JP7397886B2 - セルロース誘導体を基剤とする機械的強度および酸素透過性が改善された硬カプセル - Google Patents

セルロース誘導体を基剤とする機械的強度および酸素透過性が改善された硬カプセル Download PDF

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Description

本発明は、セルロース誘導体を基剤とする硬質カプセルに関する。特に本発明は、セルロースエーテルであるヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下、「HPMC」と略記することがある)を基剤とする、機械的強度(弾性率、破断強度)および酸素不透過性が改善された硬質カプセルに関する。
硬カプセルは、薬物の服用単位量を収容し、且つ薬物の不快な味や臭いをマスクして飲みやすくすることを目的として開発され、錠剤に次いで主要な経口投与製剤として利用されている。
医薬や健康食品分野などに用いられている硬カプセルとしては、従来からゼラチンカプセルが汎用されている。ゼラチンカプセルは、ゼラチンを基剤とし、これに必要に応じて加工助剤として界面活性剤、染料、顔料等を配合した組成物からなる皮膜により形成されたものである。このゼラチンカプセルは、上記の成分を配合したゼラチン水溶液に成形用のピンを浸漬し、続いて金型ピンを溶液から引き上げ、ピンに付着したゼラチン水溶液を乾燥させ、ゼラチンのカプセル皮膜をピンから抜いて、それをトリミングして完成した形態にすることによって製造されている。
しかしながら、ゼラチン皮膜は、その柔軟性等の特性が水分含有量に大きく依存し、水分が10%以下になると皮膜の柔軟性が低下して極めて脆くなる。このため、内容物充填作業でのカプセルの機械的取り扱いに際して、ひび、割れまたは欠けなど、カプセル皮膜に損傷を生じる傾向がある。また 保存時の乾燥等による水分含有量の低下によって、皮膜が収縮してカプセルを構成するキャップとボディとの嵌合が緩くなるなどの不都合が生じることもある。
これら不都合の発生を防止するため、ゼラチンカプセルの水分含有量を13~15重量%の最適範囲に保つ必要がある。このため、水分との接触が不都合を生じさせるような薬剤にはその使用が制限される場合がある。また、吸湿性を有する内容物を充填した場合には、水分含有量の低下によるゼラチンフィルムの強度低下によって、割れ等の不都合を生じるおそれもある。
ゼラチンは、牛や豚の骨や皮の主要蛋白質であるコラーゲンを分解、精製して得たものであるため、カプセル内容物にアルデヒド基や還元糖を含む場合、ゼラチンと反応がおこりカプセルが不溶化することが知られている。さらに、ゼラチンは、宗教上の理由や、狂牛病や豚の口蹄疫などの問題、アレルギーの問題、菜食主義の観点から、拒否される場合もある。
以上の理由から、食品や、医薬品を充填する硬カプセルの材料として、動物性でないカプセル基剤の開発が進んできた。ゼラチンカプセルに代わるものとして、セルロース誘導体、例えばセルロースの水酸基の水素原子の一部を、アルキル基及びヒドロキシアルキル基、又はヒドロキシアルキル基で置換した水溶性セルロースエーテルを基剤とするものがある。セルロースエーテルを基剤とする硬質カプセル中の水分含量は7%未満であるため、吸湿性材料を充填しても加水分解が起きにくい。さらに、セルロースエーテルは、植物起源であるから、ゼラチンのように動物起源であることに起因する問題は生じない。通常のゼラチンカプセルに比べて、割れにくく、またアルデヒド基や還元糖とも反応しないため不溶化することが少ないといった優れた特徴も有している。中でもヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を基剤としたカプセルは、既に実用化されている。
しかし、セルロース誘導体を基剤とする硬カプセルは、セルロースの物理的特性によりゼラチンと比べて皮膜の硬度が低いため製造したカプセルも柔らかくなる。それゆえ、カプセルの調製時およびこのカプセル中に薬物または食品を充填する際に、次のような問題が生じる。
すなわち、ツーピース硬カプセル中に食品または薬物を充填した後にカプセルのキャップ部とボディ部を機械で高速に嵌合する際に、ボディとキャップの僅かな位置ズレにより皮膜同士が衝突してキャップ部の一部が内側に捲れるササクレ不良(telescope issue)、嵌合時に充填物の粉末が嵌合部に入り込みボディ部を内側に折り曲げる中折れ不良(crease issue)が生じ、その溝から充填粉末がカプセル外に漏れ出す粉漏れ問題が発生することがある。
さらにセルロース類の皮膜は酸素透過性がゼラチン皮膜と比較して高い為、酸化されやすい油類を充填すると、容易に酸化して品質が落ちることが知られている。
これまでに、セルロース誘導体を基剤とする硬カプセルの強度や硬度を改善するために種々の検討がなされてきた。
特許文献1には、水溶性セルロースを基剤とする硬質カプセルの 機械的フィルム強度を向上させる方法として、フィルム成分として水溶性セルロースに加えて、スクロース脂肪酸エステル、ピロリン酸カリウム、氷酢酸、イオタ-カラギーナンおよび寒天を使用する方法が提案されている。しかし、フィルムの脆弱性、成形性の点で改善の余地が残されている。
特許文献1の段落[0008]は、「上記の開示された方法によって調製された全てのセルロースハードカプセルは、従来のゼラチンハードカプセルの機械的フィルム強度および酸素透過性と比較して、機械的フィルム強度が低く、酸素透過性が低い(「高い」の誤記と考えられる)という欠点を有する。」とHPMCカプセルの問題点を2つ指摘しているが、この特許の方法では酸素透過性の改善を行っていない。また、段落[0032]によれば、機械的フィルム強度はテクスチャー分析器でカプセルの表面から4mmの押し込み深度において測定されるが、これはフィルム硬さを評価したもので、市場で大きな問題となるカプセルの割れやすさを示す機械的強度とは本質的に異なる。破断強度やカプセルの割れ率について評価されていない為、上記の硬カプセルの実用性は不明である。
特許文献2では、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)を基剤とする硬質カプセルの硬度を向上させる方法であって、フィルム成分としてさらにデンプンを配合する方法が提案されている。さらに、特許文献3には、セルロース化合物を基剤とする硬カプセルの硬度改善剤としてDE値が11より大きく40未満であるでんぷん分解物等を配合することが提案されている。
しかし、でんぷんは15~50μmの粒子であり、これらを厚さ僅か100μm程度の硬質カプセルに分散させると高分子皮膜の硬度(弾性率)は上がっても、皮膜は脆くなって非常に割れやすいカプセルになることが一般的である。上記の特許文献2、3にはこの機械的強度の低下が生じないことは提示されていないため、硬カプセルとして実用に耐えるものか否かは明らかではない。
さらに、セルロース誘導体を基剤としたカプセルは酸素の透過性が高く、酸化の影響を受け易い薬剤を内容物とするカプセルにおける使用は困難であるが、この問題については、従来これを解決する試みは知られていない。
特開2006-231022号公報 特開2010-270039号公報 WO2018/008660A
上記のように、セルロース誘導体を基剤とする硬カプセルは、ゼラチン硬カプセルに代わる製剤として、各種の改良が行われてはいるものの、フィルム脆弱性および成型性、酸素不透過性といった点で、改善の余地が残されているというのが実情であった。
本発明は、セルロース誘導体、特に水溶性セルロースエーテル類、とりわけヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を基剤とする硬質カプセルについて、上記の問題点を解決することを目的とするものである。
本発明者らは、セルロース誘導体を基剤とするカプセルの中折れ(crease)、ササクレ(telescope)の問題、酸素透過性の問題を改善すべく検討を重ねた結果、基剤となるセルロース誘導体の一部をプルランなどの水溶性物質で置換すると、弾性率(硬度)と破断強度の両方が優れた、市場の実用性に優れるHPMC製カプセル皮膜が得られることを見出した。異なるポリマー間のブレンドは相分離して、特に機械的特性についてはネガティブな方向に行くのが大半である。しかし、プルランのような皮膜形成性ポリマーの使用により、これらの機械的パラメーターが改善できることは非常にまれなことであり、驚くべきことである。この作用は、界面活性剤を添加することによってよりいっそう増強された。さらに当該硬カプセルは、透明性を保持し、酸素不透過性においても顕著に改善されることが見出された。
具体的には、セルロース誘導体を溶解した溶液に、プルラン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、グアガム分解物、グルコマンナン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、シクロデキストリンから選択される1種又は2種以上の水溶性物質を加え、この溶液にさらに必要に応じて適当な添加物を加えて従来の製造法により硬カプセルを製造する。当該カプセルは上記の水溶性物質を添加しない場合に比べて、弾性率(硬度)や、破断強度、酸素不透過性が上昇する一方、透明性、溶解性は維持されている。上記の水溶性物質はいずれも医薬品、食品分野における使用が許されているものであるから、これらを添加して製造した硬カプセルは、人あるいは動物に対し安全に使用することができる。
本発明の硬カプセルは、以下の実施態様を有するものである。
(1)基剤と機械的強度改善剤を含む硬カプセルであって、
前記基剤がセルロース誘導体であり、
前記機械的強度改善剤が、プルラン、アラビアゴム、グアガム分解物、グルコマンナン、ポリアクリル酸ナトリウム、シクロデキストリンから選択される、1種の水溶性物質であり、
セルロース誘導体と前記機械的強度改善剤である水溶性物質の重量の合計100重量部に対して、該水溶性物質が
プルランの場合は10重量部以上40重量部未満の範囲、
アラビアゴム、グアガム分解物またはグルコマンナンの場合は5重量部以上40重量部未満の範囲
ポリアクリル酸ナトリウムまたはシクロデキストリンの場合は0.5重量部以上、40重量部未満の範囲である、硬カプセル。
(2)前記機械的強度改善剤が、プルラン、アラビアゴム、グアガム分解物、グルコマンナン、またはシクロデキストリンから選択される1種の水溶性物質である(1)の硬カプセル。
(3)前記セルロース誘導体がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)またはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である(1)または(2)の硬カプセル。
(4)前記セルロース誘導体がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である(3)の硬カプセル。
(5)セルロース誘導体と機械的強度改善剤として選択された水溶性物質の重量の合計100重量部に対して、ポリアクリル酸ナトリウムまたはシクロデキストリンが2~30重量部の範囲である(1)~(4)のいずれかに記載の硬カプセル。
(6)セルロース誘導体と機械的強度改善剤として選択された水溶性物質の重量の合計100重量部に対して、アラビアゴムが5~25重量部の範囲である(1)~(4)のいずれかに記載の硬カプセル。
(7)界面活性剤を含む(1)~(6)のいずれかに記載の硬カプセル。
(8)界面活性剤が、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤である(7)に記載の硬カプセル。
(9)界面活性剤の添加率は、セルロース誘導体100重量部に対して5重量部以下である(7)または(8)に記載の硬カプセル。
(10)ゲル化剤、またはゲル化剤およびゲル化補助剤を含有する(1)~(9)のいずれかに記載の硬カプセル。
(11)可塑剤、pH調整剤、着色剤、酸味剤、保存剤、香料からなる群から選ばれる少なくとも一種の添加物を含有する(1)~(10)のいずれかに記載の硬カプセル。
本発明によれば、医療や食品分野において安全に使用できる水溶性物質を用いてセルロース誘導体を基剤とするカプセルの柔らかさを確実に改善することができ、機械的強度(弾性率、破断強度)に優れた硬カプセルを提供することができる。本発明の硬カプセルにより、従来のカプセル皮膜の柔らかさに起因する中折れ不良、ササクレ不良等の深刻な品質問題を解決することができる。
また、セルロース誘導体を基剤としたカプセルは酸素の透過性が高いことが欠点であったが、本発明により、酸素の不透過性を向上させることができる。したがって、酸化の影響を受け易い薬剤にも好適に使用できるというさらなる効果がある。
図1は、HPMC皮膜及びHPMCの一部をプルランで置換して作製した皮膜の波長200-1100nmの透過率を示したものである。 図2は、90重量部のHPMC溶液と10重量部のプルラン溶液を含む浸漬液を用いて製造されたカプセル(サイズ2)と、市販のプルランを含まないHPMCカプセル(Vcaps(登録商標)Plus サイズ2)の溶出試験の結果を示したものである。
本発明において、「硬質カプセル」とは、カプセル皮膜を先に製造し、製造されたカプセル皮膜に内容物を充填するタイプのカプセルである。通常、キャップ部とボディ部とからなり、ハードカプセル、又はツーピースカプセルとも呼ばれる。以下、硬カプセルの基剤、添加成分、硬カプセルの製造方法について解説する。
(1)基剤
本発明において、「基剤」とは、硬質カプセルの皮膜を形成するための主成分をいう。本願発明においては基剤としてセルロース誘導体が使用される。セルロース誘導体としては、アルキル基またはヒドロキシアルキル基の少なくとも一つの基でセルロースのヒドロキシ基の水素原子で置換された水溶性のセルロースエーテルが挙げられる。
具体的には、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等のヒドロキシ低級アルキルセルロース;ならびにヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のヒドロキシ低級アルキルアルキルセルロースなどを挙げることができる。
このうち、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が特に好適であり、メトキシ基約29%にヒドロキシプロポキシル基約10%を含有するHPMC2910、メトキシ基約29%にヒドロキシプロポキシル基約6%を含有するHPMC2906、メトキシ基約22%にヒドロキシプロポキシル基約8%を含有するHPMC2208等が挙げられる。これらの成分は、単独で使用してもよいが、混合して使用してもよい。
(2)水溶性物質
本発明において、硬カプセルの硬度および機械的強度(弾性率および破断強度)を改善するために使用する水溶性物質は、プルラン、アラビアゴム、グアガム分解物、グルコマンナン、ポリアクリル酸ナトリウムおよびシクロデキストリンからなる群から選ばれる。好適な水溶性物質は、プルラン、アラビアゴム、グアガム分解物、グルコマンナンであり、特に好適な水溶性物質は、プルラン、アラビアゴムである。
アラビアゴムは、アカシア属の木の硬化樹液からなる天然ゴムであり、スダニゴム、アカシアゴム、セネガルゴム、インドゴムなどとしても知られている。
上記の水溶性物質の添加量は、置換率として特定される。水溶性物質の置換率は、セルロース誘導体の重量と水溶性物質をあわせた総重量を100重量部とした場合の水溶性物質の重量部の値である。重量%と記載する場合もある。
水溶性物質の置換率が0.5重量部~40重量部未満までの範囲、好ましくは0.5~35重量部、より好ましくは2重量部~30重量部、さらに好ましくは5重量部~25重量部の範囲の場合、特に5重量部~20重量部、とりわけ5重量部~15重量部、7.5重量部~12.5重量部の範囲、場合により10重量部~40重量部未満までの範囲において、カプセル皮膜の弾性率、破断強度、空気不透過性を改善することができる。
また、プルランの場合には10重量部~40重量部未満の範囲、アラビアゴム、グアガム分解物、グルコマンナンの場合には5重量部~40重量部未満、好ましくは5重量部~30重量部、さらに好ましくは5重量部~25重量部の範囲、ポリアクリル酸ナトリウム、シクロデキストリンの場合には0.5重量部~40重量部未満、好ましくは2~30重量部の範囲で使用することが好ましい。
置換率が0.5重量部より小さいと、弾性率、破断強度、空気不透過性の改善が得られない。また、置換率を40重量部より大きくすると弾性率は上昇するが、破断強度が低下することがあるため、カプセルが割れる危険性が増して実用に適さなくなる。
(3)界面活性剤
上記の水溶性物質を界面活性剤と併用すると、機械的強度(弾性率、破断強度)をさらに改善することができる。好ましい界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
界面活性剤は、0~5重量%、好ましくは0.5~4重量%、より好ましくは0.5~3.5重量%、さらにより好ましくは0.5~3重量%の割合で使用することができる。比率の別の実施形態は、基剤の重量に対して2~3.5重量%、好ましくは2~3重量%であってもよい。
上記の脂肪酸としては、医薬/食用界面活性剤に使用されているラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸などの植物油脂由来の脂肪酸が挙げられる。脂肪酸の実施形態は、ラウリン酸であり得る。ショ糖脂肪酸エステルの実施形態は、ショ糖モノラウリン酸エステルであり得る。
(4)その他の添加成分
本発明の硬質カプセルには、フィルム物性の改善を目的として、上記に公知のゲル化剤、ゲル化補助剤、可塑剤、pH調整剤、着色剤、酸味剤、保存剤、香料、湿潤剤、崩壊剤、防湿剤等を添加することが出来る。
ゲル化剤としては、(カッパ)カラギーナン、ジェランガム、ゼラチン、キサンタンガム、アルギン酸、グアーガム、タマリンドシードガム、ファーセレラン、タラガム、カラヤガム、カードラン、寒天、ペクチン、ローカストビーンガム、などが挙げられるが、これらに制限されるものではない。ゲル化剤の使用量の範囲はセルロース誘導体の重量に対して0~5%である。
ゲル化補助剤は上記ゲル化剤をゲル化する目的で用いられる少量の無機塩で、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩から適宜選ばれる。ゲル化補助剤の使用量の範囲はセルロース誘導体の重量に対して0~5%である。
可塑剤としては、食用油(例えばごま油、オリーブ油、綿実油、大豆油、なたね油、ひまわり油、ヤシ油、ベニバナ油やその混合油)、クエン酸トリエチル、グリセリン、プロピレングリコール、D-マンニトール、D-ソルビトール、トレハロース、ポリエチレングリコール、トリアセチン、フタル酸エステル類、pH調整剤としては、リン酸、塩酸、クエン酸、グリシン、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、ホウ酸、マレイン酸、硫酸、リンゴ酸、アンモニア、水酸化物、アミン類、及びそれらの塩などがある。
着色剤としては、医薬或いは食品分野で使用できるものであればよい。例えば、レーキ化したタール色素、ベンガラ、水溶性のタール色素や天然色素を用いることができる。白色化(不透明化)を行う場合は、二酸化チタンを使用できる。
また、酸味剤としては、アジピン酸、イタコン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、酒石酸、乳酸、乳酸ナトリウム、酢酸、フィチン酸、フマル酸、リンゴ酸、リン酸が挙げられる。
保存剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステル類、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム、エゴノキ抽出物、カワラヨモギ抽出物、しらこたん白抽出物、ソルビン酸化合物、酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ナイシン、二酸化硫黄、ペクチン分解物、ε-ポリリシンなどがある。
さらに香料としては、各種エッセンス、フレーバー類、ペパーミント、メントール、ハッカ、ケイヒ、ウイキョウ、カンフルなどが挙げられる。
(5)硬質カプセルの製造方法
本発明の硬質カプセルは、定法の浸漬法(浸漬成形法、dip molding とも言う。)を利用して製造することができる。
具体的には前述の(1)および(2)の成分、及び必要に応じてさらに(3)、(4)成分を含有する水溶液を浸漬液(「カプセル調製液」ともいう)とし、これにカプセル成型用ピンを浸漬し、次いで引き上げてカプセル成型用ピンの外表面に形成されたカプセル調製液を冷却してゲル化させ、その後、ゲル化した皮膜を20~80℃で乾燥する。乾燥後、不要な部分をカットしたボディとキャップ一対を嵌合することでカプセルが製造される。
以下、試験例及び実施例を示して本発明を説明するが、本発明はかかる実施例によって制限されるものではない。なお、特に言及しない限り、下記でいう水溶性物質の量の比率を表す%は重量%である。
試験例1:
HPMCを基剤とする皮膜の機械的強度(破断強度及び弾性率)に対するプルランの効果
以下の手順でHPMC溶液とプルラン溶液を別々に調製した。HPMC溶液およびHPMC溶液の一部をプルラン溶液で置換した溶液を用いて皮膜を製造した。得られる皮膜の弾性率と破断強度を測定した。

HPMC溶液の調製方法
200gのHPMC2906(粘度5cP)に80℃の水800gを加え、スパーテルでダマがなくなるまで攪拌する。上記のHPMCが沈まなくなるまで時々攪拌しながら溶液を冷却し、常温になったら冷蔵庫で一晩置いて完全に溶解する。
プルラン溶液の調製方法
食品グレ-ドのプルラン200gに常温の水 800gを加え、スパーテルで攪拌する。プルランと水が馴染んだら、80℃で1時間保管し、全体をよく混ぜる。さらに80℃で1時間保管し、溶解したら常温まで冷やす。
皮膜作製方法
1. 105℃に温めたガラス板に植物油の離型剤を塗布し、乾燥後厚さ100μmの厚さになるように皮膜形成性の溶液を流す。
2. 60℃のオーブンで15分保管後、一昼夜室内環境で乾燥させた後、皮膜を1×7cmに切り抜き、室温で湿度2.5%RHの環境に1週間保管した。
強度試験
1×7cmの上記皮膜をINSTRON 5565号型万能材料試験機に挟んで5mm/minの速度で引っ張り、n=5で破断強度と弾性率を測定して平均値を求める。
常温のHPMC溶液とプルラン溶液をそれぞれ、100対0、90対10、80対20、60対40、40対60の比率で混合し、脱泡した。その後、前記の皮膜作製方法に従い1×7cmの皮膜を調製し、破断強度と弾性率を測定して平均値を求めた。その結果を表1に示した。
Figure 0007397886000001
HPMCに対するプルランの置換率が10%および20%において、弾性率及び破断強度が共に高い皮膜を得ることができた。
なお、“弾性率”は弾性変形のしにくさの物性値を表す値である。“硬さ”は外部から力を加えた時の材料のもつ抵抗力であるから、弾性率の値が増大することは硬さが増していると評価することができる。
試験例2:
HPMCを基剤とする皮膜の機械的強度(破断強度および弾性率)に対するアラビアゴムの効果
試験例1のプルラン溶液と同様の方法でアラビアゴム溶液を調製した。常温のHPMC溶液とアラビアゴム溶液をそれぞれ、100対0、95対5、90対10、80対20、70対30、60対40の比率で混合し、脱泡した。その後、前記の皮膜作製方法に従い1×7cmの皮膜を調製し、破断強度と弾性率を測定して平均値を求めた。その結果を表2に示した。
Figure 0007397886000002
HPMCに対するアラビアゴムの置換率が5%~30%において、弾性率及び破断強度が共に高い皮膜を得ることができた。
試験例3:
HPMCを基剤とする皮膜に対する各種の水溶性物質の機械的強度に対する影響
試験例1および2と同様にして、HPMCの一部をアルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、グアガム分解物、グルコマンナン、ジェランガム、ポリアクリル酸ナトリウム、カラヤガム、PEG4000、PEP-101、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC・Na)、αシクロデキストリン、プロピレングリコール、グリセリンに置換して得られる皮膜の弾性率及び破断強度を測定した。表3はその結果を示したものである。
Figure 0007397886000003
HPMCを基剤とする皮膜の弾性率、破断強度の改善の程度が優れている点から、機械的強度改善剤となる水溶性物質としては、プルラン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、グアガム分解物、グルコマンナン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC・Na)、シクロデキストリンが好適であると評価された。
試験例4:
界面活性剤の機械的強度に対する効果
以下の皮膜について破断強度、弾性率を測定した。
-HPMC溶液をそのまま使用して作製した皮膜
-HPMC溶液の7.5%、10%をプルラン溶液で置換して作製した皮膜
-HPMC溶液の5%、7.5%、10%をプルラン溶液で置換し、さらに3重量部のショ糖モノラウリン酸エステル(三菱ケミカルフーズ(株)の商品名:L-1695)を添加して作製した皮膜
皮膜作製は、試験例1の皮膜の作製方法に従って行った。その結果を表4に示した。
Figure 0007397886000004
界面活性剤を併用すると、プルランの使用量が少なくても弾性率、破断強度を増加させることができた。
試験例5:
皮膜の透明性
HPMC溶液の5%、10%、20%をプルラン溶液で置換して試験例1と同様にして皮膜を作製した。これらの皮膜の波長200-1100nmの透過率を島津製紫外可視分光光度計UV-1800にて比較した。図1はその結果を示したものである。プルランの置換率が10重量%以内であれば可視光(400~800nm)の透過率は70%以上を確保でき、透明性を有する被膜を確保できる。
試験例6:
ヒドロキシプロピルセルロースを基剤とする皮膜の機械的強度に対するプルランの効果
HPC溶液の調整
1. 200gのHPC(粘度5cP)に80℃の水800gを加え、スパーテルでダマがなくなるまで攪拌する。
2. HPCが沈まなくなるまで時々攪拌しながら溶液を冷却し、常温になったら冷蔵庫で一晩置く。

上記以外は、試験例1と同様にしてヒドロキシプロピルセルロース溶液から作製した皮膜と、ヒドロキシプロピルセルロース溶液の20%、50%、80%をプルランに置換した溶液から作製した皮膜の破断強度、弾性率を測定した。表5は、その結果を示したものである。
Figure 0007397886000005
ヒドロキシプロピルセルロースを基剤とした皮膜もプルランの添加(置換率20重量%)により、破断強度、および弾性率を向上させることができた。
試験例7:
皮膜の酸素透過性試験
以下の皮膜について酸素透過性を評価した。
-HPMC溶液をそのまま使用して作製した皮膜
-HPMC溶液の10%、20%、30%をプルラン溶液で置換して作製した皮膜
-HPMC溶液の10%をアラビアゴム溶液で置換して作製した皮膜
酸素透過率の測定は、ガス透過率測定装置(GTR-10XFKS)(GTRテック(株)製)を用い、等圧法、ガスクロマトグラフ検出式で行った。測定ガスは酸素(25℃ドライ)を使用した。表6にその結果を示す。
HPMCの10~30%がプルランにより置換された皮膜、10%がアラビアゴムで置換された皮膜は、置換が行われていない皮膜に比べ酸素不透過率が向上した。これらの皮膜、特に、HPMCの20%がプルランで置換された皮膜は、酸素に不安定な薬物や食品に好適に使用できる。
Figure 0007397886000006
実施例1:
硬カプセルの製造例
高温水に20重量部のHPMCを投入し攪拌しながら徐々に温度を下げて完全に溶解させる。別に、高温水に対し20重量部のプルランを溶解した水溶液をHPMC溶液90重量部に対しプルラン溶液10重量部、及びHPMC100重量部に対し3重量部のショ糖モノラウリン酸エステルを添加して良く攪拌したのち粘度調整した浸漬液に加熱した金型を浸漬してボディとキャップ一対を嵌合したカプセル(2号サイズ)を製造した。
このカプセルと同じサイズのHPMC基剤の硬カプセル(市販のVcaps(登録商標)Plus、カプスゲル社製)を参照品1~4として用意した。この参照品は、機械的強度改善剤の作用のあるプルラン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、グアガム分解物、グルコマンナン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、シクロデキストリンのいずれも含んでいない。
半自動硬カプセル充填機 CAP8(登録商標) (キャップエイト)を使用し、同一の運転条件(真空度0.2バール、速度1500RPM)で中折れやササクレが特に発生し易い乳糖-結晶セルロース混合粉末の充填作業を行った。その結果を表7に示した。
Figure 0007397886000007
従来の市販品の硬カプセルは、半自動硬カプセル充填機で中折れ、ササクレなどの不具合が発生したが、本発明の硬カプセルでは問題なく充填操作を行うことができた。
実施例2:
硬カプセルの溶出性試験
実施例1と同様にHPMC溶液およびプルラン溶液を調製した。HPMC溶液90重量部に対しプルラン溶液10重量部を加えた浸漬液を使用してボディとキャップ一対を嵌合したカプセル(2号サイズ)を製造した。このカプセル及び、これと同じサイズでプルランを含まない市販のHPMCカプセル(Vcaps(登録商標)plus)にアセトアミノフェン粉末を充填し、カプセルの溶出試験を37℃の水で行った。図2に示すように、両者ともに良好な溶出性を示した。
上記の結果は、本願発明の機械的強度改善剤により、溶出性の低下を招くことなく、充填装置におけるパフォーマンスが改善された硬カプセルが得られることを示している。

Claims (8)

  1. 基剤と機械的強度改善剤を含む硬カプセルであって、
    前記基剤がセルロース誘導体であり、
    前記機械的強度改善剤が、プルラン、またはアラビアゴムから選択される、1種の水溶性物質であり、
    セルロース誘導体と前記機械的強度改善剤である水溶性物質の重量の合計100重量部に対して、該水溶性物質が
    プルランの場合は10重量部以上25重量部未満の範囲、
    アラビアゴムの場合は、5重量部以上25重量部未満の範囲である、硬カプセル。
  2. 前記セルロース誘導体がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)またはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)である請求項の硬カプセル。
  3. 前記セルロース誘導体がヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である請求項の硬カプセル。
  4. 界面活性剤を含む請求項1~のいずれか1項に記載の硬カプセル。
  5. 界面活性剤が、ショ糖脂肪酸エステル、ポリソルベート、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウムからなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤である請求項に記載の硬カプセル。
  6. 界面活性剤の添加率は、セルロース誘導体100重量部に対して5重量部以下である請求項またはに記載の硬カプセル。
  7. ゲル化剤、またはゲル化剤およびゲル化補助剤を含有する請求項1~のいずれか1項に記載の硬カプセル。
  8. 可塑剤、pH調整剤、着色剤、酸味剤、保存剤、香料からなる群から選ばれる少なくとも一種の添加物を含有する請求項1~のいずれか1項に記載の硬カプセル。
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