JP7410067B2 - 係止部材設置装置 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 (1)令和3年1月27日に日本フルハーフ株式会社が、ヤグチ物流株式会社に、本発明に係る「係止部材設置装置」を備えたトレーラーを納車した。 (2)令和3年1月29日に日本フルハーフ株式会社が、社内報であるNIPPON FRUEHAUF COMMUNICATION MAGAZINE(第155号,第6頁,日本フルハーフ株式会社)において、本発明に係る「係止部材設置装置」(安全帯用親綱設置装置)を公開した。
本発明は、運搬車両の上部に安全帯用の親綱等を設置するための係止部材設置装置に関する。
車体の上面に設けられた天蓋から穀物などの粉粒体を投入するバルク車やバン型のバルクトレーラ等においては、車両上部で天蓋を開閉するなどの作業を行うため、車両上部に安全帯を止めるためのワイヤや手摺を設けることが望まれている。車体の上部にワイヤや手摺を設ける構造としては、例えば特許文献1に開示されたものがあった。特許文献1では、タンクの上部の作業足場に、所定間隔で傾倒可能に設けられた複数の支持脚部と、支持脚部の上端に掛け渡された手摺部とを備えた保護枠が設けられたタンク車が記載されている。保護枠は、手摺部が水平状態を保ちながら昇降するように、平行四辺形のリンク形状に組み合わされている。さらに保護枠は、エアシリンダ等の駆動手段によって移動する連結ロッドに接続されている。駆動手段はタンクの下部から操作可能となっており、作業者がタンク車に上ることなく、支持脚部を起立位置と傾倒位置との間で移動させることができる。
特開2002-308005号公報
従来の構造では、支柱脚部が多数設けられているため、安全帯の親綱として使用すると支柱脚部を越える度に安全帯を付け替えなければならないので、実用性が悪いという問題があった。また、駆動手段の構造が複雑となるため、メンテナンスに多くの時間と費用を要する問題があった。
本発明は、前記問題を解決するために案出されたものであって、簡単な構造でメンテナンスの手間や費用を低減できるとともに、安全帯の親綱として使用できる係止部材を設置する係止部材設置装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための本発明は、運搬車両の荷台の前後に設置される一対の支柱と、前記支柱を傾動させる傾動手段とを備えた係止部材設置装置である。前記支柱は、前記荷台の屋根上で起立される起立位置と前記屋根上で寝かされる傾倒位置との間で傾動可能である。前記傾動手段は、前記支柱に接続されたワイヤと、前記ワイヤを引き寄せるための巻取機とを備え、前記巻取機は荷台の下部に配置されていることを特徴とする。
本発明の係止部材設置装置によれば、荷台の屋根上において前後一対の支柱を起伏させることができる。そして、起立位置にある一対の支柱間に紐状あるいは棒状の係止部材を掛け渡すと、安全帯の親綱として利用することができる。本発明の係止部材設置装置は、ワイヤで支柱を傾動させる簡易な構造を有しているので、故障が発生し難くなり、ひいてはメンテナンスの手間や費用を低減できる。
本発明の係止部材設置装置においては、前記傾動手段が、前記ワイヤが巻き掛けられた動滑車と、前記巻取機に巻回され前記動滑車を移動させるための第二ワイヤとをさらに備えているものが好ましい。このような構成によれば、二つの支柱を起立させるためにワイヤを所定長さ引っ張るのに、巻取機で巻き取る長さを小さくすることができる。
本発明の係止部材設置装置においては、前記ワイヤが、一端が前方の前記支柱に連結され、他端が後方の前記支柱に連結されているものが好ましい。このような構成によれば、前方の支柱と後方の支柱とのフリクションが異なっていても、巻取機で引き続き巻き取ることで、両方の支柱を確実に起立させることができる。
本発明の係止部材設置装置においては、前記荷台の内部を上下に貫通するパイプを備え、一方の前記支柱に至る前記ワイヤが前記パイプに挿通されているものが好ましい。このような構成によれば、ワイヤの設置長さを短くすることができる。
本発明の係止部材設置装置においては、前記起立位置にある前後の前記支柱は、ともに同一方向に向かって傾動するものが好ましい。このような構成によれば、一対の支柱が同じ方向に傾動するため、傾動する支柱間の距離が略一定になる。したがって、一対の支柱間に長尺部材を常時掛け渡しておくことができる。なお、両支柱を前方向または後方向に傾動させる構造にすると、左右方向に傾動しないので、支柱の横向きに作用する力への剛性を高めることができる。
本発明の係止部材設置装置においては、一方の前記支柱には、当該支柱を前記傾倒位置の方向に付勢する付勢手段が設けられているものが好ましい。このような構成によれば、起立位置にある支柱を傾倒位置に傾動させるべくワイヤを送り出した際、付勢手段により一方の支柱が傾倒位置の方向に傾き、これに伴い、他方の支柱も係止部材を介して傾倒位置の方向に傾くようになる。
本発明の係止部材設置装置によれば、簡単な構造であり、メンテナンスの手間や費用を低減するとともに、安全帯の親綱として使用できる係止部材を設置することができる。
本発明の実施形態に係る係止部材設置装置を設置した車両荷台の図であって、(a)は係止部材設置装置の支柱が起立した状態を示した前面図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置を設置した車両荷台の図であって、(a)は係止部材設置装置の支柱が傾倒した状態を示した前面図、(b)は側面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置を設置した車両荷台の図であって、(a)は係止部材設置装置の支柱が起立した状態を示した平面図、(b)は係止部材設置装置の支柱が傾倒した状態を示した平面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置の前方の支柱およびその周辺構造を示した図であって、(a)は支柱が傾倒した状態を示した側面図、(b)は支柱が起立した状態を示した側面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置の前方の支柱の係止部材を示した拡大図であって、(a)は支柱が傾倒した状態を示した前面図、(b)は側面図、(c)は支柱が起立した状態を示した前面図、(d)は側面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置の後方の支柱およびその周辺構造を示した図であって、(a)は支柱が傾倒した状態を示した側面図、(b)は支柱が起立した状態を示した側面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置の付勢手段を示した図であって、(a)は支柱が傾倒した状態を示した側面図、(b)は支柱が起立した状態を示した側面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置の傾動手段を示した断面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置の傾動手段の動滑車およびその支持構造を示した底面図である。 本発明の実施形態に係る係止部材設置装置の傾動手段の動滑車およびその支持構造を示した図であって、(a)は側面図、(b)は断面図である。
本発明の実施形態に係る係止部材設置装置を、添付した図面を参照しながら説明する。本実施形態では、かかる係止部材設置装置を、バン型のバルクトレーラに取り付けた場合を例に挙げて説明する。バルクトレーラは粉粒体の輸送に用いられるものであって、屋根に開閉可能な天蓋が設けられている。なお、本実施形態において、車両の前進方向を「前」、後進方向を「後」とする。
図1乃至図3に示すように、本実施形態に係る係止部材設置装置1は、例えば荷台2の屋根3に設けられた天蓋4から穀物などの荷を投入する運搬車両(バルクトレーラ)等に設けられるものである。バルクトレーラに荷を投入する場合、作業員がバルクトレーラの屋根3に上って天蓋4を開閉するが、このとき安全帯を係止する親綱(係止部材)を設置することが好ましい。係止部材設置装置1は、係止部材を支持する支柱を運搬車両の屋根3の上で傾動させる装置である。係止部材設置装置1は、運搬車両の荷台2の上部の前後に傾動可能に設けられた一対の支柱10,10と、各支柱10を傾動させる傾動手段30とを備えている。
支柱10は、荷台2の屋根3の上面の側縁部に設けられており、屋根3上で起立する起立位置P1(図1及び図3の(a)参照)と、屋根3上で寝かされる傾倒位置P2(図2および図3の(b)参照)との間で傾動可能になっている。なお、本実施形態では、支柱10は、荷台2の左側縁部に設けられているが、右側縁部に設けてもよい。荷台2の前方に設けられた支柱10は、前方の天蓋4の前端部よりも前方に配置されている。荷台2の後方に設けられた支柱10は、後方の天蓋4の後端部よりも後方に配置されている。支柱10は、鉄製の角パイプにて構成されており、作業員の腰程度の高さ寸法と同等の長さ寸法を備えている。支柱10の基端部(起立した際の下端部)は、屋根3上に設けられた固定部材15にピン結合されている。支柱10は、前後方向に傾動するように構成されており、起立位置P1にある前後の支柱10,10は、ともに同一方向(本実施形態では車両後方)
に向かって傾動する。
前後の支柱10,10の先端部(起立した際の上端部)間には、紐状部材11が掛け渡されている。紐状部材11は、安全帯の親綱として利用される長尺の係止部材であって、例えば、金属製のワイヤーロープにて構成されており、安全帯を係止するための必要強度(作業者の落下に耐え得る強度)を備えている。紐状部材11の両端部は、支柱10の先端部に設けられたフック12に係止されている。なお、紐状部材11の素材は、金属に限定されるものではなく、必要強度を備えていれば樹脂等の他のものであってもよい。また、係止部材は、紐状部材11に限定されるものではなく、鋼管パイプや角パイプ等の長尺部材であってもよい。
図4乃至図6にも示すように、支柱10の後端面には、緩衝スペーサ13が取り付けられている。緩衝スペーサ13は、支柱10が傾倒位置P2にあるときに、支柱10を水平に保持するためのものである。緩衝スペーサ13は、ブロック状のゴム部材にて構成されている。緩衝スペーサ13は、支柱10が傾倒位置P2にあるときに、後記する固定部材15の基板16の表面に当接する。
固定部材15は、基板16と一対の立上板17,17とを備えている。基板16は、四角形に形成されており、屋根3上にボルト止めまたは溶接されている。立上板17は、基板16から直角に立ち上がっており、前後方向に広がっている。立上板17は、後方上端の出隅部が斜めに面取りされるとともに、前方上端部が前方に突出した形状に形成されている。立上板17は、左右方向に間隔をあけて配置されており、左右から支柱10の基端部を挟む。左右の立上板17,17間には、ピン18が掛け渡されている。ピン18は、左右方向に水平に延在しており、支柱10に相対的に回動可能に挿通されている。つまり、支柱10は、前後方向に傾動可能に固定部材15に支持されている。ピン18は、支柱10の基端から所定距離離反した位置に挿通されている。
立上板17の前方上端部から前方に突出した部分には、ストッパ19が形成されている。ストッパ19は、起立位置P1にある支柱10が前方に傾倒しないように傾動を規制する部位である。ストッパ19は、板状に形成されており、左右の立上板17,17間に掛け渡されている。ストッパ19は、ピン18より上方で、支柱10が起立した際に支柱10の前面に当接する位置に配置されている。
互いに対向する立上板17の外側には、補強プレート20が設けられている。補強プレート20は、立上板17の外側面と基板16の表面にそれぞれ溶接され、左右方向外側に向かって広がっている。補強プレート20は、左右の立上板17毎に、前後方向に間隔をあけて一対ずつ設けられている。前後の補強プレート20,20は、側面視でピン18を前後から挟むように配置されている。
図5に示すように、前方に位置する支柱10を支持する固定部材15には、傾倒防止部材21が設けられている。傾倒防止部材21は、起立した支柱10が後方に傾倒するのを防止する部材であり、立上板17,17の前方に設けられている。傾倒防止部材21は、ベース部22と回動部23とを備えている。ベース部22は、立上板17,17の前方で支柱10の基端回動位置(支柱10が傾動する際に、ピン18よりも下側の基端部が前方に突出して回動する位置)から右側にオフセットした位置に配置されている。回動部23は、所定厚さの板状部材である。回動部23は、ベース部22に丁番24を介して接続されており、基端回動位置に重なる係止位置P3(図5の(c)、(d)参照)と、ベース部22の上方に位置して基端回動位置から外れる非係止位置P4(図5の(a)、(b)参照)との間で回動可能になっている。なお、回動部23は、車両の走行時等の支柱10が傾倒位置P2にあるときは、非係止位置P4にある。回動部23が係止位置P3にあるときは、支柱10の基端部が前方に突出できないので、支柱10の後方への傾動が防止される。
図6および図7に示すように、後方に位置する支柱10を支持する固定部材15には、起立位置P1にある支柱10を傾倒位置P2の方向(本実施形態では後方)に付勢する付勢手段25が設けられている。付勢手段25は、バネ部材25a、ガイドパイプ25bとロッド25cとを備えて構成されている。付勢手段25は、ストッパ19の前部に設けられている。後方のストッパ19は、断面コ字状に形成され、その先端部で付勢手段25を支持している。付勢手段25は、前後方向に延在しており、ロッド25cがガイドパイプ25bに対して前後方向に出没する。ガイドパイプ25bの両端部には、ナットが装着されて頭部が形成されている。バネ部材25aは、ロッド25bの後端とロッド25cの後方の頭部との間に圧縮状態で設けられており、ロッド25cを後方に付勢している。ロッド25cの後方の胴部とバネ部材25aの後端部は、ストッパ19に形成された貫通孔を挿通して後方に突出する。付勢手段25は、支柱10が起立した際には、支柱10にロッド25cが押されて前方に移動し、バネ部材25aが圧縮されている。支柱10の傾動手段30による引っ張りが解除された際には、バネ部材25aが伸張してロッド25cを後方に突出させ、支柱10が後方に傾倒する。ロッド25cは、前方の頭部がガイドパイプ25bの前端に当接する位置まで後方に移動する。
図1乃至図3に示すように、傾動手段30は、ワイヤ31と、動滑車32と、第二ワイヤ33と、巻取機34とを備えている。ワイヤ31は、前後の支柱10に接続されるものである。ワイヤ31の一端は前方の支柱10に接続され、他端は後方の支柱10に接続されている。図4にも示すように、ワイヤ31の一端(前端)は、起立位置P1にある前方の支柱10の上端部の後面(傾倒位置P2における後端部の上面)にブラケット35を介して接続されている。ワイヤ31は、支柱10との接続位置から前方に延在し、固定部材15の前方に設けられた第一前滑車36に巻き掛けられて下方に方向転換されている。第一前滑車36は、ピン18よりも高い位置で、荷台2の前端面よりも前方に突出した位置に配置されている。第一前滑車36によって下方に向けられたワイヤ31は、荷台2の前方を通過して、荷台2の下側まで延在している。
ワイヤ31は、荷台2の前方下部で、第二前滑車37(図1及び図2参照)に巻き掛けられて後方に方向転換されている。第二前滑車37は、第一前滑車36の真下で、荷台2の底面よりも下方に設けられている。第二前滑車37によって後方に向けられたワイヤ31は、後記する動滑車支持部38に向かって延在している。
図6に示すように、ワイヤ31の他端(後端)は、起立位置P1にある後方の支柱10の上端部の前面(傾倒位置P2における後端部の上面)にブラケット35を介して接続されている。ワイヤ31は、支柱10との接続位置から前方に延在し、固定部材15の前方に設けられた第一後滑車41に巻き掛けられて下方に方向転換されている。第一後滑車41は、ピン18よりも高い位置に配置されている。
第一後滑車41によって下方に向けられたワイヤ31は、荷台2の内部を上下に貫通し、荷台2の下側まで延在している。ワイヤ31は、荷室内に上下に延在して設けられたパイプ43に挿通されている。パイプ43の上端部は、荷台2の屋根3に形成された貫通孔に連通し、下端部は荷台2の床に形成された貫通孔に連通している。なお、パイプ43は、荷室内を貫通しているが、荷室には粉粒体を貯留するため、パイプ43の容積以外に貯溜効率が低下しない。
パイプ43に挿通したワイヤ31は、荷台2の下側まで延在し、第二後滑車44(図1及び図2参照)に巻き掛けられて前方に方向転換されている。第二後滑車44は、第一後滑車41の真下で、荷台2の底面よりも下方に設けられている。第二後滑車44によって前方に向けられたワイヤ31は、後記する動滑車支持部38に向かって延在している。ワイヤ31の中間部は、動滑車支持部38に支持された動滑車32に巻き掛けられている。
図8乃至図10に示すように、動滑車32は、荷台2の下部で、動滑車支持部38にて左右方向に移動可能に支持されている。動滑車支持部38は、前後の支柱10,10の前後位置の中間部に設けられている。なお、動滑車支持部38の設置位置は、支柱10,10の前後位置の中間部に限定されるものではなく、車両の前後に設けてもよい。動滑車支持部38は、一対のガイドレール45を備えており、車体の下部に設けられた躯体46に固定されている。躯体46は、H型鋼にて構成され、左右方向に延在している。躯体46は、2つ設けられ、前後方向に間隔をあけて並列されている。前後の躯体46の下フランジの下面には、支持チャンネル47がそれぞれボルト止めされている。支持チャンネル47は、溝型鋼にて構成され、溝形の開口が互いに開口するように配置されている。支持チャンネル47,47間には、支持プレート48が掛け渡されている。支持プレート48は、鉄板にて構成され、横長の長方形に形成されている。支持プレート48の前後の側縁部は、支持チャンネル47の下側フランジ上に係止され、ボルト止めされている。支持プレート48には、左右方向に長い長孔50が形成されている。長孔50を設けたことで、装置の軽量化を図ることができる。また、長孔50は、走行時に跳ね上げた水や泥を排出する排出口としての役目を果たすとともに、ワイヤ31や動滑車32のメンテナンスを行い易くすることができる。
支持チャンネル47の下面には、ガイドレール45が固定されている。ガイドレール45は、動滑車32を備えた移動台車49を移動可能に支持する部位である。ガイドレール45は、断面視でクランク形状を呈しており、下フランジが内側(他方のガイドレール45に対向する側)に向いて、上フランジが外側に向いている。互いに対向する下フランジ上に、移動台車49の前後の側縁部が左右方向に移動可能に掛け渡されている。移動台車49は、上下二枚のプレートにて構成されており、動滑車32を回転可能に挟んでいる。動滑車32には、ワイヤ31の中間部が巻き掛けられている。移動台車49の右端部には、ブラケット52を介して、第二ワイヤ33の一端が接続されている。
第二ワイヤ33は、移動台車49と同じ高さで右側に延在し、右滑車51を介して下方に方向転換されている。第二ワイヤ33の他端(下端)は、巻取機34に巻き掛けられている。巻取機34は、ワイヤ31を引き寄せるためのものであって、第二ワイヤ33を介して動滑車32を引き寄せることで、ワイヤ31を引いている。巻取機34は、手動式のウインチからなり、動滑車支持部38の右側で右滑車51の下方に設けられている。巻取機34を作動させる際には、車体下部のサイドガードを開いて、作業員が手動で回す。なお、ウインチは電動式であってもよく、この場合は、作業員が車体下部に設けたスイッチを操作してウインチを作動させる。
動滑車支持部38の左側には、車体の左縁部に沿って延在するワイヤ31を動滑車32側に方向変換する第三前滑車55と第三後滑車56とが設けられている。第三前滑車55は、前方から延在したワイヤ31を右方向に向けて方向変換するための滑車である。第三後滑車56は、後方から延在したワイヤ31を右方向に向けて方向変換するための滑車である。第三前滑車55と第三後滑車56とは、支持フレーム57にて固定されている。支持フレーム57は、上下二枚のプレートにて構成されており、第三前滑車55と第三後滑車56とを回転可能に挟んでいる。
次に、本実施形態に係る係止部材設置装置1の支柱10を傾動させる際の動作および作用を説明する。傾倒位置P2にある支柱10を起立させるに際しては、作業員が巻取機34を回転させて、動滑車32を備えた移動台車49を右側に引き寄せる。すると、動滑車32とともに、ワイヤ31が引き寄せられ、前後の支柱10が前方に引っ張られて立ち上がる。このとき、巻取機34は、荷台2の下部に設けられているので、作業員は、巻取機34を地上で操作することができる。また、ワイヤ31は動滑車32に巻き掛けられ、動滑車32を移動させるようにしているので、二つの支柱10,10を起立させるためにワイヤを所定長さ引っ張るのに、巻取機34で巻き取る長さを小さくすることができる。
また、ワイヤ31の端部は、前後の支柱10,10にそれぞれ接続されているので、支柱10を起立させる際のフリクションに差があっても、フリクションの小さい側の支柱10から順次引き起こされる。後方の支柱10のフリクションが大きい場合、前方の支柱10が先行して起き上がる。前方の支柱10が一定量立ち上がると、支柱10,10間に掛け渡された紐状部材11が張った状態になり後方の支柱10を引っ張るため、前後の支柱10が安定した状態で順次立ち上がる。
前後の支柱10がともに起立すると、各支柱10は、ストッパ19に当接して直角になった状態で回動が規制される。すると、巻取機34はそれ以上巻き取れなくなるので、作業員は巻き取り作業をやめる。ここで、巻取機34はその状態で第二ワイヤ33を固定するので、第二ワイヤ33とワイヤ31が張った状態となり、支柱10は起立状態で固定される。
以上のように、本実施形態によれば、また、ワイヤ31で支柱10を回動させているので、係止部材設置装置1としての構造が簡単になり故障が発生し難くなり、ひいてはメンテナンスの手間や費用を低減できる。さらに、支柱10を起立させるのに、作業員は地上で巻取機34を回して遠隔操作を行うことができるので、作業環境が良好である。
その後、作業員は荷台2の前方に設けられた梯子(図示せず)より屋根3上に上り、傾倒防止部材21の回動部23を係止位置P3に回動させる。そして、安全帯を紐状部材11に係止して天蓋4の開閉作業を行う。これによって、開閉作業の安全性を確保できる。
ところで、万一作業者が屋根3から落下しそうになった際には紐状部材11が引っ張られて、支柱10,10が互いに引っ張り合う方向に力が作用する。前方の支柱10は、傾倒防止部材21の回動部23を係止位置P3にすることにより後方に倒れないようになっているので、紐状部材11に引っ張られる力への耐力を大きくできる。なお、後方の支柱10は、前方への回動を規制するストッパ19が設けられているので、紐状部材11に引っ張られる力への耐力は大きい。
また、前後の支柱10は、ともに起立状態から車両後方に向かって傾動するので、支柱10の左右横向きに作用する力への剛性が高い。
起立位置P1にある支柱10を傾倒させるに際しては、天蓋4の開閉作業を終えた作業員が、傾倒防止部材21の回動部23を非係止位置P4に回動させた後に、地上へ下りる。そして、作業員が巻取機34を回転させて、ワイヤ31の引っ張り状態を緩める。すると、後方の支柱10が付勢手段25によって後方に引っ張られ、後方の支柱10から先行して傾倒が開始される。後方の支柱10が一定量傾倒すると、紐状部材11によって前方の支柱10が後方に引っ張られるため、前方の支柱10の傾倒が開始される。傾倒が始まると支柱10は、自重によって傾倒位置P2まで傾動する。支柱10が傾倒すると、動滑車32はワイヤ31に引っ張られて動滑車支持部38内の左側に移動する。支柱10は、傾倒位置P2では、緩衝スペーサ13が基板16に当接して水平が保たれる。
本実施形態では、一対の支柱10,10が同じ方向に傾動するため、傾動する支柱10,10間の距離が略一定になる。したがって、一対の支柱10,10間に紐状部材11を常時掛け渡しておくことができる。よって、支柱10を起立させた後に、紐状部材11を掛け渡す必要はない。
また、後方の支柱10に接続されたワイヤ31は、荷台2の内部を上下に貫通し、荷室内に上下に延在するパイプ43に挿通されているので、ワイヤ31を最短距離で巻き掛けることができ、設置長さを短くすることができる。また、荷台2に収容される収容物が粉粒体であるので、荷室内にパイプ43が設けられても問題はない。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定する趣旨ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。たとえば、前記実施形態では、支柱10は、金属製の角パイプにて構成されているが、これに限定されるものではない。強度を確保できるものであれば、合成樹脂等の他の素材のものであってもよい。
前記実施形態では、バン型のバルクトレーラに係止部材設置装置1を設けた場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、タンク型やコンテナ型のトレーラであっても適用可能である。
1 係止部材設置装置
2 荷台
3 屋根
10 支柱
25 付勢手段
30 傾動手段
31 ワイヤ
32 動滑車
33 第二ワイヤ
34 巻取機
P1 起立位置
P2 傾倒位置

Claims (6)

  1. 運搬車両の荷台の前後に設置される一対の支柱と、前記支柱を傾動させる傾動手段とを備え、
    前記支柱は、前記荷台の屋根上で起立される起立位置と前記屋根上で寝かされる傾倒位置との間で傾動可能であり、
    前記傾動手段は、前記支柱に接続されたワイヤと、前記ワイヤを引き寄せるための巻取機とを備え、前記巻取機は荷台の下部に配置されている
    ことを特徴とする係止部材設置装置。
  2. 前記傾動手段は、前記ワイヤが巻き掛けられた動滑車と、前記巻取機に巻回され前記動滑車を移動させるための第二ワイヤとをさらに備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の係止部材設置装置。
  3. 前記ワイヤは、一端が前方の前記支柱に連結され、他端が後方の前記支柱に連結されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の係止部材設置装置。
  4. 前記荷台の内部を上下に貫通するパイプを備え、一方の前記支柱に至る前記ワイヤが前記パイプに挿通されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の係止部材設置装置。
  5. 前記起立位置にある前後の前記支柱は、ともに同一方向に向かって傾動する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の係止部材設置装置。
  6. 一方の前記支柱には、当該支柱を前記傾倒位置の方向に付勢する付勢手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項5に記載の係止部材設置装置。
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