JP7403804B2 - 緩み止め部材及び農作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、作業者の負担軽減を図ることができる緩み止め部材及び農作業機に関するものである。
従来、例えば下記の特許文献1に記載された自走式の収穫機(農作業機)が知られており、この収穫機は、下部に走行装置としてのクローラを備えている。そして、クローラは、例えば図13に示すように、無端形状に形成されたクローラベルト等の無端体1を案内する回転部材2と、この回転部材2の前後位置を調整するためのボルト3と、このボルト3が緩むのを防止する緩み止め用のナット4とを備えている。
特開平5-344815号公報
しかしながら、上記従来の構成では、緩み止め用のナット4に対して工具が届き難いため、作業者にとって大きな負担となる場合がある。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、作業者の負担軽減を図ることができる緩み止め部材及び農作業機を提供することを目的とする。
請求項1記載の緩み止め部材は、ボルトが緩むのを防止する緩み止め部材であって、前記ボルトの頭部と嵌脱可能に嵌合する嵌合部と、被係合部との係合により前記ボルトの緩み方向への回転を規制する回転規制部とを備えるものである。
請求項2記載の緩み止め部材は、請求項1記載の緩み止め部材において、嵌合部は、ボルトの頭部に対応する多角環状であり、回転規制部は、前記ボルトの軸部が挿通される挿通孔を有する板状であるものである。
請求項3記載の緩み止め部材は、請求項1又は2記載の緩み止め部材において、回転規制部は、被係合部と係合する緩み止め用係合面を有するものである。
請求項4記載の緩み止め部材は、請求項1ないし3のいずれか一記載の緩み止め部材において、回転規制部は、被係合部と係合する姿勢維持用係合面を有するものである。
請求項5記載の農作業機は、位置調整可能な部材と、前記部材の位置を調整するためのボルトと、前記ボルトが緩むのを防止する請求項1ないし4のいずれか一記載の緩み止め部材とを備えるものである。
請求項6記載の農作業機は、請求項5記載の農作業機において、位置調整可能な部材は、無端体を案内する回転部材であるものである。
請求項7記載の農作業機は、請求項5又は6記載の農作業機において、ボルトに対して緩み止め部材を固定するための固定部材を備えるものである。
本発明によれば、作業者の負担軽減を図ることができる。
本発明の一実施の形態に係る収穫機の側面図である。 同上収穫機の平面図である。 同上収穫機の斜視図である。 同上収穫機の格納姿勢の側面図である。 (a)ないし(c)は同上収穫機が備える安全体を示す図である。 同上収穫機が備える振動手段を示す図である。 同上収穫機が備えるクローラ(走行装置)の部分側面図である。 同上クローラの部分平面図である。 同上クローラの部分後面図である。 (a)及び(b)は緩み止め板を示す図である。 (a)ないし(c)はクローラベルトの調整作業を説明するための図である。 (a)及び(b)はナットに代えてRピンを用いた変形例を示す図である。 従来の収穫機の説明図である。
本発明の一実施の形態について図1ないし図11を参照して説明する。
図1ないし図4において、11は農作業機である収穫機で、この収穫機11は、圃場の収穫物(農作物)Wの収穫作業を行うための小型の自走式収穫装置である。収穫対象である収穫物Wは、例えば圃場の土中に生育した略球形状の馬鈴薯である。なお、収穫物Wは、馬鈴薯以外に、例えば薩摩芋、玉葱、人参等でもよい。
収穫機11は、機枠12に設置された駆動源であるエンジン13と、このエンジン13からの動力に基づいて作動する左右の走行手段であるクローラ14と、同じくエンジン13からの動力に基づいて作動して収穫物Wを搬送可能な収穫物搬送手段であるコンベヤ15と、このコンベヤ15の搬送部16を上下方向に振動させるための振動手段17とを備えている。
そして、コンベヤ15は、前側の第1搬送部分であるコンベヤ前側部分15aと、後側の第2搬送部分であるコンベヤ後側部分15bとを有し、コンベヤ前側部分15aがコンベヤ後側部分15bに対して上下方向に回動可能となっている。具体的には、回動部分であるコンベヤ前側部分15aは、駆動手段であるシリンダ21の伸縮(作動)に基づいて、回動支点(左右方向の回動中心軸)22を中心としてコンベヤ後側部分15bに対して上下方向に回動可能である。そして、コンベヤ前側部分15aは、シリンダ21の伸び動作に基づく上方回動により非作業状態(格納状態)となり、シリンダ21の縮み動作に基づく下方回動により作業状態となる。また、このコンベヤ前側部分15aは、掘取刃23及びゲージ輪24を有し、このゲージ輪24の高さ位置(上下位置)は調整ハンドル25によって調整可能である。
また、収穫機11は、作業者が座る左右の座席26と、この各座席26の近傍に設けられたステップ27と、左側の座席26に座った作業者が操作可能な操作手段28と、コンテナ(収穫物Wが収納される容器)が載置される前コンテナ台29及び後コンテナ台30とを備えている。
さらに、収穫機11は、コンベヤ後側部分15bに対するコンベヤ前側部分15aの上方回動時における作業者の安全を図るための左右の安全体71を備えている。そして、当該収穫機11では、シリンダ21の作動により所定位置(例えば上限位置である非作業位置)まで上方回動した非作業状態のコンベヤ前側部分15aの下方回動を安全体71によって規制可能な構成となっている。つまり、この安全体71は、シリンダ21の故障等による非作業状態のコンベヤ前側部分15aの落下(自重による下方回動)を防止する落下防止機能を兼ね備えたものである。
ここで、安全体71は、図5(a)ないし(c)にも示すように、コンベヤ前側部分15aの側板46(46a)に立設された取付部材(ゲージ輪用の取付フレーム)72に連結ピン73を介して回動可能に連結された長手状の安全カバー部材76と、この安全カバー部材76をコンベヤ後側部分15bの側板46(46b)に対して固定(ロック)するための固定部材である着脱ピン77とを有している。
安全カバー部材76は、作業者が前後の側板46(46a,46b)間で手等を挟まないようにコンベヤ15の両部分15a,15bの側板46(46a,46b)の上方部を同時に覆う断面コ字状の長手状部材である。この安全カバー部材76の後端部の上側には作業用孔(スライド用孔)78が形成され、その後端部の下側には固定用孔79が形成されている。
着脱ピン77は、安全カバー部材76に対して着脱可能な頭付きピン部材である。この着脱ピン77は、丸軸状の軸部81と、この軸部81の基端に設けられた頭部82とを有している。軸部81の先端部には先端側孔83が形成され、軸部81の基端部には基端側孔84が形成されている。
コンベヤ後側部分15bの側板46(46b)は、鉛直状の側板部86と、この側板部86の上端部から内側(搬送部16側)に向かって突出する上板部87と、この上板部87の内端部から下方に向かって突出する突出板部88とを有している。側板部86の内面の所定部分には補強部材(例えば補強座金等)90が溶接固定されている。これら補強部材90及び側板部86には、固定用孔91,92がそれぞれ形成されている。
そして、図5(a)及び(b)に示すように、作業時には、着脱ピン77は、安全カバー部材76の作業用孔78に挿入され、その後に基端側孔84に挿入されたRピン(抜止め用ピン)93によって当該作業用孔78から抜け出ない状態とされ、この状態で、当該着脱ピン77は、シリンダ21の作動に基づくコンベヤ前側部分15aの回動に応じてコンベヤ後側部分15bの側板46(46b)の上板部87の上面87a上をこの上面87aと線状に接触した状態で当該上面87aに沿ってスライドする。なおこのとき、例えば収穫物W、土、作業者の手等との当接によってRピン93が抜けることがないように、Rピン93は基端側孔84に挿入されて安全カバー部材76内に位置している。
また、図4及び図5(c)に示すように、非作業時(格納時)には、着脱ピン77は、互いに対向したピン挿入孔である固定用孔79,91,92に挿入され、その後に先端側孔83に挿入されたRピン93によって当該固定用孔79,91,92から抜け出ない状態にされる。そして、この状態において、例えばシリンダ21の故障等が原因で非作業状態のコンベヤ前側部分15aが自重で下方回動しようとした場合でも、コンベヤ後側部分15bに対して固定された固定状態(ロック状態)の安全体71によって非作業状態のコンベヤ前側部分15aの下方回動が規制され、当該非作業状態が維持される。なおこのとき、Rピン93を着脱ピン77に対して容易に脱着できるように、Rピン93は先端側孔83に挿入されて安全カバー部材76外に位置している。
また一方、コンベヤ15は、非作業時に前後の長さが短くできるように互いに回動可能に連結されたコンベヤ前側部分15a及びコンベヤ後側部分15bを有した折畳み可能なもので、圃場における畝の土中に植生した収穫物Wをその土中から掘り取って搬送する掘取搬送装置(収穫物搬送手段)である。
そして、このコンベヤ15は、当該コンベヤ15上に収穫物Wとともに搬入された圃場の土を土落下開口(隣り合う搬送バー43間の間隙)20から落下させながら収穫物Wを斜め上後方(搬送方向)に向けて搬送する回行可能な無端状の搬送部16を有している。なお、搬送部16の前側部分はコンベヤ前側部分15aの一部であり、搬送部16の後側部分はコンベヤ後側部分15bの一部である。
搬送部16は、前側の従動ローラ31及び後側の駆動ローラ32に巻き掛けられ、この駆動ローラ32の駆動回転により所定方向に回行する。この搬送部16は、複数の土落下開口20から土を落下させながら収穫物Wを搬送する往路面部33を上側に有し、この往路面部(往路面部のうちのベルト部分)33がローラ体(支持体)35と固定ガイド体36とによって下方から支持されている。
また、搬送部16は、所定方向に回行する左右一対の帯状の無端部材である無端ベルト(ベルト部分)41と、これら両無端ベルト41間に架設され、当該無端ベルト41とともに回行して収穫物Wを搬送方向に搬送する左右方向長手状の複数本の搬送部材である搬送バー(コンベヤバー)43とを有している。搬送方向に互いに隣り合う搬送バー43間には、圃場に向けて土を落下させるための土落下開口20が存在する。
複数本の搬送バー43は、例えば互いに形状等が異なって最下位置(振動ローラとの当接位置である下端位置)の高さがそれぞれ異なる3種類の搬送バー43a,43b,43cによって構成されており、そのうちの1種類の搬送バー43(43a)が立上りコンベヤバーである。つまり、当該搬送バー43(43a)は、他の搬送バー43(43b,43c)よりも上方に位置して収穫物Wの転がりを防止する上方突出状の転がり防止部(立上り部)44を有している。
さらに、左右のローラ体35は、所定方向に従動回転しながら搬送部16の無端ベルト41の中間部分を下方から支持する中間従動ローラ体である。このローラ体35は、細長板状の固定部材(石避け板)51を含む固定手段50によって、コンベヤ後側部分15bの側板(コンベヤ側板)46の所定部分に固定されている。
また一方、振動手段17は、土を振るい落とすためにコンベヤ15の搬送部16を上下方向に振動させるためのコンベヤ振動装置である。そして、この振動手段17は、少なくとも3つの状態、すなわち例えば搬送部16を第1振動強さ(振幅「20mm」及び振幅「9mm」を有する振動強さ)で振動させる第1振動入状態(振動「強」状態)と、搬送部16を第1振動強さよりも弱い第2振動強さ(振幅「8.2mm」を有する振動強さ)で振動させる第2振動入状態(振動「弱」状態)と、搬送部16に振動を付与しない振動切状態(振動「切」状態)とに選択的に切換可能となっている。
ここで、図6に示すように、振動手段17は、振動入状態時(第1振動入状態時、第2振動入状態時)に搬送部16の搬送バー43との当接に基づいて搬送部16に振動を付与する上下動可能な左右の振動付与体である振動ローラ101と、振動切状態時に振動ローラ101が搬送部16の搬送バー43に当接しないように搬送部16の無端ベルト41を摺動可能(スライド可能)に支持する上下動可能な板状の左右の支持体である支持ガイド102とを有している。
また、振動手段17は、この振動手段17の状態を3つの状態のうち選択したいずれか一の状態に切り換えるための回動可能な操作体である操作レバー103を有し、振動ローラ101及び支持ガイド102はその操作レバー103の回動操作に基づく上下動により振動手段17の状態に対応する所定位置に同時に設定される。すなわち、操作レバー103をロックピン104で第1振動入位置に固定することで振動手段17が第1振動入状態に切り換えられ、操作レバー103をロックピン104で第2振動入位置に固定することで振動手段17が第2振動入状態に切り換えられ、操作レバー103をロックピン104で振動切位置に固定することで振動手段17が振動切状態にそれぞれ切り換えられる。
操作レバー103は、板状のレバー本体部106と、このレバー本体部106に固着されたコ字状枠部107とを有している。L字状のロックピン104は、レバー本体部106のピン用孔108及びコ字状枠部107のピン用孔109に挿入されている。また、ロックピン104のうちコ字状枠部107内に位置する部分には、切換プレート110の孔(第1振動入位置用孔111、第2振動入位置用孔112、振動切位置用孔113)に向けてロックピン104を付勢する付勢部材であるバネ115が装着されている。
切換プレート110は、コンベヤ15の前側部分15aの左側の側板46に固着されている。切換プレート110の前後側には、操作レバー103との当接により当該操作レバー103の回動を規制するストッパ117,118が突設されている。それゆえ、操作レバー103の回動範囲は、前後のストッパ117,118によって制限されている。
さらに、振動手段17は、互いに離間対向する左右の側板46間に回動可能に架設された回動軸121を有し、この回動軸121の左側の端部に操作レバー103のレバー本体部106の基端部が固着されている。また、左右の両側板(前コンベヤ枠)46は、連結パイプ120によって連結されている。
回動軸121の2箇所には取付板122の基端側が固着され、この取付板122の先端側には円筒状の回転体である振動ローラ101がベアリング100を介して回転可能に取り付けられている。また、回動軸121のうち取付板122よりも外側に位置する部分には、回動体である支持ガイド(ベルト支持ガイド板)102を支持する支持板123が固着されている。それゆえ、操作レバー103の操作による回動軸121の回動に基づいて、振動ローラ101と支持ガイド102とが互いに連動して上下方向に回動する。
支持ガイド102は、コンベヤ15の前側部分15aの側板46に固定された支軸部(回動支点)124を中心として後端側が昇降するように上下方向に回動可能となっている。換言すると、支持ガイド102は、前端側の回動支点を中心として上下方向に回動可能となっている。
この支持ガイド102は、1箇所で曲がったへ字状をなす細長板状のガイド本体部126と、このガイド本体部126の前端部に設けられた取付部127と、ガイド本体部126の下面に突設された突出板部128とを有している。そして、取付部127が支軸部124に回動可能に取り付けられ、かつ、ガイド本体部126の下面が支持板123の湾曲状の上端部である支持部130で支持されている。
なお、振動ローラ101及び支持ガイド102は、左右の側板46間でかつコンベヤ15の搬送部16の往路面及び復路面間の位置に配置されているが、操作レバー103は、作業者がコンベヤ15の側方から容易に操作できるように左側の側板46よりも外側の位置に配置されている。
次いで、収穫機11の下部の左右両側のクローラ(走行装置)14のうち左側のクローラ14について説明すると、図1、図7ないし図9等に示すように、左側のクローラ14は、例えば弾性変形可能なゴム製の無端形状の無端体であるクローラベルト131を有し、このクローラベルト131は、駆動スプロケット(駆動輪)132及びアイドラ(従動輪)133に巻き掛けられている。また、クローラベルト131の内周側には、駆動スプロケット132及びアイドラ133に加えて、複数の転輪134,135,136が設けられている。そして、エンジン13からの動力で駆動スプロケット132が駆動回転すると、この回転に応じてクローラベルト131が回行して収穫機11が走行する。
また、クローラベルト131を案内する前後位置調整可能な部材としての回転部材であるアイドラ133は、アイドラ支持体(アイドラ受け)141によって回転可能に支持されている。このアイドラ支持体141は、前後方向長手状で四角筒状の筒状部142を有し、この筒状部142は、機枠12の角パイプ部140内に前後位置調整可能に挿入されている。そして、アイドラ支持体141の筒状部142は、前後位置調整後にロック用ボルト143及びナット144,145からなる固定手段146によって角パイプ部140に対して固定される。なお、ナット145は角パイプ部140の上面に溶接固定されている。
さらに、機枠12のテンション受け部147に溶接固定された溶接ナット(雌ねじ部材)148には、アイドラ支持体141の前後位置を調整、つまりアイドラ133の前後位置を調整するためのボルトである調整ボルト(雄ねじ部材)150が螺合され、この調整ボルト150の先端面(前面)がアイドラ支持体141の板部139に当接している。なお、コ字枠状のテンション受け部147は機枠12の角パイプ部140に固設され、このテンション受け部147には挿通孔147aが形成され、この挿通孔147aに調整ボルト150が挿通されている。
調整ボルト(アイドラテンションボルト)150は、アイドラ133の位置調整によりクローラベルト131の張力を調整するためのもので、例えば六角ボルトである。つまり、この調整ボルト150は、六角状の頭部151と、螺旋状のねじ溝153が外周面に形成された軸部152とを有している。そして、調整ボルト150は、固定部材であるナット155によって当該調整ボルト150に解除可能に固定された板状の緩み止め部材である緩み止め板156により、例えば収穫作業時に振動等が作用しても溶接ナット148に対して緩まないようになっている。
この調整ボルト150が緩むのを防止する緩み止め板156は、図10(a)及び(b)に示すように、調整ボルト150の頭部151と嵌脱可能に嵌合する所定形状、すなわち例えば六角状の頭部151に対応する多角環状である六角環状の嵌合部161と、被係合部である角パイプ部140の下面140aとの係合により、調整ボルト150の緩み方向(反時計回り)への回転を規制する板状の回転規制部162とを有している。
回転規制部162は、調整ボルト150の軸部152が挿通される挿通孔163を中央(略中央を含む)に有する四角形状の第1板部分166と、この第1板部分166から角パイプ部140側の側方に向かって突出する三角形状の第2板部分167とで構成されている。第1板部分166のうち調整ボルト150の頭部151と対向する側の面(後面)には嵌合部161が突設され、この嵌合部161の中心と挿通孔163の中心とが互いに一致している。
また、回転規制部162は、角パイプ部140の下面(第1係合受面)140aと係脱可能に係合(当接)して調整ボルト150の緩み方向への回転を規制する緩み止め用係合面168と、角パイプ部140の側面(第2係合受面)140bと係脱可能に係合(当接)して調整ボルト150に対する緩み止め板156の姿勢を維持する姿勢維持用係合面169とを有している。緩み止め用係合面168は、第2板部分167の上面に水平面状に形成されている。姿勢維持用係合面169は、緩み止め用係合面168に対して直交状で、第1板部分166の側端面に鉛直面状に形成されている。
緩み止め用係合面168は、ナット155の締め付けにより緩み止め板156が調整ボルト150に対して固定されかつ調整ボルト150の頭部151と緩み止め板156の嵌合部161とが互いに嵌合した状態時において、角パイプ部140の下面140aとの当接により、調整ボルト150の緩み方向への回転を規制する。また、姿勢維持用係合面169は、ナット155の締め付け解除により調整ボルト150に対する緩み止め板156の固定が解除されかつ調整ボルト150の頭部151と緩み止め板156の嵌合部161との嵌合が解除された状態時(緩み止め板156が調整ボルト150の軸部152に沿ってスライド可能な状態時)において、角パイプ部140の側面140bとの当接により、調整ボルト150の軸部152に対する緩み止め板156の回動(自重による下方回動)を規制して緩み止め板156の姿勢を維持する。なお、六角環状の嵌合部161の内周面には、調整ボルト150の頭部151の角部分と対向する位置(6箇所)に切欠凹部170が形成されている。
ここで、図11を参照しつつクローラベルト(ゴムクローラ)131の調整作業(ベルト張力の調整)を行う場合について説明する。
図11(a)に示すように、クローラベルト131は、使用により徐々に伸びて張力不足が発生し、クローラ14の作動時にアイドラ133との間に隙間Sが生じると、脱落や破損等の原因となるため、当該クローラベルト131を定期的に点検して調整する必要がある。
そこで、クローラベルト131とアイドラ133との間に隙間Sが生じた場合には、作業者は、図11(b)に示すように、スパナ等の工具を用いてナット155を緩み方向に回転させて緩めた後、緩み止め板156を調整ボルト150の軸部152に沿ってナット155側(前方)にスライドさせることで調整ボルト150の頭部151と緩み止め板156の嵌合部161との嵌合を解除し、またロック用ボルト143も緩める。
そしてこの状態で、作業者は、スパナ等の工具を用いて調整ボルト150を締め方向(時計回り)に回転させ、その調整ボルト150でアイドラ支持体141を前方に押すことで、隙間Sがなくなってクローラベルト131が所望の張力となる位置までアイドラ133を前方に移動させる。なおこのとき、緩み止め板156が自重で調整ボルト150の軸部152を中心として下方回動しようとしても、姿勢維持用係合面169と角パイプ部140の側面140bとの係合によりその下方回動が規制される。
その後、作業者は、図11(c)に示すように、緩み止め板156を調整ボルト150の軸部152に沿ってナット155側とは反対側(後方)にスライドさせることで調整ボルト150の頭部151と緩み止め板156の嵌合部161とを嵌合させた後、スパナ等の工具を用いてナット155を締め方向に回転させて緩み止め板156を調整ボルト150に対して固定し、その後、ロック用ボルト143を締めてアイドラ支持体141を固定する。
このようにしてクローラベルト131の調整作業が完了するが、従来の緩み止め用のナット4とは異なる緩み止め板156を用いることで、狭い作業スペースでも工具が届くため、従来に比べて調整作業が容易である。
なお、上記では左側のクローラ14について説明したが、右側のクローラ14も同様の構成であり、同様の緩み止め板156を用いることで調整作業が容易となる。ただし、右側のクローラ14の緩み止め板156は、左側のものとは異なり、姿勢維持用係合面169が第2板部分167の上面に水平面状に形成されかつ緩み止め用係合面168が第1板部分166の側端面に鉛直面状に形成された構成である。なお、調整ボルト150として逆ねじ(左ねじ)を用いた場合には同じ構成である。
次に、上述した収穫機11の作用等を説明する。
圃場においてクローラ14の作動により左右のゲージ輪24が畝の裾部分を走行するように収穫機11を前方(図1に示す進行方向)に移動させると、圃場の畝の土中の収穫物Wはコンベヤ前側部分15aの掘取刃23によってその畝の土中から掘り取られ、この掘り取られた収穫物Wは、コンベヤ前側部分15a及びコンベヤ後側部分15bに亘って位置する搬送部16によって搬送方向に向かって搬送され、この搬送途中で座席26に座った作業者の手作業によりコンテナ内に収納される。
ここで、このような作業時において、図7ないし図9等に示すように、左側のクローラ14において、ナット155の締め付けによって緩み止め板156が調整ボルト150の頭部151と嵌合した状態で固定されているため、例えば振動等により調整ボルト150が緩み方向に回転しようとしても、緩み止め板156の緩み止め用係合面168が機枠12の角パイプ部140の下面140aと係合し、この係合により当該調整ボルト150の緩み方向への回転が規制(防止)される。それゆえ、作業時に調整ボルト150に振動等が作用しても、調整ボルト150は緩まない。なお、右側のクローラ14においても同様であり、例えば振動等により調整ボルト(右ねじ)150が緩み方向に回転しようとしても、緩み止め板156の緩み止め用係合面168が機枠12の角パイプ部140の側面140bと係合して当該調整ボルト150の緩み方向への回転が規制(防止)される。
また、例えば作業終了後には、図4等に示すように、シリンダ21によりコンベヤ前側部分15aを所定位置まで上方回動させて非作業状態(格納状態)にした後、着脱ピン77を固定用孔79,91,92に挿入しかつRピン93を着脱ピン77の先端側孔83に挿入することにより、安全カバー部材76をコンベヤ後側部分15bの側板46(46b)に対して固定する。これにより、安全体71を用いて非作業状態のコンベヤ前側部分15aの下方回動を規制(防止)することが可能となる。また、この図4に示す状態とした小型かつ軽量の収穫機11は、小型貨物車両である軽トラックの荷台に載せることが可能である。
そして、このような収穫機11によれば、溶接ナット148に螺合した調整ボルト150が緩むのを防止する緩み止め板156を備えるため、従来に比べてクローラベルト131の調整作業が容易であり、作業者の負担軽減を図ることができる。
また、緩み止め板156の回転規制部162は、緩み止め用係合面168及び姿勢維持用係合面169を有するため、調整ボルト150が緩むのを適切に防止できるとともに、緩み止め板156の姿勢を適切に維持できる。
さらに、シリンダ21の故障等により非作業状態のコンベヤ前側部分15aが自重でコンベヤ後側部分15bに対して下方回動しようとした場合でも、非作業状態のコンベヤ前側部分15aの下方回動(自重による落下)が固定状態の安全体71によって規制されるため、安全体71とは別体の落下防止部材が不要であり、その分部品点数の低減を図ることができ、よって軽量化やコスト削減等をより一層図ることができる。
また、着脱ピン77を作業用孔78から固定用孔79,91,92に差し替えることで、安全カバー部材76をコンベヤ後側部分15bに対して容易かつ確実に固定でき、しかも、作業者は着脱ピン77の差し替えによって安全カバー部材76の固定を確認(意識)でき、固定のし忘れを防止できる。
さらに、着脱ピン77は、その下端がコンベヤ後側部分15bの側板46(46b)の上板部87の上面87aと線状に接触した状態でスライドするため、例えば当該上面87aと面状に接触してスライドする構成等に比べて摩擦抵抗が少なくスムーズにスライドできる。なお、例えば着脱ピン77が回転しながら当該上面87a上を移動するようにしてもよい。
なお、上記実施の形態では、緩み止め部材を固定するための固定部材として、ナット(雌ねじ部材)155を用いた場合について説明したが、例えば図12に示すように、調整ボルト150の軸部152に形成されたピン用孔152aに対して脱着可能なRピン(ピン部材)171を用いてもよい。
この場合、作業者は、工具を用いることなく、Rピン171をピン用孔152aに挿入して取り付けることにより緩み止め板156を調整ボルト150に固定でき、作業者の負担軽減をより一層図ることができる。なお、例えば図示しないが、調整ボルト150の軸部152の外周側に嵌脱可能なC字状等の脱着部材等を固定部材として用いることも可能である。
また、緩み止め部材は、収穫機等の農作業機における位置調整用の調整ボルトの緩み止めに適したものであるが、農作業機以外の作業機や装置等におけるボルトの緩み止めにも適用できる。
さらに、緩み止め部材の嵌合部は、ボルトの頭部全体と嵌合する六角環状等の多角環状には限定されず、例えばボルトの頭部の一部と嵌合する形状等でもよく、例えば四角環状でもよい。
11 農作業機である収穫機
131 無端体であるクローラベルト
133 回転部材であるアイドラ
140 被係合部である角パイプ部
150 ボルトである調整ボルト
151 頭部
152 軸部
155 固定部材であるナット
156 緩み止め部材である緩み止め板
161 嵌合部
162 回転規制部
163 挿通孔
168 緩み止め用係合面
169 姿勢維持用係合面
171 固定部材であるRピン

Claims (6)

  1. ねじ溝が形成された軸部及び多角状の頭部を有するボルトが緩むのを防止する緩み止め部材であって、
    記頭部と嵌脱可能に嵌合する嵌合部と、
    前記軸部が挿通される挿通孔を有し、被係合部との係合により前記ボルトの緩み方向への回転を規制する回転規制部とを備え
    前記嵌合部は、前記頭部に対応する多角環状をなすもので、前記回転規制部のうち前記頭部と対向する側の面に突設され、
    前記嵌合部の内周面には、前記頭部の角部分と対向する位置に切欠凹部が形成されている
    ことを特徴とする緩み止め部材。
  2. ボルトの軸方向からみた場合において、嵌合部の外周線が回転規制部の外周線よりも内側に位置する
    ことを特徴とする請求項1記載の緩み止め部材
  3. 回転規制部は、
    被係合部の一面と係合する緩み止め用係合面と、
    前記被係合部の他面と係合する姿勢維持用係合面とを有する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の緩み止め部材
  4. 位置調整可能な部材と、
    ねじ溝が形成された軸部及び多角状の頭部を有し、前記部材の位置を調整するためのボルトと、
    前記ボルトが緩むのを防止する請求項1ないしのいずれか一記載の緩み止め部材と
    を備えることを特徴とする農作業機。
  5. 位置調整可能な部材は、無端体を案内する回転部材である
    ことを特徴とする請求項記載の農作業機。
  6. ボルトに対して緩み止め部材を固定するための固定部材を備える
    ことを特徴とする請求項又は記載の農作業機。
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