JP7363426B2 - 乗物用シート調節装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シート調節装置に関する。詳しくは、シートバックとシートクッションとを備えるシート本体のフロアに対する位置を調節する乗物用シート調節装置に関する。
シート本体をフロアに対してシート幅方向に延びる軸周りに揺動可能なように連結した構成が知られている(特許文献1)。上記連結により、シート本体は、上記軸周りに後部を持ち上げる形に前傾して、乗員の乗降動作をサポートできる姿勢に切り換えられる構成とされる。
特開2005-289246号公報
シート本体の揺動軸がシート本体の前端部に設定されているため、シート本体の後部を持ち上げるための回転半径が大きく、持ち上げに必要な移動量が大きくなる。そこで、本発明は、シート本体を比較的小さな移動量で揺動させることが可能な乗物用シート調節装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シート調節装置は次の手段をとる。
すなわち、本発明の乗物用シート調節装置は、シートバックとシートクッションとを備えるシート本体のフロアに対する位置を調節する乗物用シート調節装置であって、シート本体をフロア上のベースに対してシート幅方向に延びる軸周りに揺動可能なように連結する揺動軸を有する。揺動軸が、シート本体のシート前後方向の中間位置に配置され、シート本体の揺動に伴いシート本体の前後いずれか一方を揺動中心よりも低い位置に下降させ、他方を揺動中心よりも高い位置に上昇させるようシート本体をシーソ運動させる。
上記構成によれば、シート本体を中間位置に配置された揺動軸の揺動中心周りに比較的小さな回転半径で揺動させることができる。それにより、シート本体を比較的小さな移動量で揺動させることができる。
また、本発明の乗物用シート調節装置は、更に次のように構成されていても良い。揺動軸が、シートクッションのシート前後方向の中央位置よりシート前方側に90mmとシート後方側に170mmとの間の範囲内に配置される。
上記構成によれば、シート本体を比較的小さな移動量で傾き角度を大きく変えられる最適な位置に揺動軸を配置することができる。
また、本発明の乗物用シート調節装置は、更に次のように構成されていても良い。乗物用シート調節装置が、更に、揺動中心からシート前後方向に離れた位置に、シート本体を揺動軸により揺動可能に支持された可動体に対してシート幅方向に延びる軸周りに揺動可能なように連結する別の揺動軸を有する。
上記構成によれば、シート本体を揺動軸及び別の揺動軸の周りにそれぞれ揺動させることで、シート本体を比較的小さな回転半径で大きく揺動させることができる。また、揺動軸と別の揺動軸とを組み合わせた運動により、シート本体を比較的小さな回転半径で様々な角度に調節することができる。
第1の実施形態に係る乗物用シート調節装置の概略構成を表す側面図である。 図1の正面図である。 揺動機構及び旋回機構の拡大図である。 揺動機構を後傾動作させた拡大図である。 揺動機構を前傾動作させた拡大図である。 シート本体を基準位置から後傾姿勢に切り換えた状態を表す側面図である。 図6の正面図である。 シート本体を図6の後傾姿勢から左回りに15度旋回させた状態を表す側面図である。 図8の正面図である。 シート本体を図6の後傾姿勢から右回りに15度旋回させた状態を表す側面図である。 図10の正面図である。 シート本体を基準位置から前傾姿勢に切り換えると共にシートバックを後傾させた状態を表す側面図である。 図12の正面図である。 シート本体を図12の前傾姿勢から左回りに30度旋回させた状態を表す側面図である。 シート本体を図12の前傾姿勢から左回りに60度旋回させた状態を表す側面図である。 シート本体を図12の前傾姿勢から左回りに90度旋回させた状態を表す側面図である。 シート本体を基準位置から揺動軸及び別の揺動軸のまわりにそれぞれ前傾させた状態を表す側面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
《第1の実施形態》
(シート調節装置(乗物用シート調節装置)10の概略構成について)
始めに、本発明の第1の実施形態に係るシート調節装置10について、図1~図17を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。
図1~図2に示すように、本実施形態に係るシート調節装置10は、自動車のフロアF上に設けられたシート1の位置調節を行う装置とされる。上記シート1は、その本体部を成すシート本体1Aが、着座者の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備える構成とされる。
シートバック2は、その下端部が、不図示の電動タイプのリクライナを介してシートクッション3の後端部に連結されている。それにより、シートバック2は、シートクッション3に対する背凭れ角度をシート前後方向に自由に調節することのできる構成とされる。シートクッション3は、シート調節装置10を介してフロアF上に連結されている。
シート調節装置10は、シート本体1AのフロアFに対するシート前後方向の傾き角度を調節可能な電動タイプの揺動機構11を備える。また、シート調節装置10は、シート本体1AのフロアFに対する旋回方向の角度を調節可能な電動タイプの旋回機構12を備える。
また、シート調節装置10は、シート本体1AのフロアFに対するシート前後方向の位置を調節可能な電動タイプのスライド機構13を備える。また、シート調節装置10は、上記揺動機構11とは別に、シート本体1AのフロアFに対するシート前後方向の傾き角度をシート幅方向に延びる別の揺動軸14のまわりに調節可能な不図示の電動タイプの揺動機構を備える。
具体的には、シート調節装置10は、スライド機構13の上に揺動機構11が設けられ、その上に旋回機構12が設けられた階層状の構成とされる。スライド機構13は、フロアF上に固定されたシート前後方向に延びるロアレール13Aと、ロアレール13Aに対してシート前後方向に摺動可能なように組み付けられたアッパレール13Bと、を有する。
アッパレール13Bの上部には、揺動機構11及び旋回機構12を介してシート本体1Aが組み付けられる。そのため、アッパレール13Bのロアレール13Aに対するシート前後方向の位置が調節されることにより、シート本体1AのフロアFに対するシート前後方向の位置が調節される。
(揺動機構11について)
図3に示すように、揺動機構11は、主として、ベース11Aと、モータ11Bと、ピニオンギア11Cと、セクタギア11Dと、揺動軸11Eと、引張バネ11Fと、から構成される。ベース11Aは、アッパレール13B上に一体的に組み付けられている。モータ11Bは、ベース11Aに一体的に組み付けられている。ピニオンギア11Cは、モータ11Bの出力軸に一体的に連結されている。モータ11Bは、出力軸がシート幅方向に延びる向きとなるように設置されている。
セクタギア11Dは、ベース11Aに対して、シート幅方向に軸方向が延びる揺動軸11Eにより揺動可能なように組み付けられている。上記セクタギア11Dは、その揺動軸11Eより後方側に延びる部位の後縁側外周面に形成された外歯が、上記ピニオンギア11Cに噛合されている。それにより、セクタギア11Dは、ピニオンギア11Cの正逆それぞれの方向の回転に伴い、図3に示す基準位置(水平位置)から揺動軸11Eを中心に後下がり状に傾けられたり(図4参照)前下がり状に傾けられたり(図5参照)するよう送り操作される。
上記セクタギア11Dの傾動により、シート本体1Aが図3に示す基準位置(水平位置)から揺動軸11Eを中心に図6に示すように後下がり状に傾けられたり図12に示すように前下がり状に傾けられたりする。ここで、セクタギア11Dが、本発明の「可動体」に相当する。
図3~図5に示すように、上記セクタギア11Dの可動範囲は、その長孔11D1内に通されたモータ11Bのハウジングから突出する規制ピン11B1が、長孔11D1の各側の端部と当たって係止される間の範囲とされる。上記長孔11D1は、揺動軸11Eのまわりに円弧状に湾曲した形状とされている。上記セクタギア11Dに設定された可動範囲の最大位置までの後傾により、シート本体1Aは、図6に示すように、シートクッション3の後端を揺動軸11Eよりも低い位置へと下降させ、シートクッション3の前端を揺動軸11Eよりも高い位置へと上昇させる姿勢となる。
また、シート本体1Aは、図12に示すように、上記可動範囲の最大位置までの前傾により、シートクッション3の前端を揺動軸11Eよりも低い位置へと下降させ、シートクッション3の後端を揺動軸11Eよりも高い位置へと上昇させる姿勢となる。図3~図5に示すように、上記セクタギア11Dのベース11Aの下側に潜り込む延出部11D2と、その前後に位置するベース11Aの前後各側の掛部11A1と、の間には、それぞれ、引張バネ11Fが掛着されている。これら引張バネ11Fは、セクタギア11Dが図3に示す基準位置にある時には、各々がニュートラル状態となる構成とされる。
各引張バネ11Fは、セクタギア11Dが図4に示すように後下がりに傾けられることにより、前側の引張バネ11Fが緩められると共に後側の引張バネ11Fが引張られて、セクタギア11Dに前側へ起こし上げる方向の付勢力を掛けた状態となる。また、各引張バネ11Fは、セクタギア11Dが図5に示すように前下がりに傾けられることにより、後側の引張バネ11Fが緩められると共に前側の引張バネ11Fが引張られて、セクタギア11Dに後側へ起こし上げる方向の付勢力を掛けた状態となる。
上記各引張バネ11Fの付勢力により、セクタギア11D(シート本体1A)を前後に傾動させるためのモータ11Bのトルクが補助される。それにより、モータ11Bのデューティ比を下げることができるため、セクタギア11D(シート本体1A)の角度をゆっくりとした速度で調節することができる。そのようなことから、例えば、着座者が眠りについた際に、シート本体1Aを着座者に気付かれることなくゆっくりとした速度でリラックス姿勢(後傾姿勢)に切り換えるといった調節が可能となる。
上記揺動機構11によりシート本体1Aを図6~図7に示すような後傾姿勢に切り換えることで、シート本体1Aを、着座者の身体を背中が水平よりも少し上がる程度の安楽な姿勢で支えられる状態へと切り換えることができる。また、上記揺動機構11によりシート本体1Aを図12~図13に示すように前傾姿勢に切り換えると共にシートバック2を不図示のリクライナにより後傾姿勢に切り換えることによっても、シート本体1Aを、着座者の身体を安楽な姿勢で支えられる状態へと切り換えることができる。
上記揺動軸11Eは、図1に示すように、シート本体1Aが基準位置(水平位置)にある時に旋回機構12の旋回中心Rの直下となる位置(中心軸線上の位置)に配置されている。上記揺動軸11Eのシート前後方向の位置は、シートクッション3のシート前後方向の中心位置であるクッションセンタCからシート前方側に90mmとシート後方側に170mmとの間の範囲A内となっている。
上記の範囲Aは、ヒップポイント(シート1に着座した時の人の股関節点を表す基準となるポイント)からシート前方側に200mmとシート後方側に50mmとの間の範囲でもある。このような範囲Aに揺動軸11Eが設定されていることで、シート本体1Aを揺動軸11Eのまわりに比較的小さな回転半径で揺動させることができる。それにより、シート本体1Aを比較的小さな移動量で傾き角度を大きく変えられるように動かすことができる。
(旋回機構12について)
旋回機構12は、主として、セクタギア11Dの上部に固定された円板状の固定部12Aと、固定部12Aに対して円板の中心(旋回中心R)まわりに旋回可能なように組み付けられた回動部12Bと、を有する。回動部12Bの上部には、シート本体1Aを支える支持台1Bが組み付けられている。上記回動部12Bは、不図示の駆動ユニットから出力される駆動力により固定部12Aに対する角度が任意に調節される構成とされる。
したがって、上記回動部12Bの角度調節により、シート本体1AのフロアFに対する旋回方向の角度が調節される。具体的には、旋回機構12は、シート本体1Aを車両の正面、背面、及び内外にそれぞれ向けた姿勢に切り換えて固定することのできる構成とされる。また、旋回機構12は、シート本体1Aを上記各方面に斜めに向けた任意の角度姿勢にも切り換えて固定することのできる構成とされる。
(シート位置調節について)
上記旋回機構12は、シート本体1Aを水平姿勢の状態から旋回させることで、シート本体1Aを水平姿勢のまま各方面に向けた姿勢へと切り換える。しかし、旋回機構12は、図6~図7に示すように、シート本体1Aを揺動機構11により後下がり状に傾けた状態から旋回させることにより、次のような姿勢へと切り換えるようになっている。
すなわち、旋回機構12は、図8~図9に示すように、シート本体1Aを後下がり状に傾けた状態から平面視左回りに15度旋回させることにより、シート本体1Aを左斜め前方に向けつつ左下がり状に傾けた姿勢へと切り換える。それにより、シート本体1Aが、車両の左コーナリング時にシート右方に慣性力を受けて揺さ振られようとする着座者の身体を右側方から斜めに受け止められる状態となる。
また、上記旋回機構12によりシート本体1Aを平面視左回りに15度より更に大きく旋回させることで、シート本体1Aを更に左方に向けつつ左下がり状に傾けた姿勢へと切り換えることができる。また、上記旋回機構12によりシート本体1Aを平面視左回りに15度より小さく旋回させることで、シート本体1Aを上記よりも小さく左方に向けつつ左下がり状に傾けた姿勢へと切り換えることができる。
同様に、旋回機構12は、図10~図11に示すように、シート本体1Aを後下がり状に傾けた状態から平面視右回りに15度旋回させることにより、シート本体1Aを右斜め前方に向けつつ右下がり状に傾けた姿勢へと切り換える。それにより、シート本体1Aが、車両の右コーナリング時にシート左方に慣性力を受けて揺さ振られようとする着座者の身体を左側方から斜めに受け止められる状態となる。
また、上記旋回機構12によりシート本体1Aを平面視右回りに15度より更に大きく旋回させることで、シート本体1Aを更に右方に向けつつ更に右下がり状に傾けた姿勢へと切り換えることができる。また、上記旋回機構12によりシート本体1Aを平面視右回りに15度より小さく旋回させることで、シート本体1Aを上記よりも小さく右方に向けつつ右下がり状に傾けた姿勢へと切り換えることができる。
一方、旋回機構12は、図12~図13に示すように、シート本体1Aを揺動機構11により前下がり状に傾けた状態から旋回させることにより、次のような姿勢へと切り換えるようになっている。すなわち、旋回機構12は、図14に示すように、シート本体1Aを前下がり状に傾けた状態から平面視左回りに30度旋回させることにより、シート本体1Aを左斜め前方に向けつつ右下がり状に傾けた姿勢へと切り換える。
そして、旋回機構12は、図15に示すように、シート本体1Aを更に平面視左回りに60度まで旋回させることにより、シート本体1Aを更に左方に向けつつ更に右下がり状に傾けた姿勢へと切り換える。更に、旋回機構12は、図16に示すように、シート本体1Aを平面視左回りに90度まで旋回させることにより、シート本体1Aを左方に真っ直ぐ向けつつ更に右(前)下がり状に傾けた姿勢へと切り換える。
上記旋回機構12は、シート本体1Aを前下がり状に傾けた状態から平面視右回りに旋回させた時には、シート本体1Aを上記とは左右対称向きの姿勢に切り換える。このように、旋回機構12と揺動機構11とを組み合わせた動作によってシート本体1Aを動かすことにより、シート本体1Aを多様な姿勢に切り換えることができる。
上記シート調節装置10は、シート1の所定箇所に設けられた不図示のスイッチが着座者により操作されることにより、その操作に応じて対応する機構が操作されるようになっている。また、シート調節装置10は、車両のECUと繋がれており、車両の走行状態(加速や減速、コーナリング等の走行状態)を検知する信号の入力を受けることで、シート本体1Aを予め設定された車両の走行状態に合わせた所定の姿勢に切り換えるようにもなっている。
また、シート調節装置10は、車室内に設置されたカメラにより検知される着座者の状態(居眠りや読書中等の状態)に関する信号の入力を受けることで、シート本体1Aを予め設定された着座者の状態に合わせた所定の姿勢に切り換えるようにもなっている。その際、シート調節装置10は、シート本体1Aを前後や左右方向に揺りかごのようにゆっくりと継続的に往復運動させて、着座者に対してより快適なリラックス効果や睡眠効果を与えられるようにもなっている。
なお、図示は省略されているが、シートクッション3の前部に展開格納可能なオットマンを設けて、シート本体1Aを安楽な姿勢に切り換えるのに合わせてオットマンを展開させることで、シート本体1Aをより快適なリラックス効果や睡眠効果を得られる姿勢に切り換えることもできる。
上記シート本体1Aは、旋回機構12により車両の正面・背面のどちらの向きに切り換えられた状態においても、揺動機構11により、図3~図5で前述したセクタギア11Dの可動範囲を同じ最大角度までシーソ運動できるようになっている。
図1に示すように、別の揺動軸14は、シートクッション3の前部を支持台1Bに対してシート幅方向に延びる軸まわりに揺動可能なように連結している。上記別の揺動軸14は、シート本体1Aが基準位置(水平位置)にある時に、揺動軸11Eよりもシート前方側に離れた位置に配置されている。具体的には、別の揺動軸14は、前述した、揺動軸11Eがシート本体1Aを比較的小さな移動量で傾き角度を大きく変えられる配置となる範囲Aよりもシート前方側に位置する。
上記別の揺動軸14を中心にシート本体1Aを図3に示す基準位置(水平位置)から後下がり状に傾けることにより、シート本体1Aを、着座者の身体を安楽な姿勢で支えられる状態へと切り換えることができる。また、上記別の揺動軸14を中心にシート本体1Aを図3に示す基準位置から前に起こし上げる形に傾けることにより、シート本体1Aを基準位置より持ち上げた高い位置で前のめり状に傾斜させた状態へと切り換えることができる。
また、図17に示すように、シート本体1Aを前出の揺動軸11Eを中心に前下がり状に傾ける動きと組み合わせて更に別の揺動軸14を中心に前に起こし上げる形に傾けることにより、シート本体1Aを少ない起こし上げ量で、より前のめり状に傾斜させた状態へと切り換えることができる。すなわち、揺動軸11Eを中心とする回転と別の揺動軸14を中心とする回転とを組み合わせることで、各々の少ない動作移動量でシート本体1Aを効率的に前に傾斜させることができる。
(まとめ)
以上をまとめると、本実施形態に係るシート調節装置10は、次のような構成となっている。なお、以下において括弧書きで付す符号は、上記実施形態で示した各構成に対応する符号である。
すなわち、乗物用シート調節装置(10)は、シートバック(2)とシートクッション(3)とを備えるシート本体(1A)のフロア(F)に対する位置を調節するものであって、シート本体(1A)をフロア(F)上のベース(11A)に対してシート幅方向に延びる軸周りに揺動可能なように連結する揺動軸(11E)を有する。揺動軸(11E)が、シート本体(1A)のシート前後方向の中間位置に配置され、シート本体(1A)の揺動に伴いシート本体(1A)の前後いずれか一方を揺動中心よりも低い位置に下降させ、他方を揺動中心よりも高い位置に上昇させるようシート本体(1A)をシーソ運動させる。
上記構成によれば、シート本体(1A)を中間位置に配置された揺動軸(11E)の揺動中心周りに比較的小さな回転半径で揺動させることができる。それにより、シート本体(1A)を比較的小さな移動量で揺動させることができる。
また、揺動軸(11E)が、シートクッション(3)のシート前後方向の中央位置よりシート前方側に90mmとシート後方側に170mmとの間の範囲(A)内に配置される。上記構成によれば、シート本体(1A)を比較的小さな移動量で傾き角度を大きく変えられる最適な位置に揺動軸(11E)を配置することができる。
また、乗物用シート調節装置(10)が、更に、揺動中心からシート前後方向に離れた位置に、シート本体(1A)を揺動軸(11E)により揺動可能に支持された可動体(11D)に対してシート幅方向に延びる軸周りに揺動可能なように連結する別の揺動軸(14)を有する。上記構成によれば、シート本体(1A)を揺動軸(11E)及び別の揺動軸(14)の周りにそれぞれ揺動させることで、シート本体(1A)を比較的小さな回転半径で大きく揺動させることができる。また、揺動軸(11E)と別の揺動軸(14)とを組み合わせた運動により、シート本体(1A)を比較的小さな回転半径で様々な角度に調節することができる。
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、以下に示す様々な形態で実施することができるものである。
1.本発明の乗物用シート調節装置は、鉄道等の自動車以外の車両や、航空機、船舶等の様々な乗物に対して適用することができるものである。また、乗物用シート調節装置は、スライド機構や旋回機構を備えず、単に、シート本体を前後に揺動させる揺動機構のみを備えた構成から成るものであっても良い。
1 シート
1A シート本体
1B 支持台
2 シートバック
3 シートクッション
10 シート調節装置(乗物用シート調節装置)
11 揺動機構
11A ベース
11A1 掛部
11B モータ
11B1 規制ピン
11C ピニオンギア
11D セクタギア(可動体)
11D1 長孔
11D2 延出部
11E 揺動軸
11F 引張バネ
12 旋回機構
12A 固定部
12B 回動部
13 スライド機構
13A ロアレール
13B アッパレール
14 別の揺動軸
F フロア
C クッションセンタ
R 旋回中心
A 範囲

Claims (4)

  1. シートバックとシートクッションとを備えるシート本体のフロアに対する位置を調節する乗物用シート調節装置であって、
    前記シート本体をフロア上のベースに対してシート幅方向に延びる軸周りに揺動可能なように連結する揺動軸と、
    前記シート本体を前記ベースに連結される電動モータの駆動力により前記揺動軸の軸周り揺動させる揺動機構と、を有し、
    前記揺動機構が、前記電動モータの駆動により回転するピニオンギアと、前記揺動軸から軸径方向に離れた位置で前記ピニオンギアと噛合されるように前記シート本体に連結され前記ピニオンギアから動力伝達を受けて回転することで前記シート本体を前記揺動軸の軸周りに揺動させるセクタギアと、を有し、
    前記揺動軸が、前記シート本体のシート前後方向の中間位置に配置され、前記シート本体の揺動に伴い前記シート本体の前後いずれか一方を揺動中心よりも低い位置に下降させ、他方を前記揺動中心よりも高い位置に上昇させるよう前記シート本体をシーソ運動させる乗物用シート調節装置。
  2. 請求項1に記載の乗物用シート調節装置であって、
    前記揺動軸が、前記シートクッションのシート前後方向の中央位置よりシート前方側に90mmとシート後方側に170mmとの間の範囲内に配置される乗物用シート調節装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シート調節装置であって、
    当該乗物用シート調節装置が、更に、前記揺動中心からシート前後方向に離れた位置に、前記シート本体を前記揺動軸により揺動可能に支持された可動体に対してシート幅方向に延びる軸周りに揺動可能なように連結する別の揺動軸を有する乗物用シート調節装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の乗物用シート調節装置であって、
    前記シート本体と前記ベースとの間に掛着される前側の引張バネと後側の引張バネとを更に有し、
    前記シート本体の前側への揺動により前側の前記引張バネが緩むと共に後側の前記引張バネが引張られ、前記シート本体の後側への揺動により後側の前記引張バネが緩むと共に前側の前記引張バネが引張られる乗物用シート調節装置。
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