JP7393719B2 - 発光装置 - Google Patents

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Description

実施形態は、発光装置に関する。
特許文献1には、側面発光型の発光装置が開示されている。特許文献1の発光装置では、背面側に回路基板を備えることにより発光面と背面との間の厚みが厚くなる傾向がある。
特開2012-124191号公報
実施形態は、小型の発光装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
実施形態に係る発光装置の製造方法は、光反射部材内に第1積層体および前記第1積層体と隣接する第2積層体が第1方向に配列された中間構造体であって、前記第1積層体および前記第2積層体は、それぞれ、前記第1方向と直交する第2方向に配列された第1電極および第2電極と、前記第1電極および第2電極と接続する半導体積層体と、前記半導体積層体上に配置された透光性部材と、を備え、前記第1電極および第2電極が前記光反射部材から露出する第1面を有する中間構造体を準備する工程と、前記第1面において、前記第1積層体の第1電極と前記第2積層体の第1電極との間、および、前記第1積層体の第2電極と前記第2積層体の第2電極との間を接続する一対の第1導電部材を形成する工程と、前記第1積層体と前記第2積層体の間に位置する前記光反射部材及び前記一対の第1導電部材を切断することにより切断面を形成する工程と、前記切断面上に、前記一対の第1導電部材にそれぞれ接続されるように、一対の第2導電部材を形成する工程と、を備える。
実施形態に係る発光装置は、構造体と、一対の第1導電層と、一対の第2導電層と、を備える。前記構造体は、第1電極および第2電極を有する発光素子と、前記発光素子上に設けられた透光性部材と、前記発光素子及び前記透光性部材を含む積層体の側面を被覆する光反射部材と、を有し、前記第1電極および前記第2電極が前記光反射部材から露出する第1面と、前記第1面と連続し前記光反射部材からなる第2面とを有する。前記一対の第1導電層は、前記第1面において、前記第1電極および前記第2電極にそれぞれ接続され、前記第2面に到達している。前記一対の第2導電層は、前記第1面上から前記第2面上にわたって設けられ、前記一対の第1導電層にそれぞれ接続されている。
実施形態によれば、小型の発光装置及びその製造方法を実現できる。
第1の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置を示す正面図である。 第1の実施形態に係る発光装置を示す下面図である。 第1の実施形態に係る発光装置を示す背面図である。 第1の実施形態に係る発光装置を搭載した光源装置を示す端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置を搭載した光源装置を示す正面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図4Aに示すD-D’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図5Aに示すD-D’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図6Aに示すD-D’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図7Aに示すD-D’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図8Aに示すE-E’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図9Aに示すE-E’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図10Aに示すF-F’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図11Aに示すG-G’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図12Aに示すG-G’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図13Aに示すG-G’線による端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図14Aに示すG-G’線による端面図である。 第2の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図16Aに示すH-H’線による端面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図17Aに示すH-H’線による端面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す平面図である。 図18Aに示すH-H’線による端面図である。 第3の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。
<第1の実施形態>
先ず、第1の実施形態について説明する。
以下、本実施形態に係る発光装置の構成、及び、発光装置の製造方法について順に説明する。
なお、以下で参照する各図は模式的なものであり、構成要素は適宜強調又は省略されている。また、図間において、構成要素の寸法比は必ずしも一致していない。また、本開示において「垂直」及び「直交」とは、特に他の言及がない限り、2つの直線、辺、面等のなす角度が90°から±3°程度の範囲にある場合を含む。本開示において「平行」とは、特に他の言及がない限り、2つの直線、辺、面等のなす角度が0°から±3°程度の範囲にある場合を含む。
(発光装置1)
図1は本実施形態に係る発光装置1を示す端面図である。
図2Aは図1に示す発光装置1を方向Aから見た図であり、図2Bは図1に示す発光装置1を方向Bから見た図であり、図2Cは図1に示す発光装置1を方向Cから見た図である。図2Bおよび図2Cでは、発光装置1の外観に表れない部分の一部を破線で示している。
図3Aは本実施形態に係る発光装置1を搭載した光源装置50を示す端面図であり、図3Bはその正面図である。
図1および図2A~図2Cに示すように、本実施形態に係る発光装置1は、第1電極11a及び第2電極11bを有する発光素子10と、発光素子10上に設けられた透光性部材14と、発光素子10及び透光性部材14を含む積層体20の側面を被覆する光反射部材21と、を有する構造体40を備える。構造体40は、第1電極11a及び第2電極11bが光反射部材21から露出する第1面40aと、第1面40aと連続し光反射部材21からなる第2面40bとを有する。また、発光装置1は、構造体40の第1面40aにおいて、第1電極11a及び第2電極11bにそれぞれ接続され、第2面40bに到達した一対の第1導電層25a及び25bと、第1面40a上から第2面40b上にわたって設けられ、一対の第1導電層25a及び25bにそれぞれ接続された一対の第2導電層26a及び26bと、を備える。
以下、各構成部材を詳細に説明する。
構造体40は、第3面(光出射面)40cと、第3面40cの反対側に位置する第1面(背面)40aと、第3面40c及び第1面40aに接続され第1面40aに連続する第2面(実装面)40bを有する。図1等で示す構造体40は、さらに第2面40bの反対側に位置する第4面40dと、第5面40e及び第6面40fを有する。第3面(光出射面)40cは第2面40b、第4面40d、第5面40e及び第6面40fと稜線を介して連続している。また、第1面(背面)40aは、第2面40b、第4面40d、第5面40e及び第6面40fと稜線を介して連続している。第5面40e及び第6面40fは平坦であり、全体が光反射部材21により形成されている。
構造体40の形状は、例えば、概ね直方体である。発光装置1は、第2面40bを実装面とし、第2面40bと実装基板の上面とが対向して配置される側面発光型(サイドビュータイプ)の発光装置である。
構造体40は、少なくとも1つの積層体20を有する。積層体20は、発光装置1の光源として機能し、発光素子10と透光性部材14とを有する。発光素子10は、例えば発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)であり、半導体積層体12と、第1電極11a及び第2電極11bを有する。半導体積層体12においては、n層、発光層、p層が積層されており、n層及びp層のうち一方は第1電極11aに接続されており、他方は第2電極11bに接続されている。第1電極11a及び第2電極11bは、構造体40の第1面40aにおいて、光反射部材21から露出する。これにより、発光素子10が発する熱を構造体40の第1面40aから効率的に放熱することができる。図1では、第1面40aは平坦であり、第1電極11a及び第2電極11bの周囲には光反射部材21が設けられている。構造体40は、第1面40aにおいて、第1電極11aおよび第2電極11bの表面に金等の金属層を有することができる。これにより、第1電極11aおよび第2電極11bが銅等の酸化しやすい部材からなる場合であっても、各電極の表面が酸化することを抑制できる。
透光性部材14は、発光素子10上に設けられる。発光素子10上に透光性部材14を配置することで、外部応力から発光素子10を保護することができる。透光性部材14の側面は、光反射部材21に被覆される。これにより、発光領域と非発光領域とのコントラストが高くなり、見切り性の良好な発光装置とすることができる。図1では、光出射面である第3面40cは平坦であり、透光性部材14の周囲には光反射部材21が設けられている。
透光性部材14は、蛍光体層15aおよび15b(以下、総称して「蛍光体層15」ともいう)および/または透光層16を有することができる。透光性部材14は、蛍光体を含有する蛍光体層15を有することが好ましい。これにより、発光素子10が発する光と、蛍光体が発する光とを混色して、所望の混色光を出力することができる。蛍光体は蛍光体層15に均一に分散させてもよく、また、蛍光体層15の上面よりも発光素子10側に蛍光体を偏在させてもよい。蛍光体層15の上面よりも発光素子10側に蛍光体を偏在させることで、水分に弱い蛍光体の水分による劣化を容易に抑制することができる。水分に弱い蛍光体としては、例えばマンガン賦活フッ化物系蛍光体を挙げることができる。マンガン賦活フッ化物系蛍光体は、スペクトル線幅の比較的狭い発光が得られるため、色再現性の観点において好ましい蛍光体である。蛍光体は、1種の蛍光体であってもよく、また複数種の蛍光体であってもよい。
蛍光体層15は、複数の蛍光体層を有することができる。図1に示す例では、蛍光体層15は蛍光体層15aと蛍光体層15bとを有する。例えば、蛍光体層15aは、βサイアロン系蛍光体を含有し、蛍光体層15bは、マンガン賦活フッ化物系蛍光体を含有する。なお、蛍光体層15は単層でもよく、単層の蛍光体層15にマンガン賦活フッ化物系蛍光体およびβサイアロン系蛍光体が含有されてもよい。
図1において、透光性部材14は、蛍光体層15a、蛍光体層15bおよび透光層16がこの順に積層されている。蛍光体層15a及び15bにおいては、それぞれ、透明材料からなる母材中に蛍光体が含有されている。これにより、発光装置1は、発光素子10が出力する光と、蛍光体層15a中の蛍光体が射する光と、蛍光体層15b中の蛍光体が放射する光を混色して、所望の混色光を出力することができる。一例では、発光素子10は青色の光を出力し、蛍光体層15aは緑色の光を放射し、蛍光体層15bは赤色の光を放射し、発光装置1全体としては白色の光を出力する。透光層16は透明材料からなり、蛍光体を実質的に含有していない。なお、本明細書において「実質的に含有していない」とは、不可避的な混入は許容することを意味する。
積層体20は、発光素子10と透光性部材14との間に導光部材13を有することができる。導光部材13は、発光素子10の側面を被覆し、発光素子10の側面から出射される光を発光装置1の上面(光出射面である第3面40c)方向に導光する。発光素子10の側面に導光部材13を配置することで、発光素子10の側面に到達した光の一部が該側面で反射され発光素子10内で減衰することを抑制できる。導光部材13は、発光素子10の上面および側面を被覆することができる。これにより、発光素子10と導光部材13との密着強度を向上させることができる。導光部材13は、例えば、樹脂材料を母材として含む部材である。樹脂材料としては、例えば、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの透光性の樹脂を好適に用いることができる。なお、導光部材13は、光の透過率が高いことが好ましい。そのため、導光部材13は、光を反射、吸収又は散乱する物質は有していないことが好ましい。導光部材13は、光反射部材21よりも発光素子10からの光の透過率が高い部材が選択される。
光反射部材21は、発光装置1の外表面を構成する。図1および図2A~図2Cで示す発光装置1では、光反射部材21は、構造体40の第1面40a、第2面40b、第3面40c、第4面40d、第5面40e及び第6面40fの何れの外表面にも位置している。また、光反射部材21は、発光素子10の側面と、透光性部材14の側面とを被覆している。光反射部材21が発光素子10の側方に位置することで、発光素子10の側方に出射される光を光反射部材21で反射することができ、上方向に効率的に光を取り出すことができる。光反射部材21は、発光素子10の下面も被覆することが好ましい。これにより、例えば、発光素子10から下方に出射される光を上方に反射させることができる。また、光反射部材21が発光素子10の下面を被覆することで、発光素子10と光反射部材21との密着強度を向上させることができる。
導光部材13と発光素子10との熱膨張率差(これを「第1の熱膨張率差ΔT30」と称する)と、光反射部材21と発光素子10との熱膨張率差(これを「第2の熱膨張率差ΔT40」と称する)とを比較したときに、例えば、ΔT40<ΔT30となるように、光反射部材21の材料を選択することが好ましい。これにより、導光部材13が発光素子10から剥離することを抑制できる。
発光装置1は、さらに一対の第1導電層25a及び25bと一対の第2導電層26a及び26bを有する。一対の第1導電層25a及び25bと一対の第2導電層26a及び26bは、発光装置1の外部電極として機能する。
一対の第1導電層25a及び25bは、構造体40の第1面(背面)40a上に設けられている。第1導電層25aは、一端が発光素子10の第1電極11aに接続され、他端が構造体40の第2面40bに到達している。第1導電層25bは、一端が発光素子10の第2電極11bに接続され、他端が構造体40の第2面40bに到達している。第1導電層25aと第1導電層25bは相互に離隔している。第1導電層25a及び25bは導電性材料からなり、例えば、固体化した導電ペーストからなる。一対の第1導電層25a及び25bのそれぞれの形状は、例えば、柱状または半円柱状である。
一対の第1導電層25a及び25bは、発光素子10の第1電極11a及び第2電極11bと電気的に接続される。図1および図2Cでは、一対の第1導電層25a及び25bは、発光素子10の第1電極11a及び第2電極11bの側面とのみ電気的に接続されている。なお、一対の第1導電層25a及び25bは、発光素子10の第1電極11a及び第2電極11bの下面とのみ電気的に接続されていてもよく、第1電極11a及び第2電極11bの側面および下面の双方と電気的に接続されていてもよい。
一対の第1導電層25a及び25bは、構造体40の第5面40e及び第6面40fから離隔していることが好ましい。これにより、接合部材を用いて発光装置1を実装基板上に実装する際に、第5面40e及び第6面40fの外側に接合部材が流れていくことを抑制できる。その結果、接合部材を含んだ発光装置1の実装面積を小さくすることができる。例えば、エッジ型の液晶表示装置の光源として、実装基板上に複数の発光装置を配置したものを用いる場合、発光装置間は暗部になりやすい。しかし、第1導電層25a及び25bを上記のように配置すれば、実装基板上に一の発光装置の第5面40eと隣接する他の発光装置の第6面40fとが対向するように複数の発光装置を配置する場合に、各発光装置間の距離を短くすることができる。これにより、各発光装置間において、暗部となる領域を減らすことができる。また、第5面40e又は第6面40fと第1面40aとの境界を含む発光装置1の角部は、外力により欠けや変形が生じやすい。しかし、第1導電層25a及び25bが第5面40e及び第5面40fから離隔していることで、発光装置1の角部に上記の外力が生じたとしても、その外力が第1導電層25a及び25bに影響を及ぼす可能性を低減できる。
なお、第1導電層25a及び25bは、第5面40e及び第6面40fまで延出していてもよい。この場合、例えば、第1導電層25a及び25bの端部を第5面40e及び第6面40fの端部と一致させることができる。また、第1導電層25a及び25bの一部を、第1面40aに加えて第5面40e及び第6面40fにも形成することができる。これにより、発光装置1の放熱性を向上させることができる。
一対の第1導電層25a及び25bは、図2Cで示すように、第1面(背面)40aにおいて、一対の溝105a及び105b内に配置されることが好ましい。第1導電層25aは溝105a内に位置し、第1導電層25bは溝105b内に位置している。一対の溝105a及び105bは、第1電極11a及び第2電極11bと第2面40bとの間に形成される。
図2Cでは、一対の溝105a及び105bは、第1電極11a及び第2電極11bと第2面40bとの双方に達している。なお、一対の溝105a及び105bは、第1電極11a及び第2電極11bと第2面40bの一方にのみ達してもよく、双方から離隔していてもよい。一対の溝105a及び105bが第1電極11a及び第2電極11bに達する場合は、第1電極11a及び第2電極11b上にも溝の一部を形成することができる。これにより、一対の第1導電層25a及び25bと構造体40との密着強度を向上させることができる。一対の第1導電層25a及び25が一対の溝105a及び105b内に配置されることで、光反射部材21と第1導電層25a及び25bとの密着強度を向上させることができる。一対の溝105a及び105bは、第1導電層および第2導電層を形成する前の構造体40において、例えば構造体40の第1面(背面)40aにレーザを照射することで形成することができる。
一対の第2導電層26a及び26bは、構造体40の第1面(背面)40a上から第2面(実装面)40b上にわたって設けられている。第2導電層26a及び26bは導電性材料からなり、例えば、固体化した導電ペーストからなる。第2導電層26aと第2導電層26bは相互に離隔している。第2導電層26aは第1導電層25aに接続されており、第2導電層26bは第1導電層25bに接続されている。一対の第2導電層26a及び26bが構造体40の第1面(背面)40a上から第2面(実装面)40b上にわたって形成されていることで、発光素子10が発する熱を第1面40a側および第2面40b側の双方から効率的に放熱することができる。第2導電層26a及び26bの形状は、例えば、構造体40の第1面40aと第2面40bとの境界で屈曲した略円板状である。
第2面40bにおいて、第2導電層26a及び26bは、第3面(光出射面)40cから離隔していることが好ましい。これにより、接合部材を用いて発光装置1を実装基板上に実装する際、第3面(光出射面)40c側に接合部材が流れていくことを抑制できる。その結果、発光装置1から出射される光が接合部材によって遮られる等の可能性を低減することができる。
なお、第2導電層26a及び26bは、第3面40cまで延出していてもよい。この場合、例えば、第2導電層26a及び26bの端部を第3面40cの端部と一致させることができる。また、第2導電層26a及び26bの一部を、第2面40bに加えて第3面40cにも形成することができる。これにより、発光装置1の放熱性を向上させることができる。
また、第2導電層26a及び26bは、第5面40e及び第6面40fから離隔していることが好ましい。これにより、接合部材を用いて発光装置1を実装基板上に実装する際、第5面40e及び第6面40fの外側に接合部材が流れていくことを抑制することができる。その結果、接合部材を含んだ発光装置1の実装面積を小さくすることができる。
なお、第2導電層26a及び26bは、第5面40e及び第6面40fまで延出していてもよい。この場合、例えば、第2導電層26a及び26bの端部を第5面40e及び第6面40fの端部と一致させることができる。また、第2導電層26a及び26bの一部を、第2面40bに加えて第5面40e及び第6面40fにも形成することができる。これにより、発光装置1の放熱性を向上させることができる。
第5面40eから第6面40fに向かう方向において、第1導電層25a及び25bの幅と、第2導電層26a及び26bの幅は、一定であり、かつ互いに同じ幅にすることができる。これにより、例えば、導電層の幅が狭くなる部分に応力が集中し、該箇所にクラック等が発生することを抑制することができる。なお、第1導電層25a及び25bの幅と、第2導電層26a及び26bの幅は異なっていてもよい。また、第1導電層25aの平面形状と第1導電層25bの平面形状は異なっていてもよく、第2導電層26aの平面形状と第2導電層26bの平面形状は異なっていてもよい。これにより、例えば、発光装置1の極性が外観から判別可能になる。
次に、本実施形態に係る発光装置1を用いた光源装置50について説明する。
図3A及び図3Bに示すように、発光装置1は、光源装置50の一部を構成する。光源装置50においては、実装基板51が設けられており、実装基板51の実装面51aに、一対の接合部材52a及び52bを介して、発光装置1が搭載されている。発光装置1は、構造体40の第2面(実装面)40bが実装基板51の実装面51aに対向する向きで配置されている。接合部材52a及び52bは導電性材料からなり、例えば、半田からなる。
実装基板51の配線は、一対の接合部材52a及び52bを介して、発光装置1の一対の第2導電層26a及び26bにそれぞれ接続されている。これにより、一対の接合部材52a及び52bを介して、発光装置1に電力が供給され、発光装置1より光Lが出射される。光Lの主な出射方向は、実装基板51の実装面51aに対して略平行である。このようにして、側面発光型の光源装置50が実現される。実装基板51上には、複数の発光装置1を配置することができ、複数の発光装置1は、好適には実装基板51の実装面51aに平行な一方向に沿って配置される。
なお、図3Bに示すように、接合部材52aと接合部材52bとの間に、樹脂材料からなる接着部材53を設けてもよい。発光装置1は、一対の接合部材52a及び52bに加えて、接着部材53によっても、実装基板51に接合される。これにより、発光装置1と実装基板51との接合強度をより強固にすることができる。また、接着部材53が一対の接合部材52の間に位置することで、例えば、一対の接合部材52a及び52bが溶融した際に、互いに意図せず接することを抑制することができる。つまり、一対の接合部材52a及び52bの間に絶縁性の接着部材53が配置することで、発光装置1における電気的な短絡を容易に抑制することができる。接着部材53は、例えば、エポキシ樹脂により形成することができる。光反射部材21の母材となる樹脂材料としてエポキシ樹脂を用いれば、接着部材53と光反射部材21との接合強度をより一層向上させることができる。発光装置1のうち、光反射部材21のみが接着部材53と接していてもよい。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。本実施形態に係る発光装置の製造方法は、中間構造体30を準備する工程と、第1導電部材25c及び25dを形成する工程と、切断面106を形成する工程と、第2導電部材26a及び26bを形成する工程と、を備える。
図4A~図14Bは、本実施形態に係る発光装置の製造方法を示す図である。図4A、図5A、図6A~図14Aは平面図であり、図4B、図5B、図6B~図14Bは各平面図に対応する端面図である。図4Bは図4Aに示すD-D’線による端面図であり、図4Aと同じ工程を示す。図5B~図7Bについても同様である。図8Bは図8Aに示すE-E’線による端面図であり、図8Aと同じ工程を示す。図9Bについても同様である。図10Bは図10Aに示すF-F’線による端面図であり、図10Aと同じ工程を示す。図11Bは図11Aに示すG-G’線による端面図であり、図11Aと同じ工程を示す。図12B、図13B、図14Bについても同様である。
(中間構造体30を準備する工程)
先ず、光反射部材21内に第1積層体20Aおよび第1積層体20Aと隣接する第2積層体20Bが第1方向(X方向)に配列された中間構造体30を準備する。第1積層体20Aおよび第2積層体20Bは、それぞれ、第1方向(X方向)と直交する第2方向(Y方向)に配列された第1電極11aおよび第2電極11bと、第1電極11aおよび第2電極11bと接続する半導体積層体12と、半導体積層体12上に配置された透光性部材14と、を備える。中間構造体30は、第1電極11aおよび第2電極11bが光反射部材21から露出する第1面30aを有する。中間構造体30は、以下に説明する製造工程の一例により製造して準備してもよく、予め製造された中間構造体30を購入する等して準備してもよい。以下、第1積層体20Aおよび第2積層体20Bを含む複数の積層体を、総称して「積層体20」ともいう。また、第1電極11aおよび第2電極11bを総称して、単に「電極」ともいう。
以下、中間構造体30を製造して準備する場合の一例を順に説明する。
先ず、図4A及び図4Bに示すように、基板100を準備する。基板100は、例えば、母材として絶縁性の基材を有し、上面100aに金属層101a及び金属層101bが設けられている。金属層101a及び金属層101bは複数対あり、例えばマトリクス状に配列されている。
以下の説明においては、便宜上、XYZ直交座標系を採用する。金属層101aが配列された方向、及び、金属層101bが配列された方向を「X方向」とし、対をなす金属層101a及び金属層101bが配列された方向を「Y方向」とし、X方向及びY方向に対して直交する方向、すなわち、上面100aに対して垂直な方向を「Z方向」とする。
金属層101a及び金属層101bの上面には、凸部101cが設けられていてもよい。凸部101cは、発光素子10の第1電極11a及び第2電極11bに対向する領域に位置する。凸部101cの上面の平面形状は、対応する発光素子10の第1電極11a及び第2電極11bの平面形状と略同じであることが好ましい。これにより、後述する接合部材103を介して一対の凸部101c上に発光素子10を配置する際に、発光素子10にセルフアライメントが効果的に働き、発光素子10の実装精度を向上させることができる。例えば、凸部101c及び発光素子10の電極の平面形状は、それぞれの対応する辺が略同じ長さ(許容範囲は±5%以下であり、好ましくは±3%以下である)を有する矩形状とすることができる。なお、本実施形態においては、図を簡略化するために、基板100に金属層101a及び101bが4対のみ設けられた例を示しているが、これには限定されず、より多くの金属層101a及び101bが設けられてもよい。
基板100は、後述するように、発光装置1を製造する一連の工程の途中で除去される。基板100の最大厚みは、例えば、100μm以上500μm以下であり、200μm以上300μm以下であることが好ましい。これにより、基板100の強度を保ちつつ、基板100の除去工程を容易にすることができる。基板100の母材としては、例えば、ガラス繊維強化樹脂を用いることができる。ガラス繊維強化樹脂は、例えば、熱膨張係数が3ppm/℃~10ppm/℃のBTレジンを用いることが好ましい。これにより、接合部材103としてAuSn合金等の融点の高い接合部材を用いることができる。また、ガラス繊維強化樹脂は、熱膨張係数が14~15ppm/℃のFR4材であってもよい。この場合は、接合部材103として融点が低い半田等を用いることで、基板100の信頼性を確保することができる。また、母材中に含まれるガラス繊維の含有率は、例えば30重量%~70重量%であり、40重量%~60重量%であることが好ましい。これにより、基板100を容易に除去することができる。
金属層101a及び101bは、例えば銅や銅合金等を母材として形成することができる。また、金属層101a及び101bは、銅又は銅合金の母材上に、リンを含むニッケルめっき、パラジウムめっき、第1金めっき及び第2金めっきをこの順に施すことによって形成してもよい。銅又は銅合金を含む母材上に上記のめっきを積層することで、銅または銅合金に含まれる銅成分が拡散することを抑制でき、さらに金属層101a及び101bの表面において、酸化や硫化等の腐食を抑制することができる。これにより、例えば、基板100を長期間に渡って保管したとしても、基板100の劣化を抑制することができる。
基板100は、上面100aに、アライメントマーク102を有することが好ましい。アライメントマーク102は上面100a側から見たときの金属層101a及び金属層101bとの位置関係を把握するための目印である。アライメントマーク102は、凸部、凹部または凸部と凹部を組み合わせた形状とすることができる。アライメントマーク102の位置及び数は任意であるが、後の工程において光反射部材21によって覆われない位置に配置する。
アライメントマーク102は、金属層101a及び金属層101bを形成する工程と同時に形成することができる。これにより、後述するアライメントマーク102を目印とした発光素子10の載置工程において、位置決めの精度が向上する。アライメントマーク102は、例えば、銅又は銅合金の母材上に、リンを含むニッケルめっき、パラジウムめっき、第1金めっき及び第2金めっきがこの順に積層された部材とすることができる。
次に、図5A及び図5Bに示すように、金属層101a上及び金属層101b上に接合部材103を設ける。接合部材103は、例えば半田である。金属層101a及び金属層101bが凸部101cを有する場合は、凸部101c上に接合部材103を設ける。そして、アライメントマーク102を基準として、基板100に発光素子10を実装する。発光素子10は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)であり、例えば、青色の光を出力する。
発光素子10には、第1電極11a及び第2電極11bと、半導体積層体12が設けられている。発光素子10は、第1電極11a及び第2電極11bの下面と、基板100の金属層101a及び金属層101bの上面とが対向するように実装される。発光素子10は、半導体積層体12における第1電極11a及び第2電極11bと接続する面の反対側の面に成長基板を有していてもよい。半導体積層体12においては、n層、発光層及びp層が積層されている。n層及びp層のうちの一方は第1電極11aに接続されており、他方は第2電極11bに接続されている。第1電極11a及び第2電極11bが例えば銅等の金属材料からなる場合は、第1電極11aおよび第2電極11bの表面に金等の金属層を設けることが好ましい。これにより、第1電極11aおよび第2電極11bの表面が酸化することを抑制できる。発光素子10を基板100に搭載することにより、発光素子10の第1電極11aは接合部材103を介して金属層101aに接続され、第2電極11bは接合部材103を介して金属層101bに接続される。
次に、図6A及び図6Bに示すように、透光性部材14を準備する。透光性部材14は、例えば、蛍光体層15a、蛍光体層15b、透光層16が積層された部材である。透光性部材14は、例えば、シート状の樹脂層からなる蛍光体層15a、蛍光体層15bおよび透光層16をこの順に貼り合わせることで形成される。
次に、図7A及び図7Bに示すように、発光素子10の上面上に樹脂材料からなる接着剤層13aを配置する。そして、透光性部材14を接着剤層13aを介して発光素子10に接着させる。透光性部材14が蛍光体層15a、蛍光体層15b及び透光層16を有する場合、蛍光体層15aと接着剤層13aとが接触するような向きで透光性部材14を発光素子10の上面上に配置する。このとき、接着剤層13aは、発光素子10と透光性部材14との間から溢れ出て、発光素子10の側面を被覆する。その後、接着剤層13aを固体化させる。これにより、透光性部材14が発光素子10に接着される。固体化した接着剤層13aは、導光部材13となる。
導光部材13が発光素子10の上面に加えて発光素子10の側面を被覆することにより、透光性部材14と発光素子10との接着力を向上させることができる。また、導光部材13が発光素子10の発光層を被覆することにより、発光素子10の側面に到達した光の一部が側面で反射され発光素子10内で減衰することを抑制でき、その光を導光部材13を通して積層体20の外側に取り出すことができる。これにより、発光装置1における光の取出効率を高めることができる。この効果を得るためには、導光部材13の光の透過率は高いことが好ましい。そのため通常、導光部材13は、光を反射、吸収又は散乱する添加物を実質的に含有しないことが好ましい。但し、導光部材13は、光拡散粒子及び/又は蛍光体を含有してもよい。
このようにして、基板100上に、Y方向に配列された第1電極11a及び第2電極11b、第1電極11a及び第2電極11bと接続する半導体積層体12、及び半導体積層体12上に配置された透光性部材14を含む積層体20が複数形成される。複数の積層体20は、少なくともX方向に沿って配列されている。複数の積層体20は、X方向及びY方向の双方に沿って、マトリクス状に配列されていてもよい。複数の積層体20のうち、X方向において隣り合う2つの積層体20を、第1積層体20Aおよび第2積層体20Bともいう。
次に、図8A及び図8Bに示すように、基板100上に光反射部材21を形成する。光反射部材21は、金属層101a及び101b、接合部材103、並びに積層体20を覆う。光反射部材21を形成する工程は、例えば、複数の積層体20が形成された基板100を金型内に配置し、金型内に光反射部材21となる樹脂材料を注入し、樹脂材料を固体化することによって実施可能である。光反射部材21は、トランスファ成形、射出成形、圧縮成形またはポッティング法などの方法により形成することができる。光反射部材21は、アライメントマーク102を覆わないように形成することが好ましい。光反射部材21は、例えば、白色樹脂により形成する。このようにして、基板100上に光反射部材21及び複数の積層体20を含む中間構造体30が形成される。中間構造体30においては、光反射部材21内に複数の積層体20が少なくともX方向に沿って配列されている。
次に、図9A及び図9Bに示すように、中間構造体30の上面から光反射部材21を除去する。これにより、光反射部材21の新たに形成された上面において透光性部材14の透光層16が露出する。光反射部材21を除去する際には、光反射部材21に加えて、その下方に位置する透光層16の一部を除去してもよい。蛍光体層15bの上方に透光層16が配置されることで、光反射部材21を除去する工程において、蛍光体層15bが意図せず除去される可能性を低減することができる。光反射部材21を除去する方法としては、研削、エッチング、切削、ブラスト等の公知の方法を用いることができる。
次に、図10A及び図10Bに示すように、中間構造体30の上面を粘着シート121を介してキャリア122に固定する。キャリア122は、例えば、シリコンウェハ又は金属基板である。以後の説明においては、これまでの説明に対して、図示の上下方向を逆転させる。すなわち、図4A~図9Bにおいては、半導体積層体12から透光性部材14に向かう方向を図示の上方向としていたが、図10A~図14Bにおいては、透光性部材14から半導体積層体12に向かう方向を図示の上方向とし、説明もこれに合わせて記載する。例えば、中間構造体30における基板100側の面を「上面30a」という。
次に、基板100を除去する。基板100を除去する工程においては、基板100の上側から発光素子10の第1電極11a及び第2電極11bの一部までの範囲を除去する。このとき、光反射部材21の一部及び接合部材103の一部も除去される。なお、接合部材103は、一部のみが除去されてもよく、全てが除去されてもよい。基板100を除去することにより、製造後の発光装置1を小型化することができる。
基板100の除去方法としては、研削、エッチング、切削、ブラスト等の公知の方法を用いることができる。特に、基板100を除去する方法として研削を用いることが好ましい。これにより、光反射部材21の露出面、第1電極11aの露出面、第2電極11bの露出面、及び、接合部材103の露出面が同一平面上に位置し、中間構造体30の上面30aを平坦にすることができる。その結果、製造される複数の発光装置1の形状のばらつきを抑制することができる。このようにして、中間構造体30を準備することができる。中間構造体30の第1面30a(上面30a)においては、第1電極11a及び第2電極11bが光反射部材21から露出している。
また、基板100を除去する工程の後に、洗浄工程を行うことが好ましい。洗浄工程を行うことにより、中間構造体30の表面に基板100等の除去くずが付着して残存していたとしても、除去くずを効果的に除去することができる。洗浄工程は、気体若しくは液体の吹き付け、固体二酸化炭素等の昇華する粒子の吹き付け、又は液体に浸漬等をすることにより行われる。
以上が、中間構造体30を製造して準備する場合の一例の説明である。なお、前述したように、中間構造体30を準備する工程は、例えば図10A及び図10Bで示す中間構造体30を購入等して準備してもよい。
(溝105a及び105bを形成する工程)
次に、好適には、図11A及び図11Bに示すように、中間構造体30の第1面30a(上面30a)に、X方向において隣り合う2つの第1電極11aに到達する溝105aを形成すると共に、X方向において隣り合う2つの第2電極11bに到達する溝105bを形成する。溝105aは、X方向において隣り合う2つの第1電極11aの一方から他方に向けてX方向に延びる。すなわち、溝105aは、第1積層体20Aの第1電極11aと第2積層体20Bの第1電極11aとの間に形成される。溝105bは、X方向において隣り合う2つの第2電極11bの一方から他方に向けてX方向に延びる。すなわち、溝105bは、第1積層体20Aの第2電極11bと第2積層体20Bの第2電極11bとの間に形成される。なお、各電極間に形成される溝105a及び溝105bはそれぞれ、1つであってもよく、複数であってもよい。溝105a及び105bの深さは、例えば、半導体積層体12に達しない深さであり、例えば、5μm以上30μm以下であり、好ましくは10μm以上20μm以下である。溝105a及び105bの幅、すなわち、Y方向における長さは、第1電極11a及び第2電極11bの幅よりも小さく、例えば、10μm以上200μm以下であり、好ましくは20μm以上100μm以下である。溝105a及び105bのYZ断面における形状は、例えば、半円形である。
溝105a及び105bを形成する方法は、例えば、レーザ光の照射、エッチング、ブラスト等の公知の方法を用いることができる。溝105a及び105bを形成する方法として、レーザ光の照射を用いることが好ましい。レーザ光を照射することでマスクなどを用いることがなく、光反射部材の一部のみを除去することができる。光反射部材の一部を除去する方法としてレーザ光の照射を用いる場合には、レーザ光の波長は、光反射部材に対する反射率が低い波長、例えば反射率が90%以下である波長を選択することが好ましい。レーザ光の例は、COレーザ、Nd:YAGレーザ、Nd:YVOレーザ等である。あるいは、532nmの波長を有するレーザを出力する、グリーンレーザと呼ばれるレーザ光を用いることも可能である。
(第1導電部材25c及び25dを形成する工程)
次に、図12A及び図12Bに示すように、中間構造体30の第1面30a(上面30a)において、X方向において隣り合う2つの第1電極11a間及び2つの第2電極11b間に、一対の第1導電部材25c及び25dを形成する。第1導電部材25cは、第1積層体20Aの第1電極11aと第2積層体20Bの第1電極11aとの間に形成する。また、第1導電部材25dは、第1積層体20Aの第2電極11bと第2積層体20Bの第2電極11bとの間に形成する。中間構造体30が溝105a及び105bを備える場合は、第1導電部材25cは溝105a内に配置され、第1導電部材25dは溝105b内に配置される。一対の第1導電部材25c及び25dは、例えば、上面30aにおいて、導電材料をスパッタ、蒸着、塗布、スタンプ、めっき等の公知の方法を用いて形成する。
(切断面106を形成する工程)
次に、図13A及び図13Bに示すように、積層体20間に位置する光反射部材21並びに一対の第1導電部材25c及び25dを切断することにより、切断面106を形成する。第1の実施形態に係る発光装置1の製造方法では、切断面106を形成する工程は中間構造体30を個片化する工程により実施される。換言すると、中間構造体30を積層体20毎に個片化することにより、切断面106を形成する。切断面106においては、光反射部材21と、第1導電部材25c及び25dが露出する。2つに切断された第1導電部材25cが第1導電層25aとなり、2つに切断された第1導電部材25dが第1導電層25bとなる。中間構造体30を個片化する方法としては、例えば、中間構造体30の切断面に水等の流体を当てながらダイシングにより切断する。これにより、切断によって生じる熱に起因した光反射部材21等の変形を抑制できる。なお、切断方法としては、ドライカット法を含むダイシングやレーザ等の公知の切断方法を用いて実施することができる。
なお、中間構造体30を個片化する工程では、1つの積層体20のみを含むように個片化してもよく、複数の積層体20を含むように個片化してもよい。例えば、中間構造体30は、一方向に複数の積層体20が配列された状態で、個片化することができる。これにより、用途に応じた種々の発光装置を製造することができる。
(第2導電部材26a及び26bを形成する工程)
次に、図14A及び図14Bに示すように、切断面106上に、第1導電部材25c(第1導電層25a)及び第1導電部材25d(第1導電層25b)にそれぞれ接続されるように、第2導電部材26a及び26bを形成する。図14Aおよび図14Bでは、第2導電部材26aは、第1面30a(上面30a)および切断面106において第1導電部材25cと接続するように形成されている。また、第2導電部材26bは、第1面30a(上面30a)および切断面106において第1導電部材25dと接続するように形成されている。なお、第2導電部材26a及び26bは、切断面106においてのみ第1導電部材25c及び25dと接続するように形成してもよい。
第2導電部材26a及び26bは、例えば、図14Aで示すように中間構造体30の第1面30a(上面30a)において、第1面30aの上方から導電材料をスタンプすることにより形成することができる。具体的には、第1積層体20Aの第1導電層25aおよび第2積層体20Bの第1導電層25aの双方に跨るように導電材料をスタンプする。これにより、各切断面106に導電材料が流れ込み、第1積層体20A側の第2導電部材26aおよび第2積層体20B側の第2導電部材26aを連続して形成することができる。第1積層体20A側の第2導電部材26aと、第2積層体20B側の第2導電部材26aとは、後の個片化工程において相互に分離される。第2導電部材26bについても、第2導電部材26aと同様に形成することができる。なお、第2導電部材26a及び26bは、各積層体20ごとに形成してもよい。第2導電部材26aと第2導電部材26bは相互に離隔させる。第2導電部材26a及び26bは、それぞれ、第2導電層26a及び26bとなる。
また、第2導電部材26a及び26bは、塗布装置を用いてノズルから導電材料を塗布することにより形成することができる。具体的には、第1積層体20Aの第1導電層25aおよび第2積層体20Bの第1導電層25aの双方に跨るように導電材料を塗布することにより、各切断面106に導電材料が流れ込み、第1積層体20A側の第2導電部材26aおよび第2積層体20B側の第2導電部材26aを同時に形成することができる。この場合、ノズルを中間構造体30からZ方向に十分に離隔させて塗布するか、X方向に移動させながら塗布する。これにより、第1導電層25aに接するように第2導電部材26aが形成され、第1導電層25bに接するように第2導電部材26bが形成される。
このようにして、図1、図2A~図2Cに示す発光装置1が複数製造される。発光装置1は、粘着シート121から剥がす、又は、粘着シート121を除去することにより、個別に扱うことができる。なお、第2導電部材26a及び26bを形成する工程は、粘着シート121を除去した後に、個別に実施してもよい。
以下、本実施形態に係る発光装置1の製造方法、発光装置1及び光源装置50に含まれる各構成要素について、具体例を説明する。
(発光素子10)
発光素子10は、例えばLEDチップである。発光素子10は、例えば、紫外~可視域の発光が可能な窒化物半導体(InAlGa1-x-yN、0≦x、0≦y、x+y≦1)を含む半導体積層構造を有し得る。発光素子10の発光ピーク波長は、発光装置1の発光効率、蛍光体の励起スペクトル及び混色性等を考慮して、400nm以上530nm以下が好ましく、420nm以上490nm以下がより好ましく、450nm以上475nm以下がさらに好ましい。
発光装置1に含まれる発光素子10は1つでもよく、2つ以上でもよい。発光装置1に発光素子10が複数含まれる場合は、複数の発光素子は、例えば、青色光を出射する複数の青色発光素子、青色光、緑色光及び赤色光をそれぞれ出射する3つの発光素子、または、青色光を出射する発光素子と緑色光を出射する発光素子とを組み合わせたものを用いることができる。発光装置1を液晶表示装置等の光源として用いる場合、発光素子として、青色光を出射する1つの発光素子、青色光を出射する2つの発光素子、青色光を出射する3つ以上の発光素子、または、青色光を出射する発光素子と緑色光を出射する発光素子とを組み合わせたものを用いることが好ましい。青色光を出射する発光素子と緑色光を出射する発光素子は、いずれも半値幅が40nm以下の発光素子を用いることが好ましく、半値幅が30nm以下の発光素子を用いることがより好ましい。これにより、青色光及び緑色光が容易に鋭いピークを持つことができる。その結果、例えば、発光装置を液晶表示装置等の光源として用いる場合、液晶表示装置は高い色再現性を達成することができる。また、複数の発光素子は、直列、並列、または直列と並列を組み合わせた接続方法で電気的に接続することができる。
発光素子10の平面形状は、特に限定されないが、正方形状や一方向に長い長方形状とすることができる。また、発光素子10の平面形状として、六角形状やその他の多角形状としてもよい。発光素子10は、一対の正負電極を有する。正負電極は、金、銀、銅、錫、白金、ロジウム、チタン、アルミニウム、タングステン、パラジウム、ニッケル又はこれらの合金で構成することができる。発光素子10の側面は、発光素子10の上面に対して垂直であってもよいし、内側又は外側に傾斜していてもよい。
(透光性部材14)
透光性部材14は発光素子10上に設けられ、発光素子10を保護する部材である。透光性部材14は、単層であってもよく多層であってもよい。透光性部材14が複数の層を有する場合、各層の母材は同じであってもよく、異なっていてもよい。
透光性部材14の母材としては、発光素子10が発する光に対して透光性を有するものが用いられる。本明細書において透光性を有するとは、発光素子10の発光ピーク波長における光透過率が、60%以上であることを指し、好ましくは70%以上であり、より好ましくは80%以上である。透光性部材14の母材は、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、又はこれらの変性樹脂を用いることができる。特に、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂は、耐熱性及び耐光性に優れるため好適に用いられる。シリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、フェニル-メチルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂などが挙げられる。なお、本明細書における変性樹脂とは、ハイブリッド樹脂を含む。また、透光性部材14の母材はガラスであってもよい。
透光性部材14は、光拡散粒子を含有していてもよい。光拡散粒子としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛などが挙げられる。光拡散粒子は、これらのうちの1種を単独で、又はこれらのうちの2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、光拡散粒子として、線膨張係数の小さい酸化珪素を用いることが好ましい。また、光拡散粒子として、ナノ粒子を用いることが好ましい。これにより、発光素子が発する光の散乱が増大し、蛍光体の使用量を低減することができる。なお、ナノ粒子とは粒径が1nm以上100nm以下の粒子のことをいう。また、本明細書における粒径とは、主にD50で定義される。
透光性部材14は、蛍光体を含むことができる。蛍光体は、発光素子10が発する一次光の少なくとも一部を吸収して、一次光とは異なる波長の二次光を発する部材である。蛍光体は、以下に示す蛍光体のうちの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、透光性部材14は、蛍光体と例えばアルミナなどの無機物との焼結体、又は蛍光体の板状結晶であってもよい。
蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばY(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばLu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb(Al,Ga)12:Ce)、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)SiO:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えばCaMg(SiOCl:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えばSi6-zAl8-z:Eu(0<z<4.2))、SGS系蛍光体(例えばSrGa:Eu)、アルカリ土類アルミネート系蛍光体(例えば(Ba,Sr,Ca)MgAl1017-x:Eu,Mn)、αサイアロン系蛍光体(例えばM(Si,Al)12(O,N)16(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y、及びLaとCeを除くランタニド元素))、窒素含有アルミノ珪酸カルシウム系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN:Eu)、マンガン賦活フッ化物系蛍光体(一般式(I)A[M1-aMn]で表される蛍光体(但し、上記一般式(I)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNHからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす))が挙げられる。イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、Yの一部をGdで置換することで発光ピーク波長を長波長側にシフトさせることができる。また、マンガン賦活フッ化物系蛍光体の代表例としては、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体(例えばKSiF:Mn)が挙げられる。
透光性部材14は、蛍光体を含む蛍光体層15a及び/又は15bと、蛍光体を実質的に含有しない透光層16を備えることができる。蛍光体層15bの上面上に透光層16を備えることで、透光層16が保護層として機能を果たし、蛍光体層15b内の蛍光体の劣化を抑制することができる。
(光反射部材21)
光反射部材21は、発光装置1の上面方向への光取り出し効率の観点から、発光素子10の発光ピーク波長における光反射率が、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。さらに、光反射部材21は、白色であることが好ましい。光反射部材21は、母材となる樹脂材料に光反射性物質を含有することができる。光反射部材21は、液体状の樹脂材料を固体化することにより得ることができる。
光反射部材21は、母材として樹脂材料を含むことができる。母材となる樹脂材料は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。具体的には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂などの変性エポキシ樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂などの変性シリコーン樹脂、変成シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、変性ポリイミド樹脂、ポリフタルアミド(PPA)、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ABS樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、PBT樹脂等の樹脂を用いることができる。特に、光反射部材21の樹脂材料として、耐熱性及び耐光性に優れたエポキシ樹脂やシリコーン樹脂の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
光反射部材21においては、上記の母材となる樹脂材料が光反射性物質を含有することが好ましい。光反射性物質としては、発光素子10からの光を吸収しにくく、且つ、母材となる樹脂材料に対して屈折率差の大きい部材を用いることが好ましい。このような光反射性物質は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等である。
(接着剤層13a、導光部材13)
導光部材13は、発光素子10の側面を被覆し、発光素子10の側面から出射される光を発光装置1の上面方向、すなわち、第3面40c側に導光する。接着剤層13a及び導光部材13の材料は、光反射部材21で例示した樹脂材料を用いることができる。特に、接着剤層13a及び導光部材13として、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性の透光性樹脂を用いることが好ましい。なお、接着剤層13a及び導光部材13は、光の透過率が高いことが好ましい。そのため通常、接着剤層13a及び導光部材13は、光を反射、吸収又は散乱する添加物は実質的に含有しないことが好ましい。なお、接着剤層13a及び導光部材13は、上述の透光性部材14と同様の光拡散粒子及び/又は蛍光体を含有してもよい。
光反射部材21、導光部材13及び透光性部材14は、母材となる樹脂材料としてエポキシ樹脂を選択することができる。固体化した際にシリコーン樹脂よりも強度の高いエポキシ樹脂を選択することで、発光装置1の強度を向上させることができる。また、各部材の母材を同一種の樹脂材料で形成することで、各部材の密着強度を向上させることができる。また、上述の接着部材としてエポキシ樹脂を選択した場合、接着部材と光反射部材21等との接合強度を向上させることができる。
(実装基板51)
実装基板51は、ガラスエポキシ樹脂、セラミック又はポリイミドなどからなる板状の母材を備えている。また、実装基板51は、母材上に、銅、金、銀、ニッケル、パラジウム、タングステン、クロム、チタン、又はこれらの合金などからなるランド部や配線パターンを備えている。ランド部や配線パターンは例えばメッキ、積層圧着、貼り付け、スパッタ、蒸着、エッチングなどの方法を用いて形成される。
(接合部材52a及び52b)
接合部材52a及び52bは、当該分野で公知の材料のいずれをも用いることができる。具体的には、接合部材52a及び52bは、例えば、錫-ビスマス系、錫-銅系、錫-銀系、金-錫系等の半田(具体的には、AgとCuとSnとを主成分とする合金、CuとSnとを主成分とする合金、BiとSnとを主成分とする合金等)、共晶合金(AuとSnとを主成分とする合金、AuとSiとを主成分とする合金、AuとGeとを主成分とする合金等)、銀、金、パラジウム等の導電性ペースト、バンプ、異方性導電材、低融点金属等のろう材等が挙げられる。
(接着部材53)
接着部材53を設ける場合は、例えば、透光性部材14で列挙したエポキシ樹脂等の樹脂材料、又は、接合部材52a及び52bで列挙した材料により、接着部材53を形成することができる。接合部材52a及び52bと、接着部材53は、同一の材料により形成してもよく、別の材料により形成してもよい。接合部材52a及び52b、接着部材53を異なる材料により形成する場合は、接合部材52a及び52bは導電性の材料である半田により形成し、接着部材53はエポキシ樹脂等の樹脂材料により形成することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、図12A及び図12Bに示す工程において、中間構造体30の上面30a上に一対の第1導電部材25c及び25dを形成している。第1導電部材25c及び25dは第1電極11a及び第2電極11bのそれぞれに接続され、X方向に延びる。次に、図13A及び図13Bに示す工程において、光反射部材21及び一対の第1導電部材25c及び25dを切断することにより、切断面106を形成している。これにより、第1導電部材25c及び25dが、それぞれ、第1導電層25a及び25bに分断される。次に、図14A及び図14Bに示す工程において、切断面106上に、一対の第1導電層25a及び25bに接続されるように、一対の第2導電層26a及び26bを形成している。この結果、構造体40の第1面40aと隣接した第2面40b上に、一対の第2導電層26a及び26bを設けることができる。
第2導電層26a及び26bは、発光装置1の主な外部電極として機能する。図3Aおよび図3Bに示すように、第2導電層26a及び26bを接合部材52a及び52bを介して実装基板51に接続することにより、側面発光型の発光装置1を実現することができる。構造体40の第1面40a側には、第1導電層25a及び25bと、第2導電層26a及び26bしか設けられていないため、発光装置1の小型化が可能である。
また、本実施形態においては、図11A及び図11Bに示す工程において、中間構造体30の上面30aに一対の溝105a及び105bを形成し、図12A及び図12Bに示す工程において、一対の第1導電部材25c及び25dをそれぞれ一対の溝105a及び105b内に配置している。これにより、第1導電部材25c及び25dの位置を正確に決定することができる。この結果、例えば、第1導電層25aと第1導電層25bが短絡することを防止できる。また、第1導電層25a及び25bが構造体40の第1面40aから突出する高さを低減し、発光装置1をより小型化することができる。
更に、本実施形態においては、図13A及び図13Bに示す工程において、中間構造体30を個片化することにより、切断面106を形成している。このため、切断面106を形成するための特別な工程が不要である。この結果、発光装置1の製造プロセスを簡略化でき、製造コストを低減することができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
図15は、本実施形態に係る発光装置2を示す端面図である。
(発光装置2)
図15に示すように、本実施形態に係る発光装置2は、構造体40の第2面(実装面)40bにある光反射部材21に部分的に突出する突出部21tを有する。突出部21tは、構造体40の第2面(実装面)40bにおける第3面(光出射面)40c側の領域において、積層体20から遠ざかる方向に突出している。そして、第2導電層26a及び26bの端部26tが、突出部21tの側面上に配置されている。端部26tは、第1導電層25a及び25b側の端部の反対側に位置する。
第2面(実装面)40bの第3面(光出射面)40c側に突出部21tが位置することで、発光装置2は第2面(実装面)40bの第1面40a側(背面側)に凹部41を有する。凹部41内には、発光装置2を実装基板上に配置する際に接合部材が入り込む。発光装置2が凹部41を有することで、第2面(実装面)40bが平坦面である場合に比べて接合部材と接する面積が増加する。その結果、発光装置2と実装基板との接合強度を向上させることができる。また、第2面(実装面)40bの第3面40c(光出射面)側に突出部21tが位置することで、第3面40c側に接合部材が流れていくことを抑制できる。その結果、発光装置2から出射される光が接合部材によって遮られる等の可能性を低減することができる。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
図16A~図18Bは本実施形態に係る発光装置の製造方法を示す図である。図16A~図18Aは平面図であり、図16B~図18Bは各平面図に対応する端面図である。図16Bは図16Aに示すH-H’線による端面図であり、図16Aと同じ工程を示す。図17B及び図18Bについても同様である。
先ず、図4A~図12Bに示す工程を実施する。これらの工程の詳細な内容は、第1の実施形態と同様である。
(切断面116を形成する工程)
次に、図16A及び図16Bに示すように、中間構造体30の上面30aに、孔115を形成する。孔115は、中間構造体30におけるX方向において隣り合う積層体20間の部分であって、第1導電部材25c及び25dを分断する位置に形成する。孔115を形成することにより、第1導電部材25cは2つの第1導電層25aに分割され、第1導電部材25dは2つの第1導電層25bに分割される。孔115の側面が、中間構造体30の切断面116となる。
孔115の幅、すなわち、X方向における長さは、例えば、X方向において隣り合う積層体20間の離隔距離の0.2倍以上1.0倍以下であり、好ましくは、0.5倍以上0.8倍以下である。孔115の深さは、第1導電部材25c及び25dの厚さ以上とする。孔115の深さは、例えば、第1導電部材25c及び25dの厚さの40倍以上であり、中間構造体30の厚さ、すなわち、Z方向の長さの0.5倍以下である。より好ましくは、孔115の深さは、第1導電部材25c及び25dの厚さの20倍以上であり、中間構造体30の厚さの0.8倍以下である。なお、図16A及び図16Bに示す例では、孔115は中間構造体30をZ方向に貫通していないが、貫通していてもよい。
(第2導電部材26c及び26dを形成する工程)
次に、図17A及び図17Bに示すように、中間構造体30の上面30aから切断面116にわたって、第2導電部材26c及び26dを形成する。具体的には、液体状、ペースト状又は粉末状等の流動性を有する導電材料を、スパッタ、蒸着、塗布、スタンプ、めっき等の公知の方法を用いて形成する。
第2導電部材26cは第1導電層25a及び第1電極11aに接し、第2導電部材26dは第1導電層25b及び第2電極11bに接する。第2導電部材26cと第2導電部材26dは相互に離隔している。なお、第2導電部材26cは第1電極11aから離隔していてもよく、第2導電部材26dは第2電極11bから離隔していてもよい。
(中間構造体30を個片化する工程)
次に、図18A及び図18Bに示すように、孔115を分断するように光反射部材21並びに第2導電部材26c及び26dを切断することにより、中間構造体30を個片化する。具体的には、X方向及びY方向に延び、中間構造体30をZ方向に貫通する溝117を形成する。溝117の幅(溝117のX方向の長さ)は、第2導電部材26c及び26dが除去されない範囲で設定される。例えば、溝117の幅をW117とし、孔115の幅をW115とし、第2導電部材26c及び26dの厚さをt26としたとき、以下の式を満たすように幅W117を設定する。
117≦W115-2×t26
これにより、切断面116に第2導電部材26c及び26dを残留させることができる。第2導電部材26c及び26dの残留部分が、第2導電層26a及び26bとなる。このようにして、図15に示す発光装置2が製造される。光反射部材21のうち、孔115によっては分断されず、溝117によって分断された部分が、突出部21tとなる。
一例では、孔115の幅W115は、20μm以上200μm以下であり、好ましくは、50μm以上100μm以下である。第2導電部材26c及び26dの厚さt26は、1μm以上10μm以下であり、好ましくは、3μm以上7μm以下である。溝117の幅W117は、15μm以上100μm以下であり、好ましくは、30μm以上70μm以下である。従って、突出部21tの高さは、1μm以上20μm以下であり、好ましくは、5μm以上10μm以下である。
本実施形態によれば、光反射部材21に突出部21tを設けることにより、発光装置2を実装基板51に搭載したときに、構造体40の第2面40bと実装基板51の実装面51aとの間に、接合部材52a及び52bの少なくとも一部が収納されるスペースを形成することができる。これにより、実装基板51に対する発光装置2の位置が安定する。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
図19は、本実施形態に係る発光装置3を示す端面図である。
(発光装置3)
図19に示すように、本実施形態に係る発光装置3においては、構造体40の第1面40aに溝105a及び105bが形成されておらず、第1導電層25a及び25bが第1面40aから突出している。このような発光装置3は、第1の実施形態に係る発光装置の製造方法において、図11A及び図11Bに示す工程を省略することにより、製造することができる。本実施形態によれば、第1の実施形態と比較して、製造プロセスをより簡略化することができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
本発明は、例えば、表示装置の光源等に利用することができる。
1、2、3:発光装置
10:発光素子
11a、11b:電極
12:半導体積層体
13:導光部材
13a:接着剤層
14:透光性部材
15a、15b:蛍光体層
16:透光層
20、20A、20B:積層体
21:光反射部材
21t:突出部
25a、25b:第1導電層
25c、25d:第1導電部材
26a、26b:第2導電層
26c、26d:第2導電部材
26t:端部
30:中間構造体
30a:上面
40:構造体
40a:第1面
40b:第2面
40c:第3面
40d:第4面
40e:第5面
40f:第6面
41:凹部
50:光源装置
51:実装基板
51a:実装面
52a、52b:接合部材
53:接着部材
100:基板
100a:上面
101a、101b:金属層
101c:凸部
102:アライメントマーク
103:接合部材
105a、105b:溝
106:切断面
115:孔
116:切断面
117:溝
121:粘着シート
122:キャリア
L:光

Claims (11)

  1. 第1電極および第2電極を有する発光素子と、前記発光素子上に設けられた透光性部材と、前記発光素子及び前記透光性部材を含む積層体の側面を被覆する光反射部材と、を有し、前記第1電極および前記第2電極が前記光反射部材から露出する第1面と、前記光反射部材からなり前記第1面と連続し且つ交差する第2面とを有する構造体と、
    前記第1面において、前記第1電極及び前記第2電極にそれぞれ接続され、前記第2面に到達した一対の第1導電層と、
    前記第1面上から前記第2面上にわたって設けられ、前記一対の第1導電層にそれぞれ接続された一対の第2導電層と、
    を備え
    前記第1面には、前記第1電極および前記第2電極のそれぞれから前記第2面に向かう一対の溝が形成されており、前記一対の第1導電層は前記一対の溝内にそれぞれ配置された発光装置。
  2. 側面発光型である請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記透光性部材は、
    蛍光体を含む蛍光体層と、
    前記蛍光体層上に設けられ、蛍光体を実質的に含まない透光層と、
    を有する請求項1に記載の発光装置。
  4. 前記蛍光体層の上面よりも前記発光素子側に蛍光体が偏在している請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記蛍光体はマンガン賦活フッ化物系蛍光体である請求項3に記載の発光装置。
  6. 前記構造体は、前記発光素子と前記透光性部材との間に配置された導光部材をさらに有する請求項1に記載の発光装置。
  7. 前記一対の第1導電層は、前記第1電極の下面及び前記第2電極の下面とのみ接続される請求項1に記載の発光装置。
  8. 前記一対の第1導電層は、前記第1電極の側面及び下面の双方、並びに、前記第2電極の側面及び下面の双方と接続される請求項1に記載の発光装置。
  9. 前記構造体は、前記第2面と連続し前記第1面の反対側に位置する第3面と、前記第2面の反対側に位置する第4面と、前記光反射部材からなり前記第1面及び前記第2面と連続し且つ前記第1面及び前記第2面と交差した第5面と、前記光反射部材からなり前記第5面の反対側に位置する第6面と、をさらに有し、
    前記一対の第1導電層は、前記第5面及び前記第6面から離隔している請求項1に記載の発光装置。
  10. 前記構造体は、前記第2面と連続し、前記第1面の反対側に位置する第3面をさらに有し、
    前記第2面において、前記一対の第2導電層は、前記第3面から離隔している請求項1に記載の発光装置。
  11. 前記構造体は、前記第2面と連続し前記第1面の反対側に位置する第3面と、前記第2面の反対側に位置する第4面と、前記光反射部材からなり前記第1面及び前記第2面と連続し且つ前記第1面及び前記第2面と交差した第5面と、前記光反射部材からなり前記第5面の反対側に位置する第6面と、をさらに有し、
    前記一対の第2導電層は、前記第5面及び前記第6面から離隔している請求項1に記載の発光装置。
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