<第1実施形態>
<全体構成>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るフィルム供給装置10の構成について説明する。図1はフィルム供給装置10の概略を示す平面図であり、同図(A)が全体構成を示す平面概要図であり、同図(B)および同図(C)が同図(A)の一部を抜き出して示す平面図である。なお、本図及び以降の各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。そして、本図及び以降の各図において、部材の大きさ、形状、厚みなどを適宜誇張して表現する。また、平面図においても、説明の便宜上、一部(原反ロール5の回転支持軸部分)は、包装フィルムYA1の紙面に平行な面の断面を示している。
図1(A)に示すように、本実施の形態のフィルム供給装置10は、例えば、包装機の一部を構成し、包装機本体1に包装フィルムYA1を供給するものである。本実施形態の包装機は、例えば横ピロー包装機であり、搬送路T(例えば、ベルトコンベアなど)上を搬送される物品XA1を包装フィルムYA1で包み込むとともに、その包装フィルムYA1の所定位置をシールし、カットすることで包装体を製造する包装機本体1と、その包装機本体1に帯状の包装フィルムYA1を連続して供給するフィルム供給装置10と、包装機本体1の上流側に配置され、その包装機本体1に対して物品XA1を所定間隔毎に供給する物品搬送供給装置4とを備えている。
フィルム供給装置10は、包装機本体1の上流側に配置され、包装フィルムYA1の原反ロール5を回転可能な状態で支持する複数の(この例では2本)の回転支持軸RB(第1回転支持軸11、第2回転支持軸12)を備える。本実施形態では一例として、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12は例えば、それぞれロボットアーム151,152の先端に取り付けられる。ここでロボットアーム151、152は1台の双腕ロボット15のアームである場合を例に説明するが、これに限らず、それぞれ別体の単椀ロボット15のアームであってもよい。
ロボットアーム151,152は、例えば、床面や壁面に固定される架台23の上面に設けられた多関節アームであり、一のロボットアーム151の先端にアクチュエータ19を介して一の回転支持軸(第1回転支持軸)11が取り付けられ、他のロボットアーム152の先端にアクチュエータ19を介して他の回転支持軸(第2回転支持軸)12が取り付けられる。なお、以下の説明において、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12を区別する必要がない場合には両者を回転支持軸RBと総称する場合がある。
ロボットアーム151,152は、既知の各種構成を採用した多関節の動作によって第1回転支持軸11、第2回転支持軸12のアクチュエータ19ひいては、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12のそれぞれを、三次元空間上の任意の軌跡で移動させ、所望の位置で位置決めすることができる。
ロボットアーム151,152のそれぞれのアクチュエータ19は同一構成であり、先端の取付面が、その取付面内で回転するように構成される。本実施形態では、その取付面にそれぞれ、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12を取付けることにより、それぞれのアクチュエータ19の回転駆動に伴い、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12が互いに独立して回転する。
第1回転支持軸11、第2回転支持軸12はいずれも、原反ロール5を保持するものである。原反ロール5は、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12の回転に伴い、これらと一体になって回転する。第1回転支持軸11、第2回転支持軸12の回転数を変えると、原反ロール5の回転数も変わる。原反ロール5は、両端開口した筒状の紙管5pの外周に帯状の包装フィルムYA1を巻き付けて構成される。なお、以降の図面において原反ロール5を図示する際に紙管5pの記載は省略する場合がある。包装フィルムYA1の巻き終わりの終端部には、例えば金属検出機等に反応する鉄成分入りのメタルコンテントタイプの両面接着テープが貼付けられている。
詳細は後述するが、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12はそれぞれ、保持手段(ここでは不図示)を備える。保持手段は、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12の軸の径を変位(拡張・縮小)可能である。つまり保持手段は、第1回転支持軸11の軸の外周の径(直径)を紙管5pの内径よりも縮小することで第1回転支持軸11を紙管5p内に挿入する。また、挿入した状態で第1回転支持軸11の軸の外周の径(直径)を拡張して紙管5pの内周に接触させることで、原反ロール5を保持し、第1回転支持軸11と原反ロール5を一体化する。また、第2回転支持軸12も同様に原反ロール5を保持し、第2回転支持軸12と原反ロール5を一体化する。
フィルム供給装置10は、例えばロボットアーム151,152などに第1回転支持軸11、第2回転支持軸12に装着した原反ロールの巻径(外径)を計測する外径計測手段を備える。この計測手段は、図示省略するが、例えば、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12それぞれの回転軸に連係するエンコーダなどを有し回転角度を検出する機能を備え、検出した回転角度に基づき原反ロール5の外径を算出する。包装機の運転時には原反ロール5の回転に伴い包装フィルムYA1が繰り出され、原反ロール5の外径が徐々に減少する。原反ロール5の外径が縮小すると、エンコーダの出力からリアルタイムで原反ロール5の外径を検出し、例えば第1回転支持軸11、第2回転支持軸12の回転数の制御や、原反ロール5の終端等を検知するのに利用することができる。
本実施形態のフィルム供給装置10は、複数の回転支持軸11,12のうち、一の回転支持軸と他の回転支持軸は互いの軸芯方向に沿って対向配置した状態(以下、「対向姿勢」ともいう。)から該軸芯方向に近接可能に構成される。より具体的には、一の回転支持軸と他の回転支持軸は、上述の対向姿勢から組合い可能に構成される。一例として、フィルム供給装置10は同図(B),同図(C)に示すように第1回転支持軸11と第2回転支持軸12を有する。そして、互いの軸芯方向に沿って、すなわち同一の仮想線AX上に互いの軸芯を配置して対向配置した状態(同図(B)に示す状態)から、該軸芯方向に対向したまま近接して組合い可能に構成される(同図(C))。以下、同図(B)および同図(C)に示すように複数の回転支持軸(例えば、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12)が同一の仮想線AX上に互いの軸芯を配置して対向した状態を「対向姿勢」という。そして近接させることで、両者のうち一方が支持する、包装フィルムYA1を供給中の原反ロール5を両者で支持した後、他方に移動させる移動動作を行う。つまり、両者のうち一方(この例では第1回転支持軸11)が原反ロール5を支持して包装機本体1に包装フィルムYA1を供給しており、他方(この例では第2回転支持軸12)が原反ロール5を支持していない状態において、両者を組合わせることにより、第1回転支持軸11が支持する、包装フィルムYA1を供給中の原反ロール5を、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12とで支持した後、第2回転支持軸12に移動させる移動動作を行う。以下、「包装フィルムYA1を供給中の原反ロール5」を「供給中原反ロール5A」という。なお、両者の組合い状態については後に詳述する。
また、フィルム供給装置10は、一の回転支持軸(この例では、第1回転支持軸11)が供給中原反ロール5Aを支持している場合に、他の回転支持軸(この例では、第2回転支持軸12)が、交換用の(新たな)原反ロール5を支持して待機する待機動作を行う。以下、「交換用として待機する(新たな)原反ロール5」を「交換用原反ロール5B」という。待機動作についても後述する。
また、フィルム供給装置10は、原反ロール5の保管場所からフィルム供給装置10近傍の所定位置(例えば、第2回転支持軸12による交換用原反ロール5Bの保持位置)まで交換用原反ロール5Bを搬送する搬送手段16を備える(同図(A))。搬送手段16は、例えば床面を任意に、または所定の経路で移動する自走式の台車である。また搬送手段16はこれに限らず、フィルム供給装置10(包装機)の上方に設けられたレールおよびスライダなどによって所定方向に移動するとともに所定位置で停止する吊り下げ移動式台車、あるいはベルトコンベアなどであってもよい。このように本実施形態のロボット15(ロボットアーム151,152)は例えば、床面や壁面に固定されており、交換用原反ロール5Bは搬送手段16によって保管場所からフィルム供給装置10付近まで搬送され、所定の保持位置において例えば、第2回転支持軸12によって保持する構成となっている。
また、フィルム供給装置10は、例えば、第1回転支持軸11が支持する供給中原反ロール5Aの終端部と、例えば、第2回転支持軸12が支持する交換用原反ロール5Bの始端部とを接合する接続手段17を備える。接続手段17の詳細については、後述する。
フィルム供給装置10の各部は、不図示の制御ユニットによって統括的に制御される。制御ユニットは、CPU、RAM、及びROMなどから構成され、各種制御を実行する。CPUは、いわゆる中央演算処理装置であり、各種プログラムが実行されて各種機能を実現する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。ROMは、CPUで実行される基本OSやプログラムを記憶する。制御ユニットは例えば、ロボットアーム151、152(ひいては第1回転支持軸11、第2回転支持軸12)の動作制御を行いまた、外径計測手段を制御し、エンコーダからの出力に基づく原反ロール5の外径の算出処理なども行う。
<フィルム供給装置の動作>
図2から図4を参照して、フィルム供給装置10の動作について説明する。図2から図4は、フィルム供給装置10のフィルム供給動作および原反ロール5の交換動作における主要部を抜き出して示す平面概要図である。
まず、図2(A)は、フィルム供給装置10の複数のロボットアーム151,152(個々では不図示)にそれぞれ取り付けられた第1回転支持軸11、第2回転支持軸12のうち一方(例えば、第1回転支持軸11)が、所定の支持位置P0にて供給中原反ロール5Aを支持(保持)して包装フィルムYA1を包装機本体1に供給する供給動作を行っている状態である。
このとき、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12のうち他方(例えば、第2回転支持軸12)は、供給動作に関わっておらず、包装フィルムYA1の搬送経路(搬送路T上で搬送路Tに沿うライン)上から後退(退避)している。そして第1回転支持軸11による供給動作の間に、搬送手段16が交換用原反ロール5Bを搬送する。交換用原反ロール5は例えば、その回転中心(紙管5pの中心軸)が起立した状態で搬送される。
同図(B)は、供給動作に関わっていない第2回転支持軸12が交換用原反ロール5Bを支持(保持)して支持位置P1に至り待機動作となる、その過程を表している。第2回転支持軸12はその軸芯が原反ロール5(紙管5p)の中心(軸芯)が一致するように移動し、保持手段(不図示)によって軸径を縮小させて紙管5p内に進入し、軸径を拡張させて交換用原反ロール5Bを保持(支持)する。保持手段の詳細は後述する。
この間、第1回転支持軸11による供給動作は継続しており、また、搬送手段16は、第2回転支持軸12に交換用原反ロール5Bを受け渡すと、次の交換用原反ロール5Bを搬送すべくその保管位置へ移動する。
同図(C)は、第1回転支持軸11が支持する供給中原反ロール5Aの残量が所定量より少なくなった状態であり、その供給中原反ロール5Aの包装フィルムYA1の終端部Eに、第2回転支持軸12が支持する交換用原反ロール5Bの包装フィルムYA1の始端部S(破線で示す)を貼り付けて接続する接続動作を行っている状態である。
この場合例えば、第1回転支持軸11は供給中の包装フィルムYA1の幅方向の一端側(図では下側)にその先端が位置する向きで供給中原反ロール5Aを支持する。そして第2回転支持軸12は交換用原反ロール5Bの包装フィルムYA1の長尺方向が、包装フィルムYA1の搬送経路に揃うように進出する。すなわち、第2回転支持軸12は、その軸芯が第1回転支持軸11の軸芯と平行で且つ、第1回転支持軸11とは逆方向に、すなわち、供給中の包装フィルムYA1の幅方向の他端側(図では上側)にその先端が位置する向きで交換用原反ロール5Bを支持し、包装フィルムYA1の搬送経路上にある支持位置P1に進出して待機する待機動作を行なう。支持位置P1は例えば、第1回転支持手段11による供給中原反ロール5Aの支持位置P0より下流の位置である。
そして、供給中原反ロール5Aの包装フィルムYA1の終端部Eに、または終端部Eから予め設定された所定位置(所定数番目)のレジマークを検出したら、第2回転支持軸12が支持する交換用原反ロール5Bの包装フィルムYA1の始端部Sを重畳させ、貼り付けて接続する。接続動作の詳細は後述するが、これにより供給中原反ロール5Aと交換用原反ロール5Bが一体に接続される。
図3(A)に示すように第1回転支持軸11が支持する供給中原反ロール5Aが包装フィルムYA1の供給を終了した以降は、第2回転支持軸12が支持する原反ロール5(接続前の交換用原反ロール5B)が供給中原反ロール5Aとなり、包装機を停止することなく包装フィルムYA1の供給を継続する。この場合第2回転支持軸12の支持位置P1は、第1回転支持軸11の支持位置P0より下流である。そして、供給を終了した第1回転支持軸11は、残存した原反ロール5の紙管5pを廃棄すべく、包装フィルムYA1の搬送経路から後退する。
図3(B)は、包装フィルムYA1の搬送経路から後退した第1回転支持軸11が紙管5pを離脱させて外部に排出した状態である。紙管5pを離脱も保持手段(不図示)による軸径の縮小によって行なう。
図4(A)および同図(B)は、第2回転支持軸12が支持する供給中原反ロール5Aを第1回転支持軸11に移動させる移動動作を行なっている状態である。
本実施形態の第1回転支持軸11と第2回転支持軸12は、互いの軸芯方向に沿って対向配置した状態(対向姿勢)から該軸芯方向に近接して組合い可能に構成されている。つまり、同図(A)に示すように、供給中原反ロール5Aを支持している第2回転支持軸12の軸芯上に第1回転支持軸11の軸芯を配置し、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12の両支持軸の先端同士を対向させた対向姿勢から両支持軸を重ねるように第1回転支持軸11を包装フィルムYA1の搬送経路上に進出させて第1回転支持軸11と第2回転支持軸12を組合わせ可能に構成されている。そして両者を組合わせることにより両支持軸で一体的に供給中原反ロール5Aを支持する状態となる。
その後、同図(B)に示すように第2回転支持軸12を搬送経路上から後退させる。これにより、第2回転支持軸12で支持する供給中原反ロール5Aは第1回転支持軸11に移動する。
つまり、この場合の第2回転支持軸12は、交換用原反ロール5Bを供給中原反ロール5Aに切り替えた直後の所定期間において一時的に供給中原反ロール5Aを支持し、本来の第1回転支持軸11が使用済みの紙管5pを排出して供給中原反ロール5Aを支持可能になった場合に、第1回転支持軸11に交換用原反ロール5Bを受け渡す手段として機能する。
同図(C)は、第1回転支持軸11を、包装フィルムYA1の搬送経路上の上流側にある本来の支持位置P0に移動する。図2(C)に示すように第2回転支持軸12は、第1回転支持軸11よりも下流の支持位置P1で供給中原反ロール5Aを支持する。これは、接続手段17(図5参照)は固定配置されているため、供給中原反ロール5Aが上流側、交換用原反ロール5Bが下流側に配置されていないとフィルム接合できないためである。そこで、第2回転支持軸12から第1回転支持軸11に供給中原反ロール5Aを移動した後は、図4(C)に示すように本来の支持位置P0に移動する。
これにより図2(A)の供給状態となり、以降、上述の処理を繰り返し、包装フィルムYA1を供給する。
なお、図3(A)の状態で、第1回転支持軸11を搬送経路から後退させると同時に、第2回転支持軸12を本来の支持位置P0に移動してもよい。その場合、図4(C)において第1回転支持軸11を移動させる必要がなくなる。
このように本実施形態では、交換用原反ロール5Bの搬送、支持および交換をロボット15による一連の作業で行なうことができるため、これらの作業の労力軽減を図ることができる。加えて、一連の動作、具体的には図2(B)に示す接続動作、図3に示す第2回転支持軸12による(一時的な)支持動作、および図4(A)~同図(B)に示す移動動作の全ての期間中において、包装フィルムYA1の供給を継続させることができる。つまり、包装機およびフィルム供給装置10を停止することなく、包装フィルムYA1の供給を継続した状態で原反ロールの交換を行なうことができ、包装作業の効率化を図ることができる。
なお、一方で包装フィルムYA1の供給を継続しながら、原反ロール5(供給中原反ロール5A)の支持位置が、支持位置P0と支持位置P1の間で変位する。このため、支持位置P1より下流かつ包装機本体1の上流に、包装フィルムYA1のバッファ領域を設けるとよい。当該バッファ領域の詳細は省略するが、例えば、複数のローラを包装フィルムYA1の供給方向に沿って互いに近接・離間可能に配置し、当該ローラに包装フィルムYA1を掛け渡して、適宜ローラを近接・離間させることで供給中原反ロール5Aの支持位置P0、P1の変位を吸収するように構成するとよい。
<接続手段>
図5を参照して、フィルム供給装置10の接続手段17、および接続手段17による接続処理について説明する。
図5は本実施形態における接続手段17の概略を示す図であり、図1(A)等の第2回転支持軸12側から見た正面図である。接続手段17は、例えば、固定ローラアーム181、フリーローラ182、185,186、可動アーム183、および圧着ローラ184などを有する。
図5(A)は接続状態となる前(接続処理の開始前)の状態を示している。固定ローラアーム181は、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12のそれぞれのアクチュエータ19に連結され、その先端の軸受け部に、フリーローラ182を回転自在に連携させる。フリーローラ182はそれぞれ、対応する第1回転支持軸11と第2回転支持軸12と平行に配置し、その長さは包装フィルムYA1のフィルム幅よりも長く設定しており、包装機の運転中において原反ロール5から繰り出される帯状の包装フィルムYA1が掛け渡される。
接続処理の直前においては、同図(A)に示すように、例えば、第1回転支持軸11が支持位置P0において供給中原反ロール5Aを支持し、包装機本体1に包装フィルムYA1を供給し、第2回転支持軸12が待機中となる。
制御ユニットは、包装フィルムYA1の搬送速度を受信すると、供給中原反ロール5Aの外径に基づき受信した搬送速度で搬送するための回転数を求め、その求めた回転数で第1回転支持軸11が回転するようにアクチュエータ19の駆動を制御する。
第1回転支持軸11による包装フィルムYA1の供給作業を実行中に、制御ユニットは、外径計測手段を用いエンコーダの出力に基づき第2回転支持軸12に装着している交換用原反ロール5Bの巻径(外径)を計測し、例えば、近接センサの出力に基づきメタルコンテントタイプの両面接着テープの位置を検出する。
制御ユニットは、求めた供給中原反ロール5Aの外径が基準値以下になると、供給中原反ロール5Aの下流に交換用原反ロール5Bを配置されるよう、第2回転支持軸12(を取り付けたロボットアーム152)を制御する。そして、制御ユニットは、先に求めた交換用原反ロール5Bの外径に基づき、交換用原反ロール5Bの外周面の周速度が、供給中原反ロール5Aの現在の包装フィルムのレジマークと合わせて、かつ供給中原反ロール5Aの搬送速度と同速度になるように第2回転支持軸12を回転させる。
このように本実施形態では、接続状態において、包装フィルムYA1の前方(下流)の支持位置P1に交換用原反ロール5Bが配置され、後方(上流)の支持位置P0に供給中原反ロール5Aが配置される。また、この状態では、第1回転支持軸11側のロボットアーム151はやや伸びた状態となって供給中原反ロール5Aは、比較的高い位置に位置し、供給中原反ロール5Aから繰り出される包装フィルムYA1は、固定ローラアーム181の先端に取り付けられたフリーローラ182に掛け渡され、包装機本体1へ供給される。このとき待機中の第2回転支持軸12のロボットアーム152はやや畳まれた状態となり、そこに取り付けられた交換用原反ロール5Bはやや低い位置で待機する。そして、供給中原反ロール5Aから繰り出される包装フィルムYA1は、交換用原反ロール5Aから離反し、非接触の状態で搬送される。
同図(B)は、接続状態(接続処理)を示す図である。可動アーム183は、供給中原反ロール5A(支持位置P0)より下流の交換用原反ロール5Bが進入する位置(支持位置P1)に配置されており、下端側が回転中心となり、所定角度範囲内で正逆回転するように構成する。可動アーム183の下端に設けた軸受け部には、フリーローラ185を回転自在に連携させ、可動アーム183の上端に設けた軸受け部には、圧着ローラ184を回転自在に連携させる。フリーローラ185と圧着ローラ184は、ともに、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12と平行に配置し、その長さは包装フィルムYA1のフィルム幅よりも長く設定している。フリーローラ185には、包装機の運転中において原反ロール5から繰り出される帯状の包装フィルムYA1が掛け渡される。このフリーローラ185は、上述した上流の供給中原反ロール5Aを支持する回転支持軸(この例では第1回転支持軸11)側に設けたフリーローラ182並びに、可動アーム183の下方の適宜位置に配置したフリーローラ186とともに、包装フィルムYA1の搬送経路を規定する。また圧着ローラ184は、運転中は可動アーム183が所定角度で起立して包装フィルムYA1から離反した状態で待機し、フィルム交換時に可動アーム183が倒れて搬送中の包装フィルムYA1を下方に位置する原反ロール5に押し付け可能に構成する。
供給中原反ロール5Aの包装フィルムYA1の終端部E近傍になると、制御ユニットは、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12のタイミングを併せて両面接着テープが、搬送中の包装フィルムYA1に対向しているときに、可動アーム183を回転させて圧着ローラ184が搬送中の包装フィルムYA1を待機中の原反ロール5に向けて付勢し、押し当てる(図3参照)。これにより、搬送中の包装フィルムYA1が、両面接着テープに所定の力で押しつけられ、その両面接着テープを介して交換用原反ロール5Bに接着一体化する。また図示省略するが、可動アーム183の上端或いは別機構でカッター手段を設け、現在供給中の包装フィルムYA1における、圧着ローラ184にて両面接着テープが貼付けられた部位より上流側のフィルム部位を、フィルム幅方向にカットする。これにより、供給中原反ロール5Aは、先行する包装フィルムYA1から分断される。
その後、可動アーム183を逆回転させて圧着ローラ184を包装フィルムYA1から離反させると、交換用原反ロール5Bに巻き付けられていた包装フィルムYA1が、先行する現在供給中の包装フィルムYA1に引っ張られて包装機本体1へ継続して供給し、交換用原反ロール5Bが供給中原反ロール5Aに切り替わり、ひいては第2回転支持軸12が、供給中原反ロール5Aの支持軸に切り替わる。
制御ユニットは、第1回転支持軸11を包装フィルムYA1の搬送経路から後退させ、使用済みの紙管5pを排出する。また、支持位置P1にある第2回転支持軸12を支持位置P0に移動する。この移動中に、供給中原反ロール5Aを上昇移動させる(図5(B)の白抜き矢印)ように、ロボットアーム152を伸ばすように制御する。支持位置P0に至った際には、第2回転支持軸12は、同図(A)に示す第1回転支持軸11の姿勢となり、第2回転支持軸12が支持する供給中原反ロール5Aから繰り出される包装フィルムYA1は、第2回転支持軸12の固定ローラアーム181先端に取付けたフリーローラ182に掛け渡された状態で包装機本体1へ供給される。
同図(C)は、接続手段17の他の例を示す正面図であり、上述の可動アーム183の替わりにバネ等の付勢手段187を備えたフリーローラ188を設けてもよい。包装フィルムYA1の接合に際し、二点鎖線で示す第1回転支持軸11からの供給状態から、第2回転支持軸12が保持する交換用原反ロール5Bをフリーローラ188に包装フィルムYA1を介して押し当てるとともに、両面接着テープが貼り付けられた部位より上流側を別機構のカッター手段により、供給中であった包装フィルムYA1をフィルム幅方向にカットするように構成すると良い。そして、包装フィルムYA1の接合後は、第2回転支持軸12は支持する供給中原反ロール5Aをフリーローラ185から離し、支持位置P0に移動するとともに、以後、包装機本体1に対して包装フィルムYA1の供給を行う。
また、待機中の第2回転支持軸12が保持する交換用原反ロール5Bをフリーローラ185側に接近移動させる際に、例えば固定ローラアーム181やその先端に取付けたフリーローラ182が、包装フィルムYA1に接触しそうな場合、制御ユニットは接触しないように固定ローラアーム181の姿勢を制御すると良い。なお、仮にフリーローラ182が接触したとしても包装フィルムYA1の接合は可能であるので、固定ローラアーム181の姿勢を変えずにそのまま交換用原反ロール5Bをフリーローラ18側に付勢するように移動するように構成すると姿勢制御が容易に行えるので良い。
<回転支持軸の構成>
図6を参照して、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12の構成について説明する。
同図(A)は、軸芯方向を図示の左右に配置した第1回転支持軸11の平面概略図であり、同図(B)は、同図(A)の図示上方から見た側面図であり、同図(C)は同図(A)のX-X線断面図であり、同図(D)は、同図(B)のY-Y線断面図である。また、同図(E),同図(F)は保持手段30を説明する平面図である。本実施形態では、複数の回転支持軸(例えば、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12)を有するが、それらはいずれも同一の構成であるので、図6(A)~同図(F)では第1回転支持軸11を例に説明する。
また、同図(G)~同図(I)は、例えば、第1回転支持軸11が支持する原反ロール5を第2回転支持軸12に移動させる移動状態(移動処理)を示した図である。
同図(A)~同図(D)を参照して、第1回転支持軸11は、長手方向の一方の端部(同図(A)の左端部)がアクチュエータ19の取付面に対向する接続端部111となる。また原反ロール5を支持する支持部112は、その外周の形状が紙管5pに沿うよう、円筒の一部を切り欠いた形状を呈している。この例では、支持部112は、軸方向に直交する断面形状が円環の一部となるように、円筒の一部を切り欠いた形状である。支持部112は、第1回転支持軸11の径方向の両側端部に2本配置され、その間が中空部113となり、長手方向の他方の端部(同図(A)の右端部)が開放する(開放端部114となる)略U字状を呈している(同図(A)~同図(D)参照)。
また、2本の支持部112にはそれぞれ保持手段30が設けられる。保持手段30は第1回転支持軸11の径(第1回転支持軸11の外周が接する外接円の径)を拡大・縮小可能に構成されている。具体的には、保持手段30は例えば同図(A)、同図(C),同図(D)、同図(E)に示すように支持部112から突出した状態と、同図(F)に示すように支持部112の内部に没入した状態とに遷移可能に構成される。保持手段30が支持部112から突出することで、第1回転支持軸11の径(第1回転支持軸11の外周が接する外接円の径)は支持する原反ロール5の紙管5pの内周径より拡大する。つまり保持手段30が突出すると原反ロール5の紙管5pの内側に当接し、更に径方向の外側に付勢して原反ロール5を支持することができる。
また、保持手段30が支持部112に没入することで、第1回転支持軸11の径(第1回転支持軸11の外周が接する外接円の径)は紙管5pの内周径より縮小する。つまり、保持手段30が没入すると原反ロール5の紙管5pの内側から離反し、原反ロール5の支持を開放することができる。
なお、保持手段30は、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12の外周面から外側への突出・没入は、制御ユニットによって行われる。また、保持手段30の突出量が変更調整可能に構成すると望ましい。また、アクチュエータ19による第1回転支持軸11、第2回転支持軸12の回転駆動とは別の駆動により行う構成とすると良い。
なお、搬送手段16が搬送する交換用原反ロール5Bを例えば第2回転支持軸12によって保持(支持)する場合も同様である。すなわち、保持手段30の支持部112への没入によって第2回転支持軸12の軸径を縮小した状態で紙管5p内に挿入し、保持手段30を支持部112より突出させて軸径を拡大して交換用原反ロール5Bを保持(支持)する。
また保持手段30は、原反ロール5の保持に限らず、第1回転支持軸11等が使用済みの紙管5pを排出する場合も駆動する。すなわち、制御ユニットは第1回転支持軸11、第2回転支持軸12の先端が下方或いは斜め下方を向くようにロボットアーム151,152の姿勢を制御し、保持手段30を支持部112に没入させることで紙管5pの支持を解除し、紙管5pを自然落下させることができる。
このような構成により、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12を組み合わせることで両者のうち一方が支持する原反ロール5(供給中原反ロール5A)を他方に移動させる移動動作を行うことができる。
同図(G)~同図(I)を参照して第1回転支持軸11と第2回転支持軸12による移動動作について具体的に説明する。同図(G)は例えば第1回転支持軸11が原反ロール5を支持している状態である。第1回転支持軸11の両支持部112からは径方向の外側に向かって保持手段30が突出し、第1回転支持軸11の径を拡張している。保持手段30は原反ロール5の紙管5pの内周に当接するとともに外周方向に向かって付勢し、これにより原反ロール5が一体的に第1回転支持軸11に支持される。
そして、同一形状の第1回転支持軸11と第2回転支持軸12は、互いの軸芯方向に沿って対向配置した状態から該軸芯方向に近接して組合い可能に構成されている。詳細には、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12は、互いの軸芯を同一の仮想線AX上に位置させて開放端部114を対向配置し、且つ同図(A),同図(C)に示すように一方の支持部112(の面)を他方の支持部112(の面)に対して軸芯を中心に90度回転させて位置させた状態、かつフィルム供給中の一方の回転支持軸RB(例えば、第1回転支持軸11)の回転に同期させて他方の回転支持軸RB(例えば、第2回転支持軸12)を回転させた状態で、原反ロール5を支持する第1回転支持軸11に近接する方向に第2回転支持軸12を移動させて、両者を組合わせる。
第2回転支持軸12は上述のように支持部112の面が第1回転支持軸11の支持部112の面に対して90度の位置になるように回転している。また、第2回転支持軸12の保持手段30はこの段階で支持部112内に没入しており、第2回転支持軸12の径は原反ロール5の紙管5pの内周径よりも縮小している。
同図(H)は、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12が近接し、両者によって原反ロール5が支持されている状態である。ここでは第1回転支持軸11と第2回転支持軸12が組合わされた状態で、第2回転支持軸12は保持手段30を突出させ、原反ロール5を両回転支持軸RBで支持する。次に、第1回転支持軸11が保持手段30を没入して原反ロール5の支持を開放することで、原反ロール5の支持が第2回転支持軸12に移動する。一方、第2回転支持軸12は保持手段30を突出させ、原反ロール5を支持する。
そして同図(I)に示すように、第1回転支持軸11が第2回転支持軸12から相対的に後退する。この場合の第2回転支持軸12側の同図(I)の上方から見た平面視は、同図(G)の第1回転支持軸10側と同様である。
なお、第2回転支持軸12が支持する原反ロール5を第1回転支持軸11に移動する場合も同様である。
図7を参照して、回転支持軸RBの別の例について説明する。同図(A)および同図(B)は回転支持軸RBが補強手段35を有する例であり、軸芯方向を図示の左右に配置した回転支持軸RBの平面概略図である。なお保持手段30は、図示省略する。また、同図(C)および同図(D)は回転支持軸RBの他の例を示す断面図である。同図(E)~同図(H)は回転支持軸RBのさらに他の例を示す図であり、同図(E)および同図(F)が上面図、同図(G)および同図(H)が軸芯方向を図示の上下に配置した回転支持軸RBの平面概略図である。
同図(A)および同図(B)に示すように、回転支持軸RBは、支持部112の接続端部111側の一端が揺動可能となるように接続端部111に固定される。2本の支持部112は互いに略平行となる基準位置(同図(A))と、接続端部111側に対して開放端部114側が離間した離間位置(同図(B))に変位可能である。
また、この例では補強手段35を備えている。補強手段35は例えば、その長手方向の長さが基準位置にある2本の支持部112間の距離よりも長く設定された棒状部材であり、回転軸35Aを中心に回動可能に構成される。
同図(B)に示すように補強手段35が支持部112に対して起立状態となると、内側から支持部112を外側方向に支持し、支持部112は離間位置に変位する。これにより、支持部112の外周の径(第1回転支持軸11の外接円の径)は、支持部112が基準位置(同図(A))にある場合の径よりも拡張し、原反ロール5を保持する。つまり、補強手段35は回転支持軸RBの軸径を拡大して原反ロール5を保持する保持手段として機能するとともに、支持部112を内側から補強する。
回転支持軸RBは、支持部112の一端が開放端部114となっているため、接続端部111側と比較して強度が劣る可能性がある。特に原反ロール5を保持する際に補強手段35によって支持部112を内側から支持するため、開放端部114側の強度を補強することができる。また、補強手段35は、制御ユニットによって回転軸35Aを中心に支持部112の長手方向に沿って倒れ、または起立するように回動制御される。
これにより、第1回転支持軸11(第2回転支持軸12も同様)が単独で原反ロール5を支持する場合には、同図(B)に示すように内側から支持部112を外側方向に支持し(支持部112に対して起立状態となり)、支持部112を補強する。
なお、補強の程度を高めるために、補強手段35は可能な限り開放端部114に近い位置に設けることが望ましい。また、補強手段35は、回転支持軸RBが組合い状態において、互いの補強手段35の回動動作が干渉しない位置に設けられる。
なお、補強手段35を設けずに、制御ユニットによって同図(A)、同図(B)に示すように支持部112を揺動させることで、原反ロール5の開放と支持を行うようにしてもよい。
また、支持部112の接続端部111側の一端が揺動しない構成としてもよい。この場合、補強手段35は、保持手段30を突出させ、原反ロール5を支持した際に支持部112が内側に倒れてしまうのを防止する。
同図(C),同図(D)は回転支持軸RBの他の例を示す図であり、図6(C)および図6(D)に対応する断面図である。
図6の例では、支持部112は断面視において円環の一部を切り欠いた形状を示したが、支持部112は、図7(C)および図7(D)に示すように軸方向に直交する断面形状が扇状となるように、円筒の一部を切り欠いた形状であってもよい。このような形状にすることで、2本の回転支持軸RBを組み入れ可能な構成でありながら、中空部113を少なくすることができ、支持部112の強度を高めることができる。
また、回転支持軸RBは、支持部112が2本の略U字形状に限らず、支持部112が3つ(またはそれ以上)で構成されていてもよい。一例として、同図(E)~同図(H)に示すように、支持部112は、回転支持軸RBの軸に直交する方向(軸の直径方向)に進退(平行移動)可能な3つの爪形状に設けられてもよい。
具体的には、回転支持軸RBは、円環状のガイド部材201と、ガイド部材201に対して相対移動可能な3つの爪形状の支持部112と、支持部112を移動させることが可能な可動部材203を有する。ガイド部材201は例えば、その内周に溝(不図示)が設けられ、支持部112は例えば当該溝に沿って回転支持軸RBの径方向にスライド、または揺動可能な板状部材である。このガイド部材201は、図6等に示す接続端部111に相当し、支持部112の接続端部111とは逆側の端部は開放端部114となる。この例の支持部112は、平面視において開放端部114側が先細り(鋭角)となる略三角形状を有している(同図(G),同図(H))。
なお、支持部112の平面視における形状はこれに限らない。例えば、その形状は矩形状であってもよいが、開放端部114を(回転支持軸RBの組み入れが可能な程度に開放するとともに、強度を高めるためには、体積が確保できる三角形状が好ましい。あるいは、ガイド部材201付近の幅が広く、開放端部114付近のみ幅を細くした平面視においてL字状であってもよい。
支持部112は、上面視においてガイド部材201の周方向に沿ってほぼ等距離で離間して配置され、3つのガイド部材201の外接円によって回転支持軸RBが構成される。支持軸112は、その外接円がガイド部材201の内側に入り込む状態(同図(E)、同図(G))と、外接円がガイド部材201の外側に拡張する状態(同図(F)、同図(H))ととに移動可能となっている。また例えば、支持部112はそれぞれ、ガイド部材201の中心方向(回転支持軸RBの軸中心方向)に、付勢手段(不図示)などにより付勢されている。
可動部材203は、例えば、回転支持軸RBの軸方向に沿い、ガイド部材201に対して相対移動可能に構成されるとともに、ガイド部材201の付近において支持部112の一部に当接可能な当接部203Aを有する。この例では、可動部材203はガイド部材201に対して近接または離間するように移動する。
このような構成において、同図(G)に示すように可動部材203がガイド部材201から離間した状態では、支持部112は付勢手段によって付勢され、3つの支持部112がガイド部材201の内側に入り込むように移動する。これにより支持部112の外接円で構成される回転支持軸RBが縮径し、原反ロール5を開放する(同図(E),同図(G))。この状態は、支持部112が同図(A)に示す基準位置にある場合に対応する。
一方、同図(H)に示すようにガイド部材201に近接した場合には当接部203Aが支持部112の一部(この例では、開放端部114と逆側のガイド部材201から突出する斜辺)を押し込み、支持部112は溝に沿ってガイド部材201の外周方向に突出する。これにより支持部112の外接円で構成される回転支持軸RBは拡径するし、原反ロールを支持する(同図(F),同図(H))。この状態は、支持部112が同図(B)に示す離間位置にある場合に対応する。
なお、支持部112は、開放端部114が先細りし、紙管5pと当接する部分が円弧状の略三角錐状としてもよい。
第1回転支持軸11と、第2回転支持軸12とが組合う際、原反ロール5を支持する(包装フィルムYA1を供給中の)一方の回転支持軸(例えば、第1回転支持軸11)の補助手段35は支持部112に対して起立状態となっている。そして他方の回転支持軸(例えば、第2回転支持軸12)が、原反ロール5を支持する第1回転支持軸11に近接する方向に移動して組合い位置に到達したら、第2回転支持軸12の補強手段35を支持部112に対して起立状態にして、支持部112を補強する。そして一時的に原反ロール5は、両回転支持軸RBによって保持される。その後、第1回転支持軸11の補強手段35による原反ロール5の支持を解除し、原反ロール5を第2回転支持軸12に受け渡した後、第1回転支持軸11は第2回転支持軸12から離反する。
また、紙管5pの排出や、互いの回転支持軸RBと組み合った状態から一方の回転支持軸RB(例えば、第1回転支持軸11)が原反ロール5を支持する他方の回転支持軸RB(例えば、第2回転支持軸12)から後退する場合には制御ユニットによって補助手段35が倒れるように制御し、支持部112の支持を解除して軸径を縮小する。
なお、回転支持軸RBで保持する原反ロール5について、包装フィルムYA1の巻き方向を確認する必要がある場合には、例えば、原反ロール5を保持した回転支持軸RBを回転させた状態で、原反ロール5の外周面に向けて斜め方向よりエアを吹き付ける。そして、包装フィルムYA1の始端部Sの捲れ上がりの有無を検知することで、原反ロール5の巻き方向を確認することができる。回転支持軸RBが間違った向きで原反ロール5を保持している場合、例えば、断面がV字状をしたVブロック(不図示)の上に原反ロール5を一旦載置して、紙管5pの反対側から回転支持軸を差し込み、原反ロール5を適正な向きに保持し直す。
また、第1実施形態のロボット15(双腕ロボット15)は、搬送路Tの上方に逆さ向きにして配置してもよい。
また、第1実施形態において、原反ロール5を保持する回転支持軸12が上流側に移動するように構成してもよい。
<第2実施形態>
図8から図10を参照して、第2実施形態のフィルム供給装置10の動作について説明する。図8から図10は、第2実施形態におけるフィルム供給装置10のフィルム供給動作および原反ロール5の交換動作における主要部を抜き出して示す平面概要図である。
供給中原反ロール5Aを支持する一の回転支持軸11に対して、複数の他の回転支持軸12,13が設けられても良い。具体的には、上述の第1回転支持軸11(一の回転支持軸)と第2回転支持軸12(第一の他の回転支持軸)の他に、第3回転支持軸13(第二の他の回転支持軸)を有してもよい。第3回転支持軸13の構成は上述の第1回転支持軸11、第2回転支持軸12と同様であるので、説明は省略する。第3回転支持軸13は例えば不図示の他のロボットアームに取り付けられる。他のロボットアームは上述のロボットアーム151、152と同様、3次元空間内において第3回転支持軸13のアクチュエータ19、ひいては第3回転支持軸13を3次元空間内において任意に移動可能な多関節アームである。
この場合、第1回転支持軸11と第3回転支持軸13(または第2回転支持軸12)は、第1実施形態と同様に組合い可能に構成されている。これに加えて、第2回転支持軸12と第3回転支持軸13とも組合い可能に構成される。すなわち、第2回転支持軸12と第3回転支持軸13は互いの軸芯方向に沿って対向配置した状態から該軸芯方向に近接して組合い可能に構成され、第2回転支持軸12と第3回転支持軸13を組合わせることにより両者のうち一方が支持する供給中原反ロールを他方に移動させる他の移動動作を行うことができる。
まず、図8(A)は、複数の回転支持軸11,12,13のうち一の回転支持軸(例えば、第1回転支持軸11)が、所定の支持位置P0にて供給中原反ロール5Aを支持(保持)して包装フィルムYA1を包装機本体1に供給する供給動作を行っている。
このとき、複数の回転支持軸11,12,13のうち他の複数の回転支持軸(例えば、第2回転支持軸12と第3回転支持軸13)は、供給動作に関わっていない。そして第1回転支持軸11による供給動作の間に、搬送手段16が交換用原反ロール5Bを搬送し、第2回転支持軸12が第1実施形態と同様に交換用原反ロール5Bを支持位置P1にて支持(保持)する。つまり同図(A)では第2回転支持軸12が待機動作を行なっている。
この間、第1回転支持軸11による供給動作は継続しており、また、搬送手段16は、第2回転支持軸12に交換用原反ロール5Bを受け渡すと、次の交換用原反ロール5Bを搬送すべく保管位置へ移動する。
同図(B)は、第1回転支持軸11が支持する供給中原反ロール5Aの残量が所定量より少なくなった状態であり、その供給中原反ロール5Aの包装フィルムYA1の終端部Eに、第2回転支持軸12が支持する交換用原反ロール5Bの包装フィルムYA1の始端部S(破線で示す)を貼り付けて接続する接続動作を行っている状態である。
この場合例えば、第1回転支持軸11は供給中の包装フィルムYA1の幅方向の一端側(図では下側)にその先端が位置する向きで供給中原反ロール5Aを支持する。そして第2回転支持軸12は交換用原反ロール5Bの包装フィルムYA1の長尺方向が、包装フィルムYA1の搬送経路(搬送路T上で搬送路Tに沿うライン)に揃うように支持位置P1に進出する。第2回転支持軸12は、その軸芯が第1回転支持軸11の軸芯と平行で且つ、第1回転支持軸11と同方向に、すなわち、供給中の包装フィルムYA1の幅方向の一端側(図では下側)にその先端が位置する向きで交換用原反ロール5Bを支持し、包装フィルムYA1の搬送経路上にある第1回転支持軸11(支持位置P0に位置している)の下流の支持位置P1に進出する。
そして、供給中原反ロール5Aの包装フィルムYA1の終端部Eに、第2回転支持軸12が支持する交換用原反ロール5Bの包装フィルムYA1の始端部Sを重畳させ、貼り付けて接続する。接続動作は第1実施形態と同様であり、これにより供給中原反ロール5Aと交換用原反ロール5Bが一体に接続される。
同図(C)に示すように第1回転支持軸11が支持する供給中原反ロール5Aが包装フィルムYA1の供給を終了した以降は、第2回転支持軸12が支持する原反ロール5(接続前の交換用原反ロール5B)が供給中原反ロール5Aとなり、包装機を停止することなく包装フィルムYA1の供給を継続する。ただし、第2回転支持軸12の支持位置P1は、第1回転支持軸11の支持位置P0より下流となる。そして、供給を終了した第1回転支持軸11は、残存した原反ロール5の紙管5pを廃棄すべく、包装フィルムYA1の搬送経路から後退する。
図9は、第2回転支持軸12が支持する供給中原反ロール5Aを第3回転支持軸13に移動させる他の移動動作を行なっている状態である。
まず、図9(A)では、包装フィルムYA1の搬送経路から後退した第1回転支持軸11が紙管5pを離脱させて外部に排出する。本実施形態の第2回転支持軸12と第3回転支持軸13は、互いの軸芯方向に沿って対向配置した状態から該軸芯方向に近接して組合い可能に構成されている。つまり、同図(A)に示すように、支持位置P1にて供給中原反ロール5Aを支持している第2回転支持軸12の軸芯上に第3回転支持軸13の軸芯を配置し、第2回転支持軸12と第3回転支持軸13の両支持軸の先端同士を対向させた状態から両支持軸を重ねるように第3回転支持軸13を包装フィルムYA1の搬送経路上に進出させて第2回転支持軸12と第3回転支持軸13を組合わせ可能となっている。そして両支持軸12,13を組合わせることにより、両支持軸12,13で一体的に供給中原反ロール5Aを支持する状態となる。なお、第3回転支持軸13も保持手段30を備え、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12と同様に原反ロール5を保持(支持)する。
その後、同図(B)に示すように第2回転支持軸12を搬送経路上から後退させる。これにより、第2回転支持軸12で支持する供給中原反ロール5Aは第3回転支持軸13に移動する。
図10は、第3回転支持軸13が支持する供給中原反ロール5Aを第1回転支持軸11に移動させる移動動作を行なっている状態である。
支持位置P1にて第2回転支持軸12から供給中原反ロール5Aを受け取った第3回転支持軸13は、図10(A)に示すように支持位置P0に移動する。
本実施形態では第1回転支持軸11と第3回転支持軸13も、互いの軸芯方向に沿って対向配置した状態から該軸芯方向に近接して組合い可能に構成されている。つまり、同図(A)に示すように、支持位置P0にて供給中原反ロール5Aを支持している第3回転支持軸13の軸芯上に第1回転支持軸11の軸芯を配置し、第1回転支持軸11と第3回転支持軸13の両支持軸の先端同士を対向させた状態から両支持軸を重ねるように第1回転支持軸11を包装フィルムYA1の搬送経路上に進出させて第3回転支持軸13と第1回転支持軸11を組合わせることが可能となっている。そして両支持軸11,13を組合わせることにより、両支持軸11,13で一体的に供給中原反ロール5Aを支持する状態となる。
またこの状態で、第2回転支持軸12は、原反ロール5の支持から解放されている。つまり搬送手段16によって搬送される新たな交換用原反ロール5Bを支持することが可能となる。
その後、同図(B)に示すように第3回転支持軸13を搬送経路上から後退させる。これにより支持位置P0において、第3回転支持軸13で支持する供給中原反ロール5Aは第1回転支持軸11に移動する。またこのタイミングで、第2回転支持軸12は支持位置P1にて交換用原反ロール5Bを支持し、待機状態となる。
このように、本実施形態によれば第2回転支持軸12と第3回転支持軸13は、交換用原反ロール5Bを供給中原反ロール5Aに切り替えた直後の所定期間において一時的に供給中原反ロール5Aを支持し、本来の第1回転支持軸11が使用済みの紙管5pを排出して供給中原反ロール5Aを支持可能になった場合に、第1回転支持軸11に交換用原反ロール5Bを受け渡す手段として機能する。
また、第3回転支持軸13は、第2回転支持軸12に代わって供給中原反ロール5Aを支持し、第2回転支持軸12を解放することにより第2回転支持軸12による交換用原反ロール5Bの支持を可能にしている。つまり第2回転支持軸12は、第1実施形態の場合よりも早く待機状態に遷移することができる。
更に、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12が例えば双腕ロボット15のロボットアーム151、152にそれぞれ取り付けられている場合などにおいては、第1実施形態に示すような第1回転支持軸11に対向する姿勢からの組合いによる原反ロール5の移動が困難となる(移動が規制される)場合もある。そのような場合に、第1回転支持軸11に対向する姿勢が可能な第3回転支持軸13に供給中原反ロール5Aを移動させることで、第2回転支持軸12を解放し、待機状態に遷移させることができる。その後、図8(A)に示す状態に戻り、引き続き包装フィルムYA1の供給が継続される。
なお、図9(A)などのタイミングで第1回転支持軸11の退避が、支持位置P0から十分遠方の場合、図9(A)または同図(B)のタイミングで第2回転支持軸12および/または第3回転支持軸13を支持位置P0に移動させてもよい(その場合図10(A)における第3回転支持軸13の支持位置P0の移動は行なわれない)。
<第3実施形態>
図11を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図11は、第3実施形態のフィルム供給装置10およびその動作を説明する正面概要図である。なお、図示左側が上流であり、右側が下流となる。
第2実施形態で説明した第3回転支持軸13は、交換用原反ロール5Bを搬送する搬送手段16と一体的に移動可能に構成されてもよい。
この場合、搬送手段16は例えば、自走式の台車であり、第3回転支持軸13は台車に取り付けられたロボットアーム153の先端に取り付けられる。なお詳細な図示は省略するが、ロボットアーム153は3次元空間内において第3回転支持軸13のアクチュエータ19ひいては、第3回転支持軸13を任意に移動可能な多関節アームである。
また、この例では第1回転支持軸11と第2回転支持軸12は双腕ロボット15のロボットアーム151、152に取り付けられ、平面視において図8~図10に示す第2実施形態と同様の構成となっている。
まず、図11(A)は、複数の回転支持軸のうち一の回転支持軸(例えば、第1回転支持軸11)が、所定の支持位置P0にて供給中原反ロール5Aを支持(保持)して包装フィルムYA1を下流(図示右側)の包装機本体(不図示)に供給する供給動作を行っている。また、第2回転支持軸12は支持位置P1にて交換用原反ロール5Bを支持して待機動作を行なっている。
同図(B)は、第1回転支持軸11が支持する供給中原反ロール5Aの残量が所定量より少なくなり、接続動作を経て第1回転支持軸11が支持する供給中原反ロール5Aが包装フィルムYA1の供給を終了した状態である。この場合、第2回転支持軸12が支持する原反ロール5(接続前の交換用原反ロール5B)が供給中原反ロール5Aとなり、包装機を停止することなく、支持位置P1にて包装フィルムYA1の供給を継続している。ただし、第2回転支持軸12の支持位置P1は、第1回転支持軸11の支持位置P0より下流となる。そして、供給を終了した第1回転支持軸11は、残存した原反ロール5の紙管5pを廃棄すべく、包装フィルムYA1の搬送経路から後退する。
同図(C)は、第2回転支持軸12が供給中原反ロール5Aを支持している間に、搬送手段16によって交換用原反ロール5Bが搬送される状態を示している。搬送手段16には、ロボットアーム153が取り付けられ、その先端に第3回転支持軸13が装着されている。
同図(D)は、第2回転支持軸12が支持する供給中原反ロール5Aを第3回転支持軸13に移動させる他の移動動作が完了した状態である。他の移動動作は第2実施形態と同様である。供給中原反ロール5Aは搬送手段16上の第3回転支持軸13に支持され、包装フィルムYA1を下流の包装機本体に供給している。なお、このときロボットアーム153は、第3回転支持軸13を支持位置P1(または支持位置P0)に位置させている。
同図(E)は、第3回転支持軸13が支持していた供給中原反ロール5Aを第1回転支持軸11に移動させる移動動作が完了した状態である。この移動動作も第2実施形態と同様である。供給中原反ロール5Aは再び支持位置P0に位置する。
そして同図(F)では第2回転支持軸12が搬送手段16上の交換用原反ロール5Bを支持位置P1にて支持し、待機状態に遷移している。搬送手段16と第3回転支持軸13は新たな交換用原反ロール5Bを搬送すべく、原反ロール5の保管場所に移動する。
このように、第3回転支持軸13の移動制御を行うロボット(ロボットアーム153)が配置するスペースがない場合には、搬送手段16にロボットアーム153を設け、搬送手段16と一体的に移動させるようにするとよい。
図12は、移動動作の他の例を示す図である。本実施形態の複数の回転支持軸11,12,13は、そのうち少なくとも2つの回転支持軸が、互いの軸芯方向に沿って対向配置した状態(対向姿勢)から該軸芯方向に近接可能に構成され、両者を近接させることで、両者のうち一方が支持する供給中原反ロール5Aを両者で支持した後、他方に移動させる移動動作を行うものであればよい。本図以降の説明では、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12について例示するが、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12および第3回転支持軸13のいずれについても同様に適用可能である。
例えば、同図(A)に示すように、第1回転支持軸11と組合い状態となる第2回転支持軸12は、第1回転支持軸11と異なる構成であってもよい。具体的に、第2回転支持軸12は、原反ロール5の紙管5p内に挿入される構成ではなく、原反ロール5の外周と複数個所(例えば3箇所)で当接してこれを保持するようにしてもよい。すなわち、この例では、第2回転支持軸12は、原反ロール5の周方向に沿う3本の支持軸201,202、203を備えている。この場合、支持軸201、202、203のいずれか(少なくとも1本)が駆動するように構成することで、第1回転支持軸11に同期して原反ロール5を回転させながら包装フィルムYA1の接続処理および、原反ロール5の移動処理を行うことができる。
また、同図(B)は、第1回転支持軸11と第2回転支持軸12のそれぞれの軸の長さを、例えば、包装フィルムYA1の幅(搬送方向に直交する方向の長さ)よりも短く構成した例である。この例では、両回転支持軸の長さを包装フィルムYA1の幅の1/2よりも短く、同等の長さとしているが、両者の長さが異なっても良い。これにより、同図(B)に示すように両回転軸を組合い状態にすることなく、原反ロール5の移動処理を行うことができる。
なお、第2回転支持軸12と第3回転支持軸13の移動動作も上記と同様に実施できる。また、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12および第3回転支持軸13の構成は、図2等に示す第1実施形態の構成と図12の構成を適宜組合わせたものであってもよい。
図13は、包装フィルムYA1の幅が、例えば第1回転支持軸11に対して狭い(例えば、軸の長さの1/2以下などの)場合の取り付け例である。包装フィルムYA1幅が第1回転支持軸11より短い場合、同図(A)のように包装フィルムYA1の一方の端部をアクチュエータ19側に寄せてしまうと、第1回転支持軸11の先端が包装フィルムYA1の端部から突出する量が長くなり、作業者等が接触する危険がある。
このような場合、同図(B)に示すように、包装フィルムYA1の一方の端部を、第1回転支持軸11の先端付近によせて取り付けるとよい。これにより、第1回転支持軸11の先端が包装フィルムYA1の端部から突出する量を短くできるので、作業者等が接触する危険を回避できる。この場合、包装フィルムYA1のロールの幅寸法は、例えば、距離センサで測定する。
図14は、ロボットアーム151、152の動作制御の一例である。例えば、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12が原反ロール5を支持している期間において、フィルム供給装置10(または包装機)に清掃やメンテナンスの必要が生じる場合がある。このような場合、同図(A)に示すように、原反ロール5が運転時の位置にあると、清掃やメンテナンスの邪魔になる恐れがある。
そこで制御ユニットは、同図(B)に示すように、原反ロール5が運転時の状態よりも上方、あるいは包装フィルムYA1の搬送経路よりも奥側に移動するように、ロボットアーム151、152の移動を制御するとよい。なお、ロボットアーム153についても同様である。この場合、包装機本体1に包装フィルムYA1の供給を行っていた回転支持軸は、包装フィルムYA1を送り出ししながら、または回転支持軸をフリーにした状態で上記移動を行うようにする。
<変形例>
図15および図16は第1実施形態の変形例を示す平面図であり、一方の回転支持軸が支持する供給中原反ロール5Aを他方の回転支持軸に移動させる移動動作を行なわない構成である。
図15(A)に示すように、供給を終了した第1回転支持軸11は、同図(B)に示すように包装フィルムYA1の搬送経路から後退し、残存した原反ロール5の紙管5pを排出する。その後、第1回転支持軸11は、搬送経路から後退した状態で支持位置P0よりも下流の位置に移動する。また、待機状態であった第2回転支持軸12は、支持位置P1(同図(A))から上流に向かって移動し、支持位置P0で停止する(同図(B))。すなわち、制御ユニットが、第1回転支持軸11、第2回転支持軸12を支持するロボットアーム151,152(不図示)をそれぞれそのように制御する。
さらに、搬送手段16が交換用原反ロール5Bを、例えば第1回転支持軸11の近傍まで搬送する(同図(B))。
そして同図(C)に示すように、第1回転支持軸11が交換用原反ロール5Bを支持し待機動作となる。
図16(A)は、供給中原反ロール5Aと交換用原反ロール5Bの接続状態を示している。すなわち、第2回転支持軸12が支持する供給中原反ロール5Aが所定量以下になり、第1回転支持軸11が包装フィルムYA1の搬送経路上の支持位置P1に進出し、供給中原反ロール5Aの終端部と交換用原反ロール5Bの始端部とが接続手段17(ここでは不図示)によって接続された状態である。
同図(B)は、第1回転支持軸11が支持する原反ロール5が供給中原反ロール5Aとなり、支持位置P1で供給を行なっている状態である。供給を終了した第2回転支持軸12は、包装フィルムYA1の搬送経路から後退する。
同図(C)は、第2回転支持軸12が、残存した原反ロール5の紙管5pを排出し、搬送経路から後退した状態で支持位置P0よりも下流の位置に向かって移動する。また、第1回転支持軸11は、支持位置P1から上流に向かって移動し支持位置P0で停止する。さらに、搬送手段16が交換用原反ロール5Bを、例えば第2回転支持軸12の近傍まで搬送する。その後は、第2回転支持軸12が交換用原反ロール5Bを支持し、待機動作となる。この状態は、図15(B)において第1回転支持軸11と第2回転支持軸12を入れ替えた状態である。その後、第1回転支持軸11で支持する供給中原反ロール5Aと第2回転支持軸12が支持する交換用原反ロール5Bの接続を経て、図15(A)に示す状態に戻る。
この例において、搬送手段16は、任意の位置に自走する台車であってもよいし、包装フィルムYA1の搬送経路の上方を移動する例えば吊り下げ移動式の台車であってもよい。吊り下げ移動式の台車にすることで、第1回転支持軸11および第2回転支持軸12からの距離が等しくなり、いずれの回転支持軸による支持であっても搬送手段16の制御を同一にできる。
以上、上記の実施形態では、ロボット15の架台23が床面や壁面に固定されている場合を例に説明したが、架台23がキャスター等を備えた自走式であってもよい。
また、第1実施形態の第2回転支持軸12においても、搬送手段16(台車など)に取り付けられるなどして、搬送手段16と一体的に移動する構成であってもよい。
また、上記の実施形態では、一方の回転支持軸が支持する供給中原反ロール5Aから包装フィルムYA1を供給している場合、他方の回転支持軸は(例えば、紙管5pの排出時や待機状態などの場合において)、搬送経路から後退する場合を例示した。しかしこれに限らず、一方の回転支持軸が支持する供給中原反ロール5Aおよび、その包装フィルムYA1の供給に干渉しなければ良く、他方の回転支持軸は、搬送経路の上方に退避する構成でもよい。
以上、本発明に係るフィルム供給装置10について説明したが、原反ロール5は、回転支持軸RBによって保持可能な範囲内に仮置きしておいてもよい。
また、本発明に係るフィルム供給装置10は、上述の実施の形態に限らず、本発明の趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
すなわち、上記実施形態において、各構成の位置、大きさ、長さ、形状、材質、向きなどは適宜変更できる。