JP2003335099A - 部分転写金属蒸着シート材の製造方法 - Google Patents

部分転写金属蒸着シート材の製造方法

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JP2003335099A
JP2003335099A JP2002148587A JP2002148587A JP2003335099A JP 2003335099 A JP2003335099 A JP 2003335099A JP 2002148587 A JP2002148587 A JP 2002148587A JP 2002148587 A JP2002148587 A JP 2002148587A JP 2003335099 A JP2003335099 A JP 2003335099A
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JP2002148587A
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Nobukatsu Asano
宣勝 浅野
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KYOWA LAMICOAT KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属光沢処理に特別な型材を必要とせず、仕
上がりの良好な部分転写金属蒸着シート材の製造方法を
提供する。 【解決手段】 剥離フィルム2の表面に金属蒸着層3を
剥離可能な状態で蒸着させた転写シート4の上記金属蒸
着層3と、転写先である枚葉基材5の表面との間に、金
属蒸着層3の転写部分の形状に合わせて接着剤層6を介
在させた状態で転写シート4と基材とを重合し、この重
合状態で加圧することによって金属蒸着層3の一部3a
と枚葉基材5とを接着する接着工程と、該接着工程が終
了した後に、上記転写シート4を基材から離して転写部
分の金属蒸着層3aを剥離フィルム2から剥離する剥離
工程とを経て枚葉基材5の表面の一部に金属蒸着層3を
転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材に金属蒸着層
を転写して部分転写金属蒸着シート材(部分金属光沢処
理シート材)を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】文字や模様等、表面の一部が金属の様に
輝く紙材(基材)は、その装飾性が特有で高級感が増す
ために包装、製本など広範な分野で用いられている。こ
のように部分的に金属光沢処理を施した基材は、ホット
スタンピングと称される箔押し加工により作成される。
この箔押し加工は、薄い金属箔と基材とを重合し、金属
光沢処理を施す部分に合わせて表面を凹凸に形成した型
材(金版)を加熱した状態で金属箔の上からプレスする
ことによって、基材に金属箔を押し付ける加工である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た箔押し加工によって部分金属光沢処理を行うと、基材
が型材によって強く押されるために、基材の表面や裏面
にも凹凸を生じてしまい、装飾を施したシート材の美観
を損ねていた。また、加工する文字や模様が変わるたび
に型材を新たに作製しなければならず、部分金属光沢処
理のコストを低く抑え難かった。さらに、大きな面積の
箔押しや連続的な模様の箔押しをしようとすると、対応
した大きさの型材やプレス機等の大掛かりな設備を使用
する必要があり、たとえ箔押し加工できたとしてもコス
ト高になってしまい、経済的な加工方法とは言い難い。
【0004】そこで、本発明は、部分金属光沢処理に特
別な型材を必要とせず、仕上がり状態が良好な部分転写
金属蒸着シート材の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み提案
されたもので、請求項1に記載のものは、剥離フィルム
の表面に金属蒸着層を剥離可能な状態で蒸着させた転写
シートの上記金属蒸着層と、転写先である基材の表面と
の間に、金属蒸着層の転写部分の形状に合わせて接着剤
層を介在させた状態で転写シートと基材とを重合し、こ
の重合状態で加圧することによって金属蒸着層の一部と
基材とを接着する接着工程と、上記転写シートを基材か
ら離して転写部分の金属蒸着層を剥離フィルムから剥離
する剥離工程と、を経て基材表面の一部に金属蒸着層を
転写することを特徴とする部分転写金属蒸着シート材の
製造方法である。
【0006】請求項2に記載のものは、剥離フィルムの
表面に金属蒸着層を剥離可能な状態で蒸着させた転写シ
ートの上記金属蒸着層の表面に、基材への転写部分の形
状に合わせて接着剤層を形成する蒸着層側接着剤層形成
工程と、上記金属蒸着層と転写先である基材の表面との
間に上記接着剤層を介在させた状態で転写シートと基材
とを重合し、この重合状態で加圧することによって金属
蒸着層の一部と基材とを接着する接着工程と、上記転写
シートを基材から離して転写部分の金属蒸着層を剥離フ
ィルムから剥離する剥離工程と、を経て基材表面の一部
に金属蒸着層を転写することを特徴とする部分転写金属
蒸着シート材の製造方法である。
【0007】請求項3に記載のものは、基材表面のう
ち、金属蒸着層を転写する部分に接着剤層を形成する基
材側接着剤層形成工程と、剥離フィルムの表面に金属蒸
着層を剥離可能な状態で蒸着させた転写シートの上記金
属蒸着層と、転写先である上記基材の表面との間に、金
属蒸着層の転写部分の形状に合わせて接着剤層を介在さ
せた状態で転写シートと基材とを重合し、この重合状態
で加圧することによって金属蒸着層の一部と基材とを接
着する接着工程と、上記転写シートを基材から離して転
写部分の金属蒸着層を剥離フィルムから剥離する剥離工
程と、を経て基材表面の一部に金属蒸着層を転写するこ
とを特徴とする部分転写金属蒸着シート材の製造方法で
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本実施形態における部分
転写金属蒸着シート材1の製造方法を示す概略図であ
る。すなわち、本実施形態の部分転写金属蒸着シート材
1の製造方法は、図1(a)に示すように、剥離フィル
ム2上の金属蒸着層3を転写可能とした転写シート4を
予め作製しておき、この転写シート4を転写先である枚
葉基材(例えば、枚葉紙)5と重合して、金属蒸着層3
の一部を枚葉基材5に転写して部分転写金属蒸着シート
材1を製造するものである。
【0009】上記した転写シート4は、シリコン等の剥
離剤をコーティングする等して剥離し易くした剥離フィ
ルム2(例えば、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)フィルム)の表面に金属(例えば、アルミニウム)
を剥離可能な状態で蒸着することにより、金属蒸着層3
を転写可能に形成したものである。なお、この金属蒸着
層3の厚さは0.04μm(=400Å)程度が好適で
あるが、これに限定されず、後述の剥離工程において、
転写シート4を基材から離す際に、転写部分の金属蒸着
層3aが転写部分以外の金属蒸着層3bから切り離れる
程度の厚さであればよい。また、金属の種類に関して
も、アルミニウムに限定されるものではなく、剥離フィ
ルム2に蒸着可能な金属であればよい。
【0010】そして、転写作業においては、まず、金属
蒸着層3と枚葉基材5の表面とを、間に接着剤層6を介
在させた状態で重合する。この接着剤層6は、粘着剤、
溶剤系接着剤、無溶剤系接着剤、ヒートシール剤等のよ
うに接着を目的とする物質、すなわち接着剤によって形
成される層であり、金属蒸着層3の重合面に、上記接着
剤を枚葉基材5に転写する部分の形状に合わせて均一に
塗布して形成される(蒸着層側接着剤層形成工程)。こ
のように、予め金属蒸着層3の表面に接着剤層6を形成
すれば、転写する部分の金属蒸着層3aと接着剤層6と
の重合(接着)を、接着剤層6を形成する段階で確実に
行うことができる。したがって、後述の剥離工程にて、
転写部分の金属蒸着層3aと接着剤層6とが離れて転写
し損なうという不具合を生じ難くすることができる。
【0011】なお、枚葉基材5に転写する部分の形状
は、具体的には、金属蒸着層3の転写により枚葉基材5
上に表現しようとする文字、模様あるいは図形等の輪郭
で区画されることにより現れるものである。そして、金
属蒸着層3を部分転写したい箇所に応じて、接着剤層6
は、この輪郭の内側に位置するように形成してもよい
し、あるいは上記輪郭の外側に位置するように形成して
もよい。
【0012】例えば、文字、模様あるいは図形等の輪郭
の内側のみを塗りつぶすようにして接着剤層6を形成す
れば、輪郭内の内側のみに金属蒸着層3が部分転写され
る。したがって、文字や模様、図形等が金属光沢を有し
て枚葉基材5の表面上に表現されるので、インク等を用
いた通常の印刷と異なり、枚葉基材5の装飾に高級感を
持たせて仕上げることができる。一方、上記輪郭の外側
に接着剤層6を形成すれば、輪郭の周辺のみが金属蒸着
層3で被覆されて、輪郭の内側には金属蒸着層3が転写
されずに枚葉基材5の表面が現れる。したがって、文字
や模様、図形等が金属光沢表面の中に中抜き(反転)状
態となって表現されるので、部分転写による装飾手法の
幅を一層広げることができる。
【0013】また、接着剤層6は、上記のように接着剤
を金属蒸着層3の重合面上に形成することに限定されな
い。例えば、転写先である枚葉基材5の表面に、転写部
分の形状に合うよう部分的にコーティングしてもよい
(基材側接着剤層形成工程)。このように、金属蒸着層
3を重合する前に、予め枚葉基材5の表面の一部に接着
剤層6を形成するようにすれば、枚葉基材5の端部な
ど、枚葉基材5の一部を基準として接着剤層6の位置決
めを行うことができる。すなわち、枚葉基材5に対し
て、金属蒸着層3が表現する文字や模様の位置決めが容
易になる。したがって、転写部分の位置ずれが少なく、
品質の高い部分転写金属蒸着シート材1を製造すること
ができる。
【0014】なお、薄板状あるいは薄膜状といった薄手
の接着シートを接着剤として使用するのであれば、この
接着シートを金属蒸着層3の転写部分と略同面形状にな
るように裁断し、この裁断した接着シートを金属蒸着層
3と枚葉基材5との間に挟んで重合することで、接着剤
層6を介在させてもよい。
【0015】上記のように、金属蒸着層3を転写可能と
した転写シート4と枚葉基材5との間に接着剤層6を介
在させた状態で重合したならば、この重合状態を維持し
たままで加圧することによって金属蒸着層3の一部と枚
葉基材5とを接着する(接着工程)。具体的には、例え
ば、2枚の平坦なプレス板(図示せず)の間に上記した
転写シート4と枚葉基材5とを、間に接着剤層6を介在
させた重合状態のまま挟み込み、全体を均一に加圧す
る。すると、プレス板からの圧力によって、転写シート
4上の金属蒸着層3のうち、表面に接着剤層6を形成し
た部分3aのみが枚葉基材5の表面と接着する。一方、
他の金属蒸着層3の部分3bは、枚葉基材5と重合した
ままで接着されず、枚葉基材5から離脱可能な状態とな
る。
【0016】なお、ヒートシール剤のような熱可塑樹脂
を接着剤として用いた場合は、上記した接着工程では、
接着剤層6を介在させた状態で重合した転写シート4お
よび枚葉基材5を、例えば、ヒータを備えた金属板の間
に挟んで均一に加熱・加圧して、ヒートシール剤を溶融
しながら圧着する。また、加熱加圧工程の後に、重合状
態の転写シート4と枚葉基材5とを直ちに冷却して(冷
却工程)、溶融状態のヒートシール剤を硬化させる。こ
のようにして、転写部分の金属蒸着層3aを枚葉基材5
に接着する。
【0017】接着工程が終了したならば、図1(b)に
示すように、転写シート4を枚葉基材5から離す。この
とき、金属蒸着層3のうち接着剤層6によって枚葉基材
5に接着している部分3aについて、接着剤層6による
接着力は、剥離フィルム2と金属蒸着層3との接着力よ
りも十分に大きくなっている。したがって、枚葉基材5
に接着している部分の金属蒸着層3aは、剥離フィルム
2から剥離して基材と重合した状態を保持しようとす
る。一方、枚葉基材5に接着していない部分3bについ
ては、剥離フィルム2とともに枚葉基材5から離れよう
とする。このような状態で転写シート4を枚葉基材5よ
り離脱しようとすると、金属蒸着層3は、枚葉基材5に
接着している部分3aと接着していない部分3bとの境
界から切断される。そして、転写部分の金属蒸着層3a
のみが剥離フィルム2から剥離し(剥離工程)、枚葉基
材5に接着していない部分3bは剥離フィルム2ととも
に枚葉基材5から離れる。したがって、枚葉基材5の表
面に金属蒸着層3の一部が接着されて部分転写される。
【0018】このように上記した各工程を経ると、枚葉
基材5の表面の一部に、接着剤層6を間に介在させて金
属蒸着層3を転写した部分転写金属蒸着シート材1が完
成する(図1(c))。この部分転写金属蒸着シート材
1は、転写部分の形状に合わせた型材を直接基材に押し
付けることなく金属蒸着層3を部分転写しているので、
枚葉基材5の表面に凹凸を形成したり、型押しによる傷
を付けたりする虞がない。したがって、美しい仕上がり
の部分転写金属蒸着シート材(部分金属光沢処理シート
材)を製造することができる。
【0019】なお、前記した接着工程あるいは加圧加熱
工程は、上記したプレス板による加圧あるいは加圧加熱
に限らない。例えば、一対の加圧ローラ間に重合状態の
枚葉基材5、接着剤層6および金属蒸着層3を送り込
み、端部から次第に加圧することで金属蒸着層3を部分
転写して部分金属光沢処理を行うようにしてもよい。ま
た、ヒートシール剤のように加熱することにより接着可
能となる接着剤層を適用するのであれば、ヒータを備え
た加圧ローラにより加熱・加圧することでヒートシール
剤を溶融しながら圧着し、その後、冷却することで枚葉
基材5に金属蒸着層3を部分的に接着するようにしても
よい。
【0020】ところで、上記実施形態では、枚葉基材5
(枚葉紙)を基材として用いたが、所謂巻物と称される
長尺な基材を用いて、部分転写金属蒸着シート材を連続
して製造してもよい。
【0021】例えば、図2(a)に示す第2実施形態の
部分転写金属蒸着シート材11の製造方法は、剥離フィ
ルム12上の金属蒸着層13を転写可能とした長尺な転
写シート14を予め作製しておき、該転写シート14の
金属蒸着層13の表面に、基材への転写部分に合わせて
接着剤層16を連続転写によって形成し、上記金属蒸着
層13と転写先である長尺な基材17の表面との間に上
記接着剤層16を介在させた状態で重合し、この重合状
態で一対の加圧ローラ21,21間に通して加圧するこ
とによって金属蒸着層13と基材17とを接着し、転写
シート14を基材17から離して転写部分の金属蒸着層
13を剥離フィルム12から剥離することで、転写シー
ト14および基材17を搬送しながら基材17の表面の
一部に金属蒸着層13を転写するものである。したがっ
て、上記の第2実施形態においては、部分転写金属蒸着
シート材11を連続して製造することができる。
【0022】上記製造方法を具体的に説明すると、先
ず、長尺な基材17を、例えば基材ロール(図示せず)
から巻き解いて加圧ローラ21,21に向けて搬送す
る。一方、長尺な転写シート14を、例えば転写シート
ロール(図示せず)から巻き解き、剥離フィルム12の
表面に予め形成した金属蒸着層13を基材17に向けて
位置させた状態で加圧ローラ21,21に向けて搬送す
る。この転写シート14の搬送途中で、金属蒸着層13
の表面には、転写部分の形状に対応した接着剤層16が
形成される(蒸着層側接着剤層形成工程)。なお、この
接着剤層16は、例えば接着剤層形成装置(図示せず)
によって形成してもよい。そして、この接着剤層形成装
置は、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、ロールスクリ
ーン印刷機等のように、転写シート14を搬送しながら
接着剤層16を印刷(形成)できる装置を適用すること
が好適である。
【0023】加圧ローラ21,21の手前まで搬送され
た基材17および転写シート14は、基材17の表面と
金属蒸着層13との間に接着剤層16を挟みながら重合
し、この重合状態のまま加圧ローラ21,21間を通っ
て搬送されながら該加圧ローラ21,21により十分に
加圧される。すると、金属蒸着層13のうち、表面に接
着剤層16を印刷(形成)された部分のみが基材17の
重合面と接着する(接着工程)。一方、他の金属蒸着層
13の部分は、接着剤層16が表面に印刷されていない
ので、基材17と重合したままで接着されず、基材17
から離脱可能な状態となる。
【0024】金属蒸着層13の一部を基材17に接着し
たならば、転写シート14の剥離フィルム12をガイド
ローラ22でガイドして、搬送中の基材17から離脱す
る。すると、基材17に接着している金属蒸着層13の
部分13aは、接着剤層16による接着力が剥離フィル
ム12との接着力よりも十分に大きいので、基材17に
接着された状態を維持しようとする。また、基材17に
接着していない金属蒸着層13の部分13bは、剥離フ
ィルム12との接着力によって剥離フィルム12に残留
しようとする。したがって、剥離フィルム12を基材1
7から離すと、金属蒸着層13は、基材17に接着して
いる部分13aと接着していない部分13bとの境界か
ら切断され、転写部分の金属蒸着層13aが剥離フィル
ム12から剥離する(剥離工程)とともに、基材17に
接着していない部分13bが基材17から離れて、金属
蒸着層13の一部を基材17の表面に転写することがで
きる。このようにして、連続した部分転写金属蒸着シー
ト材11が完成する。
【0025】上記の通り、長尺の基材17に連続して金
属蒸着層13を部分転写して部分転写金属蒸着シート材
11を製造することができるので、従来の箔押し加工と
比較して、生産速度の速い部分金属光沢処理を行うこと
ができる。また、連続した模様の金属光沢処理を長尺な
基材に施すことができる。
【0026】なお、上記実施形態では、剥離フィルム1
2をガイドするためのガイドローラ22は、加圧ローラ
21,21の下流側の位置に、該加圧ローラ21,21
から離して配置されており、加圧ローラ21,21を通
過してから金属蒸着層13が基材17に定着するまでの
間、基材17と転写シート14とを重合状態のまま搬送
し(定着工程)、その後剥離フィルム12を離すように
している。これは、金属蒸着層13が基材17に定着し
ないうちに転写シート14を離して、その際に金属蒸着
層13が基材17の転写位置からずれてしまうのを防ぐ
ためである。
【0027】例えば、ヒートシール剤により接着剤層1
6を形成する場合では、加圧ローラ21,21からガイ
ドローラ22までの搬送路において、加熱して接着可能
となったヒートシール剤が冷却(空冷)される。する
と、ヒートシール剤が確実に固化するので、金属蒸着層
13の転写部分13aが基材17の表面に定着する。し
たがって、剥離工程において剥離フィルム12を離して
も金属蒸着層13が基材17の転写位置からずれたり、
剥がれたりすることを防ぎ、部分転写金属蒸着シート材
11の金属転写部分を一層良好に仕上げることができ
る。
【0028】また、図2(b)に示すように、接着剤層
16を基材17の表面上に予め形成して、金属蒸着層1
3と基材17とを重合するようにしてもよい。すなわ
ち、長尺な基材17の表面のうち、金属蒸着層13を転
写する部分に接着剤層16を連続転写によって形成する
基材側接着剤層形成工程を、接着工程の前に実施しても
よい。このようにすると、接着剤層16を形成する時点
で金属蒸着層13の転写位置を決定することができる。
したがって、転写シート14を基材17に重合する際
に、改めて転写シート14の重合位置を厳格に調整しな
くても、金属蒸着層13の転写位置が大きくずれること
がない。したがって、部分転写金属蒸着シート材11の
製造効率を向上させることができる。
【0029】また、基材17を転写シート14の下側に
位置させながら搬送し、この基材17の上面に接着剤層
16を形成するようにすれば、重力によって接着剤層1
6が垂れ落ちることがなく、接着剤層16の形状(輪
郭)を維持し易い。したがって、低粘度の接着剤でも転
写部分の形状に合った接着剤層16を形成することがで
きる。そして、使用する接着剤の選択範囲を拡げること
ができ、様々な基材の材質に条件を合わせて部分転写金
属蒸着シート材11を製造することができる。
【0030】なお、基材の材質は、紙に限定されるもの
ではなく、接着剤層によって金属蒸着層が接着可能であ
れば、例えばプラスチック、木、革等でもよい。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下の効果を奏する。請求項1の発明によれば、転写シー
トの金属蒸着層と、転写先である基材の表面との間に、
金属蒸着層の転写部分の形状に合わせて接着剤層を介在
させた状態で転写シートと基材とを重合し、この重合状
態で加圧することによって金属蒸着層の一部と基材とを
接着し、上記転写シートを基材から離して転写部分の金
属蒸着層を剥離フィルムから剥離して、基材表面の一部
に金属蒸着層を転写するので、特別な型材を押し付ける
ことなく金属蒸着層を基材に部分転写することができ
る。したがって、基材表面に凹凸を形成したり、型押し
による傷を付けたりすることなく部分金属光沢処理を基
材に施すことができ、美しい仕上がりの部分転写金属蒸
着シート材を製造することができる。また、型材を製作
する必要がなく、大掛かりな生産設備も必要としないの
で、製造コストの低減を図ることができる。
【0032】請求項2の発明によれば、予め金属蒸着層
の表面に接着剤層を形成するので、金属蒸着層の転写部
分に接着剤層との重合(接着)を、接着剤層を形成する
段階で確実に行うことができる。したがって、転写シー
トを基材から離す際に、転写部分の金属蒸着層と接着剤
層とが離れて転写し損なうという不具合を生じ難くする
ことができ、部分転写金属蒸着シート材の製造効率を向
上させて製造コストを低く抑えることができる。
【0033】請求項3の発明によれば、金属蒸着層を重
合する前に、基材表面のうち、金属蒸着層を転写する部
分に接着剤層を形成するので、基材の一部を基準として
接着剤層の位置決めを行うことができる。したがって、
基材自体を基準として金属蒸着層の転写部分の位置決め
を行うことができるので、重合時における転写部分の位
置ずれをなくして、品質の高い部分転写金属蒸着シート
材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】部分転写金属蒸着シート材の各製造工程等を示
した図であり、(a)は接着工程、(b)は剥離工程を
示し、(c)は完成した部分転写金属蒸着シート材であ
る。
【図2】部分転写金属蒸着シート材の連続製造方法を示
した図であり、(a)は接着剤層を金属蒸着層の表面に
形成した図であり、(b)は接着剤層を基材の表面に形
成した図である。
【符号の説明】
1 部分転写金属蒸着シート材 2 剥離フィルム 3 金属蒸着層 3a 転写部分の金属蒸着層 3b 転写部分以外の金属蒸着層 4 転写シート 5 枚葉基材 6 接着剤層 11 部分転写金属蒸着シート材 12 剥離フィルム 13 金属蒸着層 13a 転写部分の金属蒸着層 13b 転写部分以外の金属蒸着層 14 転写シート 16 接着剤層 17 基材 21 加圧ローラ 22 ガイドローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B005 EA04 EB05 EC01 EC11 FA03 FA04 FA06 FA07 FA08 FB42 FB53 FF04 FF06 GA02 GA19 GB03 4F100 AB01A AB33A AT00B BA02 BA10A BA10B CB00 EC042 EC182 EH461 EH661 EJ192 EJ302 EJ911 HB00A JL02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離フィルムの表面に金属蒸着層を剥離
    可能な状態で蒸着させた転写シートの上記金属蒸着層
    と、転写先である基材の表面との間に、金属蒸着層の転
    写部分の形状に合わせて接着剤層を介在させた状態で転
    写シートと基材とを重合し、この重合状態で加圧するこ
    とによって金属蒸着層の一部と基材とを接着する接着工
    程と、 上記転写シートを基材から離して転写部分の金属蒸着層
    を剥離フィルムから剥離する剥離工程と、 を経て基材表面の一部に金属蒸着層を転写することを特
    徴とする部分転写金属蒸着シート材の製造方法。
  2. 【請求項2】 剥離フィルムの表面に金属蒸着層を剥離
    可能な状態で蒸着させた転写シートの上記金属蒸着層の
    表面に、基材への転写部分の形状に合わせて接着剤層を
    形成する蒸着層側接着剤層形成工程と、 上記金属蒸着層と転写先である基材の表面との間に上記
    接着剤層を介在させた状態で転写シートと基材とを重合
    し、この重合状態で加圧することによって金属蒸着層の
    一部と基材とを接着する接着工程と、 上記転写シートを基材から離して転写部分の金属蒸着層
    を剥離フィルムから剥離する剥離工程と、 を経て基材表面の一部に金属蒸着層を転写することを特
    徴とする部分転写金属蒸着シート材の製造方法。
  3. 【請求項3】 基材表面のうち、金属蒸着層を転写する
    部分に接着剤層を形成する基材側接着剤層形成工程と、 剥離フィルムの表面に金属蒸着層を剥離可能な状態で蒸
    着させた転写シートの上記金属蒸着層と、転写先である
    上記基材の表面との間に、金属蒸着層の転写部分の形状
    に合わせて接着剤層を介在させた状態で転写シートと基
    材とを重合し、この重合状態で加圧することによって金
    属蒸着層の一部と基材とを接着する接着工程と、 上記転写シートを基材から離して転写部分の金属蒸着層
    を剥離フィルムから剥離する剥離工程と、 を経て基材表面の一部に金属蒸着層を転写することを特
    徴とする部分転写金属蒸着シート材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007106014A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Union Chemicar Co Ltd 装飾用感圧転写テープ及び塗膜転写具
JP2007326266A (ja) * 2006-05-08 2007-12-20 Marumiya:Kk 印刷物の製造方法及び印刷物
CN100389967C (zh) * 2004-12-22 2008-05-28 龙康镐 利用部分蒸镀可精细地转印花纹的转印膜
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