JP7361224B2 - 可変バルブ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、可変バルブ制御装置に関する。
従来、トラクションモータとエンジンを備えるハイブリッド方式の車両が提供されている。ハイブリッド方式には、電気とガソリンを併用して走行するパラレルハイブリッド方式、走行時にはモータのみを使用し、エンジンを発電のみで使用するシリーズハイブリッド方式の2種類が知られている。
パラレルハイブリッド方式では、エンジンの熱効率が低い低負荷運転域においてはエンジンを休止させてモータのみで車両が走行し、エンジンの熱効率が高い中負荷以上の運転域ではエンジン単体で車両が走行する。都市部では低負荷と中負荷の運転域が混合するため、エンジンの停止と始動の頻度が高くなる。
また、シリーズハイブリッド方式では、車両に搭載されたバッテリのバッテリ容量を監視し、バッテリ容量が、予め定められた下限値以下となるとエンジンが動作してジェネレータを回転することで発電してバッテリを充電する運転が行われる。そして、バッテリ容量が上限値以上になるとエンジンを停止させる運転が行われる。このようにシリーズハイブリッド方式の車両では、エンジンの停止と始動が繰り返されるので、一般的な内燃機関の車両と比べてエンジンの停止と始動の頻度が高くなる。
このようにそれぞれのハイブリッド方式で用いられるハイブリッド車両向けのエンジンでは燃費低減のためエンジンの停止と始動の頻度が高くなっている。近年では、更なる燃費低減のため、エンジンを停止させる際のトルクが不要な期間において燃料噴射をカットする、「燃料カット」が実施される。しかし、この燃料カット中はエンジンが惰性で回転するため、通常走行時と同じバルブタイミングでは未燃焼の空気(新気)が筒内に吸入された後、排気管に排出される。
新気が排気管に排出され、排気管に設けられた三元触媒に到達すると、新気に含まれる酸素が三元触媒に貯蔵されるので、三元触媒が酸素過多の状態となる。この状態では三元触媒の窒素酸化物(NOx)の浄化効率が低下してしまう。このため、エンジンが再始動する際には、運転空燃比が理論混合比よりも小さくなるように燃料噴射割合を増加させて余剰燃料を供給することで三元触媒に貯蔵された酸素を取り除く、「エンリッチ制御」を実施する場合がある。
このエンリッチ制御では、余分な燃料が噴射されるため、燃費が悪化し、さらに燃料過剰状態で燃焼させるためHCやPNが増加し、排気が悪化する課題があった。特にハイブリッド車両向けのエンジンではエンジンの停止と始動の頻度が高くなるため、燃料カットによる燃費および排気の悪化への影響が大きくなっていた。
燃料カット運転での三元触媒の浄化効率低下を抑制するための技術として、例えば、特許文献1には、「燃料カット検出手段が燃料カットを検出したとき、吸気バルブの開弁時期を早めるように開弁時期可変手段を進角制御する」という技術が開示されている。
特開平10-115234号公報
特許文献1に開示された技術により、吸気行程で筒内に吸入される新気量を低減し、排気管へ排出される新気の新気量を低減して三元触媒の酸素貯蔵を抑制することができると考えられていた。特に燃料カット運転において、吸気弁の位相を排気行程に進角させ、吸気行程の開弁期間を短くすることで、吸気行程で筒内に吸入される新気量を低減し、これにより排気管へ排出される新気量を低減して三元触媒の酸素貯蔵を抑制することができると考えられていた。
このように吸気弁の位相を進角させ、開弁から閉弁までの期間を排気行程に設定すると、排気行程中に吸気弁と排気弁が開くこととなる。このため、吸気管と排気管から筒内に吸入された空気が、ピストン上昇によって吸気管と排気管に噴き戻される状態となり、排気管への新気の排出を抑制可能となる。
しかし、特許文献1に開示された方法では、吸気弁の位相を進角側に動作を開始してから目標位置に到達するまでに吸気弁が吸気行程中に開閉する過渡期間が存在していた。この過渡期間では吸気行程で吸気弁が開いているため、吸気行程に筒内に吸入された新気が排気管に排出され、これによって三元触媒へ酸素が貯蔵される。
また、エンジンを再始動する際、エンジン始動直後にピストンの空気圧縮によるエンジン回転数の変動を抑制するデコンプレッション(ガス抜き)のため、吸気弁が進角された状態でエンジンモータリングが実施される。しかし、回転数が上昇して初爆サイクルに移行する際には上述した動作と逆の動作(元の吸気行程に戻るまでに、吸気弁が遅角され、初期位置に戻る動作)が行われる。このため、初爆の吸気弁位相に到達する過渡期間でも同様に排気管に新気が排出される。
このように吸気弁の位相を目標位置まで変更した後には排気管への新気排出を抑制できるが、位相を変更途中の過渡期間では新気が排気管に排出されて三元触媒に酸素が貯蔵される。このため、エンジン回転の停止前もしくはエンジン回転の再始動時には、三元触媒から酸素を取り除くためのエンリッチ制御が必要となる。エンリッチ制御を行うと、無駄な燃料を噴射するため、COの排出量が増加したり、リッチな混合気が増加することで、PNやHCが増加したりする場合があった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、エンジンを再始動する際にエンリッチ噴射を行わないようにすることを目的とする。
本発明は、エンジンの排気管に設けられた排気弁の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構を制御する可変バルブ制御装置であって、エンジンの状態変化に基づいて、可変バルブタイミング制御機構を通じて排気弁の位相を変更するための指示を出力する排気弁位相変更部を備える。排気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御によりエンジンに供給される燃料がカットされてからエンジンが停止するまでの間に、排気弁の中心位相を、膨張行程の下死点よりも進角側であって、膨張行程の略中心位置である第2角度まで進角する
また、本発明は、エンジンの排気管に設けられた排気弁の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構を制御する可変バルブ制御装置であって、エンジンの状態変化に基づいて、可変バルブタイミング制御機構を通じて排気弁の位相を変更するための指示を出力する排気弁位相変更部を備える。排気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御によりエンジンに供給される燃料がカットされてからエンジンが停止するまでの間に、排気弁の中心位相を、膨張行程の下死点よりも進角側である第1角度まで進角し、エンジン制御装置は、内部EGRのEGR率を演算し、排気弁位相変更部は、EGR率に基づいて、排気弁の位相を遅角する量を決定する。
また、本発明は、エンジンの排気管に設けられた排気弁の位相を変更可能であり、エンジンの吸気管に設けられた吸気弁の位相を変更可能である可変バルブタイミング制御機構を制御する可変バルブ制御装置であって、エンジンの状態変化に基づいて、可変バルブタイミング制御機構を通じて排気弁の位相を変更するための指示を出力する排気弁位相変更部と、エンジンの状態変化に基づいて、可変バルブタイミング制御機構を通じて吸気弁の位相を変更するための指示を出力する吸気弁位相変更部と、を備える。排気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御によりエンジンに供給される燃料がカットされてからエンジンが停止するまでの間に、排気弁の中心位相を、膨張行程の下死点よりも進角側である第1角度まで進角し、可変バルブ制御装置は、エンジンの吸気管に設けられた吸気弁の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構を制御し、吸気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御によりエンジンに供給される燃料がカットされてからエンジンが停止するまでの間に、吸気弁の開弁開始時期を吸気行程の上死点から段階的に遅角する。
また、本発明は、エンジンの排気管に設けられた排気弁の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構を制御する可変バルブ制御装置であって、エンジンの状態変化に基づいて、可変バルブタイミング制御機構を通じて排気弁の位相を変更するための指示を出力する排気弁位相変更部を備える。排気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御によりエンジンに供給される燃料がカットされてからエンジンが停止するまでの間に、排気弁の中心位相を、膨張行程の下死点よりも進角側である第1角度まで進角し、エンジン制御装置は、燃料をカットする前又は後に、吸気弁が設けられた吸気管の上流に設けられるスロットル弁の開度を絞る。
本発明によれば、エンジンに供給される燃料がカットされてからエンジンが停止するまでの間に、排気弁の中心位相が第1角度まで進角するので、排気管に排出された新気と、エンジン始動時に排気管に排出される新気とが筒内に逆流する。このため、三元触媒に供給される新気の新気量が減少し、エンジンを再始動する際にエンリッチ噴射を行わなくてよくなるので、燃費と排気の悪化を抑制することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施の形態に係るエンジンの構成例を示す概要図である。 本発明の第1の実施の形態に係るECUと、エンジンの弁機構の内部構成例を示す制御ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジン発電運転時における吸気弁と排気弁のプロファイルの例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る吸気弁と排気弁を一般的なプロファイルで動作させた場合におけるエンジン回転数と、テールパイプで検出されるNOxの量との関係を時系列で表したグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジンの燃料カット運転への移行時における吸気弁と排気弁のプロファイルの例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る燃料カット後からエンジンが停止するまでに三元触媒に供給される新気の新気量の積算値の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例に係る吸気弁と排気弁のプロファイルの一例とエンジンの模式図の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るエンジンの回転が停止してから次の燃料噴射が開始される前までの間、排気弁の中心位相を第2角度で維持する場合における排気弁の閉弁時期の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る吸気弁と排気弁のプロファイルの一例とエンジンの模式図の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る時間とエンジン回転数、排気弁の閉弁時期、吸気弁の開弁時期の関係を示した図である。 本発明の第3の実施の形態に係る排気弁と吸気弁の位相の時系列変化の例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るエンジン100の構成例を示す概要図である。
シリーズハイブリッド自動車では、発電のみで使用されるエンジン100が、車両の走行用のトラクションモータ50を備える構成としている。車両に搭載されたバッテリ111の充電容量(「バッテリ容量」と呼ぶ)が規定値未満になった場合にエンジン(エンジン100)が始動される。逆に、バッテリ111の充電容量(「バッテリ容量」と呼ぶ)が規定値以上になった場合にエンジン(エンジン100)が停止される。
エンジン100は、1気筒当たり400ccの直列3気筒の自然吸気エンジンとして構成される。このエンジン100が備えるシリンダヘッド1とシリンダブロック2、そしてシリンダブロックに挿入されたピストン3により燃焼室が形成される。ピストン3はコンロッド4を介してクランク軸5と連結されている。クランク軸5の近傍に設けられたクランク角センサ6は、エンジン回転数を検知できる。また、トラクションモータ50が、クランク軸5の同軸上に設置される。このようにエンジン(エンジン100)には、エンジン制御装置(ECU25)の制御によりエンジン(エンジン100)を回転可能なモータ(トラクションモータ50)が設けられる。そして、トラクションモータ50は、クランク軸5を回転することで、エンジン100を回転させる。
1気筒の燃焼室に向けて吸気管7と排気管8が接続されており、燃焼室の開口部を開閉するように吸気弁9と排気弁10が設けられている。吸気弁9の上部に吸気カム11が設けられ、排気弁10の上部に排気カム12が設けられる。吸気カム11が回転することで吸気弁9が開閉され、排気カム12が回転することで排気弁10が開閉される。
図示しないがエンジン100の側部には、吸気カム11と連結した吸気カムプーリ、排気カム12と連結した排気カムプーリ、クランク軸5と連結したクランクプーリが設けられ、タイミングベルトを介して接続されている。これによりエンジン100の動作時にクランク軸5が回転することで吸気カム11と排気カム12が回転される。クランク軸5が2回転で吸気カム11と排気カム12が1回転するように吸気カムプーリ及び排気カムプーリは設定されている。
吸気カム11と排気カム12には、可変バルブタイミング制御機構(以下、VTC)40(後述する図2を参照)が設けられる。VTC(Valve Timing Control)40は、エンジン(エンジン100)の吸気管(吸気管7)に設けられた吸気弁(吸気弁9)の位相を変更可能である。また、VTC40は、エンジン(エンジン100)の排気管(排気管8)に設けられた排気弁(排気弁10)の位相を変更可能である。また、クランク軸5には発電時はジェネレータとして働き、エンジン100の始動や停止時にはモータとして働く、不図示のモータジェネレータが設けられている。VTC40は油圧式とし、ECU(Engine Control Unit)25が、VTC40に設けられたモータを回転させることで吸気弁9及び排気弁10の位相を進角又は遅角に変更可能である。
燃焼室の吸気側にインジェクタ13が設けられ、燃焼室上部に点火プラグ14と点火コイル15が設けられている。燃料は燃料タンク16に貯蔵され、フィードポンプ17によって燃料配管を通じて高圧燃料ポンプ18に送られる。高圧燃料ポンプ18は、排気カム12によって駆動され、昇圧された燃料がコモンレール19に送られる。コモンレール19には燃圧センサ20が設置され、燃料圧力(「燃圧」と呼ぶ)を検知できるようになっている。コモンレール19と各気筒に設けられたインジェクタ13は燃料配管によって接続されている。
吸気管7の上流にはコレクタ21が設けられる。このコレクタ21から各気筒に吸気管7が接続される。また、気筒に吸入される空気量を変更可能なスロットル弁27がコレクタ上流側に設けられている。一方、排気管8の先には三元触媒22が設けられ、その下流に酸素センサ24が設けられる。三元触媒22には温度センサ23が設けられ、三元触媒22の温度を検出する。さらに、三元触媒22より下流には、不図示のテールパイプが設けられる。
シリンダブロック2には、シリンダブロック2の周囲を流れる水の温度(水温)を測定する水温センサ26が設けられる。水温やエンジン回転数の信号はECU25に入力される。ECU25は、各センサから入力する信号から求めた各種の情報に基づいて燃料噴射のオン、オフやVTC40の位相を制御する。
次に、ECU25とVTC40の内部構成例及び動作例について以下に説明する。
図2は、ECU25と、エンジン100の弁機構の内部構成例を示す制御ブロック図である。エンジン制御装置(ECU25)は、吸気弁(吸気弁9)の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構(VTC40)を備えたエンジン(エンジン100)を制御する。ECU25は、本実施の形態に係るエンジン制御方法を実行して、VTC40を備えたエンジン100を制御する。
ECU25は、CPU(Central Processing Unit)30、RAM(Random Access Memory)31、ROM(Read Only Memory)32を備える。
ECU25には、点火コイル15の電圧センサ(不図示)が検出した1次電圧、点火コイル15の電流センサ(不図示)が検出した2次電流、アクセル開度センサ113(図1を参照)が検出したアクセル踏込情報(アクセル開度)、クランク角センサ110が検出した角度情報(クランク角度)及びエンジン100の回転数、スロットル弁27からのスロットル弁開度、バッテリ電圧センサ112(図1を参照)が検出したバッテリ電圧(バッテリ容量)等の入力信号等が入力される。
ECU25に入力された各センサの入力情報は、RAM31に一時保管され、CPU30で、所定の制御プログラムに従って演算処理される。RAM31には、CPU30の演算処理の途中で発生した変数やパラメーター等が一時的に書き込まれ、これらの変数やパラメーター等がCPU30によって適宜読み出される。ただし、CPU30に代えてMPU(Micro Processing Unit)が用いられてもよい。
ROM32は、CPU30が動作するために必要なプログラムやデータ等を永続的に記録しており、ECU25によって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記録媒体の一例として用いられる。CPU30で行われる演算処理の内容を記述した制御プログラムは、ROM32に予め書き込まれており、CPU30により適宜読み出されて実行される。また、位相変更情報記憶部(ROM32)は、エンジン(エンジン100)の状態変化の前における排気弁(排気弁10)の位相の基準位置と、エンジン(エンジン100)の状態変化の後における排気弁(排気弁10)の位相の目標位置とを排気弁(排気弁10)の位相変更情報として記憶する。また、位相変更情報記憶部(ROM32)は、エンジン(エンジン100)の状態変化の前における吸気弁(吸気弁9)の位相の基準位置と、エンジン(エンジン100)の状態変化の後における吸気弁(吸気弁9)の位相の目標位置とを吸気弁(吸気弁9)の位相変更情報として記憶する。ただし、ECU25に不揮発性ストレージを設け、ネットワークを通じて更新される位相変更情報が不揮発性ストレージに記憶される構成としてもよい。
CPU30で実行される制御プログラムにより、図中に示す状態判定部300、排気弁位相変更部303、吸気弁位相変更部302及びモータ制御部304の各機能が実現される。
本実施の形態に係るECU25は、例えば、不図示のVCU(Vehicle Control Unit)からECU25に対して、エンジン100の停止が指示されると、エンジン100に供給する燃料をカットする制御を行う。燃料のカットの開始は、車両(ハイブリッド自動車)の駆動に用いられるバッテリ(バッテリ111)の充電容量が規定値以上になった場合に、エンジン(エンジン100)の停止に先立って行われる。
また、ECU25は、エンジン100が停止し、燃料カットされている状態で、ドライバがアクセルを踏み込んだ場合には、エンジン100を再始動する。そこで、状態判定部(状態判定部300)は、エンジン(エンジン100)の状態変化を判定し、判定結果を出力する。エンジン(エンジン100)の状態変化は、エンジン(エンジン100)の停止に伴い、エンジン(エンジン100)に供給される燃料がカットされたことを含む。また、エンジン(エンジン100)の状態変化は、燃料のカットが継続した状態からエンジン(エンジン100)が再始動したことを含む。
可変バルブ制御装置(可変バルブ制御装置301)は、エンジン(エンジン100)の排気管(排気管8)に設けられた排気弁(排気弁10)、及び吸気管(吸気管7)に設けられた吸気弁(吸気弁9)の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構(VTC40)を制御する。この可変バルブ制御装置301は、吸気弁位相変更部302及び排気弁位相変更部303を備える。可変バルブ制御装置301は、例えば、バッテリ容量に基づいて、ECU25がエンジン100を停止するため燃料カットを開始したこと、エンジン100を再始動すること等のエンジン100の状態変化に応じて、吸気弁9及び排気弁10の少なくともいずれか1つの位相を変更し、弁の開閉時期を変更する。
吸気弁位相変更部(吸気弁位相変更部302)は、エンジン(エンジン100)の状態変化に基づいて、可変バルブタイミング制御機構(VTC40の吸気弁位相可変機構41)を通じて吸気弁(吸気弁9)の位相を変更するための指示を出力する。ここで、吸気弁位相変更部(吸気弁位相変更部302)は、エンジン(エンジン100)の状態変化の前における吸気弁(吸気弁9)の位相の基準位置と、エンジン(エンジン100)の状態変化の後における吸気弁(吸気弁9)の位相の目標位置とが設定される位相変更情報、及びエンジン(エンジン100)の状態変化に基づいて、吸気弁(吸気弁9)の位相を変更するための指示を出力するとよい。そこで、吸気弁位相変更部(吸気弁位相変更部302)は、位相変更情報記憶部(ROM32)から読み出した位相変更情報、及び状態判定部(状態判定部300)が判定したエンジン(エンジン100)の状態変化を参照する。なお、吸気弁位相変更部302が吸気弁9の位相を変更する制御については、第2の実施の形態にて後述する。
排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)は、エンジン(エンジン100)の状態変化に基づいて、可変バルブタイミング制御機構(VTC40の排気弁位相可変機構42)を通じて排気弁(排気弁10)の位相を変更するための指示を出力する。ここで、排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)は、エンジン(エンジン100)の状態変化の前における排気弁(排気弁10)の位相の基準位置と、エンジン(エンジン100)の状態変化の後における排気弁(排気弁10)の位相の目標位置とが設定される排気弁(排気弁10)の位相変更情報、及びエンジン(エンジン100)の状態変化に基づいて、排気弁(排気弁10)の位相を変更するための指示を出力するとよい。そこで、排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)は、位相変更情報記憶部(ROM32)から読み出した位相変更情報、及び状態判定部(状態判定部300)が判定したエンジン(エンジン100)の状態変化を参照する。
そして、排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)は、エンジン制御装置(ECU25)の制御によりエンジン(エンジン100)に供給される燃料がカットされてからエンジン(エンジン100)が停止するまでの間に、排気弁(排気弁10)の中心位相(中心位相401)を、膨張行程の下死点よりも進角側である第1角度(第1角度405)(図5を参照)まで進角する。この指示は、VTC40の排気弁位相可変機構42に出力される。
このVTC40は、吸気弁位相可変機構41及び排気弁位相可変機構42を有する。
吸気弁位相可変機構41は、吸気弁位相変更部302の指示に基づいて、吸気弁9の吸気弁位相を可変制御することで、吸気弁9を所定の時期に開閉する。この吸気弁位相可変機構41は、吸気弁位相変更部302の指示に基づいて、吸気カム11を駆動することで、吸気弁9の位相を進角又は遅角に変更することが可能である。以下の説明では、吸気弁位相変更部302が、吸気弁9の位相を進角又は遅角に変更するとして説明する。
排気弁位相可変機構42は、排気弁位相変更部303の指示に基づいて、排気弁10の排気弁位相を可変制御することで、排気弁10を所定の時期に開閉する。この排気弁位相可変機構42は、排気弁位相変更部303の指示に基づいて、排気カム12を駆動することで、排気弁10の位相を進角又は遅角に変更することが可能である。以下の説明では、排気弁位相変更部303が、排気弁10の位相を進角又は遅角に変更するとして説明する。
また、CPU30が備えるモータ制御部304は、トラクションモータ50の動作を制御する。
<吸気弁及び排気弁の位相とリフト量の関係>
次に、排気弁10の位相を変える時期(バルブ開閉時期)と、変更された排気弁10の位相について図3~図7を参照して説明する。なお、図3、図5及び図7の横軸には、膨張行程、排気行程、吸気行程、圧縮行程の順に行程が変化する様子が示され、縦軸には、吸気弁9及び排気弁10のリフト量が示される。
図3は、エンジン発電運転時における吸気弁9と排気弁10のプロファイルの例を示す図である。図中に示す、吸気弁9、排気弁10の各プロファイルは、吸気弁9、排気弁10の開閉時期、位相の変化、及びリフト量を表す。
図3では、吸気弁9の位相の変化を吸気弁プロファイル9aで表し、排気弁10の位相の変化を排気弁プロファイル10aで表す。例えば、吸気弁9のリフト量は11mm、作用角は190degで設定される。また、例えば、排気弁10のリフト量は10mm、作用角は200degで設定されている。また、吸気弁9の閉弁時期は下死点(BDC:Bottom Dead Center)近傍、排気弁10の閉弁時期は上死点(TDC:Top Dead Center)近傍に設定されている。図3に示すように、エンジン100が駆動している時は、排気行程で排気弁プロファイル10aが変化し、吸気行程で吸気弁プロファイル9aが変化する。吸気弁プロファイル9aと排気弁プロファイル10aは、ほぼ重なっていない。吸気弁プロファイル9aで表される吸気弁9の位相の位置、及び排気弁プロファイル10aで表される排気弁10の位相の位置を「基準位置」と呼ぶ。
例えば、ハイブリッド自動車が走行中の条件で、エンジン100は暖気後、バッテリ容量が下限値以下のため、発電点でエンジン100が動作中であるとする。この時、図3に示す吸気弁プロファイル9a及び排気弁プロファイル10aに従ってエンジン100が運転している。つまり、吸気弁位相変更部302は、吸気弁プロファイル9aに従って吸気弁9が動作するように位相を制御する。また、排気弁位相変更部303は、排気弁プロファイル10aに従って排気弁10が動作するように位相を制御している。この状態では、吸気行程で燃焼室に吸入された空気の新気量に対し、燃料の空燃比が“14.5”となるように調整された燃料がインジェクタ13から噴射される。
燃料噴射時期は、例えば、吸気行程の60degATDCとなっており、吸気行程から圧縮行程の期間を経て燃焼室内に均一な混合気が形成される。混合気は、圧縮行程後期の燃費最良点火時期で点火され、燃焼圧がピストン3を押すことでクランク軸5が回転される。クランク軸5が回転することで、クランク軸5に連結された不図示のモータジェネレータも回転されて発電し、バッテリ111に電力が充電される。
信号や渋滞等によってハイブリッド自動車が停止し、バッテリ容量が上限値以上になると充電を停止し、ECU25の制御により、エンジン100は停止処理を開始する。この際、エンジントルクが不要なため、ECU25は、エンジン100に供給する燃料をカットする。この時、ECU25は、インジェクタ13への燃料噴射信号をオフとする制御を行うと共に、燃焼室への燃料供給を停止する。このため、インジェクタ13から燃焼室への燃料噴射が停止される。
図4は、吸気弁9と排気弁10を一般的なプロファイルで動作させた場合におけるエンジン回転数と、テールパイプで検出されるNOxの量との関係を時系列で表したグラフである。
バッテリ111の充電量が閾値を超えると、ECU25の制御により、タイミングt21でエンジン回転数が減少に転じる。ここで、タイミングt21からエンジン停止するタイミングt23との間に、燃料カットのタイミングt22が設けられている。さらに、ハイブリッド自動車ではエンジン100の負圧を用いてハイブリッド自動車のブレーキの圧力を確保している場合がある。例えば、シリーズハイブリッド方式やパラレル方式のハイブリッド自動車では、エンジン100の停止区間が長いと、ブレーキの負圧を生成するために、トラクションモータ50によってエンジン100を空転させるモータリング52を行う場合がある。
また、ハイブリッド自動車は、バッテリ111から供給される電力により走行する状態が長くなると、バッテリ容量が減少する。バッテリ容量が減少すると、バッテリ111を充電する必要がある。そこで、ECU25は、タイミングt24において、エンジン100の回転数を増加する制御を行う。ただし、ECU25は、タイミングt24で開始されるモータリング区間53において、燃料噴射を行わず、トラクションモータ50でエンジン回転数を所定値56まで上昇させる制御を行う。
そして、ECU25は、区間51の範囲で燃料噴射を行わないように制御する。このため、図3に示す吸気弁プロファイル9aと、排気弁プロファイル10aとに従ってエンジン100を動かすと、エンジン100を停止する区間、モータリングする区間、エンジン100を始動する区間において、三元触媒22に新気が供給され、三元触媒22内が酸素過剰の状態となる。三元触媒22においては、空気と燃料の割合であるA/Fが14.7のストイキの状態から酸素が過剰な状態になると、理論空燃比(ストイキオメトリー)と比べてNOxの浄化効率が低下する。この結果、エンジン100の再始動のタイミングでNOxの排出量54が増えてしまう。
ここで、図5を参照して、第1の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301の動作の詳細について説明する。第1の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301は、排気弁位相変更部303を有することにより、排気弁位相可変機構42を通じて排気カム12の動作を制御して、排気弁10の位相角を変更する。
図5は、第1の実施の形態に係るエンジン100の燃料カット運転への移行時における吸気弁9と排気弁10のプロファイルの例を示す図である。図5の上側に示すプロファイルの横軸及び縦軸は、図3に示したプロファイルの横軸及び縦軸と同じである。また、図5の下側には、図5の上側に示すプロファイルで規定される吸気弁9、排気弁10の動作の様子がタイミング(1)~(4)ごとに示される。図5の下側に示す吸気管7と排気管8、燃焼室の模式図のうち、左側の管を吸気管7、右側の管を排気管8とする。また、タイミング(1)~(4)において、縦縞の領域が吸気管7の新気を表し、横縞の領域が排気管8の新気又は排気ガスを表す。図中の矢印は、新気の移動方向を表す。
図4に示したように、排気弁位相可変機構42は、エンジン100の燃料カットのタイミングt22から当該エンジン100が停止するタイミングt23までの間に、排気弁10の中心位相401を、図5に示す膨張行程の下死点(BDC)402よりも進角側である第1角度405まで進角させる。このとき、排気弁10は、排気弁プロファイル10aから変化した排気弁プロファイル10bに従って動作する。排気弁プロファイル10bで表される排気弁10の位相の位置を「目標位置」と呼ぶ。この結果、可変バルブ制御装置301は、排気管8から新気を筒内に逆流させ、燃料カット時に三元触媒22へ供給される新気を抑制し、エンジン100の再始動時のNOxの排出量を抑制できる。
ここで、各行程における吸気弁9及び排気弁10の動作について説明する。排気弁10は、排気弁プロファイル10bに従って開閉時期が制御されている。
膨張行程では、排気弁10が閉弁している区間403において、ピストン3が下降し始める。そして、区間403の後、排気弁10が開弁し始める。膨張行程のタイミング(1)では、排気管8内が大気圧となり、燃焼室内(筒内)は負圧となっており、排気弁10のみが開弁されている。このため、排気管8と筒との圧力差により、前のサイクルで排気管8に排出されていた排気ガスを含む新気が筒内に逆流する。そして、排気管8の前のサイクルで排出された排気ガスを含む新気が筒内に充満する。膨張行程では、筒内の圧力が大気圧まで回復し、筒内の圧力と、排気管8の圧力とで差圧がなくなる。
膨張行程BDCの後、排気行程のタイミング(2)では、ピストン3が上昇する。また、排気行程では、排気弁10だけが開弁した状態であり、吸気弁9が閉弁された状態である。このため、吸気管7から筒内に新気は吸入されず、筒内の新気または排気ガスが再び排気管8に排出される。そして、排気弁10が吸気行程の上死点(TDC)よりも進角側で閉弁する。このため、排気管8から排気ガスが筒内に流入する場合にはEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気ガス再循環)率が増加する。ただし、排気管8の新気が多い場合は筒内に新気が閉じ込められるので、EGR率は増加しない。
ここで、EGR率は、以下の数式(1)で定義される値であり、吸入空気量に対する排ガスの比率を表す。
EGR率[%]=(F0-FA)/F0×100…(1)
F0[l/min]は、EGRを導入する前の吸入空気量
FA[l/min]は、EGRを導入した際の吸入空気量
排気行程の途中で排気弁10が閉弁すると、ピストン3が上昇する区間404において、ピストン3の上昇により筒内の空気が圧縮されるため、筒内の圧力は高くなる。排気行程TDCの後、吸気行程のタイミング(3)では、ピストン3が下降を開始する。吸気弁プロファイル9aに示すように、ピストン3の下降に伴い、吸気弁9が開弁される。ここで、筒内の圧力よりも吸気管7の圧力が低いため、筒内と吸気管7の圧力差によって、筒内の排気ガスが吸気管7に逆流する。
吸気行程の後半であるタイミング(4)では、排気弁10が閉弁した状態でピストン3がさらに下降する。このため、排気弁10が閉弁した区間において、筒内に存在した空気が膨張され筒内に負圧が形成される。ピストン3が下降すると、吸気管7から排気ガスと新気が筒内に流入する。吸気行程BDCの後、吸気弁9が閉弁する。
次に、圧縮行程では、ピストン3が上昇し、筒内容積が小さくなる。しかし、吸気弁9と排気弁10は共に閉弁しているため、筒内の空気は滞留する。次に、膨張行程でピストン3が下降すると、吸気管7から吸入される新気が無いので、筒内の空気が再度膨張して負圧が形成される。
排気弁10が開弁している区間403において、筒内の圧力が負圧であるため、ピストン3の下降と共に、排気弁10が開弁した瞬間に排気管8の排気ガスまたは新気が筒内に多く流入する。このため、エンジン100が回転するほど排気ガス若しくは新気又はその両方が筒内に流入する。その後、吸気弁9が開弁すると、筒内に流入した排気ガス、新気またはその両方の一部が吸気管7に排出される。
次に、可変バルブ制御装置301を用いて排気弁10の開閉時期を変更した場合における、燃料カット後のエンジン回転数と、三元触媒22へ供給される新気の新気量の積算値との関係について、図6を参照して説明する。
図6は、燃料カット後からエンジン100が停止するまでに三元触媒22に供給される新気の新気量の積算値の例を示す図である。図6の横軸は燃料カット後にエンジン100が停止するまでのエンジン回転数[time]を表し、縦軸は三元触媒22に供給される新気の新気量の積算値[mg]を表す。図中の点線501は、図3に示した排気弁プロファイル10aで排気弁10の位相が変化した場合における新気量の積算値を示す。また、一点鎖線502は、図5に示した排気弁プロファイル10bで排気弁10の位相が変化した場合における新気量の積算値を示す。また、実線503は、後述する図8に示す排気弁閉弁時期で排気弁10の位相が変化した場合における新気量の積算値を示す。
始めに、図3に示した吸気弁プロファイル9aと、排気弁プロファイル10aとに従ってエンジン回転の停止動作が行われた場合における新気量の積算値について、点線501を参照しながら説明する。
このプロファイルでは、吸気行程にて吸気管7から新気が筒内に流入し、排気行程にて筒内の新気が排気管8に排出される。このため、点線501に示すように、燃料カット後のエンジン回転数に応じて三元触媒22へ供給される新気の新気量が増加してしまう。
次に、第1の実施の形態に係るプロファイルに従った制御により、図4に示した燃料カットのタイミングt22の後に、排気弁10の中心位相401を進角側に移動する場合(排気弁プロファイル10b)について説明する。
図6に示すタイミング504は、図5に示す排気弁プロファイル10bの中心位相401が、膨張行程の下死点近傍に進角したことを表す。燃料カット後、タイミング504までの間は、筒内及び排気管8内の新気が三元触媒22に供給される。しかし、中心位相401が膨張行程の下死点402よりも進角側に変化すると、吸気管7から筒内に流入する新気量よりも排気管8から新気または排気ガスまたはその両方か筒内に逆流する量の方が多くなる。このとき、図6に一点鎖線502に沿った範囲505で示すように、三元触媒22へ供給される新気の積算値が減少に転じる。この結果、エンジン100が停止する時点で三元触媒22に供給される新気の新気量が、点線501に示した従来の制御により三元触媒22に供給される新気の新気量に比べて減少する。
以上説明した第1の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301では、排気弁プロファイル10aの中心位相401を、膨張行程の下死点402よりも進角側である第1角度405まで進角する。この結果、三元触媒22へ供給される新気が抑制され、三元触媒22に貯留される新気を著しく減少することができるため、エンジン100の再始動時における三元触媒22の酸素過剰を低減できる。また、三元触媒22には新気が貯留されていないため、エンジン100の再始動時のNOx排出量を抑制できる。また、三元触媒22への新気供給を低減することで、エンリッチ制御を抑制できるため、例えば、HCとPNを抑制でき、無駄な燃料の噴射を抑制することで燃費も改善できる。
<スロットル弁の開度を絞る制御>
次に、本発明の第1の実施の形態に係る排気弁10の動作制御に関する様々な変形例について説明する。
始めに、ECU25が燃料カットの前又は後にスロットル弁27の開度を絞る制御を行う例について説明する。ここで、燃料カットの前又は後とは、例えば、図4に示したタイミングt21~t23の間とする。
第1の実施の形態に係るエンジン制御装置(ECU25)は、燃料をカットする前又は後に、吸気弁(吸気弁9)が設けられた吸気管(吸気管7)の上流に設けられるスロットル弁(スロットル弁27)の開度を絞る制御を行う。例えば、ECU25は、図4に示したエンジン回転数が減少するタイミングt21以降で、スロットル弁27の開度を絞ることで、新気の流路である吸気管7の流路の開口面積が小さくなるように制御する。ECU25がスロットル弁27の開度を絞る制御を行うことによって、吸気管7から筒内に流入する新気が減少する。吸気管7内の圧力および筒内の圧力が、大気圧(排気管)よりも低くなり、排気管8と筒内の圧力差が大きくなる。このため、筒内から吸気管7に逆流し、かつ排気管8から筒内に逆流する排気ガスおよび新気またはその両方の量を増加することができ、三元触媒22に供給される新気が減少する。この結果、排気弁プロファイル10aを進角することによる三元触媒22への新気の低減効果と合わせ、三元触媒22へ供給される新気の積算値をさらに抑制することができる。そして、ECU25は、エンジン100の再始動の直前までスロットル弁27の開度を絞った状態で維持する。このため、エンジン100の再始動時におけるNOx排出量の低減効果が高まる。
なお、ECU25がスロットル弁27の開度を絞るタイミングを、タイミングT22に示す燃料カットの前とすれば、筒内及び排気管8に供給される新気の減少量を多くすることができる。ただし、ECU25がスロットル弁27の開度を絞るタイミングが燃料カットの後であっても、筒内及び排気管8に供給される新気を減少させることは可能である。
<排気弁の中心位相を膨張行程の中心位置とする制御>
次に、可変バルブ制御装置301が排気弁10の中心位相401を膨張行程の中心位置とする制御を行う例について説明する。
図7は、第1の実施の形態の変形例に係る吸気弁9と排気弁10のプロファイルの一例とエンジン100の模式図の例を示す。図7では、排気弁10の中心位相401を膨張行程の略中心位置である第2角度701まで進角する制御が行われる様子が示される。図7の上側にプロファイルの例を示し、図7の下側に吸気弁9、排気弁10の動作の様子を示す。なお、図中に示す排気弁プロファイル10dの詳細については後述する。
本発明の第1の実施の形態の変形例に係る可変バルブ制御装置301は、図4に示した燃料カットのタイミングt22の後からエンジン100の回転が停止するタイミングt23までの間に、排気弁10の中心位相401を進角する制御を行う。具体的には、排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)は、エンジン制御装置(ECU25)がエンジン(エンジン100)に供給する燃料をカットしてからエンジン(エンジン100)を停止するまでの間に、排気弁(排気弁10)の中心位相(中心位相401)を、膨張行程の略中心位置である第2角度(第2角度701)まで進角する。この結果、排気弁プロファイル10aの中心位相301が、膨張行程の中心位置に中心位相がある排気弁プロファイル10cの中心位相に重なる。排気弁プロファイル10cで表される排気弁10の位相の位置についても「目標位置」と呼ぶ。
ここで、吸気弁プロファイル9a及び排気弁プロファイル10cに従って開閉時期が制御される吸気弁9、排気弁10の動作の様子について、図7の下側に示す模式図を参照して説明する。
まず、タイミング(1)に示すように排気弁プロファイル10cに従って、圧縮行程TDCの後に排気弁10が開弁し始める。この時、排気管8よりも筒内の圧力の方が高いため、筒内の新気若しくは排気ガス又はその両方が排気管8に排出される。
膨張行程にてピストン3が下降すると、筒内の圧力は、排気管8内の圧力よりも低くなる。このため、タイミング(2)に示すように排気管8から排気ガス若しくは新気又はその両方が筒内に流入する。膨張行程BDCの後、排気弁10が閉弁する。排気行程では、吸気弁9及び排気弁10が閉弁した状態でピストン3が上昇するため、筒内の圧力が高くなる。
吸気行程では、吸気弁9が開弁する。この時、吸気管7内の圧力は、筒内の圧力よりも低い。このため、タイミング(3)に示すように筒内の排気ガス若しくは新気又はその両方が吸気管7に逆流する。吸気行程の後半でピストン3がさらに下降することによって、吸気管7内の圧力が筒内よりも高くなる。このため、タイミング(4)に示すように吸気管7の排気ガス若しくは新気又はその両方が筒内に再流入する。
以上説明したように可変バルブ制御装置301(排気弁位相変更部303)は、図7の吸気弁プロファイル9a、排気弁プロファイル10cに従って吸気弁9及び排気弁10の開閉時期を制御する。この制御により、膨張行程で排気弁10が開弁している区間が、図5に示した排気弁10が開弁している区間よりも広くなる。また、排気行程で排気弁10が閉弁している区間が、図5に示した排気弁10が閉弁している区間よりも広くなる。この結果、排気管8から排気ガスが筒内に逆流しやすくなり、空気の逆流量が増加する。
このため、図6の実線503に示すように三元触媒22に供給される空気量の積算値は、図5に示したプロファイルの結果を表す一点鎖線502で示す空気量の積算値に比べて小さくなる。この結果、可変バルブ制御装置301は、燃料カット時に三元触媒22へ供給される空気量を抑制し、エンジン100の再始動時におけるNOxの排出量を抑制する効果を高めることができる。
<排気弁10の中心位相を膨張行程中心位置で維持する制御>
次に、可変バルブ制御装置301が排気弁10の中心位相401を膨張行程の中心位置で維持する制御を行う例について説明する。排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)は、排気弁(排気弁10)の中心位相(中心位相401)が第2角度(第2角度701)に到達した後、エンジン(エンジン100)の回転が停止するまで、又はエンジン(エンジン100)の回転が停止した後、エンジン(エンジン100)が再始動して、エンジン(エンジン100)の回転数が所定値56(図4を参照)に上昇するまでの間、第2角度(第2角度701)を維持する。エンジン(エンジン100)の回転数が所定値56に上昇するまでとは、エンジン100の回転が停止してから次の燃料噴射が開始される前までと読み替えてもよい。
図8は、エンジン100の回転が停止してから次の燃料噴射が開始される前までの間、排気弁10の中心位相401を第2角度701で維持する場合における排気弁10の閉弁時期の例を示す図である。図8には、エンジン回転数[rpm]と、排気弁閉弁時期[deg.ATDC]との関係を時系列で表したグラフが示される。図8において図4と同じ部分には同じ符号を用いて説明する。
可変バルブ制御装置301は、エンジン100が停止するまで排気弁10の中心位相401を第2角度701で維持するように制御する。このため、図7の下側に示したように、可変バルブ制御装置301は、排気管8から逆流する排気ガス若しくは新気又はその両方の量を増加でき、三元触媒22へ供給される新気の新気量を低減できる。このような排気弁10の位相制御によって、排気管8から筒内に逆流する空気の量を最大化することができるという効果がある。
また、可変バルブ制御装置301は、区間51の範囲でブレーキ負圧を生成するためにモータリング52が行われる際にも、排気弁10の中心位相401が第2角度701を維持するように制御する。可変バルブ制御装置301は、このような制御においても、排気管8から逆流する排気ガス若しくは新気又はその両方の量を増加でき、三元触媒22へ供給される空気量を低減できる。
また、燃料カットが終了し、燃料噴射が再開されるタイミングt25においては、筒内に噴射された燃料を燃焼するための空気が必要となる。このため、可変バルブ制御装置301は、モータリング区間53内、又はモータリング区間53より前に、タイミング601に示すように排気弁10の位相を段階的に遅角する。そして、可変バルブ制御装置301は、燃料噴射が開始されるタイミングt25までに排気弁10の位相が、少なくとも図7に示す排気弁プロファイル10dまで遅角するように制御するとよい。排気弁プロファイル10cで表される排気弁10の位相の位置についても「目標位置」と呼ぶ。
また、可変バルブ制御装置301が排気弁10を遅角する位相は、吸気弁9と排気弁10の開閉時期を調整することで、排気管8から排気ガスを逆流させる内部EGRのEGR率で決まる。そこで、可変バルブ制御装置301は、内部EGRのEGR率が30%以下となるように排気弁10の遅角量を決めてもよい。一般にEGR率が30%を超えると、燃料が燃焼しにくくなることが知られているためである。
そこで、エンジン制御装置(ECU25)は、内部EGRのEGR率を演算する。そして、排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)は、EGR率に基づいて、排気弁(排気弁10)の位相を遅角する量を決定する。この際、可変バルブ制御装置301は、図8に示す、燃料カットが終了して燃焼を噴射するタイミングt25までの間に、排気弁10の閉弁時期を排気行程の上死点に近づける制御を行う。この制御によって、燃料噴射が開始されるタイミングt25において、筒内の内部EGRのEGR率が減少するので、燃焼安定性が向上する。この結果、ECU25は、安定したエンジン100の再始動を行うことができ、NOx低減と再始動性の安定性を両立できるようになる。
<排気弁10のVTCの応答性が遅い場合の対策>
ここで、VTC40が備える排気弁位相可変機構42の応答が遅い場合について検討する。排気弁位相変更部303が、このような排気弁位相可変機構42を用いて排気弁10の位相を変更しようとしても、図8に示す燃料カットのタイミングt22からエンジン100が停止するタイミングt23までの間に、排気弁10の位相が膨張行程の略中心位置(第2角度701)まで移動が完了しない場合がある。
この場合、モータ制御部304がトラクションモータ50の動作を制御して、トラクションモータ50にエンジン100を回転させる。そして、排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)は、燃料がカットされる前に、排気弁(排気弁10)の閉弁時期を上死点よりも進角しておく。例えば、排気弁位相変更部303が排気弁10の位相を第2角度701まで移動するように制御してもよい。この制御によって、排気弁位相変更部303は、排気管8から筒内への排気ガスおよび空気が流入する量が大きくなる膨張行程の略中心位置まで排気弁10の位相を確実に移動させることができ、三元触媒22へ供給される空気量を抑制できる。この結果、ECU25は、エンジン100の再始動時におけるNOx排出量を低減できるようになる。
<電動式の排気弁位相可変機構>
油圧式の排気弁位相可変機構42では、エンジン100の回転数が低い場合や、エンジン100を再始動する場合など、油圧が低い場合に、可変バルブ機構の位相を変化させる場合の応答性が低下したり、目標位置に制御し難くかったりする場合がある。そこで、排気弁位相変更部303は、電動式の排気弁位相可変機構42を用いることで排気弁10の位相変更の応答性を高めることができる。
例えば、排気弁位相可変機構42が電動式であれば、排気弁位相変更部303は、排気弁位相可変機構42に設けられた不図示のモータを回転させることで、排気弁10の位相を変更可能である。電動式の排気弁位相可変機構42が排気弁10の位相を変更する速度は、例えば、1秒間あたり200degCAであり、油圧式の排気弁位相可変機構42が排気弁10の位相を変更する速度よりも速い。
このように排気弁位相可変機構42を電動式とすることで、排気弁位相変更部303は、燃料カット後の排気弁10の位相を正確に制御することができ、排気管8から筒内に流入する排気ガス、空気量を増加させ、三元触媒22に供給される空気量を抑制できる。また、エンジン100の再始動時に、電動式の排気弁位相可変機構42が素早く排気弁10の位相を遅角することで、燃料カット終了後の燃焼を安定化させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る可変バルブ制御装置と可変バルブ制御方法について、図1、図2、図9及び図10を参照して説明する。第2の実施の形態と第1の実施の形態との差異は、燃料カット後に、排気弁位相変更部303が排気弁10の位相を進角する制御に加えて、吸気弁位相変更部302が吸気弁9の位相を遅角する制御を行うことにある。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る吸気弁9と排気弁10のプロファイルの一例とエンジン100の模式図の例を示す。図9では、排気弁10の位相が進角されて排気弁プロファイル10aが排気弁プロファイル10bに変更されると共に、吸気弁9の位相が遅角されて吸気弁プロファイル9aが吸気弁プロファイル9bに変更される様子が示される。図9の上側にプロファイルの例を示し、図9の下側に吸気弁9、排気弁10の動作の様子を示す。
<排気弁10を進角させ、吸気弁9を遅角させる制御>
第2の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301が有し、吸気弁9の位相を制御可能な吸気弁位相変更部(吸気弁位相変更部302)は、エンジン制御装置(ECU25)の制御によりエンジン(エンジン100)に供給される燃料がカットされてからエンジン(エンジン100)が停止するまでの間に、吸気弁(吸気弁9)の開弁開始時期を吸気行程の上死点から段階的に遅角する機能を有する。この結果、可変バルブ制御装置301は、排気管8から新気または排気ガスまたはその両方を筒内に逆流させ、燃料カット時に三元触媒22へ供給される空気量を抑制し、エンジン100の再始動時のNOxの排出量を抑制できるようになる。
第2の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301の詳細について説明する。ここでは、吸気弁プロファイル9bに従って吸気弁9の開閉時期が制御され、排気弁プロファイル10bに従って排気弁10の開閉時期が制御されているものとする。吸気弁プロファイル9bで表される吸気弁9の位相の位置についても「目標位置」と呼ぶ。
図9に示す膨張行程で排気弁10が閉弁している区間403において、ピストン3が下降することで、筒内の圧力は負圧になる。この時、排気管8よりも筒内の圧力の方が高いため、タイミング(1)に示すように排気弁10が開弁すると、筒内と排気管8内の圧力差と、ピストン3が下降していくことにより、排気管8内の新気又は排気ガスが筒内に流入する。
排気行程のタイミング(2)では、吸気弁9が閉弁し、排気弁10が開弁している。このため、ピストン3の上昇に伴い、筒内の排気ガスが排気管8に排出される。排気行程の後半で排気弁10が閉弁する。
吸気行程の前半では、吸気弁9及び排気弁10が共に閉弁された状態である。吸気行程の後半では、排気弁10が閉弁されており、吸気弁プロファイル9bに従って弁位相が遅角された吸気弁9が開弁する。吸気行程でピストン3が下降すると、吸気管7内の圧力に比べて、筒内の圧力が低くなる。このため、タイミング(3)に示すように、ピストン3が下降しながら吸気弁9が開弁すると、圧力差により吸気管7から空気がわずかに流入する。
吸気行程BDCの直前から吸気弁9が開弁し始める。そして、圧縮行程においてピストン3が上昇するときにも吸気弁9が開弁している。このため、タイミング(4)に示すように、ピストン3の上昇に伴って筒内の空気、排気ガスが吸気管7に逆流する。このように可変バルブ制御装置301が有する吸気弁位相変更部302が吸気弁9の位相を遅角し、排気弁位相変更部303が排気弁10の位相を進角することで、排気管8の排気ガスと新気またはその両方が吸気管7に逆流する。
以上説明した第2の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301では、吸気弁位相変更部302が吸気弁9の位相を遅角したことで、圧縮行程にて筒内の排気ガスと新気またはその両方が吸気管7に逆流する。このため、第1の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301が有する排気弁位相変更部303が、排気弁10の位相のみを変化させる場合と比較して、三元触媒22に供給される新気量をさらに低減できる。この結果、ECU25が燃料カットの制御を行わなかったとしても、エンジン100の再始動時のNOx排出量を抑制できる。
<吸気弁の開弁時期と、排気弁の閉弁時期とを変更する制御>
次に、燃料カットからエンジン100の再始動までの間に可変バルブ制御装置301が行う、吸気弁9と排気弁10の可変バルブ制御方法について説明する。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る時間とエンジン回転数、排気弁10の閉弁時期、吸気弁9の開弁時期の関係を示した図である。図10では、第2の実施の形態に係る排気弁10と吸気弁9の位相の時系列変化が示される。また、図10では、3種類の吸気弁プロファイルの例を、実線、破線、一点鎖線で表す。
吸気弁9の開弁時期(1)に実線で示すプロファイル901は、吸気弁プロファイルの一例を表す。
上述したようにタイミングt21でエンジン回転数が減少に転じると、タイミングt22で燃料カットが行われる。燃料カットのタイミングt22以降では、排気弁位相変更部303が排気弁10の閉弁時期を進角すると共に、吸気弁位相変更部302が吸気弁9の開弁時期を遅角するように制御する。この結果、吸気弁9の開弁時期は上死点後180deg.ATDCまで遅角される。ここで、吸気弁9の応答性が遅い場合、エンジン100の回転が停止するタイミングt23までに、吸気弁9の開弁時期が上死点後180deg.ATDCまで移動できない場合がある。
しかし、可変バルブ制御装置301は、排気弁10の閉弁時期を進角するだけでなく、吸気弁9の開弁時期を上死点よりも遅角する制御を併用することで、第1の実施の形態に係る排気弁10の位相のみを変化させる制御に比べて、排気管8からの空気の逆流を増加でき、三元触媒22への空気の供給を抑制できる。
また、吸気弁位相変更部302は、エンジン100の回転が停止した後、吸気弁9が遅角した状態を維持する区間904を設けるとよい。そこで、吸気弁位相変更部(吸気弁位相変更部302)は、吸気弁(吸気弁9)の開弁時期を吸気行程の上死点から遅角した状態を、エンジン(エンジン100)の回転が停止した後、エンジン(エンジン100)が再始動して、エンジン(エンジン100)の回転数が所定値(所定値56)に上昇するまでの間、維持する。この結果、区間904の間に、図10の一番上のチャートに示すようにECU25(モータ制御部304)がトラクションモータ50を駆動してモータリング52を行ったとしても、三元触媒22への空気量が抑制できる。このため、エンジン100の再始動時のNOx排出量の抑制効果をさらに高めることができる。
<吸気弁の開弁時期(1)に示す可変バルブ制御方法>
次に、図10に示す吸気弁9の開弁時期(1)を参照して、可変バルブ制御装置301で行われる可変バルブ制御方法の他の一例について、吸気弁9のプロファイル903を用いて説明する。
吸気弁位相変更部302は、吸気弁9のプロファイル903に示されるように、燃料カットのタイミングt22後に吸気弁9の開弁時期を、TDC+180degとなる吸気行程の下死点よりも進角側にある吸気弁開弁時期907に移動させてもよい。これによりエンジン回転数が上昇するタイミングt24から吸気弁開弁時期がTDCへと移動が完了するタイミングt26までにかかる時間を短縮することができる。この結果、ECU25は、タイミングt25よりも速いタイミングで燃料噴射を開始する制御を行うことが可能となる。そして、エンジン100の再始動時に吸気弁位相変更部302が吸気弁9の位相を進角して、排気弁位相変更部303が排気弁10の位相を遅角する過程で三元触媒22へ供給される新気を抑制できるようになる。
<吸気弁の開弁時期(2)に示す可変バルブ制御方法>
次に、図10の最下段に示す吸気弁9の開弁時期(2)を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る可変バルブ制御方法の他の一例について説明する。ここでは、最下段にある吸気弁9の開弁時期(2)に破線で表すプロファイル902が、吸気弁プロファイルの別の一例を表すものとする。
吸気弁位相変更部302は、吸気弁9のプロファイル902に示される吸気弁9のプロファイルでは、燃料カットのタイミングt22よりも前のタイミングt27にて吸気弁9の開弁開始時期をTDCよりも遅角し始め、吸気弁9の位相を吸気弁開弁時期906まで移動させておく。このように吸気弁位相変更部(吸気弁位相変更部302)は、燃料がカットされる前に、吸気弁(吸気弁9)の開弁時期を吸気行程の上死点から遅角しておく。この事前動作が行われたことによって、燃料カットのタイミングt22後に吸気弁9の開弁時期が移動完了(TDC+180deg)するまでに要する時間を、時間905だけ短縮できる。この結果、三元触媒22に供給される新気の抑制効果が高められ、吸気弁位相可変機構41の応答性を緩和できるようになる。
なお、タイミングt21でエンジン回転数が減少に転じてから、タイミングt23でエンジン100が停止するまでの間に、ECU25(モータ制御部304)は、トラクションモータ50がモータリング55(図10の最上段に示す破線のチャート)を開始するように制御してもよい。モータリング55の区間を設けることで、一旦エンジン100が停止した後、ECU25が改めてモータリング52を行う場合に比べて、トラクションモータ50がスムーズにモータリング55を行うことができる。
<排気管から吸気管への新気又は排気ガスの逆流量が多い場合の対策>
以上説明した第2の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301では、排気管8から排気ガス、新気またはその両方を、筒内を経て吸気管7に逆流させることができる。ただし、排気管8から吸気管7への空気の逆流量が多くなると、排気ガスに加えて新気が吸気管7に逆流してしまう。しかし、燃料カットが終了し、燃料が噴射されるタイミングt25においては、筒内に燃料を燃焼するための新気が必要となる。このため、吸気弁位相変更部302は、タイミングt25よりも前にトラクションモータ50でエンジン100を回転させる区間910で吸気弁9の位相を進角側に変化させることで、筒内に新気が流入するように制御するとよい。このような制御によって、燃料が噴射されるタイミングt25において、筒内には燃焼に必要な新気が確保される。このため、三元触媒22への供給される新気の新気量の抑制とエンジン100の安定した再始動を両立できる。
また、第2の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301は、燃料カットの前に吸気弁9の開弁時期を吸気行程の上死点より遅角してから燃料カットを行ってもよい。吸気弁位相変更部302は、予め吸気弁9の開弁時期を吸気行程の上死点よりも遅角することで、燃料カットが行われてから吸気弁9が遅角し、吸気弁9の移動が完了するまでにかかる時間を短縮することができる。この結果、吸気弁9の移動途中に三元触媒22に供給される空気の空気量を抑制できる。
<電動式の吸気弁位相可変機構>
油圧式の吸気弁位相可変機構41では、エンジン100の回転数が低い場合や、エンジン100を再始動する場合など、油圧が低い場合に、可変バルブ機構の位相を変化させる場合の応答性が低下したり、目標位置に制御し難くかったりする場合がある。そこで、吸気弁位相変更部302は、電動式の吸気弁位相可変機構41を用いることで、吸気弁9の位相変更の応答性を高めることができる。
例えば、吸気弁位相可変機構41が電動式であれば、吸気弁位相変更部302は、吸気弁位相可変機構41に設けられた不図示のモータを回転させることで、吸気弁9の位相を変更可能である。電動式の吸気弁位相可変機構41が吸気弁9の位相を変更する速度は、1秒間あたり200degCAであり、油圧式の吸気弁位相可変機構41が吸気弁9の位相を変更する速度よりも速い。
このように吸気弁位相可変機構41を電動式とすることで、吸気弁位相変更部302は、燃料カット後の吸気弁9の位相を正確に制御することができ、排気管8から筒内に流入する排気ガス、新気量を増加させ、三元触媒22に供給される空気量を抑制できる。また、エンジン100の再始動時には、電動式の吸気弁位相可変機構41が素早く吸気弁9の位相を進角することで、燃料カット終了後の燃焼を安定化させることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る可変バルブ制御装置と可変バルブ制御方法について、図1、図2及び図11を参照して説明する。第3の実施の形態と第1の実施の形態との差異は、燃料カット後にモータ制御部304がトラクションモータ50でエンジン100を回転させる区間を設けることで、排気弁位相変更部303が排気弁10の位相の遅角量を抑制する制御を行う点にある。
図11は、本発明の第3の実施の形態に係る排気弁10と吸気弁9の位相の時系列変化の例を示す図である。図11において図1、図8と同一の構成又は箇所には同じ符号を用いて説明する。
<モータリングにより逆流サイクルを確保し、三元触媒22への空気量を抑制する制御>
第3の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301は、タイミングt22で燃料カット後、タイミングt23でエンジン100が停止するまでの間にモータリング区間101を設ける。このモータリング区間101は、排気弁10の中心位相401が第1角度405(図5を参照)又は第2角度701(図7を参照)に到達した後、モータ制御部304がトラクションモータ50を回転させることで、エンジン100の回転を維持する区間である。
このようにエンジン制御装置(ECU25)は、排気弁位相変更部(排気弁位相変更部303)により、排気弁(排気弁10)の中心位相(中心位相401)が第1角度(第1角度405)に到達した後、モータ(トラクションモータ50)を駆動してエンジン(エンジン100)を回転させるモータリング区間(モータリング区間101)を設ける。例えば、排気弁10の中心位相401がタイミングt29で第1角度405に到達した直後に、モータリング区間101が開始される。
また、図3に示した排気弁プロファイル10aで排気弁10の位相が変更される場合、ECU25は、スロットル弁27の上流に取り付けられたエアフローセンサによって筒内に入った新気量を検出する。そして、ECU25は、エアフローセンサが検出した新気量に基づいて、三元触媒22に供給される新気の新気量を推定することができる。このため、ECU25は、三元触媒22に供給される新気量を予め計算しておく。そして、ECU25は、予め計算した新気量に応じて、排気管8から筒内に逆流させる新気量が、燃料カットから次のエンジン100の再始動までに三元触媒22に供給される新気量以上となるようにモータリング区間101の時間を決めるとよい。
ここで、排気弁位相変更部303が、図11に示す排気弁10のプロファイルで排気弁閉弁時期を制御する例について検討する。排気弁位相変更部303は、燃料カットのタイミングt22で排気弁10の位相を遅角方向に動かし始める。そして、排気弁10の開弁開始タイミングが-180deg.ATDCに到達し、すなわち排気弁10の中心位相401が膨張行程の上死点よりも進角側にくるタイミングt28までの区間で三元触媒22に新気が供給される。また、エンジン再始動時には、排気弁10の中心位相401が180de.ATDCに到達した後から排気弁10の位相の移動が完了するタイミングt25までの区間102で三元触媒22に新気が供給される。
そこで、ECU25は、上述したようにエアフローセンサが検出した新気量に基づいて、三元触媒22に供給される新気の新気量を推定する。そして、ECU25は、三元触媒22に供給される新気の推定した新気量が、排気管8から筒内に逆流させる新気量以上となるようにモータリング区間101の時間、及び排気弁10の位相の進角量の目標値の少なくともいずれか1つを決めるとよい。
以上説明した第3の実施の形態に係る可変バルブ制御装置301では、モータリング区間101を設けたことにより、排気管8から排気ガスと空気を筒内に流入する量が多くなる。このため、三元触媒22へ供給される空気量の積算値を抑制することができる。
なお、本発明は上述した各実施の形態に限られるものではなく、請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した各実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
3…ピストン、7…吸気管、8…排気管、9…吸気弁、10…排気弁、22…三元触媒、25…ECU、30…CPU、40…VTC、100…エンジン、111…バッテリ、300…状態判定部、301…可変バルブ制御装置、302…吸気弁位相変更部、300…状態判定部、301…可変バルブ制御装置、302…吸気弁位相変更部、303…排気弁位相変更部、304…モータ制御部、401…中心位相

Claims (7)

  1. エンジンの排気管に設けられた排気弁の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構を制御する可変バルブ制御装置であって、
    前記エンジンの状態変化に基づいて、前記可変バルブタイミング制御機構を通じて前記排気弁の位相を変更するための指示を出力する排気弁位相変更部を備え、
    前記排気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御により前記エンジンに供給される燃料がカットされてから前記エンジンが停止するまでの間に、前記排気弁の中心位相を、膨張行程の下死点よりも進角側であって、前記膨張行程の略中心位置である第2角度まで進角する
    可変バルブ制御装置。
  2. 前記排気弁位相変更部は、前記排気弁の中心位相が前記第2角度に到達した後、前記エンジンの回転が停止するまで、又は前記エンジンの回転が停止した後、前記エンジンが再始動して、前記エンジンの回転数が所定値に上昇するまでの間、前記第2角度を維持する
    請求項に記載の可変バルブ制御装置。
  3. エンジンの排気管に設けられた排気弁の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構を制御する可変バルブ制御装置であって、
    前記エンジンの状態変化に基づいて、前記可変バルブタイミング制御機構を通じて前記排気弁の位相を変更するための指示を出力する排気弁位相変更部を備え、
    前記排気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御により前記エンジンに供給される燃料がカットされてから前記エンジンが停止するまでの間に、前記排気弁の中心位相を、膨張行程の下死点よりも進角側である第1角度まで進角し、
    前記エンジン制御装置は、内部EGRのEGR率を演算し、
    前記排気弁位相変更部は、前記EGR率に基づいて、前記排気弁の位相を遅角する量を決定する
    変バルブ制御装置。
  4. エンジンの排気管に設けられた排気弁の位相を変更可能であり、前記エンジンの吸気管に設けられた吸気弁の位相を変更可能である可変バルブタイミング制御機構を制御する可変バルブ制御装置であって、
    前記エンジンの状態変化に基づいて、前記可変バルブタイミング制御機構を通じて前記排気弁の位相を変更するための指示を出力する排気弁位相変更部と、
    前記エンジンの状態変化に基づいて、前記可変バルブタイミング制御機構を通じて前記吸気弁の位相を変更するための指示を出力する吸気弁位相変更部と、を備え、
    前記排気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御により前記エンジンに供給される燃料がカットされてから前記エンジンが停止するまでの間に、前記排気弁の中心位相を、膨張行程の下死点よりも進角側である第1角度まで進角し、
    前記可変バルブ制御装置は、前記エンジンの吸気管に設けられた前記吸気弁の位相を変更可能な前記可変バルブタイミング制御機構を制御し
    前記吸気弁位相変更部は、前記エンジン制御装置の制御により前記エンジンに供給される燃料がカットされてから前記エンジンが停止するまでの間に、前記吸気弁の開弁開始時期を吸気行程の上死点から段階的に遅角する
    変バルブ制御装置。
  5. 前記吸気弁位相変更部は、前記燃料がカットされる前に、前記吸気弁の開弁時期を前記吸気行程の上死点から遅角しておく
    請求項に記載の可変バルブ制御装置。
  6. 前記吸気弁位相変更部は、前記吸気弁の開弁時期を前記吸気行程の上死点から遅角した状態を、前記エンジンの回転が停止した後、前記エンジンが再始動して、前記エンジンの回転数が所定値に上昇するまでの間、維持する
    請求項に記載の可変バルブ制御装置。
  7. エンジンの排気管に設けられた排気弁の位相を変更可能な可変バルブタイミング制御機構を制御する可変バルブ制御装置であって、
    前記エンジンの状態変化に基づいて、前記可変バルブタイミング制御機構を通じて前記排気弁の位相を変更するための指示を出力する排気弁位相変更部を備え、
    前記排気弁位相変更部は、エンジン制御装置の制御により前記エンジンに供給される燃料がカットされてから前記エンジンが停止するまでの間に、前記排気弁の中心位相を、膨張行程の下死点よりも進角側である第1角度まで進角し、
    前記エンジン制御装置は、前記燃料をカットする前又は後に、吸気弁が設けられた吸気管の上流に設けられるスロットル弁の開度を絞る
    変バルブ制御装置。
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