JP7366622B2 - ダストカバー - Google Patents

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Description

本発明は、ダストカバーに係り、特に、自動車や機械等の構造物における連結可動部材の連結部を覆うダストカバーに関する。
従来、自動車等の構造物において、連結されて相互に可動とされた複数部材における連結部を覆うためにダストカバーが使用されている。例えば、自動車のサスペンション構造やステアリング構造においては、タイロッドエンドやサスペンションボールジョイント、スタビライザーリンク等にダストカバーが用いられている。
ダストカバーは、部材と部材とが連結される連結部を覆うように配置されて、連結部の保護、塵埃混入防止、オイル漏れ防止の機能を発揮する。ダストカバーは、クロロプレンゴム等の弾性部材で形成され、可動による部材と部材との相対位置変化に追従するようになっている。連結部を構成する部材としては、例えば円形断面の軸部材がよく用いられる。
ダストカバーは、水・塵埃混入防止機能やグリス・オイル漏れ防止機能を有効に発揮するために、連結部をしっかりと密閉する必要がある。そのため、従来のダストカバーには一方の部材と密着する密着部、他方の部材と密着する密着部が構成されている。これら密着部が、各部材にしっかりと緊密に密着することにより、連結部を覆う空間の密閉性が確保される(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2018-039279号公報
特許文献1の図4には、ダストカバー18の両端に、リング部材11、13を内在させた肉厚部分が構成されたものが開示されている。この肉厚部分が密着部として機能し、ダストカバー18が一の部材としてのスタビライザ2と他の部材としてのスタビライザリンク3とに密着している。
しかしながら、密着部の部材への密着の程度(密着度。緊迫度ともいう。)を高めることと2つの部材の可動域へのダストカバーの追従性とは必ずしも両立しない。すなわち、密着部の部材への密着度を向上させるために肉厚部の剛性を上げると、両部材が相互に可動したときに密着部が部材の動作に柔軟に追従できない場合がある。したがって、両部材の平常位置での密着度向上と、両部材の動作時(平常位置と異なる位置)での追従性向上とを両立することのできるダストカバーの実現が望まれていた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、連結された両部材が平常位置でも両部材への密着度を向上させることができ、両部材の動作時においても両部材に対する追従性を向上させることができ、その結果、両部材の連結部の密閉性を両部材の動作の有無に拘わらず向上させることのできるダストカバーを提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)第1部材と、当該第1部材と連結されて前記第1部材に対し可動とされた第2部材との連結部を覆って弾性部材で形成され、前記第1部材と密着する第1密着部と、前記第2部材と密着する第2密着部と、を有し、前記連結部を前記第1密着部と前記第2密着部とで構成される密封空間で覆うダストカバーであって、前記第1密着部は、前記第1部材の周囲に沿って配置され前記第1部材との緊迫力を確保する肉厚部を有し、当該肉厚部には、前記第1部材の周囲に沿って形成された少なくとも1本の溝部が形成され、当該溝部の深さ方向は、前記第1部材の延長方向と略平行である、ダストカバー。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施の形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、連結された両部材が平常位置でも両部材への密着度を向上させることができ、両部材の動作時においても両部材に対する追従性を向上させることができ、その結果、両部材の連結部の密閉性を両部材の動作の有無に拘わらず向上させることができる。
実施形態1に係るスタビライザーリンクユニットSの全体構成を示す概略図である。 図1に示すダストカバー1の断面図である。 実施形態2に係るダストカバー1bの断面図である。 実施形態3に係るダストカバー1cの断面図である。 実施形態4に係るダストカバー1dの断面図である。 実施形態5に係るダストカバー1eの断面図である。 実施形態6に係るダストカバー1fの断面図である。 実施形態7に係るダストカバー1gの断面図である。 実施形態8に係るダストカバー1hの断面図である。 実施形態9に係るダストカバー1jの上面図である。 本発明に係るダストカバーの他の例を示す断面図であり、(a)は提灯型であり、(b)は蛇腹型であり、(c)は折込型である。 本発明の実施例に係る実験結果を示すグラフである。
[実施形態1]
以下、実施形態1に係るダストカバー1について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態1に係るダストカバー1を用いた自動車用のスタビライザーリンクユニットSの全体構成を示す概略図である。なお、本実施形態1では、自動車用のスタビライザーリンクユニットSを例示して説明するが、それに拘わらず、このダストカバー1は、例えば自動車用のタイロッドエンドユニットやサスペンションボールジョイントユニット等に適用することができる。また、自動車のみならず、オートバイ、飛行機や船舶、加工機械、製造装置等の種々の構造物において、相互に可動する部材と部材との連結部にこのダストカバー1を適用することができる。
スタビライザーリンクユニットSは、ボールスタッド(第1部材)2、スタビライザーリンク(第2部材)4、ダストカバー1を有して構成されている。ボールスタッド2は、スタビライザーリンク4に連結部6(図2も参照。)において可動的に連結されており、例えば、スタビライザーリンク4に対して図1中の矢印X方向に揺動可能となっている。なお、ボールスタッド2及びスタビライザーリンク4は、典型的には円形断面の金属軸部材である。スタビライザーリンクユニットSは、ボールスタッド2及びスタビライザーリンク4のいずれか一方の端部が受皿構造とされ、いずれか他方がその受皿内に回転可能に保持されるボール構造とされたボールジョイント構造を有しており、そのボールジョイント構造がボールスタッド2とスタビライザーリンク4との連結部6として機能している。
ダストカバー1は、クロロプレンゴム等の弾性部材により形成されている。ダストカバー1は、図1に示すように両端に第1密着部7、第2密着部8を有している。第1密着部7は、ボールスタッド2の断面形状と同一形状であって若干小さめの開口を有しており、ボールスタッド2に対して緊迫しつつ密着している。第2密着部8は、スタビライザーリンク4の断面形状と同一形状であって若干小さめの開口を有しており、スタビライザーリンク4に対して緊迫しつつ密着している。
ダストカバー1は、図2の断面図に示すように、2つの密着部の間に中継部5を有しており、その中継部5が中空の内部空間(密封空間)9を構成している。第1密着部7がボールスタッド2に密着し、第2密着部8がスタビライザーリンク4に密着することにより、ダストカバー1の内部空間9が密封され、連結部6がその内部空間9内に配置されることとなる。それにより、連結部6への塵埃や泥汚れ等の混入防止や連結部から外部へのグリス・オイル漏れの防止が図られている。
図2は、実施形態1に係るダストカバー1の断面図である。ダストカバー1は、図2に示す断面形状を中心軸Y周りに回転させた立体形状を呈している。ここでは、ボールスタッド2に密着する第1密着部7側の構造について説明するが、第2密着部8側を第1密着部7と同様の構成とすることも可能である。もちろん、第1密着部7側と第2密着部8側の両方に同様の構造を適用することも可能である。また、図2においては、断面図における平面形状を前提として説明する。
第1密着部7は、肉厚部10を有している。肉厚部10は、図2に示すように、その他の部分(例えば、内部空間9を構成する中継部5)よりも全体として肉厚とされた部分である。中継部5は、第1密着部7に比較して、剛性よりも柔軟性が重視されるため比較的肉薄とされている。内部空間9内に連結部6を収容して水・塵埃や泥汚れの混入を防止しつつ、ボールスタッド2とスタビライザーリンク4との相対位置変化に柔軟に追従するためには、肉厚であることよりも肉薄であることの方が好ましい。一方、第1密着部7は、ボールスタッド2への適度な緊迫力を確保しつつその緊迫による応力に耐えるために中継部5よりも機械的強度が必要とされる。その機械的強度を確保するため、第1密着部7は肉厚部10を有している。
なお、本実施形態1では、第2密着部8も肉厚部11を有しており、その肉厚部11内部に第1密着部8とスタビライザーリンク4との緊迫力を高めるための圧入環12が内在されている。圧入環12は、例えば金属等で構成された円環部材であり、スタビライザーリンク4と第2密着部8との密着度を高めて、両者の隙間からのグリス・オイル漏れや水・塵埃混入を防止するのに貢献している。
肉厚部10は、本実施形態1では、全体的に断面四角形状とされている。肉厚部10はもちろん断面四角形状に限定されず、円形断面、楕円形断面、多角形断面等種々の断面形状が考えられる。肉厚部10は、ボールスタッド2と密着する密着面14、その密着面14に連なる面であって連結部6から遠い側の面である上面15、上面15と反対側であって密着面14に連なる面であり連結部6に近い側の下面16とを有している。肉厚部10は、更に水・塵埃混入防止、泥汚れ混入防止の機能を向上させるため、肉厚部10に部分的に突出した突起部10aを有している。
なお、上面15及び下面16の名称は、単に図2中で上と下とに表されているために付与した名称であり、必ずしも実際の構造において上側と下側である趣旨でなく、スタビライザーリンクユニットSの設置状況に応じてそれぞれの面の位置は変わる。
本実施形態1では、上面15に1本の溝部15aが形成され、下面16に1本の溝部16aが形成されている。溝部15a及び溝部16aは、各々ボールスタッド2の断面周囲に沿ってその断面周囲を囲むように形成されている。溝部15aは、上面15に形成されており、その開口がボールスタッド2の延長方向に沿って連結部6から離れる方向(図2中のA方向)に向いており、溝部16aは、下面16に形成されており、その開口がボールスタッド2の延長方向に沿って連結部6に近づく方向(図2中のB方向)に向いている。
溝部15aは、所定の溝幅15b及び所定の溝深さ15cを有しているが、本実施形態1では、溝部15aと溝部16aの溝幅と溝深さは各々同サイズである。もちろん、溝部15aの溝幅15b、溝部16aの溝幅とが異なるサイズであってもよいし、溝部15aの溝深さ15cと溝部16aの溝深さとが異なるサイズであってもよい。ここで、溝幅15bとは、ボールスタッド2から見た半径方向(図2中C方向)に沿った溝部15aのサイズである。溝部15a、16aの溝の深さ方向は、ボールスタッド2の延長方向(図2中のA方向及びB方向)と略平行である。
実施形態1に係るダストカバー1は、肉厚部10に溝部15a、16aを有しているので、ボールスタッド2に対する密着度向上と、ボールスタッド2の位置変化に対する柔軟な追従性とを両立している。肉厚部10による緊迫力でボールスタッド2との密着度向上が図られている。さらに、ボールスタッド2がスタビライザーリンク4に対して、例えば図1中の矢印X方向に揺動した場合であっても、溝部15a、16aがその溝形状を変形させて密着面14がボールスタッド2への良好な密着を維持するようになっている。
なお、実施形態1では、溝部15aと溝部16aとは、図2中C方向(溝幅方向)において、同位置に形成されている。そのため、ボールスタッド2の揺動方向によらず(すなわち、溝部15aが圧縮される方向への揺動であっても溝部16aが圧縮される方向への揺動であっても)、同様の追従性で肉厚部10はボールスタッド2への密着を維持する。
実施形態1では、肉厚部10に溝部15aと溝部16aとが形成された例について説明したが、もちろん肉厚部10に溝部15aのみが形成されており、溝部16aが形成されていなくてもよい。肉厚部10に溝部16aのみが形成されており、溝部15aが形成されていなくてもよい。
溝部15aの溝幅15bや溝深さ15cは、スタビライザーリンクユニットSの動作状況、使用環境等に応じて適宜調整される。溝幅15bが広いものであってもよいし、溝幅15bが狭いものであってもよい。溝深さ15cが深いものであってもよいし、溝深さ15cが浅いものであってもよい。溝部15aと溝部16aの溝幅が各々異なってもよいし、溝部15aと溝部16aの溝深さが各々異なってもよい。
溝部15aの本数が複数本であってもよいし、溝部16aの本数が複数本であってもよい。溝部15aの本数と溝部16aの本数が異なっていてもよい。溝部15aのC方向位置と溝部16aのC方向位置とが実施形態1のように同じ位置であってもよいし、異なる位置であってもよい。溝部15aと溝部16aのC方向位置が異なるように形成する場合は、両溝部15a、16aの溝深さの合計が肉厚部10のサイズ(すなわち、上面15~下面16間距離)以上とすることもできる。
溝部15aは、ボールスタッド2の周方向に沿って円状に形成されていてもよいし、溝部15aは、ボールスタッド2の周方向に沿ってミシン目状に離散的に形成されていてもよい。ボールスタッド2の断面形状が円形であっても多角形であってもよい。
[実施形態2]
図3は、実施形態2に係るダストカバー1bの断面図である。なお、実施形態2に係るダストカバー1bでは、下記に説明する構成以外は大略実施形態1に係るダストカバー1と同様であるので、それらの説明を省略する。ダストカバー1bは、上面15にのみ溝部15aが形成されており、下面16に溝部が形成されていない。これにより、密着面14が、ボールスタッド2の揺動方向に応じて異なる密着度を発揮することができる。この実施形態2では、溝部15aが圧縮される方向には柔軟性が高いが、溝部15aが拡張される方向には柔軟性が低い。
[実施形態3]
図4は、実施形態3に係るダストカバー1cの断面図である。なお、実施形態3に係るダストカバー1cでは、下記に説明する構成以外は大略実施形態1に係るダストカバー1と同様であるので、それらの説明を省略する。ダストカバー1cは、下面16にのみ溝部16aが形成されており、上面15に溝部が形成されていない。これにより、密着面14が、ボールスタッド2の揺動方向に応じて異なる密着度を発揮することができる。この実施形態3では、溝部16aが圧縮される方向には柔軟性が高いが、溝部16aが拡張される方向には柔軟性が低い。
[実施形態4]
図5は、実施形態4に係るダストカバー1dの断面図である。なお、実施形態4に係るダストカバー1dでは、下記に説明する構成以外は大略実施形態1に係るダストカバー1と同様であるので、それらの説明を省略する。ダストカバー1dでは、溝部15aの溝幅15bに対して溝部16aの溝幅が広く、溝部15aの溝深さ15cに対して溝部16aの溝深さが浅い。更に、溝部15aと溝部16aの溝幅方向における位置、すなわち、ボールスタッド2から見た半径方向位置が異なる。これにより、密着面14が、ボールスタッド2の揺動方向に応じて異なる密着度を発揮することができる。
[実施形態5]
図6は、実施形態5に係るダストカバー1eの断面図である。なお、実施形態5に係るダストカバー1eでは、下記に説明する構成以外は大略実施形態1に係るダストカバー1と同様であるので、それらの説明を省略する。ダストカバー1eでは、溝部15aと溝部16aとにおいて、溝幅が狭くスリット状であり、溝深さが深い。より高い追従性を求める場合には、このような構成を採用することができる。
[実施形態6]
図7は、実施形態6に係るダストカバー1fの断面図である。なお、実施形態6に係るダストカバー1fでは、下記に説明する構成以外は大略実施形態1に係るダストカバー1と同様であるので、それらの説明を省略する。ダストカバー1fでは、溝部15aと溝部16aの溝幅方向における位置、すなわち、ボールスタッド2から見た半径方向位置が異なる。これにより、密着面14が、ボールスタッド2の揺動方向に応じて異なる密着度を発揮することができる。
[実施形態7
図8は、実施形態7に係るダストカバー1gの断面図である。なお、実施形態7に係るダストカバー1gでは、下記に説明する構成以外は大略実施形態1に係るダストカバー1と同様であるので、それらの説明を省略する。ダストカバー1gでは、溝部15aと溝部16aの溝深さが比較的浅く形成されている。追従性よりも緊迫力を重視する場合には、このような構成を採用することができる。
[実施形態8]
図9は、実施形態8に係るダストカバー1hの断面図である。なお、実施形態8に係るダストカバー1hでは、下記に説明する構成以外は大略実施形態1に係るダストカバー1と同様であるので、それらの説明を省略する。ダストカバー1hでは、溝部15aと溝部16aの溝深さが比較的深く形成されており、溝部15aの底と溝部16aの底との間の距離が小さい。より高い追従性を求める場合には、このような構成を採用することができる。
[実施形態9]
図10は、実施形態9に係るダストカバー1jの平面図である。なお、実施形態9に係るダストカバー1jでは、下記に説明する構成以外は大略実施形態1に係るダストカバー1と同様であるので、それらの説明を省略する。ダストカバー1jでは、溝部15aがボールスタッド2の周囲を囲むようにミシン目状に離散的に配置された一連の複数の溝の集合体として形成されている。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、図2に示す実施形態1のダストカバーは一般に「釣り鐘型」と呼ばれるタイプのものであるが、図11に示すように、「提灯型」「蛇腹型」「折込型」のいずれのタイプのダストカバーにも本発明を適用可能である。また、例えば、本発明は以下の趣旨を含むものとする。
上記実施形態1にて説明したダストカバー1と、そのダストカバー1と同様の構成であって、溝部15a、16aのないもの(以下、図12において、ダストカバー10と表示する。)と、を用いて比較実験を行った。ダストカバー1とダストカバー10とは、溝部15a、16aの有無を除いて、形状、寸法、材質において同様の構成である。
実験は、図2に示すスタビライザーリンクユニットSにダストカバー1又はダストカバー10を用いた場合において、ボールスタッド2を矢印α方向に揺動(傾動)させた場合の、揺動角度θと面圧力F(図2における密着面14とボールスタッド2との接触面圧)との関係を計測することにより行った。なお、ここでの面圧力Fは、密着面14の全周における最小値を採用している。また、周囲環境温度を常温(約20℃)としたときと、低温(約-30℃)としたときの2通りについて実験を行った。
実験結果を図12のグラフに示す。図12において、横軸は、ボールスタッド2の揺動角度θであり、縦軸は密着面14とボールスタッド2との間の面圧力Fである。図12より明らかなように、揺動角度θ=0°付近においては、ダストカバー1の場合もダストカバー10の場合も面圧力Fに大差はない。揺動角度θの増大に従い、ダストカバー1、10における面圧力Fは徐々に低下している。しかしながら、揺動角度θの増大時のダストカバー1における面圧力Fの低下量は、ダストカバー10における面圧力Fの低下量よりも小さい。換言すれば、揺動角度θの増大に従い、ダストカバー1における面圧力Fは、ダストカバー10における面圧力Fよりも大きくなり、両者の差分は、揺動角度θが増大するほど大きくなっている。
低温時における面圧力Fは、常温時における面圧力Fよりも絶対値としては全体に低いものの、実験結果における上記傾向は常温時も低温時も同様である。このことから、常温下においても低温下においても、ダストカバーにおける溝部15a、16aの存在が、揺動角度θ増大時における面圧力Fの低減の抑制に寄与しているといえる。
(趣旨1)第1部材と、当該第1部材と連結されて前記第1部材に対し可動とされた第2部材との連結部を覆って弾性部材で形成され、前記第1部材と密着する第1密着部と、前記第2部材と密着する第2密着部と、を有し、前記連結部を前記第1密着部と前記第2密着部とで構成される密封空間で覆うダストカバーであって、前記第1密着部は、前記第1部材の周囲に沿って配置され前記第1部材との緊迫力を確保する肉厚部を有し、当該肉厚部には、前記第1部材の周囲に沿って形成された少なくとも1本の溝部が形成され、当該溝部の深さ方向は、前記第1部材の延長方向と略平行である、ダストカバー。
(趣旨2)前記溝部が複数本であり、前記複数本の溝部のうちの少なくとも1本である一の溝部は、その溝の開口が前記第1部材の延長方向に沿って前記連結部から離れる方向に向いており、かつ、前記複数本の溝部のうちの少なくとも1本である他の溝部は、その溝の開口が前記第1部材の延長方向に沿って前記連結部に近づく方向に向いていてもよい。
(趣旨3)前記一の溝部と前記他の溝部とが前記第1部材から見た半径方向位置において同位置に形成されていてもよい。
(趣旨4)前記一の溝部と前記他の溝部とが前記第1部材から見た半径方向位置において異なる位置に形成されていてもよい。
(趣旨5)前記一の溝部の溝幅と前記他の溝部の溝幅とが異なる溝幅であってもよい。
A、B、C…方向 F…面圧力
S…スタビライザーリンクユニット X、α…矢印
Y…中心軸 θ…揺動角度
1、1b~1h、1j、10…ダストカバー 2…ボールスタッド(第1部材)
4…スタビライザーリンク(第2部材) 5…中継部
6…連結部 7…第1密着部
8…第2密着部 9…内部空間(密封空間)
10、11…肉厚部 10a…突起部
12…圧入環 14…密着面
15…上面 15a、16a…溝部
16…下面 15b…溝幅
15c…溝深さ

Claims (4)

  1. 第1部材と、当該第1部材と連結されて前記第1部材に対し可動とされた第2部材との連結部を覆って弾性部材で形成され、
    前記第1部材と密着する第1密着部と、
    前記第2部材と密着する第2密着部と、を有し、
    前記連結部を前記第1密着部と前記第2密着部とで構成される密封空間で覆うダストカバーであって、
    前記第1密着部は、前記第1部材の周囲に沿って配置され前記第1部材との緊迫力を確保する肉厚部を有し、
    当該肉厚部には、前記第1部材の周囲に沿って形成された少なくとも1本の溝部が形成され、
    当該溝部の深さ方向は、前記第1部材の延長方向と略平行であり、
    前記第2部材に対し前記第1部材が揺動した場合でも、前記溝部がその溝形状を変形させることにより前記第1部材への前記第1密着部の密着が維持され
    前記溝部が複数本であり、
    前記複数本の溝部のうちの少なくとも1本である一の溝部は、その溝の開口が前記第1部材の延長方向に沿って前記連結部から離れる方向に向いており、かつ、
    前記複数本の溝部のうちの少なくとも1本である他の溝部は、その溝の開口が前記第1部材の延長方向に沿って前記連結部に近づく方向に向いているダストカバー。
  2. 前記一の溝部と前記他の溝部とが前記第1部材から見た半径方向位置において同位置に形成されている、請求項1に記載のダストカバー。
  3. 前記一の溝部と前記他の溝部とが前記第1部材から見た半径方向位置において異なる位置に形成されている、請求項1に記載のダストカバー。
  4. 前記一の溝部の溝幅と前記他の溝部の溝幅とが異なる溝幅である、請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のダストカバー。
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