JP7367923B2 - 新規植物体、当該植物体の生産方法、およびステイグリーン植物の発芽率または成苗率を改善する方法 - Google Patents
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Description
(1)配列番号1~4のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(2)配列番号1~4のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(3)配列番号1~4に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(4)配列番号5~8のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子;
(5)上記(1)~(4)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(6)配列番号9~12のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(7)配列番号9~12のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(8)配列番号9~12に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(9)配列番号13~16のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子;
(10)上記(6)~(9)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子。
(1)配列番号1~4のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(2)配列番号1~4のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(3)配列番号1~4に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(4)配列番号5~8のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子;
(5)上記(1)~(4)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(6)配列番号9~12のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(7)配列番号9~12のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(8)配列番号9~12に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(9)配列番号13~16のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子;
(10)上記(6)~(9)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子。
(6)配列番号9~12のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(7)配列番号9~12のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(8)配列番号9~12に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(9)配列番号13~16のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子;
(10)上記(6)~(9)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子。
以下の(6)~(10)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子の発現を抑制、または、前記CaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドの機能を阻害する工程を含む、ステイグリーン植物の発芽率または成苗率を改善する方法である:
(1)配列番号1~4のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(2)配列番号1~4のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(3)配列番号1~4に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(4)配列番号5~8のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子;
(5)上記(1)~(4)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(6)配列番号9~12のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(7)配列番号9~12のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(8)配列番号9~12に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(9)配列番号13~16のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子;
(10)上記(6)~(9)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子。
本明細書において、「ポリヌクレオチド」は、「核酸」または「核酸分子」とも換言でき、ヌクレオチドの重合体を意図している。また、「塩基配列」は、「核酸配列」または「ヌクレオチド配列」とも換言でき、特に言及のない限り、デオキシリボヌクレオチドの配列またはリボヌクレオチドの配列を意図している。また、「ポリペプチド」は、「タンパク質」とも換言できる。
本実施形態に係る植物体は、クロロフィル分解酵素遺伝子の発現が抑制されているか、当該クロロフィル分解酵素遺伝子がコードするポリペプチドの機能が阻害されている。さらに、本実施形態に係る植物体は、CaaXプロテアーゼ様遺伝子の発現が抑制されているか、または当該CaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドの機能が阻害されている。
本実施形態に係る植物体のクロロフィル分解酵素遺伝子は、以下の(1)~(5)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のクロロフィル分解酵素遺伝子である。
(1)配列番号1~4のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子
(2)配列番号1~4のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子
(3)配列番号1~4に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子
(4)配列番号5~8のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子
(5)上記(1)~(4)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子
上記クロロフィル分解酵素遺伝子は、クロロフィル分解酵素として機能するポリペプチドをコードする遺伝子である。当該クロロフィル分解酵素は、クロロフィルaを分解する酵素である。これにより、ステイグリーン形質を効果的に維持できる。
本実施形態に係る植物体のCaaXプロテアーゼ様遺伝子は、以下の(6)~(10)からなる群より選択されるいずれか1つ以上の遺伝子である。
(6)配列番号9~12のいずれかに記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子
(7)配列番号9~12のいずれかに記載されるアミノ酸配列において、1または数個のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子
(8)配列番号9~12に記載されるアミノ酸配列に対して50%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子
(9)配列番号13~16のいずれかに記載される塩基配列からなる遺伝子
(10)上記(6)~(9)のいずれかの遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子
上記CaaXプロテアーゼ様遺伝子は、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するポリペプチドをコードする遺伝子である。CaaXプロテアーゼ様タンパク質は、シグナル伝達に関与しているCaaXタンパク質を分解する酵素(CaaXプロテアーゼ)と共通のアミノ酸モチーフを持つ。
本実施形態における植物体の生産方法は、植物体において、上記(1)~(5)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のクロロフィル分解酵素遺伝子の発現を抑制するか、または上記クロロフィル分解酵素遺伝子がコードするポリペプチドの機能を阻害する工程と、上記(6)~(10)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子の発現を抑制するか、または上記CaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドの機能を阻害する工程を含む。上記工程の順序は特に限定されず、同時に行ってもよい。
また、本実施形態におけるステイグリーン植物の発芽率または成苗率を改善する方法は上記(6)~(10)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子の発現を抑制、または、上記CaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドの機能を阻害する工程を含むものであればよく、その他の工程、条件、材料等については特に限定されるものではない。
本実施形態の選抜方法は、植物において、上記(1)~(5)からなる群より選択されるクロロフィル分解酵素遺伝子および上記(6)~(10)からなる群より選択されるCaaXプロテアーゼ様遺伝子の発現が抑制されているか、または上記クロロフィル分解酵素遺伝子および上記CaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドの機能が阻害されているかを判定する工程を含む。
アブラナ科であるシロイヌナズナについて、クロロフィルa分解酵素遺伝子であるAtSGR1遺伝子(配列番号5)およびAtSGR2遺伝子(配列番号6)に変異を有するatsgr1atsgr2二重突然変異体(AtsgrDM)は、Fudan大学のBunke Kuaiらのグループから譲渡されたCol株由来の二重突然変異体を使用した。
マメ科であるダイズについて、クロロフィルa分解酵素遺伝子であるGmSGR1(D2)遺伝子(配列番号7)およびGmSGR2(D1)遺伝子(配列番号8)に変異を有するgmsgr1gmsgr2二重突然変異体(天津大青豆)は、農業生物資源ジーンバンクから入手した。また、CaaXプロテアーゼ様遺伝子であるGmYTH1(GmGSC1)遺伝子(配列番号15)およびGmYTH2(GmGSC2)遺伝子(配列番号16)に変異を有する、gmyth1gmyth2二重突然変異体(T139)はUSDA(United States Department of Agriculture)から入手した。そして、gmsgr1gmsgr2二重突然変異体とgmyth1gmyth2二重突然変異体を交雑することにより、クロロフィル分解酵素遺伝子およびCaaXプロテアーゼ様遺伝子の両方に変異を有する、gmsgr1gmsgr2 gmyth1gmyth2四重突然変異体を作製した。また、交雑することにより、クロロフィル分解酵素遺伝子CytG遺伝子(配列番号18)およびCaaXプロテアーゼ様遺伝子の両方に変異を有する、cytG gmyth1gmyth2突然変異体を作製した。各変異体は、PCRにより、目的の遺伝子に変異が導入されていることを確認した。
野生型のシロイヌナズナ、実施例1で作製したシロイヌナズナの突然変異体AtsgrDMおよびAtsgrAtyth4Mの種子をそれぞれの処理区に約50粒播種した。培地は1/2MS培地を使用し、無菌的に播種した。種子は吸水後、遮光した環境下で、4℃において4日間静置したものを播種した。播種後、90μmolの蛍光灯下で、22℃において3日間培地を静置した。播種後3日目の発芽率の測定結果を、図1に示す。
野生型のシロイヌナズナ、実施例1で作製したシロイヌナズナの突然変異体AtsgrDMおよびAtsgrAtyth4Mの種子を評価例1と同様の条件で低温処理した後、培養土に播種した。播種後25日目のシロイヌナズナの上から数えて8枚目の葉を切り取り、遮光した環境下(暗黒処理下)で、22℃において高湿条件下で静置した。SPAD葉緑素計(コニカミノルタ社製)によって葉のクロロフィル含量を測定した。クロロフィル含量の測定結果を図2に示す。
野生型のシロイヌナズナ、実施例1で作製したシロイヌナズナの突然変異体AtsgrDM、AtythDMおよびAtsgrAtyth4Mの種子の色を観察した。種子の色は、純水にサスペンドした状態で観察した。図3は、各シロイヌナズナの種子の写真を示す。
図4は、評価例1~3の結果をまとめたものである。図4の上段は、評価例2における、暗黒処理後6日目の葉の写真を示す。図4の下段は、評価例3における、種子の写真と、評価例2と同様に播種した、播種後7日目のシロイヌナズナの子葉を示す写真である。
市販されているダイズ(品種名:フクユタカおよびキヨミドリ)、ジーンバンクより入手した在来種・天津大青豆、実施例2で作製したダイズの突然変異体cytG gmyth1gmyth2およびgmsgr1gmsgr2 gmyth1gmyth2の種子をそれぞれの処理区に15粒播種した。種子は調湿した環境下(高湿度状態)で、4℃において3日間静置したものを培養土に播種した。播種後、明条件下で、25℃において9日間培地を静置した。播種後7~8日目の各ダイズ系統の本葉展開率(発芽・成苗率)の測定結果を図5に示す。
評価例4で評価した各ダイズ系統の種子の色を観察した。図6は、各ダイズの種子の写真を示す。
Claims (6)
- 第1のクロロフィル分解酵素遺伝子および第2のクロロフィル分解酵素遺伝子の発現が抑制されているか、または前記第1のクロロフィル分解酵素遺伝子がコードするポリペプチドおよび前記第2のクロロフィル分解酵素遺伝子がコードするポリペプチドの機能が阻害されており、
さらに、第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子および第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子の発現が抑制されているか、または前記第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドおよび前記第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドの機能が阻害されており、
前記第1のクロロフィル分解酵素遺伝子は、以下の(a)~(d)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のクロロフィル分解酵素遺伝子であり:
(a)配列番号1または3に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(b)配列番号1または3に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(c)配列番号5または7に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(d)前記(a)または(c)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第2のクロロフィル分解酵素遺伝子は、以下の(e)~(h)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のクロロフィル分解酵素遺伝子であり:
(e)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(f)配列番号2または4に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(g)配列番号6または8に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(h)前記(e)または(g)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子は、以下の(i)~(l)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子であり:
(i)配列番号9または11に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(j)配列番号9または11に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(k)配列番号13または15に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(l)前記(i)または(k)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子は、以下の(m)~(p)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子である、植物体:
(m)配列番号10または12に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(n)配列番号10または12に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(o)配列番号14または16に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(p)前記(m)または(o)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子。 - 前記植物体が双子葉植物である、請求項1に記載の植物体。
- 植物体において、第1のクロロフィル分解酵素遺伝子および第2のクロロフィル分解酵素遺伝子の発現を抑制するか、または前記第1のクロロフィル分解酵素遺伝子がコードするポリペプチドおよび前記第2のクロロフィル分解酵素遺伝子がコードするポリペプチドの機能を阻害する工程と、
以下の第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子および第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子の発現を抑制するか、または前記第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドおよび前記第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドの機能を阻害する工程を含み、
前記第1のクロロフィル分解酵素遺伝子は、以下の(a)~(d)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のクロロフィル分解酵素遺伝子であり:
(a)配列番号1または3に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(b)配列番号1または3に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(c)配列番号5または7に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(d)前記(a)または(c)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第2のクロロフィル分解酵素遺伝子は、以下の(e)~(h)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のクロロフィル分解酵素遺伝子であり:
(e)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(f)配列番号2または4に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(g)配列番号6または8に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(h)前記(e)または(g)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子は、以下の(i)~(l)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子であり:
(i)配列番号9または11に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(j)配列番号9または11に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(k)配列番号13または15に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(l)前記(i)または(k)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子は、以下の(m)~(p)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子である、植物体の生産方法:
(m)配列番号10または12に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(n)配列番号10または12に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(o)配列番号14または16に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(p)前記(m)または(o)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子。 - 前記植物体が双子葉植物である、請求項3に記載の生産方法。
- 第1のクロロフィル分解酵素遺伝子および第2のクロロフィル分解酵素遺伝子の発現が抑制された、または、前記第1のクロロフィル分解酵素遺伝子がコードするポリペプチドおよび前記第2のクロロフィル分解酵素遺伝子がコードするポリペプチドの機能が阻害されたステイグリーン植物において、
第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子および第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子の発現を抑制する、または、前記第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドおよび前記第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子がコードするポリペプチドの機能を阻害する工程を含み、
前記第1のクロロフィル分解酵素遺伝子は、以下の(a)~(d)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のクロロフィル分解酵素遺伝子であり:
(a)配列番号1または3に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(b)配列番号1または3に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(c)配列番号5または7に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(d)前記(a)または(c)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第2のクロロフィル分解酵素遺伝子は、以下の(e)~(h)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のクロロフィル分解酵素遺伝子であり:
(e)配列番号2または4に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(f)配列番号2または4に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(g)配列番号6または8に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(h)前記(e)または(g)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、クロロフィル分解酵素として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第1のCaaXプロテアーゼ様遺伝子は、以下の(i)~(l)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子であり:
(i)配列番号9または11に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(j)配列番号9または11に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(k)配列番号13または15に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(l)前記(i)または(k)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子、
前記第2のCaaXプロテアーゼ様遺伝子は、以下の(m)~(p)からなる群より選択されるいずれか1つ以上のCaaXプロテアーゼ様遺伝子である、ステイグリーン植物の発芽率または成苗率を改善する方法:
(m)配列番号10または12に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質をコードする遺伝子;
(n)配列番号10または12に記載されるアミノ酸配列に対して90%以上の配列同一性を有し、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子;
(o)配列番号14または16に記載される塩基配列からなる遺伝子;
(p)前記(m)または(o)の遺伝子と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、CaaXプロテアーゼ様タンパク質として機能するタンパク質をコードする遺伝子。 - 前記ステイグリーン植物が双子葉植物である、請求項5に記載の方法。
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山谷浩史 ほか,"ダイズ種皮緑色を決定するGsc1オーソログの機能解析",育種学研究,Vol. 21 (別1),2019年03月16日,p. 40 |
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