JP7360592B2 - 発光素子の製造方法及び発光素子 - Google Patents

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本発明は、発光素子の製造方法及び発光素子に関する。
発光素子において、半導体積層体の光取り出し面の反対側の面に反射層が形成され、半導体積層体の側面には反射層が形成されていない構造にすることで、光取り出し効率を高くすることができる。
特開2013-21175号公報
本発明は、半導体積層体の光取り出し面の反対側の面に反射層が形成され、半導体積層体の側面には反射層が形成されていない発光素子の製造方法及び発光素子を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、発光素子の製造方法は、第1半導体層と、前記第1半導体層上に設けられた活性層と、前記活性層上に設けられた第2半導体層と、を有し、前記第1半導体層の一部、前記活性層の一部、及び、前記第2半導体層の一部を含み、それぞれが離隔した複数の素子領域を含む半導体積層体を有するウェーハを準備する工程と、複数の前記素子領域の前記第2半導体層と、複数の前記素子領域のうち隣り合う前記素子領域の間に位置する前記第2半導体層と、に連続して第1反射層を形成する工程と、複数の前記素子領域の上方に位置する前記第1反射層を覆う複数の第1マスクを形成する工程と、複数の前記第1マスクのうち隣り合う前記第1マスクの間の領域の前記第1反射層及び前記半導体積層体の一部を前記第1半導体層が露出するように除去し、複数の前記素子領域のうち隣り合う前記素子領域の間に位置する前記半導体積層体に溝を形成する工程と、を備える。
本発明の発光素子の製造方法及び発光素子によれば、半導体積層体の光取り出し面の反対側の面に反射層が形成され、半導体積層体の側面には反射層が形成されていない発光素子を提供することができる。
本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図2のIII-III線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図4のV-V線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図6のVII-VII線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図8のIX-IX線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図10のXI-XI線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図12のXIII-XIII線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図16のXVII-XVII線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の模式下面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の変形例の模式下面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の変形例の模式下面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の導電部材側から見た模式斜視図である。 本発明の一実施形態の発光素子の変形例の導電部材側から見た模式斜視図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図34のXXXV-XXXV線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図36のXXXVII-XXXVII線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図38のXXXIX-XXXIX線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図40のXLI-XLI線における模式断面図である。 本発明の一実施形態の発光素子の製造方法を示す模式平面図である。 図42のXLIII-XLIII線における模式断面図である。
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ構成には同じ符号を付している。なお、断面図として、その切断面のみを示す端面図を用いている場合もある。
本発明の一実施形態の発光素子の製造方法は、図5に示すウェーハWを準備する工程を有する。ウェーハWを準備する工程は、図1に示すように、第1基板101上に半導体積層体10を形成する工程を有する。
半導体積層体10は、例えば、InAlGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)などの窒化物半導体を含む。第1基板101は、例えば、C面、R面、及びA面のいずれかを主面とするサファイアやスピネル(MgA1)のような絶縁性基板を用いることができる。また、第1基板101として、SiC(6H、4H、3Cを含む)、ZnS、ZnO、GaAs、Siなどの導電性の基板を用いても良い。
半導体積層体10は、第1半導体層11と、第1半導体層11上に設けられた活性層13と、活性層13上に設けられた第2半導体層12とを有する。図1において第1半導体層11の下面を半導体積層体10の第1面10aとし、第2半導体層12の上面を半導体積層体10の第2面10bとする。本実施形態において、第1半導体層11はn側半導体層であり、第2半導体層12はp側半導体層である。活性層13は、光を発する発光層である。活性層13は、複数の障壁層と複数の井戸層とを含み、障壁層と井戸層とが交互に積層された多重量子井戸構造とすることができる。
例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により、第1基板101上に、第1半導体層11、活性層13、及び第2半導体層12が順に形成される。なお、ウェーハWを準備する工程は、第1基板101上に半導体積層体10が形成されたものを購入する工程を含んでいてもよい。
また、半導体積層体10の第2面(第2半導体層12の上面)10bに、導電性を有する電流拡散層15が形成されてもよい。電流拡散層15は、例えば、スパッタ法や蒸着で形成される。電流拡散層15の材料として、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、AZO(Aluminum Zinc Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、Gaなどの酸化膜を用いることができる。電流拡散層15は、後述する第2電極を通じて供給される電流を第2半導体層12の面方向に拡散させる。
次に、図2及び図3に示す工程に進む。
図2は、半導体積層体10の第2面10b側の模式平面図である。図3は、図2のIII-III線における模式断面図である。
電流拡散層15の一部、第2半導体層12の一部、及び活性層13の一部を例えばRIE(Reactive Ion Etching)法により除去して、第1半導体層11の一部を電流拡散層15、第2半導体層12、及び活性層13から露出させる。RIE法により第2半導体層12の一部、及び活性層13の一部を除去する際のガスとしては、例えば、Cl、SiClを含む。露出した第1半導体層11の一部を半導体積層体10の第3面10cとする。また、第3面10cの形成と同時に、半導体積層体10の凸部20が形成される。凸部20は、第1半導体層11、活性層13、及び第2半導体層12を含む。
また、凸部20の第2半導体層12の上面(半導体積層体10の第2面10b)に設けられた電流拡散層15の一部は除去され、第2半導体層12の上面(半導体積層体10の第2面10b)の一部が電流拡散層15から露出する。図2に示すように、電流拡散層15は、平面視において互いに離隔した複数の部分に分離される。
半導体積層体10は、それぞれが離隔した複数の素子領域100を含む。図2において、それぞれの素子領域100を画定する線を2点鎖線で表す。図2は、例えば2つの素子領域100を含む部分を表す。
それぞれの素子領域100は、第1半導体層11の一部と、活性層13の一部と、第2半導体層12の一部とを含む。電流拡散層15は、それぞれの素子領域100ごとに分離されている。隣り合う素子領域100間は、後述する工程において、溝が形成される領域である。図2に示すように、第3面10cは、素子領域100から、後述する工程において溝が形成される領域に一部連続して形成されていてもよい。
次に、図4及び図5に示す工程に進む。
図4は、図2と同じ領域の模式平面図である。図5は、図4のV-V線における模式断面図である。
素子領域100に含まれる第1半導体層11の一部である第3面10c上に第1電極31を形成する。また、素子領域100に含まれる第2半導体層12の一部である第2面10b上の電流拡散層15上に第2電極32を形成する。第1電極31及び第2電極32は、例えば、スパッタ法や蒸着により形成される。なお、電流拡散層15のみを第2電極として用いてもよい。
第1電極31及び第2電極32は、例えば、Ti、Rh、Au、Pt、Al、Ag、RhまたはRuを含む単層の金属層、または、これら金属層のうち少なくとも2つを含む積層構造である。
ここまでの工程により、第1基板101、半導体積層体10、電流拡散層15、第1電極31、及び第2電極32を有するウェーハWが準備される。
次に、図6及び図7に示す工程に進む。
図6は、図2と同じ領域の模式平面図である。図7は、図6のVII-VII線における模式断面図である。
図5に示すウェーハWの上面に第1反射層40を形成する。第1反射層40は、複数の素子領域100の半導体積層体10上と、複数の素子領域100のうち隣り合う素子領域100の間に位置する半導体積層体10上と、に連続して形成される。第1反射層40は、凸部20の上面及び側面を覆う。第1反射層40は、第3面10cを覆う。また、第1反射層40は、電流拡散層15の上面及び側面を覆う。第1反射層40は、第1電極31上及び第2電極32上に連続して形成される。第1反射層40は、第1電極31の上面、第1電極31の側面、第2電極32の上面、及び第2電極32の側面を覆う。
第1反射層40は、活性層13からの光に対する反射性を有する。第1反射層40は、例えば、誘電体多層膜を含む。誘電体多層膜は、例えば、交互に積層されたSiO層とNb層とを含む。第1反射層40は、例えば、100nm以上500nm以下の比較的厚いSiO層を形成した後、この上に誘電体多層膜として、10nm以上100nm以下のNb層と10nm以上100nm以下のSiO層のペアを2以上6以下のペア数で形成することが好ましい。第1反射層40の各層の膜厚および各層の積層数を、このように設定することで、良好な光反射性にすることができる。例えば、第1反射層40は、300nmのSiO層を形成した後、この上に52nmのNb層と83nmのSiO層のペアを3ペア形成することができる。第1反射層40として、その他、酸化チタン(TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)などの材料を用いることができる。第1反射層40は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタ法で形成される。
次に、図8及び図9に示す工程に進む。
図8は、図2と同じ領域の模式平面図である。図9は、図8のIX-IX線における模式断面図である。
半導体積層体10の複数の素子領域100の上方に位置する第1反射層40を覆う複数の第1マスク91を形成する。複数の第1マスク91は、図8に示すように、平面視において互いに離隔している。第1マスク91が形成される領域は、素子領域100にほぼ一致する。隣り合う素子領域100(第1マスク91)の間に位置する第1反射層40は、第1マスク91から露出する。第1マスク91は、例えばレジストマスクである。
次に、図10及び図11に示す工程に進む。
図10は、図2と同じ領域の模式平面図である。図11は、図10のXI-XI線における模式断面図である。
前述した工程で形成した隣り合う第1マスク91の間の領域の第1反射層40及び半導体積層体10の一部を第1半導体層11が露出するように除去する。これにより、複数の素子領域100のうち隣り合う素子領域100の間に位置する半導体積層体10に溝80が形成される。
溝80は素子領域100の周囲を囲む。図11に示すように、溝80は、半導体積層体10を貫通せず、第1基板101に達しないように形成してよい。
溝80を形成する工程において、例えばRIE法により第1反射層40及び半導体積層体10の一部を除去する。RIE法により溝80を形成する工程は、フッ素を含む第1ガスを用いた第1のエッチングにより、第1マスク91の間の領域の第1反射層40を除去する工程と、塩素を含む第2ガスを用いた第2のエッチングにより、第1マスク91の間の領域の半導体積層体10の一部を除去する工程とを有する。第1ガスは、例えば、CF、CHFを含む。第2ガスは、例えば、Cl、SiClを含む。
図9に示すように隣り合う第1マスク91の間の領域の半導体積層体10は、第1半導体層11、活性層13、及び第2半導体層12を含む第1部分10-1と、第1半導体層11のみの第2部分10-2とを有する。第1部分10-1と第2部分10-2との間に段差がある。したがって、上記RIEにより形成される溝80を画定する底面に、図11に示すように段差が形成される。溝80において、第2部分10-2がエッチングされて形成された第2領域80bの深さが、第1部分10-1がエッチングされて形成された第1領域80aの深さよりも深くなる。第1領域80aと第2領域80bの深さの差は、例えば、0.5μm以上5μm以下である。
半導体積層体10において、溝80を画定する底面(第1領域80aの底面及び第2領域80bの底面)と、第1面10aとの間の部分の厚さは、第3面10cと第1面10aとの間の部分の厚さ、及び第2面10bと第1面10aとの間の部分の厚さよりも薄い。
なお、溝80を、半導体積層体10を貫通して第1基板101に達するように形成してもよい。この場合においても、溝80の側面において第1半導体層11が露出する。
次に、図12及び図13に示す工程に進む。
図12は、図2などに示す2つの素子領域100のうちの1つの素子領域100の模式平面図である。以降の工程においても1つの素子領域を示す。図13は、図12のXIII-XIII線における模式断面図である。
第1反射層40の上に第2反射層50を形成する。第2反射層50の詳細な形成方法については後述する。第2反射層50は、例えば金属層である。第2反射層50は、例えば、Al層、Ti層、またはこれらの積層構造を含む。
次に、図14に示す工程に進む。
第1反射層40に、第1電極31の一部を露出させる第1開口部41と、第2電極32の一部を露出させる第2開口部42を形成する。第1開口部41と第2開口部42は、例えばRIE法により同時に形成される。第1開口部41は、例えば、平面視において第1電極31と相似形状である。第2開口部42は、例えば、平面視において第2電極32と相似形状である。第1開口部41の大きさは、平面視において第1電極31よりも小さく、第2開口部42の大きさは、平面視において第2電極32よりも小さい。なお、後述するように、第1開口部41及び第2開口部42はそれぞれ2段階に分けて形成してもよい。
次に、図15に示す工程に進む。
第1反射層40及び第2反射層50を覆う絶縁層61を形成する。絶縁層61は、第1開口部41を画定する第1反射層40の側面、第2開口部42を画定する第1反射層40の側面、及び、溝80を画定する半導体積層体10の側面を覆う。絶縁層61は、例えばSiO2層である。半導体積層体10の露出部は、絶縁層61に覆われ保護される。絶縁層61は、例えば、スパッタ法やCVD法などにより形成される。
次に、図16及び図17に示す工程に進む。
図16は、図12と同じ領域の模式平面図である。図17は、図16のXVII-XVII線における模式断面図である。
第1開口部41に第1導電部材71を形成し、第2開口部42に第2導電部材72を形成する。第1導電部材71は第1電極31に接する。第2導電部材72は第2電極32に接する。第1導電部材71は、第1開口部41の周辺の絶縁層61上にも形成される。第2導電部材72は、第2開口部42の周辺の絶縁層61上にも形成される。絶縁層61上で、第1導電部材71と第2導電部材72は互いに離隔している。第1導電部材71及び第2導電部材72の厚みは、例えば、0.1μm以上5μm以下である。平面視において、第1導電部材71及び第2導電部材72の形状は、例えば、略矩形であり、長辺の長さは10μm以上100μm以下である。例えば、第1導電部材71はカソード電極であり、第2導電部材72はアノード電極である。
例えばスパッタ法により、第1導電部材71と第2導電部材72は同時に形成される。第1導電部材71及び第2導電部材72は、例えば、Ti層、Rh層、Au層、またはこれらいずれか2つの積層構造を含む。
第1反射層40が導電性を有する材料(例えばNb)を含む場合であっても、第1反射層40と第1導電部材71との間、及び第1反射層40と第2導電部材72との間には絶縁層61が設けられているため、第1反射層40を通じた第1導電部材71と第2導電部材72との間の短絡を防ぐことができる。
また、第2反射層50が金属層であっても、第2反射層50と第1導電部材71との間、及び第2反射層50と第2導電部材72との間には絶縁層61が設けられているため、第2反射層50を通じた第1導電部材71と第2導電部材72との間の短絡を防ぐことができる。
以降、図18~図24Aに示す工程が続けられる。図18~図24Aおいて、半導体積層体10の上下の位置を図17までの図とは逆に表している。
図18に示す工程において、樹脂部材70を介して半導体積層体10と第2基板102とを接合する。樹脂部材70は、第1導電部材71、第2導電部材72、及び絶縁層61を覆い、さらに溝80内にも設けられる。樹脂部材70は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、又はポリイミド樹脂から主として構成される。第2基板102は、例えば、第1基板101と同様にサファイア、スピネル、SiC、ZnS、ZnO、GaAs、Siなどの基板を用いることができる。
半導体積層体10と第2基板102とを接合した後、第1基板101を除去して、図19に示すように、第1半導体層11の表面(半導体積層体10の第1面10a)を露出させる。半導体積層体10の成長に用いた第1基板101は、LLO(Laser Lift Off)法、研削、研磨、エッチング等の方法によって除去する。本実施形態では、第1基板101はサファイア基板であるため、LLO法により除去することが好ましい。
第1面10aは例えばGaNを含み、LLOに用いるレーザー光は例えば深紫外光である。レーザー光の照射によりGaNのGaが昇華することで、第1基板101が第1面10aから剥離する。このとき、図11に示す溝80を形成する工程において溝80の底面と第1基板101との間に半導体積層体10の一部を残すことで、LLOの際に第1基板101の全面にわたって第1面10aが存在する。これにより、LLO法による第1基板101の剥離が容易になる。
次に、露出した第1面10aを、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により研磨する。この研磨において、例えば、第1面10aは、1nm以上30nm以下程度の最大高低差となる。図20に示すように、溝80に位置する半導体積層体10が消失するように、第1面10aを研磨する。溝80に位置する半導体積層体10が消失することで、半導体積層体10は複数の素子部200に個片化される。
半導体積層体10を個片化した後、図21に示すように、第1面10aにおける外周部を覆う第1保護膜62を形成する。第1保護膜62は、第1半導体層11の側面を覆う絶縁層61の第1面10a側の端部も覆っている。第1保護膜62は、活性層13からの光に対する透過性を有する。第1保護膜62は、例えばシリコン酸化膜である。第1保護膜62が例えばスパッタ法で第1面10aの全面に形成された後、図示しないレジストマスクを用いたRIE法により、第1面10aの外周部以外の第1保護膜62が除去される。ここで、「第1面10aの外周部」は、例えば、平面視において、第1面10aのうち第1面10aの端部から10μm以内の範囲の領域を意味し、5μm以下が好ましい。
第1保護膜62を形成した後、図22に示すように、第1保護膜62から露出している第1面10aを粗面化し、第1面10aに凹凸を含む粗面を形成する。発光素子の光の主な取り出し面である第1面10aに粗面を形成することで、発光素子の光取り出し効率を向上させることができる。第1面10aの凹凸の最大高低差を、例えば、1μm以上3μm以下程度にすることで、発光素子の光取り出し効率を向上させることができる。例えば、塩素を含むガスによるRIE法や、TMAH(Tetramethylammonium hydroxide)等のアルカリ溶液を使用したウェットエッチングにより、第1面10aを粗面化する。
第1面10aの全面を粗面化した場合、第1面10aの外周部において第1半導体層11の欠けが発生しやすくなる。本実施形態においては、第1面10aにおける第1半導体層11の側面に続く端部が第1保護膜62で覆われているため、第1面10aにおける第1半導体層11の外周部において、粗面化されない領域を形成することができる。その結果、第1面10aの外周部において第1半導体層11の欠けを抑制することができる。なお、第1面10aの外周部以外の第1保護膜62を除去した際に用いたレジストマスクを、第1面10aの外周部の第1保護膜62上に残した状態で、第1面10aを粗面化するのが好ましい。その結果、第1面10aにおける第1半導体層11の外周部において、粗面化されない領域を確実に形成しやすくすることができる。
図23に示すように、粗面化された第1面10aに第2保護膜63を形成する。第2保護膜63は、第1保護膜62上に形成してもよい。第2保護膜63は、活性層13からの光に対する透過性を有する。第2保護膜63は、例えばSiO2層である。第2保護膜63は、例えばスパッタ法で形成される。第2保護膜63の厚みは、例えば0.1μm以上3μm以下である。なお、第1半導体層11の側面を覆う絶縁層61も、活性層13からの光に対する透過性を有する。
第2保護膜63を形成した後、個片化された素子部200の間に位置する樹脂部材70の一部をエッチングにより除去する。これにより、図24Aに示すように、第2基板102上において空間を隔てて互いに分離された複数の発光素子1が得られる。図24Bは、発光素子1の模式下面図である。
各発光素子1は、第1面10aの反対側の面を第2基板102に対向させて、樹脂部材70を介して第2基板102上に支持されている。例えば、第2基板102側からレーザー光を照射することで、樹脂部材70が一部除去され、発光素子1を第2基板102から取り外すことができる。第2基板102から取り外された発光素子1は、第2保護膜63の側の面が、粘着性のある別の支持基板に接合される。発光素子1は、別の支持基板に接合された後、第2基板102から取り外されてもよい。その後、発光素子1に残った樹脂部材70を除去し第1導電部材71及び第2導電部材72を露出させる。発光素子1に残った樹脂部材70の除去は、例えば、RIE法により行うことができる。露出した第1導電部材71及び第2導電部材72は、実装基板に接合される外部接続端子として機能する。発光素子1は、発光ダイオード(Light Emitting Diode)である。
本実施形態の発光素子1によれば、活性層13からの光は、第1面10aから主に外部に取り出される。さらに、活性層13からの光は、第1半導体層11の側面11aからも外部に取り出される。本実施形態によれば、第1面10aの反対側の面側には第1反射層40を設け、側面11aには反射層を設けないことで、発光素子1から外部への光取り出し効率を高くすることができる。なお、発光素子1のサイズが小さくなると、側面11aから取り出される光の割合が大きくなる。従って、側面11aに反射層を設けない構造は、発光素子1の一辺の大きさが100μm以下の場合において効果が大きく、発光素子1の一辺の大きさが60μm以下の場合においてさらに効果が大きい。
第1反射層40として誘電体多層膜を形成することで、金属層に比べて光吸収率を低くして、反射率を高くすることができる。また、第1面10aの反対側の面側にさらに第2反射層50を設けることで、反射率をより高くすることができる。
第1面10aの反対側の面側に反射層が設けられ、側面11aに反射層が設けられない構造を形成するにあたって、以下に示す工程が第1の比較例として考えられる。
(第1の比較例)
半導体積層体10の複数の素子領域100を溝80によって互いに分離する。溝80に半導体積層体10(第1半導体層11)の側面が露出する。この後に、素子領域100の第1面(光取り出し面)10aの反対側の面以外の部分(第1半導体層11の側面を含む)を覆うレジストマスクを形成し、CVD法やスパッタ法などで反射層を形成する。素子領域100の第1面10aの反対側の面はレジストマスクの開口部に露出する。反射層はレジストマスクの開口部を通じて、素子領域100の第1面10aの反対側の面に形成される。さらに、レジストマスク上にも反射層は形成される。そして、レジストマスクをリフトオフすることで、素子領域100の第1面10aの反対側の面に反射層が形成され、第1半導体層11の側面には反射層が形成されない構造が得られる。
この第1比較例の方法で反射層を形成した場合、レジストマスクの開口部の側面の段差形状またはテーパー形状により、開口部の側面に近い部分に反射層の材料が到達しにくくなり、開口部の側面に近い部分において反射層が薄くなってしまう懸念がある。反射層の端部の厚さが薄くなると、端部での反射率が低下してしまう。
本実施形態によれば、図7に示すように、マスクを用いないで、第1反射層40を第1面10aの反対側の面側の全面に形成する。このため、上記第1比較例のようなマスクの開口部の側面の近い部分で第1反射層40の厚さが薄くなることを抑制できる。すなわち、図11に示す各素子領域100上の第1反射層40の端部が薄くなり、その端部の反射率が低下することを抑制できる。また、異方性のRIEで第1マスク91から露出する第1反射層40をエッチングして除去するので、第1マスク91で覆われた第1反射層40へのサイドエッチングを抑制でき、第1反射層40の端部が薄くなることを抑制できる。
(第2の比較例)
また、第1面10aの反対側の面側に反射層が設けられ、第1半導体層11の側面に反射層が設けられない構造を形成する方法の第2の比較例として、半導体積層体10の複数の素子領域100を溝80によって互いに分離した後、第1半導体層11の側面を含めた全面に反射層を形成する。そして、素子領域100の第1面10aの反対側の面を覆うマスクを形成して、第1半導体層11の側面に形成された反射層をエッチングして除去する方法が考えられる。この第2の比較例の方法においては、第1半導体層11の側面の反射層を除去する難易度が高い。つまり、溝80のように比較的大きい段差に形成された反射層を除去することは難易度が高い。
本実施形態によれば、素子領域100を分離する溝80を形成する前の状態、すなわち、半導体積層体10に大きな段差がない状態で第1反射層40を形成し、溝80を形成するエッチングのときに第1反射層40を除去する。図9に示すように、大きな段差がない状態における第1反射層40の第1マスク91からの露出部に対して、RIEのような異方性のエッチングを行うことで第1反射層40を容易に除去することができる。
図2の工程において、第3面10cが素子領域(2点鎖線の内側の領域)100の外側に形成されることが好ましい。このようにすることで、素子領域100の外側に溝80を形成した後に、溝80と第3面10cとの間に幅(図2において横方向の幅)の小さい第2半導体層12及び活性層13の積層部が残ってしまうことを防止できる。その結果、このような幅の小さな積層部が、発光素子の製造工程において欠けてしまうことを抑制することができる。
本実施形態によれば、図2に示すように、第3面10cが素子領域100の外側にも形成されることで、第1電極31を配置するための十分な面積を確保しつつ、発光素子の製造工程を安定させることができる。
図26Aは、発光素子1の導電部材71、72側から見た模式斜視図である。
半導体積層体10の側面11aにおいて、第3面10cに連続する側面が第2面10bに連続する側面よりも内側に凹んだ側面11bとなっている。凹んだ側面11bは、図11に示す溝80の第2領域80bに連続していた面である。凹んだ側面11bは、第3面10cから第1面10a(図26Aにおいて下側を向いている面)まで連続している。
また、図26Bに示すように、凹んだ側面11bは、第1面10aまで連続していなくてもよい。換言すると、凹んだ側面11bは、第1面10aから離れていてもよい。凹んだ側面11bが、第1面10aから離れていることで、第1面10aの面積を大きくすることができる。例えば、凹んだ側面11bの第3面10cから第1面10aに向かう方向の長さは、側面11aの第3面10cから第1面10aに向かう方向の長さの50%以下である。
図25A及び図25Bは、実施形態の発光素子の変形例の模式下面図である。
図25Aに示す発光素子と、前述した図24Bに示す発光素子とでは、下面(導電部材71、72が配置される面)の面積を同じとしている。図25Aに示す発光素子では、図24Bに示す発光素子よりも、第3面10cが発光素子の中心側に延びる長さが短くなっており、第3面10cの面積が小さくなっている。したがって、図25Aに示す発光素子では、図24Bに示す発光素子よりも、光を発する活性層13の面積が大きくなっている。図25Aに示す発光素子では、第3面10cが延びる長さが短くなるのに伴い、第3面10cに配置される第1電極31を、図24Bに示す発光素子よりも、第2電極32から遠ざかる方向の端(図25Aにおいて右端)に近い位置に配置している。第2電極32は、図24Bに示す発光素子よりも、第1電極31から遠ざかる方向の端(図25Aにおいて左端)に近い位置に配置している。図25Aに示す発光素子では、図24Bに示す発光素子よりも、同じ下面面積の範囲内において第1電極31と第2電極32との間の距離が長い。これにより、図25Aに示す発光素子では、図24Bに示す発光素子よりも、電流分布密度の集中を抑制できる。また、第1電極31と第2電極32を端に寄せることで、図25Aに示す発光素子では、図24Bに示す発光素子よりも、第2反射層50の面積を広くできるため、光取り出しをより良好にすることができる。
また、図25Bに示す発光素子のように、第1電極31、第1反射層40の開口、絶縁層61の開口などの平面形状を略矩形にしてもよい。また、図25Bに示す発光素子では、第2電極32は設けずに、電流拡散層15のみを第2半導体層12と接続された電極として設けている。電流拡散層15は、第2半導体層12及び第2導電部材72に接している。
次に、本実施形態の発光素子の製造方法における第2反射層50の詳細な形成方法について説明する。
図27~図30は、第2反射層50の形成方法の第1の例を示す模式断面図である。
第2反射層50を形成する工程は、前述した図13までの工程により溝80を形成した後、図27に示すように溝80を覆う第2マスク92を形成する工程を有する。第2マスク92は、第1反射層40における電極31、32上の開口部を形成する部分にも形成される。第2マスク92は、例えばレジストマスクである。
そして、第2マスク92から露出している第1反射層40上に第2反射層50を形成する。第2反射層50は、第2マスク92上にも形成される。第2反射層50は、例えばスパッタ法により形成される。
第2反射層50を形成した後、第2マスク92を除去する。図28に示すように、第2マスク92からの露出部(素子領域100の上方)に第2反射層50が残り、第2マスク92上の第2反射層50は除去される。ここで、RIE法で第2反射層50の不要部分を除去する場合、残った第2反射層50の端部がRIEのガスに曝されることで腐食してしまう懸念がある。第1の例によれば、残った第2反射層50の端部がRIEのガスで腐食してしまうことで反射率が低下することを抑制することができる。
第2マスク92を除去した後、第1反射層40における第1電極31上の第1開口部を形成する部分をエッチングして第1凹部41aを形成する。第1凹部41aの底面は第1電極31には達しない。また、第1反射層40における第2電極32上の第2開口部を形成する部分をエッチングして第2凹部42aを形成する。第2凹部42aの底面は第2電極32に達しない。第1凹部41a及び第2凹部42aは、例えばRIE法で同時に形成される。
この後、図29に示すように、溝80、第1反射層40、及び第2反射層50を覆う絶縁層61を形成する。
絶縁層61を形成した後、第1電極31上の絶縁層61を除去し、さらに第1電極31上の第1反射層40を除去する。これにより、図30に示すように、第1反射層40に、第1電極31に達する第1開口部41が形成される。第1電極31の一部は第1反射層40及び絶縁層61から露出する。また、第2電極32上の絶縁層61を除去し、さらに第2電極32上の第1反射層40を除去する。これにより、第1反射層40に、第2電極32に達する第2開口部42が形成される。第2電極32の一部は第1反射層40及び絶縁層61から露出する。第1開口部41及び第2開口部42は、例えばRIE法により同時に形成される。
開口部41、42を形成した後、開口部41、42内への導電部材71、72の形成など、前述した図16以降の工程が続けられる。
図27~図30に示す方法によれば、第1反射層40に開口部41、42を形成する工程は、2段階に分かれている。すなわち、開口部42、42を形成する工程は、第1反射層40の凹部41a、42aを形成する第1工程と、凹部41a、42aの下方に残った第1反射層40を除去する第2工程とを有する。
このような方法によれば、絶縁層61を形成した後に電極31、32を第1反射層40から露出させる。そのため、電極31、32の導電材料がRIEのときにエッチングされて飛散し、第1反射層40に含まれる導電性の部材(例えばNb)や、金属層である第2反射層50に付着することを抑制できる。これにより、第1反射層40や第2反射層50を通じた電極31、32間の短絡を抑制することができる。
また、絶縁層61を形成する前に、上記第1工程において第1反射層40をエッチングして薄くしておく。これにより、上記第2工程において形成される、絶縁層61に覆われない第1反射層40の開口部41、42に隣接する側面の厚さを小さくすることができる。すなわち、第1反射層40の開口部41、42に隣接する側面に付着する電極材料の量を少なくできる。このとき、第1反射層40のうち電極31、32と接する部材を比較的絶縁性の高い部材にし、かつ、厚さを比較的厚い100nm以上500nm以下することが好ましい。これにより、凹部41a、42aの底部に露出する第1反射層40を比較的絶縁性の高い部材にしやすくすることができる。その結果、凹部41a、42aにおいて第1反射層40に含まれる比較的厚い絶縁性の高い部材上の誘電体多層膜の側面が、絶縁層61に覆われやすくすることができる。その結果、電極31、32を第1反射層40から露出させる際に、電極31、32の導電材料がRIEのときにエッチングされて飛散し、第1反射層40に含まれる導電性の部材(例えばNb)や、金属層である第2反射層50に付着することを抑制し、電極31、32間の短絡をより抑制することができる。ここで、比較的絶縁性の高い部材とは、例えば、SiOや、SiONなどを指す。
図31~図33、図35は、第2反射層50の形成方法の第2の例を示す模式断面図である。
前述した図7に示す工程で第1反射層40を形成した後、溝80を形成する前に、図31に示すように第1反射層40上に連続して第2反射層50を形成する。第2反射層50は、素子領域100、及び素子領域100の間における第1反射層40の全面に形成される。
そして、各素子領域100上に位置する第2反射層50の一部を覆う第3マスク93を形成する。第3マスク93は、第1反射層40の電極31、32上の開口部を形成する部分には形成しない。第3マスク93は、例えばレジストマスクである。
そして、RIE法により、第3マスク93の間の領域(第3マスク93から露出している領域)の第2反射層50を除去する。図32に示すように、素子領域100の第1反射層40の一部の上に第2反射層50が残される。
この第2の例においても、上記第1の例と同様、第1反射層40に開口部41、42を形成する工程は、2段階に分かれている。したがって、第3マスク93を用いたRIEにより電極31、32上の第2反射層50を除去した後、そのまま第3マスク93を用いたRIEにより電極31、32上の第1反射層40も厚さ方向の途中までエッチングする。これにより、第1反射層40に第1凹部41aと第2凹部42aが形成される。
この第2の例によれば、第2反射層50を第1反射層40上に形成した後、第3マスク93を用いたRIE法により第2反射層50の不要部分を除去する。このため、残った第2反射層50の端部まで精度良く形成することができる。
この後、図33に示すように、各素子領域100上の第2反射層50及び第1反射層40を覆う第1マスク91を形成する。そして、RIE法により、第1マスク91から露出している第1反射層40及び半導体積層体10を除去する。これにより、図34及び図35に示すように、半導体積層体10に溝80が形成される。図34は、図12と同じ領域の模式平面図であり、図35は、図34のXXXV-XXXV線における模式断面図である。
なお、溝80を形成するRIEの際に、前の工程で用いた第3マスク93は除去せずに残したままでもよい。すなわち、第3マスク93を覆うように第1マスク91を形成する。ただし、第3マスク93の表面は第2反射層50の一部を除去するエッチングの際にダメージを受けており、第3マスク93上に第1マスク91の形成がうまくできない可能性がある。そのため、第3マスク93を除去してから第1マスク91を形成するのが好ましい。
以降、図29に示す絶縁層61を形成する工程と、図30に示す第1開口部41及び第2開口部42を形成する工程が続けられる。さらに、図16以降の工程が続けられる。
前述した図4、図6、図8、及び図10に示す工程では、2つの素子領域100を示した。これに対して、図36、図38、図40、及び図42は、4つの素子領域100を示す。図36は、図4と同じ工程を示す模式平面図である。図37は、図36のXXXVII-XXXVII線における模式断面図である。図38は、図6と同じ工程を示す模式平面図である。図39は、図38のXXXIX-XXXIX線における模式断面図である。図40は、図8と同じ工程を示す模式平面図である。図41は、図40のXLI-XLI線における模式断面図である。図42は、図10と同じ工程を示す模式平面図である。図43は、図42のXLIII-XLIII線における模式断面図である。
前述した図5に示すように、第2半導体層12側から第2半導体層12の一部及び活性層13の一部を除去して、複数の素子領域100のそれぞれにおいて第1半導体層11の一部である第3面10cを、第2半導体層12及び活性層13から露出させる。
第1反射層40を形成する前のウェーハにおいて、図4及び図36に示すように、第1半導体層11の一部である第3面10cが露出するのは、第1電極31が配置される領域である。第1反射層40を形成する前のウェーハにおいて、第3面10c以外の半導体積層体10の上面には、第2半導体層12の上面である第2面10bが露出している。
図4、図5、図36、及び図37に示す工程の後、図6、図7、図38及び図39に示すように、第1反射層40を形成する工程に進む。
第1反射層40は、複数の素子領域100の第2半導体層12の露出部(第2面10b)と、複数の素子領域100の第1半導体層11の露出部(第3面10c)と、複数の素子領域100のうち隣り合う素子領域100の間に位置する第2半導体層12の露出部(第2面10b)と、に連続して形成される。
第2半導体層12側から第2半導体層12の一部及び活性層13の一部を除去して第3面10cを形成するときに露出した活性層13の側面は、図7に示すように第1反射層40に覆われる。図39に示すように、第3面10cが形成されない領域においては、活性層13の側面は露出せず、第1反射層40に覆われない。
図6、図7、図38及び図39に示す工程の後、図8、図9、図40及び図41に示すように、第1マスク91を形成する工程に進む。
第1マスク91は、複数の素子領域100の上方に位置する第1反射層40を覆う。複数の第1マスク91が、平面視において互いに離隔して配置される。第1マスク91が第1反射層40を覆う領域は、素子領域100にほぼ一致する。隣り合う素子領域100(第1マスク91)の間に位置する第1反射層40は、第1マスク91から露出する。
図8、図9、図40及び図41に示す工程の後、図10、図11、図42及び図43に示すように、溝80を形成する工程に進む。
複数の第1マスク91のうち隣り合う第1マスク91の間の領域における、第1反射層40、第2半導体層12、及び活性層13を、第1半導体層11が露出するように除去する。これにより、複数の素子領域100のうち隣り合う素子領域100の間に位置する半導体積層体10に溝80が形成される。
図11及び図43に示すように、溝80の形成によって活性層13の側面が半導体積層体10から露出する。したがって、実施形態によれば、主な光取り出し面である第1面10aの反対側の第2面10b側及び第3面10c側には第1反射層40が配置され、活性層13の側面の略全面に第1反射層40が配置されていない発光素子を形成することができるので、発光素子から外部への光取り出し効率を高くすることができる。なお、後述するように、活性層13の側面の一部には、第1反射層40が形成される。
前述したように、実施形態の発光素子1の製造方法によれば、図24Aに示す発光素子1が得られる。発光素子1は、半導体積層体10を備える。図3に示すように、半導体積層体10は、第1半導体層11と、第2半導体層12と、第1半導体層11と第2半導体層12との間に位置する活性層13とを有する。また、半導体積層体10は、第1面10aと、第1面10aの反対側に位置し、半導体積層体10から第2半導体層12が露出する第2面10bと、第1面10aの反対側に位置し、第1半導体層11の一部が第2半導体層12及び活性層13から露出する第3面10cとを有する。また、半導体積層体10は、図24Aに示すように、第1面10aと第2面とを接続し、且つ第1面10aと第3面とを接続する側面11aを有する。
発光素子1は、第3面10cに電気的に接続する第1電極31と、第2面10bに電気的に接続する第2電極32と、第2面10b及び第3面10cを覆い、側面11aに配置されない第1反射層40と、をさらに備える。つまり、半導体積層体10の側面11aに位置する活性層13の側面は、第1反射層40から露出している。また、図11、図24Aなどに示すように、第2面10bと第3面10cを接続する面に位置する活性層13の側面は、第1反射層40に覆われる。第2面10bと第3面10cを接続する面に位置する活性層13の側面は第1反射層40に覆われており、活性層13の側面の大部分である半導体積層体10の側面11aに位置する活性層13の側面は、第1反射層40から露出している。
第1反射層40は、半導体積層体10の側面11aに接続する端面を含む端部を有する。第1反射層40の端部は、半導体積層体10の側面11aに接続する端面から、例えば0.6μm以内の範囲の部分である。
実施形態によれば、前述したように、マスクを用いないで、第1反射層40を第1面10aの反対側の面側の全面に形成するため、第1反射層40の端部以外の部分の膜厚をほぼ同じにすることができる。これにより、第1反射層40が薄くなることによる反射率の低下を抑制できる。なお、第1反射層40の膜厚は、第1反射層40が接する部材の表面に対して垂直な方向の厚さを表す。また、膜厚がほぼ同じとは、膜厚の差が10nm以内の範囲にある場合も含む。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
1…発光素子、10…半導体積層体、11…第1半導体層、12…第2半導体層、13…活性層、15…電流拡散層、31…第1電極、32…第2電極、40…第1反射層、41…第1開口部、42…第2開口部、50…第2反射層、61…絶縁層、70…樹脂部材、71…第1導電部材、72…第2導電部材、80…溝、91…第1マスク、92…第2マスク、93…第3マスク、100…素子領域、101…第1基板、102…第2基板、W…ウェーハ

Claims (11)

  1. 第1半導体層と、前記第1半導体層上に設けられた活性層と、前記活性層上に設けられた第2半導体層と、を有し、前記第1半導体層の一部、前記活性層の一部、及び、前記第2半導体層の一部を含み、それぞれが離隔した複数の素子領域を含む半導体積層体を有するウェーハを準備する工程と、
    複数の前記素子領域の前記第2半導体層と、複数の前記素子領域のうち隣り合う前記素子領域の間に位置する前記第2半導体層と、に連続して誘電体多層膜を含む第1反射層を形成する工程と、
    複数の前記素子領域の上方に位置する前記第1反射層を覆う複数の第1マスクを形成する工程と、
    複数の前記第1マスクのうち隣り合う前記第1マスクの間の領域の前記第1反射層及び前記半導体積層体の一部を前記第1半導体層が露出するように除去し、複数の前記素子領域のうち隣り合う前記素子領域の間に位置する前記半導体積層体に溝を形成する工程と、
    を備える発光素子の製造方法。
  2. 前記溝を形成する前記工程において、RIE法により前記第1反射層及び前記半導体積層体の前記一部を除去する請求項1に記載の発光素子の製造方法。
  3. 前記溝を形成する前記工程は、
    フッ素を含むガスを用いたエッチングにより、前記第1マスクの間の領域の前記第1反射層を除去する工程と、
    塩素を含むガスを用いたエッチングにより、前記第1マスクの間の領域の前記半導体積層体の前記一部を除去する工程と、
    を有する請求項2に記載の発光素子の製造方法。
  4. 前記第1反射層を形成した後に、前記第1反射層の上に第2反射層を形成する工程をさらに備える請求項1から3のいずれか一項に記載の発光素子の製造方法。
  5. 前記第2反射層を形成する前記工程は、
    前記溝を形成した後、前記溝を覆う第2マスクを形成する工程と、
    前記第2マスク上及び前記第1反射層上に前記第2反射層を形成する工程と、
    前記第2マスク及び前記第2マスク上の前記第2反射層を除去する工程と、を有する請求項4に記載の発光素子の製造方法。
  6. 前記第2反射層を形成する前記工程は、
    前記溝を形成する前に、前記第1反射層上に連続して前記第2反射層を形成する工程と、
    複数の前記素子領域の上方に位置する前記第2反射層を覆う第3マスクを形成する工程と、
    前記第3マスクの間の領域の前記第2反射層を除去する工程と、を有する請求項4に記載の発光素子の製造方法。
  7. 前記ウェーハを準備する前記工程は、前記第1半導体層の前記一部上に第1電極を形成する工程と、前記第2半導体層の前記一部上に第2電極を形成する工程とを有し、
    前記第1反射層を形成する前記工程において、前記第1電極上及び前記第2電極上に連続して前記第1反射層を形成する請求項1から6のいずれか一項に記載の発光素子の製造方法。
  8. 前記第1反射層に、前記第1電極と前記第2電極を露出させる開口部を形成する工程と、
    前記開口部に導電部材を形成する工程と、
    をさらに備える請求項7に記載の発光素子の製造方法。
  9. 前記導電部材を形成する工程の前に、前記第1反射層、前記開口部を画定する前記第1反射層の側面、及び、前記溝を画定する前記半導体積層体の側面を覆う絶縁層を形成する工程と、
    をさらに備える請求項8に記載の発光素子の製造方法。
  10. 前記ウェーハを準備する工程は、第1基板上に、前記第1半導体層、前記活性層、及び前記第2半導体層を順に形成する工程を有し、
    前記溝を形成した後、樹脂部材を介して前記半導体積層体と第2基板とを接合する工程と、
    前記半導体積層体と前記第2基板とを接合した後、前記第1基板を除去して、前記第1半導体層の表面を露出させる工程と、
    をさらに備える請求項1からのいずれか一項に記載の発光素子の製造方法。
  11. 第1半導体層と、第2半導体層と、前記第1半導体層と前記第2半導体層との間に位置する活性層と、を有する半導体積層体であって、前記第1半導体層の表面である第1面と、前記第1面の反対側に位置し、前記第2半導体層の表面である第2面と、前記第1面の反対側に位置し、前記第1半導体層の一部が前記第2半導体層及び前記活性層から露出する前記第1半導体層の表面である第3面と、前記第1面と前記第2面とを接続し、且つ前記第1面と前記第3面とを接続する側面と、を有する半導体積層体と、
    前記第3面に電気的に接続する第1電極と、
    前記第2面に電気的に接続する第2電極と、
    前記第1電極の上面、前記第1電極の側面、前記第2電極の上面、前記第2電極の側面、前記第2面及び前記第3面を覆い、前記側面に配置されず、誘電体多層膜を含む第1反射層と、
    を備え、
    前記第1反射層は、前記半導体積層体の前記側面に接続する端面を含む端部を有し、
    前記第1反射層の前記端部以外の部分の膜厚はほぼ同じである発光素子。
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