JP2023132616A - 遠隔プッシャゲームシステム - Google Patents

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Masaya Kinoshita
盛悦 平山
Seietsu Hirayama
慎伍 延足
Shingo Nobeashi
保 菊地
Tamotsu Kikuchi
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Abstract

【課題】ゲーム機の遠隔プレイの面白さを向上したシステムを提供する。【解決手段】ゲームシステム401は、ゲーム機1を撮像する撮像部411と、プレイヤ端末430と、撮像部411が取得した撮像画像をプレイヤ端末430に表示する処理を行うサーバ420とを備え、ゲーム機1は、プレイ進行に応じて動作し、ゲームの少なくとも一部に利用される装置であるゲーム動作部と、ゲーム動作部とは異なる装置であり、メダルを載置可能なプッシャ台35とを備え、サーバ420は、ゲーム動作部、プッシャ台35の動画を連続して並べて合成した合成画像を作成し、合成画像をプレイヤ端末430に配信する。【選択図】図30

Description

特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトの掲載 掲載年月日 令和3年6月1日 掲載アドレス https://www.taito.co.jp/gc/topics/4777 https://www.taito.co.jp/taitoapp
本発明は、プッシャゲーム機を遠隔操作する遠隔プッシャゲームシステムに関するものである。
従来、ゲーム機を遠隔操作可能なゲームシステムがあった(例えば特許文献1)。
特開2020-146118号公報
しかし、従来のゲームシステムは、改善の余地があった。
本発明によれば、ゲーム機の遠隔プレイの面白さを向上できる。また、本発明の一形態は、以下の効果を奏する。
(1)一の形態は、ゲーム動作部、プッシャ台を並べた合成画像を作成するので、大型のゲーム機であるプッシャゲーム機の主要部分を合成した合成画像を、プレイヤ端末に送信できる。
(2)一の形態は、プレイヤ端末の送信される画像サイズが、メダル放出口、表示部、プッシャ台を同時に表示できるサイズであるので、メダル放出口から落下するメダルが、表示部の前側を落下して、さらにプッシャ台へと落下する画像を、プレイヤ端末に送信できる。
ここで、実機とは異なり、プレイヤ端末の動画(メダル放出口、表示部、プッシャ台の動画)では、大量のメダルが落下する雰囲気が、伝わりにくいという問題がある。つまり、表示部の動画には、実メダルが落下する様子が表示される。しかし、メダル放出口の動画、表示部の動画は、独立した映像を並べたものであるため、メダル放出口から落下したメダルを目で連続して追うことができないし、加えて、メダルの落下速度が速い。このため、表示部の動画に表示される実メダルが、メダル放出口から落下したものであることを、把握しにくく、メダルの大量放出であることが伝わりにくい。
これに対して、一の形態は、表示部に、大量のメダルが落下する映像を表示することにより、プレイヤ端末の動画は、「メダル放出口→表示部の演出映像→プッシャ台」という構図になるので、メダル放出口からプッシャ台に向けてメダルが落下する雰囲気を演出できる。
(3)一の形態は、抽選時において、抽選装置及びこれに関連した情報を表示する表示部の動画を、プレイヤ端末に表示できる。
(4)一の形態は、合成画像の選択範囲の画像サイズが、メダル放出口、前記表示部及び前記プッシャ台を同時に表示可能なサイズであり、かつ、抽選装置及び表示部を同時に表示可能なサイズである。つまり、合成画像及びその選択範囲は、場面に応じて必要な範囲を表示できるように、画面構成、画面サイズが設定されている。このため、プレイヤは、メダルの大量放出時等には前者をプレイヤ端末に表示でき、一方、抽選処理時等には後者をプレイヤ端末にできる。
(5)一の形態は、ゲーム動作部がメダル放出口、抽選装置、表示部を備えるので、プッシャゲーム機のうちプレイ進行の際にプレイヤが参照する主要部分を、プレイヤ端末に送信できる。
(6)一の形態は、メダル射出部の射出方向を示すガイド表示をプッシャ台の動画に合成するので、奥行を把握しにくい二次元動画であっても、メダルの射出方向を分かりやすく表示できる。
(7)一の形態は、メダルを、プッシャ台の動画の表示範囲で選択された箇所に対応した位置に向けて射出するので、プレイヤは、メダルを所望の方向に正確に射出できる。
(8)一の形態は、2以上のメダルの軌跡画像をプレイヤ端末に表示する。このため、プレイヤは、プッシャ台の摩擦抵抗、親落ち穴の落下度合い等を予測して、プッシャ台のどこにメダルを投入するかの戦略を立てることができる。
(9)一の形態は、プッシャ台上のメダルの流動を、プレイヤ端末に表示する。このため、プレイヤは、プッシャ台の摩擦抵抗、親落ち穴の落下度合い等を予測して、プッシャ台のどこにメダルを投入するかの戦略を立てることができる。
また、本発明の一形態は、以下の効果を奏する。
(10)一の形態は、1つのプレイ部において、複数のプレイヤからプレイを受け付けるので、複数のプレイヤが1つのステーションを共用してプレイできる。
(11)一の形態は、複数のプレイヤから射出装置の操作を順次受け付けるので、複数のプレイヤが輪番制でプレイできる。
(12)一の形態は、各プレイヤ以降に他プレイヤがプレイする状態で、各プレイヤのプレイ中において、他プレイヤから射出方向変更部の事前操作を受け付ける。このため、複数のプレイヤが、1つのステーションを共用しても、円滑にプレイでき、また、順番の待ち時間を短縮でき、さらに、時間当たりのメダルの射出量を向上できる。
(13)一の形態は、1順当たりのプレイヤのメダル射出の量を、プレイヤの人数が多い程少なくする。このため、プレイ人数が多くても、順番の待ち時間を短縮できる。
(14)一の形態は、大量放出に応じてプレイヤに付与するメダルの量を、各プレイヤが射出したメダルの量に応じて配分する。このため、各プレイヤは、メダル消費量に対応した量のメダルを獲得できる。
(15)一の形態は、大量放出に応じて各プレイヤに付与するメダルの量を、大量放出時にプレイしているプレイヤに加えて、プレイを終了したプレイヤに対しても配分する。このため、大量放出前にプレイ終了したプレイヤ、大量放出直前にプレイ開始したプレイヤ等の間の不公平を是正できる。
(16)一の形態は、プレイヤ端末の操作に応じて少なくとも2つの射出装置の射出方向変更部を同時に制御するため、プレイヤ端末の操作ボタンの数を少なくできるので、小さいタッチパネルでも操作ボタンを配置できるし、操作が簡単である。また、プレイヤ端末の操作に応じて少なくとも2つの射出装置から順次メダルを射出するので、メダルをプッシャ台に偏りなく配置できる。
(17)一の形態は、遠隔プレイの場合には、操作部の操作を受け付けないので、遠隔プレイの場合には、実プレイをプレイできない構成にできる。
(18)一の形態は、遠隔プレイのプレイ中に操作部を覆うシャッタを備えるので、遠隔プレイの場合に、実プレイを確実に受け付けない構成にできる。
また、本発明の一形態は、以下の効果を奏する。
(19)一の形態は、プレイヤ端末の揺動に応じて、プッシャ台から獲得穴に落下しない状態であっても、プレイヤにメダルを付与する。これにより、実プレイでは許容しないゲーム機の揺動行為を、遠隔プレイでは模擬的に許容し、遊び心を演出できる。なお、プレイヤ端末の揺動行為を許容したところで、遠隔プレイでは他プレイヤの迷惑にならないし、実際のメダルゲーム機が壊れることもない。
(20)一の形態は、メダルが獲得穴の近傍に位置している場合に、プレイヤ端末の揺動に応じてプレイヤにメダルを付与する。このため、落下しそうな実メダルが、プッシャ台が揺動して落下したように演出でき、遊び心を演出できる。
(21)一の形態は、ペイアウト率に基づいて、プレイヤ端末の揺動に応じてプレイヤにメダルを付与するか否かを判定する。このため、ペイアウト率が低いためにプレイヤが不満に感じてプレイヤ端末を揺動する行為をゲーム機の揺動行為に擬制し、落下しそうな実メダルが落下したように演出できる。これにより、プレイヤの不満を軽減し、プレイ意欲の低下を抑制できる。
(22)一の形態は、プレイヤ端末の揺動に応じてプッシャゲーム機の揺動行為の停止を促す警告をするので、面白さ、遊び心を演出できる。
(23)一の形態は、疑似ゲーム要素がプッシャ台上を疑似的に移動するプレイを進行するので、実物のプッシャゲームのゲーム性に加えて、遠隔ゲームならではのゲーム性を付加できる。
(24)一の形態は、疑似ゲーム要素をプッシャ台上を疑似的に移動させる際に、プッシャ台上のメダルの流動を反映できる。
(25)一の形態は、疑似ゲーム要素の移動速度を、実メダルの移動速度よりも速くするので、ゲームの流れを加速できる。
(26)一の形態は、疑似ゲーム要素がプッシャ台外に配置された場合には、疑似ゲーム要素がプッシャ台から落下したものとしてプレイを進行する。このため、疑似ゲーム要素が落下したことを、プレイ制御に取り入れることにより、新しいゲーム性を提供できる。
(27)一の形態は、疑似ゲーム要素の落下にともないキャラクタをプレイヤ端末に表示するので、特典の要素を取り入れて、興趣を向上できる。
(28)一の形態は、メダルがプッシャ台から落下することに応じてキャラクタを変化させるので、疑似ゲーム要素と、実物のメダルとを組み合わせたプレイを提供できる。
(29)一の形態は、疑似ゲーム要素がプッシャ台から疑似的に落下した場合に、実ゲーム要素がプッシャ台から落下した場合と同じ処理をするので、ゲーム上は、実ゲーム要素の落下頻度が向上する効果を奏する。これにより、ゲームの流れを加速できる。
(30)一の形態は、プレイヤ端末の揺動動作に応じて、疑似ゲーム要素がプッシャ台上を疑似的に移動するように制御できる。
第1実施形態のゲーム機1の斜視図である。 第1実施形態のゲーム機1を上側Z2から見た状態を示す図であり、抽選装置10、大量放出装置25、6つのステーションSt1~St6の配置を説明する図である。 第1実施形態の傾斜面12近傍の構成の斜視図である。 第1実施形態の傾斜面12、ステーションSt1近傍の構成を上側Z2から見た図である。 第1実施形態の傾斜面12近傍の構成を右側X2から見た状態の各構成の配置を、模式的に示す図である。 第1実施形態の表示部21のルーレット画面を説明する図である。 第1実施形態のボールゲーム中のボール11の移動態様を説明する図である。 第1実施形態のステーションSt1のプッシャ台35及び操作パネル2d近傍を、上側Z2から見た図である。 第1実施形態のゲーム機1の外部メダルM1、内部メダルM2に関する主要な構成を説明する図であり、外部メダルM1、内部メダルM2の流れを説明する図である。 第1実施形態の回収筒36近傍の構成を奥側Y2から見た斜視図である。 第1実施形態の回収筒36の筒本体55の構成を説明する図である。 第1実施形態の回収筒36が内回転状態、外回転状態に配置された状態の回収筒36近傍の構成を説明する斜視図である。 第1実施形態のメダルMが回収筒36によって移動される態様を説明する図である。 第1実施形態のプッシャ台35及びボール供給装置70近傍の構成を説明する図である。 第1実施形態の固定テーブル35b及びボール供給装置70近傍の構成を、右上から見た斜視図である。 第1実施形態のチャッカ入賞にともなう抽選処理のフローチャートである。 第1実施形態のスロット抽選処理時の表示部21のスロット画面80を説明する図である。 第1実施形態のスロット抽選処理時の表示部21のスロット画面80を説明する図である。 第2実施形態のゲーム機201の内部構成を説明する図である。 第2実施形態のゲーム機201の内部構成を説明する図である。 第2実施形態の内部メダルM2の流路に関する主要な構成を示し、内部メダルM2の流れを説明する図である。 第2実施形態の大量放出ステージの動作を説明する図である。 第2実施形態の大量放出ステージの動作を説明する図である。 第3実施形態のゲームシステム301の構成を説明する図である。 第3実施形態のゲーム機1、撮像部311を示す斜視図である。 第3実施形態の異常状態画像325b、正常状態画像325cの一例を示す図である。 第3実施形態の合成映像351を示す図である。 第3実施形態の異常判定処理のフローチャートを示す図である。 第3実施形態のプレイヤ端末330を示す図である。 第4実施形態のゲームシステム401の構成を説明する図である。 第4実施形態のゲーム機1、撮像部411を示す斜視図である。 第4実施形態の抽選処理時の合成映像451を示す図である。 第4実施形態の大量放出時の合成映像451を示す図である。 第4実施形態の抽選処理時においてプレイヤ端末430に表示されるプレイ画面434を示す図である。 第4実施形態の大量放出時においてプレイヤ端末430に表示されるプレイ画面434を示す図である。 第4実施形態のプッシャ台35の往復テーブル35a近傍を上側Z2から見た状態を模式的に示す図である。 第4実施形態のプレイヤ端末430のプッシャ台動画451aの一場面(メダルM2の射出方向、メダルM2の流動状態が表示された場面)を示す図である。 第4実施形態の疑似ボール438を利用したゲームを説明する図である。 第4実施形態の疑似ボール438を利用したゲームを説明する図である。 第4実施形態の疑似ボール438を利用したゲームを説明する図である。 第4実施形態の複数人プレイのプレイ受け付け画面433を示す図である。 第4実施形態の複数人プレイのプレイ画面434を示す図である。 第4実施形態の複数人プレイ時におけるメダル配分処理を説明する図である。 第4実施形態のプレイヤ端末430の揺動に応じたメダル付与を説明する図である。 第5実施形態のプレイヤ端末530のプッシャ台動画551aの一場面(メダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rが表示された場面)を示す図である。
(実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に、第1、第2実施形態において、第3実施形態以降のゲームシステムで使用されるゲーム機の基本構成について、説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のゲーム機1の斜視図である。
なお、図1は、6つのステーションSt1~St6のうち主にステーションSt1の主要な構成を図示し、他のステーションStは、図示を省略した。また、支柱2b、天板2c等は、二点鎖線で図示し、これらの部材に隠れる構造を透過して図示した。
図2は、第1実施形態のゲーム機1を上側Z2から見た状態を示す図であり、抽選装置10、大量放出装置25、6つのステーションSt1~St6の配置を説明する図である。
実施形態、図面では、説明の便宜上、XYZ直交座標系(左右方向X、奥行方向Y、鉛直方向Z)を設けた。奥行方向Y、左右方向Xは、ゲーム機1を図1、図2に示すように配置した状態(ステーションSt1側を手前側Y1、ステーションSt4側を奥側Y2に配置した状態)の水平面上の方向とする。
図1に示すように、ゲーム機1(メダルプッシャゲーム機)は、本来は、主にアミューズメント施設等に配置される大型の装置である。
ゲーム機1は、記憶部95、制御部96を備える。
記憶部95は、ゲーム機1を動作させるための各種情報、プログラム等を記憶する。
制御部96は、ゲーム機1の動作に必要な演算処理をしたり、ゲーム機1を統括的に制御するための装置である。制御部96は、各検出部の出力に応じて各駆動部(モータ等)を制御したり、各種演算処理をしたりする。
実施形態では、1つの制御部96が全てのステーションSt1~St6を制御する例を説明するが、これに限定されない。プッシャゲーム等の動作を行うための制御部を各ステーションStが備え、また、メダルの大量放出に関する処理等を共有する1つのセンタの制御部を備えていてもよい。この場合には、各ステーションの制御部と、センタの制御部とが、必要に応じて通信すればよい。
なお、実施形態において、コンピュータとは、記憶装置、制御装置等を備えた情報処理装置をいい、ゲーム機1は、記憶部95、制御部96を備え、コンピュータの概念に含まれる。
記憶部95は、各装置の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。制御部96は、例えば、CPU(中央処理装置)等から構成される。制御部96は、記憶部95に記憶された各種プログラム、各種情報を適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
[ゲーム機1の概略]
ゲーム機1の概略を説明する。
図1、図2に示すように、ゲーム機1は、メダルプッシャゲーム機である。
ゲーム機1は、6つのステーションSt1~St6(プレイ部)を備える。ステーションSt1~St6は、抽選装置10及び大量放出装置25を囲うように配置されている。大量放出装置25は、恐竜を模した模型25aを備えており、恐竜が生息した中生代の雰囲気を演出している。
各ステーションStのゲームの結果、メダルの大量放出(以下「大量放出」ともいう)のステージに移行すると、抽選装置10が、そのステーションStに関して大量放出に関する抽選処理を実行後、大量放出装置25が抽選結果に応じたメダルの大量放出を行う。後述するように、抽選処理は、ボールゲーム、ルーレット20a等を利用した抽選の動作、処理等を含む。
ゲーム機1の筐体2の外形は、中心軸が鉛直方向Zの多角柱状である。
ゲーム機1の筐体2の内外は、透明なウィンドウ2aによって仕切られている。プレイヤは、ウィンドウ2aを通して、プレイ領域F(F0~F6)を視認することができる。
プレイ領域Fは、ゲーム機1内部の領域である。プレイ領域Fは、主に、プレイ領域F0~F6を備える。
プレイ領域F0は、抽選装置10を利用した抽選ゲームが行われたりする領域である。プレイ領域F1~F6は、それぞれ、ステーションSt1~St6に対応した領域であり、プレイヤが投入したメダルでプッシャゲームのプレイが行われる領域である。
ゲーム機1の中央には、抽選装置10の主要部及びメダルの大量放出装置25の主要部が配置されている。
各ステーションStは、6人のプレイヤが独立してメダルプッシャゲームをするための独立した装置である。
なお、実施形態では、ゲーム機1は、6つのステーションSt1~St6を備える例を示すが、これに限定されず、6つ以外のステーションStを備えていてもよい。この場合には、ゲーム機1の形状をステーションStの数に応じて、適宜変更してもよい。
実施形態では、主にステーションSt1の構成について説明する。他のステーションSt2~St6の構成も同様である。
[抽選装置10、大量放出装置25]
抽選装置10、大量放出装置25について説明する。
(抽選装置10、大量放出装置25の構成)
図3は、第1実施形態の傾斜面12近傍の構成の斜視図である。
図4は、第1実施形態の傾斜面12、ステーションSt1近傍の構成を上側Z2から見た図である。
図5は、第1実施形態の傾斜面12近傍の構成を右側X2から見た状態の各構成の配置を、模式的に示す図である。
図3から図5は、傾斜面12の方向A1が、ステーションSt1に向けられた状態を示す。
図6は、第1実施形態の表示部21のルーレット画面を説明する図である。
以下の説明では、適宜、上側Z2から見た状態で、傾斜面12の傾斜方向下側に沿った方向を方向A1(第1方向)、方向A1とは反対側であり傾斜方向上側に沿った方向を方向A2(第2方向)という。なお、水平面に対する傾斜面12の傾斜角度(つまり、傾斜面12の法線方向と、鉛直方向Zとがなす角)は、5度程度であり、十分に小さい。このため、実施形態では、適宜、鉛直方向Zの上側Z2から見た状態を、傾斜面12の法線方向から見た状態とみなして説明する。また、方向A(方向A1,方向A2)についても、傾斜面12の傾斜方向とみなして説明し、適宜、括弧を付して、方向A1側(傾斜方向下側)、方向A2側(傾斜方向上側)ともいう。
傾斜面12の左右方向Xの説明は、便宜上、傾斜面12が図3から図5の状態に配置された状態(方向A1をステーションSt1側に向けた状態)を説明する。
抽選装置10は、ボール11、傾斜面12、規制レール13(規制部)、収容部14(ボール収容部)、点在突起15(15A~15D)、妨害突起16、第1アーム17(ボール移動部)、第2アーム18(ボール移動部)、模型台19(メダル放出部の設置部)、抽選部20(イベント発生部)を備える。
(ボール11)
ボール11は、抽選に用いられる球体である。ボール11の表層は、ゴム、スポンジ等の弾性体によって形成されていてもよい。
(傾斜面12)
傾斜面12は、回転枠12bに対して固定された傾斜板12a(図5参照)の上面である。傾斜板12aは、回転枠12bに固定された円盤状の板材である。
回転枠12bは、筒状の部材である。回転枠12bの中心軸C12は、ゲーム機1の中心軸と同心であり、鉛直方向Zである。また、上側Z2から見た状態で、中心軸C12は、傾斜面12の中心に一致する。
回転枠12bは、複数のローラ12eによって、中心軸C12を回転軸として回転可能に支持される(回転方向θ12参照)。回転枠12bは、モータ等を備える駆動部12d(図5参照)によって、回転駆動される。回転枠12bは、回転位置、回転速度を検出するロータリエンコーダ等の検出部(図示せず)が設けられている。
傾斜面12は、ボール11が移動可能に配置されている。
前述したように、傾斜面12の傾斜角度は、緩やかであり例えば5度程度である。
上記構成により、傾斜面12は、中心軸C12回りに回転可能である。また、傾斜面12は、方向A1に向かう程、鉛直方向Zの下側Z1に至るように傾斜する。
(規制レール13)
規制レール13は、傾斜面12の外周よりも一回り小さい円周上に設けられた柵である。これにより、規制レール13は、傾斜面12上のボール11の移動範囲を、この円周内に規制する。
なお、傾斜面12の外周にも壁部13a(図3参照)が設けられている。この壁部13aは、予期せず、ボール11が規制レール13を乗り越えたりして規制レール13外に逸脱した場合に、ボール11が傾斜面12から落下することを防ぐためのものである。ゲーム機1の通常の動作時には、ボール11は、規制レール13外に逸脱することはない。
規制レール13の最下部は、ボール11の直径よりも少し広い程度の開口13b(図3参照)を備える。
(収容部14)
収容部14は、傾斜面12内の方向A1側(傾斜方向下側)に配置され、かつ、規制レール13の開口13bの部分に配置されている。このため、傾斜面12上のボール11は、重力の作用によって、収容部14に導かれる。
収容部14は、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14b、ボール検出部14cを備える。
第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、モータ(図示せず)によって、開位置及び閉位置の間で、鉛直方向Zの軸回り(正確には傾斜面12の法線方向の軸回り)に回転移動される。第1開閉アーム14aの回転軸は、開口13bの右側X2に配置されている。第2開閉アーム14bの回転軸は、開口13bの左側X1に配置されている。
第1開閉アーム14aは、鉛直方向Zの高さが異なる位置に、2つ設けられている。
第2開閉アーム14bは、鉛直方向Zにおいて、2つの第1開閉アーム14aの中間に配置されている。
このため、鉛直方向Zにおいて、第1開閉アーム14aの回転範囲と、第2開閉アーム14bの回転範囲とは、重ならない。これにより、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、互いに干渉することなく回転移動することができる。
開位置に配置された状態(開状態)で、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、方向A2側に開口13bを構成するV字状に配置される。これにより、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、収容部14の壁部を形成し、収容部14は、ボール11を収容可能な状態となる。
図3の二点鎖線内に示すように、閉位置に配置された状態(閉状態)で、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bは、開口13bを閉じる。また、上側Z2から見た状態で、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bの外形は、規制レール13を延長したように、方向A1側(傾斜方向下側)に膨らむ円弧状である。このため、閉位置に配置された状態では、ボール11は、重力の作用によって、第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14b上に安定して配置される。
図3の二点鎖線内に示すボール11の位置は、後述するように、ボール11の打ち出し時の位置である。
ボール検出部14cは、収容部14に収容されたボール11を検出する検出部である。ボール検出部14cは、例えば光学センサ等である。
(点在突起15(15A~15D))
点在突起15は、4つ設けられており、同様な形状である。
点在突起15は、傾斜面12から突出するように、傾斜面12に固定されている。点在突起15は、傾斜面12に点在するように配置されている。後述するように、点在突起15は、例えば、傾斜面12を移動するボール11の移動方向を、不規則に変えたりする。
点在突起15の表面のうち方向A2側(傾斜方向上側)の面は、平面であり、傾斜面12に対して直立した直立面15aである。直立面15aの法線方向は、方向A2側を向いている。
点在突起15の表面のうち方向A1側(傾斜方向下側)の面は、斜面15bである。斜面15bは、平面であり、方向A2側(傾斜方向上側)に至る程、鉛直方向Zの上側Z2(つまり傾斜面12の法線方向であって、傾斜面12から離れる方向)に変位する。
図4に示すように、上側Z2から見た状態で、妨害突起16よりも右側X2の領域には、3つの点在突起15A~15Cが配置され、左側X1の領域には、1つの点在突起15Dが配置されている。また、上側Z2から見た状態で、各点在突起15の形状は、ほぼ三角形である。点在突起15は、ほぼ逆三角形状に配置され、つまり、頂点が方向A1側(傾斜方向下側)を向き、底辺側(直立面15a側)が方向A2側(傾斜方向上側)を向くように配置される。このため、隣合う点在突起の隙間S15は、方向A1側(傾斜方向下側)に至るに従って大きくなる。
3つの点在突起15A~15Cは、同一線上に、等間隔で離間して配置されている。隣合う点在突起15間の隙間S15の大きさは、ボール11の直径よりも若干大きい程度である。なお、内側に配置された点在突起15Cと、妨害突起16間の隙間も、ボール11の直径よりも若干大きい程度である。
これらの点在突起15A~15Cの3つの直立面15aは、同一面上に配置されている。また、3つの直立面15aを内側に延長すると、丁度、妨害突起16に交差する(図4に示す二点鎖線L15参照)。
また、右端部の点在突起15Aは、規制レール13に沿って配置されており、つまり、規制レール13の内周に接するように配置される。
左側X1の点在突起15D及び妨害突起16間の隙間も、ボール11の直径よりも若干大きい程度である。また、点在突起15D及び規制レール13との間隔は、ボール11の直径よりも大きい。つまり、上記点在突起15Aが規制レール13に接するように配置されているのに対して、点在突起15Dは、規制レール13から十分に離れて配置されている。
(妨害突起16)
妨害突起16は、収容部14よりも方向A2側(傾斜方向上側)の近傍に配置されている。
妨害突起16は、点在突起15と同様に、傾斜面12から突出するように傾斜面12に固定されている。後述するように、妨害突起16は、例えば、傾斜面12を移動するボール11が収容部14に向けて移動することを妨害したりする。
上側Z2から見た状態で、妨害突起16の外形は、左右方向Xに細長く、また、方向A1側に膨らむ円弧状である。
妨害突起16は、点在突起15と同様な斜面16bを有している。また、妨害突起16の方向A2側の面は、傾斜面12に対して直立した直立面であり、また、妨害突起16の外形に応じて方向A1側に窪む湾曲面16aである。
(第1アーム17、第2アーム18)
第1アーム17、第2アーム18は、回転しながらボール11に当接することにより、ボール11を打つようにして移動させる部材である。
第1アーム17、第2アーム18は、それぞれ、傾斜面12に直交する回転軸C17,C18回りに回転可能に設けられている。回転軸C17,C18は、妨害突起16よりも方向A1側(傾斜方向下側)に位置している。第1アーム17、第2アーム18は、それぞれモータ(図示せず)によって、回転駆動される。また、第1アーム17、第2アーム18は、それぞれ回転位置、回転速度を検出するロータリエンコーダ等の検出部(図示せず)が設けられている。
第1アーム17は、右回り(図4参照)に回転駆動される。
第1アーム17の回転範囲A17(図4参照)は、上側Z2から見た状態で妨害突起16に重複する。但し、鉛直方向Zにおいて、第1アーム17の回転範囲A17(図5参照)は、妨害突起16よりも上側Z2の空間である。第1アーム17の傾斜面12からの位置は、ボール11の半径程である。これにより、第1アーム17は、妨害突起16に干渉することなく回転移動することができる。そして、ボール11が妨害突起16の近傍であれば方向A1,A2側のいずれに位置していても、第1アーム17は、このボール11に当接することができる。
第2アーム18は、第1アーム17に対して、左右方向Xにおいて、ほぼ対称の構成である。第2アーム18は、左回り(図4参照)に回転駆動される。これにより、第2アーム18は、第1アーム17と同様に、妨害突起16に干渉することなく回転移動し、また、妨害突起16の近傍に位置するボール11に当接することができる。
第1アーム17の回転範囲A17と、第2アーム18の回転範囲A18とは、収容部14の方向A2側(傾斜方向上側)の範囲において、十分に、近接している。
(模型台19)
模型台19は、大量放出装置25の模型25aを、傾斜面12に取り付けるための壇である。模型台19の形状は、高さの低い円柱状であり、中心軸が傾斜面12に直交する方向である。模型台19は、傾斜面12に固定されているので、模型台19及び模型25aは、傾斜面12と一体で中心軸C12回りに回転可能である。
模型台19は、上側Z2から見た状態で、傾斜面12内かつ規制レール13内に配置されている。模型台19の中心は、傾斜面の中心(中心軸C12)よりも方向A2側に配置され、つまり、模型台19は、円形の傾斜面12に、方向A2側に偏心して配置されている。
上記構成により、傾斜面12のうち方向A1(傾斜方向下側)の領域S12a(第1領域)は、ボールゲームで利用する領域として、大きく露出した面積を確保できる。また、傾斜面12の方向A2側の領域S12b(第2領域)は、模型台19よりも方向A2側(傾斜方向上側)で、細い通路S12cによって連続する。また、領域S12a,S12bを合わせた領域S12は、模型台19を囲うように、円環状に連続している。これにより、ボール11は、領域S12、つまり、模型台19を囲う領域を移動することができる。
(抽選部20)
抽選部20は、ボール11が収容部14に収容されることに応じて抽選処理を行う装置である。
図6に示すように、抽選部20は、表示部21を備える。
表示部21は、液晶表示装置等の表示装置である。表示部21は、各ステーションStにそれぞれ設けられている(図1参照)。表示部21は、表示画面が各ステーションStでプレイするプレイヤに向かい合うように配置されている。
表示部21は、主に各ステーションStでメダルプッシャゲームをする際に各種情報を表示するために利用されるが、実施形態では、抽選装置10の一部としても利用される。
図6(A)に示すように、ゲーム機1の記憶部95は、抽選用のルーレット20aに関する情報を記憶しており、表示部21は、そのルーレット20aを表示する。
ルーレット20aは、当たり情報が表示された複数の図柄が、円周上に配置されている。
当たり情報は、大量放出時のメダル放出枚数、JP(ジャックポット)、NEXTといった役情報である。
JP役は、前回にいずれかのステーションStでJP役が当選後、全ステーションSt1~St6で投入された総メダル枚数(又は総メダル枚数及び係数(例えば、0.8)の積)と、所定枚数(例えば、通常図柄の最多の放出枚数300枚)とを加算したメダル枚数を放出する役である。この総メダル枚数は、JP役が当選する毎にリセットされる。JP役は、メダルを最も多く放出される役であり、プレイヤにとって最も利益が大きい役である。
NEXT役は、全ての当選役の大量放出枚数に所定枚数(例えば50枚)を加算することにより、大量放出枚数を増加して再抽選を行う役である。制御部96は、NEXT役が当選すると、例えば大量放出枚数300枚に、所定枚数(例えば50枚)を加算した上で、再抽選処理を行う。なお、抽選時間(後述する)は、リセットされる。このため、NEXT役は、プレイヤにとって利益が大きい役である。
なお、NEXT役は、ゲームの仕様に応じて適宜設定でき、例えば、全ての当選役の大量放出枚数を倍にしてもよい。
図6(B)に示すように、表示部21は、ルーレット20aを回転させるように、かつ、ルーレット20aの上側に配置された部分のみを表示する。回転表示されたルーレット20aが停止した時点において、最上部に配置された図柄が当選図柄であり、その図柄に表示された役が当選役である。ルーレット20aの回転時、及び停止時において、最上部に配置された図柄は、拡大して表示される。
(大量放出装置25)
大量放出装置25は、大量のメダルを、各ステーションStのプッシャ台に放出する装置である。
大量放出装置25は、模型25a、大量放出口25bを備える。
模型25aは、模型台19上に設けられている。模型25aは、恐竜の頭部が方向A2側を向き、尻尾が方向A1側を向くように配置される。
大量放出口25bは、実際に、メダルを放出する部分である。大量放出口25bは、頭部に取り付けられている。このため、大量放出口25bは、メダルを、方向A2側に放出する。
なお、詳細な説明は省略するが、放出されるメダルは、ホッパに収容されており、ホッパからレール等のメダル搬送路を通って、大量放出口25bに送り出される。
[大量放出ステージ時の動作]
大量放出ステージは、通常ステージから移行する。
通常ステージは、全ステーションSt1~St6でメダルプッシャゲームを実行可能な状態である。傾斜面12、抽選装置10、大量放出装置25は、一体で中心軸C12回りに回転移動している。これにより、模型25aが、各ステーションStを順次向くように演出される。また、通常ステージでは、収容部14は、開状態に制御されており(図3参照)、ボール11を収容している。第1アーム17、第2アーム18は、回転駆動されず、停止した状態に制御される。
そして、いずれかのステーションStにおいて、大量放出ステージに移行すると、制御部96は、そのステーションStについて大量放出ステージのために処理を行う。
大量放出ステージに移行する条件は、規定数(例えば7個)のボール38が獲得穴37に落下すること等に設定してもよい(図8等参照)。この場合、制御部96は、獲得穴37に落下したボール38を検出する光学センサ等(図示せず)の出力に基づいて、ボール38の落下数をカウントすればよい。
大量放出ステージは、主に、ボール打ち出し、ボールゲーム、ルーレット抽選、大量放出の処理を備え、この順に処理が行われる。
大量放出ステージに移行後、抽選装置10、大量放出装置25は、制御部96によって、以下のように制御される。
ここでは、ステーションSt1が大量放出ステージに移行する例を説明する。
(ボール打ち出し)
(1)傾斜面12は、傾斜面12の方向A1がステーションSt1側を向くように、回転駆動される。
これにより、ステーションSt1でプレイするプレイヤは、領域S12aを視認しやすい。また、ボールゲームに移行したステーションSt1は、ボールゲームを行うために、このように視認しやすい領域を利用できる。
(2)収容部14を閉状態(図3の二点鎖線内参照)に制御することにより、ボール11を打ち出し位置に配置する。このように、収容部14を変形させることにより、面白い態様で、ボール11を打ち出し位置に配置できる。
ボール打ち出し位置は、第1アーム17の回転範囲A17内に位置している(図4参照)。
(3)第1アーム17を回転駆動することにより、ボール11を打ち出す(上側移動動作)。
ボール11の打ち出し位置は、第1アーム17が左側X1にボール11を打ち出す位置である。このため、打ち出されたボール11は、規制レール13に内接しながら右回りに移動する。これにより、ボール11は、傾斜面12を方向A1側(傾斜方向下側)から方向A2側(傾斜方向下側)の範囲に移動される。
なお、第1アーム17の回転速度は、ボールゲーム時よりも速い。このため、第1アーム17は、ボール11の打ち出し時には、ボール11を傾斜面12の方向A2側(傾斜方向上側)の範囲に、確実に移動することができる。
ボール11は、規制レール13に内接しながら、又は重力の作用によって規制レール13から離れながら、さらに右回りに移動し、領域S12bの範囲に到達する。これにより、ボール11は、模型台19よりも方向A2側の狭い通路S12cを通過後、重力の作用によって転がりながら移動する。
このように、打ち出し時には、ボール11を模型台19の周りを移動させることができるので、ボール11の移動態様が面白い。
(4)第1アーム17がボール11を打ち出す時点において、第2アーム18は、打ち出し直後のボール11の移動経路から退避した位置に配置される。これにより、打ち出されたボール11は、第2アーム18に邪魔されることなく、規制レール13に内接しながら移動できる。また、第1アーム17は、確実に、ボール11を傾斜面12の上方に移動することができる。
なお、第2アーム18は、このように退避した位置に配置されていれば、回転駆動された状態及び停止された状態のいずれの状態に制御されていてもよい。
(ボールゲーム)
ボール11の打ち出しが終了したことにより、ボールゲームの処理が開始される。
ボールゲームは、第1アーム17、第2アーム18が制限時間(例えば、60秒間)、回転駆動されることにより行われ、また制限時間内であってもボール11が収容部14に収容されることにより終了する。
(1)ボール11の打ち出しが終了したら、収容部14を開状態(つまり第1開閉アーム14a、第2開閉アーム14bを開位置に配置した状態)に制御する。
(2)第1アーム17は、ボール打ち出し後、ボールゲーム中には、一定の回転速度で回転駆動される。前述したように、この回転速度は、打ち出し時の回転速度よりも、遅い。同様に、第2アーム18は、一定の回転速度で回転駆動される。
第1アーム17、第2アーム18の回転速度は、同一でもよく、また、異なっていてもよい。実施形態では、第1アーム17、第2アーム18は、同期して回転したり、一方のアームのみが一時的(例えば数秒間)停止したりといった、不規則な回転動作を行う。
(3)表示部21は、ボールゲームに移行したことに応じて、ルーレット画面(図6参照)を表示する。
(ボールゲーム中のボール11の移動態様)
前述したように、打ち出されたボール11は、通常は、模型台19の周りを周って、模型台19よりも右側X2に移動する。
傾斜面12は傾斜しているので、ボール11は、重力の作用によって、傾斜面12に方向A1側(傾斜方向下側)に向けて移動し、収容部14に向けて移動する。また、収容部14は、傾斜面12の最下部に設けられているので、ボール11は、重力の作用によって、規制レール13に当接しながら転がることにより、収容部14に向けて移動したりする。
ところが、傾斜面12は、点在突起15、妨害突起16に加えて、回転駆動する第1アーム17、第2アーム18を備える。このため、傾斜面12上のボール11は、単に重力の作用によって移動するだけでなく、非常に不規則に移動する。
図7は、第1実施形態のボールゲーム中のボール11の移動態様を説明する図である。
ボール11の移動態様の典型例を説明する。
・図7(A)の移動態様
打ち出し直後に通路S12cを通過等したボール11は、傾斜面12の右側X2の領域を、方向A1側(傾斜方向下側)に向けて移動した後、点在突起15間の隙間S15、点在突起15及び妨害突起16間の隙間から、方向A1側(傾斜方向下側)に移動したり(矢印a1,a2参照)、妨害突起16上に留まったりする。
例えば、点在突起15の直立面15aに当接したボール11は、その隣の点在突起15や、妨害突起16に到達することができずに、隙間S15から方向A1側に移動したりする。また、点在突起15に到達したボール11は、その直立面15aで跳ねて、その隣の点在突起15に到達したりする。
このように、点在突起15に到達後のボール11の移動方向は、不規則である。
また、ボール11が点在突起15間の隙間S15を通過できたり、通過できなかったりすることにより、ゲーム機1は、ボール11の移動態様を面白くすることができる。
・図7(B)の移動態様
図7(A)の場面で、ボール11が方向A1側(傾斜方向下側)に移動しなかった場合には、ボール11は、妨害突起16上を左右方向Xに揺動したり(矢印b1参照)、妨害突起16上に留まる。
上側Z2から見た状態で、第1アーム17の回転範囲A17と、妨害突起16とは、重複しており、同様に、第2アーム18の回転範囲A18と、妨害突起16とは、重複している。このため、妨害突起16上で揺動するボール11は、第1アーム17又は第2アーム18に当接する。
妨害突起16の外形は、方向A1側(傾斜方向下側)に膨らむように湾曲しているので、妨害突起16上で揺動しているボール11は、妨害突起16のうち最も膨らんだ位置(図7(B)に示す位置)に導かれて停止しようとする。この位置に配置されたボール11と、第1アーム17の回転範囲A17は、重複する。
このため、妨害突起16上に導かれたボール11は、第1アーム17又は第2アーム18に必ず当接し、不規則な方向(矢印b2等)に移動される。このため、ボール11は、妨害突起16上に放置されることはない。
図7(C)から図7(E)は、ボール11が妨害突起16、点在突起15よりも方向A1側(傾斜方向下側)に位置し、収容部14に向かって近づくように移動している状態等において、ボール11を、再度、妨害突起16、点在突起15よりも方向A2側(傾斜方向上側)に移動する例である。
・図7(C)の移動態様
傾斜面12を方向A1側(傾斜方向下側)に進むボール11は、移動速度が速い場合には、妨害突起16を方向A1側(傾斜方向下側)に乗り越えることがある。
すなわち、第1アーム17、第2アーム18は、妨害突起16の上側Z2の空間を回転移動する。また、第1アーム17、第2アーム18は、ボール11を横方向(AX平面方向)からボール11の中心に向かって打つ。このため、妨害突起16の傾斜面12からの高さは、第1アーム17、第2アーム18の設置高さよりも低くする必要があり、ボール11の半径以下等に設定されている。
これにより、ボール11は、妨害突起16に到達した際の速度、移動方向に応じて、妨害突起16を乗り越えることができる場合もあれば、乗り越えられない場合もある。
なお、図示は省略するが、ボール11は、点在突起15も同様に、乗り越える場合がある。
このように、妨害突起16及び点在突起15は、ボール11の移動速度が速い場合等には、ボール11が妨害突起16を乗り越えることができる程度の高さに設定されている。
ボール11は、妨害突起16等を乗り越えることができた場合、収容部14に収容される可能性が高くなる。一方、ボール11は、妨害突起16を乗り越えることができなかった場合(図7(B)等の場合)、収容部14に収容されるためには、第1アーム17又は第2アーム18に当接することにより、一旦、妨害突起16から離れる必要がある。このように、妨害突起16は、ボール11が収容部14に収容されることを妨害し、また、第1アーム17又は第2アーム18は、このように妨害突起16に妨害されたボール11を、妨害突起16から離れる方向に移動することができる。この場合、ボール11は、方向A2側(傾斜方向上側)に移動後、再度、傾斜面12を方向A1側(傾斜方向下側)に向けて転がるように移動することができる。
ボール11は、点在突起15間の隙間S15や、妨害突起16を乗り越えた場合等には、傾斜面12を転がったり、規制レール13に沿って移動し、収容部14に向かって移動することになる。
第1アーム17又は第2アーム18は、収容部14の近傍であって、収容部14よりも方向A2側(傾斜方向上側)に設けられている。
このため、第1アーム17又は第2アーム18は、収容部14に向かって移動するボール11に当接することにより、ボール11が収容部14に入ることを邪魔をすることができる。第1アーム17又は第2アーム18に当接後のボール11の移動方向は、当接直前のボール11の移動方向及びその位置や、第1アーム17、第2アーム18の回転角度、当接位置等によって、決まる。このため、第1アーム17、第2アーム18は、ボール11を、プレイヤが予測困難な不規則な方向に移動できる。
このように、ボール11は、妨害突起16の方向A2側(傾斜方向上側)に位置する状態に加えて、妨害突起16の方向A1側(傾斜方向下側)に位置する状態でも、第1アーム17、第2アーム18に当接する。これにより、第1アーム17、第2アーム18は、ボール11が妨害突起16の方向A1側(傾斜方向下側)に位置する状態でも、ボール11を移動することができる。
ボール11は、第1アーム17に当接した場合には、規制レール13に沿って右回りに移動しやすい状態となる(矢印c1参照)。その後、移動速度に応じて、打ち出し時(図4参照)と同様に通路S12cを通過したり(矢印c2参照)、又は通路S12cまで到達できない場合には傾斜面12の途中から、方向A1側(傾斜方向下側)に向けて移動したりする(矢印c3参照)。
・図7(D)の移動態様
ボール11は、収容部14の近傍で、第2アーム18に当接した場合には、例えば、規制レール13に沿って左回りに移動しやすい状態となる(矢印d1参照)。
その後、ボール11は、点在突起15Aを乗り越える程度の速度を有していれば、点在突起15Aを乗り越えることができる(矢印d2参照)。点在突起15Aは、斜面15bを備えるので、規制レール13に沿って移動するボール11は、乗り越えやすい。さらに、このように乗り越えたボール11は、方向A2側に向かって移動するものの、正確な方向を予測しにくい。
すなわち、実施形態では、ボール11が規制レール13に沿って移動しやすいという性質を利用し、このボール11の移動経路上に、点在突起15Aを配置している。また、点在突起15Aは、方向A2側に移動するボール11が乗り越えやすい形状に形成されており、かつ、乗り越えたボール11の移動方向を不規則にすることができる。
なお、ボール11は、規制レール13に沿って移動しない場合に、他の点在突起15B~15Dに向かって移動することもある。このような場合でも、ボール11は、斜面15bによって、他の点在突起15B~15Dを乗り越えやすい(矢印d3等参照)。また、妨害突起16も斜面を備えるので、ボール11は、点在突起15と同様に、妨害突起16を乗り越えることができる(矢印d4参照)。
ボール11は、点在突起15を乗り越えない場合でも、隙間S15を通って点在突起15より方向A2側(傾斜方向上側)に移動することもある(矢印d5等参照)。
点在突起15は、逆三角形状に配置されているので、隙間S15の方向A1側(傾斜方向下側)の間口が大きくなる。さらに、ボール11は、点在突起15の辺部によって、方向A2側(傾斜方向上側)にガイドされる。このため、ボール11は、隙間S15を通って、方向A2側(傾斜方向上側)移動しやすい。
図示は省略するが、同様にして、ボール11は、点在突起15及び妨害突起16間の隙間を通って、方向A2側に移動しやすい。
・図7(E)の移動態様
ボール11は、第1アーム17及び第2アーム18の中間辺りに位置する状態で、第1アーム17及び第2アーム18に当接すると、第1アーム17及び第2アーム18によって、方向A2側(傾斜方向上側)に持ち上げられるように、移動する。これにより、ボール11は、妨害突起16を方向A2側(傾斜方向上側)に乗り越えることができる。その後は、ボール11は、第1アーム17に当接すること等によって、妨害突起16から離れるように移動する。
以上、図7等を参照して説明したように、第1アーム17、第2アーム18は、傾斜面12を移動するボール11に当接することにより、ボール11の移動方向を不規則な方向に変化させる動作(不規則移動動作)を行う。
また、ボールゲーム中の第1アーム17の回転速度は、打ち出し時よりも遅い。このため、プレイヤは、第1アーム17、第2アーム18がボール11に当接して移動する態様を、じっくり観察することができ、ボールゲームを楽しむことができる。
(4)ボール11が収容部14に収容されると(図3等参照)、ボール検出部14cは、ボール11の検出情報を制御部96に出力する。
制御部96は、ボール11が制限時間内に収容された場合には、その時点で第1アーム17、第2アーム18の回転を停止する。
制御部96は、ボール11が制限時間内に収容されなかった場合には、制限時間経過に応じて、第1アーム17、第2アーム18の回転を停止する。これにより、ボール11は、第1アーム17、第2アーム18に邪魔されることなく、収容部14に向かって移動でき、収容部14に収容される。
なお、制御部96は、制限時間経過に応じて、第1アーム17、第2アーム18の回転速度を遅くすることにより、ボール11が収容部14に収容されやすくしてもよい。また、制御部96は、第1アーム17、第2アーム18の間隔が広くなるように回転を制御して、ボール11が収容部14に収容されやすくしてもよい。
ここで、第1アーム17、第2アーム18の停止後、さらに所定時間(例えば10秒以内)経過しても、ボール11が収容部14に収容されない場合には、ボール11が妨害突起16上に留まっている可能性がある。このような場合、制御部96は、第1アーム17を数回転、回転させることにより、ボール11を妨害突起16上から移動してもよい。
これにより、傾斜面12を利用したボールゲームが終了する。
(ルーレット抽選)
制御部96は、ボール11の検出情報の出力を受け付けた時点で、表示部21のルーレット20aの回転を停止する。そして、制御部96は、ルーレット20aを停止した時点において、ルーレット20aの最上部に位置する図柄を、当選図柄に決定する。例えば、図6(B)の場面でルーレット20aを停止した場合には、当選図柄は、150枚の図柄である。
このように、当選図柄は、ボールゲームよって、ボール11が収容部14に収容されたタイミングで決定される。前述したように、傾斜面12上のボール11の移動態様は、不規則であり、また、収容部14に収容されるタイミングは、プレイヤにとって予測が困難である。
これにより、ゲーム機1は、ボールゲーム及びルーレット抽選におけるプレイヤのドキドキ感を向上できる。
なお、制御部96は、例えば、他のステーションStが大量放出ステージのゲーム開始を待機している場合、店舗の閉店時間前である場合等には、上記制限時間を、変更するようにしてもよい。
(メダル大量放出)
(1)制御部96は、当選図柄の決定後、傾斜面12を中心軸C12回りに180度回転させることにより、模型25aの頭部、つまり、大量放出口25bを、ステーションSt1の方向に向ける(図1等参照)。これにより、傾斜面12の方向A2側が、ステーションSt1に向く。
これにより、傾斜面12の法線方向は、ステーションSt1とは反対側を向くことになり、また、領域S12aがステーションSt1とは反対側に配置されることになるが、ボールゲームの終了後であるので、一連のゲームの進行にとって支障はない。
(2)制御部96は、メダルを貯留したホッパのメダル送出装置(図示せず)を駆動することにより、当選図柄に対応した枚数のメダルを、ステーションSt1のプッシャ台の上に放出する。
このように、ゲーム機1は、模型台19を傾斜面12に偏心させて配置することにより、ボールゲームで利用される主要な領域S12aを大きな面積を確保した上で、ボールゲームの実行中には、この主要な領域S12aをステーションSt1に向けることができる。これにより、ゲーム機1内部の限られた空間を、有効に利用することができる。また、メダルの大量放出時には、模型台19は、ステーションStに近づくので、メダルの移送経路を短くすることができる。
以上説明したように、ゲーム機1は、ボール11を用いた抽選を面白く、かつ、当選図柄が決定されるタイミングを予測困難にすることができる。また、ゲーム機1は、傾斜面12上に大量放出装置25を設置し、これを回転することにより、内部の空間を有効に利用することができる。
[各ステーションStにおける外部メダルM1、内部メダルM2に関する構成]
各ステーションStにおける外部メダルM1、内部メダルM2に関する構成(メダル投入、メダル射出、払い出し、メダル循環に関する構成等)を説明する。
プレイヤが投入口31L,31Rに投入し、また払い出し口39に払い出されるメダルMと、プッシャ台35等に供給されプレイ領域F1~F6等で使用されるメダルMとは、異なる流れを有する。つまり、プレイヤが実際に触れるメダルMと、ゲーム機内部のみで利用されるメダルMとは、別の運用がされる。
この説明では、両メダルMを明確に区別するために、適宜、前者を外部メダルM1、後者を内部メダルM2ともいう。外部メダルM1、内部メダルM2は、大きさ、材質、形状等が異なる種別でもよく、同一の種別でもよい。実施形態では、両者が同一種別である例を説明する。
また、各ステーションStの射出装置34L,34Rから、各プレイ領域F1~F6のプッシャ台35に内部メダルM2が投入されて供給されることを、適宜「射出」ともいう。
図8は、第1実施形態のステーションSt1のプッシャ台35及び操作パネル2d近傍を、上側Z2から見た図である。
図9は、第1実施形態のゲーム機1の外部メダルM1、内部メダルM2に関する主要な構成を説明する図であり、外部メダルM1、内部メダルM2の流れを説明する図である。
以下、主にステーションSt1の構成を説明するが、他のステーションSt2~St6も同様な構成である。
(ステーションSt)
ステーションSt1は、左投入口31L(外部メダル投入部)、右投入口31R(外部メダル投入部)、左レバー32L(第1レバー)、右レバー32R(第2レバー)、払い出しボタン33、左射出装置34L(第1メダル射出装置、内部メダル投入部)、右射出装置34R(第2メダル射出装置、内部メダル投入部)、プッシャ台35、左回収筒36L、右回収筒36R、獲得穴37、払い出し口39(外部メダル払い出し部)、左ホッパ40L、右ホッパ40R、外部メダルホッパ41(外部メダル貯留部)、内部メダルホッパ42(内部メダル貯留部)を備える。
なお、左投入口31L、左レバー32L、左射出装置34L、左回収筒36Lと、右投入口31R、右レバー32R、右射出装置34R、右回収筒36Rとは、それぞれ左右方向Xにおいて対称の構成である。以下、主に、左側X1の構成について説明し、右側X2の構成については、適宜説明を省略する。
左投入口31L、右投入口31R、左レバー32L、右レバー32R、払い出しボタン33は、筐体2の外部表面の手前側Y1に設けられた操作パネル2dに設けられている。
左投入口31L、左レバー32Lは、操作パネル2dの左側X1に設けられた1組の操作部であり、また、右投入口31R、右レバー32Rは、操作パネル2dの右側X2に設けられた1組の操作部である。これら2つの操作部は、1人のプレイヤが操作してもよく、2人のプレイヤが操作してもよい。払い出しボタン33は、2つの操作部の間に設けられ、また、2つの操作部で共有される。
このように、ステーションSt1では、1人のプレイヤがプレイしてもよく、2人のプレイヤがプレイ領域F1を共有してプレイしてもよい構成になっている。
なお、2つの払い出しボタン33を左右に設けることにより、2人のプレイヤが各払い出しボタン33を操作できるようにしてもよい。
左投入口31Lは、プレイヤが外部メダルM1を投入する投入口である。左投入口31Lの内部は、投入された外部メダルM1を検出する検出部31a(光学センサ等)を備える。
左レバー32Lは、左射出装置34L、大量放出装置25を操作するための操作部である。左レバー32Lは、操作パネル2dから突出するように設けられている。左レバー32Lは、互いに異なる方向である左側X1(第1方向)、右側X2(第2方向)、手前側Y1(第3方向)、奥側Y2(第3方向)の各方向への傾動操作が可能である。
払い出しボタン33は、プレイヤが獲得した獲得メダル(後述する)を、外部メダルM1として払い出し口39に払い出すための操作を受け付けるボタンである。
左射出装置34Lは、内部メダルM2をプッシャ台35上に射出する装置である。左射出装置34Lは、外部メダルM1が左投入口31Lに投入されたこと、左レバー32Lが操作されたこと、ゲームにおいて小当たりに当選したこと等に応じて、内部メダルM2をプレイ領域F1に射出する。
左射出装置34Lは、射出筒34a、射出口34b、モータ34cを備える。
射出筒34aは、プレイ領域F1を囲う側壁34dのうち奥側Y2の範囲であって、プッシャ台35の往復テーブル35aの上側付近に設けられている。射出筒34aは、鉛直方向Zの軸回りに回転可能に支持されている。
射出口34bは、実際に内部メダルM2を射出する部分である。射出口34bは、射出筒34aの先端に設けられている。
モータ34cは、射出筒34aを回転する駆動部である。モータ34cによって射出筒34aが回転することにより、射出口34bから射出される内部メダルM2の射出方向が変更される。
モータ34cは、左レバー32Lの左側X1への傾動操作に応じて、射出筒34aを左回り(第1方向に対応した方向)に回転して、射出方向を奥側Y2に変更する。一方、モータ34cは、左レバー32Lの右側X2への傾動操作に応じて、射出筒34aを右回り(第2方向に対応した方向)に回転して、射出方向を手前側Y1に変更する。これにより、プレイヤは、射出される内部メダルM2がプッシャ台35上に載置される位置を、変更することができる。
射出筒34aが回転駆動可能な範囲は、射出口34bから射出される内部メダルM2の射出範囲A34(射出された内部メダルM2が載置される範囲)が、往復テーブル35a上面の全面程度になるように、設定されている。
プッシャ台35は、往復テーブル35aの往復移動によって、往復テーブル35a及び固定テーブル35b上に載置された内部メダルM2を、徐々に手前側Y1に移動する。
左回収筒36L、右回収筒36Rは、固定テーブル35bの手前側縁部の左右にそれぞれ設けられている。
なお、プッシャ台35、左回収筒36L、右回収筒36Rの詳細な説明は、後述する。
獲得穴37は、固定テーブル35bの手前側縁部の中央の開口である。
このような構成により、固定テーブル35b上に載置された内部メダルM2は、手前側Y1に移動することにより、最終的には、左回収筒36L、右回収筒36R、獲得穴37のいずれかに落下する。
左回収筒36L、右回収筒36Rには、落下した内部メダルM2を検出する検出部36a(光学センサ等)が設けられている。同様に、獲得穴37は、落下した内部メダルM2を検出する検出部37aが設けられている。なお、実施形態では、検出部36aは、回収筒36L,36Rに落下した内部メダルM2を、兼用して検出するようになっているが、回収筒36L,36Rは、それぞれ独立した検出部が設けられていてもよい。
記憶部95は、獲得穴37に落下したメダル数量を、プレイヤが獲得した獲得メダル数として記憶している。このように、記憶部95に記憶された獲得メダルは、クレジットメダルともいう。また、記憶部95は、回収筒36L,36Rに落下したメダル数量を、回収メダル数として記憶している。
また、固定テーブル35b上には、ゲームの進行に応じて、ボール供給装置からボール38が供給される。このボール38は、内部メダルM2及び前述したボール11とは異なるゲーム媒体である。
ボール38は、固定テーブル35b上に直接乗ったり、固定テーブル35b上の内部メダルM2上に乗ったりする。このため、内部メダルM2が固定テーブル35b上を移動すると、ボール38も固定テーブル35b上を移動する。
払い出し口39は、プレイヤがゲームで獲得したメダルを、外部メダルM1として外部に払い出すための払い出し口である。払い出し口39は、筐体2の正面に設けられている(図1参照)。
左ホッパ40Lは、左射出装置34Lから射出する内部メダルM2を貯留する容器である。左ホッパ40Lは、内部メダルM2を左射出装置34Lに送出するための送出装置40aを備える。
同様に、右ホッパ40Rは、右射出装置34Rから射出する内部メダルM2を貯留し、内部メダルM2を右射出装置34Rに送出するための送出装置40aを備える。
外部メダルホッパ41は、投入口31L,31Rに投入された外部メダルM1、及び払い出し口39に払い出す外部メダルM1を貯留する容器である。ゲーム機1の管理者(店員等)は、保守用の開口2h(図1参照)を開閉することにより、外部メダルホッパ41の外部メダルM1の補充、減量等を行うことができる。
外部メダルホッパ41は、外部メダルM1を払い出し口39に送出するための送出装置41aが設けられている。
内部メダルホッパ42は、ゲームの結果に応じて固定テーブル35bから落下した内部メダルM2(つまりプレイ領域外に移動した内部メダル)を貯留し、また、左ホッパ40L、右ホッパ40R、放出ホッパ43bに貯留される以前の内部メダルM2を、予め貯留する容器である。
内部メダルホッパ42は、内部メダルM2を、左ホッパ40L、右ホッパ40R、放出ホッパ43bに送出するための送出装置42aが設けられている。送出装置42aは、1つの送出装置が内部メダルM2を3つのホッパ40L,40R,43bから選択して送出する構成でもよく、また、3つのホッパ40L,40R,43bに対応した3つの装置から構成されていてもよい。
(大量放出装置25)
大量放出装置25は、放出ホッパ43b、モータ43cを備える。
放出ホッパ43bは、大量放出口25bから放出する内部メダルM2を貯留する容器である。放出ホッパ43bは、上記ホッパとは異なり、ステーションSt毎に設けられておらず、1つのみ設けられている。つまり、放出ホッパ43bは、全ステーションSt1~St6間で兼用される。
放出ホッパ43bは、内部メダルM2を大量放出口25bに送出するための送出装置43aが設けられている。
モータ43cは、模型25aの頭部を、鉛直方向Zの軸回りに回転する駆動装置である。これにより、モータ43cは、大量放出口25bを左右に往復するように回転駆動する(図8の示す方向X25b参照)。
内部メダルM2を大量放出する状態において、上側Z2から見た状態で大量放出口25bは、プッシャ台35のほぼ中央に位置し(図8参照)、大量放出口25bからプッシャ台35までの高さは、十分に高く例えば1m程度である。
このため、大量放出口25bから放出された内部メダルM2は、プッシャ台35上の奥行方向Yのほぼ中央の範囲において、左右方向Xに渡って、落下するように放出される。また、プッシャ台35に放出した内部メダルM2は、プッシャ台35で跳ねたりする。このため、内部メダルM2の放出範囲A25bは、プッシャ台35(往復テーブル35a及び固定テーブル35b)の上面のほぼ全面となる。
一方、前述したように射出装置34L,34Rの射出範囲A34は、往復テーブル35a上のみである。
ここで、固定テーブル35b上は、ボール38の移動範囲である。このため、プッシャ台35上において、放出範囲A25b及びボール38の移動範囲が重複する領域は、固定テーブル35b上のほぼ全範囲である。また、射出範囲A34及びボール38の移動範囲が重複する領域は、原則として存在しない。このため、前者の範囲は、後者の範囲よりも広くなる。
[外部メダルM1、内部メダルM2の流れ]
ゲームのプレイ方法等について説明しながら、外部メダルM1、内部メダルM2の流れ等について説明する。
(投入口31L,31Rへのメダル投入に応じた、プッシャ台35への内部メダルM2の供給)
プレイヤは、プッシャ台35上に内部メダルM2を射出したい場合には、左レバー32Lを左右方向X(左側X1、右側X2)に傾動操作することにより射出口34bの向きを定めて、外部メダルM1を左投入口31Lにすればよい。
制御部96は、左レバー32Lの左右方向Xへの傾動操作に応じて左射出装置34Lを制御することにより、射出筒34aを奥行方向Y(手前側Y1、奥側Y2)に回転駆動し、射出口34bの向き、つまり内部メダルM2の射出方向を変更する。また、左投入口31Lに投入された外部メダルM1は、検出部31aに検出され、外部メダルホッパ41に貯留される。制御部96は、検出部31aの検出に応じて、左ホッパ40Lの送出装置40aを駆動する。
これにより、制御部96は、外部メダルM1の左投入口31Lへのメダル投入に応じて、左ホッパ40Lに貯留した内部メダルM2を、射出口34bからプッシャ台35に供給する。また、制御部96は、左レバー32Lの奥行方向Yへの傾動操作を受け付けることなく、メダル射出を実行する。
詳細な説明は省略するが、同様に、制御部96は、外部メダルM1の右投入口31Rの投入に応じて、右ホッパ40Rに貯留した内部メダルM2を、右射出装置34Rからプッシャ台35に供給する。
(獲得メダルを消費することによるプッシャ台35への内部メダルM2の供給)
ゲームが進行することに応じて、プッシャ台35上の内部メダルM2は、獲得穴37、回収筒36L,36Rに落下する。
獲得穴37に落下した内部メダルM2は、検出部37aに検出され、内部メダルホッパ42に貯留される。制御部96は、検出部37aが内部メダルM2を検出する毎に、つまり獲得穴37に落下した内部メダルM2をカウントして、記憶部95の獲得メダル数を加算する。また、制御部96は、内部メダルM2が獲得穴37に落下しても、外部メダルM1を払い出さない。
同様に、制御部96は、検出部36aの出力に応じて、回収筒36L,36Rに落下した内部メダルM2をカウントして、回収メダル数を加算する。
プレイヤは、獲得メダル数を利用して、内部メダルM2をプッシャ台35に射出したい場合には、左レバー32Lを左右方向X(左側X1、右側X2)に傾動操作することにより射出口34bの向きを定めて、左レバー32Lを奥行方向Y(奥側Y2又は手前側Y1)に傾動操作すればよい。
制御部96は、前述した外部メダルM1の投入と同様に、左レバー32Lの左右方向Xへの傾動操作に応じて、左射出装置34Lの内部メダルM2の投入方向を変更する。制御部96は、左レバー32Lの奥行方向Yへの傾動操作に応じて、記憶部95の獲得メダル数を減算することにより獲得メダルを消費し、また、前述した外部メダルM1の投入と同様に、左ホッパ40Lに貯留した内部メダルM2を射出口34bからプッシャ台35に供給する。なお、制御部96は、左レバー32Lが継続して奥行方向Yに傾動操作されている間は、複数の内部メダルM2を1枚ずつ連続してプッシャ台35に供給する。
詳細な説明は省略するが、同様に、制御部96は、右レバー32Rの左右方向X、奥行方向Yの傾動操作に応じて、右射出装置34Rを制御し、また、右ホッパ40Rに貯留した内部メダルM2をプッシャ台35に供給する。
なお、ステーションSt1の獲得メダルは、左右の領域で区別されず、記憶部95は、ステーションSt1全体の獲得メダル数を記憶する。このため、制御部96は、左レバー32L、右レバー32Rのいずれが操作されても、ステーションSt1の獲得メダルを消費して、それぞれ左射出装置34L、右射出装置34Rから内部メダルM2を射出する。つまり、制御部96は、レバー32L,32Rの操作に応じて2つの射出装置34L,34Rがそれぞれプレイ領域F1に投入する内部メダルM2に関し、記憶部95に記憶した獲得メダル数を共有する。
なお、実施形態では、制御部96は、射出口34bの向きを変更操作している際に、メダル投入してしまう等という誤操作を抑制するために、レバー32L,32Rの斜め方向への傾動操作を受け付けない構成にしている。但し、これに限定されず、制御部96は、斜め方向への傾動操作を受け付けることにより、射出口34bの向きを変更操作しながらメダル投入できる構成にしてもよい。
(外部メダルM1の払い出し)
プレイヤは、ゲームを終了する場合等には、払い出しボタン33を操作すればよい。
制御部96は、払い出しボタン33の操作に応じて、外部メダルホッパ41を制御して、記憶部95に記憶した獲得メダル数分の外部メダルM1を、払い出し口39に払い出す。
これにより、プレイヤは、ゲームで獲得した獲得メダル数分の外部メダルM1を、外部に払い出すことができる。
このように、プレイヤは、実際に触れることができる外部メダルM1を、投入口31L,31Rに投入することにより、従来と同様に、メダルをプレイ領域Fに直接的に投入しているような感覚でプレイできる。
また、プレイヤは、レバー32L,32Rを奥行方向Yに操作することにより、ゲームで獲得した獲得メダルを消費してプレイをすることができる。このため、プレイヤは、外部メダルM1を使い切った場合等には、それまでに獲得した獲得メダルを消費してプレイできる。
この場合、プレイヤは、左レバー32Lの左手のみの操作によって、左射出装置34Lの射出方向の変更及び射出実行を操作できる。同様に、プレイヤは、右レバー32Rの右手のみの操作によって、右射出装置34Rの射出方向の変更及び射出実行を操作できる。これにより、プレイヤは、両手によるレバー操作によって、左射出装置34L、右射出装置34Rの両方を同時に操作でき、また、獲得メダルを両射出装置で共有して消費しながらプレイできる。
このように、ゲーム機1は、従来のゲーム機に比較すると、操作性が各段によい。
(内部メダルM2の循環)
制御部96は、獲得穴37、回収筒36L,36Rに落下して内部メダルホッパ42に収容された内部メダルM2を、送出装置42aを制御することにより、左ホッパ40L、右ホッパ40R、放出ホッパ43bに振り分けるようにして送出する。
内部メダルホッパ42のメダル収容数は、最も多く、例えば、数百枚である。制御部96は、必要に応じて、左ホッパ40L、右ホッパ40R、放出ホッパ43bに送出する。
左射出装置34Lから内部メダルM2が射出される場合は、プレイヤによって左投入口31Lにメダル投入された場合、左レバー32Lが操作された場合である。同様に、右射出装置34Rから内部メダルM2が射出される場合は、プレイヤによって右投入口31Rにメダル投入された場合、右レバー32Rが操作された場合である。また、ゲームで小当たりに当選した場合にも、射出装置34L,34Rから内部メダルM2が射出される。
このため、制御部96は、左射出装置34L、右射出装置34Rから投入するために必要な数量として、例えば100枚程度の内部メダルM2が左ホッパ40L、右ホッパ40Rにそれぞれ収容されるように、内部メダルホッパ42の送出装置42aを制御する。
一方、制御部96は、通常ステージ中には、内部メダルM2を放出ホッパ43bに貯留しない。制御部96は、ゲームの進行に応じてステーションSt1~St6のなかから大量放出ステージに移行した各ステーションSt(つまり大量放出を行うと決定した各ステーションSt)で大量放出の処理をする場合のみ、各ステーションStの内部メダルM2を放出ホッパ43bに送出するように制御する。
例えば、制御部96は、ステーションSt1で大量放出ステージに移行し大量放出の処理をする場合には、ルーレット抽選で当選した数量の内部メダルM2を、ステーションSt1の内部メダルホッパ42から放出ホッパ43bに送出する。また、ステーションSt1とは異なる他のステーションSt2~St6の内部メダルホッパ42を駆動せず、内部メダルM2をこれらの内部メダルホッパ42から放出ホッパ43bに送出しない。そして、制御部96は、放出ホッパ43bに送出した内部メダルM2を、さらに、放出ホッパ43bを制御することにより、大量放出口25bからステーションSt1のプッシャ台35に供給する。
このため、ステーションSt1の大量放出の処理では、ステーションSt1の内部メダルホッパ42の内部メダルM2のみが用いられ、他のステーションSt2~St6の内部メダルホッパ42の内部メダルM2が用いられることがない。
このように、各ステーションStの内部メダルM2は、外部メダルM1の流路から完全に分離されることに加えて、他ステーションStの内部メダルM2と混ざることがない。このため、各ステーションStの内部メダルM2は、各ステーションStから他のステーションStに移動せずに、各ステーションSt内のみで循環することになる。そのため、各ステーションStが保有する内部メダルM2の数量は、ゲームが進行しても一定であり、変化しない。
これにより、各ステーションStにおいて内部メダルM2が不足すること(いわゆるメダル切れ)が発生することを抑制できる。また、ゲーム機1の管理者は、外部メダルM1の数量の過不足のみに注意して補充、減量等すればよいので、メダルに関する管理が容易である。
(大量放出時における大量放出口25bの操作)
制御部96は、各ステーションStで大量放出を行う場合には、そのステーションStのレバー32L,32Rによる射出装置34L,34Rの操作を受け付けない。つまり、制御部96は、レバー32L,32Rが傾動されても、射出装置34L,34Rによる内部メダルM2の射出方向の変更、及び射出の実行の制御を受けない。
そして、制御部96は、各ステーションStで大量放出を行う場合には、レバー32L,32Rの左右方向Xの操作に応じてモータ43cを制御することにより、大量放出口25bの向きを変更する。これにより、制御部96は、大量の内部メダルM2の放出方向を、左右方向Xに変更する(図8示す方向X25b参照)。
この場合、両方のレバー32L,32Rが操作された場合には、制御部96は、例えば、最後に操作を受けたレバーの操作に従うようにしてもよい。
レバー32L,32Rが左側X1に傾動操作された場合には、制御部96は、この操作を受け付けて、大量放出口25bを左側X1に移動する。また、レバー32L,32Rが右側X2に傾動操作された場合には、制御部96は、この操作を受け付けて、射出口34bを右側X2に移動する。
このように、制御部96は、大量放出装置25が内部メダルM2をプレイ領域F1に放出することに応じて、レバー操作の操作対象を、射出装置34L,34Rから大量放出装置25に切り替える。これにより、レバー32L,32Rを、射出装置34L,34Rの操作装置と、大量放出装置25の操作装置として兼用できる。
また、制御部96は、大量放出を行うステーションStのレバー操作のみを受け付けて、大量放出装置25によるプレイ領域F1への内部メダルM2の放出方向を変更できる。
プレイヤは、大量放出時において、大量放出装置25からの内部メダルM2の放出方向を操作できるので、内部メダルM2をプッシャ台35のどの位置に放出するかを操作することができる。
固定テーブル35b上には、ボール38が載置されている。
このため、プレイヤは、内部メダルM2の放出方向を操作することにより、内部メダルM2をボール38に当てるようにプレイできる。ボール38は、放出された内部メダルM2に当たることにより、固定テーブル35b上を移動する。また、内部メダルM2の放出範囲A25bは、ボール38の移動範囲である固定テーブル35b上の全面を含むので、プレイヤにとっては、ボール38を有利に移動できるチャンスである。
なお、大量放出中において、ボール38が獲得穴37に落下した場合には、例えば、1つのボール38が落下したことに応じて2つボール38が落下した処理を行う等の利益を、プレイヤに付与してもよい。
つまり、通常ステージ中には、射出装置34L,34Rから射出させる内部メダルM2を直接、ボール38に当てることができない。通常ステージ中には、往復テーブル35aの往復動作にともなって内部メダルM2が移動し、ボール38は、この内部メダルM2の移動にともなって固定テーブル35b上を少しずつ移動する。
これに対して、大量放出時には、大量放出装置25からの内部メダルM2をボール38に直接当てることができるので、ボール38を大きくに移動できる。また、放出範囲A25bが固定テーブル35b上の全面であるので、ボール38が手前側Y1に移動するように、内部メダルM2をボール38に当てれば、ボール38を獲得穴37の方向に移動することができる。
制御部96は、ステーションSt1の大量放出ステージが終了すると、通常ステージに移行し、通常ステージを再開する。これにともない、制御部96は、ステーションSt1のレバー操作の操作対象を、大量放出装置25から射出装置34L,34Rに切り替えて戻す。射出装置34L,34Rは、大量放出ステージ中には、制御されない状態である。このため、通常ステージの再開時には、大量放出ステージの移行前の状態が維持されているので、射出方向が維持されている。
このため、プレイヤは、通常ステージの再開時には、大量放出前に狙った方向に、内部メダルM2を射出することができる。
[プッシャ台35及び回収筒36に関連する構成]
図10は、第1実施形態の回収筒36近傍の構成を奥側Y2から見た斜視図である。
図11は、第1実施形態の回収筒36の筒本体55の構成を説明する図である。
図11(A)は、筒本体55を上側Z2から見た図である。
図11(B)は、筒本体55を右側X2から見た断面図(B-B断面図)である。
図11(C)は、筒本体55の右側面図である。
図11(D)は、筒本体55を奥側Y2から見た図である。
図11(E)は、筒本体55の斜視図である。
図12は、第1実施形態の回収筒36が内回転状態、外回転状態に配置された状態の回収筒36近傍の構成を説明する斜視図である。
なお、図12は、メダルMの移動態様をわかりやすく説明するために、ボールガード56の図示を省略した。
ゲーム機1は、プッシャ台35及び2つの回収筒36L,36Rに関する構成は、左右方向Xにおいて、ほぼ対称である。以下、主に、左側X1の左回収筒36Lについて説明し、また、回収筒36L,36Rを、回収筒36ともいう。
ゲーム機1は、プッシャ台35、回収筒36(メダル回収部)、周囲壁58、駆動部59を備える。
プッシャ台35は、往復テーブル35a、固定テーブル35bを備える。
往復テーブル35a及び固定テーブル35bの上面は、水平面であり、メダルMを移動可能に載置することができる。往復テーブル35a及び固定テーブル35bの左右方向X(メダル移動方向に直交する方向)の外側には、側壁34dが設けられている。
往復テーブル35aは、モータ等を備える駆動部(図示せず)によって、固定テーブル35b上を奥行方向Yに往復移動するように駆動される。図10に示す状態は、往復テーブル35aが最も手前側Y1に配置された状態である。
射出装置34等から往復テーブル35a上に供給されたメダルMは、往復テーブル35aの往復移動によって、奥壁50(図1参照)に当接する。このため、往復テーブル35a上に載置されていた複数のメダルMは、玉突き現象のように手前側Y1に徐々に移動する。これにより、複数のメダルMの一部は、手前側Y1の傾斜面35cから固定テーブル35b上に落下する。
固定テーブル35bは、筐体2に対して固定されている。上側Z2から見た固定テーブル35bの形状は、実施形態では長方形であるが、ゲーム機の仕様等に応じて、適宜変更してもよい。
固定テーブル35b上には、このように往復テーブル35aから落下してきたメダルM等が載置される。また、往復テーブル35aから落下したメダルMは、往復テーブル35aの往復移動によって、往復テーブル35aの手前壁部に当接する。このため、固定テーブ上に載置されていた複数のメダルMは、玉突き現象のように手前側Y1(メダル移動方向)に徐々に移動する。これにより、複数のメダルMの一部は、固定テーブル35bの手前縁部から獲得穴37に落下するか、回収筒36に回収される。
固定テーブル35bの手前側Y1のコーナ部(つまり、手前縁部の左右両端部)は、切り欠き52を備える。
切り欠き52は、固定テーブル35bのコーナ部を円弧状に切り欠いた部分である。この円弧の半径は、回収筒36の円筒の半径と同等である。このように、切り欠き52は、回収筒36の外周面に対応した形状である。
このため、回収筒36及び固定テーブル35bは、プレイ領域F1内に連続して配置され、かつ、回収筒36は、固定テーブル35bに干渉することなく回転駆動できる。
なお、側壁34dには、従来のゲーム機とは異なりメダルMの落下穴(親落穴ともいう)が設けられていない。このため、固定テーブル35bのうち側壁34d近傍に載置されたメダルMは、側壁34dに沿って手前側Y1に移動しやすい。また、後述するように、固定テーブル35b上のうち側壁34d近傍は、メダルMが移動しやすい易移動領域61b(図14(A)参照)である。
そして、回収筒36を側壁34dに連続するように設けているので、側壁34d近傍を、側壁34dに沿って移動するメダルMを、回収筒36に効率よく導くことができる。
固定テーブル35b上には、メダルMとは異なるゲーム媒体であるボール38が供給される。ボール38は、固定テーブル35b上のメダルMが移動することに応じて、固定テーブル35b上を移動する。ボール38の直径は、メダルMの直径よりも大きい。
回収筒36は、固定テーブル35b上を移動してきたメダルMを回収する部材である。
回収筒36は、その一部が、固定テーブル35bの切り欠き52に収容されるように配置されている。つまり、2つの回収筒36は、固定テーブル35bの手前縁部であって、左右方向X(直交方向)の左側X1及び右側X2にそれぞれ設けられている(図8参照)。また、回収筒36は、側壁34dの手前側Y1に、側壁34dに連続するように設けられている。
ゲーム機1は、回収筒36を目隠しするための部材が設けられていない。このため、回収筒36は、従来のゲーム機の落下穴とは異なり、プレイ領域F1内において上側Z2に露出しており、また、プレイヤからよく見えるように配置されている。
回収筒36の上側Z2には、ボールガード56(ボール移動抑制部材)が固定されている。
図11を参照して、回収筒36の筒本体55の形状を説明する。なお、筒本体55の説明において、各方向等は、便宜上、円筒の中心軸C35を鉛直方向Zにし、フラット面55bを奥側Y2に向けて配置した状態とする。
図11に示すテーブル配置線55iは、筒本体55がゲーム機1に取り付けられた状態で、固定テーブル35bの表面の鉛直方向Zの位置を示す。
筒本体55は、円筒部材の上部の一部を、奥側Y2に向けて開口する開口55jを有するように、削り取ったような形状である。また、円筒の中空部分は、メダルMが落下する回収穴55hを形成する。回収穴55hの直径は、メダルMの直径よりも大きい。
筒本体55は、落下面55a、フラット面55b(易落下面)、隆起面55c(難落下面)、直立面55d、内側壁55e、天面55fを備える。
落下面55aは、フラット面55b、隆起面55c等から移動してきたメダルMを滑り落とすことにより、回収穴55hへと導く。落下面55aは、回収穴55hに向かうに従って下側Z1に傾斜している。
フラット面55b及び隆起面55cは、筒本体55の上面に形成されている。
フラット面55bは、筒本体55の外縁部に形成され、筒本体55の外周の円弧及び弦に囲われた面である。フラット面55bは、平面であり、また、水平面である。鉛直方向Zにおいて、フラット面55bは、固定テーブル35bの表面と、同じ位置に配置される。また、フラット面55bの外縁部は、テーブル配置線55iに一致している。
隆起面55cは、筒本体55の外縁部に形成された面である。隆起面55cは、フラット面55bよりも左右外側の部分に、それぞれ設けられている。
隆起面55cは、テーブル配置線55iから回収穴55hの方向(つまり円筒の中心軸C35の方向)に至る程、上側Z2に至るように(つまり固定テーブル35bの表面よりも上側Z2に突出するように)、形成されている。
直立面55dは、隆起面55cの手前側Y1の辺部から天面55fへと至る壁面である。直立面55dは、鉛直面(XZ平面)にほぼ平行な面である。
内側壁55eは、落下面55aの左右外側の辺部から隆起面55cへと至る側壁である。
天面55fは、筒本体55の最上部を形成する面である。天面55fは、水平面である。
図12に示すように、回収筒36がゲーム機1に取り付けられた状態では、フラット面55bは、固定テーブル35bの表面に連続するように配置される。また、フラット面55bは、固定テーブル35bの表面から突出することなく、回収穴55hに連続する面を形成する。このため、フラット面55bは、固定テーブル35bを移動してきたメダルMを回収穴55hに導きやすく、つまり、メダルMを回収しやすい部分を構成できる。
隆起面55cは、固定テーブル35bの表面に連続し、また、固定テーブル35bの表面より突出した面を形成するように配置される。このため、隆起面55cは、固定テーブル35bを移動してきたメダルMをフラット面55bよりも回収穴55hに導きにくく、つまり、メダルMを回収しにくい部分を構成できる。
なお、メダルMを回収しやすい部分(易落下部)は、フラット面55bのみによって構成されるのではなく、フラット面55b及び他の面が組み合わさって構成されていてもよい。同様に、メダルMを回収しにくい部分(難落下部)は、隆起面55c及び他の面が組み合わさって構成されていてもよい。
図10に示すように、ボールガード56は、固定テーブル35b上のボール38が、回収穴55hに入ることを防止する部材である。ボールガード56は、筒本体55の天面55fに固定されている。このため、ボールガード56は、フラット面55b及び隆起面55cよりも上側Z2に配置されている。
ボールガード56は、円環状の板材である。上側Z2から見た状態で、ボールガード56の外径は、筒本体55の外径と等しい。また、固定テーブル35bからボールガード56までの高さは、ボール38の直径よりも小さい、実施形態では、この高さは、ボール38の半径と等しい。固定テーブル35b上を移動してきたボール38は、筒本体55に接触する前に、ボールガード56に当接する。これにより、ボールガード56は、ボール38がフラット面55b及び隆起面55cに到達することを抑制できる。
ボールガード56の内径部の直径は、メダルMの直径よりも大きい。
ここで、例えば、メダルMの大量放出時に放出等されたメダルMは、プッシャ台35等で跳ねたりして、回収筒36に向けて上側Z2から落下することがある。このようなメダルMは、ボールガード56の内径部を通って、回収穴55hに落下する。
このように、ボールガード56は、ボール38が筒本体55に到達することを抑制でき、かつ、メダルMが通常とは異なる態様で移動してもこれを通過させることができる。
なお、図10に示すように、側壁34dには、プッシャ台35上のボール38が、回収筒36の方向に移動しないように案内するボール案内板57が設けられている。
ボール案内板57は、側壁34dから、左右内側に突出するように設けられている。
しかし、ボール38が回収筒36に確実に到達しないようにするためには、ボール案内板57をより大きくし、また、ボール案内板57を回収筒36の近傍まで設置する必要がある。この場合には、ボール案内板57が固定テーブル35b上の多くのメダルMを隠してしまうし、また、回収筒36近傍でのメダルMの移動を観察しくい。このため、ゲーム機1は、ボール案内板57を設けていても、ボール38が回収筒36に到達することがあるように構成されている。
周囲壁58は、回収筒36の手前側Y1かつ左右外側の部分を、囲む壁部である。左右方向Xにおいて、周囲壁58の奥部58aは、回収筒36及び固定テーブル35bの間に位置する。
駆動部59は、回収筒36を鉛直方向Zの軸回りに回転する装置であり、例えばモータ等を備える。回収筒36は、駆動部59によって、中心軸C35回りに約90度の範囲で往復するように回転駆動される。
このため、奥行方向Yにおいて、回収筒36のうち固定テーブル35bの切り欠き52(つまり固定テーブル35bのメダル移動方向先端の縁部)に連続する部分は、フラット面55b及び隆起面55c間で変更される。
これにより、メダルMの落下のしやすさの状態は、易落下状態(図12(A)の状態)及び難落下状態(図12(B)の状態)の間で変化する。
(回収筒36に到達したメダルMの動き)
図12(A)に示すように、易落下状態では、フラット面55bが形成された開口55jの部分は、奥側Y2を向くように配置されるので、固定テーブル35b上を手前側Y1に移動してくるメダルMに向かい合うように配置される。また、左右方向Xにおいて、フラット面55bの外側端部55k(黒丸で図示した)は、側壁34dと同じ位置に配置される。このため、固定テーブル35b上を移動してきたメダルMは、フラット面55b上に乗り移るように移動しやすい。これにより、易落下状態では、固定テーブル35b上のメダルMは、回収筒36に回収されやすい。
図12(B)に示すように、難落下状態では、フラット面55bは、右側X2(左右内側)を向くように配置される。このため、フラット面55bが形成された開口55jの部分は、右側X2(つまりメダル移動方向である手前側Y1に直交する方向)を向くように配置される。また、隆起面55cが形成された部分が、奥側Y2を向くように配置される。さらに、筒本体55の外周面一部55mも、奥側Y2を向くように配置される。
このため、固定テーブル35b上を移動してきたメダルMは、隆起面55cに乗り上げたり、隆起面55cの裾部分に沿って移動し、かつ、フラット面55b上に移動しにくい。さらに、筒本体55の外周面一部55mに当接したメダルMも、回収穴55hに入ることはできない。これにより、難落下状態では、固定テーブル35b上のメダルMは、回収筒36に回収されにくい。
ここで、回収筒36に到達したメダルMは、さらに、回収筒36が回転駆動されることにより移動する。
図13は、第1実施形態のメダルMが回収筒36によって移動される態様を説明する図である。
なお、メダルMが移動する態様は、メダルMの数量、往復テーブル35aの往復移動にともなうメダルMの移動状態等に起因するため、複雑である。図13は、メダルMが移動する態様の典型例を示す。
図13(A)に示すように、易落下状態で、フラット面55b上に位置するメダルMは、そのまま手前側Y1にさらに移動すれば、回収穴55hに落下する。しかし、この状態から難落下状態に変更するために、回収筒36が右回りに回転すると、このメダルMは、内側壁55eに当接することがある。図13(B)に示すように、このため、このメダルMは、回収筒36の回転に応じて、内側に向けて移動されることがある。このため、プレイヤが回収筒36に回収されるであろうと予想したメダルMは、回収されない場合がある。
図13(C)に示すように、易落下状態で、隆起面55c上に位置するメダルMは、この状態から回収筒36が右回りに回転すれば、固定テーブル35b上に戻される。しかし、上記同様に回収筒36が右回りに回転すると、このメダルMは、周囲壁58の奥部58aに引っ掛かることがある。そして、メダルMは、このように引っ掛かった状態で回転すると、図13(D)に示すように、隆起面55cを乗り越えて、回収穴55hに落下することがある。このため、プレイヤが回収筒36に回収されないであろうと予想したメダルMは、回収される場合がある。
図13(E)に示すように、難落下状態で、隆起面55c上に乗り上げたメダルMは、一旦は、回収穴55hに落下しない状態が維持される。この状態から、易落下状態に変更するために、回収筒36が左回りに回転すると、図13(F)に示すように、隆起面55c上に乗り上げたメダルMは、そのまま回転移動して、側壁34dに当接し、フラット面55bに移動後に、回収穴55hに落下することがある。このように、メダルMが回収穴55hに落下する態様を、面白くすることができる。
回収筒36は、露出しているので、プレイヤは、このようなメダルMの動きを、面白く観察できる。また、プレイヤは、ボールガード56の内径部を通して、回収穴55hに落下していくメダルMも観察できる。
(回収筒36へのメダル回収後の動作)
前述したように、回収筒36に回収されたメダルMは、検出部36a(図9参照)によって検出される。
ここで、ゲーム機1は、前述したように固定テーブル35b上のメダルMを回収筒36に効率よく導くことができるので、回収穴55hの開口面積を、従来のゲーム機の親落穴の開口面積よりも小さくすることができる。このため、回収筒36に回収されたメダルMが通過する領域を、小さい空間にすることができる。これにより、検出部36aは、回収されたメダルMの検出をしやすい。
制御部96は、検出部36aの出力に応じて、ボール供給装置70を駆動して、ボール上昇装置71のボール38を上昇させる。ボール供給装置70がボール38を固定テーブル35bに供給され、さらに、ボール38が固定テーブル35bから獲得穴37に落下することは、大量放出ステージへの移行につながる。
このように、実施形態のゲーム機1は、従来のゲーム機の親落穴とは異なり、回収されたメダルMの検出をしやすい構成にし、また、メダルMが回収される態様を積極的にプレイヤに見せる構成にしている。このため、実施形態のゲーム機1は、回収筒36を親落穴の代用とするだけではなく、回収したメダルMをゲーム進行にも利用できる。
また、従来のゲーム機は、メダルを回収していることや、その回収量をプレイヤに分かりにくくするために、親落穴を隠す目隠しをプッシャ台上に設けていた。これに対して、ゲーム機1は、メダルMを回収していることを見せる構成であるため、この目隠しが不要である。これにより、ゲーム機1は、プレイヤに安心感を与えることができる。
なお、回収筒36の回転周期は、一定ではなくてもよい。例えば、制御部96は、メダル投入数、払い出し数に基づいてペイアウト率を算出し、この算出結果に基づいて、回収筒36の回転周期を変更してもよい。この場合には、制御部96は、回収筒36が易落下状態に配置される時間をより長くすれば、ペイアウト率をより高くできるし、一方、回収筒36が難落下状態に配置される時間をより長くすれば、ペイアウト率をより低くなるように調整できる。
また、例えば、往復テーブル35aが手前側Y1に移動している状態では、固定テーブル35b上のメダルMは、手前側Y1に移動しやすい。このため、制御部96は、往復テーブル35aが手前側Y1に移動している状態において、回収筒36が易落下状態にする制御することによりペイアウト率をより高くできるし、一方、回収筒36が難落下状態にするように制御することによりペイアウト率をより低くなるように調整できる。
[プッシャ台35及びボール供給装置70に関連する構成]
図10、図14、図15等を参照して、プッシャ台35及びボール供給装置70に関連する構成について説明する。
図14は、第1実施形態のプッシャ台35及びボール供給装置70近傍の構成を説明する図である。
図14(A)は、固定テーブル35b近傍の構成を上側Z2から見た図である。
図14(B)は、手前側Y1から見た状態における固定テーブル35b、側部構造体65、ボール降下装置73、ボール供給口75等の位置関係を説明する図であり、図14(A)のB-B断面図に対応する図である。
図15は、第1実施形態の固定テーブル35b及びボール供給装置70近傍の構成を、右上から見た斜視図である。
なお、図15は、ボール上昇装置71の透明カバー71e、ボール降下装置73の透明カバー73e、目隠しカバー74e等を取り除いた状態を図示した。
ゲーム機1は、ボール38に関する構成として、固定テーブル35b、ボール供給装置70(ボール供給部)等を備える。
図10に示すように、ボール供給装置70は、固定テーブル35bよりも左側X1に位置する側部構造体65に設けられている。側部構造体65は、プレイ領域F1の左側X1に配置された構造体である。側部構造体65の右側面は、側壁34dである。
(固定テーブル35bの易移動領域61、難移動領域62)
図14に示すように、固定テーブル35bは、複数のネジ60(抵抗付与部材)を備える。
ネジ60は、固定テーブル35b内の段付き穴に固定されている。ネジ60は、頭部表面が緩やかな湾曲面(つまり曲率半径が大きい)を有するネジ種別であり、例えば、トラスネジ、バインドネジ等である。
ネジ60の頭部は、湾曲面の上部のみが、固定テーブル35bの表面から突出している。湾曲面の縁部は、固定テーブル35bの表面よりも下側Z1に位置しており、また、頭部の外周面も、固定テーブル35bの表面よりも下側Z1に位置している。
このため、固定テーブル35b上を移動するメダルMは、ネジ60の設置部を通過する際には、ネジ60の頭部の外周面に引っ掛かることなく湾曲面に乗り上がることにより、移動しにくくされる抵抗が付与される。
なお、プレイ時には、ネジ60は、メダルMに覆われて視認できない。このため、プレイヤに対して、違和感を与えることはない。
ネジ60の設置範囲は、固定テーブル35bのほぼ中央の領域である。ネジ60の設置範囲の外形は、奥側Y2に上底、手前側Y1に下辺を有する等脚台形状である。また、この等脚台形状の領域内には、より小さい等脚台形状の範囲に、ネジ60が設置されていない範囲を有する。
固定テーブル35bの表面のうち、小さい等脚台形内の領域、及び大きい等脚台形状よりも外側の領域は、メダルMが移動しやすい易移動領域61である。
実施形態では、易移動領域61のうち小さい等脚台形内を易移動領域61a、側壁34dに沿った領域を易移動領域61bともいう。ボール停止範囲(後述する)は、易移動領域61aに位置する。
大きい等脚台形から小さい等脚台形状を取り除いた範囲は、易移動領域61よりもメダルMが移動しにくい難移動領域62となる。
易移動領域61では、メダルMの移動の抵抗が少ないために、メダルMの移動速度が速くなる。一方、難移動領域62では、メダルMの移動の抵抗が易移動領域61よりも大きいために、メダルMの移動速度が易移動領域61よりも遅くなる。このため、難移動領域62では、メダルMが易移動領域61よりも停滞しやすい。
図14(B)に示すように、このため、固定テーブル35b上に積載されるメダルMの高さは、難移動領域62が高く、易移動領域61がこれよりも低くなる。また、メダルMが積載される表面形状は、易移動領域61aに凹部を有し、その周囲を難移動領域62が突出して囲うカルデラのような形状となる。
(ボール供給装置70)
図10、図15に示すように、ボール供給装置70は、ボール38を固定テーブル35b上に供給する装置である。ボール38の表層は、ゴム、スポンジ等の弾性体によって形成されていてもよい。
ボール供給装置70は、ボール上昇装置71、ブリッジレール72、ボール降下装置73(ボール移動部)、減速部74、ボール供給口75を備える。
ボール供給装置70内におけるボール38の移動経路は、この順であり、つまり、ボール38は、ボール上昇装置71からボール供給口75に向けて移動する。ボール上昇装置71側が上流側、ボール供給口75が下流側である。
(ボール上昇装置71)
ボール上昇装置71は、ボール38をストックするボール容器(図示せず)から、側部構造体65の上側Z2まで、上昇させるための装置である。ボール上昇装置71は、ボール降下装置73よりもボール移動経路の上流側に設けられている。
ボール上昇装置71は、上昇ガイドレール71a、螺旋スクリュー71b、透明カバー71eを備える。
上昇ガイドレール71aは、上昇するボール38をガイドする部材である。上昇ガイドレール71aは、ボール容器から上側Z2に向けて延びる2つの棒状を備える。上昇ガイドレール71aの上部構成は、側部構造体65よりも上側Z2に位置しているため、プレイ領域F1に露出している。
螺旋スクリュー71bは、棒部材と、その周囲に取り付けられた螺旋状の羽根である上昇羽根71c(当接部)とを備える。螺旋スクリュー71bの中心軸C71bの方向は、鉛直方向Zである。螺旋スクリュー71bは、中心軸C71b回りに回転駆動される。
透明カバー71e(図10参照)は、螺旋スクリュー71bを外側から覆う透明なカバーである。透明カバー71eは、ボール上昇装置71の内部に、メダルMが入り込むこと等を抑制する。
上記構成により、ボール上昇装置71は、螺旋スクリュー71bが回転駆動されることにより、ボール容器内に収容したボール38を、螺旋スクリュー71bの上昇羽根71cに当接させながら、上昇ガイドレール71aに沿って上昇させることができる。プレイヤは、このように上昇するボール38を、透明カバー71eを通して視認できる。
なお、上昇ガイドレール71aの上部(ボールの上下移動範囲の上端近傍)には、上昇したボール38を検出する検出部(光学センサ等)が設けられている。制御部96は、検出部の検出に応じて、ボール38が上昇ガイドレール71aの上端部まで上昇し、ブリッジレール72に移動したことを確認することができる。
(ブリッジレール72)
ブリッジレール72は、ボール上昇装置71が上昇したボール38を、ボール降下装置73の上部に移動させるレールである。ブリッジレール72は、複数の棒状の部材から形成されており、ボール上昇装置71からボール降下装置73に向かうに従って、下側Z1に傾斜している。これにより、ブリッジレール72は、ボール38を、プレイヤから視認可能に、重力の作用によって転がしながら、ボール降下装置73に向けて移動させることができる。
(ボール降下装置73)
ボール降下装置73は、降下羽根73c、透明カバー73eを備える。
降下羽根73cは、棒部材の周囲に取り付けられた螺旋状の羽根である。棒部材の軸方向は、鉛直方向Zである。降下羽根73cの形状は、螺旋スクリュー71bの上昇羽根71cの形状と同様であり、つまり、両者は、対応した形状である。降下羽根73cは、螺旋スクリュー71bとは異なり、回転駆動されない。
降下羽根73cの上部構成は、側部構造体65よりも上側Z2に位置し、一方、下部構成は、側部構造体65に収容されている。
透明カバー73e(図10参照)は、降下羽根73cを外側から覆う透明なカバーである。透明カバー73eの形状は、薄肉の円筒状である。
上記構成により、透明カバー73eの内壁面及び降下羽根73cの間には、棒部材の中心に螺旋状に変化する通路である螺旋降下路73d(ボール降下路)が形成される。螺旋降下路73d内のボール38は、降下羽根73c及び透明カバー73eの内壁面に当接し、これらに当接しながら、重力の作用によって加速しながら移動する。
このように、ボール降下装置73は、ブリッジレール72から移動してきたボール38を受け取って螺旋降下路73dを通すことにより、ボール38を旋回させながら降下させる。また、ボール38は、重力の作用によって加速するので、ボール降下装置73は、モータ等を備える駆動装置が不要であり、簡単な構成にすることができる。
ボール38は、螺旋降下路73dを通って、減速部74へと導かれる。
図15に示すように、螺旋降下路73dの終端は、接線方向がほぼ左右方向Xを向くように配置されている。ボール38は、螺旋降下路73dの終端から、左右方向Xにほぼ平行に右側X2に向けて進む。
以上のように、ボール38は、旋回しながら、かつ、加速して高速で降下するので、ダイナミックな動きをするし、その動きが面白い。プレイヤは、このボール38を、ボール降下装置73のうち側部構造体65から突出した部分において、透明カバー73eを通して視認でき、面白く観察することができる。
また、ボール上昇装置71、ボール降下装置73は、互いに同様な形状の螺旋羽根を有しており、対となって、側部構造体65に直立するように奥行方向Yに並べて設置されている。このため、両者は、プレイ領域F1内にスッキリと配置でき、また、美観がよい。
(減速部74)
減速部74は、螺旋降下路73dの終端からボール供給口75までの部分であって、主に、螺旋降下路73dで加速して高速となったボール38を減速させるための機能を有する部分である。
減速部74は、側部構造体65の内部に設けられている。
減速部74の構造は、目隠しカバー74e(目隠し部)によって、プレイ領域F1に露出しないよう目隠しされている(図10参照)。このため、プレイ領域F1の美観は、損なわれない。目隠しカバー74eは、側部構造体65の天面の一部を構成する。
減速部74は、減速突起74a、傾斜面74bを備える。
減速突起74aは、螺旋降下路73dから移動してきたボール38に当接することにより、ボール38を減速させるための部材である。前述したように、ボール38は、螺旋降下路73dで加速されており、そのまま固定テーブル35bに出すには、速度が速過ぎる。そのため、減速突起74aは、ボール38を減速させるわけである。
減速突起74aは、螺旋降下路73dから移動してきたボール38の移動軌跡上に配置されている。減速突起74aは、減速部74の手前内側面から奥側Y2に突出するように、固定されている。減速突起74aは、ボール38の損傷を抑制できるように、弾性部材(例えば、スポンジ、ゴム、バネ等)等によって、形成されていてもよい。
傾斜面74bは、減速部74の底面の一部である。傾斜面74bは、ボール供給口75へと繋がる面であり、ボール供給口75の直ぐ内側に位置する。傾斜面74bは、メダルMが滑り落ちる程度に、ボール供給口75に向かうに従って下側Z1に至るように傾斜している。
ここで、メダルMの大量放出時等には、プッシャ台35等で跳ねたメダルMが、ボール供給口75の内部に入り込むことがある。傾斜面74bは、このように入り込んだメダルMを滑り落として、ボール供給口75から固定テーブル35b上に排出することができる。
(ボール供給口75)
ボール供給口75は、側壁34dに設けられ、ボール38を固定テーブル35b上に向けて出す開口である。
図14(A)に示すように、奥行方向Yにおいて、ボール供給口75は、易移動領域61aと同じ位置に配置されている。
(ボール供給口75から出たボール38の動作)
図14(B)に示すように、ボール38は、螺旋降下路73dの終端から右側X2に向けて進み、ボール供給口75から右側X2に向けて出る。ボール38は、固定テーブル35b上に落下後に右側X2に転がりながら移動して易移動領域61a内で停止したり、易移動領域61a内に落下して停止する。
つまり、減速突起74aの大きさ、材質等は、螺旋降下路73dを移動してきたボール38の移動速度を、ボール38が固定テーブル35b上に配置された場合に、ボール停止範囲が易移動領域61a内となる程度に、減速させるように設定されている。減速突起74aの設定は、ボール38の大きさ、螺旋降下路73dから出る際のボール38の速度等のゲーム機の特性に応じて、適宜変えればよい。
実際にゲーム機1を試作したところ、減速突起74aを備えることにより、ボール供給口75から出たボール38が、易移動領域61a内で停止する効果を有することを確認できた。また、減速突起74aを設けない場合には、ボール38は、螺旋降下路73dによって高速になっているために、左側X1の側壁34dの対向壁まで到達してしまった。
また、固定テーブル35bからボール供給口75までの高さは、ボール38の落下速度がボール停止範囲に停止できる程度以内になるように設定されている。固定テーブル35bからボール供給口75の下部までの高さH75は、例えば30mm以上50mm以下である。
すなわち、ボール供給口75の位置が高過ぎると、ボール38は、重力の作用によって、再度、高速になり過ぎてしまう。また、ボール38は、高速になり過ぎた状態で、固定テーブル35b上のメダルM上に落ちると、不規則過ぎる方向に跳ねてしまうため、易移動領域61aの方向に移動しにくくなってしまう。また、ボール供給口75の位置が低過ぎると、固定テーブル35bで跳ねたメダルMがボール供給口75に入りやすくなること等の要因になるので、好ましくない。
このように、実施形態のゲーム機1は、側壁34dのボール供給口75から出したボール38を、ゲームの仕様上の狙った位置である易移動領域61a内で停止させることができる。このため、ゲーム機1は、ボール38をガイドするための大きなアーム、レール等を、固定テーブル35b上に設けなくてもよい。このため、ゲームをするための領域であるプレイ領域F1が、煩雑にならず、スッキリとさせることができる。
図8に示すように、大量放出装置25は、大量のメダルMを、固定テーブル35b上面のうちボール停止範囲を含む範囲に、固定テーブル35bの上側Z2から大量放出する。実施形態のゲーム機1は、上記アーム、レール等が不要であるので、このようなメダルMの大量放出を邪魔することがない。
これに対して、従来のゲーム機は、上記アーム、レール等を備えるので、プレイ領域F1が煩雑であり、また、メダルMの大量放出時にはメダルMが上記アーム、レール等に当たってしまい邪魔となっていた。
(ボール供給のタイミング)
実施形態では、回収筒36L,36Rに回収したメダル数が一定数(例えば、100枚程度)に到達することに応じて、制御部96が螺旋スクリュー71bを回転することにより、1つのボール38を固定テーブル35b上に供給している。表示部21は、メダルMの上記一定数に対する回収量の割合を、ゲージ等で表示してもよい。
また、制御部96は、メダル数が一定数に到達した場合に、表示部21を利用したゲームを行い、プレイヤがこのゲームに勝利したことを条件に、ボール供給をするようにしてもよい。
但し、ボールの供給方法は、ゲーム機1の仕様に応じて、適宜設定でき、例えば、メダルMを1つずつ回収するごとに、螺旋スクリュー71bを一定角度回転することにより、ボール上昇装置71内のボール38が、少しずつ上昇するようにしてもよい。
また、ボール上昇装置71は、上昇ガイドレール71aの上部までボール38を上昇させておき、ロック機構でこのボール38がブリッジレール72に移動しないように保持しておき、ボール供給時にこのロック機構を解除することによりボール38をブリッジレール72に移動してもよい。
[チャッカ入賞にともなう抽選処理]
図8、図16~図18等を参照して、チャッカ入賞にともなうスロット抽選処理について説明する。
図16は、第1実施形態のチャッカ入賞にともなう抽選処理のフローチャートである。
図17、図18は、第1実施形態のスロット抽選処理時の表示部21のスロット画面80を説明する図である。
図8に示すように、制御部96は、プッシャ台35の傾斜面35cに設けられた3つのチャッカ90R(第1入賞口)、チャッカ90G(第2入賞口)、チャッカ90B(第2入賞口)にメダルMが入賞すると、スロット画面80(図17参照)を表示部21(図1参照)に表示して、スロット抽選処理(利益付与抽選処理)を行う。つまり、制御部96は、チャッカ入賞に応じて、スロット抽選を実行する権利をプレイヤに付与する。実施形態では、この権利をストックともいう。
チャッカ90の縁部には、チャッカ90Gの属性を示す赤(R)、緑(G)、青(B)の色彩が付されている。実施形態では、これらチャッカ90の色属性を、入賞色ともいう。
各チャッカ90の内部には、それぞれ入賞したメダルMを検出する検出部(光学センサ等)が設けられている。
制御部96は、これら検出部の出力に基づいて、メダルMがどのチャッカ90に入賞したか否かを判定できる。制御部96は、スロット抽選の結果、当選であった場合には、当選結果に応じた数のメダルMを射出装置34L,34Rからプッシャ台35上に射出して供給する。供給されるメダル数は、例えば、変動図柄が「777」である場合には50枚、「7」以外の奇数の同一数字が3つ並んだ場合には30枚、偶数の同一数字が3つ並んだ場合には10枚等である。
プッシャ台35上にメダルMが供給されると、固定テーブル35b上のメダルM(M2)やボール38が獲得穴37に落下しやすくなる。このため、スロット抽選処理で当選することは、プレイヤにとって利益となる。
図17(A)に示すように、制御部96は、スロット抽選時には、スロット画面80を表示部21に表示する。
スロット画面80は、変動表示部81、ストック表示部82、抽選実行ストック表示部83を備える。
変動表示部81は、抽選結果を表示するために、3つの表示領域で、0~9の数字を変動表示する。スロット抽選の当選役は、これらの3つの数字の組み合わせに対応している。
ストック表示部82は、プレイヤが所有するストックの情報を、ストック図形85(85R,85G,85B)として表示する。実施形態では、ストック図形85は、入賞色に対応した色彩を有する円形の図形である。図17、図18は、ストック図形85のなかに色彩を「R、G、B」の文字を示すことにより、ストック図形85の色彩を示す。ストック図形85は、入賞順に左側X1から右側X2に向けて、並んで表示されており、最も左側X1に配置されたストック図形85のストックから抽選されていく。図17、図18には、各ストック図形85に対応するストックの取得順序を、枝番で示す。ストック表示部82は、最大10個のストック図形85を表示する。
抽選実行ストック表示部83は、現時点で抽選が実行されているストックのストック図形85を表示する。
例えば、図17(A)は、10個のストックを有している状態から、ストック図形85R-0に対応したストックが消費されてスロット抽選が行われている場面である。
このため、抽選実行ストック表示部83には、ストック図形85R-0が表示されている。また、ストック表示部82に表示されたストック図形85は、10個から9個に減少している。
(スロット抽選処理の流れ)
図17、図18のゲーム進行を例に、スロット抽選処理の流れを説明する。
図16に示すように、S1において、制御部96は、チャッカ90の検出部の出力に基づいて、メダルMが入賞したか否かを判定する。制御部96は、入賞したと判定した場合には(S1:YES)、S2に進み、一方、入賞していないと判定した場合には(S1:NO)、S1aに進む。
S1aにおいて、制御部96は、記憶部95を参照することにより、ストックを有するか否かを判定する。制御部96は、ストックを有すると判定した場合には(S1a:YES)、S5に進み、一方、ストックを有さないと判定した場合には(1a:NO)、S1からの処理を繰り返す。
S2において、制御部96は、当選確率情報の抽選を実行することにより、各入賞に対応した当選確率情報を決定する。当選確率情報に関する情報は、記憶部95に記憶されている。
当選確率情報とは、スロット抽選(後述するS5)において用いられる当選確率の情報である。当選確率情報は、例えば、高確率、中確率、低確率の3つの情報を有する。確率が高い程、メダル供給数が多い役に当選しやすく、かつ、ハズレの確率が低くなり、プレイヤにとって有利である。
S3において、制御部96は、入賞色と、S2で決定した当選確率情報とを対応付けて、ストックとして記憶部95に記憶する。これにより、チャッカ90への入賞毎に、複数のストックが、入賞順に記憶部95に記憶されていく。なお、記憶部95の最大ストック数は、ストック表示部82に対応した個数である10個であり、制御部96は、11個以上のストックを、記憶部95に記憶しない。このため、ストックが10個の時点で新たに入賞しても、プレイヤにとっては利益にはならない。
S4において、制御部96は、ストックを記憶部95に記憶部95に記憶したことに応じて、このストックに対応したストック図形85を表示する。これにより、チャッカ90への入賞毎に、ストック図形85がストック表示部82に表示されていく。また、プレイヤは、ストック図形85を確認することにより、ストックを保有していること(つまり記憶部95にストックを有していること)、及びその入賞色を確認できる。
S5において、制御部96は、最も左側X1に配置されたストック図形85を、抽選実行ストック表示部83に移動するように表示し、また、このストック図形85に対応したストックのスロット抽選処理を行う。スロット抽選処理では、ストックに対応付けられた当選確率情報(例えば高確率)が用いられる。さらに、制御部96は、抽選を行ったストックを、記憶部95から消去する。
これにより、入賞した順番でストックが消費されて、各ストックに対応したスロット抽選処理が順次行われる。
図17(B)に示すように、制御部96は、抽選結果を変動表示部81に表示することに応じて、スロット抽選を行ったストック図形85R-0を、抽選実行ストック表示部83から消去する。これにより、プレイヤは、スロット抽選処理のために消費されたスロットの情報を確認することができる。
S6において、制御部96は、S5の抽選結果が当選であったか否かを判定する。制御部96は、当選であった場合には(S6:YES)、S7に進み、一方、当選ではなく非当選であると判定した場合には(S6:NO)、S1からの処理を繰り返す。
S7において、制御部96は、当選処理を行う。つまり、制御部96は、射出装置34L,34Rを制御して、当選枚数分のメダルMを、プッシャ台35上に供給する。
図17(B)では、ストック図形85R-0(各第1抽選権利の第1権利表示)に対応したストック(各第1抽選権利)のスロット抽選において50枚が当選しているので、制御部96は、50枚のメダルMをプッシャ台35上に供給する。
S8において、制御部96は、記憶部95を参照することにより記憶しているストックのなかに、S6で当選したストックと同一の入賞色のストック(他の第1抽選権利)があるか否かを判定する。制御部96は、同一の入賞色のストックがあると判定した場合には(S8:YES)、S9に進み、一方、同一の入賞色のストックがないと判定した場合には(S8:NO)、S1からの処理を繰り返すことにより次ストックのスロットの抽選を行う。
S9において、制御部96は、同一の入賞色のストックに関して、コンボ処理(一括利益付与処理)を行う。コンボ処理は、以下の順に行われる。
(1)図17(C)、図18(A)に示すように、ストック表示部82のストック図形85R-3を、抽選実行ストック表示部83に移動する。また、ストック表示部82は、ストック図形85R-3よりも右側X2に表示されたストック図形85を、ストック図形85R-3の移動にともなって空いたスペースを詰めるように移動する。
また、そして、ストック図形85R-3に対応したストックを記憶部95から消去する。
このストックを消去した時点で、記憶部95のストック数が減少し、新たに記憶できるストック数が拡大する。
(2)表示部21に「ストックコンボ!50枚×2」と表示して、上記(1)において、抽選実行ストック表示部83に移動したストック図形85R-3に対応したストックに関して、S7と同様な当選処理を行う。つまり、射出装置34L,34Rを制御して、図17(B)の場面と同様に、50枚のメダルMをプッシャ台35上に供給する。
(3)メダル供給の終了に応じて、ストック図形85R-3を、抽選実行ストック表示部83から消去する。
このように、制御部96は、ストック図形85R-0に関する抽選結果が当選であった場合には、ストック図形85R-3に関するスロット抽選処理を行うことなく当選として処理する。
また、この場合、制御部96は、ストック図形85R-3のストックに対応付いた当選確率情報(例えば低確率等)に関わらず、ストック図形85R-0のストックの抽選結果と同じ数のメダルMをプッシャ台35上に供給する。つまり、ストック図形85R-3のストックに対応付いた当選確率情報を有していても、これを利用することなく、ストック図形85R-0のストックの抽選結果を、ストック図形85R-3のストックに反映することにより、ストック図形85R-3のストックに関してメダル供給の処理をすることができる。
また、制御部96は、ストック図形85R-3の表示に関して上記(1)~(3)のように処理することにより、ストック図形85R-0に続いて、ストック図形85R-3に関連したメダル供給が行われたことを、プレイヤに知らせることができる。
(4)制御部96は、ストック図形85R-3に関するメダル供給が終了したら、再度、記憶部95を参照することにより、S6で当選したストックと同一の入賞色のストックがあるか否かを判定する。制御部96は、同一の入賞色のストックがあると判定した場合には、再度、上記(1)~(3)の処理を繰り返す。
図18(A)の例では、ストック図形85R-0と同一色のストック図形85R-8が表示されている。このため、S6で当選したストックと同一色のストックを有する。
図18(B)に示すように、このため、制御部96は、ストック図形85R-8に対応するストックに関して、上記(1)~(3)と同様に処理する。
このように、コンボ処理では、同一の入賞色のストックが複数ある場合には、順次、ストック表示、メダル供給等の処理を順次行うので、最初の当選に連動しているかのように演出できる。
(5)ストック図形85R-8のメダル供給処理後は、S6で当選したストックと同一の入賞色のストックを有さない。
図18(C)に示すように、このため、制御部96は、ストック図形85G-1のストックについて、S1からの処理を繰り返す。
なお、上記処理は、チャッカ90Rの入賞にともなうストックに関して説明したが、チャッカ90G,チャッカ90Bの入賞にともなうストックに関しても同様に処理される。
このように、ゲーム機1は、スロット抽選の抽選結果が当選であった場合には、当選したストックと同一の入賞色のストックに関して、スロット抽選を行うことなく当選として一括処理する。これにより、プレイ時間を節約できる。
すなわち、実施形態とは異なり一括処理を行わない形態では、1回の抽選処理においてスロットが停止するまでの時間が例えば5秒である場合には、上記例のストック図形85R-3,85R-8に関する処理に、余分に10秒の時間を要してしまう。
また、ストック数が最大10個等であっても、一括処理によって、残りストック数に十分な余裕に生じる。これにより、入賞が無駄になる機会が減るので、プレイヤにとって利益がある。
さらに、ゲーム機1は、1回のスロット抽選の当選にともない、複数回の当選分のメダルMをプッシャ台35上に供給するので、プレイヤのプレイ意欲を向上できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、実施形態(各実施形態及び他実施形態)間において互いに同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾(下2桁)に同一の符号を適宜付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態では、主に、ゲーム機201内での内部メダルM2の移動に関する構成、大量放出ステージ時における動作について説明する。
図19、図20は、第2実施形態のゲーム機201の内部構成を説明する図である。
図19(A)、図19(B)は、左側X1、手前側Y1から見た図であり、図20(A)、図20(B)は、右側X2、奥側Y2から見た図である。
図21は、第2実施形態の内部メダルM2の流路に関する主要な構成を示し、内部メダルM2の流れを説明する図である。
なお、図19、図20は、以下の構成を示す。
・内部メダルM2の流路に関する主要な構成を図示し、他の構成は、図示を適宜省略した。
・複数のステーションSt1~St6のうちステーションSt1のみを図示しているが、他のステーションSt2~St6も同様な構成である。
・大量放出装置25の大量放出口25b(供給口)がステーションSt1(手前側Y1)を向いており、ステーションSt1に対して、メダルMを大量放出できる状態である。
本実施形態では、大量放出ステージ(大量供給状態)において、大量放出装置25の大量放出口25bからメダルMを放出して、プレイ領域F1~F6(プレイヤがメダル投入したりして実際にメダルを獲得するためのメダルゲームが行わる領域)に供給すること、射出装置34からメダルMを射出してプレイ領域に供給することを、適宜払い出しともいう。
また、本実施形態では、主に内部メダルM2に関連する構成であるので、内部メダルM2を単にメダルMともいう。
なお、獲得メダル(獲得穴37に落下したメダルM)の枚数は、前述した第1実施形態では、検出部37a(図9参照)の出力に基づいてカウントする形態であるのに対して、本実施形態のゲーム機201では、獲得ホッパ237aがカウントする形態である。獲得メダルの枚数のカウントは、検出部37a、獲得ホッパ237aのいずれの形態でもよい。獲得ホッパ237aを用いる場合には、獲得穴37に落下したメダルMが通過する空間が大きくても、正確にカウントできる等の作用、効果を奏する。
(大量放出装置25)
第1実施形態で説明したように、大量放出装置25は、複数のステーションSt1~St6が共同で利用するものである。また、大量放出装置25は、複数のステーションSt1~St6のうち、役に当選し、つまり大量放出ステージ(大量供給状態)への移行抽選に当選したステーションSt(大量供給プレイ部)のプレイ領域に対して、当選内容に対応した数量のメダルMを供給する。つまり、大量放出装置25は、大量放出ステージに対応した装置である。
大量放出装置25は、模型25a(演出部)、受け取り部225、放出ホッパ43b、レール226を備える。
なお、これらの部材(図19(A)、図20(A)に示す二点鎖線内の部材)は、回転枠12b(図5参照)に設置されており、回転枠12bが中心軸C12回りに回転駆動されることにより一体で回転する。
模型25aは、関節部251、放出口貯留部252(供給口貯留部)を備える。
関節部251は、支柱251b及び骨格251aの間や、隣合う骨格251a間を、回転可能に接続し(図20(A)の矢印θ251参照)、また、模型25aの上半身を鉛直方向Zに(つまり水平方向の軸回りに)、回転駆動する装置である。
詳細な説明は省略するが、関節部251は、モータ、軸受、バネ、カム機構等を備えており、モータの駆動力、バネの付勢力によって、模型25aを駆動する。
放出口貯留部252は、大量放出口25bの内部に設けられている。
放出口貯留部252は、メダル収容部252a、開閉部252bを備える。
放出口貯留部252は、径方向(中心軸C12を中心とした円の径方向)の外側(図19等では手前側Y1)に開口した容器状の部分である。放出口貯留部252は、少なくとも100枚のメダルMを収容することができる。
開閉部252bは、メダル収容部252aの開口を開閉する装置である。開閉部252bは、開閉扉、モータ、軸受、バネ、カム機構等を備えており、モータの駆動力、バネの付勢力によって、開閉扉を開閉駆動する。図19(A)に示すように、メダル収容部252aの開口部は、開閉扉が閉状態に配置されることにより閉じた状態となり、開閉扉が開状態に配置されることにより開いた状態となる。
受け取り部225は、径方向の外側から内側に至るに従って、下側Z1に至るように傾斜する傾斜路である。受け取り部225の先端は、放出ホッパ43bの直上に位置している。受け取り部225は、模型25aの頭部と同じ方向に突出するように設けられている。つまり、受け取り部225の受取側及び模型25aの大量放出口25bは、中心軸C12から同じ方向を向くように配置されている(図19(A)等参照)。受け取り部225は、大量放出装置25が回転することにより中心軸C12回りに回転する。
これにより、受け取り部225は、複数のステーションSt1~St6のうち1つのステーションStのレール245を介してメダルMを受け入れ可能な位置に配置される。また、複数のステーションSt1~St6の複数のレール245のうちメダルMを受け取るレール245が、変更可能に制御される。これにより、大量放出装置25の大量放出口25bは、受け取り部225がメダルMを受け取るステーションStの方向を、向くように配置される。
放出ホッパ43bは、XY平面状において、つまり上側Z2から見た状態で、ゲーム機201の中央に配置されている。
レール226は、放出ホッパ43b及び放出口貯留部252間を接続することにより、放出ホッパ43bから送出されるメダルMを放出口貯留部252に導く送出路である。
レール226は、放出ホッパ43bから上側Z2に延びるように配置された鉛直レール226aと、模型25aの上半身の内部に配置された上部レール226bとを備える。上部レール226bは、複数の部分に分割されており、隣合う部分間は回転可能に関節で接続されている。これにより、上部レール226bは、模型25aの上半身の回転に追従して回転できるようになっている。
(ステーションSt)
複数のステーションSt1~St6は、大量放出装置25を囲うように、鉛直方向の中心軸C12回りに、等角度間隔で並べて配置されている(図2参照)。
各ステーションStは、射出装置34(34L,34R)(メダル投入装置)、射出ホッパ40(投入ホッパ)、内部メダルホッパ42、レール245、振り分け部246、振り分け路247a,247L,247Rを備える。
なお、実施形態では、左ホッパ40L及び右ホッパ40Rを区別しない場合、左ホッパ40L及び右ホッパ40Rを総括した説明の場合等には、「射出ホッパ40」、「射出ホッパ40L,40R」等ともいう。
射出ホッパ40L,40Rは、それぞれ、射出装置34L,34Rに供給するメダルMを貯留し、また、貯留したメダルMを射出装置34L,34Rに送出する。
射出装置34は、前述したように、通常ステージ(通常プレイ状態、通常供給状態)において、プレイヤのレバー操作に応じて射出ホッパ40に貯留したメダルMを、1枚ずつプッシャ台35に射出(投入)することにより供給する。
すなわち、射出装置34は、レバー32(32L,32R)の左右方向(第2方向)への傾動操作に応じて、射出装置34から射出される内部メダルM2の投入方向を変更する。これにより、射出装置34からのプッシャ台35へのメダル供給位置が変更される。そして、射出装置34は、レバー32(32L,32R)の奥行方向Y(第1方向)への傾動操作(メダル投入操作)に応じて、メダルMをプッシャ台35に向けて射出する。
但し、射出装置34は、大量放出ステージにおいても、プッシャ台35にメダルMを供給する場合がある。詳細は、後述する。
内部メダルホッパ42は、各ステーションStのプレイ領域に供給するメダルMを貯留し、貯留したメダルMをレール245に送出する。
内部メダルホッパ42は、各ステーションStの各プレイ領域外に移動したメダルMを貯留する。
すなわち、プッシャ台35から獲得穴37に落下したメダルMは、傾斜路37b(図19参照)によって、獲得ホッパ237aに導かれる。獲得ホッパ237aは、このメダルMを、内部メダルホッパ42に送出する。回収筒36L,36Rに落下したメダルMは、それぞれ、傾斜路によって、内部メダルホッパ42に導かれる。なお、図19から図21には図示を省略したが、チャッカ90(図8参照)に落下したメダルMも、内部メダルホッパ42へと導かれる。
このように、内部メダルホッパ42は、プレイ領域F1外に移動した全てのメダルMを、一旦、貯留する。
レール245は、内部メダルホッパ42及び振り分け部246間を接続することにより、内部メダルホッパ42内のメダルMを振り分け部246に向けて送出する送出路である。レール245に送出されたメダルMの一部は、大量放出装置25に送出される。
振り分け部246は、レール245の先端(内部メダルホッパ42側とは反対側の先端)に設けられている。
振り分け部246は、内部メダルホッパ42に貯留したメダルMの送出先を、受け取り部225及び射出ホッパ40L,40Rのこれら3つ部材のうち1つに変更可能に振り分ける。振り分けられたメダルMは、重力の作用によって、振り分け路247a,247L,247Rを滑落して移動する。このため、振り分け部246は、十分な高さの位置(実施形態では、プッシャ台35よりも高い位置)に配置されている。
振り分け路247a,247L,247Rは、振り分け部246が振り分けたメダルMを、それぞれ、大量放出装置25の受け取り部225、射出ホッパ40L,40Rに導くための通路である。
これらのうち振り分け路247aは、奥側Y2(つまり、ゲーム機201の内側であって、大量放出装置25が配置されている側)に至るに従って、下側Z1に傾斜している。また、大量放出装置25の受け取り部225がステーションSt1側に向いている状態において、振り分け路247aの先端部(径方向内側であって、大量放出装置25側の端部)は、受け取り部225の後端部(径方向の外側の端部)の直上に位置する。
これにより、振り分け路247aは、メダルMを、大量放出装置25が配置されている側に滑落させて移動し、その後、大量放出装置25の受け取り部225に落下させて受け渡すことができる。
上記構成により、制御部96は、射出ホッパ40、内部メダルホッパ42、振り分け部246を制御することにより、内部メダルホッパ42内のメダルMを、射出ホッパ40L,40R、受け取り部225のいずれかに、選択して送出することができる。つまり、内部メダルホッパ42は、射出ホッパ40、受け取り部225の3つには、同時にメダルMを送出するのではなく、これらのなかから1つに選択的にメダルMを送出するように制御される。
通常ステージ時には、制御部96は、内部メダルホッパ42、振り分け部246を制御することにより射出ホッパ40L,40RにメダルMを補充し、それぞれ200枚、合計400枚のメダルMを貯留するように制御する。一方、通常ステージ時には、制御部96は、内部メダルホッパ42のメダルMを、受け取り部225には振り分けない。このため、通常ステージ時には、放出ホッパ43b内は、基本的に、メダルMを貯留しない。
大量放出ステージのメダルMの振り分け処理の詳細は、後述する。
[大量放出ステージの動作]
図22、図23は、第2実施形態の大量放出ステージの動作を説明する図である。
ゲーム機201の動作は、大量放出ステージでプレイ領域に供給すべきメダル合計枚数に応じて内容が異なる。実施形態では、大量放出ステージでプレイ領域に供給すべきメダル合計枚数を、予定枚数ともいう。
図22は、予定枚数300枚未満の場合の動作であり、図23は、予定枚数300枚以上の場合の動作である。
図22、図23は、大量放出ステージの動作として、模型動作、振り分け部246によるメダルMの振り分け先、メダルMを払い出す装置、レバー32の操作対象を説明する。図中、太線で示す部分は、動作中の装置、対象となる装置等である。
以下、複数のステーションStのうち、ステーションSt1が通常ステージから大量放出ステージに移行する例を説明する。
第1実施形態で説明したように、制御部96は、ステーションSt1が大量放出ステージへの移行が確定すると、抽選装置10によるボールゲームを実行する。この場合、模型25aの頭部、受け取り部225は、ステーションStとは反対側に配置される(図4等参照)。このため、ボールゲームを実行中には、大量放出装置25は、ステーションSt1の内部メダルホッパ42からメダルMが送出されることはなく、また、ステーションSt1のプレイ領域F1にメダルMを供給することもない。
制御部96は、ボールゲーム、ルーレット抽選(図5参照)によってステーションSt1で払い出すべき払い出し枚数(実施形態では、予定枚数ともいう)が決定すると、メダルMに関して予定枚数に応じた処理を行う。
図22、図23に示すように、制御部96は、ルーレット抽選の結果、予定枚数300枚未満であるか否かを判断し、予定枚数300枚未満である場合と、予定枚数300枚以上の場合とで異なる処理を行う。
但し、払い出し枚数0-99枚(つまり、0枚以上99枚以下、以下同様)までの動作は、予定枚数300枚未満の場合と、300枚以上の場合とで処理が共通である。
以下の説明では、図22、図23の工程、動作に示す符号を、適宜、括弧内に記載して説明する。
(0-99枚:共通動作)
・大量放出装置25(♯11a,♯21a)
制御部96は、ステーションSt1の大量放出ステージへの移行が確定することに応じて、大量放出ステージに関する装置である抽選装置10、大量放出装置25を、ステーションSt1の大量放出ステージの処理のために拘束する。このため、抽選装置10、大量放出装置25等の大量放出ステージに関する装置は、他のステーションSt2~St6に関する処理をできない状態となる。
・模型動作(♯12a,♯12b,♯22a,♯22b)
制御部96は、駆動部12d(図5参照)を制御して、大量放出装置25を中心軸C12回りに、180度、回転移動させる。これにより、模型25aが回転して、頭部、受け取り部225がステーションSt1側に向く。制御部96は、回転移動が終了すると、その後、模型25aの非回転演出(合間演出)を実行する。
非回転演出は、大量放出ステージに移行後であって大量放出装置25からメダルMをプレイ領域F1に供給しない合間において、大量放出装置25の駆動部12d(図5参照)を駆動することなく、模型25aを演出させることである。
非回転演出では、模型25aの上半身の鉛直移動及び左右移動、頭部の左右移動、恐竜の鳴声等のスピーカ出力等の演出を行う。これにより、ゲーム機201は、恐竜が暴れているような、派手な演出をすることができる。
・振り分けに関連する動作(♯13a~♯13c,♯23a~♯23c)
大量放出装置25が回転移動中には、受け取り部225も回転している状態であるので、制御部96は、内部メダルホッパ42内のメダルMを、受け取り部225(つまり、放出ホッパ43b)側に振り分けない(♯13a,♯23a)。
一方、非回転演出の演出期間中には、受け取り部225は、ステーションSt1側に向いた状態(図19(A)、図21等の状態)であるため、ステーションSt1のレール245からメダルMを受け取ることができる(♯13b,♯23b)。
このように、制御部96は、ステーションSt1が大量放出ステージに移行することに応じて、受け取り部225を、ステーションSt1のレール245に選択的に接続して、ステーションSt1の内部メダルホッパ42からメダルMを受け取り可能に制御する。
このため、制御部96は、大量放出装置25が回転移動を終了し、非回転演出の演出期間に移行したことに応じて、振り分け部246、内部メダルホッパ42を制御することにより、内部メダルホッパ42内のメダルMを、受け取り部225側に振り分ける。制御部96は、内部メダルホッパ42内のメダルMのうち100枚を、受け取り部225側に振り分ける。
また、大量放出装置25の回転移動中においてプレイヤの操作に応じて射出装置34からメダルMが射出された場合には、制御部96は、振り分け部246等を制御して、内部メダルホッパ42内のメダルMを射出ホッパ40に補充する。これにより、左右の射出ホッパ40内は、合計400枚のメダルMを貯留した状態を維持する(♯13c,23c)。
上記処理によって、ステーションSt1は、自らの内部メダルホッパ42に貯留したメダルMを、自らのプレイ領域F1に供給可能な状態となる。これにより、ステーションSt1で実行される大量放出ステージにおいて、ステーションSt1が保有するメダルMと、他ステーションSt2~St6が保有するメダルMとが混ざることがない。そのため、各ステーションStが保有するメダル数量は、増減がなく、一定にすることができる。
・払い出しに関連する動作(♯14a,♯24a)
非回転演出中には、制御部96は、受け取り部225から滑落したメダルMを、放出ホッパ43bを制御することにより大量放出口25bに向けて送出し、かつ、放出口貯留部252を閉状態に制御する。これにより、回転演出中にはカラであった放出口貯留部252は、非回転演出中において、100枚のメダルMを貯留することができる。
このように、制御部96は、ステーションSt1の内部メダルホッパ42、振り分け部246、大量放出装置25の放出ホッパ43b等を制御することにより、ステーションSt1の内部メダルホッパ42内のメダルMを、受け取り部225等を介して、放出口貯留部252に貯留することができる。
そして、制御部96は、非回転演出が終了することに応じて、放出口貯留部252を開状態に制御する。これにより、制御部96は、放出口貯留部252に貯留した100枚を、ステーションSt1のプレイ領域F1に、一気に供給する(図19(A)等参照)。なお、この場合、制御部96は、模型25aの上半身を下側Z1に回転することにより、恐竜がメダルMを吐き出すように演出する。
このように、大量放出装置25は、通常ステージ時に大量のメダルMを常時ストックしない構成であっても、大量放出ステージに移行後に、従来のゲームと同様に、大量のメダルMをプレイ領域F1に一気に供給することができる。
・レバー32の操作対象(♯15a,♯15b,♯25a,♯25b)
大量放出装置25の回転移動中には、制御部96は、通常ステージと同様に、レバー操作によって、射出装置34を操作可能な状態に制御する(♯14b,♯15a,♯24b,♯25a)。これにより、プレイヤは、大量放出装置25の回転移動中にも、レバー操作によって、射出装置34からメダルMを射出(通常射出)することができる。
一方、大量放出装置25の回転移動中には、制御部96は、レバー操作による模型25aの操作を受けない(♯15b,♯25b)。大量放出装置25の回転移動中は、模型25aの頭部がステーションSt1の方向を向いていないため、また、大量放出装置25がメダルMの放出を行っていない状態であるため、模型25aを操作する期間として適切ではないためである。
制御部96は、大量放出装置25の回転移動終了後は、大量放出ステージが終了するまでは、一切、レバー32による射出装置34のメダル射出の操作(メダル投入操作)を受け付けない。
つまり、大量放出ステージに移行後のプレイ状態(より正確には、非回転演出の開始によって大量放出ステージに対応した払い出しを開始後のプレイ状態)は、レバー32を奥行方向Yに傾動操作しても、射出装置34からメダルMが射出しない状態である。
100枚のメダル払い出し後の処理は、予定枚数300枚未満の場合、300枚以上の場合とで、一部が異なる。
以下、それぞれの処理について説明する。
(予定枚数300枚未満)
最初に、予定枚数300枚未満の場合の動作を説明する。
(100-299枚:予定枚数300枚未満)
・模型動作(♯12c,♯12d)
制御部96は、前述した100枚の払い出しが終了したことに応じて、模型25aの回転演出を行う(♯12c)。
制御部96は、この演出では、駆動部12dを駆動することにより大量放出装置25を回転させて、模型25aを1回転させる。また、非回転演出と同様に、模型25aの上半身の駆動、恐竜の鳴声等の出力等を行う。
これにより、大量放出ステージに移行したことを、派手に演出できる。
制御部96は、模型25aが1回転したら、駆動部12dを制御することにより回転駆動を停止する。そして、モータ43cを駆動することにより、模型25aの頭部を左右に往復するように回転駆動する(♯12d)。これにより、ゲーム機201は、恐竜が左右に首振りしているような演出(実施形態では首振演出ともいう)をすることができる。制御部96は、この動作を、大量放出ステージの全払い出し(予定枚数300枚未満)が終了するまで継続する。
・振り分けに関連する動作(♯13d,♯13e)
制御部96は、後述するように、100-299枚(予定枚数300枚未満)では、大量放出装置25のみからの払い出しを行い、射出装置34からの払い出しを行わない。このため、射出ホッパ40のメダル数量は増減しない。そのため、制御部96は、振り分け部246、内部メダルホッパ42を制御することにより、射出ホッパ40側には振り分けない(♯13d)。一方、制御部96は、模型25aの回転演出の終了後、首振演出の開始に応じて、振り分け部246、内部メダルホッパ42を制御することにより、内部メダルホッパ42のメダルMを受け取り部225(つまり、放出ホッパ43b)側に振り分ける(♯13e)。
・払い出しに関連する動作(♯14c,♯14d)
首振演出中において、制御部96は、受け取り部225から放出ホッパ43bに滑落したメダルMを、大量放出口25bに向けて順次送出し、かつ、放出口貯留部252を開状態に制御する。これにより、放出ホッパ43bから送出されたメダルMは、放出口貯留部252に貯留されずに、そのまま大量放出口25bから放出される。また、模型25aが首振演出しているので、大量放出口25bから放出されるメダルMは、左右に1枚ずつばら撒かれるようにして、プレイ領域F1に供給される(♯14c)。
一方、首振演出中において、射出装置34は、メダルMを射出しない(♯14d)。
ここで、後述するように、大量放出ステージ中に射出装置34からメダルMを射出する理由は、射出装置34のメダル供給のサポートにより、大量放出ステージ中のメダルMの供給時間を短縮すること等である。これに対して、300枚未満の払い出しでは、前述した100枚の一気の払い出し後には、残200枚未満である。
このため、300枚未満の払い出しではメダルMの供給時間が十分に短いために、ゲーム機201は、射出装置34からメダル供給をすることなく、大量放出装置25のみからメダル供給をするようにしている。
これにより、プレイヤは、恐竜の模型25aがメダルMをばら撒くようにして放出する演出を、十分に楽しむことができる。
・レバー32の操作対象(♯15c,♯15d)
予定枚数300枚未満の払い出しでは、レバー操作による射出装置34の操作、模型25aの操作のいずれも受け付けない。これは、プレイヤが、操作に気を取られずに、模型25aの上記演出に注意を向けることにより、これを楽しめるようにするためである。
(全払い出し終了時以降:予定枚数300枚未満)
制御部96は、予定枚数(300枚未満)の全ての払い出しが終了することに応じて、ステーションSt1を通常ステージに移行する。
・大量放出装置25(♯11b)
制御部96は、予定枚数(300枚未満)の全ての払い出しが終了することに応じて、大量放出装置25のステーションSt1に関する処理を終了する。これにより、抽選装置10、大量放出装置25等の大量放出ステージに関する装置は、ステーションSt1の大量放出ステージに関する処理から解放されるので、他ステーションSt2~St6の大量放出ステージに関する処理をできる状態になる。
・模型動作
制御部96は、模型25aの首振演出を終了する。
また、制御部96は、他ステーションStにおいて、大量放出ステージへの移行が確定していない場合には、つまり、全てステーションStが通常ステージに制御されている場合には、駆動部12dを制御することにより、模型25aをゆっくり回転させるといった、通常ステージの演出を行う。
・振り分けに関連する動作
制御部96は、振り分け部246、内部メダルホッパ42を制御することにより、受け取り部225(つまり、放出ホッパ43b)側への振り分けを終了し、通常ステージの制御(つまり、射出ホッパ40内のメダルMを400枚維持する制御)を行う。
・払い出しに関連する動作
予定枚数(300枚未満)の全ての払い出しが終了したことに応じて、大量放出ステージが終了するので、制御部96は、大量放出ステージに関するメダルMの払い出しを行わない。
・レバー32の操作対象
制御部96は、射出装置34について、通常ステージの制御(つまり、レバー操作に応じた射出方向の変更、メダルMの射出実行)を行う。
(予定枚数300枚以上)
次に、予定枚数300枚以上の場合の動作を説明する。
(100-199枚(予定枚数300枚以上))
図23に示すように(100-199枚:予定枚数300枚以上)の動作と、前述した図22の動作(100-299枚:予定枚数300枚未満)とは、同様である(図23の♯22c,♯22d,♯23d,♯24c,♯24d等参照)。
このため、100-199枚(予定枚数300枚以上)については、前述した100-299枚(予定枚数300枚未満)と同様な、作用、効果を奏する。
(200-499枚(予定枚数300枚以上))
・模型動作(♯22e)
制御部96は、199枚の払い出しが終了したことに応じて、模型25aの頭部の首振演出、又はレバー操作に応じた頭部の左右操作を行う。
前者の首振演出は、100-199枚の動作と同様である。
後者のレバー操作に応じた頭部の左右操作は、後述するように、プレイヤの操作に対応した動作である。この場合には、制御部96は、レバー操作に応じてモータ43cを制御する。これにより、プレイヤは、模型25aの大量放出口25bを所望の方向に向けることができる。
・振り分けに関連する動作(♯23d,♯23e)
制御部96は、100-199枚に引き続き、200-499枚においても、振り分け部246、内部メダルホッパ42を制御することにより、内部メダルホッパ42のメダルMを受け取り部225(つまり、放出ホッパ43b)側にのみ振り分け(♯23e)、かつ、射出ホッパ40側には振り分けない(♯23d)。つまり、制御部96は、200-499枚の間は、受け取り部225側にのみ振り分ける状態が継続する(♯23e)。
・払い出しに関連する動作(♯24e,♯24f)
大量放出装置25について、100-199枚に引き続き、制御部96は、受け取り部225から放出ホッパ43bに滑落したメダルMを、大量放出口25bに向けて順次送出し、かつ、放出口貯留部252を開状態に制御する。このため、放出ホッパ43bから送出されたメダルMは、放出口貯留部252に貯留されずに、1枚ずつそのまま大量放出口25bから放出される(♯24e)。
また、模型25aが首振演出をしている状態では、前述したように、大量放出口25bから放出されるメダルMは、左右にばら撒かれるようにして、プレイ領域F1に供給される。
一方、模型25aがレバー操作に応じた左右の首振演出をしている状態では、後述するよう、プレイヤの操作に応じて大量放出口25bの向きが変更される。
また、射出装置34Lについて、制御部96は、射出ホッパ40Lを制御することにより、射出ホッパ40L内のメダルMを、射出装置34Lから1枚ずつ射出する(♯24f)。同様に、射出装置34Rについて、制御部96は、射出ホッパ40Rを制御することにより、射出ホッパ40R内のメダルMを、射出装置34Rから1枚ずつ射出する。
この場合に射出装置34L,34Rから射出されるメダルMは、通常ステージの間に射出ホッパ40L,40Rに、400枚維持するように貯留していたものである。このように、制御部96は、通常ステージの間に射出ホッパ40L,40Rに貯留したおいたメダルMを、大量供給ステージにおいて、プレイ領域F1に供給するようになっている。
このように、制御部96は、予定枚数300枚以上の場合には、払い出し開始からの払い出し枚数200枚(両装置供給開始枚数)に到達するまでは、大量放出装置25のみからメダルMを供給し、そして、払い出し枚数200枚(両装置供給開始枚数)に到達したことに応じて、射出装置34及び大量放出装置25の両装置からメダルMをプレイ領域F1に供給(両装置供給)を行うように制御する。
一方、前述した図22の予定枚数300枚未満の場合には、払い出し枚数200枚に到達後であっても、大量放出装置25のみからメダルMを供給するように制御している。
・レバー32の操作対象(♯25c~♯25e)
制御部96は、200-499枚の払い出し時に、レバー32の操作を受け付けて、大量放出装置25、射出装置34を操作可能に制御する。
制御部96は、レバー32の奥行方向Yへの傾動操作(装置選択操作)によって、操作可能な装置を切り替える(♯25c)。実施形態では、制御部96は、レバー32の奥側Y2への傾動操作によって模型25a(つまり大量放出装置25)を選択し、一方、レバー32の手前側Y1への傾動操作によって射出装置34を選択する。制御部96は、一方の装置が選択操作を受け付けると、次回の奥行方向Yへの傾動操作を受け付けるまで、一方の装置が選択された状態を維持する。
大量放出装置25が選択された状態でレバー32が左右に傾動操作されると、制御部96は、モータ43cを制御することにより、模型25aの頭部を左右に回転移動する(♯25d)(図8参照)。これにより、大量放出口25bが向く方向が変更され、プレイヤは、プレイ領域F1内の所望の位置に、メダルMを1枚ずつ供給することができる。
一方、射出装置34が選択された状態でレバー32が左右に傾動操作されると、制御部96は、モータ34c(図8参照)を制御することにより、射出装置34の射出口34b(図8参照)を奥行方向Yに回転移動する(♯25e)。これにより、プレイヤは、往復テーブル35a上の所望の位置に、メダルMを1枚ずつ供給することができる。
なお、制御部96は、左右の射出装置34L,34Rのそれぞれから、上記選択操作を受ける。このため、プレイヤは、例えば、以下のような操作をすることができる。
プレイヤは、左側X1のレバー32Lでは、手前側Y1に傾動操作することにより射出装置34Lを選択後、左右に傾動操作をすることにより、射出装置34LからのメダルMの射出方向を変更する。一方、プレイヤは、右側X2のレバー32Rでは、奥側Y2に傾動操作することにより模型25aを選択後、左右に傾動操作をすることにより、模型25aの大量放出口25bからの放出方向を変更する。
このように、ゲーム機201は、2つの射出装置34L,34Rの一方と、模型25aとの同時操作を受け付けることができる。また、ゲーム機201は、2つレバー32L,32Rで2つの射出装置34L,34Rが選択された場合には、2つの射出装置34L,34Rの同時操作を受け付けることもできる。
なお、ゲーム機201は、このようにレバー操作を受け付けることにより、プレイヤが、大量放出ステージにおいてもプレイに積極的に関わることができるものの、大量放出ステージの演出等を楽しめない懸念を有する。このため、ゲーム機201は、払い出し枚数200枚に到達するまでは、レバー操作を受け付けないように制御することにより、プレイヤが大量放出ステージの演出等を十分に楽しめるようにしている。
ここで、制御部96は、予定枚数300枚以上の場合には、予定枚数500未満のときと、予定枚数500枚以上のときとで、異なる処理を行う。
(300-予定枚数の払い出し終了時:予定枚数300枚以上かつ500未満)
図示は省略するが、制御部96は、予定枚数(つまり300枚以上かつ500枚未満)の全ての払い出しが終了することに応じて、ステーションSt1を通常ステージに移行する。
この場合の処理は、前述した(全払い出し終了時以降:予定枚数300枚未満)の処理とほぼ同様である。
つまり、制御部96は、大量放出装置25を、ステーションSt1の大量放出ステージに関する処理から解放する。また、制御部96は、模型動作、振り分け部246、払い出しに関連する動作、レバー32の操作対象について、通常ステージの制御、つまり、模型25aの通常ステージ時の回転移動等を行う。
(300-予定枚数の全払い出し終了時:予定枚数300枚以上かつ500枚以上)
(払い出し枚数500枚到達時以降:予定枚数300枚以上)
・大量放出装置25(♯21b)
制御部96は、メダルMの払い出し枚数500枚に到達することに応じて、大量放出ステージに関する装置である抽選装置10、大量放出装置25等を、ステーションSt1から解放する。なお、後述するように、制御部96は、払い出し枚数500枚に到達することに応じて、大量放出装置25からプレイ領域F1へのメダル供給を停止する。これにより、これらの装置は、他ステーションSt2~St6の大量放出ステージに関する処理に利用可能な状態になる。
このように、ゲーム機201は、払い出し枚数500枚を超える場合であっても、ステーションSt1での大量放出装置25の拘束時間を短くすることができる。このため、ゲーム機201は、他ステーションStで大量放出ステージへのステージ移行を待機している場合でも、その待機時間を短くすることができる。
・模型動作
大量放出装置25がステーションSt1から解放されるので、制御部96は、前述した(予定枚数の全払い出し終了時:300枚未満)と同様に、他のステーションSt2~St6において、大量放出ステージへの移行が確定していない場合には、通常ステージの演出を行う。
・振り分けに関連する動作(♯23f,♯23g)
大量放出装置25がステーションSt1から解放されるので、制御部96は、受け取り部225(つまり、放出ホッパ43b)側への振り分けを終了する(♯23f)。また、制御部96は、振り分け部246を制御して、射出ホッパ40側にメダルMを連続供給する(♯23g)。この場合、制御部96は、射出ホッパ40の貯留枚数を、通常ステージと同様に上限400枚とする。
・払い出しに関連する動作(♯24g,♯24h)
大量放出装置25がステーションSt1から解放されるので、制御部96は、払い出し枚数500枚到達時以降は、大量放出装置25からの払い出しを行わない。一方、制御部96は、払い出し枚数500枚到達時以降も、射出装置34からのメダルMの1枚ずつの払い出しを継続する(♯24h)。これにより、プレイ状態は、射出装置34のみからメダルMをプレイ領域F1に供給する状態(メダル投入装置供給状態)へと移行する。
ここで、払い出し枚数500枚に到達時点における射出ホッパ40内の貯留枚数について説明する。
大量放出装置25は、非回転演出時に100枚のメダルMを一気に供給しているので、払い出し枚数500枚に到達時点では、大量放出装置25及び射出装置34(つまり射出ホッパ40)は、500枚のうち残り400枚を供給したことになる。射出ホッパ40は、大量放出ステージ移行時に、もともと400枚貯留していた。このため、射出ホッパ40は、この残り400枚の全てを供給してしまえば、その貯留枚数がゼロになってしまうが、大量放出装置25からも残り400枚のうち一部を供給している。そのため、払い出し枚数500枚に到達時点では、射出ホッパ40は、残り400枚のうち、大量放出装置25から供給した枚数分を貯留していることになる。
例えば、大量放出装置25が残り400枚のうち150枚を供給し、射出ホッパ40が残り400枚のうち250枚を供給したのであれば、払い出し枚数500枚に到達時点では、射出ホッパ40内には、大量放出装置25の供給枚数と同じ150枚が残存していることになる。
すなわち、ゲーム機201は、この残り枚数(400枚)と、射出ホッパ40の貯留枚数400枚とを同じ枚数に設定することにより、払い出し枚数500枚到達時点おいて、射出ホッパ40内には、大量放出装置25が供給した枚数分(残り400枚のうちの枚数分)のメダルMが残存するようにしているわけである。これにより、射出ホッパ40は、払い出し枚数500枚以降に継続して、射出装置34にメダルMを送出でき、また、射出装置34は、このメダルMをプッシャ台35に供給できる。また、払い出し枚数500枚以降には、振り分け部246は、内部メダルホッパ42内のメダルMを、射出ホッパ40にメダルMを振り分けるので、射出ホッパ40内のメダルMは、不足しない。
・レバー32の操作対象(♯25f,♯25g)
大量放出装置25がステーションSt1から解放されるので、制御部96は、レバー32の操作対象として、模型25aを停止して(♯25f)、かつ、射出装置34のみを継続する(♯25g)。このため、制御部96は、操作対象を選択するための操作であるレバー32の奥行方向Yへの傾動操作を受け付けず、かつ、左右方向Xへの傾動操作のみを受け付ける。そして、制御部96は、レバー32の奥行方向Yへの傾動操作を受け付けて、つまり、メダル供給位置を変更する操作を受け付けて、その操作に応じて射出装置34の射出口34bを奥行方向Yに回転移動する。
これにより、プレイヤは、払い出し枚数500枚到達時以降も継続して、往復テーブル35aの所望の位置に、メダルMを供給することができる。
また、ゲーム機201は、大量放出ステージの終盤(つまり払い出し枚数500枚以降)に、射出装置34の射出口34bの向きの変更の操作を受け付ける。このため、プレイヤは、大量のメダル供給によって、大量のメダルMがプッシャ台35上に乱雑に配置された状態であっても、メダル獲得をしやすい期間を得ることができる。
(全払い出し終了時以降:予定枚数300枚以上かつ500枚以上)
制御部96は、予定枚数(予定枚数300枚以上かつ500枚以上)の全ての払い出しが終了することに応じて、ステーションSt1を通常ステージに移行する。通常ステージへの移行処理は、(全払い出し終了時以降:予定枚数300枚未満)とほぼ同様であるので、詳細な説明は、省略する。
以上説明した構成を備えることにより、ゲーム機201は、上記作用、効果の他に、例えば、以下の作用、効果を奏する。
(1)射出装置34を、通常ステージのメダル投入だけでなく、大量放出ステージのメダル供給に兼用できる。このため、大量放出ステージのメダル供給を、射出装置34で補強できるので、大量放出ステージにおけるメダル供給時間を短縮できる。
また、大量放出装置25は、メダル供給能力が低い装置でも利用できるので、低コストである。
(2)大量放出ステージにおいて、射出装置34及び大量放出装置25の両方からメダルMを供給しても、払い出し枚数200枚に到達するまでは、射出装置34からのメダル供給をしないので、メダル供給時間が極端に短くなることがなく、大量放出ステージの趣向を損なうことがない。
(3)大量放出ステージに供給するための大量のメダルMを、通常ステージにおいて予め貯留しなくてもよいので、各ステーションSt1~St6が保有するメダル数量を、一定に維持できる。このため、店員等のメダル補充に関するメンテナンス作業等を軽減できる。
なお、上記説明では、外部メダルに関する構成を省略したが、制御部96は、大量放出ステージの制御に並行して、外部メダルに関連した制御を行う。このため、制御部96は、大量放出ステージ中において、例えば、払い出しボタン33(図8参照)の操作を受け付けた場合、又は払い出しボタン33の操作を受けることなく、外部メダルホッパ41を制御して、外部メダルホッパ41内の外部メダルM1を、払い出し口39に払い出すこともできる。この場合には、プレイヤは、メダル獲得を実感できるので、大量払い出しの雰囲気を楽しめることができる。また、この場合には、プレイヤは、大量放出ステージの時間を利用して、外部メダルM1を払い出すことができるので、プレイ時間を短縮することができる。
また、本実施形態では詳細な説明は省略したが、獲得穴37に落下したメダル数量は、プレイヤが獲得した獲得メダル数として、記憶部95に記憶したクレジットメダルに追加される。なお、通常ステージにおける小当たりでの当選メダル数量、ルーレット抽選における当選メダル数量等も、クレジットメダルに追加されるようにしてもよい。
また、大量放出ステージ中における演出は、上記説明の演出の他に、適宜、追加してもよい。例えば、獲得穴37にメダルMが落下することに応じて、スピーカから効果音(例えばメダルが落下する音等)を出力したり、照明等のイルミネーションの演出をしてもよい。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態では、ゲームシステム301のうち異常判定に関する構成等について説明する。
図24は、第3実施形態のゲームシステム301の構成を説明する図である。
図25は、第3実施形態のゲーム機1、撮像部311を示す斜視図である。
図26は、第3実施形態の異常状態画像325b、正常状態画像325cの一例を示す図である。
図27は、第3実施形態の合成映像351を示す図である。
第3実施形態のゲームシステム301は、上記実施形態のゲーム機1,201を、プレイヤが遠隔操作可能であり、また、サーバ320がゲーム機1の異常を検出可能なシステムである。実施形態では、プレイヤがゲーム機1を遠隔操作してプレイすることを、遠隔プレイともいう。
遠隔プレイでは、ゲーム機1の記憶部95に記憶したクレジットメダルが利用される。このため、プレイヤが実物のメダルに触れることがない。プレイヤへのメダル貸出は、種々の方法を利用でき、例えば、クレジットカードのオンライン上の決済、各種ポイントの交換等を利用できる。そして、このように、プレイヤに貸し出されたメダルが、クレジットメダルとして、記憶部95に記憶される。
ゲームシステム301は、ゲーム機1、撮像部311~316、サーバ320、プレイヤ端末330、管理者端末340を備える。
ゲーム機1、撮像部311~316(稼働情報取得部)、プレイヤ端末330、サーバ320の間は、インターネット等を用いた通信網303を介して、適宜通信できる。
ゲーム機1、サーバ320は、ゲームシステム301の運営者の施設に配置される。この施設は、同一の施設でもよく、異なる場所の施設でもよい。
撮像部311~316は、ゲーム機1に併設される。
プレイヤ端末330は、プレイヤが所持するコンピュータであり、例えば、パーソナルコンピュータ、高機能携帯電話機(いわゆるスマートフォン)等である。実施形態では、プレイヤ端末330は、高機能携帯電話機である例を説明する。プレイヤは、プレイヤ端末330が通信網303に接続できる場所に居れば、遠隔プレイできる。プレイヤ端末330の表示部331は、タッチパネルであり、操作部を兼用する装置である。
サーバ320は、システム管理者、運営者等が管理するコンピュータである。
管理者端末340は、ゲーム機1を管理する管理者が使用するコンピュータである。管理者は、ゲーム機1が異常状態である場合に、ゲーム機1を正常状態へと復帰させるための作業等を行う。管理者端末340は、プレイヤ端末330と同様な通信端末である。
(ゲーム機1)
本実施形態のゲーム機1は、上記実施形態の装置とは、プレイ時の態様が以下のように異なる。なお、以下の説明では、主に第1実施形態のゲーム機1を利用する例を示すが、第2実施形態のゲーム機201も同様に利用できる。
また、以下の説明では、主にステーションSt1に関連する構成、処理について説明するが、他ステーションSt2~St6に関連する構成、処理等も同様である。
・左投入口31L、右投入口31R(図8参照)
遠隔プレイでは、プレイヤがプレイに利用するメダルは、クレジットメダルである。このため、左投入口31L、右投入口31Rにメダルに投入されることがない。
・左レバー32L、右レバー32R(図8参照)
遠隔プレイでは、左レバー32L、右レバー32Rが操作されることはない。ゲーム機1は、左レバー32L、右レバー32Rの傾動操作に対応した操作を、プレイヤ端末330から受け付ける。これにより、モータ34cを駆動して射出筒34aが回転し、また、ホッパ40L,40R(図9参照)内の内部メダルM2が射出口34bから射出したりする。
・払い出しボタン33(図8参照)、払い出し口39(図1、図25参照)
遠隔プレイでは、払い出しボタン33が操作されることはない。このため、メダルが払い出し口39に払い出されることはない。プレイヤが獲得したメダルは、クレジットメダルとして、ゲーム機1の記憶部95に記憶される。
(撮像部311~316)
撮像部311~316は、稼働中のゲーム機1の撮像情報、つまりゲーム機1のプレイフィールドを含む撮像情報を取得する。
図25に示すように、撮像部311は、ゲーム機1の内部、つまり透明なウィンドウ2aの内部に設置され、ステーションSt1に併設されている。
撮像部311は、3つのカメラ311a~311cを備える。
カメラ311a~311cは、ゲーム機1の内部に固定して配置されている。なお、カメラ311a~311cは、ゲーム機1の内部ではなく、外部に配置されていてもよい。カメラ311aは、プッシャ台35の動画を取得し、カメラ311bは、表示部21の動画を取得し、カメラ311cは、大量放出装置25の動画を取得する。これらのカメラ311a~311cが取得した動画は、画像処理がされることにより、合成映像351(図27参照)が作成される。
他のステーションSt2~St6も、同様に撮像部312~316が併設されている。
(サーバ320)
サーバ320は、ゲームシステム301を総括して管理するコンピュータである。ゲームシステム301は、ゲーム機1のプレイを管理したりする。
サーバ320は、プレイヤ端末330の操作情報をゲーム機1に送信したり、プレイ画面を作成しこれをプレイヤ端末330に配信したりする処理を行う。また、サーバ320は、撮像部311~316が取得した映像に関する処理を行う。
なお、サーバ320は、機能ごとに分離した複数のサーバから構成されていてもよい。これら複数のサーバは、同一の施設内に配置されていても、異なる施設に配置され通信網303を介して通信可能に構成されていてもよい。
サーバ320は、記憶部325、制御部326(異常判定部326a)を備える。
記憶部325は、異常判定情報記憶部325aを備える。
異常判定情報記憶部325aは、撮像部311~316が取得した映像に基づいて、ゲーム機1の異常を判定するためのプログラム、異常判定に用いる情報を記憶する。異常判定に用いる情報は、異常状態画像325b(異常時撮像情報)、画像容量閾値325d(正常時関連情報、正常時圧縮情報)である。
図26(A)の異常状態画像325b-1,325b-2は、異常状態画像325bの一例である。
異常状態画像325bは、後述するように、サーバ320がゲーム機1の異常状態の有無を判定する際に参照する画像である(図28のS303,304参照)。異常状態画像325bは、異常状態におけるゲーム機1の表示部21が表示するエラー画面を含む画像である。実施形態では、異常状態画像325bは、ゲーム配信用のトリミングした映像と同様な範囲でトリミングした映像を利用するが、表示部21の画面を含むものであればこれに限定されず、トリミングしない状態の映像を利用してもよく、また、配信用のトリミング映像とは異なる範囲でトリミングした映像を利用してもよい。
実施形態では、異常状態は、各ホッパ内でのメダル詰まりである例を説明する。
システム管理者等は、予め、エラー画面をゲーム機1の表示部21に表示し、これを撮像部311のカメラ311bで撮像する。そして、エラー画面を含む静止画の撮像情報をトリミングして、異常状態画像325bとして異常判定情報記憶部325aに登録(記憶)する。
なお、エラー画面は、ゲーム機1のゲームプログラムによって、メダル詰まり等の異常時に表示されるように設定されたものである。システム管理者等は、異常状態画像325bを登録するためにエラー画面を表示する際には、例えば、ゲーム機1のメンテナンスモードの機能等を利用してもよく、また、実際にホッパ内等のメダルを操って強制的にメダル詰まりの状態にしてもよい。
画像容量閾値325dは、後述するように、サーバ320がゲーム機1の異常状態の有無を判定する際に参照する情報である(図28のS301,S302参照)。画像容量閾値325dは、撮像画像の静止画のファイル容量である。システム管理者等は、正常状態において、カメラ311bが撮像した撮像画像の静止画である正常状態画像325cを圧縮した容量に基づいて、画像容量閾値325dを設定する。
図26(A)に示すように、すなわち、ゲーム機1は、異常状態では、エラー画面として、異常状態であることを示す単純な文字、単純な背景を、表示部21に表示する。
図26(B)に示すように、一方、ゲーム機1の正常状態のプレイ画面は、文字数が異常状態の文字数よりも多く、また、種々の書体の文字を表示する。さらに、正常状態のプレイ画面の背景は、種々のイラストを有し、多くの色彩を有する。
このため、異常状態画像325bのファイル容量は、正常状態画像325cのファイル容量よりも、極端に小さい。さらに、エラー画面は、表示内容がシンプルである。このため、エラー画面は、圧縮時におけるファイル容量の減少量が、正常時のプレイ画面に比べて極端に大きいため、圧縮にともなうファイル容量の変化が大きい。
実施形態では、正常状態画像325cの圧縮処理(例えばJPEG圧縮)した場合のファイル容量を、画像容量閾値325dとして記憶する。
図27に示すよう、制御部326は、撮像部311のカメラ311a~311cが取得した画像情報をトリミング、合成等の処理をすることにより、合成映像351を作成する。合成映像351は、下側から上側に向けて、プッシャ台動画351a、表示画面動画351b、大量放出装置動画351cの順に並べた映像である。
プッシャ台動画351aは、プッシャ台35を含む動画であり、表示画面動画351bは、表示部21の表示画面を含む動画であり、大量放出装置動画351cは、大量放出装置25を含む動画である。
また、制御部326は、異常判定部326aを備える。
異常判定部326aは、撮像部311のカメラ311a~311cが取得した画像情報に基づいて、ゲーム機1が異常状態であるか否かを判定する。
制御部326の処理の詳細は、後述する。
(プレイヤ端末330)
前述したように、プレイヤ端末330は、プレイヤが所有する通信端末である。図示等は、省略するが、プレイヤ端末330は、遠隔プレイによってゲーム機1でプレイするためのゲームプログラムを備える。このプログラムは、サーバ320、コンテンツサーバ等からダウンロードできるようにしてもよい。
(管理者端末340)
前述したように、管理者端末340は、管理者が所持、使用する通信端末である。
[ゲームシステム301の動作]
(ゲームシステム301の基本動作)
図28は、第3実施形態の異常判定処理のフローチャートを示す図である。
図29は、第3実施形態のプレイヤ端末330を示す図である。
プレイヤ端末330を利用した遠隔プレイの前提として、プレイヤは、プレイヤ端末330をゲーム機1に接続するための操作をする。
サーバ320は、プレイヤ端末330の操作に応じて、プレイヤ端末330及びゲーム機1の間を、通信網303を介して接続する。プレイヤ端末330及びゲーム機1の間の通信は、サーバ320を介して行われるが、これに限定されず、一部の通信は、サーバ320を介さなくてもよい。
図29(A)に示すように、サーバ320は、プレイヤ端末330の表示部331にプレイ画面331aを表示する。
プレイ画面331aは、ステーション表示部331b、所有メダル表示部331c、ゲーム機映像表示部331d、操作部331eを表示する。
ステーション表示部331bは、プレイヤがプレイするステーション名を表示する。詳細な説明は省略するが、サーバ320は、プレイ開始時において、プレイヤからプレイするステーションの選択操作を6つのステーションSt1~St6のなかから受け付ける。
所有メダル表示部331cは、プレイヤが所有するメダル数量、つまりクレジットメダルの数量を表示する。遠隔プレイでは、クレジットメダルが利用されるため、所有メダル表示部331cに表示されるメダル数量は、ゲーム機1の記憶部95に記憶されたものである。
ゲーム機映像表示部331dは、合成映像351の一部を表示する。サーバ320の制御部326は、プレイヤからゲーム機映像表示部331dの上下のスクロール操作を受け付ける。これにより、プレイヤは、合成映像351のうちプレイ状況に適した所望の範囲をプレイヤ端末330に表示できる。
例えば、図29(A)の場面は、通常状態等において、プッシャ台動画351a、表示画面動画351bを含む範囲(図27の合成映像351の範囲A335d)を表示した例である。また、図示は省略するが、プレイヤは、抽選ゲーム、大量放出ステージ時等には、合成映像351の表示範囲を上側にスクロールすることにより、抽選装置10、大量放出装置25、表示部21等を含む範囲を、プレイヤ端末330に表示することができる。
操作部331eは、左ボタン、中ボタン、右ボタン、投入ボタン、連射ボタンを表示する。
左ボタン、中ボタン、右ボタンは、それぞれ、射出装置34L,34R(図8参照)
からプッシャ台35へのメダル放出位置を決定するためのボタンである。ゲーム機1の制御部96は、左ボタン、中ボタン、右ボタンの操作に応じて、プッシャ台35の左側、中央、右側の範囲にメダルが射出するようにモータ34c(図9参照)を駆動し、射出筒34aを回転する。
投入ボタンは、1枚のメダル(内部メダルM2)を射出装置34L,34Rの射出筒34aから射出する際に、プレイヤに操作されるボタンである。ゲーム機1の制御部96は、投入ボタンの操作に応じて、ホッパ40L,40R(図9参照)を駆動して、メダルを射出装置34L,34Rの射出筒34aから射出する。
連射ボタンは、メダルを連続して射出装置34L,34Rの射出筒34aから射出する際に、プレイヤに操作されるボタンである。ゲーム機1の制御部96は、連射ボタンの操作に応じて、ホッパ40L,40Rを連続駆動することにより、メダルを連続して射出する。
なお、制御部96は、左ボタン、右ボタンの長押し、ダブルタップ等の操作を受け付けて、メダルを射出する装置を2つの射出装置34L,34Rのなかから選択できるようにしてもよい。
(異常判定処理)
異常判定処理は、撮像部311の撮像情報に基づいて、ゲーム機1が異常状態であるか否かを判定する処理である。
実施形態では、撮像部311の撮像情報として、異常状態画像325bと同様に、カメラ311bが取得した映像であって、トリミング後の表示画面動画351bを用いる。
S301において、サーバ320の異常判定部326aは、カメラ311bの撮像情報に基づいて、稼働中のゲーム機1の表示画面動画351bを取得する。そして、異常判定部326aは、表示画面動画351bの静止画(表示画面静止画ともいう)を圧縮処理する。表示画面動画351bの圧縮処理の手法(圧縮処理の規格、圧縮率等)は、異常状態画像325bを作成する際の圧縮処理と同じである。
S302において、異常判定部326aは、S301で圧縮した表示画面静止画のファイル容量(稼働時圧縮情報)が、異常判定情報記憶部325aの画像容量閾値325d以下であるか否かを判定する処理(第1判定処理)を行う。異常判定部326aは、圧縮した表示画面静止画のファイル容量が画像容量閾値325d以下である場合には(S302:YES)、S303に進み、一方、画像容量閾値325dよりも大きい場合には(S302:NO)、S301からの処理を繰り返す。
なお、異常判定部326aは、繰り返すS301からの処理を、先のS301の処理から例えば数秒程度経過後に行ってよい。ゲーム機1の異常は、頻繁に発生するものではないので、異常状態であるか否かの確認は、数秒に1回程度、行えば十分だからである。これは、後述する処理(S306→S301)等も同様である。
S303に進む場合は、ゲーム機1が異常状態である可能性があるときである。
S303において、異常判定部326aは、異常判定情報記憶部325aの各異常状態画像325bと、S301の表示画面静止画とを比較する処理(第2判定処理)を行う。この比較処理は、各種の画像処理の手法(例えば、特徴部分を抽出して比較する処理)を利用できる。
S304において、異常判定部326aは、S303の比較処理の結果、異常状態画像325bのなかにS301の表示画面静止画に近似したものがある場合には(S304:YES)、S304aに進み、一方、近似していない場合には(S304:NO)、S305に進む。
S304aに進む場合は、ゲーム機1が異常状態である可能性が極めて高いときである。
S304aにおいて、サーバ320の異常判定部326aは、異常状態の履歴を残すために、カメラ311bが取得した表示画面動画351bを記憶部325に記憶する。記憶する動画の時間(つまり録画時間)は、S304:YESの判定後、例えば5分経過するまでである。なお、記憶する動画は、合成映像351でもよい。管理者は、例えば、次回に同様な異常状態が発生した際の復帰作業をする際に、この映像を参照したりしてもよい。
S304bにおいて、サーバ320の異常判定部326aは、管理者端末340に異常報知を行う。この報知方法は、例えば、電子メール等による方法でもよく、また、管理者が報知に気付きやすくするために、管理者端末340から警告音を出力してもよい。
管理者は、管理者端末340が異常報知したことに応じて、ゲーム機1の異常状態を復帰させるための作業を行う。つまり、管理者は、ゲーム機1の作業扉(図示せず)を開いて、メダル詰まりの原因となったメダルの除去等の作業を行う。
この場合、図29(B)に示すように、サーバ320の異常判定部326aは、復帰作業中であることを示す331gをプレイヤ端末330に表示し、またプレイを中断する。
なお、ゲーム機1の制御部96は、異常状態から復帰するための処理を、自動で行ってもよい。この場合には、管理者は、予め、異常状態画像325bの種別(つまり異常状態の種別)と、その復帰動作とを対応付けて、ゲーム機1の記憶部95に記憶しておく。そして、制御部96は、S304において近似していると判定した異常状態画像325bに対応した、復帰動作を行う。復帰動作は、例えば、メダル詰まりの要因となるホッパ等を振動させること等である。
管理者は、ゲーム機1が異常状態から復帰したことを確認したら、復帰作業の終了に対応した操作を管理者端末340で行う。
S305に進む場合は、ゲーム機1が異常状態である可能性が低いものの、異常状態であることもあり得る。
例えば、管理者等は、発生頻度が極めて低い異常状態を、把握できていない可能性がある。このような異常状態時に表示される異常状態画面は、異常判定情報記憶部325aに記憶されていない可能性がある。そして、このような異常判定情報記憶部325aに記憶されていない異常状態画面が表示された場合には、S305に進むことがあり得る。
また、ゲーム機1は、プレイ時の演出として、プレイ画面をシンプルな表示にする場合がある。このような場合にも、ゲーム機1が異常状態ではなくても、S305に進むことがあり得る。
S305において、サーバ320の異常判定部326aは、S301の表示画面静止画を、管理者端末340に送信する。管理者端末340は、この場合、S304bと同様に、警告音を出力してもよい。
管理者は、表示画面静止画を管理者端末340で確認することにより、ゲーム機1が異常状態であるか否かを判断する。
例えば、表示画面静止画が前述したような記憶されていない異常状態画面を含む場合には、管理者は、異常状態であると判断できる。なお、管理者は、異常状態であると判断した場合には、S304bの場合と同様に、異常状態を復帰させるための作業を行う。
一方、表示画面静止画がプレイ時の演出等によってシンプルなプレイ画面を含む場合には、管理者は、異常状態ではないと判断できる。
そして、管理者は、管理者端末340を操作することにより、異常状態であるか否かの判断結果を入力する。
S306において、サーバ320の異常判定部326aは、管理者端末340において異常状態である旨の入力操作がされたか否かを判定する。異常判定部326a、異常状態である旨の入力操作がされた場合には(S306:YES)、S307に進み、一方、異常状態ではない旨の入力操作がされた場合、つまり正常状態である旨の入力操作がされた場合には(S306:NO)、S301からの処理を繰り返す。
なお、異常状態である旨の入力操作がされた場合には、サーバ320の異常判定部326aは、S304bと同様に、復帰作業中であることを示す情報をプレイヤ端末330に表示し、またプレイを中断する。
S307において、サーバ320の異常判定部326aは、S301の表示画面静止画を、新たな異常状態画像325bとして異常判定情報記憶部325aに記憶する。そして、サーバ320の制御部326は、一連の処理を終了する(S308)。
以降の異常判定処理では、S304において、この新たな異常状態画像325bも比較対象となる。これにより、以降の異常判定処理において、この異常状態が発生した場合には、サーバ320の異常判定部326aは、異常状態である(S304:YES)と、判定できる。
S308に進む場合は、ゲーム機1が異常状態であるので、管理者は、復帰作業を行う。管理者は、復帰作業を終了したことに応じて、復帰作業の終了に対応した操作を管理者端末340で行う。サーバ320の制御部326は、この操作に応じて、異常判定処理の再開、プレイの再開等の処理を行う。
以上説明したように、本実施形態のゲームシステム301は、異常状態を示す電気信号等のゲーム機1からの出力を要することなく、ゲーム機1を撮像した撮像情報に基づいてゲーム機1が異常状態であるか否かを判定できる。
ここで、ゲーム機1から異常状態を示す電気信号等の出力するためには、ゲーム機1を改造したり、また、この出力を検出するためにゲーム機1の仕様に対応した情報端末等が必要である。さらに、ゲーム機1の仕様は、機種、製造メーカ、製造時期等によって様々である。ゲームシステム301は、このような仕様に限定されず、ゲーム機1の撮像情報に基づいて異常状態であるか否かを判定できる。このため、ゲーム機1の運営者(ゲーム機1の購入者等)側で、異常判定のためのシステムを構築できる。
なお、本実施形態のシステムは、以下のように変形してもよい。
(1)本実施形態において、ゲーム機1は、メダルプッシャゲームである例を示したが、これに限定されない。ゲーム機1は、異常状態及び正常状態間でプレイフィールド、外観、プレイ画面等が異なるゲーム機であればよい。ゲーム機1は、例えば、クレーンゲーム機でもよく、格闘ゲーム、シューティングゲーム等のビデオゲーム機でもよい。
(2)本実施形態において、ゲームシステム301は、異常状態において、プレイヤのプレイを中断する例を示したが、これに限定されない。ゲームシステム301は、異常状態において、例えば、プレイヤに対して他のステーションStに移動するように案内することにより、プレイヤのプレイを継続できるようにしてもよい。
(3)本実施形態において、ゲームシステム301は、異常状態画像325bに基づいて、異常状態であるか否かを判定する例を示したが、これに限定されない。前述したように、正常状態であってもシンプルなプレイ画面が表示される場合があり得るので、プレイ静止画であってもファイル容量が小さい場合があり得る。このようなプレイ静止画を正常状態画像としてサーバ320の異常判定情報記憶部325aに記憶しておき、サーバ320は、「表示画面静止画と、異常状態画像325bとを比較する処理(S303,S304)」の処理に加えて、「表示画面静止画と、正常状態画像とを比較する正常状態判定処理」を行ってもよい。
正常状態判定処理では、表示画面静止画と、正常状態画像とが近似している場合にはS301からの処理を繰り返し、近似していない場合にS305の処理に進めばよい。これにより、管理者は、表示画面静止画に基づいてゲーム機1が異常状態であるか否かを判断する作業(上記S305参照)の負担を軽減できる。
(4)本実施形態において、ゲームシステム301は、ゲーム機1を撮像した撮像情報に基づいてゲーム機1が異常状態であるか否かを判定する例を示したが、これに限定されない。ゲームシステム301は、異常状態においてゲーム機1がスピーカから発する出力音(出力音情報)をマイク(出力音取得部)で取得し、この出力音に基づいてゲーム機1が異常であるか否かを判定してもよい。つまり、ゲーム機1は、異常状態では、例えば、警告音を出力したり、BGM等の出力を停止したりするため、異常状態及び正常状態の出力音は、異なる。この場合には、サーバ320は、異常状態画像325bの代わりに異常時に発せられる異常状態出力音に関する情報を異常判定情報記憶部325aに記憶しておき、これと稼働中の出力音とを比較すればよい。
また、ゲームシステム301は、稼働中のゲーム機1の撮像情報、出力音の両方によって、異常状態であるか否かを判定してもよい。
(5)本実施形態において、サーバ320は、ゲーム機1の撮像情報のみに基づいて、異常状態であるか否かを判定する例を示したが、これに限定されない。サーバ320は、実施形態に記載の処理に代えて又は加えて、プレイヤ端末330の操作に対応した動作が、ゲーム機で行われているか否かに基づいて、異常状態であるか否かを判定してもよい。
この場合には、サーバ320は、例えば、予め、プレイヤ端末330の投入ボタンの操作情報と、射出筒34aからメダルを射出する動画(操作対応撮像情報)とを記憶部325に記憶しておけばよい。そして、サーバ320は、プレイヤ端末330から投入ボタンの操作を受け付けたことに応じて、撮像部311が取得した稼働中のゲーム機1の射出筒34aの動画と、記憶部325の動画とを画像処理により比較して、両者が一致した動作であるか否かを判定すればよい。
(6)本実施形態において、ゲームシステムは、予め、異常状態画像、画像容量閾値の情報を、記憶部325に記憶しておく例を示したが、これに限定されない。
例えば、サーバ320の異常判定部326aは、カメラ311bが取得した表示部21のプレイ画面を含む映像の静止画の容量に基づいて、ゲーム機1が異常状態であるか否かを判定してもよい。すなわち、ゲーム機1が異常状態である場合には、表示部21のプレイ画面は、変化しない状態(いわゆるフリーズした状態)となる場合がある。なお、このようにプレイ画面が変化しない場面では、例えば各種抽選画面等からエラー画面に遷移できない状態になることもあり得る。このように表示画面が変化しない期間では、表示部21の表示画面を含む撮像画像の静止画のファイル容量の変化が少ない(又は変化しない)。
このため、異常判定部326aは、表示部21の表示画面を含む静止画を、一定時間毎(例えば1秒間毎)に記憶部325に順次記憶しておき、一定期間(例えば5秒間)における静止画のファイル容量の変化が閾値(判定基準)以下の場合、ゲーム機1が異常状態であると判定してもよい。この場合、異常判定部326aは、静止画自体ではなく、静止画を圧縮した画像、静止画のファイル容量、静止画を圧縮後のファイル容量の少なくとも1つ等を、記憶部325に順次記憶してもよい。
(6)本実施形態において、ゲームシステムは、ゲーム機1がシステム運営者の施設等に配置された例を示したが、これに限定されない。ゲームシステムは、アミューズメント関連の店舗等に設置されたゲーム機を遠隔操作、監視するシステムでもよい。
(第4実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
第4実施形態のゲームシステム401は、第3実施形態のゲームシステムの主要な構成を利用したシステムである。
図30は、第4実施形態のゲームシステム401の構成を説明する図である。
図31は、第4実施形態のゲーム機1、撮像部411を示す斜視図である。
図32は、第4実施形態の抽選処理時の合成映像451を示す図である。
図33は、第4実施形態の大量放出時の合成映像451を示す図である。
図34は、第4実施形態の抽選処理時においてプレイヤ端末430に表示されるプレイ画面434を示す図である。
図35は、第4実施形態の大量放出時においてプレイヤ端末430に表示されるプレイ画面434を示す図である。
実施形態では、プレイヤがゲーム機1を遠隔操作してプレイすることを遠隔プレイともいい、ゲーム機1の設置施設(一般のアミューズメント施設等でもよく、遠隔プレイ用にゲーム機1を設置するための専用の施設等でもよい)において実物のゲーム機1の操作部を操作してプレイすることを実プレイともいう。
以下、主にステーションSt1の処理、構成、動作等を説明するが、他ステーションSt2~St6についても同様である。
図31に示すように、本実施形態のカメラ411cの撮像方向は、抽選装置10及び大量放出装置25を手前側Y1の上側Z2から奥側Y2の下側Z1を見下ろす方向である。カメラ411cの画角は、大量放出時における大量放出装置25の恐竜の模型25aのほぼ全体が、構図内に収まる程度に広角である。また、カメラ411cの画角は、大量放出時における抽選装置10のほぼ全体が、構図内に収まる程度に広角である。
このため、カメラ411cが取得した動画である上部動画451c(大量放出装置動画351cに相当)には、回転枠12bの回転位置に応じて、抽選装置10の収容部14が手前側Y1に位置する映像(図32参照)、大量放出装置25を正面から見た映像(図33参照)が含まれる。
上記実施形態で説明したように、抽選装置10(ゲーム動作部)、大量放出装置25(ゲーム動作部)は、プレイ進行時において、抽選処理、メダルM(内部メダルM2)の大量放出を行う装置である。このため、これらの装置は、プッシャゲームのプレイの少なくとも一部に利用される装置である。
(合成映像451)
前述したように、サーバ420の制御部426は、カメラ411a~411cが取得した動画を合成することにより、合成映像451を作成する(図32、図33等参照)。
ここで、合成映像451は、各カメラ411a~411cの情報を並べた上で、1つの映像情報に合成処理されたものである。つまり、合成後の合成映像451の情報は、複数の動画を組み合わせて構成された情報ではなく、1つの動画の情報である。このため、プレイヤ端末430に送信される場合には、1つの動画の情報である合成映像451のうち一部がトリミング等されて送信される。
(抽選処理時の合成映像451、抽選処理時のプレイヤ端末430の映像)
前述したように、大量放出を実行するか否かの抽選処理時には、抽選装置10を利用したボールゲームと、表示部21に表示されたルーレット20aの抽選とが同時に行われる。つまり、制御部96は、ボール11が収容部14に収容されたタイミングで、ルーレット20aの回転を停止する。
図32の合成映像451は、抽選装置10を利用した抽選を行なっている場面である。前述したように、抽選処理時には、抽選装置10は、傾斜面12の方向A1(図3、図4等参照)が、ステーションSt1側を向くように転駆動される。これにより、収容部14、模型25aの尻尾等が、手前側Y1に配置される。このため、収容部14及びその近傍の範囲は、上部動画451c内において下側かつ左右中央の範囲に配置される。
そのため、合成映像451内において、収容部14及びその近傍の範囲は、表示画面動画451bの直上に配置される。
図34に示すように、プレイヤがプレイヤ端末430のゲーム機映像表示部431dを上側にスクロールすることにより、プレイヤ端末430は、抽選装置10の傾斜面12、収容部14を含む上部動画451cと、ルーレット20aを含む表示画面動画451bとの両方を表示する。このため、プレイヤは、抽選処理の進行を詳細に確認できるため、抽選処理を楽しむことができる。
つまり、合成映像451は、抽選装置10の主要部分(傾斜面12、収容部14等)と、表示部21のルーレット20aとを、プレイヤ端末430の表示部431に同時に表示できるように、画面構成されている。
(大量放出時の合成映像451、大量放出時のプレイヤ端末430の映像)
図33の合成映像451は、大量放出装置25が、メダルM2の大量放出をしている場面である。メダルM2の大量放出時には、大量放出口25b(恐竜の模型25aの口の部分)は、大量放出をするステーションSt1の方向を向き、また、恐竜の模型25aの骨格が回転駆動されることにより(図19のθ251等参照)、下側Z1に配置される。このため、大量放出口25bは、上部動画451c内において、下側かつ左右中央の範囲に配置される。
そのため、大量放出口25bは、合成映像451内において表示画面動画451bの直上に配置される。
図35に示すように、大量放出時には、プレイヤは、プレイヤ端末430に表示されるゲーム機映像表示部431dを、表示画面動画451bが中央になるようにスクロールできる。この場合、プレイヤ端末430のゲーム機映像表示部431dは、上部動画451cには大量放出口25b(大量放出装置25の一部)が表示され、表示部21の全体を含む表示画面動画451bが表示され、プッシャ台動画451aにはプッシャ台35の主要部分(少なくとも往復テーブル35aの全体を含む)を表示する。また、ゲーム機映像表示部431dは、大量放出口25b、表示部21、往復テーブル35aは、上側Z2から下側Z1に向けて、ほぼ連続する構図である。
つまり、合成映像451は、大量放出口25bと、表示部21、プッシャ台35の主要部分を、プレイヤ端末430のゲーム機映像表示部431dに同時に表示できるように、画面構成されている。
また、大量放出時には、ゲーム機1の表示部21は、メダル落下動画421aを表示する。
メダル落下動画421aは、複数のメダルのイラストの画像(メダル画像M3ともいう)が、上側から下側に向けて移動する動画を表示する。メダル画像M3は、実物のメダルM2(適宜、実メダルM2ともいう)よりも十分に大きい。また、メダル画像M3の表示部21内での移動速度は、実メダルM2の落下速度よりも十分に遅い。
ここで、大量放出装置25から放出する実メダルM2は、プッシャ台35に向けて落下する際に、表示部21の手前側Y1を通過するので、表示画面動画451b内に含まれる。このため、プレイヤは、落下する実メダルM2を表示画面動画451bで視認できる。
しかし、大量放出口25bの動画、表示部21のメダル落下動画421aは、独立した映像が並べられたものであり、加えて、実メダルM2の落下速度は、速い。このため、プレイヤは、ゲーム機映像表示部431d内において、大量放出口25bから落下したメダルM2を目で追うことが困難であり、メダルM2の大量放出であることの実感が湧きにくい。
このような問題を解決するために、ゲーム機1は、メダル落下動画421aを表示する。
すなわち、図33に示すように、合成映像451は、大量放出口25bがメダル落下動画421aの直上に配置されているので、「大量放出口25b→メダル落下動画421a→プッシャ台35」の順にこれらが連続して配置された構図になる。
図35に示すように、このため、メダル落下動画421aのメダル画像M3は、あたかも大量放出口25bから落下したもののように、プレイヤ端末430のゲーム機映像表示部431dに表示される。さらに、メダル画像M3は、前述したように、大きく表示され、また、移動速度が遅いため、プレイヤが視認しやすい。これにより、ゲーム機1は、大量放出を、派手に演出できる。
このように、プレイヤは、プレイの場面(抽選処理時、大量放出時等)に応じて、合成映像451のうち、その場面に適切な範囲をスクロールしてプレイヤ端末430に表示できる。この場合、合成映像451が1つの動画情報として合成されているので、サーバ420は、合成映像451のうち一部範囲をトリミング等すればよいので、処理負担が少ない。
なお、サーバ420は、プレイヤの場面に応じた所望の表示範囲(抽選処理時の表示範囲、大量放出時の表示範囲等)を登録(記憶)できるようにしてもよい。この場合には、例えば、プレイヤによるプレイヤ端末430の表示部431のタップ操作に応じて、その表示範囲を読み出して、表示部431に表示してもよい。この場合、例えば、2回連続タップに応じて抽選装置10及び表示部21を表示部431に表示し、3回連続タップに応じてプッシャ台35が中央になるように表示部431に表示できる。
(メダル射出処理)
図36は、第4実施形態のプッシャ台35の往復テーブル35a近傍を上側Z2から見た状態を模式的に示す図である。
図37は、第4実施形態のプレイヤ端末430のプッシャ台動画451aの一場面(メダルM2の射出方向、メダルM2の流動状態が表示された場面)を示す図である。
ゲーム機1の制御部96は、プレイヤ端末430の操作に応じて、モータ34cを駆動することにより、射出装置34を以下のように制御する。
射出装置34L,34Rの射出口34bは、左ボタン、中ボタン、右ボタンが操作されることにより、それぞれ、対応した方向を向くように回転駆動される。つまり、各ボタンと、射出装置34L,34Rの射出口34bの向きとは、対応付けられている。
すなわち、射出装置34Lの射出口34bは、中ボタンの操作に応じて、それぞれ図36(A)に示す方向(回転位置θ34L,θ34R参照)を向くように回転駆動される。同様に、射出口34bは、左ボタンの操作に応じて、図36(B)の方向(図36(A)に示す方向よりも左側に回転した方向)を向くように回転駆動され、また、右ボタン操作の操作に応じて、図36(C)の方向(図36(A)に示す方向よりも右側に回転した方向)を向くように回転駆動される。
そして、制御部96は、投入ボタンが操作される毎に、メダルM2を左右の射出口34bから交互に射出する。なお、連射ボタンが操作された場合には、制御部96は、同様に、メダルM2を射出口34bから交互に射出する。
このように、射出口34bは、メダルM2を交互に射出することにより、各ボタンに対応した状態で保持されていても、射出したメダルM2を、往復テーブル35a上に偏りなく配置できる。
すなわち、プレイヤ端末430は、携帯端末であるので、表示部431は、大きさが限られているため、十分な大きさを確保できず小さい。このため、表示部431は、3つのみのボタンのみが、方向操作ボタンとして表示されている。また、表示部431には、左右の射出装置34L,34Rを選択するボタン等を配置することなく、メダルM2を投入する投入ボタン、連射ボタンのみが配置されている。
さらに、射出口34bの動画の大きさは、小さく、また、プッシャ台35の撮像方向は、手前側Y1から奥側Y2を見下ろす方向である。このため、プレイヤは、射出口34bの向きを正確に把握することが困難であり、また、射出口34bの向きの微調整の操作も、困難である。そのため、ゲーム機1は、遠隔プレイの場合には、射出方向を3方向のみ選択できるように構成されている。
但し、このような構成において、メダルM2を射出装置34L,34Rの一方からのみ射出してしまえば、メダルM2は、往復テーブル35a上に偏って配置されてしまう。
例えば、図36(A)の場面において、左側の射出装置34Lから射出されたメダルM2は、矢印A34Lで示す線上を通過する可能性が高く、また、この線に沿った範囲に配置される可能性が高い。同様に、右側の射出装置34Lから射出されたメダルM2は、矢印A34Rで示す線上を通過する可能性が高く、また、この線に沿った範囲に配置される可能性が高い。このため、実施形態とは異なり、一方の射出装置34L,34Rのみから射出する形態では、複数のメダルM2を射出した場合に、矢印A34L,A34Rの一方の線に沿った範囲に、偏って配置されてしまう。
これに対して、本実施形態では、左右の射出口34bからメダルM2を交互に射出することにより、メダルM2の偏りを少なくして、往復テーブル35a上に配置できる。
なお、図37に示すように、サーバ420は、射出装置34L,34Rの射出方向に対応した矢印A34b(ガイド表示)を、カメラ411aが取得したプッシャ台動画451aに合成し、プレイヤ端末430に表示してもよい。
ここで、プッシャ台動画451aは、二次元の動画であり、また、画面が小さいために、プレイヤは、メダルM2の射出方向を把握しにくいという問題がある。これに対して、図37の例は、矢印A34bを表示することにより、プレイヤに対して、メダルM2の射出方向を分かりやすく示すことができる。
(プッシャ台35上のメダルM2の流動解析)
サーバ420の制御部426は、カメラ411aが取得したプッシャ台動画451aに基づいて、プッシャ台35上のメダルM2の流動解析を行い、その情報をプレイヤ端末430に表示する。
以下、プッシャ台35の固定テーブル35b上のメダルM2の流動解析を行う例を説明する。
サーバ420の制御部426は、固定テーブル35bの映像を含むカメラ411a(メダル配置検出部)のプッシャ台動画451aを画像解析することにより、固定テーブル35b上のメダルM2の流動解析を行う。
なお、本実施形態では、ゲームシステム401は、プレイヤ端末430への動画配信用のカメラ411aを、メダルM2の流動解析にも利用する例を説明するが、これに限定されない。ゲームシステム401は、メダルM2の流動解析専用のカメラを備えていてもよい。この場合には、流動解析用のカメラの光軸は、固定テーブル35bを上側Z2から下側Z1に向けた方向でもよい。つまり、カメラは、固定テーブル35bを真上から見下ろすように撮像してもよい。この場合には、サーバ420は、固定テーブル35b上のメダルM2の位置をより正確に把握できるので、メダルM2の流動解析をより正確に行うことができる。
流動解析の手法は、公知の方法を用いることができる。例えば、サーバ420は、固定テーブル35bのプッシャ台動画451aから一定時間間隔(例えば数秒間隔)に静止画像を作成し、これら静止画像の差分に基づいてメダルM2の動きを解析できる。
メダルM2の移動速度は、固定テーブル35b上の位置(例えば左右方向の位置)に応じて異なる。これは、前述したように、メダルM2は、固定テーブル35b上に設けられたネジ60(図14参照)によって、移動しやすさが調整されているからである。なお、ゲーム機1は、ネジ60に代えて又はこれに加えて、固定テーブル35bの左右に設けられた回収穴(いわゆる親落ち穴)等によって、メダルM2の移動しやすさが調整されていてもよい。
図37に示すように、サーバ420の制御部426は、固定テーブル35b上のメダルM2の流動解析結果として、矢印A35L,A35C,A35Rを、プッシャ台動画451aに合成する。このため、矢印A35L,A35C,A35Rは、プレイヤ端末430の合成映像451のプッシャ台動画451aに表示される。
矢印A35L,A35C,A35Rは、常時表示されなくてもよく、例えば、プレイヤ端末430の操作に基づいて数秒間程度、表示されるようにしてもよい。
制御部426は、固定テーブル35b上の左側、中央、右側のそれぞれの範囲のメダルM2の移動速度及び向きを、ベクトル表示で示し、つまり、矢印A35L,A35C,A35Rの長さ及び向きで表す。矢印の長さが長い程、メダルM2の移動速度が速く、つまり、メダルM2は、固定テーブル35b上を移動しやすい。
図37の例では、左側の矢印A35Lが、他の矢印A35C,A35Rよりも長い。このため、固定テーブル35bの左側の範囲は、中央及び右側の範囲よりも、メダルM2が移動しやすい。
このような場面では、往復テーブル35a等から落下するメダルM2が、固定テーブル35bの左側の範囲に配置されると、プレイヤにとっては、メダルM2を獲得しやすいために有利となる。このため、プレイヤは、矢印A35L,A35C,A35Rを参照することにより、射出装置34から射出するメダルM2を、往復テーブル35aの左側の範囲に集中させる等の戦略をとることができる。
(複数人プレイの処理)
図41は、第4実施形態の複数人プレイのプレイ受け付け画面433を示す図である。
図42は、第4実施形態の複数人プレイのプレイ画面434を示す図である。
実プレイでは、各ステーションStの左右の射出装置34L,34Rを2人のプレイヤが操作できるので、1つのステーション当たり2人までがプレイできる。
これに対して、遠隔プレイでは、以下説明するように、1つのステーション当たり1人以上(1人又は2人以上)のプレイヤがプレイできる。複数プレイヤのプレイは、複数のプレイヤが1人ずつ順番に射出装置34L,34Rを操作することによりメダルM2を投入し、最後のプレイが射出装置34L,34Rを操作後に、再度最初のプレイヤに順番が回る輪番制である(図42の投入順表示部434a参照)。
本実施形態では、プレイヤがプレイヤ端末430を操作してクレジットメダルを消費し、かつ、射出装置34L,34Rを操作することによりメダルM2をプレイフィールドに射出することを、メダル投入、投入等ともいう。
(プレイ受け付け処理)
図41に示すように、サーバ420の制御部426は、プレイヤによるプレイヤ端末430の操作に応じて、プレイ受け付け画面433を、プレイヤ端末430に表示する。図41は、プレイヤであるイチローのプレイヤ端末430の表示例である。
プレイ受け付け画面433は、ステーションSt1~St6に対応した選択ボタン433a(St1~St6)を表示する。
各選択ボタン433a(St1~St6)内には、各ステーションSt1~St6でプレイ中の人数を表示している。
例えば、選択ボタン433a(St1)には3人と表示されているので、ステーションSt1は、3人のプレイヤがプレイ中である。また、選択ボタン433aは、0人と表示されているので、ステーションSt6は、プレイされていない状態である(つまり空いている)。
プレイヤは、プレイ受け付け画面433において、自分が希望するステーションの選択ボタン433aを操作すればよい。図42は、イチローの選択ボタン433a(St1)を操作した例である。
なお、サーバ420の制御部426は、各ボタン内に、各ステーションの合成動画(又は静止画)等を表示してもよい。この場合には、プレイヤは、ステーションを選択する際に、プッシャ台35に載置されたメダルM2の状態を考慮できる。
また、サーバ420の制御部426は、各ステーションで同時にプレイ可能な人数を、上限を設けることにより制限してもよい。この場合には、プレイヤが投入後、次の順番が回ってくるまでの期間を短縮できる。
(複数プレイヤのプレイ時の処理)
以下、イチローがプレイヤ端末430を利用して、ステーションSt1でプレイする例を説明する。
図42に示すように、サーバ420の制御部426は、プレイヤからプレイ受け付け画面433の選択操作を受け付けると、選択されたステーションSt1のプレイ画面434をプレイヤ端末430に表示する。
St1は、イチローがプレイ前の状態では3人がプレイ中であったので、イチローが加入後には、4人のプレイヤがプレイすることになる。
サーバ420の制御部426は、同一のステーションStでプレイしている複数のプレイヤのプレイヤ端末430間において、テキスト、音声を使ってメッセージをやり取りできるようにしてもよい。
図42に示すように、サーバ420の制御部426は、前述したプレイ画面331a(図29(A)参照)の表示内容に加えて、投入順表示部434aをプレイヤ端末430のプレイ画面434に表示する。なお、図42は、投入順表示部434a及び動画が一部重なった例を示すが、表示部431の表示領域が広い場合等には両者は重なっていなくてもよい。
投入順表示部434aは、4人のプレイヤのメダル投入可能となる順番を表示する。
図42の例では、イチローの加入前には「二郎→三郎→四郎」の順番であり、イチローの加入時には二郎がプレイ中であったため、イチローのプレイ順は、四郎の次である。
投入順表示部434aは、待ち順に対応した数字を、プレイヤ名の冒頭に表示する。なお、数字「0」が表示されたプレイヤ(図42の場面では二郎)は、順序が回ってきてメダル投入中のプレイヤであることを示す。
投入順表示部434aは、プレイヤのプレイが終了すると、表示が更新される。図42の二点鎖線内の投入順表示部434aは、二郎のプレイが終了後、三郎の順番が回ってきた場面である。
なお、各プレイヤは、ゲーム機映像表示部431dをスクロールすることにより、合成映像451の表示範囲を独立して選択できる。このため、プレイ画面434の表示範囲は、同じステーションでプレイしている複数のプレイヤのプレイヤ端末430間で異なっている。
(事前操作受け付け処理)
図42の場面において、サーバ420の制御部426は、二郎がプレイ中において、メダルM2の射出方向の選択を、順番待ちをしている他のプレイヤ(三郎、四郎、イチロー)のプレイヤ端末430から事前に受け付ける。
他のプレイヤは、順番が回ってくる前におけるプッシャ台35上のメダルM2の配置を参考にして、順番が回ってきた際にメダルM2をどの位置に射出するかを決めればよい。
図42は、イチローが順番待ちをしている場面において、プレイ画面434の中ボタンを操作した場面である。実施形態では、サーバ420の制御部426は、中ボタンの枠を太線で表示することにより、プレイヤに対して、中ボタンの事前操作を受け付けたことを報知する。サーバ420の制御部426は、イチローの事前操作の情報を、記憶部425に記憶する。
サーバ420の制御部426は、イチローのプレイヤ端末430から事前操作を受け付けた場合には、四郎のプレイが終了することによりイチローの順番が回ってきたことに応じて、ゲーム機1に対して、イチローの事前操作の情報をゲーム機1に送信する。これに応じて、ゲーム機1の制御部96は、モータ34cを制御することにより、射出口34bの向きを、事前操作を受け付けた方向に回転する。
イチローは、射出口34bの向きが所望の方向に向いたことを、プレイ画面434で確認したら、往復テーブル35aの移動位置のタイミング等を見計らって、投入ボタン(又は連射ボタン)を操作すればよい。
ここで、実施形態とは異なり、各プレイヤに順番が回ってきた状態でのみ方向ボタンの操作を受け付けるのみの仕様であると、各プレイヤの方向ボタンの操作時間が必要になってしまう。また、この仕様であると、プレイヤにとっても、「自分の順番になる前には何も操作できないので、メダルM2を射出する方向は、自分の順番になってから考えればよい」といった思考になりやすい。
これに対して、本実施形態のサーバ420、ゲーム機1は、各プレイヤに順番が回ってきた直後に、事前操作に基づいて射出口34bの向きを回転制御できるため、プレイ時間を短縮できる。
(プレイ終了処理)
各プレイヤは、プレイを終了する際には、プレイ終了ボタン434eを操作すればよい。
サーバ420の制御部426は、プレイ終了ボタン434eの操作情報をプレイヤ端末430から受け付けると、そのプレイヤ端末430を所有するプレイヤを、ステーションSt1のプレイヤ一覧から削除する。
(メダル配分処理)
図43は、第4実施形態の複数人プレイ時におけるメダル配分処理を説明する図である。
図30、図43(A)に示すように、サーバ420の制御部426は、大量放出間メダル投入テーブル425eを記憶する。
大量放出間メダル投入テーブル425eは、大量放出間(大量放出の終了後、次の大量放出までの間)において、各プレイヤと、各プレイヤが投入したメダル枚数とを対応付けて記憶する。また、大量放出間メダル投入テーブル425eは、次の大量放出時において、各プレイヤがプレイ中であるか否かに関する情報を記憶する。
ここで、順番が回ってきた各プレイヤがメダル投入することにより、獲得穴37にメダルM2が落下した場合には、サーバ420の制御部426は、そのメダルM2と同数のクレジットメダルを、そのプレイヤに付与する。
これに対して、サーバ420の制御部426は、大量放出にともなって獲得穴37にメダルM2が落下した場合には、大量放出時において、大量放出の対象のステーションにおいてプレイ中のプレイヤ(図43(A)の大量放出間メダル投入テーブル425eの例ではイチロー、二郎、三郎、四郎)に加えて、前回の大量放出から今回の大量放出時までの遠隔プレイを終了したプレイヤ(図43(A)の大量放出間メダル投入テーブル425eの例では五郎、六郎)に、クレジットメダルを付与する。
つまり、各大量放出にともなってプレイヤに付与されるクレジットメダルは、大量放出間に、ステーションSt1でプレイした全プレイヤ間で、配分される。
メダル配分処理は、以下の手順に従って行われる。
(1)サーバ420の制御部426は、大量放出間に、各プレイヤが投入したクレジットメダルの枚数をカウントする。
(2)サーバ420の制御部426は、抽選処理の結果、大量放出に当選した場合には、大量放出にともなって獲得穴37に落下したメダル数量をカウントする。
この場合、サーバ420の制御部426は、大量放出口25bからメダルM2を放出している間に、獲得穴37に落下したメダル数量を、ゲーム機1から取得すればよい。
(3)サーバ420の制御部426は、各プレイヤへの配分を、以下のように算出する。
G=M(out)×M(in)/M(all)
G:各プレイヤに付与するメダル数量
M(out):大量放出獲得枚数(大量放出にともない獲得穴37に落下したメダル数量)
M(in):各プレイヤが大量放出間に投入した各メダル投入数
M(all):全プレイヤが大量放出間に投入した総メダル投入数
例えば、図43(A)の大量放出間メダル投入テーブル425eの例では、大量放出時にはイチロー、二郎、三郎、四郎の4人がプレイ中であり、また、大量放出間に五郎、六郎の2人がプレイ終了している。
図43(B)に示すように、また、総メダル投入数M(all)は、2000枚である。今回大量放出にともなうメダル獲得枚数M(out)は、1000枚である。
この場合、例えば、大量放出間のイチローのメダル投入数M(in)は、100枚であるので、イチローに配分されるメダル数量は、以下の通りである。
G=1000×100/2000=50(枚)
また、六郎に配分されるメダル数量は、以下の通りである。
G=1000×500/2000=250(枚)
このように、獲得メダルは、既に、プレイ終了している六郎の方が、プレイ中のイチローよりも、多く配分される。その理由は、大量放出に対するプレイヤの寄与度、影響度合い等を勘案したためである。
すなわち、イチローは、大量放出到達時にプレイしているものの、プレイに参加してからのプレイ期間が最も短い(100枚投入)。一方、六郎は、大量放出到達時にはプレイ終了しているものの、プレイに参加してからのプレイ期間が最も長い(500枚投入)。このため、大量放出に対するプレイヤの寄与度は、イチローが最も低く、一方、六郎が最も高い。そのため、ゲームシステム401は、プレイヤ間の公平を図るために、大量放出時においてプレイ中であるか否かに関わらず、メダル投入数に応じて、獲得メダルを配分している。
なお、サーバ420の制御部426は、大量放出時においてプレイ終了しているプレイヤに対して獲得メダル(クレジットメダル)を配分する場合には、獲得メダルの配分に関する情報を、記憶部425に記憶すればよい。このプレイヤは、次回、プレイする際に、記憶部425に記憶された情報に基づいて、配分されたクレジットメダルを利用できる。
なお、サーバ420の制御部426は、上記構成及び下記構成の少なくとも一部によって、獲得メダルを配分してもよい。
(1)プレイヤ間でペイアウト率が均等になるように調整してもよい。
この場合、制御部426は、前回大量放出終了後から、今回大量放出発生直前までの各プレイヤのペイアウト率を記憶部425に記憶しておき、大量放出での獲得メダルを配分する際に、全プレイヤのペイアウト率が均等になるように、調整すればよい。
例えば、今回大量放出発生直前までにおいて、イチローのペイアウト率が1/10、二郎のペイアウト率が1/20であった場合には、制御部426は、獲得メダル配分後において、イチローのペイアウト率が1/12、二郎のペイアウト率が1/12等となるように調整すればよい。
これにより、プレイの技量が低いプレイヤであっても、多くのメダルを獲得しやすくなるので、ゲームシステム401は、プレイヤのプレイ参加を促進できる。
(2)大量放出以外によって獲得したメダルを配分してもよい。
例えば、チャッカ入賞後のスロット抽選処理の結果にともなって、獲得されたメダルを配分してもよい。
(疑似ボール438(疑似ゲーム要素)を使ったゲーム)
上記実施形態で前述したように、ゲーム機1は、回収筒36L,36Rが一定数のメダルを回収した場合等に、実物のボール38を固定テーブル35b上に供給する(図14、図15参照)。
図37にハッチングで示すように、サーバ420は、実際には存在しないボールの画像(単に疑似ボール438ともいう)を、動画の固定テーブル35b上に合成する。サーバ420は、実物のボール38に加えて、疑似ボール438が固定テーブル35b上を移動するゲームを実行する。
疑似ボール438を動画に合成させることを開始(供給ともいう)するタイミングは、ゲームの仕様に応じて、適宜設定できる。
疑似ボール438を供給するタイミングは、例えば、射出装置34から所定数のメダル(一定枚数毎でもよく、不規則な枚数でもよい)が射出されたことでもよい。また、例えば、サーバ420の制御部426は、射出装置34からメダルが投入されたことに応じて疑似ボール438を供給するか否かの抽選処理を行ってもよい。さらに、実物のボール38を固定テーブル35b上に供給された場合に、これに加えて疑似ボール438を供給してもよい。
また、疑似ボール438を供給する位置は、例えば、奥行方向においては固定テーブル35b上の奥側Y2の範囲であり、また、左右方向においては不規則な範囲でもよい。
サーバ420は、前述したメダルの流動解析の結果に基づいて、疑似ボール438の画像を、動画内で移動させる。つまり、サーバ420は、疑似ボール438を動画内で移動する場合に、固定テーブル35b上の実メダルM2の移動態様を反映させる。このため、例えば、固定テーブル35b上の左側範囲のメダルの移動速度が、中央範囲のメダルの移動速度よりも速い場合には、サーバ420は、固定テーブル35b上の左側範囲に表示した疑似ボール438の移動速度を、中央範囲に表示した疑似ボール438よりも速く移動するように、動画を編集する。
これにより、サーバ420は、実メダルM2の流れに応じて、疑似ボール438が疑似的に移動しているような動画を作成できる。
これにより、ゲームシステム401は、実物のプッシャゲームのゲーム性に加えて、遠隔ゲームならではゲーム性を付加できる。
なお、サーバ420は、疑似ボール438を、実メダルM2よりも速く移動するようにしてもよい。この場合、疑似ボール438の速度は、実メダルM2の速度の1.5倍等にしてもよい。
この場合には、疑似ボール438は、実物のボール38よりも速く移動する。これにより、ゲームの流れは、遠隔プレイの方が、実プレイよりも加速し、早くプレイ進行する。このため、ゲームシステム401は、プレイヤに対して遠隔プレイを強く促すことができる。
サーバ420は、疑似ボール438が固定テーブル35b上を移動させることにより、疑似ボール438が固定テーブル35bの範囲外に位置すると判定した場合には、疑似ボール438が固定テーブル35bから落下する動画を作成する(図示せず)。
また、サーバ420は、この場合には、実物のボール38が固定テーブル35bから落下した場合と、同様な処理を行う。つまり、前述したように、ゲーム機1は、規定数の実物のボール38が獲得穴37に落下した場合には、大量放出ステージに移行する。固定テーブル35bから落下した疑似ボール438は、獲得穴37に落下した実物のボール38と同様に、カウントされる。
この場合、サーバ420は、疑似ボール438が固定テーブル35bから落下したことに関する情報をゲーム機1に送信すればよい。また、ゲーム機1は、この情報を受信することに応じて、実物のボール38の落下数に反映すればよい。
これにより、ゲームシステム401は、疑似ボール438が固定テーブル35bから落下することに応じて、実物のボール38が落下したことと同じプレイ進行の処理を行うので、ゲームの流れを加速できる。
なお、サーバ420は、実物のボール38が固定テーブル35bから落下した場合と同様な処理に加えて、又はこれに代えて、実プレイには存在しないイベントであって遠隔プレイでのみ発生するイベントを実行してもよい。例えば、疑似ボール438が固定テーブル35bから落下した場合には、内部抽選処理を行うことにより、複数のメダルを、プレイヤに付与してもよい。この場合には、ゲーム機1を改造することなく、新たなゲーム性を付加できる。
図38から図40は、第4実施形態の疑似ボール438を利用したゲームを説明する図である。
図38に示すように、サーバ420は、疑似ボール438が固定テーブル35bから落下した場合(つまり、疑似ボール438が固定テーブル35bの範囲外に位置すると判定した場合)には、疑似ボール438が破裂する映像438aをプレイヤ端末430に表示したり、爆発音等の効果音438bを、プレイヤ端末430から出力する。
図39に示すように、また、サーバ420は、疑似ボール438が落下することに応じて、キャラクタC438をプレイヤ端末430のプレイ画面434の中央に表示する。
キャラクタC438の画像は、ゲーム機映像表示部431dの合成映像451上に重ねて表示される。つまり、合成映像451の情報と、キャラクタC438の画像情報とは、異なる情報であり、サーバ420は、プレイヤ端末430に配信する場合に、これらを組み合わせる。このため、プレイヤがゲーム機映像表示部431dをスクロール操作しても、合成映像451のみがスクロールし、キャラクタC438の画像の表示位置は、変わらずに維持される。
図40に示すように、サーバ420は、図39のキャラクタC438をプレイヤ端末430に表示してから数秒程度経過すると、キャラクタC438を、プレイ画面434のうちプレイ進行を妨げない領域(図40の例では右上)に縮小表示する。
そして、サーバ420は、プッシャ台35からメダルM2が落下することに応じて、このキャラクタC438が成長したり、ポーズを取るような演出をする。
このように、遠隔プレイでは、実プレイとは異なる新たな面白さを付加できる。
なお、サーバは、キャラクタC438の成長度合いをスコア等で表すことにより、成長度合いをプレイヤ間で競えるようにしてもよい。
(プレイヤ端末430の揺動に応じたメダル付与)
図44は、第4実施形態のプレイヤ端末430の揺動に応じたメダル付与を説明する図である。
図30に示すように、プレイヤ端末430は、モーションセンサ430b(モーション検出部)を備える。
モーションセンサ430bは、プレイヤ端末430の揺動(つまりプレイヤ端末430を持つプレイヤの腕の動き)を検出する加速度センサ、ジャイロセンサーな等の検出部を備える。このようにモーションセンサ430bに基づいて携帯端末の揺動を検出する機能は、携帯端末の分野において、広く普及している。
プレイヤ端末430の制御部436、遠隔プレイ中において、モーションセンサ430bの検出情報を、サーバ420に送信する。
サーバ420の制御部426は、モーションセンサ430bの検出情報を、プレイヤ端末430から受信した場合に、以下(a)、(b)に説明する条件のいずれかを満たすときには、メダルM2がプッシャ台35から獲得穴37に落下しない状態であっても、プレイヤに対してクレジットメダルを付与する。また、この場合、制御部426は、プレイヤ端末430のスピーカ430aから、「チャリーン」といったメダルM2が落下したような疑似音を出力する。
(a)サーバ420の制御部426は、カメラ411a(メダル位置検出部)の出力に基づいて、メダルM2が固定テーブル35b上の獲得穴37の近傍に位置しているか否かを判定する。
制御部426は、メダルM2が固定テーブル35b上の獲得穴37の近傍に位置していると判定した場合に、プレイヤにクレジットメダルを付与する。なお、メダルM2が固定テーブル35b上の獲得穴37の近傍に位置することとは、プッシャ台35に対して少しの振動、揺動が加わる程度でメダルM2が獲得穴37に落下しそうな状態のことをいい、例えば、上側Z2から見た状態でメダルM2の半分程度が固定テーブル35bからはみ出した状態のことである。
この場合には、ゲーム機1を揺らすことにより、固定テーブル35bから獲得穴37に落下しそうなメダルM2が、獲得穴37に落下したように演出できる。
なお、ゲームシステム401は、同様な処理を行うことによりメダルM2がチャッカ90の近傍に位置している場合には、チャッカ90に入賞したものとして処理をしてもよい。この場合には、サーバ420の制御部426が、ゲーム機1に対して、チャッカ90に落下したこととしてプレイ進行するように、命令すればよい。
このように、ゲームシステム401は、実プレイでは許容しないゲーム機1の揺動行為を、遠隔プレイでは、模擬的に許容する。これにより、ゲームシステム401は、遊び心を演出できる。遠隔プレイでは、プレイヤ端末430の揺動することは、他プレイヤの迷惑にならないし、ゲーム機1の実物が損傷することもない。
(b)サーバ420の制御部426は、プレイヤのペイアウト率(プレイヤのメダル投入数に対するメダル獲得数の割合)が判定値以下の場合に、プレイヤにクレジットメダルを付与する。ペイアウト率は、その数値が低い程、プレイヤがメダルを獲得しにくい。このため、ペイアウト率が低い場合には、プレイヤは、不満を感じて、実プレイであれば、ゲーム機を揺らしたいといった衝動が起きる場合がある。しかし、このような行為も、やはり、他プレイヤへの迷惑、ゲーム機の損傷等の防止の観点から、禁止されている。
これに対して、遠隔プレイでは、前述しように、プレイヤ端末430を揺動したところで、他プレイヤへの迷惑、ゲーム機の損傷等になることはない。そこで、遠隔プレイでは、ペイアウト率が判定値以下の場合に、プレイヤ端末430が揺動されたことに応じて、プレイヤにクレジットメダルを付与する。これにより、プレイヤの不満を軽減し、プレイ意欲の低下を抑制できる。
なお、サーバ420の制御部426は、上記(a)、(b)で説明した2つの条件のいずれかではなく、これら2つの条件を同時に満たす場合に、クレジットメダルをプレイヤに付与してもよい。
また、サーバ420の制御部426は、モーションセンサ430bの検出情報があった場合に、上記(a)、(b)の条件を満たさないことによりクレジットメダルをプレイヤに付与しないときには、プレイヤ端末430に警告(報知)してもよい。この場合、制御部426は、例えば、「ゲーム機を揺らさないで!!」等の警告をプレイヤ端末430の表示部431に表示したり、スピーカ430aから出力してもよい。このように、ゲームシステム401は、プレイヤ端末430の揺動行為の停止を促す警告ではなく、ゲーム機1の揺動行為の停止を促す警告をプレイヤ端末430に報知することにより、面白さ、遊び心を演出できる。
さらに、このようなプレイヤ端末430が揺動されたことに応じて、プレイヤにクレジットメダルを付与する構成を、ゲームシステムに適用する場合には、撮像装置411を設けなくてもよい。すなわち、プレイヤ端末430の揺動に応じて、プッシャ台35上のメダルの配置状態に関わらずに、プレイヤにクレジットメダルを付与する形態でもよい。
さらにまた、店舗内のプレイヤがプレイヤ端末430を用いて、ゲーム機1を操作する形態でもよい。この場合には、プレイヤは、目前に存在するゲーム機1を揺らす代わりに、プレイヤ端末430を揺動することにより、前述したような不満を軽減等できる。
なお、本実施形態のシステムは、以下のように変形してもよい。
(1)本実施形態において、プレイヤ端末の左ボタン、中ボタン、左ボタンに応じて、メダル射出装置の射出方向を制御する例を示したが、これに限定されない。プレイヤがプレイヤ端末の表示部(タッチパネル)をタッチした位置に対応した位置に、メダルを投入するようにしてもよい。この場合には、サーバがプレイヤ端末の表示部のタッチ位置に対応した射出装置の射出方向のする情報をゲーム機に送信し、ゲーム機がその情報に基づいて、射出装置のモータを制御すればよい。
(2)ゲーム機は、各ステーションで遠隔プレイが行われている場合には、そのステーションの操作部(左レバー、右レバー、払い出しボタン等)の操作を受け付けなくてもよい。この場合には、ゲーム機は、ゲーム機の表示部に、遠隔プレイ中である旨を表示してもよい。これにより、店舗に配置されたゲーム機であっても、店舗に存在しているプレイヤが実プレイできない構成にすることができ、また、そのステーションで遠隔プレイ中であることを店舗に存在しているプレイヤに報知できる。
また、ゲーム機は、各ステーションで遠隔プレイが行われている場合には、そのステーションの操作部を覆うシャッタ等の装置を設けてもよい。これにより、ゲーム機は、各ステーションで遠隔プレイが行われている場合に、店舗に存在しているプレイヤの操作を、確実に抑制できる。
また、ゲームシステムは、店舗のプレイヤが一定時間、ゲーム機で実プレイされていない状態のみ、遠隔プレイを受け付け可能としてもよい。この場合には、ゲーム機に光学センサ等を取り付けて、プレイヤがゲーム機に設けられた椅子に座っているか否かを、判定してもよい。
一方、ゲームシステムは、遠隔プレイされている間は、店舗のプレイヤからゲーム機の操作を受け付けないように、制御してもよい。この場合、遠隔プレイされている間は、ゲーム機に設けられた椅子を、使用できない形態(例えば、椅子を傾けたり、ゲーム機に密着させて座れないようにする等)に制御してもよい。
(3)メダル、ボール等がプッシャ台から獲得穴に落下した場合に、プレイヤ端末は、振動モータを駆動することにより、プレイヤ端末を振動させてもよい。この場合には、サーバは、メダル等がプッシャ台から獲得穴に落下したことの情報をゲーム機から取得し、プレイヤ端末を制御すればよい。これにより、システムは、遠隔プレイの臨場感を向上できる。
(4)本実施形態において、ゲーム機は、複数のステーションを備えるメダルプッシャゲーム機である例を示したが、これに限定されない。ゲーム機は、1つのステーションのみを有するメダルプッシャゲーム機、カードゲーム機、競馬ゲーム機等でもよい。
(5)本実施形態において、複数人プレイでは、複数人のプレイヤがメダル投入の操作をする例を示したが、これに限定されない。例えば、複数人のうち1人が代表して、遠隔プレイをする仕様でもよい。この場合には、代表者を各種抽選(くじ、カードゲーム等)で決定してもよい。
この場合、獲得メダルの各プレイヤへの配分は、各プレイヤのクレジットメダルを投資枚数に応じて、決定してもよい。
また、ステーションでのプレイを管理する管理者を設け、参加者を制限することで、特定人同士のプレイを実現できる。この場合には、管理者は、左右の射出装置毎にプレイヤの設定もできるようにしてもよい。
(6)遠隔プレイにおいては、複数のゲーム機を掛け持ちしてプレイできるようにしてもよい。この場合には、異なる種別のゲーム機(メダルプッシャゲーム機、カードゲーム機等)を掛け持ちできるようにしてもよい。
この場合には、プレイヤ端末は、複数のゲーム機の映像を、分割するのではなく、適宜切り替えることが望ましい。複数のゲーム機の映像を、分割した場合には、各映像が小さくなるためである。映像を切り替えるタイミングは、例えば、各ゲーム機のプレイの流れに変化が有った場合(例えば、プッシャゲーム機においてボールが落下するタイミング等)等に設定できる。
また、複数のゲーム機のプレイ画像を同時に表示する形態では、プレイヤ端末の各プレイ画面を、画面のタッチ操作(ピンチアウト、ピンチイン、タップ等)によって、縮小、拡大できるようにしてもよい。この場合には、例えば、大量放出時等の場面では、プッシャゲームの画面を拡大表示し、他ゲーム機の遠隔プレイの画面を縮小表示できる。
さらに、このように、縮小表示された他ゲーム機については、他ゲーム機を占有しないように、一定時間経過後には、他ゲーム機のプレイを強制的に終了してもよい。
このような掛け持ちプレイは、プレイヤのメダル所有量が一定量以上であることを、条件にしてもよい。この場合には、メダル所有量が少ないプレイヤが、複数のゲーム機を占有してしまうことを抑制できるので、ゲーム機の稼働率を向上できる。
また、掛け持ちプレイに際しては、各ゲームのメダルを共有とすることで、各ゲーム専用メダルに交換するための手間、時間が不要となる。これにより、利便性を向上でき、また、プレイ以外に要する時間を少なくできる(ゲームスピードを向上できる)。
(7)本実施形態において、合成映像は、縦長の画面である例を示したが、これに限定されない。合成映像は、横長の画面であってもよい。この場合には、合成映像は、大量放出装置(又は抽選装置)、表示部、プッシャ台を、左右方向に並べた映像であってもよい。この場合には、プレイヤ端末として横長の表示画面を備える端末(パーソナルコンピュータ等)を用いるシステム、家庭用ゲーム機を利用して各種ディスプレイに合成映像を表示するシステム等において、表示範囲を有効に利用できる。
(8)本実施形態において、サーバは、撮像部が撮像したゲーム機の表示部のプレイ画面に基づいて、合成映像を作成する例を示したが、これに限定されない。サーバは、ゲーム機から表示部のプレイ画面の出力情報(映像信号)を取得し、この出力情報に基づいて、合成映像を作成してもよい。つまり、ゲームの少なくとも一部に利用される装置である表示部の動画は、表示部を撮像した情報ではなく、表示部に出力される情報に基づいて作成されたものでもよい。
(9)実物のゲーム機と、プッシャゲームのアプリケーションゲーム(仮想のプッシャゲーム)とを、組み合わせたシステムとしてもよい。この場合には、実プレイ又は遠隔プレイにおけるプッシャ台上のメダル配置を撮像情報から取得して、アプリケーションゲームに反映してもよい。この場合には、例えば、プレイヤが店舗のゲーム機でのプレイ後、遠隔プレイでプレイ後に、アプリケーションゲームでは、実物のゲーム機でのプレイ終了時のメダル配置を反映した態様で継続してプレイできる。
(10))本実施形態において、プレイヤ端末の揺動に応じて、メダルがプッシャ台上を移動する例を示したが、これに限定されない。サーバは、プレイヤ端末の揺動に応じて、疑似ボールがプッシャ台上を移動するように制御してもよい。また、疑似ボールが獲得穴に落ちた場合(疑似ボールが固定テーブル外に位置する場合)には、疑似スロットによる抽選処理を行い、その結果に応じてクレジットメダル、店舗で利用可能なチケット等をプレイヤに付与してもよい。
(11)本実施形態において、プレイヤ端末430でのクレジットメダルの消費に応じて、メダル射出装置からメダルを射出する例を示したが、これに限定されない。メダルの射出操作のメダル消費に加えて、メダル射出装置の射出方向の変更操作(つまり、方向ボタンの操作受け付け)にも、別途、メダル消費をすることを要するようにしてもよい。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。
第5実施形態のゲームシステム501は、プッシャ台35上のメダルM2の流動状態の表示方法を、第4実施形態の表示方法(図37参照)から変更したものである。
図45は、第5実施形態のプレイヤ端末530のプッシャ台動画551aの一場面(メダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rが表示された場面)を示す図である。
図45に示すように、プッシャ台動画551aは、メダル軌跡画像M2L,M2C,M2R(図面には黒色のメダルで示す)を表示する。
メダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rは、これらの3つのメダルM2の移動軌跡を示す画像である。
本実施形態のサーバは、カメラ411aが撮像したプッシャ台35上の複数のメダルのなかから、左右方向の位置が異なる3つのメダルM2を選択する。
そして、サーバは、カメラ411aの動画において、これら3つのメダルM2を追尾し、一定期間毎(例えば1分間語毎)に、これらのメダルM2の静止画であるメダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rを作成する。
このため、メダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rは、一定期間毎に作成される。図45の例では、メダル軌跡画像M2Lは、3つのメダルの静止画像であり、メダル軌跡画像M2C,M2Rは、それぞれ、4つのメダルの静止画像である。そして、サーバは、これらのメダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rを、プッシャ台動画551aに合成する。
これにより、プレイヤ端末530は、メダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rを含むプッシャ台動画551aが表示される。
プッシャ台35上のメダルM2の移動速度は、メダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rのメダルの表示間隔が長いもの程、速い。図45の例では、メダル軌跡画像M2Lは、3つのメダルの静止画像であり、メダル軌跡画像M2C,M2Rは、それぞれ、4つのメダルの静止画像であるので、メダルの静止画の間隔は、メダル軌跡画像M2Lの方が、メダル軌跡画像M2C,M2Rよりも長い。このため、プッシャ台35上のメダルM2の移動速度は、左側の範囲の方が、中央及び右側の範囲よりも速い。
このため、プレイヤは、メダル軌跡画像M2L,M2C,M2Rを参照することにより、プッシャ台35上のメダルM2の流れを確認できる。そして、プレイヤは、射出装置34から射出するメダルM2を、往復テーブル35aの左側の範囲に集中させる等の戦略をとることができる。
なお、本実施形態において、メダル軌跡画像を表示するために選択されるメダルは、1つ以上であればよい。例えば、1つのステーションで選択されるメダルが1つであっても、異なるステーションのメダル軌跡画像同士を確認すれば、異なるステーション間のメダルの流れを比較等できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態の構成は、それらの一部のみ用いること、又は適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
(1)実施形態において、遠隔プレイ中にゲーム機に異常が発生した場合には、その復帰時において、異常発生時のプレイヤから、優先的にプレイを受け付けるようにしてもよい。この場合には、サーバは、復帰時において、異常発生時のプレイヤのプレイヤ端末に、ゲーム機が復帰したことを報知してもよい。
(2)実施形態において、両装置供給開始枚数である予定枚数300枚、大量供給装置停止枚数である予定枚数500枚は、固有の数値である例を示したが、これに限定されない。ゲーム機は、店員等の管理者等によって、これら2つの数値のうち1つを、変更できるようにしてもよい。この場合には、ゲーム機は、保守用の開口2h(図1参照)の内部に、これらの数値を設定可能なテンキー、タッチパネル等を有する設定操作部を、備えていればよい。また、ゲーム機及び店員等が携行する携帯端末間が通信することにより、携帯端末を用いてこれらの設定をできるようにしてもよい。
この場合には、店舗等は、例えば、ゲーム機の設置状況等に応じて、両装置供給開始枚数、大量供給装置停止枚数を設定できる。
すなわち、両装置供給開始枚数を小さく設定すればメダル供給スピード(大量放出ステージにおける単位時間当たりのメダル供給枚数)が速くなり、大きく設定すればメダル供給スピードが遅くなる。
また、大量供給装置停止枚数を小さく設定すれば、メダル供給スピードが遅くなり、大きく設定すればメダル供給スピードが速くなる。
このように、メダル供給スピードが速い設定では、各大量放出ステージの大量放出装置の拘束時間が短くなるので、各ステーションで大量放出ステージを実行していても、他ステーションが大量放出ステージを短時間で利用できるようになる。このような設定は、プレイヤの回転が速く、プレイを速く進めたいプレイヤが多い場合等に有効な設定である(例えば、週末のショッピングモール、平日の夕刻以降の都会の店舗等)。
一方、メダル供給スピードが遅い設定では、各大量放出ステージの大量放出装置の拘束時間が長くなるので、各ステーションで大量放出ステージを実行している場合、他ステーションが大量放出装置を利用できるまでの時間が多くなる。このような設定は、プレイヤの回転が遅く、ゆっくりとプレイを楽しむプレイヤが多い場合に有効な設定である(平日の昼間の郊外の店舗等)。
(3)実施形態において、制御部は、大量放出装置の回転移動終了後は、大量放出ステージが終了するまでは、レバー操作による射出装置からのメダル投入操作を受け付けない例を示したが、これに限定されない。例えば、制御部は、射出装置が大量放出ステージに関連した払い出しをしていない期間(例えば、非回転演出中、首振演出中等)には、レバー操作による射出装置からのメダル投入操作を受け付けてもよい。
(4)大量放出装置の模型は、例えば、エアを排出する排気口を、メダルの放出口等に備えていてもよい。この場合には、模型は、メダルをまき散らすように、払い出すことができる。また、排気口がエアを勢いよく排出すれば、プッシャ台等に載置されたメダルを、エアの圧力で動かして、獲得穴等に落下させることもできる。
(5)実施形態において、大量供給装置の受け取り部は、複数のステーションのうち1つのレールから、選択的にメダルを受け取る例を示したが、これに限定されない。例えば、受け取り部は、ゲーム機の中心軸を中心とした円環状の部材であってもよい。この場合には、受けとり部は、大量供給装置が回転移動している状態、放出口が他のステーションの向いている状態等でも、各ステーションのレールからメダルを受け取ることができる。
(6)実施形態において、大量供給装置は、大量供給ステージにおいてのみ、プレイ領域へメダルを払い出す例を示したが、これに限定されない。大量供給装置は、例えば、通常ステージ中のスロット抽選の小役に当選、入賞したことに応じて、一時的に大量のメダル(例えば10枚以上)を払い出してもよい。つまり、大量供給状態は、ゲームの進行に応じてメダルを大量に払い出す状態であれば、大量供給ステージに限定されず、通常ステージ中の一時的な状態等を含む概念である。
(7)実施形態において、制御部は、大量供給装置の放出口からメダル供給している間は、射出ホッパにメダルを補充しない例を示したが、これに限定されない。制御部は、この間においても、射出ホッパにメダルを補充してもよい。この場合には、大量供給状態において、射出ホッパからプレイ領域へのメダル供給量を増やすことができる。
(8)実施形態において、抽選装置は、大量放出に関する抽選に利用される例を示したが、これに限定されない。例えば、抽選装置は、ゲームの種々のイベントを発生させるための抽選(イベントの種別抽選等)に利用してもよい。
(9)実施形態において、抽選装置は、ルーレットを抽選に利用する例を示したが、これに限定されない。例えば、抽選装置は、ボールが収容部に収容されたタイミングに応じて当選結果が決定されるものであればよく、例えば、ボールが収容部に収容されたタイミングで乱数を停止するような形態でもよい。
(10)実施形態において、大量放出装置は、メダルを放出する例を示したが、これに限定されない。大量放出装置は、メダルとは異なるゲーム媒体(ボール等の球体、カプセル等)を放出する装置(ゲーム媒体放出部)でもよい。
(11)実施形態において、制御部は、レバーが手前側、奥側のいずれに傾動操作されても、同様に、射出装置からメダル射出する例を示したが、これに限定されない。制御部は、例えば、レバーの手前側、奥側の操作に応じて、メダルの射出時間の間隔(つまり単位時間当たりのメダル射出数)を変えてもよい。この場合には、プレイヤは、例えば、プッシャ台に載置されたメダルの状態に応じて、プッシャ台へのメダル供給量を変える等の戦略をとることができる。また、制御部は、例えば、レバーの手前側、奥側の操作に応じて、メダルの射出速度を変えてもよい。この場合には、左ホッパ、右ホッパがメダルを送り出す速度を変更可能にすればよい。
さらに、制御部は、メダル投入口にメダルが投入された場合、即時にメダル射出するか、クレジットメダルとして記憶部に記憶するか否かを選択できるようにしておき、後者の場合には、レバー操作に応じてクレジットメダルを消費して射出装置からメダル射出してもよい。この形態では、プレイヤは、自分の好みのプレイ方法を選択できる。
(12)実施形態において、大量放出時において、大量放出装置の放出口からのメダルの放出方向を、左右方向に移動する例を示したが、これに限定されない。放出口からの放出方向は、左右方向及び他方向の少なくとも1つでもよい。例えば、大量放出装置は、放出口を上下方向に移動するモータ(回転軸が左右方向等)を備え、制御部は、レバーの奥行方向の傾動操作に応じてこのモータを制御して、放出口を上下方向に移動してもよい。
(13)実施形態において、回収筒は、易落下部、難落下部として、フラット面、隆起面を備える例を示したが、これに限定されない。易落下部、難落下部は、回収筒の回転移動に応じて、メダルの回収のしやすさが変わる形態であればよい。易落下部は、例えば、フラット面を備えず、落下面を回収筒の外周まで延長した形態でもよい。また、難落下部は、回収筒の外周面のうち固定テーブルよりも上側の部分でもよい。
(14)実施形態において、減速部は、ボールを減速させるために減速突起を備える例を示したが、これに限定されない。減速部は、ボールを減速させることができれば、他の部材を備えていてもよく、例えば、表面粗さが粗いシート材を設けて、ボールの転がり抵抗を大きくしてもよい。
(15)実施形態において、抵抗付与部材は、ネジである例を示したが、これに限定されない。抵抗付与部材は、メダルの移動に対する抵抗を付与させるものであればよい。抵抗付与部材、例えば、固定テーブルの表面の一部の表面を、表面粗さが異なるようにしたシート材でもよい。
また、ゲーム機は、抵抗付与部材を往復テーブルに設けられることにより、易移動領域、難移動領域を往復テーブルに設けてもよい。
(16)実施形態において、制御部は、チャッカの入賞に応じて抽選を実行して、当選確率情報(高確率、中確率、低確率等)を決定する例を示したが、これに限定されない。制御部は、この抽選に加えて、付加権利(例えば、スロット抽選の当選時にメダルを10枚上乗せしてプッシャ台に供給する権利等)を付与するか否かを決定するための付加権利抽選を実行してもよい。制御部は、付加権利の付与が当選した場合には、付加権利及びストックを関連付けて記憶部に記憶すればよい。
この付加権利は、コンボ処理では、消滅しないようにしてもよい。つまり、実施形態の例において、制御部は、ストック図形85R-3のストック及び付加権利が関連付いていた場合には、ストック図形85R-0に基づくコンボ処理時に、ストック図形85R-3のストックに関してメダル150枚に、付加権利分のメダル10枚を追加して、プッシャ台に供給してもよい。これにより、プレイヤは、付加権利に関する利益を、失うことがない。
(17)実施形態において、コンボ処理では、同一の入賞色のストックに関して、ストック図形の移動、メダル供給等の処理を、ストック毎に順次行う例を示したが、これに限定されない。コンボ処理では、同一の入賞色のストックに関して、ストック図形の移動をともなうことなく、かつ、同一の入賞色の全ストックに対応した全数量のメダルを同時に供給するようにしてもよい。この場合には、コンボ処理の処理時間を、より短縮できる。
(18)実施形態において、同一の入賞色のストックのコンボ処理を行うゲーム機は、メダルプッシャゲーム機である例を示したが、これに限定されない。例えば、パチンコ等のゲーム機において、入賞毎にストックの属性を持たせるようにして、コンボ処理を行うようにしてもよい。また、液晶表示装置等の表示部を備え、表示部上でゲーム媒体を入賞口に入賞させる電子ゲーム機に適用してもよい。
1…ゲーム機 10…抽選装置 11…ボール 12…傾斜面 14…収容部 14a…第1開閉アーム 14b…第2開閉アーム 14c…ボール検出部 15,15A~15D…点在突起 15a…直立面 15b…斜面 16…妨害突起 16a…湾曲面 16b…斜面 17…第1アーム 18…第2アーム 19…模型台 20…抽選部 20a…ルーレット 21…表示部 25…大量放出装置 25b…大量放出口 31L…左投入口 31R…右投入口 31a…検出部 32L…左レバー 32R…右レバー 34L…左射出装置 34R…右射出装置 34b…射出口 34d…側壁 35…プッシャ台 35a…往復テーブル 35b…固定テーブル 36L…左回収筒 36R…右回収筒 37…獲得穴 37a…検出部 38…ボール 39…払い出し口 41…外部メダルホッパ 42…内部メダルホッパ 43b…放出ホッパ 52…切り欠き 55…筒本体 55a…落下面 55b…フラット面 55c…隆起面 55h…回収穴 56…ボールガード 59…駆動部 60…ネジ 61,61a,61b…易移動領域 62…難移動領域 70…ボール供給装置 71…ボール上昇装置 71a…上昇ガイドレール 71b…螺旋スクリュー 71c…上昇羽根 71e…透明カバー 72…ブリッジレール 73…ボール降下装置 73c…降下羽根 73d…螺旋降下路 74…減速部 74a…減速突起 74b…傾斜面 75…ボール供給口 85…ストック図形 90,90R,90G,90B…チャッカ 95…記憶部 96…制御部 F0~F6…プレイ領域 M…メダル M1…外部メダル M2…内部メダル S15…隙間 St,St1~St6…ステーション
201…ゲーム機 225…受け取り部 226…レール 237a…獲得ホッパ 245…レール 246…振り分け部 247a,247L,247R…振り分け路 252…放出口貯留部 252a…メダル収容部
301…ゲームシステム 303…通信網 311~316…撮像部 311a~311c…カメラ 311b…カメラ 311c…カメラ 320…サーバ 325a…異常判定情報記憶部 330…プレイヤ端末 340…管理者端末
401…ゲームシステム 411…撮像部 411a,411b,411c…カメラ 420…サーバ 425…記憶部 426…制御部 430,530…プレイヤ端末 430a…スピーカ 430b…モーションセンサ 431…表示部 434…プレイ画面 434a…投入順表示部 436…制御部 438…疑似ボール 451,551…合成映像 451a,551a…プッシャ台動画 451b…表示画面動画 451c…上部動画

Claims (30)

  1. プッシャゲーム機と、
    前記プッシャゲーム機を撮像する撮像部と、
    プレイヤが所持し、通信網を介して前記プッシャゲーム機を遠隔操作することにより、プレイ可能なプレイヤ端末と、
    前記プレイヤ端末でのプレイ時に、前記撮像部が取得した撮像画像を含む画像を前記プレイヤ端末に表示する処理を行うサーバとを備え、
    前記プッシャゲーム機は、
    プレイ進行に応じて動作し、プレイ進行時において、ゲームの少なくとも一部に利用される装置であるゲーム動作部と、
    前記ゲーム動作部とは異なる装置であり、メダルを載置可能なプッシャ台とを備え、
    前記サーバは、
    前記撮像部が取得した前記ゲーム動作部の動画、前記撮像部が取得した前記プッシャ台の動画を連続して並べて合成した合成画像を作成し、前記合成画像をプレイヤ端末に配信する
    ことを特徴とする遠隔プッシャゲームシステム。
  2. 前記ゲーム動作部は、
    プレイ結果に応じてメダルをプレイフィールドに放出するメダル放出口と、
    前記メダル放出口からのメダルの大量放出時には、大量のメダルが上側から下側から落下する演出映像を表示する表示部とを備え、
    上側から下側に向けて、前記メダル放出口、前記表示部、前記プッシャ台が配置されており、
    前記サーバは、
    上側から下側に向けて、前記メダル放出口、前記表示部、前記プッシャ台が配置された前記合成画像を作成し、
    前記合成画像のうち前記プレイヤ端末で選択された選択範囲の画像を、前記プレイヤ端末に送信し、
    前記プレイヤ端末に送信される前記合成画像の前記選択範囲の画像サイズは、
    前記メダル放出口、前記表示部、前記プッシャ台を同時に表示可能なサイズである
    ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  3. 前記ゲーム動作部は、
    抽選要素を移動させて抽選を行う抽選装置と、
    前記抽選装置による抽選に関する情報を表示する表示部とを備え、
    前記サーバは、
    前記合成画像のうち前記プレイヤ端末で選択された選択範囲の画像を、前記プレイヤ端末に送信し、
    前記プレイヤ端末に送信される前記合成画像の前記選択範囲の画像サイズは、
    前記抽選装置、前記表示部を同時に表示可能なサイズである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  4. 前記プレイヤ端末に送信する前記合成画像の選択範囲の画像サイズは、
    前記メダル放出口、前記表示部及び前記プッシャ台を同時に表示可能なサイズであり、かつ、前記抽選装置及び前記表示部を同時に表示可能なサイズである
    ことを特徴とする請求項3に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  5. 前記ゲーム動作部は、
    プレイ結果に応じてメダルをプレイフィールドに放出するメダル放出口と、
    抽選要素を移動させて抽選を行う抽選装置と、
    ゲームに関する情報を表示する表示部とを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  6. 前記プッシャゲーム機は、プレイヤの操作に応じて、メダルを前記プッシャ台に向けて射出するメダル射出部を備え、
    前記撮像部の前記プッシャ台の動画は、前記プッシャ台に加えて前記メダル射出部を含み、
    前記サーバは、
    前記メダル射出部の射出方向を示すガイド表示を、前記撮像部が取得した前記プッシャ台の動画に合成する
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  7. 前記プッシャゲーム機は、プレイヤの操作に応じて、メダルを前記プッシャ台に向けて射出するメダル射出部を備え、
    前記撮像部の前記プッシャ台の動画は、前記プッシャ台に加えて前記メダル射出部を含み、
    前記プレイヤ端末の操作部は、前記プッシャ台の動画の表示範囲のうち、任意の箇所を選択する操作を受け付け、
    前記プッシャゲーム機の前記メダル射出部は、
    メダルを、前記プッシャ台のうち前記プレイヤ端末で選択された箇所に対応した位置に向けて射出する
    ことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  8. 前記サーバは、
    前記撮像部が撮像したプッシャ台上の複数のメダルのなかから、左右方向の位置が異なる1以上のメダルを選択し、
    前記選択した1以上のメダルの一定期間毎の画像を含む画像である軌跡画像と、前記プッシャ台の画像とを合成して、前記プレイヤ端末に表示する
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  9. 前記プッシャ台上のメダルの配置状態を検出するメダル配置検出部を備え、
    前記サーバは、
    前記メダル配置検出部の出力に基づいて、前記プッシャ台上のメダルの流動を解析し、
    メダルの流動解析の結果と、前記プッシャ台の画像とを合成して、前記プレイヤ端末に表示する
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  10. 少なくとも1つのプレイ部を備えるプッシャゲーム機と、
    複数のプレイヤがそれぞれ所持し、通信網を介して前記プッシャゲーム機を遠隔操作することにより、プレイ可能なプレイヤ端末と、
    前記プッシャゲーム機のプレイを管理するサーバとを備え、
    前記プッシャゲーム機のプレイ部は、
    プレイフィールドに設けられ、テーブル上のメダルを移動するプッシャ台と、
    プレイヤの操作に応じて、メダルを前記プッシャ台に射出する射出装置とを備え、
    前記サーバは、
    1つのプレイ部において、複数のプレイヤからプレイを受け付ける
    ことを特徴とする遠隔プッシャゲームシステム。
  11. 前記サーバは、
    前記射出装置からメダルを射出する操作を、複数のプレイヤから順次受け付ける
    ことを特徴とする請求項10に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  12. 前記射出装置は、
    メダルの射出方向を変更する射出方向変更部を備え、
    前記サーバは、
    各プレイヤ以降に他プレイヤがプレイする状態で、各プレイヤのプレイ中において、他プレイヤの前記プレイヤ端末から前記射出方向変更部の事前操作を受け付け、
    他プレイヤのプレイの順番になった場合に、他プレイヤの事前操作に基づいて、前記射出方向変更部の射出方向を変更するように制御する
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  13. 前記サーバは、
    1順当たりのプレイヤのメダル射出の量を、前記プレイ部のプレイヤの人数が多い程、少なくなるように設定する
    ことを特徴とする請求項10~12のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  14. 前記プッシャゲーム機は、
    プレイ結果に応じてメダルをプレイフィールドに大量放出する大量放出部を備え、
    前記サーバは、
    大量放出に応じて各プレイヤに付与するメダルの量を、大量放出するまでの間に、前記プレイ部でプレイした各プレイヤが前記射出装置から射出したメダルの量に応じて配分する
    ことを特徴とする請求項10~13のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  15. 前記サーバは、
    大量放出に応じて各プレイヤに付与するメダルの量を、大量放出時にプレイしているプレイヤに加えて、前記プレイ部で大量放出するまでの間にプレイを終了したプレイヤに、配分する
    ことを特徴とする請求項14に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  16. 少なくとも1つのプレイ部を備えるプッシャゲーム機と、
    複数のプレイヤがそれぞれ所持し、通信網を介して前記プッシャゲーム機を遠隔操作することにより、プレイ可能なプレイヤ端末と、
    前記プッシャゲーム機のプレイを管理するサーバとを備え、
    前記プッシャゲーム機のプレイ部は、
    プレイフィールドに設けられ、テーブル上のメダルを移動するプッシャ台と、
    メダルを前記プッシャ台に射出する少なくとも2つの射出装置と、
    少なくとも2つの前記射出装置のメダルの射出方向を、独立して変更する射出方向変更部と、
    操作部とを備え、
    前記プッシャゲーム機に設けられた前記操作部の操作に基づくプレイである実プレイと、前記プレイヤ端末の操作に基づくプレイである遠隔プレイとを実行し、
    実プレイの場合には、前記操作部の操作に応じて少なくとも2つの射出装置の前記射出方向変更部を独立して制御し、前記操作部の操作に応じた射出装置からメダルを射出し、
    遠隔プレイの場合には、前記プレイヤ端末の操作に応じて少なくとも2つの射出装置の前記射出方向変更部を同時に制御し、前記プレイヤ端末の操作に応じて少なくとも2つの射出装置から順次メダルを射出する
    ことを特徴とする遠隔プッシャゲームシステム。
  17. 前記プッシャゲーム機のプレイ部は、
    遠隔プレイの場合には、前記プレイ部の操作部の操作を受け付けない
    ことを特徴とする請求項16に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  18. 前記プッシャゲーム機のプレイ部は、
    遠隔プレイのプレイ中において、前記操作部を覆うシャッタを備える
    ことを特徴とする請求項16又は17に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  19. プッシャゲーム機と、
    プレイヤが所持し、通信網を介して前記プッシャゲーム機を遠隔操作することにより、プレイ可能なプレイヤ端末と、
    前記プッシャゲーム機のプレイを管理するサーバとを備え、
    前記プッシャゲーム機は、
    テーブル上のメダルを移動するプッシャ台を備え、
    前記サーバは、
    前記プッシャ台上を移動するメダルが獲得穴に落下することにより、プレイヤにメダルを付与する制御部を備え、
    前記プレイヤ端末は、
    前記プレイヤ端末の揺動を検出するモーション検出部を備え、
    前記サーバの制御部は、
    前記モーション検出部の出力に応じて、前記プッシャ台から前記獲得穴に落下しない状態であっても、プレイヤにメダルを付与する
    ことを特徴とする遠隔プッシャゲームシステム。
  20. 前記プッシャ台上のメダルが前記獲得穴の近傍に位置していることを検出するメダル位置検出部を備え、
    前記サーバの制御部は、
    前記メダル位置検出部に基づいてメダルが前記獲得穴の近傍に位置していると判断した場合に、前記モーション検出部の出力に応じてプレイヤにメダルを付与する
    ことを特徴とする請求項19に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  21. 前記サーバの制御部は、
    前記プッシャ台にメダルを射出する射出装置を備え、
    前記射出装置から射出したメダルの量、及びプレイヤに付与したメダルの量の割合に関する情報であるペイアウト率に基づいて、前記モーション検出部の出力に応じてプレイヤにメダルを付与するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項20に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  22. 前記サーバの制御部は、
    前記モーション検出部の出力があった場合に、メダルをプレイヤに付与しないと判断したときには、前記プレイヤ端末の揺動行為の停止を促す警告ではなく、前記プッシャゲーム機の揺動行為の停止を促す警告を前記プレイヤ端末に報知する
    ことを特徴とする請求項20又は21に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  23. テーブル上のメダルを移動するプッシャ台を備えるプッシャゲーム機と、
    プレイヤが所持し、通信網を介して前記プッシャゲーム機を遠隔操作することにより、プレイ可能なプレイヤ端末と、
    前記プッシャゲーム機のプレイを管理するサーバとを備え、
    前記サーバの制御部は、
    前記プッシャ台上を移動するメダルのプレイに加えて、メダルとは異なる疑似的な疑似ゲーム要素が前記プッシャ台上を疑似的に移動するプレイを進行する
    ことを特徴とする遠隔プッシャゲームシステム。
  24. 前記プッシャ台上のメダルの配置状態を検出するメダル配置検出部を備え、
    前記サーバの制御部は、
    前記メダル配置検出部の出力に基づいて、前記プッシャ台上のメダルの流れを解析し、メダルの流動解析の結果を反映して前記疑似ゲーム要素が前記プッシャ台上を疑似的に移動するプレイを進行する
    ことを特徴とする請求項23に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  25. 前記サーバの制御部は、
    疑似ゲーム要素の移動速度を、流動解析で求めたメダルの移動速度よりも速い速度になるように制御する
    ことを特徴とする請求項24に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  26. 前記サーバの制御部は、
    疑似ゲーム要素が疑似的に移動することにより前記プッシャ台外に配置された場合には、疑似ゲーム要素が前記プッシャ台から疑似的に落下したものとしてプレイを進行する
    ことを特徴とする請求項23~25のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  27. 前記サーバの制御部は、
    疑似ゲーム要素が前記プッシャ台から疑似的に落下した場合には、キャラクタを前記プレイヤ端末に表示する
    ことを特徴とする請求項26に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  28. 前記サーバの制御部は、
    メダルが前記プッシャ台から落下することに応じて、前記プレイヤ端末に表示した前記キャラクタを変化させるように制御する
    ことを特徴とする請求項27に記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  29. 前記プッシャゲーム機の制御部は、
    メダルに加えて、メダルの流れに応じてメダルとは異なる実物の実ゲーム要素が前記プッシャ台上を移動するゲームを実行し、
    前記サーバの制御部によって疑似ゲーム要素が前記プッシャ台から疑似的に落下したと判断された場合に、実ゲーム要素が前記プッシャ台から落下した場合と同じ処理をする
    ことを特徴とする請求項26~28のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
  30. 前記プレイヤ端末は、
    前記プレイヤ端末の揺動を検出するモーション検出部を備え、
    前記サーバの制御部は、
    前記モーション検出部の出力に応じて、疑似ゲーム要素が前記プッシャ台上を疑似的に移動するように制御する
    ことを特徴とする請求項23~28のいずれかに記載の遠隔プッシャゲームシステム。
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