JP7409908B2 - シート包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、シート包装体に関する。
ポケットティシュー等のシート包装体では、ティシューペーパー等のシートが樹脂フィルム製の包装袋に収容されている。包装袋の天面には直線状のミシン目等が形成されており、このミシン目を開裂することで包装袋の天面に取出口が形成される。この取出口から包装袋内に指先を挿入し最上部にあるシートを摘むことで、シートが外部に引き出される(例えば、特許文献1参照)。
特開2015-47270号公報
本発明の課題は、開封時にシートが破れにくいシート包装体を提供することである。
本発明に係る第1の態様は、天面と、第1方向に対向して前記天面に連続する一対の側面とを備え、積層された複数枚のシートを収容する包装袋と、少なくとも前記天面に形成されて、前記シートが取り出される取出口と、前記一対の側面の少なくとも一方の側面に形成され、前記シートがピロー包装されるように前記天面と同一平面上で前記第1方向と交差する第2方向に延びるシールと、前記天面と前記一方の側面とを接続して前記第2方向に延びる端縁とを有し、前記取出口は、前記天面の前記第1方向の前記一方の側面側に形成され、前記端縁から前記天面の中央側に少なくとも凸となるように延びる第1開裂用切目線と、前記一方の側面の前記シールと前記端縁との間に形成され、前記第1開裂用切目線の両末端と連続して前記端縁から前記シール側に延びる一対の第2開裂用切目線とを有する、シート包装体である。
本明細書において、第1方向は、包装袋の天面上の所定の一方向に沿う方向を示す。天面と同一平面上で第1方向と交差する第2方向は、包装袋の天面上で第1方向と直交する方向または筋かいに交わる方向に沿う方向を示す。天面の中央は、天面の中心(図心)を含み、天面全体の10分の1から5分の1程度の広さの領域を示す。
ピロー包装は、三つ折りされた筒状のフィルム、あるいは、ガセット状に折り込まれた筒状のフィルムの両端部またはいずれか一方の端部を封止する包装形態を示す。シールは、一方の側面を封止する包装袋の一部を示す。
開裂用切目線は、カットとタイ(2つのカット間のカットされていない部分)が交互に配置され、タイが破断すると両隣のカットが連続したカットになる切目線を示す。第2方向に延びる端縁は、包装袋の天面と側面とが接続する部分に形成される天面と側面との共通する端縁を示す。凸となるとは、平面視で凸状に形成されていることを示す。
第1の態様では、取出口が第1開裂用切目線と第2開裂用切目線を有し、第1開裂用切目線が端縁から天面の中央側に少なくとも凸となるように延びて、天面の第1方向の前記一方の側面側に形成されることで、第1開裂用切目線が開裂すると天面の第1方向の端部に取出口の一部が形成される。また、第2開裂用切目線が第1開裂用切目線の両末端と連続して端縁からシール側に延びるように一方の側面のシールと端縁との間に形成されることで、第2開裂用切目線が開裂すると天面に接続する側面のシールと端縁との間に取出口の残りの一部が形成される。
このような構成により、第1開裂用切目線の天面の中央側の一部が取出口を開封するためのトリガー(以下、トリガーという)としてつまむことができる。そして、このトリガーを上方に引っ張ると、第1開裂用切目線が開裂し、さらに天面の中央側から端縁側に向かって第1開裂用切目線を開裂させると第2開裂用切目線も一緒に開裂して、開口する取出口が形成される。これにより、第1の態様では、包装袋の天面を押え付けずに取出口を開封できるので、取出口の開封時にシートが破れるのを防ぐことができる。
また、第1の態様では、第1開裂用切目線が開裂した後、第1開裂用切目線の両末端と連続して端縁からシール側に延びる一対の第2開裂用切目線がさらに開裂することで、取出口が開口したときに、開口に対応する天面の一部が包装袋から切り離されずに側面に接続した小片となる。そのため、第1の態様では、取出口の開封時に断片(包装袋から切り離された切れ端等)が発生しない。
また、第1の態様では、第1開裂用切目線が開裂すると第2開裂用切目線も一緒に開裂することができるため、取出口の開封が容易である。また、第1の態様では、天面の第1方向の端部から天面と接続する側面の一部とが一体に開口する取出口を形成することができるため、天面と側面の両面からシートを取り出すことができる。そのため、第1の態様によれば、使い勝手がよいシート包装体を提供することができる。
また、第1の態様では、第1開裂用切目線が天面の第1方向の一方の側面側に形成され、第2開裂用切目線が一方の側面のシールと端縁との間に形成されることで、天面の一方の側面側の一部と一方の側面の天面側の一部を開封するだけで取出口が形成されるため、天面全体を第1方向に開封する必要がない。そのため、第1の態様では、取出口から包装袋内にゴミや埃等(以下、塵埃という)が入りにくくなり、シート包装体を衛生的に使用することができる。
さらに、第1の態様では、第1開裂用切目線が天面の第1方向の一方の側面側に形成され、第2開裂用切目線が一方の側面のシールと端縁との間に形成される(天面全体を第1方向に開封する必要がない)ため、取出口が開口した後も包装袋の形状が保たれやすい。そのため、第1の態様では、包装袋内でシートの収容状態が乱れにくく、シート包装体を最後まできれいに使用することができる。
本発明に係る第2の態様は、前記第1開裂用切目線は、前記天面の中央側の一部が前記端縁側から前記天面の中央側に凸となるスリットで構成されている、シート包装体である。本明細書において、スリットは、連続する切れ目を示す。
第2の態様では、第1開裂用切目線において天面の中央側の一部が端縁側から中央側に凸となるスリットで構成されていることで、第1開裂用切目線の天面の中央側の一部が端縁側から天面の中央側に凸となるトリガーを構成することができる。このような凸状のスリットで構成されたトリガーは、指先でつまみやすいため、第1開裂用切目線と第2開裂用切目線が開裂しやすい。そのため、第2の態様によれば、取出口の開封が容易になる。
また、第2の態様では、第1開裂用切目線の天面の中央側の一部が端縁側から中央側に凸となるトリガーを構成することで、取出口の開封時に第1開裂用切目線の天面の中央側の一部をつまむことができるため、包装袋の天面を押え付けずに取出口を開封することができる。そのため、第2の態様では、取出口の開封時にシートが破れるのをさらに防ぐことができる。
本発明に係る第3の態様は、前記第1開裂用切目線は、前記天面の中央側の一部が前記天面の中央側から前記端縁側に湾曲するスリットで構成されている、シート包装体である。本明細書において、湾曲するとは、凸状に曲がることを示す。
第3の態様では、第1開裂用切目線において天面の中央側の一部が天面の中央側から端縁側に湾曲するスリットで構成されていることで、第1開裂用切目線の天面の中央側の一部が天面の中央側から端縁側に湾曲するトリガーを構成することができる。このような湾曲するスリットで構成されたトリガーは、指先が掛りやすいため、第1開裂用切目線と第2開裂用切目線が開裂しやすい。そのため、第3の態様では、取出口の開封が容易になる。
また、第3の態様では、第1開裂用切目線の天面の中央側の一部が天面の中央側から端縁側に湾曲するトリガーを構成することで、取出口の開封時に第1開裂用切目線の天面の中央側の一部をつまむことができるため、包装袋の天面を押え付けずに取出口を開封することができる。そのため、第3の態様では、取出口の開封時にシートが破れるのをさらに防ぐことができる。
さらに、第3の態様では、第1開裂用切目線において天面の中央側の一部が天面の中央側から端縁側に湾曲するスリットで構成されていることで、第1開裂用切目線を開裂した後に開口する取出口における天面の中央側の端縁の形状が天面の中央側から端縁側に湾曲する形状となる。これにより、天面からシートが引き出される際に、取出口の天面の中央側の端縁付近で天面の一部が撓みやすくなり、シートに対する摩擦力を小さくすることができる。そのため、第3の態様では、シートを引き出す際に、シートが破れにくくなる。
本発明に係る第4の態様は、前記第1開裂用切目線は、前記端縁側の一部と前記天面の中央側の一部との間の部分が前記第2方向の外側に湾曲する、シート包装体である。第4の態様では、第1開裂用切目線における端縁側の一部と天面の中央側の一部との間の部分が第2方向の外側に湾曲することで、天面の中央側から端縁側に向かって第1開裂用切目線をスムーズに開裂させることができる。そのため、第4の態様によれば、取出口の開封時に取出口の周辺で天面が破れることを防ぐことができる。
また、第4の態様では、第1開裂用切目線が第2方向の外側に湾曲することで、第1開裂用切目線の第2方向の間隔を拡げることができる。そのため、第4の態様によれば、天面からのシートの取り出しがスムーズになる。また、第1開裂用切目線が第2方向の外側に湾曲するため、天面からシートを引き出す際にシートが破れにくい。
本発明に係る第5の態様は、前記第1開裂用切目線は、前記端縁側の一部が前記第2方向の内側に湾曲する、シート包装体である。第5の態様では、第1開裂用切目線の端縁側の一部が第2方向の内側に湾曲することで、第1開裂用切目線の端縁側の一部の間隔を狭めることができる。これにより、第5の態様では、シートの脱落を防ぎながら、シートを取り出すことができる。
また、第5の態様では、第1開裂用切目線の端縁側の一部が第2方向の内側に湾曲することで、シートを引き出す際に第1開裂用切目線の端縁側の一部が撓みやすくなる。そのため、第5の態様によれば、第1開裂用切目線の端縁側の一部の間隔が狭くなっても、シートがスムーズに取り出すことができる。
さらに、第5の態様では、第1開裂用切目線の端縁側の一部の間隔が狭められることで、第1開裂用切目線及び第2開裂用切目線が開裂した後の取出口の開口に対応する天面の一部が包装袋の側面に接続する小片となり、この小片に狭窄部(幅が狭い部分)が構成される。包装袋の側面に接続する小片にこのような狭窄部が存在することで、小片の剛性が狭窄部で小さくなる。これにより、第5の態様では、取出口を開封する作業が容易になり、また使用時に取出口を開口する作業も容易になる。
また、第5の態様では、小片の剛性が狭窄部で小さくなることで、取出口の開封後に小片が元の状態に戻りやすくなり、包装袋の側面に接続する天面の一部で取出口を覆うことができる。そのため、第5の態様では、取出口の開封後に取出口が開け放しにならず、取出口から包装袋内への塵や埃等の異物の侵入を抑制することができる。
本発明に係る第6の態様は、前記第1開裂用切目線と前記端縁の一部とで囲まれた領域の面積は、前記天面の面積に対して0.9%以上48%以下である、シート包装体である。第6の態様では、天面の面積に対して第1開裂用切目線と端縁の一部とで囲まれた領域の面積を0.9%以上48%以下にすることで、天面から包装袋内にゴミが入りにくく、シートの脱落を抑制しながら、天面からのシートの取り出しが可能になる。
本発明に係る第7の態様は、前記第2開裂用切目線の前記第2方向の間隔が、前記第1開裂用切目線の前記端縁側の一部の前記第2方向の間隔より広い、シート包装体である。第7の態様では、第2開裂用切目線の第2方向の間隔を、第1開裂用切目線の端縁側の一部の第2方向の間隔より広くすることで、側面からのシートの取り出しが容易になる。
また、第7の態様では、第1開裂用切目線の端縁側の一部が第2方向の内側に湾曲する場合でも、第2方向の間隔が狭められた第1開裂用切目線の端縁側の一部に対して、第2開裂用切目線の第2方向の間隔が広くなる。そのため、第7の態様によれば、側面からの容易なシートの取り出しを実現することができる。
本発明に係る第8の態様は、前記第2開裂用切目線の長さは、前記同一平面に交差する第3方向の前記端縁と前記シールとの間隔に対して65%以上100%以下である、シート包装体である。本明細書において、同一平面に交差する第3方向は、第1方向と第2方向とが交差する天面と直交する方向または筋かいに交わる方向に沿う方向を示す。
第8の態様では、端縁とシールとの間隔に対して第2開裂用切目線の長さを65%以上100%以下にすることで、第1開裂用切目線と一緒に第2開裂用切目線が開裂したときに、側面から包装袋内にゴミが入りにくく、シートの脱落を抑制しながら、側面からの容易なシートの取り出しを実現することができる。
本発明の一態様によれば、開封時にシートが破れにくいシート包装体を提供することができる。
第1実施形態に係るシート包装体を示す図である。 図1のシート包装体に収容されたシート積層体を示す図である。 図1のシート包装体を天面側から見た図である。 図1のシート包装体を一方の側面側から見た図である。 図3において取出口(第1開封用切目線及び第2開裂用切目線)を拡大した図である。 図1において取出口を開口した図である。 第2実施形態に係るシート包装体の取出口(第1開封用切目線及び第2開裂用切目線)を拡大した図である。 第2実施形態に係るシート包装体において取出口を開口した図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、特に説明がない限り、同一の又は対応する構成については、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、各図では、各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。
なお、各図において、3軸方向(X方向、Y方向、Z方向)の3次元直交座標系を用い、シート包装体の長手方向をX方向とし、幅方向をY方向とし、高さ方向(上下方向)をZ方向とする。また、上方は、シート包装体の高さ方向(Z方向)において、包装袋の天面の上側を示し、下方は、シート包装体の高さ方向(Z方向)において、包装袋の天面の下側を示す。
図1は、第1実施形態に係るシート包装体を示す図である。図2は、図1のシート包装体に収容されたシート積層体を示す図である。図3は、図1のシート包装体を天面側から見た図である。図4は、図1のシート包装体を一方の側面側から見た図である。図5は、図3において取出口(第1開封用切目線及び第2開裂用切目線)を拡大した図である。図6は、図1において取出口を開口した図である。
第1実施形態に係るシート包装体100は、図1に示すように、包装袋10、取出口20を有する。シート包装体100は、実施形態に係るシート包装体の一例である。包装袋10、取出口20は、実施形態に係るシート包装体を構成する包装袋、取出口の一例である。
包装袋10は、図1に示すように、積層された複数枚(または複数組)のシートS(以下、シート積層体SLという)が収容される。シート積層体SLは、シートSの積層方向(LD方向)が高さ方向(Z方向)となるように、包装袋10に収容されている(図1、図2参照)。シート積層体SLは、包装袋10に形成される取出口20(開口OP)を通してシートSが1枚ずつ(または1組ずつ)引き出せるようになっている(図6参照)。
シート積層体SLの形態は、特に限定されず、例えば、シートSがつまめるようにシートSが折りたたまれた状態で積層されたもの(図2参照)、各シートSが折り込まれた状態で互い違いに積層されたもの(いわゆるポップアップ式のシート積層体)、複数枚のシートSが単に積層されたもの等を採用することができる。
また、シート積層体SLの寸法は、シート包装体100の長手方向(X方向)の長さを80mm以上195mm以下、シート包装体100の長手方向(X方向)に直交する短手方向(Y方向)の幅を50mm以上145mm以下、高さ方向(Z方向)の高さを5mm以上80mm以下とすることができる(図2参照)。
なお、シート積層体SLの態様は、特に限定されない。例えば、シート積層体SLとして、1枚(または1組)のシートが、Z折りにされ、上下の折り返し縁部が各々半分に折り返され、さらに長手方向の中央で2つ折りに折り畳まれた状態で積層されたものを用いることができる。
シート積層体SLを構成するシートSの態様は、特に限定されず、例えば、ティシューペーパー、トイレットペーパー、キッチンペーパー、ペーパータオル等の衛生薄葉紙に適用可能である。これらの衛生薄葉紙には、保湿成分を含んだ衛生薄葉紙(例えば、ローションティシュー等)も含まれる。さらに、これらの衛生薄葉紙には、アルコールや次亜塩素酸ナトリウム等の水溶液、芳香剤等の香料、消臭剤等の薬剤等が含まれていてもよい。
また、シートSの用途は、特に限定されず、産業用、家庭用、携帯用のいずれも適用できる。なお、本実施形態におけるシートとしては、これらの中でも、家庭用、携帯用のローションティシューが好適に用いられる。
シートSのプライ数は、特に限定されず、1プライ以上にすることができ、好ましくは1プライであり、より好ましくは2プライ(2枚重ね)である。また、シートSの形状は、特に限定されず、例えば、2プライのシートが折り畳まれた状態の形状が平面視で四角形(長方形、正方形等)であることが好ましい。
シートSの材質は、特に限定されず、例えば、紙、不織布または布等のシートを用いることができ、好ましくは紙製のシート(以下、紙シートという)である。なお、シートSが紙シートの場合、パルプを主原料とする原紙が用いられる。パルプ組成は、紙シートにおける公知の組成を用いることができる。例えば、パルプの配合割合を、50質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは100質量%とすることができる。
また、シートS(紙シート)におけるパルプ組成は、特に限定されない。例えば、NBKP(針葉樹クラフトパルプ)やNUKP(針葉樹未晒しパルプ)などの針葉樹パルプと、LBKP(広葉樹クラフトパルプ)やLUKP(広葉樹未晒しパルプ)などの広葉樹パルプとを、任意の比率で使用することができる。なお、針葉樹パルプと広葉樹パルプの比は、限定されず、好ましくは10:90~80:20であり、より好ましくは広葉樹パルプに対して針葉樹パルプの比率がより多いパルプ組成である。また、シートS(紙シート)に含まれるパルプには、古紙パルプを用いてもよい。
シートSの坪量は、特に限定されないが、プライ数に応じて、紙の場合は5g/m以上80g/m以下、不織布の場合は20g/m以上100g/m以下のものが望ましい。なお、坪量は、JIS P 8124の規定に準拠して測定することができる。
また、シートS(紙シート)の厚みは、特に限定されず、JIS P 8111(1998)の環境下で測定された紙厚を採用することができる。例えば、シートS(紙シートの紙厚は、2プライあたり、50μm以上500μm以下にすることができ、好ましくは60μm以上330μm以下、より好ましくは100μm以上200μm以下である。
また、シートS(紙シート)には、エンボス加工が施されていてもよい。このようなエンボス加工は、公知のエンボス付与方法により実施することができる。
本実施形態では、シートS(シート積層体SL)がピロー包装されている。なお、ピロー包装は、ガセット状に折り込まれた筒状の可撓性フィルムの両端部またはいずれか一方の端部をシール(封止)する包装形態である。具体的には、シート包装体100において、包装袋10の第1方向(X方向)に対向する一対の側面(妻面15、16)に、シート積層体SLがピロー包装されるようにシール30、40が形成されている(図1、図3参照)。
そして、シール30は、天面11と同一平面上で第1方向(X方向)と交差する第2方向(Y方向)に延びて、側面(妻面)15を封止する包装袋10の一部を構成している。シール40は、包装袋10の側面(妻面)16に形成され、第2方向(Y方向)に延びて、側面16を封止する包装袋10の一部を構成している。なお、シール30は、実施形態に係るシート包装体におけるシールの一例である。
なお、第1方向(X方向)は、包装袋10の天面11上の所定の一方向に沿う方向を示す(図1、図3参照)。また、天面11と同一平面上で第1方向(X方向)と交差する第2方向(Y方向)は、包装袋10の天面11上で第1方向(X方向)と直交する方向または筋かいに交わる方向に沿う方向を示す(図1、図3参照)。
包装袋10の材質は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリアミド(PA)等の樹脂を用いることができる。
なお、これらの樹脂の中でも、柔軟で取扱い性に優れ、シール性が高く、安価であること等の観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等が好ましい。また、無臭であり、耐水性・耐薬品性に優れ、低コストで大量生産が可能である観点から、ポリエチレンが好ましい。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等を用いることができる。また、堅牢であり、成形しやすく、印刷時の発色がよく、また光沢を付与できること等の観点からは、ポリプロピレンが好ましい。
包装袋10の形態は、特に限定されず、上述の樹脂が単層で形成された単層フィルム、上述の樹脂を積層したラミネートフィルム、または、上述の2種類以上の樹脂の混合物で形成された混合フィルムであってもよい。
包装袋10の厚みは、特に限定されず、好ましくは10μm以上100μm以下、より好ましくは15μm以上70μm以下である。包装袋10の厚みを10μm以上とすることで、シートSが収容される包装袋10としての十分な強度を確保することができる。また、包装袋10の厚みを100μm以下とすることで、包装袋10の柔軟性及び軽量性を確保できるとともに、コストが抑えられる。
なお、包装袋10を形成する材質は、上述した可撓性フィルム等の樹脂材料に限定されず、紙材料(クラフト紙等)を用いてもよい。また、包装袋10を形成する材質には、生分解性材料(生分解性プラスチック、生分解性紙等)、バイオマス材料(バイオマスフィルム等の再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの)を用いることができる。
また、包装袋10は、天面11、底面12、側面(正面)13、側面(背面)14、側面(妻面)15、側面(妻面)16を有する。シート包装体100では、天面11と底面12が上下方向(Z方向)に対向し、側面(正面)13と側面(背面)14が前後方向(Y方向)に対向し、側面(妻面)15と側面(妻面)16が左右方向(X方向)に対向する。
さらに、側面(妻面)15、16は、天面11、底面12、側面13、14のいずれにも連続する(図1、図3、図4参照)。なお、天面11は、本実施形態に係るシート包装体を構成する包装袋の天面の一例である。また、側面(妻面)15、16は、本実施形態に係るシート包装体における第1方向(X方向)に対向して天面11に連続する一対の側面(妻面)の一例である。
包装袋10は、天面11と側面(妻面)15とを接続して第2方向(Y方向)に延びる端縁50、60を有する。端縁50は、包装袋10の天面11と側面(妻面)15とが接続する部分に形成される天面11と側面(妻面)15との共通する端縁50を示す。端縁60は、包装袋10の天面11と側面16とが接続する部分に形成される天面11と側面16との共通する端縁50を示す(図1、図3、図4参照)。なお、側面(妻面)15側の端縁50は、実施形態に係るシート包装体を構成する包装袋における端縁の一例である。
包装袋10の寸法は、シート包装体100の長手方向(X方向)の長さLを80mm以上200mm以下、シート包装体100の長手方向(X方向)に直交する短手方向(Y方向)の幅Wを50mm以上150mm以下、高さ方向(Z方向)の高さH1を5mm以上85mm以下とすることができる(図1、図4参照)。なお、この包装袋10の寸法は、包装袋10にシート積層体SLが収容された状態での寸法を示す(図1~図4参照)。
取出口20は、少なくとも天面11に形成されて、シートSが取り出される。取出口20は、ミシン目PFで形成され、ミシン目PFが開裂すると、包装袋10の天面11に開口OPが形成され、この開口OPが取出口20となる(図6参照)。なお、ミシン目PFは、カットCとタイT(2つのカットC間のカットされていない部分)が交互に配置され、タイTが破断すると両隣のカットCが連続したカットになる開裂用切目線である(図5参照)。
本実施形態のシート包装体100において、取出口20は、第1開裂用切目線21と第2開裂用切目線22とを有する。第1開裂用切目線21は、天面11の第1方向(X方向)の側面(妻面)15側に形成されている。第1開裂用切目線21は、端縁50から天面11の中央70側に少なくとも凸となるように延びる(図1、図3、図5参照)。
ここで、天面11の中央70は、天面11の中心(図心)Gを含み、天面11全体の10分の1から5分の1程度の広さの領域を示す。また、凸となるとは、平面視で凸状に形成されている(突出している)ことを示す(図3参照)。
第1開裂用切目線21において、カットC1の長さ、及びタイT1の長さは、任意である(図5参照)。各カットC1の長さは、0.8mm以上5.0mm以下にすることができ、好ましくは1.5mm以上4.5mm以下、より好ましくは2.5mm以上3.5mm以下である。また、各タイT1の長さは、0.3mm以上5.0mm以下にすることができ、好ましくは0.4mm以上2.0mm以下、より好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である。
第2開裂用切目線22は、一対の第2開裂用切目線22A、22Bで構成されている。第2開裂用切目線22(22A、22B)は、側面15のシール30と端縁50との間に形成されている。第2開裂用切目線22(22A、22B)は、第1開裂用切目線21の両末端21F、21Gの各末端と連続して端縁50からシール30側に延びる(図1、図3、図5)。
第2開裂用切目線22において、カットC2の長さ、及びタイT2の長さは、任意である(図5参照)。各カットC2の長さは、0.8mm以上5.0mm以下にすることができ、好ましくは1.5mm以上4.5mm以下、より好ましくは2.5mm以上3.5mm以下である。また、各タイT2の長さは、0.3mm以上5.0mm以下にすることができ、好ましくは0.4mm以上2.0mm以下、より好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である。
なお、本実施形態では、第2開裂用切目線22のカットC2は、第1開裂用切目線21のカットC1と略同じ長さになっている。また、第2開裂用切目線22のタイT2は、第1開裂用切目線21のタイT1と略同じ長さになっている。
第1実施形態のシート包装体100では、第1開裂用切目線21において、天面11の中央70側の一部21Aが端縁50側から天面11の中央70側に凸となるスリットで構成されている。ここで、スリットは、連続する切れ目を示す。
本実施形態では、このスリットがカットC3で構成されている。カットC3の長さは、第1開裂用切目線21のカットC1、第2開裂用切目線22のカットC2のいずれよりも長く、好ましくは5mm以上30mm以下であり、より好ましくは8mm以上25mm以下、さらに好ましくは10mm以上20mm以下である。
本実施形態のシート包装体100は、第1開裂用切目線21において、端縁50側の一部21D、21Eと天面11の中央70側の一部21Aとの間の部分21B、21Cが、第2方向(Y方向)の外側に湾曲している。具体的には、第1開裂用切目線21が第2方向(Y方向)の外側に湾曲することで、第1開裂用切目線21の第2方向(Y方向)の間隔D3が広くなっている。見方を変えると、第1開裂用切目線21が側面13、14側に膨出しているともいえる。
本実施形態のシート包装体100は、第1開裂用切目線21において、端縁50側の一部21D、21Eが第2方向(Y方向)の内側に湾曲する。具体的には、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eが第2方向(Y方向)の内側に湾曲することで、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eの間隔D4が狭くなっている(図1、図3、図5参照)。
本実施形態のシート包装体100は、第1開裂用切目線21と端縁50の一部51とで囲まれた領域TAの面積が、天面11の面積に対して好ましくは0.9%以上48%以下であり、より好ましくは5%以上38%以下であり、さらに好ましくは10%以上28%以下である。なお、第1開裂用切目線21の第1方向(X方向)の間隔D1は、シート包装体100(天面11)の長手方向(X方向)の長さLに対して、好ましくは10%以上50%以下であり、より好ましくは15%以上45%以下であり、好ましくは20%以上40%以下である(図3、図5参照)。
本実施形態のシート包装体100は、第2開裂用切目線22(22A、22B)の第2方向(Y方向)の間隔D5が、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eの第2方向(Y方向)の間隔D4より広くなっている(図1、図4)。
さらに、本実施形態のシート包装体100は、第2開裂用切目線22(22A、22B)の長さ(間隔D2)が、天面と同一平面に交差する第3方向の端縁50とシール30との間隔(高さH2)に対して好ましくは65%以上100%以下であり、より好ましくは70%以上100%以下であり、さらに好ましくは80%以上100%以下である。ここで、同一平面と交差する第3方向は、第1方向(X方向)と第2方向(Y方向)とが交差する天面11と直交する方向または筋かいに交わる方向に沿う方向を示す。
本実施形態のシート包装体100では、上述のように、取出口20が第1開裂用切目線21と第2開裂用切目線22(22A、22B)を有し、第1開裂用切目線21が端縁50から天面11の中央70側に少なくとも凸となるように延びて、天面11の第1方向(X方向)の一方の側面15側に形成されることで、第1開裂用切目線21が開裂すると天面11の第1方向(X方向)の端部11Aに取出口20の一部P1が形成される(図6参照)。
また、第2開裂用切目線22(22A、22B)が第1開裂用切目線21の両末端21F、21Gと連続して端縁50からシール30側に延びるように一方の側面15のシール30と端縁50との間に形成されることで、第2開裂用切目線22(22A、22B)が開裂すると天面11に接続する側面15のシール30と端縁50との間に取出口20の残りの一部P2が形成される(図6参照)。
このような構成により、本実施形態では、第1開裂用切目線21の天面11の中央70側の一部21Aが取出口20を開封するためのトリガーCT(以下、トリガーCTという)としてつまむことができる。そして、このトリガーCTを上方に引っ張ると、第1開裂用切目線21が開裂し、さらに天面11の中央70側から端縁50側に向かって第1開裂用切目線21を開裂させると第2開裂用切目線22(22A、22B)も一緒に開裂して、開口する取出口20が形成される。これにより、本実施形態では、包装袋10の天面11を押え付けずに取出口20を開封できるので、取出口20の開封時にシートSが破れるのを防ぐことができる(図1、図3、図5、図6参照)。
また、本実施形態では、第1開裂用切目線21が開裂した後、第1開裂用切目線21の両末端21F、21Gと連続して端縁50からシール30側に延びる一対の第2開裂用切目線22(22A、22B)がさらに開裂することで、取出口20が開口したときに、取出口20の開口OPに対応する天面11の一部BLが包装袋10から切り離されずに側面15に接続した小片となる。そのため、本実施形態では、取出口20の開封時に断片(包装袋10から切り離された切れ端等)が発生しない(図6参照)。
また、本実施形態では、第1開裂用切目線21が開裂すると第2開裂用切目線22(22A、22B)も一緒に開裂することができるため、取出口20の開封が容易である。また、本実施形態では、天面11の第1方向(X方向)の端部11Aから天面11と接続する側面15の一部15Aとが一体に開口する取出口20を形成することができるため、天面11と側面15の両面からシートSを取り出すことができる(図1、図3~図6参照)。そのため、本実施形態によれば、使い勝手がよいシート包装体100を提供することができる。
また、本実施形態では、第1開裂用切目線21が天面11の第1方向(X方向)の一方の側面15側に形成され、第2開裂用切目線22(22A、22B)が一方の側面15のシール30と端縁50との間に形成されることで、天面11の一方の側面15側の一部(端部11A)と一方の側面15の天面11側の一部15Aを開封するだけで取出口20が形成されるため、天面11全体を第1方向(X方向)に開封する必要がない。そのため、本実施形態では、取出口20から包装袋10内にゴミや埃等(以下、塵埃という)が入りにくくなり、シート包装体100を衛生的に使用することができる(図1、図3~図6参照)。
さらに、本実施形態では、第1開裂用切目線21が天面11の第1方向(X方向)の一方の側面15側に形成され、第2開裂用切目線22(22A、22B)が一方の側面15のシール30と端縁50との間に形成される(天面11全体を第1方向(X方向)に開封する必要がない)ため、取出口20が開口した後も包装袋10の形状が保たれやすい。そのため、本実施形態では、包装袋10内でシートS(シート積層体SL)の収容状態が乱れにくく、シート包装体100を最後まできれいに使用することができる(図6参照)。
本実施形態では、上述のように、第1開裂用切目線21において天面11の中央70側の一部21Aが端縁50側から中央70側に凸となるスリット(カットC3)で構成されていることで、第1開裂用切目線21の天面11の中央70側の一部21Aが端縁50側から天面11の中央70側に凸となるトリガーCTを構成することができる。このような凸状のスリット(カットC3)で構成されたトリガーCTは、指先でつまみやすいため、第1開裂用切目線21と第2開裂用切目線22(22A、22B)が開裂しやすい(図1、図3、図5参照)。そのため、本実施形態によれば、取出口20の開封が容易になる。
また、本実施形態では、第1開裂用切目線21の天面11の中央70側の一部21Aが端縁50側から中央70側に凸となるトリガーCTを構成することで、取出口20の開封時に第1開裂用切目線21の天面11の中央70側の一部21Aをつまむことができるため、包装袋10の天面11を押え付けずに取出口20を開封することができる(図1、図3、図5、図6参照)。そのため、本実施形態では、取出口20の開封時にシートSが破れるのをさらに防ぐことができる。
本実施形態では、上述のように、第1開裂用切目線21における端縁50側の一部21D、21Eと天面11の中央70側の一部21Aとの間の部分21B、21Cが第2方向(Y方向)の外側に湾曲することで、天面11の中央70側から端縁50側に向かって第1開裂用切目線21をスムーズに開裂させることができる。そのため、本実施形態によれば、取出口20の開封時に取出口20の周辺で天面11が破れることを防ぐことができる(図1、図3、図5、図6参照)。
また、本実施形態では、第1開裂用切目線21が第2方向(Y方向)の外側に湾曲することで、第1開裂用切目線21の第2方向(Y方向)の間隔D3を拡げることができる。そのため、本実施形態によれば、天面11からのシートSの取り出しがスムーズになる。また、第1開裂用切目線21が第2方向(Y方向)の外側に湾曲するため、天面11からシートSを引き出す際にシートSが破れにくい(図1、図3、図5、図6参照)。
本実施形態では、上述のように、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eが第2方向(Y方向)の内側に湾曲することで、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eの間隔D4を狭めることができる。これにより、本実施形態では、シートS(シート積層体SL)の脱落を防ぎながら、シートSを取り出すことができる(図1、図3、図5、図6参照)。
また、本実施形態では、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eが第2方向(Y方向)の内側に湾曲することで、シートSを引き出す際に第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eが撓みやすくなる。そのため、本実施形態によれば、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eの間隔D4が狭くなっても、シートSがスムーズに取り出すことができる(図6参照)。
さらに、本実施形態では、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eの間隔D4が狭められることで、第1開裂用切目線21及び第2開裂用切目線22(22A、22B)が開裂した後の取出口20の開口に対応する天面11の一部が包装袋10の側面15に接続する小片BLとなり、この小片BLに狭窄部BC(幅が狭い部分)が構成される。
本実施形態では、包装袋10の側面15に接続する小片BLにこのような狭窄部BCが存在することで、小片BLの剛性が狭窄部BCで小さくなる。これにより、取出口20を開封する作業が容易になり、また使用時に取出口20を開口する作業も容易になる。
また、本実施形態では、小片BLの剛性が狭窄部BCで小さくなることで、取出口20の開封後に小片BLが元の状態に戻りやすくなり、包装袋10の側面15に接続する天面11の一部(小片)BLで取出口20を覆うことができる。そのため、本実施形態では、取出口20の開封後に取出口20が開け放しにならず、取出口20から包装袋10内への塵や埃等の異物の侵入を抑制することができる(図1、図3、図5、図6参照)。
本実施形態では、上述のように、天面11の面積に対して第1開裂用切目線21と端縁50の一部51とで囲まれた領域TAの面積を0.9%以上48%以下にすることで、天面11から包装袋10内にゴミが入りにくくなる。また、本実施形態では、シートS(シート積層体SL)の脱落を抑制しながら、天面11からのシートSの取り出しが可能になる(図6参照)。
本実施形態では、上述のように、第2開裂用切目線22(22A、22B)の第2方向(Y方向)の間隔D5を、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eの第2方向(Y方向)の間隔D4より広くすることで、側面15からのシートSの取り出しが容易になる(図1、図4、図5、図6参照)。
また、本実施形態では、第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eが第2方向(Y方向)の内側に湾曲する場合でも、第2方向(Y方向)の間隔D4が狭められた第1開裂用切目線21の端縁50側の一部21D、21Eに対して、第2開裂用切目線22(22A、22B)の第2方向(Y方向)の間隔D5が広くなるため、側面15からの容易なシートSの取り出しを実現することができる(図1、図4、図5、図6参照)。
本実施形態では、端縁50とシール30との間隔(高さH2)に対して第2開裂用切目線22(22A、22B)の長さ(間隔D2)を65%以上100%以下にすることで、第1開裂用切目線21と一緒に第2開裂用切目線22(22A、22B)が開裂したときに、側面15から包装袋10内にゴミが入りにくくなる。また、本実施形態では、シートS(シート積層体SL)の脱落を抑制しながら、側面15からの容易なシートSの取り出しを実現することができる(図1、図4、図5、図6参照)。
図7は、第2実施形態に係るシート包装体の取出口(第1開封用切目線及び第2開裂用切目線)を拡大した図である。図8は、第2実施形態に係るシート包装体において取出口を開口した図である。
第2実施形態のシート包装体100では、第1開裂用切目線21は、天面11の中央70側の一部21Aが天面11の中央70側から端縁50側に湾曲するスリット(カットC4)で構成されている。ここで、湾曲するとは、凸状に曲がることを示す。見方を変えると、天面11の一部21Aが中央70側に対して窪んでいるともいえる。
第2実施形態では、このスリットがカットC4で構成されている。カットC4の長さは、第1開裂用切目線21のカットC1、第2開裂用切目線22のカットC2のいずれよりも長く、5mm以上30mm以下にすることができ、好ましくは8mm以上25mm以下、より好ましくは10mm以上20mm以下である。
第2実施形態では、第1開裂用切目線21において天面11の中央70側の一部21Aが天面11の中央70側から端縁50側に湾曲するスリット(カットC4)で構成されていることで、第1開裂用切目線21の天面11の中央70側の一部21Aが天面11の中央70側から端縁50側に湾曲するトリガーDTを構成することができる。このような湾曲するスリット(カットC4)で構成されたトリガーDTは、指先が掛りやすいため、第1開裂用切目線21と第2開裂用切目線22(22A、22B)が開裂しやすい。そのため、第2実施形態では、取出口20の開封が容易になる(図7、図8参照)。
また、第2実施形態では、第1開裂用切目線21の天面11の中央70側の一部21Aが天面11の中央70側から端縁50側に湾曲するトリガーDTを構成することで、取出口20の開封時に第1開裂用切目線21の天面11の中央70側の一部21Aをつまむことができるため、包装袋10の天面11を押え付けずに取出口20を開封することができる。そのため、第2実施形態では、取出口20の開封時にシートSが破れるのをさらに防ぐことができる(図7、図8参照)。
さらに、第2実施形態では、第1開裂用切目線21において天面11の中央70側の一部21Aが天面11の中央70側から端縁50側に湾曲するスリット(カットC4)で構成されていることで、第1開裂用切目線21を開裂した後に開口する取出口20における天面11の中央70側の端縁CEの形状が天面11の中央70側から端縁50側に湾曲する形状となる(図7、図8参照)。
これにより、天面11からシートSが引き出される際に、取出口20の天面11の中央70側の端縁CE付近で天面11の一部11Bが撓みやすくなり、シートSに対する摩擦力を小さくすることができる。そのため、第2実施形態では、シートSを引き出す際に、シートSが破れにくくなる(図8参照)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
100 シート包装体
S シート
E 端縁
SL シート積層体
LD 積層方向
10 包装袋
11 天面
11A 端部
11B 一部
12 底面
13、14 側面
15 側面(妻面)
15A 一部
16 側面(妻面)
20 取出口
21 第1開裂用切目線
21A 中央側の一部
CT、DT トリガー
21B、21C 部分
21D、21E 端縁側の一部
21F、21G 末端
22、22A、22B 第2開裂用切目線
PF ミシン目
C、C1、C2 カット
C3、C4 カット(スリット)
T、T1、T2 タイ
OP 開口
P1、P2 一部
CE 端縁
TA 領域
BL 小片
BC 狭窄部
30 シール
40 シール
50 端縁
51 一部
60 端縁
70 中央
G 中心(図心)
L 長さ
W 幅
H1、H2 高さ
D1、D2、D3、D4、D5 間隔

Claims (7)

  1. 天面と、第1方向に対向して前記天面に連続する一対の側面とを備え、積層された複数枚のシートを収容する包装袋と、
    少なくとも前記天面に形成されて、前記シートが取り出される取出口と、
    前記一対の側面の少なくとも一方の側面に形成され、前記シートがピロー包装されるように前記天面と同一平面上で前記第1方向と交差する第2方向に延びるシールと、
    前記天面と前記一方の側面とを接続して前記第2方向に延びる端縁とを有し、
    前記取出口は、
    前記天面の前記第1方向の前記一方の側面側に形成され、前記端縁から前記天面の中央側に少なくとも凸となるように延びる第1開裂用切目線と、
    前記一方の側面の前記シールと前記端縁との間に形成され、前記第1開裂用切目線の両末端と連続して前記端縁から前記シール側に延びる一対の第2開裂用切目線とを有し、
    前記第2開裂用切目線の前記第2方向の間隔が、前記第1開裂用切目線の前記端縁側の一部の前記第2方向の間隔より広い、シート包装体。
  2. 前記第1開裂用切目線は、前記天面の中央側の一部が前記端縁側から前記天面の中央側に凸となるスリットで構成されている、請求項1に記載のシート包装体。
  3. 前記第1開裂用切目線は、前記天面の中央側の一部が前記天面の中央側から前記端縁側に湾曲するスリットで構成されている、請求項1に記載のシート包装体。
  4. 前記第1開裂用切目線は、前記端縁側の一部と前記天面の中央側の一部との間の部分が前記第2方向の外側に湾曲する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート包装体。
  5. 前記第1開裂用切目線は、前記端縁側の一部が前記第2方向の内側に湾曲する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート包装体。
  6. 前記第1開裂用切目線と前記端縁の一部とで囲まれた領域の面積は、前記天面の面積に対して0.9%以上48%以下である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート包装体。
  7. 前記第2開裂用切目線の長さは、前記同一平面に交差する第3方向の前記端縁と前記シールとの間隔に対して65%以上100%以下である、請求項1乃至のいずれか1項に記載のシート包装体。
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