JP7384022B2 - 活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ、およびそれを用いた印刷物の製造方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ、およびそれを用いた印刷物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ、およびそれを用いた印刷物の製造方法に関する。
平版印刷は、高速、大量、安価に印刷物を供給するシステムとして広く普及している印刷方式である。近年、水銀ランプ、メタルハライドランプ、発光ダイオード、電子線などの活性エネルギー線を照射することで、瞬時に硬化する活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの利用が、設備面、安全面、環境面、生産性の高さから多くの分野で広がっている。
従来、平版印刷方式は紙を基材とすることが多かったが、適用基材の多様化の観点からプラスチックフィルム等への印刷も広がりつつある。特に近年では、薄膜のプラスチックフィルムを基材とした日用雑貨、食料品、医薬品などに用いられる軟包装印刷への適用検討が始まっている。
活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、常温・短時間での硬化が可能であることから、耐熱性の乏しいプラスチックフィルム上にインキ被膜を形成するために最適な材料であると考えられている。
軟包装で用いられる薄膜フィルムは、柔軟で容易に折れ曲がるため、表刷りの場合に、印刷面は擦れやすく、インキ皮膜は薄膜フィルムに強固に密着する必要がある。さらに裏刷りの後にラミネートする場合でも、後加工や使用時に基材の薄膜フィルムからインキ皮膜が剥がれない密着性が要求される。
そのため、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキにおいて、硬化性向上のために、反応性基を複数有する高硬化性のモノマー類を用いる態様が開示されている(特許文献1参照)。
また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキにおいて、顔料分散性を向上させ良好な耐地汚れ性および密着性を示すために、ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート、並びにエチレン性不飽和基および親水性基を有する樹脂を用いる態様が開示されている(特許文献2参照)。
特開2012-162646号公報 国際公開第2018/163942号
しかしながら、特許文献1および2に開示された活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを用いてプラスチックフィルム上へ印刷を行った場合に、プラスチックフィルムの組成や表面状態、印刷速度によっては、転移性が不十分であり高濃度に印刷できないことがあった。
そこで、本発明ではかかる従来技術の課題を克服し、プラスチックフィルムに対して良好な転移性を示す活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ、およびそれを用いた印刷物の製造方法を提供する。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、(a)カルボキシル基を有する樹脂、(b)ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート、および(c)炭素数10以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートを含み、(a)カルボキシル基を有する樹脂の酸価が75mgKOH/g以上250mgKOH/g以下、重量平均分子量が5,000以上であって、さらに、(a)カルボキシル基を有する樹脂が(メタ)アクリル酸を共重合成分に含む共重合体であり、(b)ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレートの水酸基価が50mgKOH/g以上、重量平均分子量が1,000以下であり、(c)炭素数10以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートの水酸基価が5mgKOH/g以下であって、さらに、(c)炭素数10以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートが1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレートおよび/または1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートであり、(a)カルボキシル基を有する樹脂の含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して4質量%以上35質量%以下であり、(b)ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレートの含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して10質量%以上50質量%以下であり、(c)炭素数10以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートの含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して1質量%以上8質量%以下であり、かつ、(b)ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート全量1.00質量部に対して、0.02質量部以上0.15質量部以下であり、(a)カルボキシル基を有する樹脂全量1.00質量部に対して、0.10質量部以上0.45質量部以下であることを特徴とする。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ、およびそれを用いた印刷物の製造方法によれば、プラスチックフィルムに対して良好な転移性を示し、高濃度な印刷物を得ることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。なお、本発明において、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対する各材料の含有率を説明する際、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに水または溶剤が含まれる場合には、それらを除いたものの活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの質量を基準とする。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、(a)親水性基を有する樹脂を含む(以下、樹脂(a)とする)。樹脂(a)の親水性基は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ中の顔料を分散安定化するため、高せん断時においても活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ粘度が低下せず、耐地汚れ性を向上させると考えられる。
親水性基としては、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシ基、スルホ基、リン酸基などが挙げられる。中でも顔料の分散性が良好な、カルボキシ基およびヒドロキシ基が特に好ましい。
樹脂(a)の酸価は、30mgKOH/g以上であると、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの顔料分散性が良好で、かつ耐地汚れ性が向上することから好ましい。より好ましくは60mgKOH/g以上、さらに好ましくは75mgKOH/g以上である。また、樹脂(a)の酸価は250mgKOH/g以下であると、本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性が保たれるため好ましい。より好ましくは200mgKOH/g以下、さらに好ましくは150mgKOH/g以下である。樹脂(a)の酸価が上記範囲内にあることで、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの顔料分散性、耐地汚れ性、流動性を良好に保つことが出来る。なお、樹脂(a)の酸価は、JIS K 0070:1992の試験方法第3.1項の中和滴定法に準拠して求めることができる。
樹脂(a)の水酸基価は、50mgKOH/g以上であると、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの顔料分散性が良好で、かつ耐地汚れ性が向上することから好ましい。より好ましくは75mgKOH/g以上、さらに好ましくは100mgKOH/g以上である。また、樹脂(a)の水酸基価は300mgKOH/g以下であると、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性が保たれるため好ましい。より好ましくは275mgKOH/g以下、さらに好ましくは250mgKOH/g以下である。樹脂(a)の水酸基価が上記範囲内にあることで、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの顔料分散性、耐地汚れ性、流動性を良好に保つことが出来る。なお、樹脂(a)の水酸基価は、JIS K 0070:1992の試験方法第7.1項の中和滴定法に準拠して求めることができる。
樹脂(a)の重量平均分子量は、5,000以上であると、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの高せん断時の粘度が上昇することで耐地汚れ性が向上するため好ましい。より好ましくは15,000以上、さらに好ましくは20,000以上である。また、樹脂(a)の重量平均分子量は100,000以下であると、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性が保たれるため好ましい。より好ましくは75,000以下、さらに好ましくは50,000以下である。なお、樹脂(a)の重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレン換算で測定を行い、得ることができる。
樹脂(a)としては、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられるが、特に限定されるものではない。また、これらを2種以上含んでもよい。上記に挙げた樹脂のうち、モノマー入手の容易性、低コスト、合成の容易性、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ他成分との相溶性、顔料の分散性等の点から、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂が、樹脂(a)の親水性基を有する樹脂として好ましく用いられる。
上記に挙げた樹脂のうち、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂は、次の方法により作製することができる。すなわち、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸ビニルまたはこれらの酸無水物などのカルボキシ基含有モノマー、2-ヒドロキシエチルアクリレートなどの水酸基含有モノマー、ジメチルアミノエチルメタクリレートなどのアミノ基含有モノマー、アクリル酸2-(メルカプトアセトキシ)エチルなどのメルカプト基含有モノマー、アクリルアミドt-ブチルスルホン酸などのスルホ基含有モノマー、2-メタクロイロキシエチルアシッドホスッフェートなどのリン酸基含有モノマー、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等の中から選択された化合物を、ラジカル重合開始剤を用いて重合または共重合させることにより得られる。
樹脂(a)のより好ましい具体例としては、(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、スチレン-マレイン酸-(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン-マレイン酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
樹脂(a)は、活性エネルギー線への硬化感度が良好となることから、エチレン性不飽和基を有することが好ましい。樹脂(a)中のエチレン性不飽和基におけるヨウ素価は、活性エネルギー線への硬化感度が良好となることから、0.5mol/kg以上が好ましく、1.0mol/kg以上がより好ましく、1.5mol/kg以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの保存安定性が向上することから、3.0mol/kg以下が好ましく、2.5mol/kg以下がより好ましく、2.2mol/kg以下がさらに好ましい。エチレン性不飽和基および親水性基を有する樹脂のヨウ素価は、エチレン性不飽和基の量により調節することができる。なお、エチレン性不飽和基および親水性基を有する樹脂のヨウ素価はJIS K 0070:1992の試験方法第6.0項に記載の方法により求めることができる。
親水性基およびエチレン性不飽和基を有する樹脂は、次の方法により作製することができる。すなわち、親水性基を有する樹脂中の活性水素含有基であるメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシ基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドを付加反応させることにより、親水性基およびエチレン性不飽和基を有する樹脂が得られる。ただし、これらの方法に限定されるものではない。
また、グリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物の具体例としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジル、イソクロトン酸グリシジルなどが挙げられる。
また、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物の具体例としては、アクリロイルイソシアネート、メタアクリロイルイソシアネート、アクリロイルエチルイソシアネート、メタアクリロイルエチルイソシアネートなどが挙げられる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、樹脂(a)を3質量%以上50質量%以下含むことが好ましい。樹脂(a)の含有量が上記範囲内にあることで、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの顔料分散性および耐地汚れ性を良好に保つことが出来る。より好ましくは4重量%以上35質量%以下であり、さらに好ましくは5重量%以上20質量%以下であり、さらに好ましくは10重量%以上15質量%以下である。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、(b)親水性基を有する多官能(メタ)アクリレート(以下、多官能(メタ)アクリレート(b)とする)を含む。ここで、多官能(メタ)アクリレート(b)のうち、炭素数8以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートは、後述する(c)炭素数8以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートに分類するものとする。多官能(メタ)アクリレート(b)の親水性基は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ中の顔料を分散安定化するため、高せん断時においても活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ粘度が低下せず、耐地汚れ性を向上させると考えられる。多官能(メタ)アクリレート(b)の親水性基としては、例えば、エチレンオキサイド骨格、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、スルホン酸基、などが挙げられる。特に親水性が高いヒドロキシル基が好ましい。
多官能(メタ)アクリレート(b)は、プラスチックフィルム等に対する密着性、および活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性を向上することができるため、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましい。また、極性基同士の分子間力による活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの粘性上昇を抑制し流動性を良好に保つことができるため、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下がさらに好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。
多官能(メタ)アクリレート(b)の水酸基価は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性が向上することから50mgKOH/g以上が好ましく、75mgKOH/g以上がより好ましく、100mgKOH/g以上がさらに好ましい。また、多官能(メタ)アクリレート(b)の水酸基価は、極性基同士の分子間力による活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの粘性上昇を抑制し流動性を良好に保つことができるため、200mgKOH/g以下が好ましく、180mgKOH/g以下がより好ましく、160mgKOH/g以下がさらに好ましい。
多官能(メタ)アクリレート(b)の重量平均分子量は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ被膜を柔軟化し密着性を付与することができるために、100以上が好ましく、150以上がより好ましくは、200以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの粘性が保たれ流動性が良好となるため1,000以下が好ましく、700以下がより好ましく、500以下がさらに好ましい。なお、重量平均分子量は、化学構造がわかっている場合は、そのものの分子量であり、また分子量分布をもっているときは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレン換算で測定を行い、得ることができる。また、多官能(メタ)アクリレート(b)が活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに複数種類含まれる場合、それらの加算平均値を本発明における多官能(メタ)アクリレート(b)の重量平均分子量とする。
多官能(メタ)アクリレート(b)はヒドロキシ基を有することが好ましい。ヒドロキシ基を有する多官能(メタ)アクリレート(b)の具体例としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、イソシアヌル酸、およびジペンタエリスリトール等の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、およびこれらのアルキレンオキシド付加物が挙げられる。具体的には、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート、ジグリセリントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが挙げられる。さらにこれらのエチレンオキシド付加体、プロピレンオキシド付加体、ブチレンオキシド付加体、テトラメチレンオキシド付加体等が挙げられる。また、これらを2種以上含んでいてもよい。上記の中でも、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが顔料分散性、流動性に優れるようになることから、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、(c)炭素数8以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレート(以下、2官能(メタ)アクリレート(c)とする)を含む。2官能(メタ)アクリレート(c)の水酸基価は5mgKOH/g以下であり、疎水性を示すことが好ましい。2官能(メタ)アクリレート(c)が有する鎖状脂肪族骨格としては、直鎖骨格、分岐骨格どちらでも良く、飽和結合、不飽和結合のどちらでも良い。疎水性を示す2官能(メタ)アクリレート(c)は、樹脂(a)、および多官能(メタ)アクリレート(b)と適度に相溶性が悪く、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ中の分子鎖の絡み合いが抑制されることにより、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが転移する際の曳糸性が抑制され、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性が向上する。また、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが疎水性を示す2官能(メタ)アクリレート(c)を含むことにより、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの表面張力が低減し、基材への濡れ性が向上することで活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性が向上する。ここで、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性とは、ゴム(金属)ローラーからゴム(金属)ローラー、ゴム(金属)ローラーから版、版からブランケット、ブランケットから基材へ活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが転移する際の転移率のことである。
2官能(メタ)アクリレート(c)の炭素数は、樹脂(a)、および多官能(メタ)アクリレート(b)との相溶性を適度に保ち、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性を向上させるために、8以上が好ましく、より好ましくは9以上であり、さらに好ましくは10以上である。樹脂(a)、および多官能(メタ)アクリレート(b)との相溶性の悪化、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの粘性の上昇、および活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性の悪化を抑制するために、2官能(メタ)アクリレート(c)の炭素数は18以下が好ましく、より好ましくは16以下であり、さらに好ましくは14以下である。
2官能(メタ)アクリレート(c)の含有量は、樹脂(a)、および多官能(メタ)アクリレート(b)との相溶性を適度に保ち、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性を向上させるために、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましい。また、同様の理由から、2官能(メタ)アクリレート(c)の含有量は、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましく、8質量%以下がさらにより好ましい。
2官能(メタ)アクリレート(c)の具体例としては、1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,11-ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,13-トリデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14-テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,15-ペンタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16-ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,17-ヘプタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,18-オクタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、4-メチル-1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、4-エチル-1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また炭素数8以上18以下の脂肪族骨格を繰り返し単位として有するポリエステルジ(メタ)アクリレートでもよい。また、これらを2種以上含んでもよい。上記の中でも、樹脂(a)、および多官能(メタ)アクリレート(b)との相溶性を適度に保ち、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性を向上させるために、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。なおここで官能数は、(メタ)アクリレート由来構造の数をいう。
2官能(メタ)アクリレート(c)の重量平均分子量は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ被膜を柔軟化し、基材との密着性を付与することができるために、100以上が好ましく、150以上がより好ましくは、200以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの粘性が保たれ流動性が良好となるため1,000以下が好ましく、700以下がより好ましく、500以下がさらに好ましい。なお、重量平均分子量は、化学構造がわかっている場合は、そのものの分子量であり、また分子量分布をもっているときは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレン換算で測定を行い、得ることができる。
多官能(メタ)アクリレート(b)全量を基準(1.00質量部)とした際の、2官能(メタ)アクリレート(c)の割合は、多官能(メタ)アクリレート(b)との相溶性を適度に保ち、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性を向上させるために、0.02質量部以上が好ましく、0.04質量部以上がより好ましく、0.06質量部以上がさらに好ましい。また、同様の理由から、多官能(メタ)アクリレート(b)全量を基準(1.00質量部)とした際の、2官能(メタ)アクリレート(c)の割合は、0.30質量部以下が好ましく、0.20質量部以下がより好ましく、0.15質量部以下がさらに好ましく、0.10質量部以下がさらに好ましい。
樹脂(a)全量を基準(1.00質量部)とした際の、前記2官能(メタ)アクリレート(c)の割合は、樹脂(a)との相溶性を適度に保ち、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性を向上させるために、0.10質量部以上が好ましく、0.15質量部以上がより好ましく、0.20質量部以上がさらに好ましい。また、同様の理由から、樹脂(a)全量を基準(1.00質量部)とした際の、前記2官能(メタ)アクリレート(c)の割合は、0.60質量部以下が好ましく、0.45質量部以下がより好ましく、0.30質量部以下がさらに好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、さらに脂環骨格を有する(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。脂環骨格を有する(メタ)アクリレートが本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに含まれる場合、活性エネルギー線照射による硬化時の活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの体積収縮が小さくなり、基材に対する密着性が向上する。活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの硬化時の体積収縮が小さく、硬化皮膜の耐傷性などの膜物性が良好となることから、脂環骨格は、より剛直な縮環骨格であることがより好ましい。脂環骨格の具体例としては、ノルボルナン骨格、アダマンタン骨格、トリシクロデカン骨格、ジシクロペンタジエン骨格などが挙げられ、特にトリシクロデカン骨格が好ましい。脂環骨格を有する(メタ)アクリレートが、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに含まれる場合には、基材への密着性を向上させるために、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの粘度低下を抑制し耐地汚れ性を保つために、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。
脂環骨格を有する(メタ)アクリレートは、活性エネルギー線への硬化感度が良好となり、硬化膜の強度を高め、かつ基材との密着性が向上することから、(メタ)アクリレート由来構造を分子中に2つ以上有することが好ましい。
脂環骨格を有する(メタ)アクリレートの具体例としては、1,4-シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、これらを2種以上含んでもよい。上記の中でも、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの硬化時の体積収縮が小さく、縮合環骨格を有し、かつ2官能であるトリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに含まれるウレタン結合の割合は、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して0.05質量%以下である。なお、ウレタン結合の割合は、核磁気共鳴(NMR)測定を行い、得ることができる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、有機顔料および無機顔料のいずれかを含むことが好ましい。有機顔料の具体例としては、フタロシアニン系顔料、溶性アゾ系顔料、不溶性アゾ系顔料、レーキ顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられ、その具体例としてはフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アゾレッド、モノアゾレッド、モノアゾイエロー、ジスアゾレッド、ジスアゾイエロー、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンダ、イソインドリンイエロー等が挙げられる。また、これらを2種以上含んでもよい。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ベンガラ、カドミウムレッド、黄鉛、亜鉛黄、紺青、群青、酸化物被覆ガラス粉末、ケイ酸塩鉱物(マイカ)、酸化物被覆雲母、酸化物被覆金属粒子、アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、亜鉛粉、ステンレス粉、ニッケル粉、有機ベントナイト、酸化鉄、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。また、これらを2種以上含んでもよい。
透明なプラスチックフィルムの下地色として印刷する活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの場合、隠蔽性を付与する二酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナホワイト等の白色顔料が好ましい。
白色顔料の粒子径としては、散乱により可視光の透過率が最も低下する、200nm以上300nm以下であることが好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ中に含まれる顔料濃度は、比重が2以下の有機顔料やカーボンブラックであれば、印刷濃度を向上させるために、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性を向上し、良好な転移性を得るために、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。比重が2より大きい無機顔料であれば、印刷濃度を向上させるために、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性を向上し、良好な転移性を得るために、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、アシルホスフィンオキシド化合物を含むことが好ましい。アシルホスフィンオキシド化合物は、350nm以上の長波長域の光も吸収するため、紫外光を吸収あるいは反射する顔料が含まれる系においても、高い感度を有する。加えて、アシルホスフィンオキシド化合物は、反応終了後は光吸収が無くなるフォトブリーチング効果を有し、この効果により、優れた内部硬化性を示す。また、アシルホスフィンオキシド化合物は、一般に多官能(メタ)アクリレートに対する溶解性が低いため、均一に活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ中に拡散せず、結果として、添加量に見合った感度の向上が見られない場合や、アシルホスフィンオキシド化合物の析出により活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ流動性が低下する場合がある。一方で、前記アシルホスフィンオキシド化合物は前記ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレートに対して高相溶性を示すため、媒体中に均一に拡散し、結果として活性エネルギー線に対する感度が向上する。
アシルホスフィンオキシド化合物の具体例としては、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキシド、2,6-ジメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキシド、2,6-ジメトキシベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキシド、ベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド、2,6-ジメチルベンゾイル-ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド、2,6-ジメトキシベンゾイル-ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-4-メトキシフェニル-フェニル-ホスフィンオキシド、2,6-ジメチルベンゾイル-4-メトキシフェニル-フェニル-ホスフィンオキシド、2,6-ジメトキシベンゾイル-4-メトキシフェニル-フェニル-ホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジシクロヘキシル-ホスフィンオキシド、2,6-ジメチルベンゾイル-ジシクロヘキシル-ホスフィンオキシド、2,6-ジメトキシベンゾイル-ジシクロヘキシル-ホスフィンオキシド、ベンゾイル-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニル-ホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメチルベンゾイル)-フェニル-ホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-フェニル-ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチル-ホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチル-ホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメチルベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチル-ホスフィンオキシド等が挙げられる。また、これらを2種以上含んでもよい。中でも入手が容易である2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニル-ホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチル-ホスフィンオキシドが特に好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、350nm以上の発光に対する硬化感度が向上するため、アシルホスフィンオキシド化合物を1質量%以上含むことが好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの保存安定性を向上し、流動性を良好に保つことができることから、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、増感剤を含有することができる。増感剤の具体例としては、2-メチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2,3-ビス(4-ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6-ビス(4-ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6-ビス(4-ジメチルアミノベンザル)-4-メチルシクロヘキサノン、4,4-ビス(ジメチルアミノ)-ベンゾフェノン(別名:ミヒラーケトン)、4,4-ビス(ジエチルアミノ)-ベンゾフェノン、4,4-ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4-ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p-ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p-ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2-(p-ジメチルアミノフェニルビニレン)-イソナフトチアゾール、1,3-ビス(4-ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3-カルボニル-ビス(4-ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3-カルボニル-ビス(7-ジエチルアミノクマリン)、N-フェニル-N-エチルエタノールアミン、N-フェニルエタノールアミン、N-トリルジエタノールアミン、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸メチル、ジエチルアミノ安息香酸エチル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、3-フェニル-5-ベンゾイルチオテトラゾール、1-フェニル-5-エトキシカルボニルチオテトラゾールなどが挙げられる。また、これらを2種以上含んでもよい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが増感剤を含有する場合、その含有量は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが良好な感度を得られることから、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの保存安定性が向上することから、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、重合禁止剤を含有することが好ましい。重合禁止剤の具体的な例としては、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、N-ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p-t-ブチルカテコール、N-フェニルナフチルアミン、2,6-ジ-t-ブチル-p-メチルフェノール、クロラニール、ピロガロールなどが挙げられる。また、これらを2種以上含んでもよい。本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが重合禁止剤を含有する場合、その含有量は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが良好な保存安定性を得られることから、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの0.001質量%以上が好ましく、良好な感度を得られる5質量%以下が好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、成分(d)として、シリコーン液体、アルキル(メタ)アクリレート、植物油、植物油由来の脂肪酸エステル、炭化水素系溶媒、およびフルオロカーボンから選ばれる少なくとも1種類を含むことが好ましい。より好ましくは、シリコーン液体、アルキル(メタ)アクリレート、炭化水素系溶媒、およびフルオロカーボンから選ばれる少なくとも1種類を含む。
成分(d)は、水なし平版印刷版の非画線部であるシリコーンゴムへの活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ付着性を低下させる効果がある。シリコーンゴムへの活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ付着性を低下させる理由は以下のように推測される。すなわち、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに含まれる成分(d)は、シリコーンゴム表面との接触により活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ中から拡散し、シリコーンゴム表面を薄膜状に覆う。このようにして形成された薄膜がシリコーンゴム表面への活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの付着を阻止し、シリコーン表面の地汚れを防止すると推測される。
成分(d)のうち、アルキル(メタ)アクリレートは、活性エネルギー線照射時に硬化することから、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの硬化膜の耐水性を向上させると同時に活性エネルギー線に対する感度が向上するため好ましい。前記成分の具体的な化合物は次のとおりである。
シリコーン液体としては、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、脂肪酸アミド変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、フルオロアルキル変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、シラノール変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、エポキシポリエーテル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソオクタデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基は、炭素数が好ましくは5~24、より好ましくは6~21であるとよい。
植物油としては、大豆油、アマニ油、サフラワー油、桐油、トール油、脱水ヒマシ油等が挙げられる。
植物油由来の脂肪酸エステルとしてはステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸等炭素数15~20程度のアルキル主鎖を有する脂肪酸の、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルヘキシル等の炭素数1~10程度のアルキルエステル等が挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、ポリオレフィンオイル、ナフテンオイル、パラフィンオイル等が挙げられる。
フルオロカーボンとしては、1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4-ノナフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-トリデカフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8-ヘプタデカフルオロオクタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン、1,1,1,2,3,3,4,4-オクタフルオロー2―トリフルオロメチルブタン、1,1,1,2,3,3,4,4,5,5,6,6-ドデカフルオロ-2-トリフルオロメチルヘキサン、1,1,2,2-テトラフルオロエタン、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブタン、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-ドデカフルオロヘキサン等が挙げられる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、耐地汚れ性を向上させることから、上述したシリコーン液体、アルキル(メタ)アクリレート、植物油、植物油由来の脂肪酸エステル、炭化水素系溶媒、およびフルオロカーボンから選ばれる少なくとも1種類の成分(d)を0.5質量%以上含むことが好ましい。より好ましくは、1質量%以上であり、さらに好ましくは、2質量%以上である。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの保存安定性を向上させることができることから、10質量%以下含むことが好ましい。より好ましくは、8質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、顔料の分散性を高めるために顔料分散剤を含むことが好ましい。使用する顔料の密度、粒子径、表面積等によって最適な含有量は異なるが、前記顔料分散剤は前記顔料の表面に作用し、前記顔料の凝集を抑制する。これにより顔料分散性が高まり、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性が向上する。
顔料分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Anti-Terra-U」、「Anti-Terra-203/204」、「Disperbyk-101、102、103、106、107、110、111、115、118、130、140、142、145、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、174、180、181、182、184、185、187、190、191、192、193、199、2000、2001、2008、2009、2010、2012、2013、2015、2022、2025、2026、2050、2055、2060、2061、2070、2096、2150、2151、2152、2155、2163、2164、2200、2205、9067、9076」、「Bykumen」、「BYK-P104、P105」、「P104S、240S」、「Lactimon」が挙げられる。
なお「Bykumen」および「Lactimon」は登録商標である。
また、Efka CHEMICALS社製「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100、150、400、401、402、403、450、451、452、453、745」、共栄社化学社製「フローレン TG-710、「フローノンSH-290、SP-1000」、「ポリフローNo.50E、No.300」、楠本化成社製「ディスパロン 325、KS-860、873SN、874、1401、#2150、#7004」が挙げられる。
なお「EFKA」、「フローレン」、「フローノン」、「ディスパロン」は登録商標である。
さらに、花王社製「デモールRN、N、MS、C、SN-B、EP」、「ホモゲノールL-18、「エマルゲン920、930、931、935、950、985」、「アセタミン24、86」、アビシア社製「ソルスパース5000、13940、17000、24000GR、32000、33000、39000、41000、53000」、味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821、822、824」等が挙げられる。
なお、「デモール」、「ホモゲノール」、「エマルゲン」、「アセタミン」、 「ソルスパース」および 「アジスパー」は登録商標である。
顔料分散剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性が向上することから、顔料に対して、5質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキには、必要に応じてワックス、消泡剤、転移性向上剤、レベリング剤等の添加剤を使用することが可能である。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの粘度は、コーンプレート型回転式粘度計を用い、25℃において測定される。回転数0.5rpmにおける粘度(A)は、5Pa・s以上100Pa・s以下であることが好ましい。
粘度(A)が5Pa・s以上であることによって、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが良好なローラー間の転移性を示す傾向にある。より好ましくは、10Pa・s以上であり、さらに好ましくは20Pa・s以上である。また、粘度(A)が100Pa・s以下であることによって、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの流動性が良好となり、特に白色の活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキであれば、隠蔽性が向上する。より好ましくは80Pa・s以下であり、さらに好ましくは60Pa・s以下である。
回転数50rpmにおける粘度(B)は、10Pa・s以上40Pa・s以下であることが好ましい。粘度(B)が、10Pa・s以上であることによって、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの耐地汚れ性を向上させることができる。より好ましくは、15Pa・s以上であり、さらに好ましくは20Pa・s以上である。
また、粘度(B)が40Pa・s以下であることによって、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの平版印刷版への転移性(すなわち印刷版の画線部に対する着肉性)が向上する。より好ましくは35Pa・s以下であり、さらに好ましくは30Pa・s以下である。粘度(A)と粘度(B)の比率である、粘度比率(B)/(A)は、0.25以上0.4以下であることが好ましい。より好ましくは0.30以上0.4以下であり、さらに好ましくは0.35以上0.4以下である。粘度比(B)/(A)が上記範囲内にあることによって、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの耐地汚れ性と流動性を両立可能であり、その活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを用いると地汚れ無く、画線部が平滑な高品質の印刷物が得られる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、界面活性剤を含むことが好ましい。活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが界面活性剤を含むことにより、水あり平版印刷時に、適切な量(一般に活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ全量の10~20質量%と言われる)の湿し水を取り込み乳化することにより、非画線部の湿し水に対する反発性が増し、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの耐地汚れ性が向上する。
界面活性剤の親水性基と疎水性基の比率はHLB値により表される。ここで、HLB値とは界面活性剤の水と油への親和性の程度を表す値であり、HLB値は0から20までの値を取り、0に近いほど親油性が高く20に近いほど親水性が高いことを意味する。界面活性剤のHLB値としては、水を溶解することから、8以上であることが好ましく、10以上がより好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに溶解することから、18以下であることが好ましく、16以下がより好ましい。
界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンパルミチンエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシプロピレンパルミチンエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル、ポリオキシアルキレンオレイルエーテル、ポリオキシアルキレンステアリルエーテル、ポリオキシアルキレンセチルエーテル、ポリオキシアルキレンパルミチンエーテルや、ソルビタン酸モノアルキルエーテル、ソルビタン酸ジアルキルエーテル、ソルビタン酸トリアルキルエーテル、ソルビタン酸モノラウリルエーテル、ソルビタン酸ジラウリルエーテル、ソルビタン酸トリラウリルエーテル、ソルビタン酸モノオレイルエーテル、ソルビタン酸ジオレイルエーテル、ソルビタン酸トリオレイルエーテル、ソルビタン酸モノステアリルエーテル、ソルビタン酸ジステアリルエーテル、ソルビタン酸トリステアリルエーテル、ソルビタン酸モノセチルエーテル、ソルビタン酸ジセチルエーテル、ソルビタン酸トリセチルエーテル、ソルビタン酸モノパルミチンエーテル、ソルビタン酸ジパルミチンエーテル、ソルビタン酸トリパルミチンエーテルや、ポリオキシエチレンソルビタン酸モノアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸ジアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸トリアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸モノラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸ジラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸トリラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸モノオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸ジオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸トリオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸モノステアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸ジステアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸トリステアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸モノセチルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸ジセチルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸トリセチルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸モノパルミチンエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸ジパルミチンエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン酸トリパルミチンエーテルや、ポリエーテル変性シリコーンオイルなどが挙げられ、HLB値が8以上18以下にあるものが好ましく用いられる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、水あり平版印刷中に湿し水を取り込み、乳化状態が安定することから、前記界面活性剤を0.01質量%以上含むことが好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましい。また、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが、印刷中に湿し水を過剰に取り込み、湿し水と相溶しないよう、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。
次に、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの製造方法を述べる。本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、(a)ポリウレタン、(b)重合性モノマー、好ましくは顔料、その他成分を、必要に応じて5~100℃で溶解させた後、ニーダー、三本ロールミル、ボールミル、遊星式ボールミル、ビーズミル、ロールミル、アトライター、サンドミル、ゲートミキサー、ペイントシェーカー、ホモジナイザー、自公転型攪拌機等の撹拌機または混練機で均質に混合し分散することで得られる。混合分散後、もしくは混合分散の過程で、真空もしくは減圧条件下で脱泡することも好ましく行われる。
また、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを用いた印刷物の製造方法は次のとおりである。まず、本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを、基材上に塗布する工程、および、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに活性エネルギー線を照射する工程を含む方法により活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ塗膜を有する印刷物を得ることができる。活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを基材に塗布する方法は、平版印刷法を用いることが好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキは、活性エネルギー線をインキに照射することにより、印刷物上のインキ塗膜を瞬時に硬化させることができる。活性エネルギー線としては、硬化反応に必要な励起エネルギーを有するものであればいずれも用いることができ、例えば紫外線や電子線などが好ましく用いられる。電子線により硬化させる場合は、100~500eVのエネルギー線を有する電子線装置が好ましく用いられる。紫外線により硬化させる場合は、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、発光ダイオード(LED)等の紫外線照射装置が好ましく用いられる。波長350~420nmの輝線を発する発光ダイオードを光源とした紫外線(LED-UV)を用いることが、省電力・低コスト化の点から好ましい。
基材としては、アート紙、コート紙、キャスト紙、合成紙、新聞用紙、プラスチックフィルム、プラスチックフィルムラミネート紙、金属、金属蒸着紙、金属蒸着プラスチックフィルムなどが挙げられるが、これらに限定されない。特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタールなどのプラスチックフィルム、プラスチックフィルムが紙上にラミネートされたプラスチックフィルムラミネート紙、アルミニウム、亜鉛、銅、などの金属、金属および金属の酸化物が紙上に蒸着された金属蒸着紙、金属および金属の酸化物がプラスチック上に蒸着された金属蒸着プラスチックフィルム等は、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを吸収しないことから基材上に活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを固着できないため、活性エネルギー線を照射することにより瞬時に活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを硬化、固着できる本発明の活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキが好ましく用いられる。
またこれらの基材は易接着性の付与のため、プライマ樹脂のコーティング、コロナ放電処理、プラズマ処理の表面処理を施すことが好ましい。
本発明では、基材の印刷面側の表面の窒素元素濃度が0.5原子%以上10.0原子%以下であることが好ましい。基材の表面に存在するアミノ基等の窒素原子を含有する化合物に由来する官能基が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ中の特に樹脂(a)、および多官能(メタ)アクリレート(b)間の水素結合等の分子間力によって、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの転移性、および活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキと基材との密着性を向上させることができるため、窒素元素濃度は0.5原子%以上が好ましい。また、活性エネルギー線照射や、長時間の紫外線暴露等による黄変を防ぐために、10.0原子%以下が好ましい。
本発明において、基材表面の窒素元素濃度は、基材表面の平均窒素元素濃度であり、X線光電子分光法(XPS)やラザフォード後方散乱分析(RBS)等の一般的な組成分析手法によって測定することが出来る。好ましい分析方法は、X線光電子分光法にて、励起X線がmonochromatic Al Kα1,2線、X線径が200μm、光電子脱出角度すなわちフィルム表面に対する検出器の傾きが45°または60°である。検出器の傾きは、後述する易接着層の膜厚によって、適宜選択することができる。
本発明では、前記基材の印刷面側の表面に、アミン類、アミド類、イソシアネート類およびウレタン類から選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有する層が存在することが好ましい(以下、この層を「易接着層」と称する場合がある)。易接着層に由来する官能基が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ中の特に親水性基を有する樹脂(a)、および多官能(メタ)アクリレート(b)間の水素結合等の分子間力によって、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキの転移性、および活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキと基材との密着性が向上する。アミン類としては、例えば、はエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジヒェニルジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタン、エチレンジアミン四酢酸、N、N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、などのN、N-ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド、2-(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムブロマイド、2-(メタクリロイオキシ)エチルトリメチルアンモニウムジメチルホスフェートなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキルトリアルキルアンモニウム塩、メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムブロマイドなどの(メタ)アクリロイルアミノアルキルトリアルキルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム(メタ)アクリレートなどのテトラアルキル(メタ)アクリレート、トリメチルベンジルアンモニウム(メタ)アクリレートなどのトリアルキルベンジルアンモニウム(メタ9アクリレートなどなどが挙げられる。
アミド類としては、例えば、エチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド等の脂肪族アミド、N、N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N、N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N、N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのN、N-ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。イソシアネート類としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,6-ジイソシアネートヘキサン、トリレンジイソシアネートとヘキサントリオールの付加物、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加物、ポリオール変性ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、3,3’-ビトリレン-4,4’ジイソシアネート、3,3’ジメチルジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネートなどが挙げられる。
イソシアネート類としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4-ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香族脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート、4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、これらの化合物を単一あるいは複数でトリメチロールプロパン等とあらかじめ付加させたポリイソシアネート類などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。例えば、上記表層に、アミン化合物およびイソシアネート化合物を含むとは、アミン基およびイソシアネート基を1つの化合物中に有する場合も含まれる。
ウレタン類としては、例えば、ポリオールとイソシアネート化合物を公知の重合方法で得たものを使用してよい。構成成分として、少なくともポリオールとイソシアネート化合物を含み、さらに必要に応じて鎖延長剤を含むことができる。ポリオールとしては、多価カルボン酸(例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)またはそれらの酸無水物と多価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール等)の反応から得られるポリエステルポリオール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等ポリエーテルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類やポリオレフィンポリオール類、アクリルポリオール類などが挙げられる。
易接着層中に含まれるアミン類、アミド類、イソシアネート類およびウレタン類の含有量は、特に限定されないが、易接着層全体を100質量%としたとき、0.1質量%以上80質量%以下が好ましく、1.0質量%以上50質量%以下がより好ましく、5質量%以上20質量%以下が特に好ましい。
易接着層は、さらに樹脂成分を含んでいてもよい。樹脂成分は、基材に対し接着性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂などを好適に用いることができる。好ましくはポリエステル、アクリル樹脂、ウレタン樹脂であり、特に、フタル酸骨格を有するポリエステルが好ましく用いられる。また、異なる2種以上の樹脂を組み合わせて用いてもよい。
易接着層は、フィルムとしての特性を損なわない範囲で、架橋剤、可塑剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、有機または無機の微粒子、ワックス剤、酸化防止剤、耐候剤、帯電防止剤、顔料等の各種添加剤を適宜含有していてもよい。架橋剤としては、例えば、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メチロール化或いはアルキロール化した尿素系架橋剤、アクリルアミド系架橋剤、ポリアミド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤等を用いることができる。
易接着層の厚みは、光学特性や生産性に合わせて適宜調整することができるが、10nm以上5000nm以下が好ましい。より好ましくは、50nm以上3000nm以下であり、特に好ましくは100nm以上1000nm以下である。前記厚みが10nm未満の場合は、基材上に欠点なく均一に塗布することが難しく密着性のばらつき要因になる場合がある。また、前記厚みが5000nmより厚いと光学特性に悪影響を与える場合がある。
前記基材の厚みとしては、軟包装用途に用いる場合、印刷に必要な基材の機械的強度から5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。また、基材のコストが安価となる50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましい。
本発明に係る活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを基材上へ塗布する方法としては、フレキソ印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、バーコーター等の周知の方法により、基材上に塗布することができる。特に平版印刷が好ましく、平版印刷の方式としては、水あり印刷、水なし印刷とあるが、どちらの方式も用いることが可能である。基材としては、枚葉、ロールフィルムのいずれも用いることが可能である。軟包装用の薄膜フィルムに印刷する場合は、ロールフィルムを用い、ロールトゥロールで印刷することが好ましい。
印刷物上の活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ塗膜(活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ硬化膜)の厚みは0.1~50μmであることが好ましい。活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ塗膜の厚みが上記範囲内であることにより、良好な印刷品質を保ちつつ、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキコストを低減させることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定される
ものではない。なお、以下に記載する実施例4は比較例に読み替えるものとする。
<活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ原料>
樹脂(樹脂(a)):25質量%のメタクリル酸メチル、25質量%のスチレン、50質量%のメタクリル酸から得られた共重合体のカルボキシル基に対して0.55当量のグリシジルメタクリレートを付加反応させて、エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する樹脂を得た。得られた樹脂は重量平均分子量34,000、酸価105mgKOH/g、ヨウ素価2.0mol/kgであった。
モノマー1(多官能(メタ)アクリレート(b)):ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物“Miramer”(登録商標)M340(MIWON社製)。ヒドロキシル基あり、水酸基価115mgKOH/g(計算するとペンタエリスリトールトリアクリレートの含有量は61質量%となる。)
モノマー2:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート“Miramer”(登録商標)M262(MIWON社製)。ヒドロキシル基なし、水酸基価0mgKOH/g
モノマー3:1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社化学株式会社製、ライトアクリレート1.6HX-A)。ヒドロキシル基なし、水酸基価0mgKOH/g
モノマー4(2官能(メタ)アクリレート(c)):1,10-デカンジオールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、NKエステル A-DOD-N)。ヒドロキシル基なし、水酸基価0mgKOH/g
モノマー5(2官能(メタ)アクリレート(c)):1,12-ドデカンジオールジメタクリレート(東京化成工業株式会社製)。ヒドロキシル基なし、水酸基価0mgKOH/g
顔料1:セイカシアニンブルー4920(大日精化(株)製)
顔料2:マイカ A-11(株式会社ヤマグチマイカ製)
重合禁止剤:p-メトキシフェノール(和光純薬工業(株)製)。
<重量平均分子量の測定>
樹脂の重量平均分子量はテトラヒドロフランを移動相としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した値である。GPCはHLC-8220(東ソー(株)製)、カラムはTSKgel SuperHM-H(東ソー(株)製)、TSKgel SuperHM-H(東ソー(株)製)、TSKgel SuperH2000(東ソー(株)製)の順で連結したものを用い、RI検出は前記GPCに内蔵されたRI検出器を用い測定した。検量線はポリスチレン標準物質を用いて作成し、試料の重量平均分子量を計算した。測定試料の作成方法を説明する。濃度が0.25質量%となるように試料をテトラヒドロフランで希釈し、希釈溶液をミックスローター(MIX-ROTAR VMR-5、アズワン(株)社製)にて5分間100rpmで攪拌し溶解させ、0.2μmフィルター(Z227536-100EA、SIGMA社製)でろ過して、ろ液を測定試料とした。測定条件を説明する。打ち込み量は10μL、分析時間は30分、流量は0.4mL/min、カラム温度は40度として、測定した。
<活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性の評価>
縦(印刷方向)854mm×横(印刷幅方向)1,070mmの版の中心に縦(印刷方向)400mm×横(印刷幅方向)900mmの帯状のベタ画像を設けた水なし平版印刷版(TAC―VG5、東レ(株)製)をオフセット輪転印刷機(CI-8、COMEXI社製)に装着し、実施例および比較例に記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを用いて、ポリエステルフィルムPTM12(ユニチカ社製、厚み12μm)に印刷速度200m/分、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ供給量50%で、1,000m印刷し、上質紙を紙白(反射濃度0の基準)としてベタ部の濃度を反射濃度計(GretagMacbeth製、SpectroEye、ステータスE)を用いて評価した。活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性は、その値が大きいほど良好であると判断した。
[実施例1および2、比較例1および2]
表1に示す樹脂、モノマー、重合禁止剤を秤量し、ディスパー羽根を用いて500rpmで攪拌しながら、温度95℃で390分加熱溶解させてワニスを得た。上記ワニスに、顔料を表1に示す組成となるように秤量し、三本ロールミル“EXAKT”(登録商標)M-80S(EXAKT社製)を用いて、ギャップ1で3回混練することで活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを得た。活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキについて、前記の通り、転移性を評価した。
実施例1および2はそれぞれ1,10-デカンジオールジアクリレート、1,12-ドデカンジオールジアクリレートを含み、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性はそれぞれ1.75、1.70と比較例1および2に比べて極めて良好であった。
[実施例1、3および4]
モノマー1~5の組成を表1に示す通りに変更したこと以外は、実施例1と同様の操作ならびに転移性の評価を行った。
実施例1、3および4は、親水性を示すモノマー1全量を基準(1.00質量部)とした際の1,10-デカンジオールジアクリレートの割合がそれぞれ0.07質量部、0.12質量部、0.18質量部であり、親水性を示す樹脂全量を基準(1.00質量部)とした際の1,10-デカンジオールジアクリレートの割合がそれぞれ0.24質量部、0.39質量部、0.55質量部であり、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ転移性はそれぞれ1.75(極めて良好)、1.60(良好)、1.50(良好)であった。
Figure 0007384022000001

Claims (4)

  1. (a)カルボキシル基を有する樹脂、(b)ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート、および(c)炭素数10以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートを有し、(a)カルボキシル基を有する樹脂の酸価が75mgKOH/g以上250mgKOH/g以下、重量平均分子量が5,000以上であって、さらに、(a)カルボキシル基を有する樹脂が(メタ)アクリル酸を共重合成分に含む共重合体であり、(b)ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレートの水酸基価が50mgKOH/g以上、重量平均分子量が1,000以下であり、(c)炭素数10以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートの水酸基価が5mgKOH/g以下であって、さらに、(c)炭素数10以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートが1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレートおよび/または1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレートであり、(a)カルボキシル基を有する樹脂の含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して4質量%以上35質量%以下であり、(b)ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレートの含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して10質量%以上50質量%以下であり、(c)炭素数10以上18以下の鎖状脂肪族骨格を有する2官能(メタ)アクリレートの含有量が、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキに対して1質量%以上8質量%以下であり、かつ、(b)ヒドロキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート全量1.00質量部に対して、0.02質量部以上0.15質量部以下であり、(a)カルボキシル基を有する樹脂全量1.00質量部に対して、0.10質量部以上0.45質量部以下である、活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキ。
  2. 請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型平版印刷用インキを基材上に塗布する工程、および、該インキに活性エネルギー線を照射する工程を含む印刷物の製造方法。
  3. 前記基材がプラスチックフィルム、プラスチックフィルムラミネート紙、金属、金属蒸着紙、および金属蒸着プラスチックフィルムからなる群から選ばれる少なくとも1つを含む請求項2に記載の印刷物の製造方法。
  4. 前記活性エネルギー線が、電子線、またはLED-UVである、請求項2または3に記載の印刷物の製造方法。
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