JP7388571B2 - 輻輳制御方法、輻輳制御装置、及び輻輳制御プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、IP(Internet Protocol)電話システムにおいて輻輳を制御する技術に関する。
近年の頻発する災害に対しては、複数のユーザが回線を帯域共用する無線回線を利用して、避難所等における通信を確保することが有用である。また、スマートフォンによる通話アプリは、その普及とともに、日常の通話手段としてだけでなく緊急連絡手段としての利用要望も高くなってきている。通話アプリではリアルタイムの通信を行うことから、UDP/IP(User Datagram Protocol/Internet Protocol)によるパケット通信が行われる。UDP/IPでは再送制御が行われないため、無線回線の容量以上の通話トラヒックが発生すると、容量を超えた分のパケットが廃棄される(特許文献1)。
緊急時には、なるべく多くの通話を収容することが重要である(特許文献2)。但し、災害等の緊急時には、一人当たりの通話時間が長く、また、利用者数が多くなる傾向がある。よって、通話アプリの総通信量が無線回線の容量を超え、パケット廃棄率が高くなり通話品質が悪くなる(特許文献3)。その結果、新たに発呼した通話が開始されず呼損率が高くなり、通話収容数を増やすことができない。
非特許文献1は、呼損率の増加を抑制するための輻輳制御技術を開示している。その輻輳制御技術によれば、通話アプリの総通信量が回線容量を超えると、通話時間長に基づいて優先順位が設定され、優先順位に応じてパケット廃棄率が設定される。具体的には、通話時間が短くなるほど、優先順位は高くなり、パケット廃棄率は低くなる。逆に、通話時間が長くなるほど、優先順位は低くなり、パケット廃棄率は高くなる。パケット廃棄率が高くなり通話品質が劣化すると、ユーザが通話を終了させる意向が働くことが期待される。すなわち、通話時間が長くなるにつれて、ユーザが通話を終了させる可能性が高くなる。通話時間の長い通話が終了することにより、回線リソースが解放され、他のユーザの通話品質が向上する。また、新規のユーザの通話を受け付けやすくなり、呼損率が低下する。
尚、非特許文献1では、通話品質が著しく劣化しないように、パケット廃棄率の上限値が設定される。パケット廃棄率がその上限値を超えないように、同時通話数の最大値(最大同時通話数)も設定される。最大同時通話数を超えて新規に発生する通話に関しては、全パケットを廃棄することにより、実質的に呼損とする。
永瀬、小野、伊藤、吉岡、大坂、古谷、宮城、林、"固定無線回線による緊急時通信での輻輳制御技術についての一検討"、2020年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会、B-5-82、2020年9月1日
複数のIP電話で共用する1本の回線の回線容量を超えた分のパケットは廃棄される。その回線を用いる全ての通話のパケットが一律に(均等に)廃棄される場合、全ての通話の通話品質が一律に劣化する。このことは、全てのユーザの満足度の低下につながり、最適な輻輳制御であるとは言えない。
例えば災害時には、多数のユーザが安否確認だけでも行うことを望むと考えられる。通話時間が長い場合は、必要な情報は既に伝達済みである可能性が高いが、通話時間が短い場合は、その可能性は低い。よって、通話時間が短い通話、特に通話時間が最も短い「最新通話」の通話品質をなるべく確保することが望まれる。
上述の非特許文献1に記載されている技術によれば、特に同時通話数が最大となる状況では、通話時間が最も短い最新通話のパケット廃棄率もかなり高くなってしまう。つまり、良好な通話品質が最も望まれる最新通話の通話品質も劣化してしまう。このような観点から、輻輳制御には改善の余地がある。
本発明の1つの目的は、同時通話数が最大となる状況において、通話時間が最も短い最新通話の通話品質の劣化を抑制することができる輻輳制御技術を提供することにある。
第1の観点は、IP電話システムにおける輻輳制御方法に関連する。
輻輳制御方法は、
複数のIP電話が共用する1本の回線における同時通話数を取得する処理と、
通話時間の長さに応じた通話時間順位を通話毎に取得する処理と、
同時通話数と通話時間順位に基づいて、各通話のパケット廃棄率を制御するパケット廃棄制御処理と
を含む。
パケット廃棄制御処理は、
各通話のパケット廃棄率を所定の第1上限値以下に設定し、
通話時間が長いほどパケット廃棄率を高く設定し、通話時間が短いほどパケット廃棄率を低く設定し、
通話時間が最も短い最新通話のパケット廃棄率を、所定の第1上限値よりも低い所定の第2上限値以下に設定する。
輻輳制御方法は、
複数のIP電話が共用する1本の回線における同時通話数を取得する処理と、
通話時間の長さに応じた通話時間順位を通話毎に取得する処理と、
同時通話数と通話時間順位に基づいて、各通話のパケット廃棄率を制御するパケット廃棄制御処理と
を含む。
パケット廃棄制御処理は、
各通話のパケット廃棄率を所定の第1上限値以下に設定し、
通話時間が長いほどパケット廃棄率を高く設定し、通話時間が短いほどパケット廃棄率を低く設定し、
通話時間が最も短い最新通話のパケット廃棄率を、所定の第1上限値よりも低い所定の第2上限値以下に設定する。
第2の観点は、輻輳制御プログラムに関連する。輻輳制御プログラムは、コンピュータによって実行され、上記の輻輳制御方法をコンピュータに実行させる。輻輳制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。輻輳制御プログラムは、ネットワーク経由で提供されてもよい。
第3の観点は、IP電話システムにおける輻輳制御装置に関連する。
輻輳制御装置は、情報処理装置を備える。
情報処理装置は、
複数のIP電話が共用する1本の回線における同時通話数を取得する処理と、
通話時間の長さに応じた通話時間順位を通話毎に取得する処理と、
同時通話数と通話時間順位に基づいて、各通話のパケット廃棄率を動的に制御するパケット廃棄制御処理と
を実行するように構成される。
パケット廃棄制御処理において、情報処理装置は、
各通話のパケット廃棄率を所定の第1上限値以下に設定し、
通話時間が長いほどパケット廃棄率を高く設定し、通話時間が短いほどパケット廃棄率を低く設定し、
通話時間が最も短い最新通話のパケット廃棄率を、所定の第1上限値よりも低い所定の第2上限値以下に設定する。
輻輳制御装置は、情報処理装置を備える。
情報処理装置は、
複数のIP電話が共用する1本の回線における同時通話数を取得する処理と、
通話時間の長さに応じた通話時間順位を通話毎に取得する処理と、
同時通話数と通話時間順位に基づいて、各通話のパケット廃棄率を動的に制御するパケット廃棄制御処理と
を実行するように構成される。
パケット廃棄制御処理において、情報処理装置は、
各通話のパケット廃棄率を所定の第1上限値以下に設定し、
通話時間が長いほどパケット廃棄率を高く設定し、通話時間が短いほどパケット廃棄率を低く設定し、
通話時間が最も短い最新通話のパケット廃棄率を、所定の第1上限値よりも低い所定の第2上限値以下に設定する。
本発明によれば、各通話のパケット廃棄率は所定の第1上限値以下に設定される。また、通話時間が長いほどパケット廃棄率は高く設定され、通話時間が短いほどパケット廃棄率は低く設定される。更に、通話時間が最も短い最新通話のパケット廃棄率は、所定の第1上限値よりも低い所定の第2上限値以下に設定される。従って、同時通話数が最大同時通話数となる状況においても、最新通話の通話品質の劣化を抑制することが可能となる。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
1.IP電話システム
図1は、本実施の形態に係るIP電話システム1の構成例を示す概略図である。IP電話システム1は、基地局10と端末局20を含んでいる。基地局10は、地上網2に接続されている。端末局20は、例えば、地域の防災関係機関、生活関連機関、避難所、等に設置される。基地局10と端末局20は、無線の局間回線3あるいは有線の通信網4を介して互いに接続されている。基地局10と端末局20は、局間回線3あるいは通信網4を介して互いに通信を行う。端末局20は、端末局網5に接続されている。このようなIP電話システム1において、例えば、地上網2のユーザと端末局20のユーザがIP電話によって通話を行う。局間回線3あるいは通信網4の1本の回線は、複数のIP電話(通話)によって共用される。
図1は、本実施の形態に係るIP電話システム1の構成例を示す概略図である。IP電話システム1は、基地局10と端末局20を含んでいる。基地局10は、地上網2に接続されている。端末局20は、例えば、地域の防災関係機関、生活関連機関、避難所、等に設置される。基地局10と端末局20は、無線の局間回線3あるいは有線の通信網4を介して互いに接続されている。基地局10と端末局20は、局間回線3あるいは通信網4を介して互いに通信を行う。端末局20は、端末局網5に接続されている。このようなIP電話システム1において、例えば、地上網2のユーザと端末局20のユーザがIP電話によって通話を行う。局間回線3あるいは通信網4の1本の回線は、複数のIP電話(通話)によって共用される。
IP電話では、リアルタイム性が要求されるため、UDP/IP(User Datagram Protocol/Internet Protocol)が用いられる。TCP(Transmission Control Protocol)とは異なり、UDP/IPでは再送制御が行われない。そのため、IP電話回線の回線容量以上の通話トラヒックが発生した場合、回線容量を超えた分のパケットは廃棄される。例えば、図1に示されるIP電話システム1において、基地局10と端末局20との間の局間回線3あるいは通信網4の1本の回線の回線容量以上の通話トラヒックが発生した場合、回線容量を超えた分のパケットが廃棄される。
本実施の形態に係るIP電話システム1は、1本の回線における各通話のパケット廃棄率を動的に制御する。そのために、IP電話システム1は、輻輳制御装置100を備えている。輻輳制御装置100は、IP電話の通信量を制御する局(例:基地局10、端末局20)と関連付けて配置される。
図2は、輻輳制御装置100の配置の一例を示すブロック図である。図2に示される例では、輻輳制御装置100-1が基地局10内に配置されており、輻輳制御装置100-2が端末局20内に配置されている。輻輳制御装置100-1、100-2の各々は、基地局10と端末局20との間のIP電話回線(局間回線3あるいは通信網4)におけるパケット廃棄率を制御する。
図3は、輻輳制御装置100の配置の他の例を示すブロック図である。図3に示される例では、輻輳制御装置100-1は、基地局10と地上網2との間に配置されており、輻輳制御装置100-2は、端末局20と「端末局20のユーザ」との間に配置されている。この場合であっても、輻輳制御装置100-1、100-2の各々は、基地局10と端末局20との間のIP電話回線(局間回線3あるいは通信網4)におけるパケット廃棄率を制御することができる。
本実施の形態に係る輻輳制御装置100は、輻輳時、パケット廃棄率を適切に制御しながらパケット廃棄を行う。この処理を、以下、「パケット廃棄制御処理」と呼ぶ。以下、輻輳制御装置100による「パケット廃棄制御処理」について詳しく説明する。
2.比較例
本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理の意義を明らかにするために、まず、比較例について説明する。比較例は、上述の非特許文献1に開示された技術に基づいている。
本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理の意義を明らかにするために、まず、比較例について説明する。比較例は、上述の非特許文献1に開示された技術に基づいている。
同時通話数jは、ある1本の回線を同時に使用している通話数である。例えば、同時通話数jは、局間回線3あるいは通信網4の1本の回線において、ある時間に同時にセッション確立中の通話数である。その1本の回線の回線容量をBLとする。また、1通話アプリが使用する通話アプリ帯域をBVとする。この場合、その1本の回線における全体としてのパケット廃棄率は、次の式(1)で表される。
通話品質の著しい劣化を防止するために、各通話のパケット廃棄率に関して所定の上限値が設定される。この所定の上限値を、以下、「第1上限値PB」と呼ぶ。第1上限値PBは、例えば50%である。第1上限値PBは、最低限の通話品質が得られるパケット廃棄率であると言える。各通話のパケット廃棄率の上限値が第1上限値PBであるため、1本の回線における全体としてのパケット廃棄率の上限値も第1上限値PBである。最大同時通話数jmaxは、1本の回線における全体としてのパケット廃棄率が第1上限値PB以下となる同時通話数jの最大値である。最大同時通話数jmaxは、次の式(2)で表される。
式(2)の右辺は、床関数であり、引数以下の最大の整数を与える。例えば、BL/BV=3.4、第1上限値PBが50%である場合、最大同時通話数jmaxは6である。
通話時間順位kは、通話時間の長さを表す順位である。例えば、以下の説明では、通話時間が長いほど通話時間順位kは高くなり、通話時間が短いほど通話時間順位kは低くなる。j個の通話のうち通話時間が最も長い通話(以下、「第1通話」と呼ぶ)の通話時間順位kは1である。j個の通話のうち通話時間が最も短い通話(以下、「最新通話」と呼ぶ)の通話時間順位kは、同時通話数jと等しい(k=j)。
通話アプリの総通信量が回線容量BLを超えたとき、通話毎にパケット廃棄率Dj,kが設定される。各通話のパケット廃棄率Dj,kは、同時通話数jと各通話の通話時間順位kに基づいて設定される。より詳細には、通話時間順位kが高いほどパケット廃棄率Dj,kは高く設定され、通話時間順位kが低いほどパケット廃棄率Dj,kは低く設定される。パケット廃棄率Dj,kが高くなり通話品質が劣化すると、ユーザが通話を終了させる意向が働くことが期待される。すなわち、通話時間が長くなるにつれて、ユーザが通話を終了させる可能性が高くなる。通話時間の長い通話が終了することにより、回線リソースが解放され、他のユーザの通話品質が向上する。また、新規のユーザの通話を受け付けやすくなり、呼損率が低下する。
図4及び図5は、比較例の場合の通話時間順位kとパケット廃棄率Dj,kとの関係の一例を示している。本例では、BL/BV=3.4、第1上限値PB=50%、最大同時通話数jmax=6である。同時通話数jが1~3の場合、パケット廃棄は発生しない。同時通話数jが4以上になると、パケット廃棄制御が行われる。図4及び図5に示されるように、通話時間順位kが高いほどパケット廃棄率Dj,kは高く設定され、通話時間順位kが低いほどパケット廃棄率Dj,kは低く設定される。特に、図5から分かるように、パケット廃棄率Dj,kは、通話時間順位kに対して線形的に変化するように設定されている。言い換えれば、通話時間順位kとパケット廃棄率Dj,kの関係が正比例になるように、パケット廃棄率Dj,kが設定されている。
比較例の場合のパケット廃棄率Dj,kは、次のような数式群で表される。
<条件Aの場合>
条件Aは、同時通話数jが下記式(3)で表されることである。条件Aの場合、通話アプリの総通信量は回線容量BLを超えない。よって、各通話のパケット廃棄率Dj,kは0である。図4で示された例では、j=1~3の場合が条件Aの場合に相当する。
条件Aは、同時通話数jが下記式(3)で表されることである。条件Aの場合、通話アプリの総通信量は回線容量BLを超えない。よって、各通話のパケット廃棄率Dj,kは0である。図4で示された例では、j=1~3の場合が条件Aの場合に相当する。
<条件Bの場合>
条件Bは、同時通話数jが下記式(4)で表されることである。条件Bの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、下記式(5)で表される。条件Bの場合、通話時間順位kが最も高い第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは、第1上限値PB以下である。また、式(5)から分かるように、通話時間順位kが最も低い最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは0に設定される。図4及び図5で示された例では、j=4の場合が条件Bの場合に相当する。
条件Bは、同時通話数jが下記式(4)で表されることである。条件Bの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、下記式(5)で表される。条件Bの場合、通話時間順位kが最も高い第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは、第1上限値PB以下である。また、式(5)から分かるように、通話時間順位kが最も低い最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは0に設定される。図4及び図5で示された例では、j=4の場合が条件Bの場合に相当する。
<条件Eの場合>
条件Eは、同時通話数jが下記式(6)で表されることである。条件Eの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、下記式(7)で表される。式(7)から分かるように、通話時間順位kが最も高い第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは、第1上限値PBである。図4及び図5で示された例では、j=5,6の場合が条件Eの場合に相当する。
条件Eは、同時通話数jが下記式(6)で表されることである。条件Eの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、下記式(7)で表される。式(7)から分かるように、通話時間順位kが最も高い第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは、第1上限値PBである。図4及び図5で示された例では、j=5,6の場合が条件Eの場合に相当する。
次に、同時通話数jが最大同時通話数jmaxとなる状況について考える。上記式(7)から、通話時間順位kが最も低い最新通話(k=jmax)のパケット廃棄率Djmax,jmaxは、次の式(8)で表されることが分かる。
図6は、最大同時通話数jmaxの場合の回線帯域幅(BL/BV)と最新通話のパケット廃棄率Djmax,jmaxとの関係を示す概念図である。横軸が回線帯域幅BL/BVを表し、縦軸が最新通話のパケット廃棄率Djmax,jmaxを表している。例えば、回線帯域幅が1.6、2.1、及び2.6の時、最新通話のパケット廃棄率Djmax,jmaxはそれぞれ43.3%、45%、及び46%になる。すなわち、最新通話のパケット廃棄率Djmax,jmaxもかなり高くなり、最低限の通話品質に相当する第1上限値PBにかなり近づいてしまう。
例えば災害時には、多数のユーザが安否確認だけでも行うことを望むと考えられる。通話時間が長い場合は、必要な情報は既に伝達済みである可能性が高いが、通話時間が短い場合は、その可能性は低い。よって、通話時間が短い通話、特に通話時間が最も短い最新通話の通話品質をなるべく確保することが望まれる。
3.パケット廃棄制御処理
以下、本実施の形態に係る輻輳制御装置100によるパケット廃棄制御処理について詳しく説明する。本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理は、上述の比較例の場合に発生する最新通話の通話品質の劣化を抑制することができる。
以下、本実施の形態に係る輻輳制御装置100によるパケット廃棄制御処理について詳しく説明する。本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理は、上述の比較例の場合に発生する最新通話の通話品質の劣化を抑制することができる。
3-1.概要
図7は、本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理の概要を説明するための概念図である。図7は、通話時間順位kと各通話のパケット廃棄率Dj,kとの関係を示している。本実施の形態においても、輻輳制御装置100は、各通話のパケット廃棄率Dj,kを所定の第1上限値PB以下に設定(制限)する。また、輻輳制御装置100は、通話時間順位kが高いほどパケット廃棄率Dj,kを高く設定し、通話時間順位kが低いほどパケット廃棄率Dj,kを低く設定する。
図7は、本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理の概要を説明するための概念図である。図7は、通話時間順位kと各通話のパケット廃棄率Dj,kとの関係を示している。本実施の形態においても、輻輳制御装置100は、各通話のパケット廃棄率Dj,kを所定の第1上限値PB以下に設定(制限)する。また、輻輳制御装置100は、通話時間順位kが高いほどパケット廃棄率Dj,kを高く設定し、通話時間順位kが低いほどパケット廃棄率Dj,kを低く設定する。
更に、輻輳制御装置100は、比較例の場合と比較して、最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kを低く設定する。その代わり、輻輳制御装置100は、比較例の場合と比較して、通話時間順位kが中位の通話のパケット廃棄率Dj,kを増やす。その結果、通話時間順位kに対するパケット廃棄率Dj,kの関数は、上に凸となる。
より詳細には、本実施の形態によれば、最新通話の通話品質の劣化を抑制するために、最新通話のパケット廃棄率Dj,kに関して、上述の第1上限値PBとは異なる上限値が別途設定される。最新通話のパケット廃棄率Dj,kに対する所定の上限値を、以下、「第2上限値PC」と呼ぶ。第2上限値PCは、0よりも高く、第1上限値PBよりも低い。この所定の第2上限値PCが、最新通話のパケット廃棄率Dj,kを比較例の場合よりも低くする際の目標として用いられる。すなわち、輻輳制御装置100は、最新通話のパケット廃棄率Dj,kを、所定の第1上限値PBよりも低い所定の第2上限値PC以下に設定(制限)する。
同時通話数jが最大同時通話数jmaxとなる状況においても、最新通話のパケット廃棄率Dj,kは第2上限値PC以下に設定(制限)される。従って、同時通話数jが最大同時通話数jmaxとなる状況においても、最新通話の通話品質の劣化を抑制することが可能となる。
3-2.条件毎のパケット廃棄率の設定例
図8及び図9は、本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理を説明するための概念図である。より詳細には、図8及び図9は、条件毎のパケット廃棄率Dj,kの設定例を示している。
図8及び図9は、本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理を説明するための概念図である。より詳細には、図8及び図9は、条件毎のパケット廃棄率Dj,kの設定例を示している。
<条件Aの場合>
条件Aは、同時通話数jが上記式(3)で表されることである。条件Aの場合、通話アプリの総通信量は回線容量BLを超えない。よって、各通話のパケット廃棄率Dj,kは0である。これは、上述の比較例の場合と同じである。
条件Aは、同時通話数jが上記式(3)で表されることである。条件Aの場合、通話アプリの総通信量は回線容量BLを超えない。よって、各通話のパケット廃棄率Dj,kは0である。これは、上述の比較例の場合と同じである。
<条件Bの場合>
条件Bは、同時通話数jが上記式(4)で表されることである。条件Bの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、上記式(5)で表される。条件Bの場合、通話時間順位kが最も高い第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは、第1上限値PB以下である。また、式(5)から分かるように、最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは0に設定される。図8に示されるように、パケット廃棄率Dj,kは、通話時間順位kに対して線形的に変化するように設定される。これは、上述の比較例の場合と同じである。
条件Bは、同時通話数jが上記式(4)で表されることである。条件Bの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、上記式(5)で表される。条件Bの場合、通話時間順位kが最も高い第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは、第1上限値PB以下である。また、式(5)から分かるように、最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは0に設定される。図8に示されるように、パケット廃棄率Dj,kは、通話時間順位kに対して線形的に変化するように設定される。これは、上述の比較例の場合と同じである。
<条件Cの場合>
条件Cは、同時通話数jが下記式(9)で表されることである。条件Cの場合、比較例による第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは第1上限値PBに達し、且つ、比較例による最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは0より高く第2上限値PC以下である。この条件Cの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、下記式(10)及び(11)で表される。
条件Cは、同時通話数jが下記式(9)で表されることである。条件Cの場合、比較例による第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは第1上限値PBに達し、且つ、比較例による最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは0より高く第2上限値PC以下である。この条件Cの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、下記式(10)及び(11)で表される。
式(10)から分かるように、最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは0に設定される。すなわち、最新通話のパケット廃棄率Dj,kは、比較例の場合よりも低く、且つ、第2上限値PCよりも低くなる(図9参照)。また、図9に示されるように、通話時間順位kに対するパケット廃棄率Dj,kの関数は、上に凸である。
<条件Dの場合>
条件Dは、同時通話数jが下記式(12)で表されることである。条件Dの場合、比較例による第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは第1上限値PBに達し、且つ、比較例による最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは第2上限値PCを超える。この条件Dの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、下記式(13)及び(14)で表される。
条件Dは、同時通話数jが下記式(12)で表されることである。条件Dの場合、比較例による第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kは第1上限値PBに達し、且つ、比較例による最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは第2上限値PCを超える。この条件Dの場合、各通話のパケット廃棄率Dj,kは、下記式(13)及び(14)で表される。
式(13)から分かるように、最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは第2上限値PCに設定される。すなわち、最新通話のパケット廃棄率Dj,kは、比較例の場合よりも低く、且つ、第2上限値PC以下となる(図9参照)。また、図9に示されるように、通話時間順位kに対するパケット廃棄率Dj,kの関数は、上に凸である。
このように、最新通話のパケット廃棄率Dj,kは、所定の第2上限値PC以下に設定(制限)される。従って、同時通話数jが最大同時通話数jmaxとなる状況においても、最新通話の通話品質の劣化を抑制することが可能となる。
3-3.処理フロー
図10は、本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理を示すフローチャートである。
図10は、本実施の形態に係るパケット廃棄制御処理を示すフローチャートである。
ステップS10において、輻輳制御装置100は、パケットが到着したか判定する。パケットが到着すると(ステップS10;Yes)、処理は、ステップS20に進む。
ステップS20において、輻輳制御装置100は、同時通話数jと各通話の通話時間順位kの情報を取得する。
ステップS100において、輻輳制御装置100は、条件A(式(3)参照)が成立するか否かを判定する。条件Aが成立する場合(ステップS100;Yes)、輻輳制御装置100は、パケット廃棄を行わない(ステップS150)。一方、条件Aが成立しない場合(ステップS100;No)、処理は、ステップS200に進む。
ステップS200において、輻輳制御装置100は、条件B(式(4)参照)が成立するか否かを判定する。条件Bが成立する場合(ステップS200;Yes)、輻輳制御装置100は、第1パケット廃棄制御を行う(ステップS250)。具体的には、輻輳制御装置100は、上記式(5)に従って各通話のパケット廃棄率Dj,kを設定し、そのパケット廃棄率Dj,kに従ってパケット廃棄を行う。一方、条件Bが成立しない場合(ステップS200;No)、処理は、ステップS300に進む。
ステップS300において、輻輳制御装置100は、条件C(式(9)参照)が成立するか否かを判定する。条件Cが成立する場合(ステップS300;Yes)、輻輳制御装置100は、第2パケット廃棄制御を行う(ステップS350)。具体的には、輻輳制御装置100は、上記式(10)、(11)に従って各通話のパケット廃棄率Dj,kを設定し、そのパケット廃棄率Dj,kに従ってパケット廃棄を行う。一方、条件Cが成立しない場合(ステップS300;No)、処理は、ステップS400に進む。
ステップS400において、輻輳制御装置100は、条件D(式(12)参照)が成立するか否かを判定する。条件Dが成立する場合(ステップS400;Yes)、輻輳制御装置100は、第3パケット廃棄制御を行う(ステップS450)。具体的には、輻輳制御装置100は、上記式(13)、(14)に従って各通話のパケット廃棄率Dj,kを設定し、そのパケット廃棄率Dj,kに従ってパケット廃棄を行う。一方、条件Dが成立しない場合(ステップS400;No)、処理は、ステップS500に進む。
ステップS500は、新たな通話の確立によって同時通話数jが最大同時通話数jmax(式(2)参照)を超える場合に相当する。この場合、輻輳制御装置100は、新たな通話に対して「呼損処理」を実行する。具体的には、輻輳制御装置100は、新たな通話のパケット廃棄率を100%に設定することにより、新たな通話を実質的に呼損とする。これにより、同時通話数jが最大同時通話数jmax以下に制限される。
3-4.効果
図11は、本実施の形態に係る通話時間順位kとパケット廃棄率Dj,kとの関係の一例を示すテーブルである。本例では、回線容量BL=340kbit/s、通話アプリ帯域BV=100kbit/s、第1上限値PB=50%、第2上限値PC=25%、最大同時通話数jmax=6である。同時通話数jが1~3の場合は条件Aの場合に相当し、パケット廃棄は行われない。同時通話数jが4の場合は条件Bの場合に相当し、第1パケット廃棄制御が行われる。同時通話数jが5の場合は条件Cの場合に相当し、第2パケット廃棄制御が行われる。同時通話数jが6の場合は条件Dの場合に相当し、第3パケット廃棄制御が行われる。
図11は、本実施の形態に係る通話時間順位kとパケット廃棄率Dj,kとの関係の一例を示すテーブルである。本例では、回線容量BL=340kbit/s、通話アプリ帯域BV=100kbit/s、第1上限値PB=50%、第2上限値PC=25%、最大同時通話数jmax=6である。同時通話数jが1~3の場合は条件Aの場合に相当し、パケット廃棄は行われない。同時通話数jが4の場合は条件Bの場合に相当し、第1パケット廃棄制御が行われる。同時通話数jが5の場合は条件Cの場合に相当し、第2パケット廃棄制御が行われる。同時通話数jが6の場合は条件Dの場合に相当し、第3パケット廃棄制御が行われる。
図12は、同時通話数jが5、6の場合の通話時間順位kとパケット廃棄率Dj,kとの関係を示している。図12には、既出の図4で示された比較例の場合のパケット廃棄率Dj,kも示されている。同時通話数jが5又は6である状態(条件C及び条件D)は、比較例の場合の第1通話(k=1)のパケット廃棄率Dj,kが第1上限値PBに達している状態である。図12に示されるように、本実施の形態によれば、最新通話(k=j)のパケット廃棄率Dj,kは、比較例の場合よりも低くなる。例えば、同時通話数jが5の場合、最新通話のパケット廃棄率Dj,kは0%であり、これは比較例の場合の14%よりも低い。また、同時通話数jが最大同時通話数jmax(=6)である場合、最新通話のパケット廃棄率Dj,kは25%(第2上限値PC)であり、これは比較例の場合の36.7%よりも低い。よって、最新通話の通話品質が比較例の場合よりも向上する。特に、同時通話数jが最大同時通話数jmaxとなる状況においても、最新通話の通話品質の劣化が抑制される。
図13は、最大同時通話数jmaxの場合の回線帯域幅(BL/BV)と最新通話のパケット廃棄率Djmax,jmaxとの関係を示す概念図である。図13には、既出の図6で示された比較例の場合も示されている。比較例の場合、最新通話のパケット廃棄率Djmax,jmaxが第1上限値PBにかなり近づいてしまう状況も存在した。一方、本実施の形態によれば、最新通話のパケット廃棄率Djmax,jmaxは、第2上限値PC以下に設定(制限)される。従って、同時通話数jが最大同時通話数jmaxとなる状況においても、最新通話の通話品質の劣化を抑制することが可能となる。
例えば災害時には、多数のユーザが安否確認だけでも行うことを望むと考えられる。通話時間が長い場合は、必要な情報は既に伝達済みである可能性が高いが、通話時間が短い場合は、その可能性は低い。本実施の形態によれば、最新通話の通信品質の劣化が抑制されるため、安否確認等の重要な情報を良好に伝えることができる。その後、通話時間が長くなり、通話品質が低下すると、ユーザが通話を終了させることが期待される。通話時間の長い通話が終了することにより、回線リソースが解放され、他のユーザの通話品質が向上する。また、新規のユーザの通話を受け付けやすくなり、呼損率が低下する。
4.輻輳制御装置の構成例
図14は、本実施の形態に係る輻輳制御装置100の構成例を示すブロック図である。輻輳制御装置100は、受信インタフェース110、送信インタフェース120、及び情報処理装置130を備えている。受信インタフェース110は、外部からパケットを受信する。送信インタフェース120は、外部にパケットを送信する。
図14は、本実施の形態に係る輻輳制御装置100の構成例を示すブロック図である。輻輳制御装置100は、受信インタフェース110、送信インタフェース120、及び情報処理装置130を備えている。受信インタフェース110は、外部からパケットを受信する。送信インタフェース120は、外部にパケットを送信する。
情報処理装置130は、各種情報処理を行う。例えば、情報処理装置130は、プロセッサ131と記憶装置132を含んでいる。プロセッサ131は、各種情報処理を行う。例えば、プロセッサ131は、CPU(Central Processing Unit)を含んでいる。記憶装置132には、プロセッサ131による処理に必要な各種情報が格納される。記憶装置132としては、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、等が例示される。
輻輳制御プログラムPROGは、コンピュータによって実行されるコンピュータプログラムである。プロセッサ131が輻輳制御プログラムPROGを実行することによって、情報処理装置130の機能が実現される。輻輳制御プログラムPROGは、記憶装置132に格納される。輻輳制御プログラムPROGは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。輻輳制御プログラムPROGは、ネットワーク経由で提供されてもよい。
情報処理装置130は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
図15は、基地局10側の輻輳制御装置100-1の機能構成例を示すブロック図である。輻輳制御装置100-1は、受信インタフェース110-A、送信インタフェース120-A、受信インタフェース110-B、及び送信インタフェース120-Bを含んでいる。受信インタフェース110-Aは、地上網2からパケットを受信する。送信インタフェース120-Aは、局間回線3あるいは通信網4にパケットを送信する。受信インタフェース110-Bは、局間回線3あるいは通信網4からパケットを受信する。送信インタフェース120-Bは、地上網2にパケットを送信する。
輻輳制御装置100-1は、更に、信号解析部150、通話管理部160、及びパケット送信制御部170を含んでいる。これら信号解析部150、通話管理部160、及びパケット送信制御部170は、情報処理装置130によって実現される。
信号解析部150は、受信インタフェース110-Aから受信パケットを受け取る。信号解析部150は、受信パケットを解析し、受信パケットに関する情報を取得する。具体的には、信号解析部150は、受信パケットの送信元アドレス、送信元ポート番号、宛先アドレス、及び宛先ポート番号を取得する。また、信号解析部150は、受信パケットが通話開始、通話終了、それ以外のいずれのためのものか判定する。信号解析部150は、送信元アドレス、送信元ポート番号、宛先アドレス、宛先ポート番号、及び分類(通話開始、通話終了、それ以外)を示す解析結果情報を通話管理部160に通知する。
通話管理部160は、輻輳制御装置100が扱っている各通話を管理する。各通話は、送信元アドレス、送信元ポート番号、宛先アドレス、及び宛先ポート番号の組み合わせによって定義される。通話管理部160は、信号解析部150から解析結果情報を受け取り、解析結果情報に基づいて通話管理テーブル200を生成、更新する。
図16は、通話管理テーブル200の一例を示す概念図である。通話管理テーブル200は、通話毎にエントリを有している。各エントリは、通話ID、送信元アドレス、送信元ポート番号、宛先アドレス、宛先ポート番号、及び通話開始時刻を含んでいる。
受信パケットの分類が「通話開始」である場合、通話管理部160は、新たな通話に関するエントリを作成する。新たな通話に関する送信元アドレス、送信元ポート番号、宛先アドレス、及び宛先ポート番号の組み合わせは、解析結果情報から得られる。通話管理部160は、新たな通話に通話IDを付与する。更に、通話管理部160は、現在時刻を、新たな通話の通話開始時刻として登録する。
受信パケットの分類が「通話終了」である場合、通話管理部160は、当該通話に関するエントリを削除する。
信号解析部150は、受信パケットを受け取ると、通話管理部160に、同時通話数jと各通話の通話時間順位kを問い合わせる。通話管理部160は、通話管理テーブル200を参照して、同時通話数jと各通話の通話時間順位kを取得する。このとき、通話時間は、現在時刻と通話開始時刻から算出することができる。通話時間が長くなるほど、通話時間順位kは高くなる。通話管理部160は、同時通話数jと各通話の通話時間順位kを信号解析部150に通知する。
信号解析部150のパケット廃棄率決定部155は、同時通話数jと各通話の通話時間順位kに基づいて、各通話のパケット廃棄率Dj,kを決定する。そして、信号解析部150は、各通話のパケット廃棄率Dj,kをパケット送信制御部170に通知する。
尚、呼損処理を実行する場合、パケット廃棄率決定部155は、新たな通話のパケット廃棄率を100%に設定する。信号解析部150は、新たな通話に対する呼損処理の実行を通話管理部160に通知する。通話管理部160は、新たな通話に関するエントリを通話管理テーブル200から削除する。
パケット送信制御部170は、受信インタフェース110-Aから受信パケットを受け取る。パケット送信制御部170は、信号解析部150から通知されたパケット廃棄率Dj,kに従って、パケット廃棄を適宜行う。そして、パケット送信制御部170は、廃棄しなかったパケットを、送信インタフェース120-Aを介して送信する。
図17は、端末局20側の輻輳制御装置100-2の機能構成例を示すブロック図である。輻輳制御装置100-2の構成は、図15で示された輻輳制御装置100-1の構成と同様である。但し、受信インタフェース110-Aは、端末局網5からパケットを受信し、送信インタフェース120-Bは、端末局網5にパケットを送信する。信号解析部150、通話管理部160、及びパケット送信制御部170の機能は、図15で示された輻輳制御装置100-1の場合と同様である。
1…IP電話システム, 2…地上網, 3…局間回線, 4…通信網, 5…端末局網, 10…基地局, 20…端末局, 100…輻輳制御装置, 110…受信インタフェース, 120…送信インタフェース, 130…情報処理装置, 131…プロセッサ, 132…記憶装置, 150…信号解析部, 155…パケット廃棄率決定部, 160…通話管理部, 170…パケット送信制御部, 200…通話管理テーブル, PROG…輻輳制御プログラム
Claims (8)
- IP(Internet Protocol)電話システムにおける輻輳制御方法であって、
複数のIP電話が共用する1本の回線における同時通話数を取得する処理と、
通話時間の長さに応じた通話時間順位を通話毎に取得する処理と、
前記同時通話数と前記通話時間順位に基づいて、各通話のパケット廃棄率を制御するパケット廃棄制御処理と
を含み、
前記パケット廃棄制御処理は、
各通話の前記パケット廃棄率を所定の第1上限値以下に設定し、
前記通話時間が長いほど前記パケット廃棄率を高く設定し、前記通話時間が短いほど前記パケット廃棄率を低く設定し、
前記通話時間が最も短い最新通話の前記パケット廃棄率を、前記所定の第1上限値よりも低い所定の第2上限値以下に設定する
輻輳制御方法。 - 請求項1に記載の輻輳制御方法であって、
比較手法は、各通話の前記パケット廃棄率を前記所定の第1上限値以下に設定し、前記通話時間が長いほど前記パケット廃棄率を高く設定し、前記通話時間が短いほど前記パケット廃棄率を低く設定し、更に、前記通話時間順位に対して線形的に変化するように前記パケット廃棄率を設定し、
第1通話は、前記通話時間が最も長い通話であり、
第1状態は、前記比較手法の場合の前記第1通話の前記パケット廃棄率が前記所定の第1上限値に達する状態であり、
前記第1状態において、前記パケット廃棄制御処理は、前記最新通話の前記パケット廃棄率を前記比較手法の場合よりも低く設定する
輻輳制御方法。 - 請求項2に記載の輻輳制御方法であって、
前記第1状態において、前記通話時間順位に対する前記パケット廃棄率の関数は上に凸である
輻輳制御方法。 - 請求項2に記載の輻輳制御方法であって、
前記第1状態において、前記比較手法による前記最新通話の前記パケット廃棄率が0より高く前記所定の第2上限値以下である場合、前記パケット廃棄制御処理は、前記最新通話の前記パケット廃棄率を0に設定する
輻輳制御方法。 - 請求項2に記載の輻輳制御方法であって、
前記第1状態において、前記比較手法による前記最新通話の前記パケット廃棄率が前記所定の第2上限値を超える場合、前記パケット廃棄制御処理は、前記最新通話の前記パケット廃棄率を前記所定の第2上限値に設定する
輻輳制御方法。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の輻輳制御方法であって、
更に、新たな通話の確立によって前記同時通話数が最大同時通話数を超える場合、前記新たな通話の前記パケット廃棄率を100%に設定する呼損処理を含む
輻輳制御方法。 - コンピュータによって実行され、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の輻輳制御方法を前記コンピュータに実行させる輻輳制御プログラム。
- IP(Internet Protocol)電話システムにおける輻輳制御装置であって、
情報処理装置を備え、
前記情報処理装置は、
複数のIP電話が共用する1本の回線における同時通話数を取得する処理と、
通話時間の長さに応じた通話時間順位を通話毎に取得する処理と、
前記同時通話数と前記通話時間順位に基づいて、各通話のパケット廃棄率を制御するパケット廃棄制御処理と
を実行するように構成され、
前記パケット廃棄制御処理において、前記情報処理装置は、
各通話の前記パケット廃棄率を所定の第1上限値以下に設定し、
前記通話時間が長いほど前記パケット廃棄率を高く設定し、前記通話時間が短いほど前記パケット廃棄率を低く設定し、
前記通話時間が最も短い最新通話の前記パケット廃棄率を、前記所定の第1上限値よりも低い所定の第2上限値以下に設定する
輻輳制御装置。
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永瀬 文昭、他7名,固定無線回線における緊急時通信での輻輳制御技術についての一検討,2020年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会 講演論文集1 B-5-82,日本,一般社団法人 電子情報通信学会,2020年09月01日 |
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