JP2005214518A - 寝室家具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 天蓋30とベッド20とで寝室家具10を構成し、天蓋30とベッド20との間に形成される空間(1.5次睡眠環境40)に作用する、空調装置49と、音響装置51と、照明装置56とを備え、個々に設定可能とした。さらに、加湿装置54、芳香装置55、頭部の冷却装置52、手足の温熱装置53を寝室家具10に備え、個々に設定可能とした。
【選択図】図3
Description
特許文献1に記載の技術では、個人的なリラックス空間の形成のために、ベッドを開閉可能なカバーで覆って睡眠空間を形成し、該睡眠空間における、防音・空調・通信制御等の基本機能を備えている。また、特許文献2に記載の技術では、特に入眠時の快適性を重視して、ベッドの上方を遮蔽体にて覆って睡眠空間を形成し、該睡眠空間における、空調手段や芳香発生器を備えて、快適な湿度・温度環境を整えるとともに、マイナスイオンや香りを発生して入眠を促進している。
そこで、本発明では、一つの寝室を使用する各個人に快適な睡眠空間を実現することに着目して、寝室全体の空間性やインテリア性を損なうことなく、1.5次睡眠環境を個々に制御可能とする寝室家具を提案する。
図1は1.5次睡眠環境を説明する図、図2は本発明の実施例に係る寝室家具を配置した寝室の様子を示す図、図3は寝室家具の正面図、図4は寝室家具の側面図、図5は寝室家具の機能を示すブロック図である。図6は1.5次睡眠環境の一例を示す図である。
これにより、他人に干渉されること無く各個人に適した睡眠環境を形成することができ、睡眠の質を高めることに寄与することができる。また、各個人が所望の時間に所望の環境で眠ることができる。特に、近年では熟年以降の夫婦に個別の睡眠環境を求めて別寝スタイルのニーズがあるが、寝室のリフォーム等を要することなく、同じ設えの本発明に係る寝室家具10を用いることによって個別の睡眠環境を形成することができる。
図2乃至図5に示す如く、寝室家具10はベッド20と天蓋30とで構成されている。そして、寝室家具10には、個別に調整可能な、空調装置49と、音響装置51と、冷却装置52と、加湿装置54と、芳香装置55と、温熱装置53と、照明装置56とが備えられている。
本発明では、1次睡眠環境39を包囲し相互に影響する1.5次睡眠環境40の、空調・照明・音響を整えるための装置として、寝室家具10を構成している。寝室家具10は寝室に単数組配置することも複数組配設することもできる。
カーテン27は、柔らかなレース素材であることが好ましく、視覚的にも音響的にも閉塞感の無いように半透明であり、且つ、1.5次睡眠環境40と2次睡眠環境41とを区画するため、2次睡眠環境41に吹き出した冷風又は温風によって1.5次睡眠環境40内に就寝者が感じるような0.3〜0.4m/s程度の強い気流或いは気流速の不安定な気流が流入しないように、そして、1.5次睡眠環境40に吹き出した冷気によって達成した2次睡眠環境41に対する温度差が温熱的にカーテン27を透過する熱損失によって或いはカーテン27の隙間から気流的に流出する熱損失によって失われないように、素材や色等が選定されている。
但し、カーテン27を厚手の遮光カーテンとして、光や温度環境の個別性をより確保し易い状況を形成することもできる。さらに、生地の素材や色柄の選択によって各1.5次睡眠環境40の独立性を調整することができる。
空調装置49は、天蓋30とベッド20とカーテン27とで形成される1.5次睡眠環境40の空調を整える手段として設けられている。
前記天蓋30の下面には、空調装置49の吹出口48が設けられている。この吹出口48からは空調装置49にて風量と温度とが調整された空気が送風される。但し、空調装置49では、カーテン27にて区切られた1.5次睡眠環境40内の空調を整えることを目的とするため、送風は穏やかであり直接ベッド20で寝ている人が風を感じない程度の微風となるようにされている。空調装置49の室外機は一つの寝室に対して一機設けられるが、個々の寝室家具10において風量と温度が調節可能とされ、また、タイマが備えられて所望時間経過後や所望時刻にON・OFF制御することが可能とされている。
音響装置51は、1.5次睡眠環境40の音響環境を整える手段として設けられている。
前記ベッド20のヘッドボード22には、音響装置51の出力部であるスピーカ34が備えられている。スピーカ34は隣接する寝室家具10において最も離れた位置に配置される。例えば、左右に並列して二組の寝室家具10・10が配置されている場合、右側に配置された寝室家具10のヘッドボード22の右部と、左側に配置された寝室家具10のヘッドボード22の左部とにスピーカ34・34が配置されている。さらに、スピーカ34から出る音には指向性を持たせ、スピーカ34の備えられた寝室家具10で寝ている人にのみ聞こえ、他には聞こえにくいように配置される。これにより、隣接して眠る人の音響により入眠が阻害されたり、起こされたりすることが防止される。
音響装置51には、個々の寝室家具10ごとに別々の音源入力端子や音源・アンプなどが設けられており、また、音響装置51から発される音響のソースは、無線放送、有線放送、CD等の記録媒体に記録された音楽とすることができる。また、起床時の目覚ましのための音響として、予め登録されたベル音や声等を音響のソースとすることもできる。
冷却装置52は、寝ている人の頭部を冷却するための手段として設けられている。
夏期入眠時に頭寒足熱の状態とするために、ベッド20のヘッドボード22には、冷却装置52の吹出口33が設けられている。この吹出口33からは、微量の送風が可能であり、この送風により主に寝ている人の頭部(額部)を冷やすことが可能である。なお、この冷却装置52は、前記空調装置49と連係されており、空調装置49にて調整され冷却された気体が冷却装置52の吹出口33より送風される。但し、冷却装置52と空調装置49とを独立した装置として構成することも可能である。また、冷却装置52は頭部を冷やすようにベッド20と一体的に構成した枕部を冷やすように構成することもできる。
温熱装置53は、寝ている人の手足を温めるための手段として設けられている。
冬季入眠時に手元や足下に暖かさを与え、頭寒足熱の状態とするために、ベッド20のベッドフレーム21に温熱装置53としてのパネル状ヒーターが設けられている。温熱装置53の熱はベットスプリング23を介して人体に伝達されるため、手足が穏やかに加温されることになる。但し、ベッド20表面に熱線状のヒーターを配置することもできる。温熱装置53にはタイマが備えられており、所望時間経過後や所望時刻にON・OFFさせることができる。
なお、本実施例において、温熱装置53はベッドフレーム21に設けているが、天蓋30の下面に設けることもできる。この場合、天蓋30下面とベッド20との間の空間を輻射して熱が寝ている人に穏やかに伝達されることとなる。
加湿装置54は、1.5次睡眠環境40の湿度環境を調整する手段として設けられている。
前記吹出口33からは、加湿装置54により加湿された気体が流出する。ヘッドボード22の内部には加湿装置54及び加湿装置54のための水タンク(図示せず)が備えられており、湿度センサ(図示せず)にて検出された湿度に応じて加湿調整が可能とされている。なお、加湿装置54にはタイマを備えており、所望時間経過後や所望時刻に加湿装置54をON・OFFさせることができる。
芳香装置55は、1.5次睡眠環境40の香り環境を調整する手段として設けられている。
また、ヘッドボード22に設けられた吹出口33からは芳香装置55から発される香りが付された気体が流出する。芳香装置55はヘッドボード22内部に設けられており、芳香装置55から発される香りの源は同じくヘッドボード22内に脱着可能に配置されている芳香剤タンク(図示せず)に装填されている。芳香剤タンクは一機の芳香装置55に対して複数設けられており、芳香装置55より発される香りを選択することが可能である。例えば、就寝時には睡眠前はα波が出やすい催眠効果のある香りを設定し、起床時には目覚めに効果のある香りを設定することができる。芳香装置55はタイマを備えており、香り放散のON・OFF・種類をプログラム制御することができ、所望時間経過後や所望時刻に装置をON・OFFさせることができる。例えば、入眠時にはタイマでフェードインするように制御したり、睡眠後に香りの拡散が自動的に終了するように制御したりすることが可能である。
照明装置56は、1.5次睡眠環境40の光環境を調整する手段として設けられている。
照明装置56はベッド20と天蓋30との上下間であって、ベッド20のヘッドボード22の上方に配置された天蓋垂壁29に配置されており、光源は天蓋垂壁29の下部において下方に向かって開口された開口部35の内部に配置されている。但し、照明装置56やその光源の配置は本実施例に限定されるものではなく、寝室家具10のヘッドボード22或いは天蓋垂壁29に、又は、その近傍に設けることができる。
目覚め灯は、主に起床時に使用され、寝室家具10にて寝ている人の頭部を照らし、起床30分前から起床時刻に掛けて、照度が0〜1000lxに漸増されるように調光用ライトコントローラを用いて光量がタイマ制御可能とされた、スポットライトであり、これにより自然な起床が促される。
上記空調装置49と、音響装置51と、冷却装置52と、加湿装置54と、芳香装置55と、温熱装置53と、照明装置56の各装置の設定を行うための設定操作部58は、一カ所に集中して配置されており、各寝室家具10にそれぞれ設けられている。本実施例では、設定操作部58は、寝室家具10の側方に配置されたキャビネット等の寝室家具60に設けられた操作パネル59に、二つの寝室家具10の設定操作部58・58がまとめて配置されている。寝室家具10に設けられた各装置の設定操作部58を集中して配置することによって、各装置の調整操作が容易になるとともに、1.5次睡眠環境40を形成するために各装置を総合的に調整することが容易となる。また、各寝室家具10に対してそれぞれ設定操作部58が設けられることによって、各寝室家具10において1.5次睡眠環境40を自在に調整することが可能となり、個人に適した睡眠環境を整えることが可能となる。また、設定操作部58または空調装置49、冷却装置52、温熱装置53、加湿装置54、照明装置56にはそれぞれ制御装置が設けられて、空調装置49、冷却装置52、温熱装置53に配置される温度センサー、加湿装置54に配置される湿度センサー、照明装置56に配置される照度センサーからの検出値をフィードバックして、設定値となるように制御している。
空調装置49では、例えば、入眠から覚醒までを通じて、体温低下促進のために15℃以上28℃以下であって、個人の好みに応じた温度となるように調整する。また、加湿装置54では、入眠から覚醒までを通じて、喉や皮膚の乾燥を抑えるために相対湿度が50〜60%であって、個人の好みに応じた湿度となるように調整する。
温熱装置53では、例えば、冬季において、皮膚血管を拡張させるために手足部分を加温し、冷却装置52では、夏期において、皮膚からの放熱を促進させるために頭部を始め全体的に冷却する。
照明装置56では、例えば、入眠時には、リラックスできるように低照度・低色温度であって、個人の好みに応じた照度を設定し、読書灯は所定時間経過後に自動OFFさせ、そして、覚醒時には、目覚め灯を設定起床時間の所定時間前から0lxから約1000lxとなるように徐々に照度を上げて自然な覚醒を促す。
音響装置51では、例えば、入眠時には、雨垂れの音等の入眠を促進する音を流して所定時間経過後に自動OFFさせ、睡眠中は、LAeq35dB以下の静穏な環境を保持し、覚醒時には、設定起床時間の所定時間前から小鳥のさえずり等の心地よい音楽を流して自然な覚醒を促す。
芳香装置55では、例えば、入眠時には、リラックスできるようにラベンダー等の鎮静効果のある香りを放出して所定時間経過後に自動OFFし、覚醒時には、設定起床時間の所定時間前からジャスミン等の覚醒効果のある香りを放出する。
20 ベッド
27 カーテン
30 天蓋
49 空調装置
51 音響装置
52 冷却装置
53 温熱装置
54 加湿装置
55 芳香装置
56 照明装置
58 設定操作部
Claims (6)
- ベッドと、ベッドの上方に配設された箱形状の天蓋とで構成され、
天蓋とベッドとの間に形成される空間を空調する空調装置と、前記空間に発する音響装置と、前記空間を照明する照明装置とを備えることを特徴とする寝室家具。 - 前記寝室家具において、天蓋とベッドとの間に形成される空間に作用する加湿装置を備える、請求項1に記載の寝室家具。
- 前記寝室家具において、天蓋とベッドとの間に形成される空間に作用する芳香装置を備える、請求項1又は請求項2に記載の寝室家具。
- 前記寝室家具において、ベッドに寝ている人の手足を加温する手段としての温熱装置を備える、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の寝室家具。
- 前記寝室家具において、ベッドに寝ている人の頭部を冷却する手段としての冷却装置を備える、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の寝室家具。
- 前記寝室家具において、前記各装置の設定や調整を集中して行うことが可能な設定操作部を設ける、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の寝室家具。
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2004
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