JP7409973B2 - ガスリークテスト用基準漏れ器およびヘリウムリークテスタにおける基準漏れ検出方法。 - Google Patents
ガスリークテスト用基準漏れ器およびヘリウムリークテスタにおける基準漏れ検出方法。 Download PDFInfo
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Description
第1シール面と、上記第1シール面に開口する内部空間を有する本体と、
第2シール面を有し、上記第2シール面が上記第1シール面と対向するように配置される閉塞部材と、
上記第1シール面と上記第2シール面との間に介在された、トレーサガスを透過可能なガス透過部材と、
上記第1シール面と上記第2シール面の間が上記ガス透過部材によりシールされるように、上記閉塞部材を上記本体に着脱可能に締結する締結手段と、
を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、螺合により閉塞部材と本体を簡単な作業締結することができるとともに、より一層の小型化が可能である。
好ましくは、上記ガス透過部材がヘリウム透過性を有している。
上記ガスリークテスト用基準漏れ器の上記内部空間に所定量のヘリウムを密封し、上記ガスリークテスト用基準漏れ器を上記ワークカプセルにセットする準備工程と、
上記チャンバーを密封し上記ワークカプセルを開いた状態で、上記吸引手段により上記チャンバー内を真空吸引する真空吸引工程と、
上記真空吸引により上記チャンバー内が所定の真空度に達した時に、上記ワークカプセルを密封して所定時間維持することにより、上記ガスリークテスト用基準漏れ器の上記内部空間から上記ガス透過部材を通過して上記ワークカプセル内に漏れ出てきたヘリウムを蓄積するヘリウム蓄積工程と、
上記所定時間経過後に、上記ワークカプセルを開くことにより蓄積されたヘリウムを上記チャンバーに放出し、上記吸引手段で吸引されたヘリウムを上記ヘリウム検出手段で検出する工程と、を備えたことを特徴とする。
上記方法によれば、基準漏れ器を用いて試験対象のワークと同様の工程で記述漏れを検出することができる。
上記方法によれば、基準漏れ器のヘリウムガスボンビングを省略することができ、基準漏れ検出をより簡単に実行することができる。
(準備工程)
試験対象となるワークWに予めヘリウムガス(トレーサガス)のボンビングを施す(加圧ヘリウムガス中に所定時間浸漬する)。ワークWは密封された内部空間を有しており、欠陥が無ければ内部空間にヘリウムガスが侵入せず、微小の欠陥があればヘリウムガスが侵入する。上記ヘリウムガスボンビングされたワークWを、チャンバー1の扉を開けて、開放状態のワークカプセル2にセットする。
(真空吸引工程)
チャンバー1を密封し、ワークカプセル2を開放したままの状態で、弁4aを開き、ロータリーポンプ6によりチャンバー1内の空気を粗引きする。チャンバー1に接続された圧力センサ(図示せず)の検出圧が所定の真空度に達したら、弁4aを閉じ、弁5a,5bを開き、ロータリーポンプ6とターボ分子ポンプ7の協働により、チャンバー1内の真空度を高める。
上記チャンバー1内がより高い所定の真空度に達した時に、開閉機構3を作動させてワークカプセル2を密封し、この密封状態を所定時間維持する。ワークWに微小の欠陥があり、ワークWの内部空間にヘリウムが侵入している場合には、この過程で真空状態にあるワークカプセル2にヘリウムが漏れ出て、蓄積される。
上記所定時間経過後に、開閉機構3を作動させてワークカプセル2を開く。これにより、ワークカプセル2に蓄積されたヘリウムが一度にチャンバー1内に拡散し、ターボ分子ポンプ7の中段へと吸い込まれる。ターボ分子ポンプ7の上段に接続された質量分析計9は、ターボ分子ポンプの中段で逆拡散したヘリウムを検出する。
質量分析計9で検出されたヘリウムの量を上記蓄積時間で除することにより、ワークWからの単位時間当たりのヘリウム漏れ量を演算し、これを閾値と比較してワークWの良否判定を行なう。
上記のようにワークカプセル2に蓄積されたヘリウムを検出するため、微量のヘリウムを高精度で検出することができる。
上記ネジ20は、多角形状をなすヘッド部21(閉塞部材)と、雄ネジ部25とを有している。ヘッド部21の一方の面は、平坦な第2シール面22として提供される。雄ネジ部25は、第2シール面22の中心から第2シール面と直角をなして突出している。
上記ヘリウム透過シート30は、均一厚さのシートからなり、中央に貫通穴31を有して環状をなしている。ヘリウム透過シート30は、ヘリウム透過性(ガス透過性)を有し、その透過率が既知のエラストマー(弾性材料)により形成されている。
(準備工程)
大気中において、ネジ穴15が開放された本体10の第1シール面11に、ヘリウム透過シート30を載せる。この際、ヘリウム透過シート30は、その貫通穴31がネジ穴15と一致するように位置決めされる。
上記説明から理解できるように、上記雄ネジ部25と雌ネジ部15aは、閉塞部材としてのヘッド部21を本体10に締結するための締結手段Tを提供する。
以下に実行される真空吸引工程、ヘリウム蓄積工程、検出工程は、上述したワークWに対するリークテスト工程と同様であるので、詳細な説明を省略する。
本実施形態では、基準漏れ器Rに密封された空気中のヘリウムの漏れを検出するので、事前に基準漏れ器Rにヘリウムボンビングを施さずに済む。
締結手段は、上記実施形態の螺合構造のみならず、クランプ機構であってもよい。
基準漏れ器による基準漏れ量は、校正のみならず閾値決定のために用いてもよい。
基準漏れ器をヘリウムボンビングしてその内部空間にヘリウムを侵入させた後、ワークカプセルにセットして、真空吸引、ヘリウム蓄積、検出の工程を実行してもよい。
基準漏れ器は、ヘリウム以外のトレーサガスを用いるリークテストに用いてもよい。
2 ワークカプセル
8 吸引手段
9 質量分析計(ヘリウム検出手段)
10 本体
11 第1シール面
15 ネジ穴(内部空間)
15a 雌ネジ部
20 ネジ
21 ヘッド部(閉塞部材)
22 第2シール面
25 雄ネジ部
30 ヘリウム透過シート(ガス透過部材)
R 基準漏れ器
T 締結手段
W ワーク
Claims (6)
- 第1シール面と、上記第1シール面に開口する内部空間を有する本体と、
第2シール面を有し、上記第2シール面が上記第1シール面と対向するように配置される閉塞部材と、
上記第1シール面と上記第2シール面との間に介在された、トレーサガスを透過可能なガス透過部材と、
上記第1シール面と上記第2シール面の間が上記ガス透過部材によりシールされるように、上記閉塞部材を上記本体に着脱可能に締結する締結手段と、
を備えたことを特徴とするガスリークテスト用基準漏れ器。 - ネジを備え、上記ネジは、ヘッド部と上記ヘッド部から突出する雄ネジ部とを有し、
上記ヘッド部が上記閉塞部材として提供され、
上記締結手段は、上記本体の上記内部空間の内周に形成された雌ネジ部と、上記雄ネジ部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のガスリークテスト用基準漏れ器。 - 上記ガス透過部材がエラストマーからなることを特徴とする請求項1または2に記載のガスリークテスト用基準漏れ器。
- 上記ガス透過部材がヘリウム透過性を有していることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のガスリークテスト用基準漏れ器。
- 開閉可能なチャンバーと、上記チャンバー内に配置された開閉可能なワークカプセルと、上記チャンバーの内部空間を真空吸引する吸引手段と、ヘリウム検出手段と、を備えたヘリウムリークテスタを用意し、
請求項4に記載のガスリークテスト用基準漏れ器の上記内部空間に所定量のヘリウムを密封し、上記ガスリークテスト用基準漏れ器を上記ワークカプセルにセットする準備工程と、
上記チャンバーを密封し上記ワークカプセルを開いた状態で、上記吸引手段により上記チャンバー内を真空吸引する真空吸引工程と、
上記真空吸引により上記チャンバー内が所定の真空度に達した時に、上記ワークカプセルを密封して所定時間維持することにより、上記ガスリークテスト用基準漏れ器の上記内部空間から上記ガス透過部材を通過して上記ワークカプセル内に漏れ出てきたヘリウムを蓄積するヘリウム蓄積工程と、
上記所定時間経過後に、上記ワークカプセルを開くことにより蓄積されたヘリウムを上記チャンバーに放出し、上記吸引手段で吸引されたヘリウムを上記ヘリウム検出手段で検出する検出工程と、
を備えたことを特徴とするヘリウムリークテスタにおける基準漏れ検出方法。 - 上記準備工程において、上記ガスリークテスト用基準漏れ器の上記内部空間に空気を密封し、上記ヘリウム蓄積工程において、空気中のヘリウムを上記ワークカプセルに蓄積することを特徴とする請求項5に記載のヘリウムリークテスタにおける基準漏れ検出方法。
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