JP7396184B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電力変換装置に関し、特に、整流回路を含む電力変換装置に関する。
従来、整流回路を含むスイッチング電源回路が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載のスイッチング電源回路は、交流電力を出力するトランスと、4つのダイオードによって構成された整流回路とを含む。そして、このスイッチング電源回路は、整流回路から出力される直流電力を平滑する平滑回路をさらに備え、整流回路と平滑回路との間にコンデンサが設けられている。ここで、上記特許文献1には明記されていないが、ダイオードによって構成された整流回路によって交流電力を直流電力に変換する場合には、ダイオードが整流動作を行う際に順方向とは反対の方向に電流が流れる逆回復現象と、ダイオードが有する静電容量である寄生容量の充電とに起因して、整流動作によるサージ電圧が発生する。整流動作によるサージ電圧は、通常の出力電圧に比べて大きなピークを有し、トランスの漏れインダクタンスとダイオードの寄生容量とによって共振回路が構成されることによって高周波で振動する。そのため、このサージ電圧に起因して、装置から出力される電力にはノイズが含まれる。そこで、上記特許文献1に記載のスイッチング電源回路のように、整流回路と平滑回路の間に設けられたコンデンサによって、サージ電圧を抑制することが考えられる。
特開2006-230075号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のスイッチング電源回路のように、整流回路と平滑回路との間に設けられたコンデンサによって、整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを十分に抑制するためには、整流回路と平滑回路との間に設けられたコンデンサの静電容量を大きくする必要がある。コンデンサの静電容量が大きい場合、コンデンサの充放電によって生じる電流が増大するため、トランスに流れる電流が増大しトランスが発熱するという不都合がある。この不都合を解消するために、トランスの発熱を抑制するためにコンデンサの静電容量を小さくした場合には、サージ電圧の抑制が不十分となり、装置の外部に伝播するノイズの抑制が不十分となるため周囲の装置の誤作動を誘引する。そのため、トランスの発熱を抑制しながらダイオード(整流素子)による整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、トランスの発熱を抑制しながら整流素子による整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制することが可能な電力変換装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による電力変換装置は、トランスを介して交流電力が入力されるとともに、整流素子による整流動作によって、トランスから入力された交流電力を直流電力に変換して出力ラインに出力する整流回路と、一端が出力ラインの正側に接続され、他端が出力ラインの負側に接続され、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧を抑制するスナバコンデンサと、一端が出力ラインの負側に接続され、他端が接地され、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制するための接地コンデンサと、を備える。
この発明の一の局面による電力変換装置では、上記のように、一端が出力ラインの正側に接続され、他端が出力ラインの負側に接続され、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧を抑制するスナバコンデンサと、一端が出力ラインの負側に接続され、他端が接地され、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制するための接地コンデンサと、を備える。これにより、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧をスナバコンデンサによって抑制することに加えて、接地コンデンサによってサージ電圧によるノイズを抑制することができる。そのため、トランスの発熱を抑制するためにスナバコンデンサの静電容量を小さくした場合にも、接地コンデンサによってサージ電圧によるノイズを抑制することができる。その結果、トランスの発熱を抑制しながら整流素子による整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制することができる。なお、接地コンデンサは、一端が出力ラインの負側に接続され、他端が接地されているので、接地コンデンサの充放電によってトランスに流れる電流が増大することによりトランスが発熱することは抑制される。
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、スナバコンデンサは、整流素子の寄生容量よりも大きく、かつ、接地コンデンサの静電容量よりも小さい静電容量を有する。このように構成すれば、スナバコンデンサの静電容量が整流素子の寄生容量よりも大きいので、整流素子の寄生容量に起因するサージ電圧を十分に抑制することができる。そして、スナバコンデンサの静電容量が接地コンデンサの静電容量よりも小さいので、スナバコンデンサの静電容量が大きすぎることに起因して、スナバコンデンサの充放電によって大きい電流が流れることをより抑制することができる。そのため、スナバコンデンサによってサージ電圧を十分に抑制しながら、スナバコンデンサの充放電によって生じる電流を小さくすることができる。その結果、サージ電圧をより抑制しながら、スナバコンデンサの充放電によって過大な電流がトランスに流れることをより抑制することができるので、トランスの発熱をより抑制することができる。また、接地コンデンサの静電容量がスナバコンデンサの静電容量よりも大きいため、接地コンデンサによってサージ電圧によるノイズの発生を十分に抑制することができる。その結果、サージ電圧によるノイズの発生を効果的に抑制することができる。
この場合、好ましくは、スナバコンデンサは、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧の最大値が整流素子の定格電圧以下となるようにサージ電圧を抑制可能な値以上で、かつ、スナバコンデンサの充放電に起因するトランスの発熱を抑制可能な値以下となるように、前記整流素子の寄生容量よりも大きい静電容量を有する。このように構成すれば、スナバコンデンサが、サージ電圧の最大値が整流素子の定格電圧以下となるようにサージ電圧を抑制可能な値以上の静電容量を有するため、整流素子に定格電圧よりも大きな電圧が印加されることを抑制することができる。また、スナバコンデンサが、スナバコンデンサの充放電に起因するトランスの発熱を抑制可能な値以下の大きさの静電容量を有するため、スナバコンデンサの静電容量が大きすぎることに起因してトランスが発熱することを抑制することができる。そのため、整流素子に過大な電圧が印加されることを抑制しながら、トランスの発熱を抑制することができる。その結果、整流動作に起因するサージ電圧を十分に抑制しながら、トランスの発熱を抑制することができる。
この場合、好ましくは、整流回路は、ブリッジ状に接続された複数の整流素子の整流動作によって、トランスから入力された交流電力を直流電力に変換して出力ラインに出力するフルブリッジ形整流回路を含み、スナバコンデンサは、整流素子の寄生容量の120%以上300%以下の大きさの静電容量を有する。このように構成すれば、整流回路がフルブリッジ形整流回路によって構成されている場合に、スナバコンデンサの静電容量が整流素子の寄生容量の120%以上300%以下に構成されているので、スナバコンデンサによってサージ電圧を効果的に抑制することができる。すなわち、スナバコンデンサの静電容量が、整流素子の寄生容量の120%以上に構成されているため、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧が大きくなりすぎることを抑制することができる。そして、スナバコンデンサの静電容量が、整流素子の寄生容量の300%以下に構成されているため、スナバコンデンサを充放電することによって大きすぎる電流が流れることを抑制することができる。これらの結果、整流回路がフルブリッジ形整流回路によって構成されている場合にも、サージ電圧を抑制しながら、装置が発熱することを効果的に抑制することができる。
上記スナバコンデンサが、サージ電圧を抑制可能な値以上で、かつ、トランスの発熱を抑制可能な値以下の大きさの静電容量を有する電力変換装置において、好ましくは、整流回路は、トランスの出力側巻線の両端の各々に接続された整流素子の整流動作によって、トランスの出力側巻線に含まれるセンタータップからの出力と整流素子を介した出力側巻線の両端からの出力とを整流し、トランスから出力される交流電力を直流電力に変換して出力ラインに出力するセンタータップ形整流回路を含み、スナバコンデンサは、整流素子の寄生容量の240%以上600%以下の大きさの静電容量を有する。ここで、センタータップ形整流回路では、トランスの出力側巻線に印加される電圧がフルブリッジ形整流回路に比べて2倍の大きさとなる。また、サージ電圧の振動のエネルギー量は電圧の2乗に比例するため、静電容量が等しい場合には、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べてエネルギー量が4倍の大きさとなる。一方、サージ電圧に寄与する静電容量は、フルブリッジ形整流回路では整流素子2つ分であったのに対して、センタータップ形整流回路では整流素子1つ分となる。サージ電圧の振動のエネルギー量は静電容量に比例するため、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べて1つの整流素子の寄生容量に対するエネルギー量の割合が半分となる。したがって、サージ電圧の振動のエネルギー量は、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べて、1つの整流素子の寄生容量に対するサージ電圧の振動のエネルギー量の割合が2倍となる。上記の点を考慮して、本発明では、フルブリッジ形整流回路におけるスナバコンデンサの静電容量(たとえば、整流素子の寄生容量の120%以上300%以下)の2倍となるように、スナバコンデンサは、整流素子の寄生容量の240%以上600%以下の大きさの静電容量を有する。すなわち、整流素子の寄生容量に対するスナバコンデンサの静電容量の割合は、フルブリッジ形整流回路の2倍の大きさとなる。そのため、整流回路がセンタータップ形整流回路によって構成されている場合にも、フルブリッジ形整流回路と同様にサージ電圧を抑制しながらトランスが発熱することを抑制することができる。
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、接地コンデンサは、スナバコンデンサの静電容量の150%以上900%以下の大きさの静電容量を有する。ここで、サージ電圧によるノイズの大きさは、接地コンデンサの静電容量の増加に対して下に凸となるV字型の変化をもつ特徴がある。すなわち、接地コンデンサの静電容量が極端に小さい場合と、極端に大きい場合とでは、サージ電圧によるノイズが大きくなり、接地コンデンサによって十分にノイズを抑制することが困難となる。この点を考慮して、本発明では、接地コンデンサを、スナバコンデンサの静電容量の150%以上900%以下の大きさの静電容量を有するように構成する。このように構成すれば、接地コンデンサの静電容量が、スナバコンデンサの静電容量の150%以上900%以下に構成されているので、接地コンデンサによって、サージ電圧によるノイズの大きさを十分に抑制することができる。
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、スイッチング素子を含み、外部の直流電源から入力された直流電力を交流電力に変換し、トランスに対して出力するインバータ部をさらに備え、整流回路は、インバータ部から出力されトランスによって変圧された交流電力が入力され、入力された交流電力を直流電力に変換し出力ラインに出力することによって、装置外部に対して直流電力を供給するように構成されている。このように構成すれば、入力された直流電力をインバータ部によって交流電力に変換し、トランスによって変圧し、そして、整流回路によって直流電力に変換して出力する絶縁型DCDCコンバータ装置において、トランスの発熱を抑制しながら整流素子による整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制することができる。
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、整流回路は、鉄道車両に搭載されるように構成されており、接地コンデンサは、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧によるノイズ成分が、鉄道における電磁両立性の規制値よりも小さい値となるように、所定の範囲内の静電容量を有する。このように構成すれば、接地コンデンサをサージ電圧によるノイズ成分が、鉄道における電磁両立性の規制値よりも小さい値となるように構成するため、整流素子の整流動作に起因するサージ電圧によるノイズ成分によって、鉄道車両における周囲の他の装置に必要以上にノイズが伝播することを抑制することができる。
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、整流素子は、ダイオードを含み、スナバコンデンサは、ダイオードの逆回復現象と、ダイオードの寄生容量とに起因するサージ電圧を抑制するように構成されており、接地コンデンサは、ダイオードの逆回復現象と、トランスの漏れインダクタンスおよびダイオードの寄生容量による共振とに起因するサージ電圧によるノイズを抑制するように構成されている。このように構成すれば、整流素子がダイオードを含む場合にも、スナバコンデンサによってダイオードの逆回復現象と、ダイオードの寄生容量とに起因するサージ電圧を効果的に抑制することができる。また、整流素子がダイオードを含む場合にも、接地コンデンサによって、ダイオードの逆回復現象と、トランスの漏れインダクタンスおよびダイオードの寄生容量による共振とに起因するサージ電圧によるノイズを抑制することができる。そのため、整流素子がダイオードを含む場合にも、トランスの発熱を抑制しながら整流素子による整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、トランスの発熱を抑制しながら整流素子による整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制することができる。
第1実施形態による電力変換装置の構成を示す図である。 第1実施形態によるトランスの構成について説明するための図である。 第1実施形態による電力変換装置におけるサージ電圧について説明するための図である。 第1実施形態による電力変換装置におけるサージ電圧の発生するタイミングについて説明するための図である。 第1実施形態による電力変換装置におけるトランスに印加される電圧が0になった時点での電流の流れを説明するための図である。 第1実施形態による電力変換装置におけるトランスに印加される電圧の極性が反転した時点での電流の流れを説明するための図である。 第1実施形態による電力変換装置における整流回路に含まれるダイオードにおいて逆回復現象が起こった時点での電流の流れを説明するための図である。 第1実施形態による電力変換装置におけるダイオードの寄生容量に充電が行われている時点での電流の流れを説明するための図である。 第1実施形態による電力変換装置におけるサージ電圧について説明するための図であって、(A)は、スナバコンデンサの静電容量が0nFのサージ電圧の波形を示した図であり、(B)は、スナバコンデンサの静電容量が0.94nFのサージ電圧の波形を示した図であり、(C)は、スナバコンデンサの静電容量が1.18nFのサージ電圧の波形を示した図である。 第1実施形態による電力変換装置におけるスナバコンデンサの静電容量とサージ電圧の最大値との関係を示した図である。 第1実施形態による電力変換装置において雑音端子電圧の測定における等価回路を示した図である。 第1実施形態による接地コンデンサの静電容量と雑音端子電圧との関係を示した図である。 第2実施形態による電力変換装置の構成を説明するための図である。 第1および第2実施形態の第1変形例によるインバータ部の例を示す図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1~図12を参照して、第1実施形態による電力変換装置100の構成について説明する。
(電力変換装置の構成)
図1に示すように、第1実施形態による電力変換装置100は、外部の直流電源101からの直流電力を変換して、出力端子102に出力するように構成されている。電力変換装置100は、たとえば、鉄道車両に搭載される。出力端子102は、たとえば、蓄電池に接続され、蓄電池に対して充電するための電力を供給するように構成されている。
電力変換装置100は、インバータ部1と、トランス2と、整流回路3と、出力ライン4と、平滑回路5と、スナバコンデンサCaと、接地コンデンサCeとを備える。
インバータ部1は、複数のMOSFET11a~11dを含む。そして、インバータ部1は、装置外部の直流電源101から入力された直流電力を交流電力に変換し、トランス2に対して出力する。具体的には、インバータ部1は、4つのMOSFET11a~11dと、4つの還流ダイオード12a~12bとを含む。なお、MOSFET11a~11dは、特許請求の範囲の「スイッチング素子」の一例である。
MOSFET11a~11dは、入力された直流電力を交流電力に変換するようにブリッジ接続されている。MOSFET11a~11dは、図示しない制御部からの制御信号に基づいて、スイッチング動作を行う。還流ダイオード12a~12dは、MOSFET11a~11dの各々と並列に接続されている。
トランス2は、図2に示すように、入力側巻線21に入力された交流電力の電圧を変圧して出力側巻線22から出力する。また、トランス2は、漏れインダクタンスLを含む。漏れインダクタンスLrとは、トランス2を構成する巻線の一部が、変圧作用に寄与せず、チョークコイルとして振る舞うことに起因するインダクタンスを意味する。
図1に示すように、整流回路3は、ダイオード31a~31dを含む。整流回路3は、トランス2を介してインバータ部1からの交流電力が入力される。すなわち、整流回路3は、インバータ部1から出力されトランス2によって変圧された交流電力が入力される。そして、整流回路3は、ダイオード31a~31dの整流動作によって、トランス2から入力された交流電力を直流電力に変換して出力ライン4に出力する。これにより、整流回路3は、出力端子102(装置外部)に対して、直流電力を供給するように構成されている。第1実施形態では、整流回路3は、ブリッジ状に接続された複数のダイオード31a~31dの整流動作によって、トランス2から入力された交流電力を直流電力に変換して出力ライン4に出力するフルブリッジ形整流回路を含む。たとえば、整流回路3は、180Vの直流電力を出力するように構成されている。整流回路3による整流動作の詳細は後述する。なお、ダイオード31a~31dは、特許請求の範囲の「整流素子」一例である。
ダイオード31a~31dは、たとえば、最大定格(定格電圧)が600Vに構成されている。また、ダイオード31a~31dは、寄生容量Cp1~Cp4(図5参照)を含む。寄生容量Cp1~Cp4は、ダイオード31a~31dの物理的な構造に起因する静電容量成分を意味する。すなわち、ダイオード31a~31dは、静電容量を有しており、コンデンサと同様に充放電する。
出力ライン4は、整流回路3から出力された直流電力が流れる。出力ライン4は、正側と負側との2本の導線を含む。
平滑回路5は、リアクトル51と、平滑コンデンサ52とを含む。リアクトル51は、出力ライン4の正側に直列に接続されている。平滑コンデンサ52は、リアクトル51よりも出力側の出力ライン4に並列に接続されている。すなわち、平滑コンデンサ52は、一端が出力ライン4の正側に接続され、他端が出力ライン4の負側に接続されている。平滑回路5は、リアクトル51および平滑コンデンサ52の平滑作用によって、整流回路3から出力された直流電力からリプル(高調波成分)を除去することによって、直流電力を平滑する。
ここで、第1実施形態では、スナバコンデンサCaは、整流回路3と平滑回路5との間の出力ライン4に接続されている。スナバコンデンサCaは、一端が出力ライン4の正側に接続され、他端が出力ライン4の負側に接続されている。そして、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧Es(図4参照)を抑制する。スナバコンデンサCaは、たとえば、0.94nFの静電容量を有する。スナバコンデンサCaの詳細については後述する。
また、第1実施形態では、接地コンデンサCeは、スナバコンデンサCaと同様に、整流回路3と平滑回路5との間の出力ライン4に接続されている。接地コンデンサCeは、一端が出力ライン4の負側に接続され、他端が接地されている。そして、接地コンデンサCeは、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧Esによるノイズを抑制するように構成されている。接地コンデンサCeは、たとえば、4.7nFの静電容量を有する。接地コンデンサCeの詳細については後述する。
(サージ電圧について)
図3および図4に示すように、整流回路3に含まれるダイオード31a~31dにおいて、整流動作を行う際にサージ電圧Esが発生する。整流動作に起因するサージ電圧Esは、通常の出力電圧に比べて大きなピークを有する。図3~図8を用いて、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧Esの発生について説明する。
まず、図3の時点T1において、インバータ部1のMOSFET11aおよび11dがオンしている状態から、MOSFET11dがオフにされる。MOSFET11dがオフにされることによって、トランス2の入力側巻線21に印加される電圧Vt1は0になる。同様に、トランス2の出力側巻線22の電圧Vt2も0となり、スナバコンデンサCaに印加される電圧VCaも0となる。そして、スナバコンデンサCaに充電されていた電荷が放電されスナバコンデンサCaに電流ICaが流れる。
そして、時点T2において、MOSFET11cがオンにされる。MOSFET11cがオンにされることによって、図5に示すように、インバータ部1のMOSFET11aにおいて、ソース端子からドレイン端子への順方向の導通とは反対向きに電流が流れる逆導通が発生する。なお、図5~図8の矢印は電流の流れる向きを示している。
次に、インバータ部1のMOSFET11aがオフにされた後、図3および図4の時点T3において、インバータ部1のMOSFET11bがオンにされる。これにより、トランス2の入力側巻線21に印加される電圧Vt1が-Eとなる。そして、入力側巻線21に流れる電流It1の大きさが減少し始める。そして、トランス2の出力側巻線22に印加される電圧Vt2が-E/aとなる。aは、トランス2の変圧比である。そして、図6に示すように、図3の時点T3から、入力側巻線21と同様に、出力側巻線22に流れる電流も減少し始め、ダイオード31aおよび31dに流れる電流が減少する。それと同時に、ダイオード31bおよび31cが導通して流れる電流が増加し始め、整流回路3に含まれる4つのダイオード31a~31dの全てが順方向に導通する。
次に、トランス2の入力側巻線21に流れる電流It1の極性が反転する。そして、図3および図4の時点T4において、図7に示すように、整流回路3に含まれるダイオード31aに流れる電流IDaが0より小さくなり、逆回復現象が発生する。逆回復現象とは、ダイオード31aの順方向とは反対の向きに電流が流れる現象である。また、同様にダイオード31dでも逆回復現象が発生する。
そして、ダイオード31aおよび31dの逆回復現象に合わせて、ダイオード31aおよび31dの寄生容量Cp1およびCp4に対する充電が行われる。図3および図4の時点T5において、逆回復現象が終了した後も、図8に示すように、寄生容量Cp1およびCp4に対する充電が継続されるため、ダイオード31aおよびダイオード31dに電流が流れ込む。それに伴い、ダイオード31aに印加される電圧VDaが上昇する。同様にダイオード31dに印加される電圧も上昇する。また、ダイオード31aおよび31dに印加される電圧の上昇に伴って、スナバコンデンサCaに印加される電圧VCaも同様に上昇する。
そして、図3および図4の時点T5から時点T6に掛けて、ダイオード31aおよび31dに印加される電圧が上昇することによって、通常の出力電圧E/a(トランス2からの出力電圧-E/aの絶対値)よりも大きいピークを有するサージ電圧Esが発生する。同様に、スナバコンデンサCaに印加される電圧VCaが上昇し、スナバコンデンサCaが充電されることによって電流ICaが流れる。
上記のようにして、整流回路3による整流動作に起因して、図3および図4の時点T3から時点T6にかけて、ダイオード31aおよび31dに通常の出力電圧よりも大きなサージ電圧Esが発生する。また、インバータ部1のMOSFET11bをオフにしてMOSFET11aをオンにするタイミングにおいて、上記と同様の動作によって、ダイオード31bおよび31cにおいてサージ電圧Esが発生する。
(スナバコンデンサの静電容量について)
スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31dの逆回復現象と、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4とに起因するサージ電圧Esを抑制する。
図9の(A)~(C)に示すように、サージ電圧Esは、トランス2に含まれる漏れインダクタンスLと、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4とによって共振回路(LC回路)が構成されることによって高周波で振動する。また、スナバコンデンサCaの静電容量の増加に伴って、サージ電圧Esのピーク(最大値)は低下する。また、スナバコンデンサCaの静電容量の増加に伴って、サージ電圧Esの振動の周期は大きくなる。
たとえば、スナバコンデンサCaの静電容量の値をCa0(0nF)、Ca1(0.94nF)、Ca2(1.18nF)と変化させて、サージ電圧Esの最大値および振動の周波数を測定する。図9の(A)に示すように、静電容量Ca0(0nF)の場合(スナバコンデンサCaを設けない場合)、サージ電圧Esの最大値は554Vであり、振動の周波数fr0は7.81MHzとなる。また、図9の(B)に示すように、静電容量Ca1(0.94nF)の場合、サージ電圧Esの最大値は484Vであり振動の周波数fr1は5.68MHzとなる。また、図9の(C)に示すように、静電容量Ca2(1.18nF)の場合、サージ電圧Esの最大値は430Vであり振動の周波数fr2は5.22MHzとなる。
図10に示すように、上記の測定結果から、入力電圧の1.2倍を考慮すると、サージ電圧Esの最大値と、スナバコンデンサCaの静電容量との関係が取得される。なお、図中の点は、スナバコンデンサCaの静電容量Ca0(0nF)、Ca1(0.94nF)、Ca2(1.18nF)の各々におけるサージ電圧Esの最大値の1.2倍の値をプロットしたものである。
第1実施形態では、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧Esの最大値がダイオード31a~31dの定格電圧以下となるようにサージ電圧Esを抑制可能な値以上の静電容量を有する。なお、ここでいう定格電圧とは、絶対最大定格の電圧値を意味する。具体的には、ダイオード31a~31dの最大定格は600Vであるとする。したがって、スナバコンデンサCaは、サージ電圧Esの最大値が600V以下となるように抑制可能な静電容量を有するように定められる。図10から、スナバコンデンサCaの静電容量が0.605nF以上の場合に、サージ電圧Esの最大値が600V以下になる。
また、第1実施形態では、スナバコンデンサCaは、スナバコンデンサCaの充放電に起因するトランス2の発熱を抑制可能な値以下の大きさの静電容量を有する。ここで、スナバコンデンサCaの静電容量が大きい場合には、スナバコンデンサCaを充放電するために流れる電流が大きくなる。そして、その電流によってトランス2のコイルが発熱する。したがって、必要以上にサージ電圧Esの最大値を抑制しようとすると、スナバコンデンサCaの静電容量が大きくなり過ぎてトランス2が発熱するため、スナバコンデンサCaによって抑制されたサージ電圧Esの最大値が500V以上となるようにスナバコンデンサCaの静電容量が定められる。図10から、スナバコンデンサCaの静電容量は、1.48nF以下の値の場合に、サージ電圧Esの最大値が500V以上になる。
上記のように、スナバコンデンサCaの静電容量は、0.605nF以上1.48nF以下の値となるように定められる。たとえば、スナバコンデンサCaの値は、0.605nF以上1.48nF以下の範囲において、ほぼ中間値となる0.94nFと定められる。
(ダイオードの1つの素子の寄生容量とスナバコンデンサの静電容量との関係)
ここで、共振回路(LC回路)における振動の周波数fは、LC回路におけるインダクタンスをL、静電容量をCとした場合に、式(1)のように表される。
Figure 0007396184000001

したがって、スナバコンデンサCaの静電容量Ca0、Ca1、Ca2と、振動の周波数fr0、fr1、fr2とによって、第1実施形態におけるサージ電圧Esの振動に寄与する静電容量Cp1_tot、Cp2_totは、式(2)によって求められる。なお、Cp1_totは、スナバコンデンサCaの静電容量がCa1(0.94nF)の場合における振動に寄与する静電容量を示しており、Cp2_totは、スナバコンデンサCaの静電容量がCa2(1.18nF)の場合における振動に寄与する静電容量を示している。
Figure 0007396184000002

これにより、スナバコンデンサCaの静電容量がCa1の場合は、Cp1_tot=1.06nFと算出される。また、スナバコンデンサCaの静電容量がCa2の場合は、Cp2_tot=0.95nFと算出される。第1実施形態における整流回路3は、フルブリッジ形整流回路であるため、この静電容量Cpn_totの値は、ダイオード31a~31dの1つあたりの寄生容量Cp1~Cp4の2倍の値に等しくなる。そのため、ダイオード31a~31dの素子1つあたりの寄生容量Cp1~Cp4は、約500pFである。
第1実施形態では、スナバコンデンサCaの静電容量は、0.605nF以上1.48nF以下の値である。ダイオード31a~31dの寄生容量500pFに対するスナバコンデンサCaの静電容量の値の範囲を百分率で表すと、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4の120%以上300%以下の大きさの静電容量を有する。たとえば、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4の120%以上300%以下の範囲のうち、ほぼ中間値となる約200%の値(0.94nF)と定められる。なお、スナバコンデンサCaの静電容量は、0.605nF以上1.48nF以下の値であればどのような値でもよい。すなわち、スナバコンデンサCaの静電容量の値は、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4の120%以上300%以下の値であればどのような値でもよい。
(接地コンデンサの静電容量について)
接地コンデンサCeは、ダイオード31a~31dの逆回復現象と、トランス2の漏れインダクタンスLおよびダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4による共振とに起因するサージ電圧Esによるノイズを抑制するように構成されている。
第1実施形態では、接地コンデンサCeは、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧Esによるノイズ成分が、鉄道における電磁両立性の規制値よりも小さい値となるように、所定の範囲内の静電容量を有する。具体的には、国際電気標準会議(IEC:International Electrotechnical Commission)において策定された規格であるIEC62236-3-2(Ed.2)に適合するように、雑音端子電圧Vem(図12参照)が所定の値より小さくなるように接地コンデンサCeの静電容量が設定される。
IEC62236-3-2は、鉄道分野の電磁両立性について総合的な国際規格として策定された規格である。電磁両立性(EMC:Electromagnetic Compatibility)とは、装置またはシステムが、周囲の環境(他の装置など)に対して電磁妨害(ノイズなど)を与えず、かつ、周囲からの電磁的な干渉を受けた場合にも機能することが可能な能力(ノイズ耐性など)を意味する。IEC62236-3-2では、鉄道システムにおける車上機器のEMC性能に関する規定が定められている。
具体的には、IEC62236-3-2では、雑音端子電圧Vem(図12参照)を93dBμV未満とするように定められている。雑音端子電圧Vemは、サージ電圧Esによるノイズ成分を示す。第1実施形態では、雑音端子電圧Vemは、スナバコンデンサCaの静電容量を0.94nFとして、サージ電圧Esの振動の周波数をfr1=5.68MHzとして測定される。
図11に示すように、雑音端子電圧Vemは、LISN(Line Impedance Stabilizing Network)を用いて測定される。LISNを用いた雑音端子電圧Vemの測定を行う場合の回路構成は、図11に示す等価回路によって表される。図11において、電源Vは、サージ電圧の電圧源を意味している。また、抵抗器Zsは、サージ電圧源の電源インピーダンスを、リアクトルLは、コモンモード成分(ノイズ成分)のインダクタンスを、それぞれ意味する。そして、50Ωの抵抗器Rは、雑音端子電圧測定用負荷抵抗を示している。図11の回路において50Ωの抵抗器Rに印加される電圧の値を測定することによって、サージ電圧Esによるノイズ成分を示す雑音端子電圧Vemが測定される。
一般に、コンデンサのインピーダンスの周波数特性は、特定の周波数で最もインピーダンスが小さくなるV字型の特徴を有する。そして、コンデンサの静電容量が小さくなるにしたがって、このV字型の最小値が高周波側へシフトし、高周波でのインピーダンスが低くなる。接地コンデンサCeのように、コンデンサを用いてノイズの除去を行う場合には、コンデンサのインピーダンスが低いほど多くのノイズを除去することができる。したがって、接地コンデンサCeは、サージ電圧Esの振動の周波数において、インピーダンスが十分小さくなるように静電容量が定められる。
図12に示すように、接地コンデンサCeの静電容量を変更させながら雑音端子電圧Vemを測定することによって、接地コンデンサCeの静電容量と雑音端子電圧Vemとの関係が取得される。雑音端子電圧Vemは、接地コンデンサCeの静電容量に対して下に凸となる特徴を有する。そして、図12から、雑音端子電圧Vemが93dBμV未満となる接地コンデンサCeの静電容量は、1.6nF以上8.6nF以下となる。第1実施形態では、1.6nF以上8.6nF以下の範囲に含まれるように、たとえば、接地コンデンサCeの静電容量は、4.7nFに定められる。
上記のように、接地コンデンサCeは、スナバコンデンサCaの静電容量に基づいて、雑音端子電圧Vemが所定の値よりも小さくなるように選定される。たとえば、スナバコンデンサCaの静電容量が0.94nFの場合には、上記のように接地コンデンサCeの値の範囲が1.6nF以上8.6nF以下の範囲に含まれるように定められる。したがって、第1実施形態では、スナバコンデンサCaの静電容量0.94nFに対する接地コンデンサCeの静電容量の値の範囲を百分率で表すと、接地コンデンサCeは、スナバコンデンサCaの静電容量の150%以上900%以下の大きさの静電容量を有する。なお、接地コンデンサCeの静電容量は、1.6nF以上8.6nF以下の値であればどのような値でもよい。すなわち、接地コンデンサCeの静電容量は、スナバコンデンサCaの静電容量の150%以上900%以下であればどのような値でもよい。
上記のように、第1実施形態では、スナバコンデンサCaは、0.94nFの静電容量を有し、接地コンデンサCeは、4.7nFの静電容量を有する。したがって、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4よりも大きく、かつ、接地コンデンサCeの静電容量よりも小さい静電容量を有する。すなわち、接地コンデンサCeの静電容量は、スナバコンデンサCaの静電容量以上の大きさの値を有する。
また、スナバコンデンサCaによってサージ電圧Esを抑制しながら、接地コンデンサCeによってサージ電圧Esによるノイズを抑制するので、スナバコンデンサCaのみを用いて、サージ電圧Esによるノイズを抑制する場合に比べて、スナバコンデンサCaの静電容量を小さくすることができる。そのため、スナバコンデンサCaの大きさを小さくすることができるので、回路構成を小さくすることができる。
[第1実施形態の効果]
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、一端が出力ライン4の正側に接続され、他端が出力ライン4の負側に接続され、ダイオード31a~31d(整流素子)の整流動作に起因するサージ電圧Esを抑制するスナバコンデンサCaと、一端が出力ライン4の負側に接続され、他端が接地され、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧Esによるノイズを抑制するための接地コンデンサCeと、を備える。これにより、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧EsをスナバコンデンサCaによって抑制することに加えて、接地コンデンサCeによってサージ電圧Esによるノイズを抑制することができる。そのため、トランス2の発熱を抑制するためにスナバコンデンサCaの静電容量を小さくした場合にも、接地コンデンサCeによってサージ電圧Esによるノイズを抑制することができる。その結果、トランス2の発熱を抑制しながらダイオード31a~31dによる整流動作に起因するサージ電圧Esによるノイズを抑制することができる。なお、接地コンデンサCeは、一端が出力ライン4の負側に接続され、他端が接地されているので、接地コンデンサCeの充放電によってトランス2に流れる電流が増大することによりトランス2が発熱することは抑制される。
また、第1実施形態では、上記のように、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31d(整流素子)の寄生容量Cp1~Cp4よりも大きく、かつ、接地コンデンサCeの静電容量よりも小さい静電容量を有する。このように構成すれば、スナバコンデンサCaの静電容量がダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4よりも大きいので、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4に起因するサージ電圧Esを十分に抑制することができる。そして、スナバコンデンサCaの静電容量が接地コンデンサCeの静電容量よりも小さいので、スナバコンデンサCaの静電容量が大きすぎることに起因して、スナバコンデンサCaの充放電によって大きい電流が流れることをより抑制することができる。そのため、スナバコンデンサCaによってサージ電圧Esを十分に抑制しながら、スナバコンデンサCaの充放電によって生じる電流を小さくすることができる。その結果、サージ電圧Esをより抑制しながら、スナバコンデンサCaの充放電によって過大な電流がトランス2に流れることをより抑制することができるので、トランス2の発熱をより抑制することができる。また、接地コンデンサCeの静電容量がスナバコンデンサCaの静電容量よりも大きいため、接地コンデンサCeによってサージ電圧Esによるノイズの発生を十分に抑制することができる。その結果、サージ電圧Esによるノイズの発生を効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31d(整流素子)の整流動作に起因するサージ電圧Esの最大値がダイオード31a~31dの定格電圧以下となるようにサージ電圧Esを抑制可能な値以上で、かつ、スナバコンデンサCaの充放電に起因するトランス2の発熱を抑制可能な値以下となるように、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4よりも大きい静電容量を有する。このように構成すれば、スナバコンデンサCaが、サージ電圧Esの最大値がダイオード31a~31dの定格電圧以下となるようにサージ電圧Esを抑制可能な値以上の静電容量を有するため、ダイオード31a~31dに定格電圧よりも大きな電圧が印加されることを抑制することができる。また、スナバコンデンサCaが、スナバコンデンサCaの充放電に起因するトランス2の発熱を抑制可能な値以下の大きさの静電容量を有するため、スナバコンデンサCaの静電容量が大きすぎることに起因してトランス2が発熱することを抑制することができる。そのため、ダイオード31a~31dに過大な電圧が印加されることを抑制しながら、トランス2の発熱を抑制することができる。その結果、整流動作に起因するサージ電圧Esを十分に抑制しながら、トランス2の発熱を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、整流回路3は、ブリッジ状に接続された複数のダイオード31a~31d(整流素子)の整流動作によって、トランス2から入力された交流電力を直流電力に変換して出力ライン4に出力するフルブリッジ形整流回路を含み、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4の120%以上300%以下の大きさの静電容量を有する。このように構成すれば、整流回路3がフルブリッジ形整流回路によって構成されている場合に、スナバコンデンサCaの静電容量がダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4の120%以上300%以下に構成されているので、スナバコンデンサCaによってサージ電圧Esを効果的に抑制することができる。すなわち、スナバコンデンサCaの静電容量が、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4の120%以上に構成されているため、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧Esが大きくなりすぎることを抑制することができる。そして、スナバコンデンサCaの静電容量が、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4の300%以下に構成されているため、スナバコンデンサCaを充放電することによって大きすぎる電流が流れることを抑制することができる。これらの結果、整流回路3がフルブリッジ形整流回路によって構成されている場合にも、サージ電圧Esを抑制しながら、装置が発熱することを効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、接地コンデンサCeは、スナバコンデンサCaの静電容量の150%以上900%以下の大きさの静電容量を有する。ここで、サージ電圧Esによるノイズの大きさは、接地コンデンサCeの静電容量の増加に対して下に凸となるV字型の変化をもつ特徴がある。すなわち、接地コンデンサCeの静電容量が極端に小さい場合と、極端に大きい場合とでは、サージ電圧Esによるノイズが大きくなり、接地コンデンサCeによって十分にノイズを抑制することが困難となる。この点を考慮して、第1実施形態では、接地コンデンサCeを、スナバコンデンサCaの静電容量の150%以上900%以下の大きさの静電容量を有するように構成する。このように構成すれば、接地コンデンサCeの静電容量が、スナバコンデンサCaの静電容量の150%以上900%以下に構成されているので、接地コンデンサCeによって、サージ電圧Esによるノイズの大きさを十分に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、MOSFET11a~11d(スイッチング素子)を含み、外部の直流電源101から入力された直流電力を交流電力に変換し、トランス2に対して出力するインバータ部1をさらに備え、整流回路3は、インバータ部1から出力されトランス2によって変圧された交流電力が入力され、入力された交流電力を直流電力に変換し出力ライン4に出力することによって、装置外部に対して直流電力を供給するように構成されている。このように構成すれば、入力された直流電力をインバータ部1によって交流電力に変換し、トランス2によって変圧し、そして、整流回路3によって直流電力に変換して出力する絶縁型DCDCコンバータ装置においても、トランス2の発熱を抑制しながらダイオード31a~31d(整流素子)による整流動作に起因するサージ電圧Esによるノイズを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、整流回路3は、鉄道車両に搭載されるように構成されており、接地コンデンサCeは、ダイオード31a~31d(整流素子)の整流動作に起因するサージ電圧Esによるノイズ成分が、鉄道における電磁両立性の規制値よりも小さい値となるように、所定の範囲内の静電容量を有する。このように構成すれば、接地コンデンサCeをサージ電圧Esによるノイズ成分が、鉄道における電磁両立性の規制値よりも小さい値となるように構成するため、ダイオード31a~31dの整流動作に起因するサージ電圧Esによるノイズ成分によって、鉄道車両における周囲の他の装置に必要以上にノイズが伝播することを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、整流素子は、ダイオード31a~31dを含み、スナバコンデンサCaは、ダイオード31a~31dの逆回復現象と、ダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4とに起因するサージ電圧Esを抑制するように構成されており、接地コンデンサCeは、ダイオード31a~31dの逆回復現象と、トランス2の漏れインダクタンスLrおよびダイオード31a~31dの寄生容量Cp1~Cp4による共振とに起因するサージ電圧Esによるノイズを抑制するように構成されている。このように構成すれば、整流素子がダイオード31a~31dを含む場合にも、スナバコンデンサCaによってダイオード31a~31dの逆回復現象と、ダイオード31a~31dの寄生容量とに起因するサージ電圧Esを効果的に抑制することができる。また、整流素子がダイオード31a~31dを含む場合にも、接地コンデンサCeによって、ダイオード31a~31dの逆回復現象と、トランス2の漏れインダクタンスLrおよびダイオード31a~31dの寄生容量による共振とに起因するサージ電圧Esによるノイズを抑制することができる。そのため、整流素子がダイオード31a~31dを含む場合にも、トランス2の発熱を抑制しながらダイオード31a~31dによる整流動作に起因するサージ電圧Esによるノイズを抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図13を参照して、第2実施形態による電力変換装置200の構成について説明する。整流回路3をフルブリッジ形整流回路によって構成した第1実施形態とは異なり、第2実施形態では、整流回路203をセンタータップ形整流回路によって構成する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、説明を省略する。
(第2実施形態による電力変換装置の構成)
図13に示すように、第2実施形態による電力変換装置200は、トランス202と、整流回路203とを備える。
トランス202は、第1実施形態と同様に、入力側巻線21に入力された交流電力の電圧を変圧して出力側巻線222から出力する。出力側巻線222は、センタータップ222aを有する。センタータップ222aは、出力側巻線222の中間に設けられた端子である。
整流回路203は、ダイオード231aおよび231bを含む。整流回路203は、第1実施形態による整流回路3と同様に、トランス202から入力された交流電力を直流電力に変換して出力ライン4に出力する。具体的には、第2実施形態では、整流回路203は、トランス202の出力側巻線222の両端の各々に接続されたダイオード231aおよび231bの整流動作によって、トランス202の出力側巻線222に含まれるセンタータップ222aからの出力とダイオード231aおよび231bを介した出力側巻線222の両端からの出力とを整流し、トランス202から出力される交流電力を直流電力に変換して出力ライン4に出力するセンタータップ形整流回路を含む。なお、ダイオード231aおよび231bは、特許請求の範囲の「整流素子」一例である。
ダイオード231aおよび231bは、第1実施形態によるダイオード31a~31dと同様に、寄生容量Cp1およびCp2を有する。
ここで、センタータップ形整流回路では、トランス202の出力側巻線222に印加される電圧がフルブリッジ形整流回路に比べて2倍の大きさとなる。サージ電圧Esの振動のエネルギー量は、式(3)に示すように、電圧の2乗に比例し、静電容量に比例する。なお、Eはエネルギー量、Vは電圧、Cは静電容量を示す。
Figure 0007396184000003

したがって、サージ電圧の振動のエネルギー量は電圧の2乗に比例するため、静電容量が等しい場合には、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べてエネルギー量が4倍の大きさとなる。一方、サージ電圧Esに寄与する静電容量は、第1実施形態のフルブリッジ形整流回路ではダイオード31a~31bのうちの2つ分であったのに対して、センタータップ形整流回路ではダイオード231aおよび231bのうちの1つ分となる。サージ電圧Esの振動のエネルギー量は静電容量に比例するため、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べて1つのダイオード31a(31b)の寄生容量Cp1(Cp2)に対するエネルギー量の割合が半分となる。したがって、サージ電圧Esの振動のエネルギー量は、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べて、1つのダイオード31a(31b)の寄生容量Cp1およびCp2に対するサージ電圧Esの振動のエネルギー量の割合が2倍となる。
したがって、第2実施形態では、サージ電圧Esを抑制するためのスナバコンデンサCaの静電容量は、第1実施形態の2倍の大きさとなる。すなわち、第2実施形態では、スナバコンデンサCaは、ダイオード231aおよび231bの寄生容量Cp1およびCp2の240%以上600%以下の大きさの静電容量を有する。
なお、接地コンデンサCeの静電容量は、第1実施形態と同様の原理によって定められる。そのため、第1実施形態と同様に、接地コンデンサCeは、スナバコンデンサCaの静電容量の150%以上900%以下の大きさの静電容量を有する。
また、第2実施形態によるその他の構成は、第1実施形態と同様である。
[第2実施形態の効果]
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、整流回路203は、トランス202の出力側巻線222の両端の各々に接続されたダイオード231aおよび231b(整流素子)の整流動作によって、トランス202の出力側巻線222に含まれるセンタータップ222aからの出力とダイオード231aおよび231bを介した出力側巻線222の両端からの出力とを整流し、トランス202から出力される交流電力を直流電力に変換して出力ライン4に出力するセンタータップ形整流回路を含み、スナバコンデンサCaは、ダイオード231aおよび231bの寄生容量Cp1およびCp2の240%以上600%以下の大きさの静電容量を有する。ここで、センタータップ形整流回路では、トランス202の出力側巻線222に印加される電圧がフルブリッジ形整流回路に比べて2倍の大きさとなる。また、サージ電圧Esの振動のエネルギー量は電圧の2乗に比例するため、静電容量が等しい場合には、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べてエネルギー量が4倍の大きさとなる。一方、サージ電圧Esに寄与する静電容量は、フルブリッジ形整流回路ではダイオード31a~31b2つ分であったのに対して、センタータップ形整流回路ではダイオード231aおよび231b1つ分となる。サージ電圧Esの振動のエネルギー量は静電容量に比例するため、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べて1つのダイオード231aおよび231bの寄生容量Cp1およびCp2に対するエネルギー量の割合が半分となる。したがって、サージ電圧Esの振動のエネルギー量は、センタータップ形整流回路では、フルブリッジ形整流回路に比べて、1つのダイオード231aおよび231bの寄生容量Cp1およびCp2に対するサージ電圧Esのエネルギー量が2倍となる。上記の点を考慮して、第2実施形態では、フルブリッジ形整流回路におけるスナバコンデンサCaの静電容量(たとえば、ダイオード231aおよび231bの寄生容量Cp1およびCp2の120%以上300%以下)の2倍となるように、スナバコンデンサCaは、ダイオード231aおよび231bの寄生容量Cp1およびCp2の240%以上600%以下の大きさの静電容量を有する。すなわち、ダイオード231aおよび231bの寄生容量Cp1およびCp2に対するスナバコンデンサCaの静電容量の割合は、フルブリッジ形整流回路の2倍の大きさとなる。そのため、整流回路203がセンタータップ形整流回路によって構成されている場合にも、フルブリッジ形整流回路と同様にサージ電圧Esを抑制しながらトランス202が発熱することを抑制することができる。また、第2実施形態によるその他の効果は、第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
(第1変形例)
たとえば、上記第1および第2実施形態では、インバータ部が、2レベルインバータ回路である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図14に示す第1変形例による電力変換装置300のインバータ部301のように、ダイオードクランプ型の3レベルインバータ回路であってもよい。また、インバータ部は、フライングキャパシタ型の3レベルインバータ回路であってもよい。
(その他の変形例)
また、上記第1および第2実施形態では、スナバコンデンサは、ダイオード(整流素子)の寄生容量よりも大きく、かつ、接地コンデンサの静電容量よりも小さい静電容量を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、スナバコンデンサは、接地コンデンサの静電容量よりも大きい静電容量を有するように構成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態ではスナバコンデンサは、サージ電圧の最大値がダイオード(整流素子)の定格電圧以下となるようにサージ電圧を抑制可能な値以上で、かつ、トランスの発熱を抑制可能な値以下の大きさの静電容量を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、スナバコンデンサは、トランスの発熱を抑制可能な値よりも大きい静電容量を有していてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、電力変換装置は、インバータ部とトランスと整流回路とを備えるDCDCコンバータ装置である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電力変換装置は、入力された交流電力を直流電力に変換し出力するACDCコンバータ装置であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、整流回路は、鉄道車両に搭載される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、整流回路を据え置き型のDCDCコンバータに搭載されるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、接地コンデンサは、サージ電圧によるノイズ成分が、鉄道における電磁両立性の規制値よりも小さい値となるように、所定の範囲内の静電容量を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、接地コンデンサを、サージ電圧によるノイズ成分が極小値となるような静電容量を有するようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、整流素子がダイオードを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、整流素子はMOSFETを含んでいてもよい。
1、301 インバータ部
2、202 トランス
3、203 整流回路
4 出力ライン
11a~11d MOSFET(スイッチング素子)
22、222 出力側巻線
31a~31d、231a、231b ダイオード(整流素子)
100、200、300 電力変換装置
101 直流電源
222a センタータップ

Claims (9)

  1. トランスを介して交流電力が入力されるとともに、整流素子による整流動作によって、前記トランスから入力された交流電力を直流電力に変換して出力ラインに出力する整流回路と、
    一端が前記出力ラインの正側に接続され、他端が前記出力ラインの負側に接続され、前記整流素子の整流動作に起因するサージ電圧を抑制するスナバコンデンサと、
    一端が前記出力ラインの負側に接続され、他端が接地され、前記整流素子の整流動作に起因するサージ電圧によるノイズを抑制するための接地コンデンサと、を備える、電力変換装置。
  2. 前記スナバコンデンサは、前記整流素子の寄生容量よりも大きく、かつ、前記接地コンデンサの静電容量よりも小さい静電容量を有する、請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記スナバコンデンサは、前記整流素子の整流動作に起因するサージ電圧の最大値が前記整流素子の定格電圧以下となるようにサージ電圧を抑制可能な値以上で、かつ、前記スナバコンデンサの充放電に起因する前記トランスの発熱を抑制可能な値以下となるように、前記整流素子の寄生容量よりも大きい静電容量を有する、請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記整流回路は、ブリッジ状に接続された複数の前記整流素子の整流動作によって、前記トランスから入力された交流電力を直流電力に変換して出力ラインに出力するフルブリッジ形整流回路を含み、
    前記スナバコンデンサは、前記整流素子の寄生容量の120%以上300%以下の大きさの静電容量を有する、請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記整流回路は、前記トランスの出力側巻線の両端の各々に接続された前記整流素子の整流動作によって、前記トランスの前記出力側巻線に含まれるセンタータップからの出力と前記整流素子を介した前記出力側巻線の両端からの出力とを整流し、前記トランスから出力される交流電力を直流電力に変換して前記出力ラインに出力するセンタータップ形整流回路を含み、
    前記スナバコンデンサは、前記整流素子の寄生容量の240%以上600%以下の大きさの静電容量を有する、請求項3に記載の電力変換装置。
  6. 前記接地コンデンサは、前記スナバコンデンサの静電容量の150%以上900%以下の大きさの静電容量を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. スイッチング素子を含み、外部の直流電源から入力された直流電力を交流電力に変換し、前記トランスに対して出力するインバータ部をさらに備え、
    前記整流回路は、前記インバータ部から出力され前記トランスによって変圧された交流電力が入力され、入力された交流電力を直流電力に変換し前記出力ラインに出力することによって、装置外部に対して直流電力を供給するように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  8. 前記整流回路は、鉄道車両に搭載されるように構成されており、
    前記接地コンデンサは、前記整流素子の整流動作に起因するサージ電圧によるノイズ成分が、鉄道における電磁両立性の規制値よりも小さい値となるように、所定の範囲内の静電容量を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 前記整流素子は、ダイオードを含み、
    前記スナバコンデンサは、前記ダイオードの逆回復現象と、前記ダイオードの寄生容量とに起因するサージ電圧を抑制するように構成されており、
    前記接地コンデンサは、前記ダイオードの逆回復現象と、前記トランスの漏れインダクタンスおよび前記ダイオードの寄生容量による共振とに起因するサージ電圧によるノイズを抑制するように構成されている、請求項1~8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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