JP7390924B2 - ライナープレートの連結方法及び締結金具 - Google Patents

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Description

本発明は、孔が穿設されたフランジを上下端並びに両側端に有するライナープレート同士を連結するためのライナープレートの連結方法及びライナープレートを連結するための締結金具に関する。
従来より、山間部、あるいは、施工条件により重機が使用できない場所に、橋脚・橋台や鉄塔の基礎、地すべり抑止杭、集水井、推進工法用の立坑などを構築する際、軽量で人力運搬可能なライナープレートが用いられてきた。ライナープレートは、薄肉鋼板に波付け加工を施し、その四辺にフランジを設けた構造部材であり、軽量であるほか、内側から組み立てができるため、施工性が良いという利点も有する。
ライナープレートの組み立ては、軸方向フランジのボルト孔同士を合わせる形で隣接するライナープレートをセットし、軸方向フランジのボルト孔にボルトを挿入後、ナットを締結することによりリングを形成する。次に、周方向フランジのボルト孔同士を合わせて隣接するライナープレートをセットし、ボルト・ナットにより各リングが軸方向に連結され、地盤内に空間が形成されていく。
ところで、軸方向フランジ及び周方向フランジには複数のボルト孔が形成されているため、これら全てのボルト孔をナットで締結することとなると、ライナープレートの組み立てに相当な時間がかかってしまう。そこで、ライナープレート同士を簡易に連結することを目的として、特許文献1あるいは特許文献2に開示された技術が提案されている。
特許文献1に開示されたライナープレートの緊結金具は、上下のライナープレートの円周方向のフランジ同士を当接させ、フランジに形成された孔に挿入する差し込み部と、当接させた2枚のフランジを挟む挟持部からなる。このような緊結金具を用いてライナープレートを連結することにより、ライナープレートを支えながら中腰で行う作業の改善と同時に煩雑なボルト締め作業の時間を短縮することができる。
また、特許文献2に開示された構造物用接続具は、2枚の板(土留材等に用いるライナープレート等)を相互に接続するための金具であり、従来ボルト等で止めていた作業に代えて構造物用接続具をボルト穴に差し込んでワンタッチで止めるというものである。
このように、特許文献1に開示されたライナープレートの緊結金具や特許文献2に開示された構造物用接続具は、いずれもフランジに形成された孔に差し込み部を挿入し、この差し込み部を中心に回転させることで、挟持部で2枚のフランジを固定するというものであった。
実開平3-69093号公報 意匠登録1627987号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の従来のライナープレートの連結方法では、ライナープレートを組み上げたリングに、地震時等による偏土圧や、裏込め材注入時の偏圧が作用した場合、上下のライナープレートの円周方向フランジ間にせん断力が作用して、2枚のフランジ間にずれが生じ、フランジの孔に挿入した差し込み部を中心に、金具全体が締結方向とは逆方向に回転して、2枚のフランジを挟む挟持部がフランジから外れ易いという問題点があった。
また、差し込み部はフランジの孔に単に挿入しているだけの構造のため、差し込み部が孔から容易に抜けてしまい、金具が完全にフランジから外れ、重大な事故につながる危険性があった。
更に、フランジの孔に差し込み部を挿入し、この差し込み部を中心に回転させることで締結する構造のため、本構造をライナープレートの軸方向フランジの連結に適用しようとした場合、波付け加工した鋼板に干渉してしまい、当該部に適用できないという問題点があった。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、連結されたライナープレートのフランジ間にせん断力等が作用した場合でも、フランジ同士にずれが生じないライナープレートの連結方法、締結金具を提供することにある。
本発明者らは、上述した問題点を解決するために、断面略コ字状に形成された本体部と、本体部のそれぞれの突端部から突出した係止部とを備える締結金具を複数の孔の少なくとも一部の孔に挿入することでライナープレートを連結するライナープレートの連結方法を発明した。
第1発明に係るライナープレートの連結方法は、複数の孔が穿設されたフランジを上下端並びに左右端に有するライナープレート同士を連結するためのライナープレートの連結方法であって、断面略コ字状に形成された本体部と、上記本体部のそれぞれの突端部から突出した係止部とを備える締結金具を上記複数の孔の少なくとも一部の孔に上記フランジの内側から外側に向けて挿入することで上記ライナープレートを連結し、上記本体部は、互いに対向して配置される一対の第1の壁と、上記第1の壁同士を繋ぐ第2の壁と、を有し、上記係止部は、一対の上記第1の壁のそれぞれの突端部から互いに近接する方向に突出する第1の係止部と第2の係止部を有し、上記第1の係止部と上記第2の係止部とは、一対の上記第1の壁が対向する方向において、互いに対向して配置され、上記第1の係止部と上記第2の係止部を、上記フランジに穿設された孔に係止することにより上記ライナープレートを連結することを特徴とする。
第2発明に係るライナープレートの連結方法は、複数の孔が穿設されたフランジを上下端並びに左右端に有するライナープレート同士を連結するためのライナープレートの連結方法であって、断面略コ字状に形成された本体部と、上記本体部の少なくとも一方の突端部から突出し、上記フランジに穿設された孔又は上記フランジの径方向における内端の少なくとも一方に係止される係止部とを備える締結金具を上記複数の孔の少なくとも一部の孔に上記フランジの板厚方向に沿って挿入することで上記ライナープレートを連結し、上記本体部は、互いに対向して配置される一対の第1の壁と、上記第1の壁同士を繋ぐ第2の壁と、を有し、上記係止部は、一対の上記第1の壁のそれぞれの突端部から互いに近接する方向に突出する第1の係止部と第2の係止部を有し、上記第1の係止部と上記第2の係止部とは、一対の上記第1の壁が対向する方向において、互いに対向して配置され、上記第1の係止部を上記フランジに穿設された孔に係止し、上記第2の係止部を上記フランジの径方向における内端に係止することにより上記ライナープレートを連結することを特徴とする。
第3発明に係るライナープレートの連結方法は、第1発明又は第2発明において、上記締結金具は、板状部材が折り曲げられて形成されることを特徴とする。
第4発明に係るライナープレートの連結方法は、第1発明~第3発明の何れかにおいて、上記締結金具により上記フランジ同士を本締めする本締め工程の前に、一のライナープレートのフランジ及び他のライナープレートのフランジにそれぞれ穿設された上記複数の孔のうちの一部の孔に仮止め部材を挿入することにより上記フランジ同士を仮止めする仮止め工程を有することを特徴とする。
第5発明に係るライナープレートの連結方法は、第4発明において、上記本締め工程の前に、上記仮止め部材により仮止めした上記フランジを互いに引き寄せて仮締めする仮締め工程を有することを特徴とする。
第6発明に係るライナープレートの連結方法は、第1発明~第5発明の何れかにおいて、上記フランジに穿設された上記複数の孔のうち一部の孔に上記締結金具を挿入するとともに、他の孔にボルトを挿入することで上記ライナープレート同士を連結することを特徴とする。
第7発明に係る締結金具は、複数の孔が穿設されたフランジを上下端並びに左右端に有するライナープレート同士を連結する際に、上記ライナープレートの上記フランジ同士を把持するための締結金具であって、断面略コ字状に形成された本体部と、上記本体部の少なくとも一方の突端部から突出し、上記フランジに穿設された孔又は上記フランジの径方向における内端の少なくとも一方に係止される係止部と、を備え、上記本体部は、互いに対向して配置される一対の第1の壁と、上記第1の壁同士を繋ぐ第2の壁と、を有し、上記係止部は、一対の上記第1の壁のそれぞれの突端部から互いに近接する方向に突出する第1の係止部と第2の係止部を有し、上記第1の係止部と上記第2の係止部とは、一対の上記第1の壁が対向する方向において、互いに対向して配置されることを特徴とする。
発明に係る締結金具は、第7発明において、上記第1の係止部と上記第2の係止部間の距離は上記フランジ2枚の板厚よりも短いことを特徴とする。
第9発明に係る締結金具は、第7発明において、上記第1の係止部と上記第2の係止部間の距離は上記フランジに穿設された孔の内端からフランジの径方向における内端までの距離よりも短いことを特徴とする。
第10発明に係る締結金具は、第7発明~第9発明の何れかにおいて、板状部材が折り曲げられて形成されることを特徴とする。
第11発明に係る締結金具は、第7発明~第10発明の何れかにおいて、上記第1の係止部及び上記第2の係止部の少なくとも何れかは、円弧状に突出されて形成されることを特徴とする。
第12発明に係る締結金具は、第7発明~第11発明の何れかにおいて、上記第1の壁は、反対側の上記第1の壁に向けて突出した円弧部が形成され、一対の上記第1の壁の少なくとも何れかは、上記円弧部が形成されることを特徴とする。
第13発明に係る締結金具は、第7発明~第12発明の何れかにおいて、上記第1の係止部と上記第2の壁との離間距離は、上記第2の係止部と上記第2の壁との離間距離と等しいことを特徴とする
上述した構成からなる本発明によれば、断面略コ字状に形成された本体部と、本体部のそれぞれの突端部から突出した係止部とを備える締結金具を複数の孔の少なくとも一部の孔にフランジの内側から外側に向けて挿入することでライナープレートを連結する。これにより、フランジ間にせん断力や離間力が生じても、係止部によりフランジの径方向における移動が抑制されるため、2枚のフランジ間のずれや開きを防止することができる。
また、断面略コ字状に形成された本体部と、本体部の少なくとも一方の突端部から突出し、フランジに穿設された孔又はフランジの径方向における内端の少なくとも一方に係止される係止部とを備える締結金具を複数の孔の少なくとも一部の孔にフランジの板厚方向に沿って挿入することでライナープレートを連結する。これにより、フランジ間にせん断力や離間力が生じても、本体部によりフランジの径方向における移動が抑制されるため、2枚のフランジ間のずれや開きを防止することができる。
また、ライナープレートのフランジ同士を把持するための締結金具は、断面略コ字状に形成された本体部と、本体部の少なくとも一方の突端部から突出し、フランジに穿設された孔又はフランジの径方向における内端の少なくとも一方に係止される係止部とを備える。すなわち、フランジ同士の移動が2箇所で抑制されるため、フランジ間にせん断力や離間力が作用したとしても、ライナープレートを組み合わせて形成されたリング全体の変形量を小さくすることができ、リング全体の安全性を向上させることができる。
図1は、本発明を適用したライナープレートの連結方法が用いられて構築された壁体を示す斜視図である。 図2(a)は、ライナープレートの連結方法で用いられるライナープレートを示す斜視図であり、図2(b)は、その平面図である。 図3(a)は、ライナープレートの連結方法で用いられるライナープレートの第1変形例を示す斜視図であり、図3(b)は、その平面図である。 図4(a)は、ライナープレートの連結方法で用いられるライナープレートの第2変形例を示す斜視図であり、図4(b)は、その平面図である。 図5(a)は、ライナープレートの連結方法で用いられる可動部を有する仮止め具を示す側面図であり、図5(b)は、その平面図である。 図6(a)は、第1実施形態の締結金具の斜視図であり、図6(b)は、その平面図であり、図6(c)はその側面図である。 図ライナープレートの連結方法において、仮止め具で各々のライナープレートの位置を保持した状態を示す正面図である。 図8(a)~(d)は、第1実施形態の締結金具によりライナープレートを連結する過程を示す図である。 図9(a)、(b)は、第1実施形態の締結金具がライナープレートに装着された状態を示す図である。 図10(a)は、第2実施形態の締結金具の斜視図であり、図10(b)は、その平面図であり、図10(c)はその側面図である。 図11(a)は、第2実施形態の第1変形例に係る締結金具の斜視図であり、図11(b)は、その平面図であり、図11(c)はその側面図である。 図12(a)は、第2実施形態の第2変形例に係る締結金具の斜視図であり、図12(b)は、その平面図であり、図12(c)は第3変形例の斜視図である。 図13(a)~(d)は、第2実施形態の締結金具によりライナープレートを連結する過程を示す図である。 図14(a)、(b)は、第2実施形態の締結金具がライナープレートに装着された状態を示す図である。 図15は、第2実施形態の第2変形例に係る締結金具がライナープレートに装着された状態を示す図である。
以下、本発明を適用したライナープレートの連結方法を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、ライナープレートの連結方法により構築される壁体1を示す図である。
複数のライナープレート20を上下方向及び周方向で連結することで、筒状の壁体1及びその内側の立坑100が構築される。ライナープレートの連結方法とは、ライナープレート20同士を上下方向並びに周方向で連結するためのライナープレートの連結方法である。壁体1は、地下に形成された孔や地上等に設けられ、深礎杭、集水井、水中仮締切、橋脚等を構築する際の土留め等として用いられる。
ライナープレート20は例えば金属で構成され、図2に示すように上下方向に波形に形成される波形鋼板21と、波形鋼板21の上端、下端及び両側端にそれぞれフランジを有する。ライナープレート20は、波形鋼板21の上端及び下端のフランジを周方向フランジ22とし、波形鋼板21の両側端のフランジを軸方向フランジ23とする。
周方向フランジ22は、径d1(例えば21mm)で複数の孔22aが穿設される。周方向フランジ22は、図1に示すように、孔22aに締結金具40が挿入される。軸方向フランジ23は、矩形状の鋼板が用いられ、円形状の軸方向連結孔23aが複数穿設され、軸方向連結孔23aに締結金具40が挿入される。
周方向に平面視円弧状に連結するためのライナープレート20は、図2(a)及び図2(b)に示すように、平面視扇形状に形成される。このとき、周方向フランジ22は、所定の厚みを有する平面視扇形状の鋼板が用いられる。
周方向フランジ22は、短手方向である幅方向(径方向)の中心軸Wが円弧状に延びており、例えば、中心軸W上又は内端側に寄った位置に複数の孔22aが穿設される。
周方向フランジ22は、孔22aの中心軸Mとし、隣り合う孔22a、22aの中心軸M、M間距離を離間距離P1としたとき、離間距離P1がそれぞれ略等しくなる。すなわち、複数の孔22aは、周方向フランジ22に等間隔で配置される。
ライナープレート20は、図3(a)及び図3(b)に示すように、平面視矩形状に形成されてもよい。このとき、周方向フランジ22は、所定の厚みを有する平面視矩形状の鋼板が用いられ、土側(外側)と立坑側(内側)を隔てるように配置される。周方向フランジ22は、幅方向の中心軸Wが直線状に延びており、中心軸W上又は内端側に寄った位置に複数の孔22aが等間隔に配置される。
ライナープレート20は、図4(a)及び図4(b)に示すように、平面視矩形状のライナープレートが山形鋼等の連結材29を介して互いに連結されることで、平面視L字状に形成されてもよい。このとき、周方向フランジ22は、幅方向の中心軸Wがそれぞれ直線状に延びており、それぞれの中心軸W上又は内端側に寄った位置に複数の孔22aが等間隔に配置される。
壁体1は、側方で隣り合うライナープレート20、20の軸方向フランジ23、23同士を互いに締結金具40を介して連結することで、環状のライナープレート連結体2が形成され、ライナープレート連結体2が上下方向に複数段設けられることで構築される。なお、壁体1は、上段に設けられるライナープレート連結体2におけるライナープレート20の軸方向フランジ23の位置と、下段に設けられるライナープレート連結体2におけるライナープレート20の軸方向フランジ23の位置とが互いにずれるように配置されて、構築される。
なお、壁体1は、図1において平面視で円形状に形成されるものを図示しているが、これに限らず、平面視小判形状や、平面視矩形状等に形成されるものであってもよい。
ライナープレートの連結方法では、仮止め具(仮止め部材)3が用いられて周方向フランジ22同士が仮止めされた後、締結金具40により本締めされる。すなわち、締結金具40により周方向フランジ22同士を本締めする工程(本締め工程)の前に、一のライナープレート20及び他のライナープレート20の周方向フランジ22にそれぞれ穿設された複数の孔22aのうちの一部の孔22aに仮止め具3を挿入することにより周方向フランジ22同士を仮止めする工程(仮止め工程)を有する。そこで、先ずは仮止め具3について説明する。図5(a)は、仮止め具3の側面図を示し、図5(b)は、その平面図を示す。
仮止め具3は、図5(a)に示すように、板状の基部31と、基部31から略垂直に延びて形成される挿入部32と、挿入部32に設けられる保持機構30とを有する。この保持機構30は、係合部33を有し、係合部33は、可動部33aを有する。なお、図示の形態に係る仮止め具3は、挿入部32に保持機構30が設けられるが、本発明に用いられる仮止め具3は、基部31及び挿入部32の何れか一方又は両方に保持機構30が設けられていればよい。
基部31は、図5(b)に示すように、例えば、外径が平面視円形状の金属製の板材が用いられる。基部31は、中心に孔31dが形成され、環状となって形成される。なお、基部31は、外形が平面視円形状に限らず、平面視角形状等に形成されてもよい。
挿入部32は、図5(a)に示すように、例えば、金属製のものが用いられ、外径D1(例えば16mm)で円筒状に形成される。挿入部32は、端部が基部31の孔31dに挿入されて基部31の裏面31b側で溶接されて固定される。なお、図示は省略するが、仮止め具3は、基部31の孔31dが省略されてもよく、このとき、挿入部32の端部が基部31の表面31aに溶接等で固定されてもよい。
挿入部32は、先端側に側方に向けて突出される係合部33が一体となって設けられる。挿入部32は、先端側の側方に形成されたスリット32bに金属板状の可動部33aが配置される。
可動部33aは、挿入部32の先端側に配置された軸32aを介して挿入部32に接続される。可動部33aは、基部31から離間して挿入部32に設けられる。可動部33aは、挿入部32から側方に向けて突出されて、挿入部32の先端側から基部31側に向かうにつれて、挿入部32からの突出長K1が大きくなるように傾斜して、挿入部32に設けられる。可動部33aは、軸32aを中心として図中矢印Q方向に向けて挿入部32から突出自在とされる。つまり、可動部33aは、外力が作用していない状態では挿入部32から突出されており、外力の作用を受けることで、可動部33aの一部又は全部が挿入部32の内側に収容されるように、挿入部32の内側に可動することができる。
(第1実施形態)
次に、ライナープレート20の連結に用いられる締結金具40について説明する。図6(a)~(c)に、第1実施形態における締結金具40を示す。図6(a)は、締結金具40の斜視図であり、図6(b)は、その平面図であり、図6(c)はその側面図である。
締結金具40は、例えば、1枚の金属製の板状部材を折り曲げることにより形成される。締結金具40は、本体部50と、本体部50に設けられる係止部60とを有する。締結金具40は、例えば、作業者が片手で保持できる程度の大きさに構成される。締結金具40は、強度及び耐久性を有する鉄鋼その他の金属材料により弾性変形可能に構成されていればよい。
本体部50は、一方側が開口された断面略コ字状に形成されている。すなわち、図6(a)、(c)に示すように、本体部50は径方向外側に開口された凹状に形成されている。本体部50は、内側に上側内壁50Uと下側内壁50Lと側壁50Sを有している。上側内壁50Uと下側内壁50Lとの離間距離R1は、周方向フランジ22の2枚分の厚みよりも大きな値とされている。なお、本体部50は、周方向フランジ22を上下方向から挟むことができる形状であれば、断面略コ字状に限定されることなく、U状あるいは、C字状等如何なる形状であってもよい。
本体部50における前方かつ上方の一方端は第1突端部51とされ、本体部50の前方かつ下方の一方端は第2突端部52とされている。
係止部60は、第1突端部51に設けられる第1係止部61と、第2突端部52に設けられる第2係止部62により構成されている。図6(a)、(c)に示すように、第1係止部61は、第1突端部51から下方かつ後方に突出し、第2係止部62は、第2突端部52から上方かつ後方に突出している。すなわち、第1係止部61と第2係止部62とは、互いに近接する方向に延出し、側面視でハの字形となるように形成されている。係止部60は、本体部50の一部として形成されていてもよく、あるいは本体部50と別体に構成されていてもよい。
第1係止部61は、その先端に第1係止端部61aを有し、第2係止部62は、その先端に第2係止端部62aを有している。第1係止端部61aと第2係止端部62aとの離間距離R2は、周方向フランジ22の2枚分の厚み(板厚)Tよりも小さい値とされている。すなわち、第1係止部61と第2係止部62の間の離間距離R2は、周方向フランジ22の2枚分の厚みTよりも短い。第1係止端部61aと第2係止端部62aは、径方向においてほぼ同じ位置まで折り曲げられ、第1係止端部61a又は第2係止端部62aと側壁50Sとの離間距離R3は、周方向フランジ22の孔22aと径方向内側端部22bとの離間距離よりも大きい値とされている。
第1係止部61は、前方側に第1傾斜面61bを有し、第2係止部62は、前方側に第2傾斜面62bを有している。第1傾斜面61b及び第2傾斜面62bは、それぞれ後方側に傾斜している。
<仮止め工程>
次に、ライナープレートの連結方法について説明する。ライナープレートの連結方法では、先ず、図7に示すように、予め軸方向フランジ23同士が締結金具40により連結された状態で、ライナープレート20の周方向フランジ22に仮止め具3を取り付けることにより周方向フランジ22同士を仮止めする。具体的には、図7に示すように、仮止め具3の挿入部32が周方向フランジ22の孔22aに挿入され、挿入部32から側方に突出された係合部33の可動部33aが周方向フランジ22の孔22aに接触するように構成されている。なお、軸方向フランジ23同士が締結金具40により連結されていない状態で、周方向フランジ22に仮止め具3を取り付けることにより周方向フランジ22同士を仮止めすることもできる。
図7に示すように、各々の孔22a、22aに挿入部32を挿入することで、当該孔22a、22a以外の各々の孔22a、22aも位置合わせされた状態となる。換言すれば、各々の孔22a、22aに挿入部32を挿入することで、挿入部32が挿入されていない各々の孔22a、22aにおける中心軸M、M同士を一致させることができる。
<立坑調整工程>
仮止め工程において周方向フランジ22にそれぞれ穿設された孔22a、22aの位置合わせが終了したら、仮止めされた周方向フランジ22同士により形成された立坑100の形状を調整する。ライナープレート20を連結する際、周方向フランジ22の孔22aに対して、寸法の小さい仮止め具3を使用するため、仮止め具3を挿入した周方向フランジ22間でずれが生じ得る。周方向フランジ22間でずれが生じた場合には、予定している立坑100の寸法が得られないため、孔22a、22aの位置合わせの後、立坑100の形状を調整する。
<仮締め工程>
立坑調整工程において立坑100の形状を調整した後、周方向フランジ22同士を本締めする前に、仮止め具3により仮止めした周方向フランジ22同士を、例えばボルト接合により近接させて(図7中矢印方向)仮締めする。仮締め工程を経ることで、周方向フランジ22間の隙間を小さくして、あるいは隙間をなくして本締めを容易に開始することができる。
このように、仮止め具3を使用した仮止め工程、立坑調整工程、仮締め工程の三工程を経ることで、予めライナープレート20が位置決めされ、ライナープレート20同士が倒れないように仮固定されるため、作業者がライナープレート20を支持しない状態でも安全に、また正確に本締め作業を開始することができる。
なお、仮止め工程、立坑調整工程、仮締め工程では、仮止め具3を使用しなくてもよい。具体的には、周方向フランジ22同士の仮止め、立坑100の調整、周方向フランジ22同士の仮締めは、仮止め具3を使用することなしに作業者が手作業でも行うことができる。従って、例えば人手によりライナープレート20を安全に連結することができるのであれば、仮止め具3を使用せずに仮止め工程、立坑調整工程、仮締め工程の各工程を行ってもよい。
<本締め工程>
次に、周方向フランジ22同士を本締めする。本締め工程では、周方向フランジ22における複数の孔22aのうち、仮止め具3が挿入されていない孔22aに締結金具40を挿入することにより隙間を有する周方向フランジ22同士を連結する。なお、全ての孔22aに締結金具40を挿入してもよく、一部の孔22aにボルトを挿入することによりライナープレート20同士を連結してもよい。締結金具40とボルトを併用することにより、締結金具40のみを使用した場合と比較してより強固にライナープレート20同士を連結することができる。
図8(a)~(d)において、締結金具40により周方向フランジ22同士を本締めする手順について説明する。ライナープレート20の連結に際しては、締結金具40を径方向内側から径方向外側に向けて移動させる。
図8(a)、(b)に示すように、径方向内側端部22bよりも内側に位置している状態から、締結金具40に対して径方向外側の力が加わることにより締結金具40が径方向外側に移動すると、第1傾斜面61b及び第2傾斜面62bは径方向内側端部22bに当接する。第1傾斜面61b及び第2傾斜面62bは、いずれも後方側に傾斜しているため、締結金具40の移動に伴い第1係止部61と第2係止部62は径方向内側端部22bから外側(板厚方向における上方あるいは下方)に広がる力を受ける。
さらに締結金具40が径方向外側に移動すると、本体部50が弾性変形することにより第1係止端部61aと第2係止端部62aとの間隔が広がる(図8(b)の矢印)。すなわち、第1係止端部61aと第2係止端部62aとの離間距離R2が徐々に増加する。この離間距離R2は、第1係止端部61aと第2係止端部62aが周方向フランジ22に乗り上げるまで徐々に増加する。
図8(c)に示すように、第1係止端部61aと第2係止端部62aが周方向フランジ22に乗り上げて離間距離R2が周方向フランジ22の2枚分の厚みTまで広がると、本体部50の弾性変形は終了し、第1係止端部61aと第2係止端部62aが周方向フランジ22に摺接しながら締結金具40が径方向外側に移動する。これは、本体部50が弾性復帰しようとする力を有しているためである。
さらに締結金具40に対して径方向外側の力が加わり締結金具40が径方向外側に移動すると、第1係止端部61aと第2係止端部62aが孔22a内に収容されて第1係止端部61aと第2係止端部62aとの離間距離が元の離間距離R2に減少する。すなわち、図8(d)に示すように、本体部50が弾性復帰し、第1係止部61及び第2係止部62が孔22aに係止される。これにより、締結金具40のライナープレート20への装着が完了する。
締結金具40のライナープレート20への装着が完了した状態を、図9(a)、(b)に示す。本体部50が径方向外側に開口して周方向フランジ22に取り付けられた状態において、上側内壁50Uと下側内壁50Lとの離間距離R1は周方向フランジ22の2枚分の厚みTよりも長く、第1係止端部61aと第2係止端部62aとの離間距離R2は周方向フランジ22の2枚分の厚みTよりも短い。このため、締結金具40は、周方向フランジ22を上下方向(板厚方向)から覆うことができる。また、第1係止端部61a又は第2係止端部62a(係止部60)と側壁50Sとの離間距離R3は周方向フランジ22の孔22aと径方向内側端部22b間の離間距離Fよりも若干大きい値とされている。このため、ライナープレート連結体2への偏圧等により、周方向フランジ22間にせん断力が作用しても、周方向フランジ22の径方向における移動が第1係止端部61a及び第2係止端部62aあるいは側壁50Sにより規制されるため、周方向フランジ22間のずれを強固に拘束することができる。
また、本体部50及び係止部60により周方向フランジ22を覆っているため、締結金具40のライナープレート20からの脱落を防止することができ、安全性の向上を図ることができる。さらに、締結金具40をライナープレート20に対して回転して装着する必要がないため、軸方向フランジ23の連結にも適用することができる。このように、締結金具40をライナープレート20に対して一方向側から装着するだけでライナープレート20同士を連結作業が完了するため、ハンマー等の打撃により容易に施工することができ、工期短縮が可能となる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態における締結金具140の構成について説明する。この第2実施形態では、締結金具140を周方向及び径方向と直交する板厚方向、すなわち図1の上下方向に移動させてライナープレート20を連結する点で、第1実施形態と異なっている。
第2実施形態における締結金具140によるライナープレート20の連結の手順を図10~13で説明する。先ず、ライナープレートの連結方法で使用される締結金具140を図10(a)~(c)に示す。図10(a)は、締結金具140の斜視図であり、図10(b)は、その平面図であり、図10(c)はその側面図である。
締結金具140は、例えば、1枚の金属製の板状部材を折り曲げることにより形成される。締結金具140は、本体部150と、本体部150に設けられる係止部160とを有する。締結金具140は、例えば、作業者が片手で保持できる程度の大きさに構成される。締結金具140は、強度及び耐久性を有する鉄鋼その他の金属材料により弾性変形可能に構成されていればよい。
本体部150は、一方側が開口された断面略コ字状に形成されている。すなわち、図10(a)、(c)に示すように、本体部150は下方側に開口された凹状に形成されている。本体部150は、前側内壁150Fと後側内壁150Rと上側内壁150Uを有している。前側内壁150Fと後側内壁150Rとの離間距離をS1とした場合、離間距離S1は周方向フランジ22の孔22aと径方向内側端部22b間の離間距離Fよりも大きな値とされている。なお、本体部150は、周方向フランジ22を径方向(左右方向)から挟むことができる形状であれば、断面略コ字状に限定されることなく、U状あるいは、C字状等如何なる形状であってもよい。
本体部150における下方かつ前方の一方端は第1突端部151とされ、本体部150の下方かつ後方の一方端は第2突端部152とされている。
係止部160は、第1突端部151に設けられる第1係止部161と、第2突端部152に設けられる第2係止部162により構成されている。図10(a)、(c)に示すように、第1係止部161は、第1突端部151から上方かつ後方に突出し、第2係止部162は、第2突端部152から上方かつ前方に突出している。すなわち、第1係止部161と第2係止部162とは、互いに近接する方向に延出し、側面視でハの字形となるように形成されている。係止部160は、本体部150の一部として形成されていてもよく、あるいは本体部150と別体に構成されていてもよい。
第1係止部161は、その先端に第1係止端部161aを有し、第2係止部162は、その先端に第2係止端部162aを有している。第1係止端部161aと第2係止端部162aとの離間距離S2は、は周方向フランジ22の孔22aと径方向内側端部22b間の離間距離Fよりも小さい値とされている。すなわち、第1係止部161と第2係止部162の間の離間距離S2は、孔22aと径方向内側端部22b間の離間距離Fよりも短い。第1係止端部161aと第2係止端部162aは、上下方向においてほぼ同じ位置まで折り曲げられ、第1係止端部161a又は第2係止端部162aと上側内壁150Uとの離間距離S3は、周方向フランジ22の2枚分の厚みT(図13参照)よりも大きい値とされている。
第1係止部161は下方側に第1傾斜面161bを有し、第2係止部162は下方側に第2傾斜面162bを有している。第1傾斜面161b及び第2傾斜面162bは、それぞれ上方側に傾斜している。
図11(a)~(c)に、締結金具140の第1変形例を示す。図11(a)は、締結金具140の斜視図であり、図11(b)は、その平面図であり、図11(c)はその側面図である。なお、図11に示す形態において、図10に示す形態と同一の構成要素、部材については、同一の符号を付すことにより、以下での説明を省略する。
第1変形例に係る締結金具140は、本体部150の前方あるいは後方のいずれか一方側にのみ係止部160が設けられていればよい。図11(a)~(c)には、本体部150の前方にのみ第1係止部161が設けられている例を示すが、本体部150の後方にのみ第2係止部162が設けられていてもよい。第1係止端部161aと後側内壁150Rとの離間距離S4は、周方向フランジ22の孔22aと径方向内側端部22b間の離間距離Fよりも小さい値とされている。
図12(a)、(b)に、締結金具140の第2変形例を示す。図12(a)は、締結金具140の斜視図であり、図12(b)は、その平面図である。また、図12(c)は締結金具140の第3変形例である。なお、図12に示す形態において、図10に示す形態と同一の構成要素、部材については、同一の符号を付すことにより、以下での説明を省略する。
第2変形例に係る締結金具140は、本体部150の前方側において、第1係止部161に代えて周方向フランジ22に穿設された孔22aに沿うように湾曲する断面円弧状に形成された第1係止部171を有していてもよい。具体的には、図12(a)、(b)に示すように、第1係止部171は、後方側に円弧状に突出するように形成されている。
また、図12(a)、(b)の第2変形例では、第1係止部171が円弧状に形成されている構成としたが、第3変形例ではこれに代えて、図12(c)に示すように、本体部150には上下方向全体に亘って一様に後方側に突出した円弧部153が形成されていてもよい。すなわち、第3変形例では、円弧状に突出した円弧部153が周方向フランジ22に穿設された孔22aに沿う形状を有している。なお、円弧部153は、本体部150が上下方向全体に亘って一様に形成されるのではなく、上下方向の一部分のみを後方側に円弧状に突出するように形成されていてもよい。上述の円弧状にする成形方法については、プレスにより行うことが考えられるが、その方法については限定しない。
図13(a)~(d)において、締結金具140をライナープレート20に連結する手順について説明する。ライナープレート20の連結に際しては、締結金具140を上側から下側、すなわち、板厚方向の一方側から他方側(図13の矢印方向上側から下側)に向けて移動させる。
図13(a)、(b)に示すように、周方向フランジ22よりも板厚方向における上方側に位置している状態から、締結金具140に対して下方側の力が加わることにより締結金具140が板厚方向に沿って移動すると、第1傾斜面161b及び第2傾斜面162bは周方向フランジ22に当接する。第1傾斜面161b及び第2傾斜面162bは、いずれも上方側に傾斜しているため、締結金具140の移動に伴い第1係止部161と第2係止部162は周方向フランジ22から外側(径方向内側あるいは外側)に広がる力を受ける。
さらに締結金具140が下方側に移動すると、本体部150が弾性変形することにより第1係止端部161aと第2係止端部162aとの間隔が広がる(図13(b)の矢印)。すなわち、第1係止端部161aと第2係止端部162aとの離間距離S2が徐々に増加する。この離間距離S2は、第1係止端部161aと第2係止端部162aが径方向において周方向フランジ22を挟み込む状態となるまで徐々に増加する。
図13(c)に示すように、第1係止端部161aと第2係止端部162aが周方向フランジ22を挟み込む状態となり離間距離S2が離間距離Fまで広がると、本体部150の弾性変形は終了し、第1係止端部161aが孔22aに摺接するとともに、第2係止端部162aが径方向内側端部22bに摺接しながら締結金具140が下方側に移動する。これは、本体部150が弾性復帰しようとする力を有しているためである。
さらに締結金具140に対して下方側の力が加わり締結金具140が下方側に移動すると、第1係止端部161aと第2係止端部162aが周方向フランジ22よりも下方側に移動して第1係止端部161aと第2係止端部162aとの離間距離が元の離間距離S2に減少する。すなわち、図13(d)に示すように、本体部150が弾性復帰し、第1係止部161が孔22aに係止されるとともに、第2係止部162が径方向内側端部22bに係止される。これにより、締結金具140のライナープレート20への装着が完了する。
締結金具140のライナープレート20への装着が完了した状態を、図14(a)(b)に示す。本体部150が下方側に開口して周方向フランジ22に取り付けられた状態において、周方向フランジ22の孔22aと径方向内側端部22b間の離間距離Fは、第1係止端部161aと第2係止端部162aとの離間距離S2よりも長い。このため、締結金具140のライナープレート20に装着された状態では、締結金具140のライナープレート20からの脱落を防止することができる。また、離間距離Fは、前側内壁150Fと後側内壁150Rとの離間距離S1よりも若干短い。このため、周方向フランジ22間にせん断力が作用しても、周方向フランジ22の径方向における移動が前側内壁150F及び後側内壁150Rにより規制されるため、周方向フランジ22間のずれを強固に拘束することができる。
また、本体部150及び係止部160により周方向フランジ22を覆っているため、締結金具140のライナープレート20からの脱落を防止することができ、安全性の向上を図ることができる。さらに、締結金具140をライナープレート20に対して回転して装着する必要がないため、軸方向フランジ23の連結にも適用することができる。このように、締結金具140をライナープレート20に対して一方向側から装着するだけでライナープレート20同士を連結作業が完了するため、ハンマー等の打撃により容易に施工することができ、工期短縮が可能となる。
図15に、第2変形例に係る締結金具140がライナープレート20に装着された状態の図を示す。断面円弧状に形成された第1係止部171が周方向フランジ22に穿設された孔22aに沿うように配置されている。第1係止部171が周方向フランジ22に穿設された孔22aに沿う形状を有していることにより、周方向フランジ22間に離間力が作用したとしても、周方向フランジ22間の開きを第1係止部171全体で受け止めることができるため、周方向フランジ22間の開きを強固に拘束することができる。
また、図示していないが、図12(c)に示す第3変形例に係る締結金具140がライナープレート20に装着された場合、円弧部153が周方向フランジ22に穿設された孔22aに沿うように配置される。これにより周方向フランジ22間にせん断力が作用したとしても、周方向フランジ22間のずれを円弧部153全体で受け止めることができるため、周方向フランジ22間のずれを強固に拘束することができる。
以上、本発明の実施形態に係る締結金具40,140について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎない。よって、前述の実施形態により本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 壁体
2 ライナープレート連結体
20 ライナープレート
21 波形鋼板
22 周方向フランジ
22a 孔
22b 内側端部
23 軸方向フランジ
23a 軸方向連結孔
29 連結材
3 仮止め具
30 保持機構
31 基部
31a 表面
31b 裏面
31d 孔
32 挿入部
32a 軸
32b スリット
33 係止部
33a 可動部
40 締結金具
50 本体部
50L 下側内壁
50S 側壁
50U 上側内壁
51 第1突端部
52 第2突端部
60 係止部
61 第1係止部
61a 第1係止端部
61b 第1傾斜面
62 第2係止部
62a 第2係止端部
62b 第2傾斜面
100 立坑
140 締結金具
150 本体部
150F 前側内壁
150R 後側内壁
150U 上側内壁
151 第1突端部
152 第2突端部
153 円弧部
160 係止部
161 第1係止部
161a 第1係止端部
161b 第1傾斜面
162 第2係止部
162a 第2係止端部
162b 第2傾斜面
171 第1係止部
F 離間距離
M 中心軸
P1 離間距離
R1 離間距離
R2 離間距離
R3 離間距離
S1 離間距離
S2 離間距離
S3 離間距離
S4 離間距離
T 板厚
W 中心軸

Claims (13)

  1. 複数の孔が穿設されたフランジを上下端並びに左右端に有するライナープレート同士を連結するためのライナープレートの連結方法であって、
    断面略コ字状に形成された本体部と、上記本体部のそれぞれの突端部から突出した係止部とを備える締結金具を上記複数の孔の少なくとも一部の孔に上記フランジの内側から外側に向けて挿入することで上記ライナープレートを連結し、
    上記本体部は、互いに対向して配置される一対の第1の壁と、上記第1の壁同士を繋ぐ第2の壁と、を有し、
    上記係止部は、一対の上記第1の壁のそれぞれの突端部から互いに近接する方向に突出する第1の係止部と第2の係止部を有し、
    上記第1の係止部と上記第2の係止部とは、一対の上記第1の壁が対向する方向において、互いに対向して配置され、
    上記第1の係止部と上記第2の係止部を、上記フランジに穿設された孔に係止することにより上記ライナープレートを連結すること
    を特徴とするライナープレートの連結方法。
  2. 複数の孔が穿設されたフランジを上下端並びに左右端に有するライナープレート同士を連結するためのライナープレートの連結方法であって、
    断面略コ字状に形成された本体部と、上記本体部の少なくとも一方の突端部から突出し、上記フランジに穿設された孔又は上記フランジの径方向における内端の少なくとも一方に係止される係止部とを備える締結金具を上記複数の孔の少なくとも一部の孔に上記フランジの板厚方向に沿って挿入することで上記ライナープレートを連結し、
    上記本体部は、互いに対向して配置される一対の第1の壁と、上記第1の壁同士を繋ぐ第2の壁と、を有し、
    上記係止部は、一対の上記第1の壁のそれぞれの突端部から互いに近接する方向に突出する第1の係止部と第2の係止部を有し、
    上記第1の係止部と上記第2の係止部とは、一対の上記第1の壁が対向する方向において、互いに対向して配置され、
    上記第1の係止部を上記フランジに穿設された孔に係止し、上記第2の係止部を上記フランジの径方向における内端に係止することにより上記ライナープレートを連結すること
    を特徴とするライナープレートの連結方法。
  3. 上記締結金具は、板状部材が折り曲げられて形成されること
    を特徴とする請求項1又は2記載のライナープレートの連結方法。
  4. 上記締結金具により上記フランジ同士を本締めする本締め工程の前に、
    一のライナープレートのフランジ及び他のライナープレートのフランジにそれぞれ穿設された上記複数の孔のうちの一部の孔に仮止め部材を挿入することにより上記フランジ同士を仮止めする仮止め工程を有すること
    を特徴とする請求項1~3のうち何れか1項記載のライナープレートの連結方法。
  5. 上記本締め工程の前に、
    上記仮止め部材により仮止めした上記フランジを互いに引き寄せて仮締めする仮締め工程を有すること
    を特徴とする請求項4記載のライナープレートの連結方法。
  6. 上記フランジに穿設された上記複数の孔のうち一部の孔に上記締結金具を挿入するとともに、他の孔にボルトを挿入することで上記ライナープレート同士を連結すること
    を特徴とする請求項1~5のうち何れか1項記載のライナープレートの連結方法。
  7. 複数の孔が穿設されたフランジを上下端並びに左右端に有するライナープレート同士を連結する際に、上記ライナープレートの上記フランジ同士を把持するための締結金具であって、
    断面略コ字状に形成された本体部と、上記本体部の少なくとも一方の突端部から突出し、上記フランジに穿設された孔又は上記フランジの径方向における内端の少なくとも一方に係止される係止部と、を備え
    上記本体部は、互いに対向して配置される一対の第1の壁と、上記第1の壁同士を繋ぐ第2の壁と、を有し、
    上記係止部は、一対の上記第1の壁のそれぞれの突端部から互いに近接する方向に突出する第1の係止部と第2の係止部を有し、
    上記第1の係止部と上記第2の係止部とは、一対の上記第1の壁が対向する方向において、互いに対向して配置されること
    を特徴とする締結金具。
  8. 記第1の係止部と上記第2の係止部間の距離は上記フランジ2枚の板厚よりも短いこと
    を特徴とする請求項7記載の締結金具。
  9. 記第1の係止部と上記第2の係止部間の距離は上記フランジに穿設された孔の内端からフランジの径方向における内端までの距離よりも短いこと
    を特徴とする請求項7記載の締結金具。
  10. 板状部材が折り曲げられて形成されること
    を特徴とする請求項7~9のうち何れか1項記載の締結金具
  11. 上記第1の係止部及び上記第2の係止部の少なくとも何れかは、円弧状に突出されて形成されること
    を特徴とする請求項7~10のうち何れか1項記載の締結金具。
  12. 上記第1の壁は、反対側の上記第1の壁に向けて突出した円弧部が形成され、
    一対の上記第1の壁の少なくとも何れかは、上記円弧部が形成されること
    を特徴とする請求項7~11のうち何れか1項記載の締結金具。
  13. 上記第1の係止部と上記第2の壁との離間距離は、上記第2の係止部と上記第2の壁との離間距離と等しいこと
    を特徴とする請求項7~12のうち何れか1項記載の締結金具。
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