JP7401412B2 - 接合体の検査方法、及び接合体の検査装置、並びに接合体 - Google Patents

接合体の検査方法、及び接合体の検査装置、並びに接合体 Download PDF

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Description

本発明は、接合体の検査方法、及び接合体の検査装置、並びに接合体に関する。
自動車の部品等において、金属製の管部材を他の部材(被接合部材)と接合した接合体が用いられている。特許文献1には、被接合部材に設けられた孔に管部材を挿通させ、管部材を拡径して該被接合部材に圧接することにより、管部材を被接合部材に接合させることが記載されている。この文献では、管部材を拡径させるために、コイルを、被接合部材の孔の位置に合わせるように管部材内に挿通し、コイルに瞬間的にパルス大電流を流す、という方法を採用している。これにより、コイルから磁界が発生し、この磁界によって管部材に渦電流が発生し、コイルと管部材の間に作用するローレンツ力により管部材が拡径する。この方法は、アルミニウム等の導電性が高い材料から成る管部材に対して好適に用いることができる。また、生産性には前出技術よりは劣るが接合状態が類似する機械的な手法として、管部材内部に伸縮機構を挿入して拡径を行うもの、管部材内部にゴム等の弾性体を内在させてその弾性変形により拡径するもの、管部材内部に非圧縮性流体を導入することにより高圧を付加するもの等がある。また、管部材同士を電磁成形によりかしめ接合する技術が特許文献2に記載されている。
特開2017-131959号公報 特開2019-13955号公報
上記のように管部材と被接合部材とを接合した後に、管部材と被接合部材が十分な強度で接合されているか否かを検査する方法の1つとして、X線CT検査法が挙げられる。しかし、このような接合体の検査に適用可能な十分広い視野範囲をもつX線CT検査では、1μmよりも狭い隙間を検出することは困難である。また、管部材の接合部位のかしめ部が、確実にかしめられているか否か等、かしめ状態を評価することまではできない。このような狭い隙間の有無や、かしめ状態は、例えば自動車用部品等においては、強度上で重要な問題となり得るため、不良の検出精度が高い検査方法の確立が求められている。
そこで、本発明は、接合体の各部材間の微小な隙間やかしめ不足による接合不良を高精度に検出できる接合体の検査方法、及び接合体の検査装置、並びにその検査に用いる接合体を提供することを目的とする。
本発明は下記の構成からなる。
(1) 少なくとも1つの貫通孔を有する第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材を挿入し、前記第2管部材を拡管して接合部を形成した接合体の検査方法であって、
前記第1管部材と前記第2管部材の前記接合体に弾性波振動を付与し、
光学的に一括的に測定される、前記第1管部材と前記第2管部材との接合部を含む視野領域において、前記第1管部材の振動分布と、前記貫通孔を通して測定される前記第2管部材の振動分布とを、前記接合体の周方向の位置が異なる複数の視野領域について取得し、
取得した前記振動分布により前記接合部全体における接合の良否を判定する、
接合体の検査方法。
(2) 第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材が重なって接合された接合体の検査装置であって、
前記接合体に弾性波振動を付与する加振部と、
光学的に一括的に測定される、前記第1管部材と前記第2管部材との接合部を含む視野領域において、前記第1管部材の振動分布と、前記第1管部材に形成された貫通孔を通して測定される前記第2管部材の表出部分の振動分布とを、前記接合体の周方向の位置が異なる複数の視野領域について取得する振動検出部と、
を備える接合体の検査装置。
(3) 第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材の少なくとも一部が挿入され、前記第1管部材の内周面と前記第2管部材の外周面とが拡管した状態で密着した接合部を有する接合体であって、
前記第1管部材の前記接合部には、少なくとも1つの貫通孔が形成され、
前記第2管部材の前記接合部は、前記貫通孔の内縁に係合せずに前記第1管部材と接触している、
接合体。
本発明によれば、管部材と被接合部材との間の微小な隙間やかしめ不足による接合の不良を確実に検出できる。
図1は、本発明に係る接合体の検査装置の一実施形態を示す概略構成図である。 図2は、接合体の一例の外観を模式的に示す概略斜視図である。 図3は、図2に示す接合体を電磁成形する前の状態を示す図であって、成形治具、第1管部材、第2管部材、及び電磁成形用のコイルの配置例を説明する概略断面図である。 図4は、第1管部材と第2管部材の重なり部が電磁成形された様子を模式的に示す概略断面図である。 図5は、図4に示す環状膨出部と接合部の拡大断面図であって、第1管部材と第2管部材との接合強度の高い状態を示す図である。 図6は、図4に示す環状膨出部と接合部の拡大断面図であって、第1管部材と第2管部材との接合強度が弱い状態を示す図である。 図7は、接合体の検査方法の手順を示すフローチャートである。 図8は、視野領域内の各点における振動の状態を求める方法を(A)~(C)に示す説明図である。 図9は、接合体の他の検査方法の手順を示すフローチャートである。 図10は、分割された複数の成形治具を用いて第1管部材と第2管部材とを電磁成形した様子を示す接合体の模式的な断面図である。 図11は、図10に示す成形治具を用いて電磁成形した接合体の外観を示す斜視図である。 図12は、接合体の概略正面図である。 図13は、接合部に設ける貫通孔の配置例を(A)、(B)に示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<検査装置の構成>
図1は、本発明に係る接合体の検査装置の一実施形態を示す概略構成図である。
接合体の検査装置(以降は「検査装置」という)100は、第1管部材11と第2管部材13とが接合部15で密着して接合された接合体17の密着度を、弾性波振動を利用して検査する。この密着度の大小に応じて、接合体17の接合強度の良否を判定できる。本構成の接合体17においては、接合部15における第1管部材11に貫通孔19が形成され、貫通孔19から第2管部材13を表出させることで、後述する弾性波振動が検出可能となっている。
検査装置100は、加振部21、振動検出部23、相対移動機構25、評価部27、入力部29、出力部31、及びこれらを制御する制御部33を備える。
加振部21は、加振部21は、信号発生器35と振動子37を有し、接合体17に弾性波振動を付与する。信号発生器35は、ケーブルを通じて振動子37と電気的に接続されて、発生した交流電気信号を振動子37に送信する。振動子37は、接合体17に接触させて用いられ、信号発生器35から受信した交流電気信号を機械的振動である弾性波振動に変換し、この弾性波振動を接合体17に付与する。
振動子37の接合体17への接触位置は、接合体17を構成する第1管部材11と第2管部材13のいずれでもよいが、第2管部材13の接合部15から軸方向に離隔した部位等、後述する視野領域IAを含まない位置であればよい。振動子37の形状は特に問わないが、表面が曲面で形成された第2管部材13(又は第1管部材11)に接触し易くするために、接触面積が小さくなるように、先端が尖っているものが好ましい。
振動検出部23は、光照射部41と、光検出部43と、振動分布決定部45を備え、少なくとも貫通孔19から表出した第2管部材13の表出部分における振動状態(振幅及び/又は位相)の分布(以降、振動分布という。)を光学的に一括的に検出する。
光照射部41は、レーザ光源47と、ビーム成形レンズ49とを有する。レーザ光源47は、加振部21の信号発生器35が発生する交流電気信号と同期したタイミングで、パルス状のレーザ光(パルスレーザ光LB)を発光する。ビーム成形レンズ49は、レーザ光源47と接合体17との間に配置された凹レンズから成る。
レーザ光源47は、制御部33を介して加振部21の信号発生器35と接続される以外にも、信号発生器35と直接にケーブル接続されていてもよい。その場合、交流電気信号と高精度に同期制御できる。ビーム成形レンズ49は、レーザ光源47からのパルスレーザ光LBを、接合体17のうち、少なくとも接合部15の貫通孔19を含む範囲に照射するように、パルスレーザ光LBの照射領域を拡げる役割を有する。ここで、パルスレーザ光が照射される範囲の全体、又は照射範囲のうち接合部15の貫通孔19を含む部分を、振動分布を検出する視野領域IAとする。
光検出部43は、パルスレーザ光LBが視野領域IAで反射した反射光と、詳細を後述する参照光とが干渉して形成される干渉パターンを検出する。
光検出部43は、ビームスプリッタ51、第1反射鏡53、第2反射鏡55、位相シフタ57、集光レンズ59及びイメージセンサ61を有する、いわゆる、スペックル・シェアリング干渉計63である。
ビームスプリッタ51は、視野領域IA内の各点において接合体17の表面で反射した反射光が入射する位置に配置されたハーフミラーである。
第1反射鏡53は、ビームスプリッタ51で反射される第1反射光LR1の光路上に配置されており、第2反射鏡55は、ビームスプリッタ51を透過する第2反射光LR2の光路上に配置されている。
位相シフタ57は、ビームスプリッタ51と第1反射鏡53の間に配置されており、位相シフタ57を通過する反射光の位相を変化(シフト)させるものである。
イメージセンサ61は、ビームスプリッタ51で反射された後に第1反射鏡53で反射されてビームスプリッタ51を透過する第1反射光LR1、及びビームスプリッタ51を透過した後に第2反射鏡55で反射されてビームスプリッタ51で反射される第2反射光LR2の光路上に配置されている。
集光レンズ59は、ビームスプリッタ51とイメージセンサ61の間に配置されている。
第1反射鏡53は、その反射面がビームスプリッタ51の反射面に対して45°の角度になるように配置されている。それに対して第2反射鏡55は、その反射面がビームスプリッタ51の反射面に対して45°からわずかに傾斜した角度になるように配置されている。
イメージセンサ61は、検出素子を多数有しており、視野領域IA内における接合体17の表面上の多数の点から第1反射鏡53及び位相シフタ57を通してイメージセンサ61に入射する反射光を、それぞれ異なる検出素子で検出する。各検出素子は、検出された光の強度に対応する電気信号を出力する。
振動分布決定部45は、光検出部43で検出された干渉パターンを表す電気信号に応じて、詳細を後述する手順によって視野領域IAにおける振動分布を求める
相対移動機構25は、接合体17の第1管部材11及び第2管部材13を、その軸の周りに回転させる装置であり、接合体17の端部を把持する一対の把持部39A,39B、及び少なくとも一方の把持部39Aを回転駆動するモータ(図示省略)を有する。相対移動機構25は、把持部39A,39Bに把持される接合体17の接合部15の貫通孔19の部分が、視野領域IA内に配置されるように、接合体17の回転位置を変更することが可能である。なお、相対移動機構25を用いることなく、操作者が手動で接合体17を移動させて、所望の位置を視野領域IAに含ませるようにしてもよい。
評価部27は、振動分布決定部45で決定された、すなわち振動検出部23で取得された視野領域IAの振動分布に基づいて、後述するように接合部15の接合状態の良否を判定する。
その他、検査装置100は、操作者が情報を検査装置100に入力する入力部29と、評価部27で判定された結果等の情報を表示するディスプレイや、判定結果の信号を検査装置100の外部に出力するための出力端子等である出力部31を備える。
制御部33は、上記した各部を、入力部29から入力された指示や、予め用意されたプログラムに従って動作させる。つまり、制御部33、振動分布決定部45、評価部27等は、CPU等の演算手段、メモリ、ストレージ等の記憶手段を含むハードウェア資源であるコンピュータ装置によって構成され、ソフトウェアによる各部の駆動や情報処理を具現化している。
<接合体>
図2は、接合体の一例の外観を模式的に示す概略斜視図である。
ここで例示する接合体17は、少なくとも1つの貫通孔19を有する第1管部材11の管内に、第1管部材11よりも小さな外径を有する第2管部材13を挿入して重ね合わせ、この重ね合わせた部分の第2管部材13を電磁成形により拡管し、接合部15を形成している。
第1管部材11の電磁成形前の素管は、円管に限らず、断面が正方形又は長方形の四角管、断面が六角形の六角管、断面が八角形の八角管であってもよく、押出や板材の溶接により製造できる。第1管部材11の断面形状が円形である場合には、第2管部材13も同様に円形断面にする等、互いに相似形状にして成形することが好ましいが、相似でない異形断面同士を組み合わせてもよい。
第1管部材11の材質は、鋼材(普通鋼、高張力鋼)、アルミニウム合金(例えば、熱処理型合金であるJIS6000系、7000系等)、樹脂等、適宜に選択が可能である。
第2管部材13の電磁成形前の素管は、第1管部材11と同様であり、円管に限らず、断面が正方形又は長方形の四角管、断面が六角形の六角管、断面が八角形の八角管であってもよく、押出や板材の溶接により製造できる。第2管部材13の材質は、電磁拡管が可能なアルミニウム合金(例えば、熱処理型合金であるJIS6000系、7000系等)が好適な材料として挙げられる。第1管部材11と第2管部材13とは同じ材質であってもよく、互いに異なる材質であってもよい。
ここでは、互いに径が異なり、軸方向垂直断面が円形の第1管部材と第2管部材とを成形治具の内側で電磁成形により拡管させ、各部材を相互にかしめ接合した接合体を用いて説明するが、検査対象はこれに限らない。また、拡管方法としては、電磁成形以外にも液圧拡管やゴム拡管等の各種の方法を採用できる。
貫通孔19は、かしめ接合の接合力を低下させないために、孔径をφ10mm未満とすることが好ましく、第1管部材11の肉厚を2mmとした場合には、φ5mm以下、好ましくはφ4mm以下にするのが好ましい。なお、いずれの場合も孔径をφ2mm以上とするのが好ましい。
<電磁成形>
図3は、図2に示す接合体17を電磁成形する前の状態を示す図であって、成形治具71、第1管部材11、第2管部材13、及び電磁成形用のコイル73の配置例を説明する概略断面図である。
成形治具71は、電磁成形時にコイル73からの励起磁界により第2管部材13にローレンツ力が発生した際に、第1管部材11及び第2管部材13が拡管する力を受け止める押し当て部71aを有する。成形治具71の材質としては、鋼(例えば、SUS304、SS400等)、アルミ押出材、アルミ鋳物、樹脂射出成形材等が好適な材料として挙げられる。本構成の成形治具71は、第1管部材11の周方向に複数のブロックに分割されている。複数のブロックは、ボルト等の適宜な締結手段によって互いに連結され、環状の押し当て部71aを形成する。
電磁成形を行う準備として、まず、第1管部材11の一方の管端11aから第2管部材13の一方の管端13aを挿入し、第1管部材11と第2管部材13とが径方向に重なり合った重なり部75を形成する。この重なり部77の径方向外側で、周方向に沿って成形治具71を配置する。また、第2管部材13の管内に電磁成形用のコイル73を配置する。上記した配置順は一例であって、これに限らず任意の順で行える。
コイル73は、図示を省略するが、導体を通じて外部の電源部に接続され、手動により、又は公知の移動機構によるスライド動作によって第2管部材13の管内に挿入される。そして、コイル73は、所望の配置位置で位置決めされ、適宜な固定機構により管軸方向に固定される。第1管部材11と、第2管部材13と、コイル73とは、互いに同芯に配置される。また、成形治具71の内側の押し当て部71aと第1管部材11の外周面との間の間隔は一定にされる。
第1管部材11には、少なくとも1つの貫通孔19が形成される。貫通孔19は、1つだけ設けることでもよいが、互いに異なる複数箇所に設けることが好ましい。貫通孔19の径方向外側の対応する位置には、成形治具71の押し当て部71aを配置する。つまり、第1管部材11の径方向外側には、成形治具71の押し当て部71aが貫通孔19を覆うように径方向に重なって配置される。
貫通孔19の形状は、平面視で円形(真円)であるが、これに限らず、三角形や四角形等の多角形であってもよく、楕円形、L字形等の他の形状であってもよい。
図3に示す状態でコイル73に通電することにより、第2管部材13が電磁拡管する。このときコイル73には、不図示の電源部から、例えば16kJ程度のエネルギーが瞬間的に投入され、コイル73に対面する第2管部材13に渦電流が励起される。この渦電流は、第2管部材13に径方向外側へ向かうローレンツ力を発生させ、発生したローレンツ力によって第2管部材13が拡管される。
図4は、第1管部材11と第2管部材13の重なり部75が電磁成形された様子を模式的に示す概略断面図である。
第2管部材13が拡管すると、第2管部材13の拡管変形に追従して第1管部材11が拡管する。第1管部材11の外周面は、成形治具71の押し当て部71aに押し当てられて密着し、これ以上の拡径が規制される。また、押し当て部71aの管軸方向の両脇では、第2管部材13と第1管部材11の拡管が更に進む。これにより、成形治具71を挟んだ管軸方向の両脇には、コイル73が配置された領域と重なる部位に、径方向外側に膨らむ環状膨出部77A,77Bが形成される。
本構成の場合、環状膨出部77Aは主に第2管部材13に形成され、環状膨出部77Bは主に第1管部材11に形成される。また、環状膨出部77Aの最大径部79Aよりも成形治具71側では、第1管部材11の管端11aが、第2管部材13の斜面81Aに沿って拡径される。環状膨出部77Bでは、第1管部材11の最大径部79Bよりも成形治具71側に、第2管部材13の管端13aが径方向外側に向けて傾斜して拡径され、第1管部材11に斜面81Bを形成している。
第1管部材11の貫通孔19に対面する第2管部材13は、貫通孔19内で径方向外側に殆ど膨出していない。したがって、第2管部材13は、貫通孔19の内縁に係合(かしめ)せずに接触した状態に維持されている。
<接合部の接合状態と弾性波振動の伝播特性>
ここで、上記のように電磁成形により形成された接合部15の接合状態について、更に詳細に説明する。
図5、図6は、図4に示す環状膨出部77Aと接合部15の拡大断面図であって、図5は第1管部材11と第2管部材13との接合強度の高い状態を示す図で、図6は第1管部材11と第2管部材13との接合強度が弱い状態を示す図である。
図5に示すように、第2管部材13の電磁拡管によって、第1管部材11は、成形治具71の押し当て部71aに押し当てられ、押し当て部71aから外れた管端11aに近い部分が第2管部材13の斜面81Aに沿って拡径する。第2管部材13の拡管力は、押し当て部71aの縁部71bで局所的な集中が生じ、縁部71bに対応する第1管部材11と第2管部材13には、応力集中による屈曲部85が生じ、屈曲部85には第1管部材11と第2管部材13とのかしめ部が形成される。かしめ部が形成される場合には、接合部15の密着度も高い状態となる。
一方、図6に示すように、電磁拡管の条件によっては、押し当て部71aの縁部71bに対応する第1管部材11と第2管部材13の湾曲部87に大きな応力集中が生じず、その結果、かしめ部が形成されずに、比較的緩い接合状態となる場合がある。その場合、接合部15の密着度は低い状態となる。
図5に示すように、電磁成形によって第1管部材11と第2管部材13との屈曲部85にかしめ部が形成され、第1管部材11と第2管部材13とが強固に接合された場合と、図6に示すように、緩い接合状態の場合とでは、管部材の振動伝播特性が異なる。
つまり、第1管部材11と第2管部材13が強固に接合された場合、図5に矢印EVで示すように、第2管部材13の貫通孔19を避けるように、接合部15から離隔した部位から弾性波振動を付与すると、その弾性波振動が接合部15に向けて伝播される。弾性波振動は、第1管部材11の管端11aで、第2管部材13から第1管部材11にも伝播され、第2管部材13に沿った矢印EV1で示す振動と、第1管部材11に沿った矢印EV2で示す振動に分かれる。これらの振動が第2管部材13と第1管部材11に沿って伝播される。同様に、図6に示す緩い接合状態においても、伝播されてくる弾性波振動が、第1管部材11の管端11aから、矢印EV1で示す振動と矢印EV2で示す振動になる。
上記の矢印EV1で示す振動と、矢印EV2で示す振動とは、接合状態に応じて第2管部材13から第1管部材11へ伝播される振動の状態が異なる。強固に接合され、密着度が高い場合、EV1とEV2は一体となって振動する。一方、緩い接合状態となり密着度が低い場合、EV1とEV2は、互いに独立して振動するため、接合部15においては、互いの振動の強度比率が異なる。
そこで、接合部15の領域内に貫通孔19を形成し、この貫通孔19を通して第2管部材13の弾性波振動による振動分布をLR1から求める。また、貫通孔19近傍の第1管部材11の弾性波振動による振動分布をLR2から求める。そして、双方の振動分布の違いに応じて、貫通孔19の部位における密着度を評価する。つまり、接合部15の任意位置に形成した貫通孔19から表出する第2管部材13の振動分布と、貫通孔19の近傍の第1管部材11の振動分布とを、上述した検査装置100により検出することで、検出された各振動分布の違いに応じて、接合部15の任意位置の密着度を正確に評価できる。このようにして、測定が困難であった接合部15の密着度が明らかになり、以て、接合体17の機械的強度を正確に把握でき、適正品質か否かを高精度に判断できる。
<接合体の検査方法>
次に、検査装置100を用いて、第1管部材11と第2管部材13とが接合された接合体17の密着度を評価する、接合体の検査方法の手順を詳細に説明する。
図7は、接合体の検査方法の手順を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って説明する。なお、以下に説明する手順は、図1に示す制御部33が、予め定めたプログラムに従って又は操作者の入力情報に応じて自動的に実行するか、操作者の手作業により実行するものである。
まず、操作者が、接合体17の端部を相対移動機構25の把持部39A,39Bに把持させる。そして、接合体17の接合部15が検査装置100の視野領域IA(図1)内に配置されるように、相対移動機構25を駆動するか、操作者が操作することで、接合体17を検査装置100にセットする(ステップ101、以下、S101という。)。
視野領域IAは、スペックル・シェアリング干渉計63側から平面状に見える領域である。それに対して接合部15は、管状体の接合体17の周面で曲面状であるため、1つの視野領域IAには接合部15の外周面の一部しか含まれない。そこで、1つの視野領域IAで振動の測定を行った後、相対移動機構25によって接合体17を(360/n)°回転させて別の周位置の視野領域IAで測定を行うという操作を複数回繰り返すことにより、接合部15の周方向全体の測定を行う。視野領域IAに貫通孔19が存在する場合には、貫通孔19から表出した第2管部材13が測定される。ここで、接合体17を回転させて視野領域IAを変更する回数をn回(nは2以上の整数)とする。振動の測定を行うn個の視野領域IAを、それぞれIA,IA,~IAとして表す。ここでは、n=4とし、接合体17を回転させる角度を1回あたり90°とする。
まず、視野領域IAにおける測定を開始する。
1つの視野領域では、振動子37の振動の位相を異ならせてm回(mは3以上の整数)の測定を行う。振動子37の振動の位相は、信号発生器35から振動子37に送信される交流電気信号の位相であり、接合体17が励振される振動の、振動子37との接触点における位相に相当する。ここでは、m=3とし、各回の測定を、位相指標k(1~mまでの整数)を用いて「k回目の測定」と表す。
まず、1回目の測定としてk=1に設定する(S102)。そして、信号発生器35から振動子37に交流電気信号を送信することにより、振動子37から接合体17への振動の付与を開始する(S103)。
次に、振動子37の振動の位相が、所定の初期値(例えばφ=0)を用いて[φ+2π(k-1)/m]で表されるタイミング毎に、信号発生器35はレーザ光源47にパルス信号を送信する。この段階ではk=1であるため、パルス信号が送信されるときの振動子37の振動の位相はφである。レーザ光源47は、パルス信号を受ける毎にパルスレーザ光LBを繰り返し出射する。このパルスレーザ光LBは、ビーム成形レンズ122によりビームスポットが拡径され、視野領域IAを含む接合体17の表面に照射される(S104)。
パルスレーザ光LBは、接合体17の表面で反射され、スペックル・シェアリング干渉計63のビームスプリッタ51に入射する。その反射光の一部(第1反射光LR1)はビームスプリッタ51で反射され、位相シフタ57を通過した後に第1反射鏡53で反射され、再度位相シフタ57を通過した後に一部がビームスプリッタ51を通過し、集光レンズ59を経てイメージセンサ61に入射する。また、ビームスプリッタ51に入射した反射光の残り(第2反射光LR2)は、ビームスプリッタ51を透過して第2反射鏡55で反射され、一部がビームスプリッタ51で反射された後、集光レンズ59を経てイメージセンサ61に入射する。イメージセンサ61は、接合体17の表面の多数の点で反射される反射光を、それぞれ異なる検出素子で検出する。各検出素子には、接合体17の表面における特定の1つの点で反射された反射光の他に、その特定の点からわずかにずれた位置の点で反射された反射光も入射する。
位相シフタ57は、パルスレーザ光LBの反射光(第1反射光LR1)が繰り返し出力されている間に、位相シフタ57を通過する照射光の位相を変化(シフト)させてゆく。これにより、接合体17の表面における特定の点で反射されてイメージセンサ61の特定の検出素子に入射した反射光と、その特定の点からわずかにずれた位置の点で反射されて同じ検出素子に入射した反射光との位相差が変化してゆく。この位相差の変化の間に、イメージセンサ61の各検出素子は、これら2つの反射光が干渉した干渉光の強度を検出してゆく(S105)。
図8は、視野領域IA内の各点における振動の状態を求める方法を(A)~(C)に示す説明図である。
図8の(A)には、振動子37の振動の位相がφであるときに得られる、位相シフタ57による位相のシフト量と、イメージセンサ61の検出素子で検出される干渉光の強度の一例をグラフで示している。なお、図8の(A)においては、検出強度が位相シフト量に対して正弦波状に変化する関係が連続的な曲線で示されているが、実際に測定されるのは離散的なデータである。そのため、測定された離散的なデータから最小二乗法等により上記の連続的な正弦波形を再現するためには、少なくとも3つの異なる位相シフト量での強度を検出する必要がある。
続いて、m(m=3)回の振動の位相を異ならせた測定が全て終了したかを確認する(S106)。この段階では、位相指標k=1であり、位相指標kがm(m=3)に達していないため、位相指標kを1だけ増加させて「2」とする(S107)。
次に、S104に戻り、振動子37の振動の位相が[φ+2π(k-1)/m]においてk=2、すなわち[φ+2π/3]≡φであるタイミング毎に、信号発生器35はレーザ光源47にパルス信号を送信する。レーザ光源47は、そのパルス信号を受信したタイミングで、接合体17の表面にパルスレーザ光LBを繰り返し照射する。
そして、位相シフタ57により、視野領域IA内の各点で反射された反射光の位相を少なくとも3つの値に変化(シフト)させつつ、イメージセンサ61の各検出素子は干渉光の強度を検出してゆく(S105)。
図8の(B)に、2回目の測定(k=2)で、振動子37の振動の位相がφであるときに得られる、位相シフタ57による位相のシフト量と、イメージセンサ61の検出素子で検出される干渉光の強度をグラフで示す。図8の(B)のグラフと(A)のグラフとを対比すると、干渉光の強度のピーク位置P,Pが両者でδφ-δφだけずれている。このずれは、接合体17の表面における特定の点で反射された反射光と、この特定の点からわずかにずれた位置の点で反射された反射光との光路の位相差が、検出時の振動子37の振動の位相の相違により変化したことを示している。この光路の位相差の変化は、これら2つの点の面外振動方向の相対的な位置が変化していることを示している。
このように、2回目の測定(k=2)におけるS105の操作を実行した後、S106では位相指標kが未だm(m=3)に達していないため、位相指標kを1だけ増加させて「3」とする(S107)。その後、S104に戻り、交流電気信号の位相が[φ+2π(k-1)/m]においてk=3、すなわち[φ+4π/3]≡φであるタイミング毎に、レーザ光源47が接合体17の表面にパルスレーザ光LBを繰り返し照射し、イメージセンサ61の各検出素子は、干渉光の強度を検出してゆく(S105)。
こうして、図8の(C)に示すように、交流電気信号の位相がφであるときの位相シフタ57による位相のシフト量と干渉光の強度の関係が得られる。
その後、S106では、位相指標kが3であってm(m=3)に達したため、信号発生器35から振動子37への交流電気信号の送信を停止し、それにより振動子37が振動を停止する(S108)。
ここまでの操作により、視野領域IAにおけるデータの取得が終了する。
S109では、全ての視野領域におけるデータの取得が終了したかを判断する。ここでは、視野領域IAの振動測定が終了した段階であるため、相対移動機構25により接合体17をその軸の周りに(360/n)°回転させ、接合体17の向きを変更する。これにより、視野領域IAから視野領域IAに変更する(S110)。
その後、S103に戻り、新たな視野領域IAに対して、上記したS103~S108の操作を行うことにより、視野領域IAの各点における位相のシフト量と干渉光の強度の関係を取得する。
その後、S109において、全ての視野領域におけるデータの取得が終了したかを判断する。ここでは、視野領域IA2の振動測定を終了した段階であるため、再びS110で、視野領域IAから視野領域IAに変更する。そして、新たな視野領域IAに対して、上記したS103~S108の操作を行うことにより、視野領域IAの各点における位相のシフト量と干渉光の強度の関係を取得する。
以上の操作が終了すると、振動の測定が終了し、その後は、得られたデータの解析を行うことになる。データの解析は、n(n=3)個の視野領域(IA,IA,IA)に対して1つずつ行う。まず、視野領域IAの各点における振動分布を求める。
まず、イメージセンサ61の各検出素子につき、各振動の位相φ、φ、及びφにおいて、それぞれ位相シフタ57による位相のシフト量を変化させた間に、検出素子の出力が最大となるピーク位置(P,P,P)での最大出力位相シフト量δφ、δφ、δφを求める(図8の(A)~(C)のグラフ参照)。
そして、振動の位相が異なる最大出力位相シフト量の差(δφ-δφ)、(δφ-δφ)、及び(δφ-δφ)を求める。これら3つの最大出力位相シフト量の差は、視野領域の各点における、特定の点と、この特定の点からわずかにずれた位置の点との面外振動方向の相対的な変位を、振動子37の振動の位相が異なる(すなわち時間が異なる)2つのデータで合計3組示している(S111)。これら3組の相対的な変位に基づいて、視野領域の各点における振動の振幅、振動の位相、及び振動の中心値(DC成分)、という3つのパラメータの値が得られる(S112)。
こうして得られた各点の振動の振幅や位相の値は、以下のように接合部15における接合の良否を示す情報を有している。前述したように、第1管部材11と第2管部材13とが良好に接合されている場合は、第1管部材11と第2管部材13とが互いに拘束されるため、接合部15の近傍において振動が減衰する。それに対して、第1管部材11と第2管部材13とが、相互の間に微小な隙間が存在し、両者が良好に接合されていない場合は、接合部15及びその周囲において第1管部材11と第2管部材13とが互いに拘束されず、振動が減衰されない。したがって、得られた接合部15における振動分布から、接合の良否を判定できる(S113)。
上記した接合部15の場合、視野領域IAの殆どの領域は、第2管部材13の径方向外側に配置される第1管部材11の外周面となっている。ここで、第1管部材11と第2管部材13との接合が、前述した図5に示す屈曲部85のように、微小な領域でかしめ接合された場合、そのかしめ状態によっては、外側の第1管部材11の振動が十分に減衰されていても、内側の第2管部材13は振動が減衰されない場合も生じ得る。このような状況は、例えば、第1管部材11の周方向に沿った他の円周部分が第2管部材13と高い密着度で強固に接合され、周方向の一部(視野領域IAの部分)だけがかしめ不足により、第1管部材11と第2管部材13との密着度が低い状態であったとき、等に生じ得る。
そこで、本接合体の検査方法では、接合部15における第1管部材11に貫通孔19を形成することで、外周面が第1管部材11に隠されていた第2管部材13を、貫通孔19を通じて表出させ、第1管部材の振動分布と共にこの表出した第2管部材13の外周面の振動分布を測定している。これによれば、接合部15における第2管部材13の振動分布が測定可能になり、より高精度な密着度の評価が行える。
そのため、貫通孔19は、接合部15の特に接合強度に影響が及ぶ位置に配置することが好ましい。例えば、図5に示す屈曲部85の近傍や、接合部15の管軸方向の中央位置等が挙げられる。その他、必要に応じて任意の位置に貫通孔19を配置して、貫通孔19の配置位置における第2管部材13の振動分布を測定することが好ましい。
このように視野領域IAにおける接合部15の接合(密着)の良否を判定した後、他の視野領域IA,IA,IAについても同様に、接合の良否を順次判定する(S114)。
なお、上記の例では、振動の位相を異ならせて測定した回数をm(m=3)としたが、測定する回数mを[2N+1](Nは2以上の自然数)で表される数より大きくすることにより、接合体17に励起された振動のN次の成分(第N高調波成分)までを検出できる。このように、基本波と併せて、これら高調波成分の振動分布に基づいて、接合部15における接合(密着)の良否を判定してもよい。
<複数の異なる条件の振動を付与する接合体の検査方法>
次に、上記した接合体の検査方法(第1の検査方法)に、更に複数の異なる条件の振動を付与することで、検査精度を第1の接合体の検査方法よりも更に向上させた、接合体の検査方法(第2の検査方法)を説明する。
図9は、第2の検査方法の手順を示すフローチャートである。以下の説明では、図7に示すフローチャートと同一の手順については、同一の符号(ステップ番号)を付与することで、その説明を簡単化又は省略する。
第2の検査方法は、前述した第1の検査方法の手順に、S201,S202,の手順を追加し、S113の手順をS203の手順に変更した点以外は、第1の検査方法と同様の手順を有する。
第2の接合体の検査方法では、1つの視野領域において、接合体17に振動子37を接触させる位置(すなわち振動を付与する位置)及び振動子37の振動周波数のいずれか一方又は両方を異ならせて、複数種類の振動状態を測定する。ここで、振動状態の種類をM種類(Mは2以上の整数)とする。振動状態の種類は多いほど接合の良否をより確実に判定できるが、その分、測定に要する時間が増加する。そのため、通常は3~5種類程度にするのが好ましい。
以下の説明では、振動を付与する位置及び周波数を「振動付与条件」という。
まず、上記した第1の検査方法と同様に、接合体17を検査装置100にセットし(S101)、視野領域IAに対して1つ目の振動付与条件でS102~S108の手順を実施する。
そして、S103~S108の手順を、全ての種類(M種類)の振動付与条件での測定が終了するまで繰り返す(S201)。つまり、1つ目の振動付与条件から2つ目の振動付与条件に変更して(S202)、すなわち振動子37の位置及び/又は振動子37の振動周波数を変更して、S103~S108の手順を実施する。さらに、2つ目の振動付与条件から3つ目の振動付与条件に変更して、同様に上記手順を繰り返す。このように、全ての振動付与条件(M種類)の測定を終了させる。
視野領域IAに対するS103~S201の手順を実施した後、視野領域IA,IA、IAに対しても順次にS103~S201の手順を実施する(S109、S110)。全ての視野領域に対して上記手順の実施を終了したら、視野領域IAにおける振動分布を求め(S111,S112)、接合の良否を以下のように判定する。
接合部15が良好に接合されている場合と、接合が緩い場合とでは、接合部15における振動の発生状況の違いによって振動分布が変化する。そのため、検出された振動分布から、接合部15の近傍における接合の良否を判断できる。
しかし、接合体17に定在波が生じている場合にも振動の振幅が小さくなる。そのため、1つの振動状態のみで接合の良否判断を行うと、接合が不良であるにも関わらず偶然に接合部15の位置に定在波の節が形成された場合には、接合が良好である、との誤った判定をしてしまうおそれがある。そのため、1つの視野領域に対して複数の振動付与条件で振動状態の測定を行い、全ての振動付与条件において接合部15に振動の振幅が小さくなることが確認できた場合にのみ、接合が良好であると判定する(S203)。
S203で1つの視野領域IAに対する判定が終了した後、次の視野領域に変更し(S115)、上記のS111~S203の手順を実施することを、視野領域IA,IA,IAに対して繰り返し、全ての視野領域に対する判定を終了させる(S114)。
以上で、一連の動作を終了する。
本検査方法によれば、接合の良否の判断を、振動の定在波の節によって誤認することを防止でき、より正確に接合部15における密着度の評価を行える。
<電磁成形の他の例と、その場合の接合体の検査方法>
次に、接合部15を電磁成形する際の他の例を説明する。
前述した接合部15は、図3に示すように、第1管部材11の管内に第2管部材13を挿入して、双方を径方向に重ね合わせた重なり部75を形成し、この重なり部75を電磁拡管して形成している。ここでは、第1管部材11の径方向外側に配置される成形治具を、円環状に配置する構成から、周方向に分割して配置する構成に変更している。これにより、第1管部材11と第2管部材13とは、特に、分割された複数の成形治具に押し当てられる部分が大きな密着度で互いに接合される。
図10は、分割された複数の成形治具71A,71B,71C,71Dを用いて第1管部材11と第2管部材13とを電磁成形した様子を示す接合体17Aの模式的な断面図である。
第2管部材13の電磁拡管によって拡管する第1管部材11は、複数(本構成では一例として4個)の成形治具71A,71B,71C,71Dの押し当て部71aに押し当てられる。この押し当てられた位置に、それぞれ接合部15A,15B,15C,15Dが形成される。第1管部材11に形成する貫通孔19は、第1管部材の11の各接合部15A,15B,15C,15Dの位置に配置するが、これに限らず任意の位置に配置してもよい。
図11は、図10に示す成形治具を用いて電磁成形した接合体17Aの外観を示す斜視図である。
第1管部材11の外周面には、成形治具に押し当てられた四角形の圧痕91が合計4箇所に形成され、それぞれの圧痕91の内側領域が図10に示す接合部15A,15B,15C,15Dとなる。圧痕91の内側には貫通孔19が形成され、貫通孔19から第2管部材13の外周面が表出している。
圧痕91、すなわち接合部15(15A,15B,15C,15D)の管軸方向両脇に、一対の環状膨出部77A,77Bが形成され、周方向に沿った接合部15同士の間には、径方向外側に膨らむ膨出襞93がそれぞれ形成されている。膨出襞93は、第1管部材11と第2管部材13の双方に形成される。そして、圧痕91の内側は、平坦な平坦部となっている。
図12は、接合体17Aの概略正面図である。
この場合、第2管部材13の矢印EVで示す弾性振動波が管端13aに向けて伝播されてくると、接合部15では、良好な接合強度が得られた状態であれば、弾性振動波が減衰される。そこで、貫通孔19から表出した第2管部材13の振動分布を、前述した接合体の検査方法によって検出し、接合部15における第1管部材11と第2管部材13との接合状態を評価する。また、接合部15の領域が平坦部となっているため、円筒状の場合と比較して振動の観察が容易となる。
接合部15の領域全体は、第1管部材11と第2管部材13との密着領域であるが、接合部15の縁部における第1管部材11と第2管部材13とのかしめ状態等によっては、密着度が低下する。この密着度の低下を、第1管部材11と、貫通孔19を通して観察される第2管部材との振動分布により検出できる。
図13は、接合部15の領域内に設ける貫通孔19の配置例を(A)、(B)に示す説明図である。
貫通孔19は、任意の位置に配置できるが、例えば、かしめ不良等が生じやすい部位の近傍に配置してもよい。その場合、貫通孔19を通じて振動分布を検出することで、かしめの不良位置を特定しやすくなる。特に、図13の(A)に示すように、接合部15の角部に貫通孔19を配置してもよく、図13の(B)に示すように、接合部15の各辺の中央に貫通孔19を配置してもよい。
このように、貫通孔19は、接合部15の接合状態を特に詳細に評価したい箇所の近傍に配置することが好ましく、評価目的や、接合部15の形状や大きさに応じて、適宜に選定できる。
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
視野領域の振動分布を測定する方法には、上記したスペックル・シェアリング法の他、スペックル法、格子投影法、サンプリングモアレ法、デジタル画像相関法、レーザドップラー法等を用いることができる。スペックル・シェアリング法は、前述したように、光源から視野領域内の各点に照射されて反射した反射光と、各点においてそれぞれその近傍の点で照射光が反射した参照光とを干渉させ、その干渉パターンから視野領域内の振動分布を求めるものである。スペックル法は、光源から視野領域内の各点に照射されて反射した反射光と、光源と視野領域の間で照射光から分岐した参照光とを干渉させ、その干渉パターンから視野領域内の振動分布を求めるものである。また、スペックル・シェアリング法の変形として、光源から視野領域内の各点に照射されて反射した反射光と、各点においてそれぞれその近傍の領域内の多数の点で照射光が反射した参照光とを干渉させ、その干渉パターンから視野領域内の振動分布を求めるものであってもよい。
また、振動分布の測定は、視野領域に前述したパルスレーザ光以外のストロボ照明を行うことで実施してもよい。その場合であっても、弾性波振動とストロボ照明のタイミングを制御することにより、振動の互いに異なる少なくとも3つの位相において視野領域内の各点の面外方向の変位を測定する。この方法により、視野領域内の振動分布を容易に得ることができる。
以上のとおり、本明細書には次の事項が開示されている。
(1) 少なくとも1つの貫通孔を有する第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材を挿入し、前記第2管部材を拡管して接合部を形成した接合体の検査方法であって、
前記第1管部材と前記第2管部材の前記接合体に弾性波振動を付与し、
光学的に一括的に測定される、前記第1管部材と前記第2管部材との接合部を含む視野領域において、前記第1管部材の振動分布と、前記貫通孔を通して測定される前記第2管部材の振動分布とを、前記接合体の周方向の位置が異なる複数の視野領域について取得し、
取得した前記振動分布により前記接合部全体における接合の良否を判定する、
接合体の検査方法。
この接合体の検査方法によれば、重ね合わせた第1管部材と第2管部材とを接合した接合部であっても、第1管部材に貫通孔を形成することで、第1管部材に重ねられた第2管部材を表出させることができ、この貫通孔を通じて第2管部材の振動分布を検出できる。そして、検出された第1管部材と第2管部材の振動分布に応じて、接合部での第1管部材と第2管部材との密着度を高精度に評価できる。
(2) 複数の前記視野領域においてそれぞれ、
前記接合体中で前記弾性波振動を付与する位置及び周波数のいずれか一方又は両方が異なる複数種の前記弾性波振動をそれぞれ該接合体に付与して前記振動分布の測定を行い、測定された複数種の前記振動分布のいずれもが接合部において該振動の節を有する場合に、該視野領域内の接合部における接合が良好であると判定する、
(1)に記載の接合体の検査方法。
この接合体の検査方法によれば、接合部が良好に接合されている場合には、通常、接合体に振動を付与する位置や周波数に依ることなく接合部の位置で振動が定在波の節になるところ、複数種の振動分布のいずれもが接合部において振動の節を有する場合に、接合が良好であると判定できる。振動の連続性の有無よりも振動の節の有無の方が容易に識別できるため、より容易に接合の良否を判定できる。但し、1種類の振動による振動分布では、接合の良否に関わらず接合部に定在波の節が偶然存在することが有り得るため、複数種の振動からそれぞれ振動分布を得る。
なお、周波数が異なる複数種の振動を接合体に付与する場合には、それら周波数毎に別のタイミングで振動を接合体に付与したうえで振動分布を測定できる。あるいは、それら複数の周波数を重畳した振動を一度に付与したうえで、周波数解析を行うことによって周波数毎の振動分布を求めてもよい。前者は後者よりもデータの解析が容易であるという点で好ましく、後者は前者よりも測定に要する時間を短くできる点で好ましい。
(3) 前記振動分布の測定を、
前記視野領域にストロボ照明を行い、
前記弾性波振動と前記ストロボ照明のタイミングを制御することにより、該振動の互いに異なる少なくとも3つの位相において前記視野領域内の各点の面外方向の変位を測定することにより行う、
(1)又は(2)に記載の接合体の検査方法。
この接合体の検査方法によれば、振動の互いに異なる少なくとも3つの位相において視野領域内の各点の面外方向の変位を測定することにより、視野領域内の振動分布を容易に得ることができる。
(4) 前記第1管部材は、少なくとも前記貫通孔の周囲が平坦面に形成されている(1)~(3)のいずれか1つに記載の接合体の検査方法。
この接合体の検査方法によれば、曲面である場合と比較して、振動分布を容易に検出できる。
(5) 第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材が重なって接合された接合体の検査装置であって、
前記接合体に弾性波振動を付与する加振部と、
光学的に一括的に測定される、前記第1管部材と前記第2管部材との接合部を含む視野領域において、前記第1管部材の振動分布と、前記第1管部材に形成された貫通孔を通して測定される前記第2管部材の表出部分の振動分布とを、前記接合体の周方向の位置が異なる複数の視野領域について取得する振動検出部と、
を備える接合体の検査装置。
この接合体の検査装置によれば、加振部から第2管部材に付与され、第2管部材と第1管部材に伝播する弾性波振動を、振動検出部が第1管部材の振動と、第1管部材の貫通孔を通じて観察される第2管部材の振動との双方を検出することで、第1管部材の表面のみからは得られない振動分布の情報が得られる。
(6) 検出した前記表出部分の振動分布に応じて、前記接合部における前記第1管部材と前記第2管部材との密着度を求める評価部を更に備える(5)に記載の接合体の検査装置。
この接合体の検査装置によれば、振動分布から密着度を求めることで接合体の接合状態を評価できる。
(7) 前記振動検出部は、
前記第1管部材の少なくとも前記貫通孔を含む視野領域にレーザ光を照射する光照射部と、
前記レーザ光が前記視野領域で反射した反射光と参照光とが干渉して形成される干渉パターンを検出する光検出部と、
前記干渉パターンから前記振動分布を求める振動分布決定部と、
を備える(5)又は(6)に記載の接合体の検査装置。
この接合体の検査装置によれば、レーザ光を照射して得られる反射光と、参照光との干渉パターンから振動分布を、一括的に高精度で検出できる。
(8) 前記加振部が前記弾性波振動を出力するタイミングと、前記光照射部が前記視野領域に前記レーザ光を照射するタイミングとを変更して、
前記振動検出部が、前記弾性波振動の互いに異なる少なくとも3つの位相において前記視野領域内の各点の面外振動方向の変位を測定し、前記振動分布を求める(7)に記載の接合体の検査装置。
この接合体の検査装置によれば、弾性波振動とレーザ光の照射とを同期させて、互い異なる位相の弾性波振動を接合体に付与し、これによる接合体の相対的な変位によって、視野領域の振動分布を求めることができる。
(9) 前記接合体と前記光照射部とを相対移動させて、前記光照射部からの前記レーザ光の照射位置を変更する相対移動機構を更に備える(7)又は(8)に記載の接合体の検査装置。
この接合体の検査装置によれば、レーザ光の照射位置を変更して、接合体の任意の位置での振動分布を検出できる。
(10) 第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材の少なくとも一部が挿入され、前記第1管部材の内周面と前記第2管部材の外周面とが拡管した状態で密着した接合部を有する接合体であって、
前記第1管部材の前記接合部には、少なくとも1つの貫通孔が形成され、
前記第2管部材の前記接合部は、前記貫通孔の内縁に係合せずに前記第1管部材と接触している、
接合体。
この接合体によれば、第1管部材の貫通孔から第2管部材が表出しているため、第1管部材の振動分布と、第2管部材の表出した部分の振動分布とを直接検出できる。よって、接合体の密着度を簡単に評価できる。
(11) 前記第1管部材の前記接合部は、周方向の少なくとも1箇所に平坦部を備える(10)に記載の接合体。
この接合体によれば、曲面である場合と比較して、振動分布を容易に検出できる。
(12) 前記接合部が、前記第1管部材と前記第2管部材の複数箇所に設けられ、
前記第1管部材の前記接合部それぞれに前記貫通孔が形成されている(10)又は(11)に記載の接合体。
この接合体によれば、複数の接合部それぞれに貫通孔が形成されるため、それぞれの接合部における第2管部材の振動分布を個別に検出できる。
11 第1管部材
13 第2管部材
15,15A,15B,15C,15D 接合部
17,17A 接合体
19 貫通孔
21 加振部
23 振動検出部
25 相対移動機構
27 評価部
33 制御部
35 信号発生器
37 振動子
41 光照射部
43 光検出部
45 振動分布決定部
47 レーザ光源
49 ビーム成形レンズ
51 ビームスプリッタ
53 第1反射鏡
55 第2反射鏡
57 位相シフタ
59 集光レンズ
61 イメージセンサ
63 スペックル・シェアリング干渉計
75 重なり部
85 屈曲部
87 湾曲部
91 圧痕
100 検査装置(接合体の検査装置)

Claims (11)

  1. 少なくとも1つの貫通孔を有する第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材を挿入し、前記第2管部材を拡管して接合部を形成した接合体の検査方法であって、
    前記第1管部材と前記第2管部材の前記接合体に弾性波振動を付与し、
    光学的に一括的に測定される振動分布であって、前記第1管部材と前記第2管部材との接合部を含む視野領域において、前記第1管部材の振動分布と、前記貫通孔を通して測定される前記第2管部材の振動分布とを、前記接合体の周方向の位置が異なる複数の視野領域について取得し、
    取得した前記振動分布により前記接合部全体における接合の良否を判定する、
    接合体の検査方法。
  2. 複数の前記視野領域においてそれぞれ、
    前記接合体中で前記弾性波振動を付与する位置及び周波数のいずれか一方又は両方が異なる複数種の前記弾性波振動をそれぞれ該接合体に付与して前記振動分布の測定を行い、測定された複数種の前記振動分布のいずれもが接合部において該振動の節を有する場合に、該視野領域内の接合部における接合が良好であると判定する、
    請求項1に記載の接合体の検査方法。
  3. 前記振動分布の測定を、
    前記視野領域にストロボ照明を行い、
    前記弾性波振動と前記ストロボ照明のタイミングを制御することにより、該振動の互いに異なる少なくとも3つの位相において前記視野領域内の各点の面外方向の変位を測定することにより行う、
    請求項1又は2に記載の接合体の検査方法。
  4. 前記第1管部材は、少なくとも前記貫通孔の周囲が平坦面に形成されている請求項1~3のいずれか1項に記載の接合体の検査方法。
  5. 第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材が重なって接合された接合体の検査装置であって、
    前記接合体に弾性波振動を付与する加振部と、
    光学的に一括的に測定される、前記第1管部材と前記第2管部材との接合部を含む視野領域において、前記第1管部材の振動分布と、前記第1管部材に形成された貫通孔を通して測定される前記第2管部材の表出部分の振動分布とを、前記接合体の周方向の位置が異なる複数の視野領域について取得する振動検出部と、
    検出した前記表出部分の振動分布に応じて、前記接合部における前記第1管部材と前記第2管部材との密着度を求める評価部と、
    を備える接合体の検査装置。
  6. 前記振動検出部は、
    前記第1管部材の少なくとも前記貫通孔を含む視野領域にレーザ光を照射する光照射部と、
    前記レーザ光が前記視野領域で反射した反射光と参照光とが干渉して形成される干渉パターンを検出する光検出部と、
    前記干渉パターンから前記振動分布を求める振動分布決定部と、
    を備える請求項に記載の接合体の検査装置。
  7. 前記加振部が前記弾性波振動を出力するタイミングと、前記光照射部が前記視野領域に前記レーザ光を照射するタイミングとを変更して、
    前記振動検出部が、前記弾性波振動の互いに異なる少なくとも3つの位相において前記視野領域内の各点の面外振動方向の変位を測定し、前記振動分布を求める請求項に記載の接合体の検査装置。
  8. 前記接合体と前記光照射部とを相対移動させて、前記光照射部からの前記レーザ光の照射位置を変更する相対移動機構を更に備える請求項6又は7に記載の接合体の検査装置。
  9. 第1管部材の管内に、前記第1管部材よりも小さな外径を有する第2管部材の少なくとも一部が挿入され、前記第1管部材の内周面と前記第2管部材の外周面とが拡管した状態で密着した接合部を有する接合体であって、
    前記第1管部材の前記接合部には、少なくとも1つの貫通孔が形成され、
    前記第2管部材の前記接合部は、前記貫通孔の内縁に係合せずに前記第1管部材と接触している、
    接合体。
  10. 前記第1管部材の前記接合部は、周方向の少なくとも1箇所に平坦部を備える請求項に記載の接合体。
  11. 前記接合部が、前記第1管部材と前記第2管部材の複数箇所に設けられ、
    前記第1管部材の前記接合部それぞれに前記貫通孔が形成されている請求項9又は10に記載の接合体。
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