JP7382639B2 - ボールねじ軸サポート構造とアクチュエータ - Google Patents
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Description
特許文献1に記載された送り装置は次のような構成をなしている。まず、テーブルがあり、このテーブルにはボールスクリュがその両端を軸受に支持されて設置されている。上記ボールスクリュにはナットが螺合されている。一方、送りサーボモータとギヤボックスが設置されていて、上記送りサーボモータの回転が上記ギヤボックス内のギヤを介して上記ナットに伝達される。上記ナットが回転されると、上記ナットひいては上記テーブルが上記ボールスクリュに沿って移動される。
上記ギヤボックスには軸受サポートが取り付けられていて、上記軸受サポートには軸受が設けられている。上記軸受によって上記ボールスクリュが上記ナットの進行方向の両側で支持されているので、上記ボールスクリュの振動が抑制される。
上記移動ベースの両端にはそれぞれ支持ブラケットが設置されていて、上記支持ブラケットにはスライド軸受が設置されている。上記スライド軸受によって上記ボールナットの進行方向の両側で上記ボールねじ軸が支持され上記ボールねじ軸の振動が抑制される。
すなわち、特許文献1の場合は、軸受サポート及び軸受の位置は変更することができず、ボールスクリュの長さや製造された装置の個体差に応じて上記ボールスクリュの固有振動数を適切に設定することができないという問題があった。
特許文献2に記載された発明の場合も同様であり、支持ブラケットの位置は変更することができず、ボールねじ軸の長さや製造された装置の個体差に応じて上記ボールねじ軸の固有振動数を適切に設定することができないという問題があった。
又、請求項2によるボールねじ軸サポート構造は、請求項1記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ガイド部材はガイドシャフトであり、上記ガイドシャフトは上記サポートユニットに設けられた貫通孔を貫通していて、上記ガイドシャフトの外側から固定ねじをねじ込むことにより上記サポートユニットを上記ガイドシャフトに固定するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項3によるボールねじ軸サポート構造は、請求項2記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ガイドシャフトは上記ボールねじナットの軸方向両側に複数本ずつ張り出されていることを特徴とするものである。
又、請求項4によるボールねじ軸サポート構造は、請求項1記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ガイド部材はガイドプレートであり、上記ガイドプレートには長孔が軸方向に沿って延長して形成されていて、上記サポートユニットは上記ガイドプレートの下側に配置されていて、上記長孔の外側から固定ねじをねじ込むことにより上記サポートユニットを上記ガイドプレートに固定するようにしたことを特徴とするものである。
又、請求項5によるボールねじ軸サポート構造は、請求項1記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ガイド部材は上記ボールねじナットが設置されているスライダに固定されていることを特徴とするものである。
又、請求項6によるボールねじ軸サポート構造は、請求項1~請求項5の何れかに記載のボールねじ軸サポート構造において、上記サポートユニットは、サポートユニット本体と、上記サポートユニット本体に内装され上記ボールねじ軸が挿通されるブッシュとから構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項7によるボールねじ軸サポート構造は、請求項6記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ブッシュと上記サポートユニット本体との間には弾性部材が介挿されていることを特徴とするものである。
又、請求項8によるボールねじ軸サポート構造は、請求項1~請求項7の何れかに記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ボールねじナットが回転駆動されることを特徴とするものである。
又、請求項9によるアクチュエータは、請求項1~請求項8の何れかに記載のボールねじ軸サポート構造が設置されていることを特徴とするものである。
又、請求項2記載のボールねじ軸サポート構造によると、請求項1記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ボールねじナットの軸方向両側にはガイド部材が張り出されていて、上記一対のサポートユニットはそれらガイド部材を介して上記ボールねじナットと一体化されていて、上記サポートユニットは上記ガイド部材に沿って軸方向に移動可能に取り付けられていてその固定位置を適宜調整されるので、より簡易な構成とすることができる。
又、請求項3記載のボールねじ軸サポート構造によると、請求項2記載のボールねじサポート構造において、上記ガイド部材はガイドシャフトであり、上記ガイドシャフトは上記サポートユニットに設けられた貫通孔を貫通していて、上記ガイドシャフトの外側から固定ねじをねじ込むことにより上記サポートユニットを上記ガイドシャフトに固定するようにしたので、より簡易な構成とすることができる。
又、請求項4記載のボールねじ軸サポート構造によると、請求項3記載のボールねじサポート構造において、上記ガイドシャフトは上記ボールねじナットの軸方向両側に複数本ずつ張り出されているので、上記サポートユニットを確実に保持して円滑に動作させることができる。
又、請求項5記載のボールねじ軸サポート構造によると、請求項2記載のボールねじサポート構造において、上記ガイド部材はガイドプレートであり、上記ガイドプレートには長孔が軸方向に沿って延長して形成されていて、上記サポートユニットは上記ガイドプレートの下側に配置されていて、上記長孔の外側から固定ねじをねじ込むことにより上記サポートユニットを上記ガイドプレートに固定するようにしたので、より簡易な構成とすることができる。
又、請求項6記載のボールねじ軸サポート構造によると、請求項1~請求項5の何れかに記載のボールねじ軸サポート構造において、上記サポートユニットは、サポートユニット本体と、上記サポートユニット本体に内装され上記ボールねじ軸が挿通されるブッシュとから構成されているので、上記ボールねじ軸を効果的に支持しつつ円滑に動作させることができる。
又、請求項7記載のボールねじ軸サポート構造によると、請求項6記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ブッシュと上記サポートユニット本体との間には弾性部材が介挿されているので、より効果的に振動や騒音を防止できる。
又、請求項8記載のボールねじ軸サポート構造によると、請求項1~請求項7の何れかに記載のボールねじ軸サポート構造において、上記ボールねじナットが回転駆動されるので、上記ボールねじ軸が回転駆動しないので、上記ボールねじ軸が回転されることによる上記ボールねじ軸の放射方向へのずれ(縄跳び現象)が生ずることがなく、上記ボールねじ軸の長さひいては上記ボールねじナットのストロークを大きく確保できる。
又、請求項9記載のアクチュエータによると、請求項1~請求項8の何れかに記載のボールねじサポート構造が設置されているので、簡易な構成によりサポート部材の位置を適切に調製することで振動や騒音を抑制して高速化に対応することができる。
また、図3、図4(b)、及び、図5に示すように、サポート保持部材55の図3中下側の幅方向(図3中左右方向)両側にはローラ取付部材59a、59bがある。上記ローラ取付部材59aには2個のローラ61、61がローラ用軸63、63を介して回転可能に設置されており、上記ローラ取付部材59bには1個のローラ61がローラ用軸63を介して回転可能に設置されている。上記ローラ61は上記ガイドレール5のガイド溝7に係合されている。
図4に示すように、上記ボールねじ軸17は上記サポートユニット51の上記ブッシュ69と上記サポートユニット53の上記ブッシュ69を貫通する状態で配置され、上記ボールねじ軸17は上記ブッシュ69、69を介して上記サポートユニット51、53によって支持されている。
なお、上記ブッシュ69は上記ボールねじ軸17に対して摺動性のよい材料(例えば、POM(polyoxymethylene)樹脂(ポリアセタール樹脂))で構成されている。また、上記弾性部材73、75はゴムで構成されている。
上記サポートユニット51、53のサポート保持部材55、55の幅方向(図1中左下から右上に向かう方向)にはガイド用貫通孔57、57が形成されている。上記ガイド用貫通孔57、57の一方には上記ガイドシャフト81、81の一方が貫通していて、上記ガイド用貫通孔57、57の他方には上記ガイドシャフト81、81の他方が貫通している。
上記サポートユニット53も同様の構成によりその位置を調整することができる。
上記ガイドシャフト81、81、上記ガイド用貫通孔57、57が形成されたサポート保持部材55、及び、上記サポート保持部材固定用ねじ83、83、83、83によってサポート位置調整機構91が構成されている。
モータユニット45のモータを駆動させて、上記スライダ21を移動させると、サポートユニット51、53もともに移動される。
上記サポートユニット51、53によって上記ボールねじ軸17が支持されているので、上記ボールねじ軸17の固有振動数が高くなり、上記スライダ21の移動に伴って生ずる振動が低減される。
アクチュエータ1にはガイドシャフト81、81、サポート保持部材55、及び、サポート保持部材固定用ねじ83によって構成され、サポートユニット51、53の位置を調製できるサポート位置調整機構91が設けられているため、簡易な構成によりサポート部材の位置を適切に調製することで振動や騒音を抑制して高速化に対応することができる。
また、複数のガイドシャフト81、81が設置されているので、上記サポートユニット51、53を確実に保持して円滑に動作させることができる。
また、サポート部材としてのブッシュ69が設置されていて、ボールねじ軸17は上記ブッシュ69を貫通しているので、上記ボールねじ軸17を効果的に支持しつつ円滑に動作させることができる。
また、上記ブッシュ69は、上記ブッシュ69のフランジ部71が弾性部材73、75に挟まれるように上記サポート保持部材55に固定されているので、上記ブッシュ69と上記ボールねじ軸17の摺動時の微小な振動を吸収させることができる。
また、モータユニット45がスライダ21側すなわちボールねじナット35側に設置されているので、上記ボールねじ軸17が回転される構成にはなっておらず、上記ボールねじ軸17が回転されることによる上記ボールねじ軸の放射方向へのずれ(縄跳び現象)が生ずることがないため、上記ボールねじ軸17の長さを確保することができ、上記スライダ21の移動距離を大きくすることができる。
この第2の実施の形態によるアクチュエータ101は、前記第1の実施の形態におけるアクチュエータ1と略同様の構成であるが、図7に示すように、サポートユニット103、105が設けられている。
上記サポートユニット105も上記サポートユニット103と同様の構成であり、図8(a)に示すように、上記サポートユニット103に対してスライダ21の図8(a)中左右方向反対側に180度回転させた状態で設置されている。
上記サポートユニット103は、サポート保持部材固定用ねじ135、135を一方の上記ガイドプレート131の位置調整用長孔133を通して、上記サポートユニット103のサポート固定部材125に螺合させることで固定されている。また、上記サポートユニット105は、サポート保持部材固定用ねじ135、135を他方の上記ガイドプレート131の位置調整用長孔133を通して、上記サポートユニット105のサポート固定部材125に螺合させることで固定されている。
上記サポート保持部材固定用ねじ135を緩めることで、上記サポートユニット103、105を上記位置調整用長孔133に沿って移動させることができるようになっている。よって、上記サポートユニット103、105の位置を上記位置調整用長孔133、133に沿った任意の位置に設定することで、上記ボールねじ軸17の長さ等のアクチュエータ101のスペックに応じて、上記サポートユニット103、105の位置、ひいては、上記ボールねじ軸17の固有振動数を適切に調製することができるようになっている。
なお、その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同じであり図中同一部分には同一符号を付して示しその説明を省略する。
位置調整用長孔133が形成されたガイドプレート131があり、サポート保持部材固定用ねじ135を緩めることでサポートユニット103、105を上記位置調整用長孔133に沿って移動させることができるので、簡易な構成によりボールねじ軸17の固有振動数を適切に調製することができる。
サポート部材の数と配置には様々な場合が考えられる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
17 ボールねじ軸
35 ボールねじナット
51 サポートユニット
53 サポートユニット
69 ブッシュ(サポート部材)
81 ガイドシャフト
55 サポート保持部材
57 ガイド用貫通孔
73 弾性部材
75 弾性部材
83 サポート保持部材固定用ねじ
91 サポート位置調整機構
101 アクチュエータ
103 サポートユニット
105 サポートユニット
111 サポート保持部材(サポートユニット本体)
114 弾性部材
115 弾性部材
117 ブッシュ(サポート部材)
131 ガイドプレート
133 位置調整用長孔
135 サポート保持部材固定用ねじ
141 サポート位置調整機構
Claims (9)
- ボールねじ軸と、
上記ボールねじ軸の両端をそれぞれ支持する一対の端部材と、
上記ボールねじ軸に移動可能に螺合されたボールねじナットと、
上記ボールねじナットを挟んで軸方向両側に配置され上記ボールねじナットと共に移動しながら上記ボールねじ軸を支持する一対のサポートユニットと、
を具備し、
上記サポートユニットの上記ボールねじナットに対する距離を調整可能に構成し、
上記ボールねじナットの軸方向両側にはガイド部材が張り出されていて、上記一対のサポートユニットはそれらガイド部材を介して上記ボールねじナットと一体化されていて、
上記サポートユニットは個々に上記ガイド部材に沿って軸方向に移動可能に取り付けられていてその固定位置を適宜調整されることを特徴とするボールねじ軸サポート構造。 - 請求項1記載のボールねじ軸サポート構造において、
上記ガイド部材はガイドシャフトであり、上記ガイドシャフトは上記サポートユニットに設けられた貫通孔を貫通していて、上記ガイドシャフトの外側から固定ねじをねじ込むことにより上記サポートユニットを上記ガイドシャフトに固定するようにしたことを特徴とするボールねじ軸サポート構造。 - 請求項2記載のボールねじ軸サポート構造において、
上記ガイドシャフトは上記ボールねじナットの軸方向両側に複数本ずつ張り出されていることを特徴とするボールねじ軸サポート構造。 - 請求項1記載のボールねじ軸サポート構造において、
上記ガイド部材はガイドプレートであり、上記ガイドプレートには長孔が軸方向に沿って延長して形成されていて、上記サポートユニットは上記ガイドプレートの下側に配置されていて、上記長孔の外側から固定ねじをねじ込むことにより上記サポートユニットを上記ガイドプレートに固定するようにしたことを特徴とするボールねじ軸サポート構造。 - 請求項1記載のボールねじ軸サポート構造において、
上記ガイド部材は上記ボールねじナットが設置されているスライダに固定されていることを特徴とするボールねじ軸サポート構造。 - 請求項1~請求項5の何れかに記載のボールねじ軸サポート構造において、
上記サポートユニットは、サポートユニット本体と、上記サポートユニット本体に内装され上記ボールねじ軸が挿通されるブッシュとから構成されていることを特徴とするボールねじ軸サポート構造。 - 請求項6記載のボールねじ軸サポート構造において、
上記ブッシュと上記サポートユニット本体との間には弾性部材が介挿されていることを特徴とするボールねじ軸サポート構造。 - 請求項1~請求項7の何れかに記載のボールねじ軸サポート構造において、
上記ボールねじナットが回転駆動されることを特徴とするボールねじ軸サポート構造。 - 請求項1~請求項8の何れかに記載のボールねじ軸サポート構造が設置されていることを特徴とするアクチュエータ。
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