JP7382148B2 - 屋根材の施工方法、プレカット材、カット材及び屋根材セット - Google Patents

屋根材の施工方法、プレカット材、カット材及び屋根材セット Download PDF

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Description

本発明は、屋根材の施工方法、屋根に設置されるプレカット材、屋根に設置されるカット材及び屋根材セットに関する。
屋根には、複数の屋根材が、例えば重ね葺きされるなどして設置される。屋根面に複数の屋根材を並べて設置する場合、屋根面の形状及び寸法は様々であるため、屋根材を特に屋根面の隅辺に沿って設置する場合は、屋根材が隅辺からはみ出し過ぎないように、必要に応じて、作業者が施工現場で屋根材をカットする必要があった。
屋根材のカットを施工現場で行うと、施工作業が煩雑になってしまう。また、施工現場で廃材が発生してしまうため、廃材の処理のために作業者の負担が大きくなってしまう。
そこで、寄棟屋根の隅棟部等に設置される瓦として、予め瓦を斜め方向などに切断した切断瓦を用い、この切断瓦の実寸はコンピュータプログラムを利用して算出することが提案されている(特許文献1参照)。
特許第3962833号公報
しかし、屋根面の形状に合わせた屋根材のカットを、屋根材を施工現場に供する前にすべて行ってしまうと、屋根面や屋根材の寸法に誤差が生じている場合や、屋根面に屋根材を設置する際に位置ずれが生じた場合には、施工時に屋根材が屋根面の形状に合わなくなってしまう。そのため、屋根面及び屋根材の寸法並びに屋根材の設置位置に、非常に高い精度が要求され、施工現場における作業者の負担が大きくなってしまう。
そこで、本発明の課題は、屋根材の施工現場における作業者の手間を削減でき、かつ屋根材の設置のために過度な精度が要求されない屋根材の施工方法、並びにこの施工方法に適用できるプレカット材、カット材及び屋根材セットを、提供することである。
本発明の一態様に係る屋根材の施工方法は、複数の屋根材を屋根面に設置する施工方法であり、前記屋根材は、通常材と、原材をプレカットしたプレカット材とを含み、前記プレカット材を、前記屋根面における軒側の辺と交差する第一隅辺及び前記第一隅辺とは反対側の第二隅辺のうち、前記第一隅辺のみに沿って設置する。前記プレカット材は、前記プレカット材の前記第一隅辺側の辺が前記屋根面に設置された状態で前記第一隅辺に沿うように、プレカットされている。
本発明の一態様に係るプレカット材は、原材をプレカットして作製され、屋根面における軒側の辺と交差する第一隅辺及び前記第一隅辺とは反対側の第二隅辺のうち、前記第一隅辺のみに沿って設置される。前記プレカット材は、前記第一隅辺側の辺が、前記屋根面に設置された状態で前記第一隅辺に沿うように、プレカットされている。
本発明の一態様に係るカット材は、前記原材をプレカットすることにより前記プレカット材から切り離された残材から作製され、そのまま又は更にカットされてから、屋根面の前記第一隅辺以外の少なくとも一つの辺に沿って設置される。
本発明の一態様に係る屋根材セットは、屋根面に設置される複数の屋根材からなる屋根材セットであり、複数の屋根材は、前記プレカット材を含む。
本発明によれば、屋根材の施工現場における作業者の手間を削減でき、かつ過度な精度が要求されない屋根材の施工方法、並びにこの施工方法に適用できるプレカット材、カット材及び屋根材セットを提供できる。
図1は、本発明の一実施形態における屋根の平面図である。 図2は、同上の実施形態における一つの屋根面の一部を示す平面図である。 図3は、同上の実施形態における通常材及び原材を示す平面図である。 図4Aから図4Fの各々は、同上の実施形態におけるプレカット材を示す平面図である。 図5Aから図5Cの各々は、同上の実施形態におけるカット材を示す平面図である。 図6は、同上の実施形態における通常材及び原材の変形例を示す平面図である。 図7Aは図3に示す原材のカット位置の例を示す平面図であり、図7Bは図6に示す原材のカット位置の例を示す平面図である。 図8は、同上の実施形態とは別の実施形態における屋根の平面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態に係る屋根材1の施工方法では、複数の屋根材1を建物の屋根の屋根面2に設置する。屋根材1は、通常材11と、原材10をプレカットしたプレカット材12とを含む。なお、プレカットとは、屋根材1を屋根面の勾配、形状、寸法等に合わせて、工場等の生産工程において予め切断しておくことをいう。本方法では、プレカット材12を、屋根面2における軒側の辺(軒辺5)と交差する第一隅辺31と、この第一隅辺31とは反対側にある第二隅辺32とのうち、第一隅辺31のみに沿って設置する。すなわち、第二隅辺32に沿って設置される屋根材1は、プレカットされておらず、施工現場でカットされる。
なお、第一隅辺31及び第二隅辺32は、軒辺5と交差する関係にあれば、いかなる辺でもよく、例えば隅棟に臨む辺でもよく、谷に臨む辺でもよく、ケラバに臨む辺でもよい。
本実施形態では、屋根材1の施工現場では、作業者は第一隅辺31に沿って屋根材1を設置する場合に、屋根材1を施工現場で第一隅辺31に合うようにカットする必要が無くなり、その分だけ作業者の手間を削減できる。また屋根材1をカットすることに伴う廃材の発生が無いため、施工現場における廃材の処理の手間も削減できる。また、屋根面2の形状及び寸法が規格化されている場合には、特定の規格の屋根面2のためのプレカット材12を在庫として保管しやすい。さらに、第二隅辺32に沿って設置される屋根材1はプレカットされていないため、例えば施工現場において屋根材1を第二隅辺32に合うようにカットしてから、第二隅辺32に沿って設置できる。すなわち、屋根材1の寸法を、施工現場において、第二隅辺32に沿って設置される屋根材1で調整できる。このため、屋根面2及び屋根材1の寸法、並びに屋根面2上における屋根材1の設置位置に、過度な精度は要求されなくなる。
本実施形態の更に具体的な構成について説明する。
図1に、本実施形態に係る施工方法により屋根材1が設置された屋根の例を示す。この屋根は、寄棟屋根である。
本実施形態では、屋根は四つの屋根面2を有する。屋根面2は、例えば下葺材が敷設された野地板の上面で構成される。
四つの屋根面2のうち二つの屋根面21は、各々台形状であり、主棟に臨む棟辺4、軒先に臨む軒辺5、及び隅棟にそれぞれ臨む二つの隅辺3を有する。残りの二つの屋根面22は、各々三角形状であり、軒先に臨む軒辺5、及び隅棟にそれぞれ臨む二つの隅辺3を有する。以下、各屋根面2の二つの隅辺3のうち一方を第一隅辺31、他方を第二隅辺32という。
なお、図1に示す例では、屋根面21の有する二つの隅辺3のうち、屋根面21を正面から見て左側にあるのが第一隅辺31、右側にあるのが第二隅辺32であるが、逆に右側にあるのが第一隅辺31、左側にあるのが第二隅辺32であってもよい。また「第一」及び「第二」という文言には、二つの隅辺3を区別する以上の意味はない。
屋根材1は、例えば平板状のスレート瓦である横葺き屋根材1であって、セメント系成形材料を成形し、養生硬化することで製造される。なお、屋根材1の形状及び材質は前記のみには限られない。
複数の屋根材1は、屋根面2に設置されている。本実施形態では、図2に示すように、屋根材1は、屋根面2上に千鳥状に(すなわち軒辺5に沿った方向の位置を順次ずらして)重ね葺きされている。
複数の屋根材1は、通常材11及びプレカット材12を含む、本実施形態では、屋根材1は、カット材13を更に含む。複数の屋根材1は、いわば、通常材11及びプレカット材12を含み、或いは更にカット材13を含む屋根材セットを構成している。
通常材11は、屋根面2上の、屋根面2の有するいずれの辺にも沿わない位置に設置される屋根材1であるといえる。図3に示すように、通常材11は、本実施形態では平板状であり、かつ平面視矩形状である。このため、通常材11は、その中心を通りかつ厚み方向に直交する中心線Yに対して線対称な形状を有する。また、通常材11は、その中心を通りかつ厚み方向に平行な軸Xを中心に180°回転させても回転前と同じ形状を有する。すなわち、通常材11は、軸Xに沿った方向から見て軸Xに対して点対称な形状を有する。中心軸Yは通常材11が屋根面2に設置された場合に軒先に沿う仮想軸である。通常材11は、前述の対称性を有することが好ましく、前述の対称性を有すれば通常材11の形状は本実施形態には限られない。なお本明細書中において「同じ形状」には、厳密な同一性までは要求されず、建築材の分野において同じ物とみなしうる程度に同じ形状であればよい。
プレカット材12及びカット材13は、原材10から作製される。原材10は、例えば通常材11と同じ形状及び寸法を有する(図3参照)。すなわち、原材10と通常材11とは、用途が異なるだけで同じ物であってよい。
プレカット材12は、屋根面2における、二つの隅辺3のうち第一隅辺31に沿って設置されている。プレカット材12は、その第一隅辺31側の辺が、屋根面2に設置された状態で第一隅辺31に沿うように、プレカットされている。プレカット材12の形状は、屋根面2の勾配、形状及び寸法と、原材10及び通常材11の形状及び寸法と、屋根面2における屋根材1の配列の仕方とに基づいて、規定される。すなわち、これらの情報から、プレカット材12に必要とされる形状が決定され、その結果に基づいて原材10をプレカットすることで、プレカット材12が得られる。本実施形態では、第一隅辺31は軒辺5に対して傾斜しているので、図4A~図4Fに示されるように、原材10を斜めにプレカットすることで、第一隅辺31に沿って傾斜する傾斜辺7を有するプレカット材12が得られる。複数のプレカット材12は、屋根面2上の配置位置に応じて互いに異なる形状を有しうる。図4A~図4Fは、それぞれ図2におけるプレカット材12a~12fの形状を、それぞれ示す。
カット材13は、屋根面2における、二つの隅辺3のうち第一隅辺31とは反対側の第二隅辺32に沿って設置されている。カット材13は、その第二隅辺32側の辺が、屋根面2に設置された状態で第二隅辺32に沿うような形状を有する。本実施形態では、第二隅辺32は軒辺5に対して傾斜しているので、カット材13の、第二隅辺32側の辺は、第二隅辺32に沿って傾斜する傾斜辺である。
カット材13は、原材10をプレカットすることによりプレカット材12から切り離された部分(残材6)から作製される。カット材13は、残材6そのものであってもよく、残材6を更にカットして作製されてもよい。原材10が上述のような対称性を有すれば、プレカット材12が傾斜辺7を有する場合に、残材6を中心軸Yで180°回転させると、残材6は第二隅辺32の傾斜に沿った辺を有しうる。そのため、残材6からカット材13を作製する際に廃材を削減しやすく、すなわち残材6を有効利用しやすい。
カット材13は、屋根面2に設置された状態で第二隅辺32側の辺が第二隅辺32に沿うようにプレカットされているのではなく、施工現場において、第二隅辺32側の辺が第二隅辺32に沿うようにカットされる。すなわち、カット材13は、屋根面2に合わせて予め寸法調整されてはいない。
カット材13は互いに寸法の異なる複数種類のカット材13を含んでもよい。カット材13は、図5Aに示す小カット材13a、図5Bに示す中カット材13b及び図5Cに示す大カット材13cを含んでもよい。これらのカット材13a~13cは、互いに異なる寸法を有する。その場合、生産工程において残材6をその寸法に応じてカットすることで、寸法の異なる複数種類のカット材13a~13cのいずれかを作製してもよい。この場合、カット材13を規格化することで、在庫として保管しやすい。カット材13を屋根面2に設置する場合は、カット材13をそのまま、又は更にカットしてから、設置できる。すなわち、施工現場において、カット材13は、第二隅辺32側の辺が屋根面2に設置された状態で第二隅辺32に沿うようにカットされてから設置される。カットされなくてもカット材13の第二隅辺32側の辺が偶然に屋根面2に設置された状態で第二隅辺32に沿うならば、カット材13はカットされずに設置される。
屋根面2に屋根材1を設置する手順の例について説明する。
まず軒辺5に沿って屋根材1を第一隅辺31側から第二隅辺32側に向けて、順次並べて設置する。屋根材1は、例えば釘打ち、金具による固定などの適宜の方法で屋根面2に設置される。
最も第一隅辺31側に設置される屋根材1はプレカット材12である。その次に設置される屋根材1は、第一隅辺31に沿って設置される場合にはプレカット材12、そうでない場合は通常材11である。続いて、通常材11を順次設置する。
最も第二隅辺32側に設置する屋根材1はカット材13である。その一つ前に設置される屋根材1は、第二隅辺32に沿って設置される場合にはカット材13、そうでない場合は通常材11である。カット材13を設置する場合、例えば上記のように複数種類のカット材13a~13cのうちの一種類のカット材13を選択し、このカット材13を施工現場でカットして寸法調整してから、設置する。カット材13の選択は、カットされた場合に生じる廃材が最も少なくなるようになされることが好ましい。なお、複数種類のカット材13a~13cのいずれよりも大きい寸法の屋根材1が必要である場合には、カット材13でなく通常材11を施工現場でカットしてから設置してもよい。また、カット材13を使用せず、第二隅辺32に沿って設置される屋根材1のすべてが、通常材11をカットして作製されてもよい。
このように設置した屋根材1の棟側に、別の屋根材1を、一部重ねながら、千鳥状に設置する。この場合も、上記と同様にして屋根材1を設置する。これを繰り返すことで、屋根面2に屋根材1を設置する。
最も棟側に設置される屋根材1は、例えば通常材11を施工現場でカットして軒棟方向の寸法が調整された調整材15である。この場合、軒棟方向に関しても、屋根面2及び屋根材1の寸法、並びに屋根面2上における屋根材1の設置位置に、過度な精度は要求されなくなる。なお、調整材15も、プレカット材12と同様、原材10をプレカットして作製されてもよい。
上記のように屋根材1を設置すると、屋根面2の第一隅辺31に沿ってプレカット材12を設置することで、施工現場で屋根材1をカットする必要性を減らすことができて、手間を削減でき、かつ施工現場で発生する廃材を減らすことができる。この場合、予め設計された配列の仕方で屋根面2に屋根材1を設置すると、屋根面2の形状及び寸法と、原材10及び通常材11の形状及び寸法と、屋根材1の配列の仕方とから、プレカット材12に要求される寸法及び形状を決定できる。そのため、施工現場で屋根材1をカットしなくても、適切な形状及び寸法を有するプレカット材12を設置できる。
さらに、屋根材1の第一隅辺31と第二隅辺32との間の寸法に誤差が生じていたり、屋根材1の寸法に誤差が生じていたり、隣合う屋根材1間に隙間が生じるなどして屋根面2における屋根材1に位置ずれが生じたりしても、本実施形態のように施工現場でカットされた屋根材1を第二隅辺32に沿って設置すれば、第二隅辺32に沿って設置される屋根材1を用いて施工現場での寸法調整が可能である。そのため、屋根材1の設置にあたって過度に高い精度が要求されなくなる。
さらに、本実施形態のように屋根面2の第二隅辺32に沿ってカット材13を設置すると、プレカット材12を作製する際に生じた残材6を屋根材1として利用できるので、廃材を削減できる。
本発明に係る屋根材1及びその設置方法は、適宜の形状を有する屋根面2及び屋根材1に適用できる。
例えば、上記の説明では、通常材11と原材10とは平面視矩形状であるが、そうでなくてもよい。具体的には、例えば通常材11と原材10とは、図6に示すように、平面視において、矩形状から棟側の二つの隅部の角を落とした六角形状であってもよい。
また、上記の説明では、すべての通常材11は同じ形状であり、すべての原材10は同じ形状であり、かつ通常材11と原材10とは同じ形状であるが、そうでなくてもよい。
例えば、通常材11と原材10とは異なる形状を有してもよい。より具体的には、例えば、通常材11は図6に示す形状を有し、かつ原材10は図3に示す形状を有してもよい。逆に、通常材11が図3に示す形状を有し、原材10が図6に示す形状を有してもよい。
複数の通常材11は、互いに異なる形状を有する二種以上の通常材11を含んでもよい。具体的には、複数の通常材11が図3に示す形状を有する通常材11と図6に示す形状を有する通常材11とを含んでもよい。
複数の原材10も、互いに異なる形状を有する二種以上の原材10を含んでもよい。具体的には、例えば複数の原材10が図3に示す形状を有する原材10と図6に示す形状を有する原材10とを含んでもよい。
廃材8を削減するためには、原材10は図3に示す場合のように、中心軸Yに対して線対称であることが好ましい。その場合、図7Aに示すように原材10をプレカットしてプレカット材12を作製すると、それにより生じた残材6を中心軸Yを中心に180°回転させれば、残材6は第二隅辺32に沿った傾斜辺を有する。そのため、生産工程で残材6を寸法調整のためにカットしてカット材13を作製する場合は残材6の辺に沿ってカットすればよく、施工現場でカット材13を更に施工現場でカットする場合もカット材13の辺に沿ってカットすればよい。そのため、廃材8の量が大きくなりにくい。なお、図7Aにおける二点鎖線は、カット位置を示す。
これに対して、図6に示す場合のように原材10が中心軸Yに対して線対称でない場合、図7Bに示すように原材10をプレカットしてプレカット材12を作製すると、それにより生じた残材6から作製されるカット材13は、回転させずに第二隅辺32に沿って設置する必要がある。このため、生産工程で残材6を寸法調整のためにカットしてカット材13を作製する場合は、残材6の辺と交差する方向に沿って残材6をカットしなければならない。そのため、廃材8の量は多くなりやすい。ただし、生産現場において残材6をカットしてカット材13を作製すれば、施工現場においてはカット材13の寸法調整をするためにはカット材13をその辺に沿ってカットすればよい。そのため、施工現場において発生する廃材を削減することができる。すなわち、原材10が中心軸Yに対して線対称でない場合は、生産工程でカット材13を作製することにより、施工現場における廃材8の発生量を削減する効果が、顕著である。なお、図7Bにおける二点鎖線は、カット位置を示す。
また、上記の説明では、カット材13は第二隅辺32に沿って設置されるが、カット材13は第二隅辺32以外の辺に沿って設置されてもよい。すなわち、カット材13は、屋根面2の第一隅辺31以外の少なくとも一つの辺に沿って設置されればよい。カット材13は、例えば屋根面2の形状、屋根材1の形状、屋根材1の配列の仕方、屋根材1を設置する順番などに応じて、寸法調整の必要性が生じる適宜の辺に沿って設置されうる。
また、例えば上記の説明では寄棟屋根の屋根面2に屋根材1を設置しているが、屋根の形状はこれに限られず、例えば屋根は切妻屋根であってもよい。屋根が切妻屋根である場合の本発明の一実施形態を、図8に示す。
図8に示す実施形態では、屋根は二つの屋根面2を有する。二つの屋根面2は、各々矩形状であり、主棟に臨む棟辺4、棟辺4とは反対側にあり軒先に臨む軒辺5、及び二つのケラバにそれぞれ臨む二つの隅辺3を有する。以下、各屋根面2の二つの隅辺3のうち一方を第一隅辺31、他方を第二隅辺32という。
複数の屋根材1は、屋根面2に設置されている。本実施形態では、屋根材1は、屋根面2上に千鳥状に重ね葺きされている。
屋根材1は、通常材11及びプレカット材12を含む、本実施形態では、屋根材1は、カット材13を更に含む。
通常材11は、図1に示す実施形態の場合と同じ形状を有する。プレカット材12及びカット材13は、原材10から作製される。原材10は、通常材11と同じ形状を有する。
プレカット材12は、屋根面2における、二つの隅辺3のうち一方の隅辺3(第一隅辺31)に沿って設置されている。原材10を、軒辺5に対して垂直にカットすることで、第一隅辺31に沿った辺を有するプレカット材12が得られる。本実施形態では、複数のプレカット材12は、互いに同じ寸法を有する。
カット材13は、屋根面2における、二つの隅辺3のうち第一隅辺31とは反対側の隅辺3(第二隅辺32)に沿って設置されている。カット材13は、その第二隅辺32側の辺が、屋根面2に設置された状態で第二隅辺32に沿うような形状を有する。本実施形態では、第二隅辺32は軒辺5に対して垂直であるので、カット材13の、第二隅辺32側の辺も、軒辺5に対して垂直である。
最も棟側に設置される屋根材1は、例えば通常材11を施工現場でカットして軒棟方向の寸法(第一軸Xに沿った方向の寸法)が調整された調整材15である。また、この調整材15も、プレカット材12と同様、原材10をプレカットして作製されてもよい。
なお、屋根面2の第一隅辺31に沿って設置されている屋根材1のすべてがプレカット材12でなくてもよい。例えば図8に示す実施形態では、第一隅辺31に沿って通常材11とプレカット材12とが交互に並んで設置されている。
また、屋根面2の第二隅辺32に沿って設置されている屋根材1のすべてがカット材13でなくてもよい。第二隅辺32に沿って設置されている屋根材1として、カット材13よりも大きい寸法の屋根材1が必要である場合には、カット材13でなく通常材11をカットしてから設置してもよい。図8に示すように、第二隅辺32に沿って通常材11とカット材13とが交互に並んで設置されていてもよい。また、第二隅辺32に沿って設置される屋根材1が、すべて通常材11(通常材11を施工現場でカットして寸法調整したものを含む)であってもよい。
以上の実施形態の説明から明らかなように、本発明の第一の態様に係る屋根材1の施工方法は、複数の屋根材1を屋根面2に設置する屋根材1の施工方法である。屋根材1は、通常材11と、原材10をプレカットしたプレカット材12とを含む。プレカット材12を、屋根面2における軒側の辺と交差する第一隅辺31及び第一隅辺31とは反対側の第二隅辺32のうち、第一隅辺31のみに沿って設置する。プレカット材12は、その第一隅辺31側の辺が、屋根面2に設置された状態で第一隅辺31に沿うように、プレカットされている。
第一の態様によれば、屋根材1の施工現場における作業者の手間を削減でき、かつ屋根材1の設置のために過度な精度が要求されない屋根材1の施工方法を提供できる。
本発明の第二の態様に係る屋根材1の施工方法では、第一の態様において、通常材11及び原材10は、その中心を通りかつ厚み方向に直交する中心線Yに対して線対称な形状を有する。
この場合、原材10からプレカット材12を作製する際に生じる残材6を、屋根材1として利用しやすく、そのため、廃材を削減できる。
本発明の第三の態様に係る屋根材1の施工方法では、第一又は第二の態様において、屋根材1は、原材10をプレカットすることによりプレカット材12から切り離された残材6から作製されたカット材13を含み、カット材13を、そのまま又は更にカットしてから、屋根面2の第一隅辺31以外の少なくとも一つの辺に沿って設置する。
この場合、プレカット材12を作製する際に生じる残材6を有効利用することができ、廃材を削減できる。
本発明の第四の態様に係るプレカット材12は、原材10をプレカットして作製され、屋根面2における軒側の辺と交差する第一隅辺31及び第一隅辺31とは反対側の第二隅辺32のうち、第一隅辺31のみに沿って設置される。プレカット材12の第一隅辺31側の辺が、屋根面2に設置された状態で第一隅辺31に沿うように、プレカットされている。
第四の態様によれば、プレカット材12を屋根面2の第一隅辺31に沿って設置することにより、屋根材1の施工現場における作業者の手間を削減でき、かつ屋根材1の設置のために過度な精度が要求されなくなる。また、屋根面2の形状に応じたプレカット材12を用意することができ、プレカット材12を在庫として保管することが容易である。
本発明の第五の態様に係るカット材13は、原材10をプレカットすることにより第四の態様に係るプレカット材12から切り離された残材6から作製され、そのまま又は更にカットされてから、屋根面2の第一隅辺31以外の少なくとも一つの辺に沿って設置される。
第五の態様によれば、プレカット材12を作製する際に生じる残材6を有効利用することができ、廃材を削減できる。
本発明の第六の態様に係る屋根材セットは、屋根面2に設置される複数の屋根材1からなり、複数の屋根材1は、第四の態様に係るプレカット材12を含む。
第六の態様によると、屋根材1の施工現場における作業者の手間を削減でき、かつ屋根材1の設置のために過度な精度が要求されなくなる。
本発明の第七の態様に係る屋根材セットは、第六の態様において、第五の態様に係るカット材13を更に含む。
この場合、プレカット材12を作製する際に生じる残材6を有効利用することができ、廃材を削減できる。
1 屋根材
10 原材
11 通常材
12 プレカット材
13 カット材
2 屋根面
3 隅辺
31 第一隅辺
32 第二隅辺
5 軒辺(軒側の辺)
6 残材
Y 中心軸

Claims (5)

  1. 複数の屋根材を屋根面に設置する施工方法であり、
    前記屋根材は、通常材と、原材をプレカットしたプレカット材と、カット材とを含み、
    前記プレカット材を、前記屋根面における軒側の辺と交差する第一隅辺及び前記第一隅辺とは反対側の第二隅辺のうち、前記第一隅辺のみに沿って設置し、
    前記プレカット材は、前記プレカット材の前記第一隅辺側の辺が前記屋根面に設置された状態で前記第一隅辺に沿うように、プレカットされており、
    前記カット材を、前記第二隅辺に沿って設置し、
    前記カット材は、予め寸法調整されておらず、施工現場で前記第二隅辺に沿うようにカットしてから設置する、
    屋根材の施工方法。
  2. 前記通常材及び前記原材は、その中心を通りかつ厚み方向に直交する中心線に対して線対称な形状を有する、
    請求項1に記載の屋根材の施工方法。
  3. 前記カット材は、前記原材をプレカットすることにより前記プレカット材から切り離された残材から作製された、
    請求項1又は2に記載の屋根材の施工方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の屋根材の施工方法に使用されるカット材であり、
    材をプレカットすることによりレカット材から切り離された残材から作製され、
    前記プレカット材は、屋根面における軒側の辺と交差する第一隅辺及び前記第一隅辺とは反対側の第二隅辺のうち、前記第一隅辺のみに沿って設置され、前記第一隅辺側の辺が、前記屋根面に設置された状態で前記第一隅辺に沿うように、プレカットされており、
    前記カット材は、前記第二隅辺に沿うようにカットされてから、前記屋根面の前記第二隅辺に沿って設置される、
    カット材。
  5. 屋根面に設置される複数の屋根材からなり、請求項1から3のいずれか一項に記載の屋根材の施工方法に使用される屋根材セットであり、
    前記複数の屋根材は、レカット材と、ット材とを含
    前記プレカット材は、原材をプレカットして作製され、屋根面における軒側の辺と交差する第一隅辺及び前記第一隅辺とは反対側の第二隅辺のうち、前記第一隅辺のみに沿って設置され、前記第一隅辺側の辺が、前記屋根面に設置された状態で前記第一隅辺に沿うように、プレカットされており、
    前記カット材は、前記原材をプレカットすることにより前記プレカット材から切り離された残材から作製され、前記第二隅辺に沿うようにカットされてから、前記屋根面の前記第二隅辺に沿って設置される、
    屋根材セット。
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