JP7394297B2 - 混合ガス均一化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2以上の成分ガスを均一にする混合する混合ガス均一化装置に関する。
混合ガスは、2成分以上のガスで構成されており、それぞれ異なる粘性と拡散性のため、ガスボンベ(「シリンダ」ともいう。)内における複数種の成分ガスの濃度均一性が十分ではない。そのため、通常、混合ガスを充填した後、シリンダを長時間放置して混合平衡にさせる方法や、混合ガスを充填したシリンダをローラ上に載せて自転させることでシリンダを振る方法や、成分ガスを1種ずつ135度傾斜させたシリンダに充填する方法(特許文献1参照)や、ガスボンベに第一成分ガスを所定圧力で充填し、その後第二成分ガスを所定圧力で充填して、2成分ガスをガスボンベ内で混合する方法(特許文献2参照)などがある。
また、特許文献3は、容器を温浴で加熱して、温度勾配を付与して、容器内部の熱対流を強制的に起こさせて内部ガスを混合することを記載している。
特許第6580032号公報 特開昭51-81695号公報 特開2006-189152号公報
しかしながら、第一成分ガス(主成分ガス)よりも第二成分ガスが大幅に少ない場合には、シリンダ内で、複数種の成分ガスが均一に混合されることは困難であり、放置するだけでは長時間要し、他の方法では、大がかりな設備、作業スペースを必要としたり、シリンダをそれら設備まで移動する必要があり、作業性が悪く、時間と労力も必要となる。また、シリンダを複数結束した場合に上記方法で長時間放置の方法しか採用できず、また、混合ガスをシリンダではなく大型のコンテナに充填する際には、コンテナの傾斜充填やローラ混合も簡単ではない。
また、特許文献3では、「フッ素20%と窒素80%」の混合であり、混合されるガス量の比率が20:80と近い。また、温浴で加温する方法であるが、温度勾配を制御し、混合の完了を判定する方法については言及していない。
本発明の目的は、上記実情に鑑みて、混合ガス濃度が大きく異なる2成分以上のガスを従来の方法よりも、簡単な装置で早く均一に混合でき、温度勾配を監視して混合完了を判断できる、混合ガス均一化装置を提供することである。
本発明の混合ガス均一化装置は、
90体積%を超える(あるいは94%体積以上)第一成分ガスと10体積%以下(6体積%未満)の他成分ガス(1または複数種)が充填された、1または複数の容器(例えば、シリンダまたはコンテナ)の一部を、所定時間、容器の外側から温度調整し、容器内部でガスの対流を生じさせて内部のガスを混合する温度調節部と、
前記容器をその長手方向または短手方法と直交する方向にN等分(N=2以上)した位置のうち、前記一部とは異なる少なくとも1か所の温度データを測定する温度計測部と、
前記温度計測部で得られた温度データを受信し、近似曲線を求める温度監視部と、
前記容器内の第一ガス成分と他成分ガスとの混合が完了したか否かを判定する混合完了判定部と、を有する。
容器(例えばコンテナ)のN等分は、その設置高さ方向よりも幅方向が長い場合に、設置した状態で、短手方向と直交する方向に、N等分してもよい。
容器(例えばシリンダ)のN等分は、その設置高さ方向が幅方向より長い場合に、設置した状態で、長手方向と直交する方向に、N等分してもよい。
前記混合完了判定部は、前記温度監視部で求められた近似曲線から得られる傾きが、所定の第一閾値以下になったか否かを判断し、第一閾値以下になっていれば混合完了であると判定してもよい(第一判定)。
前記混合完了判定部は、前記温度監視部で求められた近似曲線から得られる傾きの変化率が、所定の第二閾値以下になったか否かを判断し、第二閾値以下になっていれば混合完了であると判定してもよい(第二判定)。第一判定と第二判定との両方で混合完了との判定結果であれば、混合完了であると最終的に判定してもよく、いずれか一方が混合完了との判定結果であれば、混合完了であると最終的に判定してもよい。
温度計測部は、N等分した位置のうち、直接加温位置とは異なる少なくとも1か所でもよく、直接加温位置とは異なる少なくとも2箇所に設置されていることが好ましい。
温度計測部は、容器の外部に設置される温度センサ、熱電対などでもよく、非接触式温度計でもよい。
前記温度調節部は、
容器の一部(例えば、下部、中間部、上部など、「直接加温位置」と称することがある。)に対し、加温する加温手段(例えば、電気ヒータ、温風機、ハロゲンランプ等の発熱源、温水)および/または冷却する冷却手段(例えば、冷凍機、冷風機、冷水、ブライン)と、
前記容器の前記一部(直接加温位置)の温度を(接触または非接触式温度計測部T131で)測定し、測定データが、予め設定された所定加温温度および/または所定冷却温度になるように、前記加温手段および/または前記冷却手段を制御する温度調節制御部と、
を備えていてもよい。
前記温度調節制御部は、
前記第一温度計測部および/または第二温度計測部で測定された温度データが、所定の温度勾配となっているか否かを判断し、所定の温度勾配になるように、前記加温手段および/または前記冷却手段を制御してもよい。
前記温度調節部は、
前記容器(例えばシリンダ)の一部(例えば、下部、中間部、上部など、「直接加温位置」と称することがある。)の周囲を取り囲み、当該シリンダに向かって温風または冷風が吹き出す吹出部と、
前記容器(例えばシリンダ)の一部(直接加温位置)の温度を測定し、測定データが、予め設定された所定加温温度または所定冷却温度になるように、前記吹出部へ送る温風または冷風を発生する前記加温手段および/または前記冷却手段を制御する温度調節制御部と、を有していてもよい。
温度調節制御部、温度監視部、混合完了判定部は、1または複数のプロセッサと、メモリを有し、プロセッサは、取得した測定データが、予め設定された所定加温温度および/または所定冷却温度になるように、前記加温手段および/または前記冷却手段を制御するステップを実行する構成でもよい。また、温度調節制御部は、ハードウエアとソフトウエアプログラムの協働作用で構成されていてもよく、コンピュータ、専用回路、ファームウエアなどで構成されていてもよい。
前記温度計測部は、前記N等分された位置のそれぞれに、1つまたは2つ以上が設けられていてもよい。
N=4の場合に、前記温度計測部は、
前記N等分された位置であって、前記容器の前記一部(直接加温位置)と異なる位置に設けられる、第一温度計測部(T11、T12)と、
前記N等分された位置であって、前記第一温度計測部の位置より前記一部(直接加温位置)から遠く離れた位置に設けられる、第二温度計測部(T21、T22)と、
前記N等分された位置であって、前記第二温度計測部の位置より前記一部(直接加温位置)から遠く離れた位置に設けられる、第三温度計測部(T31、T32)と、
前記N等分された位置であって、前記第三温度計測部の位置より前記一部(直接加温位置)から遠く離れた位置に設けられる、第四温度計測部(T41、T42)と、を備えていてもよい。
N等分された箇所に設置される温度計測部は、1つまたは2以上でもよい。
本発明に係る混合ガス均一化方法は、
90体積%を超える(あるいは94%体積以上)第一成分ガスと10体積%以下(6体積%未満)の他成分ガス(1または複数種)が充填された、1または複数の容器(例えば、シリンダまたはコンテナ)の一部(例えば、下部または中間部、上部など(直接加温位置))を、所定時間、容器(シリンダまたはコンテナ)の外側から温度調整し、容器内部でガスの対流を生じさせて内部のガスを混合する混合ステップと、
前記容器をその長手方向または短手方法と直交する方向にN(N=2以上)等分した位置のうち、前記一部(直接加温位置)とは異なる少なくとも1か所の温度データを測定する温度測定ステップと、
前記温度測定ステップで得られた温度データを受信し、近似曲線を求める温度監視ステップと、
前記容器内の第一ガス成分と他成分ガスとの混合が完了したか否かを判定する混合完了判定ステップと、を含む。
混合完了判定ステップは、前記温度監視ステップで求められた近似曲線から得られる傾きが、所定の第一閾値以下になったか否かを判断し、第一閾値以下になっていれば混合完了であると判定いてもよい(第一判定)。
前記混合完了判定ステップは、前記温度監視ステップで求められた近似曲線から得られる傾きの変化率が、所定の第二閾値以下になったか否かを判断し、第二閾値以下になっていれば混合完了であると判定してもよい(第二判定)。
Nは2以上で、好ましくは3、より好ましくは4であり、5等分以上でもよい。容器の長手方向の長さに応じて設定されていてもよく、測定される温度位置の間隔(例えば、10cmから50cm間隔)に対応して設定されていてもよい。
温度の測定手段は、容器の外部に設置される温度センサ、熱電対などでもよく、非接触式温度計でもよい。
温度データは、N等分した箇所のそれぞれの位置で、直接加温位置とは異なる1か所の温度データでもよく、直接加温位置とは異なる少なくとも2箇所の温度データであることが好ましい。
本発明は以下の点を特徴とする。なお、以下において、加温手段の替わり冷却手段を用いる場合には、「加温」を「冷却」に、「上昇」を「下降」に置き換えることができる。
(1)加温されていない(温度調整されていない)容器の箇所と、直接加温された(温度調整された)箇所との温度差(温度勾配)によって容器内部のガス全体において熱対流が生じる。
直接加温された箇所の温度データと、直接加温されていない箇所(N等分した箇所)の温度データとの温度差(温度勾配)は、加温開始時点で(容器加温温度-室温)℃であり、加温時間に比例して徐々に小さくなり、初期値にも依存するが例えば、10℃以下、8℃以下、6℃以下、5℃以下になる。下限値は、例えば、1℃以上、2℃以上である。ガス種、容器サイズによっても異なる。
測定された温度データは所定の近似式で近似曲線に変換して評価することが好ましい。本発明の性質上、近似曲線を求める近似式としては、一定値に収束する累乗近似、指数近似などを用いることができる。
(2)N等分した箇所の各温度データにおいて、直接加温された箇所(および加温された箇所に近い位置(直接加温されていない位置であり、例えば、直接加温されている位置から10cm以下、5cm以下などの近傍位置))では、温度は加温温度に近く、加温時間(加温されている期間)の間は略一定している。
(3)直接加温された箇所から離れた、直接加温されていない箇所の温度データは、直接加温された箇所の温度データよりも低く、加温の開始から徐々に温度が上昇し、ある時点で単位時間当たりの温度上昇(傾き)が所定の閾値以下になる。(温度監視ステップで監視される。)
温度測定箇所(N等分した箇所)が1箇所または2箇所以上の各温度データにおいて、単位時間当たりの温度上昇(傾き)が所定の第一閾値以下であれば、第一成分ガスと他成分ガスとの混合が完了したと判断する。(混合完了判定ステップの第一判定)
単位時間当たりの温度上昇または下降(傾き:a)=Δ(T-T)/Δ(t-t
例えば、T1はt時点の温度、T2はt時点の温度である。
所定の閾値は、例えば、0から0.1以下、0から0.02以下、0から0.01以下、0から0.008以下である。
(4)温度測定箇所(N等分した箇所)が1箇所または2箇所以上の各温度データにおいて、上記温度上昇(傾き:a)の変化率を求め、所定の第二閾値以下であれば、第一成分ガスと他成分ガスとの混合が完了したと判断する。(混合完了判定ステップの第二判定)
変化率=d(a-a)/dt
現時点の温度上昇率(傾き)はa、それ以前(例えば1分前、5分前など)の温度上昇率(傾き)がaである。
(5)第一、第二閾値は、第一成分ガス、他成分ガスのガス種、配合比に応じて、予め実験で設定してもよく、製造時の経験則によって設定されてもよい。
混合完了の判断は、少量成分の他成分ガスの濃度を測定(ガスクロマトグラフィー分析計など)することで行う。この測定結果で混合完了と判断した時点の温度上昇(傾き)の値とその変化率の値とを対応づけ、第一閾値と第二閾値を設定する。本発明では、このようにガス種や容器サイズに応じて各閾値を設定できるため、あらゆる製品に適用できる。
容器は、耐高圧の容器であり、シリンダ(ガスボンベとも称される。)、コンテナなどである。
細形の円柱状のシリンダは、
実容積:3.4L、10L、40L、47Lなどがある。
14.7MPaでのガス充填容量:500L、1500L,6000L、7000Lである。外直径×高さ(底面から先端バルブまで):10.3cm×65cm、14cm×99cm、23.2cm×133cm、23.2cm×151cmである。
タンクコンテナは、例えば、積載量が11,000L~26,000Lなどがある。2400Lで、高さ2591mm×奥行2591mm×横幅6058mm。
冷却温度は、ガス成分の凝固温度より高い温度である。
加温温度は、例えば、30℃以上50℃未満(高圧保安法下では40℃以下である。
所定加温温度(直接加温している容器箇所の温度)と加温していない容器箇所との温度差は、容器外側の温度測定値として、2℃以上、3℃以上、5℃以上である。
所定冷却温度と冷却していない容器箇所との温度差は、2℃以上、3℃以上、5℃以上であることが好ましい。
内部ガスの温度差(温度勾配)が、2℃以上、3℃以上、5℃以上になるように、加温および/または冷却することが好ましい。
第一成分ガスは、例えば、混合ガスの90体積%を超え、Ne、He、N、Ar、Hなどが例示される。
他の成分ガス(第二、第三・・成分ガス)は、例えば、混合ガスの10体積%以下であり、Ar、F、Xe、Kr、HCl、H、GeH、SiH、PH、AsH、Cl、Br、I(ハロゲン)などが例示される(例示中、第一成分ガスと同一ガスは他の成分ガスには含まれない)
混合ガス=第一成分ガス+他の成分ガス
他の成分ガスの総体積が、混合ガス中の10体積%以下あるいは6体積%未満である。
本発明の機能は、温度勾配により混合ガスを均質化することである。それは熱拡散または対流の原理を使用する。容器(シリンダ、コンテナ)を部分的に加温または冷却することによる温度勾配では、熱拡散または「対流」を引き起こし、多成分(未混合)ガス中の分子を移動させる。
よって、本発明によれば、従来よりも簡単な方法および装置で混合ガスを均一化できる。
また、この方法では、加温または冷却用に大がかりな機器を必要としない。
また、複数のシリンダを一度に加温または冷却処理できる。
また、コンテナのようなより複雑な/より大きな容器でも加温または冷却処理できる。
実施形態1の均一化装置の模式図である。 実施形態1の別態様の均一化装置の模式図である。 実施形態2の均一化装置の模式図である。 実施形態3の均一化装置の模式図である。 実施形態4の均一化装置の模式図である。 実験例における温度の近似曲線と変化率の一例を示す図である。
(実施形態1)
図1Aは、実施形態1の均一化装置1の一例を示す。図1A(天面図、側面図)において、均一化装置1は、90体積%を超える(あるいは94%体積以上)第一成分ガスと10体積%以下(6体積%未満)の他成分ガス(1または複数種)が充填されたシリンダ30の下部を、所定時間、シリンダ30の外側から温度調整し、シリンダ内部でガスの対流を生じさせて内部のガスを混合する温度調節部13を備える。
温度調節部は、シリンダ30の下部(長尺方向長さで4等分し1/4以下の高さ(1/10から1/4以下の高さ)までの部位)の周囲を取り囲み、シリンダ30に向かって温風が吹き出す吹出部12と、吹出部12へ送る温風を発生する温風機11と、シリンダ30の下部の温度を接触式温度測定部T131で測定し、測定データが、予め設定された所定加温温度になるように、温風機11を制御(温度、風量)する温度調節制御部131と、を有する。
温度調節制御部131は、接触式温度計T131(熱電対で構成される)を有する。接触式温度計T131は、吹出部12で取り囲まれたシリンダ30の下部の外壁に取り付けられ、温風に晒された外壁の温度を測定する。測定された温度データは、温度調節制御部131に送られて、温風機11の制御に使用される。
混合完了までの時間は、ガス種やガス成分比、容器のサイズにもよるが、例えば10分から6時間であり、所定加温温度は、30℃以上40℃以下である。本発明の特徴は、混合完了のタイミングを判定できることである。
また、温度調節制御部131は、温度測定部T131と、他の第一から第四温度計測部T11~T42(熱電対で構成される)で測定された温度データが、所定の温度勾配(例えば、2℃以上、好ましくは3℃以上)となっているか否かを判断し、所定の温度勾配になるように、温風機11を制御(温度、風量)することができる。
吹出部12の吹き出し口から、シリンダ30の側面の外壁までの距離は、5cm~50cmであることが好ましい。温風機の替わりに、着脱式電気ヒータジャケットが直接取り付けられていてもよい。
なお、温度調節制御部131は、温風機の替わり、温浴であってもよい。
本実施形態1では、シリンダの長手方向に4等分(N=4)された箇所に、複数の温度計測部が設けられている。
2つの第一温度計測部T11、T12は、4等分されたうちの下から一番目の容器箇所であって、温風が当たる箇所から、3~5cm離れた位置に設けられる。2つのうち一方の第一温度計測部T11は、シリンダ外壁の一方側面に設けられ、他方の第一温度計測部T12は、シリンダ外壁の他方側面(一方側面と対向する側面)に設けられる。
2つの第二温度計測部T21、T22は、4等分されたうちの下から二番目の箇所であって、上記一番目との境から5cm以内の位置に設けられる。2つのうち一方の第二温度計測部T21は、シリンダ外壁の一方側面に設けられ、他方の第二温度計測部T22は、シリンダ外壁の他方側面(一方側面と対向する側面)に設けられる。
2つの第三温度計測部T31、T32は、4等分されたうちの下から三番目の箇所であって、上記二番目との境から5cm以内の位置に設けられる。2つのうち一方の第三温度計測部T31は、シリンダ外壁の一方側面に設けられ、他方の第三温度計測部T32は、シリンダ外壁の他方側面(一方側面と対向する側面)に設けられる。
2つの第四温度計測部T41、T42は、4等分されたうちの下から四番目の箇所であって、上記三番目との境から5cm以内の位置に設けられる。2つのうち一方の第四温度計測部T41は、シリンダ外壁の一方側面に設けられ、他方の第四温度計測部T42は、シリンダ外壁の他方側面(一方側面と対向する側面)に設けられる。
本実施形態において、第一から第四温度計測部は、それぞれ熱電対で構成される。
第一から第四温度計測部で測定された温度データは、温度監視部132へ送られる。温度監視部132は、メモリを備え、受信した時系列の温度データを、第一から第四温度計側部の識別情報に紐づけて記憶する。
温度監視部132は、温度データから近似曲線を求める。
時刻tにおける温度yを以下の近似式を用い、残差二乗和が一番小さくなる定数a、b、cを算出する。
y(t)=a-(a-c)exp(-b・t)
温度監視部132は、受信した温度データを蓄積しており、データを受信するたびに、リアルタイムに近似曲線の作成を繰り返す。最新データに基づいて近似曲線を作成する必要があるからである。
温度監視部132および/または混合完了判定部133は、各時点(例えば、1分単位など)での単位時間当たりの温度上昇(傾き)を求める。
温度監視部132および/または混合完了判定部133は、上記温度上昇(傾き)の変化率を求める。
温度監視部132は、近似曲線で得られた近似値と実測値とのばらつき(標準偏差、分散)を求める。混合完了判定部133は、ばらつきが所定の第三閾値以上の場合に、その近似曲線のデータを混合完了の判定に使用しないようにしてもよい。第三閾値は実験または経験則から設定されてもよい。
混合完了判定部133は、温度監視部132で求められた近似曲線(温度データ)において、各時点(例えば、1分単位など)での単位時間当たりの温度上昇(傾き)が所定の第一閾値以下か否かを判断し、第一閾値以下であれば、混合完了であると判定する(第一判定モード)。
混合完了判定部133は、複数の近似曲線での判定のうち、1つまたは2つ以上で、混合完了であると判定された場合に、混合完了であると最終的に判断を確定してもよい。
混合完了判定部133は、上記温度上昇(傾き)の変化率が、所定の第二閾値以下であれば、第一成分ガスと他成分ガスとの混合が完了したと判断する(第二判定モード)。
混合完了判定部133は、複数の近似曲線での判定のうち、1つまたは2つ以上で、混合完了であると判定された場合に、混合完了であると最終的に判断を確定してもよい。
混合完了判定部133は、第一判定モードと第二判定モードのうち、いずれか一方または両方を実行してもよい。
混合完了判定部133は、第一判定モード、第二判定モードの両方を実行し、両方の判断が一致したときに、混合完了であると最終的に判断を確定してもよく、いずれか一方が混合完了であると判断したことで確定してもよい。
第一、第二閾値は、予め実験で設定される。少量成分ガスの濃度を測定(ガスクロマトグラフィー分析計など)することで混合の完了を判断する。混合完了と判断した時点の温度上昇(傾き)の値とその変化率の値とを対応づけ、第一閾値と第二閾値が設定される。
混合完了判定部133で混合完了した旨の情報は、近似曲線とともに、モニターに表示されてもよく、印刷されてもよく、音や光で出力してもよく、携帯機器、オペレータ端末などの外部機器へ送信されてもよい。
(実施形態1の別態様)
図1Bの均一化装置1では、複数のシリンダ30の混合ガスの均一化を行える。図1B(天面図、側面図)において、複数のシリンダ30が一列に、吹出部121に取り囲まれており、吹出部121から吹き出た温風が、複数のシリンダ30の下部の外壁にあたり、シリンダ内のガス温度を上げ、内部で上下方向のガス対流を生じさせ、混合ガスの均一化を行う。
なお、符号は同じ機能を示すため説明は省略する。
温度調節制御部131は、接触式温度計T131で測定された温度データに基づいて、温風機11を制御する。所定加温温度は、30℃以上40℃以下である。
図1A、図1Bにおいて、温風機11は、冷風機であってもよい。冷風機で冷却する所定時間は、例えば10分から6時間で、所定冷却温度は、例えば、10℃以下でもよい。冷風の場合に、吹出部の吹き出し口から、シリンダ30の側面の外壁までの距離は、1cm~20cmであることが好ましい。
また、温風機および冷風機は、シリンダの下部のみでなく、シリンダの底面に対し温風または冷風を当ててもよい。
第二温度計測部T21、T22と、第三温度計測部T31、T32とがシリンダ外壁に取り付けられる。
第一、第二閾値は、上記と同様の方法で実験して求められる。
温度調節部13は、実施形態1と同様に、温度監視部132と混合完了判定部133とを有する。これにより混合完了のタイミングを判断できる。
(実施形態2)
図2は、実施形態2の均一化装置1の一例を示す。図2において、均一化装置1は、90体積%を超える第一成分ガスと10体積%以下の他成分ガス(1または複数種)が充填されたシリンダ30の上部(4等分の上から1番目)を、所定時間、シリンダ30の外側から温度調整し、シリンダ内部でガスの対流を生じさせて内部のガスを混合する温度調節部13を備える。
温度調節部13は、シリンダ30の上部(長尺方向長さで4等分し1/4以上の高さの部位)の周囲を取り囲み、シリンダ30に向かって温風が吹き出す吹出部12と、吹出部12へ送る温風を発生する温風機11と、シリンダ30の上部(4等分の上から1番目)の温度を接触式温度計T131で測定し、測定データが、予め設定された所定加温温度になるように、温風機11を制御(温度、風量)する温度調節制御部131と、を有する。
温度調節制御部131は、接触式温度計T131(熱電対で構成される)を有する。接触式温度計T131は、吹出部12で取り囲まれたシリンダ30の上部の外壁に取り付けられ、温風に晒された外壁の温度を測定する。測定された温度データは、温度調節制御部131に送られて、温風機11の制御に使用される。
所定時間は、例えば10分から6時間であり、所定加温温度は、30℃以上40℃以下である。
なお、温度調節部13は、温風ではなく温浴であってもよい。
4等分したシリンダ30の上から1番目(吹出部12)よりも下方の、上から2番目の箇所に、第二温度計測部T21、T22と、第二温度計測部よりも下方の上から3番目の箇所に第三温度計測部T31、T32とがシリンダ30の外壁に取り付けられる。
なお、第四温度計測部が別途設けられていてもよい。
図2において、温風機11は、冷風機であってもよい。冷風機で冷却する所定時間は、例えば10分から6時間で、所定冷却温度は、例えば、10℃以下でもよい。
また、温風機および冷風機は、シリンダの上部のみでなく、シリンダの天面(バルブ直管を除く肩部)に対し温風または冷風を当ててもよい。
また、図1Bの均一化装置のように、複数のシリンダの混合ガスの均一化を行える構成であってもよい。
第一、第二閾値は、上記と同様の方法で実験して求められる。
温度調節部13は、実施形態1と同様に、温度監視部132と混合完了判定部133とを有する。これにより混合完了のタイミングを判断できる。
(実施形態3)
図3は、実施形態3の均一化装置1の一例を示す。図3において、均一化装置1は、90体積%超える第一成分ガスと10体積%以下の他成分ガス(1または複数種)が充填されたシリンダ30の中間部(三等分した上または下から2番目)を、所定時間、シリンダ30の外側から温度調整し、シリンダ内部でガスの対流を生じさせて内部のガスを混合する温度調節部13を備える。
温度調節部13は、シリンダ30の中間部(長尺方向長さで3等分しその中間部位)の周囲を取り囲み、シリンダ30に向かって温風が吹き出す吹出部12と、吹出部12へ送る温風を発生する温風機11と、シリンダ30の上部の温度を接触式温度計T131で測定し、測定データが、予め設定された所定加温温度になるように、温風機11を制御(温度、風量)する温度調節制御部131と、を有する。
温度調節制御部131は、接触式温度計T131(熱電対で構成される)を有する。接触式温度計T131は、吹出部12で取り囲まれたシリンダ30の中間部の外壁に取り付けられ、温風に晒された外壁の温度を測定する。測定された温度データは、温度調節制御部131に送られて、温風機11の制御に使用される。所定加温温度は、30℃以上40℃以下である。
シリンダ30の中間部(吹出部12)よりも下方の部位(三等分した一番下)に、第一温度計測部152と、第一温度計測部152よりも下方に第二温度計測部162とがシリンダ30の外壁に取り付けられる。
また、シリンダ30の中間部(吹出部12)よりも上方の部位に、第三温度計測部153と、第三温度計測部153よりも上方に第四温度計測部163とがシリンダ30の外壁に取り付けられる。
本実施形態において、第一温度計測部152と第二温度計測部162、第三温度計測部153と第四温度計測部163とは、それぞれ熱電対で構成される。
温度調節制御部131は、第一温度計測部152および第二温度計測部162で測定された温度データ、および/または、第三温度計測部153および第四温度計測部163で測定された温度データが、所定の温度勾配(例えば、1℃、2℃、5℃以上)となっているか否かを判断し、所定の温度勾配になるように、温風機11を制御することができる。
図3において、温風機11は、冷風機であってもよい。所定冷却温度は、例えば、10℃以下、好ましくは8℃以下でもよい。
また、図1Bの均一化装置のように、複数のシリンダの混合ガスの均一化を行える構成であってもよい。
第一、第二閾値は、上記と同様の方法で実験して求められる。
温度調節部13は、実施形態1と同様に、温度監視部132と混合完了判定部133とを有する。
温度監視部132は、第一から第四温度計測部152から163から温度データを受信する。温度監視部132は、温度データから近似曲線を求める。
温度監視部132および/または混合完了判定部133は、各時点(例えば、1分単位など)での単位時間当たりの温度上昇(傾き)を求める。
温度監視部132および/または混合完了判定部133は、上記温度上昇(傾き)の変化率を求める。
混合完了判定部133は、実施形態1と同様の判定を実行する。
(実施形態4)
図4は、実施形態4の均一化装置1の一例を示す。図4において、均一化装置1は、90体積%超えた第一成分ガスと10体積%以下の他成分ガス(1または複数種)が充填されたシリンダ30の下部および上部(三等分された一番下と一番上の箇所)を、所定時間、シリンダ30の外側から温度調整し、シリンダ内部でガスの対流を生じさせて内部のガスを混合する第一、第二温度調節部13、23を備える。
第一温度調節部13は、シリンダ30の下部(長尺方向長さで3等分し1/3以下の高さまでの部位)の周囲を取り囲み、シリンダ30に向かって温風が吹き出す吹出部12と、吹出部12へ送る温風を発生する温風機11と、シリンダ30の下部の温度を接触式温度計T131で測定し、測定データが、予め設定された所定加温温度になるように、温風機11を制御(温度、風量)する第一温度調節制御部131と、を有する。
第二温度調節部23は、シリンダ30の上部(長尺方向長さで3等分し2/3以上の高さの部位)の周囲を取り囲み、シリンダ30に向かって冷風が吹き出す吹出部22と、吹出部22へ送る冷風を発生する冷風機21と、シリンダ30の上部の温度を接触式温度計T231で測定し、測定データが、予め設定された所定冷却温度になるように、冷風機21を制御(温度、風量)する第二温度調節制御部231と、を有する。
第一温度調節制御部131は、接触式温度計T131(熱電対で構成される)を有する。接触式温度計T131は、吹出部12で取り囲まれたシリンダ30の下部の外壁に取り付けられ、温風に晒された外壁の温度を測定する。測定された温度データは、温度調節制御部131に送られて、温風機11の制御に使用される。
所定時間は、例えば10分から6時間であり、所定加温温度は、30℃以上40℃以下である。
第二温度調節制御部231は、接触式温度計T231(熱電対で構成される)を有する。接触式温度計T231は、吹出部22で取り囲まれたシリンダ30の上部の外壁に取り付けられ、冷風に晒された外壁の温度を測定する。測定された温度データは、第二温度調節制御部231に送られて、冷風機21の制御に使用される。
所定時間は、例えば10分から6時間であり、所定冷却温度は、10℃以下、好ましくは8℃以下である。
シリンダ30の下部(吹出部12)よりも上方の部位(三等分の下から2番目)に、第一温度計測部15と、第一温度計測部15よりも上であって吹出部22よりも下方(三等分の下から2番目)に、第二温度計測部16とがシリンダ30の外壁に取り付けられる。本実施形態において、第一温度計測部15と第二温度計測部16とは、それぞれ熱電対で構成される。
第一、第二温度調節制御部13、23は、第一温度計測部15および第二温度計測部16で測定された温度データが、所定の温度勾配(例えば1℃、2℃、5℃以上)となっているか否かを判断し、所定の温度勾配になるように、温風機11および/または冷風機21を制御することができる。
第一、第二閾値は、上記と同様の方法で実験して求められる。
第一温度調節部13または第二温度調節部23は、実施形態1と同様に、温度監視部132と混合完了判定部133とを有する。
温度監視部132は、第一、第二温度計測部15、16から温度データを受信する。温度監視部132は、温度データから近似曲線を求める。
温度監視部132および/または混合完了判定部133は、各時点(例えば、1分単位など)での単位時間当たりの温度上昇(傾き)を求める。
温度監視部132および/または混合完了判定部133は、上記温度上昇(傾き)の変化率を求める。
混合完了判定部133は、実施形態1と同様の判定を実行する。
別実施形態として、温風機と冷風機の位置を逆にして、シリンダ30の上部に温風を当て、下部に冷風を当ててもよい。
別実施形態として、温風機に替わり冷風機で、側面を冷却してもよい。
また、別実施形態として、温風機で温風を当てて加温すると同時に、その側面と反対側の側面に冷風機で冷風を当てて冷却してもよい。
上記実施形態1~5において、最大風量は、例えば、5m/分以上、好ましくは10m/分以上であることが好ましい。
上記実施形態の1から5において、冷却風は、例えば冷気(10℃以下、好ましくは8℃以下)、乾燥空気でもよい。冷気は、スポットクーラーや空気調和機などで製造してもよい。
上記実施形態において、容器としてシリンダを例に挙げたが、本発明は、シリンダに制限されず、大型のコンテナにも適用できる。
上記実施形態では、シリンダを縦置きした状態で温度調整をしたが、これに制限されず、縦置きを鉛直の基準に0度超90度未満の範囲で傾斜置きした状態、または横置き(水平に寝かせた状態)した状態で、同様にシリンダの一部を温度調整してもよい。
<第一、第二閾値の設定の実験例1、2、3、4>
実施形態1(図1A)の装置構成および温浴を使用して、第一閾値と第二閾値を設定する。
下記の実験例1から4をn回繰り返し、n回の結果に基づいて、その平均値を第一、第二閾値に設定する。なお、第一閾値と第二閾値の設定はガス種、ガス成分比、シリンダ充填量ごとに個別に設定される。ガス種、ガス成分比、シリンダ充填量に応じて、nは1以上であり、3以上であり、全体の平均値でなく、最大値および/または最小値を除いた平均値でもよい。
10Lのシリンダに、先にアルゴンを次いで窒素を充填した。
(1)実験例1
窒素90重量%、アルゴン10重量%
30℃の温風
図1の通り、容器底から5cmの高さまで囲いを設け、そのなかに温風を送り込んだ。
(2)実験例2
窒素90重量%、アルゴン10重量%
30℃の温浴
容器底から5cmの液面高さの浴槽とした。
(3)実験例3
窒素95重量%、アルゴン5重量%
30℃の温風
囲いを設けずに、容器底から5cmの高さで一方からのみ温風を当てた。
(4)実験例4
窒素95重量%、アルゴン5重量%
30℃の温浴
容器底から5cmの液面高さの浴槽とした。
混合完了の評価:ガスクロマトグラフィー分析計を用いて、アルゴン濃度を5分間隔で確認した。なお、5分に限定されず、例えば、1分、2分、5分以上でもよい。
図1と同じく第一から第四温度計測部で温度を測定し、温度監視部132へ送る。温度監視部132は、開始から蓄積された温度データを用いて、任意の時間(5分)ごとの累積時点で近似曲線の作成を繰り返す。なお、任意の時間は5分に限定されず、1分、2分、10分でもよい。
実験例1から実験例4では、加温開始から30分後で混合は未完了であった。
実験例3(温風)および実験例4(温浴)は、加温開始から40分後に混合完了であった。
実験例2(温浴)は、加温開始から50分後に混合完了であった。
実験例1(温風)は、加温開始から65分後に混合完了であった。
実験例1から4のそれぞれの混合完了した時点の単位時間当たりの温度上昇(傾き)を、各近似曲線(第一から第四温度計測部で測定された各温度データに基づく近似曲線)から求め、それぞれの第一閾値とする。
実験例1から4の近似曲線を図5A、5B、5C、5Dに示す。ここでは、測定位置T21、T22、T31、T32、T41の近似曲線を示めす。
それぞれの混合完了した時点の単位時間当たりの温度上昇(傾き)の変化率を求める。温度上昇(傾き)の変化率を第二閾値に設定する。
実験例1から4の温度上昇(傾き)の変化を図5E、5F、5G、5Hに示す。ここでは、測定位置T21、T22、T31、T32、T41の温度上昇(傾き)の変化を示めす。
混合完了判定部133は、上記第一閾値や第二閾値を利用して、混合完了を判定できる。
実験例1から4の結果では、4等分した箇所のうち、加温した箇所(下から1番目)と、加温した箇所から一番遠い箇所(下から4番目)を除いた箇所(下から2番目と3番目)の温度データ(第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32)の近似曲線と、傾きの変化率に、それ以外との差異が大きく、これらから導いた第一、第二閾値とで、混合完了の判定をすることが好ましいとの結果であった。
<実施例と比較例>
実施例1、2、3として実施形態1(図1A)と、実施例4として実施形態4で下部の温風機はOFFにして上部の冷風機の冷却のみを行った構成と、比較例1、2として縦置きして長時間放置した構成の結果を示す。
(実施例1)
シリンダ:47L、14.7Mpa、外径23.2cm×高さ151cm
ガス成分比:F(0.95質量%):Ar(3.5質量%):Ne(95.55質量%)
吹出部の出口からシリンダの側面までの距離:40cm
縦置きした状態で、温風の設定温度40℃とした。
第一、第二閾値は予め実験で求めた値を利用した。
温度監視部132で、受信した温度データから近似曲線を求め、混合完了判定部133で近似曲線の温度上昇(傾き)が第一閾値以下か否かを判断し、混合完了を判定した。
その結果、5時間経過した時点で、第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32で測定された近似曲線の温度上昇(傾き)が第一閾値以下となった。
また、混合完了判定部133で近似曲線の温度上昇(傾き)の変化率が第二閾値以下か否かを判断し、混合完了を判定した。
その結果、同様に、5時間経過した時点で、第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32で測定された近似曲線の温度上昇(傾き)の変化率が第二閾値以下となった。
シリンダ内の各種ガスの濃度を分析した。上部バルブからガスを抜いて分析した。加温前の初期値でFが0.203%、Arが0.8%だったが、5時間加温経過後で、Fが0.94%、Arが3.48%となり均一化したことを確認した。
(実施例2)
シリンダ:10L、0.15Mpa、外径14cm×高さ99cm
ガス成分比:Ar(3.5質量%):Ne(96.5質量%)
吹出部の出口からシリンダの側面までの距離:40cm
縦置きした状態で、温風の設定温度40℃とした。
第一、第二閾値は予め実験で求めた値を利用した。
温度監視部132で、受信した温度データから近似曲線を求め、混合完了判定部133で近似曲線の温度上昇(傾き)が第一閾値以下か否かを判断し、混合完了を判定した。
その結果、15分間経過した時点で、第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32で測定された近似曲線の温度上昇(傾き)が第一閾値以下となった。
また、混合完了判定部133で近似曲線の温度上昇(傾き)の変化率が第二閾値以下か否かを判断し、混合完了を判定した。
その結果、同様に、15分間経過した時点で、第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32で測定された近似曲線の温度上昇(傾き)の変化率が第二閾値以下となった。
シリンダ内の各種ガスの濃度を分析し、加温前の初期値でArが1.98%だったが、15分加温した後では、Arが3.47%に改善された。
(実施例3)
シリンダ:10L、0.15Mpa、外径14cm×高さ99cm
ガス成分比:Ar(3.5質量%):He(96.5質量%)
吹出部の出口からシリンダの側面までの距離:40cm
縦置きした状態で、温風の設定温度40℃とした。
第一、第二閾値は予め実験で求めた値を利用した。
温度監視部132で、受信した温度データから近似曲線を求め、混合完了判定部133で近似曲線の温度上昇(傾き)が第一閾値以下か否かを判断し、混合完了を判定した。
その結果、15分間経過した時点で、第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32で測定された近似曲線の温度上昇(傾き)が第一閾値以下となった。
また、混合完了判定部133で近似曲線の温度上昇(傾き)の変化率が第二閾値以下か否かを判断し、混合完了を判定した。
その結果、同様に、15分間経過した時点で、第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32で測定された近似曲線の温度上昇(傾き)の変化率が第二閾値以下となった。
シリンダ内の各種ガスの濃度を分析し、加温前の初期値でArが2.37%だったが、15分加温した後では、Arが3.49%に改善された。
(実施例4)
シリンダ:10L、0.15Mpa、外径14cm×高さ99cm
ガス成分比:Ar(3.5質量%):Ne(96.5質量%)
吹出部の出口からシリンダの側面までの距離:10cm
縦置きした状態で、冷風の設定温度5℃とした。
第一、第二閾値は予め実験で求めた値を利用した。
温度監視部132で、受信した温度データから近似曲線を求め、混合完了判定部133で近似曲線の温度低下(傾き)が第一閾値以下か否かを判断し、混合完了を判定した。
その結果、15分間経過した時点で、第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32で測定された近似曲線の温度低下(傾き)が第一閾値以下となった。
また、混合完了判定部133で近似曲線の温度低下(傾き)の変化率が第二閾値以下か否かを判断し、混合完了を判定した。
その結果、同様に、15分間経過した時点で、第二、第三温度計測部T21、T22、T31、T32で測定された近似曲線の温度低下(傾き)の変化率が第二閾値以下となった。
シリンダ内の各種ガスの濃度を分析し、冷却前の初期値でArが1.98%だったが、15分冷却した後では、Arが3.46%に改善された。
(比較例1)
シリンダ:47L、14.7Mpa、外径23.2cm×高さ151cm
ガス成分比:F(0.95質量%):Ar(3.5質量%):Ne(95.55質量%)
縦置きした状態で18時間放置した後でも混合ガスの濃度を均一化できなかった。
(比較例2)
シリンダ:10L、0.15Mpa、外径14cm×高さ99cm
ガス成分比:Ar(3.5質量%):Ne(96.5質量%)
縦置きした状態で4時間放置した後で混合ガスの濃度を均一化できた。
実施例1から4と比較例1、2の結果から、温風または冷風による温度調整で、容器内部に熱対流を生じさせることで、短時間による混合ガスの均一化が可能となり、出荷検査などの工場内待ち時間を短縮することが可能となる。
容器外壁の温度を測定し、温度勾配、温度上昇(傾き)、温度上昇(傾き)の変化率から確実に混合完了の判断を行える。
1 均一化装置
11 温風機
12 吹出部
13 温度調整部
131 温度調整制御部
132 温度監視部
133 混合完了判定部
T131 接触式温度計
T11、T12 第一温度計測部
T21、T22 第二温度計測部
T31、T32 第三温度計測部
T41、T42 第四温度計測部
30 シリンダ

Claims (4)

  1. 90体積%を超える第一成分ガスと10体積%以下の他成分ガスが充填された、1または複数の容器の一部を、所定時間、容器の外側から温度調整し、容器内部でガスの対流を生じさせて内部のガスを混合する温度調節部と、
    前記容器をその長手方向または短手方法と直交する方向にN等分した位置のうち、前記一部とは異なる少なくとも1か所の温度データを測定する温度計測部と、
    前記温度計測部で得られた温度データを受信し、近似曲線を求める温度監視部と、
    前記容器内の第一ガス成分と他成分ガスとの混合が完了したか否かを判定する混合完了判定部と、を有し、
    前記混合完了判定部は、
    前記温度監視部で求められた近似曲線から得られる傾きが、所定の第一閾値以下になったか否かを判断し、第一閾値以下になっていれば混合完了であると判定する、および/または
    前記温度監視部で求められた近似曲線から得られる傾きの変化率が、所定の第二閾値以下になったか否かを判断し、第二閾値以下になっていれば混合完了であると判定する、混合ガス均一化装置。
  2. 前記混合完了判定部は、近似曲線から得られた近似値と実測値とのばらつきが所定の第三閾値以上の場合に、その近似曲線のデータを混合完了の判定に使用しない、請求項1に記載の混合ガス均一化装置。
  3. 90体積%を超える第一成分ガスと10体積%以下の他成分ガスが充填された、1または複数の容器の一部を、所定時間、容器の外側から温度調整し、容器内部でガスの対流を生じさせて内部のガスを混合する混合ステップと、
    前記容器をその長手方向または短手方法と直交する方向にN等分した位置のうち、前記一部とは異なる少なくとも1か所の温度データを測定する温度測定ステップと、
    前記温度測定ステップで得られた温度データを受信し、近似曲線を求める温度監視ステップと、
    前記容器内の第一ガス成分と他成分ガスとの混合が完了したか否かを判定する混合完了判定ステップと、を含み、
    混合完了判定ステップは、
    前記温度監視ステップで求められた近似曲線から得られる傾きが、所定の第一閾値以下になったか否かを判断し、第一閾値以下になっていれば混合完了であると判定する、および/または、
    前記温度監視ステップで求められた近似曲線から得られる傾きの変化率が、所定の第二閾値以下になったか否かを判断し、第二閾値以下になっていれば混合完了であると判定する、混合ガス均一化方法。
  4. 前記混合完了判定ステップは、
    近似曲線から得られた近似値と実測値とのばらつきが所定の第三閾値以上の場合に、その近似曲線のデータを混合完了の判定に使用しない、請求項3に記載の混合ガス均一化方法。
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