JP7395864B2 - 配送ルート決定方法及び配送ルート決定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、巡回作業の作業者にかかる負担を軽減することができる配送ルート決定方法及び配送ルート決定装置に関する。
複数の自動販売機に対する集金、商品補充、設定などの現地訪問オペレーション業務の作業では、各自動販売機の在庫数、賞味期限、機器動作状態などを把握し、所定巡回周期で作業が必要な自動販売機を巡回させる配送ルートを予め決定しておく。そして、作業者は、配信された配送ルートに従って各自動販売機を巡回して指示された作業を行う。
なお、特許文献1には、台車での補充ルートを生成するものであるが、駐車場から所定範囲内にあり、商品を補充するために巡回すべき自動販売機を特定し、特定された自動販売機から、商品の補充量の合計が、巡回において利用する台車の商品最大積載量以下となる複数の自動販売機を抽出し、抽出された複数の自動販売機を巡回するルート情報を出力するものが記載されている。
特開2014-199537号公報
ところで、従来の配送ルートは、売れ行きの良くない自動販売機であって、少ない商品の補充数であっても、この自動販売機を配送ルートに加えていた。このため、商品の補充数などが少なくても配送ルート長が変わらず、配送車の運転時間を含めた作業時間が大きく減らず、作業者にかかる負担が大きいという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、巡回作業の作業者にかかる負担を軽減することができる配送ルート決定方法及び配送ルート決定装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる配送ルート決定方法は、複数の自動販売機を巡回して商品の補充の作業を少なくとも行う配送ルートを決定する配送ルート決定方法であって、各自動販売機へ所定巡回周期ごとに、各自動販売機の商品ごとの商品補充前後の残存数から商品の売上数を取得する売上数取得ステップと、前記売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した予測売上数を求める予測売上数算出ステップと、商品ごとに、前記予測売上数に余裕値を加えた予測売上余裕数を求め、前記商品補充後の残存数から前記予測売上余裕数を減算した判定予測残存数が0以下である自動販売機がある場合、該自動販売機を前記配送ルートに加え、前記判定予測残存数が0を超える自動販売機である場合、該自動販売機を前記配送ルートから除外する配送ルート決定ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる配送ルート決定方法は、上記の発明において、各自動販売機に補充された商品の賞味期限を記憶する賞味期限管理ステップを含み、前記配送ルート決定ステップは、前記配送ルートから除外される自動販売機であっても、次の巡回周期までの間に賞味期限が切れる商品が存在する場合、該自動販売機を前記配送ルートに加え、該賞味期限が切れる商品を回収させることを特徴とする。
また、本発明にかかる配送ルート決定方法は、上記の発明において、前記予測売上余裕数は、前記予測売上数の2倍を超える値であることを特徴とする。
また、本発明にかかる配送ルート決定方法は、上記の発明において、前記賞味期限は、巡回する配送車に商品を積載する際に取得して管理されることを特徴とする。
また、本発明にかかる配送ルート決定方法は、上記の発明において、前記予測売上数は、過去の曜日ごとの平均商品売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した値であることを特徴とする。
また、本発明にかかる配送ルート決定装置は、複数の自動販売機を巡回して商品の補充の作業を少なくとも行う配送ルートを決定する配送ルート決定装置であって、各自動販売機へ所定巡回周期ごとに、各自動販売機の商品ごとの商品補充前後の残存数から商品の売上数を取得する売上数取得部と、前記売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した予測売上数を求める予測売上数算出部と、商品ごとに、前記予測売上数に余裕値を加えた予測売上余裕数を求め、前記商品補充後の残存数から前記予測売上余裕数を減算した判定予測残存数が0以下である自動販売機がある場合、該自動販売機を前記配送ルートに加え、前記判定予測残存数が0を超える自動販売機である場合、該自動販売機を前記配送ルートから除外する配送ルート決定部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、巡回作業の作業者にかかる負担を軽減することができる。
図1は、本発明の実施の形態である配送ルート決定装置として機能する管理サーバを有する配送ルート決定システムの構成を示すブロック図である。 図2は、管理サーバによるルート管理処理手順を示すフローチャートである。 図3は、各自動販売機の補充日における自動販売機内の商品毎の売上数と賞味期限を管理する管理データの一例を示す図である。 図4は、各自動販売機の売上予測と残存数とに関する管理データの一例を示す図である。 図5は、管理データをもとに求めた予測残存数と予測売上余裕数との関係を示す説明図である。 図6は、賞味期限切れによる商品回収のために配送ルートに加えられる一例を示す図である。 図7は、配送ルート決定の一例を説明する説明図である。
以下、添付図面を参照してこの発明を実施するための形態について説明する。
<配送ルート管理システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態である配送ルート決定装置として機能する管理サーバ4を有する配送ルート決定システム100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、配送ルート決定システム100は、複数の自動販売機1~3と、配送車Vと、管理サーバ4とを有する。自動販売機1~3及び配送車Vは、ネットワークNを介して管理サーバ4に接続される。自動販売機1~3は、缶入り飲料、ビン入り飲料、ペットボトル入り飲料などの商品を販売する自動販売機を例に説明するが、これに限定されるものではなく、たとえば、物品を販売する自動販売機にも適用可能である。
管理サーバ4は、制御部10及び記憶部20を有する。記憶部20は、ハードディスク装置や不揮発性メモリなどからなる記憶デバイスであり、管理情報21及び配送計画22を記憶する。配送計画22には、配送ルートRが含まれる。管理情報21は、各自動販売機1~3の在庫管理情報、賞味期限情報、装置動作情報、位置情報などの各種情報、及び、配送車Vの配送情報を各自動販売機1~3及び配送車Vから取得して管理する。配送計画22は、各自動販売機1~3の管理情報をもとに、巡回すべき自動販売機と作業内容とを特定し、巡回セールスマン問題の解法を用いて決定された配送ルートRを有する。
制御部10は、管理サーバ4全体を制御する制御部であり、売上数取得部11、予測売上数算出部12及び配送ルート決定部13を有する。制御部10は、これらの機能部に対応するプログラムを不揮発性メモリや磁気ディスク装置などの記憶装置に記憶しておき、これらのプログラムをメモリにロードして、CPUで実行することで、対応するプロセスを実行させることになる。
売上数取得部11は、各自動販売機1~3へ所定巡回周期ごとに、各自動販売機1~3の商品ごとの商品補充前後の残存数から商品の売上数を取得する。
予測売上数算出部12は、売上数取得部11が取得した売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した予測売上数を求める。なお、予測売上数は、過去の曜日ごとの平均商品売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した値である。
配送ルート決定部13は、予測売上数に余裕値を加えた予測売上余裕数を求め、商品補充後の残存数から予測売上余裕数を減算した判定予測残存数が0以下である自動販売機がある場合、該自動販売機を前記配送ルートに加え、判定予測残存数が0を超える自動販売機である場合、該自動販売機を配送ルートから除外する。
予測売上余裕数は、予測売上数のばらつきを吸収できる値であればいいが、好ましくは、予測売上数の2倍を超える値である。これは、自動販売機を配送ルートから除外する場合、この除外された自動販売機への巡回時期が、巡回周期の2倍の期間経過後になるからである。
また、配送ルート決定部13は、配送ルートから除外される自動販売機であっても、次の巡回周期までの間に賞味期限が切れる商品が存在する場合、該自動販売機を前記配送ルートに加え、該賞味期限が切れる商品を回収させる。なお、各自動販売機1~3に補充された商品の賞味期限は、管理情報21として記憶される。
<配送ルートの再構築処理>
図2は、制御部10による配送ルート決定処理手順を示すフローチャートである。図2に示すように、まず、売上数取得部11は、各自動販売機へ所定巡回周期ごとに、各自動販売機の商品ごとの商品補充前後の残存数から商品の売上数を取得する(ステップS110)。その後、予測売上数算出部12は、売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した予測売上数を求める(ステップS120)。さらに、配送ルート決定部13は、商品ごとに、商品補充後の残存数から予測売上数を差し引いた次の巡回周期後の商品残存数である予測残存数を求める(ステップS130)。さらに、配送ルート決定部13は、少なくとも予測売上数に余裕値を加えた予測売上余裕数を算出する(ステップS140)。
その後、配送ルート決定部13は、商品補充後の残存数から予測売上余裕数を減算した判定予測残存数が0以下であるか否かを判定する(ステップS150)。判定予測残存数が0以下である場合(ステップS150,Yes)、この自動販売機を配送ルートに加え(ステップS170)、本処理を終了する。一方、判定予測残存数が0を超える場合(ステップS150,No)、該自動販売機を配送ルートから除外する候補に挙げ、さらに、賞味期限までの期間が巡回周期以下であるか否かを判定する(ステップS160)。すなわち、次の巡回周期までの間に賞味期限が切れる商品が存在するか否かを判定する。
賞味期限までの期間が巡回周期以下である場合(ステップS160,Yes)、この自動販売機を配送ルートに加えて(ステップS170)、本処理を終了する。この場合、この自動販売機から賞味期限が切れる商品を回収することになる。一方、賞味期限までの期間が巡回周期以下でない場合(ステップS160,No)、そのまま、本処理を終了して、自動販売機を配送ルートから除外する。
図3は、各自動販売機の補充日における自動販売機内の商品毎の売上数と賞味期限を管理する管理データD1の一例を示す図である。また、図4は、各自動販売機の売上予測と残存数とに関する管理データD2の一例を示す図である。
管理データD1は、配送車の配送前後の商品数を、巡回毎及び商品毎に記憶している。また、各自動販売機の商品毎の最大保管数及び売上数が記憶されている。さらに、商品毎に補充日及び賞味期限が記憶されている。
一方、管理データD2は、各自動販売機のデータであり、商品毎の補充前後の残存数、売上数、補充数、賞味期限、最大保管数、算出した予測売上数、補充後残存数から予測売上数を減算した予測残存数、算出した予測売上余裕数、及び、判定予測残存数が記憶される。なお、商品毎の各行は賞味期限と対応しており、売上数は古い商品から売れるため、商品毎、売上数は賞味期限の古い上の行から記載されることになる。
図5は、管理データD2をもとに求めた予測残存数D13と予測売上余裕数D22と判定予測残存数D30との関係を示す説明図である。図5に示すように、自動販売機1の商品Aに対する前回の巡回時点t0の補充後残存数D10は「50」である。また、商品Aの売上数D20は「5」である。この結果、前回の巡回時点t0から巡回周期ΔT後の今回の巡回時点t1における補充前残存数D11は、前回の補充後残存数D10の値「50」から売上数D20の値「5」を差し引いた値「45」となる。そして、今回の巡回時点t1における補充数は「5」であるため、今回の巡回時点t1における補充後残存数D12の値は「50」になる。
この売上数D20をもとに、予測売上数算出部12は、次の巡回時点t2における予測売上数D21である値「5」を算出する。この結果、次の巡回時点t2における予測残存数D13の値は「45」になる。予測売上余裕数D22は、巡回周期ΔTの2倍を考慮し、予測売上数D21の2倍を超える値、例えば2.2倍の値である値「11」を算出する。
配送ルート決定部13は、今回の補充後残存数D12の値「50」から、予測売上余裕数D22の値「11」を減算した判定予測残存数D30の値「39」を求め、判定予測残存数D30の値「39」が0以下でないため、次の巡回時点t2において商品Aが売り切れる可能性がなく、自動販売機1を配送ルートから除外される候補になる。
一方、図4に示すように、自動販売機1の商品Bの予測売上数D21の値は「25」、予測残存数D13の値は「25」、予測売上余裕数D22の値は「55」であり、判定予測残存数D30の値は「-5」となる。すなわち、判定予測残存数D30は0以下となり、次の巡回時点t2において商品Bが売り切れる可能性があるため、自動販売機1は、配送ルートに加えられる。なお、自動販売機1が配送ルートから除外される候補になるためには、全ての商品の判定予測残存数D30が0を超えることが条件となる。
図6は、賞味期限切れによる商品回収のために配送ルートに加えられる一例を示す図である。図6に示すように、自動販売機1が配送ルートから除外される候補になっても、商品Aが次の巡回時点t2までの間に賞味期限の時点t11となる場合、商品Aを回収するために自動販売機1は配送ルートに加えられる。この賞味期限の時点t11が次の巡回時点t2を過ぎた時点であれば、自動販売機1は配送ルートから除外される。
図7は、配送ルート決定の一例を説明する説明図である。図7に示すように、自動販売機1~3を巡回作業する配送ルートRにおいて、自動販売機1が、判定予測残存数D30が0を超え、かつ、賞味期限までの期間が巡回周期ΔT以下でない場合、自動販売機1は配送ルートRから除外され、配送ルートR´に変更される。
本実施の形態では、次の巡回時点において在庫切れや賞味期限切れが生じない場合、この自動販売機は、次の巡回ルートから除外される。この結果、巡回ルートの長さが短くなり、また巡回する自動販売機の機数を少なくすることができるため、作業者の負荷を軽減することができる。
なお、管理データD1、D2は、各自動販売機1~3、配送車Vから逐次得るようにしているが、これに限らず、オフラインで巡回毎に管理サーバ4に入力するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置及び構成要素の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
1~3 自動販売機
4 管理サーバ
10 制御部
11 売上数取得部
12 予測売上数算出部
13 配送ルート決定部
20 記憶部
21 管理情報
22 配送計画
100 配送ルート決定システム
A,B 商品
D1,D2 管理データ
D10,D12 補充後残存数
D11 補充前残存数
D13 予測残存数
D20 売上数
D21 予測売上数
D22 予測売上余裕数
D30 判定予測残存数
M 作業者
N ネットワーク
R 配送ルート
t0,t1,t2 巡回時点
t11 時点
V 配送車
ΔT 巡回周期

Claims (5)

  1. 複数の自動販売機に接続されて前記複数の自動販売機の商品補充管理を行う管理サーバが前記複数の自動販売機を巡回させて商品の補充の作業を少なくとも行う配送車の配送ルートを決定する配送ルート決定方法であって、
    各自動販売機へ所定巡回周期ごとに、各自動販売機の商品ごとの商品補充前後の残存数から商品の売上数を取得する売上数取得ステップと、
    前記売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した予測売上数を求める予測売上数算出ステップと、
    商品ごとに、前記予測売上数に余裕値を加えた予測売上余裕数を求め、前記商品補充後の残存数から前記予測売上余裕数を減算した判定予測残存数が0以下である自動販売機がある場合、該自動販売機を前記配送ルートに加え、前記判定予測残存数が0を超える自動販売機である場合、該自動販売機を前記配送ルートから除外する配送ルート決定ステップと、
    を含み、
    前記予測売上余裕数は、前記予測売上数の2倍を超える値であることを特徴とする
    配送ルート決定方法。
  2. 各自動販売機に補充された商品の賞味期限を記憶する賞味期限管理ステップを含み、
    前記配送ルート決定ステップは、前記配送ルートから除外される自動販売機であっても、次の巡回周期までの間に賞味期限が切れる商品が存在する場合、該自動販売機を前記配送ルートに加え、該賞味期限が切れる商品を回収させることを特徴とする請求項1に記載の配送ルート決定方法。
  3. 前記賞味期限は、巡回する配送車に商品を積載する際に取得して管理されることを特徴とする請求項に記載の配送ルート決定方法。
  4. 前記予測売上数は、過去の曜日ごとの平均商品売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した値であることを特徴とする請求項1~のいずれか一つに記載の配送ルート決定方法。
  5. 複数の自動販売機を巡回して商品の補充の作業を少なくとも行う配送ルートを決定する配送ルート決定装置であって、
    各自動販売機へ所定巡回周期ごとに、各自動販売機の商品ごとの商品補充前後の残存数から商品の売上数を取得する売上数取得部と、
    前記売上数をもとに次の所定巡回周期終了までの売上数を予測した予測売上数を求める予測売上数算出部と、
    商品ごとに、前記予測売上数に余裕値を加えた予測売上余裕数を求め、前記商品補充後の残存数から前記予測売上余裕数を減算した判定予測残存数が0以下である自動販売機がある場合、該自動販売機を前記配送ルートに加え、前記判定予測残存数が0を超える自動販売機である場合、該自動販売機を前記配送ルートから除外する配送ルート決定部と、
    を備え
    前記予測売上余裕数は、前記予測売上数の2倍を超える値であることを特徴とする配送ルート決定装置。
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