JP7396095B2 - 天井電気機器及びその設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、天井スピーカ、天井照明機器等の天井電気機器及びその設置方法に関する。
室内スピーカシステムに天井スピーカが用いられており、天井スピーカは、天井板に形成された円形の天井穴を介して天井板の裏面に設置される(特許文献1参照)。そして、先行技術に係る天井スピーカの構成等について簡単に説明すると、次の通りである。
天井スピーカは、天井スピーカの長手方向に延びた筐体を備えており、筐体は、天井板の裏面に設置される設置面を有している。筐体内の長手方向の中央部には、電気機器ユニットとしてのスピーカユニットが設けられている。換言すれば、筐体の長手方向の中央部は、スピーカユニットを収容する。
筐体内の長手方向の一方側(先端部側)には、スピーカユニットに接続される電気部品としてのアッテネータトランスが設けられている。換言すれば、筐体の長手方向の一方側は、アッテネータトランスを収容する。また、筐体内の長手方向の他方側(尾端部側)には、スピーカユニットに接続される電気部品としての変圧トランスが設けられている。換言すれば、筐体の長手方向の他方側は、変圧トランスを収容する。更に、筐体は、スピーカユニットに接続される電気部品としてのアッテネータトランス用スイッチ及び変圧トランス用スイッチを収容する。筐体の先端部には、スピーカユニットに接続される電気部品としての端子台が天井スピーカの短手方向に沿って設けられている。
天井スピーカの設置作業においては、天井スピーカの先端部側を起こすように天井スピーカを天井板に対して傾斜させた状態で、天井穴に天井スピーカの先端部側から挿入する。その後、天井板の裏面側において天井スピーカを寝かせた状態にして、スピーカユニットを天井穴に整合させる。そして、円形の化粧パネルを天井板の表面に天井穴を覆うように取付けて、天井スピーカを天井板の裏面に設置する。
特開2017-220873号公報
近年、天井板を含む室内空間の意匠性を高めるために、化粧パネルの小型化の要請が強くなっており、それに伴い、天井穴及びスピーカユニットが小口径化する傾向にある。また、天井スピーカを天井穴に挿入するには、天井スピーカの一方向である短手方向の寸法を天井穴の穴径よりも小さくする必要がある。天井スピーカに複数の電気部品等を搭載するために、天井スピーカの一方向に直交する他方向である長手方向の寸法を大きくする必要がある。その結果、天井穴が小口径化すると、天井スピーカを天井穴に挿入する際に必要な天井板の裏側の挿入高さ(上下方向の寸法)が拡大する。そのため、天井板の裏側のスペースが狭かったり、天井板の裏側に空調ダクト等の障害物が存在したりすると、天井スピーカを天井板の裏面に設置することが困難になる。つまり、天井板を含む室内空間の意匠性を高めつつ、天井スピーカの天井板の裏面への設置性を維持することが困難であるという問題がある。
なお、前述の問題は、天井スピーカだけでなく、天井照明器具等の他の天井電気機器においても同様に生じる。
そこで、本発明は、天井穴に挿入するために必要な天井板の裏側の挿入高さを十分に低くできる天井電気機器、及びその設置方法を提供することを目的とする。
第1実施態様に係る天井電気機器は、天井板に形成された天井穴を介して前記天井板の裏面に設置される第1設置面を有し、電気機器ユニットを収容する第1筐体と、尾端部が前記第1筐体の先端部に上下方向へ揺動可能に連結され、前記天井穴を介して前記天井板の裏面に設置される第2設置面を有し、前記電気機器ユニットに接続される電気部品又は電気部品群を収容する第2筐体と、前記第2筐体を前記第1筐体に対して相対的に上方向に付勢する付勢部材と、を備える。
第2実施態様に係る天井電気機器の設置方法は、電気機器ユニットを収容する第1筐体と、尾端部が前記第1筐体の先端部に上下方向へ揺動可能に連結されかつ前記電気機器ユニットに接続される電気部品又は電気部品群を収容する第2筐体と、前記第2筐体を前記第1筐体に対して相対的に上方向に付勢する付勢部材とを備えた天井電気機器を用いる。前記第2筐体を前記付勢部材の付勢力に抗しながら前記第1筐体に対して相対的に下方向へ揺動させることにより、前記第1筐体の第1設置面及び前記第2筐体の第2設置面が同一平面上に位置する非屈曲状態(基準状態)から、前記天井電気機器を屈曲させる。次に、前記天井電気機器を屈曲させた状態の下で、天井板に形成された天井穴に前記第2筐体の先端部側から挿入する。その後、前記天井板の裏面側において、前記第2筐体を前記付勢部材の付勢力を利用しながら前記第1筐体に対して相対的に上方向へ揺動させることにより、前記天井電気機器を前記非屈曲状態に復帰させる。そして、前記天井板の裏面側において前記天井電気機器を寝かせた状態にして、前記電気機器ユニットを前記天井穴に整合させ、前記天井電気機器を前記天井板の裏面に設置する。
第3実施形態に係る天井電気機器の設置方法は、電気機器ユニットを収容する第1筐体と、尾端部が前記第1筐体の先端部に上下方向へ揺動可能に連結されかつ前記電気機器ユニットに接続される電気部品又は電気部品群を収容する第2筐体と、前記第2筐体を前記第1筐体に対して相対的に上方向に付勢する付勢部材とを備えた天井電気機器を用いる。前記第1筐体の第1設置面及び前記第2筐体の第2設置面が同一平面上に位置する非屈曲状態に前記天井電気機器を保ちながら、天井板に形成された天井穴に前記第2筐体の先端部側から挿入する。また、前記天井電気機器を前記天井穴に挿入する際に、前記第2筐体を前記天井板の裏側に配置された天井裏部材に当てて、前記第2筐体を前記付勢部材の付勢力に抗しながら前記第1筐体に対して相対的に下方向へ揺動させることにより、前記天井電気機器を前記非屈曲状態から屈曲させる。その後、前記天井板の裏面側において、前記第2筐体を前記付勢部材の付勢力を利用しながら前記第1筐体に対して相対的に上方向へ揺動させることにより、前記天井電気機器を前記非屈曲状態に復帰させる。そして、前記天井板の裏面側において前記天井電気機器を寝かせた状態にして、前記電気機器ユニットを前記天井穴に整合させ、前記天井電気機器を前記天井板の裏面に設置する。
本発明によれば、天井板を含む室内空間の意匠性を高めつつ、天井スピーカの天井板の裏面への設置性を維持することができる。
図1は、第1実施形態に係る天井スピーカの模式的な側面図である。 図2は、第1実施形態に係る天井スピーカの模式的な平面図である。 図3は、第1実施形態に係る天井スピーカの模式的な底面図である。 図4Aは、第1実施形態に係る天井スピーカの設置方法を説明する模式図である。 図4Bは、第1実施形態に係る天井スピーカの設置方法を説明する模式図である。 図4Cは、第1実施形態に係る天井スピーカの設置方法を説明する模式図である。 図4Dは、第1実施形態に係る天井スピーカの設置方法を説明する模式図である。 図4Eは、第1実施形態に係る天井スピーカの設置方法を説明する模式図である。 図4Fは、第1実施形態に係る天井スピーカの設置方法を説明する模式図である。 図5Aは、第1実施形態に係る天井スピーカの設置方法の変形例を説明する模式図である。 図5Bは、第1実施形態に係る天井スピーカの設置方法の変形例を説明する模式図である。 図6は、第2実施形態に係る天井スピーカの模式的な側面図である。 図7は、第2実施形態に係る天井スピーカの模式的な平面図である。 図8は、第1実施形態に係る天井スピーカの模式的な底面図である。
第1実施形態及び第2実施形態について図1から図8を参照して説明する。なお、特許請求の範囲及び明細書において、「長手方向」とは、天井スピーカ等の天井電気機器の長手方向のことをいう。明細書において、「短手方向」とは、天井電気機器の短手方向のことをいう。また、図面中、「L」は長手方向、「W」は短手方向、「U」は上方向、「D」は下方向をそれぞれ指している。
(第1実施形態)
図1から図3、図4Fに示すように、第1実施形態に係る天井スピーカ10は、天井電気機器の1つであって、天井板Tに形成された円形の天井穴Thを介して天井板Tの裏面Tbに設置される。そして、天井スピーカ10の具体的な構成は、以下の通りである。
天井スピーカ10は、長手方向に延びた第1筐体12を備えており、第1筐体12は、天井板Tの裏面Tbに設置される第1設置面12fを有している。第1筐体12は、円形の開口部14aを有したベース板14と、ベース板14の上側に設けられたカバー部材16とからなる。また、第1筐体12の先端部には、長手方向に窪んだ嵌合凹部12dが形成されている。
第1筐体12内には、電気機器ユニットとしてスピーカユニット18が設けられている。換言すれば、第1筐体12は、スピーカユニット18を収容する。スピーカユニット18は、音声を放音する放音部18sを有しており、放音部18sは、ベース板14の開口部14aに整合する。ベース板14の開口部14aの周縁には、スピーカユニット18の放音部18sを覆う網状の保護部材20が設けられている。
第1筐体12内におけるスピーカユニット18よりも長手方向の一方側(尾端部側)には、スピーカユニット18に接続される電気部品として変圧トランス22が設けられている。換言すれば、第1筐体12は、スピーカユニット18と共に変圧トランス22を収容する。変圧トランス22は、適切なインピーダンスを選択するための電気部品であり、スピーカユニット18に接続ケーブル(図示省略)を介して電気的に接続されている。
天井スピーカ10は、長手方向に延びた第2筐体24を備えており、第2筐体24は、天井板Tの裏面Tbに設置される第2設置面24fを有している。また、第2筐体24の尾端部には、長手方向に突出しかつ第1筐体12の嵌合凹部12dに嵌合する嵌合凸部24sが形成されている。第2筐体24の嵌合凸部24sと第1筐体12の嵌合凹部12dは、ヒンジピン(連結ピン)26を介して相対的に上下方向へ揺動可能に連結されている。換言すれば、第2筐体24の尾端部は、第1筐体12の先端部に上下方向へ揺動可能に連結されている。
第2筐体24内には、プリント回路基板28が設けられており、プリント回路基板28は、スピーカユニット18に接続ケーブル(図示省略)又はコネクタ(図示省略)を介して電気的に接続されている。プリント回路基板28には、スピーカユニット18に接続される複数の電気部品としての変圧トランス用スイッチ30、アッテネータトランス32、アッテネータトランス用スイッチ36、及び端子台36が実装されている。換言すれば、第2筐体24は、プリント回路基板28と共に変圧トランス用スイッチ30、アッテネータトランス32、アッテネータトランス用スイッチ34、及び端子台36を収容する。
変圧トランス用スイッチ30は、第2筐体24内の短手方向の一端側に配置されており、変圧トランス22の動作モードを切り替える電気部品である。アッテネータトランス32は、第2筐体24内における長手方向及び短手方向の中央部に配置されており、スピーカユニット18の音量を調節するための電気部品である。アッテネータトランス用スイッチ34は、第2筐体24内の尾端部側に配置されており、アッテネータトランス32の動作モードを切り替える電気部品である。端子台36は、第2筐体24内の先端部側に配置されており、端子台36は、天井板Tの裏面Tbに配置される複数のスピーカ線38(図4F参照)と接続可能である。端子台36は、スピーカユニット18、変圧トランス22、及びアッテネータトランス32に電気的に接続されている。
第1筐体12におけるカバー部材16の上部には、円形の化粧パネル40(図4F参照)を天井板Tの表面Taに天井穴Th及びスピーカユニット18を覆うように取付けるための引張コイルバネ42が設けられている。引張コイルバネ42の両端部側は、カバー部材16の上部からそれぞれ垂下している。引張コイルバネ42の両端部(一端部及び他端部)には、化粧パネル40の被係止部40a(図4F参照)に係止可能な係止フック44がそれぞれ設けられている。
カバー部材16には、引張コイルバネ42の一端部側を挿通させるための上部挿通孔16hが形成されている。ベース板14における上部挿通孔16hに対応する位置には、引張コイルバネ42の一端部側を挿通させるための下部挿通孔14hが形成されている。カバー部材16におけるスピーカユニット18の軸心を中心とした上部挿通孔16hの点対称位置には、引張コイルバネ42の他端部側を挿通させるための上部挿通孔16vが形成されている。ベース板14における上部挿通孔16vと対応する位置には、引張コイルバネ42の他端部側を挿通させるための下部挿通孔14vが形成されている。
第1筐体12におけるカバー部材16の適宜位置には、第2筐体24が所定の非屈曲状態(基準状態)から第1筐体12に対して相対的に上方向へ揺動することを規制するストッパ46が設けられている。所定の非屈曲状態とは、図1に示すように、第1筐体12の第1設置面12f及び第2筐体24の第2設置面24fが同一平面上に位置する基準の状態のことをいう。なお、カバー部材16の適宜位置にストッパ46を設ける代わりに、第1筐体12がストッパ46と同様の機能を有するようにしてもよい。
図2及び図3に示すように、カバー部材16と第2筐体24の間には、第2筐体24を第1筐体12に対して相対的に上方向に付勢する付勢部材としての引張コイルバネ48が設けられている。引張コイルバネ48の一端部は、カバー部材16の適宜位置に連結されており、引張コイルバネ48の他端部は、第2筐体24の適宜位置に連結されている。また、引張コイルバネ48の付勢力は、第2筐体24に働く重力よりも小さく設定されているが、引張コイルバネ48の付勢力を第2筐体24に働く重力よりも大きく設定してもよい。
続いて、図1、図4Aから図5Cを参照しながら、天井電気機器としての天井スピーカの設置方法について、第1実施形態の作用を含めて説明する。天井スピーカの設置方法は、円形の天井穴Thを介して天井スピーカ10を天井板Tの裏面Tbに設置するための方法である。
図1及び図4Aに示すように、天井穴Thから複数のスピーカ線(伝送ケーブル)38を引き出して端子台36に接続する。また、必要に応じて、落下防止用ワイヤ(図示省略)を第1筐体12の適宜位置に取付ける。次に、第2筐体24を引張コイルバネ48の付勢力に抗しながら第1筐体12に対して相対的に下方向へ揺動させることにより、天井スピーカ10を所定の非屈曲状態から屈曲させる。そして、図4Bから図4Dに示すように、天井スピーカ10を屈曲させ、かつ第1筐体12の先端部側を起こすように第1筐体12を天井板Tに対して傾斜させた状態で、天井穴に第2筐体24の先端部側から挿入する。なお、図4Bから図4Dは、天井スピーカ10の天井穴Thへの挿入の様子を経時的に示している。
その後、図4D及び図4Eに示すように、天井板Tの裏面Tb側において、第2筐体24を引張コイルバネ48の付勢力を利用しながら第1筐体12に対して相対的に上方向へ揺動させることにより、天井スピーカ10を所定の非屈曲状態に復帰させる。そして、天井板Tの裏面Tb側において天井スピーカ10を寝かせた状態にして、スピーカユニット18の中心が天井穴Thの中心に一致するように、スピーカユニット18を天井穴Thに整合させる。更に、図4Fに示すように、各係止フック44を化粧パネル40の各被係止部40aに係止させて、引張コイルバネ42の付勢力によって化粧パネル40を天井板Tの表面Taに天井穴Thを覆うように取付ける。これにより、化粧パネル40と第1筐体12によって天井板Tを挟んだ状態で、天井スピーカ10を天井板Tの裏面Tbに設置する。
引張コイルバネ48の付勢力を第2筐体24に働く重力よりも大きく設定した場合には、次のように天井スピーカ10を天井穴Thに挿入してもよい。
図5A及び図5Bに示すように、天井スピーカ10を所定の非屈曲状態に保ちかつ天井スピーカ10の先端部側を起こすように天井スピーカ10を天井板Tに対して傾斜させた状態で、天井穴に第2筐体24の先端部側から挿入する。その際に、第2筐体24を天井板Tの裏側に配置された梁部材等の天井裏部材Pに当てて、第2筐体24を引張コイルバネ48の付勢力に抗しながら第1筐体12に対して相対的に下方向へ揺動させることにより、天井スピーカ10を所定の非屈曲状態から屈曲させる。なお、図5A及び図5Bは、天井スピーカ10の天井穴Thへの挿入の様子を経時的に示している。
前述のように、天井スピーカ10を天井穴に挿入する前、又は天井スピーカ10を天井穴に挿入する際に、天井スピーカ10を所定の非屈曲状態から屈曲させている。そのため、天井スピーカ10の長手方向の寸法を拡大しても、天井スピーカ10を天井穴Thに挿入する際に必要な天井板Tの裏側の挿入高さ(上下方向の長さ)を低くすることができる。なお、仮に、第1筐体12と第2筐体24が1つの筐体に構成された場合には、天井スピーカ10を天井板Tに対して大きく傾斜させなければならず、天井スピーカ10の天井板Tの裏側への挿入高さが増大する。
また、前述のように、引張コイルバネ48が第2筐体24を第1筐体12に対して相対的に上方向に付勢している。そのため、天井スピーカ10を屈曲させても、第1筐体12に対する第2筐体24の姿勢が安定する。
従って、第1実施形態によれば、前述のように、天井スピーカ10の長手方向の寸法を拡大しても、天井スピーカ10の天井板Tの裏側への挿入高さを低くできるため、天井板Tの裏側のスペースが狭小であったり、天井板Tの裏側に空調ダクト等の障害物が存在したりしても、天井スピーカ10を天井板Tの裏面Tbに設置することができる。つまり、第1実施形態によれば、化粧パネル40を小型化して、天井板Tを含む室内空間の意匠性を高めつつ、天井スピーカ10の天井板Tの裏面Tbへの設置性を維持することができる。
また、第1実施形態によれば、前述のように、天井スピーカ10を屈曲させても、第1筐体12に対する第2筐体24の姿勢が安定するため、天井スピーカ10を天井穴Thへの挿入が簡単になり、天井スピーカ10の天井板Tの裏面Tbへの設置作業を高めることができる。
(第2実施形態)
図6から図8に示すように、第2実施形態に係る天井スピーカ50は、天井電気機器の1つであって、円形の天井穴Thを介して天井板Tの裏面Tbに設置される。天井スピーカ50は、天井スピーカ10(図1参照)と同様の構成を有しており、天井スピーカ50の構成等のうち、天井スピーカ10の構成等と異なる点についてのみ説明する。なお、天井スピーカ50における複数の構成要素のうち、天井スピーカ10における構成要素と対応するものについては、図面中に同一符号を付してある。
第1筐体12の先端部には、嵌合凹部12d(図3参照)の代わりに、長手方向に突出した嵌合凸部12sが形成されている。第2筐体24の尾端部には、嵌合凸部24s(図3参照)の代わりに、長手方向に窪みかつ第1筐体12の嵌合凸部12sに嵌合する嵌合凹部24dが形成されている。第1筐体12の嵌合凸部12sと第2筐体24の嵌合凹部24dは、ヒンジピン26を介して相対的に上下方向へ揺動可能に連結されている。
天井スピーカ54は、第2筐体24を第1筐体12に対して相対的に上方向に付勢する引張コイルバネ48(図1参照)を省略しており、その代わりに、引張コイルバネ42が第2筐体24を第1筐体12に対して相対的に上方向に付勢する付勢部材としての機能を有している。また、カバー部材16に上部挿通孔16vが形成されかつベース板14に下部挿通孔14vが形成される代わりに、第2筐体24に引張コイルバネ42の他端部側を挿通させるための挿通孔26hが形成されている。
そして、第2実施形態においても、前述の第1実施形態と同様の作用及び効果を奏する。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限るものでなく、例えば、次のように、適宜の変更を行うことにより、その他、様々な態様で実施可能である。
第1筐体12が収容する電気部品と、第2筐体24が収容する電気部品の組み合わせを変更してもよい。天井スピーカ10(50)が電気部品を収容する第3筐体(図示省略)を備えて、第2筐体24の先端部に第3筐体の尾端部が上下方向へ揺動可能に連結されるようにしてもよい。換言すれば、1つの筐体を第1筐体12と第2筐体24に2つに分割する代わりに、第1筐体12と第2筐体24と第3筐体の3つに分割してもよい。また、天井スピーカ10(50)に適用した技術思想を、天井照明機器等、天井スピーカ10(50)以外の天井電気機器に適用してもよい。
そして、本発明に包含される権利範囲は、前述の実施形態に限定されないものでなく、天井スピーカ10(50)だけでなく、天井スピーカ10(50)以外の天井電気機器にも及びものである。また、本発明に包含される権利範囲は、天井スピーカの設置方法だけでなく、天井スピーカ以外の天井電気機器の設置方法にも及ぶものである。
10 天井スピーカ(天井電気機器)
12 第1筐体
12f 第1設置面
12d 嵌合凹部
14 ベース板
16 カバー部材
18 スピーカユニット(電気機器ユニット)
18s 放音部
20 保護部材
22 変圧トランス(電気部品)
24 第2筐体
24f 第2設置面
24s 嵌合凸部
26 ヒンジピン
28 プリント回路基板
30 変圧トランス用スイッチ(電気部品)
32 アッテネータトランス(電気部品)
34 アッテネータトランス用スイッチ(電気部品)
36 端子台(電気部品)
38 スピーカ線(伝送ケーブル)
40 化粧パネル
40a 被係止部
42 引張コイルバネ
44 係止フック
46 ストッパ
48 引張コイルバネ(付勢部材)
50 天井スピーカ
12s 嵌合凸部
24d 嵌合凹部
T 天井板
Ta 表面
Tb 裏面
Th 天井穴
P 天井裏部材

Claims (8)

  1. 天井板に形成された天井穴を介して前記天井板の裏面に設置される第1設置面を有し、電気機器ユニットを収容する第1筐体と、
    尾端部が前記第1筐体の先端部に上下方向へ揺動可能に連結され、前記天井穴を介して前記天井板の裏面に設置される第2設置面を有し、前記電気機器ユニットに接続される電気部品又は電気部品群を収容する第2筐体と、
    前記第2筐体を前記第1筐体に対して相対的に上方向に付勢する付勢部材と、を備えたことを特徴とする天井電気機器。
  2. 前記第1筐体の尾端部又は前記第2筐体の先端部のうちの一方に、長手方向に突出した嵌合凸部が形成され、前記第1筐体の尾端部又は前記第2筐体の先端部のうちの他方に、前記長手方向に窪みかつ前記嵌合凸部に嵌合する嵌合凹部が形成され、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部は、相対的に上下方向へ揺動可能に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の天井電気機器。
  3. 前記付勢部材は、一端部が前記第1筐体に連結されかつ他端部が前記第2筐体に連結された引張コイルバネであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の天井電気機器。
  4. 前記付勢部材は、化粧パネルを前記天井板の表面に前記天井穴を覆うように取付けるための引張コイルバネであって、
    前記第1筐体に前記引張コイルバネの一端部側を挿通させるための第1挿通孔が形成され、前記第2筐体に前記引張コイルバネの他端部側を挿通させるための第2挿通孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の天井電気機器。
  5. 前記第1筐体は、前記電気機器ユニットに接続される電気部品又は電気部品群を収容することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の天井電気機器。
  6. 前記電気機器ユニットは、スピーカユニットであることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の天井電気機器。
  7. 電気機器ユニットを収容する第1筐体と、尾端部が前記第1筐体の先端部に上下方向へ揺動可能に連結されかつ前記電気機器ユニットに接続される電気部品又は電気部品群を収容する第2筐体と、前記第2筐体を前記第1筐体に対して相対的に上方向に付勢する付勢部材とを備えた天井電気機器を用い、
    前記第2筐体を前記付勢部材の付勢力に抗しながら前記第1筐体に対して相対的に下方向へ揺動させることにより、前記第1筐体の第1設置面及び前記第2筐体の第2設置面が同一平面上に位置する所定の非屈曲状態から、前記天井電気機器を屈曲させ、
    前記天井電気機器を屈曲させた状態の下で、天井板に形成された天井穴に前記第2筐体の先端部側から挿入し、
    その後、前記天井板の裏面側において、前記第2筐体を前記付勢部材の付勢力を利用しながら前記第1筐体に対して相対的に上方向へ揺動させることにより、前記天井電気機器を前記非屈曲状態に復帰させ、
    前記天井板の裏面側において前記天井電気機器を寝かせた状態にして、前記電気機器ユニットを前記天井穴に整合させ、前記天井電気機器を前記天井板の裏面に設置することを特徴とする天井電気機器の設置方法。
  8. 電気機器ユニットを収容する第1筐体と、尾端部が前記第1筐体の先端部に上下方向へ揺動可能に連結されかつ前記電気機器ユニットに接続される電気部品又は電気部品群を収容する第2筐体と、前記第2筐体を前記第1筐体に対して相対的に上方向に付勢する付勢部材とを備えた天井電気機器を用い、
    前記第1筐体の第1設置面及び前記第2筐体の第2設置面が同一平面上に位置する所定の非屈曲状態に前記天井電気機器を保ちながら、天井板に形成された天井穴に前記第2筐体の先端部側から挿入し、
    前記天井電気機器を前記天井穴に挿入する際に、前記第2筐体を前記天井板の裏側に配置された天井裏部材に当てて、前記第2筐体を前記付勢部材の付勢力に抗しながら前記第1筐体に対して相対的に下方向へ揺動させることにより、前記天井電気機器を前記非屈曲状態から屈曲させ、
    その後、前記天井板の裏面側において、前記第2筐体を前記付勢部材の付勢力を利用しながら前記第1筐体に対して相対的に上方向へ揺動させることにより、前記天井電気機器を前記非屈曲状態に復帰させ、
    前記天井板の裏面側において前記天井電気機器を寝かせた状態にして、前記電気機器ユニットを前記天井穴に整合させ、前記天井電気機器を前記天井板の裏面に設置することを特徴とする天井電気機器の設置方法。
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