JP7394365B1 - 器具カウント支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】器具の数え上げ確認(カウント)を支援し、器具の管理等をより簡便化し得る器具カウント支援システムの提供する。【解決手段】器具カウント支援システム100は、器具ごとの規定数量を含む第1ファイルが格納される第1格納部22と、器具、及び、規定数量を、識別記号とともに表示装置32にテーブルとして表示させる表示制御部16と、マイクロフォン30で収集された音声を解析してテキストデータに変換する音声認識部12と、収集した音声に含まれる器具ごとの数量を、入力数量として記録する第2ファイルを格納する第2格納部24と、規定数量と入力数量とを照合する照合部14と、を備え、音声認識部は、数え上げのための音声入力の開始の信号を受け付けると、音声に含まれる数量を、器具についての入力数量として認識して第2ファイルに記録し、音声に識別記号が含まれるときは、識別記号に対応する器具の入力数量の修正の受付を開始する。【選択図】図1

Description

特許法第30条第2項適用 (1)展示による公開 令和5年6月28日から6月30日の東京ビッグサイトにおける第2回地域防災EXPOで展示
本発明は、器具カウント支援システムに関する。
手術に使用される鋼製小物等の器具は、術式に応じて多数開発されており、多くの器具の管理、及び、手術前の準備等は、医療技術の進歩と共に、より高度化、複雑化している。このような器具の管理、準備等をより簡便にするための技術として、特許文献1には、「手術器具に付属した送信部と、前記手術器具などの物品が置かれ管理されている棚と、この棚に設置されていて、前記送信部から発信された電波を受信する受信部と、さらに、この受信部で受信した電波によって伝達された前記手術器具の情報を受領する通信部とを備えたカートと、前記通信部を介して、前記手術器具の情報が外部システムに送られることを特徴とする手術器具管理支援カート。」が記載されている。
特開2009-219709号公報
特許文献1に記載された手術器具管理支援カートによる器具の記録、及び、術式に応じた個別確認の簡便化は、依然として不十分であった。
本願明細書に開示される器具カウント支援システムは、器具の数え上げ確認(カウント)を支援し、器具の管理等をより簡便化し得る。
本願明細書に開示される器具カウント支援システムの一つは、所定の術式による手術のための器具の一式に含まれる器具ごとの数量の数え上げの支援を行う、器具カウント支援システムであって、一式に含まれる器具ごとの規定数量を含む第1ファイルが格納される第1格納部と、少なくとも、一式を構成する器具の名称、及び、規定数量を、器具ごとに定められた識別記号とともに表示装置にテーブルとして表示させる表示制御部と、マイクロフォンで収集された音声を解析してテキストデータに変換する音声認識部と、収集した音声に含まれる、器具ごとの数量を、規定数量に対する入力数量として記録する第2ファイルを格納する第2格納部と、規定数量と入力数量とを照合する照合部と、を備え、音声認識部は、器具の数え上げのための音声入力の開始の信号を受け付けると、収集した音声に含まれる数量を、テーブルの記載順に、それぞれの器具についての入力数量として認識して第2ファイルに記録するとともに、音声に前記器具ごとに予め定められた識別記号が含まれるときは、識別記号に対応する器具の入力数量の修正の受付を開始し、識別記号の直後に認識される数量を、修正の対象とする器具についての修正後の入力数量として第2ファイルに記録する、器具カウント支援システムである。
器具カウント支援システムの構成図である。 音声認識エンジン36の格納場所等の異なる変形例等の説明図である。(A)は、図1の実施例と同様の構成であり、(B)は、音声認識部12のリクエストにより、リモートサーバ120に仮想マシン38が構築される変形例であり、(C)は、音声認識エンジン36は、本体110の記憶部20に格納される変形例である。 器具カウント支援システムを用いた器具の数量の数え上げ支援のフロー図である。 器具カウント支援システムを用いた器具の数量の数え上げ支援のフロー図である。 器具カウント支援システムを用いた器具の数量の数え上げ支援のフロー図である。 (A)は、第1ファイルに含まれる、所定の術式に対応した一式(セット)に含まれる器具と、その器具ごとの規定数量(定数)のテーブル形式のデータの例である。(B)は、一式に含まれる器具を所定の容器に収容して完成させたセットの平面図を表す。 ピックアップカウントの際に、表示装置に表示される画面である。 数え上げが開始された状態のメインウインドウを表す図である。 所定の器具の数量についての発声が音声認識部によりテキスト認識されて、入力数量として記録された直後の画面を表している。 図5Cの状態で、作業者が所定の器具の識別記号を発声し、これが認識されて修正モードに変化した状態の画面を表している。 詳細ボタンが発声によって指定されて表示される、対応する器具の追加情報のための画面である。 備考追加ボタンが指定されて表示される備考追加ウインドウの画像である。 備考が追加された後の器具詳細ウインドウを表す図である。 コメントメニューウインドウを表す図である。 所定のコメント追加使用ボタンを指定することで表示されるコメント追加ウインドウの画像である。 コメントが追加された後の器具詳細ウインドウを表す図である。 所定の器具について、備考、コメントが追加された後のメインウインドウを表す図である。 一時保存ボタンにより、内容が保存された際に表示されるカウント終了ウインドウの図である。 第2格納部に格納される、第2ファイルの具体例を表す図である。 術前分の入力数量の記録された第2ファイルの具体例である。 術中分の入力数量の記録された第2ファイルの具体例である。 術後分の入力数量の記録された第2ファイルの具体例である。 回収分の入力数量の記録された第2ファイルの具体例である。 器具カウント支援システムの他の実施例の構成図である。
以下、実施形態について説明する。なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化した一例である。技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、及び、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。また、図面は模式的なものである。
本明細書に開示される器具カウント支援システムの第1の実施形態は、所定の術式による手術のための器具の一式に含まれる上記器具ごとの数量の数え上げの支援を行う、器具カウント支援システムであって、上記一式に含まれる上記器具ごとの規定数量を含む第1ファイルが格納される第1格納部と、少なくとも、上記一式を構成する上記器具の名称、及び、上記規定数量を、上記器具ごとに定められた識別記号とともに表示装置にテーブルとして表示させる表示制御部と、マイクロフォンで収集された音声を解析してテキストデータに変換する音声認識部と、収集した上記音声に含まれる、上記器具ごとの数量を、上記規定数量に対する入力数量として記録する第2ファイルを格納する第2格納部と、上記規定数量と上記入力数量とを照合する照合部と、を備え、上記音声認識部は、上記器具の数え上げのための音声入力の開始の信号を受け付けると、収集した上記音声に含まれる数量を、上記テーブルの記載順に、それぞれの上記器具についての上記入力数量として認識して第2ファイルに記録するとともに、上記音声に前記器具ごとに予め定められた上記識別記号が含まれるときは、上記識別記号に対応する上記器具の上記入力数量の修正の受付を開始し、上記識別記号の直後に認識される上記数量を、上記修正の対象とする上記器具についての修正後の上記入力数量として第2ファイルに記録する、器具カウント支援システムである。
第1の実施形態によれば、音声入力によりハンズフリーで器具の数え上げが可能となる。従来、リスト等と照合しながら、数え上げを行っていたのに対し、器具の個数を発声することで、リスト内容との照合ができるため、作業者の一人でも、確実かつ簡便にカウント作業が行える。
また、リスト表示された器具には、個々に音声認識され得る識別記号が付されており、この識別記号が、当該器具の数量の修正記録を開始するためのトリガとなる。この識別記号は、器具ごとに予め与えられた番号等、器具名そのもの、及び、これらの組み合わせ等からなる群より選択される少なくとも1種であってよい。
上記により、入力だけでなく、修正もハンズフリーで行い得るため、作業者の一人でも、確実かつ簡便にカウント作業が行える。
器具カウント支援システムの第2の実施形態は、上記入力数量は、上記数え上げの都度に、上記第2ファイルに記録され、上記数え上げは、第1回目として、上記一式の準備のための上記器具のピックアップの際に行われ、第2回目以降として、手術前、手術中、手術後、及び、回収からなる群より選択される少なくとも1種の時点でも行われ、上記照合部は、上記数え上げの都度、上記入力数量を上記規定数量と照合する、器具カウント支援システムである。
第2の実施形態によれば、器具の一式の準備のためのピックアップの際に加えて、手術前、手術中、手術後、及び、回収のいずれかの時点で更にカウントが行われるため、器具の管理がより確実となりやすい。とくに、ピックアップ、手術前、手術中、手術後、及び、回収時にそれぞれカウントが行われることで、準備から回収までの間の器具の数量を一貫して管理でき、患者の体内に器具が留置される等の事故の発生をより抑制できる。
器具カウント支援システムの第3の実施形態は、上記手術前、及び、上記手術中からなる群より選択される少なくとも1種における上記数え上げの際、上記一式に含まれない新たな器具の追加、及び/又は、上記一式に含まれる上記器具の数量の追加を表す所定の信号を受け付けると、追加される上記器具の数量を、新たな上記規定数量として記録する、器具カウント支援システムである。
第3の実施形態によれば、術前、及び、術中等に、当初のリストに記載のない器具が追加された場合でも、これを適切に管理できる。詳細は後述するが、術前、術中には単包と呼ばれる形で、器具が追加されることがある。本実施形態の器具カウント支援システムよれば、この単包に含まれる器具も適切に管理できる。
器具カウント支援システムの第4の実施形態は、上記第2ファイルには、上記器具ごとの上記規定数量もあわせて記録され、上記新たな規定数量は、上記第2ファイルにのみ記録される、器具カウント支援システムである。
第4の実施形態によれば、術前、又は、術中に追加された器具についての規定数量が第2ファイルにのみ記録されるため、第1ファイルには、上記規定数量が記録されない。第1ファイルは術式に応じた最低限の器具を登録しておき、バリエーション(追加器具)は、第2ファイルに記録することで、第1ファイルを細分化して複数用意しなくても、多くの変形的な術式に対応でき、第1ファイル(マスターファイル)の準備がより省力化される。
器具カウント支援システムの第5の実施形態は、上記表示制御部は、上記第2ファイルに上記新たな規定数量が記録されたときは、その後の上記数え上げの際、上記第2ファイルに記録された上記器具の名称、及び、上記規定数量を参照して、上記テーブルを上記表示装置に表示させる、器具カウント支援システムである。
第5の実施形態によれば、直前に追加された器具についての規定数量をテーブルに反映させることができ、追加単包も併せて管理できる。
器具カウント支援システムの第6の実施形態は、上記照合部は、上記第2ファイルに記録された上記規定数量に変更があったときは、その後に記録される上記入力数量を、上記第2ファイルに記録された上記変更後の上記規定数量と照合する、器具カウント支援システムである。
第6の実施形態によれば、規定数量が変更された第2ファイルを基準に照合が行われるため、第1ファイルに記録がない術前、術中追加単包の器具についても、より簡便に管理ができる。また、変更後の第2ファイルを参照することで、それより前の工程で追加された単包の器具もすべて数え上げの対象とすることができる。
器具カウント支援システムの第7の実施形態は、上記第1ファイルは、上記器具ごとの画像情報を更に含み、上記表示制御部は、上記画像情報を上記テーブルとともに上記表示装置に表示させ、所定の上記器具について、対応する上記入力数量が上記音声認識部により認識されると、上記表示装置に表示される上記画像情報を、次に上記入力数量が取得されるべき上記器具の画像情報に更新する、器具カウント支援システムである。
第7の実施形態によれば、数え上げの際に、表示装置にその対象となる器具の画像が表示されるため、作業者は手元と画面とを見比べるだけで、現在カウントしようとしている器具が正しい物かを把握できる。カウントが行われる度に画像が更新され、次に発生すべき器具がいずれかを簡単に把握できる。記録はハンズフリーで行われるため、画面との比較の際に、器具から手を放す必要がなく、取違えが起こりにくい。非熟練者であっても簡単に器具カウントができる。
器具カウント支援システムの第8実施形態は、上記第1ファイルは、上記一式の画像情報を更に含み、上記表示制御部は、上記一式の画像情報を上記テーブルとともに上記表示装置に表示させ、上記器具の上記画像情報の更新に関わらず、上記表示装置に上記テーブルと共に上記一式の画像情報を表示させ続ける、請求項6に記載の器具カウント支援システムである。
第8の実施形態によれば、個々の器具の画像の更新に関わらず、一式の全体画像が表示されるため、器具の組み立てのための並び順を作業者は常に把握できる。
器具カウント支援システムの第9実施形態は、上記表示制御部は、上記テーブルにおいて、上記器具ごとに、その追加情報を表示、及び/又は、編集するためのボタンを表示させ、上記ボタンは、それぞれの名称を音声入力により指定することで上記音声認識部によって個々に認識される、器具カウント支援システムである。
第9の実施形態によれば、追加情報の編集等のためのボタンがそれぞれ個別に音声認識されるため、複数の器具が含まれるテーブルにおいても、ハンズフリーで所望の器具に対して簡単に情報を追加できる。
次に、器具カウント支援システムの実施例について、図面に基づいて説明する。
図1は、器具カウント支援システムの構成図である。器具カウント支援システム100は、本体110を備え、本体110には、マイクロフォン30、表示装置32、操作装置34、及び、リモートサーバ120が接続される。
本体110は、リモートサーバ120との通信を行う通信部10、マイクロフォン30で収集された音声を解析してテキストデータに変換する音声認識部12、表示装置32の表示内容を制御する表示制御部16、操作装置34からの入力を受け付ける入力制御部18、各種ファイル、プログラム、及び、ソフトウェアコンポーネント等の保存、及び、プロセッサに対するデータ等の格納場所の提供等を行う記憶部20、及び、後述するファイルの内容を照合する照合部14とを備える。また、記憶部20は、後述する第1ファイルを格納する第1格納部22、及び、第2ファイルを格納する第2格納部24を備える。
本体110は、プロセッサ、メモリ、及び、ストレージデバイス等を備えるコンピュータである。上記本体110の各部の機能は、ストレージデバイス等からメモリにロードされた制御プログラム等がプロセッサにより実行され、コンピュータのハードウェアが働いて実現される。
プロセッサとしては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、及び、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等が挙げられ、これらは併用され得る。
メモリとしては、DRAM(Dynamic Random Access Memory、及び、SRAM(Static RAM)等が挙げられ、CPUの内部にある形態(レジスタ)、外部にある形態等があり、これらは併用され得る。
ストレージデバイスとしては、ハードディスクドライブ(HDD)、及び、ソリッドステートドライブ(SSD)等が挙げられ、これらは併用され得る。
表示装置32は、液晶ディスプレイ、及び、有機ELディスプレイ等のモニタ、プロジェクタ、及び、ヘッドマウントディスプレイ等が挙げられ、これらは併用され得る。
操作装置34は、マウス、キーボード、タッチスクリーン、コントローラー、及び、トラックパッド等が挙げられ、これらは併用され得る。
リモートサーバ120は、ネットワークを介して本体110と接続されたコンピュータであり、そのメモリ、及び/又は、ストレージに、音声を解析してテキストデータに変換するのに使用される音声認識エンジン36がロード、及び/又は、格納される。
音声認識部12は、マイクロフォン30で収集された音声データを解析する際、その音声データをリモートサーバ120に送信する。更に、音声認識部12は、リモートサーバ120で解析されたテキストデータを受信する。
図2は、音声認識エンジン36の格納場所等の異なる変形例等の説明図である。なお、各変形例において、音声認識部12、及び、音声認識エンジン36等説明に必要な部分以外は図示が省略されている。
まず、図2(A)は、図1の実施例と同様の構成であり、本体110が備える音声認識部12は、マイクロフォン30(図示されず)で取得した音声データをリモートサーバ120に送信する。音声認識部12のリクエストによりリモートサーバ120にて計算処理(解析)して得られたテキストデータは、音声認識部12によりリモートサーバ120から取得される。
図2(B)の変形例では、音声認識部12のリクエストにより、リモートサーバ120に仮想マシン38が構築される。仮想マシン38はリモートサーバ120のリソース(プロセッサ、メモリ、及び、ストレージ等)の処理能力の一部又は全部が割り当てられて動作する仮想的なコンピュータである。音声認識エンジン36は、仮想マシン38上で提供される。音声認識部12は、リモートサーバ120上に構成された仮想マシン38を制御して、音声データを解析させ、結果として得られたテキストデータを取得する。
図2(C)の変形例では、音声認識エンジン36は、本体110の記憶部20に格納される。音声認識部12は、音声認識エンジン36をロードして、音声データを解析し、テキストデータに変換する。
音声認識エンジン36は、音声認識部12のリクエストによりリモートサーバ120からダウンロードされたものであってもよいし、記憶部20に予め保存されていてもよい。後者の場合、器具カウント支援システム100は、リモートサーバ120を備える必要はない。
なお、上記図2(A)(B)の例では、リモートサーバ120(リモートサーバ120のストレージ等)には、音声認識エンジン36が格納されている。一方、本体110の記憶部20の第1格納部22、及び、第2格納部には、それぞれ、第1ファイル、及び、第2ファイルが格納されている。
器具カウント支援システムがリモートサーバ120を備える(接続され得る)場合は、上記の構成に代えて、本体110の記憶部20に格納されるファイルの一部、又は、全部がリモートサーバ120のストレージ等に格納されていてもよい。例えば、第1ファイル、及び/又は、第2ファイルの一部又は全部がリモートサーバ120のストレージ等に格納されていてもよい。
次に、器具カウント支援システム100を用いた器具の数量の数え上げ支援方法について説明する。その前提として、一般的な器具カウントの手順について説明する。
なお、本明細書における「器具」は、メス、剪刀(ハサミ様のもの)、せっし(ピンセット)、鉗子(シザープライヤー、ハサミ型のプライヤー様のもの)、持針器、及び、鉤等に分類される各種手術用の器械を意味する。本明細書における「器具」には、一般に「手術器械」とよばれるものが含まれる。
手術に使用される器具の種類、及び、数量は、術式に応じて予め定められている。この定めは、器具の名称と、それに対応する数量としてテーブル形式でまとめることもでき、本明細書ではこれを「メニュー表」ともいう。
器具は、手術前に「中材」と呼ばれる担当者(中材スタッフ)、及び/又は、看護師によりメニュー表に沿ってピックアップされ、その一式がまとめられ、容器に収容される。この一連の作業を、「組み立て(組立)」と呼ぶこともある。この際、担当者による第1回目の数え上げが行われる。数え上げは2名(中材スタッフ、看護師)により行われることもある。
ピックアップの際のカウントの目的は複数あるが、一つは、器具の種類、及び、数量が術式による「定め」(メニュー表)と一致することの確認である。また、一つは、器具に破損、汚れのないことの確認である。器具のピックアップの際のカウントを、本明細書では「ピックアップカウント」ということがある。
ピックアップされた器具は、所定の方法で滅菌(例えば、放射線滅菌)され、手術室に提供される。手術室においては、提供された器具の一式が器械台に展開され、この際、手術室の担当看護師によりカウントされる。この際、器具の一式に加えて、器具の1つ又は複数が梱包された「単包」と呼ばれる形態で、器具が追加されることもある。なお、単包で追加される器具は、予め器械台に展開されることもあるし、そのまま(包みのまま)追加されることもある。
手術前のカウント(術前カウント)では、メニュー表に照らして、器具の一式に含まれる器具の種類及び数量に過不足が無いか、また、単包を追加する場合には、追加器具の種類、及び、数量が確認される。なお、手術前に追加される単包を、本明細書では、「術前追加単包」ということがある。
手術が開始されると、術者に対して器具が順次渡されていく「器械出し」と呼ばれる作業が行われる。この作業は一般に看護師により行われる。この看護師は、術前カウントを行った看護師と同一である場合もある。
手術中の器械出しの作業にあわせて、又は、別途、器具のカウントが行われる(術中カウント)。術中カウントは、主に、患者の体内に器具が留置されていないかを確認するために行われる。
なお、手術中にも単包が追加されることがある(術中追加単包)。そのため、術中カウントは、メニュー表、術前追加単包の情報、及び、術中追加単包の情報を参照して行われる。
手術が終了すると、看護師、及び/又は、中材スタッフにより、器具のカウントが行われる(術後カウント)。術後カウントは主に、紛失した器具の有無を確認することを目的として行われる。
術後カウントは、メニュー表、術前追加単包の情報、及び、術中追加単包の情報を参照して行われる。
使用後に、器具は洗浄、滅菌される。なお、これらの作業は、院内で行われることもあるが、院外の専門機関にて行われることもある。また、器具の一部のみ院外での作業となる場合もある。この際、回収カウントが行われる。
具体的には、術後カウント終了後に洗浄・滅菌作業を受け持つスタッフのものとに使用済み器具が払い出され、当該スタッフが所定の作業場所(典型的には中材)へ運び入れた後、洗浄・滅菌が行われる前に、回収カウントが実施される。
これらの一連のカウントは、担当者の一人、又は、二人で行われることが多い。メニュー表を参照しながら、器具の1種類ごとに数を確認していく作業を一人で行う場合、器具を整理する手元と、メニュー表とに交互に視線を移動する必要があり、器具の取違えや、メニュー表の該当欄の見間違えなどが起こりやすい。
また、一方で器具を整理しつつ、他方でメニュー表に確認済みマークを入力又は記入したりするという作業を並行して進めるため、効率も悪くなりやすい。
二人で作業する場合、一方がメニュー表を読み上げて、他方が器具の種類と数量とを確認する、という作業形態がとれる。この方法であれば、一人で作業する場合と比較して、間違いも起こりにくく、また、効率もよくなりやすい。
一方で、昨今の人手不足により器具カウントに割ける人員が限られていること、及び、術前・術中カウントは、手術室、又は、その準備室等で行われるために、入室可能人員、及び、その資格に制限があることを考慮すると、二人での作業は現実的でない場合もある。
本実施形態の器具カウント支援システムは、上記のような場合に、担当者一人で行う場合であっても、効率的で、間違いのより少ない器具カウントを可能にする。以下、器具カウント支援システムを用いて、器具の数え上げを実施する方法について説明する。図3A~3Cは、器具カウント支援システム100を用いた器具の数量の数え上げ支援のフロー図である。
まず、ステップS1として、ピックアップカウントが開始される。器具カウント支援システム100の表示制御部16は、図示しない選択画面を表示装置32に表示させ、実施される数え上げが、いずれのタイミングにおけるものかを作業者に選択させる。なお、タイミングとは、ピックアップ、術前、術中、術後、及び、回収の各作業時を意味する。
具体的には、画面上に、ピックアップ(組立)、術前、術後、術中、及び、回収に対応するボタンを表示し、作業者に選択させる。なお、この選択は、操作装置34を介して行われてもよいし、各ボタンを音声入力で個々に認識されるようにし、音声入力により実施されてもよい。
ピックアップカウントが開始され、術式等が特定されると、表示制御部16は、表示装置32に対応する器具の一式、すなわち、数え上げの対象となる器具をテーブルとして表示させる(ステップS2)。
このテーブルは、第1格納部22に格納された第1ファイルに基づいて行われる。第1格納部22は、記憶部20の一部の領域であり、第1ファイルが格納される。第1ファイルには、一式(セット)に含まれる器具と、その器具ごとの規定数量(定数)が記録されている。
第1ファイルは、上述の「メニュー表」に対応する。すなわち、画面に表示されるテーブルは、従来のメニュー表に対応するものであり、作業者は違和感なく扱うことができる。
なお、画面上には、第1ファイルを参照したテーブルが表示されるが、第1データ自体が記憶部20に格納される際などには、必ずしもテーブル形式である必要はなく、カンマ区切り値ファイル、及び、タブ区切り値ファイル等のテキスト形式としてもよい。また、JavaScript Object Notation(JSON)形式によるオブジェクトと配列の組合せとして表現されてもよいし、eXtensible Markup Language(XML)形式による要素と属性とをもつ構造として表現されてもよいし、データベースファイルとして表現されてもよい。データの構造・形式は適宜選択され得る。
図4(A)は、第1ファイルに含まれる、所定の術式に対応した一式(セット)に含まれる器具の名称と、その器具ごとの規定数量(定数)のテーブル形式のデータ22Aの例である。
データ22Aには、器具名欄40、属性欄42、定数欄44、及び、画像欄46の各列が含まれる。これに対し、各行に個々の器具に関する情報がまとめられ、配列が構成されている。器具名欄40には、一式に含まれる器具の名称が記録される。属性欄42にはその器具の属性が記録される。属性とは、器具(器械)の属性を表すもので、メス、剪刀、せっし、鉗子、持針器、及び、鉤等が含まれ得る。定数欄44には、その器具の規定数量(一式に含まれるべき当該器具の数量)が記録される。また、画像欄46にはその器具の画像情報が記録される。
このデータ22Aは、マスタデータ(第1ファイル)として、術式ごとに事前に登録され、第1データの一部として第1格納部22に格納される。データ22Aは、上記以外の情報を含んでもよい。
上記以外の情報として、一式に含まれる器具の並び順の情報が挙げられる。図4(B)は、一式に含まれる器具を所定の容器に収容して完成させたセットの平面図48を表す。一式には、複数の器具が含まれ、その並び順にも規定がある場合がある。その場合、データ22Aは、その術式における器具一式の並べ方の画像情報を更に含むことが好ましい。
画像情報は、数え上げの際に使用される。個々の器具の画像を表示装置32に表示させることで、数え上げの対象となる器具の取違えがより起こりにくくなり、また、並べ方(並び順)の画像を表示装置32に表示させることで、非熟練者であっても、容易に一式を組み立てることができる。
表示制御部16は、第1ファイルに含まれるデータ22Aをもとに、指定された術式の手術に使用される一式を構成する器具の名称、及び、規定数量を、器具ごとに定められた識別記号と共に表示装置32の画面に表示させる。
図5Aは、ピックアップカウントの際に、表示装置32に表示される画面である。
メインウインドウ50には、カウントの際に必要な情報が表示される。まず、メニューバー50Aには、組み立て(ピックアップ)対象となる一式が、どの術式に対応するものかについての情報が記載されている。図5Aの場合、婦人科の所定の術式に対応する「セット0001」のための一式のピックアップを行うことが表示されている。
メインウインドウ50の中心部分には、「セット0001」に含まれる器具の種類、及び、その規定数量(定数)がテーブル50Wとして表示される。このテーブル50Wは、データ22Aを参照して表示される。
テーブル50Wには、器具の識別記号欄50E、器具名欄50F、定数欄50H、備考欄50K、入力数量欄50L、入力数量欄50M、及び、詳細ボタン50Nが設けられ、各行の器具ごとに情報が表示・追加・編集される。
なお、図5Aでは、テーブル50Wの3行目までが図示され、それ以降の行の図示は、省略されている。一度に表示される行数は特に限定されず、メインウインドウ50のサイズに応じて適宜変更され得る。また、多くの行が必要な場合、テーブル50Wはスクロール表示方式とされてもよい。
識別記号欄50Eには、各器具に重複しないよう割り当てられた識別記号が表示される。この識別記号は、音声認識部12により個々に識別される。この識別記号の音声入力は、当該器具の入力数量の上書きモード(修正モード)の開始のトリガとなる。
なお、上記例では、識別記号は、器具の名称とは別に予め定められている。しかし、識別記号は、器具の名称そのものであってもよいし、これらの両方であってもよい。すなわち、名称、又は、それ以外の記号のいずれかが認識される場合に、これを修正入力のトリガとする形態であってもよい。以下の説明では、器具の名称とは別に、識別記号が予め定められる形態について説明される。
器具名欄50Fは、データ22Aの器具名欄40に記録されたのと同様の器具の名称が記載される。なお、データ22Aの記録順と、テーブル50Wにおける器具の並び順は同一でも異なってもよい。
備考欄50Kは、各器具の詳細情報の記録の有無が表示される。使用方法等は後述する。
入力数量欄50L、及び、50Mは、いずれも、当該器具の音声入力による数え上げの結果、すなわち、音声解析の結果として得られた数量のテキストデータが入力される。入力数量欄50L、及び、50Mはダブルチェック用として2つ設けられているが、どちらか一方が使用されてもよい。すなわち、ダブルチェックは必須ではない。
メインウインドウ50には、上記以外にも、ドロップダウンボタン50Gにより、器具をソートできるように構成されている。
また、上記以外にも、メインウインドウ50には、「カウント者」欄として、1回目カウント者表示欄50B、2回目カウント者表示欄50C、及び、滅菌方法表示欄50Dが配置されている。
詳細ボタン50Nは、当該器具についての追加情報の登録開始のためのトリガとなる。それぞれ個別の名称が割り当てられており、個々に音声入力により識別され得る。なお、図5Aの場合、順に、「詳細1」、「詳細2」、「詳細3」、・・・とされているが、上記に限定されない。
詳細ボタン50Nは、各器具についての追加情報の登録・編集のために使用される。図5Eは、「詳細1」が発声によって指定されて表示される、対応する器具(TC鋼線剪刀)の追加情報のための画面である。
器具詳細ウインドウ60は、メインウインドウ50の前面側に重ねて表示され、メインウインドウ50は非アクティブ状態となる。
器具詳細ウインドウ60における、情報の編集対象となる器具60Cは、指定された詳細ボタン50Nに対応したものとなる。
器具詳細ウインドウ60には、器具60Cと共に、その画像60Dが表示される。画像は第1ファイルから読み込まれる。器具詳細ウインドウ60には、備考追加ボタン60E、コメント追加ボタン60G、及び、戻るボタン60Hがある。これらのボタンは、画面遷移のトリガとなるもので、それぞれ、備考追加ボタン60Eは、器具60Cへの情報追加のための画面、コメント追加ボタン60Gは、器具60Cへのコメント60F追加のための画面、戻るボタン60Hは、器具詳細ウインドウ60を閉じて、メインウインドウ50をそれぞれ表示する。各ボタンは、個々に音声認識される。
図5Fは備考追加ボタン60Eを指定することで表示される備考追加ウインドウ62Aの画像である。
備考追加ウインドウ62Aは、メインウインドウ50、器具詳細ウインドウ60の前面側に重ねて表示され、メインウインドウ50、器具詳細ウインドウ60は非アクティブ状態となる。
備考追加ウインドウ62Aには、日時欄62D、数量欄62E、及び、欠品状況欄62Fが配置される。器具カウントの際、対象器具に欠品があった場合、備考追加ウインドウ62Aを用いて、作業者はその状況を記録できる。情報の追加は、日時、数量、及び、欠品状況を順に発声することで行われる。認識された内容(テキスト)は、日時欄62D、数量欄62E、及び、欠品状況欄62Fに順に挿入され、後述する第2ファイルに記録される。
このとき、それぞれの欄の入力や認識結果に誤りがある場合、作業者はそれを修正することもできる。それぞれの欄には、音声認識により個々に識別される修正ボタン62Gが設けられている。例えば、「修正1」と発声すると、日時欄62Dの内容を修正できる。
追加ボタン62Hを指定すると、入力データが保存され、戻るボタン62Kを指定すると、器具詳細ウインドウ60に戻る。これらのボタンも個々に音声認識され得る。
図5Gは、備考が追加された後の器具詳細ウインドウ60を表す図である。追加された備考は、備考欄60Lに表示される。備考は複数個、登録され得る。複数の備考が登録される場合、備考欄60Lに列記される。
それぞれの備考には、編集ボタン60M、及び、削除ボタン60Nが隣接して表示される。これらのボタンは、個々に音声認識され得る。編集ボタン60Mを指定すると、備考追加ウインドウ62Aが表示され、内容の編集が可能になる。一方、削除ボタン60Nが指定されると、当該備考は削除される。
複数の備考が登録される場合でも、それぞれの編集ボタン60M、及び、削除ボタン60Nは、それぞれ独立して音声認識され得るため、所望の備考について容易に編集・削除ができる。なお、備考が追加されると、確認メッセージ60P(備考を追加しました)が表示される。
図5Eに戻り、次にコメントの追加方法について説明する。図5Eにおいて、コメント追加ボタン60Gを指定すると、図5Hの画面に遷移する。図5Hは、コメントメニューウインドウ64Aを表す図である。コメントメニューウインドウ64Aは、メインウインドウ50、器具詳細ウインドウ60の前面側に重ねて表示され、メインウインドウ50、器具詳細ウインドウ60は非アクティブ状態となる。
コメントメニューウインドウ64Aには、追加されるコメントに応じたボタンが複数配置されている。コメントは、予め登録された定型文を利用して追加できる。コメントメニューウインドウ64Aでは、複数種類登録された定型文から、適したものを選択できる。コメントメニューウインドウ64AのOP使用ボタン64Dは、対象器具が、OP(オペレーション)に使用されていることを登録するための定型文を呼び出すためのボタンである。また、コメントメニューウインドウ64Aには上記以外にも定型文ボタン64Eが配置され、複数の定型文が登録され得る。これらのボタンはいずれも個々に音声認識される。
また、コメントメニューウインドウ64Aには、前の画面に戻るための、戻るボタン64Fも配置されている。
図5KはOP使用ボタン64Dを指定することで表示されるコメント追加ウインドウ66の画像である。
コメント追加ウインドウ66は、メインウインドウ50、器具詳細ウインドウ60の前面側に重ねて表示され、メインウインドウ50、器具詳細ウインドウ60は非アクティブ状態となる。
コメント追加ウインドウ66には、定型文66A、利用者欄66B、数量欄66C、及び、状態欄66Dが設けれる。作業者は、予め登録された定型文「(利用者)が、(数量)個を、OP室で(状態)」に基づき、カッコ内の文言を穴埋め形式で発声し、順次登録できる。認識された内容(テキスト)は、利用者欄66B、数量欄66C、及び、状態欄66Dに順に挿入される。データは第2ファイルに記録される。
このとき、それぞれの欄の表記や認識結果に誤りがある場合、作業者はそれを修正することもできる。それぞれの欄には、音声認識により個々に識別される修正ボタン66Eが設けられている。例えば、「修正1」と発声すると、利用者欄66Bの内容を修正できる。
追加ボタン66Fを指定すると、入力データが保存され、戻るボタン66Gを指定すると、器具詳細ウインドウ60に戻る。これらのボタンも個々に音声認識され得る。
図5Lは、コメントが追加された後の器具詳細ウインドウ60を表す図である。追加されたコメントは、コメント欄60Qに表示される。コメントは複数個、登録され得る。複数のコメントが登録される場合、コメント欄60Qに列記される。
それぞれのコメントには、編集ボタン60R、及び、削除ボタン60Sが隣接して表示される。これらのボタンは、個々に音声認識され得る。編集ボタン60Rを指定すると、コメント追加ウインドウ66が表示され、内容の編集が可能になる。一方、削除ボタン60Sが指定されると、当該備考は削除される。
複数のコメントが登録される場合でも、それぞれの編集ボタン60R、及び、削除ボタン60Sは、それぞれ独立して音声認識され得るため、複数のコメントが登録される場合であっても、容易に、編集・削除ができる。
図5Mは、「TC鋼線剪刀」について、備考、コメントが追加された後のメインウインドウを表す図である。「TC鋼線剪刀」の備考欄には、標識50Sが現れ、備考、及び/又は、コメントが登録されていることが表示される。
なお、以上は定型文によるコメントの追加手順であるが、コメントの追加手順は上記に限定されない。例えば、自由発話によりコメントを追加する形態であってもよい。その場合、コメント追加ボタン60Gを指定すると、自由発話の受付画面に遷移し、発話内容を音声認識記録して、コメントとして記録する方法が挙げられる。自由発話によるコメントの追加は、内容に制限がなく、柔軟性(使い勝手)がより高まる。
図3A、図5Aに戻り、ステップS2において、メインウインドウ50に数え上げの対象器具がテーブル表示されると、ピックアップカウントの担当者(作業者)は、音声による数え上げを開始する。このとき、作業者は、カウント開始ボタン50Rを押下する。これが、音声入力の開始の信号となる。この操作は操作装置34を介して行われ得る。なお、マイクロフォン30で収集された音声の解析結果に所定のテキスト(例えば、「カウント開始」)が含まれる場合に、当該音声をもって、カウント開始ボタン50Rの指定とし、音声入力の開始の信号としてもよい。
入力制御部18(又は音声認識部12)が音声入力の開始の信号を受け付けると、発声による器具の数え上げが開始される。図5Bは、数え上げが開始された状態のメインウインドウ50を表す図である。カウント開始ボタン50Rの表示が変化し、カウント中であることが表示されると共に、音声入力欄52D、及び、音声入力マーク52Eが表示される。
音声入力欄52Dには、発声を受け付ける内容について表示される。図5Bの状態では、識別記号が「No.1」である「TC鋼線剪刀」の数量の読み上げを待機していることが表示されている。
また、同時に、テーブル50Wにおいては、識別記号が「No.1」である「TC鋼線剪刀」が強調表示52Aされ、現在入力待機中である器具が把握できる。また、テーブル50Wに隣接して、現在、入力待機中(入力受付中)である器具名52B、及び、画像52Cが表示される。この画像52Cはデータ22Aの画像欄46の登録情報をもとに表示される。
またテーブル50Wの近傍には、セットの平面図48が表示されている。この画像は、第1データに記録されているもので、画像一覧ボタン50Pの押下、又は、音声指定によって、表示される。
作業者は、この画面表示を見ながら、対象となる「TC鋼線剪刀」の数量を発声する。
「TC鋼線剪刀」の数量が発声されると、音声認識部12がこれを解析してテキストデータを取得し、これを、TC鋼線剪刀の入力数量として第2ファイルに記録する(ステップS3)。第2ファイルは、第2格納部24に格納され、主に各器具の入力数量が記録される。
第2ファイルに記憶される入力数量は、数え上げのタイミングと関連付けて記録される。この場合、ピックアップ時の入力数量として記録される。入力数量は後段の第2回目以降の数え上げの際にも記録され、これらは、その都度、第2ファイルに記録される。すなわち、数え上げの都度、第2ファイルが更新され、第2格納部24に格納される。
図6は、第2格納部24に格納される、第2ファイルの具体例を表す図である。第2ファイルは、一形態として、テーブル形式のデータ24Aとして記録される。第2ファイルのデータ形式・構造は、すでに説明した第1ファイルと同様でテーブルに限定されないが、以下では、テーブル形式にて説明する。
データ24Aは、器具名欄70A、属性欄70B、定数欄70C、組立欄70D、術前欄70E、術中欄70F、術後欄70G、及び、回収欄70Hを備える。組立欄70D、術前欄70E、術中欄70F、術後欄70G、及び、回収欄70Hには、その時点における数え上げの結果が順次記録される。
なお、器具名、属性、及び、その規定数量(定数)は、第1ファイルを参照し、対応するデータをコピーして、記録され得る。
ステップS3では、ピックアップ作業時のものとして組立欄70Dに入力数量が記録される。
図3Aに戻り、第2ファイルに入力数量が記録されると(ステップS2)、次に、照合部14が、第1ファイルに記録された規定数量と、第2ファイルに記録された入力数量とを照合する(ステップS4)。ピックアップ作業時における入力数量は、第1ファイルに記録された規定数量と一致しなければならないため、不一致の場合、表示装置32にアラートを表示する。
なお、第2ファイルに規定数量が記録されている場合、参照元は第2ファイルであってもよい。
アラートが表示された場合、及び、入力に錯誤があった場合等には、入力数量を修正することができる。図5B~図5Dの表示画面は、修正の際の画面遷移に対応する図である。
まず、図5Bでは、1行目の「TC鋼線剪刀」が強調表示52Aされ、その入力中とされている。すなわち、識別記号「No.1」の数量の入力待機中である。
次に、図5Cは、「TC鋼線剪刀」についての発声「6」が音声認識部12によりテキスト認識されて、入力数量50LAとして記録された直後の画面を表している。図5Cでは、強調表示52Aが、2行目(識別記号「No.2」)の「サブラマニアン血管鉗子」に移動し、この入力待機中となっている。そのため、テーブル50W右側の画像も、器具名52Fが「サブラマニアン血管鉗子」とされ、画像52Gも「サブラマニアン血管鉗子」のそれに変化している。
すなわち、1行目の器具の入力数量が認識されると、表示制御部16は、表示装置32に表示される画像を、2行目の器具の画像に更新する。これは3行目以降も同様である。
なお、このとき、平面図48は、器具の個々の画像の更新に関わらず、表示されたまま(更新されない)となっている。このように構成されることで、作業者は、現在入力待ちである器具の画像を逐一把握できると共に、全体画像をいつも確認することができる。
この段階で、1行目(識別記号「No.1」)の「TC鋼線剪刀」の入力数量を修正しようとする場合、サブラマニアン血管鉗子の数量の読み上げに割り込むように、それに先んじて修正したい器具の識別記号を発声し、これを音声認識部12により認識させることで、入力を「修正モード(上書きモード)」に変化させる。
図5Dは、図5Cの状態で、作業者が「No.1」と発声し、これが認識されて修正モードに変化した状態の画面を表している。
識別記号は、器具ごとに重複しないよう定められており、音声認識部12により個々に認識される。すなわち、「TC鋼線剪刀」の識別記号である「No.1」と発声すると、これに対応する「TC鋼線剪刀」の数量の修正モード(上書きモード)となる。これに対応し、音声入力欄52Dには、修正モードであることを表す「(修正)」表示と共に、識別記号「No.1」の「TC鋼線剪刀」の入力待機中であることが表示されている。また、これにあわせて、器具名52B、画像52Cも更新される。また、入力数量50LAもリセットされている。
この状態で使用者が、「TC鋼線剪刀」の修正数量を発声すると、音声認識部12により新たな入力数量として、認識され、第2ファイルのピックアップ時の入力数量として上書きして記録される。
識別記号は、上述のとおり、テーブル50W内では重複しないよう器具ごとに定められており、このすべてが修正モードによる音声入力受付の開始のトリガとなり得る。また、識別番号は、器具ごとに個々に認識されるため、所望の器具の入力数量をハンズフリーで指定して修正できる。
なお、この識別記号は、器具と一対一対応の固有のものであってもよいが、そうでなくてもよい。あるテーブル50W内で、各器具の間で重複が無ければよい。表示されるテーブル50Wが更新され、別のカウントが開始される場合には、識別記号は、前に表示された一覧における識別記号と重複していてもよい。
カウントが終了すると、作業者は、一時保存ボタン50Qを指定し、カウント作業が終了する。図5Nは、一時保存ボタン50Qにより、内容が保存された際に表示されるカウント終了ウインドウ68の図である。これにより、ピックアップ作業時のカウントが終了する。
上記のように構成される器具カウント支援システム100によれば、作業者は、発声するだけで(ハンズフリーで)カウント、及び、その修正ができるため、迅速かつ確実な器具カウントが実施できる。
特に、従来、カウントの修正の場面では、器具の取違え、数量の間違いが起こりやすかった。メニュー表にチェックを入れながらカウントを行っている場合には、その傾向はより顕著であった。
従来の器具カウントでは、ある器具の数量を確認したら、その結果をメニュー表へ書き込む等の処理がなされていた。しかし、上記処理では、器具から手が離れる(カウントに戻る際に取違える)、メニュー表における当該器具欄を探す必要がある、器具欄の取違えが生ずる(特に修正時に顕著)等の問題があった。2名で実施し、一方を書き込み担当とすることで、上記課題の多くは解消されるが、器具カウントに2名の担当者を充てられないケースも多く存在していた。
器具カウント支援システム100では、ハンズフリーで、言い換えれば、修正したい器具から手を放さずに(器具の取違えや数量の間違いが起こり得ない)、簡単にカウントの修正が可能である。
また、器具がテーブル表示され、入力対象となる器具が強調表示52Aされることで、入力対象の器具欄を探す必要がない点も優れている。また、修正時には、識別番号を発声するだけで、ハンズフリーで修正モードとなるうえ、当該器具の入力待機状態となるのは実用上、最も優れた点の一つである。
特に、高度に衛生管理された手術室の環境下で、より安全、かつ、迅速に器具カウントを行う観点で、器具から手を放さずに行えることや、余計な部分(操作装置34や表示装置32)に触れずに行えることは、従来技術と比較して顕著に優れた点であるといえる。

器具カウント支援システム100は、二人作業のような確実性を、一人での作業でも容易に実現できる。特に術前カウント、術中カウントは、看護師一人で行われる場合もあり、器具カウント支援システム100の効果は特に大きい。器具カウント支援システム100によれば、担当者の一人でも、迅速かつ確実な器具カウントが実施できる。
図3Aに戻り、ピックアップされた器具の一式は、滅菌等の後、手術室(又はその前室や準備室)に提供され、術前カウント(ステップS5)が開始される。
術前カウントの開始方法は、ステップS1におけるピックアップカウントの開始と同様であるため、説明を省略する。
術前カウントが開始されると、表示制御部16は、表示装置32に、術前追加単包の有無についての問い合わせ画面を表示する(ステップS6)。術前追加単包がある場合(術前単包が追加された場合、ステップS6:YES)、作業者は操作装置34、又は、表示装置32の画面を操作し、術前追加単包の器具の種類、及び、数量を入力する。なお、この入力は、音声により行われてもよい。
術前追加単包の種類、及び、数量が入力されると、入力制御部18(又は音声認識部12)により、第2ファイルに器具、及び、数量が追加され、第2ファイルが更新される(ステップS7)。このとき、入力された数量は、術前追加単包の規定数量として記録される。
術前追加単包は、メニュー表(データ22A)には含まれないため、第1ファイルには、当該器具、及び/又は、その規定数量ともに記録されていない。具体的には、新たな器具が追加されるか、元々含まれていた器具の数量が追加されるか、及び、その両者という各ケースがある。この場合、第2ファイルに術前追加単包の種類、及び、規定数量が記録される。新たな器具が追加される場合には、器具名とその追加数量、器具の数量が追加される場合には、新たな規定数量が記録される。
なお、術前追加単包の種類、及び、規定数量は、第1ファイルに追加されてもよいが、第1ファイルのメニュー表(データ22A)は、術式に対応した普遍的なもの(テンプレート的なもの)として利用した方が、言い換えれば、追加単包については、第2ファイルにのみ記録した方が、追加単包がないケースにも対応できるし、特別な器具セットアップにも柔軟に対応できる点で好ましい。
次に、表示制御部16により、表示装置32に数え上げ対象器具がテーブル表示される(ステップS8)。このとき、術前追加単包があり、第2ファイルが更新(変更)されている場合、表示制御部16は、第2ファイルを参照し、術前追加単包の器具の種類と規定数量を表示させる。
また、表示制御部16は、もともとの一式に含まれる器具、及び、規定数量も併せて表示する。もともとの一式の規定数量については、第1ファイルを参照してもよいし、第2ファイルに一式に含まれる器具の規定数量が記録されている場合は、第2ファイルを参照してもよい。
一方、術前追加単包が無い場合(ステップS6:NO)、表示制御部16は、第1ファイル、又は、第2ファイルを参照し、一式に含まれる器具、及び、その規定数量のみを含む一覧を表示させる。
作業者による数え上げ開始の信号をトリガーとして、各器具の規定数量の音声による取得が開始される。使用者の発声は、音声認識部12により認識され、術前追加単包も含めて、「術前」分の入力数量として、第2ファイルに記録される(ステップS9)。
図7は、術前分の入力数量の記録された第2ファイルの具体例である。
データ24Bの術前欄70Eには、入力数量がそれぞれ記録される。なお、データ24Bは、データ24Aに術前の入力数量を追加して更新されたものである。
データ24Bには、術前追加単包として追加された器具70K(マイクロ剪刀ラウンドハンドル)が末尾に追加され、その定数欄70L(規定数量)には、ステップS7にいて入力された規定数量が記録される。組立欄70M(ピックアップ時の入力数量)には、数値のデータはない。術前欄70Nには、ステップS9における入力数量の「1」が記録される。
次に、照合部14により、第2ファイルに記録された規定数量と、入力数量とが照合される(ステップS10)。第2ファイルには、術前追加単包の規定数量も反映されているため、手術前における入力数量は、直前の第2ファイルに記録された規定数量と一致しなければならない。これが不一致の場合、表示装置32にアラートが表示される。不一致が生じた場合の数量の変更手順等は、すでに説明したのと同様である。
以上により、術前カウントは終了し、入力データはすべて第2ファイルに記録され、第2格納部24に格納される。カウントが終了した器具の一式、及び、術前追加単包は、その後、手術に使用される。
術前にカウントして準備された器具の一式、及び、術前追加単包を用いて手術が開始されると、次に、ステップS11として、術中カウントが開始される。術中カウントの開始方法は、ステップS1におけるピックアップカウントの開始と同様であるため、説明を省略する。
術中カウントが開始されると、表示制御部16は、表示装置32に、術中追加単包の有無についての問い合わせ画面を表示する(ステップS12)。術中追加単包がある場合(ステップS12:YES)、作業者は操作装置34、又は、表示装置32の画面を操作し、術中追加単包の器具の種類、及び、数量を入力する。なお、この入力は、音声により行われてもよい。
術中追加単包の種類、及び、数量が入力されると、入力制御部18(又は音声認識部12)により、第2ファイル(データ24B)に器具、及び、数量が追加されファイルが更新される。このとき、数量は、術中追加単包の規定数量として記録される。
術中追加単包は、メニュー表(データ22A)には含まれないため、第1ファイルには、器具、及び、規定数量ともに記録されていない。そのため、第2ファイル(データ24B)に術中追加単包の種類、及び、規定数量が記録される。
なお、術中追加単包の種類、及び、規定数量は、第1ファイルに追加されてもよいが、第1ファイルのメニュー表(データ22A)は、術式に対応した普遍的なもの(テンプレート的なもの)として利用した方が、言い換えれば、追加単包については、第2ファイル(データ24B)にのみ記録した方が、特別な器具セットアップにも柔軟に対応できる点で好ましい。
次に、術中追加単包を(術前追加単包があればそれも)含めて、一覧表示した器具について、ピックアップカウントと同様に画面表示に従って発声された数量が第2ファイルに記録される(ステップS13)。
次に、表示制御部16により、表示装置32に数え上げ対象器具がテーブル表示される(ステップS14)。このとき、術中追加単包があり、第2ファイルが更新(変更)されている場合、表示制御部16は、第2ファイルを参照し、術中追加単包の器具の種類と規定数量を表示させる。また、前の工程で術前追加単包がある場合、術前追加単包の器具の種類と規定数量も併せて表示させる。
また、表示制御部16は、もともとの一式に含まれる器具、及び、規定数量も併せて表示する。もともとの一式の規定数量については、第1ファイルを参照してもよいし、第2ファイルに一式に含まれる器具の規定数量が記録されている場合は、第2ファイルを参照してもよい。
一方、術中追加単包が無い場合(ステップS12:NO)、表示制御部16は、第1ファイル、又は、第2ファイルを参照し、一式に含まれる器具、及び、その規定数量のみを含む一覧を表示させる。なお、術中追加単包がない場合でも、術前追加単包がある場合、第2ファイルを参照し、一式に含まれる器具、及び、術前追加単包の規定数量が表示される。
テーブルが表示されると、作業者による数え上げ開始の信号をトリガーとして、各器具の規定数量の音声による取得が開始される。作業者の発声は、音声認識部12により認識され、術中追加単包も含めて(術前追加単包があればそれも含めて)、「術中」分の入力数量として、第2ファイルに記録される(ステップS15)。
図8は、術中分の入力数量の記録された第2ファイルの具体例である。
データ24Cの術中欄70Fには、入力数量がそれぞれ記録される。なお、データ24Cは、データ24Bに術中の入力数量を追加して更新されたものである。
データ24Cには、術中追加単包として追加された器具70P(ランバート・ケイ大動脈鉗子)が末尾に追加され、その定数欄70Q(規定数量)には、ステップS13において入力された数量が記録される。組立欄70R(ピックアップ時の入力数量)、術前欄70Sには、数値のデータはない。術中欄70Tには、入力数量の「1」が記録される。
次に、照合部14により、第2ファイルに記録された規定数量と、入力数量とが照合される(ステップS16)。第2ファイルには、術中追加単包の規定数量も(術前追加単包の規定数量があればそれも)反映されているため、手術中における入力数量は、直前の第2ファイルに記録された規定数量と一致しなければならない。これが不一致の場合、表示装置32にアラートが表示される。不一致が生じた場合の数量の変更手順等は、上記と同様である。
以上により、術中カウントは終了し、入力データはすべて第2ファイルに記録され、第2格納部24に格納される。
手術が終了すると、次に、ステップS17として、術後カウントが開始される。術後カウントの開始方法は、ステップS1におけるピックアップカウントの開始と同様であるため、説明を省略する。
術中カウントが開始されると、表示制御部16は、表示装置32に対応する器具の一式をリスト表示する(ステップS18)。このリストは第1ファイル、又は、第2ファイルに基づいて作成される。術前追加単包、及び/又は、術中追加単包がある場合は、直前の更新された第2ファイルに基づいて、規定数量が表示される。一方、術前追加単包、及び/又は、術中追加単包がない場合には、第1ファイル(メニュー表)又は第2ファイルに基づいて、規定数量が表示される。
作業者による数え上げ開始の信号をトリガーとして、各器具の規定数量の音声による取得が開始される。使用者の発声は、音声認識部12により認識され、術前追加単包も含めて、「術後」分の入力数量として、第2ファイルに記録される(ステップS19)。
図9は、術後分の入力数量の記録された第2ファイルの具体例である。
データ24Dの術後欄70Gには、ステップS19における入力数量がそれぞれ記録される。なお、データ24Dは、データ24Cに術後の入力数量を追加して更新されたものである。
データ24Dの末尾には、術前追加単包の器具70K(マイクロ剪刀ラウンドハンドル)、及び、術後追加単包の器具70P(ランバート・ケイ大動脈鉗子)が追加されており、それぞれ、それぞれの規定数量が定数欄70Cに記録されている。
次に、照合部14により、第2ファイルに記録された規定数量と、入力数量とが照合される(ステップS20)。第2ファイルには、術中追加単包(及び、該当があれば術前追加単包)の規定数量も反映されているため、手術後における入力数量は、直前の(最新の)第2ファイルに記録された規定数量と一致しなければならない。これが不一致の場合、表示装置32にアラートが表示される。不一致が生じた場合の数量の変更手順等は、上述のとおりである。
以上により、術後カウントは終了し、入力データはすべて第2ファイルに記録され、第2格納部24に格納される。
術後カウントが終了すると、器具は、洗浄等のために回収される。この際、ステップS21として、回収カウントが開始される。術後カウントの開始方法は、ステップS1におけるピックアップカウントの開始と同様であるため、説明を省略する。
回収カウントが開始されると、表示制御部16は、表示装置32に対応する器具の一式をリスト表示する(ステップS22)。このリストは第1ファイル、又は、第2ファイルに基づいて作成される。術前追加単包、及び/又は、術中追加単包がある場合は、直前の更新された第2ファイルに基づいて、規定数量が表示される。一方、術前追加単包、及び/又は、術中追加単包がない場合には、第1ファイル(メニュー表)又は第2ファイルに基づいて、規定数量が表示される。
作業者による数え上げ開始の信号をトリガとして、各器具の規定数量の音声による取得が開始される。使用者の発声は、音声認識部12により認識され、術前追加単包も含めて、「回収」分の入力数量として、第2ファイルに記録される(ステップS23)。
図10は、回収分の入力数量の記録された第2ファイルの具体例である。
データ24Eの回収欄70Hには、ステップS23における入力数量がそれぞれ記録される。なお、データ24Eは、データ24Dに回収の入力数量を追加して更新されたものである。
データ24Eの末尾には、術前追加単包の器具70K(マイクロ剪刀ラウンドハンドル)、及び、術後追加単包の器具70P(ランバート・ケイ大動脈鉗子)が追加されており、それぞれ、それぞれの規定数量が定数欄70Cに記録されている。
次に、照合部14により、第2ファイルに記録された規定数量と、入力数量とが照合される(ステップS24)。第2ファイルには、術中追加単包(及び、該当があれば術前追加単包)の規定数量も反映されているため、手術後における入力数量は、直前の(最新の)第2ファイルに記録された規定数量と一致しなければならない。これが不一致の場合、表示装置32にアラートが表示される。不一致が生じた場合の数量の変更手順等は、上述のとおりである。
以上により、回収カウントは終了し、入力データはすべて第2ファイルに記録され、第2格納部24に格納される。
器具カウント支援システム100によれば、ピックアップ、術前、術中、術後、及び、回収のそれぞれの作業時における器具の数え上げを音声入力により実施でき、更に、入力済みの数量の修正も、音声入力により簡単に実施できる。このため、より正確な器具カウントが実施できる。また、作業者が一人である場合(特に、術前、術中カウント)においても、ハンズフリーで入力、修正ができるため、効率的な数え上げが実現できる。
図11は、器具カウント支援システムの他の実施例の構成図である。器具カウント支援システム200は、本体110と、本体110に接続されるリモートサーバ120とを備える点は図1の実施例と同様である。図1の実施例とは、本体110、及び、リモートサーバ120の分担する機能が異なる。
まず、本体110には、マイクロフォン30、表示装置32、操作装置34、及び、リモートサーバ120が接続される。本体110は、リモートサーバ120との通信を行う通信部10を備える。また、マイクロフォン30、表示装置32、及び、入力制御部18のそれぞれのデバイスドライバ等を含み、各デバイスを制御する、デバイス制御部82を備える。
次に、リモートサーバ120は、各種ファイル、プログラム、及び、ソフトウェアコンポーネント等の保存、及び、プロセッサに対するデータ等の格納場所の提供等を行う記憶部20、及び、ファイルの内容を照合する照合部14を備える。また、記憶部20は、第1ファイルを格納する第1格納部22、及び、第2ファイルを格納する第2格納部24を備える。
また、リモートサーバ120は、音声認識エンジン36、マイクロフォン30で収集された音声を解析してテキストデータに変換する音声認識部12、表示装置32の表示内容を制御する表示制御部16、及び、操作装置34からの入力を受け付ける入力制御部18を備える。器具カウント支援システム200における、音声認識部12、表示制御部16、及び、入力制御部18は、デバイスを制御する機能を有さず(デバイス制御部82に分担させ)、アプリケーション機能に特化している。
なお、本体110に接続されるリモートサーバ120は、1つである必要はなく、複数であってもよい。その場合、図11において、リモートサーバ120が有する機能の一部を他のリモートサーバが担う形態であってもよい。例えば、音声認識エンジン36を他のリモートサーバ等が備えていてもよい。
上記構成の器具カウント支援システム200では、クライアント端末である本体110には、特別なアプリケーションソフトウェア等が必要なく、汎用の端末を流用できるため、システムの全体構成の変更、及び、拡張等がより容易となる利点がある。
10 通信部
12 音声認識部
14 照合部
16 表示制御部
18 入力制御部
20 記憶部
22 第1格納部
24 第2格納部
30 マイクロフォン
32 表示装置
34 操作装置
36 音声認識エンジン
38 仮想マシン
82 デバイス制御部
100、200 器具カウント支援システム
110 本体
120 リモートサーバ

Claims (9)

  1. 所定の術式による手術のための器具の一式に含まれる前記器具ごとの数量の数え上げの支援を行う、器具カウント支援システムであって、
    前記一式に含まれる前記器具ごとの規定数量を含む第1ファイルが格納される第1格納部と、
    少なくとも、前記一式を構成する前記器具の名称、及び、前記規定数量を、前記第1ファイルを参照して表示装置にテーブルとして表示させる表示制御部と、
    マイクロフォンで収集された音声を解析してテキストデータに変換する音声認識部と、
    収集した前記音声に含まれる、前記器具ごとの数量を、前記規定数量に対する入力数量として記録する第2ファイルを格納する第2格納部と、
    前記規定数量と前記入力数量とを照合する照合部と、を備え、
    前記音声認識部は、前記器具の数え上げのための音声入力の開始の信号を受け付けると、収集した前記音声に含まれる数量を、前記テーブルの記載順に、それぞれの前記器具についての前記入力数量として認識して第2ファイルに記録するとともに、
    前記音声に前記器具ごとに予め定められた識別記号が含まれるときは、前記識別記号に対応する前記器具の前記入力数量の修正の受付を開始し、前記識別記号の直後に音声認識される数量を、前記修正の対象とする前記器具についての修正後の前記入力数量として第2ファイルに記録する、器具カウント支援システム。
  2. 前記入力数量は、前記数え上げの都度に、前記第2ファイルに記録され、
    前記数え上げは、第1回目として、前記一式の準備のための前記器具のピックアップの際に行われ、第2回目以降として、手術前、手術中、手術後、及び、回収からなる群より選択される少なくとも1種の時点でも行われ、
    前記照合部は、前記数え上げの都度、前記入力数量を前記規定数量と照合する、請求項1に記載の器具カウント支援システム。
  3. 前記手術前、及び、前記手術中からなる群より選択される少なくとも1種における前記数え上げの際、前記一式に含まれない新たな器具の追加、及び/又は、前記一式に含まれる前記器具の数量の追加を表す所定の信号を受け付けると、
    追加される前記器具の数量を、新たな前記規定数量として記録する、請求項2に記載の器具カウント支援システム。
  4. 前記第2ファイルには、前記器具ごとの前記規定数量もあわせて記録され、前記新たな規定数量は、前記第2ファイルにのみ記録される、請求項3に記載の器具カウント支援システム。
  5. 前記表示制御部は、前記第2ファイルに前記新たな規定数量が記録されたときは、その後の前記数え上げの際、前記第2ファイルに記録された前記器具の名称、及び、前記規定数量を参照して、前記テーブルを前記表示装置に表示させる、請求項4に記載の器具カウント支援システム。
  6. 前記照合部は、前記第2ファイルに記録された前記規定数量に変更があったときは、その後に記録される前記入力数量を、前記第2ファイルに記録された前記変更後の前記規定数量と照合する、請求項4に記載の器具カウント支援システム。
  7. 前記第1ファイルは、前記器具ごとの画像情報を更に含み、
    前記表示制御部は、前記画像情報を前記テーブルとともに前記表示装置に表示させ、所定の前記器具について、対応する前記入力数量が前記音声認識部により認識されると、前記表示装置に表示される前記画像情報を、次に前記入力数量が取得されるべき前記器具の画像情報に更新する、請求項1に記載の器具カウント支援システム。
  8. 前記第1ファイルは、前記一式の画像情報を更に含み、
    前記表示制御部は、前記一式の画像情報を前記テーブルとともに前記表示装置に表示させ、前記器具の前記画像情報の更新に関わらず、前記表示装置に前記テーブルと共に前記一式の画像情報を表示させ続ける、請求項6に記載の器具カウント支援システム。
  9. 前記表示制御部は、前記テーブルにおいて、前記器具ごとに、前記器具についての追加情報を表示、及び/又は、編集するためのボタンを表示させ、
    前記ボタンは、それぞれの名称を音声入力により指定することで前記音声認識部によって個々に認識される、請求項1に記載の器具カウント支援システム。
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