JP7360974B2 - 半導体コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体コンデンサおよびその製造方法に関する。
半導体基板の表面に薄膜コンデンサを形成した構成が知られている。薄膜コンデンサは、半導体基板の表面に溝を設け誘電膜を挟みながら複数の導電膜を溝の側面に積層して形成される(特許文献1)。
特表2010-530128号公報
しかしながら、特許文献1に記載された半導体に形成された薄膜コンデンサでは、高電圧を印加させた状態で使用する場合、絶縁膜が薄膜であるため、何らかの原因で薄膜コンデンサの絶縁膜が絶縁破壊をしてしまうと薄膜コンデンサを介して短絡電流が電力の供給源である電源に流れてしまう。
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、その目的は、薄膜コンデンサに接続されている電源に短絡電流が流れることを抑制することができる半導体コンデンサおよびその製造方法を提供することである。
本発明の一態様によれば、分離領域内に形成された第1領域と、第1絶縁膜を介して半導体基板、分離領域および第1領域と対向する第2領域と、第1領域および分離領域と接続する第1電極と、第2領域と接続する第2電極を備える半導体コンデンサが提供される。第1電極は、分離領域の第1絶縁膜と接する領域に形成される反転層と第1領域を介して半導体基板と接続する。
本発明の他の態様によれば、分離領域及び第1領域を形成した半導体基板に第1領域まで達する溝を形成する工程と、溝の内壁面に第1絶縁膜を形成し、溝の内側で第1絶縁膜が接する第2領域を形成する工程とを含む半導体コンデンサの製造方法が提供される。第1絶縁膜の膜厚が、第1電極および第2電極の間に所定の電圧が印加されることにより、分離領域の第1絶縁膜が接する領域において半導体基板と第1領域を接続する反転層が形成される厚さである。
本発明によれば、薄膜コンデンサに接続されている電源に短絡電流が流れることを抑制された半導体コンデンサおよびその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサの構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサの構成を示す等価回路図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その1)。 本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その2)。 本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その3)。 本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その4)。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサの構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その1)。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その2)。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その3)。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その4)。 本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサの構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その1)。 本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その2)。 本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その3)。 本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その4)。 本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その5)。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサの構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体コンデンサの構成を示す模式的な断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その1)。 本発明の第3の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その2)。 本発明の第3の実施形態に係る半導体コンデンサの製造方法を説明するための模式的な断面図である(その3)。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付して説明を省略する。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平行寸法との関係、各層の厚みの比などは現実のものとは異なる部分を含む。また、図面相互間においてもお互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
更に、以下に示す第1、第2及び第3の実施形態は、本発明の技術的思想を具現化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質や、それらの形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(第1実施形態)
<第1の実施形態の半導体コンデンサ100の構成>
本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100は、図1に示すように、導電性の半導体基板1に形成された分離領域2と、分離領域2内に形成された第1領域3と、第1絶縁膜4を介して半導体基板1、分離領域2および第1領域3と対向する第2領域5と、第1領域3および分離領域2と接続する第1電極7と、第2領域5と接続する第2電極6を備える。
半導体基板1は、図1に示すように、半導体基板1の第1主面20から半導体基板1の深さ方向に延伸する溝9を備え、溝9の内壁面に第1絶縁膜4が形成されている。
第2領域5は、溝9の内部に埋設され第1絶縁膜4に接し、溝9は、分離領域2を貫通し、第1領域3に達している。図1は、第1主面20に形成された溝9の短手方向に沿った断面図である。
図1に示すように、第2領域5と半導体基板1との間は、第1絶縁膜4によって、電気的に絶縁されている。即ち、第2領域5、第1絶縁膜4および半導体基板1の積層によって、薄膜コンデンサ(以下において、「第1薄膜コンデンサ30」という。)が構成される。
また、第2領域5と第1領域3との間は、第1絶縁膜4によって、電気的に絶縁されている。即ち、第2領域5、第1絶縁膜4および第1領域3の積層によって、薄膜コンデンサ(以下において、「第2薄膜コンデンサ32」という。)が構成される。
図1で示した半導体コンデンサ100では、第2領域5の第1絶縁膜4が接する面と対向する面(以下において、「上面22」という。)に、第2電極6が配置されている。
また、分離領域2の半導体基板1が接する面と対向する面(以下において、「下面23」という。)に露出する第1領域3および分離領域2に、第1電極7が配置されている。
図1に示した半導体コンデンサ100では、第2電極6と第1電極7との間に所定の電圧が印加されると、第2領域5、第1絶縁膜4および分離領域2の積層によって形成された薄膜コンデンサの分離領域2の第1絶縁膜4が接する領域に反転層31が形成される。即ち、分離領域2の第1絶縁膜4が接する領域の第1絶縁膜4の膜厚は、第2電極6と第1電極7との間に電圧が印可されることで反転層31が形成される厚さである。
また、第1電極7は、第1領域3および分離領域2と電気的に接続され、かつ、図1において反転層31として示した領域と第1領域3とを介して、半導体基板1と電気的に接続される。第2電極6は、第2領域5と電気的に接続される。
なお、半導体基板1および第1領域3はn型であり、分離領域2はp型である場合、動作時は第2電極6が正極であり、第1電極7が負極である。
第1導電型と第2導電型とは互いに反対導電型である。即ち、第1導電型がn型であれば、第2導電型はp型であり、第1導電がp型であれば、第2導電型はn型である。以下では、第1導電型がn型、第2導電型がp型の場合を例示的に説明する。
半導体コンデンサ100では、図1で示した第2領域5は、半導体基板1、分離領域2および第1領域3と第1絶縁膜4を挟んで対向し、複数の薄膜コンデンサを構成する。図2(a)および図2(b)に、半導体コンデンサ100の等価回路を示す。
図2に示した等価回路の第1薄膜コンデンサ30は、第2領域5、第1絶縁膜4および半導体基板1の積層によって形成された薄膜コンデンサである。反転層31は、第2領域5、第1絶縁膜4および分離領域2の積層によって形成された薄膜コンデンサの第2電極6と第1電極7との間に所定の電圧が印加時に分離領域2の第1絶縁膜4が接する領域である(以下において、「反転層31」という)。第2薄膜コンデンサ32は、第2領域5、第1絶縁膜4および第1領域3の積層によって形成された薄膜コンデンサである。即ち、半導体コンデンサ100は、図2で示す第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32が並列に接続した構成である。
図1で示した第2電極6に、図2で示す電源電圧(Vd)の正極が電気的に接続されている。即ち、図2の第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32は、図1の第2領域5と電気的に接続されている。
また、図1で示した第1電極7に図2で示す電源電圧(Vd)の負極が電気的に接続されている。第2電極6および第1電極7が電源電圧(Vd)に接続されることで、図1の反転層31と第1領域3とを介して、第1電極7が半導体基板1と電気的に接続される。即ち、図2の第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32は、図1の半導体基板1、反転層31および第1領域が同電位になり、電気的に接続されている。
<第1の実施形態の半導体コンデンサ100の動作>
以下に、図1および図2で示した半導体コンデンサ100の動作について説明する。半導体コンデンサ100は電源と並列に接続し、例えば、電力変換器の平滑コンデンサ用途に使用する。
まず、通常時は、図1および図2(a)で示すように、電源電圧(Vd)の第2電極6に正極と同電位に繋ぎ、第1電極7は電源電圧(Vd)の負極と同電位に繋ぐ。負極を基準として、第2電極6は電源電圧(Vd)の正電圧が第2領域5に印加される。第1電極7に負の電圧を印加することで、第2領域5に正の電荷がチャージされる。また、第1領域3に負の電荷がチャージされる。
この時、第1絶縁膜4を介して半導体基板1、分離領域2および第1領域3に対向する第2領域5に正の電荷がチャージされることにより、第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32に正の電荷がチャージされる。
また、分離領域2が第1絶縁膜4と接する界面に、第2電極6と第1電極7との間の電位差で反転層31が形成され、この反転層31によって第1領域3と半導体基板1が同電位となる。即ち、半導体基板1、反転層31および第1領域3がすべて電源の負の電位となる。
一方、半導体基板1と接する第1絶縁膜4が電気的に絶縁破壊した図2(b)で示す異常時には、第2領域5と半導体基板1の間に短絡電流が流れ、半導体基板1と第2領域5とが同電位となる。
更に、第2領域5から半導体基板1へ流れた短絡電流は、反転層31と第1領域3を介して第1電極7へ流れる。即ち、第2電極6と第1電極7間には、短絡電流が流れる。
この時、反転層31に流れる短絡電流は、第2電極6が飽和電圧以上であっても、ピンチオフし、飽和領域となり一定である。第2電極6と第1電極7に流れる電流は、反転層31によって、飽和電流以上流れない。即ち、反転層31に流れる短絡電流は、反転層31のピンチオフによって抑制される。
<第1の実施形態の半導体コンデンサ100の効果>
以上に説明したように、本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100によれば、通常時は、第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32によりコンデンサが構成される。即ち、第2電極6が第2領域5と同電位をとり、第1電極7が第1領域3、反転層31および半導体基板1と同電位をとることにより、第2電極6および第1電極7の第2電極6によるコンデンサ動作を実現することができる。
また、半導体コンデンサ100のコンデンサ容量は、第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32で形成される容量の合計となる。
更に、半導体基板1の第1主面20に溝9を形成することで、半導体基板1と第1絶縁膜4の接する面積を大きくでき、単位面積でのコンデンサ容量を大きくすることができる。
なお、半導体コンデンサ100は、溝9が半導体基板1に複数形成されていてもよい。半導体基板1に溝9を複数形成することにより、更に、コンデンサの容量を増大することができる。
また、半導体コンデンサ100は、上面22と下面23の両面に第2電極6と第1電極7が別々に形成され、面電極となる。このため、電極のパターンニングの不良による合わせ不良の低減と製造工程の低減ができる。
一方、半導体基板1と接する第1絶縁膜4が絶縁破壊した異常時は、分離領域2の不純物濃度や分離領域2の第1絶縁膜4と接する第1絶縁膜4の膜厚を第1電極と第2電極間に所定の電圧を印加したときに反転層が形成されるように設計することにより、反転層31に流れる短絡電流を抑制できる。このため、半導体コンデンサ100に接続された電源の端子間に流れる短絡電流を制御できる。
<第1の実施形態の半導体コンデンサ100の製造方法>
以下に、図面を参照して、第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100の製造方法を説明する。なお、以下に述べる半導体コンデンサ100の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能である。
まず、図3に示すように、第1主面20と第1主面20と対向する第2主面21を有する第1導電型の半導体基板1を準備する。第1導電型の半導体基板1は、例えば、n型のシリコン基板を用いる。第1導電型の半導体基板1の厚さは、数百μm程度である。
次に、第1導電型の半導体基板1の第2主面21に第2導電型の分離領域2および第1領域3を形成する。形成順番としては、先に、p型の分離領域2を形成することが好適である。その後、n型の第1領域3を形成する。第1領域3は、下面23に表面の一部が露出し、かつ、半導体基板1と離間させて、分離領域2の内部に形成される。
分離領域2および第1領域3の形成方法は、例えば、イオン注入法を用いる。イオン注入領域をパターンニングするために、半導体基板1の上面22にマスク材を形成する。マスク材として、例えば、シリコン酸化膜を用いることができ、堆積方法は、熱CVD法やプラズマCVD法を用いる。
次に、マスク材の上方にレジストをパターンニングする。パターニング方法は、一般的なフォトリソグラフィ法を用いる。パターンニングされたレジストをマスクにして、マスク材をエッチングする。エッチング方法は、フッ酸を用いたウェットエッチングや、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングを用いる。以下において、半導体基板1の第1主面20に対し積層方向を「上方」とも称する。
更に、レジストを酸素プラズマや硫酸等で除去する。マスク材をマスクにして、p型およびn型不純物をイオン注入し、p型の分離領域2およびn型の第1領域3を形成する。p型不純物としては、例えば、ボロンを用いる。また、n型不純物としては、リンを用いる。
このイオン注入後、マスク材を例えば、フッ酸を用いたエッチングによって除去する。この方法で形成された分離領域2および第1領域3は、不純物濃度として1E16/cm3~1E21/cm3が好適である。注入後の断面図は、図3に示す。
次に、図4に示すように、半導体基板1の第1主面20に溝9をエッチング法などにより形成する。溝9の形成方法の例を以下に説明する。
まず、半導体基板1にマスク材を形成する。具体的には、マスク材は、シリコン酸化膜(SiO2膜)を用いる。堆積方法は、熱CVD法やプラズマCVD法を用いる。
次に、マスク材の上にレジストをパターンニングする。パターニング方法は、一般的なフォトリソグラフィ法を用いる。パターンニングされたレジストをマスクにして、マスク材をエッチングする。エッチング方法は、フッ酸を用いたウェットエッチングや、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングを用いる。
次に、レジストを酸素プラズマや硫酸等で除去する。マスク材をマスクにして、半導体基板1をエッチングして溝9を形成する。溝9の深さは、半導体基板1および分離領域2を貫通し、第1領域3に到達する深さである。
その後、図5に示すように、第1絶縁膜4を形成する。第1絶縁膜4は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2膜)を用いる。この工程は、熱酸化法が好適である。熱酸化の場合、半導体基板1を酸素雰囲気中に、温度を950℃程度で加熱することで、半導体基板1が酸素に触れるすべての部分において、第1絶縁膜4が形成される。第1絶縁膜4の膜厚は、高電圧を印加時に反転層31が形成される1μm程度が好適である。
この時、第1絶縁膜4は、溝9の内壁面で半導体基板1、分離領域2および第1領域3と連続して接している。また、第1絶縁膜4の膜厚は、第1電極7および第2電極6の間に所定の電圧が印加時、分離領域2の第1絶縁膜4と接する領域において半導体基板1と第1領域3を電気的に接続される反転層31が形成される厚さである。この方法で形成された断面は、図5に示す。
更に、図6に示すように、第2領域5を形成する。例えば、第2領域5となる材料は、ポリシリコンが好適である。この工程は、第2領域5の堆積方法として、減圧CVD法を用いる。この方法で堆積された第2領域5は、第1絶縁膜4の上方および下面23の両面に形成される。
この時、第2領域5の堆積の厚さは、限定しないが、溝9を埋める厚さが好適である。例えば、溝9の幅をXμmとした場合、第2領域5の堆積の厚さはX/2以上にする。堆積した第2領域5は、第1絶縁膜4を介して半導体基板1、分離領域2および第1領域3と対向し、溝9の内側で第1絶縁膜4と接している。この堆積後の構造を図6に示す。
また、第2領域5の堆積後に、例えば、温度が950℃程度の加熱された塩化ホスホリル(POCl3)中でアニールすることでn型のポリシリコンが形成され、第2領域5に導電性を持たせる。
その後に、図1に示すように、上面22に第2電極6の形成および下面23の第2領域5をエッチングし、第1電極7を形成する。下面23のエッチングは、マスクパターンを使用しない全面にエッチングをする。エッチング方法は、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングを用いる。
なお、電極材料は、メタル配線が一般的であり、例えば、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)および銀(Ag)でもよい。
また、複数の材料を積層してもよい。例として、Ti/Ni/Agの積層メタルでもよい。ここでは、アルミニウム(Al)を積層する。積層方法は、例としてスパッタ法が好適である。具体的には、まず、上面22の全面にアルミニウムを堆積する。
次に、下面23の第2領域5をエッチングし、下面23にアルミニウムを全面に堆積する。第1電極7は、第1領域3および分離領域2と接して電気的に接続される。また、第2電極6は、第2領域5と接して電気的に接続される。
その後、レジストマスクによるメタル選択エッチングする。以上により、図1に示した半導体コンデンサ100が完成する。
以上に説明したように、本発明の第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100の製造方法では、半導体基板1に分離領域2および第1領域3を形成し、第1主面20に分離領域2を貫通し第1領域3まで達する溝9を形成する。
溝9が第1領域3まで到達することで、分離領域2、第1領域3および半導体基板1は、容易に溝9の内壁面において第1絶縁膜4と連続して接することができ、コンデンサが作りやすくなり、製造工数の低減できる。
[第1実施形態の変形例]
第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100は、図7に示すように、溝9の内壁面に形成された分離領域2および第1領域3に接する第1絶縁膜4の膜厚が、半導体基板1と接する第1絶縁膜4の膜厚より、厚いことが図1に示した構造と異なる。
第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100によれば、溝9の内壁面に形成された分離領域2および第1領域3に接する第1絶縁膜4の膜厚が、半導体基板1と接する第1絶縁膜4の膜厚より厚いことにより、分離領域2および第1領域3に接する第1絶縁膜4の絶縁破壊確率が半導体基板1に接する第1絶縁膜4の絶縁破壊確率より低くなる。
このため、分離領域2および第1領域3と接する第1絶縁膜4の領域で第2電極6と第1電極7間での短絡電流の発生確率を低下させることができる。即ち、図1、2に示す、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32で発生する短絡電流の発生確率を低下させることにより、絶縁破壊による第2電極6と第1電極7間に短絡電流が流れるのを抑制できる。
第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100の製造方法としては、図5に示すように、第1絶縁膜4を形成する工程で、熱酸化法を用いてもよい。
この理由は、イオン注入工程で形成された分離領域2および第1領域3では、表面の結晶状態が悪く、このため熱酸化の酸化レートが基板レートより早い。即ち、同じ酸化時間では、分離領域2および第1領域3の露出面に形成された第1絶縁膜4の厚さは、半導体基板1の露出面に形成された第1絶縁膜4より厚く形成される。
なお、図4に示すように、半導体基板1の第1主面20に溝9を形成し、その後、図8に示すように、第1主面20の全面に保護膜10を形成してもよい。具体的には、保護膜10は、例えば、シリコン窒化膜(SiN膜)でもよい。
次に、図9に示すように、半導体基板1の第1主面20の全面にシリコン窒化膜(SiN膜)を形成し、溝9の底面のシリコン窒化膜(SiN膜)をエッチングする。エッチング方法は、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングを用いる。イオン性エッチングなどの異方性エッチングすることで、溝9の底面のシリコン窒化膜(SiN膜)をエッチングする。
更に、図10に示すように、溝9の底面に露出した分離領域2をエッチングする。エッチング方法は、例えば、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングを用いる。その後に、溝9の底面に露出した分離領域2と第1領域3を酸化することで、溝9の内側の保護膜10の膜厚より厚い第1絶縁膜4を形成することができる。
(第2実施形態)
<第2の実施形態の半導体コンデンサ100の構成>
本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサ100は、図12に示すように、溝9が第1領域3を貫通する点が第1の実施形態と異なる。即ち、溝9は、第1主面20から半導体基板1の深さ方向に延伸し、半導体基板1、分離領域2および第1領域3を貫通している。
<第2の実施形態の半導体コンデンサ100の動作>
図12に示した半導体コンデンサ100の基本的な動作は、図1および図2で示した第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100と同様である。即ち、通常時は、第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32に正の電荷がチャージされ、コンデンサの動作をする。また、異常時は、半導体基板1と接する第1絶縁膜4から流れる短絡電流を反転層31でピンチオフすることで短絡電流を抑制する。
<第2の実施形態の半導体コンデンサ100の効果>
以上に説明したように、本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサ100によれば、第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100と同様のコンデンサ動作を実現することができる。ただし、図1で示した半導体コンデンサ100よりも第1絶縁膜4が半導体基板1、分離領域2および第1領域3を貫通しているため、溝9の深さのばらつきによって発生するコンデンサ容量ばらつきを抑制することができる。
また、図12に示す半導体コンデンサ100は、溝9を第1領域3に達するまで深く形成することにより、単位面積でのコンデンサ容量を最大限にすることができる。
<第2の実施形態の半導体コンデンサ100の製造方法>
図12に示した半導体コンデンサ100の製造方法は、図13~図17を参照して説明する。なお、以下に述べる半導体コンデンサ100の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能である。
まず、第1導電型の半導体基板1の第2主面21に第2導電型の分離領域2および第1領域3を形成する製造方法は、図3に示す第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100と同様である。即ち、イオン注入法を用いて、分離領域2および第1領域3を形成する。
次に、図13に示すように、第1主面20から半導体基板1の深さ方向に延伸する溝9を形成する。具体的には、半導体基板1をエッチングする。このエッチング後の断面図は、図13 に示す。
この時、溝9の形成方法は、第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100と同様である。ただし、溝9は、イオン性エッチングなどの異方性エッチングを用いて形成され、半導体基板1、分離領域2および第1領域3を貫通している。
その後、図14に示すように、第1絶縁膜4を形成する。第1絶縁膜4は、例えば、シリコン酸化膜(SiO2膜)を用いる。この工程は、熱酸化法が好適である。
この時、熱酸化の場合、半導体基板1を酸素雰囲気中に、温度を950℃程度で加熱することで、半導体基板1が酸素に触れるすべての部分において、第1絶縁膜4が形成される。第1絶縁膜4の膜厚は、高電圧を印加時に反転層31が形成される1μm程度が好適である。
また、第1絶縁膜4は、溝9の内壁面で半導体基板1、分離領域2および第1領域3と連続して接している。更に、第1絶縁膜4の膜厚は、第1電極7および第2電極6の間に所定の電圧が印加時、分離領域2の第1絶縁膜4と接する領域において半導体基板1と第1領域3を電気的に接続する反転層31が形成される厚さである。この方法で形成された断面は、図14に示す。
更に、図15に示すように、第2領域5を形成する。具体的には、例えば、第2領域5となる材料は、ポリシリコンが好適である。第2領域5の堆積方法として、減圧CVD法を用いる。
減圧CVD法で堆積された第2領域5は、第1絶縁膜4の第1主面20の積層方向および第2主面21の積層方向の両面に形成される。
第2領域5の堆積の厚さは、限定しないが、溝9を埋める厚さが好適である。例えば、溝9の幅をXμmとした場合、第2領域5の堆積の厚さはX/2以上にする。第2領域5は、第1絶縁膜4を介して半導体基板1、分離領域2および第1領域3と対向し、溝9の内側で第1絶縁膜4と接している。この堆積後の構造を図15に示す。
また、第2領域5の堆積後に、例えば、温度が950℃程度の加熱された塩化ホスホリル(POCl3)中でアニールすることでn型のポリシリコンが形成され、第2領域5に導電性を持たせる。
次に、図16に示すように、分離領域2の半導体基板1が接する面と対向する面に積層された前記第2領域5を酸化して第2絶縁膜11を形成する。具体的には、まず、上面22の第2領域5の上面22に保護膜10を形成する。保護膜10は、例えば、シリコン窒化膜(SiN膜)を用いる。堆積方法は、減圧CVDを用いる。
その後、第2領域5を酸化させて第2絶縁膜11を形成する。酸化方法は、熱酸化が適用される。この酸化する工程は、溝9の底面にある第2領域5が酸化されるように酸化時間を設定する。第2領域5の酸化後の断面図を図16に示す。以下において、溝9の底面にある第2領域5が酸化させた絶縁膜を「第2絶縁膜11」とも称する。
次に、図17に示すように、分離領域2および第1領域3が下面23に露出するまで第2絶縁膜11の一部をエッチングする。エッチング方法として、イオン性エッチングなどのドライエッチングを用いる。エッチング量として、分離領域2および第1領域3が露出される量が好適である。
この時、第2絶縁膜11をエッチングする工程では、溝9の底面に形成される第2領域5も酸化されており、分離領域2および第1領域3を露出させても溝9の第2領域5は露出されていない。第2絶縁膜11を除去した後の断面図は、図17に示す。
その後、保護膜10をエッチングし、電極を形成する。まず、保護膜10のエッチングは、マスクパターンを使用しない全面エッチングする。エッチング方法は、反応性イオンエッチングなどのドライエッチングを用いる。
なお、電極材料は、メタル配線が一般的であり、例えば、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)および銀(Ag)でもよい。
また、複数の材料を積層してもよい。例として、Ti/Ni/Agの積層メタルでもよい。ここでは、アルミニウム(Al)を積層する。積層方法は、例としてスパッタ法が好適である。まず、上面22の第2領域5の上に全面にアルミニウムを堆積する。
次に、下面23にアルミニウムを全面に堆積する。第1電極7は、第1領域3および分離領域2と接して電気的に接続される。また、第2電極6は、第2領域5と接して電気的に接続される。その後、レジストマスクによるメタル選択エッチングする。以上により、図8に示した半導体コンデンサ100が完成する。
以上に説明したように、本発明の第2の実施形態に係る半導体コンデンサ100の製造方法では、半導体基板1に分離領域2および第1領域3を形成し、第1主面20から延伸して半導体基板1、分離領域2および第1領域3を貫通する溝9を形成する。溝9が第1領域3を貫通することで、個々の溝9のエッチングによる深さのばらつきの考慮が不要となり、半導体コンデンサ100のコンデンサ間のコンデンサ容量ばらつきが低くでき、歩留まりが向上する。
また、下面23の第2領域5を溝9の底面にまで酸化させることで、下面23の第2領域5は完全に酸化される。このため、一般のエッチング法と比べ、第2領域5のエッチング残渣は抑制され、第2領域5のエッチング残渣による不良を抑制することで信頼性が向上することができる。
[第2実施形態の変形例]
第2の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100は、図18に示すように、溝9の内壁面に形成された分離領域2および第1領域3に接する第1絶縁膜4の膜厚が半導体基板1と接する第1絶縁膜4の膜厚より厚いことを更に備える点が図8に示した構造と異なる。
第2の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100によれば、効果および動作は、第1の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100と同様である。即ち、通常時は、第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32に正の電荷がチャージされ、コンデンサの動作をする。また、異常時は、半導体基板1と接する第1絶縁膜4から流れる短絡電流を反転層31でピンチオフすることで短絡電流を抑制する。
第2の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100の製造方法としては、図14に示すように、第1絶縁膜4を形成する工程で、熱酸化法を用いてもよい。
この理由は、イオン注入工程で形成された分離領域2および第1領域3では、表面の結晶状態が悪く、このため熱酸化の酸化レートが基板レートより早い。即ち、同じ酸化時間では、分離領域2および第1領域3の露出面に形成された第1絶縁膜4の厚さは、半導体基板1の露出面に形成された第1絶縁膜4より厚く形成される。
なお、図4に示すように、半導体基板1の第1主面20に溝9を形成し、その後、図8に示すように、第1主面20の全面に保護膜10を形成してもよい。具体的には、保護膜10は、例えば、シリコン窒化膜(SiN膜)でもよい。
次に、図9に示すように、溝9の底面に露出した分離領域2をエッチングする際に、第1領域3を貫通するまでエッチングし、露出した分離領域2及び第1領域3を酸化する。
その後、エッチング後の工程は、第2の実施形態に係る半導体コンデンサ100の第2領域5を形成する工程以降と同様である。
(第3実施形態)
<第3の実施形態の半導体コンデンサ100の構成>
本発明の第3の実施形態に係る半導体コンデンサ100は、図19に示すように、導電性の半導体基板1に形成された分離領域2と、分離領域2内に形成された第1領域3と、第1絶縁膜4を介して半導体基板1、分離領域2および第1領域3と対向する第2領域5と、第1領域3および分離領域2と接続する第1電極7と、第2領域5と接続する第2電極6を備える。
第1電極7は、第1絶縁膜4に形成したコンタクト8を介して分離領域2および第1領域3と電気的に接続されている。ここで、「コンタクト8」は、第1絶縁膜4の開口部であり、第1電極7が分離領域2および第1領域3と接する領域である。
第3の実施形態に係る半導体コンデンサ100は、半導体基板1に溝9はなく、プレーナ型構造を有している。図19は、半導体基板1の短手方向に沿った断面図である。
<第3の実施形態の半導体コンデンサ100の動作>
図15に示した半導体コンデンサ100の基本的な動作は、図1および図2で示した第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100と同様である。即ち、通常時は、第1薄膜コンデンサ30、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32に正の電荷がチャージされ、コンデンサの動作をする。また、異常時は、半導体基板1と接する第1絶縁膜4から流れる短絡電流を反転層31でピンチオフすることで短絡電流を抑制する。
<第3の実施形態の半導体コンデンサ100の製造方法>
以下に、第3の実施形態に係る半導体コンデンサ100の製造方法を説明する。なお、以下に述べる半導体コンデンサ100の製造方法は一例であり、この変形例を含めて、これ以外の種々の製造方法により実現可能である。
まず、図20に示すように、第1主面20と第2主面21を有する第1導電型の半導体基板1を準備する。第1導電型の半導体基板1は、例えば、n型のシリコン基板を用いる。第1導電型の半導体基板1の厚さは、数百μm程度である。
次に、図20に示すように、第1導電型の半導体基板1の第1主面20に第2導電型の分離領域2および第1領域3を形成する。形成順番としては、先に、p型の分離領域2を形成することが好適である。その後、n型の第1領域3を形成する。第1領域3は、第1主面20に表面の一部が露出し、かつ、半導体基板1と離間させて、分離領域2の内部に形成される。
分離領域2および第1領域3の形成方法は、第1、第2の実施形態と同様である。即ち、イオン注入法を用いて、分離領域2および第1領域3を形成する。
その後、図21に示すように、半導体基板1の第1主面20に第1絶縁膜4を形成する。なお、第1絶縁膜4を形成方法は、第1、第2の実施形態に係る半導体コンデンサ100と同様である。即ち、熱酸化法を用いて、第1絶縁膜4を形成する。
更に、第2領域5を形成する。具体的な第2領域5となる材料、堆積方法および第2領域5の堆積後の第2領域5の導電性の持たせ方は、第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100と同様である。即ち、減圧CVD法を用いて、第2領域5を形成する。
また、第2領域5は、第1絶縁膜4を介して半導体基板1、分離領域2および第1領域3と対向し、第1主面20に積層された第1絶縁膜4と接している。
次に、第2領域5の一部をエッチングする。なお、第2領域5のエッチング方法は、等方性エッチングでも、異方性の選択エッチングでもよい。また、エッチング用のマスクは、レジストでもよい。具体的には、第2領域5の表面にレジストを塗布し、パターンニングする。パターニング方法は、一般的なフォトリソグラフィ法を用いる。パターンニング後、レジストを酸素プラズマや硫酸等で除去する。このエッチング後の構造を図21に示す。
更に、第1絶縁膜4をエッチングしてコンタクト8を形成する。まず、第2領域5および第1絶縁膜4の上にレジストを塗布しパターンニングをする。パターニング方法は、一般的なフォトリソグラフィ法を用いる。パターンニングされたレジストをマスクして、第1絶縁膜4をエッチングする。第1絶縁膜4をエッチング後、レジストを酸素プラズマや硫酸等で除去する。このエッチング後の構造を図22に示す。
次に、図19に示すように、第1電極7および第2電極6を形成する。電極材料および積層方法は、第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100と同様である。即ち、第1主面20の上方から電極材料であるアルミニウムを堆積する。その後、レジストマスクによるメタル選択エッチングして、図19に示す第3の実施形態に係る半導体コンデンサ100が完成する。
以上に説明したように、本発明の第3の実施形態に係る半導体コンデンサ100の製造方法では、半導体基板1の第1主面20に分離領域2および第1領域3を形成し、溝9を形成しない。このため、図15に示す第3の実施形態に係る半導体コンデンサ100は、プレーナ型構造にすることで、溝9を形成する工程を省略することができ製造が容易になり、製造工程を低減することができる。
[第3実施形態の変形例]
第3の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100は、分離領域2および第1領域3と接する第1絶縁膜4の厚さを、半導体基板1と接する第1絶縁膜4の厚さよりも厚くしてもよい。
これにより、第1および第2の実施形態の変形例で説明したように、分離領域2および第1領域3と接する第1絶縁膜4の領域で第2電極6と第1電極7間での短絡電流の発生確率を低下させることができる。即ち、反転層31を形成する薄膜コンデンサおよび第2薄膜コンデンサ32で発生する短絡電流の発生確率を低下させることにより、絶縁破壊による第2電極6と第1電極7間に短絡電流が流れるのを抑制できる。
第3の実施形態の変形例に係る半導体コンデンサ100によれば、動作および効果は、第1および第2の実施形態の変形例と同様である。即ち、通常時は、第1薄膜コンデンサ30、反転層31および第2薄膜コンデンサ32に正の電荷がチャージされ、コンデンサの動作をする。また、異常時は、半導体基板1と接する第1絶縁膜4から流れる短絡電流を反転層31でピンチオフすることで短絡電流を抑制する。
(その他の実施形態)
上記のように本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記の第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100の構成では、半導体基板1および第1領域3は、n型であり、分離領域2は、p型である場合を説明したが、半導体基板1および第1領域3はp型であり、分離領域2はn型であってもよい。
なお、半導体基板1および第1領域3はp型であり、分離領域2はn型である場合、動作時は第2電極6が負の電極であり、第1電極7が正の電極にする。
また、上記の第1の実施形態に係る半導体コンデンサ100の製造方法では、半導体基板1がシリコン基板である例について説明したが、半導体基板1は、炭化ケイ素(SiC)、ヒ化ガリウム(GaAs)および窒化ガリウム(GaN)などの他の半導体基板1も適用してもよい。
なお、第1絶縁膜4は、シリコン酸化膜(SiO2膜)である例について説明したが、第1絶縁膜4は、窒化ケイ素(SiN)も適用してもよい。
なお、第2領域5は、第2電極として用いてもよい。
このように、本発明はここまで記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明事項によってのみ定められるものである。
1 半導体基板
2 分離領域
3 第1領域
4 第1絶縁膜
5 第2領域
6 第2電極
7 第1電極
9 溝

Claims (10)

  1. 第1導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板に形成された第2導電型の分離領域と、
    前記分離領域内に形成された第1導電型の第1領域と、
    前記半導体基板、前記分離領域および前記第1領域に連続して接する第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜を介して前記半導体基板、前記分離領域および前記第1領域と対向する第2領域と、
    前記第1領域および前記分離領域と電気的に接続し、かつ、前記分離領域の前記第1絶縁膜が接する領域に形成される反転層と前記第1領域とを介して前記半導体基板と電気的に接続する第1電極と、
    前記第2領域と電気的に接続する第2電極と
    を備えることを特徴とする半導体コンデンサ。
  2. 前記第1絶縁膜の膜厚が、前記第1電極および前記第2電極の間に所定の電圧が印加されることにより前記分離領域の前記第1絶縁膜が接する領域に前記反転層が形成される厚さであることを特徴とする請求項1に記載の半導体コンデンサ。
  3. 前記分離領域および前記第1領域に接する前記第1絶縁膜の厚さが前記半導体基板に接する前記第1絶縁膜の厚さより厚いことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体コンデンサ。
  4. 前記半導体基板の一つの主面から前記半導体基板の深さ方向に延伸する溝を更に備え、
    前記溝の内壁面に前記第1絶縁膜が形成され、前記第2領域は前記溝の内部に埋設され前記第1絶縁膜に接し、前記溝は前記分離領域を貫通し、前記第1領域に達する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体コンデンサ。
  5. 前記溝が前記半導体基板に複数形成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体コンデンサ。
  6. 前記溝が前記第1領域を貫通することを特徴とする請求項4または5に記載の半導体コンデンサ。
  7. 前記半導体基板の一つの主面の前記第2領域の上に前記第2電極が配置され、前記分離領域の前記半導体基板が接する面と対向する面に露出する前記第1領域および前記分離領域に前記第1電極が配置されていることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の半導体コンデンサ。
  8. 第1主面と前記第1主面と対向する第2主面を有する第1導電型の半導体基板の前記第2主面に第2導電型の分離領域を形成する工程と、
    前記分離領域の前記半導体基板が接する面と対向する面に表面の一部が露出し、かつ、前記半導体基板と離間させて、前記分離領域の内部に第1導電型の第1領域を形成する工程と、
    前記第1主面から延伸し、前記半導体基板および前記分離領域を貫通して前記第1領域に達する溝を形成する工程と、
    前記溝の内壁面に前記半導体基板、前記分離領域および前記第1領域と連続して接する第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜を介して前記半導体基板、前記分離領域および前記第1領域と対向し、前記溝の内側で前記第1絶縁膜が接する第2領域を形成する工程と、
    前記第1領域および前記分離領域と接続する第1電極を形成する工程と、
    前記第2領域と接続する第2電極を形成する工程と
    を含み、
    前記第1絶縁膜の膜厚が、前記第1電極および前記第2電極の間に所定の電圧が印加されることにより、前記分離領域の前記第1絶縁膜が接する領域において前記半導体基板と前記第1領域を電気的に接続する反転層が形成される厚さであることを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  9. 前記溝を形成する工程において、異方性エッチングを用い、前記第1領域を貫通する前記溝を形成することを特徴とする請求項8記載の半導体コンデンサの製造方法。
  10. 前記分離領域の前記半導体基板が接する面と対向する面に積層された前記第2領域を酸化して、前記溝の底面に第2絶縁膜を形成する工程を更に含むことが特徴とする請求項9に記載の半導体コンデンサの製造方法。
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