JP7405414B2 - 計測装置及び計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、遠隔領域の微粒子の数密度を計測するのに好適な計測装置及び計測方法に関する。
パーティクルカウンタとは、気中もしくは液中に存在する微粒子の数密度(気体もしくは液体の単位体積当たりに存在する微粒子の大きさと数)を計測する測定器である(非特許文献1参照)。パーティクルカウンタは、クリーンルーム内の清浄度をモニタすることや、市街地の大気汚染度をモニタすることなど、様々な用途に活用されている。パーティクルカウンタの測定は、単位体積の気体もしくは液体を装置測定部内に吸入し、吸入した気体もしくは液体に対してレーザ光を照射し、微粒子による光の散乱吸収量を計測することである。微粒子による光の散乱量や吸収量は、レーザ光の波長と粒子径の比に依存することが知られており、この既知の依存関係に基づいて、微粒子の数密度を算出することができる。
クリーンルームなど局所的な微粒子の数密度をモニタするためには、従来のパーティクルカウンタを用いれば十分であると考えられている。
なお、本発明に関連する技術として非特許文献2、3がある。
https://www.rion.co.jp/product/docs/10.pdf 'Wind ranging and velocimetry with low peak power and long-duration modulated laser' Eiichi Yoshikawa and Tomoo Ushio, Vol. 25, No. 8 | 17 Apr 2017 | OPTICS EXPRESS 8845 van de Hulst, "Light Scattering by Small Particles," Dover.
しかしながら、従来のパーティクルカウンタは、気体もしくは液体を吸入するために、観測対象である微粒子(の密度など)に影響を与えてしまう。つまり、吸入の仕方が計測結果に影響する可能性がある。また大気の全体的な汚染度を知るためには、従来のパーティクルカウンタのようなその場観測や、その場観測を多地点で行うことでは、十分であるとは言えない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、所定の領域に存在する微粒子の数や大きさを計測対象に影響を与えずに計測することができ、しかも所定の領域が遠隔にある場合であっても計測することができる計測装置及び計測方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る計測装置は、パルス状のレーザ光からなる送信光を複数の微粒子が存在する所定の領域に放射し、前記送信光に対する各前記微粒子の散乱光を受信光として受信し、前記送信光と前記受信光に基づき受信信号を得る計測部と、前記計測部で得られた受信信号に基づきドップラスペクトルを得て、前記得られたドップラスペクトル上に現れる各前記微粒子の受信信号に基づいて、前記所定の領域の前記微粒子の数及び/又は大きさを算出する演算部とを具備し、前記計測部は、前記ドップラスペクトル各前記微粒子の受信信号に基づき各前記微粒子の速度が峻別できる値のパルス長及び波長のレーザ光からなる前記送信光を放射する。
本発明では、計測部がドップラスペクトル上に現れる各微粒子の受信信号に基づき各微粒子の速度が峻別できる値のパルス長及び波長のレーザ光からなる送信光を放射するように構成し、演算部がドップラスペクトル上に現れる峻別可能な各微粒子の受信信号の数を算出することで、所定の領域に存在する微粒子の数、さらには数密度も算出することができる。また、本発明では、演算部がドップラスペクトル上に現れる峻別可能な各微粒子の受信信号の大きさから、所定の領域の各微粒子の大きさを算出することができる。これにより、所定の領域に存在する微粒子の数や大きさを計測対象に影響を与えずに計測することができ、しかも所定の領域が遠隔にある場合であっても計測することができる。本発明では、レーザ光が届く限りにおいては、気中ばかりでなく液中にある所定の領域の微粒子の計測が可能である。
本発明の一形態に係る計測装置では、前記計測部は、前記ドップラスペクトル上に現れる、速度幅を有する各前記微粒子の受信信号がドップラスペクトル上で重ならない値のパルス長及び波長のレーザ光からなる前記送信光を放射する。
本発明の一形態に係る計測装置では、前記演算部は、前記計測部で得られた受信信号に対して、参照信号を元に、ドップラスペクトログラム処理を行うことによって、レンジごとにドップラスペクトルを得て、前記得られた各ドップラスペクトル上に現れる各レンジビンの各前記微粒子の受信信号に基づき前記所定の領域に存在する前記微粒子の数及び/又は大きさの空間分布を算出する。ここで、参照信号とは、送信信号f(t)とした場合、
と表すことができる。ここで、tは時間、jは虚数単位、fdはドップラ周波数偏移である。fdの値は予め任意に決定することができ、参照信号に上記の関数を用いた場合、ドップラ周波数偏移fdを有する信号を取り出すことができる。
本発明の一形態に係る計測装置では、前記計測部は、複数波長の前記パルス状のレーザ光を用いて前記複数波長に対する複数の前記受信信号を得て、前記演算部は、前記計測部で得られた複数の受信信号に基づき複数のドップラスペクトルを得て、前記得られた各ドップラスペクトル上に現れるそれぞれの各前記微粒子の受信信号に基づいて、前記所定の領域に存在する前記微粒子の数及び/又は大きさを算出する。異なる二つの波長による観測データは互いに独立であるので、観測誤差の影響を減らし、一つの波長による観測より高精度で、前記所定の領域に存在する前記微粒子の数及び/又は大きさを算出することができる。加えて、微粒子による散乱特性は微粒子の大きさや種類に依存しており、各波長において固有であるため(非特許文献3参照)、前記所定の領域に存在する前記微粒子の種類を判別することができる。基本的には、各波長における散乱強度(ドップラスペクトルに現れる受信信号強度から換算できる)を、微粒子の大きさや種類に変換できる。二つの波長を用いた精度向上と微粒子の種類の判別は、波長の選択によっては両立しない場合があることに注意されたい。
本発明の一形態に係る計測装置は、前記計測部が、前記所定の領域に存在するかを判別したい微粒子に対してラマン散乱を起こす波長のレーザ光からなる前記送信光を放射するものであり、前記演算部が、前記計測部で計測された受信光に基づきラマン散乱の有無を判別する判別部をさらに具備する。
本発明の一形態に係る計測装置は、遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類を計測する。
本発明の一形態に係る計測装置は、レーザを用いて遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類を計測する。
本発明の一形態に係る計測装置は、コヒーレントレーザを用いて遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類を計測する。
本発明の一形態に係る計測装置は、コヒーレントレーザを用いてドップラスペクトル上で粒子を分離して遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類を計測する。
本発明の一形態に係る計測装置は、さらに、遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類の、空間分布を計測する。
本発明の一形態に係る計測方法は、パルス状のレーザ光からなる送信光を所定の領域に放射し、前記送信光に対する前記所定の領域の各微粒子の散乱光を受信光として受信し、前記送信光と前記受信光に基づき受信信号を得て、前記得られた受信信号に基づきドップラスペクトルを得て、前記ドップラスペクトル上に現れる各前記微粒子の受信信号に基づき前記所定の領域に存在する前記微粒子の数及び/又は大きさを算出する計測方法であって、前記ドップラスペクトル上に現れる各前記微粒子の受信信号に基づき各前記微粒子の速度が峻別できる値のパルス長及び波長のレーザ光からなる前記送信光を放射する。
本発明によれば、所定の領域に存在する微粒子の数や大きさ、種類を計測対象に影響を与えずに計測することができ、しかも所定の領域が遠隔にある場合であっても計測することができる。
本発明の一実施形態に係る計測装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る計測装置による測定方法を説明するための図である。 一般ライダ方式と対比して本発明に係る微粒子の数密度計測の概要を説明するための概説図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る計測装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、計測装置1は、計測部10と、演算部20と、表示器30とを有する。
計測装置1は、図2に示すように、パルス状のレーザ光からなる送信光を典型的には遠隔にある計測対象である所定の領域2に放射し、放射したレーザ光の反射光である所定の領域2に存在する複数の微粒子の散乱光を受信光として受信し、受信光を用いて微粒子の数などを算出するための受信信号を出力する。
計測部10は、後述するドップラスペクトル処理を通して各微粒子の受信信号が峻別できる値のパルス長及び波長のレーザ光からなる送信光を放射する。
上記の演算部20は、ドップラスペクトル処理を通して、各微粒子の受信信号を峻別し、受信信号の数や大きさから、微粒子の数密度などを算出する。
計測部10は、光発振器11と、光カプラ12と、光変調器13と、光増幅器18と、光サーキュレータ14と、光学系15と、光カプラ16と、光受信器17、任意信号発生器19とを有する。
光発振器11は典型的にはコヒーレントレーザであるレーザ光を発振する光発振器であり、光カプラ12に接続され、発振したレーザ光を光カプラ12に出力する。例えば、光発振器11には半導体レーザ、固体レーザなどが用いられる。
光カプラ12は光発振器11により発振されたレーザ光を送信光とローカル光に分配して、その送信光を光変調器13に出力するとともに、そのローカル光を光受信器17に出力する。ローカル光とは、光カプラ12を介して光受信器17につながる経路を通る光を表し、送信光とは、光カプラ12から光変調器13及び光増幅器18を介して光学系15につながる経路を通る光を表す。光カプラ12は、光発振器11、光変調器13及び光カプラ16に接続され、ローカル光を光カプラ16に出力し、送信光を光変調器13に出力する。例えば、光カプラ12には、溶融ファイバカプラ、誘電体多層膜フィルタを用いたフィルタ型カプラなどが用いられる。
任意信号発生器19は任意の変調信号を発生する。ここで変調とは、パルス変調、振幅変調、周波数変調、位相変調を含む。
光変調器13は任意信号発生器19からの変調信号を用いて光カプラ12が出力した送信光を変調させる。光変調器13は、送信光に対しパルス変調、振幅変調、周波数変調、位相変調などを施す。光変調器13は、光増幅器18を介して光サーキュレータ14に接続される。光変調器13は、例えばAOM(Acousto-Optic Modulator)などの光学変調器で構成されており、光カプラ12から出力された送信光をパルス変調することで、パルスを出力する。
光増幅器18は、光変調器13から出力されたパルス(レーザ光)を増幅する。
光サーキュレータ14は光増幅器18から出力されたパルスを光学系15に出力する一方、光学系15により受信されたパルスの反射光である受信光を光カプラ16に出力する。例えば、光サーキュレータ14には、波長板とビームスプリッタを用いて構成されるサーキュレータなどで、空間伝搬型、ファイバ結合型のものが用いられる。
光学系15は光サーキュレータ14から出力されたパルスを大気に放射した後、計測対象である所定の領域2に反射されて戻ってきたパルスの反射光を受信する。光学系15は、光サーキュレータ14に接続される。光学系15には例えば光学望遠鏡が用いられる。
光カプラ16は、光カプラ12から出力されたローカル光と光サーキュレータ14から出力された受信光を合波し、光信号を光受信器17に出力する。例えば、光カプラ16には、溶融ファイバカプラ、誘電体多層膜フィルタを用いたフィルタ型カプラなどが用いられる。
光受信器17は光カプラ12から出力されたローカル光と光サーキュレータ14から出力された受信光をカプラにて合波し、そのローカル光の周波数と受信光の周波数とを足し合わせた周波数を有する合波光を電気信号に変換する。当該光受信器17は例えばバランスドレシーバにより構成され、上記光カプラ12から出力された合波光を電気信号に変換し、その電気信号を受信信号として演算部20に出力する。
演算部20は、計測部10で得られた受信信号を基づきドップラスペクトルを得て、得られたドップラスペクトル上に現れる各微粒子の受信信号に基づいて、所定の領域2の微粒子の数密度などを算出する。
演算部20は、A/D変換部21と、ドップラスペクトル処理部22とを有する。
A/D変換部21は、光受信器17から出力された受信信号としての受信電気信号をデジタル信号に変換し、その信号をドップラスペクトル処理部22に出力する。
ドップラスペクトル処理部22は、フーリエ変換処理を施すことによってドップラスペクトルを得て、ドップラスペクトル上に現れる各微粒子の受信信号の数を計数することで、所定の領域2に存在する微粒子の数、さらには数密度も算出し、またドップラスペクトル上に現れる各微粒子の受信信号の大きさから各微粒子の大きさを算出する。
表示器30は、演算部20による演算結果である計測結果を画面上に表示する。
本実施形態に係る計測装置1では、上記の数密度などを求めるために、従来の一般ライダ方式とは異なる新ライダ方式を採用した。この点を一般ライダ方式と対比しながら新ライダ方式を説明する。その概説図を図3に示す。
一般ライダ方式は、コヒーレントな光パルスを空中に放射し、放射光に対する微粒子の散乱光を受信する。散乱光は放射光がドップラ周波数偏移したものであり、ドップラ周波数偏移は微粒子のライダに対する相対速度に対応する。受信信号から、任意の遅延時間・時間幅の信号を取り出し、フーリエ変換を施すことで、ドップラスペクトルを得ることができる。遅延時間は計測する距離に、時間幅は計測する体積に対応し、またドップラスペクトルとは、その距離・体積における、各微粒子の受信信号強度の速度に関する分布である(図3(a)参照)。ドップラスペクトル上において、微粒子一つの受信信号は一定の速度幅を持つため、複数の微粒子の受信信号が重なり合って現れる。一般に、重なり合った微粒子一つ一つの受信信号を分離することはできず、微粒子全体の平均的速度を求めることを行う。微粒子の平均的な速度は風速と一致している。
一般ライダ方式が単一周波数の短時間光パルスを用いるのに対し、新ライダ方式は変調した長時間光パルス(十分な長時間パルスは、連続波に相当する。)を用いる。非特許文献2に記載の本発明者らの研究によって、ドップラスペクトルに現れる微粒子一つの受信信号の幅Δvは、以下の式に従いパルス長に反比例することが分かった。
Δv=cλ/2T
ここで、cは光速、λはレーザの波長、Tはパルス長である。微粒子一つ一つはわずかな速度差を有するため、パルス長を十分に大きくして受信信号の速度幅を小さくすることで、それぞれの微粒子の受信信号を分離する(重なり合わなくする)ことが可能である。その結果、各微粒子はドップラスペクトル上で独立なピークを持って現れることになり(図3(b)参照)、それぞれの受信信号の強度と数から、微粒子の大きさと数を求めることができる。
本実施形態に係る計測装置1は、新ライダ方式を採用する。すなわち、計測部10は、ドップラスペクトル上に現れる、速度幅Δvを有する各微粒子の受信信号(図3(b)の符号sで示す。)がドップラスペクトル上で重ならない値のパルス長T及び波長λのレーザ光からなる送信光を放射する。つまり、送信光として、速度幅Δvが微粒子の速度差に対して十分に小さくなるよう、レーザ光の波長λとパルス長Tを選択する。例えば、1500nmの赤外レーザ光を用いたライダで、パルス長500μsecの光パルスを使用した場合、ドップラスペクトル上に現れる微粒子一つの受信信号の理論的な速度幅は0.0075m/secとなる。
従来のパーティクルカウンタは、気体もしくは液体を吸入するために、計測対象である微粒子(の密度など)に影響を与えてしまうおそれがあった。これに対して、本実施形態に係る計測装置1では、計測対象である微粒子に対してはレーザ光を照射するだけなので、計測対象に影響を与えずに計測することができる。また、例えば大気の全体的な汚染度を知るためには、従来のパーティクルカウンタのようなその場観測や、その場観測を多地点で行うことでは十分であるとは言えなかった。これに対して、本実施形態に係る計測装置1では、ライダによる計測であるので、遠隔にある場合であっても計測でき、大気の全体的な汚染度などを簡単に計測することができる。これにより、PM2.5や黄砂などの大気汚染の計測がより正確になることが期待でき、汚染度検証のための標準的な方法として活用される可能性がある。また汚染物質の移流など知見が得られる可能性もあるなど、地球環境計測を通して経済的に広い波及効果が生まれることが期待できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、演算部20は、計測部10で得られた受信信号に基づきレンジビンごとのドップラスペクトルを得て、得られた各ドップラスペクトル上に現れる各レンジビンの各微粒子の受信信号に基づき所定の領域2に存在する微粒子の数及び/又は大きさの空間分布を算出するように構成してもよい。
また、複数波長のレーザ光をそれぞれの波長において新ライダ方式の計測を行うことで、波長間の散乱光の違いを利用することができる。これは、計測部10においては光学系15を共用し、各波長に対してそれぞれ計測部10の光学系15以外の他の構成を有し、演算部20では各波長の受信信号に対してそれぞれドップラスペクトル処理を実行する。さらに演算部20は、複数波長によって得られた複数のドップラスペクトルにおいて、等しい速度を有する受信信号は同一の粒子であると判断し、波長間の受信信号強度の違いなどから、粒子の種類を判別する処理を行う。
さらに、特定の微粒子に対して特定の波長のレーザを用いラマン散乱を発生させることでも、微粒子の数密度計測と微粒子の種類の判別が同時に可能になる。この場合に、計測部10は、所定の領域2に存在するかを判別したい微粒子に対してラマン散乱を起こす波長のレーザ光からなる送信光を放射するに構成し、演算部20は、ラマン散乱を起こす波長において得られた受信信号に対しドップラスペクトル処理を実行する。得られたドップラスペクトルには、ラマン散乱を発生した粒子からの受信信号のみが現れる。演算部20は、ドップラスペクトル上の受信信号の数から、微粒子の数密度を算出しても良い。さらには、特定の微粒子に対してラマン散乱を発生させる波長と、そうでない波長を同時に用いて、複数波長において新ライダ方式の計測を行っても良い。これにより、特定の微粒子の数密度を計測する精度はより向上する。
また、本発明に係る計測装置は、例えば計測部における光学系が方位角又は/及び仰角に走査する機構を設けることで、より広範囲の微粒子計測を負担なく実施することが可能となる。
さらにまた、本発明に係る計測装置は、大気汚染の計測だけでなく、煙突の粉塵のように人の手が届かないような領域での微粒子計測にも用いることができる。その他、本発明に係る計測装置は、気象観測などの用途にも用いることが可能である。
1 :計測装置
2 :領域
10 :計測部
11 :光発振器
12 :光カプラ
13 :光変調器
14 :光サーキュレータ
15 :光学系
16 :光カプラ
17 :光受信器
18 :光増幅器
19 :任意信号発生器
20 :演算部
21 :A/D変換部
22 :スペクトログラム処理部
30 :表示器

Claims (11)

  1. パルス状のレーザ光からなる送信光を複数の微粒子が存在する所定の領域に放射し、前記送信光に対する各前記微粒子の散乱光を受信光として受信し、前記送信光と前記受信光に基づき受信信号を得る計測部と、
    前記計測部で得られた受信信号に基づきドップラスペクトルを得て、前記得られたドップラスペクトル上に現れる各前記微粒子の受信信号に基づいて、前記所定の領域の前記微粒子の数及び/又は大きさを算出する演算部とを具備し、
    前記計測部は、前記ドップラスペクトル上に現れる各前記微粒子の受信信号に基づき各前記微粒子の速度が峻別できる値のパルス長及び波長のレーザ光からなる前記送信光を放射する
    計測装置。
  2. 請求項1に記載の計測装置であって、
    前記計測部は、前記ドップラスペクトル上に現れる、速度幅を有する各前記微粒子の受信信号がドップラスペクトル上で重ならない値の前記パルス長及び波長のレーザ光からなる前記送信光を放射する
    計測装置。
  3. 請求項1又は2のうちいずれか1項に記載の計測装置であって、
    前記演算部は、前記計測部で得られた受信信号に対して、参照信号を元に、レンジごとにドップラスペクトルを得て、前記得られた各ドップラスペクトル上に現れる各レンジビンの各前記微粒子の受信信号に基づき前記所定の領域に存在する前記微粒子の数及び/又は大きさの空間分布を算出する
    計測装置。
  4. 請求項1から3のうちいずれか1項に記載の計測装置であって、
    前記計測部は、複数波長の前記パルス状のレーザ光を用いて前記複数波長に対する複数の前記受信信号を得て、
    前記演算部は、前記計測部で得られた複数の受信信号基づき複数のドップラスペクトルを得て、前記得られた各ドップラスペクトル上に現れるそれぞれの各前記微粒子の受信信号に基づいて、前記所定の領域に存在する前記微粒子の数及び/又は大きさを算出し、及び前記微粒子の粒子の種類を判別する
    計測装置。
  5. 請求項1から4のうちいずれか1項に記載の計測装置であって、
    前記計測部は、前記所定の領域に存在するかを判別したい微粒子に対してラマン散乱を起こす値の波長のレーザ光からなる前記送信光を放射するものであり、
    前記演算部は、前記計測部で計測された受信光に基づきラマン散乱の有無を判別する判別部をさらに具備する
    計測装置。
  6. 請求項1から5のうちいずれか1項に記載の計測装置であって、
    遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類を計測する計測装置。
  7. 請求項6に記載の計測装置であって、
    レーザを用いて遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類を計測する
    計測装置。
  8. 請求項7に記載の計測装置であって、
    コヒーレントレーザを用いて遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類を計測する
    計測装置。
  9. 請求項8に記載の計測装置であって、
    コヒーレントレーザを用いてドップラスペクトル上で粒子を分離して遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類を計測する
    計測装置。
  10. 請求項6乃至9に記載の計測装置であって、さらに、
    遠隔の気中又は液中に存在する微粒子の数密度又は数密度と種類の、空間分布を計測する
    計測装置。
  11. パルス状のレーザ光からなる送信光を所定の領域に放射し、
    前記送信光に対する前記所定の領域の各微粒子の散乱光を受信光として受信し、
    前記送信光と前記受信光に基づき受信信号を得て、
    前記得られた受信信号に基づきドップラスペクトルを得て、
    前記ドップラスペクトル上に現れる各前記微粒子の受信信号に基づき前記所定の領域に存在する前記微粒子の数及び/又は大きさを算出する計測方法であって、
    前記ドップラスペクトル上に現れる各前記微粒子の受信信号に基づき各前記微粒子の速度が峻別できる値のパルス長及び波長のレーザ光からなる前記送信光を放射する
    計測方法。
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