JP7402104B2 - 車載システム - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、脳波を計測することなく運転者の状態に応じた運転支援を行うことを課題とする。
また、以上のような車載システムにおいて、前記運転安定性は、前記自動車と当該自動車の前走車との車間距離の安定性としてもよい。
以上のような車載システムによれば、ハイレゾリューションオーディオの音量やハイレゾリューションオーディオの高周波の成分の大きさと運転者の感じる「正味の快(快-不快)」との相関と、運転者の感じる「正味の快」と自動車の運転安定性と、自動車の操作の運転操作の正確性との間にある相関を利用して、脳波を計測することなく運転者の状態に応じた運転支援を行うことができる。
図1に、本実施形態に係る車載システムの構成を示す。
車載システム1は自動車に搭載されるシステムであり、図示するようにフロントカメラ101、バックカメラ102、車内カメラ103、自動車の状態や周辺環境の状態を検出する各種のセンサ104、運転安定性算出部105、個人認識部106、ナビゲーションシステム107、状況監視部108、音量制御部109、音量データベース110、音量学習部111、オーディオ装置112、スピーカ113を備えている。
また、運転安定性算出部105は、バックカメラ102が撮影した後方映像やフロントカメラ101が撮影した前方映像から、図3に示す自動車と自動車側方の車線境界線(白線等)との距離D1、D2を検出し、距離D1、D2の平均の、所定の期間中の標準偏差の逆数を、自動車の運転の安定度を表す運転安定性として算出する。
図示するように、音量データベース110には、自動車の運転者となることのあるユーザ毎に対応して設けた個人レコードが蓄積される。
各個人レコードには、対応するユーザの識別情報である個人IDと、曲音量テーブルと曲調音量テーブルが格納される。
曲音量テーブルには、オーディオ装置112で再生される楽曲毎に、当該楽曲の識別情報である曲識別子と、曲属性と、音量が登録される。曲属性としては、楽曲のタイトルや、アーティストや、「明るい」/「穏やか」/「悲しい」などの曲調等を登録する。曲調音量テーブルに記録する「明るい」、「穏やか」、「悲しい」等の曲調は、例えば曲調解析ソフトウェアを用いて分類することができる。
さて、本発明者らが行った実験によれば、運転者がハイレゾリューションオーディオを聴取している状態では、ハイレゾリューションオーディオの音量と脳波計を用いて計測した運転者の感じる「正味の快(快-不快)」との間には相関がある。また、脳波計を用いて計測した運転者の感じる「正味の快」と自動車と車線境界線との距離の標準偏差の逆数として示される運転安定性との間には、「正味の快」が大きくなると運転安定性が高くなる相関がある。
この運転支援は行う図4に示した音量データベース110を構築する音量学習部111の音量学習処理と、オーディオ装置112の音量を制御する音量制御部109の音量制御処理によって行う。
ここで、音量学習処理は、音量データベース110の、個人認識部106が運転者として認識した個人の個人レコードの曲音量テーブルに所定数以上の楽曲が登録されていない場合に実行される処理である。
図示するように、音量学習部111は音量学習処理において、音量学習部111は、オーディオ装置112において再生されている楽曲である再生楽曲が、個人認識部106が運転者として認識した個人の個人レコードの曲音量テーブルに登録されていない楽曲となるのを監視する(ステップ502)。
そして、現在のオーディオ装置112の音量が、音量の調整範囲の上限に達したかどうかを調べ(ステップ510)、達していなければ、オーディオ装置112の音量を予め定めた単位調整量増加し(ステップ512)、ステップ506からの処理に戻る。なお、ハイレゾリューションオーディオに含まれる、人間の耳に聴こえる周波数の上限を超える超高周波は、人間の耳に聴こえない。しかしながら、ハイレゾリューションオーディオの音量を変化させると、それに含まれる超高周波の振幅レベル(大きさ)も音量に対応して変化する。
以上、音量学習部111が行う音量学習処理について説明した。
このような音量学習処理によれば、運転者と自動車の運転者となることのあるユーザ毎に、各曲、各曲調の、運転安定性が高くなるオーディオ装置112の音量を音量データベース110に登録することができる。
ここで、音量制御処理は、個人認識部106が運転者として認識した個人が、音量データベース110の曲音量テーブルに所定数以上の楽曲が登録されている場合、すなわち、音量学習処理が実行されない場合に実行される処理である。
図示するように、音量制御部109は音量制御処理において、現時点と現時点から所定時間長の時間前の時点の間の期間の運転安定性を運転安定性算出部105に算出させながら、算出された運転安定性が予め定めたしきい値Thよりも劣化するのを監視する(ステップ602)。
以上、本発明の実施形態について説明した。
このように、本実施形態によれば、ハイレゾリューションオーディオの音量と運転者の感じる「正味の快」との相関と、運転者の感じる「正味の快」と自動車の運転安定性と、自動車の操作の運転操作の正確性との間にある相関を利用して、脳波を計測することなく運転者の状態に応じた運転支援を行うことができる。
このように超高周波の振幅レベルのみを制御しても、ハイレゾリューションオーディオの超高周波の振幅レベルとハイパーソニックエフェクトによる運転者の感じる「正味の快」との相関と、運転者の感じる「正味の快」と自動車の運転安定性と、自動車の操作の運転操作の正確性との間にある相関を利用して、脳波を計測することなく運転者の状態に応じた運転支援を行うことができることが期待できる。
ここで、以上の音量調整処理では、ステップ718において、オーディオ装置112に出力するハイレゾリューションオーディオ全体の音量を単位調整量増加させたが、ステップ718では、オーディオ装置112に出力するハイレゾリューションオーディオの超高周波の成分の振幅レベル(ゲイン)のみを単位調整量増加させてもよい。
すなわち、この場合には、車載システム1に移動通信装置を設け、図8に示すように、移動通信網とインターネットを介して、インターネット上に配置した音量データ提供サーバ2にアクセスできるようにする。
また、車載システム1において、音量制御部109が移動通信装置を用いて音量データ提供サーバ2にアクセスし、予め登録された運転者となることのある各ユーザの個人属性に整合する個人属性レコードを取得し、取得した各個人属性レコードを、その個人属性レコードの個人属性に整合するユーザの個人レコードとして記憶し、音量制御処理において用いるようにする。
Claims (8)
- 自動車に搭載される車載システムであって、
曲を表すハイレゾリューションオーディオを再生するオーディオ装置と、
曲の識別または曲の曲調を曲の着目属性として、着目属性の各値にそれぞれ対応づけて、前記自動車の運転の安定度を表す運転安定性が良好となる、着目属性の値が対応する値である曲の音量を制御音量として登録した音量テーブルと、
所定の契機で、オーディオ装置が再生している曲の音量が、当該曲の着目属性の値に対応づけて前記音量テーブルに登録されている制御音量となるように、前記オーディオ装置を制御する音量制御手段と、
前記自動車の運転安定性を計測する運転安定性計測手段と、
前記運転安定性計測手段が計測した運転安定性と前記オーディオ装置が再生している曲の着目属性の値と当該再生している曲の音量とに基づいて、着目属性の値毎に、前記運転安定性が良好となる、着目属性が当該値である曲の音量を学習し制御音量として当該値に対応づけて前記音量テーブルに登録する音量学習手段とを有することを特徴とする車載システム。 - 自動車に搭載される車載システムであって、
曲を表すハイレゾリューションオーディオを再生するオーディオ装置と、
曲の識別または曲の曲調を曲の着目属性として、着目属性の各値にそれぞれ対応づけて、前記自動車の運転の安定度を表す運転安定性が良好となる、着目属性の値が対応する値である曲の音量を制御音量として登録した音量テーブルと、
所定の契機で、オーディオ装置が再生している曲の音量が、当該曲の着目属性の値に対応づけて前記音量テーブルに登録されている制御音量となるように、前記オーディオ装置を制御する音量制御手段と、
個人の特徴のタイプ毎に当該タイプに対応する音量テーブルを蓄積した音量テーブル提供サーバから、前記自動車の運転者の特徴に整合するタイプに対応する音量テーブルをダウンロードする音量テーブル取得手段とを有し、
前記タイプに対応する音量テーブルには、着目属性の各値にそれぞれ対応づけて、対応するタイプに整合する特徴を持つ個人が運転者である場合に運転安定性が良好となる、着目属性の値が対応する値である曲の音量が制御音量として登録されていることを特徴とする車載システム。 - 自動車に搭載される車載システムであって、
曲を表すハイレゾリューションオーディオを再生するオーディオ装置と、
曲の識別または曲の曲調を曲の着目属性として、着目属性の各値にそれぞれ対応づけて、前記自動車の運転の安定度を表す運転安定性が良好となる、着目属性の値が対応する値である曲の音量を制御音量として登録した音量テーブルと、
所定の契機で、オーディオ装置が再生している曲の音量が、当該曲の着目属性の値に対応づけて前記音量テーブルに登録されている制御音量となるように、前記オーディオ装置を制御する音量制御手段と、
複数のユーザのそれぞれに対応する複数の前記音量テーブルと、
運転者を個人認識する個人認識手段とを備え、
前記音量制御手段は、所定の契機で、オーディオ装置が再生している曲の音量が、前記個人認識手段が個人認識したユーザに対応する音量テーブルに、当該曲の着目属性の値に対応づけて登録されている制御音量となるように、前記オーディオ装置を制御し、
前記ユーザに対応する音量テーブルには、着目属性の各値にそれぞれ対応づけて、対応するユーザが運転者である場合に運転安定性が良好となる、着目属性の値が対応する値である曲の音量が制御音量として登録されていることを特徴とする車載システム。 - 請求項3記載の車載システムであって、
前記自動車の運転安定性を計測する運転安定性計測手段と、
前記個人認識手段が個人認識したユーザと前記運転安定性計測手段が計測した運転安定性と前記オーディオ装置が再生している曲の着目属性の値と当該再生している曲の音量とに基づいて、複数のユーザのそれぞれについて、着目属性の値毎に、前記運転安定性が良好となる、着目属性が当該値である曲の音量を学習し制御音量として当該値に対応づけて当該ユーザに対応する前記音量テーブルに登録する音量学習手段とを有することを特徴とする車載システム。 - 自動車に搭載される車載システムであって、
曲を表すハイレゾリューションオーディオを再生するオーディオ装置と、
前記自動車の運転安定性を計測する運転安定性計測手段と、
前記運転安定性計測手段が計測した前記自動車の運転安定性が所定レベルよりも劣化したときに、前記オーディオ装置が再生している曲の音量を変化させながら、前記運転安定性計測手段に前記運転安定性を計測させて、当該運転安定性計測手段で計測される前記運転安定性が良好となる前記曲の音量を探索し、前記曲の音量を探索した音量に設定する音量制御手段とを有することを特徴とする車載システム。 - 請求項1、2または3記載の車載システムであって、
前記所定の契機は、前記自動車の運転の安定度の劣化の発生と、前記自動車の狭隘道路区間の走行の発生と、前記自動車の曲がりくねった道路区間道路区間の走行の発生と、前記自動車の周辺環境の悪化の発生とのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする車載システム。 - 請求項1、2、3、4、5または6記載の車載システムであって、
前記運転安定性は、前記自動車と車線境界線との距離の安定性であることを特徴とする車載システム。 - 請求項1、2、3、4、5または6記載の車載システムであって、
前記運転安定性は、前記自動車と当該自動車の前走車との車間距離の安定性であることを特徴とする車載システム。
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