JP7378016B2 - 送風装置 - Google Patents

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Description

本発明は、居室内に設置され、室内の空気の循環に使用される扇風機などの送風装置に関するものである。
ここ数年、働き方改革の流れに沿って職場環境がより働きやすいものになるよう見直しをしようというトレンドがあり、その一環として仮眠室にも注目が集まっている。仮眠室とは、業務従事者が日中に短時間の仮眠を取るための空間であり、仮眠を取ることにより眠気を低減し、業務効率を向上することができると言われている。
仮眠室としては、単に寝るための空間が用意されているだけのものもあるが、照明及び音を適切に制御することにより、より効率的に仮眠がとれるようにしたものもある。近年では、そのようなシステム化された仮眠室において、照明及び音による視覚あるいは聴覚への刺激だけでなく、気流で触覚を刺激することによって入眠と起床に対してさらに効果を出すことも検討されている。さらに、気流は必ずしも一定の出力ではなく、時系列で変化するゆらぎ出力とすることも検討されている。
気流のゆらぎ出力では、例えば、人間に快適な気分を与えるとされる1/fゆらぎ制御電圧を数値処理によって作成し、送風機からの気流の送風量が1/fゆらぎを生じるように送風機を制御するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平3-55607号公報
このような従来の送風機を仮眠システム用に使用した場合、1/fゆらぎという不規則なゆらぎ気流を20分程度の仮眠の間ずっと浴び続けることになる。その場合、起床時は不規則なゆらぎ気流が予測しにくいパターンであるので、定常風や規則的なゆらぎ気流よりも使用者に刺激感を与え、起床を促進することができる。一方、入眠時にはゆらぎ気流が不規則であることで使用者にとって予測しにくい気流パターンとなり、使用者に余計な刺激感を与えてしまい、効率的に寝させることができないという課題があった。
そこで本発明は、上記の従来の課題を解決するものであり、使用者に質のよい仮眠または睡眠をさせることができる送風装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る送風装置は、室内の空気を吸い込む吸込口と、吸込口から吸い込んだ空気を使用者が位置する対象空間に吹き出す吹出口と、吹出口から吹き出した空気が、対象空間を通って吸込口から吸い込まれるように気流の流れを制御する制御手段と、を備える。制御手段は、使用者の入眠段階において吸込口から吸い込んだ空気を吹出口から吹き出す際、第1ゆらぎを有する気流を送風し、その後の使用者の起床段階において吸込口から吸い込んだ空気を吹出口から吹き出す際、第1ゆらぎを有する気流とは異なる第2ゆらぎを有する気流を送風するように制御することを特徴としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、使用者に質のよい仮眠または睡眠をさせることができる送風装置を提供できる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る送風装置を備える仮眠システムの概略斜視図である。 図2は、同送風装置の模式図である。 図3は、同送風装置の風速の時間変化を示す図である。 図4(a)は、同送風装置の不規則なゆらぎ気流の風速平均値が時間とともに大きくなる状態を示す図であり、図4(b)は、同送風装置の不規則なゆらぎ気流のピーク風速が時間とともに大きくなる状態を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態2に係る睡眠システムの概略斜視図である。 図6は、本発明の実施の形態3に係る仮眠システムを構成する送風装置の模式図である。 図7は、同送風装置に設けられた香り発生器の構成を示す模式図である。 図8は、香り発生器からの香り導入量の時間変化を示す図である。 図9は、香り発生器から導入される香り種類の組み合わせを示す図である。
本発明に係る送風装置は、室内の空気を吸い込む吸込口と、吸込口から吸い込んだ空気を使用者が位置する対象空間に吹き出す吹出口と、吹出口から吹き出した空気が、対象空間を通って吸込口から吸い込まれるように気流の流れを制御する制御手段と、を備える。制御手段は、使用者の入眠段階において吸込口から吸い込んだ空気を吹出口から吹き出す際、第1ゆらぎを有する気流を送風し、その後の使用者の起床段階において吸込口から吸い込んだ空気を吹出口から吹き出す際、第1ゆらぎを有する気流とは異なる第2ゆらぎを有する気流を送風するように制御することを特徴とするものである。
こうした構成によれば、使用者に対して、入眠段階と起床段階のそれぞれに適したゆらぎを有する気流を送風することができるので、使用者に対して質のよい仮眠または睡眠をさせることができる。
また、第1ゆらぎを有する気流は、気流の送風量の強弱を規則的に繰り返すゆらぎ気流であり、第2ゆらぎを有する気流は、気流の送風量の強弱を不規則に繰り返すゆらぎ気流であることを特徴とする。これにより、入眠段階において使用者をリラックスさせることができるとともに、起床段階において使用者に適度な刺激を与えることができる。
また、第2ゆらぎを有する気流は、気流の送風量の平均強度が時間とともに増加する気流であることを特徴とする。これにより、起床時において使用者に与える気流の刺激を、はじめ弱い状態から徐々に強くしていくことができ、刺激による不快感を抑制することができる。
また、制御手段は、入眠段階と起床段階との間の睡眠段階において、吹出口からの送風を停止するように制御することを特徴とする。これにより、使用者の睡眠中に余計な刺激を与えて睡眠を阻害することがないようにできる。
また、本発明に係る送風装置では、吹出口から吹き出す空気に機能性成分を間欠的に導入する機能性成分導入手段をさらに備える。そして、制御手段は、機能性成分導入手段による機能性成分の導入を制御し、第1ゆらぎを有する気流への機能性成分の導入の際には、機能性成分導入手段に対して一定の導入量で機能性成分を導入させ、第2ゆらぎを有する気流への機能性成分の導入の際には、機能性成分導入手段に対して時間とともに増加する導入量で機能性成分を導入させることを特徴とする。これにより、使用者に対して、入眠段階と起床段階のそれぞれに適した導入量で、機能性成分を添加することができるので、使用者に対して質のよい仮眠または睡眠をさせることができる。
また、機能性成分導入手段は、吹出口から吹き出す空気に導入する機能性成分を、第1機能性成分と第1機能性成分とは異なる第2機能性成分とを切り替える機能性成分切替手段をさらに備える。そして、制御手段は、機能性成分切替手段による機能性成分の切り替えを制御し、第1ゆらぎを有する気流への機能性成分の導入の際には、第1機能性成分を導入させ、第2ゆらぎを有する気流への機能性成分の導入の際には、第2機能性成分を導入させることを特徴とする。これにより、入眠段階と起床段階のそれぞれに適した機能性成分(第1機能性成分、第2機能性成分)を添加することができるので、入眠段階での入眠までの時間を短くすることができるとともに、起床段階での起床ストレスを軽減することができる。
また、制御手段は、第1ゆらぎを有する気流への機能性成分の導入の際、あるいは、第2ゆらぎを有する気流への機能性成分の導入の際に、第1機能性成分の導入から第2機能性成分の導入へと切り替えさせるようにしてもよい。このようにすることで、入眠段階においては、使用者を睡眠状態に誘導しやすくすることができ、起床段階においては、使用者が覚醒状態となるのを促進しやすくすることができる。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、重複を避けるため、全図面を通して、同一の部位については同一の符号を付して二度目以降の説明を省略している。
(実施の形態1)
はじめに、図1と図2を参照して、本実施の形態1に係る送風装置1を備える仮眠システム100の概略構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る送風装置1を備える仮眠システム100の概略斜視図である。図2は、同送風装置1の模式図である。なお、図1では、手前側の壁を図示していないが、送風装置1は、小部屋である仮眠室Rに設置されている。
図1に示すように、仮眠システム100が設置される仮眠室Rには、送風装置1、入眠用照明装置2、起床用照明装置3、音響装置4、仮眠シート5、タブレット6、及びコントローラー7(図2参照)が設置されている。以下、送風装置1以外の各構成要素について先に説明する。
入眠用照明装置2は、仮眠室Rの床面に設置され、仮眠シート5の左右前方に各1台設置されている。入眠用照明装置2は、小型の球体状の照明装置であり、コントローラー7(図示せず)と有線で接続されている。入眠用照明装置2は、タブレット6の画面での使用者の指示を受け付けて動作する。入眠用照明装置2は、入眠時に低照度かつ低色温度の明かりを提供して使用者のリラックスを促すものである。より眠りに引き込みやすいように低照度かつ低色温度の明かりがある状態とない状態を規則的にゆらがせる制御にしてもよい。
起床用照明装置3は、仮眠室Rの前方の壁面に埋設されている。起床用照明装置3は、1辺が約60cmの正方形の照明装置であり、コントローラー7(図示せず)と有線で接続されている。具体的には、起床用照明装置3は、LED電灯を複数積載して接続し、仮眠室R側の面を乳白色のプラスチックで覆った構成とした照明装置である。起床用照明装置3は、タブレット6の画面での使用者の指示を受け付けて動作する。起床用照明装置3は、起床時に低照度かつ低色温度から徐々に高照度かつ高色温度へと変化する明かりを提供して使用者の覚醒を促す。このとき変化があまりに急激であると、使用者への刺激が大きく、不快感が生じるため、変化は1~2分程度かけて行うものとする。
音響装置4は、仮眠室Rの天井面の所定の位置(仮眠シート5の左右前方および左右後方)に複数設けられている。音響装置4は、入眠時には落ち着きのある音楽を提供し、起床時には軽快な音楽を提供するように制御される。音響装置4は、コントローラー7(図示せず)と有線で接続され、タブレット6の画面での使用者の指示を受け付けて動作する。
仮眠シート5は、仮眠システム100を使用する使用者が着座して仮眠するための椅子である。仮眠シート5は、仮眠室Rの床面の所定の位置に設置されている。具体的には、仮眠シート5は、図1に示すように、使用者が着座可能な座部5aと、座部5aの後部に設けられて傾倒可能な背もたれ部5bとを有する。
タブレット6は、仮眠室Rの床面から所定の高さの位置であって、仮眠シート5に着座する使用者から容易に届く位置に設置されている。タブレット6は、コントローラー7(図示せず)と有線で接続されている。上記した通り、使用者はタブレット6の画面を操作することにより、仮眠室Rに設置された各装置(送風装置1、入眠用照明装置2、起床用照明装置3、音響装置4)に対して一括して運転の指示を出すことができる。
コントローラー7は、タブレット6からの指示に基づき、各装置(送風装置1、入眠用照明装置2、起床用照明装置3、音響装置4)の仮眠制御を実行させる。コントローラー7は、各装置の制御プログラムを記憶しており、内蔵タイマーを用いて開始からの時間を測り、各装置にそれぞれ適切なタイミングで運転の指示を行う。なお、コントローラー7は、請求項の「制御手段」に相当する。
次に、図2を参照して、送風装置1の構成について説明する。
送風装置1は、仮眠システム100を使用する使用者が着座する対象空間に送風する装置である。送風装置1は、仮眠室Rの天井面に設置されている。具体的には、送風装置1は、図2に示すように、室内の空気を吸い込む吸込口14と、吸込口14から吸い込んだ空気を室内に吹き出す吹出口18とを有する。より詳細には、送風装置1は、吸込口14が設けられたケーシング13と、吹出口18が設けられた吹出部材16と、ケーシング13と吹出部材16とを連通するダクト15とを有して構成される。
ケーシング13は、気流を送り出す送風機としてのファン10と、ファン10を駆動するためのモーター11と、モーター11の運転を制御する制御部としてのマイクロコンピュータ12とを有して構成される。ケーシング13は、吸込口14から吸い込まれた空気の風路として機能し、吸込口14から吸い込まれた空気をダクト15に送り出す。マイクロコンピュータ12は、コントローラー7と有線で接続され、タブレット6の画面での使用者の指示を受け付けてモーター11の運転を制御する。なお、マイクロコンピュータ12とコントローラー7とは、無線で接続するようにしてもよい。
ダクト15は、ケーシング13と吹出部材16との間に延設され、吸込口14と吹出口18との間を所定の間隔離すために形成されている。ダクト15は、ケーシング13と吹出部材16との間の風路を構成し、ケーシング13から送り出された空気をそのまま吹出部材16に送り出す。
吹出部材16は、内部にチャンバー空間17を有して構成されている。ダクト15から送り出された空気は、このチャンバー空間17を通って吹出口18から仮眠室R内に吹き出される。
以上のように、送風装置1は、マイクロコンピュータ12の指示を受けてモーター11が回転すると、吸込口14から仮眠室R内の空気を吸い込み、吹出口18から再び仮眠室Rの使用者の着座空間に吹き出すように構成されている。
次に、送風装置1の仮眠室R内での設置場所について説明する。
図1に示すように、仮眠室R内の所定の位置(例えば、中央部分)に仮眠シート5が設置されている。また、送風装置1は、上記した通り、仮眠室Rの天井面に設置されているが、送風装置1の吹出口18と吸込口14とは、仮眠シート5に対して所定の位置に配置されている。
送風装置1の吹出口18は、仮眠シート5の前方に位置する仮眠室Rの天井面に設置されている。そして、吹出口18は、吹出口18から送風する気流が仮眠シート5の座部5a又は背もたれ部5bに向かって吹き降ろすように構成している。一方、送風装置1の吸込口14は、仮眠シート5の後方に位置する仮眠室Rの天井面に設置されている。吸込口14は、吹出口18から送風した気流が背もたれ部5bの傾斜に沿って上方に向かって流れた後、吸込口14に向かって吸い上げられるように構成している。
このとき、吹出口18と吸込口14の間口形状は矩形状になっており、吹出口18の幅中心と吸込口14の幅中心と仮眠シート5の幅中心とが同一直線上に配置するようにしている。また、吸込口14は、背もたれ部5bの傾斜角度に沿った角度の延長線と天井面の交点に配置している。さらに、吹出口18の開口幅は、仮眠シート5の横幅よりも狭くなっていることが望ましく、本実施の形態1に係る送風装置1では、仮眠シート5の横幅を900mm、吹出口18の開口幅を600mmとしている。また、吹出口18の開口幅を600mmとすれば、使用者1人に十分な気流を体感させることができる。
これにより、吹出口18から生じる気流の送風幅は、仮眠シート5の座部5aおよび背もたれ部5bの幅よりも狭いため、座部5aおよび背もたれ部5bの横に気流が漏れることがなく、背もたれ部5bに沿った流れ方向の気流を形成して吸込口14の方向に空気を流すことができる。
なお、本実施の形態1の送風装置1では、天井面に設置する実施の形態であるが、使用者の前方に設置する形態でも構わない。いずれの場合でも使用者の体の一部にしか当たらないと不快感につながりやすいため、なるべく使用者の体の広範囲に当たる形であることが望ましい。
次に、図3を参照して、本実施の形態1に係る仮眠システム100の仮眠制御について説明する。図3は、送風装置1の風速の時間変化を示す図である。なお、縦軸は、使用者の位置での代表的な風速である。横軸は、仮眠制御の開始からの経過時間である。
使用者が仮眠室Rに入り、仮眠シート5に座って仮眠の体勢が整ってからタブレット6を操作し、仮眠制御の開始をコントローラー7に指示する。
図3に示すように、仮眠システム100における一連の仮眠制御(入眠から起床までの装置制御)は、入眠モード、睡眠モード、起床モードの3モードをこの順に実行する制御となっている。
入眠モードは、使用者に対して入眠を促すモードであり、3分~10分の範囲で時間設定されるモードである。
睡眠モードは、使用者が比較的浅い睡眠状態を維持して仮眠するモードであり、15分~20分の範囲で時間設定される。一般的に、仮眠では比較的浅い睡眠状態である睡眠ステージ2の状態を数分維持することが疲労回復や眠気低減によいとされているが、逆に比較的深い睡眠状態である睡眠ステージ3の状態になると睡眠慣性が働き、寝起きが悪くなると言われている。睡眠ステージ3が出現しないうちに起床させるために、仮眠の睡眠時間は15~20分程度がよいと言われており、睡眠モードの時間はこれを考慮して決めている。なお、睡眠ステージ2と睡眠ステージ3は、ノンレム睡眠を浅い睡眠から深い睡眠まで4段階に規定したものである。
起床モードは、使用者に対して浅い睡眠状態からの起床を促すモードであり、1分~3分の範囲で時間設定される。
仮眠システム100における仮眠制御では、3つのモードごとに送風装置1の制御内容を設定している。
入眠モードでは、送風装置1は、入眠用の気流を吹出口18から吹き出し、仮眠シート5に着座する使用者に向けて送風する。入眠用の気流は、極力刺激感がないことが求められるため、風速が小さい周期的なゆらぎ(第1ゆらぎ)を有する気流としている。第1ゆらぎは、規則的なゆらぎともいえる。入眠用の気流の風速は、最も大きいところでも気流感がないように最大で0.4m/sとし、ゆらぎ周期は、せわしさあるいは間延び感のない10~50秒周期の範囲としている。すなわち、送風装置1は、入眠モードにおいて、送風装置1の気流の風速の強弱を第1ゆらぎで制御している。ここで、周期的なゆらぎは、周期的でない不規則なゆらぎよりも予測しやすい単調なパターンなので、使用者の意識を向けさせることがなく、気分を落ち着かせることができる。
また、入眠モードでは、照明装置は、入眠用照明装置2が動作し、起床用照明装置3は動作しないように制御される。入眠用照明装置2は、使用者が着座する対象空間を所定の照度で照らす。入眠用の照度は、使用者の入眠を快適に誘うために、照度が小さい周期的なゆらぎを有する照度としている。入眠用の照度のゆらぎ周期は、10~50秒周期の範囲であり、送風装置1と同じゆらぎ周期としている。ここで、照度の周期的なゆらぎは、視覚な明暗を繰り返すことになり、使用者の入眠を誘いやすくすることができる。なお、入眠用照明装置2で照明する際には、照度に加え、色温度も連動して制御するようにしてもよい。
睡眠モードでは、送風装置1は、吹出口18からの吹き出しを停止し、使用者に余計な刺激を与えないようにしている。気流が当たって気持ちよく感じるのは心理的な影響が大きく、暑熱状態を除いて生理的な影響は小さい。このため、仮眠中に気流を送っても心理的な効果は期待できないことから、仮眠中は気流を停止し、なるべく睡眠を阻害しないようにしている。なお、吹出口18からの吹き出しを継続する場合であっても、人が知覚(触覚)できないほど小さい風速であればよい。
また、睡眠モードでは、入眠用照明装置2および起床用照明装置3の動作も送風装置1と同様に停止される。
起床モードでは、送風装置1は、起床用の気流を吹出口18から吹き出し、仮眠シート5に着座する使用者に向けて送風する。起床用の気流は、適度な刺激感があることが求められるため、不規則なゆらぎ(第2ゆらぎ)を有する気流を用いて、風速が急激に大きくなる気流としている。不規則なゆらぎというのは、図3に示す通り、気流の風速の強弱が変化する周期および風速幅が一定でないゆらぎのことを意味している。起床時には、気流の刺激感があることにより、爽快感が増し、光あるいは音の刺激と相まって目覚めやすくなる。不規則なゆらぎ気流は、予測しにくいパターンなので、定常風あるいは規則的なゆらぎ気流よりも気流の変化に意識を向けやすく、使用者に適度な刺激感を与えることができる。また、屋外の自然風も不規則なゆらぎ気流であり、不規則なゆらぎ気流を使用者に送ることにより、使用者に自然の風に包まれている時のような爽快感を与えることができる。
また、起床モードでは、照明装置は、起床用照明装置3が動作し、入眠用照明装置2は動作しないように制御される。起床用照明装置3は、仮眠室Rの前面から使用者が着座する対象空間を所定の照度で照らす。起床用の照度は、適度な刺激感があることが求められるため、照度が急激に大きくなるようにし、照明開始から1分~2分程度で最大照度となるようにしている。
次に、図4を参照して、起床モードにおける不規則なゆらぎ気流について説明する。図4(a)は、送風装置1の不規則なゆらぎ気流の風速平均値が時間とともに大きくなる状態を示す図であり、図4(b)は、送風装置1の不規則なゆらぎ気流のピーク風速が時間とともに大きくなる状態を示す図である。いずれも縦軸は使用者の位置での代表的な風速であり、また横軸は起床モード開始からの経過時間である。
不規則なゆらぎ気流の強さを規定する方法としては2通りある。1つ目は、ある時間範囲で風速を平均した平均値を用いる方法である。風速平均値は、概ね送風量に比例するため、風速平均値が時間とともに大きくなるということは、気流の送風量が時間とともに大きくなることに相当し、気流の送風量が増える分気流による刺激も増えることになる。
2つ目は、ある時間範囲での最大風速であるピーク風速を用いる方法である。このピーク風速は、一瞬吹き抜けるような強い風の風速を表すので、ピーク風速が時間とともに強くなるということは、瞬間的な刺激の強さが強くなることを意味する。この場合、図4(b)に示す通り、仮に気流の送風量が一定であってもピーク風速を強くすることにより全体的な刺激の印象を強くすることができる。
以上の2つの方法の片方または両方により、不規則なゆらぎ気流が時間とともに強くなっていくことを規定することができる。なお、図4に示した通り、気流の風速は、最も大きいところで適度な刺激感があるように0.8m/s以上とし、且つ、息苦しさあるいは過度な冷感がないように1.5m/s以下とする。また、不規則なゆらぎ気流の中でも自然界のゆらぎに近い1/fのスペクトル特性を持つ気流であることが望ましい。
本実施の形態1に係る送風装置1では、入眠モードで規則的なゆらぎ(第1ゆらぎ)を有する気流を吹出し、起床モードで不規則なゆらぎ(第2ゆらぎ)を有する気流を吹き出すことを特徴としている。これにより、使用者に対して、入眠段階と起床段階のそれぞれに適したゆらぎを有する気流を送風することができるので、使用者に対して質のよい仮眠または睡眠をさせることができる。
これに対して、比較例1として、入眠モードと起床モードの両方で規則的なゆらぎ気流を吹出した場合には、起床モードで風速が高いことによる刺激感はありながらゆらぎ感としては安定的というミスマッチな印象を与えることになる。また、自然の風に包まれながら起きるような爽快感を使用者に味わってもらうことができない。また、比較例2として、入眠モードと起床モードの両方で不規則なゆらぎ気流を吹出した場合には、入眠モードで使用者に余計な刺激感を与えてしまい、使用者を効率的に入眠させることができない。
オフィスなどの職場に設置される仮眠室は、業務従事者が勤務時間中あるいは休憩時間中に使用することを想定しており、本実施の形態1に係る送風装置1を備える仮眠システム100の効果として業務従事者の生産性を向上させることが期待されている。生産性向上のためには限られた時間の中で質の高い仮眠を取ることが必要である。質の高い仮眠の要件とは比較的浅い睡眠状態である睡眠ステージ2の状態を数分維持すること、比較的深い睡眠状態である睡眠ステージ3にならないこと、気持ちよく起きることの3点である。
使用者を確実に睡眠ステージ2の状態に導くためには、使用者が寝る体勢になってから比較的早く睡眠状態になることが重要となる。そのために入眠用照明装置2の暗めの照明制御、音響装置4の落ち着きのある音楽とともに送風装置1の規則的なゆらぎ気流が使用者を効率的に寝させるために効果的である。
また、使用者を気持ちよく起こすためには起床用照明装置3の明るめの照明制御、音響装置4の軽快な音楽とともに送風装置1の不規則なゆらぎ気流が効果的である。このように、送風装置1は、入眠モードと起床モードで異なるゆらぎ気流を吹き出すことにより、より質の高い睡眠を使用者に与え、使用者の眠気を低減し、心身の状態をリセットするとともに、生産性を高めることに寄与するものである。
以上、本実施の形態1に係る送風装置1によれば、入眠段階と起床段階のそれぞれに適したゆらぎを有する気流を送風することができるので、使用者に質のよい仮眠を提供することができる。
(実施の形態2)
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2に係る睡眠システム(実施の形態1に係る送風装置1を備えた睡眠システム)について説明する。図5は、本発明の実施の形態2に係る睡眠システム200の概略斜視図である。
実施の形態1では、送風装置1を備える仮眠システム100としたが、本実施の形態2では、送風装置20を備える睡眠システム200としている。
本実施の形態2に係る睡眠システム200では、使用者が着座する仮眠シート5に替えて、使用者が就寝するためのベッド21を用いていること以外、実施の形態1と同様の構成を有している。なお、実施の形態1に係る仮眠システム100を構成する送風装置1と同様の要素については同じ符号とし、説明を省略する。
図5に示すように、睡眠システム200が設置される寝室Bには、送風装置20、入眠用照明装置2、起床用照明装置3、音響装置4、タブレット6(図示せず)、及びコントローラー7(図示せず)が設置されている。
入眠用照明装置2は、ベッド21の枕元に設置され、また起床用照明装置3は、ベッド21の足元側の壁面に設置されている。
タブレット6は、各機器と有線で接続されている場合はベッド21の枕元に設置されているが、無線で接続されている場合は寝室B内で特に位置を固定しなくても差し支えない。
送風装置20は、寝室Bのベッド21の頭側の天井の隅に吸込口14があり、そこからベッド21の足元側の天井に設置されている吹出口18までダクト15で繋がっている。吹出口18と吸込口14は、吹出口18から吹き降ろした気流がベッド21の足元部分に当たってベッド21の前方に流れ、吸込口14から吸い上げられるように配置されている。その他の基本的な構成は実施の形態1の送風装置1と同様なのでここでは説明を省略する。
送風装置20の制御については基本的に実施の形態1の送風装置1と同様であるが、本睡眠用であるため、制御する設定時間の長さが異なる。送風装置1では、各モードの時間が入眠モードで3~10分、睡眠モードで15~20分、起床モードで1~3分の範囲であったが、送風装置20では、入眠モードで3~30分、睡眠モードで15~720分、起床モードで1~60分の範囲とする。送風装置20の制御は、本睡眠向けであるものの、仮眠にも使用できるように設定時間の幅は大きくしている。
なお、睡眠モードは、時間で設定する方法だけではなく、起床モードの開始を時刻で指定する方法も選べるようにする。そのようにすることで使用者が送風装置20を目覚まし時計のように使用することができ、利便性がよい。起床モード開始を時刻で指定するためにコントローラー7は時計機能を持つこととする。
送風装置20は、入眠時には風速が小さい規則的なゆらぎ(第1ゆらぎ)を有する気流を送ることにより、使用者をリラックスさせ、効率よく入眠させることができる。また、睡眠モードにおいては気流を停止し、使用者に余計な刺激を与えないようにする。また、起床モードにおいては不規則なゆらぎ(第2ゆらぎ)を有する気流を送ることにより、使用者に適度な刺激感と自然の風に包まれているような爽快感を与えることができる。
入眠用照明装置2と音響装置4の制御は、実施の形態1の場合と同様であるが、起床用照明装置3の制御は少し異なる。一般的に使用者が起きる予定の時間より前から徐々に明るくすると、体がそれに合わせて起床の準備をするため、比較的すっきりと目覚められると言われている。そのため起床用照明装置3の制御は使用者が起きる予定の時間より30~120分程度前から徐々に明るくしていき、使用者が起きる予定の時間が過ぎた後で最大照度となるようにする。
以上、本実施の形態2に係る送風装置20によれば、入眠段階と起床段階のそれぞれに適したゆらぎを有する気流を送風することができるので、使用者に質のよい睡眠を提供することができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る仮眠システム100は、送風装置1aを構成するダクト15内に香り発生器19が設けられ、吹出口18から吹き出される空気に機能性成分(香り成分)を導入可能に構成されている点で実施の形態1と異なる。これ以外の送風装置1aの構成は、実施の形態1に係る仮眠システム100の送風装置1と同様である。以下、実施の形態1で説明済みの内容は再度の説明を適宜省略し、実施の形態1と異なる点を主に説明する。
本発明の実施の形態3に係る仮眠システム100を構成する送風装置1aについて、図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施の形態3に係る仮眠システム100を構成する送風装置1aの模式図である。
図6に示すように、本実施の形態3に係る仮眠システム100を構成する送風装置1aでは、送風装置1aの送風経路内であるダクト15の側壁に、機能性成分導入手段としての香り発生器19を3個(香り発生器19a、香り発生器19b、香り発生器19c)設けている。それぞれの香り発生器19は、機能性成分として、香りXの香り成分と、香りYの香り成分と、香りZの香り成分とを発生させられるようにしている。これにより、選択されたそれぞれの香り(香りX、香りY、香りZ)を付加した空気を吹出口18から送風することができる。
次に、香り発生器19の構成について、図7を参照して説明する。図7は、同送風装置1aに設けられた香り発生器19の構成を示す模式図である。
香り発生器19は、香り発生器19の外郭を形成する筐体の内部に、香り成分を含んだ液体としての香料を収納する容器22と、容器22内の香料を吸い上げて含浸させ、香り成分を気化させる気化部23とを有している。
気化部23は、内部に超音波振動子を有し、この超音波振動子を振動させることで、含浸する香り成分を気化させている。また、気化部23は、マイクロコンピュータ12からの信号を受けて動作する。
気化部23の近傍には、ダクト15内を流れる空気の一部を気化部23に流入させる流入開口部24と、気化した香り成分を導入してダクト15内に戻すための流出開口部25とを有する開口弁26が設けられる。開口弁26は、筐体内の空間とダクト15内の空間とを遮蔽できる面積を有する平板とし、ダクト15内の空気の流れ方向に対して垂直方向にスライドさせることによって流入開口部24と流出開口部25の開度を同時に制御できるように構成されている。開口弁26のスライド機構については図示しないが、開口弁26は、電動モーターなどを用い、マイクロコンピュータ12からの信号を受けて動作する。
このように構成される香り発生器19は、開口弁26の開閉と、気化部23の超音波振動子の振動時間とを制御することで、ダクト15内を流れる空気への香り成分の導入量を調節できるようにしている。なお、香り成分の導入を停止する場合は、気化部23の超音波振動子を振動させないことで香り成分を導入しないようにしている。さらに、開口弁26を全閉することで、ダクト15内への残り香の流出を防ぐようにしている。
また、香り発生器19は、発生させる香り成分の使用量を削減するために、香り成分の導入状態と非導入状態とを繰り返すことにより、吹出口18から吹き出す空気に香り成分を間欠的に導入するように制御されている。
次に、仮眠システム100での入眠モードおよび起床モードにおける香り成分の導入量について、図8を参照して説明する。図8は、香り発生器19からの香り導入量の時間変化を示す図である。ここで、図8の(a)は、入眠モードに連動する第1導入パターンと、起床モードに連動する第2導入パターンとを組み合わせた香り成分導入パターンを示し、図8の(b)は、入眠モードに連動する第1導入パターンと、起床モードに連動する第3導入パターンとを組み合わせた香り成分導入パターンを示す。
第1導入パターンは、第1ゆらぎを有する気流への香り成分(例えば、香りX)の導入の際に、香り発生器19aに対して一定の導入量で香り成分を導入させるパターンである。具体的には、第1導入パターンでは、等間隔で間欠的に香り成分を一定の導入量で導入し、この際、第1ゆらぎを有する気流の風速が最も大きくなるタイミングに合わせて香り成分を導入させている。
第2導入パターンおよび第3導入パターンは、第2ゆらぎを有する気流への香り成分(例えば、香りX)の導入の際に、香り発生器19aに対して時間とともに増加する導入量で香り成分を導入させるパターンである。具体的には、第2導入パターンでは、第1導入パターンと同じ等間隔で間欠的に香り成分を導入し、この際、香り成分の導入量を時系列に増加させていくパターンである。一方、第3導入パターンでは、間欠的に香り成分を導入する際、第2ゆらぎを有する気流において発生するピーク風速のタイミングに合わせて香り成分を導入し、この際、香り成分の導入量を時系列に増加させていくパターンである。
仮眠システム100での入眠モードおよび起床モードにおける香り成分導入パターンは、図8の(a)に示す第1導入パターンと第2導入パターンとを組み合わせた香り成分導入パターンと、図8の(b)に示す第1導入パターンと第3導入パターンとを組み合わせた香り成分導入パターンの二つである。
一つ目の第1導入パターンと第2導入パターンとを組み合わせた香り成分導入パターンでは、等間隔で間欠的に香り成分を導入することで、ゆらぎ気流の種類に関係なく確実に香り成分を導入させることができる。一方、第2ゆらぎを有する気流の風量の増加に伴って香り成分の導入量を増加させることで、第2ゆらぎを有する気流に含まれる香り成分が薄まっていき、使用者が香り成分を感じなくなることが抑制され、起床モードにおいて使用者に香り成分を確実に感じさせることができる。
二つ目の第1導入パターンと第3導入パターンとを組み合わせた香り成分導入パターンでは、第2ゆらぎを有する気流に香り成分を導入する際に、第2ゆらぎを有する気流において発生するピーク風速のタイミングに合わせて香り成分を導入させることで、気流感が高まるタイミングで香り成分を感じることができるので、起床モードにおいて使用者の爽快感あるいは覚醒感を高めることができる。
以上のように、使用者に対して、入眠段階と起床段階のそれぞれに適した導入量で、香り成分を添加させることができるので、使用者に対して質のよい仮眠または睡眠をさせることができる。
次に、仮眠システム100での入眠モードおよび起床モードにおいてゆらぎ気流に導入する香り成分について、図9を参照して説明する。図9は、香り発生器から導入される香り種類の組み合わせを示す図である。なお、図9では、香り成分の導入組み合わせとして、3例(導入組み合わせA、導入組み合わせB、導入組み合わせC)を示している。
図9に示すように、導入組み合わせAでは、入眠モード(第1ゆらぎを有する気流)および起床モード(第2ゆらぎを有する気流)において同じ香り成分(香りX)を適用している。香りXには、使用者の好みの香り成分として、例えば、オレンジが用いられる。入眠段階および起床段階では、使用者の好きな香りXが導入されるので、使用者はリラックス状態となる。このため、入眠段階では使用者の入眠までの時間を短くすることができるとともに、起床段階では使用者の起床ストレスを軽減することができる。
導入組み合わせBでは、入眠モード(第1ゆらぎを有する気流)と起床モード(第2ゆらぎを有する気流)とで異なる香り成分(香りY、香りZ)を適用している。具体的には、入眠モードにおいて香りYを適用し、起床モードにおいて香りZを適用している。香りYには、使用者の好みの香り成分、且つ、沈静作用を有する香り成分として、例えば、ラベンダーが用いられる。一方、香りZには、使用者の好みの香り成分、且つ、覚醒作用を有する香り成分として、例えば、グレープフルーツが用いられる。入眠段階では、香りYの沈静作用によって沈静状態が促進されるため、使用者の入眠までの時間を短くすることができる。一方、起床段階では、香りZの覚醒効果によって覚醒状態が促進されるため、使用者の起床ストレスを軽減することができる。
導入組み合わせCでは、導入組み合わせBで適用した香りYおよび香りZのそれぞれをさらに種類の異なる香り成分の組み合わせに変更している。具体的には、入眠モード(第1ゆらぎを有する気流)において3種類の香り成分(香りY1、香りY2、香りY3)を組み合わせて適用するとともに、起床モード(第2ゆらぎを有する気流)において3種類の香り成分(香りZ1、香りZ2、香りZ3)を組み合わせて適用している。ここで、入眠モードでは、第1ゆらぎを有する気流に対して、香りY1、香りY2、香りY3の順に切り替えて導入し、起床モードでは、第1ゆらぎを有する気流に対して、香りZ1、香りZ2、香りZ3の順に切り替えて導入している。
香りY1には、導入の香りとして親しみのある香り成分として、例えば、オレンジが用いられる。これにより、入眠段階の初期ステップとして、香りが導入され始めたときの刺激感あるいは抵抗感を低減し、使用者に心地よさを感じさせることができる。
香りY2には、使用者に充足感を感じさせる香り成分として、例えば、ローズが用いられる。これにより、入眠段階の中間ステップとして、使用者に深呼吸を促し、使用者の身体を脱力させることができる。
香りY3には、沈静作用のある香り成分として、例えば、ラベンダーが用いられる。これにより、入眠段階の最終ステップとして、使用者の沈静状態を促進し、使用者の身体が脱力した状態で、そのまま睡眠状態に誘導することができる。
以上のように、入眠段階では、使用者に対して、a)親しみやすい嗅ぎ慣れた香りで安心させ、b)心身ともに満足感を得られるような香りで脱力を促し、c)沈静作用のある強い香りで入眠を促すように、時系列に3種類の香り成分を切り替えている。
一方、香りZ1には、刺激感のない香り成分として、例えば、白壇が用いられる。これにより、起床段階の初期ステップとして、使用者に起床ストレスをほとんど与えずに、起床時間が始まったことを感じさせることができる。
香りZ2には、自然な草木の香り成分として、例えば、ホワイトサイプレスが用いられる。これにより、起床段階の中間ステップとして、使用者に屋外にいるようなイメージを与え、身体が覚醒状態になろうとするのを自然な形で促すことができる。
香りZ3には、覚醒作用のある香り成分として、例えば、グレープフルーツが用いられる。これにより、起床段階の最終ステップとして、使用者の覚醒状態が促進されるため、使用者の起床ストレスを軽減することができる。
以上のように、起床段階では、使用者に対して、d)重めの香りで起床時間がきたことを静かに知らせ、e)自然の草木の香りで意識を徐々に外側に向かわせ、f)覚醒作用の強い香りで起床を促すように、時系列に3種類の香り成分を切り替えている。
以上、本実施の形態3に係る仮眠システム100を構成する送風装置20によれば、使用者に対して、入眠段階と起床段階のそれぞれに適した導入量で、香り成分を添加させることができるので、使用者に対して質のよい仮眠または睡眠をさせることができる。
また、本実施の形態3に係る仮眠システム100を構成する送風装置20によれば、入眠段階と起床段階とで導入する香り成分を異ならせることで、入眠段階と起床段階のそれぞれに適した香り成分(香りY、香りZ)を添加することができるので、入眠段階での入眠までの時間を短くすることができるとともに、起床段階での起床ストレスを軽減することができる。
また、本実施の形態3に係る仮眠システム100を構成する送風装置20によれば、第1ゆらぎを有する気流への香り成分の導入の際に、導入組み合わせCのように、複数の香り成分(香りY1、香りY2、香りY3)を切り替えることで、入眠段階において使用者を睡眠状態に誘導しやすくすることができる。一方、第2ゆらぎを有する気流への香り成分の導入の際に、導入組み合わせCのように、複数の香り成分(香りZ1、香りZ2、香りZ3)を切り替えることで、起床段階において使用者が覚醒状態となるのを促進しやすくすることができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施の形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
本発明に係る送風装置は、仮眠システムまたは本睡眠用システムの送風装置として有用である。
1 送風装置
1a 送風装置
2 入眠用照明装置
3 起床用照明装置
4 音響装置
5 仮眠シート
5a 座部
5b 背もたれ部
6 タブレット
7 コントローラー
10 ファン
11 モーター
12 マイクロコンピュータ
13 ケーシング
14 吸込口
15 ダクト
16 吹出部材
17 チャンバー空間
18 吹出口
19 香り発生器
19a 香り発生器
19b 香り発生器
19c 香り発生器
20 送風装置
21 ベッド
22 容器
23 気化部
24 流入開口部
25 流出開口部
26 開口弁
100 仮眠システム
200 睡眠システム
B 寝室
R 仮眠室

Claims (6)

  1. 室内の空気を吸い込む吸込口と、
    前記吸込口から吸い込んだ空気を使用者が位置する対象空間に吹き出す吹出口と、
    前記吹出口から吹き出した空気が、前記対象空間を通って前記吸込口から吸い込まれるように気流の流れを制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記使用者の入眠段階において前記吸込口から吸い込んだ空気を前記吹出口から吹き出す際、第1ゆらぎを有する気流を送風し、その後の前記使用者の起床段階において前記吸込口から吸い込んだ空気を前記吹出口から吹き出す際、前記第1ゆらぎを有する気流とは異なる第2ゆらぎを有する気流を送風するように制御し、
    前記第1ゆらぎを有する気流は、気流の送風量の強弱を規則的に繰り返すゆらぎ気流であり、
    前記第2ゆらぎを有する気流は、気流の送風量の強弱を不規則に繰り返すゆらぎ気流であり、
    前記吹出口から吹き出す空気に機能性成分を間欠的に導入する機能性成分導入手段をさらに備え、
    前記機能性成分導入手段は、前記吸込口と前記吹出口との間における風路に設けられ、
    前記制御手段は、前記機能性成分導入手段による前記機能性成分の導入を制御し、前記第2ゆらぎを有する気流への前記機能性成分の導入の際には、前記機能性成分導入手段に対して、前記第2ゆらぎを有する気流において発生するピーク風速のタイミングに合わせて前記機能性成分を導入させることを特徴とした送風装置。
  2. 前記第2ゆらぎを有する気流は、気流の送風量の平均強度が時間とともに増加する気流であることを特徴とした請求項に記載の送風装置。
  3. 前記制御手段は、前記入眠段階と前記起床段階との間の睡眠段階において、前記吹出口からの送風を停止するように制御することを特徴とした請求項1または2に記載の送風装置。
  4. 前記制御手段は、前記機能性成分導入手段による前記機能性成分の導入を制御し、前記第1ゆらぎを有する気流への前記機能性成分の導入の際には、前記機能性成分導入手段に対して一定の導入量で前記機能性成分を導入させ、前記第2ゆらぎを有する気流への前記機能性成分の導入の際には、前記機能性成分導入手段に対して時間とともに増加する導入量で前記機能性成分を導入させることを特徴とした請求項1~のいずれか一項に記載の送風装置。
  5. 前記機能性成分導入手段は、前記吹出口から吹き出す空気に導入する前記機能性成分を、第1機能性成分と前記第1機能性成分とは異なる第2機能性成分とを切り替える機能性成分切替手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記機能性成分切替手段による前記機能性成分の切り替えを制御し、前記第1ゆらぎを有する気流への前記機能性成分の導入の際には、前記第1機能性成分を導入させ、前記第2ゆらぎを有する気流への前記機能性成分の導入の際には、前記第2機能性成分を導入させることを特徴とする請求項に記載の送風装置。
  6. 前記機能性成分導入手段は、前記吹出口から吹き出す空気に導入する前記機能性成分を、第1機能性成分と前記第1機能性成分とは異なる第2機能性成分とを切り替える機能性成分切替手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記機能性成分切替手段による前記機能性成分の切り替えを制御し、前記第1ゆらぎを有する気流への前記機能性成分の導入の際、あるいは、前記第2ゆらぎを有する気流への前記機能性成分の導入の際に、前記第1機能性成分の導入から前記第2機能性成分の導入へと切り替えさせることを特徴とする請求項に記載の送風装置。
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