JP7363357B2 - ゴム引きコード部材の検査方法及び検査装置 - Google Patents

ゴム引きコード部材の検査方法及び検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、ゴム引きコード部材の検査方法及び検査装置に関する。
タイヤの製造では、多数のコードを並列させて構成された素地を、未加硫状態のトッピングゴムからなる2枚のシートで挟み込むことで、ゴム引きコード部材が準備される。このゴム引きコード部材から、カーカスやベルトの部品が準備される。
タイヤの製造では、タイヤの部品に、素地の露出や、ゴムの付着等の不具合が含まれることがないよう、ゴム引きコード部材が検査される。これまで、作業者が目視で検査を行っていたが、作業者の負担を減らすために、例えば、下記の特許文献1が開示するように、ゴム引きコード部材を検査するための装置の開発が進められている。
特開2017-3308号公報
ゴム引きコード部材を検査するための装置は、タイヤの製造ラインに組み込まれる。不具合の項目毎に検査装置が異なると、検査対象の項目に応じて検査装置を導入する必要がある。製造ラインにおいては検査装置を設置できるスペースに限りがあるため、複数の項目を一度に検査できる技術の確立が求められている。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、複数の項目を一度に検査できる、ゴム引きコード部材の検査方法及び検査装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るゴム引きコード部材の検査方法は、並列した多数のコードを含む素地と前記素地を覆うトッピングゴムとで構成されたゴム引きコード部材を検査するための方法であって、
(1)搬送中の前記ゴム引きコード部材の表面に複数の光源を用いて複数の単色光を照らす工程と、
(2)カメラを用いて前記ゴム引きコード部材の表面を撮影する工程と
を含む。前記複数の光源は、前記ゴム引きコード部材の表面に向けて照射される単色光の照射角度が異なる、第一光源と第二光源とを含む。前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分は、前記素地の色相を表すRGB成分のうち最も多く含まれる成分と同一である。前記第二光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分は、前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分とは異なる。前記カメラはカラーカメラである。
好ましくは、このゴム引きコード部材の検査方法では、前記第二光源が照射する単色光の照射角度は、前記第一光源が照射する単色光の照射角度よりも小さい。
好ましくは、このゴム引きコード部材の検査方法は、前記撮影工程において撮影された画像を解析する工程を含む。前記解析工程において、前記画像から、前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第一成分画像と、前記第二光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第二成分画像と、が抽出される。
本発明の一態様に係るゴム引きコード部材の検査装置は、並列した多数のコードを含む素地と前記素地を覆うトッピングゴムとで構成されたゴム引きコード部材を検査するための装置であって、前記ゴム引きコード部材を搬送する搬送手段と、搬送中の前記ゴム引きコード部材の表面に複数の単色光を照らす照射手段と、前記ゴム引きコード部材の表面を撮影するカメラとを備える。前記照射手段は単色光を照射する複数の光源からなり、前記複数の光源は、前記ゴム引きコード部材の表面に向けて照射される単色光の照射角度が異なる、第一光源と第二光源とを含む。前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分は、前記素地の色相を表すRGB成分のうち最も多く含まれる成分と同一である。前記第二光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分は、前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分とは異なる。前記カメラはカラーカメラである。
好ましくは、このゴム引きコード部材の検査装置では、前記第二光源が照射する単色光の照射角度は、前記第一光源が照射する単色光の照射角度よりも小さい。
好ましくは、このゴム引きコード部材の検査装置は、前記カメラによって撮影された画像を解析する解析手段を含む。前記解析手段は、前記画像から、前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第一成分画像と、前記第二光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第二成分画像と、を抽出する。
本発明のゴム引きコード部材の検査方法及び検査装置は、素地の露出、ゴムの付着等の複数の項目を一度に検査できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴム引きコード部材の検査装置の一例を示す概略図である。 図2は、ゴム引きコード部材の表面状態の一例を示す平面図である。 図3(a)は図2のa-a線に沿った断面図であり、図3(b)は図2のb-b線に沿った断面図であり、図3(c)は図2のc-c線に沿った断面図である。 図4は、撮影時のゴム引きコード部材の表面状態を説明する図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
図1には、本発明の一実施形態に係るゴム引きコード部材Gの検査装置2の概要が示される。このゴム引きコード部材Gの検査装置2(以下、検査装置2とも称される。)は、ゴム引きコード部材Gの不具合の有無を検査するための装置である。
図2及び図3には、検査対象であるゴム引きコード部材Gの一例が示される。図3(a)に示されるように、ゴム引きコード部材Gは、並列した多数のコードKを含む素地Bと、この素地Bを覆うトッピングゴムTとで構成される。
コードKは、有機繊維からなる。この有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維及びアラミド繊維が例示される。このコードKとして、スチールコードが用いられることもある。
コードKは、素地Bの構成要素である。この素地Bの色相には、コードKの色相が反映される。この検査装置2では、素地Bの色相は、白色の光を素地Bに照射して得られる反射光のRGB成分によって表される。
RGB成分とは、光の三原色である、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3成分を意味する。色相をRGB成分によって表すとは、色相を、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3成分の成分比で表すことを意味する。
トッピングゴムTは、未加硫状態のゴム組成物(以下、未加硫ゴムとも称される。)である。未加硫ゴムは、バンバリーミキサー等の混錬機を用いて基材ゴム及び薬品を混合して得られる。この基材ゴムとしては、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)及びブチルゴム(IIR)が例示される。薬品としては、カーボンブラックやシリカのような補強剤、アロマチックオイル等のような可塑剤、酸化亜鉛等のような充填剤、ステアリン酸のような滑剤、老化防止剤、加工助剤、硫黄及び加硫促進剤が例示される。基材ゴム及び薬品の選定、選定した薬品の含有量等は、このゴムが適用される構成要素の仕様に応じて、適宜決められる。
トッピングゴムTは通常、カーボンブラックを含む。カーボンブラックを含むトッピングゴムTは黒色を呈する。黒色のトッピングゴムTに白色の光を照射しても、このトッピングゴムTは発色しない。
ゴム引きコード部材Gは、多数のコードKを並列させて構成されたコード配列体を含む素地Bを、トッピングゴムTからなる2枚のシートで挟み込むことにより形成される。
このゴム引きコード部材Gは、タイヤの構成要素であるカーカスのための部品である。この検査装置2が対象とするゴム引きコード部材Gは、カーカスの部品としてのゴム引きコード部材に限られない。タイヤの構成要素であるベルト、バンド等の部品としてのゴム引きコード部材も検査の対象である。
図3(b)及び図3(c)は、ゴム引きコード部材Gの不具合事例を示す。図3(b)には、不具合事例としての素地Bの露出が示される。この素地Bの露出とは、素地Bを覆うトッピングゴムTの一部が剥がれて素地Bが露出した状態を意味する。図3(c)には、不具合事例としてのゴムの付着が示される。このゴムの付着とは、ゴム引きコード部材Gにゴムの塊Fが付着した状態を意味する。このゴムの付着においては、ゴムの塊Fが付着した部分はこのゴムの塊Fが付着していない部分よりも突出する。なお、このゴムの塊Fの起源は、例えば、素地Bから剥がれたトッピングゴムTである。
この検査装置2は、図3(b)及び図3(c)に示された不具合の有無を検査する。この検査装置2は、搬送手段4と、照射手段6と、カメラ8と、制御手段10とを備える。
搬送手段4は、ゴム引きコード部材Gを搬送する。この検査装置2では、搬送手段4はローラーコンベアである。この検査装置2では、成形機(図示されず)において製造したゴム引きコード部材Gをこのゴム引きコード部材Gの巻き取り機(図示されず)に搬送するための搬送手段が、この検査装置2の搬送手段4として用いられる。なお、この搬送手段4としては、ローラーコンベアに限られない。ベルトコンベア等の様々な搬送手段が、この検査装置2の搬送手段4として用いられる。
図1において、矢印Aで示される方向はゴム引きコード部材Gの搬送方向である。この図1では、紙面の左側がこの検査装置2の上流側であり、紙面の右側がこの検査装置2の下流側である。
照射手段6は、搬送中のゴム引きコード部材Gの表面に複数の単色光を照らす。この照射手段6は、単色光を照射する複数の光源12からなる。この検査装置2では、照射手段6は少なくとも二つの光源12を含む。図1に示された検査装置2では、照射手段6は二つの光源12からなる。図1に示されるように、この二つの光源12は、ゴム引きコード部材Gの表面に向けて照射される単色光の照射角度が異なるように、この検査装置2にセットされる。
この検査装置2では、照射角度は、光源12が照射する単色光の向きがゴム引きコード部材Gの搬送方向に対してなす角度で表される。この照射角度はゴム引きコード部材Gの真上から光源12が単色光を照射する場合が最大であり、照射角度の最大値は90°である。
この検査装置2では、複数の光源12のうち、最も大きな照射角度で単色光を照射する光源12が第一光源14である。そして、この第一光源14が照射する単色光の照射角度よりも小さな照射角度で単色光を照射する光源12が第二光源16である。
この検査装置2では、光源12には、光の三原色である、赤(R)、緑(G)及び青(B)のいずれかの単色光を照射する光源12が用いられる。この光源12の中でも、指向性の高い単色光を照射できる光源12が好適に用いられる。このような光源12としては、LED光源が挙げられる。ゴム引きコード部材Gの幅方向全体を照らすことができる観点から、この光源12としては、多数のLED光源がバー上に並んだ、バー型のLED照明が好ましい。
カメラ8は、ゴム引きコード部材Gの表面を撮影する。この検査装置2では、カメラ8は、複数の単色光で照らされたゴム引きコード部材Gの表面を撮影する。この検査装置2では、複数の単色光で照らされたゴム引きコード部材Gの表面を撮影できるのであれば、このカメラ8の位置に特に制限はない。ゴム引きコード部材Gの表面を的確に撮影でき、寸法を正確に把握できる画像が得られる観点から、このカメラ8は、検査の対象であるゴム引きコード部材Gの直上に配置されるのが好ましい。この検査装置2では、カメラ8の光軸の向きがゴム引きコード部材Gの搬送方向に対してなす角度が85°以上90°以下である場合が、カメラ8がゴム引きコード部材Gの直上に配置された状態である。
この検査装置2では、カメラ8はカラーカメラである。カラーカメラとは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)素子やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)素子を受光素子として用いたカメラである。
この検査装置2では、カメラ8は、搬送中のゴム引きコード部材Gの表面を連続的又は断続的に撮影する。この観点から、このカメラ8としては、エリアカメラのように二次元ではなく、直線状に配列された受光素子を備えるカラーラインカメラが好ましい。
制御手段10は、例えばCPU等の演算部、RAM及びROMを含む記憶部等を有するマイクロコンピュータにより構成され、記憶部に記憶されたプログラムを演算部が実行することによって所定の機能を発揮する。詳述しないが、この制御手段10は、搬送手段4、照射手段6及びカメラ8を制御する。
この検査装置2では、照射手段6をなす複数の光源12は、ゴム引きコード部材Gの表面に向けて照射される単色光の照射角度が異なる、第一光源14と、第二光源16とを含む。
この検査装置2では、第一光源14が照射する単色光の照射角度は第二光源16が照射する単色光の照射角度よりも大きい。この第一光源14がゴム引きコード部材Gの表面に向けて単色光を照射した場合、この表面に、例えば、前述の「ゴムの付着」があっても、付着したゴムによる影は形成されにくい。この第一光源14が照射する単色光は、その反射光に基づく画像の撮影に貢献する。
この検査装置2では、第一光源14が照射する単色光の色相を表すRGB成分は、素地Bの色相を表すRGB成分のうち最も多く含まれる成分であると同一である。つまり、素地Bの色相を表すRGB成分のうち最も多く含まれる成分がR成分であれば、この第一光源14が照射する単色光の色相を表すRGB成分はR成分に設定される。言い換えれば、素地Bの色相を表すRGB成分のうち最も多く含まれる成分がR成分であれば、第一光源14には、赤色の単色光を照射する光源が用いられる。したがって、素地Bが露出した部分に第一光源14の単色光を照射すると、この素地Bにおいてこの単色光が反射する。このため、この素地Bが露出した部分をカメラ8で撮影すると、このカメラ8で撮影した画像に、素地Bが映し出される。この検査装置2は、前述の「素地Bの露出」の有無を確認できる。
この検査装置2では、第二光源16が照射する単色光の照射角度は第一光源14のそれよりも小さい。このため、この第二光源16が前述の「ゴムの付着」を照射すると、図4に示されるような影Sが形成される。この第二光源16が照射する単色光は、表面の凹凸に起因して生じる明暗に基づく画像の撮影に貢献する。この検査装置2は、第二光源16が照射する単色光によって生じる表面の明暗をカメラ8で撮影することで、「ゴムの付着」の有無を確認できる。
この検査装置2では、第二光源16には、第一光源14が照射する単色光の色とは異なる色の単色光を照射する光源が用いられる。例えば、前述したように、第一光源14に赤色の単色光を照射する光源を用いた場合には、この第二光源16には、青色の単色光又は緑色の単色光を照射する光源が用いられる。つまり、この検査装置2では、第二光源16が照射する単色光の色相を表すRGB成分は、第一光源14が照射する単色光の色相を表すRGB成分とは異なる。このため、一台のカメラ8で撮影した画像から、第一光源14の単色光の色相を表すRGB成分による成分画像(以下、第一成分画像とも称される。)と、第二光源16の単色光の色相を表すRGB成分による成分画像(以下、第二成分画像とも称される。)と、が抽出され、第一成分画像から「素地Bの露出」の有無が確認でき、第二成分画像から「ゴムの付着」の有無が確認できる。
このように、この検査装置2は、一台のカメラ8による撮影で、素地Bの露出の検査と、ゴムの付着の検査とを実行できる。カメラ8において撮影された画像において、ゴム引きコード部材Gの端を特定することで、この検査装置2は、このゴム引きコード部材Gの幅も検査できる。さらにゴム引きコード部材Gが、複数のシートを接続して構成されている場合には、カメラ8において撮影された画像において、ゴム引きコード部材Gの端を特定することで、この検査装置2は、オーバーラップ量や、スタガーの発生の有無も検査できる。この検査装置2は、素地Bの露出、ゴムの付着等の複数の項目を一度に検査できる。この検査装置2は、高品質なタイヤの生産、そしてスペースに限りのある製造ラインの有効な活用に貢献できる。
前述したように、この検査装置2では、画像から、第一光源14が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第一成分画像と、第二光源16が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第二成分画像と、が抽出される。この検査装置2では、カメラ8で撮影した画像データは、前述の制御手段10に入力される。この制御手段10において、カメラ8において撮影された画像が解析され、この画像から第一成分画像と第二成分画像とが抽出される。この検査装置2において、制御手段10は、カメラ8において撮影された画像を解析する解析手段18でもある。この検査装置2では、カメラ8において撮影された画像がオンラインで解析される。この検査装置2は、高品質なタイヤの生産に貢献する。この観点から、この検査装置2は、カメラ8において撮影された画像を解析する解析手段18を含み、この解析手段18がこの画像から第一成分画像と第二成分画像とを抽出するように構成されているのが好ましい。
前述したように、この検査装置2では、第一光源14が照射する単色光は、その反射光に基づく画像の撮影に貢献する。影Sの形成が抑えられ、単色光の反射光が効果的に得られる観点から、この第一光源14は、検査の対象であるゴム引きコード部材Gの直上に配置されるのが好ましい。なお、この検査装置2では、第一光源14が照射する単色光の照射角度が85°以上90°以下である場合が、第一光源14がゴム引きコード部材Gの直上に配置された状態である。
この検査装置2では、前述したように、ゴム引きコード部材Gの表面を的確に撮影でき、寸法を正確に把握できる画像が得られる観点から、検査の対象であるゴム引きコード部材Gの直上にカメラ8が配置される。この場合、第一光源14が照射する単色光の反射光に基づく画像をカメラ8が効果的に撮影できる観点から、第一光源14もこのゴム引きコード部材Gの直上に配置されるのがより好ましい。
前述したように、この検査装置2では、第二光源16が照射する単色光は、表面の凹凸に起因して生じる明暗に基づく画像の撮影に貢献する。この検査装置2では、第二光源16が照射する単色光の照射角度は対象とするゴムの付着によって生じる突起の高さによって適宜決められる。影Sの形成が容易との観点から、この検査装置2では、第二光源16が照射する単色光の照射角度は第一光源14が照射する単色光の照射角度よりも小さいのが好ましい。この第二光源16が照射する単色光の照射角度は85°よりも小さいのが好ましく、45°以下がより好ましい。なお、この照射角度の下限は、第二光源16の設置の可否によって設定される。
次に、以上説明した検査装置2を用いて行われる、ゴム引きコード部材Gの検査方法について説明する。このゴム引きコード部材Gの検査方法(以下、検査方法とも称される。)は、並列した多数のコードKを含む素地Bと、この素地Bを覆うトッピングゴムTとで構成されたゴム引きコード部材Gを検査するための方法である。
この検査方法では、搬送手段4によって搬送されているゴム引きコード部材Gが検査される。この検査方法は、搬送中のゴム引きコード部材Gを検査するために、照射工程と、撮影工程とを含む。
照射工程では、搬送中のゴム引きコード部材Gの表面に複数の光源12を用いて複数の単色光が照らされる。撮影工程では、カメラ8を用いて、搬送中のゴム引きコード部材Gの表面が撮影される。
この検査方法では、照射工程において用いられる複数の光源12は、ゴム引きコード部材Gの表面に向けて照射される単色光の照射角度が異なる、第一光源14と第二光源16とを含む。この検査方法では、照射工程において、第一光源14及び第二光源16のそれぞれがゴム引きコード部材Gの表面に向かって単色光を照射する。撮影工程において、第一光源14及び第二光源16の単色光によって照らされたゴム引きコード部材Gの表面がカメラ8を用いて撮影される。
この検査方法では、第一光源14が照射する単色光の照射角度は第二光源16が照射する単色光の照射角度よりも大きく、この第一光源14が照射する単色光の色相を表すRGB成分は素地Bの色相を表すRGB成分のうち最も多く含まれる成分と同一である。したがって、第一光源14の単色光を照射して素地Bが露出した部分をカメラ8で撮影すると、素地Bにおいて単色光が反射するので、カメラ8が撮影した画像には、素地Bが映し出される。この検査方法は、「素地Bの露出」の有無を確認できる。
この検査方法では、第二光源16が照射する単色光の照射角度は第一光源14のそれよりも小さい。このため、この第二光源16が「ゴムの付着」を照射すると、図4に示されるような影Sが形成される。この検査方法は、第二光源16が照射する単色光によって生じる表面の明暗をカメラ8で撮影することで、「ゴムの付着」の有無を確認できる。
この検査方法では、第二光源16が照射する単色光の色相を表すRGB成分は、第一光源14が照射する単色光の色相を表すRGB成分とは異なる成分である。このため、一台のカメラ8で撮影した画像から、第一光源14の単色光の色相を表すRGB成分による第一成分画像と、第二光源16の単色光の色相を表すRGB成分による第二成分画像と、が抽出される。そして、抽出された第一成分画像から「素地Bの露出」の有無が確認でき、第二成分画像から「ゴムの付着」の有無が確認できる。
このように、この検査方法は、検査装置2においても説明したように、一台のカメラ8でゴム引きコード部材Gを撮影することで、素地Bの露出の検査と、ゴムの付着の検査とを実行できる。この検査方法は、カメラ8において撮影された画像において、ゴム引きコード部材Gの端を特定することで、このゴム引きコード部材Gの幅も検査できる。さらにゴム引きコード部材Gが、複数のシートを接続して構成されている場合には、カメラ8において撮影された画像において、ゴム引きコード部材Gの端を特定することで、この検査方法は、オーバーラップ量や、スタガーの発生の有無も検査できる。この検査方法は、素地Bの露出、ゴムの付着等の複数の項目を一度に検査できる。この検査方法は、高品質なタイヤの生産、そしてスペースに限りのある製造ラインの有効な活用に貢献できる。
前述したように、この検査方法では、制御手段10において、カメラ8において撮影された画像が解析され、第一光源14が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第一成分画像と、第二光源16が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第二成分画像と、が抽出される。この検査方法では、オンラインで画像が解析され、「素地Bの露出」の有無が確認できる第一成分画像と、「ゴムの付着」の有無が確認できる第二成分画像とが得られる。この検査方法は、高品質なタイヤの生産に貢献する。この観点から、この検査方法は、撮影工程において撮影された画像を解析する工程を含み、この解析工程において、画像から第一成分画像と第二成分画像とが抽出されるのが好ましい。
以上説明したように、本発明のゴム引きコード部材Gの検査方法及び検査装置2は、素地Bの露出、ゴムの付着等の複数の項目を一度に検査できる。このゴム引きコード部材Gの検査方法及び検査装置2は、高品質なタイヤの生産に貢献する。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は前述の実施形態に限定されるものではなく、この技術的範囲には特許請求の範囲に記載された構成と均等の範囲内でのすべての変更が含まれる。
以上説明された、ゴム引きコード部材の表面状態を検査する技術は、他のタイヤ用材料の外観等の検査にも適用できる。
2・・・検査装置
4・・・搬送手段
6・・・照射手段
8・・・カメラ
10・・・制御手段
12・・・光源
14・・・第一光源
16・・・第二光源
18・・・解析手段

Claims (6)

  1. 並列した多数のコードを含む素地と前記素地を覆うトッピングゴムとで構成されたゴム引きコード部材を検査するための方法であって、
    搬送中の前記ゴム引きコード部材の表面に複数の光源を用いて複数の単色光を照らす工程と、
    カメラを用いて前記ゴム引きコード部材の表面を撮影する工程と
    を含み、
    前記複数の光源が、前記ゴム引きコード部材の表面に向けて照射される単色光の照射角度が異なる、第一光源と第二光源とを含み、
    前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分が、前記素地の色相を表すRGB成分のうち最も多く含まれる成分と同一であり、
    前記第二光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分が、前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分とは異なり、
    前記カメラがカラーカメラである、ゴム引きコード部材の検査方法。
  2. 前記第二光源が照射する単色光の照射角度が、前記第一光源が照射する単色光の照射角度よりも小さい、請求項1に記載のゴム引きコード部材の検査方法。
  3. 前記撮影する工程において撮影された画像を解析する工程を含み、
    前記解析する工程において、前記画像から、前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第一成分画像と、前記第二光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第二成分画像と、が抽出される、請求項1又は2に記載のゴム引きコード部材の検査方法。
  4. 並列した多数のコードを含む素地と前記素地を覆うトッピングゴムとで構成されたゴム引きコード部材を検査するための装置であって、
    前記ゴム引きコード部材を搬送する搬送手段と、
    搬送中の前記ゴム引きコード部材の表面に複数の単色光を照らす照射手段と、
    前記ゴム引きコード部材の表面を撮影するカメラと
    を備え、
    前記照射手段が単色光を照射する複数の光源からなり、
    前記複数の光源が、前記ゴム引きコード部材の表面に向けて照射される単色光の照射角度が異なる、第一光源と第二光源とを含み、
    前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分が、前記素地の色相を表すRGB成分のうち最も多く含まれる成分と同一であり、
    前記第二光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分が、前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分とは異なり、
    前記カメラがカラーカメラである、ゴム引きコード部材の検査装置。
  5. 前記第二光源が照射する単色光の照射角度が、前記第一光源が照射する単色光の照射角度よりも小さい、請求項4に記載のゴム引きコード部材の検査装置。
  6. 前記カメラによって撮影された画像を解析する解析手段を含み、
    前記解析手段が、前記画像から、前記第一光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第一成分画像と、前記第二光源が照射する単色光の色相を表すRGB成分による第二成分画像と、を抽出する、請求項4又は5に記載のゴム引きコード部材の検査装置。
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