JP7361506B2 - 撮像素子 - Google Patents

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Description

本発明は撮像素子に関し、特には撮像素子の構造に関する。
降伏電圧より大きな逆バイアス電圧を印加したアバランシェフォトダイオード(APD)をアレイ状に配置して、ある範囲に入射したフォトンの数を検出するフォトダイオードアレイが提案されている(特許文献1)。また、このようなフォトダイオードアレイをフォトンカウンティング方式の撮像素子として用いることも提案されている。
降伏電圧より大きな逆バイアス電圧を印加したAPDは、フォトンが入射するごとにアバランシェ増倍による光電流を発生させる。光電流の発生に伴う電圧変化をパルス信号に整形して生成したパルス信号をカウンタで計数することにより、APDに入射したフォトンの数を検出することができる。例えば露光期間中に計数されたパルスの数は露光期間中の入射光量に相当するため、カウンタの計数値を画素データとして用いることができる。電荷転送などが不要であるため、従来のCCDやCMOSイメージセンサと比較すると、回路ノイズの影響が少ない画素データを得ることができ、例えば暗所での撮影に有利である。
APDでアバランシェ増倍を発生させる高電界領域で結晶欠陥等に起因して暗電流が発生すると、暗電流に基づくパルス信号をカウントしてしまう。フォトンの入射によってキャリアを生成する受光領域の面積は変えずに、高電界領域の面積を狭くすることにより、高電界領域内に結晶欠陥等が含まれる確率を低減し、誤検出を抑制することができる。
特開2012-174783号公報
APDを画素としてアレイ状に配列した撮像素子を形成する場合、像高の小さい位置に配置された画素にはほぼ正面から光が入射するが、像高が大きい位置に配置された画素には斜め方向から光が入射する。つまり、画素の像高に応じて受光領域に対する光の入射角度および入射位置が異なる。これは、入射フォトンによって画素内でキャリアが発生する位置が画素の像高に応じて異なることを意味する。
そのため、暗電流の発生を抑制するために高電界領域の面積を狭く形成した場合、キャリアが高電界領域に到達するのに必要な移動距離や方向が、画素に応じて異なることになる。その結果、高電界領域でアバランシェ増倍を発生させるために必要な速度にキャリアを加速できない場合がある。また、高電界領域までのキャリアの移動距離が長くなる画素では、キャリアが高電界領域に到達する前に再結合して消滅する確率が増加するため、入射フォトンの検出効率が低下する原因となる。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みてなされたものである。本発明は、画素の位置に依存したフォトンの検出効率低下を抑制した、フォトンカウンティング方式の撮像素子を提供することを1つの目的とする。
上述の目的は、入射光に基づく光電変換により電荷を生成する光電変換領域と、光電変換により生成された電荷によってアバランシェ増倍を発生させるアバランシェ増倍領域とを有する画素を行列状に複数配置した画素領域を備え、画素領域に配列された各画素の平面視において、アバランシェ増倍領域のサイズは光電変換領域のサイズよりも小さく、画素領域に配列された画素のうち、画素領域の周辺領域に配置された少なくと一部の画素におけるアバランシェ増倍領域の位置が、画素領域の中央領域に配置された画素におけるアバランシェ増倍領域の位置に対してずれた位置に形成される、ことを特徴とする撮像素子によって達成される。
このような構成により、本発明によれば、画素の位置に依存したフォトンの検出効率低下を抑制した、フォトンカウンティング方式の撮像素子を提供することができる。
第1実施形態の撮像素子の全体構成例を示す図 第1実施形態の単位画素の等価回路図 第1実施形態の画素領域の概略構成図 第1実施形態のフォトダイオードの断面図 第1実施形態の変形例におけるフォトダイオードの断面図 第1実施形態の別の変形例におけるフォトダイオードの断面図 第1実施形態のさらに別の変形例におけるフォトダイオードの断面図 第2実施形態における単位画素の等価回路図 第2実施形態におけるフォトダイオードの断面図 第3実施形態における画素領域の概略構成図 第3実施形態におけるフォトダイオードのx-z断面図 第1~第3実施形態に係る撮像素子を適用した撮像装置の一例としてのカメラの機能構成例を示すブロック図
以下、添付図面を参照して、本発明をその例示的な実施形態に基づいて詳細に説明する。以下の実施形態では、フォトンカウンティング式の撮像素子の一例として、アバランシェフォトダイオード(APD)を光電変換素子として用いた構成について説明する。しかし、他の光電変換素子を用いる構成であってもよい。
●(第1実施形態)
図1に、本発明の実施形態に係る撮像素子の構成例を模式的に示す。撮像素子100は画素領域101、垂直制御回路102、水平制御回路103、タイミングジェネレータ(TG)104、デジタル出力部107を有する。
画素領域101には、画素108が行列状に複数配置されている。ここでは、説明を簡単にするために水平方向に4画素、垂直方向に4画素が配列された画素領域101を示しているが、実際には数百万から数千万といった多数の画素が配列される。画素108は、入射したフォトンに起因するパルス信号を計数し、デジタル形式の計数値を画素データとして出力する。この画素の詳細は図2を用いて後述する。
垂直制御回路102は、スイッチ105により画素108を1行単位で選択する。また、垂直制御回路102は、不図示の配線を介して画素108に1行単位で制御信号を送出する。この制御信号の詳細は図2を用いて後述する。
水平制御回路103は、スイッチ106により画素108を1列単位で選択する。垂直制御回路102と水平制御回路103の両方に選択された1つの画素108の画素データが、デジタル出力部107に出力される。
デジタル出力部107は、画素108から出力された画素データを撮像素子100の外部に順次出力する。
TG104は、画素108から画素データを出力するための制御信号を垂直制御回路102および水平制御回路103に出力する。なお、TG104は、デジタル出力部107にも制御信号を送出する。
図2は画素108の等価回路図である。画素108は、フォトダイオード201、クエンチ抵抗202、反転バッファ203、カウンタ回路204を有する。なお、画素108の構成要素のうち、フォトダイオード201とカウンタ回路204とは別個のチップに形成し、チップ間の信号はシリコン貫通電極(TSV)等で電気的に接続する3次元実装によって撮像素子100を実現することができる。これにより、フォトダイオード201の開口率の低下を抑えることができる。
フォトダイオード201は、例えばアバランシェフォトダイオード(APD)であり、光電変換部として機能する。フォトダイオード201のカソード端子には、クエンチ抵抗202を介して電圧V1が印加される。フォトダイオード201のアノード端子には、電圧V2が印加される。フォトダイオード201に降伏電圧より大きな逆バイアス電圧を印加するように電圧V1およびV2を定める。ここでは例えばV1=3V、V2=-20Vとする。なお、本実施形態において電圧V2はフォトダイオード201におけるグラウンド電位に相当する。
これにより、フォトダイオード201はガイガーモードで動作し、フォトンが入射すると、光電変換により生成されたキャリアがアバランシェ増倍を引き起こし、大きな光電流が流れ、クエンチ抵抗202で電圧降下が発生する。これにより、フォトダイオード201のカソード端子電圧が低下し、フォトダイオード201に印加された逆バイアス電圧が降伏電圧を下回るとアバランシェ増倍が停止する。その結果、光電流が流れなくなり、フォトダイオード201のカソード端子電圧はV1に戻る。このようにして、1回のフォトン入射によって、短時間で大きな電圧変化が発生する。この電圧変化を反転バッファ203によってパルス信号として出力する。クエンチ抵抗202はフォトダイオード201のアバランシェ増倍を停止するための抵抗素子である。クエンチ抵抗202はトランジスタの抵抗成分を利用して実現してもよい。
カウンタ回路204は、フォトンが入射する毎に反転バッファ203から出力されるパルス信号を計数する。カウンタ回路204には、垂直制御回路102からイネーブル信号(PEN信号)およびリセット信号(PRES信号)が供給される。PEN信号がHレベルの状態で、パルス信号がカウンタ回路204に入力されると、計数値が1つ増加する。PEN信号がLレベルの状態では、パルス信号が入力されても、計数値は増加せず、現在の計数値が保持される。また、カウンタ回路204に供給されるPRES信号がHレベルになると、カウンタ回路204の計数値は0にリセットされる。所定の露光期間中におけるカウンタ回路204の計数値は、露光期間中におけるフォトダイオード201の受光量に応じた値となるため、計数値を画素データとして用いることができる。
所定の露光期間が終了した後、垂直制御回路102と水平制御回路103の両方によって選択された画素のカウンタ回路204の計数値は、画素データとしてデジタル出力部107に出力される。
図3に画素領域101の概略構成例を示す。ここで、画素領域101に対し、図示のように水平方向にx軸、垂直方向にy軸、画素領域面の法線方向にz軸を定義する。なお、光はz軸の正方向に(紙面手前から)画素領域に入射するものとする。レンズユニットなど撮影光学系の光軸は、画素領域101と交点300で交差する。交点300を画素領域101の光軸中心と呼ぶ。一方で、画素領域101の中心を画像中心と呼ぶ。光軸中心と画像中心とは画素領域の基準位置である。光軸中心と画像中心は合致していてもいなくてもよいが、ここでは合致しているものとする。従って、以下の説明において光軸中心は画像中心でもある。301は光軸中心を含む画素、302は光軸中心との距離(像高)が大きい、画素領域の周辺部の画素の例である。また、画素301と302のy座標は等しいものとする。なお、製造誤差や、光学式手振れ補正などによって光軸中心と画像中心がずれる場合もある。しかし、これらの要因による光軸中心と画像中心とのずれは、画素領域101の大きさに対して非常に小さい。そのため、本実施形態では説明および理解を簡単にするために光軸中心と画像中心とが一致しているものとして説明する。また、画素領域101には撮影光学系を通じて受光するための受光画素のほかに、遮光された画素やダミー画素を含む場合がある。本発明における画像中心は遮光された画素やダミー画素を除いた、受光画素の領域の中心とすることができる。
なお、ここでは画素領域101のうち、303で示す領域を周辺部とし、それ以外を光軸中心付近または中央領域とする。なお、周辺部303と光軸中心付近との境界は、例えば画素の中心に入射する光線の入射角(x軸方向)が閾値以上か否かによって定めることができるが、他の条件に従って定めてもよい。以下では、画素301を、光軸中心付近に含まれる各画素を代表する画素として、また画素302を、周辺部303に含まれる各画素を代表する画素として説明する。
図4(a)~図4(b)はそれぞれ、本実施形態における画素301および302のフォトダイオードのx-z断面図である。ここでは、撮像素子が裏面照射型であるものとする。また、図4(c)~図4(d)は図4(a)~図4(b)のC-C’断面図、図4(e)~図4(f)は図4(a)~図4(b)のD-D’断面図である。図4(g)~図4(h)は画素301および302のフォトダイオードの平面図である。なお、図4(c)~図4(h)のような、画素のx-y平面の構成を、画素の平面視と呼ぶ。
図4(a)において、第2導電型領域としてのP型半導体領域であるP404には、不図示のコンタクト電極を介して電圧V2(例えば-20V)が印加される。P404は、後述するN型半導体領域との間で形成されるPN接合フォトダイオードのアノード端子として機能する。なお、電圧V2を印加する電極はフォトダイオードごとに設けてもよいし、複数のフォトダイオードに共通して設けてもよい。なお、いずれの場合においても、電圧V2はフォトダイオードのグランド電位であることから、電圧V2を印加する電極は、周期的に配置されるフォトダイオードに対して周期的な位置に設けることが望ましい。また、複数のフォトダイオードに共通した電極を設ける場合には、例えば同じ色(例えば青)のカラーフィルターが設けられた複数のフォトダイオードに対応して電極を設けてもよい。
第1導電型領域としてのN型半導体領域であるN+402には、クエンチ抵抗202を介して電圧V1(例えば3V)が印加される。N型半導体領域であるN+402は、P404との間で形成されるPN接合フォトダイオードのカソード端子として機能する。また、電圧V1を印加する不図示の電極はN+402の上面の中心付近に設けられている。
第1導電型としてのN型エピタキシャル層であるN-epi401は受光領域および光電変換領域として機能する。N-epi401には、電圧V1が印加されたN+402と電圧V2が印加されたP404との間で空乏領域が形成される。N-epi401は、入射したフォトンを光電変換して電子正孔対を生成する。電子正孔対のうち、正孔は、ドリフトによってP404に移動し、不図示のコンタクト電極を介して撮像素子外に排出される。一方、電子は、ドリフトによって高電界領域407Aに移動し、加速されてアバランシェ増倍を引き起こす。以降、このアバランシェ増倍を発生させるための高電界領域407Aをアバランシェ増倍領域と呼ぶ。なお、効率的に電子を高電界領域407Aに収集するために、N-epi401内に適切なポテンシャル傾斜を設けておくことができる。
図4(e)のD-D’断面図に示すように、P404はフォトダイオードの中央付近まで伸長するように形成され、P404とN+402とが近接する領域にアバランシェ増倍領域407Aが形成される。本実施形態では図4(a)に示すように、N+402を画素内の中央付近のみに形成してアバランシェ増倍領域が形成される面積を狭くしてある。これにより、シリコン基板内の結晶欠陥等の存在する領域にアバランシェ増倍領域が形成される確率を下げることができる。その結果、アバランシェ増倍領域内の結晶欠陥等に起因して発生する暗電流がアバランシェ増倍されて高頻度で検出されてしまう画素(欠陥画素)の発生割合を低く抑えることができる。また、アバランシェ増倍領域の面積を狭くしても、受光領域であるN-epi401の面積を広くすることで、画素内の広い範囲に入射したフォトンを検出することができる。
ガードリングN-403は、N+402よりも低濃度の第1導電型領域である。図4(c)のC-C’断面図に示すように、ガードリングN-403は、N+402とP404との間に形成され、N+402とP404との間の電界を緩和してエッジブレークダウンを防止する機能を有する。なお、ガードリングN-403によってエッジブレークダウンを防止する効果を得るためには、図4(c)において、N+402とP404との間にある程度の距離(例えば1.4μm以上)を持たせるようにガードリングN-403を設ける。なお、ガードリングN-403によってN+402とP404とを隔てる距離は、フォトダイオードに印加する電圧値によって変更することができる。
CF405はカラーフィルターである。本実施形態において各画素には複数の色(例えば、赤、緑、青の3原色)の1つを有するカラーフィルタが、特定の配列(例えばベイヤ配列)を形成するように設けられている。
ここで、本実施形態でフォトダイオードを裏面照射型としている理由は、ガードリングN-403に入射したフォトンの検出効率が著しく低いためである。ガードリングN-403で光電変換により発生した電子のほとんどは、アバランシェ増倍領域407Aに到達することなく、ドリフトにより直接、N+402に移動してしまう。そのため、フォトダイオードをガードリングN-403の形成されている側から光を入射させる表面照射型として構成した場合、フォトダイオードの表面付近で光電変換される短波長の光の検出効率が低下してしまう。したがって、図4(a)~図4(h)に示すようにフォトダイオードを裏面照射型とすることで、短波長の光の検出効率の低下を抑えることができる。なお、フォトダイオードの形状を円筒形にして、フォトダイオードの各領域の電界強度の変化を滑らかにすることができる。フォトダイオードの形状を円筒形にした場合、N-epi401の受光面積が狭くなるため、導波路等の集光構造を設けてもよい。
図4(a)~図4(b)に示すように、光軸中心に位置する画素301と、周辺部の画素302とでは、N+402の形成される位置、すなわちアバランシェ増倍領域407Aの形成される位置が異なる。ここで、N-epi401のx軸方向の中心位置をO1で示す。O1はN-epi401のx軸方向における幅をWとすると、W/2となる位置に相当する。同様に、N+402のx軸方向の中心位置をO2で示す。
図4(c)に示すように、光軸中心に位置する画素301では、N+402の中心位置O2がN-epi401の中心位置O1と等しい。一方、図4(d)に示すように、周辺部の画素302では、N+402の中心位置O2が、N-epi401の中心位置O1からx軸方向に距離Lだけずれた位置(すなわち、O2=O1+L)に形成される。なお、ここでは画素301と302のy軸座標が等しいため、y軸方向については画素の像高によらずN+402の中心位置とN-epi401の中心位置が等しい。しかし、画素301と302のy軸座標が異なる場合には、y軸座標の差の大きさに応じてN+402の中心位置とN-epi401の中心位置のy軸方向の位置を変化させることができる。
また、図4(a)および図4(b)や、図4(e)および図4(f)のD-D’断面図に示すように、P404はフォトダイオードの中央付近まで伸長するように形成され、P404とN+402が近接する領域にアバランシェ増倍領域407Aが形成される。ここで、図4(a)や図4(b)に示すように、N+402はアバランシェ増倍領域407Aが形成される面積が狭くなるように、水平断面積を小さく形成している。これにより、アバランシェ増倍領域407A内にシリコン基板内の結晶欠陥等が存在する確率を下げることができる。その結果、アバランシェ増倍領域内の結晶欠陥等に起因して発生する暗電流がアバランシェ増倍されて高頻度で検出されてしまう画素(欠陥画素)の発生割合を低く抑えることができる。また、アバランシェ増倍領域407の面積を狭くしても、受光領域であるN-epi401の面積を広くすることで、画素内の広い範囲に入射したフォトンを検出することができる。
図4(a)~図4(b)には、受光領域であるN-epi401の中心位置O1に対する入射光を矢印で示している。図4(a)に示すように、光軸中心を含んだ画素301では光線がz軸と平行に入射するのに対し、図4(b)に示すように、周辺部の画素302では光線がz軸に対して傾いて入射する。
このとき、それぞれの角度をもって受光領域であるN-epi401に入射したフォトンが光電変換される位置は、シリコンの吸収係数で決まる指数関数の確率分布に従う。ここで、それぞれの画素に入射したフォトンが光電変換される平均位置を408A、408Bで示す。これらの平均位置408A、408Bは、それぞれの角度でシリコンに入射したフォトンが50%の確率で光電変換されている侵入長に相当する。入射光の波長を可視光領域の中心付近の波長である550nmで代表すると、この侵入長はおよそ1μmとなる。
図4(a)および図4(b)に示すように、光軸中心に位置する画素301におけるアバランシェ増倍領域407Aの中心位置(O1)は入射したフォトンが光電変換される平均位置408Aの直上になる。また、周辺部の画素302でアバランシェ増倍領域407Bの中心位置(O2)は、入射したフォトンが光電変換される平均位置408Bの直上になる。つまり、それぞれの画素において、入射したフォトンが光電変換される平均位置からアバランシェ増倍領域までの距離はほぼ同じであり、光軸中心から離れた位置に配置された画素におけるフォトンの検出感度低下を抑制することができる。これは、光電変換により生成された電子がアバランシェ増倍領域へドリフト移動中に再結合によって消滅する確率の増加を抑えることができるからである。
また、周辺部の画素においても、光電変換により生成された電子がアバランシェ増倍領域に突入する方向や位置が光軸中心に位置する画素と同じになるため、電子がアバランシェ増倍領域でアバランシェ増倍を発生させるために必要な加速を得ることができる。これによっても、光軸中心から離れた位置に配置された画素におけるフォトンの検出感度低下を抑制することができる。
このように、本実施形態では、入射フォトンが光電変換される平均位置を通り、撮影光学系の光軸に平行な直線がアバランシェ増倍領域を通るように、アバランシェ増倍領域(高電界領域)が形成される第1導電型領域(N+402)の水平断面位置を制御する。なお、入射フォトンが光電変換される平均位置は、受光領域であるN-epi401の中心位置に入射する光線の入射角度と、入射光の代表波長(例えば550nm)の侵入長とから求まる距離(受光領域の中心からのずれ量)として求めることができる。なお、これは一例であり、他の方法によって各画素において入射フォトンが光電変換される平均位置を求めてもよい。
例えば、入射したフォトンが光電変換される平均位置を、撮影光学系を介して画素に入射するすべての光束を考慮して求めてもよい。なお、撮影光学系の絞りが可変な場合や、撮影光学系が交換可能な場合には、基準となる撮影光学系および絞り値について画素に入射する光束を考慮して平均位置を算出すればよい。
また、本実施形態では、入射フォトンが光電変換される平均位置を、可視光領域の中心付近の波長である550nmの侵入長を用いて求めたが、各画素に設けられたカラーフィルターの分光透過率が最も高い波長の侵入長を用いてもよい。この場合、像高が等しい画素であっても、カラーフィルタの色が異なる画素はアバランシェ増倍領域(高電界領域)が形成される第1導電型領域(N+402)の水平断面位置が異なる。
また、上述したように、x軸方向のみならず、y軸方向に対してもアバランシェ増倍領域(高電界領域)が形成される第1導電型領域(N+402)の水平断面位置を制御してもよい。
本実施形態では、N-epi401の中心位置O1を基準としてN+402の中心O2の位置をずらす例を示した。しかし、N+402の中心O2のずらし量の基準は、N-epi401の中心位置O1に限られない。例えば、画素108が所定の画素ピッチで周期的に配置される場合、隣接画素の中心を結ぶ直線の中点を基準として用いてもよい。また、フォトダイオードの周囲に埋め込まれたP404やガードリング403により定義される領域の中心を基準として用いてもよい。あるいは、画素領域101内に周期的に配置される、電圧V2を印加するための電極の位置を基準として用いてもよい。一例として図4(g)及び図4(h)に示すように、電極位置を基準として用いる場合、電圧V2を印加する電極408Aおよび電極408Bと、電圧V1を印加する電極409Aおよび電極409Bとの間の距離でずれ量が規定される。
次に、画素ごとにマイクロレンズを備えた撮像素子に対する第1実施形態の適用例について説明する。
図5(a)~図5(b)は第1実施形態の第1変形例において、光軸中心に位置する画素301’および周辺部の画素302’のフォトダイオードのx-z断面図である。図5(a)~図5(b)において図4(a)~図4(h)と同一の構成については同一の番号を付与し、その説明は省略する。
図5(a)~図5(b)に示すように、各画素は入射光線から見てカラーフィルタ405の手前にマイクロレンズ(ML)406を備えている。ML406は撮影光学系により結像された光を受光領域であるN-epi401に集光する。ここで、図5(a)~図5(b)には、それぞれML406の中心を通ってN-epi401に入射する光を矢印で示してある。各画素がML406を備えた構成においても、ML406を介してN-epi401に入射するフォトンが光電変換される平均位置408A、408Bの直上にアバランシェ増倍領域407A、407Bが形成されるよう、N+402の水平断面位置を制御する。したがって、図4(a)~図4(h)に示した構成と同様に、画素領域の周辺部の画素において、入射フォトンの検出効率が低下することを抑制できる。なお、ここではフォトンが光電変換される平均位置408Bが、周辺部の画素ほどマイクロレンズの光軸から離れる場合について説明した。しかし、画素の位置の変化と、平均位置408とマイクロレンズの光軸との距離の変化との関係が異なる場合であっても、フォトンが光電変換される平均位置408の直上にアバランシェ増倍領域407を形成することができる。
なお、図4(a)~図4(h)および図5(a)~図5(b)では、受光領域であるN-epi401の中心位置O1を基準として、アバランシェ増倍領域(N+402)の中心位置O2を距離Lだけずらす構成を例示した。しかし、ML406、CF405、またはP404の中心位置を基準としてもよい。さらに、不図示の配線開口や遮光部材を備える場合には、配線開口の中心位置や遮光部材を基準としてもよい。なお、図4(a)~図4(h)において、N+402のx軸方向の寸法が1.2μm程度あればアバランシェ増倍が可能である。また、画素ピッチに合わせて強電界領域の大きさを変更する場合、画素ピッチが10μm以下の画素であれば画素サイズ(面積)に対するN+402のサイズ(面積)の割合を40%以下に構成する。
図6(a)~図6(b)は第1実施形態の第2変形例において、光軸中心に位置する画素301”および周辺部の画素302”のフォトダイオードのx-z断面図である。図6(a)~図6(b)において図4(a)~図4(h)または図5(a)~図5(b)と同一の構成については同一の番号を付与し、その説明は省略する。
図5(a)~図5(b)に示した変形例では、個々の画素においてML406が設けられる位置は、画素が配置されている位置によらず一定(例えば、画素の受光領域の中心とML406の中心とのxy座標が同一)であった。これに対し、本変形例では、図6(b)に示すように、周辺部の画素302”のx軸方向において、ML406の中心位置O3をN-epi401の中心位置O1からL2ずらして配置する。
より具体的には、周辺部の画素302”において、ML406の中心位置O3を、受光領域(N-epi401)の中心位置O1を基準として撮影光学系の光軸(あるいは画素領域の光軸中心)に近づく方向(図の左方向)にずらして配置する。さらに、アバランシェ増倍領域を形成するN+402の中心位置O2を、受光領域の中心位置O1を基準として撮影光学系の光軸(あるいは画素領域の光軸中心)から遠ざかる方向(図の右方向)にずらして形成する。
これにより、入射光がz軸に対して大きく傾いて入射した場合でも、入射フォトンの検出効率が低下することを抑制できる。さらにN+402とML406の双方を逆方向にずらすことで、一方だけをずらす場合よりもずらし量を小さくすることができる。特にN+402のずらし量L1を小さくすることで、N+402と側面のP404とが近接してガードリングN-403の幅が減少し、側面側でブレークダウンが発生することを防止できる。また、ML406のずらし量L2を小さくすることで、ML406の周辺付近に入射するフォトンが画素間に形成される不図示の素子分離構造等によって遮られたり、隣接画素に入射して混色の原因となることを防止できる。なお、ML406とCF405とを一体として、中心位置をずらしてもよい。また、不図示の配線開口を備える場合は、配線開口も光軸に近づく方向にずらして形成してもよい。
なお、N+402をずらすことにより、ガードリングN-403によってブレークダウンを防止するために必要なN+402とP404との距離が得られない場合、N+402と一緒にガードリングN-403もずらしてもよい。また、ML406のずらし量と同様に、N+402のずらし量L1についても画素領域101の中心から周辺にかけて段階的に増やすことができる。
図7(a)~図7(d)は第1実施形態の第3変形例に関する図である。本変形例は、画素領域を3つの領域に分割し、個々の領域に属する画素について、N+402の位置制御と、ML406の位置制御との組み合わせを異ならせたものである。図7(a)は、本変形例における画素領域の分割例を示している。図3との比較から分かるように、光軸中心付近(ここでは画像中心付近でもある)を光軸中心近傍部901と中間部902とに分割している。周辺部903については、第1実施形態の周辺部303と同一であってよい。各領域の境界は例えば画素の中心に入射する光線の入射角(x軸方向)が第1閾値以上第2閾値未満である画素を中間部902、第2閾値以上である画素を周辺部903として定めることができるが、他の条件に従って定めてもよい。
また、図7(b)~図7(d)は、光軸中心近傍部901に位置する画素の一例である画素904、中間部902に位置する画素の一例である画素905、周辺部903に位置する画素の一例である画素906のフォトダイオードのx-z断面図である。図7(a)~図7(d)において図3~6と同一の構成については同一の番号を付与し、その説明は省略する。ここでは、画素904は光軸中心に位置している画素とする。
図7(b)に示すように、光軸中心近傍部901に位置する画素904は、ML406の中心位置O3、N+402の中心位置O2がいずれも、N-epi401の中心位置O1と合致するようにML406およびN+402を設ける。これに対して、図7(c)に示すように、中間部902に位置する画素905については、ML406の中心位置O3を、N-epi401の中心位置O1から光軸中心方向(図の左側)にL2ずらしてML406を設ける。さらに、図7(d)に示すように、周辺部903に位置する画素906については、図7(c)のML406の中心位置O3のずらしに加え、N+402の中心位置O2のずらしを組み合わせる。具体的には、N+402の中心位置O2を、N-epi401の中心位置O1を基準として光軸中心から離れる方向にL1ずらす。
このように、光軸中心からの距離が大きくなるにつれて、まずマイクロレンズの中心位置をずらし、その後、さらにN+402の中心位置をずらすようにする。中間部902および周辺部903に位置する画素について、フォトンの検出感度低下を適切に抑制することができる。なお、中間部902に位置する画素については、ML406の中心位置O3の代わりに、N+402の中心位置O2をずらすように構成してもよい。
なお、ここでは右側の周辺部303における画素について説明したが、左側の周辺部303における画素領域内の画素については、平均位置のずれる方向が図の左側になる。しかし、O2やO3が光軸中心から遠ざかる方向にずれる点は共通である。
以上説明したように、本実施形態によれば、画素領域に配列された複数の画素のそれぞれについて、アバランシェ増倍が発生する領域の位置および/またはマイクロレンズの位置を、画素の位置に応じて異ならせるようにした。より具体的には、光軸中心からの距離が閾値以上である画素については、そうでない画素よりも、アバランシェ増倍が発生する領域の中心が、画素の受光領域の中心を基準として光軸中心から遠ざかる方向にずれるようにした。あるいは、またはさらに、光軸中心からの距離が閾値以上である画素については、そうでない画素よりも、マイクロレンズの中心が、画素の受光領域の中心を基準として光軸中心に近づく方向にずれるようにした。これにより、画素の位置に依存したフォトンの検出効率低下を抑制することができる。なお、画素の受光領域の中心に対してマイクロレンズの中心をずらす場合に、画素間に配置された混色対策用の遮光部材がある場合には合わせてずらすことが好ましい。さらには、画素の受光領域とマイクロレンズの間に設けられたカラーフィルタ等の他の部材も合わせてずらすようにしてもよい。
●(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、マイクロレンズと、複数に分割された受光領域とを有する構成の画素に対して本発明を適用したものである。図8は、本実施形態の撮像素子の画素領域に配列される画素108’の等価回路図である。第1実施形態における画素108と同様の構成要素については図2と同じ参照符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の撮像素子が有する画素108’は、複数のフォトダイオード201A、201Bを有する。なお、画素当たり3つ以上のフォトダイオードを有してもよい。また、画素108’は、フォトダイオード201A、201Bのそれぞれに対応したクエンチ抵抗202A、202B、反転バッファ203A、203B、カウンタ回路204A、204Bを有する。
フォトダイオード201Aのカソード端子には、クエンチ抵抗202Aを介して電圧V1_A(例えば3V)が印加され、フォトダイオード201Bのカソード端子には、クエンチ抵抗202Bを介して電圧V1_B(例えば3V)が印加される。一方、フォトダイオード201A、201Bのアノード端子には、共通の電圧V2(例えば-20V)が印加される。これにより、個々のフォトダイオード201A、201Bはガイガーモードで動作し、フォトンの入射によりアバランシェ増倍現象が発生する。
また、反転バッファ203Aは、フォトダイオード201Aにおけるアバランシェ増倍の発生および終了に伴って生じる電圧変化をパルス信号としてカウンタ回路204Aに出力する。同様に、反転バッファ203Bは、フォトダイオード201Bにおけるアバランシェ増倍の発生および終了に伴って生じる電圧変化をパルス信号としてカウンタ回路204Bに出力する。
カウンタ回路204A、204Bには、垂直制御回路102(図1)からイネーブル信号(PEN_A、PEN_B)およびリセット信号(RES_A、RES_B)がそれぞれ供給される。所定の露光期間中に、カウンタ回路204A、204Bで計数した値は、画素データ(SigOUT_A、SigOUT_B)として、順次、デジタル出力部107(図1)に出力される。
後述するように、フォトダイオード201A、201Bは1つのマイクロレンズを共有し、撮影光学系の射出瞳のうち、異なる部分瞳からの光束を受光する。そのため、複数の画素からSigOUT_AとSigOUT_Bとを読み出し、SigOUT_Aから形成される像信号と、SigOUT_Bから形成される像信号との位相差を検出することにより、撮影光学系のデフォーカス量を求めることができる。また、個々の画素について、SigOUT_A、SigOUT_Bの2つの画素データを加算すると、第1実施形態の画素108で得られる画素データと同様の画素データを得ることができる。
図9(a)および図9(b)に本実施形態における画素のフォトダイオードのx-z断面図を示す。図9(a)は光軸中心付近の画素、図9(b)は周辺部の画素のフォトダイオードの構成である。ここで、光軸中心付近および周辺部は、第1実施形態で図3を用いて説明したように定められているものとする。また、図9(c)および図9(d)は図9(a)および図9(b)のC-C’断面図、図9(e)および図9(f)は図9(a)および図9(b)のD-D’断面図である。図9(a)~図9(f)において、第1実施形態の画素108に対応する構成要素については図4(a)~図4(h)から図7(a)~図7(d)と同じ参照符号を付し、説明を省略する。
図9(a)において、受光領域であるN-epi401の上部には、第1導電型領域としてのN型半導体領域であるN+402A、N+402Bがそれぞれ形成される。これらは、それぞれ、フォトダイオード201A、201Bのカソード端子として機能する。N+402A、N+402Bには、それぞれクエンチ抵抗202A、202Bを介して、電圧V1_A、V1_Bが印加される。N+402A、N+402Bの周囲には図9(c)および図9(d)に示すように、ガードリングとしてN-403が形成される。
P404は第2導電型領域としてのP型半導体領域であり、フォトダイオード201A、201Bのアノード端子として機能する。P404には、不図示のコンタクト電極を介して電圧V2が印加される。図9(c)および図9(d)に示すように、P404はN+402A、N+402Bの間の領域にも存在する。さらに図9(e)および図9(f)に示すように、P404はN+402A、N+402B付近まで伸長するように形成される。各図に示したP404は一体形成されている。これにより、N+402AとP404が近接する領域にはアバランシェ増倍領域1202Aが形成され、N+402BとP404が近接する領域にはアバランシェ増倍領域1202Bが形成される。
図9(a)および図9(b)には、撮影光学系の射出瞳1204を模式的に示している。撮影光学系の射出瞳1204のうち、部分瞳領域1205から出射する光が、画素に入射して、受光領域であるN-epi401で光電変換される平均位置を1203Aおよび1203A’で示す。また、部分瞳領域1206から出射する光が、画素に入射して、受光領域であるN-epi401で光電変換される平均位置を1203Bおよび1203B’で示す。
平均位置1203Aまたは1203A’で発生した電子は、ドリフトによってアバランシェ増倍領域1202Aに移動して、アバランシェ増倍される。一方、平均位置1203Bまたは1203B’で発生した電子は、ドリフトによってアバランシェ増倍領域1202Bに移動して、アバランシェ増倍される。1203Aと1203B(1203A’と1203B’)の中間に入射したフォトンによって発生した電子はドリフトによってアバランシェ増倍領域1202A(1202A’)、1202B(1202B’)のいずれかに移動してアバランシェ増倍される。
図9(a)~図9(f)においても、O1は受光領域であるN-epi401のx軸方向における中心位置である。また、OA、OBはそれぞれN+402A、N+402Bのx軸方向における中心位置である。また、O1からOAまでの距離をLA、O1からOBまでの距離をLBと表記する。図9(a)に示すように、部分瞳領域1205、1206から入射するフォトンが光電変換される平均位置1203A、1203Bの直上にそれぞれN+402A、N+402Bを形成する。これにより、アバランシェ増倍領域1202A、1202Bの面積を抑制しつつ、フォトンが光電変換される平均位置からアバランシェ増倍領域1202A、1202Bまでの距離を短くすることができる。そのため、光電変換によって生成された電子がアバランシェ増倍領域1202A、1202Bに到達する前に再結合して消滅したり、アバランシェ増倍領域で十分な加速を得られなかったりすることを抑制できる。
一方、図9(b)に示す周辺部の画素では、部分瞳領域1205、1206から入射するフォトンが光電変換される平均位置は1203A’、1203B’である。平均位置1203A’、1203B’は、光学中心に位置する図9(a)の画素でフォトンが光電変換される平均位置1203A、1203Bよりも撮影光学系の光軸から遠ざかる方向にずれている。したがって、周辺部の画素では、光軸中心付近の画素よりもN+402A、N+402Bを、撮影光学系の光軸から遠くなる方向にずらして形成する。図9(b)のOA’、OB’はN+402A、N+402Bのx軸方向における中心位置である。ここで、O1からOA’までの距離をLA’、O1からOB’までの距離をLB’と表記すると、LA’<LA、LB’>LBとなる。
図9(b)に示すように、周辺部の画素においても、部分瞳領域1205、1206から入射するフォトンが光電変換される平均位置1203A’、1203B’の直上にN+402A、N+402Bを形成する。これにより、アバランシェ増倍領域1202A’、1202B’もそれぞれフォトンが光電変換される平均位置1203A’、1203B’の直上に形成される。これにより、アバランシェ増倍領域1202A’、1202B’の面積を抑制しつつ、フォトンが光電変換される平均位置からアバランシェ増倍領域1202A’、1202B’までの距離を短くすることができる。そのため、光電変換によって生成された電子がアバランシェ増倍領域1202A’、1202B’に到達する前に再結合して消滅したり、アバランシェ増倍領域で十分な加速を得られなかったりすることを抑制できる。
また、周辺部の画素においても、光電変換により生成された電子がアバランシェ増倍領域に突入する向きや位置を光軸中心付近の画素と同じにできる。そのため、電子がアバランシェ増倍領域でアバランシェ増倍を発生させるために必要な加速を十分得ることができる。これにより、画素領域の周辺部の画素において、入射フォトンの検出効率が低下することを抑えることができる。さらに、画素内の二つのフォトダイオードの入射フォトンの検出効率の差を低減できる。
なお、ここでは右側の周辺部303における画素について説明したが、左側の周辺部303における画素領域内の画素については、平均位置のずれる方向が図の左側になる。しかし、O2が光軸中心から遠ざかる方向にずれる点は共通である。なお、本実施例ではN+402A、N+402Bのx軸方向における中心位置の両方をずらす例を示したが、撮像光学系からの光線入射角度によっては、片側だけをずらす構成としてもよい。
●(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、マイクロレンズと、受光領域の一部を遮光する遮光膜とを有する構成の画素に対して本発明を適用したものである。本実施形態に係る撮像素子が有する画素の等価回路は第1実施形態(図2)と同様である。
撮像領域の一部の画素において、マイクロレンズを介してフォトダイオードに入射する光束の一部を遮光膜によって遮ることで、位相差検出法による焦点検出が可能な実施形態について述べる。
図10(a)は、本実施形態に係る撮像素子の画素領域101の模式図であり、第1実施形態と同様の構成要素には図3と同じ参照符号を付してある。本実施形態においても第1実施形態と同様に、光学中心付近と周辺部303とに画素領域を分割する。また、1510は、光軸中心を含む8×8画素の領域を、1520は周辺部に含まれる8×8画素の領域をそれぞれ示している。図10(b)および図10(c)は、画素領域1510および1520の拡大図であり、黒い部分は遮光膜を示している。
遮光膜は、画素の受光領域の一部を遮光することにより、画素に入射する光を、撮影光学系の射出瞳の特定の部分瞳領域に限定する。従って、図10(b)において、画素1502と1503には、異なる部分瞳領域からの光が入射する。画素1502と1503は位相差検出用の画素データを取得するための専用画素(焦点検出用の画素)である。複数の画素1502から得られる画素データから生成される像信号と、複数の画素1503から得られる画素データから生成される像信号との位相差を検出することにより、撮影光学系のデフォーカス量を求めることができる。一方、遮光膜が設けられていない画素1501は、通常の画素データを取得するための画素(撮影用の画素)である。なお、画素1504および1505は、画素1502および1503よりも開口を大きくした、遮光膜の別の例を示している。図10(c)の画素1501’~1505’は、それぞれ図10(b)における画素1501~1505に対応した画素である。なお、実際に画素に設けられる遮光膜の開口の大きさは画素領域全体で1種類であってよい。
図10(b)および図10(c)に示すように、画素領域101の一部または全体に、焦点検出用の画素が周期的に配置される。なお、図示した焦点検出用の画素の配置パターンは一例であり、これに限定されない。
図11(a)~図11(d)は、光軸中心付近の領域の画素1501~1504のフォトダイオードのx-z断面図である。また、図11(e)~図11(h)は、周辺領域の画素1501’~1504’のフォトダイオードのx-z断面図である。なお、図11(a)~図11(h)において、第1実施形態と同様の構成要素には図4(a)~図4(h)と同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図11(a)~図11(h)に示す様に、焦点検出用の画素1501~1505および1501’~1505’には、カラーフィルタ405とP404との間に、アルミやタングステン等の金属で構成された遮光膜1601~1604が設けられている。ただし、撮影用の画素1501および1501’に設けられる遮光膜1601は、画素に入射するフォトンの方向(瞳領域)を制限しないように設けられる。一方、焦点検出用の画素1502~1505および1502’~1505’は、フォトンの入射方向が、遮光膜1601~1604の開口部を通過する方向に制限される。
図11(a)~図11(h)においても、O1は受光領域であるN-epi401のx軸方向における中心位置である。また、O2はN+402のx軸方向における中心位置である。N+402とP404が近接する箇所には、アバランシェ増倍領域407が形成される。
まず、図11(a)~図11(d)を参照して、光軸中心付近の画素1501~1504においてアバランシェ増倍領域407を形成する位置について説明する。
図11(a)に示すように、撮影用の画素1501では、O1とO2が合致するようにN+402を形成する。一方、図11(b)および図11(c)に示す様に、焦点検出用の画素1502、1503では、それぞれO1から距離L4、L5だけ反対方向に離れてO2が位置するようにN+402を形成する。なお、光軸中心付近の画素においてはL4=L5である。また、焦点検出用の画素1502、1503よりも広い部分瞳領域を受光するように構成された焦点検出用の画素1504では、O1から距離L6だけ離れてO2が位置するようにN+402を形成する。なお、O2がO1から離れる方向は、遮光膜の開口がO1からずれている方向に等しい。
ここで、図11(a)~図11(d)の1605~1608は、遮光膜の開口部からN-epi401に入射するフォトンが光電変換される平均位置である。上述の様に、受光領域の中心O1に対するN+402の中心位置O2の距離を制御することにより、画素1501~1504のいずれについても、フォトンが光電変換される平均位置1605~1608の直上にアバランシェ増倍領域407が形成される。
したがって、入射したフォトンが光電変換される平均位置からアバランシェ増倍領域までの距離が、焦点検出用の画素1502~1504と撮影用の画素1501とで等しくなる。また、光電変換により生成された電子がアバランシェ増倍領域に突入する方向や位置も焦点検出用の画素1502~1504と撮影用の画素1501とで等しくなる。そのため、焦点検出用の画素においてもN+402の中心位置O2を受光領域の中心O1に合致するように形成した場合と比較して、撮影用の画素に対して焦点検出用の画素でフォトンの検出効率が低下することを抑制できる。
つぎに、図11(e)~図11(h)を参照して、周辺部の画素1501’~1504’においてアバランシェ増倍領域407を形成する位置について説明する。
周辺部303の画素では、光軸中心付近の画素領域よりも光の入射角が大きくなる。そのため、受光領域であるN-epi401に入射したフォトンが光電変換される平均位置1609~1612は、平均位置1605~1608に比べて、それぞれ光軸中心から遠ざかる方向(図の右側)にずれる。そのため、N+402の中心位置O2を、受光領域の中心O1を基準としてL3’~L6’だけずらして形成する。なお、L4’<L4、L5’>L5、L6’<L6である。なお、ここでは右側の周辺部303における画素領域1520内の画素について説明したが、左側の周辺部303における画素領域内の画素については、平均位置のずれる方向が図の左側になるため、L4~L6とL4’~L6’との大小関係が逆転する。しかし、O2が光軸中心から遠ざかる方向にずれる点は共通である。
本実施形態においても、第1および第2実施形態と同様に、周辺部の画素において、入射フォトンの検出効率が低下することを抑制できる。
本実施形態では、光軸中心付近の画素と周辺部の画素とでアバランシェ増倍領域の位置を変えると共に、撮像用画素と焦点検出用の画素とでもアバランシェ増倍領域の位置を変えた例について説明した。しかし、撮像用画素と焦点検出用の画素とだけでアバランシェ増倍領域の位置を変えるように構成してもよい。また、製造誤差によるML406の位置ずれに対応するために、遮光層の開口位置をずらした複数種の焦点検出用の画素を配置する場合は、遮光層の開口位置に合わせてアバランシェ増倍領域が形成されるように、N+402をずらして形成してもよい。
以上、本発明を例示的な実施形態に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。特許請求の範囲の記載に包含される全ての変形物は本発明の範囲に含まれる。
Other Embodiments
上述の実施形態では、発明の趣旨の理解を助けるため、N+402やML406のx軸方向における位置制御についてのみ説明した。しかし、N+402やML406のy軸方向における位置制御も、x軸方向における位置制御と同様に実施することができる。従って、x軸方向におけるN+402やML406の位置制御の代わりに、あるいはそれと組み合わせて、y軸方向におけるN+402やML406の位置制御を行うことができる。x軸方向およびy軸方向の両方についてN+402やML406の位置制御を行う場合、光軸中心からの距離(像高)の大きさによって画素領域を2つ以上の部分領域に分割することができる。また、N+402やML406のずらし量は、領域ごとに異ならせる代わりに、画素ごとに異ならせてもよい。
上述の実施形態では、受光領域であるN-epi401のx軸方向における中心位置O1と、N+402のx軸方向におけるO2が合致するようにN+402を形成するものとした。しかし、実際には、例えば図4(c)や図4(d)に示す、N+402のxy断面(あるいは、PN結合面)が、O1をxy座標を含むように形成されればよい。
同様に、フォトンが光電変換される平均位置の直上にN+402を形成するものとして説明したが、これは、例えば図4(c)や図4(d)に示す、N+402のxy断面(あるいは、PN結合面)が、平均位置のxy座標を含むように形成されればよい。
なお、別の実施形態において説明した構成は適宜組み合わせることができる。例えば、第3実施形態において、マイクロレンズの位置を制御したり、カラーフィルタの色に応じた平均位置に基づいてN+402の中心位置O2を定めてもよい。
なお、上述した各実施形態においては、画素の像高に応じてアバランシェ増倍領域(N+402)の中心位置O2をx軸およびy軸方向にずらしたが光軸方向(z軸方向)にずらしてもよい。
各実施形態で説明した撮像素子は、様々な用途に用いることができる。図12は、第1~第3実施形態で説明したフォトンカウンティング方式の撮像素子100を適用した撮像装置の一例としてのカメラ1200の機能構成例を示すブロック図である。
撮影レンズ1201は、フォーカスレンズを含む複数のレンズと、絞りおよび/またはNDフィルタを有する。撮影レンズ1201は着脱可能であってもなくてもよい。撮影レンズ1201は、被写体光学像を撮像素子100の撮像面に形成する撮影光学系である。撮像素子100には例えば原色ベイヤー配列のカラーフィルタが設けられている。
画像処理回路1203は、撮像素子100から読み出された画像データに対して予め定められた信号処理を適用し、表示用の画像データおよび記録用の画像データを生成する。また、画像処理回路1203は、画像データに信号処理を適用して得られた情報を制御回路1206に出力する。画像処理回路1203は例えば特定の機能を実現するように設計されたASICのような専用のハードウェア回路であってもよいし、DSPのようなプログラマブルプロセッサがソフトウェアを実行することで特定の機能を実現する構成であってもよい。
ここで、画像処理回路1203が適用する信号処理には、前処理、色補間処理、補正処理、検出処理、データ加工処理、評価値算出処理などが含まれる。前処理には、信号増幅、基準レベル調整、欠陥画素補正などが含まれる。色補間処理は、画素から読み出した画像データに含まれていない色成分の値を補間する処理であり、デモザイク処理とも呼ばれる。補正処理には、ホワイトバランス調整、画像の輝度を補正する処理、撮影レンズ1201の光学収差を補正する処理、色を補正する処理などが含まれる。検出処理には、特徴領域(たとえば顔領域や人体領域)の検出および追尾処理、人物の認識処理などが含まれる。データ加工処理には、スケーリング処理、符号化および復号処理、ヘッダ情報生成処理などが含まれる。評価値算出処理は、制御回路1206が行う自動露出制御処理や自動焦点検出処理に用いる評価値の算出処理である。なお、これらは画像処理回路1203が実施可能な信号処理の例示であり、画像処理回路1203が実施する信号処理を限定するものではない。
メモリ1204は、画像データのバッファとして用いられたり、画像処理回路1203や制御回路1206のワークエリアとして用いられたり、表示装置1208のビデオメモリとして用いられたりする。また、メモリ1204の一部は不揮発性であり、制御回路1206が実行するプログラムおよび設定値、カメラ1200の設定値、UI表示用データなどの記憶に用いられる。
記録回路1205は、制御回路1206の制御に従い、例えば半導体メモリカードである記録媒体1209に対してデータファイルの書き込みおよび読み出しを実行する。
表示装置1208は例えばフラットパネルディスプレイであり、制御回路1206から供給される表示信号に基づく画像、例えばライブビュー画像やメニュー画面などを表示する。なお、表示装置1208はタッチディスプレイであってもよい。
操作回路1207はスイッチ、ボタン、タッチパッド、ダイヤルなどの入力デバイス群であり、ユーザがカメラ1200に指示を与えるために用いられる。操作回路1207に含まれる入力デバイスのそれぞれには、固定的もしくは動的に機能が割り当てられる。それにより入力デバイスは、シャッターボタン、動画記録/停止ボタン、メニューボタン、方向キー、決定ボタン、動作モード切り替えダイヤルなどとして機能する。なお、表示装置1208がタッチディスプレイの場合、タッチパネルとGUIとの組み合わせによって実現されるソフトキーは操作回路1207が有する入力デバイス群に含まれる。
制御回路1206は例えばCPUなどのプログラマブルプロセッサである。制御回路1206は、メモリ1204が有する不揮発性メモリに記憶されているプログラムをメモリ1204のシステムメモリに展開して実行し、各部の動作を制御してカメラ1200の機能を実現する。例えば制御回路1206は、操作回路1207の操作が検出されると、検出された操作に応じた動作を実行する。
制御回路1206は、撮像素子100の動作を制御する。例えば制御回路1206は、撮影モードに応じて撮像素子100の読み出しモードを決定し、決定した読み出しモードに応じた制御信号を出力するようにTG104の動作を制御する。撮影モードには例えば静止画読み出しモード、動画読み出しモードがある。また、制御回路1206は、撮影する画像の解像度やフレームレートの設定に応じて読み出しモードを決定してもよい。例えば、読み出しモードに応じて、読み出す画素の数や、画素信号の加算数や間引き数などが異なってよい。
なお、実施形態に係る撮像素子100は、他の用途にも適用可能である。例えば、撮像素子100は赤外光、紫外光、X線等の可視光以外のセンシングに用いることが可能である。また、TOF(Time Of Flight)方式で距離を計測するための撮像装置、スマートフォン、ゲーム機、パーソナルコンピュータ、タブレット機器などに設けられる撮像装置にも適用可能である。さらに、内視鏡や血管撮像を行う医療機器や、肌や頭皮を観察する美容機器、スポーツやアクション動画を撮像するためのビデオカメラに適用もできる。そして、交通や船舶監視やドライブレコーダー等の交通目的カメラ、天体観測や検体観察等の学術用途カメラ、カメラ付き家電製品、マシンビジョン等にも適用可能である。特にマシンビジョンとして、工場等におけるロボットには限られず、農業や漁業での活用も可能である。
100…撮像素子、201…フォトダイオード、202…クエンチ抵抗、203…反転バッファ、204…カウンタ回路、300…撮影光学系の光軸中心、301…光軸中心付近の画素、302…周辺部の画素、407、1202…アバランシェ増倍領域

Claims (17)

  1. 入射光に基づく光電変換により電荷を生成する光電変換領域と、前記光電変換により生成された電荷によってアバランシェ増倍を発生させるアバランシェ増倍領域とを有する画素を行列状に複数配置した画素領域を備え、
    前記画素領域に配列された各画素の平面視において、前記アバランシェ増倍領域のサイズは前記光電変換領域のサイズよりも小さく、
    前記画素領域に配列された画素のうち、前記画素領域の周辺領域に配置された少なくと一部の画素における前記アバランシェ増倍領域の位置が、前記画素領域の中央領域に配置された画素における前記アバランシェ増倍領域の位置に対してずれた位置に形成される、ことを特徴とする撮像素子。
  2. 前記画素領域に配列された画素のうち、予め定められた画素の前記アバランシェ増倍領域の位置が、他の画素の前記アバランシェ増倍領域の位置よりも、前記画素領域の基準位置から遠ざかる方向にずれた位置に形成されることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記画素はさらに、第1の電圧が印加される第1導電型領域と、前記第1導電型領域と結合面を形成し第2の電圧が印加される第2導電型領域とを有し、
    前記第1導電型領域または第2導電型領域を形成する位置によって、前記アバランシェ増倍領域が形成される位置を制御することを特徴とする請求項2に記載の撮像素子。
  4. 前記予め定められた画素において前記第1導電型領域または第2導電型領域を形成する位置が、前記光電変換領域において光電変換が生じる平均位置に基づくことを特徴とする請求項3に記載の撮像素子。
  5. 前記平均位置が、画素に設けられたカラーフィルタの色に応じた波長の光の侵入長に基づくことを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  6. 前記アバランシェ増倍領域の位置のずれの大きさが、前記予め定められた画素と前記基準位置との距離に基づくことを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  7. 前記予め定められた画素が、前記基準位置からの距離が閾値以上である画素であることを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  8. 前記画素がマイクロレンズをさらに有し、
    前記予め定められた画素については、前記マイクロレンズの中心を、前記基準位置に近づく方向にずれた位置に形成することを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  9. 前記画素がマイクロレンズをさらに有し、
    前記予め定められた画素が前記基準位置からの距離が閾値以上である画素であり、
    前記予め定められた画素と、前記予め定められた画素よりも前記基準位置との距離が短い画素の一部については、前記マイクロレンズの中心を、前記基準位置に近づく方向にずれた位置に形成することを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  10. 前記マイクロレンズの位置のずれの大きさが、前記予め定められた画素と前記基準位置との距離に基づくことを特徴とする請求項8または9に記載の撮像素子。
  11. 前記予め定められた画素が複数のアバランシェ増倍領域を有し、前記複数のアバランシェ増倍領域のそれぞれが、前記アバランシェ増倍領域の位置よりも、前記基準位置から遠ざかる方向にずれた位置に形成されることを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  12. 前記予め定められた画素が、受光領域の一部を遮光する遮光膜を有する画素であり、
    前記アバランシェ増倍領域の位置のずれの大きさが、前記遮光膜が有する開口部の位置に基づくことを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  13. 前記基準位置が、撮影光学系の光軸と前記画素領域とが交差する光軸中心であることを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  14. 前記基準位置が、前記画素領域の中心であることを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  15. 光電変換により生成された電荷によってアバランシェ増倍を発生させるアバランシェ増倍領域と、前記アバランシェ増倍のための電圧を印加するための電極とを有する画素を複数配置された画素領域を備え、
    前記画素領域に配列された画素のうち、前記画素領域の周辺領域に配置された画素の前記電極が、前記画素領域の中央領域に配置された画素の前記電極よりも、前記画素領域の基準位置から離れる方向にずれた位置に形成される、ことを特徴とする撮像素子。
  16. 光電変換により生成された電荷によってアバランシェ増倍を発生させるアバランシェ増倍領域を有する画素を複数配置された画素領域を備え、
    前記画素領域に配列された画素のうち、前記画素領域の周辺領域に配置された画素の前記アバランシェ増倍領域が、前記画素領域の中央領域に配置された画素の前記アバランシェ増倍領域よりも、前記画素領域の基準位置から離れる方向にずれた位置に形成される、ことを特徴とする撮像素子。
  17. 請求項1から16のいずれか1項に記載の撮像素子と、
    前記撮像素子の読み出しモードを制御するためのプロセッサと、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
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