JP7406099B2 - コークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法 - Google Patents

コークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法 Download PDF

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Description

本発明は、高炉への搬送を模擬した衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法に関するものである。
高炉用コークスは、配合炭をコークス炉で乾留することにより製造された後、ベルトコンベアー等により高炉へ搬送され、高炉の炉頂から装入される。ここで、粒度分布の波形がシャープな(すなわち、粒度分布の広がり度合いが小さい)コークスが高炉へ装入されることにより、高炉内において適切な空隙が確保され、高炉の通気性が高められることが知られている。また、高炉搬送時にベルトコンベアー等から受ける衝撃によって、コークス塊が割れるため、高炉にはこの衝撃を受けた後の粒度分布のコークスが装入されることになる。したがって、高炉へ搬送されたコークスの粒度分布を管理することは、高炉操業において重要な課題と考えられている。
また、高炉の通気性を高めるためには、コークス粒径をある程度大きくすることが重要である。コークス粒径を拡大する手法として、粉コークス、無煙炭等の収縮率が低い炭材を配合炭に含有させる方法が知られている。
ちなみに、コークスの粒度分布の広がり度合いを表現するする方法として、ロジンラムラ分布が知られている。ロジンラムラ式は以下の式[1]で表される。
R=100・exp{-(x/x} [1]
nは均等数と呼ばれ、粉体の粒度分布の広がり度合いを示す指数として用いることができる。均等数が大きくなると粒度分布の幅(すなわち、粒度分布の広がり度合い)が狭くなる。ただし、Rは篩上積算量(%)、xは粒径、xは粒度特性数である。
一般的に、均等数nを算出するためには、試験コークス炉で乾留したコークスを解体・サンプリングして、ドラム試験を実施する必要があるため、処理が煩雑となる。
そこで、ドラム試験等によらずに均等数nを予測する方法として、非特許文献1には、石炭のビトリニット平均反射率(Ro)とロジンラムラ式における均等数nとの関係性を調べておき、石炭の性状から均等数nを予測する方法が開示されている。
また、特許文献1には、低収縮炭材を含む複数種の単味炭の配合率決定方法であって、スタビライズ後のコークスの各篩目の篩上重量をGaudin-Meloy-Harris粒度分布式を用いて表現しており、初期粒径等のパラメータをGaudin-Meloy-Harris粒度分布式に適用した際に決定される係数αが特定の範囲となるように配合率を決定する方法が開示されている。
ここでの係数αは、石炭の配合条件によって異なっており、係数αを算出するためには、ロジンラムラ式における均等数nと同様に、各条件ごとに解体・サンプリングおよびドラム試験が必要である。
特開2019-31594号公報
有馬ら、日本エネルギー学会誌,90, 840-855(2011)、論文
炭材を添加しても石炭のビトリニット平均反射率(Ro)は殆ど変わらないため、非特許文献1の方法では、炭材を原料炭に含むコークスの粒度分布を正確に予測することができない。
また、特許文献1に開示された方法においても、適用するパラメータを求める際に、コークスの篩分け等の作業が必要となり、処理が煩雑であるため、作業に長時間を要すると考えられる。
本発明は、コークスの粒度分布の広がり度合いを推定する際の作業時間を低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明に係る高炉への搬送を模擬した衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法は、(1)炭材を含む配合炭を試験コークス炉で乾留してコークスを製造する第1ステップと、前記第1ステップで製造されたコークスのうち所定粒径以上のコークスについて、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径と衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いとを求める第2ステップと、前記第1ステップ及び前記第2ステップを配合条件が異なる複数の配合炭について実施するとともに、コークスの回転強度指数であるDI150 15が80以上となるコークスを対象として、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径と衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いとの関係を求める第3ステップと、高炉での使用を予定している炭材を含む配合炭を由来とするコークスについて、DI150 15及び衝撃を受ける前のコークスの平均粒径を推定し、DI150 15が80以上である場合に、前記第3ステップで得られた関係に基づき、衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
(2)前記の衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いは、ロジンラムラ式において定義される均等数nであることを特徴とする上記(1)に記載のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
(3)前記所定粒径は、25mmであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
(4)前記第2ステップにおいて、試験コークス炉で乾留されたコークスを所定高さから落下させて崩した後に篩分けを行うことにより、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径を求めることを特徴とする上記(1)乃至(3)のうちいずれか一つに記載のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
(5)前記第2ステップにおいて、ドラム試験機を30回転させることにより、前記の衝撃を付与することを特徴とする上記(1)乃至(4)のうちいずれか一つに記載のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
本発明によれば、コークスの粒度分布の広がり度合いを推定する際の作業負担が軽減されることで、作業時間を低減することができる。
ロジンラムラ式を用いた均等数nの算出方法を説明するためのグラフである。 粉コークスの粒度分布を示したグラフである。 回転衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)と均等数nとの関係を規定する一次関数のグラフである。 配合炭の空隙充填度(SV×BD×IF)と表面破壊強度指数DI150 との関係を規定したグラフである。
(本発明を着想するに至った経緯)
コークス炉で乾留されたコークスは、全体的に粒径が大きいコークス塊を多く含んでおり、粒径が大きいコークス塊は内部に亀裂を有している場合が多く、高炉への搬送時に受ける衝撃により割れやすいため、コークスの粒度分布の広がり度合いに影響を及ぼす。そこで、本発明者等は、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)と、衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合い、との間に相関性があると考えた。また、高炉に使用できない強度の低いコークスは、搬送時の衝撃によって小さな塊に割れてしまうため、相関性を考慮する際に除外すべきと考えた。
本発明の予測方法の一実施形態について説明する。
最初に、試験コークス炉で配合炭を乾留してコークスケーキ(以下、試験コークスケーキともいう)を生成する。ここで、コークス粒径を拡大するために、配合炭には炭材が含まれている。炭材には、粉コークス、無煙炭等の低収縮炭材を用いることができる。配合炭に用いる石炭には、高炉用コークスの原料炭に通常用いられる種々の石炭を用いることができる。
試験コークスケーキを分解して複数の大きな塊状物とした後、所定の高さ(例えば、2m)から落下させて崩し、この崩したコークスケーキを例えば回転篩機を用いて粒度毎に篩分けを行う。ここで記載した分解、落下は、実コークス炉で乾留されたコークスケーキをバケットに落下させて崩すときの崩し処理を模擬したものであり、高炉に搬送する際にコークスが受ける衝撃を模擬したものではない。篩分けを行った後、コークスの粒度分布を調べ、所定粒径以上のコークスを対象として平均粒径を算出する。所定粒径は、高炉の炉頂から装入される一般的なコークスの粒径の下限値から適宜定めることができる。例えば、一般的な高炉では、粒径が25mm以上のコークスが用いられるため、25mm以上のコークスを対象として平均粒径を算出するとよい。
次に、高炉への搬送時に受ける衝撃を模擬する方法として、回転衝撃をコークスに与える。回転衝撃を与えた後、篩分け及び質量測定を実施して、粒度分布を算出する。回転衝撃には、例えば、JIS K2151に記載のドラム強度試験機を用いることができる。回転衝撃の回転数は、使用を予定しているベルトコンベアーごとの実績に基づき、適宜設定することができるが、例えば、典型的には30回転とすることができる。
そして、所定粒径(例えば、上述の25mm)以上のコークスについて、粒度分布の広がり度合いを算出する。本実施形態では、粒度分布の広がり度合いとして、式 [1]のロジンラムラ式における均等数nが用いられる。
ただし、Rは篩上積算量(%)、xは粒径(mm)、nは均等数、xは粒度特性数である。
例えば、コークスの粒度分布から、図1に×印で示すRとxの組み合わせからなる5つのデータが得られた場合には、これらのデータを式[1]のロジンラムラ式にフィッテングさせることにより、曲線で示すロジンラムラ分布に従う関数を取得することができる。フィッテングには、例えば、オープンソースの数値解析ソフトウェアとして知られたscipyを用いることができる。このとき、同時に均等数nおよび粒度特性数xが算出される。ここで、コークスの粒度分布がシャープになるほど、図1に示す曲線がより急峻な波形にシフトする。また、粒度分布の幅が狭くなるため、均等数nが大きくなる。
その他の均等数nの算出方法として、式[1]を変形した式[2]を用いることもできる。
ここで、Cは定数である。二次元座標系におけるy軸に式[2]の左辺、x軸に式[2]の右辺のlogxをプロットして線形近似を行い、その直線の傾きを均等数nとして算出することができる。
上述した衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)を求める処理と、衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いとしての均等数nを求める処理とを、石炭の配合条件が異なる複数種のコークスについて実施しておくことにより、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)及び衝撃を受けた後のコークスの均等数nの関係を一次関数で定義することができる。ただし、コークス強度が低いコークスは、衝撃を受けた際にコークスが割れやすく、コークス強度が高いコークスよりも粒度分布がブロードになりやすいため、上記一次関数を定義する際に、除外する必要がある。具体的には、コークスの回転強度指数(150回転後の15mmふるい上百分率)DI150 15が80未満のコークスを除外して、前記の一次関数を算出する必要がある。この回転強度指数DI150 15は、均等数nを求めるときに行う回転衝撃試験と同じ装置で測定することができる。
このように衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)及び衝撃を受けた後のコークスの均等数nの関係を予め調べておくことにより、実高炉に装入されるコークス(ただし、回転強度指数DI150 15が80以上のコークスに限る)の衝撃前の平均粒径(MS)を予測するだけで、衝撃を受けた後のコークスの均等数nを推定することができる。
この実高炉に装入されるコークスの衝撃前のコークスの平均粒径(MS)は、例えば3次元X線CTを用いた画像解析により求めることができる。具体的には、まず実高炉に装入されるコークスを製造するための原料炭(炭材を含む)を、試験コークス炉で乾留した後、乾留容器に入れた状態(コークスケーキを崩さない状態)でX線CTによる撮像処理を行い、コークスケーキの亀裂形状を取得する。そして、取得した亀裂形状に基づき、亀裂面積を算出し、亀裂面積とコークスの平均粒径(MS)との相関式から、衝撃前のコークスの平均粒径(MS)を推定することができる。
また、実高炉に装入されるコークスの回転強度指数DI150 15は、炭材を添加していない原料炭の性状からコークス強度を推定し、炭材を添加することによるコークス強度の変化代を考慮することにより、ドラム試験等を行うことなく予測することができる。例えば、原料炭の性状であるSV、BD、IFから表面破壊指数DI150 を算出することができる(例えば、特許第5402369号参照)。SVとは、配合炭の膨張比容積のことである。BDとは、配合炭の装入嵩密度のことである。IFとは、配合炭中に含まれる再固化温度が470℃未満の低石炭化度炭による配合炭の膨張性抑制効果指数である。
石炭の収縮率から算出する体積破壊指数DI150 6―15は、例えば、高石炭化度炭の平均反射率、低石炭化度炭の配合率、配合炭の嵩密度、コークス炉の炉温から算出することができる(例えば、特許第4299680号公報参照)。求めた表面破壊指数DI150 から体積破壊指数DI150 6―15を差し引くことにより、回転強度指数DI150 15を算出することができる。
なお、炭材を添加することによるコークス強度の変化代は、対象とする炭材ごとに炭材添加率の影響を予め実験等で調べておくことが望ましい。炭材を添加した場合の強度の変化代は、一般に低下することが多いが、添加する炭材の粒度が小さい場合(0.1mm以下)には強度が向上することがある。さらに、炭材の粒度分布が大きく変わる場合には、当該粒度分布での強度変化代を求めておくことが望ましい。
次に、実施例を示して、本発明について具体的に説明する。配合炭に対して粒度が異なる種々の粉コークス(以下の表1参照)を添加して試験コークス炉で乾留した。配合炭に用いられる原料炭の粒度は3mm未満85質量%とした。配合炭の揮発分(ΣVM)は29.2質量%、全膨張率(ΣTD)は113.4%であった。粉コークスは、コークス乾式消火設備内で捕集した粉コークスを所定の篩で分級して整粒したものを使用した。取得した粉コークスの粒度分布を図2に示した。
試験コークス炉として、炉幅(W):420mm、炉長(L):660mm、炉高(H):420mmの乾留容器を使用した。配合炭の嵩密度は、850dry.kg/mとした。試験コークス炉の到達温度を1150℃に設定し、18.5時間乾留した。
乾留後にコークスケーキを分解し、複数の大きな塊状物とした後、2mの高さから落下させ、複数サイズの篩目を備えた回転篩機を用いて粒度毎に篩分けを行った。篩分け後のコークス粒子について質量を測定して粒度分布を算出し、この粒度分布に基づき、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)を求めた。
その後、JIS K2151に記載のドラム強度試験方法を実施することにより、高炉への搬送時に受ける衝撃を模擬した。具体的には、当該衝撃として回転衝撃(回転数:30回)を加えた後、篩分け及び質量の測定を実施して粒度分布を算出した。また、衝撃を受ける前のコークスの強度を求めるために、JIS K2151に記載のドラム強度試験を実施して、回転衝撃(回転数;150回)を加えることにより、コークスの回転強度指数DI150 15を算出した。
回転衝撃(回転数:30回)後のコークスの粒度分布から、粒径が25mm以上のコークスのみを対象として、式 [1]のロジンラムラ式に基づき均等数nを算出した。各コークスの衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)、コークスの回転強度指数DI150 15及び衝撃を受けた後のコークスの均等数n、粒度特性数xを表2に示した。なお、表2では、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)をMS 0rev/+25mmと表記した。
上述の試験によって得られた衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)及び衝撃を受けた後のコークスの均等数nを、図3に示すように一次関数にフィッテングさせた。ただし、条件9のコークスについては、コークスの回転強度指数が80未満であるため、フィッテングの対象から除外した。同図に示すように、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)と衝撃を受けた後のコークスの均等数nとの関係を、
n=-0.0343×MS+5.9049
なる一次関数(以下、推定一次関数という場合がある)によって規定することができた。
また、推定一次関数から、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)が大きくなるほど、衝撃を受けた後のコークスの均等数nが低下する(言い換えると、図1のグラフが右下がりになる)ことがわかった。その理由は、粒径が大きいコークスは衝撃を受けた際に、より破壊され易いからだと推察される。
条件3及び7について、乾留後のコークスを上述のX線CTを用いた画像解析によって分析し、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径(MS)、つまり、MS 0rev/+25mmを推定した。具体的には、3次元X線CTを用いてコークスケーキを撮像することにより、亀裂形状を取得した。そして、取得した亀裂形状を画像解析して亀裂面を取得するとともに亀裂面の面積を算出した。亀裂面の面積をコークスの部分と亀裂の部分とを足し合わせた全体の解析領域の体積により規格化して、条件3及び7のコークスの亀裂面の面積をそれぞれ0.024061 mm2/mm3、0.022375 mm2/mm3と算出した。予め配合条件が異なる複数のコークスについて実験により求めておいた、亀裂面積と衝撃前のコークスの平均粒径(MS)との相関式:衝撃前のコークスの平均粒径(MS)=-3560×亀裂面積+150.85により、条件3及び7の衝撃前のコークスの平均粒径(MS)をそれぞれ65.19 mm、71.19 mmと推定した。
炭材を除いた配合炭についてのコークスの回転強度指数DI150 15は、表面破壊強度指数DI150 から体積破壊指数DI150 6―15を減じることにより算出した。表面破壊強度指数DI150 は、配合炭の空隙充填度(SV×BD×IF)と表面破壊強度指数DI150 との関係を規定した図4のグラフから求めた。配合炭の空隙充填度(SV×BD×IF)は、低石炭化度炭のIF(0.80)を用いる高石炭化度炭のSV×BD×IF(2.73)、低石炭化度炭のSV×BD(1.14)および両者の配合率(各々50質量%)の荷重平均から算出した。算出した配合炭の空隙充填度(SV×BD×IF)と図4から表面破壊強度指数DI150 を87.16と推算した。体積破壊指数DI150 6―15は、特許第4299680号公報の手法、すなわち体積破壊指数は配合炭の非微粘結炭配合率の関数であることに基づき、配合炭中の低石炭化度炭の配合率から2.1と推算した。以上の推算結果に基づき、コークスの回転強度指数DI150 15を85.16と推算した。
非特許文献(深田ら、鉄と鋼 vol 93, No4, p.438 (2007))の実験に基づき、炭材添加による変化代を算出した。当該非特許文献では、DI150 15:76.5となる配合に粒径が0.075-0.149mmの粉コークスを5質量%(外数)配合した場合にDI150 15が77.6、0.710-1.00mmの粉コークスを5質量%(外数)配合した場合にDI150 15が67.5となっており、それぞれ条件3および条件7と同等の条件と考えた。本実施例での配合率(2質量%)に比例配分し、条件3及び条件7のDI150 15の変化代を求めると、それぞれ+0.43および-3.61と予測された。以上により、条件3及び7のコークスの回転強度指数DI150 15がそれぞれ85.49、81.45と推算され、いずれも80以上であったため、上述の推定一次関数を適用できると判断した。
推定したMS0rev/+25mmを上述の推定一次関数に代入することにより、均等数nを推定し、以下の表3に示すように、実測した均等数n(つまり、表2の均等数)と比較した。
表3に示すように、均等数nの推定値は均等数nの実測値に近い値を示した。従来は、水準毎にドラム試験を行い、粒度分布を算出する工程で、約1.5hourの時間を要していた。これに対して、本実施例の方法では、水準毎の時間を約10分以内に短縮することができた。

Claims (5)

  1. 高炉への搬送を模擬した衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法であって、
    前記のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法は、
    炭材を含む配合炭を試験コークス炉で乾留してコークスを製造する第1ステップと、
    前記第1ステップで製造されたコークスのうち所定粒径以上のコークスについて、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径と衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いとを求める第2ステップと、
    前記第1ステップ及び前記第2ステップを配合条件が異なる複数の配合炭について実施するとともに、コークスの回転強度指数であるDI150 15が80以上となるコークスを対象として、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径と衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いとの関係を求める第3ステップと、
    を含み、
    高炉での使用を予定している炭材を含む配合炭を由来とするコークスについて、DI150 15及び衝撃を受ける前のコークスの平均粒径を推定し、DI150 15が80以上である場合に、前記第3ステップで得られた関係に基づき、衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
  2. 前記の衝撃を受けた後のコークスの粒度分布の広がり度合いは、ロジンラムラ式において定義される均等数nであることを特徴とする請求項1に記載のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
  3. 前記所定粒径は、25mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
  4. 前記第2ステップにおいて、試験コークス炉で乾留されたコークスを所定高さから落下させて崩した後に篩分けを行うことにより、衝撃を受ける前のコークスの平均粒径を求めることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。
  5. 前記第2ステップにおいて、ドラム試験機を30回転させることにより、前記の衝撃を付与することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載のコークスの粒度分布の広がり度合いを予測する方法。

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