JP7366684B2 - シートへの転写方法、及び転写装置 - Google Patents
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この転写方法は、いわば彫刻ロールや金属板などで作成された版を用いるものであり、エッチング版やマスター版といわれる転写版の作成といった一連の作製工程に膨大なコストと時間がかかるものであった。
さらに、前述のいずれの方法で枚葉シートに断裁したのちに、各種の印刷や紙面加工または完成品までの各工程間の位置合わせの統一基準となる直角断裁と呼ばれる加工を施す必要があり、この加工時点で、枚葉シート毎の模様や柄の位置ずれを起こす危険性があった。
また、このように前述の手段で作製された枚葉シートは、工業的には使い道があまりないものであった。
さらに、枚葉シート(枚葉形態)の印刷物の転写加工の場合、前述のとおり既に各メーカーより、鏡面やマットやホログラムなどの模様や柄が施されたフィルムが市販されているが、特に、ホログラムフィルムは、海外メーカー製品が国内市場に多く流通しており、前述の転写方法あるいは各種の印刷や表面加工あいは完成品において使用している日本国内の各製紙メーカーが販売する既成の枚葉シートの寸法と一致しない場合が多く、前述のロール形態(長尺形態)と同様に希望の枚葉シート(枚葉形態)の寸法と一致した専用の模様や柄を作製することは、膨大なコストと時間を要する。
この発明は、熱可塑性樹脂塗料を利用するため、フィルム転写方式で使用している紫外線硬化型樹脂塗料の硬度を得ることが出来なかった。また、これまでの伸縮性のない紫外線硬化型樹塗料では、紫外線硬化後の被膜はべたつきがないが、被膜の伸縮性がないために熱可塑性樹脂塗料と同じような転写をすることが出来ず、または紫外線を照射して硬化させなければ、未乾燥の状態でべたつきが残ってしまい紙同士を重ねて積むこともできない。さらに、熱硬化型樹脂塗料と同じような転写することが出来なかったため、紫外線硬化型樹脂塗料を使用することが出来なかった。
さらに、使用する転写用ロールは、その外周に、鏡面加工、マット加工、ホログラム加工の何れかを施した転写用フィルム又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜を、貼り付け固定したものであるため、貼り付ける転写用フィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜を適宜変更することにより、異なる加工にも速やかに対応することができる。
なお、基体シートに塗布する紫外線硬化型樹脂塗料を「第一紫外線硬化型樹脂塗料」、転写用ロールの外周に貼り付けられる形成被膜の紫外線硬化型樹脂塗料を「第二紫外線硬化型樹脂塗料」、第一紫外線硬化型樹脂塗料と第二紫外線硬化型樹脂塗料を併せて、「紫外線硬化型樹脂塗料」とする。
まず、工程Aでは、基体シートに第一紫外線硬化型樹脂塗料を塗布する。この第一紫外線硬化型樹脂塗料は、塗布した後、艶、マット、ホログラムの何れかが転写できるものが望ましい。紫外線硬化型樹脂塗料に紫外線を照射して硬化させるための紫外線波長領域は、紫外線波長200~380nmの領域が望ましく、水銀方式やLED方式でも硬化方法に適当な紫外線硬化型樹脂塗料が望ましい。
基体シートとは、紙、合成紙、非木材紙、フィルムの何れか一種から選ばれる基材を対象とするものであって、その表面に各種の印刷を施したものを適用でき、一枚のシートに多面の印刷面を形成した多面付け印刷シートでもよい。
既に各種塗料(インキ)メーカーより多種の塗料(インキ)が販売されているので、それを用いてもよい。また基体シートに塗布後、硬化する、乾燥する何れかまたは全部の紫外線硬化型樹脂塗料に熱可塑性樹脂塗料などを混合しても良い。
また、基体シートの前後の長さは転写用ロールと搬送ロールの爪部を除いた外周面以内で、基体シートの幅は転写用ロールと搬送ロールに収まる長さであればよく、基体シート繰り出しベルトコンベアと排紙部は転写用ロールと搬送ロールにタイミングを合わせて確実に繰り出すための適当サイズに合わせるのが望ましい。
さらに、基体シートの厚みは、適当に搬送ロールに繰り出され、きれいに巻き付く柔軟性のある厚みが望ましい。
そして、基体シート上に、基体シートを掻き出しロールを押し付けて送り出す従来の方式では微妙なズレを生じ、基体シートの厚みのギャップやスリップなどによっても、基体シートがロール間に挟み込まれる時に位置が微妙にズレるが、この工程Bでは、搬送ロール上に設けた爪部に基体シートの前端を掴んで搬送するため、ズレを生ずることがなく、搬送ロールの爪部の位置が基体シートの前端と一致する。
そして、この工程Bを実施する機構b、すなわち搬送ロール上に設けた爪部に、工程Aにて塗布した後、硬化、乾燥させた第一紫外線硬化型樹脂塗料が塗布された基体シートの端部を掴んだ状態で支持、搬送する機構としては、後述する実施例にて用いた特定の印刷機(塗工機)を用いて行えばよい。
転写用ロールは、既に予め用意されたものであり、公知の方法にて製造した鏡面フィルム、マットフィルム、ホログラムフィルムなどをロール(転写用ロールとなる熱ロール)の外周全面又は部分的に貼り付け固定して用いることができる。その際、適宜選択した1種又は複数種類のフィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜を1つの転写用ロールに貼り付け固定してもよく、例えば、ある部分には鏡面加工を施したフィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜を、別のある部分にはマット加工を施したフィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜を、さらに別のある部分にはホログラム加工を施したフィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜を貼り付け固定して転写用ロールとしてもよい。転写用フィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜としては、転写しようとする模様や柄(鏡面やマットやホログラムなど)が紫外線硬化型樹脂で形成されているフィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料を使用することが望ましく、耐熱温度160℃、8時間(160℃の温度で8時間の連続作業で問題が生じない)を確認している。
また、転写用ロールは、転写用フィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜の転写用フィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜を積層させることによっても転写用フィルム、又は第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜の積層厚み分だけ段差を形成するため、基体シート上に凸凹形状の転写模様や柄の転写加工に利用するようにしてもよい。
加熱温度は、使用する紫外線硬化型樹脂塗料の特性によって異なり、少なくとも第一紫外線硬化型樹脂塗料が伸縮する温度に加熱しておけばよい。
この工程Dを実施する機構d1、すなわち転写用ロールから基体シートを剥がす機構としては、それぞれ既に市販されている公知の装置機構を用いて行えばよい。例えば、機構d1としては、それ以上の転写用ロールへの密着を阻害する邪魔板などを用いて行うようにしてもよい。また、機構d2、すなわち基体シートを冷却する機構としては、冷風を吹き付ける方法があるが、転写用ロールから剥がした直後に冷風を吹き付けるロールを配して冷却することが望ましく、冷却ゾーンを通過させて積層体を冷却するようにしてもよい。
転写用ロール2は、熱ロールの外周面に予め製造した転写用フィルム(ホログラムフィルム)を星形等の模様形状にくり抜き、複数箇所に貼り付け固定したものを用いた。また、意図的に転写用フィルムの一部を重ね合わせて貼り付け固定した。この転写用ロール2と搬送ロール1はギヤチェーン3でつながれ、同速度で回転するように制御されている。
そして、基体シート6は、コンベアベルト4上に基体シートが搬送される適当な強さで接触するように取り付けられた複数のコロの間に挟まれながらまっすぐに前進し、または、コンベアベルト4に図示しない吸引口が開いていて、コンベアベルト4に図示しない吸引装置が取り付けられ、コンベアベルト4に吸着しながら前進、搬送され、搬送ロール1の回転軸の片側端に固定され同速度で回転しているカムの形状に連動して上下運動を繰り返している下降中の停止板の基体シート先端部の接触する面に基体シート6の先端がタイミングを合わせて接触し、コンベアベルト4上をスリップしながら停止する。
これにより基体シート6の前端が爪部5に挟み込まれ、基体シート6の爪部に挿入された前端が固定され、先端から後端に向かって搬送ロール1に巻き付きながら位置を固定される。したがって、搬送ロール1に爪部5にて位置を固定された基体シート6は、搬送ロール1の回転に伴い、転写用ロール2と搬送ロール1の接触面に前進(搬送)させられるため、ズレを生ずることなく転写加工が行われる。
基体シート6が移される排紙ロール7には、適宜吸着機構を内蔵させるようにしてもよく、冷却装置を備えるようにしてもよい。また、冷風を吹き付ける方式の冷却装置を転写加工(転写用ロールとの接触部分)の直後に設けるようにしてもよい。
また、図示していないが、必要に応じて、ベルトコンベア4上部に設けられた加温装置とコンベア4の下部に設けられた加温装置を使用することで、基体シート6表面、裏面を加熱することができる。基体シート6を加熱することで、基体シート6に(転写)模様が形成されやすくなる。また、基体シート6のカールを矯正してまっすぐにのばすことで、位置がなるべくずれないようにできる。
さらに、基体シート6が、停止位置から再前進する時には、ずれないようにガイドで抑えておいても良い。基体シート6が搬送ロール1に接触した時に、はじかれたりしないように基体シート上面をガイドで抑えても良い。基体シート6を連続的に流す時は、一般的な紙積み装置などを使用して先頭の基体シート6を最上にくるようにして下段の基体シート6をずらしながらタイミングを合わせて流しても良いし、流す基体シート6前後の紙が重ならないようなタイミングで搬送しても良い。
このように転写用ロール2と搬送ロール1の加圧時と加温時に双方の外周がほぼ同径になるようにすることが望ましく、一回転したときに回転開始点が常に同位置になり、必ず転写開始から終了した後に必ず転写開始地点に戻る位置、すなわち転写ロールと搬送ロール1の開始位置と終了位置がずれないように調整する。
基体シート6に転写後の第一紫外線硬化型樹脂塗料に、再び紫外線を照射することで、より硬度を高くすることができる。
また、基体シート6に塗布した後、紫外線を照射することなく硬化等した第一紫外線硬化型樹脂塗料に転写後、再び紫外線を照射することで、より硬度を高くすることができる。
図6から図10に示した転写装置を用いて以下の製造を行った。
基体シートとして、枚葉紙北越製紙社製パーフェクトW四六判26.5kgを半切に断裁した後、ビーエヌテクノロジー社製熱乾燥装置付き枚葉シートフレキソ印刷機に版深220線30μのアニロックスロールと樹脂版を使用し、25m/分の速度でトクシキ社製基体シートに塗布後紫外線を照射することなく硬化、乾燥させる第一紫外線硬化型樹脂塗料を部分塗布し、熱乾燥装置で紫外線硬化型塗料の乾燥被膜が残留固形量2g/m2になった枚葉シートを用いた。
搬送ロールとして、DIN(ドイツ工業規格)5305仕様準拠であるトルーテスト社製ゴム硬度測定器でショアーA硬度78のゴムブランケットを円周に巻き付け密着させたロールを用いた。
ホログラム柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面側に東洋インキ社製紫外線硬化型塗料FDFC―150ワニスを3g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のまま、自社試作のホログラムフィルムのホログラム面を密着後硬化させた後、ホログラムフィルムを引き剥がした紫外線硬化型塗料からなるホログラム層を形成した転写用フィルムを、所定位置に星形のくりぬき部分を形成した。
マット柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面側に東洋インキ社製紫外線硬化型塗料FDFC―150ワニスを3g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のまま、フタムラ化学工業社製FOR-Mのマットフィルムのマット面を密着後硬化させた後、マットフィルムを引き剥がした紫外線硬化型塗料からなるマット層を形成した転写用フィルムを、円形状に切り抜いて用いた。
転写用ロールとして、ホログラム柄用の転写用フィルムのホログラム面と反対側の面にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量8g/m2になるよう塗布し、常温の転写用ロールに貼り合わせ密着させた。
続いてマット柄用の転写用フィルムのマット面と反対側にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量8g/m2になるよう塗布し、転写用ロールのホログラム転写用フィルムのホログラム面に貼り合わせ密着させた。
そして、搬送ロールから基体シートを繰り出し、60℃に加熱した転写用ロールとの間に10m/分の速度で2000N/cmの圧力で、ベルトコンベア上のヒーターで基体シートの表面温度30℃に加温しながら圧接して転写加工を行った。
基体シートの表面温度50℃に冷却しながら基体シート先端より後端に向かって搬送ロールから引きはがした。
基体シートの転写された面上にビーエヌテクノロジー社製紫外線照射装置付きフレキソコーター機で120W/cm20m/分の速度で紫外線を照射した。
図6から図10に示した転写装置を用いて以下の製造を行った。
基体シートとして、枚葉紙北越製紙社製パーフェクトW四六判26.5kgを半切に断裁した後、ビーエヌテクノロジー社製熱乾燥装置付き枚葉シートフレキソ印刷機に版深220線30μmのアニロックスと樹脂版を使用し、20m/分の速度で基体シートに紫外線樹脂塗料を部分塗布し、熱乾燥装置と紫外線硬化装置を使用して乾燥、硬化させた第一紫外線硬化型樹脂塗料の乾燥被膜が残留固形量1.5g/m2になった枚葉シートを用いた。
搬送ロールとして、DIN(ドイツ工業規格)5305仕様準拠であるトルーテスト社製ゴム硬度測定器でショアーA硬度78のゴムブランケットを円周に巻き付け密着させたロールを用いた。
ホログラム柄用の転写用紫外線硬化型樹脂塗料(第二紫外線硬化型樹脂塗料)の形成被膜として、東洋インキ社製紫外線硬化型をステンレス板に塗布し、未硬化のまま、自社試作のホログラムフィルムのホログラム面を密着させ、星形に紫外線遮蔽をしてその上から紫外線を照射して硬化させた後、ホログラムフィルムを引き剥がし、未硬化の塗料を除去して所定位置に星形のくりぬき部分の紫外線硬化型樹脂塗料(第二紫外線硬化型樹脂塗料)の被膜を形成した。
マット柄用の転写用紫外線硬化型樹脂塗料(第二紫外線硬化型樹脂塗料)の形成被膜として、東洋インキ社製紫外線硬化型樹脂塗料を転写用版の紫外線硬化型樹脂塗料のホログラムの形成被膜の上に塗布し、未硬化のまま、フタムラ化学工業社製FOR-Mのマットフィルムのマット面を密着後円形に硬化させるために紫外線を遮蔽して硬化させた後、マットフィルムを引き剥がして未硬化塗料を除去後、円形のマット層を形成した第二紫外線硬化型樹脂塗料の被膜を形成した。
転写用ロールとして、転写用の紫外線硬化型樹脂塗料(第二紫外線硬化型樹脂塗料)の形成被膜のあるステンレス板を万力で固定した。
そして、搬送ロールから基体シートを繰り出し、65℃に加熱した転写用ロールとの間に10m/分の速度で2000N/cmの圧力で、ベルトコンベア上のヒーターで基体シートの表面温度40℃に加温しながら圧接して転写加工を行った。
基体シートの表面温度50℃に冷却しながら基体シート先端より後端に向かって搬送ロールから引きはがした。
基体シートに塗布後転写前に紫外線を照射することなく加熱で溶媒乾燥して転写後に紫外線を照射して硬化させる第一紫外線硬化型樹脂塗料の転写した被転写面にビーエヌテクノロジー社製紫外線照射装置付きフレキソコーター機で紫外線を120W/cm20m/分の速度で照射した。
図6から図10に示した転写装置を用いて以下の製造を行った。
基体シートとして、枚葉紙北越製紙社製パーフェクトW四六判26.5kgを半切に断裁した後、ビーエヌテクノロジー社製熱乾燥装置付き枚葉シートフレキソ印刷機に版深220線30μmのアニロックス版を使用し、15m/分の速度で基体シートに紫外線硬化型樹脂塗料(第一紫外線硬化型樹脂塗料)を部分塗布後、紫外線照射装置で硬化、乾燥させた残留固形量2.5g/m2になった枚葉シートを用いた。
搬送ロールとして、DIN(ドイツ工業規格)5305仕様準拠であるトルーテスト社製ゴム硬度測定器でショアーA硬度78のゴムブランケットを円周に巻き付け密着させたロールを用いた。
ホログラム柄用の転写用紫外線硬化型樹脂塗料(第二紫外線硬化型樹脂塗料)として、東洋インキ社製紫外線硬化型スクリーンインキをステンレス版に塗布し、未硬化のままその上に自社試作の紫外線透過型透明ホログラムフィルムのエンボス面を塗料に密着させ、その上から紫外線を照射して硬化させた後、ホログラムフィルムを引き剥がした紫外線硬化型塗料(第二紫外線硬化型樹脂塗料)からなるホログラム層を形成した転写用版の所定位置に星形のくりぬき部分を形成した。
マット柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面に東洋インキ社製紫外線硬化型塗料FDFC―80ワニスを2.5g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のまま、フタムラ化学工業社製FOR-Mのマットフィルムのマット面を密着後硬化させた後、マットフィルムを引き剥がした紫外線硬化型塗料からなるマット層を形成した転写用フィルムを、円形状に切り抜いて用いた。
転写用フィルムのマット面と反対側にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量4g/m2になるよう塗布し、転写用ロールのホログラムの第二紫外線硬化型樹脂塗料の形成被膜が形成された転写用版のホログラム面の上に貼り合わせた。
転写用ロールとして、ステンレス版を万力で固定した。
そして、搬送ロールから基体シートを繰り出し、70℃に加熱した転写用ロールとの間に20m/分の速度で2000N/cmの圧力で、ベルトコンベア上のヒーターで基体シートの表面温度50℃に加温しながら圧接して転写加工を行った。
基体シートの表面温度60℃に冷却しながら基体シート先端より後端に向かって搬送ロールから引きはがした。
図6から図10に示した転写装置を用いて以下の製造を行った。
基体シートとして、王子製紙社製OKトップコート110g/m2を半切りに断裁したのち、東洋紡社製PETフィルムコスモシャインA4100を貼り合わせ、その上にビーエヌテクノロジー社製紫外線照射装置付き枚葉シートフレキソ印刷機にて基体シートにトクシキ社製紫外線硬化型樹脂塗料(第一紫外線硬化型樹脂塗料)を塗布して硬化、乾燥させて残留固形量1.5g/m2を塗布した枚葉シートを用いた。
搬送ロールとして、DIN(ドイツ工業規格)5305仕様準拠であるトルーテスト社製ゴム硬度測定器でショアーA硬度78のゴムブランケットを円周に巻き付け密着させたロールを用いた。
ホログラム柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面側に東洋インキ製紫外線硬化型塗料FDFC―150ワニスを膜厚3g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のままその上に自社試作のホログラムフィルムのホログラム面を密着後硬化後ホログラムフィルムを引きはがした紫外線硬化型塗料からなるホログラム層を形成した転写用フィルムを、所定位置に星形のくりぬき部分を形成した。
マット柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面側に東洋インキ社製紫外線硬化型塗料FDFC―150ワニスを2.5g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のまま、フタムラ化学工業社製FOR-Mのマットフィルムのマット面を密着後硬化させた後、マットフィルムを引き剥がした紫外線硬化型塗料からなるマット層を形成した転写用フィルムを、円形状に切り抜いて用いた。
転写用ロールとして、転写用フィルムのホログラム面と反対側の面にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量9g/m2になるよう塗布し、常温の転写用ロールに貼り合わせ密着固定させた。
転写用フィルムのマット面と反対側にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量9g/m2になるよう塗布し、転写用ロールのホログラム転写用フィルムのホログラム面に貼り合わせ密着させた。
そして、搬送ロールから基体シートを繰り出し、75℃に加熱した転写用ロールとの間にベルトコンベア上のヒーターで枚葉シートの表面温度50℃に加温しながら圧接して転写加工を行った。
基体シートの表面温度70℃に冷却しながら基体シート先端より後端に向かって搬送ロールから引きはがした。
基体シートの被転写面にビーエヌテクノロジー社製紫外線照射装置付き枚葉シートフレキソ印刷機で紫外線120W/cmを28m/分の速度で照射した。
図6から図10に示した転写装置を用いて以下の製造を行った。
基体シートとして、枚葉紙北越製紙社製パーフェクトW四六判26.5kgを半切に断裁した後、ビーエヌテクノロジー社製熱乾燥装置付き枚葉シートフレキソ印刷機に版深220線30μmのアニロックス版を使用し、25m/分の速度で基体シートに塗布後転写前に紫外線を照射して硬化させる十条ケミコ社製紫外線硬化型樹脂塗料(第一紫外線硬化型樹脂塗料)FP-38にT&KTOKA社製熱可塑性樹脂塗料を1.5:1で混合した塗料を部分塗布し、転写前に塗布面に紫外線を照射して硬化させて乾燥被膜が残留固形量1.5g/m2になった。次に基体シートに塗布後転写前に紫外線を照射することなく加熱で溶媒乾燥して転写後に紫外線を照射して硬化させる第一紫外線硬化型樹脂塗料を部分塗布し、加熱で溶媒乾燥して残留固形量が1.5g/m2になった。さらにその上に小森社製印刷機で油性オフセット印刷した枚葉シートを用いた。
搬送ロールとして、DIN(ドイツ工業規格)5305仕様準拠であるトルーテスト社製ゴム硬度測定器でショアーA硬度78のゴムブランケットを円周に巻き付け密着させたロールを用いた。
ホログラム柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面側に東洋インキ社製紫外線硬化型塗料FDFC-80ワニスを2.5g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のままその上に自社試作のホログラムフィルムのホログラム面を密着後硬化させた後、ホログラムフィルムを引き剥がした紫外線硬化型塗料からなるホログラム層を形成した転写用フィルムを、所定位置に星形のくりぬき部分を形成した。
マット柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面側に東洋インキ社製紫外線硬化型塗料FDFC―80ワニスを2.5g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のまま、フタムラ化学工業社製FOR-Mのマットフィルムのマット面を密着後硬化させた後、マットフィルムを引き剥がした紫外線硬化型塗料からなるマット層を形成した転写用フィルムを、円形状に切り抜いて用いた。
転写用ロールとして、転写用フィルムのホログラム面と反対側の面にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量7g/m2になるよう塗布し、常温の転写用ロールに貼り合わせ密着させた。
転写用フィルムのマット面と反対側にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量7g/m2になるよう塗布し,転写用ロールのホログラム転写用フィルムのホログラム面に貼り合わせ密着させた。
そして、搬送ロールから基体シートを繰り出し、80℃に加熱した転写用ロールとの間に20m/分の速度で2000N/cmの圧力で、ベルトコンベア上のヒーターで基体シートの表面温度40℃に加温しながら圧接して転写加工を行った。
基体シートの表面温度70℃に冷却しながら基体シート先端より後端に向かって搬送ロールから引きはがした。
基体シートの基体シートに塗布後転写前に紫外線を照射する第一紫外線硬化型樹脂塗料の既転写面上にビーエヌテクノロジー社製紫外線照射装置付き枚葉シートフレキソ印刷機で紫外線を120W/cmで28m/分の速度で照射した。
その結果、100枚以上の基体シートの転写加工を行ったところ、各基体シートの同じ位置に全く同じホログラム柄及びマット柄を転写することができた。詳しくは星形状の鏡面部分が所定位置に凸状エンボス柄に再現され、円形状のマット面部分が所定の印刷部分に重なるように凹状エンボス柄に再現されていた。基体シートに塗布後硬化、乾燥して転写後に紫外線を照射することにより基体シートに塗布した後硬化、乾燥した被転写面以上の硬度を得た。
搬送ロール上に爪部が形成されない以外は、前述の装置とほぼ同様の転写装置を用いて以下の製造を行った。
基体シートとして、枚葉紙北越製紙社製パーフェクトW四六判26.5kgを半切に断裁した後、ビーエヌテクノロジー社製枚葉シートフレキソ印刷機に版深220線30μmのアニロックスロールを使用し、20m/分の速度でトクシキ社製紫外線硬化型樹脂塗料(第一紫外線硬化型樹脂塗料)を部分塗布し、硬化、乾燥後残留固形量1.5g/m2になった枚葉シートを用いた。
搬送ロールとして、DIN(ドイツ工業規格)5305仕様準拠であるトルーテスト社製ゴム硬度測定器でショアーA硬度78のゴムブランケットを円周に巻き付け密着させたロールを用いた。
ホログラム柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面側に東洋インキ社製紫外線硬化型塗料FDFC―150ワニスを膜厚3g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のままその上に自社試作のホログラムフィルムのホログラム面を密着後硬化後、ホログラムフィルムを引きはがした紫外線硬化型塗料からなるホログラム層を形成した転写用フィルムを、所定位置に星形のくりぬき部分を形成した。
マット柄用の転写用フィルムとして、東レ社製PETフィルムP025番フィルム厚12μmの易接着面側に東洋インキ社製紫外線硬化型塗料FDFC―150ワニスを3g/m2(無希釈)塗布し、未硬化のまま、フタムラ化学工業社製FOR-Mのマットフィルムのマット面を密着後硬化させた後、マットフィルムを引き剥がした紫外線硬化型塗料からなるマット層を形成した転写用フィルムを、円形状に切り抜いて用いた。
転写用ロールとして、転写用フィルムのホログラム面と反対側の面にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量8g/m2になるよう塗布し、常温の転写用ロールに貼り合わせて密着させた。
転写用フィルムのマット面と反対側にコニシ社製ボンドG17を乾燥後残留固形量8g/m2になるよう塗布し、転写用ロールのホログラム転写用フィルムのホログラム面に貼り合わせ密着させた。
そして、搬送ロールから基体シートを繰り出し、80℃に加熱した転写用ロールとの間に10m/分の速度で2000N/cmの圧力で、ベルトコンベア上のヒーターで基体シートの表面温度50℃に加温しながら圧接して転写加工を行った。
基体シートの表面温度60℃に冷却しながら基体シート先端部より後端部に向かって搬送ロールから引きはがした。
搬送ロール上に爪部が形成されない以外は、前述の装置とほぼ同様の装置を用いて以下の製造を行った。
基体シートとして、枚葉紙北越製紙社製パーフェクトW四六判26.5kgを半切に断裁した後、ビーエヌテクノロジー社製枚葉シートフレキソ印刷機に版深220線30μmのアニロックスロールを使用し、20m/分の速度で基体シートに東洋インキ社製紫外線硬化型樹脂塗料(第一紫外線硬化型樹脂塗料)FDPCA80を2.5g/m2になるように塗布し紫外線を照射せずに未硬化状態の枚葉シートを用いた。
熱乾燥で溶媒乾燥を試みたが、乾燥することができず、べたつきがあるため積層することが出来ず、転写することさえできなかった。
2 転写用ロール
3 ギアチェーン
4 コンベアベルト
5 爪部
6 基体シート
7 排紙ロール
Claims (4)
- 基体シートに第一紫外線硬化型樹脂塗料を塗布した後、紫外線を照射することなく前記第一紫外線硬化型樹脂塗料を乾燥し、積層された前記基体シートの各々に対し、ステンレス版上に第二紫外線硬化型樹脂塗料を塗布し、前記第二紫外線硬化型樹脂塗料上に、予め鏡面加工、マット加工、ホログラム加工の何れかを施し、紫外線を照射することで前記第二紫外線硬化型樹脂塗料を硬化して作成した転写用基体を用いて、転写する転写方法であって、
前記第一紫外線硬化型樹脂塗料が乾燥した状態の前記基体シートの端部を搬送ロール上に設けられた爪部に掴んだ状態で支持、搬送する工程と、
前記転写用基体が固定された転写用ロールを、前記第一紫外線硬化型樹脂塗料が伸縮する温度まで加熱した状態で、前記搬送ロールに圧接し、前記転写用基体を前記基体シートに密着させることで、前記第二紫外線硬化型樹脂塗料上に施された前記鏡面加工、マット加工、ホログラム加工の何れかが、前記第一紫外線硬化型樹脂塗料に圧接され、転写される工程と、
前記基体シートを前記転写用ロールから剥がす工程と、
前記基体シートを前記転写用ロールから剥がした後、前記転写による凹凸が形成された前記第一紫外線硬化型樹脂塗料に紫外線を照射して硬化させる工程と、を含む、
ことを特徴とする転写方法。 - 前記基体シート上の前記第一紫外線硬化型樹脂塗料を予め加熱しておいた状態で、前記転写用ロールと密着させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の転写方法。 - 前記第一紫外線硬化型樹脂塗料は、前記基体シートの全面に塗布されている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写方法。 - 請求項1に記載の転写方法を実施するための転写装置であって、
前記基体シート上に前記第一紫外線硬化型樹脂塗料を塗布する機構と、
前記搬送ロール上に設けた前記爪部に、前記第一紫外線硬化型樹脂塗料が塗布された前記基体シートの端部を掴んだ状態で支持、搬送する機構と、
前記爪部の位置を感知し、前記転写用基体が固定された前記転写用ロールを、前記搬送ロールに圧接させる機構と、
前記転写用ロールを前記第一紫外線硬化型樹脂塗料が伸縮する温度まで加熱する機構と、
前記転写用ロールから前記基体シートを剥がす機構と、
前記第一紫外線硬化型樹脂塗料に紫外線を照射する機構と、を備える、
ことを特徴とする転写装置。
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