JP7399031B2 - 線量推定装置、線量推定方法および線量推定プログラム - Google Patents

線量推定装置、線量推定方法および線量推定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、線量推定装置、線量推定方法および線量推定プログラムに関する。
原子力発電所などの原子力施設では、事故等により放射性物質からの放射線が放出された場合の対策のために、放射線が照射された範囲や線量を予測する装置がある。
特許文献1には、空間線量を評価する装置として、広範囲の監視区域を格子状に複数個所に分割し評価エリアを設定するエリア設定手段と、格子状に分割した複数個所での測定又は推定した線量を入力する測定手段と、エリア設定手段と測定手段から得られた情報を用いて、格子状に配置された複数箇所の評価点の線量を計算する処理装置と、処理装置の演算結果を出力する出力装置を含む広域空間線量評価装置において、処理装置は、格子状に配置された複数箇所の線量を入力した線源から、格子状に配置された複数箇所の格子状評価点における環境放射線量を、距離と線量の相関を示す近似式を使用して求め、分割された複数の格子状評価点ごとに環境放射線量の和を求め、出力装置は、評価エリアごとの環境放射線量を空間線量マップとして表示する装置が記載されている。
特開2013-113594号公報
特許文献1に記載の装置は、放射性物質が各領域に拡散した場合の線量を位置毎に評価している。ここで、原子力施設では、放射性物質は、所定の領域から漏洩していないが、放射線が漏洩する場合もある。このような場合は、特許文献1に記載の装置では、各位置での線量を推定することができない。また、原子力施設に配置された線量計の検出結果のみでは、原子力設備内の線量の分布を把握できない領域が生じる。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであって、簡単な計算で線量の分布をより高精度に推定できる線量推定装置、線量推定方法および線量推定プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本開示は、放射線源の線源強度と線源からの距離に応じた線量の分布の情報を取得する線量強度取得部と、前記放射線源と評価位置との間にある遮蔽物の高さ及び位置情報を含む遮蔽物情報を取得する情報取得部と、前記遮蔽物の位置及び高さと減衰傾向の関係を含む減衰率テーブルを記憶するテーブル記憶部と、前記遮蔽物情報と前記減衰率テーブルとに基づいて、各位置での遮蔽物の遮蔽効果を算出し、前記遮蔽効果と前記線量強度取得部で取得した線量の分布に基づいて前記評価位置の線量を推定する線量推定部と、を含む線量推定装置を提供する。
上述した課題を解決するための本開示は、放射線源の線源強度と線源からの距離に応じた線量の分布の情報を取得するステップと、前記放射線源と評価位置との間にある遮蔽物の高さ及び位置情報を含む遮蔽物情報を取得するステップと、前記遮蔽物の遮蔽効果の位置及び高さと減衰傾向の関係を含む減衰率テーブルを取得するステップと、前記遮蔽物情報と前記減衰率テーブルとに基づいて、各位置での遮蔽物の遮蔽効果を算出し、前記遮蔽効果と前記線量強度取得部で取得した線量の分布に基づいて前記評価位置の線量を推定するステップと、を含む線量推定方法を提供する。
上述した課題を解決するための本開示は、放射線源の線源強度と線源からの距離に応じた線量の分布の情報を取得するステップと、前記放射線源と評価位置との間にある遮蔽物の高さ及び位置情報を含む遮蔽物情報を取得するステップと、前記遮蔽物の遮蔽効果の位置及び高さと減衰傾向の関係を含む減衰率テーブルを取得するステップと、前記遮蔽物情報と前記減衰率テーブルとに基づいて、各位置での遮蔽物の遮蔽効果を算出し、前記遮蔽効果と前記線量強度取得部で取得した線量の分布に基づいて前記評価位置の線量を推定するステップと、を含む処理を実行させる線量推定プログラムを提供する。
本発明によれば、簡単な計算で線量の分布を推定できる。
図1は、本実施形態に係る線量推定システムの構成を示す概略図である。 図2は、線量推定システムの線量推定装置の構成を示すブロック図である。 図3は、線量推定方法の全体の手順の一例を示すフローチャートである。 図4は、遮蔽物の放射線に対する影響の一例を説明するための説明図である。 図5は、線量推定方法の遮蔽物の影響のテーブルを作成する手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、遮蔽物の影響のテーブルの作成方法を説明するためのグラフである。 図7は、遮蔽物の影響のテーブルの作成方法を説明するためのグラフである。 図8は、遮蔽物の影響のテーブルの作成方法を説明するためのグラフである。 図9は、線量の分布を遮蔽物の影響で補正する手順の一例を示すフローチャートである。 図10は、線量推定方法を説明するための説明図である。 図11は、線量推定方法の線量の分布を取得する手順の一例を示すフローチャートである。 図12は、図11の処理で算出した代表エネルギーの線源毎の減衰率と距離との減衰曲線を示すグラフである。 図13は、線量推定方法の線量の分布を取得する手順の一例を示すフローチャートである。 図14は、線量推定方法の線量の分布を取得する手順の一例を示すフローチャートである。 図15は、線量推定方法を説明するための説明図である。 図16は、線量推定方法を説明するための説明図である。
以下、本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に記載した内容により限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜組み合わせることが可能である。
本実施形態に係る線量推定システムについて、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る線量推定システムの構成を示す概略図である。図1に示すように、線量推定システム10は、原子力施設12から放出される放射線の照射状況を推定する。原子力施設12は、原子力発電所等の放射性物質を保有する施設である。線量推定システム10は、原子力施設12で事故等が発生した場合に、各位置で検出した測定値に基づいて、線源の強度を推定し、線源から外部に放出される放射線の線量分布を推定する。線量計40で計測する放射線は、スカイシャインに起因する線量率(線量)である。
線量推定システム10は、原子力施設12に設置される。本実施形態の原子力施設12は、原子炉建屋20と、発電棟22と、複数の建屋24、26、28、30と、を含む。原子炉建屋20は、内部に原子炉が配置される。発電棟22は、原子炉で生成された蒸気で回転されるタービンや、タービンと一体で回転し、発電する発電機等が設置される。建屋24、26、28、30は、原子炉建屋20の周囲に配置される。建屋24、26、28、30は、原子力発電の関連設備や、作業員が原子力設備を制御する設備、非常時に避難する設備等が配置される。
線量推定システム10は、線量推定装置32と、複数の線量計(モニタリングポスト)40a、40b、40c、40d、40e、40f、40gと、を有する。以下、線量計40a、40b、40c、40d、40e、40f、40gを区別しない場合、線量計40として説明する。線量計(モニタリングポスト)40は、観測点の放射線量(線量率)を計測する装置である。本実施形態の線量計40は、γ線を計測するγ線量計である。線量計40は、原子力施設12の敷地内に点在している。線量計40の配置間隔は、特に限定されないが、例えば、原子力施設12の敷地に数10mから数100m間隔で配置されている。また、原子力施設12の敷地境界に数100m間隔で配置してもよい。線量計40は、計測した線量の情報(観測線量の情報)を線量推定装置32に出力する。なお、出力方法は、通信を介して出力しても記録媒体を介して出力してもよい。推定システム10は、線量計40を配置した位置が観測点となる。
本実施形態の線量推定システム10は、建屋28の内部に線量推定装置32が配置される。本実施形態の線量推定装置32は、建屋28に配置したが、別の建屋に配置してもよく、原子力施設12の外に配置してもよい。
図2は、線量推定システムの線量推定装置の構成を示すブロック図である。線量推定装置32は、線量計40で観測した観測点の線量のデータ及び記憶している各種情報等に基づいて、線源の線量及び各位置の放射線の線量を推定する。線量推定装置32は、演算部120と、記憶部122と、入力部124と、出力部126と、通信部128と、媒体読取部130と、を有する。線量推定装置32は、入力部124、通信部128及び媒体読取部130が情報を取得する取得部となる。
演算部120は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)と、記憶手段であるメモリ、例えばRAM(Random Access Memory)とを備え、これらのハードウェア資源を用いてプログラムを実行することによって各種の機能を実現する。具体的には、演算部120は、記憶部122に記憶されているプログラムを読み出してメモリに展開し、メモリに展開されたプログラムに含まれる命令をCPUに実行させる。そして、演算部120は、CPUによる命令の実行結果に応じて、メモリ及び記憶部122に対してデータの読み書きを行ったり、通信部128等の動作を制御したりする。
演算部120は、処理機能として、線量強度取得部120Aと、情報取得部120Bと、線量推定部120Cと、を含む。線量強度取得部120Aは、線量計40の計測結果に基づいて、線源の強度と、各位置の線量(線量率)を推定する。情報取得部120Bは、解析対象に配置された遮蔽物が線源から照射される放射線に与える影響の情報を取得する。線量推定部120Cは、線量強度取得部120Aで取得した線量の分布を、情報取得部120Bで取得した遮蔽物の影響に基づいて補正し、各位置の線量を算出する。また、線量推定部120Cは、算出した線量の情報に基づいて、原子力施設12の線量の分布を示すマップを作成する。
記憶部122は、磁気記憶装置や半導体記憶装置等の不揮発性を有する記憶装置からなり、各種のプログラムやデータを記憶する。記憶部122に記憶されるプログラムには、線源の線量、放射線量の分布状況を推定する推定プログラム122Aが含まれる。推定プロブラム122Aは、複数のプログラムの組み合わせでも、1つのプログラムでもよい。また、記憶部122は、線量推定装置32の各部の動作を制御するプログラムも含まれる。記憶部122は、データとして、推定データベース122Bと、観測点データ122Cと、設備マップデータ122Dと、減衰率テーブル122Eと、を含む。推定データベース122Bは、推定プログラムで処理を実行するための計算モデル、推定プログラムで算出したパラメータを記憶する。観測点データ122Cは、線量計40が設置されている位置の情報や、観測範囲の地形データ、放射線の照射を予測するために必要な情報が含まれている。設備マップデータ122Dは、原子力施設12の建屋等の建造物の配置の情報を含む。つまり、設備マップデータ122Dは、原子力施設12の遮蔽物となる物体の位置、高さ、幅、遮蔽特性等の情報を含む。減衰率テーブル122Eは、遮蔽物の位置及び高さと減衰傾向(本実施形態では減衰率)の関係を含むテーブルである。減衰率テーブル122Eは、情報取得部120Bで作成または取得され、記憶部122に記憶される。図2において記憶部122が記憶することとしているプログラム及びデータの一部または全ては、通信部128がネットワークを介して通信可能な他の装置に記憶され、必要に応じて記憶部122にダウンロードされることとしてもよい。また、図2において記憶部122が記憶することとしているプログラム及びデータの一部または全ては、記憶媒体に記憶され、必要に応じて媒体読取部130によって読み取られることとしてもよい。
入力部124は、キーボード、マウス、タッチパネル等、ユーザ、オペレータが操作を入力する機器である。出力部126は、文字や図形等の各種情報を出力する機器である。出力部126は、液晶パネルや有機EL(Organic Electro-Luminescence)パネル、プロジェクタ等の表示装置や、印刷装置等である。通信部128は、所定の通信プロトコルに基づいて、線量計40を含む、他の装置との間での情報の送受信を制御する。媒体読取部130は、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード等の可搬の非一過的(non-transitory)な記憶媒体からプログラムやデータを読み取る。本実施形態では、通信部128が、線量計40から測定結果を取得する線量取得部となる
次に、線量推定システム10及び線量推定装置32の制御動作、つまり本実施形態の線量推定方法の一例について説明する。以下の処理は、線量推定装置32が記憶部122の推定プログラム122Aを演算部120で処理し、推定データベース122B、観測点データ122C、設備マップデータ122D、減衰率テーブル122Eのデータと、線量計40から取得した線量の情報を処理することで実行できる。
図3は、線量推定方法の全体の手順の一例を示すフローチャートである。図3を用いて、線量推定装置32で実行する線量推定方法の一例を説明する。線量推定装置32は、各位置の遮蔽物の影響の情報を取得する(ステップS12)。
次に、線量推定装置32は、線量の測定値に基づいて算出した線量の分布を取得する(ステップS14)。線量推定装置32は、線量の測定値を解析し、測定位置以外の線量を推定する。測定位置以外の線量を推定する方法は、特に限定されず、測定位置の線量の情報に基づいて、内挿補間を行い、各位置の線量を算出しても、測定位置の線量に基づいて、線源の強度を推定し、推定した強度に基づいて、各位置の線量を推定してもよい。線源の強度に基づいて線量の分布を推定する方法の好適な一例は後述する。また、本実施形態では、線源強度を推定し、線量の分布を算出する場合として説明する。線量は、線量率(単位時間当たりの線量)を用いることが好ましい。
次に、線量推定装置32は、ステップS14で取得した線量の分布を、ステップS12で取得した遮蔽物の影響の情報で補正する(ステップS16)。補正処理については、後述する。次に、線量推定装置32は、補正した結果に基づいて、各位置の線量の分布のマップを作成し、出力する(ステップS20)。線量推定装置32は、算出した線量率の分布に基づいて、線源、本実施形態では線源(原子炉建屋)からの距離に応じて、線量率が変化することを示す線量マップを作成する。線量マップは、カラーコンターとしてもよいし、線量率を等高線で示してもよい。これにより、線量推定装置32は、測定値に基づいて、検出した原子力施設12の各位置の線量の分布を示す情報を出力できる。
次に、図4から図9を用いて、図3の処理について詳細に説明する。図4は、遮蔽物の放射線に対する影響の一例を説明するための説明図である。図5は、線量推定方法の遮蔽物の影響のテーブルを作成する手順の一例を示すフローチャートである。図6は、遮蔽物の影響のテーブルの作成方法を説明するためのグラフである。図7は、遮蔽物の影響のテーブルの作成方法を説明するためのグラフである。図8は、遮蔽物の影響のテーブルの作成方法を説明するためのグラフである。図9は、線量の分布を遮蔽物の影響で補正する手順の一例を示すフローチャートである。
まず、図4から図8を用いて、ステップS12の遮蔽物の影響の情報を取得する処理について説明する。図4に示すように、線源150と評価位置(図4ではヒトの形で表現)154との間に遮蔽物160があると一部の放射線が遮蔽され、遮蔽物160を回り込む放射線152が到達する。ここで、線源150と遮蔽物160との間は、距離D1となる。また、遮蔽物160から距離が離れている評価位置156では、線源150と評価位置156との間に遮蔽物160があっても、本実施形態の評価対象であるスカイシャイン線に関しては線量に影響がない場合もある。これがD3の領域である。遮蔽物160を基準として線源150から離れる方向の距離D2の範囲は、遮蔽物の影響を受け、スカイシャインで生じる線量が変化する。距離D2の範囲や、距離D2の範囲での減衰率は、遮蔽物160と線源150との距離D1、遮蔽物の高さH1に応じて変化する。線量推定装置32は、線量強度取得部120Aで処理を行い、距離D2の領域の位置による減衰率を、距離D1及び遮蔽物の高さH1の関数とし、簡単な設計情報のみである距離D2から減衰率を算出する。なお、遮蔽物160から距離Dの点を基準として線源150から離れる方向の距離D3の範囲は、スカイシャインの線量が遮蔽物の影響を受けない範囲となる。
図5を用いて、処理について処理の一例を説明する。線量推定装置32は、遮蔽物の影響度を解析する(ステップS32)。以下、遮蔽物を壁として説明する。まず、線源150と評価位置154、156の間に存在する遮蔽物(壁)160による、放射線(スカイシャイン線)152の減衰傾向を推定する線源150について、予め壁の位置、高さの感度解析を実施する。感度解析は、図6に示すように、本実施形態では、壁の影響範囲の相対位置と、壁による減衰率との関係を、複数の壁の高さで評価するとおおよそ直線性があり、1対1の関係となる。
次に、線量推定装置32は、壁の存在により線量率が1/2倍となる壁からの距離、すなわち図6の関係からD2の1/2となる値を分子とし、D1を分母とした商として、図6の感度解析データをプロットし、近似線を算出する。なお、本実施形態では、線量率が1/2倍となる壁からの距離としたが、全量が同じ割合となる位置を壁の高さ毎に求めればよく、線量率が1/3倍となる壁からの距離としても、線量率が2/3倍となる壁からの距離としてもよい。算出結果は、図7に示すように、横軸を建屋(壁)の高さ、縦軸を線源から壁までの距離を分母としたグラフとなる。なお、近似方法としては、種々の方法を用いることができる。縦軸を相対値とすることで、壁の距離には依存しない近似線となる。
次に、線量推定装置32は、横軸を壁の存在によって線量が1/2倍となる壁からの距離の2倍の値を分母とし、壁から評価点までの距離を分子とした商、縦軸を壁の存在による減衰率として、図6の感度解析データをプロットし、近似線を求める。近似線は、壁からの距離に比例して減衰率が増える傾向となる。本実施形態では、線量が1/2倍となる壁の2倍の値を分母としたが、全量が同じ割合となる位置を壁の高さ毎に求めればよく、線量が1/3倍、2/3倍を基準としても、壁の3倍、3/2倍を基準としてもよい。
次に、線量推定装置32は、横軸を線源の中心標高を0mとした場合の壁の下端標高の相対位置とし、縦軸を線源から壁までの距離を分母とし、壁の存在により線量率が1/2倍となる壁からの距離を分子とした商として、図6の感度解析データをプロットし、近似線を求める。縦軸を相対値とすることで、壁の高さには依存しない近似線となる。
線量推定装置32は、遮蔽物の高さと距離に基づいた減衰率を算出する(ステップS34)。つまり、線量推定装置32は、遮蔽物の影響度の情報に基づいて、遮蔽物の高さ(接地面に対する高さ)と位置(線源に対する位置)の組み合わせ毎の減衰率を算出する。
線量推定装置32は、以上の相関を算出することで、図7及び図8の演算結果により、壁の存在により線量が1/2倍となる壁からの距離が求められる。また、横軸を壁の存在によって線量が1/2倍となる壁からの距離の2倍の値を分母とし、壁から評価点までの距離を分子とした商、縦軸を壁の存在による減衰率として、図6の感度解析データをプロットし、近似線を求めることで、壁の存在による減衰率と壁からの距離の関係が求められることが可能となる。
線量推定装置32は、施設の遮蔽物の高さと位置の情報を取得する(ステップS36)。つまり、線量推定装置32は、施設マップデータ122Dから原子力施設にある建屋等の遮蔽物の高さと位置の情報を取得する。
線量推定装置32は、減衰率に基づいて、各位置での遮蔽物の影響を算出する(ステップS38)。つまり、線量推定装置32は、ステップS34で取得した減衰率の情報をステップS36で取得した遮蔽物の情報に適応し、位置毎の遮蔽率を算出する。
次に、図9を用いて、ステップS16の処理について説明する。線量推定装置32は、各位置での遮蔽物の影響の情報を取得する(ステップS42)。つまり、線量推定装置32は、図5の処理で取得した情報を情報取得部120Bから取得する。次に、線量推定装置32は、線源強度に基づいて、算出した線量の分布を取得する(ステップS44)。つまり、線量推定装置32は、ステップS14で取得した遮蔽物を考慮していない状態で算出した各位置の線量の情報を取得する。
次に、線量推定装置32は、線量の分布を遮蔽物の影響の情報で補正する(ステップS46)。つまり、線量推定装置32は、ステップS44で取得した線量の分布を、ステップS42で取得した遮蔽物の影響の情報で補正する。ここで、線量推定装置32は、測定位置の測定値を固定し、遮蔽物の影響の情報で補正する。つまり、遮蔽物の影響が生じる範囲に測定位置がある場合は、測定位置の線量を基準とし、減衰率に応じて、他の領域の測定値を上昇させる。遮蔽物の影響が生じる範囲に測定位置がない場合は、遮蔽物の影響が生じる範囲の線量を減衰率に応じて減衰させる。これにより、線量推定装置32は、射影物の影響を線量に反映させることができる。
図10は、線量推定方法を説明するための説明図である。図10は、表示させるマップの一例である。図10に示すマップ200は、原子炉建屋220と、発電棟222と、建屋224、226の周辺部の線量を示している。線量の分布を色別に示している(図9では、ハッチングで模式的に示している)。また、マップ200は、排除した測定位置250を、他の測定位置とは異なる表示とし、領域212も表示させる。図10に示すように、本実施形態のマップ200は、遮蔽物である建屋224、226の原子炉建屋220(線源)よりも遠い側に、線量が低くなる領域230、232とすることができる。
以上のように、線量推定装置32は、遮蔽物の高さと、遮蔽物の距離に基づいて、遮蔽物の減衰率を算出できる関係をあらかじめ準備し、線源から測定点(線量推定点)までの間に存在する遮蔽物の遮蔽効果を、遮蔽効果の期待できる建屋(構造物)の高さ及び位置情報の情報で、算出できることで、算出した線量の分布に対して、簡単な補正で遮蔽物の影響を反映させることができる。これにより、詳細解析を行わずに、遮蔽物、例えば建屋の遮蔽効果を定量化できる。また、計算時間が大幅に短縮できるため、原子力発電所事故時に即時に発電所内の線量率分布を推定できる。
また、遮蔽物の情報は、各位置の標高の情報を含むことが好ましい。これにより、線源から放出される放射線の遮蔽効果をより適切に評価することができる。
また、本実施形態のように、線量の分布をマップで表示させることで、線量の分布を認識しやすくすることができ、原子力発電所事故時の対応をより円滑に行うことができる。
次に、線量推定システム10及び線量推定装置32を用いて、線源の強度を推定し、線量の分布を推定する方法の一例について説明する。以下の処理は、線量推定装置32が記憶部122の推定プログラム122Aを演算部120の線量強度取得部120Aで処理し、推定データベース122B、観測点データ122Cのデータと、線量計40から取得した線量の情報を処理することで実行できる。
図11は、線量推定方法の線量の分布を取得する手順の一例を示すフローチャートである。図12は、図11の処理で算出した代表エネルギーの線源毎の減衰率と距離との減衰曲線を示すグラフである。図11は、線源の2つの代表エネルギー群について、線源からの距離と減衰率を算出し、各位置と減衰率との減衰曲線を示すテーブルを作成する処理である。
線量推定装置32は、減衰率評価モデルを作成する(ステップS112)。線量推定装置32は、原子炉施設12の設計情報を用いて、減衰率評価モデルを作成する。ここで、設計情報としては、原子炉建屋20の外形形状等の簡単な設計情報である。減衰率評価モデルは、原子力設備12の原子炉建屋20と、線量計40の配置を含むモデルである。減衰率評価モデルは、原子炉建屋20と線量計40との距離の情報を線量推定装置32は、1つ目、含む。また、減衰率評価モデルは、他の建屋24、26、28.30の情報を含んでもよい。本実施形態では、減衰率評価モデルを作成したが、作成済みのモデルを通信等で外部から取得してもよい。
線量推定装置32は、代表エネルギー群を2つ選定する(ステップS114)。ここで、選定する代表エネルギー群は、任意に設定できる。2つの代表エネルギー群は、原子力施設で想定され、評価が必要な線源強度の範囲に基づいて設定することが好ましい。具体的には、線源強度を推定するために、想定される線源強度の範囲内、かつ、線源強度が一定値以上離れた2つの代表エネルギー群とすることが好ましい。また、実施形態は、放射線としてガンマ線の評価を行う。
線量推定装置32は、2つの代表エネルギー群のそれぞれについて減衰率を算出する(ステップS116)。線量推定装置32は、放射線の照射の計算で用いられる遮蔽計算コードを用いて、2つの線源の代表エネルギー群について、それぞれ、放射線量率の距離に対する減衰率を計算する。線量推定装置32は、2つの代表エネルギーについて距離に対する減衰率を算出することで、図12に示す減衰曲線160、162を算出する。減衰曲線160は、線源強度がαMeVの場合の距離に対する減衰率を示している。減衰曲線162は、線源強度がβMeVの場合の距離に対する減衰率を示している。図12に示すように、線源強度により、距離に対する減衰率が変化する。
次に、線量推定装置32は、各測定位置と線源の距離に基づいて、減衰率を算出する(ステップS118)。具体的には、減衰率評価モデルに含まれる測定位置と線源の距離での、減衰率を算出する。例えば、図12では、線源との距離が距離Da、Dbとなる測定位置がある場合、距離Da、Dbのそれぞれで減衰曲線160、162の減衰率を算出する。
線量推定装置32は、算出した測定位置毎の減衰率を記憶部に記憶する(ステップS120)。線量推定装置32は、2つの代表エネルギー群について、測定位置と減衰率との減衰曲線を整理したデータのテーブルを作成し、記憶部122の推定データベース122Bに記憶させる。
線量推定装置32は、以上の処理を行うことで、測定位置毎に、2つの代表エネルギー群の減衰率の情報を取得できる。
次に、図12で取得した減衰曲線を用いて、測定位置で検出した線量値から、線源強度を推定する処理について説明する。図13は、線量推定方法の線量の分布を取得する手順の一例を示すフローチャートである。図13は、2つの線量計の測定値と推定テーブルの情報に基づいて、線源強度を推定する処理である。線源強度の推定結果を算出することで、各位置(線源からの距離)での線量を推定することができる。
線量推定装置32は、記憶部からテーブル値を読み出す(ステップS132)。つまり、図12のフローチャートの処理で取得した、測定位置毎に、2つの代表エネルギー群の減衰率の情報を取得する。
線量推定装置32は、測定位置から2点を特定する(ステップS134)。本実施形態の線量推定装置32は、全ての測定位置から2つの測定位置を選択した組み合わせについて、同様の処理を実行する。
線量推定装置32は、2点の計測値及び距離と、テーブルの値に基づいて、線源強度を推定する(ステップS136)。具体的には、2つの位置の線量率の測定値と、位置の減衰率に基づいて、線源の強度を逆推定する。ここで、線源の強度の推定用の算出値(1つ目、2つ目の代表エネルギーに対する算出値)x1、x2とし、第1の位置の測定値をD1、第2の位置の測定値をD2とし、1つ目の代表エネルギーの第1の位置の減衰率をa1、1つ目の代表エネルギーの第2の位置の減衰率をa2、2つ目の代表エネルギーの第1の位置の減衰率をb1、2つ目の代表エネルギーの第2の位置の減衰率をb2とすると、それぞれの減衰曲線は、下記行列式となる。
Figure 0007399031000001
例えば、a1=1.1、a2=0.68、b1=1.3、b2=0.93で、測定値D1が24、測定値D2が14の場合、下記式の通り、x1は、2.57E+1、x2は、-2.23E+0となる。x1、x2は、それぞれの代表エネルギーの値に対する線源強度となる。ここで、本システムでは線源強度を推定することは目的としていないため、計算の結果、線源強度が負の値となっても、過度に負の値でない限り、実用上は問題ない。
Figure 0007399031000002
線量推定装置32は、1つ目、2つ目の代表エネルギーの値と、算出したx1、x2とに基づいて、補間を行うことで、2つの測定位置の測定結果と、テーブル値から、任意の位置の線量率が推定できる。
図14は、線量推定方法の線量の分布を取得する手順の一例を示すフローチャートである。図15から図16は、それぞれ、線量推定方法を説明するための説明図である。図14は、図13の処理を含み、複数の測定点の情報に基づいて、線源の強度を推定し、さらに、線源の強度に基づいて原子力施設12の各位置の線量を推定する処理である。
推定値算出の処理、つまり、図13に示す測定値と代表エネルギー群の減衰率との減衰曲線に基づいて、線源線量の逆推定の処理を実行する(ステップS142)。線量推定装置32は、推定値の算出を行うことで、図15に示すように、選択した2つの測定値を通る推定値を算出できる。図15は、横軸を距離、縦軸を線量率としたグラフである。図15は、4つの測定点についての推定値を算出した例を示しており、6つの減衰曲線が算出される。
次に、線量推定装置32は、推定した線量強度とテーブルの値に基づいて、選定していない位置の線量率を算出する(ステップS144)。具体的には、算出した減衰曲線に基づいて、選択していない測定位置での減衰率を算出し、減衰率と線源強度に基づいて、選択していない測定位置で線量の推定値を算出する。算出した線量の推定値と、測定位置の線量計40で測定値との差を誤差とする。なお、本実施形態では、選択されていない測定位置が2つ生じるので、2点のそれぞれで誤差を検出し(ステップS146)、算出値の平均を減衰曲線(逆推定の結果)に対する誤差とする。
線量推定装置32は、全ての組み合わせの算出が完了したかを判定する(ステップS148)。線量推定装置32は、全ての組み合わせの算出が完了していない(ステップS148でNo)と判定した場合、つまり算出していない測定位置の組み合わせがある場合、ステップS142に戻り、算出していない測定位置の組み合わせに基づいて位置の線量率を算出して、誤差を算出する。算出した誤差が、逆推定の評価の指標となる。
線量推定装置32は、全ての組み合わせの算出が完了した(ステップS148でYes)と判定した場合、算出した誤差が大きい順に整理を行う(ステップS150)。線量推定装置32は、図16に示すように、逆推定に使用した評価点番号(測定位置の識別情報)毎に、逆推定精度(誤差)を整理し、逆推定精度が大きい順に減衰曲線を並べる。
線量推定装置32は、図16に示すように誤差が大きい順に推定値算出処理の結果を整理した後、上位2パターンに同じ測定位置があるかを判定する(ステップS152)。つまり、誤差が一番大きい測定位置の組み合わせと、誤差が二番目に大きい測定位置の組み合わせに、同じ測定位置が含まれるかを判定する。
線量推定装置32は、上位2パターンに同じ測定位置がある(ステップS152でYes)と判定した場合、該当する測定位置のデータを排除し(ステップS154)、ステップS142に戻り、測地位置を1つ排除した状態で同様の処理を行う。図16に示す例の場合、測定位置の評価点番号が「3」となる位置が上位2つのパターンに含まれるため、評価点番号が「3」となる位置の測定値を評価から除外する。なお、ステップS42の処理は、前回の算出結果を用いることができる。また、本実施形態では、該当する測定位置のデータを排除した後、再度誤差の評価を行う処理としたがこれに限定されない。例えば、排除する測定位置を1つのみとする場合、ステップS154の処理の後、ステップS156の処理に進んでもよい。このような処理を行うことで、例えば、放射性物質が放出され他の測定値と比較して高い線量率が測定される等の測定値に特異点があった場合に、特異点を測定している測定値を抽出し、プラントの異常状態を即時に認知できる。
線量推定装置32は、上位2パターンに同じ測定位置がない(ステップS152でNo)と判定した場合、算出したパターンに基づいて、平均の線量推定値を算出する(ステップS156)。つまり、算出した複数のパターンの結果を用いて、線源強度を推定し、線源強度に基づいて、線源からの距離と減衰率(線量率)との減衰曲線を算出する。
線量推定装置32は、平均の線量推定値を算出したら、距離ごろの線量の分布に基づいて、施設内の線量の分布を算出する(ステップS158)。また、線量推定装置32は、本実施形態のように、排除した測定位置がある場合、排除した測定位置を異常測定点として線量マップに示すことが好ましい。
なお、本実施形態では、複数の測定位置の測定値と距離との減衰曲線を用いて、平均処理と、特異点の除外処理を行ったが、これに限定されない。線量推定装置は、2つの測定位置の結果のみを用いて、線源の強度を推定してもよい。
以上のように、線量推定装置32は、2つのエネルギー(代表エネルギー群)について距離に基づいた減衰曲線、つまり距離の減衰率の関係を示す減衰曲線を用いて、線量計と放射線源との相対位置を含む相対情報である距離情報と測定結果を処理することで、線源の線量(線源強度)を推定することができる。これにより、物理現象として整理された放射線の減衰の傾向である減衰曲線を、2つの代表エネルギー群について準備し、準備した減衰曲線と2つの位置での測定結果を用いるのみで、線量率推定用の線源強度を逆推定し、簡単に任意の位置の線量率を推定できる。
また、推定した線源強度に基づいて、その線源強度に対応する減衰曲線も算出することができ、算出した減衰曲線に基づいて、線源からの距離毎の線量を算出することで切る。これにより、簡単な計算で、原子力施設12内の線量の分布(線量率分布)を推定することができる。
線量推定装置32は、本実施形態のように、2つの線量計の測定値と相対位置を、2つの減衰曲線で補間した減衰曲線を算出し、算出した減衰曲線から前記線源強度を推定する。これにより、線量推定装置32は、2つの測定位置の測定線量の内挿処理ではなく、減衰曲線に基づいて、線源強度を逆推定してから線量率を推定することで、2つの測定位置の間の線量率を高精度に内挿できることに加え、2つの測定位置の外側の線量率を高精度に外挿することができる。また、線量推定装置32は、線源からの距離に基づいて、各位置の線量を推定できるため、計算を簡単にすることができる。また、線量推定装置32は、物理現象に基づいて設定した減衰曲線と、測定位置の測定値で、測定値に基づいた線源強度、減衰曲線を推定することができる。これにより、物理現象として変曲点を持つ場合や、線量率が一様に変化しない場合でも線量率を高精度に推定できる。また、線量推定装置32は、線源周辺の遮蔽体形状が不明な場合でも線量率を推定できる。
また、線量推定装置32は、複数の線量計から2つの線量計の測定値と前記相対位置を抽出し、2つの減衰曲線に基づいて、線源強度の推定を繰り返して、2つの前記線量計のそれぞれの組み合わせの前記線源強度を算出し、算出結果の平均値から、線源強度を推定することで、3つ以上の線量計の結果に基づいて、線源強度を推定することができる。また、2点間の測定線量の内挿処理を行わないため、複数測定点がある場合でも、複数の線量推定値を取得することができる。これにより、3つ以上の測定結果を用いて推定できるため、推定の精度をより高くすることができる。なお、平均処理の方法は特に限定されない。
線量推定装置32は、線量の分布をマップで表示させることで、線量の分布をわかりやすく表示することができる。また、線源との距離に基づいて、線量を算出でき、上述したように外挿補間ができるため、その位置に線量計がなくても、マップ上の各位置に線量を示すことができる。
また、線量推定装置32は、2つの前記線量計のそれぞれの組み合わせの線源強度について、線量強度の算出で選択していない線量計の線量強度との誤差を算出し、誤差が大きい2つの算出結果に同じ線量計の測定値がある場合、当該線量計の測定値を排除することが好ましい。これにより、測定結果の相関関係を評価することができ、線量計の異常状態を検知することができる。また、異常状態を検出し、排除した測定位置の情報を出力することで、方位や測定位置の周囲の異常の可能性を通知することができる。また、異常状態の可能性を即時に認識できることで、原子力発電所事故時のアクシデントマネジメント力を向上させることができる。
また、上記実施形態の線量推定装置32は、計算が簡単になり、比較も簡単になるため、2つの線量計に基づいて線源強度を推定したが、これに限定されない。線量推定装置32は、3つ以上の線量計と、2つの代表エネルギーの減衰曲線の情報に基づいて線源強度を推定するようにしてもよい。この場合、計算が複雑になるが、計算式で線源強度の推定値を算出できない場合、近似処理を実行して、減衰曲線を決定し線源強度を推定するようにしてもよい。
10 線量推定システム
12 原子力施設
20 原子炉建屋
22 発電棟
24、26、28、30 建屋
32 線量推定装置
40、40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g 線量計(モニタリングポスト)
120 演算部
120A 線量強度取得部
120B 情報取得部
120C 線量推定部
122 記憶部
122A 推定プログラム(線量推定プログラム)
122B 推定データベース
122C 観測点データ
122D 施設マップデータ
122E 減衰率テーブル
124 入力部
126 出力部
128 通信部
130 媒体読取部

Claims (7)

  1. 放射線源の線源強度と線源からの距離に応じた線量の分布の情報を取得する線量強度取得部と、
    前記放射線源と評価位置との間にある遮蔽物の高さ及び位置情報を含む遮蔽物情報を取得する情報取得部と、
    前記遮蔽物の位置及び高さと減衰傾向の関係を含む減衰率テーブルを記憶するテーブル記憶部と、
    前記遮蔽物情報と前記減衰率テーブルとに基づいて、各位置での遮蔽物の遮蔽効果を算出し、前記遮蔽効果と前記線量強度取得部で取得した線量の分布に基づいて前記評価位置の線量を推定する線量推定部と、を含み、
    前記減衰率テーブルは、遮蔽物の高さごとに、遮蔽物と放射線源との距離と減衰率との関係と、遮蔽物と放射線源の高さごとに、遮蔽物と放射線源との距離に対して線量が予め設定した割合になる距離の割合と、遮蔽物の高さとの関係に基づいて、算出される値である線量推定装置。
  2. 前記遮蔽物情報は、前記各位置の標高の情報を含む請求項1に記載の線量推定装置。
  3. 前記減衰率テーブルは、遮蔽物の高さごとに、遮蔽物と放射線源との距離と減衰率との関係と、遮蔽物と放射線源の高さごとに、遮蔽物と放射線源との距離に対して線量が半分になる距離の割合と、遮蔽物の高さとの関係に基づいて、算出される値である請求項1または請求項2に記載の線量推定装置。
  4. 前記評価位置は、前記放射線源の周囲に2次元的に多数点に設定され、
    前記線量推定部で算出した各位置の線量を、線量の分布で表示する画像を作成する表示画像作成部を含む請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の線量推定装置。
  5. 前記線量強度取得部は、
    放射線源から離れた位置に配置された複数の線量計の測定値を取得し、
    前記線量計と前記放射線源との相対位置を含む相対情報と、2つのエネルギーについて距離に基づいた減衰曲線を取得し、
    2つ以上の前記線量計の前記測定値と前記相対位置と、2つの前記減衰曲線に基づいて、前記線源強度を推定する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の線量推定装置。
  6. 放射線源の線源強度と線源からの距離に応じた線量の分布の情報を取得するステップと、
    前記放射線源と評価位置との間にある遮蔽物の高さ及び位置情報を含む遮蔽物情報を取得するステップと、
    前記遮蔽物の遮蔽効果の位置及び高さと減衰傾向の関係を含む減衰率テーブルを取得するステップと、
    前記遮蔽物情報と前記減衰率テーブルとに基づいて、各位置での遮蔽物の遮蔽効果を算出し、前記遮蔽効果と取得した線量の分布に基づいて前記評価位置の線量を推定するステップと、を含み、
    前記減衰率テーブルは、遮蔽物の高さごとに、遮蔽物と放射線源との距離と減衰率との関係と、遮蔽物と放射線源の高さごとに、遮蔽物と放射線源との距離に対して線量が予め設定した割合になる距離の割合と、遮蔽物の高さとの関係に基づいて、算出される値である線量推定方法。
  7. 放射線源の線源強度と線源からの距離に応じた線量の分布の情報を取得するステップと、
    前記放射線源と評価位置との間にある遮蔽物の高さ及び位置情報を含む遮蔽物情報を取得するステップと、
    前記遮蔽物の遮蔽効果の位置及び高さと減衰傾向の関係を含む減衰率テーブルを取得するステップと、
    前記遮蔽物情報と前記減衰率テーブルとに基づいて、各位置での遮蔽物の遮蔽効果を算出し、前記遮蔽効果と取得した線量の分布に基づいて前記評価位置の線量を推定するステップと、を含み、
    前記減衰率テーブルは、遮蔽物の高さごとに、遮蔽物と放射線源との距離と減衰率との関係と、遮蔽物と放射線源の高さごとに、遮蔽物と放射線源との距離に対して線量が予め設定した割合になる距離の割合と、遮蔽物の高さとの関係に基づいて、算出される値である処理を実行させる線量推定プログラム。
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