JP7368139B2 - 表示装置収容ケース及びこれを備えたケース付表示装置 - Google Patents

表示装置収容ケース及びこれを備えたケース付表示装置 Download PDF

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本発明は、表示装置を収容する表示装置収容ケース及びこれを備えたケース付表示装置に関する。
従来、クレーン等の作業機の情報を表示する表示装置として、例えば、非特許文献1及び2に記載の表示装置がある。
非特許文献1に記載のモーメントリミッタ表示部は、クレーンのマシナリカバーの前端側にあるクレーン操作部よりも更に前方側に取り付けられている。かかるモーメントリミッタ表示部は、筐体内部に表示面が前方正面を向くように収容されており、筐体には表示面を保護する開閉式の蓋が設けられている。この蓋が閉じているときは、表示部の全体が筐体と蓋とによって覆われた状態となる(但し、蓋にはスリットが設けられている)。一方、蓋を下端にある回転支点回りに下側に開くことで表示面が視認可能に露出された状態となる。
また、非特許文献2に記載のモニタは、上記非特許文献1のモーメントリミッタ表示部と同様の位置に設けられている。かかるモニタは、筐体内部に表示面が前方斜め上側を向くように収容されており、筐体には表示面を保護する開閉式の蓋が設けられている。蓋の表面には取手が設けられており、この蓋が閉じているときは、モニタ全体が筐体と蓋とによって覆われた状態となる。一方、取手を掴んで蓋を上端にある回転支点回りに上側に開くことで、蓋が開いた状態で固定されると共に表示面が視認可能に露出された状態となる。
MAEDA かにクレーン MC-174CRM 取扱説明書 第3版 2012年3月7日 p.3-2、p.3-9、p.3-15 MAEDA かにクレーン MC285C-3 取扱説明書 第二版 2019年2月28日 p.2-32、p.2-33、p.3-2、p.3-31
しかしながら、上記従来技術では、表示面を保護する蓋が、その上端又は下端を支点に下開き又は上開きする構成となっているため、蓋の開閉時に前方側に蓋の回転半径に応じたスペースが必要となる。例えば、小型の自走式クレーンでは、ワイヤロープやフックなどの構成部品との兼ね合いから蓋の開閉のためのスペースを確保することが困難である。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、蓋を開閉時のスペースを低減するのに好適な表示装置収容ケース及びこれを備えたケース付表示装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る表示装置収容ケースは、表示装置を収容する表示装置収容ケースであって、底板と、該底板の周縁部のうち対向する二辺に沿って立設された二枚の側板と、前記二枚の側板と連続し、且つ前記周縁部のうち前記対向する二辺と連続する辺に沿って立設された一枚の背面板と、前記底板及び前記背面板に対向する領域に構成される開口部と、を有する表示装置収容部と、前記二枚の側板の間で側板の面と直交又は略直交する軸回りに回動自在に軸支され、且つ前記開口部を被覆する位置及び露出させる位置の間で回動する開閉式の蓋部と、を備え、前記蓋部は、前記表示装置収容部に収容される収容物に沿って湾曲した形状を有すると共に、前記開口部を露出させる方向へ回動するときに前記底板、前記側板、前記背面板及び前記収容物と干渉せずに前記表示装置収容部の内側に入り込みながら回動するように構成されている。
また、上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係るケース付表示装置は、上記表示装置収容ケースと、前記表示装置収容ケースに収容された表示装置と、を備える。
本発明によれば、開閉式の蓋部を、前記表示装置収容部に収容される収容物に沿って湾曲した形状を有すると共に、開口部を露出する方向に回動するときに表示装置収容部を構成する底板及び側板並びに収容物に干渉せずに表示装置収容部の内側に入り込みながら回動するように構成した。これにより、蓋部の回動半径を小さくすることが可能になると共に、蓋部を開いているときは蓋部の一部が内側に収容されるため、蓋部の開閉のためのスペースを従来と比較して低減することが可能となる。
第1実施形態に係るケース付表示装置を示す斜視図である。同図では、蓋部を全閉した状態を示している。 第1実施形態に係るケース付表示装置を示す斜視図である。同図では、蓋部を全開した状態を示している。 第1実施形態に係る表示装置収容ケースを示す斜視図である。同図では、蓋部を全開した状態を示している。 第1実施形態に係るケース付表示装置の側面図である。同図(a)は、左側面図、同図(b)は、右側面図である。 第1実施形態に係るケース付表示装置の分解斜視図である。図中の一点鎖線は部品の取り付け方向を示している。また、同図では表示装置収容ケースの構成部品を一部透視表示している。 第1実施形態に係る表示装置取付用ブラケットに取り付けられた表示装置を示す図である。同図(a)は、表示装置の表示部側を正面として表示装置の背面側から見た図であり、同図(b)は、表示装置の側面側から見た図である。 第1実施形態に係る表示装置のハーネスの配線方法を説明するための部分斜視図である。同図中では蓋部のナット部以外の部分を透視表示している。 第1実施形態に係るケース付表示装置をクレーンの機体カバー天板上に取り付けた場合の一実施例を示す側面図である。 第1実施形態に係るケース付表示装置の蓋部の開閉動作を説明するための透視側面図である。同図(a)は、蓋部が全閉状態のときの左側面図、同図(b)は、蓋部が全開状態のときの左側面図である。 第1実施形態の変形例に係るケース付表示装置を示す正面図である。同図では、蓋部を全閉した状態を示している。 図10のXI線矢視図である。 第1実施形態の変形例に係るケース付表示装置の蓋部の開閉動作を説明するための側面図である。同図は、蓋部が全開状態のときの左側面図である。 第2実施形態に係るケース付表示装置を示す斜視図である。同図では、蓋部を全閉した状態を示している。 第2実施形態に係るケース付表示装置を示す斜視図である。同図では、蓋部を全開した状態を示している。 第2実施形態に係る表示装置収容ケースを示す斜視図である。同図では、蓋部を全開した状態を示している。 第2実施形態に係るケース付表示装置の分解斜視図である。図中の一点鎖線は部品の取り付け方向を示している。また、同図では表示装置収容ケースの構成部品を一部透視表示している。 第2実施形態に係る表示装置取付用ブラケットに取り付けられた表示装置を示す図である。同図(a)は、表示装置の表示部側を正面として表示装置の背面側から見た図であり、同図(b)は、側面側から見た図である。 第2実施形態に係るケース付表示装置のハーネスの配線方法を説明するための斜視図である。同図中では蓋部のナット部以外の部分及び表示装置の一部を透視表示している。 第2実施形態に係るケース付表示装置をクレーンの機体カバー前端面に取り付けた場合の一実施例を示す側面図である。 第2実施形態に係るケース付表示装置の蓋部の開閉動作を説明するための透視側面図である。同図(a)は、蓋部が全閉状態のときの左側面図、同図(b)は、蓋部が全開状態のときの左側面図である。 第3実施形態に係るケース付表示装置の正面図である。同図では、補助用取手を取り付ける台座の部分を透視表示している。 第3実施形態に係るケース付表示装置の蓋部の開閉動作を説明するための透視側面図である。同図では、表示装置の記載を省略している。
以下、本発明に係る表示装置収容ケースを備えるケース付表示装置の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、各構成部の位置関係を解りやすくするため、本来は見えない部分を透視表示している場合がある。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
(第1実施形態)
[構成]
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態に係るケース付表示装置1は、表示装置収容ケース2と、表示装置3とを備えている。
ここで、図1中には、ケース付表示装置1を、その搭載対象の上面に配置して使用する時の上下左右前後の方向と、ケース付表示装置1の平面、底面、左右側面、正面、背面(図1中の括弧内に記載)との関係が記載されている。具体的に、第1実施形態では、各方向に対して、前方側の面を正面、後方側の面を背面、右側の面を左側面、左側の面を右側面、上側の面を平面、下側の面を底面と定義している。なお、左右側面は、正面側から視ての左右となるため、左右方向とは左右が逆となっている。
以下、第1実施形態では、ケース付表示装置1を、図8に示すように、クレーン100の機体カバー105の天板105T上に取り付けるものとして説明する。なお、取付位置の詳細については後述する。
表示装置収容ケース2は、図1~図4に示すように、内側に表示装置3を収容可能な表示装置収容部20と、開閉式の蓋部21と、蓋部21の外側面に取り付けられた取手22と、表示装置取付用ブラケット23とを備えている。
表示装置収容ケース2は、更に、図1~図5に示すように、ピン50と、緩衝部材51と、マグネットキャッチャー52(以下、「MGC52」と略称する)と、スイベルトルクヒンジ53(以下、「Sトルクヒンジ53」と略称する)と、3つの膜付グロメット54とを備えている。加えて、Sトルクヒンジ53を左側板201に取り付けるための2つのフランジ袋ナット55と、配線保護用の保護部材56と、表示装置取付用ブラケット23をピン50で軸支するためのフランジブッシュ57とを備えている。
表示装置収容部20は、底面部を形成する平面視で矩形(長方形)の底板200と、左右側面部を形成する側面視で非正6角形状を成す二枚の側板(左側板201及び右側板202)と、背面部を形成する背面視で矩形の背面板203とを備えている。
左側板201及び右側板202は、底板200の周縁部のうち対向する二辺(短辺)に沿って立設されている。背面板203は、左側板201及び右側板202と連続し、且つ底板200の周縁部のうち対向する二辺と連続する辺(後方の長辺)に沿って立設されている。
したがって、左側板201、右側板202及び背面板203は、底板200の周縁部に沿って、左右及び後方の3方を囲むように立設されている。
加えて、表示装置収容部20は、底板200及び背面板203に対向する領域に構成される開口部204と、後述する配線用スペースS1及び回動用スペースS2を被覆する被覆部205とを備えている。
底板200は、図5に示すように、左側板201側且つ背面板203側(右後方側)の角部に、板面を貫通して形成された配線引出用の貫通孔200Hを有している。加えて、底板200には、ケース付表示装置1を取付対象(図5中の105T)へと固定するためのボルト孔が4箇所設けられている。更に、底板200の正面側の中央部には、自身の一部を上側に折り曲げて直立させた構成の矩形の取付板部200Pが設けられている。そして、図2、図3及び図5に示すように、この取付板部200Pには、ネジ孔が設けられており、MGC52が取り付けられている。また、貫通孔200Hには、保護部材56が取り付けられている。
左側板201は、図5に示すように、側面視で中心よりも開口部204側に斜めに寄った位置に前後方向に間隔を空けて並列し且つ板面を貫通して設けられた、ネジ止め用の2つの工具孔201H1と、これら2つの工具孔201H1間に板面を貫通して設けられた軸位置合わせ用孔201H3とを備えている。加えて、軸位置合わせ用孔201H3の上下に並ぶ位置に1つずつ貫通して設けられた、2つのネジ孔201H2を備えている。
右側板202は、図5に示すように、側面視で中心よりも開口部204側に斜めに寄った位置に貫通して設けられたピン孔202H1と、側面視でピン孔202H1の前方斜め下側に貫通して設けられたネジ孔202H2とを備えている。
また、左側板201及び右側板202は、図4(a)及び(b)並びに図5に示すように、側面視で非正6角形状を形成する各辺として、下辺201a及び202aと、後辺201b及び202bと、上斜辺201c及び202cとを有している。加えて、上辺201d及び202dと、前斜辺201e及び202eと、前辺201f及び202fとを有している。以下、左側板201及び右側板202を、「左右側板」とも称する。
下辺201a及び202aは、底板200の左右端部と接続する辺であり、後辺201b及び202bは、背面板203の左右端部と接続する辺である。また、上斜辺201c及び202cは、それぞれ後辺201b及び202bの上端から前方側斜め上方に伸びる辺であり、後述する回動用被覆部205bの幅よりも少し長い程度の比較的短尺に構成された辺である。また、上辺201d及び202dは、それぞれ上斜辺201c及び202cの前端部から前方へと下辺201a及び202aと平行に且つ底板200の前端を形成する辺である前端辺200Fの手前の位置まで真っ直ぐに伸びた辺である。
また、前斜辺201e及び202eは、上辺201d及び202dの前端部から前方側斜め下方へと底板200の前端辺200Fの真上まで真っ直ぐに伸びた辺である。また、前辺201f及び202fは、前斜辺201e及び202eの下端部から底板200の前端辺200F上まで下方に真っ直ぐに伸びた辺である。
以下、上記下辺、後辺、上斜辺、上辺、前斜辺、前辺を、単に「辺」と略称し符号のみで区別する場合がある。
開口部204は、第1実施形態において、図2、図3及び図5に示すように、底板200の前端辺200Fと、被覆部205の内側端を形成する各辺と、右側板202の辺202c~202fとを枠部として開口する開口部である。
被覆部205は、図5に示すように、左側板201の辺201c~201fの上端部内側から右側板202側(左側)の開口部204側へと突出した帯状の配線用被覆部205aを有する。第1実施形態において、配線用被覆部205aは、上端側は背面板203に接続され、下端側は底板200の前端辺200Fを被覆するように構成されている。加えて、左側板201とは例えば溶接等によって接合されている。
被覆部205は、更に、配線用被覆部205aの左側板201の上斜辺201cに沿った帯部分の右側板202側の端部から背面板203の上端に沿って右側板202の上斜辺202c上へと亘って、上斜辺201c及び202cに沿って開口部204側へと突出した帯状の回動用被覆部205bを有している。
配線用被覆部205aは、図1~図3並びに図5に示すように、表示装置3の配線用スペースS1を被覆するものである。配線用スペースS1は、表示装置収容部20内の左側板201側の端部に設けられた配線のためのスペースである。すなわち、配線用スペースS1は、表示装置収容部20の内部において、二枚の側板(左側板201、右側板202)のうち一方(左側板201)の側に設けられたスペースである。
回動用被覆部205bは、開口部204の蓋部21の回動用スペースS2を外部から被覆すると共に、蓋部21の開口部204を露出する方向(以下、「開方向」とも称す)への最大回動位置を決めるストッパの役割を有するものである。回動用スペースS2は、蓋部21が開方向へと回動するときに蓋部21の一部が通過するスペースであり、表示装置収容部20内の背面板203側の端部に設けられている。また、第1実施形態では、回動用被覆部205bに緩衝部材51を取り付けて、蓋部21が当接したときの衝撃を緩和するようにしている。
ここで、第1実施形態では、配線用被覆部205aと、回動用被覆部205bと、背面板203とは1枚の板部材から形成されている。具体的に、板部材を、その左右方向の長さは左右側板の内側部間の長さに構成し、且つ、前後方向の長さは側板の各辺201b~201f並びに202b~202fに沿って折り曲げた際に底板200の前端辺200Fまで到達する長さに構成する。そして、この板部材のうち、背面板203と被覆部205とを構成する部分を除いた残りの部分を切り取ることで配線用被覆部205aと、回動用被覆部205bと、背面板203とを一体形成している。
また、この構成に限らず、例えば、背面板203と回動用被覆部205bとを一枚の板部材を折り曲げ加工して形成し、配線用被覆部205aを別部材から形成する構成としてもよい。この場合は、配線用被覆部205aを、例えば溶接等によって左側板201及び回動用被覆部205bに接合する。
また、他の構成として、例えば、開口部を、底板200の前端辺200Fと、左側板201の辺201c~201fと、右側板202の辺202c~202fと、背面板203の上端の辺(図示略)とを枠部として開口する開口部としてもよい。即ち、被覆部205を取り除いた部分も開口部として形成する構成としてもよい。そして、被覆部205を1枚の板部材から形成して、開口部の一部を被覆する形で、これを溶接等によって左側板201及び背面板203に接合する構成としてもよい。また、一体形成に限らず、配線用被覆部205aと、回動用被覆部205bとを別々に形成して、例えば溶接等によって左側板201及び背面板203に接合する構成としてもよい。
蓋部21は、平面外形が矩形の板を、その長手方向の両端側の辺を左右の辺として、図1及び図9(a)に示すように、開口部204の枠部を形成する各辺のうち側方の辺に沿って、前後方向に屈曲させた形状を有している。但し、蓋部21の後方側の端部については、蓋部21を回動させたときに、蓋部21の一部が表示装置収容部20の回動用スペースS2を通って内側に入り込むようにするため、右側板202の上斜辺202cよりも鋭角に屈曲させている。また、蓋部21の左右方向の長さは、蓋部21の回動を妨げない程度に開口部204の左右方向の長さよりも僅かに短く構成している。なお、開口部204の枠部を形成する各辺のうち側方の辺は、側面視で、表示装置収容部20に収容される収容物(主に表示装置3)に沿って湾曲する形状に構成されている。従って、蓋部21も、収容物に沿って湾曲した形状となる。
以下、図1~図3及び図5に示すように、蓋部21の開口部204の枠部の側辺に沿って湾曲させた各面部分のうち右側板202の上辺202dに沿った部分を「上面部21d」と称する。同様に、前斜辺202eに沿った部分を「前斜面部21e」と称し、前辺202fに沿った部分を「前面部21f」と称する。また、上斜辺202cよりも鋭角に屈曲させた面部分を「上斜面部21c」と称する。
蓋部21は、更に、図5に示すように、表示装置取付用ブラケット23を取り付けるための4つのナット部21Nが突設されている。各ナット部21Nは、側面視で矩形の角面取りをした形状を成す板状部材であり、溶接等によって蓋部21の内側面に接合されている。また、各ナット部21Nの板面の先端部寄りの位置には、雌ネジのネジ孔が設けられている。
4つのナット部21Nのうちの2つは、蓋部21の上面部21dの内側の長手方向の両端部に互いのネジ孔を同軸に対向させて設けられている。また、残りの2つは、蓋部21の前斜面部21eの内側の長手方向の両端部に互いのネジ孔を同軸に対向させて設けられている。
取手22は、側面視で平行四辺形状を成し且つ平面視で略C字形状を成している。取手22は、蓋部21が開口部204を被覆する方向の最大回動位置まで回動した(閉じた)状態である全閉状態(図1を参照)のときに、蓋部21の前面部21fの正面側の中央位置に、側面視で斜め下方を向く姿勢(図4を参照)で取り付けられている。
ここで、図2、図3及び図5に示すように、蓋部21の前面部21fの内側面には、MGC52に蓋部21を保持させるための金属プレート74が取り付けられている。金属プレート74は、蓋部21が全閉状態のときに正面視で略T字形状を成している。そして、第1実施形態では、取手22は、この金属プレート74と共に蓋部21に取り付けられている。
具体的に、取手22の略C字の両端部の端面には、それぞれ雌ネジのネジ孔が設けられている。また、金属プレート74のT字の左右に伸びる部位の両端部に取手22のネジ孔と同じ左右間隔となるようにそれぞれネジ軸挿通用の挿通孔74Hが板面を貫通して設けられている。また、前面部21fの取手22の取付位置には取手22のネジ孔と同じ左右間隔でネジ軸挿通用の2つの挿通孔21Hが板面を貫通して設けられている。
そして、これら各挿通孔及びネジ孔の位置を同軸に合わせて、ワッシャ73を介してナベネジ72を内側から取手22のネジ孔に螺合することで、取手22及び金属プレート74が蓋部21に取り付けられている。
表示装置取付用ブラケット23は、図3、図5、図6(a)及び(b)に示すように、平面視で略矩形のベースプレート40と、ベースプレート40の長手方向の一端部及び他端部に設けられたサイドプレート41及び42とを有している。
ベースプレート40は、長手方向の両端部に他部とは幅狭に延長して形成された、サイドプレート41及び42との接続用の凸板部を有している。加えて、図5に示す取付姿勢において、板面の左側板201側で且つ後方寄りの位置に形成された、電源線及び信号線接続用のコネクタ92(後述)を接続するコネクタ取付部30(後述)の露出用の平面視略矩形の切り欠き401Uを有している。更に、切り欠き401Uの前方側に形成された、表示装置3のネットワーク接続用コネクタ及びビデオカメラ接続用コネクタの露出用の平面視略矩形の切り欠き402Uを有している。なお更に、板面の右側板202側で且つ前方寄りの位置に形成された切り欠き401Uと同形の切り欠き401Dと、切り欠き401Dの後方側に形成された切り欠き402Uと同形の切り欠き402Dとを有している。なお、切り欠き401U及び402Uと切り欠き401D及び402Dとは、平面視でベースプレート40の中心と直交する軸回りに、表示装置取付用ブラケット23を180°回転させた場合に、回転前後の各切り欠きが完全に重なり合う回転対称の関係となっている。
ベースプレート40は、更に、図5に示すように、長手方向中央からサイドプレート41側に設けられた4つのネジ軸挿通用の挿通孔40HUと、長手方向中央からサイドプレート42側に設けられた4つのネジ軸挿通用の挿通孔40HDとを有している。挿通孔40HU及び40HDは、表示装置取付用ブラケット23に表示装置3を取り付けるための挿通孔である。
4つの挿通孔40HUのうちの2つは、サイドプレート41側の端部且つ前後方向の端部に設けられ、残りの2つは、端部側の2つに対して同じ前後方向位置で且つ中央寄りの位置に設けられている。また、4つの挿通孔40HDのうちの2つは、サイドプレート42側の端部且つ前後方向の端部に設けられ、残りの2つは、端部側の2つに対して同じ前後方向位置で且つ中央寄りの位置に設けられている。
また、切り欠き401U及び402U並びに4つの挿通孔40HUは、第1実施形態のケース付表示装置1の使用形態である、ケース付表示装置1を搭載対象(例えばクレーン100)の上面(例えば天板105T上)に配置して蓋部21を上開きにして使用する形態のときに用いられる。
サイドプレート41は、側面視で略J字状を成し、図5に示す取付姿勢において、J字の先端部(湾曲部側)を上側且つ後方側に向けた姿勢で側面の略中央部がベースプレート40の左側板201側の凸板部に溶接等によって接合されている。このサイドプレート41の略J字の先端部と基端部とには、表示装置取付用ブラケット23を蓋部21に取り付けるためのネジ軸挿通用の挿通孔41Hがそれぞれ設けられている。更に、サイドプレート41の左側板201側の下端側の前後方向両端部には、Sトルクヒンジ53を表示装置取付用ブラケット23に取り付けるためのナット部41Nがそれぞれ突設されている。なお、サイドプレート41のナット部41Nのネジ孔と重なる部分はネジ軸挿通用の挿通孔が貫通して設けられている。
サイドプレート42は、側面視でサイドプレート41の下端側の前後に前後方向内側に向かって傾斜する傾斜部を設けた形状を有し、図5に示す取付姿勢において、J字の先端部を上側且つ後方側に向けた姿勢で側面の略中央部がベースプレート40の右側板202側の凸板部に溶接等によって接合されている。このサイドプレート42の略J字の先端部と基端部とには、表示装置取付用ブラケット23を蓋部21に取り付けるためのネジ軸挿通用の挿通孔42H1がそれぞれ設けられている。更に、サイドプレート42の下端部には、ピン50の支軸50b(後述)を支持するためのフランジブッシュ57(後述)を取り付けるための貫通孔42H2が設けられている。
そして、蓋部21は、図3及び図5に示すように、表示装置取付用ブラケット23のサイドプレート41の2つの挿通孔41H1と、サイドプレート42の2つの挿通孔42H1とに対して、4つのナット部21Nのネジ孔をそれぞれサイドプレート41及び42の内側で同軸に重ね合わせる。そして、4つのサラネジ68の各々を、重ね合わされた各挿通孔を通じてナット部21Nのネジ孔に螺号することで、蓋部21が表示装置取付用ブラケット23に取り付けられている。
ピン50は、表示装置取付用ブラケット23の右側板202側の回転支軸である。このピン50は、図5に示すように、側面視で略楕円形状の板状のベース部50aと、ベース部50aの右側板202側を向く面の後方側の端部に突出して設けられた支軸50bと、ベース部50aの前方側の端部に貫通して設けられたネジ軸挿通用の挿通孔50Hとを有している。
そして、ピン50は、図3、図4(b)及び図5に示すように、右側板202の外側からピン孔202H1に支軸50bが挿通されると共に、表示装置取付用ブラケット23のサイドプレート42に取り付けられたフランジブッシュ57の内周部に挿通される。更に、挿通孔50Hとピン孔202H1とが同軸に重ねて配置され、外側からナベネジ71にてネジ止めされることで右側板202に取り付けられている。即ち、表示装置取付用ブラケット23のサイドプレート42側は、ピン50の支軸50b回りに回動自在な状態で右側板202に軸支された状態となる。
緩衝部材51は、横断面略U字形状のゴム製のチューブであり、回動用被覆部205bの長さよりもやや短い長さを有している。この緩衝部材51は、図1~図5に示すように、U字の切り込み部分を介して回動用被覆部205bに嵌め込まれている。
MGC52は、蓋部21が全閉状態のとき(図1参照)に磁力によってその状態を保持するためのものである。MGC52は、図5に示すように、マグネットプレート52aと、スペーサプレート52bと、サラネジ52cと、ナットプレート52dとを有している。
マグネットプレート52aは、正面視略矩形を成し、中央部に矩形板状のマグネットが嵌め込まれていると共に、長手方向両端にネジ軸挿通用の貫通孔が形成されている。スペーサプレート52bは、マグネットプレート52aと同じ外形を有し、長手方向両端にネジ軸挿通用の貫通孔が形成されている。ナットプレート52dは、スペーサプレート52bと同じ外形を有し、長手方向両端に雌ネジのネジ孔が形成されている。
なお、ナットプレート52dを別体とせずに、溶接等によって取付板部200Pに接合して一体化した構成としてもよい。
このMGC52は、図2、図3及び図5に示すように、取付板部200Pの正面側にスペーサプレート52bを介してマグネットプレート52aを重ねて配置し、背面側にナットプレート52dを重ねて配置して、これらを正面側からサラネジ52cでネジ止めすることによって取付板部200Pに取り付けられている。そして、マグネットプレート52aのマグネットに、蓋部21の前面部21fの内側面に取り付けられた金属プレート74をくっつけることによって、蓋部21の閉状態が保持される。
Sトルクヒンジ53は、所定トルク以上の回転トルクが付加されたときに表示装置取付用ブラケット23を回動可能にし、回転トルクの付加をやめることで、そのときの回動位置に表示装置取付用ブラケット23を保持するためのものである。即ち、Sトルクヒンジ53は、表示装置取付用ブラケット23を所定の回動位置に保持することで、表示装置取付用ブラケット23に取り付けられた表示装置3及び蓋部21を所定の回動位置に保持するためのものである。
第1実施形態のSトルクヒンジ53は、図3、図4(a)及び図5に示すように、凸型曲げブラケット53a及び53bと、シャフト53cと、サラバネ(図示略)とを有している。凸型曲げブラケット53a及び53bは、それぞれ長手方向の両端部にネジ軸挿通用の貫通孔を有すると共に、互いの凸部の頂面をサラバネを介して重ね合わせた状態で、シャフト53cを介して互いに回転自在に接続されている。頂面間に挟まれたサラバネによって、凸型曲げブラケット53a及び53bに回転を阻止するトルクを付加すると共に、この付加トルクを超える回転トルクが付加されたときに凸型曲げブラケット53a及び53bのシャフト53c回りの回転を可能としている。
第1実施形態のSトルクヒンジ53は、図3及び図5に示すように、凸型曲げブラケット53aが、凸側を内側(右側板202側)に向けた姿勢で且つ長手方向を上下方向に向けた姿勢で左側板201の内側部にネジ孔201H2を介してサラネジ66及びフランジ袋ナット55によってネジ止めされている。加えて、凸型曲げブラケット53bが、表示装置取付用ブラケット23にサラネジ67によってネジ止めされている。即ち、表示装置取付用ブラケット23のサイドプレート41側は、凸型曲げブラケット53bと共にシャフト53c回りに回動自在な状態で左側板201に軸支された状態となる。なお、ピン50の支軸50bと、シャフト53cとは同軸に配置されるように構成されている。
従って、上記ピン50による軸支と合わせて、表示装置取付用ブラケット23は、所定トルク以上の回転トルクを付加することで、シャフト53c及び支軸50b回りに回動させることが可能である。表示装置取付用ブラケット23には、蓋部21と表示装置3とが取り付けられているため、蓋部21を回動させることで表示装置3も回動させることが可能である。また、任意の回動位置にて回動を止めることで、そのときの回動位置に蓋部21及び表示装置3を停止させることが可能である。
膜付グロメット54は、図4(a)に示すように、上記2つの工具孔201H1及び上記1つの軸位置合わせ用孔201H3にそれぞれ外側から1つずつ嵌め込まれている。具体的に、2つの工具孔201H1は、Sトルクヒンジ53を表示装置取付用ブラケット23に取り付けるための工具を左側板201の外側から通す孔であり、これら2つの工具孔201H1について、各膜付グロメット54は、Sトルクヒンジ53を取付後に嵌め込まれる。なお、工具孔201H1及び軸位置合わせ用孔201H3に嵌め込む部品は、膜付グロメット54に限らず、穴径に合う埋め栓であれば何でも良い。また、埋め栓に限らず、例えば、シールを貼り付けて、工具孔201H1及び軸位置合わせ用孔201H3を封止する構造としても良い。
保護部材56は、四角環状の樹脂製(例えば、ポリエチレンやゴム製)の部品であり、外周部に周方向に沿って取付用の溝部が形成されている。保護部材56は、底板200の貫通孔200Hに溝部を介して取り付けられている。保護部材56は、外に引き出す配線が、貫通孔200Hに直接当たらないように保護するための部材である。
フランジブッシュ57は、ピン50の支軸50bを受けるためのもので、円筒形のブッシュ部の一端部にフランジ部が形成されたものである。フランジブッシュ57は、ブッシュ部を貫通孔42H2に嵌め込むことで表示装置取付用ブラケット23に取り付けられている。
表示装置3は、図2、図5及び図6に示すように、背面側に設けられたコネクタ取付部30と、正面(表示面)側に設けられたダイヤル32及び液晶表示部33とを有している。表示装置3は、図5の取付姿勢において、コネクタ類が形成された背面側の部分が上方に盛り上がっており、その盛り上がった部分の4隅には、表示装置取付用ブラケット23を取り付けるための4つのネジ孔34HSが設けられている。
ダイヤル32は、図2に示すように、正面右上側に設けられており、ダイヤル32の下側及び左側には複数のスイッチが設けられている。そして、これらスイッチの左側に、液晶表示部33が設けられている。液晶表示部33の左側には、更に複数のスイッチが設けられている。
表示装置3は、第1実施形態においては、図5及び図6に示すように、背面側の4つのネジ孔34HSと、表示装置取付用ブラケット23の4つの挿通孔40HUとを同軸に重ね合わせると共に、切り欠き401U及び402U内に表示装置3の各コネクタが入るように重ね合わせる。この状態で、背面側からワッシャ65を間に挟んでボルト64によって締結することによって、表示装置取付用ブラケット23に取り付けられている。また、表示装置3は、蓋部21が全閉状態のときに、ダイヤル32及び液晶表示部33が底板200と対向する姿勢である上開き用姿勢(第1の姿勢に対応)で取り付けられている。即ち、第1実施形態では、表示装置3は、蓋部21が全閉状態のときにダイヤル32及び液晶表示部33が下方を向く姿勢で保持される。
[組立手順]
次に、図5及び図7に基づき、ケース付表示装置1の大まかな組立手順を説明する。
図5に示すように、まず、表示装置収容部20を、搭載対象であるクレーン100の天板105T上に、4つのボルト61及び4つのワッシャ62を用いて取り付ける。次に、緩衝部材51を、回動用被覆部205bに装着する。次に、図示省略するが、ハーネス91の一端部に接続されたコネクタ92を、外側から貫通孔200Hに通しておく。
次に、フランジブッシュ57を表示装置取付用ブラケット23の貫通孔42H2に挿通し、この状態の表示装置取付用ブラケット23を表示装置3の背面側に、表示装置3のコネクタ取付部30、各コネクタ及びネジ孔34HSと、4つの挿通孔40HU並びに切り欠き401U及び402Uとの位置を合わせて取り付ける。引き続き、切り欠き401U内にあるコネクタ取付部30にコネクタ92を装着し、この状態の表示装置取付用ブラケット23にサラネジ68を用いて蓋部21を取り付ける。
次に、Sトルクヒンジ53の凸型曲げブラケット53aを左側板201の内側部にネジ止めする。その後、組み付けた状態の表示装置3、表示装置取付用ブラケット23及び蓋部21を、表示装置収容部20内にネジ孔や挿通孔等の位置を合わせて収容する。このとき、図7に示すように、コネクタ92に接続されたハーネス91を、正面側からサイドプレート41の裏側(左側板201側)の配線用スペースS1を通して背面板203側へと引き回し、結束バンド93によってサイドプレート41に締め付けて位置を固定する。その後、ハーネス91を、上から下へと左側板201と背面板203との間の角部に沿って真っ直ぐに引いた後に、貫通孔200Hから外へと引き出す。
続いて、図5に示すように、右側板202のピン孔202H1を通じて、ピン50の支軸50bを表示装置取付用ブラケット23のサイドプレート42側のフランジブッシュ57の挿通孔内に挿通し、この状態でピン50を右側板202にネジ止めする。次に、左側板201の工具孔201H1を通じて工具(図示略)を外側から挿入し、Sトルクヒンジ53の凸型曲げブラケット53bを、表示装置取付用ブラケット23のサイドプレート41のナット部41Nにネジ止めする。その後、左側板201の外側から、3つの工具孔201H1のそれぞれに膜付グロメット54を嵌め込む。
以上により、ケース付表示装置1のクレーン100への取付及びケース付表示装置1の組立が完了する。
[クレーン100への取付状態について]
次に、図8に基づき、ケース付表示装置1のクレーン100への取付状態について詳細に説明する。なお、図8では、アウトリガなどのクレーン100の構成部の一部を省略している。
ケース付表示装置1が搭載されたクレーン100は、比較的小型のクレーンであって、図8に示すように、シャーシフレーム101と、シャーシフレーム101の下部に設けられた走行装置102と、シャーシフレーム101の後方側上部に立設されたコラム103と、コラム103の上端部に起伏自在に設けられた伸縮式ブーム104とを備えている。加えて、シャーシフレーム101の前方側上部に設けられた油圧制御装置などを覆う機体カバー105と、機体カバー105の後方側に設けられた原動部106とを備えている。更に、伸縮式ブーム104の先端部からワイヤロープ108によって吊り下げられたフック109と、機体カバー105の前方側に設けられた操作レバー110と、図示省略するが、シャーシフレーム101上の四隅にそれぞれ1基ずつ設けられた4基のアウトリガとを備えている。
コラム103の内側にはウインチが設けられており、このウインチのワイヤロープ108が原動部106及び機体カバー105の直上を通って伸縮式ブーム104の先端部へと導かれている。
第1実施形態に係るケース付表示装置1は、図8に示すように、伸縮式ブーム104の格納状態において、機体カバー105の天板105Tと、ワイヤロープ108との間の空間に配置されている。即ち、ケース付表示装置1の上端部とワイヤロープ108との間には僅かな隙間しか存在していない状態となっている。また、ケース付表示装置1のすぐ手前には操作用レバー110が存在するため、前方部についても僅かな隙間しか存在していない状態となっている。加えて、天板105Tのすぐ内側には油圧制御装置などが存在している。
また、図8では、ケース付表示装置1の取付位置に対するオペレータの目の位置を示すために、クレーン100の前方に、身長170cmのオペレータOPを起立させている。
なお、クレーン100に搭載されたケース付表示装置1では、クレーン100のアウトリガの設置状態に係る情報、クレーン100の伸縮式ブーム104の姿勢に係る情報、吊荷の荷重に係る情報等が表示装置3の液晶表示部33に表示される。特に、アウトリガの設置は、伸縮式ブーム104が図8に示す格納状態のときに行われる作業であるため、この状態で表示装置3の液晶表示部33を視認できることが望ましい。即ち、伸縮式ブーム104が格納状態のときに、蓋部21を、図2に示すように、開方向の最大回動位置まで回動した状態(以下、「全開状態」と称す)にできることが望ましい。
[蓋部21の開閉動作について]
次に、図1、図2、図8及び図9に基づき、ケース付表示装置1の蓋部21の開閉動作について説明する。
図1に示すように、蓋部21が全閉状態のときに、表示装置3のダイヤル32及び液晶表示部33は、図9(a)に示すように、底板200と対向した状態(真下を向いた状態)となっている。また、蓋部21の先端部21Tも、真下を向いた状態となっており、蓋部21の上斜面部21cは、その大部分が回動用被覆部205bの下側の回動用スペースS2内にあって、基端部21Pは後方側斜め下方を向いた状態となっている。また、上斜面部21cの一部が緩衝部材51に当接した状態となっている。
このように蓋部21が全閉状態では、図1に示すように、ケース付表示装置1の開口部204が蓋部21に被覆されており、内部の表示装置3も隠れた状態となっている。従って、雨水や砂埃などから内部の表示装置3を保護することが可能である。但し、完全密閉はされていないため、雨水や砂埃などが表示装置収容部20の内部に入り込むことを完全には防ぐことができない。これに対して、第1実施形態のケース付表示装置1は、蓋部21が全閉状態では、表示装置3の液晶表示部33側の面が真下を向くように構成されているため、ダイヤル32、液晶表示部33、各種スイッチ等への雨水や砂埃などの堆積を防ぐことが可能である。
一方、図示省略するが、蓋部21を、全閉状態から、蓋部21の取手22を手でつまんで上開きに回動させることで、表示装置取付用ブラケット23を介して蓋部21と共に表示装置3が回動する。この際、蓋部21は、上斜面部21cに続いて上面部21d、前斜面部21eの順に、表示装置収容部20内へと入り込みながら内側で回動し、蓋部21の基端部21Pは、その向きを表示装置収容部20内の背面側、底面側、正面側へと順に変えていく。そして、前斜面部21eが表示装置収容部20内に入り込む頃には、表示装置3の液晶表示部33の全面が開口部204を介して外部へと露出するようになる。また、このような回動途中でも、表示装置3の任意の向きで回動を止めることで、Sトルクヒンジ53による付加トルクによって、蓋部21及び表示装置3はそのときの回動位置で停止する。即ち、表示装置3の向き(角度)を簡易に調整することが可能である。
引き続き、蓋部21を上開きに開方向へと回動させると、図9(b)に示すように、蓋部21の前斜面部21eが緩衝部材51に当接して、蓋部21が全開状態となる。
表示装置3は、蓋部21の全開状態では、図2及び図9(b)に示すように、液晶表示部33が前方側斜め上方を向いた姿勢になると共に液晶表示部33の大部分が開口部204の外側へと露出した状態となる。ここで、ケース付表示装置1は、図8に示すように、機体カバー105の天板105T上に設置されるため、小型のクレーンでは、オペレータOP(一般的な大人)の身長(図8の例では170cm)に対して、比較的低い位置(図8の例では腰の位置)に設置されることになる。従って、オペレータOPは、ケース付表示装置1を見下ろす形で視認することになるため、液晶表示部33を、前方側斜め上方に向けることができることで視認性を向上することが可能となる。
また、蓋部21が全開状態では、図9(b)に示すように、上斜面部21c及び上面部21dが、表示装置収容部20内の底面側にまで移動した状態となる。即ち、表示装置3と入れ替わるように蓋部21の一部が底面側へと移動している。ここで、蓋部21及び表示装置3は、図9(a)及び(b)に示すように、側面視で左右側板の中心よりも開口部204側に斜めに少し寄った位置にある回転中心RCを中心に回動する。そのため、表示装置3は、その一部が開口部204よりも外側へと突出した状態で回動し、蓋部21が、表示装置収容部20の内側へと入り込むように回動する。即ち、蓋部21は、表示装置収容部20内の回動用スペースS2を通って、表示装置収容部20内に入り込みながら回動する。従って、蓋部21の先端部21Tは、図9(b)中の曲線矢印に示すように、回転中心RCを中心とした円の円弧に沿った軌道を描き、蓋部21の回動に必要な前方側及び上方側のスペースを従来と比較して大幅に低減することが可能である。従って、図8に示すように、ケース付表示装置1が、ワイヤロープ108と天板105Tとの間の狭い空間に設置されていても、先端部21Tの軌道は、図8中の2点鎖線で示すような軌道となり、全開状態となっても先端部21Tがワイヤロープ108に接触することがない。
ここで、左側板201及び右側板202が第1の側板部及び第2の側板部に対応し、表示装置取付用ブラケット23が表示装置取付部材に対応する。また、ピン50の支軸50b及びSトルクヒンジ53のシャフト53cが蓋部21の回動軸である水平な軸に対応する。
[第1実施形態の作用及び効果]
第1実施形態に係るケース付表示装置1は、表示装置収容ケース2と、表示装置3とを備え、表示装置収容ケース2は、表示装置収容部20と、開閉式の蓋部21と、表示装置取付用ブラケット23とを備えている。
そして、表示装置収容部20は、矩形板状の底板200と、底板200の左右方向の一端及び他端に沿って立設された左側板201及び右側板202と、底板200の背面側の一端に沿って立設された背面板203とを有する。加えて、自身内側の左側板201側の端部に設けられた配線用スペースS1と、背面板203側の端部に設けられた回動用スペースS2と、配線用スペースS1及び回動用スペースS2とを被覆する被覆部205とを有する。ここで、左側板201及び右側板202は、側面視で非正6角形状を成し、その各辺として、下辺201a及び202a、後辺201b及び202b、上斜辺201c及び202c、上辺201d及び202d、前斜辺201e及び202e並びに前辺201f及び202fを有する。また、被覆部205は、配線用スペースS1を被覆する部分(配線用被覆部205a)が、側面視で左側板201の辺201c~201fに沿って湾曲する形状を有している。表示装置収容部20は、更に、底板200の前端辺200Fと、被覆部205の内側端を形成する各辺と、右側板202の辺202c~202fとを枠部として開口する開口部204を有する。
更に、蓋部21は、表示装置取付用ブラケット23を介して、左側板201及び右側板202の間で左側板201及び右側板202の面と直交又は略直交する軸回りに回動自在に軸支され、開口部204を被覆する位置及び露出させる位置との間で回動するように構成されている。すなわち、蓋部21は、二枚の側板の間で、側板の厚さ方向に沿った水平な軸回りに回動自在に軸支されている。具体的に、蓋部21は、第1の側板部及び第2の側板部の内側部に、一方の2辺の対向方向に沿った水平な軸回りに回動自在に軸支されている。ここで、右側板202の辺202c~202f及び被覆部205の側方の辺(開口部204を形成する辺)は、側面視(左側板201及び右側板202の厚さ方向から見て)で表示装置収容部20に収容された収容物に沿って湾曲した形状に構成されている。そして、蓋部21は、右側板202の辺202c~202f及び被覆部205の側方の辺に沿って湾曲した形状を有すると共に、開口部204を開方向に回動するときに、右側板202、被覆部205、底板200、背面板203及び収容物と干渉せずに、表示装置収容部20の内側に入り込みながら回動するように構成されている。
なお更に、表示装置3は、表示装置取付用ブラケット23を介して、蓋部21のうち表示装置収容部20の内部と対向する内側部へ蓋部21と共に回動するように支持されている。
この構成であれば、蓋部21が開口部204の枠部を形成する側方の辺に沿って湾曲した形状となり且つこの形状の蓋部21が開口部204を開方向に回動するときに表示装置収容部20の内側に入り込みながら回動する。これにより、蓋部21の開閉のためのスペースを従来と比較して低減することが可能となる。また、配線用スペースS1を設けたため、表示装置3の有線接続が容易となる。
また、右側板202の非正6角形状を形成する6辺のうちの3辺(辺202d~202f)と、配線用被覆部205aの右側板202側の端部の3辺(左側板201の辺201d~201fに沿った辺)とから開口部204の枠部が構成されるため、1辺が必ず傾斜辺(前斜辺202eに対応)となる。そのため、蓋部21も各3辺に沿って湾曲した形状となるため、例えば、蓋部21を直角に交わる2辺に沿って湾曲した形状に構成した場合と比較して、蓋部21をより大きな角度まで、回動用被覆部205bと干渉させずに回動用スペースS2に入り込ませることが可能となる。
また、第1実施形態に係るケース付表示装置1は、更に、蓋部21の回動軸である上記水平軸を、左側板201及び右側板202を側面視して、これらの中心よりも開口部204側に斜めに寄った位置を通るように設けた。すなわち、蓋部21の回動軸である水平軸を、側板の厚さ方向から見て側板の中心よりも底板200及び背面板203から遠い位置に配置した。
この構成であれば、蓋部21の回転中心RCが、左側板201及び右側板202の中心よりも開口部204側へと斜めに寄った位置となるので、左右側板の中心を回転中心とした場合と比較して、回転中心RCを上寄りとすることで、表示装置3が底板200と干渉するのを避ける構成とすることが容易となる。加えて、左右側板の中心を回転中心とした場合と比較して、回転中心RCを前寄りとすることで、蓋部21を回動時に上面部21dと前斜面部21eとで構成される角部が回動用被覆部205bと干渉するのを避ける構成とすることが容易となる。また、左右側板の中心を回転中心とした場合と比較して、全開状態での角度を大きくとることが可能となる。
また、第1実施形態に係るケース付表示装置1は、更に、表示装置取付用ブラケット23が、表示装置3を、蓋部21が全閉状態のときに、表示装置3の液晶表示部33が底板200の内側面と対向する姿勢である上開き用姿勢となるように蓋部21の内側部へと取付可能に構成されている。更に、底板200の外側面を固定面として、ケース付表示装置1を搭載対象であるクレーン100の機体カバー105の天板105T上に固定した状態において、液晶表示部33が斜め上方を向く姿勢となるまで上開きに回動可能に構成されている。
ここで、クレーン100が、例えば、比較的小型のクレーンである場合に、機体カバー105の天板105Tの位置は、オペレータの身長よりも大分低い位置となる。このように、ケース付表示装置1を、これを視認する人の身長よりも低い位置に設置する場合に、上記構成であれば、上開きに液晶表示部33が斜め上方を向くまで回動することが可能であるため液晶表示部33の視認性を向上することが可能となる。
また、第1実施形態に係るケース付表示装置1は、更に、Sトルクヒンジ53によって、予め設定した回転トルク以上のトルクを付加したときに蓋部21が回動するように構成されている。
この構成であれば、蓋部21及び表示装置3を、任意の回動位置に固定することが可能となり、表示装置3の液晶表示部33の向き(角度)を容易に調整することが可能となる。
また、第1実施形態に係るケース付表示装置1は、更に、表示装置3が表示装置取付用ブラケット23を介して蓋部21に取り付けられている。
この構成であれば、表示装置3の角度調整用に新たな機構部を必要としないため、構成が複雑となることを抑制することが可能となる。これに加え、表示装置3の露出(または格納)と角度調整を、オペレータが単一の操作で同時に行うことが可能となり、操作性を向上させることが可能となる。
[第1実施形態の変形例]
第1実施形態では、表示装置収容ケース2の構成を、開口部204が、底板200の前端辺200Fと、被覆部205の内側端を形成する各辺と、右側板202の辺202c~202fとを枠部として開口する開口部である構成とした。しかしながら、表示装置収容ケース2の構成は、これに限定するものではない。
すなわち、例えば、図10及び図11に示すように、開口部204が、正面板210の上端210Uと、被覆部205の内側端を形成する各辺と、右側板202の辺202c~202fとを枠部として開口する開口部である構成としてもよい。
正面板210は、底板200の前端辺200F及び配線用被覆部205aと連続する矩形の板材であり、表示装置収容ケース2の内部に配置される内側面に、緩衝部材59を取り付けるための緩衝部材取付用ブラケット60が取り付けられている。なお、正面板210は、例えば、底板200の一部を曲げて形成してもよく、また、被覆部205を構成する板材を用いて形成してもよい。
緩衝部材59は、蓋部21が全閉状態のとき(図1参照)に、全閉状態を保持するためのものであり、蓋部21が全閉状態のときに蓋部21を二箇所で支持する。
図10及び図11に示す構成では、図1から図9に示す構成と比較して、蓋部21の前面部21fが小さくなる。このため、図10及び図11に示す構成では、図1から図9に示す構成と比較して、蓋部21が全閉状態のときにおける取手22の位置が高くなる。
したがって、図10及び図11に示す構成のケース付表示装置1では、蓋部21を開閉する際に、図12に示すように、側面視で、取手22の先端が移動する軌跡が、図1から図9に示す構成と比較して、表示装置収容ケース2に近い位置を通過する軌跡となる。なお、図12は、図11と同じ方向からケース付表示装置1を見た側面図である。また、図12では、図10及び図11に示す構成の取手22の先端が移動する軌跡を、符号L1を付して示す。同様に、図12では、図1から図9に示す構成の取手22の先端が移動する軌跡を、符号L2を付して示す。
以上により、第1実施形態の変形例として示す構成であれば、図1から図9に示す構成と比較して、省スペース化が可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
[構成]
第2実施形態は、上記第1実施形態のケース付表示装置1において、表示装置3の取り付ける姿勢を上開き用姿勢から下開き用姿勢(後述)に変更した点が上記第1実施形態と異なる。加えて、この構成の表示装置をクレーンの機体カバーの前端面に設置して、蓋部21を、上側から下側へと開く下開きの形態で用いる点が上記第1実施形態とは異なる。更に、上記第1実施形態の緩衝部材51に変えて、緩衝部材58を回動用被覆部205bに取り付けた点も上記第1実施形態と異なる。他の構成は上記第1実施形態と同様となる。
以下、上記第1実施形態と同じ部分には同じ符号を付して、適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
第2実施形態に係るケース付表示装置1Aは、図13、図14及び図19に示すように、背面板203を下側にして取手22が上側に位置するように底板200の外側の面(裏面)を固定面として搭載対象であるクレーン300の機体カバー305の前端面305Fに設置する使用形態となっている。
即ち、第2実施形態では、図13中に示すケース付表示装置1Aを使用時の各方向に対して、同図中の括弧内に示すように、前方側の面を平面、後方側の面を底面、右側の面を右側面、左側の面を左側面、上側の面を正面、下側の面を背面としている。
また、第2実施形態では、図14に示すように、表示装置3の姿勢が上記第1実施形態の上開きのときと同じ姿勢(図2を参照)となっている。
この取付姿勢とするため、第2実施形態では、図16、図17(a)及び(b)に示すように、表示装置3を、上記第1実施形態の上開き用姿勢に対して、液晶表示部33と直交する軸回りに180°回転させた姿勢である下開き用姿勢(第2の姿勢に対応)で取り付けている。具体的に、図15に示すように、表示装置取付用ブラケット23は、上記第1実施形態と同じ取付姿勢(図3を参照)で表示装置収容部20に取り付け、この表示装置取付用ブラケット23に対して、表示装置3を、上記下開き用姿勢で取り付けている。
即ち、第2実施形態では、表示装置取付用ブラケット23の切り欠き401D及び402D並びに4つの挿通孔40HDと、表示装置3の背面のコネクタ類及び4つのネジ孔34HSとの位置とを合わせる。そして、この状態で、背面側からワッシャ65を間に挟んでボルト64によって締結することによって、表示装置3が表示装置取付用ブラケット23に取り付けられている。また、表示装置3は、図16に示すように、蓋部21が全閉状態のときに、ダイヤル32及び液晶表示部33が底板200と対向する姿勢で取り付けられている。即ち、第2実施形態では、表示装置3は、蓋部21が全閉状態のときに、ダイヤル32及び液晶表示部33が後方を向く姿勢で保持される。
第2実施形態に係る緩衝部材58は、略角柱形状のゴム製の部材であり、図13及び図16に示すように、回動用被覆部205bの長さよりもやや短い長さを有している。この緩衝部材58は、長手方向に沿って等間隔に形成された座繰りを有するネジ軸挿通用の3つの挿通孔58Hを有している。加えて、挿通孔58H側の端部で且つネジ軸方向と直交する側の一端部からネジ軸方向に真っ直ぐ突出すると共に、挿通孔58H側の端部上に直角に折れ曲がった、横断面が略L字状の嵌合凹部を有している。
一方、被覆部205の回動用被覆部205bは、上記第1実施形態では説明を省いたが、その板面の長手方向に沿って緩衝部材58の挿通孔と同じ間隔で等間隔に3つの雌ネジの切られたボルト孔20Hが形成されている。
そして、緩衝部材58は、図16に示すように、自身の嵌合凹部が回動用被覆部205bに嵌め込まれると共に、自身の3つの挿通孔58Hと回動用被覆部205bの3つのボルト孔20Hとが同軸に重なるように配置される。そして、この状態で、六角穴付ボルト75及びワッシャ76によって回動用被覆部205bにボルト止めされる。
[組立手順]
ケース付表示装置1Aの組立手順は、上記第1実施形態のケース付表示装置1と略同様となる。但し、配線の仕方が一部異なるので、以下、その点だけ説明する。
第2実施形態では、表示装置3を第1実施形態の上開き用姿勢に対して液晶表示部33と直交する軸回りに180°回転させた下開き用姿勢で取り付けるため、図18に示すように、表示装置3の背面側にあるコネクタ92が、上記第1実施形態のときと異なり、配線引出用の貫通孔200Hとは逆側の右側板202側に位置する。従って、ハーネス91をこの位置まで適切に配線する必要がある。
具体的に、第2実施形態では、表示装置3及び蓋部21が取り付けられた表示装置取付用ブラケット23を表示装置収容部20に取り付ける際に、図18に示すように、コネクタ92に接続されたハーネス91を、表示装置取付用ブラケット23のベースプレート40の切り欠き401U及び402Uの間の部分の背面側を這わせて、左側板201側の配線用スペースS1へと配線する。このため、蓋部21を取り付ける前に、切り欠き401U及び402Uの間の部分に、結束バンド93によってハーネス91を固定しておく。続いて、ハーネス91の固定された部分から先の部分を、正面側からサイドプレート41の裏側(左側板201側)の配線用スペースS1を通して背面板203側へと引き回し、結束バンド93によってサイドプレート41に締め付けて位置を固定する。その後、ハーネス91を、前方側から後方側へと左側板201と背面板203との間の角部に沿って真っ直ぐに引いた後に貫通孔200Hから外へと引き出す。これにより、蓋部21を回動させたときにハーネスがその動作を妨げることが無い。
[クレーン300への取付状態について]
次に、図19に基づき、ケース付表示装置1Aのクレーン300への取付状態について詳細に説明する。なお、図19では、クレーン300の前方側の一部のみを示している。また、図19では、アウトリガなどの構成部品の一部が図示省略されている。また、第2実施形態に係るクレーン300は、上記第1実施形態に係るクレーン100と同様に比較的小型の自走式のクレーンであり、基本的な構成は同様となっている。但し、ワイヤロープ308と機体カバー305の天板との間の空間がクレーン100よりも狭くて、ケース付表示装置1Aを天板上に配置できない点が異なっている。
ケース付表示装置1Aが搭載されたクレーン300は、図19に示すように、シャーシフレーム301と、伸縮式ブーム304と、シャーシフレーム301の前方側上部に設けられた機体カバー305と、ワイヤロープ308と、フック309と、フック掛け310と、機体カバー305の前端側上部に設けられたスイッチパネル311とを備えている。
図19に示すように、クレーン300は、コラムに設けられたウインチからワイヤロープ308が機体カバー305の直上を通って伸縮式ブーム304の先端部へと導かれて、フック309に掛回されている。
第2実施形態に係るケース付表示装置1Aは、図16及び図19に示すように、底板200の外側の面(裏面)を固定面として、取手22が上側に位置する姿勢で前端面305Fにボルト61及びワッシャ62を用いて4箇所でボルト止めされて取り付けられている。即ち、図19に示すように、フック309がフック掛け310に引っ掛けられている状態において、前端面305Fとフック309との間の狭い空間に配置されている。また、ケース付表示装置1Aのすぐ上方にはスイッチパネル311が存在する。加えて、前端面305Fのすぐ内側には油圧制御装置などが存在している。また、上記第1実施形態の図8と同様の理由から、図19中のクレーン300の前方には、身長が約170cmのオペレータOPが起立している。
第2実施形態のクレーン300も、第1実施形態のクレーン100と同様に、アウトリガの設置は、伸縮式ブーム304が図19に示す格納状態のときに行われる作業であるため、この状態で表示装置3の液晶表示部33を視認できることが望ましい。即ち、この格納状態で、蓋部21を全開状態まで開くことができることが望ましい。
[蓋部21の開閉動作について]
次に、図13、図14、図19及び図20に基づき、ケース付表示装置1Aの蓋部21の開閉動作について説明する。
図13に示すように、蓋部21が全閉状態のときに、表示装置3のダイヤル32及び液晶表示部33は、図20(a)に示すように、底板200と対向した状態(後方(前端面305F)を向いた状態)となっている。また、蓋部21の先端部21Tも、後方を向いた状態となっており、蓋部21の上斜面部21cは、その大部分が回動用被覆部205bの上側の回動用スペースS2内にあって、基端部21Pは後方側斜め下方を向いた状態となっている。また、上斜面部21cの一部が緩衝部材58に当接した状態となっている。このとき、第2実施形態では、図19に示すように、ケース付表示装置1Aのすぐ近くにフック309があるため、フック309との接触による破損を防ぐため、回動用被覆部205b及び緩衝部材58を設けている。特に、第2実施形態では、より頑強で且つボルト止めできる構成の緩衝部材58を用いている。
このように蓋部21が全閉状態では、図13に示すように、ケース付表示装置1Aの開口部204が蓋部21に被覆されており、内部の表示装置3も隠れた状態となっている。従って、上記第1実施形態と同様に、雨水や砂埃などから内部の表示装置3を保護することが可能である。また、第2実施形態では、全閉状態において、表示装置3の液晶表示部33側が後方を向くようにしたので、侵入してくる雨水や砂埃などに対して、これらが各種スイッチやダイヤル32のある液晶表示部33側の面へと堆積しにくい状態となっている。
一方、図示省略するが、蓋部21を、全閉状態から、取手22を手でつまんで蓋部21を下開きに開方向に回動させることで、表示装置取付用ブラケット23を介して蓋部21と共に表示装置3が回動する。この回動動作については、蓋部21を開く向きが上開きから下開きになるだけで、上記第1実施形態と同様となるので説明を省略する。
引き続き蓋部21が回動して、図20(b)に示すように、蓋部21の前斜面部21eが緩衝部材58に当接すると、蓋部21が全開状態となる。
表示装置3は、蓋部21が全開状態では、上記第1実施形態と同様に、図14及び図20(b)に示すように、液晶表示部33が前方側斜め上方を向いた姿勢になると共に液晶表示部33の大部分が開口部204の外側へと露出した状態となる。また、ケース付表示装置1Aは、図19に示すように、機体カバー305の前端面305Fに設置されるため、小型のクレーンでは、オペレータOPの身長(図19の例では約170cm)に対して、上記第1実施形態のときよりも更に低い位置(図19の例では膝から少し上の位置)に設置される。従って、液晶表示部33を前方側斜め上方に向けることができることで視認性を向上することが可能となる。
また、上記第1実施形態と同様に、蓋部21は、表示装置収容部20内の回動用スペースS2を通って、表示装置収容部20内に入り込みながら回動する。従って、蓋部21の先端部21Tは、図20(b)中の曲線矢印に示すように、回転中心RCを中心とした円に沿った軌道を描き、蓋部21の回動に必要な前方側及び上方側のスペースを従来と比較して大幅に低減することが可能である。従って、図19に示すように、フック309がフック掛け310に引っ掛けられている状態であっても、先端部21Tの軌道は、図19中の2点鎖線で示すような軌道となるので、少なくとも表示装置3の液晶表示部33を視認できる位置までは蓋部21を開くことが可能である。
[第2実施形態の作用及び効果]
第2実施形態に係るケース付表示装置1Aは、上記第1実施形態のケース付表示装置1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
第2実施形態に係るケース付表示装置1Aは、表示装置取付用ブラケット23が、表示装置3を、上記第1実施形態の上開き用姿勢に対して180°回転した姿勢で蓋部21の内側部に取付可能に構成されている。更に、前記180°回転した姿勢で表示装置3が取り付けられた状態で、ケース付表示装置1Aをその搭載対象であるクレーン300の機体カバー305の前端面305F上に固定した状態において、液晶表示部33が上記上開きのときと同じ向きで斜め上方を向く姿勢となるまで下開きに回動可能に構成されている。
この構成であれば、同一の表示装置取付用ブラケット23に対して、表示装置3をその液晶表示部33と対向する軸回りに180°回転して取り付けることで、簡易に下開きの構成とすることが可能となる。即ち、同一部品によって、上面取付及び前面取付の両方に対応することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
[構成]
第3実施形態は、上記第1実施形態のケース付表示装置1において、蓋部21を折り畳み式の蓋部に変更し、更に、台座を介して蓋部の外側面に補助用取手を設けた点が上記第1実施形態と異なる。他の構成は上記第1実施形態と同様となる。
以下、上記第1実施形態と同じ部分には同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
第3実施形態に係るケース付表示装置1Bは、図21に示すように、上記第1実施形態のケース付表示装置1において、蓋部21に変えて蓋部24を備え、更に、補助用取手25を備えた構成となっている。
第3実施形態に係る蓋部24は、上記第1実施形態の蓋部21において、前面部21fを前斜面部21eから切り離して、この切り離した前面部21fを、2つのトルクヒンジ24Hによって外側に折り畳みできるように前斜面部21eに接続した構成となっている。これにより、図22に示すように、前面部21fを、表面側の取手22が前斜面部21eと当接するまで外側に折り畳むことが可能となっている。また、トルクヒンジ24Hによって、折り畳まれた状態を維持することが可能である。そして、折り畳まれた状態で、上記第1実施形態と同様に蓋部24を上開きに回動させることが可能となっている。
なお、上記第1実施形態と同じ符号を付したが、左側板201及び右側板202は、上記第1実施形態のものよりも一回り大きく構成されている。
第3実施形態に係る補助用取手25は、横断面が正6角形の棒状のつまみ部25a及び本体部25bと、つまみ部25aと本体部25bとを接続すると共に左側板201のリブを回避するための円柱状の接続部25cとを有している。なお、リブが無い場合は接続部25cを不要とすることが可能である。加えて、本体部25bの先端部に突設された外周部に雄ねじの切られたネジ軸25dを有している。一方、前面部21fの外側面の左側板201側の端部で且つ底板200側の端部には、直方体形状の台座26が設けられている。この台座26の左側板201側の端部には、内周面に雌ネジが切られたネジ孔が設けられている。
そして、補助用取手25は、自身のネジ軸25dを台座26のネジ孔に螺合することで台座26の左側板201側の端部に取り付けられている。なお、補助用取手25の長さは、つまみ部25aが丁度左側板201よりも外側に飛び出る程度の長さに構成されている。
[蓋部24の開閉動作について]
次に、図21及び図22に基づき、ケース付表示装置1Bの蓋部24の開閉動作について説明する。
図21に示すように、蓋部24が全閉状態のときは、上記第1実施形態のケース付表示装置1と同様に、表示装置3のダイヤル32及び液晶表示部33は、底板200と対向した状態(下方を向いた状態)となっている。また、図22に示すように、蓋部24の先端部24Tも、下方を向いた状態となっている。また、蓋部24の上斜面部21cの一部が緩衝部材51に当接した状態となっている。
このように蓋部24が全閉状態では、図21に示すように、上記第1実施形態と同様に、内部の表示装置3も隠れた状態となっている。従って、上記第1実施形態と同様に、雨水や砂埃などから内部の表示装置3を保護することが可能である。
一方、蓋部24を全閉状態から開方向に回動させる場合は、図22に示すように、まず、蓋部24の取手22又は補助用取手25を手でつまんで蓋部24の前面部21fを取手22が前斜面部21eに当接するまで外側に折り畳む。次に、この状態で、補助用取手25を手でつまんで蓋部24を上開きに回動させることで、表示装置取付用ブラケット23を介して蓋部24と共に表示装置3が回動する。以降の回動動作については、前面部21fが折り畳まれた状態で回動する点が異なるのみで、上記第1実施形態と同様となる。
引き続き蓋部24が回動して、蓋部24の前斜面部21eが緩衝部材51に当接すると、蓋部24が全開状態となる。ここで、蓋部24及び表示装置3は、上記第1実施形態と同様に回転中心RCを中心に回動する。第3実施形態では、前面部21fを折り畳んだ状態で蓋部24を回動させるため、その回動半径は上記第1実施形態の回動半径よりも短くなっている。加えて、蓋部24の折り畳まれた部分をケース付表示装置1Bの上側まで回動させることで、折り畳まれた状態を保ったまま蓋部24を開状態に維持することが可能となる。
即ち、図22の曲線矢印に示すように、前面部21fを外側に折り畳むのに必要なスペースを前面側に確保することができれば、折り畳んだ後の回動に必要なスペースはより小さくなり、折り畳み後は、前方側及び上方側に必要な回動スペースを大幅に低減することが可能となる。
例えば、クレーン100のワイヤロープ108と天板105Tとの間が狭くて、上記第1実施形態のケース付表示装置1では蓋部21を全開まで開くことができない状態を仮定する。このような場合でも、第3実施形態のケース付表示装置1Bであれば、前面部21fを折り畳んだ分だけ、上側に必要なスペースを小さくすることが可能である。そのため、図22に示すように、ワイヤロープ108にぶつかることなく蓋部24を全開状態まで開くことが可能である。
[第3実施形態の作用及び効果]
第3実施形態に係るケース付表示装置1Bは、上記第1実施形態のケース付表示装置1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
第3実施形態に係るケース付表示装置1Bは、蓋部24が、開口部204を被覆する方向側の端部を構成する面部分(前面部21fに相当)が外側に折り畳み可能に構成されていると共に、前面部21fが折り畳まれた状態で開口部204を露出する方向へと回動可能に構成されている。
この構成であれば、前面部21fを折り畳んだ分だけ蓋部24の回動に必要なスペースを小さくすることが可能となるので、特に、ケース付表示装置1Bの上方側の回動スペースを大幅に低減することが可能となる。
[第3実施形態の変形例]
第3実施形態では、蓋部24の構成を、取手22及び補助用取手25を備える構成としたが、これに限定するものではなく、蓋部24の構成を、取手22を備えていない構成としてもよい。
(各実施形態に共通する変形例)
なお、上記各実施形態では、左側板201及び右側板202を、側面視で非正6角形となる形状に構成したが、この構成に限らず、例えば、7角形以上又は5角形未満の多角形状に構成してもよい。また、多角形状に限らず、少なくとも開口部204を形成する部分を側面視で円弧状に構成してもよい。
また、上記各実施形態では、MGC52にて、全閉時の蓋部21を保持する構成としたが、この構成に限らない。例えば、他の保持手段を用いてもよいし、Sトルクヒンジ53に十分な保持トルクがある場合は、MGC52等の保持手段が無い構成としてもよい。
また、上記第3実施形態では、トルクヒンジ24Hによって、前面部21fを折り畳み可能に接続する構成としたが、この構成に限らない。例えば、通常のヒンジを用いて接続する構成としてもよいし、MGC52のキャッチ力よりも弱い程度の弾性力を有するヒンジを用いて接続する構成としてもよい。後者の構成であれば、自動的に開状態に保持することが可能となり、使い勝手が良くなる。
また、上記各実施形態では、本発明に係る表示装置を、自走式のクレーンに適用する例を説明したが、これに限らない。本発明は、表示装置を適用可能な作業機であれば、自走式のクレーンに限らず他のクレーンやクレーン以外の種々の作業機に適用可能である。
1,1A,1B ケース付表示装置
2 表示装置収容ケース
3 表示装置
20 表示装置収容部
21,24 蓋部
21c 上斜面部
21d 上面部
21e 前斜面部
21f 前面部
21P 基端部
21T 先端部
22 取手
23 表示装置取付用ブラケット
24H トルクヒンジ
25 補助用取手
30 コネクタ取付部
32 ダイヤル
33 液晶表示部
34HS ネジ孔
40 ベースプレート
41,42 サイドプレート
50 ピン
51,58,59 緩衝部材
52 マグネットキャッチャー
53 スイベルトルクヒンジ
54 膜付グロメット
55 フランジ袋ナット
56 保護部材
57 フランジブッシュ
60 緩衝部材取付用ブラケット
91 ハーネス
92 コネクタ
93 結束バンド
100 クレーン
101,301 シャーシフレーム
102 走行装置
103 コラム
104,304 伸縮式ブーム
105,305 機体カバー
106 原動部
108 ワイヤロープ
200 底板
200H 貫通孔
201 左側板
201a,202a 下辺
201b,202b 後辺
201c,202c 上斜辺
201d,202d 上辺
201e,202e 前斜辺
201f,202f 前辺
205 被覆部
205a 配線用被覆部
205b 回動用被覆部
210 正面板
401D,401U,402D,402U 切り欠き
RC 回転中心

Claims (10)

  1. 作業用機械に搭載される表示装置を収容する表示装置収容ケースであって、
    底板と、該底板の周縁部のうち対向する二辺に沿って立設された二枚の側板と、前記二枚の側板と連続し、且つ前記周縁部のうち前記対向する二辺と連続する辺に沿って立設された一枚の背面板と、前記底板及び前記背面板に対向する領域に構成される開口部と、を有する表示装置収容部と、
    前記二枚の側板の間で側板の面と直交又は略直交する軸回りに回動自在に軸支され、且つ前記開口部を被覆する位置及び露出させる位置の間で回動する開閉式の蓋部と、
    前記二枚の側板のうち一方の側の上端部から、他方の側へと突出した帯状の配線用被覆部とを備え、
    前記表示装置に接続される配線は、前記表示装置との接続部から、前記側板と、前記背面板と、前記配線用被覆部とによって囲われている配線スペースを通り前記背面板側へと引き回され、前記配線用被覆部が形成されている側の側板と、前記背面板との間の角部に沿って、前記底板側に延びており、
    前記蓋部は、前記表示装置収容部に収容される収容物に沿って湾曲した形状を有すると共に、前記開口部を露出させる方向へ回動するときに前記底板、前記側板、前記背面板及び前記収容物と干渉せずに前記表示装置収容部の内側に入り込みながら回動するように構成され、
    前記配線用被覆部の前記開口部を形成する部分及び前記他方の側の側板における上端部は、前記蓋部の湾曲に沿った形状である表示装置収容ケース。
  2. 前記側板の前記開口部を形成する辺を、前記側板の厚さ方向から見て前記収容物に沿って湾曲した形状に構成した請求項1に記載の表示装置収容ケース。
  3. 前記表示装置は、前記蓋部と共に回動する請求項1又は2に記載の表示装置収容ケース。
  4. 前記底板は、長方形板状をなし、前記二枚の側板は、前記底板の対向する一方の2辺のそれぞれから立ち上がって前記対向する2面を形成する第1の側板部及び第2の側板部を有し、
    前記蓋部は、前記第1の側板部及び前記第2の側板部の内側部に、前記一方の2辺の対向方向に沿った水平な軸回りに回動自在に軸支されている請求項1~3のいずれか1項に記載の表示装置収容ケース。
  5. 前記水平な軸は、前記第1の側板部及び前記第2の側板部の中心よりも前記開口部側に斜めに寄った位置を通る請求項4に記載の表示装置収容ケース。
  6. 前記表示装置を前記蓋部のうち前記表示装置収容部の内部と対向する内側部へ蓋部と共に回動するように取り付けるための表示装置取付部材を備え、
    前記表示装置取付部材は、前記表示装置を、前記蓋部が前記開口部を被覆する位置にあるときに前記表示装置の表示面が前記底板の内側面と対向する第1の姿勢となるように前記蓋部の内側部へと取付可能に構成されており、
    前記蓋部は、前記第1の姿勢で前記表示装置が取り付けられた場合に、前記底板の外側面を固定面として、前記表示装置収容ケースをその搭載対象の上面に固定した状態において、前記表示面が斜め上方を向く姿勢となるまで上開きに回動可能に構成されている請求項4又は5に記載の表示装置収容ケース。
  7. 前記表示装置取付部材は、前記表示装置を、前記第1の姿勢に対して前記表示面と直交する軸回りに180°回転した第2の姿勢でも前記蓋部の内側部へ取付可能に構成されており、
    前記蓋部は、前記第2の姿勢で前記表示装置が取り付けられた場合に、前記底板の外側面を固定面として、前記表示装置収容ケースをその搭載対象の側面に固定した状態において、前記表示面が前記上開きのときと同じ向きで斜め上方を向く姿勢となるまで下開きに回動可能に構成されている請求項6に記載の表示装置収容ケース。
  8. 前記蓋部は、予め設定した回転トルク以上のトルクを付加したときに回動するように構
    成されている請求項1~7のいずれか1項に記載の表示装置収容ケース。
  9. 前記蓋部は、前記開口部を被覆する方向側の端部を構成する面部分が外側に折り畳み可能に構成されていると共に、前記面部分が折り畳まれた状態で前記開口部を露出する方向へと回動可能に構成されている請求項1~8のいずれか1項に記載の表示装置収容ケース。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の表示装置収容ケースと、
    前記表示装置収容ケースに収容された表示装置と、を備えるケース付表示装置。
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