JP7393587B2 - 全芳香族ポリエステル及びポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

全芳香族ポリエステル及びポリエステル樹脂組成物 Download PDF

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers

Description

本発明は、全芳香族ポリエステル及びポリエステル樹脂組成物に関する。
液晶性ポリマーは、優れた流動性、機械強度、耐熱性、耐薬品性、電気的性質等をバランス良く有するため、高機能エンジニアリングプラスチックスとして好適に広く利用されている。液晶性ポリマーとしては、全芳香族ポリエステル及び全芳香族ポリエステルアミドが用いられている。例えば、特許文献1には、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、4-ヒドロキシ安息香酸、及び1,3-フェニレンジカルボン酸を反応させて得られる芳香族ポリエステルが開示されている。
特許第6411706号公報
近年、液晶性ポリマーには、耐熱性だけでなく、例えば、車載用途において耐加水分解性が要求されるようになっている。しかしながら、従来の液晶性ポリマーは、耐熱性と耐加水分解性との両立が不十分である。
本発明は、上記課題に鑑み、耐熱性及び耐加水分解性に優れる全芳香族ポリエステル及びポリエステル樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸から誘導される構成単位、アリーレンジカルボン酸から誘導される構成単位、及びアレーンジオールから誘導される構成単位を含み、ヒドロキシ安息香酸から誘導される構成単位を含み又は含まず、各構成単位の含有量が特定の範囲である全芳香族ポリエステルにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的に、本発明は、以下のものを提供する。
(1) 下記構成単位(II)、(III)、及び(IV)を含み、下記構成単位(I)を含み又は含まない、溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルであって、
全構成単位に対し、
構成単位(I)の含有量は、0~30モル%であり、
構成単位(II)の含有量は、15~45モル%であり、
構成単位(III)の含有量は、27.5~40モル%であり、
構成単位(IV)の含有量は、27.5~40モル%であり、
構成単位(I)~(IV)の合計の含有量は、100モル%である、全芳香族ポリエステル。
Figure 0007393587000001
(式中、Ar及びArは、それぞれ独立して、アリーレン基を表す。)
(2) 融点が340℃以上である、(1)に記載の全芳香族ポリエステル。
(3) 構成単位(I)と構成単位(II)との合計に対する構成単位(I)のモル比が0.6以下である、(1)又は(2)に記載の全芳香族ポリエステル。
(4) 構成単位(I)は、下記構成単位(I-1)であり、
構成単位(III)は、下記構成単位(III-1)であり、
構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)である、
(1)から(3)のいずれか1つに記載の全芳香族ポリエステル。
Figure 0007393587000002
(5) 構成単位(I)は、下記構成単位(I-1)であり、
構成単位(III)は、下記構成単位(III-1)であり、
構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)及び(IV-2)である、
(1)から(3)のいずれか1つに記載の全芳香族ポリエステル。
Figure 0007393587000003
(6) (1)から(5)のいずれか1つに記載の全芳香族ポリエステルを含有するポリエステル樹脂組成物。
(7) (1)から(5)のいずれか1つに記載の全芳香族ポリエステル又は(6)に記載のポリエステル樹脂組成物から成形されるポリエステル成形品。
本発明によれば、特定の構成単位を含み、他の特定の構成単位を含み又は含まず、溶融時に光学的異方性を示す、本発明の全芳香族ポリエステルは、耐熱性及び耐加水分解性に優れる。
また、本発明の全芳香族ポリエステルは、成形加工温度があまり高くないために、特殊な構造を持った成形機を用いずとも射出成形、押出成形、圧縮成形等が可能である。
本発明の全芳香族ポリエステルは、上記の通り、耐熱性及び耐加水分解性に優れ、かつ、様々な成形機を用いて成形可能である結果、種々の立体成形品、繊維、フィルム等に容易に加工できる。このため、本発明の全芳香族ポリエステルの好適な用途である、コネクター、CPUソケット、リレースイッチ部品、ボビン、アクチュエータ、ノイズ低減フィルターケース、OA機器の加熱定着ロール、又は車載部品(例えば、ECUボックス、コネクターボックス等の車載部品ケース;車載センサー等の車載電装部品)等の成形品も容易に得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
<全芳香族ポリエステル>
本発明の全芳香族ポリエステルは、下記構成単位(II)、(III)、及び(IV)を含み、下記構成単位(I)を含み又は含まない。下記式中、Ar及びArは、それぞれ独立して、アリーレン基を表す。
Figure 0007393587000004
構成単位(I)は、例えば、2-ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、又は4-ヒドロキシ安息香酸(以下、それぞれ、「2-HBA」、「3-HBA」、又は「4-HBA」ともいう。)から誘導され、耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、好ましくは4-ヒドロキシ安息香酸から誘導される。以下、2-HBA、3-HBA、4-HBA等の、構成単位(I)を誘導するモノマーをモノマー(I)ともいう。本発明の全芳香族ポリエステルにおいて、全構成単位に対して構成単位(I)の含有量は、0~30モル%である。構成単位(I)の含有量が30モル%を超えると、耐熱性及び耐加水分解性の少なくとも一方が不十分となりやすい。耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、構成単位(I)の含有量は、好ましくは0~25モル%、より好ましくは0~20モル%、更により好ましくは0~15モル%、一層更により好ましくは0~5モル%である。
構成単位(II)は、例えば、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸(以下、「HNA」ともいう。)から誘導される。以下、HNA等の、構成単位(II)を誘導するモノマーをモノマー(II)ともいう。本発明の全芳香族ポリエステルにおいて、全構成単位に対して構成単位(II)の含有量は、15~45モル%である。構成単位(II)の含有量が15モル%未満、又は45モル%を超えると、耐熱性及び耐加水分解性の少なくとも一方が不十分となりやすい。耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、構成単位(II)の含有量は、好ましくは16.5~41.5モル%、より好ましくは18~38モル%である。
構成単位(III)を表す式において、Arとしては、例えば,1,2-フェニレン基、1,3-フェニレン基、1,4-フェニレン基、2,6-ナフチレン基が挙げられ、耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、1,4-フェニレン基が好ましい。よって、構成単位(III)は、例えば、1,3-フェニレンジカルボン酸(以下、「IA」ともいう。)、1,4-フェニレンジカルボン酸(以下、「TA」ともいう。)、2,6-ナフタレンジカルボン酸(以下、「NDA」ともいう。)から誘導され、耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、好ましくは1,4-フェニレンジカルボン酸から誘導される。以下、IA、TA、NDA等の、構成単位(III)を誘導するモノマーをモノマー(III)ともいう。本発明の全芳香族ポリエステルにおいて、全構成単位に対して構成単位(III)の含有量は、27.5~40モル%である。構成単位(III)の含有量が27.5モル%未満、又は40モル%を超えると、耐熱性及び耐加水分解性の少なくとも一方が不十分となりやすい。耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、構成単位(III)の含有量は、好ましくは29~40モル%、より好ましくは30~40モル%であり、更により好ましくは32~40モル%であり、一層更により好ましくは35~40モル%である。
構成単位(IV)を表す式において、Arとしては、例えば,1,2-フェニレン基、1,3-フェニレン基、1,4-フェニレン基、2,6-ナフチレン基、4,4’-ビフェニル基が挙げられ、耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、4,4’-ビフェニル基及び1,4-フェニレン基が好ましい。よって、構成単位(IV)は、例えば、ハイドロキノン(以下、「HQ」ともいう。)、2,6-ジヒドロキシナフタレン、4,4’-ジヒドロキシビフェニル(以下、「BP」ともいう。)から誘導され、耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、好ましくは4,4’-ジヒドロキシビフェニル及び/又はハイドロキノンから誘導される。以下、HQ、BP等の、構成単位(IV)を誘導するモノマーをモノマー(IV)ともいう。本発明の全芳香族ポリエステルにおいて、全構成単位に対して構成単位(IV)の含有量は、27.5~40モル%である。構成単位(IV)の含有量が27.5モル%未満、又は40モル%を超えると、耐熱性及び耐加水分解性の少なくとも一方が不十分となりやすい。耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、構成単位(IV)の含有量は、好ましくは29~40モル%、より好ましくは30~40モル%であり、更により好ましくは32~40モル%であり、一層更により好ましくは35~40モル%である。
以上の通り、本発明の全芳香族ポリエステルは、上記構成単位(II)、(III)、及び(IV)を含み、上記構成単位(I)を含み又は含まず、上記構成単位(I)~(IV)の各々を全構成単位に対して特定の量含有するため、耐熱性及び耐加水分解性に優れる。なお、本発明の全芳香族ポリエステルは、全構成単位に対して構成単位(I)~(IV)を合計で100モル%含む。
耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、構成単位(I)と構成単位(II)との合計に対する構成単位(I)のモル比は、0.6以下であることが好ましく、0.55以下であることがより好ましく、0.5以下であることが更により好ましい。上記モル比の下限は、特に限定されず、0以上でよく、0.02以上でも0.04以上でもよい。
耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、本発明の一実施形態に係る全芳香族ポリエステルにおいて、構成単位(I)は、下記構成単位(I-1)であり、構成単位(III)は、下記構成単位(III-1)であり、構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)であることが好ましい。構成単位(I-1)は、例えば、4-ヒドロキシ安息香酸から誘導される。構成単位(III-1)は、例えば、1,4-フェニレンジカルボン酸から誘導される。構成単位(IV-1)は、例えば、4,4’-ジヒドロキシビフェニルから誘導される。本実施形態において、構成単位(I-1)の含有量、構成単位(III-1)の含有量、及び構成単位(IV-1)の含有量は、それぞれ、構成単位(I)の含有量、構成単位(III)の含有量、及び構成単位(IV)の含有量について上述したのと同様である。
Figure 0007393587000005
耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、本発明の別の実施形態に係る全芳香族ポリエステルにおいて、構成単位(I)は、下記構成単位(I-1)であり、構成単位(III)は、下記構成単位(III-1)であり、構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)及び(IV-2)であることが好ましい。構成単位(I-1)、構成単位(III-1)、及び構成単位(IV-1)の由来は上述の通りである。構成単位(IV-2)は、例えば、ハイドロキノンから誘導される。本実施形態において、構成単位(I-1)の含有量、構成単位(III-1)の含有量、及び構成単位(IV-1)と構成単位(IV-2)との合計の含有量は、それぞれ、構成単位(I)の含有量、構成単位(III)の含有量、及び構成単位(IV)の含有量について上述したのと同様である。構成単位(IV-1)と構成単位(IV-2)との合計に対する構成単位(IV-2)のモル比は、特に限定されず、0超1未満でよい。上記モル比の上限は、耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、0.75以下が好ましく、0.55以下がより好ましく、0.5以下が更により好ましい。上記モル比の下限は、耐熱性と耐加水分解性との両立の観点から、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、0.4以上が更により好ましい。
Figure 0007393587000006
次いで、本発明の全芳香族ポリエステルの製造方法について説明する。本発明の全芳香族ポリエステルは、直接重合法やエステル交換法等を用いて重合される。重合に際しては、溶融重合法、溶液重合法、スラリー重合法、固相重合法等、又はこれらの2種以上の組み合わせが用いられ、溶融重合法、又は溶融重合法と固相重合法との組み合わせが好ましく用いられる。
これらの重合に際しては種々の触媒の使用が可能であり、代表的なものとしては、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、トリス(2,4-ペンタンジオナト)コバルト(III)等の金属塩系触媒、1-メチルイミダゾール、4-ジメチルアミノピリジン等の有機化合物系触媒を挙げることができる。
反応条件としては、例えば、反応温度200~380℃、最終到達圧力0.1~760Torr(即ち、13~101,080Pa)である。特に溶融反応では、例えば、反応温度260~380℃、好ましくは300~360℃、最終到達圧力1~100Torr(即ち、133~13,300Pa)、好ましくは1~50Torr(即ち、133~6,670Pa)である。
反応は、全原料モノマー(モノマー(I)~(IV)又はモノマー(II)~(IV))、アシル化剤、及び触媒を同一反応容器に仕込むことで開始させることもできるし(一段方式)、モノマー(I)、(II)、及び(IV)の水酸基をアシル化剤によりアシル化させた後、モノマー(I)、(II)、及び(III)のカルボキシル基と作用させ、又は、モノマー(II)及び(IV)の水酸基をアシル化剤によりアシル化させた後、モノマー(II)及び(III)のカルボキシル基と作用させることで開始させることもできる(二段方式)。
溶融重合は、反応系内が所定温度に達した後、減圧を開始して所定の減圧度にして行う。撹拌機のトルクが所定値に達した後、不活性ガスを導入し、減圧状態から常圧を経て、所定の加圧状態にして反応系から全芳香族ポリエステルを排出する。
上記重合方法により製造された全芳香族ポリエステルは、更に常圧又は減圧、不活性ガス中で加熱する固相重合により分子量の増加を図ることができる。固相重合反応の好ましい条件は、反応温度230~350℃、好ましくは260~330℃、最終到達圧力10~760Torr(即ち、1,330~101,080Pa)である。
次いで、全芳香族ポリエステルの性質について説明する。本発明の全芳香族ポリエステルは、溶融時に光学的異方性を示す。溶融時に光学的異方性を示すことは、本発明の全芳香族ポリエステルが液晶性ポリマーであることを意味する。
本発明において、全芳香族ポリエステルが液晶性ポリマーであることは、全芳香族ポリエステルが熱安定性と易加工性を併せ持つ上で不可欠な要素である。上記構成単位(II)、(III)、及び(IV)を含み、上記構成単位(I)を含み又は含まない全芳香族ポリエステルは、構成成分及びポリマー中のシーケンス分布によっては、異方性溶融相を形成しないものも存在するが、本発明のポリマーは溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルに限られる。
溶融異方性の性質は直交偏光子を利用した慣用の偏光検査方法により確認することができる。より具体的には溶融異方性の確認は、オリンパス社製偏光顕微鏡を使用しリンカム社製ホットステージにのせた試料を溶融し、窒素雰囲気下で150倍の倍率で観察することにより実施できる。液晶性ポリマーは光学的に異方性であり、直交偏光子間に挿入したとき光を透過させる。試料が光学的に異方性であると、例えば溶融静止液状態であっても偏光は透過する。
ネマチックな液晶性ポリマーは融点以上で著しく粘性低下を生じるので、一般的に融点又はそれ以上の温度で液晶性を示すことが加工性の指標となる。融点は、でき得る限り高い方が耐熱性の観点からは好ましいが、ポリマーの溶融加工時の熱劣化や成形機の加熱能力等を考慮すると、340℃以上であることが好ましい目安となる。なお、より好ましくは341~400℃であり、更により好ましくは343~380℃である。
本発明の全芳香族ポリエステルの融点より10~30℃高い温度、かつ、剪断速度1000/秒における前記全芳香族ポリエステルの溶融粘度は、好ましくは500Pa・s以下であり、より好ましくは0.5~300Pa・sであり、更により好ましくは1~100Pa・sである。上記溶融粘度が上記範囲内であると、前記全芳香族ポリエステルそのもの、又は、前記全芳香族ポリエステルを含有する組成物は、その成形時において、流動性が確保されやすく、充填圧力が過度になりにくい。なお、本明細書において、溶融粘度とは、ISO11443に準拠して測定した溶融粘度をいう。
<ポリエステル樹脂組成物>
上記の本発明の全芳香族ポリエステルには、使用目的に応じて各種の繊維状、粒状、板状の無機及び有機の充填剤を配合することができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物に配合される、無機充填剤としては、繊維状、粒状、板状のものがある。
繊維状無機充填剤としてはガラス繊維、ミルドガラスファイバー、炭素繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維、ウォラストナイトの如き珪酸塩の繊維、硫酸マグネシウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物等の無機質繊維状物質が挙げられる。特に代表的な繊維状充填剤はガラス繊維である。
また、粒状無機充填剤としてはカーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラス粉、硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、クレー、硅藻土、ウォラストナイトの如き硅酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他フェライト、炭化硅素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
また、板状無機充填剤としてはマイカ、ガラスフレーク、タルク、各種の金属箔等が挙げられる。
有機充填剤の例を示せば芳香族ポリエステル繊維、液晶性ポリマー繊維、芳香族ポリアミド、ポリイミド繊維等の耐熱性高強度合成繊維等である。
これらの無機及び有機充填剤は一種又は二種以上併用することができる。繊維状無機充填剤と粒状又は板状無機充填剤との併用は、機械的強度と寸法精度、電気的性質等を兼備する上で好ましい組み合わせである。特に好ましくは、繊維状充填剤としてガラス繊維、板状充填剤としてマイカ及びタルクであり、これらの合計の配合量は、全芳香族ポリエステル100質量部に対して好ましくは120質量部以下、より好ましくは20~80質量部である。ガラス繊維をマイカ又はタルクと組み合わせることで、ポリエステル樹脂組成物は、熱変形温度、機械的物性等の向上が特に顕著である。
これらの充填剤の使用にあたっては必要ならば収束剤又は表面処理剤を使用することができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、上述の通り、必須成分として、本発明の全芳香族ポリエステルを含み、任意に無機又は有機充填剤を含むが、本発明の効果を害さない範囲であれば、その他の成分が含まれていてもよい。ここで、その他の成分とは、どのような成分であってもよく、例えば、その他の樹脂、酸化防止剤、安定剤、顔料、結晶核剤等の添加剤を挙げることができる。
また、本発明のポリエステル樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、従来公知の方法で、ポリエステル樹脂組成物を調製することができる。
<ポリエステル成形品>
本発明のポリエステル成形品は、本発明の全芳香族ポリエステル又はポリエステル樹脂組成物を成形してなる。成形方法としては、特に限定されず一般的な成形方法を採用することができる。一般的な成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、真空成形、発泡成形、回転成形、ガスインジェクション成形等の方法を例示することができる。
本発明の全芳香族ポリエステル等を成形してなるポリエステル成形品は、耐熱性及び耐加水分解性に優れる。また、本発明のポリエステル樹脂組成物を成形してなるポリエステル成形品は、耐熱性及び耐加水分解性に優れるとともに、無機又は有機充填剤を含む場合には、機械的強度等が更に改善される。
また、本発明の全芳香族ポリエステル、ポリエステル樹脂組成物は、成形性に優れるため、容易に所望の形状のポリエステル成形品が得られる。
以上のような性質を有する本発明のポリエステル成形品の好ましい用途としては、コネクター、CPUソケット、リレースイッチ部品、ボビン、アクチュエータ、ノイズ低減フィルターケース、OA機器の加熱定着ロール、又は車載部品(例えば、ECUボックス、コネクターボックス等の車載部品ケース;車載センサー等の車載電装部品)等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
<実施例1>
撹拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、脂肪酸金属塩触媒を仕込み、窒素置換を開始した。
(I)4-ヒドロキシ安息香酸5.74g(2モル%)(4-HBA)
(II)6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸70.40g(18モル%)(HNA)
(III)1,4-フェニレンジカルボン酸138.12g(40モル%)(TA)
(IV)4,4’-ジヒドロキシビフェニル45.77g(20モル%)(BP)
(IV)ハイドロキノン77.40g(20モル%)(HQ)
酢酸カリウム触媒45mg
無水酢酸220.68g
原料を仕込んだ後、重合容器内を窒素置換し、反応系の温度を200℃に上げた。その後、更に380℃まで6時間かけて昇温し、そこから20分かけて10Torr(即ち1330Pa)まで減圧して、酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ペレタイズしてペレット状の全芳香族ポリエステルを得た。
<評価>
実施例1の全芳香族ポリエステルについて、融点の測定及び耐熱性の評価並びに分子量保持率の測定及び耐加水分解性の評価を以下の方法で行った。結果を表1又は2に示す。
[融点の測定及び耐熱性の評価]
DSC(パーキンエルマー社製)にて、ポリマーを室温から20℃/分の昇温条件で加熱した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の測定後、(Tm1+40)℃の温度で2分間保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した後、再度、20℃/分の昇温条件で加熱した際に観測される吸熱ピークの温度を測定し、ポリマーの融点とした。測定された融点に基づき、ポリマーの耐熱性を下記の通り評価した。
〇:融点が340℃以上である場合、ポリマーの耐熱性は良好であると評価した。
×:融点が340℃未満である場合、ポリマーの耐熱性は不良であると評価した。
[分子量保持率の測定及び耐加水分解性の評価]
実施例1で得られたペレットをプレッシャークッカー試験機にて121℃、100%RHの条件で300時間処理した。処理の前後で、ペレット中のポリマーについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算の質量平均分子量を測定し、下記式で分子量保持率(単位:%)を算出した。算出された分子量保持率に基づき、ポリマーの耐加水分解性を下記の通り評価した。
分子量保持率=(処理後の質量平均分子量/処理前の質量平均分子量)×100
〇:分子量保持率が57.5%以上である場合、ポリマーの耐加水分解性は良好であると評価した。
×:分子量保持率が57.5%未満である場合、ポリマーの耐加水分解性は不良であると評価した。
<実施例2~5、参考例6~8、比較例1~10>
原料モノマーの種類、仕込み比率(モル%)を表1又は2に示す通りとした以外は、実施例1と同様にしてポリマーを得た。また、実施例1と同様の測定及び評価を行った。ただし、実施例2~5、参考例及び比較例1~10では、最終重合温度を380℃から360℃に変更した。結果を表1又は2に示す。なお、表中、IAは、1,3-フェニレンジカルボン酸を表し、APAPは、N-アセチル-p-アミノフェノールを表す。
Figure 0007393587000007
Figure 0007393587000008
※比較例9及び10では、ポリマーを製造することができなかったため、融点及び分子量保持率の測定並びに耐熱性及び耐加水分解性の評価を行うことができなかった。
表1及び2に記載の結果から明らかなように、実施例の全芳香族ポリエステルは、耐熱性及び耐加水分解性のいずれにも優れることが確認された。

Claims (8)

  1. 下記構成単位(II)、(III)、及び(IV)を含み、下記構成単位(I)を含み又は含まない、溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルであって、
    全構成単位に対し、
    構成単位(I)の含有量は、0~15モル%であり、
    構成単位(II)の含有量は、15~28モル%であり、
    構成単位(III)の含有量は、35~40モル%であり、
    構成単位(IV)の含有量は、35~40モル%であり、
    構成単位(I)~(IV)の合計の含有量は、100モル%であり、
    構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)であり、又は、下記構成単位(IV-1)及び(IV-2)であり、
    融点が349℃以上373℃以下である、全芳香族ポリエステル。
    Figure 0007393587000009
    (式中、Ar及びArは、それぞれ独立して、アリーレン基を表す。)
    Figure 0007393587000010
  2. 構成単位(I)は、下記構成単位(I-1)であり、
    構成単位(III)は、下記構成単位(III-1)であり、
    構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)である、
    請求項1に記載の全芳香族ポリエステル。
    Figure 0007393587000011
  3. 構成単位(I)は、下記構成単位(I-1)であり、
    構成単位(III)は、下記構成単位(III-1)であり、
    構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)及び(IV-2)である、
    請求項1に記載の全芳香族ポリエステル。
    Figure 0007393587000012
  4. 下記構成単位(II)、(III)、及び(IV)を含み、下記構成単位(I)を含み又は含まない、溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルであって、
    全構成単位に対し、
    構成単位(I)の含有量は、0~15モル%であり、
    構成単位(II)の含有量は、15~28モル%であり、
    構成単位(III)の含有量は、35~40モル%であり、
    構成単位(IV)の含有量は、35~40モル%であり、
    構成単位(I)~(IV)の合計の含有量は、100モル%であり、
    構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)であり、
    融点が349℃以上373℃以下である、全芳香族ポリエステル。
    Figure 0007393587000013
    (式中、Ar及びArは、それぞれ独立して、アリーレン基を表す。)
    Figure 0007393587000014
  5. 下記構成単位(II)、(III)、及び(IV)を含み、下記構成単位(I)を含み又は含まない、溶融時に光学的異方性を示す全芳香族ポリエステルであって、
    全構成単位に対し、
    構成単位(I)の含有量は、0~15モル%であり、
    構成単位(II)の含有量は、15~28モル%であり、
    構成単位(III)の含有量は、35~40モル%であり、
    構成単位(IV)の含有量は、35~40モル%であり、
    構成単位(I)~(IV)の合計の含有量は、100モル%であり、
    構成単位(I)は、下記構成単位(I-1)であり、
    構成単位(III)は、下記構成単位(III-1)であり、
    構成単位(IV)は、下記構成単位(IV-1)及び(IV-2)であり、
    構成単位(IV-1)と構成単位(IV-2)との合計に対する構成単位(IV-2)のモル比は、0.4以上0.55以下であり、
    融点が349℃以上373℃以下である、全芳香族ポリエステル。
    Figure 0007393587000015
    (式中、Ar及びArは、それぞれ独立して、アリーレン基を表す。)
    Figure 0007393587000016
  6. 構成単位(I)と構成単位(II)との合計に対する構成単位(I)のモル比が0.6以下である、請求項1から5のいずれか1項に記載の全芳香族ポリエステル。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の全芳香族ポリエステルを含有するポリエステル樹脂組成物。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の全芳香族ポリエステル又は請求項7に記載のポリエステル樹脂組成物から成形されるポリエステル成形品。
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