JP7374081B2 - 改善された再吸収性ポリマーの精製方法 - Google Patents

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Description

発明の属する技術分野
本発明は、工業生産に適した再吸収性ポリマーの改善された精製方法に関する。本発明による再吸収性ポリマー中の金属触媒濃度は、好ましくは1ppm未満である。この方法を使用して、実質的に金属を含まない高分子量ポリマーを得ることができる。
発明の背景
生分解性ポリマーは、環境に優しいポリマーとして追求されてきた。過去30年間にわたるこれらの材料の合成、製造、および処理の進歩により、パッケージングから、より洗練された生物医学デバイスへの実用化が促進されている。脂肪族ポリエステルは、特に魅力的なクラスの生分解性ポリマーであり、特に乳酸およびグリコール酸から誘導されたポリマーである。このような脂肪族ポリエステルは、生分解性であるだけでなく、生体吸収性でもある。生理学的システムでは、ポリマーの残留物は、最終的に自然の経路によって排除または代謝される(H.K. Makadiaら Polymers, 2011年, 3, 1377)。
生体吸収性ポリエステル、例えばポリラクチド、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)は、好ましくは、制御された薬物放出のためのマトリックスとして使用される。これらのマトリックスの形は、乳化プロセスからの微粒子であるか、または押出成形プロセスからのインプラントである。生体吸収性ポリエステルの医薬品用途は、ポリマーの特性に大きく依存する。化学組成、ポリマー鎖の長さ、末端基、構造および微細構造、ならびに純度により、化学的および物理的ポリマーの特性が決まる。高度な重合技術により、様々な合成経路を介してカスタマイズされたポリマーの設計が可能である。
このような生体吸収性ポリエステルを製造するための、金属を使用しない経路は、1)適切なヒドロキシルカルボン酸の重縮合、2)ラクチドとグリコリドとの強酸性イオン交換触媒開環重合、および3)有機-触媒開環重合、例えばジメチルアミノピリジン(DMAP)を含む。双方の重縮合および酸触媒開環重合法は、それぞれ、21kDa(欧州特許第171907号明細書)および35kDa(欧州特許第26599号明細書)の低分子量ポリマーに制限される。有機触媒を使用した開環重合から得られた無金属ポリラクチドは、数分で高いモノマー反応率を達成できる(O. Dechy-Cabaretら、Chem. Rev. 2004年, 104, 6147)。しかし、この合成経路の工業的応用は、高い触媒負荷およびモノマーシーケンス長制御の欠如により制限される。
様々な金属触媒システムは、ポリエステルの製造を支えることができる。ポリエステル合成では、スズ化合物および亜鉛化合物が特に好まれている。ラクチド、および任意でグリコリドおよび/またはカプロラクトンの金属触媒開環重合は、高分子量ポリエステル合成の標準的な経路であると広く考えられている。金属触媒による開環重合によって製造されるポリエステルには、未反応のモノマー、触媒、溶媒、および微量のその他の不純物が含まれている。医薬品用途では、これらの不純物を厳密に制御して、毒物学的影響を制限しなければならない。FDA(アメリカ食品医薬品局)は、市販の医療用ポリマー中の残留スズを20ppmに制限している。(A. Stjerndahlら Biomacromolecules 2007年, 8, 937)。
金属触媒の残留物は、ポリマーの吸収後に人体に残留する。金属固有の性質に応じて、周囲の組織は、中毒、刺激または炎症にさらされることもある。医薬品製剤では、金属残留物が、敏感な医薬品有効成分(API)と反応して、分解および有効性の損失を促進することもある。観測される経路は、エステル交換反応または制御されていないポリマー分解である。これらの分解プロセスは、医薬品製剤からの薬物放出プロファイルを変化させる。ポリマーインプラントの場合、残留金属触媒は、溶融処理中にポリマーの分解を引き起こす要因として最も影響力があることが特定された。
ポリエステルからスズ触媒を除去するための様々な精製方法が知られている。これらの方法は、ポリマーの分子量によって制限されるものではない。従来技術、学術文献、および特許で確立された既存の精製方法には、(1)強酸による抽出;(2)金属スカベンジャー剤の使用;(3)活性炭への吸収とその後の限外濾過が含まれる。欧州特許第0270987号明細書では、水と混和しない溶媒、すなわち、ジクロロメタン(DCM)またはクロロホルム(CHCl)にポリマーを溶解し、次いでこの溶液を、塩酸(HCl)またはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)の水溶液で洗浄することによって、ポリラクチドを精製している。この方法では、工業的慣行では避けられているか、または再吸収性ポリマーでは許容されない発がん性化学物質である、大量の塩素化溶媒を使用する必要がある。この方法で得られた精製ポリマーには、約2ppmの残留量の金属がまだ含まれている。米国特許第6353030号明細書では、ポリマーを有機溶媒、すなわちアセトンに溶解し、ポリマーの質量に等しい量の活性炭で溶液を処理することによりポリラクチドを精製している。溶媒沈殿および真空乾燥後に1~1.5ppmの残留金属を含む精製ポリマーが得られていた。しかし、大量の活性炭は、大量の化学廃棄物を生成するだけでなく、回収されたポリマーの収率も低下させる。
活性炭の酸性基が金属種の吸収を担っていることが仮定されている。この理由のために、乳酸が補助剤として導入され、活性炭の金属除去効率を向上させる。驚くべきことに、乳酸と活性炭との組み合わせは、活性炭のみによる精製と比較した場合、精製性能を改善することが認められた。本発明の改善された精製方法では、改善されたスズ除去を達成するために、低減された量の活性炭が乳酸添加剤と共に利用される。標準的な濃度、例えば、80~200ppmの残留スズを含有する直鎖状ポリエステルポリマーの場合、活性炭の量は、少量の乳酸を添加剤として使用することによって、ポリマーの25~200質量%から1~5質量%に低減される。活性炭への添加剤として乳酸を使用することにより、必要とされる活性炭の量が低減され、コストのかかる分離または濾過プロセスが回避される。この方法は、酸洗によるポリマー分解のリスクを最小限に抑える。
発明の概要
一態様では、ポリマーを有機溶媒に溶解してポリマー溶液を生成すること;ポリマー溶液を活性炭および添加剤と組み合わせること;貧溶媒沈殿法により精製ポリマーを回収することによって、スズ含有再吸収性ポリマー中の残留スズ含有量を1ppm未満に低減する方法であって、前記方法は、精製ポリマーの形成をもたらす方法が開示されている。
別の態様では、スズ(II)-(2-エチルヘキサノエート)または塩化スズの存在下でのラクチドおよびグリコリドの開環重合プロセスと、それに続く活性炭および添加剤での処理により製造された、5~315kDaの質量平均分子量、1.5~2.5の多分散度(Mw/Mn)を有する分枝鎖状または直鎖状ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)である精製ポリエステルが開示されている。
本発明の利点は、一部は以下の説明に記載され、一部はその説明から明らかとなるか、または以下に説明する態様の実施により理解することができる。以下に記載される利点は、添付の特許請求の範囲で特に指摘される要素および組み合わせによって実現かつ達成される。以下の一般的な説明および以下の詳細な説明は双方とも例示的かつ説明的なものにすぎず、限定的なものではないことを理解されたい。
発明の詳細な説明
本発明による再吸収性ポリマーおよびプロセスを開示かつ説明する前に、本明細書に記載された態様は、特定のプロセス、化合物、合成方法、物品、デバイスまたは使用に限定されず、当然のことながら変化し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、特定の態様のみを説明するためのものであり、本明細書で特に定義されていない限り、限定することを意図していないことも理解されたい。
用語の定義
本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、他に定義されていない限り、当業者によって一般に理解される意味と同じ意味を有する。矛盾がある場合には、定義を含めて、本明細書が統制することとする。好ましい方法および材料を以下に記載するが、本明細書に記載のものと類似の、または同等の方法および材料を本発明の実施または試験に使用することができる。本明細書で言及されるすべての出版物、特許出願、特許およびその他の参考文献は、それらを参照することによりその全体が本明細書中に組み込まれるものとする。本明細書で開示される材料、方法、および実施例は、単なる例示であり、限定することを意図するものではない。
本明細書で使用される用語「含む(comprise(s))」、「含む(include(s))」、「有する(having)」、「有する(has)」、「できる(can)」、「含む(contain(s))」、およびそれらの変形は、追加の働きまたは構造の可能性を排除しない、無制限の移行句、用語、または単語であることを意図している。単数形の「a」、「an」、および「the」には、文脈からそうでないことが明確に示されていない限り、複数の参照が含まれる。本開示はまた、明示的に記載されているかどうかにかかわらず、本明細書に提示される実施形態または要素を「含む(comprising)」、「からなる(consisting of)」、および「から本質的になる(consisting essentially of)」他の実施形態も考慮している。
接続詞である「または」は、この接続詞によって関連付けられた1つ以上の列記された要素のありとあらゆる組み合わせを含む。例えば、「AまたはBを含む装置」という句は、Bが存在しないAを含む装置、Aが存在しないBを含む装置、またはAとBの双方が存在する装置を意味し得る。「A、B、・・・およびNのうちの少なくとも1つ」または「A、B、・・・Nのうちの少なくとも1つ、またはそれらの組み合わせ」という句は、最も広い意味で定義されており、A、B、・・・およびNを含む群から選択される1つ以上の要素を意味する。すなわち、1つの要素を単独で、または1つ以上の他の要素との組み合わせを含めて、要素A、B、・・・またはNのうちの1つ以上の任意の組み合わせを意味し、さらに、列記されていない追加の要素との組み合わせも含み得る。
数量に関連して使用される修飾語「約」は、指定された値を含み、かつ文脈によって指示される意味を有する(例えば、特定の数量の測定に関連する誤差の程度を少なくとも含む)。また、修飾語「約」は、2つのエンドポイントの絶対値によって定義された範囲を開示していると見なされるべきである。例えば、「約2~約4」という表現は、「2~4」の範囲も開示する。「約」という用語は、示された数のプラスまたはマイナス10%を意味し得る。例えば、「約10%」は、9%~11%の範囲を示し、「約1」は、0.9~1.1を意味し得る。「約」の他の意味は、四捨五入など、文脈から明らかであるので、例えば「約1」は、0.5~1.4も意味し得る。
「質量%」という用語は、質量パーセントを意味する。
本明細書で使用される「再吸収性ポリマー」という用語は、分解性であり、かつ小分子成分が体内に吸収されるポリマーを指す。
本明細書で使用される「生体適合性」という用語は、一般にレシピエントに対して無毒であり、かつ被験者に対して重大な有害な影響を与えない材料を指し、さらに、この材料の代謝産物または分解生成物は、被験者に対して無毒である。通常、「生体適合性」の物質は、臨床的に関連する組織の刺激、損傷、毒性反応、または生体組織に対する免疫学的反応を引き起こすものではない。
本明細書で使用される「生分解性」という用語は、可溶性種に侵食されるか、または生理学的条件下で、それ自体が被験者に対して無毒(生体適合性)であり、かつ被験者により代謝、排除、または排泄可能な、より小さな単位または化学種に分解する材料を指す。
「貧溶媒沈殿法」という用語は、第2の溶媒との緊密な混合による溶液からの固体、この場合はポリマーの回収である。第2の溶媒は、目的の固体を核生成させて、溶液から沈殿させるように選択される。不純物は、2種の溶媒の混合物に溶解したままであり、沈殿した固体は、回収され、乾燥操作のために移される。
再吸収性ポリマーから触媒を除去する既存のプロセスは、大量の活性炭を必要とし、低収率につながる。このようなプロセスを最適化することは難しく、工業規模の生成物の費用対効果を高めることは困難である。本発明は、「グリーンケミストリー」(Green Chemistry: Theory and Practice, Paul T. Anastas and John C. Warner)の「防止」の原理を取り入れて、大幅に低減された量の活性炭を使用し、少量の酸添加剤を補助剤として用いて再吸収性ポリマーを精製する改善された方法を提供する。
再吸収性ポリマーには、生分解性ポリマー、生体適合性ポリマー、または再吸収性ポリエステルが含まれるが、これらに限定されるものではない。
再吸収性ポリマーには、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(ヒドロキシブチレート)またはポリ(ヒドロキシブチレート)を含むコポリマー、ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)、ポリカーボネート、ポリエステルアミド、ポリ無水物、ポリ(ジオキサノン)が含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
再吸収性ポリエステルには、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(ヒドロキシブチレート)またはポリ(ヒドロキシブチレート)を含むコポリマー、ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)が含まれ得るが、これらに限定されるものではない。
様々な生体適合性ポリマーが、本明細書に開示された方法で使用され得る。一態様では、生体適合性ポリマーは、生分解性ポリマーでもあり得る。別の態様では、生体適合性ポリマーは、生分解性ポリマーでもあり得る。例えば、生体適合性ポリマーは、ポリエステル、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリヒドロキシブチレート、ポリジオキサノン、ポリヒドロキシバレレート、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリホスファゼン、ポリホスフェート、ポリホスホエステル、ポリジオキサノン、ポリホスホエステル、ポリホスフェート、ポリホスホネート、ポリホスフェート、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリカーボネート、ポリアルキルカーボネート、ポリオルトカーボネート、ポリエステルアミド、ポリアミド、ポリアミン、ポリペプチド、ポリウレタン、ポリアルキレンアルキレート、ポリアルキレンオキサレート、ポリアルキレンスクシネート、ポリヒドロキシ脂肪酸、ポリアセタール、ポリシアノアクリレート、ポリケタール、ポリエーテルエステル、ポリエーテル、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリペプチド、ポリサッカリド、またはポリビニルピロリドンのうちの1種以上であり得る。他の非生分解性であるが、耐久性であり、かつ生体適合性のポリマーには、エチレン-酢酸ビニルコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等が含まれるが、これらに限定されるものではない。同様に、他の適切な非生分解性ポリマーには、シリコーンおよびポリウレタンが含まれるが、これらに限定されるものではない。
生体適合性および/または生分解性ポリマーは、ポリ(ラクチド)、ポリ(グリコリド)、ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(カプロラクトン)、ポリ(オルトエステル)、ポリ(ホスファゼン)、ポリ(ヒドロキシブチレート)またはポリ(ヒドロキシブチレート)を含むコポリマー、ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)、ポリカーボネート、ポリエステルアミド、ポリ無水物、ポリ(ジオキサノン)、ポリ(アルキレンアルキレート)、ポリエチレングリコールとポリオルトエステルとのコポリマー、生分解性ポリウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリアセタール、ポリシアノアクリレート、ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー、ポリアセタール、ポリケタール、ポリホスホエステル、ポリヒドロキシバレレートまたはポリヒドロキシバレレートを含むコポリマー、ポリアルキレンオキサレート、ポリアルキレンスクシネート、ポリ(マレイン酸)、およびそれらのコポリマー、ターポリマー、組み合わせ、またはブレンドであり得る。
生体適合性または生分解性ポリマーは、L-ラクチド、D-ラクチド、およびD,L-ラクチド、またはそれらの混合物を含むがこれらに限定されない、ラクチドのすべてのラセミ体および立体特異的な形態を含む、ラクチド残留物を含み得る。ラクチドを含む有用なポリマーには、ポリ(L-ラクチド)、ポリ(D-ラクチド)、およびポリ(DL-ラクチド);およびポリ(L-ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(D-ラクチド-コ-グリコリド)、およびポリ(DL-ラクチド-コ-グリコリド)を含むポリ(ラクチド-コ-グリコリド);またはそれらのコポリマー、ターポリマー、組み合わせ、またはブレンドが含まれるが、これらに限定されるものではない。ラクチド/グリコリドポリマーは、ラクチドおよびグリコリドモノマーの開環による溶融重合によって簡便に作られ得る。さらに、ラセミDL-ラクチド、L-ラクチド、およびD-ラクチドポリマーが市販されている。L-ポリマーは、DL-ポリマーよりも結晶性が高く、かつ再吸収が遅い。グリコリドとDL-ラクチドまたはL-ラクチドとを含むコポリマーに加えて、L-ラクチドとDL-ラクチドとのコポリマーも市販されている。ラクチドまたはグリコリドのホモポリマーも市販されている。
生分解性および/または生体適合性ポリマーがポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(ラクチド)、またはポリ(グリコリド)である場合、ポリマー中のラクチドおよびグリコリドの量は異なり得る。さらなる態様では、生分解性ポリマーは、0~100モル%、40~100モル%、50~100モル%、60~100モル%、70~100モル%、または80~100モル%のラクチド、および0~100モル%、0~60モル%、10~40モル%、20~40モル%、または30~40モル%のグリコリドを含み、ここで、ラクチドおよびグリコリドの量は、100モル%である。さらなる態様では、生分解性ポリマーは、ポリ(ラクチド)、95:5ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、85:15ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、75:25ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、65:35ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)、または50:50ポリ(ラクチド-コ-グリコリド)であってよく、ここでの比はモル比である。
生分解性および/または生体適合性ポリマーは、ポリ(カプロラクトン)またはポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)でもあり得る。ポリマーは、ポリ(ラクチド-カプロラクトン)であってよく、様々な態様では、95:5ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)、85:15ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)、75:25ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)、65:35ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)、または50:50ポリ(ラクチド-コ-カプロラクトン)であってよく、ここでの比はモル比である。
本発明の精製された再吸収性ポリマー中の金属触媒濃度は、好ましくは1ppm未満である。
一態様では、ラクチド、グリコリド、カプロラクトンのうちの1種以上のモノマーの金属触媒開環重合は、少なくとも1つのヒドロキシル基を有する開始剤の存在下で実施される。
開環重合のための例示的な開始剤には、アルコール、ジオール、およびα-ヒドロキシ有機酸が含まれるが、これらに限定されるものではない。他の例示的な開始剤には、乳酸、グリコール酸、およびアルコールが含まれるが、これらに限定されるものではない。
モノマー/開始剤のモル比は、再吸収性ポリマーの鎖長を制御する。開始ヒドロキシル種の量が、少ないと鎖が長くなり、多いと鎖が長くなる。開始剤の種類は、直鎖または分枝鎖のポリマー構造も決定する。
一態様では、ポリマーが直鎖状である場合、添加剤は、溶媒の20質量%まで、好ましくは溶媒の5質量%まで、より好ましくは1質量%まで、または最も好ましくは0.5質量%までである。
一態様では、ポリマーが直鎖状である場合、活性炭は、直鎖状ポリマーの9質量%まで、好ましくは直鎖状ポリマーの7質量%まで、またはより好ましくは直鎖状ポリマーの5質量%までである。
一態様では、ポリマーが分枝鎖状である場合、添加剤は、溶媒の20質量%まで、好ましくは溶媒の5質量%まで、より好ましくは1質量%まで、または最も好ましくは0.5質量%までである。
一態様では、ポリマーが分枝鎖状である場合、活性炭は、分枝鎖状ポリマーの50~100質量%、好ましくは分枝鎖状ポリマーの60~90質量%まで、またはより好ましくは分枝鎖状ポリマーの70~80質量%までである。
ラクチド/グリコリド単位のモノマーのモル比は、好ましくは100~25/0~75、より好ましくは100~50/0~50である。一態様では、ラクチド/カプロラクトン単位のモノマー比は、好ましくは100~10/0~90である。一態様では、ラクチド、グリコリドおよびカプロラクトンのターポリマーも本発明に含まれる。一態様では、精製ポリマー中の残留モノマー、例えば、ラクチド、グリコリド、カプロラクトンは、好ましくはグリコリドについて最大で0.5質量%、特に0.1質量%である。
一態様では、本発明の精製された再吸収性ポリマー中のSn2+の濃度は、好ましくは1ppm以下であり;触媒アニオンは、好ましくは、濃度が最大で0.5質量%である2-エチルヘキサノエートまたはクロリドである。
一態様では、本発明の精製方法は、触媒としてSn2+を使用する開環重合により生成される再吸収性ポリマーに適用可能である。
ポリマーは、好ましくは、5~315kDa、特に10~200kDaの平均分子量Mを有し、好ましくは、1.2~2.5のM/Mを有する。
分子量Mは、ポリスチレン標準、移動相としてのクロロホルムと屈折率検出器を備えたAgilent PLgelカラムを使用したゲル浸透クロマトグラフィーによって測定される。
一態様では、本発明により開示された精製方法は、直鎖状再吸収性ポリマーの溶液を、低減された量の活性炭および少量の添加剤、例えば乳酸と接触させることにより得られる。活性炭は、アセトン中のポリマーの溶液から除去される。精製された再吸収性ポリマーは、次いで貧溶媒沈殿法により溶液から回収される。
一態様では、ポリマーは、5~30質量%の質量パーセントで、適切な溶媒中に完全に溶解する。活性炭および乳酸は、ポリマー溶液に添加される。懸濁液は、2~5時間、より好ましくは3~4時間撹拌される。精製ポリマー溶液は、活性炭の固体から分離される。濾過による分離方法が最も好ましい。精製ポリマーは、貧溶媒沈殿法によって固体として回収される。
600ppmまでのSn2+を含む非精製ポリマーは、本発明のプロセスで使用され得る。200ppbから1ppmまでのSn2+含有量を有する精製ポリマーが得られる。このプロセスで使用される溶媒は、好ましくはアセトンであるが、他の溶媒も可能である。
スズの量の測定は、誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)によって達成される。サンプルは、密封されたマイクロ波システムで濃塩酸と濃硝酸との混合物により消化された。消化物の一部は、水に溶解され、分光計に注入された。この方法は、現在のUSPの一般情報の章<730>プラズマ分光化学に記載されているガイドラインに従う。
<1>スズ含有再吸収性ポリマー中の残留スズ含有量を1ppm未満に低減する方法であって、
(a)有機溶媒にポリマーを溶解してポリマー溶液を生成すること;
(b)ポリマー溶液を活性炭および添加剤と組み合わせること;ここで、前記方法によって精製ポリマーが形成される;および
(c)精製ポリマーを貧溶媒沈殿法によって回収すること
を含む、方法。
<2>ポリマーが直鎖状である、態様<1>の方法。
<3>添加剤が、溶媒の20質量%までであり、活性炭が、直鎖状ポリマーの9質量%までである、態様<2>の方法。
<4>ポリマーが、分枝鎖状である、態様<1>の方法。
<5>添加剤が、溶媒の20質量%までであり、活性炭が、分枝鎖状ポリマーの50~100質量%である、態様<4>の方法。
<6>添加剤および活性炭を、ポリマー溶液に2~4時間さらす、態様<1>の方法。
<7>添加剤が、乳酸、グリコール酸、または水である、態様<1>の方法。
<8>スズ(II)-(2-エチルヘキサノエート)または塩化スズの存在下でのラクチドおよびグリコリドの開環重合プロセスと、それに続く活性炭および添加剤での処理により製造された、5~315kDaの質量平均分子量、1.5~2.5の多分散度M/Mを有する分枝鎖状または直鎖状ポリラクチド-グリコリドである精製ポリエステル。
<9>添加剤が、乳酸、グリコール酸、または水である、態様<8>の精製ポリエステル。
<10>100~50/0~50のD,L-ラクチド/グリコリドのモル比を有する、態様<8>の精製ポリエステル。
<11>100~90/0~10のD,L-ラクチド/カプロラクトンのモル比を有する、態様<8>の精製ポリエステル。
<12>ラクチド、グリコリド、およびカプロラクトンのターポリマーを有する、態様<8>の精製ポリエステル。
<13>精製ポリエステルが、ポリ(D,L-ラクチド)、50モル%を上回るD,L-ラクチド含有量を有するポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)、10モル%を上回るD,L-ラクチド含有量を有するポリ(D,L-ラクチド-コ-カプロラクトン)、50モル%を上回るL-ラクチド含有量を有するポリ(L-ラクチド-コ-カプロラクトン)、50モル%を上回るD,L-ラクチド含有量を有するポリ(D,L-ラクチド-コ-トリメチレンカーボネート)、50モル%を上回るD,L-ラクチド含有量を有するポリ(D,L-ラクチド-コ-ジオキサノン)、または50モル%未満のグリコリド含有量を有するポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド-コ-カプロラクトン)である、態様<8>の精製ポリエステル。
<14>標準ポリラクチドと同等の酸価を有する、態様<8>の精製ポリエステル。
<15>標準ポリラクチドと比較して改善された熱安定性を有する、態様<8>の精製ポリエステル。
図1は、GPCにより特性決定された230℃でのPLA熱安定性を示す。
実施例
以下の実施例は、本発明の精製方法を例示するために提供される。それらは、本発明をそれらの内容に限定することなく、例として記載された可能な方法としてのみ意図されている。
実施例1:75:25ポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)(RESOMER(登録商標)選択7525DLG 7E)
D,L-ラクチドおよびグリコリドを、2-エチルヘキサン酸スズにより触媒され、かつアルコールにより開始されるバルク重合に供した。エステル末端基を有する、得られたポリ(D,L-ラクチド-コ-グリコリド)を特性決定すると、121kDaの平均分子量(M)、GPCによる1.6のM/M、および残留スズ含有量90ppmを有していた。
このポリマー25gをアセトンに溶解して、9~10質量%の溶液が得られた。活性炭を添加して、ポリマー中の残留Sn2+を吸収した。得られた懸濁液を、4時間撹拌し、濾過して活性炭を除去し、続いて水を用いた貧溶媒沈殿法により精製ポリマー固体を回収した。このプロセスで様々な量の活性炭を使用すると、第1表に示すように、分離および回収後に様々な残留Sn2+含有量が生じた。
エントリ1~5では、残留スズを1ppm未満にするために、過剰量の活性炭の使用が必要であった。活性炭の量(25質量%)は、ポリマーの質量に基づいて計算される。エントリ6および7では、乳酸を添加することで、同量の活性炭によるスズの除去が大幅に改善されることが実証される。しかし、乳酸のみを使用する場合(エントリ8および9)、1ppm未満の残留スズまでポリマーを精製することができない。
Figure 0007374081000001
実施例2:ポリ(D,L-ラクチド)(RESOMER(登録商標)選択100DL12A)
D,L-ラクチドを、2-エチルヘキサン酸スズにより触媒され、グリコール酸により開始されるバルク重合に供した。酸末端基を有する、得られたポリ(D,L-ラクチド)を特性決定すると、186kDaの平均分子量(M)、GPCによる1.7のM/M、および残留スズ含有量89ppmを有していた。
ポリ(D,L-ラクチド)12.5gを250mLのアセトンに溶解して、透明な琥珀色の溶液が得られた。活性炭と乳酸との組み合わせを加えて、ポリマー中の残留Sn2+を除去した。得られた懸濁液を、3時間撹拌し、濾過して活性炭を除去し、続いて水を用いた貧溶媒沈殿法により精製ポリマー固体を回収する。様々な量の活性炭および乳酸を用いて、第2表に示すように、様々な残留Sn2+含有量を有する精製ポリマーを製造した。
乳酸の添加により、活性炭のスズ除去効率が向上した。第2表、エントリ4に示すように、3質量%の乳酸をアセトン中で使用する場合、活性炭の量を1質量%まで低減することができる。このプロセスで添加される乳酸の量によっては、酸が完全に洗い流されず、ポリマーの酸濃度に影響を与えることがある。精製の目標は、他のポリマー属性を損なうことなく残留スズ濃度を低減することである。そのため、各ポリマーの残留酸濃度をモニターして、ポリマーの品質を確保した。第2表、エントリ5に示すように、乳酸の量を3質量%から0.6質量%に低減することで、酸価も1.5mgKOH/gまで低減される。この値は、開始ポリマーの酸濃度に非常に近い(第2表、エントリ1)。
同様の方法で、活性炭量による効果のさらなるスクリーニングを実施した。ポリ(D,L-ラクチド)10.6gをアセトンに溶解して、6~7質量%の透明な琥珀色の溶液が得られる。活性炭0.5g(ポリマーの5質量%)および乳酸1.1gを加える。得られた懸濁液を、3時間撹拌し、濾過して活性炭を除去し、続いて水を用いた貧溶媒沈殿法により精製ポリマー固体を回収した。集めたポリマーを真空乾燥する。最終収量は9.5gである。
ポリマーを基準として5質量%の活性炭とアセトン中の0.6質量%の乳酸との組み合わせは、精製ポリマーの酸価を増加させることなく1ppm未満のスズを得るのに十分効果的である(第2表、エントリ6)。
Figure 0007374081000002
実施例3(熱安定性)
ポリマーの熱安定性は、乾燥配合処理、例えばホットメルト押出中の重要なパラメータである。水分、加水分解されたモノマーおよびオリゴマー、ならびに残留金属が、ポリ(D,L-ラクチド)の熱安定性に影響を及ぼす重要な要因であることが報告された(D. Camら Polymer 38, 1997年, 1879~1884)。1.2dL/gのIVを有するポリ(D,L-ラクチド)を4つの異なる方法により処理して、様々な量の残留スズおよび残留モノマー含有量を有する4つの生成物が得られた。これらの処理されたポリ(D,L-ラクチド)の分析結果を第3表に列記する。これらのポリマーを窒素保護下に230℃で2時間にわたり保持することによって、その熱安定性を調査した。図1に示すように、アリコートを様々な時点で採取し、それらの質量平均分子量をGPCで特性決定した。
Figure 0007374081000003
ベースポリマー(第3表、エントリ1)では、スズ残留物およびモノマー残留物の双方が多かった。このベースポリマーは、230℃で25分後に85%の分子量の損失を示した。第3のポリマー(第3表、エントリ3)では、スズ残留物は多いが、モノマー残留物は少なかった。その熱安定性は、エントリ1と比較してわずかに改善された。このポリマーは、230℃で25分後にわずか39%の分子量損失を示したのみであった。第3表、エントリ2および4のポリマーでは、スズ残留物は少なかった。それらのポリマーは、優れた熱安定性を示した。230℃で1時間にわたって観察しても著しい分解は見られず、2時間を超えるとわずかな分解が見られたのみであった。本発明の生成物として期待されるポリマーは、2時間後にわずか17%の分子量損失を示したのみであった。

Claims (2)

  1. スズ含有再吸収性ポリマー中の残留スズ含有量を1ppm未満に低減する方法であって、
    (a)有機溶媒にポリマーを溶解してポリマー溶液を生成すること;
    (b)前記ポリマー溶液を活性炭および添加剤と組み合わせること;ここで、前記方法によって精製ポリマーが形成される;および
    (c)前記精製ポリマーを貧溶媒沈殿法によって回収すること
    を含み、
    その際、
    前記再吸収性ポリマーが、直鎖状または分枝鎖状ポリマーであって、ポリ(L-ラクチド)、ポリ(D-ラクチド)、ポリ(DL-ラクチド)、ポリ(L-ラクチド-コ-グリコリド)、ポリ(D-ラクチド-コ-グリコリド)、およびポリ(DL-ラクチド-コ-グリコリド)から選択され、かつ
    前記添加剤が、乳酸であって、前記溶媒の20質量%までであり、かつ前記活性炭が、前記直鎖状ポリマーの9質量%までであるか、または、前記添加剤が、乳酸であって、前記溶媒の20質量%までであり、かつ前記活性炭が、前記分枝鎖状ポリマーの50~100質量%である、
    方法。
  2. 前記添加剤および前記活性炭を、ポリマー溶液に2~4時間さらす、請求項1記載の方法。
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