角形状に配置され、つまり、頂点が方向A1側(傾斜方向下側)を向き、底辺側(直立面15a側)が方向A2側(傾斜方向上側)を向くように配置される。このため、隣合う点在突起の隙間S15は、方向A1側(傾斜方向下側)に至るに従って大きくなる。
3つの点在突起15A~15Cは、同一線上に、等間隔で離間して配置されている。隣合う点在突起15間の隙間S15の大きさは、ボール11の直径よりも若干大きい程度である。なお、内側に配置された点在突起15Cと、妨害突起16間の隙間も、ボール11の直径よりも若干大きい程度である。
これらの点在突起15A~15Cの3つの直立面15aは、同一面上に配置されている。また、3つの直立面15aを内側に延長すると、丁度、妨害突起16に交差する(図4に示す二点鎖線L15参照)。
また、右端部の点在突起15Aは、規制レール13に沿って配置されており、つまり、規制レール13の内周に接するように配置される。
左側X1の点在突起15D及び妨害突起16間の隙間も、ボール11の直径よりも若干大きい程度である。また、点在突起15D及び規制レール13との間隔は、ボール11の直径よりも大きい。つまり、上記点在突起15Aが規制レール13に接するように配置されているの対して、点在突起15Dは、規制レール13から十分に離れて配置されている。
(妨害突起16)
妨害突起16は、収容部14よりも方向A2側(傾斜方向上側)の近傍に配置されている。
妨害突起16は、点在突起15と同様に、傾斜面12から突出するように傾斜面12に固定されている。後述するように、妨害突起16は、例えば、傾斜面12を移動するボール11が収容部14に向けて移動することを妨害したりする。
上側Z2から見た状態で、妨害突起16の外形は、左右方向Xに細長く、また、方向A1側に膨らむ円弧状である。
妨害突起16は、点在突起15と同様な斜面16bを有している。また、妨害突起16の方向A2側の面は、傾斜面12に対して直立した直立面であり、また、妨害突起16の外形に応じて方向A1側に窪む湾曲面16aである。
(第1アーム17、第2アーム18)
第1アーム17、第2アーム18は、回転しながらボール11に当接することにより、ボール11を打つようにして移動させる部材である。
第1アーム17、第2アーム18は、それぞれ、傾斜面12に直交する回転軸C17,C18回りに回転可能に設けられている。回転軸C17,C18は、妨害突起16よりも方向A1側(傾斜方向下側)に位置している。第1アーム17、第2アーム18は、それぞれモータ(図示せず)によって、回転駆動される。また、第1アーム17、第2アーム18は、それぞれ回転位置、回転速度を検出するロータリエンコーダ等の検出部(図示せず)が設けられている。
第1アーム17は、右回り(図4参照)に回転駆動される。
第1アーム17の回転範囲A17(図4参照)は、上側Z2から見た状態で妨害突起16に重複する。但し、鉛直方向Zにおいて、第1アーム17の回転範囲A17(図5参照)は、妨害突起16よりも上側Z2の空間である。第1アーム17の傾斜面12からの位置は、ボール11の半径程である。これにより、第1アーム17は、妨害突起16に干渉することなく回転移動することができる。そして、ボール11が妨害突起16の近傍であれば方向A1,A2側のいずれに位置していても、第1アーム17は、このボール11に当接することができる。
第2アーム18は、第1アーム17に対して、左右方向Xにおいて、ほぼ対称の構成である。第2アーム18は、左回り(図4参照)に回転駆動される。これにより、第2アーム18は、第1アーム17と同様に、妨害突起16に干渉することなく回転移動し、また、妨害突起16の近傍に位置するボール11に当接することができる。
第1アーム17の回転範囲A17と、第2アーム18の回転範囲A18とは、収容部14の方向A2側(傾斜方向上側)の範囲において、十分に、近接している。
(模型台19)
模型台19は、大量放出装置25の模型25aを、傾斜面12に取り付けるための壇である。模型台19の形状は、高さの低い円柱状であり、中心軸が傾斜面12に直交する方向である。模型台19は、傾斜面12に固定されているので、模型台19及び模型25aは、傾斜面12と一体で中心軸C12回りに回転可能である。
模型台19は、上側Z2から見た状態で、傾斜面12内かつ規制レール13内に配置されている。模型台19の中心は、傾斜面の中心(中心軸C12)よりも方向A2側に配置され、つまり、模型台19は、円形の傾斜面12に、方向A2側に偏心して配置されている。
上記構成により、傾斜面12のうち方向A1(傾斜方向下側)の領域S12a(第1領域)は、ボールゲームで利用する領域として、大きく露出した面積を確保できる。また、傾斜面12の方向A2側の領域S12b(第2領域)は、模型台19よりも方向A2側(傾斜方向上側)で、細い通路S12cによって連続する。また、領域S12a,S12bを合わせた領域S12は、模型台19を囲うように、円環状に連続している。これにより、ボール11は、領域S12、つまり、模型台19を囲う領域を移動することができる。
(抽選部20)
抽選部20は、ボール11が収容部14に収容されることに応じて抽選処理を行う装置である。
図6に示すように、抽選部20は、表示部21を備える。
表示部21は、液晶表示装置等の表示装置である。表示部21は、各ステーションStにそれぞれ設けられている(図1参照)。表示部21は、表示画面が各ステーションStでプレイするプレイヤに向かい合うように配置されている。
表示部21は、主に各ステーションStでメダルプッシャゲームをする際に各種情報を表示するために利用されるが、実施形態では、抽選装置10の一部としても利用される。
図6(A)に示すように、ゲーム機1の記憶部95は、抽選用のルーレット20aに関する情報を記憶しており、表示部21は、そのルーレット20aを表示する。
ルーレット20aは、当たり情報が表示された複数の図柄が、円周上に配置されている。
当たり情報は、大量放出時のメダル放出枚数、JP(ジャックポット)、NEXTといった役情報である。
JP役は、前回にいずれかのステーションStでJP役が当選後、全ステーションSt1~St6で投入された総メダル枚数(又は総メダル枚数及び係数(例えば、0.8)の積)と、所定枚数(例えば、通常図柄の最多の放出枚数300枚)とを加算したメダル枚数を放出する役である。この総メダル枚数は、JP役が当選する毎にリセットされる。JP役は、メダルを最も多く放出される役であり、プレイヤにとって最も利益が大きい役である。
NEXT役は、全ての当選役の大量放出枚数に所定枚数(例えば50枚)を加算することにより、大量放出枚数を増加して再抽選を行う役である。制御部96は、NEXT役が当選すると、例えば大量放出枚数300枚に、所定枚数(例えば50枚)を加算した上で、再抽選処理を行う。なお、抽選時間(後述する)は、リセットされる。このため、NEXT役は、プレイヤにとって利益が大きい役である。
なお、NEXT役は、ゲームの仕様に応じて適宜設定でき、例えば、全ての当選役の大量放出枚数を倍にしてもよい。
図6(B)に示すように、表示部21は、ルーレット20aを回転させるように、かつ、ルーレット20aの上側に配置された部分のみを表示する。回転表示されたルーレット20aが停止した時点において、最上部に配置された図柄が当選図柄であり、その図柄に表示された役が当選役である。ルーレット20aの回転時、及び停止時において、最上部に配置された図柄は、拡大して表示される。
(大量放出装置25)
大量放出装置25は、大量のメダルを、各ステーションStのプッシャ台に放出する装置である。
大量放出装置25は、模型25a、大量放出口25bを備える。
模型25aは、模型台19上に設けられている。模型25aは、恐竜の頭部が方向A2側を向き、尻尾が方向A1側を向くように配置される。
大量放出口25bは、実際に、メダルを放出する部分である。大量放出口25bは、頭部に取り付けられている。このため、大量放出口25bは、メダルを、方向A2側に放出する。
なお、詳細な説明は省略するが、放出されるメダルは、ホッパに収容されており、ホッパからレール等のメダル搬送路を通って、大量放出口25bに送り出される。
[大量放出ステージ時の動作]
大量放出ステージは、通常ステージから移行する。
通常ステージは、全ステーションSt1~St6でメダルプッシャゲームを実行可能な状態である。傾斜面12、抽選装置10、大量放出装置25は、一体で中心軸C12回りに回転移動している。これにより、模型25aが、各ステーションStを順次向くように演出される。また、通常ステージでは、収容部14は、開状態に制御されており(図3参照)、ボール11を収容している。第1アーム17、第2アーム18は、回転駆動されず、停止した状態に制御される。
そして、いずれかのステーションStにおいて、大量放出ステージに移行すると、制御部96は、そのステーションStについて大量放出ステージのために処理を行う。
大量放出ステージに移行する条件は、規定数(例えば7個)のボール38が獲得穴37に落下すること等に設定してもよい(図8等参照)。この場合、制御部96は、獲得穴37に落下したボール38を検出する光学センサ等(図示せず)の出力に基づいて、ボール38の落下数をカウントすればよい。
大量放出ステージは、主に、ボール打ち出し、ボールゲーム、ルーレット抽選、大量放出の処理を備え、この順に処理が行われる。
大量放出ステージに移行後、抽選装置10、大量放出装置25は、制御部96によって、以下のように制御される。
ここでは、ステーションSt1が大量放出ステージに移行する例を説明する。
(ボール打ち出し)
(1)傾斜面12は、傾斜面12の方向A1がステーションSt1側を向くように、回転駆動される。
これにより、ステーションSt1でプレイするプレイヤは、領域S12aを視認しやすい。また、ボールゲームに移行したステーションSt1は、ボールゲームを行うために、このように視認しやすい領域を利用できる。
(2)収容部14を閉状態(図3の二点鎖線内参照)に制御することにより、ボール11を打ち出し位置に配置する。このように、収容部14を変形させることにより、面白い態様で、ボール11を打ち出し位置に配置できる。
ボール打ち出し位置は、第1アーム17の回転範囲A17内に位置している(図4参照)。
(3)第1アーム17を回転駆動することにより、ボール11を打ち出す(上側移動動作)。
ボール11の打ち出し位置は、第1アーム17が左側X1にボール11を打ち出す位置である。このため、打ち出されたボール11は、規制レール13に内接しながら右回りに移動する。これにより、ボール11は、傾斜面12を方向A1側(傾斜方向下側)から方向A2側(傾斜方向下側)の範囲に移動される。
なお、第1アーム17の回転速度は、ボールゲーム時よりも速い。このため、第1アーム17は、ボール11の打ち出し時には、ボール11を傾斜面12の方向A2側(傾斜方向上側)の範囲に、確実に移動することができる。
ボール11は、規制レール13に内接しながら、又は重力の作用によって規制レール13から離れながら、さらに右回りに移動し、領域S12bの範囲に到達する。これにより、ボール11は、模型台19よりも方向A2側の狭い通路S12cを通過後、重力の作用によって転がりながら移動する。
このように、打ち出し時には、ボール11を模型台19の周りを移動させることができるので、ボール11の移動態様が面白い。
(4)第1アーム17がボール11を打ち出す時点において、第2アーム18は、打ち出し直後のボール11の移動経路から退避した位置に配置される。これにより、打ち出されたボール11は、第2アーム18に邪魔されることなく、規制レール13に内接しながら移動できる。また、第1アーム17は、確実に、ボール11を傾斜面12の上方に移動することができる。
なお、第2アーム18は、このように退避した位置に配置されていれば、回転駆動された状態及び停止された状態のいずれの状態に制御されていてもよい。
(ボールゲーム)
ボール11の打ち出しが終了したことにより、ボールゲームの処理が開始される。
ボールゲームは、第1アーム17、第2アーム18が制限時間(例えば、60秒間)、回転駆動されることにより行われ、また制限時間内であってもボール11が収容部14に収容されることにより終了する。
(1)ボール11の打ち出しが終了したら、収容部14を開状態(つまり第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bを開位置に配置した状態)に制御する。
(2)第1アーム17は、ボール打ち出し後、ボールゲーム中には、一定の回転速度で回転駆動される。前述したように、この回転速度は、打ち出し時の回転速度よりも、遅い。同様に、第2アーム18は、一定の回転速度で回転駆動される。
第1アーム17、第2アーム18の回転速度は、同一でもよく、また、異なっていてもよい。実施形態では、第1アーム17、第2アーム18は、同期して回転したり、一方のアームのみが一時的(例えば数秒間)停止したりといった、不規則な回転動作を行う。
(3)表示部21は、ボールゲームに移行したことに応じて、ルーレット画面(図6参照)を表示する。
(ボールゲーム中のボール11の移動態様)
前述したように、打ち出されたボール11は、通常は、模型台19の周りを周って、模型台19よりも右側X2に移動する。
傾斜面12は傾斜しているので、ボール11は、重力の作用によって、傾斜面12に方向A1側(傾斜方向下側)に向けて移動し、収容部14に向けて移動する。また、収容部14は、傾斜面12の最下部に設けられているので、ボール11は、重力の作用によって、規制レール13に当接しながら転がることにより、収容部14に向けて移動したりする。
ところが、傾斜面12は、点在突起15、妨害突起16に加えて、回転駆動する第1アーム17、第2アーム18を備える。このため、傾斜面12上のボール11は、単に重力の作用によって移動するだけでなく、非常に不規則に移動する。
図7は、実施形態のボールゲーム中のボール11の移動態様を説明する図である。
ボール11の移動態様の典型例を説明する。
・図7(A)の移動態様
打ち出し直後に通路S12cを通過等したボール11は、傾斜面12の右側X2の領域を、方向A1側(傾斜方向下側)に向けて移動した後、点在突起15間の隙間S15、点在突起15及び妨害突起16間の隙間から、方向A1側(傾斜方向下側)に移動したり(矢印a1,a2参照)、妨害突起16上に留まったりする。
例えば、点在突起15の直立面15aに当接したボール11は、その隣の点在突起15や、妨害突起16に到達することができずに、隙間S15から方向A1側に移動したりする。また、点在突起15に到達したボール11は、その直立面15aで跳ねて、その隣の点在突起15に到達したりする。
このように、点在突起15に到達後のボール11の移動方向は、不規則である。
また、ボール11が点在突起15間の隙間S15を通過できたり、通過できなかったりすることにより、ゲーム機1は、ボール11の移動態様を面白くすることができる。
・図7(B)の移動態様
図7(A)の場面で、ボール11が方向A1側(傾斜方向下側)に移動しなかった場合には、ボール11は、妨害突起16上を左右方向Xに揺動したり(矢印b1参照)、妨害突起16上に留まる。
上側Z2から見た状態で、第1アーム17の回転範囲A17と、妨害突起16とは、重複しており、同様に、第2アーム18の回転範囲A18と、妨害突起16とは、重複している。このため、妨害突起16上で揺動するボール11は、第1アーム17又は第2アーム18に当接する。
妨害突起16の外形は、方向A1側(傾斜方向下側)に膨らむように湾曲しているので、妨害突起16上で揺動しているボール11は、妨害突起16のうち最も膨らんだ位置(図7(B)に示す位置)に導かれて停止しようとする。この位置に配置されたボール11と、第1アーム17の回転範囲A17は、重複する。
このため、妨害突起16上に導かれたボール11は、第1アーム17又は第2アーム18に必ず当接し、不規則な方向(矢印b2等)に移動される。このため、ボール11は、妨害突起16上に放置されることはない。
図7(C)から図7(E)は、ボール11が妨害突起16、点在突起15よりも方向A1側(傾斜方向下側)に位置し、収容部14に向かって近づくように移動している状態等において、ボール11を、再度、妨害突起16、点在突起15よりも方向A2側(傾斜方向上側)に移動する例である。
・図7(C)の移動態様
傾斜面12を方向A1側(傾斜方向下側)に進むボール11は、移動速度が速い場合には、妨害突起16を方向A1側(傾斜方向下側)に乗り越えることがある。
すなわち、第1アーム17、第2アーム18は、妨害突起16の上側Z2の空間を回転移動する。また、第1アーム17、第2アーム18は、ボール11を横方向(AX平面方向)からボール11の中心に向かって打つ。このため、妨害突起16の傾斜面12からの高さは、第1アーム17、第2アーム18の設置高さよりも低くする必要があり、ボール11の半径以下等に設定されている。
これにより、ボール11は、妨害突起16に到達した際の速度、移動方向に応じて、妨害突起16を乗り越えることができる場合もあれば、乗り越えられない場合もある。
なお、図示は省略するが、ボール11は、点在突起15も同様に、乗り越える場合がある。
このように、妨害突起16及び点在突起15は、ボール11の移動速度が速い場合等には、ボール11が妨害突起16を乗り越えることができる程度の高さに設定されている。
ボール11は、妨害突起16等を乗り越えることができた場合、収容部14に収容される可能性が高くなる。一方、ボール11は、妨害突起16を乗り越えることができなかった場合(図7(B)等の場合)、収容部14に収容されるためには、第1アーム17又は第2アーム18に当接することにより、一旦、妨害突起16から離れる必要がある。このように、妨害突起16は、ボール11が収容部14に収容されることを妨害し、また、第1アーム17又は第2アーム18は、このように妨害突起16に妨害されたボール11を、妨害突起16から離れる方向に移動することができる。この場合、ボール11は、方向A2側(傾斜方向上側)に移動後、再度、傾斜面12を方向A1側(傾斜方向下側)に向けて転がるように移動することができる。
ボール11は、点在突起15間の隙間S15や、妨害突起16を乗り越えた場合等には、傾斜面12を転がったり、規制レール13に沿って移動し、収容部14に向かって移動することになる。
第1アーム17又は第2アーム18は、収容部14の近傍であって、収容部14よりも方向A2側(傾斜方向上側)に設けられている。
このため、第1アーム17又は第2アーム18は、収容部14に向かって移動するボール11に当接することにより、ボール11が収容部14に入ることを邪魔をすることができる。第1アーム17又は第2アーム18に当接後のボール11の移動方向は、当接直前のボール11の移動方向及びその位置や、第1アーム17、第2アーム18の回転角度、当接位置等によって、決まる。このため、第1アーム17、第2アーム18は、ボール11を、プレイヤが予測困難な不規則な方向に移動できる。
このように、ボール11は、妨害突起16の方向A2側(傾斜方向上側)に位置する状態に加えて、妨害突起16の方向A1側(傾斜方向下側)に位置する状態でも、第1アーム17、第2アーム18に当接する。これにより、第1アーム17、第2アーム18は、ボール11が妨害突起16の方向A1側(傾斜方向下側)に位置する状態でも、ボール11を移動することができる。
ボール11は、第1アーム17に当接した場合には、規制レール13に沿って右回りに移動しやすい状態となる(矢印c1参照)。その後、移動速度に応じて、打ち出し時(図4参照)と同様に通路S12cを通過したり(矢印c2参照)、又は通路S12cまで到達できない場合には傾斜面12の途中から、方向A1側(傾斜方向下側)に向けて移動したりする(矢印c3参照)。
・図7(D)の移動態様
ボール11は、収容部14の近傍で、第2アーム18に当接した場合には、例えば、規制レール13に沿って左回りに移動しやすい状態となる(矢印d1参照)。
その後、ボール11は、点在突起15Aを乗り越える程度の速度を有していれば、点在突起15Aを乗り越えることができる(矢印d2参照)。点在突起15Aは、斜面15bを備えるので、規制レール13に沿って移動するボール11は、乗り越えやすい。さらに、このように乗り越えたボール11は、方向A2側に向かって移動するものの、正確な方向を予測しにくい。
すなわち、実施形態では、ボール11が規制レール13に沿って移動しやすいという性質を利用し、このボール11の移動経路上に、点在突起15Aを配置している。また、点在突起15Aは、方向A2側に移動するボール11が乗り越えやすい形状に形成されており、かつ、乗り越えたボール11の移動方向を不規則にすることができる。
なお、ボール11は、規制レール13に沿って移動しない場合に、他の点在突起15B~15Dに向かって移動することもある。このような場合でも、ボール11は、斜面15bによって、他の点在突起15B~15Dを乗り越えやすい(矢印d3等参照)。また、妨害突起16も斜面を備えるので、ボール11は、点在突起15と同様に、妨害突起16を乗り越えることができる(矢印d4参照)。
ボール11は、点在突起15を乗り越えない場合でも、隙間S15を通って点在突起15より方向A2側(傾斜方向上側)に移動することもある(矢印d5等参照)。
点在突起15は、逆三角形状に配置されているので、隙間S15の方向A1側(傾斜方向下側)の間口が大きくなる。さらに、ボール11は、点在突起15の辺部によって、方向A2側(傾斜方向上側)にガイドされる。このため、ボール11は、隙間S15を通って、方向A2側(傾斜方向上側)移動しやすい。
図示は省略するが、同様にして、ボール11は、点在突起15及び妨害突起16間の隙間を通って、方向A2側に移動しやすい。
・図7(E)の移動態様
ボール11は、第1アーム17及び第2アーム18の中間辺りに位置する状態で、第1アーム17及び第2アーム18に当接すると、第1アーム17及び第2アーム18によって、方向A2側(傾斜方向上側)に持ち上げられるように、移動する。これにより、ボール11は、妨害突起16を方向A2側(傾斜方向上側)に乗り越えることができる。その後は、ボール11は、第1アーム17に当接すること等によって、妨害突起16から離れるように移動する。
以上、図7等を参照して説明したように、第1アーム17、第2アーム18は、傾斜面12を移動するボール11に当接することにより、ボール11の移動方向を不規則な方向に変化させる動作(不規則移動動作)を行う。
また、ボールゲーム中の第1アーム17の回転速度は、打ち出し時よりも遅い。このため、プレイヤは、第1アーム17、第2アーム18がボール11に当接して移動する態様を、じっくり観察することができ、ボールゲームを楽しむことができる。
(4)ボール11が収容部14に収容されると(図3等参照)、ボール検出部14cは、ボール11の検出情報を制御部96に出力する。
制御部96は、ボール11が制限時間内に収容された場合には、その時点で第1アーム17、第2アーム18の回転を停止する。
制御部96は、ボール11が制限時間内に収容されなかった場合には、制限時間経過に応じて、第1アーム17、第2アーム18の回転を停止する。これにより、ボール11は、第1アーム17、第2アーム18に邪魔されることなく、収容部14に向かって移動でき、収容部14に収容される。
なお、制御部96は、制限時間経過に応じて、第1アーム17、第2アーム18の回転速度を遅くすることにより、ボール11が収容部14に収容されやすくしてもよい。また、制御部96は、第1アーム17、第2アーム18の間隔が広くなるように回転を制御して、ボール11が収容部14に収容されやすくしてもよい。
ここで、第1アーム17、第2アーム18の停止後、さらに所定時間(例えば10秒以内)経過しても、ボール11が収容部14に収容されない場合には、ボール11が妨害突起16上に留まっている可能性がある。このような場合、制御部96は、第1アーム17を数回転、回転させることにより、ボール11を妨害突起16上から移動してもよい。
これにより、傾斜面12を利用したボールゲームが終了する。
(ルーレット抽選)
制御部96は、ボール11の検出情報の出力を受け付けた時点で、表示部21のルーレット20aの回転を停止する。そして、制御部96は、ルーレット20aを停止した時点において、ルーレット20aの最上部に位置する図柄を、当選図柄に決定する。例えば、図6(B)の場面でルーレット20aを停止した場合には、当選図柄は、150枚の図柄である。
このように、当選図柄は、ボールゲームよって、ボール11が収容部14に収容されたタイミングで決定される。前述したように、傾斜面12上のボール11の移動態様は、不規則であり、また、収容部14に収容されるタイミングは、プレイヤにとって予測が困難である。
これにより、ゲーム機1は、ボールゲーム及びルーレット抽選におけるプレイヤのドキドキ感を向上できる。
なお、制御部96は、例えば、他のステーションSrが大量放出ステージのゲーム開始を待機している場合、店舗の閉店時間前である場合等には、上記制限時間を、変更するようにしてもよい。
(メダル大量放出)
(1)制御部96は、当選図柄の決定後、傾斜面12を中心軸C12回りに180度回転させることにより、模型25aの頭部、つまり、大量放出口25bを、ステーションSt1の方向に向ける(図1等参照)。これにより、傾斜面12の方向A2側が、ステーションSt1に向く。
これにより、傾斜面12の法線方向は、ステーションSt1とは反対側を向くことになり、また、領域S12aがステーションSt1とは反対側に配置されることになるが、ボールゲームの終了後であるので、一連のゲームの進行にとって支障はない。
(2)制御部96は、メダルを貯留したホッパのメダル送出装置(図示せず)を駆動することにより、当選図柄に対応した枚数のメダルを、ステーションSt1のプッシャ台の上に放出する。
このように、ゲーム機1は、模型台19を傾斜面12に偏心させて配置することにより、ボールゲームで利用される主要な領域S12aを大きな面積を確保した上で、ボールゲームの実行中には、この主要な領域S12aをステーションSt1に向けることができる。これにより、ゲーム機1内部の限られた空間を、有効に利用することができる。また、メダルの大量放出時には、模型台19は、ステーションStに近づくので、メダルの移送経路を短くすることができる。
以上説明したように、ゲーム機1は、ボール11を用いた抽選を面白く、かつ、当選図柄が決定されるタイミングを予測困難にすることができる。また、ゲーム機1は、傾斜面12上に大量放出装置25を設置し、これを回転することにより、内部の空間を有効に利用することができる。
[各ステーションStにおける外部メダルM1、内部メダルM2に関する構成]
各ステーションStにおける外部メダルM1、内部メダルM2に関する構成(メダル投入、メダル射出、払い出し、メダル循環に関する構成等)を説明する。
プレイヤが投入口31L,31Rに投入し、また払い出し口39に払い出されるメダルMと、プッシャ台35等に供給されプレイ領域F1~F6等で使用されるメダルMとは、異なる流れを有する。つまり、プレイヤが実際に触れるメダルMと、ゲーム機内部のみで利用されるメダルMとは、別の運用がされる。
この説明では、両メダルMを明確に区別するために、適宜、前者を外部メダルM1、後者を内部メダルM2ともいう。外部メダルM1、内部メダルM2は、大きさ、材質、形状等が異なる種別でもよく、同一の種別でもよい。実施形態では、両者が同一種別である例を説明する。
また、各ステーションStの射出装置34L,34Rから、各プレイ領域F1~F6のプッシャ台35に内部メダルM2が投入されて供給されることを、適宜「射出」ともいう。
図8は、実施形態のステーションSt1のプッシャ台35及び操作パネル2d近傍を、上側Z2から見た図である。
図9は、実施形態のゲーム機1の外部メダルM1、内部メダルM2に関する主要な構成を説明する図であり、外部メダルM1、内部メダルM2の流れを説明する図である。
以下、主にステーションSt1の構成を説明するが、他のステーションSt2~St6も同様な構成である。
(ステーションSt)
ステーションSt1は、左投入口31L(外部メダル投入部)、右投入口31R(外部メダル投入部)、左レバー32L(第1レバー)、右レバー32R(第2レバー)、払い出しボタン33、左射出装置34L(第1メダル射出装置、内部メダル投入部)、右射出装置34R(第2メダル射出装置、内部メダル投入部)、プッシャ台35、左回収筒36L、右回収筒36R、獲得穴37、払い出し口39(外部メダル払い出し部)、左ホッパ40L、右ホッパ40R、外部メダルホッパ41(外部メダル貯留部)、内部メダルホッパ42(内部メダル貯留部)を備える。
なお、左投入口31L、左レバー32L、左射出装置34L、左回収筒36Lと、右投入口31R、右レバー32R、右射出装置34R、右回収筒36Rとは、それぞれ左右方向Xにおいて対称の構成である。以下、主に、左側X1の構成について説明し、右側X2の構成については、適宜説明を省略する。
左投入口31L、右投入口31R、左レバー32L、右レバー32R、払い出しボタン33は、筐体2の外部表面の手前側Y1に設けられた操作パネル2dに設けられている。
左投入口31L、左レバー32Lは、操作パネル2dの左側X1に設けられた1組の操作部であり、また、右投入口31R、右レバー32Rは、操作パネル2dの右側X2に設けられた1組の操作部である。これら2つの操作部は、1人のプレイヤが操作してもよく、2人のプレイヤが操作してもよい。払い出しボタン33は、2つの操作部の間に設けられ、また、2つの操作部で共有される。
このように、ステーションSt1では、1人のプレイヤがプレイしてもよく、2人のプレイヤがプレイ領域F1を共有してプレイしてもよい構成になっている。
なお、2つの払い出しボタン33を左右に設けることにより、2人のプレイヤが各払い出しボタン33を操作できるようにしてもよい。
左投入口31Lは、プレイヤが外部メダルM1を投入する投入口である。左投入口31Lの内部は、投入された外部メダルM1を検出する検出部31a(光学センサ等)を備える。
左レバー32Lは、左射出装置34L、大量放出装置25を操作するための操作部である。左レバー32Lは、操作パネル2dから突出するように設けられている。左レバー32Lは、互いに異なる方向である左側X1(第1方向)、右側X2(第2方向)、手前側Y1(第3方向)、奥側Y2(第3方向)の各方向への傾動操作が可能である。
払い出しボタン33は、プレイヤが獲得した獲得メダル(後述する)を、外部メダルM1として払い出し口39に払い出すための操作を受け付けるボタンである。
左射出装置34Lは、内部メダルM2をプッシャ台35上に射出する装置である。左射出装置34Lは、外部メダルM1が左投入口31Lに投入されたこと、左レバー32Lが操作されたこと、ゲームにおいて小当たりに当選したこと等に応じて、内部メダルM2をプレイ領域F1に射出する。
左射出装置34Lは、射出筒34a、射出口34b、モータ34cを備える。
射出筒34aは、プレイ領域F1を囲う側壁34dのうち奥側Y2の範囲であって、プッシャ台35の往復テーブル35aの上側付近に設けられている。射出筒34aは、鉛直方向Zの軸回りに回転可能に支持されている。
射出口34bは、実際に内部メダルM2を射出する部分である。射出口34bは、射出筒34aの先端に設けられている。
モータ34cは、射出筒34aを回転する駆動部である。モータ34cによって射出筒34aが回転することにより、射出口34bから射出される内部メダルM2の射出方向が変更される。
モータ34cは、左レバー32Lの左側X1への傾動操作に応じて、射出筒34aを左回り(第1方向に対応した方向)に回転して、射出方向を奥側Y2に変更する。一方、モータ34cは、左レバー32Lの右側X2への傾動操作に応じて、射出筒34aを右回り(第2方向に対応した方向)に回転して、射出方向を手前側Y1に変更する。これにより、プレイヤは、射出される内部メダルM2がプッシャ台35上に載置される位置を、変更することができる。
射出筒34aが回転駆動可能な範囲は、射出口34bから射出される内部メダルM2の射出範囲A34(射出された内部メダルM2が載置される範囲)が、往復テーブル35a上面の全面程度になるように、設定されている。
プッシャ台35は、往復テーブル35aの往復移動によって、往復テーブル35a及び固定テーブル35b上に載置された内部メダルM2を、徐々に手前側Y1に移動する。
左回収筒36L、右回収筒36Rは、固定テーブル35bの手前側縁部の左右にそれぞれ設けられている。
なお、プッシャ台35、左回収筒36L、右回収筒36Rの詳細な説明は、後述する。
獲得穴37は、固定テーブル35bの手前側縁部の中央の開口である。
このような構成により、固定テーブル35b上に載置された内部メダルM2は、手前側Y1に移動することにより、最終的には、左回収筒36L、右回収筒36R、獲得穴37のいずれかに落下する。
左回収筒36L、右回収筒36Rには、落下した内部メダルM2を検出する検出部36a(光学センサ等)が設けられている。同様に、獲得穴37は、落下した内部メダルM2を検出する検出部37aが設けられている。なお、実施形態では、検出部36aは、回収筒36L,36Rに落下した内部メダルM2を、兼用して検出するようになっているが、回収筒36L,36Rは、それぞれ独立した検出部が設けられていてもよい。
記憶部95は、獲得穴37に落下したメダル数量を、プレイヤが獲得した獲得メダル数として記憶している。このように、記憶部95に記憶された獲得メダルは、クレジットメダルともいう。また、記憶部95は、回収筒36L,36Rに落下したメダル数量を、回収メダル数として記憶している。
また、固定テーブル35b上には、ゲームの進行に応じて、ボール供給装置からボール38が供給される。このボール38は、内部メダルM2及び前述したボール11とは異なるゲーム媒体である。
ボール38は、固定テーブル35b上に直接乗ったり、固定テーブル35b上の内部メダルM2上に乗ったりする。このため、内部メダルM2が固定テーブル35b上を移動すると、ボール38も固定テーブル35b上を移動する。
払い出し口39は、プレイヤがゲームで獲得したメダルを、外部メダルM1として外部に払い出すための払い出し口である。払い出し口39は、筐体2の正面に設けられている(図1参照)。
左ホッパ40Lは、左射出装置34Lから射出する内部メダルM2を貯留する容器である。左ホッパ40Lは、内部メダルM2を左射出装置34Lに送出するための送出装置40aを備える。
同様に、右ホッパ40Rは、右射出装置34Rから射出する内部メダルM2を貯留し、内部メダルM2を右射出装置34Rに送出するための送出装置40aを備える。
外部メダルホッパ41は、投入口31L,31Rに投入された外部メダルM1、及び払い出し口39に払い出す外部メダルM1を貯留する容器である。ゲーム機1の管理者(店員等)は、保守用の開口2h(図1参照)を開閉することにより、外部メダルホッパ41の外部メダルM1の補充、減量等を行うことができる。
外部メダルホッパ41は、外部メダルM1を払い出し口39に送出するための送出装置41aが設けられている。
内部メダルホッパ42は、ゲームの結果に応じて固定テーブル35bから落下した内部メダルM2(つまりプレイ領域外に移動した内部メダル)を貯留し、また、左ホッパ40L、右ホッパ40R、放出ホッパ43bに貯留される以前の内部メダルM2を、予め貯留する容器である。
内部メダルホッパ42は、内部メダルM2を、左ホッパ40L、右ホッパ40R、放出ホッパ43bに送出するための送出装置42aが設けられている。送出装置42aは、1つの送出装置が内部メダルM2を3つのホッパ40L,40R,43bから選択して送出する構成でもよく、また、3つのホッパ40L,40R,43bに対応した3つの装置から構成されていてもよい。
(大量放出装置25)
大量放出装置25は、放出ホッパ43b、モータ43cを備える。
放出ホッパ43bは、大量放出口25bから放出する内部メダルM2を貯留する容器である。放出ホッパ43bは、上記ホッパとは異なり、ステーションSt毎に設けられておらず、1つのみ設けられている。つまり、放出ホッパ43bは、全ステーションSt1~St6間で兼用される。
放出ホッパ43bは、内部メダルM2を大量放出口25bに送出するための送出装置43aが設けられている。
モータ43cは、模型25aの頭部を、鉛直方向Zの軸回りに回転する駆動装置である。これにより、モータ43cは、大量放出口25bを左右に往復するように回転駆動する(図8の示す方向X25b参照)。
内部メダルM2を大量放出する状態において、上側Z2から見た状態で大量放出口25bは、プッシャ台35のほぼ中央に位置し(図8参照)、大量放出口25bからプッシャ台35までの高さは、十分に高く例えば1m程度である。
このため、大量放出口25bから放出された内部メダルM2は、プッシャ台35上の奥行方向Yのほぼ中央の範囲において、左右方向Xに渡って、落下するように放出される。また、プッシャ台35に放出した内部メダルM2は、プッシャ台35で跳ねたりする。このため、内部メダルM2の放出範囲A25bは、プッシャ台35(往復テーブル35a及び固定テーブル35b)の上面のほぼ全面となる。
一方、前述したように射出装置34L,34Rの射出範囲A34は、往復テーブル35a上のみである。
ここで、固定テーブル35b上は、ボール38の移動範囲である。このため、プッシャ台35上において、放出範囲A25b及びボール38の移動範囲が重複する領域は、固定テーブル35b上のほぼ全範囲である。また、射出範囲A34及びボール38の移動範囲が重複する領域は、原則として存在しない。このため、前者の範囲は、後者の範囲よりも広くなる。
[外部メダルM1、内部メダルM2の流れ]
ゲームのプレイ方法等について説明しながら、外部メダルM1、内部メダルM2の流れ等について説明する。
(投入口31L,31Rへのメダル投入に応じた、プッシャ台35への内部メダルM2の供給)
プレイヤは、プッシャ台35上に内部メダルM2を射出したい場合には、左レバー32Lを左右方向X(左側X1、右側X2)に傾動操作することにより射出口34bの向きを定めて、外部メダルM1を左投入口31Lにすればよい。
制御部96は、左レバー32Lの左右方向Xへの傾動操作に応じて左射出装置34Lを制御することにより、射出筒34aを奥行方向Y(手前側Y1、奥側Y2)に回転駆動し、射出口34bの向き、つまり内部メダルM2の射出方向を変更する。また、左投入口31Lに投入された外部メダルM1は、検出部31aに検出され、外部メダルホッパ41に貯留される。制御部96は、検出部31aの検出に応じて、左ホッパ40Lの送出装置40aを駆動する。
これにより、制御部96は、外部メダルM1の左投入口31Lへのメダル投入に応じて、左ホッパ40Lに貯留した内部メダルM2を、射出口34bからプッシャ台35に供給する。また、制御部96は、左レバー32Lの奥行方向Yへの傾動操作を受け付けることなく、メダル射出を実行する。
詳細な説明は省略するが、同様に、制御部96は、外部メダルM1の右投入口31Rの投入に応じて、右ホッパ40Rに貯留した内部メダルM2を、右射出装置34Rからプッシャ台35に供給する。
(獲得メダルを消費することによるプッシャ台35への内部メダルM2の供給)
ゲームが進行することに応じて、プッシャ台35上の内部メダルM2は、獲得穴37、回収筒36L,36Rに落下する。
獲得穴37に落下した内部メダルM2は、検出部37aに検出され、内部メダルホッパ42に貯留される。制御部96は、検出部37aが内部メダルM2を検出する毎に、つまり獲得穴37に落下した内部メダルM2をカウントして、記憶部95の獲得メダル数を加算する。また、制御部96は、内部メダルM2が獲得穴37に落下しても、外部メダルM1を払い出さない。
同様に、制御部96は、検出部36aの出力に応じて、回収筒36L,36Rに落下した内部メダルM2をカウントして、回収メダル数を加算する。
プレイヤは、獲得メダル数を利用して、内部メダルM2をプッシャ台35に射出したい場合には、左レバー32Lを左右方向X(左側X1、右側X2)に傾動操作することにより射出口34bの向きを定めて、左レバー32Lを奥行方向Y(奥側Y2又は手前側Y1)に傾動操作すればよい。
制御部96は、前述した外部メダルM1の投入と同様に、左レバー32Lの左右方向Xへの傾動操作に応じて、左射出装置34Lの内部メダルM2の投入方向を変更する。制御部96は、左レバー32Lの奥行方向Yへの傾動操作に応じて、記憶部95の獲得メダル数を減算することにより獲得メダルを消費し、また、前述した外部メダルM1の投入と同様に、左ホッパ40Lに貯留した内部メダルM2を射出口34bからプッシャ台35に供給する。なお、制御部96は、左レバー32Lが継続して奥行方向Yに傾動操作されている間は、複数の内部メダルM2を1枚ずつ連続してプッシャ台35に供給する。
詳細な説明は省略するが、同様に、制御部96は、右レバー32Rの左右方向X、奥行方向Yの傾動操作に応じて、右射出装置34Rを制御し、また、右ホッパ40Rに貯留した内部メダルM2をプッシャ台35に供給する。
なお、ステーションSt1の獲得メダルは、左右の領域で区別されず、記憶部95は、ステーションSt1全体の獲得メダル数を記憶する。このため、制御部96は、左レバー32L、右レバー32Rのいずれが操作されても、ステーションSt1の獲得メダルを消費して、それぞれ左射出装置34L、右射出装置34Rから内部メダルM2を射出する。つまり、制御部96は、レバー32L,32Rの操作に応じて2つの射出装置34L,34Rがそれぞれプレイ領域F1に投入する内部メダルM2に関し、記憶部95に記憶した獲得メダル数を共有する。
なお、実施形態では、制御部96は、射出口34bの向きを変更操作している際に、メダル投入してしまう等という誤操作を抑制するために、レバー32L,32Rの斜め方向への傾動操作を受け付けない構成にしている。但し、これに限定されず、制御部96は、斜め方向への傾動操作を受け付けることにより、射出口34bの向きを変更操作しながらメダル投入できる構成にしてもよい。
(外部メダルM1の払い出し)
プレイヤは、ゲームを終了する場合等には、払い出しボタン33を操作すればよい。
制御部96は、払い出しボタン33の操作に応じて、外部メダルホッパ41を制御して、記憶部95に記憶した獲得メダル数分の外部メダルM1を、払い出し口39に払い出す。
これにより、プレイヤは、ゲームで獲得した獲得メダル数分の外部メダルM1を、外部に払い出すことができる。
このように、プレイヤは、実際に触れることができる外部メダルM1を、投入口31L,31Rに投入することにより、従来と同様に、メダルをプレイ領域Fに直接的に投入しているような感覚でプレイできる。
また、プレイヤは、レバー32L,32Rを奥行方向Yに操作することにより、ゲームで獲得した獲得メダルを消費してプレイをすることができる。このため、プレイヤは、外部メダルM1を使い切った場合等には、それまでに獲得した獲得メダルを消費してプレイできる。
この場合、プレイヤは、左レバー32Lの左手のみの操作によって、左射出装置34Lの射出方向の変更及び射出実行を操作できる。同様に、プレイヤは、右レバー32Rの右手のみの操作によって、右射出装置34Rの射出方向の変更及び射出実行を操作できる。これにより、プレイヤは、両手によるレバー操作によって、左射出装置34L、右射出装置34Rの両方を同時に操作でき、また、獲得メダルを両射出装置で共有して消費しながらプレイできる。
このように、ゲーム機1は、従来のゲーム機に比較すると、操作性が各段によい。
(内部メダルM2の循環)
制御部96は、獲得穴37、回収筒36L,36Rに落下して内部メダルホッパ42に収容された内部メダルM2を、送出装置42aを制御することにより、左ホッパ40L、右ホッパ40R、放出ホッパ43bに振り分けるようにして送出する。
内部メダルホッパ42のメダル収容数は、最も多く、例えば、数百枚である。制御部96は、必要に応じて、左ホッパ40L、右ホッパ40R、放出ホッパ43bに送出する。
左射出装置34Lから内部メダルM2が射出される場合は、プレイヤによって左投入口31Lにメダル投入された場合、左レバー32Lが操作された場合である。同様に、右射出装置34Rから内部メダルM2が射出される場合は、プレイヤによって右投入口31Rにメダル投入された場合、右レバー32Rが操作された場合である。また、ゲームで小当たりに当選した場合にも、射出装置34L,34Rから内部メダルM2が射出される。
このため、制御部96は、左射出装置34L、右射出装置34Rから投入するために必要な数量として、例えば100枚程度の内部メダルM2が左ホッパ40L、右ホッパ40Rにそれぞれ収容されるように、内部メダルホッパ42の送出装置42aを制御する。
一方、制御部96は、通常ステージ中には、内部メダルM2を放出ホッパ43bに貯留しない。制御部96は、ゲームの進行に応じてステーションSt1~St6のなかから大量放出ステージに移行した各ステーションSt(つまり大量放出を行うと決定した各ステーションSt)で大量放出の処理をする場合のみ、各ステーションStの内部メダルM2を放出ホッパ43bに送出するように制御する。
例えば、制御部96は、ステーションSt1で大量放出ステージに移行し大量放出の処理をする場合には、ルーレット抽選で当選した数量の内部メダルM2を、ステーションSt1の内部メダルホッパ42から放出ホッパ43bに送出する。また、ステーションSt1とは異なる他のステーションSt2~St6の内部メダルホッパ42を駆動せず、内部メダルM2をこれらの内部メダルホッパ42から放出ホッパ43bに送出しない。そして、制御部96は、放出ホッパ43bに送出した内部メダルM2を、さらに、放出ホッパ43bを制御することにより、大量放出口25bからステーションSt1のプッシャ台35に供給する。
このため、ステーションSt1の大量放出の処理では、ステーションSt1の内部メダルホッパ42の内部メダルM2のみが用いられ、他のステーションSt2~St6の内部メダルホッパ42の内部メダルM2が用いられることがない。
このように、各ステーションStの内部メダルM2は、外部メダルM1の流路から完全に分離されることに加えて、他ステーションStの内部メダルM2と混ざることがない。このため、各ステーションStの内部メダルM2は、各ステーションStから他のステーションStに移動せずに、各ステーションSt内のみで循環することになる。そのため、各ステーションStが保有する内部メダルM2の数量は、ゲームが進行しても一定であり、変化しない。
これにより、各ステーションStにおいて内部メダルM2が不足すること(いわゆるメダル切れ)が発生することを抑制できる。また、ゲーム機1の管理者は、外部メダルM1の数量の過不足のみに注意して補充、減量等すればよいので、メダルに関する管理が容易である。
(大量放出時における大量放出口25bの操作)
制御部96は、各ステーションStで大量放出を行う場合には、そのステーションStのレバー32L,32Rによる射出装置34L,34Rの操作を受け付けない。つまり、制御部96は、レバー32L,32Rが傾動されても、射出装置34L,34Rによる内部メダルM2の射出方向の変更、及び射出の実行の制御を受けない。
そして、制御部96は、各ステーションStで大量放出を行う場合には、レバー32L,32Rの左右方向Xの操作に応じてモータ43cを制御することにより、大量放出口25bの向きを変更する。これにより、制御部96は、大量の内部メダルM2の放出方向を、左右方向Xに変更する(図8示す方向X25b参照)。
この場合、両方のレバー32L,32Rが操作された場合には、制御部96は、例えば、最後に操作を受けたレバーの操作に従うようにしてもよい。
レバー32L,32Rが左側X1に傾動操作された場合には、制御部96は、この操作を受け付けて、大量放出口25bを左側X1に移動する。また、レバー32L,32Rが右側X2に傾動操作された場合には、制御部96は、この操作を受け付けて、射出口34bを右側X2に移動する。
このように、制御部96は、大量放出装置25が内部メダルM2をプレイ領域F1に放出することに応じて、レバー操作の操作対象を、射出装置34L,34Rから大量放出装置25に切り替える。これにより、レバー32L,32Rを、射出装置34L,34Rの操作装置と、大量放出装置25の操作装置として兼用できる。
また、制御部96は、大量放出を行うステーションStのレバー操作のみを受け付けて、大量放出装置25によるプレイ領域F1への内部メダルM2の放出方向を変更できる。
プレイヤは、大量放出時において、大量放出装置25からの内部メダルM2の放出方向を操作できるので、内部メダルM2をプッシャ台35のどの位置に放出するかを操作することができる。
固定テーブル35b上には、ボール38が載置されている。
このため、プレイヤは、内部メダルM2の放出方向を操作することにより、内部メダルM2をボール38に当てるようにプレイできる。ボール38は、放出された内部メダルM2に当たることにより、固定テーブル35b上を移動する。また、内部メダルM2の放出範囲A25bは、ボール38の移動範囲である固定テーブル35b上の全面を含むので、プレイヤにとっては、ボール38を有利に移動できるチャンスである。
なお、大量放出中において、ボール38が獲得穴37に落下した場合には、例えば、1つのボール38が落下したことに応じて2つボール38が落下した処理を行う等の利益を、プレイヤに付与してもよい。
つまり、通常ステージ中には、射出装置34L,34Rから射出させる内部メダルM2を直接、ボール38に当てることができない。通常ステージ中には、往復テーブル35aの往復動作にともなって内部メダルM2が移動し、ボール38は、この内部メダルM2の移動にともなって固定テーブル35b上を少しずつ移動する。
これに対して、大量放出時には、大量放出装置25からの内部メダルM2をボール38に直接当てることができるので、ボール38を大きくに移動できる。また、放出範囲A25bが固定テーブル35b上の全面であるので、ボール38が手前側Y1に移動するように、内部メダルM2をボール38に当てれば、ボール38を獲得穴37の方向に移動することができる。
制御部96は、ステーションSt1の大量放出ステージが終了すると、通常ステージに移行し、通常ステージを再開する。これにともない、制御部96は、ステーションSt1のレバー操作の操作対象を、大量放出装置25から射出装置34L,34Rに切り替えて戻す。射出装置34L,34Rは、大量放出ステージ中には、制御されない状態である。このため、通常ステージの再開時には、大量放出ステージの移行前の状態が維持されているので、射出方向が維持されている。
このため、プレイヤは、通常ステージの再開時には、大量放出前に狙った方向に、内部メダルM2を射出することができる。
[プッシャ台35及び回収筒36に関連する構成]
図10は、実施形態の回収筒36近傍の構成を奥側Y2から見た斜視図である。
図11は、実施形態の回収筒36の筒本体55の構成を説明する図である。
図11(A)は、筒本体55を上側Z2から見た図である。
図11(B)は、筒本体55を右側X2から見た断面図(B-B断面図)である。
図11(C)は、筒本体55の右側面図である。
図11(D)は、筒本体55を奥側Y2から見た図である。
図11(E)は、筒本体55の斜視図である。
図12は、実施形態の回収筒36が内回転状態、外回転状態に配置された状態の回収筒36近傍の構成を説明する斜視図である。
なお、図12は、メダルMの移動態様をわかりやすく説明するために、ボールガード56の図示を省略した。
ゲーム機1は、プッシャ台35及び2つの回収筒36L,36Rに関する構成は、左右方向Xにおいて、ほぼ対称である。以下、主に、左側X1の左回収筒36Lについて説明し、また、回収筒36L,36Rを、回収筒36ともいう。
ゲーム機1は、プッシャ台35、回収筒36(メダル回収部)、周囲壁58、駆動部59を備える。
プッシャ台35は、往復テーブル35a、固定テーブル35bを備える。
往復テーブル35a及び固定テーブル35bの上面は、水平面であり、メダルMを移動可能に載置することができる。往復テーブル35a及び固定テーブル35bの左右方向X(メダル移動方向に直交する方向)の外側には、側壁34dが設けられている。
往復テーブル35aは、モータ等を備える駆動部(図示せず)によって、固定テーブル35b上を奥行方向Yに往復移動するように駆動される。図10に示す状態は、往復テーブル35aが最も手前側Y1に配置された状態である。
射出装置34等から往復テーブル35a上に供給されたメダルMは、往復テーブル35aの往復移動によって、奥壁50(図1参照)に当接する。このため、往復テーブル35a上に載置されていた複数のメダルMは、玉突き現象のように手前側Y1に徐々に移動する。これにより、複数のメダルMの一部は、手前側Y1の傾斜面35cから固定テーブル35b上に落下する。
固定テーブル35bは、筐体2に対して固定されている。上側Z2から見た固定テーブル35bの形状は、実施形態では長方形であるが、ゲーム機の仕様等に応じて、適宜変更してもよい。
固定テーブル35b上には、このように往復テーブル35aから落下してきたメダルM等が載置される。また、往復テーブル35aから落下したメダルMは、往復テーブル35aの往復移動によって、往復テーブル35aの手前壁部に当接する。このため、固定テーブ上に載置されていた複数のメダルMは、玉突き現象のように手前側Y1(メダル移動方向)に徐々に移動する。これにより、複数のメダルMの一部は、固定テーブル35bの手前縁部から獲得穴37に落下するか、回収筒36に回収される。
固定テーブル35bの手前側Y1のコーナ部(つまり、手前縁部の左右両端部)は、切り欠き52を備える。
切り欠き52は、固定テーブル35bのコーナ部を円弧状に切り欠いた部分である。この円弧の半径は、回収筒36の円筒の半径と同等である。このように、切り欠き52は、回収筒36の外周面に対応した形状である。
このため、回収筒36及び固定テーブル35bは、プレイ領域F1内に連続して配置され、かつ、回収筒36は、固定テーブル35bに干渉することなく回転駆動できる。
なお、側壁34dには、従来のゲーム機とは異なりメダルMの落下穴(親落穴ともいう)が設けられていない。このため、固定テーブル35bのうち側壁34d近傍に載置されたメダルMは、側壁34dに沿って手前側Y1に移動しやすい。また、後述するように、固定テーブル35b上のうち側壁34d近傍は、メダルMが移動しやすい易移動領域61b(図14(A)参照)である。
そして、回収筒36を側壁34dに連続するように設けているので、側壁34d近傍を、側壁34dに沿って移動するメダルMを、回収筒36に効率よく導くことができる。
固定テーブル35b上には、メダルMとは異なるゲーム媒体であるボール38が供給される。ボール38は、固定テーブル35b上のメダルMが移動することに応じて、固定テーブル35b上を移動する。ボール38の直径は、メダルMの直径よりも大きい。
回収筒36は、固定テーブル35b上を移動してきたメダルMを回収する部材である。
回収筒36は、その一部が、固定テーブル35bの切り欠き52に収容されるように配置されている。つまり、2つの回収筒36は、固定テーブル35bの手前縁部であって、左右方向X(直交方向)の左側X1及び右側X2にそれぞれ設けられている(図8参照)。また、回収筒36は、側壁34dの手前側Y1に、側壁34dに連続するように設けられている。
ゲーム機1は、回収筒36を目隠しするための部材が設けられていない。このため、回収筒36は、従来のゲーム機の落下穴とは異なり、プレイ領域F1内において上側Z2に露出しており、また、プレイヤからよく見えるように配置されている。
回収筒36の上側Z2には、ボールガード56(ボール移動抑制部材)が固定されている。
図11を参照して、回収筒36の筒本体55の形状を説明する。なお、筒本体55の説明において、各方向等は、便宜上、円筒の中心軸C35を鉛直方向Zにし、フラット面55bを奥側Y2に向けて配置した状態とする。
図11に示すテーブル配置線55iは、筒本体55がゲーム機1に取り付けられた状態で、固定テーブル35bの表面の鉛直方向Zの位置を示す。
筒本体55は、円筒部材の上部の一部を、奥側Y2に向けて開口する開口55jを有するように、削り取ったような形状である。また、円筒の中空部分は、メダルMが落下する回収穴55hを形成する。回収穴55hの直径は、メダルMの直径よりも大きい。
筒本体55は、落下面55a、フラット面55b(易落下面)、隆起面55c(難落下面)、直立面55d、内側壁55e、天面55fを備える。
落下面55aは、フラット面55b、隆起面55c等から移動してきたメダルMを滑り落とすことにより、回収穴55hへと導く。落下面55aは、回収穴55hに向かうに従って下側Z1に傾斜している。
フラット面55b及び隆起面55cは、筒本体55の上面に形成されている。
フラット面55bは、筒本体55の外縁部に形成され、筒本体55の外周の円弧及び弦に囲われた面である。フラット面55bは、平面であり、また、水平面である。鉛直方向Zにおいて、フラット面55bは、固定テーブル35bの表面と、同じ位置に配置される。また、フラット面55bの外縁部は、テーブル配置線55iに一致している。
隆起面55cは、筒本体55の外縁部に形成された面である。隆起面55cは、フラット面55bよりも左右外側の部分に、それぞれ設けられている。
隆起面55cは、テーブル配置線55iから回収穴55hの方向(つまり円筒の中心軸C35の方向)に至る程、上側Z2に至るように(つまり固定テーブル35bの表面よりも上側Z2に突出するように)、形成されている。
直立面55dは、隆起面55cの手前側Y1の辺部から天面55fへと至る壁面である。直立面55dは、鉛直面(XZ平面)にほぼ平行な面である。
内側壁55eは、落下面55aの左右外側の辺部から隆起面55cへと至る側壁である。
天面55fは、筒本体55の最上部を形成する面である。天面55fは、水平面である。
図12に示すように、回収筒36がゲーム機1に取り付けられた状態では、フラット面55bは、固定テーブル35bの表面に連続するように配置される。また、フラット面55bは、固定テーブル35bの表面から突出することなく、回収穴55hに連続する面を形成する。このため、フラット面55bは、固定テーブル35bを移動してきたメダルMを回収穴55hに導きやすく、つまり、メダルMを回収しやすい部分を構成できる。
隆起面55cは、固定テーブル35bの表面に連続し、また、固定テーブル35bの表面より突出した面を形成するように配置される。このため、隆起面55cは、固定テーブル35bを移動してきたメダルMをフラット面55bよりも回収穴55hに導きにくく、つまり、メダルMを回収しにくい部分を構成できる。
なお、メダルMを回収しやすい部分(易落下部)は、フラット面55bのみによって構成されるのではなく、フラット面55b及び他の面が組み合わさって構成されていてもよい。同様に、メダルMを回収しにくい部分(難落下部)は、隆起面55c及び他の面が組み合わさって構成されていてもよい。
図10に示すように、ボールガード56は、固定テーブル35b上のボール38が、回収穴55hに入ることを防止する部材である。ボールガード56は、筒本体55の天面55fに固定されている。このため、ボールガード56は、フラット面55b及び隆起面55cよりも上側Z2に配置されている。
ボールガード56は、円環状の板材である。上側Z2から見た状態で、ボールガード56の外径は、筒本体55の外径と等しい。また、固定テーブル35bからボールガード56までの高さは、ボール38の直径よりも小さい、実施形態では、この高さは、ボール38の半径と等しい。固定テーブル35b上を移動してきたボール38は、筒本体55に接触する前に、ボールガード56に当接する。これにより、ボールガード56は、ボール38がフラット面55b及び隆起面55cに到達することを抑制できる。
ボールガード56の内径部の直径は、メダルMの直径よりも大きい。
ここで、例えば、メダルMの大量放出時に放出等されたメダルMは、プッシャ台35等で跳ねたりして、回収筒36に向けて上側Z2から落下することがある。このようなメダルMは、ボールガード56の内径部を通って、回収穴55hに落下する。
このように、ボールガード56は、ボール38が筒本体55に到達することを抑制でき、かつ、メダルMが通常とは異なる態様で移動してもこれを通過させることができる。
なお、図10に示すように、側壁34dには、プッシャ台35上のボール38が、回収筒36の方向に移動しないように案内するボール案内板57が設けられている。
ボール案内板57は、側壁34dから、左右内側に突出するように設けられている。
しかし、ボール38が回収筒36に確実に到達しないようにするためには、ボール案内板57をより大きくし、また、ボール案内板57を回収筒36の近傍まで設置する必要がある。この場合には、ボール案内板57が固定テーブル35b上の多くのメダルMを隠してしまうし、また、回収筒36近傍でのメダルMの移動を観察しくい。このため、ゲーム機1は、ボール案内板57を設けていても、ボール38が回収筒36に到達することがあるように構成されている。
周囲壁58は、回収筒36の手前側Y1かつ左右外側の部分を、囲む壁部である。左右方向Xにおいて、周囲壁58の奥部58aは、回収筒36及び固定テーブル35bの間に位置する。
駆動部59は、回収筒36を鉛直方向Zの軸回りに回転する装置であり、例えばモータ等を備える。回収筒36は、駆動部59によって、中心軸C35回りに約90度の範囲で往復するように回転駆動される。
このため、奥行方向Yにおいて、回収筒36のうち固定テーブル35bの切り欠き52(つまり固定テーブル35bのメダル移動方向先端の縁部)に連続する部分は、フラット面55b及び隆起面55c間で変更される。
これにより、メダルMの落下のしやすさの状態は、易落下状態(図12(A)の状態)及び難落下状態(図12(B)の状態)の間で変化する。
(回収筒36に到達したメダルMの動き)
図12(A)に示すように、易落下状態では、フラット面55bが形成された開口55jの部分は、奥側Y2を向くように配置されるので、固定テーブル35b上を手前側Y1に移動してくるメダルMに向かい合うように配置される。また、左右方向Xにおいて、フラット面55bの外側端部55k(黒丸で図示した)は、側壁34dと同じ位置に配置される。このため、固定テーブル35b上を移動してきたメダルMは、フラット面55b上に乗り移るように移動しやすい。これにより、易落下状態では、固定テーブル35b上のメダルMは、回収筒36に回収されやすい。
図12(B)に示すように、難落下状態では、フラット面55bは、右側X2(左右内側)を向くように配置される。このため、フラット面55bが形成された開口55jの部分は、右側X2(つまりメダル移動方向である手前側Y1に直交する方向)を向くように配置される。また、隆起面55cが形成された部分が、奥側Y2を向くように配置される。さらに、筒本体55の外周面一部55mも、奥側Y2を向くように配置される。
このため、固定テーブル35b上を移動してきたメダルMは、隆起面55cに乗り上げたり、隆起面55cの裾部分に沿って移動し、かつ、フラット面55b上に移動しにくい。さらに、筒本体55の外周面一部55mに当接したメダルMも、回収穴55hに入ることはできない。これにより、難落下状態では、固定テーブル35b上のメダルMは、回収筒36に回収されにくい。
ここで、回収筒36に到達したメダルMは、さらに、回収筒36が回転駆動されることにより移動する。
図13は、実施形態のメダルMが回収筒36によって移動される態様を説明する図である。
なお、メダルMが移動する態様は、メダルMの数量、往復テーブル35aの往復移動にともなうメダルMの移動状態等に起因するため、複雑である。図13は、メダルMが移動する態様の典型例を示す。
図13(A)に示すように、易落下状態で、フラット面55b上に位置するメダルMは、そのまま手前側Y1にさらに移動すれば、回収穴55hに落下する。しかし、この状態から難落下状態に変更するために、回収筒36が右回りに回転すると、このメダルMは、内側壁55eに当接することがある。図13(B)に示すように、このため、このメダルMは、回収筒36の回転に応じて、内側に向けて移動されることがある。このため、プレイヤが回収筒36に回収されるであろうと予想したメダルMは、回収されない場合がある。
図13(C)に示すように、易落下状態で、隆起面55c上に位置するメダルMは、この状態から回収筒36が右回りに回転すれば、固定テーブル35b上に戻される。しかし、上記同様に回収筒36が右回りに回転すると、このメダルMは、周囲壁58の奥部58aに引っ掛かることがある。そして、メダルMは、このように引っ掛かった状態で回転すると、図13(D)に示すように、隆起面55cを乗り越えて、回収穴55hに落下することがある。このため、プレイヤが回収筒36に回収されないであろうと予想したメダルMは、回収される場合がある。
図13(E)に示すように、難落下状態で、隆起面55c上に乗り上げたメダルMは、一旦は、回収穴55hに落下しない状態が維持される。この状態から、易落下状態に変更するために、回収筒36が左回りに回転すると、図13(F)に示すように、隆起面55c上に乗り上げたメダルMは、そのまま回転移動して、側壁34dに当接し、フラット面55bに移動後に、回収穴55hに落下することがある。このように、メダルMが回収穴55hに落下する態様を、面白くすることができる。
回収筒36は、露出しているので、プレイヤは、このようなメダルMの動きを、面白く観察できる。また、プレイヤは、ボールガード56の内径部を通して、回収穴55hに落下していくメダルMも観察できる。
(回収筒36へのメダル回収後の動作)
前述したように、回収筒36に回収されたメダルMは、検出部36a(図9参照)によって検出される。
ここで、ゲーム機1は、前述したように固定テーブル35b上のメダルMを回収筒36に効率よく導くことができるので、回収穴55hの開口面積を、従来のゲーム機の親落穴の開口面積よりも小さくすることができる。このため、回収筒36に回収されたメダルMが通過する領域を、小さい空間にすることができる。これにより、検出部36aは、回収されたメダルMの検出をしやすい。
制御部96は、検出部36aの出力に応じて、ボール供給装置70を駆動して、ボール上昇装置71のボール38を上昇させる。ボール供給装置70がボール38を固定テーブル35bに供給され、さらに、ボール38が固定テーブル35bから獲得穴37に落下することは、大量放出ステージへの移行につながる。
このように、実施形態のゲーム機1は、従来のゲーム機の親落穴とは異なり、回収されたメダルMの検出をしやすい構成にし、また、メダルMが回収される態様を積極的にプレイヤに見せる構成にしている。このため、実施形態のゲーム機1は、回収筒36を親落穴の代用とするだけではなく、回収したメダルMをゲーム進行にも利用できる。
また、従来のゲーム機は、メダルを回収していることや、その回収量をプレイヤに分かりにくくするために、親落穴を隠す目隠しをプッシャ台上に設けていた。これに対して、ゲーム機1は、メダルMを回収していることを見せる構成であるため、この目隠しが不要である。これにより、ゲーム機1は、プレイヤに安心感を与えることができる。
なお、回収筒36の回転周期は、一定ではなくてもよい。例えば、制御部96は、メダル投入数、払い出し数に基づいてペイアウト率を算出し、この算出結果に基づいて、回収筒36の回転周期を変更してもよい。この場合には、制御部96は、回収筒36が易落下状態に配置される時間をより長くすれば、ペイアウト率をより高くできるし、一方、回収筒36が難落下状態に配置される時間をより長くすれば、ペイアウト率をより低くなるように調整できる。
また、例えば、往復テーブル35aが手前側Y1に移動している状態では、固定テーブル35b上のメダルMは、手前側Y1に移動しやすい。このため、制御部96は、往復テーブル35aが手前側Y1に移動している状態において、回収筒36が易落下状態にする制御することによりペイアウト率をより高くできるし、一方、回収筒36が難落下状態にするように制御することによりペイアウト率をより低くなるように調整できる。
[プッシャ台35及びボール供給装置70に関連する構成]
図10、図14、図15等を参照して、プッシャ台35及びボール供給装置70に関連する構成について説明する。
図14は、実施形態のプッシャ台35及びボール供給装置70近傍の構成を説明する図である。
図14(A)は、固定テーブル35b近傍の構成を上側Z2から見た図である。
図14(B)は、手前側Y1から見た状態における固定テーブル35b、側部構造体65、ボール降下装置73、ボール供給口75等の位置関係を説明する図であり、図14(A)のB-B断面図に対応する図である。
図15は、実施形態の固定テーブル35b及びボール供給装置70近傍の構成を、右上から見た斜視図である。
なお、図15は、ボール上昇装置71の透明カバー71e、ボール降下装置73の透明カバー73e、目隠しカバー74e等を取り除いた状態を図示した。
ゲーム機1は、ボール38に関する構成として、固定テーブル35b、ボール供給装置70(ボール供給部)等を備える。
図10に示すように、ボール供給装置70は、固定テーブル35bよりも左側X1に位置する側部構造体65に設けられている。側部構造体65は、プレイ領域F1の左側X1に配置された構造体である。側部構造体65の右側面は、側壁34dである。
(固定テーブル35bの易移動領域61、難移動領域62)
図14に示すように、固定テーブル35bは、複数のネジ60(抵抗付与部材)を備える。
ネジ60は、固定テーブル35b内の段付き穴に固定されている。ネジ60は、頭部表面が緩やかな湾曲面(つまり曲率半径が大きい)を有するネジ種別であり、例えば、トラスネジ、バインドネジ等である。
ネジ60の頭部は、湾曲面の上部のみが、固定テーブル35bの表面から突出している。湾曲面の縁部は、固定テーブル35bの表面よりも下側Z1に位置しており、また、頭部の外周面も、固定テーブル35bの表面よりも下側Z1に位置している。
このため、固定テーブル35b上を移動するメダルMは、ネジ60の設置部を通過する際には、ネジ60の頭部の外周面に引っ掛かることなく湾曲面に乗り上がることにより、移動しにくくされる抵抗が付与される。
なお、プレイ時には、ネジ60は、メダルMに覆われて視認できない。このため、プレイヤに対して、違和感を与えることはない。
ネジ60の設置範囲は、固定テーブル35bのほぼ中央の領域である。ネジ60の設置範囲の外形は、奥側Y2に上底、手前側Y1に下辺を有する等脚台形状である。また、この等脚台形状の領域内には、より小さい等脚台形状の範囲に、ネジ60が設置されていない範囲を有する。
固定テーブル35bの表面のうち、小さい等脚台形内の領域、及び大きい等脚台形状よりも外側の領域は、メダルMが移動しやすい易移動領域61である。
実施形態では、易移動領域61のうち小さい等脚台形内を易移動領域61a、側壁34dに沿った領域を易移動領域61bともいう。ボール停止範囲(後述する)は、易移動領域61aに位置する。
大きい等脚台形から小さい等脚台形状を取り除いた範囲は、易移動領域61よりもメダルMが移動しにくい難移動領域62となる。
易移動領域61では、メダルMの移動の抵抗が少ないために、メダルMの移動速度が速くなる。一方、難移動領域62では、メダルMの移動の抵抗が易移動領域61よりも大きいために、メダルMの移動速度が易移動領域61よりも遅くなる。このため、難移動領域62では、メダルMが易移動領域61よりも停滞しやすい。
図14(B)に示すように、このため、固定テーブル35b上に積載されるメダルMの高さは、難移動領域62が高く、易移動領域61がこれよりも低くなる。また、メダルMが積載される表面形状は、易移動領域61aに凹部を有し、その周囲を難移動領域62が突出して囲うカルデラのような形状となる。
(ボール供給装置70)
図10、図15に示すように、ボール供給装置70は、ボール38を固定テーブル35b上に供給する装置である。ボール38の表層は、ゴム、スポンジ等の弾性体によって形成されていてもよい。
ボール供給装置70は、ボール上昇装置71、ブリッジレール72、ボール降下装置73(ボール移動部)、減速部74、ボール供給口75を備える。
ボール供給装置70内におけるボール38の移動経路は、この順であり、つまり、ボール38は、ボール上昇装置71からボール供給口75に向けて移動する。ボール上昇装置71側が上流側、ボール供給口75が下流側である。
(ボール上昇装置71)
ボール上昇装置71は、ボール38をストックするボール容器(図示せず)から、側部構造体65の上側Z2まで、上昇させるための装置である。ボール上昇装置71は、ボール降下装置73よりもボール移動経路の上流側に設けられている。
ボール上昇装置71は、上昇ガイドレール71a、螺旋スクリュー71b、透明カバー71eを備える。
上昇ガイドレール71aは、上昇するボール38をガイドする部材である。上昇ガイドレール71aは、ボール容器から上側Z2に向けて延びる2つの棒状を備える。上昇ガイドレール71aの上部構成は、側部構造体65よりも上側Z2に位置しているため、プレイ領域F1に露出している。
螺旋スクリュー71bは、棒部材と、その周囲に取り付けられた螺旋状の羽根である上昇羽根71c(当接部)とを備える。螺旋スクリュー71bの中心軸C71bの方向は、鉛直方向Zである。螺旋スクリュー71bは、中心軸C71b回りに回転駆動される。
透明カバー71e(図10参照)は、螺旋スクリュー71bを外側から覆う透明なカバーである。透明カバー71eは、ボール上昇装置71の内部に、メダルMが入り込むこと等を抑制する。
上記構成により、ボール上昇装置71は、螺旋スクリュー71bが回転駆動されることにより、ボール容器内に収容したボール38を、螺旋スクリュー71bの上昇羽根71cに当接させながら、上昇ガイドレール71aに沿って上昇させることができる。プレイヤは、このように上昇するボール38を、透明カバー71eを通して視認できる。
なお、上昇ガイドレール71aの上部(ボールの上下移動範囲の上端近傍)には、上昇したボール38を検出する検出部(光学センサ等)が設けられている。制御部96は、検出部の検出に応じて、ボール38が上昇ガイドレール71aの上端部まで上昇し、ブリッジレール72に移動したことを確認することができる。
(ブリッジレール72)
ブリッジレール72は、ボール上昇装置71が上昇したボール38を、ボール降下装置73の上部に移動させるレールである。ブリッジレール72は、複数の棒状の部材から形成されており、ボール上昇装置71からボール降下装置73に向かうに従って、下側Z1に傾斜している。これにより、ブリッジレール72は、ボール38を、プレイヤから視認可能に、重力の作用によって転がしながら、ボール降下装置73に向けて移動させることができる。
(ボール降下装置73)
ボール降下装置73は、降下羽根73c、透明カバー73eを備える。
降下羽根73cは、棒部材の周囲に取り付けられた螺旋状の羽根である。棒部材の軸方向は、鉛直方向Zである。降下羽根73cの形状は、螺旋スクリュー71bの上昇羽根71cの形状と同様であり、つまり、両者は、対応した形状である。降下羽根73cは、螺旋スクリュー71bとは異なり、回転駆動されない。
降下羽根73cの上部構成は、側部構造体65よりも上側Z2に位置し、一方、下部構成は、側部構造体65に収容されている。
透明カバー73e(図10参照)は、降下羽根73cを外側から覆う透明なカバーである。透明カバー73eの形状は、薄肉の円筒状である。
上記構成により、透明カバー73eの内壁面及び降下羽根73cの間には、棒部材の中心に螺旋状に変化する通路である螺旋降下路73d(ボール降下路)が形成される。螺旋降下路73d内のボール38は、降下羽根73c及び透明カバー73eの内壁面に当接し、これらに当接しながら、重力の作用によって加速しながら移動する。
このように、ボール降下装置73は、ブリッジレール72から移動してきたボール38を受け取って螺旋降下路73dを通すことにより、ボール38を旋回させながら降下させる。また、ボール38は、重力の作用によって加速するので、ボール降下装置73は、モータ等を備える駆動装置が不要であり、簡単な構成にすることができる。
ボール38は、螺旋降下路73dを通って、減速部74へと導かれる。
図15に示すように、螺旋降下路73dの終端は、接線方向がほぼ左右方向Xを向くように配置されている。ボール38は、螺旋降下路73dの終端から、左右方向Xにほぼ平行に右側X2に向けて進む。
以上のように、ボール38は、旋回しながら、かつ、加速して高速で降下するので、ダイナミックな動きをするし、その動きが面白い。プレイヤは、このボール38を、ボール降下装置73のうち側部構造体65から突出した部分において、透明カバー73eを通して視認でき、面白く観察することができる。
また、ボール上昇装置71、ボール降下装置73は、互いに同様な形状の螺旋羽根を有しており、対となって、側部構造体65に直立するように奥行方向Yに並べて設置されている。このため、両者は、プレイ領域F1内にスッキリと配置でき、また、美観がよい。
(減速部74)
減速部74は、螺旋降下路73dの終端からボール供給口75までの部分であって、主に、螺旋降下路73dで加速して高速となったボール38を減速させるための機能を有する部分である。
減速部74は、側部構造体65の内部に設けられている。
減速部74の構造は、目隠しカバー74e(目隠し部)によって、プレイ領域F1に露出しないよう目隠しされている(図10参照)。このため、プレイ領域F1の美観は、損なわれない。目隠しカバー74eは、側部構造体65の天面の一部を構成する。
減速部74は、減速突起74a、傾斜面74bを備える。
減速突起74aは、螺旋降下路73dから移動してきたボール38に当接することにより、ボール38を減速させるための部材である。前述したように、ボール38は、螺旋降下路73dで加速されており、そのまま固定テーブル35bに出すには、速度が速過ぎる。そのため、減速突起74aは、ボール38を減速させるわけである。
減速突起74aは、螺旋降下路73dから移動してきたボール38の移動軌跡上に配置されている。減速突起74aは、減速部74の手前内側面から奥側Y2に突出するように、固定されている。減速突起74aは、ボール38の損傷を抑制できるように、弾性部材(例えば、スポンジ、ゴム、バネ等)等によって、形成されていてもよい。
傾斜面74bは、減速部74の底面の一部である。傾斜面74bは、ボール供給口75へと繋がる面であり、ボール供給口75の直ぐ内側に位置する。傾斜面74bは、メダルMが滑り落ちる程度に、ボール供給口75に向かうに従って下側Z1に至るように傾斜している。
ここで、メダルMの大量放出時等には、プッシャ台35等で跳ねたメダルMが、ボール供給口75の内部に入り込むことがある。傾斜面74bは、このように入り込んだメダルMを滑り落として、ボール供給口75から固定テーブル35b上に排出することができる。
(ボール供給口75)
ボール供給口75は、側壁34dに設けられ、ボール38を固定テーブル35b上に向けて出す開口である。
図14(A)に示すように、奥行方向Yにおいて、ボール供給口75は、易移動領域61aと同じ位置に配置されている。
(ボール供給口75から出たボール38の動作)
図14(B)に示すように、ボール38は、螺旋降下路73dの終端から右側X2に向けて進み、ボール供給口75から右側X2に向けて出る。ボール38は、固定テーブル35b上に落下後に右側X2に転がりながら移動して易移動領域61a内で停止したり、易移動領域61a内に落下して停止する。
つまり、減速突起74aの大きさ、材質等は、螺旋降下路73dを移動してきたボール38の移動速度を、ボール38が固定テーブル35b上に配置された場合に、ボール停止範囲が易移動領域61a内となる程度に、減速させるように設定されている。減速突起74aの設定は、ボール38の大きさ、螺旋降下路73dから出る際のボール38の速度等のゲーム機の特性に応じて、適宜変えればよい。
実際にゲーム機1を試作したところ、減速突起74aを備えることにより、ボール供給口75から出たボール38が、易移動領域61a内で停止する効果を有することを確認できた。また、減速突起74aを設けない場合には、ボール38は、螺旋降下路73dによって高速になっているために、左側X1の側壁34dの対向壁まで到達してしまった。
また、固定テーブル35bからボール供給口75までの高さは、ボール38の落下速度がボール停止範囲に停止できる程度以内になるように設定されている。固定テーブル35bからボール供給口75の下部までの高さH75は、例えば30mm以上50mm以下である。
すなわち、ボール供給口75の位置が高過ぎると、ボール38は、重力の作用によって、再度、高速になり過ぎてしまう。また、ボール38は、高速になり過ぎた状態で、固定テーブル35b上のメダルM上に落ちると、不規則過ぎる方向に跳ねてしまうため、易移動領域61aの方向に移動しにくくなってしまう。また、ボール供給口75の位置が低過ぎると、固定テーブル35bで跳ねたメダルMがボール供給口75に入りやすくなること等の要因になるので、好ましくない。
このように、実施形態のゲーム機1は、側壁34dのボール供給口75から出したボール38を、ゲームの仕様上の狙った位置である易移動領域61a内で停止させることができる。このため、ゲーム機1は、ボール38をガイドするための大きなアーム、レール等を、固定テーブル35b上に設けなくてもよい。このため、ゲームをするための領域であるプレイ領域F1が、煩雑にならず、スッキリとさせることができる。
図8に示すように、大量放出装置25は、大量のメダルMを、固定テーブル35b上面のうちボール停止範囲を含む範囲に、固定テーブル35bの上側Z2から大量放出する。実施形態のゲーム機1は、上記アーム、レール等が不要であるので、このようなメダルMの大量放出を邪魔することがない。
これに対して、従来のゲーム機は、上記アーム、レール等を備えるので、プレイ領域F1が煩雑であり、また、メダルMの大量放出時にはメダルMが上記アーム、レール等に当たってしまい邪魔となっていた。
(ボール供給のタイミング)
実施形態では、回収筒36L,36Rに回収したメダル数が一定数(例えば、100枚程度)に到達することに応じて、制御部96が螺旋スクリュー71bを回転することにより、1つのボール38を固定テーブル35b上に供給している。表示部20は、メダルMの上記一定数に対する回収量の割合を、ゲージ等で表示してもよい。
また、制御部96は、メダル数が一定数に到達した場合に、表示部20を利用したゲームを行い、プレイヤがこのゲームに勝利したことを条件に、ボール供給をするようにしてもよい。
但し、ボールの供給方法は、ゲーム機1の仕様に応じて、適宜設定でき、例えば、メダルMを1つずつ回収するごとに、螺旋スクリュー71bを一定角度回転することにより、ボール上昇装置71内のボール38が、少しずつ上昇するようにしてもよい。
また、ボール上昇装置71は、上昇ガイドレール71aの上部までボール38を上昇させておき、ロック機構でこのボール38がブリッジレール72に移動しないように保持しておき、ボール供給時にこのロック機構を解除することによりボール38をブリッジレール72に移動してもよい。
[チャッカ入賞にともなう抽選処理]
図8、図16~図18等を参照して、チャッカ入賞にともなうスロット抽選処理について説明する。
図16は、実施形態のチャッカ入賞にともなう抽選処理のフローチャートである。
図17、図18は、実施形態のスロット抽選処理時の表示部21のスロット画面80を説明する図である。
図8に示すように、制御部96は、プッシャ台35の傾斜面35cに設けられた3つのチャッカ90R(第1入賞口)、チャッカ90G(第2入賞口)、チャッカ90B(第2入賞口)にメダルMが入賞すると、スロット画面80(図17参照)を表示部21(図1参照)に表示して、スロット抽選処理(利益付与抽選処理)を行う。つまり、制御部96は、チャッカ入賞に応じて、スロット抽選を実行する権利をプレイヤに付与する。実施形態では、この権利をストックともいう。
チャッカ90の縁部には、チャッカ90Gの属性を示す赤(R)、緑(G)、青(B)の色彩が付されている。実施形態では、これらチャッカ90の色属性を、入賞色ともいう。
各チャッカ90の内部には、それぞれ入賞したメダルMを検出する検出部(光学センサ等)が設けられている。
制御部96は、これら検出部の出力に基づいて、メダルMがどのチャッカ90に入賞したか否かを判定できる。制御部96は、スロット抽選の結果、当選であった場合には、当選結果に応じた数のメダルMを射出装置34L,34Rからプッシャ台35上に射出して供給する。供給されるメダル数は、例えば、変動図柄が「777」である場合には50枚、「7」以外の奇数の同一数字が3つ並んだ場合には30枚、偶数の同一数字が3つ並んだ場合には10枚等である。
プッシャ台35上にメダルMが供給されると、固定テーブル35b上のメダルM(M2)やボール38が獲得穴37に落下しやすくなる。このため、スロット抽選処理で当選することは、プレイヤにとって利益となる。
図17(A)に示すように、制御部96は、スロット抽選時には、スロット画面80を表示部21に表示する。
スロット画面80は、変動表示部81、ストック表示部82、抽選実行ストック表示部83を備える。
変動表示部81は、抽選結果を表示するために、3つの表示領域で、0~9の数字を変動表示する。スロット抽選の当選役は、これらの3つの数字の組み合わせに対応している。
ストック表示部82は、プレイヤが所有するストックの情報を、ストック図形85(85R,85G,85B)として表示する。実施形態では、ストック図形85は、入賞色に対応した色彩を有する円形の図形である。図17、図18は、ストック図形85のなかに色彩を「R、G、B」の文字を示すことにより、ストック図形85の色彩を示す。ストック図形85は、入賞順に左側X1から右側X2に向けて、並んで表示されており、最も左側X1に配置されたストック図形85のストックから抽選されていく。図17、図18には、各ストック図形85に対応するストックの取得順序を、枝番で示す。ストック表示部82は、最大10個のストック図形85を表示する。
抽選実行ストック表示部83は、現時点で抽選が実行されているストックのストック図形85を表示する。
例えば、図17(A)は、10個のストックを有している状態から、ストック図形85R-0に対応したストックが消費されてスロット抽選が行われている場面である。
このため、抽選実行ストック表示部83には、ストック図形85R-0が表示されている。また、ストック表示部82に表示されたストック図形85は、10個から9個に減少している。
(スロット抽選処理の流れ)
図17、図18のゲーム進行を例に、スロット抽選処理の流れを説明する。
図16に示すように、S1において、制御部96は、チャッカ90の検出部の出力に基づいて、メダルMが入賞したか否かを判定する。制御部96は、入賞したと判定した場合には(S1:YES)、S2に進み、一方、入賞していないと判定した場合には(S1:NO)、S1aに進む。
S1aにおいて、制御部96は、記憶部95を参照することにより、ストックを有するか否かを判定する。制御部96は、ストックを有すると判定した場合には(S1a:YES)、S5に進み、一方、ストックを有さないと判定した場合には(1a:NO)、S1からの処理を繰り返す。
S2において、制御部96は、当選確率情報の抽選を実行することにより、各入賞に対応した当選確率情報を決定する。当選確率情報に関する情報は、記憶部95に記憶されている。
当選確率情報とは、スロット抽選(後述するS5)において用いられる当選確率の情報である。当選確率情報は、例えば、高確率、中確率、低確率の3つの情報を有する。確率が高い程、メダル供給数が多い役に当選しやすく、かつ、ハズレの確率が低くなり、プレイヤにとって有利である。
S3において、制御部96は、入賞色と、S2で決定した当選確率情報とを対応付けて、ストックとして記憶部95に記憶する。これにより、チャッカ90への入賞毎に、複数のストックが、入賞順に記憶部95に記憶されていく。なお、記憶部95の最大ストック数は、ストック表示部82に対応した個数である10個であり、制御部96は、11個以上のストックを、記憶部95に記憶しない。このため、ストックが10個の時点で新たに入賞しても、プレイヤにとっては利益にはならない。
S4において、制御部96は、ストックを記憶部95に記憶部95に記憶したことに応じて、このストックに対応したストック図形85を表示する。これにより、チャッカ90への入賞毎に、ストック図形85がストック表示部82に表示されていく。また、プレイヤは、ストック図形85を確認することにより、ストックを保有していること(つまり記憶部95にストックを有していること)、及びその入賞色を確認できる。
S5において、制御部96は、最も左側X1に配置されたストック図形85を、抽選実行ストック表示部83に移動するように表示し、また、このストック図形85に対応したストックのスロット抽選処理を行う。スロット抽選処理では、ストックに対応付けられた当選確率情報(例えば高確率)が用いられる。さらに、制御部96は、抽選を行ったストックを、記憶部95から消去する。
これにより、入賞した順番でストックが消費されて、各ストックに対応したスロット抽選処理が順次行われる。
図17(B)に示すように、制御部96は、抽選結果を変動表示部81に表示することに応じて、スロット抽選を行ったストック図形85R-0を、抽選実行ストック表示部83から消去する。これにより、プレイヤは、スロット抽選処理のために消費されたスロットの情報を確認することができる。
S6において、制御部96は、S5の抽選結果が当選であったか否かを判定する。制御部96は、当選であった場合には(S6:YES)、S7に進み、一方、当選ではなく非当選であると判定した場合には(S6:NO)、S1からの処理を繰り返す。
S7において、制御部96は、当選処理を行う。つまり、制御部96は、射出装置34L,34Rを制御して、当選枚数分のメダルMを、プッシャ台35上に供給する。
図17(B)では、ストック図形85R-0(各第1抽選権利の第1権利表示)に対応したストック(各第1抽選権利)のスロット抽選において50枚が当選しているので、制御部96は、50枚のメダルMをプッシャ台35上に供給する。
S8において、制御部96は、記憶部95を参照することにより記憶しているストックのなかに、S6で当選したストックと同一の入賞色のストック(他の第1抽選権利)があるか否かを判定する。制御部96は、同一の入賞色のストックがあると判定した場合には(S8:YES)、S9に進み、一方、同一の入賞色のストックがないと判定した場合には(S8:NO)、S1からの処理を繰り返すことにより次ストックのスロットの抽選を行う。
S9において、制御部96は、同一の入賞色のストックに関して、コンボ処理(一括利益付与処理)を行う。コンボ処理は、以下の順に行われる。
(1)図17(C)、図18(A)に示すように、ストック表示部82のストック図形85R-3を、抽選実行ストック表示部83に移動する。また、ストック表示部82は、ストック図形85R-3よりも右側X2に表示されたストック図形85を、ストック図形85R-3の移動にともなって空いたスペースを詰めるように移動する。
また、そして、ストック図形85R-3に対応したストックを記憶部95から消去する。
このストックを消去した時点で、記憶部95のストック数が減少し、新たに記憶できるストック数が拡大する。
(2)表示部21に「ストックコンボ!50枚×2」と表示して、上記(1)において、抽選実行ストック表示部83に移動したストック図形85R-3に対応したストックに関して、S7と同様な当選処理を行う。つまり、射出装置34L,34Rを制御して、図17(B)の場面と同様に、50枚のメダルMをプッシャ台35上に供給する。
(3)メダル供給の終了に応じて、ストック図形85R-3を、抽選実行ストック表示部83から消去する。
このように、制御部96は、ストック図形85R-0に関する抽選結果が当選であった場合には、ストック図形85R-3に関するスロット抽選処理を行うことなく当選として処理する。
また、この場合、制御部96は、ストック図形85R-3のストックに対応付いた当選確率情報(例えば低確率等)に関わらず、ストック図形85R-0のストックの抽選結果と同じ数のメダルMをプッシャ台35上に供給する。つまり、ストック図形85R-3のストックに対応付いた当選確率情報を有していても、これを利用することなく、ストック図形85R-0のストックの抽選結果を、ストック図形85R-3のストックに反映することにより、ストック図形85R-3のストックに関してメダル供給の処理をすることができる。
また、制御部96は、ストック図形85R-3の表示に関して上記(1)~(3)のように処理することにより、ストック図形85R-0に続いて、ストック図形85R-3に関連したメダル供給が行われたことを、プレイヤに知らせることができる。
(4)制御部96は、ストック図形85R-3に関するメダル供給が終了したら、再度、記憶部95を参照することにより、S6で当選したストックと同一の入賞色のストックがあるか否かを判定する。制御部96は、同一の入賞色のストックがあると判定した場合には、再度、上記(1)~(3)の処理を繰り返す。
図18(A)の例では、ストック図形85R-0と同一色のストック図形85R-8が表示されている。このため、S6で当選したストックと同一色のストックを有する。
図18(B)に示すように、このため、制御部96は、ストック図形85R-8に対応するストックに関して、上記(1)~(3)と同様に処理する。
このように、コンボ処理では、同一の入賞色のストックが複数ある場合には、順次、ストック表示、メダル供給等の処理を順次行うので、最初の当選に連動しているかのように演出できる。
(5)ストック図形85R-8のメダル供給処理後は、S6で当選したストックと同一の入賞色のストックを有さない。
図18(C)に示すように、このため、制御部96は、ストック図形85G-1のストックについて、S1からの処理を繰り返す。
なお、上記処理は、チャッカ90Rの入賞にともなうストックに関して説明したが、、チャッカ90G,チャッカ90Bの入賞にともなうストックに関しても同様に処理される。
このように、ゲーム機1は、スロット抽選の抽選結果が当選であった場合には、当選したストックと同一の入賞色のストックに関して、スロット抽選を行うことなく当選として一括処理する。これにより、プレイ時間を節約できる。
すなわち、実施形態とは異なり一括処理を行わない形態では、1回の抽選処理においてスロットが停止するまでの時間が例えば5秒である場合には、上記例のストック図形85R-3,85R-8に関する処理に、余分に10秒の時間を要してしまう。
また、ストック数が最大10個等であっても、一括処理によって、残りストック数に十分な余裕に生じる。これにより、入賞が無駄になる機会が減るので、プレイヤにとって利益がある。
さらに、ゲーム機1は、1回のスロット抽選の当選にともない、複数回の当選分のメダルMをプッシャ台35上に供給するので、プレイヤのプレイ意欲を向上できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態の構成は、それらの一部のみ用いること、又は適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)実施形態において、抽選装置は、大量放出に関する抽選に利用される例を示したが、これに限定されない。例えば、抽選装置は、ゲームの種々のイベントを発生させるための抽選(イベントの種別抽選等)に利用してもよい。
(2)実施形態において、抽選装置は、ルーレットを抽選に利用する例を示したが、これに限定されない。例えば、抽選装置は、ボールが収容部に収容されたタイミングに応じて当選結果が決定されるものであればよく、例えば、ボールが収容部に収容されたタイミングで乱数を停止するような形態でもよい。
(3)実施形態において、大量放出装置は、メダルを放出する例を示したが、これに限定されない。大量放出装置は、メダルとは異なるゲーム媒体(ボール等の球体、カプセル等)を放出する装置(ゲーム媒体放出部)でもよい。
(4)実施形態において、制御部は、レバーが手前側、奥側のいずれに傾動操作されても、同様に、射出装置からメダル射出する例を示したが、これに限定されない。制御部は、例えば、レバーの手前側、奥側の操作に応じて、メダルの射出時間の間隔(つまり単位時間当たりのメダル射出数)を変えてもよい。この場合には、プレイヤは、例えば、プッシャ台に載置されたメダルの状態に応じて、プッシャ台へのメダル供給量を変える等の戦略をとることができる。また、制御部は、例えば、レバーの手前側、奥側の操作に応じて、メダルの射出速度を変えてもよい。この場合には、左ホッパ、右ホッパがメダルを送り出す速度を変更可能にすればよい。
さらに、制御部は、メダル投入口にメダルが投入された場合、即時にメダル射出するか、クレジットメダルとして記憶部に記憶するか否かを選択できるようにしておき、後者の場合には、レバー操作に応じてクレジットメダルを消費して射出装置からメダル射出してもよい。この形態では、プレイヤは、自分の好みのプレイ方法を選択できる。
(5)実施形態において、大量放出時において、大量放出装置の放出口からのメダルの放出方向を、左右方向に移動する例を示したが、これに限定されない。放出口からの放出方向は、左右方向及び他方向の少なくとも1つでもよい。例えば、大量放出装置は、放出口を上下方向に移動するモータ(回転軸が左右方向等)を備え、制御部は、レバーの奥行方向の傾動操作に応じてこのモータを制御して、放出口を上下方向に移動してもよい。
(6)実施形態において、回収筒は、易落下部、難落下部として、フラット面、隆起面を備える例を示したが、これに限定されない。易落下部、難落下部は、回収筒の回転移動に応じて、メダルの回収のしやすさが変わる形態であればよい。易落下部は、例えば、フラット面を備えず、落下面を回収筒の外周まで延長した形態でもよい。また、難落下部は、回収筒の外周面のうち固定テーブルよりも上側の部分でもよい。
(7)実施形態において、減速部は、ボールを減速させるために減速突起を備える例を示したが、これに限定されない。減速部は、ボールを減速させることができれば、他の部材を備えていてもよく、例えば、表面粗さが粗いシート材を設けて、ボールの転がり抵抗を大きくしてもよい。
(8)実施形態において、抵抗付与部材は、ネジである例を示したが、これに限定されない。抵抗付与部材は、メダルの移動に対する抵抗を付与させるものであればよい。抵抗付与部材、例えば、固定テーブルの表面の一部の表面を、表面粗さが異なるようにしたシート材でもよい。
また、ゲーム機は、抵抗付与部材を往復テーブルに設けられることにより、易移動領域、難移動領域を往復テーブルに設けてもよい。
(9)実施形態において、制御部は、チャッカの入賞に応じて抽選を実行して、当選確率情報(高確率、中確率、低確率等)を決定する例を示したが、これに限定されない。制御部は、この抽選に加えて、付加権利(例えば、スロット抽選の当選時にメダルを10枚上乗せしてプッシャ台に供給する権利等)を付与するか否かを決定するための付加権利抽選を実行してもよい。制御部は、付加権利の付与が当選した場合には、付加権利及びストックを関連付けて記憶部に記憶すればよい。
この付加権利は、コンボ処理では、消滅しないようにしてもよい。つまり、実施形態の例において、制御部は、ストック図形85R-3のストック及び付加権利が関連付いていた場合には、ストック図形85R-0に基づくコンボ処理時に、ストック図形85R-3のストックに関してメダル150枚に、付加権利分のメダル10枚を追加して、プッシャ台に供給してもよい。これにより、プレイヤは、付加権利に関する利益を、失うことがない。
(10)実施形態において、コンボ処理では、同一の入賞色のストックに関して、ストック図形の移動、メダル供給等の処理を、ストック毎に順次行う例を示したが、これに限定されない。コンボ処理では、同一の入賞色のストックに関して、ストック図形の移動をともなうことなく、かつ、同一の入賞色の全ストックに対応した全数量のメダルを同時に供給するようにしてもよい。この場合には、コンボ処理の処理時間を、より短縮できる。
(11)実施形態において、同一の入賞色のストックのコンボ処理を行うゲーム機は、メダルプッシャゲーム機である例を示したが、これに限定されない。例えば、パチンコ等のゲーム機において、入賞毎にストックの属性を持たせるようにして、コンボ処理を行うようにしてもよい。また、液晶表示装置等の表示部を備え、表示部上でゲーム媒体を入賞口に入賞させる電子ゲーム機に適用してもよい。
1…ゲーム機 10…抽選装置 11…ボール 12…傾斜面 14…収容部 14a…第1開閉アーム 14b…第2開閉アーム 14c…ボール検出部 15,15A~15D…点在突起 15a…直立面 15b…斜面 16…妨害突起 16a…湾曲面 16b…斜面 17…第1アーム 18…第2アーム 19…模型台 20…抽選部 20a…ルーレット 21…表示部 25…大量放出装置 25b…大量放出口 31L…左投入口 31R…右投入口 31a…検出部 32L…左レバー 32R…右レバー 34L…左射出装置 34R…右射出装置 34b…射出口 34d…側壁 35…プッシャ台 35a…往復テーブル 35b…固定テーブル 36L…左回収筒 36R…右回収筒 37…獲得穴 37a…検出部 38…ボール 39…払い出し口 41…外部メダルホッパ 42…内部メダルホッパ 43b…放出ホッパ 52…切り欠き 55…筒本体 55a…落下面 55b…フラット面 55c…隆起面 55h…回収穴 56…ボールガード 59…駆動部 60…ネジ 61,61a,61b…易移動領域 62…難移動領域 70…ボール供給装置 71…ボール上昇装置 71a…上昇ガイドレール 71b…螺旋スクリュー 71c…上昇羽根 71e…透明カバー 72…ブリッジレール 73…ボール降下装置 73c…降下羽根 73d…螺旋降下路 74…減速部 74a…減速突起 74b…傾斜面 75…ボール供給口 85…ストック図形 90,90R,90G,90B…チャッカ 95…記憶部 96…制御部 F0~F6…プレイ領域 M…メダル M1…外部メダル M2…内部メダル S15…隙間 St,St1~St6…ステーション

Claims (4)

  1. 移動するボールを抽選に利用する抽選装置であって、
    ボールが移動可能に配置された傾斜面と、
    前記傾斜面の傾斜方向下側に配置され、前記傾斜面を移動してきたボールを、プレイヤから視認可能な態様で収容可能なボール収容部と、
    前記ボール収容部の傾斜方向上側の範囲に、回転可能に設けられたアームとを備え、
    前記アームは、
    前記傾斜面を移動するボールに当接することにより、ボールを不規則な方向に移動する不規則移動動作と、
    前記ボール収容部に収容後のボールを前記傾斜面の傾斜方向上側の範囲に移動する上側移動動作とを行い、
    前記ボール収容部は、ボールを収容する壁部を備え、
    前記壁部は、前記アームの上側移動動作時において、変形することにより、前記ボール収容部に収容されたボールを前記アームの回転範囲内の打ち出し位置に配置し、
    前記アームの上側移動動作は、前記壁部によって打ち出し位置に配置されたボールを、傾斜方向上側の範囲に向けて打ち出す動作である
    ことを特徴とする抽選装置。
  2. 前記アームの上側移動動作の回転速度は、不規則移動動作の回転速度よりも速い
    ことを特徴とする請求項1に記載の抽選装置。
  3. 前記アームは、第1アームと、第2アームとを備え、
    前記第1アームは、不規則移動動作及び上側移動動作を行い、
    前記第2アームは、不規則移動動作を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の抽選装置。
  4. 前記第1アームの回転範囲及び前記第2アームの回転範囲は、近接しており、
    前記第2アームは、前記第1アームの上側移動動作時において、前記第1アームが移動させるボールの移動経路から退避する
    ことを特徴とする請求項3に記載の抽選装置。
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