JP7378562B2 - 平衡応力を有する半導体基板 - Google Patents

平衡応力を有する半導体基板 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子に関するものであり、特に、平衡応力を有する半導体基板に関するものである。
パワー素子に低いオン抵抗、高いスイッチング周波数、高い破壊電圧、および高温操作等の性能を持たせるために、窒化ガリウム(GaN)半導体素子は、現在、高パワー素子が注目する選択となっている。
窒化ガリウム半導体素子において、半導体基板は、その上に形成される膜層の品質に影響を与える。例を挙げて説明すると、半導体基板の曲率が大き過ぎる時、反り(warpage)が深刻になるため、続いて半導体基板上に膜層を形成すると、形成される膜層は、優れた品質を有することができない。
本発明は、漸変するドーパント濃度を有するバッファ層によってベースが受ける引張応力と圧縮応力をほぼ同じにし、且つベースとその上にある膜層が突然大き過ぎる相反応力を受けて損傷するのを有効に防ぐことのできる平衡応力を有する半導体基板を提供する。
本発明の1つの実施形態の平衡応力を有する半導体基板は、セラミックベースと、核生成層と、第1ドーパントでドープした第1バッファ層とを含む。前記セラミックベースは、0度ではないオフ角(off-cut angle)を有する。前記核生成層は、前記セラミックベース上に設置される。前記第1バッファ層は、前記核生成層上に設置される。前記第1ドーパントは、炭素、鉄、またはその組み合わせを含む。前記第1バッファ層は、前記セラミックベースに圧縮応力を提供する。前記第1バッファ層における前記第1ドーパントの濃度は、前記セラミックベースから離れる方向に向かって増加する。前記半導体基板の曲率は、+16km-1~-16km-1の間である。
本発明の別の実施形態の平衡応力を有する半導体基板は、セラミックベースと、核生成層と、複合過渡層と、第1ドーパントでドープした第1バッファ層と、第2ドーパントでドープした第2バッファ層とを含む。前記核生成層は、前記セラミックベース上に設置される。前記複合過渡層は、前記核生成層の上に順番に積み重ねられた複数のアルミニウム含有層を含む。前記第1バッファ層は、前記複合過渡層上に設置され、且つ前記セラミックベースに圧縮応力を提供する。前記第2バッファ層は、前記第1バッファ層上に設置され、且つ前記セラミックベースに引張応力を提供する。前記複合過渡層において、前記セラミックベースに相対的に離れている前記アルミニウム含有層のアルミニウム含有量は、前記セラミックベースに相対的に隣接する前記アルミニウム含有層のアルミニウム含有量より多い。前記第1ドーパントは、炭素、鉄、またはその組み合わせを含む。前記第2ドーパントは、ケイ素、ゲルマニウム、またはその組み合わせを含む。前記第2バッファ層における前記第2ドーパントの濃度は、前記セラミックベースから離れる方向に向かって増加する。前記半導体基板の曲率は、-10km-1~+10km-1の間である。
本発明において、半導体基板は、平衡した応力を有することができるため、比較的低い曲率を有することができ、後続の膜層のエピタキシャル成長に有利である。
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
添付図面は、本発明の原理がさらに理解されるために含まれており、本明細書に組み込まれ、且つその一部を構成するものである。図面は、本発明の実施形態を例示しており、説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たしている。
図1A~図1Bは、本発明の実施形態の半導体基板の製造フローの断面概略図である。 図2は、本発明の実施形態の半導体基板におけるアルミニウムイオン濃度とアルミニウムイオン拡散深さの関係図である。 図3は、本発明の実施形態のトランジスタの断面概略図である。 図4は、本発明の実施形態の発光ダイオードの断面概略図である。 図5A~図5Bは、本発明の実施形態の半導体基板の製造フローの断面概略図である。 図6は、本発明の実施形態の半導体基板の断面概略図である。 図7は、本発明の実施形態のトランジスタの断面概略図である。 図8A~図8Dは、本発明の実施形態の半導体基板の製造フローの断面概略図である。 図9は、本発明の実施形態の半導体基板の断面概略図である。 図10A~図10Bは、本発明の実施形態のトランジスタの製造フローの断面概略図である。
下記の実施形態および添付の図面を組み合わせてさらに詳細に説明するが、提供する実施形態は、本発明の範囲を制限するためのものではない。また、添付の図面は、単に説明することが目的であり、元の寸法に基づいて作図したものではない。理解しやすいよう、下記の説明において、同じ素子には同一の符号を表示して説明する。
本文中に使用する「含む(包含、包括)」、「有する(具有)」等の用語は、いずれも開放性の用語である。つまり、「含むが、これに限定されない」を指す。
「第1」、「第2」等の用語を用いて素子を説明する時、これらの素子を互いに区分するものに過ぎず、これらの素子の順序または重要性を限定するものではない。したがって、いくつかの状況において、第1素子を第2素子と称してもよく、第2素子を第1素子と称してもよく、且つ本発明の範囲を逸脱しないものとする。
また、本文において、「ある数値から別の数値」で表示した範囲は、明細書で当該範囲内の全ての数値を1つ1つ挙げることを回避するための概要的表示方法である。したがって、ある特定数値範囲についての描写は、当該数値範囲内の任意の数値および当該数値範囲内の任意の数値により限定される比較的小さな数値範囲を含むことを意味する。
図1A~図1Bは、本発明の実施形態の半導体基板の製造フローの断面概略図である。まず、図1Aを参照し、複合ベース100を提供する。本実施形態において、複合ベース100は、ベース100aと、絶縁層100bと、半導体層100cとを含む。ベース100aの材料は、例えば、ケイ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素(SiC)、サファイア(sapphire)、またはその組み合わせである。絶縁層100bは、ベース100a上に設置される。絶縁層100bは、例えば、酸化ケイ素層であるが、本発明はこれに限定されない。絶縁層100bの厚さは、例えば、100nm~200nmの間である。半導体層100cは、絶縁層100b上に設置される。半導体層100cは、例えば、ケイ素層、炭化ケイ素層、またはその組み合わせである。半導体層100cの厚さは、例えば、30nm~3μmの間であり、より好ましくは、70nm~200mの間である。つまり、本実施形態において、複合ベース100は、一般的に知られている絶縁層上のシリコン(silicon-on-insulator, SOI)ベースまたはQSTベースであってもよく、高い抵抗値を有し、特に、高周波デバイスに適用される。本実施形態において、ベース100aは、1.4W/cm・Kより大きい熱伝導係数を有することができるため、複合ベース100は、支持ベースとして機能することだけではなく、放熱ベースとして機能するすることもができる。
続いて、複合ベース100の半導体層100cの上にワイドバンドギャップ拡散バッファ層102を形成する。本実施形態において、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102のバンドギャップは、2.5eVより高く、より好ましくは、3.2eV~9.1eVの間であり、さらに好ましくは、4.5eV~5.5eVの間である。ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102は、例えば、窒化ケイ素層、酸化ケイ素層、酸化亜鉛層、酸化アルミニウム層、酸化ガリウム層、またはその組み合わせである。本実施形態において、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102は、非晶質(amorphous)層であってもよく、例えば、非晶窒化ケイ素層である。本実施形態において、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の厚さは、例えば、30nm~120nmの間であり、より好ましくは、35nm~100nmの間であり、さらに好ましくは、40nm~90nmの間である。本実施形態において、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の形成方法は、例えば、プラズマ増強化学気相堆積(plasma-enhanced chemical vapor deposition, PECVD)プロセス、電子銃蒸着(E-gun evaporation)プロセス、またはスパッタリング蒸着(sputtering deposition)プロセスを行うことである。また、本実施形態において、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102は、1×10ohm・cm~1×1014ohm・cmの間の電気抵抗値を有することができる。
その後、図1Bを参照し、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の上に核生成層104を形成して、本実施形態の半導体基板10を製造する。本実施形態において、核生成層104は、アルミニウム含有層であり、例えば、窒化アルミニウム層であるが、本発明はこれに限定されない。
一般的に、核生成層104を高温プロセスにおいて形成する時、核生成層104に含まれるアルミニウムは、下方の膜層の中に拡散する。アルミニウムが半導体層100cの中に拡散することによって、P型ドーピングの導電層を形成する。本実施形態において、複合ベース100の半導体層100cと核生成層104の間にワイドバンドギャップ拡散バッファ層102を形成するため、高温プロセスにおいて、核生成層104内のアルミニウムは、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の中に拡散する。ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の厚さがアルミニウム拡散の深さに近い時、核生成層104に含まれるアルミニウムが半導体層100cの中に拡散してP型ドーピングの導電層を形成するのを防ぐことができるため、さらに、形成される半導体素子が動作している時に複合ベース100において漏洩現象が生じるのを防ぐことができる。本実施形態において、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の厚さは、アルミニウム拡散の深さより大きいため、核生成層104に含まれるアルミニウムが半導体層100cの中に拡散するのを確実に防ぐことができる。また、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102のバンドギャップは、2.5eVより高いため、たとえアルミニウムがワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の中に拡散しても、P型ドーピングの導電層を形成しない。
また、本実施形態において、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の材料は、非晶質であるため、単結晶材料と比較して、非晶質のワイドバンドギャップ拡散バッファ層102は、核生成層104に含まれるアルミニウムが半導体層100cの中に拡散する速度およびアルミニウムがワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の中に拡散する深さを有効に下げることができる。一般的に、アルミニウム拡散の深さは、50nm~100nmの間である。ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102は、アルミニウム拡散の速度と深さを下げることができ、アルミニウム拡散の深さを40nm~90nmの間に減らすことができる。最良の状況において、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の厚さを40nm~90nmの間に設計することにより、アルミニウムが半導体層100cの中に拡散するのを防ぐことができる。
本実施形態において、核生成層104の形成過程または後続の高温プロセスにおいて、核生成層104に含まれるアルミニウムは、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の中に拡散するため、拡散層104aが形成される。図1Bに示すように、本実施形態において、核生成層104に含まれるアルミニウムは、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の上部にのみ拡散するため、拡散層104aは、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の上表面に隣接する部分に形成されるが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、核生成層104に含まれるアルミニウムは、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102全体に拡散してもよい。つまり、拡散層104aの厚さは、実質的に、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の厚さに等しくてもよい。
図2は、本発明の実施形態の半導体基板におけるアルミニウムイオン濃度とアルミニウムイオン拡散深さの関係図である。図2を参照し、半導体基板10の核生成層104上にバッファ層200(例えば、AlGaN層)を形成し、且つワイドバンドギャップ拡散バッファ層102と核生成層104を半導体層100c上に順番に設置する。高温プロセスにおいて、核生成層104に含まれるアルミニウムは、バッファ層200の中に上向きに拡散し、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の中に下向きに拡散する。核生成層104に含まれるアルミニウムがワイドバンドギャップ拡散バッファ層102の中に拡散した後、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102におけるアルミニウム濃度は、勾配分布を表す。つまり、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102において、アルミニウムは、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102内の表面に隣接する部分に比較的大量に累積し、且つ拡散深さが増えるにつれてアルミニウム濃度が大幅に低くなるため、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102における核生成層104に隣接する部分のアルミニウム濃度は、核生成層104から離れている部分のアルミニウム濃度より高い。また、ワイドバンドギャップ拡散バッファ層102は、核生成層104に含まれるアルミニウムが半導体層100cの中に拡散するのを減らす(さらには、防ぐ)ことができるため、核生成層104に含まれるアルミニウムがワイドバンドギャップ拡散バッファ層102を突き抜けて半導体層100cの中に拡散した時、半導体層100cには極微量のアルミニウムしか含まれない。この時、アルミニウム含有量は、例えば、1017atom/cm3より小さく、さらには、0に近くてもよい。このように、半導体基板10をトランジスタ、発光ダイオード、またはその他の電子デバイスの基板として使用する時、トランジスタまたは発光ダイオードが動作している時の漏れ電流や電気信号の損失を有効に減らす、または防ぐことができる。
以下、半導体基板10を例に挙げて、本発明の半導体基板を含むトランジスタについて説明する。
図3は、本発明の実施形態のトランジスタの断面概略図である。図3を参照し、トランジスタ20の製造過程において、半導体基板10の核生成層104上にバッファ層200を形成することができる。バッファ層200は、例えば、AlGaN層であるが、本発明はこれに限定されない。複合ベース100とその上に生長したGaN層の間の格子定数差は、応力を発生させ、複合ベース100上のエピタキシャル層の品質に影響を与えるため、複合ベース100とチャネル層202の間にバッファ層200を追加して、複合ベース100とその上に続いて形成されるエピタキシャル層(例えば、チャネル層202)の間の応力を平衡にする。本実施形態において、バッファ層200の厚さは、例えば、100nm~2.3μmの間である。別の実施形態において、バッファ層200を省略して、チャネル層202を核生成層104と直接接触させてもよい。
その後、チャネル層202とバリア層204を順番に形成する。チャネル層202は、例えば、GaN層である。チャネル層202の厚さは、例えば、20nm~100nmの間である。バリア層204は、例えば、AlGaN層、AlInN層、AlN層、AlGaInN層、またはその組み合わせである。バリア層204の厚さは、例えば、5nm~50nmの間である。チャネル層202内は、二次元電子ガス(2DEG)202aを有し、チャネル層202とバリア層204の間の界面の下方に位置する。その後、バリア層204上にゲート206、ソース208s、およびドレイン208dを形成し、ゲート206は、ソース208sとドレイン208dの間に位置する。ゲート206の材料は、例えば、Ni、Mo、W、TiN、またはその組み合わせである。ソース208sおよびドレイン208dの材料は、例えば、Al、Ti、Au、またはそれらの合金であり、あるいは、その他のIII-V族化合物とオーミック接触(ohmic contact)することのできる材料であってもよい。
トランジスタ20において、半導体基板10をその基板として使用するため、動作過程において漏れ電流の発生を有効に減らす、または防ぐことができ、同時に、電気信号の損失を減らす、または防ぐことができる。
特に言及すべきこととして、本実施形態において、トランジスタ20は、高電子移動度トランジスタ(high electron mobility transistor, HEMT)を例に挙げるが、本発明のトランジスとの構造は、HEMTに限定されない。別の実施形態において、トランジスタは、本発明の半導体基板を基板として採用していれば、各種周知の構造を有することができる。
また、本発明の半導体基板を発光ダイオードの基板とした時、本発明の半導体基板上に各種発光ダイオードの構造を形成することができるが、本発明はこれに限定されない。例を挙げて説明すると、図4に示すように、発光ダイオード30は、半導体基板10、バッファ層200、第1導電型GaN層300、発光層302、第2導電型GaN層304、第1電極306、および第2電極308を含む。発光層302は、第1導電型GaN層300と第2導電型GaN層304の間に設置される。第1電極306は、第1導電型GaN層300上に設置される。第2電極308は、第2導電型GaN層304上に設置される。第1導電型GaN層300、発光層302、第2導電型GaN層304、第1電極306、および第2電極308の材料は、本分野の技術者に周知であるため、ここでは説明を省略する。
一方、以下の実施形態において、ベースが引張応力を受けると、上方(膜層のベース上の成長方向)に向いて反りが発生し、半導体基板の曲率が正の値になる。反対に、ベースが圧縮応力を受けると、下方に向かって反りが発生し、半導体基板の曲率が負の値になる。
図5A~図5Bは、本発明の実施形態の半導体基板の製造フローの断面概略図である。本実施形態において、製造された半導体基板は、平衡した応力を有するため、比較的低い曲率を有することができ、後続の膜層のエピタキシャル成長に有利である。本実施形態において、平衡応力を有する半導体基板の曲率は、+16km-1~-16km-1の間である。
まず、図5Aを参照し、セラミックベース500を提供する。セラミックベース500は、例えば、QSTベース、AlNベース、Al23ベース、ZnOベース、または炭化ケイ素ベースである。本実施形態において、セラミックベース500は、炭化ケイ素ベースであり、且つ0度ではないオフ角を有するが、本発明はこれに限定されない。例を挙げて説明すると、セラミックベース500は、4度のオフ角を有するが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、セラミックベース500は、8度、12度等のオフ角を有することができる。また、セラミックベース500の厚さは、例えば、500μmより小さい。本実施形態において、セラミックベース500の厚さは、450μmより小さい。例を挙げて説明すると、セラミックベース500の厚さは、350μmであってもよい。また、本実施形態において、セラミックベース500の直径は、例えば、4インチ~6インチの間である。セラミックベースの応力が平衡でない時、反りが発生し、反りの現象は、セラミックベースの厚さの減少および直径の増加とともに深刻になる。本発明の半導体基板は、平衡応力を有するため、本実施形態において、セラミックベース500の厚さが350μmより小さく、直径が4インチ~6インチの時でも、ベース上に応力を平衡にすることのできるエピタキシャル構造があることによって、最終的な半導体基板は、深刻な反りが発生せず、半導体基板の曲率を+16km-1~-16km-1の間に制御することができる。
続いて、セラミックベース500上に核生成層502を形成する。本実施形態において、核生成層502は、窒化アルミニウム層であるが、本発明はこれに限定されない。核生成層502の厚さは、例えば、10nm~100nmの間である。核生成層502は、セラミックベース500に引張応力を提供することができる。この時、セラミックベース500の曲率は、例えば、+20km-1~+50km-1の間である。
その後、核生成層502上にドープしていないバッファ層504を形成することができる。バッファ層504の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、バッファ層504は、窒化ガリウム層であるが、本発明はこれに限定されない。バッファ層504の厚さは、例えば、50nm~500nmの間である。バッファ層504は、セラミックベース500に圧縮応力を提供することができる。この時、セラミックベース500の曲率は、例えば、-10km-1~+20km-1の間である。ドープしていないバッファ層504は、選択的(optional)である。別の実施形態において、実際の要求に応じて、ドープしていないバッファ層504を省略してもよい。
その後、図5Bを参照し、バッファ層504上に第1ドーパントでドープしたバッファ層506を形成する。バッファ層506の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、第1ドーパントは、炭素、鉄、またはその組み合わせであってもよい。また、本実施形態において、バッファ層506は、窒化ガリウム層であるが、本発明はこれに限定されない。バッファ層506の厚さは、例えば、50nm~500nmの間である。本実施形態において、第1ドーパントとして用いる炭素または鉄の大きさは、窒素またはガリウムより大きいため、形成されるバッファ層506は、比較的大きな結晶格子を有することができる。したがって、バッファ層506は、セラミックベース500に圧縮応力を提供することができる。詳しく説明すると、第1ドーパントが炭素である場合、炭素は、バッファ層506内で置換して窒化ガリウムの窒素から比較的大きな結晶格子を発生させることができる。また、第1ドーパントが鉄である場合、鉄は、バッファ層506内で置換して窒化ガリウムのガリウムから比較的大きな結晶格子を発生させることができる。
重要なこととして、バッファ層506において、第1ドーパントの濃度は、セラミックベース500から離れる方向に向かって増加する。本実施形態において、バッファ層506における第1ドーパントの濃度は、5×1016atom/cm3から8×1018atom/cm3まで増加する。つまり、バッファ層506を形成する過程において、第1ドーパントの濃度は、少しずつ増加するため、セラミックベース500に増大した圧縮応力を少しずつ提供することができ、セラミックベース500およびその上にある膜層が突然大き過ぎる相反応力(圧縮応力)を受けて損傷するのを防ぐことができる。
続いて、バッファ層506上に第1ドーパントでドープしたバッファ層508を形成し、本実施形態の半導体基板50を形成する。バッファ層508の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、バッファ層506と同様に、バッファ層508は、窒化ガリウム層であり、且つバッファ層508における第1ドーパントは、炭素、鉄、またはその組み合わせであってもよい。したがって、バッファ層508は、セラミックベース500に圧縮応力を提供することができる。また、バッファ層508の厚さは、例えば、500nmより大きい。
バッファ層508において、第1ドーパントの濃度は、一定であり、且つバッファ層506における第1ドーパントの最大濃度より低くない。本実施形態において、バッファ層508における第1ドーパントの濃度は、8×1018atom/cm3より低くない。比較的高い第1ドーパント濃度を有するバッファ層508を形成する(比較的大きな圧縮応力を増やす)前に、漸変する第1ドーパントの濃度を有するバッファ層506が既に形成されているため、セラミックベース500およびその上にある膜層が突然大き過ぎる相反応力(圧縮応力)を受けて損傷するのを有効に防ぐことができる。
本実施形態の半導体基板50において、核生成層502は、セラミックベース500に引張応力を提供し、且つ核生成層502上にバッファ層504、バッファ層506、およびバッファ層508を形成して、セラミックベース500に圧縮応力を提供する。したがって、バッファ層506およびバッファ層508における第1ドーパントの濃度を調整することによって、セラミックベース500が受ける引張応力と圧縮応力をほぼ同じにすることができる。セラミックベース500は、平衡した応力を有するため、セラミックベース500は、比較的低い曲率を有することができ、後続の膜層のエピタキシャル成長に有利である。
本実施形態において、漸変する第1ドーパントの濃度を有するバッファ層506および一定の第1ドーパントの濃度を有するバッファ層508をバッファ層504上に順番に設置するが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、漸変する第1ドーパントの濃度を有するバッファ層のみをバッファ層504上に設置してもよい。
図6は、本発明の実施形態の半導体基板の断面概略図である。本実施形態において、図5Bと同じ素子には、同じ参照符号を用いて表示し、説明を省略する。
図6を参照し、本実施形態の半導体基板60において、漸変する第1ドーパントの濃度を有するバッファ層506aをバッファ層504上に設置する。バッファ層506aの形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。第1ドーパントは、炭素、鉄、またはその組み合わせであってもよい。また、本実施形態において、バッファ層506aは、窒化ガリウム層であるが、本発明はこれに限定されない。バッファ層506aの第1ドーパントの濃度は、セラミックベース500から離れる方向に向かって増加し、且つ第1ドーパントの濃度は、提供される圧縮応力はセラミックベース500が受ける引張応力と圧縮応力がほぼ同じになるまでに増加する。例を挙げて説明すると、第1実施形態を参照するとわかるように、バッファ層506aにおける第1ドーパントの濃度は、5×1016atom/cm3から8×1018atom/cm3以上まで増加することができる。また、この状況で、バッファ層506aの厚さは、半導体基板50におけるバッファ層506とバッファ層508の厚さの総和であってもよい。
以下、半導体基板50を例として、本発明の平衡応力を有する応用を説明する。例を挙げて説明すると、半導体基板50をトランジスタの製造に使用することができる。実際の要求に応じて、半導体基板50は、半導体基板60に置き換えてもよい。
図7は、本発明の実施形態のトランジスタの断面概略図である。本実施形態において、図5Bと同じ素子には、同じ参照符号を用いて表示し、説明を省略する。
図7を参照し、トランジスタ70の製造過程において、半導体基板50のバッファ層508上にチャネル層700およびバリア層702を順番に形成することができる。チャネル層700の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、チャネル層700は、窒化ガリウム層であるが、本発明はこれに限定されない。チャネル層700の厚さは、例えば、150nm~300nmの間である。バリア層702の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、バリア層702は、窒化アルミニウムガリウム層であるが(AlxGa1-xN、Xは、モル分率であり、Xは、0.2~0.25の間であってもよい)、本発明はこれに限定されない。バリア層702の厚さは、例えば、15nm~25nmの間である。その後、バリア層702上にゲート703、ソース704a、およびドレイン704bを形成し、ゲート703は、ソース704aとドレイン704bの間に位置する。ゲート703の材料は、例えば、Ni、Pt、Pd、Au、またはその組み合わせである。ソース704aおよびドレイン704bの材料は、例えば、Al、Ti、In、Cr、V、Ta、TiN、Au、またはそれらの合金であり、あるいは、その他のIII-V族化合物とオーミック接触することのできる材料であってもよい。
トランジスタ70において、セラミックベース500は、平衡した応力を有し、比較的低い曲率を有することができる。したがって、形成されるセラミックベース500上のチャネル層700およびバリア層702は、優れた品質を有することができるため、トランジスタ70は、優れた電気的性能を有することができる。
トランジスタ70のアルミニウムを含有するバリア層702に対して測定を行う。バリア層のアルミニウム含有量の均一性が悪い(差異が2.0%より大きい)一般的なトランジスタと比較して、トランジスタ70におけるバリア層702のアルミニウム含有量は、比較的高い均一性を有する(差異が2.0%より小さい)。つまり、バリア層702は、優れた品質を有する。
図8A~図8Dは、本発明の実施形態の半導体基板の製造フローの断面概略図である。本実施形態において、製造される半導体基板は、平衡した応力を有することができるため、比較的低い曲率を有することができ、後続の膜層のエピタキシャル成長に有利である。本実施形態において、平衡応力を有する半導体基板の曲率は、-10km-1~+10km-1の間である。
まず、図8Aを参照し、セラミックベース800を提供する。セラミックベース800は、例えば、QSTベース、AlNベース、Al23ベース、ZnOベース、またはSiCベースである。本実施形態において、セラミックベース800は、QSTベースであるが、本発明はこれに限定されない。
続いて、セラミックベース800上に核生成層802を形成する。本実施形態において、核生成層802は、窒化アルミニウム層であるが、本発明はこれに限定されない。核生成層802の厚さは、例えば、15nm~150nmの間である。核生成層802は、セラミックベース800に引張応力を提供することができる。この時、セラミックベース800の曲率は、例えば、+50km-1~+80km-1の間である。
続いて、図8Bを参照し、核生成層802上に複合過渡層804を形成する。複合過渡層804の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。複合過渡層804の厚さは、例えば、300nmより大きいである。複合過渡層804は、複数のアルミニウム含有層を含む。本実施形態において、アルミニウム含有層は、窒化アルミニウムガリウム層であるが(AlYGa1-YN、Yは、モル分率である)、本発明はこれに限定されない。複合過渡層804において、セラミックベース800に相対的に離れているアルミニウム含有層のアルミニウム含有量は、セラミックベース800に相対的に隣接するアルミニウム含有層のアルミニウム含有量より多い。アルミニウム含有層の差異は、結晶格子サイズの差異を生じさせるため、複合過渡層804は、結晶格子漸変層とみなすことができ、セラミックベース800に漸変する圧縮応力を提供することができる。この時、セラミックベース800の曲率は、例えば、0km-1~+20km-1の間である。また、本実施形態において、複合過渡層804は、2つのアルミニウム含有層を含むことができるが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、複合過渡層804は、核生成層802上に順番に積み重ねられたさらに多くのアルミニウム含有層を含んでもよい。
詳しく説明すると、本実施形態において、複合過渡層804は、核生成層802上に順番に形成された2つのアルミニウム含有層を含む。複合過渡層804において、セラミックベース800に相対的に離れているアルミニウム含有層804bのアルミニウム含有量は、セラミックベース800に相対的に隣接するアルミニウム含有層804bのアルミニウム含有量より多い。そのため、アルミニウム含有層804bを形成した後、セラミックベース800の曲率は、例えば、+30km-1~+60km-1の間であり、続いてアルミニウム含有層804bを形成した後、セラミックベース800の曲率は、例えば、0km-1~+20km-1の間である。
本実施形態において、各アルミニウム含有層におけるアルミニウムモル分率Yは、例えば、0.1~0.9の間である。また、複合過渡層804において、隣接する2つのアルミニウム含有層におけるアルミニウムモル分率Yの差異は、例えば、0.4/Z~0.9/Zの間であり、Zは、複合過渡層804におけるアルミニウム含有層の数量を示す。本実施形態において、複合過渡層804は、アルミニウム含有層804aおよびアルミニウム含有層804bを含むため、アルミニウム含有層804aとアルミニウム含有層804bの間のアルミニウムモル分率Yの差異は、0.2~0.45の間である。
その後、図8Cを参照し、複合過渡層804上にドープしていないバッファ層806を形成することができる。バッファ層806の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、バッファ層806は、窒化ガリウム層であるが、本発明はこれに限定されない。バッファ層806の厚さは、例えば、250nm~500nmの間である。バッファ層806は、セラミックベース800に圧縮応力を提供することができる。この時、セラミックベース800の曲率は、例えば、0km-1~-20km-1の間である。ドープしていないバッファ層806は、選択的である。別の実施形態において、実際の要求に応じて、ドープしていないバッファ層806を省略してもよい。
その後、バッファ層806上に第1ドーパントでドープしたバッファ層808を形成する。バッファ層808の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、第1ドーパントは、炭素、鉄、またはその組み合わせであってもよい。バッファ層808における第1ドーパントの濃度は、例えば、5×1017atom/cm3~1×1019atom/cm3の間である。また、本実施形態において、バッファ層808は、窒化ガリウム層であるが、本発明はこれに限定されない。バッファ層808の厚さは、例えば、0.5μm~1μmの間である。本実施形態において、第1ドーパントとして用いる炭素または鉄の大きさは、窒素またはガリウムより大きいため、形成されるバッファ層808は、比較的大きな結晶格子を有することができる。したがって、バッファ層808は、セラミックベース800に圧縮応力を提供することができる。この時、セラミックベース800の曲率は、例えば、-40km-1~-60km-1の間である。
続いて、図8Dを参照し、バッファ層808上に第2ドーパントでドープしたバッファ層810を形成する。バッファ層810の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、第2ドーパントは、ケイ素、ゲルマニウム、またはその組み合わせであってもよい。また、本実施形態において、バッファ層810は、窒化ガリウム層であるが、本発明はこれに限定されない。バッファ層810の厚さは、例えば、100nm~500nmの間である。本実施形態において、第2ドーパントとして用いるケイ素またはゲルマニウムの大きさは、窒素またはガリウムより小さいため、形成されるバッファ層810は、比較的小さな結晶格子を有することができる。したがって、バッファ層810は、セラミックベース800に引張応力を提供することができる。この時、セラミックベース800の曲率は、例えば、-20km-1~-40km-1の間である。
重要なこととして、バッファ層810において、第2ドーパントの濃度は、セラミックベース800から離れる方向に向かって増加する。本実施形態において、バッファ層810における第2ドーパントの濃度は、1×1017atom/cm3から1×1019atom/cm3まで増加する。つまり、バッファ層810を形成する過程において、第2ドーパントの濃度は、少しずつ増加するため、セラミックベース800に増大した引張応力を少しずつ提供することができ、セラミックベース800およびその上にある膜層が突然大き過ぎる相反応力(引張応力)を受けて損傷するのを防ぐことができる。
その後、バッファ層810上に第2ドーパントでドープしたバッファ層812を形成して、本実施形態の半導体基板80を形成する。バッファ層812の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。本実施形態において、バッファ層810と同様に、バッファ層812は、窒化ガリウム層であり、且つバッファ層812における第2ドーパントは、ケイ素、ゲルマニウム、またはその組み合わせであってもよい。したがって、バッファ層812は、セラミックベース800に引張応力を提供することができる。バッファ層812の厚さは、例えば、500nmより大きい。
バッファ層812において、第2ドーパントの濃度は、一定であり、且つバッファ層810における第2ドーパントの最大濃度より低くない。本実施形態において、バッファ層812における第2ドーパントの濃度は、8×1018atom/cm3より低くない。比較的高い第2ドーパント濃度を有するバッファ層812を形成する(比較的大きな引張応力を増やす)前に、漸変する第2ドーパント濃度を有するバッファ層810が既に形成されているため、セラミックベース800およびその上にある膜層が突然大き過ぎる相反応力(引張応力)を受けて損傷するのを有効に防ぐことができる。別の実施形態において、バッファ層812における第2ドーパントの濃度は、1×1019atom/cm3より高くてもよい。
本実施形態の半導体基板80において、バッファ層810およびバッファ層812を形成する前に、セラミックベース800が受ける総応力は圧縮応力であるため、バッファ層810およびバッファ層812を形成することによって、セラミックベース800が受ける引張応力と圧縮応力をほぼ同じにすることができる。セラミックベース800は、平衡した応力を有するため、セラミックベース800は、比較的低い曲率を有することができ、後続の膜層のエピタキシャル成長に有利である。
本実施形態において、漸変する第2ドーパントの濃度を有するバッファ層810および一定の第2ドーパントの濃度を有するバッファ層812をバッファ層808上に順番に設置するが、本発明はこれに限定されない。別の実施形態において、漸変する第2ドーパントの濃度を有するバッファ層のみをバッファ層808上に設置してもよい。
図9は、本発明の実施形態の半導体基板の断面概略図である。本実施形態において、図8Dと同じ素子には、同じ参照符号を用いて表示し、説明を省略する。
図9を参照し、本実施形態の半導体基板90において、漸変する第2ドーパントの濃度を有するバッファ層810aをバッファ層808上に設置する。バッファ層810aの形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。第2ドーパントは、ケイ素、ゲルマニウム、またはその組み合わせであってもよい。また、本実施形態において、バッファ層810aは、窒化ガリウム層であるが、本発明はこれに限定されない。バッファ層810aの第2ドーパントの濃度は、セラミックベース800から離れる方向に向かって増加し、且つ第2ドーパントの濃度は、提供される引張応力はセラミックベース800が受ける引張応力と圧縮応力がほぼ同じになるまでに増加する。例を挙げて説明すると、第3実施形態を参照するとわかるように、バッファ層810aにおける第2ドーパントの濃度は、1×1017atom/cm3から1×1019atom/cm3以上まで増加することができる。また、この状況で、バッファ層810aの厚さは、半導体基板80におけるバッファ層810とバッファ層812の厚さの総和であってもよい。
以下、半導体基板80を例として、本発明の平衡応力を有する応用を説明する。例を挙げて説明すると、半導体基板80をトランジスタの製造に使用することができる。実際の要求に応じて、半導体基板80は、半導体基板90に置き換えてもよい。
図10A~図10Bは、本発明の実施形態のトランジスタの製造フローの断面概略図である。本実施形態において、図8Dと同じ素子には、同じ参照符号を用いて表示し、説明を省略する。
まず、図10Aを参照し、半導体基板80上にN型窒化ガリウム層1000、P型窒化ガリウム層1002、およびN型窒化ガリウム層1004を順番に形成する。N型窒化ガリウム層1000、P型窒化ガリウム層1002、およびN型窒化ガリウム層1004の形成方法は、例えば、エピタキシャル成長プロセスを行うことである。N型窒化ガリウム層1000の厚さは、例えば、3μm~5μmの間である。P型窒化ガリウム層1002の厚さは、例えば、250nm~400nmの間である。N型窒化ガリウム層1004の厚さは、例えば、150nm~300nmの間である。本実施形態において、N型窒化ガリウム層1000、P型窒化ガリウム層1002、およびN型窒化ガリウム層1004は、単なる例であり、本発明を限定するものではない。
その後、図10Bを参照し、N型窒化ガリウム層1000、P型窒化ガリウム層1002、およびN型窒化ガリウム層1004をパターン化して、堆積構造1008を形成する。本実施形態において、N型窒化ガリウム層1000、P型窒化ガリウム層1002、およびN型窒化ガリウム層1004をパターン化する過程において、同時に、一部のバッファ層812を除去する。その後、露出したバッファ層812上にソース1010を形成する。本実施形態において、ソース1010は、堆積構造1008の両側にあるバッファ層812上に形成される。その後、堆積構造1008の中に凹溝を形成し、且つ凹溝の表面にゲート絶縁層1012を形成し、ゲート絶縁層1012上にゲート1014を形成し、ゲート1014の両側にあるN型窒化ガリウム層1004上にドレイン1016を形成する。このようにして、本実施形態のトランジスタ92の製造が完成する。ソース1010、ゲート絶縁層1012、ゲート1014、およびドレイン1016の形成方法については、本分野の技術者にとって周知であるため、ここでは説明を省略する。
トランジスタ92において、セラミックベース800は、平衡した応力を有し、比較的低い曲率を有することができる。したがって、形成されるセラミックベース800上の各膜層は、いずれも優れた品質を有することができるため、トランジスタ92は、優れた電気的性能を有することができる。
特に言及すべきこととして、本発明の半導体基板に含まれるトランジスタは、トランジスタ70、92のような構造を有するものに限定されない。別の実施形態において、トランジスタは、本発明の半導体基板をその基板として採用していれば、各種周知の構造を有してもよい。
また、本発明の半導体基板は、発光ダイオードの基板として使用してもよい。本発明の半導体基板を発光ダイオードの基板として使用する時、本発明の半導体基板上に各種発光ダイオードの構造を形成することができるが、本発明はこれに限定されない。
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
本発明の半導体基板は、トランジスタまたは発光ダイオードの製造に使用することができる。
10、50、60、80、90 半導体基板
20、70、92 トランジスタ
30 発光ダイオード
100 複合ベース
100a ベース
100b 絶縁層
100c 半導体層
102 ワイドバンドギャップ拡散バッファ層
104、502、802 核生成層
104a 拡散層
200、504、506、506a、508、806、808、810、810a、812 バッファ層
202、700 チャネル層
202a 二次元電子ガス
204、702 バリア層
206、703、1014 ゲート
208s、704a、1010 ソース
208d、704b、1016 ドレイン
300 第1導電型GaN層
302 発光層
304 第2導電型GaN層
306 第1電極
308 第2電極
500、800 セラミックベース
804 複合過渡層
804a、804b アルミニウム含有層
1000、1004 N型窒化ガリウム層
1002 P型窒化ガリウム層
1008 堆積構造
1012 ゲート絶縁層

Claims (8)

  1. 0度ではないオフ角を有し、厚さが500μmより小さく、且つ直径が4インチより大きい炭化ケイ素ベースと、
    前記炭化ケイ素ベース上に設置された核生成層と、
    前記核生成層上に設置され、前記炭化ケイ素ベースに圧縮応力を提供する第1ドーパントでドープした第1バッファ層と、
    を含み、前記第1ドーパントが、炭素、鉄、またはその組み合わせを含み、
    前記第1バッファ層における前記第1ドーパントの濃度が、前記炭化ケイ素ベースから離れる方向に向かって増加し、
    半導体基板の曲率が、+16km-1~-16km-1の間である平衡応力を有する半導体基板。
  2. 前記炭化ケイ素ベースが、4度、8度、または12度のオフ角を有する請求項1に記載の平衡応力を有する半導体基板。
  3. 前記第1バッファ層における前記第1ドーパントの濃度が、5×1016atom/cm3から8×1018atom/cm3まで増加する請求項1に記載の平衡応力を有する半導体基板。
  4. 前記第1バッファ層上に設置され、前記炭化ケイ素ベースに圧縮応力を提供する前記第1ドーパントでドープした第2バッファ層をさらに含む請求項1に記載の平衡応力を有する半導体基板。
  5. 前記第1バッファ層および前記第2バッファ層が、それぞれ窒化ガリウム層を含む請求項4に記載の平衡応力を有する半導体基板。
  6. 前記第2バッファ層における前記第1ドーパントの濃度が、8×1018atom/cm3より低くない請求項5に記載の平衡応力を有する半導体基板。
  7. 前記炭化ケイ素ベースの直径が、4インチ~6インチの間である請求項1に記載の平衡応力を有する半導体基板。
  8. 前記炭化ケイ素ベースの厚さが、350μmより小さい請求項1に記載の平衡応力を有する半導体基板。
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