JP7391280B2 - 通信装置、無線測距システム、制御回路、記憶媒体および異常検出方法 - Google Patents

通信装置、無線測距システム、制御回路、記憶媒体および異常検出方法 Download PDF

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Description

本開示は、無線信号を用いて距離を測定する通信装置、無線測距システム、制御回路、記憶媒体および異常検出方法に関する。
無線信号を送受信するタイミングから装置間の距離を測定する技術が利用されている。移動装置が、予め位置が分かっている3つ以上の固定装置との間の距離を測定すると、移動装置の位置を推定することができる。
移動装置の位置を推定する位置検知システムは、鉄道、自動車など様々な分野で活用される可能性がある。しかしながら、悪意を持った者が固定装置を本来あるべき位置から移動させたり、固定装置の盗難を行ったりすると、移動装置の位置を正しく推定することができなくなり、システムの安全性が大きく損なわれる恐れがある。
特許文献1には、GPS(Global Positioning System)により取得した端末装置の位置と、端末装置が存在する予定の軌道との間の距離を計算し続け、計算した距離が予め定められた閾値を超えた場合、端末装置が本来存在する予定の軌道から不正に持ち出されたと判定することで、端末装置の不正持ち出しを検出する持出検出装置が開示されている。この持出検出装置は、端末装置とは別途用意された装置である。
特許第6871816号公報
しかしながら、上記従来の技術は、GPS測位が行えない場所では端末装置の不正持ち出しなど端末装置の位置に生じる異常を検出することができないという問題があった。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、GPS測位が行えない場所であっても装置の位置に生じた異常を検出することが可能な通信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる通信装置は、地上に固定された固定装置と無線通信する通信装置であって、固定装置からの受信信号に基づいて固定装置と当該通信装置との間の距離を算出する距離算出部と、固定装置と通信装置との間の距離、または、通信装置の絶対位置を示し、通信装置の予定位置に基づく情報である比較対象情報を取得する比較対象情報取得部と、距離算出部が算出する距離と、比較対象情報とが一致しているか否かに基づいて、固定装置の位置に生じる異常を検出する異常検出部と、を備えることを特徴とする。
本開示にかかる通信装置は、GPS測位が行えない場所であっても装置の位置に生じた異常を検出することが可能になるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる無線測距システムの概略を示す図 図1に示す無線測距システムにおいて、移動装置の位置を推定する方法の概略について説明するための図 図1に示す無線測距システムにおいて、移動装置の位置を推定する具体的な方法について説明するための図 実施の形態1にかかる固定装置の機能構成を示す図 実施の形態1にかかる移動装置の機能構成を示す図 図5に示す距離情報データベースの一例を示す図 固定装置と移動装置との位置関係の経時変化の一例を示す図 実施の形態1にかかる固定装置の絶対位置を示す絶対位置データベースの概略を示す図 実施の形態1にかかる無線測距システムの動作を説明するためのフローチャート 実施の形態2にかかる移動装置の機能構成を示す図 実施の形態2にかかる無線測距システムの動作を説明するためのフローチャート 実施の形態4にかかる無線測距システムの構成例を示す図 実施の形態4にかかる固定装置の機能構成を示す図 図13に示す固定装置間距離情報データベースの一例を示す図 実施の形態4にかかる固定装置の絶対位置を示す絶対位置データベースの概略を示す図 実施の形態4にかかる無線測距システムの動作を説明するためのフローチャート 実施の形態5にかかる固定装置の機能構成を示す図 実施の形態5にかかる無線測距システムの動作を説明するためのフローチャート 実施の形態6にかかる固定装置の機能構成を示す図 実施の形態6にかかる無線測距システムの動作を説明するためのフローチャート 実施の形態1~7にかかる固定装置および移動装置の機能を実現するための専用のハードウェアを示す図 実施の形態1~7にかかる固定装置および移動装置の機能を実現するための制御回路の構成を示す図
以下に、本開示の実施の形態にかかる通信装置、無線測距システム、制御回路、記憶媒体および異常検出方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明中において、同様の機能を有する複数の構成要素のそれぞれを区別する場合、共通の符号に続けてハイフンと数字を付して区別する。また、同様の機能を有する構成要素であってその一部の機能が異なる複数の構成要素のそれぞれを区別する場合、共通の符号に続けてアルファベットを付して区別する。これらの構成要素のそれぞれを区別する必要がない場合、共通の符号のみを付する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる無線測距システム100Aの概略を示す図である。無線測距システム100Aは、地上に固定された固定装置1-1~1-3と、絶対位置が変化する移動装置2Aとを有する。移動装置2Aは、複数の固定装置1と無線通信する機能を有する通信装置の一例である。移動装置2Aは、複数の固定装置1のそれぞれとの間で送受信する無線信号の送受信タイミングを用いて、複数の固定装置1のそれぞれとの間の距離を測定することにより、移動装置2Aの位置を推定する機能を有する。
なお、ここでは簡単のため3台の固定装置1-1~1-3と、1台の移動装置2Aとを示したが、無線測距システム100Aは、4台以上の固定装置1を有してもよいし、2台以上の移動装置2Aを有してもよい。
図2は、図1に示す無線測距システム100Aにおいて、移動装置2Aの位置を推定する方法の概略について説明するための図である。移動装置2Aと固定装置1-1との間の距離を測定することができると、移動装置2Aは、固定装置1-1を中心として測定された距離の半径を有する円周3-1上のどこかに位置していることが分かる。同様に、移動装置2Aと固定装置1-2との間の距離を測定することができると、移動装置2Aは、固定装置1-2を中心として測定された距離の半径を有する円周3-2上のどこかに位置していることが分かる。同様に、移動装置2Aと固定装置1-3との間の距離を測定することができると、移動装置2Aは、固定装置1-3を中心として測定された距離の半径を有する円周3-3上のどこかに位置していることが分かる。このため、3台の固定装置1-1~1-3のそれぞれと移動装置2Aとの間の距離が分かると、円周3-1,3-2,3-3の交点に移動装置2Aが位置することが分かる。つまり、移動装置2Aは、3台以上の固定装置1との間の距離を算出することで、移動装置2Aの位置を推定することが可能になる。
ここで、移動装置2Aが固定装置1との距離を算出する具体的な方法の一例を説明する。ここでは、TWR(Two Way Ranging)方式と呼ばれる方法について説明する。図3は、図1に示す無線測距システム100Aにおいて、移動装置2Aの位置を推定する具体的な方法について説明するための図である。まず、移動装置2Aは、自らの送信時刻T1を含む送信時刻データを固定装置1に対して送信する。固定装置1は、送信時刻データを受信した受信時刻R1に加えて、移動装置2Aに対して応答を返すときの送信時刻T2を付加して応答する。移動装置2Aは、固定装置1からの応答を受信した受信時刻R2を把握することができるため、結果的に、送信時刻T1、受信時刻R1、送信時刻T2および、受信時刻R2といった時刻データを把握することができる。
固定装置1と移動装置2Aとの間の距離は、固定装置1と移動装置2Aとの間の伝搬遅延時間から算出することができる。伝搬遅延時間は、上記の時刻データを用いて、R1-T1、R2-T2の2通りの方法で算出することができる。これら2つの伝搬遅延時間の平均値TDは、以下の数式(1)で表される。
D={(R1-T1)+(R2-T2)}÷2 ・・・(1)
ここで、固定装置1と移動装置2Aとの間で時刻同期が十分でない場合、固定装置1の時刻と移動装置2Aの時刻との間には差が存在する。固定装置1の時刻が移動装置2Aの時刻と比較してαだけずれていると仮定した場合、R1をR1+αとし、T2をT2+αとすればよい。時刻差αを考慮した場合、伝搬遅延時間の平均値TDは、以下の数式(2)で表される。
D=[{(R1+α)-T1)}+{R2-(T2+α)}]÷2
={(R1-T1)+(R2-T2)}÷2 ・・・(2)
つまり、固定装置1の時刻と移動装置2Aの時刻との間に時刻差αが存在したとしても、平均値TDをとることでαは打ち消し合って数式(2)は数式(1)と同一となるため、時刻差αの値によらず固定装置1と移動装置2Aとの間の伝搬遅延時間を正しく算出することができる。したがって、平均値TDをとることで、伝搬遅延時間から距離を正確に算出することができる。
なお、固定装置1の時刻と移動装置2Aの時刻とが同期されているシステムであって、時刻差αがゼロである場合、上述のように送信時刻および受信時刻の時刻データを通信でやり取りしなくても、例えば、信号を送信する時刻を予め定めておけば、受信側で受信時刻を観測することにより、伝搬遅延時間を容易に算出することができる。また、単純に固定装置1からの送信信号の受信電力の減衰度合いから、移動装置2A側で距離を算出することもできる。このように、無線信号を用いて距離を測定する方法は複数考えられ、無線測距システム100においては、どのような距離算出方法を用いてもよい。
また、ここでは移動装置2Aに複数の距離情報を集約して移動装置2Aの位置を推定する例を示したが、各固定装置1が移動装置2Aからの応答信号をもとに移動装置2Aとの間の距離を推定し、複数の距離情報を固定装置1側で集約して移動装置2Aの位置を推定してもよい。
なお、固定装置1および移動装置2Aの間は、どのような無線信号を用いてもよいが、例えば、超広域無線(UWB:Ultra-Wide Band)信号を用いることが望ましい。UWB信号は、時間領域でみると超短パルス信号であり、UWB信号を用いることで通信の送受信タイミングを高精度に把握することができるため、高精度な測距が可能になる。
以下、無線測距システム100Aは、列車の位置検知システムであることとして説明する。この場合、固定装置1は線路に沿って設置され、移動装置2Aは列車上に設置される。列車上に設置された移動装置2Aの位置を推定することで、列車の位置を推定することができる。また、列車は線路上を走行するため、予め定められた経路を概ね一次元で移動すると考えることができる。
図4は、実施の形態1にかかる固定装置1の機能構成を示す図である。固定装置1は、アンテナ11と、サーキュレータ12と、固定装置送信部13と、固定装置受信部14とを有する。アンテナ11は、サーキュレータ12に接続されており、固定装置1の外部からの受信信号をサーキュレータ12に出力すると共に、サーキュレータ12から入力される送信信号を固定装置1の外部の装置に送信する。サーキュレータ12は、送信信号と受信信号とを分波する機能を有する。サーキュレータ12は、固定装置送信部13から入力される送信信号をアンテナ11に出力し、アンテナ11から入力される受信信号を固定装置受信部14に出力する。
固定装置送信部13は、サーキュレータ12およびアンテナ11を介して信号を送信する。固定装置1は、移動装置2Aに対して、固定装置1と移動装置2Aとの間の距離を算出するために必要な信号を送信するだけでなく、固定装置1を識別可能な識別子も送信する。識別子と固定装置1の絶対位置情報とを予め対応づけておくことによって、識別子を送信することで、移動装置2A側で各固定装置1の絶対位置情報を把握することが可能である。また、固定装置1は、絶対位置情報自体を移動装置2Aへ直接送信してもよい。固定装置受信部14は、アンテナ11およびサーキュレータ12を介して、移動装置2Aから送信される無線信号を受信する。
図5は、実施の形態1にかかる移動装置2Aの機能構成を示す図である。移動装置2Aは、アンテナ21と、サーキュレータ22と、移動装置送信部23と、移動装置受信部24Aとを有する。アンテナ21は、サーキュレータ22に接続されており、移動装置2Aの外部からの受信信号をサーキュレータ22に出力すると共に、サーキュレータ22から入力される送信信号を送信する。サーキュレータ22は、送信信号と受信信号とを分波する機能を有する。サーキュレータ22は、移動装置送信部23から入力される送信信号をアンテナ21に出力し、アンテナ21から入力される受信信号を移動装置受信部24Aに出力する。
移動装置送信部23は、サーキュレータ22およびアンテナ21を介して信号を送信する。移動装置受信部24Aは、アンテナ21およびサーキュレータ22を介して、固定装置1から送信される無線信号を受信する。また移動装置受信部24Aは、距離算出部25と、比較対象情報取得部26Aと、異常検出部27と、固定装置絶対位置情報抽出部28と、位置算出部29と、距離情報データベース30とを有する。
距離算出部25は、固定装置1からの受信信号に基づいて、固定装置1と移動装置2Aとの間の距離を算出する。距離算出部25は、距離算出部25-1~25-Nを有し、距離算出部25-1~25-Nのそれぞれは、N台の固定装置1-1~1-Nのそれぞれとの間の距離を算出する。具体的には、距離算出部25-1は、固定装置1-1と移動装置2Aとの間の距離を算出し、距離算出部25-2は、固定装置1-2と移動装置2Aとの間の距離を算出し、距離算出部25-Nは、固定装置1-Nと移動装置2Aとの間の距離を算出する。Nは、3以上の整数である。距離算出部25は、算出した距離を異常検出部27および位置算出部29のそれぞれに出力する。
比較対象情報取得部26Aは、異常検出部27が使用する比較対象情報を取得し、取得した比較対象情報を異常検出部27に出力する。比較対象情報は、異常検出機能を有する通信装置の予定位置に基づいて予め準備された情報であり、実施の形態1では、移動装置2Aの予定走行経路に基づいて算出される固定装置1と移動装置2Aとの間の経時的に変化する距離を示す距離情報である。比較対象情報取得部26Aは、移動装置2Aが備える距離情報データベース30から距離情報を取得し、比較対象情報として異常検出部27に出力することができる。ここで移動装置2Aの位置は列車の移動に伴って変化するため、距離情報は、移動装置2Aの移動に伴い変化する距離の遷移を示す。比較対象情報取得部26Aは、固定装置1毎に、比較対象情報を取得し、複数の比較対象情報を出力することができる。
図6は、図5に示す距離情報データベース30の一例を示す図である。ここでは、N=6である場合について示している。距離情報データベース30は、固定装置1-1~1-6のそれぞれと移動装置2Aとの間の距離の経時変化を示している。距離情報データベース30は、固定装置1-1~1-6のそれぞれの識別子と、時刻#1~#4における固定装置1-1~1-6のそれぞれと移動装置2Aとの間の相対距離とが対応づけられている。
図7は、固定装置1と移動装置2Aとの位置関係の経時変化の一例を示す図である。図7に示す時刻#1~#4は、図6に示す時刻#1~#4と対応している。例えば、時刻#1において、固定装置1-1と10m離れた位置に移動装置2Aが位置しているとする。固定装置1-1~1-6は、時刻#1における移動装置2Aの位置から近い順に固定装置1-1,1-2,1-3,1-4,1-5,1-6の順番で並んで設置されているものとする。簡単のため、図6および図7では、固定装置1-4,1-5を省略している。固定装置1-2は固定装置1-1から2m離れた位置に設置されており、固定装置1-3は固定装置1-1から4m離れた位置に設置されており、固定装置1-6は固定装置1-1から10m離れた位置に設置されている。
この場合、時刻#1において、移動装置2Aと固定装置1-1との間の距離は10mであり、移動装置2Aと固定装置1-2との間の距離は12mであり、移動装置2Aと固定装置1-3との間の距離は14mであり、移動装置2Aと固定装置1-6との間の距離は20mである。
時刻#1の状態から、移動装置2Aが図7の右方向、固定装置1-1に近づく方向に移動し、時刻#2において移動装置2Aが固定装置1-1と5mの距離まで近づくと、移動装置2Aと固定装置1-2との間の距離は7mになり、移動装置2Aと固定装置1-3との間の距離は9mになり、移動装置2Aと固定装置1-6との間の距離は15mになる。
続いて移動装置2Aが同一の方向にさらに移動し、時刻#3において移動装置2Aと固定装置1-1との間の距離がゼロになると、移動装置2Aと固定装置1-2との間の距離は2mになり、移動装置2Aと固定装置1-3との間の距離は4mになり、移動装置2Aと固定装置1-6との間の距離は10mになる。時刻#3までは、移動装置2Aと固定装置1-1~1-6との間の距離は、いずれも経時的に減少している。
さらに移動装置2Aが同一の方向に移動し、時刻#4において移動装置2Aと固定装置1-2との間の距離がゼロになると、移動装置2Aと固定装置1-1との間の距離は増加して2mになり、移動装置2Aと固定装置1-3との間の距離は2mになり、移動装置2Aと固定装置1-6との間の距離は8mになる。
このように、地上に固定された固定装置1-1~1-6のそれぞれと移動装置2Aとの間の距離は、移動装置2Aの移動経路が予め決まっていれば、増減パターンが予め定まる。また、移動装置2Aから固定装置1-1~1-6が見える順番も予め定まる。ここで移動装置2Aから固定装置1-1~1-6が見える順番とは、移動装置2Aとの間の距離が閾値以下となる順番であって、例えば、移動装置2Aとの間の距離がゼロとなる順番とすることができる。図7に示す例では、この順番は、固定装置1-1,1-2,1-3,1-4,1-5,1-6の順番となる。
上述の通り、移動装置2Aの移動経路が予め決まっている場合、固定装置1の絶対位置情報を変換することによって、移動装置2Aと固定装置1との間の距離を示す距離情報を生成することができる。図8は、実施の形態1にかかる固定装置1の絶対位置を示す絶対位置データベースの概略を示す図である。絶対位置データベースは、複数の固定装置1のそれぞれを識別するための識別子と、各固定装置1の絶対位置とを含む。例えば、絶対位置データベースより、識別子「000A」で識別される固定装置1-1の絶対位置は(Xa,Ya,Za)であることが分かる。移動装置2Aは列車上に設置されており、線路に沿って一次元的に移動し、固定装置1は線路に沿って設置されていることから、移動装置2Aからみて固定装置1は予め決まった順番で近づいてくる。したがって、移動装置2Aの移動経路に基づいて、図8に示す絶対位置データベースの情報を変換することによって、図6に示す距離情報データベース30を予め生成することができる。
異常検出部27は、距離算出部25が算出する距離と、比較対象情報取得部26Aが出力する比較対象情報とが一致しているか否かに基づいて、固定装置1の位置に生じる異常を検出することができる。異常検出部27は、固定装置1の位置に生じる異常を検出した場合、異常が生じていることと、異常に関する詳細情報とを移動装置送信部23に出力する。具体的には、異常検出部27は、比較対象情報が図6に示すような時刻に対応づけられた各固定装置1と移動装置2Aとの間の距離である場合、異常検出部27は、現在時刻に対応付けられた距離と、距離算出部25が算出する距離とを比較して、両者の不一致を検出した場合、異常が生じていると判定することができる。例えば、異常検出部27は、現在時刻に対応付けられた距離と、距離算出部25が算出する距離との差が予め定められた閾値以上である場合に、両者が不一致であると判断することができる。なお、詳細情報は、異常が生じていると判断された固定装置1の識別子を含むことができる。また詳細情報は、どのような異常が発生したのかを示す情報、例えば、算出された距離がデータベースの内容と異なるのか、固定装置1から応答がなく距離が算出できなかったのかなどを示す情報を含むことができる。
固定装置絶対位置情報抽出部28は、固定装置1からの受信信号に基づいて、固定装置1の絶対位置情報を抽出し、抽出した絶対位置情報を位置算出部29に出力する。固定装置絶対位置情報抽出部28は、固定装置1が絶対位置情報自体を移動装置2Aに送信する場合、固定装置1からの受信信号より絶対位置情報を抽出する。また、固定装置1が固定装置1の識別子を移動装置2Aに送信する場合、固定装置絶対位置情報抽出部28は、予め図8に示すような絶対位置データベースを保持しておき、固定装置1からの受信信号に含まれる識別子を抽出して、抽出した識別子に対応づけられた絶対位置を絶対位置データベースから抽出する。
位置算出部29は、距離算出部25から出力される複数の距離の測定結果と、固定装置絶対位置情報抽出部28が出力する固定装置1の絶対位置情報とに基づいて、移動装置2Aの位置を推定する。位置算出部29は、算出した位置の推定結果を移動装置送信部23に出力する。
なお、異常検出部27から出力される異常に関する詳細情報と、位置算出部29から出力される移動装置2Aの位置の推定結果とは、移動装置送信部23から固定装置1または管制サーバ(図示せず)などの外部装置へと送信される。
図9は、実施の形態1にかかる無線測距システム100Aの動作を説明するためのフローチャートである。移動装置2Aは、応答してほしい固定装置1を指定した報知信号を送信する(ステップS101)。なお、このとき移動装置2Aは、複数の固定装置1を指定することができる。指定された固定装置1は、移動装置2Aに対して応答信号を送信する(ステップS102)。
移動装置2Aの距離算出部25は、各固定装置1からの応答信号に基づいて、各固定装置1との間の距離を算出する(ステップS103)。移動装置2Aの異常検出部27は、算出された距離と、距離情報データベース30の内容とを比較することで、固定装置1の位置に関する異常検出処理を行う(ステップS104)。移動装置2Aの異常検出部27は、固定装置1の位置に異常があるか否かを判断する(ステップS105)。異常がある場合(ステップS105:Yes)、異常検出部27は、異常発生の情報を固定装置1または管制サーバなどの外部装置に送信する(ステップS106)。
異常がなかった場合(ステップS105:No)、或いは、ステップS106の処理の後、移動装置2Aの位置算出部29は、固定装置1の絶対位置情報と、複数の固定装置1との間の測距結果とから移動装置2A自身の位置を推定する(ステップS107)。移動装置2Aの位置算出部29は、位置の推定結果を固定装置1または管制サーバ等の外部装置に送信する(ステップS108)。
なお、上記では移動装置2Aが複数の固定装置1との間の距離情報を集約して位置を推定する構成としたが、各固定装置1が移動装置2Aからの応答信号に基づいて移動装置2Aとの間の距離を推定し、複数の距離の推定結果を固定装置1側で集約して、移動装置2Aの位置を推定してもよい。
以上説明したように、実施の形態1にかかる移動装置2Aは、地上に固定された固定装置1と無線通信する通信装置であって、固定装置1からの受信信号に基づいて固定装置1と通信装置である移動装置2Aとの間の距離を算出する距離算出部25と、固定装置1と通信装置である移動装置2Aとの間の距離を示し、通信装置である移動装置2Aの予定位置に基づいて予め準備された情報である比較対象情報を取得する比較対象情報取得部26Aと、距離算出部25が算出する距離と、比較対象情報とに基づいて、固定装置1の位置に生じる異常を検出する異常検出部27と、を備える。ここで、移動装置2Aは、比較対象情報である距離情報を含む距離情報データベース30を備え、比較対象情報取得部26Aは、移動装置2Aが備える距離情報データベース30から比較対象情報である距離情報を取得する。このような構成を有することによって、移動装置2Aは、予め準備された情報である比較対象情報と、固定装置1からの受信信号に基づいて算出された距離とに基づいて、固定装置1の位置に生じる異常を検出することができる。したがって、GPS測位が行えない場所であっても、固定装置1の位置に関する異常を検出することが可能になる。したがって、固定装置1の移動、盗難、故障などの異常に対して迅速に対処することが可能になるという効果を奏する。また、移動装置2Aが異常検出処理を行うことで、無線測距システム100Aに新たな装置を追加しなくても固定装置1の位置に生じる異常を検出することができるという効果を奏する。
実施の形態2.
図10は、実施の形態2にかかる移動装置2Bの機能構成を示す図である。なお、実施の形態2にかかる固定装置1の構成は実施の形態1と同様であるためここでは説明を省略する。また、移動装置2Bの機能構成のうち、実施の形態1と同様の部分については、図5と同一の符号を付することによって詳細な説明を省略し、以下では実施の形態1にかかる移動装置2Aと異なる部分について主に説明する。なお、実施の形態1にかかる無線測距システム100Aの移動装置2Aを移動装置2Bに置き換えたシステムを、無線測距システム100Bと称する。
移動装置2Bは、アンテナ21と、サーキュレータ22と、移動装置送信部23と、移動装置受信部24Bとを有する。移動装置受信部24Bは、距離算出部25と、比較対象情報取得部26Bと、異常検出部27と、固定装置絶対位置情報抽出部28と、位置算出部29とを有する。
比較対象情報取得部26Bは、移動装置2Bの外部に記憶された比較対象情報を取得する。具体的には、比較対象情報取得部26Bは、受信信号から比較対象情報を抽出することによって比較対象情報を取得し、取得した比較対象情報を異常検出部27に出力する。比較対象情報は、例えば、固定装置1、管制サーバ、クラウドサーバ等の外部装置に記憶されており、比較対象情報取得部26Bは、外部装置からの受信信号から比較対象情報を抽出する。
実施の形態2において、固定装置1の機能構成は実施の形態1と同様であり、図4を用いて説明しているためここでは説明を省略する。
図11は、実施の形態2にかかる無線測距システム100Bの動作を説明するためのフローチャートである。ステップS101~ステップS103およびステップS105~ステップS108は、実施の形態1と同様であるためここでは説明を省略し、実施の形態1と異なる部分について主に説明する。ステップS103の処理が終わった後、移動装置2Bは、距離情報データベース30の情報を外部装置から通信で受信する(ステップS104a)。移動装置2Bの異常検出部27は、算出された距離情報と受信した比較対象情報である距離情報データベースの内容とを比較することで異常検出処理を行う(ステップS104b)。
以上説明したように、実施の形態2にかかる移動装置2Bの比較対象情報取得部26Bは、受信信号から比較対象情報である距離情報を取得する。このような構成を有することにより、固定装置1の配置が変わり、比較対象情報である距離情報データベース30の内容に変更が生じる場合であっても、地上側の固定装置1、管制サーバ、クラウドサーバ等の外部装置で保有する距離情報データベース30の内容のみを更新すればよく、移動装置2Bのデータベースを1台1台更新する手間を省くことが可能になるという効果を奏する。
なお、上記では、比較対象情報取得部26Bは、移動装置2Bが固定装置1との間の距離を推定するために無線信号を送受信する際と同じ無線通信手段を使用して比較対象情報を取得することとしたが、例えばセルラー通信などの異なる無線通信手段を用いてもよい。
実施の形態3.
実施の形態1,2においては、移動装置2A,2Bは、一度の走行において走行経路上にある全ての固定装置1を対象として異常を検出することとしたが、実施の形態3にかかる移動装置2C(図示せず)は、一度の走行で異常検出の対象とする固定装置1を制限する。なお、無線測距システム100Aの移動装置2Aを移動装置2Cに置き換えたものを無線測距システム100Cと称する。例えば、移動装置2Cを搭載する移動体である列車が高速移動を行う場合、固定装置1の数が極めて多い場合など、全ての固定装置1を異常検出の対象とした場合、異常検出のための演算処理量が多すぎることがある。このため、例えば、移動装置2の走行経路上に固定装置1-1,1-2,1-3,1-4,・・・1-10が設置されている場合、移動装置2Cは、最初の走行では固定装置1-1のみを異常検出対象とし、次の走行では固定装置1-2のみを異常検出対象とする、といった方法をとってもよい。なお、移動装置2Cは、必ずしも1台ずつ異常検出対象とする必要はなく、システム構成に応じて、或いは、システムの状態に応じて、設置された固定装置1のうち、同時に異常検出対象とする固定装置1の台数を制限することができる。
以上説明したように、実施の形態3にかかる無線測距システム100Cによれば、移動装置2Cは、一度の走行で異常検出対象とする固定装置1の台数を制限することができる。このような構成をとることにより、一度の走行で全ての固定装置1を対象とした異常検出処理を行う場合と比較して、異常検出のための演算処理量のピーク値を低減することが可能になるという効果を奏する。
実施の形態4.
実施の形態1~3では、異常検出処理を行う通信装置は、移動装置2A,2B,2Cであることとしたが、この場合、移動装置2A,2B,2Cが移動しなければ異常検出を行うことができないという課題があった。そこで、実施の形態4では、異常検出処理を行う通信装置が固定装置1である例について説明する。
図12は、実施の形態4にかかる無線測距システム100Dの構成例を示す図である。無線測距システム100Dは、複数の固定装置1D-1~1D-5と、移動装置2とを有する。固定装置1D-1~1D-5は、互いに送受信する無線信号に基づいて、自らの位置を推定する。このとき移動装置2との通信は必要としない。なお、無線測距システム100Dが有する全ての固定装置1Dが異常検出機能を有していなくてもよいが、以下では全ての固定装置1Dが異常検出機能を有するものとして説明する。また、図12では5台の固定装置1Dを示しているが、無線測距システム100Dが備える固定装置1Dの数は、4台以上であればよく、実際には無線測距システム100Dは、6台以上の固定装置1Dを備えることとする。
図13は、実施の形態4にかかる固定装置1Dの機能構成を示す図である。以下、実施の形態1にかかる固定装置1と同様の機能については詳細な説明を省略し、異なる部分について主に説明する。固定装置1Dは、アンテナ11と、サーキュレータ12と、固定装置送信部13と、固定装置受信部14Dとを有する。固定装置受信部14Dは、距離算出部15と、比較対象情報取得部16Dと、異常検出部17と、固定装置絶対位置情報抽出部18と、位置算出部19と、固定装置間距離情報データベース31とを有する。
距離算出部15は、他の固定装置1Dからの受信信号に基づいて、他の固定装置1Dと当該固定装置1Dとの間の距離を算出する。距離算出部15は、距離算出部15-1~15-Nを有し、距離算出部15-1~15-Nのそれぞれは、対応する他の固定装置1Dとの間の距離を算出する。例えば、距離算出部15-1は、固定装置1D-1との間の距離を算出する。距離算出部15は、算出した距離を異常検出部17および位置算出部19のそれぞれに出力する。
比較対象情報取得部16Dは、異常検出部17が使用する比較対象情報を取得する。比較対象情報取得部16Dは、固定装置間距離情報データベース31から比較対象情報である固定装置1D間の距離情報を取得する。実施の形態4において、比較対象情報は、対象の固定装置1Dの予定位置に基づいて算出される他の固定装置1Dと対象の固定装置1Dとの間の距離情報である。
図14は、図13に示す固定装置間距離情報データベース31の一例を示す図である。固定装置間距離情報データベース31は、対象の固定装置1Dとは異なる他の固定装置1D-1~1D-6のそれぞれを識別するための識別子と、他の固定装置1D-1~1D-6のそれぞれと対象の固定装置1Dとの間の相対距離とが対応づけられている。対象の固定装置1Dとは、図13に示すように固定装置1D自体が固定装置間距離情報データベース31を備えている場合、固定装置間距離情報データベース31を備えている固定装置1Dである。固定装置1Dは地上に固定されており、絶対位置が変化しないため、各固定装置1Dの絶対位置が分かれば、図14に示すような固定装置間距離情報データベース31を予め生成することができる。図15は、実施の形態4にかかる固定装置1D-1~1D-6の絶対位置を示す絶対位置データベースの概略を示す図である。絶対位置データベースは、複数の固定装置1D-1~1D-6のそれぞれを識別するための識別情報と、各固定装置1Dの絶対位置とを含む。例えば、絶対位置データベースより、ID「000A」で識別される固定装置1D-1の絶対位置は(Xa,Ya,Za)であることが分かる。固定装置1Dは地上に固定されており、基本的に絶対位置が変化しないため、図15に示すような絶対位置データベースの情報を変換することによって、図14に示すような固定装置間距離情報データベース31を予め生成することができる。
異常検出部17は、距離算出部15が算出する距離と、比較対象情報取得部16Dが出力する比較対象情報とに基づいて、固定装置1Dの位置に生じる異常を検出することができる。異常検出部17は、固定装置1Dの位置に生じる異常を検出した場合、異常が生じていることと、異常に関する詳細情報とを固定装置送信部13に出力する。具体的には、比較対象情報が図14に示すような各固定装置1D間の距離である場合、異常検出部17は、比較対象情報である距離と、距離算出部15が算出する距離とを比較して、両者の不一致を検出した場合、異常が生じていると判定することができる。異常検出部17は、比較対象情報である距離と、距離算出部15が算出する距離との差異が予め定められた閾値以上である場合、両者が不一致であると判断することができる。なお、詳細情報は、異常が生じていると判断された固定装置1Dの識別子を含むことができる。また詳細情報は、どのような異常が発生したのかを示す情報、例えば、算出された距離がデータベースの内容と異なるのか、固定装置1Dから応答がなく距離が算出できなかったのかなどを示す情報を含むことができる。
固定装置絶対位置情報抽出部18は、他の固定装置1Dからの受信信号に基づいて、他の固定装置1Dの絶対位置情報を抽出し、抽出した絶対位置情報を位置算出部19に出力する。固定装置絶対位置情報抽出部18は、他の固定装置1Dが絶対位置情報自体を対象の固定装置1Dに送信する場合、他の固定装置1Dからの受信信号より絶対位置情報を抽出する。また、他の固定装置1Dが固定装置1Dの識別子を対象の固定装置1Dに送信する場合、固定装置絶対位置情報抽出部18は、予め図15に示すような絶対位置データベースを保持しておき、他の固定装置1Dからの受信信号に含まれる識別子を抽出して、抽出した識別子に対応づけられた絶対位置を絶対位置データベースから抽出する。
位置算出部19は、距離算出部15から出力される複数の距離の測定結果と、固定装置絶対位置情報抽出部18が出力する他の固定装置1Dの絶対位置情報とに基づいて、対象の固定装置1Dの位置を推定する。位置算出部19は、算出した位置の推定結果を固定装置送信部13に出力する。
なお、異常検出部17から出力される異常に関する詳細情報と、位置算出部19から出力される対象の固定装置1Dの位置の推定結果とは、固定装置送信部13から管制サーバなどの外部装置へと送信される。なお、固定装置1Dから管制サーバなどへ詳細情報および位置の推定結果などの伝送情報を直接送信してもよいし、移動装置2が配下を走行する際に固定装置1Dから移動装置2へ伝送情報を送信し、移動装置2を介して管制サーバ等の外部装置へ伝送情報を送信してもよい。
図16は、実施の形態4にかかる無線測距システム100Dの動作を説明するためのフローチャートである。対象の固定装置1Dは、応答してほしい固定装置1Dを指定した報知信号を送信する(ステップS201)。なお、このとき固定装置1Dは、複数の固定装置1Dを指定することができる。指定された他の固定装置1Dは、対象の固定装置1Dに対して応答信号を送信する(ステップS202)。
対象の固定装置1Dの距離算出部15は、他の固定装置1Dからの応答信号に基づいて、各他の固定装置1Dとの間の距離を算出する(ステップS203)。対象の固定装置1Dの異常検出部17は、算出された距離と、固定装置間距離情報データベース31の内容とを比較することで、他の固定装置1Dの位置に関する異常検出処理を行う(ステップS204)。対象の固定装置1Dの異常検出部17は、他の固定装置1Dの位置に異常があるか否かを判断する(ステップS205)。異常がある場合(ステップS205:Yes)、異常検出部17は、異常発生の情報を管制サーバなどの外部装置に送信する(ステップS206)。
異常がなかった場合(ステップS205:No)、或いは、ステップS206の処理の後、対象の固定装置1Dの位置算出部19は、他の固定装置1Dの絶対位置情報と、複数の他の固定装置1Dのそれぞれとの間の測距結果とから対象の固定装置1D自身の位置を推定する(ステップS207)。対象の固定装置1Dの位置算出部19は、位置の推定結果を管制サーバ等の外部装置に送信する(ステップS208)。
以上説明したように、実施の形態4にかかる固定装置1Dは、地上に固定された他の固定装置1Dと無線通信する通信装置であって、他の固定装置1Dからの受信信号に基づいて、他の固定装置1Dと、通信装置である対象の固定装置1Dとの間の距離を算出する距離算出部15と、他の固定装置1Dと通信装置である対象の固定装置1Dとの間の距離を示す予め準備された情報である比較対象情報を取得する比較対象情報取得部16Dと、距離算出部15が算出する距離と、比較対象情報とが一致しているか否かに基づいて、他の固定装置1Dの位置に生じる異常を検出する異常検出部17と、を備える。ここで、対象の固定装置1Dは、比較対象情報である距離情報を含む固定装置間距離情報データベース31を備え、比較対象情報取得部16Dは、対象の固定装置1Dが備える固定装置間距離情報データベース31から比較対象情報である距離情報を取得する。このような構成を有することによって、固定装置1Dは、予め準備された情報である比較対象情報と、他の固定装置1Dからの受信信号に基づいて算出された距離とに基づいて、他の固定装置1Dの位置に生じる異常を検出することができる。したがって、GPS測位が行えない場所であっても、固定装置1Dの位置に関する異常を検出することが可能になる。したがって、固定装置1Dの移動、盗難、故障などの異常に対して迅速に対処することが可能になるという効果を奏する。また、固定装置1Dにおいて上記のような処理を行うことができるため、移動装置2が移動していない時間帯においても固定装置1Dの位置に関する異常を把握することが可能になる。
実施の形態5.
図17は、実施の形態5にかかる固定装置1Eの機能構成を示す図である。以下、実施の形態4にかかる固定装置1Dと同様の機能については詳細な説明を省略し、固定装置1Dと異なる部分について主に説明する。なお、実施の形態4にかかる無線測距システム100Dの固定装置1Dを固定装置1Eに置き換えたシステムを、無線測距システム100Eと称する。固定装置1Eは、アンテナ11と、サーキュレータ12と、固定装置送信部13と、固定装置受信部14Eとを有する。固定装置受信部14Eは、距離算出部15と、比較対象情報取得部16Eと、異常検出部17と、固定装置絶対位置情報抽出部18と、位置算出部19とを有する。
比較対象情報取得部16Eは、対象の固定装置1Eの外部に記憶された比較対象情報を取得する。具体的には、比較対象情報取得部16Eは、受信信号から比較対象情報を抽出することによって比較対象情報を取得し、取得した比較対象情報を異常検出部17に出力する。比較対象情報は、図14に示すような固定装置間距離情報データベース31に含まれる距離情報であり、例えば、管制サーバ、クラウドサーバ等の外部装置に記憶されている。比較対象情報取得部16Eは、外部装置からの受信信号から比較対象情報を抽出する。
図18は、実施の形態5にかかる無線測距システム100Eの動作を説明するためのフローチャートである。ステップS201~ステップS203およびステップS205~ステップS208は、実施の形態4と同様であるためここでは説明を省略し、実施の形態4と異なる部分について主に説明する。ステップS203の処理が終わった後、対象の固定装置1Eは、固定装置間距離情報データベース31の情報を外部装置から通信で受信する(ステップS204a)。対象の固定装置1Eの異常検出部17は、算出された距離情報と受信した比較対象情報である固定装置間距離情報データベース31の内容とを比較することで異常検出処理を行う(ステップS204b)。ステップS204bの処理に続いて、ステップS205~ステップS208の処理が行われる。
以上説明したように、実施の形態5にかかる固定装置1Eの比較対象情報取得部16Eは、受信信号から比較対象情報である距離情報を取得する。このような構成を有することにより、固定装置1Eの配置が変わり、比較対象情報である固定装置間距離情報データベース31の内容に変更が生じる場合であっても、管制サーバ、クラウドサーバ等の外部装置で保有する固定装置間距離情報データベース31の内容のみを更新すればよい。このため、実施の形態4にかかる無線測距システム100Dでは、各固定装置1Dのデータベースを1台1台更新する必要があるのに対して、実施の形態5にかかる無線測距システム100Eでは、更新する手間を省くことが可能になるという効果を奏する。
なお、上記では、比較対象情報取得部16Eは、固定装置1Eが他の固定装置1Eとの間の距離を推定するために無線信号を送受信する際と同じ無線通信手段を使用して比較対象情報を取得することとしたが、例えばセルラー通信などの異なる無線通信手段を用いてもよい。
実施の形態6.
図19は、実施の形態6にかかる固定装置1Fの機能構成を示す図である。以下、実施の形態4にかかる固定装置1Dと同様の機能については詳細な説明を省略し、固定装置1Dと異なる部分について主に説明する。なお、実施の形態4にかかる無線測距システム100Dの固定装置1Dを固定装置1Fに置き換えたシステムを、無線測距システム100Fと称する。固定装置1Fは、アンテナ11と、サーキュレータ12と、固定装置送信部13と、固定装置受信部14Fとを有する。固定装置受信部14Fは、距離算出部15と、比較対象情報取得部16Fと、異常検出部17Fと、固定装置絶対位置情報抽出部18と、位置算出部19Fと、自己絶対位置格納部32とを有する。
自己絶対位置格納部32は、対象の固定装置1F自身の絶対位置情報を格納する記憶装置である。自己絶対位置格納部32は、対象の固定装置1F自身の絶対位置情報を比較対象情報取得部16Fに出力することができる。
比較対象情報取得部16Fは、対象の固定装置1F自身の絶対位置情報を自己絶対位置格納部32から取得し、取得した絶対位置情報を比較対象情報として異常検出部17Fに出力することができる。実施の形態6において、比較対象情報は、固定装置1Fの予定位置を示す絶対位置情報である。
位置算出部19Fは、位置算出部19と同様の方法で固定装置1F自身の位置を算出し、算出した位置の推定結果を、固定装置送信部13と、異常検出部17Fとに出力する。
異常検出部17Fは、距離算出部15が算出する距離と、比較対象情報取得部16Fが取得する比較対象情報とが一致しているか否かに基づいて、対象の固定装置1Fの位置に生じる異常を検出することができる。ここで、異常検出部17Fは、距離算出部15が算出するよりに基づいて算出された位置の推定結果と、比較対象情報である絶対位置情報とが一致する場合に、距離算出部15が算出する距離と、比較対象情報取得部16Fが取得する比較対象情報とが一致していると判断することができる。具体的には、異常検出部17Fは、絶対位置情報と、位置の推定結果とを比較して、両者が一致しない場合、位置算出部19Fが対象の固定装置1Fの位置を算出するために使用した距離に対応する固定装置1Fの位置のいずれかに異常が生じていると判断する。例えば、対象の固定装置1Fが固定装置1F-1であって、位置算出部19Fが、固定装置1F-2~1F-4のそれぞれと固定装置1F-1との間の距離に基づいて固定装置1F-1の位置を推定し、固定装置1F-1の位置の推定結果と、固定装置1F-1の絶対位置情報とが一致しなかった場合、異常検出部17Fは、固定装置1F-1~1F-4のいずれかの位置に異常が生じていると判断することができる。
図20は、実施の形態6にかかる無線測距システム100Fの動作を説明するためのフローチャートである。実施の形態4と同様の動作については、同じ符号を付することで詳細な説明を省略し、実施の形態4と異なる部分について主に説明する。
ステップS201~ステップS203は実施の形態4と同様であるためここでは詳細な説明を省略する。ステップS203の処理が終わった後、対象の固定装置1Fが他の固定装置1Fの絶対位置情報と複数の他の固定装置1Fのそれぞれとの測距結果から、対象の固定装置1F自身の位置を推定する(ステップS207)。
ステップS207の処理の後、対象の固定装置1Fの異常検出部17Fは、位置の推定結果を対象の固定装置1F自身の絶対位置情報と比較して異常があるか否かを判断する(ステップS204d)。異常がある場合(ステップS204d:Yes)、対象の固定装置1Fの異常検出部17Fは、異常発生の情報を管制サーバなどの外部装置に送信する(ステップS206)。異常がない場合(ステップS204d:No)、対象の固定装置1Fが位置の推定結果を管制サーバなどの外部装置に送信する(ステップS208)。
以上説明したように、実施の形態6にかかる固定装置1Fは、実施の形態4,5のように固定装置間距離情報データベース31を用いることなく、固定装置1Fの位置の推定結果と、固定装置1F自身の絶対位置情報である比較対象情報とに基づいて、固定装置1Fの位置の異常を検出することができる。
実施の形態7.
上記の実施の形態1~3では、移動装置2A,2B,2Cが固定装置1の位置に生じる異常を検出する機能を有する例を説明し、上記の実施の形態4~6では、固定装置1D,1E,1Fが固定装置1D,1E,1Fの位置に生じる異常を検出する機能を有する例について説明した。実施の形態7にかかる無線測距システム100Gは、固定装置1および移動装置2の両方が異常検出機能を有するものとする。無線測距システム100Gが有する固定装置1は、固定装置1D,1E,1Fのいずれであってもよいし、無線測距システム100Gが有する移動装置2は、移動装置2A,2B,2Cのいずれであってもよい。無線測距システム100Gは、移動装置2と固定装置1との間で送受信される無線信号に基づいて、移動装置2と固定装置1との間の距離を測定すると共に、異なる固定装置1の間で送受信される無線信号に基づいて、異なる固定装置1の間の距離を測定する。
この場合、実施の形態1~3にかかる移動装置2A,2B,2Cは、固定装置1との間で測距のための無線通信を行い、実施の形態4~6にかかる固定装置1D,1E,1Fは、他の固定装置1D,1E,1Fとの間で測距のための無線通信を行うことから、両者の通信が互いに干渉しないように対策が必要となる。対策の一例として、両者の運用時間帯を分けて、固定装置1と移動装置2との間の通信と、異なる固定装置1間の通信とを時分割で行う手法が考えられる。例えば、固定装置1と移動装置2の間の通信は、対象となる固定装置1の配下を移動装置2が走行する時間帯に限られるため、固定装置1が自身の配下を移動装置2が走行する時間帯を予め把握しておき、当該時間帯では実施の形態1~3に説明したように、移動装置2が固定装置1との間の距離の推定結果を用いて、固定装置1の位置の異常検出処理を行い、対象の固定装置1の配下を移動装置2が走行しない時間帯では実施の形態4~6に説明したように、固定装置1が他の固定装置1との間の距離の推定結果に基づいて固定装置1の位置の異常検出処理を行う。このように、固定装置1と移動装置2との間の通信が行われる時間帯と、固定装置1間の通信が行われる時間帯とを分けて時分割にすることで、互いの通信の干渉を回避することが可能になる。なお、対象となる固定装置1の配下を移動装置2が走行する時間帯においても、細かくタイムスロットを分けて、通信時間帯を適切に割り当てることで、固定装置1と移動装置2との間の通信と、異なる固定装置1間の通信とを共存させることが可能になる。
また、固定装置1と移動装置2との間の通信と、異なる固定装置1間の通信とに異なる周波数チャネルを割り当てるという手法を用いてもよい。或いは、固定装置1と移動装置2との間の通信と、異なる固定装置1間の通信とに異なる拡散符号を割り当てて、同一時間、同一周波数で符号多重するという手法も考えられる。
以上説明したように、実施の形態7にかかる無線測距システム100Gは、固定装置1および移動装置2の両方が、固定装置1の位置に生じる異常を検出する異常検出処理を行う機能を有する。これにより、より時間的に密に固定装置1の位置に関する異常を検出することができるため、固定装置1の位置の異常検出処理の精度を向上させることが可能になるという効果を奏する。
続いて、固定装置1および移動装置2の機能を実現するためのハードウェア構成について説明する。固定装置1および移動装置2のそれぞれの機能は、処理回路により実現される。これらの処理回路は、専用のハードウェアにより実現されてもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いた制御回路であってもよい。
上記の処理回路が、専用のハードウェアにより実現される場合、これらは、図21に示す処理回路50により実現される。図21は、実施の形態1~7にかかる固定装置1および移動装置2の機能を実現するための専用のハードウェアを示す図である。処理回路50は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。
上記の処理回路が、CPUを用いた制御回路で実現される場合、この制御回路は例えば図22に示す構成の制御回路51である。図22は、実施の形態1~7にかかる固定装置1および移動装置2の機能を実現するための制御回路51の構成を示す図である。図22に示すように、制御回路51は、プロセッサ52と、メモリ53とを備える。プロセッサ52は、CPUであり、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)などとも呼ばれる。メモリ93は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD(Digital Versatile Disk)などである。
上記の処理回路が制御回路51により実現される場合、プロセッサ52がメモリ53に記憶された、各構成要素の処理に対応するプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、メモリ53は、プロセッサ52が実行する各処理における一時メモリとしても使用される。プロセッサ52が実行するプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、通信路を介して提供されてもよい。
また、固定装置1および移動装置2の機能は、図21に示す処理回路50と、図22に示す制御回路51とを組み合わせて実現されてもよい。このとき、固定装置1および移動装置2の各機能部の分け方は、図示した例に限定されず、図示した1つの機能部の機能を複数の回路で実現してもよいし、図示した複数の機能部の機能を1つの回路で実現してもよい。
なお、固定装置1および移動装置2は、異常検出を行うための専用端末ではなく、異常検出以外にも、例えば、移動装置2の移動を管理するために使用される。例えば、固定装置1および移動装置2の間の距離の推定結果は、異常検出処理以外にも、移動装置2を搭載する移動体の運行管理のために使用される。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
例えば、上記の実施の形態では、移動装置2は列車に搭載され、固定装置1は線路に沿って設置されることとしたが、本開示の技術はかかる例に限定されない。移動装置2が異常検出機能を有する場合、固定装置1と移動装置2との間の距離が予め分かれば、どのようなシステムに適用することもできる。移動装置2は、例えば、バス、衛星、飛行機など予め定められた経路を移動する移動体に搭載されてもよい。また、車であっても、例えば高速道路を走行するときや、予め定められた経路を走行するときであれば移動装置2を搭載する移動体として適用可能である。また、設定された経路を巡回するロボットに移動装置2を搭載してもよい。予め定められた経路とは、列車が線路上を決まった順に走行する経路のように、基本的に変更されない経路だけでなく、例えば自動走行車に乗車したときに目的地を設定して走行開始前に決定した経路のように、乗車毎に変更される経路であってもよい。
1,1-1~1-6,1D,1D-1~1D-5,1E,1F 固定装置、2,2A,2B,2C 移動装置、3-1~3-3 円周、11,21 アンテナ、12,22 サーキュレータ、13 固定装置送信部、14,14D,14E,14F 固定装置受信部、23 移動装置送信部、24A,24B 移動装置受信部、15,15-1~15-N,25,25-1~25-N 距離算出部、16D,16E,16F,26A,26B 比較対象情報取得部、17,17F,27 異常検出部、18,28 固定装置絶対位置情報抽出部、19,19F,29 位置算出部、30 距離情報データベース、31 固定装置間距離情報データベース、32 自己絶対位置格納部、50 処理回路、51 制御回路、52 プロセッサ、53 メモリ、100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G 無線測距システム。

Claims (17)

  1. 地上に固定された固定装置と無線通信する通信装置であって、
    前記固定装置からの受信信号に基づいて前記固定装置と当該通信装置との間の距離を算出する距離算出部と、
    前記固定装置と前記通信装置との間の距離、または、前記通信装置の絶対位置を示し、前記通信装置の予定位置に基づく情報である比較対象情報を取得する比較対象情報取得部と、
    前記距離算出部が算出する距離と、前記比較対象情報とが一致しているか否かに基づいて、前記固定装置の位置に生じる異常を検出する異常検出部と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記通信装置は、前記比較対象情報を含むデータベースをさらに備え、
    前記比較対象情報取得部は、前記通信装置が備える前記データベースから前記比較対象情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記比較対象情報は前記通信装置の外部に記憶されており、
    前記比較対象情報取得部は、受信信号から前記比較対象情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記通信装置は絶対位置が変化する移動装置であって、
    前記比較対象情報は、前記固定装置と前記移動装置との間の前記移動装置の移動に伴って経時的に変化する距離を示す距離情報であり、
    前記異常検出部は、前記距離算出部が算出した距離と、前記距離情報とが一致しているか否かに基づいて前記異常を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
  5. 前記移動装置は予め定められた経路を移動することを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記通信装置は地上に固定された固定装置であって、
    前記比較対象情報は、他の前記固定装置と前記通信装置との間の距離を示す距離情報であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
  7. 前記通信装置は地上に固定された固定装置であって、
    前記距離算出部が算出する前記距離を用いて前記通信装置の位置を算出する位置算出部、
    をさらに備え、
    前記比較対象情報は前記通信装置の絶対位置を示し、
    前記異常検出部は、算出された前記位置と前記絶対位置とが一致しているか否かに基づいて前記異常を検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
  8. 前記距離算出部は、超広域無線信号である前記受信信号に基づいて前記固定装置と当該通信装置との間の距離を算出することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の通信装置。
  9. 請求項4または5に記載の通信装置である移動装置と、
    地上に固定された複数の前記固定装置と、
    を備え、
    前記移動装置と前記固定装置との間で送受信される無線信号に基づいて前記移動装置と前記固定装置との間の距離を測定することを特徴とする無線測距システム。
  10. 請求項6または7に記載の通信装置である固定装置を備え、
    異なる固定装置の間で送受信される無線信号に基づいて異なる前記固定装置の間の距離を測定することを特徴とする無線測距システム。
  11. 請求項4または5に記載の通信装置である移動装置と、
    請求項6または7に記載の通信装置を少なくとも1つ含む複数の固定装置と、
    を備え、
    前記移動装置と前記固定装置との間で送受信される無線信号に基づいて前記移動装置と前記固定装置との間の距離を測定すると共に、異なる前記固定装置の間で送受信される無線信号に基づいて異なる前記固定装置の間の距離を測定することを特徴とする無線測距システム。
  12. 前記移動装置と前記固定装置との間の通信と、異なる前記固定装置の間の通信とを時分割で行うことを特徴とする請求項11に記載の無線測距システム。
  13. 前記移動装置と前記固定装置との間の通信と、異なる前記固定装置の間の通信とに異なる周波数チャネルを割り当てることを特徴とする請求項11に記載の無線測距システム。
  14. 前記移動装置と前記固定装置との間の通信と、異なる前記固定装置の間の通信とに異なる拡散符号を割り当てることで符号多重することを特徴とする請求項11に記載の無線測距システム。
  15. 地上に固定された固定装置と無線通信する通信装置を制御する制御回路であって、
    前記固定装置からの送信信号に基づいて前記固定装置と当該通信装置との間の距離を算出するステップと、
    前記固定装置と前記通信装置との間の距離、または、前記通信装置の絶対位置を示し、前記通信装置の予定位置に基づく情報である比較対象情報を取得するステップと、
    算出した前記距離と、前記比較対象情報とが一致しているか否かに基づいて、前記固定装置の位置に生じている異常を検出するステップと、
    を前記通信装置に実行させることを特徴とする制御回路。
  16. 地上に固定された固定装置と無線通信する通信装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶媒体において、該プログラムは、
    前記固定装置からの送信信号に基づいて前記固定装置と当該通信装置との間の距離を算出するステップと、
    前記固定装置と前記通信装置との間の距離、または、前記通信装置の絶対位置を示し、前記通信装置の予定位置に基づく情報である比較対象情報を取得するステップと、
    算出した前記距離と、前記比較対象情報とが一致しているか否かに基づいて、前記固定装置の位置に生じている異常を検出するステップと、
    を前記通信装置に実行させることを特徴とする記憶媒体。
  17. 地上に固定された固定装置と無線通信する通信装置が実行する異常検出方法であって、
    前記固定装置からの送信信号に基づいて前記固定装置と当該通信装置との間の距離を算出するステップと、
    前記固定装置と前記通信装置との間の距離、または、前記通信装置の絶対位置を示し、前記通信装置の予定位置に基づく情報である比較対象情報を取得するステップと、
    算出した前記距離と、前記比較対象情報とが一致しているか否かに基づいて、前記固定装置の位置に生じている異常を検出するステップと、
    を含むことを特徴とする異常検出方法。
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