JP7377024B2 - 偏光フィルムの乾燥装置並びにその乾燥方法及び製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、偏光子を含む偏光フィルムの乾燥装置及びその乾燥方法などに関する。
従来、液晶表示装置や偏光サングラスなどの構成材料として、偏光子を含む偏光フィルムが使用されている。前記偏光フィルムとしては、例えば、偏光子に保護フィルムが積層された積層体などが挙げられる。
このような積層体からなる偏光フィルムは、偏光子を製造した後、その偏光子に保護フィルムを接着剤を用いて貼り合わせることによって得られる。
例えば、特許文献1には、長尺帯状の偏光子と保護フィルム(酢酸セルロース系樹脂フィルム)を接着剤を用いて貼り合わせて偏光フィルム(積層体)を形成した後、その偏光フィルムを乾燥オーブンを用いて乾燥することが開示されている。
かかる乾燥オーブンは、長尺帯状の積層体を搬送しながらその積層体に対して温風を吹き付ける方式である。温風を吹き付ける方式の乾燥オーブンは、通常、前記偏光フィルムの表面に対して温風を吹き付ける温風吹出部が形成された温風ダクトを有する。
特開2013-205721号公報
しかしながら、前記偏光子を含む偏光フィルムに温風を吹き付けて乾燥すると、偏光フィルムの幅方向端部がカールすることがある。
このように乾燥時に端部がカールした偏光フィルムを搬送しながら温風ダクトを用いて乾燥すると、そのカールした端部が温風吹出部に接触する場合がある。偏光フィルムの端部が温風吹出部に接触すると、温風吹出部によって偏光フィルムの端部が削り取られて傷付くおそれがある。さらに、前記偏光フィルムの端部が削り取られることにより、フィルム滓が生じ、その滓が偏光フィルムの端部に付着するおそれがある。かかる端部の傷付き及びフィルム滓などの異物の付着は、偏光フィルムの歩留まりを低下させるので、その改善が求められる。
また、製造ロットに応じて、様々な横幅の偏光フィルムが乾燥される。横幅が比較的大きい偏光フィルムと横幅が比較的小さい偏光フィルムとは、幅方向端部の位置が異なるので、温風吹出部に接触する箇所も異なる。
本発明の第1の目的は、偏光フィルムの端部の傷付きを防止できる偏光フィルムの乾燥装置及び乾燥方法を提供する。
本発明の第2の目的は、横幅の異なる偏光フィルムを乾燥する場合でも、それらの偏光フィルムの端部の傷付きを防止できる偏光フィルムの乾燥装置及び乾燥方法を提供する。
本発明の第1の偏光フィルムの乾燥装置は、長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムに対して温風を吹き付ける乾燥装置において、前記偏光フィルムの表面に対向配置された温風吹出部を有する温風ダクトと、前記温風吹出部のうち前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う被覆シートと、を有し、前記被覆シートの一方端部が前記温風ダクトの温風吹出部の一方側部に固定され、前記被覆シートの反対端部が自由端とされており、前記被覆シートの反対端部には、棒部材が取り付けられ、前記温風ダクトの温風吹出部の反対側部には、前記棒部材を係止可能な係止部が設けられており、前記係止部に前記棒部材を係止させることにより、前記被覆シートが前記領域を覆っている。
本発明の第2の偏光フィルムの乾燥装置は、長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムに対して温風を吹き付ける乾燥装置において、前記偏光フィルムの表面に対向配置された温風吹出部を有する温風ダクトと、前記温風吹出部のうち前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う被覆シートと、を有し、前記被覆シートが、テンションが加えられた状態で前記領域を覆っている。
発明の好ましい偏光フィルムの乾燥装置は、前記被覆シートを2枚以上有し、第1被覆シートが、第1偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆い、第2被覆シートが、前記第1偏光フィルムよりも幅狭の第2偏光フィルムの幅方向端部を覆う。
本発明の好ましい偏光フィルムの乾燥装置は、前記被覆シートが、前記偏光フィルムの幅方向両端部に対応する領域をそれぞれ覆うように、左右一対から構成されている。
本発明の好ましい偏光フィルムの乾燥装置は、前記被覆シートが、ポリイミド系樹脂シートを含む。
本発明の別の局面によれば、偏光フィルムの乾燥方法及び製造方法を提供する。
本発明の第1の偏光フィルムの乾燥方法は、長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムを乾燥する乾燥方法において、前記偏光フィルムの表面に対向配置された温風吹出部を有する温風ダクトの、前記温風吹出部のうち前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を、被覆シートを用いて覆う工程であって、前記被覆シートの一方端部が前記温風ダクトの温風吹出部の一方側部に固定され、前記被覆シートの反対端部が自由端とされており、前記被覆シートの反対端部には、棒部材が取り付けられ、前記温風ダクトの温風吹出部の反対側部には、前記棒部材を係止可能な係止部が設けられており、前記係止部に前記棒部材を係止させることにより、前記被覆シートにて前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う工程と、前記被覆シートで覆った温風ダクトから温風を吹き出しつつ、偏光フィルムを長手方向に搬送することによって前記偏光フィルムを乾燥する工程と、を有する。
本発明の第2の偏光フィルムの乾燥方法は、長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムを乾燥する乾燥方法において、前記偏光フィルムの表面に対向配置された温風吹出部を有する温風ダクトの、前記温風吹出部のうち前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を、被覆シートを用いて覆う工程であって、前記被覆シートにテンションを加えた状態で、前記被覆シートにて前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う工程と、前記被覆シートで覆った温風ダクトから温風を吹き出しつつ、偏光フィルムを長手方向に搬送することによって前記偏光フィルムを乾燥する工程と、を有する。
本発明の偏光フィルムの製造方法は、上記乾燥方法を行うことによって乾燥された偏光フィルムを得る。
本発明の好ましい偏光フィルムの乾燥方法は、前記温風ダクトには、2枚以上の前記被覆シートが具備されており、横幅の異なる偏光フィルムに応じて、前記2枚以上の被覆シートの中から選択した被覆シートを用いて前記領域を覆う。
本発明の乾燥装置及び乾燥方法によれば、偏光フィルムの端部の傷付きを防止しつつ偏光フィルムを乾燥できる。
さらに、本発明の好ましい乾燥装置及び乾燥方法によれば、横幅の異なる偏光フィルムについて、端部の傷付きを防止しつつ乾燥できる。
本発明の偏光フィルムの一部省略平面図。 1つの実施形態に係る偏光フィルム(基本偏光フィルム)の断面図(図1のII-II線で切断した断面図)。 他の実施形態に係る偏光フィルム(基本偏光フィルム)の断面図。 更なる他の実施形態に係る偏光フィルム(積層偏光フィルム)の断面図。 更なる他の実施形態に係る偏光フィルム(積層偏光フィルム)の断面図。 偏光フィルムの製造装置を示す概略正面図。 被覆シートによって温風吹出部を覆う前の状態の第1温風ダクト及び第2温風ダクトを示す正面図。 図7の矢印VIIIの方向から見た第1温風ダクトの底面図。 図7の矢印IXの方向から見た第1温風ダクトの左側面図。 図7の矢印Xの方向から見た第1温風ダクトの右側面図。 図7の矢印XIの方向から見た第1温風ダクトの上面図。 図11のXII-XII線で切断した拡大断面図。 図11のXIII-XIII線で切断した拡大断面図。 図7の矢印XIVの方向から見た第2温風ダクトの上面図。 第1温風ダクトの温風吹出部を被覆シートにて覆う手順を示す正面図。 第1温風ダクトの温風吹出部が第1被覆シートによって覆われた状態を示す拡大断面図。 図6の矢印XVIIの方向から見た底面図。 第2温風ダクトの温風吹出部が第1被覆シートによって覆われた状態を示す拡大断面図。 図6の矢印XIXの方向から見た上面図。 第1温風ダクトの温風吹出部が第2被覆シートによって覆われた状態を示す拡大断面図。 第1温風ダクトの温風吹出部が第3被覆シートによって覆われた状態を示す拡大断面図。
本明細書において、「下限値X~上限値Y」で表される数値範囲は、下限値X以上上限値Y以下を意味する。前記数値範囲が別個に複数記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値~任意の上限値」を設定できるものとする。
本明細書において、用語の頭に、「第1」、「第2」を付す場合があるが、この第1などは、用語を区別するためだけに付加されたものであり、その順序や優劣などの特別な意味を持たない。
[偏光子及び積層偏光フィルム]
図1は、本発明の偏光フィルム1の一部省略平面図である。
本発明の乾燥方法(製造方法)によって得られる偏光フィルム1は、長尺帯状である。この長尺帯状の偏光フィルムは、適宜な形状に切り取られ、様々な用途に使用される。
本発明において、乾燥対象(製造対象)である偏光フィルムは、偏光子を含むフィルムである。ここで、偏光子は、特定の1つの方向のみに振動する光(偏光)を透過し、それ以外の方向に振動する光を遮断する性質(この性質が偏光特性である)を有する光学素子をいう。
偏光フィルムは、偏光子を含んでいればよい。本発明の偏光フィルムは、概念上、偏光子そのもの、偏光子と支持フィルムが積層されたフィルム、保護フィルムなどの任意のフィルムと偏光子が積層されたフィルム、保護フィルムなどの任意のフィルムと偏光子と支持フィルムが積層されたフィルム、などが含まれる。
図2は、図1のII-II線で切断した偏光フィルム1の断面図である。
図2を参照して、1つの実施形態に係る偏光フィルム1は、支持フィルム11と、前記支持フィルムの一方面に積層された偏光子12と、を有する。前記偏光子12は、二色性物質で染色された親水性ポリマー層からなる。かかる親水性ポリマー層は、偏光特性を有する。
図3は、他の実施形態に係る偏光フィルム1の断面図である。この断面図も、他の実施形態の偏光フィルム1を、図1のII-II線と同様の箇所で切断したものである。
図3を参照して、他の実施形態の偏光フィルム1は、偏光子13そのものからなる。この偏光子13は、二色性物質によって染色された親水性ポリマーフィルムから構成される。かかる親水性ポリマーフィルムは、偏光特性を有する。
以下、図2に示す支持フィルム11と偏光子12からなる偏光フィルム及び図3に示す偏光子13のみからなる偏光フィルム1を、総称して「基本偏光フィルム1」という。
また、前記基本偏光フィルム1にさらに適切な任意のフィルムが1つ又は2つ以上積層された偏光フィルムであってもよい。以下、前記任意のフィルムを「任意フィルム」といい、基本偏光フィルム1に任意フィルムを積層した偏光フィルムを総称して「積層偏光フィルム」という。
図4及び図5は、いくつかの積層偏光フィルム2の断面図である。
図4を参照して、1つの実施形態に係る積層偏光フィルム2は、支持フィルム11及び偏光子12を有する基本偏光フィルム1と、前記基本偏光フィルム1の偏光子12に接着剤層211を介して積層された第1の任意フィルム21と、を有する。
図5を参照して、他の実施形態に係る積層偏光フィルム2は、偏光子13のみからなる基本偏光フィルム1と、前記基本偏光フィルム1の一方面に接着剤層211を介して積層された第1の任意フィルム21と、前記基本偏光フィルム1の反対面に接着剤層221を介して積層された第2の任意フィルム22と、を有する。
<任意フィルム>
任意フィルムとしては、保護フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム及び透明導電性フィルムなどが挙げられる。基本偏光フィルム1に積層する任意フィルムは、これらの中から適宜選択される。
例えば、第1の任意フィルム21として保護フィルムが用いられる。例えば、第2の任意フィルム22として保護フィルムが用いられる。例えば、第3の任意フィルム23として、保護フィルム又は位相差フィルムが用いられる。
前記保護フィルムは、偏光子を保護するためのフィルムである。後述するように、保護フィルムは、基本偏光フィルムを作製した後に、その基本偏光フィルムに積層される。
前記保護フィルムは、被保護体である偏光子などを傷や汚れから保護する目的で用いられるフィルムである。保護フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレートなどのエステル系樹脂;ナイロン6などのアミド系樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体などのビニル重合体;三酢酸セルロース、二酢酸セルロースなどのセルロース系樹脂;ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂;スチレン系樹脂;カーボネート系樹脂;ポリアリレート系樹脂;イミド系樹脂;などからなるフィルムが挙げられる。
前記位相差フィルムは、光学異方性を示す光学フィルムである。位相差フィルムとしては、例えば、1/2λ板、1/4λ板などの異方性フィルムなどが挙げられる。
前記輝度向上フィルムは、特定の偏光のみ透過させて、他の偏光を反射する光学フィルムである。
<接着剤層>
接着剤層は、接着剤の固化層であって、2つのフィルムの間に介在し、その2つのフィルムを接着する層である。
接着剤層は、例えば、紫外線硬化型接着剤などの活性エネルギー線硬化型接着剤、溶剤揮発型接着剤などから構成される。
[基本偏光フィルム及び積層偏光フィルムの製造装置]
本発明の製造装置は、長尺帯状の基本偏光フィルムを作製する基本偏光フィルム作製ゾーン及び長尺帯状の積層偏光フィルムを作製する積層偏光フィルム作製ゾーンを有する。
基本偏光フィルム作製ゾーンは、長尺帯状のフィルム原反を湿式処理することによって基本偏光フィルムを作製する。基本偏光フィルム作製ゾーンは、フィルム原反を湿式処理し、それを乾燥して基本偏光フィルムを得るまでの一連の工程を1つの製造ライン上で行う方式であることが好ましい。
積層偏光フィルム作製ゾーンは、長尺帯状の基本偏光フィルムに、長尺帯状の任意フィルムを積層することによって積層偏光フィルムを作製する。積層偏光フィルム作製ゾーンは、基本偏光フィルムに接着剤を介して任意フィルムを積層し、それを乾燥して積層偏光フィルムを得るまでの一連の工程を1つの製造ライン上で行う方式であることが好ましい。
また、本発明の製造装置は、基本偏光フィルム作製ゾーンと積層偏光フィルム作製ゾーンがそれぞれ独立していてもよく、或いは、基本偏光フィルム作製ゾーンと積層偏光フィルム作製ゾーンが一連となって1つの製造ライン上に配置されている方式であってもよい。
具体的には、積層偏光フィルムの製造は、(a)基本偏光フィルムを作製後にその基本偏光フィルムを一旦ロールに巻き取り、そのロールに巻き取った基本偏光フィルムを繰り出して任意フィルムを積層接着する方式でもよく、或いは、(b)基本偏光フィルムを製造後、引き続いて1つの製造ライン上でその基本偏光フィルムに任意フィルムを積層接着する方式でもよい。製造効率の点から、前記(b)の方式が好ましい。
前記(b)の方式による製造装置は、基本偏光フィルム作製ゾーンと積層偏光フィルム作製ゾーンが一連となって1つの製造ライン上に配置されている方式(基本偏光フィルムから積層偏光フィルムを得るまでの一連の工程を1つの製造ライン上で行う方式)である。
図6は、前記(b)の方式の偏光フィルム(基本偏光フィルム及び積層偏光フィルム)の製造装置10の好ましい構成例を示す。
図6を参照して、製造装置10は、フィルム原反Y、基本偏光フィルム1Y、積層偏光フィルム2Y及び任意フィルム21Y,22Yなどの各フィルムをそれぞれ搬送する搬送装置101と、基本偏光フィルム作製ゾーン3と、基本偏光フィルム1Yに少なくとも1つのフィルムを接着する積層偏光フィルム作製ゾーン4と、を少なくとも有する。搬送装置101は、ガイドローラなどの各種ローラを備えている。
前記基本偏光フィルム作製ゾーン3は、フィルム原反Yを湿式処理する湿式処理装置31と、基本偏光フィルム1Yを乾燥する乾燥装置32と、を有する。
前記積層偏光フィルム作製ゾーン4は、基本偏光フィルム作製ゾーン3によって得られた基本偏光フィルム1Yに、接着剤を用いて任意フィルムを貼り合わせる積層装置41と、前記任意フィルムを貼り合わせた積層偏光フィルム2Yを乾燥する乾燥装置42と、を有する。
前記基本偏光フィルム作製ゾーン3の乾燥装置32は、長尺帯状の基本偏光フィルム1Y(偏光フィルム)を長手方向に搬送する過程で前記基本偏光フィルム1Yに対して温風を吹き付ける。
前記積層偏光フィルム作製ゾーン4の乾燥装置42は、長尺帯状の積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)を長手方向に搬送する過程で前記積層偏光フィルム2Yに対して温風を吹き付ける。
本発明においては、長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムに対して温風を吹き付ける乾燥装置として、温風ダクトの温風吹出部のうち偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う被覆シートを有する装置を用いることを特徴とする。
かかる被覆シートを有する乾燥装置は、前記基本偏光フィルム作製ゾーン3の乾燥装置32に適用されていてもよく、又は/及び、前記積層偏光フィルム作製ゾーン4の乾燥装置42に適用されていてもよい。
図6の構成例では、積層偏光フィルム作製ゾーン4の乾燥装置42として、本発明の特徴的な乾燥装置(被覆シートを有する乾燥装置)が採用された場合を例示している。
<基本偏光フィルム作製ゾーン>
基本偏光フィルム作製ゾーン3は、フィルム原反Yを湿式処理することによって基本偏光フィルム1Yを得る湿式処理装置31と、湿式処理によって得られた前記基本偏光フィルム1Yを乾燥する乾燥装置32と、を有する。
湿式処理装置31は、従来公知の構造を採用できる。
例えば、湿式処理装置31は、上流側から順に、膨潤処理槽311と、染色処理槽312と、架橋処理槽313と、延伸処理槽314と、洗浄処理槽315と、を有する。湿式処理装置31は、前記構成に限定されず、例えば、膨潤処理槽311を有さなくてもよく、或いは、延伸処理槽314を有さなくてもよい。延伸処理槽314を有さない場合、染色処理槽312などの槽においてフィルム原反Yに対して延伸処理が行われる。また、湿式処理装置31は、調整処理槽などの別の処理槽を有していてもよい。
なお、本明細書において、下流側は、フィルムの搬送方向側(フィルムの進行方向側)を指し、上流側は、その反対側(フィルムの搬送方向とは反対側)を指す。
未処理のフィルム原反Yは、ガイドロールなどを備える搬送装置101によって、膨潤処理槽311などの下流側へと搬送される。図6の白抜き矢印は、フィルムの進行方向(搬送方向)を示す。
フィルム原反Yは、長尺帯状である。本明細書において、長尺帯状は、長手方向の長さが短手方向(長手方向と直交する方向)の長さよりも十分に大きい長方形状をいう。長尺帯状の長手方向の長さは、例えば、10m以上であり、好ましくは50m以上である。
フィルム原反Yは、親水性ポリマーを含む長尺帯状のフィルムが用いられる。
フィルム原反Yとしては、例えば、長尺帯状の支持フィルムと前記支持フィルムの一方面に積層された親水性ポリマー層とからなる積層物、或いは、親水性ポリマーフィルムを用いることができる。フィルム原反Yとして前記積層物を用いた場合には、図2に示す基本偏光フィルムが得られる。フィルム原反Yとして前記親水性ポリマーフィルムを用いた場合には、図3に示す基本偏光フィルムが得られる。
前記フィルム原反Yは、従来公知の未処理フィルムが用いられる。
簡単に説明すると、前記積層物の親水性ポリマー層は、支持フィルムの一方面に親水性ポリマーを含む塗工液を塗布し且つその塗工液を乾燥することによって形成できる。前記支持フィルムは、無色透明な樹脂フィルムを用いることができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などのエステル系樹脂フィルムなどを用いることができる。
親水性ポリマーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体などが挙げられる。
前記親水性ポリマーフィルムは、親水性ポリマーをフィルム状に製膜することによって得られる。親水性ポリマーとしては、上述のように、PVA系樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体などが挙げられる。
膨潤処理槽311は、膨潤液が収容された処理槽である。膨潤液は、フィルム原反Yを膨潤させる。膨潤液としては、例えば、水、或いは、ヨウ化カリウムなどのヨウ素化合物を含む水溶液などを使用できる。
染色処理槽312は、染色液が収容された処理槽である。染色液は、フィルム原反Yの親水性ポリマーを染色する。前記染色液としては、例えば、二色性物質を含む水溶液を使用でき、好ましくは、二色性物質及びヨウ化カリウムなどのヨウ素化合物を含む水溶液を使用できる。二色性物質としては、ヨウ素、有機染料などが挙げられる。
架橋処理槽313は、架橋液が収容された処理槽である。架橋液は、染色されたフィルム原反Yを架橋する。前記架橋液としては、例えば、ホウ酸などのホウ素化合物を含む水溶液を使用でき、好ましくは、ホウ素化合物及びヨウ化カリウムなどのヨウ素化合物を含む水溶液を使用できる。
延伸処理槽314は、延伸液が収容された処理槽である。延伸液は、例えば、ホウ素化合物を含む水溶液を使用でき、好ましくは、ホウ素化合物及びヨウ化カリウムなどのヨウ素化合物を含む水溶液を使用できる。染色し且つ延伸することによって、フィルム原反Yが基本偏光フィルム1Yとなる。
洗浄処理槽315は、洗浄液が収容された処理槽である。洗浄液は、基本偏光フィルム1Y(染色延伸後のフィルム原反Y)を洗浄する。洗浄液としては、例えば、水、或いは、ヨウ化カリウムなどのヨウ素化合物を含む水溶液などを使用できる。
必要に応じて、洗浄処理槽315の下流側には、洗浄処理槽315から引き出された基本偏光フィルム1Yに洗浄液を吹き付けるシャワー部316、及び、フィルムに付着した洗浄液を除去するブロアー部317(液切り部)が設けられる。
基本偏光フィルム作製ゾーン3の乾燥装置32は、前記洗浄処理槽315の下流側に設けられている。前記乾燥装置32は、洗浄処理後の基本偏光フィルム1Yを乾燥するために設けられている。乾燥装置32は、1つでもよく、或いは、基本偏光フィルム1Yの搬送方向に並んで2つ以上設けられていてもよい。乾燥装置32は、例えば、基本偏光フィルム1Yに温風を吹き付けて乾燥する方式であることが好ましい。かかる乾燥装置32は、例えば、チャンバー321と、温風を吹き出す温風吹出部を有する温風ダクト(図示せず)と、を有し、温風ダクトは、前記チャンバー321内に配置されている。
<積層偏光フィルム作製ゾーン>
積層偏光フィルム作製ゾーン4は、基本偏光フィルム作製ゾーン3によって得られた基本偏光フィルム1Yに、接着剤を用いて任意フィルムを貼り合わせる積層装置41と、前記任意フィルムを貼り合わせた積層偏光フィルム2Yを乾燥する乾燥装置42と、を有する。
積層装置41は、従来公知の構造を採用できる。図6を参照して、積層装置41を簡単に説明すると、積層装置41は、第1及び第2の任意フィルム21Y、22Yに接着剤を塗布する接着剤塗工部412,413と、基本偏光フィルム1Yと任意フィルムを貼り合わせる貼り合わせ部414と、を有する。接着剤塗工部は、適切なコーターを採用でき、例えば、図示のように、グラビアロールが用いられる。貼り合わせ部414は、例えば、ニップロールが用いられる。
なお、接着剤が活性エネルギー線硬化型である場合には、貼り合わせ部の後に活性エネルギー線照射装置415が配置される。
図示例の積層装置41は、基本偏光フィルム1Yの一方面及び反対面に第1の任意フィルム21Y及び第2の任意フィルム22Yを貼り合わせる両面積層タイプである。かかる積層装置41を用いた場合には、例えば、図5に示すような積層偏光フィルムが得られる。なお、積層装置41は、基本偏光フィルム1Yの一方面のみに任意フィルムを貼り合わせる片側積層タイプであってもよい。かかる片側積層タイプの積層装置41を用いた場合には、例えば、図4に示すような積層偏光フィルムが得られる。
得られた積層偏光フィルムに表面保護フィルム(図示せず)を貼り合わせた後、その積層偏光フィルムは巻き取られる。
[本発明の乾燥装置]
積層偏光フィルム作製ゾーン4の乾燥装置42は、前記積層装置41の下流側に設けられている。前記乾燥装置42は、積層偏光フィルム2Y(基本偏光フィルムと任意フィルムとが貼り合わされた積層体)を乾燥するために設けられている。乾燥装置42は、1つでもよく、或いは、前記積層偏光フィルム2Yの搬送方向に並んで2つ以上設けられていてもよい。
図示例では、積層偏光フィルム2Yは、略水平に搬送されており、その搬送過程に2つの乾燥装置42が配置されている。
乾燥装置42は、基本偏光フィルム1Yの表面に対向して配置された温風吹出部を有する温風ダクト5と、温風吹出部のうち積層偏光フィルム2Yの幅方向端部に対応する領域を覆う被覆シート7と、を有し、必要に応じて、チャンバー421をさらに有する。
チャンバー421は、前記被覆シート7が具備された温風ダクト5の外側を取り囲むケースである。温風ダクト5は、前記チャンバー421内に密封状に収容されている。
被覆シート7は、柔軟且つ平滑性に優れた樹脂シートが用いられる。樹脂シートの材質は、特に限定されず、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン-ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂;環状オレフィン系樹脂;塩化ビニル系樹脂;塩化ビニル系共重合体;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;フッ素樹脂などから選ばれる1種、又は2種以上の混合物などが挙げられる。
温風ダクト5に使用されることから、被覆シート7は、耐熱性に優れた樹脂シートであることが好ましい。耐熱性に優れた樹脂シートは、例えば、ガラス転移温度が100℃以上である樹脂が好ましく、ガラス転移温度が200℃以上である樹脂がより好ましく、例えば、ポリイミド系樹脂シート、ポリカーボネート系樹脂シート、フッ素樹脂シートなどが挙げられる。中でも、ガラス転移温度が216℃であるポリイミド系樹脂シートが好ましい。なお、ガラス転移温度が0℃付近であるポリプロピレンシートや、ガラス転移温度が100℃未満であるポリエチレンテレフタレートシートを用いた場合には、熱によってシートが伸びる又は皺が生じるおそれがある。
被覆シート7の厚みは、特に限定されず、例えば、50μm~200μmである。
被覆シート7は、帯状に形成されている。
被覆シート7の横幅は、特に限定されないが、余りに小さいと積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域の被覆幅が小さくなり過ぎ、余りに大きいと温風吹出部を広範囲に塞いでしまい、温風の吹き出し量が制限され過ぎる。かかる観点から、被覆シート7の横幅W7は、30mm~150mmが好ましく、50mm~100mmがより好ましい。なお、本明細書において、横幅は、幅方向の長さをいう。
被覆シート7の帯形状及び横幅W7については、例えば、図17を参照されたい。
被覆シート7が具備された温風ダクト5は、積層偏光フィルム2Yの両表面(一方面及び反対面)にそれぞれ配置されている。本明細書において、積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の一方面側に配置された温風ダクト5を「第1温風ダクト5A」といい、積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の反対面側に配置された温風ダクト5を「第2温風ダクト5B」といい、全体を総称して「温風ダクト5」という。
第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bは、それぞれ独立して、1台だけでもよいが、好ましくは、積層偏光フィルム2Yの長手方向に2台以上並設され、より好ましくは、積層偏光フィルム2Yの長手方向に3台以上並設される。第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bの数の上限は、特にないが、それぞれ独立して、例えば、15台以下であり、好ましくは、12台以下である。
図示例では、1つの乾燥装置42当たり、第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bが、それぞれ長手方向に3台並設されている場合を参考的に例示している。
第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bが、それぞれ複数並設されている場合、長手方向に隣接する温風ダクト5の間隔は、特に限定されず、適宜設定される。
<第1温風ダクト>
図7は、乾燥装置42に具備された第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bを1つずつ取り出した正面図である。図7では、被覆シート7によって温風吹出部を覆う前の状態(被覆シート7の収納状態)の第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bを示している。図7の細破線は、積層偏光フィルム2Yの搬送経路を示す。
図8は、被覆シート7によって温風吹出部を覆う前の状態の第1温風ダクト5Aの底面図、図9は、第1温風ダクト5Aの左側面図、図10は、第1温風ダクト5Aの右側面図、図11は、第1温風ダクト5Aの上面図、図12及び図13は、第1温風ダクト5Aの幅方向中途部を、幅方向と直交する方向で切断し且つ拡大した拡大断面図である。
なお、図8乃至図11、図14において、同じ構造が連続した幅方向中間部を省略している。
図7乃至図13を参照して、第1温風ダクト5Aは、幅方向に延在する細長い中空体からなる。前記細長状の第1温風ダクト5Aは、その長軸を積層偏光フィルム2Yの幅方向と略平行にして配置される。
第1温風ダクト5Aは、開口部51(ノズル部)を有する温風吹出部52と、前記温風吹出部52の一方側部に配置された一方側面部53と、前記温風吹出部52の反対側部に配置された他方側面部54と、前記一方側面部53と他方側面部54の間に架け渡して配置された天面部55と、を有する。前記温風吹出部52、一方側面部53、天面部55及び他方側面部54が互いに連結されることにより、中空状の第1温風ダクト5Aが構成されている。
前記温風吹出部52は、積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)に対向配置されている。
前記温風吹出部52には、温風を吹き出させるための開口部51が穿設されている。この開口部51は、幅方向(第1温風ダクト5Aの長軸方向)に延びるスリット状の開口とされている。前記開口部51は、例えば、一対形成されている。なお、開口部51は、細長いスリット状の開口に限られず、例えば、幅方向に並んだ複数の小穴であってもよい(図示せず)。図示しない温風供給機から第1温風ダクト5A内に温風が供給され、その温風は、前記開口部51を通じて温風吹出部52から積層偏光フィルム2Yへと吹き出される。
温風吹出部52の外面は、前記開口部51を除いて略平坦な平面とされている。
温風吹出部52を含む第1温風ダクト5Aは、通常、鉄やステンレスなどの金属から形成される。
第1温風ダクト5Aには、被覆シート7が具備されている。被覆シート7は、温風吹出部52のうち積層偏光フィルム2Yの幅方向端部に対応する領域を覆うものである。
1つの第1温風ダクト5Aに、温風吹出部52のうち積層偏光フィルム2Yの幅方向端部に対応する領域を覆う1枚の被覆シート7が具備されていてもよいが、好ましくは、1つの第1温風ダクト5Aに2枚以上の被覆シート7が具備される。
ここで、乾燥対象である積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)は、その横幅が様々である。すなわち、通常、1台の製造装置10を用いて、様々な横幅の積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)が製造される。1台の製造装置10によって、例えば500mm~4000mmの横幅を有する積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)を製造できる。このため、乾燥装置42も様々な横幅の積層偏光フィルム2Yを乾燥できるようになっている。通常、最も横幅の大きい積層偏光フィルム2Y(最大横幅の積層偏光フィルム)を製造することを考慮して、第1温風ダクト5Aの幅方向長さは、その最大横幅よりも大きく設計される。従って、比較的幅広の積層偏光フィルム2Yを乾燥する場合と、比較的幅狭の積層偏光フィルム2Yを乾燥する場合とでは、温風吹出部52のうち積層偏光フィルム2Yの幅方向端部に対応する領域が異なる。比較的幅広の積層偏光フィルム2Yを搬送しながら乾燥する際には、その積層偏光フィルム2Yの幅方向端部は、温風吹出部52の幅方向において比較的外側を通過する。比較的幅狭の積層偏光フィルム2Yを搬送しながら乾燥する際には、その積層偏光フィルム2Yの幅方向端部は、前記幅広の積層偏光フィルム2Yよりも、温風吹出部52の幅方向内側を通過する。
このように横幅が異なる積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)を乾燥する場合でも、それらの積層偏光フィルム2Yの端部の傷付きを防止できるようにすることが望ましい。従って、温風吹出部52の幅方向において異なる領域を覆う被覆シート7が複数枚設けられていることが好ましい。
複数枚の被覆シート7は、例えば、所定の横幅の第1積層偏光フィルム(第1偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域を覆う第1被覆シート7aと、前記第1積層偏光フィルムよりも幅狭の第2積層偏光フィルム(第2偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域を覆う第2被覆シート7bと、を含む。図示例のように、被覆シート7は、前記第2積層偏光フィルム2Yよりも幅狭の第3積層偏光フィルム(第3偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域を覆う第3被覆シート7cをさらに含んでいる。
前記第1積層偏光フィルム、第2積層偏光フィルム及び第3積層偏光フィルムは、第1積層偏光フィルムの横幅>第2積層偏光フィルムの横幅>第3積層偏光フィルムの横幅、の関係を満たしている。図示例では、かかる3種類の横幅を有する積層偏光フィルム(偏光フィルム)に対応して、第1温風ダクト5Aは、第1乃至第3被覆シート7a,7b,7cを具備するので、何れの積層偏光フィルムを乾燥する場合でもそれらの端部の傷付きを防止できる。なお、被覆シート7は、3種類の横幅を有する積層偏光フィルム(偏光フィルム)にそれぞれ対応して設けられている場合に限られず、4種類以上の横幅を有する積層偏光フィルムにそれぞれ対応して4枚以上設けられていてもよい。
別の観点では、積層偏光フィルムの幅方向端部は、幅方向において左右一対存在する。そのため、積層偏光フィルムの幅方向右端部及び左端部(幅方向両端部)のそれぞれの傷付きを防止する観点から、被覆シート7は、所定の横幅を有する1つの積層偏光フィルム(偏光フィルム)の幅方向右端部及び左端部に対応して、左右一対から構成されていることが好ましい。この場合、所定の横幅を有する1つの積層偏光フィルム(偏光フィルム)に対して、左右一対を一組とする被覆シート7が具備される。
従って、より好ましい態様では、前記第1被覆シート7aは、第1積層偏光フィルム(第1偏光フィルム)の幅方向右端部及び左端部に対応する領域をそれぞれ覆うことができるように、第1温風ダクト5Aの幅方向の左右にそれぞれ設けられている。
前記第2被覆シート7bは、第2積層偏光フィルム(第2偏光フィルム)の幅方向右端部及び左端部に対応する領域をそれぞれ覆うことができるように、第1温風ダクト5Aの幅方向の左右にそれぞれ設けられている。
前記第3被覆シート7cは、第3積層偏光フィルム(第2偏光フィルム)の幅方向右端部及び左端部に対応する領域をそれぞれ覆うことができるように、第1温風ダクト5Aの幅方向の左右にそれぞれ設けられている。
左右一対の第1被覆シート7aは、第1温風ダクト5Aの幅方向において最も外側に配置され、左右一対の第2被覆シート7bは、第1被覆シート7aよりも幅方向内側に配置され、左右一対の第3被覆シート7cは、第2被覆シート7bよりも幅方向内側に配置されている。
第1被覆シート7a、第2被覆シート7b及び第3被覆シート7c(複数枚の被覆シート7)は、互いに重ならないようにして幅方向に隙間を有して並べて配置されている。
また、被覆シート7は、第1温風ダクト5Aとは別個独立した状態で第1温風ダクト5Aに具備されていてもよく、或いは、部分的に第1温風ダクト5Aに連結された状態で第1温風ダクト5Aに具備されていてもよい。被覆シート7のセット作業を効率良く行えることから、被覆シート7の一方端部が、第1温風ダクト5Aの温風吹出部52の一方側部に固定され、且つ、前記被覆シート7の反対端部が自由端とされていることが好ましい(図12及び図13参照)。さらに、前記自由端である被覆シート7の反対端部に、棒部材6が取り付けられていることがより好ましい。被覆シート7の反対端部に棒部材6を取り付ける方法としては、スクリューネジ、ボルトナットなどの締め付け具を用いた取り付けなどが挙げられる。
棒部材6は、例えば、金属製の円柱であり、中実状でもよく、或いは、中空状(パイプ状)でもよい。比較的重量が小さくなって作業性が向上することから、棒部材6は、図示のように中空状であることが好ましい。なお、棒部材6は、円柱に限られず、四角柱などの他の形状であってもよい。
温風吹出部52を覆う前の状態の被覆シート7(収納状態の被覆シート7)は、図12及び図13に示すように、棒部材6の周囲に巻き付けられ、保持部8に保持されている。
保持部8は、温風吹出部52の一方側部である一方側面部53に設けられている。保持部8は、第1温風ダクト5Aの一方側面部53に固定されている。保持部8を一方側面部53に固定する方法としては、スクリューネジ、ボルトナットなどの締め付け具を用いた取り付け、溶接などが挙げられる。保持部8は、幅方向において左右一対設けられている。保持部8は、被覆シート7の一方端部を固定する固定部81と、棒部材6を保持する受け部82と、を有する。前記固定部81は、保持部8に具備された主バーとそれに着脱可能に取り付けられる副バーとからなる。副バーは、主バーよりも小さい。副バーを主バーに取り付ける方法としては、スクリューネジ、ボルトナットなどの締め付け具を用いた取り付けなどが挙げられる。被覆シート7の一方端部を前記主バーと副バーの間に挟持させることにより、被覆シート7の一方端部が保持部8の固定部81に固定されている。受け部82は、鉛直方向上側(鉛直方向は水平方向に対して垂直な方向)が開放されており、図13に示すように正面視で略U字形状を成している。受け部82は、複数箇所に設けられ、図示例では、正面視で異なる3箇所に設けられている。
詳しくは、第1乃至第3被覆シート7a,7b,7cの各一方端部は、温風吹出部52の一方側部である一方側面部53にそれぞれ固定されている。図示例では、第1乃至第3被覆シート7a,7b,7cの各一方端部は、保持部8の固定部81に固定されている。従って、第1乃至第3被覆シート7a,7b,7cの各一方端部は、保持部8を介して一方側面部53に固定されている。
第1乃至第3被覆シート7a,7b,7cの各反対端部は、自由端とされている。第1乃至第3被覆シート7a,7b,7cの各反対端部には、それぞれ棒部材6が取り付けられている。棒部材6の両端部は、持ち易くするために、径大とされている。
左右一対の第1被覆シート7aは、その反対端部に取り付けられた棒部材6の周囲に巻き付けられている。第1被覆シート7aが巻き付けられた棒部材6は、保持部8の受け部82に載せられ、保持部8に保持されている。
左右一対の第2被覆シート7bは、その反対端部に取り付けられた棒部材6の周囲に巻き付けられている。第2被覆シート7bが巻き付けられた棒部材6は、保持部8の別の受け部82に載せられ、保持部8に保持されている。
左右一対の第3被覆シート7cは、その反対端部に取り付けられた棒部材6の周囲に巻き付けられている。第3被覆シート7cが巻き付けられた棒部材6は、保持部8の別の受け部82に載せられ、保持部8に保持されている。
一方、温風吹出部52の反対側部である他方側面部54には、棒部材6を係止可能な係止部9が設けられている。係止部9は、第1温風ダクト5Aの他方側面部54に固定されている。係止部9を他方側面部54に固定する方法としては、締め付け具を用いた取り付け、溶接などが挙げられる。係止部9は、幅方向において左右一対設けられている。係止部9は、棒部材6を受け入れる溝部91と、被覆シート7を接触させる円柱部92と、を有する。溝部91は、鉛直方向上側(鉛直方向は水平方向に対して垂直な方向)が開放されており、図13に示すように正面視で略U字形状を成している。円柱部92は、幅方向に延在されている。円柱部92は、係止部9に固定的に設けられていてもよく、或いは、回転自在な状態で係止部9に軸支されていてもよい。好ましくは、円柱部92は、回転自在に設けられる。
前記溝部91は、他方側面部54寄りに配置され、前記円柱部92は、前記溝部91の外側に配置されている。
なお、保持部8及び係止部9は、例えば、金属製である。
<第2温風ダクト>
図14は、被覆シート7によって温風吹出部52を覆う前の状態の第2温風ダクト5Bの上面図である。
図7及び図14を参照して、第2温風ダクト5Bは、第1温風ダクト5Aと同様に、幅方向に延在する細長い中空体からなり、積層偏光フィルム(偏光フィルム)に対向配置された温風吹出部52を有する。
第2温風ダクト5Bを表した図7及び図14と、第1温風ダクト5Aを表した図7乃至図13とを対比すると明らかなように、第2温風ダクト5Bは、(a)温風吹出部52が鉛直方向上側に配置されている、(b)係止部9が設けられていない。第2温風ダクト5Bの詳細は、前記(a)及び(b)を除いて、上記<第1温風ダクト>の欄と同様である。そのため、第2温風ダクト5Bの説明は、上記<第1温風ダクト>の欄の「第1温風ダクト5A」を「第2温風ダクト5B」に読み替えることにより、第2温風ダクト5Bの具体例をここで説明したものとする。
なお、第2温風ダクト5Bの他方側面部54に、棒部材6を係止する係止部が設けられていてもよい(図示せず)。
<被覆シートによって温風吹出部が覆われた第1温風ダクト及び第2温風ダクト>
上述のように、図7乃至図13に示す第1温風ダクト5A並びに図7及び図14に示す第2温風ダクト5Bは、被覆シート7によって温風吹出部52が覆われておらず、被覆シート7が保持部8に保持されている。つまり、上述の第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bは、乾燥装置42を作動させる前の状態であって、被覆シート7をセットする前の状態である。乾燥装置42を作動させるにあたって、第1温風ダクト5Aの温風吹出部52のうち積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域を、被覆シート7にて覆う。同様に、第2温風ダクト5Bの温風吹出部52のうち積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域を、被覆シート7にて覆う。
図15は、第1温風ダクト5Aの温風吹出部52を、被覆シート7によって覆う手順を示す正面図である。
同図(a)に示すように、保持部8から被覆シート7を取り出す。図示例では、第1被覆シート7aを取り出す場合を例示している。被覆シート7の反対端部に棒部材6が取り付けられ、被覆シート7は、その棒部材6に巻かれているので、棒部材6を保持部8から外し、棒部材6から被覆シート7を繰り出しながら、被覆シート7を引き出す。被覆シート7の一方端部は、保持部8に固定されているので、引き出された被覆シート7が第1温風ダクト5Aから脱落することはない。次に、同図(b)に示すように、被覆シート7を温風吹出部52に架け渡しながら、係止部9の円柱部92にて反転させる。最後に、同図(c)に示すように、棒部材6を係止部9の溝部91に差し入れる。被覆シート7は、保持部8(温風吹出部52の一方側部)から係止部9(温風吹出部52の反対側部)に跨がるようにして、温風吹出部52を含んで架け渡されている。
このように棒部材6を保持部8から外し且つ棒部材6を係止部9に係止するだけで、被覆シート7を温風吹出部52に極めて簡単にセットできる。
図16は、第1被覆シート7aが第1温風ダクト5Aの温風吹出部52にセットされた状態を示す拡大断面図である。図16は、図15(c)の状態の第1温風ダクト5Aを被覆シート7の縦断箇所で切断した拡大断面図でもある。図16の細破線は、積層偏光フィルム2Yの搬送経路を示す。
図16を参照して、溝部91に差し入れられた棒部材6は、宙吊り状態となっている。被覆シート7の一方端部71は温風吹出部52の一方側部である一方側面部53(保持部8)に固定され、且つ、被覆シート7の反対端部72に取り付けられた棒部材6が宙吊り状態であるので、被覆シート7は、棒部材6の自重によってテンションが加えられた状態となる。特に、被覆シート7が温風吹出部52に密着するように、前記テンションが加えられている。このように被覆シート7は、緊張状態で温風吹出部52の領域を覆っているので、被覆シート7が温風吹出部52から離れ難くなる。前記温風吹出部52の領域を覆う際に、被覆シート7を緊張状態とする方法として、例えば、スプリングなどの弾性部材を用いて被覆シート7を引っ張るなどの方法を採用することもできる。この点、上記のように、棒部材6の自重(棒部材6の重量)を利用して被覆シート7にテンションを加える方法であれば、その構造が極めて簡易である。また、棒部材6は、被覆シート7を保持部8から取り出す或いは被覆シート7を保持部8に収納する際の操作部分として利用できる。
図17は、第1被覆シート7aが温風吹出部52にセットされた状態の第1温風ダクト5Aを鉛直方向から見た底面図である。図17は、図6の矢印XVIIの方向から見た図でもある。なお、図17において、同じ構造が連続した幅方向中間部を省略している(図19乃至図21も同様)。
図17を参照して、被覆シート7が、温風吹出部52のうち積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域を覆っている。同図において、積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向両側縁2Y-1,2Y-2を、仮想線である二点鎖線で表している。なお、積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向端部は、幅方向側縁を含む側縁近傍部分を指す。
好ましくは、積層偏光フィルム2Yの幅方向側縁が被覆シート7の幅方向略中央部に位置するように、被覆シート7が配置される。このような配置となるように、被覆シート7の一方端部が固定されている。
図示例では、最も外側に配置されている第1被覆シート7aが、積層偏光フィルム2Yの幅方向両端部に対応する領域をそれぞれ覆っている。第1被覆シート7aは、第1積層偏光フィルム(第1偏光フィルム)の幅方向両端部に対応する領域をそれぞれ覆うことができるように配置されている被覆シート7である。このため、図17は、最も幅広の第1積層偏光フィルムを乾燥する場合の例示である。なお、第1積層偏光フィルムの横幅W1は、幅方向両側縁間の長さである。
温風吹出部52の領域が第1被覆シート7aによって覆われているので、第1積層偏光フィルムを搬送しながら乾燥する際に、その幅方向端部が、カールしても、温風吹出部52に直接接触することがない。端部がカールしても、その第1積層偏光フィルムの端部は、被覆シート7に接触するので、その端部の傷付きを防止できる。
図18は、第1被覆シート7aが第2温風ダクト5Bの温風吹出部52にセットされた状態を示す拡大断面図である。図18の細破線は、積層偏光フィルム2Yの搬送経路を示す。
図18を参照して、第2温風ダクト5Bについても、第1温風ダクト5Aと同様に、棒部材6を保持部8から外し、温風吹出部52の領域を第1被覆シート7aによって覆いつつ棒部材6を他方側面部54に持ってくる。このように棒部材6を他方側面部54に移動させるだけで、被覆シート7を温風吹出部52に極めて簡単にセットできる。図示例では、第1被覆シート7aをセットする場合を例示している。
第2温風ダクト5Bについても、第1温風ダクト5Aと同様に、被覆シート7は、棒部材6の自重によってテンションが加えられた状態で、温風吹出部52の領域を覆っている。
図19は、第1被覆シート7aが温風吹出部52にセットされた状態の第2温風ダクト5Bを鉛直方向から見た底面図である。図19は、図6の矢印XIXの方向から見た図でもある。
図19を参照して、第2温風ダクト5Bについても、第1温風ダクト5Aと同様に、被覆シート7が、温風吹出部52のうち積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域を覆っている。同図において、積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向両側縁2Y-1,2Y-2を、仮想線である二点鎖線で表している。
好ましくは、積層偏光フィルム2Yの幅方向側縁が被覆シート7の幅方向略中央部に位置するように、被覆シート7が配置される。このような配置となるように、被覆シート7の一方端部が固定されている。
図示例では、最も外側に配置されている第1被覆シート7aが、積層偏光フィルム2Yの幅方向両端部に対応する領域をそれぞれ覆っている。
第2温風ダクト5Bについても、温風吹出部52の領域が第1被覆シート7aによって覆われているので、第1積層偏光フィルムを搬送しながら乾燥する際に、その幅方向端部が、カールしても、温風吹出部52に直接接触することがない。従って、第1積層偏光フィルムの端部の傷付きを防止できる。
[基本偏光フィルム及び積層偏光フィルムの製造方法]
<被覆シートを用いて温風吹出部を覆う工程>
乾燥装置42を作動させる前に、図7で示す状態の第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bから、所定の被覆シート7を取り出し、それを温風吹出部52にセットする。温風吹出部52を被覆シート7を用いて覆う手順及び被覆シート7を用いて覆った後の第1及び第2温風ダクト5A,5Bの構造ついては、上記<被覆シートによって温風吹出部が覆われた第1温風ダクト及び第2温風ダクト>の欄を参照されたい。
例えば、図16乃至図19に示すように、第1被覆シート7aが第1積層偏光フィルムの幅方向両端部に対応する領域を覆っている、第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bを準備する。
<基本偏光フィルム及び積層偏光フィルムの製造工程>
被覆シート7をセットした乾燥装置42を有する製造装置10を作動させ、基本偏光フィルムの製造及び積層偏光フィルムを製造する。
基本偏光フィルムの製造及び積層偏光フィルムの製造は、従来公知の方法で実施すればよい。以下、簡単に説明する。
図6を参照して、未処理のフィルム原反Yを繰り出し部から引き出し、搬送装置101にて前記フィルム原反Yを膨潤処理槽311に搬送し、前記フィルム原反Yを膨潤させる。その後、フィルム原反Yを染色処理槽312で染色した後、架橋処理槽313で架橋する。架橋後のフィルム原反Yを、延伸処理槽314の延伸液中において搬送しながら延伸する。染色延伸後のフィルム原反Yを洗浄処理槽315で洗浄した後、乾燥装置32にて乾燥することにより、基本偏光フィルム1Yが得られる。
得られた長尺帯状の基本偏光フィルム1Yに任意フィルムが積層される。
図6に示すように、長尺帯状の第1の任意フィルム21Y(例えば、保護フィルムなど)の一方面に接着剤塗工部412にて接着剤を塗布する。長尺帯状の第2の任意フィルム22Y(例えば、保護フィルムなど)の一方面に接着剤塗工部413にて接着剤を塗布する。これらを基本偏光フィルム1Yの一方面及び反対面に貼り合わせてニップロールに挿通する。貼り合わせた積層体の接着剤を硬化させる。活性エネルギー線硬化型接着剤が用いられている場合には、前記接着剤に対して活性エネルギー線を照射することにより、接着剤が硬化し、第1の任意フィルム/接着剤層/基本偏光フィルム/接着剤層/第2の任意フィルムからなる積層偏光フィルム2Yが得られる。
<乾燥工程>
前記積層偏光フィルム2Yを乾燥装置42に導入する。乾燥装置42内では、温風が、第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bの温風吹出部52から吹き出されている。温風の風量及び温度は、特に限定されず、従来公知の設定と同様にすればよい。被覆シート7で覆った第1及び第2温風ダクト5A,5Bから温風を吹き出しつつ、積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)を長手方向に搬送することによって、前記積層偏光フィルム2Yが乾燥される。第1温風ダクト5Aからの温風は、例えば、積層偏光フィルム2Yの一方面に対して略直交する方向に吹き付けられ、第2温風ダクト5Bからの温風は、例えば、積層偏光フィルム2Yの反対面に対して略直交する方向に吹き付けられる。温風を吹き付けて乾燥した後、積層偏光フィルム2Yは巻き取られる。
温風によって積層偏光フィルム2Yが乾燥されていくが、この際、積層偏光フィルム2Yの幅方向端部がカールすることがある。特に、積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)は、偏光子を含んでいるので、乾燥時に端部カールが生じ易い。
従来では、カールした端部が凹凸を有する温風吹出部に接触し、偏光フィルムの端部が傷付くと共に、フィルムが僅かに削り取られていき、フィルム滓が生じる。このフィルム滓が温風吹出部に堆積し、カールした端部に付着するという悪循環をもたらす。
この点、本発明によれば、温風吹出部52のうち積層偏光フィルム2Y(偏光フィルム)の幅方向端部に対応する領域が被覆シート7によって覆われているので、カールした端部は、被覆シート7の表面に接触する。被覆シート7は、表面平滑性に優れているので、積層偏光フィルム2Yの端部が傷付き難く、さらに、偏光フィルムに起因するフィルム滓が生じることも防止できる。
図16乃至図19は、第1積層偏光フィルムを製造し乾燥する場合を示すが、これと横幅の異なる積層偏光フィルムを製造する場合には、被覆シート7を交換する。
具体的には、第1温風ダクト5Aについて、図15とは逆の手順で第1被覆シート7aを取り外し、一旦、図8乃至図13の状態に第1被覆シート7aを戻す。次に、第2被覆シート7bを取り外し、図15で説明した手順に準じて、第2被覆シート7bを第1温風ダクト5Aの温風吹出部52にセットする。第2温風ダクト5Bについても、第1温風ダクト5Aと同様にして、第1被覆シート7aから第2被覆シート7bに交換する。
図20は、第2被覆シート7bが温風吹出部52にセットされた状態の第1温風ダクト5Aを鉛直方向から見た底面図である。
図20を参照して、第2被覆シート7bが、温風吹出部52のうち第2積層偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆っている。同図において、積層偏光フィルム(偏光フィルム)の幅方向両側縁を、仮想線である二点鎖線で表している。第2積層偏光フィルムの横幅W2は、第1積層偏光フィルムの横幅W1よりも小さい。
かかる第2被覆シート7bによって覆われた第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bを準備し、第2積層偏光フィルムを搬送しながら乾燥することにより、第2積層偏光フィルムについても幅方向端部の傷付きを防止できる。
同様に、第3被覆シート7cを第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bの温風吹出部52にセットすることもできる。
図21は、第3被覆シート7cが温風吹出部52にセットされた状態の第1温風ダクト5Aを鉛直方向から見た底面図である。
図21を参照して、第3被覆シート7cが、温風吹出部52のうち第3積層偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆っている。第3積層偏光フィルムの横幅W3は、第2積層偏光フィルムの横幅W2よりも小さい。
かかる第3被覆シート7cによって覆われた第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bを準備し、第3積層偏光フィルムを搬送しながら乾燥することにより、第3積層偏光フィルムについても幅方向端部の傷付きを防止できる。
本発明の乾燥方法は、第1及び第2温風ダクト5A,5Bに2枚以上の被覆シート7(第1乃至第3被覆シート7a,7b,7c)が具備されており、横幅の異なる積層偏光フィルム(偏光フィルム)に応じて、これらの被覆シート7の中から選択した被覆シート7を用いて温風吹出部52の領域を覆うものである。
従って、本発明の乾燥方法及び乾燥装置によれば、様々な横幅を有する積層偏光フィルム(偏光フィルム)を乾燥でき、且つそれらの端部の傷付きを防止できる。
また、乾燥対象である積層偏光フィルムの種類(横幅の相違)に対応して、被覆シート7が温風ダクト5に複数枚具備されているので、被覆シート7の交換を容易に行える。
特に、被覆シート7の一方端部が固定され且つ反対端部に棒部材6が取り付けられているので、棒部材6を操作することにより、被覆シート7のセット及び収納を行うことができる。このため、被覆シート7の交換作業を容易に行える。
[変形例]
なお、上記の乾燥装置42は、略水平に搬送される積層偏光フィルム2Y(換言すると偏光フィルムの搬送経路が略水平である)に対応して、第1温風ダクト5A及び第2温風ダクト5Bが配置されている。ただし、本発明は、略水平に搬送される偏光フィルムに対して第1及び第2温風ダクト5A,5Bを配置する場合に限られず、例えば、蛇行しながら搬送される偏光フィルムに対して第1及び第2温風ダクト5A,5Bを配置してもよく、或いは、鉛直方向又は水平方向に対して傾斜する方向に搬送される偏光フィルムに対して第1及び第2温風ダクト5A,5Bを配置してもよい。
[偏光フィルムの用途など]
本発明の偏光フィルム(基本偏光フィルム及び積層偏光フィルム)は、代表的には、液晶表示装置や有機表示装置などのディスプレイの光学フィルムとして使用される。
また、本発明の偏光フィルムは、前述のディスプレイに使用される場合に限定されず、ディスプレイ以外の用途に使用することもできる。ディスプレイ以外の用途としては、光学機器、建築物、医療・食品分野などが挙げられる。偏光フィルムが光学機器に使用される場合には、その偏光フィルムは、例えば、偏光レンズ、透明電波遮断フィルムなどに加工される。偏光フィルムが電子デバイスに使用される場合には、その偏光フィルムは、例えば、調光窓用フィルムなどに加工される。偏光フィルムが医療・食品分野に使用される場合には、その偏光フィルムは、例えば、光劣化防止フィルムなどに加工される。
1,2,1Y,2Y 偏光フィルム
2Y-1,2Y-2 積層偏光フィルム(偏光フィルム)の幅方向側縁
5,5A,5B 温風ダクト
52 温風吹出部
6 棒部材
7 被覆シート
71 被覆シートの一方端部
72 被覆シートの反対端部
7a 第1被覆シート
7b 第2被覆シート
7c 第3被覆シート
8 保持部
9 係止部

Claims (9)

  1. 長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムに対して温風を吹き付ける乾燥装置において、
    前記偏光フィルムの表面に対向配置された温風吹出部を有する温風ダクトと、
    前記温風吹出部のうち前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う被覆シートと、を有し、
    前記被覆シートの一方端部が前記温風ダクトの温風吹出部の一方側部に固定され、前記被覆シートの反対端部が自由端とされており、
    前記被覆シートの反対端部には、棒部材が取り付けられ、前記温風ダクトの温風吹出部の反対側部には、前記棒部材を係止可能な係止部が設けられており、
    前記係止部に前記棒部材を係止させることにより、前記被覆シートが前記領域を覆っている、偏光フィルムの乾燥装置。
  2. 長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムに対して温風を吹き付ける乾燥装置において、
    前記偏光フィルムの表面に対向配置された温風吹出部を有する温風ダクトと、
    前記温風吹出部のうち前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う被覆シートと、を有し、
    前記被覆シートが、テンションが加えられた状態で前記領域を覆っている、偏光フィルムの乾燥装置。
  3. 前記被覆シートを2枚以上有し、
    第1被覆シートが、第1偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆い、
    第2被覆シートが、前記第1偏光フィルムよりも幅狭の第2偏光フィルムの幅方向端部を覆う、請求項1または2に記載の偏光フィルムの乾燥装置。
  4. 前記被覆シートが、前記偏光フィルムの幅方向両端部に対応する領域をそれぞれ覆うように、左右一対から構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の偏光フィルムの乾燥装置。
  5. 前記被覆シートが、ポリイミド系樹脂シートを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の偏光フィルムの乾燥装置。
  6. 長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムを乾燥する乾燥方法において、
    前記偏光フィルムの表面に対向配置された温風吹出部を有する温風ダクトの、前記温風吹出部のうち前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を、被覆シートを用いて覆う工程であって、
    前記被覆シートの一方端部が前記温風ダクトの温風吹出部の一方側部に固定され、前記被覆シートの反対端部が自由端とされており、前記被覆シートの反対端部には、棒部材が取り付けられ、前記温風ダクトの温風吹出部の反対側部には、前記棒部材を係止可能な係止部が設けられており、前記係止部に前記棒部材を係止させることにより、前記被覆シートにて前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う工程と、
    前記被覆シートで覆った温風ダクトから温風を吹き出しつつ、偏光フィルムを長手方向に搬送することによって前記偏光フィルムを乾燥する工程と、を有する偏光フィルムの乾燥方法。
  7. 長尺帯状の偏光フィルムを長手方向に搬送する過程で前記偏光フィルムを乾燥する乾燥方法において、
    前記偏光フィルムの表面に対向配置された温風吹出部を有する温風ダクトの、前記温風吹出部のうち前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を、被覆シートを用いて覆う工程であって、
    前記被覆シートにテンションを加えた状態で、前記被覆シートにて前記偏光フィルムの幅方向端部に対応する領域を覆う工程と、
    前記被覆シートで覆った温風ダクトから温風を吹き出しつつ、偏光フィルムを長手方向に搬送することによって前記偏光フィルムを乾燥する工程と、を有する偏光フィルムの乾燥方法。
  8. 前記温風ダクトには、2枚以上の前記被覆シートが具備されており、
    横幅の異なる偏光フィルムに応じて、前記2枚以上の被覆シートの中から選択した被覆シートを用いて前記領域を覆う、請求項6または7に記載の偏光フィルムの乾燥方法。
  9. 請求項6乃至8の乾燥方法を行うことによって乾燥された偏光フィルムを得る、偏光フィルムの製造方法。
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