JP2023144921A - ステージ機構、及びステージ機構の使用方法 - Google Patents

ステージ機構、及びステージ機構の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成であっても、精密移動が行えるステージ機構等を提供する。【解決手段】一対の固定ステージと、可動ステージと、を備えた平板状のステージ機構等であって、下記構成(1)~(6)を有することを特徴とする。(1)固定ステージ、及び可動ステージの側面に、固定ステージの表面に沿って、可動ステージをスライドさせるマイクロヘッドが設けてある。(2)マイクロヘッドが、スピンドルと、スリーブと、シンブルと、を有している。(3)固定ステージの側面に、スリーブを固定支持する第1接続部材が設けてある。(4)可動ステージの側面に、軸受部材を介して、スピンドルを回転支持する第2接続部材が設けてある。(5)軸受部材が、少なくとも第1スラスト軸受と、第2スラスト軸受と、を有している。(6)軸受部材に対して、軸心方向に沿って、予圧を与える予圧部材が設けてある。【選択図】図1

Description

本発明は、ステージ機構、及びステージ機構の使用方法に関する。
特に、簡易な構成であっても、精密移動が行えるステージ機構、及びそのようなステージ機構の使用方法に関する。
従来、切削、研削、研磨等を行う加工機や顕微鏡等において、ワークを往復移動させるためのステージ機構が広く知られている。
かかるステージ機構は、基本的に、固定ステージと、可動ステージと、送り装置と、から構成され、送り装置によって、固定ステージの表面に沿って、可動ステージをスライドさせることができ、ひいては、可動ステージに固定されたワークを往復移動させることができる。
そして、このようなステージ機構において、可動ステージのスライド時の遊びを防止することのできるステージ機構が、各種提案されている。
このようなステージ機構の一つとして、例えば、ヨーイングの発生を効果的に抑制し、ワークの移動を精密に行うことができる薄型のステージ機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、図8(a)に示すように、固定ステージ212と、可動ステージと214、固定ステージ212の表面に沿って、可動ステージ214をスライドさせる送り機構部品220と、各ステージに設けられたガイド溝218と、当該ガイド溝218に嵌合する金属片216と、押圧部材215と、を有し、厚さに関する所定の関係式を満たすステージ機構である。
又、例えば、簡単な構造を用いてテーブルの垂直位置を安定させることができる回転テーブルが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
具体的には、図8(b)に示すように、上向きに延びる軸部材309を有するベース303と、軸部材309の軸線回りに回転可能なテーブル305と、テーブル305の回転を垂直方向に支持する静圧軸受構造320と、静圧軸受構造320に対して下向きの予圧を付与する予圧構造333と、を備えた回転テーブル300である。
特開2015-000460号公報(特許請求の範囲、図面等) 特開2016-129921号公報(特許請求の範囲、図面等)
しかしながら、特許文献1に記載のステージ機構は、ヨーイングの発生を効果的に規制できるものの、送りネジのスラスト方向における遊びについては、十分に抑制することが困難になりやすいという問題が見られた。
一方、特許文献2に記載の回転テーブルは、実質的に、スラストベアリングと、ラジアルベアリングとを組み合わせて構成されたものであり、軸受の構造が複雑になりやすいという問題があった。
更に、スラストベアリングの構成上、予圧をかけた方向とは反対の方向について、遊びを抑制することができず、軸部材が進退する構成の場合には、精密移動することが困難になりやすいという問題が見られた。
そこで、本願の発明者は、このような問題点に鑑み鋭意努力した結果、ステージ機構の可動ステージと、マイクロヘッドとを接続する接続部材において、所定の軸受部材を設けた簡易な構成により、ステージの遊びを効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の目的は、簡易な構成であっても、精密移動が行えるステージ機構、及びそのようなステージ機構の使用方法を提供することにある。
本発明によれば、一対の固定ステージと、可動ステージと、を備えた平板状のステージ機構であって、下記構成(1)~(6)を有することを特徴とするステージ機構が提供され、上述した問題を解決することができる。
(1)固定ステージ、及び可動ステージの側面に、固定ステージの表面に沿って、可動ステージをスライドさせるマイクロヘッドが設けてある。
(2)マイクロヘッドが、雄ネジ部を有するスピンドルと、当該スピンドルが組み込まれているスリーブと、当該スリーブの一部が挿入され、一部でスピンドルの一端に接続されていて、スピンドルとともに回転するシンブルと、を有している。
(3)固定ステージの側面に、スリーブを固定支持する第1接続部材が設けてある。
(4)可動ステージの側面に、軸受部材を介して、スピンドルを回転支持する第2接続部材が設けてある。
(5)軸受部材が、少なくとも第1スラスト軸受と、当該第1スラスト軸受に、スピンドルの軸心方向に沿って隣接した、第2スラスト軸受と、を有している。
(6)軸受部材に対して、軸心方向に沿って、予圧を与える予圧部材が設けてある。
すなわち、本発明のステージ機構によれば、少なくとも構成(1)~(6)を備え、可動ステージと、マイクロヘッドとを、所定の軸受部材を介して接続することにより、簡易な構成であっても、精密移動を行うことができる。
又、本発明のステージ機構を構成するにあたり、第1スラスト軸受、及び第2スラスト軸受が、それぞれ、スピンドルの外周面に嵌め合い固定される軸軌道盤と、第2接続部材の座繰り部に嵌め合い固定されるハウジング軌道盤と、軸軌道盤、及びハウジング軌道盤の間に挟まれた回転体と、を有しており、第1スラスト軸受、及び第2スラスト軸受における、ハウジング軌道盤が、それぞれ対向して配置されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、スラスト軸受を対向させて、互いに引き合う方向に予圧をかけることができ、進行方向に寄らず、スピンドルのスラスト方向の遊び(以降、単にスラスト方向の遊びと称する場合がある。)を、より効果的に抑制して、精密移動に資することができる。
そして、二つのスラスト軸受を隣接して配置することにより、スラスト方向の遊びをより効果的に抑制することができるとともに、スピンドルの直進性を向上することができる。
更に、二つのスラスト軸受によって、軌道盤の回転に伴う摩擦を軽減し、操作性をより容易に向上させることができる。
又、本発明のステージ機構を構成するにあたり、第2接続部材が、第1スラスト軸受と、第2スラスト軸受との間に、第1スラスト軸受、及び第2スラスト軸受を当接する円筒形の鍔部が設けてあることが好ましい。
このような構成とすることにより、スピンドルと、予圧部材とで、スラスト軸受を、鍔部に強固に押し付けることができ、スピンドルのスラスト方向の遊びを、より効果的に抑制して、精密移動に資することができる。
又、本発明のステージ機構を構成するにあたり、スピンドルが、軸受部材に当接して位置を固定する段差部と、当該段差部より先端側に、軸受部材に挿入する軸受挿入部と、を有していることが好ましい。
このような構成とすることにより、より安定して予圧を掛けることができるとともに、簡易な構成であっても、より精度良く軸受部材を配置することができる。
又、本発明のステージ機構を構成するにあたり、予圧部材が、軸心方向に沿って、スピンドルの先端に螺合したネジ部材であることが好ましい。
このような構成とすることにより、ネジ部材の締め付け量によって予圧の調整ができ、スピンドルのスラスト方向の遊びを、より効果的に抑制して、精密移動に資することができる。
又、本発明のステージ機構を構成するにあたり、固定ステージ、及び可動ステージを連結する、押圧部材が設けてあることが好ましい。
このような構成とすることにより、スピンドルと、シンブルと、を間接的に押さえることができ、スピンドルのラジアル方向に力が掛かった場合であっても、ステージ機構の厚さ方向等の遊びを、より効果的に抑制して、精密移動に資することができる。
そして、スピンドルの直進性をより容易に向上させることができる。
又、本発明のステージ機構を構成するにあたり、固定ステージの表面、又は可動ステージの背面に、可動ステージのスライド方向に沿って、長尺状のガイド部材が設けてあることが好ましい。
このような構成とすることにより、スピンドルの回転を、間接的に押さえることができ、スピンドルのラジアル方向に力が掛かった場合であっても、ヨーイング等の遊びを、より効果的に抑制して精密移動に資することができる。
そして、スピンドルの直進性をより容易に向上させることができる。
又、本発明の別の態様としては、上述したステージ機構の使用方法であって、下記工程(A)~(C)を有することを特徴とするステージ機構の使用方法である。
(A)ステージ機構を、所定位置に取り付ける工程。
(B)可動ステージの表面に、所定ワークを固定する工程。
(C)マイクロヘッドによって、固定ステージの表面に沿って、可動ステージをスライドさせ、所定ワークを移動させる工程。
このようにステージ機構の使用方法を実施することにより、簡易な構成のステージ機構を用いて、精密移動を行うことができる。
図1は、第1の実施形態のステージ機構の組み立て状態を説明するために供する図である。 図2(a)~(c)は、第1の実施形態のスピンドルにおける、軸受部材との取り付け部分の構成例を説明するために供する、スピンドルの軸心方向に沿った断面図である。 図3(a)~(b)は、第1の実施形態のステージ機構の水平面で切断した場合の断面図である。 図4(a)~(c)は、第1の実施形態の軸受部材の構成例を説明するために供する、スピンドルの軸心方向に沿った断面図である。 図5(a)~(c)は、第1の実施形態のステージ機構の変形例を説明するために供する図である。 図6は、第1の実施形態における、第1接続部材、及び第2接続部材の取り付け位置を説明するために供する図である。 図7は、第2の実施形態のステージ機構の使用方法を説明するために供する図である。 図8(a)~(b)は、従来のステージ機構を説明するために供する図である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、図1に例示するように、一対の固定ステージ12と、可動ステージ14と、を備えた平板状のステージ機構10であって、下記構成(1)~(6)を有することを特徴としている。
(1)固定ステージ、及び可動ステージの側面に、固定ステージの表面に沿って、可動ステージをスライドさせるマイクロヘッドが設けてある。
(2)マイクロヘッドが、雄ネジ部を有するスピンドルと、当該スピンドルが組み込まれているスリーブと、当該スリーブの一部が挿入され、一部で前記スピンドルの一端に接続されていて、スピンドルとともに回転するシンブルと、を有している。
(3)固定ステージの側面に、スリーブを固定支持する第1接続部材が設けてある。
(4)可動ステージの側面に、軸受部材を介して、スピンドルを回転支持する第2接続部材が設けてある。
(5)軸受部材が、少なくとも第1スラスト軸受と、当該第1スラスト軸受に、スピンドルの軸心方向に沿って隣接した、第2スラスト軸受と、を有している。
(6)軸受部材に対して、軸心方向に沿って、予圧を与える予圧部材が設けてある。
以下、本発明のステージ機構の実施形態につき、適宜図面を参照しながら具体的に説明する。
1.基本構成
ステージ機構の基本構成としては、図1に例示するように、一対の固定ステージ12と、可動ステージ14と、を備える、平板状のステージ機構10である。
そして、必須構成要件として、少なくとも構成(1)~(6)を備えることを特徴とするステージ機構である。
2.構成(1)
構成(1)は、図1に示されるように、固定ステージ、及び可動ステージの側面に、固定ステージの表面に沿って、可動ステージをスライドさせるマイクロヘッドを設ける旨の必須構成要件である。
(固定ステージ)
ここで、固定ステージ12は、ステージ機構10の土台となる平板状の部材である。
従って、固定ステージ12は、表面に、後述のガイド部材16を嵌合して、固定する嵌合溝12aが設けてあることが好ましい。
この理由は、ガイド部材と、ガイド溝との位置関係を、より精度良く整合することができるためである。
又、図1に示されるように、固定ステージ12に嵌合溝12aが設けられている場合に、嵌合溝12aの側面に、ガイド部材16を押圧して固定するガイド固定部材13を有することが好ましい。
すなわち、ガイド固定部材13は、嵌合溝12aの側面と、固定ステージ12の側面と、を貫通する横穴としてのネジ穴12cに、固定ステージ12の外側から内側に向かってねじ込んで、ガイド部材16を固定するイモネジ状の部材とすることが好ましい。
この理由は、固定ステージに対して、ガイド部材を強固に固定でき、より精度良くワークを移動することができるためである。
又、固定ステージの形状は、平板状であれば、特に制限されるものではないが、通常、平面形状を、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形(例えば、5~10角形)、凸型、凹型、T字型、L字型、H字型等の少なくとも一つとすることが好ましい。
この理由は、このような平面形状とすることにより、小型や大型であっても製造が容易であるとともに、ステージ面を広くとることができることから、後述の可動ステージを安定して載置して、スライドさせることができるためである。
従って、固定ステージの平面形状を、四角形とすることが、特に好ましい。
又、固定ステージの平面形状の最大径を、通常、20~200mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような最大径とすることにより、後述の可動ステージを安定して載置できるとともに、スライド距離を長くとることができるためである。
従って、固定ステージの平面形状の最大径を30~150mmの範囲内の値とすることがより好ましく、40~100mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
なお、平面形状の最大径は、平面形状についての外接円における直径として、定義することができる。
又、固定ステージの厚さを、通常、2~30mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような厚さとすることにより、可動ステージを支える十分な強度を有するとともに、より薄型のステージ機構とすることが容易になるためである。
従って、固定ステージの厚さを、3~25mmの範囲内の値とすることがより好ましく、5~20mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、固定ステージの構成材料は、可動ステージを支える強度を有していれば、特に制限されるものではないが、通常、アルミニウム(表面に陽極酸化被膜を形成してなるアルマイト処理したアルミニウムを含む。)、銅、黄銅、鉄、ニッケル、マグネシウム、タングステン、チタン、セラミック、高分子樹脂材料等の少なくとも一つであることが好ましい。
この理由は、このような構成材料であれば、軽量性、耐食性、耐摩耗性、加工性、熱伝導性、装飾性、及び経済性等に優れているためである。
従って、固定ステージの構成材料としては、上述の特性に加えて、電気絶縁性等に優れる、アルマイト処理したアルミニウムであることが、特に好ましい。
(可動ステージ)
又、固定ステージと対になる、可動ステージは、所定ワークを表面に固定できる平板状の部材であって、後述のマイクロヘッドによって、固定ステージの表面に沿って、直線的にスライドする部材である。
ここで、可動ステージの基本構成としては、固定ステージと同じ構成とすることが好ましいが、使用環境や使用目的等を考慮して、所定の範囲内で、異なる構成とすることも好ましい。
又、可動ステージは、図1に示されるように、背面に、ガイド部材16に、直接的、又は間接的に当接して、スライドを案内するガイド溝18が設けてあることが好ましい
この理由は、可動ステージのスライド方向をより精度良く規制することができるためである。
(ガイド部材)
又、固定ステージの表面、又は可動ステージの背面に、可動ステージのスライド方向に沿って、長尺状のガイド部材が設けてあることが好ましい。
ここで、ガイド部材は、固定ステージの表面、又は可動ステージの背面に突出するように固定された長尺状部材であって、少なくとも一方の側面に、ガイド溝と直接的、又は間接的に当接する摺動面を有しており、可動ステージのスライドを案内する部材である。
この理由は、このようなガイド部材が設けてあることにより、マイクロヘッドをステージ機構の側面にもうけているにもかかわらず、ヨーイング等の遊びをより効果的に規制することができるためである。
そして、スピンドルの直進性をより容易に向上させることができるためである。
又、かかるガイド部材を、固定ステージの表面に固定する構成として、固定ステージが、ガイド部材をはめ込む嵌合溝と、当該嵌合溝の側面に、ガイド部材を押圧して固定するネジ部材と、を有することが好ましい。
この理由は、摺動面を、ガイド溝に対して、より効果的に当接させることができ、ステージのヨーイング等の遊びを、より効果的に抑制することができるためである。
又、固定ステージの表面に対する、ガイド部材の突出高さを、通常、1~20mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような突出高さとすることにより、ガイド溝に対して、ガイド部材が効果的に当接するとともに、スライド時の摩擦を減らして、より軽い力でスライドさせることが可能なステージ機構とすることができるためである。
従って、ガイド部材の突出高さを2~15mmの範囲内の値とすることがより好ましく、3~10mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、ガイド部材は、それぞれ摺動面を所定間隔で対向させた、少なくとも二つの金属部材とすることが好ましい。
具体的には、ステンレス、アルミニウム、銅、黄銅、鉄、ニッケル、マグネシウム、タングステン、チタン等の少なくとも一つの金属部材であることが好ましい。
この理由は、このような材質とすることで、強度や耐摩耗性に優れることから、より長期間、ヨーイング等の遊びを効果的に規制することができるためである。
そして、可動ステージを、ガイド部材によって強固に挟み込んで、摺動面を当接させることができ、ヨーイング等の遊びを、より効果的に抑制することができるためである。
又、対向する摺動面の間隔を、通常、10~150mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような間隔とすることで、ヨーイング等の発生を効果的に抑制して、より精度良く、可動ステージをスライドすることができるためである。
従って、対向する摺動面の間隔を、15~100mmの範囲内の値とすることがより好ましく、20~50mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、スライド方向における、ガイド部材の長さを、通常、10~150mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような長さとすることで、ガイド溝との接触する面を増加させることで、ヨーイング等の発生をより効果的に抑制できるとともに、十分なスライド距離を確保することができるためである。
従って、ガイド部材の長さを15~100mmの範囲内の値とすることがより好ましく、20~50mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、スライド方向に直交する方向における、ガイド部材の幅を、通常、2~20mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような幅とすることで、ガイド溝をスライドするにあたり、十分な強度を得ることができ、ヨーイング等の発生をより効果的に抑制できるためである。
従って、ガイド部材の幅を3~15mmの範囲内の値とすることがより好ましく、4~10mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、ガイド部材の厚さを、通常、3~25mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような厚さとすることで、容易に、固定ステージの表面に突出させて、ガイド溝に対して、より強固に当接させることができるためである。
従って、ガイド部材の厚さを4~20mmの範囲内の値とすることがより好ましく、5~15mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
(ガイド溝)
又、図1に示されるように、可動ステージ14の背面に、摺動面16aと直接的、又は間接的に当接して、ガイド部材16を案内するガイド溝18が設けてあることが好ましい。
具体的には、可動ステージの背面に設けられており、ガイド部材に跨るようにして、直接的、又は間接的に当接する構成であることが好ましい。
そして、可動ステージのスライド方向に沿って、直線的に彫られた溝によって構成されていることが好ましい。
この理由は、可動ステージのスライド方向をより精密に規制することができるためである。
又、スライド方向に直交する面に沿った、ガイド溝の断面形状を矩形状、半円形状、三角形状、台形状、凸型状、凹型状等の少なくとも一つとすることが好ましい。
この理由は、ガイド部材に対して、効果的に当接して、可動ステージのスライドを、より精度よく規制することができるためである。
ここで、第1の実施形態のステージ機構として、固定ステージの表面にガイド部材を設け、可動ステージの背面にガイド溝を設けた構成を示してあるが、固定ステージの表面にガイド溝を設け、可動ステージの背面にガイド部材を設けた構成とすることも好ましい。
3.構成(2)
構成(2)は、図1に示されるように、マイクロヘッド21が、雄ネジ部を有するスピンドル21aと、当該スピンドル21aが組み込まれているスリーブ21bと、当該スリーブ21bの一部が挿入され、スピンドル21aの一端に接続されていて、スピンドル21aとともに回転するシンブル21cと、を有する旨の必須構成要件である。
従って、このような構成とすることにより、精度の良い送り機構を、より簡易な構成によって実現できる。
又、スピンドルは、雄ネジ部よりも先端側の周面に、平滑円周面を有しており、スリーブの内壁の一部に当接しながら、回転する構成とすることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、平滑円周面をガイドとして、スピンドルの直進性をより向上させることができるとともに、後述の軸受部材に対して挿入することが、より容易になるためである。
(軸受挿入部)
又、図2(a)に示すように、スピンドル21aは、軸受部材26に当接して位置を固定する段差部21a´と、当該段差部より先端側に、軸受部材に挿入する軸受挿入部21a´´と、を有していることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、スピンドルに対する、軸受部材の位置精度を向上させることができ、予圧部材による締め付け量を、より精度良く調整して、スピンドルのスラスト方向の遊びを、より効果的に抑制することができるためである。
具体的には、軸受挿入部は、図2(b)に示すように、円筒部材26dを、スピンドル21aの先端に設けた構成とすることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、スピンドルと、円筒部材とを、軸心方向に沿って配置することにより、容易に所定の段差部を構成することができるためである。
従って、円筒部材の外径を、通常、スピンドルの径に対して、2~30mm小さくすることが好ましく、4~20mm小さくすることがより好ましく、6~15mm小さくすることが更に好ましい。
又、軸心方向に沿った、軸受挿入部の長さは、軸受部材を安定的に保持することができる長さであれば特に限定されないものの、通常、軸受部材の長さに対して、1~1000μm短くしてあることが好ましい。
この理由は、このような長さとすることにより、予圧部材によって、軸受部材に対して、より効果的に予圧をかけることができるためである。
従って、軸受挿入部の長さを、軸受部材の長さに対して、5~500μm短くしてあることがより好ましく、10~100μm短くしてあることが更に好ましい。
又、図2(a)示すように、段差部の高さH1は、軸受部材の外径を超えない高さであれば特に限定されないものの、通常、1~15mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような高さとすることにより、軸受部材に効果的に当接させることができるためである。
更に、軸受部材の内周側のみを押さえることができ、軸受部材の外周側に比べて、内周側を大きく変形させて、スピンドルのスラスト方向のみならず、スピンドルのラジアル方向の遊びをより効果的に押さえることができるためである。
従って、段差部の高さは、2~10mmの範囲内の値とすることがより好ましく、3~7.5mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、軸受挿入部は、図2(c)に示すように、内周面に、予圧部材の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有する円筒部材26d´を、スピンドル21aの先端に設けた構成とすることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、スピンドルと、円筒部材とで、ダブルナットの効果を発揮でき、より安定して予圧をかけることができるためである。
又、円筒部材の雌ネジ部に、予圧部材の雄ネジ部を螺合するにあたり、嫌気性接着剤によって固定されていることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、予圧部材に予圧を低下させることなく、より長期間維持しておくことができるためである。
(バックラッシュ吸収部材)
又、スリーブの内部に、バックラッシュ吸収部材が設けてあることが好ましい。
この理由は、スリーブがかかるバックラッシュ吸収部材を有することにより、スピンドルが回転している間には、所定のすべり性を発揮しつつ応力を吸収して、当該スピンドルの回転を阻害することなく、ヨーイングの発生をより効果的に規制することができるためである。
一方、スピンドルの回転を停止した際には、適度に変形して、可動ステージのバックラッシュを抑制し、かつ、十分に固化して、強固に固定状態を保持することができ、所謂「ロック性」を得ることができるためである。
又、バックラッシュ吸収部材の構成材料としては、有機樹脂成分とすることが好ましく、例えば、アミド樹脂(ナイロン樹脂)、ウレタン樹脂、エステル樹脂、カーボネート樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ゴム系樹脂(天然ゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエン-スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロックコポリマー(SEBS)等)、イミド樹脂、アミド-イミド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、エアネート樹脂、グアナミン樹脂、尿素樹脂、及びフェノール樹脂の少なくとも一つの樹脂材料から構成してあることが好ましい。
この理由は、このような熱可塑性樹脂材料や熱硬化性樹脂材料からなるバックラッシュ吸収部材であれば、バックラッシュ吸収部材の成形性やバックラッシュ吸収性等を高めることができるためである。
従って、バックラッシュ吸収部材の構成材料としては、アミド樹脂(ナイロン樹脂)、ウレタン樹脂、及びゴム系樹脂の少なくとも一つであることが、特に好ましい。
この理由は、スピンドルの移動性と、固定性とのバランスを更に良好にすることができ、かつ、耐久性等にも優れるためである。
又、バックラッシュ吸収部材は、その周囲に、金属製の保護カバーを有することが好ましい。
すなわち、樹脂製のバックラッシュ吸収部材を収容するキャップ状の収容部と、スピンドルの雄ネジ部に対応するネジ溝を有するネジ部と、を有する金属製の保護カバーを用いるのが好ましい。
そして、キャップ状の収容部に、樹脂製のバックラッシュ吸収部材を挿入して、挿入した側の開口部を折り曲げて構成することが好ましい。
この理由は、このように金属製の保護カバーを設けることによって、スリーブの所定箇所に対するバックラッシュ吸収部材の固定性がより向上するためである。
更に、バックラッシュ吸収部材の耐久性が向上し、より長期間にわたって優れたスピンドルの移動性や固定性を得ることができるためである。
4.構成(3)
構成(3)は、図1に示されるように、固定ステージの側面に、スリーブを固定支持する第1接続部材を設ける旨の必須構成要件である。
従って、このような構成とすることにより、簡易かつ小型や大型の構成であっても、精度よく、可動ステージをスライドさせることができる。
又、第1接続部材22の形態としては、図3(a)に示すように、スピンドル21aと螺合したスリーブ21bを、固定ステージ12の側方に支持する態様であれば特に制限されるものではないが、例えば、スリーブ21bの嵌め込み穴として、スライド方向に沿った貫通穴を有する部材とすることが好ましい。
より具体的には、第1接続部材22を固定ステージにネジ止めする固定部分と、スリーブ21bの把持部分とを有し、ステージ機構10を平面視した場合に、L字状、又は凸型状の部材とすることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、より容易に、固定ステージの側面にマイクロヘッドを固定支持することができるためである。
ここで、固定ステージ、及び第1接続部材の取り付けは、スライドに伴う応力で外れない方法であれば特に限定されないものの、通常、ネジ部材22a(図1参照。)によって、固定されていることが特に好ましい。
そして、第1接続部材、及びスリーブの固定は、通常、ネジ部材22b(図1参照。)によって、押圧して固定されていることが特に好ましい。
又、図3(a)に示すように、第1接続部材22における、スリーブ21bの把持部分の寸法としては、通常、軸心方向の長さLaを4~40mmの範囲内の値、幅Lbを4~40mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような長さや幅とすることで、ヨーイング等の遊びをより効果的に規制して、より精度良く、可動ステージをスライドさせることができるためである。
従って、軸心方向の長さを5~35mmの範囲内の値、幅を5~35mmの範囲内の値とすることがより好ましく、軸心方向の長さを6~30mmの範囲内の値、幅を6~30mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、第1接続部材の構成材料としては、特に限定されるものではないが、特殊用途鋼鋼材であるSUS、SUH、SUJ、SUP、SUMや、工具鋼鋼材であるSK、SKS、SKD、SKT、SKH等の少なくとも一つであることが好ましい。
中でも、SUS303、SUS440、SKS、SKDを用いることが特に好ましい。
5.構成(4)
構成(4)は、図1に示されるように、可動ステージの側面に、軸受部材を介して、スピンドルを回転支持する第2接続部材を設ける旨の必須構成要件である。
従って、このような構成とすることにより、簡易かつ小型や大型の構成であっても、精度よく、可動ステージをスライドさせることができる。
又、第2接続部材24の形態としては、図3(b)に示すように、軸受部材26を、可動ステージ14の側方に支持する態様であれば特に制限されるものではないが、例えば、軸受部材26の嵌め込み穴としての座繰り部と、スピンドルの通し穴としての貫通穴を有する部材とすることが好ましい。
具体的には、第2接続部材24を可動ステージ14にネジ止めする固定部分と、軸受部材26の把持部分とを有し、ステージ機構10を平面視した場合に、L字状、又は凸型状の部材とすることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、より容易に、可動ステージの側面に、軸受部材を介して、マイクロヘッドを回転支持することができるためである。
ここで、可動ステージ、及び第2接続部材の取り付けは、スライドに伴う応力で外れない方法であれば特に限定されないものの、通常、ネジ部材24a(図1参照。)によって、固定されていることが特に好ましい。
又、第2接続部材は、スピンドルの進退にあたり、軸受部材が抜けない構造であれば特に限定されないものの、図2(b)に示すように、第2接続部材24が、第1スラスト軸受26aと、第2スラスト軸受26bとの間に、第1スラスト軸受26a、及び第2スラスト軸受26bを当接する円筒形の鍔部25が設けてあることが好ましい。
この理由は、スピンドルと、予圧部材とで、スラスト軸受を、鍔部に強固に押し付けることができ、スピンドルのスラスト方向の遊びを、より効果的に抑制して、精密移動を行うことができるためである。
又、図3(b)に示すように、第2接続部材24における、軸受部材26の把持部分の寸法としては、通常、軸心方向の長さLcを4~40mmの範囲内の値、幅Ldを4~40mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような長さや幅とすることで、ヨーイング等の遊びを効果的に規制して、より精度良く、可動ステージをスライドさせることができるためである。
従って、軸心方向の長さを5~35mmの範囲内の値、幅を5~35mmの範囲内の値とすることがより好ましく、軸心方向の長さを6~30mmの範囲内の値、幅を6~30mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、第2接続部材の構成材料としては、特に限定されるものではないが、特殊用途鋼鋼材であるSUS、SUH、SUJ、SUP、SUMや、工具鋼鋼材であるSK、SKS、SKD、SKT、SKH等の少なくとも一つであることが好ましい。
中でも、SUS303、SUS440、SKS、SKDを用いることが特に好ましい。
又、軸心方向に直交する方向に沿った、軸受部材の外径としては、通常、5~50mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような外径とすることにより、第2接続部材により安定的に嵌合させることができ、使用にあたり十分な強度を確保することができるためである。
従って、軸受部材の外径は、8~40mmの範囲内の値とすることがより好ましく、10~30mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、軸心方向に直交する方向に沿った、軸受部材の内径としては、スピンドルの外径等によるものの、通常、2~40mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような内径とすることにより、スピンドルをより安定的に回転支持することができるためである。
又、第1接続部材、及び第2接続部材の取り付け位置としては、スライド方向に沿った、ステージ機構の側面であれば特に限定されないものの、図5に示すとおり、所定の関係式を満たすことが好ましい。
具体的には、図6に示すように、スライド方向を左右方向とし、第1接続部材側の側面を基準位置P0(mm)とした場合に、ガイド部材の一方の端部までの距離P1(mm)と、ガイド部材の他方の端部までの距離P4(mm)と、第1接続部材のP0側の角部までの距離P2(mm)と、第2接続部材のP0側とは反対の角部までの距離P3(mm)とが、下記関係式(1)を満たすことが好ましい。
Figure 2023144921000002
この理由は、送り機構によって、可動ステージをスライドさせる際に発生する、ヨーイング等の遊びを、より効果的に規制でき、より精度良く、移動させることができるためである。
又、P0から第1接続部材のP0側の角部までの距離P2を、通常、5~80mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、マイクロヘッドの配置のバランスがよくなり、より小型化することができるためである。
従って、距離P2を8~60mmの範囲内の値とすることがより好ましく、10~40mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、P0から第2接続部材のP0側とは反対の角部までの距離P3を、通常、10~150mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、マイクロヘッドの配置のバランスがよくなり、より小型化することができるためである。
従って、距離P3を13~130mmの範囲内の値とすることがより好ましく、15~100mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
6.構成(5)
構成(5)は、図1に示されるように、軸受部材が、少なくとも第1スラスト軸受と、当該第1スラスト軸受に、スピンドルの軸心方向に沿って隣接した、第2スラスト軸受と、を有する旨の必須構成要件である。
従って、このような構成とすることにより、スピンドルの軸心方向に沿った、スラスト方向の遊びを、効果的に規制することができる。
又、図4(a)に示すように、第1スラスト軸受26a、及び第2スラスト軸受26bが、それぞれ、スピンドル21a、又は予圧部材26cの外周面に嵌め合い固定される軸軌道盤26´と、第2接続部材24の座繰り部に嵌め合い固定されるハウジング軌道盤26´´と、軸軌道盤26´、及びハウジング軌道盤26´´の間に挟まれた回転体26´´´と、を有していることが好ましい。
すなわち、スピンドル側の軌道盤と、ハウジングとしての第2接続部材側の軌道盤との間に、回転体である球状やコロ状の部材を円形に複数配置した保持盤を有する構成であることが好ましい。
この理由は、軌道盤の回転に伴う摩擦を軽減し、より容易に、操作性を向上させることができるためである。
又、図4(a)に示すように、第1スラスト軸受26a、及び第2スラスト軸受26bにおける、ハウジング軌道盤26´´が、それぞれ対向して配置されていることが好ましい。
この理由は、ハウジング軌道盤が、お互いに向き合っていることで、軸軌道盤を外側に向けることができ、スピンドルと、後述の予圧部材とで、前後から挟んで押圧することにより、互いに引き合う方向に、より効果的に予圧をかけることができるためである。
従って、スピンドルのスラスト方向の遊びを、より効果的に抑制することができるためである。
又、図4(b)に示すように、軸受部材は、例えば、回転体26´´´側に、回転体ガイドとして、円状の溝部を設けた軸軌道盤26´、又はハウジング軌道盤26´´を有することが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、それぞれの軌道盤を、より円滑に回転させることができるためである。
又、図4(c)に示すように、回転体26´´´側に平滑面を有する軸軌道盤27´、又は、回転体26´´´側に平滑面を有するハウジング軌道盤27´´の少なくとも一方を有することが好ましい。
この理由は、少なくとも一方の軌道盤の表面を平滑面とすることで、回転体ガイドの形状の僅かな歪みが原因となる回転の偏心を、より効果的に防ぐことができるためである。
7.構成(6)
構成(6)は、図1に示されるように、軸受部材に対して、軸心方向に沿って、予圧を与える予圧部材26cが設ける旨の必須構成要件である。
従って、このような構成とすることにより、軸受部材を、マイクロヘッド側に所定圧力で押し当てることができ、容易に軸心方向に沿った遊びを低減させることができる。
具体的には、予圧部材が、第2スラスト軸受に当接するヘッド部分を有しており、軸心方向に沿って、スピンドルの先端に螺合するネジ部材であることが好ましい。
すなわち、ネジ頭を押さえとして、スピンドルと、ネジ部材とで、軸受部材を挟む構成とすることが好ましい。
この理由は、ネジ部材の締め付け量によって予圧の調整ができ、スピンドルのスラスト方向の遊びを、より効果的に抑制することができるためである。
又、予圧部材のヘッド部分の径としては、第2スラスト軸受に対して当接できる大きさであれば特に限定されないものの、通常、3~25mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、軸受部材の内周側に当接でき、予圧を分散させずに、より効果的に、軸心方向に沿って、予圧をかけることができるためである。
従って、予圧部材のヘッド部分の径を5~20mmの範囲内の値とすることがより好ましく、8~15mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
又、予圧部材は、軸受部材が緩まない程度の圧力がかかる構成であれば特に限定されないものの、通常、1~30Nの圧力がかかる構成とすることが好ましい。
この理由は、このような圧力であれば、スラスト軸受の遊びをより効果的に抑制することができるためである。
従って、3~25Nの圧力がかかる構成とすることがより好ましく、5~20Nの圧力がかかる構成とすることが更に好ましい。
8.その他の構成
(1)押圧部材
第1の実施形態のステージ機構は、その他の構成部材として、固定ステージ、及び可動ステージを連結する、押圧部材が設けてあることが好ましい。
具体的には、図1に示すように、押圧部材15は、押圧溝14aを貫通して、固定ステージ12のネジ穴12bに螺合した平ネジであって、ワッシャ15aを介して、ネジ頭と、固定ステージ12とで、可動ステージ14を挟んで押圧する部材であることが好ましい。
この理由は、このような構成とすることにより、マイクロヘッドを、ステージ機構の側面に設けているにもかかわらず、ヨーイング等の遊びの規制に加えて、厚さ方向の遊びを、効果的に規制できるためである。
そして、スピンドルの直進性をより容易に向上させることができるためである。
又、ステージ機構が、押圧部材を備えている場合に、押圧部材を、ガイド部材の摺動面とは反対の側面に沿って配置することが好ましい。
この理由は、このような配置とすることで、ガイド部材と、押圧部材と、を、隣接して配置して、押圧部材、及びガイド部材が、可動ステージ面を占有する面積を減らすことができ、ステージ機構全体を、より容易に小型化することができるためである。
又、ガイド部材の近傍で、固定ステージと、可動ステージと、を押圧することができ、ネジ部材を小型にした場合であっても、精密移動を確保できるとともに、ステージ機構自体の小型化を容易することができるためである。
又、図1に示すように、可動ステージ14において、押圧部材13bによって押圧した状態で、スライドを行うことができるように、押圧溝14aが設けてあることが好ましい。
具体的には、可動ステージ14の表面側に、押圧部材の頭部分を埋め込む座繰り部14bが設けてあるとともに、可動ステージ14を厚さ方向に貫通し、スライド方向に長尺である長穴部14cが設けてあることが好ましい。
(2)ワーク取付け用の開口部
又、ステージ機構において、平面視した場合の輪郭に当たる外縁部より内側に、ワーク取付け用の開口部を有することが好ましい。
すなわち、図5(a)~(c)に示すように、ワーク取付け用の開口部における貫通穴32aと、可動ステージ14における貫通穴32bからなるワーク取付け用の開口部32を設けた透過型のステージ機構30とすることが好ましい。
この理由は、このような開口部を有することにより、使い勝手性を向上させることができ、しかも、ステージ装置が小型のまま、このような開口部であれば、所定位置に配置したり、開口部の直径等を定めたりすることができるためである。
ここで、貫通穴(32a、32b)の少なくとも一方を、スライド方向に沿って、長軸を有する長穴形状とすることが好ましい。
この理由は、スライドによって、固定ステージと、可動ステージの位置がずれた場合であっても、開口部の面積をより広く確保することができるためである。
又、スライド方向に直交する方向における、ワーク取付け用の開口部の直径(円相当径)を、通常、8~140mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、例えば、ガイド部材を所定間隔で並べて配置した場合に、ガイド部材の間の領域を広く使って、大径の開口部を空けることができるためである。
従って、貫通長穴の径を10~80mmの範囲内の値とすることがより好ましく、15~40mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態のステージ機構の使用方法であって、下記工程(A)~(C)を有することを特徴とするステージ機構の使用方法である。
(A)ステージ機構を、所定位置に取り付ける工程。
(B)可動ステージの表面に、所定ワークを固定する工程。
(C)マイクロヘッドによって、固定ステージの表面に沿って、可動ステージをスライドさせ、所定ワークを移動させる工程。
以下、本発明のステージ機構の使用方法の実施形態につき、適宜図面を参照しながら具体的に説明するが、第1の実施形態と重複する部分の説明は、適宜省略するものとする。
1.工程(A)
工程(A)は、図7中の符号S1で示すとおり、ステージ機構を、使用する場所に載置する工程である。
すなわち、取り付け位置における固定方法は、一般的な固定方法が使用でき、特に制限されるものではないが、固定ステージの四隅にステージ固定穴12d(図1参照。)を設けるとともに、載置する位置に設けられたネジ穴に表面側からネジ固定することが好ましい。
この理由は、より精度良く、ステージ機構を載置することができるためである。
一方、ステージ固定穴に雌ネジが設けて、背面側からネジ固定することも好ましい。
2.工程(B)
工程(B)は、図7中の符号S2で示すとおり、可動ステージの表面に対して、所定ワークを固定する工程である。
所定ワークの固定方法は、一般的な固定方法が使用でき、特に制限されるものではないが、可動ステージの四隅に、ワーク固定穴14d(図1参照。)としてのネジ穴が設けて、表面側からネジ固定することが好ましい。
この理由は、可動ステージをスライドさせた場合であっても、所定ワークのヨーイング等の遊びを、容易に規制して、精密移動を行うことができるためである。
ここで、所定ワークとしては、可動ステージ表面に載せて、精密移動させることが可能であれば特に制限されないものの、例えば、カメラ、光学レンズ、偏光板、レーザー発振器、ドリル、測定器、測定プローブ、半導体ウエハ、被測定物、被加工物等であることが好ましい。
この理由は、このような種類とすることにより、精密移動を必要する多くの分野に使用することができるためである。
3.工程(C)
工程(C)は、マイクロヘッドによって、可動ステージをスライドさせて、可動ステージに固定された所定ワークを移動させる工程である。
具体的には、まず、図7中の符号S3で示すように、固定ステージ、及び可動ステージの側面に固定したマイクロヘッドを駆動して、スピンドルを軸心方向に沿って移動させる。
次いで、符号S4で示すように、スピンドルが移動することにより、スピンドルに連結された可動ステージを間接的に押圧し、固定ステージの表面に沿ってスライドさせる。
そして、符号S5で示すように、可動ステージに固定した所定ワークを、可動ステージと共に、移動させる。
この理由は、このように実施することで、小型なステージ機構を使用して、ワークの移動を精密に行うことができるためである。
以上の説明のとおり、本発明のステージ機構、及びステージ機構の使用方法によれば、簡易な構成であっても、ワークの移動を精密に行うことができるようになった。
従って、カメラ、顕微鏡、電極、ライト、レンズ、センサ等を所定ワークとして固定して、精密に移動するステージ機構として使用することが期待できる。
又、ステージに対して、ワーク取付け用の開口部をあけることにより、側面にアーム等を設けることなく、可動ステージの表面に固定したカメラ等を固定ステージ側に出すことができ、所定ワークの移動を精密に行うことができる、簡易な透過型ステージとして使用することが期待できる。
10、30: ステージ機構
12:固定ステージ
12a:嵌合溝
14:可動ステージ
15:押圧部材
16:ガイド部材
16a:摺動面
18:ガイド溝
21:マイクロヘッド
21a:スピンドル
21a´:段差部
21a´´:軸受挿入部
21b:スリーブ
21c:シンブル
22:第1接続部材
24:第2接続部材
26:軸受部材
26a:第1スラスト軸受
26b:第2スラスト軸受
26c:予圧部材
26d:円筒部材
26´:軸軌道盤
26´´:ハウジング軌道盤
26´´´:回転体
32:ワーク取付け用の開口部

Claims (8)

  1. 一対の固定ステージと、可動ステージと、を備えた平板状のステージ機構であって、下記構成(1)~(6)を有することを特徴とするステージ機構。
    (1)前記固定ステージ、及び前記可動ステージの側面に、前記固定ステージの表面に沿って、前記可動ステージをスライドさせるマイクロヘッドが設けてある。
    (2)前記マイクロヘッドが、雄ネジ部を有するスピンドルと、当該スピンドルが組み込まれているスリーブと、当該スリーブの一部が挿入され、一部で前記スピンドルの一端に接続されていて、前記スピンドルとともに回転するシンブルと、を有している。
    (3)前記固定ステージの側面に、前記スリーブを固定支持する第1接続部材が設けてある。
    (4)前記可動ステージの側面に、軸受部材を介して、前記スピンドルを回転支持する第2接続部材が設けてある。
    (5)前記軸受部材が、少なくとも第1スラスト軸受と、当該第1スラスト軸受に、前記スピンドルの軸心方向に沿って隣接した、第2スラスト軸受と、を有している。
    (6)前記軸受部材に対して、前記軸心方向に沿って、予圧を与える予圧部材が設けてある。
  2. 前記第1スラスト軸受、及び前記第2スラスト軸受が、それぞれ、前記スピンドルの外周面に嵌め合い固定される軸軌道盤と、前記第2接続部材の座繰り部に嵌め合い固定されるハウジング軌道盤と、前記軸軌道盤、及び前記ハウジング軌道盤の間に挟まれた回転体と、を有しており、前記第1スラスト軸受、及び前記第2スラスト軸受における、前記ハウジング軌道盤が、それぞれ対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のステージ機構。
  3. 前記第2接続部材が、前記第1スラスト軸受と、前記第2スラスト軸受との間に、前記第1スラスト軸受、及び前記第2スラスト軸受を当接する円筒形の鍔部が設けてあることを特徴とする請求項1又は2に記載のステージ機構。
  4. 前記スピンドルが、前記軸受部材に当接して位置を固定する段差部と、当該段差部より先端側に、前記軸受部材に挿入する軸受挿入部と、を有していることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のステージ機構。
  5. 前記予圧部材が、前記軸心方向に沿って、前記スピンドルの先端に螺合したネジ部材であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のステージ機構。
  6. 前記固定ステージ、及び前記可動ステージを連結する、押圧部材が設けてあることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のステージ機構。
  7. 前記固定ステージの表面、又は前記可動ステージの背面に、前記可動ステージのスライド方向に沿って、長尺状のガイド部材が設けてあることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のステージ機構。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のステージ機構の使用方法であって、下記工程(A)~(C)を有することを特徴とするステージ機構の使用方法。
    (A)前記ステージ機構を、所定位置に取り付ける工程。
    (B)前記可動ステージの表面に、所定ワークを固定する工程。
    (C)前記マイクロヘッドによって、前記固定ステージの表面に沿って、前記可動ステージをスライドさせ、前記所定ワークを移動させる工程。
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