以下の詳細な説明は、例示として、本発明が実施されうる実施形態の個別的な詳細および側面を示す添付の図面を参照する。
「例示的」という語は、本明細書において「例、事例、または例解の役割を果たす」ことを意味するために使用される。本明細書において「例示的」として記載されるいかなる実施形態または設計も、必ずしも他の実施形態または設計よりも好ましいまたは有利であると解釈されるものではない。
明細書または請求項における「複数」および「マルチ」という語は、1を超える量を明示的に指す。明細書または請求項における「(…の)群」、「(…の)組」、「(…の)集合」、「(…の)系列」、「(…の)シーケンス」、「(…の)グループ化」などの用語は1以上の量、すなわち一つまたは複数を指す。複数形で表現されるが「複数」または「マルチ」と明示的に述べていないいかなる用語も、同様に1以上の量を指す。「真部分集合」、「縮小部分集合」および「より小さい部分集合」という用語は、集合の部分集合であって当該集合と等しくないもの、すなわち、集合のうち当該集合より少ない要素を含む部分集合を指す。
本明細書で使用されるいかなるベクトルおよび/または行列記法も、例示的な性質であり、単に説明の目的のために使用される。よって、ベクトルおよび/または行列表記を伴う本開示の側面は、ベクトルおよび/または行列を使用して実装されるものだけに限定されず、関連するプロセスおよび計算は、データ、観察、情報、信号、サンプル、シンボル、要素などのセット、シーケンス、グループなどに関して等価に実行されうる。
本明細書中で使用されるところでは、「メモリ」は、データまたは情報が取り出せるように格納されることができる非一時的なコンピュータ可読媒体として理解される。よって、本明細書に含まれる「メモリ」への言及は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、固体記憶、磁気テープ、ハードディスクドライブ、光学ドライブなどまたはそれらの任意の組み合わせを含む揮発性または不揮発性メモリを指すと理解されうる。さらに、レジスタ、シフトレジスタ、プロセッサレジスタ、データバッファなども、本明細書では、メモリという用語によって包含される。「メモリ」と称される単一のコンポーネントは、二つ以上の異なる型のメモリから構成されてもよく、よって、一つまたは複数の型のメモリを含む集団的コンポーネントを指してもよい。任意の単一のメモリ・コンポーネントは、複数の集団的に等価なメモリ・コンポーネントに分離されてもよく、その逆も可能である。さらに、メモリは、(たとえば図面において)一つまたは複数の他のコンポーネントから分離して描かれることがあるが、メモリは、共通の集積チップまたは埋め込みメモリをもつコントローラなどの他のコンポーネントと統合されてもよい。
用語「ソフトウェア」は、ファームウェアを含む、任意の型の実行可能な命令を指す。
本明細書で使用される用語「端末装置」は、無線アクセス・ネットワークを介してコア・ネットワークおよび/または外部データ・ネットワークに接続できるユーザー側装置(ポータブルおよび固定の両方)を指す。「端末装置」は、ユーザー装置(UE)、移動局(MS)、ステーション(STA)、携帯電話、タブレット、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル、マルチメディア再生および他のハンドヘルドまたは身体取り付け電子装置、消費者/家庭/オフィス/商業用機器、ビークル、およびユーザー側無線通信が可能な他の任意の電子装置を含む、任意の移動または固定無線通信装置を含むことができる。一般性を失うことなく、場合によっては、端末装置は、アプリケーション・プロセッサまたは他の一般的な処理コンポーネントのような、無線通信以外の機能に向けられたアプリケーション層コンポーネントも含むことができる。端末装置は、無線通信に加えて有線通信をオプションでサポートすることができる。さらに、端末装置は、端末装置として機能するビークル通信装置を含むことができる。
本明細書で用いる用語「ネットワーク・アクセス・ノード」とは、無線アクセス・ネットワークを提供するネットワーク側装置を指し、該無線アクセス・ネットワークにより、端末装置はネットワーク・アクセス・ノードを通じてコア・ネットワークおよび/または外部データ・ネットワークと接続して情報を交換できる。「ネットワーク・アクセス・ノード」は、任意の型の基地局またはアクセスポイントを含むことができ、マクロ基地局、マイクロ基地局、ノードB、進化型ノードB(eNB)、ホーム基地局、リモート無線ヘッド(RRH)、リレーポイント、Wi-Fi/WLANアクセスポイント(AP)、Bluetoothマスターデバイス、DSRC RSU、ネットワーク・アクセス・ノードとして機能する端末装置、および固定および移動装置の両方を含む、ネットワーク側無線通信が可能な他の任意の電子装置(たとえば、ビークルネットワーク・アクセス・ノード、移動セル、および他の移動可能なネットワーク・アクセス・ノード)を含む。本明細書で使用されるところでは、電気通信の文脈における「セル」は、ネットワーク・アクセス・ノードによってサービスされるセクターとして理解されてもよい。よって、セルは、ネットワーク・アクセス・ノードの特定のセクター化に対応する、地理的に共位置のアンテナの集合であってもよい。よって、ネットワーク・アクセス・ノードは一つまたは複数のセル(またはセクター)にサービスすることができ、ここで、セルは別個の通信チャネルによって特徴付けられる。さらに、用語「セル」は、マクロセル、マイクロセル、フェムトセル、ピコセルなどの任意のものを指すために使用されることがある。ある種の通信装置は、他の端末装置にネットワーク接続性を提供する端末装置のような、端末装置およびネットワーク・アクセス・ノードの両方として機能することができる。
本開示のさまざまな側面は、無線通信技術を利用してもよく、または無線通信技術に関係していてもよい。いくつかの例は特定の無線通信技術に言及することがあるが、本明細書において与えられる例は、既存ものおよびまだ定式化されていないもの両方のさまざまな他の無線通信技術に同様に適用されてもよい。特に、そのような無線通信技術が下記の例に関して開示されるのと類似の特徴を共有する場合にはそうである。本明細書に記載される種々の側面が利用しうるさまざまな例示的な無線通信技術は、モバイル通信のためのグローバル・システム(GSM(登録商標))無線通信技術、ゼネラル・パケット無線サービス(GPRS)無線通信技術、GSMエボリューションのためのエンハンスト・データ・レート(EDGE)無線通信技術、および/または第三世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)無線通信技術、たとえば、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)、フリーダムオブマルチメディアアクセス(FOMA)、3GPPロングタームエボリューション(LTE)、3GPPロングタームエボリューション・アドバンスト(LTE Advanced)、符号分割多元接続2000(CDMA2000)、セルラー・デジタル・パケット・データ(CDPD)、モビテックス(Mobitex)、第三世代(3G)、回線交換データ(CSD)、高速回線交換データ(HSCSD)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(第三世代)(UMTS(3G))、ワイドバンド符号分割多元接続(ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム)(W-CDMA(UMTS))、高速パケット・アクセス(HSPA)、高速下りリンク・パケット・アクセス(HSDPA)、高速上りリンク・パケット・アクセス(HSUPA)、高速パケット・アクセス・プラス(HSPA+)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム-時分割複信(UMTS-TDD)、時分割-符号分割多元接続(TD-CDMA)、時分割-同期符号分割多元接続(TD-CDMA)、第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース8(プレ第4世代)(3GPP Rel.8(Pre-4G))、3GPP Rel.9(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース9)、3GPP Rel.10(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース10)、3GPP Rel.11(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース11)、3GPP Rel.12(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース12)、3GPP Rel.13(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース13)、3GPP Rel.14(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース14)、3GPP Rel.15(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース15)、3GPP Rel.16(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース16)、3GPP Rel.17(第三世代パートナーシップ・プロジェクト・リリース17)およびその後のリリース(Rel.18、Rel.19など)、3GPP 5G、3GPP LTE Extra、LTE-Advanced Pro、LTEライセンストアシステッドアクセス(LTE Licensed-Assisted Access、LAA)、MuLTEfire、UMTS地上無線アクセス(UTRA)、エボルブドUMTS地上無線アクセス(E-UTRA)、ロングタームエボリューション・アドバンスト(第四世代)(LTE Advanced (4G))、cdmaOne(2G)、符号分割多元接続2000(第三世代)(CDMA2000(3G))、エボリューション・データ・オプティマイズドまたはエボリューション・データ・オンリー(EV-DO)、アドバンスト移動電話システム(第1世代)(AMPS (1G))、トータル・アクセス通信システム/拡張トータル・アクセス通信システム(TACS/ETACS)、デジタルAMPS(第二世代)(D-AMPS (2G))、プッシュ・トゥ・トーク(PTT)、モバイル電話システム(MTS)、改良モバイル電話システム(IMTS)、アドバンスト・モバイル電話システム(AMTS)、OLT(Offentlig Landmobil Telefoni(ノルウェー語)、公衆携帯電話)、MTD(スウェーデン語のMobiltelefonisystem Dの略であり、モバイル電話システムD)、公衆自動地上モバイル(Autotel/PALM)、ARP(Autoradiopuhelin(フィンランド語)、「車両無線電話」)、NMT(Nordic Mobile Telephony)、NTTの大容量バージョン(Hicap)、セルラーデジタルパケットデータ(CDPD)、Mobitex、DataTAC、統合デジタル向上ネットワーク(iDEN)、パーソナルデジタルセルラー(PDC)、回線交換データ(CSD)、パーソナルハンディフォンシステム(PHS)、ワイドバンド統合デジタル向上ネットワーク(WiDEN)、iBurst、アンライセンストモバイル・アクセス(UMA)(3GPPジェネリック・アクセス・ネットワークまたはGAN規格とも称される)、Zigbee、Bluetooth(登録商標)、ワイアレスギガビットアライアンス(WiGig)規格、mm波規格一般(WiGig、IEEE 802.11ad、IEEE 802.11ayなどの10-300GHz以上で動作する無線システム)、300GHz以上およびTHzバンドで動作する技術、(3GPP/LTEベースのまたはIEEE 802.11pその他の)ビークル対ビークル(V2V)およびビークル対X(V2X)およびビークル対インフラストラクチャー(V2I)およびインフラストラクチャー対ビークル(I2V)の通信技術、3GPPセルラーV2X、DSRC(Dedicated Short Range Communications)通信システム、たとえばインテリジェント・トランスポート・システムその他、ITS-G5A(すなわち、5875GHzから5905GHzの周波数範囲内での安全関係のアプリケーションのためのITS専用の欧州ITS周波数帯域内のITS-G5の運用)、ITS-G5B(すなわち、5885GHzから5875GHzの周波数範囲内での非安全関係のアプリケーションのためのITS専用の欧州ITS周波数帯域内の運用)、ITS-G5C(すなわち、5470GHzから5725GHzの周波数範囲内でのITSアプリケーションの運用)を含む欧州ITS-G5システム(すなわち、IEEE802.11pベースのDSRCの欧州版)などを含みうるが、これらに限定されない。本明細書に記載される諸側面は、任意のスペクトル管理方式のコンテキストで使用できる。該スペクトル管理方式は、専用の認可されるスペクトル、免許不要スペクトル、(認可される)共有スペクトル((2.3-2.4GHz、3.4-3.6GHz、3.6-3.8GHzおよびさらなる周波数のLSA(Licensed Shared Access)、3.55-3.7GHzおよびさらなる周波数のSAS(Spectrum Access System)など)を含む。適用可能なスペクトル帯域は、下記を含む:IMT(International Mobile Telecommunications)スペクトルおよび他の型のスペクトル/帯域、たとえば国家割り当ての帯域(450-470MHz、902-928MHz(たとえば米国において割り当てられる(FCC Part15))、863-868.6MHz(たとえば欧州連合において割り当てられる(ETSI EN 300 220))、915.9-929.7MHz(たとえば日本において割り当てられる)、917-923.5MHz(たとえば韓国において割り当てられる)、755-779MHzおよび779-787MHz(たとえば中国において割り当てられる)、790-960MHz、1710-2025MHz、2110-2200MHz、2300-2400MHz、2.4-2.4835GHz(たとえば世界的に利用可能なISM帯域であり、Wi-Fi技術ファミリー(11b/g/n/ax)によって、またBluetoothによって使用される)、2500-2690MHz、698-790MHz、610-790MHz、3400~3600MHz、3400-3800MHz、3.55-3.7GHz(たとえば米国において市民ブロードバンドラジオサービスのために割り当てられる)、5.15-5.25GHzおよび5.25-5.35GHzおよび5.47-5.725GHzおよび5.725-5.85GHz帯域(たとえば米国において割り当てられ(FCC part15)、合計500MHzのスペクトルにおける四つのU-NII帯域からなる)、5.725-5.875GHz(たとえばEUにおいて割り当てられる(ETSI EN301 893))、5.47-5.65GHz(たとえば韓国において割り当てられる)、5925-7125MHzおよび5925-6425MHz帯域(たとえばそれぞれ米国およびEUにおいて検討中、ここで、次世代Wi-Fiシステムは6GHzスペクトルをも動作帯域として含みうる)、IMTアドバンスト・スペクトル、IMT-2020スペクトル(3600-3800MHz、3.5GHzバンド、700MHzバンド、24.25-86GHzの範囲内にある諸バンド等を含むことが予想される)、FCCの「スペクトル・フロンティア」5Gイニシアチブの下で利用可能にされるスペクトル(27.5-28GHz、29.1GHz-29.25GHz、31-31.3GHz、37-38.6GHz、38.6-40GHz、42-42.5GHz、57-64GHz、71-76GHz、81-86GHz、92-94GHz等を含む)、ITS(インテリジェント交通システム)バンドの5.9GHz(典型的には5.85-5.925GHz)および63-64GHz、WiGigバンド1(57.24-59.40GHz)、WiGigバンド2(59.40-61.56GHz)およびWiGigバンド3(61.56-63.72GHz)およびWiGigバンド4(63.72-65.88GHz)のようなWiGigに現在割り当てられているバンド、57-64/66 GHz(たとえばこのバンドは、マルチギガビットワイヤレスシステム(Multi-Gigabit Wireless Systems、MGWS)/WiGigのためのほぼグローバルな指定をもつ。米国では(FCC part 15)が合計14GHzのスペクトルを割り当て、一方、EU(ETSI EN 302 567および固定P2P用のETSI EN 301 217-2)は合計9GHzのスペクトルを割り当てる)、70.2GHz-71GHzバンド、65.88GHzと71GHzの間の任意のバンド、76-81GHzのような自動車レーダー用途に現在割り当てられているバンド、および94-300GHz以上を含む将来のバンド。さらに、前記方式は、特に400MHzおよび700MHzバンドが有望な候補であるTVホワイト・スペース・バンド(典型的には790MHz未満)のようなバンドで二次的に使用されることもできる。セルラー・アプリケーションの他に、垂直的市場のための特定のアプリケーション、たとえば、PMSE(Program Making and Special Events)、医療、健康、手術、自動車、低遅延、ドローンなどの用途が対処されてもよい。
本稿に記載される諸側面は、前記方式の階層的アプリケーションを実装することもできる。それはたとえば、スペクトルへの優先順位付けされたアクセスに基づいて、異なる型のユーザー(たとえば、低/中/高優先度など)に対する使用の階層的優先順位付けを導入することによる。たとえば、第1階層のユーザーに最高の優先度、続いて第2階層のユーザー、その後に第3階層のユーザーなどとなる。本明細書に記載される諸側面は、異なるシングルキャリアまたはOFDMフレーバー(CP‐OFDM、SC‐FDMA、SC‐OFDM、フィルタバンク・ベースのマルチキャリア(FBMC)、OFDMAなど)および特に3GPP NR(New Radio)にも適用されることができる。それは、OFDMキャリア・データ・ビット・ベクトルを対応するシンボル資源に割り当てることによる。本開示の特徴のいくつかは、アクセスポイント、eノードBなどのようなネットワーク側について定義される。いくつかの場合には、ユーザー装置(UE)がこの役割を帯びて、アクセスポイント、eノードBなどとして行動してもよく、ネットワーク設備のために定義された特徴の一部または全部はUEによって実装されてもよい。
本開示の目的のためには、無線通信技術は、短距離無線通信技術またはセルラー広域無線通信技術の一方として分類されうる。短距離無線通信技術は、Bluetooth、WLAN(たとえば、いずれかのIEEE 802.11規格に従うもの)およびその他の類似の無線通信技術を含んでいてもよい。セルラー広域無線通信技術は、GSM(Global System for Mobile Communications)、CDMA2000(Code Division Multiple Access 2000)、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)、LTE(Long Term Evolution)、GPRS(General Packet Radio Service)、EV-DO(Evolution-Data Optimized)、EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)、高速パケット・アクセス(HPSA;HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、HSDPA+(HSDPA Plus)およびHSUPA+(HSUPA Plus)を含む)、WiMax(Worldwide Interoperability for Microwave Access)(たとえばIEEE802.16無線通信規格による、たとえばWiMax固定またはWiMaxモバイル)などおよび他の同様の無線通信技術を含んでいてもよい。セルラー広域無線通信技術は、マイクロセル、フェムトセル、ピコセル等の技術のような「小セル」も含む。セルラー広域無線通信技術は本明細書では一般に「セルラー」通信技術として言及されうる。
本明細書において使用される「無線通信ネットワーク」および「無線ネットワーク」という用語は、ネットワークのアクセス・セクション(たとえば、無線アクセス・ネットワーク(RAN)セクション)およびネットワークのコア・セクション(たとえば、コア・ネットワーク・セクション)の両方を包含する。本明細書において端末装置に言及して使われる「無線アイドル・モード」または「無線アイドル状態」という用語は、端末装置がモバイル通信ネットワークの少なくとも一つの専用の通信チャネルを割り当てられていない無線制御状態を指す。端末装置に言及して使われる「無線接続モード」または「無線接続状態」という用語は、端末装置が、無線通信ネットワークの少なくとも一つの専用の上りリンク通信チャネルを割り当てられている無線制御状態を指す。
「送信」という用語は、明示的に規定されない限り、直接的送信(ポイント・ツー・ポイント)および間接的送信(一つまたは複数の中継ポイントを介する)の両方を包含する。同様に、「受信」という用語は、直接的および間接的な受信の両方を包含する。さらに、用語「送信」、「受信」、「通信」および他の類似の用語は、物理的な送信(たとえば電波信号の送信)および論理的な送信(たとえば、論理的なソフトウェア・レベルの接続を通じたデジタル・データの送信)の両方を包含する。たとえば、プロセッサまたはコントローラは、他のプロセッサまたはコントローラとのソフトウェア・レベルの接続を通じて、データを無線信号の形で送信または受信してもよい。物理的な送信および受信は、RFトランシーバおよびアンテナ等の無線層コンポーネントによって処理され、ソフトウェア・レベルの接続を通じた論理的な送信および受信はプロセッサまたはコントローラによって実行される。用語「通信」は、送信および受信の一方または両方、すなわち到来方向および外向方向の一方または両方での一方向または双方向通信を包含する。用語「計算」は、数学的表現/数式/関係による「直接的」な計算と、ルックアップまたはハッシュテーブルおよびその他の配列インデキシングまたは検索動作による「間接的」な計算との両方を包含する。
〈一般的なネットワークおよび装置の記述〉
図1および図2は、無線通信のための例示的なネットワークおよび装置アーキテクチャーを描いている。特に、図1は、端末装置102および104ならびにネットワーク・アクセス・ノード110および102を含んでいてもよい、いくつかの側面による例示的な無線通信ネットワーク100を示している。無線通信ネットワーク100は、ネットワーク・アクセス・ノード110および102を介して無線アクセス/ネットワークを通じて端末装置102および104と通信することができる。本稿に記載されるある種の例は特定の無線アクセス・ネットワークのコンテキスト(たとえばLTE、UMTS、GSM、他の第三世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)ネットワーク、WLAN/WiFi、Bluetooth、5G、mmWaveなど)に言及することがあるが、これらの例は例証するものであり、よって、他の任意の型または構成の無線アクセス・ネットワークにも容易に適用されうる。無線通信ネットワーク100におけるネットワーク・アクセス・ノードおよび端末装置の数は例示的であり、任意の量にスケーリング可能である。
例示的なセルラー・コンテキストにおいて、ネットワーク・アクセス・ノード110および102は、基地局(たとえば、eNodeB、NodeB、ベース・トランシーバ・ステーション、または任意の他の型の基地局)であってもよく、端末装置102および104は、セルラー端末装置(たとえば、移動局(MS)、ユーザー装置(UE)、または任意の型のセルラー端末装置)であってもよい。よって、ネットワーク・アクセス・ノード110および120は、進化型パケット・コア(EPC、LTE用)、コア・ネットワーク(CN、UMTS用)、または無線通信ネットワーク100の一部と考えられてもよい他のセルラー・コア・ネットワークといったセルラー・コア・ネットワークと(たとえばバックホール・インターフェースを介して)インターフェースすることができる。セルラー・コア・ネットワークは、一つまたは複数の外部データ・ネットワークとインターフェースしてもよい。例示的な短距離コンテキストでは、ネットワーク・アクセス・ノード110および102はアクセスポイント(AP、たとえば、WLANまたはWiFi AP)であってもよく、端末装置102および104は短距離端末装置(たとえば、ステーション(STA))であってもよい。ネットワーク・アクセス・ノード110および120は、一つまたは複数の外部データ・ネットワークと(たとえば、内部または外部ルーターを介して)インターフェースしてもよい。
よって、ネットワーク・アクセス・ノード110および120(および、任意的には図1に明示的に示されていない無線通信ネットワーク100の他のネットワーク・アクセス・ノード)は、端末装置102および104(および、任意的には図1に明示的に示されていない無線通信ネットワーク100の他の端末装置)に無線アクセス・ネットワークを提供することができる。例示的なセルラー・コンテキストにおいて、ネットワーク・アクセス・ノード110および120によって提供される無線アクセス・ネットワークは、端末装置102および104が無線通信を介してコア・ネットワークに無線でアクセスできるようにしてもよい。コア・ネットワークは、端末装置102および104に関連するトラフィック・データのためのスイッチング、ルーティング、および伝送を提供することができ、さらに、さまざまな内部データ・ネットワーク(たとえば、制御ノード、無線通信ネットワーク100上の他の端末装置間で情報を転送するルーティング・ノードなど)および外部データ・ネットワーク(たとえば、音声、テキスト、マルチメディア(オーディオ、ビデオ、画像)ならびに他のインターネットおよびアプリケーション・データを提供するデータ・ネットワーク)へのアクセスを提供することができる。例示的な短距離コンテキストにおいて、ネットワーク・アクセス・ノード110および120によって提供される無線アクセス・ネットワークは、内部データ・ネットワーク(たとえば、無線通信ネットワーク100に接続された端末装置間でデータを転送するため)および外部データ・ネットワーク(たとえば、音声、テキスト、マルチメディア(オーディオ、ビデオ、画像)ならびに他のインターネットおよびアプリケーション・データを提供するデータ・ネットワーク)へのアクセスを提供することができる。
無線通信ネットワーク100の無線アクセス・ネットワークおよびコア・ネットワーク(該当するならたとえばセルラー・コンテキスト用のもの)は、無線通信ネットワーク100の詳細に応じて変化しうる通信プロトコルによって支配されてもよい。そのような通信プロトコルは、無線通信ネットワーク100の無線アクセスおよびコア・ネットワーク・ドメインの両方を通じたそのようなデータの送受信を含む、無線通信ネットワーク100を通じたユーザーおよび制御データ・トラフィック両方のスケジューリング、フォーマッティング、およびルーティングを定義してもよい。よって、端末装置102、104およびネットワーク・アクセス・ノード110、120は、無線通信ネットワーク100の無線アクセス・ネットワーク・ドメインを通じてデータを送受信するために、定義された通信プロトコルに従ってもよく、コア・ネットワークは、コア・ネットワークの内外でデータをルーティングするために、定義された通信プロトコルに従ってもよい。例示的な無線通信技術プロトコルは、LTE、UMTS、GSM、WiMAX、Bluetooth、WiFi、mmWaveなどを含み、これらのプロトコルのいずれも無線通信ネットワーク100に適用可能でありうる。
図2は、いくつかの側面による端末装置102の内部構成を示しており、アンテナ・システム202、無線周波数(RF)トランシーバ204、ベースバンド・モデム206(デジタル信号プロセッサ208およびプロトコル・コントローラ210を含む)、アプリケーション・プロセッサ212、およびメモリ214を含んでいてもよい。図2には明示的に示されていないが、端末装置102は、プロセッサ/マイクロプロセッサ、コントローラ/マイクロコントローラ、他の特殊なまたは一般的なハードウェア/プロセッサ/回路、周辺装置、メモリ、電源、外部装置インターフェース、加入者識別モジュール(SIM)、ユーザー入力/出力装置(ディスプレイ、キーパッド、タッチスクリーン、スピーカー、外部ボタン、カメラ、マイクロフォン等)、または他の関連コンポーネントといった、一つまたは複数の追加的なハードウェアおよび/またはソフトウェア・コンポーネントを含んでいてもよい。
端末装置102は、一つまたは複数の無線アクセス・ネットワーク上で無線信号を送受信することができる。ベースバンド・モデム206は、各無線アクセス・ネットワークに関連する通信プロトコルに従って端末装置102のそのような通信機能を指揮してもよく、各通信プロトコルによって定義されるフォーマッティングおよびスケジューリング・パラメータに従って無線信号を送受信するよう、アンテナ・システム202およびRFトランシーバ204に対する制御を実行してもよい。さまざまな実際的な設計は、サポートされる各無線通信技術のための別々の通信コンポーネント(たとえば、別々のアンテナ、RFトランシーバ、デジタル信号プロセッサ、およびコントローラ)を含んでいてもよいが、簡潔のため、図2に示される端末装置102の構成は、そのようなコンポーネントの単一のインスタンスのみを描いている。
端末装置102は、アンテナ・システム202を用いて無線信号を送受信することができ、アンテナ・システム202は、単一のアンテナまたは複数のアンテナを含むアンテナ・アレイであってもよい。いくつかの側面では、アンテナ・システム202はさらに、アナログ・アンテナの組み合わせおよび/またはビームフォーミング回路を含んでいてもよい。受信(RX)経路では、RFトランシーバ204は、アンテナ・システム202からアナログ無線周波数信号を受信し、該アナログ無線周波数信号に対してアナログおよびデジタルRFフロントエンド処理を実行して、デジタル・ベースバンド・サンプル(たとえば同相/直交(IQ)サンプル)を生成して、ベースバンド・モデム206に提供してもよい。RFトランシーバ204は、増幅器(たとえば、低雑音増幅器(LNA))、フィルタ、RF復調器(たとえばRF IQ復調器)およびアナログ‐デジタル変換器(ADC)を含むアナログおよびデジタル受信コンポーネントを含んでいてもよく、RFトランシーバ204はこれらを、受信した無線周波数信号をデジタル・ベースバンド・サンプルに変換するために利用することができる。送信(TX)経路では、RFトランシーバ204は、ベースバンド・モデム206からデジタル・ベースバンド・サンプルを受信し、該デジタル・ベースバンド・サンプルに対してアナログおよびデジタルRFフロントエンド処理を実行して、アナログ無線周波数信号を生成して、無線伝送のためにアンテナ・システム202に提供してもよい。よって、RFトランシーバ204は、増幅器(たとえば、電力増幅器(PA))、フィルタ、RF変調器(たとえば、RF IQ変調器)、およびデジタル‐アナログ変換器(DAC)を含むアナログおよびデジタル送信コンポーネントを含んでいてもよく、RFトランシーバ204はこれらを、ベースバンド・モデム206から受信したデジタル・ベースバンド・サンプルを混合し、アンテナ・システム202による無線送信のためのアナログ無線周波数信号を生成するために利用することができる。いくつかの側面では、ベースバンド・モデム206は、RFトランシーバ204の動作のための送信および受信無線周波数を指定することを含め、RFトランシーバ204の無線送信および受信を制御することができる。
図2に示されるように、ベースバンド・モデム206は、デジタル信号プロセッサ208を含んでいてもよく、これは、物理層(PHY、レイヤー1)の送信および受信処理を実行して、送信経路では、プロトコル・コントローラ210によって提供される外向送信データをRFトランシーバ204を介した送信のために準備し、受信経路では、RFトランシーバ204によって提供される到来受信データをプロトコル・コントローラ210による処理のために準備することができる。デジタル信号プロセッサ208は、誤り検出、前方誤り訂正符号化/復号、チャネル符号化およびインターリーブ、チャネル変調/復調、物理チャネル・マッピング、電波測定および探索、周波数および時間同期、アンテナ・ダイバーシチ処理、電力制御および重み付け、レート・マッチング/デマッチング、再送処理、干渉相殺、および他の任意の物理層処理機能のうちの一つまたは複数を実行するように構成されてもよい。デジタル信号プロセッサ208は、ハードウェア・コンポーネント(たとえば、一つまたは複数のデジタル的に構成されたハードウェア回路またはFPGAとして)、ソフトウェア定義のコンポーネント(たとえば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶された、算術演算、制御、およびI/O命令を定義するプログラム・コード(たとえばソフトウェアおよび/またはファームウェア)を実行するよう構成された一つまたは複数のプロセッサ)として、またはハードウェア・コンポーネントとソフトウェア・コンポーネントの組み合わせとして、構造的に実現されてもよい。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ208は、物理層処理動作のための制御および処理論理を定義するプログラム・コードを取り出し、実行するよう構成された一つまたは複数のプロセッサを含んでいてもよい。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ208は、実行可能な命令の実行を介してソフトウェアで処理機能を実行してもよい。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ208は、特定の処理機能を実行するようデジタル的に構成された一つまたは複数の専用ハードウェア回路(たとえば、ASIC、FPGA、および他のハードウェア)を含んでいてもよい。ここで、デジタル信号プロセッサ208の前記一つまたは複数のプロセッサは、ある種の処理タスクを、ハードウェア・アクセラレータとして知られるこれらの専用ハードウェア回路にオフロードしてもよい。例示的なハードウェア・アクセラレータは、高速フーリエ変換(FFT)回路およびエンコーダ/デコーダ回路を含むことができる。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ208のプロセッサおよびハードウェア・アクセラレータ・コンポーネントは、結合された集積回路として実現されてもよい。
端末装置102は、一つまたは複数の無線通信技術に従って動作するよう構成されうる。デジタル信号プロセッサ208は、無線通信技術の下位層処理機能(たとえばレイヤー1/PHY)を受け持ってもよく、一方、プロトコル・コントローラ210は、上位層プロトコル・スタック機能(たとえば、データ・リンク層/レイヤー2およびネットワーク層/レイヤー3)を受け持ってもよい。よって、プロトコル・コントローラ210は、各サポートされる無線通信技術の通信プロトコルに従って、端末装置102の無線通信コンポーネント(アンテナ・システム202、RFトランシーバ204、およびデジタル信号プロセッサ208)を制御することを受け持ってもよく、よって、各サポートされる無線通信技術のアクセス層および非アクセス層(NAS)(レイヤー2およびレイヤー3をも包含する)を表わすことができる。プロトコル・コントローラ210は、プロトコル・スタック・ソフトウェア(コントローラ・メモリから取り出される)を実行し、その後、プロトコル・スタック・ソフトウェアにおいて定義されている対応するプロトコル・スタック制御論理に従って通信信号を送受信するために、端末装置102の無線通信コンポーネントを制御するように構成されたプロセッサとして構造的に具体化されてもよい。プロトコル・コントローラ210は、データ・リンク層/レイヤー2およびネットワーク層/レイヤー3機能を含むことができる一つまたは複数の無線通信技術のための上位層プロトコル・スタック論理を定義するプログラム・コードを取り出して実行するよう構成された一つまたは複数のプロセッサを含んでいてもよい。プロトコル・コントローラ210は、サポートされる無線通信技術の特定のプロトコルに従って、無線端末装置102との間のアプリケーション層データの転送を容易にするために、ユーザー・プレーンおよび制御プレーンの両方の機能を実行するよう構成されてもよい。ユーザー・プレーン機能は、ヘッダ圧縮およびカプセル化、セキュリティ、誤り検査および訂正、チャネル多重化、スケジューリングおよび優先度を含むことができ、一方、制御プレーン機能は、無線ベアラのセットアップおよび維持を含んでいてもよい。プロトコル・コントローラ210によって取り出され、実行されるプログラム・コードは、そのような諸
機能の論理を定義する実行可能な命令を含んでいてもよい。
いくつかの側面では、端末装置102は、複数の無線通信技術に従ってデータを送受信するよう構成されてもよい。よって、いくつかの側面では、アンテナ・システム202、RFトランシーバ204、デジタル信号プロセッサ208、およびプロトコル・コントローラ210のうちの一つまたは複数は、異なる無線通信技術専用の別個のコンポーネントまたはインスタンス、および/または異なる無線通信技術間で共有される統一されたコンポーネントを含みうる。たとえば、いくつかの側面では、プロトコル・コントローラ210は、同一のプロセッサまたは異なるプロセッサのいずれかで、それぞれ異なる無線通信技術専用である複数のプロトコル・スタックを実行するよう構成されてもよい。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ208は、異なるそれぞれの無線通信技術専用の別個のプロセッサおよび/またはハードウェア・アクセラレータ、および/または複数の無線通信技術間で共有される一つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェア・アクセラレータを含んでいてもよい。いくつかの側面では、RFトランシーバ204は、異なるそれぞれの無線通信技術専用の別個のRF回路セクション、および/または複数の無線通信技術間で共有されるRF回路セクションを含んでいてもよい。いくつかの側面では、アンテナ・システム202は、異なるそれぞれの無線通信技術専用の別個のアンテナ、および/または複数の無線通信技術間で共有されるアンテナを含んでいてもよい。よって、アンテナ・システム202、RFトランシーバ204、デジタル信号プロセッサ208、およびプロトコル・コントローラ210は、図2では個別のコンポーネントとして示されているが、いくつかの側面では、アンテナ・システム202、RFトランシーバ204、デジタル信号プロセッサ208、および/またはプロトコル・コントローラ210は、種々の無線通信技術専用の個々のコンポーネントを包含することができる。
端末装置102はまた、アプリケーション・プロセッサ212、およびメモリ214を含んでいてもよい。アプリケーション・プロセッサ212は、CPUであってもよく、トランスポート層およびアプリケーション層を含む、プロトコル・スタックより上の層を処理するよう構成されてもよい。アプリケーション・プロセッサ212は、端末装置102のアプリケーション層において、オペレーティング・システム(OS)、端末装置102とのユーザー対話をサポートするためのユーザー・インターフェース(UI)および/またはさまざまなユーザー・アプリケーションといった、端末装置102のさまざまなアプリケーションおよび/またはプログラムを実行するよう構成されてもよい。アプリケーション・プロセッサは、ベースバンド・モデム206とインターフェースし、音声データ、オーディオ/ビデオ/画像データ、メッセージング・データ、アプリケーション・データ、基本インターネット/ウェブ・アクセス・データなどといったユーザー・データのためのソース(送信経路において)およびシンク(受信経路において)として作用する。よって、送信経路では、プロトコル・コントローラ210は、アプリケーション・プロセッサ212によって提供される外向データを受け取って、プロトコル・スタックのレイヤー固有の機能に従って処理し、結果として得られるデータをデジタル信号プロセッサ208に提供してもよい。次いで、デジタル信号プロセッサ208は、受領されたデータに対して物理層処理を実行してデジタル・ベースバンド・サンプルを生成してもよく、デジタル信号プロセッサはそれをRFトランシーバ204に提供してもよい。次いで、RFトランシーバ204はデジタル・ベースバンド・サンプルを処理してデジタル・ベースバンド・サンプルをアナログRF信号に変換してもよく、RFトランシーバ204はそれをアンテナ・システム202を介して無線送信してもよい。受信経路では、RFトランシーバ204は、アンテナ・システム202からアナログRF信号を受け取って、アナログRF信号を処理してデジタル・ベースバンド・サンプルを得てもよい。RFトランシーバ204は、デジタル・ベースバンド・サンプルをデジタル信号プロセッサ208に提供してもよく、デジタル信号プロセッサ208は、デジタル・ベースバンド・サンプルに対して物理層処理を実行してもよい。次いで、デジタル信号プロセッサ208は、結果として得られたデータをコントローラ210に提供してもよく、プロトコル・コントローラ210は、プロトコル・スタックのレイヤー固有の機能に従って前記結果として得られたデータを処理し、結果として得られた到来データをアプリケーション・プロセッサ212に提供してもよい。次いで、アプリケーション・プロセッサ212は、アプリケーション層で到来データを処理してもよく、それは、該データに関する一つまたは複数のアプリケーション・プログラムの実行および/またはユーザー・インターフェースを介したユーザーへの該データの呈示を含むことができる。
メモリ214は、ハードドライブまたは別のそのような永久メモリ・デバイスのような、端末装置102のメモリ・コンポーネントを具現してもよい。図2には明示的に描かれていないが、図2に示されている端末装置102の前記さまざまな他のコンポーネントはそれぞれ、ソフトウェア・プログラム・コードの記憶、データのバッファリングなどのための、統合された恒久的および非恒久的および/または揮発性および不揮発性のメモリ・コンポーネントを追加的に含んでいてもよい。
いくつかの無線通信ネットワークによれば、端末装置102および104は、無線通信ネットワーク100の無線アクセス・ネットワークの利用可能なネットワーク・アクセス・ノードに接続し、それから切断し、それらの間で切り換えるための移動性手順を実行してもよい。無線通信ネットワーク100の各ネットワーク・アクセス・ノードは特定のカバレッジ・エリアを有することができるので、端末装置102および104は、無線通信ネットワーク100の無線アクセス・ネットワークとの強い無線アクセス接続を維持するために、利用可能なネットワーク・アクセス・ノード間で選択および再選択するよう構成されてもよい。たとえば、端末装置102はネットワーク・アクセス・ノード110と無線アクセス接続を確立してもよく、一方、端末装置104はネットワーク・アクセス・ノード112と無線アクセス接続を確立してもよい。現在の無線アクセス接続が劣化する場合、端末装置102または104は、無線通信ネットワーク100の他のネットワーク・アクセス・ノードとの新しい無線アクセス接続を求めてもよい。たとえば、端末装置104は、ネットワーク・アクセス・ノード112のカバレッジ・エリアからネットワーク・アクセス・ノード110のカバレッジ・エリアへ移動することがある。その結果、ネットワーク・アクセス・ノード112との無線アクセス接続は劣化する可能性があり、そのことを端末装置104は、電波測定、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード112の信号強度、信号品質または誤り率に関係した測定を介して検出することができる。無線通信ネットワーク100のための適切なネットワーク・プロトコルで定義される移動性手順に依存して、端末装置104は、新しい無線アクセス接続を求めてもよい(これはたとえば、端末装置104においてまたは無線アクセス・ネットワークによってトリガーされうる)。これはたとえば、近傍のネットワーク・アクセス・ノードに対して電波測定を実行して、いずれかの近傍のネットワーク・アクセス・ノードが好適な無線アクセス接続を提供することができるかどうかを判定することによる。端末装置104がネットワーク・アクセス・ノード110のカバレッジ・エリア内に移動すると、端末装置104は、ネットワーク・アクセス・ノード110(これは端末装置104によって選択されるか、無線アクセス・ネットワークによって選択されうる)を識別し、ネットワーク・アクセス・ノード110との新しい無線アクセス接続に移行することができる。電波測定、セル選択/再選択、およびハンドオーバーを含むそのような移動性手順は、さまざまなネットワーク・プロトコルにおいて確立されており、いくつもある異なる無線アクセス・ネットワーク・シナリオを通じて各端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間の強い無線アクセス接続を維持するために、端末装置および無線アクセス・ネットワークによって用いられることができる。
図3は、いくつかの側面による、ネットワーク・アクセス・ノード110などのネットワーク・アクセス・ノードの例示的な内部構成を示す。図3に示されるように、ネットワーク・アクセス・ノード110は、アンテナ・システム302、無線トランシーバ304、およびベースバンド・サブシステム306(物理層プロセッサ308およびプロトコル・コントローラ310を含む)を含んでいてもよい。ネットワーク・アクセス・ノード110の動作の簡略化された概観では、ネットワーク・アクセス・ノード110は、アンテナ・システム302を介して無線信号を送受信することができ、アンテナ・システム302は、複数のアンテナを含むアンテナ・アレイであってもよい。無線トランシーバ304は、ベースバンド・サブシステム306からの外向ベースバンド・サンプルをアナログ無線信号に変換して、アンテナ・システム302に無線送信のために提供し、アンテナ・システム302から受領される到来アナログ無線信号をベースバンド・サンプルに変換してベースバンド・サブシステム306に提供するために、RF処理を実行することができる。物理層プロセッサ308は、無線トランシーバ304から受け取ったベースバンド・サンプルに対してコントローラ310に提供するために、またコントローラ310から受け取ったベースバンド・サンプルに対して無線トランシーバ304に提供するために、送受信PHY処理を実行するように構成されてもよい。コントローラ310は、対応する無線通信技術プロトコルに従って、ネットワーク・アクセス・ノード110の通信機能を制御してもよく、これは、アンテナ・システム302、無線トランシーバ304、および物理層プロセッサ308に対する制御を行使することを含みうる。無線トランシーバ304、物理層プロセッサ308、およびコントローラ310のそれぞれは、ハードウェアを用いて(たとえば、一つまたは複数のデジタル的に構成されたハードウェア回路またはFPGAを用いて)、ソフトウェアとして(たとえば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に記憶された算術、制御、および入出力命令を定義するプログラム・コードを実行する一つまたは複数のプロセッサとして)、またはハードウェアとソフトウェアの混合組み合わせとして、構造的に実現されてもよい。いくつかの側面では、無線トランシーバ304は、デジタルおよびアナログ無線周波数処理および増幅回路を含む無線トランシーバであってもよい。いくつかの側面では、無線トランシーバ304は、無線周波数処理ルーチンを指定するソフトウェア定義命令を実行するよう構成されたプロセッサとして実装されたソフトウェア定義無線(SDR: software-defined radio)コンポーネントであってもよい。いくつかの側面では、物理層プロセッサ308は、プロセッサおよび一つまたは複数のハードウェア・アクセラレータを含んでいてもよく、プロセッサは、物理層処理を制御し、ある種の処理タスクを一つまたは複数のハードウェア・アクセラレータにオフロードするよう構成される。いくつかの側面では、コントローラ310は、上位層制御機能を指定するソフトウェア定義命令を実行するように構成されたコントローラであってもよい。いくつかの側面では、コントローラ310は、無線通信プロトコル・スタック層機能に制限されてもよく、他の側面では、コントローラ310は、トランスポート、インターネット、およびアプリケーション層機能のためにも構成されてもよい。
よって、ネットワーク・アクセス・ノード110は、サービスされる端末装置が通信データにアクセスすることを可能にする無線アクセス・ネットワークを提供することによって、無線通信ネットワークにおけるネットワーク・アクセス・ノードの機能を提供することができる。たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード110は、有線または無線バックホール・インターフェースを介して、コア・ネットワーク、一つまたは複数の他のネットワーク・アクセス・ノード、またはさまざまな他のデータ・ネットワークおよびサーバーとインターフェースしてもよい。
前述のように、ネットワーク・アクセス・ノード112および114は、コア・ネットワークとインターフェースしてもよい。図4は、ネットワーク・アクセス・ノード110がコア・ネットワーク402(これはたとえば、セルラー・コア・ネットワークであってもよい)とインターフェースする、いくつかの側面に従った例示的な構成を示している。コア・ネットワーク402は、データ・ルーティング、ユーザー/加入者の認証および管理、外部ネットワークとのインターフェース、およびさまざまな他のネットワーク制御タスクのような、無線通信ネットワーク100の動作を管理するための多様な機能を提供することができる。よって、コア・ネットワーク402は、端末装置104とデータ・ネットワーク404およびデータ・ネットワーク406のようなさまざまな外部ネットワークとの間でデータをルーティングするためのインフラストラクチャーを提供することができる。よって、端末装置104は、ネットワーク・アクセス・ノード110とデータを無線で送受信するために、ネットワーク・アクセス・ノード110によって提供される無線アクセス・ネットワークに頼ってもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード110は、データ・ネットワーク404および406(これはパケット・データ・ネットワーク(PDN)であってもよい)のような外部位置へのさらなるルーティングのために、該データをコア・ネットワーク402に提供してもよい。よって、端末装置104は、データ・ネットワーク404および/またはデータ・ネットワーク406とのデータ接続を確立してもよく、該データ接続は、データ転送およびルーティングのために、ネットワーク・アクセス・ノード110およびコア・ネットワーク402に頼る。
端末装置は、場合によっては、ビークル通信装置(または他の可動通信装置)として構成されてもよい。図5は、いくつかの側面によるビークル通信装置500の例示的な内部構成を示している。図5に示されるように、ビークル通信装置500は、ステアリングおよび移動システム502、無線通信配置504、およびアンテナ・システム506を含んでいてもよい。ビークル通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントは、ビークル通信装置500のビークル筐体の周囲に配置される、ビークル筐体の上または外側に取り付けられる、ビークル筐体内に囲まれる、および/またはビークル筐体に対する他の任意の配置で配置されてもよく、ここで、コンポーネントは、ビークル通信装置500が移動するにつれてビークル通信装置500とともに移動する。ビークル筐体は、ビークル通信装置500のビークル(vehicle)の型に依存して、自動車本体、飛行機またはヘリコプターの胴体、ボート船殻、または同様の型のビークル本体などである。ステアリングおよび移動システム502は、ビークル通信装置500のステアリングおよび移動に関連するビークル通信装置500のコンポーネントを含んでいてもよい。ビークル通信装置500が自動車であるいくつかの側面では、ステアリングおよび移動システム502は、車輪および車軸、エンジン、変速機、ブレーキ、ハンドル、関連する電気回路および配線、ならびに自動車の駆動に使用される他の任意のコンポーネントを含むことができる。ビークル通信装置500が航空ビークルであるいくつかの側面では、ステアリングおよび移動システム502は、ローター、プロペラ、ジェットエンジン、翼、舵または翼フラップ、エアブレーキ、操縦桿または操縦輪、関連する電気回路および配線、ならびに航空ビークルの飛行に使用される他の任意のコンポーネントのうちの一つまたは複数を含むことができる。ビークル通信装置500が水上または水中ビークルであるいくつかの側面では、ステアリングおよび移動システム502は、舵、エンジン、スクリュー、操舵輪、関連する電気回路および配線、ならびに水中ビークルの操舵または移動に使用される他の任意のコンポーネントのうちの任意の一つまたは複数を含んでいてもよい。いくつかの側面では、ステアリングおよび移動システム502は、自律運転機能も含んでいてもよく、よって、自律運転計算および決定を実行するよう構成された中央プロセッサと、移動および障害物検知のためのセンサーのアレイとを含んでいてもよい。ステアリングおよび移動システム502の自律運転コンポーネントは、無線通信配置504とインターフェースし、自律運転のための決定および計算を実行する中央ネットワーキング・コンポーネントおよび/または他の近傍のビークル通信装置との通信を容易にすることができる。
無線通信配置(radio communication arrangement)504およびアンテナ・システム506は、ビークル通信装置500の無線通信機能を実行してもよく、それは、無線通信ネットワークとの通信の送受信および/または他のビークル通信装置および端末装置との直接の通信の送受信を含むことができる。たとえば、無線通信配置504およびアンテナ・システム506は、専用短距離通信(Dedicated Short Range Communications、DSRC)およびLTEビークル対ビークル(V2V)/ビークル対万物(V2X)、路側ユニット(RSU)および基地局の例示的なコンテキストにおけるような、一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードとの通信を送受信するよう構成されてもよい。
図6は、いくつかの側面による、アンテナ・システム506および無線通信配置504の例示的な内部構成を示している。図6に示されるように、無線通信配置504は、RFトランシーバ602、デジタル信号プロセッサ604、およびコントローラ606を含んでいてもよい。図6には明示的に示されていないが、いくつかの側面では、無線通信配置504は、一つまたは複数の追加的なハードウェアおよび/またはソフトウェア・コンポーネント(たとえばプロセッサ/マイクロプロセッサ、コントローラ/マイクロコントローラ、他の特殊なまたは一般的なハードウェア/プロセッサ/回路など)、周辺装置、メモリ、電源、外部装置インターフェース、加入者識別モジュール(SIM)、ユーザー入力/出力装置(ディスプレイ、キーパッド、タッチスクリーン、スピーカー、外部ボタン、カメラ、マイクロフォンなど)、または他の関連コンポーネントを含んでいてもよい。
コントローラ606は、上位層プロトコル・スタック機能の実行を受け持ってもよく、デジタル信号プロセッサ604は、物理層処理を受け持ってもよい。RFトランシーバ602は、アンテナ・システム506を介したワイヤレス無線信号の送受信に関連するRF処理および増幅を受け持ってもよい。
アンテナ・システム506は、単一のアンテナであっても、複数のアンテナを含むアンテナ・アレイであってもよい。アンテナ・システム506は、アナログ・アンテナの組み合わせおよび/またはビームフォーミング回路をさらに含んでいてもよい。受信(RX)経路では、RFトランシーバ602は、アンテナ・システム506からアナログ無線信号を受け取って、アナログ無線信号に対してアナログおよびデジタルRFフロントエンド処理を実行して、ベースバンド・サンプル(たとえば、同相/直交(IQ)サンプル)を生成して、デジタル信号プロセッサ604に提供することができる。いくつかの側面では、RFトランシーバ602は、増幅器(たとえば低雑音増幅器(LNA))、フィルタ、RF復調器(たとえば、RF IQ復調器)、およびアナログ‐デジタル変換器(ADC)のようなアナログおよびデジタル受信コンポーネントを含むことができ、RFトランシーバ602はそれを、受領された無線信号をベースバンド・サンプルに変換するために利用することができる。送信(TX)経路では、RFトランシーバ602は、デジタル信号プロセッサ604からベースバンド・サンプルを受領し、ベースバンド・サンプルに対してアナログおよびデジタルRFフロントエンド処理を実行して、アナログ無線信号を生成して、無線送信のためにアンテナ・システム506に提供してもよい。いくつかの側面では、RFトランシーバ602は、ベースバンド・モデム206から受領されたベースバンド・サンプルを混合するために、増幅器(たとえば、電力増幅器(PA))、フィルタ、RF変調器(たとえばRF IQ変調器)、およびデジタル‐アナログ変換器(DAC)といったアナログおよびデジタル送信コンポーネントを含むことができ、RFトランシーバ602はそれを、アンテナ・システム506による無線送信のためのアナログ無線信号を生成するために使用することができる。
デジタル信号プロセッサ604は、物理層(PHY)の送信および受信処理を実行して、送信経路では、コントローラ606によって提供された外向送信データをRFトランシーバ602を介した送信のために準備し、受信経路では、RFトランシーバ602によって提供された到来受信データをコントローラ606による処理のために準備するよう構成されてもよい。デジタル信号プロセッサ604は、誤り検出、前方誤り訂正符号化/復号、チャネル符号化およびインターリーブ、チャネル変調/復調、物理チャネル・マッピング、電波測定および探索、周波数および時間同期、アンテナ・ダイバーシチ処理、電力制御および重み付け、レート・マッチング/デマッチング、再送処理、干渉相殺、および他の任意の物理層処理機能のうちの一つまたは複数を実行するよう構成されてもよい。デジタル信号プロセッサ604は、物理層処理動作のための制御および処理論理をアルゴリズム的に定義するプログラム・コードを取り出して実行するよう構成された一つまたは複数のプロセッサを含んでいてもよい。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ604は、実行可能命令の実行を介してソフトウェアで処理機能を実行することができる。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ604は、一つまたは複数のハードウェア・アクセラレータを含むことができ、デジタル信号プロセッサ604の一つまたは複数のプロセッサは、ある種の処理タスクをこれらのハードウェア・アクセラレータにオフロードすることができる。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ604のプロセッサおよびハードウェア・アクセラレータ・コンポーネントは、結合された集積回路として実現されてもよい。
デジタル信号プロセッサ604は、下位層の物理的処理機能を受け持ってもよく、一方、コントローラ606は、上位層のプロトコル・スタック機能を受け持ってもよい。コントローラ606は、データ・リンク層/レイヤー2およびネットワーク層/レイヤー3機能を含むことができる一つまたは複数の無線通信技術のための上位層プロトコル・スタック論理をアルゴリズム的に定義するプログラム・コードを取り出して実行するよう構成された一つまたは複数のプロセッサを含むことができる。コントローラ606は、サポートされる無線通信技術の特定のプロトコルに従って、無線通信配置504との間のアプリケーション層データの転送を容易にするために、ユーザー・プレーンおよび制御プレーンの両方の機能を実行するよう構成されてもよい。ユーザー・プレーン機能は、ヘッダ圧縮およびカプセル化、セキュリティ、誤り検査および訂正、チャネル多重化、スケジューリングおよび優先度を含むことができ、一方、制御プレーン機能は、無線ベアラのセットアップおよび維持を含んでいてもよい。コントローラ606によって取り出され実行されるプログラム・コードは、そのような機能の論理を定義する実行可能な命令を含んでいてもよい。
いくつかの側面では、コントローラ606は、トランスポート層およびアプリケーション層を含む、プロトコル・スタックより上の層を処理することができるアプリケーション・プロセッサに結合されてもよい。アプリケーション・プロセッサは、無線通信配置504によって送信される何らかの外向データのソースとして、および無線通信配置504によって受信された何らかの到来データのシンクとして機能することができる。よって、送信経路では、コントローラ606は、アプリケーション・プロセッサによって提供された外向データを受け取って、プロトコル・スタックの層固有の機能に従って処理し、結果として得られたデータをデジタル信号プロセッサ604に提供することができる。次いで、デジタル信号プロセッサ604は、受け取ったデータに対して物理層処理を実行してベースバンド・サンプルを生成することができ、デジタル信号プロセッサはそれを、RFトランシーバ602に提供することができる。次いで、RFトランシーバ602はベースバンド・サンプルを処理してベースバンド・サンプルをアナログ無線信号に変換することができ、それをRFトランシーバ602がアンテナ・システム506を介して無線送信することができる。受信経路では、RFトランシーバ602は、アンテナ・システム506からアナログ無線信号を受け取り、アナログRF信号を処理してベースバンド・サンプルを得ることができる。RFトランシーバ602は、ベースバンド・サンプルをデジタル信号プロセッサ604に提供することができ、デジタル信号プロセッサは、ベースバンド・サンプルに対して物理層処理を実行することができる。次いで、デジタル信号プロセッサ604は、結果として得られたデータをコントローラ606に提供することができ、コントローラは、プロトコル・スタックのレイヤー固有の機能に従って前記結果として得られたデータを処理し、結果として得られた到来データをアプリケーション・プロセッサに提供してもよい。
いくつかの側面では、無線通信配置504は、複数の無線通信技術に従ってデータを送受信するよう構成されてもよい。よって、いくつかの側面では、アンテナ・システム506、RFトランシーバ602、デジタル信号プロセッサ604、およびコントローラ606のうちの一つまたは複数は、異なる無線通信技術に専用の別個のコンポーネントまたはインスタンス、および/または異なる無線通信技術間で共有される統一されたコンポーネントを含んでいてもよい。たとえば、いくつかの側面では、コントローラ606は、同一のプロセッサまたは異なるプロセッサのいずれかで、それぞれが異なる無線通信技術専用である複数のプロトコル・スタックを実行するように構成されてもよい。いくつかの側面では、デジタル信号プロセッサ604は、異なるそれぞれの無線通信技術専用の別個のプロセッサおよび/またはハードウェア・アクセラレータ、および/または複数の無線通信技術間で共有される一つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェア・アクセラレータを含んでいてもよい。いくつかの側面では、RFトランシーバ602は、異なるそれぞれの無線通信技術専用の別個のRF回路セクション、および/または複数の無線通信技術間で共有されるRF回路セクションを含んでいてもよい。いくつかの側面では、アンテナ・システム506は、異なるそれぞれの無線通信技術専用の別個のアンテナ、および/または複数の無線通信技術間で共有されるアンテナを含んでいてもよい。よって、アンテナ・システム506、RFトランシーバ602、デジタル信号プロセッサ604、およびコントローラ606は、図6では個別のコンポーネントとして示されているが、いくつかの側面では、アンテナ・システム506、RFトランシーバ602、デジタル信号プロセッサ604、および/またはコントローラ606は、異なる無線通信技術専用の別個のコンポーネントを包含することができる。
〈前方センシング/アクセスおよびバックホール移動セルのための軌道制御〉
多くの無線アクセス・ネットワークは、セルを静止エンティティとして配備する。例は、モバイル・ブロードバンド・カバレッジ・エリアの全体にわたって固定した諸位置に配備された基地局、および住居または商業エリアにおける固定位置に配置されたアクセスポイントを含む。これらのセルは、その固定された位置のため、サービスされる端末装置の位置に動的に応答するよう移動することができないことがある。さまざまなタイプの空中セル(セル装備ドローンなど)が提案されているが、これらの空中セルはまだ開発中である。
本開示の諸側面によれば、センシング、アクセス、および/またはバックホール・サービスを提供する一組の移動セルは、カバレッジ・エリア内のその位置決めを最適化することができる。本明細書にさらに記載されるように、いくつかの側面において、外側移動セル(outer moving cell)にバックホールを提供するバックホール移動セルの集合があってもよく、ここでバックホールおよび外側移動セルの両方の軌道は、中央軌道コントローラによって制御できる。他の側面では、バックホール移動セルの集合は、中央コントローラによって制御可能な軌道を有さないエンド装置(たとえば、外側移動セルまたは端末装置)にバックホールを提供することができる。
図7は、中央軌道コントローラによって制御可能な軌道を有するバックホールセルおよび外側移動セルの両方が存在する側面に関連する、いくつかの側面による例示的なネットワーク図を示す。図7に示されるように、一組の外側移動セル702~706は、それぞれの目標領域について外側タスク(outer task)を実行するように構成されてもよい。外側タスクは、センシングであってもよく、外側移動セル702~706は、それぞれの目標領域のセンシング・データを得るために、ローカルなセンサー(たとえば、オーディオ、ビデオ、画像、位置、レーダー、光、環境、または任意の他のタイプのセンシング・コンポーネント)を用いてセンシングを実行する。追加的または代替的に、外側タスクは、アクセスであってもよく、外側移動セル702~706は、それぞれの目標領域内に位置する端末装置(図7に示すような)へのフロントホール・アクセスを提供する。いくつかの側面では、移動セル702~706のそれぞれは、同じ外側タスクを実行することができ、他の側面では、移動セル702~706のいくつかは、異なる外側タスクを実行することができる(たとえば、いくつかの外側タスクはセンシングを実行する一方、他のタスクはアクセスを実行してもよい)。図7の外側移動セルの数は例示的であり、任意の量にスケーリング可能である。
外側移動セル702~706は、ネットワークへの返送のための上りリンク・データを生成してもよい。センシング外側移動セルの場合、センシング外側移動セルが生成しうるセンシング・データは、記憶および/または処理のためにサーバーに送り返される(たとえば、監視/モニタリング、移動するビークルの制御、または他の分析などのためにセンシング・データを評価および解釈するために)。アクセス外側移動セルの場合、それらのそれぞれにサービスされる端末装置によって生成されうる通信データ(たとえば制御およびユーザー・データ)は、無線アクセス、コア、および/または外部データ・ネットワークに送り返される。このセンシングおよび通信データは、上りリンク・データであってもよい。
図7に示されるように、外側移動セル702~706は、バックホールのためにバックホール移動セル708および710を使用してもよい。よって、外側移動セル702~706は、フロントホール・リンク716~720上でバックホール移動セル708、710に上りリンク・データを送信してもよい。次いで、バックホール移動セル708、710は、この上りリンク・データを受信し、バックホール・リンク722、724上でネットワーク・アクセス・ノード712に該上りリンク・データを送信してもよい(たとえば、該上りリンク・データをネットワーク・アクセス・ノード712に中継してもよく、これは、デコードおよび誤り訂正を有するものを含む任意のタイプの中継方式を含むことができる)。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード712は、適宜、上りリンク・データを使用および/またはルーティングしてもよい。たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード712は、アクセス層制御データに関連する上りリンク通信データを(たとえば、そのプロトコル・スタックにおいて)ローカルに使用し、非アクセス層制御データに関連する上りリンク通信データをコア・ネットワーク制御ノードにルーティングし、センシング・データおよび上りリンク通信データをコア・ネットワークを通じてその宛先(たとえば、センシング・データを処理するためのクラウド・サーバー、またはユーザー・データに関連する外部データ・ネットワーク)に向けた経路上でルーティングしてもよい。いくつかの側面では、ネットワーク・アクセス・ノード712は、静止していてもよく、他の側面では、ネットワーク・アクセス・ノード712は、移動可能であってもよい。図7におけるバックホール移動セルの数は例示的であり、任意の量にスケーラブルである。
外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710の位置は、通信および/またはセンシング・パフォーマンスに影響を及ぼす可能性がある。たとえば、センシングまたはアクセスを実行するとき、外側移動セル702~706は、それぞれ、センシングを実行するため、またはアクセスを提供するための目標領域を有することができる(それぞれの目標領域は地理的に固定される、または動的でありうる)。よって、外側移動セル702~706は、それぞれの目標領域に効果的にサービスすることを許容する位置に留まることが期待されうるため、完全に自由に任意の位置に移動することができない可能性がある。しかしながら、場合によっては、目標領域にサービスするための最適位置は、バックホール移動セル708~710に上りリンク・データを送信するための最適位置ではないことがある。これは、たとえば、最適なサービス位置からバックホール移動セル708、710までの視線(line-of-sight、LOS)経路が何らかの物体によって遮られている場合、または最適なサービス位置がバックホール移動セル708、710から遠い場合に起こりうる。これはひいては、フロントホール・リンク712~720についての低いリンク強度につながる可能性がある。
バックホール移動セル708および710は、同様の位置決め問題を経験しうる。たとえば、図7に示されるように、バックホール移動セル710は、外側移動セル704および706にバックホールを提供することができる。外側移動セル704および706は、異なる目標領域にサービスするので、異なる位置に位置されることがありうる。しかしながら、外側移動セル704にサービスするためのバックホール移動セル710のための最適なバックホール位置(たとえば、フロントホール・リンク718のためのリンク強度を最大化する位置)は、外側移動セル706にサービスするためのバックホール移動セル710のための最適なバックホール位置(たとえば、フロントホール・リンク720を最適化する位置)と同じである可能性は低い。さらに、バックホール移動セル710は、外側移動セル704、706により近い位置に位置された場合に、外側移動セル704、706からのより良好な受信パフォーマンスを得ることができうるとしても、この位置決めは、バックホール移動セル710がネットワーク・アクセス・ノード712から遠くに位置されることを意味しうる。したがって、バックホール移動セル710からネットワーク・アクセス・ノード712への中継送信は、バックホール・リンク722、724の距離が長くなる可能性があるため、この位置決めにより悪化する可能性がある。
よって、図7に示されるように、ネットワーク・アーキテクチャーの一部として中央軌道コントローラ714も配備されうる。いくつかの側面において、中央軌道コントローラ714は、ネットワーク・アクセス・ノード712の一部として配備されてもよい。他の側面では、中央軌道コントローラ714は、別個に配備されてもよく、モバイル・エッジ・コンピューティング(Mobile Edge Computing、MEC)プラットフォームのように、ネットワーク・アクセス・ノード712に近接していてもよい。他の側面では、中央軌道コントローラ714は、コア・ネットワーク内のサーバーとして、または外部データ・ネットワーク(たとえば、インターネットまたはクラウドの一部)内のサーバーとして配備されてもよい。図7の単一のコンポーネントとして示されているが、いくつかの側面では、中央軌道コントローラ714は、仮想化された中央軌道コントローラを形成するために互いに論理的に相互接続された複数の別個の物理コンポーネントとして配備されてもよい。
後述するように、中央軌道コントローラ714は、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710についての軌道(たとえば、固定位置または動的な移動経路)を決定するように構成されてもよい。外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、これらの軌道を局所的に最適化するために、この軌道決定において協働してもよい。本明細書で使用するところでは、用語「最適化する」とは、最適値に向かおうとすることおよび/または最適値に達することを指し、実際に最適値に達することを含んでいてもよいし、含まなくてもよい。このようにして最適化することは、たとえば、増分ステップまたは減分ステップを使うなどして、関数を最大値(たとえば、局所的または絶対的な最大値)に向かってインクリメントする、または関数を最小値(たとえば、局所的または絶対的な最小値)に向かってデクリメントすることを含む。後述するように、この軌道決定の基礎となる論理は、軌道アルゴリズムにおいて具体化でき、中央軌道コントローラ714は、中央軌道アルゴリズムを実行してもよく、外側移動セル702~706は、外側軌道アルゴリズムを実行してもよく、バックホール移動セル708~710は、バックホール軌道アルゴリズムを実行してもよい。よって、これらの軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708~710についての軌道を決定することができ、外側移動セル702~706の現在位置およびそのそれぞれの目標領域、バックホール移動セル708、710の現在位置およびそのそれぞれの目標領域、ネットワーク・アクセス・ノード712の位置、ならびに関連する装置のチャネル条件および送信能力などの複数の因子に基づいていてもよい。これらの軌道アルゴリズムの論理は、以下に詳細に説明される。
図8~図10は、いくつかの側面による、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708および710、ならびに中央軌道コントローラ714の例示的な内部構成を示す。まず図8を参照すると、外側移動セル702~706は、アンテナ・システム802、無線トランシーバ804、ベースバンド・サブシステム806(物理層プロセッサ808およびプロトコル・コントローラ810を含む)、軌道プラットフォーム812、および移動システム822を含んでいてもよい。アンテナ・システム802、無線トランシーバ804、およびベースバンド・サブシステム806は、図3のネットワーク・アクセス・ノード110について示され説明されているような、アンテナ・システム302、無線トランシーバ304、およびベースバンド・サブシステム306と同様または同じ仕方で構成されてもよい。したがって、アンテナ・システム802、無線トランシーバ804、およびベースバンド・サブシステム806は、他の移動セル、端末装置、およびネットワーク・アクセス・ノードと無線通信することを含むことができる外側移動セル702~706との間の無線通信を実行するように構成されてもよい。
軌道プラットフォーム812は、他の移動セルおよび中央軌道コントローラ714と通信して入力データを得て、該入力データに対して外側軌道アルゴリズムを実行して外側移動セル702~706についての軌道を得ることを含む、外側移動セル702~706の軌道を決定することを受け持ってもよい。図8に示されるように、軌道プラットフォーム812は、中央インターフェース814、セル・インターフェース816、および軌道プロセッサ818、および外側タスク・サブシステム820を含んでいてもよい。いくつかの側面では、中央インターフェース814およびセル・インターフェース816はそれぞれ、中央軌道プロセッサ714および他の移動セルと(論理的なソフトウェア・レベルの接続で)データを送受信するように構成されたアプリケーション層プロセッサであってもよい。たとえば、中央軌道コントローラ714にデータを送信するとき、中央インターフェース814は、データからパケットを生成し(たとえば、中央軌道コントローラ714において中央インターフェース814およびそのピア・インターフェースによって使用される所定のフォーマットに従って)、プロトコル・コントローラ810で動作するプロトコル・スタックに該パケットを提供するように構成されてもよい。次いで、プロトコル・コントローラ810および物理層プロセッサ808は、プロトコル・スタックおよび物理層プロトコルに従って該パケットを処理し、無線トランシーバ804およびアンテナ・システム802を介してデータを無線電波信号として送信してもよい。中央軌道コントローラ714からデータを受信するとき、アンテナ・システム802および無線トランシーバ804は、無線電波信号の形でデータを受信し、対応するベースバンド・データをベースバンド・モデムに提供してもよい。次いで、物理層プロセッサ808およびプロトコル・コントローラ810は、ベースバンド・データを処理して、中央軌道コントローラ714においてピア・インターフェースによって送信されたパケットを復元することができ、それをプロトコル・コントローラ810は、中央インターフェース814に提供することができる。セル・インターフェース816は、同様に、他の移動セルにおけるピア・インターフェースにデータを送信することができる。
軌道プロセッサ818は、外側移動セル702~706についての軌道を決定する外側軌道アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサであってもよい。本明細書で使用されるところでは、軌道は、静的位置、静的位置のシーケンス(たとえば、静的位置のタイムスタンプ付けされたシーケンス)、または経路または輪郭を指すことができる。軌道プロセッサ818は、メモリ(明示的には示されていない)から外側軌道アルゴリズムを定義する実行可能な命令を取り出して、該命令を実行するように構成されてもよい。軌道プロセッサ818は、入力データに対して外側軌道アルゴリズムを実行して、外側の移動セル702~706についての更新された軌道を決定するように構成されてもよい。この外側軌道アルゴリズムの論理は、本明細書において下記で散文で、また図面によって視覚的に、記載される。
外側タスク・サブシステム820は、外側移動セル702~706のための外側タスクを実行するように構成されてもよい。外側移動セル702~706がセンシングを実行するように構成されるいくつかの側面において、外側タスク・サブシステム820は、一つまたは複数のセンサーを含んでいてもよい。これらのセンサーは、限定されるものではないが、オーディオ、ビデオ、画像、位置、レーダー、光、環境、または他のタイプのセンサーであってもよい。また、外側タスク・サブシステム820は、センサーから得られたセンシング・データを送信のためにベースバンド・サブシステム806に提供するように構成された少なくとも一つのプロセッサを含んでいてもよい。外側移動セル702~706が端末装置へのアクセスを提供するように構成されるいくつかの側面において、外側タスク・サブシステム820は、(プロトコル・スタックおよび物理層通信機能を扱いうるベースバンド・サブシステム806を介して)端末装置からデータを送信、受信、および中継するように構成される一つまたは複数のプロセッサを含んでいてもよい。図8は、軌道プラットフォーム812の一部として外側タスク・サブシステム820を示しているが、いくつかの側面では、外側タスク・サブシステム820は、ベースバンド・サブシステム806の一部として含まれてもよい。
移動システム822は、外側移動セル702~706の移動を制御し、実行することを受け持ってもよい。図8に示されるように、移動システム822は、移動コントローラ824および操縦・移動機械826を含んでいてもよい。移動コントローラ824は、(たとえば、移動制御機能の実行を通じて)外側移動セル702~706の全体的な移動を制御するように構成されてもよく、移動を指定する制御信号を操縦・移動機械826に提供してもよい。いくつかの側面では、移動コントローラ824は自律的であってもよく、よって、移動コントローラ824が一次的な人間/オペレーター制御なしに外側移動セル702~706の移動を指揮する、自律移動制御機能を実行するように構成されてもよい。すると、操縦・移動機械826は、制御信号において指定された移動を実行しうる。外側移動セル702~706が地上車両〔地上ビークル〕であるいくつかの側面では、操縦・移動機械826は、たとえば、車輪および車軸、エンジン、変速機、ブレーキ、ハンドル、関連する電気回路および配線、ならびに自動車または他の地上車両の駆動に使用される任意の他のコンポーネントを含んでいてもよい。外側移動セル702~706がドローンを含むがこれに限定されない航空機〔航空ビークル〕であるいくつかの側面では、操縦・移動機械826は、たとえば、ローター、プロペラ、ジェットエンジン、翼、方向舵または翼フラップ、エアブレーキ、ヨークまたはサイクリック、関連する電気回路および配線、ならびに航空機の飛行に使用される任意の他のコンポーネントのうちの一つまたは複数を含んでいてもよい。外側移動セル702~706が水上または水中ビークルであるいくつかの側面では、操縦・移動機械826は、たとえば、舵、エンジン、プロペラ、操舵輪、関連する電気回路および配線、ならびに水上ビークルの操舵または移動に使用される任意の他のコンポーネントのうちの任意の一つまたは複数を含んでいてもよい。
図9は、いくつかの側面による、バックホール移動セル708および710の例示的な内部構成を示す。図9に示されるように、バックホール移動セル708および710は、外側移動セル702~706と同様のコンポーネントを含んでいてもよい。アンテナ・システム902、無線トランシーバ904、ベースバンド・サブシステム906、中央インターフェース914、セル・インターフェース916、移動コントローラ924、および操縦・移動機械926はそれぞれ、図8に示され、記載されるような、アンテナ・システム802、無線トランシーバ804、ベースバンド・サブシステム806、中央インターフェース814、セル・インターフェース816、移動コントローラ824、および操縦・移動機械826のように構成されてもよい。
軌道プロセッサ918は、バックホール移動セル708および710の軌道を制御するバックホール軌道アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。このバックホール軌道アルゴリズムは、本明細書において散文で、また図面によって視覚的に記載される。
図9に示されるように、バックホール移動セル708、710は、中継ルーター920を含んでいてもよい。前述のように、バックホール移動セル708および710は、外側移動セル702~706にバックホール・サービスを提供するように構成されてもよい。該サービスは、外側移動セル702~706から(フロントホール・リンク716~720上で)上りリンク・データを受信し、該上りリンク・データを無線アクセス・ネットワークに(たとえば、バックホール・リンク722および724上でネットワーク・アクセス・ノード712に)中継することを含むことができる。中継ルーター920は、この中継機能を扱うように構成されてもよく、セル・インターフェース916と対話して、中継のための上りリンク・データを識別し、その後該上りリンク・データをベースバンド・サブシステム906を介して無線アクセス・ネットワークに送信してもよい。図9の軌道プラットフォーム912の一部として示されているが、いくつかの側面では、中継ルーター920は、(たとえば完全にまたは部分的に)ベースバンド・サブシステム906の一部であってもよい。
図10は、いくつかの側面による、中央軌道コントローラ714の例示的な内部構成を示す。図10に示されるように、中央軌道コントローラ714は、セル・インターフェース1002、入力データ・リポジトリ1004、および軌道プロセッサ1006を含んでいてもよい。いくつかの側面において、セル・インターフェース1002は、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710内のそのピア中央インターフェース814、914と(論理的なソフトウェア・レベルの接続で)データを送受信するように構成されたアプリケーション層プロセッサであってもよい。よって、セル・インターフェース1002は、図10に示されるインターフェース上でパケットを送信してもよく、該パケットは、(中央軌道コントローラ714の配備位置に依存して)インターネット・バックホール、コア・ネットワーク、および/または無線アクセス・ネットワークを通過しうる。無線アクセス・ネットワーク(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード712)は、該パケットを無線電波信号として送信してもよい。外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、無線電波信号を受信および処理して、それらのピア中央インターフェース814、914においてデータ・パケットを復元するように構成されてもよい。
入力データ・リポジトリ1004は、コントローラおよびメモリを含むサーバー・タイプのコンポーネントであってもよい。入力データ・リポジトリ1004は、軌道プロセッサ1006によって実行される中央軌道アルゴリズムへの入力のために入力データを収集するように構成されてもよい。中央軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710のための粗い軌道を決定するように構成されてもよい。これらの粗い軌道は、中央軌道コントローラ714によって提供される高レベルの計画された軌道であってよく、外側移動セル702~706がそれぞれの前方タスクを実行できるようにしつつ、バックホール移動セル708および710によって提供されるフロントホール・リンクおよびバックホール・リンクを最適化するように、中央軌道コントローラ714によって決定されてもよい。外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、その外側軌道アルゴリズムおよびバックホール軌道アルゴリズムを使用して、これらの粗い軌道を洗練して、更新された軌道を得ることができる。いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710のための初期ルーティングを決定するように構成されてもよい。これらの初期ルーティングは、外側移動セル702~706と無線アクセス・ネットワークとの間の、バックホール移動セル708~710を介したバックホール経路を指定しうる。言い換えると、バックホール移動セル708~710のうちのどれに、外側移動セル702~706が上りリンク・データを送信すべきかを指定しうる。この中央軌道アルゴリズムは、本明細書において散文で、また図面によって視覚的に説明される。
ここで、外側およびバックホール移動セルについての軌道制御に関与する信号伝達フローおよび動作について説明する。図11は、いくつかの側面による、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート1100を示す。図11に示されるように、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708、710、および中央軌道コントローラ714が、外側移動セルおよびバックホール移動セルの軌道制御に関わってもよい。中央軌道コントローラ714は、まず、バックホール移動セル708および710ならびに外側移動セル702~706に関して、ステージ1102および1104において、初期化およびセットアップを実行してもよい。たとえば、ステージ1102では、中央軌道コントローラ714のセル・インターフェース1002は、(所定の初期化およびセットアップ手順に従って)バックホール移動セル708および710の中央インターフェース914と信号を交換してもよい。よって、セル・インターフェース1002は、バックホール移動セル708および710との信号伝達接続を確立してもよい。同様に、ステージ1104では、中央軌道コントローラ714のセル・インターフェース1002は、外側移動セル702~706の中央インターフェース814と(所定の初期化およびセットアップ手順に従って)信号を交換してもよく、したがって、バックホール移動セル702~706と信号伝達接続を確立してもよい。図7に関して先に論じたように、中央軌道コントローラ714は、ネットワーク・アクセス・ノード712(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード712の一部として、エッジ・コンピューティング・コンポーネントとして、ネットワーク・アクセス・ノード712の背後のコア・ネットワークの一部として、または外部ネットワーク位置から)とインターフェースをもち、ネットワーク・アクセス・ノード712によって提供される無線アクセス・ネットワークを使用するデータ・ベアラーを通じて、この信号を中央インターフェース814および914と交換してもよい。セル・インターフェース1002と中央インターフェース814および914との間の通信へのさらなる言及は、そのようなデータ・ベアラーを通じたデータ交換をいうものと理解される。
ステージ1102および1104において外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710との信号伝達接続を確立することに加えて、中央軌道コントローラ714は、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710との初期化およびセットアップの一部として、粗い軌道および初期ルーティングを計算するための入力データを得ることもできる。たとえば、ステージ1102および1104の一部として、中央インターフェース814および914は、外側移動セル702~706のデータレート要件(たとえば、サービスされる端末装置からセンシング・データまたはアクセス・データを送るための)、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710の位置(たとえば、地理的位置)、外側移動セル702~706に割り当てられた目標領域(たとえば、センシングまたはアクセスのための)、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708~710によって得られた(たとえば、それぞれのベースバンド・サブシステム806および906によって得られた)最近の電波測定値、および/または外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708~710の無線機能(たとえば、送信電力機能、有効動作レンジなど)についての詳細を含む入力データを送ってもよい。中央軌道コントローラ714のセル・インターフェース1002は、この入力データを受信し、それを入力データ・リポジトリ1004に提供してもよく、該入力データ・リポジトリ1004は該入力データを、軌道プロセッサ1006によるその後の使用のために記憶してもよい。いくつかの側面では、セル・インターフェース1002は、ネットワーク・アクセス・ノード712と通信するように構成されてもよく、たとえば、(たとえば、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708~710によって送信される信号の)ネットワーク・アクセス・ノード712による電波測定などの入力データを受信してもよい。
中央軌道コントローラ714は、軌道プロセッサ1006によって実行される中央軌道アルゴリズムのためにこの入力データを使用するように構成されてもよい。いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、入力データとして、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708、710、および無線アクセス・ネットワーク(たとえば、任意的に一つまたは複数の追加的なネットワーク・アクセス・ノードに加えて、ネットワーク・アクセス・ノード712)の間の電波環境の統計モデルをも使用してもよい。本開示のさまざまな側面は、さまざまな複雑さの統計モデルを使用しうる。たとえば、いくつかの側面では、統計モデルは、基本伝搬モデル(たとえば、自由空間経路損失モデル)であってもよく、これは、装置間の距離およびそれらの現在の電波条件を評価して、装置間のチャネル条件を推定する(たとえば、装置間の距離およびそれらの現在の電波条件に基づいて電波環境をモデル化する)。他の側面では、統計モデルは、マップされる領域上のチャネル条件を示す電波マップ(たとえば、電波環境マップ(radio environment map、REM))に基づくことができる。よって、このタイプの統計モデルは、より高度な地理的データを使用して、異なる伝搬特性を有する地理的領域上の電波環境をモデル化することができる。
図12は、いくつかの側面による電波マップの概念を示す基本的な例を示す。図12に示される電波マップ1200は、複数の地理的単位のそれぞれにチャネル条件評点(rating)を割り当て、より明るい網掛けの地理的単位は、より暗い網掛けの地理的単位よりも良好なチャネル条件(推定)を示す。地理的単位の網掛けは、たとえば、地理的単位を通過する電波信号の推定経路損失を示すことができ、各網掛けは、特定の経路損失値(たとえば、dBまたは類似のメトリック)を割り当てられることができる。電波マップ1200の構成は例示的である。よって、異なるタイプの地理的単位形状およびサイズを有する均一および不均一グリッドを使用する他の電波マップも同様に、限定なしに使用できる。電波マップ1200は、単一の電波パラメータ(地理的単位の網掛けによって示される)を描いているが、これも例示的であり、地理的単位に複数の電波パラメータを割り当てる電波マップが適用されることができる。
入力データ・リポジトリ1004は、そのような電波マップについての、基礎となる電波マップ・データを記憶していてもよい。いくつかの側面において、入力データ・リポジトリ1004は、この電波マップ・データの一部または全部を、電波マップ・データを記憶するリモート・サーバー(たとえば、REMサーバー)などのリモート位置からダウンロードしてもよい。いくつかの側面では、入力データ・リポジトリ1004は、電波マップ・データの一部または全部を(たとえば、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708、710、および無線アクセス・ネットワークによって提供される入力データに基づいて)ローカルに生成することができる。
いくつかの側面において、入力データ・リポジトリ1004は、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708、710、および無線アクセス・ネットワークによってステージ1102、1104で提供される入力データに基づいて、電波マップ・データを更新してもよい。たとえば、入力データ・リポジトリ1004は、(入力データの)電波測定を、測定を行った装置の対応する位置とマッチングするように構成されてもよい。次いで、入力データ・リポジトリ1004は、その位置が位置する電波マップの地理的単位内の電波パラメータを更新してもよい。よって、このタイプの更新は、電波環境内の諸装置によって提供される測定に基づいて、電波マップ・データを適応させてもよい。
よって、入力データ・リポジトリ1004によって得られる入力データは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710によって提供される入力データ、ならびに電波環境の統計モデル(たとえば、基本伝搬モデルまたは電波マップ・データについての)に関連する他の入力データを含むことができる。この入力データを得た後、中央軌道コントローラ714は、ステージ1106において、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710のための粗い軌道および初期ルーティングを計算してもよい。たとえば、入力データ・リポジトリ1004は、入力データを軌道プロセッサ1006に提供してもよく、次いで軌道プロセッサ1006は、前記入力データを入力として使用して、中央軌道アルゴリズムを実行してもよい。
先に示したように、中央軌道アルゴリズムの出力は、中央軌道コントローラ714が外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710に割り当てる粗い軌道(たとえば、静的な位置、静的な位置のシーケンス、または経路または輪郭)であってもよい。出力は、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708、710、および無線アクセス・ネットワークの間のデータの流れを支配する初期ルーティングを含むこともできる。いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、統計モデルに従って最適化基準を最適化するよう、これらの粗い軌道および初期ルーティングを計算するように構成されてもよい。先に示したように、統計モデルは、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708~710、および無線アクセス・ネットワークの間の電波環境の確率論的特徴付けを提供してもよい。よって、中央軌道アルゴリズムは、可能な粗い軌道および/またはルーティングのある範囲にわたって電波環境を推定するために統計モデルを評価することができ、電波環境に関連する最適化基準を最適化する粗い軌道および/または初期ルーティングを決定することができる。
たとえば、いくつかの側面では、最適化基準は、サポートされるデータレートであってもよい。この例では、外側移動セル702~706は、最小データレート要件を有していてもよい。外側移動セル702~706は、センシングに関連する上りリンク・データ(たとえば、外側移動セル702~706によって生成されるセンシング・データ)またはアクセスに関連する上りリンク・データ(たとえば、外側移動セル702~706によってサービスされる端末装置によって生成される上りリンク・データ)を生成してもよく、この上りリンク・データは、このセンシング・データの送信をサポートすることができるある最小データレートを有していてもよい。バックホール中継経路(外側移動セルからバックホール移動セルへのフロントホール・リンク、およびバックホール移動セルからネットワーク・アクセス・ノードへのバックホール・リンクを含む)が、少なくともこの最小データレートであるデータレートを有する場合、上りリンク・データは、ネットワークに正常に送信されうる。
よって、中央軌道アルゴリズムは、データレートを近似するために統計モデルを使用して、サポートされるデータレートの関数を増加させるまたは最大化する、ステージ1106における粗い軌道および初期ルーティングを決定してもよい。これは、任意のタイプの好適な最適化アルゴリズムを使用することができる。たとえば、勾配降下(ここでは、勾配降下と勾配上昇の両方を総称するために使用される)、または、異なる可能な粗い軌道および/または初期ルーティング上で段階的に「ステップ」して、サポートされるデータレートを増加させるまたは最大化する粗い軌道または初期ルーティングを見つける別の最適化アルゴリズムである。いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706から出てくる各バックホール中継経路の全体的なサポートされるデータレート(たとえば、外側移動セル702~706から無線アクセス・ネットワークへのすべてのバックホール中継経路にわたる集計)を増加させるまたは最大化してもよい。他の側面では、中央軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706から出てくる各バックホール中継経路が、あらかじめ定義されたデータレート閾を超えるサポートされたデータレートを有する確率を増加させるまたは最大化することができる。
追加的または代替的に、いくつかの側面において、最適化基準は、リンク品質メトリックであってもよい。リンク品質メトリックは、信号強度、信号品質、信号対雑音比(SNR、または信号対干渉+雑音比(SINR)のような他の関連したメトリック)、誤り率(たとえば、ビット誤り率(BER)、ブロック誤り率(BLER)、パケット誤り率(PER)、または任意の他のタイプの誤り率)、通信装置間の距離、通信装置間の推定経路損失、または任意の他のタイプのリンク品質メトリックでありうる。中央軌道アルゴリズムは、同様に、最適化基準としてリンク品質メトリックを最適化することによって、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708および710のための粗い軌道および/または初期ルーティングを決定するように構成されることができる。たとえば、中央軌道アルゴリズムは、リンク品質メトリックを近似するために統計モデルを使用してリンク品質メトリックの関数を増加させるまたは最大化することができる。上述の場合と同様に、関数はリンク品質メトリック自体の関数(たとえば、諸バックホール中継経路にわたる集計)であってもよいし、またはリンク品質メトリックがリンク品質メトリック閾値を上回る確率の関数(たとえば、各バックホール中継経路がリンク品質メトリック閾値を上回るリンク品質メトリックをもつ確率)であってもよい。
上記の例は、個別的な最適化基準を特定しているが、いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、複数の最適化基準を同時に評価するように構成されてもよい。たとえば、最適化基準の個別の関数の重み付けされた組み合わせが定義されて、その後、最適化アルゴリズムを用いて増加または最大化される関数として使用されることができる。
それぞれの外側移動セルからのバックホール中継経路は、フロントホール・リンク(バックホール移動セルへ)とバックホール・リンク(バックホール移動セルからネットワークへ)の両方を含むので、粗い軌道は、強いフロントホール・リンク716~720と強いバックホール・リンク722~724との間のバランスをとろうと試みてもよい。たとえば、中央軌道アルゴリズムが、バックホール移動セル708および710を外側移動セル702~706に非常に近づける粗い軌道を決定する場合、これは、強いフロントホール・リンク716~720を生じうる。しかしながら、これは、ネットワーク・アクセス・ノード712からより遠くにバックホール移動セル708、710を位置決めすることがあり、これは、より弱いバックホール・リンク722~724を生じることができる。よって、バックホール中継経路のサポートされるデータレートおよび/またはリンク品質メトリックは、中央軌道アルゴリズムが、外側移動セル702~706とネットワーク・アクセス・ノード712との間の中間にバックホール移動セル708および710を配置する粗い軌道を決定する場合ほど高くないことがある。中央軌道アルゴリズムは最適化基準を用いて、サポートされるデータレートおよび/またはリンク品質メトリックをモデル化するので、最適化基準の関数を増大させるまたは最大化することにより、外側移動セル702~706とネットワーク・アクセス・ノード712との間にバックホール移動セル708および710を適切に配置する粗い軌道を生じうる。
上述のように、中央軌道アルゴリズムは、電波環境の統計モデルを使用して、最適化基準の関数を近似するように構成されてもよい。たとえば、統計モデルが基本伝搬モデルである場合、中央軌道アルゴリズムは、たとえば、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708、710、および無線アクセス・ネットワークの間の相対距離を考慮に入れる、サポートされるデータレート関数(たとえば、より近い相対位置は、遠い相対位置よりも高いサポートされたデータレートを生じうる)を使用することによって、基本伝搬モデルを使用して最適化基準を近似するように構成されてもよい。次いで、中央軌道アルゴリズムは、このサポートされるデータレート関数を(たとえば、勾配降下または別の最適化アルゴリズムに従って)増加させる、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710のための軌道を見つけようとしてもよい。複数の移動セルが存在するので、これは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710の個々の軌道を決定することを含んでいてもよく、個々の軌道は、(一緒に実行されると)サポートされるデータレート関数を増加させる。
統計モデルが電波マップ・データに基づいている場合、中央軌道アルゴリズムは、電波マップの地理的単位についての電波パラメータにも依存する伝搬モデルを使用して、最適化基準を近似するように構成されてもよい。よって、サポートされるデータレート関数は、外側移動セル702~706、バックホール移動セル708、710、および無線アクセス・ネットワークの間の相対距離、ならびにそれらのそれぞれの位置の間にある電波マップの地理的単位の電波パラメータを考慮に入れることができる。次いで、中央軌道アルゴリズムは、同様に、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710について、このサポートされるデータレート関数を増加させるまたは最大化する軌道を見つけようと試みることができる。上述のように、これは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710の個々の軌道であって、一緒に実行されたときに、サポートされるデータレート関数を増加させるまたは最大化するものを決定することを含むことができる。
いくつかの側面において、最適化基準の関数は、ルーティングにも依存してもよく、いくつかのルーティングは、他よりも高い近似された最適化基準をもたらす可能性がある。たとえば、図7の例示的なコンテキストを参照すると、外側移動セル702は、バックホール移動セル710よりも、バックホール移動セル708をバックホールのために使用するときに、その上りリンク・データについて、より高いサポートされたデータレートを達成することができてもよい。追加的または代替的に、バックホール移動セル708および710は、上りリンク・データを無線アクセス・ネットワークの特定のネットワーク・アクセス・ノードに中継するときに、より高いサポートされたデータレートを有するバックホール中継経路を提供することができる。したがって、ステージ1106の一部として、中央軌道アルゴリズムはルーティングを、最適化基準の関数を増大させるために使用できる調整可能なパラメータとして扱ってもよい。したがって、中央軌道アルゴリズムは、ステージ1106において初期ルーティングを決定することができ、これは、バックホール移動セル708、710のうちのどれに前方移動セル702~706が上りリンク・データを送信するかを選択すること、および/またはどのネットワーク・アクセス・ノードにバックホール移動セル708、710がこの上りリンク・データを中継するかを選択することを含むことができる。
いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、粗い軌道および初期ルーティングを決定する際に制約条件パラメータをも考慮してもよい。たとえば、外側移動セル702~706に割り当てられた目標領域は、制約条件として作用することがあり、外側移動セル702~706は、ある目標領域において、割り当てられた外側タスク(センシングまたはルーティング)を実行することが期待される。よって、いくつかの場合には、外側移動セル702~706に割り当てられた粗い軌道は、目標領域内または目標領域近くにあること(たとえば、割り当てられた外側タスクを外側タスク・サブシステム820で実行するために十分、目標領域に近い)に制約されうる。よって、最適化基準の関数を増大させようと試みるとき、中央軌道アルゴリズムは、それぞれ割り当てられた目標領域によって制約される、外側移動セル702~706の粗い軌道を考慮してもよく、いくつかの側面では、かかる粗い軌道のみを考慮してもよい。いくつかの側面では、バックホール移動セル708、710もまた、粗い軌道を決定するときに中央軌道アルゴリズムが考慮しうる地理的制約条件を有していてもよい。
いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、粗い軌道決定の一部として、外側移動セル702~706の目標領域を決定してもよい。たとえば、中央軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706がその中で外側タスクを実行するよう割り当てられる全体的な地理的領域を定義する全体的な目標領域(たとえば、外側移動セル702~706によって入力データとして報告される)を同定することができる。各外側移動セルの目標領域をそれぞれの個々の外側移動セルが割り当てられる領域として扱う代わりに、中央軌道アルゴリズムは、全体的な目標領域をもカバーしつつ、最適化基準を増加させる外側移動セルのための粗い軌道を決定することができる。
ステージ1106における粗い軌道および初期ルーティングを決定した後、中央軌道コントローラ714は、ステージ1108および1110において、それぞれバックホール移動セル708、710および外側移動セル702~706に、粗い軌道および初期ルーティングを送ってもよい。たとえば、軌道プロセッサ1006は、粗い軌道および初期ルーティングをセル・インターフェース1002に提供してもよく、次いで該セル・インターフェース1002は、粗い軌道および初期ルーティングを、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710におけるそのピア中央インターフェース814、914に送ってもよい。いくつかの側面では、セル・インターフェース1002は、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710のそれぞれに個別に割り当てられた粗い軌道および初期ルーティングを同定してもよく、次いで、各移動セルへの粗い軌道および初期ルーティングを、移動セルの対応する中央インターフェース814または914に送信してもよい。
次いで、バックホール移動セル708および710、ならびに外側移動セル702~706は、それぞれ中央インターフェース814および914において、粗い軌道および初期ルーティングを受信してもよい。図11に示されるように、バックホール移動セル708、710は、次いで、ステージ1112において、外側移動セル702~706との接続性を確立してもよい。たとえば、バックホール移動セル708および710は、外側移動セル702~706とのバックホール中継経路をセットアップしてもよく、該経路を、外側移動セル702~706は無線アクセス・ネットワーク(ネットワーク・アクセス・ノード712を含む)とのデータの送受信に使用できる。これは、たとえば、外側移動セル702~706とバックホール移動セル708、710との間にフロントホール・リンク716~720をセットアップし、バックホール移動セル708~710と無線アクセス・ネットワークとの間にバックホール・リンク722、724をセットアップことを含むことができる(ただし、いくつかの側面においては、バックホール・リンクはすでに確立されていることがある)。いくつかの側面では、バックホール移動セル708および710は、たとえば、それらの更新された軌道を調整することができるように、互いとのリンクをセットアップすることもできる。
いくつかの側面において、バックホール移動セル708および710、ならびに外側移動セル702~706は、ステージ1112を、それらのセル・インターフェース816および916において実行してもよい。たとえば、外側移動セル702を参照するに、その中央インターフェース814は、ステージ1110において、外側移動セル702に割り当てられた粗い軌道および初期ルーティングを受け取ってもよい。次いで、外側移動セル702の中央インターフェース814は、粗い軌道を軌道プロセッサ818に提供し、初期ルーティングをセル・インターフェース816に提供してもよい。初期ルーティングは、外側移動セル702がバックホール移動セル708、710のうちの一つ、たとえばバックホール移動セル708を使用するように割り当てられることを指定してもよい。よって、外側移動セル702のセル・インターフェース816は、バックホール移動セル708を介して無線アクセス・ネットワークへのバックホール中継経路を確立するように割り当てられていることを識別してもよい。よって、外側移動セル702のセル・インターフェース816は、無線信号伝達を(外側移動セル702のベースバンド・サブシステム806およびバックホール移動セル708のベースバンド・サブシステム906を介して)を互いに交換することによって、バックホール移動セル708のセル・インターフェース916との接続性を確立してもよく、該接続性が、外側移動セル702とバックホール移動セル708との間にフロントホール・リンクを確立する。外側移動セル702~706は、同様に、それぞれの初期ルーティングによって自分に割り当てられたバックホール移動セルとの接続性を確立してもよい。
いくつかの側面において、中央軌道アルゴリズムは、粗い軌道を決定するが、初期ルーティングを決定しないことがある。よって、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、ルーティングを決定する(たとえば、バックホール中継経路を決定する)ように構成されてもよい。たとえば、外側移動セル702~706のセル・インターフェース814は、近傍のバックホール移動セルを識別するための発見プロセスを実行してもよく、次いでバックホール中継経路として使用するためのバックホール移動セルを選択してもよい。したがって、これらのルーティングは初期ルーティングでありうる。次いで、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、これらの初期ルーティングに従って、互いとの接続性を確立しうる。
接続性を確立した後、外側移動セル702~706は、ステージ1114において、それぞれ割り当てられた粗い軌道に従って移動しながら、自分のタスクを実行することができる。たとえば、外側移動セル702を例として参照すると、軌道プロセッサ818は、粗い軌道を移動コントローラ824に提供してもよい。次いで、移動コントローラ824は、外側移動セル702をその粗い軌道に従って動かすように操縦・移動機械826に指令する制御信号を、操縦・移動機械826に提供してもよい。外側タスクとしてセンシングを実行するように構成される場合、外側タスク・サブシステム820の一つまたは複数のセンサー(図8には明示的に示さず)は、センシング・データを取得してもよい。外側タスクとしてアクセスを実行するように構成される場合、外側タスク・サブシステム820は、ベースバンド・サブシステム806を使用して、外側移動セル702のカバレッジ・エリア内の端末装置への無線アクセスを無線で提供してもよい。
前述のように、粗い軌道は、静的位置、静的位置のシーケンス、または経路もしくは輪郭であってもよい。粗い軌道が静的位置である場合、移動コントローラ824は、外側移動セル702を静的位置に位置させ、静的位置に留まるように、操縦・移動機械826を制御してもよい。粗い軌道が静的位置のシーケンスである場合は、移動コントローラ824は、外側移動セル702を静的位置のシーケンスの各位置に順次移動させるよう、操縦・移動機械826を制御してもよい。静的位置のシーケンスはタイムスタンプ付けされることができ、移動コントローラ824は、外側移動セル702をそれらのタイムスタンプに従って静的位置のシーケンスの各位置に移動させるよう、操縦・移動機械826を制御してもよい。粗い軌道が経路または輪郭である場合は、移動コントローラ824は、外側移動セル702を経路または輪郭に沿って移動させるよう、操縦・移動機械826を制御してもよい。
図11に示されるように、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、ステージ1116、1118においてデータ送信を実行してもよい。たとえば、外側移動セル702~706は(たとえば、それぞれのセル・インターフェース816において)、それぞれのフロントホール・リンク716~720上の外側タスクからの上りリンク・データを、初期ルーティングによって割り当てられたバックホール移動セル708および710に送信してもよい。すると、バックホール移動セル708および710は、それぞれのセル・インターフェース916において上りリンク・データを受信することができる。次いで、中継ルーター920は、セル・インターフェース916において受信された上りリンク・データを識別し、該上りリンク・データを、ベースバンド・サブシステム906を介して、それぞれのバックホール・リンク722および724上で無線アクセス・ネットワークに送信してもよい。いくつかの側面では、フロントホール移動セル702~706は、下りリンク・データ伝送のためにバックホール中継経路を使用してもよい。よって、バックホール移動セル708、710は、ベースバンド・サブシステム906において、無線アクセス・ネットワークからの外側移動セル702~706に宛てられた下りリンク・データを受信してもよい。中継ルーター920は、この下りリンク・データを識別し、それをセル・インターフェース916に提供してもよく、するとセル・インターフェース916は、(ベースバンド・サブシステム906を介して)フロントホール・リンク上で下りリンク・データを外側移動セル702~706に送信してもよい。
外側移動セル702~706と同様に、バックホール移動セル708、710は、ステージ1116、1118の間、割り当てられた粗い軌道に従って移動してもよい。よって、バックホール移動セル708を例として参照すると、軌道プロセッサ918は(中央インターフェース914から粗い軌道を受信した後)は、該粗い軌道を、移動コントローラ924に対して指定してもよい。次いで、移動コントローラ924は、粗い軌道に従ってバックホール移動セル708を移動させるように、操縦・移動機械926に指令してもよい。
中央軌道コントローラ714によって決定されるこれらの粗い軌道および初期ルーティングは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710の軌道およびルーティングの初期基盤をなす高レベルの計画と考えられる。よって、いくつかの側面では、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、軌道およびルーティングの局所的な最適化を実行してもよい。図11に示されるように、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、ステージ1120においてパラメータ交換を実行してもよい。これはたとえば、それらのセル・インターフェース816、816を用いて、信号伝達接続を通じてパラメータを交換することによる。これらのパラメータは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710の軌道プロセッサ818および918によってぞれぞれ自分の外側およびバックホール軌道アルゴリズムのために入力として使用されるローカルな入力データに関連してもよい。たとえば、パラメータは、移動セルのデータレート要件、移動セルの位置、移動セルに割り当てられた目標領域、移動セルによって得られた最近の電波測定、および/または移動セルの無線機能に関する詳細など、入力データと同様の情報を含むことができる。また、パラメータは、中央軌道アルゴリズムによって移動セルに割り当てられた粗い軌道をも含むことができる。いくつかの側面では、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、無線アクセス・ネットワーク(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード712)などの他の場所からのパラメータも受信してもよい。いくつかの側面において、バックホール移動セル708および710は、直接、互いとパラメータを交換してもよい。
パラメータを取得した後、セル・インターフェース816および916は、軌道プロセッサ818および918にパラメータを提供してもよい。外側移動セル702の軌道プロセッサ818を例として参照すると、軌道プロセッサ818は、外側軌道アルゴリズムのためのローカルな入力データとして前記パラメータを使用してもよい。いくつかの側面では、軌道プロセッサ818は、ベースバンド・サブシステム806によって実行される電波測定や、中央軌道コントローラ714によって割り当てられるその現在の粗い軌道のような、他の情報をローカルな入力データとして使用してもよい。次いで、軌道プロセッサ818は、ステージ1122において外側軌道アルゴリズムを実行することによって、ステージ1122においてその軌道およびルーティングのローカルな最適化を実行しうる。同様に、バックホール移動セル708の軌道プロセッサ918を例として参照すると、軌道プロセッサ918は、バックホール軌道アルゴリズムのためのローカルな入力データとして前記パラメータを使用してもよい。次いで、軌道プロセッサ918は、ステージ1122においてバックホール軌道アルゴリズムを実行することによって、その軌道およびルーティングのローカルな最適化を実行してもよい。
外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710によって実行される外側およびバックホール軌道アルゴリズムは、中央軌道コントローラ714によって実行される中央軌道アルゴリズムと同様であってもよい。たとえば、いくつかの側面では、外側およびバックホール軌道アルゴリズムは、最適化基準を増加させるまたはさもなければ最大化する軌道および/またはルーティングを決定することによって機能してもよい。いくつかの側面では、外側およびバックホール軌道アルゴリズムによって使用される最適化基準は、中央軌道アルゴリズムによって使用される最適化基準と同じであってもよい。いくつかの側面では、外側およびバックホール軌道アルゴリズムは、同様に、基本伝搬モデルまたは電波マップに基づく伝搬モデルなどの最適化基準を近似するために、電波環境の統計モデルを使用してもよい。
たとえば、いくつかの側面において、外側およびバックホール軌道アルゴリズムは、(たとえば、最適化基準の関数を最大値に向けて案内するように、パラメータを漸進的にステップすることによって)最適化基準を増加させる、軌道アルゴリズムを実行している移動セルのための更新された軌道および/または更新されたルーティングを決定することができる。よって、複数の移動セルのための粗い軌道および/または初期ルーティングを同時並行して決定する中央軌道アルゴリズムと比較して、外側およびバックホール軌道アルゴリズムは、軌道アルゴリズムを実行する個々の移動セルに別々に焦点を当てることができる。たとえば、バックホール移動セル708の軌道プロセッサ918は、バックホール移動セル708の位置に基づいて最適化基準の関数を増加させるまたは最大化する、バックホール移動セル708のための更新された軌道を決定しようと試みることができる。最適化基準の関数(たとえば、バックホール中継経路のサポートされるデータレートおよび/またはリンク品質メトリック)は、フロントホール・リンク716~720およびバックホール・リンク722および724の両方に依存するので、軌道プロセッサ918は、フロントホール・リンクとバックホール・リンクとの間の最適なバランスをもたらす(よって、最適化基準の関数を増加させるまたは最大化する)更新された軌道を決定することができる。
いくつかの側面では、移動セルの軌道プロセッサ818および918は、交互にステージ1122を実行してもよい。たとえば、二相最適化を使用することができ、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、外側移動セル702~706の軌道およびバックホール移動セル708~710の軌道を最適化することの間で交替してもよい。この例では、外側移動セル702~706の軌道プロセッサ818は、その現在の軌道(たとえば、粗い軌道)、現在のルーティング、およびステージ1120からの関連パラメータを、外側軌道アルゴリズムのためのローカルな入力データとして使用して、外側軌道アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。外部軌道アルゴリズムは、このローカルな入力データを使用して、最適化基準の関数を最大値に向けて(たとえば、何らかの増分ステップだけ)ステップさせるようその現在の軌道への更新を決定するように構成されてもよい。中央軌道アルゴリズムについて述べたように、これは、勾配降下または別の最適化アルゴリズムを用いてできる。外側軌道アルゴリズムは、更新されたルーティングをも決定することができる(たとえば、更新された軌道が、最適化基準のためのより良いルーティングにつながる場合)。
よって、外側移動セル702~706のそれぞれは、それぞれの更新された軌道および/または更新されたルーティングを決定することができる。次いで、外側移動セル702~706は、更新された軌道および/またはルーティングをバックホール移動セル708および710に送ることよって、別のラウンドのパラメータ交換を実行してもよい。次いで、バックホール移動セル708および710は、これらの更新された軌道および/またはルーティングを、任意の他の関連パラメータに加えて、バックホール軌道アルゴリズムのためのローカルな入力データとして使用することができる。よって、バックホール移動セル708、710の軌道プロセッサ916は、このローカルな入力データを用いてバックホール軌道アルゴリズムを実行して、バックホール移動セル708、710のための更新された軌道を決定しうる。たとえば、外側移動セル702~706の軌道が更新された軌道に変更されると、バックホール軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706の更新された軌道が与えられたもとで最適化基準を増加させる(たとえば、最大化する)、バックホール移動セル708および710のための更新された軌道を決定するように構成されてもよい。バックホール軌道アルゴリズムは、ルーティングを変更するように構成されてもよく、たとえば、外側移動セル702~710によって決定された更新されたルーティングを、バックホール移動セル708、710の更新された軌道を最適化する新しい更新されたルーティングに変更するように構成されてもよい。
バックホール移動セル708および710がそれら自身の更新された軌道および/または更新されたルーティングを決定した後、バックホール移動セル708および710は、別のラウンドのパラメータ交換を実行して、それらの更新された軌道および/または更新されたルーティングを外側移動セル702~706に送ることができる。次いで、外側移動セル702~706は、バックホール移動セル708、710からのこれらの更新された軌道および/または更新されたルーティングを用いて外側経路アルゴリズムを再び実行して、最適化基準を増加させる新しい更新された軌道および/またはルーティングを決定してもよい。この二相最適化は、時間の経過とともに繰り返され続けてもよい。いくつかの側面では、外側およびバックホールの両方を横断する集計メトリックを使用して、諸軌道を、一方向に発散することから遠ざけることができる。いくつかの側面では、中央軌道コントローラ714は、中央軌道アルゴリズムを周期的に再実行し、新しい粗い軌道および/または新しい初期ルーティングを外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708および710に提供してもよい。これは、中央軌道コントローラ714が、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710を中央集中式に周期的に再編成する、周期的再編成の一種とみなすことができる。
ローカルな最適化は、このような二相最適化アプローチに限定されない。いくつかの側面では、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、それらの軌道アルゴリズムを実行して、それらの軌道および/またはルーティングを交互に、またはラウンドロビン式に、たとえば一時には外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710のうちの一方ずつ、または他の適切な協調実装で、更新してもよい。いくつかの側面では、ここでマスター外側移動セルと称される、外側移動セル702~706のうちの一つが、外側移動セル702~706の残りのうちの一つまたは複数(または全部)についての更新された軌道および/またはルーティングを決定することを受け持ってもよい。よって、複数の外側移動セルのための軌道を同時並行して評価した中央軌道アルゴリズムと同様に、マスター外側移動セルは、複数の外側移動セルのための更新された軌道および/または更新されたルーティングを同時並行して決定する(たとえば、最適化基準を最大化する更新された諸軌道を決定することによって)外側軌道アルゴリズムを実行することができる。次いで、マスター外側移動セルは、更新された軌道および/またはルーティングを他の外側移動セルに送信することができ、該他の外側移動セルは、次いで、更新された軌道に従って移動することができる。これは、バックホール移動セルにも同様に適用でき、その場合、バックホール移動セル708または710のうちの一つがマスター・バックホール移動セルの役割を引き受け、複数の(またはすべての)バックホール移動セルのための更新された軌道および/または更新されたルーティングを決定することができる。
場合によっては、ローカルな最適化を使用することは、より良いパフォーマンスにつながることがある。たとえば、先に示したように、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、ローカルな最適化のラウンドの前およびラウンド間にパラメータを交換するように構成されてもよい。これらのパラメータは、中央軌道コントローラ714によって使用される基本伝搬モデルおよび/または電波マップよりも、電波環境のより正確なインジケータでありうる現在の電波測定値を含むことができる。よって、いくつかの場合には、ローカルな最適化は、実際の電波環境のより正確な反映に基づいていてもよく、よって、実際上、より良い最適化基準(たとえば、最適化基準として使用されるメトリックのより良い値)に導くことができる。
さらに、いくつかの側面において、ローカルな最適化の使用は、処理のより有利な分割をもたらす可能性がある。たとえば、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、中央軌道コントローラ714のようなサーバー型のコンポーネントと同じ処理パワーをサポートすることができないことがある。よって、設計上の制約条件に依存して、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710が、ゼロからその軌道をローカルに決定するための完全な軌道アルゴリズムを実行することは現実的ではないことがありうる。ローカルな最適化の使用は、中央軌道コントローラ714が軌道の高レベルの計画を決定することを可能にしうる一方、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710が必要に応じてローカルな調整(たとえば、最初からの新しい軌道を決定することと比較して単なる調整)を行なうことを許容する。
さらに、いくつかの場合においては、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、中央軌道コントローラ714がそれらの軌道に対する完全な制御をもったとした場合(たとえば、ローカルな最適化なし)に生じるよりも低いレイテンシーでそれらの軌道を調整することができることがありうる。たとえば、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710は、まずデータを中央軌道コントローラ714に送り返してその後応答を受信するために待つことなく、(たとえば自分の電波測定値および他のパラメータ交換に基づいて)自分の軌道にローカルな調整を行なうように構成されることができる。
図11の例示的なコンテキストにおいて、中央軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710の両方に対して位置決め制御を行なうことができる。先に示したように、本開示の他の側面は、中央軌道コントローラ714がバックホール移動セル708および710に対する制御を行なうが、外側移動セル702~706に対する制御は行なわない場合にも向けられる。たとえば、バックホール移動セル708、710が外側移動セルなしで存在する他の場合も適用可能である。図13は、いくつかの側面によるそのような例を示しており、ここでは、バックホール移動セル708および710が、さまざまな端末装置および/または外側移動セル734および736(たとえば、中央軌道コントローラ714によって制御可能でないもの)にバックホールを提供しうる。
これらの例示的な場合、中央軌道コントローラ714は、粗い軌道および/またはルーティングをバックホール移動セル708および710に提供することができてもよいが、サービスされる装置734および736(たとえば、外側移動セルおよび/または端末装置)のいずれにも提供できない。後者は中央軌道コントローラ714の位置制御のもとにない可能性があるためである。図14は、これらの場合に関連する、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート1400を示す。図14に示されるように、中央軌道コントローラ714およびバックホール移動セル708、710は、まず、ステージ1402において(たとえば、ステージ1102と同じまたは同様の仕方で)初期化およびセットアップを実行してもよい。次いで、中央軌道コントローラ714は、ステージ1404において、入力データおよび中央軌道アルゴリズムを使用して、粗い軌道および初期ルーティングを計算することができる。
これらの側面において、中央軌道コントローラ714はバックホール移動セル708および810のための粗い軌道を提供するだけなので、中央軌道アルゴリズムは異なることがある。たとえば、図11の前述のコンテキストでは、中央軌道コントローラ714は、外側移動セル702~706の特定の位置を使用して最適化基準を評価することができる(たとえば、電波環境の統計モデルを使用して、外側移動セル702~706の特定の位置を与えられたもとで、サポートされるデータレートまたはリンク品質メトリックを近似する)。しかしながら、図14のコンテキストでは、中央軌道アルゴリズムは、サービスされる装置の特定の位置を想定することができないことがあり、その代わりに、それらの位置の統計的推定を使用してもよい。
たとえば、いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、仮想ノードの概念を使用して、サービスされる装置734~736の位置を統計的に推定してもよい。たとえば、いくつかの側面において、中央軌道コントローラ714の入力データ・リポジトリ1004は、サービスされる装置734~736に関する統計的密度情報を収集するように構成されてもよい。いくつかの場合には、統計的密度情報は、サービスされる装置734~736の報告された位置のような基本情報、および/またはサービスされる装置734~736の密度を時間を追って示すヒートマップのようなより複雑な情報のような統計的地理的密度情報であってもよい。いくつかの場合において、統計的密度情報は、追加的または代替的に、データ・トラフィックの地理的密度を示す統計的トラフィック密度情報を含むことができる。たとえば、所与のエリアに少数のサービスされる装置しか存在しないが、これらのサービスされる装置が相当量のデータ・トラフィックを生成している場合、統計的トラフィック密度情報は、このエリアにおける増加したデータ・トラフィックを示すことができる(一方、厳密に地理的な密度情報は、少数のサービスされる装置が存在することを示すだけである)。この統計的密度情報は、バックホール移動セル708および710によって(たとえば、それら自身の電波測定または位置報告に基づいて)、無線アクセス・ネットワークから、および/または外部ネットワーク位置から、中央軌道コントローラ714に報告されることができる。
よって、ステージ1404において中央軌道アルゴリズムを実行するとき、軌道プロセッサ1006は、この統計的密度情報を入力データとして使用することができる。いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、ステージ1106について上述したような類似の最適化アルゴリズムを利用してもよい。たとえば、これは、勾配降下(または別の最適化アルゴリズム)を適用して、最適化基準を増加させるまたは最大化する、バックホール移動セル708、710についての粗い軌道および/またはルーティングを決定することを含むことができ、ここで、最適化基準は、電波環境の統計モデルに基づく関数によって表わされる。しかしながら、図11の場合とは対照的に、中央軌道アルゴリズムは、サービスされる装置734~736の特定の位置をもたないことがあり、代わりに、仮想のサービスされる装置を特徴付けるために統計的密度情報を使用してもよい。たとえば、中央軌道アルゴリズムは、統計的密度情報(たとえば、仮想のサービスされる装置の期待される位置)を用いて仮想のサービスされる装置の位置を近似し、次いで、バックホール移動セル708および710のための粗い軌道および/または初期ルーティングを決定する際にこれらの位置を使用することができる。サービスされる装置734~736は、中央軌道コントローラ714の位置制御下にないので、中央軌道アルゴリズムは、バックホール移動セル708および710(ここで、初期ルーティングは、サービスされる装置734~736のうちのあるもののためにバックホールを提供するためにバックホール移動セル708および710を割り当てる)のための粗い軌道および/または初期ルーティングを決定することができるだけである。図11の場合と同様に、最適化基準は、たとえば、サポートされるデータレートおよび/またはリンク品質メトリック(集計値および最適化基準が各バックホール中継経路についてのあらかじめ定義された閾値を上回る集合値および確率を含む)でありうる。
図13に示されるように、バックホール中継経路(最適化基準はこれに基づく)は、フロントホール・リンクおよびバックホール・リンクを含んでいてもよい。たとえば、バックホール移動セル708は、そのサービスされる装置734とのフロントホール・リンク726と、ネットワーク・アクセス・ノード712とのバックホール・リンク730とを含んでいてもよく、バックホール移動セル708は、そのサービスされる装置736とのフロントホール・リンク728と、ネットワーク・アクセス・ノード712とのバックホール・リンク732とを有していてもよい。最適化基準の関数は、フロントホール・リンクとバックホール・リンクの両方に依存するので、バックホール移動セル708および710について中央軌道コントローラ714によって決定される粗い軌道は、フロントホール・リンク726~728およびバックホール・リンク730~732を合同して最適化する(たとえば、最適化基準の関数を増加させるまたは最大化するフロントホール・リンクおよびバックホール・リンクを与える)よう、バックホール移動セル708および710を位置決めしてもよい。したがって、粗い軌道は、強いフロントホール・リンクと強いバックホール・リンクの間で合同してバランスをとりうる。
ステージ1404において粗い軌道および/または初期ルーティングを決定した後、中央軌道コントローラ714は、粗い軌道および/または初期ルーティングをバックホール移動セル708および710に送ってもよい(たとえば、中央軌道コントローラ714のセル・インターフェース1002とバックホール移動セル708および710のそのピア中央インターフェース914との間の信号伝達接続を使用して)。次いで、バックホール移動セル708および710は、ステージ1408において(たとえば、中央軌道コントローラ714によって提供される初期ルーティングを使用して、または自分自身の初期ルーティングを決定することによって)、サービスされる装置734~736との接続性を確立してもよい。サービスされる装置734~736のいずれかが外側移動セルである場合、これらのサービスされる装置は、ステージ1410において外側タスクを実行してもよい。サービスされる装置734~736は、次いで、ステージ1412においてフロントホール・リンク726~728を使用して、バックホール移動セル708、710に上りリンク・データを送信することができ、バックホール移動セル708、710は、ステージ1414において、バックホール・リンク730、732上で無線アクセス・ネットワークに上りリンク・データを送信することができる。ステージ1412および1414はまた、バックホール移動セル708および710によって提供されるバックホール中継経路を介して、無線アクセス・ネットワークからサービスされる装置734~736への下りリンク・データの伝送および中継をも含むことができる。バックホール移動セル708および710は、ステージ1412および1414の間に、それぞれ割り当てられた粗い軌道に従って移動してもよい。
図11の場合と同様に、中央軌道コントローラ714によって提供される粗い軌道および/または初期ルーティングは、ローカルに最適化できる高レベルの計画をなしてもよい。よって、図14に示されるように、バックホール移動セル708および710は、ステージ1416において、サービスされる装置734~736とのパラメータ交換を行なうことができる。いくつかの側面では、サービスされる装置734~736は、ステージ1416において、バックホール移動セル708および710に位置報告を提供してもよく、バックホール移動セルは、それらのレポートを、サービスされる装置734~736の統計的密度情報を更新するために使用することができる。この更新された統計的密度情報は、バックホール軌道アルゴリズムのためのローカルな入力データの一部であってもよい。ローカルな入力データを形成するパラメータ交換は、サービスされる装置734~736のデータレート要件、サービスされる装置734~736の位置、サービスされる装置734~736に割り当てられた目標領域、サービスされる装置734~736によって得られた最近の電波測定、および/またはサービスされる装置734~736の無線機能に関する詳細のうちの任意のものを含むことができる。
次いで、バックホール移動セル708および710は、ローカルな入力データに対してバックホール軌道アルゴリズムを実行することによって、ステージ1418において軌道および/またはルーティングのローカルな最適化を実行してもよい。バックホール軌道アルゴリズムは、ローカルな入力データに基づいて、更新された軌道および/または更新されたルーティングを計算してもよい。更新された軌道および/または更新されたルーティングを決定した後、バックホール移動セル708および710は、更新された軌道に従って移動し、および/または更新されたルーティングに従ってバックホール中継を実行することができる。いくつかの側面では、バックホール移動セル708および710は、経時的にステージ1412~1418を繰り返してもよく、よって、繰り返し、新しいローカルな入力データを使用してバックホール軌道アルゴリズムを実行して、軌道および/またはルーティングを更新してもよい。ローカルな入力データは実際の電波環境を反映する可能性があるので、いくつかの場合には、ローカルな最適化はパフォーマンスを改善できる。
いくつかの側面において、バックホール移動セル708および710は、フロントホール・リンク726~728とバックホール・リンク730~732の最適化の間で交互する二相最適化を使用してもよい。例としてバックホール移動セル708を使うと、軌道プロセッサ918は、フロントホール・リンク726を(たとえば、リンク強度、サポートされるデータレート、および/またはリンク品質メトリックに基づいて)最適化する更新された軌道を決定することと、バックホール・リンク730を最適化する更新された軌道を決定することとの間で交互に行なってもよい。フロントホールの最適化とバックホールの最適化を交互に行なうことによって、軌道プロセッサ918は、最適化基準(これはフロントホール・リンクとバックホール・リンクの両方に依存しうる)の関数を最適化しうる。
本開示のさまざまな側面は、これらのシステムに対する一つまたは複数の追加的な拡張を考えている。いくつかの側面では、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、710のうちの一つまたは複数は、複数の同時無線リンクをサポートするように構成されてもよい。よって、フロントホール・リンクまたはバックホール・リンクのために単一の無線リンクのみを使用する代わりに、移動セルの一つまたは複数は、複数の無線リンクを使用して送信および/または受信するように構成されてもよい。そのような場合、中央軌道コントローラ714は、移動セルのマルチリンク機能の事前の知識を有していてもよい。したがって、中央軌道アルゴリズムは、粗い軌道および/または初期ルーティングを決定する際に、複数リンクにわたる総容量を表わすチャネル統計を使用してもよい。たとえば、移動セルの第1の利用可能なリンクのデータレートがR1であり、移動セルの第2の利用可能なリンクのデータレートがR2である場合、中央軌道アルゴリズムは、両方のリンクを合わせたデータレートがR1+R2になると想定してもよい(たとえば、独立して処理され、よって、総容量は加法的になる)。同様に、移動セルがmmWaveをサポートする場合、中央軌道アルゴリズムは、mmWaveからの複数ビームを複数の孤立したリンクとしてモデル化することができる(たとえば、mmWaveアンテナ・アレイで複数のアンテナ・ビームを生成することによって)。
いくつかの側面において、バックホール・ルーティング経路は、複数のリンクを使用して冗長性を導入してもよい。たとえば、外側移動セル702~706またはサービスされる装置は、複数のバックホール・ルーティング経路(たとえば、異なるフロントホール・リンクおよび/またはバックホール・リンクを有する)を使用してもよく、複数のバックホール・ルーティング経路を通じて同じデータを冗長的に送信してもよい。これはパケット・レベルの冗長性として行なうことができる。
いくつかの側面において、外側移動セル702~706および/またはバックホール移動セル708、710は、電波パフォーマンスを改善するために送信または受信協調を使用することができる。たとえば、中央軌道アルゴリズムは、外側移動セルまたはバックホール移動セルのクラスターを単一グループとして協働するよう指定し、次いで、送信および/または受信ダイバーシチをサポートするために、クラスターのための粗い軌道を決定することができる。次いで、中央軌道アルゴリズムは、クラスターを複合ノードとして扱うことができる(たとえば、有効レート表現を使用して)。ひとたび中央軌道アルゴリズムがクラスターの粗い軌道を決定すると、クラスター内の移動セルは、自分たちの外側またはバックホール軌道アルゴリズムを使用して、クラスターの有効重心位置が一定になるように、それらの軌道を調整することができる。
図15は、いくつかの側面による、移動セルのための軌道を管理するための例示的な方法1500を示す。図15に示されるように、方法1500は、一つまたは複数のバックホール移動セルおよび一つまたは複数の外側移動セルとの信号伝達接続を確立するステップ(1502)と、前記一つまたは複数の外側移動セルおよび前記一つまたは複数のバックホール移動セルの電波環境に関連する入力データを取得するステップ(1504)と、前記入力データを入力として使用して、前記一つまたは複数のバックホール移動セルの第1の粗い軌道および前記一つまたは複数の外側移動セルの第2の粗い軌道を決定する中央軌道アルゴリズムを実行するステップ(1506)と、前記第1の粗い軌道を前記一つまたは複数のバックホール移動セルに、前記第2の粗い軌道を前記一つまたは複数の外側移動セルに送るステップ(1508)とを含む。
図16は、いくつかの側面による、外側移動セルを動作させるための例示的方法1600を示す。図16に示されるように、方法1600は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信し(1602)、前記粗い軌道に従って外側タスクを実行し、前記外側タスクからのデータを、無線アクセス・ネットワークへの中継のために、バックホール移動セルに送信し(1604)、前記粗い軌道を入力として外側軌道アルゴリズムを実行して、更新された軌道を決定し(1606)、更新された軌道に従って外側タスクを実行する(1608)ことを含む。
図17は、いくつかの側面によるバックホール移動セルを動作させるための例示的方法1700を示す。図17に示されるように、方法1700は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信し(1702)、前記粗い軌道に従って移動しながら一つまたは複数の外側移動セルからデータを受信し、該データを無線アクセス・ネットワークに中継し(1704)、前記粗い軌道を入力としてバックホール軌道アルゴリズムを実行して、更新された軌道を決定し(1706)、更新された軌道に従って移動しながら前記一つまたは複数の外側移動セルから追加的データを受信し、前記追加的データを無線アクセス・ネットワークに中継する(1708)ことを含む。
図18は、いくつかの側面による、移動セルのための軌道を管理するための例示的方法1800を示す。図18に示されるように、方法1800は、一つまたは複数のバックホール移動セルとの信号伝達接続を確立するステップ(1802)と、前記一つまたは複数のバックホール移動セルの電波環境に関連し、一つまたは複数のサービスされる装置の統計的密度情報に関連する入力データを取得するステップ(1804)と、前記入力データを入力として使用して、前記一つまたは複数のバックホール移動セルのための粗い軌道を決定する中央軌道アルゴリズムを実行するステップ(1806)と、前記粗い軌道を前記一つまたは複数のバックホール移動セルに送るステップ(1808)とを含む。
図19は、いくつかの側面によるバックホール移動セルを動作させる例示的方法1900を示す。図19に示されるように、方法1900は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信し(1902)、前記粗い軌道に従って移動している間に一つまたは複数のサービスされる装置からデータを受信し、該データを無線アクセス・ネットワークに中継し(1904)、前記粗い軌道を入力としてバックホール軌道アルゴリズムを実行して、更新された軌道を決定し(1906)、更新された軌道に従って移動している間に前記一つまたは複数のサービスされる装置から追加的データを受信し、前記追加的データを無線アクセス・ネットワークに中継する(1908)ことを含む。
〈屋内カバレッジのためのモバイル・アクセス・ノード〉
同様の技術および軌道アルゴリズムは、屋内カバレッジ使用事例にも適用することができる。たとえば、端末装置は、個人の住居および商業施設において動作することがある。これは、ハンドヘルド携帯電話のような端末装置、ならびにテレビ、プリンタ、および器具のような接続を可能にする装置を含むことができる。場合によっては、これらの端末装置は、屋内カバレッジ・エリア内での予測可能な使用パターンに従うことがある。いくつかの例は、夕方個人の住居に集まるユーザー、オフィスビルの勤務時間中に頻繁に使用される会議室、ユーザーが通勤時間中に待機する公共交通機関の駅、またはモバイル・アクセス・ノードの多くのユーザーがいるスタジアムを含む。
図20は、いくつかの側面による、建物2000を使用する例示的シナリオを示す。図20の例では、建物2000は、個人の住居であってもよい。端末装置を携帯するユーザーは、建物2000内で予測可能な使用パターンを示すことがある。たとえば、ユーザーは、夕刻および週末に建物2000にいることが多く、勤務時間中および/または学校時間中に建物2000を離れることがある。よって、ユーザー需要は、晩および週末にはより高く、勤務時間中および/または学校時間中にはより低くなることがある。さらに、場合によっては、ユーザーは、建物2000内のどこにいつ位置するのかという点で、予測可能な利用パターンに従うことがある。たとえば、ユーザーは朝食や夕食のために、早朝や夕方の時間帯にはしばしば食堂2012に集まることがある。ユーザーはまた、夜遅くにはリビングルームに集まることもある。
さまざまな私設および公共のカバレッジ・エリアにいるユーザーも、同様に予測可能な利用パターンに従うことがある。よって、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノードのネットワークは、これらの予測可能な使用パターンに基づく軌道に従うことができる。純粋に応答的な仕方で自分自身を位置決めする代わりに、モバイル・アクセス・ノードは、ユーザーがどこにいる可能性が高いかに応じて、プロアクティブに自分自身を位置決めすることができる。いくつかの場合には、このタイプの軌道制御は、ユーザーに対するカバレッジおよびサービスを改善することができる。
図20に示されるように、モバイル・アクセス・ノード2004、2006、および2008は、建物2000内に配備できる。モバイル・アクセス・ノード2004~2008は、この目標カバレッジ・エリア内のユーザーにアクセスを提供するように構成されてもよく、よって、ユーザーに効果的にサービスを提供できる軌道に沿って、建物2000内で自らを位置決めしうる。アンカー・アクセスポイント2002も建物2000内に配備されることができ、モバイル・アクセス・ノード2004~2008のための制御機能を提供するように構成されてもよい。
図21は、いくつかの側面による、アンカー・アクセスポイント2002およびモバイル・アクセス・ノード2004および2006の機能性を示す基本図を示す。図21に示されるように、アンカー・アクセスポイント2002はバックホール・リンク2102とインターフェースすることができる。バックホール・リンク2102は、アンカー・アクセスポイント2002にコア・ネットワークへの接続を提供することができ、その接続を通じて、アンカー・アクセスポイント2002はさまざまな外部データ・ネットワークに接続することができる。バックホール・リンク2102は、有線または無線リンクでありうる。
アンカー・アクセスポイント2002は、アンカー・リンク2104および2106を通じてモバイル・アクセス・ノード2004および2006とインターフェースすることができる。アンカー・リンク2104および2106は、有線または無線リンクであってもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、自由に動き、かつ、アンカー・アクセスポイント2002とアンカー・リンク2104および2106を維持することができる。
前述のように、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、さまざまなサービスされる端末装置(たとえば、ユーザー)へのアクセスを提供することができる。図21に示されるように、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、フロントホール・リンク2108および2110を通じて、これらのサービスされる端末装置とインターフェースすることができる。よって、下りリンク方向において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、アンカー・アクセスポイント2002からアンカー・リンク2104および2106を通じて、サービスされる端末装置に宛てられた下りリンク・データを受信することができる。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、下りリンク・データに対して任意の適用可能な処理を実行し、その後、適宜、該下りリンク・データをフロントホール・リンク2108および2110を通じて、サービスされる端末装置に送信することができる。上りリンク方向では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、サービスされる端末装置から発する上りリンク・データを、フロントホール・リンク2108および2110を通じて受信することができる。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、上りリンク・データに対して任意の適用可能な処理を実行し、次いで、該上りリンク・データを、アンカー・リンク2104および2106を通じてアンカー・アクセスポイント2002に送信することができる。
図21に示されるように、アンカー・アクセスポイント2002およびモバイル・アクセス・ノード2004および2006は、軌道制御に関連するある種の機能を有していてもよい。アンカー・アクセスポイント2002を参照すると、アンカー・アクセスポイント2002は、たとえば、中央学習、中央制御、センサー・ハブ、および中央通信(その構造は図23について後述する)を提供することができる。モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、たとえば、ローカル学習、ローカル制御、ローカル・センシング、およびローカル通信を提供することができる(その構造は図22について後述する)。
図22および23は、いくつかの側面による、モバイル・アクセス・ノード2004および2006とアンカー・アクセスポイント2002の例示的な内部構成を示す。図22に示されるように、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、アンテナ・システム2202、無線トランシーバ2204、ベースバンド・サブシステム2206(物理層プロセッサ2208およびプロトコル・コントローラ2210を含む)、アプリケーション・プラットフォーム2212、および移動システム2224を含んでいてもよい。アンテナ・システム2202、無線トランシーバ2204、およびベースバンド・サブシステム2206は、図3のネットワーク・アクセス・ノード110について示され説明されたアンテナ・システム302、無線トランシーバ304、およびベースバンド・サブシステム306と同様または同じ仕方で構成されてもよい。したがって、アンテナ・システム2202、無線トランシーバ2204、およびベースバンド・サブシステム2206は、アンカー・アクセスポイント2002との間で無線通信を実行するように構成されてもよい。
図22に示されるように、アプリケーション・プラットフォーム2212は、アンカー・インターフェース2214、ローカル学習サブシステム2216、ローカル・コントローラ2218、センサー2220、および中継ルーター2222を含んでいてもよい。いくつかの側面では、アンカー・インターフェース2214は、アンカー・アクセスポイントのピア・モバイル・インターフェース(たとえば、アンカー・アクセスポイント2002について後述するモバイル・インターフェース2314)と通信するように構成されたプロセッサであってもよい。したがって、アンカー・インターフェース2214は、ベースバンド・サブシステム2206にデータを提供することによってアンカー・アクセスポイントにデータを送信するように構成されてもよく、次いで、該ベースバンド・サブシステム2206が該データを処理してRF信号を生成してもよい。次いで、RF送受信器2204は、アンテナ・システム2202を介してRF信号を無線で送信してもよい。アンカー・アクセスポイントは、次いで、そのモバイル・インターフェースにおいて、無線RF信号を受信し、処理して、前記データを復元することができる。アンカー・インターフェース2214は、このプロセスの逆を通じてピア・モバイル・インターフェースからデータを受信してもよい。よって、アンカー・インターフェース2214は、物理的な転送のために無線伝送を使用する論理的な接続を通じて、アンカー・アクセスポイントのピア・モバイル・インターフェースと通信するように構成されてもよい。モバイル・アクセス・ノード2004と2006とアンカー・アクセスポイント2002との間の通信へのさらなる言及は、アンカー・インターフェース2214とピア・モバイル・インターフェースとの間のこのタイプの伝送に関わってもよい。
ローカル学習サブシステム2216は、学習ベースの処理のために構成されたプロセッサであってもよい。たとえば、ローカル学習サブシステム2216は、パターン認識アルゴリズムのためのプログラム・コードを実行するように構成されてもよく、該パターン認識アルゴリズムは、たとえば、サービスされる端末装置に関する入力データを使用して、予測可能な使用パターンを認識する人工知能(AI)アルゴリズムであってもよい。これは、サービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを含むことができる。ローカル学習サブシステム2216は、電波条件を予測するための伝搬モデリング・アルゴリズムおよび/または無線アクセスに関するユーザー挙動を予測するためのアクセス使用予測アルゴリズムを実行するように構成されることができるプロセッサを含んでいてもよい。これらのアルゴリズムの動作は、下記および図面に記載されている。
ローカル・コントローラ2218は、アンカー・アクセスポイント2002の対応する中央コントローラと通信するように構成されたプロセッサであってもよい。以下にさらに説明するように、ローカル・コントローラ2218は、中央コントローラによって提供される制御命令を受信して実行し、ローカル軌道アルゴリズムを実行して、モバイル・アクセス・ノードのための軌道を決定し、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス技術選択、および/またはルーティングを決定するように構成されてもよい。
センサー2220は、センシングを実行し、センシング・データを取得するように構成されたセンサーであってもよい。いくつかの側面では、センサー2220は、センシング・データとして電波測定値を得るように構成された電波測定エンジンであってもよい。いくつかの側面では、センサー2220は、イメージまたはビデオ・センサー、または、サービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを得ることができる任意のタイプの近接センサー(たとえば、レーダー・センサー、レーザーセンサー、動きセンサーなど)であってもよい。
中継ルーター2222は、アンカー・アクセスポイント2002の対応するユーザー・ルーターと通信するように構成されたプロセッサであってもよい。以下にさらに説明するように、ユーザー・ルーターは、中継ルーター2222に、サービスされる端末装置のための下りリンク・ユーザー・データを送信してもよく、該ユーザー・データを中継ルーターは、ベースバンド・サブシステム2206を介して、サービスされる端末装置に送信してもよい。中継ルーター2222はまた、サービスされる端末装置から上りリンク・ユーザー・データを受信してもよく、該上りリンク・ユーザー・データを、アンカー・アクセスポイント2002のユーザー・ルーターに送信してもよい。
図23に示されるように、アンカー・アクセスポイント2002は、アンテナ・システム2302、無線トランシーバ2304、ベースバンド・サブシステム2306(物理層プロセッサ2308およびプロトコル・コントローラ2310を含む)、およびアプリケーション・プラットフォーム2312を含んでいてもよい。アンテナ・システム2202、無線トランシーバ2204、およびベースバンド・サブシステム2206は、図3のネットワーク・アクセス・ノード110について示され説明されているようなアンテナ・システム302、無線トランシーバ304、およびベースバンド・サブシステム306と同様または同じ仕方で構成されてもよい。したがって、アンテナ・システム2302、無線トランシーバ2304、およびベースバンド・サブシステム2306は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006との間で無線通信を実行するように構成されてもよい。
図23に示されるように、アプリケーション・プラットフォーム2312は、モバイル・インターフェース2314、中央学習サブシステム2316、中央コントローラ2318、センサー・ハブ2320、およびユーザー・ルーター2322を含んでいてもよい。アンカー・インターフェース2214に関して先に紹介されたように、モバイル・インターフェース2314は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のアンカー・インターフェース2214と、転送のために無線伝送に頼る論理的な接続上で通信するように構成されたプロセッサであってもよい。したがって、モバイル・インターフェース2314は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006におけるそのピア・アンカー・インターフェース2214との間で信号を送受信することができる。
中央学習サブシステム2316は、たとえば、パターン認識アルゴリズム、伝搬モデリング・アルゴリズム、および/またはアクセス使用予測アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサであってもよい。これらのアルゴリズムは、ユーザー密度を予測し、電波条件を予測し、アクセス使用のためのユーザー挙動を予測するために、サービスされる端末装置に関する入力データを使用するAIアルゴリズムであることができる。その動作は、下記でおよび図面によってさらに説明される。
中央コントローラ2318は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のための制御命令を決定するように構成されたプロセッサであってもよい。以下にさらに説明するように、制御命令は、粗い軌道、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス技術選択、および/または初期ルーティングを含むことができる。いくつかの側面では、中央コントローラ2318は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のための粗い軌道を決定する中央軌道アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。
センサー・ハブ2320は、センシング・データを収集するように構成されるサーバー・タイプのコンポーネントであってもよい。センシング・データは、たとえば、サービスされる端末装置、モバイル・アクセス・ノード2004および2006、および/または他のリモート・センサーによって提供されることができる。センサー・ハブ2320は、このセンシング・データを中央学習サブシステム2316に提供するように構成されてもよい。
ユーザー・ルーター2322は、論理接続を通じて中継ルーター2222とインターフェースするように構成されたプロセッサであってもよい。ユーザー・ルーター2322は、サービスされる端末装置に宛てられた下りリンク・ユーザー・データを識別し、該下りリンク・ユーザー・データをどのモバイル・アクセス・ノードに送るべきかを識別するように構成されてもよい。次いで、ユーザー・ルーター2322は、下りリンク・ユーザー・データを対応するモバイル・アクセス・ノードの中継ルーター2222に送信してもよい。また、ユーザー・ルーター2322は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006の中継ルーター2222から上りリンク・ユーザー・データを受信し、該上りリンク・データを、その構成された経路に沿って(たとえば、コア・ネットワークを通じておよび/または外部ネットワーク位置へ)送信するように構成されてもよい。
モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、さまざまな側面において異なる機能を持つことができる。たとえば、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、端末装置のための移動性制御、スケジューリングおよび資源割り当て、ならびに物理層処理を含む、完全なセル機能性を有することができる。よって、これらの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、フルサービス・セルとして機能することができる。たとえば、図22を参照すると、プロトコル・コントローラ2310は、ユーザー・プレーンおよび制御プレーンの両方について、完全なセル・プロトコル・スタックを扱うように構成されてもよい。これは、モバイル・アクセス・ノードによってサポートされる無線アクセス技術(単数または複数)に依存して変わる可能性がある。たとえば、LTEの場合、プロトコル・コントローラ2310は、PDCP、RLC、RRC、およびMAC機能をもって構成されてもよい。
他の側面において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、限られたセル機能性(たとえば、完全なセル機能性より少ない)を有していてもよい。よってモバイル・アクセス・ノード2004および2006が完全なセル機能性を有しない可能性があるため、アンカー・アクセスポイント2002が残りのセル機能性を提供してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のプロトコル・コントローラ2210が、いくつかのプロトコル・スタック層および機能を扱うように構成されてもよく、アンカー・アクセスポイント2002のプロトコル・コントローラ2310が、残りのセル機能性を扱うように構成されてもよい。モバイル・アクセス・ノード2004と2006とアンカー・アクセスポイント2002との間のセル機能性の特定の分配は、異なる側面では変わることがある。たとえば、いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のプロトコル・コントローラ2210は、スケジューリングおよび資源割り当て(たとえば、上りリンクおよび下りリンクのためのサービスされる端末装置への電波資源の割り当て)を扱ってもよく、一方、アンカー・アクセスポイント2002のプロトコル・コントローラ2310が、移動性制御を扱ってもよい(たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006に接続された端末装置のハンドオーバーおよび他の移動性管理を扱ってもよい)。他の側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のプロトコル・コントローラ2210が、いくつかのユーザー・プレーン機能(たとえば、ユーザープレーン・データに対する、無線アクセス技術に依存する処理の一部)を扱うように構成されてもよく、アンカー・アクセスポイント2310のプロトコル・コントローラ2310が、残りのユーザー・プレーン機能を扱うように構成されてもよい。
他の側面では、アンカー・アクセスポイント2002がプロトコル・スタック・セル機能を提供する一方、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は物理層処理のみを扱ってもよい。よって、アンカー・アクセスポイント2002のプロトコル・コントローラ2310は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006によってサービスされる端末装置のための移動性制御ならびにスケジューリングおよび資源割り当て機能を扱うように構成されてもよい。また、アンカー・アクセスポイント2002のプロトコル・コントローラ2310は、物理層より上のユーザー・プレーン機能を扱うように構成されてもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、それぞれのサービスされる端末装置に宛てられた、またはそこから発されたデータに対して(物理層プロセッサ2208を用いて)物理層処理を実行するように構成されてもよく、アンカー・アクセスポイント2002のプロトコル・コントローラ2310は、残りのユーザー・プレーン処理を実行するように構成されてもよい。
よって、これらの側面のいくつかにおいて、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、プロトコル・コントローラ2210を含まなくてもよい。たとえば、アンカー・アクセスポイント2002は、制御プレーンおよびユーザー・プレーン両方のプロトコル・スタック・セル機能性を扱うように構成されてもよいので、モバイル・アクセス・ノード2004および2006はプロトコル・スタック・セル機能性をサポートしなくてもよく、よってプロトコル・コントローラ2210を含まなくてもよい。代わりに、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、物理層処理を実行するための物理層プロセッサ2208を含んでいてもよい。
いくつかの側面において、アンカー・アクセスポイント2002は、物理層およびプロトコル・スタック・セル機能性を扱ってもよく、一方、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、電波処理のみを扱ってもよい。よって、アンカー・アクセスポイント2002のプロトコル・コントローラ2310および物理層プロセッサ2308は、物理層およびプロトコル・スタック処理の全てを実行してもよく、モバイル・アクセス・ノード2004および2006の無線トランシーバ2204およびアンテナ・システム2202が電波処理を実行してもよい。よって、これらの側面のいくつかにおいて、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、物理層プロセッサ2208およびプロトコル・コントローラ2210を含まなくてもよい。
これらの側面のいくつかにおいて、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、リモート無線ヘッド(remote radio head、RRH)と同様に機能しうる。これらのRRHは通常、分散基地局アーキテクチャーにおいて配備され、中央集中指揮のベースバンド・ユニット(baseband unit、BBU)はベースバンド処理(物理層およびプロトコル・スタック層を含む)を実行し、リモートに配備されたRRHが電波処理および無線伝送を実行する。よって、これらの側面において、アンカー・アクセスポイント2002は、BBUと同様の仕方で機能してもよく(物理的およびプロトコル・スタック・セル処理を実行することによって)、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、RRHと同様の仕方で機能する(電波処理および無線伝送を実行することによって)。
いくつかの側面において、アンカー・アクセスポイント2002ならびにモバイル・アクセス・ノード2004および2006のためのこの分散アーキテクチャーは、クラウドRAN(C-RAN)を含む分散RAN技術を使用することができる。たとえば、C-RANでは、複数の基地局についてのベースバンド処理は、中央集中化された場所において(たとえば中央集中化されたコア・ネットワーク・サーバーにおいて)扱われることができる。同様に、モバイル・アクセス・ノード2004および2006が電波処理および伝送を行う一方、アンカー・アクセスポイント2002はモバイル・アクセス・ノード2004および2006のためのベースバンド処理を扱うように構成されてもよい。
よって、上記のように、アンカー・アクセスポイント2002とモバイル・アクセス・ノード2004および2006との間のセル機能性の分配には、多数の可能性がある。これらのセル機能性分配のいずれも、本開示のさまざまな側面において利用できる。
図24は、いくつかの側面による、アンカー・アクセスポイント2002およびモバイル・アクセス・ノード2004~2006の動作を示す、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート2400を示す。図24に示されるように、アンカー・アクセスポイント2002は、まず、ステージ2402において、モバイル・アクセス・ノード2004~2006と、モバイル・アクセス・ノード2004~2006によってサービスされる端末装置とに関して初期化およびセットアップを実行してもよい。いくつかの側面では、ステージ2402は、マルチフェーズ手順を含んでいてもよい。これは、サービスされる端末装置がモバイル・アクセス・ノード2004~2006と接続する第1フェーズ、モバイル・アクセス・ノード2004~2006がアンカー・アクセスポイント2002と接続する第2フェーズ、およびサービスされる端末装置が(モバイル・アクセス・ノード2004~2006を介して)アンカー・アクセスポイント2002と接続する第3フェーズを含んでいてもよい。たとえば、第1フェーズでは、一つまたは複数の端末装置が、モバイル・アクセス・ノード2004のプロトコル・コントローラ2210と信号を交換すること(たとえば、ランダムアクセスおよび登録手順を含む)によって、モバイル・アクセス・ノード2004と接続してもよく、一つまたは複数の端末装置は、モバイル・アクセス・ノード2006のプロトコル・コントローラ2210と信号を交換することによって、モバイル・アクセス・ノード2006と接続してもよい。第2フェーズでは、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、それぞれのアンカー・インターフェース2214とアンカー・アクセスポイント2002のモバイル・インターフェース2314との間で信号を交換することによって、アンカー・アクセスポイント2002と接続してもよい。第3フェーズでは、モバイル・アクセス・ノード2004~2006のサービスされる端末装置は、モバイル・アクセス・ノード2004~2006をリレーとして使用するか、または自分に代わってモバイル・アクセス・ノード2004~2006に、サービスされる端末装置をアンカー・アクセスポイント2002に登録してもらうことによって、アンカー・アクセスポイント2002と接続することができる。たとえば、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004のサービスされる端末装置は、アンカー・アクセスポイント2002に宛てられた信号をモバイル・アクセス・ノード2004に送信してもよい。モバイル・アクセス・ノード2004は、そのベースバンド・サブシステム2206を介して、この信号を受信し、処理してもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004の中継ルーター2222は、ベースバンド・サブシステム2206を介して該信号を無線で送信することによって、該信号をアンカー・アクセスポイント2002に中継しうる。次いで、アンカー・アクセスポイント2002は、そのプロトコル・プロセッサ2310において前記信号を受信し、それに応じて、サービスされる端末装置を登録してもよい。他の側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のそれぞれのプロトコル・コントローラ2210は、アンカー・アクセスポイント2002のプロトコル・コントローラ2210と信号を交換して、それぞれのサービスされる端末装置を登録してもよい。
ステージ2402の初期化およびセットアップは、関与する装置間の無線リンクを確立してもよい。よって、ステージ2402は、フロントホール・リンク2108および2110ならびにアンカー・リンク2104および2106を確立してもよい。サービスされる端末装置およびモバイル・アクセス・ノード2004および2006がアンカー・アクセスポイント2002と接続された後、サービスされる端末装置は、ユーザー・データを送受信するために、モバイル・アクセス・ノード2004および2006を使用することができうる。図24に示されるように、サービスされる端末装置は、ステージ2404aにおいてモバイル・アクセス・ノード2004および2006とデータ通信を実行してもよく、モバイル・アクセス・ノードは、ステージ2404bにおいてアンカー・アクセスポイント2002とデータ通信を実行してもよい。たとえば、下りリンク方向において、アンカー・アクセスポイント2002のユーザー・ルーター2322は、端末装置に宛てられたユーザー・データを受信することができる。次いで、ユーザー・ルーター2322は、モバイル・アクセス・ノード2004など、どのモバイル・アクセス・ノードが、端末装置にサービスを提供しているかを決定してもよい。ユーザー・ルーター2322は、次いで、ベースバンド・サブシステム2306にユーザー・データを提供してもよく、ベースバンド・サブシステム2306は、アンカー・リンク2104のような対応するアンカー・リンクを通じてユーザー・データを送信してもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004は、そのベースバンド・サブシステム2206においてユーザー・データを無線で受信し、処理し、ユーザー・データを中継ルーター2222に提供してもよい(中継ルーターは、前述のように、ユーザー・ルーター2322と論理接続を有してもよい)。次いで、中継ルーター2222は、ユーザー・データがどのサービスされる端末装置に宛てられているかを識別し、その後、ベースバンド・サブシステム2206を介してサービスされる端末装置に(対応するフロントホール・リンクを通じて)ユーザー・データを送信してもよい。
上りリンク方向では、端末装置は、ユーザー・データを、モバイル・アクセス・ノード2004のような、そのサービスを提供するモバイル・アクセス・ノードに送信してもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004は、そのベースバンド・サブシステム2206を介してユーザー・データを無線で受信し、処理し、ユーザー・データを中継ルーター2222に提供してもよい。次いで、中継ルーター2222は、そのベースバンド・サブシステム2206およびアンカー・アクセスポイント2002のベースバンド・サブシステム2306を介して、アンカー・アクセスポイント2002のユーザー・ルーター2322にユーザー・データを無線送信してもよい。
したがって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、ステージ2404aおよび2404bのデータ通信を介して、それぞれのサービスされる端末装置にアクセスを提供してもよい。図24の矢印によって示されるように、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、このデータ通信を継続してもよく、よって、時間の経過とともに、サービスされる端末装置にアクセスを提供し続けてもよい。前述のように、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のセル機能は、さまざまな異なる側面で異なることができ、いくつかの側面は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006に完全なセル機能を提供してもよく、いくつかの側面は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006に、すべてではないがいくらかのセル機能を提供してもよく、いくつかの側面は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006を電波処理機能に制限してもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、そのセル機能性に従って、ステージ2418aおよび2418bにおいてデータ通信を実行することができる。
モバイル・アクセス・ノード2004および2006はモバイルであるため、アクセス・パフォーマンスを改善するために、経時的に軌道を調整することができる可能性がある。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、強いフロントホール・リンクを生成するよう、サービスされる端末装置に対して自身を位置決めすることができてもよく、それにより、より高いデータレートおよび信頼性をもたらすことができる。さらに、先に示したように、サービスされる端末装置は、いくつかの場合には、予測可能な使用パターンを示すことができる。これは、特定の時間における端末装置の予測可能な位置決めを含むことができる。たとえば、図20を参照すると、サービスされる端末装置は、晩の遅い時間にリビングルーム2010に集まることもあれば、あるいは朝食および夕食時間中にダイニングルーム2012に集まることもある。よって、目標カバレッジ・エリアについてこれらのような予測可能な使用パターンを識別することによって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、それらのサービス対象の端末装置にアクセスを効果的に提供することができる場所に自らをプロアクティブに位置づけることが可能でありうる。
よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006ならびにアンカー・アクセスポイント2002は、これらの予測可能な使用パターンを決定し、その後、予測可能な使用パターンを使ってモバイル・アクセス・ノード2004および2006の軌道を決定するよう試みることができる。いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006ならびにアンカー・アクセスポイント2002は、予測可能な使用パターンを決定するためにセンシング・データを利用してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006ならびにアンカー・アクセスポイント2002は、センシング・データを使用して、そのサービスされる端末装置における予測可能な使用パターンを識別するよう試みるパターン認識アルゴリズムを(ローカル学習サブシステム2216および中央学習サブシステム2316において)実行してもよい。
よって、図24に示されるように、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、ステージ2406においてセンシング・データを取得し、アンカー・アクセスポイント2002に送信することができる。センシング・データは、モバイル・アクセス・ノード2004および2006によってサービスされる端末装置の位置を示す任意のタイプのデータでありうる。モバイル・アクセス・ノード2004および2006のセンサー2220は、センシング・データを得ることができる。たとえば、いくつかの側面では、センサー2220は、サービスされる端末装置によって送信される無線信号を測定し、対応する電波測定値を得るように構成された電波測定エンジンであってもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のそれぞれのセンサー2220は、これらの電波測定値をセンシング・データとして取得し、該電波測定値をアンカー・インターフェース2214に提供するように構成されてもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のアンカー・インターフェース2214は、電波測定値をアンカー・アクセスポイント2002のモバイル・インターフェース2314に送信してもよく、該モバイル・インターフェース2314は電波測定値をセンサー・ハブ2320に提供してもよい。図24は、センサー2220をアプリケーション・プラットフォーム2212の一部として示しているが、いくつかの側面では、センサー2220は、ベースバンド・サブシステム2206の一部である電波測定エンジンであってもよい。
他の側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のセンサー2220は、サービスされる端末装置の位置に関連するセンシング・データを得ることができる別のタイプのセンサーであってもよい。たとえば、センサー2220は、イメージまたはビデオ・センサー、または任意のタイプの近接センサー(たとえば、レーダー・センサー、レーザーセンサー、動きセンサーなど)であってもよく、端末装置および/または端末装置を携行している可能性のあるユーザーの位置を示すセンシング・データを得ることができる。センサー2220は、同様に、このセンシング・データをアンカー・アクセスポイント2318のセンサー・ハブ2320に送信してもよい。いくつかの側面では、センサー2220は、複数のタイプのセンサーを含んでいてもよく、複数のタイプのセンシング・データをセンサー・ハブ2320に送信してもよい。
いくつかの側面では、サービスされる端末装置は、ステージ2408においてアンカー・アクセスポイント2002にセンシング・データを送信することもできる。たとえば、いくつかの側面において、サービスされる端末装置は、その位置を推定するように構成された位置センサー(たとえば、衛星測位システムに基づくもののような地理的位置センサーなど)を含んでいてもよく、結果として得られる位置報告をセンサー・ハブ2320に送信してもよい。いくつかの側面では、サービスされる端末装置は、まずモバイル・アクセス・ノード2004および2006に位置報告を送ることができ、次いで該モバイル・アクセス・ノードが位置報告をアンカー・アクセスポイント2002のセンサー・ハブ2320に中継することができる(たとえば、中継ルーター2222を介して)。
いくつかの側面では、センサー・ハブ2320は、リモート・センサーとの接続を維持してもよい。これらのリモート・センサーは、目標カバレッジ・エリアの周囲に配備されることができ、センシング・データを生成して、センサー・ハブ2320に送信してもよい(たとえば、直接リンクまたはIPベースのインターネット・リンクを含みうる、アンカー・アクセスポイント2002との無線または無線リンクを介して)。
したがって、センサー・ハブ2320は、サービスされる端末装置の位置を示すこのセンシング・データを受信してもよい。図24に示されるように、いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード2004~2006およびサービスされる端末装置は、アンカー・アクセスポイント2002にセンシング・データを提供し続けてもよい。したがって、センサー・ハブ2320は、センシング・データを収集し、そのローカル・メモリなどに格納してもよい。いくつかの側面において、センシング・データは、タイムスタンプされてもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のセンサー2220は、それが生成するセンシング・データにタイムスタンプを取り付けるように構成されてもよい。本明細書において参照されるところでは、これらのタイムスタンプは、時間に関する任意の情報であることができ(たとえば、時間単位や分単位で表現される時間に限定されない)。追加的または代替的に、サービス対象の端末装置は、同様に、自分が生成したセンシング・データにタイムスタンプを取り付けて、アンカー・アクセスポイント2002に送ってもよい。付加的または代替的に、センサー・ハブ2320は、受信したセンシング・データにタイムスタンプを取り付けてもよい。
センシング・データがサービスされる端末装置の位置を示すので、タイムスタンプされたセンシング・データは、ある時間におけるサービスされる端末装置の位置を示すことができる。よって、サービスされる端末装置による予測可能な使用パターンを推定するために、タイムスタンプされたセンシング・データを評価することが可能でありうる。たとえば、図20の例を振り返ると、タイムスタンプされたセンシング・データは、晩の遅い時間には、サービスされる端末装置の位置が、確率的にリビングルーム2010内にある可能性が高く、昼食および夕食時間中は確率的にダイニングルーム2012内にある可能性が高いことを示してもよい。コンテキストに依存して、同様の予測可能な使用パターンは、繰り返されるユーザー挙動の任意のタイプに従って、タイムスタンプされたセンシング・データから導出可能であることもできる。その他の例は、勤務時間中にオフィスビル(または、より具体的には、特定のオフィスや会議室)に集まるユーザー、食事時間中にレストランに集まるユーザー、平日の夕方や週末に買い物や小売りエリアに集まるユーザー、通勤時間中に公共交通機関エリア(たとえば、電車やバスの駅)に集まるユーザー、そしてユーザーが反復パターンに従う任意のシナリオを含む。これらの予測可能な使用パターンは完全に決定論的ではないことがある;言い換えれば、サービスされる端末装置が常に予測可能な使用パターンに従うという絶対的な確実性はないかもしれない。予測可能な使用パターンは、その代わりに、サービスされる端末装置が特定の使用パターンに従う確率を示す統計データを指す。
次いで、アンカー・アクセスポイント2002は、ステージ2410において、中央軌道および通信制御処理を実行してもよい。たとえば、センサー・ハブ2320は、タイムスタンプされたセンシング・データを中央学習サブシステム2316に提供してもよい。次いで、中央学習サブシステム2316は、予測可能な使用パターンを決定するために、タイムスタンプ付けされたセンシング・データに対してパターン認識アルゴリズムを実行してもよい。さまざまな側面において、パターン認識アルゴリズムは、機械学習アルゴリズム、ニューラルネットワークアルゴリズム、または強化学習アルゴリズムのようなAIアルゴリズムでありうる。使用パターンを認識することができる任意のそのようなアルゴリズムを使用できるが、図25は、いくつかの側面による例示的なパターン認識アルゴリズムの基本フローを示すフローチャート2500を示す。図25に示されるように、中央学習サブシステム2316は、まず、ステージ2502において、それぞれの時間において高密度のユーザー分布を有する位置を識別するために、タイムスタンプされたセンシング・データを評価してもよい。たとえば、中央学習サブシステム2316は、時間を追って端末装置位置を推定するために、タイムスタンプされたセンシング・データを使用するように構成されてもよく、次いで、端末装置位置に関する時間依存性密度プロット(たとえば、時間を追ってプロットされるユーザー密度についてのヒートマップなど)を生成してもよい。時間依存性密度プロットを使用して、中央学習サブシステム2316は、所与の時間において高密度のユーザー分布を有する(たとえば、単位面積当たりのユーザー数で表わされるユーザー分布が所定の閾値を超えている)ある種の位置(たとえば、目標カバレッジ・エリア内の2次元または3次元領域)を同定するために、時間を追ってユーザー密度を経時的に評価してもよい。
次いで、中央学習サブシステム2316は、ステージ2504において、各位置を、高密度のユーザー分布が生じた時間とペアにするように構成されてもよい。この時間は、たとえば、位置のユーザー分布が所定の閾値より上であった時間窓であってもよい。中央学習サブシステム2316は、結果として得られる位置-時間対を、ある種の時間および位置での高密度のユーザー分布の発生を記録するパターン・データベース(たとえば、該サブシステムのローカル・メモリにある)に追加してもよい。
いくつかの側面では、センサー・ハブ2320は、複数の日、週、または月などにわたる長期間にわたってタイムスタンプされたセンシング・データを収集してもよい。よって、タイムスタンプされたセンシング・データは、複数日にわたって繰り返される端末装置位置を示すことができる。よって、中央学習サブシステム2316は、ステージ2506において、異なる日の同様の時間に、それらの位置のいずれかが高密度のユーザー分布を有するかどうかを判定してもよい。たとえば、中央学習サブシステム2316は、パターン・データベースを評価して、異なる日からの位置-時間対(ステージ2504から)のいずれかが、(たとえば、わずかな差異を斟酌するための許容差の範囲内で)一致する位置および時間を有するかどうかを判断してもよい。
これらの一致する時間-位置のペアは、複数の異なる日の特定の時間における、ある位置での密なユーザー分布を示す可能性がある。したがって、これは予測可能な使用パターンを示す可能性がある。次いで、中央学習サブシステム2316は、ステージ2508において、それぞれの一致する時間-位置ペアについて、強度メトリックを計算してもよい。強度メトリックは、一致する時間-位置ペアが予測可能な使用パターンである(たとえば、その高密度のユーザー分布が繰り返されるであろうという何らかの無視できない確率が存在する)確率論的な確からしさを示しうる。いくつかの側面では、中央学習サブシステム2316は、所与の一致する位置-時間ペアについての強度メトリックを、その一致する時間-位置ペアを生成した日数に基づいて、決定してもよい。たとえば、他の一致する位置-時間ペアよりも頻繁に発生する一致する位置-時間ペアは、より高い強度メトリックを与えてもよい。生起率が高いほど、その高密度のユーザー分布が繰り返される可能性がより高いことを示しうるからである。
いくつかの側面において、中央学習サブシステム2316は、ステージ2508において、強度メトリックを計算する際に曜日を考慮してもよい。たとえば、先に参照したように、たとえば就業日に生起するいくつかの予測可能な使用パターンや、週末に生起する他の予測可能な使用パターンがあってもよい。たとえば週に1日しか生起しない他の予測可能な使用パターンがあってもよい(たとえば、所与の会議室での週に1回の会合や、家族が毎週見ている週に1回のテレビ番組)。したがって、位置-時間ペアについての強度メトリックは、高密度のユーザー分布が多くの日数で生起するかどうかだけでなく、高密度のユーザー分布が週の同じ曜日に定期的に生起するかどうかにも依存しうる。いくつかの側面では、中央学習サブシステム2316は、一つまたは複数の曜日を(たとえば、パターン・データベースに記録されている)位置-時間ペアと関連付け、それが、対応する高密度のユーザー分布がどの曜日に生起するかを指定する。
したがって、ステージ2508の出力において、中央学習サブシステム2316は、位置-時間対が使用パターンである確率論的な確からしさを示す対応する強度メトリックをもつ、位置-時間ペアを得ることができる。関連する位置-時間ペア、強度メトリック、および曜日の組み合わせは、それぞれ、予測されるユーザー密度に関連する予測可能な使用パターンを表わしうる。
いくつかの側面では、中央学習サブシステム2316は、フローチャート2500を連続的な手順として実行することができる。たとえば、中央学習サブシステム2316は、タイムスタンプされたセンシング・データを、それが到着する際に(または、たとえば、各日または他のあらかじめ定義された期間の終わりに)評価し、何らかの高密度のユーザー分布が生じたかどうかを判断するように構成されてもよい。そうであれば、中央学習サブシステム2316は、高密度のユーザー分布の位置-時間ペアをパターン・データベース内の位置-時間ペアと比較して、一致する位置-時間ペアがあるかどうかを判定してもよい。そうである場合、中央学習サブシステム2316は、位置-時間ペアについての強度メトリックを計算し、位置-時間ペア、強度メトリック、およびもしあれば関連付けられている曜日を、予測可能な使用パターンとして使用してもよい。
前述のように、フローチャート2500の手順は例示的であり、中央学習サブシステム2316は、予測可能な使用パターンを決定するために、他のパターン認識アルゴリズムを等価に使用してもよい。たとえば、他の側面では、高密度ユーザー分布の位置-時間ペアのような離散的なパターンを識別する代わりに、中央学習サブシステム2316は、予測可能な使用パターンとして時間依存性密度プロットを生成してもよく、ここで、時間依存性密度プロットは、経時的にユーザーの決定論的分布を示す。これらの側面では、中央学習サブシステム2316は、長期間にわたって得られたセンシング・データを評価して、目標カバレッジ・エリア内のユーザー密度を経時的に予測してもよい。先に示したように、これは、目標カバレッジ・エリア内のユーザーの密度を経時的にプロットするヒートマップと同様でありうる。よって、離散的なパターンを識別するのとは対照的に、中央学習サブシステム2316は、時間にわたるユーザー密度のプロットを形成してもよく、ここで、特定の位置および時間におけるユーザーの密度は、時間依存性密度プロットの密度を使用して予測できる。いくつかの側面では、中央学習サブシステム2316は、時間および日にわたるユーザー密度のプロットを形成してもよく、ここで、時間依存性密度プロットは、所与の位置における所与の時間および曜日におけるユーザーの密度を予測することができる。
図25について上述した予測可能な使用パターンは、(たとえば、端末装置はある時間に位置される可能性が高いところにおける)予測されるユーザー密度に関係する。いくつかの側面では、中央学習サブシステム2316は、予測されるアクセス使用および/または予測される電波条件を、予測可能な使用パターンに組み込んでもよい。たとえば、センサー・ハブ2320によって収集されるセンシング・データは、サービスされる端末装置による無線アクセス・ネットワークの使用について詳述する履歴使用情報を含んでいてもよい。この履歴使用情報は、平均データレートまたはスループット、ダウンロードまたはアップロードされたデータの総量、アクティブなアクセスの頻度/周期性(たとえば、サービス対象の端末装置がアクティブなアクセス接続上でユーザー・データをダウンロードまたはアップロードする頻度)、またはサービス対象の端末装置が無線アクセス・ネットワークを使用する頻度またはサービス対象の端末装置が転送するデータ量を示すその他の情報などの情報でありうる。いくつかの側面では、ベースバンド・サブシステム2306は、この履歴使用情報を収集し(たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006を介してベースバンド・サブシステム2306を通じて行なわれる、サービスされる端末装置のアクセス接続をモニタリングすることによって)、この履歴使用情報をセンサー・ハブ2320に提供するように構成されてもよい。いくつかの側面では、サービスされる端末装置は、自身のアクセス使用をモニタリングし、結果として生じる履歴使用情報をセンサー・ハブ2320に報告するように構成されてもよい。いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のベースバンド・サブシステム2206は、それぞれのサービスされる端末装置のアクセス使用をモニタリングし、結果として得られる履歴使用情報をセンサー・ハブ2320に報告するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、履歴使用情報は、タイムスタンプされ、および/またはジオタグ付けされることができる。よって、中央学習サブシステム2316は、サービス対象の端末装置によるアクセス使用を予測するために、時間および/またはエリアにわたる履歴使用情報を評価することができてもよい。たとえば、中央学習サブシステム2316は、時間および/またはエリアにわたるアクセス使用を予測するために、履歴使用情報に対してアクセス使用予測アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。いくつかの側面では、中央学習サブシステム2316は、アクセス使用を予測するために、フローチャート2500のものと同様のアルゴリズム・フローを使用するように構成されてもよい。たとえば、履歴使用情報がタイムスタンプ付けされ、ジオタグ付けされる場合、中央学習サブシステム2316は、履歴使用情報を評価して、ある時間においてそこからヘビーなアクセス使用(たとえば、データレートまたはスループット閾値を超えるデータ使用)が生起する位置を識別するように構成されてもよい。次いで、中央学習サブシステム2316は、それらの位置を、ヘビーなアクセス使用が発生した時刻とペアにし、その後、いずれかの位置が、異なる日の同様の時間にヘビーなアクセス使用を有するかどうかを判定してもよい。次いで、中央学習サブシステム2316は、位置-時間ペアについての強度メトリックを計算し、位置-時間ペア、強度メトリック、および関連する曜日を、予測可能な使用パターンとして扱うことができる。
予測可能な使用パターンが予測される電波条件をも含む別の例では、センシング・データは、目標カバレッジ・エリア内の電波環境を特徴付ける電波測定値を含むことができる。これらの電波測定値は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のサービスされる端末装置によって作成され、アンカー・アクセスポイント2002のセンサー・ハブ2320に報告されることができ、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のセンサー2220によって作成および報告されることができ、あるいはアンカー・アクセスポイント2002において(たとえば、それ自身のセンサーにおいて)で作成されることができる。いくつかの側面では、電波測定値はジオタグ付けされることができ、よって、送信装置(それについての電波測定が行なわれる無線信号を送信する)または受信装置(電波測定を実行する)の位置を示すことができる。
次いで、センサー・ハブ2320は、これらの電波測定値を中央学習サブシステム2316に提供してもよく、中央学習サブシステム2316は、ステージ2410の一部として、目標カバレッジ・エリアの電波環境を予測するために、伝搬モデリング・アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。たとえば、伝搬モデリング・アルゴリズムは、電波測定値および関連するジオタグを使用して、目標カバレッジ・エリアの地理的領域にわたって電波環境をモデリングすることによって、電波マップ(たとえば、REM)を生成するように構成されてもよい。伝搬モデリング・アルゴリズムは、基本伝搬モデル(たとえば、前述したような自由空間経路損失モデル)または電波マップに基づく伝搬モデル(たとえば、前述したようなREMに基づくもの)のような、任意のタイプの伝搬モデリング技術を使用することができる。予測された電波条件は、サービスされる端末装置の周囲の電波環境を推定することができるので、予測可能な使用パターンの一部を形成することもできる(たとえば、高密度のユーザー分布の位置における電波環境の推定を含む)。予測された電波条件はまた、時間依存性であってもよく、そして、経時的な電波測定における観測された変化に依存して、異なる時刻における電波条件を近似することができる。
よって、中央学習サブシステム2316は、ユーザー密度、アクセス使用、および/または電波条件に関連する予測可能な使用パターンを決定してもよい。図24に戻って参照すると、アンカー・アクセスポイント2002は、ステージ2410の中央軌道および通信制御処理の一部として、予測可能な使用パターンを使用してもよい。たとえば、中央学習サブシステム2316は、予測可能な使用パターンを中央コントローラ2318に提供してもよい。
いくつかの側面では、中央コントローラ2318は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のための粗い軌道を決定する、予測可能な使用パターンを使う中央軌道アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。いくつかの側面では、この中央軌道アルゴリズムは、図7および図10の中央軌道コントローラ714について前述した中央軌道アルゴリズムと同じまたは同様であってもよい。たとえば、中央軌道アルゴリズムは、目標カバレッジ・エリア内の電波環境の統計モデルを使用してもよく、統計モデルは、予測可能な使用パターンの予測される電波条件(中央学習サブシステム2316によって決定される)に基づいている。統計モデルはまた、予測可能な使用パターンの予測されるユーザー密度をもって諸ユーザーの位置を近似してもよく、予測可能な使用パターンの予測されるアクセス使用をもってアクセス使用(たとえば、サービスされる端末装置がデータを転送するために無線アクセス・ネットワークを使用する程度)を近似してもよい。この統計モデルを用いて、中央軌道アルゴリズムは電波環境に関連する最適化基準の関数を定義してもよい。最適化基準は、たとえば、サービスされる端末装置のためのサポートされるデータレート、サービスされる端末装置のためのサポートされるデータが所定のデータレート閾値を上回る確率、リンク品質メトリック、またはサービスされる端末装置のためのリンク品質メトリックが所定のリンク品質閾値を上回る確率でありうる。
最適化基準の関数は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006の軌道に依存しうる。よって、中央軌道アルゴリズムは、最適化基準の関数を増加させる(たとえば、最大化する)、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のための粗い軌道を決定するように構成されてもよい。これは、勾配降下(または別の最適化アルゴリズム)を使用して、モバイル・アクセス・ノード2004および2006の粗い軌道を、最適化基準の関数を最大化する方向に逐次反復的にステップさせることを含むことができる。
最適化基準の関数は、サービスされる端末装置の位置にも依存するため、予測されるユーザー密度(中央学習サブシステム2316によって決定される)は、中央軌道アルゴリズムが、サービスされる端末装置の位置を正確に推定できるようにしうる。たとえば、予測されるユーザー密度が、ある曜日に関連付けられた位置-時間ペアである場合、統計モデルは、サービスされる端末装置の位置を、対応する時間においてその位置にあるものとして近似してもよい。よって、最適化基準の関数の最適化は、サービスされる端末装置が対応する時間に(位置-時間ペアの)その位置に位置するという想定のもとで、最適化基準の関数を最適化することを含むことができる。中央軌道アルゴリズムは、サービスされる端末装置が対応する時間においてその位置に位置するという想定がどれだけ強いかを支配するために、強度メトリックを使用することができる。たとえば、非常に高い強度メトリックをもつ位置-時間ペア(たとえば、関連する曜日の所与の時刻にはほぼ常に諸ユーザーがその位置に集まっている)の場合、中央軌道アルゴリズムは、ユーザーが、対応する時刻にその位置の周辺に集まっているであろうという強い仮定を置いてもよく(より弱い強度メトリックについて、その逆も同様)。よって、結果として得られる中央軌道は、予測されたユーザー密度の位置-時間ペアに従って位置された、サービスされる端末装置が与えられたもとで、最適化基準の関数を最適化することに向けて重み付けされうる。
予測されるユーザー密度が時間依存性密度プロットである別の例では、中央軌道アルゴリズムは、時間依存性密度プロットを用いて、サービスされる端末装置の位置を近似してもよい。よって、所与の時間において、時間依存密度プロットは、目標カバレッジのいくつかの位置が他の位置よりも密度が高い(たとえば、ある位置に諸ユーザーが集まっている)と推定しうる。よって、中央軌道アルゴリズムは、サービスされる端末装置が時間依存性密度プロットのより高密度の領域の周りに位置されるというより大きな仮定を用いて、粗い軌道を計算することができる。よって、粗い軌道は、目標カバレッジ・エリアのうち、時間依存性密度プロットにおいてより高い密度を有する領域へのアクセスを提供する方向に重み付けされうる。
よって、アンカー・アクセスポイント2002は、ステージ2410の中央軌道および通信制御処理の一部として、モバイル・アクセス・ノード2004および2006の粗い軌道を決定してもよい。いくつかの側面では、中央コントローラ2318は、予測可能な使用パターンを使用して通信制御を実行してもよい。これは、サービスされる端末装置のためのスケジューリングおよび資源割り当てを決定すること、サービスされる端末装置のための無線アクセス技術を選択すること、および/またはサービスされる端末装置のための初期ルーティングを決定することを含むことができる。たとえば、いくつかの側面において、中央コントローラ2318は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006がサービスされる端末装置のために使用するためのスケジューリングおよび資源割り当てを決定するために、予測可能な使用パターンを使用してもよい。これに限定されるものではないが、これは、セル機能(スケジューリングなど)がアンカー・アクセスポイント2002において(モバイル・アクセス・ノード2004および2006の代わりに)扱われる場合に適用可能でありうる。たとえば、中央コントローラ2318は、予測されたユーザー密度、予測された電波条件、および予測されたアクセス使用を評価して、サービスされる端末装置がモバイル・アクセス・ノード2004および2006への送受信時に使用するためのスケジューリングおよび資源割り当てを決定してもよい。いくつかの側面では、中央コントローラ2318は、中央軌道アルゴリズムの一部として、スケジューリングおよび資源割り当てを決定してもよく、中央コントローラ2318は、最適化基準の関数を最適化するために、スケジューリングおよび資源割り当てを決定する。
中央コントローラ2318はまた、サービスされる端末装置がモバイル・アクセス・ノード2004および2006との間で送受信する際に使用するための無線アクセス技術を選択してもよい。たとえば、いくつかの側面では、サービスされる端末装置およびモバイル・アクセス・ノード2004および2006(たとえば、それぞれのアンテナ・システム2202、RFトランシーバ2204、およびベースバンド・サブシステム2206)は、複数の無線アクセス技術をサポートしてもよい。これらは、セルラー無線アクセス技術(たとえば、LTEまたは他の3GPP無線アクセス技術、mmWave、または他の任意のセルラー無線アクセス技術)および/または短距離無線アクセス技術(たとえば、WiFi、Bluetooth、または他の任意の短距離無線アクセス技術)を含みうる。それらは複数の無線アクセス技術をサポートするので、サービスされる端末装置およびモバイル・アクセス・ノード2004および2006は、フロントホール・リンク2108および2110上での使用のために、選択するためのいくつかの異なるオプションを有することができる。したがって、中央コントローラ2318は、サービスされる端末装置およびモバイル・アクセス・ノード2004および2006がステージ2410の一部としてフロントホール・リンク2108および2110上でどの無線アクセス技術を使用するかを選択するように構成されうる。いくつかの側面では、中央コントローラ2318は、中央軌道アルゴリズムの一部として無線アクセス技術を選択するように構成されてもよく、中央コントローラ2318は、最適化基準の関数を最適化する、フロントホール・リンクのための無線アクセス技術を選択する。
いくつかの側面では、中央コントローラ2318は、ステージ2410の一部として、サービスされる端末装置のための初期ルーティングを選択するように構成されてもよい。たとえば、中央コントローラ2318は、サービスされる端末装置がどのモバイル・アクセス・ノードを使用すべきかを選択するように構成されてもよい。図20の例では、各サービス対象の端末装置のために、中央コントローラ2318が選択できる2つのモバイル・アクセス・ノード(モバイル・アクセス・ノード2004および2006)があってもよい。他の例では、初期ルーティングについて中央コントローラ2318が選択できる任意の量のモバイル・アクセス・ノードがあってもよい。いくつかの側面では、中央コントローラ2318は、中央軌道アルゴリズムの一部として初期ルーティングを選択してもよく、中央コントローラ2318は、最適化基準の関数を最適化するように初期ルーティングを選択する。
いくつかの側面では、中央コントローラ2318は、ステージ2410における処理のために、センシング・データに加えて、外部コンテキスト情報をも使用してもよい。この外部コンテキスト情報は、たとえば、サービスされる端末装置のサービス・プロファイルに関する情報、サービスされる端末装置のユーザー・プロファイルに関する情報、サービスされる端末装置の機能に関する情報(たとえば、サポートされる無線アクセス技術、サポートされるデータレート、送信電力など)、または目標カバレッジ・エリアに関する情報(たとえば、地図または障害物の位置など)を含むことができる。
いくつかの側面において、アンカー・アクセスポイント2002は、中央軌道アルゴリズムの一部としてそのようなコンテキスト情報を使用してもよい。たとえば、中央コントローラ2318は、電波環境を近似するために使用される統計モデルを定義するために、地図または障害物の位置のような目標カバレッジ・エリアに関するコンテキスト情報を使用してもよい。たとえば、統計モデルは、目標カバレッジ・エリアのマップおよび目標カバレッジ・エリア内の障害物の位置に基づいて伝搬を近似することができる。別の例では、中央コントローラ2318は、統計モデルの一部として、サービスされる端末装置の機能に関するコンテキスト情報を使用するように構成されてもよい。たとえば、サービスされる端末装置の機能は、サービスされる端末装置の送受信性能に関係してもよく、よって、統計モデルにおける伝搬に関連しうる。別の例では、中央学習サブシステム2316は、目標カバレッジ・エリアに関するコンテキスト情報を使用して、予測可能な使用パターンを決定してもよい。これはたとえば、目標カバレッジ・エリアの地図における、予測可能な使用パターンに関連する(たとえば、ある時間にユーザーが集まる位置を形成する)部屋を識別することによる。別の例では、中央学習サブシステム2316は、予測される使用アクセスに関する予測可能な使用パターンを決定する際に、サービスまたはユーザー・プロファイルに関するコンテキスト情報を使用してもよい(たとえば、サービスまたはユーザー・プロファイルを使用して、ユーザーがサービスされる端末装置をどのように使用するかを推定することによる)。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006および/またはサービスされる端末装置は、コンテキスト情報をアンカー・アクセスポイント2002に提供してもよい。他の側面では、アンカー・アクセスポイント2002は、コンテキスト情報を記憶するコア・ネットワークまたは外部データ・サーバーのような外部位置からコンテキスト情報を受け取ってもよい。
よって、アンカー・アクセスポイント2002は、ステージ2410における中央軌道および通信制御処理の一部として、粗い軌道、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール・リンクのための無線アクセス技術、または初期ルーティングのうちの一つまたは複数を決定してもよい。次いで、アンカー・アクセスポイント2002は、ステージ2412において、対応する制御命令をモバイル・アクセス・ノード2004および2006に送ってもよい。たとえば、中央コントローラ2318は、制御命令をモバイル・インターフェース2314に提供してもよく、次いでモバイル/インターフェース2314は、(そのベースバンド・サブシステム2306を介して)制御命令をモバイル・アクセス・ノード2004および2004のそれぞれのピア・アンカー・インターフェース2214に送信してもよい。制御命令は、粗い軌道、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス技術の選択、または初期ルーティングのいずれかを指定してもよい。
アンカー・アクセスポイント2002から制御命令を受け取った後、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のアンカー・インターフェース2214は、それぞれのローカル・コントローラ2218に制御命令を提供してもよい。次いで、ローカル・コントローラ2218は、ステージ2414においてローカル軌道および通信制御処理を実行してもよい。たとえば、制御命令が粗い軌道を含む場合、ローカル・コントローラ2218は、粗い軌道を移動コントローラ2226に提供してもよい。次いで、移動コントローラ2226は、ステージ2416において、操縦・移動機械2228を制御して、モバイル・アクセス・ノード2004および2006を、それぞれの粗い軌道に従って移動させてもよい。
制御命令がスケジューリングおよび資源割り当てを含むいくつかの場合には、ローカル・コントローラ2218は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のプロトコル・コントローラ2210にスケジューリングおよび資源割り当てを提供してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ2210は、スケジューリングおよび資源割り当てを使用して、サービスされる端末装置のためのスケジューリングおよび資源割り当てメッセージを生成してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ2210は、スケジューリングおよび資源割り当てメッセージを、サービスされる端末装置に送信してもよい。
制御命令がフロントホール無線アクセス技術選択を含むいくつかの場合には、ローカル・コントローラ2218は、フロントホール無線アクセス技術選択をプロトコル・コントローラ2210に提供してもよい。プロトコル・コントローラ2210は、次いで、フロントホール無線アクセス技術選択メッセージを生成し、フロントホール無線アクセス技術選択メッセージを、サービスされる端末装置に送信してもよい。
制御命令が初期ルーティングを含むいくつかの場合には、ローカル・コントローラ2218は、プロトコル・コントローラ2210に初期ルーティングを提供してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ2210は、初期ルーティング・メッセージを生成し、初期ルーティング・メッセージをサービスされる端末装置に送信してもよい。
次いで、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、ステージ2422aにおいてサービスされる端末装置とデータ通信を実行し、ステージ2418bにおいてアンカー・アクセスポイント2002とデータ通信を実行してもよい。前述のように、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、下りリンク方向において、アンカー・アクセスポイント2002からそれぞれのサービスされる端末装置に宛てられたユーザー・データを、アンカー・リンク2104および2106を通じて(たとえば、アンカー・アクセスポイント2002のユーザー・ルーター2322からのそれぞれの中継ルーター2222において)受信してもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、ユーザー・データをサービスされる端末装置に、フロントホール・リンク2108および2110を通じて、無線で送信してもよい(たとえば、ベースバンド・サブシステム2206を介してユーザー・データを無線で送信する中継ルーター2222によって)。上りリンク方向では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、それらのサービス対象の端末装置からユーザー・データを、フロントホール・リンク2108および2110を通じて無線で受信してもよい(たとえば、ベースバンド・サブシステム2206において;ベースバンド・サブシステム2206は、ユーザー・データを中継ルーター2222に提供しうる)。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、アンカー・リンク2104および2106を通じて、ユーザー・データをアンカー・アクセスポイント2002に無線で送信してもよい(たとえば、中継ルーター2222がベースバンド・サブシステム2206を介してアンカー・アクセスポイント2002のユーザー・ルーター2322にユーザー・データを送信することによって)。よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、そのサービスされる端末装置にアクセスを提供しうる。
モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、アンカー・アクセスポイント2002によって提供される制御命令に従って、ステージ2418aおよび2418bにおいてこれらのデータ通信を実行してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、データ通信を実行しながら、粗い軌道に従って移動してもよい(たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006をそれぞれの粗い軌道に従って動かすよう、移動コントローラ2226が操縦・移動機械2228を制御することによって)。モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、スケジューリングおよび資源割り当て(制御命令に含まれる)を使用して、通信をスケジュールし、フロントホール・リンク2108および2110を通じた(たとえば、それぞれのプロトコル・コントローラ2210における)サービスされる端末装置との通信のための資源を割り当ててもよい。モバイル・アクセス・ノード2004および2006はまた、フロントホール無線アクセス技術選択を使用して、どの無線アクセス技術がフロントホール・リンク2108および2110のために使用されるかを制御してもよい(たとえば、プロトコル・コントローラ2210が、どの無線アクセス技術がフロントホール・リンク2108および2110を通じて送受信するために使用されるかを制御することによって)。モバイル・アクセス・ノード2004および2006はまた、初期ルーティングを使用して、それぞれがサービスされる端末装置のうちのどれにサービスするかを制御してもよい(たとえば、プロトコル・コントローラ2210が、サービスされる端末装置がそのルーティングのために選択されたモバイル・アクセス・ノードを使用するように、サービスされる端末装置の移動性〔モビリティ〕を制御することによって)。
図24の矢印によって示されるように、いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、ステージ2414~2418bを繰り返してもよい。たとえば、いくつかの側面では、ローカル・コントローラ2218および/またはローカル学習サブシステム2216は、予測可能な使用パターン、粗い軌道、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス技術選択、および/または初期ルーティングを更新するように構成されてもよい。
たとえば、アンカー・アクセスポイント2002の中央コントローラ2318は、ステージ2412において、制御命令の一部として、モバイル・アクセス・ノード2004および2006に予測可能な使用パターンを提供するように構成されてもよい。前述のように、予測可能な使用パターンは、時間依存性でありうる。たとえば、予測されるユーザー密度は、位置-時間ペアおよび/または予測されるユーザー密度を経時的に特徴付ける時間依存性の密度プロットを含んでいてもよい。予測電波条件も経時的に定義されてもよく、電波条件は異なる時刻には異なることがある。予測されたアクセス使用は、同様に、時間の経過とともに変化する可能性がある。よって、ステージ2412において中央コントローラ2318によって提供される初期制御命令は、現在の時間については有意でありうるものの、予測可能な使用パターンは、異なる時間における異なるユーザー密度、電波条件、および/またはアクセス使用を示すことがある。よって、いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のローカル・コントローラ2218は、粗い軌道、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス技術選択、および/または初期ルーティングを経時的に更新するために(たとえば、更新された軌道、更新されたスケジューリングおよび資源割り当て、更新されたフロントホール無線アクセス技術選択、および/または更新されたルーティングを決定するために)、予測可能な使用パターンを使用するように構成されてもよい。
一例では、予測可能な使用パターンは、後の時刻における異なるユーザー密度、後の時刻における異なる電波条件、および/または後の時刻における異なるアクセス使用を示すことがある。よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のローカル・コントローラ2218は、異なるユーザー密度、電波条件、および/またはアクセス使用を使ってローカル軌道アルゴリズムを実行し、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のための更新された軌道を決定するように構成されてもよい。いくつかの側面では、このローカル軌道アルゴリズムは、中央コントローラ2318によって使用される中央軌道アルゴリズムと同様に機能してもよい。たとえば、ローカル軌道アルゴリズムは、後の時間についての異なるユーザー密度、電波条件、および/またはアクセス使用を使って統計モデルを再定義し、次いで、最適化基準の関数を(たとえば、勾配降下または別の最適化アルゴリズムを使用して)最適化するモバイル・アクセス・ノード2004および2006のための更新された軌道を決定するように構成されてもよい。いくつかの側面において、ローカル・コントローラ2218は、異なるユーザー密度、電波条件、および/またはアクセス使用に基づいて、更新されたスケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス技術選択、および/またはルーティングを決定するように構成されてもよい。いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のそれぞれのローカル・コントローラ2218は、互いに独立して動作してもよく、他の側面では、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のそれぞれのローカル・コントローラ2218は、協働的に動作してもよい。
更新された軌道、更新されたスケジューリングおよび資源割り当て、更新されたフロントホール無線アクセス技術選択、および/または更新されたルーティングを決定した後、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のローカル・コントローラ2218は、それに応じてデータ通信を実行するようモバイル・アクセス・ノード2004および2006を制御することができる。たとえば、ローカル・コントローラ2218は、それぞれの更新された軌道を移動コントローラ2226に提供することができ、移動コントローラ2226は、次いで、それぞれ、操縦・移動機械2228を制御して、モバイル・アクセス・ノード2004および2006を、更新された軌道に従って移動させてもよい。ローカル・コントローラ2218は、更新されたスケジューリングおよび資源割り当てを、それぞれのプロトコル・コントローラ2210に提供してもよく、これらのプロトコル・コントローラは、次いで、それぞれのサービス対象の端末装置のためのスケジューリングおよび資源割り当てメッセージを生成し、送出することができる。ローカル・コントローラ2218は、同様に、更新されたフロントホール無線アクセス技術選択および/または更新されたルーティングを、プロトコル・コントローラ2210に提供することができ、プロトコル・コントローラ2210は、それぞれのサービス対象の端末装置のために、フロントホール無線アクセス技術選択メッセージおよび/またはルーティング・メッセージを生成し、送出することができる。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、フロントホール・リンク2108および2110、ならびにアンカー・リンク2104および2106を通じて、選択された端末装置にアクセスを提供することができる。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、それらのローカル学習サブシステム2216を使用して、それ自身のパターン認識アルゴリズムを実行し、(もともと中央学習サブシステム2316によって決定された)予測可能な使用パターンを更新してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のそれぞれのセンサー2220は、サービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを引き続き取得するように構成されてもよい。このセンシング・データは、サービスされる端末装置の現在、過去、または将来の位置に関連することができ、よって、現在の位置、速度、および/または加速度の測定値を含むことができる。次いで、センサー2220は、センシング・データをモバイル・アクセス・ノード2004および2006のそれぞれのローカル学習サブシステム2216に提供することができる。サービスされる端末装置はまた、センシング・データ(たとえば、位置報告)をローカル学習サブシステム2216に送信してもよい。次いで、ローカル学習サブシステム2216は、予測可能な使用パターンを更新するために、センシング・データに関してパターン認識アルゴリズムを実行してもよい。これは、予測されるユーザー密度、予測されるアクセス使用、または予測される電波条件のいずれかを更新することを含むことができる。いくつかの側面では、パターン認識アルゴリズムは、中央学習サブシステム2216によって使用されるパターン認識アルゴリズムと同様に機能してもよい。たとえば、ローカル学習サブシステム2216は、パターン認識アルゴリズムを使用して、最新のセンシング・データに従って予測可能な使用パターンを適応することができる。これはたとえば、位置-時間ペアまたはそれらの対応する強度メトリックを更新することによる、または時間依存密度プロットを更新することによる。
いくつかの側面では、ローカル学習サブシステム2216は、追加的または代替的に、センシング・データの履歴使用情報に基づいて、予測可能な使用パターンの予測されるアクセス使用を更新するように構成されてもよい。たとえば、履歴使用情報は、サービスされる端末装置によるアクセス使用の変化を示してもよい(たとえば、サービスされる端末装置のユーザーがその振る舞いを変えたため、または、新しいユーザーによって操作される新しいサービスされる端末装置が今では存在するため)。よって、ローカル学習サブシステム2216は、サービスされる端末装置による予測されるアクセス使用を更新するためにアクセス使用予測アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。この履歴使用情報は、ステージ2410において中央学習サブシステム2316によって使用された履歴使用情報よりも最近のものであるため、予測されるアクセス使用は更新されうる。
いくつかの側面では、ローカル学習サブシステム2216は、追加的または代替的に、センシング・データの電波測定値に基づいて、予測可能な使用パターンの予測される電波条件を更新するように構成されてもよい。たとえば、ローカル学習サブシステム2216は、最近の電波測定値(たとえば、センサー2220によって得られたもの、またはサービスされる端末装置によってローカル学習サブシステム2216に報告されたもの)に基づいて伝搬モデリング・アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。電波測定値は、ステージ2410において中央学習サブシステム2216によってもともと使用されたものよりも最近のものであるので、結果として得られる予測電波条件が更新されうる。
次いで、ローカル学習サブシステム2216は、これらの更新された予測可能な使用パターンを、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のローカル・コントローラ2218に提供してもよい。次いで、ローカル・コントローラ2218は、更新された予測可能な使用パターンに基づいて制御命令を更新するように構成されてもよい。たとえば、いくつかの側面では、ローカル・コントローラ2218は、更新された予測可能な使用パターンに基づいてローカル軌道アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。このローカル軌道アルゴリズムは、外側移動セル702~706およびバックホール移動セル708、810に関して前述した外側またはバックホール軌道アルゴリズムと同様でありうる。よって、ローカル軌道アルゴリズムは、更新された予測可能な使用パターンを使用して、外側移動セル2004および2006の粗い軌道を洗練するように構成されてもよい。たとえば、更新された予測可能な使用パターンは、アンカー・アクセスポイント2002の中央コントローラ2316によって粗い軌道を決定するためにもともと使用された予測可能な使用パターンとは異なるので、最適化基準の関数をより良好に最適化できる新しいまたは代替的な軌道がありうる。よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006のローカル・コントローラ2218は、それぞれのローカル軌道アルゴリズムを実行して、更新された予測可能な使用パターンに基づいて最適化基準の関数を(たとえば、勾配降下、または別の最適化アルゴリズムに従って)最適化する、更新された軌道を決定するように構成されてもよい。中央軌道アルゴリズムについて前述したように、予測されたユーザー密度、予測された電波条件、および予測されたアクセス使用は、ローカル軌道アルゴリズムによって使用される統計モデルに影響を与える可能性がある。それはたとえば、サービスされる端末装置の推定された位置、目標カバレッジ・エリアの推定された電波環境、およびサービスされる端末装置による、無線アクセス・ネットワークの推定された使用に影響することによる。
いくつかの側面では、ローカル・コントローラ2218は、次いで、更新された予測可能な使用パターンを使用して、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス技術選択、および/または初期ルーティングなどの他の制御命令を更新してもよい。ローカル・コントローラ2218は、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス技術選択、および/または初期ルーティングを更新された予測可能な使用パターンに基づいて更新するために、中央コントローラ2318について上述したものと同様の手順を使用してもよい。
制御命令を更新した後、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、更新された制御命令とのデータ通信を実行することができる。これは、スケジューリングおよび資源割り当てメッセージ、フロントホール無線アクセス技術選択メッセージ、および/または更新されたルーティング・メッセージを、それぞれのサービス対象の端末装置に(たとえば、プロトコル・プロセッサ2210から)に送信することを含みうる。ローカル・コントローラ2218はまた、更新された軌道を移動コントローラ2226に提供してもよく、移動コントローラ2226は、次いで、操縦・移動機械2228を制御して、更新された軌道に従ってモバイル・アクセス・ノード2004および2006を移動させることができる。
場合によっては、予測可能な使用パターンを使用することにより、サービスされる端末装置のパフォーマンスに恩恵がもたらされることがある。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、サービスされる端末装置の予測される位置に基づいて決定される軌道を使用することができることがある。よって、予測可能な使用パターンを使用して最適化基準の関数を最適化する軌道を決定してユーザー位置を近似することによって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、サービスされる端末装置に効果的に役立つ仕方で、知的に自身を位置決めすることができうる。モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、同様に、スケジューリングおよび資源割り当て、フロントホール無線アクセス選択、および/または予測可能な使用パターンに基づくルーティングを使用することができてもよく、これにより、パフォーマンスが向上する可能性がある。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、その電力条件に基づいてその軌道を調整してもよい。たとえば、いくつかの場合には、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、動作の間に徐々に消耗する、再充電可能電池のような確定的電源を有していてもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、その電源を定期的に再充電することができる。これは、ドッキング充電ステーションへのドッキングまたはワイヤレス充電ステーションの使用を含みうる。モバイル・アクセス・ノード2004および2006がドッキング充電ステーションにドッキングすることによって充電するいくつかの場合には、モバイル・アクセス・ノード2004および2006はドッキング充電ステーションに移動し、その電源を再充電するための短距離充電インターフェース(たとえば、ワイヤまたは短距離無線充電器のような物理的な充電インターフェース)を使用することができる。モバイル・アクセス・ノード2004および2006が無線充電で充電する場合、無線充電ステーションは、方向性であってもよい(たとえば、無線充電ビームを方向的に操縦してもよい)。障害物が存在する可能性のため、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、無線充電ステーションが無線充電ビームを向けることができる位置に移動することによって、無線充電ステーションで充電することができる。
よって、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、充電のために定期的にある種の位置に移動することができる。しかしながら、この移動は、サービスされる端末装置へのアクセスの提供を妨げる可能性がある。たとえば、ドッキング充電ステーションまたはワイヤレス充電ビームへの移動は、モバイル・アクセス・ノード2004および2006をそれらのサービスされる端末装置から離れるように移動させることができる。
よって、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004および2006は、再充電を可能にするようにそれらの軌道を調整するように構成されうる。図26は、モバイル・アクセス・ノード2004が、再充電とそのサービス対象の端末装置へのアクセス提供との間のバランスをとるようにその軌道を調整することができる例示的なシナリオを示す。図26に示されるように、モバイル・アクセス・ノード2004は、最初に、軌道2606を使っていてもよい。軌道2606は、粗い軌道(たとえば、アンカー・アクセスポイント2002によって割り当てられる)または更新された軌道(たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004のローカル・コントローラ2218によって更新される)であってもよく、サービスされる端末装置にアクセスを提供するようにプロットされてもよい(たとえば、サービスされる端末装置の電波環境に関連する最適化基準の関数の最適化に基づいて)。
軌道2606に沿ったモバイル・アクセス・ノード2004の移動中に、モバイル・アクセス・ノード2004のバッテリー電力は徐々に枯渇する可能性がある。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004は、モバイル・アクセス・ノード2004がその電源を再充電すべきであると判断してもよい。たとえば、いくつかの側面において、ローカル・コントローラ2218は、モバイル・アクセス・ノード2004の電力供給をモニタリングするように構成されてもよい。ローカル・コントローラ2218が、電源が所定の条件を満たしていると判断すると(たとえば、残りのバッテリー電力がバッテリー電力閾値を下回るとき)、ローカル・コントローラ2218は、再充電を容易にするために、モバイル・アクセス・ノード2004の軌道の調整をトリガーすることができる。
たとえば、ローカル・コントローラ2218は、新しい軌道2604を決定してもよい。図26に示されるように、新しい軌道2604は、充電ステーション2602に向かってモバイル・アクセス・ノード2004を動かしてもよい。いくつかの側面では、ローカル・コントローラ2218は、サービスされる端末装置および充電ステーション2602に基づいて、新しい軌道2604を決定してもよい。これはたとえば、モバイル・アクセス・ノード2004を充電ステーション2602に向かって移動させながら、新しい軌道2604を最適化基準の関数を最適化する軌道として決定することによる。いくつかの側面では、ローカル・コントローラ2218は、新しい軌道2604を決定する際に、予測可能な使用パターンを使ってサービスされる端末装置をモデル化してもよい。
充電ステーション2602が無線充電ステーションであるいくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード2004は、サービスされる端末装置にアクセスを提供しつつ、無線充電ビームで再充電することができてもよい。しかしながら、モバイル・アクセス・ノード2004は、サービスされる端末装置により近接して位置されるときに、より良いアクセス(たとえば、より高いデータレートまたは他のリンク品質メトリック)を提供するできることがあり、充電ステーション2602により近接して位置されるときに、より高い充電レートを達成できることがあるという、アクセスと充電レートとの間にトレードオフがありうる。よって、いくつかの側面では、ローカル・コントローラ2218は、最適化基準および再充電速度(たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004の電源供給される速度)の両方に依存する重み付けされた関数を使用してもよい。よって、ローカル・コントローラ2218は、重み付けされた関数を最大化する軌道として、新しい軌道2604を決定してもよい。よって、新しい軌道2604は、アクセスの最適化と再充電速度の最適化との間でバランスされうる。
充電ステーション2602がドッキング充電ステーションであるいくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004は、充電ステーション2602のところに(たとえば、充電ステーションと物理的にドッキングするのに十分近くに、または短距離無線充電器をサポートするのに十分近いある距離内に)移動して、充電することができる。場合によっては、モバイル・アクセス・ノード2004は、充電ステーション2602にドッキングしているとき、サービスされる端末装置にアクセスを提供し続けることができる(たとえば、サービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイント2002との間でデータを中継することによって)。他の側面では、モバイル・アクセス・ノード2004は、充電ステーション2602にドッキングしている間に、サービス対象の端末装置へのアクセスの提供を一時的に中断してもよい。
いくつかの側面において、その軌道から逸脱するモバイル・アクセス・ノードは、その逸脱を他のモバイル・アクセス・ノードに通知してもよい。すると、他のモバイル・アクセス・ノードは、そのモバイル・アクセス・ノードの逸脱を補償するよう、その軌道を調整してもよい。これは、モバイル・アクセス・ノードが充電のためにまたは他の任意の理由によりその軌道から離れるときに使用できる。
図27は、モバイル・アクセス・ノード2004がその軌道から逸脱していることをモバイル・アクセス・ノード2006に通知することができる例示的シナリオを示す。たとえば、図27に示されるように、モバイル・アクセス・ノード2004は、最初、軌道2706をたどっていてもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004は、その軌道を、新しい軌道2706(たとえば、充電ステーション2702に向かってモバイル・アクセス・ノード2004を動かす軌道)に調整することができる。しかしながら、新しい軌道2706は、モバイル・アクセス・ノード2004をサービスされる端末装置から離れるように移動させることがあり、そのことはモバイル・アクセス・ノード2004の無線アクセスに悪影響を及ぼす。よって、モバイル・アクセス・ノード2004は、モバイル・アクセス・ノード2006(および/または、近くにある一つまたは複数の他のモバイル・アクセス・ノード)に、自分が軌道を調整したことを通知してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004のローカル・コントローラ2218は、モバイル・アクセス・ノード2006のローカル・コントローラ2218に、信号伝達を(たとえば、そのベースバンド・サブシステム2206を使用する無線伝送を介して)送信してもよく、それがモバイル・アクセス・ノード2006に軌道調整を通知する。
次いで、モバイル・アクセス・ノード2006は、モバイル・アクセス・ノード2004の軌道調整を補償するためにその軌道を調整することができる。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2006のローカル・コントローラ2218は、モバイル・アクセス・ノード2006の軌道を、軌道2710から新しい軌道2708に調整してもよい。図27に示されるように、新しい軌道2708は、モバイル・アクセス・ノード2004がもともとたどっていた軌道2706に向かってモバイル・アクセス・ノード2006を移動させてもよい。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード2004は、その軌道を調整する前に、軌道逸脱についてモバイル・アクセス・ノード2006に通知してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード2004のローカル・コントローラ2218は、モバイル・アクセス・ノード2004の電源の残りのバッテリー電力を監視するように構成されてもよい。残りのバッテリー電力が第1の閾値を下回ると、モバイル・アクセス・ノード2004のローカル・コントローラ2218は、モバイル・アクセス・ノード2006のローカル・コントローラ2218に、モバイル・アクセス・ノード2004がその軌道を調整することを通知するように構成されてもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード2006のローカル・コントローラ2218は、モバイル・アクセス・ノード2004が実際にその軌道から逸脱するのに先立って、その新しい軌道2708を決定することができる。次いで、モバイル・アクセス・ノード2004の残りのバッテリー電力が第2の閾値を下回ると、モバイル・アクセス・ノード2004のローカル・コントローラ2218は、モバイル・アクセス・ノード2006のローカル・コントローラ2218に、モバイル・アクセス・ノード2004が今から軌道を変化させることを通知することができる。次いで、モバイル・アクセス・ノード2006のローカル・コントローラ2218は、新しい軌道2708を実行することができる。
図28は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法2800を示す。図28に示されるように、方法2800は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するステップ(2802)と、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の粗い軌道および予測可能な使用パターンを含むアンカー・アクセスポイントからの制御命令を受信するステップ(2804)と、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継しながら、粗い軌道に従って移動するようモバイル・アクセス・ノードを制御するステップ(2806)と、予測可能な使用パターンに基づいて粗い軌道を更新して、更新された軌道を得るステップ(2808)とを含む。
図29は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法2900を示す。図29に示されるように、方法2900は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するステップ(2902)と、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを取得し、該センシング・データをアンカー・アクセスポイントに送信するステップ(2904)と、センシング・データに基づくアンカー・アクセスポイントからの粗い軌道を受信するステップ(2906)と、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継しながら、粗い軌道に従ってモバイル・アクセス・ノードを移動させるステップ(2908)とを含む。
図30は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法3000を示す。図30に示されるように、方法3000は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間のデータを中継するステップ(3002)と、アンカー・アクセスポイントから粗い軌道を受信するステップ(3004)と、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継しながら、粗い軌道に従って移動するようモバイル・アクセス・ノードを制御するステップ(3006)とを含む。
図31は、いくつかの側面による、アンカー・アクセスポイントを動作させる例示的方法3100を示す。図31に示されるように、方法3100は、モバイル・アクセス・ノードを介して一つまたは複数のサービスされる端末装置とデータを交換するステップ(3102)と、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データに基づいて、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測可能な使用パターンを決定するステップ(3104)と、予測可能な使用パターンに基づいて、モバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定するステップ(3104)と、粗い軌道をモバイル・アクセス・ノードに送信するステップ(3106)とを含む。
〈屋内カバレッジのための屋外モバイル・アクセス・ノード〉
ネットワーク・プロバイダーは、モバイル・ブロードバンド・カバレッジのための顧客構内設備(customer-premises equipment、CPE)の概念を導入した。これらのCPEは、一般に、建物の上または外に取り付けられるアクセスポイントと同様の固定した装置である。CPEは、ネットワークへのバックホール・リンクを有することができ、よって、建物内のさまざまな端末装置に無線アクセスを提供することができる。これらの提案されたCPEは、一般に、一つの位置に固定されており、よって、静止している。よって、CPEは、その前方配備のため、屋内端末装置へのアクセスを改善しうるが、変化するユーザー位置および他の動的条件に適応することができないことがある。
さまざまな側面によれば、屋内カバレッジ・エリアの外に位置されるモバイル・アクセス・ノードは、動的に最適化できる軌道を利用することができる。これらのモバイル・アクセス・ノードは、モバイルであり、屋内カバレッジ・エリア内の動的条件を認識するので、屋内カバレッジ・エリア内に位置する端末装置との強い無線リンクを維持するために、経時的にその軌道を適応させることができる。
図32は、いくつかの側面による例示的なネットワーク・シナリオを示す。図32に示されるように、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212の外に配備されてもよい。モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、モバイルCPEまたは任意の他のタイプの移動ネットワーク・アクセス・ノードまたはセルであってもよい。屋内カバレッジ・エリア3212は、たとえば、個人の住居、商業ビル、または任意の他のタイプの屋内カバレッジ・エリアでありうる。屋内カバレッジ・エリア3212は、完全にまたは部分的に屋内でありうる(たとえば、すべての側に壁があってもなくてもよく、屋根または他の上面があってもなくてもよい)。
モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212の内側に位置するさまざまなサービスされる端末装置に無線アクセスを提供することができる。よって、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、無線バックホール・リンクを通じて、サービスされる端末装置とネットワーク・アクセス・ノード3208との間でデータを受信し、処理し、再送信するためのリレーとして機能することができる。よって、上りリンク方向では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービスされる端末装置から発される上りリンク・データを受信するように構成されてもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、上りリンク・データを処理し、無線バックホール・リンクを通じて(たとえば任意のタイプの中継方式を使って)ネットワーク・アクセス・ノード3208に再送信してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード3208は、ネットワーク・アクセス・ノード3208が接続されるコア・ネットワークを介して、適宜、上りリンク・データを外部データ・ネットワークなどにルーティングすることができる。下りリンク方向では、ネットワーク・アクセス・ノード3208は、コア・ネットワークから受信するなどして、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービスされる端末装置に宛てられた下りリンク・データを得ることができる。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード3208は、下りリンク・データを、無線バックホール・リンクを通じて、モバイル・アクセス・ノード3202~3206に(たとえば、宛先端末装置が接続されているモバイル・アクセス・ノードに)送信してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、それぞれのサービス対象の端末装置に宛てられた下りリンク・データを受信し、次いで、該下りリンク・データを処理し、対応するサービス対象の端末装置に再送信してもよい。
モバイル・アクセス・ノード3202~3206の軌道(たとえば、位置決め)は、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービスされる端末装置に提供される無線アクセスのパフォーマンスに影響を与えることがある。たとえば、屋内カバレッジ・エリア3212の近くに位置させるようなモバイル・アクセス・ノード3202~3206の軌道は、伝搬距離の短縮のため、リンク強度を増加させる可能性がある。さらに、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービス対象の端末装置の実際の位置の近くに自らを位置決めすることができてもよく、これは、リンク強度をさらに改善することができる。
さらに、いくつかの場合において、屋内カバレッジ・エリア3212の伝搬経路損失(たとえば、屋外から屋内への伝搬経路損失)は変化しうる。図32は、屋内カバレッジ・エリア3212が、その外面に沿って開口3212a~3212fを有しうる一例を示す。開口部3212a~3212fは、たとえば、ドアまたは窓でありうる。開口3212a~3212fは、屋内カバレッジ・エリア3212(たとえば、外壁)の残りの外側表面よりも伝搬経路損失が小さいため、開口3212a~3212fを通る無線伝送は、屋内カバレッジ・エリア3212の残りの外側表面を通る無線伝送よりも高いリンク強度をもたらす可能性がある。ドアおよび窓のような開口に加えて、他よりも伝搬経路損失が低い、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面の他の領域があることがある。たとえば、外側表面領域のある種の領域は、異なる材料でできていることがあり、および/または異なる層をもつことがある(たとえば、石/レンガ対側壁、異なるレベルの断熱など)、これはひいては、異なる伝搬経路損失をもたらす。よって、外側表面の伝搬経路損失には変化がありうる。
よって、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212の伝搬経路損失に関する情報に基づく軌道を使用するように構成されてもよい。外側表面を横切るさまざまな伝搬経路損失のため、外側表面のいくつかの領域が他の領域よりも低い伝搬経路損失をもつことになりうるので、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212の内側のサービスされる端末装置に対して、より強いリンクを提供できる位置に、自らを位置付けることができる。
図33は、いくつかの側面による、モバイル・アクセス・ノード3202~3206の例示的な内部構成を示す。以下の説明におけるいくつかの例は、モバイル・アクセス・ノード3202の機能性の説明に焦点を当てることがあるが、これらの説明は、同様に、他のモバイル・アクセス・ノードにも適用できる。よって、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206の複数または全部が、モバイル・アクセス・ノード3202を使用して呈示される任意の例に従って構成できる。
図32に示されるように、いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノード3208は、中央軌道コントローラ3210とインターフェースすることもできる。次いで、中央軌道コントローラ3210は、粗い軌道を決定し、粗い軌道をモバイル・アクセス・ノード3202~3206に提供するように構成されてもよい。他の側面では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は自分自身の軌道を決定するように構成されてもよく、よって、粗い軌道を得るために中央軌道コントローラを使わなくてもよい。
図33に示されるように、モバイル・アクセス・ノード3202は、アンテナ・システム3302、無線トランシーバ3304、ベースバンド・サブシステム3306、アプリケーション・プラットフォーム3312、および移動システム3326を含んでいてもよい。いくつかの側面では、アンテナ・システム3302、無線トランシーバ3304、および移動システム3322は、図22のモバイル・アクセス・ノード2004~2006について上述したアンテナ・システム2202、無線トランシーバ2204、および移動システム2224のように構成されてもよい。
図33に示されるように、アプリケーション・プラットフォーム3312は、中央インターフェース3314、ノード・インターフェース3316、ローカル学習サブシステム3318、ローカル・コントローラ3320、センサー3322、および中継ルーター3324を含んでいてもよい。いくつかの側面では、中央インターフェース3314は、中央軌道コントローラ3210のピア・ノード・インターフェースとの信号接続(たとえば、論理的なソフトウェア・レベルの接続)を維持するように構成されたプロセッサであってもよい。したがって、中央インターフェース3314は、モバイル・アクセス・ノード3202と中央軌道コントローラ3210との間の信号伝達接続をサポートしてもよく、ここで、中央インターフェース3314は、ベースバンド・サブシステム3306を介した信号伝達接続を通じて信号を送受信することができる。よって、中央インターフェース3314は、中央軌道コントローラ3210に宛てられたデータをベースバンド・サブシステム3306に提供することができ、次いでベースバンド・サブシステム3306は該データを無線送信することができる(たとえば、中央軌道コントローラ3210とインターフェースすることができるネットワーク・アクセス・ノード3208に)。ベースバンド・サブシステム3306はまた、中央軌道コントローラ3210から発される(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード3208によって無線送信される)データを無線で受信することができ、そのデータを中央インターフェース3314に提供することができる。モバイル・アクセス・ノード3202と中央軌道コントローラ3210との間の通信へのさらなる言及は、そのような通信構成をいうものとして理解される。
ノード・インターフェース3316は、モバイル・アクセス・ノード3204および3206などの一つまたは複数の他のモバイル・アクセス・ノードのピア・ノード・インターフェースとの信号伝達接続を維持するように構成されたプロセッサであってもよい。したがって、ノード・インターフェース3316は、モバイル・アクセス・ノード3202とモバイル・アクセス・ノード3204および3206との間の信号伝達接続をサポートすることができ、ノード・インターフェース3316は、ベースバンド・サブシステム3306を介した信号伝達接続を通じて信号を送受信することができる。よって、ノード・インターフェース3316は、他のモバイル・アクセス・ノードに宛てられたデータをベースバンド・サブシステム3306に提供することができ、次いでベースバンド・サブシステム3306は、該データを他のモバイル・アクセス・ノードに無線送信することができる。ベースバンド・サブシステム3306はまた、他のモバイル・アクセス・ノードから発されるデータを無線で受信することができ、該データをノード・インターフェース3316に提供することができる。モバイル・アクセス・ノード3202と他のモバイル・アクセス・ノードとの間の通信へのさらなる言及は、そのような通信構成をいうものとして理解される。
ローカル学習サブシステム3318は、図22のローカル学習サブシステム2216のように構成されてもよく、したがって、学習ベースの処理に構成されたプロセッサであってもよい。いくつかのローカル学習サブシステム3318では、ローカル学習サブシステム2216について上述したように、パターン認識アルゴリズム、伝搬モデリング・アルゴリズム、および/またはアクセス使用予測アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。これらのアルゴリズムは下記で詳細に説明される。
ローカル・コントローラ3320は、軌道に関連するモバイル・アクセス・ノード3202の全体的な動作を制御するように構成されたプロセッサであってもよい。いくつかの側面では、ローカル・コントローラ3320は、粗い軌道などのために、中央軌道コントローラ3210によって提供される命令を受信し、実行するように構成されてもよい。ローカル・コントローラ3320はまた、モバイル・アクセス・ノード3202のための軌道を決定するローカル軌道アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。
センサー3322は、図22のセンサー2220のように構成されてもよく、よって、センシングを実行し、センシング・データを取得するように構成されたセンサーであってもよい。いくつかの側面では、センサー3322は、センシング・データとして電波測定値を得るように構成された電波測定エンジンであってもよい。いくつかの側面では、センサー2220は、イメージまたはビデオ・センサー、または、サービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを得ることができる任意のタイプの近接センサー(たとえば、レーダー・センサー、レーザーセンサー、動きセンサーなど)であってもよい。
中継ルーター3324は、ネットワーク・アクセス・ノード3208と屋内カバレッジ・エリア3212内のサービス対象の端末装置との間でデータを中継するように構成されたプロセッサであってもよい。よって、中継ルーター3324は、モバイル・アクセス・ノード3202によってサービスされる端末装置に宛てられた下りリンク・データ(ネットワーク・アクセス・ノード3208との無線バックホール・リンクを通じてベースバンド・サブシステム3306によって受信される)を識別し、該下りリンク・データをベースバンド・サブシステム3306を介してサービスされる端末装置に送信するように構成されてもよい。中継ルーター3324は、サービスされる端末装置から発される上りリンク・データ(サービスされる端末装置との無線フロントホール・リンクを通じてベースバンド・サブシステム3306によって受信される)を識別し、該上りリンク・データをベースバンド・サブシステム3306を介してネットワーク・アクセス・ノード3208に送信するように構成されてもよい。
図34は、いくつかの側面による、中央軌道コントローラ3210の例示的な内部構成を示す。図34に示されるように、中央軌道コントローラ3210は、ノード・インターフェース3402、入力データ・リポジトリ3404、軌道プロセッサ3406、および中央学習サブシステム3408を含んでいてもよい。いくつかの側面では、ノード・インターフェース3402は、モバイル・アクセス・ノード3202の中央インターフェース3314へのピアとして機能するように構成されたプロセッサであってもよく、したがって、中央軌道コントローラ3210とモバイル・アクセス・ノード3202との間の信号伝達接続をサポートするように構成されてもよい。図32に示されるように、中央軌道コントローラ3210は、ネットワーク・アクセス・ノード3208とインターフェースすることができる。よって、ノード・インターフェース3402は、無線バックホール・リンクを通じて信号を無線送信することができるネットワーク・アクセス・ノード3208に信号を提供することによって、この信号伝達接続を通じてモバイル・アクセス・ノード3202に信号を送信することができる。ノード・インターフェース3402は、最初モバイル・アクセス・ノード3202から無線バックホール・リンクを通じて信号を受信していてもよいネットワーク・アクセス・ノード3208から信号を受信することによって、モバイル・アクセス・ノード3202からの信号を受信することができる。
入力データ・リポジトリ3404および軌道プロセッサ3406は、図10の中央軌道コントローラ714の入力データ・リポジトリ1004および軌道プロセッサ1006のように構成されてもよい。よって、入力データ・リポジトリ3404は、コントローラおよびメモリを含むサーバー型コンポーネントであってもよく、入力データ・リポジトリ3404は、軌道プロセッサ3406によって実行される中央軌道アルゴリズムのための入力データを収集する。軌道プロセッサ3406は、該入力データを用いて中央軌道アルゴリズムを実行し、モバイル・アクセス・ノード3202~3206のための粗い軌道を得るように構成されてもよい。
いくつかの側面では、中央学習サブシステム3408は、図23のアンカー・アクセスポイント2002の中央学習サブシステム2316のように構成されてもよい。よって、中央学習サブシステム3408は、パターン認識アルゴリズム、伝搬モデリング・アルゴリズム、および/または使用予測アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサであってもよい。これらのアルゴリズムは、ユーザー密度を予測し、電波条件を予測し、アクセス使用のためのユーザー挙動を予測するために、サービスされる端末装置に関する入力データを使用するAIアルゴリズムでありうる。
先に示したように、いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、中央軌道コントローラ3210と協働して動作することができ(たとえば、部分的には中央軌道コントローラ3210によって決定される軌道を使用してもよい)、他の側面では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、中央軌道コントローラから独立して動作することができる(たとえば、任意的には他のモバイル・アクセス・ノードと協働して、自分の軌道をローカルに決定してもよい)。図36は、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート3600を示し、これは、モバイル・アクセス・ノード3202~3206が中央軌道コントローラと協調して動作しうる例を示す。いくつかの側面において、メッセージ・シーケンス・チャート3600の手順は、図14のメッセージ・シーケンス・チャート1400の手順と同様であってもよく、この手順では、中央軌道コントローラ714およびバックホール移動セル708、710が、バックホール移動セル708、710によってサービスされるさまざまな外側移動セルおよび/または端末装置についての粗い軌道および更新された軌道(ならびに初期ルーティング)を決定していた。
よって、いくつかの側面において、メッセージ・シーケンス・チャート3600は、屋内カバレッジ・エリア3212にサービスを提供するモバイル・アクセス・ノード3202~3206のための粗い軌道および更新された軌道(および任意的にはルーティング)を決定するために、メッセージ・シーケンス・チャート1400と同じまたは類似の手順を使用してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、まず、中央軌道コントローラ3210とともに初期化およびセットアップを実行することができ、これは、モバイル・アクセス・ノード3202~3206のそれぞれの中央インターフェース3314と、中央軌道コントローラ3210のノード・インターフェース3402との間の信号伝達接続をセットアップすることを含むことができる(たとえば、図14のステージ1402について前述したように)。次いで、中央軌道コントローラ3210は、ステージ3504内のモバイル・アクセス・ノード3202~3206のための粗い軌道および初期ルーティングを計算することができる。ステージ1404について上述したのと同様に、中央軌道コントローラ3210は、その軌道プロセッサ3406を用いて中央軌道アルゴリズムを実行してもよい。よって、軌道プロセッサ3406は、屋内カバレッジ・エリア3212の周囲の電波環境の統計モデルを形成するために、入力データ・リポジトリ3404によって収集され提供される入力データを使用してもよい。次いで、電波環境を近似するために統計モデルを使用して、軌道プロセッサ3406(中央軌道アルゴリズムを実行する)は、最適化基準の関数を増加させる(たとえば、最大化する)モバイル・アクセス・ノード3202~3206のための粗い軌道を決定してもよい。最適化基準は、たとえば、サービスされる端末装置についてのサポートされるデータレート、サービスされる端末装置のすべてについてのサポートされるデータレートが所定のデータレート閾値を超える確率、リンク品質メトリック(たとえば、SINR)、またはサービスされる端末装置のすべてについてのリンク品質メトリックが所定のリンク品質閾値を超える確率でありうる。
いくつかの側面では、軌道プロセッサ3406は、モバイル・アクセス・ノード3202~3206の粗い軌道を、フロントホールとバックホールとの間でバランスさせてもよい。たとえば、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービスされる端末装置へのアクセスを提供するためのモバイル・アクセス・ノード3202の最適位置は、ネットワーク・アクセス・ノード3208とのバックホール送信または受信を実行するためのモバイル・アクセス・ノード3202の最適位置ではない可能性がある。いくつかの側面において、最適化基準の関数が、フロントホールとバックホールの両方に依存してもよく(たとえば、最適化基準の表現において、フロントホール・リンクとバックホール・リンクの両方を考慮してもよい)、最適化基準の関数を最適化するよう粗い軌道を決定することが、フロントホールとバックホールの両方を内在的に考慮してもよい。他の側面では、最適化基準の関数は、たとえば、フロントホールのみに基づいてもよい(たとえば、フロントホールには依存するがバックホールには依存しない、サポートされるデータレートおよび/またはリンク品質を表現してもよい)。そのような場合、軌道プロセッサ3406は、二相最適化アプローチを使用するように構成されてもよい。たとえば、軌道プロセッサ3406は、フロントホールのみに依存する第1フェーズにおいて最適化基準の関数に基づいて粗い軌道を決定するように構成されてもよい。次いで、軌道プロセッサ3406は、第2フェーズにおいて、バックホールを改善するよう粗い軌道を更新してもよい(たとえば、バックホールに依存する関数を最適化する、たとえば、バックホール・リンクのリンク強度を定義する関数を増加させるまたはモバイル・アクセス・ノードとネットワーク・アクセス・ノード3208との間の距離を定義する関数を減少させるよう軌道を調整することによって)。次いで、軌道プロセッサ3406は、第1フェーズに戻って、前記最適化基準の関数を増大させるよう粗い軌道を更新し、第1フェーズと第2フェーズの間で交替することを続けて、粗い軌道を逐次反復的に更新してもよい。一例において、軌道プロセッサ3406は、たとえば各更新で限定されたステップで軌道を更新することによって、これらの更新をインクリメンタル式に実行してもよい。
いくつかの側面では、中央軌道アルゴリズムは、屋内カバレッジ・エリア3212に関する伝搬経路損失データを入力データとして使用するように構成されてもよい。この伝搬経路損失データは屋内カバレッジ・エリアの外側表面での伝搬経路損失を特徴付けることができる。たとえば、伝搬経路損失データは、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面に沿って伝搬経路損失(たとえば、各点についての離散的な値または線に沿った連続関数を有する)を地理的にプロットするマップ・ベースのデータであってもよい。これは、座標ベースのデータであってもよく、データは、外側表面に沿った座標を含み、各座標は、伝搬経路損失値(対応する座標において外側表面を通過する無線信号についての伝搬経路損失を与える)と対にされる。よって、基礎になる伝搬経路損失データは、マップ座標に対応する位置についての伝搬経路損失値とペアにされたマップ座標の集合でありうる。伝搬経路損失データは、二次元(たとえば、各座標は、2D平面上の点を同定するための2つの値を有する)または三次元(たとえば、各座標は、3D領域内の点を同定するための3つの値を有する)のいずれかでありうる。
いくつかの側面では、このマップ・ベースの伝搬経路損失データは、中央軌道コントローラ3210にダウンロードまたはプリインストールすることができる。たとえば、人間のオペレーターは、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面についての伝搬経路損失データ(たとえば、マッピング・ツールのようなコンピュータ援用設計ツール)をレンダリングすることができ、入力データ・リポジトリ3404は、後の使用のために伝搬経路損失データをダウンロードし、記憶することができる。
他の側面では、中央軌道コントローラ3210は、伝搬経路損失データをローカルに生成するように構成されてもよい。たとえば、サービスされる端末装置、モバイル・アクセス・ノード3202~3206(たとえば、電波測定エンジンとして構成されたセンサー3322を有する)、およびまたは外部センサーが、電波測定を実行し、入力データ・リポジトリ3404に電波測定を報告することができる。電波測定は、電波測定のための送信装置または電波測定のための受信装置の位置などで、ジオタグを付けられることができる。次いで、入力データ・リポジトリ3404は、中央学習サブシステム3408に電波測定値を提供してもよい。次いで、中央学習サブシステム3408は、電波測定値を用いて無線伝搬モデリング・アルゴリズムを実行して、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面の伝搬経路損失を推定し、伝搬経路損失データを生成することができる。これは、伝搬経路損失を推定するために、電波測定に伴うジオタグ情報を使用することを含みうる。たとえば、電波測定が送信および受信装置の位置両方(たとえば、サービスされる端末装置と、サービスされる端末装置に関して電波測定を実行するモバイル・アクセス・ノードの位置)でジオタグ付けされる場合、伝搬モデリング・アルゴリズムは、電波信号がどこで外側表面を通過したかを近似的に決定できる。伝搬モデリング・アルゴリズムは、電波測定および送信装置と受信装置との間の距離(これは一般に信号強度に反比例する)を用いて、電波信号が外側表面を通過した点における伝搬経路損失を推定することができる。電波測定が一方の側でのみ(たとえば、送信装置または受信装置のみの位置で)ジオタグ付けされる他の場合でも、伝搬モデリング・アルゴリズムは、電波信号が外側表面を通過した外側表面の領域を推定することができることがあり、よって、電波測定値から伝搬経路損失データを導出することができる。電波測定はまた、受信装置が電波信号を受信した角度に関する到来角(Angle-of-Arrival、AoA)情報でジオタグ付けされることもでき、これは同様に、電波信号が外側表面を通過した点を推定するために使用できる。いくつかの側面では、屋内カバレッジ・エリア3212のマップのような他のコンテキスト情報が、たとえば、サービスされる端末装置が電波信号を送信したときに、サービスされる端末装置がどこにあったかを近似することができる。次いで、伝搬モデリング・アルゴリズムは、サービスされる端末装置のこの近似的な位置を使用して、電波信号が外側表面を通過した点、ならびにサービスされる端末装置と電波信号を測定するモバイル・アクセス・ノードとの間の距離を推定することができる。次いで、伝搬モデリング・アルゴリズムは、外側表面上の近似点について伝搬経路損失を近似することができる。いくつかの側面では、伝搬モデリング・アルゴリズムは、サービスされる端末装置とモバイル・アクセス・ノードとの間の経路にある他の障害物からの伝搬経路損失を示す他の電波マップ・データ(たとえば、REM)を、外側表面に起因する伝搬経路損失を単離するために使用することができる。いくつかの側面では、中央学習サブシステム3408は、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面についての伝搬経路損失データを形成するために、そのような電波測定値の大きなデータセットを使用してもよい。
よって、中央学習サブシステム3408は、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面に沿って伝搬経路損失値をプロットするマップ・ベースのデータとして、伝搬経路損失データを生成することができる。いくつかの側面では、中央学習サブシステム3408は、外側表面屋内カバレッジ・エリア3212上に位置するマップ内の諸位置に伝搬経路損失値でタグを付ける(たとえば、これらの位置の記憶された座標にデータを付加する)ことによって、屋内カバレッジ・エリア3212のマップを使用してもよい。
追加的または代替的に、いくつかの側面において、中央学習サブシステム3408は、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面に沿って低伝搬経路損失領域を識別する伝搬経路損失データを使用するように構成されてもよい。場合によっては、この伝搬経路損失データは、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面に沿って伝搬経路損失値をプロットする代わりに、有限個の低伝搬経路損失領域の位置を同定するだけでよいので、マップ・ベースの伝搬経路損失データよりも特定的でなくてもよい。これは、本明細書では、位置ベースの伝搬経路損失データと呼ばれる。たとえば、図32を参照すると、この位置ベースの伝搬経路損失データは、低伝搬経路損失領域の位置として、開口3212a~3212fの位置を識別することができる。よって、基礎になる伝搬経路損失データは、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面に沿った低伝搬経路損失領域の位置を同定するマップ座標であってもよい。この位置ベースの伝搬経路損失データは、屋内カバレッジ・エリア3212のマップに基づくことができ、そこでは、位置(たとえば、それらの座標)は、低伝搬経路損失領域としてタグ付けされる。さらに、いくつかの側面では、低伝搬経路損失領域は、あらかじめ定義されたスケールでの伝搬経路損失評点とペアにされることができ、ここで、評点は、異なる伝搬経路損失値を示す。開口3212dがドアであり、開口3212aが窓である例では、開口3212dについての座標(伝搬経路損失データ内の)は、開口3212aについての座標よりも大きな伝搬経路損失を示す伝搬経路損失評点と対にされうる。これらの伝搬経路損失評点は、マップ・ベースの伝搬経路損失データについて上述した伝搬経路損失値よりも特定的でなくてもよい。
いくつかの側面では、この位置ベースの伝搬経路損失データは、中央軌道コントローラ3210にダウンロードまたはプリインストールされることができる。たとえば、人間のオペレーターが、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面についての伝搬経路損失データをレンダリングすることができる(たとえば、マッピング・ツールのようなコンピュータ援用設計ツールを用いて)。これは低伝搬経路損失領域である位置において仮想マップにタグ付けすることなどによる。次いで、入力データ・リポジトリ3404は、後で使用するために伝搬経路損失データをダウンロードし、記憶することができる。
他の側面では、中央学習サブシステム3408は、位置ベースの伝搬経路損失データを生成するために伝搬モデリング・アルゴリズムを実行してもよい。たとえば、前述のものと同様に、入力データ・リポジトリ3404は、屋内カバレッジ・エリア3212の周囲から電波測定値を収集してもよい。次いで、中央学習サブシステム3408は、電波測定値に対して伝搬モデリング・アルゴリズムを実行し、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面上の低伝搬経路損失領域の位置を同定することを試みてもよい。たとえば、上述のように、中央学習サブシステム3408は、電波測定に基づく(たとえば、可能性としてはジオタグ・データを使用する)送信装置および受信装置の位置、無線信号が外側表面を通過した点、および送信装置と受信装置との間の距離を推定するように構成されてもよい。距離と信号強度との間の逆関係を使用して、中央学習サブシステム3408は、次いで、外側表面上の点における伝搬経路損失を推定し、その点が低い伝搬経路損失(たとえば、閾値未満の伝搬経路損失)を有するか否かを判定してもよい。中央学習サブシステム3408は、電波測定値の大きな集合を用いてこれを行い、よって、外側表面上の点の対応する大きなグループが低い伝搬経路損失を有するか否かの判定を得ることができる。次いで、中央学習サブシステム3408は、低伝搬経路損失であると識別される外側表面上の点を評価し、低伝搬経路損失をもつ点の密度が高い(たとえば、閾値を超える点の密度)外側表面の領域を低伝搬経路損失領域であると識別してもよい。いくつかの側面では、中央学習サブシステム3408は、伝搬経路損失評点を、識別された低伝搬経路損失領域に割り当ててもよく、該評価は、低伝搬経路損失領域内の点の推定された伝搬経路損失に基づく(たとえば、点の推定された伝搬経路損失の平均または他の複合メトリックに基づく)ことができる。
したがって、伝搬経路損失データ(たとえば、マップ・ベース、位置ベース、または他のタイプの伝搬経路損失データ)は、一般に、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面上の伝搬経路損失を特徴付けることができる。先に示したように、いくつかの側面では、屋内カバレッジ・エリア3212は、3つの壁のみを有する建物のように、部分的にのみ屋内であってもよい。これらの場合、伝搬経路損失データは、部分的に屋内の建物(たとえば、欠けている壁、部分的に屋外の部屋など)から帰結する開口を、低い伝搬経路損失値および/または評点を有するものとして特徴付けてもよい。
よって、図35のメッセージ・シーケンス・チャート3500に戻って参照すると、軌道プロセッサ3406において実行される中央軌道アルゴリズムは、ステージ3504の間に、統計モデルの一部として、伝搬経路損失データを使用して、外側表面を通じた伝搬経路損失をモデル化することができる。これは、統計モデルが、マッピングされる領域にわたる電波環境をモデル化する電波マップに基づくときは特に適用可能である。マップ・ベースまたは位置ベースの伝搬経路損失データが、電波マップを生成するために使用される他の入力データと一緒に、電波マップに挿入されうるからである。統計モデルの一部として伝搬経路損失データを使用して、軌道プロセッサ3406は、中央軌道アルゴリズムを実行して、ステージ3504において最適化基準の関数を増加させる(これは最大化することを含みうる)モバイル・アクセス・ノード3202~3206のための粗い軌道を決定してもよい。これは、たとえば、勾配降下または別の最適化アプローチを用いて行なうことができる。
統計モデルが伝搬経路損失データに基づいているので、粗い軌道は、低い伝搬経路損失をもって屋内カバレッジ・エリア3212内の端末装置にサービスできる位置にモバイル・アクセス・ノード3202~3206を位置決めするのを助けることができる。たとえば、伝搬経路損失データは、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面を通じた伝搬経路損失の正確な特徴付けを提供しうるので、中央軌道は、外側表面の低伝搬経路損失領域を通る、モバイル・アクセス・ノード3202~3206間の無線リンクを与える粗い軌道を効果的に決定することができてもよい。図32はこの例を示しており、ここでは、モバイル・アクセス・ノード3202~3206が、低伝搬経路損失領域(たとえば、開口3212a、3212e、および3212f)を通る無線リンクを使用することができうる。伝搬経路損失データは、さまざまな異なる位置での外側表面の伝搬経路損失を特徴付けうるので、統計モデルは、モバイル・アクセス・ノード間の伝搬経路損失を正確に近似することができることがあり、よって、より低い伝搬経路損失を有する無線リンクを与える粗い軌道を決定するために、中央軌道アルゴリズムによって使用されることができる。
いくつかの側面において、中央軌道コントローラ3210は、最適化基準の関数を増加させる初期ルーティングを決定してもよい(たとえば、端末装置をモバイル・アクセス・ノード3202~3206の一つに割り当てる)。中央軌道コントローラ3210は、中央軌道コントローラ714について上述した任意の処理技術を使用して、これらの初期ルーティングを決定しうる。中央軌道コントローラ3210はまた、統計モデルに基づいて初期ルーティングを決定しうるので、初期ルーティングも、伝搬経路損失データに依存しうる。たとえば、伝搬経路損失データが、低い伝搬経路損失を有する屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面上の領域を示すので、中央軌道コントローラ3210は、より低い伝搬経路損失を有する領域で外側表面を通る、モバイル・アクセス・ノードとサービスされる端末装置との間の無線リンクを与える初期ルーティングを決定するように構成されてもよい(たとえば、各サービスされる端末装置のためのデータを中継するために、モバイル・アクセス・ノード3202~3206のうちのどれを割り当てるかを選択する)。
いくつかの側面では、中央軌道コントローラ3210は、ステージ3504において、統計モデルの一部として、予測可能な使用パターンを使用してもよい。よって、中央軌道コントローラ3210は、図20~図31について上述した任意の仕方で、予測可能な使用パターン(たとえば、中央学習サブシステム3408によって生成される)を使用することができる。たとえば、中央軌道コントローラ3210は、中央軌道アルゴリズムを実行する際に、統計モデルの一部として、予測されるユーザー密度、予測される電波条件、および/または予測される使用パターンを使用するように構成されてもよい。したがって、中央軌道コントローラ3210は、ステージ3504で決定される結果として生じる粗い軌道および/または初期ルーティングを、これらの予測可能な使用パターンに基づいて決定することができる。いくつかの側面では、中央軌道コントローラ3210は、スケジューリングおよび資源割り当てを決定する、および/またはフロントホール無線アクセス技術を選択する予測可能な使用パターンを使用してもよい。
次いで、ステージ3508~3514は、一般に、メッセージ・シーケンス・チャート4100について前述した手順に従ってもよく、簡潔のため、ここでは手短かに説明する。図35に示されるように、中央軌道コントローラ3210は、ステージ3506においてモバイル・アクセス・ノード3202~3206に粗い軌道および初期ルーティングを送信してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212(たとえば、初期ルーティングによって指定される)にある、サービスされる端末装置との接続性を確立してもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、粗い軌道に従って移動しながら、ステージ3510a~3510bにおいて、サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワーク(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード3208)との間で、データを中継してもよい。中央軌道コントローラ3210が、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面の伝搬経路損失データを使用して粗い軌道を決定したので、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、サービスされる端末装置との(屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面を通じた)より強いリンクを与える位置にモバイル・アクセス・ノード3202~3206を位置決めする軌道を使用してもよい。したがって、これは電波パフォーマンスの改善(たとえば、SNRの低減)に役立つ。
次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206およびサービスされる端末装置は、ステージ3512においてパラメータ交換を実行してもよい。たとえば、サービスされる端末装置がモバイル・アクセス・ノード3202~3206に電波測定値を報告し返す。一例としてモバイル・アクセス・ノード3202を用いると、モバイル・アクセス・ノード3302のローカル・コントローラ3320は、ベースバンド・サブシステム3306を介して、サービスされる端末装置から電波測定値を受信し、ローカル軌道アルゴリズムにおける入力データとして使用するために、それらを記憶してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202~3206はまた、サービス対象の端末装置から受信した信号に対して自身の電波測定を実行してもよい。たとえば、センサー3322は、電波測定エンジンとして構成されてもよく、結果として得られた電波測定値をローカル・コントローラ3320に提供してもよい。
次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ステージ3514において、軌道および/またはルーティングのローカルな最適化を実行してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202を使用する例において、ローカル・コントローラ3320は、入力データに基づいて粗い軌道を更新するために、ローカル軌道アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。入力データは、電波測定を含むことができる。いくつかの側面において、ローカル軌道アルゴリズムは、最適化基準の関数を増加させる(これは最大化することを含みうる)モバイル・アクセス・ノード3202のための更新された軌道を決定してもよい。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202は、伝搬経路損失データを更新するために、ローカル学習サブシステム3318を使用してもよい。たとえば、中央軌道コントローラ3210は、屋内カバレッジ・エリア3212についての伝搬経路損失データをモバイル・アクセス・ノード3202に以前に(たとえば、ステージ3506の間に)送っていてよく、それをモバイル・アクセス・ノード3202は、ローカル学習サブシステム3318に記憶してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202は、電波測定値をもローカル学習サブシステム3318に提供してもよい。次いで、ローカル学習サブシステム3318は、電波測定値を使用して伝搬経路損失データを更新してもよい。たとえば、ローカル学習サブシステム3318は、無線信号が屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面を通過した点、送信装置と受信装置との間の距離、および屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面の対応する伝搬経路損失を推定するために、ジオタグ付けされた電波測定を使用してもよい。次いで、ローカル学習サブシステム3318は、この伝搬経路損失を使用して、伝搬経路損失データを更新してもよい。これはたとえば、点またはその近傍の座標におけるマップ・ベースの伝搬経路損失データの伝搬経路損失値を更新すること、点が入る低伝搬経路損失領域における位置ベースの伝搬経路損失データについての伝搬経路損失評点を更新すること、および/または、位置ベースの伝搬経路損失データの既存の低伝搬経路損失領域に新しい低伝搬経路損失領域を追加することによる。
次いで、ローカル・コントローラ3320は、更新された伝搬経路損失データを使用して、ローカル軌道アルゴリズムを実行してもよい。これはたとえば、最適化基準の関数を増大させる更新された経路を決定することによる(ここで、最適化基準の関数は、更新された伝搬経路損失データに基づく統計モデルを用いて近似される)。次いで、モバイル・アクセス・ノード3202は、(たとえば、サービスされる端末装置とネットワーク・アクセス・ノード3208との間でデータを中継することによって)サービスされる端末装置にアクセスを提供する間、更新された軌道に従って移動してもよい。
伝搬経路損失データと対応する統計モデルが更新されると、ローカル軌道アルゴリズムによって生成された更新された軌道は前記粗い軌道とは異なる可能性がある。場合によっては、更新された軌道は、改善されたリンク強度をもたらす可能性がある。特に、モバイル・アクセス・ノード3202は、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面に沿った伝搬経路損失の、より正確な特徴付けを有する可能性があるため、モバイル・アクセス・ノード3202は、外側表面を通じて、サービスされる端末装置への強いリンクを有する更新された軌道をより正確に決定することができる可能性がある。
いくつかの側面において、ローカル・コントローラ3320は、更新されたルーティングを得るために、初期ルーティングを追加的に更新し、次いで、更新されたルーティングを使用して、モバイル・アクセス・ノード3202がどのサービスされる端末装置にアクセスを提供するかを制御してもよい。さまざまな側面において、モバイル・アクセス・ノード3202はまた、ステージ3514において(たとえば、上述の任意の仕方で)予測可能な使用パターンを使用してもよい。これは、スケジューリングおよび資源割り当てを決定するため、および/またはフロントホール無線アクセス技術を選択するために、予測可能な使用パターンを使用することを含みうる。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、メッセージ・シーケンス・チャート3500のこの手順の一部を繰り返すことができる。たとえば、中央軌道コントローラ3210は、新しい粗い軌道を周期的に再決定し、新しい粗い軌道をモバイル・アクセス・ノード3202~3206に送るように構成されてもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、粗い軌道に従って移動し、その後、新しい粗い軌道を更新して、更新された軌道を得ることができる。次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、更新された軌道に従って移動する間に、サービスされる端末装置にアクセスを提供することができる。
先に示したように、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、中央軌道コントローラとは独立して、自分の軌道を決定することができる。図36は、このプロセスの例を示す、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート3600を示す。図36に示されるように、サービスされる端末装置は、まず、ステージ3602aにおいてモバイル・アクセス・ノード3202~3206に接続してもよい。これは、ランダムアクセス接続手順のような任意の接続手順を含むことができる。モバイル・アクセス・ノード3202~3206はまた、ステージ3602aにおいてネットワーク・アクセス・ノード3208に接続してもよく、よって、サービスされる端末装置とネットワーク・アクセス・ノード3208との間でユーザー・データを中継するためにモバイル・アクセス・ノード3202~3206によって使用される無線バックホール・リンクを確立してもよい。
次いで、ネットワーク・アクセス・ノード3208は、ステージ3604において、屋内カバレッジ・エリア3212に関するコンテキスト情報をモバイル・アクセス・ノード3202~3206に送信してもよい。いくつかの側面において、このコンテキスト情報は、たとえば、屋内カバレッジ・エリア3212についてのマップ・データ、または近隣環境に関する他の情報を含みうる。いくつかの側面では、コンテキスト情報は、マップ・ベースの伝搬経路損失データまたは位置ベースの伝搬経路損失データのような伝搬経路損失データを含むことができる。ネットワーク・アクセス・ノード3208は、屋内カバレッジ・エリア3212に関する事前構成されたコンテキスト情報を記憶するサーバーなどの外部データ・ネットワークからこのコンテキスト情報を受信してもよい。よって、コンテキスト情報は事前に定義されることができる。
次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ステージ3606において粗い軌道を決定してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、中央軌道コントローラから独立して動作するので、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、図35の中央軌道コントローラ3210についてステージ3504について前述した処理を実行してもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、最適化基準の関数を増加させる(これは最大化することを含みうる)粗い軌道を決定するために、ローカル・コントローラ3320を用いてローカル軌道アルゴリズムを実行してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ローカル軌道アルゴリズムの一部として、上述の任意のタイプの軌道関連処理を使用することができる。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ローカル・コントローラ3320が、逐次反復的に第1フェーズでフロントホールに基づいて(たとえば、フロントホールに依存するがバックホールには依存しない最適化基準の関数を増加させるよう)粗い軌道を更新することと、第2フェーズでバックホールに基づいて(たとえば、バックホールに依存する関数を最適化するよう)粗い軌道を更新することとの間で交替する二相最適化を使用するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ローカル軌道アルゴリズムのために使用される統計モデルの一部として伝搬経路損失データを使用してもよい。上述のように、いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノード3208は、ステージ3604において、コンテキスト情報の一部として、伝搬経路損失データを送信してもよい。ローカル・コントローラ3320は、この伝搬経路損失データを(ベースバンド・サブシステム3306を介して)受信し、それをローカル軌道アルゴリズムの実行のために保存してもよい。他の側面では、ネットワーク・アクセス・ノード3208は、ステージ3604において、コンテキスト情報の一部として、屋内カバレッジ・エリア3212に関する他のコンテキスト情報を送信してもよい。ネットワーク・アクセス・ノード3208が伝搬経路損失データを提供しないいくつかの側面においては、モバイル・アクセス・ノード3202~3206が、伝搬経路損失データをローカルに生成するように構成されてもよい。
モバイル・アクセス・ノード3202を使用する例において、モバイル・アクセス・ノード3202は、伝搬経路損失データを生成するために、ローカル学習サブシステム3318を使用してもよい。いくつかの側面では、ローカル学習サブシステム3318は、ステージ3504に関する中央学習サブシステム3408について上述したものと同じまたは類似の技術を使用してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202は、ローカル学習サブシステム3318において、電波測定値(たとえば、サービスされる端末装置またはネットワーク・アクセス・ノード3208によって測定報告として提供されるか、またはセンサー3322によってローカルに決定される)を収集してもよい。次いで、ローカル学習サブシステム3318は、(やはりジオタグ付けされることができる)電波測定値に基づいて伝搬経路損失データを決定するために、伝搬モデリング・アルゴリズムを実行するように構成されてもよい。この伝搬経路損失データは、マップ・ベースの伝搬経路損失データまたは位置ベースの伝搬経路損失データでありうる。ネットワーク・アクセス・ノード3208が、屋内カバレッジ・エリア3212についてのマップ・データなど、屋内カバレッジ・エリア3212に関する他のコンテキスト情報を提供するいくつかの側面においては、ローカル学習サブシステム3318は、位置ベースの伝搬経路損失データを生成するためにマップ・データを使用するように構成されてもよい(たとえば、マップ・データを使用して、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面をプロットして、外側表面上の異なる点に伝搬損失値でタグを付けする、または種々の領域を低伝搬経路損失領域として同定することによって)。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206のうちの一つは、そのローカル学習サブシステム3318を用いて伝搬経路損失データを生成し、次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206のうちの他方に伝搬経路損失データを送信するように構成されてもよい(たとえば、それらのノード・インターフェース3316を使って)。いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、伝搬モデリング・アルゴリズムに関わる処理を自分たちの間で分配し、それぞれ処理の異なる部分を実行するように構成されてもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、結果として得られたデータを一緒にコンパイルして、伝搬経路損失データを得てもよい。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ステージ3606において、ローカル軌道アルゴリズムによって使用される統計モデルの一部として、予測可能な使用パターン(たとえば、予測されるユーザー密度、予測される電波条件、および/または予測可能なアクセス使用)を使用してもよい。いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206はまた、ステージ3606の一部として、初期ルーティングを決定し、スケジューリングおよび資源割り当てを決定し、および/またはフロントホール無線アクセス技術を選択してもよい。これは、上述の任意の関連する処理を含むことができる。
図35を参照すると、ステージ3606において粗い軌道を決定した後、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ステージ3608a~3608bにおいて、サービスされる端末装置およびネットワーク・アクセス・ノード3208とのデータ伝送を実行してもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、サービス対象の端末装置とネットワーク・アクセス・ノード3208との間でデータを中継することによって、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービス対象の端末装置にアクセスを提供することができる。モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、サービスされる端末装置にアクセスを提供しながら、それぞれの粗い軌道をたどることができる(たとえば、ローカル・コントローラ3320が、粗い軌道を移動コントローラ3328に提供し、次いで該移動コントローラ3328が、粗い軌道に従ってモバイル・アクセス・ノードを移動させるよう操縦・移動機械3330を制御しうる)。
図36に示されるように、サービスされる端末装置は、ステージ3610において、パラメータをモバイル・アクセス・ノード3202~3206に報告し返すことができる。これは、たとえば、サービスされる端末装置が電波測定値、現在の位置、および/またはジオタグ付けされた電波測定値を提供することを含むことができる。いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、センサー3322を用いて自身の電波測定を実行してもよい。これらの電波測定値、現在の位置、およびジオタグ付けされた電波測定値は、ローカル軌道アルゴリズムのための入力データを形成してもよい。
次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ステージ3612において、粗い軌道を更新して、更新された軌道を得てもよい。モバイル・アクセス・ノード3202を使用する例において、ローカル・コントローラ3320は、前記入力データを用いて統計モデルを更新し、次いで、更新された統計モデルを使用して、最適化基準の関数を増加させるモバイル・アクセス・ノード3202のための更新された軌道を決定してもよい。いくつかの側面では、ローカル学習サブシステム3318が前記入力データを使って伝搬経路損失データを更新してもよい。これはたとえば、ジオタグ付けされた電波測定を使って、外側表面上の諸点についての伝搬経路損失値を更新する、および/または低伝搬経路損失領域を識別または更新することによる。ローカル・コントローラ3320は、次いで、この更新された伝搬経路損失データを更新された統計モデルの一部として使用してもよく、したがって、更新された軌道は、更新された伝搬経路損失データに基づいてもよい。
モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ステージ3612において軌道を更新して更新軌道を得た後、ステージ3614aおよび3614bにおいて、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービスされる端末装置およびネットワーク・アクセス・ノード3208とのデータ伝送を実行してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、サービスされる端末装置とネットワーク・アクセス・ノード3208との間でデータを中継しながら、それぞれの更新された軌道に従って移動することができ、よって、サービスされる端末装置にアクセスを提供することができる。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ステージ3610~3614bを反復してもよく、サービスされる端末装置からパラメータを受信し、自分の軌道を更新し、サービスされる端末装置とネットワーク・アクセス・ノード3208との間でデータを中継することによってサービスされる端末装置にアクセスを提供することを続けてもよい。更新された軌道は、屋内カバレッジ・エリア3212の伝搬経路損失を特徴付ける伝搬経路損失データに基づきうるため、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、サービスされる端末装置への強いリンク(たとえば、より低い伝搬経路損失および/またはより高いSNRを有するリンク)を与える軌道を使用することができてもよい。したがって、サポートされているデータ転送速度およびその他のリンク品質メトリックが改善されうる。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、互いに協調してステージ3606を実行するように構成されてもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、自分たちの粗い軌道を決定するために協調してもよい。よって、個々の粗い軌道を独立に決定する代わりに、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、互いの粗い軌道に依存して、自分たちの粗い軌道を決定することができる。
たとえば、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、段階3506において自分たちの粗い軌道を逐次的に決定してもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202が最初にその粗い軌道を決定してもよい。すなわち、モバイル・アクセス・ノード3202のローカル・コントローラ3320は、最適化基準の関数(たとえば、サポートされるデータレートまたはリンク品質メトリックに関連する)を定義し、最適化基準の関数を増加させる(たとえば、最大化する)、モバイル・アクセス・ノード3202のための粗い軌道を決定してもよい。最適化基準の関数は、屋内カバレッジ・エリア3212の周囲の電波環境の統計モデルに基づくことができ、これは、伝搬経路損失データ、他の電波マップ・データ、電波測定値、サービスされる端末装置の位置、および/または予測可能な使用パターンを使用して、電波環境を近似することができる。
次いで、モバイル・アクセス・ノード3202がその粗い軌道を決定した後、ローカル・コントローラ3320は、粗い軌道をモバイル・アクセス・ノード3204に送信してもよい(たとえば、ノード・インターフェース3316およびベースバンド・サブシステム3306を介して;これは、モバイル・アクセス・ノード3204に信号を送信するために装置間リンクを使用してもよい)。次いで、モバイル・アクセス・ノード3204のローカル・コントローラ3320は、モバイル・アクセス・ノード3202の粗い軌道を考慮しながら、それ自身の粗い軌道を決定してもよい。たとえば、統計モデルの一部として、ローカル・コントローラ3320は、モバイル・アクセス・ノード3202によって屋内カバレッジ・エリア3212内の端末装置に提供される電波カバレッジを推定してもよい(たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202がその粗い軌道をたどっている間に、モバイル・アクセス・ノード3202と屋内カバレッジ・エリア3212内の種々の点との間のリンク強度を推定することによって)。次いで、ローカル・コントローラ3320は、モバイル・アクセス・ノード3202によってその粗い軌道で提供される推定電波カバレッジを与えられたもとで、最適化基準の関数を増加させるモバイル・アクセス・ノード3204のための粗い軌道を決定することができる。
次いで、モバイル・アクセス・ノード3204のローカル・コントローラ3320は、その粗い軌道およびモバイル・アクセス・ノード3202のための粗い軌道をモバイル・アクセス・ノード3206に送ってもよい。次いで、モバイル・アクセス・ノード3206のローカル・コントローラ3320は、モバイル・アクセス・ノード3204および3206の粗い軌道を使用して自分自身の粗い軌道を決定してもよい(たとえば、モバイル・アクセス・ノード3204および3206によって屋内カバレッジ・エリア3212に提供される電波カバレッジを推定し、この推定電波カバレッジを与えられたもとでの最適化基準の関数を増加させる、モバイル・アクセス・ノード3206のための粗い軌道を決定することによって)。次いで、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、サービス対象の端末装置とネットワーク・アクセス・ノード3208との間でデータを中継しながら、それらの粗い軌道をたどることができる。モバイル・アクセス・ノード3202~3206はまた、サービスされる端末装置からパラメータを受信し、その軌道を更新し(たとえば、すぐ上で述べたように互いに協調して)、更新された軌道に従って移動しながらデータを中継してもよい。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、異なる地理的領域に割り当てられてもよく、それぞれ割り当てられた地理的領域内の軌道を決定するよう制約されてもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202は第1の地理的領域に割り当てられてもよく、モバイル・アクセス・ノード3204は第2の地理的領域に割り当てられてもよく、モバイル・アクセス・ノード3206は第3の地理的領域に割り当てられてもよい。地理的領域は、異なっていてもよい(たとえば、相互に排他的である、または実質的に重複しない)。よって、ローカル・コントローラ3320が、モバイル・アクセス・ノード3202のための軌道(粗い軌道または更新された軌道)を決定するとき、ローカル・コントローラ3320は、最適化基準の関数を増大させる第1の地理的領域内の軌道を決定するように構成されてもよい。よって、地理的境界を有さない軌道を決定する代わりに、ローカル・コントローラ3320は、モバイル・アクセス・ノード3202に割り当てられた第1の地理的領域によって制約される軌道を決定するように構成されてもよい。モバイル・アクセス・ノード3204および3206は、同様に、それぞれ割り当てられた第2および第3の地理的領域内の軌道を決定するように構成されてもよい。いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、モバイル・アクセス・ノード3202~3206のそれぞれに割り当てられた地理的領域を決定するために、ネゴシエーション手続きを実行してもよい(たとえば、それらのローカル・コントローラ3320によってそれらのセル・インターフェース3314を用いて実行される信号交換を介して)。
いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212内の異なる地理的領域にサービスを提供するように割り当てられてもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202は、屋内カバレッジ・エリア3212内の第1の地理的領域にサービスを提供するように割り当てられてもよく、モバイル・アクセス・ノード3204は、屋内カバレッジ・エリア3212内の第2の地理的領域にサービスを提供するように割り当てられてもよく、モバイル・アクセス・ノード3206は、屋内カバレッジ・エリア3212内の第3の地理的領域にサービスを提供するように割り当てられてもよい。モバイル・アクセス・ノード3202を例として使うと、モバイル・アクセス・ノード3202のローカル・コントローラ3320は、屋内カバレッジ・エリア3212内の第1の地理的領域における最適化基準の関数を増加させる軌道を決定するように構成されてもよい。よって、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、屋内カバレッジ・エリア3212内でそれぞれ割り当てられた地理的領域における最適化基準の関数を増加させる軌道を決定するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、アンテナ・システム3302のビームステアリング方向を制御するために伝搬経路損失データを使用してもよい。たとえば、アンテナ・ビームを低伝搬経路損失領域を通じて屋内カバレッジ・エリア3212に操向することによって、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、リンク強度を改善し、その結果、最適化基準を増加させることができる。
図37は、モバイル・アクセス・ノード3202~3206および屋内カバレッジ・エリア3212を使用する例を示す。図37に示されるように、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、アンテナ・ビーム3702~3706(たとえば、ビームステアリングおよび/またはビームフォーミングによって操向および成形される送信または受信のための方向性放射パターン)を、屋内カバレッジ・エリア3212の外側表面の特定の領域を通じて、屋内カバレッジ・エリア3212に操向してもよい。図37に示される例では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、アンテナ・ビーム3702~3706を、外側表面(たとえば、開口3212a、3212e、および3212f)における低伝搬経路損失領域を通じて操向してもよい。よって、いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、伝搬経路損失データに基づくアンテナ・ビーム3702~3706についてビームステアリング方向を使用してもよい。伝搬経路損失データは、外側表面を通る伝搬経路損失を特徴付けるので、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、低伝搬経路損失領域で外側表面を通過するアンテナ・ビームを生じるビームステアリング方向を使用することができうる。
いくつかの側面では、中央軌道コントローラ3210は、ビームステアリング方向を決定し、ビームステアリング方向をモバイル・アクセス・ノード3202~3206に提供するように構成されてもよい。これらの側面において、軌道プロセッサ3406は、メッセージ・シーケンス・チャート3500のステージ3504で実行される中央軌道アルゴリズムの一部などとして、ビームステアリング方向を決定するように構成されてもよい。他の側面では、モバイル・アクセス・ノード3202~3206は、ローカルに(たとえば、中央軌道コントローラから独立して)ビームステアリング方向を決定するように構成されてもよい。これらの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206のローカル・コントローラ3320は、メッセージ・シーケンス・チャート3500のステージ3516またはメッセージ・シーケンス・チャート3600のステージ3606および3612で実行されるローカル軌道アルゴリズムの一部などとして、ビームステアリング方向を決定するように構成されてもよい。両方のオプションは、関連する処理の類似性のため、下記で同時並行して記述される。
上述のように、軌道プロセッサ3406/ローカル・コントローラ3320は、伝搬経路損失データに基づいてビームステアリング方向を決定することができる。たとえば、伝搬経路損失データがマップ・ベースの伝搬経路損失データである場合、軌道プロセッサ3406/ローカル・コントローラ3320は、軌道およびビームステアリング方向の両方(たとえば、調整可能な軌道およびビームステアリング方向の両方の未知変数)に依存するように、最適化基準の関数を定義するように構成されてもよい。統計モデル(最適化基準の関数がそれから導出される)が伝搬経路損失データに基づいているので、軌道プロセッサ3406/ローカル・コントローラ3320は、伝搬経路損失データを考慮して最適化基準の関数を増大させる軌道およびビームステアリング方向を決定することができる。
多くの場合、外側表面の低伝搬経路損失領域を通過するアンテナ・ビームを生成するビームステアリング方向は、最適化基準の関数を増加させる。たとえば、外側表面の低伝搬経路損失領域を通過するアンテナ・ビームは、外側表面の高伝搬経路損失領域を通過する等価なアンテナ・ビームよりも、より高いサポートされるデータおよびより高いリンク品質メトリックを与えうる。よって、軌道プロセッサ3406/ローカル・コントローラ3320は、図37に示されるように、外側表面の低伝搬経路損失領域を通過するアンテナ・ビームを生じるビームステアリング方向を決定しうる。
伝搬経路損失データが位置ベースの伝搬経路損失データ(たとえば、外側表面における低伝搬経路損失領域の位置を識別する)である場合、軌道プロセッサ3406/ローカル・コントローラ3320は、伝搬経路損失データにおいて識別される低伝搬経路損失領域のほうにアンテナ・ビームを向けるビームステアリング方向を決定するように構成されてもよい。たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202の場合、伝搬経路損失データは、開口3212aが位置する低伝搬経路損失領域が存在することを指定してもよい(たとえば、開口3212aの位置を識別する座標を指定してもよい)。よって、モバイル・アクセス・ノード3202についてのビームステアリング方向を選択する際に、軌道プロセッサ3406/ローカル・コントローラ3320は、開口3212aを通してまたは開口に向かってアンテナ・ビーム3702を操向するビームステアリング方向を選択してもよい。これは、同様に、図37に示されるように、それぞれ、モバイル・アクセス・ノード3204および3206、ならびに開口3212eおよび3212fに対しても成り立ちうる。
中央軌道コントローラ3210がビームステアリング方向を決定する側面では、中央軌道コントローラ3210は、ビームステアリング方向をモバイル・アクセス・ノード3202~3206に(たとえば、図35のステージ3506の一部として)送信してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202を例として使うと、ローカル・コントローラ3320は、中央軌道コントローラ3210からビームステアリング方向を示す信号を受信し、次いで、ベースバンド・サブシステム3306にビームステアリング方向を提供してもよい。モバイル・アクセス・ノード3202~3206がローカルにビームステアリング方向を決定する側面において、それらのそれぞれのローカル・コントローラ3320は、ビームステアリング方向を決定し、それをベースバンド・サブシステム3306に提供してもよい。
ビームステアリング方向を受信した後、ベースバンド・サブシステム3306は、アンテナ・システム3302を介してビームステアリングを制御するために、ビームステアリング方向を使用して送受信を行うことができる。これは、アナログ・ビームステアリング、デジタル・ビームステアリング、またはハイブリッド・ビームステアリングを含みうる。いくつかの側面では、軌道プロセッサ3406は、更新された伝搬経路損失データに基づいてビームステアリング方向を更新してもよく、ビームステアリング方向をモバイル・アクセス・ノード3202~3206に送信してもよい。いくつかの側面では、一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノード3202~3206のローカル・コントローラ3320は、更新された伝搬経路損失データに基づいてビームステアリング方向を更新してもよい。
いくつかの側面において、図32の場合のように、屋内カバレッジ・エリア3212へのアクセスを提供するために利用可能なモバイル・アクセス・ノードのフリートが存在してもよい。所与の時間における現在の容量に依存して、屋内カバレッジ・エリア内の端末装置にアクセスを、フリートの一部のみを用いて提供することが可能でありうる。たとえば、図32を参照すると、屋内カバレッジ・エリア3212に(たとえば、昼間に)より少数のユーザーがいる場合、屋内カバレッジ・エリア3212にモバイル・アクセス・ノード3202のみを用いてサービスを効果的に提供することが可能でありうる。したがって、モバイル・アクセス・ノード3204および3206は必要とされず、後の使用のために充電ステーションにドッキングするなどして、非アクティブ化されてもよい。屋内カバレッジ・エリア3212内により多くのユーザーが存在する場合、屋内カバレッジ・エリア3212内のユーザーにアクセスを提供するのを助けるために、モバイル・アクセス・ノード3204および/またはモバイル・アクセス・ノード3206が再アクティブ化されてもよい(たとえば、充電ステーションから呼び戻されてもよい)。
いくつかの側面では、中央軌道コントローラ3210は、所与の時間に配備すべきフリートからのモバイル・アクセス・ノードの数に関するこれらの決定を扱うようにも構成されてもよい。たとえば、軌道プロセッサ3406は、所与の時間にフリートから展開するいくつかのモバイル・アクセス・ノードを決定し、それらのモバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定し、次いでそれらをアクティブ化し、粗い軌道を指定する信号をモバイル・アクセス・ノードに送信するように構成されうる。
図38は、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート3800を示し、これは、いくつかの側面による、この手順の例を示す。図38に示されるように、中央軌道コントローラ3210は、ステージ3802内の屋内カバレッジ・エリア3212の容量要件を推定するように構成されてもよい。中央軌道コントローラ3210は、軌道プロセッサ3406でステージ3802を実行してもよい。たとえば、軌道プロセッサ3406は、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービスされる端末装置の数および/またはサービスされる端末装置のデータ使用に基づいて、屋内カバレッジ・エリア3212の容量要件を推定してもよい。たとえば、サービスされる端末装置の数がより多いこと、および/またはデータ使用量の高いサービスされる端末装置が存在することは、一般的に容量要件を増大させる可能性がある。よって、サービスされる端末装置の数がより多い、および/またはデータ使用量の多いサービスされる端末装置が存在する場合、屋内カバレッジ・エリア3212は、サービスされる端末装置をサポートするために、大容量の無線アクセス・リンクを必要としうる。
いくつかの側面では、軌道プロセッサ3406は、屋内カバレッジ・エリアの帯域幅要件としての容量要件を推定しうる。たとえば、軌道プロセッサ3406は、屋内カバレッジ・エリア3212に関するコンテキスト情報を使用して、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービスされる端末装置をサポートするための帯域幅要件を推定してもよい。コンテキスト情報は、たとえば、屋内カバレッジ・エリア3212内のいくつかのサービスされる端末装置を示す情報、またはサービスされる端末装置の全体的なまたは個々のデータ使用を示す情報でありうる。いくつかの側面において、モバイル・アクセス・ノード3202~3206および/またはネットワーク・アクセス・ノード3208は、このコンテキスト情報を収集し(たとえば、サービスされる端末装置の通信活動に関する観察に基づいて)、それを中央軌道コントローラ3210に報告してもよい。次いで、軌道プロセッサ3406は、コンテキスト情報を使用して、サービスされる端末装置の数、サービスされる端末装置の全体的なまたは個々のデータ使用量、そしてその後、サービスされる端末装置のデータ使用をサポートするための帯域幅の量を決定してもよい。この決定された帯域幅が、容量要件でありうる。
いくつかの側面において、軌道プロセッサ3406は、ステージ3802の推定の一部として予測可能な使用パターンを使用してもよい。たとえば、中央学習サブシステム3408は、予測されるユーザー密度、予測される電波条件、および/または予測されるアクセス使用に関連して、屋内カバレッジ・エリア3212のための予測可能な使用パターンをあらかじめ生成していてもよい。次いで、軌道プロセッサ3406は、予測されたユーザー密度、予測された電波条件、および/または予測されたアクセス使用を使って、サービスされる端末装置の数、および/またはサービスされる端末装置の全体的なまたは個々のデータ使用量を推定することができる。次いで、軌道プロセッサ3406は、サービスされる端末装置の推定数および/またはサービスされる端末装置の全体的なまたは個々のデータ使用量に基づいて、容量要件(たとえば、帯域幅の量)を推定することができる。
いくつかの側面では、軌道プロセッサ3406は、屋内カバレッジ・エリア3212の電波条件に基づいて容量要件を設定してもよい。たとえば、電波条件が強い場合、モバイル・アクセス・ノード3202~3206間の無線リンクは、より高いSINRを有する可能性がある。このより高いSINRは、次に、より高いデータレートをサポートすることができ、よって、利用可能な帯域幅のスペクトル使用は、より効率的でありうる。よって、ある場合には、強力な電波条件は、容量要件を減少させることができる(たとえば、サービスされる端末装置をサポートするために帯域幅の量を減少させることができる)。したがって、軌道プロセッサ3406は、現在のまたは予測される電波条件に依存して(たとえば、現在のまたは予測されるSINRに基づいて)容量要件をスケーリングすることなどによって、ステージ3802において屋内カバレッジ・エリア3212の容量要件を推定するために、電波測定(たとえば、コンテキスト情報において提供される)および/または予測される電波条件(たとえば、予測可能な使用パターンの一部)を使用してもよい。
ステージ3802において屋内カバレッジ・エリア3212の容量要件を推定した後、軌道プロセッサ3406は、ステージ3804内において容量要件に基づいて展開するいくつかのモバイル・アクセス・ノードを決定してもよい。たとえば、容量要件が帯域幅の量である場合、軌道プロセッサ3406は、その帯域幅の量を提供することができるモバイル・アクセス・ノードの数として、モバイル・アクセス・ノードの数を決定してもよい。いくつかの場合において、バイル・アクセス・ノードがある量の帯域幅を提供することが知られており、軌道プロセッサ3406が、集団的にその帯域幅の量を提供するいくつかのモバイル・アクセス・ノードを選択する場合には、これはストレートな計算でありうる。
いくつかの側面では、軌道プロセッサ3406は、ステージ3804の決定に冗長性パラメータを導入してもよい。たとえば、図26および図27について上述したように、いくつかの場合には、モバイル・アクセス・ノード3602~3208は、たとえば、その電源を再充電するためにその軌道から離れることができる。この軌道逸脱は、モバイル・アクセス・ノード3202~3206を、屋内カバレッジ・エリア3212に無線アクセスを提供することから外れさせる可能性があるため、再充電するモバイル・アクセス・ノードの軌道逸脱を補償することができる追加のモバイル・アクセス・ノードを配備することが有利でありうる。
よって、この冗長性パラメータは、ステージ3804において配備のために選択されるモバイル・アクセス・ノードの数を増加させる可能性がある。たとえば、いくつかの側面において、軌道プロセッサ3406は、容量要件(ステージ3802で推定される)をサポートするために、そうでなければ正当化されない一つの追加のモバイル・アクセス・ノードを選択するように構成されてもよい。言い換えると、冗長性パラメータは、展開する追加モバイル・アクセス・ノードの数を指定してもよく、1(または、代替的には別の量)に等しくてもよい。他の側面では、冗長性パラメータは割合であってもよく、軌道プロセッサ3406は、(容量要件を満たすことのできる)モバイル・アクセス・ノードの数をその割合でスケーリングして、ステージ3804で配備するモバイル・アクセス・ノードの数を決定するように構成されてもよい。
次いで、中央軌道コントローラ3210は、ステージ3806において、ステージ3804で決定されたモバイル・アクセス・ノードの数をアクティブ化させることができる。たとえば、軌道プロセッサ3406は、ステージ3804で決定された数量に等しい量の、利用可能なモバイル・アクセス・ノードのフリートからのモバイル・アクセス・ノードを選択することができる。中央軌道コントローラ3210のノード・インターフェース3402は、選択されたモバイル・アクセス・ノードに展開するように指示する、選択されたモバイル・アクセス・ノードへの信号を(中央軌道コントローラ3210がインターフェースする無線アクセス・ネットワークを介して)送信してもよい。いくつかの側面では、中央軌道コントローラ3210は、選択されたモバイル・アクセス・ノードに対する粗い軌道、初期ルーティング、スケジューリングおよび資源割り当て、および/またはフロントホール無線アクセス技術選択を決定してもよく、また、ステージ3806においてこれらの命令を送信してもよい。
選択されたモバイル・アクセス・ノード(たとえば、モバイル・アクセス・ノード3202~3206の一つまたは複数)は、次いで、ステージ3808において(たとえば、それぞれのローカル・コントローラ3320において)最適化基準の関数を増加させる軌道(たとえば、粗い軌道または更新された軌道)を決定してもよい。選択されたモバイル・アクセス・ノードのローカル・コントローラ3320は、本明細書に記載される任意の技術によって、これらの軌道を決定してもよい。たとえば、最適化基準は、サービスされる端末装置のそれぞれの無線アクセス接続のサポートされるデータレートが閾値を超える確率でありうる。
図26および図27について先に述べたように、選択されたモバイル・アクセス・ノードは、充電のために自分の軌道から離れるときに、中央軌道コントローラ3210におよび/または互いに通知してもよい。それらのローカル・コントローラ3320および/または中央軌道コントローラ3210の軌道プロセッサ3406は、次いで、再充電するモバイル・アクセス・ノードの軌道調整を補償するために、他の選択されたモバイル・アクセス・ノードのための更新された軌道を決定してもよい。
いくつかの側面では、中央軌道コントローラ3210は、選択されたモバイル・アクセス・ノードを経時的に更新するように構成されてもよい。たとえば、中央軌道コントローラ3210の軌道プロセッサ3406は、屋内カバレッジ・エリア3212内のサービスされる端末装置の数、および/またはサービスされる端末装置の全体的なまたは個々のデータ使用量を監視し続けてもよい。次いで、軌道プロセッサ3406は、屋内カバレッジ・エリア3212の容量要件を再評価し、容量要件に基づいて展開するモバイル・アクセス・ノードの更新された数を決定してもよい。次いで、軌道プロセッサ3406は、モバイル・アクセス・ノードの更新された数がモバイル・アクセス・ノードの以前の数より多いまたは少ない場合に応じて、追加のモバイル・アクセス・ノードをアクティブにし、および/または不必要なモバイル・アクセス・ノードを非アクティブ化しうる。
図39は、中央軌道コントローラを動作させる方法3900を示す。図39に示されるように、方法3900は、無線リンク最適化基準の関数に基づいて、モバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定するステップ(3902)であって、無線リンク最適化基準の関数は、屋内カバレッジ・エリアの外側表面についての伝搬経路損失データに基づいており、異なる粗い軌道のための無線リンク最適化基準を近似するステップと、モバイル・アクセス・ノードに粗い軌道を送信するステップ(3904)とを含む。
図40は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法4000を示す。図40に示されるように、方法4000は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するステップ(4002)と、無線リンク最適化基準の関数に基づいて軌道を決定するステップ(4004)であって、無線リンク最適化基準の関数は、屋内カバレッジ・エリアの外側表面についての伝搬経路損失データに基づいており、異なる軌道についての無線リンク最適化基準を近似するステップと、軌道に従ってモバイル・アクセス・ノードを動かすときに、サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するステップ(4006)とを含む。
図41は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法4100を示す。図41に示されるように、方法4100は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するステップ(4102)と、無線リンク最適化基準の関数を使って軌道を決定するステップ(4104)であって、該無線リンク最適化基準の関数は屋内カバレッジ・エリアの外側表面の表面伝搬経路損失データに基づく、ステップと、軌道に従ってモバイル・アクセス・ノードを動かす際に、サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するステップ(4106)とを含む。
図42は、中央軌道コントローラを動作させる方法4200を示す。図42に示されるように、方法4200は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置によるデータ使用をサポートするための帯域幅の量を推定するステップ(4202)と、帯域幅の量に基づいて、屋内カバレッジ・エリアにサービスするために配備するモバイル・アクセス・ノードの数を決定するステップ(4204)と、前記数に基づいて、一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択するステップ(4206)と、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードに信号を送信して、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードをアクティブ化するステップ(4208)とを含む。
〈端末装置の仮想ネットワークを用いた機能仮想化〉
本開示のさまざまな側面によれば、端末装置のグループは、仮想設備機能(virtual equipment function、VEF)をサポートする自分自身の仮想ネットワークを確立してもよい。端末装置は、ハードウェア資源プールを形成するために、個々の計算、記憶およびネットワーク資源を一緒にして集合的にプールすることができる。その際。仮想化層が、VEFをハードウェア資源プールのさまざまな資源にマッピングすることができ、仮想ネットワークは、VEFの処理を実行することができる。いくつかの側面において、これらのVEFは、より大きな処理機能の一部であることができ、仮想ネットワークによるこれらのVEFの集合的実行が処理機能を実現することができる。
図43は、いくつかの側面による例示的なネットワーク図を示す。図43に示されるように、端末装置4304~4312は、仮想ネットワークを形成するように構成されてもよい。次いで、端末装置4304~4312は、さまざまなVEFを実行するためにこの仮想ネットワークを使用するように構成されてもよい。以下にさらに説明するように、これらのVEFは、ネットワーク・オフロード処理、自律運転、センシングおよびマッピング動作、および仮想セルを含む、さまざまな異なるタイプの処理に使用できる。端末装置4304~4312は、ハードウェア資源プールを形成するために、自分たちの個々の計算、記憶およびネットワーク資源を論理的に割り当てることができる。すると、仮想ネットワークは、ハードウェア資源プールを使用してVEFを実行することができる。
図44は、いくつかの側面による、端末装置4304~4312の例示的な内部構成を示す。図44に示されるように、端末装置4304~4312は、アンテナ・システム4402、RFトランシーバ4404、ベースバンド・モデム4406(デジタル信号プロセッサ4408およびプロトコル・コントローラ4410を含む)、仮想ネットワーク・プラットフォーム4412(インターフェース4414および機能コントローラ4416を含む)、および資源プラットフォーム4418(計算資源4420、記憶資源4422、およびネットワーク資源4424を含む)を含んでいてもよい。アンテナ・システム4402、RFトランシーバ4404、およびベースバンド・モデム4406は、図2の端末装置102について図示および説明したアンテナ・システム202、RFトランシーバ204、およびベースバンド・モデム206のように構成されてもよい。
仮想ネットワーク・プラットフォーム4412は、仮想ネットワーク内の他の端末装置との通信を扱い、端末装置4304~4312の機能仮想化動作を制御するように構成されてもよい。資源プラットフォーム4418は、仮想ネットワークによってVEFを実行するために提供される端末装置4304~4312のハードウェア資源を含んでいてもよい。図44に示されるように、仮想ネットワーク・プラットフォーム4412は、インターフェース4414および機能コントローラ4416を含んでいてもよい。インターフェース4414は、仮想ネットワークの他の端末装置における対応するインターフェースと信号を交換するアプリケーション層プロセッサ(またはプロセッサ上で動作するソフトウェア)であってもよい。よって、インターフェース4414は、下位層における無線伝送のためにベースバンド・モデム4406に頼るソフトウェア・レベルの論理接続を通じて信号を送信するように構成されてもよい。また、インターフェース4414は、仮想ネットワークの機能仮想化を制御する機能仮想化サーバーにおける対応インターフェースと信号を交換してもよい。
機能コントローラ4416は、機能仮想化プロセスを制御するように構成されてもよい。よって、機能コントローラ4416は、インターフェース4414を通じて信号を送受信し、VEFを実行するように資源プラットフォーム4418を構成し、仮想化層をサポートし、および/またはVEFマネージャを実行して他の端末装置にVEFを割り当てるように構成されてもよい。
資源プラットフォーム4418は、計算資源4420、記憶資源4422、およびネットワーク資源4424を含んでいてもよい。計算資源4420、記憶資源4422、およびネットワーク資源4424は、VEFを実行する際に使用するために利用可能な物理的なハードウェア資源であってもよい。たとえば、いくつかの側面では、計算資源4420は、実行可能命令の形で一つまたは複数のVEFの動作を定義するプログラム・コードを取り出して実行するように構成された一つまたは複数のプロセッサを含んでいてもよい。これらのプロセッサは、任意のタイプのプログラマブルプロセッサ(FPGAを含む)を含むことができ、異なるVEFのためのソフトウェアをロードし実行するように再プログラム可能であってもよい。いくつかの側面において、記憶資源4422は、後の取得のためにデータを記憶することができる一つまたは複数のメモリ・コンポーネントを含んでいてもよい。ネットワーク資源4424は、端末装置4304~4312のネットワーク通信コンポーネントを含んでいてもよい。いくつかの側面において、アンテナ・システム4402、RFトランシーバ4404、およびベースバンド・モデム4406は、ネットワーク資源4424の一部として論理的に指定されてもよく、したがって、資源プラットフォーム4418において動作するVEFによる使用のために利用可能であってもよい。
計算資源4420、記憶資源4422、およびネットワーク資源4424は、物理的に所与の端末装置の一部であってもよいが、仮想ネットワークに論理的に割り当てられてもよい。よって、仮想ネットワークは、VEFを実行するために、計算資源4420、記憶資源4422、およびネットワーク資源4424(たとえば、一部または全部)を割り当てることができてもよく、VEFは、単一の端末装置においてローカルにVEF全体を実行すること、または複数の端末装置において協働的にVEFを実行することを含むことができる。これらの概念は、以下でさらに説明される。
図45は、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート4500を示す。さまざまな側面によれば、端末装置4304~4312は、図45のプロセスを使用して、仮想ネットワークを形成し、その後、該仮想ネットワークを使用してVEFを実行してもよい。図45に示されるように、端末装置4304~4312は、最初に、ステージ4502において仮想ネットワークを形成してもよい。いくつかの側面において、これは、所定の信号伝達交換を含みうる。たとえば、端末装置4304~4312のそれぞれのインターフェース4414は、近傍の端末装置を検出および識別するために、(たとえば、装置間プロトコルを使用して、それぞれのベースバンド・モデム4406を介して)ディスカバリー信号を送信および受信してもよい。次いで、端末装置4304~4312のそれぞれのインターフェース4414は、通信目的のために信号を交換することができる相互間の信号伝達接続を確立してもよい。
いくつかの側面において、端末装置4304~4312のうちの一つは、仮想ネットワークに対する中央集中した制御を行なうマスター端末装置として機能してもよい。図44および図45の例では、端末装置4304が、このマスター端末装置の役割を引き受けてもよい。いくつかの側面では、端末装置4304は、マスター端末装置の役割を一方的に引き受けてもよく(たとえば、仮想セルの形成を開始し、マスター端末装置の役割を引き受けてもよい)、他の側面では、端末装置4304~4312は、ステージ4502におけるクラスター形成の一部として、マスター端末装置を選択してもよい。
マスター端末装置として、端末装置4304は、機能仮想化を制御するように構成されてもよい。たとえば、その機能コントローラ4416は、仮想ネットワークのための機能仮想化に関する決定を行なうVEFマネージャを実行するように構成されてもよい。次いで、端末装置4304の機能コントローラ4416は、端末装置4306~4312の機能コントローラ4416に(それらのインターフェース4414を介して)信号を送出するように構成されてもよい。この信号伝達は、端末装置4306~4312の機能コントローラ4416に対して、どのようにして機能仮想化を実行し、端末装置4306~4312にVEFを割り当てる(たとえば、端末装置4306~4312のために、それぞれの資源プラットフォーム4418上で実行するためのVEFを割り当てる)かを指令する命令を含んでいてもよい。
前述のように、端末装置4304~4312は、VEFの実行をサポートするために仮想ネットワークを使用するように構成されてもよい。いくつかの側面において、VEFは、ネットワーク・オフロード処理の一部であってもよい。たとえば、端末装置4304~4312は、無線アクセス・ネットワークのための(たとえば、一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードのための)オフロード処理を扱うように構成されてもよい。これは、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードによって通常扱われるプロトコル・スタック処理を含むことができる。よって、VEFは、追加的または代替的に、さまざまなプロトコル・スタック処理機能に対応することができる。VEFは、コア・ネットワーク(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードの背後にあるコア・ネットワーク)のオフロード処理の一部であることができる。したがって、VEFは、コア・ネットワーク・サーバーによって通常扱われるコア・ネットワーク処理機能に対応できる。
他の側面では、VEFは自律運転処理の一部であってもよい。たとえば、一つまたは複数の端末装置4304~4312は、自律運転用に構成されたビークル端末装置であってもよい。よって、VEFは、自律運転に関与するコンポーネント機能の任意のもの(たとえば、操縦アルゴリズム、画像認識、衝突回避、経路計画、または任意の他の自律運転機能)であってもよい。
他の側面では、VEFは、センシング処理またはマッピング処理の一部とすることができる。たとえば、端末装置4304~4312の一つまたは複数は、センシング機能(たとえば、電波、画像/ビデオ/オーディオ、環境)を実行するように構成されてもよい。よって、VEFは、これらの検知機能によって生成されたセンシング・データを処理するための処理機能であることができる。別の例では、端末装置4304~4312の一つまたは複数は、3Dマップを生成するために画像データを取得するなど、マッピング処理を実行するように構成されてもよい。よって、VEFは、対応する3Dマップ・データを生成するために画像データを処理することに関わる処理機能でありうる。
端末装置4306~4312によって形成される仮想ネットワークの処理アーキテクチャーは、アプリケーションに関知しない(application-agnostic)と考えられ、よって、VEFは、任意のタイプの処理機能でありうる。よって、本明細書に提供される使用事例は、これらの特定の例に限定されない。
図45に示されるように、端末装置4304(仮想ネットワークのマスター端末装置として機能する)は、ステージ4504内の端末装置4306~4312にVEFを割り当てるように構成されてもよい。たとえば、端末装置4304の機能コントローラ4416は、まず、端末装置4306~4312に割り当てるVEFを選択するように構成されてもよい。以下にさらに述べるように、機能コントローラ4416は、VEFマネージャを実行することによって、この割り当てを実行してもよい。この例では、仮想ネットワークについての全体的な処理を形成する複数のVEFが存在してもよい。したがって、端末装置4304の機能コントローラ4416は、前記複数のVEFのそれぞれを端末装置4306~4312のうちのどれに割り当てるかを選択するように構成されてもよい。いくつかの側面において、機能コントローラ4416は、端末装置4306~4312の(たとえば、端末装置4306~4312のそれぞれの資源プラットフォーム4418の)利用可能な資源を評価し、これらの利用可能な資源に基づいてVEFを割り当てるように構成されてもよい。たとえば、いくつかの側面において、端末装置4304~4312は、ステージ4502において仮想ネットワーク形成の一部として、その資源能力を公表してもよく、これは、他の端末装置に自分の資源能力を通知しうる(たとえば、端末装置4304~4312が、異なるタイプの計算資源4420、記憶資源4422、および/またはネットワーク資源4424を有し、したがって、異なる資源能力を有することがある)。VEFを実行する能力は、それぞれの資源能力に依存しうるため、端末装置4304の機能コントローラ4416は、VEFのそれぞれの資源能力に基づいて(たとえば、特定のVEFの資源要件を満たす資源能力を有する端末装置を識別することによって)、VEFを端末装置4306~4312に割り当ててもよい。いくつかの側面では、端末装置4304の機能コントローラ4416は、VEFを端末装置4304にも割り当ててもよく、他の側面では、機能コントローラ4416は、VEFを端末装置4304に割り当てなくてもよい。
ステージ4504においてVEFを割り当てる場合、端末装置4304の機能コントローラ4416は、端末装置4306~4312におけるそのピア機能コントローラ4416に、端末装置4306~4312に割り当てられるVEFを指定する信号を送信してもよい。次いで、端末装置4306~4312における機能コントローラ4416は、ステージ4506において、割り当てられたVEFを実行するために、それぞれの資源プラットフォーム4418を構成してもよい。先に示したように、VEFは、計算資源4420においてロードおよび実行されることができ、記憶資源4422およびネットワーク資源4424によって提供される記憶およびネットワーク動作にも関わることができるソフトウェアとして具現されてもよい。いくつかの側面において、端末装置4304の機能コントローラ4416は、ソフトウェアを端末装置4306~4312に送信してもよく、端末装置4306~4312のそれぞれの機能コントローラ4416がそれを受信して、計算資源4420にロードしてもよい。他の側面では、複数のVEFのためのソフトウェアは、端末装置4306~4312の計算資源4420にプリインストールされてもよい(または、記憶資源4422などの端末装置4306~4312のメモリ・コンポーネントにプリロードされてもよい)。割り当てられたVEFを指定する端末装置4304からの信号を受信すると、端末装置4306~4312の機能コントローラ4416は、それぞれ割り当てられたVEFのためのソフトウェアを計算資源4420にロードするように構成されてもよい。したがって、これは、割り当てられたVEFを実行するために、それぞれの資源プラットフォーム4418を構成してもよい。
前述のように、いくつかの側面において、端末装置4304は、自身でVEFを割り当ててもよい。よって、図45に示されるように、端末装置4304の機能コントローラ4416は、ステージ4506bにおいて、割り当てられたVEFを実行するために、その資源プラットフォーム4418を構成してもよい。
端末装置4304は、マスター端末装置として機能しているので、その機能コントローラ4416は、機能仮想化の全体的な実行の一部として、VEFの実行を監視するように構成されてもよい。これは、VEF実行のパラメータおよびタイミングを制御し、VEF実行の入力および結果データの交換を管理することを含みうる。よって、図45に示されるように、端末装置4304の機能コントローラ4416は、ステージ4508において、端末装置4306~4312内のそのピア機能コントローラ4416に実行コマンドを送信するように構成されてもよい。実行コマンドは、端末装置4306~4312がそれぞれのVEFをどのように実行するかを支配するパラメータを指定してもよい。実行コマンドは、追加的または代替的に、端末装置4306~4312がそれぞれのVEFを実行するタイミングを指定することができる。実行コマンドは、追加的または代替的に、端末装置4306~4312間でVEF実行の入力データおよび結果データがどのように交換されるかを指定することができる。たとえば、いくつかの側面において、端末装置4306~4312のうちの一つに割り当てられたVEFは、その入力データとして、端末装置4306~4312のうちの別のもののVEFによって得られた結果データを使用してもよい。結果データは、たとえば、中間結果データ(たとえば、その最終的な終結前のVEFの計算の結果)または出力結果データ(たとえば、VEFの計算の最終結果)でありうる。よって、結果コマンドは、端末装置4306~4312に対して、適切な結果データをどこに送信するかおよび/または適切な入力データをどこから受信するかを指示しうる。
次いで、端末装置4306~4312は、それぞれの機能コントローラ4416において実行コマンドを受信することができる。次いで、端末装置4304~4312は、ステージ4510において、それぞれの資源プラットフォーム4418を用いてVEFを実行するように構成されてもよい。たとえば、端末装置4304~4312(または、代替的に、4306~4312)のそれぞれにおける計算資源4420は、ステージ4506aおよび4506bにおいて前もって構成されたように、VEFのためのソフトウェアを実行するように構成されてもよい。先に示したように、これは、オフロード処理、自律運転、センシングまたはマッピング、仮想セルに関係したVEF、または他の処理使用事例に関係したVEFを含むことができる。いくつかの側面では、VEFに依存して、関与するVEFは、記憶資源4422およびネットワーク資源4424による動作も含んでいてもよい。
上述のように、いくつかのVEFは結果データの交換を含んでいてもよく、これは、ステージ4508の実行コマンドにおいて端末装置4304によって指定されうる。よって、ステージ4510のプロセスの間に、端末装置4304~4312におけるVEFは、結果データを交換するように構成されてもよい。たとえば、端末装置4304~4312のうちの一つの資源プラットフォーム4418は、交換される結果データを識別し、次いで、結果データを端末装置の機能コントローラ4416に提供してもよい。次いで、機能コントローラ4416は、結果データを(実行コマンドによって指定されるように;たとえば、それらのインターフェース4414を介して)端末装置4304~4312のうちの別の端末装置のピア機能コントローラ4416に送信してもよい。次いで、このピア機能コントローラ4416は、結果データをその計算資源4420に提供してもよく、すると該計算資源4420は、結果データを、そのVEFのための入力データとして使用してもよい。
次いで、端末装置4304~4312は、出力結果データをステージ4512において最終化してもよい。たとえば、端末装置4306~4312のそれぞれの資源プラットフォーム4418で実行されるVEFは、出力結果データをそれぞれの機能コントローラ4416に送るように構成されてもよい。次いで、端末装置4306~4312の機能コントローラ4416は、出力結果データを端末装置4304に送信してもよく、ここで、その機能コントローラ4416は、各VEFからの出力結果データを収集するように構成されてもよい。いくつかの側面において、端末装置4304の機能コントローラ4416は、最終データを得るために、出力結果データを最終化(たとえば、出力結果データを収集または集約する)してもよい。他の側面では、端末装置4304の機能コントローラ4416は、次いで、VEFからの出力結果データを、それ自身の資源プラットフォーム4418において動作するVEFに提供してもよい。次いで、端末装置4304の資源プラットフォーム4418において動作するVEFは、出力結果データを最終化して、それらのVEFについての最終データを得てもよい。最終データは、関わっているVEFの特定のタイプに依存しうる。
いくつかの側面では、端末装置4304~4312の仮想ネットワークは、最終データを外部位置に送信するように構成されてもよい。たとえば、VEFが無線アクセス・ネットワークのためのネットワーク・オフロード処理のためのものである場合、仮想ネットワークは、無線アクセス・ネットワークの一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードに最終データを送信してもよい。いくつかの側面では、端末装置4304の機能コントローラ4416(マスター端末装置として機能している)は、この最終データを一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードに送信してもよく、他の側面では、端末装置4304の機能コントローラ4416は、一つまたは複数の端末装置4306~4312の機能コントローラ4416を、最終データを送信するように割り当ててもよい(たとえば、ステージ4508における実行コマンドの一部として)。次いで、ネットワーク・アクセス・ノードは、自身のネットワーク処理を実行する代わりに、前記最終データを使用してもよい。VEFがコア・ネットワークのためのネットワーク・オフロード処理のためである別の例において、端末装置4304の機能コントローラ4416は、最終データを関連するコア・ネットワーク・サーバーに送信してもよく、または、一つまたは複数の端末装置4306~4312の機能コントローラ4416を、最終データを関連するコア・ネットワーク・サーバーに送信するよう割り当ててもよい。これらのコア・ネットワーク・サーバーは、その後、自身のネットワーク処理を実行する代わりに、前記最終データを使用してもよい。
VEFが自律運転に関連する別の例において、端末装置4304~4312のうちの一つまたは複数は、自律運転用に構成されたビークル端末装置であってもよい。よって、端末装置4304の機能コントローラ4416は、最終データをこれらのビークル端末装置に送信してもよく(または、最終データを送信するために、端末装置4306~4312のうちの別の端末装置を割り当ててもよく)、するとビークル端末装置は、最終データを使用して(たとえば、運転および関連する決定に影響を及ぼすために)、自律運転機能を制御することができる。
VEFがセンシング機能またはマッピング機能に関連する別の例、または最終データが無線アクセスまたはコア・ネットワーク内で使用されない別のアプリケーションでは、端末装置4304の機能コントローラ4416は、最終データを外部サーバーに送ってもよい(または、最終データを送るよう、端末装置4306~4312のうちの別の端末装置を割り当ててもよい)。たとえば、機能コントローラ4416は、(たとえば、ベースバンド・モデム4406によって提供される無線アクセス接続を使用する)インターネット接続を通じて、最終データを外部サーバーに送信してもよい。
いくつかの側面において、端末装置4304~4312のうちの一つをマスター端末装置として指定する代わりに、端末装置4304~4312で構成される仮想ネットワークは、仮想マスター端末装置を使用してもよい。図46は、いくつかの側面による機能仮想化を示す、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート4600を示す。図46に示されるように、端末装置4304~4312は、まず、ステージ4602において仮想ネットワークを形成してもよい。次いで、端末装置4304~4312のうちの一つをマスター端末装置として指定する代わりに、端末装置4304~4312は、仮想マスター端末装置4614を初期化してもよい。たとえば、端末装置4304~4312は、機能仮想化を使用して、マスター端末装置の動作を定義するソフトウェアを実行してもよい。これは、たとえば、仮想的にマスター端末装置を実現する複数の端末装置4304~4312の資源プラットフォーム4418を使用して、マスター端末装置VEFを実行することを含みうる。よって、仮想マスター端末装置4614は、複数の端末装置上で仮想的に実行されるが、別個の論理エンティティとして機能してもよい。
いくつかの側面では、仮想マスター端末装置4614を実現するVEFは、図45のコンテキストにおいてマスター端末装置として機能するとき、端末装置4304の機能コントローラ4416について説明したものと同じまたは類似の機能を有するように構成されることができる。よって、仮想マスター端末装置4614は、図45における端末装置4304およびステージ4504~4512に記載されるものと同じまたは類似の仕方でステージ4606~4614を実行してもよい。
図47は、いくつかの側面による、この機能の仮想化の例示的レイアウトを図示する、例示的ブロック図 4700を示す。図47に示されるように、ブロック図 4700は、VEF 4702、VEFマネージャ4704、およびVEFインフラストラクチャー4706の3つの主要ブロックで構成される。VEF 4702は、(一つまたは複数のさらなるVEFに加えて)VEF 4702a、VEF 4702b、VEF 4702c、およびVEF 4702dを含む。前述のように、VEF 4702は、端末装置4304~4312の資源プラットフォーム4418におけるソフトウェアの実行によって仮想化される処理機能であってもよい。
VEFマネージャ4704は、VEFの割り当ておよび実行を管理する包括的な制御論理を含む機能であってもよい。たとえば、前述のように、VEFマネージャ4704は、マスター端末装置または仮想マスター端末装置(たとえば、端末装置4304または仮想マスター端末装置4614)の機能コントローラ4416によって仮想的に実現されうる。
VEFインフラストラクチャー4706は、VEFを実行するために仮想ネットワークに論理的に割り当てられる計算、記憶、およびネットワーク資源を含んでいてもよい。仮想計算機4708は、端末装置4304~4312によって協働的に提供される計算要素のプールであってもよく、仮想記憶4710は、端末装置4304~4312によって協働的に提供される記憶要素のプールであってもよく、仮想ネットワーク4712は、端末装置4304~4312によって協働的に提供されるネットワーク要素のプールであってもよい。仮想化層4714が、仮想計算機4618、仮想記憶4710、および仮想ネットワーク4712を、端末装置4304~4312のハードウェア計算資源4716、ハードウェア記憶資源4718、およびハードウェア・ネットワーク資源4720にマッピングすることを受け持ってもよい。いくつかの側面において、仮想化層4714は、たとえば、マスター端末装置(たとえば、端末装置4304)の機能コントローラ4416によって、または仮想マスター端末装置(たとえば、仮想マスター端末装置4614)によって、仮想的に実現されてもよい。ハードウェア計算資源4716、ハードウェア記憶資源4718、およびハードウェア・ネットワーク資源4720は、端末装置4304~4312の個々の計算資源4420、記憶資源4422、およびネットワーク資源4424に対応しうる。
図47に示されるように、ハードウェア計算資源4716は、計算要素4716a~4716fで構成されてもよい。上記の図43~図46の例は、端末装置を、仮想ネットワークの計算要素として使用していたが、いくつかの側面では、仮想ネットワークは、たとえば、ユーザー設備(ラップトップ、タブレット、デスクトップPC、または他のユーザー設備)および/またはネットワーク設備(たとえば、小セル処理パワー、クラウドにおける処理パワー、または他のネットワーク設備)のいずれか一つまたは複数を含む、他の要素を使用してもよい。よって、これらの計算要素は、仮想ネットワークが実際にVEFを実行するのに用いるハードウェア計算資源4716を形成する計算資源を提供することができる。計算要素は、図44に示され、記載される端末装置4304~4312のように構成されてもよく、したがって、それら自身のベースバンド・モデム4406、仮想ネットワーク・プラットフォーム4412、および資源プラットフォーム4418を有してもよい。
VEFマネージャ4704(たとえば、マスター端末装置のコントローラまたは仮想マスター端末装置において動作する)は、計算要素4716a~4716f(たとえば、端末装置4304~4312)にVEFを割り当てるようにさまざまな異なる仕方で構成されてもよい。図48は、VEFマネージャ4704が個々の計算要素にVEFを割り当てることができる一例を示す。図48に示されるように、VEFマネージャ4704は、計算要素4716aにVEF 4702aを、計算要素4716bにVEF 4702bを、計算要素4716cにVEF 4702cを、計算要素4716dにVEF 4702dを割り当てるように構成されてもよい。よって、計算要素4716a、4716b、4716d、4716eは、それぞれの資源プラットフォーム4418においてVEF 4702a~4702dを実行するように構成されてもよい。
他にもあるさまざまな場合のうち、この割り当ては、計算要素4716a、4716b、4716d、および4716eが、それらのそれぞれの資源プラットフォーム4418において、あるVEF全体を実行するのに十分な資源(たとえば、適宜計算、記憶、および/またはネットワーク)を有する場合に適用可能でありうる。これは、関連する計算、記憶、および/またはネットワーク動作のタイプの量のような、VEFの要件に依存することがある。他の場合には、計算要素の一つまたは複数が、あるVEF全体を実行するのに十分な資源をもたない場合もある。よって、VEFマネージャ4704は、いくつかのVEFが複数の計算要素にまたがって分散されるようVEFを割り当てるように構成されてもよい。図49は、いくつかの側面による例を示す。図49に示されるように、VEFマネージャ4704は、計算要素4716aおよび4716bにVEF 4702aを割り当てるように構成されてもよい。これは、結果として、VEF 4702aが、計算要素4716aおよび4716bのそれぞれの資源プラットフォーム4418にわたって実質的に分散されることになりうる。よって、計算要素4716aおよび4716bは、VEF 4702aを協働して実行するように構成されてもよい。
図50は、いくつかの側面による、この手順を示すメッセージ・シーケンス・チャート5000を示す。図50に示されるように、計算要素4716aおよび4716b、ならびにVEFマネージャ4704(たとえば、マスター端末装置または仮想マスター端末装置で動作する)は、ステージ5002において仮想ネットワークを形成してもよい。次いで、VEFマネージャ4704は、ステージ5004aおよび5004bにおいてVEFを計算要素4716aおよび4716bに割り当ててもよい。図49に記載されるように、VEFマネージャ4704は、計算要素4716aおよび4716bに単一のVEF(たとえば、VEF 4702a)を割り当ててもよい。次いで、計算要素4716aおよび4716bは、ステージ5006aおよび5006bにおいて、それぞれの資源プラットフォーム4418をVEFを実行するように構成してもよい。
次いで、VEFマネージャ4704は、ステージ5008aおよび5008bにおいて、計算要素4716aおよび4716bに実行コマンドを送信してもよい。代替的に、これは、仮想化層4714(たとえば、やはりマスター端末装置または仮想マスター端末装置で実行される)などのVEFアーキテクチャーの別の要素によって扱われてもよい。
次いで、計算要素4716aおよび4716bは、ステージ5010においてVEFを実行してもよい。図50に示されるように、ステージ5010は、ステージ5012a、5012b、およびステージ5014を含んでいてもよい。段階5012aおよび5012bにおいて、計算要素4716aおよび4716は、それぞれの資源プラットフォーム4418においてVEFをローカルに実行してもよい。たとえば、計算要素4716aは、自身の資源プラットフォーム4418において全体的なVEFの一部を実行してもよく、一方、計算要素4716bは、その資源プラットフォーム4418において全体的なVEFの別の一部を実行してもよい。したがって、計算要素4716aおよび4716bは、分散式にVEFを実行することができ、それぞれがVEFの別個の部分を実行する。次いで、ステージ5014において、計算要素4716aおよび4716bは、結果データを交換してもよい。これは、たとえば、中間結果データであってもよく、ここで、計算要素4716aの一方におけるVEFは、計算要素4716bの他方におけるVEFによって使用される中間結果データを得る(逆もまたしかり)。よって、計算要素4716aおよび4716bは、ステージ5014において、それらの対応するVEF間でそのような結果データを交換してもよい。計算要素4716aおよび4716bは、たとえば、それぞれのインターフェース4414(ソフトウェア・レベルの接続を扱う)およびベースバンド・モデム4406(RFトランシーバ4404およびアンテナ・システム4402を介した無線送信および受信を扱う)によってサポートされる装置間の無線リンクを使用して、ステージ5014において結果データを交換することができる。いくつかの側面において、計算要素4716aおよび4716bは、ステージ5012a~5012bおよび5014を繰り返してもよく、よって、繰り返し、VEFをローカルに実行し、結果データを交換してもよい。
ステージ5010におけるVEFの実行が完了した後、計算要素4716aおよび4716bは、ステージ5016において、最終データを得るために、VEFの出力結果データを最終化してもよい。これは、最終データを得るために、VEFのローカル実行から得られた出力結果データを一緒に集約することを含みうる。該当する場合、計算要素4716aおよび4716bは、無線アクセスまたはコア・ネットワーク、自律運転システム、またはマッピングデータまたはセンシング・データを記憶するためのサーバーなどの適切な宛先に最終データを送信してもよい。
いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、VEFを割り当てる際に、計算要素間の無線リンクを考慮するように構成されてもよい。たとえば、図50について直前に述べたように、VEFマネージャ4704が単一のVEFを複数の計算要素に割り当てる場合、それらの計算要素は、VEFの実行をサポートするために使用されるデータを互いに交換してもよい。無線交換は、たとえば、上述したステージ4510の場合のように、計算要素における別々のVEFが互いに結果データを送る場合にも発生しうる。
よって、VEFマネージャ4704は、無線リンクに基づいてVEF割り当て手順を実行するように構成されてもよい。図51は、そのようなVEF割り当て手順を記載する、いくつかの側面による例示的な決定チャート5100を示す。VEFマネージャ4704は、ソフトウェア(たとえば、マスター端末装置の機能コントローラ上で実行される、または複数の計算要素の資源プラットフォーム上で仮想マスター端末装置として実行される)として実現されうるので、以下に説明される決定チャート5100の論理は、実行可能命令として具現できる。
図51に示されるように、VEFマネージャ4704は、まず、ステージ5102における仮想ネットワークの計算要素間の無線リンクについての電波測定値を得るように構成されてもよい。たとえば、図43の例示的な場合、計算要素は、端末装置4304~4312であってもよい。よって、計算要素は、(たとえば、それぞれのベースバンド・モデム4406を用いて)互いから受信した無線信号に対して電波測定を実行してもよく、次いで、電波測定値をVEFマネージャ4704に報告してもよい。
電波測定値を得た後、VEFマネージャ4704は、ステージ5104において、電波測定に基づいて無線リンクを評価してもよい。たとえば、VEFマネージャ4704は、電波測定値を評価して、どの計算要素がそれらの間で最高パフォーマンスの無線リンクを有するか(たとえば、最も高い信号強度、信号品質、最も低いノイズまたは干渉、最も低い誤り率、または任意の他のパフォーマンス・メトリックを有するか)を識別するように構成されてもよい。いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、無線リンクをランク付けする、または各無線リンク(たとえば一対の計算要素によって定義される)に、該無線リンクのパフォーマンスを表わすメトリックを割り当てるように構成されてもよい。
次いで、VEFマネージャ4704は、ステージ5106における評価に基づいて、VEFの計算要素を選択するように構成されてもよい。いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、それらのVEFをサポートするために使用されるべき無線リンクの数を決定するために、VEFを調べてもよい。たとえば、仮想ネットワークの全体的な処理を形成する複数のVEFから、複数の計算要素を使用するVEFの部分集合が存在してもよい。これは、たとえば、(たとえば、関わっている処理が、単一の計算要素がサポートできる以上のものであるため)複数の計算要素上で実行されるVEF、または他の対応VEFからの結果データを使用するVEFを含みうる。いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、これらのVEFのそれぞれをサポートするために、いくつかの計算要素を同定するように構成されてもよい。いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、各VEFのための関連する処理資源の量を、計算要素の(たとえば、それらのそれぞれの資源プラットフォームの)利用可能な処理資源と比較し、それらのVEFを実行するためのいくつかの計算要素を決定するように構成されてもよい。同様に、特定のVEFが、(たとえば、それぞれ異なる計算要素上で実行される)一つまたは複数の他のVEFからの結果データを使用する場合、VEFマネージャ4704は、その特定のVEFのためのいくつかの全体的な関与する計算要素(たとえば、その特定のVEFが、一つの他の対応VEFからの結果データを使用する場合、2つ)を決定するように構成されてもよい。そのような評価を使用することによって、VEFマネージャ4704は、VEFの部分集合の各VEFをサポートすることに関与する計算要素の数を決定するように構成されてもよい。
次いで、VEFマネージャ4704は、ステージ5106において、各VEFについての計算要素を選択するように構成されてもよい。単一の計算要素のみを使用するVEFについて、VEFマネージャ4704は、計算要素の(たとえば、それぞれの資源プラットフォーム4418における)利用可能な資源などの因子を考慮してもよい。複数の計算要素を使用する(よって、無線データ交換に関わる)VEFのために、VEFマネージャ4704は、ステージ5106において選択する際に、計算要素間の無線リンクを追加的に考慮してもよい。たとえば、いくつかの計算要素にまたがって実行される所与のVEFについて、VEFマネージャ4704は、そのVEFについて強い無線リンクを有する(前記計算要素の数に等しい数の)計算要素を選択するように構成されてもよい。2つの計算要素を有する例では、VEFマネージャ4704は、そのVEFについて強い無線リンク(たとえば、電波測定値、相対距離、または所定の閾値を超える他のメトリック)を有する、利用可能な計算要素のうちの2つを選択するように構成されてもよい。VEFマネージャ4704は、同様に、3つ以上の計算要素を使用するVEFのための利用可能な計算要素を選択してもよい(たとえば、互いとの強い無線リンクを有する、または強い無線リンクのシーケンス/チェーンを形成する複数の計算要素を選択する)。計算要素を選択した後、VEFマネージャ4704は、ステージ5108において、VEFをそれらの計算要素に割り当ててもよい。
結果データを対応VEFと交換するために無線データ交換を使用するVEFに関して、VEFマネージャ4704は、同様に、強い無線リンクを有する(VEFに関わる量に等しい数の)計算要素を同定し、VEFおよび対応VEFをこれらの計算要素に割り当ててもよい。たとえば、第1のVEFが第2のVEFからの結果データを使用する例において、VEFマネージャ4704は、それらの間に強い無線リンク(たとえば、それらの間の距離または無線リンクの電波測定値によって定量化される)を有する2つの計算要素を同定し、次いで、それらの計算要素の一方を第1のVEFのために選択し、他方の計算要素を第2のVEFのために選択してもよい。第1のVEFが第2のVEFおよび第3のVEFからの結果データを使用する別の例では、VEFマネージャ4704は、第1の計算要素および第1の計算要素と強い無線リンクを有するさらに2つの計算要素を同定することができる。次いで、VEFマネージャ4702は、第1の計算要素を第1のVEFのために、さらに2つの計算要素をそれぞれ第2および第3のVEFのために選択してもよい。VEFマネージャ4704は、同様に、無線データ交換のために異なる数の計算要素を使用するVEFのための計算要素を選択してもよい。計算要素を選択した後、VEFマネージャ4704は、ステージ5108において計算要素にVEFを割り当ててもよい。
いくつかの場合には、無線リンク強度に基づくVEFのこの割り当ては、パフォーマンスを改善するのに役立つ可能性がある。たとえば、計算要素にVEFを盲目的に割り当てる代わりに、VEFマネージャ4704は、無線データ交換を扱うのによく適した無線リンクを有する計算要素に、無線データ交換を使用するVEFを選択的に割り当ててもよい。強い無線リンクは、より高いデータレート、より高い信頼性、およびより低い誤りを与えることができるため、これは、処理効率および計算速度を改善できる(VEFが必要に応じてデータを迅速に交換できうるため)。
いくつかの側面において、仮想ネットワークは、仮想セルを実装するためにVEFを使用してもよい。たとえば、図43を参照すると、端末装置4304~4312は、仮想セルVEFを使用してセルを仮想的に実現するために、仮想ネットワークを使用してもよい。よって、仮想セルVEFは、それぞれ、仮想的にVEFとして具現された標準的なセルの機能であってもよい。結果として得られる仮想セルは、近傍の端末装置に無線アクセスを提供することにおける、実際のセルと同様のまたは同じセル機能を提供することができるが、基礎になるセル処理および無線活動は、仮想セルVEFを使用して、分散式に端末装置4304~4312によって扱うことができる。
たとえば、標準的なセルは、無線アクセス・ネットワークのためのアクセス層(access stratum、AS)処理を実行することができる。LTEの例示的なコンテキストにおいて、AS処理は、たとえばPHY、MAC、RLC、RRC、およびPDCPエンティティを含むプロトコル・スタックのレイヤー1、2、および3を含むことができる。したがって、この処理の基礎となる論理は、ソフトウェアとして具現されることができ、端末装置4304~4312によって仮想セルVEFとして分散式に仮想的に実行されることができる。このセル処理に加えて、セルは、近くの端末装置に接続性を提供するために無線活動も実行する。この無線活動は、下りリンク・データの送信、上りリンク・データの受信、およびさまざまな他の無線動作、たとえば参照信号の送信および電波測定の実行を含む。端末装置4304~4312は、また、この無線活動をそれら自身の間で分配してもよく、よって、それら自身のネットワーク資源を用いて、等価な送信、受信、および他の無線動作を実行しうる。
図52は、いくつかの側面による、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート5200を示す。メッセージ・シーケンス・チャート5200は、仮想ネットワークを形成する端末装置間で仮想セルVEFを分散させることにより、仮想セルを形成し、実行する手順を示す。図52にように、メッセージ・シーケンス・チャート5200の手順は、VEFマネージャ4704によって扱われてもよい。先に示したように、VEFマネージャ4704は、マスター端末装置(たとえば、端末装置4304~4312のうちの一つ)または仮想マスター端末装置(たとえば、端末装置4304~4312のうちの複数によって仮想的に実現される)上で動作するソフトウェアであってもよい。
端末装置4304~4312およびVEFマネージャ4704は、最初に、ステージ5202において仮想セルを形成してもよい。この手順は、端末装置4304~4312が互いを識別し、仮想セルをサポートするための無線リンクを確立するために信号を交換する、前述のような仮想ネットワークの形成と同様でありうる。次いで、VEFマネージャ4704は、ステージ5204において、端末装置4304~4312にVEFを割り当ててもよい。上述のように、これらのVEFは、セル処理およびセルの無線活動を含むことができる。たとえば、LTEセルの例示的な場合では、LTEセルは、下りリンク・データに対して下りリンク・セル処理(たとえば、AS処理)を実行し、下りリンク信号として下りリンク・データを送信し、上りリンク信号を受信し、上りリンク・セル処理を実行して上りリンク信号から上りリンク・データを得ることができる。LTEセルはまた、参照信号の送信および電波測定の実行のような他の無線動作を実行することもできる。他の無線アクセス技術のセルが同様に、そのようなセル処理および無線活動を実行してもよい。
したがって、このセル処理および無線活動は、仮想セルVEFとして具現できる。たとえば、LTEセルについてのセル処理は、PHY、MAC、RLC、RRC、およびPDCP処理を含むことができる。これらのエンティティのそれぞれは、下りリンクおよび上りリンク・データに対して実行されるべき特定のタイプの下りリンクおよび上りリンク処理を定義する。よって、これらのエンティティに関わるセル処理は、仮想セルVEFとして仮想化でき、ここで、関わっている処理は、処理エンティティの論理を定義する仮想セルVEFの実行可能命令として具現される。前述のように、これらの仮想セルVEFは、たとえば、端末装置4304~4312の資源プラットフォーム4418の計算資源4420を使って実行することができる。
下りリンクおよび上りリンク伝送は、端末装置4304~4312の無線コンポーネント、たとえばベースバンド・モデム4406、RFトランシーバ4404、およびアンテナ・システム4402の使用に関わる仮想セルVEFとして仮想化されることもできる。場合によっては、これらの無線コンポーネントは、資源プラットフォーム4418のネットワーク資源4424の一部として論理的に含まれることができ、たとえば、ベースバンド・モデム4406、RFトランシーバ4404、およびアンテナ・システム4402は、仮想セルVEFでの使用のために利用可能なネットワーク・資源4424の一部として論理的に指定される。よって、無線活動のための仮想セルVEFは、端末装置4304~4312のベースバンド・モデム4406、RFトランシーバ4404、およびアンテナ・システム4402を使用する無線送受信動作を定義することができる。
セル無線活動に関連するこれらの仮想セルVEFに加えて、無線活動のための仮想セルVEFは、バックホール無線活動のための仮想セルVEFも含むことができる。特に、標準的なセルは、有線接続などを介して、コア・ネットワークに接続されうる。端末装置4304~4312は仮想セルを形成するので、端末装置4304~4312は、無線アクセス・ネットワーク(たとえば、一つまたは複数の近傍ネットワーク・アクセス・ノード)への無線バックホール・リンクをセットアップしてもよい。次いで、端末装置4304~4312は、無線バックホール・リンクを通じて無線アクセス・ネットワークから下りリンク・データ(たとえば、仮想セルによってサービスされる他の端末装置に宛てられたもの)を受信し、無線バックホール・リンクを介して無線アクセス・ネットワークに上りリンク・データ(たとえば、仮想セルによってサービスされる他の端末装置からのもの)を送信してもよい。無線活動のための仮想セルVEFはまた、この無線バックホール・リンクを扱う仮想セルVEFを含んでいてもよい。
セル処理および無線活動のためのこれらの仮想セルVEFは、集合的に、仮想セルVEFのセットを形成してもよく、その組み合わせが標準的なセルのセル機能を提供する。よって、VEFマネージャ4704は、ステージ5204において、これらの仮想セルVEFを端末装置4304~4312に割り当てることができる。いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、端末装置4304~4312のそれぞれの資源プラットフォーム4418の能力に基づいて、仮想セルVEFを割り当ててもよい。たとえば、VEFマネージャ4704は高負荷処理に関わる仮想セルVEFのために、その計算資源4420上で高い処理負荷をサポートできる端末装置(または、端末装置の諸セット)を選択するように構成されてもよい。よって、VEFマネージャ4704は、仮想セルVEFの関連する処理および端末装置4304~4312のサポートされる処理パワーに基づいて、仮想セルVEFを割り当てるように構成されてもよい。別の例では、VEFマネージャ4704は、端末装置4304~4312の送信または受信能力に基づいて、仮想セルVEFを割り当てるように構成されてもよい。たとえば、仮想セルVEFのいくつかは、無線活動に関わり、よって、実行するために無線コンポーネントを使用することがある。端末装置4304~4312の送信および受信能力は、それらのアンテナ・システム4402、RFトランシーバ4404、およびベースバンド・モデム4406に物理的に関連していてもよく、これらが、ネットワーク資源4424としてVEF使用のために仮想的に割り当てられてもよい。VEFマネージャ4704は、端末装置4304~4312のネットワーク資源4424の送信および受信能力に関する事前知識を有してもよく、よって、端末装置4304~4312の送信および受信能力に関するこの事前知識に基づいて、仮想セルVEFを端末装置4304~4312に割り当ててもよい。
いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、仮想セルVEFを割り当てる端末装置を選択するために、決定チャート5100の手順を使用してもよい。よって、VEFマネージャ4704は、端末装置4304~4312間の無線リンクの電波測定(たとえば、それぞれのベースバンド・モデム4406によってローカルに実行され、その機能コントローラ4416によって報告される)を取得し、次いで、該電波測定に基づいて、(たとえば、結果データを実行する、または対応VEFと無線で交換するために)複数の端末装置に関わる仮想セルVEFに割り当てる端末装置を選択することができる。
次いで、端末装置4304~4312は、ステージ5206において、仮想セルVEFのために、それぞれの資源プラットフォーム4418を構成してもよい。これは、たとえば、仮想セルVEFを定義するソフトウェアを受信またはダウンロードし、該ソフトウェアを資源プラットフォーム4418にロードすることを含みうる。次いで、VEFマネージャ4704は、ステージ5208において端末装置4304~4312に実行コマンドを送信してもよい。端末装置4304~4312は、それぞれの機能コントローラ4416において実行コマンドを受信し、ステージ5210において、仮想セルVEFを実行して、セルを仮想的に実現することに進んでもよい。ステージ5210は、連続プロセスであることができ、端末装置4304~4312は、それぞれ割り当てられた仮想セルVEFを継続的に実行し、時間の経過とともにセルを仮想的に実現する。
いくつかの側面では、端末装置4304~4312およびVEFマネージャ4704は、ステージ5202~5210の一つまたは複数を繰り返すように構成されてもよい。たとえば、いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、仮想セルVEFを割り当てるために異なる端末装置を選択することなどによって、仮想セルVEFを再割り当てするように構成されてもよい。別の例において、VEFマネージャ4704は、異なるパラメータを指定する別の実行コマンドを送信するように構成されてもよい。よって、これは、仮想セルVEFを再割り当てすることなく、端末装置4304~4312における仮想セルVEFの実行を変更することができる。
図53は、いくつかの側面による仮想セルを示す例示的なネットワーク・シナリオを示す。図53に示されるように、端末装置4304~4312は、対応する仮想セルVEFを実行することによって、仮想セル5302を実現してもよい。したがって、仮想セル5302は、無線アクセスおよび接続性を端末装置5306~5310に提供する仮想セルとして機能してもよい。よって、端末装置5306~5310は、通常のセルの場合と同様に、仮想セル5302に接続することが可能であってもよい。たとえば、端末装置4304~4312は、仮想セル5302について同期信号を送信する同期信号VEFを実行してもよい。端末装置5306~5310は、これらの同期信号を受信し、検出し、次いでランダムアクセス手順を使用して仮想セル5302に接続することを試みることができてもよい。次いで、仮想セル5302は、仮想セル5302に接続しようとする端末装置のためのランダムアクセス手順を扱うランダムアクセスVEFを実行してもよい。端末装置5306~5310が仮想セル5302に接続した後、仮想セル5302は、次いで、フロントホール・リンク5314a~5314cを通じて端末装置5306~5310に無線アクセスを提供してもよく、該リンクを通じて、仮想セル5302は、端末装置5306~5310に下りリンク・データを送信して、端末装置5306~5310から上りリンク・データを受信してもよい。仮想セル5302を形成する端末装置4304~4312は、セル処理VEFを使用して、下りリンクおよび上りリンク・データに対してセル処理を実行してもよく、よって、セルの機能性を仮想的に提供してもよい。
さらに、仮想セル5302は、場合によってはコア・ネットワークへの有線接続を有しないことがあるため、仮想セル5302は、コア・ネットワークおよび他の外部ネットワークと接続するためにバックホール・リンク5312を使用してもよい。図53に示されるように、仮想セル5302は、ネットワーク・アクセス・ノード5304と無線でインターフェースするためにバックホール・リンク5312を使用してもよく、該ネットワーク・アクセス・ノード5304は、コア・ネットワークへの有線接続を有してもよい。よって、仮想セル5302は、上りリンク・データ(たとえば、端末装置5306~5310から発するもの)をバックホール・リンク5312を通じてネットワーク・アクセス・ノード5304に中継してもよく、ネットワーク・アクセス・ノード5304は、その後、該上りリンク・データを、適宜、コア・ネットワークを通じて(たとえば、コア・ネットワーク・サーバーに、またはコア・ネットワークを通じて外部ネットワークに)ルーティングしてもよい。同様に、下りリンク方向では、ネットワーク・アクセス・ノード5304は、バックホール・リンク5312を通じて、下りリンク・データ(たとえば、端末装置5306~5310に宛てられるもの)を仮想セル5302に送信してもよい。仮想セル5302は、適宜、該下りリンク・データを端末装置5306~5310に中継してもよい。
図54は、いくつかの側面による、端末装置4304~4312における仮想セルVEFの割り当ておよび実行を示す例を示す。図54に示されるように、端末装置4304~4312は、VEFマネージャ4704を実行してもよく、VEFマネージャ4704は、仮想セル5302に対して一次的な制御を行ないうる。図54は、端末装置4304~4312によって実行されるVEFマネージャ4704を示すが、いくつかの側面では、端末装置4304~4312のうちの一つのみ(たとえば、マスター端末装置)または一部のみが、VEFマネージャ4704を実行してもよい。
VEFマネージャ4704は、仮想セルVEF 5402~5418を端末装置4304~4312に割り当ててもよい。図54の例において、仮想セルVEF 5402~5412はセル処理VEF(明るい灰色で示される)であってもよく、仮想セルVEF 5414~5418は無線活動VEF(暗い灰色で示される)であってもよい。仮想VEFの数および仮想セルVEFの特定の割り当て(複数の端末装置間の分散を含む)は、例示的であり、任意の同様の割り当てに再配置できる。
よって、端末装置4304~4312は、それぞれの資源プラットフォーム4418を使用して仮想セルVEF 5402~5418を実行してもよく、そうすることにおいて、セルを仮想的に実現しうる。LTEを使用する一例では、仮想VEF 5402はPDCP VEFであってもよく、仮想セルVEF 5404はRLC VEFであってもよく、仮想セルVEF 5406はRRC VEFであってもよく、仮想セルVEF 5408はMAC VEFであってもよく、仮想セルVEF 5410は下りリンクPHY VEFであってもよく、仮想セルVEF 5412は上りリンクPHY VEFであってもよく、仮想セルVEF 5414は下りリンク送信VEFであってもよく、仮想セルVEF 5416は上りリンク受信VEFであってもよく、仮想セルVEF 5418はバックホークVEFであってもよい。他のさまざまな例において、セルのさまざまなセル処理および無線活動機能が、VEFを用いて、仮想セルを形成する端末装置の間に分散できる。図54の例は、プロトコル・スタックおよび物理層エンティティを仮想セルVEFにマッピングするが、このタイプのマッピングは例示的である。よって、他の側面では、プロトコル・スタックおよび物理層エンティティの特定のサブ機能は、個々の仮想セルVEFとして実現され、分散されることができる。この概念は、たとえば、ランダムアクセスVEFのようなサブ機能を用いて上記で論じられている。別の例では、MACスケジューリングはそれ自身の仮想セルVEFとして実現でき、一方、MACヘッダ・カプセル化は別の仮想セルVEFとして実現できる。この同じ概念は、たとえば、プロトコル・スタックまたは物理層エンティティの任意のサブ機能に拡張できる。
先に示したように、いくつかの側面において、VEFは、互いに無線でデータを交換しうる。図55は、仮想セルVEF 5402~5418は、上りリンクおよび下りリンク・データを互いに交換しうる例を示す。たとえば、仮想セルVEF 5402~5418は、さまざまな下りリンクおよび/または上りリンク・セル処理または無線活動機能を含みうる。よって、仮想セルVEF 5402~5418のうちの一つが、上りリンクまたは下りリンク・データの処理を終了して結果データを得ると、それは、該結果データを、処理パスに沿って仮想セルVEF 5402~5418のうちの次のものに送ってもよい。LTEレイヤーを使用する例では、MAC VEF 5408が、下りリンク・データに対するMAC処理の実行を終了して結果データ(たとえば、MAC物理データユニット(PDU))を得ると、それは、該結果データを下りリンクPHY VEF 5410に提供してもよい。次いで、下りリンクPHY VEF 5410は、前記結果データに対してPHY処理を実行して自身の結果データを得てもよく、次いで該自身の結果データを下りリンク送信VEF 5414に送ってもよい。次いで、下りリンク送信VEF 5414は、フロントホール・リンク5314a~5314bの下りリンク経路を通じてこのデータを送信してもよい。この同じ概念的な情報の流れは、図55に示されるさまざまな仮想セルVEF間のデータの交換に適用される。図55に示す処理経路は例示的なものであり、仮想セルVEFの任意の割り当てに適合できる。
仮想セルVEF 5402~5418は、さまざまな異なる端末装置で実行されるため、仮想セルVEF 5402~5418は、端末装置4304~4312間の無線リンクを使用して、適宜無線でデータを交換してもよい。たとえば、MAC VEF 5408(たとえば、端末装置4308~4312の資源プラットフォーム4418において仮想的に動作している)は、ひとたび下りリンク方向でその結果データを取得すると、該結果データを無線で下りリンクPHY VEF 4410(たとえば、端末装置4304および4306の資源プラットフォーム4418で仮想的に動作している)に送信してもよい。たとえば、端末装置4308~4312のうちの一つにおける機能コントローラ4416は、結果データを(たとえば、そのベースバンド・モデム4406を介して)端末装置4304または4306のうちの一つのコントローラに無線で送信することができ、該コントローラは次いで、下りリンクPHY VEF 4410の実行のために、該結果データをその資源プラットフォーム4418に提供してもよい。これは、端末装置4304~4312のさまざまな機能コントローラ4416で実行される仮想化層で扱われることができる。前述のように、複数の端末装置で動作する仮想セルVEFは、同様に、それらの機能コントローラ4416およびベースバンド・モデム4406を介して、適宜、データを無線で交換することができる。
いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、仮想セルのある種の端末装置を、その仮想セルによってサービスされるある種の端末装置にマッピングしてもよい。図55の例を参照すると、VEFマネージャ4704は、端末装置4304および4306に下りリンク送信VEF 5414を割り当ててもよい。いくつかの側面では、下りリンク送信VEF 5414は、端末装置4304が、仮想セル5302によってサービスされる端末装置の第1のセットのために下りリンク伝送を実行すること、および端末装置4306が、仮想セル5302によってサービスされる端末装置の第2のセットのために下りリンク伝送を実行することを指定してもよい。よって、下りリンク伝送VEF 5414を実行するとき、端末装置4304および4306は、異なるサービスされる端末装置への下りリンク伝送を実行することによって、下りリンク伝送を分割することができる。
これは、上りリンク方向で実装されることもでき、その場合、たとえば上りリンク受信VEF 5416が、端末装置4308が、仮想セル5302によってサービスされる端末装置の第1のセットのために上りリンク受信を実行すること、および、端末装置4310が、仮想セル5302によってサービスされる端末装置の第2のセットのために上りリンク受信を実行することを指定する。
仮想セルのある種の端末装置をその仮想セルによってサービスされるある種の端末装置に割り当てるこの割り当ては、より下位層の処理のために実装されることもできる。たとえば、下りリンク送信VEF 5414および下りリンクPHY VEF 5410は、より下位層の送信処理(たとえば、PHY処理、またはPHYおよびMAC処理)と、仮想セル5302によってサービスされる端末装置の第1のセットへの下りリンク伝送とを実行するように端末装置4304に指令してもよく、より下位層の送信処理(たとえば、PHY処理、またはPHYおよびMAC処理)と、仮想セル5302によってサービスされる端末装置の第2のセットへの下りリンク伝送とを実行するよう端末装置4306に指令してもよい。
端末装置4304で動作する下りリンクPHY VEF 5410は、たとえば、PHYシンボルを生成するための端末装置の第1のセットのために宛てられたMACパケット(たとえば、MAC VEF 5408によって提供されるMAC PDU)に対してPHY処理を実行してもよい。次いで、端末装置4304で動作する下りリンク送信VEF 5414は、PHYシンボル上でRF処理を実行し、次いで、結果として得られたRF信号を、第1のセットの端末装置に無線送信してもよい。端末装置4306で動作する下りリンクPHY VEF 5410および下りリンク送信VEF 5414は、同様に、第2のセットの端末装置のためのPHY処理および下りリンク伝送を実行してもよい。
いくつかの側面において、上りリンクPHY VEF 5412および/または上りリンク受信VEF 5416は、同様に、仮想セル5302によってサービスされる端末装置の異なるセットに従って、上りリンクPHY処理および/または上りリンク伝送を分割してもよい。たとえば、端末装置4308で動作する上りリンク受信VEF 5416は、第1のセットの端末装置のために上りリンク受信を実行してもよく、端末装置4310で動作する上りリンク受信VEF 5416は、第2のセットの端末装置のために上りリンク受信を実行してもよい。同様に、端末装置4308で動作する上りリンクPHY VEF 5412は、第1のセットの端末装置のために上りリンクPHY処理を実行してもよく、端末装置4310で動作する上りリンクPHY VEF 5412は、第2のセットの端末装置のために上りリンクPHY処理を実行してもよい。
いくつかの側面では、VEFマネージャ4704は、図52のステージ5202の仮想セルVEF割り当てプロセスの一部として、仮想セル5302を形成する端末装置に、これらのセットの端末装置を割り当てるように構成されてもよい。たとえば、いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、端末装置4304~4312の位置および/または無線リンクに基づいて、端末装置4304~4312のうちのあるものに、サービスされる端末装置のセットを割り当てるように構成されてもよい。たとえば、VEFマネージャ4704は、サービスされる端末装置(たとえば、端末装置5306~5310)の位置を、端末装置4304~4312の位置と比較し、端末装置5306~5310のそれぞれに近い端末装置4304~4312の位置を識別するように構成されてもよい。次いで、VEFマネージャ4704は、端末装置4304~4312が、端末装置5306~5310のうち自分に近いものと下りリンクおよび上りリンク無線活動を行うように、下りリンク伝送VEF 5414および上りリンク伝送VEF 5416を割り当てるように構成されてもよい。追加的または代替的に、VEFマネージャ4704は、端末装置4304~4312と端末装置5306~5310との間の無線リンクを特徴付ける電波測定値を評価し、端末装置4304~4312が、端末装置5306~5310のうち自分が強い無線リンクを有するものと下りリンクおよび上りリンク無線活動を実行するように、下りリンク伝送VEF 5414および上りリンク伝送VEF 5416を割り当てるように構成されてもよい。場合によっては、これは、下りリンクおよび上りリンク伝送が強い無線リンク上で生起しうるので、誤り率を改善し、再送を低減し、および/またはサポートされるデータレートを増加させることができる。
いくつかの側面において、下りリンク送信、上りリンク受信、および下りリンクおよび上りリンクPHY処理は、無線資源に基づいて端末装置間で分散可能である。たとえば、いくつかの側面において、端末装置4304において動作する下りリンクPHY VEF 5410は、第1のセットの時間‐周波数資源(たとえば、資源要素(resource element、RE))について下りリンクPHY処理を実行してもよく、一方、端末装置4306で動作する下りリンクPHY VEF 5410は、第2のセットの時間‐周波数資源について下りリンクPHY処理を実行してもよい。次いで、端末装置4304において動作する下りリンク送信VEF 5414は、第1のセットの時間‐周波数資源について下りリンク伝送を実行してもよく、端末装置4306で動作する下りリンク送信VEF 5414は、第2のセットの時間‐周波数資源について下りリンク伝送を実行してもよい。
この無線資源にわたる分散は、同様に、上りリンク方向において適用することもできる。たとえば、端末装置4308において動作する上りリンク受信VEF 5416は、第1のセットの時間‐周波数資源について上りリンク受信を実行してもよく、端末装置4310において動作する上りリンク受信VEF 5416は、第2のセットの時間‐周波数資源について上りリンク受信を実行してもよい。同様に、端末装置4308において動作する上りリンクPHY VEF 5412は、第1のセットの時間‐周波数資源について上りリンクPHY処理を実行してもよく、端末装置4310において動作する上りリンクPHY VEF 5412は、第2のセットの時間‐周波数資源について上りリンクPHY処理を実行してもよい。
前述のように、いくつかの側面において、仮想セルVEFの一つは、バックホールVEFであってもよい。バックホールVEF 5418はその一例である。バックホールVEF 5418は、単一の端末装置(たとえば、図54の例における端末装置4312)によって実行されることができるか、または分散され、複数の端末装置によって仮想的に実行されることができる。バックホールVEF 5418は、仮想セル5302のバックホール・リンク5312を通じた送受信を扱ってもよい。たとえば、図55に示されるように、いくつかの側面において、バックホールVEF 5418は、上りリンク・データ(たとえば、仮想セル5302のサービスされる端末装置から発する)を無線アクセス・ネットワークに(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード5304に)送信し、下りリンク・データ(たとえば、無線アクセス・ネットワーク、コア・ネットワーク、または外部ネットワークから発され、仮想セル5302のサービスされる端末装置に宛てられる)を無線アクセス・ネットワークから受信するように構成されてもよい。これは、バックホールVEF 5418を実行する端末装置の無線コンポーネント(たとえば、ベースバンド・モデム4406、RFトランシーバ4404、およびアンテナ・システム4402(これは、仮想的にネットワーク資源4424として指定できる))を使用して、無線送信および受信を実行することを含みうる。よって、仮想セル5302は、バックホールVEF 5418の実行を介して、コア・ネットワークへのバックホール・リンクを維持することができうる。図55の例示的な処理フローに示されるように、バックホールVEF 5418は、受信した下りリンク・データを下流の仮想セルVEF(たとえば、下りリンク・セル処理の次のステージを実行するように構成される)にルーティングし、上流の仮想セルVEF(たとえば、上りリンク・セル処理の前のステージを実行するように構成される)から上りリンク・データを受信するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、バックホールVEF 5418は、下りリンクおよび/または上りリンク集約を使用してもよい。たとえば、図53の例示的なシナリオを参照すると、仮想セル5302は、複数の端末装置5306~5310にサービスしてもよく、ネットワーク・アクセス・ノード5304(たとえば、アンカー・セル)とのバックホール・リンクを維持してもよい。下りリンク方向において、ネットワーク・アクセス・ノード5304は、端末装置5306~5310に宛てられた異なるパケットを識別し、これらの成分パケットをまとめて集約パケット(たとえば、所与のネットワーク層において、成分パケットのすべてについての単一のヘッダを使用する)を形成するように構成されてもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード5304は、集約パケットを仮想セル5302に送信してもよい。次いで、仮想セル5302(たとえば、仮想セル5302を仮想的に実現する仮想セルVEF 5402~5418)は、集約されたパケットを、端末装置5306~5310に宛てられた元の成分パケットに分離し、それらの成分パケットを端末装置5306~5310に送信してもよい。追加的または代替的に、仮想セル5302は、同様に、上りリンク方向においてパケット集約を使用してもよい。たとえば、仮想セル5302は、端末装置5306~5310から複数のパケットを受信し、これらの成分パケットをまとめて集約パケット(たとえば、成分パケットのすべてについて単一のヘッダをもつ)を形成してもよい。次いで、仮想セル5302は、集約パケットをネットワーク・アクセス・ノード5304に送信してもよい。いくつかの場合には、この集約の使用は、複数の成分パケットについての単一のヘッダの使用と、制御信号伝達(たとえば、スケジューリング要求/承認、バッファ状態レポート、ACK/NACK、およびパケット毎に発生する他の信号伝達交換)の量の減少の両方のために、オーバーヘッドを減らすことができる。
いくつかの側面では、仮想セル5302に割り当てられた仮想セルVEFはまた、参照信号送信VEFおよび/または電波測定VEFを含んでいてもよい。これらの仮想セルVEFは、同様に、仮想セル5302を形成する端末装置の一つまたは複数に割り当てられることができる。
いくつかの側面では、電波測定VEFは、仮想セル5302の複数の端末装置間に分散されてもよい。次いで、これらの端末装置は異なる位置に位置されるので、電波測定VEFは、異なる位置で得られた電波測定値を用いて伝搬条件を推定することができる。一例において、端末装置4304のようなマスター端末装置は、バックホールVEF 5418を実行していてもよく、同時並行して電波測定を実行するのに十分な無線コンポーネント機能を有していなくてもよい。よって、端末装置4304において動作するVEFマネージャ4704は、電波測定VEFを仮想セル5302の別の端末装置、たとえば端末装置4306に割り当てるように構成されてもよい。次いで、端末装置4306は、電波測定VEFを実行し、端末装置4304に報告し返すために電波測定を実行して電波測定値を取得することができる。すると、端末装置4304は、自身の電波測定を実行する代わりに、これらの電波測定値を使用することができる。この同じ概念は、仮想セル5302内のある端末装置がさまざまなタスクのために電波測定値を使用するが、それらを実行するために他の機能(たとえば、割り当てられた仮想セルVEFの実行に関連する機能)に従事している他の場合に使用されることができる。よって、仮想セル5302内の他の端末装置に電波測定VEFを割り当てることにより、仮想セル5302は、仮想セル5302内の他の端末装置に電波測定を行なわせることによって、これらの電波測定値を得ることができるようになりうる。いくつかの側面では、仮想セル5302内の端末装置は、較正手順(これはVEFマネージャ4704によって端末装置に割り当てられた較正VEFでありうる)を実行しててもよい。較正手順においては、仮想セル5302の端末装置が自分たちの位置および/またはローカルに得られた電波測定を比較して、どの端末装置が相関する伝搬条件をもつか(たとえば、互いに近接して位置する、および/または、同様の無線リンクをもつので)を識別してもよい。次いで、VEFマネージャ4704は、互いのために電波測定を実行するために、相関する伝搬条件を有する端末装置を割り当てるように構成されてもよい。
先に示したように、一部の側面では、VEFマネージャ4704は、マスター端末装置の機能コントローラ4416によって実行されてもよく、他の側面では、VEFマネージャ4704は、仮想マスター端末装置(たとえば、仮想セル5302の複数の端末装置における、マスター端末装置VEFの分散実行を介して仮想化される)によって実行されてもよい。VEFマネージャ4704は、仮想セル5302内のさまざまな端末装置に仮想セルVEFを割り当てることを含む、仮想セル5302の動作に対する一次的な制御を引き受けてもよい。仮想セル5302がマスター端末装置を有するいくつかの側面において、マスター端末装置は、バックホールVEF 5418を実行するように構成されてもよい。よって、マスター端末装置は、仮想セル5302のためのバックホール任務を引き受けてもよい。
いくつかの側面において、仮想セルの生成および/または維持は、動的でありうる。たとえば、図52のステージ5202におけるような仮想セルの生成は、自律的(アドホック)である、またはネットワーク・トリガーされることができる。自律生成の場合、トリガーする端末装置が、仮想セルの生成を開始することができる。たとえば、端末装置4304のような、端末装置4304~4312(最終的に仮想セル5302を形成する)のうちの一つが、トリガーする端末装置の役割を引き受けてもよい。一例において、端末装置4304の機能コントローラ4416は、トリガー条件が満たされたことを判別してもよく、次いで、仮想セルの生成をトリガーしてもよい。トリガー条件は、たとえば、ヘビーなネットワーク負荷の検出(たとえば、端末装置4304の機能コントローラ4416が、ネットワーク負荷および/またはユーザー密度が所定の閾値を超えることを検出する場合)でありうる。別の例では、トリガー条件は、無線アクセス・ネットワークによるサービスが貧弱な領域の識別(たとえば、端末装置4304の機能コントローラ4416が、その領域内の局所的な電波測定値が所定の閾値未満であることを検出する場合)でありうる。
トリガー条件が満たされたことを検出した後、端末装置4304の機能コントローラ4416は、仮想セル生成信号を送信してもよい。たとえば、機能コントローラ4416は、無線D2D信号(セルラーならびにWiFiおよびBluetoothを含み、いかなる標準にも限定されない、任意のタイプの端末装置間信号伝達をいう)などの形で、仮想セル生成信号を送信するよう、端末装置4304のベースバンド・モデム4406を制御してもよい。仮想セルをサポートするように構成される他の端末装置は、そのような仮想セル生成信号について(たとえば、それぞれのベースバンド・モデム4406で受信された信号を処理することによって)モニタリングしてもよい。たとえば、端末装置4306~4312は、それぞれの機能コントローラ4416において仮想セル生成信号を検出してもよく、よって、仮想セルが生成されると判断してもよい。次いで、端末装置4304~4312は、信号伝達(たとえば、それぞれの機能コントローラ4416を介して)を交換して仮想セルを形成して、こうしてステージ5202を完了してもよい。いくつかの側面では、トリガー端末装置は、マスター端末装置(該当する場合)の役割を担ってもよく、他の側面では、端末装置は、協働してマスター端末装置を選択してもよい(たとえば、端末装置の処理および/または無線通信能力に基づいて、または他の端末装置に対するそれらの端末装置の位置に基づいて)。
他の場合には、仮想セルの生成はネットワーク・トリガーされることができる。たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード5302のようなネットワーク・アクセス・ノードは、ヘビーなネットワーク負荷または高いユーザー密度があること、または貧弱なカバレッジをもつ領域があることを識別してもよい。場合によっては、ネットワーク・アクセス・ノード5302は、仮想セル生成信号をブロードキャストしてもよく、端末装置4304~4312のうちの一つまたは複数がそれを受信し、その後、前述のセル生成プロセスを開始することができる。場合によっては、ネットワーク・アクセス・ノード5302は、端末装置4304のような端末装置を識別し、端末装置4304に仮想セルを生成するよう命令する信号を端末装置4304に送信してもよい。場合によっては、ネットワーク・アクセス・ノード5302は、仮想セルを形成すべき端末装置、たとえば、端末装置4304~4312を同定し、次いで、仮想セルを形成するように命令する信号を端末装置4304~4312に送信してもよい。
いくつかの側面において、仮想セルを生成するとき、端末装置は、端末装置の能力を決定するために、互いに信号を交換してもよい。たとえば、端末装置4304~4312が仮想セルを生成し、VEFマネージャ4704の実行を開始する(たとえば、マスター端末装置または仮想マスター端末装置において)とき、VEFマネージャ4704は、端末装置4304~4312の処理および/または通信能力を指定する信号を端末装置4304~4312から受信してもよい。いくつかの側面において、端末装置4304~4312からの信号伝達は、それらの位置および/またはそれらの間の無線リンクを特徴付ける電波測定値を指定することもできる。前述のように、VEFマネージャ4704は、図52のステージ5204において端末装置4304~4312に仮想セルVEFを割り当てるために、この信号伝達における情報を使用してもよい。
いくつかの側面において、仮想セル5302は、スケーラブルであってもよい。たとえば、VEFマネージャ4704は、仮想セル5302の現在の負荷に基づいて、仮想セル5302から端末装置を追加または削除するように構成されてもよい。図56は、仮想セル5302をスケーリングする例示的プロセスを示す、いくつかの側面による例示的決定チャート5600を示す。図56に示されるように、VEFマネージャ5602は、まず、ステージ5602において仮想セル5302上の負荷を評価してもよい。たとえば、負荷は、処理負荷の量(たとえば、仮想セル5302の利用可能な仮想資源が扱うことのできる最大処理負荷に対する割合として表現される)、データレート(たとえば、仮想セル5302を通過する、そのサービスされる端末装置のための上りリンクおよび/または下りリンク・データの量)、仮想セル5302によってサービスされる端末装置の数、または仮想セル5302上の負荷を定量化する他の何らかのメトリックで測ることができる。次いで、VEFマネージャ4704は、ステージ5604において負荷を閾値と比較して、負荷が閾値より大きいかどうかを判定してもよい。負荷が閾値より大きい場合、VEFマネージャ4704は、ステージ5606において、仮想セル5302に端末装置(または複数の端末装置)を追加するように構成されてもよい。逆に、負荷が閾値を超えない場合、VEFマネージャ4704は、ステージ5608において、仮想セル5302から端末装置(または複数の端末装置)を除去するように構成されてもよい。
VEFマネージャ4704が、仮想セル5302に端末装置を追加することを決定した場合、VEFマネージャ4704は、仮想セル招待信号の送信をトリガーしてもよい(たとえば、仮想セル5302の端末装置の一つに仮想セル招待VEFを割り当てることによって;すると、割り当てられた端末装置は、そのベースバンド・モデム4406を介して仮想セル招待信号を送信することができる)。次いで、仮想セル機能をサポートするように構成された近傍の端末装置は、仮想セル招待信号を検出することができ、その機能コントローラ4416は、VEFマネージャ4704と信号を交換して、その端末装置が仮想セル5302に参加するように手配することができる。
VEFマネージャ4704が、仮想セル5302から端末装置を除去することを決定した場合、VEFマネージャ4704は、仮想セル5302内の端末装置の一つを同定し、その端末装置に仮想セル除去信号を送信するように構成されてもよく(たとえば、仮想セル5302の端末装置の一つに仮想セル除去VEFを割り当てることによって;するとその端末装置は、そのベースバンド・モデム4406を介して仮想セル除去信号を送信してもよい)。次いで、その端末装置は、仮想セル5302から離脱してもよく、よって、仮想セル5302のための何らかの仮想セルVEFを実行するのを中止してもよい。
仮想セル5302のサイズを動的にスケーリングする能力は、仮想セル5302が、その現在の負荷に適応し、近傍の端末装置に十分な資源を提供することを可能にする。よって、近傍の端末装置による仮想セル5302に対する高い需要がある場合、仮想セル5302は、需要を満たすようにサイズを拡大することができる。逆に、仮想セル5302に対する需要が低い場合、仮想セル5302は、サイズを縮小することができる。
いくつかの側面では、仮想セル5302は、追加的または代替的に、複数の別個の仮想セルに分割するように構成されてもよい。たとえば、いくつかの側面において、VEFマネージャ4704は、トリガー条件に基づいて、仮想セル分割をトリガーするように構成されてもよい。このトリガー条件は、たとえば、一群の端末装置が仮想セル5302内の残りの端末装置から離れたことを(たとえば、仮想セル5302の現在の位置に基づいて)検出することでありうる。次いで、VEFマネージャ4704は、たとえば、第1の仮想セルを形成するよう仮想セル5302内の端末装置の第1のセットを同定し、第2の仮想セルを形成するよう仮想セル5302内の端末装置の第2のセットを同定してもよい。次いで、VEFマネージャ4704は、仮想セル分割信号を、第1のセットの端末装置および第2のセットの端末装置に送信し、仮想セル分割信号は端末装置をそれぞれ第1および第2の仮想セルに割り当てる。次いで、第1のセットの端末装置および第2のセットの端末装置は、割り当てられたように第1の仮想セルおよび第2の仮想セルを生成することができる。これには、第1の仮想セルと第2の仮想セルの両方について、仮想セルを形成するために互いに信号を交換し、新しいVEFマネージャを初期化し、仮想セルVEFを新しい第1の仮想セルと第2の仮想セル内の端末装置に割り当てることを含みうる。
いくつかの側面では、仮想セル5302は、追加的または代替的に、別の仮想セルとマージするように構成されてもよい。たとえば、VEFマネージャ4704は、別の仮想セルが仮想セル5302に近接していることを検出してもよく、該別の仮想セルとマージすることを決定してもよい。よって、VEFマネージャ4704は、別の仮想セルの対応するVEFマネージャと信号を交換し、それらの仮想セルがマージするように手配してもよい。次いで、仮想セル5302の端末装置と、他の仮想セルの端末装置とが、信号を交換し、新しいマージされたセルを形成してもよく、これは、マージされたセルのための新しいVEFマネージャを初期化し、マージされたセル内の端末装置に仮想セルVEFを割り当てることを含むことができる。
いくつかの側面では、仮想セル5302は、無線アクセス・ネットワークと協調するように構成されてもよい。たとえば、いくつかの場合には、サービスされる端末装置は、近くのネットワーク・アクセス・ノードから仮想セル5302にハンドオーバーされてもよい。これは、通常、セル間信号伝達を含みうるので、仮想セル5302は、ハンドオーバーに関与する近くのネットワーク・アクセス・ノードから直接、信号伝達を無線で交換しうる。代替的に、仮想セル5302は、ネットワーク・アクセス・ノード5304(たとえば、アンカー・セル)とのバックホール・リンク5312を使用してもよく、その場合、ネットワーク・アクセス・ノード5304は、信号をハンドオーバーに関与するネットワーク・アクセス・ノードに(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード間インターフェースを使って)転送してもよい。これは、VEFマネージャ4704が仮想セル5302の端末装置の間で割り当てる移動性VEFによって扱うことができる。
いくつかの側面では、仮想セル5302は、コア・ネットワークと協調して、仮想セル5302と接続する端末装置を認証してもよい。たとえば、端末装置が仮想セル5302との接続を試みるとき、仮想セル5302は、コア・ネットワークを用いて端末装置を検証してもよい。一例において、仮想セル5302は、検証VEFを実行してもよく、検証VEFは、コア・ネットワーク内の加入者データベースと(たとえば、バックホール・リンク5312を使用して)通信して、端末装置が認可されたユーザーであるかどうかを検証してもよい。次いで、仮想セル5302は、端末装置が認可されたユーザーである場合、端末装置の接続を許可してもよく、または、端末装置が認可されたユーザーでない場合、端末装置を拒否してもよい。
仮想セル5302はまた、さまざまな他のシナリオにおいて、バックホール・リンク5312を介して、無線アクセスおよび/またはコア・ネットワークと通信してもよい。たとえば、仮想セル5302は、装置を更新する必要があるときにネットワークと通信し、内部分配をそれ自身で行なっているものをネットワークから取得するように構成されてもよい。別の例では、仮想セル5302は、結果データ(たとえば、VEFの実行からのデータ)を記憶するために、コア・ネットワークまたは別の外部ネットワークと通信するように構成されてもよい。
さまざまな側面において、仮想セル5302は、開放的または閉鎖的のいずれかであってもよい(たとえば、永久的に、または任意の所与の時間で開放的または閉鎖的のいずれかである間で切り換えることができる)。たとえば、仮想セル5302が開放的である場合、任意の端末装置(または任意の認可された端末装置)が仮想セル5302に参加することを許可されてもよく、または、サービスされる端末装置として仮想セル5302を使用することを許可されてもよい。仮想セル5302が閉鎖的である場合、ある種の端末装置のみが、仮想セル5302に参加することを許可されてもよく、または、サービスされる端末装置として仮想セル5302を使用することを許可されてもよい。仮想セル5302が閉鎖的セルであるいくつかの側面において、仮想セル5302は、どの端末装置が仮想セル5302に参加できるかを判断するために仮想セル5302が(たとえば、認可VEFとして)使用できる認証情報を記憶するように構成されてもよい。他の側面では、仮想セル5302は、コア・ネットワーク内の加入者データベースに照会して、ある端末装置が仮想セル5302に参加することを許可されるかどうかを検証するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、仮想セルは、ハンドオーバー手順を最適化するために使用されうる。ハンドオーバー手順は、実質的な信号伝達に関わることがあり、よって、ネットワーク負荷に寄与する可能性がある。図57は、仮想セル5302の端末装置が、最初、ネットワーク・アクセス・ノード5702に接続され、一緒に同じ方向に移動している例を示す。時間と電力を消費する、各端末装置についてのネットワーク・アクセス・ノード5704へのハンドオーバー手順を実行するのではなく、仮想セル5302は、すべての端末装置のために(たとえば、ハンドオーバーVEFによって扱われる)単一のハンドオーバー手順を実行してもよい。いくつかの側面では、仮想セル5302は、代替的に、端末装置をハンドオーバーするために複数のハンドオーバー手順を実行してもよく、複数のハンドオーバー手順の少なくとも一部は、端末装置のうちの複数をハンドオーバーする。少なくとも一部のハンドオーバー手順が単一のハンドオーバー手順において複数の端末装置をハンドオーバーすることができるので、これは同様に時間および/または電力を節約することができる。
上述のさまざまな例は、バックホール・リンク5312および/またはアンカー・セル(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード5304)の使用に言及している。いくつかの側面において、仮想セル5302は、バックホール・リンクまたはアンカー・セルなしで動作してもよく、よって、独立エンティティとして作用してもよい。例示的な使用事例は、隊列走行、ドローン群、およびローカル家庭ネットワークを含み、仮想セル4302は、バックホール・リンクを介して外部データを送信または受信することなく、そのサービス対象の端末装置間の通信を協調させることができる。
いくつかの側面において、仮想セル5302によって使用されるバックホール・リンクは、非オペレーター・バックホール・リンク(たとえば、移動ネットワーク事業者のドメイン外にある)であってもよい。たとえば、いくつかの側面では、仮想セル5302は、バックホール・リンクのために、Wi-Fiまたは衛星のような非セルラー無線アクセス技術を使用してもよい。たとえば、仮想セル5302内の端末装置4304~4312のうちの一つ、たとえば端末装置4304がWiFiまたは衛星通信をサポートする場合、VEFマネージャ4704は、端末装置4304にバックホールVEFを割り当ててもよい。したがって、端末装置4304上で動作するバックホールVEFは、WiFiまたは衛星バックホール・リンクを使用して、(たとえば、ネットワーク資源4424として仮想的に指定された端末装置4304のWiFiまたは衛星無線コンポーネントを使用して)送受信してもよい。非オペレーター・バックホール・リンクが使用されるいくつかの側面において、仮想セル5302は、追加的な認証およびセキュリティ機能を使用してもよい。たとえば、バックホールVEFはオペレーター・ネットワークとVPNを確立してもよく、前記非オペレーター・バックホール・リンクはインターフェースの一部を形成する。すると、仮想セル5302およびオペレーター・ネットワークは、VPNを通じてデータを交換することができ、これにより、データを保護できる。
いくつかの側面において、仮想セル5302は、分散中継器機能を実装するように構成されてもよい。たとえば、端末装置のグループは、遠隔位置に位置されてもよく、たとえば、標準的な端末装置のグループ、隊列をなして移動するビークル端末装置、または群をなして動作するドローンなどが遠隔位置にあってもよい。遠隔位置にあるため、端末装置は、セルラー・バックホールを介したコア・ネットワークへの従来のアクセスをもたないことがある。よって、端末装置は、仮想セル5302を形成してもよく、その仮想セルを、これらの端末装置および他の近傍の端末装置の両方が使用することができる。端末装置がコア・ネットワークにつながる必要があり、仮想セル5302を形成する端末装置の一つが長距離接続をサポートする(たとえば、衛星機能を備えた無線コンポーネントを有する)場合、仮想セル5302は、コア・ネットワークにアクセスするためにこの長距離接続を使用してもよい。
いくつかの側面において、仮想セル5302は、機械学習を使用するように構成されてもよい。たとえば、仮想セル5302の端末装置は、機械学習アルゴリズムのための新しいフィルタ係数を導出するために機械学習を使用することができ、それらの間で該新しいフィルタ係数を使用することができる。たとえば、端末装置は、異なる端末装置が異なるフィルタ係数を決定し、次いでそれらのフィルタ係数を互いに交換する分割タスク・セットアップなどにおいて、互いにフィルタ係数を交換することができる。端末装置はまた、追加的なフィルタ係数を記憶のためにコア・ネットワークに送信することもでき、後刻(たとえば、リブート後、または記憶されたフィルタ係数が適用可能な類似のシナリオが発生したときに)フィルタ係数を取り出すことができる。
いくつかの側面では、仮想セル5302の端末装置は、非同期処理で仮想セルVEFを実行するためのそれぞれの処理機能を実行してもよい。よって、VEFマネージャ4704は、各端末装置における仮想セルVEFが、他の端末装置で実行される仮想セルVEFに依存しないように、仮想セルVEFを端末装置に割り当ててもよい。これにより、端末装置は、自分の仮想セルVEFを非同期的に実行することができる。さらに、仮想セル5302は、パフォーマンス要件を異なるCPUに分割し、異なる電力値または熱放散でそれらのCPUを稼働させるために、非同期処理を使用してもよい。よって、端末装置は、より低い電力値および/またはより低い熱放散で、それらのCPUを(仮想セルVEFを実行するために)稼働させることができる。
いくつかの場合において、仮想セル機能は、同伴セル(companion cell)を用いて実装できる。これらの同伴セルは、特定のユーザーまたはユーザー・グループに追従し、該ユーザーまたはグループにアクセスおよび他のサービスを提供する移動セルであることができる。次いで、これらの同伴セルのグループは、本明細書に記載される技術を使用して、それら自身の仮想セルを形成することができる。他の仮想セルも、同伴セルをメンバーとして加えることができる。
いくつかの側面において、端末装置の仮想セルへの参加と引き換えに、端末装置に対して(たとえば、端末装置を所有または使用するユーザーまたは顧客に対して)、クレジットまたは払い戻しが提供されてもよい。このクレジットまたは払い戻しは、たとえば、ネットワーク事業者によって提供されうる。ネットワーク事業者は、仮想セルへのより大きな参加と引き換えに、より大きな価値のインセンティブを提供することができる。たとえば、マスター端末装置として機能する端末装置は、最も高いインセンティブをもたらすことができる(たとえば、マスター端末装置であることに関連するより高い電力消費を相殺するため)。これは、端末装置がマスター端末装置として機能するように、および/または仮想セルに参加するように、インセンティブを与えることができる。
これらの仮想セルは、さまざまなシナリオにおいて広範な利点を提供することができる。たとえば、仮想セルが動的に生成する能力により、配備および保守にコストがかかる永久的な無線アクセス・インフラストラクチャーを配備する必要がなくなる可能性がある。仮想セルのスケーラブルな性質はまた、効率的な資源の使用をも可能できる。さらに、ほとんどの従来の無線アクセス・インフラストラクチャーは固定であるのに対して、仮想セルは可動である。仮想セルはまた、メンテナンス・コストをネットワーク事業者からユーザーおよび顧客にシフトさせることもできる。
提案されるシステムのさまざまな例示的使用は、スタジアムイベント、公共の会合スペース、講堂、高密度の交通場面(ビークル端末装置の隊列およびコンボイを含む)、工場/倉庫ロボット、および家庭用および商業用のプライベート・ネットワークを含みうる。別の例は、都市部の自動車の使用事例に関し、たとえば、市内の車両が自らの装置であるだけでなく、駐車中は、通りがかった歩行者や近くに住む人々のためにアクセスを提供することができる小セル・ネットワークを構成する。
図58は、いくつかの側面による、端末装置を動作させる例示的方法5800を示す。図58に示されるように、方法5800は、仮想セルから仮想化された機能の割り当てを受信するステップ(5802)と、仮想化機能のために端末装置の資源プラットフォームを構成するステップ(5804)と、資源プラットフォームを用いて仮想化機能を実行して結果データを得るステップ(5806)と、結果データを仮想セルの別の端末装置に送信するステップ(5808)とを含む。
図59は、いくつかの側面による、端末装置を動作させる例示的方法5900を示す。図59に示されるように、方法5900は、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受信するステップ(5902)と、仮想化機能のために、端末装置の資源プラットフォームを構成するステップ(5904)と、仮想セルによってサービスされる端末装置のために、セル処理または無線活動機能を提供するよう、仮想化機能を実行するステップ(5906)とを含む。
図60は、いくつかの側面による、端末装置を動作させる例示的方法6000を示す。図60に示されるように、方法6000は、仮想セルのために仮想化機能マネージャを実行するステップ(6002)と、仮想セルの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別するステップ(6004)と、複数の端末装置間の無線リンクに基づいて、仮想セルの複数の端末装置を識別するステップ(6006)と、分散式実行のために前記複数の端末装置に仮想化機能を割り当てるステップ(6008)とを含む。
〈地域に基づく仮想セル〉
いくつかの側面において、上述の仮想セルは、特定の地域〔地理的領域〕に結び付けられてもよい。仮想セルは、これらの地域を使用して、どの端末装置が仮想セルに加わり、離脱するかを制御し、仮想セルVEFの領域固有の実行を定義してもよい。これらの地理的領域は、固定(固定した地理的領域に位置しており、該固定した地理的領域にサービスする仮想セルなど)または動的(時間の経過とともに移動する領域にサービスを提供するモバイル仮想セルなど)であることができる。
図61は、いくつかの側面による、仮想セル6102に関する例示的なネットワーク・シナリオを示す。図61に示されるように、仮想セル6102は、端末装置6104~6112を含んでいてもよい。前述のように、仮想セル6102は、仮想セルVEFを端末装置6104~6112に割り当てることによって、仮想的にセルを実現してもよく、仮想セルVEFは、標準的なセルのセル処理および無線活動(たとえば、セル機能)を定義する。次いで、端末装置6104~6112は、それぞれ割り当てられた仮想セルVEFを、それぞれの資源プラットフォーム4418において実行してもよく、集合的に、標準セルのセル機能を、近傍の端末装置に提供してもよい。図61に示されるように、仮想セル6102は、インターネット/クラウド・ネットワーク6118と(たとえば、無線アクセスおよびコア・ネットワークを介して)インターフェースしてもよい。また、さまざまな他の端末装置6114および6116は、インターネット/クラウド・ネットワーク6118とインターフェースしてもよい。
図62は、端末装置6104~6112の例示的な内部構成を示す。図62に示されるように、端末装置6104~6112は、アンテナ・システム6202、RFトランシーバ6204、ベースバンド・モデム6206、仮想ネットワーク・プラットフォーム6212、および資源プラットフォーム6218を含んでいてもよい。端末装置6104~6112のコンポーネント6202~6224は、図44に示されかつ説明されるように、端末装置4304~4312のコンポーネント4402~4424と同じように構成されてもよい。したがって、機能コントローラ6216は、仮想セル機能を制御してもよく、資源プラットフォーム6218は、割り当てられた仮想セルVEFを実行するこことに割り当てられてもよい。
端末装置6104~6112は、仮想ネットワーク・プラットフォーム6212のコンポーネントでありうる位置センサー6226を含んでいてもよい。位置センサー6226は、端末装置の位置を決定可能な任意のタイプの位置センサーであってもよい。いくつかの側面では、位置センサー6226は、位置を決定するために地理衛星信号を使用するセンサーのような地理的位置センサーであってもよい(たとえば、グローバルナビゲーション衛星システム(GNNS)位置センサー)。いくつかの側面では、位置センサー6226は、信号強度測定を実行して、端末装置と送信装置との間の相対距離を決定するように構成された測定エンジンなどの信号強度位置センサーであってもよい。以下にさらに説明されるように、端末装置6104~6112は、それぞれの位置センサー6226を使用して、仮想セル6102の地理依存機能において使用するための自分の位置を決定してもよい。いくつかの側面において、端末装置6104~6112は、端末装置の外部の他の場所からそれらの位置を受信してもよい。
いくつかの側面では、仮想セル6102は、地域に基づいて形成されてもよい。図61に示されるように、端末装置6104~6112は、地域6120内に位置してもよい。図63は、いくつかの側面による、仮想セル6102の形成を図示する、例示的フローチャート6300を示す。図63に示されるように、トリガーする端末装置は、まず、ステージ6302において仮想セル6102および確定的地域6120を生成してもよい。たとえば、端末装置6104~6112のうちの一つ、たとえば端末装置6104は、トリガー条件(たとえば、閾値を超えるネットワーク負荷、または閾値を下回る電波カバレッジ・レベル)が満たされると判断してもよく、その後、仮想セル6102を生成することを決定してもよい。
端末装置6104は、図62に示されるように、その機能コントローラ6216において、この動作を実行してもよい。仮想セル6102の生成を決定した後、端末装置6104の機能コントローラ6216は、仮想セル6102の地域6120を定義するように構成されてもよい。地域6120は、どの端末装置が仮想セル6102に参加する(たとえば、仮想セル6102の一部として仮想セルVEFを実行する)よう招待されるかを制御するために、仮想セル6102によってその後に使用される論理的な境界によって定義されてもよい。いくつかの側面において、端末装置6104の機能コントローラ6216は、地域6120として、所定の領域を使用してもよい。たとえば、機能コントローラ6216は、所定の形状(たとえば、円、正方形/長方形、または他の規則的または不規則な形状)を地域6120として使用するように構成されてもよい。地域6120を定義した後、機能コントローラ6216は、地域6120を定義する領域データをローカルに記憶してもよい。この領域データは、たとえば、地域の境界を定義する(たとえば、外周、エッジ、および/またはコーナーを地理的座標として定義する)座標の集合でありうる。いくつかの側面において、地域6120は、固定されてもよく、その場合、領域データは静的であってもよい(たとえば、地域6120を構成する実際の地理的領域は、変化しない可能性がある)。他の側面において、地域6120は、動的であってもよい。たとえば、機能コントローラ6216は、地域6120を端末装置6104に対する領域として、たとえば中心(または、地域6104内の任意の他の点)に端末装置6104がある円、正方形/長方形、または、他の形状として定義してもよい。
次いで、端末装置6104の機能コントローラ6216は、ステージ6304において、地域6120内の他の端末装置を、仮想セル6102に加わるよう招待してもよい。いくつかの側面において、機能コントローラ6216は、ディスカバリー信号を送信してもよく(たとえば、端末装置6104のベースバンド・モデム4406を介して無線で)、それを近傍の端末装置が、自分のベースバンド・モデムを介して受信して、それぞれの機能コントローラにおいて検出してもよい。ディスカバリー信号は、地域6120を指定してもよい(たとえば、地域6120を定義する領域データを含んでいてもよい)。したがって、端末装置6106~6112は、ディスカバリー信号を受信してもよく、それらの位置センサー6226は、それぞれの現在位置を決定して、該それぞれの現在位置をそれぞれの機能コントローラ6216に提供してもよい。次いで、機能コントローラ6216は、領域データおよび現在位置を使用して、端末装置6106~6112が地域6120内にあるかどうかを判定してもよい。端末装置6106を使用する例では、端末装置6106の位置センサー6226は、端末装置6106の現在位置を決定し、該現在位置を機能コントローラ6216に提供してもよい。次いで、機能コントローラ6216は、現在位置を地域6120の領域データと比較し、端末装置6106が地域6120内にあるかどうかを判定してもよい。たとえば、現在位置が地理的位置であり、領域データが、地域6120を定義する座標の集合を指定する場合、機能コントローラ6216は、現在位置が、座標の集合によって定義される地域6120の境界内にあるかどうかを判断してもよい。別の例では、位置センサー6226が、信号強度測定を実行するように構成された測定エンジンである場合、位置センサー6226は、端末装置6104によって送信されるディスカバリー信号に対して信号強度測定を実行し、端末装置6106と端末装置6104との間の相対距離を決定してもよい。領域データが、距離によって地域6120を指定する場合(たとえば、端末装置6106からの距離によって;よって、地域6120を、端末装置6106を中心とする円として定義する場合)、機能コントローラ6216は、端末装置6106と6104との間の相対距離が、領域データの距離よりも小さいかどうかを判定してもよい。そうである場合、機能コントローラ6216は、端末装置6106が地域6120内にあると判定してもよい。
端末装置6106~6112は、同様に、この動作を実行してもよく、自分が地域6120内に位置すると判定してもよい。次いで、端末装置6106~6112の機能コントローラ6216は、端末装置6106~6112が地域6120内にあることを示すディスカバリー応答信号を、端末装置6104に送信してもよい。次いで、端末装置6104の機能コントローラ6216は、ステージ6304において、端末装置6106~6112を、仮想セル6102に加わるよう招待してもよい。これはたとえば、仮想セル6102に加わるよう端末装置6106~6112を招待する端末装置6106~6112の機能コントローラ6216とさらなる信号を交換することなどによる。
端末装置6114および6116などの他の端末装置も、端末装置6104からディスカバリー信号を受信してもよい。しかしながら、図61に示されるように、端末装置6114および6116は、場合によっては、地域6120内に位置しないことがある。よって、それぞれの機能コントローラ6216が、領域データおよび現在位置を評価するとき、端末装置6114および6116は、地域6120内に位置しないと判断しうる。したがって、場合によっては、端末装置6114および6116は、ディスカバリー信号に応答しないことがあり、端末装置6104は、端末装置6114および6116を、仮想セル6102に加わるよう招待しないことがありうる。
ステージ6302および6306について上述した手順の変形では、端末装置6104の機能コントローラ6216は、仮想セル6102生成の一部として、ステージ6302においてディスカバリー信号を送信してもよい。端末装置6106~6116の機能コントローラ6216は、ディスカバリー信号を受信し、端末装置6106~6116のそれぞれの現在位置を得るよう、位置センサー6226を指令してもよい。端末装置6106~6116の機能コントローラ6216は、端末装置6106~6116の現在位置を指定する端末装置6104の機能コントローラ6216にディスカバリー応答信号を送信してもよい。次いで、機能コントローラ6216は、地域6120についての領域データおよび端末装置6106~6116のそれぞれの現在位置を評価してもよく、端末装置6106~6116が地域6120内に位置するかどうかを判定してもよい。次いで、端末装置6104の機能コントローラ6216は、ステージ6306において、地域6120内にある端末装置を、仮想セル6102に加わるよう招待してもよい(たとえば、招待信号を端末装置6106~6112に送信することによって)。機能コントローラ6216は、地域6120内にない端末装置(たとえば、端末装置6114および6116)を、仮想セル6102に加わるよう招待しないことがありうる。
したがって、端末装置6104~6112は、仮想セル6102を生成してもよい。いくつかの側面では、端末装置6104は、マスター端末装置の役割を担ってもよく、したがって、仮想セル6102のVEF実行を管理するVEFマネージャをその機能コントローラ6216において実行してもよい。図63に示されるように、端末装置6104~6112は、ステージ6306において、自分の資源能力を公表し、適宜、他の情報を交換してもよい。たとえば、端末装置6104がマスター端末装置である場合、端末装置6106~6112の機能コントローラ6216は、自分の資源能力を指定する信号を端末装置6104の機能コントローラ6216に送信してもよい。これは、それぞれの計算資源6220の計算能力(たとえば、浮動小数点演算毎秒(FLOP)または計算能力に関する別の定量的なメトリックで表されるような処理パワー)、それぞれの記憶資源6222の記憶能力(たとえば、任意のバイト・ベースのメトリックで表わされるような記憶容量)、およびそれぞれのネットワーク資源6224のネットワーク能力(たとえば、サポートされる無線アクセス技術、サポートされる送信電力、サポートされるデータレート、またはネットワークまたは無線通信能力を量的に表わす任意の他のメトリック)を含んでいてもよい。
他の側面では、端末装置6104~6112は、マスター端末装置を選択してもよい。たとえば、端末装置6104は、仮想セル6102を最初に生成するトリガー端末装置として機能してもよいが、端末装置6104~6112は、仮想セル6102が確立された後、マスター端末装置を選択するように構成されてもよい。よって、端末装置6104~6112は、ステージ6306において資源能力を公表し、他の情報を交換し、次いで、自分たちの資源能力および他の情報を使用して、マスター端末装置を選択してもよい。たとえば、端末装置6104~6112のそれぞれの機能コントローラ6216は、それぞれの資源能力に基づいて、端末装置6104~6112のうちの一つをマスター端末装置として選択するために、互いに(たとえば、信号交換を介して)ネゴシエーションしてもよい。いくつかの側面では、端末装置6104~6112は、他の情報(たとえば、それぞれの位置センサー6226によって決定される)の一部として、自分たちの現在位置を交換してもよく、自分たちの現在位置を、マスター端末装置を選択するために使用してもよい。たとえば、端末装置6104~6112は、マスター端末装置として、他の端末装置に対して中央位置に位置する端末装置を選択してもよい。
いくつかの側面では、端末装置6104~6112は、分散方式で、端末装置6104~6112のうち複数の端末装置の資源プラットフォーム6218においてマスター端末装置VEFを実行することなどによって、仮想マスター端末装置を使用してもよい。したがって、仮想セル6102内のマスター端末装置へのさらなる言及は、端末装置6104~6112のうちの一つがマスター端末装置である場合、または仮想セル6102が仮想マスター端末装置を使用する場合のいずれかを指しうる。
次いで、マスター端末装置は、仮想セル6102の動作を制御し始めてもよい。たとえば、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、端末装置6104~6112の資源能力を使用して、仮想セルVEFを割り当ててもよい(たとえば、VEFマネージャを実行するときに)。端末装置6104~6112は、ステージ6308において、それぞれ割り当てられた仮想セルVEFを実行して、標準セルのセル機能を仮想的に実現して、サービスされる端末装置にアクセスを提供してもよい。仮想セル6102は、セル処理およびセルのための無線活動のために仮想セルVEFを割り当てることなどによって、上述した任意の特徴または機能を使用することができる。よって、仮想セル6102の近傍の他の端末装置は、下りリンク・データを受信し、上りリンク・データを送信することなどによって、標準セルの仕方で仮想セル6102を使用することができてもよい。
仮想セル6102は、仮想セルの挙動に影響を与えるために、地域6120を引き続き使用してもよい。たとえば、いくつかの側面において、地域6120を離れる端末装置は、ステージ6310において仮想セル6102を離れてもよい(たとえば、仮想セル6102のための仮想セルVEF実行への参加をやめる)。その際、マスター端末装置は、これらの端末装置にあらかじめ割り当てられた仮想セルVEFを再割り当てしてもよい。いくつかの側面では、マスター端末装置は、端末装置6104~6112の現在位置をモニタリングして、それらがいまだ地域6120内に位置しているかどうかを判定してもよい。たとえば、端末装置6104~6112の位置センサー6226は、定期的に、端末装置6104~6112の現在位置を決定してもよく、端末装置6104~6112の機能コントローラ6216は、それぞれの現在位置をマスター端末装置に報告してもよい。次いで、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、領域データに基づいて、端末装置6104~6112のいずれかが、地域6120内にないかどうかを判定してもよい。そうである場合、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、端末装置6104~6112のうち地域6120内にないものに信号を送信して、仮想セル6102から離脱するよう指示してもよい。地域6120が動的である(たとえば、経時的に変化する)場合、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、端末装置6104~6112の現在の位置を、地域6120についての最新の領域データと比較して、端末装置6104~6112のいずれかが地域6120内にないかどうかを判定してもよい。
いくつかの側面において、端末装置6104~6112は、自分が依然として地域6120内にあるかどうかを判定するために、定期的に検査してもよい。地域6120が固定されるいくつかの場合には、端末装置6104~6112の機能コントローラ6216は、ローカルに領域データを記憶してもよい(たとえば、トリガー端末装置からのディスカバリー信号において、該領域データを受信した後)。地域6120が動的であるいくつかの場合には、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、地域6120の動的変化を反映するよう領域データを定期的に更新してもよい。マスター端末装置の機能コントローラ6216は、次いで、該領域データを端末装置6104~6112の機能コントローラ6216に送信してもよく、端末装置6104~6112の機能コントローラ6216はそれを、マスター端末装置がより新しい領域データを提供するまで、ローカルに記憶してもよい。
次いで、端末装置6104~6112の位置センサー6226は、定期的に、端末装置6104~6112の現在位置を決定し、それらの現在位置を端末装置6104~6112のそれぞれの機能コントローラ6216に提供してもよい。次いで、端末装置6104~6112の機能コントローラ6216は、それぞれの現在位置を領域データと比較して、端末装置6104~6112が依然として地域6120内にあるかどうかを判定してもよい。たとえば、端末装置6106が、地域6120内にない場合、その機能コントローラ6216は、離脱信号を、マスター端末装置の機能コントローラ6216に送信してもよい。次いで、端末装置6106は、仮想セル6102を離れることができ、機能コントローラ6216は、端末装置6106に前もって割り当てられた仮想セルVEFを再割り当てすることができる。
図63に示されるように、フローチャート6300のステージは繰り返されてもよい。たとえば、マスター端末装置は、ステージ6304を繰り返して、地域6120に入る新しい端末装置を、仮想セル6102を加わるように招待してもよい。たとえば、マスター端末装置の機能コントローラ6216(および、任意的に、仮想セル6102内の一つまたは複数の他の端末装置の機能コントローラ6216)は、定期的にディスカバリー信号を送信してもよく、他の近傍端末装置は、それらの機能コントローラでこれを受信し、識別してもよい。次いで、マスター端末装置および近傍端末装置は、近傍端末装置が地域6120内にあるかどうかを判定してもよい(たとえば、上述のいずれかの技術を使用する)。もしそうであれば、マスター端末装置は、近傍端末装置を仮想セル6102に加わるように招待することができる。次いで、マスター端末装置の機能プロセッサ6216は、VEFマネージャを動作させながら、近傍端末装置に仮想セルVEFを割り当ててもよい。
上述のようなフローチャート6300は、端末装置が、地域6120を離れる際に仮想セル6102を離れる側面を示すが、他の側面は、地域6120を異なる仕方で使用してもよい。たとえば、いくつかの側面において、トリガー端末装置またはマスター端末装置は、地域6120内の端末装置を仮想セル6102に加わるように招待してもよいが、地域6120を離れる端末装置に仮想セル6120を離れるように指示しなくてもよい。たとえば、仮想セル6102は、端末装置と仮想セル6120との間の接続が失敗した場合(または、信号強度または他の基準が閾値を下回った場合)など、別の基準(たとえば、地域以外の)に基づいて、仮想セル6102を離れるように端末装置に指示してもよい。
いくつかの側面では、仮想セル6102は、複数の地域を使用してもよい。図64は、いくつかの側面による、仮想セル6102が2つの地域を使用する例示的シナリオを示す。図64の例では、仮想セル6102は、内側地域6402および外側地域6404を使用してもよい。仮想セル6102は、端末装置が内側地域6402に入るときに、端末装置を仮想セル6102に加わるよう招待してもよく、端末装置が外側地域6404から出るときに、仮想セル6102を離脱するよう端末装置に指示してもよい。したがって、端末装置6108が仮想セル6102の一部であって、内側地域6402の外側に移動する場合であっても、外側地域6404を離れるときにのみ、仮想セル6102を離脱するのでよい。
前述のように、仮想セル6102がアクティブである場合、仮想セル6102は、その近傍のさまざまなサービスされる端末装置にアクセスを提供してもよい。これらのサービスされる端末装置は、仮想セルに対して自身の資源を寄与しないことがあるので、仮想セル6102を形成する端末装置とは異なっていてもよい。サービスされる端末装置は、標準セルと同様のまたは同じ仕方で、仮想セル6102に接続し、仮想セル6102と相互作用してもよい。仮想セル6102が、どの端末装置が参加および離脱するかを制御するために使用する地域は、サービス対象の端末装置が仮想セル6102に接続できる領域とは異なっていてもよい。たとえば、仮想セル6102は、その地理的領域よりも広い領域へのアクセスを提供してもよい(たとえば、どの端末装置が仮想セル6102に参加および離脱するかを制御するために使用されるよりも広い領域にサービスを提供してもよい)。
図65は、いくつかの側面による、仮想セル6102の論理アーキテクチャーを示す例示的な図を示す。このアーキテクチャーは論理的であるので、図65に示される種々の要素は、他の物理的コンポーネントに対応しうる(たとえば、物理的プロセッサによって実行される論理的ソフトウェア・エンティティであってもよい)。図65に示されるように、仮想セル6102は、VEFマネージャ6502を含んでいてもよく、VEFマネージャ6502は、図43~図60の仮想セルについて上記で詳述した。上述のように、VEFマネージャ6502は、仮想セルVEFの動作を管理する論理的な制御エンティティであってもよい。よって、図65に示されるように、VEFマネージャ6502は、ピア・ディスカバリー6506、位置制御6504、およびVEF割り当て6508を含んでいてもよい。
ピア・ディスカバリー6506、位置制御6504、およびVEF割り当て6508は、VEFマネージャ6502のサブ機能であってもよく、プロセッサ上で実行するためのソフトウェアとして構成されてもよい。いくつかの側面では、ピア・ディスカバリー6506、位置制御6504、およびVEF割り当て6508は、ピア・ディスカバリー6506、位置制御6504、およびVEF割り当て6508をその機能コントローラ6216上で実行するマスター端末装置などの、マスター端末装置によって実行されてもよい。いくつかの側面では、マスター端末装置は、VEFマネージャ6502のサブ機能の一部または全部を、仮想セル6102内の他の端末装置に割り当ててもよく、該他の端末装置が、割り当てられたサブ機能を、それぞれの資源プラットフォーム6218上で(たとえば、計算資源6220を使用して)実行してもよい。
ピア・ディスカバリー6506を最初に参照すると、ピア・ディスカバリー6506は、新しい端末装置を発見して仮想セル6102に追加するための機能を含んでいてもよい。たとえば、前述のように、仮想セル6102内の端末装置は、定期的にディスカバリー信号を送信してもよく、他の近傍の端末装置はこれを受信してもよい。ピア・ディスカバリー6506がマスター端末装置で実行されるいくつかの場合には、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、ディスカバリー信号の送信、応答端末装置からのディスカバリー応答信号の受信、および応答端末装置を仮想セル6102に追加するかどうかに関するその後の決定を制御してもよい。たとえば、ピア・ディスカバリー6506を実行するとき、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、ディスカバリー信号の無線送信を定期的にトリガーし(たとえば、マスター端末装置のベースバンド・モデム6206を介して)、次いで、ベースバンド・モデム6206を使用して、応答端末装置からのディスカバリー応答信号の受信をモニタリングしてもよい。ディスカバリー応答信号が受信されると、機能コントローラ6216は、応答端末装置を仮想セル6102に追加するかどうかを決定してもよい。たとえば、応答端末装置は、ディスカバリー応答信号にその現在位置を含めてもよく、仮想セル6102の機能コントローラ6216はそれを、応答端末装置が地域6120内にあり、仮想セル6102に追加されるべきかどうかを判断するために使用してもよい。場合によっては、ディスカバリー応答信号は、応答端末装置に関する他の情報を含んでいてもよく、マスター端末装置のコントローラ6216(たとえば、動作中のピア・ディスカバリー6506)がそれを、応答端末装置を仮想セル6102に追加するかどうかを(たとえば、その製造者、または加入者IDにおける他の識別情報に基づいて)判断するために使用してもよい。これは、たとえば、応答端末装置が信頼される装置であるかどうかを判定するために該他の情報を使用することを含んでいてもよい。
他の場合には、ピア・ディスカバリー6506の一部または全部は、仮想セル6102内の他の端末装置で実行されてもよい。たとえば、マスター端末装置は、ディスカバリー信号の送信および/またはディスカバリー応答信号の受信を実行するよう他の端末装置を割り当ててもよい。次いで、これらの端末装置の機能コントローラ6216は、それぞれのベースバンド・モデム6206を使用して、この送信および受信を実行し、ディスカバリー応答信号の受信をマスター端末装置に報告し返してもよい(すると、マスター端末装置は、応答端末装置を仮想セル6102に追加するか否かを決定することができる)。いくつかの場合において、これらの端末装置の機能コントローラ6216(たとえば、実行中のピア・ディスカバリー6506)は、たとえば、マスター端末装置について上述したいずれかの基準を使用することによって、応答端末装置を仮想セルに追加するかどうかを決定するように構成されてもよい。
位置制御6504を参照すると、位置制御6504は、仮想セル6102を形成する端末装置の位置のモニタリングを管理してもよい。図65に示されるように、VEFマネージャ6502は、入力として位置6512を受信してもよい。位置6512は、それぞれの位置センサー6226によって得られる仮想セル6102内の端末装置の位置を含んでいてもよい。次いで、これらの現在位置は、位置制御6504を含むVEFマネージャ6502によって使用されうる。位置制御6504が、マスター端末装置の機能コントローラ6216で実行されるいくつかの場合には、仮想セル6102内の他の端末装置は、それぞれの位置センサー6226を用いて自分たちの現在位置を定期的に決定し、それらの現在位置をマスター端末装置に報告するように構成されてもよい。次いで、マスター端末装置の機能コントローラ6216(稼動中の位置制御6504)は、現在位置および地域6120についての領域データを評価して、他の端末装置がいまだ地域6120内にあるかどうかを判断してもよい。マスター端末装置の機能コントローラ6216が、端末装置が地域6120内にないと判断した場合、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、他の端末装置に仮想セル6102を離脱するよう指示する離脱信号を、他の端末装置の機能コントローラに送信してもよい。位置制御6504が、仮想セル6102の他の端末装置の機能コントローラ6216において実行されるいくつかの場合には、他の端末装置の機能コントローラ6216は、それぞれの位置センサー6226から現在位置を受信してもよい。次いで、これらの端末装置の機能コントローラ6216は、地域6120の現在位置および領域データを評価して、これらの端末装置が依然として地域6120内にあるかどうかを判定してもよい。そうでない場合、これらの端末装置の機能コントローラ6216は、仮想セル6102を離脱することをマスター端末装置に通知する離脱信号を、マスター端末装置の機能コントローラ6216に送信してもよい。
VEF割り当て6508を参照すると、VEF割り当て6508は、仮想セル6102を形成する端末装置への仮想セルVEFの割り当てを制御してもよい。たとえば、マスター端末装置の機能コントローラ6216は、VEF割り当て6508を実行し、その結果、仮想セルVEFを他の端末装置に割り当てるように構成されてもよい。前述のように、いくつかの側面において、マスター端末装置の機能コントローラ6216(たとえば、動作中のVEF割り当て6508)は、仮想セル6102を形成する端末装置のそれぞれの資源能力に基づいて、仮想セルVEFを割り当てる端末装置を選択してもよい。次いで、機能コントローラ6216は、それぞれ選択された仮想セルVEFを他の端末装置に割り当てる割り当て信号を、他の端末装置の機能コントローラ6216に送信してもよい。
図65に示されるように、仮想セル6102は、仮想セル6102を形成する端末装置間の通信をサポートするために、ピアツーピア(P2P)セル内通信6510を使用してもよい。セル内通信6510は、仮想セル6102を形成する端末装置間の論理的な信号伝達接続のことであってもよく、それぞれのインターフェース6214は、仮想セル・アプリケーションのための最下層の通信をなしてもよい(たとえば、仮想セル目的のために、端末装置間の論理的な接続を扱う)。端末装置は、セル内通信6510に自分の無線通信資源(アンテナ・システム6202、RFトランシーバ6204、およびベースバンド・モデム6206)を提供してもよい。これらの無線通信資源は、セル内通信6510に供給される無線通信資源6532として図65に示されている。有線通信資源6530は、仮想セル6102内で使用される任意の有線通信接続、たとえば、サポートVEF 6526~6528(以下にさらに説明されるように)を実行するサポート装置によって提供される有線通信接続を含んでいてもよい。
仮想セル6102を形成する端末装置は、それぞれのアンテナ・システム6202、RFトランシーバ6204、およびベースバンド・モデム6206を使用して、セル内通信6510を提供してもよく、それぞれのインターフェース6214は、仮想セル・アプリケーションのための最下層通信を形成してもよい(たとえば、仮想セル目的のために、端末装置間の論理的な接続を扱う)。仮想セル6102内の端末装置は、仮想セルに関連する信号伝達、たとえば、ディスカバリー信号およびディスカバリー応答信号、離脱信号、割り当て信号、ならびに仮想セルの動作に関連する任意の他の信号を交換するために、セル内通信6510を使用してもよい。
仮想セル6102は、図43~図60に関して上述される仮想セルVEF 6514を使用してもよい。前述のように、仮想セルVEF 6514は、セル処理および/またはセルの無線活動を実現するVEFであってもよく、これは、下りリンク送信、上りリンク受信、他の無線活動、たとえば同期信号の送信および電波測定、および無線アクセスのための通信処理(たとえば、AS処理)を含みうる。仮想セルVEF 6514は、コンピューティング、ストレージ、および/またはネットワーキング(たとえば、無線送信および受信を含む)動作を定義するソフトウェアとして実現されてもよい。したがって、VEF割り当て6508から仮想セルVEFが割り当てられた後、仮想セル6102内の端末装置は、それぞれ割り当てられた仮想セルVEFを、それらの資源プラットフォーム6218において実行してもよい。
図65に示されるように、仮想セルVEF 6514の実行は、アプリケーションおよびサービス6524を生成してもよい。アプリケーションおよびサービス6524は、一般に、仮想セル6102が、そのサービスされる端末装置に提供するアプリケーションおよびサービスをいう。たとえば、前述のように、近傍の端末装置は、アクセス・サービスのために仮想セル6102を使用することが可能でありうる。よって、仮想セル6102は、ユーザー・データを送受信するために使用するために、近傍の端末装置に利用可能な無線アクセス・ネットワークを提供してもよい。さまざまな例示的な場合において、仮想セル6102は、アプリケーションおよびサービス6524の一部として、他のアプリケーションおよびサービスを提供してもよい。たとえば、仮想セル6102は、処理オフロード・サービスを提供してもよく、そのサービスされる端末装置は、処理タスクを仮想セル6102にオフロードしてもよい。すると、仮想セル6102は、処理タスクを仮想セルVEFとして具体化し、処理タスクを仮想セル6102を形成する端末装置に割り当てることによって、処理タスクを実行してもよい。次いで、端末装置は、それぞれ割り当てられた仮想セルVEFを実行して、処理タスクを実行し(たとえば、それらの計算資源6220を使用して)、結果データをサービスされる端末装置に提供することができる。別の例では、仮想セル6102は、記憶オフロード・サービスを提供してもよく、そのサービス対象の端末装置は、記憶およびその後の取り出しのために、仮想セル6102にデータを提供してもよい。次いで、仮想セル6102は、仮想セルVEFを、(たとえば、記憶資源6222における)データの記憶を指定する端末装置に割り当てることによって、記憶を提供してもよい。すると、サービスされる端末装置は、後刻、仮想セル6102にそのデータを要求することができ、仮想セル6102は、そのデータが記憶されている端末装置からそのデータを取り出して、そのデータをサービスされる端末装置に提供することができる。
いくつかの側面において、仮想セル6102は、アプリケーションおよびサービス6524の一部として、特化したアプリケーションおよびサービスを提供してもよい。たとえば、仮想セル6102は、自律運転使用に関連するオフロード処理を提供してもよく、サービスされる端末装置は、自律運転に関連するデータを処理するために仮想セル6102を使用する自動運転車であってもよい。よって、仮想セルVEF 6514は、自律運転VEFを含んでいてもよい。別の例では、仮想セル6102は、たとえば、アプリケーションおよびサービス6524の一部として、センシングまたはマッピング機能を提供してもよい。サービスされる端末装置は、仮想セル6102にデータを提供してもよく、仮想セル6102はそれを使用して、センシングまたは他のタイプのマップを生成し、結果として生じるデータを記憶してもよい。
いくつかの側面において、仮想セル6102は、異なるタイプの仮想セルVEFを使用してもよい。たとえば、図65の例示的な場合、仮想セルVEF 6514は、リモートVEF 6516~6518およびコアVEF 6520~6522を含んでいてもよい。コアVEF 6520~6522は、リモートVEF 6516~6518より重要性が高いことがあり、したがって、仮想セル6102が常に、またはほとんど常にサポートする基本的な「コア」機能を含みうる。したがって、リモートVEF 6516~6518は、仮想セル6102が、ある時はサポートし、他の時にはサポートしないことがありうる他の「補助」機能でありうる。たとえば、コアVEF 6520~6522は、ランダムアクセス、バックホール・リンク、装置スケジューリングおよび資源割り当て、無線資源の制御、装置移動性、およびセルが一般的にサポートする他の任意の機能などのセル機能を含んでいてもよい。仮想セル6102は、これらの機能をコアVEFとして扱ってもよく、したがって、一般に、これらのVEFを、ほとんど常にまたは常に、その端末装置に割り当ててもよい。
リモートVEF 6516~6518は、オフロード処理、記憶オフロード、特別な無線アクセス技術のサポート、高帯域幅または低遅延アクセス、または仮想セル6102がある時には提供するが他の時には提供しないことができる任意の他の機能など、他の任意的な機能を含んでいてもよい。VEF割り当て6508は、所与の時間にリモートVEF 6516~6518を割り当ててるかどうかを判断するように構成されてもよい。よって、VEF割り当て6508は、ある時には、リモートVEF 6516~6518のうちの一つまたは複数を選択的に割り当て(よって、対応するアプリケーションおよびサービスを、仮想セル6102のサービスされる端末装置に提供する)、他の時点では、リモートVEF 6516~6518のうちの前記一つまたは複数を割り当てないように構成されてもよい。
仮想セル6102が、リモートVEFとコアVEFとの間のこの区別を使用するいくつかの側面において、VEF割り当て6508は、端末装置のコンテキスト情報に基づいて、端末装置に仮想セルVEFを割り当てるように構成されてもよい。たとえば、コアVEF 6520~6522は、仮想セル6102の機能にとってより重要であると考えられうるため、VEF割り当て6508は、長時間仮想セル6102内に留まることが期待される仮想セル6102の端末装置にコアVEF 6520~6522を割り当てるように構成されてもよい。よって、いくつかの場合には、仮想セル6102内の端末装置は、VEF割り当て6508への期待される継続時間を報告するように構成されてもよく(たとえば、それぞれの機能コントローラ6216からの信号交換を介して)、ここで、期待される継続時間は、端末装置が仮想セル6102内に残る時間の量に関する任意の指標である。期待される継続時間は、過去のユーザーの振る舞い、プログラムされたナビゲーション・ルート、またはユーザーが提供する情報のような、任意のタイプの上位層コンテキスト情報に基づくことができる。たとえば、VEF割り当て6508は、ユーザーが所与の位置に留まり、よって、仮想セル6102のための資源として利用可能である継続時間を推定するために、過去のユーザー移動挙動(たとえば、ユーザーの移動を詳細に記録する収集データ)を使用してもよい。別の例では、VEF割り当て6508は、ユーザーがプログラムしたルートを有するナビゲーション・アプリからのデータなどに基づいて、ユーザーが移動している現在のルートに関する情報を得てもよい。VEF割り当て6508は、現在のルートに関するこの情報を使用して、ユーザーが仮想セル6102の近くに留まる継続時間を推定してもよい。別の例では、ユーザーは、自分の移動を指定する情報を端末装置に入力できてもよい。すると、VEF割り当て6508は、この情報を使用して、ユーザーが仮想セル6102の近くに留まる継続時間を推定してもよい。
よって、VEF割り当て6508は、リモートVEF 6516~6518およびコアVEF 6520~6522を、これらの予想持続時間に基づいて仮想セル6102内の端末装置に割り当てるように構成されてもよい。これはたとえば、コアVEF 6520~6522の、より長い期待継続時間を有する端末装置への割り当てに重みをかけ、リモートVEF 6516~6518の、短い期待継続時間を有する端末装置への重み付けに重みをかけることなどによる。
他の場合には、VEF割り当て6508は、端末装置が仮想セル6102の一部であった時間の量を追跡するように構成されてもよい。すると、VEF割り当て6508は、より長い期間にわたって仮想セル6102の一部であり続けている端末装置へのコアVEF 6520~6522の割り当てに重みをかけ、より短い期間にわたって仮想セル6102の一部であり続けている端末装置へのリモートVEF 6516~6518の割り当てに重みをかけることができる。たとえば、VEF割り当て6508は、仮想セル6102内の端末装置が仮想セル6102にいつ参加したか(たとえば、仮想セル6102の生成時にか、または端末装置が仮想セル6102に参加した後の時点にか)を指定するタイムスタンプをローカルに記憶してもよい。VEF割り当て6508は、これらのタイムスタンプを使用して、端末装置がどのくらい長く仮想セル6102の一部であり続けてきたかを判別するように構成されてもよい。いくつかの側面では、VEF割り当て6508は、仮想セル6102の端末装置を、それらがどのくらい長く仮想セル6102の一部であり続けてきたかに従ってランク付けしてもよく、次いで、コアVEF 6520~6522を、よりランクの高い端末装置に割り当て、リモートVEF 6516~6518を、よりランクの低い端末装置に割り当ててもよい。
端末装置の資源に加えて、いくつかの側面において、仮想セル6102は、近傍の他の装置の資源をも使用できてもよい。これは、仮想セル6102の近傍に配置される基地局、アクセスポイント、エッジサーバー、および任意の他のサポート装置を含み、それらの計算、記憶、および/またはネットワーク資源を仮想セル6102に利用可能にすることができる。よって、仮想セル6102は、サポートVEF 6526~6528をこれらのサポート装置に割り当てるように構成されてもよい。次いで、サポート装置は、それぞれの計算、記憶、および/またはネットワーク資源を用いて、サポートVEF 6526~6528を実行してもよい。場合によっては、サポート装置は、仮想セル6102の個々の端末装置よりも、より大きな計算、記憶、および/またはネットワーク資源を有してもよい。サポートVEF 6526~6528を実行するサポート装置は、仮想セル6102の一部として論理的に考えられてもよく、したがって、セル内通信6510を使用して、仮想セル6102内の端末装置と通信してもよい。よって、サポート装置は、無線通信資源6532の一部として、自身の無線資源(たとえば、基地局およびアクセスポイントの無線コンポーネント)を提供することができる。ある場合には、サポート装置は、有線接続(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード間の有線インターフェース)を有してもよく、サポート装置はそれを、有線通信資源6530の一部として寄与してもよい。
上述のいくつかの側面は、地域を使用して、仮想セル6102を形成する端末装置が位置する領域を定義する。いくつかの側面では、仮想セル6102は、追加的または代替的に、仮想セル6102のカバレッジ・エリアを定義するために地域を使用してもよい。図66は、仮想セル6102がそのカバレッジ・エリア6602をサブエリア6602a~6602dに分割することができる一例を示す。たとえば、VEF割り当て6508(たとえば、マスター端末装置(たとえば、端末装置6104)の機能コントローラ6216で動作する)は、サブエリア6602a内のセル機能のための仮想セルVEFを端末装置6108に割り当て、サブエリア6602b内のセル機能のための仮想セルVEFを端末装置6106に割り当て、サブエリア6602c内のセル機能のための仮想セルVEFを端末装置6110に割り当て、サブエリア6602d内のセル機能のための仮想セルVEFを端末装置6112に割り当てることができる。
図67および図68は、図66の例のコンテキストにおける仮想セルVEF割り当ての2つの例を示す。図67に示されるように、マスター端末装置6104は、VEF割り当てを実行することができるVEFマネージャ6502を実行してもよい。特に、VEFマネージャ6502は、サブエリア6602aのためのセル機能全体(たとえば、無線送信および受信を含むすべてのAS層)を端末装置6108(たとえば、そのサブエリアに割り当てられた端末装置)に、サブエリア6602bのためのセル機能全体を端末装置6106に、サブエリア6602cのためのセル機能全体を端末装置6110に、およびサブエリア6602dのためのセル機能全体を端末装置6112に割り当ててもよい。これは、所与のサブエリアのためのセル処理および無線活動全体を構成する仮想セルVEFを、仮想セル6102内の単一の端末装置に割り当てることを含みうる。次いで、端末装置6106~6112は、セルとして作用し、それぞれ割り当てられたサブエリア内のサービス対象の端末装置にアクセス・サービスを提供してもよい。
図68の例においては、VEFマネージャ6502は、無線活動およびいくつかの下位層のセル処理機能(たとえば、PHYおよびMAC)のための仮想セルVEFを、それぞれ対応するサブエリアのための端末装置6106~6112に割り当ててもよい。よって、端末装置6106~6112は、残りのセル処理機能が他所で扱われる一方で、割り当てられたサブエリアのために、ローカルで、無線活動および下位層セル処理機能を扱ってもよい。図68に示される例において、VEFマネージャ6502は、残りのセル処理機能のための仮想セルVEFを端末装置6104に割り当ててもよい。これは例示的であり、さまざまな他の側面において、VEFマネージャ6502は、残りのセル処理機能のための仮想セルVEFを、仮想セル6102内の他の端末装置に割り当ててもよい。
図69~図71は、仮想セル6102内の端末装置へのサブエリアおよび対応する仮想セルVEFの割り当てのさらなる例を示す。図69に示されるように、VEFマネージャ6502は、仮想セル6102のカバレッジ・エリア6602を、サブエリア6602aおよび6602bに論理的に分割してもよい。図70に示されるように、VEFマネージャ6502は、次いで、サブエリア6602aのための無線活動および下位層セル処理機能のための仮想セルVEFを端末装置6106に割り当ててもよく、サブエリア6602aのための残りのセル処理機能のための仮想セルVEFを端末装置6108に割り当ててもよい。同様に、VEFマネージャ6502は、サブエリア6602bのための無線活動および下位層セル処理機能のための仮想セルVEFを端末装置6112に割り当ててもよく、サブエリア6602bのための残りのセル処理機能のための仮想セルVEFを端末装置6110に割り当ててもよい。
代替的に、図71の例では、VEFマネージャ6502は、サブエリア6802aのためのセル機能全体(無線活動およびセル処理)のための仮想セルVEFを、分散式に実行するために端末装置6106および6108に割り当ててもよく、サブエリア6802bのためのセル機能全体のための仮想セルVEFを、分散式に実行するために端末装置6110および6112に割り当ててもよい。
いくつかの側面において、VEFマネージャ6502のVEF割り当て6508は、仮想セル6102のカバレッジ・エリア6602のある種のサブエリアにどの端末装置を割り当てるかを選択するために、端末装置6106~6112の現在位置(たとえば、図65の位置6512の形の入力として提供される)を使用してもよい。たとえば、VEF割り当て6508は、現在、仮想セル6102内にある端末装置(たとえば、端末装置6106~6112)の現在位置(たとえば、直近に決定された位置または報告された位置)を判別してもよい。いくつかの場合において、VEF割り当て6508は、まず、仮想セル6102のカバレッジ・エリア6602をサブエリアに分割してもよく(または、代替的に、それらのサブエリアはあらかじめ定義されていてもよい;たとえばカバレッジ・エリア6602のサブエリアへの一様な分割)、次いで、端末装置6106~6112の現在の位置に基づいて、サブエリアにおけるセル機能のために、仮想セルVEFを端末装置6106~6112に割り当ててもよい。これは、たとえば、サブエリアに対する端末装置6106~6112の近接に基づいてもよい。
いくつかの側面において、VEF割り当てて6508は、端末装置6106~6112の現在位置に基づいて、仮想セル6102のカバレッジ・エリア6602をサブエリアに分割してもよい。たとえば、VEF割り当てて6508は、カバレッジ・エリア6602を、端末装置6106~6112の現在位置のまわりに位置するサブエリアに論理的に分割し、次いで、結果として得られたこれらのサブエリアにおけるセル機能のために、仮想セルVEFを、端末装置6106~6112に割り当ててもよい。
いくつかの側面では、仮想セル6104は、カバレッジ・エリア6602の異なるサブエリアを通じて移動する際に、サービス対象の端末装置に移動性機能を提供してもよい。したがって、この移動性機能は、サービスされる端末装置が、仮想セル6102内の特定の端末装置にハンドオーバーすることを可能にしてもよく、ハンドオーバーは、サービスされる端末装置の移動および仮想セル6102の端末装置が割り当てられている特定のサブエリアに依存しうる。図72は、いくつかの側面による、この移動性機能に関連する例を示す。図72に示されるように、カバレッジ・エリア6602は、カバレッジ・エリア6602a~6602に分割されてもよく(図66について先に示したように)、これらのエリアは、それぞれ、端末装置6108、6106、6110、および6112に割り当てられてもよい。サービスされる端末装置7202は、仮想セル6102に接続されてもよく、最初は、サブエリア6602c内に位置してもよい。よって、端末装置6110が、サービス対象の端末装置〔サービスされる端末装置〕6110にアクセス・サービスを提供してもよい。
図72に示されるように、サービスされる端末装置7202は、サブエリア6602cからサブエリア6602aへ移動してもよい。端末装置6108がサブエリア6602aに割り当てられると、端末装置6108は、サービス対象の端末装置7202のためのアクセス・サービス(たとえば、下りリンク・データの処理および送信、上りリンク・データの受信および処理、ページングなど)を引き継ぐ必要がありうる。よって、仮想セル6102は、これらのシナリオを扱うために、移動性層を使用してもよい。図73は、端末装置6104~6112が移動性層7302を実行してもよい、いくつかの側面による例を示す。いくつかの側面において、端末装置6104~6112は、それぞれの資源プラットフォーム6218において、ソフトウェアとして移動性層7302を実行してもよい。たとえば、端末装置6104~6112は、それぞれ、それぞれの資源プラットフォーム6218において、移動性層7302のローカルなセクションを実行してもよく、ここで、移動性層7302のローカルなセクションは、論理的な接続を通じて互いに通信してもよい。端末装置6104~6112は、分散式に移動性層7302を実行してもよいため、移動性層7302は、端末装置6104~6112間の論理的な接続として機能してもよく、したがって、端末装置6104~6112が、サービス対象の端末装置についての移動性決定(mobility decisions)をネゴシエーションすることを可能にしてもよい。
いくつかの側面では、仮想セル6102は、仮想セル6102のサブエリア間の移動性のためのハンドオーバーと同様の手順を使用してもよい。たとえば、サービス対象の端末装置7202は、動作中に、測定報告および/または位置報告を端末装置6110に提供してもよい。測定報告は、端末装置6110および/または仮想セル6102を形成する他の端末装置(たとえば、端末装置6104、6106、6108、および6112)上で、サービス対象の端末装置7202によって実行される測定に基づいてもよい。
端末装置6110で動作する移動性層7302のローカルなセクションは、測定レポートおよび/または位置を評価して、サービスされる端末装置7202が仮想セル6102の別の端末装置に移転されるべきかどうか(たとえば、サービスされる端末装置7202が別のサブエリアに移動したため)を決定してもよい。たとえば、測定レポートが、端末装置6110のサービスされる端末装置7202による測定に基づいており、測定レポートが、弱い測定(たとえば、閾値未満)を示す場合、端末装置6110で動作する移動性層7302のローカルなセクションは、サービスされる端末装置7202を仮想セル6102の別の端末装置に移転することを決定してもよい。いくつかの側面では、端末装置6110における移動性層7302のローカルなセクションは、次いで、サービスされる端末装置7202から位置報告を要求し、結果として得られる位置報告を使用して、どのサービスされる端末装置7202がどのサブエリアの中にあるかを判定してもよい。
別の例では、サービスされる端末装置7202は、サービスされる端末装置6110に位置報告を定期的に送信するように構成されてもよい。次いで、端末装置6110における移動性層7302のローカルなセクションは、サービスされる端末装置7202の現在位置がサブエリア6602c内にあるかどうかを判定し、そうでない場合、サービスされる端末装置7202が、カバレッジ・エリア6602のどのサブエリア内に位置するかを判定してもよい。
図72の例において、端末装置6110における移動性層7302のローカルなセクションは、サービスされる端末装置7202がサブエリア6602aに位置することを決定しうる。よって、端末装置610における移動性層7302のローカルなセクションは、端末装置6108における移動性層7302のローカルなセクションと通信して、端末装置6110から端末装置6108への、サービスされる端末装置7202の移転を手配してもよい。いくつかの側面において、これは、シームレスな手順であることができ、端末装置6108は、サービス対象の端末装置7202と仮想セル6102との間の追加的な信号伝達や中断なしに、サービス対象の端末装置7202のためアクセス・サービスを引き継ぐことができてもよい。他の側面において、サービス対象の端末装置7202のためのアクセス・サービスは、一時的に中断されてもよく、および/またはサービス対象の端末装置7202は、移転を容易にするために、端末装置6110および/または6108と追加的な信号を交換してもよい。
図74は、いくつかの側面による、通信装置を動作させる例示的な方法7400を示す。図74に示されるように、方法7400は、仮想セルを生成するためのトリガー条件が満たされていることを判別するステップ(7402)と、仮想セルについての地域を定義するステップ(7404)と、トリガー条件が満たされていることに基づいて、近傍の端末装置を、仮想セルに加わるよう招待するディスカバリー信号を送信するステップ(7406)と、一つまたは複数の応答端末装置を仮想セルに受け入れるかどうかを、それらが地域内にあるかどうかに基づいて、決定するステップ(7408)とを含む。
図75は、いくつかの側面による、通信装置を動作させる例示的な方法7500を示す。図75に示されるように、方法7500は、仮想セルの第1の端末装置の現在位置を判別するステップ(7502)と、第1の端末装置の現在位置が仮想セルのための地域内にあるか否かを判定するステップ(7504)と、第1の端末装置の現在位置が地域の外にあることを判別した後に、第1の端末装置に仮想セルを離脱するよう指示する離脱信号を、第1の端末装置に送信するステップ(7506)とを含む。
図76は、いくつかの側面による、通信装置を動作させる例示的な方法7600を示す。図76に示されるように、方法7600は、仮想セルを形成する複数の端末装置の現在位置を判別するステップ(7602)であって、前記仮想セルは、複数のサブエリアに分割されたカバレッジ・エリアを有する、ステップと、前記複数の端末装置の第1の端末装置を、前記複数のサブエリアのうちの第1のサブエリアに割り当てるために選択するステップ(7604)と、前記第1の端末装置に、前記第1のサブエリア内の前記仮想セルのサービス対象の端末装置にセル機能を提供するための第1の仮想セル仮想化機能を割り当てるステップ(7606)とを含む。
図77は、いくつかの側面による、通信装置を動作させる例示的方法7700を示す。図77に示されるように、方法7700は、仮想セルの第1のサブエリア内のサービスされる端末装置にセル機能を提供するための仮想セル仮想化機能の割り当てを受信するステップ(7702)と、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置にセル機能性を提供するために仮想セル仮想化機能を実行するステップ(7704)とを含む。
図78は、いくつかの側面による、通信装置を動作させる例示的方法7800を示す。図78に示されるように、方法7800は、第1のタイプの一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能および第2のタイプの一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能を含む複数の仮想セル仮想化機能を識別するステップ(7802)と、前記複数の仮想セル仮想化機能のうちから、端末装置が仮想セル内に留まる期待される継続時間に基づいて、第1または第2のタイプの選択仮想セル仮想化機能を選択するステップ(7804)と、選択された仮想セル仮想化機能を端末装置に割り当てるステップ(7806)とを含む。
図79は、いくつかの側面による通信装置を動作させる例示的方法7900を示す。図79に示されるように、方法7900は、第1のタイプの一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能および第2のタイプの一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能を含む複数の仮想セル仮想化機能を識別するステップ(7902)と、前記複数の仮想セル仮想化機能のうちから、端末装置が仮想セルの一部であり続けてきた継続時間に基づいて、第1または第2のタイプの選択仮想セル仮想化機能を選択するステップ(7904)と、選択仮想セル仮想化機能を端末装置に割り当てるステップ(7906)とを含む。
〈動的なローカル・サーバー処理オフロード〉
クラウド・サーバーは、データ・ストレージと高負荷処理の両方に使用できる。モノのインターネット(Internet of Things、IoT)装置で構成されるようなローカル・ネットワークが生データを生成するとき、ローカル・ネットワークは、生データをクラウド・サーバーに(たとえば、インターネット・バックホール・リンクを介して)送信することがある。次いで、クラウド・サーバーが生データを処理し、その後、結果として得られる処理されたデータを記憶してもよい。いくつかの場合には、その後、顧客は後刻、クラウド・サーバーを介して、処理されたデータをリモートで問い合わせてこれにアクセスすることができ、他の場合には、クラウド・サーバーは処理されたデータを、ローカルな使用のためにローカル・ネットワークに送り返してもよい。
このようなクラウド・サーバーの利用は、ローカル・ネットワークでの記憶や処理に比べて、より大きな記憶および処理能力を提供しうるものの、クラウド・サーバーに転送されて記憶されるデータは、かなりのサイズになることがある。よって、データ転送および記憶コストは、特に、IoT装置使用の潜在的に大規模な膨張を考慮する場合、顧客にとって高価になる可能性がある。さらに、処理されたデータがもとのローカル・ネットワークで使用されるとき、クラウド・サーバーとの間のデータの往復転送には、高いレイテンシーが伴う可能性がある。
クラウド・サーバー使用に関するこれらの問題を認識すると、本開示のさまざまな側面は、動的なローカル・サーバー処理オフロードのための方法および装置を提供する。この動的なローカル・サーバー処理オフロードのさまざまな側面に関して後述するように、トラフィック・フィルタがローカル・ネットワーク内のユーザー・プレーンに沿って配置されることができ、ローカル・ネットワークで生成された生データをフィルタリングして、ある種の目標データを識別するように構成されることができる。トラフィック・フィルタは、次いで、目標データをローカル・ネットワークのローカル・サーバーにルーティングでき、該ローカル・ネットワークのローカル・サーバーは、目標データを処理し、処理されたデータをクラウド・サーバーに送信することができる。場合によっては、処理されたデータのサイズが生データより小さいことがあり(たとえばローカルな処理の圧縮的な性質のため)、これにより、インターネット・バックホールを通じてクラウド・サーバーに転送されるデータ量が減少する可能性がある。さらに、処理されたデータがローカル・ネットワーク内でローカルに使用されるいくつかの側面において、ローカル・サーバーは、ローカル・ネットワーク内の適切な装置に直接それを提供することができ、これにより、クラウドとの間の往復転送を回避できる。オフロード・フィルタリングおよび処理の制御は、ローカル・サーバーなどによってローカルに、またはクラウド・サーバーなどによって外部的に制御できる。オフロード・フィルタリングおよび処理の制御は、たとえば処理負荷、データ転送コスト、レイテンシー需要、および処理プラットフォームの温度に関連するさまざまな動的パラメータ(dynamic parameters)に基づくことができる。また、オフロード処理は、これらのダイナミクスパラメータの変化に基づいて、時間の経過に伴って動的にスケールされることもできる。よって、オフロード処理は、さまざまな条件に適応することができる。
図80は、いくつかの側面による、この動的なローカル・サーバー処理オフロードを示す例示的なネットワーク図を示す。図80に示されるように、ローカル・ネットワーク8002は、バックホール8014を通じてクラウド・ネットワーク8002とインターフェースすることができる。ローカル・ネットワーク8002は、ネットワーク・アクセス・ノード8006に無線接続して通信しうるさまざまな端末装置8004a~8004fを含んでいてもよい。したがって、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、端末装置8004a~8004fがユーザーおよび制御プレーン・データを送受信するために、無線アクセス・ネットワークを提供してもよい。ネットワーク・アクセス・ノード8006および端末装置8004a~8004fは、任意のタイプの無線アクセス技術を使用するように構成されてもよく、よって、適切な無線アクセス技術によって物理層およびプロトコル・スタック機能を実行するように構成されてもよい。いくつかの側面において、端末装置8004a~8004fは、図2の端末装置102について示されるように構成されてもよい。いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、図3のネットワーク・アクセス・ノード110について示されるように構成されてもよい。
ローカル・ネットワーク8002はまた、制御プレーン機能(CPF)サーバー8008、ユーザー・プレーン機能(UPF)サーバー8012、およびローカル・サーバー8010をも含んでいてもよい。図80に示されるように、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、ローカル・ネットワーク8002内のCPFサーバー8008、UPFサーバー8012、およびローカル・サーバー8010とインターフェースすることができる。ネットワーク・アクセス・ノード8006は、UPFサーバー8012を介してユーザー・データをクラウド・ネットワーク8016に送信してもよく、UPFサーバー8012が、ユーザー・データに対してルーティング機能を実行しうる(たとえば、ユーザー・データを適正なデータ・ネットワークにルーティングするため)。UPFサーバー8012は、バックホール8014を通じて、このユーザー・データをクラウド・ネットワーク8016に転送してもよい。クラウド・ネットワーク8016は、データセンター8018およびクラウド・サーバー8020、8022、および8024を含む、さまざまなクラウド・サーバーを含んでいてもよい。データセンター8018およびクラウド・サーバー8020~8024は、記憶および処理機能を実行するように構成されてもよく、いくつかの側面では、ローカル・ネットワーク8002に加えて、さまざまなネットワークとインターフェースしてもよい。
いくつかの側面において、ローカル・ネットワーク8002は、記憶または処理のために生データを生成してもよい。たとえば、端末装置8004a~8004fは、センシング・データ(たとえば、温度、湿度、カメラ/ビデオ、オーディオ、画像、またはモニタリング、センシング、またはサーベイランス目的で一般に使用される他の任意のデータ)および/または動作データ(たとえば、位置、バッテリー電力、現在のタスク/ルート、診断、または通信データ)を含む生データを生成してもよい。いくつかの側面では、端末装置8004a~8004fは、温度、湿度、カメラ/ビデオ、オーディオ、画像、レーダー、光、または他の同様のタイプのデータを生成するように構成されたIoTセンシング装置など、動作領域(operating area)においてセンシングを実行するように構成されたIoT装置であってもよい。これらのIoT装置はまた、自分の現在の動作ステータスを詳述する動作データを生成してもよく、動作データは、自分の位置、バッテリー電力、現在のタスク/ルート、診断ステータス、現在の通信ステータス(たとえば、現在のサービスするセル、アクティブ・ベアラ、現在のデータ要件および資源使用、現在の電波条件)、および過去の通信履歴(たとえば、過去のサービスするセル、過去のデータ要件および資源使用、過去の電波条件)を記述するデータを含む。
このセンシングおよび動作データは、さまざまな異なる目的のために有用でありうる。一つの例示的な使用事例は、端末装置8004a~8004fがロボット装置および/またはセンシング装置である工場または倉庫場面である。よって、端末装置8004a~8004fによって生成された生データが、工場または倉庫における現在のシナリオを決定するために処理されることができる。決定されるのはたとえば、ある種の物体がどこに位置するか(たとえば、倉庫に保管された物体、または組み立てラインで使用される部品)、現在の環境がどうなっているか(たとえば、温度)、ある種のタスクの進行がどうであるか(たとえば、輸送すべき物体を貨物ビークルに積むことの進行、組み立てライン上の装置の構築の進行)、エラーが発生しているかどうか、および発生しているとしたらどこか、ならびに工場または倉庫内の現在のシナリオに関する他の種類の情報などである。他の例はのちに記載する。
生データは、相当なサイズであることがあり、そのため、処理のためにクラウド・ネットワーク8016に転送するのは高価であることがあるので、ローカル・ネットワーク8002は、動的なローカル・サーバー処理オフロードを使用してもよい。よって、ローカル・ネットワーク8002は、ユーザー・プレーンに沿った(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード8006またはUPFサーバー8012にある)トラフィック・フィルタを有してもよく、該トラフィック・フィルタは、フィルタ・テンプレートに従って、端末装置8004a~8104fによって生成される生データを検査することができる。次いで、トラフィック・フィルタは、フィルタ・テンプレートに一致する生データのサブセットを選択することができ、この目標データをローカル・サーバー8010にルーティングすることができる。次いで、ローカル・サーバー8010は、処理機能を用いて目標データを処理して、処理されたデータを取得することができる。処理されたデータの特定の意図された用途(たとえば、処理されたデータが何のために使用されるか;これは具体的な使用事例に依存して変化しうる)に依存して、ローカル・サーバー8010は、ローカル使用のために、ローカル・ネットワーク8002内のさまざまな位置に(たとえば、端末装置8004a~8004fに、または、ローカル・ネットワーク8002内で動作する他の装置(組み立て機械または工場ロボットなど)に)、処理されたデータを送り返すことができ、および/または、処理されたデータをクラウド・ネットワーク8016に送ることができる。場合によっては、この動的なローカル・サーバー処理オフロードは、処理されたデータがローカルに使用されるときに、クラウド・ネットワーク8016との間の往復を回避することによって、遅延を低減するのに役立つ可能性がある。さらに、多くの場合、処理されたデータは、(処理の効果により)生データよりも小さいサイズであるため、動的なローカル・サーバー処理オフロードは、クラウド・ネットワーク8016に転送される、および/または、クラウド・ネットワーク8016に記憶されるデータの量を低減する助けとなりうる。これにより、クラウド・ネットワーク8016内のさまざまなクラウド・サーバーでのコストおよび処理負荷を削減できる。
図81~84は、いくつかの側面による、ネットワーク・アクセス・ノード8006、ローカル・サーバー8010、UPFサーバー8012、およびクラウド・サーバー8020の例示的な内部構成を示す。最初に図81を参照すると、図81は、いくつかの側面による、ネットワーク・アクセス・ノード8006の例示的な内部構成を示す。図81に示されるように、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、アンテナ・システム8102、無線トランシーバ8104、ベースバンド・サブシステム8106(物理層プロセッサ8108およびコントローラ8110を含む)、およびアプリケーション・プラットフォーム8112(トラフィック・フィルタ8114およびテンプレート・メモリ8116を含む)を含んでいてもよい。アンテナ・システム8102、無線トランシーバ8104、ベースバンド・サブシステム8106はそれぞれ、図3のネットワーク・アクセス・ノード110のアンテナ・システム302、無線トランシーバ304、ベースバンド・サブシステム306について上述したように構成されてもよい。アプリケーション・プラットフォーム8112は、動的なローカル・サーバー処理オフロード専用であってもよく、ユーザープレーン・データのフィルタリングおよびルーティングに関連する機能を扱ってもよい。先に示したように、いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノード8010は、フィルタ・テンプレートに一致するユーザープレーン・データの一部を選択するために、トラフィック・フィルタをユーザープレーン・データ(たとえば、端末装置8004a~8004fによって生成される)に適用してもよい。よって、トラフィック・フィルタ8114は、ネットワーク・アクセス・ノード8010を通過するユーザープレーン・データ(たとえば、トランスポートまたはアプリケーション層)から取り込むように構成されたフィルタ(たとえば、ソフトウェア・フィルタ)であってもよい。トラフィック・フィルタ8114は、テンプレート・メモリ8116に記憶されたフィルタ・テンプレートをユーザープレーン・データに適用して、フィルタ・テンプレートに一致するユーザープレーン・データを選択してもよく、それに応じて、この目標データをルーティングしてもよい。たとえば、トラフィック・フィルタ8114は、生データを含むパケットのストリームに対してパケット検査(たとえば、深部パケット検査(Deep Packet Inspection、DPI))を実行し、各データ・パケットの一つまたは複数の特性(たとえば、ヘッダ情報に基づく)を識別するように構成されてもよい。次いで、トラフィック・フィルタ8114は、各データ・パケットの一つまたは複数の特性のいずれかが、フィルタ・テンプレートの一つまたは複数のパラメータと一致するかどうかを判定するように構成されてもよい(たとえば、以下にさらに記載されるように、5タプルまたは他のフィルタリング機構に基づく)。そうである場合、トラフィック・フィルタ8114は、そのパケットを目標データとして分類し、その目標データをローカル・サーバー8010にルーティングしてもよい。そうでない場合、トラフィック・フィルタ8114は、パケットを他のデータとして分類してもよく、他のデータを、そのもともと構成された経路に沿って(たとえば、エンドツーエンドのベアラ上で、クラウド・サーバー8020に)ルーティングしてもよい。
図82は、いくつかの側面による、ローカル・サーバー8010の例示的な内部構成を示す。図82に示されるように、ローカル・サーバー8010は、コントローラ8202、処理プラットフォーム8204、処理機能メモリ8206、およびローカル記憶部8208を含んでいてもよい。コントローラ8202は、ローカル・サーバー8010の制御論理を定義するプログラム・コードを実行するように構成されたプロセッサであってもよく、これは、ある種の処理および他のネットワーク・ノードとの通信を実行するように、処理プラットフォーム8204に指示することを含みうる。いくつかの側面において、コントローラ8202は、処理オフロード構成についての決定をするなど、動的なローカル・サーバー処理オフロードのための決定を下すように構成されてもよい(以下にさらに説明される)。
処理プラットフォーム8204は、処理機能(たとえば、動的なローカル・サーバー処理オフロードの一部としてのローカル処理機能)を実行するように構成される一つまたは複数のプロセッサを含んでいてもよい。いくつかの側面において、処理プラットフォーム8204は、専用の処理タスクを実行するための、デジタル・ハードウェア論理で構成される一つまたは複数のハードウェア・アクセラレータを含んでいてもよい(ここで、処理プラットフォーム8204は、ハードウェア・アクセラレータによる実行のために、これらの専用処理タスクを手放すことができる)。処理機能メモリ8206は、一つまたは複数の処理機能のためのソフトウェアを記憶するように構成されるメモリであってもよく、そのソフトウェアを、処理プラットフォーム8204が取り出し、その処理資源を用いて実行してもよい。ローカル記憶8208は、さまざまなデータを記憶するように構成されたメモリであってもよく、該データを、ローカル・サーバー8010は、ローカル・ネットワーク8002の他の装置による後のアクセスのために保持してもよい。
図83は、いくつかの側面による、UPFサーバー8012の例示的な内部構成を示す。図83に示されるように、UPFサーバー8012は、ルーター8302、トラフィック・フィルタ8304、およびテンプレート・メモリ8306を含んでいてもよい。前述のように、UPFサーバー8012は、ネットワーク・アクセス・ノード8010とバックホール8014との間でユーザー・プレーン上に配置されてもよく、適切なルーティング経路に沿って(たとえば、ユーザープレーン・データのための構成されたベアラに従って)ユーザープレーン・データをルーティングすることを担当してもよい。ルーター8302は、このルーティング機能を扱うように構成されてもよい。トラフィック・フィルタ8304は、UPFサーバー8012を通過するユーザープレーン・データをタップし、テンプレート・メモリ8306に記憶されたフィルタ・テンプレートをユーザープレーン・データに適用するように構成されてもよい。トラフィック・フィルタ8304は、フィルタ・テンプレートに一致するユーザープレーン・データを(たとえば、トラフィック・フィルタ8114について上述したパラメータ・ベースのプロセスを使って)目標データとして選択してもよく、次いで、目標データをローカル・サーバー8010にルーティングして、その一方で、他のデータをそのもともと構成されていた経路に沿って(たとえば、クラウド・サーバー8020に)ルーティングしてもよい。
図84は、いくつかの側面による、クラウド・サーバー8020の例示的な内部構成を示す。図84に示されるように、クラウド・サーバー8020は、コントローラ8402、処理プラットフォーム8404、処理機能メモリ8406、およびクラウド記憶8408を含んでいてもよい。コントローラ8402は、クラウド・サーバー8020の制御論理を定義するプログラム・コードを実行するように構成されたプロセッサであってもよく、どの処理を処理プラットフォーム8404において実行するかを決定すること、および他のネットワーク・ノードとの通信を扱うことを含む。いくつかの側面において、コントローラ8402は、処理オフロード構成についての決定をするなど、動的なサーバー処理オフロードについての決定を下すように構成されてもよい(以下にさらに説明されるように)。処理プラットフォーム8404は、処理機能(たとえば、クラウド処理機能)を実行するように構成された一つまたは複数のプロセッサを含んでいてもよい。いくつかの側面では、処理プラットフォーム8404は、専用処理タスクを実行するために、デジタル・ハードウェア論理で構成される一つまたは複数のハードウェア・アクセラレータを含んでいてもよい(ここで、処理プラットフォーム8404は、ハードウェア・アクセラレータによる実行のために、これらの専用処理タスクを手放してもよい)。処理機能メモリ8406は、一つまたは複数の処理機能のためのソフトウェアを記憶するように構成されたメモリであってもよく、そのソフトウェアを、処理プラットフォーム8404は取り出し、その処理資源を用いて実行してもよい。クラウド記憶8408は、さまざまなデータを記憶するように構成されたメモリであってもよく、該データを、クラウド・サーバー8020は、ローカル・ネットワーク8002の他の装置による後のアクセスのために保持してもよい。
ここで、動的なローカル・サーバー処理オフロードのためのこれらのコンポーネントの動作と相互作用について説明する。図85は、いくつかの側面による、動的なローカル・サーバー処理オフロードのための情報の処理およびフローを示す、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート8500を示す。図85に示されるように、動的なローカル・サーバー処理オフロードは、クラウド・サーバー8020(または、代替的に、クラウド・ネットワーク8016内の任意の他のクラウド・サーバー)、ローカル・サーバー8010、ネットワーク・アクセス・ノード8006またはUPFサーバー8012において実行されるトラフィック・フィルタ8114/8304、および、端末装置8004a~8004fを含んでいてもよい。
ステージ8502において、クラウド・サーバー8020(たとえば、コントローラ8402)は、処理オフロード構成を決定してもよく、該処理オフロード構成は、ローカル・サーバー8010が動的なローカル・サーバー・オフロード処理の一部として実行するローカル・サーバー処理の量およびタイプを定義してもよい。処理オフロード構成は、たとえば、ローカル・サーバー8010が実行する処理の量、ローカル・サーバー8010がそれに対して処理を実行する目標データのタイプ、および/または、ローカル・サーバー8010が目標データに対して実行する処理機能(分析のタイプ)を含んでいてもよい。
よって、いくつかの側面において、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、ステージ8502において、ローカル・サーバー8010が実行するの処理の量を決定してもよい。一般に、ローカル・サーバー8010において行なわれるローカルな処理の量と、クラウド・サーバー8020に転送および/または記憶されるデータの量との間には、トレードオフがあることがあり、ローカル・サーバー8010による生データのより多くの処理は、クラウド・サーバー8020に転送されるデータの量をより少なくする結果となりうる(処理されたデータは、生データよりもサイズが小さいことがあるため)。したがって、クラウド・サーバー8020は、ローカル・サーバー8010が実行する処理の量を決定する際に、このトレードオフを考慮してもよい。いくつかの側面では、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010の処理量を決定するために決定アルゴリズムを実行してもよい。たとえば、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010の現在の処理負荷(たとえば、CPU使用率)、ローカル・サーバー8010の現在の温度、および/または処理される必要があるデータのスループットを識別してもよい。ローカル・サーバー8010のコントローラ8202は、この情報をクラウド・サーバー8020のコントローラ8402に定期的に報告することができる。いくつかの側面では、コントローラ8402は、決定アルゴリズムへの入力パラメータとして、これらのパラメータを提供してもよく、決定アルゴリズムは、入力に基づいて、ローカル・サーバー8010が実行する処理の量を計算するあらかじめ定義された計算を使用してもよい。いくつかの側面において、決定アルゴリズムは、前記パラメータのいずれかがある閾値を上回っているかどうかを判定してもよい。たとえば、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010の(たとえば、処理プラットフォーム8204の)現在の処理負荷が負荷閾値を上回るかどうかを判定し、ローカル・サーバー8010の(たとえば、処理プラットフォーム8204の)現在の温度が温度閾値を上回るかどうかを判定し、および/またはデータのスループットがスループット閾値を上回るかどうかを判定してもよい。次いで、コントローラ8402は、入力パラメータのいずれかが(または入力パラメータのどれが)それぞれの閾値を上回るかに基づいて、処理量を決定してもよい。いくつかの側面において、コントローラ8402は、処理量を決定する際に、それ自身の処理負荷および温度(たとえば処理プラットフォーム8404の)を考慮してもよい。これはたとえば、決定アルゴリズムへの入力パラメータとして、それ自身の処理負荷および温度を使用することによる。
いくつかの側面において、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、ステージ8502において、ローカル・サーバー8010が実行する処理機能を選択してもよい。たとえば、使用事例に依存して、ローカル・サーバー8010が生データに対して実行できる多数の異なる処理機能が存在しうる。上記で紹介した例示的な工場および倉庫の使用事例を参照するに、処理機能は、工場または倉庫の現在のシナリオを決定するためのセンシングおよび/または動作データに対するさまざまなタイプの処理を含むことができ、たとえば、センシングおよび/または動作データを評価して、あるオブジェクトがどこに位置しているか、現在の環境がどのようなものであるか(たとえば、温度)、あるタスクの進行はどうなっているか、エラーが発生しているかどうか、どこで発生しているか、および工場または倉庫内の現在のシナリオに関する他のタイプの情報を決定することができる。いくつかの側面において、コントローラ8402によって選択される処理機能は、コントローラ8402によってローカル・サーバー8002のために選択される処理の量に依存してもよい。たとえば、コントローラ8402によって選択される処理の量が少ない場合、処理機能は、結果として、処理の量が少ないことになりうる(処理の量が多い場合については、その逆が成り立つ)。使用事例および処理機能のさらなる例は、ステージ8518に関して後述される。
いくつかの側面において、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、ローカル・サーバー8010が処理機能を実行する目標データのタイプを選択してもよい。目標データは、生データの特定のサブセットであることができ、よって、処理機能に依存することができる。たとえば、処理機能が、あるオブジェクトがどこに位置するかを決定するために、端末装置8004a~8004fによって提供される画像、ビデオ、および/または位置の生データを処理することに関わる場合、クラウド・サーバー8020は、画像、ビデオ、および/または位置の生データを目標データとして選択してもよい。別の例では、処理機能が、動作領域の環境をモニタリングするために、端末装置8004a~8004fによって提供される温度、湿度、および/または圧力の生データを処理することに関わる場合、クラウド・サーバー8020は、温度、湿度、および/または圧力の生データを目標データとして選択してもよい。別の例では、処理機能が、エラーまたは誤動作をモニタリングするために、端末装置8004a~8004f(たとえば、端末装置8004a~8004fは接続性を備えた組立ラインまたは工場機械)によって提供される診断生データを処理することに関わる場合、クラウド・サーバー8020は、診断生データを目標データとして選択してもよい。別の例では、処理機能が、端末装置8004aのみからなど、特定の端末装置からの生データを処理することに関わる場合、クラウド・サーバー8020は、目標データとして、端末装置8004aから発する生データを選択してもよい。また、処理機能に関わる目標データのタイプも処理量に影響を与える可能性がある。たとえば、さまざまなタイプの目標データは、異なる処理コストをもつことがあり、画像、ビデオ、およびゲーム・データは高い処理コストをもつことがあり、オーディオは、中間的な処理コストをもつことがあり、統計分析のためのデータは、低い処理コストをもつことがある。
いくつかの側面では、クラウド・サーバー8020は、データの基礎となる要件に基づいて、処理のためにローカル・サーバー8010にオフロードする目標データのタイプを選択してもよい。たとえば、ビークル使用事例では、遅延に敏感なデータ(たとえば、車両の警告メッセージの処理、交通信号の制御、車両追越しまたは道路横断の支援のような、セキュリティおよび安全使用事例に関連するデータ)が、目標データとして、ローカル・サーバー8010にローカル処理のために割り当てられることができる。ローカル・ネットワーク8002内でローカルに処理されるので、処理のためのクラウド・サーバー8020への往復を回避することができる。駐車管理または車両カウントのための画像処理に関連するデータなど、他の遅延に耐性のあるデータは、より低い遅延要件をもち、クラウド・サーバー8020にオフロード可能である。クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、どの生データをローカル・サーバー8010で処理するための目標データとして割り当て、どの生データを他のさまざまな適用可能な使用事例のためにクラウド・サーバー8020で処理するかを決定するために、遅延感受性データ対遅延クリティカル・データの同様の分割を使用してもよい。
遅延に敏感な生データをローカルに処理することができる別の例は、自動車、モーター、エンジン、プロセッサ、および複雑なまたは敏感な手順で製造される他の製造品のための生産チェーンのような生産チェーン使用事例である。この使用事例では、端末装置8004a~8004fは、温度、湿度、部品の位置、湿度、振動レベル、空気成分の計測値、組み立てを実行する工場ロボットのアームおよび指の位置および角度、ならびに生産に関連するさまざまな他のパラメータを連続的にモニタリングするセンサーであってもよい。これらのモニタリングされたパラメータは、敏感であることがあり、エラーの場合に組み立てを停止する、および/または異常イベントが観察された場合に保守チームに警告メッセージを送るために、生データは迅速に処理され、反応される必要がある場合がある。よって、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、処理のためにローカル・サーバー8010にオフロードするための目標データとして、このデータを選択してもよい。部品カウント、倉庫在庫のメンテナンス、セキュリティ・ビデオのような他の生データは、より許容度の高いレイテンシー需要をもつことがある(たとえば、非常に短い反応時間を必要としないことがある)。よって、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010にオフロードされる目標データからこのデータを除外することを決定してもよい。
いくつかの側面において、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、ステージ8502において、目標データに基づいて、フィルタ・テンプレートを決定してもよい。フィルタ・テンプレートは、生データのストリームに適用されたときに、目標データを識別するために使用されうるパラメータの集合であってもよい。よって、トラフィック・フィルタ(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード8010のトラフィック・フィルタ8114、またはUPFサーバー8012のトラフィック・フィルタ8304)が、フィルタ・テンプレートを生データのストリームに適用する場合、トラフィック・フィルタは、生データのストリームから目標データに一致する(たとえば、フィルタ・テンプレートに一致する)生データを選択し、抽出することができてもよい。たとえば、フィルタ・テンプレートのパラメータは、上記の例で紹介した画像、ビデオ、位置、温度、湿度、圧力、および/または診断データのような特定のデータ・タイプを同定することができる。別の例では、フィルタ・テンプレートのパラメータは、生データの特定の起源および/または宛先を同定することができる(たとえば、5タプルに基づくなど、パケット・ヘッダ内のネットワーク・アドレスに基づいて)。よって、フィルタ・テンプレートは、目標データを他の生データから分離するために、トラフィック・フィルタによって使用されることができる。これは、ステージ8512についてのちに詳細に記載される。
ステージ8502において処理オフロード構成を決定した後、クラウド・サーバー8020は、ステージ8504および8506において、処理オフロード構成を指定する信号をローカル・ネットワーク8002に送信するように構成されてもよい。いくつかの側面では、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、ネットワーク・ノード間の通信タスクを扱うように構成されてもよく、よって、処理機能をローカル・ネットワーク8002に(たとえば、転送のためにバックホール8014を使用する論理接続を通じて)送信するように構成されてもよい。たとえば、図85に示されるように、クラウド・サーバー8020は、ステージ8504において、ローカル・サーバー8010に処理機能を提供してもよい(たとえば、処理機能を指定する信号を送信してもよい)。次いで、ローカル・サーバー8020は、処理機能を実行するために、自身を構成してもよい。たとえば、いくつかの側面において、ローカル・サーバー8010は、複数のプリインストールされた処理機能を実行するように事前構成されてもよい。よって、複数のプリインストールされた処理機能は、メッセージ・シーケンス・チャート8500の実行前に(たとえば、オフライン構成プロセスの一部として、または、新しいおよび/または更新プリインストールされた処理機能を処理機能メモリ8206にロードする定期的更新手順として)、処理機能メモリ8206にロードされてもよい。よって、場合によっては、クラウド・サーバー8020は、ステージ8502において複数のプリインストールされた処理機能から処理機能を選択してもよく、ステージ8504において、その処理機能を同定する識別子を含む信号をローカル・サーバー8010に送信してもよい。他のネットワーク・ノードとの通信を扱うように構成されてもよいローカル・サーバー8010のコントローラ8202は、処理機能の識別子を受信してもよく、複数のプリインストールされた処理機能からその処理機能を識別してもよい。次いで、コントローラ8202は、処理プラットフォーム8204に、処理機能メモリ8206から処理機能を取り出し、ロードするように指示してもよく、こうして、処理機能を実行するようにローカル・サーバー8010を構成することができる。
いくつかの側面において、クラウド・サーバー8020は、処理機能のためのソフトウェアをローカル・サーバー8010に送信してもよい。たとえば、場合によっては、ローカル・サーバー8010は、プリインストールされた処理機能を備えて構成されないことがあり、あるいは、クラウド・サーバー8020(たとえば、コントローラ8402)が、ローカル・サーバー8010のプリインストールされた処理機能の一つではない処理機能を選択することがある。よって、場合によっては、ローカル・サーバー8010は、処理機能のためのソフトウェアを初期に有していなくてもよい。したがって、ステージ8502において処理機能を選択した後、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、処理機能のためのソフトウェアを取得し、処理機能のためのソフトウェアを含む信号をローカル・サーバー8010に送信してもよい。たとえば、クラウド・サーバー8020は、自身の複数の処理機能を処理機能メモリ8406に記憶していてもよく、それをクラウド・サーバー8020が取得し、ローカル・サーバー8010に提供できる。次いで、ローカル・サーバー8010のコントローラ8202は、処理機能のためのソフトウェアを受信してもよく、それを処理プラットフォーム8204に直接提供してもよく、および/または記憶のために処理機能メモリ8206に提供してもよい。メッセージ・シーケンス・チャート8500の手順が複数回繰り返されるいくつかの側面において、ローカル・サーバー8010の処理機能メモリ8206は、クラウド・サーバー8020によって提供されるさまざまな処理機能のためのソフトウェアを記憶していてもよく、よって、クラウド・サーバー8020からダウンロードすることなく、記憶された処理機能(よってこれは、いったん処理機能メモリ8206に記憶されたら、プリインストールされた処理機能と考えられてもよい)のためのソフトウェアをローカルに検索することが可能であってもよい。
いくつかの側面において、クラウド・サーバー8020は、ステージ8504において、処理機能についての識別子をローカル・サーバー8010に送信してもよい。次いで、ローカル・サーバー8010のコントローラ8202は、処理機能のためのソフトウェアを、外部データ・ネットワークなどの別の場所からダウンロードしてもよい。よって、これらのさまざまな側面において、クラウド・サーバー8020は、ステージ8504において、処理機能をローカル・サーバー8010に示してもよく、ローカル・サーバー8010は、処理機能を実行するために、それ自身を構成することができる。
先に示したように、ローカル・ネットワーク8010は、ネットワーク・アクセス・ノード8006および/またはUPFサーバー8012に位置するトラフィック・フィルタを含んでいてもよく、該トラフィック・フィルタは、ローカル・サーバー8010にルーティングするべき生データから目標データを選択するためのフィルタ・テンプレートを適用するように構成される。トラフィック・フィルタがネットワーク・アクセス・ノード8006に位置する諸側面においては、トラフィック・フィルタは、図81に示されるようなトラフィック・フィルタ8114であってもよい。トラフィック・フィルタがUPFサーバー8012に位置する諸側面においては、トラフィック・フィルタは、図83に示されるようなトラフィック・フィルタ8304であってもよい。トラフィック・フィルタは、異なる側面において異なるネットワーク位置に位置されることができるが、トラフィック・フィルタの動作は、一般に、同じでありうる。図85に示されるように、クラウド・サーバー8020(たとえば、コントローラ8402)は、ステージ8506において、トラフィック・フィルタ8114/8304にフィルタ・テンプレートを提供してもよい。次いで、トラフィック・フィルタ8114/8304は、フィルタ・テンプレートをそのテンプレート・メモリ(たとえば、トラフィック・フィルタ8114のためのテンプレート・メモリ8116、またはトラフィック・フィルタ8304のためのテンプレート・メモリ8306)に記憶してもよく、そこで、その後のフィルタリングのために使うべくトラフィック・フィルタ8114/8304のために利用可能となる。いくつかの側面では、テンプレート・メモリ8116または8306は、複数のプリインストールされたフィルタ・テンプレートを記憶してもよく、クラウド・サーバー8020は、複数のプリインストールされたフィルタ・テンプレートからフィルタ・テンプレートを同定する信号をトラフィック・フィルタ8114/8304に送信してもよい。
フィルタ・テンプレートは、生データから特定の目標データを同定するパラメータの集合(たとえば、生データの特定のサブセット)であってもよく、他の生データから目標データを分離するために使用できる。図85に示されるように、端末装置8004a~8004fは、ステージ8508において生データを生成してもよく、ここで、生データは、さまざまな異なるタイプのセンシングおよび/または動作データでありうる。いくつかの場合において、ステージ8508は、端末装置8004a~8004fが生データを連続的に生成する連続的手順であってもよい。次いで、端末装置8004a~8004fは、ステージ8510においてユーザー・プレーン上のローカル・ネットワークを通じて、生データを送信してもよい。これはたとえば、適切な通信プロトコルを使用してローカル・ネットワーク8002の無線アクセス・ネットワークを通じて、生データをネットワーク・アクセス・ノード8006に送信することによる。
トラフィック・フィルタ8114/8304がローカル・ネットワーク8102内のユーザー・プレーン上に配置されるので、トラフィック・フィルタ8114/8304は、端末装置8004a~8004fによって送信される生データに対するアクセスをもちうる。いくつかの側面において、端末装置8004a~8004fは、端末装置8004a~8004fとクラウド・サーバー8020との間のエンドツーエンド・ベアラ(たとえば、アプリケーションおよび/またはトランスポート層)上で生データを送信するように構成されてもよい。これらの側面において、ユーザー・プレーン上のトラフィック・フィルタ8114/8304の位置決めは、トラフィック・フィルタ8114/8304がエンドツーエンド・ベアラ上で生データをインターセプトすることを可能にしうる。よって、トラフィック・フィルタ8114/8304は、エンドツーエンド・ベアラ上の生データをインターセプトでき、次いで、ステージ8512においてフィルタ・テンプレートを生データに適用して、フィルタ・テンプレートに一致する生データを識別してもよい。たとえば、フィルタ・テンプレートが目標データを同定する一つまたは複数のパラメータを定義する場合、トラフィック・フィルタ8114/8304は、生データの特性が前記一つまたは複数のパラメータと一致するかどうかを判定するよう、生データを評価してもよい。いくつかの側面において、トラフィック・フィルタ8114/8304は、パケットが前記一つまたは複数のパラメータに一致するかどうかを判定するよう生データのパケットを評価するために、パケット検査(たとえば、DPI)を利用してもよい。さまざまな側面において、前記一つまたは複数のパラメータは、特定のタイプの生データ(たとえば、センシング・データまたは動作データの特定のカテゴリーのうちの任意の一つまたは複数)、生データが由来する端末装置または端末装置のタイプ、生データが由来する端末装置の位置などを同定してもよい。いくつかの側面において、この情報はパケット・ヘッダに含まれてもよく、トラフィック・フィルタ8114/8304は、パケット・ヘッダ内の情報を評価するためにパケット検査を利用してもよい。パケット・ヘッダ内の情報がフィルタ・テンプレートのパラメータと一致する場合、トラフィック・フィルタ8114/8304は、パケットを目標データとして分類してもよい。
いくつかの側面において、フィルタ・テンプレートは、5タプル(または、同じまたは別のサイズのパラメータの何らかの他のまたは同様の集合):ソースIPアドレス、宛先IPアドレス、ソース・ポート、宛先ポート、およびプロトコル・タイプ、に基づくことができる。よって、コントローラ8402は、端末装置8004a~8004fの一つまたは複数のから発生する特定のデータ・フローを識別するこれらの5タプルのうちの一つまたは複数を定義してもよく、フィルタ・テンプレート内でこれらの識別された5タプルを示してもよい。トラフィック・フィルタ8114/8304は、次いで、パケットに対するパケット検査を実行する際に、(たとえば、テンプレート・メモリに記憶される)フィルタ・テンプレート内の5タプルを参照するように構成されてもよい。トラフィック・フィルタ8114/8304は、5タプルのうちの一つに一致するパケットを識別し、これらのパケットを目標データとして分類するように構成されてもよい。
5つのタプルに追加的にまたは代替的に、フィルタ・テンプレートおよびトラフィック・フィルタ8114/8304による対応するフィルタリングは、ベアラID(たとえば、データがどこにおよび/またはどのフロー上で送信されるか)、品質フロー・インジケーター(たとえば、サービス・データ・アダプテーション・プロトコル(Service Data Adaptation Protocol、SDAP)ヘッダ)、セッション層におけるプロトコル・ヘッダ、パケットが発信される装置についての装置ID、パケットが発信される装置の位置、セッションまたはアプリケーション層からのサービスID、および/またはパケット・サイズに基づいてもよい。
したがって、トラフィック・フィルタ8114/8304は、フィルタ・テンプレートに一致する生データを目標データとして選択してもよく、次いで、その目標データをローカル処理のためにローカル・サーバー8010にルーティングしてもよい。トラフィック・フィルタ8114/8304は、また、生データの他のデータをクラウド・サーバー8020にルーティングしてもよい。いくつかの場合には、目標データと他のデータは相互に排他的であってもよい(たとえば、他のデータは、目標データを除くすべての生データである場合)。他の場合には、生データの一部がローカル・サーバー8010におけるローカル処理およびクラウド・サーバー8020におけるクラウド処理の両方のために使用される場合など、目標データと他のデータは重複してもよい。
図85に示されるように、ローカル・サーバー8010は、次いで、トラフィック・フィルタ8114/8304からの目標データを(たとえば、コントローラ8202において)受信してもよい。ローカル・サーバー8010は、次いで、ステージ8518において目標データに処理機能を適用してもよい。前述のように、ローカル・サーバー8010は、処理機能を処理プラットフォーム8204にロードしていてもよい(プリインストールされた処理機能を処理機能メモリ8206からロードすることによって、または、クラウド・サーバー8020または他の外部位置から処理機能のソフトウェアを受信することによって)。よって、ローカル・サーバー8010のコントローラ8202は、目標データを処理プラットフォーム8204にルーティングしてもよく、処理プラットフォーム8204が目標データに対して処理機能を実行して、処理されたデータを得てもよい。場合によっては、処理機能は、クラウド処理を使用するときにクラウド・サーバーによって生データに対して実行されるであろう処理の一部または全部を包含しうる。しかしながら、ローカル・サーバー8010は、ローカル・ネットワーク8002内で処理機能を実行してもよいため、このアーキテクチャーは、すべての生データをバックホール8014を通じてクラウド・ネットワーク8016に送信することを回避しうる。
本開示は、ステージ8518において目標データに対して処理プラットフォーム8204によって実行可能な、多数の異なる例示的な処理機能を認識する。これらの例示的な処理機能は、ローカル・ネットワーク8002がサービスを提供している動作領域のタイプ(たとえば、工場または倉庫)など、ローカル・ネットワーク8002の目的および/または配備条件に依存しうる。いくつかの場合において、処理プラットフォーム8204によって実行される処理機能は、分析またはビッグデータに関連しうる。処理機能のさまざまな例は、限定されるものではないが、以下を含むことができる:
・動作領域におけるモニタリングまたはセンシングのために端末装置が提供する生のビデオ、画像、またはオーディオ・データを処理すること。これは、オブジェクト認識(たとえば、オブジェクトを追跡する、またはその位置を識別するため)、監視(たとえば、許可された人/オブジェクト対侵入者を識別するため)などに使用できる。
・動作領域における端末装置の位置を決定するために生の位置データ(たとえば、空間位置または移動(速度または加速度データ))を処理すること。
・敏感なまたは制御された環境条件をもついくつかの動作領域について、温度、湿度、風および/または圧力などの環境データを処理すること。
・工場または倉庫のモニタリング。たとえば、倉庫内のオブジェクトの位置を追跡すること、および/または倉庫内の工場ロボット/作業者の動きをモニタリングすること。追加的または代替的に、工場内の部品およびコンポーネントの動きを追跡するか、または組み立ての進行をモニタリングする。
・ショッピングモールのモニタリング。たとえば、棚から支払いまでの商品の移動を追跡すること、商品が欠けている時を追跡し、自動的に新しい注文または棚の補充をこと、日付を追跡し、棚における滞在期間を追跡すること、不正を検出するために棚を離れる商品の数と比較して支払いをコントロールすること。
・空港の鉄道駅における輸送制御データをモニタリングし、センサーと車両からのデータを制御して、交通を調整するとともに潜在的な問題を検出する。たとえば、この処理は、燃料レベル、補充の必要性、照明制御、予備部品の利用可能性をチェックすることなどにより、交通の監視および保守を支援することができる。
・病院モニタリングによる機器の状態、医薬品の保管条件、在庫補充の必要性のチェック。
・車両内のローカル・サーバー。自動車の前方、後方、または側面にあるカメラまたはレーザー装置のような複数のセンサーからのデータ、モーター・エンジン制御データ、タイヤ圧力、速度、ブレーキ情報、車両が従っているルートを処理し、処理されたデータの要約または統計のみをクラウドに送信するか、または閾値または所定の値のような何らかの報告基準にマッチする場合にのみデータを送信する。
・路側ユニット内のローカル・サーバー。たとえばV2X信号伝達を用いて車両から受け取ったデータを処理する、または、カメラや速度制御ユニットのような道路近くに設置されたさまざまなセンサーから受け取ったデータを処理する、または、交通標識やディスプレイ、あるいは駐車エリアから受け取ったデータを処理する。
・イベントおよび情報を処理して、統計結果をクラウドに送信する(たとえば、平均値、周期性、…)または処理されたデータの値が何らかの閾値を上回るか下回る場合、またはある値を有する場合にデータをクラウドに送信する。
・上記の例のいずれかに関連するさまざまなタイプの解析。
・これらまたはその他の組み合わせ。
処理機能を目標データに対して適用し、処理されたデータを得た後、ローカル・サーバー8010は、場合によっては、ステージ8520において、処理されたデータをクラウド・サーバーに送信してもよい。たとえば、ローカル・サーバー8010のコントローラ8202は、UPFサーバー8012および/またはバックホール8014を介して、処理されたデータをクラウド・サーバー8020に送信してもよい。いくつかの側面において、ローカル・サーバー8010によって実行される処理機能は、目標データについての全体的なスケジュールされた処理の一部のみであってもよい。よって、クラウド・サーバー8020は、出力データを得るために、処理されたデータに対して全体的なスケジュールされた処理の残りを実行するように構成されてもよい。たとえば、コントローラ8402は、処理プラットフォーム8404に、残りの処理機能(全体的なスケジュールされた処理の残りを構成する)を処理機能メモリ8406からロードするように指示してもよい。あるいはまた、コントローラ8402は、インターネットを通じてなど、外部ネットワークから残りの処理機能をダウンロードするように構成されてもよい。いったんロードされると、処理プラットフォーム8404は、出力データを得るために、処理されたデータに対して残りの処理機能を実行するように構成されてもよい。他の側面では、ローカル・サーバー8010によって実行される処理機能は、目標データについての全体的なスケジュールされた処理の全体であってもよく、よって、前記処理されたデータが出力データであってもよい。
いくつかの側面では、クラウド・サーバー8020は、クラウド記憶8408などにおいて出力データを記憶することによって、クラウド記憶を提供するように構成されてもよい。これにより、顧客(たとえば、出力データを使用する人またはコンピュータ化されたエンティティ)は、クラウド・サーバーに対して、出力データをリモートで照会することができる。よって、顧客は、リモートにクラウド・サーバーに接続し、出力データ(たとえば、出力データの全部または一部)を要求してもよく、それに応答して、コントローラ8402は、要求された出力データをクラウド記憶8408から取り出し、要求された出力データを顧客に送り返してもよい。これは、一般性を失うことなく、データが解析データであり、顧客がそれを使って動作領域に位置する特定の事業体(たとえば、工場、倉庫、またはその他のタイプのエンタープライズ)を管理するために使用できる場合に適用可能でありうる。
いくつかの側面において、前記処理されたデータおよび/または出力データは、ローカル・ネットワーク8002内で使用されてもよい。たとえば、処理されたデータおよび/または出力データは、端末装置8004a~8004fによって、および/またはローカル・ネットワーク8002上で動作する他の接続性を備えた装置によって使用されてもよい。たとえば、端末装置8004a~8004fは、処理されたデータおよび/または出力データに基づいて、自分のセンシングおよび/または動作挙動を洗練することができる。別の例では、倉庫ロボットまたはスマート組み立てライン装置のような、ローカル・ネットワーク8002内の他の接続性を備えた装置は、処理されたデータおよび/または出力データを使用して、自分の動作を改善し、および/または、動作領域における変化に適応してもよい。
処理されたデータ(たとえば、ローカル・サーバー8010によって得られたデータ)がローカル・ネットワーク8002で使用される場合、ローカル・サーバー8010は、処理されたデータをローカル・ネットワーク8002に直接(たとえば、処理されたデータをローカル・ネットワーク8002の外部に送信することなく)提供するように構成されてもよい。たとえば、ローカル・サーバー8010は(たとえば、コントローラ8202は)、処理されたデータをネットワーク・アクセス・ノード8006に送信するように構成されてもよく、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、次いで、処理されたデータをローカル・ネットワーク8002の適切な装置に無線で送信してもよい。処理されたデータは、ローカル・ネットワーク8002から出なくてもよいので、これは、クラウド処理のためのクラウド・サーバー8020との間の往復転送に伴う遅延を回避しうる。これは、限定されるものではないが、生データおよび/または処理されたデータが時間に敏感な場合、たとえば、生データがエラーおよび緊急事態をモニタリングするするために、または衝突を回避するために使用される場合に有用でありうる。
たとえば、生データを使用して環境に敏感な環境の状態をモニタリングしたり、または工場の部品や作業者ロボットを追跡したりする場合には、生データに迅速に応答することが有益でありうる。よって、トラフィック・フィルタ8114/8304は、この処理に使用される生データ内の目標データを識別し、次いで、目標データをローカル・サーバー8010にルーティングすることができる。次いで、ローカル・サーバー8010は、処理されたデータを取得するために処理機能を適用し、次いで、処理されたデータをローカル・ネットワーク8002に直接フィードバックすることができる。たとえば、処理機能が生の温度および/または湿度データの処理に関わる場合、動作領域の環境が制御された範囲内にあるかどうかを判定する。処理機能が、温度または湿度が制御範囲外であると判定する場合、ローカル・サーバー8010は、環境を管理することができるローカル・ネットワーク8002内の適切な装置(たとえば、加湿器/除湿器、ヒーター、および/または冷却器)に命令を(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード8006を介して無線で)提供することができ、該適切な装置が、環境を制御範囲内に戻すように動作することができる。別の例では、工場または倉庫製品が誤った位置に移動した場合、または工場ロボットが衝突コース上にある場合、処理機能はそのエラーを検出しうる。次いで、ローカル・サーバー8010は、そのエラーを是正または回避することができる、ローカル・ネットワーク8002内の適切な装置に命令を(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード8006を介して無線で)提供してもよい。これはたとえば、工場ロボットまたはスマート組み立てライン装置に、製品を正しい位置に移動させるように指示すること、または工場ロボットに、そのコースを補正するように指示することなどによる。
出力データがローカル・ネットワーク8002によって使用される場合、クラウド・サーバー8020は、バックホール8014を通じて出力データをローカル・ネットワーク8002に送り返すように構成されてもよい。場合によっては、クラウド・サーバー8020は(たとえば、コントローラ8402は)、出力データを使用するローカル・ネットワーク8002内の適切な装置に、該適切な装置とのエンドツーエンド・ベアラなどを通じて、出力データを直接送信するように構成されてもよい。場合によっては、クラウド・サーバー8020は、出力データをネットワーク・アクセス・ノード8006に送信するように構成されてもよく、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、次いで、出力データが送信されるべき適切な装置を決定するように構成されてもよい。
場合によっては、クラウド・サーバー8020は、出力データをローカル・サーバー8010に送信するように構成されてもよく、コントローラ8202は、出力データを評価し、出力データがどこに送信されるべきかを決定するように構成されてもよい。たとえば、コントローラ8202は、出力データが送られるべきローカル・ネットワーク8002の適切な装置を同定し、次いで、出力データをその同定された適切な装置に送ってもよい。いくつかの側面において、コントローラ8202は、出力データがさらなる処理のためにスケジュールされることを決定してもよく、出力データを処理プラットフォーム8204に提供してもよい。次いで、処理プラットフォーム8204は、出力データに対して別の処理機能(たとえば、ステージ8518の処理機能とは異なる)を実行してもよく、結果として得られるデータをコントローラ8202に提供してもよい。次いで、コントローラ8202は、適切な装置を識別し、得られたデータを適切な装置に送信してもよい。
いくつかの側面において、動的なローカル・サーバー処理オフロードのための処理オフロード構成は、動的でありうる。たとえば、図85に示されるように、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、ステージ8522において、更新された処理オフロード構成を決定するように構成されてもよい。たとえば、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010によって実行される処理の量および/またはタイプが(以下にさらに説明されるように)更新されるべきであると決定してもよい。よって、コントローラ8402は、ステージ8522において、更新された処理機能を選択してもよく、および/または、更新された処理オフロード構成のための更新されたフィルタ・テンプレート8526を決定してもよい。図85に示されるように、次いで、コントローラ8402は、ステージ8524において、更新された処理機能(たとえば、ソフトウェアまたは識別子)をローカル・サーバー8010に送信してもよく、ステージ8526において、更新されたフィルタ・テンプレートをトラフィック・フィルタ8114/8304に送信してもよい。次いで、端末装置8004a~8004f、ローカル・サーバー8010、およびトラフィック・フィルタ8114/8304は、更新された処理機能および更新されたフィルタ・テンプレートを用いて、ステージ8508~8520の手順を繰り返してもよい。よって、処理量、処理のタイプ、および/または目標データのタイプは、時間の経過とともに変化しうる。
いくつかの側面では、クラウド・サーバー8020は、動的パラメータに基づいて、処理オフロード構成へのこれらの更新をトリガーするように構成されてもよい。前述のように、いくつかの側面において、クラウド・サーバー8020は、ローカル・サーバー8010の処理負荷、ローカル・サーバー8010の温度、およびデータのスループットを含む、一つまたは複数の入力パラメータに基づいて、ローカル・サーバー8010が実行すべき処理の量を決定するように構成されてもよい。いくつかの側面では、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、これらの入力パラメータを経時的に追跡し、これらの入力パラメータの変化に応じて、ローカル・サーバー8010の処理量を適応させるように構成されてもよい。いくつかの側面では、クラウド・サーバー8020は、これらの入力パラメータをモニタリングし、決定アルゴリズムにそれらを入力してもよく、決定アルゴリズムが、その後、ローカル・サーバー8010が実行すべき処理の更新された量を出力してもよい。次いで、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、ローカル・サーバー8010に処理量の変化を反映するよう処理機能およびフィルタ・テンプレートを更新して、更新された処理機能および更新されたフィルタ・テンプレートを取得してもよい。
他の側面では、コントローラ8402は、入力パラメータをモニタリングし、入力パラメータを閾値と比較して、処理オフロード構成を更新するかどうかを決定してもよい。たとえば、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010の現在の処理負荷、ローカル・サーバー8010の現在の温度、クラウド・サーバー8020の現在の処理負荷、クラウド・サーバー8020の現在の温度、および/またはデータのスループットを、対応する閾値と比較し、入力パラメータのいずれかが対応する閾値を超えているかどうかに基づいて、処理オフロード構成を更新するかどうかを決定してもよい。たとえば、ローカル・サーバー8010の現在の処理負荷または現在の温度が、その対応する閾値を超えている場合、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010に割り当てられる処理量を減らすことを決定してもよい。別の例では、クラウド・サーバー8020の現在の処理負荷または現在の温度がその対応する閾値を超えている場合、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010に割り当てられる処理量を増加させることを決定してもよい(これは、クラウド・サーバー8020の処理負担を低減する可能性がある)。コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010に割り当てられる処理の量を増減するそのような決定に基づいて、更新された処理機能および更新されたフィルタ・テンプレートを決定するように構成されてもよい。
場合によっては、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、より大量の処理を伴うピーク時間の発生に基づいて、これらの決定を行なうことができる。一例では、ローカル・サーバー8010は、カメラなど、動作領域を監視する多くのセンサーのデータを処理するために使用されてもよい。夜間は、動作領域内の人が少なくなる可能性があり、特別な夜間センサー(たとえば、暗視カメラまたはサーマルカメラ)が、低光監視を可能にするためにオンにされてもよい。これらの特別な夜間センサーをモニタリングするのに関わる処理は、日中センサーの場合よりも要求が厳しいことがあり、よって、夜間がピーク時間でありうる。別の例では、ローカル・サーバー8010は、商品を配達するために配達車両が到着する商業センターまたは倉庫に関連するセンシング・データを処理するために使用されてもよい。配達車両が、朝など、一日のうちのある時間に到着する場合、処理されるべきより多くのデータがある、対応するピーク時間が存在しうる。別の例では、ローカル・サーバー8010は、路側ユニット(RSU)の一部であってもよい。RSUがゲートウェイの役割を果たしており、複数のセンサー(カメラやレーダー・センサーなど)からのセンシング・データを利用してデジタル標識または他の交通信号を制御している場合、路上により多くの車両があるラッシュアワー(就業前の朝の時間帯や就業直後の夕方など)には、RSUはより大きな処理需要をもつことがある。よって、ラッシュアワーの間にピーク時間がある可能性がある。これらのピーク時間およびさまざまな他の適用可能な使用事例に固有の他のピーク時間の間、コントローラ8402は、処理をクラウド・サーバー8020にシフトするよう、処理オフロード構成を適応させてもよい。したがって、コントローラ8402は、クラウド・サーバー8020でのより多くの処理に関わる更新された処理機能およびフィルタ・テンプレートを決定してもよい。
いくつかの側面において、コントローラ8402は、追加的または代替的に、ローカル・ネットワーク8002の現在の需要に基づいて、処理オフロード構成を適応させるように構成されてもよい。たとえば、いくつかの場合には、ローカル・ネットワーク8002は、変動するレイテンシー需要をもつことがあり、いくつかの期間には、ローカル・ネットワーク8002は、処理されたデータおよび/または出力データを受信するための厳格なレイテンシー需要をもつことがあり、他の期間には、ローカル・ネットワーク8002は、寛容なレイテンシー需要をもつ。よって、ローカル・ネットワーク8002が厳密なレイテンシー需要をもつ期間中は、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、処理オフロードをローカル・ネットワーク8002にシフトするように構成されてもよい(たとえば、ローカル・サーバー8010においてより多くの処理を含む処理機能を選択してもよい)。これは、ローカル・サーバー8010が、より多くの処理を実行し、その結果、必要に応じて、処理されたデータをローカル・ネットワーク8002に迅速にフィードバックすることを可能にしうる。逆に、ローカル・ネットワーク8002が寛容なレイテンシー需要をもつ期間中は、コントローラ8402は、処理オフロードをクラウド・サーバー8020に戻してもよい。
コントローラ8402は、処理オフロード構成を適応させるかどうかを決定する際に、さまざまな追加的または代替的な動的パラメータを考慮するように構成されてもよい。たとえば、コントローラ8402は、ローカル・ネットワーク8002からクラウド・サーバー8020へデータを送信するコスト、ローカル・ネットワーク8002がクラウド・サーバー8020に送信している生データの量、ローカル・サーバー8010の電力消費を考慮してもよい(たとえば、ローカル・サーバー8010の電力資源が少ない場合に、処理オフロードをクラウド・サーバー8020にシフトすることによって)。これらの基準は、経時的に変化してもよく、コントローラ8402は、その結果、それらを経時的にモニタリングし(たとえば、自身の状態をモニタリングすることによって、および/またはローカル・サーバー8010から報告を受信することによって)、必要に応じて、処理オフロード構成に対する適切な適応を決定してもよい。
動的パラメータとしてのコストに関する例では、企業は、(たとえば、バックホール8014を通じて)転送されるデータの量に基づいて、ネットワーク・プロバイダーに支払うことがある。コストは、任意的に、ネットワーク負荷に依存してもよく、データ転送は、(たとえば、バックホール8014の)ネットワーク負荷が高いときにより高いコストをもち、ネットワーク負荷が低いときにより低いコストをもってもよい。データ転送のコストは、他の因子にも基づいて変化しうる。よって、コントローラ8402は、所与の時間におけるデータ転送のコストに基づいて、ローカル・サーバー8010で行なわれる処理の量を適応させてもよく、コントローラ8402は、コストが高いときには、より多くの処理をローカル・サーバー8010にシフトさせ(対応する更新された処理機能および更新されたフィルタ・テンプレートを決定することによって)、コストが低いときには、より多くの処理をクラウド・サーバー8020にシフトさせてもよい。
動的パラメータとして電力消費を使用する例では、ローカル・ネットワーク8002がバッテリーのような確定的(definite)電源で動作しているときに、電力消費が役割を果たす可能性がある。これは、たとえばアドホックなキャンプでの設置(たとえば、安全、区域探査、一時的な設置のため)の場合のように、無確定(indefinite)電源が一時的に利用不能である場合に発生しうる。そのような場合、コントローラ8402は、ローカル処理対クラウド処理のエネルギー消費の相対量を評価し、比較することができる。たとえば、コントローラ8402は、ローカル・サーバー8010が生データに対して処理機能を実行して目標データ(サイズがより小さいと想定される)を送信するためのエネルギー消費量を推定してもよく、また、ローカル・ネットワーク8002が、より多量の生データ(たとえば、ローカル処理なし)を送信するためのエネルギー消費量をも推定してもよい。コントローラ8402は、ローカル・ネットワーク8002によって報告されたエネルギー消費の履歴データを使用して、これらの推定を実行し、ローカル・ネットワーク8002によって生成されるデータ量を考慮して、該履歴データをエネルギー消費のモデルとして使って推定値を計算してもよい。コントローラ8402は、次いで、エネルギー消費を最小化するために、ローカル・サーバー8010に割り当てられた処理量を適応させてもよい(たとえば、ローカルに行なわれる処理量対クラウドで行なわれる処理量を変数として、最小エネルギー消費量を見つけようとする勾配降下アルゴリズムを使用する)。この解析はまた、処理機能がオーディオ、ビデオ、またはデータ統計のいずれについてであるかなど、処理機能のタイプにも依存することができる。この解析はまた、LTE、2G、WLAN、BT、LORA、Sigfox、または他のタイプの無線アクセス技術のような、データ転送に使用される無線アクセス技術にも依存することができる。
上述の図85の例示的場面においては、クラウド・サーバー8020が、動的なローカル・サーバー処理オフロードについての処理オフロード構成を決定するように構成されてもよい。他の側面では、ローカル・サーバー8010が、処理オフロード構成を決定するように構成されてもよく、よって、ローカル・サーバー8010のコントローラ8202が、コントローラ8402について(たとえば、ステージ8502および8518について)上述した任意の意思決定を実行するように構成されてもよい。図86は、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート8600を示し、これは、ローカル・サーバー8010が、処理オフロード構成を決定するように構成されるいくつかの側面を描いている。図86に示されるように、ローカル・サーバー8010のコントローラ8202は、ステージ8602において処理オフロード構成を決定するように構成されてもよい。これは、フィルタ・テンプレートを実行および/または決定するためのローカル・サーバー8010のための処理機能を選択することを含みうる。場合によっては、ローカル・サーバー8010は、その処理機能をすでに、プリインストールされた処理機能として処理機能メモリ8206に記憶されて有してもよく、コントローラ8202は、処理機能メモリ8206からその処理機能のためのソフトウェアをロードするよう、処理プラットフォーム8204に指示してもよい。他の場合、図86に示されるように、ローカル・サーバー8010は、処理機能メモリ8206に記憶されたその処理機能をまだ有していないことがありうる。したがって、コントローラ8202は、ステージ8604において、たとえばクラウド・サーバー8020(これはたとえば、その処理機能メモリ8206に記憶されたその処理機能のソフトウェアを有していてもよい)から、または外部ネットワークから(たとえば、インターネットを通じて)、その処理機能のソフトウェアをダウンロードしてもよい。これは、その処理機能のためのソフトウェアを含む信号を受信することを含みうる。その後、コントローラ8202は、その処理機能のためのソフトウェアを、記憶および後の取得のために処理機能メモリ8206に提供してもよく、あるいはその処理機能のためのソフトウェアを、処理プラットフォーム8204に直接提供してもよい。
よって、コントローラ8202は、その処理機能のためのソフトウェアを処理プラットフォーム8204にロードすることなどによって、その処理機能を実行するようにローカル・サーバー8010を構成してもよい。また、コントローラ8202は、ステージ8606において、フィルタ・テンプレートを指定するトラフィック・フィルタ8114/8304に信号を送信してもよい(たとえば、フィルタ・テンプレートを含む信号、または複数のプリインストールされたフィルタ・テンプレートからフィルタ・テンプレートを識別する信号)。次いで、端末装置8004a~8004f、トラフィック・フィルタ8114/8304、ローカル・サーバー8010、およびクラウド・サーバー8020は、図85のステージ8508~8522について上述したように、ステージ8608~8622を実行してもよい。図85におけるクラウド・サーバー8020のコントローラ8402の場合と同様に、ローカル・サーバー8010のコントローラ8202は、ステージ8622において、更新された処理オフロード構成を決定するように構成されてもよい。たとえば、コントローラ8202は、一つまたは複数の動的パラメータをモニタリングし、処理オフロード構成を適応させてもよく、更新された処理機能および更新されたフィルタ・テンプレートを選択してもよい。コントローラ8202は、コントローラ8402について上述した任意の仕方で、この機能を実行してもよい。次いで、コントローラ8202は、必要であれば、ステージ8624において、更新されたデータ処理機能をダウンロードし、ステージ8626において、更新されたフィルタ・テンプレートをトラフィック・フィルタ8114/8304に送信してもよい。
図80の例示的な設定に示されるように、場合によっては、ローカル・ネットワーク8002は、任意的に、CPFサーバー8008を含んでいてもよい。いくつかの側面において、CPFサーバー8008は、ローカル・ネットワーク8002内で、クラウド・サーバー8020によって選択された処理オフロード構成を伝搬させることを受け持ってもよい。たとえば、クラウド・サーバー8020のコントローラ8402は、CPFサーバー8008との制御信号伝達インターフェースを維持してもよく、これを通じて、コントローラ8402は、ローカル・ネットワーク8002において動的なローカル・サービス処理オフロードに対する制御を行なうことができる。たとえば、ローカル・サーバー8010および/またはトラフィック・フィルタ8114/8304(たとえば、処理機能および/またはフィルタ・テンプレートを送信するために使用されうるもの)との信号伝達インターフェースを有する代わりに、コントローラ8402は、CPFサーバー8008との制御信号伝達インターフェースを使用して、処理オフロード構成(たとえば、選択された処理オフロード構成のための処理機能および/またはフィルタ・テンプレートを含む)をCPFサーバー8008に送信してもよい。次いで、CPFサーバー8008は、処理機能をローカル・サーバー8010に提供する(たとえば、CPFサーバー8008とローカル・サーバー8010のコントローラ8202との間の信号伝達インターフェースを介して)、および/またはフィルタ・テンプレートをトラフィック・フィルタ8114/8304に提供する(たとえば、CPFサーバー8008とネットワーク・アクセス・ノード8006とUPFサーバー8012との間の信号伝達インターフェースを介して)ように構成されてもよい。次いで、ローカル・サーバー8010およびトラフィック・フィルタ8114/8304は、上述の仕方で、処理機能および/またはフィルタ・テンプレートを適用してもよい。
上述の側面のいくつかは、トラフィック・フィルタがネットワーク・アクセス・ノード8006またはUPFサーバー8012のいずれかのユーザー・プレーン上に位置するアーキテクチャーを使用する。これはトラフィック・フィルタが、ユーザー・プレーン上の生データをタップし、目標データをローカル・サーバー8020に再ルーティングすることを可能にしうる。追加的または代替的に、トラフィック・フィルタは、端末装置8004a~8004fでローカルに実装されてもよい。よって、トラフィック・フィルタは、生データが端末装置8004a~8004fから送信される前に、生データを評価して目標データ(たとえば、フィルタ・テンプレートを定義する前記一つまたは複数のパラメータに一致する生データ)を識別してもよい。次いで、トラフィック・フィルタは、目標データをローカル・サーバー8010に送信することができる(たとえば、トラフィック・フィルタがローカル・サーバー8010のコントローラ8202と確立する特別なベアラを通じて)。
図87は、いくつかの側面による、端末装置8004a~8004fの例示的な内部構成を示す。図87に示されるように、端末装置8004a~8004fは、アンテナ・システム8702、RFトランシーバ8704、およびベースバンド・モデム8706(デジタル信号プロセッサ8708およびプロトコル・コントローラ8710を含む)を含んでいてもよく、これらは、それぞれ、図2に示される端末装置102のアンテナ・システム202、RFトランシーバ204、およびベースバンド・モデム206のように構成されてもよい。
端末装置8004a~8004fは、アプリケーション・プラットフォーム8712をさらに含んでいてもよい。図87に示されるように、アプリケーション・プラットフォーム8712は、トラフィック・フィルタ8714、テンプレート・メモリ8716、および生データ生成器8718を含んでいてもよい。トラフィック・フィルタ8114および8304について上述したものと同様に、トラフィック・フィルタ8714は、フィルタ・テンプレートの一つまたは複数のパラメータに一致する(生データからの)目標データを識別するために生データを評価するように構成されたフィルタ(たとえば、ソフトウェア・フィルタ)であってもよい。たとえば、トラフィック・フィルタ8714は、生データを含むパケットのストリームに対してパケット検査(たとえば、DPI)を実行し、各データ・パケットの一つまたは複数の特性を(たとえば、ヘッダ情報に基づいて)識別するように構成されてもよい。次いで、トラフィック・フィルタ8714は、各データ・パケットの前記一つまたは複数の特性のいずれかが、フィルタ・テンプレートの一つまたは複数のパラメータと一致するかどうかを判定するように構成されてもよい。そうである場合、トラフィック・フィルタ8714は、パケットを目標データとして分類し、目標データをローカル・サーバー8010にルーティングしてもよい。そうでない場合、トラフィック・フィルタ8714は、パケットを他のデータとして分類してもよく、該他のデータを、そのもともとスケジュールされた経路に沿って(たとえば、エンドツーエンド・ベアラ上で、クラウド・サーバー8020に)ルーティングしてもよい。テンプレート・メモリ8716は、フィルタ・テンプレートを記憶するように構成されてもよい。
生データ生成器8718は、生データを生成するように構成された一つまたは複数のコンポーネントを含んでいてもよい。生データ生成器8718を構成するコンポーネントは、生データの具体的な使用事例に依存して変わってもよい。たとえば、生データ生成器8718は、画像またはビデオカメラ、マイクロフォン、ジャイロスコープ/加速度計/速度計、信号ベースの地理的位置センサー(たとえば、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)を使用する)、温度計、湿度センサー、風力センサー、気圧計、レーザーまたはレーダー・センサー、自動車センサー(たとえば、タイヤ圧、エンジン条件、ブレーキ、ルートなどをモニタリングするため)、または他の装置からの信号を受信する無線通信回路(たとえば、生データ生成器8718が、生データ生成器8718がその後、生データとして使用する他の装置からのセンシングまたはモニタリング・データを受信する場合)の任意の一つまたは複数を含むことができる。生データがベースバンド・モデム8706による通信に関連するいくつかの側面、たとえば、生データがベースバンド・モデム8706が経験する電波条件に関係する側面では、生データ生成器8718は、ベースバンド・モデム8706とインターフェースすることができる。次いで、ベースバンド・モデム8706は、生データを、インターフェースを通じて生データ生成器8718に提供してもよい。
トラフィック・フィルタ8714は、前述のトラフィック・フィルタ8114および8304と同様または同じ仕方で動作するように構成されてもよい。たとえば、ローカル・サーバー8010(たとえば、コントローラ8202)またはクラウド・サーバー8020(たとえば、コントローラ8402;これは直接またはCPFサーバー8008を介してでありうる)は、フィルタ・テンプレートをトラフィック・フィルタ8714に送信してもよい。フィルタ・テンプレートは、無線で送られてもよく、ローカル・サーバー8010またはクラウド・サーバー8020は、フィルタ・テンプレートをネットワーク・アクセス・ノード8006に送り、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、フィルタ・テンプレートをベースバンド・データとしてベースバンド・モデム8706に無線で送る。次いで、ベースバンド・モデム8706は、フィルタ・テンプレートを得るためにベースバンド・データを受信および処理してもよく、フィルタ・テンプレートをテンプレート・メモリ8716に提供してもよい。
次いで、トラフィック・フィルタ8714は、テンプレート・メモリ8716にアクセスし、フィルタ・テンプレートに従って自分自身を構成するように構成されてもよい。トラフィック・フィルタ8714は、次いで、生データ生成器8718によって生成された生データをモニタリングし、フィルタ・テンプレートに従って生データを評価してもよい。次いで、トラフィック・フィルタ8714は、目標データを、フィルタ・テンプレートに一致する生データとして識別し、他のデータは、フィルタ・テンプレートに一致しない生データとして識別することができる。次いで、トラフィック・フィルタ8714は、トラフィック・フィルタ8714とローカル・サーバー8010(たとえば、コントローラ8202)との間の特別なベアラ上で目標データを送信してもよく、他のデータを、たとえば、クラウド・サーバー8020(たとえば、コントローラ8402)とのエンドツーエンド・ベアラ上で送信してもよい。特別なベアラおよびエンドツーエンド・ベアラは、下位層トランスポートのために無線伝送を使用してもよく、よって、トラフィック・フィルタ8714は、ネットワーク・アクセス・ノード8006への無線伝送のために、目標データおよび生データをベースバンド・モデム8706に提供してもよい。
無線通信に焦点を当てた例示的な使用事例において、ローカル・サーバー8010は、その無線アクセス・ネットワークを管理することによって、ネットワーク・アクセス・ノード8006を支援するように構成されてもよい。たとえば、ローカル・サーバー8010は、そのスケジューリングおよび資源割り当てを最適化するために解析を実行するように構成されてもよい。この例では、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、端末装置8004a~8004fによる無線アクセスを管理するために決定論的スケジューリングを使用するように構成されてもよい。よって、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、各スケジューリング区間の間に、端末装置8004a~8004(たとえば、端末装置8004a~8004fのうち無線接続状態にあるもの)に資源割り当てを送出してもよい。次いで、端末装置8004a~8004fは、利用可能な無線資源上で、それぞれの資源割り当てにおいてそれぞれに割り当てられた資源に応じて送受信することができる。
いくつかの場合には、端末装置8004a~8004fによる送信または受信活動は、経時的にパターンに従うことができる。たとえば、いくつかのIoT装置は、X ms毎に計測値または画像を無線で報告するように構成されたセンサーまたは画像カメラ、またはビデオ・データの連続的なストリームを無線で提供するビデオカメラなどの、決定論的仕方で無線活動を実行するように構成されてもよい。これらおよび他の類似の場合、端末装置8004a~8004fによる無線活動には、いくつかの根底にある決定論的パターンがあることがある。よって、スケジューリング要求およびバッファ状態レポートに応答して資源割り当てを提供する代わりに、ネットワーク・アクセス・ノード8006が端末装置8004a~8004fによる無線活動の決定論的パターンに従う資源割り当てを提供することが有益でありうる。よって、いくつかの側面では、ローカル・サーバー8010は、端末装置8004a~8004fの無線活動における決定論的パターンを識別するために、ネットワーク・アクセス・ノード8006および/または端末装置8004a~8004fの動作データ(たとえば、生データ)に対して処理機能を実行するように構成されてもよい。次いで、ローカル・サーバー8010は、ネットワーク・アクセス・ノード8006に、そのスケジューリングおよび資源割り当てをどのように改善するかを通知する命令(たとえば、処理されたデータの形の)をネットワーク・アクセス・ノード8006に提供してもよい。よって、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、端末装置8004a~8004fによって示される無線活動の決定論的パターンに合わせてそのスケジューリングおよび資源割り当てを調整することができるので、これは、パフォーマンスおよび資源使用効率を改善することができる。
いくつかの側面では、動的なローカル・サーバー処理オフロードのこの無線通信に焦点を当てた使用事例は、ローカル・サーバー8010およびクラウド・サーバー8020によって協働して(たとえば、ローカル・サーバー8010およびクラウド・サーバー8020の両方による処理を使って)扱われてもよいが、他の側面では、この使用事例は、ローカル・ネットワーク8002内で(たとえば、クラウド・サーバーから独立して、ローカル・サーバー8010による処理を使って)扱われてもよい。図88は、ローカル・サーバー8010とクラウド・サーバー8020とが協働して無線通信に焦点を当てた使用事例を扱ういくつかの側面を説明する、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート8800を示す。図88に示されるように、クラウド・サーバー8020(たとえば、コントローラ8402)は、まず、ステージ8802において処理オフロード構成を決定し、次いで、ステージ8804において処理機能を指定する信号をローカル・サーバー8010に送信し、ステージ8806においてフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタ8114/8304に送信してもよい。この使用事例において、処理機能は、パターン認識解析に関係していてもよく、無線資源使用におけるパターンを識別するために生データを処理することができる。図88には明示的に示されていないが、いくつかの側面において、ローカル・サーバー8010(たとえば、コントローラ8202)は、代替的に、ステージ8802において処理オフロード構成を決定するように構成されてもよい。トラフィック・フィルタ8114/8304は、ネットワーク・アクセス・ノード8006またはUPFサーバー8012のいずれかに位置されてもよい。いくつかの場合には、この使用事例におけるネットワーク・アクセス・ノード8006の関与の増大のため、トラフィック・フィルタ8114/8304がネットワーク・アクセス・ノード8006内に位置されることが有利でありうる。
図88に示されるように、端末装置8004a~8004fは、ステージ8808において、ネットワーク・アクセス・ノード8006によって提供される無線アクセス・ネットワーク上で無線活動を行なうことができる。これは、下りリンク送信を含むことができる。たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード8006が、下りリンク送信のための無線資源(時間および周波数)を同定する資源割り当てを端末装置8004a~8004fに送信することによって端末装置8004a~8004fへの下りリンク送信をスケジュールし、次いで、資源割り当てに従って下りリンク送信を送信する。これはまた、上りリンク送信を含むことができ、端末装置8004a~8004fは、ネットワーク・アクセス・ノード8006から上りリンク資源を要求し(たとえば、スケジューリング要求および/またはバッファ状態レポートを用いて)、次いで、端末装置8004a~8004fが上りリンク送信を送信するために使用できる無線資源を同定する資源割り当てをネットワーク・アクセス・ノード8006から受信する。
現在の通信ステータスおよび/または以前の通信履歴に関連するので、下りリンクおよび上りリンク・スケジューリングに関するこの情報は、動作データと考えられてもよい。したがって、端末装置8004a~8004fおよびネットワーク・アクセス・ノード8006は、この生データを生成し、保持してもよい。たとえば、端末装置8004a~8004fが図2に示すように構成される側面において、端末装置8004a~8004fのベースバンド・モデム206(たとえば、プロトコル・コントローラ210上で動作するプロトコル・スタック)は、スケジューリング要求および/またはバッファ状態レポート(上りリンク送信用)を生成してもよく、資源割り当て(上りリンクおよび下りリンク送信用)を受信してもよい。いくつかの側面において、ベースバンド・モデム206は、次いで、ステージ8810において、この生データをトラフィック・フィルタ8114/8304に無線で送信してもよい。
同様に、ネットワーク・アクセス・ノード8006が図3に示されるように構成される側面において、ベースバンド・サブシステム306(たとえば、プロトコル・コントローラ310上で動作するプロトコル・スタック)は、(上りリンクおよび下りリンク送信のために)資源割り当てを生成してもよく、スケジューリング要求および/またはバッファ状態レポートを受信してもよい。よって、ベースバンド・サブシステム306は、この生データをステージ8812においてトラフィック・フィルタ8114/8304に送ってもよい。図88は、端末装置8004a~8004fおよびネットワーク・アクセス・ノード8006の両方が生データをトラフィック・フィルタ8114/8304に提供する場合を示すが、他の側面では、端末装置8004a~8004fおよびネットワーク・アクセス・ノード8006のうちの一つのみが、生データをトラフィック・フィルタ8114/8304に提供してもよい。
トラフィック・フィルタ8114/8304は、次いで、ステージ8814において、フィルタ・テンプレートを生データに適用して、目標データを識別してもよい。目標データは、処理機能のパターン認識解析に関連する生データであってもよい。たとえば、端末装置8004a~8004fおよびネットワーク・アクセス・ノード8006によって提供される生データのすべてが、パターン認識解析に関連するとは限らない。一例において、処理機能は、下りリンク無線資源使用パターンの一つのみを認識するが、上りリンク無線資源使用パターンを認識しないように構成されてもよい(またはその逆)。よって、フィルタ・テンプレートは、下りリンク送信に関連する生データのみが一致していることを指定することができる。よって、トラフィック・フィルタ8114/8304は、下りリンク送信に関連する生データを目標データとして識別し、一方、残りのデータを他のデータとして識別してもよい。
目標データを識別した後、トラフィック・フィルタ8114/8304は、ステージ8816においてローカル・サーバー8010に目標データを送信してもよい。他のデータは、(すでに発生した上りリンクまたは下りリンク送信に関係する可能性があるため)それ以上の関連性をもたない可能性があるため、トラフィック・フィルタ8114/8304は、該他のデータを破棄してもよい。次いで、ローカル・サーバー8010(たとえば、コントローラ8202)は、ステージ8818において、処理機能を目標データに適用してもよい。たとえば、これは、目標データにパターン認識解析を適用して、端末装置8004a~8004bによる無線資源使用における決定論的パターンを識別することを含み、たとえば、一つまたは複数の端末装置8004a~8004b(またはそのそれぞれ)が送信または受信している規則的な周期性を識別することができる。
図88に示される使用事例は、クラウド・サーバー8020も処理に参加する場面を含むため、ステージ8820において、ローカル・サーバー8010は、結果として得られる処理されたデータをクラウド・サーバー8020に送信してもよい。いくつかの側面では、処理されたデータは、さらなるクラウド処理を行なうことなく、ネットワーク・アクセス・ノード8006によって使用可能であってもよく、ローカル・サーバー8020は、処理されたデータをネットワーク・アクセス・ノード8006に送信してもよい。
次いで、クラウド・サーバー8020は、ステージ8824において、処理されたデータに対してクラウド処理を実行して、出力データを得てもよい。たとえば、ステージ8818においてローカル・サーバー8010によって実行される処理機能は、パターン認識解析の一部のみであることがあり、よって、クラウド・サーバー8020は、ステージ8824においてパターン認識解析の残りの部分を実行してもよい。次いで、クラウド・サーバー8020は、ステージ8826において、出力データをネットワーク・アクセス・ノード8006に提供してもよい。
よって、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、出力データを受信してもよく(任意的に、該当するなら、処理されたデータに加えて)、次いで、出力および/または処理されたデータに基づいて、ステージ8828において資源割り当てを管理してもよい。たとえば、パターン認識解析は、無線資源使用の特定の決定論的パターンを識別する処理されたデータおよび/または出力データを与えうる。決定論的パターンを識別する一例において、処理されたデータおよび/または出力データは、端末装置8004a~8004fのうちの一つが上りリンク通信または下りリンク通信を実行する規則的な周期性を識別してもよい。よって、ネットワーク・アクセス・ノード8006(たとえば、プロトコル・コントローラ310で実行されるプロトコル・スタックのスケジューラ・エンティティ)は、その規則的な周期性に従って、事前に上りリンクおよび/または下りリンク資源割り当てをスケジュールすることができる。たとえば、処理されたデータおよび/または出力データが、端末装置8004aがXミリ秒毎に上りリンク送信を実行する(または下りリンク送信を受信する)ことを同定する場合、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、Xミリ秒毎に端末装置8004aに資源を割り当ててもよい(たとえば、規則的な周期性をもつ無線資源を割り当ててもよい)。
工場または倉庫の場面を使用するものなど、決定論的パターンを識別する別の例において、端末装置8004a~8004fは、周期的な仕方で、および/または一定のサイズをもって、センシング・データを送信するセンサーであってもよい。たとえば、端末装置8004a~8004fは、温度センサーであってもよく、30秒毎に温度測定を実行してもよい(たとえば、その生データ生成器8718が温度計として構成される)。端末装置8004a~8004fは、装置/センサー識別情報、タイムスタンプおよび温度測定値を含む生データの対応するパケットを30秒毎に送信する。端末装置8004a~8004fは、同様に構成されてもよいため、よって、同じまたは類似のパケット・サイズおよび周期性をもって(たとえば、同じまたは類似の決定論的パターンに従って)生データを送信してもよい。ローカル・サーバー8010は、この規則的な周期性およびパケット・サイズを識別するように構成されてもよい。それはたとえば、端末装置8004a~8004fによって送信されるデータに対してパターン認識解析を実行すること、および/または、端末装置8004a~8004fのセンサー構成に関するあらかじめ定義された知識(たとえば、端末装置8004a~8004fが報告する頻度および/またはパケット・サイズを示す)を用いてのいずれかによってでもよい。よって、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、端末装置8004a~8004fのために周期的資源を予約し、自動的に送信承認を割り当てることができてもよい。したがって、端末装置8004a~8004fは、資源を要求する必要がない可能性があり、これは、制御信号伝達オーバーヘッドを削減し、より高い無線資源効率を与える可能性がある。固定した無線活動周期および/またはパケット・サイズを有する端末装置のこの概念は、任意の使用事例に拡張できる。
さらに、ローカル・サーバー8010は、端末装置8004a~8004fが固定位置にあるかどうかを判定するように構成されてもよい(たとえば、GNSS位置報告のような、端末装置8004a~8004fによって提供される位置報告を評価して、端末装置8004a~8004fの位置を経時的に決定することによって)。そうである場合、ローカル・サーバー8010は、端末装置8004a~8004fのうち固定された位置にあるものの移動性管理を無効にするように、ネットワーク・アクセス・ノード8006に(前記処理されたデータを送信することによって)指示してもよい。いくつかの側面において、ローカル・サーバー8010は、端末装置8004a~8004fのうち固定位置にあるものについての電力制御アルゴリズムを単純化するように、ネットワーク・アクセス・ノード8006に指示してもよい。移動しない端末装置に割り当てられる上りリンク送信電力は一定に保持できるからである(環境の変化がないとして)。
図89は、動的なローカル・サーバー処理オフロードがローカル・ネットワーク8002内で(たとえば、クラウド処理とは独立して)扱われるいくつかの側面による、例示的メッセージ・シーケンス・チャート8900を示す。図89に示されるように、ローカル・サーバー8010は、まず、ステージ8902において処理オフロード構成を決定してもよい。次いで、ローカル・サーバー8010は、処理機能(たとえば、パターン認識解析のための)を実行するように自分自身を構成してもよい。これは、処理機能のためのソフトウェアを処理機能メモリから処理プラットフォーム8204にロードすること、または処理機能のためのソフトウェアを外部ネットワークから処理プラットフォーム8204にダウンロードすることを含みうる。また、ローカル・サーバー8010は、ステージ8904において、フィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタ8114/8304に送信してもよい。
端末装置8004a~8004fおよびネットワーク・アクセス・ノード8006は、ステージ8906において無線活動を実行してもよく、ステージ8908および8912において、生データをトラフィック・フィルタ8114/8304に送ってもよい。トラフィック・フィルタ8114/8304は、次いで、ステージ8912において、フィルタ・テンプレートを生データに適用して、目標データを識別してもよく、ステージ8914において、目標データをローカル・サーバー8010に送信してもよい。
次いで、ローカル・サーバー8010は、ステージ8916において、処理機能を目標データに適用してもよく、処理されたデータを得てもよい。前述のように、処理機能は、パターン認識解析に関係してもよく、処理されたデータは、端末装置8004a~8004fのうちの一つまたは複数(またはそれぞれ)による無線資源使用の決定論的パターンを示してもよい。次いで、ローカル・サーバー8010は、ステージ8918において、処理されたデータをネットワーク・アクセス・ノード8006に送信してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、ステージ8920において、処理されたデータを使用して、端末装置8004a~8004fのための資源割り当てを管理してもよい。これはたとえば、処理されたデータに示される規則的な周期性に従って資源を割り当てることによる。
図88および図89について上述した側面では、目標データは、端末装置8004a~8004fによる上りリンクおよび下りリンク無線資源使用に関連する動作データを含んでいてもよく、処理機能は、無線資源使用における決定論的パターンを識別するように構成されてもよい。他の側面では、端末装置8004a~8004fおよび/またはネットワーク・アクセス・ノード8006は、目標データを、ローカル・サーバー8010が端末装置8004a~8004fの位置および/または電波条件を識別するために使用できる目標データをローカル・サーバー8010(たとえば、トラフィック・フィルタを介して)に提供してもよい。たとえば、ローカル・サーバー8010は、端末装置8004a~8004fについての測定報告および/または位置報告を含む目標データを受信してもよい。ローカル・サーバー8010は、次いで、ネットワーク・アクセス・ノード8006によって端末装置8004a~8004fに提供される無線カバレッジを最適化するように構成される処理機能をこの目標データに適用するように構成されてもよい。
よって、図88および図89を参照するに、クラウド・サーバー8020またはローカル・サーバー8010は、処理機能およびフィルタ・テンプレートを含む処理オフロード構成を選択してもよく、処理機能を実行するようローカル・サーバー8010を構成し、フィルタ・テンプレートを用いてフィルタリングを実行するようトラフィック・フィルタ8114/8304を構成してもよい。すると、端末装置8004a~8004fおよびネットワーク・アクセス・ノード8006は、無線活動を実行し、生データをトラフィック・フィルタ8114/8304に報告してもよい。生データは、信号強度測定、信号品質測定、チャネル推定、測定されたスループット、測定されたレイテンシー、および/または測定された誤り率などの、端末装置8004a~8004fおよびネットワーク・アクセス・ノード8006による測定報告を含むことができる。また、生データは、構成された送信電力および/または構成された変調および符号化方式に関係したパラメータを詳述する通信報告を含むことができる。また、生データは、端末装置8004a~8004fについての位置報告をも含むことができる。
トラフィック・フィルタ8114/8304は、この生データを受信してもよく、フィルタ・テンプレートを生データに適用して、目標データを識別してもよい。いくつかの側面において、フィルタ・テンプレートは、特定の端末装置を指定してもよく、よって、トラフィック・フィルタ8114/8304は、これらの端末装置から発生する生データを目標データとして同定してもよい。処理機能が生データの特定のタイプ(たとえば、特定の測定)に適用されるような他の側面において、フィルタ・テンプレートは、これらの特定のタイプの生データを同定してもよい。よって、トラフィック・フィルタ8114/8304は、これらの特定のタイプの生データを目標データとして同定してもよい。
次いで、トラフィック・フィルタ8114/8304は、目標データをローカル・サーバー8010に提供してもよい。次いで、ローカル・サーバー8010は、処理されたデータを得るために、処理機能を目標データに適用してもよい。動的なローカル・サーバー処理オフロードがローカル・ネットワーク8002内で内部的に扱われる使用事例において、ローカル・サーバー8010は、処理されたデータをネットワーク・アクセス・ノード8006に提供し返してもよい。動的なローカル・サーバー処理オフロードがクラウド処理も使用する使用事例では、ローカル・サーバー8010は、処理されたデータをクラウド・サーバー8020に提供してもよい。次いで、クラウド・サーバー8020は、処理されたデータに対してクラウド処理を実行して、出力データを得てもよく、次いで、クラウド・サーバー8020はその出力データを、ネットワーク・アクセス・ノード8006に送り返してもよい。
次いで、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、処理されたデータおよび/または出力データを使用して、その無線カバレッジを管理してもよい。たとえば、端末装置8004a~8004fによって提供されるさまざまな生データは、ネットワーク・アクセス・ノード8006の周囲のさまざまな異なる位置における電波条件に関連しうる。よって、処理機能は、この位置依存の無線カバレッジを評価し、位置依存の無線カバレッジを改善できる適応を識別することを試みるように構成されてもよい。一例では、処理機能は、地理的マップ上に電波条件をマッピングする電波環境マップ(radio environment map、REM)に関係しうる。よって、処理機能は、たとえば、生データに基づいてREMを生成するように構成されてもよい。これはたとえば、位置毎の測定値をマッピングすること、および/または、REMを平滑化するために異なる位置での測定値間を補間することによる。処理機能は、REMを使用して位置依存の無線カバレッジを改善する適応を同定する、処理されたデータまたは出力データを生成するように構成されてもよい。たとえば、REMが与えられた場合、処理機能は、特定のビームフォーミング・パターン、下りリンク送信電力、上りリンクおよび下りリンク送信電力、変調および符号化方式、端末装置からの測定報告およびセル再選択機能を有効にするか無効にするか、前置符号化行列、またはネットワーク・アクセス・ノード8006が無線カバレッジに影響を与えるために使用できる任意の他のパラメータについて決定を下すように構成されてもよい。よって、処理されたデータまたは出力データは、ネットワーク・アクセス・ノード8006に対してこれらのパラメータのいずれかを指定してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード8006は、出力データにおいて指定されたパラメータを使用して、その無線活動を調整してもよい(任意的に、端末装置8004a~8004fの無線活動も;これはたとえば、端末装置8004a~8004fが使用する新しいパラメータを割り当てることによる)。いくつかの場合には、これは、ネットワーク・アクセス・ノード8006によって端末装置8004a~8004fに提供される無線カバレッジを改善するのに役立つことがありうる。これは、端末装置8004a~8004fおよびネットワーク・アクセス・ノード8006が、ローカル・サーバー8010および/またはクラウド・サーバー8020に生データを連続的に提供し、ローカル・サーバー8010および/またはクラウド・サーバー8020が、最近の生データに基づいて無線カバレッジを改善するためのパラメータを指定する処理されたデータおよび/または出力されたデータをネットワーク・アクセス・ノード8006に提供し返す、連続的なプロセスでも実行可能である。
さまざまな他の側面において、メッセージ・シーケンス・チャート8800および8900は、処理オフロード構成を経時的に(たとえば、クラウド・サーバー8020および/またはローカル・サーバー8010によって)更新してもよい。いくつかの側面において、メッセージ・シーケンス・チャート8800および8900は、トラフィック・フィルタを含まなくてもよく、端末装置8004a~8004fおよび/またはネットワーク・アクセス・ノード8006は、ローカル・サーバー8010に自分の生データを直接送信してもよい。他の側面では、端末装置8004a~8004fおよび/またはネットワーク・アクセス・ノード8006は、トラフィック・フィルタを含んでいてもよい。トラフィック・フィルタは、ベースバンド・モデム206およびベースバンド・サブシステム306によってそれぞれ生成された生データを評価し、該生データから目標データを識別してもよい。次いで、トラフィック・フィルタは、目標データをローカル・サーバー8010に送信してもよい。
図90は、いくつかの側面による、ローカル・サーバーで処理を実行する例示的方法9000を示す。図90に示されるように、方法9000は、ローカル・サーバーによって処理オフロードのために割り当てられた処理機能を指定する、クラウド・サーバーからの信号を受信し(9002)、トラフィック・フィルタから、ローカル・ネットワークから発信された目標データを受信し(9004)、処理機能を目標データに適用して、処理されたデータを得て(9006)、処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信すること(9008)を含む。
図91は、いくつかの側面による、ローカル・サーバーにおいて処理機能を実行するための例示的方法9100を示す。図91に示されるように、方法9100は、処理オフロードのための処理機能を選択するステップ(9102)と、トラフィック・フィルタから、ローカル・ネットワークから発信される目標データを受信するステップ(9104)と、処理機能を目標データに適用して、処理されたデータを得るステップ(9106)と、処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信するステップ(9108)とを含む。
図92は、いくつかの側面による、ローカル・サーバーにおいて処理機能を実行するための例示的方法9200を示す。図92に示されるように、方法9200は、ローカル・サーバーによって処理オフロードのために割り当てられた処理機能を指定する、クラウド・サーバーからの信号を受信し(9202)、トラフィック・フィルタから、ローカル・ネットワークから発信された目標データを受信し(9204)、処理機能を目標データに適用して、処理されたデータを得て(9206)、処理されたデータをローカル・ネットワークに送信する(9208)ことを含む。
図93は、いくつかの側面による、ローカル・サーバーにおいて処理機能を実行するための例示的方法9300を示す。図93に示されるように、方法9300は、処理オフロードのための処理機能を選択するステップ(9302)と、トラフィック・フィルタから、ローカル・ネットワークから発信される目標データを受信するステップ(9302)と、処理機能を目標データに適用して、処理されたデータを得るステップ(9304)と、処理されたデータをローカル・ネットワークに送信するステップ(9306)とを含む。
図94は、いくつかの側面による、データをフィルタリングおよびルーティングするための例示的方法9400を示す。図94に示されるように、方法9400は、目標データの一つまたは複数のパラメータを定義するフィルタ・テンプレートを指定する信号を受信し(9402)、フィルタ・テンプレートをローカル・ネットワークから発する生データに適用し(9404)、前記一つまたは複数のパラメータに基づいて生データから目標データを識別し(9406)、処理オフロードのために目標データをローカル・サーバーにルーティングする(9408)ことを含む。
図95は、いくつかの側面による、クラウド・サーバーにおける実行のための例示的な方法9500を示す。図95に示されるように、方法9500は、ローカル・サーバーによる処理オフロードのための第1の処理機能を選択し、第1の処理機能のための目標データを定義する第1のフィルタ・テンプレートを選択するステップ(9502)と、第1の処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信し、第1のフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送信するステップ(9504)と、処理オフロードの一つまたは複数の動的パラメータに基づいて、更新された処理機能または更新されたフィルタ・テンプレートを選択するステップ(9506)と、更新された処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信し、または更新されたフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送信するステップ(9508)とを含む。
図96は、いくつかの側面による、クラウド・サーバーで実行するための例示的方法9600を示す。図96に示されるように、方法9600は、ローカル・サーバーによる処理オフロードのための処理機能を選択し、該処理機能のための目標データを定義するフィルタ・テンプレートを選択するステップ(9602)と、処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信し、フィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送信するステップ(9604)と、フィルタ・テンプレートおよび処理機能に基づくローカル・サーバーからの処理されたデータを受信するステップ(9606)とを含む。
本開示の一つまたは複数のさらなる例示的側面において、図80~図89を参照して上述した特徴の一つまたは複数は、方法9000~9600の任意のものにさらに組み込まれてもよい。
〈計算を意識したセル関連付け(Computationally-aware cell association)〉
既存のモバイル・ブロードバンド・ネットワークへの小セルの導入は、さまざまな異種ネットワーク(heterogeneous network、HetNet)アーキテクチャーをもたらした。一つの例は、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードの第1層(たとえば、マクロセルまたはマクロ基地局)およびマイクロ基地局の第2層(たとえば、小セル、フェムトセル、ホームおよびeNodeB)を含む2層(two-tier)異種ネットワークである。
モバイル・ブロードバンド・ネットワークはまた、アプリケーション層の機能をサポートするのを助けるために、エッジ・コンピューティング・サービスを取り入れ始めている。たとえば、モバイル・エッジ・コンピューティング(Mobile Edge Computing、MEC)サーバーは、ネットワーク・アクセス・ノードまたはその近傍に配備される(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードと共位置である)ことができる。これらのMECサーバーは、端末装置およびネットワーク・アクセス・ノードの両方が使用するための、追加の処理および/または記憶を追加することができる。たとえば、端末装置で実行される特定の端末装置アプリケーションは、MECサーバーでホストされるピア・アプリケーションとインターフェースすることができ、ピア・アプリケーションは、端末装置アプリケーションのために処理を実行しうる。たとえば、上りリンクの場合、端末装置アプリケーションは、MECサーバーにおけるピア・アプリケーションにデータを送信してもよく、すると、該ピア・アプリケーションは、その特定のタイプのアプリケーションに従って、そのデータに対して処理を実行しうる。下りリンクの場合、MECサーバーのピア・アプリケーションは、データを(たとえば、コアまたはインターネット・ネットワークから)受信してもよく、該データを端末装置アプリケーションに送信する前に、該データを処理してもよい。よって、特定のネットワーク・アクセス・ノードに関連する端末装置は、共位置のMECサーバーに、自分自身の端末装置アプリケーションのためにアプリケーション層処理を実行させることができる。
これらの端末装置アプリケーションは、アプリケーションのタイプに依存して異なるデータレートおよび計算能力需要を有することがある。たとえば、ビークル端末装置におけるカメラおよびセンサーに基づくオブジェクト認識アルゴリズムは、かなりの量の上りリンク・データ転送および大量の処理に関わることがある。よって、そのようなアプリケーションは、高い上りリンク・データレートおよび計算能力需要を有することがある。データ共有アプリケーション(たとえば、フリートの端末装置間でマップまたは環境データを共有するための)のような他のアプリケーションは、高い上りリンクおよび下りリンク・データレート需要を有するが、必ずしも高い計算能力需要をもたないことがある。別の例は、ビークル衝突回避のために使用されるもののような予測解析アルゴリズムであり、これは、低いデータレート需要をもつが、高い計算容量需要をもつことがある。
端末装置は、サービスするネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバーを使用して、端末装置アプリケーションに対するピア・アプリケーション対応物を走らせてもよい。しかしながら、ネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力は、場合によっては普遍的ではないことがある。たとえば、いくつかのネットワーク・アクセス・ノードは、所与の端末装置と強いチャネル(たとえば、高いSINR)を有することがあり、よって、より高いデータレート需要をもつ端末装置アプリケーションをサポートすることができうる(端末装置が共位置のMECサーバーに高レートでデータを転送できうるので)。また、いくつかのネットワーク・アクセス・ノードは、他のものよりも高い計算能力を有するMECサーバーと共位置であることがあり、よって、より高い計算能力需要をもつ端末装置アプリケーションをサポートするのに好適でありうる。
ネットワーク・アクセス・ノードの能力間のこれらの差異は、どのタイプのネットワークにおいても生じうるものであり、異種ネットワークにおいて特に顕著でありうる。たとえば、マクロおよびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードをもつ2層異種ネットワークにおいては、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードは、高い計算能力をもつ大型MECサーバーを収容することができる大きなキャビネット領域をもつセル・サイトに配備されうる。対照的に、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードのより小さいスケールは、共位置のMECサーバーのサイズを制限することがあり、結果として、マクロMECサーバー(マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置)は、マイクロMECサーバー(マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置)より大きい計算能力を有することがある。これらの不均衡は、非階層ネットワークの場合、または所与の階層内のさまざまなネットワーク・アクセス・ノードが異なる能力を有する場合にも見られる。
よって、本開示によって認識されるように、端末装置アプリケーションの需要のため、ある種のネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、ある層のネットワーク・アクセス・ノード、またはある個別のネットワーク・アクセス・ノード)が他のものよりも端末装置アプリケーションに適したものになりうるある種のシナリオが存在しうる。しかしながら、既存のセル関連付け手順(すなわち、どのネットワーク・アクセス・ノードと関連付けるかを選択するための技術)は、主に無線伝搬基準に焦点を当てる。たとえば、いくつかのセル関連付け手順は、受信信号パワー(たとえば、受信信号強度)に焦点を当てる。たとえば、端末装置が、最も高い受信信号パワーに対応するネットワーク・アクセス・ノード(または、代替的に、最小閾値より大きな受信信号パワーを提供する最初に検出されたネットワーク・アクセス・ノード)と関連付けるように構成される。よって、端末装置があるデータレート/計算能力需要を有する端末装置アプリケーションを実行している場合でも、セル関連付け手順は、ネットワーク・アクセス・ノードがアプリケーション需要を満たすことができるMECサーバーと共位置であるかどうかを考慮しないことがある。
よって、いくつかの側面は、端末装置が関連付けるべきネットワーク・アクセス・ノードを選択する際に、端末装置アプリケーションのデータレートおよび計算能力需要を考慮するセル関連付け機能を提供する。これは、MECサーバーが異なる計算能力を有する場合に特に有利でありうる。なぜなら、これは、いくつかのネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、能力の高いMECサーバーと共位置のもの)を、他のものよりも良い選択としうるからである。このセル関連付け機能はまた、端末装置アプリケーションの異なる上りリンクおよび下りリンク需要を考慮することもでき、可能性としては、端末装置のために、異なる上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択することができる(たとえば、上りリンクと下りリンクのデカップリング)。これは、たとえば、そのデータレートおよび計算能力需要を満たすことができる端末装置アプリケーションに無線アクセス接続を提供するために、技術的に有利でありうる。これはひいては、端末装置アプリケーションが過度のレイテンシーまたは不十分なデータレートに悩まされるシナリオを低減または回避するのを助けうる。
図97は、いくつかの側面による、セル関連付け機能に関連する例示的ネットワーク構成を示す。図97に示されるように、端末装置9702(たとえば、ハンドヘルド、車両、静止、または任意のタイプの端末装置)は、端末装置アプリケーション9704を実行してもよい(たとえば、アプリケーション層の一部として、端末装置9702のアプリケーション・プロセッサによって実行される)。さまざまなネットワーク・アクセス・ノードが、端末装置9702の近傍にあることがある。たとえば、図97に示されるように、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9714、およびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718は、端末装置9702の近傍に位置していることがある。したがって、図97の例は、2層ネットワークを示している:マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード(マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706を含む)の第1層、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード(マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9714、およびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718を含む)の第2層である。図97に示される各層のネットワーク・アクセス・ノードの数は例示的なものであり、任意の数の第1層のネットワーク・アクセス・ノード(マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード)および任意の数の第2層のネットワーク・アクセス・ノード(マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード、フェムトセルとしても知られる)がありうる。第1層および第2層のネットワーク・アクセス・ノードの位置は、それぞれ独立した均一な点過程(point-processes)ΦM(マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードについて)およびΦF(マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード/フェムトセルについて)によって得ることができる。これらの点過程ΦMおよびΦFは、それぞれの密度パラメータλMおよびλFに基づくことができ、ここで、密度パラメータλkは、単位面積当たりに配備される層k(k={M,F})のネットワーク・アクセス・ノードの数を与える。図97は、単一の端末装置のみを示すが、これは、単に説明の簡単のためであり、密度パラメータλUに基づいて、独立した均一な点過程ΦUによって支配される位置をもつ複数のランダムに配置された端末装置も存在してもよい。
図97の例では、さまざまな第1層および第2層ネットワーク・アクセス・ノードは、共位置のMECサーバーを有してもよい。特に、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706はマクロMECサーバー9708を有してもよく、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710はマイクロMECサーバー9712を有してもよく、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9714はマイクロMECサーバー9716を有してもよく、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718はマイクロMECサーバー9720を有してもよい。これらのMECサーバーは、端末装置が端末装置アプリケーションの処理をオフロードするために利用可能でありうる。たとえば、図97に示されるように、マイクロMECサーバー9720は、端末装置アプリケーション9704に対する対応アプリケーションでありうるピア・アプリケーション9722をホストしてもよい。よって、端末装置9702は、マイクロMECサーバー9720に処理をオフロードしてもよく、その処理をマイクロMECサーバー9720は、ピア・アプリケーション9722の形で実行してもよい。いくつかの側面において、ピア・アプリケーション9722は、アプリケーション層エンドポイントであってもよい。いくつかの側面において、端末装置アプリケーション9704およびホスト・ピア・アプリケーション9722は、インターネット・ネットワーク9726(これに、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718がコア・ネットワーク9724を介してインターフェースする)内で実行されうるリモート・アプリケーション9728ともリンクされてもよい。いくつかの側面では、マクロMECサーバー9708、マイクロMECサーバー9712、マイクロMECサーバー9716、およびマイクロMECサーバー9720は、仮想化環境の上で、たとえばネットワーク機能仮想化(Network Function Virtualization、NFV)機能と一緒に動作してもよい(たとえば、同じクラウド資源を共有する)。
先に紹介したように、いくつかの側面において、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のマクロMECサーバーは、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のマイクロMECサーバーよりも大きい計算能力を有していてもよい。たとえば、マクロMECサーバーの計算能力(たとえば、全処理パワー)はCM(たとえば、CPUサイクル毎秒で表わす)として表わすことができ、マイクロMECサーバーの計算能力はCFとして表わすことができ、CM>CFである。この例は、マクロMECサーバーの計算能力は一様であり(たとえば、すべてのマクロMECサーバーは同じ計算能力CMを有する)、マイクロMECサーバーの計算能力も同様に一様である(たとえば、すべてのマイクロMECサーバーは同じ計算能力CFを有する)と想定している。いくつかの側面において、マクロおよびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードは、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードの総送信電力PMがマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードの総送信電力PFより大きい場合のような、他の層間不均衡を示してもよい。
所与の階層における一様な能力を想定するこの階層化事例に加えて、異なるネットワーク・アクセス・ノードが異なる能力をもつ他の事例がありうる。たとえば、いくつかの階層化事例においては、所与の階層内のネットワーク・アクセス・ノードが異なる送信電力および/または計算能力機能を有していてもよい。非階層事例におけるネットワーク・アクセス・ノードも、同様に、個々の送信電力および/または計算能力を示してもよい。
アプリケーションのタイプに依存して、端末装置アプリケーション9704は、あるデータレートおよび計算能力需要を有してもよい。たとえば、端末装置アプリケーション9704がかなりの量のデータを送信または受信する場合、端末装置9702の無線アクセス接続は、それが十分なSINRを有するならば、端末装置9704のデータレート需要をサポートすることができうる。同様に、端末装置アプリケーション9704がかなりの量の処理(たとえば、ピア・アプリケーション9722の形の)に関わる場合、ピア・アプリケーション9722をホストしているMECサーバーは、それが十分な計算能力を有する場合、計算能力需要をサポートすることが可能でありうる。
よって、さまざまな側面において、端末装置9702のセル関連付けを決定するセル関連付け機能は、ネットワーク・アクセス・ノードおよびその共位置のMECホストのそれぞれの相対的なデータレートおよび計算能力機能に基づいて、セル関連付けを、他のネットワーク・アクセス・ノードよりも特定のネットワーク・アクセス・ノードに向けてバイアスしてもよい。特に、セル関連付け機能は、たとえば、端末装置アプリケーション9704のデータレートおよび計算能力需要を満たすためのネットワーク・アクセス・ノードの能力を反映する、ネットワーク・アクセス・ノードに割り当てられたバイアス値(たとえば、以下にさらに詳細に説明する、バイアス制御サーバーによって取得された事前計算されたバイアス値)を使用してもよい。以下にさらに説明するように、セル関連付け機能は、これらのバイアス値を使用して、端末装置において見られるネットワーク・アクセス・ノードの受信電力(たとえば、測定または推定された受信電力)を調整してもよく、次いで、結果として得られたバイアスされた受信電力を使用して、端末装置が関連付けるべきネットワーク・アクセス・ノードを選択してもよい。セル関連付け機能は、選択の一部としてバイアス値を使用するので、セル関連付け機能は、平均(たとえば、空間的な配備ドメインにおける)データレート・パフォーマンスを満たすことができ、平均(たとえば、空間的な配備ドメインにおける)計算パフォーマンス(たとえば、浮動小数点演算毎秒(FLOPs))を提供できるMECサーバーを有し、よって、総処理遅延制約条件(たとえば、秒単位)を満足するネットワーク・アクセス・ノードを、関連付けのために選択することができる。
図98は、いくつかの側面による、セル関連付けコントローラ9800の例示的な内部構成を示す。セル関連付けコントローラ9800は、セル関連付け機能を実行し、端末装置が関連付けするべき目標ネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成されてもよい。いくつかの側面において、セル関連付けコントローラ9800は、端末装置が関連付ける(たとえば、上りリンクおよび下りリンク方向の両方で使用する)ための単一のネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成されてもよい。いくつかの側面において、セル関連付けコントローラ9800は、端末装置が関連付ける上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、セル関連付け機能は、端末装置9702において実行されてもよい。これは、たとえば、端末装置9702がセル関連付け機能を実行して、無線アイドル・モード中にキャンプ・オンするべきネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノード)を選択するセル選択事例において適用可能でありうる。これらの側面において、端末装置9702は、図2の端末装置102のように構成されてもよく、よって、アンテナ・システム202、RFトランシーバ204、ベースバンド・モデム206、アプリケーション・プロセッサ212、およびメモリ214を含んでいてもよい。図2に関して前述したように、プロトコル・コントローラ210は、端末装置102についてのプロトコル・スタック機能を扱うように構成されてもよい。よって、プロトコル・コントローラ210は、内部コンポーネントとしてセル関連付けコントローラ9800を含んでいてもよい。端末装置102が関連付けするべきネットワーク・アクセス・ノードを選択しているとき、セル関連付けコントローラ9800は、セル関連付け機能を実行して(たとえば端末装置プロトコル・スタックの一部として)、端末装置102が関連付ける目標ネットワーク・アクセス・ノードを決定してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ210は、目標ネットワーク・アクセス・ノードと関連付けしてもよい(たとえば、目標ネットワーク・アクセス・ノードから信号を受信するためにアンテナ・システム202、RFトランシーバ204、およびデジタル信号プロセッサ208を使用して、目標ネットワーク・アクセス・ノードにキャンプ・オンすることによって)。次いで、端末装置102のアプリケーション・プロセッサ212は、目標ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバーとの信号伝達接続を確立してもよく、MECサーバーにおけるピア・アプリケーション9722をインスタンス化してもよい。アプリケーション・プロセッサ212は、端末装置アプリケーション9704を実行してもよく、目標ネットワーク・アクセス・ノードを介して、ピア・アプリケーション9722(共位置のMECサーバー上で走る)とデータを送受信してもよい。
いくつかの側面において、セル関連付け機能は、ネットワークにおいて実行されることができる。たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードまたはコア・ネットワーク・ノードは、目標ネットワーク・アクセス・ノードを選択するためにセル関連付け機能を実行することができ、次いで、目標ネットワーク・アクセス・ノードを指定する信号を端末装置9702に送信することができる。セル関連付け機能がネットワーク・アクセス・ノードで実行される例では、ネットワーク・アクセス・ノードは、図3のネットワーク・アクセス・ノード110ように構成されてもよい。したがって、ネットワーク・アクセス・ノードは、アンテナ・システム302、無線トランシーバ304、およびベースバンド・サブシステム306を含んでいてもよい。この例では、セル関連付けコントローラ9800は、プロトコル・コントローラ310の内部コンポーネントであってもよく、よって、ネットワーク・アクセス・ノード・プロトコル・スタックの一部として、セル関連付け機能を実行してもよい。たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードは、端末装置9702などの特定の端末装置に初期にサービスしていてもよい。端末装置9702がそのうち別のネットワーク・アクセス・ノードへのハンドオーバーに適格となると、セル関連付けコントローラ9800は、端末装置9702のハンドオーバー先の目標ネットワーク・アクセス・ノードを選択するために、セル関連付け機能を実行してもよい。次いで、セル関連付けコントローラ9800は、目標ネットワーク・アクセス・ノードをネットワーク・アクセス・ノードのプロトコル・コントローラ310に報告してもよく、次いで、プロトコル・コントローラ310は目標ネットワーク・アクセス・ノードを同定する信号を端末装置9702に信号を送信してもよい。端末装置9702のプロトコル・コントローラ210は、この信号を受信してもよく、その後、目標ネットワーク・アクセス・ノードへのハンドオーバーを実行してもよい。
セル関連付け機能がコア・ネットワークにおいて実行される例では、セル関連付けコントローラ9800は、コア・ネットワーク・サーバーとして配備されてもよい。たとえば、図97を参照すると、セル関連付けコントローラ9800は、コア・ネットワーク9724内に位置されてもよい。次いで、セル関連付けコントローラ9800は、端末装置のハンドオーバー先の目標ネットワーク・アクセス・ノードを選択するために、セル関連付け機能を実行してもよい。セル関連付け・コントローラ9800が、端末装置9702がハンドオーバーする目標ネットワーク・アクセス・ノードを選択する例において、セル関連付けコントローラ9800は、目標ネットワーク・アクセス・ノードを同定する信号を端末装置9702に(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードによって提供される無線アクセス接続を介して)送信してもよい。端末装置9702のプロトコル・コントローラ210は、この信号を受信し、その後、目標ネットワーク・アクセス・ノードへのハンドオーバーを実行してもよい。
したがって、所与のネットワークにおけるセル関連付けコントローラ9800の配置に関して、本明細書に記載される例示的オプションのような異なるオプションがある。以下に記載されるセル関連付けコントローラ9800の動作は、セル関連付けコントローラ9800の特定の配置に関わりなく、これらのオプションのいずれにも適用可能であると考えられる。
先に示したように、セル関連付けコントローラ9800によって実行されるセル関連付け機能は、どの目標ネットワーク・アクセス・ノードを端末装置9702のために選択するべきかを検討する際に、端末装置アプリケーション9704のアプリケーション需要(たとえば、データレートおよび計算能力)を考慮してもよい。特に、端末装置9702が多層異種ネットワーク内で動作している場合、近傍のネットワーク・アクセス・ノードは、自分たちがいる層に基づいて異なる能力を有することがあり(たとえば、マクロ層が、マイクロ層の計算能力CFよりも高い計算能力CMを有する場合)、このためある種の層が、他の層よりもある端末装置アプリケーションのためにより良好であることがありうる。したがって、セル関連付け機能は、層の能力および端末装置アプリケーション9704のアプリケーション需要の両方に同時に基づいて、目標ネットワーク・アクセス・ノードの選択をある層にバイアスしてもよい。
たとえば、端末装置9702は、二次元平面の原点に位置してもよく、端末装置アプリケーション9704を実行してもよい。端末装置9702は、cUE CPUサイクルの処理タスクを、端末装置アプリケーション9704に対するピア・アプリケーションの形のMECサーバー(たとえば、マクロMECサーバーまたはマイクロMECサーバー)にオフロードしてもよい。先に示したように、さまざまな端末装置アプリケーションは、特定のタイプのアプリケーションに基づいて、異なるデータレートおよび計算能力需要をもつことがある。データレート需要は、さらに、下りリンク・データレート需要と上りリンク・データレート需要に分けることができる。たとえば、特定の端末装置アプリケーションは、MECサーバー上で動作するピア・アプリケーションに上りリンク方向で転送するデータの量に関係した、ある上りリンク・データレート需要を有していてもよく、MECサーバー上で動作するピア・アプリケーションから下りリンク方向で受信するデータの量に関係した、ある下りリンク・データレート需要を有していてもよい。端末装置アプリケーションの計算能力需要は、ピア・アプリケーションによる処理の処理レイテンシーに関係してもよい。
よって、上りリンク需要を例として使うと、端末装置アプリケーション9704は、データ伝送についての上りリンクSINR需要γUL,th(たとえば、デシベル(dB)単位)およびオフロードされたタスクの実行に関する総遅延需要(たとえば、秒単位)によって特徴付けられてもよい。このモデルをさらに発展させると、総遅延需要は次のように表わせる。
tdelay=tdelay
exe+tdelay
trans (1)
ここで、tdelay
exe=cUE/κCl(秒)は、ピア・アプリケーション(たとえば、ピア・アプリケーション9722)が層lのMECサーバーにおいて実行される時間を示し(ここで、マクロセルおよびマイクロ/フェムトセルについてl={M,F})、κはMECサーバーにおける利用可能な計算資源の割合を表わし、Cl(CPUサイクル毎秒単位)はMECサーバーの計算能力を示す。さらに、tdelay
transは無線伝送遅延を表わし、これは、tdelay
trans=dUE/Rl,UL
R,l,UL(秒)と表わすことができ、ここで、dUEは伝送されるべき入力ビット数(たとえば、MECサーバーにおいて実行されるコード)を表わし、Rl,ULは、端末装置9702が、層lのネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、マクロまたはマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード)に関連付けられたときの上りリンク・データレートを表わす。
この上りリンク・データレートRl,ULは、さらに次のように表わせる。
Rl,UL=Wl・log2(1+γUL,th)Prob{SINRl,UL>γUL,th} (2)
ここで、Wl(ヘルツ)は、層lのネットワーク・アクセス・ノードに割り当てられる帯域幅を示し、確率項Prob{SINRl,UL>γUL,th}は、端末装置9702が目標とされるSINR需要γUL,thを達成できる確率である。この確率項は、さまざまな確率幾何学の文献においてカバレッジ確率としても知られている。
これらの上りリンク需要γUL,thおよび端末装置アプリケーション9704のtdelay,thが与えられると、ネットワーク・アクセス・ノードのある種の層が、端末装置9702が関連付けられるためにより好適であることがある。たとえば、密度パラメータλlに従う密な分布(dense distribution)をもつネットワーク・アクセス・ノードの層は、端末装置9702に近接するネットワーク・アクセス・ノードを有する可能性がより高いことがあり、そのことはSINRを改善し、よって、より高いデータレートを与えることができる。別の例では、より高い送信電力Plをもつネットワーク・アクセス・ノードの層も、より高いSINRおよび結果として得られるデータレートを与えることができうる。さらに、高い計算能力をもつMECサーバーと共位置のネットワーク・アクセス・ノードの層は、厳密な遅延需要tdelay,thをもつ端末装置アプリケーションをより良好にサポートできることがありうる。
よって、これらのさまざまな層間の差を考慮すると、セル関連付け制御装置9800は、関連付けのためのネットワーク・アクセス・ノードを考慮する際に、所与の層におけるネットワーク・アクセス・ノードの受信電力(たとえば、端末装置において見られるネットワーク・アクセス・ノードからの受信信号強度)にバイアスをかけるために、あらかじめ計算されたバイアスを使用するように構成されてもよい。所与の層についてのバイアス値は、層内のネットワーク・アクセス・ノードの能力が、端末装置アプリケーション9704のデータレートおよびレイテンシー需要を満たすかどうか(およびどの程度満たすか)に依存しうる。よって、より高いバイアス値をもつ層は、より低いバイアス値をもつ層よりも、関連付けのための良好な候補であると考えられる(たとえば、端末装置アプリケーション9704のデータレートおよびレイテンシー需要を満たす可能性が高いデータレートおよび/または計算能力機能を有しうる)。各層の相対的バイアス値に依存して、セル関連付けコントローラ9800は、目標ネットワーク・アクセス・ノードの選択を、特定の層に向かってバイアスする、または「重み付けする」ことができる。各層についてのバイアス値Bl(dB)は、あらかじめ計算され、次いで、セル関連付け機能のランタイム実行のためにセル関連付けコントローラ9800に提供されることができる。これについては、のちにさらに説明する。
前述のように、いくつかの場合には、ネットワーク・アクセス・ノードの能力間に(たとえば、階層化事例における階層内、あるいは非階層化事例における個々のネットワーク・アクセス・ノード間で)個別の差異があることがありうる。よって、セル関連付けコントローラ9800は、たとえば、特定のネットワーク・アクセス・ノードに割り当てられるあらかじめ計算されたバイアス値を使用するように構成されてもよく、ここで、さまざまなネットワーク・アクセス・ノードは、個々のデータレートおよび計算能力機能に基づいて異なるバイアス値を有する。
よって、セル関連付けコントローラ9800によるバイアス値のこの使用がまず記述され、バイアス値がどのように事前に計算されうるかを詳述する記述が続く。よって、すぐ後の以下の記述は、バイアス値(たとえば、層ごとの、または個々のネットワーク・アクセス・ノードごとの)があらかじめ計算されており、セル関連付けコントローラ9800にとって利用可能であることを想定する。
図98に示されるように、セル関連付けコントローラ9800は、距離決定器9802、バイアス受信電力決定器9804、比較器9806、および選択コントローラ9808を含んでいてもよい。いくつかの側面において、以下に記載されるセル関連付けコントローラ9800の機能性は、実行可能命令として具体化されてもよい。よって、距離決定器9802、バイアス受信電力決定器9804、比較器9806、および選択コントローラ9808は、それぞれ、プログラム・コードにおいてそれぞれの動作を定義する命令セットであってもよい。よって、セル関連付けコントローラ9800は、距離決定器9802、バイアス受信電力決定器9804、比較器9806、および選択コントローラ9808のそれぞれを実行するように構成されたプロセッサであってもよい。他の側面では、距離決定器9802、バイアス受信電力決定器9804、比較器9806、および選択コントローラ9808のうちの一つまたは複数は、プログラム・コードとしてそれぞれの機能を定義する命令セットを実行するように構成された別個のプロセッサであってもよい。他の側面では、距離決定器9802、バイアス受信電力決定器9804、比較器9806、および選択コントローラ9808は、それぞれ、それぞれの機能を定義するデジタル・ハードウェア論理を含むデジタル・ハードウェア回路コンポーネントであってもよい。
先に紹介したように、セル関連付けコントローラ9800は、所与の端末装置について、関連付けるべき、その端末装置(端末装置アプリケーションを実行している)の目標ネットワーク・アクセス・ノードを決定するように構成されてもよい。たとえば、セル関連付けコントローラ9800は、上りリンクおよび下りリンク・バイアス値を使用して、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードについて、バイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を決定し、該バイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力に基づいて、端末装置が関連付けするべき上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成されてもよい。いくつかの側面において、セル関連付けコントローラ9800は、上りリンクおよび/または下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードのうちのどれの上でピア・アプリケーションをホストするかをも選択してもよい。
図99は、いくつかの側面による例示的フローチャート9900を示し、これは、所与の端末装置が関連付けするべき目標ネットワーク・アクセス・ノードを決定するために、セル関連付けコントローラ9800によって使用されるこの手順を示している。図99に示されるように、セル関連付けコントローラ9800は、最初に、ステージ9902において、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードについて距離変数およびバイアス値を得ることができる。いくつかの側面において、距離変数は、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードと端末装置9702との間の距離を決定するために使用されうる位置情報であってもよい。たとえば、図97を例として使用すると、セル関連付けコントローラ9800は、ステージ9902において、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードの距離変数として、ネットワーク・アクセス・ノード9706、9710、9714、および9718の位置を受信してもよい。セル関連付けコントローラ9800がネットワーク内に(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードまたはコア・ネットワーク・サーバーに)位置するいくつかの側面において、セル関連付けコントローラ9800は、ネットワーク・アクセス・ノードの位置を記憶するネットワーク・データベースに照会してもよく、該ネットワーク・データベースが複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードの位置をセル関連付けコントローラ9800に送ってもよい。セル関連付けコントローラ9800が端末装置、たとえば端末装置9702内に位置するいくつかの側面では、セル関連付けコントローラ9800は、ネットワーク・データベースから位置を要求してもよく、すると該ネットワーク・データベースが、無線アクセス・ネットワークを通じて、位置を端末装置9702に送信してもよい。いくつかの側面では、距離変数は、端末装置9702(複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードと端末装置9702との間の距離を決定するために使用されうる)の位置を含んでいてもよい。よって、セル関連付けコントローラ9800がネットワーク内に位置する場合、端末装置9702は、その位置を決定し、セル関連付けコントローラ9800に報告してもよい。セル関連付けコントローラ9800が端末装置9702内に位置する場合、端末装置9702の現在位置は、ローカルに(たとえば、端末装置9702の地理的位置センサーによって)利用可能である。
他の側面では、距離変数は、実際の電波測定値であってもよい。たとえば、距離変数は、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードについて端末装置9702によって得られた(たとえば、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードから受信された信号の受信電力を端末装置9702が測定することによって得られた)受信電力測定値であってもよく、および/または端末装置9702について複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードによって得られた(たとえば、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードが端末装置9702から受信された信号の受信電力を測定することによって得られた)受信電力測定値であってもよい。端末装置9702および/または複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードは、これらの受信電力測定値を取得し、それらをセル関連付けコントローラ9800に送信してもよい。
セル関連付けコントローラ9800がステージ9902において受け取るバイアス値を参照すると、いくつかの側面では、これらのバイアス値は、階層当たりのネットワーク・アクセス・ノードに割り当てられる上りリンクおよび下りリンク・バイアス値(たとえば、階層ごとのバイアス値)を含んでいてもよい。他の側面では、バイアス値は、個々のネットワーク・アクセス・ノードに固有の上りリンクおよび下りリンク・バイアス値(たとえば、ノードごとのバイアス値)を含んでいてもよい。図97の例を用いて層ごとの場合から始めると、バイアス値は、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706を含むマクロ層内のネットワーク・アクセス・ノード)についての上りリンク・バイアス値BM,UL(γUL,th,tdelay,th)、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードについての下りリンク・バイアス値BM,DL(γDL,th,tdelay,th)、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710、9714、および9718を含むマイクロ層内のネットワーク・アクセス・ノード)についての上りリンク・バイアス値BF,UL(γUL,th,tdelay,th)、およびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードについての下りリンク・バイアス値BF,DL(γDL,th,tdelay,th)を含んでいてもよい。括弧内のデータレートおよびレイテンシー需要γDL,th/γUL,thおよびtdelay,thによって示されるように、上りリンクおよび下りリンク・バイアス値は、端末装置アプリケーション9704のアプリケーション需要に基づいて個別にあらかじめ計算されてもよい。これらの括弧内の項は、簡単のため、以下の説明では省略している。
よって、セル関連付けコントローラ9800が、別の端末装置アプリケーション(たとえば、端末装置9702、または、異なるデータレートおよびレイテンシー要求をもつ異なる端末装置アプリケーションを実行している別の端末装置についてのもの)についてセル関連付け機能を実行するとき、バイアス値は異なることがある。たとえば、前記別の端末装置アプリケーションが、端末装置アプリケーション9704よりも高い上りリンク・データレート需要を有する場合、セル関連付けコントローラ9800によって使用される上りリンク・バイアス値は、より高いデータレート能力を有するネットワーク・アクセス・ノードの層について、より高くてもよい(逆に、より低いデータレート能力を有するネットワーク・アクセス・ノードの層についても同様)。バイアス値におけるこれらの差は、同様に、より低い上りリンク・データレート需要をもつ端末装置アプリケーション、より高い/低い下りリンク・データレート需要をもつ端末装置アプリケーション、およびより高い/低いレイテンシー要求をもつ端末装置アプリケーションについても成立しうる。そのような場合、セル関連付けコントローラ9800によって使用される上りリンク・バイアス値および下りリンク・バイアス値は、端末装置アプリケーションをサポートするのにより好適なネットワーク・アクセス・ノードについて、端末装置アプリケーションをサポートするのにそれほど好適でないネットワーク・アクセス・ノードについてよりも、相対的に高くてもよい。
この層ごとの場合、所与の層内のネットワーク・アクセス・ノードのすべて(たとえば、任意の場所に位置されるか、または特定の地域内に位置される特定の層内のネットワーク・アクセス・ノードのすべて)は、均一なデータレートおよび計算能力機能を有し、よって、同じ上りリンクおよび下りリンク・バイアス値をもつと想定されうる(たとえば、マクロ層のネットワーク・アクセス・ノードはすべてバイアス値BM,DLおよびBM,ULを有し、マイクロ層のネットワーク・アクセス・ノードはすべてバイアス値BF,DLおよびBF,ULを有する)。所与の層内のバイアス値は同じであるが、異なる層は異なる能力を有すると想定されてもよく、よって、異なるバイアス値を有する。これは、2層より多い他の場合に拡張でき、各層のネットワーク・アクセス・ノードは、同様に、一様な上りリンクおよび下りリンク・バイアス値を有する。したがって、バイアス値は、各層のネットワーク・アクセス・ノードが、端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要を満たす(たとえば、ピア・アプリケーションを実行することによってその端末装置アプリケーションをサポートする)能力に基づいてもよい。
対照的に、ノードごとの場合、ネットワーク・アクセス・ノードは、個々のバイアス値をもつ可能性がある。たとえば、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードの第1のネットワーク・アクセス・ノードはバイアス値B1,ULおよびB1,ULDLを有していてもよく、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードの第2のネットワーク・アクセス・ノードはバイアス値B2,ULおよびB2,ULDLを有していてもよく、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードの第3のネットワーク・アクセス・ノードはバイアス値B3,ULおよびB3,ULDLを有してもよい、などである。これは、たとえば、層割り当てが存在しない場合、または層割り当ては存在するが、データレートおよび計算能力が各層のネットワーク・アクセス・ノードにわたって一様でない場合に成り立ちうる。よって、それぞれの所与の候補ネットワーク・アクセス・ノードに割り当てられる個々のバイアス値は、端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要を満たすための(たとえば、端末装置アプリケーションをサポートするための)候補ネットワーク・アクセス・ノードの個々のデータレートおよび計算能力に基づいていてもよい。
層ごとまたはノードごとのバイアス値のいずれにおいても、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれは、特定のバイアス値に対応しうる。たとえば、各候補ネットワーク・アクセス・ノードは、バイアス値が一様に割り当てられる特定の層に属していてもよいし、候補ネットワーク・アクセス・ノードに固有のバイアス値を個別に割り当てられていてもよい。よって、いずれの場合においても、セル関連付けコントローラ9800は、任意の特定の候補ネットワーク・アクセス・ノードについての上りリンクおよび下りリンク・バイアス値を識別することができうる。
セル関連付けコントローラ9800は、ステージ9902で得られたこの情報を、セル関連付け機能の入力データとして使用してもよい。図98に示されるように、距離決定器9802は、その入力として、端末装置および複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードの距離変数を受信してもよく、バイアス受信電力決定器9804は、その入力として、上りリンクおよび下りリンク・バイアス値を受信してもよい。次いで、ステージ9904において、距離決定器9802は、距離変数に基づいて、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードと端末装置との間の距離を決定してもよい。たとえば、距離変数が端末装置9702の位置および複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードを含む場合、距離決定器9802は、ステージ9904において、端末装置および複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードの各候補ネットワーク・アクセス・ノードの位置を使用して2点距離計算を実行し、端末装置と複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードの各候補ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離を得てもよい。図97の例を使うと、距離決定器9802は、端末装置9702と、ネットワーク・アクセス・ノード9706、9710、9714、および9718のそれぞれとの間の距離を決定してもよい。別の例では、距離変数が受信電力測定値(たとえば、RSSI)のような電波測定値を含む場合、距離決定器9802は、受信電力測定値に基づいて距離を推定すること(たとえば、受信電力に基づいて距離を推定するために自由空間経路損失モデルを使用すること)によって、端末装置9702と複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離を決定するように構成されてもよい。
次いで、距離決定器9802は、バイアス受信電力決定器9804にそれらの距離を提供してもよい。図98に示されるように、バイアス受信電力決定器9804は、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードに対する上りリンク・バイアス値および下りリンク・バイアス値(たとえば、層ごとまたはノードごとのバイアス値)を受信してもよい。次いで、バイアス受信電力決定器9804は、ステージ9906において、上りリンクおよび下りリンクのために、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を決定するように構成されてもよい。
たとえば、いくつかの側面において、バイアス受信電力決定器9804は、上りリンクおよび下りリンクのための複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれについて、バイアスされた受信電力を決定するように構成されてもよい。たとえば、所与の候補ネットワーク・アクセス・ノードnについて、バイアス受信電力決定器9804は、その上りリンク・バイアス値Bn,ULおよび下りリンク・バイアス値Bn,DLを識別してもよい。バイアス値Bn,ULおよびBn,DLは、層ごとのバイアス値(候補ネットワーク・アクセス・ノードnが属する層内の諸ネットワーク・アクセス・ノードを通じて一様である)またはノードごとのバイアス値(候補ネットワーク・アクセス・ノードnに固有である)のいずれかでありうる。次いで、バイアス受信電力決定器9804は、候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた下りリンク受信電力を、Bn,DL||x*||-αを計算することによって決定してもよい。ここで、αは経路損失係数(たとえば、自由空間での伝搬についてはα=3.8または4)であり、||x*||は候補ネットワーク・アクセス・ノードと端末装置9702との間の距離(端末装置9702が原点にあり、xが二次元平面上の候補ネットワーク・アクセス・ノードの位置を与え、たとえば、x∈Φkは、層構成の場合、層kのネットワーク・アクセス・ノードの点xであるとする)であり、Bn,DLは、下りリンク・データレート需要γDL,thおよび端末装置アプリケーション9704のレイテンシー需要tdelay,thに基づく下りリンク・バイアス値Bn,DL(γDL,th,tdelay,th)の短縮バージョンである。よって、項||x*||-αは、受信信号電力(たとえば、推定受信信号電力)を表わすことができ、したがって、受信信号電力にバイアス値Bn,DLを乗算することにより、バイアスされた受信信号電力を生じうる。バイアス受信電力決定器9804は、同様に、上りリンク・バイアス値Bn,UL(Bn,UL(γUL,th,tdelay,th)の略)を使って、Bn,UL||x*||-αを計算することによって、候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンク受信電力を決定しうる。
ステージ9906において複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードに対するバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を決定した後、バイアス受信電力決定器9804は、バイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を比較器9806に提供してもよい。次いで、比較器9806は、ステージ9908において、バイアスされた上りリンク受信電力および下りリンク受信電力を比較して、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別することができる。比較器9806は、上りリンクおよび下りリンクのために別々にこれを実行してもよい。たとえば、比較器は、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンク受信電力を比較して、最大のバイアスされた上りリンク受信電力を識別し、別個に、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた下りリンク受信電力を比較して、最大の下りリンク・バイアスされた受信電力を識別してもよい。
最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別した後、比較器9806は、最大のバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を選択コントローラ9808に対して指定してもよい。次いで、選択コントローラ9808は、ステージ9910において、端末装置9702が関連付けするべき上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして、最大のバイアスされた上りリンク受信電力に対応する候補ネットワーク・アクセス・ノードを選択してもよく、ステージ9912において、最大のバイアスされた下りリンク受信電力に対応する候補ネットワーク・アクセス・ノードを、端末装置9702が関連付けするべき下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択してもよい。
いくつかの側面において、選択コントローラ9808は、次いで、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを示す選択信号を、端末装置9702または無線アクセス・ネットワークに(たとえば、現在のサービスするネットワーク・アクセス・ノードに)送信してもよい。次いで、端末装置9702は、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと接続することができる(たとえば、無線アクセス・ネットワークと協調した再選択またはハンドオーバーを介して)。端末装置9702は、その後、上りリンクおよび/または下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードにおいてピア・アプリケーション9722をインスタンス化してもよく、端末装置アプリケーション9704は、上りリンクおよび/または下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを介して、ピア・アプリケーション9722とデータの送受信を開始してもよい。
図98および図99についての上記の記述は、一般に、層ごとおよびノードごとのバイアス値に適用することができる。特に、バイアス受信電力決定器9804は、どの上りリンクおよび下りリンクのバイアス値が複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれに対応するかを決定することができるので、バイアス受信電力決定器9804は、バイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信信号電力を決定する(たとえば、受信信号電力(距離から導出される)にバイアス値を乗じることによって)際に使用するための適切なバイアス値を識別することができる。次いで、比較器9806は、各候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンク受信電力を比較して、最大の上りリンク受信電力を識別し、各候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた下りリンク受信電力を比較して、最大の下りリンク受信電力を識別することができる。
層ごとのバイアス値が使用されるいくつかの側面において、セル関連付けコントローラ9800は、代替的に、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するために特化した論理を使用するように構成されてもよい。特に、所与の層のネットワーク・アクセス・ノードは、(たとえば、上りリンクおよび下りリンクについて)同じバイアス値を共有するので、端末装置9702までの最短距離を有する候補ネットワーク・アクセス・ノードが、最も高いバイアスされた受信電力を有する(たとえば、下りリンクおよび上りリンクにおいて;バイアス値が同じである一方、受信電力項||x*||-αは層において最も高い)。
よって、いくつかの側面において、セル関連付けコントローラ9800は、各層内の最短距離を有する候補ネットワーク・アクセス・ノードを識別し、これらの候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を決定し(たとえば、これらの候補ネットワーク・アクセス・ノードについてのみ、バイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を決定する)、次いで、これらのバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力から上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成されてもよい。
図100は、いくつかの側面による例示的なフローチャート10000を示し、これは、この特化した論理の例を示す。図99のフローチャート9900の場合と同様に、セル関連付けコントローラ9800は、セル関連付け機能の一部としてフローチャート10000の手順を実行するように構成されてもよい。図100に示されるように、ステージ10002において、距離決定器9802は、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードについての距離変数を得てもよく、バイアス受信電力決定器9804は、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてバイアス値を得てもよい。これは層ごとの場合なので、ネットワーク・アクセス・ノードの各層が、上りリンク・バイアス値と下りリンク・バイアス値(たとえば、所与の層のすべてのネットワーク・アクセス・ノード間で共有される)を有していてもよい。よって、いくつかの側面では、バイアス受信電力決定器9804は、ステージ10002において、各層についての上りリンク・バイアス値および下りリンク・バイアス値を得てもよい。
次いで、距離決定器9802は、ステージ10004において、距離変数に基づいて、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードと端末装置9702との間の距離を決定してもよい。距離決定器9802は、ステージ9904について上述したのと同じ仕方、ステージ10004を実施してもよい。
次いで、距離決定器9802は、ステージ10006において、各層内の、端末装置9702から最短距離にある候補ネットワーク・アクセス・ノードを、ベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードとして識別することができる。距離決定器9802が各層についてこれを実行すると、距離決定器9802は、一つの候補ネットワーク・アクセス・ノードを、層ごとのベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードとして識別してもよい。たとえば、所与の層kにおけるネットワーク・アクセス・ノードの位置xについての点過程Φ
kを使用することによって、距離決定器9802は、
を識別するように構成されてもよい(たとえば、Φ
kにおける、原点における端末装置9702の位置までの最短距離を有するネットワーク・アクセス・ノード位置x)。距離決定器9802は、次いで、層kについてのベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードとして、
を満たす位置xをもつ候補ネットワーク・アクセス・ノードを、層kのために取ることができる。次いで、距離計算器9802は、ベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードについての距離を、バイアス受信電力決定器9804に提供してもよい(そして、たとえば、ベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードではない残りの候補ネットワーク・アクセス・ノードについての距離を比較器9806に提供なくてもよい)。
次いで、バイアス受信電力決定器9804は、ステージ10008において、ベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を決定してもよい。バイアス受信電力決定器9804は、ステージ9906について上述したのと同じ仕方で、ステージ10008を実行してもよい。たとえば、各ベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードについて、バイアス受信電力決定器9804は、それがどの層に属するかを識別し、その層についての上りリンクおよび下りリンク・バイアス値を識別し、上りリンクおよび下りリンク・バイアス値ならびにベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードと端末装置9702との間の距離に基づいてバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を決定してもよい。たとえば、バイアス受信電力決定器9804は、ベンチマーク候補ネットワーク・アクセスが属する層kについての上りリンク・バイアス値Bk,ULおよびベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードの位置x*を使用してBk,UL||x*||-αを計算することによって、上りリンクのバイアスされた受信電力を決定し、ベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードの層kについての下りリンク・バイアス値Bk,DLおよび位置x*を使用してBk,DL||x*||-αを計算することによって、下りリンクのバイアスされた受信電力を決定してもよい。
次いで、バイアス受信電力決定器9804は、ベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードについてバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を比較器9806に提供してもよい。次いで、比較器9806は、ステージ10010において、バイアスされた受信電力を比較し、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別することができる。比較器9806は、これらの識別された最大のバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を選択コントローラ9808に提供してもよい。次いで、選択コントローラ9808は、ステージ10012において、端末装置9702が関連付けするべき上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして、最大のバイアスされた上りリンク受信電力に対応する候補ネットワーク・アクセス・ノード(ベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノード)を選択してもよく、また、ステージ10014において、端末装置9702が関連付けするべき下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして、最大のバイアスされた下りリンク受信電力に対応する候補ネットワーク・アクセス・ノード(ベンチマークネットワーク・アクセス・ノード)を選択してもよい。
次いで、選択コントローラ9808は、それらの上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードについて、端末装置9702および/または無線アクセス・ネットワークに(たとえば、制御信号を送信することによって)通知してもよい。次いで、端末装置9702は、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードに接続して、それらの共位置のMECサーバーを使用して、端末装置アプリケーション9704に対するピア・アプリケーションをホストすることを開始してもよい。
よって、ある特定の候補ネットワーク・アクセス・ノードが、端末装置9702に最も近くに位置されていたとしても(たとえば、最も小さい||x||をもち、よって、最も高い受信信号電力||x||-αをもつとしても)、その候補ネットワーク・アクセス・ノードは他の層よりも低いバイアス値を有する層に属することがあり(たとえば、他の層のネットワーク・アクセス・ノードが、端末装置アプリケーション9704のアプリケーション需要によりよく適合するデータレートおよび/または計算能力機能を有することがあるため)、または他の候補ネットワーク・アクセス・ノードよりも低いノードごとのバイアス値を有することがある。よって、その場合固有の距離およびバイアス値に依存して、セル関連付けコントローラ9800は、最終的に、別の候補ネットワーク・アクセス・ノードを、上りリンクまたは下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択することができる(たとえば、該別の候補ネットワーク・アクセス・ノードが、バイアスされた上りリンクまたは下りリンク受信電力を大きくするバイアス値を有する場合)。
よって、セル関連付けコントローラ9800は、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードの選択を、特定の端末装置アプリケーションをサポートするのにより好適な(たとえば、その端末装置アプリケーションのデータレートおよび/またはレイテンシー需要を満たすデータレートおよび/または計算能力機能を有する)ある種の層および/または個々のネットワーク・アクセス・ノードに向けてバイアスすることができる。先に示したように、バイアス値は、個別の端末装置アプリケーションのためにあらかじめ計算されてもよい。いくつかの場合において、このようにバイアスをかけることは、セル関連付けコントローラ9800が、端末装置アプリケーションのデータレートおよび/またはレイテンシー需要を満たす上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択することを可能にしうる。これは、端末装置が、データレートおよび/またはレイテンシー需要に違反する可能性を減らして、端末装置アプリケーションを実行することができうるため、パフォーマンスを改善する可能性がある。
フローチャート9900の変形では、いくつかの側面において、バイアス受信電力決定器9804は、実際の受信電力測定に基づいて、バイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を決定してもよい。たとえば、先に示したように、いくつかの側面において、距離変数は、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードについて端末装置9702によって実行されるか、または端末装置9702について複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードによって実行される受信電力測定などの電波測定値を含んでいてもよい。受信電力測定に基づいて距離を推定し、次いで、推定された距離に基づいてバイアスされた受信電力を決定する代わりに、距離計算器17102は、バイアス受信電力決定器9804に受信電力測定値を提供してもよい。次いで、バイアス受信電力決定器9804は、受信電力測定値に上りリンク・バイアス値および下りリンク・バイアス値を適用することによって、バイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を決定することができる。セル関連付けコントローラ9800は、上記と同じ仕方で、これらのバイアスされた上りリンクおよび下りリンク受信電力を使用してもよい。
以下の擬似コードは、セル関連付けコントローラ9800によって実行される、上りリンク方向のセル評価機能の非限定的な例を記述する。この例は、個々のネットワーク・アクセス・ノードが固有のバイアス値/能力を有する場合のような、ノードごとの場合に関連してもよい。これは上りリンク方向であるため、上りリンク・バイアス値B
l,ULが使用される。セル関連付けコントローラ9800は、下りリンク・バイアス値B
l,DLを使用することにより、下りリンク方向について同様の擬似コードを実行することができる。
ここで、関数CellRule()は、次のように表現されたセル評価規則を指す。
以下の擬似コードは、セル関連付けコントローラ9800が、端末装置9702が関連付けするべき上りリンクおよび/または下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを識別するために使用することができる論理の、別の非限定的な例を示す。
上に示したように、この擬似コードは、ベンチマークのバイアスされた受信電力Pを初期化してもよく、これは、0または別の所望の最小値に設定されることができる。次いで、擬似コードは、各候補ネットワーク・アクセス・ノードにわたってループし、その個々のバイアス値に基づいてそのバイアスされた受信電力を決定してもよい。次いで、擬似コードは、そのバイアスされた受信電力をPと比較してもよい。焦点となるネットワーク・アクセス・ノードがP以上のバイアスされた受信電力をもつ場合、擬似コードは、その焦点となるネットワーク・アクセス・ノードを選択されたネットワーク・アクセス・ノードとして記憶し、そのバイアスされた受信電力を新しいPとして記憶してもよい。ひとたび疑似コードがすべての候補ネットワーク・アクセス・ノードを通じてループしたら、いずれかの候補ネットワーク・アクセス・ノードが選択されたネットワーク・アクセス・ノードとして記憶されているかどうか(たとえば、いずれかの候補ネットワーク・アクセス・ノードがPより大きいバイアスされた受信電力を有していたかどうか)を検査することができる。もしそうならば、この選択されたネットワーク・アクセス・ノードは、最も高いバイアスされた受信信号電力をもつ候補ネットワーク・アクセス・ノードとなる。もしそうでなければ、どの候補ネットワーク・アクセス・ノードもPより大きなバイアスされた受信電力をもたなかったので、擬似コードは停止(outage)イベントを宣言することができる。
図101~図103は、セル関連付けコントローラ9800によるセル関連付け機能の実行を図示するさまざまな側面による、いくつかの異なる例を示す。これらの例は、端末装置9702が、ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバー上で実行されるピア・アプリケーション9722とともに端末装置アプリケーション9704を実行している図97のシナリオに関する。上りリンクを例として使うと(これは下りリンクについても同様に適用されうる)、セル関連付けコントローラ9800は、端末装置9702が関連付けするための上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択してもよい。したがって、この上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードは、ピア・アプリケーション9722をホストする。これらの例は、上りリンク・バイアス値BM,ULおよびBF,UL(それぞれ、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードおよびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードについて)が、端末装置アプリケーション9704の上りリンク・データレート需要γUL,thおよびレイテンシー需要tdelay,thに基づいてあらかじめ計算されている(後述するように)、層ごとの場合を想定している。
図101から始めると、端末装置アプリケーション9704は、1)ピア・アプリケーション9722としてのリモート・アプリケーション実行のための少量の入力データdUE、および2)多数の計算動作cUE(たとえば、要求の高い計算タスク)を有していてもよい。図98~図100について先に述べたように、セル関連付けコントローラ9800は、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706およびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710、9714、および9718について、バイアスされた上りリンク受信電力を決定してもよい。セル関連付けコントローラ9800は、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706についての層Mについての上りリンク・バイアス値BM,UL、および、層Fのマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710、9714、および9718についての上りリンク・バイアス値BF,ULを使用してもよい。
図101に示されるカバレッジ・エリアは、バイアスされた受信信号電力とともにスケールするバイアスされたカバレッジ・エリアとして描かれている。よって、バイアスされたカバレッジ・エリアのサイズは、さまざまなネットワーク・アクセス・ノードのバイアスされた受信信号電力の例示的な視覚的表現である。よって、図101に示されるように、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706は、大きな上りリンク・バイアス値BM,ULを有してもよく(たとえば、端末装置アプリケーション9704のレイテンシー需要を満足するのに十分な大きな計算能力のため)、その結果、大きなバイアスされたカバレッジ・エリアおよびバイアスされた受信信号電力となりうる。マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710、9714、および9718は、より小さな上りリンク・バイアス値を有してもよく、よって、より小さなバイアスされたカバレッジ・エリアおよびバイアスされた受信信号電力を有してもよい。よって、図101に示されるように、端末装置9702は、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706のバイアスされたカバレッジ・エリア内に入りうるが、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710、9714、および9718のいずれのバイアスされたカバレッジ・エリア内にも入らないことがありうる。
バイアスされた上りリンク・カバレッジ・エリアを決定した後、セル関連付けコントローラ9800は、複数の候補ネットワーク・アクセス・ノード、たとえば、候補ネットワーク・アクセス・ノード9706、9710、9714、および9718を評価してもよい。よって、セル関連付けコントローラ9800は、候補ネットワーク・アクセス・ノード9706、9710、9714、および9718のどれが、最大のバイアスされた上りリンク受信信号電力を有するかを識別することができる。
図101の場合、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706は、最大のバイアスされた上りリンク受信信号電力を有してもよい。よって、セル関連付けコントローラ9800は、端末装置9702が関連付けするべき上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706を選択してもよい。セル関連付けコントローラ9800はまた、下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するために、下りリンク方向で同様の評価を実行してもよい。
図102の例に続くと、端末装置アプリケーション9704は、ピア・アプリケーション9722による実行のために送るべき、かなりの量の入力データdUEを有してもよい。しかしながら、ピア・アプリケーション9722の計算能力需要cUEは、比較的小さくてもよい(たとえば、軽い計算タスク)。図101の例と比較して、上りリンク・バイアス値BM,ULおよびBF,ULは、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードへのバイアスを少なくしてもよい(たとえば、計算能力は、端末装置アプリケーション9704のレイテンシー需要を満たすためにはそれほど重要でない資源であるが、上りリンク・データレートは、そのような需要を満たすことに向けてより重要であるため)。
よって、図102に描かれるバイアスされたカバレッジ・エリアによって示されるように、端末装置9702は、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718のバイアスされたカバレッジ・エリア内だが、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706およびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710および9714のバイアスされたカバレッジ・エリアの外側に位置してもよい。図102に示される位置決めと、バイアスされた受信電力と図示されたバイアスされたカバレッジ・エリアとの間に先に導入された関係とを与えられて、セル関連付けコントローラ9800は、よって、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718が、最も高いバイアスされた上りリンク受信電力を有すると決定することができる。よって、セル関連付けコントローラ9800は、端末装置9702が関連付けするべき上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718を選択することができる。
図102の例によれば、かなりの量の入力データdUEおよび小さな計算能力需要cUEがありうる。しかしながら、図103に示されるように、マクロおよびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードの密度は、端末装置9702がいずれかのネットワーク・アクセス・ノードのバイアスされたカバレッジ・エリア内に位置されるためには十分ではないことがありうる。端末装置9702は、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718のバイアスされたカバレッジ・エリアに最も近いだけなので、セル関連付けコントローラ9800は、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9706、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9710、またはマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9714のいずれも、端末装置アプリケーション9704のデータレートおよび/または計算能力需要を満たすのに十分高いバイアスされた受信電力を有しないと判断することができる。たとえば、選択コントローラ9808は、最大のバイアスされた上りリンク受信電力をバイアスされた受信電力の閾値と比較するように構成されてもよい。最大のバイアスされた上りリンク受信電力がバイアスされた受信電力の閾値より小さい場合、バイアスされた受信電力の閾値より大きいバイアスされた上りリンク受信電力をもつ候補ネットワーク・アクセス・ノードがないことがあるので、選択コントローラ9808は、停止イベントを宣言するように構成されてもよい。よって、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9718は、最大のバイアス上りリンク受信電力を有してもよく、関連付けのための好ましいネットワーク・アクセス・ノードであってもよいが、セル関連付けコントローラ9800は、QoS違反のため、停止イベントを宣言してもよい。
上述の例は、上りリンクおよび下りリンクのデカップリングに関連するさまざまな側面、すなわち、セル関連付けコントローラ9800が、バイアスされた受信電力に基づいて上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成されてもよい側面を記載する。いくつかの場合には(距離変数およびバイアス値に依存して)、セル関連付けコントローラ9800は、同じネットワーク・アクセス・ノードを、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードの両方として選択するように構成されてもよい。したがって、これらの場合、端末装置9702は、上りリンク通信および下りリンク通信の両方のために、同じネットワーク・アクセス・ノードを使用してもよい。
さらに、一つのネットワーク・アクセス・ノードのみが存在するため、端末装置9702は、ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバーを使用して、ピア・アプリケーション9722をホストしてもよい。よって、端末装置アプリケーション9704は、上りリンク・チャネルを通じてネットワーク・アクセス・ノードに上りリンク・データを送信することによって、ピア・アプリケーション9722に上りリンク・データを送信することができ、下りリンク・チャネルを通じてネットワーク・アクセス・ノードから下りリンク・データを受信することによって、ピア・アプリケーション9722から下りリンク・データを受信することができる。
ネットワーク・アクセス・ノードが一つしかないこの場合は、上りリンクおよび下りリンク・デカップリングのより一般的なコンテキスト内の特別な場合である。よって、他の場合には、セル関連付けコントローラ9800は、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして異なるネットワーク・アクセス・ノードを選択してもよい。よって、ピア・アプリケーション9722をホストするためには、上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバー内、または下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバー内の2つのオプションがありうる。
いくつかの側面において、セル関連付けコントローラ9800は、どのMECサーバーにおいてピア・アプリケーション9722をホストするかを選択する、すなわち、上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバー(上りリンクMECサーバー)と、下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバー(下りリンクMECサーバー)との間で選択するように構成されてもよい。他の側面において、セル関連付けコントローラ9800は、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択し、端末装置9702が、どちらのMECサーバーを使用するかを決定することを許容するように構成されてもよい。
セル関連付けコントローラ9800が、ピア・アプリケーション9722をホストするためのMECサーバーを選択するように構成される側面において、選択コントローラ9808が選択を処理するように構成されてもよい。よって、上りリンクおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを(たとえば、図99および図100のステージ9910~9912および10012~10014において)選択した後、選択コントローラ9808は、上りリンクMECサーバーまたは下りリンクMECサーバーのいずれかにおいて、ピア・アプリケーション9722をホストすることを選択してもよい。
いくつかの側面において、選択コントローラ9808は、上りリンクMECサーバーまたは下りリンクMECサーバーのどちらでピア・アプリケーション9722をホストするかを決定するために、下りリンク対上りリンクのトラフィック比(DL/ULトラフィック比)を使用するように構成されてもよい。たとえば、平均DL/ULトラフィック比が1より大きい場合(すなわち、上りリンク・トラフィックよりも下りリンク・トラフィックが多い場合、たとえば、1.1より大きい場合)、ピア・アプリケーション9722は、下りリンクMECサーバー(下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置)で実行されることが有利でありうる。逆に、平均DL/ULトラフィック比が1未満である場合(たとえば、下りリンク・トラフィックよりも上りリンク・トラフィックが多い場合)、ピア・アプリケーション9722が上りリンクMECサーバー(上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置)で実行されることが有利でありうる。別の例では、平均DL/ULトラフィック比が約1の場合、下りリンクおよび上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置の両方のMECサーバーにおいてピア・アプリケーション9722の2つのインスタンスを実行することが有利でありうる。
よって、セル関連付けコントローラ9800は、DL/ULトラフィック比に基づいて、ピア・アプリケーション9722をホストするためのMECサーバーを選択するように構成されてもよい。上述のように、選択コントローラ9808は、端末装置アプリケーション9704の平均DL/ULトラフィック比が1より大きいか(たとえば、1.1を超える)、1より小さいか(たとえば、0.9より小さい)、または約1である(たとえば、0.9と1.1との間)かを判断するように構成されてもよい。選択コントローラ9808が、平均DL/ULトラフィック比が1より大きい(または、たとえば1.1より大きい)と判定する場合、選択コントローラ9808は、ピア・アプリケーション9722をホストするために下りリンクMECを選択してもよい。次いで、選択コントローラ9808は、端末装置9702および/または下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードに(たとえば、制御信号を送信することによって)を、下りリンクMECサーバーにおいてピア・アプリケーション9722をホストするよう指示してもよい。
選択コントローラ9808が、平均DL/ULトラフィック比が1未満(または、たとえば0.9未満)であると判定する場合、選択コントローラ9808は、ピア・アプリケーション9722をホストするために上りリンクMECサーバーを選択してもよい。次いで、選択コントローラ9808は、端末装置9702および上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードに(たとえば、制御信号を送信することによって)、上りリンクMECにおいてピア・アプリケーション9722をホストするよう指示してもよい。
選択コントローラ9808が、平均DL/ULトラフィック比が約1(たとえば、0.9と1.1の間)であると判定する場合、選択コントローラ9808は、ピア・アプリケーション9722をホストするために、下りリンクおよび上りリンクMECサーバーの両方を選択してもよい。次いで、選択コントローラ9808は、端末装置9702、および下りリンクおよび上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードの両方に(たとえば、制御信号を送信することによって)、下りリンクおよび上りリンクMECサーバーの両方においてピア・アプリケーション9722をホストするように指示してもよい。
図104~図106は、下りリンクおよび/または上りリンクMECサーバーにおいてピア・アプリケーション9722をホストするためのいくつかの例を示す。図104の例において、セル関連付けコントローラ9800は、上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとしてネットワーク・アクセス・ノード10402(たとえば、セル評価機能の結果に依存して、マクロまたはマイクロのいずれか)を選択してもよく、下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとしてネットワーク・アクセス・ノード10406を選択してもよい。また、セル関連付けコントローラ9800は、DL/ULトラフィック比が約1(たとえば、0.9と1.1の間)であると判定してもよく、よって、MECサーバー10404(上りリンクMECサーバー、すなわち、上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノード10402と共位置)およびMECサーバー10408(下りリンクMECサーバー、すなわち、下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノード10406と共位置)の両方がピア・アプリケーション9722をホストするよう選択してもよい。よって、図104に示されるように、MECサーバー10404は、ピア・アプリケーション9722の第1のインスタンスをホストしてもよく、MECサーバー10408は、ピア・アプリケーション9722の第2のインスタンスをホストしてもよい。したがって、上りリンク方向においては、端末装置9702で動作する端末装置アプリケーション9704が、上りリンク・データを(アプリケーション層接続上で)上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノード10402に送信してもよく、それを、MECサーバー10404において動作するピア・アプリケーション9722の第1のインスタンスが処理してもよい。下りリンク方向においては、MECサーバー10408が、端末装置アプリケーション9704に宛てた下りリンク・データを送信してもよく、MECサーバー10408において動作するピア・アプリケーション9722の第2のインスタンスが下りリンク・データを処理してもよい。ピア・アプリケーション9722の第2のインスタンスは、次いで、結果として得られたデータを、端末装置9702上で動作する端末装置アプリケーション9704に送信してもよい。
図105の例においては、セル関連付けコントローラは、同様に、上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとしてネットワーク・アクセス・ノード10402を、下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとしてネットワーク・アクセス・ノード10406を選択してもよい。しかしながら、DL/UL比は、1未満であってもよい(たとえば、端末装置アプリケーション9704は、上りリンクのみであってもよく、または下りリンク・トラフィックよりも多くの上りリンク・トラフィックに関わってもよい)。よって、セル関連付けコントローラ9800は、MECサーバー10404(上りリンクMECサーバー)に、ピア・アプリケーション9722をホストするよう指示してもよい。したがって、端末装置9702で動作する端末装置アプリケーション9704が、上りリンク・データをネットワーク・アクセス・ノード10402に送信してもよく、MECサーバー10404で動作するピア・アプリケーション9722が、該上りリンク・データを処理してもよい。結果として得られるデータが端末装置アプリケーション9704で使用される場合、ピア・アプリケーション9722は、1)該結果として得られるデータを、リモート・アプリケーション9728などの外部サーバーに送信してもよく、該外部サーバーが次いで、結果として得られるデータをネットワーク・アクセス・ノード10406を介して端末装置アプリケーション9704に送信してもよい;あるいは、1)ネットワーク・アクセス・ノード10402とネットワーク・アクセス・ノード10406との間に直接インターフェースがある場合、結果として得られるデータを、直接インターフェースを通じてネットワーク・アクセス・ノード1046010406に直接送信してもよく、次いで、該ネットワーク・アクセス・ノードが、結果として得られるデータを端末装置9702に送信してもよい。
図106の例においては、セル関連付けコントローラ9800は、同様に、上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとしてネットワーク・アクセス・ノード10402を、下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとしてネットワーク・アクセス・ノード10406を選択してもよい。しかしながら、DL/UL比は、1よりも大きくてもよい(たとえば、端末装置アプリケーション9704は、下りリンクのみであってもよく、または上りリンク・トラフィックよりも多くの下りリンク・トラフィックに関わってもよい)。よって、セル関連付けコントローラ9800は、MECサーバー10408(下りリンクMECサーバー、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード10406と共位置)に、ピア・アプリケーション9722をホストするよう指示してもよい。よって、ピア・アプリケーション9722は、端末装置アプリケーション9704についての下りリンク・データを処理してもよく、ネットワーク・アクセス・ノード10406は、次いで、下りリンク・データを端末装置9704に送信してもよい。
先に示したように、さまざまな層および/または個々のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアス値は、端末装置アプリケーション9704のデータレートおよびレイテンシー需要を満たすそれらの能力を反映するように設計されうる。たとえば、セル関連付け機能の実行のためにセル関連付けコントローラ9800が使用するバイアス値を計算することのできるバイアス制御サーバーが、ネットワーク内に配備されることができる。図107は、いくつかの側面による、バイアス制御サーバー10700の例示的な内部構成を示す。バイアス制御サーバー10700は、たとえば、コア・ネットワークの一部、MECサーバーの一部、または外部クラウド/インターネット・サーバーの一部として配備されてもよい。バイアス制御サーバー10700は、バイアス値を計算するように構成されてもよく、これはたとえば、オフラインでバイアス値を計算すること(たとえば、セル関連付けコントローラ9800のための後の使用のため)、および/またはバイアス値を経時的に更新すること(たとえば、更新されたバイアス値Blをセル関連付けコントローラ9800に提供すること)によって構成されてもよい。
図107に示されるように、バイアス制御サーバー10700は、入力データ・メモリ10702およびバイアス・プロセッサ10704を含んでいてもよい。入力データ・メモリ10702は、バイアス値に関連する入力パラメータを収集し、該入力パラメータをバイアス・プロセッサ10704に提供するように構成されたメモリであってもよい。バイアス・プロセッサ10704は、バイアス値の計算を定義するプログラム・コードを実行するように構成されたプロセッサであってもよい。この機能について、以下に詳しく述べる。
図108は、バイアス制御サーバー10700によるバイアス値の計算を記述する、いくつかの側面によるフローチャート10800を示す。先に示したように、バイアス値は、特定の端末装置アプリケーションに基づいて(たとえば、端末装置アプリケーションの具体的な上りリンクおよび下りリンク・データレートおよびレイテンシー需要に基づいて)あらかじめ計算されてもよい。よって、フローチャート10800は、所与の端末装置アプリケーションについてのバイアス値を計算するための手順を記載する。よって、バイアス制御サーバー10700は、異なる端末装置アプリケーションについての異なるデータレートおよびレイテンシー需要を用いてフローチャート10800を複数回実行することによって、異なる端末装置アプリケーションに合わせて調整されたバイアス値を計算することができる。
以下の例は、端末装置アプリケーション9704についての上りリンク・バイアス値の計算を使用する。バイアス制御サーバー10700は、端末装置アプリケーション9704の下りリンク需要に関連する入力パラメータを使用して、下りリンク・バイアス値を計算するために、同じ手順を使用してもよい。図108に示されるように、入力データ・メモリ10702は、まず、ステージ10802において、バイアス値に関連するパラメータを収集してもよい。たとえば、入力データ・メモリ10702は、端末装置アプリケーション9704の上りリンク・データレートおよび計算能力需要に関する諸第1パラメータを収集してもよく、ネットワーク・アクセス・ノードの能力に関する諸第2パラメータを収集してもよい。たとえば、第1パラメータは、端末装置アプリケーション9704に関連するQoS要件(たとえば、データレート、レイテンシー)を含んでいてもよい。たとえば、端末装置アプリケーション9704は、あるQoSクラス(たとえば、LTEにおけるQoSクラス・インジケータ(QoS Class Indicator、QCI)、またはIPにおけるサービス・タイプ(Type of Service、TS)および差別化サービスコードポイント(Differentiated Services Code Point、DSCP)フィールド)にあらかじめ割り当てられてもよい。このQoSクラスは、あらかじめ定義されたQoS要件を有していてもよく、よって、上りリンク・データレートまたはSINR需要γth(たとえば、下りリンクおよび/または上りリンクにおける)および/またはタスク完了レイテンシーtdelay,thを示してもよい。入力データ・メモリ10702はまた、データレート需要に関連しうる、オフロードされる上りリンク・データの量dUE(たとえば、図101~図103におけるように)に関する情報をも収集してもよい。入力データ・メモリ10702は、コア・ネットワーク・サーバーからQoS情報を受信するなどして、ステージ10802において、そのような第1パラメータを収集してもよい。
入力データ・メモリ10702はまた、ステージ10802において、各層におけるネットワーク・アクセス・ノードの配備密度に関する情報に関連する第2パラメータを収集してもよい。これは、階層ごとの場合に当てはまる。たとえば、先に紹介したように、所与の層lおけるネットワーク・アクセス・ノードは、密度パラメータλlに基づく所与の点過程Φlに従って分布していてもよい。入力データ・メモリ10702は各層についてこの密度情報を収集してもよい。それはたとえば、コア・ネットワーク・サーバーまたは所与のネットワークのためのネットワーク・アクセス・ノードの配備に関する情報を記憶している他の位置からこの情報を受信することによる。
入力データ・メモリ10702は、ステージ10802において、ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバーの計算能力に関する第2パラメータを収集してもよい。層ごとの場合について、所与の層lにおける各ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバーは、同じ計算能力Clをもつと想定されてもよい。ノードごとの場合については、各ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のMECサーバーは、固有の計算能力を持していてもよい。計算能力に関するこの情報はまた、コア・ネットワーク・サーバーまたは所与のネットワーク内のネットワーク・アクセス・ノードの能力に関する情報を記憶している他の位置から、入力データ・メモリ10702に提供されてもよい。
ステージ10802においてこれらのパラメータを収集した後、入力データ・メモリ10702は、それらのパラメータをバイアス・プロセッサ10704に提供してもよい。バイアス・プロセッサ10704は、次いで、ステージ10804において、確率幾何学ツールを使用して、上りリンク・バイアス値を計算してもよい。先に示したように、所与の層または所与の個々のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアス値は、端末装置アプリケーション9702のデータレートおよびレイテンシー需要を満たす、所与の層lまたは個々のネットワーク・アクセス・ノードの能力を反映してもよい。よって、バイアス・プロセッサ10704は、確率幾何学ツールを使用して、ネットワーク・アクセス・ノードの分布を確率論的にモデル化し、ネットワーク・アクセス・ノードおよびそれらの共位置のMECサーバーが、端末装置アプリケーション9704のデータレートおよび計算能力需要を満たすことができるかどうかをモデル化してもよい。バイアス・プロセッサ10704は、確率幾何学に基づくパフォーマンス解析によって得られた結果に従って、端末装置アプリケーション9704の需要を満たす可能性がより高い層および/またはネットワーク・アクセス・ノードについて、より高い上りリンク・バイアス値を計算してもよい。いくつかの側面では、バイアス・プロセッサ10704は、多層ネットワークについて、層ごとおよび/またはQOSごとのバイアス値を設計してもよく、ここで、異なる層について、およびさまざまなアプリケーションの異なるQOSパラメータについて、異なるバイアス値が決定される。ステージ10804において上りリンク・バイアス値を計算した後、バイアス・プロセッサ10704は、上りリンク・バイアス値をセル関連付けコントローラ9800に提供してもよく、セル関連付けコントローラ9800は、セル関連付け機能を実行して、上りリンク・バイアス値Blを使用して、端末装置9702についての上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択してもよい。
ここで、図101および図102を参照して、バイアス・プロセッサ10704による上りリンク・バイアス値の計算に関する2つの例を説明する。これらの例は、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードの層Mおよびマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードの層Fが存在する、層ごとの場合に関する。図101を使用する第1の例では、端末装置アプリケーション9704は、ピア・アプリケーション9722による処理のために送信するための少量の上りリンク・データdUEを有してもよいが、大きな計算能力需要cUE(たとえば、ピア・アプリケーション9722のための要求の高い計算タスク)を有していてもよい。上りリンク伝送のためには少量の上りリンク・データdUEしかないので、端末装置9702は、適度な上りリンクSINR需要γUL,thをもつだけでありうる。よって、タスクのレイテンシー需要tdelay,thに焦点を当てると、このSINR需要γUL,thは、対応する低い上りリンク・データレートのため、原則として、tdelay
transを増加させる(式(1)により)。しかしながら、少量のデータdUEについては、伝送遅延(transmission delay)は無視できると考えられ、遅延の主な部分は実行遅延(execution delay)tdelay
exeである。よって、バイアス・プロセッサ10704は、セル関連付けコントローラ9800が(セル関連付け機能を実行するとき)、選択を、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードに向かってバイアスするよう、バイアス値BUL(γUL,th,tdelay,th)、k={M,F}を計算してもよい。場合によっては、マクロ・ネットワーク・アクセス・ノードの配備密度λFがマクロ・ネットワーク・アクセス・ノードの配備密度λMに匹敵する場合、および/またはマクロMECサーバーの計算能力CMがマイクロMECサーバーの計算能力よりもはるかに大きい(たとえば、CM≫CF)場合に、これは重要でありうる。
図102を使用する第2の例においては、端末装置アプリケーション9704は、ピア・アプリケーション9722による処理のために送信するべきかなりの量の上りリンク・データdUEを有していてもよく、軽い計算能力需要cUE(たとえば、小さな計算タスク)を有していてもよい。よって、処理需要cUEは、中程度ないし小さな値を取る一方、端末装置9702は、tdelay
transを制御するために、より要求の厳しい上りリンク・データレート/SINR需要を有しうる。よって、バイアス・プロセッサ10704は、セル関連付けコントローラ9800が、セル関連付け機能を実行する際に、最も近いマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、図102の端末装置9702の例示的な位置に与えられたマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノード9720)を選択する方向にバイアスされるように、バイアス値Bk(γUL,th,tdelay,th)、k={M,F}を設計してもよい。よって、たとえマクロ・ネットワーク・アクセス・ノードが、マイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードと共位置のマイクロMECサーバーよりも大きな計算能力CMを有するマクロMECサーバーと共位置であったとしても、端末装置アプリケーション9704のかなりのデータレート需要γUL,thは、最も近いマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードがより好適な選択でありうることを意味しうる。したがって、最も近いマイクロ・ネットワーク・アクセス・ノードを選択する方向にバイアスするバイアス値Blのバイアス・プロセッサ10704による設計が、この例では有利でありうる。
いくつかの側面では、バイアス・プロセッサ10704は、エネルギー効率の良い仕方でデータレート/SINR需要γUL,thを達成することをねらいとして、単一入力単一出力(SISO)通信が使用される場合など、端末装置9702のエネルギー消費をも考慮してもよい。したがって、バイアス・プロセッサ10704は、セル関連付け機能が、端末装置9702のエネルギー消費を最小化する方向に成形されるように、バイアス値Blを計算してもよい。
図109は、いくつかの側面による、セル関連付けを制御する例示的方法10900を示す。図109に示されるように、方法10900は、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値に基づいて、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を決定するステップ(10902)と、バイアスされた受信電力から最大のバイアスされた受信電力を識別し、最大のバイアスされた受信電力を有する前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの対応するネットワーク・アクセス・ノードを識別するステップ(10906)と、そのネットワーク・アクセス・ノードを、端末装置が関連付けするための目標ネットワーク・アクセス・ノードとして選択するステップ(10908)とを含む。
図110は、いくつかの側面による、セル関連付けを制御する例示的方法11000を示す。図110に示されるように、方法11000は、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの上りリンク・バイアス値に基づいて、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンク受信電力を決定するステップ(11002)と、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの下りリンク・バイアス値に基づいて、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた下りリンク受信電力を決定するステップ(11004)と、バイアスされた上りリンク受信電力およびバイアスされた下りリンク受信電力を評価して、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別するステップ(11006)と、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力に基づいて、端末装置が関連付けするべき上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するステップ(11008)とを含む。
図111は、いくつかの側面による、バイアス値を決定する例示的方法11100を示す。図111に示されるように、方法11100は、端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要に関連する第1パラメータを取得し、複数のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に関連する第2パラメータを取得するステップ(11102)と、第1パラメータおよび第2パラメータの評価に基づいて、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアス値を決定するステップであって、バイアス値は、端末装置アプリケーションをサポートするための複数のネットワーク・アクセス・ノードの能力に基づいている、ステップ(11104)とを含む。
〈通信システムのためのアクセス制御の改善〉
通信装置どうしが中央集中化されたアクセス制御なしに共有チャネルを介して通信しうる、キャリアセンス多元接続(CSMA)ベースのシステムのような通信システムは、共有チャネルを介した通信を制御するために、リッスンビフォアトーク(Listen Before Talk、LBT)プロトコルに頼ることがある。そのようなシステムでは、共有チャネルを介してデータを送信しようとする通信装置は、まず、異なる通信装置からのデータ送信が進行中であり、共有チャネルが占有されているかどうかを判定するために、共有チャネルを傾聴しなければならないことがある。換言すれば、異なる通信装置がデータ送信のためにそのチャネルを使用するときは、通信装置は、自分ではデータを送信することができないことがある。そのような状況では、通信装置は、たとえば、所定の時間後にチャネルを再度傾聴しなければならないことがある。次いで、通信装置は、そのチャネルが異なる通信装置からのデータ送信によって占有されていないときに、そのデータを送信することができる。
そのような通信システムでは、特に多数の通信装置が同じ時間に単一の共有チャネルを使用することを意図する場合、本質的にはすべての通信装置が、自身のデータ伝送のために共有チャネルが空くのを待たなければならない状況が生じうる。換言すれば、特に、複数の通信装置がデータ通信のために共有チャネルを使用することを意図する状況においては、LBTプロトコルは、前記複数の通信装置による共有チャネルへのアクセスを制御するのに最適ではない可能性がある。そのような状況は、より高い優先度の、たとえば極端な場合には緊急通話のためのデータを送信しようとするユーザーが、データが送信できるようになるまで望ましくないほど長い時間待たなければならないことがありうるときに、特に最適でないことがありうる。
これに鑑み、本開示のさまざまな側面は、自身のスケジューリング・メッセージを生成および送信する(またはブロードキャストする)ように構成され、少なくとも一つのさらなる通信装置についてのスケジューリング・メッセージを受信するように構成された通信装置を提供する。さまざまな側面によれば、通信装置は、生成されたスケジューリング・メッセージおよび受信されたスケジューリング・メッセージを処理して、データの送信のための少なくとも一つのスケジューリング・パラメータを決定するようにさらに構成される。よって、さまざまな側面において、通信装置のための、たとえば複数の他の通信装置のためのスケジューリング・メッセージを処理することによって、各通信装置のためのスケジューリング・パラメータが各通信装置において決定されることができ、通信装置のグループのための全体的なスケジューリングが決定されうる。そのような全体的なスケジューリングは、ある種の側面において、各スケジューリング・メッセージに含まれる優先度情報に従って決定されうる。このようにして、さまざまな側面において、たとえば、緊急通話のためのデータのような、高優先度データの早期の通信を確実にすることが可能となりうる。
図112は、端末装置11201~11203およびネットワーク・アクセス・ノード11206を含んでいてもよい、いくつかの側面による例示的な無線通信ネットワーク11200を示す。図112に示されるように、通信システム11200は、領域11205に分布する、端末装置MT1 11201、端末装置MT2 11202、および端末装置MT3 11203を含む。端末装置の数は、例示目的のためにのみ使われており、3という例示的な数に限定されない。端末装置11201~11203は、端末装置102について上述のように構成されてもよく、端末装置11201~11203の例は、特に、携帯電話、タブレット、コンピュータ、車両通信装置などのような移動端末を含んでいてもよい。通信システム11200は、アクセス・ノード11206をさらに含み、これは、たとえば、IEEE802.11標準に従って構成されるWLANまたはWiFiアクセスポイントであってもよい。例示的に、通信ネットワーク11200は、端末装置11201~11203間の通信を管理するためにキャリアセンス多元接続(CSMA)方式を使用してもよく、端末装置11201~11203間のデータ通信のためのチャネルは、一時には、端末装置11201~11203のうちの単一のもののデータ送信に使用可能であってもよい。
図113は、例示的方法11300を示し、それによると、端末装置11201~11203は、CSMA方式に従って通信可能である。図示されるように、ステージ11302において、端末装置11201(端末装置11201~11203のために例示的に記述される)は、送信のためにユーザー・データを準備し、たとえば、物理層に関連するフォーマット化プロトコルに従ってデータを処理する。その後、ステージ11305において、端末装置11201は、アクセス・ノード11206を介して、端末装置11201と端末装置11202、11203との間に確立されてもよく、端末装置11201、11202、11203が、端末装置11201、11202、11203間のデータ通信のために共有してもよいチャネルを傾聴する。換言すれば、ステージ11305では、端末装置11201は、他の任意の端末装置間のデータ送信が当該チャネルを介して進行中であるかどうかを感知するように構成される。そのようなチャネルは、たとえば、専用周波数または周波数範囲であってもよく、たとえば、通信システムのグローバル周波数範囲のサブ範囲に対応してもよい。このようにしてチャネルを傾聴することによって、端末装置11201は、共有チャネルが占有されているか、または使用されるために空いているかを判断する。図示の例では、端末装置11202または11203のうちの一つがデータ送信のためにチャネルを使用するときは、共有チャネルは占有され、データ送信が進行している間は端末装置11201は自分ではデータを送信できない。
チャネルが、異なる端末装置からのデータ送信によって占有されている場合、端末装置11201は、再び共有チャネルを傾聴する前に、ステージ11306において、時間期間Δt、たとえばランダムなバックオフ時間にわたって待ってもよい(ステージ11305)。チャネルが使用されるために空いている場合、端末装置11201は、任意的にアクセス・ノード11206に送信許可要求(Request to Send、RTS)メッセージを送信し、任意的にアクセス・ノード11206から送信許可(Clear to Send、CTS)メッセージを受信した後に、ステージ11302において準備されたデータをステージ11309において送信してもよい。そのようなRTSメッセージおよびそのようなCTSメッセージは、端末装置11201~11203とアクセス・ノード11206との間で交換されうる制御情報の例である。上記のCSMA方式は、諸側面では、リッスンビフォアトーク(LBT)方式と称されることがある。
本開示のさまざまな側面によれば、たとえば上記で論じた端末装置などの通信装置は、スケジューリング・メッセージ、たとえば、パケット要求ヘッダ(Packet Request Header、PRH)を生成するように構成され、少なくとも一つのさらなる通信装置についてのスケジューリング・メッセージ、たとえばPRHを受信するように構成される。諸側面において、前記少なくとも一つのさらなる通信装置についてのスケジューリング・メッセージ(これはある種の側面においては、別個のメッセージ、またはさらなるデータを含むメッセージのヘッダまたはプリアンブルであってもよい)は、前記少なくとも一つのさらなる通信装置から当該通信装置によって受信される。さまざまな側面において、通信装置は、生成されたスケジューリング・メッセージおよび受信されたスケジューリング・メッセージを処理して、データの送信のための少なくとも一つのスケジューリング・パラメータを決定するように構成され、決定された少なくとも一つのスケジューリング・パラメータに従ってデータを送信するように構成される。よって、スケジューリング・メッセージは、複数の通信装置が共通の共有チャネルまたは資源にアクセスしようとする可能性のある場合でさえ、各通信装置が、たとえばある時間区間内のデータ送信のための通信資源(たとえば、周波数または周波数範囲)を割り当てられうることを保証する、効率的なスケジューリングを許容することがありうる。
さまざまな側面において、スケジューリング・パラメータは、通信装置がデータを送信しうる時間区間または送信時間区間を定義する。この目的のために、スケジューリング・パラメータは、たとえば、そのような時間区間の開始時間および長さを定義しうる。スケジューリング・パラメータは、代替的にまたは追加的に、データの伝送のための周波数資源、たとえば、単一の周波数または周波数範囲を定義してもよい。
さまざまな側面において、スケジューリング・メッセージは、第1優先度情報、たとえば、グローバル優先度情報または主要優先度情報を含んでいてもよい。諸側面において、第1優先度情報は、該第1優先度情報を表わす値を含んでいてもよく、またはその値であってもよい。これらの側面において、通信装置は、生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報と受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報との比較に基づいてスケジューリング・パラメータを決定するように構成されてもよい。第1優先度情報は、送信されるべきデータのタイプについて通信装置によって決定されてもよい。代替的または追加的に、第1優先度情報は、たとえば、標準によって、および/または、通信装置においてまたは該通信装置が通信しうるアクセス・ノードなどの異なるネットワーク・ノードにおいて記憶されているルックアップテーブルにおいて、送信されるデータのタイプに対して事前に定義されてもよい。たとえば、データのタイプは、該データを、緊急通話または通常の音声通信のためのデータであると定義してもよい。この場合、緊急通話のためのデータの第1優先度は、通常の音声通信のための第1優先度より高くてもよい。第1優先度は一般に、第1優先度値に対応してもよく、緊急通話のためのデータの第1優先度値は音声通信のための対応する値より高い値を有していてもよい。それぞれの第1優先度が割り当てられうるデータ伝送のさらなるタイプは、会話音声、会話ビデオ、非会話ビデオ、車両対万物(V2X)メッセージ、車両対車両(V2V)メッセージ、またはさらなる異なるメッセージを含みうる。これらのタイプの通信に対するそれぞれの第1優先度/第1優先度値の割り当ては、標準によって事前に定義され、および/または各通信装置内の対応するテーブルに記憶されうる。
さまざまな側面において、通信装置は、生成されたスケジューリング・メッセージを、当該通信装置がスケジューリング・メッセージを受信するように構成されるスケジューリング時間区間内に、前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信するように構成されてもよい。それにより、さまざまな側面によれば、通信装置が生成されたスケジューリング・メッセージを送信するように構成された送信時間は、通信装置がスケジューリング・メッセージを受信するように構成された受信時間と少なくとも部分的または完全に重複する。換言すれば、通信装置および前記少なくとも一つのさらなる通信装置は、たとえば、たとえば全二重方式を使用して、本質的に同時に、すなわち、前記スケジューリング時間区間内で、スケジューリング・メッセージを通信するように構成されてもよい。さまざまな側面において、通信装置は、生成されたスケジューリング・メッセージを少なくとも一つの通信周波数を用いて前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信するように構成され、第1の受信器は、同じ少なくとも一つの通信周波数を用いて該スケジューリング・メッセージを受信するように構成される。スケジューリング・メッセージ、たとえばPRHが少なくとも部分的に時間において重複し、周波数において重複する場合、さまざまな側面において、スケジューリング・メッセージは、各通信装置において自動的に衝突し、干渉することがあり、よって、たとえば、干渉キャンセル処理方式を用いて、各通信装置における各スケジューリング・メッセージの効率的な再構築を可能にする。さまざまな側面において、通信装置は、少なくともスケジューリング時間区間の間、全二重動作モードで動作するように構成されてもよい。
さまざまな側面において、通信装置は、たとえば、分散された諸通信装置のシステムを形成してもよい。該システムにおいて、通信資源、たとえば、データ伝送のための時間区間および/または周波数の割り当ては、通信装置間でスケジューリング・メッセージを交換することによって、および、各通信装置において自身が生成したおよび異なる受信されたスケジューリング・メッセージをローカルに処理することによって実行される。これらの側面において、各通信装置は、たとえば、スケジューリング・メッセージ、たとえば、パケット要求ヘッダ(PRH)をブロードキャストしてもよく、少なくとも一つのさらなる通信装置から、本質的に同時に、すなわち、たとえば、各通信装置に割り当てられたデータ送信のためのそれぞれの時間区間に先行するスケジューリング時間区間内で、スケジューリング・メッセージ、たとえば、を受信してもよい。
さまざまな側面において、スケジューリング・メッセージは、第2優先度情報をさらに含んでいてもよい。これらの側面において、通信装置は、生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報が受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報と一致するかまたはマッチするときは、生成されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報と受信されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報との比較に基づいて、スケジューリング・パラメータを決定するように構成されてもよい。
たとえば、これらの側面において、通信装置と前記少なくとも一つのさらなる通信装置が同じタイプのデータを通信しようとする、たとえば、両方の通信装置が音声通信のためにデータを通信することを意図する場合、生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報、たとえば、第1優先度値は、受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報、たとえば、第1優先度値とマッチしうる、すなわち等しいことがありうる。これらの側面では、スケジューリング・メッセージが第2優先度情報をさらに含んでいてもよく、通信装置は、生成されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報と受信されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報との比較に基づいて、スケジューリング・パラメータを決定するように構成されてもよい。第2優先度情報の効果は、それぞれのスケジューリング・メッセージの第1優先度情報が等しい場合、競合を回避できることでありうる。代替的な諸側面では、そのような競合は、たとえば、共通の送信時間区間内でそれぞれの通信装置に異なる周波数資源を割り当てることによって、異なる仕方で解決されてもよい。
第2優先度情報は、オフセット値、または確率変数または乱数であってもよい。そのような値、変数または数は、たとえば、0から1023の範囲から、たとえば0から2047の範囲から、たとえば0から4094の範囲から、たとえば0から8191の範囲から、たとえば、0から16383の範囲から、たとえば0から32767の範囲から、または一般に0から2N-1の範囲から選択されてもよく、Nは、たとえば、通信装置のグループのサイズに従って選択され、たとえば標準においてあらかじめ定義され、Nはたとえば経験的な値である。換言すれば、これらの範囲または異なる範囲は、たとえば、典型的には、通信装置のそれぞれの分散システムを形成する通信装置の数に従って選択される、またはあらかじめ定義されることができる。諸側面において、範囲は、たとえば、通信装置の現在の数に従って各通信装置によっておよび各通信装置のために動的に設定されてもよく、および/または標準によって定義されてもよく、および/または通信装置の専用メモリに記憶されていてもよい。さまざまな側面において、第2優先度情報は、生成されたスケジューリング・メッセージのための通信装置によって生成されてもよく、または、生成されたスケジューリング・メッセージのための通信装置によって、通信装置に記憶されたテーブルから選択されてもよい。たとえば、乱数が第2優先度値として用いられてもよく、あるいは、ユーザーID、端末ID等に基づいて数が選ばれてもよい。追加的または代替的に、第2優先度パラメータは、通信装置に関する詳細に応じて、半静的に設定されてもよい。たとえば、異なる契約業者(contractor)のネットワーク内でローミングする通信装置には、該異なる契約業者のネットワーク内でローミングしている時間の間、前記優先度パラメータまたはオフセット値の固定された、より低い値が割り当てられてもよい。この時間の間、通信装置は、自身の契約業者のネットワーク内にある通信装置に割り当てられたたとえば0から4095(すなわち、0から(2N-1))の範囲ではなく、たとえば0から2047まで(すなわち、0から(2N-1)/2)の乱数の制約された範囲を割り当てられてもよい。さまざまな側面において、追加的または代替的に、通信装置と前記少なくとも一つのさらなる通信装置との間で通信される第1のスケジューリング・メッセージの処理により、それらの第1のスケジューリング・メッセージの第1優先度情報がマッチすることがわかった後に、さらなるスケジューリング・メッセージを使用して、通信装置と前記少なくとも一つのさらなる通信装置との間で第2優先度情報が通信されてもよい。
図114は、通信装置11401~11403を含みうる、本開示のさまざまな側面による例示的な無線通信ネットワーク11400を示す。図114に示されるように、通信システム11400は、領域11405において分布している通信装置MT1 11401、通信装置MT2 11402、および通信装置MT3 11403を含む。領域11405は、たとえば、通信装置11401~11403の組み合わされた地理的送信/受信範囲によって決定される地域であってもよい。通信装置の数は、例解目的のためだけに使われており、3という例示的な数に限定されない。通信装置11401~11403は、通信装置102について上述したように構成されてもよく、通信装置11401~11403の例は、特に、携帯電話、タブレット、コンピュータ、車両用通信装置などの移動端末を含んでいてもよい。図114に示されるように、通信装置11401~11403は、さまざまな側面において、衛星11410、たとえば、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)に含まれる衛星と通信するように構成されてもよい。グローバルナビゲーション衛星システムは、例示的に(これらに限定されないが)、全地球測位システム(GPS)、GLONASS、Galileo、BeiDouナビゲーション衛星システム、BeiDou-2 GNSSを含む。
さまざまな側面において、通信装置は、スケジューリング時間区間を定義するクロック信号を受信するように構成される。たとえば、クロック信号は、スケジューリング時間区間の開始時間を定義するように構成されてもよい。さまざまな側面において、通信装置は、図114に示される衛星11410からクロック信号を受信するように構成される。図114では、GNSS衛星11410と各通信装置11401~11403との間の矢印が、例示的に、クロック信号の伝送を示す。通信装置11401~11403の個々のものの間の矢印は、例示的に、通信装置11401~11403の間の、スケジューリング・メッセージの伝送およびその後のデータの伝送を示す。
図115は、通信装置11501~11503を含みうる、本開示のさまざまな側面による例示的な無線通信ネットワーク11500を示す。図115に示されるように、通信システム11500は、領域11505に分布している通信装置MT1 11501、通信装置MT2 11502、および通信装置MT3 11503を含む。通信装置の数は、例解目的のためだけに使われており、3という例示的な数に限定されない。通信装置11501~11503は、通信装置11502について上述したように構成されてもよく、通信装置11501~11503の例は、特に、携帯電話、タブレット、コンピュータ、車両用通信装置などの移動端末を含んでいてもよい。図115に示されるように、図114に示される場合に対して代替的または追加的に、さまざまな側面において、通信装置11501~11503は、図3のコンテキストに開示されるように、アクセス・ノード110でありうる通信ネットワークの基地局11511と通信するように構成されてもよい。領域11505は、たとえば、通信装置11501~11503の組み合わされた地理的送信/受信範囲によって決定される地域であってもよく、または基地局11511によってカバーされる地域であってもよい。
さまざまな側面において、通信装置は、たとえば、基地局11511のような通信ネットワークの基地局からクロック信号を受信するように構成され、このクロック信号はスケジューリング時間区間を定義する。図115では、基地局11511と各通信装置11501~11503との間の矢印は、例示的に、クロック信号の伝送を示す。通信装置11501~11503の個々のものの間の矢印は、例示的に、通信装置11501~11503の間のスケジューリング・メッセージの伝送およびその後のデータの伝送を示す。
さまざまな側面において、基地局11511は、前記クロック信号を通信装置11501~11503に提供してもよく、スケジューリング・メッセージおよびその後のデータ・トラフィックは、通信装置11501~11503の間で直接交換される(図115に示されるように)。代替的または追加的に、ある種の側面において、スケジューリング・メッセージおよび/または前記データ・トラフィックは、通信装置11501~11503の間で交換されるために、基地局11511を介して中継されることができる。さまざまな側面において、通信装置11501は、基地局11511を介してインターネットおよび/または移動通信ネットワークのようなネットワークにさらにアクセスしてもよく、スケジューリング・メッセージおよびその後のデータを、通信装置11502~11503と直接(または基地局11511によって中継されて)通信してもよい。
さまざまな側面において、基地局11511は、さらに、通信装置11501~11503に制御情報を提供してもよく、一方、たとえばデータ送信のための送信時間区間および/またはデータ送信のための通信資源の割り当ては、通信装置11501~11503の間で、スケジューリング・メッセージの交換によって実行される。諸側面において、基地局1011によって提供される制御情報は、RTSおよびCTSメッセージのような制御メッセージを含んでいてもよい。諸側面において、基地局11511からのそのような制御情報は、各通信装置11501~11503におけるスケジューリング・メッセージの復号を支援する制御情報を含んでいてもよい。たとえば、これらの側面において、そのような制御情報は、たとえば、領域11505に存在する複数の端末に関する情報を含んでいてもよい。たとえば、これらの側面において、そのような制御情報は、スケジューリング・メッセージの資源割り当てに関する情報、たとえば、スケジューリング・メッセージが各通信装置によってブロードキャストされる周波数または周波数範囲に関する情報を含んでいてもよい。
図116は、通信装置11601~11603およびマスター通信装置11612を含みうる、本開示のさまざまな側面による例示的な無線通信ネットワーク11600を示す。図116に示されるように、通信システム11600は、領域11605内に分散された、通信装置MT1 11601、通信装置MT2 11602、通信装置MT3 11603、およびマスター通信装置MMT 11612を含む。マスター通信装置11612は、通信装置11601~11603に対応してもよい。通信装置11601~11603およびマスター通信装置11612は、通信装置102について上述したように構成されてもよく、通信装置11601~11603およびマスター通信装置11612の例は、特に、携帯電話、タブレット、コンピュータ、車両用通信装置などのような移動端末を含んでいてもよい。領域11605は、たとえば、通信装置11601~11603、11612の組み合わされた地理的送信/受信範囲によって決定される地域であってもよい。通信装置の数は、例解目的のために使用されているだけであり、4という例示的な数に限定されない。
図116に示されるように、通信装置11601~11603は、さまざまな側面において、マスター通信装置11612と通信するように構成されてもよく、マスター通信装置11612はこれらの側面において、衛星11410および/または基地局11511の機能を帯びてもよい。さまざまな側面において、通信装置は、少なくとも一つの通信装置から、すなわち、マスター通信装置11612から、スケジューリング時間区間を定義するクロック信号を受信するように構成される。これらの側面において、マスター通信装置11612は、前記クロック信号を通信装置11601~11603に送信するように構成される。図116において、マスター通信装置11612と各通信装置11601~11603との間の矢印は、例示的に、クロック信号の送信を示す。通信装置11601~11603およびマスター通信装置11612のそれぞれの間の矢印は、例示的に、通信装置11601~11603の間のスケジューリング・メッセージの送信およびその後のデータの送信を示す。クロック信号に加えて、マスター通信装置11612は、基地局11511のコンテキストで上述した制御情報に対応する制御情報を通信装置11601~11603に送信するように構成されてもよい。
さまざまな側面において、通信装置は、通信装置11601~11603に従って、および/または通信装置11501~11503に従って、および/または通信装置11401~11403に従って構成されてもよく、たとえば衛星11410および/または基地局11511および/またはマスター通信装置11612の利用可能性に依存して、および/または、たとえば衛星11410および/または基地局11511および/またはマスター通信装置11612から受信される信号の信号強度に依存して、衛星11410、基地局11511、および/または、マスター通信装置11612と通信してもよい。
たとえば、衛星11410および基地局11511の両方が利用可能である場合、通信装置は、衛星11410との通信(クロック信号の受信)よりも、基地局11511との通信(クロック信号の受信および/または上述の制御情報の受信)を優先するよう構成されてもよく、またはその逆でもよい。利用可能性に依存して、通信装置は、衛星11410との通信から基地局11511との通信に切り換えてもよい。たとえば、通信装置は、受信信号、たとえば受信クロック信号の信号強度に依存して、衛星11410または基地局11511のうちの一方との通信から、衛星11410または基地局11511のうちの他方との通信に切り換えてもよい。さらに、たとえば、基地局11511も衛星11410も通信のために利用可能でない、またはそれぞれの受信信号の信号強度が所定の閾値を下回る場合、通信装置は、マスター通信装置11612からのクロック信号の受信に切り換えてもよい。
さまざまな側面において、通信装置は、基地局11511などのノードから受信される対応する制御情報に基づいて、マスター通信装置11612の機能を引き受けるように構成されてもよい。たとえば、通信装置群についての、基地局11511との通信品質が低下するとき、たとえば通信装置群によって受信されるクロック信号の信号強度が閾値を下回るとき、基地局11511は、通信装置群から選択される一つの通信装置に、対応する制御信号を送信してもよい。そのような状況は、たとえば、一群の通信装置(たとえば、ビークル通信装置)が基地局11511から遠ざかる場合に生じうる。通信品質の劣化は、少なくとも一つの通信装置からおよび/または少なくとも一つの通信装置において受信される測定報告に基づいて、たとえば、受信される信号対干渉+雑音比(SINR)に基づいて、基地局11511において決定されてもよい。
代替的な諸側面では、通信装置は、通信装置群〔通信装置のグループ〕内の対応するメッセージ交換に続いて、マスター通信装置11612の機能を引き受けるように構成されてもよい。たとえば、通信装置のグループ内の通信装置が近接しており(たとえば、領域11605内)、各通信装置が、前記グループ内の他の通信装置によって発見されうる場合、対応するメッセージは、無線ディスカバリー手順内でトリガーされてもよい。前記グループ内の通信装置は、たとえば、クロック信号を他の通信装置に送信する能力に基づいて、マスター通信装置11612の機能を引き受けるように構成されてもよい。代替的または追加的に、たとえば、第2優先度情報に対応するさらなる優先度情報が、通信装置群内のマスター通信装置11612の機能を引き受ける通信装置を決定するために交換されてもよい。
図117は、本開示のさまざまな側面による、通信装置11401の例示的な内部構成を示す。通信装置11402、11403、11501、11502、11503、11601、11502、11603、および11612は、同等または類似の仕方で構成されてもよい。図117の通信装置11401は、図2に示される端末装置102に対応してもよい。図117の図示は、スケジューリング・メッセージの送信、受信、および処理に関連する側面に焦点を当てるので、簡潔のため、図117は、端末装置102のある種の他のコンポーネントは明示的に示さないことがある。図117に示されるように、いくつかの側面では、通信装置11401は、デジタル信号処理サブシステム11701、スケジューリング・メッセージ(SM)生成器11702、スケジューリング・メッセージ(SM)送信器11704、スケジューリング・メッセージ(SM)受信器11705、スケジューリング・メッセージ(SM)プロセッサ11706、スケジューラ11708、データ送信器11709、クロック信号受信器11703、およびタイマー11707を含んでいてもよい。デジタル信号処理サブシステム11701、スケジューリング・メッセージ生成器11702、スケジューリング・メッセージ送信器11704、スケジューリング・メッセージ受信器11705、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706、スケジューラ11708、データ送信器11709、クロック信号受信器11703、およびタイマー11707のそれぞれは、図2に示される端末装置102のベースバンド・モデム206内に組み込まれてもよく、または、たとえばその一部であってもよい。デジタル信号処理サブシステム11701、スケジューリング・メッセージ生成器11702、スケジューリング・メッセージ送信器11704、スケジューリング・メッセージ受信器11705、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706、スケジューラ11708、データ送信器11709、クロック信号受信器11703、およびタイマー11707のそれぞれは、ハードウェアとして(たとえば、ASIC、FPGA、または別のタイプの専用ハードウェア回路などの一つまたは複数のデジタル的に構成されたハードウェア回路として)、ソフトウェアとして(たとえば、算術命令、制御命令、および/または入出力命令を定義し、非一時的なコンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されるプログラム・コードを取り出して実行するように構成された一つまたは複数のプロセッサとして)、またはハードウェアとソフトウェアの混合された組み合わせとして、構造的に実現されてもよい。デジタル信号処理サブシステム11701、スケジューリング・メッセージ生成器11702、スケジューリング・メッセージ送信器11704、スケジューリング・メッセージ受信器11705、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706、スケジューラ11708、データ送信器11709、クロック信号受信器11703、およびタイマー11707は、図117には別々に示されているが、この描写は、一般に、機能レベルで通信装置11401の動作を強調する役目を果たす。したがって、デジタル信号処理サブシステム11701、スケジューリング・メッセージ生成器11702、スケジューリング・メッセージ送信器11704、スケジューリング・メッセージ受信器11705、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706、スケジューラ11708、データ送信器11709、クロック信号受信器11703およびタイマー11707は、それぞれ、別々のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成として実装されることができ、あるいはデジタル信号処理サブシステム11701、スケジューリング・メッセージ生成器11702、スケジューリング・メッセージ送信器11704、スケジューリング・メッセージ受信器11705、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706、スケジューラ11708、データ送信器11709、クロック信号受信器11703およびタイマー11707のうちの一つまたは複数が、統一されたハードウェアおよび/またはソフトウェア・コンポーネント(たとえば、複数の機能を実行する回路を含む、ハードウェア定義された回路構成、または複数の機能のための命令を定義するプログラム・コードを実行するように構成されたプロセッサ)に組み合わせることができる。
図118は、図117に示される内部構成を使って通信装置11401が実行しうる例示的方法11800を示している。通信装置11401は、デジタル信号処理サブシステム11701を使用して、ステージ11802において、次の送信時間区間(スケジューリング・メッセージの交換および処理後に続く送信時間区間)における送信のためのデータの情報ビットを準備してもよい。データ準備は、ある種の側面では、前方誤り訂正(FEC)を使用するデータ保護、エンコードされたデータの所定の変調シンボル、たとえばQPSKまたはQAM変調シンボルなどへのマッピングなどの、物理(PHY)層に関連するフォーマッティング・プロトコルに続く手順に関わることができる。ある種の側面において、通信装置は、任意的なステージ11804において、各通信装置11401がデータを送信でき、本質的に同時に(たとえば、共通の時間区間内に)データを受信することができるように、送信モードを半二重(HD)モードから全二重(FD)モードに切り換えてもよい。ステージ11804(およびステージ11814)は、たとえば、通信装置が全二重モードに切り換える必要がない場合、任意的であってもよい。
ステージ11806では、クロック信号受信器11703を介して受信されるクロック信号が、スケジューリング時間区間に対応しうる、通信装置11401、11402、11403間の資源ネゴシエーション・ステージ11808を開始してもよい。前述のように、クロック信号は、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)11410からの信号でありうる。資源ネゴシエーション・ステージまたはスケジューリング区間11808の間、各通信装置11401は、スケジューリング・メッセージ受信器11704を使用して、それぞれの他の通信装置11402、11403からスケジューリング・メッセージ(受信したスケジューリング・メッセージ)を受信しうる間、スケジューリング・メッセージ生成器11702によって生成されるスケジューリング・メッセージ(生成されたスケジューリング・メッセージ)をスケジューリング・メッセージ送信器11704を介してブロードキャストしてもよい。
ある種の側面において、通信装置は、生成されたスケジューリング・メッセージを少なくとも一つの通信周波数を使用して前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信するように構成されてもよく、通信装置は、同じ少なくとも一つの通信周波数を使用してスケジューリング・メッセージを受信するように構成されてもよい。たとえば、すべての通信装置11401、11402、11403は、共通の周波数範囲を使用して、スケジューリング時間区間内で、すべてのスケジューリング・メッセージを通信してもよい。共通の周波数範囲を使用すると、スケジューリング・メッセージが衝突して干渉することがありうる。さまざまな側面において、通信装置は、受信したスケジューリング・メッセージを受信した信号から再構成するために、干渉キャンセル処理を実行するように構成されてもよい。たとえば、受信信号は、その通信装置自身からの(たとえば、自己送信スケジューリング・メッセージとして)生成されたスケジューリング・メッセージと、異なる通信装置からの受信されたスケジューリング・メッセージとを含む組み合わされた信号であってもよい。自己送信スケジューリング・メッセージは、その通信装置によって送信され、同時にその通信装置自身の受信器によって受信されるスケジューリング・メッセージであってもよい。受信信号は、その通信装置からおよび複数の異なる通信装置からの複数のスケジューリング・メッセージとを含む組み合わされた信号であってもよい。通信装置は、干渉キャンセル処理を用いて、前記異なる通信装置のそれぞれから受信されたスケジューリング・メッセージのそれぞれを再構成してもよい。さまざまな側面において、通信装置は、逐次干渉キャンセルを実行して、まず自己送信スケジューリング・メッセージ(たとえば、PRH)をキャンセルし、次いで、二番目に強い受信スケジューリング・メッセージ(たとえば、PRH)、および、たとえばそれぞれの信号強度によって順序付けられた任意のその後のスケジューリング・メッセージをデコードおよびキャンセルするように構成されてもよい。さまざまな側面において、逐次干渉キャンセルは、停止基準に到達するまで、たとえば、逐次反復の最大数に到達するとき、または品質測定値(たとえば、巡回冗長検査)が所定の閾値を下回るときまで実行されうる。
さまざまな側面において、各スケジューリング・メッセージの送信フォーマットがあらかじめ定義されてもよく、生成されたスケジューリング・メッセージおよび受信されたスケジューリング・メッセージを処理すると、通信装置は、受信されたスケジューリング・メッセージのそれぞれのあらかじめ定義されたフォーマットに基づいて、受信された信号から受信されたスケジューリング・メッセージを再構成するように構成されてもよい。たとえば、スケジューリング・メッセージのそのような所定のフォーマットは、標準によって事前に定義されてもよく、および/または通信装置の対応するメモリに格納されてもよい。スケジューリング・メッセージ(これはある種の側面では、別個のメッセージであってもよく、またはさらなるデータを含むメッセージのヘッダまたはプリアンブルであってもよい)のそのようなあらかじめ定義されたフォーマットは、干渉キャンセルを介してスケジューリング・メッセージの再構築を容易にすることができる。
ある種の側面において、たとえば、各通信装置11401のスケジューリング・メッセージ受信器11704は、特に逐次干渉キャンセルを適用してもよく、よって、組み合わされたデータ信号からより弱いスケジューリング・メッセージを抽出するために、組み合わされた信号からのすべてのスケジューリング・メッセージを含む組み合わされた受信信号から、より強いスケジューリング・メッセージをデコードして減算してもよい。さらに、ある種の側面において、たとえば、前記所定のスケジューリング・メッセージ・フォーマットの知識を使用して、各通信装置11401のスケジューリング・メッセージ受信器11704は、すべてのスケジューリング・メッセージを並列にデコードしようと試みてもよく、スケジューリング・メッセージのデコードが成功したか否かを、たとえばCRCを使って判定してもよい。次いで、通信装置11401は、CRCに合格したスケジューリング・メッセージを使用して、専用干渉キャンセルを適用して、CRCに合格しなかったスケジューリング・メッセージを回復してもよい。さまざまな側面において、チャネル符号化冗長性が、保護のために各スケジューリング・メッセージに適用される。ある種の側面では、より高い第1優先度を含むスケジューリング・メッセージには、より高い度合いの冗長性が適用されうる。たとえば、緊急メッセージまたは通話のデータを送信しようとする通信装置のためのスケジューリング・メッセージは、最も高い第1優先度を含んでいてもよく、対応する最も高い度合いの冗長性を与えられてもよい。
ある種の側面において、通信装置は、グローバル周波数範囲のあらかじめ定義された、または動的に選択されたサブ範囲において、スケジューリング・メッセージをブロードキャストしてもよい。これらの側面において、スケジューリング・メッセージの衝突は、それぞれのサブ範囲に制約され、対応する通信装置は、それぞれのスケジューリング・メッセージを再構成するために、これらのサブ範囲内で干渉キャンセル処理を適用してもよい。サブ範囲は、たとえば、標準によってあらかじめ定義され、各通信装置について、対応するメモリに記憶されてもよい。
資源ネゴシエーション・ステージ11808の後、各通信装置11401のスケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706は、専用アルゴリズムを適用することによって、ステージ11810において、受信されたスケジューリング・メッセージおよびそれ自身の(生成された)スケジューリング・メッセージをローカルに処理してもよい。アルゴリズムは、ある種の側面において、標準によってあらかじめ定義されることができ、各通信装置11401のローカル・メモリに記憶されることができる。専用アルゴリズムを適用することによって、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706は、スケジューリング・パラメータを決定してもよい。ある種の側面において、スケジューリング・パラメータは、送信時間区間を定義してもよく、通信装置は、その送信時間区間の間にデータを送信するように構成されてもよい。ある種の側面において、追加的または代替的に、スケジューリング・パラメータは、周波数資源を定義してもよく、通信装置は、それらの周波数資源を使用してデータを送信するように構成されてもよい。
ある種の側面において、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706は、こうして、資源ネゴシエーション・ステージ11808に続く送信区間において使用される、通信装置11401のための資源割り当てを決定してもよい。スケジューリング・パラメータ、たとえば、割り当てられた周波数資源および割り当てられた時間区間に基づいて、スケジューラ11708が、通信装置11401のための前記送信時間区間におけるデータの送信をスケジュールしてもよい。よって、データ送信は、一つの通信装置によって共有チャネル、たとえばあらかじめ定義された周波数帯域において、割り当てられた送信時間区間内のみで、実行されてもよく、または、2つ以上の通信装置が、それぞれ割り当てられた周波数資源を使用して、前記送信時間区間内でデータを送信してもよい。スケジューリング・パラメータは、各通信装置の開始時刻および時間区間の長さを含んでいてもよく、または、その長さは、標準によって固定された所定値であってもよく、たとえば、各通信装置11401のローカル・メモリに記憶されてもよい。
さまざまな側面において、各通信装置11401、11402、11403のスケジューリング・メッセージは、グローバル周波数範囲の所定のサブ範囲において送信されてもよい。サブ範囲は、たとえば、標準によってあらかじめ定義されてもよく、各通信装置11401、11402、11403について、対応するメモリに記憶されてもよい。ある種の側面において、周波数範囲のサブ範囲内で通信されるスケジューリング・メッセージは、グローバル周波数範囲全体を含むグローバル周波数範囲内の同じまたは異なる周波数範囲を、割り当てられた時間区間内のデータ送信のための通信装置に割り当てるための制御情報を含むことができる。ある種の側面において、スケジューリング・メッセージが通信装置によってブロードキャストされうるグローバル周波数範囲のサブ範囲は、各資源ネゴシエーション・ステージについて、その通信装置について、動的に選択されうる。
図117および図118に戻って参照すると、ステージ11810において、自身の(生成された)スケジューリング・メッセージおよび受信されたスケジューリング・メッセージを処理した後、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706は、ある種の側面において、決定されたスケジューリング・パラメータをスケジューラ11708に渡し、該スケジューラは、ステージ11812において、自通信装置11401がデータ送信のためにスケジュールされているかどうかを判定する。スケジューラ11708はたとえば、たとえばクロック信号の受信時に、または別の適当な時点たとえば、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706からスケジューラ11708へスケジューリング・パラメータが渡される時に受信クロック信号と同期して開始されるタイマー11707を参照してもよい。タイマー11707は、たとえば、スケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706からスケジューラ11708に、データ送信のために通信装置11401に割り当てられる時間区間の開始を示すある継続時間について、スケジューリング・パラメータが渡される時点で、開始されてもよい。ある種の側面において、クロック信号と同期しているタイマーは、すべての通信装置11401、11402、11403が共通の時間を参照することを保証しうる。
ある種の側面において、スケジューラ11708が、たとえば、タイマーによって示される時間が(たとえば該タイマーの満了に際して)、割り当てられた送信時間区間の開始に対応すると判断する場合、通信装置11401のモードは、ステージ11814において、全二重モードから半二重モードに切り換えられてもよい。その後、通信装置11401は、資源割り当てによって割り当てられた時間区間の間に、データ送信器11709を使用して、ステージ11816においてデータを送信してもよい。時間が、まだ、割り当てられた時間区間の開始と等しくない場合、スケジューラ11708は、諸側面において、ステージ11813において待機処理を実行してもよく、たとえば、再度タイマー11707を開始してもよく、またはタイマー11707が期限切れになるまで待機してもよい。
図119のAおよびBは、ある種の側面によるタイミング図を示す。図のように、たとえば、グローバル・クロック信号によって開始されて、通信装置11401、11402、11403は、まず、全二重モードで時間区間trn(資源ネゴシエーション・ステージ11808)において資源ネゴシエーションを実行してもよい。この資源ネゴシエーションtrnの間、各通信装置は、異なる通信装置から複数のスケジューリング・メッセージを受信しつつ、同時に、自身の(生成された)スケジューリング・メッセージをブロードキャストしてもよい。一つのネゴシエーション・セッションのみが例示的に示されているが、さまざまな側面において、さらなるネゴシエーションが用いられてもよい。たとえば、第1のネゴシエーション・セッションでは、各通信装置のためのデータ送信のための時間区間の割り当てに到達するために、複数の通信装置間でスケジューリング・メッセージが交換されてもよい。さらなるネゴシエーション・セッションでは、各通信装置に周波数資源を割り当てるために、通信装置間でスケジューリング・メッセージが交換されてもよい。追加的または代替的に、たとえば、第1の資源ネゴシエーション・セッションにおいて、第1優先度が比較されてもよく、必要であれば(第1優先度が一致していることが判明した場合)、第2優先度が、その後の資源ネゴシエーション・セッションにおいて比較されてもよい。さらなるネゴシエーション・セッションが(前もってまたは後で)は、マスター通信装置11612の機能を引き受ける通信装置を決定してもよい。
諸側面において、生成されたスケジューリング・メッセージおよび受信されたスケジューリング・メッセージに対して専用アルゴリズムをローカルに実行した後、各通信装置は、切り換えギャップtgapの間に、割り当てられた資源に従って自身のデータ送信をスケジューリングするための処理を実行してもよい。切り換えギャップtgapの間、通信装置は、ある種の側面において、全二重モードから半二重モードに切り換えてもよい。切り換えギャップtgapに続いて、通信装置は、さらなる資源ネゴシエーション・セッションに先行してもよいデータ通信セッションにおいて、資源割り当てに従ってデータを送信してもよい。
図119のAおよびBでは、データ通信セッションは、それぞれ通信装置11401、11402および11403についてのデータ通信セッションを示すt11401、t11402およびt11403と記される。図119のAに示されるように、スケジューリング・パラメータは、グローバル周波数範囲内の時間区間を、通信装置11401に対してのみ、データ送信のために定義してもよい(図中のy軸は周波数を示し、x軸は時間を示す)。この時間区間に続いて、さらなる通信装置は、データ送信のためのさらなる時間区間を割り当てられてもよく、または、前記時間区間には、すべての通信装置の間の新たな資源ネゴシエーション・セッションが続いてもよい。後者の場合、ある種の側面では、たとえば、データをすでに送信した通信装置(図119のAにおける通信装置11401)についての第1優先度および/または第2優先度は制約されてもよい。
さらに、図119のBに示されるように、スケジューリング・パラメータは、共通の時間区間(この時間区間内では、各通信装置のためのデータ送信時間は、X軸に沿ったt11401、t11402のそれぞれの長さによって示されるように、異なっていてもよい)内で、それぞれの通信装置(図119のBにおける通信装置11401および11402)に対するグローバル周波数範囲のそれぞれのサブ範囲を定義してもよい。前記区間に続いて、さらなる通信装置(図119のBにおける通信装置11403)が、データ送信のためにグローバル周波数範囲を割り当てられる時間区間t11403。図示されるように、ある種の側面では、たとえば、より少ない帯域幅を必要とするデータ通信タイプがより高い優先度を有するように、第1優先度が設定されてもよく、これは、ある種の側面では、より多くの通信装置が通信チャネルへの迅速なアクセスを得ることができるという効果をもちうる。
図120のAおよびBは、ある種の側面において、スケジューリング・メッセージをブロードキャストするために使用されうる周波数資源を示す。図120のAに示される側面によれば、分散した通信装置のグループ内の例示的な数10個の通信装置が、共通の周波数範囲を使用して、それぞれのスケジューリング・メッセージSM1、SM2、…SM10をブロードキャストし、それらのスケジューリング・メッセージは、たとえば、符号分割多重化(code division multiplexing、CDM)によって分離される。この側面では、すべてのスケジューリング・メッセージSM1、SM2、…SM10が周波数領域で衝突し、各通信装置は、他の通信装置から受信されるスケジューリング・メッセージのそれぞれを、たとえば逐次干渉キャンセルのような干渉キャンセル技法を適用して、再構成することができる。
図120のBに例示的に示されるある種の側面において、各通信装置は、スケジューリング・メッセージを送信するために、グローバル周波数範囲のランダムなサブ範囲を選択してもよい。ある種の側面において、各通信装置は、可能な周波数資源の範囲を決定するためにブラインド探索を適用してもよい。たとえば、通信装置は、初期には、すべてのスケジューリング・メッセージの周波数位置を認識していなくてもよい。通信装置は、デコード結果がたとえば巡回冗長検査(CRC)に合格するまで、いくつかの可能な周波数範囲をデコードしようと試みてもよい。このようにして、スケジューリング・メッセージのブロードキャストに使用される周波数範囲を初期に認識しない通信装置は、ブラインド・デコードを適用して、既存のスケジューリング・メッセージを決定し、デコードしうる。そのような側面において、たとえば、図120のBに示されるスケジューリング・メッセージSM1およびSM3は衝突せず、干渉が低減される。よって、そのような側面では、グローバル周波数範囲のサブ範囲当たりの干渉がより少ないことで、前記サブ範囲内のスケジューリング・メッセージのデコードを容易にしうる。これらの側面において、その後のデータ送信のための資源割り当ては、それぞれのサブ範囲に制約されうる、すなわち、示されたサブ範囲内でSM1をブロードキャストしている通信装置は、同じサブ範囲を使用して、スケジュールされたデータをも送信してもよい。あるいはまた、その後のデータ送信のためのサブ範囲は、前記スケジューリング・メッセージを使用してネゴシエーションされてもよい。
上記で論じたように、本開示のさまざまな側面において、スケジューリング・メッセージは、データ送信に使用される送信時間区間および/または周波数範囲を定義してもよい。さらなる側面では、生成されたスケジューリング・メッセージは、通信装置によるデータの送信のための送信電力、変調方式、および/または符号化率に関する情報を含んでいてもよい。よって、これらの側面では、受信されたスケジューリング・メッセージは、前記少なくとも一つのさらなる通信装置によるデータ送信のための送信電力、変調方式、および/または符号化率に関する情報を含んでいてもよい。すると、プロセッサは、生成されたスケジューリング・メッセージの送信電力、変調方式、および/または符号化率に関する情報と、受信されたスケジューリング・メッセージの送信電力、変調方式、および/または符号化率に関する情報との比較に基づいて、スケジューリング・パラメータを決定するように構成される。
言い換えると、さまざまな側面において、各スケジューリング・メッセージは、送信時間区間および/または周波数資源に対して追加的または代替的に、対応する通信装置がその後のデータ送信において適用することを意図している送信電力、変調方式、符号化率などの送信パラメータを含んでいてもよい。さらに、各スケジューリング・メッセージは、代替的または追加的に、送信パラメータとして、複数入力複数出力(MIMO)通信のために構成された通信装置が割り当てられた時間区間において同時並行して送信することを意図している伝送層(transmission layer)、すなわち、専用の符号語(誤り保護付きデータ・ブロック)をもつデータ・ストリームの数を含んでいてもよい。
そのような送信パラメータは、各通信装置によって、たとえば干渉キャンセルを支援するために用いられてもよく、また、資源割り当てを決定する際にも用いられてもよい。たとえば、送信パラメータは、各通信装置によって使用されるローカル・アルゴリズムによって、スケジューリング・メッセージを処理して、その後のデータ送信のための最適な資源割り当てを導出するために使用されてもよい。たとえば、ある種の側面では、複数のデータ伝送が、データ通信セッション中に時間/周波数グリッドで実行されてもよい。そのような側面では、たとえば、通信装置のデータ送信に割り当てられたいくつかの資源ブロックは、通信装置がデータ送信に使用することを意図しており、したがってスケジューリング・メッセージに含める符号化率に基づいて決定されてもよい。さらなる側面において、たとえば、共通領域(たとえば、領域11405)内の他の通信装置よりもかなり高い(または低い)送信電力を有する通信装置は、受信側での電力不均衡を回避するために、送信時間区間を割り当てられなくてもよい。
上述したように、さまざまな側面において、スケジューリング・メッセージは、たとえば共通の周波数範囲を用いて、共通のスケジューリング時間区間内で複数の通信装置によって、本質的に同期してブロードキャストされる。このように衝突するスケジューリング・メッセージは、専用の干渉キャンセル方式を用いて、各通信装置において再構成されることができる。
代替的な側面において、複数の通信装置内の通信装置間のスケジューリング・メッセージの送信は、共通の周波数範囲内で非同期であってもよい。これらの側面において、スケジューリング・メッセージは、進行中のデータ伝送と衝突する可能性がある。これらの側面では、異なる通信装置からスケジューリング・メッセージを受信し、その間、スケジューリング・メッセージとは異なるデータを送信する(全二重モードでのデータ送信およびスケジューリング・メッセージ受信)通信装置11401のスケジューリング・メッセージ・プロセッサ11706は、受信したスケジューリング・メッセージをデコードするために、専用のホワイトニング/フィルタリング・アルゴリズムを適用してもよい。これらの側面において、スケジューリング・メッセージは、通信装置においてスケジューリング・メッセージを再構成することができるように、十分な量の冗長ビットを与えられてもよい。
これらの側面において、各通信装置のスケジューラ11708は、図113に示されるように、CSMAリッスンビフォアトーク方式を採用することによって、通信装置がデータを送信しようとする周波数範囲内の進行中のデータ・トラフィックをさらに考慮してもよい。換言すれば、これらの非同期の側面において、スケジューリング・メッセージ・ネゴシエーションに基づいてある周波数範囲においてデータを送信するようにスケジュールされている通信装置は、自分のデータ送信を開始する前に、進行中のデータ送信が終了するまでその周波数範囲を傾聴してもよい。
図121は、いくつかの側面による、通信装置についての例示的方法12100を示す。図121に示されるように、方法12100は、スケジューリング・メッセージを生成するステップ(12102)と、少なくとも一つのさらなる通信装置のためのスケジューリング・メッセージを受信するステップ(12104)と、生成されたスケジューリング・メッセージおよび受信されたスケジューリング・メッセージを処理して、データの送信のための少なくとも一つのスケジューリング・パラメータを決定するステップ(12106)と、前記決定された少なくとも一つのスケジューリング・パラメータに従ってデータを送信するステップ(12108)とを含む。
〈極高速リンク適応をベースとした全二重小セル〉
現在、LTEリンク適応のための方法は、大きな伝搬遅延、周波数分割二重(FDD)におけるUE報告遅延、および/または時分割二重(TDD)におけるTx/Rx二重化遅延のため、チャネル状態推定とチャネル状態フィードバックとの間の時間期間が長すぎるので、非常に粗い方法で実行される。
いくつかの側面において、装置は、チャネル・コヒーレンス時間内でより堅牢で効率的なリンク適応を実行するために、チャネル相反性を保持し、処理遅延を回避するために、同じ時間‐周波数資源上で上りリンクおよび下りリンク信号(たとえば、参照信号)を送信するように構成される。端末装置および/またはネットワーク・アクセス・ノードは、参照信号が受信され次第すぐにチャネル推定を実行し、前置等化(pre-equalization)を開始するように構成されてもよい。それぞれの通信装置が、自分自身が送信した参照信号を自己干渉信号(self-interferer)として干渉キャンセルにおいて使用することができるからである。よって、改善されたおよび/またはより速いリンク適応、前置符号選択(pre-code selection)、およびサブバンド選択のようないくつかの利点が実現されうる。
ネットワーク・アクセス・ノード、特に小セル基地局として配備されるノードは、それぞれのネットワーク・アクセス・ノードと接続された端末装置との間のリンク適応のために全二重化を利用してもよい。この全二重モード(FD)(パイロット/参照シンボルのみが二重化される部分的なFDモードを含む)は、通信ネットワーク設計に依存して、端末装置からネットワーク・アクセス・ノードへ、および/またはその逆に実装されてもよい。
小セルの文脈において、FDモードは、小セル・ネットワーク・アクセス・ノードと接続された端末装置との間の比較的小さな距離に帰されうる小さな伝搬遅延(たとえば、小規模なタイミング繰り上げ(timing advance))のため、向上した恩恵を提供する。小セルは、Wi-Fiアクセスポイントと類似していると見られることがあるが、LTE通信技術を用い、約50m~100mの範囲を有する。結果として、上りリンクおよび下りリンク経路は、はるかに小さくなる。FDでは、送信チェーンおよび受信チェーンは、同じキャリア周波数で動作するように構成されてもよい。
図122~125は、たとえばネットワーク・アクセス・ノード110(たとえば、小セル・ネットワーク・アクセス・ノード)および端末装置102を示す通信ネットワーク100に関して、いくつかの側面における、FD方法を実装する例示的なシナリオを示す。
図122は、本開示のいくつかの側面における、FD方法を実装する第1の例示的なシナリオを示す。図122において、下りリンク(DL)パイロット・シンボル(12202および12204)は、ネットワーク・アクセス・ノードから端末装置(たとえば、UE)に送信され、上りリンク(UL)パイロット・シンボル(12206および12208)は、端末装置からネットワーク・アクセス・ノードに送信される。パイロット/参照シンボルによって占有されていない資源、たとえば、12206と12208の間のスペースは、他のデータまたは情報を通信するためにリザーブされてもよい。
図122では、パイロット・シンボルは全二重化されているので、送信と受信は、端末装置側で同時に実行される。DLパイロットおよびULパイロットは、TX/RX共干渉(たとえば、復調参照信号(demodulation reference signal、DMRS))を最小化するために直交参照シーケンスとして送信されてもよく、パイロット・シンボルについてのみ時間/周波数重複されてもよい。
端末装置は、チャネル推定を実行するためにDLパイロット(12202および12204)を使用するように構成されてもよく、この情報を使用して、ULにおいて送信されるデータを前置等化(pre-equalize)してもよい。DLパイロット(12202および12204)から直接決定されたチャネル推定に基づいて、端末装置は、ネットワーク・アクセス・ノードとのより効率的で堅牢な信号伝達のために、ULデータ・シンボルを前置等化するか、または他のリンク適応、たとえば前置符号化またはサブバンド選択を実行してもよい。よって、端末装置が経験しうる唯一の遅延の一つは、Rx信号処理遅延であり、それにより、チャネル・コヒーレンス時間内で実行される前置等化を容易にする。同様の方式は、ネットワーク・アクセス・ノードの観点から、およびV2Vおよび/またはD2D通信において短距離で実装されてもよい。
いくつかの側面では、小セル・レベルでFDモードを実装することによって、前置等化は小セル・ネットワーク・アクセス・ノードによって実行されてもよく、それにより、端末装置受信器の設計を単純化する。よって、本明細書に記載されるFD方法および装置の利点は、たとえば小セル・レベル、D2D、V2Vなどにおいて装置が互いに近接しているシナリオにおいて、より低いULおよびDL干渉に帰せられうるより良好なパフォーマンス利得のため、この上なく容易に明白となりうる。
図123は、装置が互いに非常に近接している、たとえば、小セル、D2D、V2Vなどの、本開示のいくつかの側面における、FD方法を実装する別の例示的シナリオを示す。図123に示されるように、タイミング繰り上げは、事実上、存在せず、たとえばほぼ0であり、TXとRXとの間に小さな電力デルタ(Δ)がある。UL参照シンボル(12302および12304)およびDL参照シンボル(12306および12308)は、送信自己干渉をさらに緩和するために直交シーケンスであってもよく、たとえば、送信装置は、参照シンボルを符号分割多重化(CDM)してもよい。ネットワーク・アクセス・ノードは、チャネル伝送プロファイルHを推定するために、12302および12304を同時に受信しながら12306および12308を送信する。12302の受信からのチャネル推定Hに基づき、ネットワーク・アクセス・ノードは、スロットN+1においてDLにおいて送信されるすべてのシンボルを前置等化するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、装置は、前置等化を実行するようにさらに構成されてもよい。たとえば、図123に関して、ネットワーク・アクセス・ノードは、深フェージングされた(deep faded)サブキャリアについては送信電力をブーストし、それによって、受信器のために信号対雑音比(SNR)を改善することができる。現在の通常の受信器側ベースの等化はこれを達成できない。さらに、ネットワーク・アクセス・ノードは、周波数オフセット誤差を考慮するために位相回転を含む位相の前置等化を実行するように構成されてもよい。これは、端末装置が潜在的にチャネル推定および等化をスキップし、受信シンボルの復調に直接進むことができるので、受信装置のベースバンド設計および電力消費を単純化する。さらに、端末装置は、パフォーマンスの維持または改善を助けるためにチャネル推定をさらに改善するために、その後のDLパイロット・シンボル(たとえば、図123の12308)を使用してもよい。また、近接した装置では、FDモードについてのチャネル・コヒーレント時間内に前置等化が実行されるため、経験される遅延はデジタル信号処理遅延に帰される。
図123に関して述べた方式はまた、端末装置からネットワーク・アクセス・ノードへ、またはD2DおよびV2V通信で動作する端末装置間で適用されてもよい。
図124は、図123から拡張された、本開示のいくつかの側面におけるFD方法を実装する別の例示的シナリオを示す。図124において、UL参照シンボル(12402および12404)は、スロットNおよびN+1内のDLデータ・シンボルのサブセットと重複する(たとえば、FD)時間および周波数である。図124に示されるように、ネットワーク・アクセスポイントは、DLにおいて参照シンボルを送信せず、その代わり、DLデータ・ペイロードを送信することからのその資源を、Dlスループットを増加させるために使用する。ネットワーク・アクセス・ノードは、図123に関して説明したように、DLデータ・シンボルに対して同様の前置等化手順を実行するように構成されてもよく、ネットワーク・アクセス・ノードは、それぞれのパイロット・シンボルの代わりにデータ・シンボルを前置等化し、ここで、唯一のレイテンシーは、デジタル信号処理遅延によって引き起こされる。端末装置DL受信器は、それにより、チャネル推定および等化をスキップし、代わりに、その後の復調のために前置等化されたデータに完全に頼ることができる。
図125は、本開示のいくつかの側面におけるFD方法を実施する例示的シナリオを示す。
図125では、端末装置は、DLデータ・シンボルのサブセットと重複する時間および周波数であるUL参照シンボル12502および12504を送信する。ULデータは広帯域で送信されるので、ネットワーク・アクセス・ノードはすべてのサブバンド・チャネルを推定し、DLデータを送信するために最良のサブバンド・チャネルを選択できる。ネットワーク・アクセス・ノードは、受信したUL参照シンボルを、DLチャネル推定およびDLデータ・シンボルの前置等化のために使用し、さらに、受信したUL参照シンボルを使用してDLチャネル品質インジケータ(CQI)を推定し、それを使用してDL変調および符号化方式(modulation and coding scheme、MCS)およびDLサブバンド選択12510を最適化するように構成されてもよい。MCSは、MSCインデックス、たとえば、BPSK(binary phase-shift keying[二値位相シフトキーイング])変調タイプ、QPSK(quadrature phase-shift keying[直交位相シフトキーイング])変調タイプ、16-QAM(quadrature amplitude modulation[直交振幅変調])、64-QAMなどに従って、異なる空間ストリーム、多様な符号化率(たとえば、1/2、2/3、3/4、5/6)、および異なるデータレート(これはチャネルに依存しうる)で実行されうる。
いくつかの側面において、図122~図125における記述は、複数の端末装置に拡張されてもよく、ここで、複数の端末装置のそれぞれおよびネットワーク・アクセス・ノードからの参照信号の間に電力差が存在する。よって、端末装置は、他の端末装置からの参照信号をキャンセルするために、逐次反復的な干渉キャンセル方式を実装するように構成されてもよい。それにより、別の端末装置からの最も強い干渉参照信号が最初にキャンセルされて第1の干渉キャンセル産物信号を生成し、この第1のキャンセル(すなわち、干渉キャンセルの第1の反復工程)の後、別の端末装置からの次の最も強い干渉参照信号が第1のキャンセルの第1の干渉キャンセル産物信号からキャンセルされる(すなわち、干渉キャンセルの第2の反復工程)。この逐次反復的干渉キャンセル方式は、干渉が強い順の他の端末装置からの参照信号について、所定の反復回数(たとえば、1よりも大きな任意の整数)繰り返されてもよい。
図126および図127は、本開示のいくつかの側面におけるFD方法を実装するための装置構成12600および12700を示す。これらの構成は、例示的な性質であり、よって、本開示の目的のために単純化されてもよい。
装置構成12600は、送信および受信が、より低い電力Δ、たとえば60dB未満を有する場合の、FDについてのデジタル送信自己干渉キャンセル構成を示す。装置構成12700は、送信および受信が、より高い電力Δをもつ、たとえば60dBを超える場合の、FDについてのデジタル送信自己干渉キャンセル構成を示す。
両方の構成におけるRF送信(TX)チェーンは、デジタル‐アナログ変換器(DAC)、低域通過フィルタ(LP)、ミキサー(MIXER)、および電力増幅器(PA)を含むことができる。RF受信(RX)チェーンは、低雑音増幅器(LNA)、ミキサー、LP、およびアナログ‐デジタル変換器(ADC)を含むことができる。信号の周波数を修正するためにミキサーとともに使用するために局部発振器(LO)も含まれる。
さらに、構成12600は、受信信号からの送信チェーンからの干渉を低減するための送信IQバッファを含んでいてもよく、構成12700は、受信信号からの送信干渉を低減するための無線周波数(RF)キャンセル回路を含んでいてもよい。
いくつかの側面において、複数の通信装置は、通信装置および/またはネットワーク・アクセス・ノード間、またはD2Dおよび/またはVRXシナリオにおいて通信する端末装置間のFD(部分的なFDを含む)動作を容易にするために、V2Xマルチキャスト/ブロードキャストのためのそれらの電力レベルを揃えるように構成されてもよい。電力を揃えられた(power-aligned)端末装置のクラスターは、それぞれのネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、小セル・ネットワーク・アクセス・ノード)のそれぞれについてグループ化されてもよく、それらは、静的またはモバイル(たとえば、ビークル内に位置される)でありうる。このプロセスは、全二重(FD)クラスターの一部であるようにとのノード要求(たとえば、端末装置またはビークル通信装置からの)、クラスターIDの生成(まだ生成されていない場合)またはすでに生成されているクラスターIDの取得、およびクラスターIDへのノードの割り当てを含みうる。いくつかのノード(たとえば、他の端末装置、ビークル通信装置、路側ユニットのようなインフラストラクチャー・ノードなど)が、同じクラスターIDに割り当てられてもよく、同じクラスターIDのノードのすべては、FDのためにそれらの電力レベルにマッチさせるために、互いに近接している。
図128は、いくつかの側面において、クラスターのメンバーであるように構成された端末装置の例示的構成を示す。図128に示されるように、端末装置は、アンテナ・システム12802および通信構成12804を含んでいてもよく、アンテナ・システムは、本開示(たとえば、図2、図5、図6)に記載されるアンテナ・システムのように構成されてもよい。通信構成12804は、RFトランシーバ12806(たとえば、図2、図5、図6に記載されるのと同様の仕方で動作してもよい)、ノード・クラスター・マネージャ12808、および/またはノード検出器12810を含んでいてもよい。ノード・クラスター・マネージャ12808およびノード検出器12810は、物理層、プロトコル・スタック、またはアプリケーション層コンポーネントであってもよく、特定の実装に特に限定されないが、通信構成12804のデジタル信号プロセッサまたはコントローラ(たとえば、ビークル通信装置500のデジタル信号プロセッサ604およびコントローラ606のような)の一つまたは複数の一部であってもよい。
ノード・クラスター・マネージャ12808は、一つまたは複数の実行可能命令の形でノード・クラスターの管理をアルゴリズム的に定義するプログラム・コードを(たとえばローカル・メモリから)取り出し、実行するように構成されたプロセッサであってもよい。たとえば、ノード・クラスター・マネージャ12808によって実行されるプログラム・コードは、ノード管理サブルーチンを含んでいてもよく、これは、クラスターIDを生成するおよび/または別の通信装置(または、ネットワーク・カバレッジ内にある場合はネットワーク)から受信し、クラスターの管理のためのパラメータ、たとえば、最小電力レベル、GNSS位置データなどを決定するための手順を定義してもよい。
ノード・クラスター検出器12808は、一つまたは複数の実行可能命令の形で他のノードの検出をアルゴリズム的に定義するプログラム・コードを(たとえば、ローカル・メモリから)取り出して実行するように構成されるプロセッサであってもよい。たとえば、ノード検出器12808によって実行されるプログラム・コードは、ノードが、新たなクラスターを生成するために、またはすでに存在するクラスターに参加するために、他のノードおよび/またはクラスターを検出しうる手順を定義しうる検出サブルーチンを含んでいてもよく、および/または、すでに形成されたクラスターのノードが、形成されたクラスターに招待するために、近接して位置するノードを検出しうる検出サブルーチンを含んでいてもよい。これは、少なくとも、そのクラスターIDの送信またはブロードキャストを含んでいてもよい。
ネットワーク・カバレッジが存在する場合、ネットワークは、図129のメッセージ・シーケンス・チャート12900に示されるように、クラスターIDの生成およびノード(端末装置を含む)のそれぞれのクラスターIDへの割り当てを扱うことができる。ノードは、ネットワーク・アクセス・ノードに要求を送ってもよく、ネットワーク・アクセス・ノードは、該要求に基づいて、ノードに帰される電力レベルを決定してもよい。決定された電力レベルおよび/またはノードの位置に基づいて、ネットワークは、決定された電力レベルについてクラスターIDが存在しない場合にクラスターIDを生成するか、または決定された電力レベルおよび/または位置に基づいて、ノードをすでに生成されているクラスターIDに割り当てることができる。他のノードは、それぞれの要求をネットワークに送り、そのノードがクラスターに加わるための要件(たとえば、電力レベルおよび/またはGNSSを介した位置)を満たしていると判定すると、そのクラスターIDに追加されてもよい。あるいはまた、ネットワークが、ノードのクラスターへの割り当てを開始してもよい。これは、電力レベルおよび/また位置(たとえば、GNSSを介した)を使用してクラスターIDのカバレッジ・エリア内のノードを識別し、そのノードに、クラスターIDを含む送信を、それぞれのクラスターに加わるための命令と一緒に送信することによる。
ネットワーク・カバレッジが存在しない場合、たとえば、V2X通信において、装置が通信において使用する適切な電力レベルをネゴシエーションするためのいくつかのオプションが実装されてもよく、図129に示されるように、マスター・ノードがネットワークの任務を帯びる。D2D通信におけるディスカバリーに類似した第1のオプションでは、装置間の信号伝達において交換がある。ここで、マスター・ノード、たとえば、端末装置またはビークル通信装置によるクラスターIDの生成に対するメッセージ応答がある。次いで、マスター・ノードは、クラスターIDを割り当てて、クラスターに参加するよう、近接して位置するノードに招待を送ってもよく、または、各ノードが、測定された電力レベルに基づいてどのクラスターが最良適合を提供するか(たとえば自分自身の電力レベルに最も近いか)を決定し、独立して、適切なクラスターに参加するように構成されてもよい。他のオプションは、近接して位置する端末装置のクラスターを形成するために、地理的情報を利用することを含みうる(たとえば、各端末装置が、GNSSおよび/またはマップからその位置決めを受け取ってもよい)。さらなる信号伝達(たとえば、ユーザーIDおよびその地理的情報)が送信され、それぞれのユーザーID/地理的情報に関連するブロードキャスト信号に含まれてもよい。よって、マスター・ノードは、いくつかの側面では必要とされないことがある。
いくつかの側面では、FDモードは、ネットワーク・アクセス・ノードにおける前置符号化行列インジケータ(pre-coding matrix indicator、PMI)の選択のために使用される。現在のLTE通信では、ネットワーク・アクセス・ノードが端末装置に信号を送信しなければならないので、PMIの計算は非常に長い遅延を受けて実行され、端末装置は信号に対して測定を実行し、測定値をネットワーク・アクセス・ノードに報告し、次いでネットワーク・アクセス・ノードが、その後のDL送信において適切なPMI値を適用する。このプロセスは、少なくとも8msのような遅延を生じることがある。本開示のいくつかの側面においてFDモードを実装することによって、端末装置は、(たとえば、図122に見られるように)FD化されたパイロットを受け取った後すぐにPMIを導出してもよい。同様に、チャネル品質インジケータ(CQI)は、ULパイロットに基づいてネットワーク・アクセス・ノードによって決定され、それを直接DL信号に適用してもよい(たとえば、図125に見られるように)。
いくつかの側面において、装置は、FDモードが有効/無効にされうるか否か、または別のFDグループへの切り換えが必要でありうるか否かを判定するように構成されてもよい。装置は、FD通信の品質を検出するように構成されたハードウェアおよび/またはソフトウェアを含んでいてもよく、FD通信がエラーを生じる場合、装置は、エラーの源を識別し(たとえば、どの端末装置でエラーが発生したかを識別することによって)、その端末装置をFDグループ、たとえばクラスターから除外してもよい。いくつかの側面では、識別された端末装置は、その通信特性が、より良好な適合、たとえば類似の電力レベルおよび/または動作周波数であると判明しうる場合に、別のFDグループ(たとえば、異なるクラスターIDをもつ)に移転されてもよい。
図130は、いくつかの側面において、第1の装置と第2の装置との間の通信方法を説明するフローチャート13000を示す。
フローチャート13000に示される方法は:第1の装置で第1の送信シンボルを生成するステップ13002と;第1の装置において、第2の装置から、パイロット・シンボルを含む第1の信号を受信するステップ13004と;受信したパイロット・シンボルと同じ時間および周波数で第1の送信シンボルを第2の装置に送信するステップ13006と;受信したパイロット・シンボルに基づいて第1の装置でチャネル推定を実行するステップ13008と;チャネル推定値に基づいて第1のデータを修正するステップ13010と;修正された第1のデータを第2の通信装置に送信するステップ13012とを含んでいてもよい。
図131は、いくつかの側面における無線通信のための方法を説明するフローチャート13100を示す。
フローチャート13100に示される方法は、第1の装置から第2の装置に取り付け〔アタッチ〕要求を送信するステップ13102と;第2の装置で受信される取り付け要求についての基準を決定するステップ13104と;決定された基準に基づいて、取り付け要求をそれぞれのクラスター識別情報に割り当てるステップであって、クラスター識別情報は、総資源プールからそれぞれの資源のセットを割り当てられる、ステップ13106と;第2の装置から第1の装置にクラスター識別情報を送信するステップ13108と;クラスター識別情報に基づいて、第1の装置の送信および/または受信信号処理を修正するステップ13110とを含んでいてもよい。いくつかの側面では、装置状態情報は、位置情報および/または第1の装置と第2の装置との間の信号伝達の電力を決定するための情報を含む。いくつかの側面では、修正された第1の装置の信号処理は、第1の装置が指定された時間および/または周波数で信号を送信することを含んでいてもよい。
〈低コストのブロードキャスト中継器〉
V2Xは、マルチユーザー・ブロードキャスト・システムであり、つまり、各ユーザーは、複数ユーザーから同時にブロードキャストされる信号を復調しなければならず、ここで、各信号は、異なる時間、周波数、および/または電力オフセットを有しうる。結果として、ユーザーがデコードする必要があるかもしれない、任意の所与の瞬間における特定の領域における広範囲の多様な信号(一般に周波数多重化される(frequency-multiplexed))が存在しうる。V2Xまたは他の地理依存シナリオ(たとえば、マクロセル内の小セルの設置)においては、信号間の干渉を低減するために、より効率的なブロードキャストを提供する必要がある。さらに、コストを削減するために簡単な受信器設計を維持しつつそうすることが有利である。現在の通常の方法は、動的ビームフォーミング構成を使用しており、これは、厳密なクロック同期、複雑なフロントエンド・ハードウェア、および地理的マッピングを必要とする可能性がある複数のRF送信アンテナのため、コストがかかる。
上述の問題に対処する助けとなるように、低複雑性ブロードキャスト中継器(low-complexity broadcasting repeater、LBR)を含む効率的なブロードキャスト・インフラストラクチャーが、端末装置および/または他のネットワーク・コンポーネント、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード間の信号を中継するために実装される。ブロードキャストされた信号は、これらの中継器によって受信され、該中継器は、関心領域(たとえば、道路)の周囲に/に沿って分散され、受信信号を中継するための固定されたアンテナ・パターンを有することができる。いくつかの側面において、小セルは、既存のインフラストラクチャー、たとえばマクロセルとの干渉を最小限にするために、中継器を用いて配備されてもよい。結果として、動的ビームフォーミングに帰されるコストは、低減されうるか、または完全になくされうる。さらに、これらの中継器は、電力、時間、および周波数のより良い調整を提供し、V2X受信を単純化する。なぜなら、Tx端末装置のすべてが、同様の電力レベルおよび周波数オフセットを有するように構成されうるからである。
図132は、本開示のいくつかの側面におけるV2X通信において識別される問題を示す。13200には問題事例シナリオが示されており、13250は13200における異なるブロードキャスト車両からの周波数、時間、および電力の不均衡を示している。13250における異なる網掛けは、異なる電力レベルを表わす。
13200および13250からわかるように、各ユーザー(たとえば、車両)は、自分のV2X信号をブロードキャストし、各ブロードキャストされた信号間には周波数、時間および電力の不均衡がある。これら4ユーザーについては、ブロードキャストされた信号の全体的な時間および周波数資源プールが13250の右側に示されており、これは、複数の不均衡なパラメータを示しており、これは各ユーザーについてのRx復調器の処理の複雑さを増大させる。ユーザー間にはさまざまな時間オフセットがあり、その結果、共通の周波数領域処理のための非最適な高速フーリエ変換(FFT)窓が生じる。また、周波数オフセットは、たとえば13250においてユーザー3とユーザー4との間で見られるように、資源ブロック間の干渉を生じうる。さらに、ユーザー間の信号の受信電力レベルの多様なレベル(異なるレベルの網掛けによって示される)は、他のユーザーから受信される信号を満足させるために、単純で最適な自動利得制御(Automatic Gain Control、AGC)設定を妨げる。
図133は、いくつかの側面における、例示的なネットワーク構成13300および周波数、時間、および電力グラフ13350を示す。LBR 13302a~13302eは、関心のある特定の領域、この例示的な場合ではある長さの道路に沿って配置され、車両からブロードキャストされる信号を受信し、自分の固定アンテナ・パターンを使用して、受信した信号をそれぞれの関心のある領域(破線で示されている)に向けて中継するように構成される。
LBR 13302a~13302eのネットワークを実装することによって、端末装置(たとえば、このシナリオでは、13300に示される車両通信装置のいずれか一つ)は、その信号を近傍のLBRに送信するだけでよい。LBRネットワークのそれぞれのLBRの位置は、LBRネットワークが関心領域の完全なカバレッジを提供するよう、立ち上げ時に戦略的に選択されうる。車両通信装置は、その信号を最も近いLBRに送信するだけでよいので、V2X信号をより広い範囲の領域にブロードキャストする場合に比べて、はるかに低い電力が必要とされる。LBRは、一つまたは複数の車両通信装置のそれぞれから、送信された信号を受信し、その固定したアンテナ構成に依存して、信号をそれぞれの領域(たとえば、道路の一部)および/または他のLBRに中継する。車両通信装置またはLBRのいずれにおいても、動的ビームフォーミングの必要はない。なぜなら、車両は、短距離ブロードキャストを最も近いLBRに送信するように構成されることができ、LBRは、この信号を、その固定されたアンテナ・パターンに従って領域内の他の装置(およびそのネットワーク内のLBR)に中継するからである。よって、配備時に、LBR 13302a~13302eの位置およびアンテナ・パターンのそれぞれが選択され、たとえば13300内の関心領域に合わせて具体的に成形され、エネルギーが道路に集中させられる。
図134は、いくつかの側面における例示的な内部LBR構成13400を示す。構成13400が例示的な性質であり、したがって、本説明の目的のために単純化されていることがあり、たとえば、各LBRは、明示的に示されていないが、電源を有することが理解される。LBR 13400は、図133に示されるLBR 13302a~13302eのそれぞれに対応しうる。
LBR 13400は、物理層の信号反復(端末装置からの受信信号を中継する)のための回路と、異なる受信信号間の周波数/時間/電力オフセットをバランスさせるための最小限の波形調整回路とをもって、低複雑性で構成されてもよい。
LBR 13400は、固定した送信信号パターンで信号を受信し、信号を送信することができるアンテナ13402を備える。固定した受信および/または送信信号パターンは、LBRの関心領域に建設的干渉を引き起こすようにアンテナ・アレイを設定することによって、配備時に設定されうる。
LBR 13400はまた、信号処理サブシステム13406からの発信ベースバンド・サンプルを、無線送信のためにアンテナ・システム13402に提供するべきアナログ無線信号に変換して、アンテナ・システム13402から受領された到来アナログ無線信号を、信号処理サブシステム13406に提供するべきベースバンド・サンプルに変換する送受信RF処理を実行しうる無線トランシーバ13404を含んでいてもよい。
LBR 13400はまた、信号を中継する前に、複数の車両通信装置からの時間、周波数、および/または電力オフセットを調和させるように構成される波形調整回路13408のための信号処理サブシステム13406をも含んでいてもよい。これは、受信器側でのV2X Rx設計を単純化し、その一方で、改善されたリンク堅牢性をも提供する。さらに、LBR 13400が静止しているため、最大ドップラー・シフトは50%減少し、V2X Rx設計をさらに単純化し、その一方でリンク堅牢性を向上させる。LBRは、電力、時間、および/または周波数の点で調整/事前割り当てされてもよく、LBRが事前に固定されるので、調整/同期された信号のより容易な中継を提供しうる。
波形調整器〔波形レギュレータ〕13408は、他の端末装置からLBR 13400において受信される複数の信号を調和させるために、ハードウェアを用いて(たとえば、一つまたは複数のデジタル的に構成されたハードウェア回路またはFPGA、整流器、コンデンサ、変圧器、抵抗器などを用いて)、ソフトウェアとして(たとえば、非一時的コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶された算術命令、制御命令、および入出力命令を定義するプログラム・コードを実行する一つまたは複数のプロセッサとして)、または、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして、構造的に実現されてもよい。波形調整器13408は、複数の信号間で時間オフセットを補正または調節するための時間オフセット補正器を含んでいてもよい。これは、まず時間オフセット推定を実行する段階であって、複数の信号における受信フレームをLBR 13400における既知の標準パターン、たとえばLTEにおける主要および副次同期信号(Primary and Secondary Synchronization Signal)(PSSおよびSSS)と相関させることを含む、段階と、時間オフセット推定に基づいて時間オフセット補正を実行する段階とを含んでいてもよい。波形調整器13408は、複数の信号間の周波数オフセットを補正するための周波数オフセット補正器を含んでいてもよい。周波数オフセット補正器は、周波数オフセット推定および周波数オフセット補償を含む信号の周波数変調を実行するように構成されてもよい。波形調整器13408は、たとえば電力等化器を用いて、複数の信号の間の電力オフセットを決定および解決するために正しい電力オフセットを含んでいてもよい。このようにして、LBR 13400は、異なるレベルの電力で受信された複数の信号を、一定の(たとえば、等しい)電力レベルで繰り返すように構成される。
LBR 13400はまた、同期器13410を含んでいてもよい。いくつかの側面において、LBRのためのさまざまな同期オプションが提供される。同期は、LBR 13302a~13302eが位置する領域にサービスを提供する基地局、たとえばeNB(図133の13304)によって実行されてもよく、たとえば、eNBは、MIBおよび/またはSIBにおいて同期信号を送信してもよい。LBRは、基地局から同期信号を受信し、それらをそれぞれの関心領域に中継するように構成されてもよい。同期器13410は、基地局から受信される同期信号を受信して、その指定された関心領域に(たとえば、その固定したアンテナ・パターンに従って)中継するように構成されてもよい。
別の側面では、LBRは、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)回路を装備し、GNSS信号に基づいて資源を同期させるように装備されてもよい。この側面では、同期器13410は、同期化ソースとして使用するGNSS信号を処理するためのGNSS回路(たとえば、GPS)を含んでいてもよい。
LBR 13400は、波形調整器13408によって調整された信号を反復し、該信号を、LBR固定アンテナ・パターンに従ってブロードキャストするために、アンテナ13402に送信するように構成された中継器13412を含んでいてもよい。
別の側面では、同期は、端末装置(たとえば、車両)どうしの間で通信される同期サブフレームによって、たとえば、LTE D2D通信におけるPC5インターフェースを介して実行されてもよい。端末装置が資源をリザーブしている場合、端末装置は、該資源を、ある長さの時間にわたってのみリザーブしうる。たとえば別の領域に移動するときは、端末装置は、その領域内のそれぞれのLBRと再整列し、同期する必要があることがある。これを避けるのを助けるために、端末装置自身が複数のLBR間の同期ソースの役割を果たしてもよく、あるLBRによってサービスされる各領域内の少なくとも一つの端末装置は、その送信において同期を維持する。たとえば、LRBは、それらの送信を中継するが、端末装置からのもともとの送信がより良好に管理されることになる。これは、LBRが端末装置モニタリングされた同期の中継器として機能するので、各端末装置における信号処理の複雑さを増加させる。
いくつかの側面において、LBRが同期ソースとして作用する同期オプションが提供される。LBRは、自身の内部タイミングに基づいて、たとえばLBR自身の内部クロックに基づいて、同期信号をブロードキャストするように構成されてもよい。次いで、端末装置は、この同期信号を、他の装置との通信のための周波数および時間整列のために使用する。この側面では、領域内のすべての端末装置は、同期ソースとして該LBRを使用してもよい。LBRは、GNSSについて最も高い同期優先度を割り当てるように構成されてもよく、よって、同期のための階層において、まずGNSS信号を探すように構成されてもよい。GNSSを介した同期が失敗した場合、LBRは、他の同期ソース、たとえば、基地局、それ自身の内部タイミングなどを使用するように構成されてもよい。
よって、LBRは、特定の領域(たとえば、高速道路セグメント)のための同期ソースとして機能してもよく、その領域内に位置する端末装置のための地域における資源選択を提供してもよい。LBRは、経路に沿って移動する端末装置の同期を維持するために、近接LBRと(無線でまたは直接的な物理的インターフェースを介して)通信するように構成されてもよい。LBRどうしが互いの通信範囲内にある場合、それらのLBRは自動的に時間整列におけるデルタを測定することができる。
いくつかの側面において、同期信号のタイプは、たとえば、GNSSまたはLBRタイミングを介して同期ソースを指定してもよい。いずれの場合も、LBRは、同期サブフレームを受信および/または生成し、それらをそれぞれの領域および/または他のLBRに中継するように構成される。この意味で、端末装置は、同期がeNBおよび/または他の端末装置ではなくLBRから発生することを区別できなくてもよい。
いくつかの側面において、LBRは、(たとえば、端末装置から受信される)メッセージの宛先またはメッセージが「どれだけ遠くまで」送信されるべきかを識別し、それに応じてメッセージを近接LBRに送信するように構成されてもよい。このようにして、LBRは、無線通信信号を通じて、またはLBRのネットワークを形成する物理的インターフェースを介して、互いと情報を交換するように構成されてもよい。
図135は、本開示のいくつかの側面における無線通信のための方法を記述するフローチャート13500を示す。
本方法は、複数の信号を受信するステップであって、前記複数の信号の各信号が、それぞれの端末装置から送信される、ステップ13502と;前記複数の信号を調整するステップであって、該調整は、前記複数の信号の間の少なくとも一つのオフセットを調和させることを含む、ステップ13504と;制御される複数の信号を、固定された目標領域にわたってブロードキャストするステップ13506とを含んでいてもよい。
いくつかの側面において、LBRはまた、初期の小セル配備において使用されてもよい。小セルは、典型的には、マクロセルが配備されてからずっと後に配備され、よって、小セルの地理的関心領域を越えてマクロセル内に干渉を引き起こしうる。
図136は、小セル配備問題シナリオ13600を示す。小セル基地局13602は、小セルから半径方向に延びる200m(たとえば、ピコセルの場合)までの範囲のカバレッジ・エリア13612をもって配備されてもよい。しかしながら、小セル局13602は、特定の目標領域13620、たとえば、オフィス廊下およびそのオフィスをカバーするように配備されてもよい。よって、現在の通常の小セル配備方法は、たとえば、目標領域13620をはるかに越えて、すでに配備されたマクロセルとの小セル干渉を引き起こしうる。小セルの目標領域を越えるこの不必要な干渉は、13612内かつ目標領域13620外の領域として示される。典型的には、目標領域13620の境界を越えるこの干渉問題を緩和または回避するために、マクロセルおよびその関連するカバレッジ・エリアは、ネットワーク内で再計画されなければならず、これは、高価である。
複数のリモート無線ヘッド(RRH)(たとえば、LBR)をもつ小セルを使用することによって、小セルは、図137の構成13700および13750に示されるように、目標領域に固有のエネルギー集中をもって配備されてもよい。
13700および13750に示されるように、RRHは、関心領域外の干渉マクロセルを最小にするまたは完全になくしつつ、小セルの関心領域をカバーするために使用されうる。この意味で、共通の小セルに関連付けられた複数のRRHが存在し、それらのRRHは通常配備される単一の小セル局よりも送信電力が低い。RRHは、全方向に(たとえば、LBRS 13702a~c)または固定したビームフォーミング・パターンで(たとえば、LBRS 13752a~c)で送信するように構成されてもよい。二次元の視野で示されているが、本明細書で論じられる小セル配備は、三次元場面に(たとえば、ドローンおよび他のデバイス)に適用されてもよい。
RRHの一つは、小セルの基地局として装備されてもよい。小セル基地局は、すべてのRRHにまたがる通信を調整し、メイン・ネットワークと通信するように構成されてもよく、あるいはRRHおよびメイン・コア・ネットワークと通信するように構成された別個のネットワーク・アクセス・ノード(図示せず)があってもよい。RRHのそれぞれは、同じ波形を送信するように構成されるが、目標領域13620に向けて波形を整形する、小セルのための波形中継器としてより多く機能している可能性があるため、クロック同期される必要はないことがありうる。小セル基地局(たとえば、小セル・ネットワーク・アクセス・ノード)は、RRHの小セル通信構成のための同期ソースとして構成されてもよい。
RRHを用いて小セルを配備することの別の利点は、複数のRRHのマルチパス挙動、たとえば、異なる位置から異なる時間にUEに到着する(各RRHからの)同様の信号の複数のインスタンス、に起因する、より良いカバレッジおよびスペクトル効率のためである。
いくつかの側面において、端末装置は、その上りリンク(UL)信号を小セルのすべてのRRHに送信し、小セルにおける受信ダイバーシチを提供する。RRHのそれぞれは、受信信号を小セルの基地局に提供し、該基地局が信号をローカルに処理する。あるいはまた、端末装置は、UL信号を高度に方向性のある仕方で単一のRRH(たとえば、最も近いRRH)に送信するように構成されてもよく、このRRHがその信号を、さらなる処理のために小セルの基地局に転送する。
いくつかの側面では、小セル内の端末装置がどこに位置されているかに基づいて、小セル内に配備されたRRHは、有効化/無効化されるように構成されてもよい。RRHおよび/または小セル基地局は、検出機構を備えるように構成されてもよく、たとえば、あるRRHが所定の時間後にUEから信号を受信しなかった場合、小セルは、その特定のRRHを無効にする/電源を切ることができる。別の例では、UEは、現在の受信を詳細に記述するフィードバックを小セルに提供することができ、次いで、小セルは、該フィードバックに基づいてRRHを有効/無効にすることができる。いくつかの側面において、小セルは、UEにおいて単一の経路(マルチパスでなく)を生成しようとするようにRRHを適応してもよく、それによって、Rx側でのより単純な設計を許容する。
よって、小セル基地局は、分散されたRRHを介して一つまたは複数の端末装置から信号を受信するように構成されてもよく、どのRRHが有効/無効にされてもよいかをしかるべく決定するために、どの経路が最も高いエネルギーをもつか(たとえば、最も高いRx電力を有するRRH)を観察するように構成されてもよい。RRHを動的に有効化/無効化する(またはチューニングする)ことによって、小セル局は、目標領域13620内であっても、以前に配備された他の局(たとえば、マクロセルのための局)との干渉をさらに低減することができる。
UE側からは、複数のRRHを用いた小セル配備は、大きな単一周波数ネットワーク(single-frequency network、SFN)と同様である。しかしながら、より短い保護区間(guard interval)のため、大きな伝搬効果が考慮される必要はない。いくつかの側面において、UEは、それが複数のRRHを使用する小セル内にはいるかどうかを識別するために、検出機構を備えるように構成されてもよい。たとえば、高ドップラー・シナリオでは、UEは、RRHによるマルチパス送信および/または受信をトリガーするように構成されてもよい。さらに、どのRRHがUEからの最も高いRxエネルギーを有するかに依存して、UEは、高速検出された場合、たとえば通信距離を増大させて動作する特定のサービスに対する権利を、特定のRRHに要求するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、端末装置の能力に依存して、端末装置は、小セル局として動作するように構成されてもよく(たとえば、LTEホットスポットとして構成される場合)、上述の仕方で、近くに位置するRRHを動作させるように構成されてもよい。いくつかの側面において、端末装置自体が、目標領域内で追加カバレッジを提供するように構成された一時的なRRHとして機能することができる。
そのようなリレーは、ある無線アクセス技術(RAT)から別の無線アクセス技術への「変換」(または「翻訳」)サービスを実行することもできる。たとえば、IEEE 802.11pベースのDSRC/ITS-G5信号は、リレーによって受信され、データ内容は、抽出されてLTE C-V2Xパケットに入れられ、次いで、修正された無線規格において(あるいは、C-V2XとDSRC/ITS-G5の両方において)再送信されてもよい。
図138は、ノードが、いくつかの側面において、異なるRAT間の変換/翻訳サービスを実行するリレーとして構成されうる例示的シナリオ13800を示す。13800は、例示的な性質であり、よって、本説明の目的のために単純化されていることがありうることが理解される。図138では車両通信装置として示されているが、ノード13802の以下の記述は、eNB、RSU、RRH、またはLBRなどの静止インフラストラクチャー要素においても実装されうる。よって、ノード13802は、他の端末装置、たとえば、LTE C-V2Xプロトコルの下で動作する車両通信装置13810およびDSRC/ITS-G5プロトコルの下で動作する車両通信装置13812にサービスを提供するために、いくつかのRAT技術で動作し、前記他の装置の間の通信の中継点を提供するように構成されてもよい。図138では、道路上の地上車両〔地上ビークル〕として示されているが、ノード13802に関する後続の記述は、他の車両通信装置、たとえばドローンにも適用されうる。
いくつかの側面において、そのような変換が必要である場合、ノード13802は、図139に示されるように、それぞれの技術の完全なRX/TXチェーンを実装するように構成される(この例では、RAT1はDSRC/ITS-G5であり、RAT2はLTE C-V2Xである、またはその逆)。
RAT2の処理は、多くの場合、反復的であると期待される。たとえば、同様のプリアンブル・シンボル、パイロット・トーンなどが、典型的には、同じ仕方で挿入されるため、処理を単純化することが可能であってもよい。常に類似しているRAT2フレームの任意の部分は、前処理され、その対応する出力サンプル(典型的には、RFトランシーバ、たとえば図2の204のDACへの入力)はルックアップテーブルに格納され、該ルックアップテーブルは、ベースバンド・モデム(たとえば、図2の206)のローカルなメモリ・コンポーネントに格納されてもよい。実際に入力データの処理(典型的には、チャネル符号化などの動作)を必要とする部分が処理される。次いで、処理されたデータの結果は、その目的のために空のままにされている、あらかじめバッファされた(pre-buffered)フレームの諸部分に挿入される。図139のRAT1およびRAT2についての各ブロックA~Eは、それぞれのRATについての処理ブロックを表わしており、デジタル・ベースバンド・サンプルを生成し、アンテナに提供するアナログ無線周波数信号を生成するためのアナログおよびデジタルRFフロントエンド処理回路を含む、本明細書に記載される信号処理機能の任意のものを含みうる。該回路は、低雑音増幅器(LNA)、フィルタ、RF復調器(たとえば、RF IQ復調器)、およびアナログ‐デジタル変換器(ADC);電力増幅器(PA)、フィルタ、RF変調器(たとえば、RF IQ変調器)、およびデジタル‐アナログ変換器(DAC)などである。ブロックA~Eはまた、誤り検出、前方誤り訂正符号化/復号、チャネル符号化およびインターリーブ、チャネル変調/復調、物理チャネル・マッピング、電波測定および探索、周波数および時間同期、アンテナ・ダイバーシチ処理、電力制御および重み付け、レート・マッチング/デマッチング(rate matching/de-matching)、再送処理、干渉キャンセル、および他の任意の物理層処理機能のような、ベースバンド・モデム機能の処理コンポーネントを表わしていてもよい。RAT1およびRAT2についての各チェーンに5つの処理ブロックが示されているが、これは例示的な目的のためになされており、本明細書中の開示は、本明細書中に記載された信号処理に必要な任意の数の処理ユニットをカバーすることが理解される。
図140は、いくつかの側面における異なるRAT信号を処理するための例示的な装置内部構成14000を示す。内部構成140000は、要求される処理がRAT2のブロックCおよびDにおいてのみ行なわれ、残りの動作はすべて、常に同一である出力サンプルを導き、よって、前述のようなルックアップテーブルに格納されうることを想定している(たとえば、プリアンブル・シンボル、パイロット・トーンなど)。決定器14002は、どの入力(処理要素の結果またはルックアップテーブル14006の出力)を取るべきかを決定するために、マルチプレクサ14004を適切に管理する。
図141は、本開示のいくつかの側面における小セル通信構成を配備するための方法を記述するフローチャート14100を示す。
本方法は、ネットワークへのアクセスを提供するように構成された小セル・ネットワーク・アクセス・ノードを配備するステップ14102と;小セル・ネットワーク・アクセス・ノードと通信する複数のリモート無線ヘッド(RRH)を配備するステップであって、複数のRRHのそれぞれは、小セル・ネットワーク・アクセス・ノードとの、小セルのそれぞれの目標領域内の端末装置のためのインターフェースとして機能するように構成される、ステップ14104とを含んでいてもよい。
図142は、本開示のいくつかの側面における、第1の無線アクセス技術(RAT)信号を第2のRAT信号に変換するための方法を記述するフローチャート14200を示す。
本方法は、第1のRAT信号を受信するステップであって、前記第1のRAT信号は、変化しないシンボルおよび一意的なシンボルを含む、ステップ14202と;前記メモリから少なくとも一つの第2のRATシンボルを取り出すステップであって、前記メモリは、前記第1のRATの処理された変化しないシンボルに対応する第2のRATシンボルを含むルックアップテーブルを格納するように構成されたメモリである、ステップ14204と;前記第2のRATについての対応するシンボルを出力するために、前記第1のRAT信号の一意的なシンボルを処理するステップ14206と;取り出された少なくとも一つの第2のRATシンボルを前記出力された対応するシンボルと組み合わせて、前記第2のRAT信号を実現するステップ14208とを含んでいてもよい。
〈小セル補助UEの、フィールドでの較正〉
一般に、小セル局は、端末装置と通信するための高品位無線周波数(RF)コンポーネントを含む。さらに、小セルは、そのカバレッジ内に在圏する〔キャンプされる〕(camped)一つまたは複数の端末装置との良好なチャネル条件を検出するように構成されてもよい。端末装置は、その寿命にわたって、コンポーネントの経年効果を受けやすく、それがパフォーマンスの劣化につながる。たとえば、モデム・トランジスタの劣化は、スイッチング速度を低下させ、最終的には回路の故障を招く。モデム・トランジスタがより小さな幾何形状にスケールするにつれて、端末装置コンポーネントの自然の時効プロセスが加速し、パフォーマンスにさらに影響する。
モデム較正が装置の配備前に工場で行なわれるので、端末装置ハードウェアのフィールド内較正のための方法は存在しない。較正は装置の配備前に行なわれるので、これらの解決策は、モデム・ハードウェアに対するフィールド内での時効効果を考慮していない。
いくつかの側面において、較正機構は、端末装置モデム・ハードウェアの時効効果を緩和するために、端末装置のRFコンポーネントを試験するように小セルを構成する。機構は、一つまたは複数のモデムRFコンポーネントのオフセットを推定し、該オフセットをなくす/緩和するための是正ステップを提供することを含んでいてもよい。任意的に、この機構は、通信のための最良のリンクを選択するためのリンク選択アルゴリズムを実装するために、異なるコンポーネントについての時効のレベルを決定することを含んでいてもよい。結果として、端末装置ハードウェアの寿命が延びる可能性がある。
小セル局は、マクロセルと比較して、より少ない量を対象とするが、典型的には、ユーザーの素性がより一貫している(たとえば、オフィス環境における従業員)。このため、小セルは、マクロセルほど「ビジー」ではないことがあり、たとえば、小セルは、その端末装置に、カスタマイズされたサービスを提供するための時間的予算を有することがある。さらに、小セル局がユーザーにより近いという近接性のために、小セルは、高い信号対干渉+雑音比(SINR)で、増加した見通し線(Line-of-Sight、LoS)を提供し、これは、端末装置較正のために利用されうる。
小セルは、たとえば、システム情報ブロック(system information block、SIB)において較正情報をブロードキャストするように構成されうる。この情報は、(たとえば、SINR、端末装置の状態および/または位置/動き、小セルおよび/または端末装置からの負荷モニタリング情報等に依存して)較正モードへの切り換えをトリガーするためのパラメータを含んでいてもよく、特定の較正信号情報、たとえば、較正信号が送信される資源をさらに含んでいてもよい。セル固有および静的な較正(たとえば、小セルによるサポートされる較正モード)は、SIBを通じた伝送に好適でありうるが、端末装置仕様較正情報(たとえば、選択された較正モード、較正パラメータなど)は、RRC(再)構成(半静的な場合)または物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)からの下りリンク制御インジケータ(DCI)(動的な場合)によって端末装置に対して構成されてもよい。
いくつかの側面において、端末装置および/または小セルは、端末装置を較正するための適切なチャネル・シナリオを検出するように構成される。較正シナリオを検出するためのパラメータは、信号条件がある閾値を満たすこと(たとえば、所定の値を超える信号品質)、負荷モニタリングに基づいて小セルが「ビジー」でない時を判別すること、端末装置の位置決めおよび移動(たとえば、小セル局への近接、および/または、端末装置が移動しているか静止しているか)を判別することなどを含んでいてもよい。さらに、端末装置は、近接センサー、ジャイロスコープ、および加速度計のような埋め込みセンサーを使用して、端末装置が小セルとの理想的な見通し線を有するかどうかをさらに判定してもよい。たとえば、ジャイロスコープ・センサーを用いて、端末装置は、その位置および空間を決定し、アンテナが小セル局に対して良好に配置されていることを検証することができる。別の例では、近接センサーを用いて、端末装置は、通信を攪乱しうるポケットまたはジャケット内ではなく、最適な開かれた空間内に位置していることを評価することができる。
図143は、本開示のいくつかの側面におけるRRC状態遷移チャート14300を示す。RRC状態遷移チャート14300は、例示的な性質であり、よって、本説明の目的のために単純化されていることがありうることが理解される。
RRC_DIAGNOSTICS〔RRC診断〕モードとRRC_CALIBRATION〔RRC較正〕モードの2つのRRCモードが導入される。いくつかの側面において、これらの2つのモードは、本明細書に記載されるプロセスを実行する単一モードに統合されてもよい。
RRC_DIAGNOSTICSモードは、端末装置における診断チェックを実施する(たとえば、フィルタ形状、帯域外放射、キャリア周波数安定性などをチェックする)ために、一つまたは複数の端末装置に対して小セルによってトリガーされてもよい。RRC_DIAGNOSTICモードでは、小セルは、端末装置のRFユニットを試験し、RRC_CALIBRATIONモードに移行する必要があるかどうかを判断するための試験設備として使用される。RRC_CALIBRATIONモードでは、診断が不合格であった場合、端末装置のRFを較正するために、小セルが較正設備としてさらに使用されることができる。
ひとたび端末装置および/または小セルが適切な条件が満たされていると判断したら、端末装置はRRC_CONNECTED〔RRC接続〕モードからRRC_DIAGNOSTICSモードに切り換えるように設定されてもよい。そのような条件は、測定されたキー・パフォーマンス指標(KPI)からトリガーされてもよく、あるいはアプリケーション層がRRC_DIAGNOSTICSへの切り換えをトリガーしてもよい。端末装置の較正をトリガーするための他の条件は、タイマー(たとえば、以前の較正に対してある時間期間後に較正をトリガーするタイマー)の使用を含んでいてもよい。KPIは、端末装置RXまたは小セルRXによって推定された周波数オフセット誤差、端末装置RXまたは小セルRXによる誤差ベクトル絶対値(error vector magnitude、EVM)測定、端末装置下りリンクRXにおけるスパー(Spur)測定等を含んでいてもよい。
RRC_DIAGNOSTICでは、端末装置は自己診断試験を実行し、結果を小セルに報告してもよい。この報告は、診断検査結果の詳細な報告を含んでいてもよいし、あるいは単に較正が必要かどうかを示すものでもよい。それぞれの端末装置のコンポーネントがこの診断試験に失敗した場合(たとえば、KPIが品質閾値を下回った場合)、端末装置を較正するためにRRC_CALIBRATIONモードがトリガーされる。
図144は、いくつかの側面における端末装置(たとえば、UE)RX較正を示す、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート14400である。
RRC_DIAGNOSTICSモードで診断試験が不合格になると、RRC_CALIBRATIONへの切り換えがトリガーされる。端末装置受信(RX)較正のために、小セルは、一つまたは複数の較正参照信号を端末装置に送信する。これらの較正参照信号は、通常の動作における波形とは異なる波形、たとえば、単一トーン、デュアルトーン、デュアルキャリア等を有していてもよい。端末装置は、KPI要件閾値が満たされるまで、受信された較正信号についてのKPIのリアルタイム評価に基づいてRF RXパラメータを逐次反復的に調整するように構成されてもよい。RF RXパラメータは、アンテナ・チューナーのためのSパラメータ(たとえば、S11、S12、S22など)、LO周波数チューニング、アナログ利得値(これは、周波数帯域依存性および/または温度依存性であってもよい)などを含んでいてもよい。任意的に、端末装置は、UE要件に基づいて較正参照信号を修正するように小セルに要求するように構成されることもできる(たとえば、異なる周波数についての較正)。一つの較正信号がMSC 14400に示されているが、ほとんどの場合、最良のKPIを見つけるために、RFパラメータ調整の複数の逐次反復があるであろうことが理解される。較正が中断される場合(たとえば、移動性または環境変化のため)、RRC_IDLE〔RRCアイドル〕への切り換えがトリガーされうる(図143に示されるように)。例外を扱うために堅牢なプロトコルが実装され、たとえば、較正は、移動性/不良チャネル条件によって中断される。たとえば、較正プロセスが基準に合格するKPIをもって終了した後に、端末装置に対して証明書が発行され、その後、端末装置は、すべての更新されたRFパラメータをその不揮発性メモリに格納することを許容される。そうではなく、較正が中断されたことを示す例外が較正プロセスの途中で検出された場合(タイムアウトまたはハンドシェーク・プロトコルによって検出される)、端末装置は新しいRFパラメータを破棄することができ、RRC_IDLEに戻る。
RRC_CALIBRATIONモードでは、端末装置および/または小セルは、最大回数の較正を実行するように構成されてもよく、この数に達すると、端末装置は、無限ループで較正を実行するのを回避するために、RRC_IDLEモードに切り換えてもよい(図143に示されるように)。
端末装置Rx較正のいくつかの側面において、小セルは、複数の較正信号を端末装置に送信するように構成されてもよく、その結果、端末装置は、較正信号のそれぞれについてKPIを逐次反復的に評価し、それに応じてRF RXパラメータを調整してもよい。たとえば、小セルは、端末装置が、較正信号を逐次系列で送信するように構成され、それにより端末装置は、小セルが系列の第2の較正信号を送信する前に、第1の較正信号についてKPIを評価し、RF RXパラメータを調整することができる。さらに、ひとたび端末装置が、KPI閾値が満たされるようにそのRXパラメータを調整したら、端末装置は、RRC通常/アイドル・モードに戻る切り換えをトリガーするために、較正完了信号を小セルに送信するように構成されてもよい。
図145は、いくつかの側面における端末装置(たとえば、UE)TX較正を示す、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート(message sequence chart、MSC)14500である。
RRC_CALIBRATIONモードにおける端末装置送信(Tx)較正のために、端末装置は、一つまたは複数の較正参照信号を小セルに送信するように構成され、すると小セルは、受信した較正信号についてKPIメトリックを評価し、下りリンク(DL)を通じてKPIのフィードバックを端末装置に提供するように構成される。次いで、端末装置は、KPI閾値が満たされるまで、RF TXパラメータをそれに応じて逐次反復的に適応させる。調整可能なRF TXパラメータは、TX電力オフセット、TX DC-DC経路遅延(包絡追跡に使用される)、TX電力増幅器(PA)歪み測定(デジタル予歪に使用される)を含んでいてもよい。同様に、MSC 14400に関しては、一つの較正信号がMSC 14500に示されているが、ほとんどの場合、最良のKPIを達成するために、RF TXパラメータ調整の複数の逐次反復があるであろうことが理解される。また、RRC_CALIBRATIONモードでは、端末装置および/または小セルは、最大数の較正を実行するように構成されてもよく、この数に達すると、端末装置は、無限ループで較正を実行することを回避するために、RRC_IDLEモードに切り換えてもよい(図143に示されるように)。
ひとたび、較正についてのKPI閾値が満たされると、端末装置または小セルのいずれかが、較正プロセスを終了するように構成されうる。たとえば、端末装置側からは、KPI閾値を満たすKPIメトリックを有するDLを受信した際に、端末装置は、較正完了信号を小セルに送信するように構成されてもよく、それにより、較正を終了し、RRC_IDLEモード(またはRRC_CONNECTEDモード)に切り換える。
いくつかの側面では、端末装置Rxおよび/またはTx較正は、少なくとも2つの動作、すなわち、オフセット決定およびオフセット補正において実行されうる。あるいはまた、第3の動作が追加されてもよく、それにより3つの動作は:オフセット決定、誤動作しているソース・コンポーネントの決定、およびオフセット補正となる。オフセット決定は、較正参照信号のKPI(たとえば、発振器の時効による周波数シフトなど)の評価によって決定される。オフセット決定(または誤動作しているソース・コンポーネントの決定)は、たとえば、一つまたは複数の障害のあるハードウェア・コンポーネント(たとえば、劣化した低雑音増幅器、古い電力増幅器、過剰にドリフトした発振器、障害のある復号器など)を探してもよい。オフセット補正は、KPI閾値を満たすために、必要なパラメータを調整すること、たとえば、発振器の同調、劣化した電力増幅器を別の電力増幅器にルーティングし直すことなどによって実行される。
装置コンポーネントの時効効果の検出は、典型的には、装置の問題のある挙動を緩和するために使用されるが、この検出は、他の目的のためのオフセット決定動作においても利用されうる。
一例では、この検出は、枢要なコンポーネントの時効効果が大きすぎる場合、たとえば、発振器時効に起因する大きな周波数シフトの場合、他のコンポーネントへの損傷を回避するために、TX経路全体が(または、深刻な場合には、装置全体)がシャットダウンされてもよい。
別の例において、この検出は、枢要なコンポーネントの時効効果が大きすぎる場合、たとえば、発振器時効に起因する大きな周波数シフトの場合、使用される周波数帯域の選択が制限されうる。たとえば、近隣の安全上枢要なアプリケーションがある場合、決定された経年劣化しつつあるコンポーネントは、そのような安全上枢要な周波数帯域に直接隣接する周波数帯域で動作することは許されない。
別の例では、TX/RXチェーンの「他端」(たとえば、経年劣化しつつある装置によってTX機能が実行されている場合は目標RX、経年劣化しつつある装置によってRX機能が実行されている場合は目標TX)に対して、何らかの緩和を実施するよう要求がされてもよい。たとえば、発振器時効によるΔFの周波数シフトの場合、TX/RXチェーンについてのシフト効果を緩和するために、他端は、負のシフト-ΔFを適用するように求められてもよい。あるいはまた、前記効果の一部がTX/RXチェーンの「他端」によって扱われ、残りの部分が経年劣化しつつある装置によって扱われることがある。たとえば、発振器時効に起因するΔFの周波数シフトの場合、他端は、TX/RXチェーンについてのシフト効果を緩和するために負のシフト-ΔF/2を適用するように求められてもよく、残りのシフト-ΔF/2は、経年劣化しつつある装置自体によって行なれてもよい。
(たとえば、時効効果に起因する)誤作動しているソース・コンポーネントが判別された場合、そのコンポーネント交換してもよい。この交換は、以下の諸図面に示されるように、いくつかのオプションに従って実施することができる。
図146および図147は、いくつかの側面における、端末装置14600内の欠陥ソース・コンポーネントの例示的なソフトウェア再構成に基づく交換〔置き換え〕のための図を示す。
端末装置14600は、一つまたは複数のRATをサポートする当初コンポーネントを含んでいてもよく、たとえば、図146および図147には、RAT1、RAT2、RAT3の3つのRATが示されている。各RATをサポートするために、本明細書、たとえば、図2のRFトランシーバ204およびベースバンド・モデム206の記述に記載されるような、いくつかのRAT固有のコンポーネント(アナログおよび/またはデジタル)が含まれてもよい(たとえば、RAT1のために:RAT1A、RAT1B、…、RAT1E)。たとえば、これらのRAT固有のコンポーネントのそれぞれは、たとえば、巡回冗長検査(CRC)生成器/チェッカー、チャネル・エンコーダ/デコーダ、インターリーバー/デインタリーバー、コンステレーション・マッパー/デマッパー、変調器/復調器、暗号化/復号ユニット、MIMOプロセッサなどであってもよい。
再構成可能なコントローラ14602は、障害コンポーネントを識別するために、RRC_DIAGNOSTICおよび/またはRRC_CALIBRATIONモードで実行される試験から、診断および/または較正データを受信するように構成されてもよい。たとえば、RAT1がRRC_DIAGNOSTICSモードで診断試験に失敗し、RRC_CALIBRATIONモードでのその後の較正が、端末装置TX/RXパラメータ調整を実行した後にRAT1Bが障害コンポーネントであることを識別する場合、たとえば、注入された位相ノイズが大きすぎる、経年劣化しつつある発振器による周波数シフトがある、メモリ・アクセス問題がある、電力増幅が不十分/劣化している、などがある。
障害コンポーネント、たとえば、図147のRAT1Bを識別すると、再構成コントローラ14602は、それぞれ、入力および出力を共有計算メモリ資源モジュール14604にルーティングし直すことを介して、諸コンポーネントの機能性を置き換えるように構成されてもよい。この点に関し、本開示の主要な特徴は、図中に円として示されている特定の諸コンポーネントの入力/出力、たとえば「バイパス点」を適正に定義することである。バイパス点は、特定の動作、たとえば高速フーリエ変換(FFT)、ターボエンコーダ、デコーダ、インターリーバー、MIMOエンコーダ/デコーダなどを実行する特定のコンポーネントの入出力に位置されてもよい。共有計算メモリ資源モジュール14604は、FPGA、DSP、または他のコンポーネントを含んでいてもよく、それらの一部は、初期には不使用であってもよいが、時間の経過とともに、更新または新機能を実装するためにアクティブ化されてもよい。設備の寿命にわたって、再構成コントローラ14602は、当該コンポーネントの入力/出力を共有計算メモリ資源モジュール14604にルーティングし直すことによって、識別された障害RATコンポーネントを、再構成可能な計算資源上にインストールされたソフトウェア・ブロックで置き換えてもよい。
図148は、いくつかの側面における端末装置14802内の欠陥ソース・コンポーネントのハードウェア置換を例解する例示的な図14800を示す。
端末装置、たとえば、UEまたは任意の他の装置は、プラグイン・スロットを含み、そこに挿入できるプラグイン・カード14804が、誤作動するコンポーネントを置き換えるために使用されうる新しい計算資源14806(たとえば、メモリまたは処理)および/またはRF資源14808を提供する。次いで、機能のそのような置換は、図147および図148に示されるSW再構成事例と同様に行なわれる。違いは、新しいコンポーネントが、必ずしも共有計算メモリ資源モジュール14604にロードされたソフトウェア・コードとして実行されるのではなく、プラグイン・カード14804によって実際のハードウェア・コンポーネント(新しい発振器、新しいフィルタなど)が提供され、図149に示されるように、老化コンポーネントを置き換えるということである。再構成可能コントローラ14602は、図147および図148に関して上述したように機能する。
いくつかの側面において、図147~図149に示される側面の組み合わせが達成されてもよい。プラグイン・カード14804は、ソフトウェア・コードの実行のための追加的な計算/メモリ資源を提供する。次いで、プラグイン・カードを通じて利用可能になったこれらの新しい資源上で、前述のプロセスが実行される。
いくつかの側面では、無線リンク制御(radio link control、RLC)メッセージの通信は、種々のRATハードウェア・オプション、たとえば、図146~図147および図149に示されるRAT1、RAT2、またはRAT3の時効に基づいて選択されうる。異なるRATハードウェアについての較正段階で得られたKPIが記憶されてもよく、異なる信号を扱うときにどのオプションを選択するかを決定する際に、考慮されてもよい。たとえば、V2X通信では、端末装置は、サイドリンク通信、V2X通信などの間で選択しうる。RATリンク選択肢のうちのいくつかの時効に基づく性能劣化に依存して、端末装置は可能な限り最良のRAT選択肢を選択するように構成される。たとえば、DSRCサイドリンク・ハードウェアが経年劣化により劣化した場合、端末装置は、代わりに、通信を送信するためにLTE C-V2XサイドリンクまたはV2I/V2Nを選択するように構成される。
異なるRATハードウェアの時効レベル〔経年劣化レベル〕は、それぞれのKPIに基づいて複数のレベルの一つに分類されてもよい。これらのレベルは、次のうちの一つまたは複数を含んでいてもよい:低時効(たとえば、使用に適している)、中程度の時効(たとえば、特により優先度の高い安全機能について、他のRATハードウェア・オプションを試みる)、高度な時効(たとえば、非安全機能に限定されてもよい)、および深刻な時効(たとえば、使用に適さない)。よって、端末装置は、通信を送信するための最も適切なオプションを選択するために、異なるRATコンポーネントの時効レベルを考慮に入れるプロセスを実施するために、メモリから取り出され、プロセッサによって実行可能なプログラマブル命令を含むリンク選択アルゴリズムを備えるように構成されてもよい。
いくつかの側面では、小セルは、ネットワークと一緒に(たとえば、マクロセルを介して)、小セルが信頼性があり、本開示の端末装置較正機構を実行するために適正に機能していることを検証するように構成されてもよい。小セルは、マクロセルとともに試験機構をトリガーするように構成されてもよく、マクロセルは、その較正信号処理コンポーネントが適正に機能していることを確実にするために、小セルを試験する。この試験は、(たとえば、以前の試験に関する)タイマーに基づいて、または小セルが実行した端末装置較正手順の量に基づいてトリガーされてもよい。この試験は、端末装置と小セルとの間で上述したものと同様のもの(たとえば、小セルとマクロセルとの間の逐次反復的な試験プロセス)であってもよく、ひとたび小セルが試験プロセスに合格すると、小セルは、較正を実行することを承認されたことを、端末装置と通信するための証明(certification)を受け取ることができる。小セルは、その較正能力を近傍の端末装置にブロードキャストするように構成されてもよい。いくつかの側面において、ある種の小セルは、ある種のタイプの較正(たとえば、特定のRAT周波数についての較正)を実行し、自分が実行するよう構成され、認証されている(authenticated)較正を端末装置にブロードキャストすることを認可され(authorized)てもよい。
図150は、いくつかの側面において、通信装置を較正するための方法を記述するフローチャート15000を示す。
本方法は、RRC診断モードへの移行をトリガーするステップであって、RRC診断モードは、通信装置の一つまたは複数の信号処理コンポーネントの状態を判別することを含む、ステップ15002と;状態が評価基準に合格するか失格するか判定するステップ15004と;状態が評価基準に失格したときにRRC較正モードに切り換えるステップであって、RRC較正モードは、当該通信装置とネットワーク・アクセス・ノードとの間で一つまたは複数の較正信号を通信することを含む、ステップ15006を含む。
図151は、いくつかの側面における、通信装置のコンポーネントを置き換えることを記述する例示的なフローチャート15100を示す。
この方法は:本開示(たとえば、図143および図150)に記載されるプロセスに従ってコンポーネントが欠陥であると識別するステップ15102と;通信装置のソフトウェア再構成可能な資源に一つまたは複数の置換コンポーネントをロードするステップ15104と;識別されたコンポーネントの入力をソフトウェア再構成可能な資源に、ソフトウェア再構成可能な資源の出力を識別されたコンポーネント出力の宛先に再ルーティングし、それにより、ソフトウェア再構成可能な資源の前記一つまたは複数の置換コンポーネントが、識別されたコンポーネントの機能を置き換えるようにするステップ15106とを含んでいてもよい。
図152は、いくつかの側面における、メッセージを送信するためのRATリンクを選択する方法(すなわち、リンク選択アルゴリズム)を記述する例示的なフローチャート15200を示す。通信装置は、複数のRATリンクをサポートしてもよく、たとえば、いくつかのRATプロトコル、たとえば、LTE、CDMA、WiFi等に従って通信することができる。
この方法は、通信装置の複数のRATリンクのそれぞれの状態を判別するステップ15202と;複数のRATリンクの判別された状態をランク付けするステップ15204と;ランク付けに基づいてメッセージを通信するためのRATリンクを選択するステップ15206とを含んでいてもよい。複数のRATリンクのそれぞれの状態は、KPIに基づいて決定されてもよく、複数のRATリンクのランク付けは、たとえば、RATリンクのそれぞれの状態に基づいて複数のRATリンクをランク付けすることを含んでいてもよい。
〈小セル内の特定ユーザーのためのカスタマイズされたサービス/電波資源最適化〉
小セルは、典型的には、日課となった時間に小セルに在圏するある数のユーザー、たとえば、勤務時間中の事務所内の従業員、勤務後の居住ビルの居住者等を有する。これらのユーザーは、定期的に小セルからの資源を使用することがあり、場合によっては、小セルは、これらのユーザーに、要求される必要な資源を提供するように構成されていないことがある。本開示のいくつかの側面において、小セルは、カスタマイズされたサービスおよび/または無線資源〔電波資源〕を提供するために、ユーザーまたはユーザー・グループの使用パターンを考慮に入れるように構成される。
本明細書の開示に基づいて構成されていないものを含め、従来の小セルは、すべてのユーザーに均等にサービスし、小セルの構成は、瞬間的な負荷測定に基づいている。典型的には、ユーザーまたはユーザー・グループの挙動に関する過去の観察は考慮されない。しかしながら、本開示のいくつかの側面によれば、特定のユーザーおよび/またはユーザー・グループの挙動および典型的な要件に関する知識は、効率、電力消費等の点で、小セルの構成を実質的にサポートしうる。従来の小セルは、この知識を利用しないので、それらの最終的な構成は、典型的には、それほど効率的ではない。
本開示のいくつかの側面において、より良いユーザー体験を提供するために、通常の(regular)(以下の説明では、ユーザーおよび/または装置を記述するために使用される場合の通常とは、日常的な、または一貫した、を意味する)小セル・ユーザーが識別され、カスタマイズされたサービスおよび/または無線資源を提供される。小セルは、ユーザー基準に基づいてこれらのユーザーを識別し、識別されたユーザーに、取得されたユーザー履歴情報に基づいて適切な資源、リンク適応、および/またはカスタマイズされたサービスを提供するように構成される。これは、小セルがユーザーのサブセットを識別し、ユーザー活動に基づいてこれらのサービスを動的に提供するように構成されることを含みうる。さらに、識別されたユーザーは、より良いユーザー体験を提供するために、小セル無線資源を事前に予約してもよい。通常ユーザーを識別し、該ユーザーらの過去の挙動を使用することによって、小セルは、最適な資源割り当て、リンク適応、および/またはカスタマイズされたサービスを提供することができる。
小セルは、識別された通常の端末装置のための、より信頼性の高い資源スケジューリング、リンク適応、および/またはカスタマイズされたサービスを提供するために、端末装置の挙動を学習するように構成される。端末装置が小セルに取り付けられる(attach)と、小セルは、ネットワーク(たとえば、RRC接続、RACH手順、NAS取り付けなど)を用いて端末装置を登録し、小セルは、さらに、ユーザー基準に基づいて、端末装置を「通常」として識別するように構成される。小セルが、小セル上に在圏するそれぞれの端末装置の日常的なパターンを観察した場合、小セルは、それぞれの端末装置を通常の端末装置として識別してもよい。これは、端末装置が小セルに在圏した開始時刻、終了時刻、持続時間等を含み識別する時間情報を含んでいてもよく、さらに、端末装置による資源使用のパターンを含む使用情報を含みうる。この観察された挙動を用いて、小セルは、通常の端末装置を、これらの端末装置に最適化された資源スケジューリングを提供するために、識別することができる。
ユーザーの分類は、ユーザーごと、またはユーザー・グループごとになされてもよい。
ユーザーごとになされる分類については、分類は、小セル自身によって、またはユーザーによって(たとえば、端末装置を介して)決定されうる。ユーザーによって決定される場合、ユーザーは、あらかじめ定義されたユーザー・カテゴリーの集合の中からある「ユーザー・カテゴリー」を選択してもよく、またはユーザーは、新しいカテゴリーを定義してもよい。そのようなユーザー・カテゴリーは、たとえば次のようなものであってもよい:a)低いレイテンシーを要求するユーザー、b)高いデータレートを要求するユーザー、c)伝送制御プロトコル(TCP)トラフィックを要求するユーザー、d)ユーザー・データグラム・プロトコル(UDP)トラフィックを要求するユーザー、e)実質的に媒体を占有するユーザー、f)散発的にのみ媒体を占有するユーザー、g)典型的には、ビデオ・サービスを使用するユーザー、h)インターネット・ウェブページを訪問するユーザー、i)プロフェッショナル・ユーザーであるユーザー、j)プライベート・ユーザーであるユーザー、k)(宣伝などをするための)商業的価値が低いユーザー、l)中程度の商業的価値があるユーザー、m)高い商業的価値があるユーザー。これらのカテゴリーは、ユーザー決定に依存して組み合わされてもよい。上記のリストは、網羅的な性質ではなく、可能なユーザー・カテゴリーの広範な範囲を例解することを意図していることが理解される。
ユーザーによって選択された一つまたは複数のカテゴリーに依存して、小セルはその動作を対応して適応させる。ユーザーが新規のユーザー・カテゴリーを自身で定義する場合、そのようなカテゴリーは、ピーク・データレート要件、平均データレート要件、ピーク・レイテンシー要件、平均レイテンシー要件、ユーザーが媒体にアクセスする頻度などのオプションを含んでいてもよい。
分類が小セルによって行なわれる場合、小セルは、ピーク・データレート要件、平均データレート要件、ピーク・レイテンシー要件、平均レイテンシー要件、ユーザーが媒体にアクセスする頻度などの典型的なユーザー挙動を観察し、観察結果をメモリ、たとえばローカル・メモリ、クラウドなどに記憶する。これらの観察に依存して、小セルは、上記にリストされたカテゴリーの一つまたは複数、またはローエンド・ユーザー(たとえば、最小限の資源が必要とされる)、中程度のユーザー、ハイエンド・ユーザー(たとえば、資源ヘビーなユーザー)などの他のカテゴリーのようなユーザー・カテゴリーを目標ユーザーに割り当てる。ひとたびこのカテゴリー割り当てが行なわれると、該割り当ては任意的にユーザーに提供されることができる。ユーザーは、カテゴリーを活用する、カテゴリーの変更を要求する、カテゴリーを受け入れる、カテゴリーを拒否する、および新たな評価を要求することができる。カテゴリー割り当ては、ユーザーが新しいまたは異なる小セル(または他のネットワーク要素)を使用している間に、ユーザーのための(先験的な)最適構成を確実にするために、(小セルおよび/またはユーザーによって)他の小セルおよび/または他のネットワーク要素と共有されてもよい。いくつかの側面において、このカテゴリーは、たとえば、追跡されたユーザーの動きに基づいて、そのユーザーが新しい小セルに到着することを予期して、新しいまたは異なる小セル(または他のネットワーク要素)に通信されうる。よって、小セルは、ユーザー情報を共有するようにさらに構成されうる諸小セルのネットワークに関係することができ、その結果、ある小セルの識別された通常ユーザーについての情報が、そのユーザーとの自分自身の通信を支配するために、別の小セルと共有されてもよい。
分類がユーザーごとに行なわれる場合、まず、目標ユーザーが特徴付けされる(たとえば、ユーザーごとの分類のための上述した分類アプローチに従って)。次いで、小セルは、ユーザーが当てはまりうる一つまたは複数の(あらかじめ定義されているかまたは新たに定義される)ユーザー・グループ・クラスを、たとえばその識別されたユーザー・カテゴリーに基づいて、識別することができる。次いで、ユーザーはこのグループに割り当てられ、小セルは、適切なネットワーク変更を実装する、および/またはネットワーク戦略(たとえば資源割り当て、たとえば、より高いまたはより低い帯域幅、メディアアクセラレータなど)が、ユーザー・レベルではなくユーザー・グループ・レベルで実行されてもよい。ひとたびこのユーザー・グループ割り当てがなされると、該割り当ては任意的に、各ユーザーに提供されることができる。ユーザーは、割り当てを活用する、割り当ての変更を要求する、割り当てを受け入れる、割り当てを拒否する、および新たな評価を要求するなどしうる。割り当ては、ユーザーが新しいまたは異なる小セル(または他のネットワーク要素)を使用している間、またはユーザーが上述のように新しいまたは異なる小セル(または他のネットワーク要素)に到達する前に、ユーザーについての(先験的な)最適構成を確実にするために、(小セルおよび/またはユーザーによって)他の小セルおよび/または他のネットワーク要素と共有されてもよい。
識別された通常ユーザーのために小セルによって遵守される基準に基づいて、小セルは、使用特性を予測し、それに応じて資源を割り当て、および/またはリンク適応を設定することができてもよい。ユーザーの端末装置が最初に小セルに取り付けられたとき、小セルは、過去のセッションから導出された情報を使用して端末装置と通信することができる。小セルは、リアルタイムのリンク適応ではなく、その通常の識別された端末装置(ユーザー)の一または複数についての履歴情報に基づいて、半静的なリンク適応を提供してもよい。たとえば、オフィス場面において、ユーザーは、その時間の大半を特定の位置(特定のオフィス)で過ごすことがあり、小セルは、ユーザーの端末装置との間で信号を送受信するために、ユーザーがその特定の位置にいた時から、過去のリンク適応パラメータ(変調、符号化、他の信号およびプロトコル・パラメータ)を使用することができる。
いくつかの側面では、小セルは、セッション中の特定のユーザーおよび/またはユーザー・グループについて要件を遵守するように構成される。ユーザー/ユーザー・グループ・ネットワーク要件についての最適な構成が決定され、データベースに記憶される。データベースは、次のような情報要素を含んでいてもよい:
++++++++++++++++++++++++++++
+ ユーザー/ユーザー・グループID+構成要件/選好 +
++++++++++++++++++++++++++++
よって、その小セル(または代替的に、(共有)データベースへのアクセスをもつ別の小セル)上のユーザー/ユーザー・グループの次のセッションにおいて、データベース情報が検索され、先に決定された最適構成がすぐに適用されうる。時間の経過とともに、ユーザー/ユーザー・グループ挙動は変化することがあり、その時点で、ユーザー/ユーザー・グループは、異なるユーザー/ユーザー・グループ・カテゴリーに再分類され、および/または現在のカテゴリーについての構成の選好/要件は、データベース内で修正および更新されうる。
データベースへのアクセスは、他の小セルおよび他のネットワーク要素に認可されてもよい。この認可は、(データベースにアクセスする小セルによる要求の際に、またはたとえば小セルまたは他のネットワーク要素にデータベースにアクセスするよう指示することによってユーザーによって発されたトリガーによって)認可された小セルによって、またはユーザー自身によって認可を受け取るサードパーティーによって行なわれてもよい。
図153は、いくつかの側面における、対応する小セル・ネットワーク15350との、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート(MSC)15300を示す。
MSC 15300では、一つまたは複数の端末装置が、小セルに取り付けられ(attach)、登録される。小セルは、ユーザー基準に基づいて、たとえば小セル上での過去のユーザー挙動およびセッションに基づいて、端末装置を通常ユーザーとして識別するように構成される。ユーザー基準によれば、小セルは、端末装置の使用特性を決定することができ、かつ、資源、サービス、および/またはリンク適応を、端末装置の過去の使用特性に基づいて割り当てる。これは、たとえば、端末装置を識別し、そのユーザー・カテゴリーおよび該カテゴリーの動作特性(たとえば、帯域幅、使用レート(usage rates)、レイテンシー要件など)をデータベースから取り出すこと(または、同様に、ユーザー・グループを識別し、ユーザー・グループ・カテゴリーを取り出すこと)を含みうる。
いくつかの側面において、小セルは、非通常ユーザー(たとえば、15350における白い端末装置)よりも通常ユーザーへの資源の割り当てを優先しうるが、それでも非通常ユーザーに資源を割り当てうる、端末装置優先度決定器を備えるように構成されてもよい。このようにして、通常ユーザーに対して資源の割り当てを優先し、および/またはカスタマイズされたサービスを提供しながら、小セルは、依然として、無線プロトコル標準を満たすために小セルに取り付けられる非通常ユーザーのための資源を提供するように構成される。
たとえば、小セル・ネットワーク15350では、黒い端末装置のそれぞれは、小セルによって通常ユーザーとして識別されうる。よって、小セルは、上述したように、端末装置のユーザー・カテゴリーのそれぞれをそのデータベースから取り出し、端末装置のそれぞれにそのユーザー・カテゴリーに対応する資源を提供するように構成されてもよい。たとえば、下りリンクについては、前のセッションからの端末装置フィードバックに基づいて、小セルは、端末装置資源使用特性を学習し、それに応じてスケジューリング・ポリシーを設定するように構成され、たとえば、より多くのデータを消費する識別された通常の端末装置に対して、より長い下りリンク期間を設定する。上りリンクでは、たとえば、小セルは、より高い上りリンク・スループットを提供する仕方で、端末装置がその電力制御を管理するよう、端末装置に関するスケジュールを設定してもよい。
別の側面では、小セルは、黒い端末装置を特定のユーザー・グループ・カテゴリーに関連するものとして集合的に識別してもよく、よって、小セルは、データベースからそのユーザー・グループ・カテゴリーから検索された情報に従って、そのユーザー・グループ内のユーザーに資源を割り当てるように構成されてもよい。小セルは、一つまたは複数の端末装置を通常の端末装置として識別し、それらの挙動を観察して、反復的なタスクの実行を認識し、これらのタスクのためのアクセラレータの動的なプロビジョニングを実装するように構成される。たとえば、小セルが写真をアップロードしている端末装置のグループを識別する場合、小セルは、この動作のために調整された一つまたは複数のメディアアクセラレータを割り当てるように構成される。小セルは、識別された反復的なタスクについての計算パターンを識別し、将来の使用のために計算および/または出力をキャッシュする。小セルは、これらの反復タスクを識別し、専用のアクセラレータタスクのための必要な資源を提供するように構成コア(たとえば、FPGAなど)を提供するよう構成される。さらに、小セルは、優先度スキームに基づいて資源を割り当てるように構成されてもよい。この優先度スキームは、最初に設定されてもよいが、小セルは、その識別された通常ユーザーの資源使用に基づいて優先度スキームを適応させるように構成されてもよい。たとえば、小セルは、オフィス場面において音楽ストリーミングよりもテレビ会議のための資源の割り当てを優先するように構成されてもよい。
これらのタスクを達成するために、小セルは、メモリ資源、DSP資源、FPGA資源、および/または他の処理資源のような「予備」計算資源を提供されてもよい。さらに、これらの資源は、リモートで(たとえば、クラウドにおいて)、近隣の小セルにおいて(たとえば、資源の共有を通じて)、またはユーザー端末装置において利用可能であってもよい。小セルがその通常ユーザーの挙動を観察すると、小セルは、その通常ユーザーに合わせてより調整されたサービスを提供するために、これらの計算資源を使用するように構成されうる。図154および図155は、この原理のための例示的な図を提供する。図154および図155は、本説明の目的のために必要な小セル要素のみを含んでいてもよいことが理解される。
最初に、小セル15400は、予備/共有の計算/メモリ資源15404を備えて構成され、この資源は、RAT1、RAT2、およびRAT3として示される当初の送信/受信チェーンによって未使用であることがある。各チェーンは、5つの(A~Eの)アナログ/デジタル処理コンポーネントをもつように示されている。これらのアナログ/デジタル処理コンポーネントのそれぞれは、たとえば、デジタル・ベースバンド・サンプルを生成し、アンテナに提供するアナログ無線周波数信号を生成するためのアナログおよびデジタルRFフロントエンド処理回路を含む、本明細書に記載の信号処理機能の任意のものを含む、RAT固有のタスクを実行するように構成されてもよく、該回路はたとえば、低雑音増幅器(LNA)、フィルタ、RF復調器(たとえば、RF IQ復調器)、およびアナログ‐デジタル変換器(ADC);電力増幅器(PA)、フィルタ、RF変調器(たとえば、RF IQ変調器)、およびデジタル‐アナログ変換器(DAC)である。ブロックA~Eはまた、誤り検出、前方誤り訂正符号化/復号、チャネル符号化およびインターリーブ、チャネル変調/復調、物理チャネル・マッピング、電波測定および探索、周波数および時間同期、アンテナ・ダイバーシチ処理、電力制御および重み付け、レート・マッチング/デマッチング、再送処理、干渉キャンセル、および他の任意の物理層処理機能のような、ベースバンド・モデム機能のための処理コンポーネントをも表わしうる。RAT1~3についての各チェーンには5つの処理ブロックが示されているが、これは例示的な目的のためになされており、本明細書における開示は、信号処理に必要な任意の数の処理ユニットをカバーすることが理解される。
小セルは、再構成コントローラ15402を含み、これは、通常ユーザーをそれぞれのユーザー/ユーザー・グループ・カテゴリーに識別し、ユーザー/ユーザー・グループ・カテゴリーについての必要な要件に基づいて資源を提供するように構成される。特定の要件が識別されると、再構成コントローラ15402は、予備/共有の計算/メモリ資源15404を使用して、特定の要件をサポートするための新しい機能を導入するように構成される。たとえば、描画15500において、再構成コントローラ15402は、RAT1の処理ブロックAおよびBの間にアクセラレータ15502が必要であることを識別し、予備/共有の計算/メモリ資源15404から利用可能な処理コア(たとえば、FPGA、DSPなど)を構成し、それに応じて、この機能を提供する。
あるいはまた、15550に示されるように、再構成コントローラ15402は、コンポーネント15552、たとえば、時代遅れの/故障したアクセラレータを、新しいアクセラレータ15554で完全に置き換えるように構成されてもよい。再構成コントローラ15402は、予備/共有の計算/メモリ資源15404からの利用可能な処理コア(たとえば、FPGA)を構成して、置換アクセラレータ15554を提供し、故障コンポーネント15552の入力および出力を(黒丸によって示されるバイパスポイントを使って)しかるべく置換コンポーネント15554にルーティングし直す。
いくつかの側面において、小セルは、通常のユーザーが、あらかじめ小セルから資源を予約または要求することができるように構成される。たとえば、通常ユーザーは、小セルからのビデオ資源を使用することを望むことがあり、小セルは、予約または要求の時点で資源およびリンク適応が事前に設定されうるので、リアルタイムの適応を回避するために、端末装置のための適切な資源を割り当てるように構成されうる。
いくつかの側面において、小セルは、ニューラル・ネットワークとして構成されてもよく、該小セルが頻繁にサービスを提供する識別されたユーザーに最も良く役立つようにその資源を適応させてもよい。たとえば、小セルは、特定のスケジュールにおいて割り振られる資源を出力するために、識別された通常ユーザー、それらのユーザーの資源の使用、時間情報などを入力として取るように構成されてもよい。
いくつかの側面において、通常ユーザーの識別された位置に基づいて、小セルは、そのブロードキャスト・モードを修正するように構成されてもよい。たとえば、小セルは、データをグループにブロードキャストするために、近接して位置する通常ユーザーのグループからの情報をプールするように構成されてもよい。
諸小セルのネットワークについては、各小セルは、特定のサービス特有に調整されてもよく(たとえば、ビデオ会議のための一つの小セル、音楽ストリーミングのための別の小セル、音声トラフィックのための別の小セルなど)、必要なサービスを提供するように構成された適切な小セルに、識別されたユーザーを差し向けるように構成されてもよい。それぞれの特化された小セルは、エア資源の割り当ておよび伝送パラメータを最適化することができる。たとえば、高スループット用に特化された小セルは、識別されたユーザーに完全な帯域幅を割り当てることができ、よって、高スループットを可能にし、また、他のユーザーが並列にサービスを受けないよう、インターフェースを減少させる。また、TCP highのような確認応答パケットのために資源を事前割り当てすることもできる(TCPは、TCP ACKの遅延または破棄に敏感)。別の例では、ボイスオーバーIP通話のために特化された小さなセルは、事前予約された定期的資源を有することができる。小セルは、小セルに接続されているすべてのユーザーについて、半永続的スケジューリング(semi-persistent scheduling、SPS)を構成する。これにより、制御信号伝達が最小まで減らされるので(新しい端末装置送信ごとのスケジューリング要求が不要)、無線資源のより良い利用が可能になる。これはまた、小セルの無線スケジューラからの処理を単純化し、必要なハードウェアのより良い寸法を可能にする。
諸小セルのネットワークは、さらに、ユーザー情報を共有するように構成されてもよい。それにより、ある小セルの識別された通常ユーザーについての情報が、それ自身のユーザーとの通信を支配するために別の小セルと共有されうる。
図156は、いくつかの側面における、複数の特化された小セルを有する、例示的な小セル・ネットワーク15600を示す。
小セル・ネットワークは、マスター・セル15602を含み、該マスター・セルは、他にもある役割(たとえば、該マスター・セルに在圏しているユーザーに基本的なカバレッジを提供すること)の中でも、特化された小セルの協調を受け持ってもよい。マスター・セル15602は、15600に示されるように、より大きなカバレッジを提供してもよく、端末装置を、該端末装置の必要に応じて、特化された小セルにリダイレクトしてもよい。
15600には、音声サービス用の専用の小セル15612~15616と、高データ・スループット用の専用の小セル15622~15624という2つのタイプの専用の特化した小セルが示されている。他のタイプの専用の小セル、たとえば特定のメディア・タイプのための専用の小セルなどが実装されてもよいことが理解される。音声サービスのための専用の小セル15612~15616は、音声データに特有の無線資源スケジューリングを最適化するように構成されてもよく、一方、高データ・スループットのための専用の小セル15622~15624は、高データ・スループットのためのスケジューリングを最適化するように構成されてもよい(たとえば、向上した帯域幅、より多くの送信時間区間(transmission time interval、TTI))。
よって、マスター・セル15602は、ユーザーからの要求を識別し、要求が送信されるそれぞれの小セルを識別するように構成されたコントローラを備えて構成されてもよい。
図157は、いくつかの側面における、小セル・ネットワークの信号伝達のための例示的なMSC 15700を示す。
端末装置がマスター・セルにたとえばサービスXについてのサービス要求を送信する際、マスター・セルは、要求が、マスター・セルがサービスできない可能性のある高いデータ・スループット要件を同定していることを識別する。よって、マスター・セルは、このタイプの要求のための専用セルを識別し、端末装置を適切な専用セルにリダイレクトする。端末装置は、サービスXについてのサービス要求を専用セルにリダイレクトし、それがセッションを開始する。専用セルは、高スループットのために最適化された資源スケジューリングを提供するように構成されてもよく、たとえば、一つまたは複数の伝送時間区間(TTI)について、一つの端末装置のためのフルバンド幅を予約することができる。
図158は、いくつかの側面における、ネットワーク・アクセス・ノードがユーザーと対話するための方法を記述するフローチャート15800を示す。
この方法は、ユーザー基準に基づいて一または複数の通常ユーザーを識別するステップ15802と;識別された一または複数の通常ユーザーの使用特性を判断するステップ15804と;使用特性に基づいて、ネットワーク・アクセス・ノードの資源を割り当てる、特定のサービスを提供する、またはリンク適応を実行するステップ15806とを含んでいてもよい。
図159は、いくつかの側面における、マスター・ネットワーク・アクセス・ノードおよび一つまたは複数の専用ネットワーク・アクセス・ノードを含む、ネットワーク・アクセス・ノード構成の管理を記述するフローチャート15900を示す。
この方法は、マスター・ネットワーク・アクセス・ノードにおいて、端末装置からサービス要求を受信するステップ15902と;マスター・ネットワーク・アクセス・ノードにおいて、要求サービスを提供するように構成された一つまたは複数の専用ネットワーク・アクセス・ノードからのそれぞれの専用ネットワーク・アクセスを識別するステップ15904と;端末装置をそれぞれの専用ネットワーク・アクセス・ノードにリダイレクトするステップ15906とを含んでいてもよい。いくつかの側面において、マスター・ネットワーク・アクセス・ノードは、専用ネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれが、配置に参加するために、自分が最適化されているサービスを報告することを要求することができる。あるいはまた、専用ネットワーク・アクセス・ノードは、これを配備時に自動的に報告してもよい。いずれにしても、マスター・ネットワーク・アクセス・ノードは、専用のネットワーク・アクセス・ノードとそれぞれの機能とをもつデータベースを備えて構成される。
〈ソフトウェア再構成を通じた小セルのカスタマイズ〉
モバイル装置は、App Storeからアプリ(Apps)を通じてパーソナライズできる。しかしながら、小セルはこれまでパーソナライズできなかった。小セルは、しばしば、(たとえば、オフィス、住居、車両などにおける)個人エンティティによって所有および/または操作されるので、これらの小セルをそうした人々の使用に特異的にパーソナライズすることが有益でありうる。
いくつかの側面において、小セル再構成のための2つの異なるタイプのアプリが提供される:i)ビデオゲーム、ツールなどを提供する非無線アプリ(Androidアプリなど)、およびii)無線機能の変更を導入する無線アプリ、たとえば新規の無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)の導入、同じコンポーネントのソフトウェア・バージョンを通じたコンポーネントの置換(たとえば、通信コンポーネントの脆弱性を解決するため)。
製造業者は、i)SW更新を通じて、またはii)SW更新と組み合わせたHW変更を通じて提供されうる、需要に応じた更新または修正を提案することがある。小セル・ユーザーに提供される方法は、所与のタイプの設備に適用される基本的な更新(たとえば、メーカーによる更新)でありうる。そのような更新の利用可能性は、予期しがたいことがあり、小セルのユーザーのニーズに基づくものではないことがある。
本開示のいくつかの側面において、小セル・ユーザーのニーズに合わせて小セルの特徴を調整することが達成される。よって、小セルは、このようにして、リアルタイムでユーザーの特定のニーズに適合させることができる。小セルは、ユーザーが自分のニーズに固有に資源をカスタマイズできるようにするため、ソフトウェア再構成可能な資源が装備される。ユーザーは、ソフトウェア・コンポーネント(たとえば、アプリ)を選択することができ、選択されたソフトウェア・コンポーネントは次いで、アップロードされ、小セルまたは小セルのネットワークにインストールされる。そのようなアプリは、単一の、複数の、またはすべてのISO層、たとえばアプリケーション層動作および/またはより下位の無線層上で、サードパーティーによって(たとえば、App storeを介して)提供されるソフトウェア再構成コンポーネントのために機能を提供することができる。
図160は、いくつかの側面における、単一の端末装置を構成し直すこと16002を、小セルを構成し直すこと16004と比較した差異をハイライトする図を示す。
単一の端末装置16002については、典型的には、自身のニーズに応じて自身の端末装置を構成するただ一人のユーザーがいる。たとえば「1対1」関係がある。
小セル16004については、典型的には、典型的には異なる(場合によっては、反対の)関心を有する複数のユーザーにサービスを提供する一つの小セルが存在する。よって、小セル構成は、典型的には、より適切な可能な仕方で、すべての接続されたユーザーの利益に役立つトレードオフである。理論的には、無制限の数の再構成資源が利用可能であれば、すべての要件を満たすことができる。しかしながら、実際には、それらの資源(計算資源、メモリ資源など)は限られており、たとえば計量機構(weighing mechanism)などの合理的なシェアが適用されなければならない。単一の端末装置16002の例とは対照的に、小セルについては、「1対多」の関係が存在する。
図161は、いくつかの側面による、例示的な小セル・アーキテクチャー16100を示す。
小セル16100は、特定の能力および/または機能を追加することができるように、パーソナライズされるように構成されてもよい。小セル16100は、固定した結線式(ASIC型)機能16102を含み、それはたとえば、一つまたは複数のRAT、たとえば、LTEのための信号処理コンポーネントを含んでいてもよい。また、小セル16100は、ユーザーが小セルのアプリケーション層および/または無線機能をユーザーのニーズに応じて修正できるようにするよう構成された、ソフトウェア再構成可能な資源16104およびメモリ資源16106を含む。
図162は、いくつかの側面による、小セルに更新を提供するための例示的な全体的なシステム・アーキテクチャー16200を示す。
無線アプリについてのソースコードを含む無線アプリ・ソースコード・データベースがフロントエンド・コンパイラに提供されてもよく、フロントエンド・コンパイラは無線アプリ・ソースコード・データベースまたは無線ライブラリからのソースコード・アプリをコンパイルする。これらのアプリは、小セルの少なくとも一つの処理要素のネイティブ・オブジェクト・コードにおいてコンパイルされる。コンパイルされたアプリの構成コード(configcode)は、無線プログラミング・インターフェース内の他のアプリと組み合わされて無線アプリ・パッケージを形成する前に、シャドー無線プラットフォーム上で試験されてもよく、無線アプリ・パッケージは、無線アプリ・ストアを介して小セルに利用可能にされる。
小セル資源および実行環境は、無線アプリ構成コードの一つまたは複数を含む統合無線アプリケーション・インターフェース(Unified Radio Application Interface)を含むことができる。それはさらに、無線アプリ・ストアから構成コードを受信するように構成されたRVMコンピューティング・プラットフォーム;無線アプリのソースコードを記憶するように構成された無線ライブラリ;およびバックエンド・コンパイラを含むことができる。よって、ソースコードは、バックエンド・コンパイラによって、RVMコンピューティング・プラットフォームの処理要素のネイティブ・オブジェクト・コードのプログラムにコンパイルされる。バックエンド・コンパイラによって提供されるオブジェクト・コード・プログラムは、RF部の既存のコンポーネントの一つまたは複数のための代替コンポーネントを実装するためにハードウェア(HW)無線プラットフォーム・プロセッサの一つによる使用のために、無線ライブラリに記憶されてもよい。
小セルは、電波処理コンポーネント(ならびにベースバンド・モデムなどの他のコンポーネント)にとってアクセス可能なソフトウェア再構成可能な資源(たとえば、FPGA、DSPなど)を含んでいてもよく、小セルの無線機能を修正するために、たとえば、レイテンシー、スループットなどを改善するためにこれらの資源を使用することができてもよい。特定の資源は、特定のOSI層(物理層、MAC層、アプリケーション層など)に限定されてもよく、あるいはプールとして任意の層に対して利用可能であってもよい。任意の所与の時点において、異なる無線周波数(RF)能力(たとえば、LTE、LTE+WiFi、Bluetoothなど)を有する異なる端末装置が小セル上に在圏することがあり、小セルは、これらの異なるRF能力(たとえば、上述のMSCにおける「情報」)を検出し、自分のユーザーに提供するために最も適切なパッケージをダウンロードするように構成されてもよい。いくつかの側面において、小セルは、ネットワークから適切なパッケージを要求/ダウンロードするために、そのカバレッジの計算能力を解析するように構成されてもよい。小セルは、ある無線規格(たとえば、LTE)に割り当てられた計算パワーを、ユーザー(単数または複数)要件に関して、バランスさせることができる。たとえば、一または複数のユーザーがLTEへのスーパーロードを要求する場合、小セルは、その信号伝達資源のより多くをLTEに割り当てるように構成されてもよい。
いくつかの側面において、小セルは、そのRF能力をそのユーザーに動的に適合させることができる。たとえば、小セルは、非標準的で独自の拡張の形で、無線プロトコル標準への拡張を提供することができる。たとえば、新しいチャネル符号化方式、ターボ符号化等である。別の例では、ビークル内の小セルについて、小セルは、ビークルが新しい領域(たとえば、外国、現在サポートされていないRATによってサービスされる領域など)に入った場合に、新しい通信規格を検出し、新しい通信規格を満たすようにその無線機能を修正するために適切なソフトウェアをダウンロードするように構成されてもよい。
よって、小セルの無線層は、新しい機能を実装する非常に柔軟な仕方を有する可能性がある。初期には、小セルの無線層処理能力は、完全には実現されないことがあり、そのため、小セルは、まず、自分の諸ユーザーに応じて自分のRF能力をインストールして修正するために、まず、自分の諸ユーザーから情報/要求を受け取ることができる。小セルは、不連続受信サイクル(DRX)を使用し、その無線層の下位レベルを修正するためにアプリ層処理をオフロードすることができる。
図163は、本開示のいくつかの側面における例示的な小セル優先度決定器16300を示す。
小セルは、限定された記憶/計算パワーを有し、異なるユーザーは、異なる選好を有することがあるので、小セルは、いくつかのユーザー要求からどのソフトウェアをインストールするかを決定するために、優先決定器16300を備えて構成されてもよい。最初、小セルは、すべての要求を満たすのに十分な資源を有してもよく、したがって、優先度決定器16300は、最初は必要とされなくてもよい。
しかしながら、資源が枯渇するにつれ、小セルは、より低い優先度のソフトウェアよりも、より高い優先度のソフトウェアがダウンロードされてインストールされるように、優先順位付け方式を実装するように構成される。いくつかの側面では、小セルは、その諸ユーザーに優先度レベルを割り当てるために、優先度割り当て器16302を備えるように構成されてもよい。これらの優先度レベルは、ユーザーによる小セルの使用頻度、ユーザーの重要度に基づくユーザーのランク付けなどに基づいてもよい。いくつかの側面において、より重要度の高いソフトウェアを優先するために、ソフトウェア要求のタイプが優先度を割り当てられてもよい。たとえば、車両通信装置シナリオに関連して、車両が高速道路上にあるときには、高速でより良好な通信を提供するソフトウェアにより高い優先度が割り当てられてもよい。あるいは、安全機能に関する要求は、たとえば、ゲームに関する要求よりも優先されてもよい。別の側面では、優先度割り当て器16302は、複数のユーザーからのリピート要求に対してより高い優先度を割り当てるように構成されてもよい。要約すると、優先度割り当て器16302は、ユーザー要求を受信し、各要求にそれぞれの優先度レベルを(たとえば、重みかけ因子(weighing factors)に基づいて)を割り当てるように構成される。優先度決定器16300は、割り当てられた優先度によって要求をソートするように構成された優先度ソーター16304をさらに含んでいてもよい。優先度ソーター16304は、要求を、すでにインストールされているソフトウェアに対して比較するようにさらに構成されてもよく、それらの要求のソフトウェアは、すでにインストールされているソフトウェアを置き換えることができる。たとえば、すでにインストールされている機能の新しいバージョンの要求が受信された場合、小セルは古いバージョンを削除し、代わりに新しいほうのバージョンをインストールしてもよい。優先度決定器16300は、ネットワークを介してアプリケーション・ストアから関係したソフトウェア/アプリケーション/無線機能をダウンロードするための、承認された、より高い優先度の要求を提出するように構成された提出器16306をさらに含んでいてもよい。
いくつかの側面では、小セルは、資源リサイクル器を備えるように構成されてもよい。資源リサイクル器は、新たに受け取った要求のソフトウェアのための資源を解放するために、ソフトウェア再構成可能な資源にインストールされている使用頻度の低いソフトウェア/アプリケーション/無線機能を識別し、それらをアンインストールしてもよい。
図164は、本開示のいくつかの側面における小セル・ネットワークのための信号伝達プロセスを記述する例示的MSC 16400である。
一または複数のユーザー(たとえば、端末装置)は、特定の資源/サービスを求める要求を提出してもよく、あるいは、小セルが、ユーザーから受け取った情報から、または、ユーザー挙動をモニタリングすることによって、ユーザー基準を取得してもよい。要求を受け取った後、および/または得られたユーザー基準からの情報を決定した後、小セルは、図163に関して説明したように、要求に優先順位付けしてもよい。しかしながら、小セルがすべての要求を処理するのに十分な資源を持っている場合には、優先順位付けは必要とされなくてもよく、すべての要求がネットワークに送信されてもよい。要求を受信すると、ネットワークは、その無線アプリ・ライブラリ内の適切なアプリケーション/ソフトウェアを識別し、必要な実行可能コードを小セルに送信することができる。次いで、小セルは、ネットワークに転送されたユーザー要求(単数または複数)から機能をインストールするために、ネットワークから受け取った情報をダウンロードする。これは、新しい機能をインストールするおよび/または既存の機能を更新/修正するためのアプリケーションおよび/または無線機能を含みうる。小セルは、この情報の少なくとも一部をユーザーに中継するように構成されてもよく、その結果、ユーザーは、所望のアプリケーション/機能を実行するための必要なソフトウェア・コードをダウンロードすることもできる。よって、小セルは、完全にそれ自身で、またはユーザーおよび/またはネットワークとの分割実行で、新しい機能を実行するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、ダウンロードされたソフトウェア/アプリケーション/無線機能は、端末装置、小セル、および/またはクラウドの間で分散されてもよい。この分割アプリケーションは、小セルおよび端末装置のそれぞれ、または他のネットワーク・コンポーネント上で部分的に実行されてもよい。たとえば、モバイル・エッジ・コンピューティング(MEC)ノードおよび/または路側ユニット(Road Side Unit、RSU)との通信がある場合、要求されたダウンロードのある種の特徴は異なるネットワーク要素の間で分割されてもよく、たとえば、アプリケーション機能の一部がMEC/RSUにおいてインストールされ、一部は小セルに、一部は端末装置に、および/または一部はコア・ネットワークにインストールされる。
いくつかの側面では、新しいソフトウェア/アプリケーション/無線機能をインストールする要求は、ユーザー以外の人から来ることがありうる。たとえば、一または複数のユーザーがユーザー・サブスクリプション・サービスの一部である場合、サービス・プロバイダーがインストールをトリガーしてもよい。したがって、コア・ネットワークは、正しい小セルに対してソフトウェア・アップグレードを実行できるように、ユーザーがどの小セルに接続されているかを識別できなければならない。
小セル・ソフトウェア修正のための他の例は、動作をクラウドにオフロードするために、小セルをクラウド・インフラストラクチャーにより良く統合するソフトウェアを含んでいてもよい。オフロードされる動作は、たとえば、メッセージ再配布タスク、高度な暗号化のような新しいセキュリティ機能、および検出された脆弱性を修正するための保守機能が挙げられる。
いくつかの側面では、小セルは、ネットワークのために意図されたデータ(たとえば、正式な通信における)と、ローカル・クラウドのために意図されたデータのタイプ(たとえば、新しくインストールされたアプリケーションに関連するデータ)とを区別するように構成される。小セルは、小セルがデータの宛先を識別することを許容する(たとえば、トラフィック・フロー・テンプレート(Traffic Flow Template、TFT)と同様)pactフィルタを含むことができる。これらのフィルタは、小セル内であるアプリケーションが有効化されるときに、適切なフィルタが有効化されるように、構成可能であってもよい。たとえば、ゲーム・アプリケーションがアクティブであるときにゲーム・データを見つけるために特定のパケット・フィルタを使用する。小セルは、適切なフィルタをアクティブにするために、どのアプリケーションがアクティブであるかを識別するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、小セルは、新たな機能の扱いをサポートするために、追加のハードウェアを備えていてもよい。たとえば、小セルは、メモリのためのモジュール式の追加(modular addition)、または信号処理のためのモジュール式のフロントエンド(たとえば、FPGA、DSPなどを含む)を備えていてもよい。
図165は、いくつかの側面における、ネットワーク・アクセス・ノードを構成するための方法を記述する例示的なフローチャート16500を示す。ネットワーク・アクセス・ノードは、小セル・ネットワーク・アクセス・ノードであってもよい。
この方法は、一つまたは複数のユーザーからの複数のダウンロード要求を受信するステップ16502と;各ダウンロード要求に優先度を割り当てるステップ16504と;割り当てられた優先度に基づいてダウンロード要求をソートするステップ16506と;ソーティングに基づいて、一つまたは複数のダウンロード要求をネットワークに送信するステップ16508と;前記一つまたは複数のダウンロード要求に応答して、ネットワークから実行可能コードを受信するステップ16510と;実行可能コードを、ネットワーク・アクセス・ノードの非一時的なコンピュータ読取可能媒体上にダウンロードして、ダウンロードされた実行可能コードに基づいて、ネットワーク・アクセス・ノードを構成し直すステップ16512とを含んでいてもよい。
〈V2Xのための小セル階層構造、移動小セルと静的小セル〉
V2X環境において、端末装置、たとえばビークル通信装置は、複数の異なるタイプの他のノード、たとえば、モバイル・エッジ・コンピューティング(MEC)、RSU、小セル・ネットワーク・アクセス・ノード(移動式および静止の両方)、およびマクロセル・ネットワーク・アクセス・ノードに接続されてもよい。しかしながら、端末装置が接続されるノードの数やノードの種類は、環境が絶えず変化しているため、常に変化している可能性がある。よって、一時点で通信を扱うため、たとえば、分散処理、メッセージ配信タスクを扱うために容易に利用可能であったノードは、もはや、そのような通信のための有望な候補ではないことがありうる。あるいは、ビークル通信装置環境の変化は、そのような通信のためにより良く装備されていることがありうる新しいノードを導入した可能性がある。
本開示のいくつかの側面では、端末装置は、ノードの移動性、カバレッジ・エリア、および処理能力の間を区別するノードの階層構造を受信および/または生成するように構成される。
図166は、いくつかの側面における例示的V2Xネットワーク環境16600を示す。
車両〔ビークル〕通信装置16604は、車両通信装置16602および16606と同じ方向に走行していてもよい。いくつかの側面において、車両通信装置16604は、ある種のタスクを協働的に扱うために、車両クラスター16610を形成するように構成されてもよい。クラスター16610の車両通信装置は、DSRC、LTE V2V/V2X、および任意の他の車両無線通信技術などの複数の車両無線通信技術の間で共有されうるチャネル資源へのアクセスを管理するように協調してもよい。クラスターの車両通信装置は、クラスター信号の交換を介して互いに協調しうる。本明細書中で使用されるところでは、装置のクラスターは、装置が参加する、離脱するまたは終了させることができる装置の任意の論理的な関連付けであってもよく、装置はクラスターに固有のデータを互いに交換することができる。クラスター16610内の車両のうちの一つは、クラスター・ヘッドの役割を引き受け、クラスターを開始し、クラスター資源の管理を開始するように構成されてもよい。
あるいはまた、クラスター16610の形成は、必要とされなくてもよい。いくつかの側面では、車両通信装置16604は、他のノード、たとえば、車両通信装置16602および16606を検出するように構成されてもよい。他のノードは、車両通信装置16604の自身の動きと同様の移動パターンをもち、たとえば、装置間の距離が実質的に一定のままである。これは、装置間の位置決めデータ(たとえば、GNSS)、速度データ、ドップラー・シフト検出などを含む信号伝達によって達成されうる。よって、車両通信装置16604は、他のノード、たとえば、16660~16665、16620、16630とは異なるレベルで車両通信装置16602および16606と通信するように構成されてもよい。
他の車両通信装置16620、16630が車両通信装置16604のレンジ内であってもよいが、車両通信装置16602、16606と比較すると、車両通信装置16604が車両通信装置16620、16630と通信することができる継続時間は、ずっと短い。さらに、インフラストラクチャー要素16660および16665が、車両通信装置16604のレンジ内であってもよい。これらの他のインフラストラクチャー要素16660および16665は、固定したネットワーク・インフラストラクチャー要素、たとえば、路側機、固定した小セル・ネットワーク・アクセス・ノード、交通信号などのいずれかであってもよい。また、車両通信装置16604は、マクロセル・ネットワーク・アクセス・ノード16650のレンジ内にあってもよい。マクロセル・ネットワーク・アクセス・ノード16650は、いくらかのコストはかかるが、他のノードよりも広い領域にわたって、車両通信装置16604のためのネットワーク・アクセスおよび/またはオフロード処理能力を提供してもよい。
いくつかの側面において、端末装置(たとえば、車両通信装置)は、レイテンシーおよびカバレッジ要件を満足するために移動性を考慮するよう階層的セットアップを実装することによって、この進化する環境に適応するように構成される。さらに、端末装置は、リアルタイムで階層的セットアップを修正するように構成されてもよい。たとえば、たとえば他の車両通信装置上に直接設置されうるモバイル・エッジ・コンピューティング(MEC)・ノード;やはり車両通信装置内のモバイル小セル;たとえば、路側機、小セル・ネットワーク・アクセス・ノードを介した静的小セル;(たとえば、マクロセルを介した)より広いセル・ネットワークが、階層構造に含められてもよい。
いくつかの側面において、「モバイル」であると決定されたノードが階層のただ一つのレベルに含まれることがあり、「静的」であると決定されたノードが階層の別のレベルにあってもよく、コア・モバイル・ネットワークが別のレベルにあってもよい。ノードは、幅広い多様なアクセスポイント(AP)、たとえば小セル、MEC、路側機、UEまたは車両通信装置などの他の端末装置などを含んでいてもよい。
さらに、「静的」および「モバイル」という用語は、ある固定点との関係で使用されてもよい(たとえば、モバイルとは、動いている任意のものを意味し、静的とは固定位置にあることを意味する)。他の側面では、該用語は、端末装置に対する動きを記述するために使用されてもよい。
図167は、いくつかの側面における例示的な階層的セットアップを説明する描画16700を示す。図168Aは、いくつかの側面における、端末装置の階層決定器16804のための例示的な内部構成を示す。階層決定器16804は、端末装置のベースバンド・モデム(たとえば、図2の206に対応)または無線通信構成(たとえば、図5の504に対応)に含まれてもよい。
階層決定器16804は、その通信レンジ内の他のノードを検出し、いくつかの因子に基づいて異なるタイプのノードを区別するように構成されるノード検出器16812を含んでいてもよい。これらの因子は、移動性因子、カバレッジ因子、および処理能力因子を含みうる。移動性因子は、他のノードの移動パターンの情報を含んでいてもよい。このようにして、端末装置は、モバイル・ノードと静的ノードとを区別することができる。たとえば、モバイル・ノード(たとえば、車両通信装置)は、速度情報および/または位置情報を含む情報を送信することができ、端末装置は、該情報を、該ノードをモバイル・ノードとして分類するために使用することができる。また、端末装置は、他のノードの送信器を基準として実行される速度推定に基づいて、該他のノードの移動性を検出してもよい。
階層決定器16804は、アンテナ16802(それぞれ、図2および図5のアンテナ202またはアンテナ・システム506に対応しうる)に動作可能に結合され、端末装置16800の通信レンジ内の他のノードを検出するように構成されうるノード検出器16812を含んでいてもよい。ノード検出器。
さらに、階層決定器16804は、モバイル・ノードを、異なる移動パターンをもつモバイル・ノードと、同様の移動パターンをもつモバイル・ノードとに区別するように構成される階層ソーター16814を含んでいてもよい。同様の移動パターンをもつモバイル・ノード、たとえば、端末装置と同じ方向に移動する車両は、端末装置に対する相対速度および/または位置情報に基づいてノード検出器16812によって検出されてもよい。階層ソーター16814は、他のノード(たとえば、車両)が同様の移動パターンをもつことを、該他のノードとの信号伝達の履歴、たとえば、Rx信号強度がある継続時間にわたって一定のままであることに基づいて判断してもよい。
いくつかの側面において、同じクラスター内の車両は、端末装置の移動パターンと同様の移動パターンを有するものとして識別される。たとえば、異なる方向に走行する車両は、異なる移動パターンを有するものとして識別される。
よって、端末装置が動いている場合、モバイル・ノードは、端末装置の動きに対して相対的に区別され(たとえば、同じクラスターにおいて移動していることを含みうる、端末装置と同じ方向に移動しているモバイル・ノード)、階層ソーター16814によってそれに応じて分類されうる。
静的ノードとは、位置が固定されているノード、たとえば、路側機(RSU)、固定した小セル・ネットワーク・アクセス・ノード、より長いレンジの基地局などのインフラストラクチャーである。これらのタイプのノードは、さらに、長距離と短距離の2つのカテゴリーに分類されてもよい。長距離ノードは、たとえばマクロセル基地局を含んでいてもよく、短距離ノードは、たとえば路側機を含んでいてもよい。
いくつかの側面では、ひとたび階層ソーター16814によって階層構造16700が組み立てられると、タスク/メッセージ分配器16816は、レイテンシー、カバレッジ、および/または処理要件に依存して処理タスク、メッセージ分配タスクなどを分配するために、階層構造16700のあるレベルのノードと対話するように構成される。たとえば、階層決定器16804は、階層16700の最下位レベルと対話するように構成されてもよい。これはたとえば、まずモバイル・ノードと対話することを含む。タスク/メッセージ分配器16816は、まず、同様の移動パターンをもつモバイル・ノードにタスクを分配するように構成されてもよい。しかしながら、階層のこのレベルを使用する通信が可能でない場合(たとえば、2つの車両間の相対的な移動性が突然増加する、データ処理要件が満たされない、など)、階層決定器16804は、おそらくは何らかのコスト、たとえば容量の減少を伴うが、より安定したリンクを確保するために、階層構造16700の別のレベルを使用するように構成されてもよい。別の例では、タスク/メッセージ分配器16816は、タスクのためのカバレッジ要件がメッセージのための最大カバレッジを要求する場合、階層の長距離の静的ノードにメッセージをすぐ分配してもよい。
端末装置16800は、高速道路上を高速で移動する車両通信装置であってもよい。この端末装置は、いくつかの他の端末装置(たとえば、車両)とともに隊列走行することができる。タスク/メッセージ分配器16814は、階層ソーター16814によって組み立てられた階層16700に基づいて、最初はモバイル・ノード(たとえば、同様の移動パターンを有する他の車両)を用いて処理および/またはメッセージング・タスクを分配しようと試みてもよいが、それができなければ、階層ソーター16814によって組み立てられた階層16700の静的ノードを用いてタスクを実行しようと試みてもよい。しかしながら、静的ノードの使用に頼ることは、代償、たとえば、変化するチャネル条件、たとえば、増加したドップラー効果に起因する追加的な信号処理を伴うことがある。
いくつかの側面において、ある種の要件、たとえば、スループット、レイテンシーなどに依存して、階層決定器16804は、階層ソーター16814によって組み立てられた階層構造をバイパスするように構成されてもよい。たとえば、特定の通信がレイテンシーが重要であり、コア・ネットワークにすぐに通信される必要がある場合、階層決定器16804は、異なる階層レベル間の通信における潜在的なレイテンシー損失を回避するのを助けるために、階層構造16700のコア・ネットワーク・レベルに直接進むことができる。別の例では、近くに位置する車両間のレイテンシーが低い場合、最低レベルのレイテンシーは、地理的に近接していれば下位階層のノード(たとえば、MECノードとして構成され、同様の移動パターンを有する車両通信装置)と通信することによって得ることができる。
さらに、階層ソーター16814は、他のノードの処理能力に基づいて階層構造16700を組み立てるように構成されてもよい。たとえば、同様の移動パターンを有する複数のノード(たとえば、交通渋滞の中で同じ方向に移動する他の車両)が存在する場合、階層ソーター16814は、この処理情報を階層構造に含めるように構成されてもよく、タスク/メッセージ分配器16816は、この処理情報に基づいて処理およびメッセージ・タスクを分配するように構成されてもよい。たとえば、特定の時点ではあるノードが他のノードよりもより高い処理能力を有することがある。
いくつかの側面において、ノードは、追加され、および/または階層構造16700から除去されてもよい。長距離セル・ノードは、静的で、ほとんどの時間で利用可能であると考えられるが、短距離ノードは、端末装置の通信レンジに出たりはいったりすることができる。たとえばRSUがそうである。モバイル・ノード、たとえば、車両通信装置は、反対方向に移動してもよく、または、端末装置16800に対する移動パターンを変更してもよい。ノード検出器16812は、端末装置の環境におけるこれらの変化を検出し、この情報を階層ソーター16814に転送し、階層ソーター16814は階層構造16700をそれに応じて修正する。たとえば、階層構造16700の動的な管理および修正は、環境における変化に起因して変更されうる。たとえば、高トラフィック・シナリオでは、端末装置16800の移動が大幅に低減される。
階層決定器16804は、いくつかの異なるオプションにおいて階層構造16700を決定してもよい。第1のオプションでは、ネットワークは、端末装置16800に階層構造を通信してもよい。階層ソーター16814は、次いで、特に、ノード検出器16812によって検出されるノード、たとえば、端末装置のレンジに出入りするモバイル・ノード、たとえば他の車両に関して、階層構造を修正してもよい。階層決定器16804は、ノード検出器16812を有する他のノードの送信器に対する速度を推定してもよく、階層ソーター16814は、それに応じて、各それぞれのノードを階層構造のモバイル・ノード・レベルまたは静的ノード・レベルのいずれかに追加してもよい。
別の側面では、階層決定器16804は、他の装置、たとえば、同様の移動パターンを有するモバイル・ノードとともに、分散式に階層構造を決定するように構成されてもよい。V2Xブロードキャスト通信では、各端末装置は、複数のノード送信器からの信号をデコードしてもよく、その相対的な動きに基づいて各ノードを追加するように構成されてもよく、たとえば、中央集中式のコントローラからの協調の必要はない。階層決定器16804は、その周囲のノードを検出することによって、階層木自体を組み立て/修正してもよい(または、外部ソースから受信したものを修正してもよい)。
いくつかの側面において、V2X環境内の端末装置、たとえば、同様の移動パターンを有すると決定された車両またはモバイル・ノードのクラスター内の端末装置は、階層の決定を協働的に扱うことができてもよい。よって、車両の特定のクラスターのための階層の組み立ておよび/修正に関連するタスクは、クラスターのすべての車両にわたって分散されうる。
いくつかの側面では、異なるあらかじめ決定された階層構造が、地理的グリッド上に配置されてもよく、それは、端末装置が特定の領域を通過する際に端末装置16800に通信されうる。たとえば、端末装置が自分が(たとえば、車両のGPSナビゲーション・システムを使って)従うプログラムされたルートを有する場合、階層決定器16804は、ルートに沿った複数の点のそれぞれにおいて使用するために「初期」階層構造を受信してもよく、それは、階層構造の静的ノード・レベルについての情報、たとえば、コア・ネットワークおよび静的インフラストラクチャー要素(たとえば、路側機、静的小セル局など)を含むリストを含みうる。階層ソーター16814は、ノード検出器16812によって検出されたノードを「モバイル・ノード」レベルにしかるべく追加するように構成されてもよい。
別の例示的なオプションでは、端末装置は、それらの間で階層構造を通信してもよい。たとえば、反対方向に移動する車両通信装置の場合、各車両通信装置は、すれちがいざまに他方の車両通信装置に階層構造を通信してもよい。一方の車両通信装置の過去の位置がすれちがう車両通信装置の将来の位置となるためである。よって、車両通信装置は、インフラストラクチャー要素の知識を、その方向に向かって進む他の車両通信装置と共有することができる。各車両通信装置は、依然として階層構造を修正して、たとえばすれちがう車両がそれについての情報をもたないであろう同様の移動パターンを有する他のモバイル・ノードをモバイル・ノード・レベルに含めることができてもよい。
図168Bは、いくつかの側面における、小セル階層構造を決定するための一つまたは複数の小セルの能力を同定するための方法を記述する例示的なMSC 16850を示す。
端末装置は、一つまたは複数の小セルを(たとえば、ノード検出器を介して)検出した後、それぞれの能力について一つまたは複数の小セルに、すなわち、小セル#1(16852)ないし小セル#N(16854)(Nは1より大きい整数)に問い合わせしてもよい。端末装置は、小セルの対応する能力についてのこの問い合わせを、小セルに取り付けられている間に、または小セルに取り付けられる前に、提出してもよい。
次いで、個々の小セルのそれぞれは、それらの能力を提供する(16856および16858)ことによって、問い合わせに応答することができる。これらのそれぞれは、「能力識別子」を含んでいてもよく、各小セルについての「能力識別子」は、情報処理のための小セルのレイテンシー、小セルのカバレッジ・エリア、小セルのサービス能力(たとえば、IEEE802.11pベースのDSRCとLTE C-V2Xサービスとの間の変換能力を提供する相互運用性サービス)、小セルのアクセス条件(たとえば、(すべての者のための)オープンアクセス、特定のユーザー・グループに制約されたアクセス)、小セルの移動性因子(たとえば、固定小セルまたはモバイル小セル、移動性の大きさなど)の少なくとも一つを含んでいてもよい。小セル#1および#Nは、単一の階層レベルに、または異なる階層レベルに編成されうる。
小セルからサービスが要求される場合(たとえば、メッセージの単純な再配送、IEEE802.11pベースのDSRCからLTE C-V2Xへ、またはその逆の変換などの相互運用性サービス)、メッセージに「予算識別子」が添付されることがある。この「予算識別子」がメッセージに添付される場合、それは、レイテンシー予算、送信電力予算、および/または情報セキュリティ要件などの情報を含みうる。
レイテンシー予算は、タスクを実行するためにインフラストラクチャー/ネットワークのためにどれくらいの処理時間が利用可能かを示す情報を含んでいてもよい。これはたとえば、IEEE802.11pベースのDSRCおよびLTE C-V2Xからのような2つの通信プロトコル間のメッセージの翻訳のような相互運用性サービスを実行するためにどれくらいの処理時間が利用可能かを含んでいてもよい。レイテンシー予算は、典型的には、小セル階層構造のすべての要素にわたる、全体的な処理および情報管理/転送時間を含む。
送信予算は、メッセージを再配送するために、小セル(または他のネットワーク・アクセス・ノード/インフラストラクチャー要素)においてどのくらいの出力電力が利用可能であるべきかを示す情報を含んでいてもよい。この要件は、最小および/または最大カバレッジ・エリアとして表わされてもよい。
情報セキュリティ要件は、データ/信号/情報の処理において満たされる必要がある要件を示す情報を含んでいてもよい。たとえば、ある種の国では法的な基準があることがあり、あるいはいくつかの情報要素(たとえば、特定のユーザーおよび/または車両を識別する情報要素)は、ユーザーの特定の地理的領域内でのみ処理されうる(すなわち、データはユーザーのすぐ近くで処理されなければならず、さらなる処理のためにリモート・サーバーに転送されてはならない)。
端末装置は、すなわち階層決定器16804を介して、受け取った能力およびその要件に基づいて、階層構造内の小セル、インフラストラクチャー要素、およびネットワークの間で選択する16860(すなわち、メッセージおよび/またはタスクを配布する)ために、対応する予算および他の要件に従うように構成されてもよい。
図168Cは、いくつかの側面におけるレイテンシー要件を満たすためのプロセスを説明する例示的な図を示す。図168Cは例示的な性質であり、よって、本説明の目的のために単純化されていることがありうることが理解される。
識別された「能力識別子」および/または「予算識別子」の要件/情報に従い、小セル/インフラストラクチャー要素/コア・ネットワーク階層構造を通じた処理が選択されてもよい。
図168Cでは、特定のサービス、たとえばIEEE802.11pベースのDSRCからLTE-C2Vへ、またはその逆へのメッセージの変換などの相互運用性サービスを提供するために、高パワー小セルが識別される必要がある場合がある。左側に示されるスキーム(装置16862の場合)、複雑な階層構造を通じたデータの処理/管理に時間がかかりすぎるため、レイテンシー予算要件は満たされない。しかしながら、右側に示されるスキーム(装置16864の場合)では、レイテンシー予算要件が満たされ、複雑な階層構造を通じたデータの処理および管理が許容可能な時間内に実行される。階層構造を通じた処理経路は、端末装置16862および16864それぞれについて16866および16868として示されている。
小セルのそれぞれの「能力識別子」を識別し、そのメッセージに「予算識別子」を付加することによって、右側の端末装置(すなわち、16864の車両通信装置)は、好適な時間内にタスクを実行するために必要な処理要件を提供する階層構造を実装することができる。
さらに、図168Cに示されるように、単一の小セルが要求を受け取り、答えをユーザーに提供してもよく(16862に示されるように)、または一つの小セルが要求を受け取ることができ、異なる小セルが答えを提供することができる(16864に示されるように)。16864で採用されるアプローチは、全二重動作と同様の方法で動作できるという追加的な恩恵を提供しうる。たとえば、第一の小セルがまだデータを受信している間に、フレームの利用可能な部分がすぐに処理され、答えがすぐにユーザーに提供される。このようにして、ユーザーが第1の小セルにデータを送信している間に、第2の小セルは、ユーザーが提出したデータに応答して短い処理遅延の後に、データを送信し始めることができる。この原理は、図168Dにさらに詳述される。
2つの異なる小セル16874および16876からそれぞれ信号を送信および受信することによって、端末装置16872(図168Cの装置16864に対応しうる)は、諸小セルにわたってデータの処理をより均等に分散させることができ、それにより処理遅延1688が短縮される。受信する小セル16874は、小セルによって処理されるべきデータを示す到来フレーム16878を受信し、データの処理/処理の配布をすぐに開始してもよい。送信する小セル16876は、残りのデータがまだ処理されている間に、短い処理遅延16888に続いて、外向フレーム16880を端末装置16872にすぐに返送することを開始してもよい。いくつかの側面において、同時に送受信することは(干渉問題のために)技術的に困難なリスクであるため、ユーザー受信器要件(この場合は、車両通信装置)を単純化するために、端末装置16872は、それらの小セルの異なる位置を活用することができる。これは、通信が送受信される異なる経路角を生じることがあり、これらの異なる経路角が、干渉を緩和するために使用されうる。端末装置16872は、送信経路のためのそれぞれのアンテナ・ビームフォーミングと、受信経路のための異なるアンテナ・ビームフォーミングとを採用するように構成されてもよい。たとえば、2つの経路間に十分な信号ダイバーシチを提供するためである。
16882は、端末装置がデータを送信しているだけの時間を示し、16884は、端末装置がデータを同時に送信および受信している時間を示し、16886は、端末装置がデータを受信しているだけの時間を示す。
図169は、いくつかの側面における、無線通信において使用されるノードの階層を生成するための方法を記述する、フローチャート16900を示す。
フローチャート16900の方法は、複数のノードを検出するステップ16902と;複数のノードの各ノードについて、移動性因子、カバレッジ・エリア因子、または処理能力因子のうちの少なくとも一つを決定するステップ16904と;少なくとも一つの決定された因子に基づいて、複数のノードを階層(hierarchy)にソートするステップ16906と;階層に基づいて、複数のノードのうちの少なくとも第1のノードと通信するステップ16908とを含んでいてもよい。
〈圧縮モードの動的選択〉
端末装置は、ユーザープレーン・データを含むデータ・ストリームを送受信することができる。図170は、端末装置17002が、ネットワーク・アクセス・ノード17004によって提供される無線アクセス・チャネルを介して、サーバー17006とデータ・ストリームを送受信することができる、いくつかの側面による基本的な例を示す。上りリンク方向では、端末装置17002は、データ・ストリームを生成してもよく(たとえば、アプリケーションまたはベースバンド層においてのユーザー・プレーン上で)、無線アクセス・チャネルを通じて無線信号の形でデータ・ストリームをネットワーク・アクセス・ノード17004に送信してもよい。ネットワーク・アクセス・ノード17004は、無線信号を受信し、その後、データ・ストリームをサーバー17006に送信してもよく、サーバー17006は、データ・ストリームのエンドポイントとして機能してもよい(たとえば、端末装置17002とサーバー17006との間のソフトウェア・レベルの信号伝達接続の末端)。サーバー17006は、任意のネットワーク位置に位置することができ、ネットワーク・アクセス・ノード17004(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード17004の一部)において、ネットワーク・アクセス・ノード17004の隣のエッジ・ネットワークにおいて(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード17004とインターフェースする、MECサーバーのようなエッジ・コンピューティング・サーバーにおいて)、ネットワーク・アクセス・ノード17004の背後のコア・ネットワークにおいて、またはコア・ネットワークが接続する外部インターネット・ネットワークにおいて位置されうる。下りリンク方向では、サーバー17006が、データ・ストリームを生成し、データ・ストリームをネットワーク・アクセス・ノード17004に送信してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード17004は、無線アクセス接続を通じて、無線信号の形で端末装置17002にデータ・ストリームを送信してもよい。端末装置17002は、データ・ストリームを得るために、無線信号を受信し、処理してもよい。
したがって、端末装置17002およびサーバー17006は、下りリンクおよび/または上りリンク方向にデータ・ストリームを転送するためにソフトウェア・レベルの信号伝達接続を使用してもよく、ソフトウェア・レベルの信号伝達接続は、物理層における無線転送のために(端末装置17002とネットワーク・アクセス・ノード17004との間で)無線アクセス・チャネルを使用してもよい。しかしながら、無線アクセス・チャネルがデータ・ストリームを(処理、RF混合、増幅、および無線伝送後に無線信号の形で)転送する能力、チャネルの強度に依存する可能性がある。たとえば、より強い無線アクセス・チャネル(たとえば、より高いSNRを有する)は、より弱い無線アクセス・チャネル(たとえば、より低いSNRを有する)よりも高いデータレートをサポートすることができてもよい。よって、無線アクセス・チャネルが弱い場合、高いデータレートをサポートできない可能性がある。無線アクセス・チャネルの強度(たとえば、そのSNRまたは他のチャネル・メトリックによって特徴付けられる)に依存して、端末装置17002およびサーバー17006は、データ・ストリームを転送するためにデータ圧縮を使用してもよい。たとえば、端末装置17002およびサーバー17006は、圧縮フォーマット(たとえば、MP3のようなオーディオ圧縮フォーマット、ビデオ圧縮フォーマット、または任意の他のタイプの圧縮フォーマット)に従ってデータ・ストリームを圧縮し、圧縮フォーマット(たとえば、圧縮フォーマットで圧縮された後のデータ・ストリームを含む圧縮データ・ストリーム)でデータ・ストリームを転送することができる。圧縮されたデータ・ストリームは、非圧縮データ・ストリームと比較して凝縮されるので、より低いデータレートで無線アクセス・チャネルを通じて転送されることができる。
データレートに関する問題は、スペクトル帯域幅にも関連する可能性がある。たとえば、帯域幅がより大きい(たとえば、より多くの周波数資源/スペクトルを割り当てられた)無線アクセス・チャネルは、他のチャネルよりも高いデータレートをサポートすることができうる。よって、無線アクセス・チャネルがより低い帯域幅を有する場合、端末装置17002およびサーバー17006は、圧縮フォーマットでデータ・ストリームを圧縮し(よって、データ・ストリームのサイズを縮小し)、次いで、より低いデータレートで、無線アクセス・チャネルを通じて圧縮データ・ストリームを転送してもよい。圧縮されたデータは、圧縮されていないデータと比較してサイズが凝縮される可能性があるため、圧縮は、データ記憶の助けにもなり得る。よって、圧縮されたデータは、メモリに記憶されるとき、より少ない記憶容量を消費する。
圧縮の使用は、無線アクセス・チャネルのデータレートが制限されているときにデータ・ストリームを転送することにおいて、端末装置17002およびサーバー17006を支援しうるが、圧縮は、特に、端末装置17002とサーバー17006との間でリアルタイムでデータが交換される、動的(リアルタイム)アプリケーションにおいて、いくつかの欠点を呈しうる。たとえば、圧縮および圧縮解除に関わる処理は、より高い電力使用量につながる可能性がある。たとえば、端末装置17002は、デジタル・プロセッサ(たとえば、圧縮/圧縮解除がどの層で実行されるかに依存して、ベースバンドまたはアプリケーション・プロセッサ)を使用して、データ・ストリームを圧縮および圧縮解除してもよい。端末装置17002が圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信している例では、端末装置17002のデジタル・プロセッサは、圧縮フォーマットをデータ・ストリームに適用するために、データ・ストリームに対して圧縮処理を実行してもよい。この圧縮処理は、デジタル・プロセッサにおいて電力を消費し、よって、端末装置17002におけるバッテリーの消耗を引き起こしうる。これは、同様に、サーバー17006が圧縮フォーマットで端末装置17002にデータ・ストリームを送信しうる下りリンク方向にも成り立つことができる。端末装置17002のデジタル・プロセッサは、圧縮フォーマットを元に戻す(そして、その初期フォーマットでデータ・ストリームを取得する)ために、データ・ストリームに対して圧縮解除処理を実行してもよい。この圧縮解除処理も、デジタル・プロセッサにおいて電力を消費し、バッテリーの消耗につながる。
電力の使用に加えて、圧縮および圧縮解除処理は、レイテンシーをも導入する可能性がある。たとえば、端末装置17002が圧縮フォーマットでデータ・ストリームを受信する場合、そのデジタル・プロセッサは、端末装置17002が実際にデータ・ストリームを使用する(たとえば、アプリケーション層での使用のために、データ・ストリーム内の情報を処理してそれに反応する)前に、まず、データ・ストリームに対して圧縮解除処理を実行してもよい。これは、端末装置17002が、圧縮解除処理が完了するまで、データ・ストリームを使用できない可能性があるため、処理レイテンシーを導入しうる。レイテンシーに関するこれらの問題は、サーバー17006においても見ることができる。サーバー17006も、データ・ストリーム内の情報を使用できる前に、(端末装置17002からデータ・ストリームを受信した後に)データ・ストリームに対して圧縮解除処理を実行することがあるからである。この圧縮関連のレイテンシーは、低いレイテンシー許容度を有しうる自律運転または工場ロボット制御のようなレイテンシーに敏感なアプリケーションでは特に問題となる可能性がある。そうしたアプリケーションでは、データ・ストリーム内の情報がすぐに使用されるからである(たとえば、衝突を回避するため、または組み立てラインを管理するため)。
よって、本開示のさまざまな側面は、スペクトル・オフロードによる動的圧縮フォーマット選択システムを提供する。たとえば、いくつかの側面において、端末装置は、初期には、一次スペクトル上で第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送受信していることがある。次いで、端末装置は、二次スペクトルを同定し、一次および二次スペクトルの両方を使用して、第1の圧縮フォーマットよりも低減されたレイテンシーおよび/または電力消費をもつ第2の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを転送してもよい。たとえ第2の圧縮フォーマットがデータ・ストリームのデータレート需要を増加させるとしても(たとえば、第1の圧縮フォーマットよりも低い圧縮効率を有するとしても)、第2のスペクトルの導入は、増加したデータレート需要を満たすために、端末装置に十分な追加の帯域幅を提供しうる。これは、第2の圧縮フォーマットが圧縮された圧縮フォーマットである場合および第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットである場合(たとえば、データ・ストリームがその圧縮されない形で転送される場合)に適用することができる。第2の圧縮フォーマットは、第1の圧縮フォーマットよりも低い電力使用量(たとえば、圧縮/圧縮解除に関与するデジタル・プロセッサにおいて)および/または処理レイテンシーを有するので、端末装置は、その電力使用量を低減し、および/またはデータ・ストリームにおけるレイテンシーを低減することができうる。これは、特に、第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットである場合に当てはまる。なぜなら、端末装置は、データ・ストリームについて何らかの圧縮/圧縮解除処理を実行することを回避することができ、よって、省電力およびレイテンシーにおける大幅な低減につながるからである。
図171は、いくつかの側面による、端末装置17100の例示的な内部構成を示す。図171に示されるように、端末装置17100は、コントローラ17102、ストリーム・アプリケーション17104、デジタル圧縮プロセッサ17106、ルーター17108、トランシーバ17110および17112、ならびにアンテナ17114および17116(たとえば、単独アンテナまたはビームフォーミングもしくはMIMOのためのアンテナ・アレイ)を含んでいてもよい。以下の説明では、これらのコンポーネントのそれぞれの紹介を提供し、その後、それらのコンポーネントの動作について詳細に述べる。まずコントローラ17102を参照すると、コントローラ17102は、データ・ストリームのための圧縮フォーマットの選択を制御するように構成されたプロセッサ(たとえば、特殊目的プロセッサ)であってもよい。よって、コントローラ17102は、トリガー条件の検出、圧縮フォーマットの選択、および以下に記載されるようなデータ・ストリーム・ルーティングの制御を定義する制御論理(たとえば、実行可能命令の形の)で構成されてもよい。
ストリーム・アプリケーション17104は、データ・ストリームを生成および/または受信するアプリケーションであってもよい。たとえば、上りリンクの場合、ストリーム・アプリケーション17104は、前記データ・ストリームを、サーバー17006に宛てられたユーザー・データの上りリンク・ストリームとして、生成してもよい。下りリンクの場合、ストリーム・アプリケーションは、前記データ・ストリームを、ユーザー・データの下りリンク・ストリームとして受信してもよい。いくつかの側面において、ストリーム・アプリケーション17104は、アプリケーション層データ・ストリーム(たとえば、オーディオ、音声、ビデオ、ファイル、リアルタイム・ストリーミング、ゲーム、または任意の他のタイプのデータ・ストリーム)を生成または受信するアプリケーション層のアプリケーション(たとえば、端末装置17100のアプリケーション・プロセッサ上で実行される)であってもよい。他の側面では、ストリーム・アプリケーション17104は、音声通信用の音声データ・ストリームまたはビデオ通信(たとえば2Dまたは3D)用のビデオ・データ・ストリームなどのベースバンド層データ・ストリームを生成または受信するベースバンド層アプリケーション(たとえば、端末装置17100のベースバンド・モデム上で実行される)であってもよい。
デジタル圧縮プロセッサ17106は、データ・ストリームに対して圧縮および/または圧縮解除処理を実行するように構成されたデジタル・プロセッサであってもよい。デジタル圧縮プロセッサ17106は、アプリケーション層コンポーネント(たとえば、端末装置17100のアプリケーション・プロセッサの一部)またはベースバンド・コンポーネント(たとえば、端末装置17100のベースバンド・モデムの一部)でありうる。さまざまな側面において、デジタル圧縮プロセッサ17106は、圧縮のみを実行するように(たとえば、データ・ストリームが上りリンク・データ・ストリームである場合)、圧縮解除のみを実行するように(たとえば、データ・ストリームが下りリンク・データ・ストリームである場合)、または圧縮および圧縮解除の両方を実行するように(たとえば、データ・ストリームが双方向データ・ストリームである場合)構成されてもよい。デジタル圧縮プロセッサ17106は、データ・ストリームを第1および第2の圧縮フォーマットに圧縮し、および/または第1および第2の圧縮フォーマットからデータ・ストリームを圧縮解除することによって、複数の圧縮フォーマットに従って圧縮/圧縮解除処理を実行するように構成されてもよい。デジタル圧縮プロセッサ17106が適用するまたは元に戻す圧縮フォーマットは、コントローラ17102によって提供される圧縮選択信号によって制御されてもよい。上りリンク方向では、デジタル圧縮プロセッサ17106は、ストリーム・アプリケーション17104からデータ・ストリームを受信し、データ・ストリームを圧縮フォーマットに圧縮し、データ・ストリームを(圧縮フォーマットで)ルーター17108に提供してもよい。下りリンク方向では、デジタル圧縮プロセッサ17106は、ルーター17108から圧縮フォーマットでデータ・ストリームを受信し、データ・ストリームを圧縮フォーマットから圧縮解除し、データ・ストリームを(圧縮されていない圧縮フォーマットで)ストリーム・アプリケーション17004に提供してもよい。
ルーター17108は、デジタル圧縮プロセッサ17106とトランシーバ17110および17112との間でデータ・ストリームをルーティングするように構成されたプロセッサ(たとえば、特殊目的プロセッサ)であってもよい。たとえば、上りリンク方向では、ルーター17108は、デジタル圧縮プロセッサ17106から(圧縮フォーマットの)データ・ストリームを受信してもよく、コントローラ17102によって提供されるルーティング選択信号に応じて、トランシーバ17110および17112の一方または両方にデータ・ストリームをルーティングしてもよい。ルーター17108がデータ・ストリームをトランシーバ17110および17112に、たとえば上りリンク方向においてルーティングするいくつかの側面では、ルーター17108は、データ・ストリームを(圧縮フォーマットで)第1および第2の部分に分割してもよい。ルーター17108は、次いで、第1の部分をトランシーバ17110に、第2の部分をトランシーバ17112にルーティングしてもよい。下りリンク方向では、ルーター17108は、データ・ストリームの第1および第2の部分を受信し、第1および第2の部分を再結合し、データ・ストリームをデジタル圧縮プロセッサ17106に提供するように構成されてもよい。いくつかの側面において、ルーター17108はまた、ベースバンド・モデム処理機能(たとえば、プロトコル・スタックおよび物理層機能)を実行してもよく、たとえば、(圧縮フォーマットの)データ・ストリームに対してベースバンド処理を適用して、トランシーバ17110および17112による送信のためにデータ・ストリームを準備し、トランシーバ17110および17112からデータ・ストリームを受信し、無線アクセス・ネットワークによってデータ・ストリームに適用された対応するベースバンド処理を元に戻してもよい。したがって、ルーター17108は、端末装置17100のベースバンド層を表わすことができる。
トランシーバ17110および17112は、図2の端末装置102のRFトランシーバ204のように構成されるミリ波フロントエンド・モジュールを有するRFトランシーバおよび/またはミリ波トランシーバであってもよい。アンテナ17114および17116は、図2の端末装置102のアンテナ・システム202のように構成されるアンテナであってもよい(たとえば、単独アンテナまたはビームフォーミング・アレイ、たとえば23GHzより上で動作するミリ波システムなど)。送信器17110は、上りリンク方向において、デジタル・データ(ルーター17108から受信された、たとえば、データ・ストリーム内のデジタル・データ)をアナログRF信号に変換し、アナログRF信号をアンテナ17114を介して無線で送信するように構成されてもよい。送信器17110は、下りリンク方向において、アンテナ17114を介してアナログRF信号を無線で受信し、アナログRF信号をルーター17108のためのデジタル・データに変換するように構成されてもよい。同様に、トランシーバ17112は、上りリンク方向において、デジタル・データ(ルーター17108から受信された、たとえば、データ・ストリーム内のデジタル・データ)をアナログRF信号に変換し、アナログRF信号をアンテナ17116を介して無線で送信するように構成されてもよい。送信器17112は、下りリンク方向において、アンテナ17116を介してアナログRF信号を無線で受信し、アナログRF信号をルーター17108のためのデジタル・データに変換するように構成されてもよい。いくつかの側面では、トランシーバ17110は、たとえば、トランシーバ17110は、第1のスペクトル(たとえば、23GHz未満または6GHz未満の周波数帯域などの一次スペクトル)上での無線送信および受信のために設計されてもよく、たとえば、トランシーバ17110は、第1のスペクトル内の信号の増幅のために調整された電力増幅器を含む。いくつかの側面では、トランシーバ17112は、第2のスペクトル(たとえば、23GHzを超える周波数帯域におけるような二次スペクトル)上での無線送信および受信のために設計されてもよく、たとえば、トランシーバ17112は、第2のスペクトルにおける信号の増幅のために調整された電力増幅器を含む。
ここで、動的な圧縮選択のさまざまな側面が、図172~177について記述される。まず図172~173を参照すると、図172~174は、2つのネットワーク・アクセス・ノードを使用した動的な圧縮選択の最初の例を示す。図172のシナリオ17200に示されるように、端末装置17100は、最初、第1の無線アクセス・チャネルを通じてネットワーク・アクセス・ノード17202に接続されてもよい。ネットワーク・アクセス・ノード17202は、サーバー17206とインターフェースすることができ、サーバー17206は、ネットワーク・アクセス・ノード17202と一緒に、ネットワーク・アクセス・ノード17202の隣のエッジ・ネットワークにおいて、ネットワーク・アクセス・ノード17202の背後のコア・ネットワークにおいて、またはコア・ネットワークに接続された外部インターネット・ネットワークにおいて、位置されてもよい。ネットワーク・アクセス・ノード17204も、サーバー17206とインターフェースをもってもよく、端末装置17100に近接して位置されてもよく、たとえば、100MHz超から数GHzの帯域幅までの周波数帯域幅を有する23GHz超の周波数帯域で動作してもよい。
図173は、いくつかの側面によるメッセージ・シーケンス・チャート17300を示し、これは、図172の例における上りリンク方向の動的な圧縮選択のための手順を説明する。端末装置17100は、ステージ17302において、第1の圧縮フォーマット(C1)におけるデータ・ストリームを生成し、圧縮してもよい。たとえば、ストリーム・アプリケーション17104は、データ・ストリームを、サーバー1720417206に宛てられたユーザー・データの上りリンク・ストリームとして生成してもよい(たとえば、ストリーム・アプリケーション17104およびサーバー906におけるエンドポイントとのソフトウェア・レベルの信号伝達接続が存在する場合)。次いで、デジタル圧縮プロセッサ17106は、第1の圧縮フォーマットをデータ・ストリームに適用してもよく、コントローラ17102は、第1の圧縮フォーマットを指定する圧縮選択信号をデジタル圧縮プロセッサ17106に提供してもよい。
次いで、端末装置17100は、ステージ17304aにおいて、ネットワーク・アクセス・ノード17202に、一次スペクトル(S1、たとえば、第1のスペクトル)上で(第1の圧縮フォーマットの)データ・ストリームを無線で送信してもよい。たとえば、デジタル圧縮プロセッサ17106は、(第1の圧縮フォーマットの)データ・ストリームをルーター17108に提供してもよい。コントローラ17102は、一次スペクトル上のデータ・ストリームの無線伝送を指定するルーティング選択信号をルーター17108に提供してもよい。したがって、ルーター17108は、データ・ストリームをトランシーバ17110にルーティングしてもよく、トランシーバ17110は、アンテナ17114を介して、一次スペクトル上の無線信号の形で、データ・ストリームを送信してもよい。これは、第1の無線アクセス・チャネルを通じて、データ・ストリームをネットワーク・アクセス・ノード17202に無線で送信してもよい。
次いで、ネットワーク・アクセス・ノード17202は、データ・ストリームを含む無線信号を無線で受信してもよく、無線信号を処理して、データ・ストリームを取得してもよい(第1の圧縮フォーマットで)。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード17202は、ステージ17304bにおいて、データ・ストリームをサーバー17206に送信してもよい。
サーバー17206は、データ・ストリームを受信し、データ・ストリームを圧縮解除して、第1の圧縮フォーマットに戻してもよい。よって、サーバー17206は、その初期の形でデータ・ストリームを復元し、こうして、ストリーム・アプリケーション17104とサーバー17206との間のソフトウェア・レベルの信号伝達接続を通じてデータ・ストリームの転送を完了してもよい。
先に紹介したように、圧縮の使用は、データ・ストリームを凝縮し、それによって、端末装置17100とネットワーク・アクセス・ノード17202との間で無線アクセス・チャネルを通じてデータ・ストリームが無線で伝送されるときの、そのデータレートおよび/またはメモリ記憶需要を低減することができる。しかしながら、デジタル圧縮プロセッサ17106は、ステージ17302の圧縮処理を実行するためにバッテリー電力を引き出すことがあるため、この圧縮の使用は、端末装置17100での電力使用も増加させうる。この圧縮の使用は、追加的または代替的に、デジタル圧縮プロセッサ17106が、ステージ17302において第1の圧縮フォーマットをデータ・ストリームに適用するとき、およびサーバー17206が、17306において第1の圧縮フォーマットを元に戻すときに、処理レイテンシーがありうるため、データ・ストリームの転送にレイテンシーを加えることがある。よって、圧縮が使用される場合、サーバー17206は、その初期の形でデータ・ストリームを得るために、より長い時間(たとえば、ストリームがストリーム・アプリケーション17104によって生成されたときから測定される)を要することがある。
この追加の電力使用および/またはレイテンシーは、時間の経過とともに問題となる可能性がある。たとえば、端末装置17100における電力使用は、そのバッテリー電力を枯渇させることがありうる。別の例では、データ・ストリームは、自律運転、工場ロボット制御、M2M、または、(情報が端末装置17100と17206との間で複数回、動的に交換され、低レイテンシーでの高速応答を必要とする)他のアプリケーションなど、遅延に敏感な使用に使用されうる。よって、過度のレイテンシーがある(たとえば、データ・ストリームが生成された時点からサーバー17206がその初期の形でデータ・ストリームを取得する時点までに許容できない時間期間が経過する)場合、アプリケーションのパフォーマンスが低下する可能性がある。
したがって、端末装置17100は、ステージ17308においてトリガー条件を検出するように構成されてもよい。いくつかの側面では、トリガー条件は、端末装置17100の電力状態またはデータ・ストリームのレイテンシー・パラメータに関連することができる。たとえば、図171に示されるように、コントローラ17102は、入力として制御変数を受信してもよく、コントローラ17102は入力をモニタリングし、それに基づいてトリガー条件を検出してもよい。一例において、制御変数は、端末装置17100の電力状態を含んでいてもよい。電力状態は、たとえば、端末装置17100のバッテリー電源の残りバッテリー電力レベルまたは省電力モード・インジケーターでありうる。電力状態が残りバッテリー電力レベルである場合、コントローラ17102は、残りバッテリー電力レベルをモニタリングし、残りバッテリー電力レベルがバッテリー電力レベル閾値を下回るかどうかを判定する(たとえば、残りバッテリー電力レベルを所定のバッテリー電力レベル閾値と定期的に比較することによって)ように構成されてもよい。コントローラ17102が、残りバッテリー電力レベルがバッテリー電力レベル閾値未満であると判定する場合、コントローラ17102は、トリガー条件がステージ17308で発生したことを検出してもよい。いくつかの側面において、バッテリー電力レベル閾値は、あらかじめ定義されてもよく、および/または固定されてもよい。他の側面では、バッテリー電力レベル閾値は動的であってもよい。たとえば、いくつかの場合には、サーバー17206は、バッテリー電力レベル閾値を計算し、バッテリー電力レベル閾値を端末装置17100に送信するように構成されてもよい。サーバー17206は、たとえば、端末装置17100の電力消費シナリオに基づいて、このバッテリー電力レベル閾値を計算してもよい。このことの一例では、端末装置17100は、データ・ストリームの送信および/または受信などの特定タスクまたは無関係なタスクを実行していてもよい。次いで、サーバー17206は、このタスクの知識を用いて、タスクを完了するための端末装置17100における電力消費を推定してもよい(たとえば、端末装置17100についての電力消費モデルを用いて;該電力消費モデルは諸端末装置を横断して共通であってもよく、または、端末装置17100に固有であって、たとえば、端末装置17100のユーザー・プロファイルに基づいていてもよい)。次いで、サーバー17206は、推定電力消費量に基づいてバッテリー電力レベル閾値を決定し、バッテリー電力レベル閾値を端末装置17100に送信してもよい。いくつかの場合には、サーバー17206は、時間の経過に伴ってバッテリー電力レベル閾値を更新し(たとえば、動的に再計算し)、更新されたバッテリー電力レベル閾値を端末装置17100に送信してもよい。次いで、コントローラ17102は、これを、残りバッテリー電力レベルを比較するためのバッテリー電力レベル閾値として使用してもよい。
電力状態が省電力モード・インジケーターである場合(たとえば、端末装置17100のユーザーが省電力モードを手動でトリガーするとき)、コントローラ17102は、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを指定しているかどうかを判定してもよい。コントローラ17102が、省電力モードが有効にされていると判定する場合、コントローラ17102は、トリガー条件が発生したことを検出してもよい。
別の例では、制御変数は、追加的または代替的に、データ・ストリームのレイテンシー・パラメータを含むことができる。レイテンシー・パラメータは測定されたレイテンシーであってもよく、たとえば、サーバー17206がデータ・ストリームのレイテンシーを測定し、測定されたレイテンシーを含む測定レポートを端末装置17100に(たとえば、ソフトウェア・レベルの信号伝達接続上で)送る。したがって、コントローラ17102は、測定されたレイテンシーをモニタリングし、測定されたレイテンシーが所定のレイテンシー閾値を超えるかどうかを判定してもよい(たとえば、測定されたレイテンシーを所定のレイテンシー閾値と定期的に比較することによって)。コントローラ17102が、測定されたレイテンシーが所定のレイテンシー閾値よりも大きいと判定する場合、コントローラ17102は、ステージ17308において、トリガー条件が発生したことを検出してもよい。
トリガー条件を検出した後、コントローラ17102は、電力使用量を低減するおよび/またはレイテンシーを低減するために、データ・ストリームの転送を調整しようと試みてもよい。特に、コントローラ17102は、より電力効率のよいまたはよりレイテンシーの少ない圧縮フォーマットに切り換え、結果としてデータレート需要の増大があればそれをサポートできる追加的な帯域幅を導入しようと試みることができる。この追加的な帯域幅のこの導入は、端末装置17100が、第1の圧縮フォーマットよりも低い圧縮効率を有するが、電力使用および/またはレイテンシーも低い圧縮フォーマットを使用することを可能にしうる。よって、データ・ストリームを転送し続けるためにより高いデータが必要とされる場合があるとしても(たとえば、第1の圧縮レートと同程度に圧縮されない場合)、追加された帯域幅により、端末装置17100は、無線アクセス・チャネルを通じてデータ・ストリームをうまく転送し続けることができる。
図172~174の例では、端末装置17100は、第2のネットワーク・アクセス・ノード、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード17204を使用して、二次スペクトル上でデータ・ストリームを転送してもよい。これは、図172のシナリオ17208に示されており、端末装置17100は、二次スペクトル上でネットワーク・アクセス・ノード17204との第2の無線アクセス・チャネルを確立し、この第2の無線アクセス・チャネルを使用して、データ・ストリームの一部を送信してもよい。
したがって、端末装置17100は、ステージ17310において、第2の圧縮フォーマット(C2)を同定してもよく、第2の無線アクセス・チャネルのための二次スペクトル(S2、たとえば第2のスペクトル)を同定してもよい。いくつかの側面において、一次スペクトルは、ライセンスされたスペクトルであってもよく、二次スペクトルは、ライセンスされていないまたは共有されたスペクトルであってもよい。たとえば、コントローラ17102は、端末装置17100にとって使用のために利用可能であり(たとえば、端末装置17100が、さまざまな無線標準、ネットワークによるスペクトル割り当て、および/またはスペクトル・ライセンシングによって使用することを許可される)、端末装置17100がその使用をサポートするスペクトルのプールから二次スペクトルを同定してもよい。たとえば、前述のように、トランシーバ17112は、二次スペクトルにおいて無線送信および受信を実行するように構成されてもよく、よって、二次スペクトルはスペクトルのプールにあってもよく、そこからコントローラ17102が二次スペクトルを同定する。
いくつかの側面では、端末装置17100は、まず、ネットワーク・アクセス・ノード17204を検出するためのセル検索を実行してもよい。次いで、端末装置17100は、ネットワーク・アクセス・ノード17204に接続し、ネットワーク・アクセス・ノード17204との無線アクセス・チャネルのために利用可能なスペクトルに基づいて、二次スペクトルを決定してもよい。たとえば、ひとたびネットワーク・アクセス・ノード17204に接続されると、ネットワーク・アクセス・ノード17204が、端末装置17100にスペクトルを割り当てる資源割り当てを、端末装置17100に送信してもよい。次いで、端末装置17100は、この割り当てられたスペクトルの一部または全部を、二次スペクトルとして同定してもよい。
いくつかの側面において、一次スペクトルは第1の周波数帯域内にあってもよく、二次スペクトルは第2の周波数帯域内にあってもよい。たとえば、一次スペクトルは、LTEまたは5G NRのライセンスされた帯域内にあってもよく、コントローラ17102は、ライセンスされていない工業・科学・医療(Industry, Scientific, and Medical、ISM)帯域から二次スペクトルを同定してもよい。別の例では、一次スペクトルは、ライセンスされたミリ波帯域(たとえば、24~34GHz)にあってもよく、コントローラ17102は、ライセンスされていないミリ波帯域(たとえば、57~71GHz)から二次スペクトルを同定してもよい。いくつかの側面では、(ネットワーク・アクセス・ノード17202との)一次スペクトル上の第1の無線アクセス・チャネルは、(ネットワーク・アクセス・ノード17204との)二次スペクトル上の第2の無線アクセス・チャネルとは異なる無線アクセス技術を使用してもよい。
ステージ17310における第2の圧縮フォーマットの選択を参照すると、第2の圧縮フォーマットは、第1の圧縮フォーマットよりも低い圧縮効率を有してもよい(たとえば、データ・ストリームを凝縮せず、および/または第1の圧縮フォーマットと同程度にデータ・ストリームのデータレート要求を低減しなくてもよい)。いくつかの側面では、第2の圧縮フォーマットは、第1の圧縮フォーマットよりも低い電力使用(たとえば、デジタル圧縮プロセッサ17106による)を有してもよく、および/または第1の圧縮フォーマットよりも低いレイテンシー(たとえば、デジタル圧縮プロセッサ17106によってデータ・ストリームに適用されるときの、より低い処理レイテンシー)を有してもよい。いくつかの側面では、第2の圧縮フォーマットは、圧縮されていない圧縮フォーマットであってもよく(たとえば、デジタル圧縮プロセッサ17106が、データ・ストリームに圧縮を適用しない)、他の側面では、第2の圧縮フォーマットは、圧縮された圧縮フォーマットであってもよい(たとえば、デジタル圧縮プロセッサ17106が、データ・ストリームに圧縮を適用する)。
いくつかの側面では、コントローラ17102は、トリガー条件の検出についての規定された応答に基づいて、第2の圧縮フォーマットを選択してもよい。たとえば、コントローラ17102は、ステージ17308においてトリガー条件が検出されるときはいつでも、同じ第2の圧縮フォーマットを選択するように構成されてもよい。いくつかの側面では、コントローラ17102は、それぞれが規定の圧縮フォーマットにマッチさせられている複数のトリガー条件を検出するように構成されてもよい。たとえば、コントローラ17102は、異なるあらかじめ定義された閾値(たとえば、あらかじめ定義された残りバッテリー電力レベルまたは測定されたレイテンシー閾値)によってそれぞれ定義される複数のトリガー条件を使用してもよい。コントローラ17102が、たとえば、ステージ17308において複数のトリガー条件のうちの第1のトリガー条件を検出する場合、コントローラ17102は、第1のトリガー条件についての規定された圧縮フォーマットを、第2の圧縮フォーマットとして同定してもよい。この例では、トリガー条件および第2の圧縮率は、それらの値に応じて順序付けられ、ペアにされてもよい。たとえば、第1のトリガー条件は、第1のあらかじめ定義された残りバッテリー電力レベル閾値を使用してもよく、第2のトリガー条件は、第1のあらかじめ定義された残りバッテリー電力レベルよりも低い第2のあらかじめ定義された残りバッテリー電力レベル閾値を使用してもよい。よって、第2のトリガー条件は、第1のトリガー条件とペアにされた規定の圧縮フォーマットよりも電力使用量が低い規定の圧縮フォーマットとペアにされてもよい。よって、残りバッテリー電力がより低い場合、コントローラ17102は、電力使用量がより少ない第2の圧縮フォーマットを選択するように構成されてもよい。測定されたレイテンシーについてのトリガー条件は、同様の仕方で整理できる。たとえば、第1のトリガー条件は、第1の所定のレイテンシー閾値を使用してもよく、第2のトリガー条件は、第1の所定の残りバッテリー電力レベルより高い第2の所定のレイテンシー閾値を使用してもよい。よって、第2のトリガー条件は、第1のトリガー条件とペアにされた規定の圧縮フォーマットよりも低いレイテンシーを有する規定の圧縮フォーマットとペアにされうる。
いくつかの側面では、コントローラ17102は、まず、ステージ17310において第2の圧縮フォーマットを選択し、次いで、第2の圧縮フォーマットに基づいて第2のスペクトルを同定するように構成されてもよい。たとえば、先に示したように、第2の圧縮フォーマットは、第1の圧縮フォーマットよりも低い圧縮効率を有していてもよい。端末装置17100が、ステージ17304aにおいて、第1の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信するとき、データ・ストリームは、第1のデータレート需要を有しうる。第2の圧縮フォーマットは、より低い圧縮効率を有するので、第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームは、第1のデータレート需要よりも高い第2のデータレート需要を有しうる(転送すべきデータがより多いので)。よって、コントローラ17102は、第2のデータレート需要を決定し(たとえば、第2の圧縮フォーマットの圧縮効率に基づいて)、該データレート需要を満たすのに十分な量のスペクトルを第2のスペクトルとして選択するように構成されてもよい。端末装置17100は、第2の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信する際に、一次スペクトルを使用し続けてもよいため、よって、コントローラ17102は、一次スペクトルと組み合わされた場合に第2のデータレート需要を満たすために(たとえば、第2の圧縮フォーマットでのデータ・ストリームの転送をサポートするために)十分な帯域幅を有する二次スペクトルを選択するように構成されてもよい。いくつかの側面では、コントローラ17102は、第2のデータレート需要に基づいて、データレート需要を満たすためのスペクトルの総量を決定し、スペクトルの総量と一次スペクトルのサイズとの間の差を決定し、該差以上の量のスペクトルを二次スペクトルとして選択してもよい。
いくつかの側面では、端末装置17100は、第2の圧縮フォーマットを選択する際に、サーバー17206と制御信号を交換してもよい。たとえば、いくつかの側面において、コントローラ17102は、第2の圧縮フォーマットを選択し、その後、第2の圧縮フォーマットを指定する制御信号をサーバー17206に(たとえば、ソフトウェア・レベルの信号伝達接続を通じて)送信してもよい。コントローラ17102は、端末装置17100が第2の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信する前に、この制御信号を送信することができ、または第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームとともに(たとえば、第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームに付随するヘッダまたは他の制御情報として)制御信号を送信することができる。よって、サーバー17206は、データ・ストリームを受信したときに、どの圧縮フォーマットに頼るかを知りうる。他の側面では、コントローラ17102およびサーバー17206は、第2の圧縮フォーマットをネゴシエーションするために、制御信号を交換してもよい。たとえば、コントローラ17102は、提案された圧縮フォーマットを指定する制御信号を送信してもよい。サーバー17206は、提案された圧縮フォーマットを第2の圧縮フォーマットとして受け入れる制御信号、または提案された圧縮フォーマットを第2の圧縮フォーマットとして拒否する制御信号で応答してもよい。次いで、コントローラ17102は、その後の制御信号において別の圧縮フォーマットを提案してもよく、ある側面によれば、サーバー17206が提案された圧縮フォーマットを受諾するまで、圧縮フォーマットを再提案し続けてもよい。
ステージ17310において第2の圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択した後、端末装置17100は、ステージ17312において、第2の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを圧縮し、データ・ストリームを(第2の圧縮フォーマットの)諸部分に分割することを開始してもよい。たとえば、コントローラ17102は、デジタル圧縮プロセッサ17106に、第2の圧縮フォーマットをデータ・ストリームに適用するように指示する、圧縮選択信号をデジタル圧縮プロセッサ17106に提供してもよい。コントローラ17102はまた、ルーター17108に、(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームを第1の部分と第2の部分に分割し、第1の部分をトランシーバ17110に、第2の部分をトランシーバ17112に送るように指示するルーティング選択信号を提供してもよい。
次いで、デジタル圧縮プロセッサ17106は、第2の圧縮フォーマットを、データ・ストリーム(たとえば、ストリーム・アプリケーション17104が現在生成しているデータ・ストリーム内のデータ)に適用してもよい。第2の圧縮フォーマットが圧縮された圧縮フォーマットである場合、デジタル圧縮プロセッサ17106は、データ・ストリームに対して圧縮を実行して、第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを生成してもよい(たとえば、データ・ストリームはその初期フォーマットと比較してサイズにおいて凝縮される)。第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットである場合、デジタル圧縮プロセッサ17106は、第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを生成するために、データ・ストリームに対して圧縮を実行しなくてもよく、代わりに、圧縮されない形のデータ・ストリームを通過させてもよい。
第2の圧縮フォーマットをデータ・ストリームに適用した後(たとえば、圧縮されるまたは圧縮されない圧縮フォーマットを適用した後)、デジタル圧縮プロセッサ17106は、(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームをルーター17108に提供してもよい。次いで、ルーター17108は、データ・ストリームを第1の部分と第2の部分とに分割し、第1の部分をトランシーバ17110に、第2の部分をトランシーバ17112に送信してもよい。これは、ルーター17108がデータ・ストリーム内のデータを時間を追って第1および第2の部分に連続的に分離する、連続的な手順であってもよい。いくつかの側面では、第1および第2の部分は、サイズが等しくてもよい(たとえば、ルーター17108は、トランシーバ17110に対して、トランシーバ17112に対するのとほぼ同じ量のデータをデータ・ストリームから送信する)。いくつかの側面において、ルーター17108は、目標分離比に従って、データ・ストリームを第1および第2の部分に分割してもよい。たとえば、ルーター17108は、第1の部分と第2の部分との間の比が目標分離比に等しい第1および第2の部分にデータ・ストリームを分割してもよい。別の例では、コントローラ17102は、第1および第2の無線アクセス・チャネル上のデータ・ストリームの送信を最適化するように、目標分離比を選択してもよい。たとえば、コントローラ17102は、伝送時間および圧縮/圧縮解除レイテンシー時間を含む全体的なストリーミング時間を短縮する(たとえば、最適化する)目標分離比を決定してもよい。コントローラ17102は、第1および第2の無線アクセス・チャネル(それぞれ、端末装置17100からネットワーク・アクセス・ノード17202へ、および端末装置17100からネットワーク・アクセス・ノード17204へ)の利用可能なデータレートおよびレイテンシーに基づいて、この目標分離率を決定することができる。
次いで、端末装置17100は、ステージ17314aにおいて、(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームの第1の部分をトランシーバ17110を介して、一次スペクトル上でネットワーク・アクセス・ノード17202に無線送信してもよい。端末装置17100はまた、ステージ17316aにおいて、(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームの第2の部分をトランシーバ17112を介して、二次スペクトル上でネットワーク・アクセス・ノード17204に無線送信してもよい。よって、端末装置が一次スペクトルと二次スペクトルの両方を使用するので、たとえ第2の圧縮フォーマットが第1の圧縮フォーマットよりも低い圧縮効率を有するとしても、端末装置17100は、データ・ストリームを送信することが可能であり続けてもよい。さらに、第2の圧縮フォーマットは、第1の圧縮フォーマットよりも低い電力使用量および/またはレイテンシーを有するため、端末装置17100は、(たとえば、そのデジタル・プロセッサについての)その電力使用量を低減する、および/または、データ・ストリームのレイテンシーを短縮することができうる。
図173に示されるように、ネットワーク・アクセス・ノード17202は、(第1の無線アクセス・チャネル上の)一次スペクトル上でデータ・ストリームの第1の部分を無線で受信してもよく、次いで、ステージ17314bにおいて、データ・ストリームの第1の部分を、サーバー17206に送信してもよい。ネットワーク・アクセス・ノード17204は、同様に、(第2の無線アクセス・チャネル上の)二次スペクトル上でデータ・ストリームの第2の部分を無線で受信し、データ・ストリームの第2の部分をサーバー17206に送信してもよい。
サーバー17206は、ネットワーク・アクセス・ノード17202および17204から、データ・ストリームの第1および第2の部分を受信してもよい。次いで、サーバー17206は、ステージ17318において、第1および第2の部分を再結合して、第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを得ることができる。次いで、サーバー17206は、第2の圧縮フォーマットを復元して、その初期フォーマットでの(たとえば、ストリーム・アプリケーション17104によって生成されたとおりの)データ・ストリームを得てもよい。たとえば、第2の圧縮フォーマットが圧縮された圧縮フォーマットである場合、サーバー17206は、第2の圧縮フォーマットを復元するために、データ・ストリームに対して圧縮解除処理を適用してもよい。第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットである場合には、サーバー17206は、すでにその初期フォーマットになっているので、データ・ストリームに圧縮解除処理を適用しなくてもよい。
いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノード17202および17204は、データ・ストリームが分離されている間に、ステージ17314bおよび17316bにおいて、サーバー17206に(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームを送信してもよい。他の側面では、ネットワーク・アクセス・ノード17202または17204のうちの一方(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード17202)が、自分が受信したデータ・ストリームの部分(たとえば、第1の部分)を、他方のネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード17204)に送信してもよい。すると、このネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード17204)が、第1および第2の部分を再結合して、第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを得てもよく、次いで、該データ・ストリームをサーバー17206に送信してもよい。そのような場合、サーバー17206は、次いで、ステージ17318において第2の圧縮フォーマットを復元してもよい(たとえば、第1および第2の部分の再結合を実行しなくてもよい)。
二次スペクトルのこの同定および追加により、端末装置17100は、その電力使用量を低減および/またはデータ・ストリームのレイテンシーを低減できるようになり、それでいてデータ・ストリームを転送することはできる(たとえば、データ・ストリームのデータレート需要を満たす、および/または、データ伝送時間に圧縮/圧縮解除処理レイテンシーを加えたものに等しい全体的なストリーム時間を最適化する)。いくつかの側面では、端末装置17100は、メッセージ・シーケンス・チャート17300の手順を連続的に実行してもよい。たとえば、コントローラ17102は、トリガー条件が依然として満たされているかどうか(たとえば、残りバッテリー電力レベルが依然としてあらかじめ定義された残りバッテリー電力レベル閾値を下回っているかどうか、および/またはデータ・ストリームの測定されたレイテンシーが依然としてあらかじめ定義されたレイテンシー閾値を上回っているかどうか)を判定するために、制御変数を定期的にチェックするように構成されてもよい。コントローラ17102が、トリガー条件がもはや満たされない(または、たとえば別のトリガー条件が満たされる)と判断した場合、コントローラ17102は、第1の圧縮フォーマットに戻る切り換えをする(または、別の圧縮フォーマットに切り換える)ことができる。コントローラ17102は、第2のスペクトルおよび第2の無線アクセス接続を解放し、次いで、第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを、一次スペクトル上でネットワーク・アクセス・ノード17202に送信することを開始してもよい。
前述のように、図174は、下りリンク方向で図172の例を詳細に示すメッセージ・シーケンス・チャート17400を示す。よって、圧縮フォーマットを適用し、圧縮フォーマットのデータ・ストリームをサーバー17206に送信する代わりに、端末装置17100は、圧縮フォーマットのデータ・ストリームをサーバー17206から受信し、圧縮フォーマットを元に戻して、その初期の形のデータ・ストリームを得るように構成されてもよい。よって、サーバー17206は、ストリーム・アプリケーション17104に宛てられたユーザー・データのストリームとして、前記データ・ストリームを生成するように構成されてもよい。図172および図174に示されるように、サーバー17206は、最初に、ステージ17402においてデータ・ストリームに第1の圧縮フォーマットを適用し、ステージ17404bにおいてネットワーク・アクセス・ノード17202に(第1の圧縮フォーマットで)データ・ストリームを送信してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード17202は、ステージ17404aにおいて、第1の無線アクセス・チャネルを通じて(一次スペクトル上で)端末装置17100にデータ・ストリームを無線送信してもよい。
端末装置17100は、アンテナ17114およびトランシーバ17110において、データ・ストリームを含む無線信号を受信してもよく、次いで、ステージ17406において第1の圧縮フォーマットを元に戻してもよい。たとえば、アンテナ17114によって提供されるアナログ無線周波数信号を処理した後、トランシーバ17110は、(第1の圧縮フォーマットの)データ・ストリームをルーター17108に提供してもよい。端末装置17108は、現在、第1の無線アクセス・チャネル(たとえば、第2の無線アクセス・チャネルではなく)を通じてデータ・ストリームを受信しているので、コントローラ17102は、データ・ストリームが統一されていること(たとえば、第1および第2の部分の再結合が不要であること)を指定するルーティング選択信号をルーター17108に提供してもよい。したがって、ルーター17108は、(第1の圧縮フォーマットの)データ・ストリームをデジタル圧縮プロセッサ17106に提供してもよく、デジタル圧縮プロセッサ17106は、(たとえば、コントローラ17102によって圧縮選択信号によって指示されるように)第1の圧縮フォーマットを元に戻して、(たとえば、サーバー17206によって生成されたとおりの)その初期フォーマットでのデータ・ストリームを得てもよい。次いで、デジタル圧縮プロセッサ17106は、ストリーム・アプリケーション17104にデータ・ストリームを提供し、それにより、ソフトウェア・レベルの信号伝達接続を通じてデータ・ストリームの転送を完了する。
次いで、ステージ17408において、端末装置17100は、トリガー条件を検出してもよい。たとえば、コントローラ17102は、メッセージ・シーケンス・チャート17300のステージ17308と同じまたは類似の仕方で、トリガー条件を検出してもよい。たとえば、コントローラ17102は、入力として、端末装置17100の残りバッテリー電力レベル、データ・ストリームの測定されたレイテンシー、および/または省電力モード・インジケーターなどの制御変数を受信してもよい。次いで、コントローラ17102は、制御変数を評価して、トリガー条件が満たされているかどうか(または、複数のトリガー条件のうちのどれが満たされているか)を判定してもよい。制御変数がデータ・ストリームの測定されたレイテンシーを含む場合、ストリーム・アプリケーション17104は、ソフトウェア・レベル接続を通じてデータ・ストリームを受信する際にデータ・ストリームのレイテンシーを測定し、この測定レイテンシーを制御変数の一つとしてコントローラ17102に提供するように構成されてもよい。
トリガー条件を検出した後、端末装置17100は、ステージ17410において、第2の圧縮フォーマットおよび二次スペクトルを同定してもよい。図173の場合と同様に、端末装置17100は、二次スペクトル上にある、ネットワーク・アクセス・ノード17204との第2の無線アクセス・チャネルを使用してもよい。よって、端末装置17100は、第2の無線アクセス・チャネルをセットアップするために、ネットワーク・アクセス・ノード17204を検出し、これに接続してもよい。さまざまな側面において、コントローラ17102は、メッセージ・シーケンス・チャート17300内のステージ17310について記載された任意の機能を使用して、第2の圧縮フォーマットおよび二次スペクトルを同定することができる。
次いで、端末装置17100は、第2の圧縮フォーマットおよびネットワーク・アクセス・ノード17204を指定する制御信号を、ステージ17412においてサーバー17206に(たとえば、ソフトウェア・レベルの信号伝達接続を通じて)送信してもよい。たとえば、コントローラ17102は、この制御信号をサーバー17206に送信してもよい。これは、サーバー17206に、第2の圧縮フォーマット(たとえば、圧縮されるまたは圧縮されない圧縮フォーマット)と、端末装置17100が第2のスペクトルのために使用している第2のネットワーク・アクセス・ノード(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード17204)とを通知してもよい。
次いで、サーバー17206は、第2の圧縮フォーマットをデータ・ストリームに適用し、その後、ステージ17414において、データ・ストリームを第1および第2の部分に分割してもよい。次いで、サーバー17206は、ステージ17416bにおいて第1の部分をネットワーク・アクセス・ノード17202に、ステージ17418bにおいて第2の部分をネットワーク・アクセス・ノード17204に送信してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード17202は、ステージ17416aにおいて、データ・ストリームの第1の部分を、一次スペクトル上の第1の無線アクセス・チャネルを通じて、端末装置17100に無線送信してもよい。ネットワーク・アクセス・ノード17204は、同様に、ステージ17418aにおいて、第2のストリームの第2の部分を、二次スペクトル上の第2の無線アクセス・チャネルを通じて、端末装置17100に無線送信してもよい。
端末装置17100は、(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームの第1および第2の部分を含む、ネットワーク・アクセス・ノード17202および17204からの無線信号を受信してもよい。端末装置17100は、次いで、ステージ17420において、第1および第2の部分を再結合して、第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを得て、その後、第2の圧縮フォーマットを元に戻して、その初期フォーマットのデータ・ストリームを得てもよい。たとえば、トランシーバ17110は、アンテナ17114を介して第1の無線アクセス・チャネル上でデータ・ストリームの第1の部分を受信してもよく、データ・ストリームの第1の部分をルーター17108に提供してもよい。トランシーバ17112は、同様に、アンテナ17116を介して、第2の無線アクセス・チャネル上でデータ・ストリームの第2の部分を受信してもよく、データ・ストリームの第2の部分をルーター17108に提供してもよい。次いで、ルーター17108は、データ・ストリームの第1および第2の部分を再結合して、第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを得ることができる(たとえば、コントローラ17102からのルーティング選択信号によって指示されるように)。ルーター17108は、データ・ストリームをデジタル圧縮プロセッサ17106に提供してもよい。
次いで、デジタル圧縮プロセッサ17106は、(たとえば、コントローラ17102からの圧縮選択信号によって指示されるように)第2の圧縮フォーマットを元に戻してもよい。たとえば、第2の圧縮フォーマットが圧縮された圧縮フォーマットである場合、デジタル圧縮プロセッサ17106は、第2の圧縮フォーマットを元に戻すために、データ・ストリームに対して圧縮解除処理を実行してもよい。第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットである場合、デジタル圧縮プロセッサ17106は、データ・ストリームが圧縮解除処理なしで通過することを許容することによって、第2の圧縮フォーマットを元に戻してもよい。
したがって、デジタル圧縮プロセッサ17106は、その初期フォーマットでの(たとえば、サーバー17206によって生成されたとおりの)データ・ストリームを得てもよい。次いで、デジタル圧縮プロセッサ17104は、ストリーム・アプリケーション17104にデータ・ストリームを提供し、それにより、ソフトウェア・レベルの信号伝達接続を通じたデータ・ストリームの転送を完了してもよい。
メッセージ・シーケンス・チャート17300について上述したものと同様に、いくつかの側面では、端末装置17100は、メッセージ・シーケンス・チャート17400の手順を、経時的に連続的に実行してもよい。たとえば、制御変数が依然としてトリガー条件を満たすかどうかに応じて、コントローラ17102は、第1の圧縮フォーマットに戻る切り換えをすること(そしてたとえば、第2のスペクトルおよび第2の無線アクセス接続を解放すること)、または、別の圧縮フォーマットに切り換えること(たとえば、複数のトリガー条件の場合)ができる。
下りリンクにおける動的な圧縮フォーマット選択のこの使用は、上りリンクの場合と同様の利点をもたらしうる。たとえば、端末装置17100は、より低い電力使用量をもつ第2の圧縮フォーマットに切り換えることによって、その電力使用量を低減する(たとえば、端末装置17100が、閾値未満の残りバッテリー電力レベルを有する場合、または省電力モードにある場合)、および/または、より低いレイテンシーをもつ第2の圧縮フォーマットに切り換えることによって、データ・ストリームのレイテンシーを低減することができる(たとえば、ストリーム・アプリケーション17104がレイテンシーに敏感なアプリケーションである場合)。端末装置17100は、第2のスペクトルの導入を介して追加の帯域幅を導入することができるため、端末装置17100は、たとえ第2の圧縮フォーマットがより低い圧縮効率(よって、より高いデータレート需要)を有する場合でも、データ・ストリームの転送を依然としてサポートすることができうる。
図172~174について上記で述べたこれらの例は、端末装置17100が第2のネットワーク・アクセス・ノードとの第2の無線アクセス・チャネル上でデータ・ストリームを転送する場合を含む場合に関する。図175~図177は、端末装置17100が、一次スペクトルと同じネットワーク・アクセス・ノードとの二次スペクトル上でデータ・ストリームを転送することができるいくつかの側面による例示的な場合を示す。図175のシナリオ17500に示されるように、端末装置17100は、まず、一次スペクトル上でネットワーク・アクセス・ノード17502と第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを転送してもよく、その後、シナリオ17506において、一次スペクトルおよび二次スペクトル上でネットワーク・アクセス・ノード17502と第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを転送するように切り換えることができる。
図176は、上りリンクの場合を描写する、いくつかの側面による例示的メッセージ・シーケンス・チャート17600を示す。端末装置17100、ネットワーク・アクセス・ノード17502、およびサーバー17504は、メッセージ・シーケンス・チャート17300のステージ17302~17308と同じ仕方で、ステージ17602~17608を実行してもよい。したがって、端末装置17100は、ネットワーク・アクセス・ノード17502を介して、第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームをサーバー17504に送信し、その後、トリガー条件を検出してもよい。
トリガー条件を検出した後、端末装置17100は、第2の圧縮フォーマットおよび二次スペクトルを識別してもよい。しかしながら、別のネットワーク・アクセス・ノードとの二次スペクトルを識別する代わりに、端末装置17100は、端末装置17100がネットワーク・アクセス・ノード17502にデータ・ストリームを送信するために使用できる二次スペクトルを識別してもよい。たとえば、端末装置17100は、二次スペクトル上でネットワーク・アクセス・ノード17502との第2の無線アクセス・チャネルを確立してもよい。よって、この例では、ネットワーク・アクセス・ノード17502は、一次スペクトルおよび二次スペクトルの両方で(たとえば、別個のアンテナおよび/またはトランシーバを使用して)無線アクセス・チャネルをサポートしてもよい。端末装置17100は、第2の圧縮フォーマットおよび二次スペクトルを識別するために、メッセージ・シーケンス・チャート17300内のステージ17310について上述した任意の技術を使用してもよい。
次いで、ステージ17612において、端末装置17100は、第2の圧縮フォーマットを(たとえば、デジタル圧縮プロセッサ17106を用いて)データ・ストリームに適用し、ステージ17612において、データ・ストリームを第1および第2の部分に(たとえば、ルーター17108を用いて)分割してもよい。
次いで、端末装置17100は、ステージ17614aにおいて、一次スペクトル上で第1の無線アクセス・チャネルを通じて、ネットワーク・アクセス・ノード17502と(たとえば、トランシーバ17110およびアンテナ17114を用いて)データ・ストリームの第1の部分を無線送信してもよく、ステージ17616aにおいて、二次スペクトル上で第2の無線アクセス・チャネルを通じてネットワーク・アクセス・ノード17502と(たとえば、トランシーバ17112およびアンテナ17116を用いて)、データ・ストリームの第2の部分を無線送信してもよい。いくつかの側面では、ステージ17614aおよび17616aは、同時に発生してもよく、他の側面では、ステージ17614aおよび17616aは、異なる時間に発生してもよい。
ネットワーク・アクセス・ノード17502は、次いで、ステージ17614bおよび17616bにおいて、第1および第2の無線アクセス・チャネル上でデータ・ストリームの第1および第2の部分を受信してもよく、データ・ストリームの第1および第2の部分をサーバー17504に送信してもよい。次いで、サーバー17504は、(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームの第1および第2の部分を受信し、ステージ17618において、第1および第2の部分を再結合し、第2の圧縮フォーマットを元に戻して、データ・ストリームをその初期フォーマットで得ることができる。いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノード17502は、データ・ストリームをサーバー17504に送信する前に、データ・ストリームの第1および第2の部分を再結合してもよい。そのような場合、サーバー17504は、第2の圧縮フォーマットを復元する前にデータ・ストリームの第1の部分と第2の部分を再結合しなくてもよい。いくつかの側面において、端末装置17100は、第1の圧縮フォーマットに戻る切り換えをするため、または他の圧縮フォーマットを切り換えるためなどで、この手順を連続的に繰り返してもよい。
端末装置17100がデータ・ストリームの第1および第2の部分を送信するそのような場合は、図172~図174の場合と同じまたは類似の利点を提供しうる。よって、端末装置17100は、データ・ストリームのデータレート需要を満たしつつ、その電力使用量を減らし、および/またはデータ・ストリームのレイテンシーを減らすことができうる。
図177は、いくつかの側面による、下りリンクの場合を示す、例示的メッセージ・シーケンス・チャート17700を示す。よって、図174のメッセージ・シーケンス・チャート17400と同様に、端末装置17100は、最初に、ネットワーク・アクセス・ノード17502を介してサーバー17504から第1の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを受信してもよい。したがって、端末装置17100、ネットワーク・アクセス・ノード17502、およびサーバー17504は、メッセージ・シーケンス・チャート17400のステージ17402~17408と同じ仕方でステージ17702~17708を実行してもよい。ステージ17708においてトリガー条件を検出した後、端末装置17100は、二次スペクトルを識別し、ネットワーク・アクセス・ノード17502との第2の無線アクセス・チャネルを確立してもよい。端末装置17100は、ステージ17410について上述した任意の技術と同じ仕方で、二次スペクトルおよび第2の圧縮フォーマットを同定してもよい。
次いで、端末装置17100は、ステージ17712において、端末装置17100が、ネットワーク・アクセス・ノード17502から第1および第2の部分で(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームを受信することを指定する制御信号をサーバー17504に送信してもよい。よって、サーバー17504は、ステージ17714において、第2の圧縮フォーマットをデータ・ストリームに適用し、データ・ストリームを第1および第2の部分に分割してもよい。次いで、サーバー17504は、段階17716bおよび17718bにおいて、第1および第2の部分をネットワーク・アクセス・ノード17502に送信してもよい。
次いで、ネットワーク・アクセス・ノード17502は、ステージ17716aにおいて、データ・ストリームの第1の部分を、一次スペクトル上で第1の無線アクセス・チャネル上で端末装置17100に無線送信してもよい。ネットワーク・アクセス・ノード17502はまた、ステージ17718aにおいて、データ・ストリームの第2の部分を、二次スペクトル上で第2の無線アクセス・チャネル上で端末装置17100に無線送信してもよい。次いで、端末装置17100は、データ・ストリームの第1および第2の部分(たとえば、アンテナ17114および17116、ならびにトランシーバ17110および17112を介して)を受信し、ステージ17720において、第1および第2の部分を(たとえば、ルーター17108を用いて)を再結合し、第2の圧縮フォーマットを元に戻して、データ・ストリームをその初期フォーマットで得ることができる。いくつかの側面において、サーバー17504は、ステージ17714において、データ・ストリームを2つの部分に分割しなくてもよく、(第2の圧縮フォーマットの)データ・ストリームをネットワーク・アクセス・ノード17502に送信してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード17502が、データ・ストリームを第1および第2の部分に分割し、ステージ17716aおよび17718aにおいて、第1および第2の部分を端末装置17100に無線送信してもよい。いくつかの側面では、端末装置17100は、メッセージ・シーケンス・チャート17700の手順を連続的に実行してもよく、トリガー条件が依然として満たされているか(または複数のトリガー条件のうちどれが満たされているか)に依存して、第1の圧縮フォーマットに戻る切り換えをするか、または別の圧縮フォーマットに切り換えてもよい。したがって、端末装置17100は、図175の下りリンクの場合、動的な圧縮選択を使用して、その電力使用量および/またはデータ・ストリームのレイテンシーを低減することも可能でありうる。
一次および二次スペクトル(たとえば、第1および第2のスペクトル)に関して上述したが、本開示の側面は、異なるスペクトル上の2つより多くの無線アクセス・チャネル(たとえば、1つ、2つ、または3つ以上のネットワーク・アクセス・ノードとの)を使用することもできる。
さらに、いくつかの側面において、端末装置17100は、データ・ストリームの第1および第2の部分についての異なる圧縮フォーマットを使用するように構成されてもよい。図178は、いくつかの側面による、端末装置17100の例示的な内部構成を示し、これは、データ・ストリームの第1および第2の部分についての異なる圧縮フォーマットのかかる使用の一例を示す。図178に示されるように、ルーター17108は、データ・ストリームを第1および第2の部分に分離する(または、たとえば、下りリンク方向では再結合する)ように配置され、それらをそれぞれ、デジタル圧縮プロセッサ17106aおよびデジタル圧縮プロセッサ17106bに提供してもよい。次いで、デジタル圧縮プロセッサ17106aは、第1の部分に第2の圧縮フォーマットを適用し、(第2の圧縮フォーマットの)第1の部分を一次スペクトル上での無線送信のためにトランシーバ17110に提供してもよい。次いで、デジタル圧縮プロセッサ17106aは、第3の圧縮フォーマット(たとえば、第1および第2の圧縮フォーマットとは異なる)をデータ・ストリームの第2の部分に適用し、(第3の圧縮フォーマットの)第2の部分を、二次スペクトル上での無線送信のためにトランシーバ17112に提供してもよい。いくつかの側面では、コントローラ17102は、第1の部分および第2の部分の相対的なサイズ(たとえば、第1の無線アクセス・チャネルと第2の無線アクセス・チャネルとの間のデータ・ストリームの分配)を指定する目標分離比を決定するように構成されてもよい。いくつかの場合には、コントローラ17102は、たとえば、第1および第2の無線アクセス・チャネルのデータレートおよび/またはレイテンシーに基づいて目標分離比を決定することができ、全体的なストリーミング時間(伝送時間に圧縮/圧縮解除処理レイテンシーを加えたものに等しい)を減少させる(たとえば、最適化する)目標分離比を決定することができる。コントローラ17102は、この目標分離比をルーター17108に提供してもよく、ルーター17108は、次いで、目標分離比に従って、データ・ストリームを第1および第2の部分に分割してもよい。一例では、第1の無線アクセス・チャネルは、6GHz未満の帯域であってもよく、デジタル圧縮プロセッサ17106aは、6GHz未満の帯域によってサポートされる、より低いデータレートのため、圧縮される圧縮フォーマットを適用してもよく、一方、第2の無線アクセス・チャネルは、高周波帯域(たとえば、23GHzより上)であってもよく、デジタル圧縮プロセッサ17106aは、圧縮されない圧縮フォーマットを使用してもよい。
第2および第3の圧縮フォーマットは、異なる電力使用、レイテンシー、および/または圧縮効率特性を有することができるが、第1の圧縮フォーマットよりも電力使用量および/またはレイテンシーが低いことがある。よって、端末装置17100は、一次スペクトルおよび二次スペクトルについて異なる圧縮フォーマットを使用することができ、それでいて、第1の圧縮フォーマットと比較して、レイテンシーおよび/または電力消費を低減することができる。
コントローラ17102の機能性は、端末装置に実装されるものとして上述されている。制御変数の評価、二次スペクトルの選択、および第2の圧縮フォーマットの選択を含むこの機能は、追加的にまたは代替的に、別の位置において補完されることができる。たとえば、いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノードは、図3に示されるネットワーク・アクセス・ノード110のように構成されてもよく、そのプロトコル・コントローラ310内にコントローラ17102を含んでいてもよい。したがって、コントローラ17102は、制御変数を評価し、二次スペクトルを選択し、第2の圧縮フォーマットを選択してもよく、二次スペクトルおよび第2の圧縮フォーマットを指定する制御信号を端末装置および/またはサーバーに送信してもよい。他の側面では、コントローラ17102は、エッジ・ネットワーク・サーバー、コア・ネットワーク・サーバー、または外部インターネット・サーバーにおいて(たとえば、サーバー17206または17504の一部として、または別個の外部インターネット・サーバーとして)実装されてもよい。コントローラ17102は、同様に、制御変数を評価し、二次スペクトルを選択し、第2の圧縮フォーマットを選択してもよく、二次スペクトルおよび第2の圧縮フォーマットを指定する制御信号を端末装置および/またはサーバーに送信してもよい。
図179は、いくつかの側面による、通信装置においてデータ・ストリームを転送する例示的方法17900を示す。図179に示されるように、方法17900は、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信または受信するステップ(17902)と;通信装置の電力状態またはデータ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づくトリガー条件を検出し、第2の圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択するステップ(17904)と;第1および第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信または受信するステップ(17906)とを含む。
図180は、通信装置においてデータ・ストリームを転送する例示的な方法18000を示す。図180に示されるように、方法18000は、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信または受信するステップ(18002)と;通信装置の電力状態またはデータ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づくトリガー条件を検出し、圧縮されない圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択するステップ(18004)と;第1および第2のスペクトルを用いて圧縮されない圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信または受信するステップ(18006)とを含む。
図181は、いくつかの側面による、通信装置においてデータ・ストリームを転送する例示的な方法18100を示す。図181に示されるように、方法18100は、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信または受信するステップ(18102)と;通信装置の電力状態またはデータ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づくトリガー条件を検出するステップ(18104)と;第1のスペクトル上で第2の圧縮フォーマットをもつデータ・ストリームの第1の部分を送信または受信し、第2のスペクトル上で第3の圧縮フォーマットをもつデータ・ストリームの第2の部分を送信または受信するステップ(18104)とを含む。
〈バッテリー電力状態を用いた動的な変調方式選択〉
いくつかの無線アクセス技術は、適応的な変調方式選択を採用することがある。一例では、LTEネットワークは、上りリンクおよび下りリンク通信のための変調方式を適応させる可変変調方式を利用する。よって、ネットワーク・アクセス・ノードは、ネットワーク・アクセス・ノードとサービスされる端末装置との間の現在の無線アクセス・チャネルに基づいて適切な変調方式を選択することなどによって、サービスされる端末装置に変調方式を適応的に割り当てることができうる。
端末装置による異なる変調方式の使用は、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性がある。特に、端末装置は、より高次の変調方式で、より高いデータレートを達成することができうる。たとえば、16-QAMのような直交振幅変調(QAM)方式を使用する端末装置は、二値PSK(BPSK、たとえば変調シンボル毎に1ビット)のような位相シフトキーイング(PSK)変調方式を使用する端末装置よりも多くのデータを各変調シンボルにエンコードすることができうる(たとえば、変調シンボル当たり4ビット)。よって、端末装置は、BPSK、直交PSK(QPSK)、8-PSK、32-QAM、64-QAM、128-QAM、256-QAM、およびより高次の他の方式(ここでは、シンボル毎のビット数/データレートの昇順でリストされている)のどれを使用するかに基づいて、漸進的により高いデータレートを達成することができうる。
しかしながら、本開示により認識されるように、いくつかの変調方式は、他の変調方式よりも電力効率が低い場合がある。たとえば、QAM方式のようなハイブリッド振幅‐位相変調方式は、純粋に位相変調に基づく変調方式(たとえば、BPSK)よりも電力効率が低いことがある。拡張により、より高次の変調方式(たとえば、64-QAM)は、より低次の変調方式(たとえば、QPSK)よりも電力効率が低いことがある。そのような電力効率の差は、より複雑なシンボル・コンステレーションからの変調シンボルを伝送するときに電力増幅器(PA)によって消費される余分な電力から生じうる。たとえば、QAMコンステレーションのさまざまなシンボルの振幅差は、電力増幅器におけるわずか約15%の電力効率をもたらしうるが、BPSKのような純粋な位相ベースの変調を使用する場合には、同じ電力増幅器が約50%で動作できうる。より高次のQAM方式は、電力増幅器の最大の電力付加効率(power added efficiency、PAE)の点から、より高い電力バックオフ(power backoff)を使用してもよい。電力増幅器は、低効率の電力増幅器では非常に線形でありうるので、より高次の変調方式が許容できる。対照的に、高効率では、電力増幅器は、振幅対位相歪み(amplitude to phase distortion)(AM-PM)および利得拡張に関して非常に非線形でありうる。この電力増幅器の非線形性は、(変調コンステレーション図上の)理想的な変調シンボルと実際の送信シンボルとの間の誤差を特徴付ける、変調コンステレーション図の誤差ベクトル絶対値(error vector magnitude、EVM)によって測り、特徴付けることができる。
いくつかの場合には、低い電力効率は、端末装置にとって特に問題となることがある。端末装置の多くは、時間とともに徐々に消耗するバッテリー電力で動作する。QAM方式を使用する端末装置は、PSK方式を使用する場合よりも速い速度でバッテリー電力を消費することがある。この電力消費は、ミリ波周波数において悪化する可能性がある。ミリ波周波数では、周波数が増加するにつれてトランジスタの利得が低下し、受動デバイス(たとえば、コイル、変圧器、伝送線路、コンデンサ)の損失が増大するため、PAEが特に低い。
よって、本開示のさまざまな側面は、変調方式選択機能のための制御変数として、端末装置のバッテリー電力状態を導入する。よって、本明細書にさらに記載するように、ネットワーク・アクセス・ノードは、端末装置のバッテリー電力状態を評価し、その後、バッテリー電力状態に基づいて変調方式の決定を下すように構成されることができる。いくつかの側面において、この変調方式選択機能は、端末装置のための変調方式を選択する際に、他の制御変数を(たとえば、バッテリー電力状態に加えて)考慮するよう拡張されることができる。たとえば、いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノードは、ネットワーク・アクセス・ノードと端末装置との間の距離にも基づいて端末装置のための変調方式を選択してもよい。特に、ネットワーク・アクセス・ノードからより遠くに位置する端末装置は、ネットワーク・アクセス・ノードに近接する端末装置よりも高い送信電力を使用してもよい。しかしながら、このより高い送信電力の使用は、端末装置においてより速いバッテリー消耗につながることがある。よって、いくつかの側面について後述するように、ネットワーク・アクセス・ノードは、たとえば、残りバッテリー電力が低く、ネットワーク・アクセス・ノードから遠い端末装置のためにより電力効率のよい変調方式を選択することによって、ネットワーク・アクセス・ノードまでの距離に基づいて端末装置のための変調方式を選択するように構成されてもよい。
さまざまな側面は、ネットワーク・アクセス・ノード電力使用量および端末装置温度のような変調方式選択機能にさらなる制御変数を導入してもよい。いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノードは、端末装置が送信しているデータ・ストリームのデータレート需要も考慮してもよい。より電力効率のよい変調方式の使用は、最大データレートをも低下させることがあるからである。これらの側面のいくつかにおいて、ネットワーク・アクセス・ノードは、スペクトル・オフロードの利用可能性、たとえば、端末装置が、データ・ストリームを転送するために使用することができる二次スペクトル上の第2の無線アクセス・チャネルを開始することができるかどうか、を考慮してもよい。二次スペクトルは、より大きな帯域幅を提供し、より低次の変調方式で高いデータレートを可能にする。そのような側面は、本明細書にさらに記載される。
図182は、いくつかの側面による、ネットワーク通信シナリオの例を示す。図182に示されるように、端末装置18202は、第1の無線アクセス・チャネルおよび第1の変調方式を使用して、ネットワーク・アクセス・ノード18204にデータを送信してもよい。いくつかの側面では、端末装置18202は、図2に示されるように、端末装置102のように構成されてもよく、よって、アンテナ・システム202、RFトランシーバ204、およびベースバンド・モデム206を含んでいてもよい。ネットワーク・アクセス・ノード18204に送信するとき、ベースバンド・モデム206は、変調方式、たとえば、第1の変調方式に従って、変調シンボル(たとえば、より上位層からのユーザーまたは制御データを表わす)を生成してもよい。ベースバンド・モデム206は、これらの変調シンボルをRFトランシーバ204に提供することができ、RFトランシーバ204は、デジタル‐アナログ変換(DAC)、RF混合、および増幅を適用して、アンテナ・システム202を介して無線信号の形態で変調シンボルを送信することができる。
先に示したように、変調方式のタイプは、RFトランシーバ204の電力使用に影響を与えることがある。たとえば、RFトランシーバ204の電力増幅器は、変調方式がハイブリッド振幅‐位相変調方式(たとえば、任意のQAM方式)である場合、変調方式が位相シフト変調方式(たとえば、任意のPSK方式)または周波数変調(FM)方式である場合よりも多くの電力を消費することがある。同様に、RFトランシーバ204の電力増幅器は、変調方式がより高次の変調方式である場合には、電力効率がより低いことがある。これは、端末装置18202がバッテリー電源によって給電される場合に問題となりうる。端末装置18202が動作するにつれて、残りバッテリー電力レベルが徐々に枯渇しうるからである。したがって、電力増幅器が低電力効率の状態で動作しているシナリオにおいて、たとえば、端末装置18202が、送信器内の電力増幅器の最大PAEの点からのより高い電力バックオフを必要としうるQAMまたは高次変調(たとえば、16-QAM、64-QAM、256-QAM)方式を使用している場合において、バッテリー消耗はより高くなりうる。
よって、いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノード18204は、端末装置18202のバッテリー電力状態を、その変調方式選択機能における制御変数として考慮するように構成されてもよい(たとえば、端末装置18202が上りリンク方向において使用する変調方式を選択するときに)。図183は、いくつかの側面による、変調方式選択機能を記述するために使用される、ネットワーク・アクセス・ノード18204の例示的な内部構成を示す。図183に示されるように、ネットワーク・アクセス・ノード18204は、アンテナ・システム18302、通信サブシステム18308(送信器18304および受信器18306を含む)、およびスケジューラ18310を含んでいてもよい。いくつかの側面では、アンテナ・システム18302は、図3のネットワーク・アクセス・ノード110について前述したアンテナ・システム302のように構成されてもよい。したがって、通信サブシステム18308の送信器18304および受信器18306は、アンテナ・システム302を介して無線信号を送信および受信するように構成されてもよい。送信器18304は、ネットワーク・アクセス・ノード18204のさまざまな送信コンポーネントを含む送信器であってもよい。これは、たとえば、電力増幅器、物理層の送信回路およびコントローラを有するRFトランシーバ、および/またはベースバンド・サブシステム送信コンポーネントを含むことができる。受信器18306は、ネットワーク・アクセス・ノード18204のさまざまな受信コンポーネントを含む受信器であってもよい。これは、たとえば、低雑音増幅器、物理層の受信回路およびコントローラを有するRFトランシーバ、および/またはベースバンド・サブシステム受信コンポーネントを含むことができる。よって、通信サブシステム18308は、RFコンポーネント、物理層コンポーネント、またはベースバンド・サブシステム・コンポーネントのいずれか一つまたは複数を含んでいてもよく、これらの種類のコンポーネントのいずれか一つを排他的に含むことに特に限定されない。
スケジューラ18310は、ネットワーク・アクセス・ノード18204が変調方式選択機能のために使用する一つまたは複数の制御変数を評価するように構成される特殊目的プロセッサであってもよい。さまざまな側面について後述するように、これらの制御変数は、端末装置のバッテリー電力状態、ネットワーク・アクセス・ノード18204からの端末装置の距離、端末装置の温度、端末装置の充電状態、端末装置の電力増幅器特性、端末装置のデータ・ストリームのデータレート需要、端末装置のスペクトル・オフロード情報、および/またはネットワーク・アクセス・ノード18204の電力使用を含んでいてもよい。したがって、スケジュール18310は、これらの制御変数の一つまたは複数を評価し、制御変数に基づいて端末装置のための変調方式を選択するように構成されてもよい。
図184は、変調方式選択機能の例示的な手順を示す、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート18400を示す。図184に示されるように、端末装置18202は、最初に、ステージ18402において、そのバッテリー電力状態を判別してもよい。いくつかの側面において、バッテリー電力状態は、残りバッテリー電力レベルでありうる。たとえば、端末装置18202が、図2について上述した端末装置102のように構成されるいくつかの側面において、アプリケーション・プロセッサ212は、端末装置18202のバッテリー電源の残りバッテリー電力レベルを決定してもよい。次いで、アプリケーション・プロセッサ212は、端末装置18202のプロトコル・コントローラ210に対して、残りバッテリー電力レベルを指定してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ210は、残りバッテリー電力レベルを含むバッテリー電力状態レポートを生成してもよい。
他の側面では、バッテリー電力状態は、省電力モード・インジケーターであることができる。たとえば、いくつかの側面において、ユーザーは、端末装置18202のための省電力モードを選択的に有効にするオプションを有してもよい。これは、アプリケーション層の機能であってもよく、よって、端末装置18202のアプリケーション・プロセッサ212は、ユーザーが省電力モードを有効化または無効化する時を検出してもよい。ユーザーが省電力モードを有効にすると、アプリケーション・プロセッサ212は、省電力モードが有効にされることを指定する省電力モード・インジケーターをプロトコル・コントローラ210に提供してもよい。次いで、端末装置18202のプロトコル・コントローラ210は、省電力モード・インジケーターを含むバッテリー電力状態レポートを生成してもよい。いくつかの側面では、複数の省電力モードが(たとえば、標準の電力モードに加えて)存在してもよく、各省電力モードは、異なるレベルの省電力を目標とする。そのような場合、省電力モード・インジケーターは、(複数の省電力モードのうち)どの省電力モードが有効であるかを示すことができる。
いくつかの側面において、バッテリー電力状態は、推定されたバッテリー電力使用量でありうる。たとえば、端末装置18202は、有限のサイズまたは継続時間を有する特定のデータ・ストリームを送信してもよい。よって、端末装置18202のプロトコル・コントローラ210は、データ・ストリームの送信に費やされるバッテリー電力を推定してもよい。いくつかの場合には、プロトコル・コントローラ210は、たとえば、異なる変調方式でそのデータ・ストリームを送信するための異なるバッテリー電力使用量を推定することによって、複数のバッテリー電力使用量を推定するように構成されてもよい。プロトコル・コントローラ210は、たとえば、RFトランシーバ204内の電力増幅器の電力増幅器特性に基づいて、この推定を実行するように構成されてもよい。たとえば、電力増幅器特性は、電力増幅器の効率を特徴付ける先験的な情報(たとえば、PAE)であってもよい。電力増幅器特性は、いくつかの側面において、異なる周波数および/または異なる変調方式において異なる電力効率を指定してもよく、プロトコル・コントローラ210はそれを、バッテリー電力使用量を推定するために使用することができる。プロトコル・コントローラ210は、この推定バッテリー電力使用量を含むバッテリー電力状態レポートを生成してもよい。
いくつかの側面において、バッテリー電力状態は、残りバッテリー電力レベル、省電力モード・インジケーター、または推定バッテリー電力使用量の複数を含むことができる。よって、端末装置18202のプロトコル・コントローラ210は、残りバッテリー電力レベル、省電力モード・インジケーター、および推定バッテリー電力使用量のうちの複数または全部を含むバッテリー電力状態レポートを生成してもよい。
バッテリー電力状態レポートを生成した後、端末装置18202は、ステージ18404において、バッテリー電力状態レポートをネットワーク・アクセス・ノード18204に送信してもよい。たとえば、プロトコル・コントローラ210は、デジタル信号プロセッサ208、RFトランシーバ204、およびアンテナ・システム202を介してバッテリー電力状態レポートを無線送信することができる。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード18204は、アンテナ・システム18302および受信器18306を介して、バッテリー電力状態レポートを受信してもよい。次いで、受信器18306は、バッテリー電力状態レポートをスケジューラ18310に提供してもよく、スケジューラ18310は、バッテリー電力状態レポートを読んで、バッテリー電力状態(たとえば、残りバッテリー電力レベルおよび/または省電力モード・インジケーター)を判断してもよい。
次いで、ネットワーク・アクセス・ノード18204は、ステージ18406において、変調方式選択機能を実行して、バッテリー電力状態に基づいて、端末装置18202についての変調方式を選択してもよい。一例では、端末装置18202は、最初に、第1の変調方式に割り当てられてもよい。したがって、スケジューラ18310は、バッテリー電力状態に基づいて、端末装置18202のための第2の変調方式を選択してもよい。たとえば、バッテリー電力状態が残りバッテリー電力レベルであるいくつかの側面において、スケジューラ18310は、残りバッテリー電力レベルを閾値(たとえば、10%、20%、または別の選択されたレベルなど、端末装置18202における残りバッテリー電力が低いことを示すように選択される)と比較してもよい。いくつかの側面では、閾値はあらかじめ定義されることができ、他の側面では、閾値は動的に調節または選択されることができる(たとえば、ユーザー設定、スケジュールされたデバイス動作、または残りバッテリー電力レベルに関連する別の基準に基づいて)。スケジューラ18310が、残りバッテリー電力レベルが閾値未満であると判定する場合、スケジューラ18310は、第1の変調方式よりも電力効率のよい、端末装置18202のための第2の変調方式(たとえば、第1の変調方式よりも低次の変調を有する、またはQAM方式である第1の変調方式と比較してPSK変調方式である)を選択するように構成されてもよい。よって、端末装置18202の残りバッテリー電力レベルが低い場合(たとえば、閾値未満)、スケジューラ18310は、電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい。いくつかの側面では、スケジューラ18310は、残りバッテリー電力レベルが閾値より大きい場合、端末装置18202のための第1の変調方式を維持する(たとえば、第2の変調方式を選択しない)ように構成されてもよい。
いくつかの側面において、スケジューラ18310は、ステージ18406において変調方式を選択するために、あらかじめ定義されたマッピングを使用するように構成されてもよい。たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、異なるバッテリー電力状態をそれぞれの変調方式にマッピングしてもよい。よって、スケジューラ18310は、あらかじめ定義されたマッピングを適用して、端末装置18202のバッテリー電力状態がマッピングされる変調方式を識別してもよく、次いで、この変調方式をステージ18406における変調方式として選択してもよい。バッテリー電力状態が残りバッテリー電力レベルである一例では、あらかじめ定義されたマッピングは、残りバッテリー電力レベルの種々の範囲をそれぞれの変調方式にマッピングしてもよい。あらかじめ定義されたマッピングは、残りバッテリー電力レベルのより低い範囲を、より電力効率のよい変調方式(たとえば、より低次の変調をもつ変調方式)に漸進的にマッピングしてもよい。たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、残りバッテリー電力レベルの最低の範囲(たとえば、10%以下)をBPSK方式に、残りバッテリー電力レベルの二番目に低い範囲をQPSK方式に、残りバッテリー電力レベルの三番目に低い範囲を8-PSK方式に、残りバッテリー電力レベルの四番目に低い範囲を16-QAM方式に、残りバッテリー電力レベルの五番目に低い範囲を32-QAM方式に、残りバッテリー電力レベルの六番目に低い範囲を64-QAM方式にマッピングしてもよい。よって、スケジューラ18310は、あらかじめ定義されたマッピングにおける、残りバッテリー・レベルが該当する範囲を識別し、それがマッピングされるそれぞれの変調方式を識別してもよい。次いで、スケジューラ18310は、この変調方式を、端末装置18202のための変調方式として選択してもよい。よって、スケジューラ18310は、残りバッテリー電力レベルが所定の条件を満たすかどうかに基づいて、たとえば残りバッテリー電力レベルがあらかじめ定義されたマッピングに従ってどの変調方式にマッピングされるか(たとえば、残りバッテリー電力レベルがあらかじめ定義されたマッピングのどの範囲にマッピングされるか)に基づいて変調方式を選択してもよい。いくつかの側面において、このあらかじめ定義されたマッピングは、ルックアップテーブルとして実装できる。
あらかじめ定義されたマッピングが、より低い残りバッテリー電力レベルを、より電力効率のよい変調方式にマッピングするので、スケジューラ18310は、端末装置18202が残りバッテリー電力が少ない場合に、より電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい。よって、変調方式選択機能に対する制御変数としての端末装置18202の残りバッテリー電力レベルのこの導入は、端末装置18202のバッテリー寿命を延ばす助けとなりうる。
前述のように、いくつかの場合には、バッテリー電力状態(たとえば、バッテリー電力状態レポートに含まれる)は、省電力モード・インジケーターであってもよい。この省電力モード・インジケーターは、端末装置18202において省電力モードが有効にされているか否か(または、複数の省電力モードの場合、どの省電力モードが有効にされているか)を示してもよい。いくつかの側面において、スケジューラ18310は、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを指定する場合は第1の変調方式を選択し、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていないことを指定する場合は第2の変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、2つのエントリーをもつルックアップテーブルと等価の論理)。第1の変調方式は、第2の変調方式よりも高い電力効率を有してもよく、その結果、端末装置18202は、省電力モードが有効にされている場合に、より電力効率のよい変調方式を割り当てられうる。
一例では、端末装置18202は、最初に、第1の変調方式に割り当てられてもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18406において、省電力モード・インジケーターに基づいて、端末装置18202のための第2の変調方式を選択するように構成されてもよい。たとえば、スケジューラ18310は、省電力モード・インジケーターが、端末装置18202における省電力モードが有効にされていることを示すかどうかを判定するように構成されてもよい。スケジューラ18310が、省電力モードが有効にされていると判定する場合、スケジューラ18310は、第1の変調方式よりも電力効率のよい(たとえば、第1の変調方式よりも低次の変調を有する、またはQAM方式である第1の変調方式と比較してPSK変調方式である)、端末装置18202のための第2の変調方式を選択するように構成されてもよい。よって、省電力モードが有効にされている場合、スケジューラ18310は、電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい。いくつかの側面において、スケジューラ18310が、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていないことを示すと判定する場合、スケジューラ18310は、端末装置18202について第1の変調方式を維持する(たとえば、第2の変調方式を選択しない)ように構成されてもよい。
省電力モード・インジケーターが、端末装置18202において、複数の省電力モードのうちのどれが有効にされているかを示すなどのいくつかの側面において、スケジューラ18310は、各省電力モードを規定の変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングを使用するように構成されてもよい。あらかじめ定義されたマッピングは、より高い目標電力節約を有する(たとえば、バッテリーの寿命を最も長く延ばす/バッテリーの消耗を最も遅くする)省電力モードを、最も電力効率の高い変調方式にマッピングしてもよい。よって、スケジューラ18310は、端末装置18202のユーザーが、より高い目標電力節約をもつ省電力モードを選択した場合に、より電力効率のよい変調方式を選択してもよい。いくつかの側面において、このあらかじめ定義されたマッピングは、ルックアップテーブルとして実装できる。
バッテリー電力状態レポートが、推定バッテリー電力使用量を含むいくつかの側面において、スケジューラ18310は、推定バッテリー電力使用量に基づいて、端末装置18202のための第2の変調方式を選択してもよい。一例において、バッテリー電力状態レポートは、残りバッテリー電力レベルおよび推定バッテリー電力使用量(端末装置18202のプロトコル・コントローラ210によって推定される)の両方を含んでいてもよい。推定バッテリー電力使用量は、端末装置18202が、第1の変調方式でデータ・ストリームを送信する間に消費するバッテリー電力の推定量を示してもよい。次いで、スケジューラ18310は、残りバッテリー電力レベルおよび推定バッテリー電力使用量を評価し、残りバッテリー電力レベルおよび推定バッテリー電力使用量に基づいて、端末装置18202のための第2の変調方式を選択してもよい。一例において、スケジューラ18310は、残りバッテリー電力レベルと推定バッテリー電力使用量との間の差として、推定された残りバッテリー電力レベルを決定してもよい。この推定された残りバッテリー電力レベルが閾値(たとえば、0%、つまり端末装置18202が第1の変調方式でデータ・ストリームを送信するためにそのバッテリー電力のすべてを使用すると推定される、または別の閾値、たとえば、10%、20%など)未満である場合、スケジューラ18310は、第1の変調方式よりも電力効率の高い第2の変調方式(たとえば、第2の変調方式よりも低次の変調方式)を選択してもよい。別の例では、スケジューラ18310は、推定バッテリー電力使用量を閾値と比較してもよく、推定バッテリー電力使用量が閾値より大きい場合、第1の変調方式よりも電力効率がよい第2の変調方式を選択してもよい。別の例では、スケジューラ18310は、異なる推定バッテリー電力使用量を異なる変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングを使って、第2の変調方式を選択してもよく、あらかじめ定義されたマッピングは、より高い推定バッテリー電力使用量をより低次の変調方式にマッピングしてもよい。バッテリー電力状態レポートが、それぞれ異なる変調方式について推定された複数の推定バッテリー電力使用量(端末装置18202のプロトコル・コントローラ210によって推定される)を含む別の例において、スケジューラ18310は、複数の推定バッテリー電力使用量に基づいて第2の変調方式を選択してもよい。たとえば、スケジューラ18310は、あらかじめ定義された閾値未満である最大の推定バッテリー電力使用量を識別し、対応する変調方式(その推定バッテリー電力使用量を決定するためにプロトコル・コントローラ210によって使用されたもの)を第2の変調方式として選択してもよい。いくつかの側面において、スケジューラ18310は、推定バッテリー電力使用量を(たとえば、バッテリー電力状態レポートにおいて端末装置18202のプロトコル・コントローラ210によって提供される電力増幅器特性に基づいて)ローカルに決定してもよく、次いで、これらの技術のいずれかを、第2の変調方式を選択するために、推定バッテリー電力使用量とともにローカルに適用してもよい。
いくつかの側面では、スケジューラ18310は、端末装置18202のユーザー・プロファイルに基づいて、端末装置18202のための変調方式を選択してもよい。たとえば、スケジューラ18310は、端末装置18202の過去のユーザー挙動に基づくなど、端末装置18202に個別に固有の端末装置18202のユーザー・プロファイルを有してもよい。一例において、これらのユーザー・プロファイルは、認知ニューラル・ネットワーク(cognitive neural network)に基づいてもよく、スケジューラ18310または別のネットワーク・コンポーネント(たとえば、クラウドまたはコア・ネットワークの一部にある)はかかる認知ニューラル・ネットワークを、各端末装置についての観察された挙動に基づいて、複数の端末装置のためのユーザー・プロファイルを形成するために使用してもよい。ユーザー・プロファイルは、電力使用に基づいてもよく、よって、端末装置18202の将来の電力使用を、その過去の挙動に基づいて示してもよい。いくつかの側面において、スケジューラ18310は、たとえば、端末装置18202を識別し(たとえば、装置識別情報に基づいて)、端末装置18202についてのユーザー・プロファイルを取得することによって、端末装置18202のための第2の変調方式を選択するためにユーザー・プロファイルを使用してもよい。一例において、ユーザー・プロファイルは、端末装置18202が、(たとえば、これからくる時間期間における、たとえば次の1時間、数時間、または1日にわたる)高い推定バッテリー電力使用量を有することを示してもよい。次いで、スケジューラ18310は、第1の変調方式よりも電力効率のよい第2の変調方式を選択してもよい。
いくつかの側面において、スケジューラ18310は、端末装置18202とネットワーク・アクセス・ノード18204との間の無線アクセス・チャネルのリンク品質を考慮してもよい。たとえば、端末装置18202のプロトコル・コントローラ210は、測定報告を生成し、ネットワーク・アクセス・ノード18204に送信してもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18406において、バッテリー電力状態およびリンク品質に基づいて、変調方式を選択してもよい。これは、端末装置18202が、リンク品質が低いシナリオにおいて高次を有する変調方式を使用するシナリオを回避する助けとなりうる(たとえば、高次変調方式は、SNRが低い場合に最適でないパフォーマンスを示しうるため)。いくつかの側面では、スケジューラ18310は、残りバッテリー電力レベルおよびリンク品質を、規定の変調方式にマッピングする(たとえば、残りバッテリー電力レベルとリンク品質の対を規定の変調方式にマッピングする)二次元ルックアップテーブルなどのあらかじめ定義されたマッピングを使用するように構成されてもよい。よって、残りバッテリー電力レベルおよびリンク品質を与えられて、スケジューラ18310は、残りバッテリー電力レベルおよびリンク品質にマップされる規定された変調方式を識別するために、あらかじめ定義されたマッピングを使用してもよい。このあらかじめ定義されたマッピングは、より高いリンク品質を漸進的により高次の変調方式(たとえば、電力効率がより低い変調方式)にマッピングし、より低い残りバッテリー電力レベルを漸進的により電力効率の高い変調方式(たとえば、より高次の変調方式)にマッピングしてもよい。
いくつかの側面では、スケジューラ18310は同様に、省電力モードおよびリンク品質を規定の変調方式にマッピングする二次元ルックアップテーブルなどのあらかじめ定義されたマッピングを使用するように構成されてもよい。たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、漸進的により高い目標電力節約を有する省電力モードを、漸進的により高い電力効率の変調方式にマッピングし、漸進的により高いリンク品質を漸進的により低い電力効率の変調方式にマッピングしてもよい。
上記のさまざまな例は、ルックアップテーブルのようなあらかじめ定義されたマッピングを用いた変調方式選択機能の選択論理の実装を記述する。これは、バッテリー電力状態に基づいてステージ18406において変調方式を選択するためにスケジューラ18310によって使用されうる選択論理の一例にすぎない。たとえば、いくつかの側面では、スケジューラ18310は、バッテリー電力状態についての入力変数(たとえば、残りバッテリー電力レベルについての変調方式選択の式における変数、および/または省電力モード・インジケーターについての変調方式選択の式における変数)および/またはリンク品質についての入力変数(たとえば、SNRのようなリンク品質メトリックについての変調方式の式における変数)を有する変調方式選択の式(たとえば、あらかじめ定義された式)を使用してもよい。変調方式選択の式の出力変数は、変調方式であってもよい。いくつかの側面では、変調方式選択の式は、入力変数に割り当てられた所定の重みを含んでいてもよく、より大きな重みを有する入力変数は、入力変数の値に、出力変数に対するより大きな影響をもたせる(たとえば、特定の変調方式を選択する際により大きな影響をもつ)ことがある。たとえば、いくつかの場合には、残りバッテリー電力レベルがキーとなる制御変数であってもよく、よって、変調方式選択の式は、残りバッテリー電力レベル(および/または、他の任意のキーとなる制御変数)に対して、より高い重みを定義することができる。したがって、スケジューラ18310は、ステージ18406において、これらの入力変数についての実際の値を使用し、出力変数として変調方式を得ることによって、変調方式選択の式を評価してもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18406において、この変調方式を選択してもよい。
スケジューラ18310は、これらの変形のいずれかに従って、ステージ18406においてバッテリー電力状態に基づいて変調方式を選択するように構成されてもよい。いくつかの側面では、端末装置18202は、初期には第1の変調方式が割り当てられていてもよく、スケジューラ18310は、ステージ18406において(たとえば、第1の変調方式よりも電力効率が高い)第2の変調方式を選択してもよい。端末装置18202のための変調方式を選択した後、スケジューラ18310は、ステージ18408において、変調方式を指定する変調方式割り当てメッセージを生成してもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18410において、変調方式割り当てメッセージを(たとえば、送信器18306およびアンテナ・システム18302を介して)端末装置18202に送信してもよい。
次いで、端末装置18202は、変調方式割り当てメッセージを受信し、ステージ18412において、変調方式割り当てメッセージにおいて指定される変調方式に従って送信を開始してもよい。たとえば、端末装置18202のプロトコル・コントローラ210は、変調方式割り当てメッセージを読み、変調方式を識別してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ210は、端末装置18202のデジタル信号プロセッサ208に、送信のためにその変調方式を使用するように指示してもよい。次いで、デジタル信号プロセッサ208は、データ・ブロックをネットワーク・アクセス・ノード18204への上りリンク伝送のための変調シンボルにマッピングすることにおいて、その変調方式を適用してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード18204は、変調方式に従って変調されたデータを受信器18306を用いて受信してもよい。
よって、端末装置18202が、残りバッテリー電力レベルが低い、または省電力モードにあるシナリオにおいて、スケジューラ18310は、(たとえば、ルックアップテーブル内のマッピングに従って)より電力効率のよい変調方式を端末装置18202に割り当てるように構成されてもよい。よって、端末装置18202内のRFトランシーバ204の電力増幅器は、より電力効率のよい変調方式で生成された信号を増幅してもよく、それはひいては、電力増幅器の電力効率を改善する。よって、これは、端末装置18202における電力消費を低減し、同様に、そのバッテリー寿命を改善するのに役立つ。
いくつかの側面において、変調方式選択機能は、(たとえば、バッテリー電力状態および/またはリンク品質に加えて)さらなる制御変数を導入してもよい。図185は、変調方式選択機能における他の制御変数の例示的な使用を記載する、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート18500を示す。図185に示されるように、端末装置18202は、ステージ18502および18504において(たとえば、図184のステージ18402および18404について上述したのと同じ仕方で)そのバッテリー電力状態を判別し、バッテリー電力状態レポートを送信してもよい。
端末装置18202はまた、ステージ18506において、追加的な制御変数レポート(または複数の追加的な制御変数レポート)をネットワーク・アクセス・ノードに送信してもよく、これは、他の制御変数を含んでいてもよい。一例において、追加的な制御変数レポートは、端末装置18202の現在位置を含んでいてもよい。たとえば、端末装置102のプロトコル・コントローラ210は、端末装置18202の現在位置を取得してもよく(たとえば、GNSSに基づく測位機能のような衛星ベースの測位機能を介して)、追加的な制御変数レポートをネットワーク・アクセス・ノード18204に送信する際に、追加的な制御変数レポートに現在位置を含めてもよい。別の例では、追加的な制御変数レポートは、端末装置18202による信号強度測定値を含んでいてもよい。たとえば、端末装置18202のデジタル信号プロセッサ208は、ネットワーク・アクセス・ノード18204から受信した信号に対して信号強度測定を実行してもよく、プロトコル・コントローラ210に信号強度測定値を提供してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18506において、追加的な制御変数レポート内の制御変数として、信号強度測定値を含めてもよい。
別の例では、追加的な制御変数レポートは、追加的または代替的に、端末装置18202の温度測定値を含んでいてもよい。たとえば、端末装置102のプロトコル・コントローラ210は、端末装置18202の温度測定値を取得してもよく(たとえば、端末装置18202の温度計または他の温度センサーを用いて)、レポートをネットワーク・アクセス・ノード18204に送信する際に、追加的な制御変数レポートに温度測定値を含めてもよい。さまざまな側面において、温度測定値は、たとえば、現在の温度、端末装置18202の特定のコンポーネント(たとえば、電力増幅器)の現在の温度、または最近の諸温度測定値にわたる勾配/変化率でありうる。いくつかの側面では、プロトコル・コントローラ210は、端末装置18202についての最大許容温度レベルを示す温度閾値などの温度閾値をも、制御変数の一つとして含んでいてもよい。
充電状態は、端末装置18202が、現在、そのバッテリー電源を充電中であるか否かを示すことができる。一例では、アプリケーション・プロセッサ212は、バッテリー電源が充電中であるか否かを示すアプリケーション層の情報を有していてもよく、対応する充電状態をプロトコル・コントローラ210に報告してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ210は、追加的な制御変数レポート内に充電状態を含めてもよい。
別の例では、追加的な制御変数レポートは、端末装置18202の電力増幅器特性を含んでいてもよい。これらの電力増幅器特性は、異なる変調方式および/または異なる周波数帯域についての異なるPAEメトリックなど、端末装置18202の電力増幅器のPAEメトリックを示してもよい。この情報は、プロトコル・コントローラ210において先験的に知られていてもよく、よって、プロトコル・コントローラ210は、追加的な制御変数レポートにこれらの電力増幅器特性を含めてもよい。
別の例では、追加的な制御変数レポートは、端末装置18202が送信しているデータ・ストリームを記述するデータ・ストリーム・パラメータを含んでいてもよい。たとえば、端末装置18202のアプリケーション・プロセッサ212は、ユーザー・データのデータ・ストリームを(たとえば、そのデータ・ストリームについてのアプリケーション・エンドポイントとして機能する外部インターネット・サーバーに)送信してもよく、データ・ストリームはあるサービス品質(QoS)パラメータを有してもよい。一例では、データ・ストリームは、アプリケーション・プロセッサ212がプロトコル・コントローラ210に対して指定するデータレート需要(たとえば、最小データレート)を有してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ210は、追加的な制御変数レポートにデータレート需要を含めてもよい。
別の例では、追加的な制御変数レポートは、端末装置18202がスペクトル・オフロードをサポートするか否かを示すスペクトル・オフロード情報を含んでいてもよい。たとえば、いくつかの側面において、端末装置18202は、複数の帯域上の複数の無線アクセス・チャネルをサポートするように構成されてもよい。これは、端末装置18202のRFトランシーバ204が、第1のスペクトル(たとえば、一次スペクトル)上での動作のために構成された第1のトランシーバと、第2のスペクトル(たとえば、二次スペクトル)上での動作のために構成された第2のトランシーバとを含む場合を含んでいてもよい。よって、端末装置18202は、複数の帯域(たとえば、少なくとも、第1および第2のスペクトル)上で複数の無線アクセス・チャネルをサポートすることができるので、プロトコル・コントローラ210は、端末装置18202がスペクトル・オフロードをサポートすることを示すスペクトル・オフロード情報を、追加的な制御変数レポートに含めてもよい。
いくつかの側面において、端末装置18202は、バッテリー電力状態レポートおよび追加的な制御変数レポートを、同じメッセージ内でネットワーク・アクセス・ノード18204に送信してもよい。他の側面では、端末装置18202は、バッテリー電力状態レポートおよび追加的な制御変数レポートを、異なるメッセージにおいてネットワーク・アクセス・ノード18204に送信してもよい。端末装置18204が、複数のタイプの追加的な制御変数(たとえば、現在位置、温度、電力増幅器特性、充電状態、データ・ストリーム・パラメータ、および/またはスペクトル・オフロード情報のうちの複数)を送信するいくつかの側面において、端末装置18204は、ステージ18506において複数の追加的な制御変数レポートを送信するように構成されてもよい。
次いで、ネットワーク・アクセス・ノード18204は、ステージ18508において制御変数を収集してもよい。たとえば、スケジューラ18310は、端末装置18202からバッテリー電力状態レポートおよび追加的な制御変数レポートを受信してもよく、バッテリー電力状態レポートおよび追加的な制御変数レポートを読み取って、制御変数(たとえば、残りバッテリー電力レベル、省電力モード・インジケーター、電力増幅器特性、温度、充電状態、現在位置、および/または信号強度のうちの任意のもの)を識別してもよい。
いくつかの側面では、スケジューラ18310は、追加的な制御変数レポートから端末装置18202の現在位置を読み取ってもよく、次いで、現在位置に基づいて(たとえば、端末装置18202の現在位置とネットワーク・アクセス・ノード18204の位置との間の差を決定することによって)、端末装置18202とネットワーク・アクセス・ノード18204との間の距離を決定してもよい。次いで、スケジューラ18310は、この距離を制御変数として使用してもよい。いくつかの側面において、スケジューラ18310は、端末装置18202の信号強度測定値を読み取ってもよく、信号強度測定値に基づいて、端末装置18202とネットワーク・アクセス・ノード18204との間の距離を推定してもよい。スケジューラ18310は、この距離を制御変数として使用してもよい。他の場合には、スケジューラ18310は、(たとえば、ミリ波およびビームフォーミングを使用する小セルにおける)他のネットワーク・アクセス・ノードと協調して三角測量を使用することなどによって、端末装置18202の位置をローカルに推定するように構成されてもよく、端末装置18202についてこの位置を使用してもよい。
場合によっては、ネットワーク・アクセス・ノード18204は、他の制御変数を収集してもよい。一例において、制御変数はまた、ネットワーク・アクセス・ノード18204の電力使用レベルを含んでいてもよい。たとえば、スケジューラ18310は、ネットワーク・アクセス・ノード18204の電力使用レベル(たとえば、ある時間区間にわたってネットワーク・アクセス・ノード18204の電力使用を定量化するメトリック)を決定し、ステージ18508における制御変数としてこの電力使用レベルを使用するように構成されてもよい。
次いで、スケジューラ18310は、ステージ18510において、制御変数に基づいて、端末装置18202のための変調方式を選択してもよい。上述のように、制御変数は、バッテリー電力状態(たとえば、残りバッテリー電力レベルおよび/または省電力モード・インジケーター)、リンク品質メトリック、現在位置、信号強度測定値、距離、温度測定値、電力増幅器特性、充電状態、データ・ストリーム・パラメータ、および/またはスペクトル・オフロード情報のうちの任意のものを含むことができる。よって、スケジューラ18310は、制御変数に基づいて変調方式を選択するために、変調方式選択機能の選択論理を適用してもよい。
さまざまな側面において、スケジューラ18310は、変調方式のあらかじめ定義された集合から変調方式を選択するように構成されてもよい。前述のように、変調方式は、電力効率の点で違いがあることがあり、高次およびQAM方式は、低次およびPSK方式よりも電力効率が低い(だがサポート・データレートを有する)ことがある。制御変数は、端末装置18202のさまざまな電力効率の懸念に関連しうるので、スケジューラ18310は、制御変数によって示される電力効率特性に基づいて、変調方式を選択するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、スケジューラ18310は、ステージ18510において、制御変数と一組の変調方式との間のあらかじめ定義されたマッピングを使用して、変調方式を選択するように構成されてもよい。たとえば、一組の変調方式は、使用のために利用可能な変調方式を含んでいてもよく、たとえばBPSK、QPSK、8-PSK、16-QAM、32-QAM、および64-QAM
(および、任意的にはより高次のQAM)の集合を含んでいてもよい。よって、スケジューラ18310は、制御変数の種々の値を指定された変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングを使用してもよい。いくつかの側面では、このあらかじめ定義されたマッピングは、多次元ルックアップテーブルとして具現でき、たとえば、各次元が異なる制御変数に対応し、各次元の制御変数の入力が特定の変調方式にマッピングされる(たとえば、ルックアップテーブルのエントリーは制御変数の特定の値にマッピングされ、それら特定の値はあらかじめ定義された条件を表わす)。よって、スケジューラ18310は、制御変数(たとえば、残りバッテリー電力レベル、省電力モード・インジケーター、推定バッテリー電力使用量、リンク品質メトリック、現在位置、信号強度測定値、距離、電力増幅器特性、温度測定値、充電状態、データ・ストリーム・パラメータ、および/またはスペクトル・オフロード情報のうちの任意のもの)をもって開始してもよく、制御変数のそれらの値を使用して、制御変数のそれらの値に対応し、一組の変調方式のうちの一つの変調方式を含む、ルックアップテーブルの対応するエントリーを識別してもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18510において、この変調方式を選択してもよい。
いくつかの側面では、あらかじめ定義されたマッピングは、制御変数がある種の値を有する場合(たとえば、所定の条件を満たす場合)に、より電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい。たとえば、スケジューラ18310は、残りバッテリー電力レベルが第1の値であるときに、残りバッテリー電力レベルが第1の値より大きい第2の値であるときよりも電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、より低い残りバッテリー電力レベルをより電力効率のよい変調方式にマッピングしてもよい)。別の例では、スケジューラ18310は、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを指定するときに、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていないことを指定するときよりも電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、より高い目標省電力節約をもつ省電力モードを、より電力効率のよい変調方式にマッピングしてもよい)。別の例では、スケジューラ18310は、推定バッテリー電力使用量が第1の値であるときに、推定バッテリー電力使用量が、第1の値よりも小さい第2の値であるときよりも、電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、より高い推定バッテリー電力使用量を、より電力効率のよい変調方式にマッピングしてもよい)。別の例では、スケジューラ18310は、リンク品質メトリック(たとえば、SNR)が第1の値であるときに、リンク品質メトリックが、第1の値より大きい第2の値であるときよりも、電力効率のよい変調方式(たとえば、より低次の変調方式)を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、より低次のリンク品質メトリックを、より電力効率のよい変調方式にマッピングしてもよい)。
別の例では、スケジューラ18310は、(端末装置18202とネットワーク・アクセス・ノード18204との間の)距離が第1の距離であるときに、距離が第1の距離よりも小さい第2の距離であるときよりも、電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、より大きな距離を、より電力効率のよい変調方式にマッピングしてもよい)。たとえば、端末装置18202がネットワーク・アクセス・ノード18204からより遠くに位置する場合、端末装置18202は、端末装置18202がより高い送信電力を使用するときに、ネットワーク・アクセス・ノード17384に到達可能でありうる。しかしながら、より高い送信電力を使用することは、より多くのバッテリー使用につながることがあり、よって、端末装置18202のバッテリーを枯渇させることがありうる。大きな送信電力が、より電力効率の低い変調方式と同時並行して使用される場合は、端末装置18202は、かなりのバッテリー枯渇を経験しうる。よって、スケジューラ18310は、端末装置18202がネットワーク・アクセス・ノード18204からより遠くに位置するときに、端末装置18202のためにより電力効率のよい変調方式を選択することによって、端末装置18202が電力使用量を削減し、バッテリー寿命を延ばすことを助けうる。いくつかの側面において、スケジューラ18310は、同じ仕方で、SNRなどのリンク品質メトリックを使用してもよい。たとえば、(端末装置18202とネットワーク・アクセス・ノード18204との間の無線アクセス・チャネルについての)低いSNRをもつ条件は、端末装置18202による、より高い上りリンク送信電力を正当化しうる(たとえば、増大する距離と同様)。よって、スケジューラ18310は、(端末装置18202とネットワーク・アクセス・ノード18204との間の)リンク品質メトリックが第1の値であるときに、距離が、第1の距離より大きい第2の値である場合よりも、より電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、より低いSNRを、より電力効率のよい変調方式にマッピングしてもよい)。
別の例では、スケジューラ18310は、(端末装置18202の)温度測定値が第1の値であるときに、温度測定値が第1の値よりも小さい第2の値であるときよりも、電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、より高い温度測定値を、より電力効率のよい変調方式にマッピングしてもよい)。たとえば、端末装置18202による電力効率の低い変調方式の使用は、その温度を上昇させることができ、それは、十分に高い場合には、端末装置18202を損傷しうる。よって、スケジューラ18310は、端末装置の温度が高い場合、端末装置18202のために、より電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい。これはひいては、端末装置18202が、その温度を管理し、損傷を与える高温を回避する助けとなりうる。
別の例では、スケジューラ18310は、端末装置18202の充電状態が、バッテリー電源が充電中でないことを示す場合に、端末装置18202の充電状態が、バッテリー電源が充電中であることを示す場合よりも、電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングが、有効な充電状態を、電力効率の低い変調方式にマッピングしてもよい)。一つの例示的シナリオにおいて、端末装置18202は、低電力(たとえば、10%の残りバッテリー電力レベル)であることがあり、それに対して、スケジューラ18310は、通常、より低次の変調方式(たとえば、16-QAM~QPSKからの変調方式)への切り換えをトリガーする。しかしながら、端末装置18202が、現在、そのバッテリー電源を充電中である場合、より低次の/より電力効率のよい変調方式に切り換える必要はないことがありうる。よって、スケジューラ18310は、充電状態が、端末装置18202が充電中であることを示すので、より低次の変調方式に切り換えないことを決定してもよい。より高次の変調方式に留まると充電レートが遅くなりうるので、これは、より高いスループットとより速いバッテリー電力充電速度との間のトレードオフとみなすことができる。
別の例では、スケジューラ18310は、バッテリー電力状態レポート内の電力増幅器特性に基づいて、変調方式を選択するように構成されてもよい。たとえば、電力増幅器特性は、種々の変調方式で動作するときの端末装置18202の電力増幅器のPAEを示してもよい(たとえば、より低次の変調方式は、より高次の変調方式よりも高いPAEを生じうる)。電力増幅器特性は、種々の周波数における端末装置18202の電力増幅器のPAEを示してもよい(たとえば、より高い周波数での動作が、より低いPAEを生じうる)。したがって、スケジューラ18310は、端末装置18202のための変調方式を選択するために、これらの電力増幅器特性を使用してもよい。
別の例において、スケジューラ18310は、(端末装置18202が送信しているデータ・ストリームの)データレート需要が第1の値であるときに、データレート需要が第1の値よりも大きい第2の値であるときよりも、電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングは、より高いデータレート需要を、より低い電力効率の変調方式にマッピングしてもよい)。より低い電力効率の変調方式はより高次の変調方式であるので、より低い電力効率の変調方式は、電力効率のより高い変調方式よりも高いデータレートをサポートすることができうる。データ・ストリームがレートに敏感である(たとえば、より高いデータレート需要を有する)場合、スケジューラ18310は、データ・ストリームの転送をサポートするために十分な変調次数を提供しうる、より電力効率の低い変調方式を選択するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、スケジューラ18310(およびあらかじめ定義されたマッピング)は、複数の制御変数に基づいて(たとえば、複数の制御変数の値を単一の変調方式にマッピングする多次元ルックアップテーブルまたは同様のあらかじめ定義されたマッピングを使って)、ステージ18510において、変調方式を選択してもよい。よって、これらの例は、各制御変数の高い値および低い値と、結果として得られる選択された変調方式がより電力効率が高いか低いかとの間の一般的な対応を反映する。
ステージ18510において変調方式を選択した後、スケジューラ18310は、ステージ18510において選択された変調方式を指定する変調方式割り当てメッセージを、ステージ18512において生成してもよい。次いで、スケジューラ18310は、送信器18304を使用して、ステージ18514において、端末装置18202に変調方式を送信してもよい。次いで、端末装置18202は、変調方式割り当てメッセージを受信し、読み取って、変調方式を識別してもよい。次いで、端末装置18310は、ステージ18516において、その変調方式を使用して、ネットワーク・アクセス・ノード18204に送信してもよい。
先に示したように、制御変数は、端末装置18202のデータレート・パラメータおよびスペクトル・オフロード情報を含んでいてもよい。したがって、スケジューラ18310は、いくつかの側面において、スペクトル・オフロードを使用するための命令を伴って、変調方式を端末装置18202に割り当てることができる。たとえば、スケジューラ18310が、より電力効率のよい変調方式を端末装置18202に割り当てる場合、これは、端末装置18202とネットワーク・アクセス・ノード18204との間の無線アクセス・チャネルのデータレートを低下させる可能性がある(たとえば、より電力効率のよい変調方式は、より低次であり、よって、各変調シンボルに多くのデータをエンコードできない可能性があるため)。場合によっては、端末装置18202が送信しているデータ・ストリームは、選択された変調方式を使用する場合の無線アクセス・チャネルのサポートされるデータレートよりも高いデータレート需要を有することがある。
よって、そのような場合、スケジューラ18310は、スペクトル・オフロードを用いて第2のスペクトル上に第2の無線アクセス・チャネルを確立するための命令とともに、より電力効率のよい変調方式を端末装置18202に割り当てるように構成されうる。たとえば、端末装置18202は、最初に、第1のスペクトル上の第1の無線アクセス・チャネル上のネットワーク・アクセス・ノード18204にデータ・ストリームを送信していてもよい。スペクトル・オフロードを使用するようにとのスケジューラ18310による割り当てに応じて、端末装置18202は、ネットワーク・アクセス・ノード18202との、第2のスペクトル上の第2の無線アクセス・チャネルを確立してもよい。次いで、端末装置18202は、データ・ストリームを第1の部分と第2の部分とに分割し、第1の部分を第1のスペクトル上で送信し、第2の部分を第2のスペクトル上で送信してもよい。よって、第2の無線アクセス・チャネルによって導入された追加の帯域幅は、端末装置18202が、そのデータレート需要を満たし続けるために十分なデータレートをもってデータ・ストリームを送信することを可能にしてもよい。いくつかの側面において、第2のスペクトルは、共有されるまたはライセンス不要のスペクトル(たとえば、ライセンス不要の60GHzミリ波帯域またはISM帯域)であってもよく、第1のスペクトルは、ライセンスされるスペクトル(たとえば、ライセンスされるLTEまたは5G NRまたはミリ波帯域、たとえば、28GHz帯域=24~33GHz、または39GHz帯域=37~43.3GHz、さらには45GHzまで)であってもよい。
図186は、端末装置18202におけるスペクトル・オフロードの利用可能性を考慮するとき、スケジューラ18310がステージ18510の一部として使用できるいくつかの側面による例示的な手順を示す。前述のように、スケジューラ18310は、ステージ18508において制御変数を収集してもよく、制御変数は、端末装置18202のためのデータレート・パラメータおよびスペクトル・オフロード情報を含んでいてもよい。よって、ステージ18510aでは、スケジューラ18310は、スペクトル・オフロードが端末装置18202によってサポートされるかどうかを判定してもよい。たとえば、スペクトル・オフロード情報が、端末装置18202がスペクトル・オフロードをサポートするかどうか(たとえば、端末装置18202が異なるスペクトル上の複数の無線アクセス・チャネルをサポートすることができるかどうか)を指定してもよい。場合によっては、スペクトル・オフロード情報は、どのスペクトルで端末装置18202がスペクトル・オフロードを行なうことができるか(たとえば、どの帯域を端末装置18202がスペクトル・オフロードのために使用できるか)、および/または端末装置18202が潜在的な第2の無線アクセス・チャネルを用いてスペクトル・オフロードを実行できるスペクトルの量を指定してもよい。
スケジューラ18310が、スペクトル・オフロードが端末装置18310によってサポートされることを判別する場合、スケジューラ18310は、ステージ18510bに進んでもよい。スペクトル・オフロードが利用可能であるので、スケジューラ18310は、端末装置18202のための第1の変調方式を選択し、スペクトル・オフロードとともに第1の変調方式を使用するよう端末装置18202のための命令を生成してもよい。
いくつかの側面では、スケジューラ18310は、第1の変調方式を選択して、制御変数に含まれるデータレート・パラメータに基づいて、スペクトル・オフロードのための命令を生成してもよい。たとえば、データレート・パラメータは、第1の無線アクセス・チャネル上で端末装置18202によってネットワーク・アクセス・ノード18204に送信されるデータ・ストリームのデータレート需要を示してもよい。
いくつかの側面において、スケジューラ18310は、スペクトル・オフロードを使用しているとき、端末装置18202に利用可能な全体的な帯域幅を最初に決定してもよい。これは、周波数、帯域幅、および変調方式の間の関係に基づくことができる(たとえば、周波数はPAEに反比例し、帯域幅および変調方式はデータレートに正比例し、変調方式の次数はPAEに反比例する)。前述のように、スペクトル・オフロード情報は、端末装置18202が潜在的な第2の無線アクセス・チャネル上でスペクトル・オフロードを実行するために使用できるスペクトルの量を示してもよく、よって、スケジューラ18310は、第1の無線アクセス・チャネルおよび潜在的な第2の無線アクセス・チャネルの全体の帯域幅を決定しうる。全体的な帯域幅に基づいて、スケジューラ18310は、第1および第2の無線アクセス・チャネルのために使用されるときに少なくともデータ・ストリームのデータレート需要を達成するであろう変調方式を(第1の変調方式として)を選択してもよい。いくつかの側面において、スケジューラ18310は、第1および第2の無線アクセス・チャネルのために使用されるときに少なくともデータ・ストリームのデータレート需要を達成するであろう最も電力効率のよい変調方式を(第1の変調方式として)選択するように構成されてもよい。よって、スケジューラ18310は、スペクトル・オフロードとともに使用される場合に端末装置18202がデータ・ストリームを送信することを依然として可能にするであろう、端末装置18202のための電力効率のよい変調方式を選択することが可能でありうる。たとえ該電力効率のよい変調方式がより低いデータレートを有するとしても、第2の無線アクセス・チャネルの導入は、該より低いデータレートを補償できる追加の帯域幅を提供することができる。
第1の変調方式を選択した後、スケジューラ18310は、第2の無線アクセス・チャネルを確立するために第2のスペクトルを使用するように端末装置18202に指示する、スペクトル・オフロードのための命令を生成してもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18512に進んでもよく、ここで、スケジューラ18310は、第1の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを生成しうる。スケジューラ18310は、変調方式割り当てメッセージ内にスペクトル・オフロードのための該命令を含めてもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18514において、変調方式割り当てメッセージを、送信器18304を用いて、端末装置18202に送信してもよい。次いで、端末装置18202は、変調方式割り当てメッセージを読み、第1の変調方式およびスペクトル・オフロードを実行するための命令を識別してもよい。次いで、端末装置18202は、ステージ18516においてスペクトル・オフロードとともに第1の変調方式を使用して送信を開始してもよい。たとえば、端末装置18202は、データ・ストリームを第1および第2の部分に分割し、第1の部分を第1の変調方式で変調し、変調された第1の部分を第1のスペクトル上の第1の無線アクセス・チャネル上で送信し、第2の部分を第2の変調方式で変調し、変調された第2の部分を第2のスペクトル上の第2の無線アクセス・チャネル上で送信するように構成されてもよい。端末装置18202は、たとえば、図170~図180について上述したスペクトル・オフロードの任意の特徴を使用してもよい。よって、たとえ第1の変調方式が、端末装置18202が以前に使用していた変調方式よりも低次(たとえば、より低いデータレート)であっても、端末装置18202は、スペクトル・オフロードを使用することによって、依然として、データ・ストリームを、そのデータレート需要を満たしつつ、送信しうる。第1の変調方式は、以前の変調方式よりも電力効率がよいことありうるため、端末装置18202は、その電力増幅器での電力使用量を削減でき、よって、バッテリー電力を節約できうる。
図186を参照すると、ステージ18510aにおいて、スケジューラ18310が、端末装置18310がスペクトル・オフロードをサポートしないと判定する場合、スケジューラ18310は、ステージ18510cに進んでもよい。端末装置18202は、場合によっては、第2のスペクトルを用いて第2の無線アクセス・チャネルを確立することによって帯域幅を追加するオプションを有しないことがあるため、スケジューラ18310は、場合によっては、第1の変調方式を端末装置18202に割り当てることができないことがある(たとえば、第1の変調方式が低次であるため)。いくつかの側面において、スケジューラ18310は、ステージ18510cにおいて、第1の無線アクセス・チャネルのために使用されるときに(たとえば、第2の無線アクセス・チャネルが利用可能でないため)データ・ストリームのデータレート需要を達成する最も電力効率のよい変調方式を選択してもよい。データ・ストリームを送信するために第1の無線アクセス・チャネルのみが使用できるので、第2の変調方式は、第1の変調方式よりも高次でありうる。第2の変調方式は、第1の変調方式よりも高次であるため、電力効率が低いこともありうる。第2の変調方式を選択した後、スケジューラ18310は、第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを生成するステージ18512に進んでもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18514において変調方式割り当てメッセージを端末装置18202に送信してもよく、その後、端末装置18202は、ステージ18516において第2の変調方式を使用してデータ・ストリームを送信してもよい。
よって、端末装置18202によるスペクトル・オフロードの適用は、データ・ストリームがデータレート需要を有する場合でも、スケジューラ18310が、より電力効率のよい変調方式を選択することを可能にしうる。より電力効率のよい変調方式の使用は、その電力増幅器による電力使用量の削減を助けることができるため、これは、端末装置18202におけるバッテリー電力の節約を助けることができる。
いくつかの側面において、スケジューラ18310は、ステージ18508~18512における変調方式選択機能の一部として、他の制御変数を収集し、考慮してもよい。たとえば、さまざまな側面において、スケジューラ18310は、次のうちの任意のものを含む制御変数を使用するように構成されてもよい:端末装置18202の製造者、端末装置18202のモデル、端末装置18202の一つまたは複数のコンポーネントの識別情報、端末装置18202によってサポートされる一つまたは複数の周波数帯域、端末装置18202によってサポートされる一つまたは複数の変調方式、異なる周波数における端末装置18202の電力増幅器の電力増幅器特性、異なる変調方式における端末装置18202の電力増幅器の電力増幅器特性、端末装置18202によってサポートされる一つまたは複数の無線アクセス通信技術、端末装置18202の移動方向、端末装置18202の移動速度、端末装置18202の高度(elevation)、端末装置18202の宛先、端末装置18202にとっての関心ポイント(point of interest、POI)、端末装置18202がネットワーク・アクセス・ノード18204のカバレッジ・エリアを離脱するまでの推定時間、ネットワーク・アクセス・ノード18204に関する情報、ネットワーク・アクセス・ノード18202が属するネットワークに関する情報、端末装置18202の接続に関する情報、ユーザー入力情報、端末装置18202のアプリケーションに関する情報、ネットワーク・アクセス・ノード18204の一つまたは複数のコンポーネントの製造者、ネットワーク・アクセス・ノード18204の一つまたは複数のコンポーネントのモデル、ネットワーク・アクセス・ノード18204によってサポートされる一つまたは複数の周波数帯域、ネットワーク・アクセス・ノード18204によってサポートされる一つまたは複数の変調方式、ネットワーク・アクセス・ノード18204によってサポートされる一つまたは複数の無線アクセス技術、ネットワーク・アクセス・ノード18204の容量情報、ネットワーク・アクセス・ノード18204の一つまたは複数の電源に関する情報、端末装置18202についてのCSIフィードバック情報、受信信号強度指標(RSSI)、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、チャネル品質指標(CQI)、パケット損失率(PLR)、ビット誤り率(BER)、ブロック誤り率(BLER)、信号対雑音比(SNR)、下りリンク・スループット、上りリンク・スループット、信号対雑音比(S/N)、搬送波対雑音比(C/N)、干渉対雑音比(CI/N)、ハンドオーバー継続時間、ハンドオーバー成功率、ドロップした通話当たりの利用分数(ふんすう)(MOU)、および/または他のキー・パフォーマンス指標(KPI)、端末装置18202の接続のタイプ、接続のリンク品質、接続のスループット、接続のレイテンシー、接続の冗長性、および/または端末装置18202の一つまたは複数の目標サービス・パラメータ(たとえば、目標レイテンシー、目標データ・スループット、および/または、目標誤り率)。これらの制御変数の任意の一つまたは複数は、あらかじめ定義されたマッピングの一部として実装されてもよく、あらかじめ定義されたマッピングは、それらの値に基づいて異なる変調方式を出力してもよい。
一つの個別的な例において、スケジューラ18310は、端末装置18202のための第2の変調方式の選択を、送信電力(たとえば、距離またはリンク品質メトリックに基づく推定送信電力)、バッテリー電力状態、電力増幅器特性、およびデータ交換の推定継続時間(たとえば、端末装置18202によって送信されるデータ・ストリームの長さに基づく)に基づかせてもよい。したがって、スケジューラ18310は、これらの制御変数を取得し、たとえば、あらかじめ定義されたマッピングを適用して、端末装置18202のための第2の変調方式を選択してもよい(たとえば、あらかじめ定義されたマッピングが、これらの制御変数のそれぞれの異なる値を、異なる変調方式にマッピングする)。
上述したさまざまな側面は、単一の端末装置についての変調方式選択機能を参照する。いくつかの側面では、スケジューラ18310は、複数の端末装置のための変調方式を選択するために変調方式選択機能を適用するように構成されてもよい。図187は、ネットワーク・アクセス・ノード18204が、端末装置18702~18704に加えて、端末装置18202にサービスしていてもよい、いくつかの側面による例を示す。したがって、ネットワーク・アクセス・ノード18204のスケジューラ18310は、端末装置18202、18702、および18704のそれぞれについて、それぞれの変調方式を選択するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、スケジューラ18310は、端末装置18202、18702、および18704のそれぞれのためのそれぞれの変調方式を、独立した仕方で選択するように構成されてもよい。たとえば、スケジューラ18310は、端末装置18202、18702、および18704のそれぞれについて、制御変数の異なる集合を収集し、別々に、メッセージ・シーケンス・チャート18400または18500の手順を適用して、それぞれの集合の制御変数に基づいて、端末装置18202、18702、および18704のためのそれぞれの変調方式を選択してもよい。
他の側面では、スケジューラ18310は、組み合わされた手順において、端末装置18202、18702、および18704のための(たとえば、複数の端末装置のための)それぞれの変調方式を選択するように構成されてもよい。図188は、複数の端末装置に適用される変調方式選択機能を記載する、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート18800を示す。図188に示されるように、端末装置18202、18702、および18704は、それぞれ、段階18804~18806において、バッテリー電力状態レポート(たとえば、それら自身のそれぞれのバッテリー電力状態を示す)および/または追加的な制御変数レポートを送信してもよい。次いで、ネットワーク・アクセス・ノード18204は、ステージ18808において制御変数を収集してもよい。
次いで、スケジューラ18310は、ステージ18810において、制御変数に基づいて、端末装置18202、18702、および18704のためのそれぞれの変調方式を選択してもよい。端末装置18202、18702、および18704のそれぞれのための変調方式をそれぞれの制御変数に基づいて独立して決定する代わりに、スケジューラ18310は、端末装置18202、18702、および18704にさまざまな変調方式を割り当てることの影響を同時並行して考慮してもよい。たとえば、スケジューラ18310は、端末装置18202、18702、および18704への変調方式の割り当てを、複数の端末装置の間での固定された一組の資源の分配として取り扱ってもよい。分配されうる資源の固定した集合がありうるので、スケジューラ18310は、所与の端末装置のための変調方式を、他の端末装置に割り当てられた変調方式に基づいて選択してもよい。スケジューラ18310が変調方式を割り当てる端末装置の数は、任意の数にスケーラブルでありうる。
次いで、スケジューラ18310は、ステージ18812において、端末装置18202、18702、および18704のそれぞれについて、端末装置18202、18702、および18704のためにそれぞれ選択された変調方式を同定する、それぞれの変調方式割り当てメッセージを生成してもよい。次いで、スケジューラ18310は、ステージ18814において、それらの変調方式割り当てメッセージを、送信器19204を用いて、端末装置18202、18702、および18704に送信してもよい。次いで、端末装置18202、18702、および18704は、ステージ18816において、それぞれ割り当てられた変調方式を使用して、それぞれ送信してもよい。
上述のさまざまな側面は、ネットワーク・アクセス・ノードの一部として、スケジューラ18310(およびその変調方式選択機能)を含む。他の側面では、スケジューラ18310は、ネットワーク・アクセス・ノード18204とインターフェースするコア・ネットワーク・サーバーの一部として配備されてもよい。たとえば、図183を参照すると、スケジューラ18310は、コア・ネットワーク内に位置してもよく、ネットワーク・アクセス・ノード18204が端末装置18202に送信するべき変調方式割り当てメッセージを、ネットワーク・アクセス・ノード18204に提供してもよい。
いくつかの側面では、変調方式選択機能は、端末装置18202などの端末装置において実装されてもよい。たとえば、端末装置18202が図2におけるような端末装置102のように構成される例を使うと、プロトコル・コントローラ210は、制御変数に基づいて変調方式を選択し、その変調方式を使用するためようネットワーク・アクセス・ノード18204に要求をトランシーバ204を介して送信するように構成されてもよい。次いで、端末装置18202は、ネットワーク・アクセス・ノード18204が要求を受け入れる場合、その変調方式を使用するように構成されてもよい。
図189は、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート18900を示し、それは、端末装置18202が変調方式選択機能を実行するそのような例の一つを示す。図184、図185、図188の場合と同様に、選択機能は、制御変数として、端末装置18202のバッテリー電力状態を使用してもよい。したがって、端末装置18202は、ステージ18902において、そのバッテリー電力状態を決定してもよい。たとえば、端末装置18202のアプリケーション・プロセッサ212が、残りバッテリー電力レベルおよび/または省電力モード・インジケーターをプロトコル・コントローラ210に報告してもよい。次いで、プロトコル・コントローラ210は、このバッテリー電力状態を制御変数として使用することができる。
いくつかの側面において、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18904において、他の制御変数をも収集してもよい。たとえば、プロトコル・コントローラ210は、端末装置18202とネットワーク・アクセス・ノード18204との間の距離を決定または推定してもよく(たとえば、端末装置18202の現在位置およびネットワーク・アクセス・ノード18204の位置を使って、またはデジタル信号プロセッサ208による信号強度測定を用いて距離を推定することによって)、この距離を制御変数として使用してもよい。さまざまな他の例において、プロトコル・コントローラ210は、端末装置18202の温度、端末装置18202の充電状態、端末装置18202の電力増幅器の電力増幅器特性、データレート需要、および/または端末装置18202についてのスペクトル・オフロード情報のうちの任意のものを、ステージ18904において制御変数として収集してもよい。
次いで、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18906において、制御変数に基づいて変調方式を選択してもよい。たとえば、図184のステージ18406および図185のステージ18510について前述したように、プロトコル・コントローラ210は、制御変数に基づいて変調方式を選択するために、あらかじめ定義されたマッピング(たとえば、ルックアップテーブル)または他の選択論理(たとえば、変調方式選択の数式)を使用するように構成されてもよい。よって、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18906において、制御変数に基づいて変調方式を選択するために、上述の任意の機能を使用してもよい。さまざまな例において、プロトコル・コントローラ210は、残りバッテリー電力レベルがより低いとき、省電力モード・インジケーターが有効にされているとき、距離がより大きいとき、および/または温度がより高いときに、より電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい。いくつかの側面では、温度変動が速く、ネットワーク・アクセス・ノード18204において変調方式選択機能を実行することに関わるレイテンシーが高すぎる可能性があるため、端末装置18202において実行される変調方式選択機能は、温度に基づいて変調方式を選択することが有利でありうる。
次いで、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18908において変調方式要求メッセージを生成し、該変調方式要求メッセージをトランシーバ204を介してネットワーク・アクセス・ノード18204に送信してもよい。ネットワーク・アクセス・ノード18204のスケジューラ18310は、変調方式要求メッセージを受信して読み、変調方式要求メッセージを受け入れるか拒否するかを決定してもよい。図189の例では、スケジューラ18310は、変調方式要求メッセージを受け入れてもよく(たとえば、その変調方式を使用するとの端末装置18202による要求を受け入れてもよい)、したがって、ステージ18912において、変調方式受け入れメッセージを端末装置18202に送信してもよい。
プロトコル・コントローラ210は、変調方式受け入れメッセージを受信し、読むことができ、よって、ネットワーク・アクセス・ノード18204が変調方式要求メッセージを受け入れたことを判別することができる。次いで、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18914において、その変調方式を使用して送信するよう、端末装置18202のデジタル信号プロセッサ208を制御してもよい。
メッセージ・シーケンス・チャート18900の一例において、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18906の一部として、端末装置18202の残りバッテリー電力レベルを閾値と比較し、残りバッテリー電力レベルが閾値未満であるかどうかに基づいて、変調方式を選択するように構成されてもよい。たとえば、閾値は、あらかじめ決定されていてもよく(たとえば、10%、20%などの低電力を示す所定の残りバッテリー電力レベル)、またはユーザーによって決定されてもよい(たとえば、低電力を示す、ユーザーが選択した残りバッテリー電力レベル)。プロトコル・コントローラ210が、ステージ18906において残りバッテリー・レベルが閾値未満であることを判別する場合、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18906において要求するべき、より電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい。たとえば、端末装置18202が、初期にQAM方式、たとえば16-QAM、32-QAM、または64-QAMを使用している場合、プロトコル・コントローラ210は、残りバッテリー電力レベルが閾値を下回る場合、QPSKまたはBPSKなどのPSK変調方式を選択してもよい。したがって、これは、残りバッテリー電力レベルが低い(たとえば、閾値未満)シナリオにおいて、端末装置18202において電力消費を低減し、バッテリー寿命を延ばす助けとなりうる。
別の例では、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18906において、省電力モード・インジケーターが有効にされているか無効にされているかを判定するように構成されてもよい。省電力モード・インジケーターが有効にされている場合(たとえば、省電力モードがオンであることを意味する)、プロトコル・コントローラ210は、ステージ18906において要求するべき、より電力効率のよい変調方式を選択するように構成されてもよい。たとえば、プロトコル・コントローラ210が省電力モードが有効にされていると判定する場合、プロトコル・コントローラ210はQAM方式からPSK方式に切り換えてもよい。これは、同様に、省電力モードが有効にされている場合に、端末装置18202において電力消費を低減し、バッテリー寿命を延ばす助けとなりうる。
いくつかの側面において、スケジューラ18310が、ネットワーク・アクセス・ノード18204が端末装置18202に送信するために使用する下りリンク変調方式を選択する場合のように、記載されるさまざまな例も、下りリンク方向で実装されてもよい。よって、上述の任意の例は、ネットワーク・アクセス・ノード18204の電力増幅器の電力効率、および/またはネットワーク・アクセス・ノード18204の電力使用量を用いて実装されうる。これは、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード18204のネットワーク事業者が、電力使用量を減らすこと(たとえば、コストを減らすため)を望む場合、および/またはネットワーク・アクセス・ノード18204がバッテリー給電される場合に有用でありうる。たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード18204が、ドローンまたはバルーンによって配備された一時的な基地局またはアクセス・ノードである場合、グリッド電力が利用可能でないときに緊急目的のためにフィールド内に配備されたネットワーク・アクセス・ノードである場合、または、既存のネットワーク・アクセス・ノードが接続性需要における一次的なサージを扱うには不十分である会場またはスタジアムにおけるイベントにおいて接続性を増加させるために配備されたネットワーク・アクセス・ノードである場合、下りリンク変調方式選択機能は、スケジューラ18310において実行されてもよい。
図190は、いくつかの側面によるネットワーク・アクセス・ノードを動作させる例示的な方法19000を示す。図190に示されるように、方法19000は、第1の変調方式を有する端末装置についてのバッテリー電力状態を取得するステップ(19002)と;バッテリー電力状態が所定の条件を満たす場合に、端末装置のための第2の変調方式を選択するステップ(19004)と;第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを端末装置に送信するステップ(19006)とを含む。
図191は、いくつかの側面による、端末装置を動作させる例示的な方法19100を示す。図191に示されるように、方法19100は、端末装置が第1の変調方式を割り当てられている間に、端末装置のバッテリー電力状態を決定すること(19102)と;バッテリー電力状態が所定の条件を満たす場合に、端末装置のための第2の変調方式を選択することと(19104);端末装置への第2の変調方式の割り当てを要求する変調方式要求メッセージをネットワーク・アクセス・ノードに送信すること(19106)とを含む。
図192は、いくつかの側面による、ネットワーク・アクセス・ノードを動作させる例示的な方法19200を示す。図192に示されるように、方法19200は、第1の変調方式をもつ端末装置についての複数の制御変数を取得するステップ(19202)と;制御変数を変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングに基づいて第2の変調方式を選択するステップ(19204)であって、前記一つまたは複数の制御変数はバッテリー電力状態を含む、ステップと;第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを端末装置に送信するステップ(19206)とを含む。
〈構成設定可能な、自己較正および自己補正するベースバンド・モデム〉
ビークル通信装置および端末装置プラットフォームは、それぞれの相違点のために相異なる課題に直面することがある。一つのそのような相違は、車両通信装置500のようなビークル通信装置内の一つまたは複数のコンポーネントの配置から生じる。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数のコンポーネントが車両通信装置500内に埋め込まれてもよい。たとえば、一つまたは複数のコンポーネントが、無線周波(RF)感度を高めるために、車両通信装置500の車両筐体内で窓の近くに、および/または車両筐体の外側に埋め込まれてもよい。このように、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの配置は、車両通信装置500上でサービスを実行する際の困難に寄与しうる。よって、車両通信装置を損傷することなく車両通信装置にサービスするための非侵襲的な解決策を提供することが有益であろう。
もう一つの相違は、端末装置プラットフォームのライフサイクルよりも長く設計されうる車両通信装置のライフサイクルに起因する。この事情に鑑み、ビークル通信装置は、より柔軟な設計から利益を得ることができる。いくつかの側面において、V2X技術は、一つまたは複数の通信プロトコル(たとえば、3GPP LTE)に基づくことができる。車両通信装置と端末装置プラットフォームの両方は、さらなる技術的進歩が導入されるにつれてアップグレードの恩恵を受けることがありうるが、車両通信装置のアップグレードの数は、その期待されるライフサイクルを考慮すると、より多くなる可能性が高い。
これらの要因に照らし、自動車メーカーおよび自動車業界は、個人が自分の車両通信装置をサービスのために持ち込むことを待つことなく、また、車両の通信装置を損傷することなく、車両の通信装置をアップグレードする最善の方法を決定する課題に直面している。
いくつかの側面では、車両通信装置500のサービス可能な位置(serviceable position)に、その位置(location)に関連する問題に対処するよう、一つまたは複数のコンポーネントが配置され(たとえば、構築され)てもよい。少なくとも一つの側面によれば、車両通信装置500のサービス可能な位置は、可視であってもよく、または隠れていてもよい。車両通信装置500の一部を保護するために、いくつかの側面において、一つまたは複数のトリム片(trim piece)が追加されてもよい。さらなる保護のために、少なくとも一つの側面によれば、車両通信装置500の少なくとも一部を保護するおよび/または隠すために、パネルまたはカバーが含められてもよい。
端末装置102または車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントは、いくつかの側面において、メンテナンスを容易にするために、追加、除去、および/または交換されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102および/または車両通信装置500のコンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。コンポーネントが、たとえば、意図されたように作動しなくなった場合、もはや望まれなくなった場合、および/または時代遅れになった場合、たとえば、該コンポーネントは取り外され、あるいは一つまたは複数のコンポーネントと交換されてもよい。コンポーネントを入れ換えるための機構を提供することによって、さまざまなハードウェアおよび/またはソフトウェア機能が、端末装置102および/または車両通信装置500に統合されうる。
損傷を与えることなく端末装置102および/または車両通信装置500にサービスできるにもかかわらず、所有者は、サービスのために、端末装置102および/または車両通信装置500を持ち込むという不便さを課されることがある。
本明細書で提供されるところでは、端末装置102および/または車両通信装置500の無線ベースバンド・モデムは、いくつかの側面において、パフォーマンスを診断し、較正し、および/またはその中の一つまたは複数のコンポーネントもしくはその機能を得ることができる。少なくとも一つの側面によれば、無線ベースバンド・モデムは、空中(over-the-air、OTA)更新のおかげで新しい無線通信技術で構成し直されることができる。
いくつかの側面では、一つまたは複数の目標装置を更新するために、エア・インターフェースを通じてデータを配布するために、OTA更新が使用されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、目標装置は、たとえば、端末装置102および/または車両通信装置500であってもよい。このデータは、いくつかの側面において、たとえば、一つまたは複数のパラメータ、データ構造、テーブル、ライブラリ、スレッド、命令、サブルーチン、手順、機能、ルーチン、アプリケーション、ソフトウェア、オペレーティング・システム、および/またはそれらの任意の部分を含んでいてもよい。こうして、車両自体または車両通信装置との統合のために、追加的な特徴が導入されうる。
較正および補正のための機構を提供することによって、所有者は、自分の端末装置および/または車両通信装置をサポートのためにサービス施設に持ち込む頻度を低減することができる。さらに、端末装置および/または車両通信装置は、新しい無線通信技術および/またはさまざまなタイプの付加価値機能のためのサポートの少なくとも一部をダウンロードするように構成されてもよい。
図193は、いくつかの側面による、車両通信装置500の無線通信構成504およびアンテナ・システム506の例示的な内部構成を示す。図193に示されるように、無線通信構成504は、ベースバンド集積回路19302、ベースバンドRF集積インターフェース回路19304、RF集積回路19306、RF集積回路19308、包絡追跡(envelope tracking、ET)集積回路19310、ET集積回路19312、LNAバンク19314、LNAバンク19316、PA集積回路19318、PA集積回路19320、二重化器19322、および二重化器19324を含んでいてもよい。ベースバンド集積回路19302、ベースバンドRF集積インターフェース回路19304、RF集積回路19306、RF集積回路19308、ET集積回路19310、ET集積回路19312、LNAバンク19314、LNAバンク19316、PA集積回路19318、PA集積回路19320、二重化器19322、および二重化器19324が、無線通信構成504において示されているが、いくつかの側面では、追加のまたはより少数のベースバンド集積回路、ベースバンドRF集積回路、RF集積回路、ET集積回路、LNAバンク、PA集積回路、二重化器、および/または他の素子を使用してもよい。
引き続き図193を参照すると、RF集積回路19306は、いくつかの側面において、第1の組の周波数帯域のために構成されてもよく、RF集積回路19308は、第2の組の周波数帯域のために構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、周波数帯域の第1の組〔集合、セット〕は、周波数帯の第2の組と同じ周波数帯の組であってもよい。いくつかの側面において、周波数帯域の第1の組は、周波数帯域の第2の組と背反であってもよい。少なくとも一つの側面において、周波数帯域の第1の組は、少なくとも部分的に、周波数帯域の第2の組と周波数において重複してもよい。
引き続き図193を参照すると、アンテナ・システム506は、アンテナ・チューナー19326を含んでいてもよい。アンテナ・チューナー19326がアンテナ・システム506において示されているが、いくつかの側面は、追加のまたはより少数のアンテナ・チューナーおよび/または他の素子を使用してもよい。図6に関して前述したように、アンテナ・システム506は、単一のアンテナ、複数のアンテナを含むアンテナ・アレイ、アナログ・アンテナの組み合わせ、および/またはビームフォーミング回路を含んでいてもよい。
車両通信装置500内の一つまたは複数のコンポーネントのパフォーマンスは、経時的に変化しうる。いくつかの側面において、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントのパフォーマンスは、多様な要因に基づいて劣化しうる。少なくとも一つの側面によれば、これらの要因は、たとえば、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの機械的状態、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの電気的状態、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの環境条件、および/または車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの状態を含んでいてもよい。
いくつかの側面において、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントは、これらの要因のうちの一つまたは複数に基づいて、パフォーマンスの低下、障害の発生、および/または故障を生じうる。
車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの機械的状態は、いくつかの側面において、たとえば、圧縮荷重、引っ張り荷重、剪断荷重、曲げ荷重および/またはねじり荷重に基づいていてもよい。
いくつかの側面では、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの電気的状態は、たとえば、過電流、過電圧、過小電圧、過電流、過小電流、短絡、開回路、逆バイアス、電磁力(electromagnetic force、EMF)および/または静電放電(electromagnetic discharge、ESD)に基づいていてもよい。
車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの環境条件は、いくつかの側面において、化学反応(たとえば、腐食)、温度、気圧、ガスの存在、蒸気の存在、および/または液体の存在に基づいていてもよい。
いくつかの側面において、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントの状態条件は、たとえば、能動状態、「オン」状態、受動状態、「オフ」状態、エラー状態、資源利用状況、および/または静穏状態に基づいていてもよい。
端末装置102および/または車両通信装置500のコンポーネントは、いくつかの側面において、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。いくつかの側面において、車両通信装置のコンポーネントは、プロセッサ、プロセッサ・コア、マイクロプロセッサ、集積回路、コントローラ、FPGA、クロック、発振器(たとえば、水晶)、LNA、PA、ベースバンド・モデム、チューナー、RFフロントエンド、メモリ、インターフェース、スイッチ、および/または、ソフトウェア定義命令、たとえば、ソフトウェア定義命令を実行するプロセッサとして実装されるソフトウェア定義無線(software-defined radio、SDR)コンポーネント、または、その任意の部分を含んでいてもよい。
いくつかの側面では、端末装置102および/または車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントは、上にリストされた要因の一つまたは複数を補償する一つまたは複数のアルゴリズムを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、いくつかの組み込みの較正および自動補正方法は、端末装置102および/または車両通信装置500のコンポーネントが設計されている期間中に遭遇する要因の量および/または程度を十分に軽減しないことがありうる。
ある種の側面は、本明細書では車両通信装置500のコンテキストで具体的に説明されるが、端末装置102および車両通信装置500として実装される端末装置102は、重複する設計上の制約条件のために、いくつかの同様の課題に直面しうることに留意されたい。たとえば、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントは、いくつかの側面において、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数の通信プロトコルに従って構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、車両通信装置500のセルラー・モデム内の外部RFフロントエンド・コンポーネントの数は、無線通信ネットワーク100によってサポートされる周波数帯域の数に関して増加しうる。この点に関し、いくつかの側面において、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数の通信プロトコルに従って通信するために、TXフィードバック受信器がセルラー・モデム内に追加されてもよい。少なくとも一つの側面において、追加のTXフィードバック受信器は、1ms以内の電力ランピング(ramping)時間(LTS探測参照信号(sounding reference signal、SRS)については70μs)を達成するように閉ループ電力制御を実行するように構成されてもよい。前述の例は、単に例示的な性質であり、追加的なハードウェアの複雑さは、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントに対する経年変化の影響に寄与しうる。よって、車両通信装置500またはさらには端末装置102上で実行される従来の診断は、そのような診断が大量配備の前に行なわれるので、経年変化の影響を検出するには不十分でありうる。
上記に鑑み、フィールド内診断、フィールド内較正、および/またはOTA更新のためのフレームワークを提供することが有益でありうる。いくつかの側面において、フィールド内診断プロセスは、端末装置102内の一つまたは複数の問題(たとえば中でも、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアおよび/またはソフトウェア)を検出してもよい。検出された問題は、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントに帰すことができうる。たとえば、故障しているRFフロントエンド・コンポーネント、ローカルな周波数発振器のクロックにおけるドリフトなどである。少なくとも一つの側面によれば、フィールド内較正プロセスおよび/またはOTA更新は、フィールド内診断プロセスを通じて検出された問題を補償するために実行されてもよい。結果として、たとえば、コンポーネントをアンインストールし、それを工場に送り返すといった追加的な負担を回避することができる。
端末装置102および/または車両通信装置500は、フィールド内診断、フィールド内較正、および/またはOTA更新のために一つまたは複数の装置とインターフェースするように構成されてもよい。図194は、端末装置102が一つまたは複数の装置19400とインターフェースするいくつかの側面による例示的構成を示す。図194に示されるように、たとえば、端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード110、端末装置104、および/または自分自身と通信するように構成されてもよい。端末装置102は、図194に示されるように、ネットワーク・アクセス・ノード110、端末装置104、および/または自分自身とインターフェースしてもよいが、いくつかの側面は、ネットワーク・アクセス・ノード、端末装置、および/または他の装置との追加的なまたはより少数のインターフェースを用いてもよい。図194には端末装置102が示されているが、端末装置102は、たとえば、車両通信装置500として実装されてもよい。
いくつかの側面において、一つまたは複数の装置19400は、端末装置、車両通信装置、ネットワーク・アクセス・ノード、コア・ネットワーク・エンティティ、認証エンティティ、モノのインターネット(IoT)装置、路側ユニット(RSU)、ドローン、IoT燃料ポンプ、電気自動車充電ステーション、自動車サービス/修理ステーション設備、および/またはネットワーク・サービス・プロバイダー設備などを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、無線通信ネットワーク100に含まれてもよい。追加的または代替的に、一つまたは複数の装置19400は、外部データ・ネットワーク上に含まれてもよい。本明細書にさらに記載されるように、一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、フィールド内診断および/またはフィールド内補償措置を容易にするために「証明〔認証〕を受けて」(certified)もよい。
端末装置102および一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、本明細書に記載される無線通信技術の一つまたは複数を介して通信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、インターフェース19402を通じてネットワーク・アクセス・ノード110と通信するように構成されてもよい。インターフェース19402は、たとえば、上りリンク通信チャネルおよび/または下りリンク通信チャネルを含んでいてもよい。いくつかの側面において、端末装置102は、インターフェース19404を通じて端末装置104と通信するように構成されてもよい。インターフェース19404は、たとえば、3GPPサイドリンク・ベースのD2D、V2V通信、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BTLE)、Wi-Fi Directなどのピアツーピア通信リンクを含んでいてもよい。
端末装置102は、いくつかの側面において、インターフェース19406を介して自分自身と通信するように構成されてもよい。インターフェース19406は、たとえば、内部TX-RXフィードバック経路、外部フィードバック・ループ、などを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102の送信器および受信器は、同じキャリア周波数上で(たとえば、同時並行して)動作するように構成されてもよい。同じ周波数で動作することによって、送信された信号は、いくつかの側面において、端末装置102の同じハードウェア・プラットフォーム内の受信器にルーティングされうる。
引き続き図194を参照すると、端末装置102および/または車両通信装置500のフィールド内診断、フィールド内較正、および/またはOTA更新は、サービスまたは修理施設に行くという不便なしに実行されうる。いくつかの側面において、フィールド内診断、フィールド内較正、および/またはOTA更新は、一つまたは複数のランタイム・プロセスを実行することによって実装されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、端末装置102のフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、端末装置102のフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの少なくとも一部を容易にするように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、端末装置102および一つまたは複数の装置19400は、端末装置102のフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセス、またはその任意の部分の少なくとも一部を集団的に実行するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスのうちの少なくとも一つに従って、認証(authentication)手順が実行されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102および/または車両通信装置500は、認証手順の少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、認証手順の少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、端末装置102または車両通信装置500は、一つまたは複数の装置19400を用いて認証手順の少なくとも一部を集団的に実行するように構成されてもよい。
認証(authentication)は、いくつかの側面において、認証情報の検証(verification)を含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、認証情報は、加入者識別情報、証明書、端末装置の構成、端末装置のモデル、端末装置の年、車両通信装置の色、車両通信装置に設置された一つまたは複数の販売後部品の識別情報、前記一つまたは複数の装置の識別情報、車両通信装置に送られるデータのバージョン番号、および/または車両通信装置に記憶されたデータのバージョンを含んでいてもよい。
認証が実行されるタイミングは、異なることがある。いくつかの側面において、認証は、フィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの前に実行されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、認証は、フィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの後に実行されてもよい。認証は、いくつかの側面において、フィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの間に実行されうる。
いくつかの側面では、端末装置102および/または車両通信装置500のフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスは、監督されない動作モードおよび/または監督された動作モードで実行されうる。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、監督されない動作モードにおいて、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。端末装置102は、いくつかの側面において、監督された動作モードにおいて、フィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の装置19400は、監督された動作モードにおいて、端末装置102のフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの少なくとも一部を容易にするように構成されてもよい。
監督されない動作モードは、いくつかの側面において、一つまたは複数の装置19400の支援なしに実行されてもよい。しかしながら、少なくとも一つの側面によれば、監督されない動作モードは、一つまたは複数の装置19400との何らかの形の通信を含んでいてもよい。いくつかの側面では、端末装置102は、端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスと同時並行して、監督されない動作モードにおいて無線通信ネットワーク100と一つまたは複数のメッセージを交換するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数のメッセージは、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード110とのアイドル状態接続の間のネットワーク・アクセス・ノード110への測定報告を含んでいてもよい。
いくつかの側面では、監視される動作モードは、たとえば、一つまたは複数の装置19400の支援を受けて実行されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、監督された動作モードにおいて、端末装置102のフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの少なくとも一部を制御するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、フィールド内診断プロセス、端末装置102のフィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスと同時並行して、監督された動作モードにおいて一つまたは複数の命令を端末装置102に発するように構成されてもよい。
端末装置102および/または車両通信装置500のフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスは、いくつかの側面では、ソフトウェア定義命令の少なくとも一部を実行するように構成された一つまたは複数のプロセッサによって実装されたソフトウェア定義無線(SDR)コンポーネントであってもよい。本明細書のある種の側面は、端末装置102の観点からフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスを記述することがあるが、フィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセス、またはその任意の部分は、端末装置102、車両通信装置500、および/または一つまたは複数の装置19400において、個別にまたは集団的に実行されてもよい。いくつかの側面では、端末装置102の一つまたは複数のプロセッサ(たとえば、デジタル信号プロセッサ208、コントローラ210、アプリケーション・プロセッサ212など)および/または一つまたは複数の装置19400(たとえば、無線トランシーバ304、物理層プロセッサ308、プロトコル・コントローラ310など)は、試験対象装置(たとえば、端末装置102、車両通信装置500など)のフィールド内診断プロセス、フィールド内較正プロセス、および/またはOTA更新プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。
図195は、いくつかの側面による、試験対象装置(たとえば、端末装置102、車両通信装置500など)についての例示的なフローチャート19500を示す。図195に示されるように、フローチャート19500は、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかについての判定19502で始まってもよい。一つまたは複数のイベントが検出されないと判定された場合は、プロセスは改めて開始されてもよい。しかしながら、一つまたは複数のイベントが検出されることが判定される場合は、試験対象装置のフィールド内診断プロセスが実行されてもよい(19504)。フィールド内診断プロセスが完了した後、フィールド内診断プロセスの結果が解析されてもよい(19506)。フィールド内診断プロセスの結果を解析19506したら、一つまたは複数の対策が実行されるかどうかが決定される(19508)。肯定的に判断された場合、試験対象装置に対する一つまたは複数の対策が実行されてもよい(19510)。試験対象装置19510に対する前記一つまたは複数の対策を実行19510した後、試験対象装置に対する一つまたは複数の対策がログに記録されてもよい(19512)。試験対象装置の一つまたは複数の対策をログに記録19512したら、プロセスが改めて開始されてもよい。
前述のように、フローチャート19500は、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかについての判定19502で始まってもよい。いくつかの側面において、この判定は、多様なイベントの検出のために備えていてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数のイベントは、とりわけ、時間的イベント、パフォーマンス・イベント、地理的イベント、接続イベント、電力イベント、および/または通知イベントを含みうる。
いくつかの側面において、時間的イベントは、時間的値、カウンタ値、クロック値、時刻、時間的な継続時間、クロック持続時間、タイマー満了、カウントダウン・タイマー、スケジュールされた時間、ランダム時間、および/または、試験対象装置の年齢など、またはそれらの任意の成分もしくは部分に基づいていてもよい。
パフォーマンス・イベントは、いくつかの側面において、受信信号強度指標(RSSI)、参照信号受信電力(RSRP)、参照信号受信品質(RSRQ)、チャネル品質指標(CQI)、パケット損失率(PLR)、ビット誤り率(BER)、ブロック誤り率(BLER)、信号対雑音比(SNR)、下りリンク・スループット、上りリンク・スループット、信号対雑音比(S/N)、搬送波対雑音比(C/N)、干渉対雑音比(C/N)、ハンドオーバー継続時間、ハンドオーバー成功率、ドロップした通話当たりの利用分数(ふんすう)(MOU)、および/または他のキー・パフォーマンス指標(KPI)などに基づいていてもよい。
いくつかの側面において、地理的イベントは、位置、境界、および/またはそれらへの近接などに基づいていてもよい。少なくとも一つの側面によれば、位置は、試験対象装置の位置(たとえば、自宅)、試験対象装置についてのフィールド内診断が以前に実行された(たとえば、完了した)位置、ユーザーによって入力された関心ポイント、および/または一つまたは複数の装置19400への近接に基づいていてもよい。位置は、いくつかの側面において、ナビゲーション・システム(たとえば、全地球測位システム(GPS))、試験対象装置、および/または一つまたは複数の装置19400によって決定された位置に基づいていてもよい。少なくとも一つの側面において、境界は、物理的境界、政治的境界、および/または他のタイプの境界であってもよい。
接続イベントは、いくつかの側面において、通信接続に基づいていてもよい。いくつかの側面において、接続イベントは、通信接続のエンティティ(たとえばネットワーク・アクセス・ノード)の識別子、同期が以前に成功した既知のネットワーク・アクセス・ノードに同期する継続時間、同期が以前に成功したネットワーク・アクセス・ノードとの同期の失敗、確立された通信接続の継続時間、通信接続のタイプ、確立された通信接続のリンク品質、確立された通信接続のスループット、通信接続に参加する一つまたは複数のエンティティの識別情報、および/または通信接続に参加する一つまたは複数のエンティティのステータス指定(たとえば、クラスター・ヘッド)を含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、セルIDおよび/または位置情報(たとえば、GPS座標)によってネットワーク・アクセス・ノードの識別子を決定するように構成されてもよい。試験対象装置は、いくつかの側面において、ネットワーク・アクセス・ノードからの一次同期信号または二次同期信号を検出しない(たとえば、所定の継続時間の後に)場合に、同期失敗が生じたと判定するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、電力イベントは、電源レベル、バックアップ電源レベル、試験対象装置および/または一つまたは複数の装置19400内に残っている推定バッテリー時間の量に基づいてもよい。
通知イベントは、いくつかの側面において、無線通信ネットワーク100からの通知、製造者および/または他のエンティティからの通知に基づいていてもよい。少なくとも一つの側面によれば、無線通信ネットワーク100は、試験対象装置について利用可能なデータ(たとえば、OTA更新)を判別することができる。いくつかの側面では、無線通信ネットワーク100は、試験対象装置の識別情報を、それに送信されるデータとをマッチングしてもよい。
いくつかの側面において、一つまたは複数のイベントの検出は、さまざまな仕方で実行されうる。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、前記一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかを判定するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、前記一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかを判定するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかを集団的に決定するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかについての判定は、一つまたは複数のイベントが発生したかどうか、現在発生しているかどうか、および/または将来発生する可能性が高いかどうかを決定することを含みうる。少なくとも一つの側面によれば、前記一つまたは複数のイベントは、いくつかの側面において、試験対象装置および/または一つまたは複数の装置19400に基づいていてもよい。前記一つまたは複数のイベントは、いくつかの側面において、試験対象装置において一つまたは複数のイベントが発生したか、現在発生しているか、および/または発生する可能性が高いかに基づいてもよい。少なくとも一つの側面において、前記一つまたは複数のイベントは、いくつかの側面において、一つまたは複数の装置19400において一つまたは複数のイベントが発生したか、現在発生しているか、および/または発生する可能性が高いかどうかに基づいてもよい。
少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかを判定するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかを判定するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置および一つまたは複数のデバイス19400は、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかを集団的に判定するように構成されてもよい。
引き続き図195を参照すると、いくつかの側面において、一つまたは複数のイベントが検出されないと判定される場合、プロセスは、改めて開始されてもよい。いくつかの側面において、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかの判定は、定期的になど、さまざまな時間に実施されてもよい。少なくともいくつかの側面によれば、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかに関する判定は、連続的な仕方で動作してもよい。一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかに関する判定は、いくつかの側面において、一つまたは複数の条件(たとえば、無線通信ネットワークからの信号伝達)が満たされることに基づいてトリガーされてもよい。
図195を引き続き参照すると、いくつかの側面において、一つまたは複数のイベントが検出されるという判定は、試験対象装置のフィールド内診断プロセスの実行19504をトリガーしうる。一つまたは複数のイベントが検出されるという判定が、フィールド内診断プロセスの実行をトリガーすると記載されるが、この判定は、いくつかの側面において、フィールド内較正プロセスおよび/またはOTA更新プロセスをトリガーしてもよい。
いくつかの側面において、さまざまな形の信号伝達が、フィールド内診断プロセスのために利用されうる。少なくとも一つの側面によれば、フィールド内診断プロセスのための一つまたは複数の信号は、一つまたは複数の参照信号の利用を含んでいてもよい。一つまたは複数の参照信号は、いくつかの側面において、標準化された信号および/または非標準化信号であってもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の参照信号は、一つまたは複数の波形(たとえば、正弦波、コサイン波、パルス波、方形波など)を含んでいてもよく、波形において、一つまたは複数の参照信号の振幅、位相、周波数、開始および/または停止は、経時的に変わりうる。いくつかの側面によれば、振幅、位相、周波数、開始および/または停止は、所定の継続時間にわたって、一定であっても、可変であってもよい。
一つまたは複数の参照信号は、いくつかの側面において、受信器に知られているエンコードされたビット・シーケンスを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の参照信号は、受信器に知られている特定の資源ブロック上で送信されてもよい。いくつかの側面において、特定の資源ブロックは、時間および周波数における位置によって定義されてもよい。少なくとも一つの側面において、受信器は、送信された一つまたは複数の参照信号における一つまたは複数の誤りを測定するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、さまざまな装置が、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を送信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を送信するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を送信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を集団的に送信するように構成されてもよい。
前述のように、フィールド内診断プロセスのための一つまたは複数の信号は、いくつかの側面において、試験対象装置によって送信されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置のトランシーバは、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を送信するように構成されてもよい。いくつかの側面では、試験対象装置は、一つまたは複数の参照信号を一つまたは複数の装置19400に送信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置は、一つまたは複数の参照信号をネットワーク・アクセス・ノード110および/または無線通信ネットワーク100に送信するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号が受信されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を受信するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を受信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を集団的に受信するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、フィールド内診断プロセスのための一つまたは複数の信号は、一つまたは複数の装置19400によって送信されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置の受信器は、フィールド内診断プロセスのために一つまたは複数の信号を受信するように構成されてもよい。試験対象装置は、いくつかの側面において、一つまたは複数の装置19400からの一つまたは複数の参照信号を受信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置は、ネットワーク・アクセス・ノード110および/または端末装置104から一つまたは複数の参照信号を受信するように構成されてもよい。一つまたは複数の信号は、フィールド内診断プロセスのコンテキストで記述されてきたが、フィールド内診断プロセスのための上述の信号伝達は、フィールド内較正プロセスのいくつかの側面にも適用可能でありうる。
試験対象装置は、いくつかの側面において、一つまたは複数の信号の一つまたは複数の測定の少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置は、一つまたは複数の参照信号の一つまたは複数の測定の少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。試験対象装置は、いくつかの側面において、解析のために前記一つまたは複数の測定を報告するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置は、前記一つまたは複数の測定値を一つまたは複数の装置19400に報告するように構成されてもよい。
一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数の信号の一つまたは複数の測定の少なくとも一部を実施するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の装置19400は、一つまたは複数の参照信号の一つまたは複数の測定の少なくとも一部を実施するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、解析のために前記一つまたは複数の測定を報告するように構成されてもよい。
図195を引き続き参照すると、いくつかの側面において、フィールド内診断プロセスの結果は、フィールド内診断プロセスが完了した後に解析されてもよい。いくつかの側面において、一つまたは複数の測定値は、一つまたは複数のパフォーマンス・メトリックと比較されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、一つまたは複数の測定値を一つまたは複数のパフォーマンス・メトリックと比較するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数の測定値を一つまたは複数のパフォーマンス・メトリックと比較するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、一つまたは複数の測定値を一つまたは複数のパフォーマンス・メトリックと集団的に比較するように構成されてもよい。
図195を引き続き参照すると、いくつかの側面において、フィールド内診断プロセスの一つまたは複数の結果を解析19506して、一つまたは複数の対策が実行されるべきかどうかが決定される(19508)。いくつかの側面において、試験対象装置は、前記一つまたは複数の測定値に基づいて、一つまたは複数の対策が実行されるべきかどうかを決定するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数の測定に基づいて、一つまたは複数の対策が実施されるかどうかを決定するように構成されてもよい。試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数の測定に基づいて、一つまたは複数の対策が実施されるかどうかを集団的に決定するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の測定が一つまたは複数の規定された基準(たとえば、所定の閾値)を満たさない場合に、一つまたは複数の対策が実行されてもよい。
いくつかの側面において、試験対象装置は、一つまたは複数の測定値と一つまたは複数のパフォーマンス・メトリックとの比較に基づいて、一つまたは複数の対策が実行されるかどうかを決定するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数の測定値と一つまたは複数のパフォーマンス・メトリックとの比較に基づいて一つまたは複数の対策が実行されるかどうかを決定するように構成されてもよい。試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数の測定値と一つまたは複数のパフォーマンス・メトリックとの比較に基づいて一つまたは複数の対策が実行されるべきかどうかを集団的に決定するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の測定値が一つまたは複数のパフォーマンス・メトリック(たとえば、所定のパフォーマンス・メトリック範囲)を満たさない場合、一つまたは複数の対策が実行されてもよい。
図195を引き続き参照すると、いくつかの側面において、試験対象装置のための一つまたは複数の対策が、その決定に際して、実行されてもよい(19510)。いくつかの側面において、試験対象装置は、試験対象装置のための一つまたは複数の対策の少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、試験対象装置のための一つまたは複数の対策の少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、試験対象装置のための一つまたは複数の対策の少なくとも一部を集団的に実行するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、試験対象装置のためにさまざまな対策が実行されうる。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の対策は、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントについての一つまたは複数のパラメータおよび/または特性の調整を含んでいてもよい。たとえば、いくつかの側面において、試験対象装置のための一つまたは複数のコンポーネントについて、一つまたは複数の係数が更新されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の係数は、経年劣化または環境劣化に対抗するための「パフォーマンス」係数または「経年変化」係数(たとえば、オフセット)を含んでいてもよい。
いくつかの側面において、一つまたは複数の対策は、たとえば、周波数、時間、および/またはプロトコルの補正を含んでいてもよい。一つまたは複数の対策は、たとえば、参照クロックに周波数オフセットを加えること、参照クロックに周波数オフセットを除去すること、送信のための電力利得を加えること、送信のための電力利得を除去すること、受信のための電力利得を加えること、受信のための電力利得を除去すること、サポート帯域を変更すること、周波数を変更すること、変調方式を変更すること、および/または、複数入力複数出力(MIMO)構成を変更することを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面において、周波数オフセットは、追加的な周波数オフセットまたは周波数オフセットの一部であってもよい。いくつかの側面によれば、参照クロックは水晶発振器であってもよい。サポート帯域、周波数、変調方式、および/またはMIMO構成の変更は、試験対象装置によって実行されて、一つまたは複数の規定された条件を満たさない、該装置中の一つまたは複数の構成を無効にしてもよい。
追加的または代替的に、一つまたは複数の対策は、本明細書に記載される無線通信技術の一つまたは複数についての選好(たとえば、優先度)の変更を含んでいてもよい。いくつかの側面において、試験対象装置および/または一つまたは複数の装置19300は、一つまたは複数のパフォーマンス・メトリックが満たされない場合に、一つまたは複数の無線通信技術についての選好を変更するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、無線通信技術のデフォルト優先度に関連する一つまたは複数のパフォーマンス・メトリック(たとえば、所定の閾値、所定の範囲など)が満たされない場合、一つまたは複数の無線通信技術についてのデフォルトの選好リスト(たとえば、LTE>3G>GSM)が、一つまたは複数の無線通信技術についての代替的な選好リスト(たとえば、GSM>3G>LTE)に適応されてもよい。特定の数の無線通信技術およびその選好を示すための特定の方法論が記載されているが、より多数またはより少数の無線通信技術が含まれてもよく、異なる無線通信技術が実施されてもよく、および/または一つまたは複数の無線通信技術についての選好を示すための異なる方法論が使用されてもよい。試験対象装置は、いくつかの側面において、一つまたは複数の冗長性コンポーネントを備えることができる。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の対策は、たとえば、一つまたは複数の規定された条件を満たさないため交換されるべき、車両通信装置の一つまたは複数のコンポーネントまたはその任意の部分を識別すること、交換されるべき、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントまたはその任意の部分を通知すること、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントまたはその任意の部分を無効にすること、試験対象装置の一つまたは複数の冗長なコンポーネントを識別すること、および/または、たとえば、試験対象装置の一つまたは複数の無効化されたコンポーネントまたはその一部のために、試験対象装置の一つまたは複数の冗長なコンポーネントをアクティブ化することを含むことができる。
いくつかの側面において、試験対象装置の一つまたは複数の冗長なコンポーネントは、試験対象装置の一つまたは複数の前記無効にされたコンポーネントとは別個で相異なる(たとえば、相互に排他的な)ものであってもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置の一つまたは複数の冗長なコンポーネントは、試験対象装置の一つまたは複数の前記無効化されたコンポーネントのうちの一つまたは複数のコンポーネントを含んでいてもよい。試験対象装置の一つまたは複数の冗長なコンポーネントの数は、いくつかの側面において、試験対象装置の一つまたは複数の前記無効化されたコンポーネント以上であってもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置の一つまたは複数の冗長なコンポーネントの数は、試験対象装置の一つまたは複数の前記無効化されたコンポーネント以下であってもよい。
いくつかの側面において、さまざまな他の対策が、一つまたは複数の測定に基づいて決定されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の対策は、OTA更新の実行、試験対象装置の更新された能力の報告、試験対象装置の更新されたパフォーマンスの報告、および/または、たとえば、アンテナ変更の要求を含むことができる。
さまざまなダウンロード可能な機能が、いくつかの側面において、OTA更新を通じて試験対象装置に利用可能にされてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数のダウンロード可能な機能は、製造者(たとえば、車両通信装置製造者)、無線通信ネットワーク100、コンポーネント・プロバイダー、試験対象装置および/またはユーザー(たとえば、所有者)などを含むさまざまなエンティティによって、利用可能にされうる。いくつかの側面において、ダウンロード可能な機能は、義務的(たとえば、必須)であっても、または任意的(たとえば、向上したパフォーマンス)であってもよい。
一つまたは複数のダウンロード可能な機能は、いくつかの側面において、試験対象装置のために設計されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、無線通信技術に基づくOTA更新が提供されてもよい。いくつかの側面において、試験対象装置は、試験対象装置によってサポートされる一つまたは複数の無線通信技術の少なくとも一部を、OTA更新を介して更新するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置は、試験対象装置によってまだサポートされていない一つまたは複数の無線通信技術の少なくとも一部を、OTA更新を介して受信するように構成されてもよい。
ビークルのコンテキストにおいて、たとえば、一つまたは複数のダウンロード可能な機能は、いくつかの側面において、車両通信装置500のために設計されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、車両通信装置500は、OTA更新を、たとえば、そこから受信したデータに基づいて提供されてもよい。いくつかの側面では、車両通信装置500は、OTA更新に基づいて、車両通信装置500のパフォーマンスを種々のユーザーのために提供するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、操縦・移動システム502は、さまざまなタイプのパフォーマンス(たとえば、スポーツ、快適さなど)を最適化するために、OTA更新を提供されてもよい。
引き続き図195を参照すると、試験対象装置についての一つまたは複数の対策が、その実行の際に、ログ記録されてもよい。いくつかの側面では、試験対象装置は、前記一つまたは複数の対策の少なくとも一部を、メモリ(たとえば、メモリ214)においてログ記録するように構成されてもよい。いくつかの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、前記一つまたは複数の対策の少なくとも一部を、メモリ(たとえば、ローカル・メモリ)においてログに記録するように構成されてもよい。試験対象装置の前記一つまたは複数の対策をログ記録19512した後、プロセスは、一つまたは複数のイベントが検出されるか否かについての判定19502に戻ってもよい。
図196は、いくつかの側面による、試験対象装置(たとえば、端末装置102、車両通信装置500など)のための例示的なフローチャート19600を示す。図196に示されるように、フローチャート19600は、一つまたは複数の初期条件の決定19602で始まってもよい。一つまたは複数の初期条件を決定19602すると、一つまたは複数のイベントが検出されるかどうかに関する判定19502。一つまたは複数のイベントが検出されないと判定された場合、プロセスは、一つまたは複数のイベントが検出されるか否かの判定19502に戻ってもよい。一つまたは複数のイベントが検出されると判定された場合、試験対象装置のフィールド内診断プロセスが実行されてもよい(19504)。フィールド内診断プロセスが完了した後、フィールド内診断プロセスの結果が解析されてもよい(19506)。フィールド内診断プロセスの結果を解析19506したら、一つまたは複数の対策が実施されるかどうかが決定される(19508)。一つまたは複数の対策が実行されることが決定された場合、試験対象装置のための一つまたは複数の対策が実行されてもよい(19510)。一つまたは複数の対策を実行する際にエラーが発生したと判定された場合(19604)、エラーの通知が与えられる(19606)。しかしながら、一つまたは複数の対策を実行する際にエラーが発生しないと判定された場合は、適合性試験(conformance test)19608が実行されてもよい。試験対象装置のための一つまたは複数の対策を実行19510した後、試験対象装置のための一つまたは複数の対策がログに記録されてもよい(19512)。試験対象装置の一つまたは複数の対策をログ記録19512した後、プロセスは、一つまたは複数のイベントが検出されるか否かについての判定19502に戻ってもよい。
図195からのプロセスの説明は、図196の参照によってここに組み込まれる。いくつかの側面では、図196のフローチャート19600は、一つまたは複数の初期条件が設定されること19602から開始してもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、フィールド内診断プロセスのための一つまたは複数の初期状態を決定するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、フィールド内診断の一つまたは複数の初期条件を決定するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、フィールド内診断の一つまたは複数の初期条件を集団的に決定するように構成されてもよい。
さまざまな初期条件が、フィールド内診断プロセスのために設定されうる。いくつかの側面において、一つまたは複数の初期条件は、試験対象装置のベースライン・パフォーマンス(たとえば、モデル特異的なパフォーマンス、一般的パフォーマンス、履歴パフォーマンスなど)、フィールド診断プロセスが実行されるべき位置(たとえば、自宅、試験対象装置のために以前にフィールド内診断が完了された位置など)、および/またはフィールド内診断プロセスを実行するためのタイミング情報(たとえば、最後のフィールド内診断プロセスからの時間)などを含んでいてもよい。
引き続き図196を参照して、一つまたは複数の対策の実行19510に関連してエラーが発生したかどうかについて判定がなされてもよい(19604)。いくつかの側面において、試験対象装置は、一つまたは複数の対策の実行中にエラーが発生したかどうかを判定するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、一つまたは複数の対策の実行中にエラーが発生したかどうかを判定するように構成されてもよい。試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数の対策の実施中にエラーが発生したかどうかを集団的に決定するように構成されてもよい。
一つまたは複数の対策の実行中に、さまざまなタイプのエラーが発生することがある。いくつかの側面において、エラーは、ハードウェア・エラー、ソフトウェア・エラー、ハードウェア/ソフトウェア・エラー、欠けている機能、誤った機能、破損したデータ・ファイル、ハードウェアからのエラー普及、古くなった定数、正しくない変数、および/またはバージョン識別エラーなど、を含みうる。
図196を引き続き参照すると、エラーの通知は、その検出に基づいて提供される(19606)。いくつかの側面において、試験対象装置は、検出されたエラーの通知を提供するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、検出されたエラーの通知を提供するように構成されてもよい。試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、検出されたエラーの通知を集団的に提供するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、検出されたエラーの通知は、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネント(たとえば、GUI)、一つまたは複数の装置19400などを含むさまざまなエンティティに提供されうる。
図196を引き続き参照すると、エラーの通知が検出に応答して与えられる(19606)。いくつかの側面において、試験対象装置は、検出されたエラーの通知を提供するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、検出されたエラーの通知を提供するように構成されてもよい。試験対象装置および一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、検出されたエラーの通知を集団的に提供するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、検出されたエラーの通知は、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネント(たとえば、GUI)、一つまたは複数の装置19400などを含むさまざまなエンティティに提供されうる。
図196を引き続き参照すると、試験対象装置の適合性試験19608は、いくつかの側面において、一つまたは複数の対策を実行する際にエラーが検出されなかったおよび/または非重大なエラーが検出されたと判定された場合に実行されてもよい。いくつかの側面において、適合性試験は、試験対象装置19504またはその任意の部分のフィールド内診断プロセスを含んでいてもよい。いくつかの側面によれば、適合性試験は、一つまたは複数の対策が適用された試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントに焦点を当ててもよい。よって、適合性試験は、いくつかの側面において、一つまたは複数の対策がフィールド内診断プロセスを通じて検出された一つまたは複数の問題に対処したことの確認を提供することができる。
図197は、いくつかの側面による、試験対象装置(たとえば、端末装置102、車両通信装置500など)の適合性試験を実行するためのプロセス19700を示す。図197に示されるように、プロセス19700は、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントが増強される(augmented)べきであるという決定19702から開始されうる。いくつかの側面において、増強は、本明細書に記載される対策のうち任意のもの、たとえば、図195に関して記載される対策を含んでいてもよい。試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントが増強されるべきであると決定すると、一つまたは複数のコンポーネントが通知されてもよい(19704)。少なくとも一つの側面によれば、増強されるべき一つまたは複数のコンポーネントは、そのような通知の受信に応答して無効にされてもよい。試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントが増強された後、該一つまたは複数のコンポーネントの適合性試験が実行されてもよい(19706)。上述のように、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントの適合性試験は、本明細書に記載されるフィールド内診断プロセス、たとえば、図195に関して記載されるものまたはその任意の部分を含んでいてもよい。
図198は、いくつかの側面による、端末装置102および/または車両通信装置500のためのOTA更新プロセスを実行するためのプロセス19800を示す。図198に示されるように、プロセス19800は、一つまたは複数のOTA更新が利用可能であるか否かについての判定19802で開始することができる。いくつかの側面では、端末装置102および/または車両通信装置500は、OTA更新が利用可能かどうかを要求するように構成されてもよい。いくつかの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、端末装置102および/または車両通信装置500にとってOTA更新が利用可能であるかどうかを、それに関連する識別情報に基づいて判定してもよい。その利用可能性を判別したら、端末装置102および/または車両通信装置500のためのOTA更新は、本明細書に記載される方法の任意のものを使用して実行されうる(19804)。OTA更新を実行した後、該更新に基づいてアクションが実行されてもよい(19806)。たとえば、いくつかの側面では、OTA更新に関連する一つまたは複数のコンポーネントについて、適合性試験が実行されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の信号が、OTA更新に応答して、端末装置102および/または車両通信装置500によって送信および/または受信されてもよい。いくつかの側面によれば、端末装置102および/または車両通信装置500は、OTA更新のプロバイダー(たとえば、一つまたは複数の装置19400)に確認メッセージを送信するように構成されてもよい。
図199は、試験対象装置(たとえば、端末装置102、車両通信装置500など)と無線通信ネットワーク100との間のメッセージの交換を示す例示的なメッセージ・シーケンス・チャート19900である。図199に示されるように、試験対象装置は、試験シーケンスを開始する(19902)ように構成されてもよい。いくつかの側面において、これは、一つまたは複数のイベントの検出に応答して無線通信ネットワーク100にメッセージを提供することを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数のイベントの検出は、たとえば、本明細書に記載される一つまたは複数の側面、たとえば、図195に関連して記載される側面によって実行されてもよい。それに応答して、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、下りリンク通信チャネルを介して試験対象装置に一つまたは複数の参照信号19904を提供するように構成されてもよい。一つまたは複数の参照信号19904の受信に応答して、試験対象装置は、一つまたは複数の参照信号を解析し、一つまたは複数の対策が実行されるべきかどうかを決定する(19906)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の参照信号の解析、および/または一つまたは複数の対策が適用されるかどうかの決定は、たとえば、本明細書に記載される一つまたは複数の側面、たとえば、図195に関連して記載される側面に従って実行されてもよい。
図199を引き続き参照すると、試験対象装置は、この解析および決定19906に応答して、無線通信ネットワーク100に一つまたは複数の参照信号19908を送信するように構成されてもよい。受信すると、無線通信ネットワーク100は、試験対象装置からの一つまたは複数の参照信号の解析を実行する(19910)ように構成されてもよい。そのような決定に際して、解析結果が無線通信ネットワーク100によって報告されてもよい(19912)。試験対象装置は、無線通信ネットワーク100からの解析結果を評価し、一つまたは複数の対策が適用されるべきか否かを決定する(19914)ように構成されてもよい。前述のように、一つまたは複数の参照信号の解析および/または一つまたは複数の対策が適用されるべきかどうかの決定は、たとえば、本明細書に記載される一つまたは複数の側面、たとえば、図195に関連して記載される側面に従って実行されてもよい。
図200は、いくつかの側面による、無線通信ネットワークを通じて通信するための例示的な方法20000を示す。無線通信ネットワークを通じて通信するための方法20000では、修正されるべき一つまたは複数のコンポーネントを識別すること(20002)、修正されるべき一つまたは複数のコンポーネントの識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用すること(20004)、および実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信すること(20006)を含む。
図201は、いくつかの側面による、無線通信ネットワークを通じて通信するための例示的な方法20100を示す。無線通信ネットワークを通じて通信するための方法20100では、修正されるべき一つまたは複数のコンポーネントの識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用し(20102)、実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信すること(20104)を含む。
〈フィールド内診断および較正〉
次世代ブロードバンド・ネットワークが提供するデータ接続速度をもつ車両通信装置が市場に登場している。次世代データ接続速度を備えた車両通信装置は、安全性、エネルギー効率、および/または向上したユーザー体験などを促進するために、道路インフラストラクチャー・データにアクセスするように構成されてもよい。次世代のデータ接続速度をサポートすることに加えて、車両通信装置の一つまたは複数のコンポーネント(たとえば、セルラー・モデム)は、高度なテレマティクスおよび接続されたインフォテイメント機能の導入を容易にすることができる。このように、自動車を含めた幅広い接続機器のユーザーに、スマートフォン接続性が提供される可能性がある。
スマートフォン向けに設計された従来のコンポーネントとは異なり、車両通信装置のコンポーネントのライフサイクルは、一部の家電製品のライフサイクルを上回るように設計される可能性がある。この相違は、車両通信装置内のコンポーネントに対する経年変化の影響が考慮に値することを示唆している。たとえば、モデム・トランジスタの経時的な劣化は、スイッチング速度の低下、あるいはさらにはコンポーネントの故障を招く可能性がある。さらに、トランジスタがより小さな幾何形状にスケールされるにつれて、速度およびトランジスタ密度は増加し、一方、遷移あたりの有効電力(active power)は減少しうる。しかしながら、経年変化の効果と相まって、コンポーネントが悪いパフォーマンスを示す、あるいはさらには破局的な故障を経験する確率は、スケーリングに伴って増大する。
もう一つの技術的な問題は、ハードウェアの複雑さにある。車両通信装置内のセルラー・モデムのようなコンポーネントは、レガシー・モデム(たとえば、FM、DVB、DAB、WiFi)のものよりも高いデータレートおよびより短いレイテンシーを目標とすることがある。この複雑さの増大を考慮すると、車両通信の一つまたは複数のコンポーネントは、経年変化の影響を受けやすいことがある。
図193は、いくつかの側面による、車両通信装置500の無線通信構成504およびアンテナ・システム506の例示的な内部構成を示す。図193に示されるように、無線通信構成504は、ベースバンド集積回路19302、ベースバンドRF集積インターフェース回路19304、RF集積回路19306、RF集積回路19308、包絡追跡(ET)集積回路19310、ET集積回路19312、LNAバンク19314、LNAバンク19316、PA集積回路19318、PA集積回路19320、二重化器19322、および二重化器19324を含んでいてもよい。ベースバンド集積回路19302、ベースバンドRF集積インターフェース回路19304、RF集積回路19306、RF集積回路19308、ET集積回路19310、ET集積回路19312、LNAバンク19314、LNAバンク19316、PA集積回路19318、PA集積回路19320、二重化器19322、および二重化器19324が、無線通信構成504において示されているが、いくつかの側面は、追加的なまたはより少数のベースバンド集積回路、ベースバンドRF集積回路、RF集積回路、ET集積回路、LNAバンク、PA集積回路、二重化器、および/または他の素子を使用してもよい。
引き続き図193を参照すると、RF集積回路19306は、いくつかの側面において、第1の組の周波数帯域のために構成されてもよく、RF集積回路19308は、第2の組の周波数帯域のために構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、周波数帯域の第1の組は、周波数帯の第2の組と同じ周波数帯の集合であってもよい。いくつかの側面において、周波数帯域の第1の組は、周波数帯域の第2の組と背反であってもよい。少なくとも一つの側面において、周波数帯域の第1の組は、少なくとも部分的に、周波数帯域の第2の組と周波数において重複してもよい。
引き続き図193を参照すると、アンテナ・システム506は、アンテナ・チューナー19326を含んでいてもよい。アンテナ・チューナー19326がアンテナ・システム506に示されているが、いくつかの側面は、追加的なまたはより少数のアンテナ・チューナーおよび/または他の素子を使用してもよい。図6に関して前述したように、アンテナ・システム506は、単一のアンテナ、複数のアンテナを含むアンテナ・アレイ、アナログ・アンテナの組み合わせ、および/またはビームフォーミング回路を含んでいてもよい。
本明細書では、ある種の側面は車両通信装置500のコンテキストで記述されるが、端末装置102および車両通信装置500として実装される端末装置102は、重複する設計上の制約条件のため、同様の課題に直面しうることに留意されたい。たとえば、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントは、いくつかの側面において、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数の通信プロトコルに従って構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、車両通信装置500のセルラー・モデム内の外部RFフロントエンド・コンポーネントの数は、無線通信ネットワーク100によってサポートされる周波数帯域の数に関して増加しうる。この点に関し、いくつかの側面において、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数の通信プロトコルに従って通信するためにセルラー・モデム内にTXフィードバック受信器が追加されてもよい。少なくとも一つの側面において、追加的なTXフィードバック受信器は、1ms以内の電力ランピング(ramping)時間(LTS探測参照信号(sounding reference signal、SRS)については70μs)を達成するように閉ループ電力制御を実行するように構成されてもよい。前述の例は、単に例示的な性質であり、追加的なハードウェアの複雑さは、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントに対する経年変化の影響に寄与しうる。よって、車両通信装置500またはさらには端末装置102上で実行される従来の診断は、そのような診断が大量配備の前に行なわれるので、経年変化の影響を検出するには不十分でありうる。
上記に鑑み、いくつかの側面では、フィールド内診断およびフィールド内較正のためのフレームワークを提供することが有益でありうる。いくつかの側面において、フィールド内診断プロセスは、端末装置102内の一つまたは複数の問題(たとえば中でも、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアおよび/またはソフトウェア)を検出してもよい。検出された問題は、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントに帰すことができうる。たとえば、故障しているRFフロントエンド・コンポーネント、ローカルな周波数発振器のクロックにおけるドリフトなどである。少なくとも一つの側面によれば、フィールド内較正プロセスは、フィールド内診断プロセスを通じて検出された問題を補償するために実行されてもよい。フィールド内較正プロセスは、いくつかの側面では、フィールド内診断プロセスを通じて検出される一つまたは複数の問題に対処しうる。結果として、たとえば、コンポーネントをアンインストールし、それを工場に送り返すといった追加的な負担を回避することができる。
端末装置102は、フィールド内診断および/またはフィールド内較正のために一つまたは複数の装置とインターフェースするように構成されてもよい。図194は、端末装置102が一つまたは複数の装置19400とインターフェースするいくつかの側面による例示的構成を示す。図194に示されるように、たとえば、端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード110、端末装置104、および/または自分自身と通信するように構成されてもよい。端末装置102は、図194に示されるように、ネットワーク・アクセス・ノード110、端末装置104、および/または自分自身とインターフェースしてもよいが、いくつかの側面は、ネットワーク・アクセス・ノード、端末装置、および/または他の装置との追加的なまたはより少数のインターフェースを用いてもよい。
いくつかの側面において、一つまたは複数の装置19400は、端末装置、車両通信装置、ネットワーク・アクセス・ノード、コア・ネットワーク・エンティティ、認証エンティティ、モノのインターネット(IoT)装置、路側ユニット(RSU)、ドローン、IoT燃料ポンプ、電気自動車充電ステーション、自動車サービス/修理ステーション設備、および/またはネットワーク・サービス・プロバイダー設備などを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、無線通信ネットワーク100に含まれてもよい。追加的または代替的に、一つまたは複数の装置19400は、外部データ・ネットワーク上に含まれてもよい。本明細書にさらに記載されるように、一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、フィールド内診断および/またはフィールド内補償措置を容易にするために「認証」されてもよい。
端末装置102および一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、本明細書に記載される無線通信技術の一つまたは複数を介して通信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、インターフェース19402を通じてネットワーク・アクセス・ノード110と通信するように構成されてもよい。インターフェース19402は、たとえば、上りリンク通信チャネルおよび/または下りリンク通信チャネルを含んでいてもよい。いくつかの側面において、端末装置102は、インターフェース19404を通じて端末装置104と通信するように構成されてもよい。インターフェース19404は、たとえば、3GPPサイドリンク・ベースのD2D、V2V通信、Bluetooth、BTLE、Wi-Fi Directなどのピアツーピア通信リンクを含んでいてもよい。
端末装置102は、いくつかの側面において、インターフェース19406を介して自分自身と通信するように構成されてもよい。インターフェース19406は、たとえば、内部TX-RXフィードバック経路、外部フィードバック・ループ、などを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102の送信器および受信器は、同じキャリア周波数上で(たとえば、同時並行して)動作するように構成されてもよい。同じ周波数で動作することによって、送信された信号は、いくつかの側面において、端末装置102の同じハードウェア・プラットフォーム内の受信器にルーティングされうる。
いくつかの側面では、フィールド内診断および/またはフィールド内較正は、一つまたは複数のランタイム・プロセスを実行することによって実装されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。たとえば、端末装置102は、監督されない動作モードにおいて、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の装置19400は、端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を容易にするよう構成されてもよい。いくつかの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、たとえば、監督された動作モードにおいて、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。
監督されない動作モードは、いくつかの側面において、一つまたは複数の装置19400の支援なしに実行されてもよい。しかしながら、少なくとも一つの側面によれば、監督されない動作モードは、一つまたは複数の装置19400との何らかの形の通信を含んでいてもよい。いくつかの側面では、端末装置102は、端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスと同時並行して、監督されない動作モードにおいて無線通信ネットワーク100と一つまたは複数のメッセージを交換するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数のメッセージは、ネットワーク・アクセス・ノード110とのアイドル状態接続の間のネットワーク・アクセス・ノード110への周波数内(intra-frequency)測定報告を含んでいてもよい。
いくつかの側面では、監視される動作モードは、たとえば、一つまたは複数の装置19400の支援を受けて実行されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、監督された動作モードにおいて、端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を制御するように構成されてもよい。一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスと同時並行して、監督された動作モードにおいて一つまたは複数の命令を端末装置102に発するように構成されてもよい。
端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスは、いくつかの側面では、ソフトウェア定義命令を実行するように構成された一つまたは複数のプロセッサによって実装されたソフトウェア定義無線(SDR)コンポーネントであってもよい。本明細書のある種の側面は、端末装置102の観点からフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスを記述することがあるが、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスまたはその任意の部分は、端末装置102および一つまたは複数の装置19400において、個別にまたは集団的に実行されてもよい。いくつかの側面では、端末装置102の一つまたは複数のプロセッサ(たとえば、デジタル信号プロセッサ208、コントローラ210、アプリケーション・プロセッサ212など)および/または一つまたは複数の装置19400(たとえば、無線トランシーバ304、物理層プロセッサ308、プロトコル・コントローラ310など)は、端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。
図202は、いくつかの側面による、試験対象装置(たとえば、端末装置102)の例示的なフィールド内診断プロセス20200を示す。図202に示されるように、フィールド内診断プロセス20200は、試験対象装置に関連する一つまたは複数のイベントの検出20202を含んでいてもよい。試験対象装置に関連する一つまたは複数のイベントを検出20202すると、フィールド内診断プロセス20200は、一つまたは複数の試験信号の実行20204をさらに含んでいてもよい。一つまたは複数の試験信号を実行20204した後、フィールド内診断プロセス20200はさらに、一つまたは複数の試験信号の結果の評価20206を含んでいてもよい。一つまたは複数の試験信号の結果を評価20206することに応答して、フィールド内診断プロセス20200はさらに、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントの状態への更新20208を含んでいてもよい。試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントの状態を更新20208すると、フィールド内診断プロセス20200はさらに、一つまたは複数のフィールド内診断プロセス基準が満たされるかどうかの判定20210を含んでいてもよい。フィールド内診断プロセス基準が満たされると判定20210される場合、フィールド内診断プロセス20200は完了20212してもよい。しかしながら、フィールド内診断プロセス基準が満たされないと判定20210される場合、フィールド内診断プロセス20200はさらに、実行のための一つまたは複数の追加的な試験信号の選択20212を含んでいてもよい。実行のために一つまたは複数の追加的な試験信号を選択20212すると、フィールド内診断プロセス基準20200は、一つまたは複数の試験信号の実行20204に移行してもよい。
いくつかの側面では、一つまたは複数のイベントの検出20202は、本明細書に記載される一つまたは複数の条件、要因、トリガー、および/またはイベントに基づいていてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数のイベントの検出20202は、最後の診断および/または較正が実行されてからのタイミング(たとえば、カウントダウン・タイマー、タイムスタンプなど)に基づいてもよい。一つまたは複数のイベントの検出20202は、いくつかの側面において、一つまたは複数のキー・パフォーマンス指標(たとえば、RSSI、PLR、PER、BER、BLER、MoUなど)に基づいていてもよい。たとえば、一つまたは複数のキー・パフォーマンス指標が一つまたは複数の所定の基準と比較されて、一つまたは複数のイベントが発生したか、発生しているか、および/または将来発生する可能性が高いかを判断20202してもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数のイベントの検出20202は、ユーザーの入力に基づいて決定されてもよい。例解用の例として、端末装置102は、端末装置102の診断プロセスを開始するためのユーザーの入力に応答して、イベントが発生したことを検出するように構成されてもよい。いくつかの側面によれば、一つまたは複数のイベントの検出20202は、一つまたは複数の装置19400に基づいていてもよい。端末装置102は、端末装置104および/またはネットワーク・アクセス・ノード110からの情報に基づいてイベントが発生したことを検出するように構成されてもよい。端末装置102が車両通信装置500として実装される場合、端末装置102は、いくつかの側面において、車両通信装置500の製造者のデータセンターからの情報に基づいて、イベントが発生したことを検出するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、データセンターは、端末装置102の一つまたは複数のKPIを(たとえば、定期的に)モニタリングし、一つまたは複数の所定の基準との比較(たとえば、KPIが閾値以上)に基づいて、その中の一つまたは複数のイベントをトリガーしてもよい20202。
試験対象装置のフィールド内診断20200の一部として一つまたは複数の試験信号が実行20204されてもよい。実行が行われる前に、一つまたは複数の試験信号がメモリから取得されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、メモリは、端末装置102にローカルであってもよく(たとえば、メモリ214にあらかじめロードされてもよい)、および/または端末装置102の外部であってもよい。メモリは、いくつかの側面において、一つまたは複数の装置19400に対してローカルであってもよく、および/または一つまたは複数の装置19400に対して外部であってもよい。少なくとも一つの側面において、端末装置102は、端末装置104、ネットワーク・アクセス・ノード110、無線通信ネットワーク100内の一つまたは複数の内部サーバー、および/または無線通信ネットワーク100の外の一つまたは複数の外部サーバーなどに要求を送信することによって、一つまたは複数の試験信号を得るように構成されてもよい。いくつかの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、端末装置102、無線通信ネットワーク100内の一つまたは複数の内部サーバー、および/または無線通信ネットワーク100の外の一つまたは複数の外部サーバーなどに要求を送信することによって、一つまたは複数の試験信号を取得するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、一つまたは複数の試験信号を実行するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の試験信号の実行は、一つまたは複数の試験信号の処理、送信、および/または受信を含んでいてもよい。一つまたは複数の試験信号は、いくつかの側面において、標準化された通信プロトコル(たとえば、3G、LTEなど)または標準化されていないアプローチに従って実装されうる。
端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、たとえば、標準化されたアプローチおよび/または標準化されていないアプローチにおいて一つまたは複数の試験信号の少なくとも一つの側面を定義するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の試験信号は、一つまたは複数の波形(たとえば、正弦波、コサイン波、パルス波、方形波など)を含んでいてもよく、波形において、一つまたは複数の試験信号の振幅、位相、周波数、開始および/または停止は、経時的に変わってもよい。いくつかの側面では、一つまたは複数の試験信号が内部TX-RXフィードバック経路を通じて受領される場合、一つまたは複数の試験信号がエア・インターフェースを通じて送信されないため、端末装置102は、標準化されていないアプローチにおいて一つまたは複数の試験信号を定義することにおいて、より柔軟性を有することがある。
一つまたは複数の試験信号を実行20204した後、フィールド内診断プロセス20200はさらに、一つまたは複数の試験信号の結果の評価20206を含んでいてもよい。いくつかの側面では、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、一つまたは複数の試験信号の評価20204の少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、一つまたは複数の試験信号の一つまたは複数の測定値20206を送信および/または受信するように構成されてもよい。端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、一つまたは複数の測定値(たとえば、スパー、スペクトル・マスク、スペクトル平坦度、周波数オフセット、誤差ベクトル絶対値(EVR)、隣接チャネル漏洩比(adjacent channel leakage ratio、ACLR)導出(derivation)など)を一つまたは複数の所定の基準(たとえば、閾値、波形、など)と比較するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、前記一つまたは複数の試験信号は、それぞれの結果の比較を容易にするために、一つまたは複数の試験パターン内に編成され、含まれてもよい。図203は、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントのパフォーマンスを試験するようにさまざまな試験パターンが設計されるいくつかの側面による例示的な評価20300を示す。図203に示されるように、評価20300は、試験パターン20302、試験パターン20304、試験パターン20306、および試験パターン20308の評価を含む。図203には試験パターン20302、試験パターン20304、試験パターン20306、および試験パターン20308が示されるが、いくつかの側面は、追加的なまたはより少数の試験パターンを使用してもよい。
各試験パターンは、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントのパフォーマンスを試験するように構成されてもよい。図203において、試験パターン20302は、LNA 19314およびPA 19318のパフォーマンスを試験するように構成されるとして示されており、試験パターン20304は、LNA 19314およびPA 19320のパフォーマンスを試験するように構成されるとして示されている。対照的に、試験パターン20306は、図203ではLNA 19316およびPA 19318のパフォーマンスを試験するように示され、試験パターン20308は、LNA 19316およびPA 19320のパフォーマンスを試験することを図的に表わす。図203に示される試験パターンのそれぞれは、端末装置102の2つのコンポーネントを試験するように構成されるが、いくつかの側面では、各試験パターンによって試験される端末装置102の追加的なまたはより少数のコンポーネントを使用してもよい。
一つまたは複数の試験信号を評価した結果は、さまざまな形をとることができる。いくつかの側面において、一つまたは複数の試験信号は、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントについて、硬判定(たとえば、合格判定または失格判定)または軟判定(たとえば、確率的な表現)を生じうる。少なくとも一つの側面によれば、硬判定は、二値の判断を表わしてもよく、および/またはそれに関連する確実度(degree of certainty)を有してもよい。合格判定は、いくつかの側面において、合格判定と失格判定との間の判定を表わす。例解用の例において、硬判定は、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントが特定の試験に合格したという第1の確実度(たとえば、75%)に関連付けられていてもよい。少なくとも一つの側面において、軟判定は、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントが特定の試験に合格したという第2の確実度(たとえば、50%)に関連付けられてもよい。いくつかの側面によれば、失格判定は、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントが特定の試験に合格したことの第3の確実度(たとえば、25%)と関連付けられてもよい。本明細書では、ある種の側面は、一つまたは複数の試験信号から帰結する3つのタイプの判定を記載するが、いくつかの側面は、追加的なまたはより少数のタイプの判定を採用してもよい。
いくつかの側面では、確実度のそれぞれは、たとえば、値(たとえば、数値的な割合)、複数の値、値の範囲、値の複数の範囲、および/または数式を表わしてもよく、またはそれらとして表わされてもよい。たとえば、値として表現される場合、第1の確実度は第2の確実度以上であってもよく、第2の確実度は第3の確実度以上であってもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102のどのコンポーネント(単数または複数)が故障しているかを絞り込むために、一つまたは複数の結果が組み合わされてもよい(たとえば、加算される、減算される、乗算される、ステップ関数によってフィルタリングされる)。少なくとも一つの側面において、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、単一の結果または諸結果の組み合わされた集合に関連付けられたデータに基づいて(たとえば、ルックアップテーブルを使用して)一つまたは複数の試験信号の結果を評価20206するように構成されてもよい。このようにして、単一の結果または複数の結果が、端末装置102のコンポーネントに関する判定を通知するために、使用されうる。
引き続き図203を参照すると、試験パターン20302および試験パターン20304を取り囲む網掛けのない部分は、合格判定を示す。対照的に、試験パターン20306およびパターン20308を取り囲む網掛け部分は、失格判定を示す。図203に示されるように、LNA 19314は、試験パターン20304および試験パターン20306についての合格判定を受けるように示されている。PA 19318は、試験パターン20302についての合格判定および試験パターン20306についての失格判定を受けるように示されている。PA 19320は、試験パターン20304についての合格判定および試験パターン20308についての失格判定を受けることが示される。LNA 19316は、試験パターン20306についての失格判定および試験パターン20308についての失格判定を受けるとして、図的に表わされている。これらの試験パターンに基づいて、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、LNA 19316が最も故障している可能性が高いと判断するように構成されてもよい。
一つまたは複数の試験信号の結果を評価20206することに応答して、フィールド内診断プロセス20200は、一つまたは複数のコンポーネントの状態への更新20208をさらに含んでいてもよい。引き続き図203を参照すると、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、いくつかの側面において、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントの状態を更新するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、LNA 19316の状態は、失格判定(たとえば、故障)をもって更新されてもよく、LNA 19314、PA 19318および/またはPA 19320は、合格判定をもって更新されてもよい。追加的または代替的に、これらのコンポーネントのそれぞれの状態は、一つまたは複数のこれらの試験パターンを合格させるそれぞれの確実度をもって更新されてもよい。
試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントの状態を更新20208すると、フィールド内診断プロセス20200は、一つまたは複数のフィールド内診断プロセス基準が満たされるかどうかの判定20210をさらに含んでいてもよい。いくつかの側面において、フィールド内診断プロセス基準は、試験対象装置の一つまたは複数のコンポーネントのあらかじめ定義された数が評価されたかどうかを判定することを含んでいてもよい。これに関して、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントに関連付けられた確実度が所定の条件(たとえば、閾値)を満たすかどうかを判定するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、フィールド内診断プロセス基準は、診断プロセスの所定の逐次反復回数が達成されたかどうかを判定することを含んでいてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、診断プロセスの所定の逐次反復回数を示すユーザーの入力を受領するように構成されてもよい。追加的または代替的に、この情報は、試験対象装置の残りバッテリー電力レベル、一つまたは複数の装置19400の残りバッテリー電力レベル、試験対象装置の製造、ネットワーク事業者、および/または外部データ・ネットワーク上のエンティティに基づいて決定されてもよい。
フィールド内診断プロセス基準が満たされると判定20210される場合、フィールド内診断プロセス20200は完了20212してもよい。いくつかの側面では、端末装置102は、一つまたは複数の試験パターンが合格させられた場合に「認証済み(certified)」として指定されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、「未認証の」端末装置のフィールド内診断プロセスを容易にするように構成されてもよい。この認証(certification)プロセスは、本明細書に記載される一つまたは複数の側面によって実施されうる。
しかしながら、フィールド内診断プロセス基準が満たされないと判定20210される場合、フィールド内診断プロセス20200はさらに、実行のための一つまたは複数の追加的な試験信号の選択20214を含んでいてもよい。いくつかの側面において、利用可能なすべての試験パターンを実行して、その後、それらの一つまたは複数の結果を評価するおよび/または組み合わせるのでは非効率的でありうる。たとえば、そのような非効率性は、利用可能な試験パターンの数が非常に多い場合に生じる可能性がある。少なくとも一つの側面によれば、その代わりに、故障コンポーネント候補の探索スペースを減らすために、試験パターンの部分集合がまず実行され、評価されてもよい。これらの結果に基づいて、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、縮小した探索空間内で、端末装置102の一つまたは複数のコンポーネントのパフォーマンスを試験するために、一つまたは複数の追加的な試験信号を選択するように構成されてもよい。フィールド内診断プロセス20200は、一つまたは複数の診断プロセス基準が満たされる20210まで繰り返されてもよい。
前述のように、端末装置102および/または一つまたは複数の装置19400は、端末装置102のフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成されてもよい。いくつかの側面において、端末装置102のフィールド内診断プロセス20200の完了に応答して、端末装置102のフィールド内較正プロセスが実行されてもよい。
図204は、いくつかの側面による、車両通信装置500として実装される無線通信構成504およびアンテナ・システム506の例示的な内部構成を示す。図204に示されるように、無線通信構成504は、ベースバンド集積回路19302、RF集積回路19306、ET集積回路19310、PA集積回路19318、スイッチ20402、二重化器19322、および二重化器19324を含んでいてもよい。無線通信構成504にはベースバンド集積回路19302、ET集積回路19310、PA集積回路19318、スイッチ20402、二重化器19322が示されているが、いくつかの側面は、追加的なまたはより少数のベースバンド集積回路、RF集積回路、ET集積回路、PA集積回路、スイッチ、二重化器、および/または他の素子を使用してもよい。
いくつかの側面では、ET集積回路19310に対する時効の影響は、振幅変調(AM)経路上の一つまたは複数の遅延を生じうる。これは、いくつかの側面において、増幅時に送信(TX)信号の品質を劣化させる可能性がある。少なくとも一つの側面において、車両通信装置500は、ET集積回路19310に対する時効の影響に対処するために、フィールド内較正プロセス20400を実施するように構成されてもよい。たとえば、車両端末装置500は、ET集積回路19310のための新しい遅延補償設定を決定するように構成されてもよい。
図204に示されるように、フィールド内較正プロセス20400は、車両通信装置500の一つまたは複数のコンポーネントによって実行されてもよい。いくつかの側面では、RF集積回路19306は、ET 19310の遅延補償設定20404を調整するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、スイッチ20402は、内部TX-RXフィードバック経路20406内のRX経路を通じてTX信号を逆ルーティングするように構成されてもよい。RF集積回路19306は、いくつかの側面において、TX信号を受信し、受信したTX信号の一つまたは複数の特性(たとえば、スパー、EVR、ACLR導出など)を測定20408するようにさらに構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、RF集積回路19306は、受信されたTX信号の一つまたは複数の測定された特性を評価し、該評価に基づいてET 19310の新しい遅延補償設定を生成する(20410)ように構成されてもよい。いくつかの側面によれば、フィールド内診断較正プロセス20400は、一つまたは複数の測定値が一つまたは複数の規定された基準(たとえば、所定の閾値)を満たすまで、逐次反復的に実行されてもよい。
ひとたび装置の再較正プロセスが完了すると(たとえば、成功)、装置は、いくつかの側面において、検証(verification)ステップとして診断プロセス(たとえば、フィールド内診断プロセス20200)を繰り返すように構成されてもよい。前述のように、一つまたは複数の試験パターンがフィールド内診断プロセスに合格した場合、装置(たとえば、端末装置102、車両通信装置500など)は、「認証済み(certified)」として指定されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、たとえば、フィールド内診断および/またはフィールド内較正を完了すると、証明書を生成するように構成されてもよい。追加的または代替的に、端末装置102は、フィールド内診断および/またはフィールド内較正の結果の評価に基づいて、一つまたは複数の装置19400(たとえば、外部サーバー)から証明書を受信するように構成されてもよい。認証されると、端末装置102は、監督された動作モードにおいて、「未認証」端末装置のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を容易にするように構成されてもよい。
図205は、端末装置102および一つまたは複数の装置19400が認証される(certified)いくつかの側面による例示的なネットワーク構成20500を示す。図205に示されるように、ネットワーク構成20500は、ネットワーク・アクセス・ノード110、端末装置102、および端末装置104、および端末装置Nを含む。ネットワーク構成20500には、ネットワーク・アクセス・ノード110、端末装置102、および端末装置104、および端末装置Nが示されているが、いくつかの側面は、追加的なまたはより少数のネットワーク・アクセス・ノード、端末装置、および/または、他の要素を使用してもよい。たとえば、一つまたは複数の装置19300は、ネットワーク・アクセス・ノード110、端末装置102、端末装置104、および/または端末装置Nの間で交換されるデータを、リレーする(たとえば、パススルー)、モニタリングする(たとえば、一つまたは複数のウイルスについてスキャン)、検証する(たとえば、冗長な動作を実行するまたは認証する(authenticate))、および/または修正する(たとえば、更新、訂正など)ための仲介者として機能するように構成されてもよい。
いくつかの側面では、ネットワーク・アクセス・ノード110は、監督された動作モードにおいて、端末装置102のフィールド内診断および/またはフィールド内較正の少なくとも一部を実行する(20502)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、フィールド内診断および/またはフィールド内較正の完了に基づいて、ネットワーク・アクセス・ノード110から証明書を受信するように構成されてもよい。追加的または代替的に、端末装置102は、フィールド内診断および/またはフィールド内較正の完了に基づいて、その状態を「認証済み」に変更する(20504)ように構成されてもよい。
認証後、端末装置102および/またはネットワーク・アクセス・ノード110は、いくつかの側面において、監督された動作モードにおいて、端末装置104のフィールド内診断および/またはフィールド内較正の少なくとも一部を実行する(20506)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置104は、フィールド内診断および/またはフィールド内較正の完了に基づいて、端末装置102および/またはネットワーク・アクセス・ノード110から証明書を受信するように構成されてもよい。追加的または代替的に、端末装置104は、フィールド内診断および/またはフィールド内較正の完了に基づいて、その状態を「認証済み」に変更する(20508)ように構成されてもよい。
ネットワーク・アクセス・ノード110、端末装置102、端末装置104、および端末装置Nは、直列構成で示されているが、いくつかの側面は、他の構成を使用してもよい。いくつかの側面において、上述の認証手順、またはその任意の部分は、逐次的および/または並行的に実行されうる。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102が、端末装置Nのフィールド内診断、またはその任意の部分を実行するように構成されてもよく、一方、端末装置104が、端末装置Nのフィールド内較正、またはその任意の部分を実行するように構成されてもよく、またはその逆でもよい。端末装置Nのフィールド内診断のいくつかの部分は、いくつかの側面において、端末装置Nのフィールド内較正と、時間的に別個である(たとえば、相互に排他的)、または時間的に重複する(たとえば、同時並行プロセスなど)ことがありうる。最終的に、端末装置Nは、端末装置Nのフィールド内診断および/またはフィールド内較正の完了に基づいて、その状態を「認証済み」に変更する(20510)ように構成されてもよい。上述のプロセスは、無線通信ネットワーク100の有限な資源に対する負担の一部をオフロードするばかりでなく、いくつかの側面では、ネットワーク事業者によって提供される較正設備の量を減らしうる。
監督される動作モードは、いくつかの側面において、監督装置(たとえば、マスター)がフィールド内診断および/またはフィールド内較正を(たとえば、所定の期間内に)通過するというある程度の保証を提供することができる。この相互作用を通じて、試験対象装置(たとえば、端末装置102)は、監督されたモードにおいてフィールド内診断および/またはフィールド内較正を容易にするために、RFパラメータのための試験されたベースラインを受け取ってもよい。少なくとも一つの側面において、監督された動作モードは、発振器ドリフトおよび周波数オフセットのようなある種の問題をより容易に検出する機構をさらに提供することができる。
いくつかの側面では、一つまたは複数の装置19400は、監督された動作モードが確立されうる前に検証されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数の装置19400は、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正が一つまたは複数の装置19400に対して実行された後に、証明書を受信するように構成されてもよい。端末装置102は、監督された動作モードが確立されうることを検証するために、一つまたは複数の装置19400からこの証明書のコピーを受け取るように構成されてもよい。この証明書は、(たとえば、発行から)所定の期間にわたって有効であってもよく、および/または、監督された動作モードにおけるあらかじめ定義された使用回数(たとえば、2)にわたって有効であってもよい。
もう一つの技術的問題は、装置の寿命中に発生しうる故障のタイプを予測することの困難でありうる。少なくとも一つの側面において、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスは、それらのそれぞれのアルゴリズムがソフトウェアを通じて(たとえば、本明細書に記載されるOTA更新プロセスによって)更新されうるように再構成されてもよい。いくつかの側面によれば、ソフトウェア設計された検査エンティティ(software-designed check entity、SDCE)が、端末装置102の一つまたは複数のプロセッサとして実装されてもよく、これは、たとえば、無線通信ネットワーク100または外部データ・ネットワークから一つまたは複数の更新をダウンロードするために、ソフトウェア定義命令を実行するように構成される。一つまたは複数の更新は、いくつかの側面において、端末装置102のフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスに対する更新を含んでいてもよい。実行に際して、ソフトウェア定義命令は、さらに、一つまたは複数の試験信号を生成し、それから受信される結果を解析するように構成されてもよい。これに関して、2つの実装が、図206および図207に示される。
図206は、いくつかの側面による、無線通信構成504の例示的な内部構成20600を示す。図206に示されるように、ブロックA~Eは、送信経路の一つまたは複数のコンポーネントを表わしてもよく、ブロックF~Jは、受信経路の一つまたは複数のコンポーネントを表わしてもよい。いくつかの側面において、SDCE 20602は、送信経路のブロックA~Eのうちの一つまたは複数および受信経路のブロックF~Jのうちの一つまたは複数と通信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、スイッチ20402は、内部TX-RXフィードバック経路20406を介して、TX信号をRX経路にルーティングするように構成されてもよい。SDCE 20602は、いくつかの側面において、送信経路の一つまたは複数のブロックA~Eおよび受信経路の一つまたは複数のブロックF~Jのさまざまな組み合わせについて、一つまたは複数の試験信号を生成し、それからの結果を解析するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、SDCE 20602は、一つまたは複数の更新されたフィールド内診断プロセスおよび/または一つまたは複数の更新されたフィールド内較正プロセスをブロックA~Fに適用するように構成されてもよい。
図207は、いくつかの側面による、無線通信構成504の例示的な内部構成20700を示す。図207に示されるように、ブロックA~Eは、送信経路の一つまたは複数のコンポーネントを表わしてもよく、ブロックF~Jは、受信経路の一つまたは複数のコンポーネントを表わしてもよい。いくつかの側面において、SDCE 20702は、送信経路のブロックA~Eへの入力および受信経路のブロックF~Jの出力と通信するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、スイッチ20402は、内部TX-RXフィードバック経路20406によりTX信号をRX経路にルーティングするように構成されてもよい。この構成を条件として、SDCE 20602は、いくつかの側面において、送信経路のブロックA~Eへの入力および受信経路のブロックF~Jの出力のための一つまたは複数の試験信号を生成し、それらから受領される結果を解析するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、SDCE 20602は、一つまたは複数の更新されたフィールド内診断プロセスおよび/または一つまたは複数の更新されたフィールド内較正プロセスをブロックA~Fに適用するように構成されてもよい。
いくつかの側面において、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスは、自己診断および/または自己較正が適用される場合、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数の通信プロトコル(たとえば、3GPP)への変更なしに実装されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、試験対象装置は、一つまたは複数の通信プロトコルとの互換性を確保するために、さまざまなアクションを行なってもよい。試験対象装置(たとえば、端末装置102)は、いくつかの側面において、一つまたは複数の他の装置(たとえば、一つまたは複数の装置19400)との一つまたは複数の接続を終了するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、一つまたは複数の装置19400とのある種の接続は、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの少なくとも一部を容易にするために、支援動作モードに維持されてもよい。
通信プロトコル(たとえば、3GPP)サポートは、いくつかの側面において、(i)RRC_DIAGNOSTICS〔RRC診断〕モード、および(ii)RRC_CALIBRATION〔RRC較正〕モードという一つまたは複数の新しい動作モードを通して実装されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、RRC_DIAGNOSTICSモードは、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数の装置の特性(たとえば、フィルタ形状、帯域外(OOB)放射、キャリア周波数安定性など)をチェックするために、単一の通信リンク(たとえば、直接リンク)、複数の通信リンク(たとえば、マルチキャストリンク)、および/またはブロードキャストリンクを介して、無線通信ネットワーク100によってトリガーされうる。フィールド内診断の結果に依存して、試験対象装置は、いくつかの側面において、RRC_CALIBRATIONモードを通じて無線通信ネットワーク100によって強制される再較正または内部再較正を実行するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面において、(たとえば、時効効果の結果としての)発散する特性が、一つまたは複数のフィールド内再較正プロセスを通じて対処されうる。
いくつかの側面では、目標装置は、「FULLY_OPERATINOAL」〔完全動作〕(または代替的には「CERTIFIED」〔認証済み〕)モード(またはUEカテゴリー)であってもよい。少なくとも一つの側面によれば、無線通信ネットワーク100は、再較正の要件が検出されたときに、装置の状態を「CALIBRATION_REQUIRED」〔較正が必要〕(または代替的には「LIMITED_CERTIFICATION」〔限られた認証〕または「UNCERTIFIFD」〔未認証〕)に強制するように構成されてもよい。この状態は、いくつかの側面では、試験対象装置を、限定された通信機能をもって動作させるように強制してもよい。少なくとも一つの側面では、制限通信機能は、較正を実行し、対応するデータを無線通信ネットワーク100と交換する(たとえば、診断/較正結果の送信、および/または、較正を開始するためのトリガーの受信)ために要求されるものに限定されてもよい。いくつかの側面では、音声通信および/またはデータ通信は、試験対象装置が「CALIBRATION_REQUIRED」モードで動作しているときには、許可されないことがある。
図208は、端末装置102と無線通信ネットワーク100との間のメッセージの交換を示す、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート20800である。いくつかの側面では、端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード110を通じて無線通信ネットワーク100とインターフェースしてもよい。図208に示されるように、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数のコンポーネントは、一つまたは複数のイベント20802を検出するように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数のイベント20802の検出は、たとえば、図202に関連して説明される一つまたは複数の側面に従って実行されてもよい。
一つまたは複数のイベントが無線通信ネットワーク100によって検出されること20802に応答して、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、端末装置102に、下りリンク通信チャネルを通じてRRC_DIAGNOSTICモード20804に入るように命令するように構成されてもよい。少なくともある側面によれば、この命令は、端末装置102が無線通信ネットワーク100に報告する仕方を指定してもよい。端末装置102は、いくつかの側面において、RRC_DIAGNOSTICモードに入った(20806)後、フィールド内診断プロセス(たとえば、フィールド内診断プロセス20200)を実行し、無線通信ネットワーク100に診断レポートを提供する(20808)ように構成されてもよい。
受信すると、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、受信した診断レポートを評価し、較正が必要かどうかを決定することができる。少なくとも一つの側面によれば、無線通信ネットワーク100は、較正が必要とされない場合20810に、RRC_DIAGNOSTICモードを終了するように端末装置102に命令する(20812)ように構成されてもよい。いくつかの側面において、端末装置102は、この命令の受信に応答してRRC_DIAGNOSTICモードを終了する(20814)ように構成されてもよい。
図209は、端末装置102と無線通信ネットワーク100との間のメッセージの交換を示す、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート20900である。いくつかの側面では、端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード110を通じて無線通信ネットワーク100とインターフェースすることができる。図209に示されるように、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数のコンポーネントは、一つまたは複数のイベントを検出する(20802)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数のイベントの検出(20802)は、たとえば、図202に関連して説明される一つまたは複数の側面に従って実行されてもよい。
一つまたは複数のイベントが無線通信ネットワーク100によって検出されること(20802)に応答して、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、下りリンク通信チャネルを通じてRRC_DIAGNOSTICモードに入るように端末装置102に命令する(20804)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、この命令は、端末装置102が無線通信ネットワーク100に報告する仕方を指定することができる。端末装置102は、いくつかの側面において、RRC_DIAGNOSTICモードに入った(20806)後、フィールド内診断プロセスを実行し、無線通信ネットワーク100に診断レポートを提供する(20808)ように構成されてもよい。
受信すると、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、受信した診断レポートを評価し、較正が必要かどうかを決定することができる。少なくとも一つの側面によれば、無線通信ネットワーク100は、較正が必要であると判断された場合20902に、端末装置102にRRC_CALIBRATIONモードに入るように命令する(20904)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、この命令の受信に応答して、RRC_CALIBRATIONモードに入る(20906)ように構成されてもよい。端末装置102のフィールド内較正プロセスが実行されてもよく(たとえば、フィールド内較正プロセス20400)、更新された診断レポート20908が無線通信ネットワーク100に提供されてもよい。
受信すると、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、更新された診断レポートを評価し、さらなる較正が必要かどうかを決定することができる。少なくとも一つの側面によれば、無線通信ネットワーク100は、さらなる較正が必要とされるときは、端末装置102にRRC_DIAGNOSTICモードに入るように命令し(20912)、それによってプロセスを20804に戻すように構成されてもよい。
図210は、端末装置102と無線通信ネットワーク100との間のメッセージの交換を示す例示的なメッセージ・シーケンス・チャート21000である。いくつかの側面では、端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード110を通じて無線通信ネットワーク110とインターフェースすることができる。図210に示されるように、無線通信ネットワーク100の一つまたは複数のコンポーネントは、一つまたは複数のイベントを検出する(20802)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、一つまたは複数のイベントの検出20802は、たとえば、図202に関連して説明される一つまたは複数の側面に従って実行されてもよい。
一つまたは複数のイベントが無線通信ネットワーク100によって検出されること20802に応答して、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、下りリンク通信チャネルを通じてRRC_DIAGNOSTICモードに入るように端末装置102に命令する(20804)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、この命令は、端末装置102が無線通信ネットワーク100に報告する仕方を指定することができる。端末装置は、いくつかの側面において、RRC_DIAGNOSTICモードに入った後(20806)、フィールド内診断プロセスを実行し、無線通信ネットワーク100に診断レポートを提供する(20808)ように構成されてもよい。
受信すると、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、受信した診断レポートを評価し、較正が必要かどうかを決定することができる。少なくとも一つの側面によれば、無線通信ネットワーク100は、較正が必要であると判断された場合20902に、端末装置102にRRC_CALIBRATIONモードに入るように命令する(20904)ように構成されてもよい。少なくとも一つの側面によれば、端末装置102は、この命令の受信に応答して、RRC_CALIBRATIONモードに入る(20906)ように構成されてもよい。端末装置102のフィールド内較正プロセス(たとえば、フィールド内較正プロセス20400)が実行されてもよく、更新された診断報告〔診断レポート〕20908が無線通信ネットワーク100に提供されてもよい。
受信すると、無線通信ネットワーク100は、いくつかの側面において、更新された診断報告を評価し、さらなる較正が必要かどうかを決定することができる。少なくとも一つの側面によれば、無線通信ネットワーク100は、さらなる較正が必要とされない場合、RRC_CALIBRATIONモードを終了する(21004)ように端末装置102に命令するように構成されてもよい。いくつかの側面において、端末装置102は、この命令の受信に応答してRRC_CALIBRATIONモードを終了する(21006)ように構成されてもよい。
自動車システムのコンテキストでのある種のV2X機能およびシステムは、機能安全の原則に基づいていてもよい。しかしながら、他のV2Xの機能およびシステムは、そのような原則を包含する可能性はより低い。いくつかの側面において、機能安全の考慮は、ある種の機能またはサービスが、身体的傷害の許容できないリスクまたは人々の健康に対する害または被害に直接つながるか、間接的につながるか、あるいは全くつながらないかに依存しうる。例示的な比較として、自動化された緊急遮断(breaking)機能のいくつかの側面は、たとえば、コンプライアンスのための機能安全ガイドラインの範囲内に入りうる一方、一つまたは複数の娯楽機能は、かかるガイドラインの範囲内に入る可能性がより低い。
機能安全についてフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスに情報を提供するために、機能安全情報を提供するようメタデータが、たとえば一つまたは複数の機能、サービス、コンポーネント、構成ブロックに関連付けられてもよい。いくつかの側面によれば、第1の機能安全タグ(たとえば、赤色タグ)が、一つまたは複数の機能安全原則が考慮に値することを示すことができる。少なくとも一つの側面によれば、第1の機能安全タグは、たとえば、ある特徴の監査が必要であること、および/または、この特徴のための冗長性の包含が必要であることを示すことができる。第2の機能的安全タグ(とえば、緑色のタグ)は、いくつかの側面において、一つまたは複数の機能的安全原則が考慮に値しないことを示すことができる。第2の機能安全タグを提供する代わりに、いかなる機能安全タグも存在しないことが、一つまたは複数の機能安全原則が適用されないことを暗黙的に示してもよい。
一つまたは複数の機能安全要件への準拠は、どのフィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスが誤動作につながる、または同様に「許容できないリスク」などをもたらしうるかを決定するという追加的な技術的課題を提示しうる。いくつかの側面において、一つまたは複数の機能、サービス、コンポーネント、構成ブロックなどを区別するために、さらなる粒度を追加することができる。
いくつかの側面において、第1の機能安全タグ(たとえば、赤色タグ)は、修正が許可されないことをさらに示すことができる。例示的な例として、フィールド内診断プロセスおよび/またはフィールド内較正プロセスの結果は、事前に定義され、に試験された構成(たとえば、フィルタリングされた構成)の中からの選択を含んでいてもよい。追加的または代替的に、一つまたは複数の冗長性コンポーネントが端末装置に追加されて、端末装置の一つまたは複数のコンポーネントが意図したように機能していない場合には、一つまたは複数の冗長性コンポーネントの中から選択ができるようにしてもよい。このプロセスを通じて、端末装置は、一つまたは複数のパフォーマンス・メトリック内で動作することができる。
第1の機能安全タグ(たとえば、赤色タグ)は、いくつかの側面において、修正が一つまたは複数の厳密に定義された境界内で許可されることをさらに示すことができる。少なくとも一つの側面によれば、これらのタイプの境界は、機能安全フレームワークとその遵守陳述によってカバーされるか、定義されてもよい。いくつかの側面において、修正は、特定のコンポーネントにおける特定の再構成ステップに限定されてもよい。例解用の例として、RFフロントエンド内のフィルタが、帯域外(OOB)放出マスク等を適応させるように構成されてもよい。よって、フィールド内診断および/またはフィールド内較正特徴は、一つまたは複数のあらかじめ定義された境界内で適用されてもよい。少なくとも一つの側面において、端末装置の一つまたは複数の特定のコンポーネントが意図されたとおりに機能しない場合、少なくとも一つの冗長性コンポーネントが利用可能であることを保証するために、単一の冗長性コンポーネントが端末装置内で利用可能なままにされてもよい。この対話を通じて、フィールド内較正プロセスが、フィールド内診断プロセスを通じて検出された一つまたは複数の問題に対処しない場合、少なくとも一つの冗長性コンポーネントが利用可能であるべきである。
第2の機能安全タグ(たとえば、緑色タグ)が存在する場合、および/または機能安全タグが存在しない場合、端末装置は、フィールド内診断プロセスを通じて検出された一つまたは複数の問題に対処するために、任意の是正手段を選択するように構成されてもよい。
図211は、いくつかの側面による、無線通信ネットワークを通じて通信するための例示的方法21100を示す。無線通信ネットワークを通じて通信するための方法21100では、該方法は、修正されるべき一つまたは複数のコンポーネントの識別情報に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するステップ21102と、較正プロセスの結果に基づいて通信するステップ21104とを含む。
図212は、いくつかの側面による、無線通信ネットワークを通じて通信するための例示的方法21200を示す。無線通信ネットワークを通じて通信するための方法21200では、該方法は、修正されるべき一つまたは複数のコンポーネントを識別するステップ21202と、修正されるべき一つまたは複数のコンポーネントの識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するステップ21204と、較正プロセスの結果に基づいて通信するステップ21206とを含む。
〈空中アプリケーション送達システムのための電力資源最適化〉
無人航空ビークル(UAV)は、さまざまな技術の空中応用の機会を呈する。しかしながら、空中ビークルは、しばしば、限られた電源を有し、そうでなければ航空目的に使用されたはずの電力が、UAVに搭載された他の用途に振り向けられることがありうる。よって、航空システムとUAV上のアプリケーションに電力を供給することの間にはトレードオフがありうる。電力資源の最適化は、UAVの飛行能力を維持しつつ、UAV上のアプリケーション・システムのサービス品質を改善することを許容しうる。
本明細書で使用されるところでは、「無人航空ビークル」または「UAV」は、UAV内にパイロットを有しない空中ビークルであってもよい。UAVは自律的に操縦されるおよび/またはリモートで操縦されることがありうる。UAVはまた、支援される操縦される航空、半自律的に操縦されるおよび/または人/機械などによって中断される場合を除いて自律的に操縦されることもありうる。UAVは、固定翼ビークルもしくは回転翼ビークル、またはそれらの組み合わせであってもよい。UAVは、たとえば、ローター、プロペラ、ジェットエンジン、ロケット、またはそれらの任意の組み合わせを使用する推力システムによって推進されてもよい。UAVは、燃料系統によって動力供給されてもよいし、バッテリー系統によって電気的に動力供給されてもよい。
本明細書で使用するところでは、「航空システム」は、UAVの飛行を制御する任意のシステムを含むことができる。航空システムは、UAVの航空および航法の側面を受け持つコンポーネントおよび/またはシステムを含むものと理解されうる。たとえば、航空システムは、とりわけ、ナビゲーション、飛行測定システム(たとえば、対気速度、高度、ピッチ・バンク(pitch-bank)、天候、コンパスなど)、飛行制御面および/または回転飛行制御装置、推進および/または揚力システム、離陸および/または着陸システムを制御することができる。
本明細書で使用されるところでは、「アプリケーション・システム」は、航空システムを除くUAVのための追加的なアプリケーションを提供するUAV上の副次的なシステムであってもよい。アプリケーション・システムは、UAVの外部のオブジェクトまたは目標と対話することができる。たとえば、アプリケーションは、一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードおよび/または一つまたは複数の端末装置と通信する電気通信システムと;センシング・システム、たとえば、物体を識別および/または追跡するために光学技術を使用するビデオ・センシング・システムと、センシング・データを得るためにローカル・センサー(たとえば、オーディオ、ビデオ、画像、位置、レーダー、光、環境、または他のタイプのセンシング・コンポーネント)を用いたセンシングとを含むことができる。
図213は、UAV 21301を示す。UAV 21301は、アプリケーション・システム21310、航空システム21320、プロセッサ21330、および電源21340を含んでいてもよい。プロセッサ21330は、UAV 21301上のシステム間の相互作用を制御してもよく、たとえば、アプリケーション・システム21310と航空システム21320との間で電力資源を調停したりアプリケーション・システム21310と航空システム21320との間の情報の流れを制御したり、UAV全体のアクションを制御したりするなどしうる。電源21340は、UAVのシステムに電力を提供してもよい。電源21340は、バッテリーを含んでいてもよい。バッテリーは、オンボード燃料源、たとえば、補助パワー・ユニットによって充電されてもよく、および/またはバッテリーは、オンボード受動充電システムによって充電されてもよい。さらに、バッテリーは、外部電源によって充電されてもよく、たとえば、バッテリーは、地上充電ステーションから充電されてもよく、および/または他のビークルによって飛行中に充電されてもよい。
UAV 21301は、飛行制御面21322を含んでいてもよい。飛行制御面21322は、航空システム21320によって制御されてもよい。飛行制御面21322は、飛行および飛行制御のための構造を含んでいてもよい。たとえば、飛行制御面(flight control surface)21322は、一つまたは複数の固定翼、一つまたは複数の回転可能な翼(たとえばヘリコプターのように動力を受けてもよく、または、オートジャイロのように動力が供給されなくてもよい)、一つまたは複数の方向舵、一つまたは複数のフラップ、一つまたは複数の昇降、一つまたは複数のエルロン、一つまたは複数のトリムタブ、一つまたは複数のカナード、一つまたは複数の推進システム(たとえば、一つまたは複数のプロペラ、一つまたは複数のローター、一つまたは複数のジェットエンジンなど)などを含んでいてもよい。
図214は、UAV 21401AおよびUAV 21401Bを示す。UAV 21401AおよびUAV 21401Bは、UAV 21301に類似してもよいが、航空システム21320によって制御されうる飛行構造21324を含んでいてもよい。飛行構造21324は、格納可能であってもよく、UAV 21401Aおよび21401Bの飛行を補助するために展開されてもよい。たとえば、飛行構造21324は、飛行制御面21322に加えて、さらなる揚力を生成してもよく、たとえば、飛行構造21324は、一つまたは複数のエーロフォイルであってもよい。追加的または代替的に、飛行構造21324は、飛行制御面21322に加えて、さらなる推進を生成してもよい。たとえば、飛行構造21324は、推進を補助するために追い風を利用するために、追い風において、UAV 21401Aおよび/またはUAV 21401Bの断面積を増加させてもよく、および/または帆(sail)などのエーロフォイルを用いてもよい。
UAV 21401Aは、固定翼でありうる飛行構造21324を展開してもよい。翼は、UAV 21401Aがより多くの揚力を生成することを可能にしうる。あるいはまた、向かい風に向かって進む場合、または閾値を超える対気速度で進む場合、UAVの有害抗力(たとえば、流体媒体を通るUAV本体の移動に関連する抗力)を低減することが有益でありうる。したがって、飛行構造21324は格納されてもよい。
UAV 21401Bは、セール〔帆〕でありうる飛行構造21324を展開してもよい。セールは、追い風により、UAV 21401Bの推進を助けることができる。セールは、ある対気速度より上では引っ込めることができる。セールを格納するための対気速度は、ビークルの対気速度に基づくことができ、たとえば、特定の対気速度で、セールからの抗力がセールの推進の利点を上回る可能性がある。
UAV 21401Aおよび21401Bは、一つのタイプの飛行構造21324を有するUAVを図示するが、UAVは、たとえば、翼およびセールの両方を含む、複数のタイプの飛行構造21324を有してもよい。
上述のUAVは、一つまたは複数の目標と相互作用しうるアプリケーション・システム21310を含んでいてもよい。たとえば、目標は、端末装置であってもよく、アプリケーション・システム21310は、端末装置と通信するモバイル・アクセスポイントであってもよい。よって、モバイル・アクセス・ノードが、あるレベルの通信を保証しうる最小レベルで端末装置と通信できるゾーンがありうる。このゾーンは、たとえば、モバイル・アクセスポイントの最大電波レンジに基づいていてもよい。ゾーン内では、アプリケーション・システムは、一つまたは複数の目標のそれぞれと、最低限の閾値レベルで対話できるべきである。
アプリケーション・システム21310と一つまたは複数の目標との間の相互作用を最適化するために、UAVがゾーン内にある最適な位置が存在してもよい。モバイル・アクセスポイントの例では、UAVについての最適位置は、端末装置の特定の閾値を超える信号品質を提供することに基づいていてもよい。閾値は、前記ゾーンを定義しうるものよりも大きい、所定レベルの信号品質を保証することができる。
図215は、目標位置21510および目標ゾーン21512を示す。図215はまた、目標位置21510および目標ゾーン21512が経時的に変化してもよいことをも描いている。特に、図215は、目標ゾーン21512が、経時的に増加および/または減少してもよいことを描いている。
一例として、UAV 21301は、アプリケーション・システム21310としてモバイル・アクセスポイントを有してもよい。目標位置21510は、端末装置102および500と通信するために、アプリケーション・システム21310のモバイル・アクセスポイントにとって最適な位置でありうる。目標ゾーン21512は、モバイル・アクセスポイントが、最低閾値レベルで端末装置102および500と通信することができる三次元ゾーンを描いていてもよい。目標ゾーン21512は、端末装置102および500の位置によって定義されてもよい。
端末装置102および500は、移動可能であってもよく、たとえば、時間とともに位置を変化させてもよい。端末装置は、比較的静止したままであって、目標ゾーン21512を移動させることがなくてもよい。たとえば、端末装置は、スタジアム内のスポーツ・イベントなどのイベントにおいて静止していてもよく、または、比較的より長い距離を移動してもよい。
ここで実線で示されるように、目標位置21510は、位置「p1」および高度「a1」であってもよい。破線および点線で示されるところでは、端末装置500は位置を変えてもよく、端末装置102は静止したままである。破線は、修正された目標ゾーン21512を描いており、その中で、モバイル・アクセスポイントは、信号品質の最低閾値レベルを提供しうる。同様に、修正された目標ゾーン21512のため、目標位置21510は、新しい位置「p2」および高さ「a2」に調整されうる。次いで、UAV 21301は、修正された目標位置21510に移動してもよい。
UAV 21301は、単一の端末装置と通信してもよいが、UAV 21301が複数の端末装置と通信するほうが効率的であることがある。目標ゾーン21512が多数の端末装置を有する場合、一つまたは複数の追加的なUAV 21301が、単一のUAV 21301の通信負荷を低減するために、目標ゾーン21512に割り当てられてもよい。追加的なUAV 21301は、通信要件が低減される場合、別の場所に再割り当てされてもよく、したがって、目標ゾーン21512内のUAV 21301の数は、動的であってもよい。
図216は、目標ゾーン21512の並進側面を示す。初期時間において、端末装置102および500は、距離「d1」において目標ゾーン21512を定義する位置にあってもよい。端末装置102および500は、すべてモバイルであってもよく、みな何らかの距離「d2」まで移動することによって位置を変えてもよく、それにより目標ゾーン21512も「d2」に移動する。UAV 21301は、目標ゾーン21512内を移動し、それによって、端末装置102および500を追跡してもよい。端末装置102および500は、UAV 21301との通信の信号強度によって追跡されてもよい。
目標ゾーン21512はまた、あらかじめ定義されてもよく、たとえば、UAV 21301は、所定のルート、たとえば、輸送ルートまたはパレード・ルート、たとえば道路、鉄道線路、シッピング・ルート、旅客飛行ルートなどに沿って諸端末装置を追跡してもよい。
図215は、目標ゾーン21512の境界サイズが変化することを示し、図216は、目標ゾーン21512の移動を示すが、目標ゾーン21512は、境界サイズおよび移動の両方の点で、目標、たとえば移動端末の移動に依存して変化してもよい。
一般に、UAV 21301は、端末装置102および500との通信品質を最適化するために目標位置21510において飛行してもよい。しかしながら、目標位置21510において飛行を維持するために航空システム21320のために使用される電力、および端末装置102および500への通信のためにアプリケーション・システム21310のために使用される電力は、電源21340の能力を超えることがありうる。すると、アプリケーション・システム21310および航空システム21320の要件にマッチするように、妥協位置または飛行経路が決定されてもよい。追加的または代替的に、閾値レベルを超えて信号品質を劣化させることなく電力を節約するために、UAV 21301は、目標位置21510よりも少ない電力を要求した、飛行のための異なる位置または飛行経路を採用してもよい。追加的または代替的に、UAV 21301は、UAV 21301は単に目標ゾーン21512内に着陸して、すべての電力をアプリケーション・システム21310に振り向けてもよい。ひとたびUAV 21310が着陸したら航空システム21320のためにはもはや電力は必要でなくなる可能性があるからである。
特に、UAV 21301が、強い風があるときに目標位置21510において飛ぶ、たとえば、対地速度がゼロであり、空気中で比較的静止したままである場合に、より多くのエネルギーを必要としうる。風は高度に対して勾配があることがありうる。よって、目標ゾーン21512内では、UAV 21301が高風速領域内において風とともにドリフトし、次いで、低風速領域に飛んで、高速風とともにドリフトするときに失われた地歩を埋め合わせることを許容することが、より効率的でありうる。
よって、目標ゾーン21512の極端での信号品質レベルと目標位置21510での信号品質レベルとの間で所定の信号品質閾値を維持する飛行経路が、目標ゾーン21512内で決定されてもよい。該飛行経路は、UAV 21301が第1の速度を有する向かい風21710とともにドリフトする第1の経路21701と、UAV 21301が第1の速度よりも小さい第2の速度を有する向かい風21720に対向する第2の経路21702とを含んでいてもよい。目標位置21510は、第1の経路21701に沿って位置していてもよい。
第1の経路21701では、UAV 21301は、単に風とともにドリフとしてもよい。たとえば、UAV 21301は、いかなる推進力もなく、UAV 21301の高度を維持するのに十分な力しか及ぼさなくてもよい、回転翼を有していてもよい。あるいはまた、UAV 21301は、UAV 21301が向かい風〔ヘッドウィンド〕の速度よりも遅く後方にドリフトするように、風に向かって自らを推進してもよい。第2の経路21702に沿っては、UAV 21301は、向かい風21720に向かって進んでもよい。
別の例では、UAV 21301は、ビデオ・センシングするときに前記飛行経路に入ってもよい。向かい風に向かって飛行しようとすると、カメラのジッタが生じ、感知品質が低下する可能性があるためである。したがって、前記飛行経路に入ることにより、ジッタを低減することができる。
図217に示されるように、飛行経路全体が目標ゾーン21512内にあってもよい。第1の経路21701に沿って、UAV 21301は、目標ゾーン21512の一端から他端まで移動し、第2の経路21702に沿って、再び、向かい風21720に向かって目標ゾーン21512の他方の端まで移動してもよい。第1の経路21701および/または第2の経路21702の長さは、目標ゾーン21512の全長であってもよく、または目標ゾーン21512内の端末装置と所定の信号品質閾値を維持することに基づいてもよく、たとえば、経路の長さは、目標ゾーン21512の全長未満であってもよい。第1の経路21701および第2の経路21702は、異なる高度であってもよいため、飛行経路は、第1の経路21701と第2の経路21702との間の上昇経路21703および第1の経路21701と第2の経路21702との間の降下経路21704をも含んでいてもよい。
UAV 21301に対する抗力は、克服するために大量のエネルギーと電力を必要とすることがありうる。UAV 21301に対する抗力は、UAV 21301の対気速度に比例しうる。よって、目標位置21510において静止位置を維持し、向かい風21710に抗うことと比較して、UAV 21301は、向かい風21710とともにドリフトすることで、目標位置21510と同じ高度で、より低い対気速度を有しうる。経路21702に沿って、UAV 21301は、向かい風21710よりも低い速度を有していてもよい向かい風21720に対抗してもよく、UAV 21301が第2の経路21702に沿って、目標位置21510で静止したままでいる際の対気速度よりも大きい対気速度を有する速度で移動しない限り、前記飛行経路に沿った全体的なエネルギー出力は、目標位置21510において静止したままでいる場合よりも小さくなる。特に、いくつかの場合において、高度の差が、第1の経路21701および/または第2の経路21702の長さ未満である場合、上昇経路21303および下降経路21304におけるUAV 21301のエネルギー出力は、目標位置21510における向かい風に抗して静止したままでいることと比較して、前記飛行経路に沿って飛行することからの出力節約を超えないことがありうる。
さらに、前記飛行経路は、それに沿って巡回的に移動する複数のUAV 21301を有してもよい。したがって、UAV 21301が標的位置21510を通過しうるレートが増加されうる。高い優先度または大きいデータ・ペイロードを有する通信は、最適な通信を保証するために、UAV 21301が目標位置21510内および/またはその周囲にあるときに通信されてもよい。
別の側面では、前記複数のUAV 21301のうちのあるUAV 21301は、端末装置との高優先度のまたは大きなデータ・ペイロードの通信を、端末装置が飛行経路上のUAV 21301に近い位置に位置する場合に通信してもよい。目標位置21510は、目標ゾーン21512内のすべての端末装置への通信のための最適位置であってもよいが、個々の端末装置との通信は、飛行経路上の別の位置で最適であることがありうる。
別の側面では、第2の経路21702は、充電ステーションを通過してもよく、飛行経路の間、UAV 21301は、電源21340を充電および/または燃料補給するために、充電ステーションに着地および/またはドックしてもよい。これはまた、UAV 21301は、ほぼ静止位置にある場合、充電ステーションおよび/または燃料補給ステーションへの飛行およびそこからの飛行に電力を消費する必要がないという点でも、有益でありうる。
UAV 21301の電力およびエネルギー出力を最小化するために、ビークルは、第1の経路21701および第2の経路21702に沿って一定の大きさの対地速度で、たとえば、第1の経路21701に沿って向かい風21710とともにドリフトする「x」の負の対地速度、および第2の経路21702に沿って向かい風21720に向かって進む「x」の正の対地速度で飛行してもよい。対地速度の大きさは、向かい風21710の第1の速度と向かい風21720の第2の速度との差の半分に等しくてもよい。
この対地速度の大きさは、物体に対する抗力と速度との間の凸関係に基づいていてもよく、たとえば、その関係は線形ではない。よって、必要とされる平均電力は、平均速度の電力よりも高くてもよい。
本開示のある側面では、飛行のための抗力を克服するために必要なエネルギーおよび/またはパワーが、速度、たとえば対気速度の二乗に比例すると仮定する。したがって、パワーは対気速度の2乗×定数に等しい。
P=cv2
ここで、Pは電力、cは定数、vは対気速度である。すると、平均消費電力は次に比例する。
ここで、Ph、Pl、Pr、およびPsは、高い(high)高度(第1の経路21701)および低い(low)高度(第2の経路21702)での飛行中、ならびに上昇(rising)(上昇経路21703)および沈降(sinking)(降下経路21704)の間の電力である。向かい風21710の第1の速度はvhであってもよく、向かい風21720の第2の速度はvlであってもよく、UAV 21301の対地速度はvdであってもよい。変数αは、垂直方向および水平方向に移動する時間/距離が異なることを考慮に入れるものであり、幅(第1の経路21701および/または第2の経路21702の距離)に対する高さ(高度)の比である。
α=h/w
対気速度は、UAV 21301の対地速度から風速を差し引いて計算される。よって、水平方向の移動、たとえば、第1の経路21701および第2の経路21702に沿った移動の間、対地速度は、向かい風または追い風のどちらで移動するかに依存して、それぞれの風速から加算または減算される。垂直移動中は、風速と垂直速度はピタゴラスの定理を用いて加算される。UAV 21301を重力に逆らって上昇させる電力は無視されるが、これは、このエネルギーが後にUAV 21301が沈むときに利用可能になるためである。
よって、電力を最小化するために、電力の比例関係が考慮され、単純化される。この関係式の導関数を取って最小値を求める。
このように、wとの関係でhが無視されうる場合、UAV 21301の対気速度は第1の経路21701上および第2の経路21702上において等しい可能性があるため、最適な対地速度は、向かい風の第1の速度21710および向かい風の第2の速度21720の平均であってもよい。電力と速度の凸の関係のため、これは最小平均電力を保証しうる。hを無視できない場合、UAV 21301の最適な対地速度はより低くなる可能性がある。昇降に必要な電力も考慮する必要があるためである。このように、垂直脚部で必要な電力を減らすために、水平脚部でのより高い平均電力を受け入れることが最善でありうる。
本開示の別の側面では、飛行のための抗力を克服するために必要とされるエネルギーおよび/またはパワーは、速度、たとえば対気速度の3乗に比例すると仮定する。したがって、パワーは対気速度の3乗かける定数に等しい。
P=cv3
ここで、Pは電力、cは定数、vは対気速度である。すると、平均消費電力は次に比例する。
ここで、Ph、Pl、Pr、およびPsは、高い(high)高度(第1の経路21701)および低い(low)高度(第2の経路21702)での飛行中、ならびに上昇(rising)(上昇経路21703)および沈降(sinking)(降下経路21704)の間の電力である。向かい風21710の第1の速度はvhであってもよく、向かい風21720の第2の速度はvlであってもよく、UAV 21301の対地速度はvdであってもよい。変数αは、垂直方向および水平方向に移動する時間/距離が異なることを考慮に入れるものであり、幅(第1の経路21701および/または第2の経路21702の距離)に対する高さ(高度)の比である。
α=h/w
対気速度は、UAV 21301の対地速度から風速を差し引いて計算される。よって、水平方向の移動、たとえば、第1の経路21701および第2の経路21702に沿った移動の間、対地速度は、向かい風または追い風のどちらで移動するかに依存して、それぞれの風速から加算または減算される。垂直移動中は、風速と垂直速度はピタゴラスの定理を用いて加算される。UAV 21301を重力に逆らって上昇させる電力は無視されるが、これは、このエネルギーが後にUAV 21301が沈むときに利用可能になるためである。
よって、電力を最小化するために、電力の比例関係が考慮され、単純化される。この関係式の導関数を取って最小値を求める。
この式は、閉じた形で考えるのが難しいことがあり、よって、α=0とした単純化の結果、次が得られる。
正の結果が最小であるとすると、
ここでもまた、この結果は凸関数の冪乗を最小化し、ここでもまた、α≠0であれば、補正項を考慮する必要があることがあり、そうするとvdが減少する。
本開示の別の側面では、電力は、最適速度までの差の二乗に定数を加えたものであると仮定することができ、たとえば、最小値のまわりのテーラー展開を仮定し、二乗成分のみを考慮してもよい。
よって、固定翼機の電力消費は、次のような冪乗則によって近似されうる。
P=P0+c(v-v0)2
c、P0、v0は好適な定数であり、vは対気速度、v0は少なくとも電力P0を必要とする対気速度である。すると、平均消費電力は、次に比例する。
ここで、Ph、Pl、Pr、およびPsは、高い(high)高度(第1の経路21701)および低い(low)高度(第2の経路21702)での飛行中、ならびに上昇(rising)(上昇経路21703)および沈降(sinking)(降下経路21704)の間の電力である。向かい風21710の第1の速度はvhであってもよく、向かい風21720の第2の速度はvlであってもよく、UAV 21301の対地速度はvdであってもよい。変数αは、垂直方向および水平方向に移動する時間/距離が異なることを考慮に入れるものであり、幅(第1の経路21701および/または第2の経路21702の距離)に対する高さ(高度)の比である。
α=h/w
対気速度は、UAV 21301の対地速度から風速を差し引いて計算される。よって、水平方向の移動、たとえば、第1の経路21701および第2の経路21702に沿った移動の間、対地速度は、向かい風または追い風のどちらで移動するかに依存して、それぞれの風速から加算または減算される。垂直移動中は、風速と垂直速度はピタゴラスの定理を用いて加算される。UAV 21301を重力に逆らって上昇させる電力は無視されるが、これは、このエネルギーが後にUAV 21301が沈むときに利用可能になるためである。
よって、電力を最小化するために、次が計算される。
この公式を扱いやすくするために、√(vl
2+vd
2)がvdに関してテーラー級数に展開される。
これは次のように単純化される。
導関数を取って最小を見出す。
この結果は純粋な二乗則に似ていることがありうるが、分母に修正された補正項を含む。修正された補正項は、高さ対幅比および最適速度に対する風速に依存しうる。v0=0であれば、この公式は純粋な二乗則の公式に単純化される。同様に、v0がvlおよびvhよりもはるかに大きい場合、この公式は純粋な二乗則の公式に単純化されうる。それ以外の場合には、最適速度はより速くなりうる。(速度ゼロではなく)v0において最小電力が達成されるからである。これは、誘起される空気抵抗に対抗して垂直脚部での上昇および下降に必要な電力に起因する可能性があり、これは、純粋な二乗則と比較してこのモデルではより小さいと仮定されてもよい。
この仮定は、回転翼機は周囲の空気を押し下げることによって揚力を発生させ、その結果、機体の重量からの力積を下方の空気に渡しうるので、妥当であると考えられる。ローターが所与の面積をカバーするとき、下方に押し下げられる空気の体積はこの面積Aに比例し、空気の下方への移動の速度はsで指定される。毎秒押し下げられる質量は、空気の体積×空気密度ρに比例する。空気に与えられる力積は、ゼロの速度から最終的な下降速度sまでの空気の質量の加速に由来する。時間の経過に伴うこの力積の変化は、揚力Fに比例しうる。
sについて解くと、式は次のようになる。
空気を速度sに加速するために必要なエネルギーは、1/2ms2であってもよく、よって電力Pは次のようになりうる。
電力は、力の3/2乗に比例してもよく、たとえば、線形よりもわずかに大きい。要求される力は、決定された飛行経路に依存しうるが、残りの因子は、所与のUAV(A)について所与の位置(ρ)では一定でありうる。
力Fは、UAVの重量Fgおよび空気抵抗Fdを含んでいてもよく、空気抵抗は典型的には、対気速度の二乗で増加しうる:Fd=βvair
2。よって、必要な電力は、FgおよびFdのベクトル加算でありうる、合計の力の必要性に依存しうる。水平方向の動きを仮定すると、FgとFdは垂直であり、その結果、次のようになりうる。
そうではなく、垂直移動については、FgとFdは平行であり、F=Fg±Fdとなり、プラスかマイナスの成分の選択は、力が同じ方向か逆方向かに依存し、次のようになる。
合計すると、必要な電力は次に比例する。
このように、一般に、hがwに対して無視できる場合、UAV 21301の対地速度は、風速の差の半分であってもよいことが観察されうる。この場合、第1の経路21701上での風に対する速度は、第2の経路21702上と同じであってもよく、これは、総電力または平均電力を最小化しうる(電力および速度が凸関係を有すると仮定して)。
しかしながら、wがhと比較して無視できる場合、UAV対地速度は0に近づきうる。垂直方向に移動するのにあまりに大きな出力を必要とする可能性があるためである。中間的な場合には、UAV 21301の対地速度は、向かい風21710の第1の速度と向かい風21720の第2の速度の差の半分で低減されてもよい。
図217に示される飛行経路と比較して、図218の飛行経路は、矩形プロファイルではなく丸みを帯びたプロファイルを有しうる。第1の経路21801および第2の経路21802では、UAV 21301は、向かい風に抗して進むために必要とする出力が少なくなりうる。第1の経路21801および21802は、目標ゾーン21512内にあってもよい。
第1の経路21801の間、UAV 21301は、向かい風21710とともにドリフトしてもよく、第2の経路21802の間、UAV 21301は、向かい風21720に抗して進んでもよい。向かい風21710は、第1の経路21801の任意の点に沿った速度が、第2の経路21802の任意の点に沿った向かい風21720の速度よりも大きくてもよい。たとえば、上昇経路21703の間、UAV 21301は、向かい風の勾配に対抗しており、よって、UAV 21301は、何らかの点で、向かい風の対地速度がゼロになるように向かい風に対抗して上昇することがあり、これは、向かい風とともに漂うよりも大きな出力を必要とする。したがって、第1の経路21801および第2の経路21802の昇順フェーズおよび降順フェーズにおいて、UAV 21301は、向かい風に対抗するために、より少ない出力を必要としうる。第1の経路21801および第2の経路21802に沿ったいかなる点においても、UAV 21301は、目標位置21510と同じ高度でゼロの対地速度を達成すべきではない。第2の経路21802は、最小高度21802および最大高度21801の中間点で、第1の経路21801に移行してもよい。追加的または代替的に、遷移点は、所定の高度において選択されてもよい。所定の高度は、風に向かって進むか、または風とともに漂うのに必要なエネルギーおよび/または電力出力に基づいていてもよい。
丸みを帯びたプロファイルと同様に、UAV 21301は、台形プロファイルまたは他の非長方形プロファイルを移動してもよく、UAV 21301がより高速の風に上昇する場合、ゼロの対地速度を維持するために向かい風に対抗する必要がないようにしてもよい。よって、第1の経路21801は、傾斜している第1の区間と、そこから上昇する一定の高度を有する区間と、再度降下する傾斜した最終区間をもつプロファイルを有してもよく、第2の経路21802は、一定の高度の水平区間によって接続される垂直降下および垂直上昇を有してもよい。第2の経路21802は、最小高度21802および最大高度21801の中間点で、第1の経路21801に移行してもよい。追加的または代替的に、遷移点は、所定の高度で選択されてもよい。所定の高度は、風に向かって進むか、または風とともに漂うのに必要なエネルギーおよび/または電力出力に基づいていてもよい。
図217および図218における飛行経路と比較して、図219における飛行経路は、同じ高度、または、無視できる高度差内の高度であってもよく、軸xおよびyによって示されてもよく、高度の軸はx-y平面に対して垂直である。差のある風速は、地表面または他の物体上の空気力学的効果によるものでありうる。たとえば、物体のまわりでの風の偏向は、空気を加速する可能性があり(ジェット効果)、これがUAV 21301によって利用されてもよい。
したがって、UAV 21301は、第1の経路21901内では第1の速度を有する向かい風21910とともにドリフトしてもよく、第1の速度よりも小さい第2の速度を有する向かい風21920に向かってもよい。第1の経路21901および第2の経路21902は、目標ゾーン21512内にあってもよい。第1の経路21901は、第2の経路21902と実質的に同様の高度であってもよい。第1の経路21901および第2の経路21902に到達するために、UAV 21301は、接続経路21903に沿って飛行してもよい。代替的に、第1の経路21901および第2の経路21902は、上述の丸みを帯びたまたは台形の垂直飛行プロファイルのような非矩形飛行プロファイルを有してもよいが、ここでは、飛行プロファイルは、一つの高度または実質的に同様の高度を有するx-y平面上で考慮されてもよい。
さらに、UAV 21301は、高度およびx-y平面の両方において変化しうる飛行経路に沿って飛行してもよく、その結果、飛行経路は、図219と同様に、図217および図218における飛行経路の側面を含みうる。
方法22000は、目標ゾーンに対するステーション・キーピング(station-keeping)のために無人航空ビークル(UAV)21301を飛行させる方法であってもよく、その方法は:一つまたは複数の目標に基づいて目標ゾーン21512を決定することと;目標ゾーン21512内のUAV 21301のための飛行経路を決定することであって、飛行経路は、UAV 21301が、第1の速度を有する向かい風21710とともにドリフトする第1の経路21701と、UAV 21301が第1の速度よりも小さい第2の速度を有する向かい風21720に抗して向かう第2の経路21702とを含む、ことと、前記飛行経路に沿ってUAV 21301を飛行させることとを含む。
UAV 21301は、アプリケーション・システム21310を含んでいてもよく、これは、モバイル・アクセスポイント110を含んでいてもよく、および/またはセンシング・システムを含んでいてもよい。前記一つまたは複数の目標は、経時的に位置を変更することができる。
方法22000は、前記一つまたは複数の目標とともにアプリケーション・システム21310を動作させるステップをさらに含んでいてもよい。目標ゾーン21512は、前記一つまたは複数の目標とともに動作するアプリケーション・システム21310の最大レンジに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、前記一つまたは複数の目標とともに動作するアプリケーション・システムの最適レンジに基づく目標位置21510をさらに含んでいてもよい。
方法22000は、さらに、第1の速度および第2の速度の差の半分に基づく対地速度で、第1の経路21701に沿ってUAV 21301を飛行させるステップを含んでいてもよい。第1の経路21701は、第1の高度であってもよく、第2の経路21702は、第1の高度よりも低い第2の高度であってもよい。飛行経路は、第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路を含んでいてもよい。飛行経路は、飛行経路に沿って位置された充電ステーションおよび/または燃料補給ステーションを有していてもよい。方法22000の機能はまた、UAV 21301に関連して上述した手段によって実行されてもよい。
方法22100は、飛行経路に沿ってモバイル・アクセスポイント110を含む無人航空ビークル(UAV)21301を飛行させる方法であってもよく、この方法は:モバイル・アクセスポイント110と通信するように構成された一つまたは複数の端末装置102および/または500に基づいて目標ゾーン21512を決定するステップと;目標ゾーン21512内のUAVのための飛行経路を決定するステップであって、該飛行経路は、UAV 21301が第1の速度を有する向かい風21710とともにドリフトする第1の経路21701およびUAV 21301が第1の速度より小さい第2の速度を有する向かい風21720に対して向かう第2の経路21702とを含む、ステップと;飛行経路に沿ってUAV 21301を飛行させるステップとを含む。
目標ゾーン21512は、モバイル・アクセスポイント110の最大通信レンジに基づいてもよい。目標ゾーンは、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信のための通信品質パラメータに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信のための通信品質パラメータ閾値の所定の閾値に基づく目標位置21510をさらに含んでいてもよい。通信品質パラメータは、信号強度インジケータおよび/または信号品質インジケータに基づくことができる。一つまたは複数の端末装置は、時間の経過に伴って位置を変化させてもよく、よって、目標ゾーン21512は、時間の経過に伴って形状および/または位置を変化させてもよい。
方法22100では、UAV 21301は、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で、飛行経路に沿って飛行してもよい。第1の経路21701は、第1の高度であってもよく、第2の経路21702は、第1の高度よりも低い第2の高度であってもよい。飛行経路は、さらに、第1の高度への上昇経路21703および第2の高度への降下経路21704を含んでいてもよい。第1の経路21701および/または第2の経路21702は、上昇経路21703および/または降下経路21704の垂直距離よりも大きな水平距離を有してもよい。充電ステーションが、飛行経路に沿って位置してもよい。方法22100は、目標ゾーン21512内の一つまたは複数の端末装置102および/または500と通信するステップをさらに含んでいてもよい。方法22100の機能はまた、UAV 21301に関連して上述した手段によって実行されてもよい。
無人航空ビークル(UAV)、たとえばUAV 21301は、一つまたは複数の端末装置102および/または500と通信するように構成されたモバイル・アクセスポイント110を含むアプリケーション・システム21310と;一つまたは複数の端末装置102および/または500に基づいて目標ゾーン21512を決定するステップと;目標ゾーン21512内のUAVのための飛行経路を決定するステップであって、該飛行経路は:UAVが第1の速度を有する向かい風とともにドリフトするUAVのための第1の経路21701と、UAVが第1の速度より小さい第2の速度を有する向かい風21720に対抗する第2の経路21702とを含む、ステップとを実行するように構成されたプロセッサ21330と;前記飛行経路に沿ってUAVを飛行させるように構成された航空システム21320とを含んでいてもよい。
目標ゾーン21512は、モバイル・アクセスポイント110の最大通信レンジに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信のための通信品質パラメータに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信のための通信品質パラメータ閾値の所定の閾値に基づく目標位置21510をさらに含んでいてもよい。通信品質パラメータは、信号強度インジケータおよび/または信号品質インジケータに基づいていてもよい。一つまたは複数の端末装置は、時間の経過に伴って位置を変化させてもよく、よって、目標ゾーン21512は、時間の経過に伴って形状および/または位置を変化させてもよい。
航空システム21320は、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で、飛行経路に沿ってUAVを飛行させるように構成されてもよい。第1の経路21701は、第1の高度であってもよく、第2の経路21702は、第1の高度よりも低い第2の高度であってもよい。飛行経路は、さらに、第1の高度への上昇経路21703および第2の高度への降下経路21704を含んでいてもよい。第1の経路21701および/または第2の経路21702は、上昇経路21703および/または降下経路21704の垂直距離よりも大きな水平距離を有してもよい。充電ステーションが、飛行経路に沿って位置されてもよい。アプリケーション・システム21320は、目標ゾーン21512内の一つまたは複数の端末装置102および/または500と通信してもよい。UAVは、UAVの対気速度に基づいて展開または格納されるように構成された飛行構造21324を含んでいてもよい。
本開示の別の側面では、複数のUAV 21301が、図222に示されるように、飛行編隊〔飛行フォーメーション〕で飛行することによって、航空システム21320の要件を低減してもよく、これにより、電源21340の、アプリケーション・システム21310へのより多くの割り当てが可能になりうる。飛行編隊は、特定のUAV 21301に対する航空システムの負荷を低減する可能性がある。たとえば、飛行編隊におけるあるUAV 21301に対する抗力が低減される可能性があり、および/または、UAV 21301は、飛行編隊における吹き上げの恩恵を受けてもよい。吹き上げ〔アップウォッシュ〕は、エーロフォイル上の空気の流れに起因する空気の上方への運動であってもよい。
飛行編隊および飛行編隊におけるUAV 21301の位置は、UAV 21301の電源21340からの、アプリケーション・システム21310の消費要件および航空システム要件21320に基づいてもよい。したがって、複数のUAV 21301のうちの特定のUAV 21301について、個別のアプリケーション・システム21310のエネルギー消費要件が決定されてもよく、個別の航空システム21320のエネルギー消費要件が決定されてもよい。アプリケーション・システム21310のエネルギー消費要件は、アプリケーション・システム21310の瞬間的な、たとえば、特定の時刻における、および/または期待または推定されるエネルギー消費に基づいてもよい。エネルギー消費は、たとえば、アプリケーション・システム21310のモバイル・アクセスポイントと通信する端末装置の数に基づいてもよい。追加的または代替的に、エネルギー消費は、たとえば、一つまたは複数の端末装置との通信のタイプに基づいていてもよい。よって、あるタイプの通信は、より高いデータレートまたは一定の接続を必要とすることがある。たとえば、電子メールまたはウェブページのロードのためのデータと比較して、ビデオまたはオーディオストリーミングがそうである。加えて、UAV 21301のさまざまなアプリケーション・システム21310は、異なるエネルギー消費要件を有しうる。たとえば、端末装置との通信のためのアプリケーション・システム21310は、センシングのためのアプリケーション・システム21310とは異なっていてもよい。センシングとはたとえば、センシング・データを得るための、たとえば、ローカル・センサー(たとえば、オーディオ、ビデオ、画像、位置、レーダー、光、環境、または任意の他のタイプのセンシング・コンポーネント)を用いたセンシングである。
航空システム21320のエネルギー消費要件は、瞬間的に、たとえば、特定の時刻に決定されてもよく、または予測または推定されてもよい。航空システム21320のエネルギー消費要件は、UAV 21301の飛行に必要な電力に基づいていてもよい。たとえば、さまざまなUAV 21301は、異なる重さを有していてもよく、より重いUAVは、より軽いUAVよりも、航空用に多くの電力を必要としうる。追加的または代替的に、さまざまなUAV 21301は、異なる飛行制御面21322を利用してもよく、特定のUAV 21301は、異なる飛行制御面システム21322を有する別のUAV 21301よりも、飛行のためのより大きなエネルギー消費を必要とすることがありうる。
よって、複数のUAV 21301に対する個々のアプリケーション・システム21310の要件が決定されてもよく、複数のUAV 21301に対する個々の航空システム21320の要件が決定されてもよい。次いで、個々のUAV 21301は、決定された情報に基づいて、エネルギー消費要件に基づいてランク付けされうる。
次いで、エネルギー消費要件に基づいて飛行編隊が決定されてもよい。飛行編隊は、最も低いアプリケーション・システム21310のエネルギー消費要件を有するUAV 21301を、最も高い航空システム21320のエネルギー消費要件を要求する飛行編隊の位置22210に含めてもよい。したがって、アプリケーション・システム21310のエネルギー消費要件が最も低いUAV 21301は、その航空システム21320に対して、より多くの電力を割り当てうる。
位置22210は、飛行編隊における先導位置であってもよい。位置22210にあるUAV 21301は、飛行編隊において最も高い抗力の位置を有してもよく、その場合、その航空システム21320に対して最大のエネルギー出力を必要としうる。
次いで、他のUAV 21301は、飛行編隊内の位置22220に配置されうる。位置22220は、二次位置または「翼員(wingman)」位置であってもよい。位置22220にあるUAV 21301は、位置22210にあるUAV 21301に対するその位置から空気力学的に恩恵を得ることができる。たとえば、位置22220のUAV 21301は、位置22210のUAV 21301のスリップストリーム内でドラフトするまたは留まることによって、位置22210のUAV 21301の背後で減少した抗力を経験しうる。さらに、位置22220のUAV 21301は、位置22210のUAV 21301の吹き上げ〔アップウォッシュ〕から上昇力を受け取ることができる。複数のUAV 21301は、破線によって示されうるように、飛行編隊を維持するために互いに通信してもよい。
図222に示されるように、位置 22210のUAV 21301は、その航空システム21320のために最大のエネルギー出力を必要としうる。たとえば、位置22210は、向かい風22200に向かって飛行する先導位置であってもよい。位置22210のUAV 21301は、単一の端末装置102と通信していてもよい。
位置22220におけるUAV 21301は、位置22210におけるUAV 21301に対するその位置から空気力学的に恩恵を受けることができ、位置22210におけるUAV 21301よりも高いアプリケーション・システム21310のエネルギー消費要件を有していてもよい。たとえば、位置22220におけるUAV 21301は、端末装置102および端末装置500と通信していてもよい。
複数のUAV 21301は、個々のUAV 21301のエネルギー消費要件を、自分たちの間で通信するとともに飛行編隊を決定することによって協調的に決定することができる。代替的に、複数のUAV 21301は、先導UAV 21301、または、外部の飛行編隊コントローラを有してもよく、それが個々のエネルギー消費要件および飛行編隊を決定するために指定されうる。たとえば、個々のUAV 21301は、測定値または決定されたエネルギー消費要件を送信してもよく、次いで、飛行編隊における指定された位置を受信してもよい。
図223は、UAV 21301の例示的な飛行編隊を示す。位置22310のUAV 21301は、たとえば先導位置で向かい風22300に向かって飛行して、航空システム21320にとって最大のエネルギー消費、および端末装置102と通信するための最小のエネルギー消費を必要としうる。位置22310のUAV 21301は、端末装置102とのユニキャスト通信構成を有してもよい。
位置22320のUAV 21301は、位置22310のUAV 21301と比較して、それぞれの航空システム21320についての低下したエネルギー消費を有しうるが、位置22310のUAV 21301と比較して、それぞれのアプリケーション・システム21310についての増大したエネルギー消費を有しうる。たとえば、位置22310の直後の位置22320にある第2のUAV 21301は、2つの端末装置102および端末装置500を有するマルチキャスト通信構成を有してもよい。位置22320の第4および最終UAV 21301は、2つの端末装置102とのユニキャスト通信構成を有してもよい。
位置22330内のUAV 21301は、飛行編隊内の複数のUAV 21301についての測定およびセンシングを担わされてもよい。よって、位置22330のUAV 21301は、センシングおよび測定を実行しても翼、それがその後、飛行編隊内の他のUAV 21301に送信される。
図223のUAV 21301は、たとえば、通信、測定、および/またはセンシングなど、相異なるタスクを有するものとして描かれているが、複数のタスクは、飛行編隊内の単一のUAV 21301によって実行されてもよい。さらに、飛行編隊におけるUAV 21301の位置は固定されていないが、変化するエネルギー消費要件に基づいて動的に調整されうる。
図224は、例示的な飛行編隊を示す。複数のUAV 21301は、「フライングv」フォーメーションになっていてもよい。あるUAV 21301が、前記複数のUAV 21301を先導する位置22410にあってもよい。諸位置22420は、複数のUAV 21301のうちの他のUAV 21301で満たされてもよく、該他のUAVは、互いに横方向にオフセットされ、わずかに後方にあってもよい。自分よりわずかに前にあり横方向にオフセットされている別のUAV 21301からの吹き上げから利益を得るためである。
方法22500は、アプリケーション・システム21310、航空システム21320、および電源21340をそれぞれ含む複数の無人航空ビークル(UAV)21301の飛行編隊を制御する方法を含んでいてもよく、該方法は、前記複数のUAV 21301についての個々のアプリケーション・システム21310エネルギー消費要件を決定するステップと;前記複数のUAV 21301についての個々の航空システム21320エネルギー消費要件を決定するステップと;前記複数のUAV 21310についての飛行編隊を決定するステップであって、飛行編隊は、最も高い航空システム21320エネルギー消費要件を要求する飛行編隊の位置において飛行する、最も低いアプリケーション・システム21310エネルギー消費要件を有するUAV 21301を含む、ステップと;前記複数のUAV 21301を飛行編隊において配置するステップとを含む。
方法22500は、飛行編隊内の複数のUAV 21301の位置を、複数のUAV 21301の変化する個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件に基づいて調整することを含んでいてもよい。アプリケーション・システムは、モバイル・アクセスポイント21310および/またはセンシング・システムを含んでいてもよい。飛行編隊は、飛行方向のライン内に前記複数のUAV 21301を含んでいてもよい。飛行編隊は、V字形において前記複数のUAV 21301を含んでいてもよい。方法22500の機能は、UAV 21301に関連して上述した手段によって実行されてもよい。
それぞれアプリケーション・システム21310、航空システム21320、および電源21340を有する複数の無人航空ビークル(UAV)のための飛行編隊コントローラであって、前記飛行編隊コントローラが:複数のUAV 21301のための個々のアプリケーション・システム21310エネルギー消費要件および複数のUAV 21301のための個々の航空システム21320エネルギー消費要件を受信するように構成された受信器と;複数のUAV 21301のための飛行編隊を決定するように構成されたプロセッサであって、前記飛行編隊が、最も高い航空システム21320エネルギー消費要件を必要とする前記飛行編隊の位置を飛行する、最も低いアプリケーション・システム21310エネルギー消費要件を有するUAV 21301を含む、プロセッサと;前記飛行編隊を示す情報を前記複数のUAV 21301に送信する送信器とを備える、飛行編隊コントローラ。
飛行編隊コントローラのコントローラは、複数のUAV 21301の変化する個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件に基づいて、飛行編隊内の複数のUAV 21301の位置を調整するように構成されてもよい。アプリケーション・システムは、モバイル・アクセスポイント21310および/またはセンシング・システムを含んでいてもよい。飛行編隊は、飛行方向のライン内に複数のUAV 21301を含んでいてもよい。飛行編隊は、V字形において複数のUAV 21301を含んでいてもよい。
無人航空ビークル(UAV)は:当該UAVの飛行を制御するように構成された航空システム21320と;アプリケーション装置を有し、該アプリケーション装置を制御するように構成されたアプリケーション・システム21310と;航空システム21320およびアプリケーション・システム21310にエネルギーを提供するように構成された電源21340と;当該UAVのための個別のアプリケーション・システム21310エネルギー消費要件および当該UAVのための個別の航空システム72のエネルギー消費要件を送信するための送信器と;当該UAVを含む複数のUAVの飛行編隊を示す情報を受信するように構成された受信器とを含み、飛行編隊は、最も高い航空システム21320エネルギー消費要件を求める飛行編隊の位置を飛行する、最も低いアプリケーション・システム21310エネルギー消費要件を有するUAVを含み、航空システム21320は、飛行編隊を示す情報に基づいて、飛行編隊における位置を取るよう当該UAVを制御するようにさらに構成される。
受信器は、複数のUAVの変化する個々のアプリケーション・システム21310エネルギー消費要件に基づいて、飛行編隊内の当該UAVの位置を調整するための指示を受信するようにさらに構成されてもよい。前記アプリケーション装置は、モバイル・アクセスポイント110および/またはセンシング・システムを含んでいてもよい。飛行編隊は、飛行方向のライン内に複数のUAV 21301を含んでいてもよい。飛行編隊は、V字形において複数のUAV 21301を含んでいてもよい。
本開示の別の側面において、UAV 21301は、図226に示されるネットワーク・アクセス・ノード22610用のリレー22601として構成されてもよい。ネットワーク・アクセス・ノード22610は、ネットワーク・アクセス・ノード110と実質的に同じまたは同様であってもよいが、UAV 21301であってもよいリレー22601と通信するようにさらに構成されてもよい。
UAV 21301は、たとえば目標ゾーン21512内の端末装置102を追跡することができ、その結果、端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード22610のセルを離れるときに接続されたままであってもよく、たとえば、セルを離れるときにハンドオーバーを必要としなくてもよい。ハンドオーバーは、事実上、ネットワーク階層の異なるレベルにシフトされうる。
このように、いくつかの場合には、ハンドオーバーは、端末装置102の観点からはそれほど枢要ではない。リレー22601として構成されるUAV 21301(リレー22601およびUAV 21301は、本開示のこの側面のために交換可能に使用されてもよい)は、端末装置102との通信を確立してもよく、端末装置102は、端末装置102が所定の距離を移動するか、または他のネットワーク・アクセス・ノードのカバー範囲に入るまで、ネットワーク・アクセス・ノード22610によってサービスされる。よって、リレー22601は、静止ネットワーク・アクセス・ノード間のギャップ(たとえば無人地帯)内の枢要領域をブリッジしてもよい。
よって、リレー22601は、最初、ネットワーク・アクセス・ノード22610のカバー範囲のエッジまたは境界領域に位置付けられてもよく、そこで、端末装置102の、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード22610からリレー22601へのハンドオーバーのために準備ができていてもよい。一例として、リレー22601は、所定のルート、たとえば鉄道線路または道路などに沿って移動しうる端末装置102および/または500を追跡してもよく、ネットワーク・アクセス・ノード間のギャップをブリッジし、その後、別の端末装置102および/または500がルートに沿って移動するのを待つ位置に戻ってもよい。リレーは、たとえば、所定の位置に静止したままであってもよく、上述のように、より低いエネルギー消費飛行経路をたどってもよく、または所定のルートに沿って充電ステーションおよび/または燃料補給ステーション22640に着陸してもよい。
図226に示されるように、端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード22610のカバレッジ・エリア22612内にあってもよい。端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード22610と通信してもよい。リレー22601も、ネットワーク・アクセス・ノード22610と通信してもよい。端末装置102がカバレッジ・エリア22612のエッジに近づくと、UAV 21301は、端末装置102とネットワーク・アクセス・ノード22610との間のリレー22601として構成されてもよい。たとえば、UAV 21301は、ネットワーク・アクセス・ノード22610と通信するのによりよい位置にあってもよく、および/または端末装置102と比較してより強力なトランシーバを有してもよいモバイル・アクセスポイント110を有してもよい。追加的または代替的に、リレー22601は、他のネットワーク・アクセス・ノードを介してネットワークと通信してもよい。
端末装置102がカバレッジ・エリア22612を離れると、リレー22601は、端末装置102との通信を維持し、それを追跡してもよく、たとえば、リレー22601は、端末装置102の目標ゾーン21512内に留まってもよい。端末装置102の観点からは、他のネットワーク・アクセス・ノード22610へのハンドオーバーを実行することはまだ要求されていないため、依然としてネットワーク・アクセス・ノード22610のカバレッジ・エリア22612内にある。
例示的なハンドオーバーが、図227に示される。端末装置102は、最初、ネットワーク・アクセス・ノード22610のカバレッジ・エリア22612内にあってもよい。リレー22601は、エネルギー効率のよい位置でホバリングしていてもよく、ステーション22640において充電および/または燃料補給していてもよく、または着地させられてもよい。
端末装置102は、カバレッジ・エリア22612のエッジに移動してもよい。
ハンドオーバーを予期して、リレー22601は、まだ通信レンジ内またはその近くに位置していない場合、端末装置102に向かって移動してもよい。リレー22601は、ネットワーク・アクセス・ノード22610との直接通信からリレー22601への端末装置102のハンドオーバーの準備において、ネットワーク・アクセス・ノード22610と通信してもよい。
端末装置102は、端末装置102とネットワーク・アクセス・ノード22610との間でデータを転送するリレー22601にハンドオーバーされてもよい。
次いで、端末装置102は、カバレッジ・エリア22612から外れてもよいが、リレー22601と通信したままであってもよい。リレー22601は、ネットワーク・アクセス・ノード22610と通信中である。
端末装置102は、ネットワーク・アクセス・ノード22620およびそのカバレッジ・エリア22622により近づいてもよい。リレー22601は、端末装置102(または複数の端末装置102および/または500)に基づく目標ゾーン21512内を飛行する端末装置102を追跡してもよく、ネットワーク・アクセス・ノード22610との通信を継続してもよい。
ネットワーク・アクセス・ノード22620に十分近いときは、リレー22601は、ネットワーク・アクセス・ノード22610からネットワーク・アクセス・ノード22620にハンドオーバーし、これで、端末装置102とネットワーク・アクセス・ノード22620との間でデータを転送する。この時点では、端末装置102は依然としてハンドオーバーを経験しない。
端末装置102は、カバレッジ・エリア22622のエッジ領域に入ってもよいが、リレー22601と通信し続けてもよい。ネットワーク・アクセス・ノード22620からのある閾値レベル信号に到達すると、端末装置102は、最終的にネットワーク・アクセス・ノード22620にハンドオーバーし、リレー22601から切断されてもよい。
リレー22601は、エネルギー効率のよい位置に移動し、他の端末装置を追跡する位置に飛行および/または着陸し、あるいは充電および/または燃料補給ステーション22640に飛行してもよい。代替的に、リレー22601は、ネットワーク・アクセス・ノード22610内の位置に戻ってもよい。
本開示のある側面では、リレー22601として構成される複数のUAV 2130があってもよく、諸端末装置を追跡するネットワーク・アクセス・ノードどうしの間を移動してもよい。端末装置のためのリレー22601として機能した後、リレー22601は、UAV 21301を持たない、または多くのUAVを必要とする別のネットワーク・アクセス・ノードまで飛行してもよい。
ネットワークは、リレー22601として構成されるUAV 21301のハンドオーバーおよびディスパッチの実行を制御してもよい。リレー22601は、端末装置および他のUAV 21301の両方の位置および状態に関連する情報を通信してもよい。追加的または代替的に、リレー22601は、ハンドオーバーの実行を制御するように構成されてもよく、または、別のネットワーク・システムが、位置および状態に関する情報を受信し、たとえば、制御ユニットまたはディスパッチャーとして機能しうる充電ステーションおよび/または燃料補給ステーション22640においてハンドオーバーを制御してもよい。
ハンドオーバーは、ネットワーク・アクセス・ノード22610および22620およびリレー22601、たとえば、LTE-Aのリレー・ノードからのハンドオーバーを実施するために、レガシーの信号伝達を再使用してもよい。たとえば、X2インターフェースが、ハンドオーバーの管理および端末装置102に関連する測定のために再使用されてもよい(または、リレー22601内のモバイル・アクセスポイント110を介してX2インターフェースが)。信号強度インジケータ、たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI)、および/または信号品質インジケータ、たとえば、信号対雑音比(SNR)、信号対干渉+雑音比(SINR)、参照信号受信品質(RSRQ)、参照信号受信電力(RSRP)、などのハンドオーバー基準も、ネットワーク・アクセス・ノード22610および22620とリレー22601との間のハンドオーバーのために使用されてもよい。
方法22800は、飛行経路に沿ってモバイル・アクセスポイント110を含む無人航空ビークル(UAV)21301を飛行させる方法であってもよく、方法22800は:モバイル・アクセスポイント110をネットワーク・アクセス・ノード22610のための、一つまたは複数の端末装置102および/または500と通信するリレー22601として構成し;前記一つまたは複数の端末装置102および/または500の通信をネットワーク・アクセス・ノード22610からモバイル・アクセスポイント110にハンドオーバーし;前記一つまたは複数の端末装置102および/または500に基づいて目標ゾーン21512を決定し;目標ゾーン21512内のUAV 21301の飛行経路を決定し;該飛行経路に沿ってUAV 21301を飛行させることを含む。
UAV 21301は、さらなるネットワーク・アクセス・ノード22620のカバレッジ・エリア22622まで、目標ゾーン21512内の一つまたは複数の端末装置102および/または500に追従してもよい。方法22800は、一つまたは複数の端末装置102および/または500をさらなるネットワーク・アクセス・ノード22620のカバレッジ・エリア22622までエスコートした後、UAV 21301をネットワーク・アクセス・ノード22610に戻るように飛行させることをさらに含んでいてもよい。
一つまたは複数の端末102および/または500は、陸上および/または水上の地表輸送ルートに基づいていてもよい所定のルートに沿って移動してもよい。所定のルートは、航空輸送ルートに基づいていてもよい。所定のルートは、宇宙航空輸送経路に基づいていてもよい。
目標ゾーン21512は、モバイル・アクセスポイント110の最大通信レンジに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信についての通信品質パラメータに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信についての通信品質パラメータのあらかじめ定義されたされた閾値に基づく目標位置21510をさらに含んでいてもよい。通信品質パラメータは、信号強度インジケータおよび/または信号品質インジケータに基づいていてもよい。一つまたは複数の端末102および/または500は、経時的に位置を変えることがある。
方法22800は、さらに、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で、飛行経路に沿ってUAV 21301を飛行させることを含んでいてもよい。第1の経路21701は、第1の高度であってもよく、第2の経路21702は、第2の高度であってもよい。飛行経路は、さらに、第1の高度への上昇経路21603~21703および第2の高度への降下経路21704を含んでいてもよい。第1の経路21701および/または第2の経路21702は、上昇経路21703および/または降下経路21704の垂直距離よりも大きな水平距離を有してもよい。UAV 21301のための充電ステーションが、飛行経路に沿って位置していてもよい。方法22800は、目標ゾーン21512内の一つまたは複数の端末装置102および/または500と通信することをさらに含んでいてもよい。方法22800の機能は、UAV 21301に関連して上述した手段によって実行されてもよい。
無人航空ビークル(UAV)は:ネットワーク・アクセス・ノード22610のためのリレー22601として構成されたモバイル・アクセスポイント110を含んでいてもよく、一つまたは複数の端末装置102および/または500と通信するように構成されてもよく;プロセッサは:一つまたは複数の端末装置102および/または500に基づいて目標ゾーン21512を決定し、目標ゾーン21512内のUAVの飛行経路を決定するように構成されてもよく;UAVはさらに、飛行経路に沿ってUAVを飛行させるように構成された航空システム21320を含んでいてもよい。
UAVは、さらなるネットワーク・アクセス・ノード22620のカバレッジ・エリア22622まで目標ゾーン21512内の一つまたは複数の端末装置102および/または500に追従してもよい。プロセッサ21330は、一つまたは複数の端末装置102および/または500をさらなるネットワーク・アクセス・ノード22620のカバレッジ・エリア22622までエスコートした後、UAVをネットワーク・アクセス・ノード22610に戻るよう飛行させるように航空システム21320を制御するように構成されてもよい。
一つまたは複数の端末102および/または500は、陸上および/または水上の地表輸送ルートに基づいていてもよい所定のルートに沿って移動することができる。所定のルートは、航空輸送経路に基づいていてもよい。所定のルートは、宇宙航空輸送経路に基づいていてもよい。
目標ゾーン21512は、モバイル・アクセスポイント110の最大通信レンジに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信のための通信品質パラメータに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信のための通信品質パラメータの所定の閾値に基づく目標位置21510をさらに含んでいてもよい。通信品質パラメータは、信号強度インジケータおよび/または信号品質インジケータに基づいていてもよい。一つまたは複数の端末102および/または500は、経時的に位置を変えてもよい。
プロセッサ21330は、航空システム21320を制御して、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で、飛行経路に沿ってUAVを飛行させるように構成されてもよい。第1の経路21701は、第1の高度であってもよく、第2の経路21702は、第2の高度であってもよい。飛行経路は、さらに、第1の高度への上昇経路21703および第2の高度への降下経路21704を含んでいてもよい。第1の経路21701および/または第2の経路21702は、上昇経路21703および/または降下経路21704の垂直距離よりも大きな水平距離を有してもよい。UAVのための充電ステーションが、飛行経路に沿って位置されてもよい。
ネットワーク・アクセス・ノード22610は、一つまたは複数の端末102および/または500と通信するように構成されてもよく、ネットワーク・アクセス・ノード22610は:無人航空ビークル(UAV)21301を含んでいてもよく、UAV 21301は、ネットワーク・アクセス・ノード22610のためのリレー22601として構成され、一つまたは複数の端末装置102および/または500と通信するように構成されたモバイル・アクセスポイント110と;一つまたは複数の端末装置102および/または500に基づく目標ゾーン21512を決定し、目標ゾーン21512内のUAV 21301のための飛行経路を決定するように構成されたプロセッサ21330と;飛行経路に沿ってUAV 21301を飛行するように構成された航空システム21320と;一つまたは複数の端末102および/または500と通信するように構成されたトランシーバと;一つまたは複数の端末装置102および/または500の通信をUAV 21301にハンドオーバーするように構成されたネットワーク・アクセス・ノード・プロセッサとを含んでいてもよい。
UAV 21301は、さらなるネットワーク・アクセス・ノード22620のカバレッジ・エリア22622まで、目標ゾーン21512内の一つまたは複数の端末装置102および/または500に追従してもよい。プロセッサ21330は、航空システム21320を制御して、一つまたは複数の端末装置102および/または500をさらなるネットワーク・アクセス・ノード22620のカバレッジ・エリア22622までエスコートした後、UAV 21301をネットワーク・アクセス・ノード22610に戻るように飛行させるように構成されていてもよい。
一つまたは複数の端末102および/または500は、陸上および/または水上の地表輸送ルートに基づいていてもよい所定のルートに沿って移動してもよい。所定のルートは、航空輸送ルートに基づいていてもよい。所定のルートは、宇宙航空輸送経路に基づいていてもよい。
目標ゾーン21512は、モバイル・アクセスポイント110の最大通信レンジに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信についての通信品質パラメータに基づいてもよい。目標ゾーン21512は、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信についての通信品質パラメータのあらかじめ定義されたされた閾値に基づく目標位置21510をさらに含んでいてもよい。通信品質パラメータは、信号強度インジケータおよび/または信号品質インジケータに基づいていてもよい。一つまたは複数の端末102および/または500は、経時的に位置を変えることがある。
プロセッサ21330は、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で、飛行経路に沿ってUAV 21301を飛行させるように航空システム21320を制御するように構成されてもよい。第1の経路21701は、第1の高度であってもよく、第2の経路21702は、第2の高度であってもよい。飛行経路は、さらに、第1の高度への上昇経路21603~21703および第2の高度への降下経路21704を含んでいてもよい。第1の経路21701および/または第2の経路21702は、上昇経路21703および/または降下経路21704の垂直距離よりも大きな水平距離を有してもよい。UAV 21301のための充電ステーションが、飛行経路に沿って位置していてもよい。
本開示のある側面では、ネットワーク・アクセス・ノード110、ネットワーク・アクセス・ノード120、およびネットワーク・アクセス・ノード130は、図229に示されるように、二次元資源割り当てにおいて構成されてもよい。図229のこの例では、カバレッジ・エリアは、水平面に沿って分散されてもよい。しかしながら、図230に示されるように、資源割り当ては、第3の次元、たとえば、高度において拡張されてもよい。ここで、UAV 21301はモバイル・アクセスポイント110を含みうる。したがって、各UAV 21301は、それぞれ、カバレッジ・ゾーン23010、23020、23030、23040、23050、23060、23070、および23080を有してもよい。UAV 21301は、カバレッジ・ゾーン内で上述のように飛行経路に沿って飛行することができる。
さらに、特定のカバレッジ・ゾーン内の諸UAV 21301についての指定は、動的であってもよい。たとえば、UAV 21301は、カバレッジ・ゾーン23080内の端末装置102を追跡してもよい。端末装置は、カバレッジ・ゾーン23070に移動してもよく、そこにはカバレッジ・ゾーン23070からのUAV 21301がある。しかしながら、カバレッジ・ゾーン23070内のUAV 21301は、いかなる端末装置とも通信していない可能性がある。よって、カバレッジ・ゾーン23080からのUAV 21301がカバレッジ・ゾーン23070を引き受けてもよく、もともとカバレッジ・ゾーン23070内にあったUAV 21301は、カバレッジ・ゾーン23080を引き受けてもよい。
よって、カバレッジ・ゾーン23010~23080は、長さ、幅、および高度によって定義される領域を含んでいてもよい。カバレッジ・ゾーンは、一つまたは複数の端末装置102および/または500との通信のためのモバイル・アクセスポイント110を有するUAV 21301を含んでいてもよい。UAV 21301は、カバレッジ・ゾーン23010~23080内の飛行経路に沿って飛行することができる。
本開示のある側面では、図231は、UAV 23101を示す。UAV 23101は、UAV 21301と実質的に同様であってもよく、さらなる特徴を含んでいてもよい。UAV 23101は、飛行制御面21322を含んでいてもよい。UAV 23101は、エーロフォイル23120、たとえば、一つまたは複数のエーロフォイル23120を含む回転可能な構造23110を含んでいてもよい。2つのエーロフォイル23120が図231に示されているが、UAV 23101は、任意の数のエーロフォイル23120を有していてもよい。発電機23130が回転可能な構造23110と結合されていてもよい。発電機23130は、バッテリー23140に結合されてもよい。バッテリー23140は、電源21340の一部であってもよい。回転可能な構造23110は、エーロフォイル23120を通過する空気が回転可能な構造23110および発電機23130に電気を生成させるときに、バッテリー23140を充電する電気を生成するように構成されてもよい。
上述のように、UAV 21301が充電ステーションおよび/または燃料補給ステーション22640に飛行するのではなく(および/または、それに加えて)、UAV 23101は、自分自身を充電可能であってもよい。図232に示されるように、UAV 23101は、降下23204を含む飛行経路を決定してもよい。次いで、UAV 23101は、エーロフォイル23120を通過する空気が回転可能な構造23110および発電機23130を回転させて電気を生成する速度で、下降部23204に沿って飛行してもよく、生成された電気がバッテリー23140に蓄積されてもよい。一例として、UAV 23101が、第1の高度での第1の経路21701および第2の高度での第2の経路21702を含む上述の飛行経路に沿って飛行している場合、UAV 23101は、降下経路21704の間にバッテリー23140を充電することによって、飛行時間をさらに延長することができる。
図233の方法23300は、無人航空ビークル(UAV)を充電する方法である。UAVは、エーロフォイル23120を含む回転可能な構造23110と、回転可能な構造23110に結合された発電機23130と、発電機23130に結合されたバッテリー23140とを含み、回転可能な構造23110は、エーロフォイル23120上を空気が通過することにより、回転可能な構造23110および発電機23130が回転するときに、バッテリー23140を充電する電気を生成するように構成され、方法23300は:下降23204を含むUAVのための飛行経路を決定するステップと;エーロフォイル23120を通過する空気が回転可能な構造23110および発電機23130を回転させて電気を生成する速度で、飛行経路に沿って下降部23204においてUAVを飛行させるステップと;バッテリー23140内に電気を貯蔵するステップと、を含む。方法23300の機能は、UAV 23101に関連して上述した手段によって実行されてもよい。
追加的または代替的に、UAV 23101は、図234に示されるように、風の中で構造23410に固定されてもよい。構造23410は、固定構造であってもよく、ケーブルのような構造であってもよい。たとえば、UAV 23101は、風23400がUAV 23101を、たとえば凧のように浮遊した状態に維持できるように、固定翼またはオートジャイロの飛行制御面21322を有してもよい。風力23400はまた、回転可能な構造23110および発電機23130を介して電気を生成してもよい。別の例では、構造23410は、固定構造であってもよく、UAV 23101の重量を支持することができてもよく、UAV 23101は、所定の位置に固定されてもよく、回転可能な構造22120および発電機23130を通過する風23400が、UAV 23101を充電するための電気を生成してもよい。本開示の別の側面では、UAV 21301は、2つのケーブルを含みうる構造23410に取り付けられてもよく、UAV 21301はそれらのケーブルによって充電されうる。
構造23410に取り付けられている間に、UAV 21301および/またはUAV 23101は、その飛行コントロール21322を使用して、凧ではアクセスできない位置に向かって駆動することができる。
ひとたび充電されると、UAV 23101および/またはUAV 21301は、構造23410から分離してもよい。構造23410は、地面に落下しないように、別のUAV 21301および/またはUAV 23101に移行されてもよい。
図235の方法23500は、無人航空ビークル(UAV)を充電する方法である。UAVは、エーロフォイル23120を含む回転可能な構造23110と;回転可能な構造23110に結合された発電機23130と;発電機23130に結合されたバッテリー23140とを含み、回転可能な構造23110は、エーロフォイル23120上を空気が通過することにより、回転可能な構造23110および発電機23130が回転するときに、バッテリー23140を充電する電気を生成するように構成される。方法23500は:風23400の中でUAVを構造23410に固定するステップであって、エーロフォイル23120上を通過する空気が回転可能な構造23110および発電機23130を回転させて電気を生成する、ステップと;バッテリー23140内に電気を貯蔵するステップとを含む。方法23500の機能は、UAV 23101に関連して上述した手段によって実行されてもよい。
追加的または代替的に、図236に示されるように、UAV 23101は、構造23610によって、UAV 21301またはUAV 23101であってもよい別のUAV 23601に固定されてもよい。構造23610は、可撓性または剛性であってもよい。たとえば、構造23610は、鎖状構造またはケーブルであってもよい。構造23610は、棒またはバーであってもよい。次いで、UAV 23601は、空気が回転可能な構造23110および発電機23130を回し、電気を生成させるように、UAV 23101を搬送してもよく、たとえば引いたり押したりしてもよい。UAV 23101は、その飛行制御面21322により揚力を生成してもよく、あるいは、たとえば、UAV 23101が固定翼またはオートジャイロ回転子を有し、UAV 23601によって搬送されている場合、またはUAV 23101がUAV 23601によって支持されている場合、受動的に飛行してもよい。UAV 23601およびUAV 23101は、飛行編隊にあってもよく、上述のようなエネルギー消費要件を有していてもよい。
図236、図237の方法23700は、無人航空ビークル(UAV)を充電する方法である。UAVは、エーロフォイル23120を含む回転可能な構造23110と;回転可能な構造23110に結合された発電機23130と;発電機23130に結合されたバッテリー23140とを含み、該回転可能な構造23110は、エーロフォイル23120上を通過する空気により、回転可能な構造23110および発電機23130を回転させる際に、バッテリー23140を充電する電気を生成するように構成され、本方法23500は:UAV 23101をさらなるUAV 23601に固定するステップと;UAV 23101を前記さらなるUAV 23601を用いて輸送するステップであって、エーロフォイル23120上を通過する空気が回転可能な構造23110および発電機23130を回わして電気を生成するステップと;バッテリー23140内に電気を貯蔵するステップとを含む。UAV 23101は、構造23610を介して、さらなるUAV 23601に結合されてもよい。方法23700の機能は、UAV 23101に関連して上述した手段によって実行されてもよい。
〈ネットワーク障害後のサービス復旧の改善〉
標準化された端末装置の挙動が音声またはデータ・サービスの回復において長い遅延を引き起こす可能性のあるさまざまな可能なネットワーク・シナリオがある。一例として、3GPP LTE標準は、端末装置が回線交換(circuit-switched、CS)、パケット交換(packet-switched、PS)、または進化したパケット交換(evolved packet-switched、EPS)サービスを回復しようとするときに長い遅延を引き起こす可能性のあるある種の手続き挙動を義務化している。以下の説明ではLTEが例として使用されるが、ここに記載される諸側面は、同じまたは同様の端末装置挙動に関わる他の無線アクセス技術にも適用可能である。
長いサービス復旧時間を引き起こしうるあるLTEシナリオは、非アクセス層(Non-Access Stratum、NAS)信号伝達手順に関わる。たとえば、アイドル・モードの端末装置が新しい追跡領域(Tracking Area、TA)に移行するとき、3GPP規格は、端末装置がランダムアクセス手順を使用して前記ネットワークに一時的に取り付け〔アタッチ〕し、新しいTAの移動性管理エンティティ(Mobility Management Entity、MME)に追跡領域更新(Tracking Area Update、TAU)を送信することを指定する。しかしながら、シナリオによっては、TAUの完了を妨げるネットワーク障害(たとえば、無線アクセス障害/切断またはコア・ネットワーク障害)が生じることがある。これが発生した場合、3GPP標準は、端末装置上のNAS(たとえば、プロトコル・スタックの一部として動作するNASソフトウェア)がタイマー(たとえば、10秒の持続時間をもつタイマーT3411)を開始し、さらなるTAU試行を一時的に中断すべきことを義務付けている。端末装置は、タイマーが切れるまで待ってから再試行することが期待されるため、これは、TAUが完了できる前に長い遅延を引き起こす可能性がある。この同じ問題は、ロケーション領域更新(Location Area Update、LAU)、ルーティング領域更新(Routing Area Update、RAU)、取り付け手順、サービス要求手順などの他のNAS信号伝達手順についても発生する可能性がある。取り付けおよびサービス要求手順に伴う遅延は、特に問題となる可能性がある。というのは、端末装置のユーザーは、NAS信号伝達手順が完了するまで、データ転送のために端末装置を使用することができない可能性があるからである。
別の手順を実行する前にタイマーを使用することに関するこの3GPPで義務付けられている挙動は、偽セルが存在するシナリオにおいても、最適ではないことがありうる。これらの偽セルは、同期信号およびシステム情報をブロードキャストし、端末装置と他の無線アクセス信号を交換することによって、標準的なネットワーク・アクセス・ノードのように動作する認可されていない設備(たとえば、未承認のまたは悪意のあるエンティティによって設立されるもの)である。しかしながら、認可されていないので、偽セルは実際にはコア・ネットワークに接続されておらず、その意図が悪意ある可能性があるため、避けるべきである。
よって、端末装置が、コア・ネットワーク信号伝達手順(たとえば、NAS信号伝達手順)を実行するために、無線アクセス接続のために偽セルを使用しようと試みる場合、偽セルはネットワーク・アクセス・ノードとして完全には機能できないので、端末装置は、ネットワーク障害を検出することがある。偽セルが無線アクセスの失敗/切断を引き起こす(たとえば、ランダムアクセス試行に応答しない、または無線アクセス接続を解放する)場合、端末装置は3GPP標準によってタイマーを開始し、タイマーが満了するまで待ってからNAS信号伝達手順を再試行しうる。偽セルは依然としてNAS信号伝達手順を実行できないことがありうるので、その後の試行も失敗し、それがタイマーの再開始を促す。この手順は、端末装置が試行の閾値回数(たとえば、3GPPによって指定される最大試行回数)に達するまで継続することができ、その後、端末装置は、延長された持続時間のタイマー(たとえば、3GPPタイマーT3402)にわたってLTEを無効にすることが期待されうる。偽セルがコア・ネットワーク障害を引き起こす場合(たとえば、拒否メッセージを送信することによって)、端末装置は、偽セルがブロードキャストしているTAをブロックしてもよく(よって、端末装置がこのTAの他のネットワーク・アクセス・ノード上でNAs信号伝達手順を試みることを防ぐ)、あるいは延長された持続時間のタイマー(たとえば、3GPPタイマーT3402、T3302、またはT3212)を開始してもよい。
また、一時的な圏外(Out-of-Coverage、OOC)シナリオにより、LTEシステムが登録試行の閾値回数に達するときにも、これはLTE規格によって、延長された持続時間のタイマー(たとえば、3GPPタイマーT3402)の開始をトリガーし、サービス回復時間が長くなる可能性がある。しかしながら、いくつかのシナリオでは、LTEサービスは、延長された持続時間のタイマーが終了する前に利用可能になることがあり、したがって、端末装置は、LTEサービスを確立しようと試みる前に、かなりの時間を無駄にする可能性がある。たとえば、端末装置を携行しているユーザーがエレベーターに入ったり、トンネルを通ってドライブしたりするとき、LTEサービスの一時的な停止が生じて端末装置のLTEシステムが接続試行の閾値回数に到達することがありうる。ユーザーがその後すぐにエレベーターまたはトンネルを出た場合でも、3GPP規格に従い、LTEシステムは、LTEサービスを確立しようと試みる前に、タイマーの全持続時間(たとえば、T3402の場合は12分)を待つことがありうる。
これらのシナリオは、所与のコア・ネットワーク信号伝達手順を完了する前に、LTEシステムがタイマーが満了するのを待っている間に、ユーザーが音声またはデータ・サービスを使用しようと試みる場合に、特に問題となる可能性がある。よって、本開示により認識され、以下に記載されるように、さまざまな側面は、サービス回復時間を改善し、端末装置がより早期にコア・ネットワーク信号伝達手順を完了できるようにする特化された手順を提供することができる。
図238は、いくつかの側面による、端末装置23800の例示的な内部構成を示す。図238に示されるように、端末装置23800は、アンテナ・システム23802、RFトランシーバ23804、およびベースバンド・モデム23806を含んでいてもよい。アンテナ・システム23802およびRFトランシーバ23804は、図2の端末装置102のアンテナ・システム202およびRFトランシーバ204のように構成されてもよい。よって、受信方向では、アンテナ・システム23802は、無線電波信号を受信し、無線電波信号をアナログ無線信号に変換してもよい。次いで、RFトランシーバ23804は、アナログ無線信号に対して無線処理を実行してベースバンド・データ(たとえば、IQサンプル)を得てもよく、それをRFトランシーバ23804は、ベースバンド処理のためにベースバンド・モデム23806に提供してもよい。送信方向では、ベースバンド・モデム23806は、ベースバンド・データをRFトランシーバ23804に提供してもよく、RFトランシーバは、ベースバンド・データに対して無線処理を実行してアナログ無線信号を得ることができる。次いで、RFトランシーバ23804は、アナログ無線信号をアンテナ・システム23802に提供してもよく、アンテナ・システム23802は、アナログ無線信号を無線送信してもよい。
ベースバンド・モデム23806は、図2の端末装置102のベースバンド・モデム206について上述したのと同じまたは同様の機能を有するように構成されてもよい。よって、ベースバンド・モデム23806は、RFトランシーバ23804によって提供されるベースバンド・データに対して物理層およびプロトコル・スタック処理を実行して、アンテナ・システム23802によって最初に受信される無線電波信号に含まれるユーザー・データ(たとえば、トランスポート層またはアプリケーション層データ)を回復し、ユーザー・データに対してプロトコル・スタックおよび物理層処理を実行して、RFトランシーバ23804およびアンテナ・システム23802によって無線送信されるベースバンド・データ(たとえば、IQサンプル)を得てもよい。
図238に示されるように、ベースバンド・モデム23806は、無線アクセス・プロセッサ23808およびコア信号伝達コントローラ23812を含んでいてもよい。いくつかの側面では、無線アクセス・プロセッサ23808は、ベースバンド・モデム23806のアクセス層(Access Stratum、AS)処理および信号伝達、つまり、無線アクセス・ネットワークを通じた(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードへの)データの送受信に関わる処理および信号伝達を扱うように構成されてもよい。よって、いくつかの側面において、無線アクセス・プロセッサ23808は、AS機能を実行可能命令として定義するプログラム・コードをメモリから取り出して実行するように構成されてもよい。いくつかの側面では、無線アクセス・プロセッサ23808は、デジタル信号処理回路(たとえば、物理層処理タスクのためのハードウェア・アクセラレータ)を含んでいてもよい。
いくつかの側面において、コア信号伝達コントローラ23812は、非アクセス層(NAS)の処理およびベースバンド・モデム23806の信号伝達、つまり端末装置23800とさまざまなコア・ネットワーク・ノード(たとえば、LTEの移動性管理エンティティ(MME)、UMTSのモバイルスイッチングセンター(MSC)およびサービスGPRSサポートノード(SGSN)、および他の無線アクセス技術の任意の他の同様のコア・ネットワーク・ノード)の間で交換される制御信号伝達を扱うように構成されてもよい。よって、いくつかの側面では、コア信号伝達コントローラ23812は、NAS機能を実行可能命令として定義するプログラム・コードをメモリから取り出し、実行するように構成されてもよい。
上で紹介したように、サービス回復時間を改善できるいくつかのシナリオがありうる。図239は、いくつかの側面による、例示的な第1のシナリオを示す。図239に示されるように、端末装置23800は、ネットワーク・アクセス・ノード23902および23904のカバレッジ・エリアに位置していてもよい(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード23902および23904の無線接続レンジ内にあってもよい)。このシナリオでは、ネットワーク・アクセス・ノード23902および23904は、同じネットワーク追跡領域23900に属してもよい。例示的なLTEコンテキストにおいて、ネットワーク追跡領域23900は、ネットワーク事業者によって特定の追跡領域コード(Tracking Area Code、TAC)が割り当てられてもよい追跡領域(TA)であってもよい。
図240は、いくつかの側面による、第1のシナリオにおける端末装置23800の例示的な動作を示す、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート24000を示す。図240に示されるように、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24002において、最初に、ネットワーク・アクセス・ノード23902に在圏していてもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24004においてコア・ネットワーク信号伝達手順をトリガーすることができる。たとえば、無線アクセス・プロセッサ23808は、最初、無線アイドル・モード(たとえば、RRC Idle〔RRCアイドル〕)にあってもよく、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク追跡領域更新(たとえば、TAU、RAU、LAU)を実行する、ネットワーク取り付け手順を実行する、または音声またはデータ・セッションを確立するために、コア・ネットワーク信号伝達手順をトリガーしてもよい。したがって、例示的なコア・ネットワーク信号伝達手順は、TAU、RAU、LAU、取り付け手順、および/またはサービス要求を含むことができる。
したがって、コア・ネットワーク信号伝達手順は、コア信号伝達コントローラ23812と、移動性管理エンティティ(MME)、サービスGPRSサポートノード(SGSN)、またはモバイルスイッチングセンター(MSC)などのコア・ネットワーク・ノードとの間の信号交換を含んでいてもよい。この信号交換は、無線転送のために無線アクセス・ネットワークを使用してもよいため、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24006において、無線アクセス・プロセッサ23808に無線アクセス接続確立を要求してもよい(たとえば、RRC接続確立要求)。
したがって、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24008において、ネットワーク・アクセス・ノード23902との無線アクセス接続を確立しようと試みてもよい。たとえば、無線アクセス・プロセッサ23808は、コア信号伝達コントローラ23812がそれを用いてコア・ネットワーク信号伝達手順を実行できるところの無線アクセス接続を確立する試みの一部として、ネットワーク・アクセス・ノード23902とのランダムアクセス手順を試みてもよい。しかしながら、図240の場合、無線アクセス接続の確立が失敗する可能性がある。これは、たとえば、ランダムアクセス失敗のために起こりうる。よって、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24010において、コア信号伝達コントローラ23812に無線アクセス接続確立の失敗を報告してもよい。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24012において、無線アクセス接続の確立が失敗したことを検出することができる。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード23902を追加することによって(たとえば、失敗したネットワーク・アクセス・ノードの識別情報を含むリストに、ネットワーク・アクセス・ノード23902の識別情報を格納することによって)、失敗セル・リストを更新してもよい。コア信号伝達コントローラ23812はまた、失敗した接続試行の数を追跡する接続試行カウンタをインクリメントしてもよい(たとえば、接続試行カウンタを0から1にインクリメントしてもよい)。以下にさらに説明するように、コア信号伝達コントローラ23812は、接続試行カウンタを使用して、失敗した無線アクセス接続確立試行を追跡し、接続試行カウンタが接続試行の閾値回数に到達したときに、さらなる無線アクセス接続確立試行を止めてもよい。
コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24016においてタイマーを開始してもよく、タイマーは、最後の無線アクセス接続確立失敗からの時間を追跡してもよい。いくつかの側面において、タイマーは、標準によって義務付けられたタイマーであってもよい。、たとえば、LTEの場合、3GPP標準は、NAS信号伝達手順の一部として、ランダムアクセス接続確立失敗が発生したとき、NASタイマーT3411を開始することを義務付けている。3GPPで規定されているように、NASは、タイマーT3411が満了するまで(たとえば、10秒)、失敗したセル上のNAS信号伝達手順を一時的に中断する。
しかし、タイマーが満了するまで、すべてのコア・ネットワーク信号伝達手順を控える代わりに、端末装置23800は、コア・ネットワーク信号伝達手順に使用される可能性がありうる他のネットワーク・アクセス・ノードの検索を開始してもよい。図240に示されるように、無線アクセス・プロセッサ24014は、ステージ24014において、セル検索をトリガーし、検出可能な任意の他のネットワーク・アクセス・ノードの検索を開始してもよい。たとえば、無線アクセス・プロセッサ23808は、セル検索を実行するようにセル検索器23810に指示するように構成されてもよい。セル検索器23810は、ネットワーク・アクセス・ノードによって送信されるパイロット信号を検出するために信号を受信および処理するように構成されたプロセッサまたはデジタル・ハードウェア回路であってもよく、次いで、セル検索を実行するように構成されてもよい(たとえば、パイロット信号があればそれを検出するために、RFトランシーバ23804によって提供されるベースバンド・データを受信および処理し、パイロット信号を送信した対応するネットワーク・アクセス・ノードを識別することによって)セル検索を実行するように構成されてもよい。
次いで、セル検索器23810は、ネットワーク・アクセス・ノードを検出し、ネットワーク・アクセス・ノードを無線アクセス・プロセッサ23808に報告してもよい。次いで、無線アクセス・プロセッサ23808は、ネットワーク・アクセス・ノードを評価して、それらがセル選択基準(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノードが選択されることができるかどうかを定義する電波測定に関する一組の閾値)を満たすかどうかを判定してもよい。図240の例において、無線アクセス・プロセッサ23808は、ネットワーク・アクセス・ノード23904を含む、一つまたは複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードを検出してもよい。前述のように、ネットワーク・アクセス・ノード23904は、ネットワーク追跡領域23900の一部であってもよい。次いで、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24018において、ネットワーク・アクセス・ノード23904を、検出されたネットワーク・アクセス・ノードとして、コア信号伝達コントローラ23812に報告してもよい。
ネットワーク・アクセス・ノード23904が検出されたことの指標を受信した後、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24020において、接続試行カウンタに基づいて、かつ失敗セル・リストに基づいて、ネットワーク・アクセス・ノード23904を評価してもよい。たとえば、コア信号伝達コントローラ23812は、失敗セル・リストをチェックして、ネットワーク・アクセス・ノード23904が失敗セル・リストにあるかどうかを判定してもよい(たとえば、現在のコア・ネットワーク信号伝達手順のための無線アクセス接続確立手順が、ネットワーク・アクセス・ノード23904とはすでに失敗したことがある場合)。ネットワーク・アクセス・ノード23902が失敗セル・リスト内の唯一のネットワーク・アクセス・ノードであるため、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード23904は失敗セル・リスト内にないと判定してもよい。また、コア信号伝達コントローラ23812は、接続試行カウンタが、接続試行の閾値回数に達したかどうかを検査してもよい。この接続試行の閾値回数は、たとえば、3、4、または5でありうる。これは、最初の接続試行であるため(ステージ24008における最初の無線アクセス接続確立の失敗のため)、コア信号伝達コントローラ23812は、接続試行カウンタが接続試行の閾値回数に達していない(たとえば、たった1であってもよい)と判定してもよい。
よって、ネットワーク・アクセス・ノード23904が失敗セル・リスト内になく、接続試行カウンタが接続試行の閾値回数に達していないため、コア信号伝達コントローラ23812は、無線アクセス・プロセッサ23808に対して、ネットワーク・アクセス・ノード23904を通じて別の無線アクセス接続確立を試みるよう要求してもよい。タイマーは、ネットワーク・アクセス・ノード23902についての無線アクセス接続確立試行を中断する(だが他のネットワーク・アクセス・ノードについては中断しない)可能性があるため、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24024において、ネットワーク・アクセス・ノード23904との別の無線アクセス接続確立を試みることができてもよい。図240の例示的なシナリオにおいて、この無線アクセス接続の確立は、成功しうる。よって、ネットワーク・アクセス・ノード23904は、ステージ24026において、無線アクセス接続セットアップをもって応答してもよく、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24028において、無線アクセス接続セットアップ完了を返送してもよい。
次いで、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24030において、コア信号伝達コントローラ23812に、無線アクセス接続の確立が成功したことを通知してもよい。端末装置23800は、今や、アクティブな無線アクセス接続を有しうるので、コア信号伝達コントローラ23812は、コア・ネットワーク信号伝達手順を実行することができうる。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24032において、失敗セル・リストをリセットし(たとえば、このコア・ネットワーク信号伝達手順の間に失敗した失敗セル・リストから任意のネットワーク・アクセス・ノードをクリアする)、ステージ24034において、コア・ネットワークとのコア・ネットワーク信号伝達手順を、ネットワーク・アクセス・ノード23904を通じて(たとえば、コア・ネットワークとインターフェースするための無線アクセス接続のために、ネットワーク・アクセス・ノード23904を使用して)実行してもよい。たとえば、コア・ネットワーク信号伝達手順がTAUである場合、コア信号伝達コントローラ23812は、新しいTA(たとえば、ネットワーク追跡領域23900を同定する)を示すNAS信号を、コア・ネットワークのMMEと交換してもよい。コア・ネットワーク信号伝達手順が取り付け手順またはサービス要求である場合、コア信号伝達コントローラ23812は、取り付けを完了するためまたはサービス要求を完了するために、NAS信号をMMEと交換してもよい。任意の無線アクセス技術について、さまざまな他のコア・ネットワーク信号伝達手順が同様に適用可能である。
コア・ネットワーク信号伝達手順が、第1のネットワーク・アクセス・ノードとの無線アクセス障害/切断のために失敗した場合、したがって、端末装置23800は、無線アクセス・プロセッサ23808でそのASを実行し続け、利用可能なネットワーク・アクセス・ノードを探し続けてもよい。したがって、無線アクセス・プロセッサ23808が利用可能な第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出する場合、端末装置23800は、第2のネットワーク・アクセス・ノードを使用して、無線アクセス接続を確立しようと試みてもよい。よって、タイマーが満了するのを待つ代わりに、端末装置23800は、第2のネットワーク・アクセス・ノードを使用して、無線接続を確立し、その後、コア・ネットワーク信号伝達手順を実行することが可能でありうる。いくつかの場合において、これは、端末装置23800が、コア・ネットワーク信号伝達手順をより早い時期に実行することを可能にしうる。これは、端末装置23800が、コア・ネットワーク信号伝達手順を完了し、音声またはデータ・セッションをより早く開始することができうるので、ユーザーが音声またはデータ・セッションのために端末装置23800を使用しようとするときに、ユーザーにとって特に注目に値する可能性がある。
図241Aおよび241Bは、いくつかの側面による、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート24100を示し、これは、第1のシナリオ(無線アクセス障害/切断によるコア・ネットワーク信号伝達手順の失敗)における端末装置23800の機能をさらに記述する。図240に関連して先に示されたように、コア信号コントローラ23812は、失敗セル・リスト(現在のコア・ネットワーク信号伝達手順について以前に失敗したネットワーク・アクセス・ノードについての識別情報を含む)および接続試行カウンタ(現在のコア・ネットワーク信号伝達手順についての無線アクセス接続確立試行の数をカウントする)を維持するように構成されてもよい。図241Aおよび241Bは、さらに、コア信号伝達コントローラ23812による、この失敗セル・リストおよび接続試行カウンタの使用を例示する。
図241Aに示されるように、コア信号伝達コントローラ23812および無線アクセス・プロセッサ23808は、それぞれ、ステージ24002~24024と同じ仕方でステージ24102~24124を実行してもよい。よって、コア信号伝達コントローラ23812が、ステージ24120においてネットワーク・アクセス・ノード23902を評価し、ネットワーク・アクセス・ノード23902が失敗セル・リストにないこと、および接続試行カウンタが接続試行の閾値回数未満であることを判断した後、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24124において、ネットワーク・アクセス・ノード23904との無線アクセス接続確立を試みてもよい。しかしながら、ステージ24024とは対照的に、ステージ24124において無線アクセス接続確立の試みが失敗する可能性がある。したがって、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24126において無線アクセス接続確立の失敗をコア信号伝達コントローラ23812に通知してもよい。ステージ24128において無線アクセス接続確立の失敗を検出した後、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24130において、失敗セル・リストを更新し(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード23904についての識別情報を失敗セル・リストに追加する;それが、現在のコア・ネットワーク信号伝達手順の間に、無線アクセス接続確立の試みがネットワーク・アクセス・ノード23904について失敗したことを指定する)、接続試行カウンタ(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード23902および23904についての無線アクセス接続確立試行の失敗のために、1から2にインクリメントする)を更新してもよい。コア信号伝達コントローラ23812はまた、タイマーを開始してもよい(たとえば、ステージ24116で開始されたタイマー、たとえば、T3402を再始動させてもよい)。
無線アクセス・プロセッサ23808は、セル検索器23810を用いて利用可能なネットワーク・アクセス・ノードの検索を継続してもよく、よって、ネットワーク・アクセス・ノード23906(図239には明示的に示されていない)を検出してもよい。無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24132において、ネットワーク・アクセス・ノード23906をコア信号伝達コントローラ23812に報告してもよい。
次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24134において、接続試行カウンタおよび失敗セル・リストを用いて、ネットワーク・アクセス・ノード23906を評価してもよい。たとえば、コア信号伝達コントローラ23812は、接続試行カウンタ(たとえば、その現在値)を、接続試行の閾値回数と比較し、接続試行カウンタが、接続試行の閾値回数未満であると判断してもよい。コア信号伝達コントローラ23812はまた、失敗セル・リストをチェックして、ネットワーク・アクセス・ノード23906が失敗セル・リスト内に含まれるかどうかを判断してもよく、その後、ネットワーク・アクセス・ノード23906が失敗セル・リスト内に含まれないことを判断してもよい。
図241B(メッセージ・シーケンス・チャート24100の残りを示す)に続くと、コア信号伝達コントローラ23812は、次いで、無線アクセス・プロセッサ23808に、ネットワーク・アクセス・ノード23906との無線アクセス接続確立を要求してもよい。次いで、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24136において、無線アクセス接続の確立を試みてもよい。しかしながら、図241Bに示されるように、ネットワーク・アクセス・ノード23906との無線アクセス接続の確立も失敗することがある。無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24138において、コア信号伝達コントローラ23812に無線アクセス接続確立の失敗を報告してもよい。
したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24140において、無線アクセス接続確立の失敗を検出し、その後、ステージ24142において、失敗セル・リストを更新し(たとえば、失敗セル・リストにネットワーク・アクセス・ノード23906を追加)、接続試行カウンタを更新(たとえば、2から3にインクリメント)してもよい。コア信号伝達コントローラ23812はまた、ステージ24142においてタイマーを再始動させてもよい。
メッセージ・シーケンス・チャート24100の例では、接続試行の閾値回数は3であってもよい。よって、ネットワーク・アクセス・ノード23906についての無線アクセス接続確立試行の失敗後、接続試行カウンタは、接続試行の閾値回数に達する可能性がある。したがって、無線アクセス・プロセッサ23808が、ステージ24144においてコア信号伝達コントローラ23812に別の検出されたネットワーク・アクセスを報告するとき、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24146において、検出されたネットワーク・アクセス・ノードを評価する際に、接続試行カウンタが接続試行の閾値回数に到達したと判断してもよい。無線アクセス・プロセッサ23808に無線アクセス接続確立を要求する代わりに、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24148において、別の無線アクセス接続確立を試みる前に、タイマーが満了するのを待ってもよい。たとえば、無線アクセス接続確立がすでに閾値回数に失敗しているため、これは、端末装置23800が低信号カバレッジ・エリアにあることを意味しうる。これは、その後の無線アクセス接続確立試行も失敗するであろうことを示すことができ、別の無線アクセス接続確立を試みる前に、タイマーが満了(たとえば10秒)するまで待ち、バッテリー電力を節約することが好ましいことがありうる。
メッセージ・シーケンス・チャート24100のプロセスの変形例において、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24132においてネットワーク・アクセス・ノード23902を再検出し、ステージ24132においてネットワーク・アクセス・ノード23902をコア信号伝達コントローラ23812に報告してもよい。よって、コア信号伝達コントローラ23812が、ステージ24134においてネットワーク・アクセス・ノード23902を失敗セル・リストと比較するとき、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード23902が、現在のコア・ネットワーク信号伝達手順のための失敗した無線アクセス接続確立試行にすでに関わったことがあると判断してもよい。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード23902についての無線アクセス接続の確立を無線アクセス・プロセッサ23808に要求しないことを決定してもよく、代わりに、無線アクセス・プロセッサ23808が別のセルを検出するか、またはタイマーが満了するまで待機してもよい。コア信号伝達コントローラ23812は、この場合、(無線アクセス接続確立の試みが実際には行なわれなかったため)接続試行カウンタをインクリメントしなくてもよい。
いくつかの側面において、コア信号伝達コントローラ23812は、失敗セル・リストを使用するが、接続試行カウンタを使用しないように構成されてもよい(たとえば、無線アクセス・プロセッサ23808によって検出されたネットワーク・アクセス・ノード上で、無制限の回数にわたり、無線アクセス接続の確立を試み続けてもよい)。他の側面では、コア信号伝達コントローラ23812は、接続試行カウンタを使用するが、失敗セル・リストは使用しないように構成されてもよい(たとえば、無線アクセス接続確立試行を試行の閾値数に制限してもよいが、同じネットワーク・アクセス・ノード上で繰り返される無線アクセス接続確立試行を許容してもよい)。
要約すると、無線アクセス障害または切断(たとえば、ランダムアクセス障害またはRRC接続解除)によるコア・ネットワーク信号伝達手順の失敗がある第1のシナリオに直面したとき、端末装置23800は、他の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードを探し、タイマーが満了する前に、これらのネットワーク・アクセス・ノード上で無線アクセス接続の確立を試みるように構成されてもよい。端末装置23800がコア・ネットワーク信号伝達手順をより早期に完了することができうるため、これにより、サービス回復時間が改善される可能性がある。
先に紹介したように、コア・ネットワークの障害によりコア・ネットワークの信号伝達手順が失敗するシナリオもありうる。図242は、いくつかの側面による例示的な第2のシナリオを示す。したがって、第1のシナリオとは異なり、この第2のシナリオ(コア・ネットワーク障害に起因するコア・ネットワーク信号伝達手順の失敗)は、コア・ネットワークにおける障害に関わる可能性がある。図242を参照すると、端末装置23800は、ネットワーク・アクセス・ノード24204および24206のカバレッジ・エリアに位置されてもよい。ネットワーク・アクセス・ノード24204および24206は、異なるネットワーク追跡領域に位置してもよい。ここで、ネットワーク・アクセス・ノード24204がネットワーク追跡領域24200の一部であり、ネットワーク・アクセス・ノード24206がネットワーク追跡領域24202の一部である。
3GPP LTE規格を例として使用すると、LTE端末装置は、ある種のコア・ネットワーク信号伝達手順についてNAS信号伝達拒否を受信することがある。たとえば、端末装置は、第1のLTEセルを使用してTAUをMMEに送信することができる(または、代替的に、UMTSについては、端末装置は、第1のUMTSセルを使用して、RAUをSGSNに、または、LAUをMSCに送信することができる)。その後、端末装置は、原因#17(ネットワーク障害)などの一時的な拒否原因によるTAU Reject〔TAU拒否〕を受け取ることがある。この一時的なコア・ネットワーク障害は、たとえば、端末装置の既存のサブスクリプション・サービス(たとえば、優先度のより低いユーザーが拒否される)、ネットワークの輻輳、またはネットワークのメンテナンスに起因する可能性がある。以下にさらに説明するように、一時的なコア・ネットワーク障害は、偽セルに起因する可能性もある。3GPP規格によれば、一時的なコア・ネットワーク障害を検出する(たとえば、コア・ネットワーク信号伝達手順に応答してコア・ネットワークから一時的な原因を指定する拒否を受信することによって)端末装置は、タイマー(たとえば、タイマーT3411)を開始し、影響を受けるネットワーク追跡領域内のコア・ネットワーク信号伝達手順のさらなる試みをタイマーが終了するまで中断するように指令される。たとえば、LTEにおける各ネットワーク追跡領域は特定のMMEによってサービスされるので、3GPP規格に従う端末装置は、タイマーが満了するまで、一時的なコア・ネットワーク障害を経験しているMMEとのコア・ネットワーク信号伝達手順の試みを中断するべきである。第1のLTEセルが良好な信号強度(たとえば、在圏基準を満たす)を有し続ける限り、端末装置は、第1のLTEセル上で在圏する間、待機し、次いで、第1のLTEセルを通じてMMEとのコア・ネットワーク信号伝達手順を再試行する。
図243は、いくつかの側面による例示的なメッセージ・シーケンス・チャート24300を示し、これは、第2のシナリオについての端末装置23800の機能を示す。図243に示されるように、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24302において、最初、ネットワーク・アクセス・ノード23902上に在圏していてもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24304においてコア・ネットワーク信号伝達手順をトリガーしてもよく、ステージ24306においてコア・ネットワーク信号伝達手順を試みることができる。図243には明示的に示されないが、ステージ24306は、図241Aのステージ24106~24108の無線アクセス接続確立試行手順を含むことができる。無線アクセス障害があったメッセージ・シーケンス・チャート24000および24100とは異なり、ステージ24306における無線アクセス接続確立は成功しうる(たとえば、無線アクセス・プロセッサ23808は、ネットワーク・アクセス・ノード23902との無線接続されたモードに成功裏に入りうる)。
しかしながら、ステージ24306におけるコア信号伝達手順は、コア・ネットワーク障害のために失敗することがある。たとえば、コア信号伝達コントローラ23812がコア・ネットワーク・ノードに(たとえば、MMEに)コア・ネットワーク信号伝達を送信した後、コア・ネットワーク・ノードは、一時的なコア・ネットワーク障害を指定するコア・ネットワーク信号(たとえば、原因#17によるTAU拒否)を送り返すことによって応答してもよい。いくつかの無線アクセス技術では、このコア・ネットワーク障害がコア・ネットワーク・ノードがサービスするエリア全体(たとえば、ネットワーク追跡領域全体、またはコア・ネットワーク・ノードによってサービスされるネットワーク・アクセス・ノードの集合)に影響を与えうる。たとえば、MMEが与えられたTA内のすべてのLTEセルにサービスを提供する例示的なLTEの場合、一時的なコア・ネットワーク障害は、TA内のいずれかのLTEセルを通じたコア・ネットワーク信号伝達手順が失敗することを意味しうる。
よって、端末装置23800は、ネットワーク追跡領域24200内のネットワーク・アクセス・ノードでコア・ネットワーク信号伝達をすぐに完了できない可能性がある(また、標準により、ネットワーク追跡領域24200内のコア・ネットワーク信号伝達手順を再試行する前に、タイマーが満了するのを待たなければならない可能性がある)が、端末装置23800は、別のネットワーク追跡領域内のネットワーク・アクセス・ノードでコア・ネットワーク信号伝達手順を試み、完了することができる可能性がある。したがって、これにより、端末装置23800は、コア・ネットワーク信号伝達手順をより早期に完了することができ、ユーザーが音声またはデータ・サービスにより早期にアクセスすることができる可能性がある。
図243に示されるように、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24308において失敗ネットワーク追跡領域リストにネットワーク追跡領域24200を追加してもよい。よって、失敗ネットワーク追跡領域リストは、現在のコア・ネットワーク信号伝達手順についての失敗した試行に関わったネットワーク追跡領域(たとえば、TA)を同定しうる。また、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24308において、最後の一時的なコア・ネットワーク障害からの時間を追跡するタイマー(たとえば、3GPPタイマーT3411)を開始してもよい。標準に依存して、このタイマーは、端末装置23800がネットワーク追跡領域においてコア・ネットワーク信号伝達手順を再試行する前に待機することが期待される時間の量を定義してもよい。
図243に示されるように、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24310においてセル検索器23808によるセル検索をトリガーしてもよい。したがって、セル検索器23808は、検出されたネットワーク・アクセス・ノードを無線アクセス・プロセッサ23808に報告し返してもよく、該無線アクセス・プロセッサは、検出されたネットワーク・アクセス・ノードを選択基準(たとえば、閾値の集合)に照らして評価し、検出されたネットワーク・アクセス・ノードのいずれかが無線アクセス接続のために有望であるかどうか判定してもよい。図243の例において、セル検索器23808は、ネットワーク・アクセス・ノード23904を検出して報告し、無線アクセス・プロセッサ23808は、それが選択基準を満たすことを決定しうる。したがって、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24312において、コア信号伝達コントローラ23812にネットワーク・アクセス・ノード23904を報告してもよい。無線アクセス・プロセッサ23808はまた、ネットワーク・アクセス・ノード23904のネットワーク追跡領域を決定してもよい。これはたとえば、ネットワーク・アクセス・ノード23904によってブロードキャストされる処理システム情報を(RFトランシーバ23804を介して)受信し、処理して、システム情報において指定されるネットワーク追跡領域を識別することによる。
次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、失敗ネットワーク追跡領域リストを用いて、ネットワーク・アクセス・ノード23904を評価してもよい。前述のように、コア・ネットワークの一時的な障害は、影響を受けるネットワーク追跡領域内のどのネットワーク・アクセス・ノードで試みられても、コア・ネットワーク信号伝達手順が失敗することを意味しうる。よって、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード23904のネットワーク追跡領域が、失敗ネットワーク追跡リスト内にあるかどうかを判定するために、失敗ネットワーク追跡領域リストをチェックしてもよい。たとえば、コア・ネットワーク信号伝達手順が同じ追跡領域内のネットワーク・アクセス・ノードを使用している間にも失敗したことがある場合、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード23904のネットワーク追跡領域が、失敗ネットワーク追跡領域リストにリストされていると判断してもよい。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード23904を通じてコア・ネットワーク信号伝達手順を試みないことを決定してもよい。
図242の例では、ネットワーク・アクセス・ノード23904は、そのコア・ネットワーク信号伝達手順のコア・ネットワーク障害に関わっていなかった可能性がある追跡領域24202内にあってもよい。よって、追跡領域24202はネットワーク追跡領域リストにないため、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24314において、コア・ネットワーク信号伝達手順がネットワーク・アクセス・ノード23904を通じて試みられることができると判断してもよい。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24316においてコア・ネットワーク信号伝達手順を試みてもよい(たとえば、コア・ネットワーク信号伝達手順の一部として、無線アクセス・プロセッサ23808を介してネットワーク・アクセス・ノード23904との無線アクセス接続を確立し、該無線アクセス接続を使用して、コア・ネットワーク・ノードに信号を送信することによる)。これは、タイマー(ステージ24308で開始)が終了する前に生起しうる。たとえば、タイマーの持続時間は、コア・ネットワーク障害に関わるネットワーク追跡領域についてさらなるコア信号伝達手順の試みが中断される時間を指定するだけでありうるので、コア信号伝達コントローラ23812は、他のネットワーク追跡領域内のネットワーク・アクセス・ノードを通じてコア信号伝達手順を試みることができうる。
図243に示されるように、ステージ24316においてコア・ネットワーク信号伝達手順は成功しうる。コア信号伝達コントローラ23812は、タイマーが満了する前にコア・ネットワーク信号伝達手順を実行した可能性があるため、端末装置23800は、コア・ネットワーク信号伝達手順をより早期に完了することができる可能性がある。ステージ24316でコア・ネットワーク信号伝達手順を完了した後、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24318において、失敗ネットワーク追跡領域リストをリセットしてもよい(たとえば、すべてのエントリーをクリアする)。
いくつかの側面において、コア信号伝達コントローラ23812は、第2のシナリオで動作する場合、手順試行カウンタをも使用してもよい。この手順試行カウンタは、メッセージ・シーケンス・チャート24000および24100について上述した接続試行カウンタと同様の仕方で機能してもよい。よって、コア信号伝達コントローラ23812は、コア・ネットワーク信号伝達手順が失敗するたびに(たとえば、失敗ネットワーク追跡領域リストにない新しいネットワーク追跡領域からのネットワーク・アクセス・ノード上で)、手順試行カウンタをインクリメントしてもよい。無線アクセス・プロセッサ23808が、検出されたネットワーク・アクセス・ノードを(たとえば、ステージ24312におけるように)報告する場合、コア信号伝達コントローラ23812は、手順試行カウンタが接続試行の閾値回数未満であるかどうかを判定するように構成されてもよい。そうである場合(および検出されたネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域が失敗ネットワーク追跡領域リストにない場合)、コア信号伝達コントローラ23812は、検出されたネットワーク・アクセス・ノード上でコア・ネットワーク信号伝達手順を試みてもよい。そうでない場合、コア信号伝達コントローラ23812は、コア・ネットワーク信号伝達手順を試みなくてもよく、タイマーが満了するまで待ってから、コア・ネットワーク信号伝達手順を再試行してもよい。
いくつかの側面において、上述の端末装置23800の機能は、偽セルが配備される場合にも有利でありうる。先に紹介したように、これらの偽セルは、潜在的に悪意のあるエンティティによって(たとえば、傍受するまたはユーザー情報を盗むために)配備される認可されていない設備である可能性がある。これらの偽セルは、実際のセルとほとんど区別できないセル無線活動を実行することができうる。たとえば、偽セルは、有効な同期信号をブロードキャストし、他の無線アクセス信号を端末装置と交換することができうる。しかしながら、それらは認可されていないので、偽セルは事業者のコア・ネットワークとインターフェースをもたない可能性があり、よって、端末装置は偽セルを用いてコア・ネットワークを介してユーザー・データを送受信することができない可能性がある。潜在的に区別できない無線アクセス挙動のために、端末装置は、自分が偽セルに接続されているのかどうかを検出できない可能性がある。これは、端末装置が偽セルに捉えられる可能性があるため、問題となりうる。
図244は、いくつかの側面による、偽セルに関わる例を示す。図244の例において、端末装置23800は、初期には、偽セル24402上に在圏していることがありうる。端末装置23800はまた、ネットワーク・アクセス・ノード24404のカバレッジ・エリア内にあってもよい。ネットワーク・アクセス・ノード24404は、ネットワーク追跡領域24400の一部であってもよい。偽セル24402は、実際にはネットワークの一部ではないが、偽セル24402は、それがネットワーク追跡領域24400の一部であることを示す偽装システム情報をブロードキャストしてもよい。
第1のシナリオについて上述したメッセージ・シーケンス・チャート24000および24100の機能を使用することによって、端末装置23800は、偽セル24402の負の影響を低減することができる。たとえば、コア信号伝達コントローラ23812は、コア・ネットワーク信号伝達手順をトリガーしてもよい(たとえば、メッセージ・シーケンス・チャート24000および24100のステージ24004および24104におけるように)。端末装置23800は、初期には、偽セル24402上に在圏するため、無線アクセス・プロセッサ23808は、次いで、偽セル24402による無線アクセス接続の確立を試みてもよい。
偽セル24402は、実際にはネットワークの一部ではないため、端末装置23800は、偽セル24402を通じてコア・ネットワーク信号伝達手順を完了することができない。構成された機能に依存して、偽セル24402は、端末装置23800による無線アクセス接続確立試行を、さまざまな異なる仕方で扱うように構成されてもよい。第1の事例では、偽セル24402は、無線アクセス・プロセッサ23808が無線アクセス接続確立を試みる場合、無線アクセス障害を引き起こしうる。たとえば、偽セル24402は、ランダムアクセス試行(たとえば、無線アクセス・プロセッサ23808によって送信されるRACHプリアンブル)に応答しないことがあり、あるいは無線アクセス・プロセッサ23808が無線アクセス接続(たとえば、RRC接続)を確立することを一時的に許容するが、確立後すぐに無線アクセス接続を解放(たとえば、終了)することがありうる。偽セル24402によるこの挙動は、無線アクセス障害を引き起こす。
よって、端末装置23800は、偽セル24402によって引き起こされる問題を解決するために、第1のシナリオ(無線アクセス障害に起因するコア・ネットワーク信号伝達手順の失敗)の機能を使用してもよい。特に、コア信号伝達コントローラ23812は、無線アクセス接続確立の失敗を検出し、次いで、第1のシナリオのための機能を開始してもよい。無線アクセス・プロセッサ23808は、ネットワーク・アクセス・ノードを検出するために、セル検索をトリガーしてもよい。図244を参照すると、端末装置23800は、ネットワーク・アクセス・ノード24404のカバレッジ・エリア内にあってもよい。したがって、無線アクセス・プロセッサ23808は、セル検索器23810を用いてネットワーク・アクセス・ノード24404を検出し、ネットワーク・アクセス・ノード24404をコア信号伝達コントローラ23812に報告してもよい。メッセージ・シーケンス・チャート24000および24100の手順に従い、コア信号伝達コントローラ23812は、失敗セル・リストおよび接続試行カウンタを用いてネットワーク・アクセス・ノード24404を評価し、ネットワーク・アクセス・ノード24404との無線アクセス接続確立試行がなされるべきかどうかを判断することができる。ネットワーク・アクセス・ノード24404が有効なセルであるため、無線アクセス接続確立試行は成功する可能性がある(あるいはまた、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24128から始まるメッセージ・シーケンス・チャート24100のプロセスを継続してもよい)。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード24404を介してコア・ネットワーク信号伝達手順を完了することができうる。
よって、コア信号伝達コントローラ23812は、別のネットワーク・アクセス・ノードを識別することができるため、コア信号伝達コントローラ23812は、偽セル24402をオフにして、ネットワーク・アクセス・ノード24404を用いて進んでもよい。前述のように、コア信号伝達コントローラ23812は、偽セル24402が偽であるか、または有効であるかを認識しなくてもよい。したがって、端末装置23800は、初期ネットワーク・アクセス・ノードが偽のものであるか有効であるかに関わりなく、第1のシナリオのためのこの機能を使用することができうる。
したがって、図244のシナリオにおける偽セル挙動の第1の事例は、端末装置23800がコア・ネットワーク信号伝達手順を試みる場合、無線アクセス障害を引き起こしうる。偽セル挙動の第2の事例では、偽セル24402は、永続的または一時的な拒否原因による拒否メッセージを送信してもよい。たとえば、偽セル24402は、無線アクセス接続確立を許容しうるが、コア信号伝達コントローラ23812がコア・ネットワーク信号伝達手順を試みるとき、拒否メッセージで応答しうる。LTEを例として使うと、コア信号伝達コントローラ23812がNAS信号を送信した後、偽セル24402は、登録/サービス拒否メッセージをもって応答してもよい。それは永続的な原因、たとえば、#3「不正なUE」、#6「不正なME」、#7「EPSサービスが許可されない」、#8「EPSサービスおよび非EPSサービスが許可されない」、または「認証拒否」(これはたとえば、端末装置にパケット・サービスのためのSIMを無効にさせ、たとえば、30~60分のうちからランダムに選ばれた継続時間についてタイマーT3247を開始させることができる)をもつ。3GPP標準により、コア信号伝達コントローラ23812は、偽セル24402のネットワーク追跡領域を禁止し、他のネットワーク追跡領域の検索をトリガーする(たとえば、まずは在圏しているPLMN内で、その後、該当するなら他のPLMNで)ことが期待される。しかしながら、前述のように、偽セル24402は、偽セル24402がネットワーク追跡領域24400の一部であることを示す偽装したシステム情報をブロードキャストすることができることがある。よって、LTE標準に従う場合、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク追跡領域24400内のすべてのネットワーク・アクセス・ノードを遮断してもよく、したがって、ネットワーク・アクセス・ノード24404上のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みない可能性がある(たとえそれが有効なセルであっても)。
LTEを使用する偽セル挙動の第2の場合の別の例では、偽セル24402は、一時的な原因、たとえば、原因#95、#96、#97、#99、または#111(たとえば、完全性保護なし)による登録/サービス拒否メッセージで応答することがある。LTE標準によれば、端末装置23800は、カウンタを最大試行回数に設定し、延長された継続時間タイマー(たとえば、T3402、T3302、またはT3312)を開始することが期待されることがあり、これにより、延長された継続時間にわたるサービス不在につながる可能性がある。たとえば、T3402およびT3302はデフォルトで12分に設定されうるが、T3212はネットワークによって指定されることができる(したがって、偽セル24402によって数時間の継続時間に設定されることができる)。
場合によっては、偽セルは、ブロードキャストされたセル識別情報を変更することを可能にする高度な機能を有することもある(たとえば、端末装置によって使用されるセル検索手順と同期している可能性さえある)。たとえば、偽セル24402は、そのセルの識別情報を変更することができることがあり、したがって、異なる時間に異なるセルとして端末装置に見えることができることがある。他の場合には、それぞれが異なるセル識別情報を使用する複数の偽セルが存在することがある。これらのタイプの偽セル活動は、特に、コア・ネットワーク障害に関わる偽セル活動挙動の第2の事例と組み合わされるとき、端末装置に問題を引き起こす可能性がある。
よって、いくつかの側面において、端末装置23800は、特化した偽セル緩和手順を使用することによって、悪影響を緩和することができてもよい。図245は、いくつかの側面による、この特化した偽セル緩和手順を図示する例示的なメッセージ・シーケンス・チャート24500を示す。図245に示されるように、無線アクセス・プロセッサ23808は、初期に、偽セル24402上に在圏していてもよい(無線アクセス・プロセッサ23808は、該偽セルを有効なセルから区別することができない可能性がある)。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24504においてコア・ネットワーク信号伝達手順をトリガーしてもよい。無線アクセス・プロセッサ23808が偽セル24402上に在圏しているので、無線アクセス・プロセッサ23808は、偽セル24402との無線アクセス接続を確立しうる。しかしながら、コア信号伝達コントローラ23812が、偽セル24402を通じてコア・ネットワーク信号伝達手順のためにコア・ネットワーク信号伝達を送信しようと試みるとき、偽セル24402は、完全性保護を伴わない一時的な原因を指定する拒否メッセージで応答することによって、ステージ24506においてコア・ネットワーク障害を引き起こしうる。たとえば、LTEの場合、偽セル24402は、一時的な原因、たとえば、原因#95、#96、#97、#99、または#111(たとえば、完全性保護なし)を伴う登録/サービス拒否メッセージで応答してもよい。
次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24508において、偽セル24402を潜在的偽セル・リストに追加し、コア・ネットワーク信号伝達手順のための手順試行回数を追跡する手順試行カウンタを(たとえば、0から1に)インクリメントしてもよい。コア信号伝達コントローラ24508はまた、ステージ24508において、一時的な原因によるコア・ネットワーク障害以来の時間量を追跡するタイマーを開始してもよい。タイマーは、コア・ネットワーク障害に続いてコア・ネットワーク信号伝達手順を再試行する前に、端末装置が待機しなければならない時間の長さとして、標準(たとえば、3GPPタイマーT3411)によって義務付けられることができる。
次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24510において、無線アクセス・プロセッサ23808に対して、すべてのセルについてセル検索を実行するよう要求してもよい。より具体的には、いくつかの側面において、コア信号伝達コントローラ23812は、無線アクセス・プロセッサ23808に対して、潜在的偽セル・リスト上のノード以外のすべてのネットワーク・アクセス・ノード(選択基準を満たし、在圏しているネットワーク、たとえば在圏しているものPLMN上にあるもの)を検出し、検出されたネットワーク・アクセス・ノードのうちの一つをランダムに選択して、コア信号伝達コントローラ23812に報告するよう要求してもよい。コア信号伝達コントローラ23812は、また、好適なネットワーク・アクセス・ノードが検出されない(たとえば、選択基準を満たし、在圏しているネットワーク上にあるノードがない)場合、現在在圏しているセル、たとえば、偽セル24402を報告することを、無線アクセス・プロセッサ23808に要求してもよい。
次いで、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24512において、セル検索器23810におけるセル検索をトリガーすることができる。セル検索器23810は、検索中に識別されたネットワーク・アクセス・ノードを報告し返してもよく、無線アクセス・プロセッサ23808は、ネットワーク・アクセス・ノードのいずれかが選択基準を満たし、在圏しているネットワーク上にあり、潜在的偽セル・リストに載っていないかどうかを判定してもよい。そのようなネットワーク・アクセス・ノードが存在する場合、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24514においてネットワーク・アクセス・ノードをランダムに選択してもよい。存在しない場合、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24514において、現在のネットワーク・アクセス・ノード、たとえば、偽セル24402を選択してもよい。
次いで、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24516において、選択されたネットワーク・アクセス・ノードをコア信号伝達コントローラ23812に報告してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、潜在的偽セル・リストおよび手順試行カウンタを用いて、ステージ24518において、選択されたネットワーク・アクセス・ノードを評価してもよい。たとえば、コア信号伝達コントローラ23812は、選択されたネットワーク・アクセス・ノードが潜在的偽セル・リスト上にあるかどうかを判定し、手順試行カウンタが手順試行の閾値回数(たとえば、3、4、または5)未満であるかどうかを判定してもよい。図245の例において、無線アクセス・プロセッサ23808は、ネットワーク・アクセス・ノード24404をランダムに選択して、選択されたネットワーク・アクセス・ノードとしてコア信号伝達コントローラ23812に報告してもよい。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、選択されたネットワーク・アクセス・ノードが潜在的偽セル・リスト上にないことを判別してもよく、また、手順試行カウンタが手順試行の閾値回数未満であることを判別してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、たとえば、タイマーが満了する前に、ステージ24520において、ネットワーク・アクセス・ノード24404を用いてコア・ネットワーク信号伝達手順を試み、成功裏に完了してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24522において、潜在的失敗セル・リストをリセットしてもよい。
無線アクセス・プロセッサ23808は、選択基準を最もよく満たす(たとえば、最も高い信号強度を有する)ネットワーク・アクセス・ノードまたは最初に見出されるネットワーク・アクセス・ノードを選択する代わりに、ステージ24514においてランダム化された選択手順を使用してもよい。よって、仮想セル24402が高度なセル識別情報スイッチング技術を使用していても、または複数の偽セルが存在する場合でも、無線アクセス・プロセッサ23808は、選択をランダム化することによって、ステージ24514において偽セルの選択を回避する可能性がありうる。したがって、偽セルが偽セル挙動の第2の事例で構成される場合(たとえば、コア・ネットワーク信号伝達手順についてのコア・ネットワーク障害を引き起こす場合)、端末装置23800は、偽セル挙動に対してある程度の堅牢性を有する可能性がある(偽セル以外から再選択し、別のネットワーク・アクセス・ノード上のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みることができうるため)。コア信号伝達コントローラ23812は、タイマーが満了する前に、ステージ24520においてコア・ネットワーク信号伝達手順を成功裏に完了することがありうるため、これは、より速いサービス回復を提供することもできる。
他のシナリオでは、接続試行カウンタが接続試行の閾値回数に達したことがありうる。よって、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24518において、コア信号伝達手順をすぐに試みるべきではないと判断してもよい。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、タイマーが満了するまで待機し、その後、選択されたネットワーク・アクセス・ノード、たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード24404上でコア・ネットワーク信号伝達手順を試みてもよい。
他のシナリオでは、無線アクセス・プロセッサ23808は、選択基準を満たし、在圏しているネットワーク上にあり、潜在的偽セル・リスト上にない他のネットワーク・アクセス・ノードを検出できないことがある。よって、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24516において、コア信号伝達コントローラ23812に、現在のネットワーク・アクセス・ノード、たとえば、偽セル24402を、選択されたネットワーク・アクセス・ノードとして報告してもよい。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、選択されたネットワーク・アクセス・ノードが、ステージ24518において潜在的偽セル・リスト上にあると判断し、その結果、コア・ネットワーク信号伝達手順をすぐに試みるべきではないと判断してもよい。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、タイマーが満了するまで待機し、その後、選択されたネットワーク・アクセス・ノード、たとえば、偽セル24402上でコア・ネットワーク信号伝達手順を試みてもよい。コア・ネットワーク信号伝達手順は偽セルで再試行されるため、再度失敗するであろう。しかしながら、タイマーの継続時間が経過すると、無線アクセス・プロセッサ23808は、より多くのネットワーク・アクセス・ノードを検出することができてもよく、したがって、別のネットワーク・アクセス・ノード(偽セル24402以外)をランダムに選択することができてもよい。コア信号伝達コントローラ23812は、次いで、この選択されたネットワーク・アクセス・ノードを用いて、コア・ネットワーク信号伝達手順を成功裏に完了することができうる。
図246は、いくつかの側面による別の例を示す。図246の場合と同様であるが、偽セル24402は、永続的な原因(たとえば、完全性保護を伴わない永続的な原因)でコア・ネットワーク信号伝達手順を拒否することによって、コア・ネットワーク障害を引き起こしうる。したがって、端末装置23800は、特に、適用可能な標準(たとえば、LTE)が永続的な原因によるコア・ネットワーク障害のために異なる手順を規定する場合、異なる手順に従う可能性がある。
図246に示されるように、無線アクセス・プロセッサ24602は、同様に、ステージ24602において偽セル24502上で在圏して開始してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24604において、偽セル24402を通じてコア・ネットワーク信号伝達手順をトリガーしてもよい。偽セル24402は、ステージ24606においり永続的な原因によりコア・ネットワーク信号伝達手順を拒否することによって、コア・ネットワーク障害を引き起こす可能性がある。たとえば、LTEの場合、偽セル24402は、たとえば、#3「不正なUE」、#6「不正なME」、#7「EPSサービスが許可されない」、#8「EPSサービスおよび非EPSサービスが許可されない」、または「認証拒否」などの永続的な原因を指定する登録/サービス拒否メッセージで応答してもよい。3GPP標準により、コア信号伝達コントローラ23812は、偽セル24402のネットワーク追跡領域全体(たとえば、ネットワーク・アクセス・ノード24404をも含むネットワーク追跡領域24400)を禁止すること、および/またはパケット・サービスのためのSIMを無効にすることが期待されてもよい。
しかしながら、コア信号伝達コントローラ23812および無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24508~24514について上述したように、ステージ24608~24616において、同じまたは同様の手順を実行してもよい。よって、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24608において、偽セル24402を潜在的偽セル・リストに追加し、手順試行カウンタをインクリメントし、タイマーを開始してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24610において無線アクセス・プロセッサ23808にセル検索を要求してもよい。次いで、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24612において、セル検索器でセル検索23810を実行してもよい。無線アクセス・プロセッサ23808が、選択基準を満たし、在圏しているネットワーク上にあり、かつ潜在的偽セル・リスト上にないネットワーク・アクセス・ノードを検出する場合、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24614においてネットワーク・アクセス・ノードをランダムに選択してもよい。無線アクセス・プロセッサ23808がそのようなネットワーク・アクセス・ノードを検出しない場合、無線アクセス・プロセッサは、ステージ24614において、現在のネットワーク・アクセス・ノード、たとえば、偽セル24402を選択してもよい。
次いで、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24616において、選択されたネットワーク・アクセス・ノードをコア信号伝達コントローラ23812に報告してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24518において、潜在的偽セル・リストおよび手順試行カウンタを用いて、選択されたネットワーク・アクセス・ノードを評価してもよい。図246の例において、無線アクセス・プロセッサ23808は、ネットワーク・アクセス・ノード24404を、選択されたネットワーク・アクセス・ノードとして選択してもよい。よって、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード24404が潜在的偽セル・リスト上にないこと、および手順試行カウンタが接続試行の閾値回数未満であることを判別してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24620において、ネットワーク・アクセス・ノード24404を通じてコア・ネットワーク信号伝達手順を試み、成功裏に完了し、ステージ24622において潜在的偽セル・リストをリセットしてもよい。
他のシナリオでは、コア信号伝達コントローラ23812は、ステージ24618において、手順試行カウンタが手順試行の閾値回数に到達したと判断してもよい。いくつかの側面では、コア信号伝達コントローラ23812は、次いで、端末装置23800のSIMが無効であると考えてもよい(たとえば、CS/PSおよびCS&PSサービスのための3GPPハンドリングで規定されるように;たとえば、端末装置23800がタイマー(たとえば、12~48時うちから選ばれたランダムな持続時間を持つT3245)を開始し、満了時に、そのSIMを再びCS/PSサービスのために有効であると考えてもよい)。他のシナリオでは、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24614において、選択基準を満たし、在圏しているネットワーク上にあり、潜在的偽セル・リスト上にない他のネットワーク・アクセス・ノードを検出できない場合がある。したがって、無線アクセス・プロセッサ23808は、ステージ24616において、現在のネットワーク・アクセス・ノード、たとえば偽セル24402を選択されたネットワーク・アクセス・ノードとして報告してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、偽セル24402のネットワーク追跡領域を阻止することなどにより、標準に従って進行してもよい。よって、メッセージ・シーケンス・チャート24500の場合と同様に、端末装置23800は、タイマーが満了する前に、コア信号伝達手順を完了することができることがあり、したがって、場合によっては、偽セルの負の影響を緩和することができる。
いくつかの側面において、第2のシナリオ(コア・ネットワーク障害によるコア・ネットワーク信号伝達手順の失敗)について図243に記載される端末装置23800の機能は、偽セルが存在する場合にも有利でありうる。図247は、ネットワーク・アクセス・ノードのうちの一つが偽セルによって置き換えられる場合の、図242に類似する例を示す。図247に示されるように、端末装置23800は、偽セル24704およびネットワーク・アクセス・ノード24706のカバレッジ・エリア内に位置してもよい。偽セル24704は、それがネットワーク追跡領域24700の一部であることを示す偽装システム情報をブロードキャストしていることがある。ネットワーク・アクセス・ノード24706は、追跡領域24702の一部であってもよい。
図247の例において、無線アクセス・プロセッサ23808は、偽セル24704上に在圏していることがある(ただし、偽セル24704が偽セルであることに気付かなくてもよい)。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、コア・ネットワーク信号伝達手順をトリガーしてもよい。しかしながら、偽セル24704は、(たとえば、永続的または一時的な原因による拒否メッセージで応答することによって)コア・ネットワーク障害を引き起こす可能性がある。次いで、端末装置23800は、メッセージ・シーケンス・チャート24300に記載される第2のシナリオの機能に従ってもよい。よって、コア信号伝達コントローラ23812は、失敗ネットワーク追跡領域リストにネットワーク追跡領域24700を追加し、タイマーを開始してもよい(コア・ネットワーク信号伝達手順のその後の試行を行なうことができるまでカウントダウンするため)。無線アクセス・プロセッサ23808がネットワーク・アクセス・ノード24706を検出および報告した後、コア信号伝達コントローラ23812は、ネットワーク・アクセス・ノード24706が、失敗ネットワーク追跡領域リストにないネットワーク追跡領域24702の一部であると判断してもよい。次いで、コア信号伝達コントローラ23812は、(たとえば、タイマーが満了する前に)ネットワーク・アクセス・ノード24706を用いてコア・ネットワーク信号伝達手順を試みてもよい。ネットワーク・アクセス・ノード24706は、有効なセルであるため、コア・ネットワーク信号伝達手順は、成功しうる。したがって、コア信号伝達コントローラ23812は、コア・ネットワーク信号伝達手順をより早期に完了することができることがある。
したがって、端末装置23800のこの機能は、第1および/または第2のシナリオ、ならびに偽セルが存在する場合のパフォーマンスを向上させる可能性がある。これは、端末装置23800が、コア・ネットワーク信号伝達手順をより早期に完了することを可能にし、よって、ユーザーが、音声またはデータ・サービスにより早期にアクセスすることを可能にする。
本開示のさまざまな側面はまた、ネットワーク障害後のマルチモード端末装置のための改良されたサービス回復を提供することもできる。たとえば、多くの端末装置は、複数の無線アクセス技術をサポートし、よって、マルチモード端末装置である。一般的な例は、LTE、UMTS、GSMをサポートするマルチモード端末装置である。LTEは、より高いデータレートおよび全体的によりよいパフォーマンスを提供するため、LTEが、主要な無線アクセス技術(たとえば、UMTSおよびGSMよりも好ましい)とみなされてもよく、UMTSおよびGSMは、レガシー無線アクセス技術とみなされてもよい。
前述のように、LTEを使用する端末装置は、3GPP標準に従うことが期待されうる。しかしながら、本開示によって認識されているように、3GPP標準において定義されたいくつかの手順は、ある種のシナリオにおいては、最適ではない可能性がある。そのようなシナリオの一つは、LTEセルへの登録を試みるマルチモード端末装置が、弱いLTEカバレッジなどに起因するランダムアクセス障害を経験する場合である。3GPP標準では、このシナリオにおいて、次のように規定している「アタッチ試行カウンタが5に等しい場合、UEは、LAI、TMSI、暗号化キー・シーケンス番号および等化PLMNのリストを削除し、更新ステータスをU2 NOT UPDATED〔U2未更新〕に設定する。CS/PSモード1で動作するUEは、GERANまたはUTRAN無線アクセス技術を選択し、適切なMMまたはGMM固有の手順を実行する。注:A/GbモードまたはIuモードをサポートするUEは、サブセクション4.5に規定されているE-UTRA機能を無効にすることができる。」(3GPP TS 24.301、セクション5.5.1.3.6、「UEにおける異常事例」)。よって、端末装置がLTEセルに5回アタッチしようとしたら(たとえば、アタッチ試行カウンタが5に達したとき)、端末装置は、LTEアタッチ試行を一時的に中断し、レガシー無線アクセス技術(たとえば、UMTSまたはGSM)に切り換えるべきである。
しかしながら、3GPP標準では、このような場合、LTEアタッチ試行が12分の一般デフォルト値(たとえば、タイマーT3402のデフォルト持続時間の12分)にわたって中断されるべきであると規定している。これは、より高いパフォーマンスのLTEサービスがユーザーに利用可能でない延長された継続時間である。よって、ユーザーは、この時間の間は、より遅いデータレートおよび一般的により低いパフォーマンスを有するレガシー無線アクセス技術を使用することができるだけでありうる。よって、端末装置はレガシー無線アクセス技術に「つかまって」しまい、LTEサービスが実際にはより早い時点で利用可能になったとしても、タイマーが満了するまで(たとえば、タイマーT3402が満了するまで)LTEにアタッチしようとするさらなる試行は中断されることになる。
以下の使用事例は、この問題をさらに詳しく述べる。第1の使用事例では、端末装置はLTEセル上に在圏しうるが、弱いLTEカバレッジ・エリア(たとえば、端末装置がエレベーター、トンネル、駐車ガレージ、またはカバレッジが弱い他のフィールド位置にある場合)にあることがある。端末装置がLTE登録を試みる時(たとえば、音声またはデータ・サービスなどのためのアクティブな接続を得るため)、ランダムアクセス手順は失敗し、そして登録試行の閾値回数(たとえば、最大試行回数)まで失敗し続ける。3GPP規格により、端末装置は、指定されたタイマー持続時間(たとえば、12分)の間、LTEを無効にすることができ、かつ、登録しようとしてレガシーのUMTS/GSM無線アクセス技術に切り換えることができる。最終的に、端末装置は、レガシーUMTS/GSMネットワークに在圏して登録することができうる(たとえば、端末装置が弱いカバレッジ・エリアを出た後)。ただし、端末装置が強いLTEカバレッジ・エリアに再度入っても、端末装置は、LTE登録を再試行する前にタイマーが切れるまで待ち続ける場合がある。よって、端末装置はレガシー・ネットワーク上につかまり、ユーザーはLTEのより高いパフォーマンスを利用することができない。
第2の使用事例では、端末装置は、初期にLTEセルに在圏していてもよいが、LTEネットワークの第1のネットワーク追跡領域のような弱いカバレッジ・エリアにあることがある。端末装置は、LTE登録を継続的に試みてもよいが、登録試行が失敗することがあり、端末装置が登録試行の閾値回数に達する可能性がある。次いで、端末装置は、3GPP標準により、タイマー持続時間の間、LTEを無効にし、レガシーUMTS/GSM無線アクセス技術に頼ることができる。レガシーUMTS/GSMネットワークに在圏し、接続を確立した後、端末装置は、LTE登録を再試行する前に、タイマーが満了するまで、待ち続けてもよい。よって、端末装置が、強いLTEカバレッジを有するLTEネットワークの第2のネットワーク追跡領域に移動した場合でも、端末装置は、タイマーが満了するまで、レガシーUMTS/GSMネットワーク上につかまったままである。
よって、本開示のさまざまな側面は、マルチモード端末装置が、より早い時点で(たとえば、登録を再試行することなく前もってタイマーが満了するのを待つ代わりに)、主要な無線アクセス技術のサービスを回復するのを助けることができる、改良されたアプローチを呈示する。本明細書に記載されるいくつかの例は、LTEを参照することがあるが、これらの側面は、マルチモード端末装置の任意の主要な無線アクセス技術(たとえば、マルチモード端末装置によってサポートされる、好ましいまたは最高性能の無線アクセス技術)に適用することができる。
図248は、いくつかの側面による、端末装置24800の例示的な内部構成を示す。図248に示されるように、端末装置24800は、アンテナ・システム24802、RFトランシーバ24804、およびベースバンド・モデム24806を含んでいてもよい。アンテナ・システム23802およびRFトランシーバ23804は、図2の端末装置102のアンテナ・システム202およびRFトランシーバ204のように構成されてもよい。よって、受信方向では、アンテナ・システム24802は、無線電波信号を受信し、無線電波信号をアナログ無線信号に変換してもよい。次いで、RF送受信器24804は、アナログ無線信号に対して無線処理を実行してベースバンド・データ(たとえば、IQサンプル)を得てもよく、それをRFトランシーバ24804は、ベースバンド処理のためにベースバンド・モデム24806に提供してもよい。送信方向では、ベースバンド・モデム24806は、ベースバンド・データをRFトランシーバ24804に提供してもよく、RFトランシーバは、ベースバンド・データに対して無線処理を実行してアナログ無線信号を得てもよい。次いで、RFトランシーバ24804は、アナログ無線信号をアンテナ・システム24802に提供してもよく、アンテナ・システム24802は、アナログ無線信号を無線で送信してもよい。
ベースバンド・モデム24806は、図2の端末装置102のベースバンド・モデム206について上述したのと同じまたは同様の機能を有するように構成されてもよい。よって、ベースバンド・モデム24806は、RFトランシーバ24804によって提供されるベースバンド・データに対して物理層およびプロトコル・スタック処理を実行して、最初にアンテナ・システム24802によって受信された無線電波信号に含まれるユーザー・データ(たとえば、トランスポート層またはアプリケーション層データ)を回復し、ユーザー・データに対してプロトコル・スタックおよび物理層処理を実行して、RFトランシーバ24804およびアンテナ・システム24802による無線送信のためのベースバンド・データ(たとえば、IQサンプル)を得るように構成されてもよい。
端末装置24800は、マルチモード端末装置であってもよく、したがって、複数の無線アクセス技術をサポートしてもよい。図248に示されるように、ベースバンド・モデム24806は、主要無線アクセス・プロセッサ24808(セル検索器24810を含む)、主要コア信号伝達コントローラ24812、レガシー無線アクセス・プロセッサ24814、およびレガシー・コア信号伝達コントローラ24816を含んでいてもよい。したがって、主要無線アクセス・プロセッサ24808および主要コア信号伝達コントローラ24812は、端末装置24800の主要無線アクセス技術(たとえば、LTE)のベースバンド機能(たとえば、物理層およびプロトコル・スタック処理)を受け持ってもよい。レガシー無線アクセス・プロセッサ24814およびレガシー・コア信号伝達コントローラ24816は、端末装置24800のレガシー無線アクセス技術(たとえば、UMTSまたはGSM)のベースバンド機能(たとえば、物理層およびプロトコル・スタック処理)を受け持ってもよい。いくつかの側面では、ベースバンド・モデム24806は、一つまたは複数の追加のレガシー無線アクセス技術のベースバンド機能をサポートするために、一つまたは複数の追加的なレガシー無線アクセス・プロセッサおよびレガシー・コア信号伝達コントローラを含んでいてもよい。よって、用語「主要無線アクセス技術システム」は、主要無線アクセス・プロセッサ24808と主要コア信号伝達コントローラ24812との組み合わせを指し、用語「レガシー無線アクセス技術システム」は、レガシー無線アクセス・プロセッサ24814とレガシー・コア信号伝達コントローラ24816との組み合わせを指す。
図238の無線アクセス・プロセッサ23808について上述したのと同様に、主要無線アクセス・プロセッサ24808およびレガシー無線アクセス・プロセッサ24814は、それぞれの無線アクセス技術のためのAS処理および信号伝達を扱うように構成されてもよい。コア信号伝達コントローラ23812について上述したのと同様に、主要コア信号伝達コントローラ24812およびレガシー・コア信号伝達コントローラ24816は、それぞれの無線アクセス技術のためのNAS処理および信号伝達を扱うように構成されてもよい。図248は、単一のコンポーネントとしてアンテナ・システム24802を示しているが、いくつかの側面では、アンテナ・システム24802は、使用する主要無線アクセス技術システムのための一つまたは複数のアンテナ、および使用するレガシー無線アクセス技術のための一つまたは複数のアンテナを含んでいてもよい。追加的または代替的に、図248は、単一コンポーネントとしてRFトランシーバ24804を示すが、いくつかの側面では、無線トランシーバ24804は、使用する主要無線アクセス技術システムのための第1のRFトランシーバと、使用するレガシー無線アクセス技術のための第2のRFトランシーバとを含んでいてもよい。
前述のように、いくつかの側面において、端末装置24800は、無線アクセス障害後に主要無線アクセス技術のサービスを回復するために、改善されたアプローチを使用するように構成されてもよい。図249および図250A~250Bは、いくつかの側面による、この機能の例を示している。図249から開始して、主要無線アクセス技術システム(主要無線アクセス・プロセッサ24808および主要コア信号伝達コントローラ24812を含む)は、ステージ24902において主要ネットワークのネットワーク・アクセス・ノード上に在圏することによって開始してもよい。これは、先に示されたように、AS処理および信号伝達(無線アクセス接続を含む)を扱うように構成されてもよい主要無線アクセス・プロセッサ24808によって行なうことができる。次いで、主要無線アクセス技術システムは、ステージ24904において、登録試行をトリガーすることができる(たとえば、最終的には、TAUまたは音声またはデータ・セッションのためのサービス要求のようなコア・ネットワーク信号伝達手順を実行するため)。よって、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ24904において、最初の登録試行を実行してもよい。しかしながら、図249の例では、端末装置24800は、初期には、主要ネットワークの弱いカバレッジ・エリア(たとえば、エレベーター内、トンネル内、駐車ガレージ内、またはカバレッジが弱い他の領域)にあってもよく、登録試行は、無線アクセス障害のために失敗しうる。たとえば、無線アクセス・プロセッサ24808がランダムアクセス手順を試みる場合、ランダムアクセス手順は失敗しうる。これは、ひいては、主要コア信号伝達コントローラ24812による登録手順を失敗させる。
主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ24906~24912において登録試行を実行することを続けてもよく、それらもそれぞれ失敗しうる。主要コア信号伝達コントローラ24812は、各登録試行についてインクリメントする登録試行カウンタを保持してもよい。登録試行の閾値回数がたとえば5である場合、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ24914において、登録試行の閾値回数に達したことを判別してもよい。
図249の例において、端末装置24800は、さらなる登録試行が行なわれる前に、タイマー(たとえば、デフォルトの持続時間12分のT3402)の持続時間にわたって、主要無線アクセス技術を無効にすべきであることを指定する標準(たとえば、LTE標準)に従っていてもよい。よって、図249に示されるように、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ24916においてタイマーを開始してもよい。主要コア信号伝達コントローラ24812はまた、ステージ24914において、失敗ネットワーク追跡領域リストを更新してもよい。これはたとえば、(ステージ24904~24912における登録試行が行なわれた)主要ネットワークの在圏しているネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域を失敗ネットワーク追跡領域リストに追加することによる。失敗ネットワーク追跡領域リストは、登録試行が失敗したネットワーク追跡領域を同定しうる。
次いで、主要コア信号伝達コントローラ24812は、主要無線アクセス技術システムの無線活動を無効にしてもよい。たとえば、主要コア信号伝達コントローラ24812は、主要無線アクセス・プロセッサ24808を無効にしてもよく、したがって、主要無線アクセス技術システムによるさらなる無線活動を、さらなる通知があるまで中断することができる。これは、周波数スキャンおよびセル検索を無効にすることを含むことができる。
主要無線アクセス技術による登録が失敗したので、ステージ24918において、レガシー無線アクセス技術システム(レガシー無線アクセス・プロセッサ24814およびレガシー・コア信号伝達コントローラ24816を含む)が、レガシー・ネットワーク(たとえば、UMTSまたはGSM)のネットワーク・アクセス・ノードに在圏してもよい。これは、レガシー無線アクセス・プロセッサ24814によって実行されうる。次いで、レガシー無線アクセス技術システムは、ステージ24920において、登録を試み、成功裏に実行してもよい。
場合によっては、レガシー無線アクセス技術システムがステージ24920において登録を成功裏に完了するのに、ある時間期間がかかることがある。たとえば、端末装置24800が、初期にエレベーターなどの弱いカバレッジ・エリアにある場合、レガシー無線アクセス・プロセッサ24814は、レガシー・ネットワークとのランダムアクセス手順をすぐに完了することができないことがある。よって、レガシー・コア信号伝達コントローラ24816がレガシー・ネットワーク上での登録を完了するためには、数回の試行および/またはある時間期間を要する可能性がある。
しかしながら、レガシー・コア信号伝達コントローラ24816が成功裏に登録されたという事実は、主要ネットワークについてカバレッジ条件も改善されたことを示しうる。よって、図249に示されるように、主要コア信号伝達コントローラ24812は、レガシー無線アクセス技術システムがレガシー・ネットワークに登録されたことを検出してもよく、主要無線アクセス技術システムを再び有効にする(たとえば、その無線活動を再有効化する)ことができる。よって、主要コア信号伝達コントローラ24812は、タイマーが満了する前に、主要無線アクセス技術システムを再び有効化してもよい。主要無線アクセス技術システムについての無線活動が再有効化されると、主要無線アクセス・プロセッサ24808は、セル検索器24810によるセル検索をトリガーしてもよい。次いで、セル検索器24810は、ステージ24924において、ネットワーク・アクセス・ノードを検出し、ネットワーク・アクセス・ノードを主要無線アクセス・プロセッサ24808に報告してもよい。主要無線アクセス・プロセッサ24808は、選択基準を満たすネットワーク・アクセス・ノードを識別し、ネットワーク・アクセス・ノードを主要コア信号伝達コントローラ24812に報告してもよい。
次いで、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ24926において失敗ネットワーク追跡領域リストを用いてネットワーク・アクセス・ノードを評価してもよい。たとえば、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域が失敗ネットワーク追跡領域リスト上にあるかどうかを判定してもよい。図249の例では、ネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域は、失敗ネットワーク追跡領域リスト上にない。よって、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ24928において再度登録を試みてもよい。これは、主要無線アクセス・プロセッサ24808によるランダムアクセス試行を含む。これは、タイマー(ステージ24916で開始)が終了する前に生起しうる。図249に示されるように、ランダムアクセス試行および登録試行は、成功しうる。
よって、主要無線アクセス技術システムは、タイマーが切れる前に登録を完了しうる。よって、端末装置が主要ネットワーク上のさらなる登録を試みる前に、タイマーが満了するまで待機する標準的な場合と比較して、端末装置24800は、より早い時点で登録を完了することができることがある。したがって、端末装置24800は、レガシー無線アクセス技術システムによる登録成功を、主要ネットワーク上の別の登録を試みるためのトリガー条件として使用してもよい(たとえば、同じネットワーク追跡領域内でそのような登録が試みられていないと仮定する)。これは、端末装置24800が、エレベーター、トンネル、または駐車ガレージ〔屋内駐車場、立体駐車場〕のような弱いカバレッジ・エリアにある場合、特に有益でありうる。レガシー・ネットワークへの登録成功は、(一時的に弱いカバレッジ条件が過ぎ去った可能性が高いので)主要ネットワーク上でも登録が完了可能であることを示している可能性があるためである。
図249の例の変形では、ステージ24928においてネットワーク・アクセス・ノードを用いた主要ネットワーク上の登録試行も失敗しうる。場合によっては、主要コア信号伝達コントローラ24812は、次いで、ネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域を失敗ネットワーク追跡領域リストに追加し、タイマーを再起動し、主要無線アクセス技術システムを無効にする(たとえば、その無線活動を無効にする)ことができる。次いで、レガシー無線アクセス技術システムが最終的にレガシー・ネットワーク上に登録するとき、主要無線アクセス技術システムは、選択基準を満たし、失敗ネットワーク追跡領域リストにないネットワーク追跡領域内にあるネットワーク・アクセス・ノードを識別しようと再び試みてもよい。次いで、主要無線アクセス技術システムは、このネットワーク・アクセス・ノードを使用して登録手順を試みてもよい。
いくつかの側面では、端末装置24800は、タイマーが動作している間に、主要ネットワーク上で一つの登録試行のみを実行するように構成されてもよい。図250Aおよび250Bは、いくつかの側面に従ってこの手順を例解する、例示的なメッセージ・シーケンス・チャート25000を示す。図250Aに示されるように、主要無線アクセス技術システムおよびレガシー無線アクセス技術システムは、図249のステージ24902~24914と同じようにして、ステージ25002~25014を実行してもよい。しかしながら、端末装置24800は、タイマーが動作しているときに、主要ネットワーク上で一つの登録試行のみを実行するように構成されてもよいため、主要コア信号伝達コントローラ24812は、失敗ネットワーク追跡領域リストを使用しなくてもよい。よって、ステージ25016において、主コア信号伝達コントローラ24812は、タイマーを開始し、主要無線アクセス技術システムを無効にすることができる(だが、失敗ネットワーク追跡領域リストを更新したり、または使用したりはしない)。次いで、主要無線アクセス技術システムおよびレガシー無線アクセス技術システムは、図249のステージ24918~24924の仕方でステージ25018~25024を実行してもよい。
主要無線アクセス・プロセッサ24808が、ステージ25024において主要ネットワーク内のネットワーク・アクセス・ノードを主要コア信号伝達コントローラ24812に報告した後、主要信号コントローラ24812は、ステージ25026において該ネットワーク・アクセス・ノードを通じて(たとえば、タイマーが満了する前に、かつ、失敗ネットワーク追跡領域リストを用いてネットワーク・アクセス・ノードを評価することなく)登録試行を実行してもよい。場合によっては、登録試行が成功することがあり、よって、主要無線アクセス技術システムが主要ネットワーク上の登録を完了することがある。図250Aおよび250Bの例では、ステージ25026における登録試行は失敗することがあり、ステージ25028までのその後の登録試行も失敗することがある。よって、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25030において、登録試行の閾値回数に到達したと判断することができる。
したがって、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25032において、タイマーを開始し、主要無線アクセス技術システムを無効にしてもよい。レガシー無線アクセス・ネットワーク・システムは、ステージ25034および25036において、レガシー・ネットワークに在圏し、成功裏に登録することができる。主要コア信号伝達コントローラ24812は、初期の失敗後の一回のみのその後の登録試行(たとえば、レガシー・ネットワーク上のレガシー無線アクセス技術システムによる登録成功によってトリガーされる)を使用するように構成されてもよいため、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25038において、タイマーが満了するまで、主要無線アクセス技術システムを無効に維持してもよい。主要コア信号伝達コントローラ24812は、これが発生した後、再度登録を試みてもよい。
よって、この機能は、端末装置24800が、より早い時点で(たとえば、タイマーが満了する前)、主要無線アクセス技術(たとえば、LTE)のためのサービスを再確立することを可能にしうる。上述のように、主要コア信号伝達コントローラ24812は、レガシー無線アクセス技術による登録成功を、主要ネットワーク上の登録を再試行するためのトリガーとして使用してもよい。これは、端末装置24800が、一時的に、弱いカバレッジ・エリア(たとえば、エレベーター、トンネル、駐車ガレージなど)にある場合、特に有用でありうる。レガシー無線アクセス技術による登録成功は、主要無線アクセス技術についても登録成功が可能であることを示すことができるためである。
図251は、いくつかの側面による、端末装置24800のこの機能をさらに図示する例示的なフローチャート25100を示す。図251に示されるように、主要コア信号伝達コントローラ24812は、最初に、ステージ25102において、主要ネットワーク上に登録しようと試みてもよい。主要無線アクセス・プロセッサ24808による無線アクセス接続がステージ25104で成功した場合、主要コア信号伝達コントローラ24812は、登録を完了し、ステージ25106において主要ネットワークに登録することができる。ステージ25104において無線アクセス接続が失敗する場合(たとえば、主要無線アクセス・プロセッサ24808によるランダムアクセス手順の失敗)、主要コア信号伝達コントローラ24812は、登録試行の閾値回数に到達したかどうかを判定しうる。達していない場合、主要コア信号伝達コントローラ24812は、登録試行カウンタをインクリメントし、ステージ25102に戻って、主要ネットワーク上の登録を再試行してもよい。登録試行の閾回値数に達している場合、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25110において、主要無線アクセス技術システムを無効にし、タイマーを開始してもよい。次いで、レガシー・コア信号伝達コントローラ24816は、ステージ25110において、レガシー・ネットワーク上に登録しようと試みてもよい。レガシー・ネットワークへの登録が成功しない場合、レガシー・コア信号伝達コントローラ24816は、ステージ25114において、レガシー・ネットワークへの登録を再試行してもよく、レガシー・ネットワーク登録失敗についての他の何らかの適用可能な標準化された手順に従ってもよい。
レガシー・ネットワーク上の登録が成功する場合、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25116において、レガシー・ネットワーク上の登録成功を検出してもよい。主要コア信号伝達コントローラ24812は、これをトリガー条件として使用して、ステージ25118において、主要無線アクセス技術システムを有効にし、再び主要ネットワーク上に登録しようと試みてもよい。主要ネットワーク上の登録が成功する場合(たとえば、ランダムアクセス手順の失敗など、無線アクセスの失敗がない場合)、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25122において、主要ネットワークに登録することができる。
逆に、主要ネットワーク上の登録が成功しない(たとえば、ランダムアクセス手順、無線アクセス接続解放(たとえば、RRC解放)、または他の無線アクセス障害のため)場合、主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25124において、ネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域(ステージ25120における登録はこれを通じて試みられた)を、失敗ネットワーク追跡領域リストに追加してもよい。主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25126で有効にされた主要無線アクセス技術を維持してもよく、一方、レガシー・コア信号伝達コントローラ24816がレガシー・ネットワークに在圏して登録してもよい。
主要コア信号伝達コントローラ24812は、ステージ25128において、失敗ネットワーク追跡領域内にないネットワーク追跡領域内にある主要ネットワークのネットワーク・アクセス・ノードに在圏して登録することを試みることを続けてもよい。たとえば、無線アクセス・プロセッサ24808は、選択基準を満たす主要ネットワーク内のネットワーク・アクセス・ノードを検出してもよく、ネットワーク・アクセス・ノードを主要コア信号伝達コントローラ24812に報告してもよい。主要コア信号伝達コントローラ24812は、ネットワーク・アクセス・ノードが失敗ネットワーク追跡領域リストにあるかどうかを判定してもよい。リストにない場合、主要コア信号伝達コントローラ24812は、そのネットワーク・アクセス・ノードを通じて主要ネットワーク上に登録を試みてもよい。リストにある場合、または主要無線アクセス・プロセッサ24808が選択基準を満たすネットワーク・アクセス・ノードを検出しない場合、主要コア信号伝達コントローラ24812は、タイマーが期限切れになるまで待って、主要ネットワーク上の登録を再試行してもよい。
図252は、この機能により端末装置24800がその主要無線アクセス技術のためのサービスをより早期に再確立できるいくつかの側面による、例示的なネットワーク・シナリオを示す。図252に示されるように、端末装置24800は、時間25202において、弱いカバレッジ・エリアで始まってもよい。よって、主要無線アクセス技術システムは、主要ネットワーク上に登録することができないことがあり、さらなる試みを中断し、時間25204においてタイマーを開始してもよい。
端末装置24800は、時間25206において、最終的に、より強力なカバレッジに移動してもよく、その時点で、レガシー無線アクセス技術システムが、レガシー・ネットワークに成功裏に登録しうる。主要無線アクセス技術システムは、この成功した登録を検出してもよく、(タイマーが満了する前に)主要ネットワーク上で登録試行をトリガーしてもよい。登録は成功する可能性があり、端末装置24800は、時刻25208において主要ネットワークに登録される可能性がある。
図253は、いくつかの側面による、通信装置を動作させる例示的方法25300を示す。図253に示されるように、方法25300は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始することを試みるステップ(25302)と、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についての無線アクセス失敗または切断を検出するステップ(25304)と、第2のコア・ネットワーク信号伝達手順についてのタイマーを開始するステップ(25306)と、第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するステップ(25308)、第2のネットワーク・アクセス・ノードの検出に応答して、タイマーが終了する前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始することを試みるステップ(25310)とを含む。
図254は、いくつかの側面による、通信装置を動作させる例示的方法25400を示す。図254に示されるように、方法25400は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるステップ(25402)と、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてのコア・ネットワーク障害を検出するステップ(25404)と、第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するステップ(25406)と、第2のネットワーク・アクセス・ノードが第1のネットワーク・アクセス・ノードと同じネットワーク追跡領域にあるかどうかを判定するステップ(25408)と、第2のネットワーク・アクセス・ノードが同じネットワーク追跡領域にないと判定することに応答して、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始することを試みるステップ(25408)とを含む。
図255は、いくつかの側面による、通信装置を動作させる例示的方法25500を示す。図255に示されるように、方法25500は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようとするステップ(25502)と、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてのコア・ネットワーク障害を検出するステップ(25504)と、一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別するステップ(25506)と、前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードからランダムに第2のネットワーク・アクセス・ノードを選択するステップ(25508)と、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようとするステップ(25510)とを含む。
、図256は、いくつかの側面による通信装置を動作させる例示的方法25600を示す。図256に示されるように、方法25600は、第1の無線アクセス技術についての閾値回数の失敗接続試行を実行するステップ(25602)と、第1の無線アクセス技術についてのその後の接続試行のためのタイマーを開始するステップ(25604)と、第2の無線アクセス技術が成功裏に登録されたことを検出するステップ(25606)と、第2の無線アクセス技術が成功裏に登録されたことを検出することに応答して、前記タイマーが終了する前に、第1の無線アクセス技術についての前記その後の接続試行を実行するステップ(25608)とを含む。
〈結語〉
上述の記述および添付の図面は、電子装置コンポーネントを別々の要素として描くことがあるが、当業者は、離散的な要素を単一の要素に組み合わせるまたは統合するさまざまな可能性を理解するであろう。これには、2つ以上の回路を組み合わせて単一の回路を形成すること、2つ以上の回路を共通のチップまたはシャーシに実装して統合された素子を形成すること、離散的なソフトウェア・コンポーネントを共通のプロセッサ・コア上で実行することなどが含まれうる。逆に、当業者は、単一の要素を2つ以上の離散的な要素に分ける可能性を認識するであろう。たとえば、単一の回路を2つ以上の別個の回路に分割すること、チップまたはシャーシをもともとその上に設けられた別々の素子に分離すること、ソフトウェア・コンポーネントを2つ以上のセクションに分離してそれぞれを別個のプロセッサ・コア上で実行することなどの可能性がある。
本明細書に詳述される方法の実装は、例証する性質であり、よって、対応する装置において実装可能であると理解される。同様に、本明細書に詳述される装置の実装は、対応する方法として実装可能であると理解される。よって、本明細書に詳述される方法に対応する装置は、関連する方法の各側面を実行するように構成された一つまたは複数のコンポーネントを含んでいてもよいことが理解される。
上記の説明で定義されたすべての頭字語は、本願に含まれるすべての請求項にさらに適用される。
以下の実施例は、本開示のさらなる側面に関する。
実施例1は、一つまたは複数のバックホール移動セルとの信号伝達接続を確立し、一つまたは複数の外側移動セルとの信号伝達接続を確立するように構成されたセル・インターフェースと、前記一つまたは複数の外側移動セルおよび前記一つまたは複数のバックホール移動セルの電波環境に関係する入力データを取得するように構成された入力データ・リポジトリと、前記入力データに基づいて、前記一つまたは複数のバックホール移動セルについての第1の粗い軌道と、前記一つまたは複数の外側移動セルについての第2の粗い軌道を決定するように構成された軌道プロセッサとを含む中央軌道コントローラであって、前記セル・インターフェースは、前記第1の粗い軌道を前記一つまたは複数のバックホール移動セルに送り、前記第2の粗い軌道を前記一つまたは複数の外側移動セルに送るようにさらに構成されている、軌道プロセッサである。
実施例2において、実施例1の主題は、任意的に、前記入力データが、前記一つまたは複数の外側移動セルのデータレート要件、前記一つまたは複数の外側移動セルまたは前記一つまたは複数のバックホール移動セルの位置、外側タスクのために前記一つまたは複数の外側移動セルに割り当てられた目標領域、前記一つまたは複数の外側移動セルまたは前記一つまたは複数のバックホール移動セルによる電波測定値、または前記一つまたは複数の外側移動セルまたは前記一つまたは複数のバックホール移動セルの無線機能に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例3において、実施例1または2の主題は、任意的に、前記入力データが電波環境についての電波マップ・データを含むことを含むことができる。
実施例4において、実施例3の主題は、任意的に、前記入力データ・リポジトリが、前記電波マップ・データを生成するか、または外部ネットワークから前記電波マップ・データを受信するように構成されることを含むことができる。
実施例5において、実施例1~4のいずれかの主題は、任意的に、前記第1の粗い軌道が電波環境の統計モデルに基づいており、前記軌道プロセッサが、統計モデルによって近似される最適化基準の関数を最適化することによって前記第1および第2の粗い軌道を決定するように構成されていることを含むことができる。
実施例6において、実施例5の主題は、任意的に、前記統計モデルが電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例7において、実施例5の主題は、任意的に、前記統計モデルが、電波マップに基づいて電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例8において、実施例5~7のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記一つまたは複数の外側移動セルと無線アクセス・ネットワークとの間の前記一つまたは複数のバックホール移動セルを介した諸バックホール中継経路の総合的なサポートされるデータレートであるか、またはそれらのバックホール中継経路のそれぞれのサポートされるデータレートが所定のデータレート閾値を上回る確率であることを含むことができる。
実施例9において、実施例5~7のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記一つまたは複数の外側移動セルと無線アクセス・ネットワークとの間の前記一つまたは複数のバックホール移動セルを介した諸バックホール中継経路の総合的なリンク品質メトリックであるか、またはそれらのバックホール中継経路のそれぞれのリンク品質メトリックが所定のリンク品質メトリック閾値を上回る確率であることを含むことができる。
実施例10において、実施例5~9のいずれかの主題は、任意的に、前記軌道プロセッサが、勾配降下を用いて前記最適化基準の関数を最適化することによって、前記統計モデルによって近似される前記最適化基準の関数を最適化するように前記第1および第2の粗い軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例11において、実施例1~10のいずれかの主題は、任意的に、前記中央軌道コントローラが、前記一つまたは複数の外側移動セルと無線アクセス・ネットワークとの間の前記一つまたは複数のバックホール移動セルを介した初期ルーティングを決定するようにさらに構成されている、ことを含むことができる。
実施例12は、移動セルのための軌道を管理する方法であって、当該方法は、一つまたは複数のバックホール移動セルおよび一つまたは複数の外側移動セルとの信号伝達接続を確立することと、前記一つまたは複数の外側移動セルおよび前記一つまたは複数のバックホール移動セルの電波環境に関係する入力データを取得することと、前記入力データに基づいて、前記一つまたは複数のバックホール移動セルについての第1の粗い軌道および前記一つまたは複数の外側移動セルについての第2の粗い軌道を決定することと、前記一つまたは複数のバックホール移動セルに前記第1の粗い軌道を送り、前記一つまたは複数の外側移動セルに前記第2の粗い軌道を送ることとを含む、方法である。
実施例13において、実施例12の主題は、任意的に、前記入力データが、前記一つまたは複数の外側移動セルのデータレート要件、前記一つまたは複数の外側移動セルまたは前記一つまたは複数のバックホール移動セルの位置、外側タスクのために前記一つまたは複数の外側移動セルに割り当てられた目標領域、前記一つまたは複数の外側移動セルまたは前記一つまたは複数のバックホール移動セルによる電波測定値、または前記一つまたは複数の外側移動セルまたは前記一つまたは複数のバックホール移動セルの無線機能に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例14において、実施例12または13の主題は、任意的に、前記入力データが電波環境についての電波マップ・データを含むことを含むことができる。
実施例15において、実施例14の主題は、任意的に、前記電波マップ・データを生成するまたは前記電波マップ・データを外部ネットワークから受信することをさらに含むことができる。
実施例16において、実施例12~15のいずれかの主題は、任意的に、前記第1の粗い軌道および前記第2の粗い軌道が電波環境の統計モデルに基づいており、前記第1の粗い軌道および第2の粗い軌道を決定することは、前記統計モデルによって近似される最適化基準の関数を最適化するように第1の軌道および第2の軌道を決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例17において、実施例16の主題は、任意的に、前記統計モデルが電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例18において、実施例16の主題は、任意的に、前記統計モデルが、電波マップに基づいて電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例19において、実施例16~18のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記一つまたは複数の外側移動セルと無線アクセス・ネットワークとの間の前記一つまたは複数のバックホール移動セルを介した諸バックホール中継経路の総合的なサポートされるデータレートであるか、またはそれらのバックホール中継経路のそれぞれのサポートされるデータレートが所定のデータレート閾値を上回る確率であることを含むことができる。
実施例20において、実施例16~18のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記一つまたは複数の外側移動セルとz無線アクセス・ネットワークとの間の前記一つまたは複数のバックホール移動セルを介した諸バックホール中継経路の総合的なリンク品質メトリックであるか、またはそれらのバックホール中継経路のそれぞれのリンク品質メトリックが所定のリンク品質メトリック閾値を上回る確率であることを含むことができる。
実施例21において、実施例16~20のいずれかの主題は、任意的に、前記統計モデルによって近似される前記最適化基準の関数を最適化するよう第1および第2の粗い軌道を決定することが、勾配降下を使って前記最適化基準の関数を最適化することを含む、ことを含むことができる。
実施例22において、実施例12~21のいずれかの主題は、任意的に、前記第1の粗い軌道を決定することが、前記一つまたは複数の外側移動セルと前記無線アクセス・ネットワークとの間の前記一つまたは複数のバックホール移動セルを介した初期ルーティングを決定することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例23は、外側移動セルを動作させる方法であって、当該方法は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信するステップと、前記外側移動セルが前記粗い軌道に従って位置を確立するときに外側タスクを実行するステップと、前記外側タスクからのデータを、無線アクセス・ネットワークへの中継のためにバックホール移動セルに送信するステップと、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定するステップと、前記外側移動セルが前記更新された軌道に従って位置を確立するときに前記外側タスクを実行するステップとを含む、方法である。
実施例24において、実施例23の主題は、任意的に、前記外側タスクを実行することが、目標領域上でセンシング〔感知〕を実行することを含む、ことを含むことができる。
実施例25において、実施例24の主題は、任意的に、前記データがセンシング・データであることを含むことができる。
実施例26において、実施例23の主題は、任意的に、前記外側タスクを実行することが、目標領域にアクセスを提供することを含む、ことを含むことができる。
実施例27において、実施例26の主題は、任意的に、前記データが前記目標領域内の装置からの上りリンク・データであることを含むことができる。
実施例28において、実施例23~27のいずれかの主題は、任意的に、前記バックホール移動セルから一つまたは複数のパラメータを受信することをさらに含むことができ、前記更新された軌道を決定することは、前記粗い軌道および前記一つまたは複数のパラメータに基づいて前記更新された軌道を決定することを含む。
実施例29において、実施例28の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のパラメータが、前記外側移動セルと前記バックホール移動セルとの間の電波環境に関係する、ことを含むことができる。
実施例30において、実施例28または29の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のパラメータが前記バックホール移動セルの位置に関する情報、前記バックホール移動セルによる電波測定値、前記バックホール移動セルの無線機能、または前記バックホール移動セルに割り当てられた粗い軌道を含む、ことを含むことができる。
実施例31において、実施例23~30のいずれかの主題は、任意的に、前記更新された軌道を決定することが、前記外側移動セルと前記バックホール移動セルとの間の電波環境の統計モデルに基づき、前記更新された軌道を決定することが、前記統計モデルによって近似される最適化基準の関数を最適化するよう、前記更新された軌道を決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例32において、実施例31の主題は、任意的に、前記統計モデルが電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例33において、実施例31の主題は、任意的に、前記統計モデルが電波マップに基づいて電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例34において、実施例31~33のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記バックホール移動セルを介する前記外側移動セルと前記無線アクセス・ネットワークとの間のバックホール中継経路のサポートされたデータレートであるか、または該バックホール中継経路のサポートされたデータレートがあらかじめ定義されたデータレート閾値を超える確率であることを含むことができる。
実施例35において、実施例31~33のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記バックホール移動セルを介する前記外側移動セルと前記無線アクセス・ネットワークとの間のバックホール中継経路のリンク品質メトリックであるか、または該バックホール中継経路のリンク品質メトリックが所定のリンク品質メトリック閾値を超える確率であることを含むことができる。
実施例36において、実施例31~35のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準の関数を最適化するよう前記更新された軌道を決定することが、勾配降下を用いて前記最適化基準の関数を最適化することを含む、ことを含むことができる。
実施例37において、実施例23~36のいずれかの主題は、前記バックホール移動セルの更新された軌道を前記バックホール移動セルから受信するステップと、前記更新された軌道に基づいて第2の更新された軌道を決定するステップと、前記第2の更新された軌道に従って前記外側タスクを実行するステップとをさらに含むことができる。
実施例38は、外側移動セルであって、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信するように構成された中央インターフェースと、前記外側移動セルが粗い軌道に従って位置を確立するときに外側タスクを実行するように構成された外側タスク・エンジンと、前記外側タスクからのデータを無線アクセス・ネットワークへの中継のためにバックホール移動セルに送信するように構成されたセル・インターフェースと、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定するように構成された軌道プロセッサとを含む、外側移動セルである。
実施例39において、実施例38の主題は、任意的に、前記粗い軌道に従って前記外側移動セルを位置決めし、前記更新された軌道に従って前記外側移動セルを位置決めするように構成された操縦・移動機械をさらに含むことができる。
実施例40において、実施例38または39の主題は、任意的に、前記外側タスク・エンジンが、前記外側移動セルが前記更新された軌道に従って位置を確立するときに前記外側タスクを実行するように構成されていることを含むことができる。
実施例41において、実施例38または40のいずれかの主題は、任意的に、前記外側タスク・エンジンが一つまたは複数のセンサーを含み、前記外側タスクからの前記データがセンシング・データであることを含むことができる。
実施例42において、実施例38または39の主題は、任意的に、前記外側タスク・エンジンが端末装置にアクセスを提供するように構成され、前記外側タスクからの前記データが前記端末装置からの上りリンク・データであることを含むことができる。
実施例43において、実施例38~42のいずれかの主題は、任意的に、前記セル・インターフェースが前記バックホール移動セルから一つまたは複数のパラメータを受信するようにさらに構成され、前記軌道プロセッサが前記粗い軌道および前記一つまたは複数のパラメータに基づいて前記更新された軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例44において、実施例43の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のパラメータは、前記外側移動セルと前記バックホール移動セルとの間の電波環境に関係する、ことを含むことができる。
実施例45において、実施例43または44の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のパラメータが、前記バックホール移動セルの位置、バックホール移動セルによる電波測定、または前記バックホール移動セルの無線機能、または前記バックホール移動セルに割り当てられた粗い軌道に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例46では、実施例38~45のいずれかの主題は、任意的に、前記更新された軌道が、前記外側移動セルと前記バックホール移動セルとの間の電波環境の統計モデルに基づいており、前記軌道プロセッサが、前記統計モデルによって近似される最適化基準の関数を最適化するよう、前記更新された軌道を決定することによって、前記粗い軌道を用いて前記更新された軌道を決定するように構成されている、ことを含むことができる。
実施例47において、実施例46の主題は、任意的に、前記統計モデルが電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例48において、実施例46の主題は、任意的に、前記統計モデルが、電波マップに基づいて電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例49において、実施例46~48のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記外側移動セルと前記無線アクセス・ネットワークとの間の前記バックホール移動セルを介したバックホール中継経路のサポートされるデータレートであるか、または該バックホール中継経路のサポートされるデータレートが所定のデータレート閾値を上回る確率であることを含むことができる。
実施例50において、実施例46~48のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記外側移動セルと前記無線アクセス・ネットワークとの間の前記バックホール移動セルを介したバックホール中継経路のリンク品質メトリックであるか、または該バックホール中継経路のリンク品質メトリックが所定のリンク品質メトリック閾値を上回る確率であることを含むことができる。
実施例51において、実施例46~50のいずれかの主題は、任意的に、前記軌道プロセッサが、勾配降下を用いて前記最適化基準の関数を最適化することによって、前記最適化基準の関数を最適化するよう前記更新された軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例52において、実施例38~51のいずれかの主題は、任意的に、前記セル・インターフェースが前記バックホール移動セルから前記バックホール移動セルの更新された軌道を受信するように構成され、前記軌道プロセッサが前記バックホール移動セルの前記更新された軌道に基づいて第2の更新された軌道を決定するようにさらに構成され、前記操縦・移動機械がさらに、前記外側タスク・エンジンが前記外側タスクを実行する間に、前記第2の更新された軌道に従って前記外側移動セルを移動させるようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例53は、バックホール移動セルを動作させる方法であって、当該方法は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信するステップと、前記バックホール移動セルが前記粗い軌道に従って位置を確立するときに一つまたは複数の外側移動セルからデータを受信し、前記データを無線アクセス・ネットワークに中継するステップと、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定するステップと、前記バックホール移動セルが前記更新された軌道に従って位置を確立するときに前記一つまたは複数の外側移動セルから追加的データを受信し、該追加的データを前記無線アクセス・ネットワークに中継するステップとを含む、方法である。
実施例54において、実施例53の主題は、任意的に、前記一つまたは複数の外側移動セルから一つまたは複数のパラメータを受信することをさらに含むことができ、前記更新された軌道を決定することは、前記粗い軌道および前記一つまたは複数のパラメータに基づいて前記更新された軌道を決定することを含む。
実施例55において、実施例54の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のパラメータが前記バックホール移動セルと前記一つまたは複数の外側移動セルとの間の電波環境に関係する、ことを含むことができる。
実施例56において、実施例54または55の主題は、任意的に、前記一つまたは複数の外側移動セルの位置、前記一つまたは複数の外側移動セルによる電波測定、前記一つまたは複数の外側移動セルの無線機能、または前記一つまたは複数の外側移動セルに割り当てられた粗い軌道に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例57において、実施例53~56のいずれかの主題は、任意的に、前記更新された軌道を決定することが前記バックホール移動セルと前記一つまたは複数の外側移動セルとの間の電波環境の統計モデルに基づいており、前記更新された軌道を決定することが、前記統計モデルによって近似された最適化基準の関数を最適化するよう前記更新された軌道を決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例58において、実施例57の主題は、任意的に、前記統計モデルが電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例59において、実施例57の主題は、任意的に、前記統計モデルが電波マップに基づいて電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例60において、実施例57~59のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記バックホール移動セルを介する前記一つまたは複数の外側移動セルと前記無線アクセス・ネットワークとの間の諸バックホール中継経路の総合されたサポートされるデータレートであるか、またはそれらのバックホール中継経路のそれぞれのサポートされるデータレートが所定のデータレート閾を超える確率であることを含むことができる。
実施例61において、実施例57~59のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準が、前記バックホール移動セルを介する前記一つまたは複数の外側移動セルと前記無線アクセス・ネットワークとの間の諸バックホール中継経路の総合されたリンク品質メトリック、またはそれらのバックホール中継経路のそれぞれのリンク品質メトリックが所定のリンク品質メトリック閾値を上回る確率であることを含むことができる。
実施例62において、実施例57~61のいずれかの主題は、任意的に、前記最適化基準の関数を最適化するよう前記更新された軌道を決定することが、勾配降下を用いて前記最適化基準の関数を最適化することを含む、ことを含むことができる。
実施例63において、実施例53~62のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の外側移動セルから前記一つまたは複数の外側移動セルの更新された軌道を受信するステップと、前記一つまたは複数の外側移動セルの前記更新された軌道に基づいて第2の更新された軌道を決定するステップと、前記バックホール移動セルが前記第2の更新された軌道に従って位置を確立するときに、前記一つまたは複数の外側移動セルから第2の追加的データを受信するステップと、前記第2の追加的データを前記無線アクセス・ネットワークに中継するステップとをさらに含むことができる。
実施例64は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信するように構成された中央インターフェースと、前記バックホール移動セルが前記粗い軌道に従って位置を確立するときに一つまたは複数の外側移動セルからデータを受信するように構成されたセル・インターフェースと、前記データを無線アクセス・ネットワークに中継するように構成された中継ルーターと、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定するように構成された軌道プロセッサとを含む、バックホール移動セルである。
実施例65において、実施例64の主題は、任意的に、セル・インターフェースが前記一つまたは複数の外側移動セルから追加的データを受け取る間に、更新された軌道に従ってバックホール移動セルを位置決めするように構成された操縦・移動機械をさらに含むことができる。
実施例66において、実施例64~65の主題は、任意的に、セル・インターフェースが前記一つまたは複数の外側移動セルから一つまたは複数のパラメータを受信するようにさらに構成され、軌道プロセッサが粗い軌道および前記一つまたは複数のパラメータに基づいて前記更新された軌道を決定するように構成されている、ことを含むことができる。
実施例67において、実施例66の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のパラメータがバックホール移動セルと一つまたは複数の外側移動セルとの間の電波環境に関するものであることを含むことができる。
実施例68において、実施例66または67の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のパラメータが、一つまたは複数の外側移動セルの位置、一つまたは複数の外側移動セルによる電波測定、一つまたは複数の外側移動セルの無線機能、または一つまたは複数の外側移動セルに割り当てられた粗い軌道に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例69において、実施例64~68のいずれかの主題は、任意的に、前記更新された軌道が、バックホール移動セルと一つまたは複数の外側移動セルとの間の電波環境の統計モデルに基づき、軌道プロセッサは、統計モデルによって近似される最適化基準の関数を最適化するよう前記更新された軌道を決定することによって、前記更新された軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例70において、実施例69の主題は、任意的に、統計モデルが電波環境に近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例71において、実施例69の主題は、任意的に、統計モデルが電波マップに基づいて電波環境を近似する伝搬モデルであることを含むことができる。
実施例72において、実施例69~71のいずれかの主題は、任意的に、最適化基準が、バックホール移動セルを介する一つまたは複数の外側移動セルと無線アクセス・ネットワークとの間の諸バックホール中継経路の、総合されたサポートされるデータレートであるか、またはそれらのバックホール中継経路のそれぞれのサポートされるデータレートが所定のデータレート閾値を超える確率である、ことを含むことができる。
実施例73において、実施例69~72のいずれかの主題は、任意的に、最適化基準が、バックホール移動セルを介した一つまたは複数の外側移動セルと無線アクセス・ネットワークとの間の諸バックホール中継経路の総合されたリンク品質メトリック、またはそれらのバックホール中継経路のそれぞれのリンク品質メトリックが所定のリンク品質メトリック閾値を上回る確率である、ことを含むことができる。
実施例74において、実施例69~73のいずれかの主題は、任意的に、軌道プロセッサが、勾配降下を使用して最適化基準の関数を最適化することによって、最適化基準の関数を最適化するよう前記更新された軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例75において、実施例64~74のいずれかの主題は、任意的に、セル・インターフェースが、一つまたは複数の外側移動セルから一つまたは複数の外側移動セルの更新された軌道を受信するようにさらに構成され、軌道プロセッサが、一つまたは複数の外側移動セルの更新された軌道に基づいて第2の更新された軌道を決定するようにさらに構成され、セル・インターフェースが、バックホール移動セルが第2の更新された軌道に従って位置を確立したときに、一つまたは複数の外側移動セルから第2の追加的データを受信するようにさらに構成され、中継ルーターが、第2の追加的データを無線アクセス・ネットワークに中継するように構成される、ことを含むことができる。
実施例76は、一つまたは複数のバックホール移動セルとの信号伝達接続を確立するように構成されたセル・インターフェースと、一つまたは複数のバックホール移動セルの電波環境に関連し、一つまたは複数のサービスされる装置の統計的密度情報に関連する入力データを取得するように構成された入力データ・リポジトリと、一つまたは複数のバックホール移動セルのための粗い軌道を前記入力データに基づいて決定するように構成された軌道プロセッサとを含み、前記セル・インターフェースは、さらに、前記粗い軌道を一つまたは複数のバックホール移動セルに送るように構成された中央軌道コントローラである。
実施例77において、実施例76の主題は、任意的に、前記統計的密度情報が前記一つまたは複数のサービスされる装置の統計的地理的密度情報または統計的トラフィック密度情報であることを含むことができる。
実施例78において、実施例76または77の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる装置が前方移動セルまたは端末装置を含むことを含むことができる。
実施例79において、実施例76~78のいずれかの主題は、任意的に、軌道プロセッサが、前記一つまたは複数のサービスされる装置を近似するために統計的密度情報を使用する統計モデルを用いて最適化基準の関数を最適化することによって、前記一つまたは複数のバックホール移動セルについて前記粗い軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例80は、移動セルのための軌道を管理するための方法であって、当該方法は、一つまたは複数のバックホール移動セルとの信号伝達接続を確立すること、一つまたは複数のバックホール移動セルの電波環境に関連し、一つまたは複数のサービスされる装置の統計的密度情報に関連する入力データを取得すること、前記入力データに基づいて、一つまたは複数のバックホール移動セルのための粗い軌道を決定すること、および粗い軌道を一つまたは複数のバックホール移動セルに送ることを含む、方法である。
実施例81において、実施例80の主題は、任意的に、統計的密度情報が前記一つまたは複数のサービスされる装置の統計的地理的密度情報または統計的トラフィック密度情報を含むことを含むことができる。
実施例82において、実施例80または81の主題は、任意的に、一つまたは複数のサービスされる装置が前方移動セルまたは端末装置を含むことを含むことができる。
実施例83において、実施例80~82のいずれかの主題は、任意的に、一つまたは複数のバックホール移動セルについて粗い軌道を決定することが、一つまたは複数のサービスされる装置を近似するために統計的密度情報を使用する統計モデルを用いて、最適化基準の関数を最適化することを含む、ことを含むことができる。
実施例84は、バックホール移動セルを動作させる方法であって、当該方法は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信するステップと、バックホール移動セルが前記粗い軌道に従って位置を確立したときに、一つまたは複数のサービスされる装置からデータを受信するステップと、前記データを無線アクセス・ネットワークに中継するステップと、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定するステップと、前記更新された軌道に従ってバックホール移動セルを位置決めしながら、前記一つまたは複数のサービスされる装置から追加的データを受信するステップと、前記追加的データを無線アクセス・ネットワークに中継するステップとを含む、方法である。
実施例85において、実施例84の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる装置が外側移動セルまたは端末装置を含むことを含むことができる。
実施例86において、実施例84または85の主題は、任意的に、前記更新された軌道を決定することが、前記一つまたは複数のサービスされる装置を近似するために統計的密度情報を使用する統計モデルを用いて、最適化基準の関数を最適化することを含む、ことを含むことができる。
実施例87において、実施例86の主題は、任意的に、前記統計的密度情報が前記一つまたは複数のサービスされる装置の統計的地理的密度情報または統計的トラフィック密度情報を含む、ことを含むことができる。
実施例88は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信するように構成された中央インターフェースと、バックホール移動セルが粗い軌道に従って自ら位置を確立するときに、一つまたは複数のサービスされる装置からデータを受信するように構成されたセル・インターフェースと、前記データを無線アクセス・ネットワークに中継するように構成された中継ルーターと、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定するように構成された軌道プロセッサとを含む、バックホール移動セルである。
実施例89において、実施例88の主題は、セル・インターフェースが前記一つまたは複数のサービスされる装置から追加的データを受け取る間に、任意的に、前記更新された軌道に従ってバックホール移動セルを位置決めするように構成された操縦・移動機械をさらに含むことができる。
実施例90において、実施例88または89の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる装置が外側移動セルまたは端末装置を含むことを含むことができる。
実施例91において、実施例88~90のいずれかの主題は、任意的に、軌道プロセッサが、前記一つまたは複数のサービスされる装置を近似するために統計的密度情報を使用する統計モデルを用いて最適化基準の関数を最適化することによって、前記更新された軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例92において、実施例91の主題は、任意的に、前記統計的密度情報が前記一つまたは複数のサービスされる装置の統計的地理的密度情報または統計的トラフィック密度情報を含む、ことを含むことができる。
実施例93は、一つまたは複数のバックホール移動セルおよび一つまたは複数の外側移動セルとの信号伝達接続を確立するための手段、前記一つまたは複数の外側移動セルおよび前記一つまたは複数のバックホール移動セルの電波環境に関連する入力データを得るための手段、前記入力データに基づいて、前記一つまたは複数のバックホール移動セルのための第1の粗い軌道および前記一つまたは複数の外側移動セルの第2の粗い軌道を決定するための手段、および前記一つまたは複数のバックホール移動セルに第1の粗い軌道を、前記一つまたは複数の外側移動セルに第2の粗い軌道を送るための手段を含む、中央軌道コントローラである。
実施例94は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信するための手段、外側移動セルが前記粗い軌道に従って位置を確立するときに外側タスクを実行するための手段、前記外側タスクからのデータを、無線アクセス・ネットワークへの中継のためにバックホール移動セルに送信するための手段、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定するための手段、および外側移動セルが前記更新された軌道に従って位置を確立するときに前記外側タスクを実行するための手段を含む外側移動セルである。
実施例95は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信する手段と、バックホール移動セルが前記粗い軌道に従って位置を確立するときに一つまたは複数の外側移動セルからデータを受信する手段と、前記データを無線アクセス・ネットワークに中継する手段と、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定する手段と、バックホール移動セルが前記更新された軌道に従って位置を確立するときに前記一つまたは複数の外側移動セルから追加的データを受信する手段と、前記追加的データを無線アクセス・ネットワークに中継する手段とを含む、バックホール移動セルである。
実施例96は、一つまたは複数のバックホール移動セルとの信号伝達接続を確立するための手段、一つまたは複数のバックホール移動セルの電波環境に関連し、一つまたは複数のサービスされる装置の統計的密度情報に関連する入力データを得るための手段、前記入力データに基づいて、一つまたは複数のバックホール移動セルの粗い軌道を決定するための手段、および一つまたは複数のバックホール移動セルに前記粗い軌道を送るための手段を含む、中央軌道コントローラである。
実施例97は、中央軌道コントローラから粗い軌道を受信するための手段、バックホール移動セルが前記粗い軌道に従って位置を確立するときに一つまたは複数のサービスされる装置からデータを受信するための手段、前記データを無線アクセス・ネットワークに中継するための手段、前記粗い軌道に基づいて、更新された軌道を決定するための手段、バックホール移動セルが前記更新された軌道に従って位置を確立するときに一つまたは複数のサービスされる装置から追加的データを受信するための手段、および前記追加的データを無線アクセス・ネットワークに中継するための手段を含む、バックホール移動セルである。
実施例98は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに実施例12~37、53~63、80~87のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例99は、プロセッサ、命令を記憶しているメモリを含む装置であって、前記命令は、プロセッサによって実行されると、プロセッサに実施例12~37、53~63、80~87のいずれか一つの方法を実行させる。
実施例100は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するように構成された中継ルーターと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の粗い軌道および予測可能な使用パターンを含む制御命令をアンカー・アクセスポイントから受信するように構成されたローカル・コントローラと、前記中継ルーターが前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するときに前記粗い軌道に基づいて移動するように当該モバイル・アクセス・ノードを制御するように構成された移動コントローラとを含むモバイル・アクセス・ノードであり、前記ローカル・コントローラは、更新された軌道を得るために、前記予測可能な使用パターンに基づいて前記粗い軌道を更新するようにさらに構成される。
実施例101において、実施例100の主題は、任意的に、前記中継ルーターが前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するときに、前記移動コントローラが、前記更新された軌道に基づいて移動するよう当該モバイル・アクセス・ノードを制御するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例102において、実施例100または101の主題は、任意的に、さらに操縦・移動機械を含むことができ、前記移動コントローラは、当該モバイル・アクセス・ノードを移動するために前記操縦・移動機械を制御するように構成される。
実施例103において、実施例100~102のいずれかの主題は、任意的に、ベースバンド・サブシステム、無線トランシーバ、およびアンテナ・システムをさらに含むことができ、ここで、前記中継ルーターは、ベースバンド・サブシステム、無線トランシーバ、およびアンテナ・システムを介して無線信号として前記データを中継するように構成される。
実施例104において、実施例100~103のうちのいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測されるユーザー密度を時間を追って示し、前記更新された軌道が、前記粗い軌道とは異なる、前記予測可能な使用パターンの時間に対応する、ことを含むことができる。
実施例105において、実施例100~103のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測されたユーザー密度を時間を追って示し、前記ローカル・コントローラが、前記予測可能な使用パターンを用いてユーザー密度を決定し、前記ユーザー密度に基づいて最適化基準の関数を定義し、前記最適化基準の関数を最大化する軌道を前記更新された軌道として決定することによって、前記予測可能な使用パターンに基づいて前記更新された軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例106において、実施例105の主題は、任意的に、前記最適化基準の関数が電波環境の統計モデルの一部であり、前記ユーザー密度が統計モデルにおける前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を近似する、ことを含むことができる。
実施例107において、実施例100~106のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを取得し、前記センシング・データをアンカー・アクセスポイントに送信するように構成されたセンサーをさらに含むことができ、前記予測可能な使用パターンは、前記センシング・データに基づく。
実施例108において、実施例100~107のいずれかの主題は、任意的に、ローカル学習サブシステムをさらに含むことができ、前記ローカル学習サブシステムは、更新された予測可能な使用パターンを得るために前記予測可能な使用パターンを更新するように構成され、前記ローカル・コントローラは、前記更新された予測可能な使用パターンに基づいて、前記更新された軌道を決定するように構成される。
実施例109において、実施例108の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを得るように構成されたセンサーをさらに含むことができ、前記前記ローカル学習サブシステムは、前記センシング・データに基づいて前記予測可能な使用パターンを更新するように構成される。
実施例110において、実施例100~109のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、予測されるユーザー密度、予測される電波条件、または予測されるアクセス使用に関連することを含むことができる。
実施例111は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するように構成された中継ルーターと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを取得し、該センシング・データをアンカー・アクセスポイントに送るように構成されたセンサーと、該センシング・データに基づいてアンカー・アクセスポイントからの粗い軌道を受信するように構成されたローカル・コントローラと、中継ルーターが前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するときに、前記粗い軌道に基づいて移動するように当該モバイル・アクセス・ノードを制御するように構成された移動コントローラとを含む、モバイル・アクセス・ノードである。
実施例112において、実施例111の主題は、任意的に、前記ローカル・コントローラが、アンカー・アクセスポイントから、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測可能な使用パターンを受信するようにさらに構成され、かつ、前記予測可能な使用パターンに基づいて前記粗い軌道を更新して、更新された軌道を得るように構成される、ことを含むことができる。
実施例113において、実施例112の主題は、任意的に、前記移動コントローラが、前記中継ルーターが前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するときに、前記更新された軌道に基づいて移動するように当該モバイル・アクセス・ノードを制御するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例114において、実施例111~113のいずれかの主題は、任意的に、さらに、操縦・移動機械を含むことができ、前記移動コントローラは、当該モバイル・アクセス・ノードを移動させるために前記操縦・移動機械を制御するように構成される。
実施例115において、実施例111~114のいずれかの主題は、任意的に、ベースバンド・サブシステム、無線トランシーバ、およびアンテナ・システムをさらに含むことができ、ここで、前記中継ルーターは、ベースバンド・サブシステム、無線トランシーバ、およびアンテナ・システムを介して無線信号として前記データを中継するように構成される。
実施例116において、実施例111~115のいずれかの主題は、任意的に、前記センシング・データが電波測定値を含み、前記センサーが、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置によって送信される無線信号を測定することによって前記電波測定値を得るように構成された電波測定エンジンを含むことができる、ことを含むことができる。
実施例117において、実施例111~116のいずれかの主題は、任意的に、前記センサーがビデオ・センサー、イメージセンサー、または位置センサーを含むことができる。
実施例118は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するように構成された中継ルーターと、アンカー・アクセスポイントから粗い軌道を受信するように構成されたローカル・コントローラと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継する際に前記粗い軌道に基づいて移動するように当該モバイル・アクセス・ノードを制御するように構成された移動コントローラとを含む、モバイル・アクセス・ノードである。
実施例119は、モバイル・アクセス・ノードを介して一つまたは複数のサービスされる端末装置とデータを交換するように構成されたユーザー・ルーターと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データに基づいて前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測可能な使用パターンを決定するように構成された中央学習サブシステムと、前記予測可能な使用パターンに基づいて前記モバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定し、該粗い軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送るように構成された中央コントローラとを含む、アンカー・アクセスポイントである。
実施例120において、実施例119の主題は、ベースバンド・サブシステム、無線トランシーバ、およびアンテナ・システムを任意的にさらに含むことができ、ユーザー・ルーターは、ベースバンド・サブシステム、無線トランシーバ、およびアンテナ・システムを介して無線信号としてデータを無線通信することによって、データを交換するように構成される。
実施例121において、実施例119または120の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置、前記モバイル・アクセス・ノード、または外部センサーから前記センシング・データを受信するように構成されたセンサー・ハブをさらに含むことができる。
実施例122において、実施例119~121のいずれかの主題は、任意的に、前記センシング・データが、ある時間期間にわたる前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示し、前記予測可能な使用パターンが、前記センシング・データから導出された、時間にわたる予測されたユーザー密度に基づいている、ことを含むことができる。
実施例123において、実施例119~122のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測ユーザー密度を示し、前記中央学習サブシステムが、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の前記予測されるユーザー密度を学習するために、前記センシング・データに対してパターン認識を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例124において、実施例122または123の主題は、任意的に、前記予測されるユーザー密度が、ユーザー密度を経時的に特徴付ける時間依存の密度プロットである、ことを含むことができる。
実施例125において、実施例122または123の主題は、任意的に、前記予測されるユーザー密度が、大きなユーザー密度が生じる位置および時間を同定する位置‐時間対の集合である、ことを含むことができる。
実施例126において、実施例119~121のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、目標カバレッジ・エリア内の予測される電波条件を示し、前記中央学習サブシステムが、目標カバレッジ・エリア内の予測される電波条件を学習するために、前記センシング・データに対して伝搬モデリングを実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例127において、実施例119~121のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測されるアクセス使用を示し、前記中央学習サブシステムが、予測されるアクセス使用を学習するために、前記センシング・データに対してアクセス使用を予測するように構成される、ことを含むことができる。
実施例128において、実施例119~127のいずれかの主題は、任意的に、前記中央コントローラが、前記予測可能な使用パターンを使用して、電波環境の統計モデルの一部として前記一つまたは複数のサービスされる端末装置をモデル化し、前記統計モデルに基づく最適化基準の関数を最大化するように前記粗い軌道を決定することによって、前記モバイル・アクセス・ノードのための前記粗い軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例129は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するための手段、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の粗い軌道および予測可能な使用パターンを含むアンカー・アクセスポイントからの制御命令を受信するための手段、前記中継するための手段が前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するときに、前記粗い軌道に基づいて移動するように前記モバイル・アクセス・ノードを制御するための手段、および前記予測可能な使用パターンに基づいて前記粗い軌道を更新して、更新された軌道を得るための手段を含む、モバイル・アクセス・ノードである。
実施例130は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するための手段と、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを取得し、該センシング・データをアンカー・アクセスポイントに送るための手段と、前記センシング・データに基づくアンカー・アクセスポイントからの粗い軌道を受信するための手段と、前記中継するための手段が前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するとき、前記粗い軌道に基づいて移動するよう当該モバイル・アクセス・ノードを制御するための手段とを含む、モバイル・アクセス・ノードである。
実施例131は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継する手段、前記アンカー・アクセスポイントから粗い軌道を受信する手段、および前記中継する手段が前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するときに前記粗い軌道に基づいて移動するよう当該モバイル・アクセス・ノードを制御する手段を含む、モバイル・アクセス・ノードである。
実施例132は、モバイル・アクセス・ノードを介して一つまたは複数のサービスされる端末装置とデータを交換する手段、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データに基づいて前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測可能な使用パターンを決定する手段、前記予測可能な使用パターンに基づいて前記モバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定し、前記粗い軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送る手段を含む、アンカー・アクセスポイントである。
実施例133は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法であって、当該方法は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するステップと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の粗い軌道および予測可能な使用パターンを含むアンカー・アクセスポイントからの制御命令を受信するステップと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継する際に前記粗い軌道に基づいて移動するよう前記モバイル・アクセス・ノードを制御するステップと、前記予測可能な使用パターンに基づいて前記粗い軌道を更新して、更新された軌道を得るステップとを含む、方法である。
実施例134において、実施例133の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するとき、前記更新された軌道に基づいて移動するよう前記モバイル・アクセス・ノードを制御することをさらに含むことができる。
実施例135において、実施例133または134の主題は、任意的に、前記モバイル・アクセス・ノードを制御することが、前記モバイル・アクセス・ノードを移動させるよう前記モバイル・アクセス・ノードの操縦・移動機械を制御することを含む、ことを含むことができる。
実施例136において、実施例133~135のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間で前記データを中継することが、前記データを無線信号として中継することを含む、ことを含むことができる。
実施例137において、実施例133~136のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測されたユーザー密度を経時的に示し、前記更新された軌道が、前記粗い軌道とは異なる、前記予測可能な使用パターンの時間に対応する、ことを含むことができる。
実施例138において、実施例133~136のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、経時的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測されたユーザー密度を示し、前記予測可能な使用パターンに基づいて前記更新された軌道を決定することが、前記予測可能な使用パターンを用いてユーザー密度を決定し、前記ユーザー密度に基づいて、最適化基準の関数を定義し、前記最適化基準の関数を最大化する軌道を前記更新された軌道として決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例139において、実施例のいずれかの主題は、最適化基準が電波環境の統計モデルの一部であり、前記ユーザー密度は、統計モデルにおける前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を近似する、ことを含むことができる。
実施例140において、実施例133~139のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを取得するステップと、前記センシング・データをアンカー・アクセスポイントに送信するステップとをさらに含むことができ、前記予測可能な使用パターンは、前記センシング・データに基づく。
実施例141において、実施例133~140のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンを更新して、更新された予測可能な使用パターンを得ることをさらに任意的に含むことができ、前記更新された軌道を決定することは、前記更新された予測可能な使用パターンに基づいて、前記更新された軌道を決定することを含む。
実施例142において、実施例141の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを得ることをさらに含むことができ、前記予測可能な使用パターンを更新することは、前記センシング・データに基づいて前記予測可能な使用パターンを更新することを含む。
実施例143において、実施例133~142のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、予測されるユーザー密度、予測される電波条件、または予測されるアクセス使用に関連する、ことを含むことができる。
実施例144は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法であって、当該方法は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するステップと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データを取得し、該センシング・データをアンカー・アクセスポイントに送信するステップと、セ前記ンシング・データに基づくアンカー・アクセスポイントからの粗い軌道を受信するステップと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継する際に前記粗い軌道に基づいて移動するよう前記モバイル・アクセス・ノードを制御するステップとを含む、方法である。
実施例145において、実施例144の主題は、任意的に、アンカー・アクセスポイントから前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測可能な使用パターンを受信するステップと、前記予測可能な使用パターンに基づいて前記粗い軌道を更新して、更新された軌道を得るステップとをさらに含むことができる。
実施例146において、実施例145の主題は、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継する際に、前記更新された軌道に基づいて移動するよう前記モバイル・アクセス・ノードを制御することをさらに含むことができる。
実施例147において、実施例144~146のいずれかの主題は、任意的に、移動するよう前記モバイル・アクセス・ノードを制御することが、前記モバイル・アクセス・ノードを移動させるよう前記モバイル・アクセス・ノードの操縦・移動機械を制御することを含む、ことを含むことができる。
実施例148において、実施例144~147のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間で前記データを中継することが、前記データを無線信号として中継することを含む、ことを含むことができる。
実施例149において、実施例144~148のいずれかの主題は、任意的に、前記センシング・データが電波測定値を含み、前記センシング・データを取得することが前記一つまたは複数のサービスされる端末装置によって送信される無線信号を測定することを含む、ことを含むことができる。
実施例150は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法であって、当該方法は、一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継するステップと、アンカー・アクセスポイントから粗い軌道を受信するステップと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置とアンカー・アクセスポイントとの間でデータを中継する際に前記粗い軌道に基づいて移動するよう前記モバイル・アクセス・ノードを制御するステップとを含む、方法である。
実施例151は、アンカー・アクセスポイントを動作させる方法であって、モバイル・アクセス・ノードを介して一つまたは複数のサービスされる端末装置とデータを交換するステップと、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示すセンシング・データに基づいて、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測可能な使用パターンを決定するステップと、前記予測可能な使用パターンに基づいて、前記モバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定するステップと、前記粗い軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送るステップとを含む、方法である。
実施例152において、実施例151の主題は、任意的に、前記モバイル・アクセス・ノードを介して一つまたは複数のサービスされる端末装置とデータを交換することが、前記データを無線信号として無線で通信することを含む、ことを含むことができる。
実施例153において、実施例151または152の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置、前記モバイル・アクセス・ノード、または外部センサーから前記センシング・データを受信することをさらに含むことができる。
実施例154において、実施例151~153のいずれかの主題は、任意的に、前記センシング・データが、ある時間期間にわたる前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の位置を示し、前記予測可能な使用パターンが、前記センシング・データから導出された、時間にわたる予測されたユーザー密度に基づく、ことを含むことができる。
実施例155において、実施例151~154のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測されるユーザー密度を示すことをさらに含み、当該方法は、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測されるユーザー密度を知るために前記センシング・データに対してパターン認識を実行することをさらに含む。
実施例156において、実施例154または155の主題は、任意的に、前記予測されるユーザー密度が、ユーザー密度を経時的に特徴付ける時間依存の密度プロットである、ことを含むことができる。
実施例157において、実施例154または155の主題は、任意的に、前記予測されるユーザー密度が、大きなユーザー密度が生じる位置および時間を同定する位置‐時間対の集合である、ことを含むことができる。
実施例158において、実施例151~153のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが目標カバレッジ・エリア内の予測される電波条件を示すことを含み、当該方法は、目標カバレッジ・エリアにおける予測される電波条件を学習するために、前記センシング・データに対して伝搬モデリングを実行することをさらに含む。
実施例159において、実施例151~153のいずれかの主題は、任意的に、前記予測可能な使用パターンが、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置の予測されるアクセス使用を示すことを含むことができ、当該方法は、前記予測されるアクセス使用を学習するために前記センシング・データに対してアクセス使用予測を実行することをさらに含む。
実施例160において、実施例151~159のいずれかの主題は、任意的に、前記モバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定するステップは、前記予測可能な使用パターンを使って、前記一つまたは複数のサービスされる端末装置を電波環境の統計モデルの一部としてモデル化するステップと、前記統計モデルに基づく最適化基準の関数を最大化するよう前記粗い軌道を決定するステップとを含む、ことを含むことができる。
実施例161は、プロセッサによって実行されると、該プロセッサに実施例133~160のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例162は、プロセッサと、命令を記憶しているメモリとを含む通信装置であって、前記命令は、前記プロセッサによって実行されたときに、当該通信装置に実施例133~160のいずれかの方法を実行させる、通信装置。
実施例163は、無線リンク最適化基準の関数に基づいてモバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定するように構成された軌道プロセッサであって、前記無線リンク最適化基準の関数は、種々の粗い軌道のための無線リンク最適化基準を近似し、屋内カバレッジ・エリアの外側表面についての伝搬経路損失データに基づいている、軌道プロセッサと、前記粗い軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送るように構成されたノード・インターフェースとを含む、中央軌道コントローラである。
実施例164において、実施例163の主題は、任意的に、前記無線リンク最適化基準の関数が、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲の電波環境の統計モデルに基づいており、前記伝搬経路損失データが、前記統計モデルにおいて、外側表面を通過する電波信号の伝搬経路損失を特徴付ける、ことを含むことができる。
実施例165において、実施例163または164の主題は、任意的に、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲に由来する電波測定値を受信し、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを更新し、更新された伝搬経路損失データを得るように構成された中央学習サブシステムを任意的にさらに含むことができる。
実施例166において、実施例165の主題は、任意的に、前記軌道プロセッサが、前記更新された伝搬経路損失データに基づいて、前記モバイル・アクセス・ノードのための更新された軌道を決定するように構成され、前記ノード・インターフェースが、前記更新された軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例167において、実施例163または164の主題は、任意的に、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲に由来する電波測定値を受信し、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを生成するように構成された中央学習サブシステムをさらに含むことができる。
実施例168において、実施例167の主題は、任意的に、前記電波測定値が、前記電波測定値についての送信装置または受信装置に関するジオタグ付けされた位置情報と対にされており、前記中央学習サブシステムが、前記電波測定値および前記ジオタグ付けされた位置情報に基づいて、前記外側表面上の位置での伝搬経路損失を推定することによって、前記伝搬経路損失データを生成するように構成されている。
実施例169において、実施例163~168のいずれかの主題は、任意的に、前記軌道プロセッサが、前記最適化基準の関数を増大させる粗い軌道を決定することによって、前記粗い軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例170において、実施例163~169のいずれかの主題は、任意的に、前記無線リンク最適化基準の関数が、前記屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と前記モバイル・アクセス・ノードとの間の無線リンクのサポートされるデータレートを近似する、各無線リンクのサポートされるデータレートがサポートされるデータレート閾値を上回る確率を近似する、前記サービスされる端末装置と前記モバイル・アクセス・ノードとの間での無線リンクのリンク品質メトリックを近似する、または各無線リンクのリンク品質メトリックがリンク品質メトリック閾値を上回る確率を近似する統計的表現である、ことを含むことができる。
実施例171において、実施例163~170のいずれかの主題は、任意的に、前記ノード・インターフェースが、無線アクセス・ネットワークを通じた信号伝達接続を使用して、前記粗い軌道をモバイル・アクセス・ノードに送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例172は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するように構成された中継ルーターと、無線リンク最適化基準の関数に基づいて軌道を決定するように構成されたローカル・コントローラとを含むモバイル・アクセス・ノードであり、前記無線リンク最適化基準の関数は、前記屋内カバレッジ・エリアの外側表面についての伝搬経路損失データに基づいており、種々の軌道についての無線リンク最適化基準を近似し、前記中継ルーターは、前記モバイル・アクセス・ノードが前記軌道に従って移動する間に、前記サービスされる端末装置と前記無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するようにさらに構成される。
実施例173において、実施例172の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナ、無線周波数(RF)トランシーバ、およびベースバンド・モデムをさらに含むことができ、ここで、中継ルーターは、前記一つまたは複数のアンテナ、RFトランシーバ、およびベースバンド・モデムを介して無線信号としてデータを送受信するように構成される。
実施例174において、実施例172の主題は、任意的に、移動コントローラおよび操縦・移動機械をさらに含むことができ、ここで、移動コントローラは、前記モバイル・アクセス・ノードを前記軌道に従って移動させるように操縦・移動機械を制御するように構成され、その間、前記中継ルーターは、サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継する。
実施例175において、実施例172~174のいずれかの主題は、任意的に、無線リンク最適化基準の関数が、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲の電波環境の統計モデルに基づいており、前記伝搬経路損失データが、統計モデルにおいて、外側表面を通過する電波信号の伝搬経路損失を特徴付ける、ことを含むことができる。
実施例176において、実施例172~175のいずれかの主題は、任意的に、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲から電波測定値を受信し、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを更新して、更新された伝搬経路損失データを得るように構成されたローカル学習エンジンをさらに含むことができる。
実施例177において、実施例176の主題は、任意的に、前記ローカル・コントローラが、前記更新された伝搬経路損失データに基づいて、前記モバイル・アクセス・ノードのための更新された経路を決定するように構成され、前記中継ルーターが、前記モバイル・アクセス・ノードが前記更新された軌道に従って移動する間に、サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するように構成される、ことを含むことができる。
実施例178において、実施例172~175のいずれかの主題は、任意的に、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲に由来する電波測定値を受信し、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを生成するように構成されたローカル学習エンジンをさらに含むことができる。
実施例179において、実施例178の主題は、任意的に、前記電波測定値が、前記電波測定値についての送信装置または受信装置に関するジオタグ付けされた位置情報と対になっており、前記中央学習サブシステムが、前記電波測定値およびジオタグ付けされた位置情報に基づいて、前記外側表面上の位置における伝搬経路損失を推定することによって、前記伝搬経路損失データを生成するように構成されている、ことを含むことができる。
実施例180において、実施例172~179のいずれかの主題は、任意的に、前記ローカル・コントローラが、前記最適化基準の関数を増大させる軌道を決定することによって前記軌道を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例181において、実施例172~180のいずれかの主題は、任意的に、前記無線リンク最適化基準の関数が、前記屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置とモバイル・アクセス・ノードとの間の無線リンクのサポートされるデータレートを近似する、各無線リンクのサポートされるデータレートがサポートされるデータレート閾値を上回る確率を近似する、サービスされる端末装置とモバイル・アクセス・ノードとの間の無線リンクのリンク品質メトリックを近似する、または各無線リンクのリンク品質メトリックがリンク品質メトリック閾値を上回る確率を近似する、ことを含むことができる。
実施例182において、実施例172~181のいずれかの主題は、任意的に、前記ローカル・コントローラが、前記伝搬経路損失データに基づいてビームステアリング方向を決定するようにさらに構成され、前記モバイル・アクセス・ノードが、前記ビームステアリング方向に従って前記中継ルーターのために前記データを無線で送信するように構成された一つまたは複数のアンテナをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例183において、実施例182の主題は、任意的に、前記ローカル・コントローラが前記ビームステアリング方向を、前記最適化基準の関数を増大させるビームステアリング方向を決定することによって、決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例184において、実施例182の主題は、任意的に、前記伝搬経路損失データが、前記ビームステアリング方向を、前記外側表面の一つまたは複数の低伝搬経路損失領域を同定し、前記ローカル・コントローラが、前記一つまたは複数の低伝搬経路損失領域のうちの一つを通過するアンテナ・ビームを生じるビームステアリング方向を決定することによって決定するように構成される。
実施例185は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するように構成された中継ルーターと、軌道を決定するために無線リンク最適化基準の関数を使用するように構成されたローカル・コントローラとを含むモバイル・アクセス・ノードであり、前記無線リンク最適化基準の関数は、前記屋内カバレッジ・エリアの外側表面の表面伝搬経路損失データに基づいており、前記中継ルーターは、前記モバイル・アクセス・ノードが前記軌道に従って移動する間に、前記サービスされる端末装置と前記無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するようにさらに構成される、中継ルーターである。
実施例186は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置によるデータ使用をサポートするための帯域幅の量を推定し、その帯域幅の量に基づいて屋内カバレッジ・エリアに配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を決定し、その番号に基づいて一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択するように構成された軌道プロセッサと、一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードに信号を送って一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードをアクティブ化するように構成されたノード・インターフェースとを含む、中央軌道コントローラである。
実施例187において、実施例186の主題は、任意的に、前記軌道プロセッサが、前記屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置の数を示す、または前記屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置による全体的または個別的なデータ使用を示すコンテキスト情報に基づいて、データ使用をサポートするための帯域幅の量を推定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例188において、実施例186または187の主題は、任意的に、前記軌道プロセッサが、配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を、帯域幅の量と、配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を増加させる冗長性パラメータとに基づいて決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例189において、実施例186~188のいずれかの主題は、任意的に、前記軌道プロセッサが、前記屋内カバレッジ・エリアにサービスするために利用可能なモバイル・アクセス・ノードの集団(fleet)から前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例190において、実施例186~189のいずれかの主題は、任意的に、前記軌道プロセッサが、モバイル・アクセス・ノードの前記数に等しい量のモバイル・アクセス・ノードを選択することによって、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例191において、実施例186~190のいずれかの主題は、任意的に、前記tノード・インターフェースが、無線アクセス・ネットワークを通じた信号伝達接続を使用して、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードに信号を送信するように構成される。
実施例192は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置の容量要件を推定し、帯域幅の量に基づいて前記屋内カバレッジ・エリアにサービスするために配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を決定し、前記数に基づいて一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択するように構成された軌道プロセッサと、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードに信号を送って前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードをアクティブ化するように構成されたノード・インターフェースとを含む、中央軌道コントローラである。
実施例193は、中央軌道コントローラを動作させる方法であり、当該方法は、無線リンク最適化基準の関数に基づいてモバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定するステップであって、前記無線リンク最適化基準の関数は、屋内カバレッジ・エリアの外側表面についての伝搬経路損失データに基づいており、種々の粗い軌道のための無線リンク最適化基準を近似する、ステップと、前記粗い軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送るステップとを含む、方法である。
実施例194において、実施例193の主題は、任意的に、前記無線リンク最適化基準の関数が前記屋内カバレッジ・エリアの周囲の電波環境の統計モデルに基づいており、前記伝搬経路損失データが、統計モデルにおいて前記外側表面を通過する電波信号の伝搬経路損失を特徴付ける、ことを含むことができる。
実施例195において、実施例193または194の主題は、任意的に、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲に由来する電波測定値を受信し、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを更新して、更新された伝搬経路損失データを得ることをさらに含むことができる。
実施例196において、実施例195の主題は、任意的に、前記伝搬経路損失データに基づいて前記モバイル・アクセス・ノードのための更新された軌道を決定し、前記更新された軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送信することをさらに含むことができる。
実施例197において、実施例193または194の主題は、任意的に、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲に由来する電波測定値を受信し、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを生成することをさらに含むことができる。
実施例198において、実施例197の主題は、任意的に、前記電波測定値が、前記電波測定値についての送信装置または受信装置に関するジオタグ付けされた位置情報と対にされており、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを生成することは、前記電波測定値およびジオタグ付けされた位置情報に基づいて、前記外側表面上の位置における前記伝搬経路損失を推定することを含む、ことを含むことができる。
実施例199において、実施例193~198のいずれかの主題は、任意的に、前記粗い軌道を決定することが、前記最適化基準の関数を増加させる粗い軌道を決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例200において、実施例193~199のいずれかの主題は、任意的に、前記無線リンク最適化基準の関数が、前記屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置とモバイル・アクセス・ノードとの間の無線リンクのサポートされるデータレートを近似する、各無線リンクのサポートされるデータレートがサポートされるデータレート閾値を上回る確率を近似する、サービスされる端末装置とモバイル・アクセス・ノードとの間の無線リンクのリンク品質メトリックを近似する、または各無線リンクのリンク品質メトリックがリンク品質メトリック閾値を上回る確率を近似する、統計的表現である、ことを含むことができる。
実施例201において、実施例193~200のいずれかの主題は、任意的に、前記粗い軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送信することが、無線アクセス・ネットワークを通じた信号伝達接続上で前記粗い軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例202は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法であり、当該方法は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間のデータを中継することと、無線リンク最適化基準の関数に基づいて軌道を決定することであって、前記無線リンク最適化基準の関数は、前記屋内カバレッジ・エリアの外側表面についての伝搬経路損失データに基づいており、種々の軌道についての無線リンク最適化基準を近似する、ことと、前記軌道に従って前記モバイル・アクセス・ノードを移動させながら前記サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継すること、とを含む、方法である。
実施例203において、実施例202の主題は、任意的に、前記軌道に従って前記モバイル・アクセス・ノードを移動させることが、前記モバイル・アクセス・ノードを移動させるために前記モバイル・アクセス・ノードの操縦・移動装置を制御することを含む、ことを含むことができる。
実施例204において、実施例202または203の主題は、任意的に、前記無線リンク最適化基準の関数が前記屋内カバレッジ・エリアの周囲の電波環境の統計モデルに基づいており、前記伝搬経路損失データが統計モデルにおける外側表面を通過する電波信号の伝搬経路損失を特徴付ける、ことを含むことができる。
実施例205において、実施例202~204のいずれかの主題は、任意的に、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲に由来する電波測定値を受信し、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを更新し、更新された伝搬経路損失データを得ることをさらに含むことができる。
実施例206において、実施例205の主題は、任意的に、前記更新された伝搬経路損失データに基づいて、前記モバイル・アクセス・ノードのための更新された経路を決定すること、および、前記更新された軌道に従って前記モバイル・アクセス・ノードを移動させながら、サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継することをさらに含むことができる。
実施例207において、実施例202~204のいずれかの主題は、任意的に、前記屋内カバレッジ・エリアの周囲に由来する電波測定値を受信し、前記電波測定値に基づいて前記伝搬経路損失データを生成することをさらに含むことができる。
実施例208において、実施例207の主題は、任意的に、前記電波測定値が電波測定のための送信または受信装置に関するジオタグ付けされた位置情報と対にされており、前記伝搬経路損失データを生成することが、前記電波測定値およびジオタグ付けされた位置情報に基づいて、前記外側表面上の位置における前記伝搬経路損失を推定することを含む。
実施例209において、実施例202~208のいずれかの主題は、任意的に、前記軌道の決定が、前記最適化基準の関数を増加させる軌道を決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例210において、実施例202~209のいずれかの主題は、任意的に、前記伝搬経路損失データに基づいてビームステアリング方向を決定することをさらに含むことができ、前記サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継することは、前記ビームステアリング方向に従って前記データを無線で送信することを含む。
実施例211において、実施例210の主題は、任意的に、前記ビームステアリング方向の決定が、前記最適化基準の関数を増大させるビームステアリング方向の決定を含む、ことを含むことができる。
実施例212において、実施例210の主題は、任意的に、前記伝搬経路損失データが、前記外側表面の一つまたは複数の低伝搬経路損失領域を同定し、前記ビームステアリング方向を決定することが、前記一つまたは複数の低伝搬経路損失領域のうちの一つを通過するアンテナ・ビームを生成するビームステアリング方向を決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例213は、モバイル・アクセス・ノードを動作させる方法であり、当該方法は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継することと、無線リンク最適化基準の関数を使用して軌道を決定することであって、前記無線リンク最適化基準の関数は、前記屋内カバレッジ・エリアの外側表面の表面伝搬経路損失データに基づいている、ことと、前記モバイル・アクセス・ノードを前記軌道に従って移動させながら前記サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継することとを含む。
実施例214は、中央軌道コントローラを動作させる方法であり、当該方法は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置によるデータ使用をサポートするための帯域幅の量を推定するステップと、前記屋内カバレッジ・エリアに配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を、帯域幅の量に基づいて決定するステップと、前記数に基づいて一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択するステップと、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードに信号を送信して、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードをアクティブ化するステップとを含む、方法である。
実施例215において、実施例214の主題は、任意的に、帯域幅の量を推定することが、前記屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置の数を示す、または前記屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置による全体的なまたは個々のデータ使用を示すコンテキスト情報に基づいて、データ使用をサポートするための帯域幅の量を推定することを含む、ことを含むことができる。
実施例216において、実施例214または215の主題は、任意的に、配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を決定することが、帯域幅の量および配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を増加させる冗長性パラメータに基づいて、配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を決定することを含むこと、ことを含むことができる。
実施例217において、実施例214~216のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択することが、前記屋内カバレッジ・エリアにサービスするために利用可能なモバイル・アクセス・ノードの集団から前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例218において、実施例214~217のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択するステップは、モバイル・アクセス・ノードの数と等量のモバイル・アクセス・ノードを選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例219において、実施例214~218のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードに信号を送ることが、無線アクセス・ネットワークを通じた信号接続を通じて前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードに信号を送ることを含む、ことを含むことができる。
実施例220は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例193~219のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例221は、一つまたは複数のプロセッサと、命令を記憶しているメモリとを含む装置であって、前記命令は、前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例193~219のいずれかの方法を実行させる、装置である。
実施例222は、無線リンク最適化基準の関数に基づいてモバイル・アクセス・ノードのための粗い軌道を決定するように構成された決定手段であって、前記無線リンク最適化基準の関数は、屋内カバレッジ・エリアの外側表面についての伝搬経路損失データに基づいており、種々の粗い軌道についての無線リンク最適化基準を近似する、手段と、前記粗い軌道を前記モバイル・アクセス・ノードに送信するように構成された送信手段とを含む、中央軌道コントローラである。
実施例223は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するように構成された中継手段と、無線リンク最適化基準の関数に基づいて軌道を決定するように構成された決定手段であって、前記無線リンク最適化基準の関数は、前記屋内カバレッジ・エリアの外側表面についての伝搬経路損失データに基づいており、種々の軌道についての無線リンク最適化基準を近似する、決定手段とを含むモバイル・アクセス・ノードであって、前記中継手段は、前記軌道に従って当該モバイル・アクセス・ノードを移動させながら、前記サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するようにさらに構成される、モバイル・アクセス・ノードである。
実施例224は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するように構成された中継手段と、無線リンク最適化基準の関数を使って軌道を決定するように構成された決定手段であって、前記無線リンク最適化基準の関数は、前記屋内カバレッジ・エリアの外側表面の表面伝搬経路損失データに基づいている、決定手段とを含むモバイル・アクセス・ノードであって、前記中継手段は、前記軌道に従って当該モバイル・アクセス・ノードを移動させながら前記サービスされる端末装置と無線アクセス・ネットワークとの間でデータを中継するようにさらに構成される、モバイル・アクセス・ノードである。
実施例225は、屋内カバレッジ・エリア内のサービスされる端末装置によるデータ使用をサポートするための帯域幅の量を推定するように構成された推定手段と、帯域幅の量に基づいて前記屋内カバレッジ・エリアにサービスするために配備すべきモバイル・アクセス・ノードの数を決定するように構成された決定手段と、前記数に基づいて一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードを選択するように構成された選択手段と、前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードをアクティブ化するために前記一つまたは複数のモバイル・アクセス・ノードに信号を送信するように構成された送信手段とを含む、中央軌道コントローラである。
実施例226は、計算、記憶またはネットワーキングのためのハードウェア資源を含む資源プラットフォームと、仮想化機能の割り当てを仮想セルから受信し、前記仮想化機能のために前記資源プラットフォームを構成するように構成された機能コントローラとを含む端末装置であって、前記資源プラットフォームは、前記仮想化機能を実行して結果データを得て、該結果データを前記仮想セルの別の端末装置に送信するように構成されている、端末装置である。
実施例227において、実施例226の主題は、任意的に、前記仮想化機能が前記仮想セルのための仮想化機能であることを含むことができる。
実施例228において、実施例226の主題は、任意的に、前記資源プラットフォームが、前記仮想セルのための資源プールの一部として論理的に指定される計算資源、記憶資源、またはネットワーク資源を含む、ことを含むことができる。
実施例229において、実施例226または228の主題は、任意的に、前記機能コントローラが、前記資源プラットフォームの一つまたは複数のプロセッサにソフトウェアをロードすることによって、前記資源プラットフォームを前記仮想化機能のために構成するように構成される、ことを含むことができる。
実施例230において、実施例226~229のいずれかの主題は、任意的に、ベースバンド・モデムをさらに含むことができ、前記機能コントローラは、前記ベースバンド・モデムを介して前記割り当てを無線で受信するように構成される。
実施例231において、実施例226~230のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想化機能がセル処理仮想化機能または無線活動仮想化機能であることを含むことができる。
実施例232において、実施例226~231のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想化機能が上りリンクまたは下りリンク処理仮想化機能であり、前記資源プラットフォームが、前記結果データを前記別の端末装置の実行中の別の上りリンクまたは下りリンク処理仮想化機能に送るように構成される、ことを含むことができる。
実施例233において、実施例226~232のいずれかの主題は、任意的に、前記機能コントローラが、前記仮想セルの仮想化機能マネージャから前記仮想化機能の前記割り当てを受け取るように構成される、ことを含むことができる。
実施例234は、計算、記憶またはネットワーキングのためのハードウェア資源を含む資源プラットフォームと、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受信し、前記資源プラットフォームを前記仮想化機能のために構成するように構成された機能コントローラとを含む端末装置であって、前記資源プラットフォームは、前記仮想化機能を実行して、前記仮想セルによってサービスされる端末装置のためのセル処理機能または無線活動機能を提供するように構成される、端末装置である。
実施例235において、実施例234の主題は、任意的に、前記仮想化機能が前記仮想セルのための仮想化機能である、ことを含むことができる。
実施例236において、実施例234の主題は、任意的に、前記仮想化機能が下りリンク処理仮想化機能であり、前記資源プラットフォームが、前記下りリンク処理仮想化機能に従って、当該端末装置に宛てられた下りリンク・データを処理して、結果データを得るように構成される、ことを含むことができる。
実施例237において、実施例236の主題は、任意的に、前記資源プラットフォームが、前記結果データを、前記仮想セルの別の下りリンク処理仮想化機能に送るように構成される、ことを含むことができる。
実施例238において、実施例237の主題は、任意的に、前記別の下りリンク処理仮想化機能が前記仮想セルの別の端末装置において実行可能である、ことを含むことができる。
実施例239において、実施例236の主題は、任意的に、前記下りリンク処理仮想化機能が下りリンク物理層処理仮想化機能であり、前記資源プラットフォームが、前記結果データを当該端末装置に無線で送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例240において、実施例234の主題は、任意的に、前記仮想化機能が上りリンク処理仮想化機能であり、前記資源プラットフォームが、当該端末装置から発信される上りリンク・データを前記上りリンク処理仮想化機能に従って処理して、結果データを得るように構成される、ことを含むことができる。
実施例241において、実施例240の主題は、任意的に、前記資源プラットフォームが、前記結果データを前記仮想セルの別の上りリンク処理仮想化機能に送るように構成される、ことを含むことができる。
実施例242において、実施例241の主題は、任意的に、前記別の上りリンク処理仮想化機能が前記仮想セルの別の端末装置で動作している、ことを含むことができる。
実施例243において、実施例240の主題は、任意的に、前記資源プラットフォームが、前記結果データを、バックホール・リンクを通じて無線アクセス・ネットワークに無線で送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例244において、実施例234~243のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想化機能が前記仮想セルの別の端末装置の資源プラットフォームにも割り当てられ、前記資源プラットフォームが、前記別の端末装置の資源プラットフォームと協調して前記仮想化機能を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例245において、実施例234~244のいずれかの主題は、任意的に、前記資源プラットフォームが、前記仮想セルのための資源プールの一部として論理的に指定される計算資源、記憶資源、またはネットワーク資源を含む、ことを含むことができる。
実施例246において、実施例234~244のいずれかの主題は、任意的に、ベースバンド・モデムをさらに含むことができ、前記機能コントローラは、前記ベースバンド・モデムを介して前記割り当てを無線で受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例247において、実施例234~246のいずれかの主題は、任意的に、無線周波数トランシーバおよび一つまたは複数のアンテナをさらに含むことができる。
実施例248は、計算、記憶またはネットワーキングのためのハードウェア資源を含む資源プラットフォームと、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受信し、前記資源プラットフォームを前記仮想化機能のために構成するように構成されたコントローラとを含む端末装置であって、前記資源プラットフォームは、前記仮想セルの別の端末装置の資源プラットフォームと協働して前記仮想化機能を実行するように構成される、端末装置である。
実施例249は、仮想セルの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別し、複数の端末装置間の無線リンクに基づいて、前記仮想セルの複数の端末装置を識別し、前記仮想化機能を分散式実行のために前記複数の端末装置に割り当てるように構成された機能コントローラを含む端末装置である。
実施例250において、実施例249の主題は、任意的に、前記仮想化機能が、複数の端末装置の資源プラットフォームにおける分散式実行のために構成される、または別の端末装置上で実行可能なカウンターパート仮想化機能からの結果データを使用するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例251において、実施例249または250の主題は、任意的に、前記機能コントローラが、前記複数の端末装置間の無線リンクを特徴付ける電波測定値を評価し、前記電波測定値の強度に基づいて前記複数の端末装置を識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例252において、実施例249または250の主題は、任意的に、前記機能コントローラが前記複数の端末装置の位置を評価し、それらの位置によって示される相対的近接性に基づいて前記複数の端末装置を識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例253において、実施例249~252のいずれかの主題は、任意的に、前記機能コントローラが、前記仮想化機能が使用する端末装置の数を決定し、前記数に等しい数量の前記仮想セルの複数の端末装置を、前記複数の端末装置として選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例254において、実施例249~253のいずれかの主題は、任意的に、ベースバンド・モデムをさらに含むことができ、前記機能コントローラは、前記ベースバンド・モデムを介して、前記仮想化機能の割り当てを前記複数の端末装置に送信するように構成される、ことをさらに含むことができる。
実施例255は、仮想セルの諸端末装置、前記仮想セルの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して前記仮想セルのためのマスター端末装置仮想化機能を実行するよう構成された資源プラットフォームと通信し、前記仮想セルの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を特定し、前記複数の端末装置間の無線リンクに基づいて前記仮想セルの複数の端末装置を特定し、前記仮想化機能を、分散式実行のために前記複数の端末装置に割り当てるように構成された機能コントローラを含む、端末装置である。
実施例256は、仮想ネットワークの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別し、前記複数の端末装置間の無線リンクに基づいて前記仮想ネットワークの複数の端末装置を同定し、前記仮想化機能を分散式実行のために前記複数の端末装置に割り当てるように構成された機能コントローラを含む端末装置である。
実施例257は、仮想ネットワークの諸端末装置および前記仮想ネットワークの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して前記仮想ネットワークのためのマスター端末装置仮想化機能を実行するよう構成された資源プラットフォームと通信し、前記仮想ネットワークの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を特定し、前記複数の端末装置間の無線リンクに基づいて前記仮想ネットワークの複数の端末装置を特定し、前記仮想化機能を、分散式実行のために前記複数の端末装置に割り当てるように構成された機能コントローラを含む、端末装置である。
実施例258は、複数の仮想化機能のそれぞれについて、仮想セルの一つまたは複数の端末装置を同定し、前記複数の仮想化機能のそれぞれを対応する一つまたは複数の端末装置に配分するように構成された機能コントローラを含む端末装置である。
実施例259は、仮想ネットワークに参加するために一つまたは複数の端末装置と信号を交換し、前記仮想ネットワークの仮想化機能マネージャから仮想化機能のための割り当てを受信するように構成された機能コントローラと、前記仮想ネットワークの別の端末装置の資源プラットフォームと協働して前記仮想化機能を仮想的に実行するように構成された資源プラットフォームとを含む端末装置である。
実施例260は、機能コントローラおよび資源プラットフォームを含む複数の端末装置と、前記複数の端末装置間で複数の仮想化機能を配分するように構成された仮想化機能マネージャとを含む仮想セルであり、前記複数の端末装置は、それぞれの資源プラットフォームにおけるそれぞれ割り当てられた仮想化機能を実行することによって、一つまたは複数のサービスされる端末装置に無線アクセスを提供するように構成されている。
実施例261は、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受信すること、前記端末装置の資源プラットフォームを前記仮想化機能のために構成すること、前記資源プラットフォームを用いて前記仮想化機能を実行して結果データを得ること、および、前記結果データを前記仮想セルの別の端末装置に送信することを含む、端末装置の動作方法である。
実施例262において、実施例261の主題は、任意的に、前記資源プラットフォームが、前記仮想セルのための資源プールの一部として論理的に指定される計算資源、記憶資源、またはネットワーク資源を含む、ことを含むことができる。
実施例263において、実施例261または262の主題は、任意的に、前記資源プラットフォームを前記仮想化機能のために構成することは、前記資源プラットフォームの一つまたは複数のプロセッサにソフトウェアをロードすることを含む、ことを含むことができる。
実施例264において、実施例261~263のいずれかの主題は、任意的に、前記割り当てを受信することが、前記端末装置のベースバンド・モデムを介して前記割り当てを無線で受信することを含む、ことを含むことができる。
実施例265において、実施例261~264のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想化機能がセル処理仮想化機能または無線活動仮想化機能である、ことを含むことができる。
実施例266において、実施例261~265のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想化機能が上りリンクまたは下りリンク処理仮想化機能であり、前記結果データを送信することは、前記結果データを前記別の端末装置上で動作する別の上りリンクまたは下りリンク処理仮想化機能に送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例267は、端末装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受信し、前記仮想化機能を実行するためのソフトウェアを用いて前記端末装置の資源プラットフォームを構成し、前記仮想化機能を実行して、前記仮想セルによってサービスされる端末装置のためにセル処理機能または無線活動機能を提供することを含む、方法である。
実施例268において、実施例267の主題は、任意的に、前記仮想化機能が下りリンク処理仮想化機能であり、前記仮想化機能を実行することは、前記下りリンク処理仮想化機能に従って、前記端末装置に宛てられた下りリンク・データを処理して結果データを得ることを含む、ことを含むことができる。
実施例269において、実施例268の主題は、任意的に、前記結果データを、前記仮想セルの別の下りリンク処理仮想化機能に送信することをさらに含むことができる。
実施例270において、実施例269の主題は、任意的に、前記別の下りリンク処理仮想化機能が前記仮想セルの別の端末装置で動作していることを含むことができる。
実施例271において、実施例268の主題は、任意的に、前記下りリンク処理仮想化機能が下りリンク物理層処理仮想化機能であり、当該方法がさらに、前記結果データを前記端末装置に無線で送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例272において、実施例267の主題は、任意的に、前記仮想化機能が上りリンク処理仮想化機能であり、前記仮想化機能を実行することは、前記上りリンク処理仮想化機能に従って、前記端末装置から発信される上りリンク・データを処理して結果データを得ることを含む、ことを含むことができる。
実施例273において、実施例272の主題は、任意的に、前記仮想セルの別の上りリンク処理仮想化機能に前記結果データを送信することをさらに含むことができる。
実施例274において、実施例272の主題は、任意的に、前記別の上りリンク処理仮想化機能が前記仮想セルの別の端末装置で動作していることを含むことができる。
実施例275において、実施例272の主題は、任意的に、バックホール・リンクを通じて前記結果データを無線アクセス・ネットワークに無線で送信することを任意的にさらに含むことができる。
実施例276において、実施例267~275のいずれかの主題は、前記仮想化機能が前記仮想セルの別の端末装置の資源プラットフォームにも割り当てられ、前記仮想化機能を実行することは、前記別の端末装置の資源プラットフォームと協働して前記仮想化機能を実行することを含む、ことを含むことができる。
実施例277において、実施例267~276のいずれかの主題は、任意的に、前記資源プラットフォームが、前記仮想セルのための資源プールの一部として論理的に指定される計算資源、記憶資源、またはネットワーク資源を含む、ことを含むことができる。
実施例278において、実施例267~277のいずれかの主題は、任意的に、前記割り当てを受信することが、前記端末装置のベースバンド・モデムを介して前記割り当てを無線で受信することを含む、ことを含むことができる。
実施例279は、端末装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受け取ること、前記仮想化機能を実行するためのソフトウェアを用いて前記端末装置の資源プラットフォームを構成すること、前記仮想セルの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して前記仮想化機能を実行することを含む、方法である。
実施例280は、端末装置を動作させる方法であって、仮想セルのための仮想化機能マネージャを実行することと、前記仮想セルの複数端末装置の資源プラットフォームを利用する仮想化機能を識別することと、前記複数の端末装置間の無線リンクに基づいて前記仮想セルの複数端末装置を識別することと、前記仮想化機能を分散式実行のために前記複数の端末装置に配分することとを含む、方法である。
実施例281において、実施例280の主題は、任意的に、前記仮想化機能が、複数の端末装置の資源プラットフォームにおける分散式実行に向けて構成されるか、または、別の端末装置上で実行可能なカウンターパート仮想化機能からの結果データを使用するように構成される、ことを含むことができる。
実施例281において、実施例280または281の主題は、任意的に、前記複数の端末装置を識別することが、前記複数の端末装置間の無線リンクを特徴付ける電波測定値を評価し、前記電波測定値の強度に基づいて前記複数の端末装置を同定することを含む、ことを含むことができる。
実施例283において、実施例280または281の主題は、任意的に、前記複数の端末装置を識別することが、前記複数の端末装置の位置を評価し、それらの位置によって示される相対的近接性に基づいて前記複数の端末装置を同定することを含む、ことを含むことができる。
実施例284において、実施例280~283のいずれかの主題は、任意的に、前記複数の端末装置を識別することが、前記仮想化機能が使う端末装置の数を決定し、前記数と等しい数量の前記仮想セルの複数の端末装置を、前記複数の端末装置として選択することを含むことができる。
実施例285において、実施例280~284のいずれかの主題は、任意的に、前記複数の端末装置に前記仮想化機能を割り当てることが、前記端末装置のベースバンド・モデムを介して、前記複数の端末装置に前記仮想化機能の割り当てを無線で送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例286は、端末装置を動作させる方法であって、仮想セルの諸端末装置と通信するステップと、前記仮想セルの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して前記仮想セルのためのマスター端末装置仮想化機能を実行するステップと、前記複数の端末装置の資源プラットフォームを利用した使用する仮想化機能を識別するステップと、前記複数の端末装置間の無線リンクに基づいて前記仮想セルの複数の端末装置を識別するステップと、前記仮想化機能を分散式の実行のために前記複数の端末装置に割り当てるステップとを含む、方法である。
実施例287は、端末装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想ネットワークのための仮想化機能マネージャを実行するステップと、前記仮想ネットワークの複数端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別するステップと、前記複数の端末装置間の無線リンクに基づいて前記仮想ネットワークの複数の端末装置を識別するステップと、前記仮想化機能を、分散式の実行のために、前記複数の端末装置に割り当てるステップとを含む、方法である。
実施例288は、端末装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想ネットワークの端末装置と通信することと、前記仮想ネットワークの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して前記仮想ネットワークのためのマスター端末装置仮想化機能を実行することと、前記仮想ネットワークの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別することと、前記仮想ネットワークの複数の端末装置を前記複数の端末装置の間の無線リンクに基づいて識別することと、前記仮想化機能を分散式の実行のために前記複数の端末装置に配分することとを含む、方法である。
実施例289は、端末装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想セルのための仮想化機能マネージャを実行するステップと、複数の仮想化機能のそれぞれに対して、前記仮想セルの一つまたは複数の端末装置を同定するステップと、前記複数の仮想化機能のそれぞれを、対応する一つまたは複数の端末装置に割り当てるステップとを含む、方法である。
実施例290は、端末装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想ネットワークに加わるよう信号を一つまたは複数の端末装置と交換するステップと、前記仮想ネットワークの仮想化機能マネージャから仮想化機能の割り当てを受け取るステップと、前記仮想ネットワークの別の端末装置の資源プラットフォームと協調して前記仮想化機能を仮想的に実行するステップとを含む、方法である。
実施例291は、仮想セルを動作させる方法であって、複数の端末装置間で複数の仮想化機能を割り当て、前記複数の端末装置においてそれぞれ割り当てられた仮想化機能を実行し、前記仮想化機能の実行を介して一つまたは複数のサービスされる端末装置に無線アクセスを提供することを含む、方法である。
実施例292は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに実施例261~291のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例293は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例261~291のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置である。
実施例294は、端末装置であって、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受信する手段と、前記仮想化機能のために前記端末装置の資源プラットフォームを構成する手段と、前記資源プラットフォームを用いて前記仮想化機能を実行して結果データを得る手段と、前記仮想セルの別の端末装置に前記結果データを送信する手段とを含む、端末装置である。
実施例295は、端末装置であって、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受信する手段と、前記仮想化機能のために前記端末装置の資源プラットフォームを構成する手段と、前記仮想化機能を実行して、前記仮想セルによってサービスされる端末装置のためにセル処理機能または無線活動機能を提供する手段とを含む、端末装置である。
実施例296は、端末装置であって、仮想セルから仮想化機能の割り当てを受信する手段と、前記仮想化機能のために前記端末装置の資源プラットフォームを構成する手段と、前記仮想セルの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して前記仮想化機能を実行する手段とを含む、端末装置である。
実施例297は、端末装置であって、仮想セルのための仮想化機能マネージャを実行する手段と、前記仮想セルの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別する手段と、複数の端末装置を、前記複数の端末装置の間の無線リンクに基づいて識別する手段と、前記仮想化機能を分散式の実行のために前記複数の端末装置に割り当てる手段とを含む、端末装置である。
実施例298は、端末装置であって、仮想セルの諸端末装置と通信する手段と、前記仮想セルの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して、前記仮想セルのためのマスター端末装置仮想化機能を実行する手段と、前記仮想セルの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別する手段と、前記仮想セルの複数の端末装置を、該複数の端末装置の間の無線リンクに基づいて識別する手段と、前記仮想化機能を分散式の実行のために前記仮想セルの複数の端末装置に割り当てる手段とを含む、端末装置である。
実施例299は、端末装置であって、仮想ネットワークのための仮想化機能マネージャを実行する手段と、前記仮想ネットワークの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別する手段と、前記仮想化ネットワークの複数の端末装置を、該複数の端末装置の間の無線リンクに基づいて識別する手段と、前記仮想化機能を分散式の実行のために前記複数の端末装置に割り当てる手段とを含む、端末装置である。
実施例300は、端末装置であって、仮想ネットワークの端末装置と通信する手段と、前記仮想ネットワークの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して、前記仮想ネットワークのためのマスター端末装置仮想化機能を実行する手段と、前記仮想ネットワークの複数の端末装置の資源プラットフォームを使用する仮想化機能を識別する手段と、複数の端末装置を、該複数の端末装置の間の無線リンクに基づいて識別する手段と、前記仮想化機能を分散式の実行のために前記複数の端末装置に割り当てる手段手段とを含む、端末装置である。
実施例301は、仮想セルのための仮想化機能マネージャを実行する手段と、複数の仮想化機能のそれぞれについて、前記仮想セルの一つまたは複数の端末装置を識別する手段と、前記複数の仮想化機能のそれぞれを、対応する一つまたは複数の端末装置に割り当てる手段とを含む、端末装置である。
実施例302は、端末装置であって、仮想ネットワークに参加するよう一つまたは複数の端末装置と信号を交換する手段と、仮想ネットワークの仮想化機能マネージャから仮想化機能のための割り当てを受信する手段と、前記仮想ネットワークの別の端末装置の資源プラットフォームと連携して前記仮想化機能を仮想的に実行する手段とを含む、端末装置である。
実施例303は、仮想セルを生成するためのトリガー条件が満たされていることを判別し、前記仮想セルの地理的領域を定義するように構成された機能コントローラと、前記トリガー条件が満たされている場合に、前記仮想セルに参加するよう近傍の端末装置を招待するディスカバリー信号を送信するように構成されたベースバンド・モデムとを含む通信装置であって、前記機能コントローラは、一つまたは複数の応答端末装置を仮想セルに受け入れるか否かを該一つまたは複数の応答端末装置が前記地理的領域内にあるか否かに基づいて決定するようにさらに構成される、通信装置である。
実施例304において、実施例303の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナおよび無線周波数(RF)トランシーバをさらに含むことができ、前記ベースバンド・モデムは、前記RFトランシーバおよび前記一つまたは複数のアンテナを介して前記ディスカバリー信号を無線で送信するように構成される。
実施例305において、実施例303または304の主題は、任意的に、前記機能コントローラが、ネットワーク負荷が閾値を超えることを判別すること、またはエリアが貧弱な無線アクセス・カバレッジを有することを判別することによって、前記トリガー条件が満たされることを判別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例306において、実施例303~305のいずれかの主題は、任意的に、前記地理的領域が固定した領域またはあらかじめ定義された領域である、ことを含むことができる。
実施例307において、実施例303~305のいずれかの主題は、任意的に、前記地理的領域が、時間とともに変化する動的なエリアである、ことを含むことができる。
実施例308において、実施例303~307のいずれかの主題は、任意的に、前記ベースバンド・モデムが、前記ディスカバリー信号を送信した後に、前記一つまたは複数の応答端末装置からディスカバリー応答信号を受信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例309において、実施例308の主題は、任意的に、前記ディスカバリー応答信号が前記一つまたは複数の応答端末装置の現在位置を含み、前記機能コントローラが、前記一つまたは複数の応答端末装置が現在位置に基づいて前記地理的領域内にあるかどうかを判定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例310において、実施例309の主題は、任意的に、前記機能コントローラが、前記一つまたは複数の応答端末装置のうち前記地理的領域内の現在位置を提供するものを前記仮想セルに受け入れるように構成される。
実施例311において、実施例308の主題は、任意的に、前記ディスカバリー応答信号の受信が、前記一つまたは複数の応答端末装置が前記地理的領域内にあることを示すとともに、前記機能コントローラが、前記一つまたは複数の応答端末装置を前記仮想セル内に受け入れるように構成される、ことを含むことができる。
実施例312において、実施例303~311のいずれかの主題は、任意的に、前記機能コントローラが、前記仮想セルが生成された後に、一つまたは複数の仮想セル仮想化機能を前記一つまたは複数の応答端末装置に割り当てるようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例313において、実施例303~311のいずれかの主題は、任意的に、前記機能コントローラが、前記仮想セルの仮想化機能マネージャから仮想セル仮想化機能の割り当てを受信するように構成され、当該通信装置が、前記仮想セル仮想化機能を実行して前記仮想セルのセル機能を提供するように構成された資源プラットフォームをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例314は、仮想セルの第1の端末装置の現在位置を判別し、第1の端末装置の現在位置が前記仮想セルについての地理的領域内にあるか否かを判定するように構成された機能コントローラと、第1の端末装置の現在位置が前記地理的領域外にある場合に、第1の端末装置が前記仮想セルを離脱するよう第1の端末装置に離脱信号を送信するように構成されたベースバンド・モデムとを含む、通信装置である。
実施例315において、実施例314の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナおよび無線周波数(RF)トランシーバをさらに含むことができ、前記ベースバンド・モデムは、前記RFトランシーバおよび前記一つまたは複数のアンテナを介して前記離脱信号を無線で送信するように構成される。
実施例316において、実施例314または315の主題は、任意的に、前記機能コントローラが、あらかじめ第1の端末装置に割り当てられた仮想セル仮想化機能を、前記仮想セルの第2の端末装置に割り当て直すように構成される、ことを含むことができる。
実施例317において、実施例314~316のいずれかの主題は、任意的に、前記機能コントローラが、第1の端末装置の現在位置を示す位置報告を第1の端末装置から受信することによって、第1の端末装置の現在位置を判別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例318において、実施例314~317のいずれかの主題は、任意的に、前記機能コントローラが、前記地理的領域の境界を定義する領域データをローカルに記憶し、前記領域データおよび前記現在位置を評価することによって、第1の端末装置が前記地理的領域内にあるかどうかを判定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例319は、仮想セルを形成する複数の端末装置の現在位置を判別する段階であって、前記仮想セルは、複数のサブエリアに分割されたカバレッジ・エリアを含む、段階と、前記複数の端末装置のうちの第1の端末装置を前記複数のサブエリアのうちの第1のサブエリアに割り当てるよう選択する段階と、前記第1のサブエリア内の前記仮想セルのサービスされる端末装置にセル機能を提供するために第1の仮想セル仮想化機能を前記第1の端末装置に割り当てる段階とを実行するよう構成された一つまたは複数のプロセッサを含む、通信装置である。
実施例320において、実施例319の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナ、無線周波数(RFトランシーバ、およびベースバンド・モデムをさらに含むことができ、前記一つまたは複数のプロセッサは、第1の仮想セル仮想化機能を第1の端末装置に割り当てる信号を第1の端末装置に無線で送信することによって、第1の仮想セル仮想化機能を第1の端末装置に割り当てるように構成される、ことを含むことができる。
実施例321において、実施例319または320の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記複数の端末装置からそれぞれの現在位置を示す位置報告を受信することによって、前記複数の端末装置の現在位置を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例322において、実施例319~321のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記複数の端末装置の現在の位置に基づいて、前記カバレッジ・エリアを前記複数のサブエリアに論理的に分割するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例323において、実施例319~321のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、第1の端末装置を選択することを、その現在の位置に基づいて第1の端末装置が第1のサブエリア内にあることを判別することによって行なうように構成される、ことを含むことができる。
実施例324において、実施例319~323のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、第1の仮想セル仮想化機能を含む複数の仮想セル仮想化機能を第1の端末装置に割り当てるように構成され、それらは第1のサブエリア内のサービスされる端末装置についての無線活動、下位層セル処理、および上位層セル処理に関連する、ことを含むことができる。
実施例325において、実施例319~323のいずれかの主題は、任意的に、第1の仮想セル仮想化機能が無線活動または下位層セル処理に関連する、ことを含むことができる。
実施例326において、実施例319~323のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記複数の端末装置のうちの第2の端末装置を前記複数のサブエリアのうちの第2のサブエリアに割り当てるよう選択して、第2の端末装置に、第2のサブエリア内の前記仮想セルのサービスされる端末装置にセル機能を提供するために第2の仮想セル仮想化機能を割り当てるように構成される、ことを含むことができる。
実施例327において、実施例319~323のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記複数のうち端末装置の第2の端末装置を前記第1のサブエリアに割り当てるよう選択し、第1のサブエリア内の前記仮想セルのサービスされる端末装置に他のセル機能を提供するために第2の仮想セル仮想化機能を第2の端末装置に割り当てるようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例328において、実施例327の主題は、任意的に、第1の仮想セル仮想化機能が無線活動または下位層セル処理に関連し、第2の仮想セル仮想化機能が上位層セル処理に関連する、ことを含むことができる。
実施例329は、仮想セルの第1のサブエリア内のサービスされる端末装置にセル機能を提供するための仮想セル仮想化機能の割り当てを受信するように構成された機能コントローラと、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置にセル機能を提供するために、前記仮想セル仮想化機能を実行するように構成された資源プラットフォームとを含む、通信装置である。
実施例330において、実施例329の主題は、任意的に、前記仮想セルのカバレッジ・エリアが第1のサブエリアを含む複数のサブエリアに論理的に分割される、ことを含むことができる。
実施例331において、実施例329または330の主題は、任意的に、前記資源プラットフォームが、計算機能のための一つまたは複数のプロセッサ、記憶機能のためのメモリ、またはネットワーク機能のための無線通信コンポーネントを含むことができる。
実施例332において、実施例329~331のいずれかの主題は、任意的に、仮想セル仮想化機能が、前記仮想セルについての無線活動またはセル処理を定義するソフトウェアを含むことができ、前記資源プラットフォームは、前記ソフトウェアを実行するように構成される。
実施例333において、実施例329~332のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想セル仮想化機能が前記仮想セルについての無線活動を定義し、前記資源プラットフォームが、前記仮想セル仮想化機能を実行する際に、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置への送信を実行する、または第1のサブエリア内のサービスされる端末装置からの送信を受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例334において、実施例329~332のいずれかの主題は、任意的に、前記機能コントローラが、一つまたは複数の仮想セル仮想化機能の割り当てを受信するようにさらに構成され、前記資源プラットフォームが、前記一つまたは複数の仮想セル仮想化機能を実行して、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置に他のセル機能を提供するように構成される、ことを含むことができる。
実施例335において、実施例334の主題は、任意的に、前記仮想セル仮想化機能および前記一つまたは複数の仮想セル仮想化機能のセル機能が、無線活動、下位層セル処理、および上位層セル処理を含む、ことを含むことができる。
実施例336において、実施例329~335のいずれかの主題は、任意的に、前記資源プラットフォームの一つまたは複数のプロセッサが、サービスされる端末装置が第1のサブエリアから前記仮想セルの別の通信装置が割り当てられている第2のサブエリアに移動したことを判別し、第1の端末装置のためのセル機能を当該通信装置から前記別の通信装置に移転させるように構成される、ことを含むことができる。
実施例337は、第1のタイプの一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能と、第2のタイプの一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能とを含む複数の仮想セル仮想化機能を識別し、前記複数の仮想セル仮想化機能から、端末装置が仮想セル内に留まる期待される時間期間に基づいて、第1または第2のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択し、前記選択された仮想セル仮想化機能を前記端末装置に割り当てるように構成された一つまたは複数のプロセッサを含む、通信装置である。
実施例338において、実施例337の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナ、無線周波数(RF)トランシーバ、およびベースバンド・モデムをさらに含むことができ、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記選択された仮想セル仮想化機能を前記端末装置に割り当てる信号を前記端末装置に無線で送信することによって、前記選択された仮想セル仮想化機能を前記端末装置に割り当てるように構成される。
実施例339において、実施例337または338の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記期待される時間期間を示す前記端末装置からの信号を受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例340において、実施例337~339のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能が前記仮想セルの基本的な機能を提供し、前記一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能が前記仮想セルの補助的な機能を提供する、ことを含むことができる。
実施例341において、実施例340の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、より長い期待される時間期間のために、第1のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択する方向に重み付けされ、より短い期待される時間期間のために、第2のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択する方向に重み付けされる、ことを含むことができる。
実施例342は、第1のタイプの一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能と、第2のタイプの一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能とを含む複数の仮想セル仮想化機能を識別し、前記複数の仮想セル仮想化機能から、端末装置が仮想セルの一部であり続けてきた時間期間に基づいて、第1または第2のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択し、前記選択された仮想セル仮想化機能を前記端末装置に割り当てるように構成された一つまたは複数のプロセッサを含む、通信装置である。
実施例343において、実施例342の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、いつ前記端末装置が前記仮想セルに参加したかを指定するタイムスタンプを使用して、前記端末装置が前記仮想セルの一部であり続けてきた時間期間を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例344において、実施例342または343の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記端末装置を含む複数の端末装置を、前記複数の端末装置が前記仮想セルの一部であり続けてきた時間期間に基づいて、ランク付けし、該ランク付けに基づいて、前記複数の仮想セル仮想化機能を前記複数の端末装置に割り当てるように構成される、ことを含むことができる。
実施例345において、実施例344の主題は、ランク付けが最も高い時間期間から最も低い時間期間までであり、前記一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能が前記仮想セルの基本機能を提供し、前記一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能が前記仮想セルの補助機能を提供し、前記一つまたは複数のプロセッサが、より高いランクの端末装置に前記一つまたは複数の第1の仮想化機能を割り当て、ランク付けにおいてより低いランクの端末装置に前記一つまたは複数の第2の仮想化機能を割り当てるように構成される、ことを含むことができる。
実施例346は、通信装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想セルを生成するためのトリガー条件が満たされていることを判別するステップと、前記仮想セルの地理的領域を定義するステップと、前記トリガー条件が満たされている場合に、近傍の端末装置に前記仮想セルに参加するよう招待するディスカバリー信号を送信するステップと、一つまたは複数の応答端末装置を前記仮想セルに受け入れるかどうかを、前記一つまたは複数の応答端末装置が前記地理的領域にあるかどうかに基づいて決定するステップとを含む、方法である。
実施例347において、実施例346の主題は、任意的に、前記ディスカバリー信号の送信が、RFトランシーバおよび一つまたは複数のアンテナを介して前記ディスカバリー信号を無線で送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例348において、実施例346または347の主題は、任意的に、前記トリガー条件が満たされることを判別することが、ネットワーク負荷が閾値を上回ることを判別すること、または電波カバレッジ・レベルが閾値を下回ることを判別することを含む、ことを含むことができる。
実施例349において、実施例346~348のいずれかの主題は、前記地理的領域が固定した領域またはあらかじめ定義された領域であることを含むことができる。
実施例350において、実施例346~348のいずれかの主題は、前記地理的領域が、時間とともに変化する動的エリアであることを含むことができる。
実施例351において、実施例346~350のいずれかの主題は、任意的に、前記ディスカバリー信号を送信した後、前記一つまたは複数の応答端末装置からディスカバリー応答信号を受信することをさらに含むことができる。
実施例352において、実施例351の主題は、任意的に、前記ディスカバリー応答信号が前記一つまたは複数の応答端末装置の現在位置を含み、前記一つまたは複数の応答端末装置が前記地理的領域内にあるかどうかを判定することが、前記現在位置に基づいて前記一つまたは複数の応答端末装置が前記地理的領域内にあるかどうかを判定することを含む、ことを含む。
実施例353において、実施例352の主題は、任意的に、前記一つまたは複数の応答端末装置のうち、前記地理的領域内の現在位置を提供するものを前記仮想セルに受け入れることをさらに含むことができる。
実施例354において、実施例351の主題は、任意的に、前記ディスカバリー応答信号の受信が、前記一つまたは複数の応答端末装置が前記地理的領域内にあることを示すことを含むことができ、当該方法はさらに、前記一つまたは複数の応答端末装置を前記仮想セルに受け入れることをさらに含む。
実施例355において、実施例346~354のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想セルが作成された後に、一つまたは複数の仮想セル仮想化機能を前記一つまたは複数の応答端末装置に割り当てることをさらに含むことができる。
実施例356において、実施例346~354のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想セルのマスター端末装置から仮想セル仮想化機能の割り当てを受信するステップと、前記仮想セルの一つまたは複数のサービスされる端末装置にセル機能を提供するために前記仮想セル仮想化機能を実行するステップとをさらに含むことができる。
実施例357は、通信装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想セルの第1の端末装置の現在位置を判別するステップと、第1の端末装置の現在位置が前記仮想セルについての地理的領域内にあるか否かを判定するステップと、第1の端末装置の現在位置が前記地理的領域外にあると判定した後に、第1の端末装置が前記仮想セルを離脱するよう第1の端末装置に離脱信号を送信するステップとを含む、方法である。
実施例358において、実施例357の主題は、任意的に、前記離脱信号を第1の端末装置に送信することが、前記通信装置の無線周波数(RF)トランシーバおよび一つまたは複数のアンテナを介して前記離脱信号を無線で送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例359において、実施例357または358の主題は、任意的に、前記離脱信号を送信した後、仮想セル仮想化機能を前記仮想セルの第2の端末装置に再割り当てすることをさらに含むことができ、前記仮想セル仮想化機能は第1の端末装置にあらかじめ割り当てられていたものである。
実施例360において、実施例357~359のいずれかの主題は、任意的に、第1の端末装置の現在位置を判別することが、第1の端末装置の現在位置を示す位置報告を第1の端末装置から受信することを含む、ことを含むことができる。
実施例361において、実施例357~360のいずれかの主題は、任意的に、第1の端末装置が前記地理的領域の外側にあるかどうかを判定することが、前記地理的領域および現在位置の境界を定義する記憶されている領域データを評価して、現在位置が前記地理的領域の境界内にあるかどうかを判定することを含む、ことを含むことができる。
実施例362は、通信装置を動作させる方法であって、仮想セルを形成する複数の端末装置の現在位置を決定するステップであって、前記仮想セルは、複数のサブエリアに分割されたカバレッジ・エリアを含む、ステップと、前記複数の端末装置のうちの第1の端末装置を、前記複数のサブエリアのうちの第1のサブエリアに割り当てるよう選択するステップと、前記第1のサブエリア内の前記仮想セルのサービスされる端末装置にセル機能を提供するために、前記1の端末装置に第1の仮想セル仮想化機能を割り当てるステップとを含む、方法である。
実施例363において、実施例362の主題は、任意的に、第1の仮想セル仮想化機能を第1の端末装置に割り当てることが、第1の仮想セル仮想化機能を第1の端末装置に割り当てる信号を第1の端末装置に信号を無線で送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例364において、実施例362または363の主題は、任意的に、前記複数の端末装置の現在位置を判別することが、それぞれの現在位置を示す前記複数の端末装置からの位置報告を受信することを含む、ことを含むことができる。
実施例365において、実施例362~364のいずれかの主題は、任意的に、前記複数の端末装置の現在位置に基づいて、前記カバレッジ・エリアを前記複数のサブエリアに論理的に分割することをさらに含むことができる。
実施例366において、実施例362~364のいずれかの主題は、任意的に、第1の端末装置を選択することが、第1の端末装置の現在位置に基づいて、第1の端末装置が第1のサブエリア内にあることを判断することを含む、ことを含むことができる。
実施例367において、実施例362~366のいずれかの主題は、任意的に、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置のための無線活動、下位層セル処理、および上位層セル処理に関連する、第1の仮想セル仮想化機能を含む複数の仮想セル仮想化機能を、第1の端末装置に割り当てることをさらに含むことができる。
実施例368において、実施例362~366のいずれかの主題は、任意的に、第1の仮想セル仮想化機能が無線活動または下位層セル処理に関連することを含むことができる。
実施例369において、実施例362~366のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のサブエリアのうち第2のサブエリアに割り当てるよう前記複数の端末装置の第2の端末装置を選択するステップと、第2のサブエリア内の前記仮想セルのサービスされる端末装置にセル機能を提供するために第2の仮想セル仮想化機能を、第2の端末装置に割り当てるステップとをさらに含むことができる。
実施例370において、実施例362~366のいずれかの主題は、任意的に、第1のサブエリアに割り当てるよう前記複数の端末装置の第2の端末装置を選択するステップと、第1のサブエリア内の前記仮想セルのサービスされる端末装置に他のセル機能を提供するために第2の仮想セル仮想化機能を第2の端末装置に割り当てるステップとをさらに含むことができる。
実施例371において、実施例370の主題は、任意的に、第1の仮想セル仮想化機能が無線活動または下位層セル処理に関連し、第2の仮想セル仮想化機能が上位層セル処理に関連することを含むことができる。
実施例372は、通信装置を動作させる方法であって、当該方法は、仮想セルの第1のサブエリア内のサービスされる端末装置にセル機能を提供するための仮想セル仮想化機能の割り当てを受信するステップと、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置にセル機能を提供するために前記仮想セル仮想化機能を実行するステップとを含む、方法である。
実施例373において、実施例372の主題は、任意的に、前記仮想セルのカバレッジ・エリアが第1のサブエリアを含む複数のサブエリアに論理的に分割されることを含むことができる。
実施例374において、実施例372または373の主題は、任意的に、セル機能を提供するために前記仮想セル仮想化機能を実行することが、計算機能のための一つまたは複数のプロセッサ、記憶機能のためのメモリ、またはネットワーク機能のための無線通信コンポーネントを含む資源プラットフォーム上で前記仮想セル仮想化機能を実行することを含む、ことを含むことができる。
実施例375において、実施例372~374のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想セル仮想化機能が、前記仮想セルのための無線活動またはセル処理を定義するソフトウェアを含み、前記仮想セル仮想化機能を実行することが、前記仮想セルのための無線活動またはセル処理を実行することを含む。
実施例376において、実施例372~375のいずれかの主題は、任意的に、前記仮想セル仮想化機能が前記仮想セルのための無線活動を定義し、前記仮想セル仮想化機能を実行することが、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置への送信を実行すること、または第1のサブエリア内のサービスされる端末装置からの送信を受信することを含む、ことを含むことができる。
実施例377において、実施例372~375のいずれかの主題は、任意的に、一つまたは複数の仮想セル仮想化機能の割り当てを受信するステップと、前記一つまたは複数の仮想セル仮想化機能を実行して、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置に他のセル機能を提供するステップとをさらに含むことができる。
実施例378において、実施例377の主題は、任意的に、前記仮想セル仮想化機能および前記一つまたは複数の仮想セル仮想化機能のセル機能が、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置のための無線活動、下位層セル処理、および上位層セル処理を含む、ことを含むことができる。
実施例379において、実施例372~377のいずれかの主題は、任意的に、サービスされる端末装置が第1のサブエリアから前記仮想セルの別の通信装置が割り当てられている第2のサブエリアに移動したことを判別するステップと、第1の端末装置のセル機能を前記通信装置から別の通信装置に移転するステップとをさらに含むことができる。
実施例380は、通信装置を動作させる方法であって、当該方法は、第1のタイプの一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能と、第2のタイプの一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能とを含む複数の仮想セル仮想化機能を識別するステップと、前記複数の仮想セル仮想化機能の中から、端末装置が仮想セル内に留まる期待される時間期間に基づいて、第1または第2のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択するステップと、前記選択された仮想セル仮想化機能を前記端末装置に割り当てるステップとを含む、方法である。
実施例381において、実施例380の主題は、任意的に、前記選択された仮想セル仮想化機能を前記端末装置に割り当てることが、前記通信装置の一つまたは複数のアンテナ、無線周波数(RF)トランシーバ、およびベースバンド・モデムを介して前記端末装置に信号を無線で送信することを含むことができる。
実施例382において、実施例380または381の主題は、任意的に、前記期待される時間期間を示す前記端末装置からの信号を受信することをさらに含むことができる。
実施例383において、実施例380~382のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能が前記仮想セルの基本的な機能を提供し、前記一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能が前記仮想セルの補助的な機能を提供することを含むことができる。
実施例384において、実施例383の主題は、任意的に、前記選択された仮想セル仮想化機能を選択することが、より長い期待される時間期間のために、第1のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択することに向けて重み付けされ、より短い期待される時間期間のために、第2のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択することに向けて重み付けされる、ことを含むことができる。
実施例385は、任意的に、通信装置を動作させる方法であって、第1のタイプの一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能と、第2のタイプの一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能とを含む複数の仮想セル仮想化機能を識別するステップと、前記複数の仮想セル仮想化機能の中から、端末装置が仮想セルの一部であり続けてきた時間期間に基づいて、第1または第2のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択するステップと、前記選択された仮想セル仮想化機能を前記端末装置に割り当てるステップとを含む、方法である。
実施例386において、実施例385の主題は、任意的に、前記端末装置が前記仮想セルにいつ参加したかを指定するタイムスタンプを使用して、前記端末装置がセルの一部であり続けてきた時間の長さを決定することをさらに含むことができる。
実施例387において、実施例385または386の主題は、任意的に、前記端末装置を含む複数の端末装置を、前記複数の端末装置が前記仮想セルの一部であり続けてきた時間期間に基づいて、ランク付けするステップと、前記ランク付けに基づいて、前記複数の仮想セル仮想化機能を前記複数の端末装置に割り当てるステップとをさらに含むことができる。
実施例388において、実施例387の主題は、任意的に、ランク付けが最高の時間期間から最低の時間期間であり、前記一つまたは複数の第1の仮想セルの仮想化機能が前記仮想セルの基本機能を提供し、前記一つまたは複数の第2の仮想セルの仮想化機能が前記仮想セルの補助機能を提供し、当該方法が、前記一つまたは複数の第1の仮想化機能をランク付けにおけるより上位の端末装置に割り当て、前記一つまたは複数の第2の仮想化機能をランク付けにおけるより下位の端末装置に割り当てることをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例389は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例346~388のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例390は、一つまたは複数のプロセッサと、前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例346~388のいずれかの方法を実行させる命令を含むメモリとを含む、装置である。
実施例391は、仮想セルを生成するためのトリガー条件が満たされていることを判別し、前記仮想セルについての地理的領域を定義するための手段、前記トリガー条件が満たされている場合に、近傍の端末装置を前記仮想セルに参加するよう招待するディスカバリー信号を送信するための手段、および、一つまたは複数の応答端末装置を前記仮想セルに受け入れるか否かを、前記一つまたは複数の応答端末装置が前記地理的領域内にあるか否かに基づいて決定するための手段を含む、通信装置である。
実施例392は、仮想セルの第1の端末装置の現在位置を判別する手段と、第1の端末装置の現在位置が仮想セルについての地理的領域内にあるか否かを判定する手段と、第1の端末装置の現在位置が前記地理的領域外にある場合に、第1の端末装置が仮想セルを離脱するよう離脱信号を第1の端末装置に送信する手段とを含む、通信装置である。
実施例393は、仮想セルを形成する複数の端末装置の現在位置を判別する手段であって、前記仮想セルは、複数のサブエリアに分割されたカバレッジ・エリアを含む、手段、前記複数のサブエリアのうちの第1のサブエリアに割り当てるよう前記複数の端末装置のうちの第1の端末装置を選択する手段と、前記第1のサブエリア内の前記仮想セルのサービスされる提供端末装置にセル機能を提供するための第1の仮想セル仮想化機能を前記第1の端末装置に割り当てる手段とを含む、通信装置である。
実施例394は、仮想セルの第1のサブエリア内のサービスされる端末装置にセル機能を提供するための仮想セル仮想化機能の割り当てを受信するための手段と、第1のサブエリア内のサービスされる端末装置にセル機能を提供するよう前記仮想セル仮想化機能を実行するための手段とを含む、通信装置である。
実施例395は、第1のタイプの一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能と、第2のタイプの一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能とを含む複数の仮想セル仮想化機能を識別するための手段と、前記複数の仮想セル仮想化機能の中から、端末装置が仮想セル内に留まる期待される時間期間に基づいて、第1のタイプまたは第2のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択するための手段と、選択された仮想セル仮想化機能を前記端末装置に割り当てるための手段とを含む、通信装置である。
実施例396は、第1のタイプの一つまたは複数の第1の仮想セル仮想化機能と、第2のタイプの一つまたは複数の第2の仮想セル仮想化機能とを含む複数の仮想セル仮想化機能を識別するための手段と、前記複数の仮想セル仮想化機能の中から、端末装置が仮想セルの一部であり続けてきた時間期間に基づいて、第1または第2のタイプの選択された仮想セル仮想化機能を選択するための手段と、前記選択された仮想セル仮想化機能を端前記末装置に割り当てるための手段とを含む、通信装置である。
実施例397は、ローカル・サーバーで処理を実行するための方法であり、この方法は、前記ローカル・サーバーによるオフロード処理のために割り当てられた処理機能を指定するクラウド・サーバーからの信号を受信すること、ローカル・ネットワークに由来する目標データをトラフィック・フィルタから受信すること、前記処理機能を前記目標データに適用して、処理されたデータを得ること、および前記処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信することを含む。
実施例398において、実施例397の主題は、任意的に、前記信号が前記処理機能のためのソフトウェアを含み、当該方法は、前記ソフトウェアを実行のために処理プラットフォームにロードすることをさらに含む、ことをさらに含む。
実施例399において、実施例397の主題は、任意的に、前記信号が、複数の処理機能のうちから前記処理機能を識別する識別子を含み、当該前記方法は、メモリから前記処理機能のためのソフトウェアを取り出し、前記を実行のために処理プラットフォームにロードすることをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例400において、実施例397~399のいずれかの主題は、任意的に、クラウド・サーバーからさらに処理されたデータを受信し、前記さらに処理されたデータに対して追加的な処理機能を適用することをさらに含むことができる。
実施例401において、実施例400の主題は、任意的に、前記処理機能、前記クラウド処理、および前記追加的な処理機能がそれぞれ、前記目標データに対する全体的なスケジュールされた処理の一部をなすことを含むことができる。
実施例402において、実施例397~401のいずれかの主題は、任意的に、クラウド・サーバーから更新処理機能を受信し、追加的な目標データを前記トラフィック・フィルタから受信し、前記追加的な目標データに前記更新された処理機能を適用して追加的な処理されたデータを得て、前記処理されたデータを追加的なクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信することをさらに含むことができる。
実施例403において、実施例397~402のいずれかの主題は、任意的に、前記目標データが前記ローカル・ネットワークに由来するフィルタリングされた生データであることを含むことができる。
実施例404において、実施例397~403のいずれかの主題は、任意的に、前記目標データが前記ローカル・ネットワークからの一つまたは複数の端末装置によって生成されたフィルタリングされた生データであることを含むことができる。
実施例405において、実施例397~404のいずれかの主題は、任意的に、前記目標データが、前記ローカル・ネットワークからの一つまたは複数の端末装置によって生成されたセンシング・データまたは動作データである、ことを含むことができる。
実施例406において、実施例397~405のいずれかの主題は、任意的に、前記処理機能が、前記目標データについての全体的なスケジュールされた処理の一部を含み、前記クラウド処理が、前記目標データについての前記全体的にスケジュールされた処理の残っている部分を含むことができる。
実施例407において、実施例406の主題は、任意的に、前記クラウド処理が、前記目標データについての前記全体的なスケジュールされた処理の残りであることを含むことができる。
実施例408において、実施例397~407のいずれかの主題は、任意的に、前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信することをさらに含むことができる。
実施例409は、ローカル・サーバーにおいて処理機能を実行する方法であり、当該方法は、オフロード処理のための処理機能を選択すること、ローカル・ネットワークに由来する目標データをトラフィック・フィルタから受信すること、前記処理機能を前記目標データに適用処理されたデータを得ること、および前記処理されたデータをクラウド処理のために前記クラウド・サーバーに送信することを含む、方法である。
実施例410において、実施例409の主題は、任意的に、前記目標データを識別するフィルタ・テンプレートを選択し、前記フィルタ・テンプレートを前記トラフィック・フィルタに送信することをさらに含むことができる。
実施例411において、実施例410の主題は、任意的に、前記目標データが前記フィルタ・テンプレートにマッチする生データであることを含むことができる。
実施例412において、実施例410または411の主題は、任意的に、前記フィルタ・テンプレートを選択することが、前記目標データを定義する一つまたは複数のパラメータを選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例413において、実施例409~412のいずれかの主題は、任意的に、前記オフロード処理の一つまたは複数の動的パラメータに基づいて、更新された処理機能を選択すること、前記更新された処理機能を追加的な目標データに適用して追加的な処理されたデータを得ること、および前記追加的な処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信することをさらに含むことができる。
実施例414において、実施例413の主題は、任意的に、前記一つまたは複数の動的パラメータに基づいて更新されたフィルタ・テンプレートを選択し、更新されたフィルタ・テンプレートを前記トラフィック・フィルタに送信することをさらに含むことができ、ここで、前記追加的な目標データは、前記フィルタ・テンプレートにマッチする。
前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信することをさらに含む、実施例409~414のいずれか一つに記載の方法。
実施例416において、実施例409~415のいずれかの主題は、任意的に、前記処理機能を選択することが、処理機能メモリに格納された複数のプリインストールされた処理機能の中から前記処理機能を選択することを含み、当該方法は、前記処理機能のソフトウェアを前記処理機能メモリから前記一つまたは複数のプロセッサにロードすることをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例417は、ローカル・サーバーにおいて処理機能を実行するための方法であり、当該方法は、前記ローカル・サーバーによるオフロード処理のために割り当てられた処理機能を指定するクラウド・サーバーからの信号を受信し、ローカル・ネットワークに由来する目標データをトラフィック・フィルタから受信し、前記目標データに前記処理機能を適用して、処理されたデータを得て、前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信することを含む、方法である。
実施例418は、ローカル・サーバーにおいて処理機能を実行するための方法であり、当該方法は、オフロード処理のための処理機能を選択すること、ローカル・ネットワークに由来する目標データをトラフィック・フィルタから受信すること、前記処理機能を前記目標データに適用して、処理されたデータを得ること、および前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信することを含む、方法である。
実施例419は、ローカル・サーバーであって、前記ローカル・サーバーによるオフロード処理のために割り当てられた処理機能を指定するクラウド・サーバーからの信号を受信し、ローカル・ネットワークに由来するトラフィック・フィルタから目標データを受信するように構成されたコントローラ、一つまたは複数のプロセッサを含み、前記処理機能を前記目標データに適用して、処理されたデータを得るように構成された処理プラットフォームを含み、前記コントローラは、前記処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信するように構成される、含むローカル・サーバーである。
実施例420において、実施例419の主題は、任意的に、前記信号が前記処理機能のためのソフトウェアを含み、前記処理プラットフォームが、前記ソフトウェアを前記一つまたは複数のプロセッサにロードするように構成される、ことを含むことができる。
実施例421において、実施例419の主題は、任意的に、複数のプリインストールされた処理機能を格納するように構成された処理機能メモリをさらに含むことができ、ここで、前記信号は、前記複数のプリインストールされた処理機能のうちから前記処理機能を識別する識別子を含み、前記処理プラットフォームは、前記ソフトウェアを前記処理機能メモリから前記一つまたは複数のプロセッサにロードするように構成される。
実施例422において、実施例419~421のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラがクラウド・サーバーからさらに処理されたデータを受信するように構成され、前記処理プラットフォームが、前記さらに処理されたデータに対して追加的な処理機能を適用するように構成される、ことを含むことができる。
実施例423において、実施例422の主題は、任意的に、前記処理機能、前記クラウド処理、および前記追加的な処理機能がそれぞれ、前記目標データについての全体的なスケジュールされた処理の一部を構成する、ことを含むことができる。
実施例424において、実施例419~423のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、前記クラウド・サーバーから更新された処理機能を受信し、前記トラフィック・フィルタから追加的な目標データを受信するようにさらに構成され、前記処理プラットフォームが、前記追加的な目標データに前記更新された処理機能を適用して、追加的な処理されたデータを得るようにさらに構成され、前記コントローラが、前記処理されたデータを追加的なクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例425において、実施例419~424のいずれかの主題は、任意的に、前記目標データが前記ローカル・ネットワークに由来するフィルタリングされた生データであることを含むことができる。
実施例426において、実施例419~425のいずれかの主題は、任意的に、前記目標データが、前記ローカル・ネットワークからの一つまたは複数の端末装置において発生するセンシング・データまたは動作データを含む、ことを含むことができる。
実施例427において、実施例419~426のいずれかの主題は、任意的に、前記処理機能が、前記目標データについての全体的なスケジュールされた処理の一部を含み、クラウド処理が、前記目標データのための全体的なスケジュールされた処理の残りの一部を含むことができる。
実施例428において、実施例427の主題は、任意的に、クラウド処理が、任意的に、目標データについての全体的なスケジュールされた処理の残りであることを含むことができる。
実施例429において、実施例419~428のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例430は、オフロード処理のための処理機能を選択し、ローカル・ネットワークに由来する目標データをトラフィック・フィルタから受信するように構成されたコントローラと、一つまたは複数のプロセッサを含む処理プラットフォームであって、前記処理機能を前記目標データに適用して、処理されたデータを得るように構成された処理プラットフォームとを含むローカル・サーバーであって、前記コントローラは、前記処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信するように構成される、ローカル・サーバーである。
実施例431において、実施例430の主題は、任意的に、前記コントローラが、前記目標データを識別するフィルタ・テンプレートを選択し、前記フィルタ・テンプレートを前記トラフィック・フィルタに送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例432において、実施例431の主題は、任意的に、前記目標データがフィルタ・テンプレートにマッチする生データであることを含むことができる。
実施例433において、実施例431または432の主題は、任意的に、前記コントローラが、前記目標データを定義する一つまたは複数のパラメータを選択することによって、前記フィルタ・テンプレートを選択するように構成されることを含むことができる。
実施例434において、実施例430~433のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、処理オフロードの一つまたは複数の動的パラメータに基づいて、更新された処理機能を選択するようにさらに構成され、前記処理プラットフォームが、追加的な目標データに前記更新された処理機能を適用して追加的な処理されたデータを得るようにさらに構成され、前記コントローラが、前記追加的な処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例435では、実施例のいずれかの主題の前記コントローラが前記一つまたは複数の動的パラメータに基づいて、更新されたフィルタ・テンプレートを選択し、前記更新されたフィルタ・テンプレートを前記トラフィック・フィルタに送信するように構成されることができ、ここで、前記追加的な目標データは前記フィルタ・テンプレートにマッチするものである。
実施例436において、実施例430~435のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信するようにさらに構成されることを含むことができる。
実施例437において、実施例430~436のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、処理機能メモリに格納された複数のプリインストールされた処理機能の中から前記処理機能を選択するように構成され、前記処理プラットフォームが、前記処理機能のためのソフトウェアを、前記処理機能メモリから前記一つまたは複数のプロセッサにロードするように構成される、ことを含むことができる。
実施例438は、ローカル・サーバーであって、前記ローカル・サーバーによってオフロード処理のために割り当てられた処理機能を指定するクラウド・サーバーからの信号を受信し、ローカル・ネットワークに由来する目標データをトラフィック・フィルタから受信するように構成されたコントローラと、一つまたは複数のプロセッサを含み、前記処理機能を前記目標データに適用して、処理されたデータを得るように構成された処理プラットフォームとを含む、ローカル・サーバーであり、前記コントローラは、前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信するようにさらに構成される。
実施例439は、ローカル・サーバーであって、オフロード処理のための処理機能を選択し、ローカル・ネットワークに由来する目標データをトラフィック・フィルタから受信するように構成されたコントローラと、一つまたは複数のプロセッサを含み、前記処理機能を前記目標データに適用して、処理されたデータを得るように構成された処理プラットフォームとを含むローカル・サーバーであり、前記コントローラは、前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信するようにさらに構成される。
実施例440は、目標データの一つまたは複数のパラメータを定義するフィルタ・テンプレートを記憶するように構成されたテンプレート・メモリと、ローカル・ネットワークに由来する生データに前記フィルタ・テンプレートを適用し、前記一つまたは複数のパラメータに基づいて前記生データから目標データを識別し、前記目標データをオフロード処理のためにローカル・サーバーにルーティングするように構成されたトラフィック・フィルタとを含む、装置である。
実施例441において、実施例440の主題は、任意的に、アンテナ、無線トランシーバ、およびベースバンド・システムをさらに含むことができ、前記ローカル・ネットワークのネットワーク・アクセス・ノードとして構成される。
実施例442において、実施例441の主題は、任意的に、前記ネットワーク・アクセス・ノードが小セルである、ことを含むことができる。
実施例443において、実施例440の主題は、任意的に、ルーターをさらに含み、サーバーとして構成されることができる。
実施例444において、実施例440の主題は、任意的に、アンテナ、無線トランシーバ、およびベースバンド・モデムをさらに含み、端末装置として構成されることができる。
実施例445において、実施例440の主題は、任意的に、端末装置、ネットワーク・アクセス・ノード、またはサーバーのための集積回路コンポーネントとして構成されることができる。
実施例446において、実施例440~445のいずれかの主題は、任意的に、前記生データが、前記ローカル・ネットワークの一つまたは複数の端末装置に由来するユーザープレーン・データである、ことを含むことができる。
実施例447において、実施例441~446のいずれかの主題は、任意的に、前記生データが、前記ローカル・ネットワークの一つまたは複数の端末装置によって生成されたセンシング・データまたは動作データである、ことを含むことができる。
実施例448において、実施例440~447のいずれかの主題は、任意的に、前記トラフィック・フィルタが、前記フィルタ・テンプレートを指定するサーバーからの信号を受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例449において、実施例448の主題は、任意的に、前記信号が前記フィルタ・テンプレートの前記一つまたは複数のパラメータを含み、前記テンプレート・メモリが前記フィルタ・テンプレートの前記一つまたは複数のパラメータを記憶するように構成される、ことを含むことができる。
実施例450において、実施例448の主題は、任意的に、前記信号がテンプレート・メモリに記憶された複数のフィルタ・テンプレートのうちから前記フィルタ・テンプレートを同定することを含むことができる。
実施例451において、実施例448~450のいずれかの主題は、任意的に、前記サーバーが前記ローカル・サーバーまたはクラウド・サーバーである、ことを含むことができる。
実施例452において、実施例440~451のいずれかの主題は、任意的に、前記トラフィック・フィルタが、前記生データのパケットに対してパケット検査を実行してしてそれらのパケットの一つまたは複数の特性を識別し、それらのパケットの前記一つまたは複数の特性が前記フィルタ・テンプレートの前記一つまたは複数のパラメータにマッチするかどうかを判断し、前記一つまたは複数のパラメータにマッチする一つまたは複数の特性を有するパケットを目標データとして分類することによって、前記フィルタ・テンプレートを前記生データに適用して前記生データから前記目標データを識別するように構成されるトラフィック・フィルタを含むことができる。
実施例453において、実施例440~452のいずれかの主題は、任意的に、前記フィルタ・テンプレートの前記一つまたは複数のパラメータが特定のタイプの生データを識別する、特定の地理的領域を識別する、または前記生データが由来する特定の装置を識別する、ことを含むことができる。
実施例454において、実施例440~453のいずれかの主題は、任意的に、前記トラフィック・フィルタが、前記生データから前記目標データおよび他のデータを識別し、前記他のデータをクラウド・サーバーにルーティングするようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例455において、実施例440~454のいずれかの主題は、任意的に、前記テンプレート・メモリが、目標データの一つまたは複数の更新されたパラメータを定義する更新されたフィルタ・テンプレートを受信して記憶するように構成され、前記トラフィック・フィルタが、前記更新されたフィルタ・テンプレートを前記ローカル・ネットワークから発生する追加的な生データに適用し、前記一つまたは複数の更新されたパラメータに基づいて前記生データから追加的な目標データを識別し、前記追加的な目標データをオフロード処理のために前記ローカル・サーバーにルーティングするように構成される、ことを含むことができる。
実施例456は、データをフィルタリングおよびルーティングするための方法であり、当該方法は、目標データの一つまたは複数のパラメータを定義するフィルタ・テンプレートを指定する信号を受信するステップと、前記フィルタ・テンプレートをローカル・ネットワークに由来する生データに適用するステップと、前記一つまたは複数のパラメータに基づいて前記生データから目標データを識別するステップと、前記目標データをオフロード処理のためにローカル・サーバーにルーティングするステップとを含む。
実施例457において、実施例456の主題は、任意的に、前記生データが、前記ローカル・ネットワークの一つまたは複数の端末装置から発生するユーザープレーン・データである、ことを含むことができる。
実施例458において、実施例456または457の主題は、任意的に、前記生データが、前記ローカル・ネットワークの一つまたは複数の端末装置によって生成されたセンシング・データまたは動作データである、ことを含むことができる。
実施例459において、実施例456~458のいずれかの主題は、任意的に、前記信号を受信することが、ローカル・サーバーまたはクラウド・サーバーから前記信号を受信することを含むことができる。
実施例460において、実施例456~459のいずれかの主題は、任意的に、前記信号が前記フィルタ・テンプレートの前記一つまたは複数のパラメータを含み、当該方法が、前記フィルタ・テンプレートの前記一つまたは複数のパラメータをテンプレート・メモリに記憶することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例461において、実施例456~459のいずれかの主題は、任意的に、前記信号が前記テンプレート・メモリに記憶された複数のフィルタ・テンプレートから前記フィルタ・テンプレートを識別することを含むことができる。
実施例462において、実施例456~461のいずれかの主題は、任意的に、前記フィルタ・テンプレートを前記生データに適用し、前記目標データを識別するステップが、前記生データのパケットに対してパケット検査を実行してそれらのパケットの一つまたは複数の特性を識別し、それらのパケットの前記一つまたは複数の特性が前記フィルタ・テンプレートの前記一つまたは複数のパラメータに一致するかどうかを判定し、前記一つまたは複数のパラメータに一致する一つまたは複数の特性を有するパケットを目標データとして分類することを含む、ことを含むことができる。
実施例463において、実施例456~462のいずれかの主題は、任意的に、前記フィルタ・テンプレートの前記一つまたは複数のパラメータが、特定のタイプの生データを識別する、特定の地理的領域を識別する、または、前記生データが由来する特定の装置を識別する、ことを含むことができる。
実施例464において、実施例456~463のいずれかの主題は、任意的に、前記生データからの他のデータを識別し、前記他のデータをクラウド・サーバーにルーティングすることをさらに含むことができる。
実施例465において、実施例456~464のいずれかの主題は、任意的に、目標データの一つまたは複数の更新されたパラメータを定義する更新されたフィルタ・テンプレートを指定する信号を受信するステップと、前記更新されたフィルタ・テンプレートを前記ローカル・ネットワークから発生する追加の生データに適用するステップと、前記一つまたは複数の更新されたパラメータに基づいて前記生データから追加の目標データを識別するステップと、前記追加の目標データをオフロード処理のために前記ローカル・サーバーにルーティングするステップとをさらに含むことができる。
実施例466は、クラウド・サーバーにおける実行のための方法であって、当該方法は、ローカル・サーバーによるオフロード処理のための第1の処理機能を選択し、第1の処理機能のための目標データを定義する第1のフィルタ・テンプレートを選択することと、第1の処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送り、第1のフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送ることと、前記処理オフロードの一つまたは複数の動的パラメータに基づいて、更新された処理機能または更新されたフィルタ・テンプレートを選択することと、前記更新された処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送る、または前記更新されたフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送ることとを含む、方法である。
実施例467において、実施例466の主題は、任意的に、ローカル・サーバーの処理負荷を監視することをさらに含むことができ、前記更新された処理機能を選択することは、前記処理負荷に基づいて前記更新された処理機能を選択することを含む。
実施例468において、実施例467の主題は、任意的に、前記処理負荷に基づいて前記更新された処理機能を選択することが、前記処理負荷が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記処理負荷が前記閾値を超える場合には、第1の処理機能よりも低い処理負荷を有するように前記更新された処理機能を選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例469において、実施例466の主題は、任意的に、前記クラウド・サーバーの処理負荷を監視することをさらに含むことができ、前記更新された処理機能を選択することが、前記処理負荷に基づいて前記更新された処理機能を選択することを含む。
実施例470において、実施例469の主題は、任意的に、前記処理負荷に基づいて前記更新された処理機能を選択することが、前記処理負荷が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記処理負荷が前記閾値を超える場合には、第1の処理機能よりも高い処理負荷を有するように前記更新された処理機能を選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例471において、実施例466~470のいずれかの主題は、任意的に、前記更新された処理機能を選択することが、バックホール・リンクを通じてデータを送信するコスト、前記ローカル・サーバーを含むローカル・ネットワークで生成されるデータ量、または前記ローカル・サーバーの電力消費に基づいて、更新された処理機能を選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例472において、実施例466~471のいずれかの主題は、任意的に、第1の処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信することが、第1の処理機能のためのソフトウェアを含む信号をローカル・サーバーに送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例473において、実施例466~471のいずれかの主題は、任意的に、第1の処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信することが、複数の処理機能から第1の処理機能を識別する識別子を含む信号を送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例474において、実施例466~473のいずれかの主題は、任意的に、第1のテンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送信することが、前記フィルタ・テンプレートの一つまたは複数のパラメータを含む信号を前記トラフィック・フィルタに送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例475において、実施例466~473のいずれかの主題は、任意的に、第1のテンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送信することが、複数のフィルタ・テンプレートからフィルタ・テンプレートを識別する識別子を含む信号を送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例476において、実施例466~475のいずれかの主題は、任意的に、第1のフィルタ・テンプレートが、他のデータから目標データをフィルタリングできる、目標データの一つまたは複数のパラメータを定義することを含む、ことを含むことができる。
実施例477において、実施例466~476のいずれかの主題は、任意的に、第1の処理機能に従って処理された目標データを含む処理済みデータをローカル・サーバーから受信することをさらに含み、当該方法は、前記処理済みデータに対してクラウド処理を実行して出力データを得ることをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例478において、実施例477の主題は、任意的に、前記出力データを前記ローカル・サーバーを含むローカル・ネットワークに送信することをさらに含むことができる。
実施例479において、実施例477または478の主題は、任意的に、前記トラフィック・フィルタからの前記 フィルタ・テンプレートによって定義される目標データではない他のデータを受信することをさらに含むことができる。
実施例480は、ローカル・サーバーによるオフロード処理のための第1の処理機能を選択し、第1の処理機能のための目標データを定義する第1のフィルタ・テンプレートを選択し、第1の処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信し、第1のフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタを送信し、前記オフロード処理の一つまたは複数の動的パラメータに基づいて、更新された処理機能または更新されたフィルタ・テンプレートを選択し、前記更新された処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信する、または前記更新されたフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタを送信するように構成されたコントローラを含む、クラウド・サーバーである。
実施例481において、実施例480の主題は、任意的に、前記コントローラが、ローカル・サーバーの処理負荷を監視するようにさらに構成され、前記処理負荷に基づいて前記更新された処理機能を選択することによって、前記更新された処理機能を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例482において、実施例481の主題は、任意的に、前記コントローラが、前記処理負荷が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記処理負荷が前記閾値を超える場合には、第1の処理機能よりも低い処理負荷を有するように前記更新された処理機能を選択することによって、前記処理負荷に基づいて前記更新された処理機能を選択するように構成される、ことを含みうる。
実施例483において、実施例480の主題は、任意的に、前記コントローラが、前記クラウド・サーバーの処理負荷を監視するようにさらに構成され、前記処理負荷に基づいて前記更新された処理機能を選択することによって、前記更新された処理機能を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例484において、実施例483の主題は、任意的に、前記コントローラが、前記処理負荷が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記処理負荷が前記閾値を超える場合には、第1の処理機能よりも高い処理負荷を有するように前記更新された処理機能を選択することによって、前記処理負荷に基づいて前記更新された処理機能を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例485において、実施例480~484のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、バックホール・リンクを通じてデータを送信するコスト、ローカル・サーバーを含むローカル・ネットワークにおいて生成されるデータ量、またはローカル・サーバーの電力消費に基づいて、更新された処理機能を選択することによって、前記更新された処理機能を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例486において、実施例480~485のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、第1の処理機能のためのソフトウェアを含む信号をローカル・サーバーに送信することによって、第1の処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに信号を送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例487において、実施例480~485のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、複数の処理機能から第1の処理機能を識別する識別子を含む信号を送信することによって、第1の処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例488において、実施例480~487のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、前記フィルタ・テンプレートの一つまたは複数のパラメータを含む信号を前記トラフィック・フィルタに送信することによって、第1のテンプレートを指定する信号を前記トラフィック・フィルタに送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例489において、実施例480~487のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、複数のフィルタ・テンプレートから前記フィルタ・テンプレートを識別する識別子を含む信号を送信することによって、第1のテンプレートを指定する信号を前記トラフィック・フィルタに送信するよう構成される、ことを含むことができる。
実施例490において、実施例480~489のいずれかの主題は、任意的に、第1のフィルタ・テンプレートが、他のデータから目標データをフィルタリングできる、目標データの一つまたは複数のパラメータを定義する、ことを含むことができる。
実施例491において、実施例480~490のいずれかの主題は、任意的に、前記コントローラが、第1の処理機能に従って処理された目標データを含むローカル・サーバーから処理されたデータを受信するようにさらに構成され、クラウド・サーバーは、一つまたは複数のプロセッサを含む処理プラットフォームをさらに含み、前記処理されたデータに対してクラウド処理を実行して、出力データを得るように構成される、ことを含むことができる。
実施例492において、実施例491の主題は、任意的に、前記コントローラが、前記出力データを前記ローカル・サーバーを含むローカル・ネットワークに送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例493において、実施例491または492の主題は、任意的に、前記コントローラが、トラフィック・フィルタからフィルタ・テンプレートによって定義される目標データではない他のデータを受信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例494は、クラウド・サーバーにおける実行のための方法であって、当該方法は、ローカル・サーバーによるオフロード処理のための処理機能を選択し、前記処理機能のための目標データを定義するフィルタ・テンプレートを選択することと、前記処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信し、前記フィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタ送信することと、前記フィルタ・テンプレートおよび前記処理機能に基づいたローカル・サーバーからの処理されたデータを受信することとを含む、方法である。
実施例495は、ローカル・サーバーによるオフロード処理のための処理機能を選択し、処理機能のための目標データを定義するフィルタ・テンプレートを選択し、処理機能を指定するローカル・サーバーに信号を送信し、フィルタ・テンプレートを指定するトラフィック・フィルタに信号を送信し、フィルタ・テンプレートおよび処理機能に基づくローカル・サーバーから処理データを受信するように構成されたコントローラを含むクラウド・サーバーである。
実施例496は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例397~418、456~479、または494のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶する非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例497は、一つまたは複数のプロセッサと、前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例397~418、456~479、または494のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置である。
実施例498は、ローカル・サーバーによるオフロード処理のために割り当てられた処理機能を指定するクラウド・サーバーからの信号を受信するための手段、ローカル・ネットワークから発生する目標データをトラフィック・フィルタから受信するための手段、前記目標データに前記処理機能を適用して、処理されたデータを得るための手段、および前記処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信するための手段を含む、装置である。
実施例499は、オフロード処理のための処理機能を選択するための手段と、ローカル・ネットワークから発生する目標データをトラフィック・フィルタから受信するための手段と、前記目標データに前記処理機能を適用して、処理されたデータを得るための手段と、前記処理されたデータをクラウド処理のためにクラウド・サーバーに送信するための手段とを含む、ローカル・サーバーである。
実施例500は、ローカル・サーバーによるオフロード処理のために割り当てられた処理機能を指定するクラウド・サーバーからの信号を受信するための手段、ローカル・ネットワークから発生する目標データをトラフィック・フィルタから受信するための手段、前記目標データに前記処理機能を適用して、処理されたデータを得るための手段、および前記処理されたデータを前記ローカル・ネットワークに送信するための手段を含む、ローカル・サーバーである。
実施例501は、オフロード処理のた めの処理機能を選択する手段と、ローカル・ネットワークから発生する目標データをトラフィック・フィルタから受信する手段と、前記目標データに前記処理機能を適用して、処理されたデータを得る手段と、前記処理データをローカル・ネットワークに送信する手段を含むローカル・サーバーである。
実施例502は、目標データの一つまたは複数のパラメータを定義するフィルタ・テンプレートを指定する信号を受信するための手段、ローカル・ネットワークから発生する生データに前記フィルタ・テンプレートを適用するための手段、前記一つまたは複数のパラメータに基づいて前記生データから目標データを識別するための手段、およびオフロード処理のために前記目標データをローカル・サーバーにルーティングするための手段を含む、通信装置である。
実施例503は、ローカル・サーバーによるオフロード処理のための第1の処理機能を選択するための手段と、第1の処理機能のための目標データを定義する第1のフィルタ・テンプレートを選択するための手段と、第1の処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送るための手段と、第1のフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送るための手段と、前記オフロード処理の一つまたは複数の動的パラメータに基づいて、更新された処理機能または更新されたフィルタ・テンプレートを選択するための手段と、前記更新された処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送る、または前記更新されたフィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送るための手段とを含む、クラウド・サーバーである。
実施例504は、ローカル・サーバーによるオフロード処理のための処理機能を選択し、前記処理機能の目標データを定義するフィルタ・テンプレートを選択する手段と、前記処理機能を指定する信号をローカル・サーバーに送信し、前記フィルタ・テンプレートを指定する信号をトラフィック・フィルタに送信する手段と、前記フィルタ・テンプレートおよび前記処理機能に基づいたローカル・サーバーからの処理されたデータを受信する手段とを含む、クラウド・サーバーである。
実施例505は、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値に基づいて複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を決定するように構成されたバイアス受信電力決定器と、それらのバイアスされた受信電力のうちから最大のバイアスされた受信電力を識別し、該最大のバイアスされた受信電力を有する、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの対応するネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成された比較器と、そのネットワーク・アクセス・ノードを、端末装置が関連付けするための目標ネットワーク・アクセス・ノードとして選択するように構成された選択コントローラとを含む、通信装置である。
実施例506において、実施例505の主題は、任意的に、前記それぞれのバイアス値が、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの、前記端末装置の端末装置アプリケーションをサポートする能力に基づいている、ことを含むことができる。
実施例507において、実施例505の主題は、任意的に、前記端末装置と前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれとの間の距離を決定するように構成された距離決定器をさらに含むことができる。
実施例508において、実施例507の主題は、任意的に、前記端末装置と第1のネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例509において、実施例505の主題は、任意的に、前記端末装置と複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれとの間の距離を決定する段階であって、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードは、第1層の候補ネットワーク・アクセス・ノードと第2層の候補ネットワーク・アクセス・ノードとを含む、段階と、前記複数の層の各層について、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードから、前記端末装置までの最小距離を有するベンチマークネットワーク・アクセス・ノードを識別し、それらのベンチマークネットワーク・アクセス・ノードを前記複数のネットワーク・アクセス・ノードとして、前記バイアス受信電力決定器に提供するように構成された距離決定器をさらに含むことができる。
実施例510において、実施例509の主題は、任意的に、前記複数の層のそれぞれが、前記バイアス値のうちのそれぞれの一つが割り当てられる、ことを含むことができる。
実施例511において、実施例505~508のいずれかの主題は、任意的に、前記バイアス受信電力決定器が、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を、前記第1のネットワーク・アクセス・ノードと前記端末装置との間の距離と、前記第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値とに基づいて決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例512において、実施例511の主題は、任意的に、前記バイアス受信電力決定器が、前記距離に基づいて受信電力を推定し、前記第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値を用いて前記受信電力にバイアスをかけることによって、前記第1のネットワーク・アクセス・ノードについての前記バイアスされた受信電力を決定するように構成される。
実施例513において、実施例505~512のいずれかの主題は、任意的に、前記比較器が、バイアスされた受信電力を比較して、最も高い値をもつバイアスされた受信電力を識別することによって、最大のバイアスされた受信電力を識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例514において、実施例505~513のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ネットワーク・アクセス・ノードが、前記端末装置が関連付けするための下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードであり、前記バイアス受信電力決定器が、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの上りリンク・バイアス値に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについての上りリンクのバイアスされた受信電力を決定するようにさらに構成され、前記比較器は、それらのバイアスされた受信電力から最大のバイアスされた上りリンク受信電力を識別し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから、前記最大のバイアスされた上りリンク受信電力を有する第2の目標ネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成され、前記選択コントローラは、前記端末装置が関連付けするために、前記第2の目標ネットワーク・アクセス・ノードを上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例515において、実施例505~513のいずれかの主題は、前記目標ネットワーク・アクセス・ノードが、前記端末装置が関連付けする上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードであり、前記バイアス受信電力決定器が、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの下りリンク・バイアス値に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについての下りリンクのバイアスされた受信電力を決定するようにさらに構成され、前記比較器は、それらのバイアスされた受信電力から最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから前記最大のバイアスされた下りリンク受信電力を有する第2の目標ネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成され、前記選択コントローラが、前記端末装置が関連付けするための下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして、前記第2の目標ネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例516において、実施例505~515のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値が、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づく、ことを含むことができる。
実施例517において、実施例505~515のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値が、前記端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要と比較した、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づく、ことを含むことができる。
実施例518において、実施例505~515のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値が、第1のネットワーク・アクセス・ノードと共位置にあるエッジ・コンピューティング・サーバーの計算能力に基づく、ことを含むことができる。
実施例519において、実施例505~518のいずれかの主題は、任意的に、前記選択コントローラが、前記目標装置が前記目標ネットワーク・アクセス・ノードに関連付けするように命令するために、前記端末装置または前記目標ネットワーク・アクセス・ノードに制御信号を送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例520は、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの上りリンク・バイアス値に基づいて、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンク受信電力を決定し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの下りリンク・バイアス値に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた下りリンク受信電力を決定するように構成されたバイアス受信電力決定器と、前記バイアスされた上りリンク受信電力および前記バイアスされた下りリンク受信電力を評価して、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別するように構成された比較器と、前記最大のバイアスされた上りリンク受信電力および前記最大のバイアスされた下りリンク受信電力に基づいて前記端末装置が関連付けする上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成された選択コントローラとを含む、通信装置である。
実施例521において、実施例520の主題は、任意的に、前記それぞれの上りリンク・バイアス値が、上りリンク方向において前記端末装置をサポートする、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの能力に基づいており、前記それぞれの下りリンク・バイアス値が、下りリンク方向において前記端末装置アプリケーションをサポートする、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの能力に基づいている、ことを含むことができる。
実施例522において、実施例520の主題は、任意的に、前記比較器が、前記バイアスされた上りリンク受信電力を比較して最大のバイアスされた上りリンク受信電力を識別し、前記バイアスされた下りリンク受信電力を比較して最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別することによって、前記バイアスされた上りリンク受信電力および前記バイアスされた下りリンク受信電力を評価するように構成される、ことを含むことができる。
実施例523において、実施例522の主題は、任意的に、前記選択コントローラが、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから、最大のバイアスされた上りリンク受信電力を有するネットワーク・アクセス・ノードを前記上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから、最大のバイアスされた下りリンク受信電力を有するネットワーク・アクセス・ノードを前記下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択することによって、前記端末装置が関連付けする前記上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび前記下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例524において、実施例520~523のいずれかの主題は、任意的に、前記端末装置と前記複数のネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離を決定するように構成された距離決定器をさらに含むことができ、前記バイアス受信電力決定器は、前記距離に基づいて前記バイアスされた上りリンク受信電力および前記バイアスされた下りリンク受信電力を決定するように構成される。
実施例525において、実施例520~523のいずれかの主題は、任意的に、前記端末装置と複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれとの間の距離を決定する段階であって、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードは、第1層の候補ネットワーク・アクセス・ノードと第2層の候補ネットワーク・アクセス・ノードとを含む、段階と、前記複数の層のそれぞれについて、前記端末装置までの最小距離を有するベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードを前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードから識別する段階と、それらのベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードを、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードとして、前記バイアス受信電力決定器に提供する段階とを実行するように構成された距離決定器をさらに含むことができる。
実施例526において、実施例520~525のいずれかの主題は、任意的に、複数のネットワーク・アクセス・ノードの第1のネットワーク・アクセス・ノードに対するそれぞれの上りリンクおよび下りリンクのバイアス値が、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力に基づいている場合に、それらを含むことができる。
実施例527において、実施例520~525のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの上りリンクおよび下りリンク・バイアス値が、前記端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー要求と比較した、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づいている、ことを含むことができる。
実施例528において、実施例520~525のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの上りリンクおよび下りリンク・バイアス値が、第1のネットワーク・アクセス・ノード共位置のエッジ・コンピューティング・サーバーの計算能力に基づいている、ことを含むことができる。
実施例529において、実施例520~528のいずれかの主題は、任意的に、前記選択コントローラが、前記端末装置に前記上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび前記下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードと関連付けするように指示するように、前記端末装置に制御信号を送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例530において、実施例520~529のいずれかの主題は、任意的に、前記上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードが第1のエッジ・コンピューティング・サーバーと共位置であり、前記下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードが第2のエッジ・コンピューティング・サーバーと共位置であり、前記選択コントローラが、前記端末装置アプリケーションの下りリンク対上りリンク・トラフィック比に基づいて、前記端末装置アプリケーションへのピア・アプリケーションをホストするように第1のエッジ・コンピューティング・サーバーまたは第2のエッジ・コンピューティング・サーバーを選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例531は、実施例505~530のいずれか一つに記載の通信装置を含む端末装置である。
実施例532は、実施例505~530のいずれか一つの通信装置を含むネットワーク・アクセス・ノードである。
実施例533は、実施例505~530のいずれか一つの通信装置を含むコア・ネットワーク・サーバーである。
実施例534は、端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要に関連する第1パラメータを取得し、複数のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に関連する第2パラメータを取得するように構成された入力データ・メモリと、前記第1パラメータおよび前記第2パラメータの評価に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのバイアス値を決定するように構成されたバイアス・プロセッサとを含むサーバー装置であって、前記バイアス値は、前記端末装置アプリケーションをサポートする、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの能力に基づいている、サーバー装置である。
実施例535において、実施例531の主題は、任意的に、前記バイアス・プロセッサが、確率的幾何学を使用して、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについての前記バイアス値を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例536において、実施例531または532の主題は、任意的に、前記第1パラメータが、前記端末装置アプリケーションのサービス品質(QoS)要件に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例537において、実施例531または532の主題は、任意的に、前記第2パラメータが、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの配備密度に関する情報、または前記複数のネットワーク・アクセス・ノードと共位置のエッジ・コンピューティング・サーバーの計算能力に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例538において、実施例531~534のいずれかの主題は、任意的に、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードが、第1層のネットワーク・アクセス・ノードおよび第2層のネットワーク・アクセス・ノードを含み、前記バイアス・プロセッサが、第1層のネットワーク・アクセス・ノードについての同じバイアス値を決定し、第2層のネットワーク・アクセス・ノードについての同じバイアス値を決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例539において、実施例531~534のいずれかの主題は、任意的に、前記バイアス・プロセッサが、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアス値を、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づいて決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例540は、セル関連付けを制御する方法であって、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値に基づいて、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を決定するステップと、それらのバイアスされた受信電力から最大のバイアスされた受信電力を識別し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから最大のバイアスされた受信電力を有する対応するネットワーク・アクセス・ノードを識別するステップと、そのネットワーク・アクセス・ノードを、前記端末装置が関連付けする目標ネットワーク・アクセス・ノードとして選択するステップとを含む、方法である。
実施例541において、実施例540の主題は、任意的に、前記それぞれのバイアス値が、端末装置の端末装置アプリケーションをサポートするための前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの能力に基づいている、ことを含むことができる。
実施例542において、実施例540の主題は、任意的に、前記端末装置と前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれとの間の距離を決定することをさらに含むことができる。
実施例543において、実施例542の主題は、任意的に、前記バイアスされた受信電力を決定することが、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を、前記端末装置と第1のネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離に基づいて決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例544において、実施例540の主題は、任意的に、前記端末装置と複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれとの間の距離を決定する段階であって、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードは、第1層の候補ネットワーク・アクセス・ノードと第2層の候補ネットワーク・アクセス・ノードとを含む、段階と、前記複数の層のそれぞれについて、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードから、前記端末装置までの距離が最小であるベンチマークネットワーク・アクセス・ノードを識別する段階と、それらのベンチマーク・ネットワーク・アクセス・ノードを、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードとして、前記バイアス受信電力決定器に提供する段階とをさらに含むことができる。
実施例545において、実施例544の主題は、任意的に、前記複数の層のそれぞれが、前記バイアス値のうちのそれぞれの一つを割り当てられる、ことを含むことができる。
実施例546において、実施例540~543のいずれかの主題は、任意的に、前記バイアスされた受信電力を決定することが、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を、第1のネットワーク・アクセス・ノードと前記端末装置との間の距離と、第1のネットワーク・アクセス・ノードについての前記それぞれのバイアス値とに基づいて決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例547において、実施例546の主題は、任意的に、第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた受信電力を決定することが、前記距離に基づいて受信電力を推定し、第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値を用いて前記受信電力にバイアスをかけることを含む、ことを含むことができる。
実施例548において、実施例540~547のいずれかの主題は、任意的に、最大のバイアスされた受信電力を識別することが、バイアスされた受信電力を比較して、最も高い値を有するバイアスされた受信電力を識別することを含むことができる。
実施例549において、実施例540~548のいずれかの主題は、前記目標ネットワーク・アクセス・ノードが、前記端末装置が関連付けする下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードであり、当該方法が、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの上りリンク・バイアス値に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについての上りリンクのバイアスされた受信電力を決定し、それらのバイアスされた受信電力から最大のバイアスされた上りリンク受信電力を識別し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから最大のバイアスされた上りリンク受信電力を有する第2の目標ネットワーク・アクセス・ノードを識別し、前記第2の目標ネットワーク・アクセス・ノードを、前記端末装置が関連付けする上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例550において、実施例540~548のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ネットワーク・アクセス・ノードが、前記端末装置が関連付けする上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードであり、当該方法が、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの下りリンク・バイアス値に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについての下りリンクのバイアスされた受信電力を決定し、それらのバイアスされた受信電力から最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから最大のバイアスされた下りリンク受信電力を有する第2の目標ネットワーク・アクセス・ノードを識別し、前記第2の目標ネットワーク・アクセス・ノードを、前記端末装置が関連付けするための下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例551において、実施例540~550のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについての前記それぞれのバイアス値が、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づいている、ことを含むことができる。
実施例552において、実施例540~550のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについての前記それぞれのバイアス値が、前記端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要と比較した、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づいている、ことを含むことができる。
実施例553において、実施例540~550のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについての前記それぞれのバイアス値が、第1のネットワーク・アクセス・ノードと共位置のエッジ・コンピューティング・サーバーの計算能力に基づいている、ことを含むことができる。
実施例554において、実施例540~550のいずれかの主題は、任意的に、前記端末装置に前記目標ネットワーク・アクセス・ノードと関連付けするように指示するよう、前記端末装置または前記目標ネットワーク・アクセス・ノードに制御信号を送信することをさらに含むことができる。
実施例555は、セル関連付けを制御する方法であって、当該方法は、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの上りリンク・バイアス値に基づいて、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンク受信電力を決定するステップと、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの下りリンク・バイアス値に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた下りリンク受信電力を決定するステップと、それらのバイアスされた上りリンク受信電力およびそれらのバイアスされた下りリンク受信電力を評価して、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力を特定するステップと、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力に基づいて関連付けるように、前記端末装置が関連付けするべき上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択するステップとを含む、方法である。
実施例556において、実施例555の主題は、任意的に、前記それぞれの上りリンク・バイアス値が、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードが上りリンク方向において前記端末装置をサポートする能力に基づいており、前記それぞれの下りリンク・バイアス値が、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードが下りリンク方向において前記端末装置アプリケーションをサポートする能力に基づいている、ことを含むことができる。
実施例557において、実施例555の主題は、任意的に、前記バイアスされた上りリンク受信電力および前記バイアスされた下りリンク受信電力を評価するステップが、前記バイアスされた上りリンク受信電力を比較して、最大のバイアスされた上りリンク受信電力を識別し、前記バイアスされた下りリンク受信電力を比較して、最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別することを含む、ことを含むことができる。
実施例558において、実施例557の主題は、任意的に、前記端末装置が関連付けするべき上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを選択することが、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから最大のバイアスされた上りリンク受信電力を有するネットワーク・アクセス・ノードを前記上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードから最大のバイアスされた下りリンク受信電力を有するネットワーク・アクセス・ノードを前記下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードとして選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例559において、実施例555~558のいずれかの主題は、任意的に、前記端末装置と前記複数のネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離を決定するステップをさらに含むことができ、前記バイアスされた上りリンク受信電力および前記バイアスされた下りリンク受信電力を決定することが、それらの距離に基づいて前記バイアスされた上りリンク受信電力および前記バイアスされた下りリンク受信電力を決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例560において、実施例555~558のいずれかの主題は、任意的に、前記端末装置と複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードのそれぞれとの間の距離を決定する段階であって、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードは、第1層の候補ネットワーク・アクセス・ノードおよび第2層の候補ネットワーク・アクセス・ノードを含む、段階と、前記複数層のそれぞれについて、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードから、前記端末装置までの最小距離を有するベンチマークネットワーク・アクセス・ノードを識別し、それらのベンチマークネットワーク・アクセス・ノードを、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードとして、前記バイアス受信電力決定器に提供する段階とをさらに含むことができる。
実施例561において、実施例555~560のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについての前記それぞれの上りリンクおよび下りリンクのバイアス値が、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づいている、ことを含むことができる。
実施例562において、実施例555~560のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについての前記それぞれの上りリンクおよび下りリンクのバイアス値が、前記端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要と比較した、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づいている、ことを含むことができる。
実施例563において、実施例555~560のいずれかの主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについての前記それぞれの上りリンクおよび下りリンク・バイアス値が、第1のネットワーク・アクセス・ノードと共位置にあるエッジ・コンピューティング・サーバーの計算能力に基づいている、ことを含むことができる。
実施例564において、実施例555~563のいずれかの主題は、任意的に、前記上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび前記下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードに関連付けるように前記端末装置に指示するために、前記端末装置に制御信号を送信することをさらに含むことができる。
実施例565において、実施例520~529のいずれかの主題は、任意的に、前記上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードが第1のエッジ・コンピューティング・サーバーと共位置であり、前記下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードが第2のエッジ・コンピューティング・サーバーと共位置であり、当該方法はさらに、前記端末装置アプリケーションの下りリンク対上りリンク・トラフィック比に基づいて、前記端末装置アプリケーションへのピア・アプリケーションをホストするために第1のエッジ・コンピューティング・サーバーまたは第2のエッジ・コンピューティング・サーバーを選択することを含むことができる。
実施例566は、バイアス値を決定する方法であって、当該方法は、端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要に関連する第1パラメータを取得し、複数のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に関連する第2パラメータを取得するステップと、第1パラメータおよび第2パラメータの評価に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアス値を決定するステップとを含み、前記バイアス値は、前記端末装置アプリケーションをサポートするための前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの能力に基づいている、方法である。
実施例567において、実施例566の主題は、任意的に、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアス値を決定することが、前記バイアス値を決定するために確率的幾何学を使用することを含む、ことを含むことができる。
実施例568において、実施例566または567の主題は、任意的に、第1パラメータが、前記端末装置アプリケーションのサービス品質(QoS)要件に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例569において、実施例566または567の主題は、任意的に、第2パラメータが、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの配備密度に関する情報、または前記複数のネットワーク・アクセス・ノードと共位置にあるエッジ・コンピューティング・サーバーの計算能力に関する情報を含む、ことを含むことができる。
実施例570において、実施例566~569のいずれかの主題は、任意的に、前記複数の候補ネットワーク・アクセス・ノードが、第1層のネットワーク・アクセス・ノードおよび第2層のネットワーク・アクセス・ノードを含み、前記バイアス値を決定することが、第1層のネットワーク・アクセス・ノードについての同じバイアス値を決定し、第2層のネットワーク・アクセス・ノードについての同じバイアス値を決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例571において、実施例566~569のいずれかの主題は、任意的に、前記バイアス値を決定することが、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうちの第1のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアス値を、第1のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に基づいて決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例572は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例540~571のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例573は、一つまたは複数のプロセッサと、前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例540~571のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置である。
実施例574は、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアス値に基づいて複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれのバイアスされた受信電力を決定するように構成された決定手段と、それらのバイアスされた受信電力から最大のバイアスされた受信電力を識別し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードのうち最大のバイアスされた受信電力を有する対応するネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成された比較手段と、前記端末装置が関連付けする対象の目標ネットワーク・アクセス・ノードとして前記ネットワーク・アクセス・ノードを選択するように構成された選択手段とを含む、通信装置である。
実施例575は、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの上りリンク・バイアス値に基づいて、複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた上りリンク受信電力を決定し、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのそれぞれの下りリンク・バイアス値に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアスされた下りリンク受信電力を決定するよう構成された決定手段と、それらのバイアスされた上りリンク受信電力およびそれらのバイアスされた下りリンク受信電力を評価して、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力を識別するように構成された比較手段と、前記端末装置が関連付けする上りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードおよび下りリンク・ネットワーク・アクセス・ノードを、最大のバイアスされた上りリンク受信電力および最大のバイアスされた下りリンク受信電力に基づいて選択するよう構成された選択手段とを含む、通信装置である。
実施例576は、端末装置アプリケーションのデータレートおよびレイテンシー需要に関連する第1パラメータを取得し、複数のネットワーク・アクセス・ノードのデータレートおよび計算能力機能に関連する第2パラメータを取得するように構成された収集手段と、第1パラメータおよび第2パラメータの評価に基づいて、前記複数のネットワーク・アクセス・ノードについてのバイアス値を決定するように構成された処理手段とを備え、前記バイアス値は、前記端末装置アプリケーションをサポートするための前記複数のネットワーク・アクセス・ノードの能力に基づいている、サーバー装置である。
実施例577の主題は、少なくとも一つのさらなる通信装置のためのスケジューリング・メッセージを受信するように構成された第1の受信器と、スケジューリング・メッセージを生成し、生成されたスケジューリング・メッセージおよび受信されたスケジューリング・メッセージを処理して、データを送信するための少なくとも一つのスケジューリング・パラメータを決定するように構成されたプロセッサと、前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータに基づいて前記データを送信するように構成された送信器とを含む、通信装置である。
実施例578において、実施例577の主題は、各スケジューリング・メッセージが第1優先度情報を含み、前記プロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報との比較に基づいて前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例579において、実施例577~578のいずれかの主題は、任意的に、前記送信器が、前記生成されたスケジューリング・メッセージを、前記第1の受信器が前記スケジューリング・メッセージを受信するように構成されるスケジューリング時間区間内に、前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例580において、実施例579の主題は、任意的に、前記送信器が、前記生成されたスケジューリング・メッセージを送信するように構成される送信時間が、前記第1の受信器が前記スケジューリング・メッセージを受信するように構成される受信時間と少なくとも部分的または完全に重複する、ことを含むことができる。
実施例581において、実施例579~580のいずれかの主題は、任意的に、前記スケジューリング時間区間を定義するクロック信号を受信するように構成された第2の受信器をさらに含むことができる。
実施例582において、実施例581の主題は、任意的に、前記第2の受信器が、衛星、通信ネットワークの基地局、および少なくとも一つのさらなる通信装置からなるグループのうちの少なくとも一つからクロック信号を受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例583において、実施例577~582のいずれかの主題は、任意的に、前記送信器が、前記生成されたスケジューリング・メッセージを、少なくとも一つの通信周波数を使用して前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信するように構成され、前記第1の受信器は、同じ少なくとも一つの通信周波数を使用して前記スケジューリング・メッセージを受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例584において、実施例579~583のいずれかの主題は、任意的に、当該通信装置が、少なくとも前記スケジューリング時間区間の間、全二重動作モードで動作するように構成される、ことを含むことができる。
実施例585において、実施例577~584のいずれかの主題は、任意的に、各スケジューリング・メッセージの送信フォーマットがあらかじめ定義されており、前記生成されたスケジューリング・メッセージおよび前記受信されたスケジューリング・メッセージを処理すると、前記プロセッサは、前記受信されたスケジューリング・メッセージのそれぞれのあらかじめ定義されたフォーマットに基づいて、前記第1の受信器によって受信された信号から前記受信されたスケジューリング・メッセージを再構成するように構成される、ことを含むことができる。
実施例586において、実施例585の主題は、任意的に、前記プロセッサが、前記第1の受信器によって受信された信号から前記受信されたスケジューリング・メッセージを再構成するために、干渉キャンセル処理を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例587において、実施例578~586のいずれかの主題は、各スケジューリング・メッセージが第2優先度情報をさらに含み、前記プロセッサは、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報が前記受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報と一致する場合に、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例588において、実施例578~587のいずれかの主題は、任意的に、前記第1優先度情報が、送信されるべきデータのタイプについて当該通信装置によって決定されるか、または送信されるべきデータのタイプについてあらかじめ定義される、ことを含むことができる。
実施例589において、実施例587~588のいずれかの主題は、任意的に、前記第2優先度情報が各スケジューリング・メッセージについて決定されたオフセット値である、ことを含むことができる。
実施例590において、実施例587~589のいずれかの主題は、任意的に、前記プロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージについての前記第2優先度情報を生成するように構成される、ことを含むことができる。
実施例591において、実施例577~590のいずれかの主題は、任意的に、前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータが送信時間区間を定義し、前記送信器が、前記送信時間区間中に前記データを送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例592において、実施例577~591のいずれかの主題は、任意的に、前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータが周波数資源を定義し、前記送信器が、前記周波数資源を使用して前記データを送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例593において、実施例577~592のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、当該通信装置からデータを送信するための送信電力に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための送信電力に関する情報を含み、前記プロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの前記送信電力に関する情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの前記送信電力に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例594において、実施例577~593のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、当該通信装置からデータを送信するための変調方式に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための変調方式に関する情報を含み、前記プロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの変調方式に関する情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの変調方式に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例595において、実施例577~594のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、当該通信装置からデータを送信するための符号化率に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための符号化率に関する情報を含み、前記プロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの符号化率に関する情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの符号化率に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例596の主題は、通信装置のための通信方法であって、当該方法は、スケジューリング・メッセージを生成すること、少なくとも一つのさらなる通信装置のためのスケジューリング・メッセージを受信すること、前記生成されたスケジューリング・メッセージおよび前記受信されたスケジューリング・メッセージを処理して、データを送信するための少なくとも一つのスケジューリング・パラメータを決定すること、および前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータに基づいて前記データを送信することを含む、方法である。
実施例597において、実施例596の主題は、任意的に、各スケジューリング・メッセージが第1優先度情報を含み、前記処理は、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報との比較に基づいて前記スケジューリング・パラメータを決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例598において、実施例596~597のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージを、前記少なくとも一つのさらなる通信装置のための前記スケジューリング・メッセージが受信されるスケジューリング時間区間内に、前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信することをさらに含むことができる。
実施例599において、実施例598の主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージの送信が送信時間中に実行され、前記スケジューリング・メッセージの受信が受信時間中に実行され、前記送信時間および前記受信時間が少なくとも部分的または完全に重複する、ことを含むことができる。
実施例600において、実施例598~599のいずれかの主題は、任意的に、前記スケジューリング時間区間を定義するクロック信号を受信することをさらに含むことができる。
実施例601において、実施例600の主題は、任意的に、衛星、通信ネットワークの基地局、および少なくとも一つのさらなる通信装置からなるグループのうちの少なくとも一つから前記クロック信号を受信することをさらに含むことができる。
実施例602において、実施例596~601のうちのいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージを前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信することが少なくとも一つの通信周波数を使用して実行され、前記スケジューリング・メッセージの受信が同じ少なくとも一つの通信周波数を使用して実行される、ことを含むことができる。
実施例603において、実施例598~602のいずれかの主題は、任意的に、少なくとも前記スケジューリング時間区間の間、全二重動作モードで前記通信装置を動作させることをさらに含むことができる。
実施例604において、実施例596~603のいずれかの主題は、任意的に、各スケジューリング・メッセージの送信フォーマットがあらかじめ定義されており、前記生成されたスケジューリング・メッセージの処理は、前記受信されたスケジューリング・メッセージのそれぞれのあらかじめ定義されたフォーマットに基づいて、前記受信されたスケジューリング・メッセージを受信された信号から再構成することを含む、ことを含むことができる。
実施例605において、実施例604の主題は、任意的に、前記処理が、前記受信されたスケジューリング・メッセージを前記受信された信号から再構成するために、干渉キャンセル処理を実行することを含む、ことを含むことができる。
実施例606において、実施例597~605のいずれかの主題は、任意的に、各スケジューリング・メッセージが第2優先度情報をさらに含み、前記処理が、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報が前記受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報と一致する場合に、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定することを含むことができる。
実施例607において、実施例597~606のいずれかの主題は、任意的に、送信されるデータのタイプについて前記第1優先度情報を生成すること、または送信されるデータのタイプについて、あらかじめ定義された第1優先度情報を選択することをさらに含むことができる。
実施例608において、実施例606~607のいずれかの主題は、任意的に、前記第2優先度情報を、各スケジューリング・メッセージについてのオフセット値として決定することをさらに含むことができる。
実施例609において、実施例606~608のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージについて前記第2優先度情報を生成することをさらに含むことができる。
実施例610において、実施例596~609のいずれかの主題は、任意的に、前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータが送信時間区間を定義し、前記データの送信が前記送信時間区間中に実行される、ことを含むことができる。
実施例611において、実施例596~610のいずれかの主題は、任意的に、前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータが周波数資源を定義し、前記データの送信が前記周波数資源を使用して実行される、ことを含むことができる。
実施例612において、実施例596~611のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、前記通信装置からデータを送信するための送信電力に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための送信電力に関する情報を含み、前記処理が、前記生成されたスケジューリング・メッセージの送信電力に関する情報と、前記受信されたスケジューリング・メッセージの送信電力に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例613において、実施例596~612のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、前記通信装置からデータを送信するための変調方式に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための変調方式に関する情報を含み、前記処理が、前記生成されたスケジューリング・メッセージの変調方式に関する情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの変調方式に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例614において、実施例596~613のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、前記通信装置からデータを送信するための符号化率に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための符号化率に関する情報を含み、前記処理が、前記生成されたスケジューリング・メッセージの符号化率に関する情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの符号化率に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定することを含む、ことを含むことができる。
実施例615の主題は、スケジューリング・メッセージを生成し、少なくとも一つのさらなる通信装置のためのスケジューリング・メッセージを受信し、前記生成されたスケジューリング・メッセージおよび前記受信されたスケジューリング・メッセージを処理して、データを送信するための少なくとも一つのスケジューリング・パラメータを決定し、決定された前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータに従って前記データを送信するように構成された一つまたは複数のプロセッサを含む通信装置である。
実施例616において、実施例615の主題は、各スケジューリング・メッセージが第1優先度情報を含み、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例617において、実施例615~616のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが前記スケジューリング・メッセージを受信するように構成されるスケジューリング時間区間内に、前記生成されたスケジューリング・メッセージを前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例618において、実施例617の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが前記生成されたスケジューリング・メッセージを送信するように構成される送信時間が、前記一つまたは複数のプロセッサが前記スケジューリング・メッセージを受信するように構成される受信時間と少なくとも部分的または完全に重複する、ことを含むことができる。
実施例619において、実施例617~618のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記スケジューリング時間区間を定義するクロック信号を受信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例620において、実施例619の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、衛星、通信ネットワークの基地局、および少なくとも一つのさらなる通信装置からなるグループのうちの少なくとも一つから前記クロック信号を受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例621において、実施例615~620のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージを少なくとも一つの通信周波数を使用して前記少なくとも一つのさらなる通信装置に送信するように構成され、前記一つまたは複数のプロセッサは、同じ少なくとも一つの通信周波数を使用して前記スケジューリング・メッセージを受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例622において、実施例617~621のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、少なくとも前記スケジューリング時間区間中に前記通信装置を全二重動作モードで動作させるように構成される、ことを含むことができる。
実施例623において、実施例615~622のいずれかの主題は、任意的に、各スケジューリング・メッセージの送信フォーマットがあらかじめ定義されており、前記生成されたスケジューリング・メッセージおよび前記受信されたスケジューリング・メッセージを処理すると、前記一つまたは複数のプロセッサは、前記受信されたスケジューリング・メッセージのそれぞれのあらかじめ定義されたフォーマットに基づいて、第1の受信器によって受信された信号から前記受信されたスケジューリング・メッセージを再構成するように構成されてもよい。
実施例624において、実施例623の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記一つまたは複数のプロセッサによって受信された信号から前記受信されたスケジューリング・メッセージを再構成するために、干渉キャンセル処理を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例625において、実施例616~624のいずれかの主題は、各スケジューリング・メッセージが第2優先度情報をさらに含み、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報が前記受信されたスケジューリング・メッセージの第1優先度情報と一致する場合に、前記生成されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの第2優先度情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例626において、実施例616~625のいずれかの主題は、任意的に、第1優先度情報が、送信されるべきデータのタイプについて前記通信装置によって決定されるか、または送信されるべきデータのタイプについて事前に定義される、ことを含むことができる。
実施例627において、実施例616~626のいずれかの主題は、任意的に、第2優先度情報が各スケジューリング・メッセージについて決定されたオフセット値である、ことを含むことができる。
実施例628において、実施例625~627のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージのための第2優先度情報を生成するように構成される、ことを含むことができる。
実施例629において、実施例615~628のうちのいずれかの主題は、任意的に、前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータが送信時間区間を定義し、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記送信時間区間中に前記データを送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例630において、実施例615~629のいずれかの主題は、任意的に、前記少なくとも一つのスケジューリング・パラメータが周波数資源を定義し、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記周波数資源を使用して前記データを送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例631において、実施例615~630のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、前記通信装置からデータを送信するための送信電力に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための送信電力に関する情報を含み、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの送信電力に関する情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの送信電力に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例632において、実施例615~631のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、前記通信装置からデータを送信するための変調方式に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための変調方式に関する情報を含み、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの変調方式に関する情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの変調方式に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例633において、実施例615~632のいずれかの主題は、任意的に、前記生成されたスケジューリング・メッセージが、前記通信装置からデータを送信するための符号化率に関する情報を含み、前記受信されたスケジューリング・メッセージが、前記少なくとも一つのさらなる通信装置からデータを送信するための符号化率に関する情報を含み、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記生成されたスケジューリング・メッセージの符号化率に関する情報と前記受信されたスケジューリング・メッセージの符号化率に関する情報との比較に基づいて、前記スケジューリング・パラメータを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例634は、第1の変調方式を有する端末装置についてバッテリー電力状態を取得し、前記バッテリー電力状態が所定の条件を満たす場合に、前記端末装置について第2の変調方式を選択するように構成されたスケジューラと、第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを前記端末装置に送信するように構成された送信器とを含む、ネットワーク・アクセス・ノードである。
実施例635において、実施例634の主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、前記端末装置の残りバッテリー電力レベルである、ことを含むことができる。
実施例636において、実施例635の主題は、任意的に、前記スケジューラが、残りバッテリー電力レベルが閾値未満であるかどうかを判別して、前記第1の変調方式よりも低い変調次数(modulation order)を有する変調方式を前記第2の変調方式として選択することによって、前記端末装置のための第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例637において、実施例634の主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、前記端末装置の省電力モードが有効にされているかどうかを示す省電力モード・インジケーターであることを含むことができる。
実施例638において、実施例637の主題は、任意的に、前記スケジューラが、前記省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示すかどうかを判別し、前記省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示すと判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を前記第2の変調方式として選択することによって、前記端末装置のための第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例639において、実施例634の主題は、任意的に、前記スケジューラが、ある制御変数が所定の条件を満たす場合に、前記端末装置のための第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例640において、実施例639の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が、前記端末装置と前記ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離である、ことを含むことができる。
実施例641において、実施例640の主題は、任意的に、前記スケジューラが、距離が所定の閾値より大きいかどうかを判別し、距離が所定の閾値より大きいと判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を前記第2の変調方式として選択することによって、前記端末装置のための前記第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例642において、実施例639の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置の温度である、ことを含むことができる。
実施例643において、実施例634~641のいずれかの主題は、任意的に、第1の変調方式が直交振幅変調方式であり、第2の変調方式が位相シフトキーイング変調方式である、ことを含むことができる。
実施例644において、実施例634~643のいずれかの主題は、任意的に、第2の変調方式が第1の変調方式よりも低い変調次数を有することを含むことができる。
実施例645において、実施例634~644のいずれかの主題は、任意的に、前記スケジューラが、前記バッテリー電力状態を示すバッテリー電力状態レポートを前記端末装置から受信することによって、前記端末装置についての前記バッテリー電力状態を取得するように構成される、ことを含むことができる。
実施例646において、実施例634~645のいずれかの主題は、任意的に、前記スケジューラが、異なるバッテリー電力状態をそれぞれの変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングに基づいて、前記第2の変調方式を選択することによって、前記端末装置のための前記第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例647において、実施例646の主題は、任意的に、前記あらかじめ定義されたマッピングが、より低い残りバッテリー電力レベルを、より低い変調次数を有する変調方式にマッピングする、ことを含むことができる。
実施例648において、実施例634~645のいずれかの主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、異なる電池電力状態を複数のあらかじめ定義された変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングのための複数の制御変数のうちの一つであり、前記スケジューラが、前記あらかじめ定義されたマッピングに基づいて前記第2の変調方式を選択することによって、前記端末装置のための前記第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例649において、実施例648の主題は、任意的に、前記複数の制御変数が、前記端末装置と前記ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離、前記端末装置の温度、または前記端末装置の充電状態を含む、ことを含むことができる。
実施例650において、実施例634~649のいずれかの主題は、任意的に、前記スケジューラが、第1の無線アクセス・チャネルおよび第2の無線アクセス・チャネルを使用して、前記第2の変調方式を用いて前記ネットワーク・アクセス・ノードにデータ・ストリームを送信するように、前記端末装置に命令を送信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例651において、実施例650の主題は、任意的に、第1の無線アクセス・チャネルが第1のスペクトル上にあり、第2の無線アクセス・チャネルが第2のスペクトル上にある、ことを含むことができる。
実施例652において、実施例650の主題は、任意的に、第1の無線アクセス・チャネルがライセンスされたスペクトル上にあり、第2の無線アクセス・チャネルがライセンスされないスペクトル上にある、ことを含むことができる。
実施例653において、実施例634~652のいずれかの主題は、任意的に、前記第2の変調方式を使用して、前記端末装置から変調されたデータを受信するように構成された受信器をさらに任意で含むことができる。
実施例654は、端末装置であって、前記端末装置が第1の変調方式が割り当てられている間に、前記端末装置についてのバッテリー電力状態を判別し、前記バッテリー電力状態が所定の条件を満たす場合に、前記端末装置についての第2の変調方式を選択するように構成されたプロトコル・コントローラと、前記端末装置への前記第2の変調方式の割り当てを要求する変調方式要求メッセージをネットワーク・アクセス・ノードに送信するように構成されたトランシーバとを含む、端末装置である。
実施例655において、実施例654の主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が残りバッテリー電力レベルである、ことを含むことができる。
実施例656において、実施例655の主題は、任意的に、前記プロトコル・コントローラが、残りバッテリー電力レベルが閾値未満であるかどうかを判別し、残りバッテリー電力レベルが閾値未満であると判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を第2の変調方式として選択することによって、前記端末装置のための第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例657において、実施例654の主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、前記端末装置の省電力モードが有効にされているかどうかを示す省電力モード・インジケーターである、ことを含むことができる。
実施例658において、実施例657の主題は、任意的に、前記プロトコル・コントローラが、前記省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示すかどうかを判別し、前記省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示すと判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を選択することによって、前記端末装置のための第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例659において、実施例654~658のいずれかの主題は、任意的に、前記プロトコル・コントローラが、制御変数が所定の条件を満たす場合に、前記端末装置のために前記第2の変調方式を選択するように構成される、ことを含むことができる。
実施例660において、実施例659の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が、前記端末装置と前記ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離である、ことを含むことができる。
実施例661において、実施例659の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置の温度である、ことを含むことができる。
実施例662において、実施例659の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置の充電状態である、ことを含むことができる。
実施例663において、実施例654~661のいずれかの主題は、任意的に、第1の変調方式が直交振幅変調方式であり、第2の変調方式が位相シフトキーイング変調方式である、ことを含むことができる。
実施例664において、実施例654~663のいずれかの主題は、任意的に、第2の変調方式が第1の変調方式よりも高い変調次数を有する、ことを含むことができる。
実施例665において、実施例654~664のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが、前記変調方式要求メッセージに応答して、変調方式受け入れメッセージを前記ネットワーク・アクセス・ノードから受信するようにさらに構成され、前記端末装置は、第2の変調方式でデータを変調し、前記ネットワーク・アクセス・ノードへの無線送信のために前記トランシーバに前記データを提供するように構成されたデジタル信号プロセッサをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例666において、実施例665の主題は、任意的に、前記トランシーバが、前記ネットワーク・アクセス・ノードに前記データを送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例667は、第1の変調方式を有する端末装置について複数の制御変数を取得し、制御変数を変調方式にマッピングする所定のマッピングに基づいて第2の変調方式を選択するように構成されたスケジューラであって、前記一つまたは複数の制御変数はバッテリー電力状態を含む、スケジューラと第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを前記端末装置に送信するように構成された送信器とを含む、ネットワーク・アクセス・ノードである。
実施例668において、実施例667の主題は、任意的に、前記所定のマッピングが制御変数の異なる値を複数の変調方式のそれぞれの変調方式にマッピングすることを含む、ことを含むことができる。
実施例669において、実施例667または668の主題は、任意的に、前記複数の制御変数が、前記端末装置の温度、前記端末装置と前記ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離、または前記端末装置の充電状態を含む、ことを含むことができる。
実施例670において、実施例667~669のいずれかの主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、前記端末装置の残りバッテリー電力レベル、または前記端末装置の省電力モードが有効にされているかどうかを示す省電力モード・インジケーターである、ことを含むことができる。
実施例671は、ネットワーク・アクセス・ノードを動作させる方法であって、第1の変調方式を有する端末装置についてのバッテリー電力状態を取得するステップと、前記バッテリー電力状態が所定の条件を満たす場合に、前記端末装置のために第2の変調方式を選択するステップと、前記第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを前記端末装置に送信するステップとを含む、方法である。
実施例672において、実施例671の主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が前記端末装置についての残りバッテリー電力レベルである、ことを含むことができる。
実施例673において、実施例672の主題は、任意的に、前記端末装置について第2の変調方式を選択することが、残りバッテリー電力レベルが閾値未満であるかどうかを判別し、残りバッテリー電力レベルが閾値未満であると判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を第2の変調方式として選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例674において、実施例671の主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、前記端末装置の省電力モードが有効にされているかどうかを示す省電力モード・インジケーターである、ことを含むことができる。
実施例675において、実施例674の主題は、任意的に、前記端末装置について第2の変調方式を選択することが、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示すかどうかを判別し、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示すと判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を、第2の変調方式として選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例676において、実施例671の主題は、任意的に、前記端末装置について第2の変調方式を選択することが、制御変数が所定の条件を満たす場合に、第2の変調方式を選択することを含むことができる。
実施例677において、実施例676の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置と前記ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離である、ことを含むことができる。
実施例678において、実施例677の主題は、任意的に、前記端末装置について第2の変調方式を選択することが、距離が所定の閾値よりも大きいかどうかを判別し、距離が所定の閾値よりも大きいと判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を第2の変調方式として選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例679において、実施例676の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置の温度である、ことを含むことができる。
実施例680において、実施例676の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置の充電状態である、ことを含むことができる。
実施例681において、実施例671~680のいずれかの主題は、任意的に、第1の変調方式が直交振幅変調方式であり、第2の変調方式が位相シフトキーイング変調方式である、ことを含むことができる。
実施例682において、実施例671~681のいずれかの主題は、任意的に、第2の変調方式が第1の変調方式よりも低い変調次数を有する、ことを含むことができる。
実施例683において、実施例671~682のいずれかの主題は、任意的に、前記端末装置についてのバッテリー電力状態を取得することが、バッテリー電力状態を示すバッテリー電力状態レポートを前記端末装置から受信することを含む、ことを含むことができる。
実施例684において、実施例671~683のいずれかの主題は、任意的に、前記端末装置について第2の変調方式を選択することが、異なるバッテリー電力状態をそれぞれの変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングに基づいて第2の変調方式を選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例685において、実施例684の主題は、任意的に、前記あらかじめ定義されたマッピングが、より低い残りバッテリー電力レベルをより低い変調次数を有する変調方式にマッピングする、ことを含むことができる。
実施例686において、実施例671~683のいずれかの主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、異なるバッテリー電力状態を複数のあらかじめ定義された変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングのための複数の制御変数のうちの一つであり、前記端末装置について第2の変調方式を選択することが、前記あらかじめ定義されたマッピングに基づいて第2の変調方式を選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例687において、実施例686の主題は、任意的に、前記複数の制御変数が、前記端末装置と前記ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離、前記端末装置の温度、または前記端末装置の充電状態を含む、ことを含むことができる。
実施例688において、実施例671~687のいずれかの主題は、任意的に、第1の無線アクセス・チャネルおよび第2の無線アクセス・チャネルを使用して、第2の変調方式を用いて、前記ネットワーク・アクセス・ノードにデータ・ストリームを送信するように、前記端末装置に命令を送信することをさらに含むことができる。
実施例689において、実施例688の主題は、任意的に、第1の無線アクセス・チャネルが第1のスペクトル上にあり、第2の無線アクセス・チャネルが第2のスペクトル上にある、ことを含むことができる。
実施例690において、実施例688の主題は、任意的に、第1の無線アクセス・チャネルがライセンスされたスペクトル上にあり、第2の無線アクセス・チャネルがライセンスされないスペクトル上にある、ことを含むことができる。
実施例691において、実施例671~690のいずれかの主題は、任意的に、第2の変調方式を使用して、前記端末装置から変調されたデータを受信することをさらに含むことができる。
実施例692は、端末装置を動作させる方法であって、当該方法は、前記端末装置が第1の変調方式を割り当てられている間に、前記端末装置のバッテリー電力状態を決定し、前記バッテリー電力状態が所定の条件を満たす場合に、前記端末装置のための第2の変調方式を選択し、前記端末装置に対する第2の変調方式の割り当てを要求する変調方式要求メッセージをネットワーク・アクセス・ノードに送信することを含む、方法である。
実施例693において、実施例692の主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が残りバッテリー電力レベルである、ことを含むことができる。
実施例694において、実施例693の主題は、任意的に、前記端末装置についての第2の変調方式を選択することが、前記残りバッテリー電力レベルが閾値未満であるかどうかを判別し、前記残りバッテリー電力レベルが閾値未満であると判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を第2の変調方式として選択することを含むことができる。
実施例695において、実施例692の主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、前記端末装置の省電力モードが有効にされているかどうかを示す省電力モード・インジケーターである、ことを含むことができる。
実施例696において、実施例695の主題は、任意的に、前記端末装置について第2の変調方式を選択することが、前記省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示すかどうかを判別するステップと、前記省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示すと判別することに応答して、第1の変調方式よりも低い変調次数を有する変調方式を選択するステップとを含む、ことを含むことができる。
実施例697において、実施例692~696のいずれかの主題は、任意的に、前記端末装置について第2の変調方式を選択することが、制御変数が所定の条件を満たす場合に第2の変調方式を選択することを含む、ことを含むことができる。
実施例698において、実施例697の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置とネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離である、ことを含むことができる。
実施例699において、実施例697の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置の温度である、ことを含むことができる。
実施例700において、実施例697の主題は、任意的に、前記追加的な制御変数が前記端末装置の充電状態である、ことを含むことができる。
実施例701において、実施例692~700のいずれかの主題は、任意的に、第1の変調方式が直交振幅変調方式であり、第2の変調方式が位相シフトキーイング変調方式である、ことを含むことができる。
実施例702において、実施例692~701のいずれかの主題は、任意的に、第2の変調方式が第1の変調方式よりも低い変調次数を有する、ことを含むことができる。
実施例703において、実施例692~702のいずれかの主題は、任意的に、前記変調方式要求メッセージに応答して、前記ネットワーク・アクセス・ノードから変調方式受け入れメッセージを受信するし、第2の変調方式を用いて前記ネットワーク・アクセス・ノードにデータを送信することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例704は、ネットワーク・アクセス・ノードを動作させる方法であって、当該方法は、第1の変調方式を有する端末装置のための複数の制御変数を取得するステップと、制御変数を変調方式にマッピングするあらかじめ定義されたマッピングに基づいて第2の変調方式を選択するステップであって、前記一つまたは複数の制御変数がバッテリー電力状態を含む、ステップと、第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを前記端末装置に送信するステップとを含む、方法である。
実施例705において、実施例704の主題は、任意的に、前記あらかじめ定義されたマッピングが制御変数の異なる値を複数の変調方式のうちのそれぞれの変調方式にマッピングすることを含む、ことを含むことができる。
実施例706において、実施例704または705の主題は、任意的に、前記複数の制御変数が、前記端末装置の温度、前記端末装置と前記ネットワーク・アクセス・ノードとの間の距離、または前記端末装置の充電状態を含む、ことを含むことができる。
実施例707において、実施例704~706のいずれかの主題は、任意的に、前記バッテリー電力状態が、前記端末装置の残りバッテリー電力レベルであるか、または、前記端末装置の省電力モードが有効にされているかどうかを示す省電力モード・インジケーターである、ことを含むことができる。
実施例708は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例671~707のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例709は、一つまたは複数のプロセッサと、前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されるときに、実施例671~707のいずれか一つの方法を当該装置に実行させる命令を記憶しているメモリとを含む装置である。
実施例710は、第1の変調方式を有する端末装置のバッテリー電力状態を取得し、バッテリー電力状態が所定の条件を満たす場合に、端末装置について第2の変調方式を選択するように構成されたスケジューリング手段と、第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを端末装置に送信するように構成された送信手段とを含むネットワーク・アクセス・ノードである。
実施例711は、端末装置が第1の変調方式を割り当てられている間に、端末装置についてのバッテリー電力状態を判別し、バッテリー電力状態が所定の条件を満たす場合に、端末装置について第2の変調方式を選択するように構成された制御手段と、第2の変調方式の割り当てを要求する変調方式要求メッセージをネットワーク・アクセス・ノードに送信するように構成された送信手段とを含む、端末装置である。
実施例712は、第1の変調方式を有する端末装置について複数の制御変数を取得し、制御変数を変調方式にマッピングする所定のマッピングに基づいて第2の変調方式を選択するように構成されたスケジューリング手段と、第2の変調方式を同定する変調方式割り当てメッセージを端末装置に送信するように構成された送信手段とを含む、ネットワーク・アクセス・ノードである。
実施例713は、通信装置であって、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信するように構成されたルーターと、当該通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出し、第2の圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択するように構成されたコントローラとを含む通信装置であって、前記ルーターはさらに、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信するように構成される、通信装置である。
実施例714において、実施例713の主題は、任意的に、前記電力状態が当該通信装置の残りバッテリー電力レベルであり、前記コントローラが、残りバッテリー電力レベルをバッテリー電力レベル閾値と比較し、残りバッテリー電力レベルがバッテリー電力閾値未満である場合にトリガー条件を検出することによって、トリガー条件を検出するように構成される、ことを含むことができる。
実施例715において、実施例713の主題は、任意的に、前記電力状態が、当該通信装置の省電力モードが有効にされているか否かを示す省電力モード・インジケーターであり、前記コントローラが、省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示す場合にトリガー条件を検出するように構成される、ことを含むことができる。
実施例716において、実施例713の主題は、任意的に、前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータが前記データ・ストリームの測定されたレイテンシーであり、前記コントローラが、前記測定されたレイテンシーを所定のレイテンシー閾値と比較し、前記測定されたレイテンシーが所定のレイテンシー閾値より大きい場合にトリガー条件を検出することによって、トリガー条件を検出するように構成される、ことを含むことができる。
実施例717において、実施例713~716のいずれかの主題は、任意的に、前記ルーターが、第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを受信し、前記データ・ストリームを第1の部分と第2の部分に分割し、第1のスペクトル上で動作する第1のトランシーバを介して第1の部分を送信し、第2のスペクトル上で動作する第2のトランシーバを介して第2の部分を送信することによって、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例718において、実施例713~716のいずれかの主題は、任意的に、前記ルーターが、第1のスペクトル上で動作する第1のトランシーバから第2の圧縮フォーマットの前記データ・ストリームの第1の部分を受信し、第2のスペクトル上で動作する第2のトランシーバから第2の圧縮フォーマットの前記データ・ストリームの第2の部分を受信し、第1の部分と第2の部分を再結合して第2の圧縮フォーマットの前記データ・ストリームを得ることによって、第1のスペクトルと第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットの第2の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例719において、実施例717または718の主題は、任意的に、前記第1のトランシーバおよび前記第2のトランシーバをさらに含むことができる。
実施例720において、実施例719の主題は、任意的に、第1のアンテナおよび第2のアンテナをさらに含むことができ、第1のトランシーバは、第1のスペクトル上で第1のアンテナを用いて無線で送受信するように構成され、第2のトランシーバは、第2のスペクトル上で第2のアンテナを用いて無線で送受信するように構成される。
実施例721において、実施例713~720のいずれかの主題は、任意的に、前記ルーターが第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信する前にストリーム・アプリケーションから前記データ・ストリームを受領し、第2の圧縮フォーマットを前記データ・ストリームに適用し、第2の圧縮フォーマットの前記データ・ストリームを前記ルーターに提供するように構成されたデジタル圧縮プロセッサをさらに含むことができる。
実施例722において、実施例721の主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットであり、前記デジタル圧縮プロセッサが、前記データ・ストリームが圧縮処理なしで通過することを許容することによって、第2の圧縮フォーマットを前記データ・ストリームに適用するように構成される、ことを含むことができる。
実施例723において、実施例721または722の主題は、任意的に、前記ストリーム・アプリケーションをさらに含むことができ、前記ストリーム・アプリケーションは、前記データ・ストリームをその初期フォーマットで生成するように構成される。
実施例724において、実施例713~720のいずれかの主題は、任意的に、前記ルーターが第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを受信した後に前記ルーターから第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを受信し、第2の圧縮フォーマットを反転させるように構成されたデジタル圧縮プロセッサをさらに含むことができる。
実施例725において、実施例724の主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットであり、前記デジタル圧縮プロセッサが、前記データ・ストリームが圧縮解除処理なしで通過することを許容することによって、第2の圧縮フォーマットを反転させるように構成される、ことを含むことができる。
実施例726において、実施例724または725の主題は、任意的に、ストリーム・アプリケーションをさらに含むことができ、前記デジタル圧縮プロセッサは、第2の圧縮フォーマットを反転させた後に、前記ストリーム・アプリケーションに前記データ・ストリームを提供するように構成される。
実施例727において、実施例713~726のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットにおけるデータ・ストリームの転送は、第1の圧縮フォーマットにおけるデータ・ストリームの転送よりも高いデータレート需要を有し、前記コントローラは、該より高いデータレート需要に基づいて第2のスペクトルを識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例728において、実施例713~727のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットであることを含むことができる。
実施例729において、実施例713~727のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが圧縮される圧縮フォーマットである場合に、その主題を含むことができる。
実施例730において、実施例713~729のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが第1の圧縮フォーマットよりも電力効率がよい、ことを含むことができる。
実施例731において、実施例713~730のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが第1の圧縮フォーマットよりも低いレイテンシーを有する、ことを含むことができる。
実施例732において、実施例713~731のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが第1の圧縮フォーマットよりも低い圧縮効率を有することを含むことができる。
実施例733は、通信装置であって、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信または受信するように構成されたルーターと、当該通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出し、圧縮されない圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択するように構成されたコントローラとを含む通信装置であり、前記ルーターはさらに、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて前記圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信するように構成される、通信装置である。
実施例734において、実施例733の主題は、任意的に、前記ルーターが、前記圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを受信し、前記データ・ストリームを第1の部分および第2の部分に分割し、第1のスペクトルで動作する第1のトランシーバを介して第1の部分を送信し、第2のスペクトルで動作する第2のトランシーバを介して第2の部分を送信することによって、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて前記圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例735において、実施例734の主題は、任意的に、前記ルーターが、第1のスペクトル上で動作する第1のトランシーバから前記圧縮されない圧縮フォーマットの前記データ・ストリームの第1の部分を受信し、第2のスペクトル上で動作する第2のトランシーバから前記圧縮されない圧縮フォーマットの前記データ・ストリームの第2の部分を受信し、第1の部分と第2の部分を再結合して前記圧縮されない圧縮フォーマットの前記データ・ストリームを得ることによって、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルとを有する前記圧縮されない圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信するように構成される、ことを含むことができる。
実施例736において、実施例734または735の主題は、任意的に、第1のトランシーバおよび第2のトランシーバをさらに含むことができる。
実施例737において、実施例736の主題は、任意的に、第1のアンテナおよび第2のアンテナをさらに含むことができ、第1のトランシーバは、第1のスペクトル上で第1のアンテナを用いて無線で送受信するように構成され、第2のトランシーバは、第2のスペクトル上で第2のアンテナを用いて無線で送受信するように構成される。
実施例738において、実施例733~737のいずれかの主題は、任意的に、前記ルーターが第1の圧縮フォーマットで前記送信または送受信する前にストリーム・アプリケーションから前記データ・ストリームを受信し、第1の圧縮フォーマットを前記データ・ストリームに適用し、第1の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを前記ルーターに提供するように構成されたデジタル圧縮プロセッサを任さらに含むことができる。
実施例739において、実施例738の主題は、任意的に、前記ストリーム・アプリケーションをさらに含むことができ、前記ストリーム・アプリケーションは、前記データ・ストリームをその初期フォーマットで生成するように構成される。
実施例740において、実施例733~737のいずれかの主題は、任意的に、前記ルーターが第1の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを受信した後に前記ルーターから第1の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを受信し、第1の圧縮フォーマットを復帰させるように構成されたデジタル圧縮プロセッサをさらに含むことができる。
実施例741において、実施例740の主題は、任意的に、ストリーム・アプリケーションをさらに含むことができ、前記デジタル圧縮プロセッサは、第1の圧縮フォーマットを復元した後に、前記ストリーム・アプリケーションに前記データ・ストリームを提供するように構成される。
実施例742は、第1のスペクトル上で送受信するように構成された第1のトランシーバと、第2のスペクトル上で送受信するように構成された第2のトランシーバと、第1のトランシーバを介して第1のスペクトル上で第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信するように構成されたルーターと、前記通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出し、第2の圧縮フォーマットを選択するように構成されたコントローラとを含む端末装置であり、前記ルーターは、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットの前記データ・ストリームを、第1のトランシーバおよび第2のトランシーバを用いて送信または受信するようにさらに構成される。
実施例743は、第1のスペクトル上で送受信するように構成された第1のトランシーバと、第2のスペクトル上で送受信するように構成された第2のトランシーバと、第1のトランシーバを介して第1のスペクトル上で第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信するように構成されたルーターと、前記通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出し、圧縮されない圧縮フォーマットを選択するように構成されたコントローラとを含む端末装置であり、前記ルーターは、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて前記圧縮されない圧縮フォーマットの前記データ・ストリームを第1のトランシーバおよび第2のトランシーバを用いて送信または受信するようにさらに構成される。
実施例744は、通信装置においてデータ・ストリームを転送する方法であって、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信するステップと、前記通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出するステップと、第2の圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択するステップと、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットの前記データ・ストリームを送信または受信するステップとを含む、方法である。
実施例745において、実施例744の主題は、任意的に、電力状態が前記通信装置の残りバッテリー電力レベルであり、前記トリガー条件を検出することは、残りバッテリー電力レベルをバッテリー電力レベル閾値と比較し、残りバッテリー電力レベルがバッテリー電力閾値未満である場合にトリガー条件を検出することを含む、ことを含むことができる。
実施例746において、実施例744の主題は、任意的に、電力状態が、前記通信装置の省電力モードが有効にされているか否かを示す省電力モード・インジケーターであり、前記トリガー条件を検出することは、前記省電力モード・インジケーターが省電力モードが有効にされていることを示す場合に、トリガー条件を検出することを含む、ことを含むことができる。
実施例747において、実施例744の主題は、任意的に、前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータが前記データ・ストリームの測定されたレイテンシーであり、前記トリガー条件を検出することは、測定されたレイテンシーを所定のレイテンシー閾値と比較し、測定されたレイテンシーが所定のレイテンシー閾値より大きい場合にトリガー条件を検出することを含む、ことを含むことができる。
実施例748において、実施例744~747のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットを前記データ・ストリームに適用して第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを得ることをさらに含むことができ、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信することは、前記データ・ストリームを第1の部分および第2の部分に分割し、第1のスペクトル上で動作する第1のトランシーバを介して第1の部分を送信し、第2のスペクトル上で動作する第2のトランシーバを介して第2の部分を送信することとを含む、ことを含むことができる。
実施例749において、実施例748の主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットであり、第2の圧縮フォーマットを前記データ・ストリームに適用することは、圧縮処理なしで前記データ・ストリームを通過させることを含む、ことを含むことができる。
実施例750において、実施例748または749の主題は、任意的に、前記ストリーム・アプリケーションにおいて前記データ・ストリームを生成することをさらに含むことができる。
実施例751において、実施例744~747のいずれかの主題は、任意的に、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信することは、第1のスペクトル上で動作する第1のトランシーバから第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームの第1の部分を受信し、第2のスペクトル上で動作する第2のトランシーバから第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームの第2の部分を受信するステップと、第1の部分および第2の部分を再結合して第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを得ることを含む、ことを含むことができる。
実施例752において、実施例751の主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットを反転させて前記データ・ストリームを得ることをさらに含むことができる。
実施例753において、実施例752の主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットであり、第2の圧縮フォーマットを逆転することは、圧縮解除処理なしで前記データ・ストリームを通過させることを含む、ことを含むことができる。
実施例754において、実施例744~753のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットにおける前記データ・ストリームの転送は、第1の圧縮フォーマットにおける前記データ・ストリームの転送よりも高いデータレート需要を有し、前記コントローラは、該より高いデータレート需要に基づいて第2のスペクトルを同定するように構成される。
実施例755において、実施例744~754のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが圧縮されない圧縮フォーマットであることを含むことができる。
実施例756において、実施例744~754のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが圧縮された圧縮フォーマットであることを含むことができる。
実施例757において、実施例744~756のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが第1の圧縮フォーマットよりも電力効率がよいことを含むことができる。
実施例758において、実施例744~757のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが第1の圧縮フォーマットよりも低いレイテンシーを有することを含むことができる。
実施例759において、実施例744~758のいずれかの主題は、任意的に、第2の圧縮フォーマットが第1の圧縮フォーマットよりも低い圧縮効率を有することを含むことができる。
実施例760は、通信装置においてデータ・ストリームを転送する方法であって、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信することと、前記通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出することと、圧縮されない圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択することと、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて圧縮されない圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信することとを含む方法である。
実施例761において、実施例760の主題は、任意的に、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信することが、前記データ・ストリームを第1の部分と第2の部分に分割し、第1のスペクトル上で動作する第1のトランシーバを介して第1の部分を送信し、第2のスペクトル上で動作する第2のトランシーバを介して第2の部分を送信することを含む、ことを含むことができる。
実施例762において、実施例761の主題は、任意的に、前記データ・ストリームを分割する前に、前記通信装置のストリーム・アプリケーションにおいて前記データ・ストリームを生成することをさらに含むことができる。
実施例763において、実施例761または762の主題は、任意的に、第1の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信する前に、第1の圧縮フォーマットを前記データ・ストリームに適用することをさらに含むことができる。
実施例764において、実施例761の主題は、任意的に、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信することが、第1のスペクトル上で動作する第1のトランシーバから前記圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームの第1の部分を受信し、第2のスペクトル上で動作する第2のトランシーバから前記圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームの第2の部分を受信し、第1の部分と第2の部分を再結合して前記圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを得ることを含む、ことを含むことができる。
実施例765において、実施例の主題は、任意的に、第1の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを受信した後に、第1の圧縮フォーマットを復元することを含むことができる。
実施例766は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例744~765のいずれかの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例767は、一つまたは複数のプロセッサと、前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されると前記一つまたは複数のプロセッサに実施例744~765のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置である。
実施例768は、通信装置であって、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信または受信し、当該通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出し、第2の圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択し、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信するように構成された一つまたは複数のプロセッサを含む、通信装置である。
実施例769は、通信装置であって、第1のスペクトルを用いて第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットでデータ・ストリームを送信または受信し、当該通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出し、圧縮されない圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択し、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて前記圧縮されない圧縮フォーマットで前記データ・ストリームを送信または受信するように構成された一つまたは複数のプロセッサを含む、通信装置である。
実施例770は、通信装置であって、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信するための手段と、当該通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出し、第2の圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択するための手段と、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて第2の圧縮フォーマットの前記データ・ストリームを送信または受信するための手段とを含む、通信装置である。
実施例771は、通信装置であって、第1のスペクトルを用いて第1の圧縮フォーマットのデータ・ストリームを送信または受信するための手段と、当該通信装置の電力状態または前記データ・ストリームのレイテンシー・パラメータに基づいてトリガー条件を検出し、圧縮されない圧縮フォーマットおよび第2のスペクトルを選択するための手段と、第1のスペクトルおよび第2のスペクトルを用いて前記圧縮されない圧縮フォーマットの前記データ・ストリームを送信または受信するための手段とを含む、通信装置である。
実施例772は、目標ゾーンに対するステーション・キーピングのための航空ビークルを飛行させる方法であって、一つまたは複数の目標に基づいて目標ゾーンを決定するステップと、目標ゾーン内の航空ビークルのための飛行経路を決定するステップであって、前記航空経路は、航空ビークルが第1の速度を有する向かい風と同じ方向に進む第1の経路と、航空ビークルが第1の速度未満の第2の速度を有する向かい風に対向する方向に移動する第2の経路とを含む、ステップと、前記飛行経路に沿って航空ビークルを飛行させるステップとを含む、方法である。
実施例773において、実施例772の主題は、任意的に、航空ビークルがアプリケーション・システムを含むことを含むことができる。
実施例774において、実施例772または773のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の標的が経時的に位置を変化させる、ことを含むことができる。
実施例775において、実施例772~774のいずれかの主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムを前記一つまたは複数の目標とともに動作させることをさらに含むことができる。
実施例776において、実施例772~775のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが、前記一つまたは複数の目標とともに動作する前記アプリケーション・システムの最大レンジに基づく、ことを含むことができる。
実施例777において、実施例772~776のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが、前記一つまたは複数の目標とともに動作する前記アプリケーション・システムの最適レンジに基づく目標位置をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例778において、実施例772~777のいずれかの主題は、任意的に、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させることをさらに含むことができる。
実施例779において、実施例772~778のいずれかの主題は、任意的に、前記第1の経路が第1の高度にあり、前記第2の経路が第1の高度より低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例780において、実施例772~779のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路が第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例781において、実施例772~780のいずれかの主題は、任意的に、前記第1の経路および/または前記第2の経路が、前記上昇経路および/または前記降下経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有する、ことを含むことができる。
実施例782において、実施例772~781のいずれかの主題は、任意的に、前記航空ビークルのための充電ステーションが前記飛行経路に沿ったところに配置される、ことを含むことができる。
実施例783において、実施例772~782のいずれかの主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムがモバイル・アクセスポイントを含む、ことを含むことができる。
実施例784において、実施例772~783のいずれかの主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムがセンシング・システムを含む、ことを含むことができる。
実施例785は、モバイル・アクセスポイントを含む航空ビークルを飛行経路に沿って飛行させる方法であって、当該方法は、前記モバイル・アクセスポイントと通信するように構成された一つまたは複数の端末装置に基づいて目標ゾーンを決定するステップと、前記目標ゾーン内の前記航空ビークルのための飛行経路を決定するステップであって、前記飛行経路は、前記航空ビークルが第1の速度を有する向かい風と同じ方向をたどる第1の経路と、前記航空ビークルが前記第1の速度よりも小さい第2の速度を有する向かい風に対向する方向に移動する第2の経路とを有する、ステップと、前記航空ビークルを前記飛行経路に沿って飛行させるステップとを含む、方法である。
実施例786において、実施例785の主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記モバイル・アクセスポイントの最大通信レンジに基づくことを含むことができる。
実施例787において、実施例785または786のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータに基づく、ことを含むことができる。
実施例788において、実施例785~787のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが、前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータ閾値の所定の閾値に基づく目標位置をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例789において、実施例787または788のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号強度インジケータに基づく、ことを含むことができる。
実施例790において、実施例787~789のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号品質インジケータに基づく、ことを含むことができる。
実施例791において、実施例785~790のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置が経時的に位置を変える、ことを含むことができる。
実施例792において、実施例785~791のいずれかの主題は、任意的に、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させることをさらに含むことができる。
実施例793において、実施例785~792のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路が第1の高度にあり、第2の経路が第1の高度よりも低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例794において、実施例785~793のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路が、第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例795において、実施例785~794のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路および/または第2の経路が、前記上昇経路および/または前記降下経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有する、ことを含むことができる。
実施例796において、実施例785~795のいずれかの主題は、前記航空ビークルのための充電ステーションが前記飛行経路に沿ったところに位置する。
実施例797において、実施例785~796のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーン内の前記一つまたは複数の端末装置と通信することをさらに含むことができる。
実施例798は、一つまたは複数の端末装置と通信するように構成されたモバイル・アクセスポイントと、前記一つまたは複数の端末装置に基づいて目標ゾーンを決定するステップと、前記目標ゾーン内の前記航空ビークルのための飛行経路を決定するステップであって、前記飛行経路は、前記航空ビークルが第1の速度を有する向かい風と同じ方向をたどる第1の経路と、前記航空ビークルが第1の速度未満の第2の速度を有する向かい風に対向する方向に移動する第2の経路とを有する、ステップと、前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させるように構成されたプロセッサとを含む、航空ビークルである。
実施例799において、実施例798の主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記モバイル・アクセスポイントの最大通信レンジに基づく、ことを含むことができる。
実施例800において、実施例798または799のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例801において、実施例798~800のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが、前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータ閾値の所定の閾値に基づく目標位置をさらに含むことができる。
実施例802において、実施例800または801のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号強度インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例803において、実施例800~802のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号品質インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例804において、実施例798~803のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置が経時的に位置を変える、ことを含むことができる。
実施例805において、実施例798~804のいずれかの主題は、任意的に、前記航空システムが、第1の速度および第2の速度の差の半分に基づく対地速度で、前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させるようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例806において、実施例798~805のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路が第1の高度にあり、第2の経路が第1の高度より低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例807において、実施例798~806のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路がさらに第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路を含む、ことを含むことができる。
実施例808において、実施例798~807のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路および/または第2の経路が、前記上昇経路および/または前記下降経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有する、ことを含むことができる。
実施例809において、実施例798~808のいずれかの主題は、任意的に、前記航空ビークルのための充電ステーションが飛行経路に沿ったところに位置される、ことを含むことができる。
実施例810において、実施例798~809のいずれかの主題は、任意的に、前記航空ビークルの対気速度に基づいて伸長または後退されるように構成された飛行構造をさらに含むことができる。
実施例811は、目標ゾーンに対するステーション・キーピングのための航空ビークルであり、当該航空ビークルは、一つまたは複数の目標に基づいて目標ゾーンを決定する手段、目標ゾーン内の当該航空ビークルのための飛行経路を決定する手段であって、前記飛行経路は、当該航空ビークルが第1の速度を有する向かい風と同じ方向に進む第1の経路および当該航空ビークルが第1の速度よりも小さい第2の速度を有する向かい風に対向して移動する第2の経路を含む、手段、および前記飛行経路に沿って当該航空ビークルを飛行させる手段を含む、航空ビークルである。
実施例812において、実施例811の主題は、任意的に、前記一つまたは複数の標的と対話するための手段をさらに含むことができる。
実施例813において、実施例811または812のいずれかの主題は、前記一つまたは複数の標的が経時的に位置を変化させる、ことを含むことができる。
実施例814において、実施例811~813のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の目標とともに動作する前記アプリケーション・システムの最大レンジに基づく、ことを含むことができる。
実施例815において、実施例811~814のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の目標とともに動作する前記アプリケーション・システムの最適レンジに基づく、ことを含むことができる。
実施例816において、実施例811~815のいずれかの主題は、任意的に、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で前記飛行経路に沿って当該航空ビークルを飛行させる手段をさらに含むことができる。
実施例817において、実施例811~816のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路が第1の高度にあり、第2の経路が第1の高度より低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例818において、実施例811~817のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路が、第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路を含む、ことを含むことができる。
実施例819において、実施例811~818のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路および/または第2の経路が、前記上昇経路および/または前記下降経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有する、ことを含むことができる。
実施例820において、実施例811~819のいずれかの主題は、任意的に、当該航空ビークルのための充電ステーションが前記飛行経路に沿ったところに位置される、ことを含むことができる。
実施例821は、飛行経路に沿った通信手段を含む航空ビークルであり、当該方法は、前記通信手段と通信するように構成された一つまたは複数の端末装置に基づいて目標ゾーンを決定するための手段、前記目標ゾーン内の当該航空ビークルのための飛行経路を決定するための手段であって、前記飛行経路は、当該航空ビークルが第1の速度を有する向かい風と同じ方向に進む第1の経路と、当該航空ビークルが第1の速度よりも小さい第2の速度を有する向かい風に対向して移動する第2の経路とを含む、手段、および前記飛行経路に沿って当該航空ビークルを飛行するための手段を含む。
実施例822において、実施例821の主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記通信手段の最大通信レンジに基づいている、ことを含むことができる。
実施例823において、実施例821または822のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例824において、実施例821~823のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが、前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータ閾値の所定の閾値に基づく目標位置をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例825において、実施例823または824のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号強度インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例826において、実施例823~825のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号品質インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例827において、実施例821~826のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置が経時的に位置を変える、ことを含むことができる。
実施例828において、実施例821~827のいずれかの主題は、任意的に、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で前記飛行経路に沿って当該航空ビークルを飛行させる手段をさらに含むことができる。
実施例829において、実施例821~828のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路が第1の高度にあり、第2の経路が第1の高度より低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例830において、実施例821~829のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路が、第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例831において、実施例821~830のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路および/または第2の経路が、前記上昇経路および/または前記下降経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有することを含むことができる。
実施例832において、実施例821~831のいずれかの主題は、任意的に、当該航空ビークルのための充電ステーションが前記飛行経路に沿ったところに位置される、ことを含むことができる。
実施例833において、実施例821~832のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーン内の前記一つまたは複数の端末装置と通信するための手段をさらに含むことができる。
実施例834は、アプリケーション・システム、航空システム、および電源をそれぞれ含む複数の航空ビークルの飛行編隊を制御する方法であって、当該方法は、前記複数の航空ビークルについての個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件を判別するステップと、前記複数の航空ビークルについての個々の航空システム・エネルギー消費要件を判別するステップと、前記複数の航空ビークルについての飛行編隊〔フォーメーション〕を決定するステップであって、前記飛行編隊は、最も高い航空システム・エネルギー消費要件を要求する飛行編隊の位置を飛行する、最も低いアプリケーション・システム・エネルギー消費要件を有する航空ビークルを含む、ステップと、前記複数の航空ビークルを前記飛行編隊中に配置するステップとを含む、方法である。
実施例835において、実施例834の主題は、任意的に、前記複数の航空ビークルの変化する個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件に基づいて、前記飛行編隊内での前記複数の航空ビークルの位置を調整することを含むことができる。
実施例836において、実施例834の主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムがモバイル・アクセスポイントを含む、ことを含むことができる。
実施例837において、実施例834または835のいずれかの主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムがセンシング・システムを含む、ことを含むことができる。
実施例838において、実施例834または835のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行編隊が前記複数の航空ビークルを飛行方向のライン内に含む、ことを含むことができる。
実施例839において、実施例834または835のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行編隊が前記複数の航空ビークルをV字形において含む、ことを含むことができる。
実施例840は、アプリケーション・システム、航空システム、および電源をそれぞれ含む複数の航空ビークルの飛行編隊を制御するための手段であり、前記方法は、前記複数の航空ビークルについての個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件を判別するための手段、前記複数の航空ビークルについての個々の航空システム・エネルギー消費要件を判別するための手段、前記複数の航空ビークルについての飛行編隊を決定するための手段であって、前記飛行編隊は、最も高い航空システム・エネルギー消費要件を要求する前記飛行編隊内の位置を飛行する、最も低いアプリケーション・システム・エネルギー消費要件を有する航空ビークルを含む、手段、および前記複数の航空ビークルを前記飛行編隊内に配置するための手段を含む。
実施例841において、実施例840の主題は、任意的に、前記複数の航空ビークルの変化する個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件に基づいて、前記飛行編隊内の前記複数の航空ビークルの位置を調整することを含むことができる。
実施例842において、実施例840の主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムがモバイル・アクセスポイントを含む、ことを含むことができる。
実施例843において、実施例840または841のいずれかの主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムがセンシング・システムを含む、ことを含むことができる。
実施例844において、実施例840または842のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行編隊が、前記複数の航空ビークルを飛行方向のライン内に含む、ことを含むことができる。
実施例845において、実施例840または842のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行編隊が、前記複数の航空ビークルをV字形内に含む、ことを含むことができる。
実施例846は、それぞれが、アプリケーション・システム、航空システム、および電源を含む複数の航空ビークルのための飛行編隊コントローラであり、当該飛行編隊コントローラは、前記複数の航空ビークルについての個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件および前記複数の航空ビークルのための個々の航空システム・エネルギー消費要件を受信するように構成された受信器と、前記複数の航空ビークルのための飛行編隊を決定するように構成されたプロセッサであって、前記飛行編隊は、最も高い航空システム・エネルギー消費要件を要求する前記飛行編隊の位置を飛行する、最も低いアプリケーション・システム・エネルギー消費要件を有する航空ビークルを含む、プロセッサと、前記飛行編隊を示す情報を前記複数の航空ビークルに送信する送信器とを含む、飛行編隊コントローラである。
実施例847において、実施例846の主題は、任意的に、前記プロセッサが、前記複数の航空ビークルの変化する個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件に基づいて、飛行編隊内の前記複数の航空ビークルの位置を調整するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例848において、実施例846の主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムがモバイル・アクセスポイントを含む、ことを含むことができる。
実施例849において、実施例846または847のいずれかの主題は、任意的に、前記アプリケーション・システムがセンシング・システムを含む、ことを含むことができる。
実施例850において、実施例846または847のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行編隊が前記複数の航空ビークルを飛行方向のライン内に含む、ことを含むことができる。
実施例851において、実施例846または847のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行編隊が前記複数の航空ビークルをV字形において含む、ことを含むことができる。
実施例852は、航空ビークルであって、当該航空ビークルの飛行を制御するように構成された航空システムと、アプリケーション装置を含み、該アプリケーション装置を制御するように構成されたアプリケーション・システムと、前記航空システムおよび前記アプリケーション・システムにエネルギーを提供するように構成された電源と、当該航空ビークルについての個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件および当該航空ビークルについての個々の航空システム・エネルギー消費要件を送信するための送信器と、当該航空ビークルを含む複数の航空ビークルについての飛行編隊を示す情報を受信するように構成された受信器とを含み、前記飛行編隊は、最も高い航空ビークル・エネルギー消費要件を要求する前記飛行編隊の位置を飛行する、最も低いアプリケーション・システム・エネルギー消費要件を有する航空ビークルを含み、前記航空システムは、飛行編隊を示す情報に基づいて、前記飛行編隊内の位置を取るよう当該航空ビークルを制御するようにさらに構成される、航空ビークルである。
実施例853において、実施例852の主題は、任意的に、前記受信器が、前記複数の航空ビークルの変化する個々のアプリケーション・システム・エネルギー消費要件に基づいて、前記飛行編隊内の当該航空ビークルの位置を調整するための指示を受信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例854において、実施例852の主題は、任意的に、前記アプリケーション装置がモバイル・アクセスポイントを含む、ことを含むことができる。
実施例855において、実施例852または853のいずれかの主題は、任意的に、前記アプリケーション装置がセンシング・システムを含む、ことを含むことができる。
実施例856において、実施例852または853のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行編隊が、前記複数の航空ビークルを飛行方向のライン内に含む、ことを含むことができる。
実施例857において、実施例852または853のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行編隊がV字形の複数の航空ビークルを含む、飛行を含むことができる。
実施例858は、モバイル・アクセスポイントを含む航空ビークルを飛行経路に沿って飛行させる方法であって、当該方法は、前記モバイル・アクセスポイントを、ネットワーク・アクセス・ノードのための、一つまたは複数の端末装置と通信するためのリレーとして構成すること、前記一つまたは複数の端末装置の通信を前記ネットワーク・アクセス・ノードから前記モバイル・アクセスポイントにハンドオーバーすること、前記一つまたは複数の端末装置に基づいて目標ゾーンを決定すること、前記目標ゾーン内の前記航空ビークルについての飛行経路を決定すること、および前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させることを含む、方法である。
実施例859において、実施例858の主題は、任意的に、前記航空ビークルが、さらなるネットワーク・アクセス・ノードのカバレッジ・エリアまで前記目標ゾーン内の前記一つまたは複数の端末装置に追従するように含むことができる。
実施例860において、実施例858~859のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置を前記さらなるネットワーク・アクセス・ノードのカバレッジ・エリアまでエスコートした後、前記航空ビークルを前記ネットワーク・アクセス・ノードに戻るよう飛行させることをさらに含むことができる。
実施例861において、実施例858~860のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末が所定のルートに沿って移動することを含む、ことを含むことができる。
実施例862において、実施例861の主題は、任意的に、前記所定のルートが地表輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例863において、実施例861または862のいずれかの主題は、任意的に、前記地表輸送ルートが陸上である、ことを含むことができる。
実施例864において、実施例861~863のいずれかの主題は、任意的に、前記地表輸送ルートが水上である、ことを含むことができる。
実施例865において、実施例861~864のいずれかの主題は、任意的に、前記所定のルートが航空輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例866において、実施例861~865のいずれかの主題は、任意的に、前記所定のルートが航空宇宙輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例867において、実施例858~866のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記モバイル・アクセスポイントの最大通信レンジに基づく、ことを含むことができる。
実施例868において、実施例858~867のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータに基づく、ことを含むことができる。
実施例869において、実施例858~868のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータの所定の閾値に基づく目標位置をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例870において、実施例868または869のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号強度インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例871において、実施例868~870のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号品質インジケータに基づく、ことを含むことができる。
実施例872において、実施例858~871のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置が経時的に位置を変える、ことを含むことができる。
実施例873において、実施例858~872のいずれかの主題は、任意的に、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させることをさらに含むことができる。
実施例874において、実施例858~873のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路が第1の高度にあり、第2の経路が第1の高度より低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例875において、実施例858~874のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路が、第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例876において、実施例858~875のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路および/または第2の経路が、前記上昇経路および/または前記降経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有する、ことを含むことができる。
実施例877において、実施例858~876のいずれかの主題は、任意的に、前記航空ビークルのための充電ステーションが前記飛行経路に沿ったところに位置される、ことを含むことができる。
実施例878において、実施例858~877のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーン内の前記一つまたは複数の端末装置と通信することをさらに含むことができる。
実施例879は、飛行経路に沿って飛行するように構成されたモバイル・アクセスポイントを含む航空ビークルであり、当該航空ビークルは、前記モバイル・アクセスポイントを、ネットワーク・アクセス・ノードのための、一つまたは複数の端末装置と通信するためのリレーとして構成するための手段、前記一つまたは複数の端末装置の通信を前記ネットワーク・アクセス・ノードから前記モバイル・アクセスポイントへハンドオーバーするための手段、前記一つまたは複数の端末装置に基づいて目標ゾーンを決定するための手段、前記目標ゾーン内の当該航空ビークルのための飛行経路を決定するための手段、および前記飛行経路に沿って当該航空ビークルを飛行させるための手段を含む。
実施例880において、実施例879の主題は、任意的に、当該航空ビークルが、さらなるネットワーク・アクセス・ノードの通信エリアまで、前記目標ゾーン内の一つまたは複数の端末装置に追従する、ことを含むことができる。
実施例881において、実施例879~880のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置を前記さらなるネットワーク・アクセス・ノードの通信エリアまでエスコートした後、当該航空ビークルを前記ネットワーク・アクセス・ノードに戻すよう飛行させることをさらに含むことができる。
実施例882において、実施例879~881のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末が所定の経路に沿って移動する、ことを含むことができる。
実施例883において、実施例882の主題は、任意的に、前記所定のルートが地表輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例884において、実施例882または883のいずれかの主題は、任意的に、前記地表輸送ルートが陸上である、ことを含むことができる。
実施例885において、実施例882~884のいずれかの主題は、任意的に、前記地表輸送ルートが水上である、ことを含むことができる。
実施例886において、実施例882~885のいずれかの主題は、任意的に、前記所定のルートが航空輸送経路に基づく、ことを含むことができる。
実施例887において、実施例882~886のいずれかの主題は、任意的に、前記所定のルートが航空宇宙輸送経路に基づく、ことを含むことができる。
実施例888において、実施例879~887のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記モバイル・アクセスポイントの最大通信レンジに基づく、ことを含むことができる。
実施例889において、実施例879~888のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例890において、実施例879~889のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータ閾値の所定の閾値に基づく目標位置をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例891において、実施例889または890のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号強度インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例892において、実施例889~891のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号品質インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例893において、実施例879~892のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置が経時的に位置を変える、ことを含むことができる。
実施例894において、実施例879~893のいずれかの主題は、任意的に、第1の速度と第2の速度の差の半分に基づく対地速度で前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させる手段をさらに含むことができる。
実施例895において、実施例879~894のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路が第1の高度にあり、第2の経路が第1の高度より低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例896において、実施例879~895のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路が、第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例897において、実施例879~896のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路および/または第2の経路が、前記上昇経路および/または前記下降経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有する、ことを含むことができる。
実施例898において、実施例879~897のいずれかの主題は、任意的に、前記航空ビークルのための充電ステーションが前記飛行経路に沿って位置する、ことを含むことができる。
実施例899は、航空ビークルであって、ネットワーク・アクセス・ノードのためのリレーとして構成され、一つまたは複数の端末装置と通信するように構成されたモバイル・アクセスポイントと、前記一つまたは複数の端末装置に基づいて目標ゾーンを決定し、前記目標ゾーン内の当該航空ビークルのための飛行経路を決定するように構成されたプロセッサと、前記飛行経路に沿って当該航空ビークルを飛行させるように構成された航空システムとを含む、航空ビークルである。
実施例900において、実施例899の主題は、任意的に、前記目標ゾーンが、さらなるネットワーク・アクセス・ノードの通信エリアまで前記一つまたは複数の端末装置に追従する、ことを含むことができる。
実施例901において、実施例899~900のいずれかの主題は、任意的に、前記プロセッサが、前記一つまたは複数の端末装置を前記さらなるネットワーク・アクセス・ノードの通信エリアまでエスコートした後、当該航空ビークルを前記ネットワーク・アクセス・ノードに戻るよう飛行させるように前記航空システムを制御するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例902において、実施例899~901のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末が所定のルートに沿って移動する、ことを含むことができる。
実施例903において、実施例902の主題は、任意的に、前記所定のルートが地表輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例904において、実施例902または903のいずれかの主題は、任意的に、前記地表輸送ルートが陸上である、ことを含むことができる。
実施例905において、実施例902~904のいずれかの主題は、任意的に、前記地表輸送ルートが水上である、ことを含むことができる。
実施例906において、実施例902~905のいずれかの主題は、任意的に、前記所定のルートが航空輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例907において、実施例902~906のいずれかの主題は、任意的に、前記所定のルートが航空宇宙輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例908において、実施例899~907のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記モバイル・アクセスポイントの最大通信レンジに基づく、ことを含むことができる。
実施例909において、実施例899~908のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信についての通信品質パラメータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例910において、実施例899~909のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信についての通信品質パラメータ閾値の所定の閾値に基づく目標位置をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例911において、実施例909または910のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号強度インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例912において、実施例909~911のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号品質インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例913において、実施例899~912のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置が経時的に位置を変える、ことを含むことができる。
実施例914において、実施例899~913のいずれかの主題は、任意的に、前記プロセッサが、第1の速度と第2の速度の差の2分の1に基づく対地速度で前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させるように前記航空システムを制御するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例915において、実施例899~914のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路が第1の高度にあり、第2の経路が第1の高度より低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例916において、実施例899~915のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路が、第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例917において、実施例899~916のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路および/または第2の経路が、前記上昇経路および/または前記下降経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有する、ことを含むことができる。
実施例918において、実施例899~917のいずれかの主題は、任意的に、前記航空ビークルのための充電ステーションが前記飛行経路に沿って位置される、ことを含むことができる。
実施例919は、一つまたは複数の端末と通信するように構成されたネットワーク・アクセス・ノードであり、当該ネットワーク・アクセス・ノードは、航空ビークルを含み、前記航空ビークルは、当該ネットワーク・アクセス・ノードのためのリレーとして構成され、前記一つまたは複数の端末装置と通信するように構成されたモバイル・アクセスポイントと、前記一つまたは複数の端末装置に基づいて目標ゾーンを決定し、前記目標ゾーン内の前記航空ビークルのための飛行経路を決定するように構成されたプロセッサと、前記飛行経路に沿って前記航空ビークルを飛行させるように構成された航空システムとを含み、当該ネットワーク・アクセス・ノードは、前記一つまたは複数の端末と通信するように構成されたトランシーバと、前記一つまたは複数の端末装置の通信を前記航空ビークルにハンドオーバーするように構成されたネットワーク・アクセス・ノード・プロセッサをさらに含む。
実施例920において、実施例919の主題は、任意的に、前記目標ゾーンがさらなるネットワーク・アクセス・ノードの通信エリアに至るまで前記一つまたは複数の端末装置に追従する、ことを含むことができる。
実施例921において、実施例919~920のいずれかの主題は、任意的に、前記プロセッサが、前記一つまたは複数の端末装置を前記さらなるネットワーク・アクセス・ノードの通信エリアまでエスコートした後、前記航空ビークルを当該ネットワーク・アクセス・ノードに戻るよう飛行させるように前記航空システムを制御するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例922において、実施例919~921のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末が所定のルートに沿って移動する、ことを含むことができる。
実施例923において、実施例922の主題は、任意的に、前記所定のルートが地表輸送経路に基づく、ことを含むことができる。
実施例924において、実施例922または923のいずれかの主題は、任意的に、前記地表輸送ルートが陸上である、ことを含むことができる。
実施例925において、実施例922~924のいずれかの主題は、任意的に、前記地表輸送ルートが水上である、ことを含むことができる。
実施例926において、実施例922~925のいずれかの主題は、任意的に、前記所定のルートが航空輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例927において、実施例922~926のいずれかの主題は、任意的に、前記所定のルートが航空宇宙輸送ルートに基づく、ことを含むことができる。
実施例928において、実施例919~927のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記モバイル・アクセスポイントの最大通信レンジに基づく、ことを含むことができる。
実施例929において、実施例919~928のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例930において、実施例919~929のいずれかの主題は、任意的に、前記目標ゾーンが、前記一つまたは複数の端末装置との通信のための通信品質パラメータ閾値の所定の閾値に基づく目標位置をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例931において、実施例929または930のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号強度インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例932において、実施例929~931のいずれかの主題は、任意的に、前記通信品質パラメータが信号品質インジケータに基づいている、ことを含むことができる。
実施例933において、実施例919~932のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の端末装置が経時的に位置を変える、ことを含むことができる。
実施例934において、実施例919~933のいずれかの主題は、任意的に、前記プロセッサが、前記飛行経路に沿って、第1の速度と第2の速度の差の2分の1に基づく対地速度で、前記航空ビークルを飛行させるよう前記航空システムを制御するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例935において、実施例919~934のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路が第1の高度にあり、第2の経路が第1の高度より低い第2の高度にある、ことを含むことができる。
実施例936において、実施例919~935のいずれかの主題は、任意的に、前記飛行経路が、第1の高度への上昇経路および第2の高度への降下経路をさらに含む、ことを含むことができる。
実施例937において、実施例919~936のいずれかの主題は、任意的に、第1の経路および/または第2の経路が、上昇経路および/または下降経路の垂直距離よりも大きな水平距離を有する、ことを含むことができる。
実施例938において、実施例919~937のいずれかの主題は、任意的に、前記航空ビークルのための充電ステーションが前記飛行経路に沿って位置される、ことを含むことができる。
実施例939は、エーロフォイルを含む回転可能な構造、前記回転可能な構造と結合された発電機、前記発電機と結合されたバッテリーを含む航空ビークルであり、前記回転可能な構造は、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させるときに前記バッテリーを充電する電気を生成するように構成されている、航空ビークルである。
実施例940は、エーロフォイルを含む回転可能な構造と、前記回転可能な構造に結合された発電機と、前記発電機に結合されたバッテリーとを含む航空ビークルを充電する方法であって、前記回転可能な構造は前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させるときに前記バッテリーを充電する電気を生成するように構成され、当該方法は、降下を含む前記航空ビークルについての飛行経路を決定するステップと、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させて電気を生成する速度で、前記飛行経路の下降部において前記航空ビークルを飛行させ、その電気を前記バッテリーに貯蔵することを含む、方法である。
実施例941は、エーロフォイルを含む回転可能な構造、前記回転可能な構造に結合された発電機、前記発電機に結合されたバッテリーを含む航空ビークルであり、前記回転可能な構造は、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機が回転するときに前記バッテリーを充電する電気を生成するように構成され、前記航空ビークルは、降下部を含む前記航空ビークルのための飛行経路を決定するための手段、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させて電気を生成する速度で、前記飛行経路に沿って前記降下部において前記航空ビークルを飛行させるための手段、および前記バッテリー内にその電気を貯蔵するための手段を含む、航空ビークルである。
実施例942は、エーロフォイルを含む回転可能な構造と、前記回転可能な構造に結合された発電機と、前記発電機に結合されたバッテリーとを含む航空ビークルを充電する方法であり、前記回転可能な構造が、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造体および前記発電機を回転させるときに、前記バッテリーを充電する電気を生成するように構成され、当該方法は、前記航空ビークルを風の中である構造に固定するステップであって、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させて電気を発生させる、ステップと、その電気を前記バッテリー内に蓄積するステップとを含む、方法である。
実施例943は、エーロフォイルを含む回転可能な構造、前記回転可能な構造に結合された発電機、前記発電機に結合されたバッテリーを含む航空ビークルであり、前記回転可能な構造は、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させるときに前記バッテリーを充電する電気を生成するように構成され、当該航空ビークルは、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回して電気を生成するよう当該航空ビークルを風の中の構造体に固定するための手段と、その電気を前記バッテリー内に蓄積するための手段を含む、航空ビークルである。
実施例944は、エーロフォイルを含む回転可能な構造と、前記回転可能な構造に結合された発電機と、前記発電機に結合されたバッテリーとを含む航空ビークルを充電する方法であり、前記回転可能な構造は、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させるときに前記バッテリーを充電する電気を生成するように構成され、当該方法は、前記航空ビークルをさらなる航空ビークルに固定するステップと、当該航空ビークルを前記さらなる航空ビークルと一緒に輸送する(transport)ステップであって、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させて電気を発生させる、ステップと、その電気を前記バッテリー内に貯蔵するステップとを含む、方法である。
実施例945は、エーロフォイルを含む回転可能な構造、前記回転可能な構造に結合された発電機、前記発電機に結合されたバッテリーを含む航空ビークルであり、前記回転可能な構造が、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させるときに、前記バッテリーを充電する電気を生成するよう構成され、当該航空ビークルは、当該航空ビークルをさらなる航空ビークルに固定するための手段と、当該航空ビークルを前記さらなる航空ビークルと一緒に輸送するために手段であって、前記エーロフォイルを通過する空気が前記回転可能な構造および前記発電機を回転させて電気を生成する、手段と、その電気を前記バッテリー内に貯蔵するための手段とを含む、航空ビークルである。
実施例946は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例772~797、834~839、858~878、940、942、または944のいずれかの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例947は、一つまたは複数のプロセッサと、前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに実施例772~797、834~839、858~878、940、942、または944のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む装置である。
実施例948において、第2の通信装置からパイロット・シンボルを含む第1の信号を受信するように構成された受信器と;第1の送信シンボルを生成するように構成された生成器であって、前記第1の送信シンボルは、受信されたパイロット・シンボルと同じ時間および周波数において、前記送信器を介して送信される、生成器と;受信されたパイロット・シンボルに基づいて、チャネル推定を実行するように構成されたチャネル推定器と;前記チャネル推定に基づいて、第1のデータを修正するように構成されたリンク・アダプターと;修正された第1のデータを前記第2の通信装置に送信するように構成された送信器とを含む、通信装置。
実施例949において、実施例948の主題は、第1の送信シンボルが送信パイロット・シンボルである、ことを含んでいてもよい。
実施例950において、実施例948の主題は、第1の送信シンボルがデータ・シンボルである、ことを含んでいてもよい。
実施例951において、実施例948~950の主題は、第1のデータを修正することが、第1のデータを前置等化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例952において、実施例948~951の主題は、第1のデータを修正することが、第1のデータを前置符号化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例953において、実施例952の主題は、第1のデータを前置符号化することが、変調および符号化方式(MCS)インデックスに従って第1のデータを符号化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例954において、実施例948~953の主題は、第1のデータを修正することが、前置等化された第1のデータを送信するために、サブ周波数キャリア帯域を選択することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例955において、実施例948~954の主題は、前記生成器が、パイロット・シンボルに直交するように第1の送信シンボルを生成するように構成されることを含んでいてもよい。
実施例956において、実施例948~955の主題は、第1の送信シンボルの送信から帰結する、受信されるパイロット・シンボルにおける干渉を低減するように構成された干渉低減器を含んでいてもよい。
実施例957において、実施例956の主題は、前記チャネル推定器が、低減された干渉をもつ、受信されたパイロット・シンボルに基づいて、前記チャネル推定を実行するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例958において、一つまたは複数の下りリンク・パイロット・シンボルを含む下りリンク信号を送信するように構成された第1の通信装置と;前記一つまたは複数の下りリンク・パイロット・シンボルのうちの第1の下りリンク・パイロット・シンボルを受信し;第1の下りリンク・パイロット・シンボルと同じ時間および周波数において第1の上りリンク・シンボルを送信し;受信された第1の下りリンク・パイロット・シンボルに基づいてチャネル推定を実行し;前記チャネル推定に基づいてデータを修正し;修正されたデータを前記第1の通信装置に送信するように構成された第2の通信装置とを含む、通信構成。
実施例959において、実施例958の主題は、第1の通信装置が小セル・ネットワーク・アクセス・ノードであることを含んでいてもよい。
実施例960において、実施例958~959の主題は、第2の通信装置がユーザー端末装置であることを含んでいてもよい。
実施例961において、実施例958~960の主題は、第1の上りリンク・シンボルが上りリンク・パイロット・シンボルであることを含んでいてもよい。
実施例962において、実施例958~961の主題は、第1の上りリンク・シンボルが上りリンク・データ・シンボルであることを含んでいてもよい。
実施例963において、実施例958~962の主題は、データを修正することが、第1のデータを事前に等化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例964において、実施例958~963の主題は、データを修正することが、データを事前に符号化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例965において、実施例964の主題は、事前の符号化が、変調および符号化方式(MCS)インデックスに従ってデータを符号化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例966において、実施例958~965の主題は、データを修正することが、事前に等化されたデータを送信するためにサブ周波数キャリア帯域を選択することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例967において、実施例958~966の主題は、前記第2の通信装置が、第1の上りリンク・シンボルが第1の下りリンク・パイロット・シンボルに直交するように、第1の上りリンク・シンボルを送信するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例968において、実施例958~967の主題は、前記第2の通信装置が、第1の上りリンク・シンボルの送信に起因する、受信される第1の下りリンク・パイロット・シンボルにおける干渉を低減するようにさらに構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例969において、実施例968の主題は、前記チャネル推定が、低減されたチャネル推定をもつ、受信された第1の下りリンク・パイロット・シンボルに基づいて実行される、ことを含んでいてもよい。
実施例970では、第1の装置が第2の装置と通信する方法であって、当該方法は:第1の装置において第1の送信シンボルを生成することと;第1の装置においてパイロット・シンボルを含む第1の信号を第2の装置から受信することと;受信されたパイロット・シンボルと同じ時間および周波数において第1の送信シンボルを第2の装置に送信することと;受信されたパイロット・シンボルに基づいて第1の装置においてチャネル推定を実行することと;第1の装置において前記チャネル推定に基づいて第1のデータを修正することと;修正された第1のデータを第2の通信装置に送信することとを含む、方法。
実施例971において、実施例970の主題は、第1の送信シンボルが送信パイロット・シンボルであることを含んでいてもよい。
実施例972において、実施例970の主題は、第1の送信シンボルがデータ・シンボルであることを含んでいてもよい。
実施例973において、実施例970~972の主題は、第1のデータを修正することが、第1のデータを事前に等化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例974において、実施例970~973の主題は、第1のデータを修正することが、第1のデータを事前に符号化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例975において、実施例974の主題は、事前の符号化が、変調および符号化方式(MCS)インデックスによって第1のデータを符号化することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例976において、実施例970~975の主題は、第1のデータを修正することが、事前に等化された第1のデータを送信するためにサブ周波数キャリア帯域を選択することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例977において、実施例970~976の主題は、パイロット・シンボルに直交するように第1の送信シンボルを生成することを含んでいてもよい。
実施例978において、実施例970~977の主題は、第1の送信シンボルの送信から生じる、受信パイロット・シンボルにおける干渉を低減することを含んでいてもよい。
実施例979において、実施例978の主題は、チャネル推定を実行することが、低減された干渉をもつ受信パイロット・シンボルに基づく、ことを含んでいてもよい。
実施例980において、一つまたは複数の他の通信装置からの一つまたは複数のアタッチ要求を受信するように構成された受信器と;前記一つまたは複数のアタッチ要求から基準を決定し、前記一つまたは複数のアタッチ要求のうちの少なくとも一つをその決定された基準に基づいて、それぞれのクラスター識別に割り当てるよう構成されたプロセッサであって、クラスター識別は、全資源プールのうちからの資源のそれぞれの集合を割り当てられる、プロセッサと;前記一つまたは複数の他の通信装置のうちの少なくとも一つに前記クラスター識別情報を送信するように構成された送信器と、を含む、通信装置。
実施例981において、実施例980の主題は、当該通信装置がネットワーク・アクセス・ノードである、ことを含んでいてもよい。
実施例982において、実施例981の主題は、前記ネットワーク・アクセス・ノードが小セル・ネットワーク・アクセス・ノードであることを含むことができる。
実施例983において、実施例980~982の主題は、前記基準が電力レベルを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例984において、実施例980~983の主題は、前記基準が位置を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例985において、実施例980~984の主題は、それぞれのクラスター識別情報が、決定された基準に応答して生成される、ことを含んでいてもよい。
実施例986において、実施例980~984の主題は、それぞれのクラスター識別情報が、以前に生成されたクラスター識別情報から検索される、ことを含んでいてもよい。
実施例987において、別の通信装置へのアタッチ要求を生成するステップであって、前記アタッチ要求は、装置状態情報を含む、ステップと;前記アタッチ要求を前記別の通信装置に送信するステップと;前記別の通信装置からクラスター識別情報を受信するステップであって、前記クラスター識別情報は、前記装置状態情報に基づいている、ステップと;前記クラスター識別情報に基づいてその送信および/または受信信号処理を修正するステップとを実行するよう構成されたプロセッサを含む、通信装置。
実施例988において、実施例987の主題はトランシーバを含んでいてもよい。
実施例989において、実施例987~988の主題は、前記装置状態情報が位置情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例990において、実施例987~989の主題は、前記装置状態情報が信号電力を決定するための情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例991において、実施例987~990の主題は、前記信号処理が指定された時間および/または周波数において信号を送信することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例992において、無線通信方法であって、当該方法は、第1の装置から第2の装置にアタッチ要求を送信するステップと;第2の装置において受信された前記アタッチ要求についての基準を決定するステップと;前記アタッチ要求を、決定された基準に基づいて、それぞれのクラスター識別情報に割り当てるステップであって、前記クラスター識別情報は、全資源プールからの資源のそれぞれの集合を割り当てられる、ステップと;前記クラスター識別情報を第2の装置から第1の装置に送信するステップと;クラスター識別情報に基づいて、第1の装置の送信および/または受信信号処理を修正するステップとを含む、方法。
実施例993において、実施例992の主題は、前記装置状態情報が位置情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例994において、実施例992~993の主題は、前記装置状態情報が、信号電力を決定するための情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例995において、実施例992~994の主題は、前記信号処理が、指定された時間および/または周波数において信号を送信することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例996において、少なくとも一つのプロセッサによって実行されると、実施例970~979または992~995に基づく方法を実行するように前記少なくとも一つのプロセッサに指令する命令を記憶している一つまたは複数の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
実施例997では、プロセッサを含む装置と、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例970~979または992~995のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置。
実施例998において、第2の通信装置からパイロット記号を含む第1の信号を受信するための手段と;送信するための手段と;第1の送信シンボルを生成するための手段であって、前記第1の送信シンボルは、受信されるパイロット記号と同じ時間および周波数において、前記送信するための手段を介して送信される、手段と;前記受信しされるパイロット・シンボルに基づいてチャネル推定を実行するための手段と;前記チャネル推定に基づいて第1のデータを修正するための手段と、を含む通信装置であって、前記送信するための手段は、修正された第1のデータを前記第2の通信装置に送信する、通信装置。
実施例999において、複数の信号を受信するように構成されたアンテナであって、前記複数の信号の各信号はそれぞれの端末装置から送信される、アンテナと;前記複数の信号を調整するように構成された波形レギュレータであって、前記調整は、前記複数の信号の間で少なくとも一つのオフセットを調和させることを含む、波形レギュレータとを含む通信装置であって、前記アンテナは、前記調和させられた複数の信号を目標領域にわたってブロードキャストするための固定されたアンテナ・パターンをもって構成される、通信装置。
実施例1000において、実施例999の主題は、前記波形レギュレータが、前記複数の信号における時間オフセットを補正するように構成された時間オフセット補正器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1001において、実施例1000の主題は、前記時間オフセット補正器が、複数の信号のそれぞれを標準パターンと相関させるように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1002において、実施例1001の主題は、前記標準パターンが主要同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)および/または副次同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)である、ことを含んでいてもよい。
実施例1003において、実施例999~1002の主題は、前記波形レギュレータが、前記複数の信号における周波数オフセットを補正するように構成された周波数オフセット補正器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1004において、実施例1003の主題は、前記周波数オフセット補正器が、周波数オフセット推定器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1005において、実施例1003~1004の主題は、前記周波数オフセット補正器が周波数オフセット補償器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1006において、実施例999~1005の主題は、前記波形レギュレータが、前記複数の信号における電力オフセットを補正するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1007において、実施例1006の主題は、前記電力オフセット補正器が、前記複数の信号のそれぞれの電力レベルを決定するように構成された電力レベル決定器と、決定された電力レベルを等化するように構成された電力等化器とを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1008において、複数の通信装置を含む通信構成であって、前記複数の通信装置の各通信装置は:複数の信号を受信するように構成されたアンテナであって、前記複数の信号の各信号は、それぞれの端末装置から送信される、アンテナと;前記複数の信号を調整するように構成された波形レギュレータであって、前記調整は、前記複数の信号の間で少なくとも一つのオフセットを調和させることを含む、波形レギュレータとを含み、前記アンテナは、前記調和させられた複数の信号を、それぞれの目標領域にわたってブロードキャストするための固定されたアンテナ・パターンをもって構成される、通信装置。
実施例1009において、実施例1008の主題は、前記複数の通信装置の各通信装置のそれぞれの目標領域が、全体的な関心領域のそれぞれの部分をカバーする、ことを含んでいてもよい。
実施例1010において、実施例1008~1009の主題は、各通信装置のそれぞれの目標領域が、前記複数の通信装置のうちの少なくとも一つの近接して位置する別の通信装置を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1011において、実施例1008~1010の主題は、前記波形レギュレータが、前記複数の信号における時間オフセットを補正するように構成された時間オフセット補正器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1012において、実施例1008~1011の主題は、前記時間オフセット補正器が、前記複数の信号のそれぞれを標準パターンと相関させるように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1013において、実施例1012の主題は、標準パターンが主要同期信号(PSS)および/または副次同期信号(SSS)である、ことを含んでいてもよい。
実施例1014において、実施例1008~1013の主題は、前記波形レギュレータが、前記複数の信号における周波数オフセットを補正するように構成された周波数オフセット補正器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1015において、実施例1014の主題は、前記周波数オフセット補正器が、周波数オフセット推定器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1016において、実施例1014~1015の主題は、前記周波数オフセット補正器が周波数オフセット補正器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1017において、実施例1008~1016の主題は、前記波形レギュレータが、前記複数の信号における電力オフセットを補正するように構成された電力オフセット補正器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1018において、実施例1017の主題は、前記電力オフセット補正器が、前記複数の信号のそれぞれの電力レベルを決定するように構成された電力レベル決定器を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1019において、無線通信の方法であって、当該方法は、複数の信号を受信するステップであって、前記複数の信号の各信号は、それぞれの端末装置から送信される、ステップと;前記複数の信号を調整するステップであって、前記調整は、前記複数の信号の間で少なくとも一つのオフセットを調和させることを含む、ステップと;前記調整された複数の信号を、固定された目標領域にわたってブロードキャストするステップとを含む、方法。
実施例1020において、実施例1019の主題は、前記複数の信号における時間オフセットを補正することを含んでいてもよい。
実施例1021において、実施例1020の主題は、前記時間オフセットを補正することが、前記複数の信号のそれぞれを標準パターンとの相関を調べることを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1022において、実施例1021の主題は、前記標準パターンが主要同期信号(PSS)および/または副次同期信号(SSS)である、ことを含んでいてもよい。
実施例1023において、実施例1019~1022の主題は、前記複数の信号における周波数オフセットを補正することを含んでいてもよい。
実施例1024において、実施例1023の主題は、前記周波数オフセットを補正することが、前記複数の信号の間の周波数オフセットを推定することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1025において、実施例1023~1024の主題は、前記周波数オフセットを補正することが、前記複数の信号の間の推定された周波数オフセットを補償することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1026において、実施例1019~1025の主題は、前記複数の信号における電力オフセットを補正することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1027において、実施例1026の主題は、前記電力オフセットを補正することが、前記複数の信号のそれぞれの電力レベルを決定し、前記複数の信号の電力を等しくすることを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1028では、少なくとも一つのプロセッサによって実行されると、実施例1019~1027に基づく方法を実行するように前記少なくとも一つのプロセッサに指令する命令を記憶している一つまたは複数の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
実施例1029において、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例1019~1027のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置。
実施例1030において、複数の信号を受信するための手段であって、前記複数の信号の各信号は、それぞれの端末装置から送信される、手段と;前記複数の信号を調整する手段であって、前記調整は、前記複数の信号の間の少なくとも一つのオフセットを調和させることを含む、手段と;前記調和された複数の信号を目標領域にわたってブロードキャストするための手段とを含む、通信装置。
実施例1031では、ネットワークへのアクセスを提供するように構成された小セル・ネットワーク・アクセス・ノードと;前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードと通信する複数のリモート無線ヘッド(RRH)とを含む小セル通信構成であって、前記複数のRRHのそれぞれは、前記小セルのそれぞれの目標領域内の端末装置のための、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードとのインターフェースとして機能するように構成される、小セル通信構成。
実施例1032において、実施例1031の主題は、前記複数のRRHのそれぞれが、固定されたパターンで前記RRHのそれぞれの目標領域をカバーするように構成されたアンテナを有する、ことを含んでいてもよい。
実施例1033において、実施例1031~1032の主題は、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードが、前記複数のRRHのための同期源として構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1034において、実施例1031の主題は、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードが、前記複数のRRHのそれぞれの目標領域のうちの一つまたは複数における検出された活動に基づいて、前記複数のRRHのうちの一つまたは複数を有効または無効にするように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1035では、小セル通信構成を配備するための方法であって、当該方法は、ネットワークへのアクセスを提供するように構成された小セル・ネットワーク・アクセス・ノードを配備するステップと;前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードと通信する複数のリモート無線ヘッド(RRH)を配備するステップとを含み、前記複数のRRHのそれぞれは、前記小セルのそれぞれの目標領域内の端末装置のための、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードとのインターフェースとして機能するように構成される、方法。
実施例1036において、第1の無線アクセス技術(RAT)信号を第2のRAT信号に変換するための通信装置であって、当該通信装置は、第1のRAT信号を受信するように構成された受信器であって、前記第1のRAT信号は、変化しないシンボルおよび固有のシンボルを含む、受信器と;前記第1のRATの処理された変化しないシンボルに対応する第2のRATシンボルを含むルックアップテーブルを記憶するように構成されたメモリと;前記メモリから少なくとも一つの第2のRATシンボルを取り出し、前記第2のRATシンボルのための対応するシンボルを出力するために前記第1のRAT信号の固有のシンボルを処理し、前記取り出された少なくとも一つの第2のRATシンボルを前記出力の対応するシンボルと組み合わせて、前記第2のRAT信号を生成するプロセッサとを含む、通信装置。
実施例1037において、実施例1036の主題は、前記第2のRAT信号を送信するように構成された送信器を含んでいてもよい。
実施例1038において、第1の無線アクセス技術(RAT)信号を第2のRAT信号に変換する方法であって、当該方法は、第1のRAT信号を受領するステップであって、前記第1のRAT信号は、変化しないシンボルおよび固有のシンボルを含む、ステップと;前記メモリから少なくとも一つの第2のRATシンボルを取得するステップであって、前記メモリは、前記第1のRATの処理された変化しないシンボルに対応する第2のRATシンボルを含むルックアップテーブルを記憶するように構成されたメモリである、ステップと;前記第2のRATのための対応するシンボルを出力するために、前記第1のRAT信号の固有のシンボルを処理するステップと;前記取得された少なくとも一つの第2のRATシンボルを前記出力の対応するシンボルと組み合わせて、前記第2のRAT信号を生成するステップと、を含む、方法。
実施例1039において、実施例1038の主題は、前記第2のRAT信号を送信することを含んでいてもよい。
実施例1040において、少なくとも一つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも一つのプロセッサに、実施例1038~1039に基づく方法を実行するように指令する命令を記憶している一つまたは複数の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
実施例1041において、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例1038~1039のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置。
実施例1042において、第1の無線アクセス技術(RAT)信号を第2のRAT信号に変換するための通信装置であって、当該通信装置は:第1のRAT信号を受信するための手段であって、前記第1のRAT信号は、変化しないシンボルおよび固有のシンボルを含む、手段と;前記メモリから少なくとも一つの第2のRATシンボルを取得するための手段であって、前記メモリは、前記第1のRATの処理された変化しないシンボルに対応する第2のRATシンボルを含むルックアップテーブルを記憶するように構成されたメモリである、手段と;前記第2のRATのための対応するシンボルを出力するために、前記第1のRAT信号の固有のシンボルを処理するための手段と;前記取得された少なくとも一つの第2のRATシンボルを前記出力された対応するシンボルと組み合わせて、前記第2のRAT信号を生成するための手段とを含む、通信装置。
実施例1043において、通信装置であって、RRC診断モードへの移行をトリガーするステップであって、前記RRC診断モードは、当該通信装置の一つまたは複数の信号処理コンポーネントの状態を判別することを含む、ステップと;前記状態が評価基準に合格するか不合格かを判定するステップと;前記状態が前記評価基準に合格しない場合には、RRC較正モードに切り換えるステップであって、前記RRC較正モードは、当該通信装置とネットワーク・アクセス・ノードとの間で一つまたは複数の較正信号を通信することを含む、ステップとを実行するように構成されたプロセッサを含む、通信装置。
実施例1044において、実施例1043の主題は、前記プロセッサが、前記一つまたは複数の較正信号に基づいて前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントのパフォーマンス基準を測定するようにさらに構成されている、ことを含んでいてもよい。
実施例1045において、実施例1044の主題は、前記プロセッサが、測定されたパフォーマンス基準に基づいて、前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントの一つまたは複数の無線周波数パラメータを調整するようにさらに構成されている、ことを含んでいてもよい。
実施例1046において、実施例1045の主題は、前記プロセッサが、前記一つまたは複数の較正信号の通信、前記パフォーマンス基準の測定、および前記一つまたは複数の無線周波数パラメータの調整を、条件が満たされるまで繰り返すようにさらに構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1047において、実施例1046の主題は、前記条件が前記評価基準に合格することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1048において、実施例1043~1047の主題は、前記一つまたは複数の較正信号の通信が、当該通信装置において、前記ネットワーク・アクセス・ノードから前記較正信号を受信することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1049において、実施例1048の主題は、前記一つまたは複数の無線周波数パラメータが無線受信パラメータを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1050において、実施例1049の主題は、前記無線受信パラメータが、当該通信装置のアンテナ・チューナーのためのSパラメータ、低発振器周波数同調、またはアナログ利得値のうちの少なくとも一つを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1051において、実施例1043~1047の主題は、前記一つまたは複数の較正信号の通信が、当該通信装置から、前記較正信号を前記ネットワーク・アクセス・ノードに送信することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1052において、実施例1051の主題は、前記一つまたは複数の無線周波数パラメータが無線送信パラメータを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1053において、実施例1051~1052の主題は、前記無線送信パラメータが:送信電力オフセット、送信DC-DC経路遅延、または送信電力増幅器歪み値のうちの少なくとも一つを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1054において、実施例1043~1053の主題は、前記プロセッサが前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントを識別するようにさらに構成されており、前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントの較正が前記RRC較正モードに不合格になる、ことを含んでいてもよい。
実施例1055において、実施例1054の主題は、前記プロセッサが前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントを置き換えるように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1056において、実施例1043~1055の主題は、前記RRC診断モードが前記ネットワーク・アクセス・ノードによってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1057において、実施例1043~1055の主題は、前記RRC診断モードが当該通信装置によってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1058において、実施例1043~1057の主題は、前記RRC診断モードがタイマーによってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1059において、実施例1043~1057の主題は、前記RRC診断モードがアプリケーション層によってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1060において、実施例1043~1057の主題は、前記RRC診断モードがキー・パフォーマンス指標(KPI)によってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1061において、実施例1060の主題は、前記KPIが:当該通信装置または前記ネットワーク・アクセス・ノードによって推定される周波数オフセット誤差、通信装置受信器またはネットワーク・アクセス・ノード受信器による誤差ベクトル絶対値(EVM)測定値、または前記ネットワーク・アクセス・ノードとの通信装置下りリンク受信におけるスパー測定のうちの少なくとも一つである。
実施例1062において、実施例1043~1061の主題は、前記ネットワーク・アクセス・ノードが小セル・ネットワーク・アクセス・ノードである、ことを含んでいてもよい。
実施例1063において、通信装置を較正する方法であって、当該方法は:RRC診断モードへの遷移をトリガーするステップであって、前記RRC診断モードは、前記通信装置の一つまたは複数の信号処理コンポーネントの状態を判定するステップと;前記状態が評価基準に合格するか不合格かを判定するステップと;前記状態が前記評価基準に不合格である場合に、RRC較正モードに切り換えるステップとを含み、前記RRC較正モードは、前記通信装置とネットワーク・アクセス・ノードとの間で一つまたは複数の較正信号を通信することを含む、方法。
実施例1064において、実施例1063の主題は、一つまたは複数の較正信号に基づいて、前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントのパフォーマンス基準を測定することを含んでいてもよい。
実施例1065において、実施例1064の主題は、測定されたパフォーマンス基準に基づいて、前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントの一つまたは複数の無線周波数パラメータを調整することを含んでいてもよい。
実施例1066において、実施例1065の主題は、前記一つまたは複数の較正信号の通信、前記パフォーマンス基準の測定、および前記一つまたは複数の無線周波数パラメータの調整を、条件が満たされるまで、繰り返すことを含んでいてもよい。
実施例1067において、実施例1066の主題は、前記条件が前記評価基準に合格することである、ことを含んでいてもよい。
実施例1068において、実施例1063~1067の主題は、前記一つまたは複数の較正信号の通信が、前記通信装置において、前記ネットワーク・アクセス・ノードから前記較正信号を受信することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1069において、実施例1068の主題は、前記一つまたは複数の無線周波数パラメータが無線受信パラメータを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1070において、実施例1069の主題は、前記無線受信パラメータが、前記通信装置のアンテナ・チューナーのためのSパラメータ、低発振器周波数同調、またはアナログ利得値のうちの少なくとも一つを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1071において、実施例1063~1067の主題は、前記一つまたは複数の較正信号の通信が、前記通信装置から、前記較正信号を前記ネットワーク・アクセス・ノードに送信することを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1072において、実施例1071の主題は、前記一つまたは複数の無線周波数パラメータが無線送信パラメータを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1073において、実施例1071~1072の主題は、前記無線送信パラメータが:送信電力オフセット、送信DC-DC経路遅延、または送信電力増幅器歪み値のうちの少なくとも一つを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1074において、実施例1063~1073の主題は:前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントを同定することを含んでいてもよく、前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントの較正は、前記RRC較正モードに不合格である。
実施例1075において、実施例1074の主題は、前記一つまたは複数の信号処理コンポーネントを置き換えてもよい。
実施例1076において、実施例1063~1075の主題は、前記RRC診断モードが前記ネットワーク・アクセス・ノードによってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1077において、実施例1063~1075の主題は、前記RRC診断モードが前記通信装置によってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1078において、実施例1063~1077の主題は、前記RRC診断モードがタイマーによってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1079において、実施例1063~1077の主題は、前記RRC診断モードがアプリケーション層によってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1080において、実施例1063~1077の主題は、RRC診断モードがキー・パフォーマンス指標(KPI)によってトリガーされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1081において、実施例1080の主題は、前記KPIが、前記通信装置または前記ネットワーク・アクセス・ノードによって推定される周波数オフセット誤差、通信装置受信器またはネットワーク・アクセス・ノード受信器による誤差ベクトル絶対値(EVM)測定値、または前記ネットワーク・アクセス・ノードとの通信装置下りリンク受信におけるスパー測定値のうちの少なくとも一つである、ことを含んでいてもよい。
実施例1082において、実施例1063~1081の主題は、前記ネットワーク・アクセス・ノードが小セル・ネットワーク・アクセス・ノードである、ことを含んでいてもよい。
実施例1083では、少なくとも一つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも一つのプロセッサに、実施例1063~1082に基づく方法を実行するように指令する命令を記憶している一つまたは複数の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
実施例1084では、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例1063~1082のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置。
実施例1085において、通信装置であって、RRC診断モードへの移行をトリガーするための手段であって、前記RRC診断モードは、前記通信装置の一つまたは複数の信号処理コンポーネントの状態を判別することを含む、手段と;前記状態が評価基準に合格するか不合格かを判定するための手段と;前記状態が前記評価基準に不合格である場合、RRC較正モードに切り換えるための手段であって、前記RRC較正モードは、前記通信装置とネットワーク・アクセス・ノードとの間で一つまたは複数の較正信号を通信することを含む、手段とを含む、通信装置。
実施例1086において、複数の無線アクセス技術(RAT)リンクと、前記通信装置の複数のRATリンクのそれぞれの状態を判別し、前記複数のRATリンクの判別された状態をランク付けし;ランク付けに基づいてメッセージを通信するためのRATリンクを選択するように構成されるプロセッサとを備える、通信装置。
実施例1087において、メッセージを通信するために通信装置の複数のRATリンクから無線アクセス技術(RAT)リンクを選択する方法であって、当該方法は:前記通信装置の複数のRATリンクのそれぞれの状態を判別し、前記複数のRATリンクの判別された状態をランク付けし、ランク付けに基づいてメッセージを通信するためのRATリンクを選択することを含む、方法。
実施例1088では、少なくとも一つのプロセッサによって実行されるとき、前記少なくとも一つのプロセッサに、実施例1087に基づく方法を実行するように指令する命令を記憶している一つまたは複数の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
実施例1089において、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例1087に基づく方法を実行させる命令を記憶するメモリとを含む、装置。
実施例1090において、通信装置であって、当該通信装置の複数のRATリンクのそれぞれの状態を判別する手段と;前記複数のRATリンクの判別された状態をランク付けする手段と;ランク付けに基づいて前記メッセージを通信するためのRATリンクを選択する手段とを含む、通信装置。
実施例1091において、通信装置であって、ユーザー基準に基づいて一または複数の通常ユーザーを識別するように構成された識別器と;識別された一または複数の通常ユーザーの使用特性を判別するように構成された判別器と;当該通信装置の資源を割り当てる、特定のサービスを提供する、または前記使用特性に基づいてリンク適応を実行するように構成された調整器とを含む、通信装置。
実施例1092において、実施例1091の主題は、前記ユーザー基準が、当該通信装置との過去のユーザー通信挙動を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1093において、実施例1092の主題は、前記過去のユーザー挙動が、前記識別された一または複数のユーザーが当該通信装置と通信している開始時間、終了時間、周波数、または継続時間のうちの少なくとも一つを含むタイミング情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1094において、実施例1092~1093の主題は、前記過去のユーザー挙動が、レイテンシー要件、データレート要件、データ・トラフィック・タイプ要件、またはデータ・タイプのうちの少なくとも一つを含む使用情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1095において、実施例1091~1094の主題は、前記識別器が、複数の識別されたユーザーをユーザー・グループにグループ化するように構成されていることを含んでいてもよい。
実施例1096において、実施例1095の主題は、前記調整器が、前記ユーザー・グループ内のすべての識別されたユーザーに同様の仕方で、当該通信装置の資源を割り当てる、前記特定のサービスを提供する、または前記リンク適応を実行するように構成されていることを含んでいてもよい。
実施例1097において、実施例1091~1096の主題は、前記過去のユーザー行動が位置情報を含むことを含んでいてもよい。
実施例1098において、実施例1097の主題は、前記調整器が、前記位置情報に基づいて前記リンク適応を実行するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1099において、実施例1091~1098の主題は、識別されたユーザー挙動をモニタリングし、前記ユーザー基準に対する変更を追跡するように構成されたユーザー・モニターを含んでいてもよい。
実施例1100において、実施例1099の主題は、前記判別器が、前記ユーザー基準に対する追跡された変更に基づいて、更新された使用特性を決定するように構成されてもよい。
実施例1101において、実施例1100の主題は、前記調整器が、更新された使用特性に基づいて、当該通信装置の資源を割り当てる、特定のサービスを提供する、またはリンク適応を実行するように構成されることを含んでいてもよい。
実施例1102において、実施例1091~1101の主題は、当該通信装置が小セル・ネットワーク・アクセス・ノードである、ことを含んでいてもよい。
実施例1103において、実施例1102の主題は、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードが、前記ユーザー基準および使用特性をデータベースに記憶するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1104において、実施例1103の主題は、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードが、前記データベースを他のネットワーク・アクセス・ノードと共有するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1105において、実施例1102~1104の主題は、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードがソフトウェア再構成可能な資源を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1106において、実施例1105の主題は、前記ソフトウェア再構成可能な資源がフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/またはデジタル信号プロセッサ(DSP)を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1107において、実施例1105~1106の主題は、前記調整器が、前記使用特性に基づいて当該通信装置の資源を割り当てる、特定のサービスを提供する、またはリンク適応を実行するために、前記ソフトウェア再構成可能な資源を実行可能コードでプログラムするように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1108において、ネットワーク・アクセス・ノードがユーザーと対話するための方法であって、当該方法は:ユーザー基準に基づいて一または複数の通常ユーザーを識別するステップと;識別された一または複数の通常ユーザーの使用特性を決定するステップと;前記使用特性に基づいて、前記ネットワーク・アクセス・ノードの資源を割り当てる、特定のサービスを提供する、またはリンクを調整するステップとを含む、方法。
実施例1109において、実施例1108の主題は、前記ユーザー基準が前記通信装置との過去のユーザー通信挙動を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1110において、実施例1109の主題は、前記過去のユーザー挙動が、識別された一または複数のユーザーが前記通信装置と通信する開始時間、終了時間、周波数、または継続時間のうちの少なくとも一つを含むタイミング情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1111において、実施例1109~1110の主題は、過去のユーザー挙動が、レイテンシー要件、データレート要件、データ・トラフィック・タイプ要件、またはデータ・タイプのうちの少なくとも一つを含む使用情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1112において、実施例1108~1111の主題は、前記識別器が、複数の識別されたユーザーをユーザー・グループにグループ化するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1113において、実施例1112の主題は、前記調整器が、前記ユーザー・グループ内のすべての識別されたユーザーに対して同様の仕方で、前記通信装置の資源を割り当てる、前記特定のサービスを提供する、または前記リンク適応を実行するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1114において、実施例1108~1113の主題は、前記過去のユーザー挙動が位置情報を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1115において、実施例1114の主題は、前記調整器が、前記位置情報に基づいて前記リンク適応を実行するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1116において、実施例1108~1115の主題は、識別されたユーザー挙動をモニタリングし、前記ユーザー基準に対する変更があればそれを追跡することを含んでいてもよい。
実施例1117において、実施例1116の主題は、前記ユーザー基準に対する追跡された変更に基づいて、更新された使用特性を決定することを含んでいてもよい。
実施例1118において、実施例1117の主題は、更新された使用特性に基づいて、前記通信装置の資源を割り当てる、特定のサービスを提供する、またはリンク適応を実行することを含んでいてもよい。
実施例1119において、実施例1108~1118の主題は、前記ユーザー基準および使用特性をデータベースに記憶することを含んでいてもよい。
実施例1120において、実施例1108~1119の主題は、前記ネットワーク・アクセス・ノードが小セル・ネットワーク・アクセス・ノードである、ことを含んでいてもよい。
実施例1121において、実施例1120の主題は、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードが、前記データベースを他のネットワーク・アクセス・ノードと共有するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1122において、実施例1120~1121の主題は、前記小セル・ネットワーク・アクセス・ノードがソフトウェア再構成可能な資源を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1123において、実施例1122の主題は、前記ソフトウェア再構成可能な資源がフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および/またはデジタル信号プロセッサ(DSP)を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1124において、実施例1122~1123の主題は、使用特性に基づいて、前記通信装置の資源を割り当てる、特定のサービスを提供する、またはリンク適応を実行するために、前記前記ソフトウェア再構成可能な資源を実行可能コードでプログラムすることを含んでいてもよい。
実施例1125では、少なくとも一つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも一つのプロセッサに、実施例1108~1124のいずれか一つに基づく方法を実行するように指令する命令を記憶している一つまたは複数の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
実施例1126では、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例1108~1124のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置。
実施例1127において、ユーザー基準に基づいて一または複数の通常ユーザーを識別する手段;識別された一または複数の通常ユーザーの使用特性を判別する手段;および前記使用特性に基づいて、前記ネットワーク・アクセス・ノードの資源を割り当てる、特定のサービスを提供する、またはリンク適応を実行する手段を含む、通信装置。
実施例1128では、一つまたは複数の専用ネットワーク・アクセス・ノードとマスター・ノードとを含むネットワーク・アクセス・ノード構成であって、各専用ネットワーク・アクセス・ノードは、特定の最適化されたサービスを提供するように構成され;前記マスター・ノードは:端末装置からサービス要求を受信し;要求サービスを提供するように構成された、前記一つまたは複数の専用ネットワーク・アクセス・ノードからのそれぞれの専用ネットワーク・アクセス・ノードを識別し;前記端末装置を前記それぞれの専用ネットワーク・アクセス・ノードにリダイレクトするように構成される、ネットワーク・アクセス・ノード構成。
実施例1129では、マスター・ネットワーク・アクセス・ノードと、一つまたは複数の専用ネットワーク・アクセス・ノードとを含むネットワーク・アクセス・ノード配置における無線通信の方法であって、当該方法は、前記マスター・ネットワーク・アクセス・ノードにおいて、端末装置からサービス要求を受信することと;前記マスター・ネットワーク・アクセス・ノードにおいて、要求サービスを提供するように構成された、前記一つまたは複数の専用ネットワーク・アクセス・ノードからのそれぞれの専用ネットワーク・アクセスを識別することと;前記端末装置を前記それぞれの専用ネットワーク・アクセス・ノードにリダイレクトすることとを含む、方法。
実施例1130において、ネットワーク・アクセス・ノードであって、一または複数のユーザーからの複数のダウンロード要求を受信するように構成された受信器と;前記ダウンロード要求のそれぞれに優先度を割り当て、前記ダウンロード要求をそれらの割り当てられた優先度に基づいてソートするように構成されたプロセッサと;前記ソートに基づいて前記ネットワークに一つまたは複数のダウンロード要求を送信するように構成された送信器とを含み、前記受信器は、前記一つまたは複数のダウンロード要求に応答して、前記ネットワークから実行可能コードを受信するように構成され、前記プロセッサは、前記ネットワーク・アクセス・ノードの非一時的コンピュータ読取可能媒体上に前記実行可能コードをダウンロードするように構成される、ネットワーク・アクセス・ノード。
実施例1131において、実施例1130の主題は、前記プロセッサが、前記一または複数のユーザーのうちの少なくとも一から受信された信号に応答して前記実行可能コードを取り出し、前記実行可能コードを実行するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1132において、実施例1130~1131の主題は、前記プロセッサが前記実行可能コードの一部を前記一または複数のユーザーのうちの前記少なくとも一に中継するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1133において、実施例1132の主題は、前記実行可能コードが、前記プロセッサおよび前記一または複数のユーザーのうちの前記少なくとも一によって共同で実行される、ことを含んでいてもよい。
実施例1134において、実施例1130~1133の主題は、前記ネットワーク・アクセス・ノードが小セル・ネットワーク・アクセス・ノードである、ことを含んでいてもよい。
実施例1135において、実施例1130~1134の主題は、前記実行可能コードがアプリケーションのためのコードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1136において、実施例1130~1134の主題は、前記実行可能コードが、前記ネットワーク・アクセス・ノードの無線周波数(RF)能力を修正するためのコードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1137において、実施例1130~1134の主題は、前記実行可能コードが、前記ネットワーク・アクセス・ノードの信号処理コンポーネントを修正するためのコードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1138において、実施例1130~1134の主題は、前記実行可能コードが新しいチャネル符号化方式またはターボ符号化のためのコードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1139において、実施例1130~1138の主題は、前記割り当て器が、安全性情報を含むダウンロード要求に、他のダウンロード要求よりも高い優先度を割り当てるように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1140において、実施例1130~1139の主題は、前記割り当て器が、繰り返されたダウンロード要求に、より高い優先度を割り当てるように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1141において、実施例1130~1140の主題は、前記割り当て器が、前記ダウンロード要求のそれぞれに、要求を提出したユーザーのステータスに基づいて優先度を割り当てるように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1142において、実施例1141の主題は、ユーザーのステータスが、少なくとも部分的には、そのユーザーが前記ネットワーク・アクセス・ノードにアクセスする頻度に基づく、ことを含んでいてもよい。
実施例1143では、ネットワーク・アクセス・ノードを構成するための方法であって、当該方法は、一つまたは複数のユーザーから複数のダウンロード要求を受信するステップと;前記ダウンロード要求のそれぞれに優先度を割り当てるステップと;前記ダウンロード要求をそれらの割り当てられた優先度に基づいてソートするステップと;前記ソートに基づいて一つまたは複数のダウンロード要求を前記ネットワークに送信するステップと;前記一つまたは複数のダウンロード要求に応答して、前記ネットワークから実行可能コードを受信するステップと;前記実行可能コードを、前記ネットワーク・アクセス・ノードの非一時的コンピュータ読取可能媒体上にダウンロードするステップと;ダウンロードされた実行可能コードに基づいて前記ネットワーク・アクセス・ノードを再構成する〔構成し直す〕ステップとを含む、方法。
実施例1144において、実施例1143の主題は、前記一または複数のユーザーのうちの少なくとも一から受信された信号に応答して、前記実行可能コードを取り出し、前記実行可能コードを実行することを含んでいてもよい。
実施例1145において、実施例1143~1144の主題は、前記実行可能コードの一部を前記一または複数のユーザーのうちの前記少なくとも一に中継することを含んでいてもよい。
実施例1146において、実施例1145の主題は、前記実行可能コードが、前記プロセッサおよび前記一つまたは複数のユーザーのうちの前記少なくとも一によって共同で実行される、ことを含んでいてもよい。
実施例1147において、実施例1143~1146の主題は、前記ネットワーク・アクセス・ノードが小セル・ネットワーク・アクセス・ノードである、ことを含んでいてもよい。
実施例1148において、実施例1143~1147の主題は、前記実行可能コードがアプリケーションのコードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1149において、実施例1143~1147の主題は、前記実行可能コードが、前記ネットワーク・アクセス・ノードの無線周波数(RF)能力を修正するためのコードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1150において、実施例1143~1147の主題は、前記実行可能コードが、前記ネットワーク・アクセス・ノードの信号処理コンポーネントを修正するためのコードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1151において、実施例1143~1147の主題は、前記実行可能コードが新しいチャネル符号化方式またはターボ符号化のためのコードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1152において、実施例1143~1151の主題は、安全性情報を含むダウンロード要求に、他のダウンロード要求よりも高い優先度を割り当てることを含んでいてもよい。
実施例1153において、実施例1143~1152の主題は、反復されたダウンロード要求に、より高い優先度を割り当てることを含んでいてもよい。
実施例1154において、実施例1143~1153の主題は、前記ダウンロード要求のそれぞれに対して、要求を提出したユーザーのステータスに基づいて、優先度を割り当てることを含んでいてもよい。
実施例1155において、実施例1154の主題は、ユーザーのステータスが、少なくとも部分的に、そのユーザーが前記ネットワーク・アクセス・ノードにアクセスする頻度に基づく、ことを含んでいてもよい。
実施例1156では、少なくとも一つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも一つのプロセッサに、実施例1143~1155のいずれか一つに基づく方法を実行するように指令する命令を記憶している一つまたは複数の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
実施例1157では、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例1143~1155のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置。
実施例1158では、一または複数のユーザーからの複数のダウンロード要求を受信するための手段と;前記ダウンロード要求のそれぞれに優先度を割り当てるための手段と;前記ダウンロード要求を、それらの割り当てられた優先度に基づいてソートするための手段と;前記ソートに基づいて一つまたは複数のダウンロード要求を前記ネットワークに送信するための手段と;前記一つまたは複数のダウンロード要求に応答して、前記ネットワークから実行可能コードを受信するための手段と;前記実行可能コードを前記ネットワーク・アクセス・ノードの非一時的なコンピュータ読取可能媒体上にダウンロードし、ダウンロードされた実行可能コードに基づいて前記ネットワーク・アクセス・ノードを再構成するための手段とを含む、ネットワーク・アクセス・ノード。
実施例1159では、通信装置であって、複数のノードを検出するように構成されたノード検出器であって、各ノードは、当該通信装置との通信のための候補を含む、ノード検出器と;前記複数のノードの各ノードについて、移動性因子、カバレッジ・エリア因子、または処理能力因子のうちの少なくとも一つを決定し、前記複数のノードを、その少なくとも一つの決定された因子に基づいて、階層構造に分類し、前記階層構造に基づいて、前記複数のノードのうちの少なくとも第1のノードと通信するよう構成されたプロセッサとを含む、通信装置。
実施例1160において、実施例1159の主題は、前記移動性因子がノードの移動であることを含んでいてもよい。
実施例1161において、実施例1160の主題は、それぞれのノードが静的ノードであるかモバイル・ノードであるかを判断するために、前記ノードの移動が使用される、ことを含んでいてもよい。
実施例1162において、実施例1161の主題は、静的ノードが固定されたネットワーク・インフラストラクチャー要素である、ことを含んでいてもよい。
実施例1163において、実施例1161~1162の主題は、静的ノードが、前記カバレッジ・エリア因子に基づいて、長距離静的ノードまたは短距離静的ノードにさらにソートされる、ことを含んでいてもよい。
実施例1164において、実施例1163の主題は、前記カバレッジ・エリア因子がノードの通信レンジを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1165において、実施例1163~1164の主題は、長距離静的ノードがマクロセル・ネットワーク・アクセス・ノードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1166において、実施例1163~1165の主題は、短距離静的ノードが路側ユニット(RSU)または固定された小セル・ネットワーク・アクセス・ノードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1167において、実施例1161の主題は、モバイル・ノードがビークル通信装置を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1168において、実施例1167の主題は、ノードが前記通信装置と同様の移動パターンをもつか異なる移動パターンをもつかを判断するために、前記移動性因子が使用される、ことを含んでいてもよい。
実施例1169において、実施例1168の主題は、前記移動性因子が、速度情報、位置情報、またはドップラー・シフト検出のうちの少なくとも一つを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1170において、実施例1159~1169の主題は、前記階層構造が静的ノード・レベルおよびモバイル・ノード・レベルを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1171において、実施例1170の主題は、前記静的ノード・レベルが、長距離静的ノードおよび短距離静的ノードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1172において、実施例1170~1171の主題は、前記モバイル・ノード・レベルが、前記通信装置と同様の移動パターンを有するモバイル・ノード、および前記通信装置とは異なる移動パターンを有するモバイル・ノードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1173において、実施例1159~1172の主題は、前記階層構造が、前記ノード検出器によって検出された一つまたは複数の追加ノード、および前記一つまたは複数の追加ノードのそれぞれの、対応する移動性因子、カバレッジ・エリア因子、および/または処理能力因子に基づいて、修正される、ことを含んでいてもよい。
実施例1174において、通信装置が無線通信を実行する方法であって、当該方法は、複数のノードを検出するステップと;前記複数のノードの各ノードについて、移動性因子、カバレッジ・エリア因子、または処理能力因子のうちの少なくとも一つを決定するステップと;前記複数のノードを、その少なくとも一つの決定された因子に基づいて、階層構造にソートするステップと;前記階層構造に基づいて、前記複数のノードのうちの少なくとも第1のノードと通信するステップとを含む、方法。
実施例1175において、実施例1174の主題は、前記移動性因子がノードの移動であることを含んでいてもよい。
実施例1176において、実施例1175の主題は、それぞれのノードを、前記それぞれのノードの移動に基づいて、静的ノードまたはモバイル・ノードとして分類することを含んでいてもよい。
実施例1177において、実施例1176の主題は、前記静的ノードが固定されたネットワーク・インフラストラクチャー要素であることを含んでいてもよい。
実施例1178において、実施例1176~1177の主題は、静的ノードをカバレッジ・エリア因子に基づいて、長距離静的ノードまたは短距離静的ノードにソートすることを含んでいてもよい。
実施例1179において、実施例1178の主題は、前記カバレッジ・エリア因子がノードの通信レンジを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1180において、実施例1178~1179の主題は、長距離静的ノードがマクロセル・ネットワーク・アクセス・ノードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1181において、実施例1178~1180の主題は、短距離静的ノードが路側ユニット(RSU)または固定された小セル・ネットワーク・アクセス・ノードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1182において、実施例1176の主題は、モバイル・ノードがビークル通信装置を含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1183において、実施例1182の主題は、ノードが前記通信装置と同様の移動パターンをもつか異なる移動パターンをもつかを、前記移動性因子を使用することに基づいて、判断することを含んでいてもよい。
実施例1184において、実施例1183の主題は、前記移動性因子が、速度情報、位置情報、またはドップラー・シフト検出のうちの少なくとも一つを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1185において、実施例1174~1184の主題は、前記階層構造が静的ノード・レベルおよびモバイル・ノード・レベルを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1186において、実施例1185の主題は、前記静的ノード・レベルが、長距離静的ノードおよび短距離静的ノードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1187において、実施例1185~1186の主題は、前記モバイル・ノード・レベルが、前記通信装置と同様の移動パターンをもつモバイル・ノード、および前記通信装置とは異なる移動パターンをもつモバイル・ノードを含む、ことを含んでいてもよい。
実施例1188において、実施例1174~1187の主題は、前記階層構造が、前記ノード検出器によって検出された一つまたは複数の追加ノード、および前記一つまたは複数の追加ノードのそれぞれの対応する移動性因子、カバレッジ・エリア因子、および/または処理能力因子に基づいて、修正される、ことを含んでいてもよい。
実施例1189では、少なくとも一つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも一つのプロセッサに、実施例1174~1188のいずれか一つに基づく方法を実行するように指令する命令を記憶している一つまたは複数の非一時的コンピュータ読取可能媒体。
実施例1190では、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサに実施例1174~1188のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置。
実施例1191において、複数のノードを検出するための手段と;前記複数のノードの各ノードについて、移動性因子、カバレッジ・エリア因子、または処理能力因子のうちの少なくとも一つを決定するための手段と;前記複数のノードを、その少なくとも一つの決定された因子に基づいて、階層構造にソートするための手段と;前記階層構造に基づいて、前記複数のノードのうちの少なくとも第1のノードと通信するための手段とを含む、通信装置。
実施例1192は、無線通信ネットワークに接続される通信装置であって、当該通信装置は、一つまたは複数のコンポーネントを修正するための識別に基づいて、一つまたは複数の対策を適用するように構成される一つまたは複数のプロセッサと、実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信するように構成されるトランシーバとを含む、通信装置である。
実施例1193において、実施例1192の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、一つまたは複数のイベントの発生を決定するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1194において、実施例1193の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、一つまたは複数のイベントの発生に基づいて前記一つまたは複数のコンポーネントを識別するようにさらに構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1195は、無線通信ネットワークに接続される通信装置であって、当該通信装置は、一つまたは複数のコンポーネントを識別し、該識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用して、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するように構成される一つまたは複数のプロセッサと;実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信するように構成されるトランシーバとを含む、通信装置である。
実施例1196において、実施例1195の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、一つまたは複数のイベントの発生を判別するようにさらに構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1197において、実施例1196の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記一つまたは複数のイベントの発生に基づいて、前記一つまたは複数のコンポーネントを識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1198において、実施例1192~1197のいずれかの主題は、任意的に、当該通信装置が端末装置として実装されることを含むことができる。
実施例1199において、実施例1192~1198のいずれかの主題は、任意的に、当該通信装置がビークル通信装置として実装される、ことを含むことができる。
実施例1200において、実施例1192~1197のいずれかの主題は、任意的に、当該通信装置がネットワーク・アクセス・ノードとして実装される、ことを含むことができる。
実施例1201において、実施例1192~1200のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記一つまたは複数のイベントの発生に応答して診断プロセスを開始するようにさらに構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1202において、実施例1201の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記診断プロセスを開始する前に、一つまたは複数の初期条件を決定するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1203において、実施例1192~1202のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の対策が、前記一つまたは複数のコンポーネントのうちのあるコンポーネントを無効にすることを含む、ことを含むことができる。
実施例1204において、実施例1203の主題は、任意的に、前記一つまたは複数の対策が、無効化されたコンポーネントの代わりに冗長性コンポーネントをアクティブ化することを含む、ことを含むことができる。
実施例1205において、実施例1192~1204のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の対策が、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するための無線更新(over-the-air update)を含む、ことを含むことができる。
実施例1206において、実施例1192~1205のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の対策が、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正する較正プロセスを含む、ことを含むことができる。
実施例1207において、実施例1206の主題は、任意的に、前記較正プロセスが、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために一つまたは複数のパラメータを更新することを含む、ことを含むことができる。
実施例1208において、実施例1192~1207のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記一つまたは複数の対策を適用した後に、一つまたは複数のコンポーネントの適合性(conformance)を試験するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1209において、実施例1206~1208のいずれかの主題は、前記診断プロセスが、自己診断プロセスとして実装される、および/または前記較正プロセスが自己較正プロセスとして実装される、ことを含むことができる。
実施例1210において、実施例1201~1209のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが前記診断プロセスの結果を前記無線通信ネットワークに提供するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1211において、実施例1201~1210のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが前記診断プロセスの結果を端末装置に提供するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1212は、無線通信ネットワークを通じた通信方法であり、当該方法は、一つまたは複数のコンポーネントを修正するために、識別に基づく一つまたは複数の対策を適用することと;実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信することとを含む、方法である。
実施例1213において、実施例1212の主題は、一つまたは複数のイベントの発生を判別することをさらに含む。
実施例1214において、実施例1213の主題は、任意的に、一つまたは複数のイベントの発生に基づいて前記一つまたは複数のコンポーネントを識別することを含むことができる。
実施例1215は、無線通信ネットワークを通じて通信する方法であって、当該方法は、一つまたは複数のコンポーネントを識別することと;前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために前記識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用することと;実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信することとを含む、方法である。
実施例1216において、実施例1215の主題は、一つまたは複数のイベントの発生を判別することをさらに含む。
実施例1217において、実施例1216の主題は、一つまたは複数のコンポーネントを識別することを、前記一つまたは複数のイベントの発生に基づいて前記一つまたは複数のコンポーネントを識別することによって行なうことを含むことができる。
実施例1218において、実施例1212~1217のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のコンポーネントが端末装置に含まれることを含むことができる。
実施例1219において、実施例1212~1218のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のコンポーネントをビークル通信装置に含まれる、ことを含むことができる。
実施例1220において、実施例1212~1217のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のコンポーネントがネットワーク・アクセス・ノードによって識別される、ことを含むことができる。
実施例1221において、実施例1212~1220のいずれかの主題は、前記一つまたは複数のイベントの発生に応答して診断プロセスを開始することをさらに含む。
実施例1222において、実施例1221の主題は、前記診断プロセスを開始するのに先立って一つまたは複数の初期条件を決定することをさらに含む。
実施例1223において、実施例1212~1222のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の対策を適用することが前記一つまたは複数のコンポーネントのうちのあるコンポーネントを無効化することを含む、ことを含むことができる。
実施例1224において、実施例1223の主題は、任意的に、前記一つまたは複数の対策を適用することが、無効化されたコンポーネントの代わりに冗長性コンポーネントをアクティブ化することを含む、ことを含むことができる。
実施例1225において、実施例1212~1224のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の対策を適用することが、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために無線更新を適用することを含む、ことを含むことができる。
実施例1226において、実施例1212~1225のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数の対策を適用することが、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために較正プロセスの少なくとも一部を実行することを含む、ことを含むことができる。
実施例1227において、実施例1226の主題は、任意的に、前記較正プロセスの少なくとも一部を実行することが、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために一つまたは複数のパラメータを更新することを含む、ことを含むことができる。
実施例1228において、実施例1212~66のいずれかの主題は、前記一つまたは複数の対策を適用した後、一つまたは複数のコンポーネントの適合性を試験することをさらに含む。
実施例1229において、実施例1226~1228のいずれかの主題は、任意的に、前記診断プロセスが自己診断プロセスとして実装されることおよび/または前記較正プロセスが自己較正プロセスとして実装されることのうちの少なくとも一方を含むことができる。
実施例1230において、実施例1221~1229のいずれかの主題は、前記診断プロセスの結果を前記無線通信ネットワークに提供することをさらに含む。
実施例1231において、実施例1221~1230のいずれかの主題は、前記診断プロセスの結果を端末装置に提供することをさらに含む。
実施例1232は、プロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサに、識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用して一つまたは複数のコンポーネントを修正し、実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信する方法を実行させる命令を記憶している、非一時的コンピュータ可読媒体である。
実施例1233は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、一つまたは複数のコンポーネントを識別し;前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために前記識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用し;実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信する方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体である。
実施例1234は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに実施例1212~1231のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例1235は、コンピューティング装置の処理回路によって実行されると、前記コンピューティング装置に実施例1212~1231のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例1236は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用して、一つまたは複数のコンポーネントを修正し;実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信する方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む装置である。
実施例1237は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに、一つまたは複数のコンポーネントを識別し;前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために、前記識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用し;実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信する方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む装置である。
実施例1238は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されたときに前記プロセッサに実施例1212~1231のいずれかの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置である。
実施例1239は、無線通信ネットワークに接続される通信装置であって、当該通信装置は、一つまたは複数のコンポーネントを修正するために識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用する手段と;実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信する手段とを含む、通信装置である。
実施例1240は、無線通信ネットワークに接続される通信装置であって、当該通信装置は、一つまたは複数のコンポーネントを識別するための手段と;前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために前記識別に基づいて一つまたは複数の対策を適用するための手段と;実行された一つまたは複数の対策に基づいて通信するための手段とを含む、通信装置である。
実施例1241は、無線通信ネットワークに接続される通信装置であって、当該通信装置は、一つまたは複数のコンポーネントを修正するために識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成された一つまたは複数のプロセッサと;前記較正プロセスの結果に基づいて通信するように構成されたトランシーバとを含む、通信装置である。
実施例1242において、実施例1241の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、証明書が提供されるかどうかに基づいて、監督されない動作モードと監督された動作モードとの間で選択するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1243において、実施例1242の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、選択された動作モードに応じて前記一つまたは複数のコンポーネントを識別するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1244は、無線通信ネットワークに接続される通信装置であって、当該通信装置は、一つまたは複数のコンポーネントを識別し、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために、前記識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成された一つまたは複数のプロセッサと;前記較正プロセスの結果に基づいて通信するように構成されたトランシーバとを含む、通信装置である。
実施例1245において、実施例1244の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、証明書が提供されるか否かに基づいて、監督されない動作モードと監督された動作モードとの間で選択するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1246において、実施例1245の主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、選択された動作モードに応じて前記一つまたは複数のコンポーネントを識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1247において、実施例1241~1246のいずれかの主題は、任意的に、当該通信装置が端末装置として実装されることを含むことができる。
実施例1248において、実施例1241~1247のいずれかの主題は、任意的に、当該通信装置がビークル通信装置として実装されることを含むことができる。
実施例1249において、実施例1241~1246のいずれかの主題は、任意的に、当該通信装置がネットワーク・アクセス・ノードとして実装される、ことを含むことができる。
実施例1250において、実施例1241~1249のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、一つまたは複数のトリガー条件に基づいて診断プロセスを開始するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1251において、実施例1250の主題は、任意的に、前記トランシーバが、診断通知を受信するようにさらに構成され、受信される診断通知は、当該通信装置が前記診断プロセスを開始することを示す、ことを含むことができる。
実施例1252において、実施例1251の主題は、任意的に、前記受信される診断通知が端末装置からのものであり、前記一つまたは複数のプロセッサが、受信された診断通知に基づいて前記診断プロセスの少なくとも一部を実行するようにさらに構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1253において、実施例1251の主題は、任意的に、前記受信される診断通知が前記無線通信ネットワークからのものであり、前記一つまたは複数のプロセッサが、受信された診断通知に基づいて診断プロセスの少なくとも一部を実行するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1254において、実施例1250~1253のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが、前記診断プロセスに従って一つまたは複数の参照信号を送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1255において、実施例1250~1254のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが、前記診断プロセスに従って一つまたは複数の参照信号を受信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1256において、実施例1250~1255のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが、前記一つまたは複数の参照信号の比較に基づく前記診断プロセスの結果を受信するようにさらに構成され、前記診断プロセスの結果は、前記一つまたは複数のコンポーネントの前記識別を含む、ことを含むことができる。
実施例1257において、実施例1250~1255のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記一つまたは複数の受信された参照信号の比較に基づいて前記診断プロセスの結果を決定するようにさらに構成され、前記診断プロセスの結果は、前記一つまたは複数のコンポーネントの前記識別を含む、ことを含むことができる。
実施例1258において、実施例1250~1257のいずれかの主題は、任意的に、前記診断プロセスが自己診断プロセスとして実装されることを含むことができる。
実施例1259において、実施例1256~1258のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが、前記診断プロセスの結果を前記無線通信ネットワークに送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1260において、実施例1256~1259のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが、前記診断プロセスの結果を前記端末装置に送信するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1261において、実施例1256~1260のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記診断プロセスの結果の決定に応答して前記較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1262において、実施例1241~1261のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが、較正通知を受信するように構成され、受信される較正通知は、前記通信装置が前記較正プロセスを開始することを示す、ことを含むことができる。
実施例1263において、実施例1262の主題は、任意的に、前記受信される較正通知が端末装置からのものであり、前記一つまたは複数のプロセッサが、受信された較正通知に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1264において、実施例1262の主題は、任意的に、前記受信される較正通知が前記無線通信ネットワークからのものであり、前記一つまたは複数のプロセッサが、受信された較正通知に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するように構成される、ことを含んでいてもよい。
実施例1265において、実施例1241~1264のいずれかの主題は、任意的に、前記トランシーバが、前記較正プロセスの結果を受信するようにさらに構成され、前記較正プロセスの結果は、前記一つまたは複数のコンポーネントに関連する一つまたは複数のパラメータへの調整を含む、ことを含むことができる。
実施例1266において、実施例1241~1264のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記較正プロセスの結果を決定するようにさらに構成され、前記較正プロセスの結果は、前記一つまたは複数のコンポーネントに関連する一つまたは複数のパラメータへの調整を含む、ことを含むことができる。
実施例1267において、実施例1265または1266のいずれかの主題は、任意的に、前記一つまたは複数のプロセッサが、前記調整に基づいて、前記一つまたは複数のコンポーネントに関連する前記一つまたは複数のパラメータを更新するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1268は、無線通信ネットワークを通じて通信するための方法であって、当該方法は、一つまたは複数のコンポーネントを修正するために、識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するステップと、前記較正プロセスの結果に基づいて通信するステップとを含む、方法である。
実施例1269において、実施例1268の主題は、証明書が提供されるかどうかに基づいて、監督されない動作モードと監督された動作モードとの間で選択することをさらに含む。
実施例1270において、実施例1269の主題は、選択された動作モードに従って一つまたは複数のコンポーネントを識別することをさらに含む。
実施例1271は、無線通信ネットワークを通じて通信するための方法であって、当該方法は、一つまたは複数のコンポーネントを識別するステップと;前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するために、前記識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するステップと;前記較正プロセスの結果に基づいて通信するステップとを含む、方法である。
実施例1272では、実施例1271の主題は、証明書が提供されるかどうかに基づいて、監視されない動作モードと監視される動作モードとの間で選択することをさらに含む。
実施例1273において、実施例1272の主題は、任意的に、選択された動作モードに応じて一つまたは複数のコンポーネントを識別することによって、一つまたは複数のコンポーネントを識別することを含むことができる。
実施例1274において、実施例1268~1273のいずれかの主題は、任意的に、一つまたは複数のトリガー条件に基づいて診断プロセスを開始することをさらに含む。
実施例1275において、実施例1274の主題は、診断プロセスを開始するための診断通知を受信することをさらに含む。
実施例1276において、実施例1274または1275のいずれかの主題は、受信された診断通知に基づいて診断プロセスの少なくとも一部を実行することをさらに含み、任意的に、受信された診断通知が端末装置からのものであることを含むことができる。
実施例1277において、実施例1274または1275のいずれかの主題は、受信された診断通知に基づいて診断プロセスの少なくとも一部を実行することをさらに含み、任意的に、受信された診断通知が無線通信ネットワークからのものであることを含むことができる。
実施例1278において、実施例1274~1277のいずれかの主題は、診断プロセスに従って一つまたは複数の参照信号を送信することをさらに含む。
実施例1279は、実施例1274~1278のうちのいずれかの主題であり、診断プロセスに従って一つまたは複数の参照信号を受信することをさらに含む。
実施例1280において、実施例1274~1279のいずれかの主題は、前記一つまたは複数の参照信号の比較に基づく診断プロセスの結果を受信することをさらに含み、任意的に、診断プロセスの結果が前記一つまたは複数のコンポーネントの前記識別を含むことを含むことができる。
実施例1281において、実施例1274~1279のいずれかの主題は、前記一つまたは複数の受信された参照信号を比較するステップと;前記一つまたは複数の受信された参照信号の比較に基づいて診断プロセスの結果を決定するステップとをさらに含み、任意的に、診断プロセスの結果が前記一つまたは複数のコンポーネントの前記識別を含むことを含むことができる。
実施例1282において、実施例1274~1281のいずれかの主題は、任意的に、前記診断プロセスが自己診断プロセスとして実装されることを含むことができる。
実施例1283において、実施例1280~1282のいずれかの主題は、診断プロセスの結果を無線通信ネットワークに提供することをさらに含む。
実施例1284において、実施例1280~1283のいずれかの主題は、診断プロセスの結果を端末装置に提供することをさらに含む。
実施例1285において、実施例1280~1284のいずれかの主題は、任意的に、診断プロセスの結果を決定することに応答して較正プロセスの少なくとも一部を実行することによって、較正プロセスの少なくとも一部を実行することを含むことができる。
実施例1286において、実施例1268~1285のいずれかの主題は、較正プロセスを開始するための較正通知を受信することをさらに含む。
実施例1287において、実施例1286の主題は、任意的に、受信された較正通知が端末装置からのものであることを含み、受信された較正通知に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行することによって、較正プロセスの少なくとも一部を実行することを含むことができる。
実施例1288において、実施例1286の主題は、任意的に、受信された較正通知が無線通信ネットワークからのものであることを含み、受信された較正通知に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行することによって、較正プロセスの少なくとも一部を実行することを含むことができる。
実施例1289において、実施例1280~1288のいずれかの主題は、較正プロセスの結果を受信することをさらに含み、較正プロセスの結果が前記一つまたは複数のコンポーネントに関連する一つまたは複数のパラメータに対する調整を含む、ことを含むことができる。
実施例1290では、実施例1280~1288のいずれかの主題は、較正プロセスの結果を決定することをさらに含み、任意的に、較正プロセスの結果が、前記一つまたは複数のコンポーネントに関連する一つまたは複数のパラメータに対する調整を含む、ことを含むことができる。
実施例1291において、実施例1289または1290のいずれかの主題は、前記調整に基づいて、前記一つまたは複数のコンポーネントに関連する前記一つまたは複数のパラメータを更新することをさらに含む。
実施例1292は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに:一つまたは複数のコンポーネントを修正するよう識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行し;前記較正プロセスの結果に基づいて通信する方法を実行させる命令を記憶している、非一時的コンピュータ可読媒体である。
実施例1293は、プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに:一つまたは複数のコンポーネントを識別し;前記識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行して、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正し;前記較正プロセスの結果に基づいて通信する方法を実行させる命令を記憶している、非一時的コンピュータ可読媒体である。
実施例1294は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに実施例1268~1291のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体である。
実施例1295は、コンピューティング装置の処理回路によって実行されると、前記コンピューティング装置に実施例1268~1291のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ可読媒体である。
実施例1296は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されるとき前記プロセッサに:識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行して、一つまたは複数のコンポーネントを修正し;較正プロセスの結果に基づいて通信する方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置である。
実施例1297は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されるとき前記プロセッサに:一つまたは複数のコンポーネントを識別し;前記識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行して、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正し;前記較正プロセスの結果に基づいて通信する方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む装置である。
実施例1298は、プロセッサと、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに実施例1268~1291のいずれか一つの方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置である。
実施例1299は、無線通信ネットワークに接続された通信装置であって、当該通信装置は、一つまたは複数のコンポーネントを修正するよう識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するための手段と;較正プロセスの結果に基づいて通信するための手段とを含む、通信装置である。
実施例1300は、無線通信ネットワークに接続された通信装置であって、当該通信装置は、一つまたは複数のコンポーネントを識別するための手段と、前記一つまたは複数のコンポーネントを修正するよう前記識別に基づいて較正プロセスの少なくとも一部を実行するための手段と;較正プロセスの結果に基づいて通信するための手段とを含む、装置である。
実施例1301は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試み、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順のための無線アクセス失敗または切断を検出し、第2のコア・ネットワーク信号伝達手順のためのタイマーを開始するように構成されたコア信号伝達コントローラと;第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するように構成された無線アクセス・プロセッサとを含む通信装置であって、前記コア信号伝達コントローラは、第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出することに応答して、タイマーが満了する前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるようにさらに構成されている、通信装置である。
実施例1302において、実施例1301の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナおよび無線周波数トランシーバをさらに含むことができる。
実施例1303において、実施例1301の主題は、任意的に、端末装置のためのベースバンド・モデムとして構成される、ことを含むことができる。
実施例1304において、実施例1301~1303のいずれかの主題は、任意的に、無線アクセス・プロセッサが、セル検索を実行し、第2のネットワーク・アクセス・ノードを無線アクセス・プロセッサに報告するように構成されたセル検索器を含む、ことを含むことができる。
実施例1305において、実施例1301~1304のいずれかの主題は、任意的に、前記コア信号伝達コントローラが、非アクセス層(NAS)処理および信号伝達を実行するように構成され、前記無線アクセス・プロセッサが、アクセス層(AS)処理および信号伝達を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1306において、実施例1301~1305のいずれかの主題は、任意的に、前記タイマーが標準化された持続時間を有することを含むことができる。
実施例1307において、実施例1301~1306のいずれかの主題は、任意的に、前記タイマーが、無線アクセス障害または切断の後にコア・ネットワーク信号伝達手順を一時停止する継続時間を定義する標準化されたタイマーを有する、ことを含むことができる。
実施例1308において、実施例1301~1307のいずれかの主題は、任意的に、前記コア信号伝達コントローラが、検出されたネットワーク・アクセス・ノードが、コア・ネットワーク信号伝達手順についての無線アクセス障害または切断を引き起こしたネットワーク・アクセス・ノードの失敗セル・リストにあるかどうかを判定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1309において、実施例1308の主題は、任意的に、前記コア信号伝達コントローラがさらに、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第1のコア・ネットワーク信号伝達手順のための無線アクセス障害または切断を検出した後、失敗セル・リストに第1のネットワーク・アクセス・ノードの識別情報を追加するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1310において、実施例1301~1308のいずれかの主題は、任意的に、前記コア信号伝達コントローラが、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順の無線アクセス障害または切断を検出した後に、接続試行カウンタをインクリメントし、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みる前に、接続試行カウンタが接続試行の閾値回数未満であることを判別するようにさらに構成される、ことを含むことができる。
実施例1311において、実施例1301~1310のいずれかの主題は、任意的に、前記コア・ネットワーク信号伝達手順が、ロングタームエボリューション(LTE)のための非アクセス層(NAS)信号伝達手順である、ことを含むことができる。
実施例1312は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始し、前記第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてのコア・ネットワーク障害を検出するように構成されたコア信号伝達コントローラと;第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するように構成された無線アクセス・プロセッサとを有する通信装置であって、前記コア信号伝達コントローラは、前記第2のネットワーク・アクセス・ノードが前記第1のネットワーク・アクセス・ノードと同じネットワーク追跡領域にあるかどうかを判定し、前記第2のネットワーク・アクセス・ノードが同じネットワーク追跡領域にないことを判定することに応答して、前記第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるように構成されている、通信装置である。
実施例1313において、実施例1312の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナおよび無線周波数トランシーバをさらに含むことができる。
実施例1314において、実施例1312の主題は、任意的に、端末装置のためのベースバンド・モデムとして構成される、ことを含むことができる。
実施例1315において、実施例1312~1314のいずれかの主題は、任意的に、無線アクセス・プロセッサが、セル検索を実行し、第2のネットワーク・アクセス・ノードを無線アクセス・プロセッサに報告するように構成されたセル検索器を含む、ことを含むことができる。
実施例1316において、実施例1312~1315のいずれかの主題は、任意的に、コア信号伝達コントローラが、第2のネットワーク・アクセス・ノードが同じネットワーク追跡領域内にある場合に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みないことを決定するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1317において、実施例1312~1316のいずれかの主題は、任意的に、コア信号伝達コントローラが、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてコア・ネットワーク障害を検出した後に、失敗ネットワーク追跡領域リストに第1のネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域を追加するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1318において、実施例1317の主題は、任意的に、コア信号伝達コントローラが、第2のネットワーク・アクセス・ノードの追跡領域が失敗ネットワーク追跡領域リストにあるかどうかを判定するように構成され、第2のネットワーク・アクセス・ノードの追跡領域が失敗ネットワーク追跡領域リストにないと判定することに応答して、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みるように構成される、ことを含むことができる。
実施例1319において、実施例1312~1318のいずれかの主題は、任意的に、第1および第2のコア・ネットワーク信号伝達手順が、ロングタームエボリューション(LTE)のための非アクセス層(NAS)信号伝達手順であることを含むことができる。
実施例1320において、実施例1312~1319のいずれかの主題は、任意的に、コア信号伝達コントローラが、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第1のコア・ネットワーク信号伝達手順が失敗した後にタイマーを開始するように構成され、コア信号伝達コントローラが、タイマーが満了する前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みるように構成される、ことを含むことができる。
実施例1321において、実施例1320の主題は、任意的に、タイマーが標準化された持続時間を有することを含むことができる。
実施例1322において、実施例1320の主題は、任意的に、タイマーが、一時的なコア・ネットワーク障害の後にコア・ネットワーク信号伝達手順を中断する継続時間を定義する標準化されたタイマーである、ことを含むことができる。
実施例1323は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試み、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてコア・ネットワーク障害を検出するように構成されたコア信号伝達コントローラと;一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別し、前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードから第2のネットワーク・アクセス・ノードをランダムに選択するように構成された無線アクセス・プロセッサとを有する通信装置であって、前記コア信号伝達コントローラは、前記第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるように構成されている、通信装置である。
実施例1324において、実施例1323の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナおよび無線周波数トランシーバをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1325において、実施例1324の主題は、任意的に、端末装置のためのベースバンド・モデムとして構成される、ことを含むことができる。
実施例1326において、実施例1323~1325のいずれかの主題は、任意的に、無線アクセス・プロセッサが、複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードを検出するように構成されたセル検索器を含む、ことを含むことができる。
実施例1327において、実施例1326の主題は、任意的に、無線アクセス・プロセッサが、前記複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードのうちのどれが選択基準を満たすかに基づいて、前記複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードから前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1328において、実施例1326の主題は、任意的に、無線アクセス・プロセッサが、前記複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードのうちのどれが選択基準を満たし、潜在的偽セル・リストにないかに基づいて、前記複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードから前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1329において、実施例1328の主題は、任意的に、コア信号伝達コントローラが、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第1のコア・ネットワーク信号伝達手順のコア・ネットワーク障害を検出した後、コア信号伝達コントローラが、第1のネットワーク・アクセス・ノードを潜在的偽セル・リストに追加するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1330において、実施例1323~1327のいずれかの主題は、任意的に、コア信号伝達コントローラが、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第1のコア・ネットワーク信号伝達手順のコア・ネットワーク障害を検出した後、潜在的偽セル・リストに第1のネットワーク・アクセス・ノードを追加するように構成される。
実施例1331において、実施例1330の主題は、任意的に、コア信号伝達コントローラが、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みる前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードが潜在的偽セル・リスト上にないことを判別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1332において、実施例1330の主題は、任意的に、無線アクセス・プロセッサが、潜在的偽セル・リストに基づいて、前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1333において、実施例1323~1332のいずれかの主題は、任意的に、第1および第2のコア・ネットワーク信号伝達手順が、ロングタームエボリューション(LTE)のための非アクセス層(NAS)信号伝達手順である、ことを含むことができる。
実施例1334において、実施例1323~1333のいずれかの主題は、任意的に、コア信号伝達コントローラが、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順のコア・ネットワーク障害を検出した後にタイマーを開始するように構成され、コア信号伝達コントローラが、タイマーが満了する前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みるように構成される、ことを含むことができる。
実施例1335において、実施例1334の主題は、任意的に、タイマーが標準化された持続時間を有する、ことを含むことができる。
実施例1336において、実施例1334の主題は、任意的に、タイマーが、コア・ネットワーク障害後にコア・ネットワーク信号伝達手順を一時停止するための継続時間を定義する標準化されたタイマーである、ことを含むことができる。
実施例1337は、第1の無線アクセス技術のための失敗した接続試行の閾値回数を実行するように構成された主要無線アクセス・プロセッサと;第1の無線アクセス技術のためのその後の接続試行のためにタイマーを開始し、第2の無線アクセス技術が成功裏に登録されたことを検出し、第2の無線アクセス技術が成功裏に登録された場合に、前記タイマーが満了する前に、第1の無線アクセス技術のための前記その後の接続試行を実行するように構成された主要コア信号伝達コントローラとを含む、通信装置である。
実施例1338において、実施例1337の主題は、任意的に、一つまたは複数のアンテナおよび無線周波数トランシーバをさらに含むことを含むことができる。
実施例1339において、実施例1337の主題は、任意的に、端末装置のためのベースバンド・モデムとして構成される、ことを含むことができる。
実施例1304において、実施例1337~1339のいずれかの主題は、任意的に:第2の無線アクセス技術についての無線アクセス処理および信号伝達を実行するように構成されたレガシー無線アクセス・プロセッサと;第2の無線アクセス技術について当該通信装置と諸コア・ネットワーク・ノードとの間の通信に関わる処理および信号伝達を実行するように構成されたレガシー・コア信号伝達コントローラとをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1341において、実施例1340の主題は、任意的に、レガシー・コア信号伝達コントローラが、第2の無線アクセス技術のネットワークに当該通信装置を登録する登録手順を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1342において、実施例1337~1341のいずれかの主題は、任意的に、主要無線アクセス・プロセッサが、第1の無線アクセス技術のための無線アクセス処理および信号伝達を実行するように構成され、主要コア信号伝達コントローラが、第1の無線アクセス技術のための当該通信装置と諸コア・ネットワーク・ノードとの間の通信に関わる処理および信号を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1343において、実施例1337~1342のいずれかの主題は、任意的に、主要コア信号伝達コントローラが、第1の無線アクセス技術の第1のネットワーク・アクセス・ノードとの、第1の無線アクセス技術のための前記その後の接続試行を実行し、前記その後の接続試行が失敗した場合、第1のネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域を、失敗ネットワーク追跡領域リストに追加するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1344において、実施例1343の主題は、任意的に、主要コア信号伝達コントローラが、第1のネットワーク・アクセス・ノードとの前記その後の接続試行が失敗した場合、第1の無線アクセス技術の第2のネットワーク・アクセス・ノードが、失敗ネットワーク追跡領域リストにないネットワーク追跡領域内にあると判断し、第2のネットワーク・アクセス・ノードとの第1の無線アクセス技術のための別の接続試行を実行するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1345において、実施例1337~1344のいずれかの主題は、任意的に、タイマーが標準化された持続時間を有することを含むことができる。
実施例1346において、実施例1337~1344のいずれかの主題は、任意的に、タイマーが、接続試行の無線アクセス障害または切断の後、接続試行を中断する継続時間を定義する標準化されたタイマーであることを含むことができる。
実施例1347において、実施例1337~1346のいずれかの主題は、任意的に、第1の無線アクセス技術がロングタームエボリューション(LTE)であり、第2の無線アクセス技術がグローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)またはユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーションズ・システム(UMTS)である、ことを含むことができる。
実施例1348は、通信装置を動作させる方法であって、当該方法は:第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しよう試みるステップと;第1のコア・ネットワーク信号伝達手順について無線アクセス障害または切断を検出するステップと;第2のコア・ネットワーク信号伝達手順についてタイマーを開始するステップと;第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するステップと;第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するのに応答して、タイマーが満了する前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるステップとを含む、方法である。
実施例1349において、実施例1348の主題は、任意的に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出することが、セル検索を実行して第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出することを含む、ことを含むことができる。
実施例1350において、実施例1348または1349の主題は、任意的に、タイマーが標準化された持続時間を有することを含むことができる。
実施例1351において、実施例1348~1350のいずれかの主題は、任意的に、タイマーが、無線アクセス障害または切断の後にコア・ネットワーク信号伝達手順を中断する継続時間を定義する標準化されたタイマーであることを含むことができる。
実施例1352において、実施例1348~1351のいずれかの主題は、任意的に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みる前に、検出されたネットワーク・アクセス・ノードが、コア・ネットワーク信号伝達手順についての無線アクセス障害または切断に関わったことのあるネットワーク・アクセス・ノードの失敗セル・リストにあるかどうかを判定することをさらに含むことができる。
実施例1353において、実施例1352の主題は、任意的に、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についての無線アクセス障害または切断を検出した後に、第1のネットワーク・アクセス・ノードの識別情報を失敗セル・リストに追加することをさらに含むことができる。
実施例1354において、実施例1348~1353のいずれかの主題は、任意的に、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第1のコア・ネットワーク信号伝達手順が失敗した後に接続試行カウンタをインクリメントするステップと;第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みる前に、接続試行カウンタが接続試行の閾値回数未満であることを判別するステップとをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1355において、実施例1348~1354のいずれかの主題は、任意的に、コア・ネットワーク信号伝達手順が、ロングタームエボリューション(LTE)のための非アクセス層(NAS)信号伝達手順である、ことを含むことができる。
実施例1356は、通信装置を動作させる方法であって、当該方法は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるステップと;第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてコア・ネットワーク障害を検出するステップと;第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するステップと;第2のネットワーク・アクセス・ノードが第1のネットワーク・アクセス・ノードと同じネットワーク追跡領域にあるかどうかを判断するステップと;第2のネットワーク・アクセス・ノードが同じネットワーク追跡領域にないと判断することに応答して、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるステップとを含む、方法である。
実施例1357において、実施例1356の主題は、任意的に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出することが、第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するためのセル検索を実行することを含む、ことを含むことができる。
実施例1358において、実施例1356または1357の主題は、任意的に、第2のネットワーク・アクセス・ノードが同じネットワーク追跡領域内にある場合、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みないことを決定することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1359において、実施例1356~1358のいずれかの主題は、任意的に、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第2のコア・ネットワーク信号伝達手順が失敗した後、第1のネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域を、失敗ネットワーク追跡領域リストに追加するステップをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1360において、実施例1359の主題は、任意的に、第2のネットワーク・アクセス・ノードの追跡領域が失敗ネットワーク追跡領域リスト内にあるかどうかを判断するステップと;第2のネットワーク・アクセス・ノードの追跡領域が失敗ネットワーク追跡領域リスト内にないと判断することに応答して、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みるステップとをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1361において、実施例1356~1360のいずれかの主題は、任意的に、第1および第2のコア・ネットワーク信号伝達手順が、ロングタームエボリューション(LTE)のための非アクセス層(NAS)信号伝達手順である、ことを含むことができる。
実施例1362において、実施例1356~1361のいずれかの主題は、任意的に、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第1のコア・ネットワーク信号伝達手順が失敗した後にタイマーを開始するステップを含み、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるステップは、タイマーが満了する前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しよう試みることを含む、ことを含むことができる。
実施例1363において、実施例1362の主題は、任意的に、タイマーが標準化された持続時間を有することを含むことができる。
実施例1364において、実施例1362の主題は、任意的に、タイマーが、一時的なコア・ネットワーク障害の後にコア・ネットワーク信号伝達手順を一時的に中断する継続時間を定義する標準化されたタイマーであることを含むことができる。
実施例1365は、通信装置を動作させる方法であり、当該方法は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しよう試みるステップと;第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてコア・ネットワーク障害を検出するステップと;一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別するステップと;前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードから第2のネットワーク・アクセス・ノードをランダムに選択するステップと;第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるステップとを含む、方法である。
実施例1366において、実施例1365の主題は、任意的に、複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードを検出することをさらに含み、前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別することは、前記複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードのうちのどれが選択基準を満たすかに基づいて、前記複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードから前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別することを含む、ことを含むことができる。
実施例1367において、実施例1365の主題は、任意的に、複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードを検出することを含み、前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別することは、前記複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードのうちのどれが選択基準を満たし、潜在的偽セル・リスト上にないかに基づいて、前記複数の利用可能なネットワーク・アクセス・ノードから前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別することを含む、ことを含むことができる。
実施例1368において、実施例1367の主題は、任意的に、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じた第1のコア・ネットワーク信号伝達手順のコア・ネットワーク障害を検出した後に、第1のネットワーク・アクセス・ノードを潜在的偽セル・リストに追加することをさらに含むことができる。
実施例1369において、実施例1365または1366の主題は、任意的に、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順のコア・ネットワーク障害を検出した後に、第1のネットワーク・アクセス・ノードを潜在的偽セル・リストに追加することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1370において、実施例1369の主題は、任意的に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みる前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードが潜在的偽セル・リスト上にないことを判別することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1371において、実施例1369の主題は、任意的に、無線アクセス・プロセッサが、潜在的偽セル・リストに基づいて、前記一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別するように構成される、ことを含むことができる。
実施例1372において、実施例1365~1371のいずれかの主題は、任意的に、コア・ネットワーク信号伝達手順が、ロングタームエボリューション(LTE)のための非アクセス層(NAS)信号伝達手順である、ことを含むことができる。
実施例1373において、実施例1365~1372のいずれかの主題は、任意的に、第1のコア・ネットワーク信号伝達手順のコア・ネットワーク障害を検出した後にタイマーを開始することをさらに含み、コア信号伝達コントローラは、タイマーが満了する前に、第2のコア・ネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を試みるように構成される、ことを含むことができる。
実施例1374において、実施例1373の主題は、任意的に、タイマーが標準化された持続時間を有する、ことを含むことができる。
実施例1375において、実施例1373の主題は、任意的に、タイマーが、コア・ネットワーク障害後にコア・ネットワーク信号伝達手順を一時停止する継続時間を定義する標準化されたタイマーである、ことを含むことができる。
実施例1376は、通信装置を動作させる方法であって、第1の無線アクセス技術のための失敗した接続試行を閾値回数実行するステップと;第1の無線アクセス技術についてのその後の接続試行のためにタイマーを開始するステップと;第2の無線アクセス技術が成功裏に登録されたことを検出するステップと;第2の無線アクセス技術が成功裏に登録された場合、タイマーが満了する前に、第1の無線アクセス技術についての前記その後の接続試行を実行するステップとを含む、方法である。
実施例1377において、実施例1376の主題は、任意的に、第2の無線アクセス技術のネットワークに当該通信装置を登録するための、第2の無線アクセス技術についての登録手順を実行することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1378において、実施例1376または1377の主題は、任意的に、第1の無線アクセス技術のための前記その後の接続試行を実行することが、第1の無線アクセス技術の第1のネットワーク・アクセス・ノードとの前記その後の接続試行を実行することを含み、本方法は、前記その後の接続試行が失敗した場合に、第1のネットワーク・アクセス・ノードのネットワーク追跡領域を失敗ネットワーク追跡領域リストに追加することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1379において、実施例1378の主題は、任意的に、第1のネットワーク・アクセス・ノードとの前記その後の接続試行が失敗した場合、第1の無線アクセス技術の第2のネットワーク・アクセス・ノードが、失敗ネットワーク追跡領域リストにないネットワーク追跡領域内にあることを判別し;第2のネットワーク・アクセス・ノードとの、第1の無線アクセス技術のための別の接続試行を実行することをさらに含む、ことを含むことができる。
実施例1380において、実施例1376~1379のいずれかの主題は、任意的に、タイマーが標準化された継続時間を有することを含むことができる。
実施例1381において、実施例1376~1379のいずれかの主題は、任意的に、タイマーが、接続試行の無線アクセス障害または切断の後に接続試行を中断する継続時間を定義する標準化されたタイマーである、ことを含むことができる。
実施例1382において、実施例1376~1381のいずれかの主題は、任意的に、第1の無線アクセス技術がロングタームエボリューション(LTE)であり、第2の無線アクセス技術がグローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)またはユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)である、ことを含むことができる。
実施例1383は、一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに請求項1348~1382のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ読取可能媒体である。
実施例1384は、一つまたは複数のプロセッサと;前記一つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記一つまたは複数のプロセッサに請求項1348~1382のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令を記憶しているメモリとを含む、装置である。
実施例1385は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるための手段と;第1のコア・ネットワーク信号伝達手順について無線アクセス失敗または切断を検出するための手段と;第2のコア・ネットワーク信号伝達手順のためのタイムを開始するための手段と;第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するための手段と;第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出することに応答して、タイマーが終了する前に、第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるための手段とを含む、通信装置である。
実施例1386は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始するための手段と;前記第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてコア・ネットワーク障害を検出するための手段と;第2のネットワーク・アクセス・ノードを検出するための手段と;前記第2のネットワーク・アクセス・ノードが前記第1のネットワーク・アクセス・ノードと同じネットワーク追跡領域にあるかどうかを判定するための手段と;前記第2のネットワーク・アクセス・ノードが同じネットワーク追跡領域にないと判定することに応答して、前記第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるための手段と、を備える通信装置である。
実施例1387は、第1のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第1のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるための手段と;第1のコア・ネットワーク信号伝達手順についてコア・ネットワーク障害を検出するための手段と;一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードを識別するための手段と;一つまたは複数のネットワーク・アクセス・ノードから第2のネットワーク・アクセス・ノードをランダムに選択するための手段と;第2のネットワーク・アクセス・ノードを通じて第2のコア・ネットワーク信号伝達手順を開始しようと試みるための手段とを備える、通信装置である。
実施例1388は、第1の無線アクセス技術についての失敗した接続試行の失敗を閾値回数実行するための手段と;第1の無線アクセス技術のためのその後の接続試行のためにタイマーを開始するための手段と;第2の無線アクセス技術が成功裏に登録されたことを検出するための手段と;第2の無線アクセス技術が成功裏に登録された場合、タイマーが満了する前に、第1の無線アクセス技術についての前記その後の接続試行を実行するための手段とを含む、通信装置である。
本発明は、個別的な実施形態を参照して具体的に示され説明されてきたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、形態および詳細におけるさまざまな変更がそれになされてもよいことは、当業者によって理解されるはずである。よって、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって示されており、したがって、特許請求の範囲の意味および等価範囲内に入るすべての変更が包含されることが意図されている。