JP7403160B2 - マイクロヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロヘッドに関する。
特に、簡易な機構であっても、バックラッシュや軸ブレを低減することができるマイクロヘッドに関する。
一般的に、マイクロヘッドとは、数μm単位の微細な送りが可能な送り機構のことをいい、スピンドルに備えられた雄ネジと、スリーブに備えられた雌ネジとが螺合されて、軸上を移動する構造である。
従来、スピンドルとスリーブ(スピンドル支持筒)の間に発生するバックラッシュやスピンドルに加わるねじれ等を軽減し、応答性や繰り返し精度を向上させるマイクロヘッドが各種提案されている。
例えば、スピンドルの雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有する与圧リングと、与圧リングとスリーブとが離間する方向に付勢する与圧ばねと、与圧リングとの間に与圧ばねを挟むように調整ナットとを備えることで、バックラッシュを低減するマイクロヘッドが提案されている(特許文献1参照)。
より具体的には、図7に例示されるマイクロヘッドが提案されている。
マイクロヘッド100aは、内周面に雌ねじ部が形成されたスピンドル支持筒120と、このスピンドル支持筒120の雌ねじ部121に螺合する雄ねじ部を外周面に有するスピンドル110aとを備えている。
また、スピンドルの雄ねじ部に螺合する雌ねじ部161を有する与圧リング160と、スピンドルの外周において与圧リング160とスピンドル支持筒120との間に挿入され与圧リング160をスピンドル支持筒120に対して離間する方向へ付勢する与圧ばね170とを備えている。
そして、与圧リング160の外周縁には、スピンドル110aの軸方向へ貫通する貫通孔が形成され、スピンドル支持筒120に軸方向と平行に連結された係合ピン180に対して貫通孔が軸方向に変位可能に係合されている。
このため、調整ナット150と与圧リング160が、ダブルナットの働きをして、バックラッシュを低減することができる。
また、固定スリーブの外周面にスピンドルの雄ネジ部と同じピッチの雄ネジ部が形成され、シンブルの内周面に固定スリーブの雄ネジ部に螺合する雌ネジ部が形成されることで、スピンドルのねじれ等を防止するマイクロヘッドが提案されている(特許文献2参照)。
より具体的には、図8に例示されるマイクロヘッドが提案されている。
図8(a)は、マイクロメータ200の平面図、図8(b)は、マイクロヘッド200aの、図8(a)中のA-A線に沿った断面図である。
マイクロヘッド200aは、スピンドル210と、固定スリーブ220と、シンブル230と、操作スリーブ240と、を備えている。固定スリーブ220は、スピンドル210の雄ネジ部210aに螺合する雌ネジ部221と、シンブル230の雌ネジ部231に螺合する雄ネジ部223と、備えている。
このマイクロヘッド200aでは、操作スリーブ240を回転させると、スピンドル210がその軸方向に沿って移動する。
一方、このマイクロヘッド200aでは、操作スリーブ240に、本来の力以外の力、例えばねじれ力やラジアル方向の力等が加わると、この力もシンブル230に伝わる。しかし、シンブル230が、固定スリーブ220の雄ネジ部223に螺合する雌ネジ部231を備えているので、シンブル230に伝わった、本来の力以外の力は、固定スリーブ220によって受けられる。
このため、ねじれ力やラジアル方向の力がスピンドル210に加わることがないから、スピンドルの軸ブレを防止できる。
特開2010-210556号公報 特開2011-226839号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたマイクロヘッドの場合、調整ナット150と与圧リング160との間の与圧ばね170によって、ネジ溝を押さえつける構造上、その弾性力を超える力が加わると、ばねが押し戻され、バックラッシュを低減する効果が得られないという問題があった。
また、スピンドル支持筒120に加えて、調整ナット150と与圧リング160にも、それぞれネジ構造を持たせる必要があるため、構造が複雑になるという問題があった。
また、特許文献2に開示されたマイクロヘッドの場合、シンブル230の雌ネジ部231と固定スリーブ220とにより、本来の力以外の力を軽減できるとの記載はあるが、スピンドル210のバックラッシュについて何ら考慮されていなかった。
また、固定スリーブ220の内側に加えて、外側にも雄ネジ部を有し、シンブル230に設けた雌ネジ部231と螺合させることで軸ブレを防止する構造上、加工や組み立てに高い精度が必要であるという問題があった。
さらに、スピンドル210と固定スリーブ220との間、固定スリーブ220とシンブル230との間にそれぞれバックラッシュが存在することから、雄ネジ部223と雌ネジ部231との間に働く応力が弱く、ロック機構なしでは、意図せずに振動等によりスピンドル210がズレてしまう問題があった。
そこで、本発明の発明者は、鋭意検討した結果、スピンドルと、所定のスリーブと、シンブルと、スリーブに固定された所定のバックラッシュ吸収部材とを備えることにより、簡易な構造であっても、バックラッシュや軸ブレを低減できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明によれば、簡易な構造であっても、バックラッシュや軸ブレを効果的に低減することができるマイクロヘッド及びこれを用いたステージ機構を提供することを目的とする。
本発明は、摺動部及びネジ部を有するスピンドルと、スピンドルの軸方向に沿って、貫通孔を有するスリーブと、当該スリーブを回転軸として回転可能で、一部でスピンドルの一端に接続されているシンブルと、金属螺合部材及び樹脂螺合部材を含んでおり、スリーブ内の、スピンドルのネジ部に対向する位置で、スリーブに固定されているバックラッシュ吸収部材と、を備えたマイクロヘッドであって、スリーブが、貫通孔の途中に、バックラッシュ吸収部材に直接又は間接的に当接する段差部を有するマイクロヘッドである。
このように構成することにより、バックラッシュ吸収部材を突き当てて、スピンドルに対して、バックラッシュ吸収部材を強く締めこむことができる。
そのため、スリーブ自体に螺合部やカラー等を設けて、バックラッシュ部材を押し付ける必要がなくなり、簡易な構成であっても、バックラッシュや軸ブレを効果的に低減することができる。
また、本発明を構成するに当たり、スリーブが、段差部よりもシンブル側に、バックラッシュ吸収部材をはめ込む収容部を有し、段差部よりもスピンドルの先端側に、摺動部のスライドを案内するガイド部を有し、収容部の径をαmmとし、ガイド部の径をβmmとし、段差部の径をDmmとした場合に、下記関係式(1)を満たすことが好ましい。
α>D≧β (1)
このように構成することにより、収容部の径と、ガイド部の径と、段差部の径と、をそれぞれ調整することで、予めスピンドルに、バックラッシュ部材を螺合させた状態で、スリーブへ挿入させることが容易になって、より効果的にバックラッシュや軸ブレを低減することができる。
また、本発明を構成するに当たり、スリーブが、スピンドルの軸に沿った方向について、スリーブの全長をL(mm)とし、ガイド部の占める長さをL(mm)とした場合に、下記関係式(2)を満たすことが好ましい。
0.3L≦L≦0.9L (2)
このように構成することにより、スピンドルに対する、ガイド部が占める割合を調整できるため、より効果的に軸ブレを低減できるとともに、操作に適した摩擦に設定することで操作性もより向上させることができる。
また、本発明を構成するに当たり、スリーブが、シンブル側に、バックラッシュ吸収部材の、収容部へのはめ込み口となる開口部を有することが好ましい。
このように構成することにより、予めスピンドルに、バックラッシュ部材を螺合させた状態で、スリーブへ挿入させることが容易にできる。
また、バックラッシュ吸収部材を、スリーブ内の所定位置にセルフアライメントで実装できるため、組み立てがより容易にできる。
よって、簡易な構成であっても、バックラッシュや軸ブレを、より効果的に低減することができる。
また、本発明を構成するに当たり、スリーブが、バックラッシュ吸収部材の位置ズレを防ぐ固定部材を有することが好ましい。
このように構成することにより、バックラッシュ吸収部材を、段差部に対して突き当てた状態で、固定することが容易にできる。
また同時に、スピンドルの回転に伴って、バックラッシュ吸収部材がスリーブ内で回転してしまうことを防止することが容易にできる。
よって、簡易な構成であっても、バックラッシュや軸ブレを、より効果的に低減することができる。
また、本発明を構成するに当たり、バックラッシュ吸収部材が、スピンドルの軸に沿った方向について、バックラッシュ吸収部材の全長をL(mm)とし、樹脂螺合部材の占める長さをL(mm)とした場合に、下記関係式(3)を満たすことが好ましい。
0.05L≦L≦0.7L(3)
このように構成することにより、スピンドルの軸に沿った方向について、バックラッシュ吸収部材の全長に対して、樹脂螺合部材の占める長さの割合を規定できるため、より効果的にバックラッシュや軸ブレを低減することができ、操作性もより向上させることができる。
また、本発明を構成するに当たり、金属螺合部材が、2つの筒状部材を有し、当該筒状部材の一方を第1筒状部材とし、他方を第2筒状部材とした場合に、樹脂螺合部材が、第1筒状部材と第2筒状部材の間に位置することが好ましい。
このように構成することにより、樹脂螺合部材の軸方向の位置が固定されるので、スリーブ自体に螺合部やカラー等を設けて、バックラッシュ部材を押し付ける必要がなくなり、簡易な構成であっても、バックラッシュや軸ブレを効果的に低減することができる。
また、2つの筒状部材で挟むことで、樹脂螺合部材に一定の力をかけつつ、スピンドルに螺合した状態にできるため、組み立てをより容易にすることができる。
また、本発明を構成するに当たり、金属螺合部材が、樹脂螺合部材としての樹脂リングを内包することが好ましい。
このように構成することにより、樹脂螺合部材に対する応力のかけ具合を調整しやすくなり、操作性を、より向上させることができる。
また、樹脂螺合部材を外部の衝撃から保護できるため、組み立てをより容易にすることができ、簡易な構造であっても、より効果的にバックラッシュや軸ブレを低減できる。
図1(a)は、第1の実施形態のマイクロヘッドの斜視図であり、図1(b)は、図1(a)中のA-A線に沿って切断して、矢印に沿った方向から眺めた場合のマイクロヘッドの断面図である。 図2(a)~(c)は、スリーブの構成例を説明するために供する図である。 図3(a)は、バックラッシュ吸収部材として、金属製の筒状部材の間に、樹脂螺合部材を設けた場合の分解斜視図であり、図3(b)は、バックラッシュ吸収部材として、一方の金属製の筒状部材を、樹脂螺合部材としての樹脂リングを内包する金属保護カバーとした場合の分解斜視図である。 図4(a)は、図3(a)に示したバックラッシュ吸収部材の拡大断面図であり、図4(b)は、図3(b)に示したバックラッシュ吸収部材の拡大断面図である。 図5(a)は、第2の実施形態のマイクロヘッドの使用例であるステージ機構を示した斜視図であり、図5(b)はこのステージ機構の側面図であり、図5(c)は、第2接続部の要部Qを説明する一部断面図である。 図6(a)は、ステージ機構のガイドレール構造に着目した分解斜視図であり、図6(b)は、図6(a)のB-B線に沿って切断して、矢印に沿った方向から眺めた場合の断面図であり、図6(c)は他のガイドレール構造の断面図である。 図7は、従来のマイクロヘッドの断面図である。 図8(a)は、従来のマイクロヘッドの平面図、図8(b)は従来の別のマイクロヘッドの断面図である。
以下、図面を参照してこの発明のマイクロヘッド及びこれを用いたステージ機構の実施形態について説明する。
また、説明に用いる各図において、同様な構成成分については同一の符号を付して示し、その説明を省略する場合もある。
そして、説明に用いる各図はこの発明を理解できる程度に概略的に示してあり、以下の説明中で述べる形状、寸法、材質等は、この発明の範囲内の好適例にすぎない。従って、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、図1に示すように、摺動部11a及びネジ部11bを有するスピンドル11と、貫通孔を有するスリーブ13と、一部でスピンドル11の一端に接続されているシンブル15と、金属螺合部材18b及び樹脂螺合部材18cを含むバックラッシュ吸収部材17と、を備えている。
また、スリーブ13は、貫通孔の途中に、バックラッシュ吸収部材17に直接又は間接的に当接する段差部13cを有していることを特徴とするマイクロヘッド10である。
以下、各構成成分の詳細と相互の関係について説明する。
1.スピンドル
スピンドル11は、回転させることにより、スピンドルに螺合された部材を、図1(b)の符号Sで示すスピンドル11の軸方向(以降、軸方向と称する場合がある。)に移送するための円柱状の部材であり、その軸方向に沿う所望部分に摺動部11aとネジ部11bとを持つ部材である。
摺動部11aの長さとネジ部11bの長さとの比は、マイクロヘッドの設計に応じ決めることができるが、ネジ部11bは、後述のバックラッシュ吸収部材に螺合させておく部分が必要であり、摺動部11aよりも長いことが好ましい。
すなわち、摺動のし易さ、ネジ送りの安定性、そして、後に説明するバックラッシュ吸収効果が有効に得られるように、摺動部11aとネジ部11bの比は、通常1:1~1:3の範囲内の値とすることが好ましい。
また、スピンドル11の摺動部11aの部分の直径は、スピンドル11のネジ部11bの部分の直径と等しいか、大きくすることが好ましい。この理由は、スリーブ13への挿入が容易等の利点があるからである。
また、このスピンドル11は、強度や加工性の観点から金属材料で構成するのが良い。このような金属材料として、例えば、ステンレス、高炭素クロム軸受鋼、合金工具鋼、鋳鉄、炭素鋼鋼材等を挙げることができる。
ステンレスの具体例としては、SUS304をはじめとする、例えば、JISG4303に規定されているステンレスを挙げることができる。
高炭素クロム軸受鋼の具体例としては、例えば、JISG4805に規定されている、SUJ2,SUJ3,SUJ4,SUJ5等を挙げることができる。
合金工具鋼の具体例としては、例えば、JISG4404に規定されている、SKS材、SK材、SKD材、SKT材等を挙げることができる。
鋳鉄の具体例としては、いわゆる普通鋳鉄、合金鋳鉄等を挙げることができる。
炭素鋼鋼材の具体例としては、SC45C等を挙げることができる。
この実施形態では、これに限られないが、スピンドル11を、高炭素クロム軸受鋼により構成してある。この材料は、ブリネル硬度等の物性に優れ、熱膨張率等において他の部材との相性に優れるため、より好ましい。
2.スリーブ
(1)主構成
スリーブ13は、スピンドル11が組み込まれる部材であって、内部に設けた後述のバックラッシュ吸収部材17を介して、スピンドル11と螺合しており、軸受けの役割を果たす部材である。
また、スリーブ13は、主構成として、スピンドル11の軸方向に沿って、貫通孔を有しており、貫通孔の途中に後述の所定の段差部13cを有している。
ここで、スリーブ13の材料としては、強度や加工性の観点から金属材料で構成することが好ましい。このような金属材料として、例えば、ステンレス、炭素工具鋼、合金工具鋼、クロム鋼、マンガン鋼、炭素鋼鋼材等を挙げることができる。この実施形態では、スリーブ13を、炭素鋼鋼材の一種であるS45Cにより構成してある。この材料は、ブリネル硬度等の物性に優れ、熱膨張率等において他の部材との相性に優れるため、より好ましい。
(2)段差部
段差部13cは、バックラッシュ吸収部材17を突き当てることで、スピンドル11に対して、バックラッシュ吸収部材17を強く締めこむための部位である。
これは、バックラッシュ吸収部材17の角部を段差部13cに突き当てることで、その応力が、軸方向に対して、わずかにスピンドル11の内側に向って傾いた方向に働いて、スピンドル11に対して、バックラッシュ吸収部材17を締めこむ力が向上すると考えられる。
また、段差部13cは、スリーブ13の貫通孔の途中に設けられ、バックラッシュ吸収部材に直接又は間接的に当接する部位である。
ここで、貫通孔の途中とは、段差部13cを介して、バックラッシュ吸収部材17の反対側に、バックラッシュ吸収部材17の、スピンドル11の軸方向における長さよりも長い領域を有する位置を示す。
また、バックラッシュ吸収部材17に間接的に当接する場合とは、例えば、バックラッシュ吸収部材17と段差部13cとの間に、接触面の安定性を向上する平ワッシャーや、バックラッシュ吸収部材17の回転を防止する回り止めワッシャー等を介して当接する場合を示す。
また、段差部13cは、例えば、スリーブ13に対して貫通孔を空けた後、シンブル15側から、直径Dmmで、後述のガイド部13bの長さを残して座繰りを入れ、さらにシンブル15側から、後述の収容部13aの長さで、後述の収容部13aとしての直径αの座繰りを入れることで形成することができる。
この時、後述のガイド部13bとしての直径βと直径Dが同じ場合には、スリーブ13に対して、直径β(D)の貫通孔を空けた後、シンブル15側から、収容部13aの長さで、直径αの座繰りを入れるだけで、段差部13cが形成できる。
また、段差部13cの高さHは、後述の収容部13aの直径αと直径Dによって決定される値であって、(α-D)/2によって求められる値である。
ここで、直径Dは、スピンドル11の直径よりも大きければ良いが、バックラッシュ吸収部材17に直接当接する場合を考えて、安定して突き当てる高さHを確保する観点から、α/4≦D≦3α/4の関係を満たすことが好ましい。
また、段差部13cは、面取りされたテーパー部を有することが好ましい。
この理由は、段差部13cが、所定のテーパー部を有することで、バックラッシュ吸収部材17が突き当てられた際に、スピンドル11に対して、バックラッシュ吸収部材17を強く締めこむことが、より容易にできるためである。
すなわち、軸方向に垂直な場合を0°として、段差部13cのバックラッシュ吸収部材17に対する当接面とのなす角度(以降、段差部13cのテーパー部の角度と称する場合がある。)が0°を超える値であることが好ましく、5°を超える値であることが好ましく、10°を超える値であることがさらに好ましい。
また、段差部13cのテーパー部の角度が45°以下であることが好ましく、40°以下であることがより好ましく、30°以下であることがさらに好ましい。
そして、具体的な段差部13cのテーパー部の大きさとしては、段差部13cの高さH方向において、H/5以上の大きさとすることが好ましく、H/3以上の大きさとすることがより好ましく、段差部13cの高さHと同じ値とすることがさらに好ましい。
(3)収容部、ガイド部
(3)-1 構成
スリーブ13は、貫通孔を有しており、途中に段差部13cを有する構成であり、段差部13cよりもシンブル15側に、バックラッシュ吸収部材17をはめ込む収容部13aを有しており、段差部13cよりもスピンドルの先端側に、摺動部のスライドを案内するガイド部13bを有していることが好ましい。
この理由は、スリーブ13に対して、バックラッシュ吸収部材17の大きさに合わせた収容部13aを形成することで、所定位置にセルフアライメントで実装できからである。
また、スリーブ13に対して、摺動部11aの径に合わせたガイド部13bを形成することで、実質的に、カラー等の軸ブレ防止のための部材を設けなくても、より効果的に軸ブレを低減することができるためである。
また、収容部13aは、シンブル15側から、スピンドル11の先端側に設けられた、バックラッシュ吸収部材17の全長Lmm(図4参照)と同程度の長さLmm(図1参照)、直径αmmを有する部分である。
そして、ガイド部13bは、スリーブ13における、スピンドル11の先端側に設けられた、長さLmm(図1参照)であって、摺動部11aよりも所定の公差だけ大きい直径βmmを有する部分である。
ここで、直径αと、直径βと、直径Dは、マイクロヘッド10を用いる設備の大きさに応じた値で良いが、下記関係式(1)を満たすことが好ましい。
α>D≧β (1)
この理由は、このような関係性にすることにより、スリーブ13に対して、バックラッシュ吸収部材17を螺合させた状態で、シンブル15側から、スピンドル11を挿入でき、より効果的にバックラッシュを低減させることができるためである。
また、具体的な収容部13aの直径αとしては、6~200mmの範囲内の値であることが好ましく、8~100mmの範囲内の値であることがより好ましく、10~30mmの範囲内であることがさらに好ましい。
そして、具体的なガイド部13bの直径βとしては、4~180mmの範囲内の値であることが好ましく、6~80mmの範囲内の値であることがより好ましく、8~20mmの範囲内の値であることがさらに好ましい。
この理由は、かかる範囲内の値とすることで、一般的に使用されるドリルや切削刃によって、目的のマイクロヘッドを容易に製造できるためである。
(3)-2 ガイド部の長さL
また、ガイド部13bの長さLは、軸ブレ防止効果を得ることができるように、スピンドル11の回転及び摺動を妨げないように選択する。
具体的には、所定の長さLは、スリーブ13の全長をLと表したとき、下記関係式(2)を満たすことが好ましい。
0.3L≦L≦0.9L (2)
この理由は、かかる範囲内の値とすることで、実質的に、カラー等の軸ブレ防止部材を設けることなく、スピンドル11を、より効果的に円滑かつ軸ブレなく摺動させることができるためである。
よって、ガイド部13bの所定の長さLは、0.4L≦L≦0.8Lを満たすことがより好ましく、0.5L≦L≦0.7Lを満たすことがさらに好ましい。
(3)-3 収容部の長さL
また、収容部13aの長さLは、バックラッシュ吸収効果を得ることができるようにスピンドル11のネジ部11bに接触でき、かつ、スピンドルの摺動性も得られるように、選択する。
具体的には、所定の長さLは、スリーブ13の全長をLと表したとき、下記関係式(2-2)を満たすことが好ましい。
0.1L≦L≦0.5L(但し、L+L≦L) (2-2)
この理由は、この発明に係るスリーブ13の貫通孔12aは、所定の収容部13aを備えているため、バックラッシュ吸収部材17をスリーブ13のシンブル15側の端部からスリーブ13内に挿入すると、バックラッシュ吸収部材17はスリーブ13内の所定位置(すなわち収容部13a)にセルフアライメントで、実装できるからである。このため、目的のマイクロヘッド10を容易に製造できる。
よって、収容部13aの所定の長さLは、0.15L≦L≦0.45Lを満たすことがより好ましく、0.2L≦L≦0.4Lを満たすことがさらに好ましい。
ここで、具体的なスリーブ13の全長Lとしては、30~300mmの範囲内の値であることが好ましく、40~150mmの範囲内の値であることがより好ましく、50~100mmの範囲内の値であることがさらに好ましい。
この理由は、かかる範囲内の値とすることで、スリーブ13に収容部13aとしての座繰りを設ける際に、一般的な加工機であっても、目的のマイクロヘッド10をより精度よく、製造できるためである。
(4)固定部材
スリーブ13は、バックラッシュの位置ズレを防ぐ固定部材17dを、備えていることが好ましい。
この理由は、固定部材17dを、スリーブ13に設けたネジ穴やピン穴を介して、バックラッシュ吸収部材17に挿入して、バックラッシュ吸収部材17の軸方向の位置を固定することが、より容易にできるためである。また同時に、バックラッシュ吸収部材17がスピンドル11と一緒に回転してしまうことを防ぐことが、より容易にできるためである。
すなわち、より簡易な構成で、バックラッシュや軸ブレを低減することができるためである。
具体的な固定部材17dとしては、スリーブ13に対して、バックラッシュ吸収部材17を接着した状態で、後から、バックラッシュ吸収部材17ごと、スリーブ13の周面にピン穴を設け、そのピン穴に打ち込むセットピンが挙げられる。
また、バックラッシュ吸収部材17を接着した状態で、後から、バックラッシュ吸収部材17ごと、スリーブ13の周面にネジ穴を設け、そのネジ穴に埋め込むイモネジが挙げれる。
なお、バックラッシュ吸収部材17は、スリーブ13に対して接着せずに、予めピン穴をあけておき、スリーブ13の周面に設けたピン穴やネジ穴と位置を合わせて、固定部材17dで固定することも好ましい。
この理由は、バックラッシュ吸収部材17を脱着可能として、調整や部品交換等をより容易に行うことができるためである。
(5)開口部
また、スリーブ13は、バックラッシュ吸収部材17の収容部13aへのはめ込み口となる開口部を、シンブル15側に有していることが好ましい。
この理由は、予めスピンドル11に対して、バックラッシュ吸収部材17を螺合しておき、その状態のままスピンドル11を貫通孔12aに挿入することで、バックラッシュ吸収部材17を収容部13aに配置でき、より容易に組み立てを行うことができるためである。
また、バックラッシュ吸収部材17としての金属螺合部材18bと樹脂螺合部材18cとを、予め応力を掛けた状態で螺合しておくことで、樹脂螺合部材に対する応力のかけ具合を調整しやすくなり、より効果的にバックラッシュを低減できるためである。
(6)スリーブの構成例
スリーブ13の第1の構成例としては、図2(a)に示すように、ガイド部13bの直径βを、段差部の直径Dと同じにして、収容部13aの直径αよりも小さくした例(α>D=β)が挙げられる。
かかる構成とした場合、収容部13aとガイド部13bの直径を決定するだけで、自動的に段差部の直径Dが決定されるため、段差部13cをより容易に形成することができるとともに、より簡易な構成にできるため好ましい。また、直径α>直径βとすることで、バックラッシュ吸収部材17を螺合させた状態で、シンブル15側からスピンドル11を挿入することが、より容易にできる。
また、スリーブ13の第2の構成例としては、図2(b)に示すように、ガイド部13bの直径βを、段差部の直径Dよりも小さくして、収容部13aの直径αよりも大きくした例(α>D>β)が挙げられる。
かかる構成とした場合、第1の構成例と同様に、直径α>直径βとなり、バックラッシュ吸収部材17を螺合させた状態で、シンブル15側からスピンドル11を挿入することが、より容易にできる。
また、直径D>直径βであるから、スピンドル11のネジ部の径よりも細い先端をもつ、マイクロヘッドが構成できる。
また、スリーブ13の構成例3としては、図2(c)に示すように、ガイド部13bの直径βを、段差部の直径Dよりも小さくして、収容部13aの直径αよりも大きくした例(β>α>D)が挙げられる。
かかる構成とした場合は、スピンドル11のネジ部の径よりも太い先端をもつ、マイクロヘッドが構成でき、使用用途に合わせることができる。
3.シンブル
シンブル15は、一端が開口部となっている円筒状の部材である。このシンブル15は、開口部側からスリーブ13の一部が、所定の嵌め合い具合で挿入されていて、かつ、スリーブ13を回転軸としてスリーブ13に対して回転可能な部材である。
しかも、このシンブル15は、スリーブ13が挿入される開口部とは反対側の端面で、スピンドル11の一端に接続されている部材である。具体的には、この実施形態の場合、シンブル15の開口とは反対側の端部を、ネジ15aによって、スピンドル11の一端面に固定してある。従って、このマイクロヘッド10では、スピンドル11とシンブル15とが直に接続された構造となっている。
また、任意の位置からの回転度合いを表すために、シンブル15の開口部側の端部には、外周に沿って、所定の副目盛15b(図1(a)参照)が設けてある。
また、この実施形態のシンブル15の開口部とは反対側の端部は、他の部分より径を太くしてあり、しかも、径を大きくした部分の外周面にローレット加工を施して、操作つまみ15cとしてある。当該マイクロヘッド10の操作性を高めるためである。
このシンブル15は、強度や加工性の観点から金属材料で構成するのが良い。このような金属材料として、例えば、例えば、ステンレス、アルミニウム、炭素工具鋼、合金工具鋼、クロム鋼、マンガン鋼等を挙げることができる。この実施形態では、シンブル15を、合金工具鋼(SKT6)により構成してある。この材料は、ブリネル硬度等の物性に優れ、熱膨張率等において他の部材との相性に優れるため、より好ましい。
4.バックラッシュ吸収部材
(1)基本構成
バックラッシュ吸収部材17は、スピンドル11との螺合部分において、バックラッシュを低減させるための部材であり、金属螺合部材18b及び樹脂螺合部材18cを含み、スリーブ13内の、スピンドルのネジ部に対向する位置で、スリーブに固定されている部材である。
また、バックラッシュ吸収部材17の全長をL(mm)とし、樹脂螺合部材18cの占める長さをL(mm)とした場合に、下記関係式(3)を満たしていることが好ましい。
0.05L≦L≦0.7L (3)
この理由は、バックラッシュ吸収部材17の全体に対して、樹脂螺合部材18cの占める割合を規定することで、バックラッシュや軸ブレの低減効果を維持した上で、スピンドル回転中の引っかかりが少ない状態に設定することができるためである。
よって、長さLは、0.1L≦L≦0.5Lの範囲内の値であることがより好ましく、0.15L≦L≦0.3Lの範囲内の値であることがさらに好ましい。
ここで、具体的なバックラッシュ吸収部材17の全長Lとしては、3~150mmの範囲内の値であることが好ましく、4~75mmの範囲内の値であることがより好ましく、5~50mmの範囲内の値であることがさらに好ましい。
この理由は、かかる範囲内の値とすることで、一般的に使用されるスピンドル11である0.4~2mmのピッチ幅に合わせて、目的のマイクロヘッド10を容易に製造できるためである。
また、バックラッシュ吸収部材17は、段差部13cに直接又は間接的に当接する側の角に、面取りされたテーパー部を有することが好ましい。
この理由は、バックラッシュ吸収部材17が、所定のテーパー部を有することで、段差部13cに突き当てた際に、スピンドル11に対して、バックラッシュ吸収部材17を強く締めこむことが、より容易にできるためである。
すなわち、軸方向に垂直な場合を0°として、バックラッシュ吸収部材17の段差部13cに対する当接面とのなす角度(以降、バックラッシュ吸収部材17のテーパー部の角度と称する場合がある。)が0°を超える値であることが好ましく、5°を超える値であることが好ましく、10°を超える値であることがさらに好ましい。
また、バックラッシュ吸収部材17のテーパー部の角度が45°以下であることが好ましく、40°以下であることがより好ましく、30°以下であることがさらに好ましい。
(2)金属螺合部材
金属螺合部材18bは、スピンドル11と螺合して、後述の樹脂螺合部材18cを、段差部13cに、直接又は間接的に押し付け、樹脂螺合部材18cの位置を固定するとともに、樹脂螺合部材18cに応力を発生させて、バックラッシュを低減させる効果を、より高めるための部材である。
具体的には、金属螺合部材18bは、スピンドル11のネジ部11bに対応する雌ネジ部を有した部材であって、アルミニウム合金やステンレス製のナット等が挙げられる。
(3)樹脂螺合部材
樹脂螺合部材18cは、金属螺合部材18bによって、段差部13cに、直接又は間接的に押し付けられて、スピンドル11のネジ部との間で、バックラッシュ低減の効果を発揮する部材である。
具体的には、樹脂螺合部材18cの材料は、例えば、アミド樹脂(ナイロン樹脂)、ウレタン樹脂、エステル樹脂、カーボネート樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ゴム系樹脂(天然ゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエン-スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロックコポリマー(SEBS)等)、イミド樹脂、アミドーイミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、及びフェノール樹脂の少なくとも一つから構成してあることが好ましい。
この理由は、このような熱可塑性樹脂材料や熱硬化性樹脂材料であれば、成形性やバックラッシュ吸収性等が高まり、更に優れたスピンドル11の移動性や固定性を得ることができるためである。
そして、特に、アミド樹脂(ナイロン樹脂)、ウレタン樹脂、及びゴム系樹脂の少なくとも一つであれば、スピンドル11の移動性と、固定性とのバランスが更に良好であって、耐久性等にも優れていることから、より好ましい。
(4)空間部
また、バックラッシュ吸収部材17は、スピンドル11と、樹脂螺合部材18cと、金属螺合部材18bとによって囲われた領域に空間部18dを有していることが好ましい。
この理由は、スピンドル11の摺動性を向上させるために、スピンドル11に対して潤滑剤としてのグリス等を塗布した場合に、スピンドル11を回転させることで、空間部18dに樹脂だまりを形成することができるためである。
こうすることにより、グリスが分散して、一度に消費されてしまうことを防ぎ、樹脂だまりから少しずつ供給することで、長期的に摺動性を向上させることが、より容易にできる。
さらに、樹脂螺合部材18cと金属螺合部材18bとの間に、螺合していない空間部18dを有することによって、金属螺合部材18bを樹脂螺合部材18cに押し付けた際に、スピンドル11のネジ部11bに邪魔されにくくなり、より効果的に応力を掛けることができるためである。
こうすることにより、樹脂螺合部材18cと金属螺合部材18bとの間で、より効果的にダブルナットの効果が働き、バックラッシュや軸ブレを、低減させることが、より容易にできる。
(5)バックラッシュ吸収部材の構成例
ここでは、2つの例を説明する。すなわち、金属螺合部材18bとして2つの金属製の筒状部材と、樹脂螺合部材18cを含むバックラッシュ吸収部材17を用いた場合の例であって、樹脂螺合部材18cの配置を、それぞれ変えた2つの例である。
第1の例は、図3(a)、図4(a)に示したように、スピンドル11のネジに対応する雌ネジ部を有する金属製の第1筒状部材17aと、スピンドルのネジに対応する雌ネジ部を有する金属製の第2筒状部材17bと、これら第1筒状部材17a及び第2筒状部材17b間に配置され、スピンドル11が貫通できる所定径の貫通孔を有する樹脂螺合部材18cとしての樹脂部材17cと、を備えるバックラッシュ吸収部材17xを用いた例である。
これら第1筒状部材17a、樹脂部材17c及び第2筒状部材17bを、スリーブ13の収容部13aに嵌め込んであり、かつ、この例では、第2筒状部材17bを、スリーブ13に、固定部材17dによって固定してある。
したがって、第1筒状部材17a、樹脂部材17c及び第2筒状部材17bを、スリーブ13の収容部13aに、一定状態で固定できている。なお、固定の確実さを高めるために、固定部材17dによる固定に加えて、または、固定部材17dによる固定に代えて、第1筒状部材17a、樹脂部材17c及び第2筒状部材17bを、スリーブ13の収容部13aに、接着剤によって固定することも好ましい。
接着剤による固定を行う場合、嫌気性接着剤や空気中の水分に反応して硬化するシアノアクリレート系の瞬間接着剤で行うことが好ましい。
嫌気性接着剤を用いれば、第1筒状部材17a、樹脂部材17c及び第2筒状部材17bを、スリーブ13の収容部13a内にはめ込んだ後、加熱や光照射等を行わずに被接着物を空気遮断雰囲気に置いて所望の接着が行えるからである。
また、シアノアクリレート系の瞬間接着剤であれば、嫌気性接着剤で接着しづらい部材であっても極めて強固な接着を行うことができ、耐衝撃性に優れた種類を選択して強度を向上させることができるためである。
このような接着剤の種類は、特に限定されないが、例えば3M社製のTL42J(型名)、Henkel社製のロックタイト(商品名)等である。
また、第2の例は、図3(b)、図4(b)に示したように、スピンドル11のネジに対応する雌ネジ部を有し、樹脂螺合部材18cとしての樹脂リング17gを内包する金属保護カバーとしての第1筒状部材17a(以降、第1螺合部材17eと称する場合がある。)と、スピンドルのネジ部に対応する雌ネジ部を有し、樹脂リング17gを内包しない第2筒状部材17b(以降、第2螺合部材17fと称する場合がある。)と、を備えたバックラッシュ吸収部材17yを用いた例である。
この場合、スリーブ13の収容部13aの奥側にはめ込まれた第1螺合部材17eと、スリーブ13の収容部13aの入口側にはめ込まれた第2螺合部材17fと、で構成してある。そして、第2螺合部材17fを、スリーブ13に、イモネジ型の固定部材17dによって固定してある。
そして、この第2の例の場合も、第1の例と同様に、固定の確実さを高めるために、固定部材17dによる固定に加えて、または、固定部材17dによる固定に代えて、第1螺合部材17e、第2螺合部材17fを、スリーブ13の収容部13aに、接着剤によって固定することも好ましい。
なお、第2螺合部材17fを、樹脂リング17gを内包している金属保護カバーで構成することも好ましい。
(6)作用効果
次に、図4(a)~(b)を参照して、バックラッシュ吸収部材17(17x、17y)による応力吸収における作用効果を説明する。
スピンドル11が所定方向に回転移動している間は、樹脂部材17c、樹脂リング17gは、所定のすべり性を発揮するとともに、スピンドル11の動作を阻害することなく、その横揺れやねじれ等をより有効に防止することができる。
すなわち、スピンドル11の回転移動に伴って、発熱現象が生じる場合があるが、樹脂部材17c、樹脂リング17gは、かかる発熱現象によって発生した熱をより効率的に吸収することができる。
従って、吸収した熱によって、樹脂部材17c、樹脂リング17gが一部可塑化される場合もあるが、所定のすべり性等はそのまま発揮することができる。
更に言えば、樹脂部材17c、樹脂リング17gの両側に所定の金属製の筒状部材(17a、17b)や螺合部材(17e、17f)を設けてあることから、樹脂部材17c、樹脂リング17gが過度に変形したり、所定場所から流出したりするおそれもない。
一方、スピンドル11の回転移動が停止し、スピンドル11の位置が固定される際には、樹脂部材17c、樹脂リング17gが適度に変形して、スピンドル11に食いつくので、スピンドル11のバックラッシュを少なくすることができる。また、スピンドル11が移動するような応力が外部から付与されたとしても、その応力を樹脂部材17c、樹脂リング17gが効果的に吸収し、強固に固定状態を保持することができる。
なお、バックラッシュ吸収部材17(17x、17y)とスリーブ13との接触面に、グリスを付着させておくことが好ましい。バックラッシュ吸収部材17(17x、17y)の耐久性、特に、樹脂部材17c、樹脂リング17gの耐久性を向上させる効果が得られるからである。
5.第2スリーブ
第2スリーブ19は、スリーブ13とシンブル15との間に設けたもので、スリーブ13及びシンブル15と同軸の円筒状のものである。然も、スリーブ13と共に回転動作すると共に、第2スリーブ19は、スリーブ13に固定されていて、表面に目盛り表示(主目盛表示)がされていて、この主目盛と、シンブル15に設けた補助目盛とによって、寸法測定を行える。
第2スリーブ19の材料は、強度や加工性の鑑定から金属材料が好ましく、例えば、スリーブ13の材料として例示したもので構成できるが、特に、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成することが好ましい。
第2スリーブ19をアルミニウム又はアルミニウム合金で構成すると、第2スリーブ19をアルマイト処理し、このアルマイト処理面である黒色面にレーザー印字をしてアルミニウムの白生地を露出させて、目盛り表示を簡易に行える等の効果が得られる。また、第2スリーブ19を用いることで、本来のスリーブ13の材質選定や工法選定に際し、目盛り表示の工程を考慮せずに済むため、本来のスリーブの設計自由度も向上する。従って、マイクロヘッドの製造のし易さや低コスト化が可能になる。
また、第2スリーブ19の長さは、シンブル15の可動域を覆う長さがあれば良いが、スリーブの軸方向の長さと等しくすることが好ましい。
この理由は、スリーブ13と第2スリーブ19を接着する際に、両端を合わせるだけで位置決めでき、より容易に製造できるためである。
[第2の実施形態]
第2の実施形態のステージ機構は、図5に示すように、所定のマイクロヘッド10を備えている。
マイクロヘッド10は、マイクロメータ、ステージ機構等の、マイクロヘッドを必要とする種々の機材に組み込んで使用できる。以下、本発明のマイクロヘッド10を備えるステージ機構について説明する。
1.基本構成
図5に示したように、このステージ機構30は、マイクロヘッド10と、固定ステージ31と、可動ステージ33と、ガイド部材31a、33aと、第1接続部35aと、第2接続部35bとを備える。
固定ステージ31は、ステージ機構30の土台となる部材である。可動ステージ33は、固定ステージ31上に設けた部材であって、マイクロヘッド10の操作に応じて、固定ステージ31上を、ガイド部材31a、33aの案内方向に移動する部材である。
固定ステージ31及び可動ステージ33各々は、この場合、平面形状が四角形状でかつ互いに同じ大きさで、各々所定厚さのものとしてある。もちろん、固定ステージ31及び可動ステージ33各々の形状、大きさ及び厚さは、ステージ機構の仕様に応じて決める。
固定ステージ31及び可動ステージ33は、例えば、アルミニウム(アルマイト処理アルミニウムを含む。)、銅、黄銅、鉄、ニッケル、マグネシウム、タングステン、セラミック、高分子樹脂材料等である。特に、アルマイト処理アルミニウムは、軽量性、耐食性、耐久性、加工性、熱伝導性、装飾性、及び経済性等に優れていることから、固定ステージ31及び可動ステージ33の構成材料として、好適である。
2.ガイド部材
次に、ガイド部材31a、33aについて、図6(a)~(c)を参照して説明する。
ガイド部材31aは、この場合、固定ステージ31の一部が固定ステージ31の1つの辺と同じ長さで、固定ステージ31の上方に突出た形状の1つの凸部である。一方、ガイド部材33aは、固定ステージ31の一部に、ガイド部材31aの凸と、ガイドレール37aに対応するよう設けた凹部である。
これら凸部及び凹部を嵌め合せて、更に、可動ステージ33の側面からガイドレール37aに至るように可動ステージ33に設けた孔を通して、ガイドレール37aを押圧し、ガイド部材31aの側面を、固定部材37により適度に押圧している(図7(b)参照)。このような構造により、可動ステージ33は、固定ステージ31上を、ガイド部材31a、33aに沿って移動できる。
なお、ガイド部材の構造は上記の例に限られず、他の構造でも良い。例えば、図6(a)~(b)では、ガイド部材31a、31bは1組であったが、ガイド部材31a、31bを2組並列に設けたガイド部材とすることが好ましい。また、図6(c)に示したように、アリ溝構造31x、33xを用いたガイド部材とすることも好ましい。
この理由は、ガイドレールといった部品点数が減り、製造が容易になるとともに、安価に製造できるからである。
また、図示しないものの、ガイドレール37aの代わりに、所定のクロスローラーガイド、ボールガイド等の有限軌道型のガイドや無限軌道型のガイドを用いることも好ましい。
この理由は、可動ステージ33の移動に伴う摩擦が低減され、ひいては、スピンドルを回転させる際の力をより弱くすることができるからである。
3.第1接続部及び第2接続部
次に、第1接続部35a、第2接続部35bについて図5を参照して説明する。
第1接続部35aは、その一端が固定ステージ31の1つの側面に固定してあり、かつ、その他端がマイクロヘッド10のスリーブ13に固定してある。
また、第2接続部35bは、その一端が可動ステージ33の1つの側面に固定してあり、かつ、その他端がマイクロヘッド10のスピンドル11に固定してある。ただし、上記の固定ステージ31の1つの側面と、可動ステージ33の1つの側面とは、互いが上下に位置する関係の、直近の側面である。第1接続部35a、第2接続部35b各々は、好適な構造で良い。
ただし、この実施形態の場合は、第2接続部35bを、図5(c)に示した構造としてある。また、図5(c)に示した部分は、図5(b)中のQ部分を一部で断面図も用いて示した図である。
具体的には、スピンドル11の先端部に、スピンドル11の軸方向に、ネジ穴11cを設ける。また、第2接続部35bの、スピンドル11の軸に沿う位置に、貫通孔35baを設ける。この貫通孔35baを通るネジ部材35bbを用いて、スピンドル11のネジ穴11cに、ネジ部材35bbを回し込み、そして、ネジロック等の接着剤でネジゆるみを防止する。ここで、ネジ部材35bbの貫通孔35baに対応する部分の外径は、貫通孔35baの直径より所定公差として、0.01~1mmの範囲内の値だけマイナスにしてあることが好ましい。
この第2接続部35bの構成によれば、スピンドル11の動きを、可動ステージ33に良好に伝達できる。
4.効果
第1接続部35a、第2接続部35bによって、マイクロヘッド10と、固定ステージ31と、可動ステージ33とが接続されているので、マイクロヘッド10の操作つまみ15cを、図5(a)中の矢印Rのように左右に回転操作すると、スピンドル11がその軸方向に沿って前後に移動し、この前後移動に応じて、可動ステージ33は図5(a)中の矢印Sに沿う方向で前後移動する。
そして、この発明におけるスピンドル11のバックラッシュ低減効果は、このステージ機構30において、以下のように発現する。
すなわち、スピンドル11の回転移動に起因した押圧力の反作用として、ステージ機構30の可動ステージ33が逆戻りする反発応力が発生するが、バックラッシュ吸収部材17の樹脂部材17c、樹脂リング17gが適度に変形して、かかる反発応力を効率的に吸収し、可動ステージ33におけるバックラッシュを少なくすることができる。
更に、可動ステージ33が所定位置に固定された後には、樹脂部材17c、樹脂リング17gが十分に固化した状態となる。その結果、ステージ機構30においても、可動ステージ33のバックラッシュを低減できる。
以上の説明のとおり、本発明によれば、摺動部、ネジ部を有するスピンドルと、収容部、ガイド部、段差部を持つスリーブと、シンブルと、スリーブに固定されたバックラッシュ吸収部材とを備えることにより、簡易な構成であっても、バックラッシュや軸ブレを効果的に低減することが期待できる。
そのため、例えば、かかる構成のマイクロヘッドであれば、市販のスピンドル等を使用できることから、加工スキルなどが必要なくなり、高性能の加工機等がなくても製造できることが期待される。
また、精密測定器や、ワークを精密に微動する機能を必要とする光学機器、加工装置等の多くの産業分野で幅広く利用することが期待される。
また、実験台等の天板の四隅に設置し、平衡調整用として利用した場合には、それぞれの高さを調整した後に、改めて位置を確定するためのロック作業が必要なくなり、平衡出しを短時間で行うことが期待される。
また、光学レンズやミラーの回転ギア部分に設置し、角度調整用として利用した場合には、人がつまみを動かして、レーザー発振方向やミラーの調整を行った後に、手を離す際のブレを効果的に低減することが期待される。
また、電子顕微鏡等の真空チャンバー内に設置し、3軸ステージの位置調整用として利用した場合であっても、樹脂部分を金属保護カバーで包み込むことにより、樹脂から発生するアウトガスを効果的に閉じ込めることができ、真空引き用のポンプの破損を防ぐことが期待される。
そして、人工衛星や宇宙線などのセンサやレンズ部品の位置決め用として利用した場合であっても、アウトガスの拡散を抑制し、レンズ等の表面への付着を防ぐことが期待される。
10:マイクロヘッド 11:スピンドル
11a:摺動部 11b:ネジ部
11c:ネジ穴
13:スリーブ 13a:収容部
13b:ガイド部
L:スリーブの全長
:ガイド部の長さ
:収容部の長さ
:バックラッシュ吸収部材の全長
:樹脂螺合部材の占める長さ
α:収容部の直径
β:ガイド部の直径
D:段差部の直径
15:シンブル
17、17x、17y:バックラッシュ吸収部材
17a:第1筒状部材 17b:第2筒状部材
17c:樹脂螺合部材 17d:固定部材
17e:第1螺合部材 17f:第2螺合部材
17g:樹脂螺合部材 19:第2スリーブ
30:ステージ機構 31:固定ステージ
33:可動ステージ
31a、33a、31x、33x:ガイド部材
35a:第1接続部 35b:第2接続部
35ba:貫通孔 35bb:ネジ部材
37:固定部材

Claims (8)

  1. 摺動部及びネジ部を有するスピンドルと、
    前記スピンドルの軸方向に沿って、貫通孔を有するスリーブと、
    当該スリーブを回転軸として回転可能で、一部で前記スピンドルの一端に接続されているシンブルと、
    金属螺合部材及び樹脂螺合部材を含んでおり、前記スリーブ内の、前記スピンドルの前記ネジ部に対向する位置で、前記スリーブに固定されているバックラッシュ吸収部材と、を備えたマイクロヘッドであって、
    前記スリーブが、前記貫通孔の途中に、前記バックラッシュ吸収部材に直接又は間接的に当接する段差部を有することを特徴とするマイクロヘッド。
  2. 前記スリーブが、前記段差部よりも前記シンブル側に、前記バックラッシュ吸収部材をはめ込む収容部を有し、前記段差部よりも前記スピンドルの先端側に、前記摺動部のスライドを案内するガイド部を有し、前記収容部の径をαmmとし、前記ガイド部の径をβmmとし、前記段差部の径をDmmとした場合に、下記関係式(1)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のマイクロヘッド。
    α>D≧β (1)
  3. 前記スリーブが、前記スピンドルの軸に沿った方向について、前記スリーブの全長をL(mm)とし、前記ガイド部の占める長さをL(mm)とした場合に、下記関係式(2)を満たすことを特徴とする請求項2に記載のマイクロヘッド。
    0.3L≦L≦0.9L (2)
  4. 前記スリーブが、前記シンブル側に、前記バックラッシュ吸収部材の、前記収容部へのはめ込み口となる開口部を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のマイクロヘッド。
  5. 前記スリーブが、前記バックラッシュ吸収部材の位置ズレを防ぐ固定部材を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のマイクロヘッド。
  6. 前記バックラッシュ吸収部材が、前記スピンドルの軸に沿った方向について、前記バックラッシュ吸収部材の全長をL(mm)とし、前記樹脂螺合部材の占める長さをL(mm)とした場合に、下記関係式(3)を満たすことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のマイクロヘッド。
    0.05L≦L≦0.7L (3)
  7. 前記金属螺合部材が、2つの筒状部材を有し、当該筒状部材の一方を第1筒状部材とし、他方を第2筒状部材とした場合に、前記樹脂螺合部材が、前記第1筒状部材と前記第2筒状部材の間に位置することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のマイクロヘッド。
  8. 前記金属螺合部材が、前記樹脂螺合部材としての樹脂リングを内包することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のマイクロヘッド。
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