JP7403194B1 - 工事写真台帳作成支援システムおよび工事写真台帳作成支援プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の工事写真台帳作成支援システムが適用され得る工事とは、建設工事に限らず、大規模機械装置の組み立てや設置など、事前に工程が計画的に立案され得るものであれば広く適用することができる。
このように写真画像中に一緒に写り込ませた黒板に記述された内容を手掛かりに撮影画像の日時や内容を特定し、それらの写真を現像して手作業にて貼り付けることにより工事写真台帳を作成し、報告書としてまとめていた。
従来技術において、工事現場における施工状況の写真撮影を支援し、撮り忘れの防止などを通知するシステムはあるが、最終的に作成すべき工事写真台帳の作成作業を当初から意図して工事現場において撮影すべき施工状況を計画的にスケジュールすることについて明に示したものはない。特に、施主の希望や、設計に携わった者の設計思想や、設計図を基に、設計段階から最終的に作成すべき工事写真台帳の作成作業を当初から見込んで撮影すべき施工状況を計画的にスケジュールするものはなかった。
また、工事現場毎に工程あるいは工種が種々変化し得ることを考えると、現場作業者が全ての工事現場において全ての工程における工事現場画像を漏れなく撮影することは極めて困難である。
また、これら作業を現場監督や担当者に任せるとしても、工事現場の各工程や施工図を把握できる能力を有するとともに、コンピュータおよびデジタルカメラの写真画像データの加工作業にも精通する人材を確保することは難しい。このように現場監督や担当者の力量に依存した状況を放置すれば、一定の品質を保った工事写真台帳の作成、報告書の作成が担保できない。
そこで、少しでも現場監督、工事作業者、担当者の負荷を軽減することが要求されている。この後作業となる工事写真台帳の作成作業の負荷が軽減されることは重要である。
さらに、撮影された写真画像を後作業で編集する際には、実際に写真を撮影した撮影者がその場で感じた注意事項や申し送り事項を付したい場合があり、その場でそれら注意事項や申し送り事項を付すことが出来なければ、後編集を行う際に、実際に撮影を行った者に確認しないと報告書上の重要事項が分からないという事態も生じ得るため、工事写真台帳を外注にて編集させる行うことが困難となる場合もあり得る。
上記構成において、前記工事中に、写真撮影担当者が携帯している撮影装置または撮影機能付きの通信機器の表示部に、前記撮影内容指定部から指定された所定の前記撮影日時、所定の前記撮影ポイントおよび前記撮影対象物の写真撮影の指示内容を表示して前記写真撮影を支援する写真撮影支援部を備えた構成とすることも好ましい。
上記構成により、工事開始前にすでに作成すべき工事写真台帳としての写真画像データの埋設フレームが集まったブランク台帳が得られることとなり、工事現場では、日々の施工において指定されている撮影を行うだけで写真画像データがブランク台帳の中の該当する埋設フレームに埋設されてゆき、工事写真台帳が自動的に作成されてゆく。現場の現場監督や撮影担当者の負荷が大きく低減され、さらに、あらかじめ撮影ポイント、撮影日時、撮影対象が計画されており、それらが現場の現場監督や撮影担当者がそれら計画内容を的確に確認しながら撮影するため、いわゆる撮り忘れや撮り漏れなどがなくなる。
上記構成により、現場監督、撮影担当者、工事作業者は、所定の撮影ポイントで写真を撮影するだけで良く、写真画像データがネットワーク上のクラウドサーバーにアップロードされ、逐次、自動的に写真画像データがブランク台帳の中の該当する埋設フレームに埋設されてゆく。つまり、後作業というものがなくなる。
なお、撮影に際して付したい注意事項や申し送り事項などのコメントも撮影現場でテキスト入力または音声入力できることも好ましい。
上記構成により、工事写真台帳作成部が保持している対応関係データをもとに、埋設フレームのフレームIDと写真画像データの写真IDを手掛かりに両者を合致させれば、あらかじめ計画されたとおりに撮影した写真画像データを効率的で正確にブランク台帳の中の該当する埋設フレームに埋設できる。
なお、従来から良く用いられているような、工事名、工種、測点略図、工事の進行状況などを書いた黒板などを写真撮影時に一緒に撮影し、写真画像中に含ませることも排除しない。そのようなアナログデータも写真画像の確認において役立つことも想定される。
上記構成により、工事の開始前に施主や設計者や工程管理者が求めている内容を直接に反映すべく、施工図内に工事写真台帳として要求する具体的な撮影ポイントおよび撮影対象物を指定することができ、工事写真台帳に求める内容が明確化される。
撮影内容指定部を介してこれらの指定が可能となると、工事の開始前に施主や設計者や工程管理者が求めている内容を、より細かく具体的に反映することができる。
上記構成により、工事開始後において当該工事にかかる施工図データや工程表データの変更があった場合でも、ブランク台帳作成部がブランク台帳編集機能を介して撮影ポイントや撮影日時のチューニングや変更を行うこととすれば対応可能となる。
なお、これらの変更が反映される場合は、現時点よりも将来の施工で用いる資材の変更など軽微な変更もあり得るが、一部の施工のやり直しなどの重大な変更も想定され得る。なお、これら変更の影響が写真画像データとして記録されてゆくことも重要である。
上記構成により、工事現場での撮影についても撮影者に対して十分な情報を与えて必要な写真画像の撮影を支援できる。
上記構成により、工事現場で写真撮影する撮影者は、撮影するだけで写真画像データに対して必要な情報をテキスト入力や音声入力で入力することが可能となる。
上記構成により、直近(例えば前日)に撮影された画像を確認することにより、自分が今から撮影しようとしている撮影ポイント、撮影方向、撮影角度などが合致しているかを目視することができ、誤った写真撮影を大幅に低減することが可能となる。
なお、上記本発明にかかる工事写真台帳作成支援プログラムは、ネットワークからダウンロードして利用するものでも良く、クラウド上のサーバー上で利用するものでも良い。
上記構成により、工事の開始前にすでに作成すべき工事写真台帳としての写真画像データの埋設フレームが集まったブランク台帳が得ることができ、工事現場では、日々の施工において指定されている撮影を行うだけで写真画像データがブランク台帳の中の該当する埋設フレームに埋設されてゆく処理を実行でき、工事写真台帳が自動的に作成されるプログラムとすることができる。
現場監督や工事作業員や撮影担当者の負荷を低減し、一定の品質を保った工事写真台帳の作成、報告書の作成を担保できる。
施主や設計者や工程管理者が要求している工事写真台帳を作成し、報告書を作成することができる。
なお、本発明の工事写真台帳作成支援システムが適用される工事は、建設工事に限らず、道路工事、大規模機械装置の現地組み立て設置など、事前に工程が計画的に立案され得るものであれば広く適用することができるものであるが、説明の便宜上、主に建設工事への適用について実施例を記載するが、大規模機械装置の現地組み立て設置など、事前に工程が計画的に立案され得るものであれば同様に適用できることは理解されよう。
図1は、本発明の工事写真台帳作成支援システム1の構成例を示す図である。
図2は、工事写真台帳作成支援システム1の処理の流れの大枠を示した図である。
図1に示すように、この実施例1にかかる図1に示す工事写真台帳作成支援システム1は、ネットワークを介して接続されているサーバー100とクライアント200を備えたクライアントサーバーシステムにて構築されている。クラウドシステムでも良い。ここではクラウド上のクラウドサーバーと現場に持ち込むスマートフォンをクライアント端末とする構成とする。
なお、この構成例では、工事写真台帳計画構築部110は、工事データ入力部111、撮影内容指定部112、ブランク台帳作成部113を備えて構成となっている。
サーバー100の運営主体は、特に限定されないが、ここでは、工事写真台帳作成支援システムの管理者とする。
クライアント200の構成はハード的には汎用的なパソコンでも良く、スマートフォンのような携帯型通信機器でも良く、デジタルカメラ機器でも良い。ネットワーク経由で撮影内容指示表示部220の機能を提供するアプリケーションをダウンロードすることにより、それら機器上で構成することでも良い。写真撮影部210を必要とするので、デジタルカメラ機器やスマートフォンなどが想定される。
クライアント200の使用主体は、特に限定されないが、ここでは、工事現場の現場監督や撮影担当者として説明する。
なお、クライアント200はネットワーク上に複数台存在していることが想定され、各々のクライアント200からの写真画像データを受け取ってクラウドサーバー100上で工事写真台帳を作成する。
まず、サーバー100の各構成要素を説明する。
サーバー100は、上記したように、工事写真台帳計画構築部110、標準ブランク台帳データベース120、写真撮影支援部130、工事写真台帳作成部140、工事台帳データベース150、通信I/F160を備えた構成となっている。
本実施例1にかかる工事写真台帳作成支援システム1では、このブランク台帳データ400の作成が重要であると捉え、このブランク台帳データ400の作成が間違っていたり不正確であったりすると、工事が始まった後や工事終了箇所について、写真撮影のやり直しや変更作業が多くなり工事写真台帳作成の効率を低下させてしまうおそれがある。そこで、工事写真台帳計画構築部110は、正確かつ好ましいブランク台帳データ400を効率的かつ簡易に作成する諸機能を持っている。
工程表データには、バーチャート工程表データ、ガンチャート工程表データ、ネットワーク式工程表データなど多様なものがある。
施工図データは、平面詳細図、躯体図、総合図などを示す画像データ等であるが、従来技術においては、今回の特定工事において、最終的に工事写真台帳を作成するにあたり「一体どの位置から撮影を行えば適切な工事写真台帳となるのか」という観点の情報が含まれていない。そこで、本発明の工事写真台帳作成支援システム1では、工事施工前の段階で先に撮影ポイントを指定し、所定の日時や所定工事の段階において、どのような内容の撮影を行うのかを計画し、撮影内容指定部112を介して設定を可能とする。
撮影内容指定部112を介した撮影内容の指定は、表示されている施工図データや工程表データを参照しつつ工事写真台帳の内容を決める権限者または権限者から指示を受けた担当者など人手で行っても良い。指定を行うため利便性のあるGUIが用意されていることが好ましく、例えば、マウスによる指定とプルダウンメニューによる選択やキーボードを介した数値の入力など多様な入力方法を組み合わせた指定方法がある。また、近年普及してきた人工知能による支援を介して撮影内容指定部112が自動的に初期設定し、必要に応じて権限者や担当者によるチューニングを受ける方法もあり得る。
図4に示すように、施工図データに対して、撮影ポイントの設定入力として撮影場所、撮影方向および撮影角度の設定入力、撮影対象物の設定入力として撮影対象物、その撮影姿勢、撮影対象物の蓋や部品の展開状態の指定コメントなどが設定されている。図4では、カメラ撮影位置と撮影方向が記号で示されている。三角の頂点方向が撮影方向である。この例では撮影角度は床面からの角度として数値が記入されている。また、撮影対象物、その撮影姿勢や撮影対象物の展開状態などが引き出し線の先に指定コメントして記入されている例となっている。
つまり、従来から用いられ、今回の工事でも用意されている施工図データにおいて、撮影内容データが付与されているものとなっている。
つまり、従来から用いられ、今回の工事でも用意されている工程表データにおいて、撮影内容データが付与されているものとなっている。
ブランク台帳作成部113は、ブランク台帳を効率的に構成するため、工事内容のカテゴリーごとの標準的なブランク台帳のデータベース(標準ブランク台帳データベース120)を用意しておき、その標準的なブランク台帳をチューニングすることで、特定の工事向けのブランク台帳を作成する機能を備えている。
図5は、ある標準ブランク台帳データ300の写真一覧モードの参考例である。
図6は、ある標準ブランク台帳データ300の帳票イメージの目次の参考例である。
図7は、ある標準ブランク台帳データ300の帳票イメージの写真台帳ページの参考例である。
図5から図7の標準ブランク台帳データ300においては、ごく一部を示しているに過ぎないものであり、実際の工事にかかる工事写真台帳は撮影ポイントも多く、撮影延べ日数も多く、写真画像も多いものと想定される。図5から図7は、工事前の計画段階であるので写真画像はまだ貼付整理されておらず、すべてブランクとなっている。
ブランク台帳作成部113は、取り出した標準的なブランク台帳から、図4で指定されたそれぞれの工事と撮影ポイントから作成すべき必要な数の写真画像データが埋め込まれる埋設フレームを展開するものとする。ここでは、図4のように指定された一連の撮影内容データが与えられれば、図5から図7に示した標準ブランク台帳データ300が展開され、写真一覧モードデータ、帳票イメージの目次データ、帳票イメージの写真台帳ページデータが得られるが、各々に埋設される写真画像がフレームのみでブランクとなっている。
図8は、ブランク台帳データ400の写真一覧モードの参考例である。
図9は、ブランク台帳データ400の帳票イメージの目次の参考例である。
図10は、ブランク台帳データ400の帳票イメージの写真台帳ページの参考例である。
図8から図10においては、ごく一部を示しているに過ぎないものであり、実際の工事にかかる工事写真台帳は撮影ポイントも多く、撮影延べ日数も多く、写真画像も多いものと想定される。図8から図10は、工事前の着手前であるので写真画像はまだ貼付整理されておらず、すべてブランクとなっている。
図11の例は一例であり、様々な撮影内容の支援表示例が可能であり、図11に示す表示例に限定されないことは言うまでもない。
図11に示す例では、スマートフォンを前提とした通信端末の表示部への表示となっている。つまり、サーバー100はクラウド上にあり、スマートフォンであるクライアント200との間でデータがやり取りされる例となっている。
なお、撮影内容の支援としては他にも様々な工夫があり得る。たとえば、ここでは図示しないが、直近撮影画像の表示ボタンがあり、直近撮影画像の表示ボタンをタップすると、直近の撮影画像が表示される機能も可能である(ここでは前日の令和4年12月14日に撮影された写真画像を表示させるなどが可能となる)。
なお、従来から良く用いられているような、工事名、工種、測点略図、工事の進行状況などを書いた黒板などを写真撮影時に一緒に撮影し、写真画像中に含ませても良い。そのようなアナログデータも写真画像の確認において役立つことも想定される。
後述するように、クライアント200で得られる写真撮影データには撮影時にそれぞれ写真撮影支援部130から通知されている写真ID情報が紐づけられ、クラウド上のサーバー100の工事写真台帳作成部140に送信される。
なお、スマートフォンの画面にリストアップされている当該日付に予定されている写真撮影が実行されていない場合、作業員のスマートフォンにリマインダー(備忘連絡、注意喚起)が表示される機能があれば、撮影忘れや撮影漏れが防止できる。
つまり、工事写真台帳計画構築部110が作成したブランク台帳400の各々の埋設フレームにはそれぞれフレームIDが設けられているところ、写真撮影支援部部130により支援されて撮影された各々の写真画像データには写真IDデータが設けられてアップロードされてくる。工事写真台帳作成部140は、アップロードされた写真画像データを受け、フレームID-写真IDの対応関係データに基づいて、写真IDに合致するフレームIDの埋設フレームに埋設してゆけば工事写真台帳データ500を作成することができる。
このように、工事写真台帳作成部140が保持している対応関係データをもとに、埋設フレームのフレームIDと写真画像データの写真IDに従って両者を合致させてゆけば、撮影した写真画像データを効率的で正確にブランク台帳の中の該当する埋設フレームに埋設でき、日々刻々とスケジュール通りに進捗する工事内容をあらかじめ計画された工事写真台帳データ500を作成することができる。
クライアント200は、上記したように、写真撮影部210、撮影内容指示表示部220、通信I/F230を備えた構成となっている。この例ではスマートフォンを前提とし、スマートフォンにアプリケーションをダウンロードすることで構成された例となっている。
カメラ部211は写真画像を行う撮影装置である。ここでは、スマートフォンに搭載されているカメラ装置を適用するものとする。
編集入力部212は、撮影者による付加情報をテキスト入力または音声入力できる部分である。工事現場において工事の進捗において気付きがあれば、その内容を付加情報として残しておいたり、次の写真撮影時に参照すべき申し送り事項として入力したりできれば至便である。この編集入力部212を介して撮影した写真画像データに対して付加情報を入力する。ここでは、入力自体はスマートフォンに搭載されているテキスト入力手段や音声入力手段を用いることもできる。写真撮影部210はこれらの入力されたデータを撮影した写真画像データに付与する。
以下の流れにおいて、クラウド上のサーバー100の操作者としては、工事写真台帳計画構築部110は主に工事発注会社や設計事務所などの工事を計画・管理する者が操作することを前提としている。写真撮影支援部130はおよび工事写真台帳作成部140は、工事現場にいる現場監督や撮影担当者などとのやりとりを通じて操作入力される。また、クライアント200は、工事現場にいる現場監督や撮影担当者などが保持するスマートフォンなどの携帯型端末またはクライアント200の機能を搭載したデジタルカメラ装置を前提とし、操作者は工事現場にいる現場監督や撮影担当者自身を前提としている。
工事発注会社や設計事務所の端末(図示せず)から、特定の工事に関する施工図データ、工程表データを含む工事データが、工事写真台帳計画構築部110の工事データ入力部111に入力される(図13ステップS1)。
ここでは、例えば、図3に示した施工図データ、工程表データを含む工事データが入力される。
ここでは、例えば、図4に示したように、施工図データに対して、撮影ポイントの設定入力(撮影場所、撮影方向、撮影角度の設定入力)、撮影対象物の設定入力(撮影対象物、その撮影姿勢、撮影対象物の蓋や部品の展開状態の指定コメントの設定入力)などが実行される。
ここでは、例えば、図5から図7に示したように、標準ブランク台帳データ300が選択されたものとする。
ここでは、例えば、図8から図10に示したようなブランク台帳データ400が決定されたものとする。
ここまでの流れの中で、工事写真台帳計画構築部110を中心とした工事写真台帳計画が構築され、その結果として、ブランク台帳データ400が得られる。
なお、特定工事が進展する中、計画の一部が見直されたり、変更されたりする事態は実際にあり得るが、それら部分的な見直しや変更があれば、上記の図13ステップS1からS7までが随時、適宜繰り返されることにより、部分的な見直しや変更が反映されたブランク台帳データ400が得られる。
次に、工事が開始された後の、工事現場での処理の流れの説明に移る。
クラウドサーバー100の写真撮影支援部130とクライアント200の撮影内容表示部220はネットワークを介してデータをやりとりして連携し合い、写真撮影が支援される。例えば、現場監督や写真撮影担当者のスマートフォンから工事日に予定されている各工程、各工事において、どのような撮影内容が設定されているかを問い合わせると、写真撮影支援部130が設定されている撮影内容に関する指示データを送信してクライアント200の撮影内容表示部220に表示する(図14ステップS8)。なお、ここでは、撮影した写真画像に付与すべき写真IDデータが写真IDデータ付与部213に渡される(図14ステップS9)。
この例は、例えば、令和4年12月15日に予定されている写真撮影が問い合わされ、図11に示したような撮影内容の指示が表示されたものとする。写真撮影の撮影内容が正しく伝わるように分かりやすい表示が好ましい。ここでは、施工図上において撮影ポイントが指示され、どのような角度で何を撮影するかが表示される。さらに、従来と同様、アナログ的な工事黒板とともに撮影するよう指示を出しても良い。
なお、直近の工事写真台帳に貼付記録された写真画像を閲覧できることも好ましい。自分が今から行おうとする写真撮影が間違っていないかビジュアルで視認できるからである。
撮影されたそれぞれの写真データはそれぞれの写真IDデータとともに、クライアント200の写真撮影部210からクラウドサーバー100の工事写真台帳作成部140に送信される(図14ステップS13)。
工事写真台帳作成部140は、受け取ったそれぞれの写真データについて、それぞれの写真IDデータと対応付けられているフレームIDの箇所に埋設・貼付してゆき、工事写真台帳データ500を作成してゆく(図15ステップS14)。ここでは、この工事写真台帳データ500の作成はクライアント200から写真データが送られてくるたびにその都度行なうものとする。バッチ処理である程度まとめて行うこともあり得る。
工事写真台帳作成部140は、写真画像データを埋設・貼付した結果をクライアント200の撮影内容指示表示部220に表示し、現場監督や写真撮影担当者にその結果を確認させる(図15ステップS15)。なお、確認処理は、クラウドサーバー100を操作する権限をもつ工事発注会社や設計事務所のスタッフが行っても良い。
なお、本発明の工事写真台帳作成支援システムが適用される工事は、建設工事に限らず、土木工事、道路工事、大規模機械装置の現地組み立て設置など、事前に工程が計画的に立案され得るものであれば広く適用することができる。
100 サーバー
110 工事写真台帳計画構築部
120 標準ブランク台帳データベース
130 写真撮影支援部
140 工事写真台帳作成部
150 制御部
160 入出力部
170 通信I/F
200 クライアント
210 写真撮影部
220 撮影内容指示表示部
230 通信I/F
Claims (12)
- 工事の開始前に、当該工事にかかる施工図データおよび工程表データの入力を受ける工事データ入力部と、
工事写真台帳の内容の設定担当者による前記施工図データをもとにした工事現場の撮影ポイントおよび撮影対象物の設定入力と前記工程表データをもとにした撮影日時の設定入力を受ける撮影内容指定部と、
前記撮影内容指定部の入力にしたがって前記工事写真台帳において所定の写真画像データが埋設される埋設フレームが集まったブランク台帳を作成するブランク台帳作成部を備えた工事写真台帳計画構築部と、
前記工事中に、写真撮影担当者により撮影装置または撮影機能付きの通信機器で撮影された写真画像データを受け、前記ブランク台帳の中の該当する前記埋設フレームに埋設して前記工事写真台帳を作成する工事写真台帳作成部を備え、
前記工事写真台帳の作成を支援する工事写真台帳作成支援システム。 - 前記工事中に、前記撮影装置または前記撮影機能付きの通信機器の表示部に、前記撮影内容指定部から指定された所定の前記撮影日時、所定の前記撮影ポイントおよび前記撮影対象物の写真撮影の指示内容を表示して前記写真撮影を支援する写真撮影支援部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の工事写真台帳作成支援システム。
- 前記工事写真台帳作成部がコンピューターネットワーク上のクラウドシステムに設けられており、
前記工事写真台帳作成部が、前記コンピューターネットワークを介した前記クラウドシステムへのアップロードにより前記写真画像データを受け取る通信機能を備えていることを特徴とする請求項1に記載の工事写真台帳作成支援システム。 - 前記工事写真台帳計画構築部が、前記ブランク台帳の各々の前記埋設フレームにそれぞれユニークなフレームIDを付与し、
前記工事写真台帳計画構築部が、前記撮影日時、前記撮影ポイントおよび前記撮影対象物に対してユニークに割り当てた写真IDを付与し、
前記撮影装置または前記通信機器が前記指示内容に従って撮影した各々の前記写真画像データに前記写真IDを紐づける写真IDデータ付与部を備え、
前記工事写真台帳作成部が、前記フレームIDに対応する前記写真IDとの対応関係データを保持しており、
前記工事写真台帳作成部が、アップロードされた前記写真画像データを受け、前記写真IDに基づいて前記ブランク台帳のうち対応する前記フレームIDをもつ前記埋設フレームに埋設してゆくことを特徴とする請求項2に記載の工事写真台帳作成支援システム。 - 複数の標準化された前記工事に関する前記工事写真台帳の前記ブランク台帳を格納した標準ブランク台帳データベースと、
前記標準ブランク台帳データベースから適切な前記標準ブランク台帳を選択し、当該選択にかかる前記標準ブランク台帳に対して、特定の前記工事にかかる前記施工図データおよび前記工程表データに基づいた必要なチューニングを行って当該特定の前記工事にかかる前記ブランク台帳を作成するブランク台帳作成部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の工事写真台帳作成支援システム。 - 前記ブランク台帳作成部が、前記工事開始後において、当該工事にかかる前記施工図データまたは前記工程表データの変更があった場合に、当該変更後の前記施工図データまたは前記工程表データに基づいた必要な前記撮影ポイントまたは前記撮影日時のチューニングを行って前記ブランク台帳を変更し編集する編集機能を備えたことを特徴とする請求項5に記載の工事写真台帳作成支援システム。
- 前記撮影内容指定部による指定が、前記撮影ポイントの設定入力として撮影場所、撮影方向および撮影角度の設定入力、前記撮影対象物の設定入力として前記撮影対象物の撮影姿勢および前記撮影対象物の蓋や部品の展開状態の設定入力が可能であることを特徴とする請求項5に記載の工事写真台帳作成支援システム。
- 前記工事中に、前記撮影装置または前記撮影機能付きの通信機器の表示部に、前記撮影内容指定部から指定された所定の前記撮影日時、所定の前記撮影ポイントおよび前記撮影対象物の写真撮影の指示内容を表示して前記写真撮影を支援する写真撮影支援部を備え、前記写真撮影支援部が、前記撮影装置または前記通信機器との通信により、前記施工図の表示とともに、前記撮影場所、前記撮影方向、前記撮影角度、前記撮影対象物の前記撮影姿勢および前記撮影対象物の蓋や部品の前記展開状態に関する情報も表示することを特徴とする請求項7に記載の工事写真台帳作成支援システム。
- 前記写真撮影担当者による付加情報をテキスト入力または音声入力できる編集入力部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の工事写真台帳作成支援システム。
- 前記工事中に、前記撮影装置または前記撮影機能付きの通信機器の表示部に、前記撮影内容指定部から指定された所定の前記撮影日時、所定の前記撮影ポイントおよび前記撮影対象物の写真撮影の指示内容を表示して前記写真撮影を支援する写真撮影支援部を備え、前記写真撮影支援部が、直近の前記撮影ポイントでの前記撮影対象物にかかる前記写真画像データを、前記写真撮影担当者が保持する前記撮影装置または前記通信機器の前記表示部に対して表示するか、または、前記撮影装置または前記通信機器が通信ネットワークを介して直近の前記工事写真台帳を閲覧できることを可能とした直近写真画像データ確認機能を備えたことを特徴とする請求項7に記載の工事写真台帳作成支援システム。
- コンピューターに、
工事の開始前に、当該工事にかかる施工図データおよび工程表データの入力を受ける工事データ入力ステップと、工事写真台帳の内容の設定担当者による前記施工図データをもとにした工事現場の撮影ポイントおよび撮影対象物の設定入力と前記工程表データをもとにした撮影日時の設定入力を受ける撮影内容指定ステップと、前記撮影内容指定ステップの入力にしたがって前記工事写真台帳において所定の写真画像データが埋設される埋設フレームが集まったブランク台帳を作成するブランク台帳作成ステップを備えた工事写真台帳計画構築処理ステップと、
前記工事中に、写真撮影担当者により撮影装置または撮影機能付きの通信機器で撮影された写真画像データを受け、前記ブランク台帳の中の該当する前記埋設フレームに埋設して前記工事写真台帳を作成する工事写真台帳作成処理ステップを実行させるための前記工事写真台帳の作成を支援する工事写真台帳作成支援プログラム。 - コンピューターに、
前記工事中に、写真撮影担当者が携帯している撮影装置または撮影機能付きの通信機器の表示部に、前記撮影内容指定部から指定された所定の前記撮影日時、所定の前記撮影ポイントおよび前記撮影対象物の写真撮影の指示内容を表示して前記写真撮影を支援する写真撮影支援処理ステップを実行させることを特徴とする請求項11に記載の工事写真台帳作成支援プログラム。
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