JP7375964B2 - 電力制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、太陽光パネルで発電した電力を電力系統に逆潮流させることなく自家消費する電力制御システムに関する。
特許文献1には、分散型電源システムが記載されている。特許文献1の分散型電源システムは、それぞれが個別の太陽光パネルに接続された複数のパワーコンディショナと制御部とを備える。
複数のパワーコンディショナは、並列接続されている。複数のパワーコンディショナは、1つのパワーコンディショナをマスタのパワーコンディショナに設定し、他のパワーコンディショナをスレーブのパワーコンディショナに設定している。マスタのパワーコンディショナは、スレーブのパワーコンディショナと通信可能である。
制御部は、受電点の電流値を検出して、負荷追従できているかどうかを判定する。制御部は、負荷追従できていなければ、順潮流か逆潮流なのかを判別する。制御部は、逆潮流であれば、マスタのパワーコンディショナに出力電力を低下させるように指示する。マスタのパワーコンディショナは、この出力低下の指示をスレーブのパワーコンディショナに転送する。これにより、逆潮流は抑制される。
また、制御部は、負荷追従ができておらず、順潮流であれば、マスタのパワーコンディショナにMPPT制御できているかの確認を指示する。マスタのパワーコンディショナは、MPPT制御できているかどうかの確認をスレーブのパワーコンディショナに転送する。マスタのパワーコンディショナおよびスレーブのパワーコンディショナは、この確認結果に応じて出力電力を制御する。
特許第6791343号明細書
しかしながら、特許文献1に示すような従来の電力制御システムでは、状況によっては逆潮流を防ぎながら太陽光パネルの発電電力を有効活用できない場合があった。
したがって、本発明の目的は、逆潮流を防ぎながら太陽光パネルの発電電力を、状況に応じて有効活用することにある。
この発明の電力制御システムは、複数の太陽光パネルが発電した直流電力を交流電力に変換する複数のパワーコンディショナと、複数のパワーコンディショナの出力電力が集電されて商用電力系統を連系される受電点と、受電点よりも複数のパワーコンディショナ側に接続された負荷と、受電点での電流の向きおよび大きさを検出する電流センサと、負荷の消費電力よりも複数の太陽光パネルの発電電力が上回る場合に、負荷の消費電力の変動に対して複数のパワーコンディショナの出力電力の合計が追従するように制御する制御装置と、を備える。
複数のパワーコンディショナのうちの1台は、蓄電池を備えたパワーコンディショナである。負荷は、空調機器、冷蔵機器、冷凍機器のいずれかを運転するコンプレッサを少なくとも1台含む。
制御装置は、蓄電池の充放電動作とコンプレッサの運転動作とを、電流の検出結果に基づいて制御する。制御装置は、電流の検出結果に基づいて、複数の太陽光パネルの発電電力が増大して余剰電力が生じたと判定した場合、あるいは、負荷の消費電力が低減して余剰電力が生じたと判定した場合、蓄電池の充電制御を行うとともに、コンプレッサの消費電力を上げるように制御する。制御装置は、電流の検出結果に基づいて、複数の太陽光パネルの発電電力が減少して商用電力系統から電力を調達(買電)する必要が生じたと判定した場合、蓄電池の放電制御を行うとともに、コンプレッサの消費電力を下げるように制御する。
この発明によれば、逆潮流を防ぎながら太陽光パネルの発電電力を、状況に応じて有効活用できる。
図1は、第1の実施形態に係る電力制御システムの機能ブロック図である。 図2は、充放電機能を備えないパワーコンディショナへの主制御の一例を示すフローチャートである。 図3は、充放電機能を備えないパワーコンディショナの出力低下制御の一例を示すフローチャートである。 図4は、充放電機能を備えないパワーコンディショナの出力適正化制御の一例を示すフローチャートである。 図5は、充放電機能を備えるパワーコンディショナおよび負荷への主制御の一例を示すフローチャートである。 図6は、充放電機能を備えるパワーコンディショナに対する充電制御と負荷に対する消費電力の増加制御の組合せ制御(充電、消費増加制御)の一例を示すフローチャートである。 図7(A)、図7(B)は、充電、消費増加制御における一例の制御での電力の関係をイメージした図である。 図8は、充放電機能を備えるパワーコンディショナに対する放電制御と負荷に対する消費電力の低下制御の組合せ制御(放電、消費低下制御)の一例を示すフローチャートである。 図9(A)、図9(B)は、放電、消費低下制御における一例の制御での電力の関係をイメージした図である。 図10は、充放電機能を備えるパワーコンディショナへの主制御の一例を示すフローチャートである。 図11は、充放電機能を備えるパワーコンディショナに対する充電制御の一例を示すフローチャートである。 図12は、充放電機能を備えるパワーコンディショナに対する放電制御の一例を示すフローチャートである。 図13は、第3の実施形態に係る電力制御システムの主制御に一例を示すフローチャートである。 図14は、霜取り制御に余剰発電電力や蓄電電力を用いた制御の一例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る電力制御システムについて、図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る電力制御システムの機能ブロック図である。
図1に示すように、電力制御システム10は、複数のパワーコンディショナ21-23(PCS21-PCS23)、パワーコンディショナ30、制御マイコン40、負荷50、電流センサ60、および、集電盤70を備える。なお、パワーコンディショナの台数はこれに限るものではなく、電力制御システム10の仕様(出力電力の大きさ等)に基づいて適宜設定できる。
パワーコンディショナ21の入力端は、太陽光パネル101に接続し、パワーコンディショナ22の入力端は、太陽光パネル102に接続し、パワーコンディショナ23の入力端は、太陽光パネル103に接続する。複数のPCS21-23は、MPPT制御を実行可能である。
複数のパワーコンディショナ21-23は、太陽光パネル101-103で発電された直流電力を交流電力に変換して出力する。
複数のパワーコンディショナ21-23は、マスタ-スレーブの関係を有する。この例では、パワーコンディショナ21は、マスタ装置であり、パワーコンディショナ22およびパワーコンディショナ23は、スレーブ装置である。複数のパワーコンディショナ21-23(PCS21-PCS23)は、それぞれに内蔵マイコンを備えており(図1参照)、これらのマイコンの通信および制御によって、マスタ-スレーブの協調制御が可能になる。
マスタのパワーコンディショナ21と、スレーブのパワーコンディショナ22およびパワーコンディショナ23とは、制御指令等のデータ通信が可能である。
マスタのパワーコンディショナ21は、電流センサ60の計測データに基づいて、MPPT制御が必要か否か等の発電に関する制御内容を決定する。マスタのパワーコンディショナ21は、決定した制御内容に応じて、太陽光パネル101を用いた発電を制御する。マスタのパワーコンディショナ21は、決定した制御内容をスレーブのパワーコンディショナ22およびパワーコンディショナ23に送信する。
スレーブのパワーコンディショナ22およびパワーコンディショナ23は、マスタのパワーコンディショナ21からの制御内容に応じて、太陽光パネル102、103を用いた発電を制御する。
パワーコンディショナ30は、太陽光パネル104に接続する。パワーコンディショナ30は、PVコンバータ31(PVC31)、インバータ32(INV32)、双方向DCDCコンバータ33(BDD33)、および、蓄電池34(BAT34)を備える。パワーコンディショナ30は、内蔵マイコンを備えており(図1参照)、内蔵マイコンによによって、PVコンバータ31、インバータ32、双方向DCDCコンバータ33の動作を制御する。パワーコンディショナ30の内蔵マイコンへの制御指令は、後述するように、制御マイコン40から送られてくる。
PVコンバータ31の入力端は、太陽光パネル104に接続する。PVコンバータ31は、MPPT制御を実行可能である。PVコンバータ31の出力端は、インバータ32および双方向DCDCコンバータ33に接続する。双方向DCDCコンバータ33は、蓄電池34に接続する。
パワーコンディショナ30は、PVコンバータ31の直流出力電力をインバータ32で交流電力に変換して出力する。また、パワーコンディショナ30は、PVコンバータ31の直流出力電流によって、双方向DCDCコンバータ33を通じて蓄電池34を充電できる。また、パワーコンディショナ30は、蓄電池34に蓄電された直流電力を双方向DCDCコンバータ33と通じて放電し、インバータ32によって交流電力に変換して出力する。すなわち、パワーコンディショナ30は、充放電が可能なパワーコンディショナである。
複数のパワーコンディショナ21-23の出力端と、パワーコンディショナ30の出力端(インバータ32の直流端子)とは、集電盤70に対して並列に接続される。集電盤70は、電力制御システム10の受電点PR10に接続する。電力制御システム10は、この受電点PR10を通じて商用電力系統900に接続する。
電流センサ60は、受電点PR10と集電盤70との間の電力伝送ラインに対して設置される。電流センサ60は、電力伝送ラインの電流の向きおよび大きさを計測する。
電流センサ60は、計測データ(電流の向きおよび大きさ)を、パワーコンディショナ21および制御マイコン40に出力する。
負荷50は、受電点PR10と集電盤70との間の電力伝送ラインに接続される。言い換えれば、負荷50は、受電点PR10よりも複数のパワーコンディショナ21-23およびパワーコンディショナ30側で、複数のパワーコンディショナ21-23の出力電力およびパワーコンディショナ30の出力電力の合成電力が流れる位置に接続される。この構成によって、負荷50には、合成電力が供給される。
負荷50は、例えば、空調機器51のコンプレッサ、冷蔵機器52のコンプレッサ、および、冷凍機器53のコンプレッサを含む。なお、負荷50は、これらに限るものではなく、これらの少なくとも1台を含んでいればよい。また、負荷50は、電気エネルギーを熱エネルギーに変換できるものであれば好ましい。
制御マイコン40は、電流センサ60の計測データに基づいて、パワーコンディショナ30の充放電制御および負荷50の運転制御を行う。言い換えれば、制御マイコン40は、電流センサ60の計測データに基づいて、パワーコンディショナ30に充放電制御の指令を送信する。パワーコンディショナ30は、この充放電制御の指令に応じて、充放電制御を行う。また、制御マイコン40は、電流センサ60の計測データに基づいて、負荷50の運転制御の指令を負荷50に送信する。負荷50は、この運転制御の指令に応じて、運転、停止の制御を行う。
なお、本実施形態の構成では、制御マイコン40は、パワーコンディショナ30に対して指令を送るが、パワーコンディショナ21-23に対しても、それぞれの動作を制御する指令を送ってもよい。この場合、パワーコンディショナ21-23は、この指令に従って各種制御を実行する。
(電力制御システム10の動作)
電力制御システム10では、充放電機能を備えない複数のパワーコンディショナ21-23と、充放電機能を備えるパワーコンディショナ30とで異なる制御を行う。
(充放電機能を備えないパワーコンディショナの制御)
図2は、充放電機能を備えないパワーコンディショナへの主制御の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、制御マイコン40は、電流センサ60を用いて電流値Ictを検出する(S1)。電流値Ictは、値(大きさ)と向き(+または-)とを有する。制御マイコン40は、電流値Ictが下限値a以上で上限値b以下であれば(S2:YES)、現状の動作制御を維持し、電流値Ictの検出を継続する。下限値aおよび上限値bは、複数のパワーコンディショナ21-23が負荷追従しながら電力供給を行えている範囲によって決定される。
制御マイコン40は、電流値Ictが下限値aよりも小さければ(S2:NO且つS3:YES)、複数のパワーコンディショナ21-23に対して出力低下制御を実行する(S4)。すなわち、制御マイコン40は、商用電力系統900への逆潮流が生じそうであれば、複数のパワーコンディショナ21-23に対して出力低下制御を実行する。
制御マイコン40は、電流値Ictが上限値bよりも大きければ(S2:NO且つS3:NO)、出力適正化制御を実行する(S5)。すなわち、制御マイコン40は、負荷50での消費電力に対して、複数のパワーコンディショナ21-23およびパワーコンディショナ30の合成電力が足りなければ、出力適正化制御を実行する。
(出力低下制御)
図3は、充放電機能を備えないパワーコンディショナの出力低下制御の一例を示すフローチャートである。
図3に示すように、制御マイコン40は、マスタのパワーコンディショナ21(PCS21)に、動作状態の問合せを行う(S41)。制御マイコン40は、パワーコンディショナ21(PCS21)の動作状態を取得し、出力電力を現状の電力から所定量α低下させる指令を行う。この所定量αは、低下後の出力電力によって逆潮流が解消される値に設定される。パワーコンディショナ21(PCS21)は、指令に従って出力電力を所定量α低下させる制御を行う(S42)。
マスタのパワーコンディショナ21(PCS21)は、スレーブのパワーコンディショナ22、23(PCS22、PCS23)に対して、出力電力を現状の電力から所定量α低下させる指令を行う(S43)。スレーブのパワーコンディショナ22(PCS22、PCS23)は、指令に従って出力電力を所定量α低下させる制御を行う(S44)。
これにより、電力制御システム10は、複数のパワーコンディショナ21-23の出力電力による逆潮流を抑制できる。
(出力適正化制御)
図4は、充放電機能を備えないパワーコンディショナの出力適正化制御の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、制御マイコン40は、マスタのパワーコンディショナ21(PCS21)に、動作状態の問合せを行う(S51)。制御マイコン40は、マスタのパワーコンディショナ21(PCS21)の動作状態を取得し、MPPT制御されているか否かを検出する。
制御マイコン40は、パワーコンディショナ21(PCS21)がMPPT制御状態でなければ(S52:NO)、パワーコンディショナ21(PCS21)に対して、出力電力を現状の電力から所定量α増加させる指令を行う。パワーコンディショナ21(PCS21)は、指令に従って出力電力を所定量α増加させる制御を行う(S531)。なお、増加させるときの電力の所定量αは、低下させるときの電力の所定量αと同じであってもよく、異なっていてもよい。
制御マイコン40は、パワーコンディショナ21(PCS21)がMPPT制御状態であれば(S52:YES)、現状の出力電力を維持する指令を行う。パワーコンディショナ21は、指令に従って現状の出力電力を維持する制御を行う(S532)。
マスタのパワーコンディショナ21(PCS21)は、スレーブのパワーコンディショナ22、23(PCS22、PCS23)に対して、MPPT制御状態でなければ出力電力を所定量α増加させる指令を送る(S540、S550)。
スレーブのパワーコンディショナ22(PCS22)は、MPPT制御状態でなければ(S541:NO)、出力電力を所定量α増加させる制御を行う(S542)。パワーコンディショナ22は、MPPT制御状態であれば(S541:YES)、現状の出力電力を維持する制御を行う(S543)。
スレーブのパワーコンディショナ23(PCS23)は、MPPT制御状態でなければ(S551:NO)、出力電力を所定量α増加させる制御を行う(S552)。パワーコンディショナ22は、MPPT制御状態であれば(S551:YES)、現状の出力電力を維持する制御を行う(S553)。
これにより、電力制御システム10は、複数のパワーコンディショナ21-23の出力電力を、適正に負荷追従させることができる。
(充放電機能を備えるパワーコンディショナの制御)
図5は、充放電機能を備えるパワーコンディショナおよび負荷への主制御の一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、制御マイコン40は、電流センサ60を用いて電流値Ictを検出する(S1X)。制御マイコン40は、電流値Ictが下限値a以上で上限値b以下であれば(S2X:YES)、現状の動作制御を維持し、電流値Ictの検出を継続する。下限値aおよび上限値bは、パワーコンディショナ30が負荷追従しながら電力供給を行えている範囲によって決定される。
制御マイコン40は、電流値Ictが下限値aよりも小さければ(S2X:NO且つS3X:YES)、パワーコンディショナ30に対する充電制御と負荷50に対する消費電力増加制御を組み合わせて実行する(S6)。すなわち、制御マイコン40は、商用電力系統900への逆潮流が生じそうであれば、パワーコンディショナ30に対する充電制御と負荷50に対する消費電力増加制御を組み合わせて実行する。
制御マイコン40は、電流値Ictが上限値bよりも大きければ(S2X:NO且つS3X:NO)、パワーコンディショナ30に対する放電制御と負荷50に対する消費電力低下制御を組み合わせて実行する(S7)。すなわち、制御マイコン40は、負荷50での消費電力に対して、複数のパワーコンディショナ21-23およびパワーコンディショナ30の合成電力が足りなければ(買電電力が生じるような場合には)、パワーコンディショナ30に対する蓄電池34からの放電制御と負荷50に対する消費電力低下制御を組み合わせて実行する。
(充電、消費増加制御)
図6は、充放電機能を備えるパワーコンディショナに対する充電制御と負荷に対する消費電力の増加制御の組合せ制御(充電、消費増加制御)の一例を示すフローチャートである。
制御マイコン40は、パワーコンディショナ30から蓄電池34のSOCを取得する。なお、SOCに限らず、蓄電池34の充電状態、充電率を表す指標を用いることもできる。
制御マイコン40は、SOCが充電閾値c以下であるかどうかを判定する。充電閾値cは、蓄電池34に対して充電可能かどうかを決める指標であり、充電閾値cよりもSOCが大きければ、蓄電池34にこれ以上充電する容量が無い、もしくは、殆ど無いことを意味する。すなわち、充電閾値cは、例えば、充電率に基づいて決定される。
制御マイコン40は、SOCが充電閾値c以下であると(S61:YES)、蓄電池34に所定量βを充電する指令を、パワーコンディショナ30に行う(S62)。パワーコンディショナ30は、指令にしたがって、蓄電池34に所定量βを充電する制御を行う。
制御マイコン40は、SOCが充電閾値cよりも大きいと(S61:NO)、消費電力を所定量γ増加させる指令を負荷50に行う(S63)。負荷50(空調機器51、冷蔵機器52、および、冷凍機器53のコンプレッサ)は、指令にしたがって、消費電力を所定量γ増加させる制御を行う。例えば、空調機器51は、冷房時であれば、設定温度を低く設定して冷房制御を行う。また、空調機器51は、暖房時であれば、設定温度を高くして暖房制御を行う。冷蔵機器52および冷凍機器53は、予め設定した庫内温度の範囲内で、庫内温度を低下させる制御を行う。
負荷50は、温度の許容範囲を予め決めており、この許容範囲内で消費電力の制御を行う。
具体的に、空調機器51は、室温を計測する。空調機器51は、室温が許容範囲を超えたかどうかを判定する。空調機器51は、室温が許容範囲を超えれば(S64:YES)、言い換えれば、冷房の場合は冷やしすぎ、暖房の場合は温めすぎであれば、空調制御(冷房時であれば冷房制御、暖房時であれば暖房制御)を停止する。これにより、空調機器51は、消費電力増加を停止する(S641)。なお、空調機器51は、空調制御を停止せずとも、弱めてもよく、これにより、空調機器51は、消費電力の増加を抑制してもよい。
冷蔵機器52は、冷蔵庫の庫内温度を計測する。冷蔵機器52は、庫内温度が許容範囲を超えれば(S65:YES)、言い換えれば、冷蔵庫の庫内温度を下げすぎであれば、冷蔵制御を停止する。これにより、冷蔵機器52は、消費電力増加を停止する(S651)。なお、冷蔵機器52は、冷蔵制御を停止せずとも、弱めてもよく、これにより、冷蔵機器52は、消費電力の増加を抑制してもよい。
冷凍機器53は、冷凍庫の庫内温度を計測する。冷凍機器53は、庫内温度が許容範囲を超えれば(S66:YES)、言い換えれば、冷凍庫の庫内温度を下げすぎであれば、冷凍制御を停止する。これにより、冷凍機器53は、消費電力増加を停止する(S661)。なお、冷凍機器53は、冷凍制御を停止せずとも、弱めてもよく、これにより、冷凍機器53は、消費電力の増加を抑制してもよい。
このような制御を行うことによって、電力制御システム10は、余剰電力が生じても、蓄電池34に充電するか、負荷50で消費できる。これにより、電力制御システム10は、太陽光パネルでの発電効率の低下を抑制しながら、余剰電力が生じたときに商用電力系統へ逆潮流を発生させることを抑制できる。
また、電力制御システム10は、電気エネルギーを蓄積することと、電気エネルギーを熱エネルギーに変換して消費することの2種類を用いて余剰電力を解消する。したがって、電力制御システム10は、状況に応じて、よりフレキシブルに、且つ、より確実に、余剰電力を解消できる。特に、負荷50を構成するコンプレッサの運転動作の切り替えは、蓄電池34の充電よりも高速に実現される。したがって、電力制御システム10は、余剰電力の発生に対して、より素早く、余剰電力の消費を実現でき、過渡的な商用電力系統への逆潮流を、より確実に抑制できる。
さらに、電力制御システム10は、負荷50の温度の許容範囲を設定することで、ユーザ(例えば、店舗のオーナや利用者)に不快感や不具合を与えることなく、上述の作用効果を奏することができる。
室温が許容範囲内で(S64:NO)、冷蔵庫および冷凍庫の庫内温度が許容範囲内であれば(S65:NO、S66:NO)、制御マイコン40は、パワーコンディショナ30に出力電圧を所定量β低下させる指令を行う(S67)。パワーコンディショナ30は、指令を受け、PVコンバータ31の出力電力を所定量β低下させる制御を行う。
この制御によって、電力制御システム10は、万が一、蓄電池34に蓄電できず、負荷50の許容範囲を超えることがあっても、複数の太陽光パネル101-104のうち、蓄電機能を備えるパワーコンディショナ30に接続された太陽光パネル104の発電電力だけを低下させれば、商用電力系統への逆潮流を抑制できる。したがって、電力制御システム10は、できる限り発電効率を低下させることなく、商用電力系統への逆潮流をより確実に抑制できる。
図7(A)、図7(B)は、充電、消費増加制御における一例の制御での電力の関係をイメージした図である。図7(A)は、負荷追従が安定して行われている状態のイメージを示し、図7(B)は、図7(A)の場合よりも発電電力が増加した状態のイメージを示す。なお、図7(A)、図7(B)は、あくまでも一例であり、各電力量およびこれらの大きさの関係は、これに限るものではない。
前提として、負荷追従が適正に行われていれば、複数の太陽光パネル101-104での発電量は、負荷50の消費電力に一致する。例えば、図7(A)の場合であれば、複数の(太陽光パネル101-104での発電量(4kW+4kW+4kW+8kW=20kW))=(負荷50の消費電力20kW)となる。
ここで、天候の状態等によって、太陽光パネルの発電量が増加する。例えば、図7(B)に示すように、太陽光パネル104の発電量が8kWから10kWに増加する。
この場合、電力制御システム10は、上述の制御に基づいて、例えば、蓄電池34に1kWを蓄電し、負荷50の消費電力を21kWに増加させる。なお、図7(B)の例では、蓄電と熱エネルギーによる消費とを並行して行うように示しているが、上述の制御フローのように、蓄電と熱エネルギーによる消費とを切り替えてもよい。
蓄電と熱エネルギーとを並行することで、蓄電を行いながら(後の放電が必要な時の準備を行いながら)、余剰電力をより確実に消費できる。また、上述のように、熱エネルギーへの変換は、蓄電よりも高速に立ち上げることができる。したがって、蓄電開始前の蓄電過渡状態での余剰電力を、熱エネルギーとして消費でき、蓄電開始前の蓄電過渡状態においても、商用電力系統への逆潮流をより確実に抑制できる。
(放電、消費低下制御)
図8は、充放電機能を備えるパワーコンディショナに対する放電制御と負荷に対する消費電力の低下制御の組合せ制御(放電、消費低下制御)の一例を示すフローチャートである。
制御マイコン40は、パワーコンディショナ30に、動作状態の問合せを行い、MPPT制御されているか否かを検出する。制御マイコン40は、パワーコンディショナ30がMPPT制御状態でなければ(S71:NO)、パワーコンディショナ30に対して、出力電力を現状の電力から所定量β増加させる指令を行う。パワーコンディショナ30は、指令に従って出力電力を所定量β増加させ、MPPT制御を行う(S72)。
制御マイコン40は、パワーコンディショナ30がMPPT制御状態であれば(S71:YES)、パワーコンディショナ30から蓄電池34のSOCを取得する。なお、SOCに限らず、蓄電池34の充電状態、充電率を表す指標を用いることもできる。
制御マイコン40は、SOCが放電閾値d以上であるかどうかを判定する。放電閾値dは、蓄電池34が放電可能かどうかを決める指標であり、放電閾値dよりもSOCが小さければ、蓄電池34では、放電できる蓄電量が無い、もしくは、殆ど無いことを意味する。すなわち、放電閾値dは、例えば、充電率に基づいて決定される。
制御マイコン40は、SOCが放電閾値d以上であると(S73:YES)、蓄電池34に所定量βで放電する指令を、パワーコンディショナ30に行う(S74)。パワーコンディショナ30は、指令にしたがって、蓄電池34から所定量βで放電する制御を行う。
制御マイコン40は、SOCが放電閾値よりも小さいと(S73:NO)、消費電力を所定量γ低下させる指令を負荷50に行う(S75)。負荷50(空調機器51、冷蔵機器52、および、冷凍機器53のコンプレッサ)は、指令にしたがって、消費電力を所定量γ低下させる制御を行う。例えば、空調機器51は、冷房時であれば、設定温度を高く設定して冷房制御を行う。また、空調機器51は、暖房時であれば、設定温度を低くして暖房制御を行う。冷蔵機器52および冷凍機器53は、予め設定した庫内温度の範囲内で、庫内温度の低下を抑制する制御を行う。
負荷50は、温度の許容範囲を予め決めており、この許容範囲内で消費電力の制御を行う。
具体的に、空調機器51は、室温を計測する。空調機器51は、室温が許容範囲を超えたかどうかを判定する。空調機器51は、室温が許容範囲を超えれば(S76:YES)、言い換えれば、冷房の場合は温度が上がりすぎ、暖房の場合は温度が下がりすぎであれば、空調制御(冷房時であれば冷房制御、暖房時であれば暖房制御)を消費電力の低下制御の前の状態に戻す。これにより、空調機器51は、過剰な消費電力低下を停止する(S761)。なお、空調機器51は、空調制御を完全に元に戻さなくても、ある程度戻してもよく、これにより、空調機器51は、過剰な消費電力の低下を抑制してもよい。
冷蔵機器52は、冷蔵庫の庫内温度を計測する。冷蔵機器52は、庫内温度が許容範囲を超えれば(S77:YES)、言い換えれば、冷蔵庫の庫内温度を上げすぎであれば、冷蔵制御を消費電力の低下制御の前の状態に戻す。これにより、冷蔵機器52は、消費電力低下を停止する(S761)。なお、冷蔵機器52は、冷蔵制御を完全に元に戻さなくても、ある程度戻してもよく、これにより、冷蔵機器52は、消費電力の低下を抑制してもよい。
冷凍機器53は、冷凍庫の庫内温度を計測する。冷凍機器53は、庫内温度が許容範囲を超えれば(S78:YES)、言い換えれば、冷凍庫の庫内温度を上げすぎであれば、冷凍制御を消費電力の低下制御の前の状態に戻す。これにより、冷凍機器53は、消費電力低下を停止する(S781)。なお、冷凍機器53は、冷凍制御を完全に元に戻さなくても、ある程度戻してもよく、これにより、冷凍機器53は、消費電力の低下を抑制してもよい。
このような制御を行うことによって、電力制御システム10は、予め設定した消費電力に対して発電電力が足りなくても、蓄電池34から放電するか、負荷50で消費の消費電力を許容範囲で低下させる。これにより、電力制御システム10は、発電電力と消費電力とのバランスを適正に保つことができる。
また、電力制御システム10は、電気エネルギーを蓄電池34からの放電により追加供給することと、熱エネルギーによる電気エネルギーの消費を抑制することの2種類を用いて、消費電力に対して発電電力が足りないことを解消する。したがって、電力制御システム10は、状況に応じて、よりフレキシブルに、且つ、より確実に、消費電力の不足状態を解消できる。
さらに、電力制御システム10は、負荷50の温度の許容範囲を設定することで、ユーザ(例えば、店舗のオーナや利用者)に不快感や不具合を与えることなく、上述の作用効果を奏することができる。
室温が許容範囲内で(S76:NO)、冷蔵庫および冷凍庫の庫内温度が許容範囲内であれば(S77:NO、S78:NO)、制御マイコン40は、パワーコンディショナ30に、PVコンバータ31の出力電力を維持する指令を行う(S79)。パワーコンディショナ30は、指令を受け、PVコンバータ31の出力電力を維持する制御を行う。
この制御によって、電力制御システム10は、万が一、上述の制御を行って消費電力が発電電力を上回っても、可能な限り発電効率を維持しながら、発電電力で消費電力を賄うことができる。
図9(A)、図9(B)は、放電、消費低下制御における一例の制御での電力の関係をイメージした図である。図9(A)は、負荷の消費電力を維持し、発電電力の不足分を放電によって賄う状態のイメージを示し、図9(B)は、負荷の消費電力を調整して、発電電力の不足を補償する状態のイメージを示す。なお、図9(A)、図9(B)は、あくまでも一例であり、各電力量およびこれらの大きさの関係は、これに限るものではない。
これら、図9(A)、図9(B)の前提状態(負荷追従が適正になされている状態)は、上述の図7(A)の状態である。
ここで、天候の状態等によって、太陽光パネルの発電量が低下する。例えば、図9(A)に示すように、複数の太陽光パネル101-103の発電量が4kWから3kWに低下し、太陽光パネル104の発電量が8kWから7kWに低下する。
この場合、電力制御システム10は、上述の制御に基づいて、例えば、図9(A)に示すように、蓄電池34から不足分の4kWを放電し、負荷50に供給する。これにより、負荷50の消費電力を20kWに維持できる。
また、電力制御システム10は、上述の制御に基づいて、例えば、負荷50の消費電力を発電電力と同等に低下させる(図9(B)に示すように、16kWに低下させる)。これにより、消費電力と発電電力とを一致させることができる。この消費電力の低下量は、上述のように、ユーザに不快感および不具合を与えない程度に設定される。これにより、ユーザに不快感および不具合を与えることなく、消費電力に対して発電電力が不足する状態を解消できる。
なお、上述の制御、および、図9(A)、図9(B)の例では、蓄電池34からの放電と、負荷50の消費電力の低下とのいずれか一方を選択する場合を示した。しかしながら、蓄電池34からの放電と負荷50の消費電力の低下とを同時並行して行ってもよい。これにより、可能な限り放電量を小さくしながら、消費電力を賄うことができ、ユーザに与える不快感および不具合も低減できる。
また、上述の説明では、消費電力の制御において、空調機器51、冷蔵機器52、冷凍機器53の順で制御を行う態様を示した。しかしながら、制御の順は、これに限るものではなく、同時並行に行うことも可能である。また、これらの機器の少なくとも1台を制御可能であればよい。
以上の構成および制御によって、電力制御システム10は、逆潮流を防ぎながら太陽光パネルの発電電力を、状況に応じて有効活用できる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る電力制御システムについて、図を参照して説明する。第2の実施形態に係る電力制御システムは、第1の実施形態に係る電力制御システム10に対して、負荷の消費電力制御を省略した点で異なる。第2の実施形態に係る電力制御システムの他の基本的な構成および制御は、第1の実施形態に係る電力制御システム10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
図10は、充放電機能を備えるパワーコンディショナへの主制御の一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、制御マイコン40は、電流センサ60を用いて電流値Ictを検出する(S1X)。制御マイコン40は、電流値Ictが下限値a以上で上限値b以下であれば(S2X:YES)、現状の動作制御を維持し、電流値Ictの検出を継続する。
制御マイコン40は、電流値Ictが下限値aよりも小さければ(S2X:NO且つS3X:YES)、パワーコンディショナ30に対する充電制御を実行する(S6A)。制御マイコン40は、電流値Ictが上限値bよりも大きければ(S2X:NO且つS3X:NO)、パワーコンディショナ30に対する放電制御を実行する(S7A)。
(充電制御)
図11は、充放電機能を備えるパワーコンディショナに対する充電制御の一例を示すフローチャートである。
制御マイコン40は、パワーコンディショナ30から蓄電池34のSOCを取得する。制御マイコン40は、SOCが充電閾値c以下であるかどうかを判定する。
制御マイコン40は、SOCが充電閾値c以下であると(S61:YES)、蓄電池34に所定量βを充電する指令を、パワーコンディショナ30に行う(S62)。パワーコンディショナ30は、指令にしたがって、蓄電池34に所定量βを充電する制御を行う。
制御マイコン40は、SOCが充電閾値よりも大きいと(S61:NO)、パワーコンディショナ30に出力電圧を所定量β低下させる指令を行う(S67)。パワーコンディショナ30は、指令を受け、PVコンバータ31の出力電力を所定量β低下させる制御を行う。
このような制御を行うことによって、第2の実施形態に係る電力制御システムは、商用電力系統への逆潮流を抑制できる。
(放電制御)
図12は、充放電機能を備えるパワーコンディショナに対する放電制御の一例を示すフローチャートである。
制御マイコン40は、パワーコンディショナ30に、動作状態の問合せを行い、MPPT制御されているか否かを検出する。制御マイコン40は、パワーコンディショナ30がMPPT制御状態でなければ(S71:NO)、パワーコンディショナ30に対して、出力電力を現状の電力から所定量β増加させる指令を行う。パワーコンディショナ30は、指令に従って出力電力を所定量β増加させ、MPPT制御を行う(S72)。
制御マイコン40は、パワーコンディショナ30がMPPT制御状態であれば(S71:YES)、パワーコンディショナ30から蓄電池34のSOCを取得する。制御マイコン40は、SOCが放電閾値d以上であるかどうかを判定する。
制御マイコン40は、SOCが放電閾値d以上であると(S73:YES)、蓄電池34に所定量βで放電する指令を、パワーコンディショナ30に行う(S74)。パワーコンディショナ30は、指令にしたがって、蓄電池34から所定量βで放電する制御を行う。
制御マイコン40は、SOCが放電閾値よりも小さいと(S73:NO)、パワーコンディショナ30に、PVコンバータ31の出力電力を維持する指令を行う(S79)。パワーコンディショナ30は、指令を受け、PVコンバータ31の出力電力を維持する制御を行う。
この制御によって、第2の実施形態に係る電力制御システムは、消費電力が発電電力を上回っても、可能な限り発電効率を維持しながら、消費電力を賄うことができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る電力制御システムについて、図を参照して説明する。第3の実施形態に係る電力制御システムは、第1の実施形態に係る電力制御システム10に対して、消費電力の予測を行い、予測結果に基づいて制御を行う点で異なる。第3の実施形態に係る電力制御システムの他の基本的な構成および制御は、第1の実施形態に係る電力制御システム10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
図13は、第3の実施形態に係る電力制御システムの主制御に一例を示すフローチャートである。
図13に示すように、制御マイコン40は、消費電力を予測する(S81)。特定のユーザ、例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の商業施設では、曜日や天候によって多少異なるものの、時間帯毎の負荷50の消費電力は、時刻に対して相関性が高く、予測し易い。したがって、例えば、過去の各時刻での消費電力を統計処理し、時刻毎の消費電力を予測することができる。
制御マイコン40は、予測結果に基づいて、余剰電力が発生する時間帯を判定する。余剰電力とは、消費電力に対する発電電力の余剰分を意味する。制御マイコン40は、余剰電力が発生する時間帯があれば(S82:YES)、この時間帯において、上述の充電、消費増加制御を指定する(S820)。
制御マイコン40は、予測結果に基づいて、買電電力を必要とする時間帯を判定する。すなわち、制御マイコン40は、消費電力が発電電力を上回る時間帯を判定する。制御マイコン40は、買電電力が必要な時間帯があれば(S83:YES)、この時間帯において、上述の放電、消費低下制御を指定する(S830)。
制御マイコン40は、計時を行い、設定時刻を検出すると(S84:YES)、上記の時刻指定した制御を実行する(S85)。
これにより、電力制御システムは、負荷の消費電力を予測し、逆潮流を抑制し、商用電力系統から調達する電力量を最小にできる。
この際、余剰電力が生じると予測される場合は、蓄電池34への充電を行う事になるが、蓄電池34への充電は短い時間に大きな電流を流すことが難しい(応答性が良くない)。そのため、蓄電池34への充電指令よりも前に、負荷50に対して消費電力を増加させる指令を行い、余剰電力が生じないように制御を行う。これは、負荷50を構成するコンプレッサの応答性は蓄電池34の充電開始速度よりも遥かに高いことを利用している。
また、この場合は応答性が良くない蓄電池34への充電が開始されれば、負荷50に対する消費電力の増加の制御を停止してもよい。これにより、空調機器の室温や冷蔵機器の庫内温度の変動を最小限に抑えることができる。
一方、買電電力が生じると予測される場合に、負荷50による消費電力を低下させ、室温または庫内温度が本来の設定値に戻るまで、負荷50の消費電力を抑えることで、商用電力系統から調達する電力量を最小にできる。
そして、これらの制御を予測値によって設定することで、電力制御システムは、時間帯に応じて適切に、上述の各主制御を行うことができる。
なお、上述の説明では、時間帯毎の消費電力を予測する態様を示したが、発電電力を予測して用いることも可能である。この場合、例えば、制御マイコン40は、天気予報を取得し、天気予報の結果から時間帯毎の発電電力を予測する。
これにより、電力制御システムは、消費電力と発電電力との両方の予測結果を用いることができる。したがって、電力制御システムは、より確実に、上述の各種制御を実行できる。
また、上述の説明では、冷蔵機器52および冷凍機器53の庫内温度の調整を消費電力の調整に利用する態様を示した。しかしながら、冷蔵機器52および冷凍機器53については、霜取り制御を消費電力の低下制御に利用することもできる。これにより、消費電力の低下のために、敢えて庫内温度を変化させる必要が無く、冷蔵機器52および冷凍機器53に必要な霜取り制御によって、消費電力を低下させることができる。
また、冷蔵機器52や冷凍機器53の場合、余剰発電電力や蓄電電力を霜取り制御に用いることも可能である。
図14は、霜取り制御に余剰発電電力や蓄電電力を用いた制御の一例を示すフローチャートである。なお、以下の制御の一例は、冷凍機器53に適用した場合を説明するが、冷蔵機器52にも適用でき、冷凍機器53と冷蔵機器52との両方を備える場合にも適用できる。
制御マイコン40は、冷凍機器53に設定された霜取り時間を取得する(S91)。霜取り時間は、予め所定の周期(例えば3時間周期)等で設定されている。なお、制御マイコン40が霜取り時間を設定してもよい。
制御マイコン40は、霜取り時間の近傍時間であることを検出すると(S92:YES)、現在の発電電力によって、冷凍機器53の霜取り動作が可能であるかを検出する。なお、霜取り動作は、冷凍機器53に備えられた電熱ヒータによって霜取りデフロストを行うこと、この状態から所定の冷凍温度まで急速に温度を低下させることである。また、制御マイコン40は、例えば、予め取得(設定)した霜取り時間に対して所定時間(一例として30分)前の時間を用いて、霜取り時間の近傍時間を検出する。なお、制御マイコン40は、太陽光パネル101-104の発電量の予測が可能な場合には、霜取り時間よりも後の時間を近傍時間に含むことも可能である。
制御マイコン40は、霜取り動作に、商用電力系統900からの電力供給の増加(買電電力の増加)を予測すると(S93:YES)、太陽光パネル101-104による発電電力予測から、余剰発電電力で最大限霜取り運転ができるように運転計画を策定する。
制御マイコン40は、余剰発電電力があれば(S94:YES)、余剰発電電力を冷凍機器53に供給する(S95)。制御マイコン40は、余剰発電電力がなければ(S94:NO)、蓄電池34の蓄電電力を冷凍機器53に供給する(S96)。
このような制御によって、本願の電力制御システムは、太陽光パネルの発電電力を有効活用できる。
なお、上述の各実施形態の構成および制御は、適宜組み合わせることが可能であり、それぞれの組合せに応じた作用効果を奏することができる。
10:電力制御システム
21、22、23:パワーコンディショナ
30:パワーコンディショナ
31:PVコンバータ
32:インバータ
33:双方向DCDCコンバータ
34:蓄電池
40:制御マイコン
50:負荷
51:空調機器
52:冷蔵機器
53:冷凍機器
60:電流センサ
70:集電盤
101、102、103、104:太陽光パネル
900:商用電力系統

Claims (6)

  1. 複数の太陽光パネルが発電した直流電力を交流電力に変換する複数のパワーコンディショナと、
    前記複数のパワーコンディショナの出力電力が集電されて商用電力系統に連系される受電点と、
    前記受電点よりも前記複数のパワーコンディショナ側に接続された負荷と、
    前記受電点での電流の向きおよび大きさを検出する電流センサと、
    前記負荷の消費電力よりも前記複数の太陽光パネルの発電電力が上回る場合に、前記負荷の消費電力の変動に対して前記複数のパワーコンディショナの出力電力の合計が追従するように制御する制御装置と、
    を備えた、電力制御システムであって、
    前記複数のパワーコンディショナのうちの1台は、蓄電池を備えたパワーコンディショナであり、
    前記負荷は、空調機器、冷蔵機器、冷凍機器のいずれかを運転するコンプレッサを少なくとも1台含み、
    前記制御装置は、
    前記蓄電池の充放電動作と前記コンプレッサの運転動作とを、前記電流の検出結果に基づいて制御し、
    前記電流の検出結果に基づいて、前記複数の太陽光パネルの発電電力が増大して余剰電力が生じたと判定した場合、あるいは、前記負荷の消費電力が低減して余剰電力が生じたと判定した場合、前記蓄電池の充電制御を行うとともに、前記コンプレッサの消費電力を上げるように制御し、
    前記電流の検出結果に基づいて、前記複数の太陽光パネルの発電電力が減少して前記商用電力系統から電力を調達する必要が生じたと判定した場合、前記蓄電池の放電制御を行うとともに、前記コンプレッサの消費電力を下げるように制御する、
    電力制御システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記余剰電力が生じたと判定した場合、
    前記空調機器の室温設定値に対する予め決められた許容変動幅の範囲内、または、前記冷蔵機器および前記冷凍機器の庫内温度設定値に対する予め決められた許容変動幅の範囲内で、各温度がより低くなるように前記コンプレッサの運転制御を行い、
    前記商用電力系統から電力を調達する必要が生じたと判定した場合、
    前記室温設定値および前記庫内温度設定値が初期の設定値に戻るまでの期間、前記コンプレッサの停止制御を行う、
    請求項1に記載の電力制御システム。
  3. 前記制御装置は、
    前記商用電力系統から電力を調達する必要が生じたと判定した場合、前記冷蔵機器または前記冷凍機器の霜取り制御を行う、
    請求項1または請求項2に記載の電力制御システム。
  4. 前記制御装置は、
    前記蓄電池の充放電の制御よりも前に、前記コンプレッサの運転制御を行う、
    請求項1または請求項2に記載の電力制御システム。
  5. 前記制御装置は、
    前記負荷の消費電力の過去の時間帯別実績値に基づいて、設定時刻の前記負荷の消費電力を予測し、
    予測結果に応じて前記蓄電池の充放電動作と前記コンプレッサの運転動作とを制御する、
    請求項1または請求項2に記載の電力制御システム。
  6. 前記制御装置は、
    前記複数の太陽光パネルの発電電力の予測値を算出し、前記発電電力の予測値をさらに用いて、前記制御を行う、
    請求項5に記載の電力制御システム。
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