JP7393994B2 - 半導体加工用テープの粘着力の評価方法、半導体加工用テープの製造方法、及び半導体加工用テープ - Google Patents

半導体加工用テープの粘着力の評価方法、半導体加工用テープの製造方法、及び半導体加工用テープ Download PDF

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Description

本発明は、半導体加工用テープの粘着力の評価方法、半導体加工用テープの製造方法、及び半導体加工用テープに関する。
各種電子機器に搭載される半導体部品の材料であるICチップの製造において、ダイシングテープ等の半導体加工用テープが用いられる。かかるICチップの製造プロセスでは、まず、シリコンを結晶化させたインゴットからシリコンウエハをスライスする。次に、これを研磨して所定のウエハの厚さに仕上げる。続いて、このウエハを半導体加工用テープに固定して、ダイシング・ソーによって切削して、個々のチップに分割する(ダイシング工程)。分割されたチップは、半導体加工用テープからピックアップされて(ピックアップ工程)、各種インターフェイス等に実装されて、封止されたりする。ダイシング工程では、ウエハを半導体加工用テープ上に固定する必要があるため、半導体加工用テープの粘着力が重要となる。
例えば、特許文献1には、ダイシングテープを用いたイメージセンサの製造方法が開示されており、測定温度23℃、引張速度0.3m/分、剥離角度180度の条件下におけるステンレス鋼板(SUS板)に対する粘着力によって、接着力を評価することが開示されている。
ここで、半導体加工用テープの粘着力の評価方法について、評価方法の一例として、JIS Z0237:2000に準拠して、剥離角度180度の引張試験を行う場合について説明する。
図11は、従来の測定方法の一例を説明するための模式図である。
半導体加工用テープを所定サイズの試験片を切り出し、試験板110に、切り出した半導体加工用テープ200の試験片の粘着剤層220を貼合し、その上から圧着ローラ(不図示)等によって圧着する。貼合直後から23℃、50%RHの標準環境下に24時間放置し、その後、同環境下で、引っ張り試験機を用いて、測定装置100の2つの治具(不図示)のうち、1つの治具で半導体加工用テープ200の一方の端部を固定し、もう1つの治具で半導体加工用テープ200の他方の端部を把持する。剥離速度300mm/分、剥離角度180度の条件で半導体加工用テープ200を試験板110から引き剥がす(矢印F参照)。このとき測定された剥離荷重を粘着力とする。
特開2014-086478号公報
一方、近年の半導体チップのワンパッケージ化、小型化、高集積化等のニーズに応えるべく、ウエハについても薄型化が進んでいる。そして、薄型ウエハとして、シリコンウエハ等が用いられているが、かかるシリコンウエハ等をダイシングするにあたり、どのような半導体加工用テープを選定するのかが重要になってきている。例えば、半導体加工用テープを、シリコンウエハのダイシングテープとして用いる場合、ダイシング時にはウエハを固定できる程度の十分な粘着力を有し、かつ、ダイシング後にはチップを破損することなく、容易にチップをピックアップできることが求められる。その際、適切な半導体加工用テープを選定しなければ、シリコンウエハのチップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等の不具合が発生し易い。
しかしながら、薄型ウエハの場合、粘着力に関して、適切な半導体加工用テープの選定が難しいという問題がある。この理由の1つとして、半導体加工用テープの粘着力の評価方法として、従来から、JIS Z0237:2000に準拠し、剥離角度180度の引張試験を行う方法が採用されていることが挙げられる。この評価方法は汎用されている方法ではあるが、粘着力が低い領域に設定されている半導体加工用テープの場合、粘着力を数値化しても有意差として現れにくいため、適切な半導体加工用テープの選定が困難であるという問題がある。
例えば、複数の半導体加工用テープの粘着力を上述した従来の評価方法によって測定した場合、全ての半導体加工用テープの粘着力がほぼ同程度の数値であったとしても、実際にこれらを使用してみると粘着力が微妙に異なり、実工程においてシリコンウエハのチップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等の不具合が発生する粘着力を有する半導体加工用テープが混在してしまう。つまり、対象であるウエハに適した接着力を有する半導体加工用テープを選定したつもりであっても、実際は不適切な接着力を有する半導体加工用テープを選定してしまい、適切な半導体加工用テープを選定できない。こういった不適切な接着力を有する半導体加工用テープを用いると、上述したような、チップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等の不具合が実工程で発生する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、半導体加工用テープを適切に選定するために、適した粘着力を高い精度で評価することができる半導体加工用テープの粘着力の評価方法、半導体加工用テープの製造方法、及び半導体加工用テープを提供することを主な目的とする。
本発明者らは、上述した目的を達成するために鋭意検討した結果、基材と、基材の表面の少なくとも一部に形成された、粘着剤層と、を含む半導体加工用テープの粘着力の評価方法であって、被着体の表面に粘着剤層が接するように、半導体加工用テープを貼着させる貼着工程と、粘着剤層を、剥離角度20~100度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって、粘着剤層の粘着力を測定する測定工程と、を行うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)
基材と、前記基材の表面の少なくとも一部に形成された、粘着剤層と、を含む半導体加工用テープの粘着力の評価方法であって、被着体の表面に前記粘着剤層が接するように、前記半導体加工用テープを貼着させる貼着工程と、前記粘着剤層を、剥離角度20~100度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって、前記粘着剤層の粘着力を測定する測定工程と、を含む、半導体加工用テープの粘着力の評価方法である。
(2)
前記粘着剤層は、紫外線硬化性であり、前記貼着工程の後に、前記基材の表面側から紫外線照射を行う紫外線照射工程を行う、(1)の半導体加工用テープの粘着力の評価方法である。
(3)
前記被着体は、シリコンである、(1)又は(2)の半導体加工用テープの粘着力の評価方法である。
(4)
前記剥離角度は、30~90度である、(1)~(3)のいずれかの半導体加工用テープの粘着力の評価方法である。
(5)
前記半導体加工用テープは、ダイシングテープである、(1)~(4)のいずれかの半導体加工用テープの粘着力の評価方法である。
(6)
前記粘着剤層は、アクリル系樹脂を含む、(1)~(5)のいずれかの半導体加工用テープの粘着力の評価方法である。
(7)
基材と、前記基材の表面の少なくとも一部に形成された、紫外線硬化性の粘着剤層と、を含む半導体加工用テープの製造方法であって、前記基材の表面の少なくとも一部に、紫外線硬化性の前記粘着剤層を形成して、積層体を得る積層工程と、前記積層体の前記粘着剤層の粘着力を、(1)~(6)のいずれかの方法により評価することにより、前記粘着力が所定の範囲にあることを確認する工程と、を含む、半導体加工用テープの製造方法である。
(8)
基材と、前記基材の表面の少なくとも一部に形成された、紫外線硬化性の粘着剤層と、を含む半導体加工用テープであって、被着体の表面に前記粘着剤層が接するように、前記半導体加工用テープを貼着し、前記粘着剤層を、剥離角度20~100度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が、10~2300mN/25mmである、半導体加工用テープである。
本発明によれば、半導体加工用テープを適切に選定するために、適した粘着力を高い精度で評価することができる半導体加工用テープの粘着力の評価方法、半導体加工用テープの製造方法、及び半導体加工用テープを提供できる。
図1は、本実施形態に係る半導体加工用テープの一例を示す断面図である。 図2は、本実施形態に係る半導体加工用テープの別の一例を示す断面図である。 図3は、本実施形態に係る粘着力の評価方法を説明するための模式図である。 図4は、本実施形態に係る粘着力の評価方法を説明するための模式図である。 図5は、実施例1~4、及び比較例1の結果をプロットしたグラフである。 図6は、実施例5~8、及び比較例2の結果をプロットしたグラフである。 図7は、実施例9~12、及び比較例3の結果をプロットしたグラフである。 図8は、実施例13~16、及び比較例4の結果をプロットしたグラフである。 図9は、剥離角度180度(比較例1~4)の結果をプロットしたグラフである。 図10は、剥離角度45度(実施例2,6,10,14)の結果をプロットしたグラフである。 図11は、従来の測定方法の一例を説明するための模式図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
また、特に断りがない限り、「(メタ)アクリル」はメタクリルとアクリルを包含し、「(メタ)アクリレート」はメタクリレートとアクリレートを包含するものとする。
本実施形態に係る半導体加工用テープの粘着力の評価方法は、基材と、基材の表面の少なくとも一部に形成された、粘着剤層と、を含む半導体加工用テープの粘着力の評価方法であって、被着体の表面に粘着剤層が接するように、半導体加工用テープを貼着させる貼着工程と、粘着剤層を、剥離角度20~100度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって、粘着剤層の粘着力を測定する測定工程と、を含む、半導体加工用テープの粘着力の評価方法である。
まず、本実施形態に係る評価方法によって粘着力を測定することができる、半導体加工用テープについて説明する。
(半導体加工用テープ)
図1は、本実施形態に係る半導体加工用テープの一例を示す断面図である。
半導体加工用テープ10は、基材11と、基材11の表面の少なくとも一部に形成された粘着剤層12とを含む。半導体加工用テープ10は、シリコンウエハ等の半導体ウエハの裏面や複数の半導体チップが樹脂封止されてなる半導体パッケージ等の半導体関連部材と、粘着剤層12の表面とを貼り合わせるように貼着させて使用する。例えば、後述するように、粘着剤層12が紫外線硬化性である場合、半導体加工用テープ10は、半導体製造装置を製造するにあたり、半導体ウエハを固定し、ダイシングし、その後、紫外線照射により該粘着剤層の粘着力を低下させ、半導体チップをピックアップする工程に使用される。このような半導体加工用テープ10には、例えば、ウエハ加工用テープ、バックグラインドテープ、ダイシングテープ等といったものが包含される。
基材11は、樹脂系の材料を主材とする樹脂フィルムであることが好ましく、その具体例としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、エチレン-ノルボルネン共重合体フィルム、ノルボルネン樹脂フィルム等のポリオレフィン系フィルム;エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン-(メタ)アクリル酸メチル共重合体フィルム、その他のエチレン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム等のエチレン系共重合フィルム;エチレン-酢酸ビニル共重合体フィルム;ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム等のポリ塩化ビニル系フィルム;(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム;ポリウレタンフィルム;ポリスチレンフィルム;フッ素系樹脂フィルム;ポリイミドフィルム;ポリカーボネートフィルム等が挙げられる。
ポリオレフィン系フィルムの場合、ポリオレフィンは、ブロックコポリマー又はランダムコポリマーであってもよい。また、ポリエチレンフィルムの具体例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム等が挙げられる。あるいは、これらの架橋フィルム、アイオノマーフィルムといった変性フィルムであってもよい。
これらの中でも、ポリオレフィン系フィルム、ポリ塩化ビニル系フィルム、エチレン系共重合フィルム等であることが好ましい。
基材11は、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤、着色剤、赤外線吸収剤、イオン捕捉剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤の含有量は、特に限定されないが、基材11が、所望の機能を発揮できる範囲とすることが好ましい。
基材11の粘着剤層12が形成される面には、粘着剤層12との密着性を高めるために、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理が施されてもよい。
基材11の厚さの上限は、特に限定されないが、半導体関連部材である半導体チップやガラスチップの間を良好に離間して維持する観点から、450μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましく、350μm以下であることが更に好ましい。また、この厚さの下限は、特に限定されないが、基材11の剛性を向上させ、半導体関連部材を効果的に支持する観点から、20μm以上であることが好ましく、25μm以上であることがより好ましく、50μm以上であることが更に好ましい。
基材11は、1層のみからなる単層構造でもよいし、2層以上から構成される多層構造でもよい。
後述するように、粘着剤層12が紫外線硬化性であり、かかる粘着剤層12を硬化させるためにエネルギー線として紫外線を照射する場合には、基材11は紫外線に対して透過性を有することが好ましい。なお、エネルギー線として電子線を用いる場合には、基材11は電子線の透過性を有していることが好ましい。
(粘着剤(A))
粘着剤層12は、その表面を半導体関連部材に貼着することができればよく、その種類は特に限定されない。粘着剤層12が粘着剤(A)を含むことにより、粘着性を発揮することができる。そして、粘着剤層12は、紫外線硬化性であることが好ましい。紫外線硬化性である粘着剤層12に含まれる粘着剤(A)としては、例えば、紫外線硬化性の粘着剤(紫外線硬化性粘着剤)であることが好ましい。そして、紫外線(UV)の光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ、発光ダイオード等を用いることができる。
粘着剤(A)としては、半導体関連部材を固定することができる程度の粘着力、及び剥離性を有するものが好ましく、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤等が挙げられる。これらの中でも、半導体加工用テープ10を延伸した際に半導体チップ等の脱落を効果的に抑制することができる観点から、アクリル系粘着剤であることが好ましい。
アクリル系樹脂としては、例えば、構成単位として、少なくとも(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むアクリル系重合体が挙げられる。アクリル系樹脂が含む構成単位は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。アクリル系樹脂が2種以上の構成単位を含む場合、これらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アルキルエステルを構成するアルキル基の炭素数が1~20であるのものが挙げられる。このアルキル基は、直鎖状又は分岐鎖状であることが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec-ブチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸n-ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル((メタ)アクリル酸ラウリルともいう)、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル((メタ)アクリル酸ミリスチルともいう)、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル((メタ)アクリル酸パルミチルともいう)、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル((メタ)アクリル酸ステアリルともいう)、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸イコシル等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルであることが好ましい。
粘着剤層12の粘着力が向上する観点から、アクリル系重合体は、構成単位として、アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含むことが好ましい。そして、粘着剤層12の粘着力が一層向上する観点から、アルキル基の炭素数は、4~12であることが好ましく、4~8であることがより好ましい。また、アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アクリル酸アルキルエステルであることが好ましい。
アクリル系重合体は、構成単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外に、官能基含有モノマーを更に含むことが好ましい。官能基含有モノマーとしては、例えば、官能基が後述する架橋剤と反応することで架橋の起点となったり、官能基が不飽和基含有化合物中の不飽和基と反応したりすることで、アクリル系重合体の側鎖に不飽和基の導入を可能とするもの等が挙げられる。
官能基含有モノマー中の官能基としては、例えば、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、エポキシ基等が挙げられる。すなわち、官能基含有モノマーとしては、例えば、水酸基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー等が挙げられる。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル;ビニルアルコール、アリルアルコール等の非(メタ)アクリル系不飽和アルコール((メタ)アクリロイル骨格を有しない不飽和アルコール)等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル等であることが好ましい。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸(エチレン性不飽和結合を有するモノカルボン酸);フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸(エチレン性不飽和結合を有するジカルボン酸);エチレン性不飽和ジカルボン酸の無水物;2-カルボキシエチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸カルボキシアルキルエステル等が挙げられる。
官能基含有モノマーは、水酸基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマーであることが好ましく、水酸基含有モノマーであることがより好ましい。
アクリル系重合体を構成する官能基含有モノマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
アクリル系重合体において、官能基含有モノマーの含有量は、アクリル系重合体を構成する構成単位の全量(総質量)に対して、1~35質量%であることが好ましく、3~32質量%であることがより好ましく、5~30質量%であることが更に好ましい。
アクリル系重合体は、構成単位として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び官能基含有モノマー以外に、さらに、他のモノマーを含んでいてもよい。他のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等と共重合可能なものであれば特に限定されない。他のモノマーとしては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド等が挙げられる。アクリル系重合体を構成する他のモノマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上で併用してもよい。2種以上を併用する場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
粘着剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。2種以上を併用する場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択できる。
粘着剤層12における粘着剤の含有量は、特に限定されないが、粘着剤層12の総量に対して、45~90質量%であることが好ましい。この含有量の上限は、87質量%以下であることがより好ましく、84質量%以下であることが更に好ましく、81質量%以下であることがより更に好ましい。また、この含有量の下限は、55質量%以上であることがより好ましく、65質量%以上であることが更に好ましく、72質量%以上であることがより更に好ましい。粘着剤の含有量をかかる範囲とすることによって、半導体加工用テープ10の粘着剤層12としてより適した粘着力に制御することができる。
粘着剤層12は、必要に応じ、紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B)、光重合開始剤(C)、非紫外線硬化性ポリマー及び/又はオリゴマー(D)、架橋剤(E)、添加剤(F)等を更に含有してもよい。
(紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B))
粘着剤層12は、紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B)を更に含有してもよい。紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B)としては、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル等が挙げられる。
紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B)としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の単官能性アクリル酸エステル類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等の多官能性アクリル酸エステル類;ポリエステルオリゴ(メタ)アクリレート;ポリウレタンオリゴ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B)の含有量の下限は、粘着剤(A)100質量部に対して、0質量部超であることが好ましく、60質量部以上であることがより好ましい。また、紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B)の含有量の上限は、粘着剤(A)100質量部に対して、250質量部以下であることが好ましく、200質量部以下であることがより好ましい。
(光重合開始剤(C))
粘着剤層12は、光重合開始剤(C)を更に含有してもよい。光重合開始剤(C)の使用により、重合硬化時間及び光線照射量を低減することができる。
光重合開始剤(C)としては、例えば、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4-ジエチルチオキサンソン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、β-クロールアンスラキノン、(2,4,6-トリメチルベンジルジフェニル)フォスフィンオキサイド、2-ベンゾチアゾール-N,N-ジエチルジチオカルバメート、オリゴ{2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-プロペニル)フェニル]プロパノン}、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤(C)の含有量の下限は、粘着剤(A)並びに紫外線硬化性モノマー及び/又はオリゴマー(B)の総量100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましい。また、光重合開始剤(C)の含有量の上限は、粘着剤(A)並びに紫外線硬化性モノマー及び/又はオリゴマー(B)の総量100質量部に対して、10質量部以下であることが好ましく、6質量部以下であることがより好ましい。
(非紫外線硬化性ポリマー及び/又はオリゴマー(D))
粘着剤層12は、非紫外線硬化性ポリマー及び/又はオリゴマー(D)を更に含有してもよい。非紫外線硬化性ポリマー及び/又はオリゴマー(D)としては、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリオレフィン等が挙げられる。
非紫外線硬化性ポリマー及び/又はオリゴマー(D)を含むことにより、紫外線照射前における粘着力、硬化後の強度、他の層との接着性、保存安定性等が向上する。非紫外線硬化性ポリマー及び/又はオリゴマー(D)の含有量は、特に限定されないが、粘着剤(A)100質量部に対して0質量部超、50質量部以下であることが好ましい。
非紫外線硬化性ポリマー及び/又はオリゴマー(D)の重量平均分子量(M)は、特に限定されないが、3000~250万であることが好ましい。特に断りがない限り、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析により得られる、ポリスチレン換算の重量平均分子量をいう。
(架橋剤(E))
粘着剤層12は、架橋剤(E)を更に含有してもよい。架橋剤(E)としては、粘着剤(A)等が有する官能基との反応性を有する多官能性化合物を用いることができる。このような多官能性化合物の例としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アミン化合物、メラミン化合物、アジリジン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド化合物、オキサゾリン化合物、金属アルコキシド化合物、金属キレート化合物、金属塩、アンモニウム塩、反応性フェノール樹脂等を挙げることができる。
架橋剤(E)の含有量の下限は、粘着剤(A)100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、0.03質量部以上であることがより好ましく、0.04質量部以上であることが更に好ましい。また、架橋剤(E)の含有量の上限は、粘着剤(A)100質量部に対して、8質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、3.5質量部以下であることが更に好ましい。
粘着剤層12の厚さの下限は、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましく、3μm以上であることが更に好ましい。また、この厚さの上限は、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることが更に好ましく、15μm以下であることがより更に好ましい。粘着剤層12の厚さが1μm以上であることで、半導体加工用テープ10の半導体関連部材に対して良好な粘着力を発揮するものとなり、意図しない段階における半導体関連部材の剥がれを効果的に抑制することができる。また、粘着剤層12の厚さが50μm以下であることで、半導体加工用テープ10の粘着力が過度に高くなることが抑制され、ピックアップ不良の発生等を効果的に抑制することができる。
(添加剤(F))
また、粘着剤層12は、本実施形態の作用及び効果を損なわない範囲であれば、その他の添加剤(F)を含んでもよい。その他の添加剤(F)としては、例えば、帯電防止剤、酸化防止剤、軟化剤、充填材(フィラー等)、着色剤(顔料、染料等)、粘着付与剤、反応遅延剤、架橋促進剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、1種のみでもよいし、2種以上を含んでいてもよい。2種以上を含む場合、それらの組み合わせ及び比率は任意に選択することができる。また、添加剤の含有量は、特に限定されず、その種類及び目的等を考慮して適宜選択することができる。
(中間層)
また、図示はしないが、半導体加工用テープ10は、基材11と粘着剤層12との間、及び/又は、基材11の粘着剤層12に対向する面と反対側の面との間に、機能層を設けてもよい。かかる機能層としては、例えば、基材11及び粘着剤層12の緩衝層、光遮断層、補強層、着色層、熱伝動層、帯電防止層等が挙げられる。
(剥離層)
さらに、半導体加工用テープ10は、粘着剤層12における粘着面を半導体関連部材に張り付けるまでの間、この面を保護する目的で、この面に剥離層20を設けてもよい。
図2は、本実施形態に係る半導体加工用テープの別の一例を示す断面図である。
半導体加工用テープ30は、上述した半導体加工用テープ10の粘着剤層12の表面に剥離層20を含む。すなわち、半導体加工用テープ30は、基材11と、基材11の表面の少なくとも一部に積層された粘着剤層12と、粘着剤層12の表面の少なくとも一部に積層された剥離層20と、を含む。剥離層20は、剥離テープ等と呼ばれることもある。
剥離層20としては、粘着剤層12から剥離可能な層であればよく、特に限定されない。剥離層20の具体例としては、剥離剤等により剥離処理したプラスチックフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム;ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルム等が挙げられる。剥離剤としては、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤等が挙げられる。
剥離層20の厚さは、特に限定されないが、通常20μm~250μmである。
(評価方法)
図3及び図4は、本実施形態に係る粘着力の評価方法を説明するための模式図である。
本実施形態に係る粘着力の評価方法は、被着体4の表面に粘着剤層12が接するように、半導体加工用テープ10を貼着させる貼着工程と、粘着剤層12を、剥離角度20~100度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって、粘着剤層12の粘着力を測定する測定工程と、を含む。かかる評価方法は、例えば、図3及び図4に示す測定装置を用いることによって行うことができる。
さらに、粘着剤層12が紫外線硬化性である場合、貼着工程の後に、基材11の表面側から紫外線照射を行う紫外線照射工程を行うことが好ましい。貼着工程の後に、紫外線照射工程を行うことで、半導体加工用テープとして使用する際の粘着力を、より正確に評価することができる。
測定装置1は、剥離角度及び剥離速度が可変である剥離解析装置である。測定装置1は、モータを備えたアクチュエータ2、測定サンプルとなる半導体加工用テープ10を引き剥がす掴み治具(不図示)を備えたロードセル3、被着体4、及び移動ステージ5を備える。測定装置1は、被着体4として、シリコンであることが好ましく、シリコンの鏡面であることが更に好ましい。被着体4としてシリコンを選択することで、シリコンウエハの表面(鏡面)に貼着した際の粘着力について、より正確に評価することができる。
測定装置1は、剥離角度θを20~100度の範囲で変更することができる点で好適である。ここでいう剥離角度θとは、半導体加工用テープ10が被着体4から剥離されるときの角度をいう。測定装置1における剥離角度θは、掴み治具により半導体加工用テープ10が引き剥がされる方向に対する、被着体4の移動方向の角度である。
(1)貼着工程
まず、半導体加工用テープ10を被着体4に貼着する。被着体4はシリコンであることが好ましい。被着体4がシリコンであることにより、シリコンウエハのダイシングテープ等として使用する際の粘着力をより正確に評価することができる。このような被着体4としては、例えば、シリコンウエハの表面(鏡面)であるシリコンを用いることができる。貼着後、基材11の表面を2kgのローラで1往復させることが好ましい。ローラは、例えば、圧着ローラ等を用いることができる。
(2)紫外線照射工程
次に、被着体4に貼着した半導体加工用テープ10に、基材11の表面側から窒素雰囲気下にて紫外線照射を行うことが好ましい。これにより、粘着剤層12を硬化させることができる。ここで使用可能な紫外線の光源としては、紫外線照射可能なものであればよく、特に限定されないが、例えば、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプ、発光ダイオード等を用いることができる。紫外線照射には、取り扱いの容易さから波長200~380nm程度の紫外線を含む近紫外線を用いればよい。紫外線照射工程における紫外線照射は、170mJ/cmの条件で行うことが好ましい。かかる条件で紫外線照射を行うことで、半導体加工用テープとして使用する際の粘着力を、より正確に評価することができる。
紫外線照射工程の積算光量は、紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B)や光重合開始剤(C)の種類や含有量、粘着剤層12の厚さに応じて適宜選択すればよく、通常50~500mJ/cmである。この下限は、60mJ/cm以上であることが好ましく、70mJ/cm以上であることがより好ましい。また、この上限は、450mJ/cm以下であることが好ましく、300mJ/cm以下であることがより好ましい。
また、紫外線照射工程の紫外線照度は、通常50~500mW/cmである。この下限は、100mW/cm以上であることが好ましく、200mW/cm以上であることがより好ましい。また、この上限は、450mW/cm以下であることが好ましく、400mW/cm以下であることが好ましい。
(測定工程)
そして、被着体4に貼着された半導体加工用テープ10の粘着剤層12を、剥離角度θが20~100度、剥離速度v2が300mm/分の条件で剥離する剥離試験を行うことによって、粘着力を測定する。ここでは、粘着剤層12は基材11とともに、ロードセル3によって被着体4から引き剥がされる。引き剥がれた粘着剤層12の荷重をロードセル3が感知して、粘着力を測定する。
上述したように、例えば、図11に示すような、従来の剥離角度180度の剥離試験による半導体加工用テープ200の粘着力の評価方法では、半導体加工用テープとして求められる粘着力、いわゆる粘着力が低い領域を正確に測定できない。このような不具合が生じる原因の1つとして、剥離角度180度で剥離する際に、基材210の屈曲部(例えば、図11の領域A参照)のコシ及び剛性が、粘着力に強い影響を与えてしまうことが考えられる。かかる問題は、特に、粘着力が低い領域にある半導体加工用テープ200を必要とする場合に顕著となり、例えば、薄型のシリコンウエハの半導体加工用テープ200を選定する際に一層顕著である。
また、紫外線硬化性の粘着剤層を有する半導体加工用テープ200である場合、かかる半導体加工用テープ200は、ダイシング時には高い粘着力を示し、ダイシング後には紫外線照射によって粘着力が低下するよう設計されていることが多い。そのため、薄型ウエハ用に使用される半導体加工用テープは、紫外線照射後の粘着力の範囲が低い領域に設定されている。このような半導体加工用テープ200の場合も、上述した問題が一層顕著となる。
このような不具合が顕著に現れやすい、粘着力が低い領域としては、例えば、JIS Z0237:2000に準拠し、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する引張試験によって測定された粘着力が、500mN/25mm以下、さらには、300mN/25mm以下、270mN/25mm以下、230mN/25mm以下となるように設計される場合が挙げられる。しかし、このような粘着力が低い領域の半導体加工用テープの場合、従来の粘着力の評価方法で粘着力を測定し、その値を用いて半導体加工用テープを選定しても、実工程でシリコンウエハのチップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等の不具合が発生しやすいのが現状である。なお、この場合の粘着力の下限は、特に限定されないが、0mN/25mmを超えていることが好ましく、50mN/25mm以上であることがより好ましい。
これに対して、本実施形態に係る評価方法では、剥離角度θを20~100度、剥離速度v2が300mm/分の条件で剥離する剥離試験を行うことにより、かかる低粘着力の領域であっても、高い精度で粘着力を評価することができる。その結果、半導体加工用テープ10に適した粘着力を有する半導体加工用テープを選定することができる。この理由としては、定かではないが、かかる剥離条件とすることによって、剥離時に基材11のコシ及び剛性が粘着剤層12の引き剥がしに及ぼす影響を排除できるからだと考えられる(ただし、本実施形態に係る作用及び効果はこれらに限定されない。)。
本実施形態の剥離角度θは、20~100度である。剥離角度θの上限は、90度以下であることがより好ましく、50度以下であることが更に好ましく、45度以下であることがより更に好ましい。また、剥離角度θの下限は、30度以上であることがより好ましく、30度より大きいことが更に好ましく、45度以上であることがより更に好ましい。特に、30度よりも大きい角度とした場合には、測定時に半導体加工用テープ10の基材11の伸びを効果的に抑制できるので、この点においても測定の信頼性が一層向上する。さらに、剥離角度θは、45度であることが最も好ましい。剥離角度θをかかる範囲に制御することにより、シリコンウエハ等に用いる半導体加工用テープ10に所望される程度の粘着力について、より高い精度で評価することができる。
そして、半導体加工用テープ10は、半導体関連部材の種類に応じて、30度、45度、60度、及び90度からなる群より選択される1つ以上を剥離角度θとして、測定することが好ましい。このように、4つの角度から1つ以上を選択するという評価方法であれば、剥離角度θを容易に決定することができる。これら4つのうちのいずれを選択するかは、半導体関連部材の種類及び構成等を考慮して決定することができる。さらに、30度、45度、60度、及び90度からなる群より選択される2つ以上、さらには3つ以上、あるいは4つ全てを、剥離角度θとして選択し、それぞれについて粘着力を測定してもよい。このように複数の剥離角度θについて、測定することで、より正確に粘着力を評価することができる。
アクチュエータ2が、ステージ速度v1でロードセル3と反対の方向に移動し、被着体4が、剥離速度v2で剥離角度θの方向に移動する。これによって、半導体加工用テープ10を被着体4から引き剥がす(剥離する)ことができる。また、剥離速度v2は、例えば、300mm/分である。ステージ速度v1及び剥離速度v2をかかる範囲に制御することで、粘着力を一層高い精度で測定することができる。そして、剥離時に、半導体加工用テープ10が剥離距離d1だけ移動し、被着体4が被着体移動距離d2だけ移動する。
本実施形態に係る半導体加工用テープ10が使用可能な半導体関連部材としては、特に限定されないが、例えば、シリコンウエハ、シリコンカーバイドウエハ、窒化ガリウムウエハ、リン化ガリウムウエハ、リン化インジウムウエハ、サファイアウエハ等が挙げられる。これらの中でも、本実施形態に係る評価方法の対象としては、シリコンウエハが好ましい。上述したように、被着体4がシリコンである場合、シリコンウエハに対する粘着力をより正確に測定することができる点で好適である。
さらに、シリコンウエハは、従来、薄型ウエハの材料として汎用されており、かかる薄型ウエハに半導体加工用テープを使用する際に、チップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等の不具合が発生し易い。例えば、半導体加工用テープの使用によるチップクラック等の発生を抑制するには、粘着剤層12は、紫外線硬化性である場合、紫外線照射前(硬化前)における粘着剤層12の粘着力、及び紫外線照射後(硬化後)における粘着剤層12の粘着力等について、細かな製品設計が必要になる。しかしながら、JIS Z0237:2000に準拠して、剥離角度180度の引張試験を行ったときに測定される粘着シートの粘着力の評価方法では、かかる粘着力の微妙な高低の評価は容易ではない。しかしながら、本実施形態に係る評価方法によれば、かかる粘着力の微妙な高低を高い精度で評価することができる。その結果、上述したような、対象となる半導体関連部材に適した(すなわち、チップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等が発生しない)適切な粘着力を有する半導体加工用テープを選定することができる。
本実施形態に係る粘着力の評価方法によって高い精度で検証可能な粘着力を有する半導体加工用テープであれば、数十μm程度まで薄く研削された半導体ウエハに半導体加工用テープを使用する際に、上述したようなチップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等の不具合を抑制できる。
(製造方法等)
本実施形態によれば、上述した評価方法を用いることによって、半導体加工用テープを製造することができる。その好適例としては、基材11と、基材11の表面の少なくとも一部に形成された、粘着剤層12と、を含む半導体加工用テープ10の製造方法であって、基材11の表面の少なくとも一部に、例えば、紫外線硬化性の粘着剤層12を形成して、積層体を得る積層工程と、積層体の粘着剤層12の粘着力を、上述した評価方法により評価することにより、粘着力が所定の範囲にあることを確認する工程と、を含む、半導体加工用テープの製造方法が挙げられる。
積層工程として、粘着剤層12を基材11に設ける方法としては、粘着剤(A)と溶媒とを含む粘着剤組成物(例えば、塗布液等)を、基材11の表面に直接塗布して乾燥し、粘着剤層12を形成し、必要に応じて、剥離層20を粘着剤層12の表面に積層する方法(直塗法)、剥離層20の表面に粘着剤組成物を直接塗布して乾燥し、粘着剤層12を形成し、基材11を貼り合わせる方法(転写法)等が挙げられる。
溶媒としては、粘着剤(A)を溶解可能なものであればよく、特に限定されないが、例えば、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン;酢酸エチル等のエステル(例えば、カルボン酸エステル);テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;シクロヘキサン、n-ヘキサン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;1-プロパノール、2-プロパノール等のアルコール等が挙げられる。
粘着剤組成物は、必要に応じて、上述した、紫外線硬化性のモノマー及び/又はオリゴマー(B)、光重合開始剤(C)、非紫外線硬化性ポリマー及び/又はオリゴマー(D)、架橋剤(E)、及び添加剤(F)等を含んでもよい。そして、これらの含有量については、上述した、粘着剤層12に含有される際の含有量の範囲とすることができる。
粘着剤組成物の塗布方法は、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーター等の各種コーターを用いる方法が挙げられる。
塗布した後、必要に応じて粘着剤組成物を乾燥させることにより、基材11の表面に粘着剤層12を形成させてもよい。粘着剤組成物の乾燥条件は、特に限定されないが、粘着剤組成物が上述した溶媒を含有する場合、加熱乾燥させることが好ましい。この場合の加熱条件としては、例えば、70~130℃で10秒間~5分間の条件で乾燥させることが好ましい。
粘着剤組成物が架橋剤(C)を含有する場合には、上記の乾燥における熱を利用して、又は、加熱処理を別途設けることにより、架橋反応を進行させ、粘着剤層12内に所望の存在密度で架橋構造を形成すればよい。この架橋反応を十分に進行させるために、上記の方法等によって基材11に粘着剤層12を形成させた後、得られた積層体を、例えば23℃、相対湿度50%の環境に数日間静置するといった養生を行ってもよい。
このようにして得られた積層体について、粘着剤層12の粘着力を上述した評価方法によって評価する工程を行う。この工程によって、所望する粘着力を有するか否か、高い精度で評価することができる。これにより、ロット間のばらつき等も抑制することができる。
半導体加工用テープ10の製造過程において、上述した評価方法を行うことにより、得られる半導体加工用テープ10の粘着剤層12の粘着力を高い精度で検証することができる。これにより、粘着剤層12の粘着力に関して、精度の高い製品を提供することができる。かかる製造方法によって得られる半導体加工用テープ10を、ダイシング等に用いる際に、従来の製法によって得られる半導体加工用テープ10であれば、その粘着力のばらつきが大きいため、厚さが薄く、チップの破損が生じ易い半導体関連部材に用いるとチップの破損等が起きてしまうところ、本実施形態に係る製造方法によって得られる半導体加工用テープ10は、かかる半導体関連部材に用いた場合であっても、チップの破損を生じることを抑制できる。
本実施形態に係る半導体加工用テープ10としては、基材11と、基材11の表面の少なくとも一部に形成された、粘着剤層12と、を含む半導体加工用テープ10であって、被着体4の表面に粘着剤層12が接するように、半導体加工用テープ10を貼着し、粘着剤層12を、剥離角度20~100度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が、10~2300mN/25mmであることが好ましい。この粘着力の上限は、1200mN/25mm以下であることがより好ましく、1100mN/25mm以下であることが更に好ましく、1000mN/25mm以下であることがより更に好ましく、700mN/25mm以下であることが一層好ましく、500mN/25mm以下であることがより一層好ましい。また、この粘着力の下限は、50mN/25mm以上であることがより好ましく、100mN/25mm以上であることが更に好ましい。かかる粘着力を有する半導体加工用テープは、シリコンウエハ、特に薄型シリコンウエハのダイシングテープ等として好適に用いることができるものであり、薄型のシリコンウエハに用いた場合であっても、ウエハのチップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等の不具合を抑制できる。
そして、上述した粘着力については、剥離角度90度、60度、45度、30度のそれぞれの場合、剥離角度90度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が、10~300mN/25mmであることが好ましい。剥離角度60度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が、100~400mN/25mmであることが好ましい。剥離角度45度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が200~500mN/25mmであることが好ましい。剥離角度30度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が500~1000mN/25mmであることが好ましい。
さらに、上述した粘着力については、剥離角度90度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が、10~300mN/25mmであり、剥離角度60度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が、100~400mN/25mmであり、剥離角度45度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が200~500mN/25mmであり、かつ、剥離角度30度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって測定された粘着力が500~1000mN/25mmである、半導体加工用テープ10であることが、とりわけ好ましい。
上述した粘着力を有する半導体加工用テープ10は、シリコンウエハ、特に薄型シリコンウエハのダイシングテープ等として一層好適に用いることができるものであり、より薄型のシリコンウエハに用いた場合であっても、ウエハのチップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等の不具合を一層効果的に抑制できる。
そして、上述した粘着力の剥離試験は、被着体4の表面に粘着剤層12が接するように、半導体加工用テープ10を貼着し、基材11の表面を2kgのローラで1往復させて、23℃、50%RH環境下で30分静置後、基材11の表面側から170mJ/cmの条件で紫外線照射を行い、かかる粘着剤層12を、剥離角度20~100度、剥離速度300mm/分の条件で剥離することが好ましい。かかる条件で剥離試験を行うことにより、より高い精度で粘着力を評価することができる。
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
(半導体加工用テープ)
以下の半導体加工用テープを準備し、これらをサンプルとした。
・半導体加工用テープA:
基材11(ポリ塩化ビニル系フィルムa;厚さ80μm)の表面に、紫外線硬化性の粘着剤層12(アクリル系粘着剤a;厚さ10μm)を転写法により形成して、基材11/粘着剤層12/剥離材からなる半導体加工用テープAとした。
・半導体加工用テープB:
基材11(ポリオレフィン系フィルムa;厚さ80μm)の表面に、紫外線硬化性の粘着剤層12(アクリル系粘着剤b;厚さ5μm)を転写法により形成して、基材11/粘着剤層12/剥離材からなる半導体加工用テープBとした。
・半導体加工用テープC:
基材11(ポリオレフィン系フィルムb;厚さ80μm)の表面に、紫外線硬化性の粘着剤層12(アクリル系粘着剤c;厚さ10μm)を転写法により形成して、基材11/粘着剤層12/剥離材からなる半導体加工用テープCとした。
・半導体加工用テープD:
基材11(ポリオレフィン系フィルムc;厚さ80μm)の表面に、紫外線硬化性の粘着剤層12(アクリル系粘着剤d;厚さ10μm)を転写法により形成して、基材11/粘着剤層12/剥離材からなる半導体加工用テープDとした。
なお、ポリオレフィン系フィルムa,b,cは、ポリエステルの成分が異なるフィルムであり、アクリル系粘着剤a,b,c,dは、アクリル系粘着剤の成分が異なる粘着剤である。このように、異なる半導体加工用テープA~Dについて、粘着力の評価を行い、各半導体加工用テープA~Dの粘着力が所定の範囲にあることを検証し、最終的に、半導体加工用テープを製造した。
(測定条件)
以下の測定装置及び測定条件で、各半導体加工用テープの粘着力を測定した。
・測定装置:
図3及び図4に示す構成を有する粘着・被膜剥離解析装置(協和界面科学社製、「VPA-2」)
・半導体加工用テープの大きさ:
半導体加工用テープA~Dを25mm×400mmに切り出し、粘着力測定用の試験片を作製した。
・剥離速度:
300mm/分
・剥離角度:
30度、45度、60度、90度、180度
・測定環境:
23℃、50%RH
(半導体加工用テープの粘着力の評価)
測定装置1の被着体4でありシリコンウエハ(8インチ)の表面(鏡面)に、各半導体加工用テープの粘着剤層12が接するように貼着し、貼着面と反対側である、基材11の表面を2kgのローラで1往復させた(貼着工程)。
続いて、30分静置した後、基材11の表面側から170mJ/cmの条件で紫外線照射を行った(紫外線照射工程)。
そして、粘着剤層12を、表1及び表2に示す剥離角度θ、及び剥離速度300mm/分の条件で剥離させる剥離試験を行って、粘着剤層12の粘着力を測定した(測定工程)。例えば、実施例1は、剥離角度θが30度の場合であり、半導体加工用テープAの両端を把持して30度に折り返すようにして被着体4から剥がした。また、比較例1~4は、剥離角度θが180度の場合であり、各半導体加工用テープの背面(基材11の表面)が重なるように半導体加工用テープの両端を把持して180度に折り返すようにして被着体4から剥がした。
なお、各半導体加工用テープの粘着力測定にあたっては、12個の半導体加工用テープ(n=12)を準備して、これらについて測定を行い、その算術平均を取った。
表1及び表2に、各実施例及び各比較例の測定条件及び測定結果を示す。
Figure 0007393994000001
Figure 0007393994000002
図5は、実施例1~4、及び比較例1の結果をプロットしたグラフである。図6は、実施例5~8、及び比較例2の結果をプロットしたグラフである。図7は、実施例9~12、及び比較例3の結果をプロットしたグラフである。図8は、実施例13~16、及び比較例4の結果をプロットしたグラフである。
表1及び図5によれば、剥離角度によって半導体加工用テープAの粘着力は変化しており、例えば、剥離角度が180度である比較例1に比べて、剥離角度が30度、45度、60度、90度である実施例1~4は、粘着力の数値が高く、剥離角度が小さくなるほど粘着力がより高い数値として測定されることが確認された。
同様に、表1~表2及び図6~図8によれば、半導体加工用テープB~Dについて、同一の半導体加工用テープであっても、剥離角度によって粘着力の数値は変化しており、例えば、剥離角度が180度である比較例2,3,4に比べて、剥離角度が30度、45度、60度、90度である実施例5~8,9~12,13~16は、それぞれ、粘着力の数値が高く、剥離角度が小さくなるほど粘着力がより高い数値として測定されることが確認された。
次いで、半導体加工用テープA~Dについて、剥離角度が180度及び45度の場合の粘着力を比較した。図9は、剥離角度180度(比較例1~4)の結果をプロットしたグラフである。図10は、剥離角度45度(実施例2,6,10,14)の結果をプロットしたグラフである。
剥離角度180度の条件での測定結果(図9)に比べて、剥離角度45度の条件での測定結果(図10)は、半導体加工用テープA~Dの粘着力の違いがより明確になった。すなわち、剥離角度45度の条件で粘着力を測定した場合、測定による誤差や、製造プロセス上の誤差の影響を受けにくく、より明確に粘着力の有意差を判断できる程度に数値化できていた。その結果、剥離角度が45度である場合、特に、半導体加工用テープA,Bと、半導体加工用テープC,Dとの間で、粘着力の違いが、より明確に判断できる程度に数値化できたことが確認された。
以上より、本実施形態に係る評価方法を用いることで、粘着力が低い領域の半導体加工用テープであっても、粘着力の測定値の有意差を利用し、精度良く半導体加工用テープを選定することできる。すなわち、簡便な方法で、半導体関連部材に適した(すなわち、チップクラック、マイクロクラック、ダイシング不良(欠け等)、及びピックアップ不良等が発生しない)半導体加工用テープを選定することもできる。
1:測定装置、2:アクチュエータ、3:ロードセル、4:被着体、5:移動ステージ、10,30:半導体加工用テープ、11:基材、12:粘着剤層、20:剥離層、100:180度引き剥がし測定装置、110:試験板、200:半導体加工用テープ、210:基材、220:粘着剤層、θ:剥離角度、v1:ステージ速度、v2:剥離速度、d1:剥離距離、d2:被着体移動距離

Claims (6)

  1. 基材と、前記基材の表面の少なくとも一部に形成された、粘着剤層と、を含む半導体加工用テープの粘着力の評価方法であって、
    前記粘着剤層は、剥離角度180度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する引張試験によって測定された粘着力が、500mN/25mm以下である粘着剤層であり、
    被着体の表面に前記粘着剤層が接するように、前記半導体加工用テープを貼着させる貼着工程と、
    前記粘着剤層を、剥離角度3050度、剥離速度300mm/分の条件で剥離する剥離試験によって、前記粘着剤層の粘着力を測定する測定工程と、
    を含む、半導体加工用テープの粘着力の評価方法。
  2. 前記粘着剤層は、紫外線硬化性であり、
    前記貼着工程の後に、前記基材の表面側から紫外線照射を行う紫外線照射工程を行う、
    請求項1に記載の半導体加工用テープの粘着力の評価方法。
  3. 前記被着体は、シリコンである、
    請求項1又は2に記載の半導体加工用テープの粘着力の評価方法。
  4. 前記半導体加工用テープは、ダイシングテープである、
    請求項1~のいずれか一項に記載の半導体加工用テープの粘着力の評価方法。
  5. 前記粘着剤層は、アクリル系樹脂を含む、
    請求項1~のいずれか一項に記載の半導体加工用テープの粘着力の評価方法。
  6. 基材と、前記基材の表面の少なくとも一部に形成された、紫外線硬化性の粘着剤層と、を含む半導体加工用テープの製造方法であって、
    前記基材の表面の少なくとも一部に、紫外線硬化性の前記粘着剤層を形成して、積層体を得る積層工程と、
    前記積層体の前記粘着剤層の粘着力を、請求項1~のいずれか一項に記載の方法により評価することにより、前記粘着力が所定の範囲にあることを確認する工程と、
    を含む、半導体加工用テープの製造方法。
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