JP7394025B2 - 電気・電子機器用部品 - Google Patents

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Description

本発明は、電気・電子機器用部品に関する。
近年、電気・電子機器の高機能化、高性能化によって発熱量が増加する傾向がある。また、電気・電子機器の小型化が進むことで、発熱密度が増加するため、発生した熱を冷却することが重要になってきている。発生した熱を冷却するための部材としては、例えば、面状のヒートパイプであるベーパーチャンバが挙げられる。ベーパーチャンバの素材としては、高い熱伝導率を有する銅系材料(純銅、銅合金)を用いることが望まれる。
ここで、べーパーチャンバは、複数枚の板を重ねた状態で外周部を接合して形成した内部空間に作動液を入れ、その後、減圧封入することによって接合された密閉構造を有する。かかる接合方法としては、例えば、レーザ溶接、抵抗溶接、拡散接合、TIG溶接が挙げられる。
これら溶接で接合される場合、溶接部は、高温に加熱されることにより一度溶融させた後に再凝固させることによって形成されるため、板材に焼きなましをした場合と同様、軟質化して、板材自体の強度よりも軟質化して強度が低くなるという問題がある。強度が低くなると、変形しやすくなる。
このような問題に対して、特許文献1には、複数の部品を拡散接合やろう付けで接合してベーパーチャンバを製造する方法において、筐体の素材として析出硬化型銅合金を用い、時効処理して析出硬化させることで、筐体の強度等を向上させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1の技術では、析出硬化型銅合金を用いる必要があり、非析出型銅合金や、純銅には適用できないという問題がある。また、特許文献1の技術では、時効処理を行う必要があり、工程数増加に伴う生産性の低下が生じるという問題がある。
このため、析出硬化型銅合金を用い時効処理して析出硬化させる方法以外の方法によって、溶接部の強度を高くすることが望まれる。
上述した溶接部の強度が低くなるという問題は、ベーパーチャンバに限らず、バスバー等のその他の電気・電子機器においても同様に存在する。
なお、特許文献2には、レーザを特定の軌跡で照射することにより、接合強度を向上させる技術が開示されているが、特許文献2の技術は、アルミと銅との接合に関する技術であり、銅系材料同士の接合には適用し難い。詳述すると、銅系材料は、熱伝導率が高いため熱が逃げやすく、また、レーザ光が反射しやすいため、銅系材料は、レーザ溶接による接合をし難い材料である。このため、特許文献2のように、レーザ光を用いた単純な溶接では、接合強度が低く十分に接合できない。
国際公開第2017/164013号 特開2017-168340号公報
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、銅系材料からなる複数の板材が溶接により接合された電気・電子機器用部品であって、溶接部の強度が高い電気・電子機器用部品を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、90質量%以上のCuを含有する成分組成の板材を用い、レーザ溶接条件を制御することで、溶接部のGAM値および平均結晶粒径を制御でき、溶接部のビッカース硬さHVを高くできることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)90質量%以上のCuを含有する複数の板材で構成され、前記複数の板材同士を、互いに突き合わせた状態又は重ね合わせた状態で溶接により線状又は点状に接合して一体化する溶接部を有し、前記溶接部は、前記板材の厚さ全体に亘って延在し、接合された前記複数の板材が延在する方向に前記溶接部を切断したときの断面において、前記溶接部の溶接幅と前記板材の厚さとで区画される長方形の領域にて、SEM-EBSD法の結晶方位解析データから得られるGAM値を測定したとき、前記GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が20%以上であり、かつ、前記測定面積に存在する前記全ての結晶粒から求めた平均結晶粒径は、前記複数の板材のうち、薄い方の板材の厚さと同等以下の寸法である、電気・電子機器用部品。
(2)前記板材が、Ag、Fe、Ni、Co、Si、Cr、Sn、Zn、MgおよびPからなる群より選択される1種以上の元素を含む、上記(1)に記載の電気・電子機器用部品。
(3)前記GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、前記測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が42%以上であり、かつ前記平均結晶粒径は、前記板材の厚さの60%以下の寸法である、上記(2)に記載の電気・電子機器用部品。
(4)前記板材が、99.96質量%以上のCuおよび不可避不純物である、上記(1)に記載の電気・電子機器用部品。
(5)前記電気・電子機器用部品がベーパーチャンバである、上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の電気・電子機器用部品。
(6)前記電気・電子機器用部品がバスバーである、上記(1)~(4)のいずれか1つに記載の電気・電子機器用部品。
本発明によれば、90質量%以上のCuを含有する銅系材料からなる複数の板材が溶接により接合された電気・電子機器用部品であって、溶接部の強度が高い電気・電子機器用部品を提供することができる。
(a)は、2枚のCu板材を突き合わせた状態で線状にレーザ溶接したときの概略斜視図であり、(b)は、2枚のCu板材を重ね合わせた状態で線状にレーザ溶接したときの概略斜視図である。 突き合わせたCu板材をレーザ溶接したCu接合体(2枚のCu板材の接合体)のレーザを照射した側の表面状態をZ軸上から観察したときの光学顕微鏡写真である。 突き合わせたCu板材をレーザ溶接したCu接合体のレーザを照射した側とは反対側の表面状態を観察したときの光学顕微鏡写真である。 Cu板材をレーザ溶接したCu接合体の断面状態をX軸上から観察したときの光学顕微鏡写真である。 (a)は、2枚のCu板材を突き合わせた状態で点状にレーザ溶接したときの概略斜視図、(b)は、2枚のCu板材を重ね合わせた状態で点状にレーザ溶接したときの概略斜視図であって、いずれも溶接部を、Cu接合体が延在する方向に切断したときの断面が見えるような状態で示す。 レーザ溶接装置の概略構成を示す図である。 レーザ溶接装置のレーザ光のスポット径を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。以下の説明は、本発明における実施の形態の一例であって、特許請求の範囲を限定するものではない。
本発明の実施形態となる電気・電子機器用部品は、90質量%以上のCuを含有する複数の板材で構成され、複数の板材同士を、互いに突き合わせた状態又は重ね合わせた状態で溶接により線状又は点状に接合して一体化する溶接部を有し、溶接部は、板材の厚さ全体に亘って延在し、接合された複数の板材が延在する方向に溶接部を切断したときの断面において、溶接部の溶接幅と板材の厚さとで区画される長方形の領域にて、SEM-EBSD法の結晶方位解析データから得られるGAM値を測定したとき、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が20%以上であり、かつ、測定面積に存在する全ての結晶粒から求めた平均結晶粒径は、複数の板材のうち、薄い方の板材の厚さと同等以下の寸法である。
図1(a)は、2枚のCu板材1、2を突き合わせた状態で線状にレーザ溶接してCu接合体10(2枚のCu板材の接合体)を形成したときの概略斜視図であり、図1(b)は、2枚のCu板材1、2を重ね合わせた状態で線状にレーザ溶接してCu接合体10Aを形成したときの概略斜視図である。図1(a)に示す実施態様では、Cu板材1、2同士を突き合わせた状態で線状に接合して一体化する溶接部3を有し、その部分をレーザ溶接で接合している。また、図1(b)に示す実施態様では、Cu板材1、2を重ね合わせた状態で一体化する溶接部3Aを有し、その部分をレーザ溶接で接合している。そして、溶接部3は、板材1、2の厚さ全体に亘って延在している。すなわち、図1(a)及び図1(b)においては、溶接部3は、レーザを照射した側の表面から反対側の表面(裏面)まで溶け込むように溶融し凝固して、板材1、2を厚さ方向に貫通するように存在している。なお、ここでいう「Cu板材」とは、90質量%以上のCu(銅)を含有する板材を意味する。
ここで、「90質量%以上のCuを含有する板材」は、Cuの含有量が90質量%以上である板材であればよく、純CuでもいずれのCu合金でもよく、特に限定はされない。
板材がCu合金の場合には、板材は、合金成分としてAg、Fe、Ni、Co、Si、Cr、Sn、Zn、Mg、Pから選ばれる1種から2種以上の元素を含み残部のCuが90質量%以上である成分組成を有することが好ましい。Cu合金は、析出硬化型Cu合金でも、非析出硬化型Cu合金でもよい。板材がCu合金の場合、板材のビッカース硬さHVは、添加する合金成分の種類や添加量によっても異なるため、特に限定はしないが、例えば、一般的には75以上240以下である。
また、板材が純Cuの場合には、板材は、Cuの含有量が99.96質量%以上であり、不可避不純物としてのCd、Mg、Pb、Sn、Cr、Bi、Se及びTeが合計5ppm以下かつAg及びOの合計が400ppm以下である。純Cuでは、熱伝導性に優れているため放熱・冷却部材として優れた性能を発揮することができる。なお、いわゆる純Cuは、電気銅、無酸素銅(OFC)、TPC等を例に挙げることができる。板材が純Cuの場合、板材のビッカース硬さは、特に限定はしないが、例えば、一般的には65以上120以下である。
また、本発明でいう「板材」とは、所定の形状、例えば、板、条、箔、棒、平角線などに加工されたものであって、所定の厚みを有する形状のものであり、広義には条材を含む意味である。本発明において、板材の厚さ(板厚)は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.05~1.0mm、さらに好ましくは0.1~0.8mmである。なお、接合する複数の板材の形状や板材の厚さ(板厚)は、それぞれ同じでも、異なっていてもよい。
図2は、突き合わせた2枚のCu板材1、2をレーザ溶接したCu接合体10のレーザを照射した側の表面状態を示す写真である。X軸方向がレーザ掃引方向、すなわち溶接方向であることを示している。また、レーザ光の照射を受けて、Cu板材の圧延の加工痕が消失している部分があることが分かる。さらに、Cu板材1、2が溶融して、再度凝固した部分があり、これを溶接部3と称している。
図3は、突き合わせた2枚のCu板材1、2をレーザ溶接したCu接合体10のレーザを照射した側とは反対側の表面状態を観察したときの光学顕微鏡写真であり、図2の裏面の表面状態を観察したときの光学顕微鏡写真である。
図2及び図3に示すように、溶接部3は、板材1、2の厚さ全体に亘って延在しているため、レーザ溶接の痕は、Cu接合体10のレーザを照射した側の表面(表)とレーザを照射した側とは反対側の表面(裏)に現れる。そして、図2及び図3に示すように、レーザを照射した側の表面のレーザ溶接の痕の幅は、レーザを照射した側とは反対側の表面のレーザ溶接の痕よりも広くなる。このレーザを照射した側の表面のレーザ溶接の痕の幅を本発明における溶接幅と規定し、また点線状の断面観察位置で切断し、断面組織の観察を行った。
図4は、Cu板材をレーザ溶接してCu接合体を形成したときの断面状態を示す光学顕微鏡写真である。図4に示すように、レーザが照射されて溶融し、再度凝固した溶接部の、レーザが照射された側の表面の幅が溶接幅に相当する。図4に示す断面図からも、溶接幅を認めることができる。
本発明では、接合された複数の板材が延在する方向に溶接部を切断したときの断面において、溶接部の溶接幅と板材の厚さとで区画される長方形の領域にて、SEM-EBSD法の結晶方位解析データから得られるGAM値を測定したとき、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が20%以上である。
また、本発明では、接合された複数の板材が延在する方向に溶接部を切断したときの断面において、上述のGAM値の測定面積に存在する全ての結晶粒から求めた平均結晶粒径は、接合された複数のCu板材のうち、薄い方の板材の厚さと同等以下の寸法である。
このように、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上で、かつ平均結晶粒径が板材の厚さと同等以下の寸法である特定の結晶組織を有することで、後述する実施例に示すように、溶接部のビッカース硬さを高くすることができ、例えば、溶接部のビッカース硬さを60以上、さらには100以上にすることができる。
上述のビッカース硬さは、接合された2枚の板材が延在する方向に溶接部を切断したときの断面において、溶接部の、板材の厚さの半分の寸法に相当する位置において測定したときのビッカース硬さである。なお、本明細書において、ビッカース硬さHVは、JIS Z2244(2009)に規定の方法に準拠して測定される。
詳述すると、図1(a)のように、2枚のCu板材1、2を互いに突き合わせた状態で線状に接合して一体化する溶接部3を有する場合は、溶接方向(レーザ掃引方向)をX軸方向、溶接方向に対して垂直な方向(板材の幅方向)をY軸方向、板材法線方向(板材の厚さ方向)をZ軸方向とするとき、接合された2枚の板材1、2が延在する方向Lは、板材を突き合せ状態にするため接近させる方向、すなわちY軸方向である。このような接合体10の構成を有する本実施形態の電気・電子機器用部品の場合は、Y軸方向にCu接合体10を切断したときの断面Aに存在する溶接部3は、Cu板材1、2の厚さaの半分の寸法に相当する位置bにおいて、ビッカース硬さを、60以上にすることができる。
また、図1(b)のように、2枚のCu板材1、2を互いに重ね合わせた状態で線状に接合して一体化する溶接部3Aを有する場合は、接合された2枚の板材1、2が延在する方向は、溶接方向に対して垂直な方向、すなわちY軸方向である。このような接合体10Aの構成を有する本実施形態の電気・電子機器用部品の場合は、Y軸方向にCu接合体10Aを切断したときの、Cu板材1の断面Aに存在する溶接部のCu板材1の厚さaの半分の寸法に相当する位置bと、Cu板材2の断面Aに存在する溶接部のCu板材2の厚さaの半分の寸法に相当する位置bとの双方において、ビッカース硬さを60以上にすることができる。
上記では、線状にレーザ溶接したときについて説明したが、点状にレーザ溶接した場合を図5(a)及び(b)に示す。図5(a)は、2枚のCu板材1、2を突き合わせた状態で点状にレーザ溶接してCu接合体10Bを形成したときの概略斜視図であり、図5(b)は、2枚のCu板材1,2を重ね合わせた状態で点状にレーザ溶接してCu接合体10Cを形成したときの概略斜視図である。
図5(a)に示すように、互いに突き合わせた状態で点状に接合して一体化する溶接部3Bを有するCu接合体10Bの構成を有する本実施形態の電気・電子機器用部品の場合は、板材表面における溶接部3Bの中心cを通り、Cu板材1、2の延在方向Lに接合体10Bを切断したときの断面Aに存在する溶接部3Bの板材の厚さaの半分の寸法に相当する位置bにおいて、ビッカース硬さを60以上にすることができる。
また、図5(b)に示すように、互いに重ね合わせた状態で点状に接合して一体化する溶接部3Bを有するCu接合体10Cの構成を有する本実施形態の電気・電子機器用部品の場合は、板材表面における溶接部の中心cを通り、板材の積層方向に溶接部を切断したときの、Cu板材1の断面Aに存在する溶接部のCu板材1の厚さaの半分の寸法に相当する位置bと、Cu板材2の断面Aに存在する溶接部のCu板材1の厚さaの半分の寸法に相当する位置bの双方において、ビッカース硬さを60以上にすることができる。
なお、本明細書において、線状にレーザ溶接した場合のビッカース硬さHVは、溶接方向(X軸方向)に1mmの間隔で切断した5つの断面A(YZ面)において測定し、それらの測定結果の平均値として求める。
次に、GAM値について、説明する。GAM(grain average misorientation)値は、SEM-EBSD法の結晶方位解析データから得られる値であり、15°以上の方位差を有する大角度粒界で区別される結晶粒内において、測定点間の距離(以下、ステップサイズともいう)を0.1μmで測定して隣り合った測定点ごとの方位差を計算し、計算された方位差を同一結晶粒内で平均値として算出した値である。
GAM値が小さいとは、結晶粒内の平均方位差が小さい、ひずみの非常に少ない均一な結晶粒である、連続的な方位勾配を有する、などを意味し、1つの結晶粒内の局所的なひずみが小さいことを示す。一方、GAM値が大きいとは、結晶粒内の平均方位差が大きいことを意味し、1つの結晶粒内の局所的なひずみが大きいことを示す。GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、これらの間の特性を持つ結晶粒であり、1つの結晶粒内に局所的なひずみがある程度大きいことを示す。なお、板材に焼きなましを施した場合、GAM値は、通常では0°以上0.5°未満となり、1つの結晶粒内の局所的なひずみは小さくなる。
GAM値は、高分解能走査型分析電子顕微鏡(日本電子株式会社製、JSM-7001FA)に付属するEBSD検出器を用いて連続して測定した結晶方位データから解析ソフト(TSL社製、OIM Analysis)を用いて算出した結晶方位解析データから得られることができる。「EBSD」とは、Electron BackScatter Diffractionの略で、走査型電子顕微鏡(SEM)内で試料である銅板材に電子線を照射したときに生じる反射電子菊池線回折を利用した結晶方位解析技術のことである。「OIM Analysis」とは、EBSDにより測定されたデータの解析ソフトである。
本発明において、測定領域は、上記断面A、A、Aの表面について、電解研磨で鏡面仕上げされた表面において、溶接部の溶接幅と板材の厚さとで区画される長方形の領域全体である。所定範囲内のGAM値の結晶粒の面積割合は、0°以上0.25°未満のGAM値を第1区分とし、0.25°刻みで15区分、0°以上3.75°未満までのGAM値を測定対象とし、SEM-EBSD法で得られるSEM画像全体に占める各区分の結晶粒の面積割合の合計から算出することができる。
次に、平均結晶粒径について説明する。本発明では、結晶粒径は、接合された複数の板材が延在する方向に溶接部を切断したときの断面、すなわち、ビッカース硬さおよびGAM値の測定において用いた断面A、A、Aを観察して、求める。具体的には、OIM analysisにより、15°以上の方位差を結晶粒界と定義し、結晶粒界を描写した図を作成する。その図から、板厚方向(Z軸方向)と板厚方向に垂直な方向(Y軸方向)とに対し、それぞれJISH0501-1986に規定されている結晶粒度の測定方法(切断法)に基づいて、結晶粒径を測定する。測定された板厚方向の結晶粒径および板厚方向に垂直な方向の結晶粒径の平均を、平均結晶粒径とする。
本発明では、このようにして求めた平均結晶粒径が、接合された複数のCu板材のうち、薄い方の板材の厚さと同等以下の寸法である。
溶接で接合される場合、溶接部は、高温に加熱されることにより一度溶融させた後に再凝固させることによって形成されるため、従来の接合方法では、板材を焼きなましをした場合と同様、組織が変化し軟質化して、板材自体の強度よりも軟質化して強度が低くなるという問題がある。強度が低くなると、変形しやすくなる。
しかしながら、後述する実施例に示すように、90質量%以上のCuを含有する組成の板材を用い、レーザ溶接条件を制御することにより、溶接部の組織であるGAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合および平均結晶粒径を制御することができ、溶接部の軟質化による強度低下を抑制できる。
このため、本実施形態では、溶接部のビッカース硬さを高くすることができ、溶接部のビッカース硬さを60以上、さらには100以上にすることができる。本発明における溶接部はビッカース硬さが高いため、強度が高く耐変形性に優れた電気・電子機器用部品を提供することができる。ビッカース硬さと強度には比例関係があるため、ビッカース硬さを高くすることにより、強度を高くすることができる。なお、特許文献1のように時効処理を行う場合、硬化型銅合金を用いない限りは、溶接部を含むCu接合体全体が加熱されて軟化する傾向があることから、溶接部のビッカース硬さ60以上、さらには100以上を維持することは難しいと考えられる。
板材としてCu合金を用いる場合、上述のGAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が42%以上であり、かつ上述の平均結晶粒径は、薄い方の板材の厚さの60%以下の寸法であることが好ましい。上述のGAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が42%以上であり、かつ上述の平均結晶粒径は、薄い方の板材の厚さの60%以下の寸法(例えば80μm以下)であると、合金成分として添加した元素の合計量にもよるが、Cu合金の場合、溶接部のビッカース硬さを、100以上にすることができる。Cu合金の場合、合金成分であるAg、Fe、Ni、Co、Si、Cr、Sn、Zn、MgやPが含まれることで、固溶強化され、板材の硬さが上昇する。このようなCu合金からなる板材では、溶接部と板材との硬さの差が大きくなりやすいが、上述のGAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が42%以上であり、かつ上述の平均結晶粒径が、薄い方の板材の厚さの60%以下の寸法であると、溶接部と板材との硬さの差を小さくすることができる。合金成分として添加した元素の合計量は、1.30質量%以上が好ましい。
溶接部のビッカース硬さHVの上限は、特に限定されないが、純Cuの場合は、例えば110以下であり、また、Cu合金の場合は、例えば130以下である。
この電気・電子機器用部品に用いるCu板材は、90質量%以上のCuを含有し、他の金属元素を含むCu合金、または、99.96質量%以上のCuおよび不可避不純物である純Cuであることが好ましい。90質量%以上のCu板材を用いることで熱伝導性を備えることができる。もともと、Cuは高い熱伝導性を備えているが、添加元素が多くなり、また、第2相が現れることで熱伝導性が低下する。したがって、本実施形態の電気・電子機器用部品に用いるCu板材は、90質量%以上のCuを含有することで、熱伝導性の低下を抑え、高い強度を備えることができる。
次に、本発明の電気・電子機器用部品を構成する板材の好適な成分組成の限定理由について以下で説明する。
本発明の電気・電子機器用部品を構成する板材は、90質量%以上のCuを含有する板材であればよく、Cu合金でも純Cuでもいずれでもよい。
まず、板材がCu合金の場合の成分組成を説明する。
(1)板材がCu合金である場合
板材は、Ag、Fe、Ni、Co、Si、Cr、Sn、Zn、MgおよびPからなる群より選択される1種以上の元素を含むことが好ましい。
(Ag:0.05~5.00質量%)
Ag(銀)は、電気的特性を損ねることなく機械的特性を向上させる作用を有する成分であり、かかる作用を発揮させる場合には、Ag含有量を0.05質量%以上とすることが好ましい。また、Ag含有量の上限については特に設ける必要はないが、Agは高価であるため、材料コストの観点から、Ag含有量の上限を5.0質量%とすることが好ましい。
(Fe:0.05~0.50質量%)
Fe(鉄)は、機械的特性を向上する作用を有する成分である。かかる作用を発揮させる場合には、Fe含有量を0.05質量%以上とすることが好ましい。しかしながら、Feを0.50質量%より多く含有させても、それ以上の向上効果が期待できず、さらに耐食性低下の懸念が生じる。このため、Fe含有量は、0.05~0.50質量%とすることが好ましい。
(Ni:0.05~5.00質量%)
Ni(ニッケル)は、Cuの母相(マトリクス)中に、単体またはSiとの化合物からなる第二相粒子の析出物として、例えば50~500nm程度の大きさで微細析出し、この析出物が転位移動を抑制することにより析出硬化させ、さらに、粒成長が抑制されて結晶粒の微細化によって材料強度を上昇させる作用を有する成分である。かかる作用を発揮させる場合には、Ni含有量を0.05質量%以上とすることが好ましい。一方、Ni含有量が5.00質量%を超えると、導電率や熱伝導率の低下が顕著になることから、Ni含有量の上限は5.00質量%とすることが好ましい。
(Co:0.05~2.00質量%)
Co(コバルト)は、Cuの母相(マトリクス)中に、単体またはSiとの化合物からなる第二相粒子の析出物として、例えば50~500nm程度の大きさで微細析出し、この析出物が転位移動を抑制することにより析出硬化させ、さらに、粒成長が抑制されて結晶粒の微細化によって材料強度を上昇させる作用を有する成分である。かかる作用を発揮させる場合には、Co含有量を0.05質量%以上とすることが好ましい。一方、Co含有量が2.00量%を超えると、導電率や熱伝導率の低下が顕著になることから、Co含有量の上限は2.00質量%以下にすることが好ましい。
(Si:0.05~1.10質量%)
Si(珪素)は、Cuの母相(マトリクス)中に、NiやCoなどとともに化合物からなる第二相粒子の析出物として微細析出し、この析出物が転位移動を抑制することにより析出硬化させ、さらに、粒成長が抑制されて結晶粒の微細化によって材料強度を上昇させる作用を有する重要な成分である。かかる作用を発揮させる場合には、Si含有量を0.05質量%以上とすることが好ましい。一方、Si含有量が1.10質量%を超えると、導電率や熱伝導率の低下が顕著になることから、Si含有量の上限は1.10質量%にすることが好ましい。
(Cr:0.05~0.50質量%)
Cr(クロム)は、Cuの母相(マトリクス)中に、化合物や単体として、例えば10~500nm程度の大きさの析出物の形で微細析出し、この析出物が転位移動を抑制することにより析出硬化させ、さらに、粒成長が抑制されて結晶粒の微細化によって材料強度を上昇させる作用を有する成分である。この作用を発揮させる場合には、Cr含有量を0.05質量%以上とすることが好ましい。また、Cr含有量が0.50質量%を超えると、導電率および熱伝導率の低下が顕著になることから、Cr含有量は、0.05~0.50質量%とすることが好ましい。
(Sn:0.05~9.50質量%)
Sn(錫)は、Cuの母相(マトリクス)中に固溶し、Cu合金の強度向上に寄与する成分であり、Sn含有量は0.05質量%以上とすることが好ましい。一方、Sn含有量が9.50質量%を超えると脆化が生じやすくなる。このため、Sn含有量は0.05~9.50質量%とすることが好ましい。また、Snの含有は、導電率および熱伝導率を低下させる傾向があることから、導電率及び熱伝導率の低下を抑制する場合には、Sn含有量を0.05~0.50質量%とするのがより好ましい。
(Zn:0.05~0.50質量%)
Zn(亜鉛)は、Snめっきやはんだめっきの密着性やマイグレーション特性を改善する作用を有する成分である。かかる作用を発揮させる場合には、Zn含有量を0.05質量%以上とすることが好ましい。一方、Zn含有量が0.50質量%を超えると、溶接時に亜鉛の蒸気量が増え、溶接部に欠陥が生じる恐れがある。このため、Zn含有量は、0.05~0.50質量%とすることが好ましい。
(Mg:0.01~0.50質量%)
Mg(マグネシウム)は、機械的特性を向上させる作用を有する成分である。かかる作用を発揮させる場合には、Mg含有量を0.01質量%以上とすることが好ましい。一方、Mg含有量が0.50質量%を超えると、導電率や熱伝導率が低下する傾向がある。このため、Mg含有量は、0.01~0.50質量%とすることが好ましい。
(P:0.01~0.50質量%)
P(リン)はCu合金の脱酸材として寄与するだけでなく、FeやNiなどと化合物として20~500nm程度の大きさの析出物の形で微細析出し、この析出物が転位移動を抑制することにより析出硬化させ、さらに、粒成長が抑制されて結晶粒の微細化によって材料強度を上昇させることができる。かかる作用を発揮させるためにはP含有量を0.01質量%以上とすることが好ましい。一方、P含有量が0.50質量%を超えると、溶接後の凝固部で割れが生じやすくなる傾向がある。このため、P含有量は、0.01~0.50質量%とする。
(2)板材が導電性や放熱性に優れた純Cuである場合
板材は、99.96%以上のCuかつ、不可避不純物として、たとえばCd、Mg、Pb、Sn、Cr、Bi、Se、Teが合計5ppm以下かつ、Ag、Oがそれぞれ400ppm以下である成分組成を有する純Cuであることが好ましい。
(電気・電子機器用部品の製造方法)
本発明の一実施形態である電気・電子機器用部品の製造方法は、90質量%以上のCuを含有する複数の板材同士を、互いに突き合わせた状態又は重ね合わせた状態にセットした後に、接合する箇所を、400~1200nmの波長を有し且つ異なるスポット径を持つ複数のレーザ光を照射すると共に、溶融部に非酸化性ガスを主成分するガスを噴射しながら溶接することで、複数の板材同士を線状に接合して一体化する溶接工程を含む。
溶接工程において照射する複数のレーザ光は、波長が小さいレーザ光ほどスポット径が大きく、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光以外のレーザ光のスポット(すなわち、照射範囲)が、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光のスポットに含まれるようにする。そして、溶接工程において照射する複数のレーザ光は、少なくとも400~500nmの波長を有するレーザ光と800~1200nmの波長を有するレーザ光とを含む。さらに、溶接工程において照射する複数のレーザ光は、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光のスポット径Φmaxと最大波長かつ最小スポット径のレーザ光のスポット径Φminとの比Φmin/Φmaxが、0.05~0.25である。なお、スポット径とは、照射されたレーザ光の板材表面での直径である。
例えば、照射する複数のレーザ光として、400~500nmの波長を有する第1レーザ光と800~1200nmの波長を有する第2レーザ光との2つを用いる場合、第1レーザ光のスポット径は第2レーザ光のスポット径よりも大きく、第1レーザ光以外のレーザ光のスポット(すなわち、第2レーザ光のスポット)が、第1レーザ光のスポットに含まれるようにする。そして、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光である第1レーザ光のスポット径Φmaxと最大波長かつ最小スポット径のレーザ光である第2レーザ光のスポット径Φminとの比Φmin/Φmaxが、0.05~0.25を満たすようにする。
2つのレーザ光を照射する場合について説明したが、400~1200nmの波長を有し且つ異なるスポット径を持つ3つ以上のレーザ光であって、上述のスポット(照射範囲)及びスポット径の関係を満たす3つ以上のレーザ光を照射してもよい。
溶接工程において溶融部に噴霧する非酸化性ガスを主成分とするガスは、非酸化性ガスを50体積%以上含む。非酸化性ガスを主成分とするガスは、非酸化性ガスを99.0体積%以上含むことが好ましい。非酸化性ガスは、板材を酸化しないガスであり、アルゴン、ヘリウム、窒素等から適宜選択することができる。非酸化性ガスを主成分とするガスは、少量であれば酸素を含んでいてもよい。
このような、特定の波長を有し特定のスポット(照射範囲)及びスポット径の関係を満たす複数のレーザ光を同時に照射すると共に、溶融部に非酸化性ガスを主成分するガスを噴射しながら溶接することにより、従来困難であったCu板材同士の溶接を容易にさせた上、溶接部において、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が20%以上であり、かつ、測定面積に存在する全ての結晶粒から求めた平均結晶粒径が、複数の板材のうち、薄い方の板材の板厚と同等以下の寸法となる。このような溶接部は、ビッカース硬さが高く、例えば溶接部のビッカース硬さを60以上にすることができ、強度の高い溶接部を得ることができる。
400~1200nmの波長を有し且つ異なるスポット径を持つ複数のレーザ光を照射することで、溶融池に局所的な温度勾配を生じさせることが可能になり、凝固時に適度なひずみが導入される。また、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光以外のレーザ光のスポット(照射範囲)が、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光のスポットに含まれるようにすることで、溶接部表面の均一性を高めることができる。また、400~500nmの波長を有するレーザ光と800~1200nmの波長を有するレーザ光とを照射することで、レーザ溶接時に温度差を生じさせることができる。
結晶粒が成長した溶接部では、板厚に対し1個の結晶粒が占め、さらに、板材の面内方向には板厚以上の大きさに結晶粒が成長し粗大になることがあり、溶接部の剛性の低下を招く。しかしながら、溶融部に非酸化性ガスを噴射することで、熱を効率的に逃がし、冷却を行うことにより、結晶粒の成長を抑制することができる。また、非酸化性ガスの溶融部への噴射は、溶融部の酸化を抑制する機能も有する。
詳細は不明だが、このような照射レーザ光の作用および非酸化性ガスを主成分として含むガスの作用並びにこれらの相互作用により、溶接部において、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が20%以上であり、かつ、測定面積に存在する全ての結晶粒から求めた平均結晶粒径が、複数の板材のうち、薄い方の板材の厚さと同等以下の寸法になると推測される
(レーザ溶接法)
レーザ溶接法は、指向性や集中性の良い波長の光をレンズで集め、きわめて高いエネルギー密度のレーザ光を熱源とする溶接方法である。レーザ光の出力を調整することで、深さに対して幅の狭い溶込み溶接も可能である。また、レーザ光は、アーク溶接のアークに比べてきわめて小さく絞り込むことができる。集光レンズにより高密度化されたエネルギーで、レーザ溶接装置は局所の溶接や融点の異なる材料の接合が可能である。溶接による熱影響が少なく溶接の模様は細く、加工反力も発生しないため、微細な溶接にも向いている。
(レーザ溶接装置)
図6は、レーザ溶接装置の概略構成の一例を示す図である。レーザ溶接装置20は、レーザ制御部21、発振器221、222、レーザヘッド29、加工台(図示せず)およびガス供給ノズル30を備えている。加工台上に、被加工材であるCu板材111,112を突き合せた状態又は重ね合わせた状態にして配置する。レーザ制御部21は、レーザ光を発振するレーザ発振器221、222、図示しないスキャナ、レーザヘッド29、加工台等の制御を行う。制御部21は、例えば、図示しないX軸モータ及びY軸モータの回転を制御することによって、被加工材であるCu板材111、112の進路方向を制御する。また、制御部21は、レーザ光231、232を移動させ制御するものであってもよい。これは、被加工材の大きさによって適宜選択することができる。制御部21は、発振器221、222から発振される複数の第1及び第2レーザ光231、232を発振する。発振した第1及び第2レーザ光231、232は、グラスファイバー25を通して、レーザヘッド29内のそれぞれの第1及び第2集光レンズ261、262によって平行な光に集められる。この第1及び第2レーザ光231、232を第1及び第2ミラー271、272で加工台の方向に変更し、この第1及び第2レーザ光231、232を、集束レンズ28を通してCu板材111、112の接合すべき位置に集束させて照射することで、溶接を実施する。このとき、ガス供給ノズル30から、非酸化性ガスを主成分とするガスを供給する。
レーザは溶接用のレーザとして公知のものの中から適宜選択することができる。レーザの一例としてCOレーザ、Nd:YAGレーザ、半導体レーザ、ファイバレーザなどが挙げられる。出力やレーザ光の集光性などの点からファイバレーザを用いることが好ましい。レーザ溶接装置のその他の構成は、従来公知のあらゆる構成から選択することができる。
(レーザ溶接)
図7は、レーザ溶接装置のレーザ光のスポット径を示す図である。400~500nmの波長をもつ第1レーザ光231と、800~1200nmの波長をもつ第2レーザ光232とを照射する場合、図7に示すように、第1レーザ光231のスポット径が第2レーザ光232のスポット径よりも大きく、且つ、第2レーザ光232のスポット(照射範囲)が、第1レーザ光231のスポットに含まれる。また、第1レーザ光のスポット径Φmaxと第2レーザ光のスポット径Φminとの比Φmin/Φmaxは、0.25~0.75の範囲内である。図7においては、第1レーザ光231と第2レーザ光232が板材表面で同心円となって重なるように照射した例を示している。波長が400~500nmである第1レーザ光のスポット径は例えば150~650μmであり、波長が800~1200nmである第2レーザ光のスポット径は例えば20~60μmである。
(電気・電子機器への適用)
本発明の電気・電子機器用部品は、半導体装置、LSI、あるいはこれらを利用した多くの電子機器で使用することが考えられる、さらに、例えば、特に小型化、高集積化の必要がある、家庭用ゲーム機、医療機器、ワークステーション、サーバー、パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション、携帯電話、ロボットのコネクタ、バッテリー端子、ジャック、リレー、スイッチ、オートフォーカスカメラモジュール、リードフレーム等の電気・電子機器への利用が可能である。
(ベーパーチャンバ)
本発明の電気・電子機器用部品は、優れた熱伝導性を有する純CuやCu合金からなり、且つ強度が高く耐変形性に優れるため、ヒートパイプや、ベーパーチャンバに適用することが好ましい。
(バスバー)
また、本発明の電気・電子機器用部品は、優れた熱伝導性を有する純CuやCu合金からなり、且つ強度が高く耐変形性に優れるため、バスバーとして好適である。バスバーは、電気的に接続する電気経路、また、放熱のための輸送経路としても適用することができ、特に、発熱部分からバスバーをつないで放熱部分又は外部まで経路を設けることで冷却装置としても適用できる。
本発明の実施例について以下に説明する。本発明は様々な態様が可能であり、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1~10および比較例1~17(突き合せ溶接)、実施例11~20および比較例18~27(重ね合わせ溶接))Cu合金からなる2枚の同じ板材の接合
実施例1~10および比較例1~17では、表1に記載の成分組成を持つCu合金からなる板材を厚さ0.15mm、幅20mm、長さ1000mmに2枚切り出した。切り出した2枚の板材について、長さ方向に延在する端面同士を互いに接近させる方向に移動させて、図1(a)に示すような突き合せ状態に配置した。そして、波長が400~500nm及びスポット径(以下、「ビーム径」と記すことがある。)Φmaxが150~660μmである第1レーザ光と、波長が800~1200nm及びスポット径Φminが25~40μmである第2レーザ光とを、図7に示すようなスポット径の位置関係を維持しながら、50mm/秒で掃引しながら照射することで、レーザ溶接した。レーザ条件を、表1及び表2に示す。レーザ溶接は、溶融部に、非酸化性ガスを含むガスを供給しながら行った。非酸化性ガスを含むガスとして、99.9995Vol%Nを使用した。
また、実施例11~20および比較例18~27では、突合せ配置することに代えて、図1(b)に示す重ね合わせ配置にして実施例1と同様な条件でレーザ溶接を行った。
その後、溶接部について、GAM値と平均結晶粒径を下記方法により測定した。また、溶接部についてビッカース硬さを測定し、ビッカース硬さが100以上ある場合を、耐変形性が優れているとして「◎」と記載し、ビッカース硬さが60以上である場合を、耐変形性が良好であるとして「〇」と記載し、そして、ビッカース硬さが60未満である場合を、耐変形性が悪いとして「×」と記載した。結果を表1に示す。なお、溶接できなかった比較例については、測定せず、表において「-」と記載した。
[ビッカース硬さ]
ビッカース硬さHVは、JIS Z2244(2009)に規定の方法に準拠して測定した。このときの荷重(試験力)は20~100gfの間から、圧痕の対角線長さが0.03mmを超えない範囲で選択して試験した。なお、圧子の圧下時間(押し込み時間)は15secである。
板材を突き合せた実施例および比較例では、図1(a)に示すように、溶接方向をX軸方向、溶接方向に対して垂直な方向をY軸方向、板材法線方向をZ軸方向とした時、このY軸方向に溶接部を切断したときの断面Aに存在する溶接部の板材の厚さaの半分の寸法に相当する位置bにおいて、ビッカース硬さを測定した。溶接方向(X軸方向)に1mmの間隔で切断した5つの断面A(YZ面)において測定し、それらの測定結果の平均値として求めた。
また、板材を重ね合わせた実施例および比較例では、図1(b)に示すように、Y軸方向に溶接部を切断したときの断面Aに存在する溶接部の板材の厚さaの半分の寸法に相当する位置b、および、Y軸方向に溶接部を切断したときの断面Aに存在する溶接部の板材の厚さaの半分の寸法に相当する位置bにおいて、ビッカース硬さを測定した。溶接方向(X軸方向)に1mmの間隔で切断したそれぞれ5つの断面A、A(YZ面)において測定し、それらの測定結果の平均値として求めた。
[GAM値]
GAM値は、高分解能走査型分析電子顕微鏡(日本電子株式会社製、JSM-7001FA)に付属するEBSD検出器を用いて連続して測定した結晶方位データから解析ソフト(TSL社製、OIM Analysis)を用いて算出した結晶方位解析データから得た。測定は、400μm×800μmの視野領域において、ステップサイズ0.1μmで行った。測定領域は、上記断面A、A、Aの表面について、電解研磨で鏡面仕上げされた表面において、溶接部の溶接幅と板材の厚さとで区画される長方形の領域全体である。
所定範囲内のGAM値の結晶粒の面積割合は、0°以上0.25°未満のGAM値を第1区分とし、0.25°刻みで15区分、0°以上3.75°未満までのGAM値を測定対象とし、SEM-EBSD法で得られるSEM画像全体に占める各区分の結晶粒の面積割合の合計から算出した。なお、2ピクセル以上からなる結晶粒を解析の対象とする。
板材を重ね合わせた場合は、2枚の板材それぞれについて測定された、GAM値の結晶粒の面積割合の平均値を求め、この平均値を表に記載した。
[平均結晶粒径]
上記ビッカース硬さおよびGAM値の測定において用いた上記断面A、A、Aについて、15°以上の方位差を結晶粒界と定義し、結晶粒界を描写した図を作成した。その図から、板厚方向と板厚方向に垂直な方向とに対し、それぞれJISH0501-1986に規定されている結晶粒度の測定方法(切断法)に基づいて、結晶粒径を測定した。測定された板厚方向の結晶粒径および板厚方向に垂直な方向の結晶粒径の平均値を、平均結晶粒径とした。
Figure 0007394025000001
Figure 0007394025000002
実施例1~20によれば、Cu合金からなる2枚の同じ板材の接合において、特定の溶接条件、すなわち、400~1200nmの波長を有し且つ異なるスポット径を持つ複数のレーザ光を照射すると共に、溶融部に非酸化性ガスを主成分するガスを噴射しながら溶接し、照射する複数のレーザ光は、波長が小さいレーザ光ほどスポット径が大きく、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光以外のレーザ光のスポットが、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光のスポットに含まれ、400~500nmの波長を有するレーザ光と800~1200nmの波長を有するレーザ光とを含み、最小波長かつ最大スポット径のレーザ光のスポット径Φmaxと最大波長かつ最小スポット径のレーザ光のスポット径Φminとの比Φmin/Φmaxが、0.05~0.25であることで、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上で、かつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法とすることができ、これにより、溶接部のビッカース硬さを60以上とすることができたことが分かる。中でも、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が42%以上であり、かつ平均結晶粒径が、板厚の60%以下である実施例3~6、10および14~17は、ビッカース硬さが100以上であり特に高かった。
一方、上記特定の溶接条件を満たさなかった比較例1~27は、内部酸化が過剰になり脆化が生じ損傷が大きい(比較例1)、接合しない(比較例13)、溶断(比較例14)となり、溶接できないか、または、溶接はできたが、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上でかつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法であることを満たさなかった。このため、溶接部のビッカース硬さは60未満であった。
(実施例21~24および比較例28~33(突き合せ溶接)、実施例25および比較例34(重ね合わせ溶接))純Cuからなる2枚の同じ板材の接合
実施例21~24および比較例28~33は、表3に記載の成分組成を持つ純Cuからなる2枚の板材を用い、表3に記載した溶接条件で溶接したことの他は、実施例1(突き合わせ溶接)と同様にした。
実施例25および比較例34では、表4に記載の成分組成を持つ純Cuからなる2枚の板材を用い、表4に記載した溶接条件で溶接したことの他は、実施例11(重ね合わせ溶接)と同様にした。
Figure 0007394025000003
Figure 0007394025000004
実施例21~25によれば、純Cuからなる2枚の同じ板材の接合において、上記の特定の溶接条件で溶接することで、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上で、かつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法とすることができ、これにより、溶接部のビッカース硬さを60以上とすることができたことが分かる。
一方、上記特定の溶接条件を満たさなかった比較例28~34は、接合せず溶接できないか(比較例33)、または、溶接はできたが、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上でかつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法であることを満たさなかった。このため、溶接部のビッカース硬さは60未満であった。
(実施例26~28および比較例35~38)Cu合金からなり成分組成の異なる2枚の板材の接合
実施例26~28および比較例35~38では、表5に記載の成分組成を持つCu合金からなる板材を用い、表5に記載した溶接条件で溶接したことの他は、実施例1と同様にした。結果を表5に示す。
Figure 0007394025000005
実施例26~28によれば、Cu合金からなり成分組成の異なる2枚の板材の接合において、上記の特定の溶接条件で溶接することで、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上で、かつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法とすることができ、これにより、溶接部のビッカース硬さを60以上とすることができたことが分かる。
一方、上記特定の溶接条件を満たさなかった比較例35~38は、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上でかつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法であることを満たさなかった。このため、溶接部のビッカース硬さは60未満であった。
(実施例29~30および比較例39~41)純Cuからなり成分組成の異なる2枚の板材の接合
実施例29~30および比較例39~41では、表6に記載の成分組成を持つ純Cuからなる板材を用い、表6に記載した溶接条件で溶接したことの他は、実施例1と同様にした。結果を表6に示す。
Figure 0007394025000006
実施例29~30によれば、純Cuからなり成分組成の異なる2枚の板材の接合において、上記の特定の溶接条件で溶接することで、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上で、かつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法とすることができ、これにより、溶接部のビッカース硬さを60以上とすることができたことが分かる。
一方、上記特定の溶接条件を満たさなかった比較例39~41は、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上でかつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法であることを満たさなかった。このため、溶接部のビッカース硬さは60未満であった。
(実施例31および比較例42~44)純Cuからなる板材とCu合金からなる板材との接合
実施例31および比較例42~44では、表7に記載の成分組成を持つ純Cuからなる板材とCu合金からなる板材を用い、表7に記載した溶接条件で溶接したことの他は、実施例1と同様にした。結果を表7に示す。
Figure 0007394025000007
実施例31によれば、純Cuからなる板材とCu合金からなる板材との接合において、上記の特定の溶接条件で溶接することで、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上で、かつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法とすることができ、これにより、溶接部のビッカース硬さを60以上とすることができたことが分かる。
一方、上記特定の溶接条件を満たさなかった比較例42~44は、GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒の面積割合が20%以上でかつ平均結晶粒径が板材の板厚と同等以下の寸法であることを満たさなかった。このため、溶接部のビッカース硬さは60未満であった。
1、2 板材
3、3A、3B、3C 溶接部
10、10A、10B、10C 接合体
20 レーザ溶接装置
21 レーザ制御部
25 グラスファイバー
26 集光レンズ
28 集束レンズ
29 レーザヘッド
30 ガス供給ノズル
221,222 レーザ発振器
231 第1レーザ光
232 第2レーザ光
261 第1集光レンズ
262 第2集光レンズ
271 第1ミラー
272 第2ミラー

Claims (6)

  1. 90質量%以上のCuを含有する複数の板材で構成され、
    前記複数の板材同士を、互いに突き合わせた状態又は重ね合わせた状態で溶接により線状又は点状に接合して一体化する溶接部を有し、
    前記溶接部は、前記板材の厚さ全体に亘って延在し、
    接合された前記複数の板材が延在する方向に前記溶接部を切断したときの断面において、
    前記溶接部の溶接幅と前記板材の厚さとで区画される長方形の領域にて、SEM-EBSD法の結晶方位解析データから得られるGAM値を測定したとき、前記GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が20%以上であり、かつ、
    前記測定面積に存在する前記全ての結晶粒から求めた平均結晶粒径は、前記複数の板材のうち、薄い方の板材の厚さと同等以下の寸法である、電気・電子機器用部品。
  2. 前記板材が、Ag、Fe、Ni、Co、Si、Cr、Sn、Zn、MgおよびPからなる群より選択される1種以上の元素を含む、請求項1に記載の電気・電子機器用部品。
  3. 前記GAM値が0.5°以上2.0°未満である結晶粒は、前記測定面積に存在する全ての結晶粒に対する面積割合が42%以上であり、かつ前記平均結晶粒径は、薄い方の板材の厚さの60%以下の寸法である、請求項2に記載の電気・電子機器用部品。
  4. 前記板材が、99.96質量%以上のCuおよび不可避不純物である、請求項1に記載の電気・電子機器用部品。
  5. 前記電気・電子機器用部品がベーパーチャンバである、請求項1~4のいずれか1項に記載の電気・電子機器用部品。
  6. 前記電気・電子機器用部品がバスバーである、請求項1~4のいずれか1項に記載の電気・電子機器用部品。
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